運輸委員会観光に関する小委員会 第2号
- 発言数
- 26 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/04/27
会議録
○生田小委員長 これより運輸委員会観光に関する小委員会を開会いたします。 観光に関する件について調査を行ないます。 本日は、運輸大臣が出席されておりまするので、まず大臣より観光行政の基本的な問題について御説明を聴取いたしたいと存じます。運輸大臣。
○木暮国務大臣 運輸省といたしましては、最近における国内の生活程度の上昇、所得の増加等に伴いまして盛んになりましたいわゆる国内観光、また最近とみに盛んになりました観光外客を受け入れまして国内で設備をする国際観光、この二つにつきまして両者ともきわめて大切なものであるとして力を入れておるわけでございます。 国内観光につきましては、御承知の通り各国ともだんだん国民の生活が上昇して参りますにつれまして、国内を観光してその国の伝統、歴史等を研究し、その国のよろしいことを国民が体得していくというような健全な国内旅行というものは、各国ともにこれを奨励をいたしておるのでありまして、ドイツのごときにおきましても学生の国内観光旅行などに対しましては、国費をもって相当の補助をいたしておりまするし、また青年、学生等の所得の低い人たちが国内を自由に観光旅行をいたしまして、その国の歴史、伝統、地理等を修得することに便宜を与えるために、ユース・ホステルをどこの国でも奨励をして国費を補助いたしまして作っておるのでございます。西ドイツにおきましてはユース・ホステルは大体七百くらいございます。あのライン川の両岸にありまするドイツの数百年を経ました古いお城などは全部ユース・ホステルに改造するか、あるいはホテルに改造するか、その二つに使っておるというようなことによっても西ドイツにおけるユース・ホステルの奨励の状態がわかるのでございます。西ドイツが大体ユース・ホステルの初めの国でございますので、その数も七百もございますが、その他の国におきましても、たとえばイタリアであるとかフランスであるとかあるいはスイス、スペイン等におきましては、みなユース・ホステルは百以上ございますような状態でございまして、所得の少ない人、学生、青年等の国内旅行をいわゆるソーシャル・ツーリズムと称しまして、健全に行なわれるように奨励指導をいたしているというのが諸外国の実例でございます。わが国におきましても国会の御賛意を得まして、ユース・ホステルを、数はまだ少ないのでございますけれども、だんだんとふやして参りまして、各地にユース・ホステルなどを置いて、この青年、学生、その他所得の低い階層の人たちに国内の観光旅行をしてわが国の伝統、歴史、地理等を修得させる健全なる国内旅行を奨励するということに運輸省としても力を入れているのでございます。 それから国際観光は、すでに委員の皆様方御承知の通りに、一つはお互いに文化の交流等によりまして、よく各国の歴史、伝統あるいはその国の民族性をお互いに知ることができますので、これがひいては世界の平和に貢献することができます国際親善を高める役をいたしますとともに、一方ではわが国のごとき外貨を必要とする国におきましては、観光収入というものは他の輸出産業に比べまして歩どまりが一番よろしいことからして、外貨獲得の大きなる手段であると考えますので、これを奨励いたしておるのでございます。他の輸出産業にいたしまするならば、たとえば繊維品のごとき、外国から原材料を日本の外貨をもって輸入をいたしまして、そうしてこれを製品に作り上げて外国へ出しますのですから、ものによって違いますが、その手取率というものはおそらく四〇%程度にとどまるものが普通の輸出産業では多いのでございますが、この観光収入というものは、食事のことからみやげ品のことから、あるいは国内における交通料金の支払い、宿泊料の支払い等を考えてみますると、一〇〇%歩どまりの率があるのでございます。よく世間で目に見えない輸出であるということを言うのはもっともなことだと思うのでございまして、私どもも、わが国の産業の基盤をつちかう外貨獲得と、また日本の人柄をよく外国人に知らして国際親善を高めて世界の平和に貢献いたします国際観光というものには力を尽くしまして、今日は特殊法人の日本観光協会というものが国会の御協賛によりましてできておりまして、これが外国に事務所を設けまして、宣伝等のことに全力を尽くしておるのでございます。三十六年度予算におきましては、すでに御審議を願いました通り、二億八千万円余の予算をこれに国費として補助いたしました。また一方、国内における宿泊設備を持っておるもの、交通機関を持っておるもの、その他観光関係のものが、これに対しましてほぼ同額の拠金をいたしまして、そうしてこの日本観光協会というものを中心にして世界各地に事務所を設けて、宣伝、観光外客の受け入れに努めておるのであります。三十六年度におきましては、ロンドン、シドニーに新たに事務所を設けることにいたしておりまして、これができますと世界におきまして事務所が九カ所になるわけでございます。しかしながら、イタリアであるとかイギリスであるとか、その他外国が海外に観光外客誘致のために持っておりまする事務所の数と比較いたしましても、まだ足らざることを考えておるのでございまして、将来はますますこういう事務所を多く作って観光外客の受け入れに努めたいと思うのでございます。私どもの考えといたしましては、昭和三十五年におきましては、これは年度でなく大体暦年の昭和三十五年でございますが、わが国に来遊する観光外客の数が二十一万人に相なっておると推測をいたしまして、これが消費いたしました収入というものは約一億一千六百万ドルであろうと実は推定をいたしておるのでございます。オリンピックが昭和三十九年に参りますが、このオリンピックが参ります前年の昭和三十八年の目標といたしましては、観光外客を三十五万人受け入れまして、外貨獲得二億ドルということを目標といたしておりますわけでございます。こういうふうに目標を立てておりますので、これが受け入れ態勢につきましても、運輸省といたしましては少なからず配慮をいたしておる次第でございまして、ただいま申し上げました三十八年に三十五万人を受け入れます場合には、ホテルの部屋数が一万九千ぐらいはなくてはならぬという推定でございます。しかしながら、現在におきましては、最近の調査によりますと約一万二千七百ぐらいに、ホテルの建設が盛んになってっておりますので、漸次部屋数が増加いたすと考えるのでございます。 また、外国から日本に来遊する人たちの中には、日本の旅館に泊まりまして、日本趣味豊かな、日本の建物の中で日本の生活を楽しみたいということを希望する人が最近だんだんにふえて参りました。今回近くロータリー・クラブが日本で開かれますので、六千人ぐらい日本に参ります。向こうから宿泊希望が参っておりますけれども、その宿泊希望で、われわれが予想した以上に、日本に行ったならば日本旅館に泊まりたいということを言ってくる者が多いのでございます。運輸省におきましてはこういう趨勢をつとに考えまして、一方ホテルの不足いたしておりますことを補う意味と、また観光外客に日本のよき趣味を楽しませるという意味から、日本の従来あります旅館に外国人を受け入れ、接遇するのに必要なる最小限度の設備をすることを奨励いたしておるのでございます。たとえて申しますならば、日本旅館にまず水洗便所を必ずつけさせる、これは腰かけの水洗便所でございます。それからドアにかぎをかけさせる、ベランダを設けさせる、それから、日本旅館は従来は部屋の仕切りがふすまでございまして、とかく外国人の宿泊には不適当でございましたのを、壁仕切りにいたさせます。また観光外客は非常に虫を好みませんものですから、観光地などにおきまして虫の多いところでは普通のガラス戸のほかに網戸を設けさせるというような、いろいろのことをやらせるように努力をいたしまして、こういうことに対しましては、すでに国会において御承認を願いましたホテル整備法という法律がございますが、ホテルばかりでなく、日本旅館もこのホテル整備法によらしむることにいたしまして、ただいま私が御説明申し上げました観光外客を受け入れ、接遇いたしますのに不便のないような施設をしておりますところの日本旅館が現在二百七十八あるわけでございます。今後いろいろの国際会議がございますので観光外客が日本に参りますが、ホテルの数はまだ不足しております。これを補って、ただいま申し上げましたような、外国人の好むところでもあり、また外国人の生活にも最小限度合うように改造を加えました日本旅館というものが約三百近くございますので、これらによって受け入れ態勢の万全を期したいと思っておりますが、まだ実はこれでは不足でございます。今回のロータリー・クラブの国際大会などでも、実はもっとたくさんお客が来るのでございますが、日本のホテルとか日本旅館とかいうものの受け入れ態勢が十分でありませんのでお断わりをしたり、あるいは船の中で寝起きしてもらうことを計画をいたしましたようなことがあるのでございまして、こういうのは観光日本といたしましては一大恥辱と申しますか、私どもの力足らないところで、失態であると痛感をいたしておるような次第でございます。 それから、こういうようなホテルを新しく建造し、あるいは日本旅館を改造いたします等のことにつきまして、たとえば開発銀行あるいは中小企業金融公庫、商工組合中央金庫、その他不動産銀行でありますとか、特殊の銀行から融資をいたしますように観光局といたしましてはあっせんをいたしまして、数年前に比較して今日はこういうような受け入れ態勢に対します資金の融通というものが相当になっておることはまことに御同慶の至りだと存ずるのでございます。金額につきましては政府委員の方から詳細にお話を申し上げることといたします。 しかしながら、日本の宿泊料はホテルなどが高いという非難を今非常に受けておるのでございます。今の日本でできますホテルというものは、アメリカ、イギリスのトップ・レベルと申しますか、最上級のホテルと肩を並べるようなホテルを作ることをやっておるのでございますが、実際はアメリカから参ります人でも、昔のようないわゆる百万長者ばかりが来るのではございません。従来は銀行、会社の退職をいたしました人であるとか百万長者が日本に観光に来たのですが、最近におきましては進駐軍の宣伝等によりまして中産階級の人が大部分で、日本に来ます観光外客の約半分はアメリカ人でございます。そのアメリカ人がヨーロッパへ参りますると、六、七ドルのホテルに泊まっておることを考えてみると、日本でも最上級のホテルも必要でございますが、もう少し中級のホテルが必要であるとわれわれは考えて、こういうものの建設にも指導をいたしたいというふうに考えておる次第でございます。いずれにいたしましても国内観光、国際観光ともに、いわゆる昔の物見遊山として一がいにこれを笑うべきものでございませんで、経済上、文化上あるいは世界の平和の上から見まして大いにこれは奨励をすべきものであると運輸省では考えておる次第でございます。 詳細のこと、また数字等は政府委員の方から御答弁さしていただきます。
○生田小委員長 質疑の通告がありまするので、これを許します。山口丈太郎君。
○山口(丈)小委員 私は前回のこの委員会におきまして観光局長からいろいろ御答弁をいただいておりますので、本日は大臣にごく簡単にお伺いをいたしたいと思います。 ただいま御説明の中で、外国の客を誘致するために、海外においてもまた国内においてもその受け入れのためにいろいろな施設が充実されつつありますし、そのあっせんのための施設も機構もいろいろ作られておるわけでございます。このうち日本観光協会が設立されまして外客の誘致についてその受け入れ等についても非常に努力をされておるのでありますけれども、実際には観光協会の国内のサービス・センターの充実等につきましては、これは前回の委員会におきましても御質問を申し上げたのでありますけれども、まだその施設が非常に不足していて、たとえば地理の紹介でありますとか、そういったようないわゆる機構に非常に欠けておるわけであります。これについては観光局長からもいろいろ御答弁をいただきました。しかしその実施をいたしますためにはいろいろ政治的にも裏づけをしてやらないとできない問題が多いと思うのでありますが、このサービス・センターの充実についての御所見を一つ承りたい。
○木暮国務大臣 まことにごもっともな御質問でございまして、せっかく日本に来遊いたしました観光外客を国内におけるサービスの不足のために失望さして帰すというようなことは、今後における日本の観光客の増加を妨げるものでございますので、できるだけこういうことをいたしたいと考えておる次第でございます。実は三十六年度予算を提出いたす前に大蔵省の方には観光外客に国内のサービスをいたしますために、いわゆる観光外客の無料案内所というような、前会観光局長から御説明申し上げましたようなものを設置いたしまする予算を、大蔵当局にいろいろ説明して出したのでございまするが、とうとう御了解を得ることができませんで、私ども非常に遺憾に思っておるようなわけでございますが、ただいま御指摘のように必要なものでございますので、今後におきましては、運輸省といたしましてはこういうものの増設に力を尽くしていきたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○山口(丈)小委員 ただいまの御答弁で私は了としますが、ただいま大臣の説明にもありましたように、観光客を誘致するということは、外貨獲得の手段としては最も効率の高い一つの手段であるばかりではなく、国際間の交流についても、それ以上に重要な役割を持っておるものであります。しかしどの事業をやるにいたしましても、それだけ国家的に大きな意義を持っておるものでありますから、国家的投資というものを当然やらなければ、俗にいう金もうけといいますか、そういうことはできないのであります。従って、これはもう少し大蔵省が観光事業というものに理解を持っておれば、私はもっとこういう施設に対する予算というものを支出してしかるべきではないかと思うのですけれども、どうもまだそういった面について、大蔵省の理解が乏しいのではないか。これはむしろ運輸省が大蔵省に対するPRといいますか、そういう理解を深めるための努力というものが足りないのか、あるいは遠慮しているのか、どうも私どもには満足できない点が多いのであります。これは行政上の問題にもなりますが、運輸大臣として今後どういう工合にこれを拡充強化するための措置をとろうとしておられますか、その基本策について一つ伺いたい。
○木暮国務大臣 ただいま御指摘のように、外貨を獲得するためには、実は私どもの率直な言い方にすると、元手をおろさなければ無理だ。ただぬれ手でアワのつかみ取りというようなことを考えている国際観光事業というものは、各国においてないのでございまして、歩どまりのいい観光収入がある場合におきましては、やはりみな国家がそれだけ力を尽くしておるわけでございまして、御意見の通り、私どももそう考える次第でございます。 わが国の観光収入というものが、三十八年で二億ドルを目標にいたしておりますけれども、これは私どもは、昨年の一億一千六百万ドルから見まして、そう過大なる夢ではないように考えておるのでございます。現にスペインのようなところでも、四億ドル以上の外貨を観光収入によってかせいでおるわけでございます。従いまして、私どもは今後の観光収入を得るために、国家として元手をおろしていかなくてはならないということを考えておるわけでございまして、ただいまお話のございましたような国内の受け入れ態勢等につきましても、いわゆる開発銀行その他の融資がだんだんとふえて参ってきておりますけれども、しかし、諸外国の観光事業を振興するために国が手を尽くしておるのに比べますと、まだ不足であると私どもは考えておるものでございます。西ドイツのごときは、戦後、いわゆるマーシャル・プランによりまして、西ドイツの破壊された観光ホテルというものはできた。あるいはイタリア、フランス、スイス、スペイン等におきましても、日本のような高い金利の金を使って、受け入れ態勢を作っておるところはないのでございまして、大体において三分とか四分以上の利息をもってホテルに融資しておるような国はございません。しかも、大体十四、五年くらいの長期の金を使わせるというようなことになっておるようなわけでございます。まず私どもは、具体的に申しますと、この財政投融資のワクを受け入れ態勢の方に、ただいま融資いたしておるよりはもっと金額を増すことと、それから場合によりましては政府の利子補給等のことによって、ホテル等についてはもっと安い金利の金を使わせるようにいたしたいということを考えておるのでございます。 それから、国会の皆様方のお力添えによりまして、今回は外国人に対する宿泊税の課税が、一年間だけ猶予されるような臨時の処置がとられましたけれども、私から申しますと、今まで税金をとらなかった観光外客から、地方税の、従来の遊興飲食税というような、宿泊税類似のものも課税するということは、これは観光日本としてはとらざることでございますので、できますならば、これは永久に観光外客には課税をいたさぬ、非課税という方針を国の政策として確立してもらいたい、こういうふうに考えておるわけでございます。また一方におきましては、もっと日本観光協会の補助金を国家として増しまして、そして先ほど申し上げました、現在九カ所世界にわたってあります宣伝、誘致の事務所というものを、この数をふやしていくということを、逐次ではございますがいたしたいものである、具体的にはこういうふうに考えておるわけでございます。
○山口(丈)小委員 私は、たくさん質問がありますが、またの機会にいたしまして、次の質問に移ります。 航空局も、自動車局も見えておりますから、この際一つお伺いをいたしますが、外人がやって参りまして、そして有名な観光地へ行く。ところがその観光地へ行く道路が全くなっていない。それでほこりをかぶって名所旧跡を回る。陸上まで来ても、旅館が完備しておらぬので、船でやってきた者がまた船で宿泊するというのは全く醜態だと思うのです。もちろん観光地から観光地への主要な地点に対する循環路線の整備だけではなくて、それと同時に、その観光地へ輸送するための自動車の整備ということが最も必要ではないか。特にオリンピックを控えまして、なるたけ広くこの機会に国内の状況を視察させるというととは、最も時宜に適した絶好の機会であると私は考えるのですが、そういう場合に、今申し上げましたように、陸上においては自動車交通が道路の悪い状態から思わしくいっていないといううらみが非常に多いのであります。これについてどういうふうにお考えになるか、自動車の整備等の状況についても将来のお考えを聞いておきたいと思います。 それから飛行機でありますが、私も国内線を利用いたしますが、どうも、海外へ行っている飛行機は機内が非常に整備されておりまして、エア調節などもできておるようであります。最近日航の北海道行きの飛行機はそうでもないように聞いておりますけれども、特に6Bといいますか、西回りの飛行機は気圧の変動によっては耳が痛くて乗っておれない。私は耳が悪いものですからあまり利用しませんが、こういうのはやはりちょっとした施設の改良によって防げるものでありますから、国内ローカル各線に就航しておる飛行機も、外航しております飛行機と同じような気圧調節の装置をぜひやらせるべきではないかと思うのですが、これについての整備状況を聞きたいと思います。 それから飛行場の整備問題でありますが、今、国際的には、北海道、東京、それから九州、これら三飛行場が重要な飛行場になり、まだまだ名古屋、大阪等の飛行場はあまり国際的な飛行場としての整備はなされていないというように考えるわけです。特に大阪の飛行場等につきましてはいろいろの問題がありまして、拡張問題もなかなか意のように進んでいないというような実情にあります。私は別にあせりぎみで言うのではありませんが、オリンピックは世界的な行事であることは御承知の通りでありますから、この際やはりそれを目標にして整備を急いでいくということが私はぜひ必要ではないかと思うのです。どうもそれが進んでいないように思われるわけでありますが、この飛行場の整備方針についても承っておきたいと思います。 それから国鉄にお伺いをいたしますが、最近「こだま」とか、あるいは重要な特急、国際的な列車の乗客に対して車内の案内放送を英語でやられておりますが、これは非常によい感じを受けるわけであります。また主要駅においても駅の放送が日本語と英語と二通りになっておりまして、最近これは外人に対してもわれわれに対しても非常に好感を与えているわけであります。ところが、これは商工委員会でも問題になったようでありますが、車内の売店サービスといいますか、これがどうももう一つ行き届いておりません。それから窓はあけられないようになっておりますから、みやげものその他も停車する駅々で自由に買えるという状態になっていないように思います。しかるに、車内における食堂あるいは食事のための弁当の販売につきましても、たとえばお茶を売りにくる場合と弁当を売りにくる場合がちぐはぐになっていたり、通り一ぺんにさっとやって、食堂の注文をとって弁当の方をあとから売りにくるということになると、弁当は商業上のこともあろうと思いますけれども、もちろんこれはああいう列車の状態でありますから、もう少し徹底した方法で、外客が満足するようにさせることが必要ではないかと思われます。こういう点についての改善策を国鉄の方ではどういう工合にお考えになっておるか、大急ぎで質問をいたしましたが、以上概略を一つ御答弁願いたいと思います。
○木暮国務大臣 いろいろ、国鉄あるいは自動車関係、航空機関係につきましてはそれぞれ政府委員が参っておりますから後ほど詳細に御説明をいたしますが、建設省の人がおりませんから、私が建設省にかわりまして、というのは大へんおこがましいですが、知っております道路のことだけちょっとお答えをしておきたいと思います。 ただいま御指摘のように、日本の道路が世界で一番悪いのでございまして、外国へ参りますと、砂利の道は、目下建設中という札が立っております。日本では、外国では目下工事中というところを自動車が通っておるというような実情でございますことを考えても、日本の道路が一番悪いのであります。御承知の通り、国会において御承認を願いました三十六年度の予算におきましては、大幅に道路等の公共投資がふえて参りましたので、国道等につきましては今後舗装が十分にできることと私どもも期待をいたしておるのでございます。そこへ持って参りまして例のアメリカの制度をまねました道路公団というものが日本には戦後できました。道路公団は、従来ややともすると観光道路というものに対しましてはきわめて冷淡でございまして、道路公団の取り上げる道路は産業道路だけに限るのだということを執拗に言い張っておったことがかなり長い間続いたのでございまするが、最近は観光もまた国の産業なりという考えをよく了解したものとみえまして、日本全国至るところで観光道路を道路公団が取り上げまして舗装を始めておるのでございます。たとえて申しまするならば、従来は日光へ行きました観光外客というものは、日光を見物をしてそのまま同じ道をまた東京へ帰ってくるというようなことで、観光外人の間では非常な不評判でありました。今度は日光と栃木県と群馬県の間にありまする金精峠という峠がございます。これは奥日光から群馬県の丸沼、菅沼の方に抜けます観光道路としては将来の有望性を持っておるのでございまするが、これを道路公団で調査をいたしまして、おそらく明年度からこのトンネルを抜きまして金精峠の舗装をやることに決定をいたしましたり、また山の方なども、従来は県道にまかしておいて破損の激しかった観光道路が道路公団によりまして舗装されるというような、まことに好ましい実際が全国に今現われておるようなわけでございます。私は、オリンピックまでには相当に舗装道路が国道においてもまた地方の観光道路におきましてもできて、観光外人の不評判を相当に消し得るものとして期待をいたしておるのでございます。また先ごろ、池田総理から東京周辺、ことに富士山を中心とする富士五湖地方に対する道路を、今回の大幅の公共投資によってオリンピックまでに完成するように、建設省にお話があったということが新聞に出ておりました。とういうような工合に今後は観光を目的とする道路の改善というものに——一般に観光というものも、日本の産業として見えざる輸出として大切であるという認識を高められて、道路がオリンピックまでには相当によくなるということを私は期待をいたしておるわけでございます。 自動車等のことにつきましては、それぞれ参っておりますから、政府委員から御答弁をさしていただきます。
○國友政府委員 観光に関しましては、自動車の関係は道路が基本でございますこと、今大臣から御答弁がありました通りでございまするが、自動車の整備等の関係について申し上げますと、自動車に関しましては、乗用車につきましては国産車でももちろん外人を乗せて利用することができるのでございますが、乗用車につきましては、オリンピックを控えまして、やはり外国人が米国車なりあるいは欧州車に乗っておりますその国の自動車も輸入すべきであるという考え方のもとに立ちまして、最近観光用自動車の輸入をいたしておるのでございまするが、昭和三十五年度分といたしましては米国車八百六十四台、欧州車九十一台、合計九百五十五台の乗用車を輸入いたしまして、これはハイヤー業者に配属をいたしまして現在稼働いたしております。このような輸入の状況は今後も続けていきたいと考えまして、通産省その他関係官庁と連絡をしていくつもりであります。そのほかに貸切バスといたしましては、やはりこれも数年前から外人客に向くような、設備といたしましても高級な貸切車を計画いたしまして、希望を持っております各観光バス会社に対しまして所有することを認めまして、そういう車両の増備もはかっておる状況でございます。 そのほか、東京都内におきましては、実はこれは道路の問題になりまするが、現在首都高速道路公団が発足いたしまして、八路線約七十キロメートルほどを建設する予定で、現在工事に着手いたしております。昭和三十五年の十二月末の数字でございますが、軽自動車まで入れまして、自動車が東京都におきましては大体六十万台、それから全国におきましては三百四十五万台ございまするが、オリンピックの時期、すなわち昭和三十カ年の大体九月ころを予想してみますと、全国で五百五十五万台、東京都で申しますと九十六万台ほどになるという想定を現在いたしておりますが、これらの自動車を円滑に運行させますためには道路を積極的に建設をして流れを円滑にしなければなりませんと同時に、交通の規制等に関しましても積極的な措置を講じなければうまくさばいていけないと考えておりますので、それらの点に関しまして警察庁その他と打合会を持ちながら現在対策を練っている状況でございます。
○福永説明員 航空の問題につきまして私からお答え申し上げます。 初めに航空機の中の気圧調整の問題でございますが、先生が御指摘になりましたのは、おそらく全日空が使っておりますDC3以下の小型の航空機だと思います。現在全日空で使っておりますDC3のほかの大きなもの、バイカウント、コンベアにつきましては気圧調整の装置がございます。従いまして飛行機に乗りましても耳が痛くなるようなことはないと思いますが、DC3以下の小型につきましては、気圧調整の装置がございませんのでそういうことがあるかと存じます。その点につきましてはDC3を改造して気密室を作ることはかなり費用がかかりますので、現在全日空で考えておりますのは、新しくそれ以外にバイカウント828型機を三機、フレンドシップ、これはオランダの飛行機ですが、それを三機、ことしの八月ごろまでに大体六機輸入いたしまして、現在使っておりますバイカウント744型にかえましてそのバイカウントとフレンドシップとコンベア——一部DC3が残りますが、これはローカル線の比較的地方的な部分に回すことになっております。従って全日空の路線におきましても幹線とローカル線のうらのおもな部分は今言った飛行機にかわりますので、気圧の問題はその分については解決されるわけであります。 さらに現在通産省、政府が作っております日本航空機製造会社のYS11というコンベアと同じ型の飛行機があと二年以内に量産に入りますので、その飛行機が値段その他の問題で国内に使用されることが可能になりましたら、その飛行につきましても今言った問題は解決されると思います。 それから大阪の飛行場の整備の問題につきましては、現在大阪は御承知のように羽田と同じように、国際空港といたしまして同じ一万フィート以上の滑走路を作るように予算をとりまして折衝しておるところでございますが、御承知のように地元の公共団体との話し合いがまだ十分いっておりませんので、至急話を進めまして工事に取りかかりますれば、オリンピックまでには間に合うようにいたすつもりでございます。従って現在の計画ではオリンピックにおける国際線の関係で申しますと、羽田の現在の建造中の第三滑走路ができますれば、それをもちまして三本の滑走路が羽田で十分さばき得る見通しでございますので、さらにそれに加えまして大阪もオリンピックに間に合うように新しい滑走路を構築することを努力するつもりでございます。
○廣瀬政府委員 観光の問題に関連いたしまして、国鉄の問題特にオリンピックとも関連いたしまして国鉄の輸送力はどうなるか、それから最近の観光客、特に外国からの観光客に対しますサービスの問題等につきましてお尋ねがございましたので、それらについて簡単に申し上げます。まず輸送力でございますが、幸いにいたしまして国鉄の新しい五カ年計画がことしから発足いたしまして、先生十分御存じでございますが、現在一番国鉄で困っておりますのは輸送力が足らないということでございます。東北本線であるとか、あるいは北陸本線、上越本線、中央本線、鹿児島本線、こういった主要幹線を本年度から約千百キロ、線路の増設に力をいたします。またそのほかおもなる幹線の電化を千八百キロ程度本年度からいたしまして、電化をいたしさらに電車化を進める。東北本線であるとか常磐線、信越本線、中央本線、北陸本線、山陽本線、鹿児島本線、こういったものを電化、電車化を進めて参る。国鉄の五カ年計画は四十年を目標にしておりますので、オリンピックの三十九年に全部は完成いたしませんが、この時期までにはかなりの輸送力がつくものと考えられます。またその他電化されない区間におきましても全面的にディーゼル化を実施いたしますので、輸送力特に旅客輸送の面でサービスは格段によくなる、輸送力もつくものと考えられます。なお例をとりますと、これは外国からのお客さんに非常に関係がございますが、優等列車、特急、急行、準急、こういったものが現在五百本近く走っておりますが。大体五カ年間においてこれを千本くらいにふやして参る。かようなことでございまして、輸送力の面はかなり緩和をされ、また弾力性がついて参るものと考えております。 それからなお後段のお尋ねでございます。サービスの点でございますが、最近国鉄におきましても、特に優等列車におきましては列車の乗務員に対しまして外人のお客をある程度案内できるように英語教育に力を入れております。これは特にオリンピック等を頭に入れて実施しておりますが、こういった点も今後さらに国鉄を指導いたしまして強化をして参りたいと考えております。それから車内販売の点でございますが、ただいま御指摘がございましたように、今後優秀な客車がだんだんふえて参ることになりますと、窓があかなくなる。従いまして、従来主として駅売りに依存しておった食事と申しますか、お茶のサービスといったものが、逐次車内販売ということに変わって参ると存じます。こういった点につきましては、私どもも各方面から車内販売のサービスが不十分であるということを聞いておりますので、ただいま御指摘のございました点は十分国鉄を指導いたしまして、今後車内販売を逐次改善をして参るという点に努力いたしたいと存じます。
○山口(丈)小委員 まだ国鉄関係等はいろいろありますが、あと質問者がありますから、本日は私の質問はこの程度にいたします。
○生田小委員長 細田吉藏君。
○細田(吉)小委員 先日来この小委員会で観光の各般の問題につきまして質疑応答がいたされているわけでございますが、これらと重複しないようにいたしまして私は観光の基本的な問題につきまして御質問を申し上げたいと存じます。 観光事業の重要性、特に日本のような外貨の事情が本質的に苦しくなるような状況の国の観光事業は非常に重要であるということはよくいわれ、この委員会でもしばしば出ているのでございますが、しかし実情を見ますと、遺憾ながら政府の施策に現われている観光事業に対する力の入れ方というものは、片手間といっては何でしょうが、どうもあと回しになっておるというのが率直に言いまして実情ではなかろうかと思うのでございます。重要でないかと申しますとみんな非常に重要だというのでございますが、現実にたとえば予算面一つとってみましても、どれだけ重要性が認識され、そこに織り込まれているかということになりますと、遺憾ながら他の諸外国等と比べましてもしかく重要に扱われておらないということが率直にいって言えるのではないかと思うのでございます。 観光の仕事は関係の各省非常に広範にわたっておりますが、たとえば国立公園にいたしましても、文化財保護の問題にいたしましても、そのほか各般の観光事業に関係のある予算全部合わせましても知れたものでございます。そこで先ほどの山口委員の御質問にも関連いたすのでございますが、私どもは何とかしてこれを突き破るととが必要だと思うのでございます。それには、先ほど大臣からも予算等につきましてお話がございましたが、私は国内におけるPRというものが足りないのではないかと考えるのでございます。これは単に政府だけの責任とは申しません。関係の業界もそうでございましょうし、またわれわれも考えなければならぬ点が多々あると思うのでございますけれども、国内における観光に対するPRが何といっても不足していると考えるのでございます。その中でも、特に私は今後やっていただきたいと思っておりますことは、説得力のある資料によるPRというものがほとんど行なわれておらぬ。またその最も基礎になることを申しますれば、いろんな研究、統計といったものが非常に不備であると考えておるのでございます。観光事業というものは、ただ一応数字はございます。入国者数がどう、消費額がどうのといったような数字はございますけれども、もっと詳細な説得力のあるものがなくてはならぬのではないかと思うのでございます。ここらの点に関しまして私も私見をあとから申し述べたいと存じますが、何とかしてもっと観光事業を立て直すといいますか、今実は非常にいいチャンスだと思うのでございます。と申しますことは、所得倍増計画でも計画年度に六億一千万ドルというものが計画される、これもあとから伺いたいと思っておりますが、そういう状態でもございますし、また先ほど来お話が出ておりますオリンピックも真近に控えておる時期でございまして、私は時期としては非常にいい時期じゃないか、こう思うのでありますが、まずこういった一般的な点につきまして大臣から一つ御覚悟といいましょうか、お考えを簡単に伺わせていただきたいと思います。
○木暮国務大臣 従来観光というものに対する一般の認識が非常に不足いたしておりまして、ことに歴代の総理大臣などが観光を非常に大切なように言われましても、なかなかそれが徹底をいたさないような実情にありましたことはお言葉の通りでございます。御承知の通り、私は運輸大臣になって観光のことを一生懸命にやるというわけではございませんで、もともと観光に関係のある人間でございます者から見ますと、非常に不満が多い。細田先生のお話に全く共鳴をいたすのでございます。 私といたしましては、ただいま御指摘になりましたように、統計とかその他のものについても、もっと国内において真剣にやって、一般日本国民が観光というものに目をさましてくるようなやり方をやらなければならぬと考えておるのでございます。その一つの方法といたしましては、最近各大学などにおきまして観光を研究するような団体が学生の中にちらほらできて参りまして、まことにけっこうなことだと思うのでございます。私は、各大学の学生の間で観光研究会というようなものができて、そうして若い人たちの間で観光の重要性というものをよく認識してPRしてもらうということも非常に必要なことであると思います。 それと、現在ホテルの従業員を養成する学校がございますが、こういうものに対しましても、業界その他が力を入れまして、もっともっとこういうものを盛んにしていくということもまた国内におけるPRの上から見て大切のことであると思うのでございます。 また県によりますと、行政組織の中に観光課を持っておる県がだんだんとふえて参りましたことは大いにけっこうなことだと存ずるのでございますが、まだ少なからず観光資源を抱いておる県で、観光課というものが設けられないようなところもあるように見受けるのでございます。こういうことは、やはり県におきまして観光課というものを設けていただいて、そうしていろいろ資料を集め調査をいたすということに力をいたすべきであると思うのでございます。 また御承知の通り、日本観光協会が今日は特殊法人といたしまして中心になっていろいろやっておるのでございますが、これが国内につきましても、観光の先端を受け持っておりますところのバス業界でありますとか、あるいは国鉄、私鉄等ともっと積極的に連絡をとりまして、そうして観光ということにつきましていろいろの調査をする、PRをするというようなことをやっていただくことが必要であると思うのでございます。 国内観光ということで観光客を接遇する道を勉強するということは、直ちに観光外客の接遇をりっぱにするということに相なるわけでございまして、よく世間では国内の観光を軽視する風潮がございますけれども、私は諸外国の例にならいまして、ただいま細田先生のお話しの国内におけるPRまた統計その他の調査ということを十分にいたすことを今後もできるだけ努めたい、こういうふうに考える次第でございます。
○細田(吉)小委員 そこで私、観光関係の各政府機関のやり方をいろいろ見ておりますと、これまで言い古された、こういうことはやらなくちゃいかぬ、どうしてもやるべきだと言われておるようなことが実はたくさんあるにもかかわらず、それの実現が非常に遅々としておりますために、これは運輸省の方だけではございません、ほかも入れてでございますが、全体的にやれるというところまではいっておらないと思うのでございます。同じことを何年も何年もやってちっともできないというために、新しいことを考えていこう、新しい機軸を出そうといったような熱意といいましょうか機運といいましょうか、そういうものが非常に阻害されているのじゃなかろうか。観光の仕事は比較的新しい仕事でございます、また非常に日進月歩する今日でございますので、新しい創意工夫を出さなくてはならぬ仕事だと思うのでございますけれども、どうもそういう点が萎靡沈滞しておるのじゃなかろうかという感じを、これまた率直に受けるのでございます。これはやっている人が悪いということだけではございませんので、長年言っておる簡単なことができてこない、ちっとも取り上げられないということのためにそういう傾向になっておるように私は見受けるのでございます。こういう点は伺うまでもない、私もよく承知しておるつもりでありますので、御返事をいただかなくてもよろしいのですが、どうしても、これを突き破っていくために、行政機構の問題を相当考えなければならぬ点があると私は思います。きょうは行政機構の問題には一応触れませんが、たとえて申し上げますれば、運輸省だけにいたしましても、現在の観光局のやっておられる仕事についても根本的に検討し直される必要があるのじゃなかろうか。先ほど申し上げました資料等の関係にももちろん関連を持っておるのでございますけれども、現在やっております観光局の仕事のやり方というものを再編成する必要があるのじゃなかろうか。またそれは大きくいいますと政府全体にそういう問題が横たわっておるように私は思うのでございます。これは私は、いつの日かそういうことをやりませんと、からが突き破れなくて、結局だんだん取り残されていくように思うわけでございます。そこで、これは観光局長さんでけっとうでございますが、そういった全体の行政の問題は別にいたしまして、運輸省のいわゆる観光行政のあり方といったようなものについてお伺いしたい、こう思います。
○津上政府委員 ただいまのお話、大へん適切なお話だと存じております。先ほどもお話がございました国内PRの問題、あるいは調査、統計の強化の問題、あるいは今後の観光行政における盲点を埋めまして、正しい迫力のある行政にもっていくための行政上の検討、計画の策案、こういうものが現下におきまして最も大事なこととして考えなければならぬと私考えておる次第でございます。観光局も発足いたしました当初におきましては、民間の機構あるいは日本観光協会のような組織も整っておりませんでした関係で、事実上の行政指導というようなことにかなり力を注がざるを得なかった面があったのでございますが、最近におきまして、そういった日本観光協会その他の組織も整って参りましたので、こういった諸団体との間の仕事の配分等も考慮いたしまして、私どもとしてただいま御指摘のありましたような国内PR、調査研究、新規の計画策定、こういった面に十分力を注ぐことにいたしたいと思いまして準備をいたしておるような次第でございますので、今後いろいろお教えいただきたいと存じます。
○細田(吉)小委員 そこで今の問題に引き続いてでございますが、今回の所得倍増計画で計画年次、すなわち昭和四十五年度に消費額ベースで六億一千万ドルという目標を一応掲げておるわけでございますが、これにつきましては積算その他についてはどういう方法でやられたものであるか、またはっきり計画的な裏づけがあってこういうふうにお作りになったかどうかという点が一点。それからこの際、先ほど国鉄部長から国鉄の五カ年計画の話がございましたが、観光に関する長期計画といったようなものを用意すべきだと私は思うのでございますが、される御意思があるかどうか、準備があるかどうか。かつて観光事業振興五カ年計画というものがあったのでございますが、これはもうほんとうに絵にかいたぼたもちでございまして、その実績等も各事業によってまちまちであり、ほとんど実効がなかったにひとしいような格好で終わっておるようなことになっておるわけでございますけれども、そういうものでなくて、もっとはっきり裏づけをした長期計画というようなものをお考えになることが、私は先ほど申し上げました国内の思想統一と、そうして観光に対する各方面の力を合わせる意味においても非常にいいのではないかという感じを持っておりますので、これをお尋ねいたしておるわけであります。その点についてお答え願いたいと思います。
○津上政府委員 四十五年度六億一千万ドルの計算につきましては、本日御説明申し上げる準備が十分できておりませんので、策案いたしました当局の方ともよく相談いたしました上で、次会に御説明させていただきたいと思います。 それから私の方で、前会御要求のございました資料、長期計画につきまして御説明申し上げます。四十五年度を対象にいたしました長期計画といたしましては、相当そのときにおきまする事情の変更等も考えられますので、四十五年度におきまするホテル室数がどのくらいであるかとか、あるいは観光宣伝事務所の数をどの程度に設定すべきであるかというようなことについてあまり具体的な個所等を指定することはできないかと思うのでございますが、私の方で考えております具体的な数字といたしましては、お手元に差し上げました受け入れホテル室数の地域別需給計画でございまして、これは前会お話申し上げましたように、現在約一万室でございますが、三十八年度は一万九千室、現在よりも九千室補充しなければならない、こういった数字が計画として具体的に出しておる数字でございます。四十五年度におきまして大体どの程度居室数が必要であるかということを、私どもいろいろな前提をもちまして試算してみたのでございますが、地域的配分あるいは滞在日数あるいは外客と日本人との居室を占める比率等が動くわけでございます。大体そういった各種の前提がたくさんございますが、一応四万八千室というような数字を試算的には出してみたのでございます。これは前提がたくさんございますので画一ではございません。
○細田(吉)小委員 今御説明ありましたが、その中身の話はあとでまた伺うつもりです。私が言っているのはそうじゃないので、これをお作りになっている性格がよくわからないのでありますから、つまりオーソライズされた権威ある計画を政府として、単にホテルとか事務所だけではなくて全体としてお作りになることが必要じゃないか、ただこの計画内容はこれからあとの話でございますけれども、その計画ができてみたところで、これはただ計画だというだけの話でございまして——これは十年じゃ長過ぎると思います。現に国鉄でも五カ年計画でございますし、いろいろあるわけでございますが、そういった何らかの形の権威ある計画をお作りになるお考えがあるかどうか、こういう一般的な点をお尋ねしておりますので、この点大臣からぜひお答えを願いたいと思います。私はその方がいいんじゃなかろうか、こう思っておるのであります。
○木暮国務大臣 お答えを申し上げます。まことにごもっともな御意見でございまして、オリンピックを控え、また今後における観光というものの重要性にかんがみまして、これからいわゆる国際的コンベンションというようなことも日本へだんだん誘致するということが必要である等のいろいろ御意見もございますので、私どもといたしましては、ただいま御指摘のような観光事業振興に対する長期の見通しのもとに一つの案を作ることは必要でもあるし、私どもは作りたいと思っておるのでございます。御承知の通り内閣に観光事業審議会というものがございますので、こういうものが中心になりまして、ただいま御指摘のような各省に観光の仕事はわたっておりまするので、各省と緊密な連絡をとりまして、なるべく早くこの観光に対する相当長期の見通しを持った案を策定をいたしたいということを考えておりますし、これはできることであると私も考えておる次第でございまして努力をいたすつもりでございます。そういう場合には運輸省観光局が中心になりまして、これをまとめ上げることに努力をいたしたいと思いますから、どうぞ当観光小委員会等の皆様方の多年の御知識、御経験を十分にお教えを願いたい、こう考えておる次第でございます。
○細田(吉)小委員 大臣の御答弁で、計画をお作りになるという点について御熱意のほどを伺って、大へんけっこうでございます。ぜひお願いしておきたいことは、計画は何べんもできておりますし、それから十分ではないかもしれませんけれども、やろうというようなことにつきましては内閣の観光事業審議会でも過去十何年にわたりてたくさん出ておりますので、権威のある、実行する計画を作っていただきたい。いたずらに大きい計画である必要はないと思うのですが、どうも観光の仕事はそうなりがちでございます。もちろん大臣はそういうことでなく、私どもの申しておるようなことだろうと思いますけれども、ほんとうに裏づけのある長期計画ということを特に要望申し上げたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○木暮国務大臣 ただいまのお話のように、従来観光審議会等でできました案がいたずらに膨大で、どこから始めていいかわからぬというようなきらいのあることを私も非常に遺憾に思っておりましたので、今後は、今御注文になりましたように相当長期の見通しを持って、各省並びに観光事業審議会等々と緊密な連絡をとって、実行のできるということをまず頭に置きました案を一つ策定いたしたいと考えておる次第でございます。
○細田(吉)小委員 非常に一般的なお尋ねをいたしましたが、具体的な個々の問題につきまして、私ただいま申し上げましたような基本線から各般の質疑をたくさん持っておるのでございますが、時間がちょうど中途半端になりますので、次会に留保さしていただきたいと思います。
○生田小委員長 本日はこれをもって散会いたします。 午後零時三分散会