議院運営委員会 第6号
- 発言数
- 54 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/02/15
会議録
○小平委員長 これより会議を開きます。 この際、大平内閣官房長官が御出席になっておりますので、前回の委員会において、下平正一君から御要求のありました、任命につき議院の同意を要する各種委員に関して御質疑を願いたいと思います。 なお、前回の委員会において天野委員より要求のありました、両議院の同意を要する各種委員の給与、出席状況、兼職に関する調査資料が内閣官房から提出されて参っておりますので、諸君のお手元に配付いたしてございます。 では、下平正一君。
○下平委員 官房長官に、国会の同意を要する各種委員の任命、それから三十九条の問題等一連の人事案件について、内閣としてのお考えを少しお聞きしたいと思うのです。たとえば、最近の例を申し上げますと“人事官の任命の同意を求める件がきております。御承知のように、人事院は、公務員制度の新しい発足によって、行政的な立場から独立して公正な人事を行なうために重要な役割を持っておるわけであります。ところが、たまたま任命の今日までの経過を見てみますと、やや一方的な人事の任命が行なわれて、人事院の本来の性格といろものが失われるような傾向があるわけです。特に、独立官庁的な性格のある人事院の人事についてそういう感を深くするわけであります。大ざっぱな意見をまずお伺いしたいのは、同意を求める人事について、内閣としては一般的にどんなお考え方をもってこちらの方へ提案をされてくるか、一般的な考え方をまずお聞きいたします。
○大平政府委員 お答えします。私の方の選考方針、内定方針は、従来とっておりました方針を大体において踏襲いたしております。私どもが吟味してみますのに、今までの方針は、その委嘱される機関の機能に対しまして適任であるかどうかということを基準にして考えられておるように思われるのでございます。今までの方針を大綱において踏襲し、かつ、時代が変わりますにつきまして、できるだけの配慮を加えて、その機能が活発に動くような工合に持っていかなければならぬと思っておる次第でございます。
○下平委員 お説ごもっともでありますが、今、官房長官が、従来の方針を堅持し、あるいはまた、いろいろの経緯を考慮しながら任命すると言われましたが、たとえば、出て参りました人事官の問題を一つ取り上げてみますと、御承知のように、人事院が掌握をしておる行政官というものは、事務系統と技術系統と、大きく分けて二通りあるわけです。そこで、官房長官は、一体、国家公務員の中に、技術系統の人間はどのくらい、事務系統の人間はどのくらい、そういうことはおよそお考えの上に人事官の任命について配慮されたのですか。どのくらいありますか。
○大平政府委員 正確にどのくらいの割合になっているかは、調べました上、正確を期したいと思うのでございますが、相当程度技術官がおられ、かつ、技術官の果たす役割がだんだんと拡充してきておる、重要性を増してきておるということは、よく承知いたしております。
○下平委員 それでは、もっと具体的に聞きますが、昭和二十八年に、人事院の人事官任命について、当衆議院の議院運営委員会において相当な議論をされまして、一つの方向が出ておりますが、そういうことは官房長官は御存じの上で今回の人事官の任命をされたのですか。
○大平政府委員 ただいまの人事官会議の構成につきましては、御案内のように、御出身の学校であるとか、あるいは政党政派との関係であるとかいうような、法律上の制約がございます。そのワクの中で、今お申し出の件はよく吟味して考えておるわけでございますが、今度の人事官の補充につきましては、御案内のように、浅井人事官が御退任される残任期間という、きわめて限定された期間でございまするので、従来の人事官構成の中で特に今までの性格をうんと変えるとかなんとかいうようなことを避けまして、穏当な適任人事というものを考えさしていただいたわけでございます。
○下平委員 ちょうどここに福永さんがおいでになられますが、福永さんが議運の委員長当時、山下人事官の任期満了を契機にして、当委員会で四日間ぐらい議論されまして、そのときには、自由民主党を代表して椎熊三郎議員が、人事官の任命については、抽象的に単に技術畑その他を考慮するという形でなしに、現実に技術者としての適任者もいるのであるから、山下人事官のあとにきた人事官の人事は承認をするけれども、将来の任命にあたっては、技術畑からの出身者というものを三名の中に一名だけ加えて、技術職員の立場というものを不公平のないように、人事官の人選にあたっては十分考慮していきたい、こういうことまで当委員会できめられているわけです。ところが、その後の同意を求める人事等を見てみますと、全然内閣の方ではそういうことを考慮せずに、内閣のただ一方的な考え方だけで、まあいわば事後承認を適当に求めるというような形になってきておるのです。こういうことは全然考慮されなかったのですか。
○大平政府委員 そういう御意向も承っておりましたし、かつ、内輪のことを申し上げて恐縮でございますが、内閣に対しましては、政府部内から、技術あるいは技術官に対して特別の経験もあれば理解もあるという方面から起用いただく方が適当であるということを、科学技術庁長官初め各方面から御要請があったことは事実でございます。それで、私どもとしても、そういう要請を十分尊重しなければならぬと思っておるわけでございまして、その人たちに対しては、十分考えて参りましょうということを申し上げてあるわけでございます。ただ、先ほどお断わり申し上げましたように、今回の残任期間の、短期間の補充人事につきましては、人事行政に本来ごたんのうな方を淺井さんの後任としてお働き願うということもいいのではないかということを考えまして、御相談申し上げた次第でございます。
○下平委員 これは新聞の伝えるところでありますので、真偽のほどはわかりませんけれども、今回の人事官任命等についても、巷間、多少耳ざわりな、聞きにくいうわさが伝わっておる。それは、某新聞に書かれた記事を見ると、今度の人事官の人事は、衆議院の古手事務屋の救済人事である、こういうことが書かれている。新聞に書かれてあることで、新聞社の諸君はそう感じたかもしれませんが、私はまるっきりそうだとも考えておりませんけれども、従来の人事官の任命に対する態度等をしさいに速記録等を通じて調べてみると、全く政府は、人事院に対して独立官庁として尊重するとか、あるいはそれに十分な働きを与えてやろうというような意欲的な形が、人事面に出てきていないのです。たとえば、今回の人の経歴を見ても、これは新聞がそう書かざるを得ないような経歴を持った人であります。あるいはまた、実際に人事院の人事官の会合、人事院の活動等を見ても、そういう気がよけいにしてくるわけなんです。これは、官房長官が、今までの当委員会で議論をされたような経過あるいは人事院の使命等をほんとうに考えていくなら、私は、技術畑の人——あえて技術畑と言わなくても、もっとほかに適任者があるような気がする。そういう点について、今回はやむを得ないとしても、将来にわたって、人事院の人事官の任命については、そういった当委員会の意向なり一般の意向というものを十分に取り入れて任命を考えていくという方針が官房長官におありですかどうか、この点をちょっと伺いたい。
○大平政府委員 ただいま御注意がございました点は、十分考慮し、誠意をもって対処いたす所存でございます。
○下平委員 それから一般的な問題ですが、同意を求める人事その他の一連の人事がわれわれのところへかかって参っております。ところが、人事官の任命もそうでありまするが、従来、同意を求める人事の形というものは、政府で閣議決定をする前に、一応、当委員会に、どうですかという相談をかけていただく、こういうのが従来の同意を求める人事案件の取り扱いなんです。ところが、最近はこれが全然妙な形になっておりまして、特にこの人事官任命等についても、私ども議運の人間は新聞記事で見て初めて知ったのです。そういう形が今間々行なわれておる。私は、今までのしきたりの中で、同意を求めるの内意とい一ことが、どうも形式的に行なわれているような気がするのです。もしこれが形式だとするならば、私たちもそれなりに態度を考えていかなければならぬと思います。いろいろ聞いてみると、政府としては情報を漏らしたことはない、衆議院側としても漏らしたことはないというけれども、どこかで情報を出さなければ、新聞に載るはずがない。これは大へん重要なことだと思うのです。内閣なり、官房長官なりは、こういう人事の取り扱いというのはどうやっているのですか。すっかりきまったようなことが、しかも微に入り細にわたるここまで新聞には堂々と出てくる。こういう人事はどういう取り扱いをしていらっしゃるのですか。
○大平政府委員 今、下平委員の仰せになりましたように、国会承認人事につきましては、閣議決定前に必ず内提案いたしまして、御内意を伺った上で閣議決定をするという手順をはずしてはおりません。ただ、政府が国会に御相談申し上げるまでには、政府として一応の候補者を内定しなければなりません。そうして、たくさんの候補者の中から、どなたがよいかと御相談申し上げるのが筋じゃございませんので、政府として候補者を内定して御相談申し上げるというようにいたしておるわけでございまして、その限りにおいて、私は間違いはないと思っております。ただ、今御注意がございましたように、事前に新聞紙上などに漏れます場合が間々ございます。これは、私の方は非常に厳重に警戒をいたしているのでございますが、どこからどのように漏れたか、あとから調べてみますのに、実はその形跡がはっきりしない場合があり得るわけでございます。これは私の不始末でございまして、まことに申しわけないのでございますが、非常に神経をとがらせまして、一切そういうことのないように、これから厳重に私も注意をいたします。
○下平委員 それから、人事官の任命についてもう一つ注文がありますが、今度の人事官も六十何才、七十に手の届くような人です。隠居人事というような感じがするのです。私は、年寄りの人が必ずしもいけないという立場はとらないのです。りっぱな人もありますけれども、私自身もそうなんですが、やはり今の二十代の若い人から見ると、ずいぶん感覚の開きがあるような気がするのです。特に公務員制度というようなものは、従来の日本の行政機構とは全く違った、新しい民主的な立場で出てきておるわけです。従って、私は年令のことにあまりこだわりはしませんけれども、もっと新しい時代感覚を持った、ほんとうの意味の公務員制度というものを身につけた人をぜひ人事官に任命しなければいかぬと思います。そういう意味では、もっと若手の優秀な、新しい感覚を持った人を、将来人事官の任命については内閣として考えておいていただきたいと思います。これは私の要望です。 それから、具体的になってきましたので、もう一つお伺いします。NHKの経営委員の任命の同意がきておりますが、御承知のように、放送法十六条で、十二名の委員が出ております。放送法によりますと、学識経験者はもちろん、各階層を代表した人によって、経営なりあるいは放送番組なりをきめるとなっておりますが、現在の経営委員の十一名の方々の名簿を見てみると、必ずしも放送法十六条にいうところの任命の型ができ上がっていないような気がするのです。御承知のように、NHKがやっている事業は、ほんとうに全国民、庶民を対象にしておるわけです。この十一名なり十二名の中に、そういう立場を代表する人が一人もない。新聞社の社長さん、大学の教授、赤十字の社長あるいは電鉄会社の重役、取引所の理事長、こういう方々ばかりがなっておるのですが、私は、放送法十六条の精神からいうならば、この中に一人、二人くらいは、たとえば婦人の代表を入れるとか、あるいは青年だとか、一般の働く立場の人、こういう人たちが当然入っていいような気がするのです。たまたま阿部さんが会長に就任されまして欠員が一名出ましたこの機会に、放送法十六条の精神から、もっと新しい角度で、そういう面の人を経営委員に入れる必要があろうと思うのですが、どうですか。
○大平政府委員 今お話がございました経営委員の構成についての御所見でございますが、私も同感でございます。放送法に定められた条件に合致した選考が過去において行なわれたと思うのでございますが、それがほんとうに法律の精神に具体的に沿っておるかどうかという点の御批判はあろうかと思います。ただ、私どもの今置かれた立場では、現に勤めておられる委員の方は、任期内お勤めになるはずでございまして、たまたま欠員が出た場合に補充人事をやるというのが私どもの役割でございますが、今回の場合は、御案内のように、関東地区における言論、文化人の代表というようにワクが限局されておりました中での選考であったわけでございます。ただ、今、下平委員のおっしゃった通り、いわば全体の感覚としては、ネーム・バリューというか、社会的地位というか、そういうものに少しウエートがかかり過ぎておるのじゃないか、もう少し広い視野で、弾力的な構想で臨んだらいいのじゃないかという御意見に対しましては、十分傾聴すべき御意見といたしまして、私ども尊重して参りたいと思います。
○下平委員 今、官房長官が言われましたが、関東地区という限られた地方区の中でも、もし官房長官がほんとうに僕の言うようなことに賛成だという御意向があるならば、地方区から出る代表であっても、文化人その他の中に婦人の適任者がいないということはないと思う。十分にやることができると思うのです。本格的に任期が来て全員改選のときはまた別に考えるとしても、欠員補充のときあたりなんかがかえってやりいいのです。これはぜひこの際、今回の人事においてお考えをいただきたいと考えております。
○柳田委員 人事の問題が議題になっておりますからお尋ねしますが、国会に同意を求める場合に、案件が出て、われわれが反対のときに、その人間に反対するというととは、情においてもなかなかできないし、その人を傷つけることにもなるので、国会に同意を求めるということを事前に一応サウンドされてから出された方がいいと思いますが、官房長官はどうお考えですか。
○大平政府委員 先ほど御答弁申し上げました通り、事前にサウンドして正式に閣議決定をするという手順は、私は誤りなく履修しておるつもりでございます。
○柳田委員 そうすると、今回の二名の人事案件についても、やはりそれだけの手順を踏まれましたか。
○大平政府委員 私の方としては配慮したつもりでございます。
○柳田委員 官房長官は配慮されたと言いますが、全然配慮されていない。これは官房長官一人が、千手観音のようにやれるものではない。しかも、内閣関係なら、官房長官もその人選の衝に経過において関与されるでしょうが、各省でそれぞれ受け持っておる場合は、むしろ最終的に各省の方でまとめて、官房長官の判をもらいにくる場合が多い。だから、官房長官一人が、善処しますと言ったところで、どうにもならない。そこで、両議院の同意を要する各種委員の場合を調べてみると、私、名前を言うのはいやだから申しませんが、某鉄道建設審議会委員のごときは、他に十四も兼職をやっておる。こうなってくると、ほんとうに身を入れてやれないと思うのです。そうして、これに何回出席したかという表は出ておりますが、しかし出席というのも、御存じのように、札をひっくり返してすぐ出ていくのも出席です。おそらく十四も兼職をしておると、ちょっと顔を出して返事をして、出席の権利だけとったら、またほかに回っておるのではないか、そうしなければ、物理的に回れません。こういうようなものを持ってくるのを見ると、大ていその省のいわゆる先輩です。その人事をやる担当の次官なり局長、あるいは官房長なり人事課長なりが、かって世話になった先輩を、お礼返しに持っていく、そういうような人事に限ってこういう兼職が非常に多いのです。だから、そういうようなものを持ってこられても、今後国会では同意を与えませんから、官房長官も各省に そのことを言っておいてほしいと思う。今までのようなルーズなことでは、国会の同意は求められぬぞ——少なくも私が議運におる間は与えませんから、どうぞそのつもりで……。そういうような、単に、自分たちの省の先輩だから、その省に関係するような委員には、一つ先輩に礼儀を尽くしておこうというようなことで持ってこられても——これはかつて鳩山内閣の時代に予算委員会でも問題になったことがあるのですが、その人間はほかにどういう兼職をしておるか、また、その職に対してはどれだけの出席状況か、日当はどれくらいか、他に定職はあるのかないのか、そういうことを根掘り葉掘り聞いてからおもむろに検討いたしますから、そういう意味で、出される前に十分慎重におやり願いたいと思います。単に持ってこられて、これに同意を与えろと言われても、そう簡単にはいきません。同意を与えるからには、人事の案件は満場一致でやりたい。その人間の欠点まであげつらって討論をやることは、こっちの本意ではありませんから、そういうことにならぬように一つ御留意を願います。そういう意味で、われわれは、本日現在からそういう態度で人事の同意、承認等はやります。あるいは、今まで出されたものでも、もう一ぺん撤回してもらう場合もございますし、あるいは、下平君の言う通り、放送協会に対してはいろいろと要望がありますが、ことに言論、文化となりますと、これまた、オリンピック等を控えて、スポーツ関係の代表も一人くらいは言論、文化の代表に入れても、ちっとも不思議ではないと思う。あるいは、われわれの方で多少人選等に対して御注文申し上げる場合もありますから、もう少し事前に、承認を求められる側の意見も十分お聞き取り願って出していただきたいと思います。
○渡辺(惣)委員 この際、官房長官に、関連してもう少し聞きたいのですが、内閣で推薦をされて国会の承認を求める場合に、各省別に審議会というものが設置されておるのだが、そちらから上がってきたものを内閣で十分審査をしておられるのか、あるいは審議会の活動状況、あるいは勤務状態等も報告を受けて、事情を調べて、その上で決定されて、こちらへ推薦をされておるのか、それを伺いたい。
○大平政府委員 各省の国会承認人事ばかりではなく、各省に諮問的な調査会、審議会がございますが、こういったものの活動状況も十分報告を受けております。それから、先ほど来お話のありました、たとえば、老齢の方々が実際お働きになっておる状況はどうか、出席率はどうか、あるいは兼職の場合等、一体十分機能を果たしておられるのかどうか、そういうことにつきましては御報告を受けて検討させていただいております。従って、また、新任の人事の選考につきましても、そういう点は配慮して御相談申し上げるというようにいたしております。
○渡辺(惣)委員 一つの例をあげますけれども、国家公安委員会などは、この一年間に四十九回も委員会を開催しておるのです。ところが、公安委員で完全に四十九回出席した人は一人もいないのです。そうして最低の出席者は、二十回しか出ていないのです。これで一人十三万円の月額の手当を受領しておるわけですが、この一年間と申しますと、安保の問題以来、浅沼事件から今度の嶋中事件を通じまして、国家公安委員会というものは、特段に重要な任務があったと思うのです。従って、公安委員の人々が一体どういう活動をし、治安対策その他についてどういう処置をとっておったかという問題については、——公安委員会の態度は、治安対策その他について完璧であるというしばしばの言明を伺うが、四十九回の年間開催にあたって、完全に出席した委員は一人もおらない。公安委員会の議決の内容というものが、全会一致で適切にやっておるという経過報告を受けておられるのですか、いかがですか。
○大平政府委員 ただいま御指摘の公安委員会の活動状況の具体的な報告は、私ども拝見しておりませんが、御指摘のようなことでございますれば、十分注意しなければならぬと考えております。
○下平委員 官房長官は、同意人事が三十件もあるので、あまり詳しい内容を知らないように思うが、さっき柳田君も言われた通り、これから私どもの方は相当メスを入れたいと思う。今、柳田君も言われたが、某鉄道建設審議会委員のごときは、去年一年間一回も会議に出ておらない。ゼロです。そういう人もあります。あるいはまた、報酬を見ても、この表を見てみると、たとえば某委員会のごときは、一日出るごとに日当が二万円なんです。特殊な経験が必要であり、有能者が必要だという委員会であっても、今日の社会常識からいって、一日の日当二万円ということも、ちょっと常識はずれじゃないかと私は思うのです。ほかの委員会を見ると、千七百円のものがあり、二千円のものがあるのに、特殊な委員会だけは、一日出てきて日当二万円、こういうことは、幾ら特殊な有能者を集めるにしても、いささか常識はずれじゃないですか。もし、かりにその人を優秀な人として、その委員会がどうしても必要だというならば、その必要な手当というものは、常勤なら常勤、手当なら手当という形で出したらいいのであって、一日出て日当二万円なんという常識はずれなことは、いささかどうかと思うのですが、官房長官、そういうことは御存じですか。
○渡辺(惣)委員 今の下平君の発言ですが、資料を見て驚いておるのですが、審議会の委員その他の最高は十七万円、それから十五万円、十三万円、十万円と、月額の分では四つあります。日額の分になりますと、NHKの一回出て二万円というのから始まって、五千八百円、三千四百円、三千円、二千七百円、二千四百円、千六百円、最低千百円、それぞれ各省から予算の要求があって、審議会委員も当然特別に任命するのですが、いかなる待遇の基準をきめて、あるいは甲乙をつけておるのか。一体千百円という——相当の地位、年配の人であろうと思うのですが、自動車に乗って往復しますと、千百円では車馬賃にも弁当代にもならない。そういう非常識な、社会通念にもはずれた措置をして、委員の出席の督励だけをしても、いささかおかしい。社会通念の上からいっても、所得倍増の上からいってもおかしい。一方では一日に二万円の支出を認め、一方では日当千百円、こういうようなことについて、一体政府は御存じで当該委員を任命なさっておられるのか、あるいは、各省審議会等を担当しておる当局に対して、そういうことについてどういうふうに指示し、指導しておられるのか、あるいは、こういうことについて監督をされておるのか、下平委員のお話とあわせて総括的にお答え願いたい。
○大平政府委員 今、下平委員から御質問がございましたが、NHKの経営委員の場合は、NHKの支弁でございまして、政府予算とは関係ございません。ただ、NHKの予算は国会で御承認をいただくことになっておりますが、私はただいま伺って初めて知ったわけでございます。 それから、今、渡辺委員からお話の、各審議会の報酬がまちまちである、これは沿革的に予算編成とからんででき上がったことだろうと思うのですが、その間に一つのルールを作ってやるという作業は、実は私の方で今までやっておりません。しかし、御指摘のように、非常にアンバランスで、その機能を果たす上において支障があるというようなこともありましょうから、これは私の方で見直してみまして、でき得れば一つの基準というものを作ってお示しをした方がいいのじゃないかと私は思っております。
○柳田委員 それは、官房長官の言われるように、内閣で基準をお作りになるのはいいのですが、この機会でありますから、われわれ国会としても考えなければならぬ。国会で証人、公述人、参考人を呼んだときに、その人に対する待遇ははなはだお粗末で、顧みて恥ずかしいのです。議院に出頭する証人等の旅費及び日当支給規程の別表第二の車馬賃及び日当を見ると、車馬賃一粁につき六円、日当一日につき、証人及び公述人は千三百円、参考人は千円になっておるのです。これも私ははなはだしく非常識だと思う。だから、われわれ委員会としても再検討して、いずれこれは改正されることでしょうが、それをもって政府の参考にせられて、ここに出てきておるように、先ほど渡辺君の指摘したような、非常にでこぼこのあるようなことでないように、大体において給与規程の方は一応公務員の給与表にならっておのずからできるわけですが、日額の方はあまりにも各省によってひど過ぎます。政府は政府でおやりになりますが、政府が各省に対して基準とされるようなものは、少なくともそれは国会に証人、公述人あるいは参考人として出頭する場合と常識上大体見合うものとされるならそう間違いないということになれば、われわれもそういうような尺度で考えてみたらどうかという問題をこの機会に委員長に提起しておきます。
○福永(健)委員 せっかく話が出ましたから、私もちょっと触れておきたいのですが、今まで話が出ましたように、委員会とか審議会とかいう名のものが非常に多いわけであります。こういう話が出た機会に政府でも御検討を願うし、われわれも検討しなければならぬと思うのですが、一面から言うと、この種のものを作るときに、非常に各官庁等は熱意を示して作る。今どれがということは私申しませんが、表をずっと見てみると、今さらこの種の委員会は必要ないではないかというような印象を受けるものがある。さらに私はもっと研究したいと思いますが、今申し上げたように、作るときは非常に熱心だが、その後それに伴って予算要求等をずっと続けてきて、廃止ということには割合熱心でない傾向があると思う。実際に必要なときには大いにこれを活用するのもよろしいが、使命が済んだらすみやかにこれを廃止するということでありたいと思うのです。私はどの委員会ないしどの審議会とは申しませんが、こういう話が出た際に、全面的に再検討をお願いしたいと思うのです。 なお、私自身の経験でもそういうことがあったのですが、戦後各種委員をやたらに認証官等にいたしまして、大臣と同じような非常に高い地位を与え、中には、その必要のあるものもあったのでありますけれども、われわれの常識とは非常に反する、しかも、そういった人たちが国会等に対して何らの責めを負わないというような立場にいて、しかも非常に高い地位をむさぼっておる、こういうものが非常に過去において多かったし、現在もなお幾つかそういうものがあると私は思うのであります。どれと特定のものを私は申し上げませんが、先ほどから触れたように、待遇の不十分なものもあるけれども、ろくに大したことはしないのに、とてつもない待遇をしておるのもあるという点を私は指摘したいのであります。これは、そうしたものの全体の能率化をはかる際に、ぜひあわせて御検討を願いたい。われわれ自身も政府とともに検討したいと思いますが、お願いしておきます。
○大平政府委員 ただいまの福永委員の御注意は、私どもも真剣に検討してみたいと思います。 それから、なお、先ほど柳田委員御指摘の報酬の基準ですが、今、事務当局の報告を受けましたが、特別職の給与日額というものを大蔵省と今統一的に協議中だそうでございまして、それができましたら私ども見直してみたいと思います。
○柳田委員 今、福永委員の言われることも、よく国会で、特に予算委員会で問題になった。そこで、私は資料を一つ要求しておきますが、各省でいろいろ審議会あるいは委員会、協議会、あるいは何であろうと、とにかく、そういうような委員会で、法律に基づくもの、基づかざるもの、それから、閣議決定で設けられたもの、省内だけで設けられたもの、両院の同意を要するもの、要せざるもの、それぞれの区分をつけられて、その委員会が発足したのはいつであって、昭和何年何月に発足し、その後の委員会の活動状況、毎月何回開かれるか、それから、現時点においてもなおこれが絶対に必要であるかどうかについての各省の意見、要すれば廃止してもよろしいかどうかというところまで着意されての各省の意見、それから、その委員会に要する費用、さらに委員の出席状況、そういうようなものを、単なる表だけでなしに、一つ一つの委員会について各省から出させて下さい。それによってわれわれも一つ勉強してみます。これは一週間も見ておけば大体出せると思いますから、一週間以内に出していただきたいと思います。
○大平政府委員 承知いたしました。
○小平委員長 それでは、官房長官に対する質疑はこれで終わることといたします。 —————————————
○小平委員長 次に、緊急上程予定議案についてでありますが、予算委員会の、昭和三十五年度一般会計予算補正(第2号)同特別会計予算補正(特第2号)が、夕刻委員会の審査を終了する予定になっております。 つきましては、右両件は本日の本会議に緊急上程するに御異議ありませんか。
○小平委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○小平委員長 次に、補正予算両件の議事について、事務総長から説明を願います。
○山崎事務総長 お手元に配付の補正予算の議事について申し上げます。 補正予算につきましては、両件を一括議題とし、船田予算委員長の報告がございます。次に、討論に入りまして、まず、日本社会党の松井政吉さんから反対討論がございます。それが終わりまして、次いで民主社会党の玉置一徳さんから反対討論がございます。次に、採決でございますが、両案を一括して採決をお願いいたしたいと思います。この採決の方法は、先ほどの理事会で、場内交渉で起立か投票かおきめ願うことになっております。
○小平委員長 それでは、補正予算の議事は、ただいま事務総長から説明がありました通りに取り運ぶこととするに御異議ありませんか。
○小平委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 なお、本日の本会議における討論時間の件についてでありますが、十五分程度とするに御異議ありませんか。
○小平委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○小平委員長 次に、本会議において趣旨説明を聴取する議案についてでありますが、内閣提出にかかる、道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案について、日本社会党から、本会議において趣旨の説明を聴取いたしたいとの申し出があります。 右案は、次回の本会議において趣旨の説明を聴取し、これに対する質疑を行なうこととするに御異議ありませんか。
○小平委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○小平委員長 次に、各種委員任命につき国会法第三十九条但書の規定により議決を求めるの件についてでありますが、海外移住審議会委員、売春対策審議会委員、肥料審議会委員、蚕糸業振興審議会委員、米価審議会委員に、それぞれお手元に配付の印刷物にあります諸君を任命するについて、内閣から、国会法第三十九条但書の規定により、本院の議決を求めて参っております。 国会法第三十九条但書の規定に より議決を求めるの件 〇海外移住審議会委員 本院議員 田中 龍夫君 同 田原 春次君 同 山口六郎次君 参議院議員 赤間 文三君 〇売春対策審議会委員 本院議員 猪俣 浩三君 同 田中 角榮君 同 床次 徳二君 同 中山 マサ君 同 本島百合子君 同 山口シヅエ君 〇肥料審議会委員 本院議員 足鹿 覺君 同 重政 誠之君 同 首藤 新八君 参議院議員 北村 暢(ミツル)君 〇蚕糸業振興審議会委員 本院議員 栗原 俊夫君 同 田邉 國男君 同 谷垣 專一君 同 長谷川四郎君 同 中澤 茂一君 〇米価審議会委員 本院議員 井手 以誠君 同 内田 常雄君 同 大野 市郎君 同 川俣 清音君 同 倉成 正君 参議院議員 白井 勇君 同 森 八三一君 —————————————
○小平委員長 右各件は、本日の本会議において議題とするに御異議ありませんか。
○小平委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○小平委員長 次に、本日の本会議の議事の順序について、事務総長から説明を願います。
○山崎事務総長 まず最初に、国会法第三十九条但書の規定により議決を求めるの件につきまして、海外移住審議会委員、売春対策審議会委員、肥料審議会委員、蚕糸業振興審議会委員、米価審議会委員につきましてそれぞれお諮りいたしまして、議決をお願いいたします。その次に、先ほど申し上げました補正予算の両件を一括上程をお願いいたします。
○小平委員長 それでは、本会議は、予算委員会の進み工合を見まして、各派と連絡の上で開会することといたします。 —————————————
○小平委員長 次に、西沢前法制局長からごあいさつをいたしたいとのことであります。これを許します。西沢前法制局長。
○西沢前法制局長 長い間大へんお世話になりまして、まことにありがとうございました。もとより不敏な者でございまして、皆様方の御期待に沿い得るようなことは何もできなかったわけでございますにかかわりませず、大へん皆様方の御理解と御援助のもとに、大したおしかりも受けることなく、三十年近い衆議院の生活を無事に終わらせていただきまして、まことに感激にたえない次第でございます。今後ともよろしくお願い申し上げます。ここに厚く御礼を申し上げます。(拍手)
○小平委員長 次に、三浦新法制局長からごあいさつをいたしたいとのことであります。これを許します。三浦法制局長。
○三浦法制局長 おかげによりまして、二月九日付をもちまして法制局長を拝命いたしました三浦義男でございます。できるだけ努力をいたしまして、皆様の御期待に沿うように精進いたしまして、この重責にこたえて参りたいと念願いたしております。至って不敏でございまするが、どうぞ今後一そうの御指導と御鞭撻のほどをお願いいたします。 一言ごあいさつを申し上げます。(拍手) —————————————
○小平委員長 次に、次回の本会議の件についてでありますが、次回の本会議は、来たる二月二十一日火曜日定刻より開会することといたします。従いまして、次回の委員会は、同日午前十一時から理事会を開き、理事会散会後に委員会を開会することといたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後二時三十八分散会