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38回国会衆議院1961/02/09

決算委員会 第3号

発言数
90
登壇者
9
会派数
2
開催日
1961/02/09

会議録

三和精一自由民主党

○三和委員長代理 これより会議を開きます。  本日、荒舩委員長は都合により出席がちょっとおくれますので、暫時私がその指名により委員長の職務を行ないます。  国会の決算審査に関する件について調査を進めます。本日、会計検査院当局より、山田会計検査院長、小峰検査官、大沢事務総長が出席されております。なお、芥川検査官は、本日病気のため出席できないとの連絡がありました。  質疑の通告があります。これを許します。小川豊明君。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 会計検査院長にお尋ねするわけですが、過日の決算委員会における会議録は、私も数回目を通しましたし、あなたの方でも十分に目を通されたと思うので、質疑、答弁の内容については、すでに御承知と思いますから、言いません。  そこで、私がこれからお尋ねしたいと思いますのは、過日のあなたの質問に対する答弁を要約いたしますと、会計検査院は行政でも国政でもないということ。それから資料の要求があっても、その提出は私の判断できめる。それから三、検査は行政でないから、国会の国政調査権とはなじまない。この三点は、憲法上の原則に関する問題であると同時に、国会法の問題でもある。それから第四については、検査院は、三検査官と事務総局によって構成されておるというわけです。ところが、三検査官中、芥川、小峰の両検査官及び事務総長と山田院長との見解は、完全に御答弁によって食い違っているということがはっきりしたのです。これは検査院の構成の基本問題であります。私は、この四点についてお尋ねしたいのでありますが、検査の具体的な事案の処理で検査官の意見が食い違うことばあり得ることで、これは当然なことであると思いますが、検査院の権限、責任という基本的な問題の不一致というのはゆゆしいことだ。ことに憲法や国会法の解釈では、あなたの答弁によると、四権説と受け取れる点があるわけです。国会の国政調査権に制肘を加える院長の言動をそのままに、当委員会としてはこのまま進行することは不可能だ。これに対する明確な答弁、回答が得られない限りは、この委員会は開会しても私は無意味じゃないか、こう思うのです。院長は、憲法上三権以外に四権あるかのごとき答弁である。会計検査院には国政審議権は及ばないかのごとき説の具体的な表われとして、過日の当委員会における高橋委員の発言中、答弁者であるあなたは、速記をやめてくれという発言をして、公正な審議を妨害し、制肘を加えるごとき言動をしている。こういう言動こそは、まさにその表われではないかと私は思う。これは検査院のファッショ的な行き方ではないか、こうも考えざるを得ないのであります。あなたの見解に従えば、国のいかなる機関からも検査院は指示、監督を受けないということになり、おそるべき機関が日本にあることになります。もしその見解が許されるとするならば、会計検査院はおそるべき権力機関となるわけである。かかる見解は——あなたを適格者として政府は国会に承認を求めたのであり、またあなたの見解を支持したがゆえに承認を求め、かつ任命されたものと思うわけであって、その政府の政治責任さえが問題になってくるのではないか。これは会計検査院法の第三条及び第四条にも明らかであります。従って、あなたは、この機会に、この席上で前の御答弁をお取り消しになったらどうか。きょうのこの機会こそは、会計検査院の、憲法並びに国会法の解釈をただして、また、院長であるあなたの有終の美を飾る唯一の機会ではないか、こう考えるわけであります。従って、行きがかりとか感情にとらわれるようなことなく、国の政治の折り目、筋目を正すという厳粛な意味で御答弁を願いたいのであります。あなたは、前々の速記録を見ますと、これは私の私見であるということさえ述べられておりまするが、ここは私見を述べるところではないはずであります。会計検査院長として、公の見解を述べるべきである。私見や学説をこの席上で私は聞いているのではないから、あくまでも会計検査院長としての御答弁をどうぞお願いしたいと思います。

三和精一自由民主党

○三和委員長代理 木村公平君。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 答弁の前に、今の小川委員からの御質疑に対して、ちょっとつけ加えてお尋ねいたしたいことがございますので、申し上げます。  大体先般の当委員会における会計検査院長山田君の発言は出を得ていないというので、当委員会は超党派的に山田院長のイデオロギーともいうべき考え方の根底をなしておる国会軽視の思想に対して、いろいろの角度から御質疑をいたし、他の検査官からの釈明によって大体解明されたのでありますが、特に当日御出席の芥川検査官の御答弁の中に、先般の会計検査院長の当委員会における発言はまことに重大であった、そこで検査官会議を開いて院長からも話を直接聞き、当委員会の記録も十分拝見をいたしまして、なお当委員会において院長が個人的意見を申したことは、一検査官としてまことに遺憾に存ずるから、その遺憾の意を表したいということも記録に明らかであるのであります。おそらくそのときに御出席の他の検査官も御同感であったと存ずるのでございますが、はたしてしからば、検査官三名のうちで二名の検査官が、院長の個人的意見を開陳されたことはまことに遺憾である。それと同時に、その個人的意見は検査官全体の意見じゃないんだ、違っておるんだ、検査官というものは院長の考えておるような議会軽視の考え方を持っておらない。議会に対し政治的責任は全くないとか、独立の憲法上の機関である会計検査院の職責から見て、場合によっては国会の調査要求にも応じかねる、書類を出す場合にはおれの判断によってその書類を出していいか悪いかをきめるんだというような、いわば国権の最高機関であるところの国会からこれを見ますれば、まことに不逞の考え方、さらにまた進んで、原則としては検査に関係するところの内容の書類、そういうものは国会にはお出しできないんだ、そのような考え方に対して逐一御質疑申し上げた結果、芥川検査官並びに小峰検査官から、院長の個人的見解がここで表明されたことはまことに遺憾である。しかも、院長のその個人的見解は、われわれ検査官はこれを承認することができないという意味の発言がここでなされております以上は、この機会に院長から公式に院長みずからの考え方の誤謬をここで解明せられまして、もって当委員会に陣謝の意を表されることが、最も有終の美を飾るものだと存じますので、答弁を求めると同時に御意見を拝聴したいのであります。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 先般私が答弁をいたしましたのは、私の個人的意見でございまして、この点は、その際私が、これは一個の見解でございますということで申し述べた通りでございます。その際、皆さんには御不満でありましょうが、私といたしましてはそういう前提で申しておりますからして、小川委員もそういう意味でおとり下すったものだと私は考えておりました。繰り返して申しますが、あのときの答弁は、私の一個の見解でございます。従いまして、検査院全体の見解ではございません。いわば検査院の少数意見でございます。検査院の多数意見と申しますのは、芥川、小峰両検査官の申した通りでありまして、その要旨は両人から十分御説明いたしたと思いますので、ここに申し上げません。  なぜ個人的見解を申し述べたかと言われますと、当時私の考えといたしましては、私の意見をお聞き下すった——私は誤解かもしれませんか、そう思いまして答弁いたしたわけでありまして、その際小川委員からも、お前の意見は個人的意見だからだめだという御意見もなかったものですから、この委員会を退席するときでも、私はそういう御非難を受けるとは、実は思っておりませんでした。もし、私の個人的意見を申し述べることが悪かったならば、その際お前の言うことはおかしいじゃないか、おれは個人的意見は聞いていないのだということをすぐ仰せいただきますれば、私としても、では悪かったからということをすぐさま申し述べることができたと思います。初めてそういう御見解、御質問の趣旨であったということをお聞きいたしましたが、先ほど申します通り、私の意見は少数意見でございます。この点は今申しました通りであります。  それでは、またあるいは個人的意見ということになっておしかりを受けるかもしれませんが……。

三和精一自由民主党

○三和委員長代理 院長、発言中でございますが、ここは個人的意見を述べる場所ではないのです。国会ですよ。神聖なる国会において、どうして個人の意見を述べるのです。そんな非常識ではだめですよ。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 そういう御質問でありますからして……。

三和精一自由民主党

○三和委員長代理 御質問も何もない。ここは国会だ……(「山田個人ではない、検査院長としての意見を聞いているのだ」と呼び、その他発言する者あり)あなたの現在の心境を言いなさい。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 それでは検査院の意見ということになりますると、どうしても個人の見解になりまするが——答えようがありませんので……(「検査院の院長を呼んだのだ」と呼び、その他発言する者あり)もちろん私の第一回のあれも、個人と申しましても、検査院長たる個人の意見であります。(「検査院の意見を言うべきだ」と呼び、その他発言する者あり)よろしゅうございますか。

三和精一自由民主党

○三和委員長代理 ちょっと待って下さい。委員として一言あなたに注意しなければならぬのであります。というのは、あなたはどこまでも個人の意見にこだわるけれども、ここは国会ですよ。私も個人で呼んでいるのではないのです。いやしくも会計検査院長という重大な立場にある方が、国会のどまん中で、そうして私見を述べるとは何ですか。これは取り消しなさい。あなたがきょう出ているのは、会計検査院長としての……。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 いや、私は院長として申し上げているわけです。ただいま御了解を願いたいのは、普通大臣は一人でありますから、だから簡単に個人の意見、一個の意見が同時に機関の意見になりまするけれども、三人の合議機関となっておりますものですから、その点はどうも言いにくい点があることは御了承願いたいと思います。その点、私の申しますのは、会計検査院といたしまして、また……(「ここで少数意見を述べてもしようがないだろう」と呼ぶ者あり)すでに三人協議の結果、会計検査院といたしましては、また会計検査官会議といたしましては、議会の権限、それから国会の権限、国会の立法権がどういう性質のものであって、どの範囲に及ぶものであるか。あるいは国政調査権がどういう性質を持ち、どの範囲に及ぶものであるかということは、会計検査官会議あるいは検査院として公的の見解は——これは私はそう考えるのでありますが、そういう公的見解はあり得ないと私は考えておるのであります。(「また変なことを言う」と呼ぶ者あり)これは私の意見ばかりでなく、各検査官やはり同じでありまして、この点われわれが国会の権限はこうである、国政調査権はこういう性質のものであって、こういうものだというようなことは、会計検査院として公的の見解を述べ得るものではない。これは国会がおきめになるものであって、われわれは、そういう権限はないと私は思っております。その点に対して、もちろん皆さんに御不満があるかもしれませんが、われわれといたしましては国会の権限を私議する権限はない、私はそういう考えでありまするからして、やはりそこには個々の見解はあり得る。ただ、その個々の見解が原因となりまして、たとえば書類を提出するとか提出しないとか、これは検査院とか検査官会議がきめるわけでありますから、それはわれわれ三人がきめますけれども、そのきめる場合の動機と申しますか、理由と申しますか、それに対していろいろの見解がありまして、そしてこれをきめる。それできめたことがいいか悪いかということは、皆さんの御判断によりまして、悪ければ悪い、責任をとれならとれということを言えると思うのでありますけれども、会計検査院の公の意見ということでもって私は国会の権限の範囲をきめるなんということは、それこそ私は、最高機関である国会を軽視するものであると考えるのであります。それに対してはもちろん……。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 それは違う。ただいまの院長の御意見は、全く私どもの承服できないところでありまして、われわれの申しますのは、国会の最筒の権限であるところの国政調査権という、国会の固有の権利です。この固有の権利をあなたが阻害される、否定される思想であることに対して、われわれは国民の代表の国会議員として抗議を申しておるわけです。あなたの方から国会の審議権とは何ものであるかというような御解釈を承ろうとしておるわけではないのであって、あなたの方の解釈をわれわれは参考にする気もありません。われわれは、国政調査権というものは、あなたの方の書類提出まで及ぶと思っておる。そう信じておるわけです。ところが、あなたは、書類提出などというような検査の内容を構成すべきものは、われわれの判断によってやるべきものであって、国政調査権はそこまで及ばないという、国政調査権の根底をゆさぶるような考え方をここで開陳せられたことに対して、国会はあなた方に対して抗議を申し込んでおる。それを個人的見解であるとか、また院長の見解であるとかという名のもとに、また再び国政調査権の根底をゆさぶるようなことをここであなたが確認するようなことをおっしゃることは、われわれは承服することができませんから、その点について意見の御開陳とともに陳謝を求めておるのです。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 私はそういう御質問の趣旨であると思いまして、私の意見を開陳しているつもりでございます。しかし、われわれとしましてはそういう見解を持っておりまして、検査官会議を開きましても、打合会を開きましても、国会の国政調査権のあり方はこうであるという採決はいたしておりません。この点は皆さんとしては御不満であり、あるいは不当であるとお考えかもしれませんが、検査院としましては、そういう決議はいたしておりません。ただ、それで二人の意見は皆さんと全くの同意見でございます。そういういろいろの意見を持っておりましたものが、さて国会から何かの御要求がありました場合に、それに対してある処置をする、その処置が私は問題であると思うのです。これも私個人の意見にわたるかもしれませんけれども、それ以外に開陳の方法がありませんから申すわけでありまするが、ほかの検査官もその点において異議はないように私は思っております。

三和精一自由民主党

○三和委員長代理 この際、非常に重大な発言ですから、小峰検査官の御意見もお聞きしたいと思うのです。今院長が言ったことと、あなた御自身が抱いておる所感。

小峰保栄会計検査院検査官

○小峰会計検査院検査官 国政調査権のことまで及ぶかという、これは私は、この間芥川検査官と同道いたしまして、院長のあれは個人的見解である、それから国政調査権は当然に会計検査院の職務に及ぶ、検査の職務に及ぶものである、従来もこういうことで、国政調査権に基づいて資料の御要求があれば、会計検査院としても従来もしばしば資料をお出ししていたのであります。私や芥川検査官の考え方というものは、従来の会計検査院の態度を確認したにとどまると申しますか、そういう結果になるわけであります。会計検査院の検査官の多数の意見としては、今小川委員からも、それから木村委員からも御紹介がありました通りでありまして、これは山田院長の個人的見解とはまっこうから、いわば反対になるというような結論になったわけでございます。  それから国政調査権につきましては、国会の固有の権限である国政調査の範囲というようなことを、会計検査院で正式に取り上げて決議をするということは、これは会計検査院としてできることではないと私は思うのであります。そういう意味で先ほど院長も言われたと思いますが、これは私も、当然検査官会議の議題の対象になる性質のものではないと、こう思っております。ただ、私どもとしては、国会の国政調査権によって御要求になりました資料、これをどういう程度にお出しするか、御要求の趣旨に従ってなるべくその趣旨に沿う資料をお出しするわけでありますが、どういう資料を出すかということは、これは会計検査院の検査官会議できめる事項である。こういうふうに考えておるわけであります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 山田院長、あなたは今、国政調査権は国会がきめることである、われわれはそれを否定はできない、こう言っているが、これは国会がきめることで、肯定も否定もあなた方はすべきことではないでしょう。しかし、あなたはこの前にちゃんと否定しているではないですか。これは一体どういうことです。その点が一つ。  それからあなたは、私が私見を述べろと言ったことは、この速記録に一つもありませんよ。私もここで質問しているのは、微力であっても、国会議員として質問している。あなたも従って、会計検査院長として答弁しているはずである。私見を述べたのに、僕が私見ではいけないと言わないから私見を述べている、そんなばかな答弁がありますか。会計検査院長として、あなたはここへ出席しているのでしょう。あなたの私見なんか私は聞きません。この点どうです。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 先ほど申しました通り、合議体をどう運営していき、合議体の意思がどうなるかということは、そういう官庁が日本にできましてからまだはなはだ年が浅うございますし、そうして運営等の定石というものも必ずしもきまっていませんものですから、各大臣が言うこと、ほかの官庁の首長の言い方と比べまして、院長の言動は法律的に非常にむずかしい問題と思います。個人の意見ということは、非常に誤解があります。私、私人の意見というのも誤解がありますが、しいて言えば、私は会計検査院長たる検査官の意見だ。私的意見ではありません。会計検査院長たる検査官の意見である。私はそれでいいと思います。しかし、それは検査官会議の意見でもないし、検査院の意見でもないが、検査院長たる検査官の意見である。そしてこれをこの国会へ行って述べることもいけないとおっしゃるならば、こう言ってはなんでありますけれども、私としてはここに出てもでくの坊と同じでありまして、ただ使い走りをしてうちへ帰りまして——そういう意味で私は申し上げておるのでありまして、決して私の個人の私見を申し上げたわけでありませんで、会計検査院長たる検査官山田の意見を申し上げております。その点は御不満がございましょうし、御異議がございましょうけれども、私にどうだという小川委員の御質問でありまするからして、そういう点を私は小川委員にお答えいたしますが、小川委員、それで御承了いただけますか。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 あなたは言葉をずらさないで下さいよ。あなたはこの前私見だと言われた。いまさっきも私見だと言われた。今度は、あれは院長である検査官の意見である、そう言っています。そうすると、院長である検査官の意見だとすると、これは重大だ。その点はあなたどっちだ。はっきりして下さい。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 私は、会計検査院長たる検査官の意見であると思います。あのときは一個の見解を申しましたが、そういう意味で申し上げたわけでありまして、私人たる山田の意見を申し上げたのではございません。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 それなら院長にお尋ねをいたしたいのでありますが、結局会計検査というものは議会の調査に服するのにはなじまないということが、院長の根底をなしている思想なんです。言葉はただいまの答弁のうちにもいろいろありましたけれども、根底をなすものは、先般の当委員会においてお述べの通り、会計検査の内容は議会の調査に服することにはなじまない、服するわけにはいかない、服するには不適当である、つまり議会の調査権に服しがたいものである、調査権の及ばないところにあるのだという思想だと、私は了解しておるのです。そのような思想が——検査官であり、さらに三人の検査官の互選の結果院長になられたところの日本の会計検査院長が、そのような思想でもって、四権の分立の思想とわれわれは別の言葉で言うのでありますが、今日までやってこられたということは、国政に非常な重大な侮辱と重大な影響を与えておると私は存ずるのであります。先般、御承知の通り、今までは国会の方にもこれは多少の落度があったかと存ずるのでありますが、国会の開会式のときに、慣例といたしまして、総理大臣、最高裁判所長官並びに衆参両院の国会の議長、それに加えて会計検査院長たるあなたをお呼びして、四人が並立しておられた。そのことに対して非常な重大な疑問が出て参りまして、論議の結果、国会としましては、超党派的に種々の学問的な根拠を示した結果、あなたは四人のうちに入るべき人ではないのだ、単なる行政官でよろしいのだという結論の結果、あなたがもし当日行かれた場合には、いわゆる行政官の席である三階に行っていただきたいということに、議院運営委員会もこれを決定いたしたのであります。その議院運営委員会の決定というものは、合議はいたしませんけれども、たまたま当委員会の考え方と合致するのであって、今までは、あなた自身の考えの根元にあたかも会計検査院長というものは四権分立の長であるかのごとき錯覚に陥られて、旧憲法の思想の幻影に今なおおどらされるというのですか、今なお国会にも内閣にも独立して、おれたちの調査した検査というものは議会の調査などに服するものじゃないのだ、全然これは独立したものだという考えがあるからこそ、ここにいろんな不用意な言葉が出てくる。たとえば議会に対して政治責任は絶対に負う必要はない。政治責任という大きな考え方——政治責任というのはいろいろありますが、これを一切負わないという考え方なんです。会計検査院というものは、独立の憲法上の機関であるから、その職責に照らして、われわれはやはり調査権になじまないということをおっしゃっている。原則として検査に関係するところの内容の書類は一切お出しできないということも言っておる。これは速記録に明らかなんだ。これらの一連の考え方の結論的なものは何であるかというと、会計検査院というものは、国会に対しても、あるいは内閣に対しても、独立しているのだ、だからあなた方の御干渉を受ける必要はない、これが少数意見であるとおっしゃる。今なおそのような少数意見を、三人の検査官のうちの院長がお持ちになって、これから会計検査をなされるということになると、われわれは調査に非常な妨害を受けざるを得ない。従って、この際、あなたが従来の考え方は私の誤謬であったということを開陳されれば、私どもはこれで承服いたしますが、それ以外のいかなる弁解も、もう聞く必要はないと私は思うのでありますが、最後に一言だけ、最後の御意見を承っておきたいと存ずるのであります。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 ちょっと委員長にお伺いしますけれども、今の御質問の中には、お答えする場合は、私の個人の見解というものが入るわけでありますが、検査院長たる……。

三和精一自由民主党

○三和委員長代理 検査院長として、その人格でおいでになっている。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 それでは、会計検査院長たる検査官の意見として申し上げるわけであります。私は今まで……。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 ちょっとその前に資格を聞きたいのですが、ちょっとわからないのですけれども、あなたは会計検査院の検査官としてここに出席しているようなことを、先ほどからの発言を聞いておると、言っておるのですけれども、そうしますと、あなたは、会計検査院長として来ても、会計検査院の山田検査官としての発言しか資格がないと自分で言われておるのですよ。そうしますと、これから私たちは三人の検査官を呼んでこなければ、会計検査院の統一見解というのはないということがいわれると思うのですが、その点が明確にされないで、あなたは先ほどから、個人ですか、会計検査院の意見ですかと、こう言われているのですが、その点、ちゃんと会計検査院長の権限というものははっきりしている。そうすると、あなたみずからは、その代表者であるということを放擲しているとわれわれは考えるのですが、その点も少し、今の答弁の前提として明確にされて、一つ答弁していただきたいと思う。

三和精一自由民主党

○三和委員長代理 勝澤君の質問に対する答弁も加えて……。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 私は、会計検査院長として、検査院を代表する資格で申し上げております。が、しかし、会計検査官会議としてまだ決定していない事項、あるいはまた、必ずしも決定しない事項もありますから、その際は、やはり検査官としての一個の意見を言う場合もあって、この点、合議制官庁の場合においては、どういうふうに言っていいか、非常にむずかしいのです。厳格に申しますと、検査院長というものは、ただ代表する者であって、決定する権限もないわけであります。従って、検査官会議できまったこと以外は言えないわけでありますが、しかし、それでは、こちらにお伺いしましても、検査官会議できまったこと以外は全然答弁できないというのでも、お困りになる場合も私はあると思いますから、だから、そういたしますと、どの点までがあれか……(「少数は多数に従うのじゃないか」と呼ぶ者あり)だから、私は少数意見であるということを弁明いたしまして、それに対しては少しも申し上げておりません。(発言する者あり)ちょっと私に言わしていただけませんか。

三和精一自由民主党

○三和委員長代理 ちょっと待って下さい。あなたが言わんとするところは大体わかった。そもそも一番最初のときに、日は忘れましたが、会計検査院長としての私の意思はこうであるということを開陳せられた。そこで、各委員諸君が非常に憤慨せられて、そこで、芥川君と小峰君を呼んで聞いた。そのときには、あなた方が合議した結果を持ってきたのですよ。合議の結果をここへ持ってきたことになっている。合議したのじゃないですか。合議しなかったのですか。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 合議はいたしましたけれども、多数決による決議はいたしておりません。だから私は、一人の少数意見があり、二人の多数意見があると申しました。ということは、先ほど申しました通り、国会の権限に対して検査官会議は決議する権限がないとわれわれは三人とも考えておりますから、従って、決議はいたしておりません。これに対して、皆さんの御意見や、あるいは違った御意見があることは、私は十分承知いたしますけれども、検査官会議といたしましては、今小峰君も申しました通り、検査官会議に国会の権限を上程いたしまして、そして国会の権限はこうである、国政調査権はこうであるということは、検査官会議では決定できないということは、検査官会議の決定でありますし、その点は、私が院長としてはっきり申し上げておきます。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 そういたしますと、今の院長の御答弁でありますけれども、いささか違っておるのです。この間芥川検査官は、きょうは御欠席でありますが、速記録によりますと、検査官会議を開いて院長からも話を十分聞いた、それから当委員会の——当委員会というのは、この決算委員会ですが、その記録も拝見いたしまして、当委員会において院長が個人的意見を申したことは、一検査官としてまことに遺憾の意を表したいと存じます、ということがあるのです。そうすると、小峰検査官も含めて、検査官会議においては、多数意見においてあなたの意見は遺憾だということになっているのです。きょうは、その検査官会議の決議とかどうとかいうことは別にして、検査官会議のあとで、検査官会議を代表する意味において、あなたがこの場に出てこられたのであるから、検査官会議の内部において多数意見でもってあなたの今までの一検査官としての意見、一院長としての意見は遺憾であるということを、すでに芥川さんも小峰さんも、両検査官がここで述べておられるのです。それならば、それは検査官会議の意思の表明であると了解しても間違いなかろうと思います。二人がこの場において院長の個人的見解はまことに遺憾である、間違っておるということは、記録にも載っておるのです。あなたの少数意見について、おれはあくまで考えが違うのだ、二人の多数意見がどのようであろうとも、おれの意見はこうなのだ、だから、おれは何も国会に対してあやまる必要はないし、今までの考え方をいささかも変える必要はないという態度ならば、国会と会計検査院長たるあなたと、これは正面衝突せざるを得ない。そのようなことを考えて、それを小川君が先ほどから心配されて、そのようなことが国政機関の各部にあっては遺憾であるから、こういうものはこの機会にまとめたいという、善意のある御質問だった。それをけ飛ばして、あなたが今も少数意見だけをここで開陳されようとするところに根本の誤りがあると思いますので、もう一ぺんお尋ねいたしたい。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 前会私は出ておりませんで、芥川君がそう言ったということは、私は別に否定はいたしません。しかし、芥川君がもし検査官会議の決議として国政調査権はこうであったという発言をいたしましたならば、その発言は誤りでありまするから、院長たる私がそれを取り消します。(「そんな権限があるか。多数決だから、そんな権限はないと言っているではないか」と呼ぶ者あり)まあ、お聞き下さい。検査官会議の意見を外部に開陳するのは、私に限っております。これは芥川検査官が検査官会議を代表して発言する資格はありませんから、そのときは、おそらく、まあ言葉の調子でありますかどうか知りませんが、そう言ったかもしれませんが、権限は私にありまするから、私は当然、そういう意見を、会計検査院の一員として申し上げるはずはないと思うのでありますが、もし申し上げたとするならば、それは越権の処置でありますから、私は、議長として、また検査院長といたしまして、その発言を取り消す権限を持っております。   〔「何を言うか、そんなばかなこと   を言うな」と呼ぶ者あり〕

三和精一自由民主党

○三和委員長代理 ちょっと待って下さい。小峰検査官にお尋ねしますが、あのときはあなたも出ていましたね。そうして今山田会計検査院長が、私でなければ発言できないものを芥川君は勝手に発言したのであるから、これは無効であるということを言われた。これは速記録を見ればよくわかるのでありまして、しからば、その会計検査官というものは、国会を侮辱した、発言権のない、権力のない者がここへ来て堂々と発言して、われわれ国会議員を愚弄したということに結果は相なるのですよ。こう了解していいのですか。

小峰保栄会計検査院検査官

○小峰会計検査院検査官 本日、芥川検査官は病気で欠席いたしましたので、当時同席しておりました私から、芥川検査官の心境といいますとはなはだなんでございますが、私も芥川検査官と同感でここにすわっておりましたので——一応検査官会議という言葉を使っておることは、これは速記にはっきりと表われております。それは、ここで申し上げますが、正式の検査官会議というものではございません。これは一々招集の手続もございますし、それから議事の番号などもはっきりこれはきめて招集されるわけでございますが、そういう手続は、あのとっさの間にとるあれもありませんでしたし、また先ほど私申し上げましたように、会計検査院の正式の検査官会議として国会の権限内容にわたるようなことを議事に取り上げるというようなことは、これはもうまことに本末転倒の問題であります。ただ動機が、その協議を開きました動機が、山田院長がここで国政調査権のことを云々したことが動機なのであります。どうしてもこれは話の内容——正式の議事ではございませんが、話の内容は、国政調査権に及ばざるを得ないのであります。それが会計検査院として受けるか受けないか、国政調査権が検査院に及ぶか及ばないか、こういう内容にならざるを得ないのであります。その結果、三人のうちの二人が、これはもう皆さん御承知の通りの結論になったのであります。そうして、それを決算委員会の力に申し上げるということで、事務総長をして口頭で申し上げたのでは、これはまた間違いが起きるといかぬというので、この前だいぶおしかりを受けましたが、妙なあて名のない、差出人もないようなメモを作りまして、このメモを出すことについては、これは院長は了承しておるのであります。私ども二人が独断でやったわけでは決してないのでありまして、これは三人で相談しまして、院長了承のもとにやったのでありまして、これはどうも、私ども今になりまして話が妙な方向に向かって参りましたが、この前芥川検査官が検査官会議という字を不用意に使った点は、これは、私は、実はあとで速記録を読みまして、これは誤解を招きはせぬかと思いましたが、三人の相談、協議ということでやったわけでございます。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 ただいま小峰検査官から重大な発言があったのでありますが、あのメモはあとから読ませますが、あのメモに対しましてはおそらく御了承あったと思いますが、そう心得えてよろしいか。   〔三和委員長代理退席、委員長着   席〕

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 メモの話を申し上げますが、先ほど、先般私がここに参りまして発言しましたのに対しまして、皆さんの御反対が非常に強かったから、私、帰りまして二人の意見を聞きましたところが、二人の意見はこうでありますという、多数意見がそうでありますから、では、僕は二人とも僕と同意見であると思ったけれども、二人がそうならば、これはもう多数意見だからそれでよかろう、だからそういうことを皆さんの方に早く申しておいたならば、御不満もやわらげることもできるたろうし、円満に解決するのだろうということで、この事務総長に、お前すぐ議院に行って委員長にも申し上げて、そうして皆さんの御了解を得るようにやれということを命じたのでありますが、その際、ただ口頭でいくというと何かまた行き違いがあってもいかぬから、一応メモを作っておこうではないかというので、あのメモを作ったのであります。あれは単なる皆さんとの間の、何といいますか、決算委員会ではありません、委員長なり何なりとの御了解を得る、最後の結論を得る、その一つの試案として、それをメモにして出したわけであります。従いまして、それには私の署名もありませんし、あて名もございません。ただのほんとうのメモにすぎません。そうして、その際は、メモにいたしましたときには、こういう法律問題、責任問題まで発展するということは、われわれ遺憾ながら考えておりませんでしたから、ただあの程度言えばまあ円満に御了解できるだろうということを言ったのでありますが、しかし、そういう院長の、私の責任問題まで発展いたしますと、今申しました通り、あれは単なるメモでありまして、公の意見ではないし、検査官会議の決議でもないということは、私は申し上げます。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 そのあなたのおっしゃるメモというものを念のために読みますが、「過日の当委員会において、私の申し上げましたことは私の個人的見解でありまして、会計検査院の意見としましては、国政調査権は検査事務にも及ぶものと考えます。したがって、検査内容等につき資料提出の御要求があれば御提出申し上げます。」と、はっきりそう書いてある。それと同時にもう一つ思い出してもらいたいのは、芥川会計検査院検査官の報告によりますと、「過日当委員会におきまして院長から申し上げましたことでございますが、私ども、院長が帰られてからその報告を聞き、さらに当委員会におきます記録を詳しく拝見いたしまして、実は私は驚いたのであります。直ちに検査官会議を開きまして、院長からも話を聞き、当委員会の記録も拝見いたしまして、当委員会において院長が個人的意見を申し上げましたことは、これは私、一検査官といたしまして、遺憾の意を表したい。つきましては、検査院といたしましては、検査官会議の結果、ただいま小川委員からお話のありました通りでありまして、国政調査権等の問題につきましても、全然同感の意を表する次第であります。」これははっきり検査官が言っておられる。そうして小峰検査官も、これに対して同感だと言っておられる。そうしてあなたは、その結果このメモをよこされた。その上きょう少数意見を述べて、他の検査官はどう考えておるか知らぬけれども、わしはそれとは意見が違うというようなことを言うて、ここでまた衝突されるというようなばかげたことはないじゃありませんか。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 私はそのメモはちゃんと承知していますが、メモを書いたいきさつはそういうものでありまして、これは検査官が皆さんのお手元に正式に提出したものでないことは先ほど申しました。しかし、それに対して責任を負えと言われれば、そのあれを書いたあれはありますけれども、しかし、公に決算委員会に提出した意見ではございませんから、私はここでそれをどうということについて……。

三和精一自由民主党

○三和委員 どうも検査院長の話をずっと聞いておりますと、国会をなめた、芝居の劇場か映画館と間違えておるのじゃないですか。メモを出した。そのメモが信憑性のないものである。こんなものは紙くず同様だという。また二人の検査官がここで開陳された意見に対して、まっ向からこれを取り消すという。会計検査官並びに会計検査院長の三人は、国会を一体どう考えているか。これをお聞きしたい。国民の代表であるわれわれは、神聖なる議場なりとしてつつしんで発言し、責任を持って答弁を求めておる。あなた方の話を聞いていると、まるでこの国会という場は、片々たる劇場か、その辺の野原のような感じを受ける。あなたは、一体国会をどう考えているか。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 私は、今までも、皆さんのお考え通り、国会は国の最高機関であると考えておりますことはもちろんでありまして、そういう意味で誠心誠意答弁しているつもりでありますが、その点、御不満のところは、私としては私の至らぬところだろうと思うのであります。  多数意見、少数意見なりといいますことは、今小峰検査官も言っておられます通り、検査官会議としてはそういうふうにきめていないのだ。だから、もしもそういうことを検査官が言ったとすれば、やはり芥川検査官のほんとうの個人の意見にすぎないと私は考えるのでありまして、だからそれを皆さんがどうお考えになるか。検査官会議の結論は私が言うのでありますから、私がもしも……(「多数意見を無視するのだな」と呼ぶ者あり)多数意見は多数意見として、私はその通りであると申しております。しかし、二人の多数意見があり、一人の少数意見がありましても、これが多数決によって会計検査官会議の決議になるというものではないのでありますから、この点を私はるる説明いたしたわけであります。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 先ほどから伺っておりますと、会計検査院長の話は、検査官会議の三人の会議制の内容をここで暴露したことになるわけですが、まるでこれは検査官会議の内容の意見の不一致であるということがはっきりしている。あなたは、この前の芥川検査官の話をここで全面的に否定されてしまった。それは取り消すということまで言われた。そのときには小峰検査官も出ておる。二人でこのことを言われておって、しかも、検査官というものは合議制で話をするんだとすれば、当日の二人の意見というものは一致しておったわけです。いかに会計検査院長の名においてこれを取り消したにしても、これでは三人の検査官はまるで決算委員会を愚弄しているようなものだ。これでは何のために審議をしているのか。この前の会合の内容ときょうの会合の内容と——前の芥川さんの言われたことは、きょう全部あなたは否定してしまった。これではあまりにもわれわれをばかにしていると思いませんか。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 私は、会計検査院の意思決定あるいは検査院会議の意思決定として言ったならば、それは不当であるから取り消すと申したのでありまして、当時はおそらく言葉の行き違いで、言い方が悪かったのだろうと思いますし、あるいは芥川君の誤解かもしれませんが、芥川君が申したことは、どこまでも芥川君個人の意見であり、これこそ検査官個人の意見であるか、あるいは多数意見の代弁でありまして、検査官会議の結論ではないということを言っておるのでございます。もし検査官会議の結論であると申しましたならば、それは間違いであるからということを私は申しておるのであります。

三和精一自由民主党

○三和委員 いよいよ問題は重大化しましたが、というのは、ここに小峰君がおりまして、芥川君の発言に対して、あなたは同席しておって、一言半句もこれを否定しなかった。従って、三人の検査官がおって、院長はいなくても、あとの二人の方々が認め、あなた自身がお認めになっておる。そこでああいう発言をしたのであるから、これはまさに決定したものである。今日院長が出てきて、あれは全く芥川個人の意見である——あなた御自身はどうですか。

小峰保栄会計検査院検査官

○小峰会計検査院検査官 先ほど申し上げましたように、正式の検査官会議の招集という手続は踏んでおりませんが、三人のうち二人がはっきりとした意思表示はしたことは、ここで申し上げた通りでございます。これは絶対に間違いありません。二対一で——院長の言われるように、正式の手続をとらなかったら云々ということになりますと、これは問題がまた別に出るかと思いますが、意思の表明ということでお考え願えるのでしたら、これは絶対に間違いないと思います。ことに先ほどから伺っておりますと、芥川検査官がおられないのですが、他人の発言をここで取り消すということは、どうでしょうか。私も同席しておったのであります。同席しておって、芥川検査官と同じ考えを持って、何も言わなかったのでありますから……。その点どうぞ一つ……。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 そこで、三人の検査官がメモを委員長のところに届けるまでの過程は、大体話し合いの上で出されたものということは、私は了解する。そこで、委員長のところにこのメモを出したのは、どういうつもりでお出しになったのですか。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 今山田長司氏に対するお答えの前にちょっと申し上げますが、私が芥川君の意見を取り消すと申し上げましたのは、芥川君の意見及び小峰君、二人の多数意見を取り消すなんということは申しておりません。それが検査官会議の意見であるということをもし言ったならば、それは間違いであるということを申しております。多数意見を取り消す意思なんかは全然ございません。そして、検査官会議におきましても、いろいろな意見があることは、これはもう当然のことでありまして、いつもそういう場合においては、少数意見、多数意見があるから、その点私ちっとも取り消しておりません。芥川君の言うのは……。  次に、メモにつきましては、先ほど申しました通り、そういう意味でメモを出しまして、決算委員長と、懇談会と申しますか、懇談会のもう一つ違う段階で申し上げたい、そして円満な御了解を得たいという意味で出したわけでありまして、あれは公式の書面ではございませんから、その点はどうか御了承いただきたい。ただ、そのときそれを出すということは、私承知いたしましたけれども、こういう重大な問題に発展した問題になりますというと、私は、それは公の文書でないから仕方がないということを言うほかには言いようがないのであります。ということは、私の意見は違いますから……。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 ちょっとお待ち下さい。ただいま山田会計検査院長の発言でございますが、十二月二十六日に出したメモは、あなた御承知になっているという御発言ですな。しかし、公式でも何でもないという文書をこちらへ持ってきて、了解を求めるかどうか、その点はよくわかりませんが、虫のせいやかんのせいででたらめなものを出した、こういうことですか。これはちょっと聞き捨てならないことだと思うのです。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 当時といたしましては、私は、多数意見でありますから、それを表明いたしますと、御了解得られるのではないか。そのときに、少数意見がこうの、多数意見がこうのといいますと、ますます事を荒立てるから、そういうことで、二人の方がこうであるから、それを私が申し上げればいいのではないか、そう考えたのがもし私の至らないところであるとすれば、それは私の至らないところであると思います。しかし、今日のように、私の責任がどうであるかどうかということになって参りますと、私といたしましても、それはこうだということを言わざるを得ないということを申し上げておるのであります。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 そうすると、あのメモを出されたことは、あなた御承知の上ですね。それから三人の意見は統一はしておらなかったが、出すことがいいでしょう、こういう考えですか。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 その際も三人の意見は合致しておりませんから、多数意見がそうであれば、今後国会の御要求があります場合でも、多数の意見に従う場合が多いから、だから皆さんの御意思は十分達成するだろうと思いまして、ああいう皆様の御了解を受けるための御相談の案としては非常に適当でないかというので、口頭でも困るから、メモを一応差し上げて、そうして委員長の御判断を願ったらどうかという軽い気持で出したのでありまするが、しかし、それをどうということになりますれば、私はあのメモはそういう意味で、正式に間違っているのだから、その点は今後撤回いたします。当時委員長からも、こういう書面はだめだという差し戻しもありましたから、これを出したのは、私は不用意であったと思います。当時も二対一で、決議というものはありません。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 そうすると、あのメモを出すことにはあなたは同意をしていなかったわけですか。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 あのメモは、と申しまするか、では公式の文書でなければどうでもいいかと言われますと、私はそこまでは何か言われないと思いまして、ただ何とか皆さんの御了解を得るようにといった意味で出したのでありまして、そのときでも二対一で意見は対立いたしておりました。その点は……。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 もっと究極して、あれは反対であったけれども、二人の人がこれを出すのがいいと言うので、あなたは反対であったが出した、こういうことですか。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 そうです。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 反対でしたな。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 ええ、反対でした。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 山田院長にまずお伺いしたいのですが、あのメモを否定されておるのですが、あのメモには御記憶の通り、先般、自分の申し上げたことは誤りであって、遺憾であったと書いてありますよ。まことに遺憾であって……。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 遺憾とありません。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 遺憾であって——ちょっとそれを見せて下さい。「過日の当委員会において、私の」、すなわち「私の」というのはあなたのことを言うのです。「私の申し上げましたことは私の個人的見解でありまして、会計検査院の意見としましては、国政調査権は検査事務にも及ぶものと考えます。したがって、検査内容等につき資料提出の御要求があれば御提出申し上げます。」これがわれわれの要求しておる根底の問題なんです。この国政調査権をあなたが否定されたところから、この論議は発展してきたのです。それに対して、両検査官は全く国会と同意見でありまして、ことに芥川検査官のごときは、国政調査権等の問題につきましては、全然この委員会の考えと同感の意を表する次第でありますと、そうして、小峰検査官も、これに同意見である。それであなたもそれをお認めになって、私の意見は少数意見である、多数意見としては、国会の調査権というものを否定はしないのだとおっしゃっておる。そうして多数意見で大体きまったことを——決議ではございますまい、協議の結果、大体多数意見ということはわかる。自分の意見は少数意見で、実は間違っておったのだということを承知の上で、ここへまた来て、前非を改めるどころか、おれの少数意見をまず聞きなさい、芥川の言うことは間違っておる、決議だというなら、これは取り消してもよろしい、実はおれの意見が院長としては正しいのだと言うて、あくまでこのメモと反対の意見をまたなされようとするのです。そうすると、メモというものは全くわれわれを瞞着するための手段だということになる。これはその場の空気をやわらげるためにやむを得ず心にもないことをおっしゃったのか。問題はあなたの思想なんですよ。というものをお認めになる思想があるのかないのかということです、問題は。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 たびたび申し上げますけれども、この前に芥川検査官なり小峰検査官なりが申したことは、私はちっとも悪いとも言っておりませんし、これを取り消すとも言っておりませんよ。ただそれを検査官会議の決議である、検査官会議の意思であると、もし言ったならば、その点は取り消すと申しておるのでありまして、二人が自分の意見として、多数意見として持つことは、これは私としても何ともしようがないのでありまして、それを取り消すなんということは、一言も私申し上げてはおりません。その点はどうか御了解を願いたいと思います。(「メモは。」と呼ぶ者あり)メモは、さっき申しました通り、私不用意でありまして、二人の意見ならばと、まあ一応そう申し上げた、ということを言ったのでありまするが、それが問題になりまするならば、それは私は、そのメモははっきりここで取り消します。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 私が言ったことから、今会計検査院長は、検査官会議ではないというようなことを言っておるが、私は検査官会議でなくとも、三人の人たちが集まれば、それは検査官会議という印象になるわけです、どう考えてみても。だから、それは正式なものを時間的な関係で招集することができなかっということで、二人の意見がここで開陳されても、あなたは検査官会議の内容ではないのだという意味で、否定をされておることになるわけだ。今の文書によると……。またその文書の言葉をあなたが否定されておる。  そこで私は一つ伺っておきたいのですが、検査官というものは、今まで何らの監督も受けていなかった。ところが、世の中がこう変ってきて、国政の調査権というものが、今は、あなたは何と言われるにしても、国会にあるということがわかってきた。そこであなた方が使っておる五億何千万の、会計検査院の使われておる、会計検査院の経費というものは、だれが監督しているのですか。一つ参考に伺っておきたい。会計検査院が使っている経費というものは、だれが監督しているのですか。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 私は、あまり個人の意見は言いたくもありませんし、なるべく控えたいと思いまするけれども、しかし、今言われましたような意味におきまして、国政調査権、議会の権限は検査院に及ぶということは、私は初めから小川委員に対する御答弁で申し上げております。ただ、その検査内容そのものを私は問題にしているのでありまして、それ以外の検査院の一般のことは、もう国会の監督のもとにあると申しまするか、その点は、私は一言も否定いたしておりません。ただ、その検査内容、たとえて申しますれば、裁判とかあるいは大学教授の研究内容とか、そういうものは、いわゆる三権分立の思想から言いますと、政治の中に入るかもしらぬけれども、いわゆる国政調査権の政治というのとはなじまぬのではないかと私は考えておる。それを言っただけでありまして、会計検査院の一般のことに対して国政調査権が及ばぬとか、会計検査院が議会の監督なり何なりの外に立つということは、私は一言も申し上げておりません。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 今まで会計検査院のあなた方が使っている五億何千万の経費の検査は、どこがやったかということを聞いておるのです。もうこの間のうちからあなたの答弁を聞いていると、信用できないから聞いておるのです。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 これは私もよくわかりませんでしたが、会計検査院の五億円の検査は、会計検査院の一部局で厳格にやっております。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 そこで私はこの問題の既往にさかのぼるのだが、会計検査院の報告書というものが、三十二年、三十三年とまるで批難事項の件数が少なくなってきた。この批難事項の件数が少なくなってきていることについて、三人の検査官の会議の結果が収録されるのはどういうことだと言ったら、多数決制による検査官の意見でこれが載せられるのだと言った。ところが、それに対する同僚鈴木委員の質問で、それでは一人の意見で載らなかったものは三十三年度の中に幾つあるかと言ったら、三件ほどあると言ったのです。これは検査院長が言ったのですよ。三件ほどあるというその内容について……。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 非常に失礼でございますけれども、三件というのは何でございますか。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 批難事項の件数です。三人の検査官が合議制で、多数決で国会の本委員会に出す会計検査の報告書というものの批難事項の収録をしておるが、一人の意見であって載らなかった件数が三件あるというのです。そういう意味のことをあなたは答弁されたのです。そこでこれについて、われわれがこの資料の提出をするかと言ったら、あなたはしないと言った。私の質問に対してそう答えたのですよ。そこでそれはおかしいじゃないかということになって当日は終わって、その次の日に、小川委員が憲法上の問題の質問に入ったわけなのです。そこでこのメモを見ますと、調査権によって書類の提出要求があればいつでも出すと言っているが、この書類についてはあなたは賛意を表していないのです。反対なのだ。二人の検査官によって作られたものであるので、私は賛意を表していなかったのだと言われておる。私は、この点がどうしても理解ができないのですよ。二人の検査官が大体了解し、あなたもこの書類の提出については了解していたものだ。非公式なメモではあるけれども、委員長の手元へ渡されたものであるので、これはだいぶわれわれの考えている考え方に近いものになってきた、考え方が変わってきている、こう思っておったのです。ところが、あなたはそれに賛意を表していないのだ。それで、なお芥川会計検査院検査官の答弁については、会議をやっていないのだから、自分は取り消しをするのだ、こういうことを今ここであなたは言われているわけなのです。会議であろうとなかろうと、三人の人が話し合った形で、国政調査の問題についてこの決算委員会の資料提出の要求があった場合には、出すための努力をする結論を院長としては出すようにすべき筋合いのものじゃないかと思う。しかるに、このメモに従ったものも取り消しをする、芥川検査官がこの間言ったことも取り消しをするという意味であるとするならば、まるでこの決算委員会に協力する態度でないという結論が出る。この点、今でもやはりこのメモについては自分は賛意を表しなかったのだと先ほど言っておるけれども、私はもう一ぺん聞いておきたい。それからさらに、芥川会計検査院検査官、小峰検査官が二人同席をされて言われていることは、大体私も了承できるのだけれども、それを会議じゃなかったのだから取り消しするのだということじゃなくて、その点についての考え方は同じ考え方でなければならぬと思うのですが、やはり意見の違いが今でもあるのですか。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 検査官会議の内部をさらけ出すようで、私ははなはだ残念でありますけれども……。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 はっきりしなければだめだ。それでなければ、われわれは報告書自体を審議する気持にならぬですから……。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 その点は、私ははっきりして申し上げているつもりでありますけれども、二人の多数意見は原則としてございますが、これは二人の意見でありまして、検査官会議の決議ではないし、検査官会議の意見ではない。二人の多数意見があり、一人の少数意見があるということは、私が何べんも申し上げる通り、その通りであります。だから、芥川検査官が申しましたことは、お二人の多数意見である。それに対して、私は決してかれこれ申しません。しかし、これを芥川君が会計検査官会議の決議であるとか検査官会議のあれであるとか申しましたならば、その点は間違いである、その点は私は取り消さざるを得ないと申したのであります。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 このメモと同趣旨のものを——これは結局そうならざるを得ないと思うのですが、それを現在までの正式の意思として、公式に明日までにこの委員会に提出する意思はないか。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 その問題は、私の意見を今すぐ言いますれば、私の個人的意見ということになりますれば……(「また個人的意見か」「会計検査院長として言いなさい」と呼び、その他発言する者あり)会計検査院長としての意見を言ってよろしければ言いますけれども……。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 ちょっと待って下さい。きょうここへ呼んだのは、山田会計検査院長として呼んでいるのです。あなた個人の山田さんとして呼んだのじゃない。少しちゃんとして来てもらわなければ困りますよ。議会を何と心得ている。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 それは帰りまして、検査官会議を開いた上でお答えすることにいたします。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 検査官会議を開いて意思決定をするかいなかということまで討議をするということは、この際あなた我を張り過ぎるのじゃないか。あなたは、会計検査院長として会計検査官会議を招集する権限がある。だから、この際はっきり、私の権限で招集して最終的な意思を決定して提出をします、こういう意思表明をなされるはずだ。あなたは、人の発言まで取り消すと言えるすばらしい権限をここで表明されたのですから、そういう工合にできるはずです。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 御要求がありますから、私三人の検査官を招集いたしまして、その点は協議いたします。その点は約束申して差しつかえございません。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 協議するという内容が、その提出するかいなかを協議することの意味をも含むと私は聞くのですが、その趣旨通りにならないかもしれぬ、なるかもしれぬ、結論を見なければはっきりわからぬけれども、いずれにしても公式に出して事の結末をつける、こうしたはっきりした意思をここで示してもらわなければならぬのですよ。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 たびたび申します通り、会計検査院に帰りましてから、検査官会議を開きまして、どうするかを決定いたします。ただ、先ほども申しました通り、国政調査権の範囲とかなんとかいうことは、先ほど小峰検査官も申しました通り、そういう決議はできません。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 これは私が冒頭に、あなたは前の発言を取り消したらどうか、ということは、こういう混乱をしないでも済むようにと言ったのは、会計検査院は合議制なんです。あなたが私見をどう持っておられようと、多数できまったことに、会計検査院長としてこの点は従わなければならない。そしてあなたは二十六日に出席されなかったけれども、小峰、芥川両検査官、事務総長が出てきて、この三人ともが——この前の私の質問に対するあなたの答弁では、会計検査院は行政ではない、国政でもない、こういう答弁。従って、さらに国会の国政調査権にはなじまないんだという、重大な憲法の解釈に対しては、四権あるかのごとき発言をしておる。国会法、あるいは衆議院規則を否定するような重大な発言をしているから、この問題を聞いたときに、これに対しては、この両検査官と事務総長は、国政調査権は及ぶんだ、行政であるということを言っているんです。従って、多数決できめられるならば、あなたはその多数決に従うのが当然ではないですか。ここであなたは私見だ私見だと、自分の私見にこだわっているから、問題は混乱しているんです。多数決に従って、西村君が言われたように、出すなら出したらいいじゃないか。それをただし、しかし、そういうことばかりつけ加えて、いつも私見にこだわっているからこうなる。問題は、あなたの発言の中の、行政でないと言うなら、三権以外に一体どの権に属するのだ。これは憲法に対する重大な問題じゃないですか。国会の国政調査権が及ばないとするなら、これは国会に対する否定じゃないか。国会法も衆議院規則も否定しているんじゃないか。会計検査院長ともあるべきものが、そういう考え方ではならないと思うから、われわれは重大だと思うから、この件は繰り返し質問したのです。あなたがそれを取り消したら、ことは簡単に済む。それまでわれわれは追及しようとは思わない。ところが、今もってあなたは私見だ私見だ、私見だけれどもといってこだわっている。あなたの説に従えば、会計検査院長は、政府からも独立し、国会からも制肘を受けない、干渉を受けないというなら、大へんな権限を持っている会計検査院長なんだ。従って、会計検査院長といえば、人格としては一世の師表でなければならない。その会計検査院長が、こういう会計検査院の内部の不統一をぶざまに現わしている。それでどうして政府からも干渉を受けない、国会からも制肘を受けないんだ。そういうことが言い得る余地がどこにありますか。あなたは、国会法を否定しますか、憲法を否定しますか、どうなんです。はっきりしなさい。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 私は、もう十分説明したつもりでありますが、御了解願えなくて残念でありまするが、私は、憲法を否定するとか、国会法を否定するとか、これを批判するということは一回も言っておりません。そればかりでなく、検査官会議そのものが国会の権限というようなものを侵してその結論を出すべきものでないとまで言っておるのであります。従って、検査官会議において国政調査権がどうだということを言ってはいけないのだ……。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 それじゃあなたは前回の委員会で、これは行政でない、国政でないということを言っているのです。それから国会の国政調査権は、従ってなじまないものだということをはっきり言っているのです。あなたはその言ったことを否定しますか。自分の答弁を否定しますか。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 私は、あのときそういう意見を申しましたけれども、それからまた三人の意見が違うということを非常に指摘されますけれども、私、検査院長として、検査官の意見が相違することはちっとも差しつかえないことであると考えております。そうしてまた、個人々々がおのおの自分自身の議論を持ち、結論を持つことは、私は当然のことであって、かくあるべしと考えております。だから、この二人の意見がどうでありましても、私は、それに対して何らのあれはいたしません。ただ二人の意見がある。一人の意見がある。そして国政調査権について検査官の個々がどういう意見を持っているかということは自由であるから、二人の意見があってもさしつかえないが、しかし、これを三人の検査官会議の決議として言うことははばかりがあるということを申し上げている。これは私としてはどうしても承服できません。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 あなたはもっと簡単に答弁して下さい。あなたはこの前の委員会で、さっき私が言ったように、行政ではないのだ、国政ではないのだと言ったのを取り消すのか、取り消さぬのか。  それから国会の国政調査権は会計検査院に及ばないのだ、なじまないのだというのは、取り消すのかどうか。会計検査院の三人の検査官が、検査の具体的な事例について意見を異にするのはあたりまえです。しかし、この問題はそうじゃないでしょう。それとは違うでしょう。会計検査院の責任の問題でしょう。構成の問題でしょう。その点について意見が別になっているという話はありませんよ。その点はっきりして下さい。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 この点は非常に残念でありますけれども、われわれの見解といたしましては、そういう検査官会議の事項というものはちゃんときまっておりますから、これに対して意見はいれられない。それから外部に対して、国会に対して、どういう書類を出すか、出さぬかということに対しても、三人の意見が一致しないということはやむを得ないと思います。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 僕はそんなことを聞いているのではない。あなたは前の委員会で行政でないのだ。国政でないのだと言っている。国政調査権はなじまないと言っている。それをあなたはまだ肯定するのか、否定するのか、取り消すのか、どうですか。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 私は、四権分立なんということは一ぺんも言ったことはありませんし、会計検査院の事務が国政であることは、何も疑っておりません。ただ国政調査権というものは、戦前からあるわけでもございませんで、また確固たる——私、会計検査院長の意見としましては、これはまだ熟しないのであって、国政調査権の政というものが、立法、司法、行政の三権分立の意味の政と全く同じであるかどうかということについて、大きな疑問を持っております。従って、会計検査院の検査の内容そのものに対しましては、政治の中、行政の中には入るけれども、国政調査権といわれるものの政の中に入るということは、私は大きな疑問を持っております。   〔「とんでもない」と呼び、その他発言する者多し〕

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 静粛に願います。ちょっと待って下さい。  ただいま小川豊明君の質問に対して山田会計検査院長の答弁は、私が聞いておりましても的はずれのように思いますので、もう一ぺん簡潔に答弁願います。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 私この前申しましたのは、個人の意見と申しましたが、会計検査院長たる一人の意見といたしましては、国政調査権というものは、会計検査の内容そのもの以外のあらゆる面について、会計検査院は当然その中に入るけれども、検査内容につきましては、私は及ばないと考えております。

木村公平自由民主党

○木村(公)委員 それはまことに重大な問題であります。あなたはこういうことも言っておられる。会計検査の内容は、国政として議会の調査に服する必要はない。のみならず、なじまないものであると言っておる。そうすると、あなた方が検査されたその内容に対して、国政に関する調査の一環として、われわれはあるときは資料の提出を求めるときもある、あるときはあなた方に直ちに伺うときもある。そういう内容については、議会の調査になじまないのだ、服する必要はないのだというので、調査の拒否もできますか。あなた方の御判断によって、こんなことはしゃべりたくないと思ったら、議会に対して調査の拒否もできるのですか。

山田義見会計検査院長

○山田会計検査院長 私は、検査内容につきまして帳簿の開披を求められたりなんかする場合におきましては、私は、これは拒否というと、非常に強うございますけれども、御遠慮願いたいと言うことができると考えております。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 ちょっとそのまま。理事の方、ちょっと来て下さい。  暫時休憩いたします。  その間におきまして、決算委員の方だけお残りいただきまして、今後の運営につき御協議を願いたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ看あり〕

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。  では、議員以外の方は御退場願います。   午後一時二分休憩      ————◇—————  〔休憩後は会議を開くに至らなかった。〕

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