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38回国会衆議院1961/04/20

決算委員会 第24号

発言数
82
登壇者
13
会派数
2
開催日
1961/04/20

会議録

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 これより会議を開きます。  昭和三十四年度一般会計予備費使用総調書(その2)外六件を一括議題とし、審査を進めます。  各件につきましては、去る三月二日の当委員会において、大蔵省当局より説明を聴収いたしておりますので、本日は、直ちに質疑に入ります。  質疑の通告があります。これを許します。小川豊明君。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 私は、予備費の本質的な問題について、大蔵省なり、法制局なりにお尋ねしたいと思います。  まず、大蔵省の方にお尋ねしますが、主計局長は、私のお尋ねすることに対して、おそらく法律上差しつかえないんだという答弁になると思う。私は、初めからそういう答弁だろうということを予測して、お尋ねせざるを得ないのです。  そこで、私は決算に回ってから三年くらいおりますけれども、予備費というものは、ほとんど無審査同様で通ってきていたと思うわけです。ところが、今度予備費を拝見して、この点について二、三本質的な問題で疑問を持ったので、速成ですが、一応目を通してきた点について、お尋ねしたいと思います。予備費に対しては、憲法の八十七条には「豫見し難い豫算の不足に充てるため、國會の議決に基いて豫備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。すべて豫備費の支出については、内閣は、事後に國會の承認を得なければならない。」こう規定されておるし、旧財政法の二十四条には「予見し難い予算の不足に充てるため、内閣は、予備費として相当と認める金額を、歳入歳出予算に計上しなければならない。」というのを二十四年に改正して、「予見し難い予算の不足に充てるため、内閣は、予備費として相当と認める金額を、歳入歳出予算に計上することができる。」こういうふうに改正されておるわけです。  そこで私がお尋ねしたいのは、予備費の性質、予備費の議決というのは、実際には非常に不明瞭であって、理論的に言うならば、予備費は議決の対象であるという意味を持つ、歳出予算ではない。予備費の議決は、単に予備費として金額が適当であるかどうかを審議し、議決したものである。その支出は、承認したものではない。こういうふうになると思うのです。この建前からしますと、憲法の八十七条に「國會の議決に基いて豫備費を設け、」とあるわけですが、これは一般通常予算の審議の際、総ワクとして予備費がきまるわけです。それが実際に支出の目的、すなわち「豫見し難い豫算の不足」が生じた場合という、この支出目的が発生した際には、内閣の責任で支出されるわけだが、決算委員会にかけられるのは、現実には使われてしまってからあとで承認を求めることになるわけです。このやり方は、予備費の使用を決定する運用としてはなはだまずいのでありまして、憲法では国会の決算委員会にかけるようになっておりますけれども、決算委員会というのは、御承知のように、予算をどう使ったかということを審査、審議するところであって、この予備費だけが、こう使いたいがよろしいかということを——現実に使ってしまったけれども、形としてはこう使いたいがよろしいかということを決算委員会にかけてくるのは、これは運用としては少しまずいのではないか、こういう疑問を持つわけであります。法律上差しつかえないことは、私も認めます。運用としてこの形がいいか悪いか、これは主計局長の御答弁になる筋合いであるかないかは別として、もっと大きな政治上の問題、財政上の問題であり、憲法の問題になってくると思う。きょうは、政府委員としてあなたが一番これに対する答弁の適格者だ、こういうことになっているわけですから、あなたの方から御答弁願いたいと思う。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 予備費についてのお尋ねでございますので、あるいは法制局あたりからお答えいただくのが適当かもしれませんが、私が今お答えできまず範囲内のことを、お答え申し上げます。  御指摘になりますように、予備費につきましては憲法八十七条の規定がございまして、これは第一予備金、第二予備金という区別は廃止せられたわけでありますが、おおむね昔の憲法からございました規定でございまして、財政法もこれを受けまして、ただいま御指摘に相なりましたように、昭和二十四年に一ぺん予備費を廃止したことがあるのでありますから、その関係で、「できる」というふうに財政法の二十四条は言葉づかいを直しております。その一面を除きまして、大体予算に対しまして、多いときは一%程度、少ないときでも一%の半分程度の金額を計上いたしておるわけであります。申すまでもなく、年度のうちにおきまして、どういうことが起こりますか、想定をいたしかねる。なかんずく日本のごとくに災害が非常に多いというところにおきましては、これは事柄の実質からいたしまして、何がしか予備費のようなものを設けなければならぬということにつきましては、これはおそらく何人も異論のないことだと思います。ただ、やりようといたしまして、ことに国会の審議と関係がどうでありますかということでございますが、予備費というものを設けます限りは、やはり予備費のいわゆる支出——御指摘になりますように、予備費は金額をもちまして議決をしていただきますので、その金額の範囲内におきまして、いわば行政部内で予算を作るというような段階があるわけでありますが、その点、並びにその実効の問題をあわせまして、事後に御審議をいただく。従いまして、その内容につきまして適切であったかどうか、それは事後におきまして御審議をいただきまして、それが、決算委員会で御審議をいただくという行き方は、ちょっと考えてみまして、これ以外に方法がないのではないだろうかというような感じをいたしているわけであります。  なお、詳細の点につきましては、あるいは法制局あたりからお答えするのが適当かと思いますが、とりあえず、私の感じだけをお答えいたしておきます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 答弁を要約すると、これ以外にやりようはないのではないか、だから、こうしているのだ、こういう御答弁だと思うのです。ところが、さっきも申し上げたように、予備費というのは、こう使いたい——予備費そのものでは使えないわけですね。項目を付されて初めて使う形になる。ですから、あなたの方で予備費を議案としてここへ出してきているのは、こういうふうに使いたいからどうであろうかということなんでしょう。ところが、現実には、使ってしまったものである。だから、これは決算に持ってきたというのだが、本来ならば、これは予算委員会に付託すべきものではないのか、こう考えられる。これに対して、あなたは主計局長なんで、あなたの方では、これはそれでいいんだと言うほかないと思うのだけれども、法律の問題を別にして、一つの予算なんですから、これは予算委員会等にかくべきが本筋じゃないか。なぜ一体これを決算に持ってくるか。この点は、審議をしながら、私には不明瞭なんです。もう一度……。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 御指摘の点は、こういうことだと思います。予備費は、先ほどもお尋ねがあり、お答えを申し上げましたように、金額をきめまして、その金額の範囲内におきまして内閣が支出をきめます。予備費の使用ないし予備費の支出と申しますのは、その中で予算を作るということは御指摘の通りでありますが、しかしながら、先ほど来申し上げておりまするように、予算のある小さな割合を、年度内に起こり得るいろいろなことに備えますために、内閣の責任をもってその支出をいたす。その支出と申しますのは、仰せの通りに、一つは予算を作るということ、一つはその予算をさらに執行するということ、二つの意味を含めまして、行政府に権限を委任すると申しまするか、責任をもって支出、執行に当たるという点からいたしますと、いわゆる予算の議決、予算の審議というものとは、一応別のことに相なります。その意味におきまして、予算の執行、それにつきましての適否を御審議いただくという意味におきまして、普通の予算の執行の問題と同様に、決算委員会に御審議をいただいておるというのが、現在の行き方でございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 これは主計局長と議論しておっても実は始まらない問題なんで、内閣の問題としていかなければならない問題です。従って、この問題は、法制局その他とあらためて議論することにして、私はここへ来る前に、あなたの同僚であった河野一之さんの「予算制度」というようなものを見たが、予備費の観念というようなこと、それから予備費の使用の制限、こういうものを見てきて、これは私、実は同感なんです。同感なんですが、そこで、こういう点が出てくるのではないでしょうか。予備費というものは、総ワクとして国会で議決してあるので、その使途、これこれこういうふうに使うということに対しては、国会は議決しておりません。さらに、この予備費を見ると、その一、 その二として、年度内を二つに区切って出てきている。それで、私がこれからお尋ねしようと思うのは、これと関連してくるわけですけれども、その一、その二と二つに分けて出す理由、根拠はどこにあるのですか。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 ただいま御指摘のございましたように、予備費というのは、普通の予算の執行と違いまして、先ほど来お答え申し上げておりますように、予算を作るというような措置も入っておるわけであります。従いまして、あとう限りすみやかに国会の御審議をいただくということがございまして、年度が経過をいたしましても、年度ごとに区分をいたしませんで、三十五年度につきましては、三十五年の四月から十二月までの分、それを一つ。それから、ただいま御指摘をいただいております分といたしましては、三十四年度に属するわけでありますが、三十五年の一月から三月に属しますもの、それをあわせまして御審議をいただく、年度を一つまたがる形になるわけであります。それは、今申し上げておりますように、できるだけ早く事柄の内容につきましての御審議をいただきたいという意味におきまして、年度経過をもって区分をいたしませんで、十二月までに出しました分をまとめまして、御審議をいただくというようなやり方をいたしますために、今申し上げたような格好になっているわけであります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 予備費の性質からいって、予備費は、予見しがたい予算の不足に充てるために置かれたものであります。従って、予見し得るものは予備費として使うべきではない、こういうことが考えられます。政府では、もちろん政策があり、方針があり、その政策と方針に基づいて予算を立てられております。そうして予算が議決されているわけです。ところが、予備費は、それに対する不足の総ワクとしてきめられたものであって、それをどう使う、こう使うというところまでは、国会で議決しておりません。項目がつけられて初めて使えるようになるわけです。しかも、この予備費を使った後においては、すみやかに次の国会に提出して承認を求めなければならない、こういう規定があるわけです。きょうは、政治論的なものは除いて、主計局長にお尋ねしようと思うのは、ここに議案として提出された予備費を見ているときに、これは三十四年度の予備費で、総額は百六十億円です。その中で、一月の十二日から三月二十日まで、いわゆるその二になります、これで、七十六億円というものが使われておるわけです。この七十六億円を今ごろこの国会に出してくるということは、すみやかに次の国会に承諾を求めなければならないという財政法の三十六条からいっても、おかしいではないか。一月から三月までは、国会開会中なんです。その国会中にこれは提出すべきでないのか、こう思うわけですけれども、これはどうしてこういうふうな形をとっておられるわけですか。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 御承知のように、決算につきましては、常会ということを基準にして提出をいたすものでございますから、三十五年度に経過いたしました十二月までの分とあわせまして、前年度に御審議をいただくのに間に合いませんでした一−三月の分をお願いする、こういうことに例年相なっておるわけでございまして、今回も、その趣旨におきまして御審議をいただいておるわけでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうすると、昭和二十九年の四月十六日の閣議で、国会開会中における予備費の使用に関する閣議決定、これには、国会開会中は原則として予備費の使用は行なわない、こうきめてあるわけです。ところが、この予備費を見ていくと、国会開会中であるにもかかわらず、予備費から支出しておる。しかも、予備費から支出しないで、ほかの通常経費の中から支出すべきでないかと思われるものまでも、予備費で支出されておるわけです。そのことは、あとで申し上げます。前段の方の国会開会中は原則として予備費の使用は行なわないときめてあるにもかかわらず、国会開会中に予備費の使用を行なっているのは、一体どういうわけでしょうか。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 ただいま御指摘のございましたように、昭和二十九年の四月十六日に閣議決定をいたしておりまして、国会開会中原則として予備費支出をいたさないことになっておりますが、ただ、義務的な経費、災害等によりまして緊急に処置をいたします必要のありまする経費、真にやむを得ない経費、または比較的軽微な経費というものに限定をいたしまして、国会開会中におきましても、従来から閣議の決定を経まして、予備費支出をいたすということにいたしておるわけでございます。御承知でありますように、従来から、第一予備金、第二予備金という区分がございました当時におきましても、やはりやむを得ないものは国会開会中に支出をいたしておったわけでございますが、御指摘になりましたように、国会の開会中でございましても、災害の関係でいよいよ審査の関係が進んで、ある程度金額が確定いたしたというようなこともございます。あるいは突発的な事故もございます。あるいは義務的な経費でございまして、補正予算なり、本予算なり編成をいたしますときに、金額なり、見通しが確定しなかった、そういうものが出て参りますので、そういうものにつきましては、国会開会中でございましても、予備費支出をいたしまして、やはり需要が緊急なものに対しましては処置をいたすという、従来からのやり方をいたしておるわけでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 義務的な経費、比校的軽微な経費、これは支出するということがきめられてある。大蔵大臣の指定する経費とか、閣議決定によって、ここに二十何項目かあげられております。これは私も見ました。そこで、それならば、その点でお尋ねしたいのは、今度池田総理がアメリカに行かれます。これは予備費でまかなわれるはずです。これは緊急やむを得ざるものでもなければ、比較的軽微なものでもない。初めからわかっていることなんです。それからまた、この予備費を見ると、この年度内の予備費の中にも、全権団がアメリカに派遣されております。全権団をアメリカに派遣するということも、当然政府の方針としてはっきりしておったはずであって、これは緊急やむを得ないものでもなければ、比較的軽微なものでも何でもない、こういうものが予備費でまかなわれていくというのは、どういう根拠に基づいて予備費でまかなわれていくのですか。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 総理が外国においでになる、あるいはそれに関連して議員団の方がおいでになるというような事柄につきましては、予算の編成のときにおきまして、想定をせられない場合が多いわけであります。そういうことがあり得るかということはございましても、それではどういうような規模で、どういうような日数で行くかということにつきましてはもちろん、ほんとにおいでになるか、ならないかということにつきましても、わかりかねる場合が多いのであります。従いまして、そういうような事態が現実に起こり、具体的な旅程、行かれる方々の数というようなものが確定をいたしまして、そこで初めて支出をいたすということに相なるわけでございますが、それでは、国会開会中ならばそれがどういうことになるかという御質問でありますれば、それにつきましては、御指摘になりましたように、列挙いたしております経費のどれに該当いたすかということであります。これは急にそういうようなことが起こりまして、重要な国務を遂行いたしますために総理大臣がおいでになる、あるいはそれと一緒に議員団の方々がおいでになるというようなことは、これはやはり緊急ということに考えられるのじゃないかということに私ども考えまして、従来も、もちろん国会開会中でないこともあり、であったこともあったかと思いますが、予備費で支出いたすという例にいたしておるように記憶いたしております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 牽強付会という言葉があるが、あなたの御答弁を聞くと、全く牽強付会の言葉である。総理がアメリカに行かれるということは、ほとんど二カ月の前からどんどん新聞にも出、現に御本人も渡米するということで、その抱負、構想まで語っておられる。だから、行くということはきまっておる。それなら、国会開会中でもあり、従って、国会の承認を求めると同時に、これは当然予算に計上すべきではないか。なぜこれを一体予備費で出すか。こういうことは、予備費支出の範囲外ではないか。先般全権団がアメリカに行かれたのも予備費で出されておりますけれども、これなども、計画がなくて初めからぽつんと行くということはないので、ちゃんと計画というものが立てられ、方針というものが立てられていくわけです。これはやはり予備費で支弁すべき性質のものでないのではないでしょうか。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 御指摘になりますように、総理なりあるいは全権団がおいでになりますのは、そう短時日におきめになっておいでになるわけではございません。ただ、私が申しましたのは、では予算の編成をいたしております当時に、そういうようなことがいわゆる予見し得たものであるかどうか。これは先ほど申し上げましたように、おいでになるかもしれないということではありましても、それが確定的な意味におきまして予算に計上いたす程度のことには至っていないということを申し上げたわけであります。  そこで第二段に、それでは当初予算には計上し得なかったであろうが、具体的に行かれるのに、御指摘のように、何も一週間、十日前にきめることでないということも、おっしゃる通りであります。ただしかしながら、具体的な旅程がきまり、日数がきまりまして、それでは閣議にきまっております経費のどれに該当するかということになりますと、これは私どもは、やはり先ほど来申し上げておりますように、緊急の必要で、総理大臣が重要な国務を御遂行になるということでございますので、緊急やむを得ないということで、従来から予備費支出をいたしておるというふうに考えます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 緊急やむを得ないというのは、災害等が主として考えられるべきものであって、総理大臣がアメリカに行かれる、あるいは全権団がアメリカに行かれるということは、これは計画としては早くからきまっており、国民も承知していることなのです。そして外国に行く場合には、国会の議決を経なければいけない、こういう説があります。当然でしょう。しかし、そこには当然議決を求める行為が行なわれるのですから、行くということは、重要な国務を担当している総理大臣が外国に行くのですから、どのくらいの予定で、どのくらいの人数で、どういう使命で行くということがきまっておらなければならないはずです。従って、これは予算措置をとれないというはずはない。ましてや国会開会中です。国会開会中ならば、当然その国会にかけて、予算の補正をするなり、修正をするなりするのが建前ではないか。それを予備費で支弁しておいて、使ってしまってから、決算委員会の方へ、こう使ったからどうだではなくして、こういうふうに使いたいからどうだと持ってくるのが当然でしょう。これでは、いささか人をばかにした行為ではないでしょうか。予備費の乱用ということになりはしませんか。あなたにこの点を御答弁求めることはお気の毒ですが、だれも法制局から来ていませんので、仕方がないから、私はあなたにお聞きするのです。これは建前としては改めるべきものではないか、こう思うのですが、どうなんですか。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 先ほど来申し上げておりまするように、金額も確定し、日程も確定し、人数も確定をいたす。従いまして、経費の積算が確定をいたしまするのは、旅行をせられまする比校的直前のことかと思います。従いまして、そこできまりました金額を、おっしゃるように、国会開会中であれば補正予算をなぜ提出しないのかということでありますが、金額的に申しましても、何と申しましても旅費のことでありますから、著しく大きな金額になるわけはございません。また事柄も、非常に御多忙な総理が、その御多忙をさきましておいでになる、そういうような非常に緊急な国務であるということも、事実であります。従いまして、従来から、緊急なる事務ということで、あるいは経費といたしましても、非常に大きな金額を持っていれば別でありますが、金額といたしましても、外国へ行くことでございますから、おのずから限度がある、そういうような点から申しまして、予備費支出ということでやって参っておるわけであります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 従来から予備費でやっているのはわかっているのです。それから非常にやむを得ないから行くということもわかっています。一国の総理大臣が、国をあけて外国に行くことですから、大へんに重要な用件であろうこともわかっております。けれども、少なくとも総理大臣が国をあとにして外国に行くのですから、それは幾日に行って、幾日までいる、どういう用件で、どれだけの人が行くのだということがわからない、計画がない、そんな野放図な、ずさんな出張というものは、あるはずがないのです。それは行く直前まであなたはわからないのだという御答弁ですけれども、そんなことはないはずです。あるべきことではありませんよ。行く直前まで、あすかあさってたつまで、幾日行ってくるのだ、どんな用件か、どういう人を連れていくのかわからない。そんなことはあるはずがない。これは常識で考えたって、あるはずがない。だから、私は、そういう点からいって、これは予備費でやるべきでなくて、こういうものは予算の上にちゃんと計上すべきじゃないか、それが建前ではないかと思う。今これをどうこう言っているわけではない。建前ではないか、そうすべきではないか。法律の趣旨、憲法の趣旨、それから閣議の決定その他に基づいても、そうするのが最も当を得た行き方ではなかろうかと聞いているわけです。あなたの方では、そういうことはやるべきでないというなら、そういう答弁でけっこうです。それから、やるべきだけれどもできないというなら、それでもいいです。そこのところをもう一回はっきりして下さい。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 予備費の金額の範囲内におきまして、特定の場合におきましては、国会の開会中におきましても、予備費で支出をいたすということに相なっておるわけでございます。これは憲法上、財政上認めておるところでございまするし、従来の慣習も、そういう建前でやってきておるわけであります。御指摘になりまするように、そういうような場合に一々補正予算でやらなければならないという御議論かとも思いますが、従来やって参ったやり方で適切を欠くところがあるというふうには、私ども考えておりません。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 私は、従来これを慣例としてやってきたのもわかるのです。ただ、予備費という性質の上からいうならば、私が申し上げたような形をとるのが妥当ではないのか、こうお聞きしているのであって、慣例はもう私も承知しているから、いいのです。そうでなくやることの方が正しいのだ。今までやっているのが妥当なら、妥当でけっこうです。その点どうなんです。慣例がどうということではない。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 私は、慣例がそうだということを申し上げておるわけでありまするが、同時に、従来の慣例もそうでございまするし、現在の憲法、財政法の建前からいたしまして、適切を欠くということはないだろうというふうにお答え申し上げたわけであります。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 関連質問でございます。正示君。

正示啓次郎自由民主党

○正示委員 ただいま先輩の小川委員からいろいろ御質問があるのでございますが、予算が通ったばかりでございまして、この予算の中で旅行ができれば、これが一番いいと思うのですが、まだ私はできるかどうかわからないと思うのです。そこで、だんだんこれから国会の模様等も進行いたしまして、はたして総理がどの程度の旅行を計画なさるか、また御一緒に行かれる方々がどういうふうになるか、これらは、全く今後決定されることだと思うのであります。小川委員は、ただいま、補正予算でやるのがいいではないか、  こういう御議論のようでございますが、補正予算は補正予算で、財政法上しっかりした条件をまたつけておられるわけでございまして、先般も補正予算につきまして、友党社会党から大へんな御議論のあったことは、まだ記憶に新たなところでございます。そこで事務当局は、補正予算でやろうとすればたたかれる、予備費でやろうとすればたたかれる、まことに事務当局というのは気の毒な立場にあることも、一つ小川委員によく御承知を願いたいと思うのであります。そこで私は思うのでありまするが、今後事態を——国会の審議の状況、諸案件の成立の状況等を見て、総理の訪米日程、あるいは時期、スケール、これが実際きまるわけでありますから、これは主計局長も、何も今全部予備費という趣旨でもございますまい。今後の情勢を見て、成立した本予算でまかない得るものはもとよりまかなっていくのであるが、しかし、今これを補正予算にするというほどのスケールのものとも、従来の通念からいって考えられないのではなかろうかというふうなところから、在来の先例から申しまして、予備費で支出する場合もある、こういうことをお答えになっておるものと理解をいたすのであります。この点、小川先輩よろしく御了承いただきまして、この問題につきまして御明察を願いたい、こういうことを一つ、関連質問の形におきまして申し上げる次第でございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 正示さんは、自分が大蔵省におられたので、大蔵当局をかばうのはよくわかる。私も、別にこれにそんなにこだわるわけではないのです。ただ、私は、建前としてそうすべきではないか、慣例としてはそうなつておるけれども、建前としてはそうすべきではないか、これは憲法、財政法を見ても、そうすべきではないか、こう思うのです。そこで今の正示さんの御意見から一つ出てくるのは、総理の外遊というものを一つ区切ってみると、これは緊急やむを得ざるものなんですか。軽微なものなんですか。比較的軽微なものは、予備費から出せる、緊急やむを得ざるものも、予備費から出せる、これはわかっております。これは緊急やむを得ないものとして予備費から支出するのですか、比較的軽微なものだから予備費から支出するのですか、どっちですか。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 本日は、遺憾ながら国務大臣が出席しておりません。もちろん、これは大蔵大臣から答えるべきだと私は考えておりますので、委員長において、後ほど大蔵大臣と折衝しまして、次の機会に大蔵大臣より答弁をさせることにいたしたいと思いますが、小川委員にさよう御了承を願いたいと思います。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 了承します。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 次の質問に移って下さい。小川君。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 それなら、今度は具体的にお尋ねしますが、警察庁費というのが、経常予算の中の項目に計上されており、当時残余はありながら、このあれを見ると、予備費から支出されておりますこういう形は妥当ですか。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 予備費支出には、いわゆる予算外支出という、予算の款項にございます以外の款項につきまして支出をせられまするものと、予算超過と申しまするか、現在ありまする款項の金額を超過いたしまして支出いたしますものと、二つございます。御指摘に相なります分は、後者の場合で、現在の予備費のうちにおきまして、相当多くのものが予算超過しております。その場合におきまして、当該款項に残額がありました場合に、なお支出ができるかどうかという点でございますが、これは予見しがたい新しい事案が起こりまして、その事案に対処いたしますために、既定の款項に属します経費、それに増加をいたします必要が起こりますれば、これは現在残っております款項で払い切れませんので、予備費で支出をいたしております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうすると、これは予算に計上されており、当時相当の残額がありながらも、見通しがたいという立場に立って予備費支出はしたのだ、こういう御答弁と解釈してよろしゅうございますか。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 当然経費の使用状況をある程度見まして、並びに今後の見通しを立てまして、予備費支出をいたすことは当然でございますが、申し上げておりますのは、当該款項の項目が払い切りになりまして、初めて予備費支出をいたすということではございません。これは、当該項目に残がございましても、今までの支払いの実績、あるいは今後におきまする見通しというものを立てまして、予想外に起こりました事態に対処し得ないということでございますれば、予備費支出をいたすということになるわけであります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 私は、この予備費というものを実はもっと厳密に考えているものです。予備費というのは、総額で百六十億なら百六十億という額はきめられておりますが、これはその使途を国会が議決しておるわけではなくて、その後において閣議で項目をつけて初めて使える形になるわけで、予備費の使用というものは、もう少し厳密に考えるべきではないか。これは与党、野党の問題ではないのであって、しかも、予備費の使用というものを非常に拡大解釈して、何でも、これも予備費でまかなえ、それも予備費でまかなえということになるならば、予算をあれほどからみ合って、必死な立場で審議する必要はなくなってくる。全部予備費に充てちまえばいい。予備費というものの使途を、もう少し私は厳密に考えてみたい、こういう建前でお尋ねをしているのです。  そこで次に、警察庁から移って、裁判所の問題でお尋ねをいたします。裁判費で一億一千万円予備費が支出されています。ところが、不用額として相当の金額を出しているわけです。不用額を相当出しながら、一億一千万円予備費が支支出されております。さらに内閣官房でも、二千百万からの予備費を出しておりますが、一方においては七百八十九万という不用額を出しているわけであります。こういう不用額を一方において出しながら、予備費を、ある予備費だから、使わなければならないといって使うことは、どうかと思うのです。こういうふうに、裁判所でも、官房でも、不用額を出しながら予備費を使っていくというのは、一体どういうことなんです。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 ただいま裁判所当局者より発言を求められておりますので、この際これを許します。田宮主計課長。

田宮重男判事(最高裁判所事務総局経理局主計課長)

○田宮最高裁判所長官代理者 御質問に対して、お答え申し上げます。  予備費の使用いたしました総額は、七千四百八十五万七千円でございまして、不用額は、二百九十四万六千七百七十一円となっております。この予備費の不用額を生じた理由は、予備費の支出を認めていただきました当時、一応見込に当てましたところの証人の旅費が相当多く残りましたのが、その原因でございます。その証人旅費が当初の見込みよりも少なかったのは、結局予想しました証人がその日に不出頭になったとか、事件の進行状況等によりまして、予定しました証人の尋問を行なわなかった等の理由によって、結局証人等旅費の所要額が少なくなったということに理由があるのでございます。  以上でございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 私は、この予備費というのは、計上されている費用がなくなって不足してくるから、使うために計上されているものだ、こう解釈します。いま一つは、緊急やむを得ざる災害等が発生した場合には、これはどうにもならぬから、これに予備費を充てていく、こう解釈しているのですが、この予備費の中で不用額を出しながら、当時残額を持っていながら、予備費を充てていくということは、あるから使うのだという考え方ではないか、こう考えるのですが、そうではないのですか、これは、予備費の使い方に慎重さが欠けているのではないですか。そうじゃないのですか。この点をお尋ねいたします。

田宮重男判事(最高裁判所事務総局経理局主計課長)

○田宮最高裁判所長官代理者 お答えいたします。  裁判費の予備費の使用につきましては、年度の終りごろになりまして、年度末までの所要額というものを一応見込みを立てまして、その限度におきまして予備費の使用を認めていただいているわけでございます。それは一応の見込みでございますので、その見込みによりますと、年度末までに予算が不足するという計算になりますので、その不足額を予備費でもってまかないたいということで、予備費の使用を要求するわけでございます。ところが、裁判というものは、その事件処理のやり方いかんによりまして、当初立てました見込み通りにすべて行なわれるということになりませんので、先ほど申し上げましたように、実際に証人の尋問等の数が少なかったということになりますと、それだけが不用額になるという結果になりますので、常に不用額が生ずるということでは必ずしもないのでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 次に、予見しがたい予算の不足、こういう点で、三池炭鉱の争議あるいは安保の問題で、警備活動経費を五億四千九百二十六万円予備費から支出されております。これは私も、予見しがたい予算の不足、こう御答弁になっていいと思う。そこでこれはあとで同僚からもお尋ねがあると思うが、ここで御答弁願っておきたいのは、この警備活動経費五億四千九百二十六万円の中には、車両購入等までが行なわれております。自動車の購入だろうと思います。これは当然活動の経費の中に、予算として見込まれておるべきものです。こういうものを予備費で一つまかなってしまえ。買っておいていいだろうということで買って、車両購入まで入れたのではないか。予備費に便乗してこういうことをやったのではないか、こう考えられるわけです。そこでお尋ねするのは、この車両は、いつ、何台、単価幾らで購入したか。この点を警察当局からお答えを願いたい。

宮地直邦警視監(警察庁長官官房長)

○宮地政府委員 これは三池、安保を通じまして、警察車両が約百八十台にわたりまして破損いたしましたために、これを緊急に補充する必要上、百二十台を購入いたしたのでございます。その点につきましては、今資料を持っておりませんので、後刻御報告いたしたいと思います。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうすると、三池と安保で百八十台の車がこわれたか、こわされたかした。従って、それを補充しなければならないから買ったということは、わかりました。そこで買い入れた時期、買い入れ先と車両数、単価、それからその車はどういうふうに配属されているか、この点をあとで知らして下さい。  次に、文部省、運輸省、郵政省に関係ある問題ですが、南極地域観測事業に関する経費、これは南極地域の観測をするということですから、私は非常にいいことだと思います。ただ、これは毎年計画されておるものであって、従って、当然当初予算に組むべきものである。これを予備費からまかなうということは、一体どういうことなのですか。これは毎年計画されているものです。突然の予測しがたいものでもなければ、比較的軽微な金でもない。初めから予測を立てている。計画を立てている。これは文部省と運輸省と郵政省に関係がありますが、この点についてお尋ねしたいと思います。

安嶋彌文部事務官(大臣官房会計課長)

○安嶋政府委員 お答えいたします。  南極の観測事業でございますが、これは御指摘の通り、毎年行なっておりますが、当初予算を計上いたします際は、越冬を予定しません、いわゆる日帰り予算ということで当初予算を計上いたしております。そういう計上のいたし方をしておりますのは、当初予算を計上いたします際には、越冬するかどうかということがいまだ決定されていないわけでありまして、当初予算成立後、越冬が決定いたしまして、それに伴って必要な越冬関係の経費だけを予備費としてお願いしている、こういうわけでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 私はこれで終わりますが、これもおかしいじゃないですか。新聞を見ると、南極観測は初めから越冬隊員をちゃんときめて出かけている。越冬する人まできまっている。それであなたの方は、越冬するかしないかきまらないから、その分だけは予備費でいくということですか。私も越冬した人にお聞きしたら、もう早くから君は越冬組だときめられていると言っているのに、これはおかしいじゃないですか。やはりこれも予備費に便乗して——便乗してというのはあれだが、予備費からまかなえるから、これでやっていこうということになってくるのではないか。そういうやり方は慎むべきであって、もう越冬をすることがわかっているのだから、当初予算として編成して、当然要求すべきである、承認を求むべきだ。これは非常にりっぱな、いいことで、どんどんやってもらっていいことだ。何で遠慮してそういう予備費なんかでこそこそやっているのか。もっと堂々とおやりになったらいいじゃないかと考える。

安嶋彌文部事務官(大臣官房会計課長)

○安嶋政府委員 南極の越冬につきましては、当初予算を計上いたします際に、越冬を決定いたしております際は、それを含めて当初予算を計上しております。また、予備費としてお願いしている分につきましては、当初予算を計上いたしました際には、越冬が決定しない、そういう特殊な事情にあったわけでございます。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 久保委員。

久保三郎日本社会党

○久保委員 私は、こまかい点で三つか四つ、お尋ねします。  まず第一に、三十四年度の予備費の問題で、大蔵省に命令融資損失補償に必要な経費として千二百十六万八千円出しておりますが、これは、今までの御説明ではわからない。内容は、予備費の性格で実施する性質ではないのではないか、こういうふうに考えるが、これはどういう中身でありますか。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 便宜私からお答え申し上げますが、お尋ねの点は、予備費支出として、なぜそういう命令融資損失補償費を予備費から出したかというお尋ねであったかと思います。これにつきましては、御承知のように、古い時代の命令融資損失補償費のことでございますが、補償の要求が出て参りましたのが、おのおのの担当銀行の六行から、三十五年の一月二十七日ないし二月一日、従いまして、予算を提出いたしました後におきまして補償の要求が出て参り、それを審査いたしまして補償金額をきめたわけでありますから、事柄の性質は相当古い案件に属するものでございますが、具体的な事案といたしましては、関係銀行の、今申し上げましたような要求の申請を待ちまして処理をする。従って、予備費支出というやむを得ないことになったわけであります。

久保三郎日本社会党

○久保委員 今の御説明では、一応わからないのではありませんが、さっき小川委員から申しておりますように、国会開会中でもございますので、これはぜひとも三十四年度の予算に組んで審議を仰いでやるべきだと、われわれは考えております。時間がありませんから先に移りますが、その中身について、一つ書類で御報告願いたい。  次にもう一つ、訴訟にかかっている事件が敗訴になった。それで予備費で支出するというのが二、三件ございますが、こういうのは、政府として予見し得られない性質のものではないだろうと思うのです。なかなかむずかしい点もあるかもしれませんが、たとえば三十五年度で、合衆国軍の行為に伴う損害賠償に必要な経費として千八十九万八千円を出しております。もう一つございますが、こういうものは——しかもこれは、やはり国会開会中であります。ですから、当然予備費でなくて、先ほどからの論法でいけば、予算として処理すべき性質のものじゃないだろうか、こう思うのですが、こういうものは、どういうふうに考えておられますか。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 訴訟上敗訴をいたしまして、支払いを義務づけられたものでございますが、裁判で敗訴の決定がございますまでは、なかなか見通しがつきかねるものでございまして、やはり判決が下り、その金額がきまりまして、そこで政府としては支出をいたすことになるわけでございます。これは先ほど小川委員の御質問にもございましたが、二十九年の閣議決定におきましても、義務的経費につきましては、国会開会中といえども予備費支出をいたすことに相なっておりまして、これは訴訟等の判決がありましたときは、国会開会中といえども、支出をいたさざるを得ないわけであります。先ほどお尋ねのございました命令融資損失補償費につきましても、義務的経費でございますので、同じく国会開会中でありましたが、予備費支出をいたしております。こういうことでございます。

久保三郎日本社会党

○久保委員 次に、これは厚生省所管でありますが、国立予防衛生研究所。ポリオワクチン検定庁舎施設整備に必要な経費、これは額は二百八十七万でございまして、大きい額ではございませんが、こういうのは当初予算に組んでやるべきじゃないだろうかと思うのですが、何か特殊な事情があったのですか。——厚生省がいないようですから、答弁はあと回しにしてもらいましょう。  もう一つは、庁舎の火災というので予備費を出しておるのが、二、三件ございます。これはあとでもいいですが、庁舎の管理に手落ちがあって火災になったとするならば、その跡始末はどうなっているのですか。これは関係各省から報告を出してほしい。たとえば、秋田の労働基準局庁舎の火災原因と責任はだれにあるかというようなこと、これも出してほしい。本来ならば、本委員会で要求がなくても、これは当然出すべきだ。出しておらぬでしょう。出して下さい。  もう一つ、これは建設省所管でありますが、これも額は百八十万でございます。ことによりによって建築研究所水道施設整備に必要な経費として、予備費から百八十万出しております。この理由は、建築研究所の水道施設を整備する必要があったので、こういうことです。建築研究所を建てるのに、水道施設をあとからやらなければならぬという理由は、どこにあったのか。これはどうもふに落ちない。答えて下さい。

三橋信一建設事務官(大臣官房会計課長)

○三橋政府委員 お答え申し上げます。  本件は、ただいま御指摘のように、ここに書いてございますことは非常に簡単に書いてございますが、元来、建築研究所は、大久保にございまして、これは井戸を掘りまして、その井戸を、あそこらにございます幾つかの機関で水を吸い上げて使っておったわけでございます。ところが、水の需要が、ほかの機関でも、あるいは建築研究所でも、非常に多くなって参りましたと同時に、その井戸がこわれまして、水が上がらなくなったのでございます。それが年度途中で起こりましたので、井戸をやめまして、近くの水道の本管から水道の水を使うということにしたわけでございまして、そういう意味で予備費でお願いした次第でございます。

久保三郎日本社会党

○久保委員 御説明を聞けば、その通りかもしれませんが、大体その水の出が悪くなるとか、その井戸がこわれるとかいうことは、そんなに不測ではなくて、建築研究所ともあろうものが、水が一年か二年先にどうなるかという検討もしないで、突発的に井戸がこわれたので、予備費で百八十万追加してもらって、それでやるというのは、不見識過ぎやしないかということです。額は小さいから、問題にならぬでしょう。まあ予備費でやれということで、簡便にやっておるのではないか。こういう点も、あまりにも予算の使用についてふまじめ過ぎやしないか。これは語弊があるかもしれませんが、そういうような感じがいたします。これは以後注意してもらうと同時に、先ほど申し上げたように、全部火災等の責任のあり個所は、報告してほしい。それから債務確定というのが、先ほどの主計局長の御答弁で、裁判の結論はどうなのか、これも出してほしい。本来ならば、この予備費はかくかくの理由で、こういう簡単な理由以外に、請求がある前にちゃんと本委員会に提出すべきなんです。今までは、資料提出を要求しても、おそい。さらに要求しなければ何も出さぬということでありまして、通り一ぺんの説明で決算を過ごそうというきらいがある。これ以後は、全部資料は自発的に出してほしい、こういうふうに私は要求をいたします。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 西村力弥君。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 ちょっと忘れましたですが、三十四年度の補正予算はいつ出してあったか。主計局長おわかりでございましょうか。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 三十四年度の補正は、三件ございまして、三十五年度予算と同時に、第一号が三十四年二月三日、それから第二号が十月の二十八日、第三号が三十五年の一月二十九日、以上三件でございます。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 お尋ねをしますが、去年の一月十何日でしたか、岸総理が安保条約調印のために渡米して、そのときの費用は、予備費から支出になっているわけですが、そういう際に、外国旅行の経費は、外務省には残額がなかったのか。それはどうですか。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 外務省というお尋ねでございまするが、総理大臣でございますれば、総理府、内閣の所管かと思います。岸総理がおいでになりましたときに、払い切りになっておりましたかどうか、ちょっと今取り調べ中でございますが、もし今の西村委員のお尋ねの数字でございましたならば、内閣としては、それだけ大きな外国旅費は残っていなかったと思います。それはなお取り調べます。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 それだけ大きいといいましても、外務省の方に予備費として計上になっているのは、総額一千八百三十万のうち、一千九十二力というのは、外務省の方に振り分けられておる。そうすると、わずかに七百万円とちょっとなんです。そういう金が総理府にないなんというのは、あなたは当てずっぽうに言っておるのではないですか。大体そういうものはないはずはないじゃないですか。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 ただいまお尋ねの部分は、千八百三十六万三千円、外務省本省の計上分になっております。これは全権団として、総理が首席全権として行かれたものでありますが、全権団派遣等に必要な経費として外務省から支出しましたものでありまして、先ほど申し上げました答弁を訂正申し上げます。これは、今申し上げましたような全権団の派遣ということで出しました分でございますので、三十四年度予算におきましては計上をしていない。すなわち当初予測されなかった経費でありますので、これは予備費の支出をいたしました。先ほどのお尋ねに対しましてお答え申し上げました経費は、出さないということに相なっております。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 外務本省の外国旅費の中には、残額が十分にあったということであると思うのですが、そうしますと、私たち考えるには、その中から支出しておいて、先ほど答弁のように一月の二十九日には補正予算を提出しておるのですから、その際に不足分の補正を組んでいく、こうするのが手順じゃないか。現実に残額があるのですから、その残額を支出しておいて、問もなくやる補正予算にちゃんと不足額を計上しておく、 こういうのが建前じゃないか。そうしないといけないと思う。緊急々々と言いますけれども、そういう解決の処置が、正当なルートを通してやり得ることが、目の前にきておるのです。そういうときに予備費をもって事を処理するということは、あり方としては好ましいことではない。そういうことであるから、何でも予備費で適当にやっちまえ、こういう疑いがいささかある。こういう批判が出ざるを得ないということになって参るわけです。  ところで、外務本省の項の日米相互協力及安全保障条約署名全権団派遣諸費、こういう項は新しく起こしたものだと思うのですが、予備費において、そういう項を起こして予備費の支出をやるということは、会計法上というか、財政法上というか、会計法だろうと思いますが、そういうことは許されるものかどうか。それは別個の問題が発生した場合は、やむを得ない場合もあるかもしれませんが、少なくとも外国旅費というもの、こういう種類のものはちゃんとあるのです。あるのにもかかわらず、新しく項を起こして予備費を支出するということは、予備費使用のあり方としては、正当ではない。この点に関する答弁は、石原局長に求めてはちょっと無理かと思うのですが……。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 先ほどのお尋ねのございました外務省の問題でございますが、補正予算を提出いたしまして、成立いたしますまでに、相当の期間がかかることでございますし、外務省の経費をもって差し繰りをいたしておきまして、補正予算をもって補てんをするという方法は、当事の立法上といたしましても、なかなか困難ではなかったかと思います。  それからお尋ねの第二点の、予算外の項目につきましては、予備費を支出いたしたのであります。先ほど申し上げましたように、旧会計法時代におきましては、予算超過支出ということに相なっておりまして、予算の款項にございますものを、その金額以上に出しますいわゆる第一予備金、それから予算の項目にございません、新しい項目を立てまして出しますものを予算外支出、これは第二予備金ということで、組むこともございまして、今回の財政法上におきましては、それをやめておりますが、実態から申し上げますと、先ほどお答え申し上げました通りでございます。従いまして、予算の項目になかった全権団の派遣ということでございますと、当然新しい項目を立てまして、いわゆる予算外に生じた支出ということで整理をいたすわけでございますので、それ以外のところをごらんいただきましても、予算外に生じました項目につきましては、新しい項目を立てておるわけであります。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 今の第二点については、了解いたしましょう。しかし、第一点につきましては、補正予算に組む余裕がなかったというようなことをおっしゃるが、岸総理が逃げるかごとく安保条約調印に行ったのは、一月の十九日でしたか、これはその二、三日前に急にきまったものではない。これは前年度、相当早い機会からわかっておることだ。だから、そういう予算の作業にかかるときは、ちゃんとそのことはわかっているのですよ。そういうのが事実です。それにかかわらず、今の御答弁は、補正予算作業を始めるときにはわからなかった、突然にそういう工合になったので、補正予算に組み込むということも不可能だったためにやむを得なかったのだ、こういう御答弁ですが、それはあまりひど過ぎませんか。

石原周夫大蔵事務官(主計局長)

○石原政府委員 私、補正予算に間に合わなかったということを申し上げたのではございませんので、西村委員が御指摘に相なりますように、その程度の金額は、外務省が立てかえをいたしておいて、あとで補正予算をもって補てんをいたしたらいかがであるかというお話のように承りましたので、そういたしますると、補正予算の成立のときまで、外務省の予算が、外国旅費がはたして間に合うかどうかという点をちょっと申し上げたわけでございます。  なお、予備費といたしましては、残額はございましたが、全体の問題といたしましては、補正予算を組みますときには財源の関係の見合いもございますので、その辺も全体考えまして、予備費支出をいたしたわけであります。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 どうも騒々しいので、あなたの御答弁を聞き間違えて失礼いたしました。ただ、補正予算の成立は、三月末になるでしょうから、そういう懸念もおありでしょうが、しからばその次にお聞きしたいのは、やはりそれだけのものを削って、三月一ぱい、二月一ぱいこういう工合に外国旅費に大きな穴が出てくる、これはやり切れない、こういう工合になるかどうか。その実態はどうであったかということが、私たちの関心になる。実態が、それだけのものをやっても、三月まではまだまだ持ち切れるだろうという実態だとするならば、手順通り、やはり外国旅費の中から支出しておいて、あとは残額でまかなっていく、そうしてどうしてもできないときには、三月になって、あるいは二月末になって、そのときに予備費支出をやる、こういうのがやはり本筋としてとらるべきじゃなかろうか、こういうことを私の意見として申し上げることにしておきます。  それから、先ほどの警察庁の安保あるいは三池の問題でありますが、車が百八十台だめになったので、予備費からその補充をやったのだ、官房長はそういう答弁ですが、一体どこでそれだけだめになったのですか、耐用年数が来て廃棄処分になるとするならば、そんなことはないので、この安保及び三池において百八十台の自動車が廃棄処分をせざるを得ないようになったということは、私たちはちょっと考えられない。

宮地直邦警視監(警察庁長官官房長)

○宮地政府委員 百八十台は損傷いたしたのでありまして、全部が廃棄処分をすべき状態だとは申していないのであります。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 しかし、購入費というのでしょう。修理費じゃないでしょう。購入費が一億二千四百十九万円、これだけなんです。損傷したというならば、修理費だ。修理費もみな一緒にして、損傷した分も含めて代替の車両を買った、こういう工合になるのですか。

宮地直邦警視監(警察庁長官官房長)

○宮地政府委員 今回の事件におきましてこわされましたものの内訳を申しますと、大破、中破いたしましたものは約百台でございまして、これらの修理をする。同時に、こういう状況上、どうしても警察庁といたしましては、大型輸送車を整備いたしたいということにおいて、緊急に必要があるといたしまして予備金を請求いたしたのでございます。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 どういう資料に基づいてそういうことを言われるのか——百台もこわしたなんということは、私たちはとうてい納得できない。確かに国会前において焼かれてしまった車もあります。それは私たちも見ております。ですが、百台がどこでどうこわされて、それが使用不可能に近い状態になったかということは、私たちは納得できない。それは私の考え方としては、初めは、向こうに移動するから、こちらからみな持っていくわけにもいかぬ、こっちが手薄になるので。それで必要上購入したんだ、こう思っておったところが、警察庁の言い方を見ると、そういう工合に損傷がはなはだしいために代替としてやったんだ、こういうことであります。そうなると、全く違ってきまして、しかも、百台のものがほとんど使用不能に近く損傷したということをおっしゃる。それは少しセンセーショナルな言い方であって、受けるところには受けるかもしれませんけれども、私たちは、そんなことはとうてい納得できない。そしてこれは私たちから言うと、明らかに過剰警備である。過剰警備のために、こういう金が使われておる。それは警察からいうと、事件の事前防止のためにやむを得ずとった措置である、こういうことを言うでしょう。言うでしょうが、しからば、三池の久保さんが殺されるのをなぜ防止しなかったか。そういう人命を守り得ないものが、これで治安を守るんだというようなことを言って、多額の国費を使い、また、予備費を使ってわれわれに承認を求めてくる。私たちは、そういうあり方について、強く私たちの考え方を主張せざるを得ない。この点については、所管の委員会でもありませんので、この程度にしておきます。  それから南極観測の問題、久保君から先ほどありましたが、これは日帰り予算で予算を組んだ、だが、越冬ということになった。それはそういう工合に組んだからやむを得ずしたということは了承してもいいですが、やはり最初から越冬を前提として予算を組まなかったことは、いささか不備であったということを、文部省その他の局において認めらるべきじゃないか、こう思のです。これはいかがですか。

安嶋彌文部事務官(大臣官房会計課長)

○安嶋政府委員 お答えいたします。  不備というお話でございますが、当初から越冬がきまっておりまして、それに必要な経費を計上いたしておらないということでございますならば、あるいは不備というおしかりを受けるかもしれませんが、予備費としてお願いいたしております分につきましては、これは予算編成後越冬を決定した事情にございますので、特に不備という点はないと思います。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 事情はその通りだとは思うのですが、やはり越冬しないという前提であれば、そのような予算の組み方でもいいと思うし、今まで従前通り越冬しておって、また越冬するかしないかはまだわからないというんだけれども、南極の継続的な観測のためには、やはり越冬する方が好ましいということは、支配的になっているはずなんです。ですから、やはり越冬を前提とした予算を組んでおいて、そして越冬しなかったら、不用額として残る。それで一向差しつかえない。それがほんとうじゃないか。越冬しないということが前提になっておったのが、たまたま越冬するということになったというのならば、この予備費支出も、これでも問題はないですよ。それが悪いと言うのじゃないが、最初の予算の組み方が、越冬を前提として組むべきであった、こういうことを認めらるべきじゃないかと私は主張するのです。まあそれはよろしゅうございます。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 一言警視庁当局に注意を与えておきます。  先ほど西村委員からの質問で、三井争議の久保君のなくなったということと、これはまことに遺憾のことではございますが、自動車のこわれたということは、別なんです。そういうことに対して、はっきりした答弁をどうしてしないのですか。はっきり答弁を願います。(西村委員「議事進行」と呼ぶ)議事進行ではない。ちょっと待って下さい。三輪警備局長。

三輪良雄警視監(警察庁警備局長)

○三輪政府委員 ただいま委員長から特にご指摘がございました、生命を守らないという西村委員のご指摘と、車のこわれたことの関係について、もっとはっきりせよということでございます。  第一に、私ども、久保さんのなくなりましたことは心から遺憾に存ずるわけでございますけれども、しかし、安保、三池闘争を通じまして、あれだけの回数、あれだけの大規模な闘争が行なわれ、その間警察といたしましては、不法行為の起こります予防、それからそういうことによって人命のそこなわれますことを予防するために、全警察官は一生懸命に努力をいたしまして、警備に当たったわけでございます。たまたまそういうことの中で久保さんの事件が発生したことは、関係のものといたしまして、まことに遺憾に思っておるところでございます。しかしながら、ただいまの御指摘の中で、人命を守ることさえしない警察というような御指摘は、私ども、まことに心外に存ずるところでございます。  次に、車の問題につきましては、答弁がやや不明瞭であったかのようでございますけれども、一番はっきりいたしておりますのは、この国会周辺で、先ほど西村委員のお言葉の中にございましたように、次々と警視庁の警備車が引き出されて焼かれたわけでございます。また、警視庁管内にあの当時警備をいたしました部隊でも、警視庁だけではございませんで、関東近県からも自動車で応援にかけつけたのでございます。そういう意味で、ここにどこの場所で何台、どこの場所で何台という正確な資料を持ちませんけれども、ここでごらんいただきましたあの国会前の焼かれましたことは、最大のケースでございますけれども、大なり小なりああいったことが、全国の非常に数多いケースの中で見られたのでございます。そういうことに対しまして、警察といたしましては、できるだけすみやかにその車両を整備いたしまして、次に起こります事態に備える必要がございましたので、やむを得ず予備金をお願いいたしました筋合いでございますので、御了承を願いたいと思います。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 次に、先ほど久保三郎君の質問に対して、厚生省が遅刻を……(西村(力)委員「委員長々々々……」と呼ぶ)今発言中です。ちょっと待って下さい。厚生省がおくれて参りまして、はなはだ遺憾だと思います。前もって通知をしてあるにもかかわらず、きょうは十時から委員会が行なわれておるのですが、十二時になって出てくるようでは、まことに遺憾です。国会を軽視しておると言われても、これは過言でないと思う。しかしながら、時間もございませんので、公衆衛生局長、尾村政府委員に説明を願います。(西村(力)委員「委員長々々々……」と呼ぶ)今発言中です。あとで発言を許しますから、しばらくお待ち下さい。尾村政府委員

尾村偉久厚生技官(公衆衛生局長)

○尾村政府委員 予備費の御質問の点は、急遽国立予防衛生研究所でポリオワクチンの検定業務を強化しするために、既存の他の目的の部屋を一時検定用の一部を改造するために必要で、支出した経費でございます。

久保三郎日本社会党

○久保委員 小児麻痺の応急対策というか、そういうので、予備費が二回にわたって出ているわけですね。ところが、八月の予備費支出ですが、予備費では、予防衛生研究所の施設費として、七千五百万ほど出ている。ところが、あと十一月になりまして、今お話しの二百八十七万、こういうものは、本来ならば八月に当然含まれて、予備費支出なら支出として、それに対応すべきだとわれわれは考えております何か予算の使い方が、さっぱりどうも……。どうしてこういうふうになったのか。こま切れ的にやっているじゃないですか。小児麻痺があれだけしょうけつしてきて、それで、七千五百万の施設費だけれども、とったわけですね。ところが、今たった二百八十七万のワクチンの検定庁舎を整備するだけが残ったことに、われわれは何か熱意が足りないようにも考えられる。なぜ一括してやらぬか、こういうことなんです。

尾村偉久厚生技官(公衆衛生局長)

○尾村政府委員 八月の大きい方の予備費の支出は、当時の状況で、本年の、三十六年度の四月から、従来の検定能力を倍にする。その倍にする分で計画をいたしまして、これは施設の建設等を含むものでございますが、そういう計画でございます。ところが、もうすでに十月から、一部検定能力を増加しなければならぬということは、逆にポリオワクチンの入手が、それだけよけいに緊急入手が可能になったということで、正規の増加を待たずして、既存の建物を一時模様がえをいたしまして、少しでも早くそれだけでも能力をつけるということで、緊急にそれをさらに追加をいたしまして、むしろ部分的に繰り上げる可能性を認めましたのでやりましたので、これはほんとうの暫定措置でございまして、正規のものでございませんので、後に永久に使えるようなものでございません。また、ほかの使途を持っておりますので、早くそちらへ返しませんと、そちらの業務がとまるということで、急激に可能性が起こりましたので、これをお願いして、模様がえをしたわけであります。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 委員長に申し上げますが、委員長の職責というのは、議員の発言を批判する、こういうような立場の発言は、委員長はとるべきじゃない。ただいまの警察庁に対する答弁の要請は、明らかにそういう傾向を持っておる。しかも、私の発言に対して誤解をした解釈をしておる。すなわち、自動車の損傷と久保君の殺されたあの問題と関係あるとは、私はいささかも思っていない。この警備は、過剰警備であり、一方性を持っておる。そういう場合に、予備支出まで要請してやる警備であるならば、人命尊重ということを第一義的にし得なかったというところに問題があることを私は指摘した。自動車の損傷とこれを関連づけて言ったわけじゃない。問題の第一は、委員長は、議員の発言に批判的な立場の発言をすべきではないということ、第二点は、そういう関連性で僕は言ったのではないということ、これは了解してもらわなければいかぬと思う。  それで、警備局長の話を聞きますと、各県でいろいろな事例がある。どうも話がだんだんぼけてくる。しかも、それぞれの損傷がある、こういうことなんです。しかも、私が指摘したのはそうじゃなくて、修理費じゃなくて購入費となっている、代替購入となっているから、これは便乗購入の傾向が強いではないかという批判をしているわけです。私は、こういうことを言っているのですよ。答弁は、各県において損傷があったというようなこと、そこまでいったらば、 これは決して購入費を明らかにする答弁にはならない。ですが、ここは該当の委員会でもないから、私はこの程度にとどめると言っておったわけです。その点は、私の真意を申し述べて、しかも、委員長に対しては、先ほど私が言ったことは、議会の議員の発言に対する委員長の態度、これは厳正に、さような心がまえを持っておらなければならぬということを強く申し上げておきたいと思います。

高橋英吉自由民主党

○高橋(英)委員 議事准行について。今の委員長の態度に対しての御注文、われわれは反対です。委員長は、交換手ではありません。大いに議員の発言に対しては批判精神を発揮してもらって、委員会をリードしてもらって、明快に運営していただきたいと思います。大いに批判精神を委員長は発揮してもらいたい、かように私どもは思う。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 ただいま西村君の御意見に対しまして、私から答弁をいたします。西村君の発言におきまして、大いに委員会の委員の発言を尊重いたします。ただし、私も、委員長でありましても、委員でございます。私の発言等も、ある程度まで自由だと思います。なおまた、これは考え方の相違でございまするが、党派を越えて、当委員会におきましては、発言を許しております。しかも、社会党の諸君に対しましては、社会党の皆さんの発言は全部許しておりまして、ある意味では与党と野党と不公平である、野党にばかり発言さして、与党には発言をさせないということまで言われるのでございます。まことに私のとった処置は、妥当であり、きわめて賢明だと私は思っております。従いまして、御了解を願いたいと思います。  他に御質疑はございませんか。なければ、これにて各件に対する質疑は、終了いたしました。     —————————————

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 次に、討論に入るのが順序でございますが、通告もありませんので、直ちに採決に入ります。  これより採決に入ります。  まず、昭和三十四年度一般会計予備費使用総調書(その2)、昭和三十四年度特別会計予備費使用総調書(その2)、昭和三十四年度特別会計予算総則第十四条に基づく使用総調書、昭和三十四年度特別会計予算総則第十五条に基づく使用総調書、昭和三十五年度特別会計予備費使用総調書(その1)、昭和三十五年度特別会計予算総則第十一条に基づく使用総調書(その1)の六件について、採決をいたします。各件をそれぞれ承諾を与えるべきものと決するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、承諾を与うべきものと決しました。  次に、昭和三十五年度一般会計予備費使用総調書(その1)について、採決いたします。  本件につきましては、社会党において御異論があるようでございまするから、分割して採決いたします。  まず、本件中、総理府所管、三池炭鉱争議及び安保改定反対闘争等に伴う警備活動に必要な経費二億円、同じく一億七千万円、同じく一億七千九百二十六万一千円を除くその他の経費について、採決いたします。これに承諾を与うべきものと決するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、この経費については承諾を与うべきものと決しました。  次に、三池炭鉱争議及び安保改定反対闘争等に伴う警備活動に必要な経費について、採決いたします。  本経費に承諾を与えるべきものと決するに賛成の諸君の御起立を願います。   〔賛成者起立〕

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 起立多数。よって、本経費については、承諾を与えるべきものと決しました。  これにて昭和三十五年度一般会計予備費使用総調書(その1)は、承諾を与えるべきものと決しました。  なお、ただいま承諾を与えるべきものと決しました七件の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと任じますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時十一分散会      ————◇—————

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