決算委員会 第6号
- 発言数
- 69 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/02/17
会議録
○荒舩委員長 これより会議を開きます。 昭和三十三年度決算外三件を一括して議題とし、総理府所管中、経済企画庁関係について審査を進めます。 まず、経済企画政務次官より決算の概要について説明を求めます。 江藤政務次官。
○江藤政府委員 ただいま議題となっております経済企画庁の決算を、項別につきまして概要を御説明申し上げます。 第一に、経済企画庁の項でありますが、歳出予算額は二億八千九十五万二千円、移用減額は十七万円歳出予算現額は二億八千七十八万二千円となっております。 この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は二億六千一百七十八万五千七百六十四円でありまして、一千八百九十九万六千二百三十六円の不用額を生じております。 この不用額が生じましたおもな理由は、経済研究所の発足に伴う人選がおくれたこと、及び所長以下相当数が兼務となったために、職員俸給及び諸手当等を要することが少なかったことなどのためであります。しかし、経済研究所の発足によりまして、経済の構造と循環、その他経済の基本的な事項に関する調査研究がより充実いたしまして、長期計画の策定、内外経済の動きを把握する上に資するこことになったのであります。 第二に、国土開発調査費の項でありますが、歳出予算額、歳出予算現額とも一千九百七十七万八千円であります。この予算現額に対しまして、支出済み歳出額は一千九百十五万九千二百四十九円、不用額は六十一万八千七百五十一円となっております。 この不用額が生じました理由は、電源開発調整審議会及び国土総合開発審議会の開催回数が少なかったために、委員手当等を要することが少なかったことなどのためであります。 昭和三十三年度におきましては、新たに九州開発を促進するための調査費を五百万円計上いたしまして、九州地方経済の構造、工業立地の実態、エネルギー源開発の基礎などにつきまして、調査をいたしたのであります。 第三に、土地調査費の項でありますが、歳出予算額、歳出予算現額とも一億八千五百二十七万二千円であります。この予算現額に対しまして支出済み歳出額は一億八千四百五十四万六千五百七十五円、不用額は七十二万五千四百二十五円となっております。 この不用額が生じました理由は、基準点測量に要する経費が当初予算額に比して減少したことなどのためであります。 地籍調査の十カ年特定計画によりますと、昭和三十二年度から四十一年度にわたって、三万五千万キロを実施することになっておりますが、その実績は、三十二年度七百六十七万キロ三十三年度八百十九万キロという芳しからざるものであります。 このおもな理由は、補助金額が少ないことにもよりますが、余り多くを取り上げましても、それを実施し得る技術者が少なく、急に増加し得ない事情も考慮しなければならないのであります。 第四に、国土開発事業調整費の項でありますが、歳出予算額、歳出予算現額とも五億五千万円であります。この経費は、国土総合開発法に基づく開発事業が各省各庁においてそれぞれ所管別に実施されますことから生ずる開発事業相互間の不均衡な進度を経済企画庁が調整いたしまして、その総合的な効果を発揮するに必要な経費でありまして、予算総則第二十六条により、農林省、建設省、運輸省及び通商産業省の各所管に全額を移しかえいたしたのであります。 なお各省に移しかえ使用した実績を見ますと、予算現額は五億五千四百三十七万五千円でありまして、その内訳は、歳出予算額五億五千万円、前年度繰越額四百三十七万五千円となっております。この予算現額に対しまして、支出済み歳出額は五億一千六百八十八万八千円、翌年度繰越額は三千六百六十八万二千円、不用額は七十九万七千円となっております。 翌年度繰越額は、実施設計の変更等によりまして、事業の遂行がおくれ、年度内に支出が終わらなかったことによるものであります。 また、不用額は、利根川下流調査地区航空写真の入札差額金等によるものであります。 昭和三十三年度の支出済み歳出額等の事項別内訳は、お手許にお届けしてあります別紙の通りであります。 第五に、離島振興事業費の項でありますが、歳出予算額、歳出予算現額とも十九億五千九百二十五万六千円であります。 この経費は、離島振興法に基づきまして、離島において国が行ないますところの治山治水、道路整備、港湾漁港、食糧増産等の公共事業に必要な経費と、地方公共団体等が行ないますところの公共事業、農山漁村の電気導入、簡易水道事業の事業費を補助する経費として、経済企画庁に一括計上したものでありまして、その使用に当たる各省所管に全額を移しかえいたしたのであります。 離島振興法に基づく事業予算は、昭和三十二年度までは、経済企画庁の所管ではなく、関係各省がその行政目的に応じて実施しておりましたが、三十三年度以降におきましては、三十二年三月の閣議了解事項に基づきまして、経済企画庁の所管となり、一括計上することとなりました。経済企画庁は関連事業を総合調整した上、所管各省に移しかえして実施しております。これによりまして、事業の効果をより高めることができております。 なお、各省に移しかえ使用した実績を見ますと、歳出予算現額は十九億五千九百二十五万六千円でありまして、これは全額当初予算額であります。この予算現額に対しまして、支出済み歳出額は十九億八十九万三千円、翌年度繰越額は五千六百二十万七千円、不用額は二百十四万八千円となっております。 翌年度繰越額は、実施設計の変更、漁業権の補償、用地補償問題等のために、事業の施行がおくれまして、年度内に支出が終わらなかったものであります。 また、不用額は事業計画の変更等によりまして経費を要することが少なかったためであります。昭和三十三年度の実績としましての支出済み歳出額内訳は、お手元にお届けしてあります別紙の通りであります。 以上で、経済企画庁の決算説明を終わりますが、なお御質問に応じまして、詳細御説明申し上げたいと存じます。 何とぞよろしく御審議のほどをお願いいたします。 —————————————
○荒舩委員長 続いて会計検査院当局より、検査の概要について説明を求めます。 秋山第一局長。
○秋山会計検査院説明員 経済企画庁関係の昭和三十三年度決算の検査の結果の内容を申し上げます。 経済企画庁関係の三十三年度の支出済み額は四億六千五百万円でございまして、うち経済企画庁二億六千百万円、国土開発調査費千九百万円、土地調査費一億八千四百万円でございまして、その各項につきまして検査をいたしましたが、不当と認められる事項はございませんでした。 簡単でございますが結果を御説明申し上げました。 —————————————
○荒舩委員長 では質疑に入ります。 質疑の通告がありますので、これを許します。 鈴木正吾君。
○鈴木(正)委員 ただいま会計検査院のお話を聞いておると、企画庁の金の使い方には不当と認められることはなかったと、簡単な御報告でした。そうして従来の決算の審議を見ますと、主として会計検査院の調査報告に基づいて審議をいたしましたので、会計検査院の指摘事項のない官庁については、ほとんど決算委員会では問題にならなかったのであります。しかしながら、会計検査院の検査は、主として国の費用が不当、不正に使われておるかいなかという法律的の検査が主でありまして、それだけの検査ならば、大きな金を使い、相当なスタッフを持っておる会計検査院の検査を土台にして、われわれが再びこれを同じような線で審議するということは、無意味とは申しませんけれども、はなはだ意義が乏しいというふうに考えまして、昨年の決算委員会において、これからの審議方法を、ただ会計検査院のこの検査報告書類に基づくだけでなしに、もう少し会計検査のやり方を権威あるものたらしめたいという意味で、その審査方針というものを改めたのであります。 御承知でもありましょうけれど、念のために決算委員会は今後こういう方針で国の決算を審査するんだという、その方針を申し上げてみますと、第一は、「歳入歳出は予算の通り施行されたか」に関する問題、この問題の中に、歳入は予算に計上した通り確保せられたか。第二、歳出は予算に計上した通り執行せられたか。第三、剰余金金、繰越金、不用額、流用額等についての審査。第二の項目といたしましては、「予算は効率的に施行されたか」「その実績はどうか」に関する問題。この問題の中に含まれております内容は、一、重要施策の執行実績及びその効果。二、長期計画の執行実績(初年度より現年度まで)及びその効果。三、継続事業の執行実績及びその効果。四、補助金の交付状況とその使用実績。第三の項目として、「予算は適正に執行されたか」に関する問題。これは、従来決算委員会が主として取り扱っておった問題である。会計検査院の検査報告を中心にして、不当事項、不法事項、あるいは是正事項というようなものを審議して参りました。幸いにも、この企画庁には第三の項目である会計検査院の検査の結果としては、何ら指摘せられたところはないのでありますけれど、新たな審議方針からいいますと、ただいま申し上げた第二の点、すなわち重要施策の執行実績及びその効果、長期計画の執行実績及びその効果、継続事業の執行実績及びその効果等については、この決算委員会としてお伺いしなければならぬ問題が多々あると思うのであります。 そこできょうは、そういう角度から御質問を申し上げたいと思うのですけれど、何しろ審査の方法としては全然新しい試みでありますし、われわれがお聞きすることの中には、すぐここでは御答弁のできぬような問題もあるかと思います。いじめるつもりはありませんせんから、そういう問題がありました場合は、資料としてそれを提出していただくように——要するに役人の気持は同じでなければならぬと思いますけれど、特に経済企画庁のお役人の方々の気持としては、国の費用を少しでも効果的に使わなければならぬという気持は、他官庁よりも一そう深刻なものがあるべきはずだと思っておりますので、われわれの審議に協力するような意味において、誠実なお答えが願いたいと思うのであります。 企画庁は、もろちん計画の樹立と総合調整、各種の調査等を行なっていくのがその使命であると思いますから、その三十三年度以降最近に至るまでに行なった諸計画のおもなるもの、各種の調査資料等をあげてほしいと思いますけれど、その前に、これは三十三年の決算ですけれど、三十三年以前から経済企画庁の手にかかっておる国家の総合長期計画というものは、一体どのくらいの計画があるものか。その計画は、何年度に始まって何年度に完成する見込みであるか。その計画に要する経費はどのくらいを見積っておるのか。その計画が現段階において、今日の時点において、どれだけの予算支出を見、それから予定計画のどのくらいのパーセンテージの効果を上げておるか。たとえば五年計画のものが、すでに三年経過しておるとすれば、その三年経過したあと二年残っておる部分がどれだけで、現在まで完成したものがどれだけであるか。そのパーセンテージが思うように進まなかったとすれば、その理由はどこにあるか。こういうような点についてまず御説明を願いたいと思います。
○江藤政府委員 ただいまの鈴木委員の御質問につきましては、相当長期にわたり、また多岐にわたり、数字的にもわたっておりますので、それぞれ所管の局長の方からお答えさせたいと思いますので、御了承願いたいと思います。
○大来政府委員 ただいまの点につきましては、長期経済計画の方は私どもの方の局で担当いたしておりますので、従来の経緯の概要を申し上げたいと存じます。 戦後いろいろな形で経済企画庁が——以前は経済審議庁と申し、その前は経済安定本部と申しておりましたが、このころからいろいろ非公式な形の計画作成の仕事はやっておりましたが、正式に政府計画、政府の長期経済計画が閣議決定を見たと申しますのは、昭和三十年の暮れの経済自立五年計画というものでございます。これは昭和三十五年までの経済計画でございます。ただ、そのころは、こういう仕事として、比較的新しいいろいろの統計その他の資料がはっきりいたしません事情もございまして、多少は二十九年の不況のあとを受けておったような事情もございまして、計画に盛られました経済成長率というものが寡小に過ぎたというような事情、つまりすぐそのあとに神武景気と申します昭和三十一年、三十二年の大きな経済成長がございました。そういう事情がございましたために、昭和三十二年の暮れに、新たにまた長期計画が作成いたされました。これは新長期経済計画と呼ばれております。もともと日本のような自由経済のもとにおきます経済計画はどういう役割を持つべきかということは、経済審議会等でいろいろ議論がございましたが、一つの大きなねらいというのは、長期の見通しをもちまして現在の政策判断に役立てるという点でありまして、ソ連その他の社会主義諸国における経済計画のように、五年計画を立てて政府があくまで計画通りに実行していくというよりも、むしろ半ば予測的な性格をもち、しかも現在の政策を長期的な見地から考える手がかりとする。そういう意味では、内外の経済情勢も変動して参りますから、大体、二、三年ごとに長期の計画を作り直す方が、日本のような自由経済の国では適当ではなかろうかということになって参りました。事実、昭和三十二年の新長期経済計画ができまして、その後の経済の推移を見ますと、さらに計画で考えられました以上の経済の拡大発展が起こりました。たまたま一昨年の春五月に、当時の岸総理から国民所得を倍増する計画を作るようにというお話がありまして、その担当官庁でございます企画庁の方で準備作業に取りかかったわけでございます。この計画作業につきましては、経済審議会に総理大臣から諮問をいたしまして、その諮問に応じて経済審議会が、いろいろと専門委員を任命いたしまして、この専門委員には経済界、学会、関係各省の局長というような人々が任命されまして、審議を続けて参ったのでございます。その結果、昨年の十一月の初めに経済審議会の答申が総理あてに出まして、十二月二十七日に国民所得倍増計画として正式に閣議決定を見たわけであります。
○鈴木(正)委員 その閣議決定のときに、経済企画庁が持っておった倍増計画と池田さんが考えておった間に食い違いがあって、池田さんの命に従って、総理大臣の命に従って、経済企画庁が池田さんの調査の方に歩み寄ったというような巷間の説がありますけれども、池田内閣の所得倍増計画というものは、全面的に大体企画庁の計画に基づいたものが世の中に伝えられておるものなのかどうか。もし食い違った点がありとすれば、どこが食い違っておったのか。そこをどういうふうに企画庁の方で譲歩したというか、調子を合わしていったのかということをちょっと聞いておきたい。
○大来政府委員 この点につきましては、十一月一日に経済審議会の答申が出たわけでございますが、審議会答申の作成の過程では、政府部内としては、関係各省も先ほども申しましたように参加いたしてやって参っております。ただ、この審議会答申を受けて政府がこれを決定いたします段階で問題になりました点は、大きく言って三つございました。一つは、池田内閣の新政策の関係で、三年九%ということ、これは自民党でおきめになりましたのですが、同時に政府もこれに同意した形になっております。これとこの倍増計画との関係をどうするかという点が第一でございます。それから第二は、農業関係につきまして、相当思い切った近代化をやらなければならない。それにつきましては、審議会答申の農業関係の行政投資について再検討を要するのではなかろうかという点が、第二点でございます。それから第三点は、審議会の答申の中の産業立地構想につきまして、やや後進地域の発展促進という意味の力の置き方が不足しておるのではなかろうか。後進地域の発展について、もう少し強い手を必要とするのではなかろうか。この三つの点が問題になりまして、結局審議会の答申に合わせまして、国民所得倍増計画の構想というものを同時に閣議決定いたしまして、ただいま申しましたような点については、特に留意すべき諸点とその対策の方向ということで、その構想の中に掲げております。事実上、審議会の答申について、ここに掲げられた分については幾分の修正を加えておるという格好になっておるわけでございます。なお、三年九%につきましては、審議会の審議の過程におきましても、情勢によっては十年以内に倍増の達成の可能性が十分に考えられる。経済審議会の計量部会で審議しました過程におきましても——三年九%の構想の出る前でございますが、昨年の六月ごろの審議の過程でも、いろいろな経済バランスの面から考えて、条件のいいときには十年八%くらい——年率八%でございますが、そうしますと、九年で倍増になるわけでございますが、可能性は考えられるという議論が専門家の間に出ておったわけでございます。かたがた将来についてはあまり確定的な数字を断定するということは、自由経済の建前からいっても無理なんじゃなかろうかということで、審議会の答申は、おおむね十年に国民所得を倍にするのだという表現になっております。なお、その本文の中に、もし条件がよければ十年以内に倍増することもあり得るし、それもまた望ましいことであるというような表現も使われておりまして、さらに労働力の供給の状態及び技術革新の進行の状態から考えまして、この計画の十年の前半期は後半期に比べてやや高い成長を実現する可能性も認められる。これも審議会の答申の中に述べられているわけでございます。従って、三年九%という案を同時に倍増計画の構想としてきめておるわけでございますが、今申しましたような事情から、大体において審議会の答申と実質的な矛盾はそれほど考えられないということになったわけでございます。
○鈴木(正)委員 今のお話を聞いておると、食い違いありとすれば、おもなるものは、経済成長率について池田総理大臣あるいはその幕僚たちの考えておる考え方と、経済企画庁の考え方との間に開きがあった、こういうふうに聞かれますけれども、そうなんですか。
○大来政府委員 ただいま御説明申し上げましたように、十年以内、たとえば九年で参りますと、成長率が八%になるわけでございます。それからもし八年で参りますと、成長率九%になるわけでございますが、十年で倍増ならば、平均成長率は七・二%ということになるわけです。池田総理のお考えも、十年先まではわからない。ただ、三年間は相当高度成長を達成する可能性があるということで、当時の自民党新政策には、三年間九%で、昭和三十八年度に十七兆六千億の国民総生産の規模に達せしめるということを公約といたされたわけでございまして、その範囲におきましては、前半の高度成長の可能性も考えるということで、それほど大きな矛盾はございません。ただ、審議会の討議の中で、委員の方々の中には、前半においてある程度基礎投資に重点を置いて、それだけ経済成長投資というものが幾分抑えられても、基礎投資に力を入れた方がいいのではないかというような考えもございました。一面、最初の五年ぐらいは、非常に労働力が急速にふえますので、やはり成長に重点を置くべきだという議論もございました。幾分ニュアンスの相違はございますけれども、根本的な食い違いにはなっておらないように思うのでございます。
○鈴木(正)委員 長期計画については、なかなかそう長い間にわたって見通しはできにくい。そこで二、三年ごとに客観情勢の変化につれて計画が変化していくことはわかりますけれども、それよりほかに、今企画庁の関係で、長期計画のうちには、離島振興計画とか、年限を区切った道路整備の計画とか、そういうものがたくさんあるはずですが、そういうものは、今の経済成長に対する長期計画のように変化すべきものではなし、そう変化されては困る。先ほど聞いたおもなる点は、長期計画といっても、経済成長というような長期計画ではなしに、もっと具体性を持っている個々の行政についての長期計画が、今企画庁の手でどれだけあるのか。その起点を終点、それからそれに要する大体の経費、各年度におけるその経費の出方、現段階におけるその事業の進捗率というようなことについての御説明を願いたい。
○曾田政府委員 私からお答えいたします。 現在私の所管であります総合開発局におきまして関係しております、いわゆる長期の計画につきましての進捗状況その他を御説明申し上げます。いろいろございますが、一つ一つ順を追いまして申し上げたいと思います。 一つは、特定地域総合開発計画というものがございます。これは国土総合開発法に基づきまして、主として河川の流域を区域といたしました総合開発計画でございますが、主たる内容といたしますのは、食糧増産、電力、それから治山治水、そういうものがおもな計画になっております。これは現在二十一地区の計画がございまして、早いのは昭和二十八年度から計画ができておりまして、この二十八年度から三十三年度にわたりまして、おのおのの地域につきまして計画が作られております。これらの二十一地区の全体の事業計画を金額で申し上げますと、九千九百五十億円、これに対しまして、三十五年度までの実績が八千百十七億円、大体進捗率は八一・六%ということになっております。これは特に電力関係とか、あるいは輸送関係といたしまして国鉄の費用、そういうものも全部入っております関係上、非常に額が大きくなっております。それで全体といたしましては八一・六%という進捗率でございますが、特に計画を若干上回る程度にまで事業の進捗率ができておりますのは、電力でございます。それ以外の治山治水、あるいは農業基盤整備、こういうものにつきましては、大体五〇%程度の進捗率になっております。
○鈴木(正)委員 そこで今総合開発の長期計画が二十一あるとおっしゃったのですが、ここで今お話は聞かなくてもいいですが、その二十一について、おのおのの計画の内容と期日とそのパーセンテージ、そういうものを資料として出していただくことを要求いたします。
○曾田政府委員 承知いたしました。 次は、離島振興計画でございますが、これは三十三年度より五カ年計画といたしまして、全体の事業費が二百二十五億円、これに対しまして、三十三年から三十五年までの三カ年の実績は七十七億六千万円になっておるのでございまして、三カ年の結果の進捗率は、約三四・四%という実績になっております。これも業種によりましていろいろ進捗の度合いが違っておりますが、離島振興の内容となります事業は、道路、港湾、漁港、あるいは農業関係、そういう公共事業全般が含まれておりますし、また公共事業以外といたしましましては、簡易水道とかあるいは電気の導入、そういう事業も含まれております。要するに、離島の特殊性、あるいは特に開発がおくれておるという意味におきまして、こういう事業の促進をはかりたいといいますのが離島振興計画でございますが、このうち、特に進捗を見ておりますのは、いわゆる電気導入という事業でございまして、電灯をつけてやるということでございます。これは計画に対しまして、三十五年度までで七二%くらい進んでおります。それ以外に特に進んでおりますのは、道路がおもでございまして、その他の事業は、大体二〇%前後の進捗になっております。 それから次は、特殊土壊地帯対策事業というのがございます。これは南九州とかいろいろございますが、要するに、火山灰地帯におきまする特殊土壊地帯の災害防除、それから農地の改良といいますものが、おもな事業であります。これは昭和三十二年度より五カ年間の計画となっておりますが、全体の事業費が四百六億円、これに対しまして、三十五年度までの四カ年、これが二百三十一億五千万円、四カ年で進捗率が五七%ということになっております。これも内容として申し上げますと、いわゆる災害防除的な治山治水、あるいは道路の災害の防止の改善、そういうものは相当進んでおりますけれども、いわゆる農地の改良といいます事業がおくれております。 それから次は、東北地方の開発の促進計画、これは御存じのように、東北関係の開発促進法という特別法ができておりまして、東北地方の開発促進に関します計画を充実して、その促進をはかるわけでございますが、これは三十三年度より一応十カ年計画と五カ年計画というものがございます。ここでは五カ年計画の方を申し上げたいと思いますが、全体の事業といたしまして二千三百三十億ないし二千四百六十億という幅のもので、全体の五カ年間の計画を作っております。これに対しまして、三十五年度までの三カ年間の実績は千百八十六億円となっておりまして、今の計画に対しまして四八%ないし五〇%という数字でございます。
○鈴木(正)委員 そこでちょっとお伺いしておきたいのですが、今離島振興の五カ年計画というものを聞いておると、五カ年計画のうちで、現在三カ年を経過しておって、その竣工率というか、でき上がり高は三八%と聞いたのですが、年数は五年で、三年たっておるのに出来高は三八%にすぎぬ。私は個々の問題について詳しく知らないですけれども、私の郷里に豊川放水路というのがある。これは昭和十三年から着工して、三十五年度までに十五億四千万円の工事費をもって四二%がようやくでき上がっておるのですが、残る工事は治水、全期五カ年計画によって工事費二十二億円で、三十九年度までに完工の予定だというふうになっておるのです。今まで十五億円使って、十三年から二十二年間もかかってようやく四二%ができた。これを完成するためには、さらに今までの費用よりずっと多いものを使って三十九年度までに完成するというのですけれども、一体そういうような完成するに足るだけの経費を——僕は今地元の問題についてだから多少知っておりますけれども、そのほかの治山治水事業などというものは、水力電気に非常な金を使っておるから、それを総合しての全体計画として八〇何%の竣工率を見ておるといいますけれども、たとえば食糧増産とか、治水治山とかいうものは、すでに計画年度の半分以上、三分の二くらいを経過しても、竣工率はわずかに四〇%内外というものがたくさんあるらしい。今治山治水とおっしゃいましたけれども、そういうようなことについて、各河川についての計画ですね、ここで一々お伺いすることもめんどうでありますし、私どもの記憶にも確かに残りませんから、そういうものを詳しく各項目についてあなたの方は総合的にそういうことを知っておるはずなんですから、それを資料として出していただきたいと思います。できますか。治山治水事業の全体としての成績は八〇何%で、聞いておるところでは非常に工合よくいっておるけれども、内を分けてみると、電力開発のために非常な金を使って、実際の治山治水、食糧増産とか、災害防止というような施設がだいぶおくれていやせねか、そういうようなことについての具体的な資料を出してもらいたいというのが、僕の要求です。
○曾田政府委員 今の治山治水の問題でございますが、これは昭和三十五年度以降の五年計画というものが、建設省あるいは農林省の所管といたしまして、昨年度計画ができたわけでございまして、一応三十五年度以降につきましては、先ほど私が申し上げましたいろいろな、たとえば特定地域の総合開発計画とか、あるいは離島振興計画といいますものの中の治山治水事業につきましては、これらのすでにできております治水事業五カ年計画、あるいは十カ年計画の中にもちろん入っておるわけでございますけれども、それらの計画の実行にあたりまして調整しつつ、建設省独自の計画の進捗をはかりたいというふうに考えておりまして、治山事業計画あるいは治水事業全体の計画の問題につきましては、それぞれ建設省なりあるいは農林省の方で所管されておりますから……。
○鈴木(正)委員 あなたの方で直接わかるから資料を出せる、その資料を出せる範囲というのは、ここにある国土開発調査費、土地調査費、国土総合開発調整費、離島振興事業費、これだけの問題についてなら資料が出るけれども、あとの問題はあなたの方では資料が出しにくい、こういうわけなんですね。僕は、経済企画庁の大体の性格からいえば、そういうものまでわかっていなければいけないじゃないか、こういうふうに思うのです。それをわからなければ、国土の総合開発とかなんとかいってみたところで、経済企画庁の存在価値というものは非常に乏しいものになると思う。そういうことについて、あなた方はどうお考えになっておるのですか。
○江藤政府委員 ただいま経済企画庁でいわゆる開発計画をやっておりますのは、主としては国土開発法に基づくものでありまして、これは全国計画とか地方計画、あるいは先ほど開発局長から御説明いたしました特定地域というような、特定のところの総合開発計画を作っておるわけでございますけれども、その実施面におきまして、河川と電力と、あるいは灌漑と申しますか、治山治水というものの総合計画をぴたりと握りまして、極端に申しますと、建設省やあるいは農林省等にこれじゃ少しちぐはぐだからこれはこうしろという強い指令を出すほどには、経済企画庁自体の働きはまだ参っておらないように思います。従って、最近問題になっておりまする水資源の開発の問題にいたしましても、いよいよ各省にわたり、非常にたくさんにわたっておる問題でございます。そこで、これを何とか総合調整をして、最高度に利用するようにやらなければいかぬという、これは当然のことでございますが、議論が強くなって参りました。そこでこれを計画し、実行する方法といたしまして、党内におきましていろいろ御検討になっておるようでございますけれども、その取りまとめ役程度は企画庁でやれ。しかし、そのあとの問題についてどうするかというようなことにつきましては、事実各省間の意見もまとまらないし、党内の御意見もまだはっきりしておらない。これは一例でございますが、こういうのが実例でございます。しかし、経済成長を今後安定して、しかも最高度に進めていくというためには、国土を最高度に利用していく、開発していくということが非常に大切でございますから、ただいまの行政というものは、今までのやり方では必ずしも十分ではない。これを総合した、国としての一つの見方から一番能率の上がるような方向で進めていくためには、どうしたらいいか、それについては、やはり企画庁というものが、そういう面につきましては今後一番努力をし、また関心を持っていくようにしなければいけない。しかし、現状は、やはりまだ各省々々でそれぞれやっておりまするので、それの総合調整と申しましても、まだ皆様方の御期待にはほど遠いのが現状であろう。私はかように考えておるわけであります。
○鈴木(正)委員 これは現在の企画庁だけで解決する問題ではない。それはわかります。ただ、今言うたように、企画庁というものに各省の計画が総合的に把握せられておる、そしてあたかも離島振興について企画庁が把握しているような把握の仕方を、国全体の開発計画について持たなければならぬという点については、御同意のように聞きました。もっともな話だけれども、これはそう言っては何だけれども、現在の微力な企画庁だけではとてもやっていけぬことです。それはそれでわかりました。これはわれわれがまたほかの面でやってみなければならぬことと思いますけれども、そういうことの一つの大きな障害が、私は今の官僚のセクショナリズムというか、これを何とかして改めなければ、これは制度の問題よりも、役人根性の改革の問題ということが大きな問題になろうと思いますけれども、これはきょうの質問の趣旨ではありませんから、先ほどの質問を続けてお答えを願います。 先ほど東北開発の法律に基づいて云々という御説明、御丁寧で私はけっこうだと思うのですけれども、そういう長期計画のよって基づく法律的根拠などは、大体わかることなんです。ただ、今あなたのところで持っておる計画は、どういう計画があって、その出発点がどこで、終着駅がどこだということを簡単に、一応さっと御説明を願っておきたいと思うのです。あまり御丁寧でなくてもいいのです。
○曾田政府委員 東北の問題を終わりまして、九州につきましても、同じように促進計画が三十五年度から八カ年という期間でできております。これはまだ一年限りのものでございますが、全体といたしましては四千六百億、これに対しまして、三十五年度は四百三十四億という進捗でございます。 それから四国地方の開発促進計画でございますが、これも一応の計画はもうできておりますが、たまたま所得倍増計画が策定されることになりました関係上、事業費の額につきましては、なお所得倍増計画の線に沿いまして再検討するということで、まだ具体的な事業費の計画はできておりません。 大体以上でございます。
○鈴木(正)委員 そうすると、先ほど私が言うた、二十一の計画があるとかいうのを、個々に資料として出していただきたい。 以上が、僕の企画庁に対する総括的な質問のようなものなんです。 これから個々に、たとえば離島振興事業等について、あるいは海外経済協力基金というようなものについて、お伺いしてみたいと思います。 まず、離島振興事業費の問題についてお伺いいたしますが、一体離島と言いますけれども、僕らの観念から言うと、離れ島という考え方なんだけれど、瀬戸内海にも離島というのがあるし、離島という考え方は、どういうことを言うのですか。
○曾田政府委員 いろいろ考え方があると思いますけれども、当初におきましては、いわゆる外海に面する島嶼というような考え方もあったわけでありますが、たとえば今お話の瀬戸内海の中の島嶼につきましても、すべての施策が本土と同じような状況において整備されていないというような状況もございまして一般的な基準といたしましては、大体人口が百人程度以上いるというような島につきまして、一応離島振興の対策の地域というふうに考えて進めて参っております。
○鈴木(正)委員 これは離島の問題だけじゃないのですけれど、企画庁の予算を見ると、企画庁の予算というものは、人のために予算をとっているように見えるのです。昭和三十三年度は、歳出が二十九億九千五百万円、そのうちで各省に移しかえしたものが二十五億九百万円、三十四年度の予算を見ると、企画庁の予算としては三十七億円、移しかえたものが二十七億円で、自分の庁として使ったものはほんのわずかしかないということになっておるのですが、この予算の編成方法について、私どもは大へんおかしいと思うのです。もし移しかえするのなら、初めから何も企画庁で取り上げて、そいつをまたそのまま各省に振りかえてしまって——振りかえてしまったものについては、その決算の報告というものは企画庁にはきておらぬ。何のためにそういうトンネル会社のような予算のとり方をするのか、そういう必要がどこにあるかということを、一つ聞いておきたいと思うのです。
○江藤政府委員 私は、多少御意見と違いますけれども、この移しかえのやり方というのが経済企画庁の妙味じゃないか、そういう気持を持っております。と申しますことは、経済企画庁というのは御承知のように、要するに計画機関として行政を扱い、それから先ほど鈴木委員が御指摘になりましたような、各省がばらばらの仕事をやるということを総合調整して、最も能率的に予算を使わそうというような仕事がおもな役目でございまして、実際の道路を作り、港湾を作るという事柄は、それぞれの各省があるわけでございます。そこで先ほども鈴木委員がおっしゃいましたことと私は非常に同感であったことは、これはすぐできるかどうかわかりませんけれども、私は経済企画庁の立場として考えますることは、各省にわたる、日本全国の建設省あるいは運輸省、農林省というようにわたるような予算も、これはできるできないは別といたしましても、離島振興法によりましてちょうど今やっておりますように、それぞれの予算を一応企画庁が最初は持って、そしてこれを一つの目で見ますと、少なくとも離島の中におきましては比較的総合調整がよくできるわけでございます。しかし、そこでできましたバランスのとれた予算というものを実施するという面におきましては、これは全国にわたる島にそれぞれの道を作ったり、港湾を作るのでございますから、その予算によって仕事は各省にやってもらう、しかし、企画庁といたしましては、今度はその締めくくりといたしまして、その年に各省がはたしてわれわれが考えているような予算通りにそれが施行されたかどうかということは、これははっきりトレースをいたしまして、次の年の離島振興の予算をきめますときに当然参考にしてやるべきでございます。しかしながら、仕事の実態という施行の面になりましたら、これは各省にこれを移しかえてやる、こういうようにやりませんと、経済企画庁が全体の各省くらいの力を持たぬと、実際の仕事まではとてもできないので、結局計画と総合調整の機関である、実施は各省にやってもらう、こういうような進め方でいくのがいいんではないか。これは私の個人的な考えでございますが、私の考え方でございます。
○鈴木(正)委員 今次官のお話、ぼくはあなたの言うことに賛成というか、ぼくの言うことにあなたが賛成してくれたんだけれど、これで見ると、建設省に幾らとか、農林省、運輸省にと、いろいろ出しておるでしょう。この出した予算でどれだけの効果が上がっておるかという結論くらいは、企画庁の方で一ぺんとらなければならぬ。とってはいないんでしょう。
○曾田政府委員 お答えいたします。 各省に離島振興事業費の予算を移しかえます手続について申し上げますと、これは各島ごとに、個所別に、各事業ごとに積算いたしまして、これを移しかえを受けます。たとえば、農林省等と協議いたしまして、またその間に大蔵省も加わることもありますけれども、そういうふうに移しかえを受けます省と企画庁が事前に協議いたしまして、大体内定いたしました額につきまして、企画庁と関係省との連名におきまして、大蔵大臣に移しかえの手続をとるというような形式をとっております。従いまして、その移しかえます事業につきましては、それぞれ前もって個所ごとに企画庁の考えも盛り込まれておりますし、それによりまして各省におきまして運用いただければ、われわれといたしましては十分ではないかと考えております。また、かりに各省におきましてその事業の個所を変更する必要があるというような場合におきましては、あらかじめ企画庁と相談しなければならないという申し合わせもできております。事業の執行につきましては、そういう個所別の事業に従いまして、それれぞ相当の技術陣容を持っております各省の監督下におまかせした方がいいのじゃないかというふうに考えております。
○鈴木(正)委員 そうすると、今のお答えを聞いておると、予算は出すけれども、その予算がどう効果的に使われたかいなかは、各省に技術陣がおるんだから、それにまかしておけばいいので、われわれの方でその仕事の成果を見きわめる必要はない、こういうふうに理解していいのですか。
○曾田政府委員 各省との関係は、以上申し上げた通りでございますが、各府県からのそれぞれ事業の実施の結果は、企画庁の方で報告をとっております。
○鈴木(正)委員 離島を持っておる各府県の力から事業実績の報告を受けておるというなら、その事業実績を資料として私の方へ出していただきたい。
○小川(豊)委員 関連して。あとで速記録を見ればわかることですが、さっきの御説明で、土地改良、特殊土壌地帯の場合の説明のときの、三十二年度より五カ年計画を立てて、四年間で三二%の進捗であった、こういうふうに説明を聞いたわけですが、この説明は間違っていませんか。念のためにお聞きするのです。
○曾田政府委員 特殊土壌地帯の対策事業でございますが、三十二年度より五カ年計画で、全体が四百六億、三十五年度までの実績が二百三十一億、進捗率は四カ年で五七%であります。
○小川(豊)委員 これは今の鈴木委員の質問に関連してするわけですけれども、経済企画庁では、予算を、一応いろんな方面に分かれているものを計画を立てるわけですか。予算を集約して、そしてそれをまた現業というか、各省へ配分していくわけですね。そうすると、その配分の経済効果といいますか、その効果というものは、あなたの方では判断はしないわけですね、今の御説明ですと。そういう判断は、一体どこでだれが判断をするわけですか。
○曾田政府委員 予算を移しかえました場合におきましては、予算の執行の責任は、それぞれ移しかえを受けました各省の長の責任になると考えております。従いまして、たとえば各事業につきまして、竣工いたしますと、竣工検査というものがあるわけでございますが、これは各省の方で竣工検査を行なう、そういう建前になっております。
○江藤政府委員 私は、離島振興ということにつきまして、その経済効果やなんかの全般を判断するのは、やはり経済企画庁だ、こう考えます。従いまして、実施の責任は、それは各省にあるかもしれないが、それの実施の結果、全部を総合いたしまして、そしてそれがどれくらいにその離島の振興に役立ったかどうかという判断をするところは、今のところ経済企画庁しかない、こう思うのです。そういう意味におきまして、事務的にいろいろいきさつもございましょうし、私ももっとよく研究してみないとはっきりお答えはできませんが、できれば、それをトレースすることは、経済企画庁としてはどうしてもやらなければいけないのじゃないか、かように考えますので、補足しておきます。
○小川(豊)委員 今の御説明でそれはわかったのですが、やらなければならないということとやっているということとは別なんで、そういう判断をして指摘したりすることは、経済企画庁はやっておりますか。
○江藤政府委員 今離島振興の予算につきましては、予算を各省に配分して、そうして今度はそれをすぐみな集めてきて、いわゆる経済効果というものを、はっきりそのもので見ているかどうかという問題は、私もう少しよく確かめてみますけれども、そういうことをやっておるということは、またその次に離島振興費の予算をとにかく査定してきめるわけです。これについては、各府県から計画を持ち寄りまして、非常に詳細な予算の検討をしてこれを作成しておるわけでございますから、これまでの予算の使われ方の検討というものは、これが当然基礎になって次の来年度の予算編成をやっておるわけでございますから、この離島振興の効果というものも、これは当然織り込んで次の年の予算編成をやっておる、こういうことは、はっきり私は答弁できると思います。
○鈴木(正)委員 今言うたことは大事なことで、私たちが決算委員会で政府の決算を審議するというのは、次の予算編成にそれが大きい影響力を持たなければ、決算の審議なんていうことは無意味になる。それで実際効果的に使われたということを僕らは知りたいのです。そういう意味からいうて、あなたのさっきの報告の中に、「経済企画庁は関事業を総合調整した上、所管各省に移しかえして実施しております。これによりまして」——そういうことをやったために「事業の効果をより高めることができております。」といっておるので、効果があったということをいっておるでしょう。たとえば、ある島で食糧増産を計画しておった。それに幾ら金をつぎ込んで食糧がどれだけ増産せられたというような具体的な事実を二、三あげてみて下さい。
○曾田政府委員 三十三年度から、離島振興予算につきましては、各省で一括予算を計上するという方針になったわけでございますが、これは先ほども政務次官からお答えのように、非常に各種の事業にわたりまして比較的小さな額が各省の予算に計上されますと、その特定の島につきまして、どの事業が一体重点であるかということの判定が、実は各省独自ではできない。これは一つのまとまったところで総合的な立場よりやるのが妥当じゃないかというような意味におきまして、こういうような措置がとられまして、たとえば、効果の一つの例といたしましては、従来のやり方でいきますと、島民は、どうでもいいから、何か予算をもらえばいいじゃないかというふうな気持になると思います。各省も同じような気持になる。で、どの事業がその島におきまして最も重点的であるかということは、その島の、たとえば財政状況というものも考慮いたしまして、総花的じゃなく、重点的につけることができるということが、私は企画庁の予算計上の大きな効果であろうというふうに考えております。いろいろ理由はございますが、たとえば一つの例といたしまして、空港を各重要な島に整備しまして……。
○荒舩委員長 ちょっと待って下さい。鈴木君の質問は、実例をあげてみよ。その前のあれでなくて、実例は、こういうことで予算をつけてこういう効果が上がったという例を二つか三つかあげろということだから、回りくどい話より実例をあげなさい。
○曾田政府委員 たとえば空港の例で申し上げますと、大体四カ年間で空港は完成させるというような方針で、現在もその通り事業の進捗を見ております。そういうふうに重点的に……。
○荒舩委員長 あなたが答弁するんでなくて、だれでもいいから、具体的な例をあげてみろということだから……。
○鈴木(正)委員 こういう問題はあなた方にすぐ答えられぬかもしれぬから、もし答えられなければ、どこの島で食糧増産を計画して、そこで食糧増産のために幾らつぎ込んだからその実績がこう上がったということを、一例でなくて、効果が上がったところがたくさんあればその方がいい。だから、今必ずしも無理して答弁してくれなくてもいい。簡単にわかっているものがあれば、一、二説明して下さい。
○青木説明員 じゃ一、二御説明いたします。 たとえば、今土地改良の話が出ましたが、食糧増産関係では、佐渡島におきましては、耕地が一万二千町歩くらいございますが、非常に今までおくれておった。それが離島振興費が一括計上になりましてから、大体一年半くらいで大体の事業は終わることができたというようなこと、それからたとえば隠岐島におきまして、干拓堤防の上を道路が走る。ところが各省ですと、今までは干拓堤防は干拓堤防、道路は道路ということであったのですが、できるだけ経費を節約し、投資効果を大にするということで、その経費もちゃんといたしまして、干拓堤防の上に道路を走らせる、それを二年くらいでやってしまったという例もございます。 それから先生から御指摘の点は、各島に相当たくさん効果を上げておりますから、後日あらためて提出いたします。
○鈴木(正)委員 資料として出して下さい。私が今そういう質問を出した趣意は、もし予算を総合的に投入していけば国全体としてそういう効果が上がるのじゃないか。それを今各省がぶんどり主義というか、セクショナリズムで、めいめい仕事を競って、自分の方だけよけいやろうということがあったから、結果が思わしくないので、もし総合的に国土開発ということに各省がほんとうにセクショナリズムを捨ててかかれば、離島開発でこれだけの効果を上げておるという一つの材料になる。決算報告の中にもそういうことを書いて、次の予算を組むときに、こういうことを考慮しろということをいってやりたいという気持で僕らは聞いておるのです。なるべくその具体的な効果を、つまり幾ら金を使ってどう効果が上がったということを具体的に示していたきたい。 もう少し聞きたいことはあるけれども、あまり長くなってもあれですから、今度は別の問題を聞きたいと思うのです。 海外経済協力基金というのがあるでしょう。これは御承知の通り、昭和三十年度に東南アジア開発基金として、国会の承認を得て五十億の金を輸出入銀行に出資したのです。それで昭和三十年度にそういう処置をとりながら、それをたなざらしにしておいて、何も使わずに四億円の利息をかせいでおる。そしてまた今度、五十億を足して百四億の会社を作ったということなんですが、この基金の問題を詳しく説明していただきたい。
○中野政府委員 今御指摘のように、輸入銀行に東南アジア開発基金といたしまして五十億円の金が預けられてあったわけでありますが、その金は、法律によりまして、東南アジアの開発に必要な国際的な機関ができた場合にこれに出資をする、あるいはまた出資にかわるような事業にこれを出す、こういう規定が法律にございます。これは実は前総理の岸さんが一度提唱されたことがありますが、東南アジア開発基金構想というのがありまして、これは日本だけでやるのでなくて、東南アジア諸国、あるいはそれ以外の先進諸国等が入りまして、そういう東南アジアの開発のために必要な金を出す基金構想というものがございましたのですが、これは実らずに今日に至っておるわけでございます。何らかそういうふうな国際的な協力の関係で機関を作るというような場合には、それに出資をしようという法律の趣旨で基金が設けられたわけでございまして、その後そういう機関もできませんでしたので、昨年までこの金が輸出入銀行に出資されっぱなしでおった。これを今度、昨年の特別国会におきまして、海外経済協力基金法というものが成立をいたしまして、輸出入銀行に出してありました五十億と、今御指摘のその後の運用益の四億ばかりを合わせて、経済協力基金に出資をするということになったわけであります。
○鈴木(正)委員 その法律をもっと早く企画庁の方では作りたがっておったにかかわらず、その法律の成立がおくれたのも、この基金の問題についてのセクショナリズムで、各省の間に何か対立があったためにおくれたというようなことを私ども聞いておるわけです。そういう対立がどうかこうか解消せられて、この基金の運用は、経済企画庁がその衝に当たるのですか。あるいは企画庁だけでは運用ができなくて、どこかほかに相談する場所があってやることになるのですか。企画庁がここに使いたいと思っても、企画庁だけでは使えぬ金なんですか。
○中野政府委員 海外経済協力基金は、経済企画庁の所管になっております。従って、経済企画庁長官の監督下にあるということがはっきりしております。ただ運用にあたりましては、御承知のように、経済協力という仕事は、大蔵省、あるいは通産省、あるいは外務省というふうに、非常に密接な関係がございますので、そういった関係で、たとえば長官が定款を認可したり、事業計画を認可したりするような場合には、大蔵省、通産省、外務省に協議をして認可をするが、運用は経済企画庁が単独でやるということであります。
○鈴木(正)委員 今までの私の質問に対する御答弁を通して、私たちはこういうことを一つつかんだような気がするのです。日本の官庁におけるセクショナリズムというものが、国民の税金を効果的に使うことを非常に阻害しておる。これからわれわれはたくさんの各省についての審議をやりますが、その審議の重点を私はここに一つ置いて、この審議の結論においてそういう結論を出して、予算編成の場合の反省をさせたいというふうに思いまして、ここで一つわれわれは材料を得たということを申し上げて、海外経済協力基金については終わります。 あと一点、国土総合開発事業の問題について、調整費の問題ですね。調整費五億五千万円、この五億五千万円という金は、どういうふうに使われ、調整とは一体どういうことをするのか、どこにどれだけ使われておるのか、その使われた地点、所管の役所別に説明してもらいたいのです。
○曾田政府委員 お尋ねの調整費の問題でございますが、これは一つの根拠といたしましては、国土総合開発法というのがございまして、総合計画の事業を実施いたします場合におきましては、それぞれの各省が事業の実施をやるわけでございますが、その場合におきまして、企画庁の方に毎年度各行政機関の長が契約に基づきまする公共事業の実施計画を出すわけでありまして、これを経済企画庁の方で調整を行なうことができる、そういう根拠法規がございます。ほかにも、たとえば、先ほども申し上げました東北の開発促進法という法律にも、そういう企画庁の調整する規定が書いてございますが、そういうような規定に基づきまして、各省の行ないます事業のアンバランスを調整し、必要がある場合におきましては、企画庁の手持ちの金で足らないところの事業につけ加えるというのが筋でございまして、簡単な一例を申し上げますと、たとえば、土地改良事業を行ないます場合におきまして、河川の土砂を使いたいという場合がございます。その場合におきまして、その河川の掘さくをやらなければいけませんが、その区域の治水状況等から見まして、急いで河川の掘さく事業を行なう必要がない。たとえば建設省の立場から申し上げまして、そう特に急ぐことはない、数年待てばいいじゃないかという場合がございます。そういう場合におきまして、土地改良の方は仕事を急ぐという場合におきまして、企画庁といたしましては、手持の金から建設省の方にその河川の掘さくの予算をつけるというのが、最もわかりやすい例でございます。それ以外にもいろいろございますけれども、要するに開発事業につきましては、非常に各省がまたがっておりまして、またそれぞれの事業におきます予算のつき方とか、あるいは予算の伸び率、あるいはまた各省それぞれの重点というものが必ずしも同一でないという現状が——現在でもそうでございますが、そういう現状があることはやむを得ないと思いますが、それに対しましてできるだけ調整をはかりまして、少ない金ながらも事業の進捗が大体バランスがとれるようにいたしたいというのが、この事業の中身でございます。 それで、お手元に資料が参っておるかと思いますが、昭和三十三年度支出済歳出額事項別内訳、こういう表がございます。ここに書いてありますように、事業の内容といたしましては、調査費と事業費とに分かれておりまして、それぞれ別に農林、建設、運輸、通産、あるいは事業といたしましては河川、農業、港湾、工業用水、そういうふうに事業別に出しておりまして、事業から申し上げますと、河川が六千二百万円・農業が二億二千五百七十万円、港湾が一億五千九百万円、工業用水が五百万円、そういうふうな内訳になっております。
○正示委員 ただいまの鈴木委員の御質問、決算審査の新しい方針によって、非常にいい質問を展開されておるわけであります。私は、これに関連いたしまして、三十三年度あたりは大した重要性はなかったかと思いますけれども、物価問題、これは今度の予算においては非常な重要性を持っておることは申し上げるまでもありません。それからこれからの所得倍増計画の推進にあたって、消費者の問題、消費経済の問題、こういう問題は、経済企画庁以外には全然これをやるところがないわけです。そこで三十三年度あたりにはそれほどのウェートはありませんけれども、物価問題——今までも大来さんのところでやっておられると思うのですが、この問題についてやはりここに出されたようないろいろな総合調整の考え方を取り入れつつ、特にこの物価問題については、三十六年度には物価が上がるのだというムードが、今日非常に国民経済に対して一つの危険信号になっておる。ところが、非常な誤解もあるわけです。そこで企画庁におかれては、こういうきわめて重要な問題について、今後各省の足並みを合わせつつ、建設的に物価問題あるいは消費経済の問題、こういう新しい面の施策を進めていく必要があると思う。そういう点について、この際どなたからでもけっこうですが、どういう考え方を持っているか、また今予算上においてどういう施策を用意しておられるか、ここの点を一つお伺いしておきたい。
○江藤政府委員 ただいまの正示委員の御質問は、経済企画庁といたしましても全く同感でございます。経済企画庁が、経済を安定させて、しかもこれをできるだけすみやかに成長させる、こういう使命を持っております限り、この物価問題、またはこれに伴う国民生活をいかに安定させるかという問題は、経済成長のうらはらの問題とわれわれは考えております。従いまして、卸売物価の問題また消費者物価の問題、この二つにつきましては、われわれといたしまして十分な関心を持ち、またこれについての政策も作らなければならない。ことに国民生活を安定させるという面におきまして、これを真剣に考えて施策をするというのは、経済企画庁の最も大きな使命である、こういうわけで、ただいま予算にもお願いいたしておりまするけれども、われわれはもちろん十分努力をいたしますが、やはり広く各界層の方の御意見も聞かなければいけませんので、国民生活を安定向上させるための審議会につきましての予算も要求をいたしておるようなわけでございます。これの具体的な構想その他につきましては、担当の局長の方からもし御質問があればお答えいたしたいと思いますけれども、方針といたしましては、ただいま私が申し上げた通りでございます。
○鈴木(正)委員 今までお答えの中で、部分的にはお答えになっておるのですけれども、もっと欲ばって、私は資料として要求したい問題があります。それは印刷してあると思うのですけれども、三十五年度の経済白書を全員に出してもらいたい。それから国土総合開発とその進行状況というのを、先ほど話の中で申し上げておるけれども、着工の出発点と終着点、そして現段階における効果がどれだけできておるか、それからそれに必要な総予算がどれだけ立てられておって、支出予算がどれだけというようなことを、なるべく詳しく資料として出していただきたい。同じように離島振興計画とその進行状況。それから今、企画庁は三十三年以来非常に大事な計画もあり、いろいろ重要な調査資料もお持ちのようであります。全部まとめたら非常に大きなものになり、非常に有用なものもあるけれども、印刷費用がないから印刷して配付することもできぬというような話も聞いておるのですけれど、とりあえず、あなた方のお立てになった計画及び調査資料の目録、どういう調査をし、どういう計画をしておるか、その目録を出していただきたい。その目録に基づいて、これは一つもっと詳しく聞きたいということで、要求してみたいと思います。この資料要求で私の質問を終わります。
○江藤政府委員 承知いたしました。できるだけ詳細に、御期待に沿うような資料を提出いたしたいと思います。
○小川(豊)委員 今の鈴木委員の質問に関連してお聞きするわけですが、いわゆる金額では大した金額ではないですけれども、調整費ですね。この点についてお尋ねしたいのです。 ここに調査費というのがあり、事業費というのが出ているのです。従って、各省からいろいろ要求のあるのを十分に調査して、計画が立てられて、事業費になるわけでしょう。事業計画が立っていくのでしょう。さっきの御説明を聞いていると、何もかにも自分が手持ちしていて、各省間でまだ話し合いのつかないものに対しては出してやって調整していくのだ、それが調整費だというような説明を聞いたのですけれども、そうすると、非常におかしい。十分に調査し、計画が立っていくのだから、そういう調整というのは一体企画庁で必要があるのですが。そうすると、調査や計画というものが不十分だということになりはしませんか。この点はどうなんですか。
○曾田政府委員 調整費の中に調査費と事業費という二つの項目がございますが、調査費の方は、もちろん事業の策定のための調査でございます。ある一つの事業につきまして、各省それぞれ関係のある調査が相当ございます。たとえて申し上げますと、いわゆる有明湾の干拓の問題に例をとりましても、干拓の問題は農林省、それからそこに入っております、河川の流入の——干拓しますと、今までの河川の出口をどういうふうに持っていくかとか、あるいは現在あります港湾がどういうふうになるか、あるいはまた有明海にあります地下資源はどうなるか、そういういろいろな問題を総合調査をしなければ、有明海の干拓という事業はできないわけであります。そういう関係の調査につきまして、各省のそれぞれの調査が大体バランスがとれて進行できるように使うためのものが、企画庁で持っております調査費であります。 事業費といいますのは、もちろん過去におきまして企画庁がタッチした調査もあるでございましょうし、あるいは各省それぞれの立場におきまして調査をしてきまりました事業につきまして、その事業の進捗のバランスをできるだけとりまして、事業の効果を早めたいというのが、この調整費の事業費でございます。従いまして、先ほども申し上げたような河川と土地改良の関係、あるいは港湾とそれに接続いたします道路との関係、そういうもの、たとえば港湾だけ一応できる、しかしながら、内陸との連絡の道路が断ち切れる、そういう場合におきまして、この連絡道路に調整をつけまして、港湾の機能が即時に発揮できるというようなために使う費用でございます。この調査費と事業費とは、直接には関係ないものでございます。調査費は、これから将来新しく事業を興すというための調査費でございます。
○小川(豊)委員 非常に御丁寧な御説明をいただいたのですが、わからない。調査はわかりました。しかし、調査の上に事業計画というのは成り立つわけで、従って、各省間——さっきの御説明でいくと、何か砂をとるのに、農林省の方では早くとりたい、建設省の方ではまだとらなくてもいい、だからあなたの方の手持ちの金を出して調整したのだ、そういうことが私には納得いかないのです。それならば、調査がまだ不十分であったことになり、計画が不十分であったということにもなってしまうのではないか。そういう金をあなたの方が持っていなければならない理由というものが、私にはわからない。だからお聞きしたのですが、そういう金をあなたの方で持たなければならないということは、まだ各省間の調査なり事業計画なりが不十分であり、不統一だということを現わしていることになるのではないですか。この調整費があるということ自体、そうじゃないですか。
○曾田政府委員 それぞれ各省では計画を持っているわけでございますけれども、各省の事業の進捗の状況というものは、おのずから違っていると思います。たとえば河川事業につきましても、ある重要河川では特に進捗度を早めなければいかぬという場合におきまして、おのずから重点的に当該個所に予算を持っていく。従いまして、ある計画といたしましては、河川につきましても、もちろんその他の治水事業というものがあるわけでございますけれども、事業の実施順序といいますものがおくれている、その当該省におきまして、当該個所が後年度になっているという場合におきましては、それに必要な金を企画庁の方で当該省に配付する。そういたしますと、事業の進捗、土地改良事業の進捗が、非常に早くできるというようなことではないかと思います。
○小川(豊)委員 そうおくれたりなんかしないで、バランスをとって進めるために企画庁というのがあって、各省の要求をそれぞれ調整して一つの計画が立っていくわけでしょう。だから途中で、あなたの方がふところに入れておいて、これだけやるから、これでがまんしてこうやれとかなんとかいうような妙な予算の使い方というのは、金額はわずかだけれども、私はどうも納得がいかないのです。そういう金を持たなければ、各省間の調整がはかれないのですか。それはさっき鈴木委員が言われた、どうもセクショナリズムが、むしろ逆に予算の執行にも、あるいは経済効果にも、影響を及ぼしているといったのと関連してくるのですが、そういう金をあなたの方は手持ちに持たなければできないというのは、まだ調整なり計画なりが不十分であり、不統一だということを現わしていることにはならないのでしょうか。私はそういうふうに解釈する。あなたの方で、そうではないなら、そこのところのどうしてもこれは必要だということをもっとわかりやすく説明願いたい。 それから、これで私は終わりますが、もう一点お聞きしたいのは、会計検査院の方にお尋ねするわけですが、不当と認める点はなかったというのが、あなたのさっきの説明なんです。会計検査院というのは、予算が効果的に使われたか使われなかったかというようなことは、もう手を入れる必要はない、考える必要はなくて、そこの中で不正に、あるいは不当に使われた以外には、これをこうしたならばもっとよかったであろうというようなことまでは手を出さないことになっているのですか。これはどういうことになっておりますか。
○江藤政府委員 調整費につきましてお答えいたします。 この調整費というものは、これは現実の問題といたしましては、その地方を開発する上におきまして、非常にこれは有効に働いておると私は考えております。と申しますることは、地域を開発するということにつきましては、非常にたくさんの各省が関係しておるわけであります。それがバランスをうまくとりませんと、結局その地域の開発というものはうまくいかない。ところが、各省はその地域を開発するということを主体として予算を組んでおるわけではない。現状としては、必ずしもその地域だけの開発を目標に立てておるわけではない。たとえば、道路なら道路だけを見まして、建設省は計画を立てております。それから港湾なら港湾で、全国の港を見ながら港湾の計画を立てておる。もちろんその計画を立てるために、その地域の開発ということも頭に入れて立ててはおりますけれども、その地域の開発ということを頭に入れては各省は立てられない。港は港の面だけでずっと立てておるというのが現状なんであります。ですから、そういう港湾とか、道路とか、土地改良とか、治山治水とかいうようなものを全部持ち寄って、今度はその土地だけの開発という面で見ますと、そこに金額はわずかでありますけれども、アンバランスができてきておる。それをにらみ得るのは経済企画庁でございますから、それを持ち寄ってきて、なるほどここはもう少し予算を増してやってくれといってそれを増して、河川計画なら河川計画で増せるならいいのでありますが、もうすでに計画を立てておるし、河川という面から見れば、順位はどうしてもこちらの方が上だから、こちらはつけられない。こういうときに、経済企画庁がこの調整費をもってその河川の費用をこちらの方から渡す。だから、そこで総合開発がうまくやっていける。こういう面で調整費を持っておるわけでございます。現段階におきましては、これは非常に有効に使われておる、私はかように考えております。
○秋山会計検査院説明員 会計検査院は、経済効果等の点について検査をしないのかという御趣旨の御質問だと思います。会計検査院におきましては、会計経理を検査するということが第一義になっておりますので、それはもちろん検査いたしますが、そのほかに経済効果、これもやはり検討すべきものだと考えております。従来この検査報告に掲記いたしました事項は、不当、違法、こういった事項が大部分を占めております。しかし、過去におきましても、二、三計画の進行が跛行しておる、そのために経済効果が上がっていないといったような事例を指摘したものもございますけれども、それはやはり限られた計画、またすぐわかる経済効果ということが主でございましてて、先ほど来お話のございますような広い意味での経済効果という点につきましては、御報告いたしたものがないようでございます。もちろん私どももそういった点を検討いたしておるのでございますけれども、ただ、その経済効果が十分上がらなかったということも、いろいろな事情でやむを得なかった、計画が十分所期の通り進捗しながかったということも、いろいろな事情がございまして、不当と断ずることはできないということで、御報告していないのが多いのではないかと思っております。しかし、お話の通り、私どもも計画の進行状況、あるいはその経済効果ということにつきましても、十分検討いたしたいと考えております。
○久保委員 政務次官に一つだけ伺います。 先ほどあなたのお説が鈴木委員のお話と同感であるようで、主管省が持っている予算を総合的ににらんでやるから、そういう意味からいけば企画庁が予算を持つことが適当である、こういう話であります。ところが、先ほども離島振興の計画の御報告がありましたが、その報告の中で、電気導入は大体計画を上回っているが、その他は大体多くは二〇%——これは一つの例ですよ。そうしますと、経済企画庁は、その他はと言うが、二〇%では残念ながら役目を果たしていないのではないかと思う。今の振替の問題がそれだと思うのですが、言うなれば振替とは名のみであって、実体は各関係省庁にあって、あとはただ予算の始末の形式上お持ちになっているのではなかろうかと思う。そうでないならばそうでない。もしそうでないとするならば、いわゆる経済企画庁が総合的にこの調整費を持っていて、時宜に応じて予算を配当するという仕組みになっているならば、お話の通りであります。この二つの面から、どうもわれわれはわからない。 ここで時間もございませんから私は要求をするのですが、鈴木委員から御要求がありました資料の中に、ただいま指摘しましたところの離島振興の場合、その他大半のものが、なぜ二〇%になっているのか、これが一つ。これは一つの例ですよ。どうしてバランスがとれていないか。 もう一つは、振替の問題は先ほど御説明がありましたが、よくわかりませんが、事項別に何がゆえにこういうものを振りかえた、こういう点を、大へんこまかい話でありますが、参考のために一つつけ加えて御提出いただきたいと思います。
○江藤政府委員 資料の点につきましては、承知いたしました。 それからごく簡単に申し上げますけれども、振替の問題について、私はこれが非常に有効に働いておると申し上げましたのは、ほんとうに小さい島々——いわゆる各省の予算というのは、道路、港湾というように、事項別に組まれております。この経済企画庁の離島振興予算を組みますときは、各何島々へ実際の予算を充てているわけでございます。ですから、こういうような格好で初めて非常にきめのこまかい予算が立てられるわけでございますから、そういう面におきまして、私は今のやり方というものはいいのではないか。そうして振りかえる実施まで経済企画庁が立ち入る力もございませんし、今の組織ではやるべきではない、かように考えます。 それから電気導入が他のいろんな事項に比して進んでおるということは、これは御承知のように、予算がまるまる離島振興という要求までくればよろしいのでございますけれども、非常に抑えられてきている。その場合に、その要望の強いものが早くできるわけで、電気導入の問題につきましては、現地の方では非常に強い要望がありまして、要求も非常に強いのでございます。ですから、電気導入が早く進んでいる、こういう結果に相なっておると考えております。
○久保委員 早いに越したことはないのです。ただ、計画よりそれが下回っているものが大半ということは、いわゆる経済企画庁の機能が、あなたの御説のように発揮してないのではないか、こういうことです。これは資料によって一つ御説明をいただきたいと思います。
○江藤政府委員 承知しました。
○荒舩委員長 他に御質問ありませんか。——では私からちょっと重要な点で一つ申し上げておきます。 さっき正示君の質問の中にありましたが、池田内閣の所得倍増論、これについて消費の部面、いわゆる消費部面の物価も倍増して高くなっていくのではないかという誤解が、非常に現在ある。その点について今答弁を求めませんが、こういう点をぜひ国民に納得できるように発表することこそ、経済企画庁としての重要な使命ではないかと思うのですが、なるべく早い機会に、これらを御相談いただいて、発表願いたいと考えております。 なおいま一つ、さっき政務次官から水公団の話がございました。この水公団については、経済企画庁としてはどういうふうな方向で、いつごろこれを実現するようにでき得るか、この見通しを、簡単でいいですが、ちょっとお話を願いたい。
○江藤政府委員 ただいまの水資源の問題につきましては、水資源開発促進法という法律と、それからいま一つ、これは私が聞き及んでおるのでごさいますが、それの実施機関の水公団の設置法と、二つあるようでございます。ただいま私の方で各省と連絡をして成案を急いでおりまするのは、その前者の水資源開発促進法の方でございまして、公団につきましては、これは経済企画庁ではただいま扱っておりません。
○荒舩委員長 そこでなお申し上げますが、促進ということは、やはり水公団というようなものを作るということ、水を高度に工業用水、農業用水に使う、それも総合的に——建設省の所管だとか、あるいは電気の方は通産省だとか、あるいは今度は農地の方で灌漑用水にするには農林省だとか、お互いに今言うような各省のセクショナリズムの形があるのですが、これらをまとめていく促進法としても、あるいは水公団を作るということについても、やはり経済企画庁が一定の方針をきめて、それで進めなければ、いつまでたってもできないと思うのです。これらも、今答弁は要りませんが、一つどういうふうにやっていくのかというようなことを、文書でいいですから、答弁願いたい、こう思います。 では、本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十三分散会