建設委員会 第1号
- 発言数
- 51 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1960/12/26
会議録
○加藤委員長 これより会議を開きます。 まず、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。今国会におきましても前国会と同様、国土計画、地方計画、都市計画、河川、道路、住宅及び建築に関する事項について、衆議院規則第九十四条によりまして、国政調査の承認を得ておきたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○加藤委員長 御異議ないと認め、さよう決します。 なお、議長に提出すべき国政調査承認要求書の作成並びに提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○加藤委員長 御異議がないと認め、さよう決しました。 暫時休憩いたします。 午後零時二分休憩 ————◇————— 午後零時十二分開議
○加藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 建設省関係重要施策に関する件につきまして、政府当局より説明を聴取いたします。 鬼丸官房長。
○鬼丸説明員 昭和三十六年度の予算の概算要求のうち、特に重要な事項につきましてごく概要を申し上げますと、この前に概算要求として正式に要求いたしました総額は三千百六十九億余になっております。これは全部国費関係でございまして、このうち公共事業関係の国費分が二千四百八億余に相なります。従いまして、残りの七百六十一億余は行政部費関係ということになります。 この建設省所管の公共事業関係の要求額二千四百八億のうち目ぼしいものを申し上げますと、道路整備関係につきましては千二百五十九億余になっておりまして、これは今年度に比べまして——今年度と申しますのは、先般成立いたしました補正予算を含めたものでございますが、ちょうど一・九八倍の要求額になっております。約二倍ということでございます。 次に、大きなものといたしましては治水関係でございますが、河川、ダム、砂防等の治水関係は四百七十七億でございまして、今年度の一・二三倍。それから伊勢湾、チリ津波災害関係、これはそれぞれ所要の額を計上いたしておりますが、省略いたします。 新しい要求額といたしましては、水資源開発関係を要求いたしておりますが、これはダム分が治水の力と重複いたしております。それが十一億六千万円ほどございます。 それから、都市計画関係といたしましては、総額八十九億九千万円余でございますが、このうちの大部分は下水道関係でございまして、下水道の要求額が七十一億八千万円、約七十二億でございます。もっとも下水道につきましては、御案内のようにほかに地方債が大きな額を占めておりまして、地方債を別に百三十四億要求いたしております。なお、オリンピック関係につきましては総額百三十三億六千万円でございますが、これはただいままで申し上げました各事項に重複いたしておりますので、正式には各事項で要求されておるのでございます。 以上が公共事業関係でございますが、行政部費の七百六十一億の内訳で大きなものは、まず住宅対策でございます。これが三百四十六億六千万円余。これも御案内のように、大きなものは公営住宅の建設の費用でございますが、そのほかに住宅地区改良、それから新しい構想で防火地区の造成事業等のものが含まれております。 次に、行政部費で大きな額を占めておりますものは、官庁営繕の関係の要求でありまして、三百十六億八千万円になっております。 その他の説明は省略させていただきますが、以上で国費関係の概算要求の説明を終わります。 次に、財政投融資等の一覧でございますが、まず住宅関係といたしまして、住宅対策は先ほど申し上げました公営住宅以外は財政投融資でまかなっている部分が多いわけでございます。これが政府資金におきまして九百十九億、前年度の倍近くになっております。そのほかに住宅関係は民間資金、自己資金等もございまして、これらを含めますると、来年度千三百五十四億、前年度の倍以上になっております。 それから道路整備対策でございまするが、これは来年度政府関係の資金で八百四十七億、このほかに民間資金、自己資金等を入れますと、千三百四十二億でございまして、前年度より九百七億の増でございます。 水資源関係は新しく要求されたものでございますが、これは政府資金といたしましては出資、融資合わせて四十億、その他電気事業者等の分担金がございますので、それを入れますと四十八億の財政投融資の資金でございます。 次に、宅地対策関係といたしまして、新年度は政府資金といたしまして二百二十八億、民間資金の三十五億を入れますと二百六十三億ということになりまして、これが前年度と比べまするとやはり八倍弱くらいの要求になっております。これが財政投融資等の全貌でございます。 なお、道路整備対策につきましては、この要求につきまして国費の予算も含めて全体として若干変更されておるものがございまして、再要求を検討いたしております。 以上で簡単ながら御説明を終わります。 —————————————
○加藤委員長 質疑の通告がありますので、これを許します。 佐藤虎次郎君。
○佐藤(虎)委員 大臣に簡単にお尋ねいたしておきたいのでありますが、最近新聞あるいは雑誌等において、水資源公団問題について各所管省が相当激烈に争奪戦を行なっておるようであります。私は、最近の産業が著しく発展いたしまして、これに伴い都市の人口というものが非常に急激に増加しており、工業用水あるいは上水道用水の対策は大きな問題だと考えております。これに対して建設大臣といたしましての基本的の構想を一応簡単に伺って、逐次五項目にわたってお尋ねしたいと思います。
○中村国務大臣 水資源開発の重要性につきましては、御指摘の通り、私もまことに重大視して考えておる次第でございます。建設省当局としましては、御存じの通り大体一つの構想をすでに持って、それに基づいて予算要求もいたしておるのでございますが、ごらんの通り農林省は農業用水、厚生省は上水道、あるいは通産省は、工業用水、別々の構想を持っておるようでございますが、政府といたしましては、なんとかこれらを統一して、できるだけ一本の体制で水資源の開発ができるようにいたしたい。ことに建設を中心とした水資源の開発はどこまでも建設省が中心の力になって水資源の開発ができるような方向に努力をして、なんとか実現を一いたしたいと考えておる次第でございます。
○佐藤(虎)委員 ただいま大臣から申されました水資源開発について、農林省は水利開発公団、通産省は工業用水公団、厚生省は水道用水公団、こういう工合にいつでもなわ張り争いのようなことを各所管省、がやっておられます。幸い新しく新鮮味を持って生まれた池田内閣として、こういうなわ張り争いを除去していく。特に大臣におかれましては、官僚でなく、ほんとうの野人政治家として今日まで終始一貫されてきたその経歴からかんがみて、緊褌一番、水資源に対する監督は当然建設省が大臣所管でやるものであるという決意を持って閣議に臨み、そして新しくほんとうの政党人の力というものを発揮できるかどうか。このなわ張り争いというのが御承知のように、治水関係におきましても建設省に砂防課あり、あるいは農林省にあり、あるいは運輸省にありというように、一つの河川それ自体においても三つの所管省がなわ張り争いをしておる。これがひいては大きな災害を除去することのでき符ない原因になっておるというように私は常に考えております。どうか、きっすいの政党人であられます大臣として、強くその意見を持ち出して貫徹されるようにやっていただきたい、このように私は考えておると同時に、大臣においてもまさにその構想をくつがえさないという決意を持っていっていただけるかどうか、その辺を伺います。
○中村国務大臣 私といたしましては、建設省が目下考えております構想は正しいと思っております。かような次第で、同じ閣内のことでありますから、十分に議を尽くして参りますれば正論に統一することが可能でなければならない。その結論を得るために、私といたしましては全力を尽くして努力をいたしたい。しかしながら、各省でごらんの通りそれぞれの見解を持っておるようでございますから、多少の調整はやむを得ないかと思いますが、あくまで正論で政府の方針を結論づけたい、かように考えております。
○佐藤(虎)委員 一貫してその任免権は建設大臣が持っていくように一つやっていただきたいことをお願いしておきます。 そこで、水資源開発公団ができた場合の、大体建設省で持っておられます事業の内容を一部でも、御説明願えたらばお知らせ願いたいと思います。
○山内(一郎)説明員 水の問題は、ただいま佐藤先生からおっしゃいましたように非常に緊迫した重要な問題でございまして、私の方で考えております事業計画は、やはり非常に緊急に水を要する地域からまず取り上げていったらどうか、こういうふうに考えておるわけでございます。いろいろそういう地域もたくさんございますが、さしあたり事業といたしましては、来年度利根川水系と淀川水系を取り上げる。なおその地域内の計画もいろいろ調査すべき点もあると思いますが、その他中部地区、北九州地区等につきましてはやはりそういう問題が緊迫いたしておりますので、調査を進めまして、逐次実施に移していきたいというような考え方を持ってやっておるわけでございます。
○佐藤(虎)委員 水資源開発公団の事業の対象地域の片鱗を今聞きましたが、しからば、公団を作った場合どういうことを重点的にやるかということの事業計画、それと事業費はどういう方法になっておるかということを、簡単でけっこうですから伺いたい。
○山内(一郎)説明員 特に緊急を要します利根川水系につきまして、来年度はダムといたしましては矢木沢、下久保のダムの建設、それからもう一点ダムで作りました水を緊急に必要な東京、横浜、千葉に持って参ります幹線水路の建設、これも計画をいたしておる次第でございます。なお、淀川水系につきましては高山ダムの建設、それから淀川の河口の未利用水を利用するためのせきの改造、それ以外にいろいろ先ほど申し上げました各地域の調査地点の調査、こういうものを合計いたしまして、約六十五億の事業を来年度実施したい、こういうふうに考えておるわけでございます。 その費用の内訳といたしましては、洪水調節に関するものは公共負担として治水の特別会計から出すわけでございますが、そのほか電気負担は電気事業者、それ以外に要する経費につきましては財政投融資から公団に融資をいたしまして建設を促進していく、こういう考え方で遊んでおるわけでございます。
○佐藤(虎)委員 ただいまの説明を聞きまして、大体構想の一部は伺い得られたのでありますが、いずれ計画予算等も把握しなければならぬ。そこに大臣といたしまして所管省との折衝というものが残っております。いずれにいたしましても、水資源開発公団というものは建設省が、大臣が担当するものであるということを強く打ち出して、一歩も引かないようにしていただく。いずれ本問題は重要問題でありますから、相当激烈な問題が起きてくると思います。私どもは水に対する管理は、常に建設省が責任を帯びておきながら、災害でもありますとその責任は全部建設省に背負わされるというようであってはいけないから、その責任ある建設省としてどうしても建設大臣の管理下に置くということを強く打ち出し、もって事業計画の内容につきましては通常国会において細目にわたってまた御意見、あるいは私どもの希望を申し述べたいと思いますが、本日はその大綱の一部をお聞きしておきました。私の質問は打ち切っておきます。
○木村(守)委員 ちょっと関連。ただいま先輩の佐藤委員から水資源開発公団の問題につきましていろいろ御意見があったのであります。私も佐藤委員の御意見に全く同感であります。あるいは感慨用水、あるいは工業用水、または飲料水というように、名前はいろいろ変わっておりますが、これは水であることには間違いがありません。その水は河川なくして水はないと思うのです。河川あって初めていわゆる流水があるのでありまして、そういう点から考えますると、河川の管理維持は、これは何と申しましても建設省がこれを掌握しなければならないことはいまさら申し上げるまでもないと思います。そういう点から考えまして、この河川に源を履く水の問題に関しまして、いろいろな公団を作りまして各省が勢力争いみたいな格好で管理を云々するような問題は、これは根本を誤った大きな問題だと思うのであります。あるいはただいま佐藤委員から申されましたように、災害等がありまして、いわゆる感慨用水の堰堤、固定堰とか可動堰とか、そういうせきのために災害が起こるということがいろいろあります。こういうような問題も、災害が起こりますと、その責任は建設省が持たなければならないというような実態であります。こういうことを考えて参りますと、河川の管理維持が建設省にある限り、河川を流れる水の問題においていろいろな公団が作られるといたしましたならば、そういうものの基本的なかきはやはり河川管理権を持っており、維持しておるところの建設省が持つのが当然であると考えます。この点はもっと強く、もっと勇気を出して、他の省と話し合って説得せしめて、そうして管理維持権を持つべきだと私は考えておるのであります。特に大臣のお覚悟のほどをお聞きしたい。
○中村国務大臣 全くお説の通り、治山治水及び河川によって生ずる災害等、万端建設省が責任を負っておる次第でございますから、造成されました水の利用につきましては、国家的見地に立って、工業用水にせよ、上水道にせよ、あるいは灌漑用水にせよ、最も効率的に相協議いたしまして使用する道を講ずることは当然でありますが、少なくとも水資源の開発及びそれに伴なう建設それ自体につきましては、あくまで建設省が中心になって責任を持って遂行する。こういう姿でやらねばならないという、私自身も持論を実は持っておる次第でございます。極力御期待に沿うように、予算編成段階におきましても全力を尽くしたい、こういうように考えます。
○加藤委員長 中島巖君。
○中島(巖)委員 今、水公団のお話なんかもありまして、予算編成期で非常に重大なときでありますが、一たび予算に組まれて国会へ提出されるとその訂正はほとんど不可能なくらいな状態にいつもなってしまう。従って、この予算ができ上がるまでに大臣は、建設委員会と同じようなもので、一生懸命になってやっておって下さると私ども確信しております。従って、経済企画庁の長官であるとか大蔵大臣、総理大臣に対して、建設委員会として相当援護射撃をいたしたい、こういうような考えでおったのですが、ついその機会を失ったわけでありまして、こうなると大臣だけ責めるのではなくて、与党の諸君に大いに援護射撃をしていただかないと、ここ数日のうちが重大な段階じゃないかと思うわけです。与党の諸君にもお願いし、またわれわれもできることがあれば極力御支援したい、こういうように考えておるわけであります。与党の諸君も何分よろしくお願いしたいと思います。 経済企画庁の方へ、大して御質問するのではありませんけれども、このことを強く企画庁長官の方へお伝え願いたいと思うのです。実は、十四日の予算委員会において与党の愛知揆一君、それから私の方の河野密君なんかの質問に対しまして、例の池田内閣の一枚看板ともいうべき所得倍増論と所得の格差をなくする、この問題につきまして総理からいろいろ答弁があったのです。その後におきましても、会議録なんかで総理の答弁を総合して検討いたしますと、所得倍増論におきましても、日本の経済を現在の状態でほうっておけば所得が倍になるというような意味にしかとれないし、それから所得格差の解消の問題、都会と農村、工業と農業の所得格差の解消の問題も、あるいは固定資産税を減免するとか、あるいは金融をつけるとかいうような財政的の見地ばかりからの答弁で、これをどういうふうにそういう条件を作るか、いわゆるこれは国土計画の一環として大きな施策をわれわれはせねばならぬ、こういうように考えておるのですが、それらについて一言も言及がなかったわけです。ただ工場を分散する、分散するについては、固定資産税を減免するとか、あるいは金融をつけるとか、こういうようなところにとどまっておったわけであります。私は、これでは所得格差の解消の問題も、所得倍増の問題も解決する道はない。大きな見地からそういうような条件を国の力でもって作り上げてやらなければいけない、こういうように考えておるわけであります。それで実は、本年ヨーロッパへ参りまして、イギリスのニュー・タウン政策を見てきたのでありますけれども、とのニュー・タウン政策なども日本の実情とはどうも合致しないのじゃないかというように考えてきたわけであります。そこで、現在政府がどういう施策を講じておるかと申しますと、国土総合開発法に基づきまして、四国とか東北とか、あるいは九州とかいうようないろいろな開発促進法を出されたり、それから首都圏整備法に基づく、何と申しますか、首都圏の市街地の分散に関するような法律もこしらえたり、それらを見ますと、浦和とか千葉とかいうような、いわゆるベッド・タウン式の構想でありますし、それから大臣も共同提案になっております臨海工業地帯促進法ですか、何かそんなような名前の法律もありますけれども、まだこれは成立いたしておりませんが、それらもやはりそれに類似したものであったのであります。そういうことでなくして、イギリスなんかがロンドンに非常に人口が集中し、工場が集中するのを抑制して、他の地域に都市を建設する、こういう構想のもとに一九三〇年来幾多の法律を出して、国家の多額な財政投融資をしまして、公団をこしらえて建設いたしておるのですが、まあこれは半ば成功したように見えますけれども、やはり日本は日本の国情に合ったような施策を行なうことによって、所得倍増、それから賃金格差をなくする、農業の六割削減、これらがそれらと相マッチして実現するものである。これを実現するためには、やはり経済企画庁や建設省なんかが中心となって、そういうような国全体に対するところの立地条件をこしらえてやる。これが先決の問題であり、また池田内閣のただいま申し上げました諸施策を実現の段階に持っていく一番最優良の方法である。この方面に政府が踏み切らねばならぬ、こういうように考えておるわけでありまして、これらに対しましては、また通常国会において機会を見まして御質問することにいたしまして、本日はこういうような考えであるということを企画庁長官の方へ企画庁の方からお告げを願いたい。 それで、池田さんの構想も、農業がこういう状態で、現在の耕作面積の少ない農業を転換せねばならぬというその意味はわれわれもわかる。また私もそうだと思っております。しかし、それに対して具体的な青写真というものは何ら出てこぬわけです。その青写真をこしらえるには、やはり国土計画の上から大きな構想のもとに条件を作り出してやらねばいけない。こういうように考えるわけでありまして、それらに対しては具体的な案もありますけれども、それは本日時間がないのでやめておくことにいたします。 そこで、大臣に具体的な問題としてお尋ねいたすのは、新聞なんかでは非常に騒いでおり、私どもも各新聞で十分見ておるわけでありますけれども、第一点といたしまして、道路整備五カ年計画は、本年度が三年目で、三十六年度から四年目の段階に移るわけでありますけれども、これを新しく三十六年度から道路整備新五カ年計画をやるということが伝えられておるのでありますが、これが事実であるかどうか。 第二点といたしましては、道路整備新五カ年計画において二兆三千億の計画であるというようなことをたびたび新聞で拝見したのでありますけれども、最近に至りまして二兆がくずれるのじゃないかというようなうわさがあるのでありますが、われわれもこれに非常に期待をいたしておるのでありますが、現在の予算折衡の過程はどういうようになっておるか。 この二点について、まずお尋ねいたしたいと思います。
○中村国務大臣 道路につきましては、御承知の通り昭和三十三年度から一兆円の五カ年計画を立てまして今日まで進行して参ったのでありますが、さらに経済の発展に伴いまして、また国土の総合開発という見地からも、この道路整備を促進する必要がある。従いまして、三十六年度から新しい五カ年計画を策定して、従来よりも、もっと速度を早めて道路整備を遂行いたしたいということで、現在のところ関係方面とも折衝いたしまして、新しい五カ年計画の策定に極力努力をいたしておるような次第でございます。 そこで、来年度の予算要求として現在大域当局に提出いたしてありますのは、明年度からの新五カ年計画の所要額といたしまして三兆三千億の要求をいたしておりますことは事実でございます。これをなんとか要求通り、あるいは要求に近い線で今後の折衝によりまして目的を果たしたいという気持でおります次第であります。まだ具体的に建設省の分についての予算折衝が開始されておりませんけれども、今後その考え方に立ちまして極力努力をして成果を上げたい、かように考えておる次第でございます。
○中島(巖)委員 池田内閣の所得倍増論、あるいは所得格差解消論、あるいはただいま大臣からお話のあった理由などによりまして、ワトキンス報告書を見るまでもなく、外国に比較いたしまして一番おくれておるのは道路でありますが、ぜひ一つ二兆三千億のワクを確保願いたい。私も総力をあげてできるだけの御支援をいたしたい、こう考えるわけであります。 そこで、最近新聞なんかに、財源措置としてガソリン税を値上げするというような風説がちょいちょい出ておるわけでありますが、来年度ガソリン税を値上げする意向があるのどうかということが第一点。 それからいま一つは、なぜこれを道路公債に踏み切らないのか。この償還財源はガソリン税でもありますし、あるいは有料道路から上がる料金もあって償還に心配ないのだから、この魚を要するところの道路整備に対しましては、国内にできるところのセメント、鉄などの資源、それから人的資源で、国内で全部まかなわれるもので、インフレになる心配もないのでありますから、道路公債になぜ踏み切らないのか。こういうふうに考えるわけでありますけれども、ただいまの二点、つまりガソリン税を本年度増徴する考えがあるかどうか、あるいは道路公債に対して内閣としての意見を交換されたことがあるかどうか、あるとすればその内容、などについてお知らせ願いたいと思います。
○中村国務大臣 建設省当局としましては、ガソリン税値上げについては毛頭考えておりません。なんとかガソリン税の増徴をいたしませんで、所要資金の調達をはかりたいという考え方に立ちまして、極力大蔵当局との今後の折衝に待ちたいと思うのであります。従って、一般財源から相当大幅な財源の調達ができまするように努力をするつもりでございます。もしガソリン税に関することが若干でも世間にあるとするならば、それはあるいは大蔵当局、あるいは大蔵当局的な考えから、一般財源ではどうも建設当局の要求する道路新五カ年計画の資金まかないは困難であるというような線からそういう意見があるのかもしれませんが、われわれといたしましては、目下のところさようなことは考えておりません。 それから、道路公債の問題でありますが、私どもも、実はそういう方向にもう進んでいい段階ではないかというように考えておるのでございますが、大蔵当局としましては、まだ正式な話は聞いておりませんが、たとえば日本道路公団、前部高速道路公団というような公団債等が出ておるので、これらも考えようによっては一種の道路公債である。そこでこれらとの見合いをどういうふうにするかについては、もっと慎重に検討したいという意向のようでございます。しかし、御趣意の点は、私どもも実は同じような考え方を持っておりますので、明三十六年度の予算編成の段階から極力この点もあわせて主張いたしまして、今の大蔵省の考え方からいたしますと、果たして三十六年度にその目的が達せられるかどうか疑問でございますが、三十六年度、いけなければ三十七年度からは必ずそういう方向に行こうじゃないかという線まで行くか、いずれにいたしましても、考え方としましては御同様の考え方を持ちつつ今後の折衝を続けて参りたい、かように考えております。
○中島(巖)委員 あと時間がないようでありますので、もう一問だけ御質問いたしたいと思います。 実は道路整備新五カ年計画は、現在の道路整備五カ年計画と基本方針は同じであって、さらに拡大した道路整備をやるために資金のワクを大きく広げる、これがために新しい五カ年計画を作った、こういうふうに了解するのでありますけれども、それでいいかどうか、この点が一点。 もう一つの点は、非常にこまかい具体的な問題に入りますけれども、例の中央自動車道の小牧−東京間に対しまして、現在の道路整備五カ年計画で百一億の予算を計上いたしておるわけであります。従って、先ほど私が申し上げたような方針なら、さらにこれを拡大強化、すなわち増額すべきもの、こういうように考えておるのでありますか、三十七年までに果たしてこの金の消化ができるかどうか、この二点についてお伺いいたします。あとの点は、大臣でおわかりにならなければ道路局長でもけっこうだと思います。
○中村国務大臣 大体新五カ年計画といたしましては、従来から計画を、道路整備について、一級国道、二級国道あるいは主要地方道等につきましてそれぞれ持っておるわけでございまして、これをもっと速度を早めて、規模を大きくして促進をして参りたい。さらに考えられることは、今後経済企画庁が中心になって進めて参ります国土の総合開発とにらみ合いまして、そういう方面についても新しく研究をいたしまして、大いにこの道路整備の促進をはかりたいという考え方でございます。
○高野説明員 中央自動車道につきましてお答えいたします。 中央自動車道につきましては、御承知の通り昭和三十二年度から調査をいたしておりまして、三十四年度までに約一億六千万円をもちまして、計画線、建設費、推定交通量などについて調査をいたしまして、そのおもな項目につきましてはその内容を公表いたしました。 また一方、国土開発縦貫自動車道法に基づく中央自動車道の予定路線を定める法律、第三十四回国会で成立させていただきましたこの法律に基づきまして、三十五年度から基礎調査を実施しているわけでございます。三十六年度も引き続いて調査を継続するために調査費を要求中でございます。大体におきまして、私どもの考えといたしましては、三十四年度末の調査の発表をしたわけでございます。三十六年度には、大体比較線の調査も終わりまして、調査の報告ができようかと思っているわけでございます。 なお、中央自動車道の建設につきましては、多額の工費を要すること、また建設上の技術的な問題があるわけでございますが、お話の通り、建設省といたしましては三十三年からの五カ年計画に東京−小牧間百二億という計上がしてある関係もございますし、新しい道路整備五カ年計画には、さらにこれを拡大いたしまして建設費を計上したいと希望しております。 なお、中央自動車道の建設着手の問題につきましては、交通閣僚協議会の検討も必要でございましょうし、また関係当局との協議調整も必要であろうかと思います。ただいま申し上げましたように、新しい道路整備五カ年計画の決定までにさらに検討して参りたいと思っております。
○加藤委員長 山中吾郎君。
○山中(吾)委員 一時半まで非常に時間が短いので、簡潔にお尋ねいたしますから、簡単明瞭にお答え願いたいと思います。 一般的な基本的な問題として大臣に先にお伺いいたしたいのですが、政府の所得倍増の方針に対して、未開発地域の農漁村においては、建設行政の立場から格差が非常にふえるのじゃないかという心配が非常に多いわけであります。そういう立場から考えて、来年度の所得倍増と、それから地域的格差をなくするという立場から、来年度の予算方針も意識的に考慮して編成をされていなければならないと思うのでありますが、しかし、私は内容を十分検討いたしておりませんので、一々調べておりません。しかし、政府のその基本的方針と、それから建設行政との関係の予算の配分の仕方は非常に重大な関係があるので、おそらく建設当局においては十分に考慮を払われておると思います。そういう立場から、今後も一つ折衝の過程の中でも十分に意識を持って私は折衝していただきたいと思うのであります。 たとえば先ほどお話がありましたように、道路五カ年計画にいたしましても、これを二兆なんぼにする。大臣の御答弁の中には、これをスピード・アップするのだ、それから事業を拡大するのだ、こういう御答弁だけでありますけれども、そういう言い方をいたしますと、地域格差というものは私はふえると思う。前の整備計画の方針の中に、農山村における開発道路というふうなものに、少なくとも新しい道路計画の方針の中に、未来の交通量を想像するいわゆる開発道路というものについての重点が少しでも加わっていないと、いわゆる政府の倍増方針と地域格差というものの考慮が払われていない予算方針になると思う。御答弁だけでは、私はその考慮が払われていない、こういうように感じたのでありますから、その点、昨年の方針を変えておられるかどうか、まずお聞きいたしたいと思います。
○中村国務大臣 従来の五カ年計画と方針を変えておるわけではございません。たとえば従来の五カ年計画で開発道路等の計画のありますものについては、それをやはり年度を繰り上げ、あるいは工事力を増強して参りたいということでございます。全体としてまず事業の繰り上げをするということが、新しい五カ年計画の第一の点であると思います。 第二の、この所得格差の是正という角度から考える点も、きわめて重視しておるような次第でございます。これにつきましては、経済の伸長をはかっていく上から考えますと、国土の総合的高度利用ということが非常に基本的な問題になるわけでございます。しかし、国土総合開発の作業は、経済企画庁の担当でございますので、実はすでに閣議の席上等におきましても、私の方から、今後所得格差を是正し、あるいは後進地域の開発をしていく上からも、道路計画を立てるのにはまず総合計画の基本ができなくては因る、ついてはその方の作業を急いでもらいたいということを発育いたしまして、すでに経済企画庁といたしましては、その作業に着手しておるはずでございます。せんだって経済企画庁長官も、予算委員会等における質問に対してその旨答えておられたようでございますから、その通り進行いたしておると思うのでございます。これらを促進いたしまして、これと見合って今後の拡張された新五カ年計画におきましては、そういう方向に大いに力を注いで参りたい、かような考え方を持っておる次第でございます。
○山中(吾)委員 私、お答えを十分明確に受け取れないわけなんです。前の五カ年計画の基本方針があるわけでありますが、その基本方針に何か加えたもの、変更したものがなくて、そのままでありますか、少し変えておりますか。
○中村国務大臣 大体計画として考えておりまする点は、今御指摘の部分について申し上げますと、地方幹線道路の整備をはかるとともに、その他の道路についても資源の開発、産業の振興並びに国際観光の見地等から、緊急に整備を要する路線の整備を促進する、こういうことをわれわれの省の計画といたしましてもうたい込みまして、かような点に一つの重点を置きまして振興いたしたい、かように考えております。
○山中(吾)委員 それは前の方針の第三か四かに書いておったのでありまして、前のと同じだと思うのです。実際の行政についてはやはりあと回しになるものですから、大臣の識見において予算の獲得の過程並びに執行の過程において、政府の基本方針があるわけでありますから、それに便乗するのじゃなくて、その基本方針に従って、未開発地域の方向に行政的にも地域格差が拡大しないように一つ御配意願いたいと思います。 次に、住宅関係でありますが、これは局長でもけっこうです。前の大臣のときから質問をいたしまして、大臣もそれに共鳴をして、たしかある程度具体化しておったはずでありますが、都市の住宅緩和以外に農家住宅、あるいは商家住宅の改善に対するいわゆる融資の制度、それについては来年度の予算の中において実施の運びに至っておるかどうか。
○稗田説明員 三十六年度の住宅関係の予算要求につきまして、ただいま御質問のございました農村の住宅改良につきましては、金融公庫の融資のワクとしまして新しい制度を設けるように要求中で、ございます。
○山中(吾)委員 今度ぜひ実現するように御配意願いたい。 それから、大臣も一つお聞き願いたいのですが、いわゆる都市の住宅政策だけありまして、農家住宅、両家住宅の政策がないわけです。農家の住宅の改良とかあるいは建て直すというときには、何らの融資がないために、非常に農村は困ると同時に、建て方が非常に封建的なものであるから、農村の民主化という点からいっても非常にこれは大事なものだと思う。そして融資をするという場合でも、もっと合理化した建築の指導ができるので、日本の社会全体をもう少し明るいものにするには、一般の住宅難を緩和する住宅政策以外に、農村、商家の住宅を建て直す場合も、国の補助なり融資なりでけっこうですから、合理的に改善できるよう建設行政の中に取り上げてほしい。前の前の大臣からそれに共鳴をして、実現をしようと努力してきたわけなんで、来年くらいは実現するように局長とよく相談して、お取り計らいを願いたい。 それから、都市計画のことでありますけれども、前の予算を見ますと、おもな都市に対しては防火建築帯を作られておる。あれは実質は難波に対する復旧費なんでありますが、防災建築という構想がないから、津波で流されたものについても建てるときにはいわゆる防火建築として作っておる。ところが、津波を防ぐという場合には、床下を高くするとか、いわゆる災害を防止するための建築方式に特殊性があるわけなんですが、そういう法律の根拠がないから、火災のあとの復旧のための建築に関する法律、それだけを適用しておるので、防災建築にならない。火災だけが災害ではないのであります。洪水もあり、津波もあると思いますから、そういう災害を防止するための建築様式というものを法定をして、国がそれに対して法的根拠によって補助してやるという防災建築法——かりに立法の名をつければそれでもけっこうでありますが、そういうものを作らないと、せっかく補助をしても、建てた建築は防災建築に不適当な建て方で、また同じような災害を受ける。こういう法律をお作りになる段階じゃないかと思うのですが、これも御答弁はけっこうでありますから、大臣の在職中にそういう方向に改善をして、一つおみやげを置いていっていただきたい、こう思います。お答え願えればお聞きしておきたいと思います。
○中村国務大臣 前段の点につきましては、前大臣からの事務引き継ぎに際しましても、農村の住宅改良についてお話がございました。私も全く同感でございます。現に予算要求もいたしておりますので、この予算の折衝段階におきましても成果を得るように努めたいと思います。 それから後段の点でございますが、これはチリ津波対策等にいたしましても、防災建築の方向で建設省としましては努力を払ってきておる次第でございますが、今後もこの点は一つ力を入れて参りたいと存じます。あるいは来年度、三十六年度の予算要求にも防災建築という予算要求がしてあるかのように思いますが、住宅局長から、必要がございましたら明細お答えすることにいたします。
○稗田説明員 従来耐火建築促進法という法律によりまして、防火帯の造成に努めて参ったわけでございますが、耐火建築物が単に火災だけの見地から必要があるわけではないのでございますので、そこで防災建築促進法というように改めたい。なお、促進する区域につきましては、防災建築区域と従来の防火帯というのを改めまして、幅の広い活用ができるようにいたしたいということで考えておるわけでございます。なお、これにつきましての予算は三十六年度の要求中に入れてあるわけでございます。
○山中(吾)委員 私は、いい着想で、住民はそれで喜ぶと思うのです。同じ補助でも、ぜひ実現するようにお願いしたいと思います。 最後に、特殊の問題でありますが、計画局長にお聞きいたします。例の東京都の高速道路第二号線の実施について、そこの地域の住民が非常に熾烈な反対をいたしております。これは建設省は東京都、公団に対して監督の立場に立つ間接的な立場でありますが、どうも手続上住民に十分納得させていない点が一つあります。この点の実施については、一つ大臣からも十分に住民に納得するように、今のような状況でちょっと見てみますと、何かぎりぎりやると血の雨を流すような雰囲気もないとはいえない。そこで十分納得するように御指導願いたい。まずこれを先にお聞きいたしたいと思います。
○關盛説明員 ただいま首都筒速道路公団が実施をいたしております高速道路の二号線の、工事の実施につきましてのお尋ねでございました。確かに都内の市街地に新たに自動車専用道路を作りますので、この路線を計画する段階から、なるべく民有地というものを避けるようにいたしたい。しかしながら、道路の非常に輻輳いたしております都内交通というものに対して、自動車交通の専用に充てなければならぬということで、極力民有地のいわゆる犠牲を避けるような区間をとったわけでございます。お話の通りに、二号線につきましては地元の方でもトンネル構造の要望でありますとか、あるいは路線を変えなければ困るというふうないろいろなこともございます。工事の実施につきましては、地元に高速道路の建設対策協議会というものをお作り願いまして、この協議会で十分地元の納得のいくように相談を進めながら参る、こういうことでやって参る次第でございます。
○山中(吾)委員 この手続上よく納得をするように御指導願いたいということが一つと、次に、時間がないのではしょりますが、地元の方では地下道にしてほしいという要望が熾烈にあるわけであります。高架道路というものを一応原案にしておるのでありますが、地下道にしてほしいという要望を見てみますと、私は一つの共鳴するところがあるわけであります。ちょうどあそこが高台になっておるわけですから、距離四、五百メートル短くできるので、経費その他についても結局そう高くはならないということ。それから、大体道路行政の中で、いつも人間の通る道路より高いところに自動車専用道路を作って人間に迷惑をかける、これは人間尊重の精神からいってけしからぬ。自動車のようなものは下を通れるならば下を通らした方がいい。ちょうど高台があるのでありますから、わざわざ上に高架道を作らなくても、地下道をずうっと通らして、人間にごみとかその他の迷惑をかけないようにする。そういう点も考えて、私は通路行政の中にヒューマニズムが少ない。ちょうど地下道に適しているところは地下通にした方がいいのではないかということを、二号線については私は感ずるのであります。 ところが、一応高架式にきめたので、形式的になんとかそれを押し通そうとする偏見のもとに、東京都あたりの指導が入っておるように思うのです。向こうにおいて一応高架道として適当でないという理由に、まず第一に快適性を失うということが書いてある。快適性を失うということは、出動車は快適性を失ってもいいので、人間が快適性を失わないようにしてもらいたい。こういうことは、どこか日本の政治の中にヒューマニズムが足らないことが根本にある。たとえば岩手の釜石における有料隧道、一里くらいありますけれども、私は自動車に乗ってみても何ら支障を来たさない。むしろ非常に安全に通っているので、不愉快なことは少しもない。それから第二に、排煙と湿気のため路面がスリップしやすいので走行土地危険度が高くなる、こういうことも書いてある。私は一里近い長い地下隧道専用自動車道路を通ってみても、そういうことはないのであって、こういう点に偏見があるのではないか。それで、経費の関係においても距離を短くしていけるというふうな、ちょうどいい地域であって、土壌も作りやすいという性格を持っているそうでありますから、私は行きがかりに拘泥せずに、高架式とそれから隧道式、これを検討して、あの地域はちょうど高台の下に通路を通ずることができますので、住民にはそれについては少しも迷惑をかけないし、また日本の専用自動車道路についての思想を——人間の道路をとにかく大事にするというふうな考え方に切りかえるについても、私は新しいいい機会だと思うので、隧道式と高架式をよく検討して、隧道式に切りかえられるととろは切りかえる。あすこは両側に通ずるところが高台でないのでありますから、これは高架式になるでしょう。そういうことを再検討するように御指導願いたい。御指導すべきである、こういうふうに思うので、結論だけ簡単でけっこうですから、お答え願いたいと思う。
○關盛説明員 この問題は、 先生のおっしゃる通り、そう簡単にはいかないと思っております。といいますのは、各路線についてそれぞれ現在東京の都心に入ってくる交通の流れというものがすでに既存の道路においてきまっておりますから、二号線の受ける交通量というものは一級国道、主として一号線から受ける交通量を予想しているわけであります。それと同時に、高速道路の計画は放射線型で都心に参りまして、それから御承知のようにループでもってそれをさばくというのが高速道路の網でございます。従って、地下でもって最も短かいところをくっつけるということも、やはりあの付近のループの網にくっつけなければならないわけでございます。従って、地下案を検討するにつきましては、そのような起点と連結点をやはり限られた範囲内において検討をいたしたのでございます。その結果、民地のつぶれというものは、現在想定いたしております高速道路計画決定路線の周辺に求めなければ、既存の街路の下、もしくは計画街路としてきまっておるものの下を予想するわけでございますので、そのような方向で参りますと、民地の補償の問題、また民地のつぶれる問題、それからまた交通量にいたしましても、先ほどお話しの七万台という日交通量でございますから、道路の構造、あるいはまた交通量からくる煙霧、あるいはガスというふうな問題が都内の高速道路については非常に大きな要素になりますので、現在の計画路線というものが被害が割合全体として少なくて、しかも道路の構造としても適当なのじゃないか。現在のところこういう結論に達しておりますが、なお地元の方々との円満な話し合いにつきましては、第一点でお話しの通り極力努めさせるように指導して参りたい、こういうように考えております。
○山中(吾)委員 よく地元の人とお話し下さいまして、局長も最初の先入主でおきめにならないで、最初から隧道は不適当であるという先入主が入ってお答えになっておるようだが、白紙になって、よく聞いて下さい。私も納得すればけっこうですが、専用自動車道路を高架式でやることを常識として考えておる中に偏見があると思うのです。自動車専用道路は白紙に返して、これからはもっと新しい構想で作る段一階でもあると思いますから、今のように決定的な考え方はどこか偏見があると思うのです。大臣、お聞き願っておいただけでけっこうですが、非常に複雑な問題があるようでありますので、慎重に取り計らうように御指導願いたいと思います。 私の質問はこれで終わります。
○加藤委員長 兒玉末男君。
○兒玉委員 時間がございませんので、簡潔に二点だけ住宅局長にお伺いしたいのであります。 第一点は、この前の国会で消防法の改正がありまして、設備の基準が非常にきびしくなったわけです。ところが、地方の零細な業者としては、住宅金融公庫等の融資を受けなければ、新しく改正されました消防法の基準による設備の改善は不可能だ。こういうことで、全国的に非常に大きな問題になっておるわけです。でありますので、消防法の改正もけっこうですけれども、そういうふうな中以下の企業者の生活を守るという立場から、大幅な融資の増加ということを期待しておるわけです。この点について、局長はどのような見解をお持ちか。 もう一つは、最近非常に問題となっておりますのは、住宅団地、アパートがたくさんできるわけですけれども、これで郵便配達が非常に困っているわけです。というのは、五階、六階の高層建築であるために、集中的な、下の方の一階なら一階の入り口に郵便受けを作っておけばいいのですが、それがないために非常に苦労したり、また郵便物の配達ができない場合が再三ある。こういう点で、今後公団等の新しくできるアパートなり、あるいは既存の住宅団地については、やはり建設省の方で指導して、そういう郵便受け等についてはもう少し合理性を持たした指導をすべきではないか。こういうことについて特に全逓の方からも強い要望がございますので、この二点について局長の見解をお聞きしたい。
○稗田説明員 第一点の、消防法の改正の関係でございますが、これにつきましては、もちろん住宅関係の融資の中に関係のございます分につきましては、単価その他につきましても、そういう点も勘案して予算要求をいたしておるわけでございます。ただ、設備の改善というだけのことでございますと、ただいまの予算要求の中には入れてないわけでございますが、その点も十分検討いたしたいと思っております。 それから、第二点の郵便受けの問題でございますが、これは日本の郵便の法律の関係で、あて先に配達することになっておるわけでございます。従いまして、共同の郵便受けを作りまして、それが本人に渡るかどうかという責任の所在の問題がもう一つ法律上あるわけでございます。そういったこともございますので、今後十分検討いたしたいと思っております。
○加藤委員長 三鍋義三君。
○三鍋委員 大臣にお尋ねしたいと思うのでありますが、私は、非常に経験の豊富な、そして人柄のよき建設大臣を得たものと心から敬意を表しておるのでありますが、あなたは何代目の大臣であるかということを御存じですか、二十三年に建設省が設置されてから……。
○中村国務大臣 十六代目のようでございます。
○三鍋委員 大臣も入れて十六代ぐらいになる。私、ここに問題があると思うのです。私も当選以来この委員会にずっと席を置いて、各大臣の就任のよき言葉を常にお聞きしておるのでありますが、非常にりっぱな抱負と構想を持って、希望に輝いて御就任になっておるようでありますが、半年か何カ月かたつと、すぐかわっていってしまわれるのであります。こういうことでほんとうの建設行政なら建設行政というものが実施できるかどうか。これは常識上不可能であるということがいえる。大体大臣は、任期どれくらい持てば、一つの抱負、構想を実現できるとお考えでございますか。
○中村国務大臣 できるだけ政情が安定いたしまして、就任してきた一人の人間ができるだけ長期に同一行政部門を担当するということは好ましいととでございますが、過去におきましては、ごらんのような実情に相なっておる次第でございます。ただ、所管大臣の更迭はございましても、そのつど相当綿密な事務引き継ぎを行ないまして——もっとも後任大臣が前大臣の方針をそのまま承継できなければ別でございますが、私どもといたしましては、就任の際に前橋大臣の考え方をいろいろ拝聴いたしたのでありますが、基本としてはことごとく賛意を表し得るものばかりでございますから、先ほどの農村住宅の改良問題にいたしましても、その他諸般の問題につきまして、努めて前大臣の施策が継続して行なわれるように努力をいたしたいと思うのであります。その間におきまして、またいろいろ私どもの着想なり、考え方なり、生じましたものについては、新たにこれを実施に移して参りたいと思うのであります。 私どもの在任期間等につきましては、私自身には見通しがございませんので、御遠慮いたしたいと思います。
○三鍋委員 大臣の任期長きがいいということは私はやはり必ずしも言えないと思うのであります。短期間でありましても、それ相当の実績を上げ得る場合もあるのでありますけれども、私はこういうやり方ではほんとに建設行政というものの——何も建設省だけの問題ではありませんけれども、実績が上がらないと思うのです。それはもちろん事務的にそれぞれ専門の方がおられるのでありますから、詳細な一つの計画はできておるでありましょうけれども、私はやはり大臣として就任された以上は、少なくとも二、三年間くらいみっちり全生命を打ち込むといったような、そういう機構にしなければいかぬと思うのです。これはあなたに言ったって仕方のないことでありまして、池田さんにむしろお考え願わなければいけないと思うのであります。たとえばあなたの前の橋本さんでしたか、五カ月か六カ月でしょう。五カ月か六カ月くらいやって、もうあとお前はだめだ、と言われるのかどうかは知りませんけれども、かえなければならないような、そういうことをやらなければならないところに、いわゆる派閥均衡人事だというような問題があるわけであります。 私が申し上げたいのは、この建設行政というのは相当広範囲にわたっておるのであります。特に日本は四つの島に閉じ込められまして、抜本的に国土の総合開発というものを考えなければならぬという立場に立ちますときに、少なくともやはり国土省といったような大きな構想のもとに国土の開発をやっていかなければならぬ。今度の国会においても中国開発促進法とか、北陸開発促進法、九州、四国、東北、こういうものが国土開発の一環としてやられるのでありますけれども、これではまとまったものはでき上がらぬと思うのです。今、山中委員からも質問がありましたように、高速道路の二号線の問題にいたしましても、住民は二回も言われるがままに動いているのです。今度また三回目をやられるところに問題がある。こういう点から考えましても、大きな構想のもとに、計画的にこういうところは責任を持ってやっていただかなければならぬ。特に大臣は一つ任期を十分にとられまして、大きな構想のもとに国土開発のために御尽力を願いたい、このように考えますが、御所信を伺いたい。
○中村国務大臣 一貫した方針のもとに、国土の高度利用ということを基本にいたしまして、建設行政は進めらるべきものだと思います。幸い堪能な事務当局がおりますしいたしますので、いずれにいたしましても長期にわたる一貫した見通しの上に立って、一貫した行政が進められますことを、私といたしましても大いに期待いたし、またこれを念願しておるような次第であります。
○加藤委員長 本会議の関係もありますので、本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。 午後一時三十五分散会