運輸委員会農林水産委員会商工委員会連合審査会 第1号
- 発言数
- 217 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/03/23
会議録
○三池委員長 これより運輸委員会、農林委員会、商工委員会連合審査会を開会いたします。 先例によりまして私が委員長の職務を行ないます。 国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を行ないます。 —————————————
○三池委員長 質疑の通告がありますので、順次これを許します。 なお三委員長打ち合わせの上、質問の方も多数ありますので、時間の関係上できるだけ質問は簡潔にお願いいたします。石田宥全君。
○石田(宥)委員 私は主として国鉄運賃値上げと、農林水産物に関する影響の問題について御質問申し上げたいと思うのであります。 池田内閣は、所得倍増計画というものを大きく打ち出しておりまして、その政策はことごとくこれによっておると言っても過言でないと思うのであります。農民の所得は、御案内のように他の産業に比較いたしまして、大よそ三分の一程度以下である、こういうことはもう一般の常識となっておるのでありまして、政府もこの他産業に比較して著しく低位にある農民、農業の所得を引き上げることを目途として、農業基本法が提案され、現在審議が行なわれておるのであります。今回国鉄当局が料金の値上げを行なおうとしておられるのでありますが、この料金の値上げは、直ちに農業、農民の所得の減を招来しますことは、これは言うまでもないところであろうと思うのであります。 私は、以上申し上げましたように、他産業と比較して著しく低位にある農民の所得を、他の産業の所得に均衡させ、農民の生活水準を均衡させるためには、農林水産物資に対する公共政策割引というものは政府の、先刻申し上げまするような、基本的な考え方からいたしまして、これは値上げをすべきでないと考えるのであります。これについて運輸大臣の御所見をまずお伺いしたいと思うのであります。
○木暮国務大臣 お答えを申し上げます。 今回の池田内閣の所得倍増構想に伴いまして、日本経済の成長発展と関連いたしまして、輸送の増強ということが最も必要な条件となったことは論を待たないのでございます。しかしながら現在の国鉄の輸送力は、今日の国民経済の輸送の需要に対しましても隘路となるおそれがあるほどに、マッチいたしておりませんので、この需要に応じ切れない輸送を増強いたしますことは、所得倍増を目的通り達成せしめて、国民の地域的その他の所得の格差を是正することに役立つ大きな条件であると考えるのでございます。国鉄といたしましては、この隘路となる輸送力を整備強化いたすことを目途といたして、昭和三十六年度を第一年度として五カ年計画を立てましたことは御承知の通りでございます。 この五カ年計画には約九千七百五十億円にも達する膨大な資金を要するのでありまして、第一年の昭和三十六年におきましては千九百五十億円を要し、これに三十六年度における借入金の返済を加えますと二千百五十億円にもなるのでございます。もちろん政府といたしましてもできるだけ財政融資をふやすことにいたしまして、三十五年度以上に今回は約一千億円の財政融資を与えることにいたし、また国鉄自身といたしましても、自己資金を捻出するために減価償却の繰り入れ等によって六百億円を出す。それでもまだ足りないものがございます。しかも一方昭和三十六年度において、たとえば踏み切りを格上げをいたして改善をいたしますとか、あるいは近代化をいたして電化、電車化しますとか、あるいはまた主たる幹線の千百キロを複線化するというようなこと、また今日問題になっております通勤者の混雑を緩和するというようなこと等に対するいろいろの改善は、これはいわゆる採算に引き合わないとでも申しましょうか、ペイしない仕事が三十六年度におきましても約千二百億円くらいに上っておるのでございまして、こういうものは国鉄の経理運営の上から見て、借入金によるべきものでなく、自己資金によるべきものと考えられるのでございます。そしてこれはやむを得ず、最後は、国鉄の自己資金を捻出する方針といたしまして、従来もありましたことでございますが、利用しておるお客さんに負担してもらって、しかも国鉄運賃というものが、ほかの物価に比して非常に低位にあるということにかんがみまして、この程度ならば国民の皆様方に大して御迷惑をかけずに、その結果輸送の円滑によって、かえってサービスの点やあるいは物価安定の点で利用者に還元することができるものであるという考えのもとで運賃の改定を行なって、四百八十六億円というものを国鉄自己資金として捻出して、今回の輸送力増強の投資に充てる、こういうことに決定いたしたわけでございます。
○石田(宥)委員 委員長に申し上げますが、質問する方はだいぶ気を使って簡潔に質問を申し上げているのございますが、答弁の方が冗長にわたるようでございますので、あまりそういうことのないように、一つ御注意を願います。 運輸大臣の御答弁でございますが、ただいまの御答弁の趣旨によりますと、結局は所得倍増計画というものをまかなうために設備の拡充が必要である、こういう御説でございますが、私は農業、農民の所得との関係を強く申し上げておるのでございまして、一般的に所得が上がれば上がるほど、農民、農業の所得が低下する、こういう点について少しもお考えがないように受け取れるのであります。これは運輸大臣御承知ないかもしれませんけれども、本年度の予算におきましても、農林水産物の価格については、米を初めといたしまして、これが値上げを極力押え、大麦、裸麦等については作付転換を行なっておる。生活物資はどんどん上がっております。また、ここには直接関係はございませんけれども、農民の税金の負担はだんだんと重くなって参ります。そういたしますと農民の総体的所得は著しく低下する。でありますから、その面をどうお考えになるかということが一つ。 それからもう一つは、国鉄全線二百二十四路線の中で黒字路線というのはわずかなようでございまして、大部分が赤字路線のようでございますが、しかし新しく建設されるような赤字路線というものは、多くは低開発地域の施設でございまして、これは必ずしも国鉄の経理の問題として処理しなければならない性格のものではないのではないか、低開発地域については、国が別に予算的な配慮を当然行なうべきものではないかと考えるのでありますが、これらの点についての大臣の御所見を伺いたいと思います。
○木暮国務大臣 前半の御質問に対しましては、農林水産物につきましては、御承知の通り等級上きわめて低位に置くことを従来から考えておるので、非常に低い位に置きましたり、特別等級をつけておるのでございますが、さらに今回の運賃改定にあたりましては、それが国民経済、国民の生活に影響を及ぼすことを考慮いたしまして、暫定割引をそのままに据え置くということにいたしておる次第でございます。 それから、今の赤字になるような公共負担については、国家の財政支出に待つべきものではないかという御意見がございましたが、そういう意見も一つの意見だと私は考えるのでございますが、御承知の通り国鉄というものは、公共福祉を増進することを目的としてできました公共企業体でございますが、一方におきましては、企業として能率をよくする意味におきまして、いわゆる独立採算制をとっておるのでございますが、しかしながらこの国鉄のでき上がりました立場から考慮いたしまして、いわゆる高度の公共性を持っておるし、公共福祉の増進ということを目途としてでき上がった公共企業体といたしましては、独立採算制のゆえを持って公共負担を避くべきではないと考える次第でございます。また今日の一般の財政の上から見ましても、国民全体から徴収いたします税収入を根源とするところの一般会計において、企業の赤字を負担するという建前はいかがなものであるかと考えまして、一部は利用者の負担にいたした次第でございます。
○石田(宥)委員 農林政務次官が御出席でございますが、今回国鉄当局が計画をされております運賃値上げの農林水産物資に及ぼす影響の度合いと申しますか、これはいろいろな角度から、かなり抜け目のない値上げの方針でございますが、その及ぼす影響につきまして、たとえば林産物あるいは水産物、あるいは果樹、蔬菜、こういうような面についての影響力がどの程度であるかをお伺いをいたしたいと思います。
○井原政府委員 お答えいたします。数字の問題でございますので、事務当局に答弁をさせたいと思います。
○坂村政府委員 数字の問題でございますからかわりまして申し上げますが、農林水産物に対する影響というものを大ざっぱにはじいてみますと、今度の運賃改正におきましての値上げは、大体六十億前後の値上げといいますか、運賃の値上額が六十億前後というふうにはじいておるのでございます。これが物価にどういう工合に影響しますかという問題は、これは農林水産物におきましては、御承知のように青果物あるいは水産物といいますようなものは、市場におきましてせり売りで売られておるというような取引が多うございますので、必ずしもこれが物価にそのままはね返るというふうには考えられないのでございまして、そういう種類のものが多いのではなかろうかと考えております。そういう状況でございますから、むしろ実際問題といたしましては、生産者の方にある程度しわ寄せされる面が多いのではないかというふうに考えておるわけでございます。
○石田(宥)委員 ただいま農林省の経済局長が答弁されました通り、これは何と申しましても、運賃の値上がり分は消費者に転嫁する分よりは、生産者の負担に帰すべき部分がきわめて大きいことは言うまでもございません。特に長距離逓減の率を、今度改定されるということになりますと、木材とかあるいは水産物とかいうような、きわめて長距離運搬を必要とするような農林水産物に及ぼす影響は非常に大きいものがあるからでありまして、私はそういう見地からいたしまして、当初に申しましたように、国民所得倍増という中において農民だけがきわめて不利益な状態に置かれておる今日、全体から見れば農林水産物資の百一品目の公共政策割引というこの問題だけでなしに、農林水産物資は少なくとも他の物資と異なりまして、当然今回の一五%の運賃引上げというこのワクから除外すべきものである、こう私は考える。一五%の引き上げというものにも問題はありますけれども、従ってこれは全面的に検討されなければならないと思いますけれども、少なくとも農林水産物の公共政策割引を今日まで行なって参りました物資については、今回の引き上げから当然除外さるべきであると考えるのでありますが、大臣の所見はいかがでございましょうか。
○木暮国務大臣 お答えを申し上げます。 御承知の通り、運賃体系におきましては各種の品目の負担力であるとか、あるいは社会政策的の見地からいろいろ考慮いたしまして、等級別が定まっておるのでございまして、最初にも御説明申し上げました通りに、農林水産物につきましては、その影響するところを考慮いたしまして、非常に低い等級にいたしまして現在の等級が定まっておるようなわけでございます。今回の運賃改定は先ほども申し上げましたように、輸送力増強のための投資源といたしまして、今まで他の物価に比較いたしましてきわめて低位に置かれました国鉄の運賃を是正して、最小限度の国鉄としての自己資本を捻出するということにいたしましたので、従いまして全品目につきまして一律に賃率を改定いたしたわけでございます。こういうような運賃改定の方針でございましたので、すでに等級において低位に置いてありまする、いわゆる暫定割引までやってありまする農林水産物を、特に全品目一律に改定するものからはずしていくということになりますと、今度の運賃改定というものが根本からくずれて参りますものですから、そういう事情のもとに今回は一律改定をするという趣旨を通しまして、その上であるいは暫定割引を据え置くとか、あるいは従来通り低位に等級を置くとかということによって、農林水産物の運賃を優遇するという建前をとりましたような次第でございます。
○石田(宥)委員 政府の所得倍増というこの趣旨によりまして、今運輸大臣の御答弁によりますると、団体割引であるとか、あるいは公共政策割引というようなものは別途に考えることもできるという趣旨の御答弁に承ったのでありますが、一応一五%の引き上げはやるが、その中でさらに団体割引なり、あるいは農林水産物資に対する特別の財政措置をして、農林水産物資に対する事実上の運賃が引き上げられないような措置が講ぜられるということも当然考えられるのでありますが、それらの点について、やはり何か閣議等においてお話があったものではないかと考えるのでありますが、この点はいかがでございますか。
○木暮国務大臣 同じことを繰り返して答弁するようで、まことにおそれ入りますけれども、ただいま申し上げましたように、今度の運賃改正は全品目につきまして一律に運賃を改正するという態度をとりましたものですから、特に農林水産物につきまして全品目一律の運賃改正の中からはずすというようなことは、今度の運賃改定を根底から崩壊することになりますものですから、どうしてもできませんでした。やむを得ず、ただいま申し上げましたように、暫定割引を据え置くとか、やはり低位の等級に置きますのを、そのまま農林水産物資は低位に置くとかいうことで一つがまんを願いたい、こういうことにいたしたわけであります。
○石田(宥)委員 ちょっと大臣が聞き違いをしておられるようでありますが、一律に上げるならば一応上げるが、さらに別途財政負担か何かの形において農民の負担が多くならないような措置をお考えであるのかどうか、またそういう点については当然閣議等で問題になったのではないか、こういうことを伺っているのです。
○木暮国務大臣 今私からいろいろ申し上げておることで御了解願えますように、別に考慮はいたしておりませんで、ただいまの程度で一つごがまんをお願いしたい、こういう考えであります。
○石田(宥)委員 この点は先ほどから繰り返し申し上げておる通りでございますので、私はやはり日本の農業というものを守っていくためには、どうしても特別の措置が必要であろうと思うわけであります。それは一律に上げるが、ただその等級その他で比較的安い運賃であるから、それでいいというものではなかろうと思うのです。農民の方は、大臣御承知だと思いますけれども、農産物価格というものについては、政府は少しも上げようとしていないのです。生産資材も上がって参りますし、生活物資も上がって参ります。ところが米を初めといたしまして、政府は下げようとしておるのです。そういうときに、国鉄の内部事情から運賃を引き上げる、これだけでは済まないと思うのです。ですから、国鉄の経理の中からは無理だとするならば、これは財政措置で、それらの運賃については国として財政的に何らかの措置をとる必要があるのではないか、こういうことを申し上げておるのです。
○木暮国務大臣 この問題ばかりでなく、国鉄の赤字負担になることにつきまして、国鉄の独立採算制の見地から、国費をもって補てんしろという御議論が、一部にあることはよく了承しておるのでございます。しかしながら今日の財政の状態から見まして、またいわゆる公社の制度で企業としての仕事をやっております上から見て、おのずから国家が補てんいたすべきものは限度があることと存ずるのでございまして、今回はそういうことはいたさなかったわけでございます。
○石田(宥)委員 国鉄当局では、利用者が他の輸送機関を利用する者が多くなっておるということを、数字をあげて説明をされております。また予算の中でも利用減というものが相当大幅に見込まれておるようであります。ところが実態を調べてみますと、最近は駅頭の滞貨が二百万トン程度あるわけです。平均いたしまして、年間を通じて百万トン程度を駅に滞貨をしておいて、ほかの機関、たとえばトラックなどに相当食われておるということを言っておることは筋が通らないと思う。この点は大臣御承知ないのではないかと思うのでありますが、やはり国鉄の当局は採算第一主義で、有利な物資は優先的に貨車回しをする。しかし必ずしもそうでない、いわゆる低運賃の物資はあと回しにするというようなことから、こういう問題が起こるのではないかと思うのでありますが、そういうことでむしろ国鉄の物資、当然鉄道で輸送さるべき物資がほかの方に食われるという結果になるのではないかと思うのでありますが、この点は総裁は御承知かと思うのでありますが、総裁の御所見を伺いたいと思います。
○十河説明員 有利な物資が多く自動車に流れまして、不利な物資が国鉄にくるというのが今日の現状であります。私どもはできるだけこの滞貨を少なくしたいというために、輸送力増強の新五カ年計画を立てた次第であります。
○三池委員長 石田君、時間が超過していますから……。
○石田(宥)委員 時間の関係もございまして、実はきょうはゆっくりやろうと思っておったのでありますが、今のような御答弁でありますけれども、これは末端の事情をおわかりないのではないかと考えるのであります。 そこでもう一つの点について、これと関連がありますので、総裁の所見を伺いたいと思いますが、国鉄当局は一昨年ごろから貨物駅の集約の計画を立案されて、徐々にこれが実現の努力をされておるようでございます。そういうような関係が、やはり今申し上げましたように滞貨が著しく大きいものが出てくる、こういうところにも一つ現われておると思うのであります。国鉄の一部の人たちに言わせると、この合理化というものはどうしても必要である。特に農林水産物資などについては、ぜひこれをやらなければならないという意見が強いということを一言われるのでありますが、特に本年の豪雪などに当たっては、よく実態がおわかりになったと思う。雪の多い地方では雪が積もるとトラック輸送というものは完全に停止してしまうわけです。鉄道すらも一週間も停止してしまって、新潟、長岡その他では蔬菜が完全に輸送が停止をいたしまして、野菜物が十倍くらいの値上がりをしてしまう、こういうような事態も起こっておるのでありまして、そういうところに機械的に一年間の貨物の取扱量二万トンという一つの線を引いて、それ以下の駅は全部貨物駅としてはこれをなくしてしまう、こういう態度で臨んでおられるようでありますが、これは季節的にはそのような合理化によって多少の利益を受けるところがあるにいたしましても、貨物駅の集約のために、その駅が集約された分は小運搬による負担が全部農民の負担となる、こういう見地から、従来の貨物駅集約の方針については根本的に再検討をされなければならぬと思うのでありますが、これは再検討に入っておられますか、どうですか。この点を一つ総裁にお伺いをしたいと思います。
○十河説明員 私どもは生産者のためにも消費者のためにも、輸送力を増してできるだけ貨物の足を早くするということが必要じゃないか、こう考えまして、集約をやっておるのであります。集約で御迷惑がかかるところはできるだけ御迷惑のかからないようにということを配慮いたしまして、あるいは季節だけ集約をやめるとかなんとかいうことを考えておるような次第であります。
○三池委員長 石田君、もう四十分になりますから、この辺で……。
○石田(宥)委員 そうしますと、総裁、農民が好まないような貨物駅の集約はしない、こういうことでございますか。
○十河説明員 全体の利益は、でき得る限り貨物を早くよけいに輸送するということにあるのであります。そのためには、集約はどうしても必要なんであります。その集約をできるだけ少なくするためにも、輸送力の増強ということがまた一面に要請せられて、それで新しい五カ年計画ができているような次第であります。
○石田(宥)委員 先ほど指摘いたしました積雪との関係におきまして、ほかのトラックやバスが完全に数カ月間とまってしまう、こういうような事態が起こった場合には、これは国鉄による以外に物資の輸送というものは完全に停止するわけです。そういう場合に三里も五里も離れたところは、人の背中で物資を運ぶ以外には方法がないのです。そういう場合にもやはり全体の利益のために、部分的に農民は犠牲にしても仕方がない、こういうように今の御答弁では受け取れるのでありますが、そういうお考えなのですか。
○十河説明員 先般の積雪の際にも、ああいう被害がどうして起こったかというと、設備が不足しておる、輸送力が不足しておるから被害が大きくなった。この被害を最小限度にするためには、どうしても設備を充実して輸送力を増す必要がある、その必要のために今五カ年計画を作っておるのでありまして、ああいう非常の際にはまた非常の措置をとりまして、とまらないところもとまるということをやって、皆さんに御迷惑をかけないように心がけております。
○石田(宥)委員 次に運輸大臣に伺います。先ほどもちょっと触れたのでありますけれども御答弁はなかったのでありますが、昨年通運料金の値上げをいたしました。これはかなり問題があったのでありますし、特に農林水産物に対する特別割増しというようないろいろな措置が講ぜられたわけです。ここで国鉄の料金が引き上げになりますと、再び通運料金の値上げというものが連鎖反応で起こる可能性がある。しかし昨年の論議の際には、これはもう当分上げる必要はなかろうという当局の答弁でございましたが、しかしやはり最近の物価値上がりムードの中では、通運料金の値上げというものも、その機会をねらっておるようにうかがえるのであります。この通運料金の問題については、運輸省としてはどのようにお考えになっておられますか、承りたいと思います。
○木暮国務大臣 お答え申し上げます。御質問のようなことは当分必要ないというふうに、運輸省では考えております。
○石田(宥)委員 当分必要はないという御答弁でありますけれども、今申しましたように諸物価がどんどん上がってくる、国鉄の料金が上がる、そうすれば上げるのが当然じゃないかという議論も成り立ち得ると思うのです。でありまするから、これについてはもう少し具体的に、なぜ通運料金だけは上げる必要はないのか、昨年相当先のことまで見越して値上げをしておるから、今度は改定する必要がないのか、あるいはその他の事情で当分は上げる必要はないというのか、もっとはっきりしていただきたいと思います。
○木暮国務大臣 昨年諸般の事情を考慮いたしまして改定いたしたばかりでございますので、ただいまのところ必要はないというように私どもは考えております。
○三池委員長 石田君に申し上げます。だいぶ時間がかかりますから、一つしかるべきところで割愛していただくように……。
○石田(宥)委員 なおもう一、二点で終わりますが、先ほど来問題になっておりまする暫定割引でございます。これは大臣御承知だと思いますけれども、従来数回にわたりまして三カ月だとか六カ月だとか一カ年だとか、暫定措置でこの暫定割引の継続をやってきておるわけです。どうも当局の考えはそれらの点が明らかでないようであります。今回の暫定割引の据え置きと申しますか、これは一カ月なのか、三カ月なのか、あるいは六カ月なのか、半年なのか、あるいはここで料金全体の料率改定をやるのだから、これはまずこのままずっと期限なしで、この暫定割引は継続をするというのか、この点が少しも明らかでございませんので、関係者の心配するところでありますので、この点を一つ具体的にはっきりしていただきたいと思います。
○木暮国務大臣 お答えを申し上げますが、ただいまの御質問は、暫定割引というものをはっきりとして、おそらく恒久的な制度とするようにという御希望的御質問と思います。お答え申し上げますが、先ほども御質問にお答えを申し上げました通りに、農林水産物に対しまする暫定割引というものは、運賃制度の上から見ると、それはワク外になっておるのでございます。運輸審議会等におきましても、これを是正すべしというような意見の答申があるように、一部におきましてはいろいろの純理論から、運賃制度の上から見て、暫定割引については意見があるところであるのでございます。しかしながら私どもは今度の運賃改定にあたりまして、農林水産物の関係者並びに一般物価に影響することもあるであろうことをおそれまして、諸般の事情を勘案して、暫定割引はこのまま据え置くということにいたしたわけでございまして、私の考えといたしましては、名前は暫定であろうと、恒久であろうと、要するにそういう運賃制度の上から見てワク外であっても、割引をいたしておるということが続きますならば、これでよろしいのではないか、いわゆる名を捨てて実をとるというような意味で、形式的にその名前がどうであるかということにこだわらずに、私は暫定割引を続けていきたい、こう考えておるわけでございます。
○石田(宥)委員 そういたしますと、大体やや恒久的にこれを存置するというふうに理解してよろしいのでございますね。
○木暮国務大臣 恒久的ということはただいま申し上げましたように、純理論的にいうと、これは運賃制度のワク外であるから是正すべしという強い運賃審議会などの答申もございますものですから、議員さん方からもよく運賃審議会の意見を尊重すべしというような御意見が各委員会などであることにもかんがみまして、これは将来考究検討すべき重大な問題であると考えますと、ここで私が恒久的なものであるということを申し上げることはきわめて不適当であると存じますが、当分の間暫定割引は据え置くということで一つ御了承を願いたいと思います。
○三池委員長 時間がだいぶたちますので、なるべくしかるべきところで一つ打ち切りを願います。
○石田(宥)委員 総裁に一つお伺いをしますが、もう一つ、迂回路線を使った場合、これは客車等の場合は最短距離で計算をして切符を発売するのが常識であります。ところが貨物の場合には、国鉄側の都合によって迂回路線をぐるぐると回す、そういう場合には、その運賃というものは当然最短距離の計算にすべきである。ところが現実には、迂回路線を使った場合には迂回路線の延長で料金を徴収しておる、こういう実情にあるのでありますが、こういう点は、今回の料金改定の機会に、当然改むべき点であろうと思うのでありますが、いかがでございましょうか。
○十河説明員 最短距離の路線の通れるところと通れないところとあります。通れるところは最短距離で計算いたします。通れないところは実際通る距離で計算をいたすことにいたしております。
○石田(宥)委員 これは、ちょっと総裁、よく御存じないのではないかと思うのでありますが、国鉄当局の都合で迂回をさせておりながら、迂回した長距離の運賃を徴収されるということは、荷主側にとってはとんだ迷惑な話なんです。国鉄当局の都合によって迂回させておいて料金をとる、こんな不合理な話はありませんよ。そういうことはなくするべきであるけれども、それは何かの都合があるというなら、当然最短距離で運賃を計算すべきである。この点は、一つ、総裁はっきりして下さい。
○十河説明員 たとえば東北のごとき、どちらでも通れるというところは、最短距離で計算することにいたしております。
○石田(宥)委員 私は通れないところを問題にしておるのではないのです。通れるところを通さないで、都合によって迂回させるから、その分については最短距離で計算すべきだと言っておるのです。通れないところの話をしているのじゃないのです。通れないなどという鉄道はないのですから、通れるところを言っておるのですから、はっきりして下さい。
○磯崎説明員 お許しを願って、私からお答えを申し上げます。 ただいま先生の御質問でございますが、たとえば青森と上野の間で申し上げますと、これは、上越線を通りましても奥羽線を通りましても常磐線を通りましても、全部東北線経由の運賃でございます。約三十キロくらい短い運賃をいただいております。これは、まさに先生のおっしゃった通り、国鉄側の都合でもって、あいている線路を使うということであります。しかしながら、たとえば東海道線の場合に、東京から大阪まで荷物を送ります場合には、全部東海道線を通っております。今先生がおっしゃいました最短距離と申しますのは、名古屋から亀山、草津を経由しまして京都へ出る、こういうルートの方が約八キロほど短いのであります。ところがこれは物理的に、今の東海道線を通っております大量の貨物列車を通すことは不可能であります。従いまして今回、現実に輸送しております東海道線の運賃をいただく、こういう趣旨であります。
○三池委員長 時間が切迫しておりますから、これだけで一つ打ち切りをお願いいたします。
○石田(宥)委員 もう一点だけ伺っておきたいと思います。日本の国有鉄道は二〇%の列車指定割増しというものをとっております。こういう列車指定割増しなどという制度は、よその国では行なっておらないというふうに聞いておるのであります。で、これはただ国鉄の収入を上げるためにという理由以外に考えられないのでありますが、列車指定割増しというような問題について、諸外国の例や、あるいはまた国鉄当局がしいてこれを実施しております意図が一体どういうところにあるか、これを伺いたいと思います。これは一つ総裁から伺いたいと思います。
○十河説明員 私は外国の例によく存じませんが、日本では輸送力が少ないために、やむを得ずそういう制度をとっております。そうでないと非常におくれる普通一週間かかるところを二日なり三日で行こうというと、それだけよけいに運賃をいただくことにして早く送るということじゃないかと思います。
○石田(宥)委員 貨物の輸送は、最短距離で最短時間でというのが、今度の貨物駅集約等における一枚看板ですね。ところが、最短距離で最短時間でやろうとすると、二〇%も割増しをとる。これは国鉄の性格から見て妥当ではないと思うのですが、これは再検討の必要があると思いますがいかがですか。
○十河説明員 急行列車、特急列車に急行料金、特急料金をとると同じじゃないかと思います。
○石田(宥)委員 これはとんでもないことです。貨物には特急だとか急行だとかはないのです。ですから貨物一般論をしておる。ここで私は旅客列車の特急や急行の話をしているんじゃございません。貨物の話をしておる。ですから、貨物に特急や急行をお作りになるのですか。お作りになるなら、それは一つ別に大いに検討してよろしい。
○磯崎説明員 私から補足的に申し上げます。今列車指定の二割の割増しをとっておりますのは、これは主として、その貨物につきましては、ほかの貨物に優先して、たとえば操車場の中における作業とか、あるいは輸送する列車も各駅にとまらない急行列車で輸送いたします。そういう特別な経費がかかるわけでございます。しかし先ほど総裁が申し上げましたように、こういうふうに特別なサービスをするために料金をいただきますのは、結局輸送力が不足しておるためでありまして、たとえばアメリカのように非常に輸送力のあるところではとっておりません。しかしながらドイツあるいはイタリア等では、やはり特別な貨物の運賃といたしまして、現に操車場その他の経費のかかるところではとっております。先ほど先生から外国の例のお尋ねがございましたのでお答えいたしますが、そういう現実の例がございます。
○石田(宥)委員 委員長に伺いますが、きょうは特に私どもは、農林水産関係といたしましては、国民所得倍増計画との関連が重大であると存じまして、総理大臣の出席を要求してあるのでありますが、今まで待って様子を見ておるのでありますまれども、総理の顔が見えないようでありますが、どういう事情によりますかお伺いをいたします。
○三池委員長 石田君に申し上げますが、こちらの方には、あらためて農林委員会からの総理の出席要求がなかったそうですから要求してありません。
○石田(宥)委員 農林委員会の方から正式に総理の出席要求を通告をしてあるのであります。何か手続上の問題で、あるいは連絡がなかったかもしれません。
○三池委員長 こちらには連絡がありません。
○石田(宥)委員 そうだとするならば、この問題は非常に重要でありますので、私どもは特にその問題がきょう審議の対象にならなければならないと考えております。従って直ちに総理の出席を要求いたします。
○三池委員長 今連絡することにいたします。 それでは石田君、次の質問者に入りたいと思います。
○石田(宥)委員 総理の都合を今聞いていただきまして、その返事を待って、こちらの態度を決したいと思います。
○三池委員長 総理の方には連絡しますから、次の質問者に移ります。 商工委員石山権作君。(「それはおかしい」と呼ぶ者あり) 総理には今連絡しますから、その返事を待ってあらためてやりたいと思います。総理の出席の通告は受けてないのでありますから、ただいまから連絡いたします。 〔「農林だけやれ。」「合同理事会を開け。」 と呼び、その他発言する者、離席する者多し〕
○三池委員長 この際一言申し上げます。 総理大臣は今参議院の内閣委員会に出席中であるそうでありまして、直ちに出席することはできかねるそうでありますから、石田君の質問は、企画庁長官がお見えになっておりますから、企画庁長官にお願いいたします。なお発言の順序については、四人の通告、二人の関連がありますから、これはまず農林委員の方から、次に商工委員の方というように順次に交互に質疑を許すことにいたしますから、さよう了承をお願いいたします、石田宥全君。
○石田(宥)委員 企画庁長官に伺いますが、実は総理の出席を要求しておったのでありますが、都合によって出席されないそうでありますのでお伺いをいたします。 長官御承知のように、農民の所得が他産業と比較して著しく低位にあります。それがために、常に総理以下各閣僚とも、農民の所得を他産業従事者の所得に均衡させるように、また農民の生活水準を、他産業従事者の生活水準に均衡させるような政策をとるということを強調されておる。ところが本年の政府の政策を見ますと、鉱工業はもちろん、一般の産業の所得はどんどん伸長をいたしておるのであります。これに引きかえまして農民の方を見ますると、大裸麦についてはすでに作付転換を要請され、また買い上げ数量の制限を行なう等、大裸麦を作っておりまする農民にとっては重大な打撃を与えておる。また小麦についても、その価格の算定方式については、従来の法令に決定されておるパリティ方式を放棄しょうとしておられるようであります。米価についてはしばしば農林大臣や総理大臣は、前年度を下回らないように措置したい、こうおっしゃっている。そういたしますと、農業用資材は最近の値上がりブームでどんどんやっぱり上がって参ります。それから生活物資も相当もうすでに上がっておる。そういう中で他産業の所得はどんどん伸びていく。それから生産物資も生活物資も上がっていく。ところが農民の方は、米は農業の総所得の五〇%を占めているわけであります。それを前年度に下回らないといっているけれども、長官御承知と思いますけれども、税制調査会の結論といたしましては、すでに租税特別措置法の中の予約減税の措置は取りやめるという決定が行なわれて、政府もそのように進んでいるようであります。また時期格別差等も漸次これをなくするという方向が打ち出されているわけであります。従って農民の所得というものは総体的に相当低下することは避けられない、相当低下する。 一面今度税制の方を見ますと、所得税や事業税については、白色申告でも家族専従者控除の道が今年度から開かれたわけであります。ところが所得税を納める農民は全体の七%弱である。そうすると九三%程度の農民は全然減税の恩典を受けない。大部分の農民は住民税の所得割について家族専従者控除というものの適用がないのでありますから、この点においては、まことに片手落ちと言わざるを得ない。ところが一面固定資産の評価が、ことしも評価がえの年でありますが、土地については五%の評価を上げておる。また間接税についてはこれは全然考慮されておらない。そうなりますとほかの産業従業者は所得がどんどん伸びていく。農民の重大な所得源である農産物の価格については、引き下げまたは据え置きという、そうして税金の負担は重くなる、これでは総体的に農民の所得が著しく低下する、これはきわめて明瞭だと思うのであります。その中にあって国鉄の料金の改定というものが出て参りまして一五%、この点は問題があるようでありますけれども、一五%を値上げしたとすれば、八〇億程度の農林水産物資の負担増、こういうことになります。でありますから、私どもは全体の料金値上げも問題であるが、農林水産物資についてはこの値上げを見合せるべきではないか、こう考えるのです。少なくとも政府は農民の所得というものを、他産業従事者の所得に均衡させるという考え方をほんとうに持っておられるならば、また農民の生活水準というものを、他産業従事者の生活水準に均衡させるということをほんとうに考えておられるとするならば、今回の国鉄料金の改定にあたって、いわゆる公共政策割引としてのこの国鉄料金の値上げは、少なくともわれわれ農林水産物資に関係のある者ちたから見れば、値上げをすべきではないのではないか、こういうふうにこれはきわめて常識的に判断されるのでありますが、企画庁長官の所見を伺いたい。
○迫水国務大臣 私は池田総理大臣に比べますと、もろもろの知識が何十分の一しかございませんので、はたして御満足のいくようなお答えができるかどうかわかりませんけれども、ただいま農林物資に関する運賃の値上げは見合せるべきじゃないかという問題をお話になりました。それは農民の所得をそれだけ減ずるということになるからだという御議論だと思います。つまり運賃の負担はすべて農民がかぶるのだという前提に立ってのお話じゃないかと思うのでありますが、農林物資の価格というものは、もちろん運賃もその構成要素の部分でございますけれども、需要供給の関係できまってくる部分が非常に私は多いのではないかと思っておりますので、運賃を上げたこと自身が、直ちに全部それを農民がかぶってしまうということには、私はならないのではないかと思います。しかし農産物の公共割引の制度は三月までであったのを、現行のままさらに存続することになっていると了解いたしておりますので、特に農産物資について、もし将来において著しく運賃が影響するということが明らかになった場合には、これは農林大臣が運輸大臣と御相談になる場合もあり得ると思いますけれども、全般的な問題としては、ただいまお述べになりました運賃の値上げは、すべて農民がかぶるのだという前提では答えは出てこないのではないか、こう思っております。
○石田(宥)委員 この点は先刻農林省の局長から御答弁がございまして、ほかの物資は必ずしも生産者がかぶるとは言えないものもあるけれども、農産物というものの取引は、市場取引が多いので、やはり市場までの持ち込みというものについての負担は、当然農民がほとんど大部分負担するようになるということを明らかにしておるわけであります。これは長官あまり農林水産物の取引の具体的な内容を御存じないかと思うのでありますが、実はそういう状況でございます。でありますから、今お答えになったような都合で、これは今後またさらに問題になるのではないかと思うのでありますが、今日料金改定を行なうというこの段階において、やはりその点をもっと、明らかにして、けじめをつけておく必要がある、そういうので私は御質問申し上げておるのでありますから、その点はやはりもう少しはっきりしていただきませんと、あなたの方から出て参っておりまする所得倍増計画、これは実は総理がおいでになりましたならば、総理ともう少しよく話をしたいと思ったのです。総理のこの間のお話を承りますと、十二月二十七日に閣議決定として、この文書をわれわれ議員のところに配られておりまするが、その中には、特に農業関係については中身が少しずさんなものがある、こういうことを言っておられます。でありますから、これはどの程度信憑性があるのかというところに疑いが特たれるわけでありますが、そうなりますと、池田内閣の所得倍増計画というものがことごとくずさんなものであるような印象を国民に与えることになる、こういう点で私は非常に重要だと思うのであります。でありますから、そういう関連において国鉄料金の値上げの及ぼす農民の負担増というものは、きわめて明瞭でありますので、その点もう少し具体的にはっきりお答えを願いたい、できなければできないでけっこうであります。
○迫水国務大臣 所得倍増計画と同時に、所得倍増計画の構想というのを閣議決定したことは御承知の通りでございまして、それはその書面、印刷物の一番最初に載っておりますが、農業の部門につきましては農業基本法という法律ができます関連におきまして、その系統におきまして一つの計画ができてくる格好になります。すなわち長期の見通しを立てるとかなんとかいうことで、それからまた価格安定をはかるというようなこと、農業基本法に書いてあるもろもろの線に沿うて、一つの計画ができてくるのでございまして、その計画はもちろん政府全般、私の方も参加してするのでございますが、あるいは所得倍増計画で掲げてあるところと結果的に若干違うものが出てくるのではないかとも私は思っておりますけれども、それによって私は総理が農業の部門について、これは自信があって言ったとすれば、はなはだけしからぬと思いますが、所得倍増計画というものはそういう性質のものでございます。 それで農産物の運賃の問題につきましては、全般的な問題としては私は先ほど申し上げた通りに今でも考えておりますが、何か具体的な問題が起こってきた場合、たとえば木材でありますとか、それは農林大臣が運輸大臣と御相談になり、私もお手伝いする場合があり得ると思います。何らかの調整をしなければならぬ場合もあり得るとは思いますが、農産物はかくかくだから、この際農産物に関する運賃の値上げは、一切取りやめるべきだという御議論には、私はどうもその通りですと、こう申し上げかねるのであります。
○石田(宥)委員 これは農林大臣の方からいろいろ御意見ございましょうし、今後の問題としても残っておるわけでありますけれども、やはりこの機会にけじめをつける必要があるというので、実は総理の出席を要求したわけです。 それから、所得倍増計画の中身についてここで議論をしても始まりませんので、これはまた別の機会に総理大臣の出席を求めていたしたいと思うのでありますが、農林水産物資の中の公共政策割引との関係でありますが、実は政府は果樹農業振興法というものを提案されまして、私どもは委員会においてこれを審議をし、衆議院は通過をしたわけです。将来の成長作物といたしまして、これは農業基本法の中で、特に政府案の中では選択的拡大ということを言っております。そして果樹等の将来の伸長について特段の措置をしなければならないということで、果樹農業振興法の提出を見たものと思いますが、それらの重要な果実であるミカンやリンゴのような果実が、公共政策割引から除外されておるわけですね。それがために特別の法案まで出されておるときに、主要なる果実、それから箱詰の高級蔬菜、これも需要がどんどん伸びておるわけです。そういうものが公共政策割引の中に入っておらないということは、時代錯誤といってはどうかと思うのだけれども、私は重大な問題だと思うのであります。また青果もその中に入っておらない。これは当然この農林水産物資の公共政策割引の中に新たに加うべきものである、こう思うのでありますが、長官の御所見はいかがでしょうか。
○迫水国務大臣 はなはだ不敏でありまして、ただいまお述べになりましたことは、私は実はきょう初めてお聞きしたのであります。率直に申してそれは農林省の方であって、私のところはそれまで手を回すわけには、ちょっといかないぐらいな問題だと思いますので、答えを明確にはできませんけれども、その問題は私の立場からは、もう一ぺん研究をさせていただきます。ただしそれを当然中に含めるべきであるから、私の方から運輸省にそういうふうに言いますという意味ではございません。一ぺん研究させていただきます。
○石田(宥)委員 政府の施政、政府の考え方、その中に関連してこれは当然考慮されるべきものであると考えますが、企画庁長官にはこれ以上申し上げても勉強しておられないそうでありますから申し上げませんが、この点については運輸大臣、それから総裁の方からこういう重大な問題を、この際やはり明らかにしていただきたいと思います。
○木暮国務大臣 お答えを申し上げます。 従来暫定割引等をいたしております対象につきましては、いろいろ検討を加えて、これをはずしたり加えたり、いろいろやっておることは御承知の通りでございます。それですから、今御指摘のような問題がございますれば、今後大いに検討を加える余地があることと存じます。
○十河説明員 ただいま大臣からお答えのありました通りに考えております。
○石田(宥)委員 これは時代の変遷や需要供給のいろいろな変化がございましょうから、それはその機会において検討されるのは当然でありますけれども、私が今申し上げておりますのは、政府としては成長農産物として特別な法案を出しておるような問題であるから、この機会においてこれは公共政策割引の対象として取り上ぐべき問題である、そういうふうに当然考えられる。ですから、これは今後の問題でなしに、この機会に明らかにしていただきたいと思います。
○木暮国務大臣 同じようなお答えを申し上げてまことに恐縮でございますが、お話の趣旨はよく了解いたしました。従来におきましても、この運賃割引の対象というものは、いろいろの事情を勘案いたしまして、一方においては原価主義を貫くということと、また一方では産業の振興とか、あるいは国民生活の安定とか、御承知の通り運賃を決定するにあたりまして四大原則がございますので、こういうものも、よくにらみ合わせて、その対象というものが、あるいはふえ、あるいは減っておるようなことは御承知の通りでございますので、御指摘の御意見を拝承いたしまして、今後検討いたすことが適当であると申し上げて、今直ちに御意見のようにどうするかということを申し上げることは、あるいは適当でないと私は考える次第でございます。
○三池委員長 石田君、再三申し上げます通り、時間がありませんからどうぞ一つ……。
○石田(宥)委員 この点は農林大臣と運輸大臣との間で早急に検討をしていただきたい。法律が提案されて、法律ができておるのですから、これは実はもうこれからの検討の問題ではございませんが、しかし今用意がないとすれば、これは私はきょうすぐここでということも申し上げませんから、一つ農林大臣と運輸大臣との間で早急に協議をするということだけは、約束を願いたいと思います。 それからもう一つ、再三委員長から注意を受けておりますが、伺いたいのでありますが、大体政府は今回の料金改定で、一五%という標準を示しておるようでありますが、先刻来公共政策割引という問題はその率の中でいくのであって、全部平均して値上げをするのだ、こうお話になっておりますが、私ども考えるところでは、やはり地域別、地区別あるいはその他の事情で、必ずしも一五%という比率で明確な一線が画せるかどうかというところに不安を持つわけでありますが、この点はいかがでしょうか。
○木暮国務大臣 御承知の通り運賃の改定にあたりましては、大体一五%の値上げということに相なっておるわけでございまするが、ただ御承知の通り従来三百キロないし三百キロから上の八百キロくらいまでのところが、採算的に原価割れになっておるということがございましたので、これを是正するというようなことがございました。従いましてそういう距離の関係で、あるいは一六%とか一七%とかいうような値上がりになったところもあるとも存じまするが、大体におきまして賃率におきましては、貨物一五%ということに相なっておるわけでございます。
○石田(宥)委員 これは長距離逓減の問題との関連もございましょうが、そういたしますと一五%と表面は言っておるけれども、事実は一六%になるか一七%になるかわからないのではないか。ことに農林水産物資などはさらにオーバーすることになるのではないか。たとえば林産物等につきましては、きわめて長距離輸送が多いのであります。そういう場合を考えるのでありますが、やはり一五%というこの比率を相当に尊重されて、その範囲内においておさめるように操作をやられるのか、あるいは一五%というのは大かたの目安であって、長距離逓減の率を変えるとかいろいろいたしますと、結果的には一六%以上も一七%以上もなることがあるというふうに理解しなければならないのか、それらの点がどうも明確でないようでありますが、どうなんですか。
○木暮国務大臣 お答を申し上げます。 ただいま申し上げましたように、長距離の場合における逓減の法則がありますが、従来原価割れになって採算に・乗らないものがありましたのを、この前手直しをいたしました関係で、幾分か長距離のものは一五%以上の値上がりになったものがあるのでございまするが、一七%よりこして値上がりになったというものはございません。一番遠い生鮮魚貝類等におきまして一七%を最高といたし、他は大体おおむね一五%程度に改定による値上がりをとどめておるようなわけでございます。
○石田(宥)委員 大臣、どうも今のは重要な問題ですね。一五%ということが相当一般の国民が理解しておったところへ、生鮮魚貝類については一七%の範囲内にということになりますと、一五%というのは表看板であって、実は一七%程度にもなるものがあるということを裏書きされておるのでありまして、この点は非常に重要だと思います。従って私は先ほど指摘いたしましたように、一五%という頭を押えておいて、その中で操作をするのが、あるいは一五%というものを一つの目安にしておいて、運賃の高くなるものもできるというのかという点に疑惑を持ったのでありますが、私が心配しておった通りの御答弁になったのでありますが、この作業の仕方について、やはりもう一度これは再検討願わなければならないと私は考える。その点は重大でございますので、もう少しお考えを願いたい。
○木暮国務大臣 何か今のお言葉の中でごまかしのような……(発言する者多し)そういうことはございません。新聞発表その他におきまして、今回の運賃改定においていわゆる長距離逓減の場合におきましては、従来のものがきわめて不合理であって、いわゆる国鉄運賃計算上原価主義に合わない、原価主義に合わせるということは、これは議員さん方や至るところにおいての一致した御意見でございますので、国会の意思を尊重し、また運輸審議会における運賃に関する意見も尊重いたしまして、この長距離逓減の理屈に合うように原価主義を採用して、これを改定いたしたわけでございますので、このことは同時に新聞等に発表いたしまして、広く一般の方々に御理解と御協力を求めておった次第でございます。
○三池委員長 石山権作君。 〔「休憩」「続行」と呼び、その他発言する者多し〕
○三池委員長 静かに願います。石山権作君。
○石山委員 企画庁官長に伺います。池田内閣になってから為替貿易の自由化のために産業界はまるで旋風か突風に見舞われたように混乱をしております。そこにかつて加えて、不用意なような態度で公共料金の値上げ等を行なうのでございますから、これはまたひいて国民生活に大へんな不安定をもたらしておると私たちは見ております。一説にはこういう説がございます。一千億減税をば六百億程度で押えたということは、インフレを防ぐ一つの魂胆があるのだ、もちろんこれは財政投融資を大きくするという見方もあると同時に、もう一つは公共料金の値上げというものによって、たとえばそれが物価に反発をしなかった、影響を与えなかったということになればこれはインフレがおさまるわけですが、それは逆にいえば、公共料金によって収奪を試みたことが成功したことになるのだ、こういうふうな説をなしておる方もあるわけですが、いずれにしても公共料金の値上げによってインフレが起きそうだ、起きないとするには何か今妙手を持って臨んでおるわけですか、その妙手があったら二、三御披露していただきたいと思います。
○迫水国務大臣 私はインフレーションの問題は、要するに物の生産と需要との関係で出てくるのだと思います。従いまして現在の日本の経済情勢におきましては、どっちかといいますと生産の方が常に多い状態で、当分は推移していくと思いますから、そういう意味においてインフレーションは起こってこない、こう考えております。
○石山委員 そうしますると今の公共料金の値上げというものは、国民生活に影響を与えないという解釈をしてよろしいのですか。
○迫水国務大臣 公共料金とおっしゃいまして、現在問題になっておるのは国鉄と郵便、あとの公共料金は当分値上げしないことにいたしておりますから、国鉄と郵便について考えてみますと、ことに国鉄について考えてみますと、貨物の運賃値上げは、これは過去の経験にも顧み、またいろいろ生産性の向上というような点から見まして、卸売物価の高騰ということには影響しない。つまり貨物運賃の値上がりというものは物価には影響しないと判断をいたしております。それから旅客の運賃の方の値上げは、いわゆる消費者物価というものには影響をいたして参りますけれども、これはよく議論になるのでありますけれども、統計を使うなというようなお言葉もございますが、全般的にこれを把握するためには、どうしても消費者物価指数というものへのはね返りによって把握する以外に方法はないものでありますから、数字を使ってまことに申しわけございませんけれども、消費者物価指数に対するはね返りは〇・一%程度、従って大したことはない、こういうふうに存じております。
○石山委員 国鉄の料金が、物にこれは貨物の場合が、産業界には影響するわけですが、値上がりをした、影響を与えないとするならば、たとえば国鉄の一五%の運賃の値上がりが、その産業自体に影響したとする、そうすると、一五%その生産価格が上昇して、販売になれば、これは影響を与えないといってもよろしい、それでも私は影響を与えると思うのですが、あなたのお説を聞いていますと、生産者にはそういうことが消化できる能力だけを強調されて、実際それによって生産価格が上がらなければならないものを押えておこうとすれば、これは影響があるわけでしょう。それを影響ないようにして消費者価格だけに〇・二%のはね返りというふうなことは、あなたは、いわゆる国鉄運賃の値上がりによって、あえいでいる中小企業の各産業界を見通していない一つの証拠になるのではないかと思うのです。 私がこれから申し上げるのは、先ほど私たちの同志である石田委員からるる質問のありました質業の次に位する鉱山関係の運賃について、おもに御質問申し上げたいのでございますけれども、あなたの考え方によれば、中小企業の産業界というものはオミットされた形に見えるのですが、その点はいかがでございますか。
○迫水国務大臣 私の申し上げておりますのは、運賃の値上げそのものが卸売物価には大きな影響はしない。従来の経験におきましても、運賃を値上げしたあとに卸売物価指数が上がったかというと、これは上がっておりません。生産性の向上によりましてその部分が消化吸収されているという形でございますので、今回の程度の値上げにおきましても、卸売物価指数、日本経済における全般的な物価水準には影響を及ぼさない。もちろん個々のものにつきましては、影響するものも、ないとは決して申しません。しかし全般的な物価水準としては影響しない、こう申し上げておるのでございます。
○石山委員 通産大臣がおりませんので、あなたにちょっとお聞きしておく点がありますから……。長官の御意見を聞いていますと、国家全般という上っつらなものをなでたことだけをやっているわけなんです。私は、不用意な施策を施すという言葉を、先ほど質問の中に用いているのは、その点をさしている。上っつらをなでただけの、いわゆる産業界の行政というものは、私は本物でないと思うのです。もしそれが本物だとすれば、弱い者が強い者の犠牲になってつぶれて消えてなくなってしまえという思想に通じていきます。あなたは消化したと言っておりますけれども、たとえば鉱産物一つとりましても、これは運輸大臣も聞いて下さい。これは硫化鉱の場合ですが、六百キロ運ぶある鉱山は、価格がトン当たり千九百八十四円に対しまして、運賃を千四百十八円払っているわけなんです。これが今度の改訂によれば千六百五十三円、実に価格の八三%が運賃に支払われているという状態です。これは特例ですが、こういう例を五つ六つあげてもよろしいと思います。価格の半ば以上を占めている物資に対しまして、それを上回る五%、一〇%というものは、その産業の死命を制することになるわけです。これはあなたの方で言っておられるように、個々の問題だからといって本人にとっては放って置ける問題じゃないわけです。国家全般からいって上だけなでておって、消費者側には〇・二%だという言葉だけをあなたは固執しておられますが、この固執しておることは、私繰り返して申しますけれども、小さいやつはつぶれても、そんなのは私は知りませんよ、お前は力が弱いから死んだんだ、消えてなくなった、こういうことに通じてしまうじゃありませんか。ですからあなたの説をそのまま受け入れるわけにはいきませんけれども、もしこういうふうなことに対して妙手があったら、妙手を一、二例を示していただきたいと私は申し上げておるわけです。
○迫水国務大臣 私の立場は経済企画庁でございまして、全般的に把握するという立場でございます。従いまして、ただいまお話しになりましたことは、通産省の所管のことでございますけれども、きょうは通産大臣が来ていないからお前に聞くということでございますが、実はその問題につきましては私も聞いております。通産省としては非常に悩んでいる問題の一つだと聞いております。従ってこの問題は、おそらく通産省と運輸省の間で話し合いが今後あるものと考えております。今おっしゃいました鉱石の問題、そういうような場合は個々の問題でございますから、本来なら私のタッチする立場ではございませんけれども、本日通産大臣代理として答弁した以上は、これから……。(「通産大臣は来ている」と呼ぶ者あり)それじゃ通産大臣からお答え願います。
○椎名国務大臣 平均して硫化鉱などは二六%くらいになると思います。中に非常に遠くへ運んで処理するというようなところもなきにしもあらずで、あなたのような例はあるかもしれませんが、きわめて特殊な例であって、そういうのはもう少し売り先を考えて……。もっと具体的によく研究しなければいけませんから、その点は一つ研究さしていただきます。八〇%も運賃に食われるというようなことは、全くその業者にとっては耐えられない問題だと思います。でありますから、この問題については、どうすれば是正できるか、またあまり遠くに運ばずに近所で何か処理できるか、いろいろ考えなければなりませんから、考える余地は相当あると思います。
○石山委員 たとえば、通産大臣こういうことを言い得ると思います。為替貿易の自由化が急速に行なわれないとすれば、生きていける産業があるわけですね。それを皆さんの方で不用意に為替貿易の自由化があれば、つぶれていく産業というものはたくさんある。それから私が言ったのは特例だと言っておりますけれども、特例が一つ、三つの場合は全く特例だと思います。これが十、二十というふうな実例が出てくれば、特例だというふうに簡単に片づけるわけにはいかぬのではないかと思います。私はその特例をあげろと言えばあげ得られます。そういう特例はたくさんあります。私がここで言いたいことは、この限度ぎりぎりに置かれている産業が、国鉄のいわゆる独立採算制か何か知らぬけれども、策のないやり方で運賃を上げるという、たった一つの策のためにこの限界であれば経営が成り立つという限界がある、その限界を今運賃のために割ってしまう、そのためにつぶれるという鉱山があるわけです。そういうことも簡単にそれは特例でどっかへ動かせばよろしい、つぶれてしまえばよい、消えてなくなってもやむを得ないということになるのかどうか、通産大臣、あなたは責任者として、こういう事情に対してどういう見解を持っておりますか。
○椎名国務大臣 まあ八割の運賃を払うというのはそうたくさんあるわけじゃないという一般的な見解を申し述べたにすぎません。いずれにしましても、金属鉱山の今日の現状は、かなり苦しい立場にありますことは申すまでもありません。それでこれらの自由化問題につきましても、これは慎重に考慮すべき問題であり、軽々にただ自由化すればいいというふうには私は考えておりません。しかし自由化の問題があるなしにかかわらず、とにかく相当弱っているところで運賃が平均二六%かかるというような状況ですから、その問題等につきましては、ここに国鉄当局も運輸大臣もおられますから、実質上の負担をなるべく軽減していくようにできるだけの努力は払ってみたいと考えております。
○石山委員 私は特例の例として硫化鉱だけをあげたのですが、そのほかに鉄鉱石、マンガン、これも八〇%をこえている個所があるということです。石こうの場合なんかはこれこそ特例の部類になりますけれども、採算割れが運賃値上げによって起きている個所が実際上出てきておるということでございます。ですからごく特例というふうな言葉は、その場合当たらないのではないか、こういうふうに思います。 運輸大臣にお聞きいたしまするが、今のような事情で特例というふうな言葉を使っていますけれども、七〇%の運賃を払っていた某鉱山が今度の値上げによって八〇%の運賃を国鉄に納めなければならないというこの現象、こういうことに関しましては、国鉄の運賃の値上げによって、つぶれていく可能性のある鉱山がたくさんあるということを、私はまず考えていただきたいと思う。皆さんの考え方として、たとえば総理大臣は地域の格差、所得の格差をなくしていきたいのだ、そして福祉国家の建設をやりたい、そのための施策として打ち出しているのが、今のいろいろな施策であろうと思います。その施策の一つとして国鉄運賃の値上げが行なわれたとすれば、おかしい話ではございませんか。全く表題に掲げている言葉と実際の内容とは大へんな懸隔がある、うそだということになると思います。まず運賃六〇%以上を納めている鉱山がかなりにある、こういうところに対しては今度の運賃値上げによって一大打撃を受けるということははっきりしておりますが、今度の運賃値上げをば提案なさる責任者として、こういう事態に対してあなたはどういうふうな責任を考えて善処をなさろうとしていられるか、お聞きしたいと思うのであります。
○木暮国務大臣 お答えを申し上げます。 先ほど来たびたび申し上げました通り、今回の運賃改定は国鉄の輸送力整備増強を目途といたしまして、従来他の物価水準に比較して、きわめて低位にありました国鉄運賃の改定によりまして、国鉄の自己資本を捻出するということのために、最小限度の国鉄運賃改定をやりましたわけでございます。それでその場合におきましては、全品目につきまして一律に運賃改定をいたしましたので、従いまして合御指摘のようなこれこれの品物はどうだということによりまして、そういうものを特別に割り引く等の考えをいたしますると、今回の輸送力増強のための、運賃を全品目一律に改定をいたすというやり方がくずれるわけでございますので、一つ一つのものにつきましては運輸省といたしましては考えをいたさなかったわけであります。
○石山委員 今のような実例をあげられても、その考え方をくずすわけにはいかぬというふうな考え方でございますか。
○木暮国務大臣 これは、経済はいろいろ複雑でございますから、経理におきましてやはり生産の増強とか、あるいは合理化とかいうようなことで、運賃が多くなりましたものなどを、いろいろの方法で吸収していくのが、その企業家の腕前でございます。従来も数回運賃の改定がございましたが、そのときに硫化鉱はどうであるとか、何はどうであるとかということを、特別に考慮いたしませなんだけれども、結果におきましては各企業の方々も、いわゆる工夫と創意によりまして、あるいは生産性を向上する、合理化する等によりまして、この程度の運賃改定は吸収して参りましたのが従来の例でございまして、私はまた日本の経済の成長、発展のためにも、かくあるべきことを願い、期待をいたしておるわけでございます。
○石山委員 そうすると国鉄としては、国鉄の独立採算、国鉄の運輸部門の発展のためには、まあよそのことはよその方でやれ、通産省でやるか企画庁でやるか、あるいは農林省でやるか、私のところでは知りません。私のところは運輸部門だけうまくいけばよろしいという意見に聞こえてなりません。そういうふうなものでございましょうか。国鉄の公共性という言葉はそこからは探すことができないように私は思うわけですが、国鉄はあなたの方の運賃の値上げによって、ひどい打撃を受ける産業には何ら関係がないということですか。国鉄の公共性というものは運賃値上げによって——私が先ほど申し上げたように、為替貿易の自由化によって大へん混乱をしている。打撃を受けて参りかかっている産業がある。そこへ公共性という言葉を持っている国鉄の運賃が追い打ちをかけるというのが現実では。こざいませんか。それをあなたの方では知らぬというふうなことに聞こえますが、これは私の聞き違えでございましょうか。
○木暮国務大臣 たびたび申し上げますように、日本の経済成長を目途といたしまして、今現に輸送の隘路となりかねないような国鉄の輸送力を整備増強して、一般の経済を成長させようということのために、やむを得ずこの程度の運賃改定をやりましたわけでございまして、よそのことをかまわぬとか何とかいうようなことでなく、どういう考えを持っておるかというお話でございますので、差し出口のことのようでしたが、この程度の運賃改定のことは従来の例によって企業家の工夫と創意等によって、あるいは生産性の向上等の中に吸収できるというようなものではなかろうかというふうに私は考えておる、こう申し上げたのでございます。国鉄の運賃の改定が今申し上げましたように全品目に一律に、従来の一般の物価に比較いたしまして御承知の通りきわめて低位でありましたものを改定をいたしたのでございますので、その間におきましてこれこれの品物を、特別に考えてフェーバーを与えるというようなことになりますと、今回の国鉄運賃改定が根底からくずれるわけになりますので、やむを得ざることとして私どもはこれを認めたわけであります。
○石山委員 どうも運輸大臣の御意見を聞いていると、何が何でも私はやるんだ、だれがどこでけつまづこうが、倒れようが、水がなくて餓死しようが、それはそっちのことだ、そういう個別的な境遇は私の知らないことだ、こういうふうに聞こえてなりません。そうすると政治の責任者は一体どこにあるでしょう。政治というものはあまねく行なわれなければならないと思います。同じ程度で光を与えなければならないのが政治の建前だと思います。運輸大臣に聞けば、私はそういうことを知らぬという。では通産大臣、あなたの関係している鉱山関係は、こういう場合にあなたはどういうふうにこれを処理なさろうとしているか。運輸大臣は、私はそんなことは知らぬと言っておるのです。あなたも知らぬとおっしゃるわけですか。一体こういう場面をばどういうふうにしてお救いなさる。たとえば為替貿易の自由化によってこんとんとしている中小企業に対して、あなたは何か特別に、この場合運賃がこうなれば、その分だけおれの方ではこうして救済をする建前がちゃんとできている、こう言うなら少しは話はわかるのですよ。そういう段取りがありましたならば一つお知らせを願いたい。
○椎名国務大臣 初めから値上げがなければ一番いいわけです。しかし今日の所得倍増計画の実行のためには、運輸が隘路になっては、これまた私は非常に困るのでありますから、運輸の整備拡充は必要限度においてはやむを得ない。その財源をどこに求めるかということになるのでありますが、料金の改定も私はある程度はやむを得ないと思うのであります。ただ、今御指摘の、特に現状においてすでに参っておる、参りかけておるというような日本の金属鉱山の状況から見まして、ピンチを免かれる、これを負担し得る力があるかどうかという点が問題なのです。これにつきましては先ほども申し上げたように、実質上の負担増加をなるべく軽減するように、一つ関係方面と折衝してみたいと私は考えております。また一面においてはできるだけの合理化あるいはその他の施策もともに考えまして、できるだけ吸収し得るものは吸収する。それから負担に耐えない、負担力を越えておるという点がどうしてもある場合は、これは折衝したい、こう考えております。
○石山委員 運輸大臣——通産大臣には庶民階級や中小企業の経営者の苦労の姿が少しわかっているようです。理解しようと努めているようでございますが、あなたは、それを受けて立たないような態度でいるわけですが、通産大臣が何と言おとも、それはおれの知ったことじゃないというようなお考えでございますか。
○木暮国務大臣 どういうことでございますか、私はどうも繰り返し同じことを申し上げるようでおそれ入りますが、先ほど御答弁申し上げたような考えで、この程度の運賃改定は輸送力の増強のためにやむを得ない。輸送力が増強いたしまするならば、日本の経済は成長発展して利用者の方にはね返ってくる。今の一時を見ていろいろの御議論がありますけれども、急がば回れというので、やはり日本の経済が発展して参りますと、だんだんそういうものも負担することができるようになるのじゃないかと考えて、私は、先ほどからたびたび同じことを申し上げてまことに恐縮でございますが、今度の運賃改に踏み切ったわけでございます。
○松平委員 議事進行。ただいまの政府の石山君の質問に対する答弁を聞いていると、運輸大臣は、鉱山等の運賃がコストの大部分を占めておるものに対しても、これは企業内でもって始末をすればいいのだ、従って運賃率値上げという態度をとっておるわけであります。ところが通産大臣の答弁によりますと、企業内で解決できるものは解決したいと思うが、しかしできないものがあるかもしらぬのでそれは折衝するのだ、こういう答弁であります。ところが一方はその折衝には応じないのだ。これじゃ政府の答弁が食い違っているじゃないですか。これは政府はその点でどうしてもだめなものは調整に応ずるとか応じないとか、応じなければ中小企業の鉱山の硫化鉱、鉄鋼その他について、どういう対策をとるのかということを、もう少し政府において相談して答弁してもらいたい。 〔「答弁が食い違っているじゃないか、休憩だ」と呼び、その他発言する者多し〕
○木暮国務大臣 どうも私はふなれのためにいろいろ誤解を招いて、言葉がまことにまずいので申しわけありませんが、ただいまの質問は、今度の運賃改定をいろいろのものについてこういうことがあるが、運賃改定をやるように考えたのかという御質問でございますから、そこで今度の運賃改定の理由をよく申し上げて、私の考えとしては、今申し上げましたような、経済が成長してきて、企業者の創意工夫によってこの程度の運賃は吸収してしかるべきものであるし、それがまた日本の経済の発展のためであるというふうに考えて踏み切ったのであるというふうに私は申し上げたのであります。今の運賃改定に踏み切った理由を私は申し上げておるのでございますす。
○迫水国務大臣 申し上げたいと思いまするが、私がただいま聞いておりまして、こういうことの問題になりますれば、各省間の調整というのはうちの仕事でございますので、この問題は私のところで調整をすべき問題ではなかろうか、こう思います。従いまして、具体的に今どういうふうな格好で調整するのか、それを言えとおっしゃっても、それはとても答えられませんけれども、通産省におきましても、個々の鉱山に対して売り先を指導したりするようなこともございましょう。なるべく運賃の負担の軽くなるような売り先、マーケットを指導するというふうな方法もございましょう。いろいろあると思いますし、通産省の方でも考えていると思いますし、また運輸大臣も決してその相談には絶対に応じないということで言っていらっしゃるのではないと思います。私はそう思いますから、この問題は私どものところで調整を今後においてとりたいと考えております。
○松平委員 議事進行。今の答弁も食い違っている。運輸大臣は応じないと言っているのだから、これはやはり運輸大臣も入れて一つ政府側で思想統一してもらいたい。この際だから、運輸大臣が応ずるということならこれはまた話が違うと思う。ところがこれは通ってしまって、応じないと言っているのだから調整のしょうがない。だからこれは理事会を開いてもらいたい。
○迫水国務大臣 もう一言お聞きを願いたいと思います。通産省と運輸省との間の調整をとることは私の方の仕事でございますので、もちろん運輸省はできるだけ応じたくないという気持があるということは、私はわかっております。わかっておりますけれども、事態をよく話し合うことによって——全然調整には応じないと、木で鼻をくくったように最初からやるというふうには私は考えておりません。運輸大臣の立場といたしましては、できるだけ応じたくないという気持があるから、ああいうような答弁をしておるのでありますけれども、それは具体的な問題について調整は可能であると考えております。 〔「総理大臣が出られなければ副総理を連れてこい、運輸大臣に答弁させてもだめだ」と呼び、その他発言する者多し〕
○木暮国務大臣 いろいろおしかりを受けて……。言葉がどうも、私ふなれなものですから……。つまり今度の運賃改定に踏み切ったときにこういうものがあるが考えたかというお話でございました。御質問はそうでしょう。そこで私からすると、そういうものは今言う通り、企業家の創意工夫で——従来の運賃改定が二十六年と二十八年と三十二年にありましたときに、事情は違いましょうが、あまりそういう問題はございませんでしたから、過去の経験に徴して、今後経済成長の間に企業家の創意工夫によって、そういうものはやはり吸収していってしかるべきものであるという私どもは考えで、それでこの運賃の改定に踏み切ったということを繰り返し申し上げるのですが、それ以上に何で考えたかといわれても、私どもはそう個々のものを考えておっては、今度の全品目一律の運賃改定という基本が崩壊いたしますから、そういうことは考えなかった、その理由としてはただいま申し上げた通りであるということを申し上げたわけでございます。
○松平委員 運輸大臣の言っていることは違うのです。今後どうするかという問題で、過去のことではない。今この際においてどうするか。通産大臣は折衝したいと言っているが、あなたは折衝しない、こう言っているから、それで食い違いだ、こう言っているのだ。
○木暮国務大臣 私が今申し上げましたのは、この皆さんに御審議を願っておりまする運賃改定で、そういうことを考えたかと言うから、考えなかった、考えない理由はどういうことであるかと言うから、かくかくの考え方である。それに対してお前は政治的の視野が狭いとか見識が乏しいとか御批判があれば、それは御自由におやり下さい。しかし今後どうなるか、今企画庁長官が間に入って折衝するとかいろいろなことを申しましたが、一体これは具体的にどういうものについて、どういうことの折衝であるかというような将来のことでございますから、そういう話がありますれば、私も内閣に籍を置く閣僚ですから、話をして相談をするというのは当然のことですが、私が今申し上げたのは、再三言って皆さんおわかりの通りに、今皆さんに御審議を願っておる国鉄運賃の改定の問題について考えたかと言うから、そのときは考えておらぬ、その理由はかくかくである。それに対してのお前の考えは狭いとかというような御批評は甘んじて受けますが、私はそういう考えです。将来のことは将来のことで、企画庁というものがあっていろいろ話があれば相談をするのは、これは当然でございますけれども、今から私が国鉄運賃改定を御審議願っておるときに、何が相談の的になるかわからないのに、ここで折衝に応ずるとか応じないとかいうようなことを言うことは、きわめて不適当だと考えて遠慮しているわけなんですから、どうぞ……。
○多賀谷委員 関連。この問題はきょう起きた問題ではないのですよ。日本鉱業会から、あるいはまた通産大臣を通じてあなたに話があったでしょう。きょう石山君が突然質問したなら、これは用意が不十分だということはわかるしかし硫化鉱を初め金属鉱山が運賃値上げによって非常な影響を受けるということが起こっておるわけです。大きな政治問題になっているわけです。しかも今通産大臣は八三%になる鉱山を知らぬと言われたけれども、それは岩手県の鉱山です。松尾鉱山から横浜の日東化学に売るその何がしが八三%です。ですから問題は、運賃値上げの法案のかかっておるときに審議しなければ意味がない。これが連合審査のゆえんです。ですから今話し合ってその結論を出して下さい。運輸大臣はその話し合うことはしないような話をされる。しかし通産大臣が今から話し合うのだと言われるのですから、一つ話し合って結論を出してもらいたい。われわれ、これ以上審議できません。 〔「休憩々々、理事会」と呼び、そ の他発言する者、離席する者多し〕
○三池委員長 この際申し上げます。 各委員の方は着席をお願いします 〔発言する者、離腐する者多し〕
○三池委員長 委員の方の着席をお願いします。 運輸大臣から答弁を求められておりますから、運輸大臣の発言を許します。木暮運輸大臣。
○木暮国務大臣 先ほどお話を申し上げたことが、何か私語が多かったために徹底をしなかったので、審議をお妨げしたようなことは、まことに遺憾であるし、申しわけないことですから、おわびを申し上げておきますが、速記をごらん下さればわかると思いますが、私は、御質問に対しては、こういう問題があるが、考えたことはあるのかというお話でございましたから、先ほど来繰り返して申し上げますように、そういうことは従来の運賃改定のとぎには問題にあまりならなかったという、過去の経験に徴して、私どもは考えなかったということを申し上げたわけです。そこで、先ほど私がここで発言をいたしたのが速記に残っておると思いますが、これは元来通産省の行政でございますから、これは皆さんおわかりですが、通産省の行政の問題ですから、閣外におきましていろいろ御相談があれば話し合いに私は応ずるということは、ここではっきりと申し上げたわけです。この池田内閣の閣僚の一人としてこういう問題を、こういうふうにしようじゃないか、ああいうふうにしようじゃないかというお話があれば、国務大臣としてそういうお話し合いには応じますということを、先ほどもはっきり申し上げたわけです。御了承を願いたいと思います。 〔発言する者あり〕
○三池委員長 石山君質問の続行をお願いいたします。石山君——石山君、質問の続行をお願いいたします。
○石山委員 運輸大臣は私語が多くてとか、私のしゃべり方がどうも下手とか、いろいろな言葉を引用して、同じことを何べんも御答弁なさっております。そういう点は非常に残念だと思います。特にあなたは二十八年当時の運賃改正のことをおっしゃっておりますが、あのときは日本の産業というものは二十六年以降ぐっと上り坂なんですよ。あなたの方で運賃なんか上げたって消化する可能性があったわけなんです。それが今度は為替貿易の自由化ですよ。こんなになっているとき、そのほかにまた運賃の値上げなんというふうなことが出ればこれは大へんだ。企画庁長官はそれを御理解し、通産大臣はそれを御理解していただいて、運賃値上げによって不遇になって、どうしても成り立たないようなものは何とかしてある種の調整をなさろうという発言をしているわけです。 調整の役を買って出られた迫水長官にお伺いしますが、運輸大臣の言ったことは何だかあまりはっきりしません。はっきりしませんけれども、あなたの言い分を、閣議の中であれば御相談に応じてもよろしいような点もございますので、その点はあなたはどういうふうにお受け取りなすっていられるか、お聞きします。
○迫水国務大臣 運輸大臣いろいろおっしゃいましたが、私の了解するところでは、この問題は通産省でいろいろ案もこざいましょう。それで、その案によりまして運輸省と話し合いをしようとすれば、私の方でもそれに対して調整の役は十分果たしますが、その場合運輸大臣はこれに応ずる気持であるということをおっしゃったものと了解をいたしております。
○石山委員 運輸大臣にお聞きいたしますが、企画庁長官のおっしゃったことに対しまして運輸大臣はどういうふうに受け取っておられるか。大へん失礼なような気がいたしますけれども、何べんもあなたのおっしゃることは大へん私は理解しにくいものですから、もう一ぺんお伺いしたいと思います。
○木暮国務大臣 同じことを繰り返すようですが、将来お話し合いに応じますと、そういうことを申しております。それでいいじゃないですかな。これ以上に言いようはない。ただこの場合、どなたか御発言があって、この場でやれとおっしゃいました。この場でそういうことをきめろとか何とかいうお話がありましたが、そういうことはできません。
○石山委員 通産大臣は、先ほど特例等というような言葉をおっしゃっておりましたが、私は今運輸大臣がおっしゃった将来ということは、通産側としましてどこら辺をさしているか。私は理解に苦しむ。私の方の問題は、もし不幸にしてこの案が通れば、即刻不遇であるところの中小企業の対策として運輸側と交渉を行なうべきだというふうに私たちは理解しておるのですが、運輸大臣は将来と言っているから、どうもその将来について私は理解に苦しむ。運輸大臣は将来——だからあなたは私が申し上げるように、この法案が不幸にして通った場合に、即刻交渉の態度に出るかどうかということを、この場合確かめておきたい。
○椎名国務大臣 できるだけ早く行ないたいと思います。
○川俣委員 関連して一つお尋ねしますが、運輸大臣は前の値上げのときに影響がなかったという御説明でございますが、通産大臣は、この値上げのために硫化鉱を初め、小鉱山が非常に打撃を受けたために、日本の化学工業の基礎であります硫酸の製造が減りまして、日本の化学工業が半年ほどおくれたというのが化学工業の通説になっておりますが、この点はお認めにならないのかどうか。
○木暮国務大臣 そういうことは、私は詳しいことを存じませんから、間違っていたらば取り消します。
○川俣委員 通産大臣どうですか。
○椎名国務大臣 その点はまだつまびらかにしておりませんが、そういう影響はあり得ることだと思っております。
○石山委員 私の同志の芳賀君が飛行機で立つと言っておりますので、非常に残念ですが——できれば私はこの問題を少し保留にしておいて芳賀さんと交代したいのでございますが、委員長にその点……。
○三池委員長 時間の都合もありますので、時間の余裕があったら、あとでしていただくことにしたいと思います。あと一つ芳賀委員にお譲り願いたい。時間がありましたら、また……。
○石山委員 これだけ一言、運輸大臣に。あなたは御年配の方だから、私はくどくど申し上げちゃいかぬと思うのですが、運輸行政そのものだけを見て所得倍増を行なうなどということは、ちょっと理解に苦しみます。運輸機関の発展ということは、所得倍増と所得の格差をなくする範疇の中に考慮さるべき問題ですから、私の申し上げた点、あるいは迫水長官、通産大臣の言った言を十分了解していただいて、この法案には非常な不備があるのですから、不備の中にも何ぼか救われる面がもしかりに見出されるとすれば、担当大臣として努力するのが当然のことだと思うので、あえて最後の言葉としてこれを申し上げて、私の質問はこれで終わります。
○三池委員長 次に芳賀貢君。
○芳賀貢君 私は主として農林水産上の立場から質問をしますが、今回の貨物運賃の一五%引き上げの場合、一体農林水産物資は、全体に平均して一五%以上の結果になっておりますが、これは意図的にそういうものをお作りになったかどうか、お伺いします。
○岡本政府委員 今回の貨物運賃の改定は、全品目一律に一五%を上げるということでございます。なおこれに加えまして、遠距離逓減制の一部是正、それから貨物の実際運送しております経路によって運賃計算表を一部変更する、こういう二つの要素がさらに加わっております。そこで物資によりましては、あるいは距離によりましては、一五%を上回るものがございます。
○芳賀委員 委員長に申し上げますが、大事な質疑ですから、答弁は担当の大臣、国鉄については十河総裁が責任のある答弁をするように、御指示を、願いたい。 今私の尋ねておるのは、今回の一五%値上げの中で、それを区分して農林水産物資全体については、この改定の結果として何%引き上げになっておるかということを尋ねておるのです。一五%じゃないでしょう、この内容というものは。ですから、それが、農林水定物資全体の平均が一六%になっておるのか、一七%になっておるのか、その点を運輸大臣並びに国鉄総裁から明確にしていただきたい。
○木暮国務大臣 全体の平均と申しますと、御承知の通り遠くから持ってくるものもあれば、近くから持ってくるものもありますから、たとえば木材はどのくらいあるとか、あるいは何はどのくらいであるかというようなことは、遠くから持ってきたから、これはこれだけ上がってくるというようなことで御説明することができますけれども、全体で農林水産物資が幾ら上がったかということをお答えすることは、私には今困難だと思いますので、御了承願います。
○芳賀委員 総裁から答弁して下さい。
○十河説明員 先ほど鉄監局長から御説明申し上げましたように、基礎になる賃率は一割五分、そのほかに遠距離逓減あるいは輸送経路等の問題が加味されますから、農林水産物質全体について幾らの運賃値上げになっておるか、実際の値上げ率は幾らになるかということは、今私の手元に持ってきておりませんから、お答えできません。
○芳賀委員 そういう答弁はおかしいですよ。今度の運賃改定というものは、これを国民経済的な分野から見た場合にどうなるか、あるいは経済政策の面から見た場合に、特に後進性の強い、不利益性の高いいわゆる農林生産物資に対してどういうような政治的、政策的配慮がこれに払われておるかどうかということは非常に重大な点です。一品目ずつの値上げ率等は、役人にまかせておけば一わかるかもしれぬが、総体の政策的な立場から見て、これを担当した運輸大臣も国鉄総裁も、だれもわからぬというばかなことはないでしょう。これを明らかにしてもらわなければ、審議をすることはできないのです。たとえば農林省関係とか通産省所管とか、そういう大きな分類の中において、この改定の結果はどの程度の値上げになるかということの明らかな数字を持っていなければ、大臣席にすわって答弁なんかできないですよ。
○三池委員長 芳賀君に申し上げます。先ほどの御発言、了承いたしましたが、事務的なことは事務官の発言で一つ御了承を願います。
○木暮国務大臣 お答えいたします。平均一五・八%でございます。
○芳賀委員 それでは確認しますが、特に農林水産物資については一五%を目途にしないで、一五・八%引き上げということで、最初から計画的、意図的にこれを作成されたわけですね。
○木暮国務大臣 先ほどもお答えを申し上げました通りに、長距離逓減の従来の原価採算馴れ等のものを合理的に改めましたものだから、そういう結果が出たわけでございまして、この長距離逓減の是正、手直しを加えることにつきましては、新聞等に発表して、広く利用者の方の御理解、御協力を願っておって、御理解下さったことを確信をいたしております。
○芳賀委員 国民だれ一人あなたのような御意思を理解しているものはないのです。特にお尋ねしたい点は、各産業の分野の中で一番収益率の低い、特に一番国鉄の輸送を利用して、依存しておる農林水産物資に対して特別に配慮をして、一五・八%にしなければなうぬという理由というものはどこにあるのですか。特にこれは国民所得倍増計画と重大な関係があって、この運賃引き上げというものが行なわれておるわけです。そういうことになると、農林水産業に従事する者は今まで一番所得率が高いから、この部面の人たちに最高の引き上げをやる、子、ういう御意思でやったのかどうか、総理大臣がおれば直接答弁してもらいたいのだが、この点は経済企画庁長官から、どういう目的で農林水産物資だけについて特別の値上げをやることを計画されたか明らかにしてもらいたい。
○迫水国務大臣 私の了解をいたしておりますところでは、今回の賃率の値上げは一率一五%、こういうことだと思っております。ただ先ほどから国鉄あるいは運輸省当局からの御答弁の通りに、長距離逓減を直したり何かをした関係上、逆算をしていくと結果が一五・八%になるのだという答弁を、運輸大臣はされたのだと了解をいたしておりまして、特別に農林物資だけを一五・八ということを目標として上げたものとは、私了解をいたしておりますん。
○芳賀委員 そういう答弁はおかしいですよ。この運賃改定が行なわれれば、利用者がそれぞれに運賃を支払うわけですよ。それが遠距離逓減であろうと何であろうと、実際に個々の対象となる利用者に、特に農林水産業全体の面においては総平均一五・八%の高い運賃を支払わせるという結果になるじゃありませんか。そういうものは国民経済的な立場から見た場合に、あるいは農林水産業の政策的な立場から見た場合に、とるべき妥当な方策であるかどうかということを、これは経済企画庁長官から明らかにすべき点です。農民にも納得できるように、特別高く取る理由というものを、ここで国民の前に明らかにすべきだ。
○迫水国務大臣 私は農林物資だけを特別に一五・八%にしているのだとは思っておりません。鉱工業生産にいたしましても、今計算をしたような方法でやれば、遠距離逓減とか、あるいはその他の方のことか加味されて−−長い旅をするものはよけい高くかかるわけですから、結局その一五・幾らかになるのじゃないかと私は思うので、ただいま御指摘のように一五・八%という特別高いのを農林物資だけになぜやったという御質問は、私はちょっと違うのじゃないかと思います。
○芳賀委員 これは具体的に政府から、農林水産業については平均一五・八%になっていますということを答弁したから、私はそれについてあなたに、長期計画の上からも、そういうことを目途として、たとえば所得倍増計画、長期経済計画が立てられたのじゃないかということを指摘しておるわけです。特に倍増計画との関連は、政府の公共事業部面に対しての、たとえば輸送部門、国鉄の経営等はどうするということは、倍増計画の中に明らかになっておるでしょう。従来の公益性、公共性というものを全面的に否定するような立場の上に立って、、原価主義、採算主義にこれを改めるということが、倍増計画の中にも大きくうたわれておるでしょう。今までの農林水産物資というものは、主としてそういう政策的な立場から相当調整を受けておったわけですね。基準賃率から見ると、政策的にいろいろな配慮が行なわれておったのは、国鉄の公共企業体としての性格、これは公共性の下に立っておるということが大前提になっておるから、そういうことが行なわれてきたわけです。この公共性を否定する、これを取り除いてしまうということになれば、当然農林水産物資等に対する政策的な、公共的な配慮というものがなくなってしまうという結果になる。だから、明らかにこれは所得倍増計画の基本方針が、農林水産物資に対して特別の運賃の引き上げという政策となって長期的に今後行なわれていくということが明らかになっている。ですからこの点はあなたが作成の担当者です。総理大臣はこの倍増計画というものは中身をよく読んでおらぬからというようなことを言っておったが、しかしかりそめにも閣議決定となっておれば、中身を読もうが読むまいが、わきまえておってもおらなくても、これは政府の責任でこの計画というものは策定したということで、国民に責任をとらなければならぬと思う、この点を明らかにしてもらいたい。
○迫水国務大臣 所得倍増計画の中の料金のところは、もちろんお読み下すったと思いますけれども、「運賃体系については原価主義を確立し、また公共性を維持する範囲で企業的機動性を与える等、経済の実態に即応する有効な施策を確立する必要がある。」こう書いてありまして、公共性というものを全然除外するとは、所得倍増計画にも書いてございません。それからただいまの農林水産物資について公共性を全然考えなくなったじゃないかとおっしゃいますけれども、決してそうじやないので、従来やっておりました農林水産物資に対する政策割引というものは、今後もこれを維持するのでありますから、それは重要な国鉄の公共性に基づく一つの処置だと思っております。今度農林水産物資に対する公共割引の制度がなくなってしまえば別ですけれども、これは維持するのでございますから、私は公共性を考えていないとはいえないと思います。
○芳賀委員 それではさらに具体的にお尋ねしますが、今度は農林水産物資を、もう少しさらに区分して物資別にどういうふうな値上がりになるか、その点をお尋ねします。何千品目のことを聞いているのじゃないですよ。たとえば食糧関係とか、あるいは木材とかパルプとか薪炭とか、あるいは魚類、畜肉であるとか、野菜、肥料とか、そういう農林水産物資の中の農産物の物資別にこれを御説明願えば、まだまだ驚くべきことが行なわれるということがわかるわけであります。これも政府としては明らかになっておると思う。ですからそれぞれの物資別に平均どれだけの引き上げにしてあるか、そういう点を具体的に明示してもらいたい。
○岡本政府委員 原木については一五・一%、木炭については二八・八%、米は一五・四%、麦は一五・二%、大豆は一五・五%カンショは一五・八%、バレイショは一六・一%、鮮魚、冷凍魚は一七%、硫安は一五・二%、以上でございます。
○芳賀委員 それを総平均して一五・八%にならないじゃないですか。まだまだそれを上回るものがなければ農林水産物資全体で一五・八%にならないでしょう。それになるような資料があるはずじゃないですか。今あなたが読み上げただけでは、それだけにならぬですよ。ならなければ一五%か一五・五%といった方がいいじゃないですか。総体がなる場合はそれに到達するような内訳というものを、この際詳細に明らかにする必要があると思うのです。
○岡本政府委員 全品目につきましては今手元に資料がございませんので、後ほど届けさせていただきたいと思います。
○芳賀委員 それでは全品目については政府の手持資料というのはないのですね。なければならないということを明らかにしてもらいたい。
○磯崎説明員 ただいまの点については私からお答え申し上げたいと思います。ただいま鉄監局長から御答弁申し上げました中で、一五・八%と申しますのは値上げ率の平均でございますが、加重平均でございます。従いまして値上がり率だけを申し上げましても一五・八%が出て参りません。それにトン数をかけて加重平均になる。今申ましたほかにわら工品その他を全部合わせまして、今鉄監局長が申し上げました平均が一五・八%、その他たばこ、塩、酒、ビール等が一五・五%、その他の農林関係が一五・九%、米が一五・三%、全部を加重平均いたしまして一五・八%、こういうことになるわけであります。
○芳賀委員 一五・八%というのは賃率の改定による引き上げですから、これは結局国鉄の側から見れば、それだけ収益が増大するでしょう。現在よりも一五・八%運賃収入が増大するんでしょう。それで指数だけではなくて私が聞いたのは、先ほど石田委員の質問の中にも、農林水産関係については総体約六十億円の増収になる。それをさらに物資別のパーセントを言われましたが、それでは物資別に、この六十億というものはどういうふうに増収になっておるのか、利用者側からすれば負担がふえるということになるが、あなたの方から見れば、それだけ収入がふえということになるのだが、物資別にこの六十億の内訳を説明してもらいたい。
○磯崎説明員 木材が十八億、木炭が一億、米麦両方合わせまして六億、野菜三億、くだもの六億、飼料二億、家畜一億五千万、魚介八億、肥料八億、小麦粉七千万、砂糖一億、みそ・しょうゆ一億、その他合計いたしまして五十九億になるわけでございます。
○芳賀委員 それで特にはなはだしい、たとえば魚介類、水産業関係の八億とか、肥料の八億円とか、それから木材の十八億、これらはいずれも農林水産業の今後の発展のためには、こういう膨大な負担を農漁民にさせては、とんでもない話だと思うわけです。こういう点に値上げが集中されておるわけですね。林業関係とか水産関係とか、農民が使う一番大事な生産物資、資材、そういうものに政策的、意図的にやった場合には、影響を受ける農林水産業というのは、一体どういうことになるのですか。これは政治的な答弁を求めます。——委員長、だれかに答弁さして下さい。
○木暮国務大臣 ただいまるる御説明申し上げました通り、農林物資には全体で約六十億の引き上げになるわけでございます。これは非常にいいことではございませんけれども、今の一番大切な輸送力の増強になるわけでありますから、まあやむを得ざるものとして、私どもはこういう負担をお願いいたしておるわけでございます。
○芳賀委員 申しわけないといってあやまってばかりいてもしようがないのです。 農林大臣はきょうかぜを引いて休んでおります。その代理というところまではいかぬが、この際農林政務次官から、こういうでたらめな不当な改定案が作られるときに、農林省筆においても、この協議に加わっていないということはないと思うのです。こういうことを全面的に賛成して政府案をまとめることに、農林大臣や農林省は協力したのかどうか、その点はどうなんですか。これはあたりまえだと一あなたは思っておるのですか。
○井原政府委員 お答えします。るる各農林委員の御心配の御意見はごもっともでございます。決して農林省といたしましても、今日まで放棄しておったわけではございません。事務的にも個々の物品についての数字をあげまして、それぞれ運輸当局へも折衝いたしました。またかぜを引いて大臣が見えておりませんが、閣議の席上においても強く農林当局の立場を主張いたしたことについては、私も大臣から承っておるわけでございますが、しかしその結果といたしましては、ただいま運輸大臣の説明のございましたようなふうに、輸送力を強化するためにはやむを得ない。ただし特別な物資につきましては、個々の運営面において大臣から運輸大臣に対しまして交渉いたすような段取りはいたしておる次第でございます。 〔「どうするのだ」と呼び、その他発言する者あり〕
○井原政府委員 お答えいたします。運営面につきましては、個々の農産物資につきまして検討いたしまして、特別なものについては農林当局からまた折衝いたしたいと考えておるわけでございます。
○芳賀委員 ただいまの答弁は、一政務次官の責任だけの答弁とはわれわれは考えていないのです。農林大臣が病気で出席できないので、農林大臣にかわってあなたが答弁したわけです。農林大臣というものは政府を構成する閣僚の一人ですが、そうなればお尋ねしますが、この運賃改定はわれわれ社会党の立場から反対ですが、仮定としてこれが通った場合は、改定された運賃表に基づいて運賃の徴収を行なうわけです。それを今のあなたの御答弁からいうと、一応これできめておくが、細目の点については別途に農林省や国鉄、運輸省と相談して、それぞれ特別の措置を講ずることになっておるという趣旨の答弁だったのですが、そういうことになっておるのですか。なっておるのであれば、ここではっきりしてもらいたい。
○井原政府委員 御答弁申し上げます。各委員の方々から個々についてこれはこうであるとか、あるいはこうであるというような貴重な御発言もございまして、それをもとにいたしまして、また農林当局におきましてもさっき申し上げましたように数字を集計いたしまして、これはどこまでも農林当局の考え方でございますが、今後とも気長く運輸当局と折衝する考えでございます。
○木暮国務大臣 お答えを申し上げます。 先ほど来お答え申し上げておる通りに、農林水産物資につきましては、その影響するところを考えまして、運賃体系を作る場合において非常に低いところに、これをきめておるのでございます。それからまたさらに、たびたびここで申し上げましたように、従来ありました暫定割引というものは、理屈の上からはいろいろの議論がございますけれども、この際当分据え置くというふうにいたしましたわけでございます。
○芳賀委員 据え置くということは現行通りということなんですよ。据え置くといって、六十億円も吸い上げるというならば、これはやはり据え置きじゃないじゃないですか。そういう点は政府の内部的な不統一ですよ。農林政務次官は、これは一応この通りきまった場合でも、あとで相談して、個々の品目についてはこれを是正するということを言っておるとすれば、そういう方針で今後これを運営するのかどうか、その点をはっきり言ってもらいたい。
○木暮国務大臣 農林省側としてはいろいろ御不満はありましたろうから、今後いろいろの御希望なり、御努力なりをなさるということがあるかもしれませんけれども、私の方といたしましては、この案が閣議で決定いたしたことでございますから、今御指摘になった農林物資に対して、何とか保護をしたのかというお話ならば、今申し上げました通り、基本的には低い格づけをいたしておりますことと、それから従来行なっておりまする暫定割引をそのまま据え置くことにすることにいたした、こういうわけでございます。
○芳賀委員 これはおかしいじゃないか。先ほどわが党の石山委員の質問の場合は、経済企画庁や通産大臣やあなたが今後協議して調整しますということを明らかにここで答弁しておって、今度は農林水産関係になれば、それはできませんというような意味の答弁をあなたは今しておるじゃないか。そういう点は、内部の統一が全然できていないじゃないですか。それですから、私が先ほど来尋ねたのは、たとえば農林水産全体の場合には一五%をこえて一五・八%になっておる。だから、そういう超過分に対しては、この法案を出す以前にこれを調整して、その中でたとえば一五%にとどまるように調整しておくのが当然なんですよ。あるいは物資別についても非常なでこぼこがある。でこぼこの中で一番低いのが一五%でしょう。そういう矛盾のある案を作るということに、そもそも問題があるわけですよ。ですから、ここで明確にしてもらいたいのは、この一五%より超過する分を今後調整するというが、関係省との間においてそれを調整するというのが、調整の意味であるかどうか。この点は政府部内とかあるいは政府と与党間においては何らかの話し合いがあったとわれわれはにらんでおる。その点を正直に言って下さい。
○木暮国務大臣 各省の間は、いろいろ事務的折衝を十分いたしました。これはまた各省の大臣としておのずからいろいろの御希望などがあることは当然でございますが、そういうものを最後煮詰めまして、閣議においてただいま御審議を願っておるような案が決定いたしましたような次第でございます。
○芳賀委員 そういう点ではないのですよ。従来の経験から見ると、各省間にわたる問題の調整の場合には、これは経済企画庁長官がその調整の主任者になるということになっておる。ですから、ここで問題は、目的は一五%の引き上げということになるが、われわれの承知している範囲では、一五%をこえる分については、今後国鉄の総裁権限で行なえるある種の方法によってこれを調整、是正するということ、政府部内並びに政府と与党間においてそういう内約、言葉をかえれば密約というか、覚書というか、こういうことができておるということをわれわれは承知しておる。そういうことができておらなければ、調整しますとか調整できますという答弁は、どこからも出てこないわけです。こういうことでやるのですか。超過する分については、総裁権限で行なえる方法を案出して、それによって今後調整する、これが先ほどの農林政務次官の答弁の中に含まれておるものだとわれわれは考えておる。この点は、運輸大臣と国鉄総裁の責任において、はっきりしてもらいたい。
○木暮国務大臣 お答えいたしますが、そういうことは考えておりません。
○十河説明員 存じません。
○迫水国務大臣 閣議の席で農林大臣がしきりに、ある種の農林水産物資についての運賃の問題について御発言に相なりましたが、そのときの状態では、まあこの問題については将来にわたって一応相談をしてみようという話になったように記憶をいたしております。今おっしゃいましたような密約があるということは私は知りません。(「政調会はどうなんだ」と呼ぶ者あり)それは党の方ですから……。
○芳賀委員 自民党と政府の間においては、政府提出の法律案を出す場合には、必ず与党の政調会の了承を得るということになっておるでしょう。ですから知りませんじゃないですよ、こういう不当な内容を包蔵した改定案を出す場合には、政調会の了解が必要である。政調会も頭の弱い人ばかりじゃないと思うのです。ですからこういう大きな疑問点というものははっきりされて、これはおかしいじゃないかということになった結果、いやそれは一五%をこえる分については、物資別にその超過分については具体的には総裁権限で行なえる方法によって、これを各省間で十分調整して是正する、そういう、密約という表現が悪ければ基本的な内約ができておる、われわれはそういうふうに承知しておるわけです。その点を正直に長官から言ってもらえばいいのです。なるたけ長い質問をやらせないような答弁をしてもらいたい。
○迫水国務大臣 経済企画庁長官といたしましては、その限界までは関与いたしておりません。率直に申し上げますけれども、党のそういうような話し合いがあったということは私は知りませんでした。そういうことを言ってあとでしかられるかもしれませんが、率直に申し上げますが、聞いておりません。
○芳賀委員 これは閣僚のうちだれかから、もう少し責任のある答弁をしてもらえぬと、審議ストップになるんですよ。総理大臣が来なければわからぬですか。池田さんが来なければわからないとすれば……。
○木暮国務大臣 先ほど来のお話で、そういうことはありませんと、はっきり申し上げました。
○芳賀委員 企画庁長官と話が違うのです。これは政府部内の意見を統一して答弁してもらわぬと、どちらの大臣の答弁を信用していいかわからないのです。暫時休憩して意見統一をやって下さい。お待ちしますから……。
○木暮国務大臣 密約があるかというから、密約などはありませんと、はっきり申し上げたわけであります。
○芳賀委員 それじゃ確約がありますか、密約でなければ。
○木暮国務大臣 そういう公約とかなんとかいう——密約ですか、そういうものはありません。
○芳賀委員 意見が違うじゃないですか。農林省とも違うし、企画庁とも違うじゃないか。こういう点は会議に出てくる前に意見を完全に調整して——答弁集というのがあるんでしょう。答弁集はないんですか。こういう大事な点は意見を完全に調整して出てきてもらわぬと、こちらの方が迷惑するわけです。わからなければ総理大臣の御出席を願いたい。
○井原政府委員 お答えいたします。最初にお答えいたしたかと存じますが、その中にもありますように、閣議においては、農林大臣もこの法案に対して、不満足ながら一応了承いたしたのでございますから、これはこれでございます。しかしながら、農林当局といたしましては、お説のようなふうに、基本法を作りまして、農民の立場に立って、所得倍増の中にあえいでおる農民のためには、個々それぞれの物資を検討いたしますと、どうしても特別な、運賃の現状維持をやらなければならぬ物資がございますので、そういう個々の問題について将来農林当局が、今までも話しておったが引き続いて運輸省に対して折衝を続けたい。その結果がどうなりますかは知りませんが、われわれはそういうつもりでおるわけであります。どこまでも農林当局の考え方でございますので、御了解いただきたいと存じます。
○芳賀委員 そういうことを、農林大臣でないあなたがこういうところで発言すると、これはあとでえらいことになりますよ。調整するとか是正するとかいうことは、何か根拠がなければやれないのですよ。この法律だけを根拠にするということになれば、そういうことは絶対できないということになるのです。もし政府部内でやむを得ず賛成する場合には、私が先ほど言ったように、こういう条件であとで是正することにするからして、やり方は、法律違反にならぬ範囲で、国鉄総裁の権限でやれる方法でこれを行なうからして賛成してもらいたいということで、条件付で賛成しているじゃありませんか。それをあなたは知らないのですよ。こういうことで賛成したということは公表されているのですよ。そういうでたらめな答弁をしないで、まじめに、現在まだ政府部内で調整ができていないとすれば、できるまでこの法案の審議を延ばして、完全に政府の見解一致ができてから、こういう法案を出すべきなんです。まだ未熟なんでしょう。これはどうなんですか。
○木暮国務大臣 再三申し上げる通り、これが決定するまでには、その省、その省で、いろいろ希望や意見があったことは、これは当然な話でございますが、この程度のものはやむなしとして閣議で決定をいたして、案として皆様の方に御審議を願っておるものであります。
○芳賀委員 きょうは連合審査ですから、そういう大事な点を指摘したのですが、連合審査会というのは、別に議決するとかなんとかいうことに至らぬから、これはあとでゆっくり、当該の運輸委員会でやってもらうことになると思いますが、そこでさらにお尋ねしたい点は、農林水産物資の中で、たとえば現在よりも二〇%をこえる品目が相当あるわけですね。そのこえる分だけでいいから、事例をあげて出してもらいたい。少なくとも二〇%をこえる品目の場合ですね。これはあると思うのです。
○磯崎説明員 これは農林水産物資に限らず、ある特定地域から特定地域へ輸送いたします経路が、たとえば五百キロから八百キロの間にかかる場合、あるいは先ほど御説明いたしました、最短経路を修正いたします部分にかかる場合、これが全部重なるというケースを、想定いたしますとございます。具体的にここで例をちょっと——すぐ持って参りますが、たとえば下関から大阪というような経路になりますと、距離が約六百キロでございます。そういたしましてそれが山陽線を経由いたしますので、岩徳線との関係でキロ程が多少延びます。大阪付近の距離が延びます。それらが全部重なりますから二一%ぐらいになります。それは農林水産物資に限らず、どの物資でも、ある特定地域から特定地域に輸送いたします場合には同じことになるわけでございます。農林水産物資だけということではございません。
○芳賀委員 私は、きょうは連合審査だから、農林委員会の委員の立場で問題を区切って質問しているわけです。農林水産物資には幾多そういうものがあるのですよ。これはどこから原因が出ておるかということです。この法案によると、旅客運賃の場合は距離別にして一キロどれだけとかという案が出ておりますが、貨物運賃の場合には、距離別に対しては、これをどうするというような基本的な改正の点というのは、何も法案の中には出ておらぬのですね。ですから問題はインチキと言うか、たとえば今までの国鉄経営の公共性というのは特定物資の低料金、いわゆる政策的に特別の物資については料金の引き下げを行なう、それからもう一つは遠距離逓減制、それから旅客については特別割引制、これはやはり運営上の柱だったと思うのです。今回特に遠距離逓減のこの公共性というものを大きくくずしてしまったわけです。その結果が一番現われておるのは、五百キロから八百キロの間において逓減制の目的が失われるようにこれをくずしてある。ですから、たとえば東京を中心として北海道とか東北の距離は大体五百キロから八百キロというところへほとんど入るわけです。それから阪神とか京津ということになると、これは九州等を対象にすれば全部五百キロ以上ということになる。国鉄の輸送を一番利用しておる長距離の、経済的には後進地域で生産された物資の遠距離逓減制の制度をくずすことによって、極端に運賃の引き上げということがこの中へ現われてきた。だからそういう五百キロから八百キロの間においては、二〇%をこえるようなものが続々現われてきておる。こういうことをやらなければならぬという政策的な意図というものは、国民として絶対に了解できないと思うのです。生産された物資を中央の消費地に運ぶという場合に、そういう過重な負担が起きる。特に四大工業地区を中心として、ここで製品化された物資をまた遠くへ運んで消費させる場合にも、長距離の場合にはやはりまた負担が重なる。北海道とか九州とか東北の地域の人たちは、この運賃改定によって二重三重の過重な負担をしょわなければならぬということになるのです。そういうことをやらせるということが今後の国鉄運営の方針であり、政府の政策のねらいであるかどうかということは、非常に大切な問題だと思うのです。なぜそういう遠距離逓減制を根本的にくずさなければならぬか、こういうことはこの別表を見ても出ていないでしょう。それがインチキだと思うのですよ。この点についての内容を国鉄総裁あるいは運輸大臣、企画庁長官から、国民にわかるように説明してもらいたい。
○十河説明員 遠距離逓減のやり方を全然廃止するというわけではないのであります。遠距離逓減の今日までの行き方が少し多過ぎるということで、運賃制度調査会等の意見もありましたので、それを少し緩和してもらったというのが、現在の事実であります。
○三池委員長 芳賀君、ほかにも質問通告者がありますし、時間の関係もありますから、簡潔に願います。
○芳賀委員 ちょっぴりの手直しじゃないのですよ。単に痕跡を残した程度の遠距離逓減制だ、全廃とまではいかないけれども、わずかに痕跡が残ったのです。処女膜が残っているくらいの程度だ。こういうでたらめな運営方式はないと思う。それでは六十億円の農林水産物資の増収分のうち遠距離逓減制の制度をくずすことによって、増収する分というのはどのくらいになるのですか。
○磯崎説明員 ただいま遠距離逓減制を根本的にくずしたというお話がございますが、数字をもって説明させていただきますと、現在、百キロメートルまで一キロ当たり運賃を一〇〇といたしますと、五百キロは五八、千キロが五二、千五百キロが五〇、これが遠距離逓減の数字でございます。今回修正いたしましても五百キロが五九、七百五十キロが五四・五、千キロが五二・五、千五百キロが五〇のままでございます。従って先ほど総裁が御答弁申し上げましたように、全面的に遠距離逓減制をくつがえしたわけでも何でもございませんので、この数字をごらん下さるとおわかりになると思います。 それから遠距離逓減制によりまして約八億が増収になります。
○芳賀委員 八億では済まないと思うのです。先ほど磯崎さんが説明した品目別の二〇%をこえる分だけについて見ても、それでは済まないと思う。これもやはり公共性をくずした大きな問題でしょう。 もう一つは、この政策的な公共割引の制度というものは、これは農林関係にしても百数品目になるわけです。この制度というものはやはり国鉄営業法の中で、制度として行なわなければならぬということになっている。ところがこの対象品目についても、やはりそういう意味において大きな引き上げを行なっているが、これにあわせて公共割引制度、特定物資に対する低料金制というものは、今後どういうふうに運営していくか。制度としてこれを恒久化してやっていくかどうかという問題は非常に大事だと思うのです。具体的な例をあげれば、この三月一ぱいで暫定割引期限が切れるわけですが、いつもわれわれは農林委員会等においてあなた方を呼び出して、そうして三カ月とか六カ月とか延長をやっているが、今後はこれを恒久的に実施するという方針は間違いないですか。現在行なわれている品目については、これをこま切れに延ばすというようなやり方はやめて、制度として恒久的にこれをやっていくということは言明できると思うのですが、いかがですか。
○木暮国務大臣 諸般の事情を考慮いたしまして今回暫定割引を据え置くことにいたしたわけで、当分据え置くことにいたしたわけでございます。そこで名前は暫定でも恒久でも、やはり割引は割引でございますから差しつかえないように私どもは思います。先ほど御答弁申し上げたのですが、この暫定群というのものについては、運輸審議会の答申やまたその他いろいろの学者などの議論の間では、運賃体系のワク外にある、こういうものは是正してしかるべきじゃないかという議論が今日あるわけでございますので、それらのことを勘案いたしますと、名目は暫定という名前をつけておくのが至当ではないかとも考えられるわけでございます。いずれにいたしましても暫定割引を据え置くということでございますから、これでよろしいのじゃないかというふうに私どもは考えております。
○芳賀委員 そういう不遜な答弁はないですよ。何かあなた方が国民に恩恵を与えるような意味で、何であっても据え置けばいいじゃないかという、国民をばかにしたような不遜な言葉はない。これは明らかに制度の中に、たとえば国鉄営業法の中に、そういうことをやらなければならないということが命令されているわけです。示されているわけです。それに基づいて、その精神を体得して、そしてこの特定物資の公共割引制というのはこれは制度だから、当分の間とか暫定というような、そういうこま切れ的なものでなくて、やはり恒久性を持って長期性な計画と見通しの上に立ってこれを十分生かしていく、存続していくというようなことを、この運賃法の改悪の機会に、なおさらこういう点は明らかにしておく必要があると思うのです、そういう腰だめ的なことではなくて。
○木暮国務大臣 お答え申し上げますが、そういう御意見も一部にはございますが、また違った意見も一部にございますので、この際その両案の間をとって、名前は今まで通り暫定ということでも、先ほども申し上げましたが、名前はどうでも実をとるということの方がいいように思って、そういうふうにしたのでございます。
○芳賀委員 それは、現在公共割引の対象品目について、今度の改定案による引き上げの総額と、この暫定割引制を存続した場合の減収分とを差し引いた場合どういうことになりますか。公共割引の対象品目の改定案によるところの増収額と、それから従来通り公共割引を実施した場合の割引額とを対比した場合、どういうことになりますか。
○磯崎説明員 暫定割引の額が約二十億でございます。もちろんそのうちに若干通産物資が入っておりますので、農林物資が約十七億くらい、それと先ほど申し上げました農林関係の今回の値上がりが約六十億ございますので、差し引きいたしますれば、もちろん値上がり額の方が多いわけでございます。
○芳賀委員 磯崎さん、全部じゃないのです。百数品目を抽出した場合、どうなるかということです。
○磯崎説明員 お尋ねの趣旨は、現在暫定割引を適用している品目について、暫定割引を廃止した場合と、廃止しないで今度の一五%ないし何がしかの値上げをした場合の差額はどうか、そういう御質問だと思います。これは御承知の通り、品目別に暫定割引は最高二割三分のものから最低一%という非常に距離別によって内容が分かれております。従いまして、単に値上がり率だけと比較いたしますことは正確な比較にはなりませんが、大体今度割引の品目によるものが約二十億でございますから、二十五、六億くらいが増収になるかと思います。と申しますことは、端的に申しますと、暫定割引の額が先ほど申しましたように約二十億その平均割引率が約一割でございます。従って、一割を据え置くことと一割五分八厘引き上げることとの差額だけが上がるというふうになると存じます。その金額が五億から六億くらいになると思います。ちょっと今正確な計算をいたしておりませんが……。
○芳賀委員 従来の二十億というのは、差し引きすると五億円ということになるのですね。
○磯崎説明員 その具体的な品目だけにつきましてはそういうことになります。しかしながら、先ほど大臣が申されましたように、暫定割引の制度そのものは残りますので、運賃が上がりましても、一割何がしかの暫定割引はそのまま残っておるということになるわけであります。
○芳賀委員 内容を究明していけば、これは、ほとんど今度の値上げによって、今までの公共割引というのは、何ら恩恵がなくなってしまったという結果になる。今まで二十億あったものが、今度差し引き五億しかない。これはあってもなくても同じことだということになってしまうと思うのです。こういう点はやはり重大な問題だと思うのです。ですから、先ほど私が再三繰り返した通り、問題としては、一五%をこえる超過引き上げ分の是正の問題と、こういう公共割引の対象品目が、実際的にはほんとうの割引の恩恵を受けられないというような問題については、たとえば農林大臣とか通産大臣とか、それぞれの主管大臣が運輸大臣や国鉄総裁の方へ、こういう矛盾を示して是正を求めた場合には、当然先ほどの御答弁通り相談に乗って間違いのない運営をやるということ、これは運輸大臣答弁できると思うのですが、いかがですか。
○木暮国務大臣 先ほど御答弁した通りでございます。
○芳賀委員 あなたはいろいろ別々の答弁をしているのです。だから応ずるのか応じないないのかと言ってくれさえすればいい。
○木暮国務大臣 幾度も言わせるから違ったような答弁になりますが、先ほど私が申し上げたことをあのまま聞いて下さればいいので、将来相談があれば話し合いに応ずる、そういうふうに……。
○芳賀委員 確認しておいて下さい。今の運輸大臣の答弁は明確でない。応ずるのか応じないのかという点だけを明らかにして下さい。委員長からもう一回尋ねて下さい。こっちに聞き取れないのですよ。
○木暮国務大臣 先ほど私がはっきりと申し上げました通りに、将来そういう問題について話ができますれば、まあ御相談をいたします、こういうわけでございます。
○芳賀委員 次にお尋ねしたい点は、擬制キロ運賃の問題はどう考えておりますか。たとえば青函の場合に、擬制キロ運賃に対しては今回の改定はどう扱おうとなさるのですか。
○岡本政府委員 擬制キロにつきましては、御承知のように航路運賃の場合と、それから東京等を中心とします電車区間についてございます。前の航路運賃につきましては、今回の運賃改定ではそのままにいたしておりますが、後者の東京等の電車区間におきますところの擬制キロはこの際やめまして、実キロによって計算する、こういうことに相なっております。つまり航路運賃の場合は、実際のキロ程よりも御承知のように割増しいたしまして、計算キロといたしております。後者の場合はこれと逆でございまして、実際の距離がたとえば十キロあるところを六キロとして計算する、こういうふうなことで非常に安い運賃になっておりますが、今回はそれを逆に実キロによって計算する。ただし他の交通機関との問題が。ございますので、不当に高くなる部分につきましては、これを安く調整するというふうなことにいたしております。
○芳賀委員 それは今の説明によると、実キロ制に直したというわけですね。擬制キロで今まで安くしておった分があるのを、これを実キロに直して、そうしてその分からも増収を期待できるということであれば、お尋ねしますが、たとえば青函の距離は、これは擬制キロ運賃が適用されておる現在は、実キロが百三十キロですが、それを三百キロの擬制キロでやっておる。すなわちこの分については、実キロ数の場合よりも、百三十キロに対して擬制キロが三百キロだから、これはこの運賃表によっても、倍額以上の運賃が支払われておるわけです。それを、今あなたの御答弁によると、青函間の距離算定を実キロに直すということに当然なるわけでありますが、そうすれば、あの区間は実キロの百三十キロということで、今後貨物運賃に対しては料金が適用される、そういうふうに解釈して差しつかえないですね。
○岡本政府委員 先ほど申し上げましたように、青函間につきましては、擬制キロはそのままに据え置くことにしたわけでございます。つまり航路運賃は、御承知のように歴史的に見まして、原価計算上、陸上貨物輸送と違いまして、コストが非常に高くかかるものでございますので、特にそういう措置をいたしまして、長い間やってきたようなわけでございます。
○芳賀委員 これはおかしいじゃないですか。今まで擬制キロで実キロより安かった分については、それを廃止して高い方の実キロ制に移す。擬制キロで、今まで高かった区間だけについては、従前通り擬制キロ制を採用するということはどういうことですか。そういう全く相反したような運営の方式というのは間違いだと思う。ですから、当然この点についても、実キロ制に直すとすれば、やはり青函の区間は、実キロの百三十キロにいくのが当然だと思うが、どうしてそういうことでやるのか。収益さえ上げれば何でもかまわないというのか。これは運輸大臣から聞きたい。 〔発言する者、離席する者多し〕
○三池委員長 芳賀君から答弁を求められておりますから、委員の方は席に帰って下さい。
○岡本政府委員 航路運賃は、いわゆる船運賃でございます。陸上の鉄道輸送とはコストが違うのでございます。そこで、海上の船運賃を陸上の鉄道輸送運賃に引き直しますと、その擬制キロを設けまして、バランスをとるというふうな技術的な操作をいたしまして、調整をしておるわけでございます。これは長い間やって参っております。
○芳賀委員 いや、それは間違っておるのですよ。航路運賃の場合にはちゃんと今回の法律改正案の中に、第四条の規定による航路普通旅客運賃表が別表に出ております。私の聞いておりますのは……。 〔発言する者多し〕
○三池委員長 お静かに願います。
○芳賀委員 航路運賃について、貨物運賃はこの擬制キロ制というものをどうするかということを私は聞いておる。政府の答弁によると、今までの擬制キロ制についてはこれを考慮に入れるという政策の上に立ったのであるから、これを実キロ制に直してやるという方式が確立したという答弁をしたわけです。そうであるとすれば、青函の擬制キロの場合に、当然これは原則としては実キロ制に直して、そして今度の改定運賃を、それに移行させるとい、うのが当然だと思う。(発言する者多し)ですからやらないとすれば、政府の政策的な方針でやらないということになるのであるから、これは主管大臣から御答弁を願いたいということを、私は繰り返しておるわけです。
○木暮国務大臣 政府委員から答弁いたさせます。
○岡本政府委員 航路運賃は、前から申し上げておりますように、船運賃でございまして、コストが陸上輸送に比べて非常にかかるものでございます。そこで擬制キロにつきまして何十年来やってきておるのであります。もちろん陸上の部分につきましては、実キロによることを確認しておるわけでございます。
○芳賀委員 委員長、委員長……。
○三池委員長 本日の連合審査委員会は…(発言する者、離席する者多く、議場騒然)あらかじめ……(聴取不能)約束でありますから、これにて散会いたします。 午後二時四十五分散会