P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
38回国会衆議院1961/06/06

運輸委員会 第37号

発言数
43
登壇者
8
会派数
2
開催日
1961/06/06

会議録

三池信自由民主党

○三池委員長 これより会議を開きます。  去る二日本委員会に付託されました石田宥全君外四十九名提出、積雪寒冷特別地域における鉄道軌道の交通の確保に関する特別措置法案を議題とし、審査を行ないます。     —————————————     —————————————

三池信自由民主党

○三池委員長 まず提出者より提案理由の説明を聴取いたします。石田宥全君。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)議員 ただいま議題となりました積雪寒冷特別地域における鉄道軌道の交通の確保に関する特別措置法案につきまして、その提案理由の説明を申し上げます。  裏日本、とりわけ積雪寒冷地域の産業、経済及び生活水準は、全国的に見た場合きわめて劣弱な地位にあることは、何人も否定できない事実であります。すなわち一人当たりの所得水準は、昭和三十二年度においてようやく全国平均の八〇%程度に達したという現状であります。所得水準がこのように低位にあるということは、積寒地域の国内市場を狭める結果となり、ひいては産業立地上の大きな障害となっているのみならず、わが国経済発展上、一大障害となっているものと考えられます。この積寒地域の後進性が各種資源の窮乏、開発効果等に原因があるとするならばやむを得ないとも考えられますが、この地方には農林水産、鉱業資源、水力資源等が豊富に賦存しているのであります。現に開発されているものだけでも、東北七県だけで鉱産額では全国の約三〇%、森林資源の蓄積量は全国の約二〇%、米産額では実に全国の二四・六%、約四分の一の生産をなしており、かつ開拓適地がなお三十五万町歩も眠っておるのであります。さらに水産資源は全国の一八・七%であり、開発水力は二百四十一万キロワットに達し、全国の二三%を擁し、未開発水力はなお三百三万キロワットに及ぶと推定されるのであります。しかるに工業出荷額は、昭和三十四年度でようやく全国の七・一%に達したという状態であります。  わが国の眠れる宝庫といわれる積雪寒冷地域は自然的、地理的条件に恵まれず、未開発地域として明治以来顧みられず、従って産業の立ちおくれ、経済的な困窮、そして文化的に取り残された暗い谷間に地域住民は低い生活水準にやむなく甘んじてきたのであります。現在少しばかりの手が差し伸べられておりますが、ここまで放置してきた政治責任はきわめて重大であるといわねばなりません。  積雪寒冷地域の後進性の最大の要因は、自然的地理的に非常に悪い条件にあると見られるのであります。気温は寒冷であり、冬期相当に長い間積雪があり、交通は全く阻害され、また融雪による災害の危険度が非常に高いということによると考えられます。今年は明治三十年以来の超異例の積雪を見たのでありますが、毎年々々はかり知れない相当の雪害のあることを認識していただきたいのであります。異例とは申せ、昨年十二月二十八日より降り出した雪は大積雪となり、本年二月末の降雪期でさえも、山形県下では三百二十五センチ、被害は死者四名、十五億円に達しましたし、秋田県下では百五センチ、十一億四千万円、新潟県下では三百九十センチ、死者、行方不明二十四名、被害総額四十九億四千万円、福井県下では百三十三センチ、十三億五千万円、石川県下では二百五十七センチ、十三億六千万円、富山県下では二百三十センチ、十七億九千万円という異常な被害をこうむっており、融雪後にはさらに五割から六割増の甚大な被害となっておるのであります。  この豪雪のため、国有鉄道、地方鉄道及びバス路線等は完全に麻痺状態に陥り、百時間以上も遅延した旅客別車を初め、貨車に至っては二十五日間もストップしていたという状態であり、従って商工業の機能も、その間半減あるいは完全にその機能を停止してしまったという憂うべき現状であったのであります。この地域住民に及ぼす影響は甚大であり、憂慮すべき事態が今年のみに限らず毎年繰り返されているのであります。  この自然的条件を宇宙旅行ができようという今日克服されないはずはないと思われるのであります。国が責任を持って徹底的にこの打開策を講じるならば、これら積寒地域住民の長い間の悲願、苦悩は解消され、地域格差をなくし、安んじて豊かな生活を築くことができるものと信じます。  そのためには、まず本地方の交通網の骨格である鉄道軌道が、いかなる積雪にあってもその機能を失うことのないよう総合的な備えが絶対に必要であるという見地より、本法案を提案した次第であります。  その内容は、積雪寒冷地帯における産業の振興と民生の安定向上を期するために、運輸大臣は国有鉄道、地方鉄道の線路の指定を行ない、除雪、防雪及び凍雪害の防止に関する五カ年計画を樹立し、国の責任においてこれにかかる事業に対して、その費用の三分の二以内を補助することにしたのであります。また、雪害防除五カ年計画を実施するに要する資金の確保をはかり、かつ資金の融通をあっせんすることとし、運輸大臣は毎年度国会に対し、鉄道軌道及びその交通について、積雪寒冷による被害の状況及びその対策実施について報告しなければならないこととしたのであります。  以上が本案の提案理由とその内容でありますが、何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。      ————◇—————

三池信自由民主党

○三池委員長 次に、港湾に関する件について調査を行ないます。  質疑の通告がありますので、これを許します。高橋清一郎君。

高橋清一郎自由民主党

○高橋(清)委員 大臣がおいででありませんので、港湾局長に対しまして御質問したいと思うのですが、仄聞するところによりますと、新潟県に工業港を設置する計画がある由と聞いておるのでありますが、その御計画の内容並びに予算の概要をお示しいただきたいと存じます。  なお工業港の設置につきましては、過日国会を通過して成立しました港湾整備緊急措置法でありますが、これに基づきまする港湾整備五カ年計画の作成に際しまして、これを新潟の場合でありますが、計画の中に入れるかどうかということをまず第一段にお聞きしたいのであります。

坂本信雄運輸技官(港湾局長)

○坂本政府委員 今お話しの新潟港の工業港の計画でございますけれども、これは私も聞いておりますが、まだ現在では地元でそういう計画をしておられるという構想でございまして、港湾局といたしましては今後もう少し調査をした上で検討することにしよう、こういう考えでございます。  次に五カ年計画との関連でございますが、一般に今工業港という問題が大きく考えられております。所得倍増計画では今後十カ年に約二億万坪の土地を造成することが必要だということになっておりますが、この中で臨海工業用の敷地は一億一千万坪が必要だ、こういう数字が出ております。この用地の造成にあたっては、地域的にどこに持っていくかということを考える上に、地域間の所得格差の是正あるいは過大都市の発生の防止というようなことも考えまして、前よりも計画的に工業の分散をはかっていきたいというふうに考えております。しかし企業はやはり経済的合理性の尊重という立場から、消費地に近いところ、あるいは産業基礎施設が整っておるところとか、関連産業が発達しているというような既成工業地帯に近く立地を求める傾向が強いのでございまして、工業地帯の開発にあたりましては、第一次的には四大工業地帯の外縁部だとか、その地帯をつなぐ太平洋ベルトラインというような地帯が想定されるわけでございます。東北、裏日本、北海道というものにつきましては、現在行なわれております既定計画を遂行していくというのはもちろんでございますが、次の期間に選定された地点について今後研究をしまして大規模な工業地帯を育成したい、こういうふうに考えております。港湾局といたしましては各省の意見も聞きまして、一応立地条件がすぐれていると思われ、今後およそ十カ年の間に工業化されるであろうという見通しのあるような個所につきまして今後調査を行ないまして、その結果、条件が整っていると認められるものにつきまして、実際の工業港の計画を立て、そしてこれを実施に移していきたいという考えでございまして、五カ年計画の問題はその結果、調査の上ということにいたしております。

高橋清一郎自由民主党

○高橋(清)委員 そうした場合、工業港の実現に伴いまして背後地帯の開発と相待たなければならぬのでございます。当然これは取り扱い貨物量の増大ということが必至でございましょうし、またそれらのことが前提になってくると思うのでありますが、その場合、特定重要港湾というような港湾としての資格を具備することになると思うのであります。それらの見通しについてもう一度念を押したいと思います。

坂本信雄運輸技官(港湾局長)

○坂本政府委員 今申し上げましたように工業港による取り扱い貨物の増加ということは現在はまだ予測困難な状態でございます。重要港湾の中で特にいろいろな条件にかなったものは特定重要港湾にするわけでございますが、その選定基準につきましてだいぶ古くなりましたので、今再検討の段階に達しておりますし、新潟港につきましても今後の港の発展の推移を見て検討して参りたい、こう考えております。

高橋清一郎自由民主党

○高橋(清)委員 新工業港でございますから、新しい別の場所での計画を土地では考えておるのでございます。それとそういう動きがございますれば、また反射的と申しますか、現在の新潟の港をどうするかというような心配が出てくるのでございます。御存じのように昭和三十六年度を初年度といたします新潟港の改修五カ年計画によりますと、事業費が八億二千万円、国費が四億一千万円でもって浚渫工事を施行することになっているのでございますが、この心配をいただいております浚渫工事はもちろん重要でございますけれども、新潟港の御存じのような特有の河川からの土砂の流入を防止する工事、これは毎年継続せられ心配をかけている点でございますが、この根本対策というものについて、この際でございますからあらためて新潟港の河川からの土砂の流入に対する防止対策というものについての御見解をただしておきたいと思います。

坂本信雄運輸技官(港湾局長)

○坂本政府委員 今お述べになりました工事費は、多分、昨年運輸省で三千二百億の五カ年計画の費用を要求いたしましたところの内訳だろうと思いますが、これから作ります五カ年計画の内容につきましては、現在まだ検討中でございます。今お話しの新潟港は、毎年河川の土砂が流入して、それを掘らなければ使えないわけでございますが、その問題につきましては河川の問題もございますし、いろいろ関係機関の間で検討中でございますが、それまでは少なくとも土砂が流入することによって、港が使えないということのないように、埋没によって港の機能に支障を与えないように処置する考えでございます。

高橋清一郎自由民主党

○高橋(清)委員 港の発展に伴いまして心配になって参りますのは、港湾荷役の施設の近代化ということであろうと思われます。船舶の運航の能準向上をはかるためには、港湾施設の整備に対応いたしまして、港湾荷役の施設の近代化をはからなければならぬことは言うまでもございません。ところが、御存じのように、実情はきわめて残念でございますが整備はなっておりません。そこでこの荷役施設の近代化につきましての見通しをこの際お聞きいたしたいと思います。

坂本信雄運輸技官(港湾局長)

○坂本政府委員 港湾荷役施設を近代化しなければならないということはお説の通りでございまして、私もこれから推進して参りたいと思っております。ただ荷役機械につきましては、これは国庫補助の対象とはなりませんので、港湾管理者がおやりになるものにつきましては、起債のごあっせんをし、また民間の業者がおやりになるものについては、開銀融資のあっせんを現在行なっております。新潟港につきましては、実は特にそういう御要望を私は承っておらないのでございますが、よく調べまして、御必要であればこういう方面から考慮したいというふうに考えております。

高橋清一郎自由民主党

○高橋(清)委員 港湾行政事務の簡素化をはかるために、各地に合同庁舎というものの設置がはかられておるようでございますが、この合同庁舎について、新潟港についてはどういう御所見でございましょうか、お尋ねいたします。

坂本信雄運輸技官(港湾局長)

○坂本政府委員 やはり港湾を利用するものに不便を与えないということが一番大切だと思うのでございますが、そういう点から、港湾関係の合同庁舎を作るという考え方で、私どもも推進しておるわけでございます。新潟港についてもそういう御要望があることを承っておりますので、できるだけこれを実現させる方向に私どもとしては善処していきたいというふうに考えております。

高橋清一郎自由民主党

○高橋(清)委員 最後に一言だけお尋ねいたします。新潟の海岸の決壊のことでありますが、御調査願っておるかどうかわかりませんけれども、毎年ああした非常な決壊が繰り返されておるのでありますが、技術陣の指導そのよろしきを得たんだろうと思いますが、縦坑を作っていただきまして、ある程度の決壊の進捗率が狭められたということで喜んでおる状態ではございますけれども、やはり依然としてその心配は失われていないのであります。これに対する親心のお示し、どの程度ということでありまするか、知る範囲内においてお答え願いたい。

坂本信雄運輸技官(港湾局長)

○坂本政府委員 新潟港の海岸決壊の問題は非常に大きな問題でございまして、運輸省といたしましてもできるだけ予算その他で尽力をして参りまして、一応海岸のひどく侵食しておるところは対策が終わったといいますか、とまったというように考えております。しかしそのためには一部港内の土砂を浚渫して補給しておる。それと併用して今の計画が成り立っておるようなわけでございます。今後につきましてはやはり今までの施設でもって十分その機能が今後も発揮できるかどうかということを常に注意しておりまして、それに対してあるいは十分でないということであれば速急に対策を考えていきたいと思います。

高橋清一郎自由民主党

○高橋(清)委員 最初のお答えについて非常に感謝を申し上げておるわけでありまするが、そこまで非常な御親切な御答弁をいただいたのでありまするから、もう一歩前進してお尋ねしたいのであります。  この新潟の工業港について調査をする段階、調査の範囲に入れまして調査費をつけるということが前提でございまするが、そういうようなところまでお心組みがあるかどうかということを、この際でございますのでお尋ねしたい。

坂本信雄運輸技官(港湾局長)

○坂本政府委員 調査費はまだ最終的には決定しておりませんが、大蔵省の方ともいろいろお打ち合わせいたしまして、本年度において調査するつもりでございます。

高橋清一郎自由民主党

○高橋(清)委員 次は大蔵省側にお尋ねしたいのであります。これは宮崎主計官の担当でございまして、非常な港湾問題の権威者でもあるということを聞いておりますので、全部御存じでありまするけれども、四面環海のわが国におきまして、国内産業を開発いたし、外国貿易の振興をはかるためには、まず何よりも港湾の整備をはかるということが先決問題でありますことは言うまでもありません。港湾の整備、特に新しく工業港を設置するためには巨額な費用を要するわけでございまするが、現在の地方財政の負担能力から見まして、多額の国家資金の援助を仰がなければならないことはよく御存じの通りであります。こうした計画に対しまして大蔵当局といたしまして、あなたのお立場でいかなる御見解をお持ちであるか。たとえて申しますると、国家負担率の増加ということが中心課題でございましょうけれども、これらにつきましてこの際でございますので御所見を伺いたいのであります。

宮崎仁大蔵事務官(主計官)

○宮崎説明員 ただいま工業港の開発に関連しましてお尋ねでございますが、御承知の通り所得倍増計画を契機といたしまして、全国的にこういった新規工業地帯の造成問題が非常に大きな政策として取り上げられております。その場合に私どもといたしましては、公共事業の関係としまして港湾、道路、工業用水あるいはその他の産業基礎の整備のためのいろいろの事業が必要でございます。そういうものを総合的に実施していくことが、これまた非常に大事でございますので、このための調査といたしましては、それぞれ港湾なりあるいは工業用水の調査をしていただくことはもちろん、全体としましてそういった地域的な工業の立地と申しますか分布、そういうための基礎的な調査をしていただく、こういう考え方に立ちまして、三十六度の予算におきましても、経済企画庁に五千万円、その他建設省あるいは通産省等に調査費を計上いたして、本年度実施しておる段階でございます。こういった調査がまとまって参りまして、全国的な計画も近く作られるのであろうと思っておりますが、その場合におきましては、その結果に待ちましてこれを財政的に処置して参らなければならぬ。ただいま御指摘のその場合の地方負担の問題などにつきましても、これまた事業の実施上非常に重要な問題でございますので、そういった事業の規模なりあるいは地方の財政状況なりを検討いたしまして、今後対処していかなければならないと考えております。御承知の通り今国会におきまして、こういった問題にも関連いたしまして、後進地域の公共事業の負担率を傾斜的に引き上げる特例法が成立いたしております。これによりましてそういった後進県におきまする事業が相当推進ができる、こういうふうに私どもは考えておりますけれども、なお具体的な計画がまとまって参りましたならば、さらに検討して参りたいと考えております。

高橋清一郎自由民主党

○高橋(清)委員 次は経済企画庁にお伺いいたします。太平洋沿岸でございますが、京浜港、伊勢湾あるいは阪神港など、こういった太平洋沿岸におきまして各種工場がうんと進出しておるのでございます。ところがこの集中化の結果といたしまして心配ができたのであります。それは、工業用水が非常に不足して、その対策に悩んでいる現状であることは、あなたの方でよく御存じだろうと思います。ところが手前みそではございましょうけれども、新潟は立地条件がきわめて良好でございます。御存じのように信濃川、阿賀野川というような水利、背後地帯における大量の資源、台風による被害も比較的少ないのでございます。かような点からかんがみまして工業港の施設ということにつきました場合には、新潟港に関しましてでございますが、経済企画庁といたしましてどういうふうな御見解をお持ちでございますか。

加納治郎総理府事務官(経済企画庁総合計画局計画官)

○加納説明員 ただいまの新潟港に関連いたしまして水資源、水の利用の問題、あるいは台風のない特殊な地域に対する考え方というようなことについて説明いたします。水の問題につきましては所得倍増計画のときにも治山治水小委員会で需給のバランスなど試算いたしております。その場合に特徴的なことを申し上げますと、既成四大工業地帯で非常な水の窮迫が目立っているということ、その他の未開発地域については全体として水の使い方も少ないし、また一つの特徴としては、原単位と申しますか、工業の単位当たりの生産額に対しまして水の使い方がかなり多くなっております。四大工業地帯の中でも差はございますけれども、かなり窮屈な水の使い方、比較的少ない水を使ってたくさんの工業生産を上げているという姿が出ております。その辺を参考にいたしながら将来どのくらい水を使うかということも考えたり検討いたしておりますが、その場合に一般的には未開発地域の方が水に余力もあるし、将来相当高い原単位なり伸び率なりの水の需要を見ても、なお余力があるのではないかというようなことが一応想定されております。従いまして水の問題から見ましても、裏日本なり一般的な未開発地域における水の利用が非常に今後重要な問題になり、それが一つの誘因となって工業の分散が進められるということを非常に期待しておるのであります。また台風の面を見ましても、御承知のように四大工業地帯いずれもかなり台風に面する危険な地域に属するわけでございまして、それ以外の地域で工業の発展が行なわれるということは非常に好ましいことと考えます。ただ問題は、このようなポテンシャルと申しますか、潜在的な非常な有利な地域を持っているにかかわらず、未開発地域の工業化というものは必ずしも急速な進展を見せていないということについて、今後非常に努力を要するのではなかろうか。何と申しますか公共投資だけしたのでは工業がうまくいくというわけには参らない。産業界の方もあるいは地域のそれぞれの県なり市町村なりの方々、企業方面あるいは地域公共団体の努力と相待って初めて工業化が進むのではなかろうか、そういう方面に対して相当今後検討していく必要があるというふうに考えております。経済企画庁におきましても、従来の体制のほかに新たに地域経済調査会が今年度設置される予定になっておりまして、従来の体制の盲点と申しますか、不備なところもつけ加えまして、理論的な面でもう少し検討を進めて、そういう体制に持っていこう、そのように考えておる次第であります。

高橋清一郎自由民主党

○高橋(清)委員 二月十四日だったと思っておりますが、二月十四日のこの委員会におきまして、先ほど申しました港湾整備緊急措置法案の審査に際しまして、港湾局長は次のことを答弁しておるのであります。昭和三十六年度から十カ年間に港湾に対する行政投資として五千三百億を予定しておる、そのほかに産業立地調整費という項目を設けて、その約五千億の中から港湾に充当する、こういう答弁をされておるのでございます。ただいまも話があったのでございますが、産業立地調整の所管庁としての経済企画庁の立場におきまして、この調整費を工業港の設置に充当せられるお考えがあるかどうかということについて、重複する点もございますが、きわめて密接の関係でございますあなたの立場でございますから、あらためて再度お尋ねするわけでございます。

加納治郎総理府事務官(経済企画庁総合計画局計画官)

○加納説明員 今お尋ねの産業立地調整費の問題は、所得倍増の一つの発明と申しますか、着眼として新しく取り上げられておる問題でございます。ただ十年というような長期間を見まして、その場合にいろいろ不測の事態なり情勢の変化によって、現在の計画では不十分なことが起こった場合に考えるという建前になっておりますので、それをどういう形で具体的に使うことを考えるかというようなことになりますと、まだはっきりした見解というものは、所得倍増の作業のうちにも、あるいはその後の動きのうちにもはっきりは現われておりません。考えられますことは、倍増計画の中にも指摘されておりますように、将来の工業の発展というものはかなりわれわれの予測を越えるいろいろなことが入ってくる可能性があるということがもとになっておりますし、工業の配置いかんによる産業立地の調整ということにウエートがありますから、当然新しい工業地帯が出現する場合には、そういうような場所に対してしかるべき措置を講ずる際の一つの財源であろうと思いますけれども、その辺のことは今後の問題として残されておる次第でございます。

高橋清一郎自由民主党

○高橋(清)委員 次は通産省に対して伺います。こうした場合は、どうしてもまず工場の誘致というものが主眼に考えられてくるのではなかろうかと思うのであります。工業港の設置にあたりましては、資源の開発、工業の発展と相待ちまして、ただいま申しました工場の誘致が実際上の大きな課題であろうと思われる、この際でございますから、御所見、見通しのほどをお伺いしたいのであります。

馬場一也通商産業事務官(企業局工業立地課長)

○馬場説明員 一般論といたしまして、所得倍増計画を達成いたします際に非常に大事なことは、既成の大工業地帯の産業基盤を強化するのが非常に必要でございますけれども、一方におきまして、そういう地域に工場の過度集中が行なわれますと、むしろ産業の条件が非常に悪くなる。それを助成するという意味でその地域に工業投資をするという場合に、その工業投資がある限界を越えますと非常に不経済になって参るということもございますので、そういう既成大工業地帯の産業基盤の整備ということと並行いたしまして、先ほど来のお話にございますように、工業の地方分散をはかる、適地通産の工業を分散せしめるように誘導するということが、これからの非常に大きな課題であると思うのであります。通産省といたしましては、地方の所得格差をなくする一番大きな推進力となりますものは、ただいま申し上げました有力な工業が地方に適地適産の原則によって分散することによりまして、それを推進することによって地方の所得が向上し、所得格差がなくなるというふうに考えておりますので、われわれといたしましては、これから先どういうふうに、たとえば十年なら十年という見通しのもとにいろいろな工業をどういう工合に地方に分散していったらいいかということにつきまして、統一した計画見取図みたいなものを作りたいと考えまして、現在その作業をやっておる最中でございます。こういうものが近くまとまりますと、全国的に、最初はおそらく非常に大まかな見取図になるであろうと思いますけれども、全国の各地域に分けまして、との地域には、それぞれ土地なり水なりあるいは輸送その他の立地条件からして、こういろ産業をこの程度の規模で立地することが望ましいという非常に大まかな見取図をなるべく早く作りたいということで目下作業いたしております。こういうものができましたらこれを土台にいたしまして、さらにこれを基礎にし、いろいろな産業界の意見を聞き、さらに各方面の意見を尊重いたしまして、こういうものを固め、おいおい正確な工業の地方分散計画を作って、その線に沿って地方分散を誘導して参りたい、かように考えておる次第であります。

高橋清一郎自由民主党

○高橋(清)委員 私はただ地元のゆえをもちまして新潟港を中心としての工業港新設についての御所信を伺い、せっかく芽ばえましたこの機運を何とか醸成していただきたいという熱意のあまりこうした場面を持たせていただいたわけであります。やはりこうした芋ばえと申しますか、所得倍増の線に沿いまして国民経済の伸長をはかるという線に沿うてのこうした産業の振興策というものは、全国至るところにあると思うのであります。こういう面につきましては、どうか関係各庁におかれましても横の連絡をよくおとりになりまして、せっかく芽ばえましたこの芽をつまれることのないように、むしろいい面においてはさらに一そう増進せしめるように、いい意味で伸ばしてやるという意味での御計画を賜わりたいと考えるわけであります。それだけお願い申し上げまして私の質疑を終わります。

久保三郎日本社会党

○久保委員 ちょっと関連して。港湾局長に一つだけお尋ねしたいのでありますが、先般通過しました港湾の緊急整備措置法でございますか、これに基づく整備計画といいますか、こういうものは、将来において一応の段取りはきめて、港湾審議会ですかそういうところにかける段取りに今なっておるのですか。その作業の関係はいかがでしょうか。

坂本信雄運輸技官(港湾局長)

○坂本政府委員 現在の五カ年計画をとれから進めます段取りでございますが、現在は一つの素案というものを担当の課で作りまして、それで素案につきまして地方の方々と相談しておるという段階でございます。その段取りが終わりますと、一つの成案を得まして港湾審議会にかけまして、その答申を尊重して閣議で決定していただく、こういうことになるわけであります。

久保三郎日本社会党

○久保委員 大よそその作業の見通しはいつのころに決着がつくのかということが一点。それから当然五カ年計画全体の結論が得られなければ今年度の中身はわからぬと思うのでありますが、その関係はどういうふうになりますでしょうか。

坂本信雄運輸技官(港湾局長)

○坂本政府委員 計画を決定いたします時期につきまして、これはまだこちらの考えでございますが、考え方といたしましては大体八月一ぱいに運輸省としての案を取りまとめたい。それから関係各省との調整が必要でございますので、閣議に出しますのは秋になるだろうという予定でございます。      ————◇—————

三池信自由民主党

○三池委員長 本日の請願日程全部を一括議題として審査を行ないます。  これらの各請願につきましては委員各位もすでに文書表等でその内容は御承知の通りと存じますが、先ほどの理事会において慎重に検討いたしましたので、これより直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三池信自由民主党

○三池委員長 御異議なしと認め、これより採決いたします。  日程第一ないし第四、第六ないし第一一、第一三、第一四、第一六ないし第二九、第三一ないし第四二、第四四ないし第四九、第六三ないし第六五、第一〇一、第一〇六、第一〇七、第一一五ないし第一二二、第一二四、第一二六ないし第一六〇、第一六二ないし第一六六及び第一六八ないし第一七四の各請願は、いずれも採択の上内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三池信自由民主党

○三池委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  なお、ただいま議決いたしました各請願の報告書の作成等につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三池信自由民主党

○三池委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。      ————◇—————

三池信自由民主党

○三池委員長 閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会におきましては、今会期中、陸運及び海運等の各調査事項につき調査をいたして参りましたが、閉会中もなお議長の承認を得てこれらの審査を行ないたいと存じます。つきましては、一、陸運に関する件 二、海運に関する件 三、航空に関する件四、日本国有鉄道の経営に関する件五、港湾に関する件 六、海上保安に関する件 七、観光に関する件 八、気象に関する件 以上の各件を閉会中審査事件として議長に申し出たいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三池信自由民主党

○三池委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  なお、これらの閉会中審査事件が本委員会に付託せられました場合、委員を現地に派遣して実情を調査する必要があります場合には、その委員派遣承認申請に関する件の取り扱いにつきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三池信自由民主党

○三池委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  なお、閉会中の委員会において緊急やむを得ず参考人より意見を聴取する必要が生じましたときには、その参考人招致に関する件の取り扱いにつきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三池信自由民主党

○三池委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  なお、閉会中審査事件が付託されました場合、都市交通に関する小委員会及び観光に関する小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三池信自由民主党

○三池委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  なお、小委員の員数、小委員及び小委員長の選任につきましても委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三池信自由民主党

○三池委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  なお、委員の異動に伴い、小委員及び小委員長に欠員が生じました場合、その補欠選任等につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三池信自由民主党

○三池委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  また両小委員会において参考人より意見を聴取する必要が生じました場合には、その参考人招致に関する件の取り扱いにつきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三池信自由民主党

○三池委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時四十五分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗