決算委員会 第9号
- 発言数
- 136 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/03/02
会議録
○荒舩委員長 これより会議を開きます。 去る二月十七日、本委員会に付託になりました昭和三十四年度一般会計予備費使用総調書(その2)昭和三十四年度特別会計予備費使用総調書(その2)昭和三十四年度特別会計予算総則第十四条に基づく使用総調書、昭和三十四年度特別会計予算総則第十五条に基づく使用総調書、昭和三十五年度一般会計予備費使用総調書(その1)昭和三十五年度特別会計予備費使用総調書(その1)及び昭和三十五年度特別会計予算総則第十一条に基づく使用総調書(その1)以上七件を一括して議題とし、審査に入ります。 まず、大蔵政務次官より各件についての説明を求めます。田中政務次官。
○田中(茂)政府委員 ただいま議題となりました昭和三十四年度一般会計予備費使用総調書(その二)外六件の事後承諾を求める件につきまして御説明申し上げます。 昭和三十四年度一般会計予備費の予算額は百六十億円でありまして、このうち、財政法第三十五条の規定により、昭和三十四年五月一日から同年十二月二十五日までの間において使用を決定いたしました八十三億四千九百万円余につきましては、第三十四国会にその事後承諾を求める件として提出いたしまして、すでに御承諾を得ましたが、その後、昭和三十五年一月十二日から同年三月三十日までの間におきまして、七十六億四千九百万円余につき使用決定いたしました。 そのおもな事項は、国庫予託金利子支払いに必要な経費、第十五号台風等による農林水産業の風水害対策に必要な経費、農業施設災害復旧事業に必要な経費、東京国際空港の用地買収に必要な経費、失業中の退職政府職員等に対する退職手当に必要な経費、河川等災害復旧事業及び伊勢湾高潮対策事業等に必要な経費、伊勢湾高潮対策事業に必要な経費、河川等災害復旧事業及び河川等災害関連事業に必要な経費等であります。 次に、昭和三十四年度各特別会計の予備費の予算額は一千三百四十六億四千八百万円余でありまして、このうち、昭和三十四年七月二十八日から同年十二月二十五日までの間において使用を決定いたしました五百五十九億四千四百万円余につきましては、第三十四回国会にその事後承諾を求める件として提出いたしまして、すでに御承諾を得ましたが、その後、昭和三十五年一月十九日から同年三月二十九日までの間におきまして、百五十一億八千六百万円余の使用を決定いたしました。 そのおもな事項は厚生保険特別会計健康勘定における健康保険給付費の不足を補うために必要な経費、食糧管理特別会計国内米管理勘定における昭和三十四年産米の買い入れ増加に伴い必要な経費、郵政事業特別会計における仲裁裁定実施及び退官退職手当等の不足に必要な経費、失業保険特別会計における失業保険給付に必要な経費、道路整備特別会計における第十五号台風等による被災道路の緊急整備に必要な経費等であります。 次に、昭和三十四年度特別会計予算総則第十四条及び第十五条の規定に基づき、予備費使用の列に準じて予算を超過して支出いたしました特別会計は、資金運用部、厚生保険、国立病院、郵便貯金及び郵政事業の五特別会計でありまして、その内訳は、資金運用部特別会計において支出しました予託金利子支払いに必要な経費七億九千九百万日余、厚生保険特別会計日雇健康勘定において支出しました日雇健康保険給付費の不足を補うために必要な経費八千八百万円余、国立病院特別会計において支出しました国立病院の医療費に必要な経費二億六千万円余、郵便貯金特別会計において支出しました支払利子の増加等に必要な経費十二億九千九百万円余、及び郵政事業特別会計において支出しました業務量の増加等に必要な経費二十九億九千二百万円であります。 次に、昭和三十五年度一般会計予備費の予算額は百億円でありまして、このうち、財政法第三十五条の規定により、昭和三十五年四月十二日から同年十二月二十三日までの間において使用を決定いたしました金額は七十六億七千三百万円余であります。 そのおもな事項は、三池炭鉱争議及び安保改定反対闘争等に伴う警備活動に必要な経費、租税還付加算金に必要な経費、急性灰白髄炎対策に必要な経費、漁港施設災害復旧事業に必要な経費、伊勢湾高潮対策事業に必要な経費、チリ地震津波災害対策に必要な経費、都市及び河川等災害復旧事業等に必要な経費、衆議院議員総選挙及び最高裁判所裁判官国民審査に必要な経費等であります。 次に、昭和三十五年度特別会計の予備費の予算総額は一千四百三十八億一千百万円余でありまして、このうち、昭和三十五年八月十二日から同年十二月二十三日までの間において使用を決定いたしました金額は六百五億四千五百万円余であります。 そのおもな事項は、食糧管理特別会計国内米管理勘定における昭和三十五年産米の買い入れ増加に伴い必要な経費、国内麦管理勘定における昭和三十五年産麦の買い入れ増加に伴い必要な経費、国有林野事業特別会計国有林野業勘定における災害復旧事業等に必要な経費、道路整備特別会計における被災道路の緊急整備等に必要な経費、治水特別会計治水勘定における河川事業等の調整に必要な経費等であります。 次に、昭和三十五年度特別会計予算総則第十一条の規定に基づき、予備費使用の例に準じて予算を超過して支出いたしました特別会計は、造幣局、印刷局及び食糧管理の三特別会計でありまして、その内訳は、造幣局特別会計において支出しました補助貨幣製造数量の増加及びタイ国王外遊記念章製作に必要な経費四千九百万円余、印刷局特別会計において支出しました国民年金手帳の新規受注に伴い必要な経費二億四千万円余、食糧管理特別会計国内米管理勘定において支出しました調整勘定へ繰り入れに必要な経費百十四億五千八百万円余、国内麦管理勘定において支出しました昭和三十五年産麦の買い入れ増加に伴い必要な経費七億円、業務勘定において支出しました調整勘定へ繰り入れに必要な経費九百万円余、調整勘定において支出しました国債整理基金特別会計へ繰り入れに必要な経費九十億一千百万円余であります。 以上が昭和三十四年度一般会計予備費使用総調書その二外六件の事業承諾を求める件の概要であります。 何とぞ御審議の上、御承諾下さるようお願い申し上げます。
○西村(力)委員 ちょっと説明してもらいたいのですが、急性灰白髄炎というのはどういう病気ですか。
○谷村政府委員 小児麻痺でございます。
○西村(力)委員 けっこうです。
○荒舩委員長 ただいまの各件に対する質疑は後日に譲りたいと存じます。 ————◇—————
○荒舩委員長 続いて昭和三十三年度決算外三件、及び昭和三十四年度決算外三件を一括して議題といたします。 まず、前回の委員会で保留いたしました昭和三十四年度国有財産増減及び現在額総決算書、昭和三十四年度国有財産無償貸付状況総決算書、及び昭和三十四年度物品増減及び現在額総計算書の三件について、大蔵政務次官より概要説明を求めます。田中大蔵政務次官。
○田中(茂)政府委員 ただいま議題となりました昭和三十四年度国有財産増減及び現在額総計算書並びに国有財産無償貸付状況総計算書について、その概要を御説明申し上げます。 まず、昭和三十四年度国有財産増減及び現在額総計算書の概要について申し述べます。昭和三十四年度中に増加しました国有財産は、行政財産千二百二十二億円余、普通財産千七十七億円余、総額二千二百九十九億円余であり、また本年度中に減少しました国有財産は、行政財産四百七十九億円余、普通財産五百三十八億円余、総額千十八億円余でありまして、差引総額において千二百八十一億円余の増加となっております。これを前年度末現在額二兆三千百二十九億円余に加算いたしますと、二兆四千四百十億円余となり、これが昭和三十四年度末現在における国有財産の総額であります。 この総額の内訳を分類別及び種類別に申し上げますと、行政財産においては、公用財産六千百五十二億円余、公共用財産八十九億円余、皇室用財産九十六億円余、企業用財産七千百六億円余、合計一兆三千四百四十四億円余となっており、普通財産においては一兆九百六十六億円余となっております。 また、国有財産の総額の内訳を区分別に申し上げますと、土地三千二十四億円余、立木竹五千六百二十二億円余、建物三千二百十三億円余、工作物千九百八十一億円余、機械器具五十三億円余、船舶七百七億円余、航空機千百三十六億円余、地上権等三億円余、特許権等二億円余、政府出資等八千六百六十六億円余、合計二兆四千四百十億円余となっております。 次に、国有財産の増減の内容について、その概略を申し上げます。 まず、昭和三十四年度中における増加額を申し上げますと、その総額は二千二百九十九億円余でありますが、この内訳は、第一に、当該年度中の国と国以外の者との間の異動、すなわち、対外的異動によって増加した財産は千四百三億円余でありまして、このうち、購入、新営工事、出資等、歳出を伴うものは千九十七億円余、寄付、代物弁済、租税物納、交換等、歳出を伴わないものは三百六億円余となっております。第二に、国の内部における異動、すなわち対内的異動によって増加した財産は八百九十六億円余でありまして、このうち所管がえ、所属がえ、整理がえ等、調整上の増加は四百九十一億円余、新規登載、引き継ぎ漏れ発見登載等、整理上の増加は四百四億円余となっております。 次に、減少額について申し上げますと、その総額は千十八億円余でありますが、この内訳は、第一に、対外的異動によって減少した財産は二百六十九億円余でありまして、このうち売り払い、出資金回収等、歳入を伴うものは百五十五億円余譲与、交換等、歳入を伴わないものは百十三億円余となっております。第二に、対内的異動によって減少した財産は七百四十八億円余でありまして、このうち所管がえ、所属がえ、整理がえ等、調整上の減少は四百九十一億円余、実測、実査等、整理上の減少は二百五十七億円余となっております。 以上が、昭和三十四年度国有財産増減及び現在額総計算書の概要であります。 次に、昭和三十四年度国有財産無償貸付状況総計算書の概要について申し述べます。 国有財産法第二十二条並びに同条を準用する第十九条及び第二十六条の規定により地方公共団体等に無償で貸し付けてある国有財産の本年度中に増加した総額は、二十一億円余であります。また、減少した総額は十四億円余でありますので、差引六億円余の純増加となっております。これを前年度末現在額八十六億円余に加算しますと、九十三億円余となり、これが昭和三十四年度末現在において無償貸付をしている国有財産の総額であります。 この増減のおもなものを申し上げますと、増加したものは、公園の用に供するもの十九億円余、生活困窮者の収容施設の用に供するもの二億円余等であります。 次に減少したものは、公園の用に供するもの十二億円余、生活困窮者の収容施設の用に供するもの一億円余等であります。 以上が、昭和三十四年度国有財産無償貸付状況総計算書の概要であります。 なお、これらの国有財産の各総計算書には、それぞれ説明が添付してありますので、それによって細部を御了承願いたいと思います。 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。 次に、昭和三十四年度物品増減及び明和額総評算書の概要を御説明申し上げます。 昭和三十四年度中に増加しました物品の総額は千二百六十四億円余であり、また、減少しました物品の総額は五百九十億円余でありまして、差引六百七十三億円余の増加となっております。これを前年度末現在額千二百二十四億円余に加算いたしますと、千八百九十七億円余となり、これが昭和三十四年度末現在における物品の総額であります。 この総額の内訳をおもな品目別に申し上げますと、土木機器二百五十七億円余、車両及び軌条二百四十六億円余、試験及び測定機器百七十七億円余、雑機器百二十一億円余となっております。 次に、物品の増減の内容について、その概略を申し上げます。まず、昭和三十四年度中における増加額を申し上げますと、その総額は千二百六十四億円余でありまして、この内訳のおもなものを申し上げますと、土木機器において百六十六億円余、車両及び軌条において百十四億円余、雑機器において六十六億円余の増加となっております。 次に、減少額について申し上げますと、総額は五百九十億円余でありまして、その内訳のおもなものを申し上げますと、土木機器において百十億円余車両及び軌条において八十一億円余の減少となっております。 以上が、昭和三十四年度物品増減及び現在額総計算書の概要であります。 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。
○荒舩委員長 続いて大蔵省主計局次長より、各位のお手元に配付しております「昭和三十四年度決算の説明」に関し、発言を求められておりますから、これを許します。谷村主計局次長。
○谷村政府委員 お許しをいただきまして、一言申し上げたいと思います。 前年度の決算に関しましては、前委員長の御慫慂もございましたので、「昭和三十三年度決算の説明」というものを御提出申し上げたのでございますが、三十四年度決算に関しましても、同様私どもにおきまして、各省各庁の資料を取りまとめまして、「昭和三十四年度決算の説明」というのを一昨二十八日お手元に御提出いたしたような次第でございます。 これにつきましては、三十四年度決算の御審査に多少なりとも御参考になればと思いまして、できるだけ早く作るように、またお手元に届くようにと思ってやったわけでございます。どうも予算編成と時期が同じくなりました関係などから、資料の取りまとめ、あるいは校正、印刷等に予期以上の日数を要しまして、大へんおそくなりましたことは、まことに申しわけないと思っております。 なお、この決算の説明は、大体前年度の例にならって、昭和三十四年度予算の説明に対応しておもな事項を掲記してございます。精粗必ずしも意に満たないところもございますし、また計数その他について不備の点があるかと思いまして、御要望に沿えるかどうか、この点は内心危惧する点もあるわけでございますが、その点は作りまして二度目の例でございますので、どうぞ御寛容いただきまして、今後の御審査に多少なりとも御参考になれば幸いであると思って、一言申し上げた次第であります。
○鈴木(正)委員 三十四年度決算の説明というこの書類を作って下すった当局の労苦に対しては、非常に感謝いたします。これはわれわれの決算審査の上に非常に参考になるのですけれども、ただうらむらくはもう少し早い時期に——三十五年度の決算が出る場合、相前後してこういうものを渡していただくといいと思います。これをこれから読んで三十四年度の決算審議の参考にしようというのは、なかなか骨が折れるので、当局の御労苦はさることながら、さらに一段の勉強をして、三十五年度のそういうものは、もう少し早くしていただきたい。非常に参考になって、いい材料をお与え下さって、私は感謝いたします。これは前の委員会でこういうことを要求して、三十三年度からやってもらっておるわけです。非常にいい参考になるということをお礼を申し上げるとともに、もう少し早くやってもらいたいということをお願いしておきます。
○木村(公)委員 ただいまの主計局次長の御説明は、はなはだ簡単で要を得ておらないような印象を私は受けるのであります。一体政府の考え方の根底をお伺いするようなことになりますが、予算については、連日委員会を開いて、まことに精密な審議をなされるのでありますが、決算につきましては、今までは、予算に計上されたものがいかなる形で、どのような経過をたどって、どのように正当に使用されたかというような詳しい調査は、国政調査としてはほとんど調査されなかったようなのが現実でございます。ところが、近年そのような考え方は国会としては間違っておるのじゃないかということの反省がありまして、それから決算委員会等におきましては、比較的詳細に各年度の決算の説明を求め、これの審議をいたしておるわけでありますけれども、ただいまの主計局次長の説明というものは、まことに簡潔であって、簡にして要領を得ておると言いたいところでございますが、決算というものは予算の結果でございますから、数字のこまかいことも御説明にならない、ただ大要というよりも、新聞で申せば見出しだけをお読みになって、そしてこれでごかんべん願いたい、そういう考え方が私どもにはわからない。これはかんべんするとかしないとかいう問題ではないので、一応国民の血税をこのようにして使いましたということの詳細なる御報告が、この委員会においてなされることが、私は当然行政府の責任であると思います。そしてそれに対しまして、この委員会においてはしさいに検討を遂げる義務がある。そうしてその結果、正鵠を得たものであるということをここで承認した場合に、初めて国民に予算が完全に、しかも正鵠に使われたんだということの報告ができるわけであります。おそらく、私の考えをもっていたしますれば、ここで承認しない限り、国民に対して予算が正しく、いわゆる正鵠に使用されたということの裏づけにはならないと存ずるわけです。 それと同時に、今の主計局次長の御説明からわれわれが感ずる考え方です。大蔵当局の考え方は、予算についてはきわめて慎重にお考えになっておられるようでありますが、一たび各省がこれを手にしたあとのことは、おおむね適当におやりになっていいじゃないかということで、ほとんど放置にひとしいような状態ではなかったかと思うのであります。それがためには会計検査院があるじゃないかということも一応考えられるのでありますけれども、私どもは会計検査院を信用しないわけではございませんが、最近会計検査院の報告を求めるたびに失望を禁じ得ないことは、われわれの琴線に触れるような報告がほとんど一つもなされない。ただ、形式的に、いささかも間違いがございませんといったような、なれ合い答弁のような印象を受ける御報告ばかりであって、ほんとうに私どもの琴線に触れるような御報告がございません。大蔵省としては、会計検査院は独立をしておるとはいいながら、それは行政府に対して独立しておるのであって、国会に対して独立しておるわけでございませんし、そして大蔵省としては、会計検査院が存在はしておるけれども、なおかつ予算をあなた方が編成され、それを施行されたあとの結末に対しては、責任なきを得ないと存ずるのでございます。この点について、きょうは大臣も来ておられませんけれども、幸い政務次官も来ておられる。それからその責任の衝にあられるところの主計局長を代理して次長も来ておられる。決算に対する心がまえくらいはこの機会に伺っておきたい、今後の参考にもなりますから。
○田中(茂)政府委員 ただいま木村委員が御指摘になりました点は、ごもっともな点も多々あると考えておりますので、今後におきましては、十分一つ留意いたしまして、御要望に沿い得るように努力をいたしたいと思います。
○谷村政府委員 お許しを得まして、一言政務次官がおっしゃったことにつけ加えさしていただきます。 鈴木委員から激励のお言葉をいただきまして、まことにありがとう存じます。今後とも御要望のように、できるだけすみやかにお役に立つようにするように努力いたします。 それから木村委員から御指摘を受けました点は、全体大筋の話としてまことにその通りでございます。私ども、決算につきまして、おっしゃられたような気持でしっかり勉強していくつもりでございます。ただ私、ただいまお許しを得まして申し上げましたことは、この決算の説明が出るのがおくれましてまことに申しわけございませんでしたというごあいさつでございます。ちょっとお許しを得ただけでございまして、全体の決算についての説明を申し上げますことにつきましては、先回大蔵大臣から概要説明を申し上げておりますし、またそれぞれの各省所管の執行につきましては、それぞれの大臣からそれぞれの機会に申し上げておるわけでございます。どうぞその点御了承をいただきたいと存じます。 —————————————
○小川(豊)委員 大蔵政務次官はすぐ参議院の方に会議があって行かれるそうですから、ごく簡単にお尋ねしておきたい。あとは事例等をあげて局長さんにお尋ねします。主として国税庁と管財の局長になるわけです。 ただ一般として私お聞きしておきたい。大蔵省当局の心がまえを聞いておきたいのは、こういう点なんです。いわゆる法の権威という点からいって、法の権威を高めるためには、国民がもちろん法を尊重し、守らなければならぬということは当然です。従って、立法するここも、執行する行政府も、法に対してはきわめて慎重でなければならない。従って、私のお聞きしたいのは、たとえば国の故意または過失によって国民に社会的、経済的な損失を与えた場合、その責任というものは、これは国家賠償法もあることだから、当然国がその責任を負わなければならないと思うわけですが、今私はここで事例をあげませんが、その解決というものは何年も何年も引き延ばしておるという事例を実は持っておる。これは大蔵省所管の事件ですけれども、こういうことに対して大蔵省としてすみやかに適正公平に解決すべきである、こう私は思うのですが、それに対する大蔵政務次官の心がまえをお尋ねしておきたい。
○田中(茂)政府委員 ただいま小川委員から御指摘なさいました点につきまして、まだ私どもも十分内容につきましてはよく存じておりませんので、もし、おっしゃったようなことがあり、それがいたずらに遷延されておるということは、これはきわめて遺憾な点でございます。そういう点がないように、もしありましたならば、できるだけ早く解決するように、できるだけ全面的な努力をいたしたい、かように考えております。
○荒舩委員長 大蔵当局に対しましての総括質疑は後日に譲りまして、十分御質疑を願いたいと思いますが、本日はこれでよろしゅうございますか。(「異議なし」と呼ぶ者あり) ————◇—————
○荒舩委員長 次に、会計検査院当局より、昭和三十四年度決算検査報告、昭和三十四年度国有財産検査報告、及び昭和三十四年度物品検査報告の概要について、一括して説明を求めます。山田会計検査院長。
○山田会計検査院長 昭和三十四年度歳入歳出決算は、三十五年十月二十四日内閣から送付を受けまして、その検査を了して、昭和三十四年度決算検査報告とともに三十五年十二月五日内閣に阿付いたしました。 昭和三十四年度の一般会計決算額は、歳入一兆五千九百七十二億余万円歳出一兆四千九百五十億余万円、また各特別会計の決算額合計は、歳入三兆四千百十九億余万円、歳出三兆九百六十三億余万円でありまして、一般会計及び各特別会計の決算額を総計いたしますと、歳入五兆九十一億余万円、歳出四兆五千九百十三億余万円となりますが、各会計間の重複額及び前年度剰余金受け入れなどを控除して、歳入歳出の純計額を概算いたしますと、歳入三兆千百六十九億円、歳出二兆九千百三十六億円となり、前年度に比べますと、歳入において三千八百七十五億円、歳出において二千八百二億円の増加となっております。 なお、国税収納金整理資金の受払額は、収納済み額一兆二千三百八十六億余万円、支払命令済み額と歳入組み入れ額の合計一兆二千三百四十三億余万円であります。 また、政府関係機関の昭和三十四年度決算額の総計は、収入一兆三千七百七十四億余万円、支出一兆二千七十一億余万円でありまして、前年度に比べますと、収入において千四百五十七億余万円、支出において千四百二十一億余万円の増加となっております。 ただいま申し上げました国の会計及び政府関係機関の会計の決算額のうち、会計検査院においてまだ確認するに至っていないものは、総計百四十九億七千三百余万円でありまして、そのおもなものは、総理府の防衛本庁の項で百八億千六百余万円、艦船建造費の項で十三億五千八百余万円などであります。 会計検査の結果、経理上不当と認めた事項及び是正された事項として、検査報告に掲記しました件数は、合汁二百九十二件に上っております。 三十四年度の不当事項及び是正させた事項の件数が、三十三年度の三百五十五件に比べて減少いたしましたのは、主として租税において減少したためであります。 今、この二百九十二件について、不当経理の態様別の金額を概計いたしますと、不正行為による被害金額が二千四百万円、保険金の支払が適切を欠いたもの、または保険料の徴収額が不足していたものが一億八千四百万円、補助金で交付額が適正を欠いているため返納または減額を要するものなどが七千五百万円、災害復旧事業に対する早期検査の結果、補助金の減額を要するものが五億四千八百万円、租税収入で徴収決定が漏れていたり、その決定額が正当額をこえていたものが三億二千百万円、工事請負代金、物件購入代金が高価に過ぎたり、または物件売渡代金が低額に過ぎたと認めたものの差額分が千五百万円、右のほか、工事の施行、物品の購入について経費が効率的に使用されなかったと認めたものが三千九百万円、その他が八千七百万円、総額十二億九千万円に上っておりまして、三十三年度の十二億五千万円に比べますと、約四千万円の増加となっております。これを態様別に見ますと、減少したもののおもなものは、「租税収入で徴収決定が漏れていたりその決定額が正当額、をこえていたもの」において一億三千八百万円、「不正行為による被害金額」において八千六百万円、「保険金の支払が適切を欠いたものまたは保険料の徴収額が不足していたもの」において八千万円などであります。一方、増加したものは、「災害復旧事業に対する早期検査の結果補助金の減額要をするもの」において四億三千四百万円となっております。 検査の結果につきましては、租税、工事、物件、保険、補助金、不正行為などの各項目に分けて検査報告に記述してありますが、これらのうち、会計経理を適正に執行するについて、特に留意を要するものとして、工事、物件、保険及び補助金に関してその概要を説明いたします。 まず、工事及び物件について説明いたします。 工事の施行並びに物件の調達及び処分において不経済な結果となったと認められる事例については、毎年これを指摘して改憲を求めてきたところでありますが、三十四年度におきましても、なお、防衛庁、大蔵省、日本電信電話公社などにおいてこれが見受けられております。 工事の施行につきましては、工事の内容等に対する調査検討が十分でなかったため、予定価格の積算が過大となり、ひいて契約価額が高価となっているもの、施行方法が適切でなかったため、不経済な結果を来たしているものなどがあり、また、物件の調達、処分などにつきましては、購入価額の検討が適切でなく高価となったもの、購入物件の規格の選定等についての考慮が十分でなかったため不経済となったもの、評定価格の算定が適当でなく、売渡価額が低兼と認められるものなどが見受けられるのであります。 次に、保険について説明いたします。 国が、特別会計を設けて経営する各保険事業における保険事業の運営、保険金の支払いまたは保険料の微収などにつきましては、従来、農林省、厚生省、労働省などの所管するものにつき、適正を欠いていると認められる事例を多数指摘して、注意を促してきたところでありますが、三十四年度においても、健康保険、労働者災害補償保険または失業保険などの保険料の徴収不足を来たしているものや、失業保険の保険金または漁船再保険の再保険金の給付が適切でないものや、農業共済再保険において農業共済組合の共済金の経理に適正を欠いたものが見受けられるのであります。 最後に、補助金について説明いたします。 補助金につきましは、その経理が当を得ないものを毎年多数指摘して改善を求めてきたところでありますが、三十四年度においても、なお、不当な事例は少なからず認められております。 まず、公共事業関係のものにつきましては、工事の施行が不良なため工事の効果を著しく減殺しているもの、または設計に対し工事の出来高が不足しているもの、事業主体において正当な自己負担をしていないものなどの事例が、依然として少なくないのであります。 また、災害復旧事業の事業費査定の状況につきましては、建設、農林、運輸各省所管の分について、工事の完成前に早期に検査を行ないましたところ、採択された工事のうちには、関係各省間などで二重に査定しているもの、災害に便乗して改良工事を施行しようとしているもの、工事費の計算を誤ったり現地の確認が十分でなかったりしたため工事費を過大に見込んでいるものなどが多数ありましたので、これを指摘して工事費を減額させることといたしたのであります。 さらに、公共事業関係以外の補助金につきましても、失業対策事業関係、農山漁村建設総合施設事業関係などにおきまして、精算額を過大に報告して補助金の交付を受けておるものなどの不当な事例が見受けられております。 以上をもちまして概要の説明を終わるのでありますが、会計検査院といたしましては、適正な会計経理の執行について、機会あるごとに関係各省各庁などに対し、是正改善の努力を求め、不当経理の発生する根源を除去するよう努めてきたのでありまして、その結果は、近年相当に改憲の跡が見受けられるようになって参りましたが、なお、このように不当な事例が多数見受けられますので、関係各省各庁などにおいて、さらに特段の努力を払うよう望んでおる次第であります。 次に、昭和三十四年度国有財産検査報告につきまして、そう概要を説明いたします。 昭和三十四年度国有財産増減及び現在額総計算書並びに国有財産無償貸付状況総計算書は、三十五年十月二十九日内閣から送付を受け、その検査を了して、十二月五日内閣に回付いたしました。 三十三年度末の国有財産現在額は二兆三千百二十九億三千八百余万円でありましたが、三十四年度中の増が二千二百九十九億八千三百余万円、同年度中の減が千十八億四千三百余万円ありましたので、差引三十四年度末の現在額は二兆四千四百十億七千六百余万円となり、前年度末に比べますと、千二百八十一億三千八百余万円の増加となっております。 次に、国有財産の無償貸付状況について申し上げますと、三十三年度度末には八十六億六千四百余万円でありましたが、三十四年度中の増が二十一億三千三百余万円、同年度中の減が十四億三千五百余万円ありましたので、差引六億九千七百余万円の増加を見まして、同年度末の無償貸付財産の総額は、九十三億六千二百余万円となっております。 国有財産の管理及び処分について不当と認めましたものは、昭和三十四年度決算検査報告に掲記してありますが、これらの事項を取りまとめて申しますと、国有財産の取得及び維持に関するもの三件、同じく処分に関するもの三件、計六件であります。 次に、昭和三十四年度物品検査報告に関して概要を御説明いたします。 昭和三十四年度物品増減及び現在額総計算書は、三十五年十月二十四日内閣から送付を受け、その検査を了して、十二月五日内閣に回付いたしました。 右物品増減及び現在額総計算書における三十四年度中の物品の増減等を見ますと、三十三年度末現在額は千二百二十四億三千五百余万円でありましたが、三十四年度中の増が千二百六十四億二千九百余万円、同年度中の増が五百九十億七千百余万円ありましので、差引三十四年度末現在額は千八百九十七億九千三百余万円となり、前年度末に比べますと、六百七十三億五千八百余万円の増加となっております。 物品増減及び現在額総計算書に掲げられております物品の管理について不当と認めましたものは、物価の取得に関するものが一件でございまして、これは昭和三十四年度決算検査報告に掲記してあります。
○荒舩委員長 以上をもって昭和三十四年度決算外三件についての説明は終了いたしました。 各件に対する総括質疑は、後日に譲ります。 ————◇—————
○荒舩委員長 続いて昭和三十三年度決算外三件及び昭和三十四年度決算外三件中、建設省所管について審査を進めます。 まず、前会保留いたしました昭和三十四年度決算の概要について、建設大臣より説明を求めます。中村建設大臣。
○中村国務大臣 建設省所管の昭和三十四年度歳入歳出決算について、概略を御説明申し上げます。 歳入につきましては、一般会計の歳入予算額九億一千三百余万円に対して、収入済み歳入額は、十億八千八百余万円となっております。特定多目的ダム建設工事特別会計は、歳入予算額百三億円に対して、収入済み歳入額は九十九億九千九百余万円、また道路整備特別会計は、歳入予算額千五億六千百余万円に対して、収納済み歳入額は、九百七十一億一千百余万円となっております。 次に歳出でありますが、一般会計の支出済み歳出額は、千八百五十二億九千六百余万円、特定目的ダム建設工事行別会計の支出済み歳出額は、九十億九千二百余万円、道路整備特別会計の支出済み歳出額は、九百四十三億九千五百余万円であります。 これらの各会計の支出済み歳出額は、治水事業、災害復旧事業、道路事業、都市計画事業、住宅対策事業、官庁営繕その他の事業の実施に使用したものであります。 次に、これらの事業のおもなものについて御説明申し上げます。 まず、治水事業につきましては、支出済み歳出額は、三百十五億六千九月余万円でありますが、その成果としては、直轄河川改修事業として北海道を含め百八河川の改修工事を施行し、補助事業におきましては、中小河川改修工事として三百二十三河川の改修工事を施行し、このうち七河川を完成しました。 また、海岸保全事業として、海岸の堤防修築工事三十一カ所及び侵食対策事業二十二カ所を施行し、このうち提防修築工事で五カ所、侵食対策工事で三カ所を完成いたしました。 河川総合開発事業としては、国の直轄事業として、一般会計において、昭和三十三年度より繰り起し施行の赤谷川相俣ダムの建設工事を完成し、空知川金山ダムの実施計画の調査を実施し、補助事業として十二ダムの建設工事を施行し、二ダムを完成し、十九ダムについて実施計画の調査を実施いたしました。 以上のほか、特定多目的ダム建設工辛特別会計において、十二ダムの建設工事を実施し、そのうち二ダムを完成したほか、新たに四ダムについて実施計画の調査を行ないました。 次に、砂防事業につきましては、国の直轄事業として利根川外二十五水系に砂防工事を施行し、補助事業として約五百九十河川に、堰堤工、流路工、床固等の工事を施行いたしました。 次に、災害復旧関係の事業につきましては、支出済み歳出額は、五百七十七億六千百余万円でありその内訳は、災害復旧事業四百七十七億四千四百余万円、災害関連事業四十三億七千九百余万円、伊勢湾高潮対策事業五十六億三千六百余万円であります。 まず、災害復旧事業につきましては、直轄河川等災害復旧事業として、三十三年発生災害にかかる残事業のほとんどを完成し、三十四年発生災害については、全体の約五〇%の復旧を完了いたしました。 また地方公共団体が施行する災害復旧事業につきましては、二十八年、二十九年及び三十一年、三十二年、三十三年の発生災害にかかるものについて施行し、このうち二十八年、二十九年及び三十一年発生災害は完了し、三十二年発生災害については八〇%、三十三年発生災害については六七%、また、三十四年発生災害については、補正予算、予備費及び国庫債務負担行為により約二八%の復旧事業を完了いたしました。 次に、災害関連事業につきましては、河川災害復旧助成事業として七十河川の工事を施行し、このうち二十三河川を完成し、また、海岸災害復旧助成事業につきましては、十海岸について工事を施行し、そのうち三海岸を完成いたしました。 次に、伊勢湾高潮対策事業としましては、昭和三十四年台風十五号により災害を受けた伊勢湾等に面する地域における高潮対策事業に関する特別措置法に基づき、伊勢湾等一帯の地域について、破堤部の応急締め切り工事及び本工事の一部を実施いたしました。 次に、道路整備事業について御説明申し上げます。 本年度は、昭和三十三年度に樹立された道路整備五カ年計画に基づき、一級国道を中心とする幹線道路の改良、舗装等を実施いたしましたが、その結果、改築において約千七百七十キロ、舗装において約千七百五十キロを完成し、全計画に対し改築三五・三%、舗装三四・二%の進捗状況となっております。 なお、一級国道のうち、交通量の多い区間を直轄の維持修繕区間として指定し、二千二百十六キロについて維持修繕を行ないました。 以上のほか、有料道路事業を実施している日本道路公団及び首都高速道路公団に対し、それぞれ国の出資を行ない、専業を実施させております。 次に、都市計画事業について申し上げます。 都市計画事業の支出済み歳出額は、八億九千百余万円でありまして、これは公園事業として直轄事業で四カ所を整備するとともに、地方共公団体において百八十二カ所の公園等の整備を行ない、このうち百七十七カ所を完了いたしました。 なお、下水事業につきましては、全国各都市において二百五十カ所を施行し、このうち二百四十四カ所を完了いたしました。 次に、住宅対策事業について御説明申し上げます。 住宅対策事業の支出済み歳出額は、再二十一億五千四百余万円でありますが、これにより建設された公営住宅四万八千百五十七戸と、三十四年発生台風十五号により被害を受けた住宅施設の復興のために、災害復旧公営住宅五千二百二十九戸の建設を実施いたしました。 なお、公営住宅建設事業は、第三期公営住宅建設三カ年計画の第二年度として事業を実施したものでありまして、計画に対し六〇・五%の進捗状況となっております。 以上のほか、政府施策住宅として住宅金融公庫及び日本住宅公団において十三万二千四百四十九戸の住宅を建設いたしております。 また、本年度より、保安上、衛生上、有害危険な状況にあり、都市の機構にも著しい障害を与えている不良住宅地区を改良し、住宅地の環境を改善することを目的とし、十七事業主体の不良住宅地区を整備いたしました。 次に、官庁営繕について御説明申し上げます。 官庁営繕費の支出済み歳出額は二十一億四千百余万円でありまして、これは諸官庁の庁舎等の新築工事を二百二十四件について実施したものでありますが、このうち、百九十七工事は完成いたしました。 次に、特定多目的ダム建設工事特別会計の決算について御説明申し上げます。 本年度における収納済み歳入額は九十九億九千九百余万円、支出済み歳出額は九十億九千二百余万円であります。従いまして剰余金は九億七百余万円であります。 この剰余金は、治水特別会計法附則第二項の規定により三十四年度限りこの特別会計が廃止されましたので、三十四年度の出納完結の際、本会計に属する資産及び負債は、同法附則第五項の規定により、治水特別会計の特定多目的ダム建設工事勘定に帰属させることとして、決算を結了いたしました。 次に、道路整備特別会計の決算について御説明申し上げます。 本年度の収納済み歳入額は、九百七十一億千百余万円支出済み歳出額は、九百四十三億九千五百余万円であります。従いまして、剰余金は二十七億千六百余万円であります。この剰余金は、道路整備特別会計法第十六条の規定により翌年度の歳入として繰り入れることとして、決算を結了いたしました。 以上で、昭和三十四年度における建設省所管の決算の概要説明を終わりますが、何とぞよろしく御審議のほどをお願い申し上げます。 —————————————
○荒舩委員長 続いて会計検査院当局より、昭和三十四年度決算の検査概要について説明を求めます。白木第三局長。
○白木会計検査院説明員 掲記事項につきまして、概要を御説明申し上げます。 三十四年度の決算検査報告の建設省所管に掲記しております事項は、地方建設局の直轄工事に関するものが一件、地方公共団体が施行した補助工事に関するものが二十四件、災害復旧事業費の査定に対しまして早期検査を実施した結果、減額是正されたものが一件、合計二十六件となっております。 直轄工事におきましては、中部地方建設局で木曽川の下流の護岸災害復旧工事におきまして、護岸根固めの木工沈床を施行いたしましたものについて、設計に対して詰め石の不足しているものを指摘しております。本件は、沈床に堆積しました土砂を除去することなく、そのまま詰め石を施行したために、工事費において約七十一万円の出来高不足を来たしたものでございまして、工事量の不足が原因でありますが、監督、検収が十分でなかったことによるものであります。なお、本件については、工事費約九十六万円で手直しを了した旨の報告を受けております。(「木曽川のどの辺」と呼ぶ者あり)木曽川左岸西中野護岸となっております。 次に、補助金の関係について申し上げます。 補助工事につきましては、三十四年度は、道路関係の整備事業とその他の一般公共施設の分を区分掲記しておりますが、便宜上一括して申し上げます。 ここに掲げておりますのは、件数にしまして二十万円以上のものが二十四件、そのうち一般公共土木施設は十五件、道路関係が九件となっておりまして、その金額は、補助金の国庫負担金を除外すべきもの千百九十四万円となっております。 その内容は詳細御説明することを省略いたしますが、設計に対して出来高の不足しているものが十四件、それからたとえばコンクリートの配合制、あるいはコンクリートの骨材が不良のために工事の目的を十分に達していないというものが八件、そのほか、明地の状況から施工する必要もなく、実際に施工もしていないというものが一件、報告額よりも少額で施工したものが一件となっております。 次に、災害復旧事業費の査定に対しまして、例年通り本院でも早期検査を実施いたしました結果を掲げておりますが、これは三十四年発生災害が、七号台風、あるいは十五号台風等、比較的規模の大きな災害が多かったために、査定額も著しく増加しておりまして、本院では、そのうち特に査定額の大きな十件を選んで実施しました結果、総件数で千九百七十九工事、金額で三億三千八百万円を、建設省の方で減額是正された旨の報告を受けております。 以上で、簡単でございますが、説明を終わります。 —————————————
○荒舩委員長 これより両年度決算に対する質疑に入ります。質疑の通告があります。これを許します。小川豊明君。
○小川(豊)委員 これまた建設大臣は忙しいというし、今会計検査院からいろいろ報告があったのですが、その不正とか不当とかいう事項はいずれあとでお尋ねすることとして、私は予算に対する決算の立場から、予算は効率的に使用されているか、あるいは経済的効果を上げているか、こういう点で一、二点建設大臣にお尋ねしておきたい点があるのです。 その一点は、計画通りに事業費は投入されていながらも、事業進度がきわめてよくないという点があるが、この原因には、調査等にかなり不十分な点があるのではないか。そのために事業が計画通り伸びていないのではないかと考えられるわけです。ことに昭和二十九年の五月二十日だと思いましたが、閣議決定された道路整備五カ年計画、これは三十年度から発足したのじゃないか。従って、五カ年計画ですから、これはもう完了していると思うわけですが、この計画が予定通り達成されていないではないか、こういう疑問を持つわけです。これについて、達成されたか達成されていないか。いないとすれば、その原因はどこにあったかという点。 それから第二点としては、請負工事よりも直轄工事の方が工事費が割高になっている。従って、これは民間よりも稼働率がきわめて低いということを行管の方で指摘しているわけですが、こういう点に対する対策というものをお尋ねしたい。 それから第三点は、公共事業における国庫負担、道路整備事業における国庫補助、それから災害復旧事業の査定、こういう問題で、検査院あるいは行管等でも手直しをさせた、補助金を減額したとか業者を整理したとか、こういうような回答をされておるわけですが、これは現象に対する措置であって、補助金をごまかして計画通り仕事をしなかったというようなことは、それを受ける公共団体としてきわめて反省すべき点じゃないか。公共団体の首長等が、補助金をよけいもらって仕事をすぐやれたのはいかにも自分の手腕でもあるかのごとくにあとになって吹聴している傾向さえあることは、私だけじゃなく、建設大臣もよそへ行ったら開かれることもあるかと思うわけです。こういうことに対する抜本的な対策、すなわち予算の効率的な使用ということについて、十分に建設当局として考えるべきではないか、こう思う。忙しいようですから、ほかのことは局長さんにお尋ねするとして、大臣にこの三点をお尋ねしておきたいと思います。
○中村国務大臣 お答えいたします。 三十三年度から発足いたしました五カ年計画の進行状態でございますが、これは経済成長との関係もございまして、三十五年度はまだ中途でございますが、新たに三十六年度から新五カ年計画を策定することになっているわけでございます。今までの五カ年計画事業の実施状況につきましては、後刻所管の政府委員から進行のパーセンテージ等——私も実は報告を聞いておるのですが、国営について直轄はどのくらい、あるいは補助はどうという比率等、明確に覚えておりませんので、間違いのない数字をお答えさせるようにいたしたいと思いますが、相当な進行度合いをとって参りまして、経済成長率と比較してややという進行を遂げてきておると思うのであります。 それから第二点の諸負工事と両営工事との関係でございますが、これは三十六年度から飛躍的に事業量もふえて参りましたので、私どもの考えといたしましては、今ございます監察官の制度、あるいは建設局ごとに監査官も置いております。これらの本省の監察官及び各局別の監査官の制度を大いに活用いたしまして、監督を十分にいたしまして、できるだけ請負に移行させるようにしていきたい、かように考えております。従来直営工事を行なって参りましたのは、その工事の特殊性、あるいは新しい工法を試みてみようとか、こういう研究的な部分も入っておると思います。あるいは工事の特殊な状態、緊急度合い等をにらみ合わせまして、直営工事を選定して参ったと思うのでありますが、自然直営工事は請負に発注いたしましたものよりは割高になっておることは、御指摘の通りと思います。この点については、今後も大いに改善をはかって参りたいと思うのであります。 第三点の補助事業につきましては、私ども従来の経過をたしかめております点から見ましても、いろいろまだ十分でない点が多いようでございます。従いまして、各地建の監査官を初め、都道府県の担当部局を大いに督励いたしまして、今後一つ補助事業について、できるだけ遺憾のないように十分注意して参りたいと思うのであります。あるいは今御質問の中には、先ほど検査院から御報告のありましたように二重査定等の問題もあるかと思いますが、これらにつきましても、各地方団体が、農林関係、土木関係、その担当が分かれておるものですから、災害等の場合には、あわててその災害復旧の要求を出しますので、重複して出してくる。これが査定の段階で間違いを起こすようでございます。これらにつきましては、最近農林省と協定をいたしまして、それぞれ、農林省の部の方はどういう色で示すとか、建設関係はどういう色で示すとかいうように色分け等をいたしまして、あるいは現地検査等をいたしまして、重複の絶滅を期しておるような次第で、今後も、私どもといたしましては十分注意していきたいと思います。
○荒舩委員長 建設大臣は内閣委員会で今請求がございましたので、他の官房長並びに局長から説明をするということで、皆さんよろしゅうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○荒舩委員長 それでは特別に許します。どうぞ行って下さい。 小川豊明君から質問されております事項について、官房長及び道路局長等から説明を願いたいと思います。
○高野政府委員 道路整備五カ年計画の進捗につきまして、御説明いたします。 先ほど御質問の内容といたしまして、昭和二十九年に閣議決定になりました五カ年計画は、昭和二十九年から三十三年までの五カ年計画でございます。この五カ年計画につきましては、約二千六百億という総事業費でございまして、昭和二十九年から三十二年までに総事業費の約八〇%が行使されております。それに対しまして工事の進捗も、大体舗装、橋梁、改良というふうなことで閣議決定しておりますが、それぞれ多少の異同はございましたが、約八〇%できておるのでございまして、進捗は大体予定の通りに参ったのでございます。ただ、当初の二千六百億という規模が小さかったために、第五年目の執行を待たずに新しい昭和三十三年からの五カ年計画に変わった次第でございます。 次に、先ほど大臣が昭和三十三年度以降の五カ年計画の御説明を申し上げましたので、これについても一言御説明させていただきたいと思います。 三十三年度以降の五カ年計画は、県等の地方公共団体で行ないます単独事業費千九百億円を含めまして、総額一兆円の道路事業を行なおうとしたものでございまして、閣議決定は主として事業量でなされております。一級国道の改築、二級国道の改築、主要地方道の改築、主要地方道以外の都道府県道の改築、主要地方道以外の市町村道の改築及び維持修繕、機械の整備等の一般公共事業、高速自動車国道の新設、首都高速道路の新設、その他の道路の新設及び改築、維持及び修繕、道路調査等の有料道路に分けまして、閣議決定されているわけでございまして、三十五年度末における進捗状況は、事業費で約四五・六%でございます。この一兆円の当初の五カ年計画が、大体ガソリン税を財源としておりますので、ガソリン税の伸びに応じて事業費が配分され、年度割の決定がなされるということでございますので、三年間に約半分の事業費が年度割として与えられましたことは、事業費の配分の点からいきましても、大体目標通りであったと思います。また、その間における事業量といたしましては、改良が総目標の五四・七%、舗装が五二・二%の竣工を見ておりますので、これまた大体目標を達しているもの、こう考えておる次第でございます。
○小川(豊)委員 あなたの方では、第一次五カ年評価は、事業費においても、事業量においても八〇%であったと言っているが、行監の監査報告を見ると、おくれていると指摘されているわけで。あなたの方では大部分達成したと言っても、行監の方ではおくれていると言う、この食い違い、一体これはどっちを信用したらいいのか。
○高野政府委員 大体達成いたしたと申し上げたのでございますが、ただいまここに資料を持っておりませんけれども、大体初めの目標に対しまして、工種によっておくれておるものがあるのでございます。それで見方によりまして、七七・六%の予定に対しまして、七一・六%という数字が出ておるわけでございます。
○木村(公)委員 建設省の官房長、河川局長、こまかく申せば水政課長、防災課長等の問題にもなるかと思いますが、ただいまの会計検査院からの御報告によりますと、木曽川の下流の左岸堤が不正工事のために破堤したという御報告がありましたが、私どもはそういうことを全然承知しなかったのであります。もしもこれが事実であれば、大へんなことで、その不正工事によって破堤したために、数千軒の人家が二カ月以上の水浸しになりまして、被害総額は数億円にも上るわけです。それがしかも不正工事のためであると批難され、指摘されている。これは一度伊勢湾高潮台風のために決壊破堤いたしまして、その跡を、中部地建の手によって直轄工事が行なわれて、いわゆる災害特別法の資金をもって築堤されたわけですが、それが不正工事のために再び破堤した。しかもそれは、われわれはあくまで災害だと思っていたが、今聞いてみると、災害でも何でもない。監督よろしきを得なかったために、不正工事が行なわれて、それがために破堤して、数千軒の民家が軒先まで水浸しになって、二カ月間もそのままであったために、非常な被害を受けて、その被害というものは、今なお払拭されない。これはとんでもない話で、今まで新聞等によりますと、あるいはラジオ、テレビ等によりますと、これは、ことごとく災害だといわれておったのですが、これは災害でも何でもない。官房長は、おそらく地建の折衝の方の管轄を受け持っておられるわけでございますから、官房長にも十分な報告があったはずです。私は個人攻撃をするつもりはありませんが、河川局長は、そういう重大なことを国会にも報告されないでおる。世間ではこれは災害だと思っているが、調べてみると、災害じゃない。これは不正工事のために破堤して、数千軒の住家が水浸しになって、二カ月間もそのままだった。それで、これは今なお復興しないわけです。もしもそんなことがきょう新聞にでも出たならば、私の方のできごとですが、それは大へんなことで、百姓一揆が起こる。この点について、官房長は、中部地建からの詳細な御報告も受けておられるだろうから、それを承りたいし、会計検査院の今の局長からも、木曽川下流の左岸堤というようなことでなく、もう少し詳しい地点と、日にちはいつのことか、承りたい。
○白木会計検査院説明員 今二六〇号の中部地建の木曽川左岸西中野護岸災害復旧工事について御意見がございましたが、本件は、場所は一宮市のちょうど西ぐらいに当たるところの木曽川の左岸でございます。長良川と木曽川の合流点よりやや上流でございます。本件工事は、伊勢湾台風の災害後に着工したものでございますが、ただいよ破堤というような言葉がございましたけれども、ここに指摘しておりますのは、災害復旧工事の、護岸の下の方の根固めの木工沈床工事を施行したわけでありますが、その木工沈床を施行する場合には、従来沈床に堆積しておりました土砂を全部払いのけて、そのあとに新たに二十キロくらいの石を詰める、こういう設計になっておりますのを、監督、検収が十分でなかったために、十分に堆積土砂を除去しないで詰め石を施行して、計画通りに実施したということになっておったのでありまして、別に破堤とかなんとかというような事実について指摘しておるわけじゃございません。
○荒舩委員長 ちょっと待って下さい。ただいま木村君の発言、また先ほど来会計検査院当局からの発言と、かなりの食い違いがあるようでございまして、ここで不正工事によってそういう破堤を来たしたというふうにみんな聞き及んだのですが、その点はどういうことですか、もう一度……。
○白木会計検査院説明員 私の御説明が十分でなかったために御迷惑をかけたと思いますが、本件は、災害自体は三十四年の伊勢湾台風の関係でございますけれども、それに対する災害復旧工事のやり方が十分でなかったということでございまして、ここにも書いてあります通りに、災害後にその災害復旧工事を施行した。ところが、その設計通りに木工沈床の詰め石が入っておらない、こういう事案でございます。
○荒舩委員長 そうすると、不正工事というのは違うのですか。不正工事によって災害が起こったというような……。それはどうなんです。不正工事ではなかった、こういうことですか。
○白木会計検査院説明員 不正とは私どもは考えておりませんで、沈床に堆積した土砂を除去して、そのあとへ詰め石を詰めるという計画であったが、現場の監督、検収が十分でなかったために、請負人がその通り実施していなかったのを見のがした、こういうことでございます。
○荒舩委員長 その点は不正と非常に違うので、不正だということではないはずだが、どうなんです。
○白木会計検査院説明員 これは、原因は災害でこわれた護岸の復旧工事でございます。その復旧工事の仕方がまずかったということを指摘しておるわけでございます。
○荒舩委員長 だから、不正ということは違うでしょう。
○白木会計検査院説明員 その破堤が、不正のために起こったとかなんとかいうことでは全然ないわけであります。
○荒舩委員長 先ほどの説明によると、不正工事によって破堤をし、それによって水害を起こしたということだから、あの説明は取り消すということでよろしゅうございますか、不正工事ということは。
○白木会計検査院説明員 私は、不正ということを説明しなかったつもりであります。もし、そういうことでありますれば、ただいま申し上げましたように、これはこわれたのは災害でこわれたのでありまして、その復旧工事でこういう出来高不足があった、こういうことでございます。
○木村(公)委員 実は、長良川の下流に根古地という地帯がありまして、そこが伊勢湾台風、その前の災害で決壊した。その後、復旧工事が一応なされたのでありますが、その復旧工事のあと、再び同じ地点か災害で決壊したのです。同じ個所が同じような状態で二度も——日にちは今記憶しておりませんが、半年か一年くらいありましたか、短時日の間に、せっかく復旧したと称する同じ個所が再び決壊した。従って、その工事が不正であったのではないかと今伺ったのであります。私の考えておったのは長良川の右岸でありまして、通常根古地の決壊場所といわれる地点のことです。この地点について、今会計検査院から御報告はございませんけれども、河川局長あるいは官房長についでにお伺いいたしておきたいのですが、木曽川の今の批難事項を見てみると、同じような状態なんです。あそこも一ぺん破堤して、それを地建が直轄工事でもって復旧した。ところが、半年を出ずして再び大水があったときにこれが決壊した。今三度目、ようやく復旧したのですが、この復旧に対しても、疑惑と不安を持たざるを得ないということになる。二度目の決壊は、この批難事項と同じように、何かそこに監督上あるいは請負の上に不正があるのだはないかと、これを聞いてみるとますます思われてくるのですが、この場合も、新聞にはこういうことが書かれておらないようです。木曽川の場合も、新聞にはあくまでこれは災害ということは書いてあるけれども、こういう批難されるような工事が行なわれたということは、どういうものか新聞にも書かれておらない。従って、付近の人たちは、おそらく知らないじゃないかと思う。それと同じような事案が、今度は揖斐工の右岸堤にもあって、現実に二度破堤しているのです。一度破堤したものを中部地建が直して、そうして、せっかく竣工したというて竣工式までやったものが、半年を出ないうちにまた破堤した。とすると、工事そのものは、われわれしろうとでわからぬけれども、万全の工事ではなかったのではないか、この工事は、急いだがためにそういうことになったのか、あるいはまた砂がかわかぬか泥がやわらかいということもあったかもしれぬけれども、とにかく半年を出ずして破堤をするというような、脆弱な工事が行なわれた。このことに対して、会計検査院の報告とは別に、河川局長、官房長から、当時の状況を一つお伺いいたしておきたいと思います。
○山内(一郎)政府委員 ただいま根古地の再度災害の問題と、それからここに検査の指摘を受けました木曽川左岸の西中野の護岸復旧工事の問題と、二つ問題を指摘されたわけでございますが、牧田川の根古地の復旧工事につきましては、災害復旧完了後、詳しい日数は覚えておりませんが、一カ月か二カ月あとに再び災害を受けております。その原因について、復旧工事の設計が悪かったのか、あるいはどうしてもやむを得ない天然現象のためであったかという点をいろいろ研究いたしまして、再度の復旧工事をやっておりますが、その検討をしました結果は、土で盛りましてブロックで張りました護岸でございますが、工事ができ上がって間もなく、まだ新しい工事で土がしっかり固まっていないというところに、二回目の、前の破堤をした原因の洪水よりもより大きい洪水が不幸にも襲って参った、こういう二つの原因で破堤したものでございまして、現在は完全に復旧をいたしております。そうして、木曽川の治水工事の一環として、さらにその連続した個所も続いてなお復旧工事を完全にやる、こういうことで現在進んでいるわけでございます。 それから、ここの御指摘の件につきましては、伊勢湾台風で災害を受けた個所でございますが、その復旧工事が設計通りできていなかったという御指摘を受けまして、われわれもその後検査をいたしましたが、その通りでございまして、これは現在手直しをさしております。こういうことが生じました原因につきましては、いろいろ伊勢湾台風後職員が全力をあげましたが、なお監督に不十分であったという点もございます。こういうことが発生したことは事実でございまして、こういう点、今後厳重に注意をして対処したい、こういうように考えております。
○勝澤委員 ただいまの問題について、関連してお伺いをいたしたいのであります。 指摘によりますと、工事費が七十一万円相当額が不足している出来高になっている、これを直すために九十六万円の手直しを行なった、こう言われておるわけでありまして、まことに遺憾なことだと存じます。また、内容を見てみますと、根固めの効果が低下しているものと見られる、こう言っておるわけでありますけれども、このような案件は、やはり今日の段階においては、いろいろ各所にこういう問題は起きておりますから、十分注意をされていると思うのでありますけれども、工事の監督なり、あるいは材料の検収なり、あるいはこれは競争入札だと言っておりますけれども、請負人の選定、こういうものは、一体どういう現況になっておるのでしょうか。その点を一つ伺いたい。
○山内(一郎)政府委員 伊勢湾台風によってこの個所が災害を受けたわけでございますが、その当時は、御承知のように、古今未曽有といわれるような大災害でございまして、これは中部地建の木曽川の下流事務所でやっておりますが、それの復旧に職員が全力をあげ、なお中部地建あるいは全国的に——全国といたしましても非常に行事があるのでございますが、緊急に職員を動員をいたしまし、監督に当たらしたのでございます。しかし、なおこういうことが発生したのでございまして、今後もいろいろ検討したいと思います。業者の選定についても十分注意をしてやったのでございますが、今後も一そうそういう点で注意を喚起して実施をして参りたいと思います。
○勝澤委員 監督が不十分だったということなんですが、その監督が不十分だったという原因は、どこにあるのですか。
○山内(一郎)政府委員 全国的にいろいろ職員を動員してやったのでございますが、やはりこの急所々々といいますか、たとえば木工沈床を作る場合に、これを掘りまして沈床を沈めるわけであります。その上に詰め石というものを中へ入れていくわけでありますが、その詰め石の量を、職員が絶えずついておりまして、全部所要の数量が入ったかどうかということをチェックできなかったという点が、この指摘を受けた点だと思います。
○勝澤委員 そうしますと、結論的に、監督不十分だということは、それは人手が足りなかった、こういうことなんですか。
○山内(一郎)政府委員 職員の数が足りなかったということと、各監督員の注意が足りなかった、こういう二つの原因だと思います。
○勝澤委員 そうすると、業務量が多くなったのだから、業務量に比例した人員の配置というのは、相当地建にされたのですか。
○山内(一郎)政府委員 先ほど申しましたように、非常に大災害でございましたので、中部地建のほかの事務所からも動員をいたしております。それからなお全国的にも、全国の地建からも、職員を動員して監督に当たらしたのでございますが、なお不十分であったという現状でございます。
○木村(公)委員 これはどうもおかしいのですね。その工事は、木工沈床の詰め石の施行という工事ですが、これは指名競争契約によって愛知県の津島市の吉田何がしに工事費六百九十八万円をもって請け負わせた。そうしたところが、根固めその他にいろいろ不当事実が出てきたということは、これは吉田という工事人が故意にやったのか、それとももうけ仕事ですから、もうけるために十沈床に石を沈めなければならぬ場合に五つにした。あるいはよくあることで、土台石を指定通りやらなかったとか、あるいはコンクリートの厚さが違うとか、あるいは床柱が違うとかいうようなことは、往々あるわけです。ことに治水関係、しかもこれは災害のあとの工事なんですから、一そう心して、再び災害等の起こらないようにやってもらわなければならぬ場合に、吉田某のやったことは、結局は故意としか思えないのですね。この詰め石を、指定通りなら一組当たり八十立方メートル、総量千二百八十立方メートル充填することになっているが、実際は沈床に堆積した土砂を除去することなく、詰め石をいいかげんに施行する。そして一組当たり五十立方メートル、総量八百立方メートルほどを施行したにすぎない。半分くらいしか施行していない。施行が設計と相違していて、設計に比べて根固めの効果が低下しておるものと、専門家でもない会計検査院に指摘されて、その結果、吉田某は一体その後また仕事しておるのですか。入札に加わっておるのかどうか。そしてその直接の監督者は一体どうなっているのです。損はかけられっぱなしですか。いいかげんに合わせればそれで済んだというものじゃない。国家の損ですよ。これはどういうことになっているのです。こういう場合に、あとの結果はどうなるのです。
○山内(一郎)政府委員 その点につきましては、請負人がいろいろ仕事をやりまして、請負人としては設計通りできたというふうにその当時は思っていたと思います。しかし、その後いろいろ検査の結果、こういう事態が出たのでございますが、その手直しの費用については請負人が負担をしまして、九十六万円をかけて手直しをした。従って、検査後いろいろ請負人と話をしましたら、やはり自分として施行がまずかったということを感じて、自分持ちで手直し費を出した。それで仕事は完了しているという状態でございます。
○木村(公)委員 そうすると、批難事項は各省にわたってたくさんあります。そういう場合には、批難された個所を手直しをすれば、それで請負師の責任もないし、監督者の責任もない。もしもそのとき発見されなければ、発見されないで得だ。たまたま発見されたから九十何万円の手直しをしたけれども、見のがされた場合にはそのまま通るということになって、責任の所在も明らかでない。それからこういう不正、不当をしたところの——それが過失にしろ、重大な問題なのですが、請負者に対する制裁規定もない。そして相変らず入札に加わって、安い値段でこれを落として国家の仕事をするということになれば、人命にも関する大問題ですが、その請負者に対する制裁規定等があるのかないのか。それからそれに対する監督不行き届きであることも、これは明らかです。しかも、建設省がこれを発見したのでなく、会計検査院から批難事項として指摘を受けた。会計検査院というのは、いわばしろうとです。しろうとから批難を受けて、当局の責任者はだれも知らない顔をしている。責任者はいないんだ。そうすると、これからこういうことが起きた場合には、どうなるのです。今後起きた場合には、どうするつもりなのです。
○鬼丸政府委員 ただいまの不当事項の案件のみならず、この種の請負業者が疎漏工事をやった、あるいは重大な過失を犯して、不当事項と見られるような工事をいたした場合におきましては、建設省としましては、第一次的には、地建の局長の責任におきまして、当該業者に対して指名停止の処分をまず考える。さらに悪質な場合におきましては、営業停止等を、これは建設行政と申しますか、建設業者を取り締まる建設大臣の立場において考慮するということでございまして、情状によりまして、一般的には地建の局長が指名を一定期間停止するという処置を講じております。それから監督の衝に当たります地方建設局の職員につきましては、これも情状によりまするが、まず、比較的軽いと思われます場合には、厳重注意をする。厳重注意という一つの戒飭の措置を講じます。さらに情状によりまして、訓告、戒告等の処分をいたしております。そのほか、一般的に請負業者に対する成績を評定するということを地方建設局においてやっておりまして、それは工事のできばえ等を見まして、請け負った業者の成績を評定しておいて、将来の指名業者としての選定の際に考慮するというような措置を講じております。
○木村(公)委員 この件に対しては、具体的にはどういう処置がなされたのですか。
○鬼丸政府委員 本件につきましては、吉田某となっておりますが、この業者に対しましては、指名停止の処分をいたしております。なお、監督に当たりました職員につきましては、監督責任者の当時の中部地方建設局長以下、木曽川上流工事事務所長、その下の第二出張所長、それから局の企画室の検査係長等に対しまして、それぞれ厳重注意、あるいは訓告をいたしております。
○木村(公)委員 今ちょうど飯守事件で問題になっておるのですが、注意をされた。これが訓告、戒告になれば法律上の問題だけれども、注意だから訓告、戒告に当たらないということで済んだということが今問題になっているのですが、注意ということは書面で注意なさるのですか。
○鬼丸政府委員 厳重注意と申しますのは、法令に基づく正式の懲戒処分ではございませんで、通常は、地方建設局の場合は、地方建設局長から注意をする、これは口頭でやる場合もございますし、文書を交付してやる場合もございます。
○木村(公)委員 法律的なものではないのでしょうか。
○鬼丸政府委員 法令上の根挙はありません。訓告につきましては、建設大臣の訓令に基づきまして行なう懲戒処分でございます。
○山田(長)委員 たまたま今の木村委員の質問で想起したのでありますが、実は決算でこの河川の調査に行ったことがあるのです。今御答弁をつぶさに伺っておりましてどうもふに落ちないのですが、先ほど木村委員の質問の中にもありましたように、伊勢湾台風の前に河川の決壊があって、さらに伊勢湾台風で大きな河川の損傷を受けたわけです。その災害の状況を現地で視察しましたとき、現地住民は全部避難して堤防の上に上がっておりました。私たちはさらに決壊個所に出てみまして、地元の人たちの意向などもつぶさに伺ったことがあるのですが、そのと夢の結論として出たものは、工事の粗漏からこの決壊が起こったのであるということが当時言われておったのです。その木曽川下流の決壊個所についての状況は、今になってみると、工事の粗漏によるものであったということを、私は認めないわけにはいかないだろうと思うのです。その工事の欠陥がどんなふうに指摘されておったか。私は、地元住民で事業に携わった人たちの意向をその当時つぶさに聞いているのですけれども、私は技術屋の答えでなかったために一応聞き流しておいたような形で記憶にとどめておいたのです。今木村委員の質問で、同じ個所の決壊ということから、工事の粗漏ということで当時のことを想起しておるのですが、その当時の結論はどう出ておったのですか。
○山内(一郎)政府委員 根古地の災害の点かと思われますが、伊勢湾台風とその前の台風と、二回災害を受けたわけであります。何号台風か、号数は忘れましたが、その台風によりまして、災害復旧をいたしたものが、伊勢湾台風で再び被害を受けておる、こういうことでございまして、その原因につきまして、私どもも、今後の設計とか計画とかがございますので、いろいろ検討して参ったわけでございます。そういたしますと、まず、天然現象といたしまして、伊勢湾台風の洪水の方がはるかに大きい。従って、前の災害復旧の工事につきましては、そのときの災害の条件に合わせまして復旧計画を作り、実施をして参ったわけでございます。なお、工事粗漏の点があるかどうかという点についても詳細に検討したのでございますが、そういう点はございませんで、設計通り施行ができたのに再びこわれたという原因は、やはりそれ以上に洪水量が超えましたためにこわれたものである、こういう感じがいたしたのであります。なおそういう個所につきましては、今後治水事業の一環といたしまして、現在も施行中でございますが、その個所を含めまして、それに続いたところを、再度そういう被害を受けないように、治水事業の促進によって、現に非常に努力をして、工専を進めておる段階でございます。
○山田(長)委員 明治の初年以来、ここの治水対策というものは困難中の困難の個所だということを、地元の人が言っておりました徳川時代にも、ここでかなり苦労したという歴史的な話なども、地元住民から伺ったのであります。当局の調べが、この工事に粗漏さがなかったという結論だとすると、これは、地元の人たちが私たちに陳情されたこととの相違が認められることになるわけであります。実は決壊個所について、河川の水があのたんぼの方にかなりあふれている場所を見たわけです。この高さの個所にそだなり石なりを入れていなければならないのにかかわらず、これは全然入れていない。こういうことを地元の人たちが言っていたのです。今度はそういうことのないような工事をなされておるからいいんじゃないか、そういうしろうと判断がなされておったようでありますが、その前の工事というものが、かなり粗漏だったのじゃないかということを私は見たときに感じたのです。そのあとがさらに伊勢湾台風のときに決壊したということになったのですが、しかし、どう考えてみても、この地点はなかなかむずかしいようです。この技術的な研究がなされてから工事をしたのでしょうが、伊勢湾台風のときの決壊というものは、それじゃどういうところに原因があったと見られますか。
○山内(一郎)政府委員 その原因は、伊勢湾台風のときの雨の降り方、それから洪水の量、それの高さの問題、こういういろいろな点から考えまして、その前の台風よりも、そういう点が上回っていた。従って、前の台風のときのいろいろな条件によって復旧を完了したのでございますが、そういういろいろな天然現象、洪水量の関係から、それをさらに上回った洪水がやってきた。そういう点で堤防を越えまして、伊勢湾台風で決壊したものでございます。従って、原因といたしましては、そういう予期以上の天然現象であったことが原因だったと思います。
○山田(長)委員 四、五カ月の間に、この提防の完成、決壊というようなことが起こったわけです。そこでそういう場合には、これは道路の場合にもそういう規定があるという話ですが、完成した個所が一年以内に決壊してしまったという場合には、これは業者が復旧するということになっているのではないですか。その点どうなのですか。道路の場合と堤防の場合と、両方伺っておきたいのです。
○鬼丸政府委員 ただいまの、道路工事等が竣工しましてから一年以内にこわれた場合に業者の責任において復旧するという場合は、工事の質が悪かった、疎漏の点があったか、疎漏に至らずとも悪かった場合に、瑕疵担保といたしまして、契約上一年以内にこわれたというところを直すというふうになっております場合にやっておりまして、先ほど来の御指摘の場合は、やはり災害に基因するものでございますから、災害復旧工事として施行いたした、こういうわけでございます。
○木村(公)委員 今の地点は、根古地の堤防とわれわれは俗称しておるのでございますが、揖斐川下流の右岸堤の問題でございますが、第一回は何とか災害で破堤した。それから直ちに災害特別法の適用を受けまして、そうして中部地建の直轄工事で、もう少し詳しく申し上げれば、木曽川上流改修事務所の手によってそれが復旧された。復旧の結果、これなら大丈夫だというので、地建の方からも係の方が来られて、いわゆる検査に合格したわけです。合格したけれども、予見せざるような伊勢湾高潮台風という大災害があったがために、予見できなかったという結論ですけれども、おそらく橋梁をお作りになる場合でも、道路をお作りになる場合でも、大体危険率は十分見込んで設計をされるに違いない。予見できなかったということは、弁解としてはこれ以上追及の方法がないかもしれませんけれども、おそらく今後も伊勢湾台風あるいはそれ以上の台風がないとは限らないんですが、そういう場合に、いわゆる危険率の見方をどの程度今堤防等においては見ておられるか。これは先ほど牧田川というお話がありましたが、牧田川から流れてくるのと揖斐川から流れてくる合流点の堤防なのですが、これに対して危険率をどの程度専門的には見ておられるのかということを、ついでにこの機会に伺っておきたいと思うのです。
○山内(一郎)政府委員 河川計画の基本的な問題でございますが、重要な河川とそれ以外の河川と、いろいろ考え方が経済効果という面で違って参ると思います。いろいろむずかしい問題で、われわれも、どういう過去の災害あるいは洪水量をとって計画すべきであるかということが一番頭を悩ましている点でございますが、いろいろ考え方もございまして、過去の災害の洪水量をとるとか、あるいははんらんをしますときの経済効果に見合うような計画を作るとか、いろいろ総合して従来から考えて参っているわけでございます。従って、その強さの表現が非常にむずかしいのでございますが、いろいろ確率の点で考えるとか、そういう点で総合的に判断をしてやって参っておりまして、ある特定な川については、こういうことを考えて計画流量をきめたということはいえますが、全般的にはなかなかむずかしいのでございまして、概括的に申し上げれば、以上のような考え方でやっております。
○西村(力)委員 関連して。今問題になっているところは私も見てきたのですが、自然現象で高度の災害が押し寄せたからやむを得なかったということになるけれども、やはり設計通りに施行になったにしても、その設計自体が不備だったということが、こういう場合に言えるのではないかと思います。あの際もやはりこの堤防の背面傾斜、あそこからくずれたということになっているのですが、鍋田の海岸堤防もその通りなわけですね。うしろから削られたということになっておるのですが、やはり設計それ自体に欠陥があったのじゃないか。今後これは検討しなければならないのではないかと思うわけです。鍋田では、現にそういうことで、そのあとはうしろの方をセメントで囲っている。こういう工合にして海岸堤防を守ろう、そういうことを考えるのです。 ついでに一つお聞きしたいのは、今度公共投資がえらいよけいになりまして、建設省の仕事がよけいになりますが、現在おる業者をフルに活用してやらなければならぬようになるが、そうすると、相当能力に欠ける、あるいは今まで、先ほどから問題になった正当でないような仕事をやった業者なんかも、下請の下請という関係でどんどんと仕事に加わってくるのではないか。これをいかに厳選して不正なからしめようとする努力がなされるかということが、私たちの関心なんです。これは決算委員会として、下手やると、何でもかんでも仕事をやらせて、あととんでもない結果ばかりたくさん出るのではないか、こういうことを考えておる。 それからこれについては、やはり仕事をやるには職員の増強ということを考えなければならぬことになりますが、それはどのくらい考えておるものか。しかも、監査、監督という方面を一応強化する方向でいってもらわなければならないのではないか。それを増強する場合には、やはり現在非常勤的常勤職員という工合になっている人々を優先的に定員化して、責任体制のもとに就労してもらうことが必要ではないか、こう考えるのです。それについての建設省の腹がまえとか、計画か一つ教えていただきたい。
○鬼丸政府委員 建設省所管の公共事業は、特に道路事業が来年度におきまして相当伸びて参りますので、これを適正に消化し、事業の遂行に遺憾なからしめるためには、私どもといたしましても、いろいろ苦心をいたしておりまするが、まず、発注者の立場において建設業者を指導監督するという面が、何と申しましても第一に重要でございますが、この点につきましては、西村委員からもちょっと御指摘のように、監督要員の問題がございます。そこで今回の予算に伴いまして、予算の上でこの定員の問題として具体化いたしておりますのは、道路関係におきまして二百三十名ほどの増員を見ておりますが、この中で監督官を相当充実して参りたい。業者に対する工事施行の監督の面を、監督官制度を整備いたしまして、これに力を入れて参りたいと考えております。なお、それだけでも人員としては十分でございませんので、監督要員と、それから設計関係の要員、これも不十分でございますから、これらの要員を充実するために、現在おりまする地方建設局の職員のうちから適当なものを研修いたしまして、監督要員なり設計要員なりに振りかえるということを考えております。 それから次には、契約上の問題になりますけれども、まず、契約をする前に業者をどういうふうに適正に選定するか、つまり指名業者の選定の問題でございますが、これにつきましては、従来、地方建設局におきまして、大体年度当初業者のうちから希望をとってリストを作っておりますが、これらの業者の実態につきましては、一そう正確に調査をいたしまして、適格業者を指名業者の候補者としてあらかじめ選んでおきまして、個々の工事につきましては、その選んでおきました名簿のうちから、工事の規模なりあるいは質等を考えて具体的な選定をする、こういうことをなお一そう注意して、慎重に処理させたいと考えております。 次は、建設業者を指導監督する行政的な問題でございますけれども、これは発注者の立場だけではなく、建設業者全体に対する監督指導の問題といたしまして、御案内のように、建設業法の施行を担当いたしておりますので、その面から今回建設業法の改正を提出させていただいて、国会の御審議を願っておりますが、これは一つの目的は、公共工事の量がふえてきておりまする今日におきまして、業界がもっと施工体制を整備する必要があるという観点において、今川の改正の御審議をお願いいたしておるようなわけでございます。これにつきましては、登録制度の要件をもっと整備するということ、それから公共工事につきましては、指名参加希望者の経営能力等の客観的な事柄を、建設大臣あるいは都道府県知事が審査いたします。業者ごとに審査いたしますが、その結果を公共工事を発注する国、都道府県、公団等の発注機関に知らせて発注の便宜に供する、こういうような制度を新たに確立して、一般的な建設業界の施工体制の整備をはかって参りたい、こう考えております。
○西村(力)委員 定員外職員はどうするのだ。
○鬼丸政府委員 定員外の職員の問題につきましては、これは少し別の筋のお話になりますけれども、今回の定員法の改正と申しますか、各省設置法でそれぞれ定員を規制するという趣旨の改正におきまして、従来定員外職員として相当残っておりました者のうち、約八割四分見当になりますが、一万二千四百九十八名の定員外職員を新しい法律の規制の内容に繰り入れるというふうに措置いたしたいと考えております。これはなお若干、三千五百名か三千名くらい——調査の結果少し数字が移動するかもしれませんが、二千五百名から三千名くらいの定員外の職員が残りますけども、残りの分につきましては、三十六年度において実態を調査いたしました上で、これは行管なり大蔵省との話し合いの問題もございますが、できるだけ定員内職員として適当な者は、三十六年度の調査の結果を待って措置いたしたいというふうに考えております。
○西村(力)委員 八割何分定員に入れるということになって大へんけっこうだと思うのですが、こういう工合に膨大な金を使う場合、やはりその地位を安定させて、責任感を十分持たせて、仕事をやってもらうということが大事だと思うのです。そういう趣旨で、早く全員を可能なる者は定員化するという工合に考えるべきが当然だと思うのであります。 それからお尋ねしたいのは、業者はいろいろ検査して厳選するでしょうけれども、その下請に対しては——下請の下請と、いろいろ工事の実態が現われておりまするが、下請に対しては何らとやかく言うことができないのか。それもやはりこちらの方で相当厳重に監査するというか、そういうことが必要じゃないかと思うのですが、そういうところはどうなんですか。
○鬼丸政府委員 請負業者の請負工事につきましては、御承知のように、下請を使う場合が非常に多いのでございますが、この点につきましては、建設省の地方建設局としては、下請業者をどういう業者を使うか、あるいはその下請業者の能力等につきまして、あらがじめこれを審査して承認をするという建前をとっております。そこで、もちろん承認をいたしましたからといって、元請業者が責任を免れるわけではございませんので、契約の関係から申しますと、下請業者のやった行為につきましては、元請の親業者が責任があるわけでございますけれども、未然に能力の確かなものを選ぶという意味において、地方建設局は承認制をとって審査をいたしております。
○勝澤委員 先ほどから御指摘されております案件でございますけれども、私は、やはり建設省でも、過去に相当こういう問題があられたと思うのです。この問題は、今ここで簡単に終わるということよりも、やはりもう少し掘り下げて調べてみる必要があるのじゃなかろうか、こう思うのです。たとえば、吉田組がどういう形で仕事をさしたのかという問題がありますし、検収がどういう形でやられたのか、そのあと検査院が検査をされて簡単に出てきたようなものが、なぜわからなかったのか。監督というものについて、地建が人的に、ああいう災害の中で人がなかったのかどうかというような点も詳細に検討しないと、これからどうするかという問題が出てこないと思うのです。ただいま西村委員が言われましたように、定員の問題もあるでありましょう、あるいは予算の問題もあるでありましょう。処分としても、出先の者だけでなしに、やはり本質的なものをしない限り、こういうものは何回も出てくると思うのです。私たちが災害地へ行ってよく言われることは、この工事をもう一尺高くしてくれれば災害を免れた。しかし、予算の関係で減らされたんだと、こう言う。あるいはこんな根固めで大丈夫だろうかと思っておったら、今度またとられてしまったというようなことを各所で言われるわけであります。ですから、災害の原形復旧という制度そのものもいろいろ問題があるでありましょうけれども、やはり地域住民というものは、工事の内容をよく見ているわけです。これじゃ固る、あぶないということをよく言われるわけでありまして、そういう点からたまたま出てきた問題でありますから、会計検査院も、これを検査された立場において、どういうふうにこの工事が行なわれてきたかということを指摘していただき、建設省の方からも、あまり正式に出しにくい問題もあろうと思うのですけれども、別の形で十分この問題をわれわれに検討をさせていただき、あるいはわれわれが法律できめなければならぬもの、あるいは予算なりその他そういう関係があるものならば、それによって解決する、こういう方法にいたしたいと思いますので、一つ参考のものを出していただきますように、私は検査院、建設省に要望いたしておきます。
○荒舩委員長 先ほど来の木村公平君の発言によりまして、揖斐川が二回にわたって決壊をした。しかも、非常な短期間のうちにその被害が起こった、こういうことで質問が各委員からありましたが、どうも答弁を承って、適当な答弁だとは私は納得しかねる点が多かったのであります。そこでもちろん予算の問題等もあるが、非常な人命の問題、また国家の財産に非常な損害を与える、こういうことが何回も繰り返されるということになったら、とんでもないことになる。しかし、短時間の質問と短時間の答弁では容易に納得し得ないと私は思いますので、委員各位に申し上げますが、なるべく早い期間に建設省の考え方——またいかなる原因によってこの決壊が二回にわたって起こったかという問題を、建設省及び会計検査院の立場を参酌し、原因等をもう少し考え合わせてみたいと考えておりますので、適当な処置をとりたいと思いますが、御一任願いたいと思います。
○木村(公)委員 けっこうですが、今もその話が出ておるのですが、地元ではこれは非常に関心が深い。しかし、かりに地元の町村長という人を呼んでみても、なかなかこういうところで発言をようしない。これから仕事を頼まなければならぬというので、やはりお役人に対する遠慮もあるでしょう。そこで、名もないような人で、しかも、地元のそういう災害防止等について献身的にやっておる人があるのですけれども、そういう人を参考人に呼んで、素朴な意見を聞いて——学者的意見は今専門家の局長からいろいろ伺ったけれども、それでもまだ納得ができないところがありますから、地元の素朴な意見、たとえば先ほども一尺かさ上げしてくれたらこんなことはなかったろうという素朴な意見、しかも、結果的に見ると、その通りだったということが往々あり得るのです。あるいはもう少し根固めをしておいてくれればよかったというようなこと……。しかしながら、地建に訴えたところが、しろうと何ものぞということで、ほとんど一顧だにしないというようなことで、災害というものが年々防ぎ得ない。百年に一ぺん、千年に一ぺんの災害であったかもしれないが、百年に一ぺんとも言い切れない。過去においては百年に一ぺんだったけれども、今後は一年に一ぺんないとも、これまた何人も予想できないことですから、この機会に参考人を、あらためて私の方からも委員長に申し上げますから、呼んでいただくことの御許可を得たいと思うのです。
○荒舩委員長 これはごもっともな御意見だと思いますが、そういうことも含めて、私の方で建設省並びに会計検査院等の意見も聴取して、適当な方法を講じたいと思いますので、おまかせを願いたいと思います。 次いで、質疑の通告がありますので、これを許します。鈴木正吾君。
○鈴木(正)委員 私よんどころない用事で中座いたしましたので、あるいはすでに御答弁が済んだ問題かもしれません。それならそれで、そうだとお答え願えば、速記録で了承いたします。 私は、経済成長のために道路整備ということが非常に大きな使命を持っておるものと考えて、本年度の予算編成時にあたって、道路五カ年計画の経費として二兆一千億という金をとるのに一生懸命努力した一人であります。ところが、その努力の過程でもって、私は容易ならぬことを聞いたと思います。お役所仕事というものは、思うように仕事ができない場合は、予算が足りなくて仕事ができないというのが大体の例なんですけれども、道路行政においては、過去において、五カ年計画で一兆予算をとりましたときにも、その予算を使い切れなかったじゃないか。今度は二兆一千億というような予算をとって、はたして今の建設、土木、そういうもので使い切れるかどうかというような話を聞いて、一驚を喫したのであります。そこでだんだん話を聞いてみますと、三十三年−三十七年の第一次道路五カ年計画、これは一兆予算でありますけれども、三十五年度をもって満三年になります。その一兆円予算の計画の進行率は、予算の面から見て、一般道路事業の推定支出額は三億二千十五万円、計画の六億一千万円に対して五二%の進行率であります。そういうふうに道路予算が使い切れないで余しておるというような事実があるように聞いておるのですけれども、そういうことは一体事実ですか。もし、それが事実だとすれば、その理由は一体どこにあるのかというようなことについて、当局の見解を承りたい。
○高野政府委員 ただいまの道路整備五カ年計画の進捗状況につきましての御質問にお答えいたします。 先ほども申し上げたのでございますが、昭和三十三年度からの五カ年計画は、昭和三十五年までに相当順調に進んでいるのでございます。それで、この一兆円の五カ年計画の事業費消化の割合は、一般道路が五二・七%、有料道路が二三・九%でございまして、合計いたしまして四五・六%でございます。この四五・六%は、先ほど申し上げたのでございますが、この一兆円予算の財源が主としてガソリン税によっておりますので、年度割等も後年度ほどガソリン税に比例して上がっていくという計画でございまして、全体的には四五・六%という事業費の割合は、過少ではないと思います。ただ、有料道路の二三・九%が一般道路に比べまして低うございますが、これは名神高速道路あるいは首都高速道路等の、大規模であって、しかも新規の事業が、その当初におきまして、用地の交渉等のため遅延したために、この進渉率が悪かったということは事実でございまして、まことに遺憾のきわみでございますが、全体的には、大体事業費の割当は順調にいっていると思います。事業量といたしましては、この四五・六%を使用いたしまして、当初の目標の事業量に対しまして、改築改良が五四・七%、舗装が五二・二%ということになっておりますので、予算に比較いたしまして事業量は進んでいることも事実でございます。しかしながら、ただいま鈴木委員の御指摘の通り、各年度ごとにおきまして、公共事業におきましても数パーセントの繰り越しがございます。また、有料道路につきましては、先ほど申し上げましたような事由で、相当の繰り越しがあるわけでございます。しかしながら、これは本委員会におきまして申し上げるのは、大へんはばかるところではございますが、五カ年計画そのものの消化という点は、比較的心配ないのではないかと思います。ただ、経理の点その他によりまして、毎年何パーセントかの繰り越しを出しておるということは、まことに遺憾でございます。今後このようなことがないように注意して参りたいと思います。
○鈴木(正)委員 今のお話の中で、有料道路が二三・九%とかいうお話でしたが、その理由の一つとして、用地の買収が困難であったということをおっしゃっております。私は、今度新たにでまる二兆一千億円の五カ年計画についても、用地の獲得ということで非常な困難になって参るので、これがもしスムーズにいかなければ、計画倒れになって、やはり予算を使い切れぬというような結果になることをおそれております。この五ヵ年計画を推進していく上に当然考慮せられなきゃならない公共用地の獲得——これは道路ばかりじゃない。私は、日本の公共事業の全般を通じて大事なことだと思うのですけれども、これについて各省で打ち合わせて、一つの政府の方針として何か具体的に効果を上げるような方法を考究せられつつあるのですか、どうですか。その点をお伺いしたいと思います。
○高野政府委員 新しい五カ年計画を準備いたしますにあたりまして、私どもこの消化につきまして一番心配しておりますのは、ただいま御指摘のような用地の取得でございます。しかしながら、五カ年計画につきまして、ただいま御指摘の通り、有料道路の進捗率が悪いということは、用地の取得が困難なためであるということを私も申し上げたのでございますが、ただ、名神高速道路等につきましても、その用地のためにおくれているということは、一年とか一年半であるわけであります。従いまして、この五年間というようなものを考えますと、名神高速道路のような場合には、全体的にはおくれをとらないで済むじゃないか、こういう考えで今後努力していきたいと思うわけでございます。しかしながら、東京を初めとする大都市等の用地の取得につきましては、なおいろいろな問題がございまして、私ども、今後その対策等をどうするかということで検討しているわけでございます。これにつきましては、所管しておられます計画局長の方から御説明をしたいと思います。
○関盛政府委員 市街地におきます道路等の整備は、都市計画で重要な事業としてこれから行なうべき非常に大きな幹線をたくさん控えております。従って、これらの都市計画事業の道路の整備を要する地域は、店舗、商店街等が多いのでございますので、それらの道路用地はもとより、その付近地の超過収用を含めまして、これらの地域における沿道の権利者に対しまして、高層建物を作りまして、従前の権利に見合った態様に収容する、こういうように、道路整備と市街地改造とを一本の事業として行ないますことが、今の土地利用の現況から見まして特に必要でありますので、この国会にもこういう趣旨の法律案を出して、目下御審議をいただいておる、こういうのが実情でございます。
○鈴木(正)委員 郡市の問題は今おっしゃったようなことで一部解決せられると思いますが、国全体の道路の問題を考える場合に、今おっしゃったような方法では解決がつかぬ。だから、都市の場合は高層建築などによって権利を保証してやるということもできますけれども、一般の事業についていえば、たとえばダムを作るにしましても——道路ばかりじゃない。公共事業全体について、今土地の入手というのは非常に困難です。現実の問題とすると、ごね得といいますか、いつまでもごねているやつが結局得をするというような、逆にいえば正直者がばかを見るというような結果になると思うのですけれども、私が聞きたいのは、そういう問題について、何か公正な価値評価をやって、その価値評価をもし承知しないものがあれば、その場合においては国権を発動さして最後の収用でもするというような、何かもう少し積極的なことを解決方法としてお考えにならなければ、私は日本の公共事業全体として進行しないと思うのです。そういうことについて、何か、建設省としてでなしにでも——建設省は当然参加すべきだと思いますけれども、国全体としての何か考えがあるか。考えがなければ、今そういうことを考える何か動きがあるのか。それを聞いておかないと、僕らで一生懸命に二兆一千億なんという予算をとってみたところで、はたしてうまくいくかどうかということが心配なものですから、それを一つ確かめてみたいと思います。
○関盛政府委員 ただいまお尋ねの点でございますが、経済の発展に伴います土地需要の増大から、ただいまお話のようなことが事業の実施という面から現われてきているのでございます。これは、現在の法律的な方法といたしましては、土地収用法という法律があるのでございますが、これの問題につきまして、昨年来建設省では、公共用地取得制度調査会という調査会で、公共用地取得の改善に関する対策を、各方面の学識経験者に集まっていただいて御審議を願っておるのでございます。調査会の方で、昨日でございますが、総会で大臣に対する答申案というものができ上がっておるのであります。その答申をされております骨子は、緊急な公益性の高い事業につきまして、特に事業を限定いたしまして、その事業に関しましては、土地収用法の関係規定の特別的な例外規定を列挙することによりまして、一方において、事業の認定については慎重な配慮をいたす審議会等を作ると同時に、さらにその事業認定を受けました特定の事業につきましては、被収用者の立場も考えて、一部現物補償的なものも強化すると同時に、また収用の本裁決とあわせまして、緊急裁決をいたすことによって土地の取得を容易ならしめる、こういうふうなことを含めました答申が行なわれる、こういうことになっておりますので、その方針に沿いまして立案を進めていきたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○荒舩委員長 今の鈴木さんのはもっと大きい質問であって、ちょっぴりちょっぴりしたことではない。たとえば二兆一千億の五カ年計画を実施する場合において、今でさえ道路公団で毎年百億ずつも金を残しているというようなことで、五カ年間に二兆一千億、がんばって予算はとっても、それが実施できるかいなか。それは建設省だけでできる問題ではないと私は思う。たとえば農林省なら、ここへ道路を通すといっても、農地の問題があるとか、総合的に各省とにらみ合わした、たとえば経済企画庁なら経済企画庁がこれを主宰してやるとかなんとかという、大きな二兆一千億をほんとうにこなし得る企画をどこで作るのかという質問が、第一点だと思うのです。今の答弁では……。
○鈴木(正)委員 私の言うのは、建設省だけでやっていてはだめなんだ。たとえば、それがどれくらい効果があるかどうか、私には見当がつかぬけれども、国家の所有しておる土地を代替地として提供するというような一つの方法があるでしょう。そういうふうな総合的な考え方において、土地の収用ということを考えなくちゃならぬ。今おっしゃったように、被収用者の立場も考えてということは、これは当然なことなんです。それを考え過ぎて変な結果になることを、僕らは、国家のためにもおそれるのです。何かそういうような、建設省だけというような問題でなしに、内閣全体の仕事として一体そういうことをやっておられるのかどうかということを聞いたので、なければなくても仕方がないけれども、ないというなら、この際建設省あたりがリーダーになって、そういうような大きな構想のもとに、土地収用ということについて、合理的な、しかも強制力のある方法を発見するように努力せられたい、こういうふうに希望申し上げておきます。 それから次に、近路五カ年計画そのものの本質についてちょっとお伺いしたいんですけれども、大体過去における道路五カ年計画というものは、一級国道とか二級国道とかいう、そういう道路に重点を置いて、それの拡幅とか舗装ということに力を注いでおられたように思います。ところが、御承知の通り、一級国道とか二級国道とかいう、いわゆる国道幹線というものは、大体、何というか、その発生のときにおいては、経済効果というよりも、行政的な何かバランスということに重点を置いて計画せられた道路であります。今目前に迫っておる五カ年計画というのは、私は、経済効果に直接影響する、そういうようなところをねらっての五カ年計画でなければならぬと思うんですけれども、建設省のお考えになっておる道路五カ年計画は、過去における一兆予算のときの五カ年計画と同様に、いわゆる一級国道、二級国道というような行政的なバランスを首位に置いた道路整備をお考えになっておるのか、あるいは当面この経済発展の上にぜひともなければならぬ——現在もう交通量が最高点に達してにっちもさっちもいかぬというようなところもあるし、あるいは国道によっては、十七号国道といいますか、そういうようなものは、自動車の交通量などはきわめてわずかなものだけれども、それに、中央道路のひんぱんなところと同じように金をかけて政府がやっていらっしゃる。過去においてはそうだった。今度もそういうふうにやるのか。私は、まず経済効果ということをねらう。そして現在交通難に行き詰まっておるところに手をつけなければ、五カ年計画が——私は、北海道へ、人の通らぬようなところに道を作っても、日本山脈のまん中ヘサルの通るような道を作っても——それはむだだとは決して申しません、長い将来においては、それが大きく日本開発に役立つことはわかっておりますけれども、今の日本の道路計画なんていうものは、そんな悠長なものじゃないだろう。経済成長とマッチして、その経済の進展——どこにどういう工場を持っていくとか、どこの工場から出る荷物がどれだけあるか、それにはどれだけの輸送力が必要であるかというような、当面の経済成長を助け、もしくは経済の成長をはばんでおる、隘路になっておる、そういうものを整備していく、それが私は道路五カ年計画というものの大きなねらいでなければならぬと思うのですけれども、当局が企てておる道路五カ年計画というものの実体は、どういうお考えでやっていらっしゃるのか、そのことをお伺いしたいと思います。
○高野政府委員 新しい道路整備五カ年計画につきましては、先ほど閣議において総投資規模が二兆一千億と決定されたわけでございまして、目下整備目標、事業量など、計画の内容につきまして、検討中でございます。ただいま国会に御審議をお願いしております道路整備緊急措置法の改正が実現いたしました上におきまして、各省の協議を遂げまして閣議決定に持ち込みたいという考えを持っているわけでございますが、建設省の私どもといたしましては、昨年十二月閣議決定されました所得倍増計画の趣旨にかんがみまして、輸送需要に即応して幹線道路の整備をはかるということが第一点でございます。また、産業の振興上緊急に整備を要する道路の整備もはかりたいと思います。また後進地域の開発促進、地域格差の是正のためにも、十分な考慮を払いたいと思っております。先ほど御指摘になりましたように、一級国道の整備につきましては、これはいかにも行政的なものであるという考え方もできるわけでございますが、しかしまた、日本全国をおおう幹線道路網といたしまして、これは日本の産業開発上非常に重要な路線網であると私どもは思いますので、私どもといたしましては、一級国道の整備は、従来の基本方針に従いまして続けて参りたいと思っております。
○鈴木(正)委員 それは、私は、一級道路が行政のバランスに重点を置いておるから大したものじゃないというように言っておるんじゃないのです。むしろ計画そのものが、画一的に、一級路線だからどこの一級路線もまずやっていけというようなことでなしに、もっと経済効果に重点を置いた考え方——各省との交渉もありましょうけれども、道路の問題については、何といっても建設省の考え方が基本になるのですから、その基本になる建設省が 一体どういうふうなお考えでいるのか。つまり一級国道、二級国道というようなものを、どこもかしこも同じようなウエートにおいて、五カ年計画の中で未整備なものは整備していこうとするのか、あるいは、それよりももっと経済投資として役立つような路線を新たに作るもよし、さらにそれを拡充していくもよかろうけれども、何かそういうような基本方針を持っておいでになるだろうと思ってお伺いしておるので、今までやった一級国道の舗装とか拡張ということは意味がないというようなことは、決して申しているんじゃないのですよ。
○荒舩委員長 どうでしょうな。鈴木君に申し上げますが、これはほんとうからいえば総理大臣の施設の一環であって、総理大臣から答弁を求めるべきだと私は思います。しかしながら、国務大臣である建設大臣の中村君から、次の機会に今の二つの点については答弁をしてもらうことが適当だと思います。道路局長とか何方局長がお答えをする問題でないと思いますから、そういう機会を作りたいと思います。
○鈴木(正)委員 今の行政の実態からいえば、局長の話の方が大臣よりいいと思っておるのです。僕は、大臣などむやみに出てきて答弁を求めるということは、間違いだと思っておるのです。それはそれでいいです。私も政府当局をいじめるつもりも何もないので、決算審議の新しい方法を打ち出していきたいというのでいろいろ言っておるのですが、そこでこれは資料として出してもらえばいいのですけれども、河川の問題について一つ申し上げておきたい。先ほど建設大臣の御報告によりますと、「治水事業につきましては、支出済み歳出額は三百十五億六千九百余万円でありますが、その成果としては、」こう言って、「成果としては、直轄河川改修事業として北海道を含め百八河川の改修工事を施行し、補助事業におきましては、中小河川改修事業として三百二十三河川の改修工事を施行し、このうち七河川を完成しました。」とある。ここに問題が出てきますのは、この七河川を完成したというのは直轄河川の百八と中小河川の三百二十三、合わせて四百三十一河川を改修して、そのうちで七河川が完成したという意味なのか。そうだとすれば、ここですぐ考えられることは、河川改修というようなものに予算が総花式にばらまかれて——河川改修というのは、急を要する問題です。それが、予算がばらまかれて、完成年度が十年たっても十五年たっても、まだ完成できぬ。一つの治水事業としては、私の郷里のことを言っては恐縮ですけれども、豊川の放水路というものが、二十年くらいかかっておるけれどもまだ完成していないという事実もあります。そこで僕は、資料として出しておいていただきたいと思いますことは、百八河川、三百二十三河川を含めて完成したのが七河川というのか。そこのところははっきりしないのですけれども、各河川の改修事業というものが、一体何年に始まって、何年に終わる見通しであるか、それに対しての予算の配分というものはどういうふうになっておるのかというようなことを、資料として次会までに出していただくことができましょうか。
○山内(一郎)政府委員 河川の事業につきましては、従来からも計画的に促進をして参りたいというふうに考えて参ったのでございますが、それがやっと昨年、三十五年に治山治水緊急措置法というものを通していただきまして、その計画に基づきまして、三十六年度も引き続きこの計画の線に沿って実施をする予定になっておる次第でございます。従って、従来治水事業は非常におくれていたのでございますが、その計画に基づきまして、従来よりも促進をされるということになっているわけでございます。今御指摘の豊川放水路につきましても、この治水前期五カ年計画という線に沿いまして、前期五カ年で完成をするべく、来年度の予算もつけて実施をして参りたい、こういうふうに考えております。今資料の要求をされました全国の川につきまして、何年から起工するという資料はできるのでございますが、それか何年度までかかって完成するかということは、現在この治水十カ年計画に基づきまして詳細な資料を作っている段階でございまして、概括的には直轄河川なら十五年でできるということはいえるのでありますが、各河川ごとの竣工予定の資料というのは、現在まだ提出できる段階にはなっていない状況でございます。その点御了承をいただきます。
○鈴木(正)委員 私は、この大臣の報告書を見て直観することなんてすけれども、これはあまりにも総花的に予算をばらまく結果じゃないか。もう少し集約的に——これは代議士としてそんなことを言うと、ほかの人にしかられるかもしれないけれども、国の費用をほんとに使うということなら、考えなければならぬと思うのですね。建設省あたりでも、圧力団体というか、そういうものに押されて、仕方なしに総花式にするのかもわからぬけれども、もう少し事業を促進してやるという点で納得させて、総花予算の振りまきということを改めるような、一つ勇気をふるってもらいたいという気持がするのです。これはむろん御答弁を要することではありませんけれども、そういうような点で、私まだ道路の問題についても、河川の問題についても、その補助金の使い方について御質問申し上げたいこともあるのですけれども、時間がだいぶ過ぎておりますから、残余の質問を留保いたしまして、きょうはこれで質問を終わります。
○西村(力)委員 関連して。土地収用法の改正は、本国会に出しますか、それが一点。 それから飯沼一省氏が公共用地取得の調査会の委員長になっておりますが、この方は首都高速道路公団の管理委員長にもなっておりますが、この人の前歴からいいまして、これはどういう適格者と判定をなさったのか。そういうことは何かというと、憲法調査会あたりに参考人として出ておっての意見をずっと見てみましても、どういう判定で学識経験者と判定されたかということを、私としては疑問があるので、この二点について伺います。
○関盛政府委員 ただいまのお尋ねの第一点につきましては、昨日総会の意見がまとまって建設大臣に答申がありました。従って、この答申の内容を考えますと、土地収用法の特別法というものを緊要事業については作る必要がある、こういう趣旨のものでございますので、その特別措置に関する部分につきまして、成案を得るように準備をいたしたい、こういうように考えております。 なお、飯沼一省会長は、東京の土地収用委員会の会長をずっと長年やっておられますので、その方面の学識経験者という立場で、公共用地取得制度調査会の委員の選に入られたものと思っております。
○西村(力)委員 それでは、飯沼さんの件についての疑問は取り消しておきましょう。
○荒舩委員長 続いて質疑の通告がございます。勝澤芳雄君。
○勝澤委員 会計検査院に御質問いたしたいのでございますが、会計検査院が検査をなさっている前に、各省や各公社、公団はどういうような検査をされて、あなたのところの検査を受けられるのでしょうか。
○山田会計検査院長 公団等も各省、各庁とそう特に違った検査もしていないのでありますが、どういうことを御答弁したらよいのでしょうか。
○勝澤委員 それではおわかりにならないようですから、私の認識で次の問題に進めて参ります。 今お聞きのように、建設省で木曽川の工事をやる。その場合に、検査院から指摘された。指摘されたために、検収の人たちまで一応責任者としての処分をした、こういう話がありました。そこで会計検査院というものは、各省の決算について、私は全部責任を持ってここに出されていると思うのです。そうしますと、会計検査院で指摘をされなかった事項で、この委員会の中で不正、不当事項というものが指摘をされた場合、一体その責任というものはどこにあるのですか。その点をお伺いしたい。
○山田会計検査院長 検査院といたしましては、まず書面検査をいたしまして、これは全部についてやるわけでありまするが、その裏づけといたすといいますか、地方に実地につきまして点々——これは全部やるわけでございません。また不正を摘発する目的でやるわけでございませんで、書面検査で確認した場合に、その裏づけという意味で検査をするわけでございます。そしてその結果といたしまして、不当事項、不正事項等が出てくるわけでございますが、そのうち、その不当事項というものは、検査官会議の議を経まして、これを検査報告と同時に内閣に通知いたします。先ほども申します通り、全部をやるという建前でございませんから、やらなかったところに不当が出る場合もあると思います。また見て参りましても、検査が十分でなかったとおしかりを受ければそれまででありますが、発見できなかった場合もあると思います。あとになりましてそういう事実、不当の行為が出て参りました場合におきましては、私といたしまして、検査の至らなかったことをおわび申し上げるほかないのでございまして、すでに検了いたしましたあとにおきましては、もう再調査というようなことはいたさないことになっております。
○勝澤委員 そうしますと、検査院というのは検査をされるだけであって、その検査の内容について、あとで問題が起きたときにもおわびをするだけで責任がない、こういうことですか。
○山田会計検査院長 おわびをするだけで責任を免れるというわけでございませんで、私の申しますることは、検査をいたしまして、それを確認いたしましたことは、そのあとで再調ということはできないということを申しておるのです。不当事項として指摘いたしましたことにつきましては、その後どういう処理をしたかということを報告を受けまして、また、この次に検査をいたします場合に、その報告通り跡始末ができているかどうかということを調べる場合がございます。しかし確認をいたしましたことは、一事不再議——ということは言葉が非常に強うございますけれども、すでに検了し、確認したものは、二度と見ない。これは一年限りでずっと締めくくりをいたします関係上、やむを得ないことであると考えております。そういう扱いをいたしております。
○勝澤委員 私は、会計検査院の責任というものは、どうもはっきりしないと思うのです。各省の書類を全部見る。そうして問題がある、あるいは調べなければならぬところだけを摘出して現地調査をやる。しかし、そのあとでいろいろ問題が起きたときには、別にそれについては責任がないのだということになると、やはり会計検査院というものが全体的に問題が見えるようにしなければならない、こう思うのです。そのためには私は、不十分があるならば、検査院をもっと強化をして、そして不正、不当事項が起きないようにしなければならぬと思うのですが、この点いかがでしょうか。
○山田会計検査院長 会計検査院は、会計及び経理につきましては、すべての証憑書類をとりまして書面検査は一切いたしますが、しかし、特に問題になるのは工事とか保険とかでありまするが、これを全部見るということはなかなか大へんでございますし、また会計検査院といたしまして、書面検査以上に、実地を全部見なくてはならぬかどうかということについては、私は疑問を持っております。やはりこれは各省各庁が最高責任者でありまするから、そういう方が全部ごらんになるべきでありまして、われわれとしましては、どこまでも書面検査が本体であって、その書面検査を裏づけする意味において点々と見る、その程度でよかろう。しかし、これは全部見なければならぬという考えもあると思います。しかし、今までそういう考えでもってわれわれもやって参りましたし、そういうことで制度というものはできております。では現在で十分であるかと言われますと、十分であると申すこともできません。ではどの程度さらに進んでやらなければならぬかと言われましても、すぐ即答もいたしかねるのでありまして、やはり一部の実地調査、そうしてそれによってある程度漏れてもいたし方ない。今までのやり方でいたし方ないのじゃないか。会計検査院というものはそうじゃないかと私は考えるのでございますが、しかし、これに対しましては、もっと充実してやれということも、御意見としては十分承らなければならぬと思います。
○勝澤委員 院長、人が少ない方が居心地がいいのはわかると思うのです。しかし、たとえば木曽川の問題を一つ取り上げてみても、そこで七十万の不正が出たのだということになれば、結局それは一人、二人の人件費以上に当たると私は思うのです。そうしてみれば、やはりいろいろな問題が私はあると思う。各省は、やった人が責任を持つ。それを今度は検査をした人も責任を持っている。そして局長あるいは大臣が責任を持っている。しかし検査院だけは、終わったときには、あとで幾ら不正、不当事項が起きても、それは問題にならないということが私はおかしいと思う。ですから、そこで責任の所在がない。だから、人数も適当でよろしい、こう院長は考えられておる。だから、あとで不正、不当事項ができたときに、院長が責任を持って、私たちが会計検査をやった以上、もう三十三年度、三十四年度の分については、一切がっさい指摘された事項以外はありません、こう言いきるなら、私はけっこうだと思うのです。しかし、そう言い切れずにおいて、続々とたくさん出ていながら、なおかつ現状でよろしい、こう思っているところに、私はどうも院長の考え方がよくわからないのです。
○山田会計検査院長 そういうお考え方も十分あるかと思いますが、もしそういうことにいたしますると、おそらく今の検査院を五倍、十倍にしても私は足らぬと思います。そして私非常に心配いたしますることは、工事にしましても、保険にいたしましても、全部検査院が見なければならぬということにいたしますると、今申しました通り、非常な莫大な人員と経費を要するばかりでなく、二重機構になると思います。そして現在におきまして、保険、工事等につきましても、直接の責任者であるところの大臣、行政の長の検査さえも十分行なっていないというような状況であります。今委員のおっしゃいましたことの前に、各省でまず検査するのがほんとうである。しかし、それさえできない現状におきまして、主として書面検査を実態としてやるところの会計検査院が、実施について全部やるということは、前後を取り違えている問題ではないか。それから保険の問題でありますが、数年前までは、保険に関する検査というものは、各省庁——保険の監督官庁であります厚生省、労働省、そういうところでほとんどやいていなかったわけです。それをわれわれがやりますと、こういう欠点があるからというので、それを指摘いたしまして、その検査機構を作ってもらいました。ある程度できておりまするけれども、まだ全部の検査はできないのです。まずそれをやって、各省が十分自信を持って、これ以外に間違いないというそれが大事であると私は思います。会計検査院といたしましては、まずそのあとに来て、書面検査はもちろん十分やりまするけれども、実地の検査ということは各省のやったあとを点々見るというだけで十分ではなかろうか。もし、あなたのおっしゃった通り、やった以上は全部責任を持て、少なくても間違いがないようにせよとおっしゃれば、各省が現在持っておるところの監督機構に数倍するところの人員を検査院に集めなければならない。そういうことはとうていできないことでありまして、私はまず各省の検査機構というものを充実してもらいたい。そしてわれわれはそれに乗っかって、それを点々と見ていく、その程度で検査院の仕事というものはいいんじゃなかろうか。これは私が考えておりますし、また、今まで会計検査というものは、そういうことでやっております。
○勝澤委員 会計検査院が内閣から独立しているゆえんというものは、検査院の下請を各省にやらせるということではないと思うんです。独自の立場でやっている。あなたの話を聞いていると、下請業者がいないから、親元はそうたくさん要らない、こう言っている。各省がやらなければならないほど、検査院は機構を充実してやらなければ、国民の血税はどうなるんですか。あなたのそういう考え方が、私は重大な問題だと思う。議事録を見てみますと、人員もこの程度でよろしいというようにあなたは考えられておる。それだったら、私は、一体ほんとうに検査院の機構を十分にフルに動かしているかどうかという点で、次の問題を質問したいんです。たとえば院法の三十六条です。これは御承知のように、「会計検査院は、検査の結果法令、制度又は行政に関し改善を必要とする事項があると認めるときは、主務官庁その他の責任者に意見を表示し又は改善の処置を要求することができる。」こう法律できめてある。しかし、現実に私が聞く範囲では、この条文というものは適用されていないように思うのですが、いかがでしょう。
○山田会計検査院長 その問題につきましては、予算委員会においても論議があったと思いますが、そのときに事務総長からお答えしております。過去何年かの間に、絶無ではございません。点々と……。
○勝澤委員 具体的に何件あったのですか。
○山田会計検査院長 二十二年から九件あったそうです。
○勝澤委員 二十二年から九件ということは、まさになきにひとしいことなんですよ。現実になぜこの三十六条の適用をすることがなかったんですか。
○山田会計検査院長 三十六条によって政府に建言いたしますることはその程度で、ほかには重大なものはなかったと言わざるを得ません。しかしながら、検査の途中におきまして、時々こういうことはどうであるかというようなことを指示したり、協議したりした事項はございます。ただ、正面切って三十六条により云々ということは、その九件だけでありますが、皆無にひとしいというわけでもありません。とにかく九件はあったわけであります。
○勝澤委員 行政管理庁は、内閣の中に付随しているものなんです。しかし、行政管理庁の中でも、たくさんの意見というものが毎年出されておるわけです。にもかかわらず、内閣から独立されている会計検査院というものが、ないということは納得できない。どこに問題があるのですか。
○山田会計検査院長 会計検査院でやります仕事と、行政管理庁でやります仕事とは、必ずしも同じでありません。われわれの受け持っておりまするのは、どこまでも会計の検査であります。会計経理の問題でありまして、行政管理庁のやっている行政の実態につきましては、われわれとしては権限がないと申しますか、われわれ検査いたします場合におきましても、どこまでも会計経理ということに重点を置いてやっております。行政の内容には、できるだけ立ち入らないように、ことにややもすると予算批判とか行政批判とかいうことになることをおそれまして、そういう点につきましては、むしろティミッドと言われるかもしれませんけれども、そういうことがありませんように、われわれは予算を前提といたしまして、この予算が適正に施行されているかどうか、正しく行なわれているかどうか、その経理の問題を見ておるのでありまして、行政の実態を見ることはできない。そういう点からいいまして、行政管理庁のやっている仕事とは本質的に異なる面があることを、御了承願いたいと思います。
○勝澤委員 院長、この三十六条にはこう書いてある。私、先ほど読み上げましたが、「行政に関し改善を必要とする事項があると認めるときは、」こう言っているが、あなたは、今の答弁を聞いていると、この三十六条の行政の改善の必要という、この条文の内容というものを御存じないようだ。行政管理庁と何ら変わりがないんです。どうでしょう。
○山田会計検査院長 三十六条にはお説の通り書いてございますが、これは、根本に会計検査院の職責の範囲というものがきまっております。その範囲においての行政だと私は理解しております。従いまして、内閣の内部における行政管理庁とは違うのでありまして、行政という広い表現を用いておりますけれども、その前提といたしましては、どこまでも会計検査院の職責の範囲内ということが、私は制約としてあるものだと考えております。
○勝澤委員 院長と私とはだいぶ意見が食い違っているようでありまして、院長は、ますます内閣に従属するような検査院と考えられているようであります。ただ、自分の位としては独立しているのだ、こう言っているわけでありまして、これについては、ぜひ一つ院長の方も勉強していただき、私も勉強して、次の機会にもう少し具体的に指摘して、検査院のあり方について、あるいは検査院の検査の仕方について、申し上げたいと思いますので、私の質問はこれで終わります。
○山田(長)委員 過日資料の要求をした検査官会議における決算の報告書の不当事項に記載しない部分についての報告書が出たものと思うのですが、どうも具体性を欠いておりますので、この検査官会議における記載漏れになっている事項について内容を知る由もないのですが、何とかもう少し具体的に書いていただくわけにいかないものでしょうか。
○山田会計検査院長 検査官会議におきまして不問となりました事項は、今おっしゃいましたような掲載漏れという意味ではございません。下の方で一応疑問を持ち、審議したけれども、そういう疑問が解消して、そういう不当がなかったという判定をいたしたものであります。もちろんそうでなくて、事態があまりに軽微であり、金額等におきましても、補助金その他につきまして何十万円以下はこれは不当事項として掲記しないという内規を持っておりますから、内規以下になるとか、そういう微細な事項、あるいは全然疑問がなかった、間遠いがないという事項でありますから、これを、検査官会議を経ました不当事項のように詳しく具体的に書くことはいかがかと存じまして、あの程度にとどめたわけであります。それをもちましても、事件の本質、態様は一応おわかりになると思いますが、御質問によりましては、あとで事務当局より具体的にもっと詳しく御説明する場合があるだろうと思います。しかし、書面として出しますのは、あの程度でどうかごかんべん願いたいと思います。
○山田(長)委員 微細であるとか、あるいは不当と認められなかったとするならば、検査官会議における報告書の記載については、私は議論にならぬと思うのです。おそらく三人の検査官がいずれも同意した形で報告書に記載される事態であったのではないかと思うのですが、その点がどうも私にはわからなかったわけです。どうなんですか。
○山田会計検査院長 さっき申しました通り、検査官会議におきまして、三人の意見が一致した場合はもちろんのこと、多数決によりまして不当と認められましたことは、全部検査報告に記載してございます。それでない事項は、もうそれで済んでしまうわけでありまして、不当事項でも何でもないわけでありますから、そう詳しく説明するわけにはいかない。しかし、御要求によりまして、その態様等十分表現し得るようなやり方でもって御報告申したつもりでございますが、まだ不十分であります場合は、さっき申しました通り、御質問によりまして、事務総長その他関係局長等より十分御説明いたすことと存じます。
○山田(長)委員 過日あなたは、ここでかなり激高しているかのごとき印象をわれわれが持つほど、書類の提出について、そちらが出すとか出さないとかこだわる必要は、こんな事態ならばなかったじゃないですか。どうもわれわれには、あなたの答弁を伺ってみて、こんな微細な事項だったというようなことでは、何とも理解できないのですよ。あなたが強く主張する理由というものが……。
○山田会計検査院長 私が申しましたのは、具体的の事項が重要であるかどうかということでなくて、根本的に、法律的と申しまするか、こういう考え方であるということを申し上げたわけでありまして、これを出すのが重大であるからとか、あるいは出しては困るということではなくて、そういう建前であるということを私は申し上げたにすぎません。ことに小川議員の御質問では、お前は法理的にどう考えるかという御質問がありましたから、法理的にこう考えるということを申し上げたのでありまして、これを隠すとか、これを出したくないということを申したわけではございません。その際に、私ははっきり申しましたが、会計検査院といたしましては、議会の決算委員会に十分協力することはもちろんでありますから、資料等はできるだけ提出いたしまして、十分御協力申し上げますということをはっきり申し上げております。ただ、それに対して、法律的見解はどうかと言われましたから、法律的にはこうであって、最後に出し得ないこともある。その理由はどうかと言われましたから、それに対しては私はこう思うということを申したのでありまして、法理問題と実際に出すものの重要性とは、全然関係ないことであると私は了解しております。
○山田(長)委員 私は、最初から法理論をあなたから聞こうとしていたのです。検査官会議における合議制の内容が、報告書に載るか載らないかという問題について、二人が賛成、一人が反対した場合におけるところの事案で、やはりこれは報告書に載せて決算で討議すべき資料があり得るのではないかと思うので、そういう見解に立って質問したわけです。今ここでまたむし返すことは差し控えますが、とにかくこんな軽微なものだけであったものか。こんな軽微なものであるとすれば、何も検査官会議で載せるか載せないかを議論する対象にならなかったはずだと私は思う。また載らなかったものだって、これは出したって差しつかえないものばかりですよ。私は、これはもっとこまかくいろいろ出していただきたいということが一つ。 それから先ほど報告書の概要説明の中に、近年相当改善の跡を見受けられるようになった、こう言われておるが、どうもこの点が理解できないのです。予算はどんどんふえる一方、これに反して不当事項はどんどん減って、今度は改善の跡を見るようになった。改善になったという根拠は、会計検査院長として、どういうところに減少の根拠というものを認めたのですか。
○山田会計検査院長 拠拠と申しまするか、結果に対する感想を申し上げたのでありますが、今申された通り、予算がどんどんふえると、不当事項が比例的ふえるのがまあ普通でありましょうが、比例的にふえるのではなくて、かえって減少をいたしております。ことに著しいものは工事等でありまするが、六、七年前においては、金額にいたしまして約百億の不当事項がございましたが、それが何千万か何億に減少いたしております。件数等におきましても、ほとんど一割近く工事等においては減っております。それからまた、保険等におきましても、当時もう乱脈——と言うと語弊がありますが、非常に間違いが多かったのでありますが、われわれ政府の方に要求いたしまして、政府として監督機構を整備されましたために、その方の不当等もうんと減少いたしております。不当事項、件数、金額ともに減少いたしておりますことは事実でありまして、その点非常に喜ばしいことであると、常に喜んでおる次第であります。
○山田(長)委員 私は、今ここで具体的な事例をあなたに話をすることを差し控えるのです。相違している。点があると問題だと思いますので言いませんけれども、そう院長は簡単に不正、不当事項は減ったがといって——あなた方が調べている範囲では減っているけれども、そう喜ばしくのみ考えられない事態があるのじゃないかと私は思うのです。これは、まさかこんなことはありはしないと思うのですけれども、こういうことを言っている人がいます。かなりきびしく、会計検査院が出張してきて指摘を受けた。しかし、東京へ出てきて一席設けて、会計検査院の関係者に来てもらって、そこで詳しく説明すると、大がい終わるのだ、こういう流布されているちまたのうわさがあるのです。これは事実か事実でないか、こういう席で言うべきものじゃないかもしれぬけれども、こういうことも一応検討する余地があるのじゃないかと思うのです。いずれ、このことはまたあなた方に伺うこととして留保しておきますが、もう一つ参考に伺っておきます。 庁舎が移転されたようですが、移転費に六千九百万の金がかかったようですね。ずいぶん移転費がかかったものだと思うのです。どこからどの地点に移転したのか、ちょっと理解ができぬのですが、その中の運搬費に百二十万かかっております。どこからどこまで運搬してこういう運搬費がかかったものですか。
○山田会計検査院長 私、運搬に百二十万もどう使ったか存じませんが、この次の機会に、会計課長なり何なりに詳しく説明いたさせたいと思います。ただ、私も移転に立ち会っておりますし、会計課長が全責任をもちましてその仕事に従事したのでありますが、私の見たところでは、そうおかしいような使い方は一文もなかったように思っておるのであります。しかし、それは口で言っただけではしようがありませんから、会計課長が十分説明いたしましょうし、また、この間資料として一応差し上げたはずでございますので、それで御了解願えればけっこうでありますが、もし御了解願えなければ、会計課長なり総長なりが十分説明すると思います。その詳細な内容は、また御質問があれば十分お答えするかと思いますが、さらにもっと実地についてお調べ願うということでありましたならば、すぐそこですから、同行いただけますれば、実地につきましても、十分納得のいくように御説明できるように思います。
○山田(長)委員 これは具体的な事例を一つ話すことができるのですが、おそらく、会計検査院も、こういう移転 の仕方をされているのじゃないかと思います。実はある役所で、ある役所というのはもちろん内閣の関係の役所ですが、その役所をこの間訪問する機会があって、たずねていってみました。ところが、約四十メートル先の部屋へ引っ越しするために、通運の、引っ越しの荷物の紛失しないためのりっぱな道具を持ってきて、通運の係員がその荷物を全部こうりに入れて封をして、移転する準備をしているところに出っくわしました。どこへ移転するのだと聞いたところが、その廊下のすぐ先の部屋へ引っ起すのだ。その引っ越しをするのに、何でこんな大がかりな、しかも通運の人まで頼んでっ引越しをしなければならぬのか、私は非常に疑問に思ったのです。おそらく、会計検査院の引っ越しですから、そんなむちゃな引っ越しは私はしてないだろうと思いますが、どういう引っ越しをしましたか、これは私は具体的に聞いておきたいと思うのです。
○山田会計検査院長 さっき申しました通り、具体的にどういうふうな引っ越しをしたかということは、私はちょっと説明いたしかねますから、この次の機会にでも会計課長に説明いたさせます。
○山田(長)委員 何で私がそんな具体的なことを伺うかというと、その省は通運といろいろ関係があるようでした。そこで私は決算委員の商売気を出して、通達の下っ端の係の人に廊下で伺ってみましたところが、トラックにこそ荷物は積ないけれども、一応全部遁逃のこうりの中に入れないと、四十メートル先に持って行ったのでは、運賃をもらえない。それで一ぺんこって、廊下を一つ隔てたその先に持っていく。この部屋でいいますと、ちょうどこの部屋からその廊下を越してそっちの八委員室か九委員室に行くくらいの距離です。その距離まで移転するのに、運送費をもらうためには、ちゃんとこらなければならないのだ、こういうことを言われて、私は、そのときに決算委員の商売気を出して、役所の移転というものはむだなことをやるものだと思って驚いたのですけれども、会計検査院の調査の衝に当たる人たちは、おそらくそういう運賃等の支出のある場合の調査にぶつかったことがあるに相違ないと思うのです。そういう点、今までどういう形の調査をされておるのか。部屋の移転等、小さな問題のようですけれども、おそらくそれで何十万の支払いをしていると思うのです。どうぞ一つ、そういう調査に当たる人たちの、私はじかに見たのでこのことを言うのですけれども、御参考までに委員長の耳に入れておきます。
○荒舩委員長 本日はこの程度で散会いたします。 午後一時四十二分散会