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38回国会衆議院1961/05/26

運輸委員会 第32号

発言数
54
登壇者
11
会派数
2
開催日
1961/05/26

会議録

三池信自由民主党

○三池委員長 これより会議を開きます。  この際参考人招致に関する件についてお諮りいたします。  目下本委員会において審査中のモーターボート競走法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について、参考人を招致して意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三池信自由民主党

○三池委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  なお、参考人の人選及び招致の時日等につきましても委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三池信自由民主党

○三池委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。      ————◇—————

三池信自由民主党

○三池委員長 鉄道敷設法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を行ないます。  質疑の通告がありますので、これを許します。増田甲子七君。

増田甲子七自由民主党

○増田委員 頃日鉄道敷設法の一部を改正する法律案について御説明を伺ったのでございますが、そのうち飯田より岐阜県中津川に至る鉄道、これが加わることに相なっておりますが、御承知のごとく大正時代にすでに法律として、しかも現行法として飯田より中央線の三留野に至る線というのが別表に規定されて数十年に及んでおるのでございます。しかるに何ゆえに同じ飯田から中津川に至る鉄道というものを入れられるか、その解釈に苦しむわけでございまして、このことにつきまして特に大臣並びに総裁にその理由をお伺いいたしたいと思います。もちろん鉄道建設審議会において建議されたことはよく知っておりまするが、何といたしましても起点が飯田でございまして、そうしてその飯田から同じ中央線の三留野へいくというところ、それから中津川へいくところの、しかも中津川と三留野との間はきわめて近接いたしておるのでございます。角度もほとんど違った角度ではないのでございまして、こういうようなことをいたすということは既存の法律の権威の上からいってもおもしろくないことだと思います。それからまたそれぞれ地方自治当局あるいは地方民といたしましては非常な困惑を感ずるわけでございます。こういう二つの法律が別表に掲げられるということは非常に困惑を生ずるものである、こういうふうに感ずるものでございます。これについての明確なる御答弁を伺いたいと思います。

木暮武太夫自由民主党運輸大臣

○木暮国務大臣 お答えを申し上げます。一昨年、すなわち昭和三十四年の十一月九日の鉄道建設審議会におきまして「飯田・下呂線については、経過地が山岳地帯で長大ずい道ができる他、飯田——三留野間に比較線として飯田——中津川間があり、経過地について検討の要があるので、更に詳細なる調査をするものとする。」 こういう昭和三十四年の十一月九日に鉄道建設審議会におきまして御建議があったのでございます。従いましてその後両線について比較検討をいたして参っておったのでございますが、このたび本年の五月におきまする鉄道建設審議会におきまして、飯田——中津川間を鉄道敷設法の予定線に追加して別表を改正するようにという御建議がございまして、そこでただいま別表改正の案を作りまして当委員会において御審議願っておる次第でございます。しかしながらこの二つの線とも着工線として決定をいたしまするのには、相当詳細一な検討が必要でありますので、先般五月十二日の鉄道建設審議会におきましても「飯田・三留野間、飯田・中津川間及び中津川・下呂間の経過地に関しさらに調査を継続するものとする。」との御建議がなされたような次第でございまして、従いまして着工線の決定につきましては、今後経過地についてさらに詳細な調査を行なって慎重に検討をしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。

十河信二日本国有鉄道総裁

○十河説明員 ただいま運輸大臣からお話のありました通りでありまして、今後さらに詳細に検討いたして、着工線に向かうというようなことにいたしたいと考えております。

増田甲子七自由民主党

○増田委員 着工には慎重なる比較、検討、調査が必要であって、必ずしも着工するのではないということは、これは当然自明のことで私もよく存じております。また大臣も総裁もおっしゃった通りでございますが、別表に書くということは、これは法律でございまして法律に比較線をすぐ書き上げてしまう。しかも両方とも飯田・下呂線である。しこうして一方は既得権のように大正十二年以来四十年間も既得権を持っておるけれども、ほとんど調査らしき調査もなく、従って着工もない。従って地方民は長い間待望いたしております。  そこで建設審議会の性格でございますが、これは政党からも出ておりまするし、学識経験者からも委員が選ばれておることはよく存じておりまするが、要するに運輸大臣の諮問機関だと思います。政府という立場においてこういうような争いのある問題を法律に書いてしまうというようなことについては慎重に——建設審議会の結論かあったから出したまでであるというような御答弁ははなはだ私は不本意に思います。政府の諮問機関がそういう諮問答申をいたしましても、政府という立場において同じ出発点であり、同じ起着点である、そういうようなものについて、すでに法律があるのにさらにもう一つ、着手はまだいずれのときかわからない、遠い将来であるが、ともかくも書いておくというようなことは非常なトラブルを起こす原因である。建設審議会の答申がありましょうとも、答申の通り機械的に動くのが運輸大臣ではないと私は確信いたしております。政府というものはその答申を参考にしてこれが一番よろしい、つまり政治的の見地からもよろしい、地方民の意向その他をそんたくしてもこれがよろしい、こういう結論に立って行動すべきである。答申があったから書いたんだという御答弁では不本意でござ  います。というのは大臣というものは審議会の下部機構ではないのでございます。審議会はあくまで大臣の諮問機関である、そういう見地に立ちまして、答申があったから書いたまでであるという答弁は私は非常に不本意であるということを一応申し上げまして、再答弁をお願いいたします。

木暮武太夫自由民主党運輸大臣

○木暮国務大臣 御承知の通り鉄道建設審議会は国会内の与党と野党のお方々を初めといたしまして、民間の学識経験者の方々、合計二十七名の委員をもってなっておるのでございまして、ここにおきまして慎重に検討、考究を加えまして建議なり答申なりを出されたものは、運輸大臣といたしましてはその諮問機関ではございますけれども、その委員会の成り立ち、内容等から考えまして、その建議あるいは答申を尊重いたすということが適当な処置であると私は考えておるわけでございます。従来におきましてもそういう一つの慣行が続いておりましたことにかんがみましても、この決議あるいは建議あるいは御答申を尊重して参るということが適当な処置であると考えまして、満場一致の御建議がございましたので、それを尊重いたしまして別表改正案を作成いたしまして、国会の御審議を願うべく提出をいたしました次第でございます。

増田甲子七自由民主党

○増田委員 大臣の御答弁は承服いたしかねます。というのは今鉄道建設審議会が与野党だけで構成しておるようなお話でございますが、これは違うのでございまして、むしろ沿革的に申せば鉄道省、最近は運輸通信省、それからごく最近は運輸省、その相当の有力なる幹部をもって構成され、また学識経験者をもって構成されております。それに加えるにごく最近は与野党の三役とか、そういうものがだんだん入るようになりましたが、元来の沿革は鉄道建設審議会というものは技術的、事務的によく討究いたしまして大臣の諮問機関になる、こういう立場であると思います。もちろん与野党の建設委員の意見も十分に尊重していただくことは大へんけっこうでございますが、要するに建設審議会の意見を尊重される、これは私はけっこうであると思っております。悪いとは思っておりません。ただしかしながら、この問題に関する限りにおきましては出発点も到着点も同じでございます。飯田・不呂という同じところである。ほかの別表に対する鉄道建設審議会の答申というものは私もずっと拝見いたしましたが、いずれもそういうようなことはないのでございまして、どれも歓迎をされております。それからどこもトラブルが起こるようなことはございません。そこで与野党から議員がそれぞれ出ていましょうとも、やはり地元というものがあるのでございまして、地元の長野県なら長野県の国会議員、あるいは長野県を基盤とする全国区の参議院議員とか、あるいは市町村長、そういうような人々にも何らかの手を打って意見をあなたにおいて聞かれ、あるいはあなたの機関において聞かれて、そうして何も審議会があったから直ちに機械的に間髪を入れずにやらんならぬということはないと私は思います。尊重というものは機械的に動くということではないと思います。そこでもちろん尊重はするが、あらゆる手を尽くして民主的な方法によって結論を得て、そうして大臣としての裁量をいたして別表改正に踏み切るべきであると思います。時間的にもあまりにも機械的であり、建設審議会のあたかも下部機構であるかのごとくこの問題については私は感じます。そういう点について非常に不本意でございますが、以上の手を尽くされたかどうかについて御意見を承りたいと思います。

岡本悟運輸事務官(鉄道監督局長)

○岡本政府委員 先ほど大臣が申し上げましたように従来鉄道新線建設につきましては、すべて鉄道建設審議会の御意見を十分尊重いたしまして、大臣としてはいろいろ手続を進めておるわけでございます。これは御承知の通りでございましてほとんど例外なく建設審議会の答申は尊重いたしまして処理いたしておるわけでございます。仰せの飯田−三留野間はこれはすでに別表の予定表に掲げてございまして、相当長い間関係地元民が期待を持っておることはとうてい否定すべくもないことでございまして、われわれ運輸省当局といたしましても十分わかるのでございますが、しかし三十四年の十一月鉄道建設審議会で、飯田・下呂線については、飯田−三留野間に対する比較線として飯田−中津川間を調査してみよう、こういうことでございましたので、運輸省といたしましても十分時間をかけまして調査いたしたわけでございます。その調査の結果を建設審議会に御報告申し上げましたところ、それではあらためてこれを別表に追加して、予定線として何者を比較して検討してみよう、こういう御建議をいただいたような次第でございますので、従来の例から申しましてもやはり御意見は尊重して処理するのが適当であろうかと思いまして、今度の敷設法の改正をお願いしたようなわけでございまして、決して飯田−三留野間をなおざりにしておりますとか、あるいは軽視しておりますとか、そういうことでは毛頭ございませんので、この点は御了承いただきたいと存じております。

増田甲子七自由民主党

○増田委員 私は今大臣や鉄監局長の御答弁のうちで、鉄道建設審議会の意見は尊重するんだからこうやったんだということに対して不満でございます。鉄道建設審議会の意見は尊重する。それはけっこうです。尊重した結果、自分の思慮と分別と判断、つまり大臣あるいは政府の思慮と分別と判断がちょうどそこへいったんだ、こう一言加えてもらわないと困るのですよ。ほとんど大臣の主体性というものはないのですから、鉄道建設審議会が運輸省になってしまうのです。ですから、そういう御答弁では困るということで、さっきから助け舟をだいぶ出しておるのに、あなたの方ではちっとも答えない、こういうことなんです。従来尊重する建前になっておりますからやりました、これではいけない。木暮運輸大臣が、自分も裁量した、これが常識上妥当であったからやったんだ、こういうことになってもらわないと、将来とも鉄道建設審議会というものが悪い意味のボス的存在になって、あなた方はどうにもこうにもならなくなってしまいはせぬかと思うのですよ。それでいつも機械的に行動するんだということになってしまう。自分たちも裁量したが、結論はそこへいったんだ、こう答えてもらえばいいわけなんです。そういうわけでございます。

木暮武太夫自由民主党運輸大臣

○木暮国務大臣 ただいま繰り返して申し上げましたように、鉄道建設審議会の御建議を十分に尊重いたしまして、私として判断をし、ここの問題に決定をいたしまして、別表改正しかるべしと私の責任において踏み切りまして、閣議の決定を経て、ここに国会の御審議を願うように出しましたようなわけでございまして、言葉が足りませんでしたら、私のふなれのことでございますので、どうぞ御容赦をお願いしたいと思います。

増田甲子七自由民主党

○増田委員 そこでこの説明書の点が不備でありますから、ちょっと申し上げておきます。これはまるで運輸省の助けをするようなことになりますけれども、「伊那地方と木曾地方を横に結ぶ連絡線でありまして、」ということになると——これは説明書に書いてあるのです。これはあたかも従来の別表、すなわち法律にある飯田−三留野線が一番けっこうだということの説明になっているのです。中津川というのは岐阜県でありまして、岐阜県のことは普通木曾と言っていないのです。従来の三留野線でけっこうでございます。別表改正の必要はございませんと、これはまるで理由書になっていますから、こういう点はしかるべく改正されなければ、地方民や地方民を代表する議員はうなずきません。こういう線路も考えられるんだということならば仕方がない、私どもこう思っております。そこでもう一ぺん繰り返しますが、飯田を起点とし、下呂を終点とする線路を二つ法律に作る、一方は大正十二年からきまっておる。一方は今回別途の法律に入れるということになりますと、相当トラブルが起きますから、私は公平に考えて、何といたしましてもこれはあまりおもしろくないことだと思っております。そこで、調査や比較をされることはけっこうでございますよ、法律まで変えてしまうということになりますと、二本鉄道を作るならばこれはしかるべきことです。二本は作らないのですから。これはもう二者択一ときまっておるのです。二本作ってくれますか。作ってくれるならば——私は一応これは承ってもよろしいです。伺います。

岡本悟運輸事務官(鉄道監督局長)

○岡本政府委員 ただいま、伊那地方と木曾を結ぶということになりますと、飯田−三留野がしかるべき路線であって、中津川へ出るのは、これは岐阜県だから違うんだというお話でございますが、もともと御承知のように別表予定表には飯田・下呂線としてあがっておりますので、従いましてそういう表現を用いたわけでございます。  それから中津川へ出る線を別表予定表に追加して比較線として出すということは、地元民に対してトラブルを起こすもとになる、二本ともやるならばいいけれども、そうでなければそういうことになって非常におもしろくないと思う、こういうふうなお話でございますが、もともと建設審議会におきましてこういう建議がございまして、調査線といたしまして比較線を加えてやっておったわけでございますが、御承知のように、調査いたします場合には、別表予定線にたくさんあがっておりますが、そのうちから調査候補線というものを一応選び出しまして、さらにそのうちからしかるべきものを調査線として調査いたしまして、それからいよいよこれを着工するかどうかにつきましてもいろいろ調査いたしました上で着工線というものがきまるわけでございます。そこで従来の手続から申し上げまして、やはり本格的に両者を調査するということになりますれば、一応予定線としてあげておきませんと、手続上おもしろくない点もあるのじゃないか、かように考えまして、政府といたしましては別表に追加するのがしかるべしというふうに考えた次第でございます。

増田甲子七自由民主党

○増田委員 一応大臣、総裁、岡本君の御意向はわかりました。何としても地方といたしましては既得権について相当侵略されたという感じはおおい得ないわけでありまして、必ずこれはトラブルが起こります。起きます可能性を十分はらんでおります。現に起きておるのでありますから、どうか運輸当局において、大臣において、総裁において、予定線にあげることは一つの過程でありましょうから、この賛否はいずれ私も考えますが、慎重に善処あらんことを特にこの際御発言を願いたいと思います。

木暮武太夫自由民主党運輸大臣

○木暮国務大臣 ただいまお言葉がございましたように、従来いろいろ事情のありましたものと、新しく別表改正によって予定線が加わりますものと二つを比較考究いたすことでございますので、いろいろ問題が起こり得ることも予想できないわけではございませんので、当局といたしましては、今後十分に検討考究をいたします場合に細心の注意を払いまして、御心配のありましたようなことの惹起いたしませんように十分に注意をいたす所存でございます。      ————◇—————

三池信自由民主党

○三池委員長 国鉄の経営に関する件について調査を行ないます。  質疑の通告がありますので、これを許します。久保三郎君。

久保三郎日本社会党

○久保委員 国鉄総裁にお尋ねしたいのでありますが、昨日東海道新幹線工事にからむ疑惑が出て、職員の一部が逮捕されたという事件があったわけでございます。これは十分御承知だと思うのでありますが、新幹線工事については、国内では資金調達が間に合わぬということで、先般総裁がアメリカにおいでになり世界銀行から八千万ドルの借款契約をしてきたばかりであります。さらに御承知のように、本国会においては国鉄の運賃値上げが公共料金値上げの先べんをつけてああいう形で本会議を通ったわけであります。この運賃値上げの理由には、いろいろございましたが、今まで政府当局並びに国鉄からの御説明では、新しい五カ年計画、大体その中には東海道新幹線も入っているわけでありますが、これを完成するための資金調達のやむを得ない措置として運賃値上げをするのだということであります。ところが今国民一般は所得倍増が置き去りにされて物価倍増が先行しているという考えを持っているわけであります。しかし毎日の通勤あるいは通学の混雑が多少でも緩和し、改善されるということならばという淡い期待を今日持っているわけであります。あるいは東海道新幹線にしても、これまた既設の東海道線の輸送が満度にくるという点からやむを得ない措置であるという観点も一つある。そういうことからまあまあ行く末を見ようということにややなってきた際に、内容についてはまだつまびらかではないでありましょうが、運賃値上げの直後に疑惑に包まれた事件が起きたということは、国民の期待を一ぺんに吹き飛ばしたような事件だと思う。これに対して事件の内容をここでお尋ねするわけには参らぬかと思うのですが、少なくとも国鉄当局の最高責任者として、現在国民の声にどう答えようとされておるのか。まず御答弁をいただきたいと考えます。

十河信二日本国有鉄道総裁

○十河説明員 綱紀の粛正につきましては私は就任以来最も力を注いでおるところでありまして、突然ああいう新聞記事が出て私も非常に驚き、かつ恐縮しておるところであります。事件の内容は今日まだ明らかでございませんので、私どももどういうことが行なわれたのか、十分に知ることができないのでありますが、ともかくもああいう問題をひき起こして、今国民の皆さんにいろいろと御心配をおかけしておることは私といたしまして申しわけなく、自分の不徳、自分の統率力の不足を深く反省して、国民に対して心からおわびを申し上げ、なおこの機会にさらに一そう綱紀の粛正に努力いたしたい。ただいまも関係部課当局といろいろ苦慮しているところであります。特に東海道新幹線は、ただいまもお話のありましたように国際的にもいろいろと問題をひき起こすことがあっては国家の信用にも関することでありますので、東海道新幹線については特に注意をして、絶対にそういうことのないようにということをかねてから戒めてきたのであります。さらにいろいろと方法を講じ、手段を尽くしまして、今後こういう問題の起こらないように格段の努力をいたす覚悟でございます。

久保三郎日本社会党

○久保委員 とにかく世間では、たとえば昭和三十五年の決算じりにいたしましても、七十何億かの黒字が出ているということが最近の新聞にも出ておりまして、相当きびしい批判をしているわけです。というのは、なるほど国会の席では赤字だから運賃値上げをしてくれということは言明されておりません。新五カ年計画を達成するために所要の資金調達にはどうしてもという御説明だけであります。しかしながら今日まで国鉄が経営難であるということは、裏を返せば一つには経営が赤字であることだと思う。これを国民一般が国鉄経営は赤字だととるのは当然な理屈だと思う。ところが運賃値上げをした直後において、三十五年度決算じりは七十何億かの黒字が出ている。これではどうも割り切れないというところでありましょう。これに対してももう少し率直に国鉄は身を正してやるべきだと思う。さらに世間では現在における汚職の疑いをかけられた事件とからみ合わせて、国鉄の経理はずさんであるというのが定評になっていることは総裁御存じだと思う。ずさんであるという限りにおいては、やはりわれわれ自身もあなたたちに問いたださなければならぬ、こう思うのであります。なるほど膨大な資産と膨大な機構を持っていて、これを整理して正すということは非常に困難な事業かもしれない。しかしながら今日国鉄に要請されておる問題は、いわゆる国民の国鉄になるということです。ところが今日までの経営の実態からいきましても、日の当たる場所というが、世間一般にPRできるような、たとえばこの秋のダイヤ改正にいたしましても、十一万キロに及ぶところの優等列車の増発が脚光を浴びてきた。あるいは東海道新幹線といって、東京−大阪間を三時間で吹っ飛ばす夢の超特急ということで、これも脚光を浴びてきた。ところが実際に国鉄を利用する者から見れば縁の遠い話だ。ところがその縁の遠いというか、脚光を浴びておるようなその中で、いろいろな問題が出てくるとするならば、これは二重に国民の期待を裏切るものだと思うのです。  そこでお尋ねしたいのは、特に東海道新幹線を中心にして、今までの調査あるいは設計、施工こういうことに対してどういう仕組みになっておるのか、一つ御説明いただきたいと思います。

大石重成日本国有鉄道常務理事(新幹線総局長)

○大石説明員 東海道新幹線の工事をやって参ります仕組みについて御説明申し上げます。これは一般の鉄道工事と大体において同じでございますけれども、特にただいま御指摘のございましたように、東海道の新幹線につきましては、非常に大きな金とまた国際的にもいろいろな関係がございますので、間違いが起きないようにということを特に考えまして、本社に新幹線総局というものを特に作りまして、これは工事をやっております建設局とかその他施設局とか工事をやるところだけでなく、およそ幹線の関係のところは全部そこで一まとめにいたしまして、縦からも横からも仕事の内容が見られるというような組織の新幹線総局というものを本社に作っていただきまして、なおこの総局内に、いろいろの現場から出て参ります工事関係の書類を特に厳重に審査をいたしますために、契約審査役というものを六名、総局長直属にいたしまして、これは総局内の各局長のもとでなく総局長直属のそういう特別な機関を作りまして、現場から上がって参りました書類を厳格に審査をするという組織を作ってございます。それから現場につきましては、先ほど申し上げましたように、一般の工事と同じに幹線工事局というものを作りまして、各社にある建設線やあるいは改良工事の、工事局と同じ性格でございますが、幹線工事局というものを作って工事を施行しておるのでございます。

久保三郎日本社会党

○久保委員 今回の事件の発生した時期、そういう時期はまだおわかりにならないと思うのでありますが、東海道新幹線が当初取り上げられて、国鉄本社においていろいろ仕事をなさった初めからの問題でもあろうかと思うのでありますけれども、たとえば幹線調査所というものを作って、当初これに対するチェック機関は何もなかったか。いわゆる監察というか、そういうところを監察するところの機関は実際その当時からなかったのかどうか。今のお話では契約審査役というものができている、これによってチェックしている、こういうことでありますが、当初はそんなのはなかったのかどうか。

大石重成日本国有鉄道常務理事(新幹線総局長)

○大石説明員 今お話の当初測量調査を始めますときには、久保先生のお話のように工事局ということでなくて、幹線調査所を作って測量調査をやらしたのでございますが、このときには設立当初でございますし、仕事もあまり大きくなかったので、一般の工事局と同じく幹線直属の契約審査役はおりませんのでございましたけれども、所在の管理局の調査役に審査をしていただくという、一般工事と同じような方法をとっておったのでございます。

久保三郎日本社会党

○久保委員 この請負工事その他のチェックを調査役が当時もしていたと、こういうことでありますが、そのほかに監察制度はどうなっておるのか。なるほど監査委員会というものはございますが、そのほかに内部自体の監察機構は、当時の幹線調査所以来今日まで契約審査役といいますか、こういうものを置くまでの間にそういう内部監察の機構はこの機関には働かなかったのかどうか。

中村卓日本国有鉄道常務理事

○中村説明員 お答え申し上げます。本社監察関係の仕事のやり方につきましては、本社に御承知のように大臣の任命の監査委員会がございまして、その事務局を兼ねまして監察局がございます。それから地方の支社には監察役が二、三人ぐらいずつそれぞれおりまして、その仕事は大体本社の監察局からこういう仕事をやれ、こういう点を監察しろと命ぜられた問題、あるいは支社長がこういう問題について監察してくれと命じた問題、あるいは自分たちがこういう問題を調べたり監察したらどうかと考えた問題、そういう問題を一応監察するのでございまして、こういう契約個々一つ一つについて絶えず常時の仕事として中身を見るということはやっておりません。

久保三郎日本社会党

○久保委員 今のお話では、結局本社からの指令に基づく特命事項ですか、そういうものだけ監察していて、契約とかポストにいる人間の業務執行状態とかあるいは幹線調査所ですか、そのものの業務執行状態、そういうものを監察する機関は今日もないということですか。

中村卓日本国有鉄道常務理事

○中村説明員 私の申し上げましたのは、全般的にはもちろんそういう問題も監察の対象になり得るのですが、個々の契約につきましては、先ほど大石常務が申し上げましたように、契約審査役というものが別にございまして、これが一つ一つの契約について内容を審査するというのが現在の仕事のやり方の建前になっております。従いまして当時は、先ほど大石常務が申し上げたことを繰り返すことになりますが、個々の契約につきましてはただいまのように新幹線総局長直属の契約審査役はなかったのでございますが、東京鉄道管理局所属の契約審査役がそういう契約について一々中身についてチェックしていたということを大石常務は申し上げたのでございます。

久保三郎日本社会党

○久保委員 そういう問題を、これはどの辺の事件かわかりませんけれども、少なくとも大事な仕事を、特にその中でも世間なり国際的に注目を浴びているような仕事をやっている部面に対して、あまりにも注意が足りなかったのではなかろうか。もちろん事件を引き起こした当人は当然でありますが、国鉄全体の機構の中でやはり考えるべき問題だと思うのです。私はその人間一人だけの問題で片づけるべきものではないと思う。この事件は発展するかしないか私もわかりません。わかりませんが、これを契機にもう少しふんどしを締めてやる必要があると思うう。ところがどうも最近は運賃値上げだとか、新五カ年計画だ、あるいはデラックス版だとかいうことに焦点が向けられて、どうも少しこういう肝心かなめのところが抜けているのではなかろうか、極端なことを言えばいわゆる綱紀弛緩というか、そういうことがありはしないかとわれわれは考えております。これに対して総裁、どうですか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○十河説明員 先ほども申し上げましたように、綱紀の粛正ということは、かねて私の最も力を注いでいるところであります。こういう事件を引き起こしましたことをさらに反省して一段と監察も十分にいたしまして、こういう事件を再び起こさないようにいたすべく覧悟いたしております。

久保三郎日本社会党

○久保委員 この事件を起こした人間の幹線調査所以来の所長はだれであるか、初代の幹線調査所の所長はどういう方がなっておられたのですか。

大石重成日本国有鉄道常務理事(新幹線総局長)

○大石説明員 ただいま問題になっております牧原の幹線調査所時代の長は上田健太郎という者でございます。それから現在は幹線総局内の工事局に勤務しております。工事局の長は宮沢吉弘でございます。

久保三郎日本社会党

○久保委員 聞けばこの事件を起こした当人は幹線調査所以来最近まで課長補佐の地位に今あるわけなんであります。ところが課長補佐時代に、その課長はまだ任命されておらなかったある期間、彼がこの課長として実質的な役割をしたということでありますが、そういう時期があったのですか。

大石重成日本国有鉄道常務理事(新幹線総局長)

○大石説明員 御指摘のように幹線調査所の開所当時は組織並びに人間を集めて参ります関係で、課長が欠員になっている。しかしながらこの課長の職務をその部下であります牧原に一任するのではなくて、その長であります調査所長上田健太郎がこれを兼務しておりまして、下に職権を移しておったというようなことはないものと信じております。

久保三郎日本社会党

○久保委員 大体その組織を作る場合に、やはりこれを契機に考えてもらったらどうかと私は思います。実際に所長が兼務の課長であった場合に、課長補佐が実権を握るのは当然になってきます、はっきり申し上げて。またそういう機構の作り方をやるべきではない、むしろそれならそういう課は作らぬということで、所長が直にこれをやる。そういうところに私は機構上の欠陥があると思う。これを契機に少し研究されたらどうかと思います。  もう一つは、これからもそうでありますが、東海道新幹線は新しい工事であります。全く世界的に新しいということになります。しかも膨大な工事であります。こうなりますと大体において外注というか下請というものがほとんどでしょう。この場合考えられるのは、これに対する監督というそういうものがどうしても今の人間からいってあるいは機構からいって、不十分な点がありはしないかと私は思う。そういう経営の管理についてもう少しまた勉強する必要が第二点としてある。  第三点としては、皆さんが言う通り少なくとも今日のこの時点において深く反省するということは、単に精神的に反省するのではなくて、これは精神的な反省と同時に行動に現わしてもらわなければいかぬと私は思う。だから私は総裁に要求しておきますが、あなたはこれを契機に自己反省をしてさらに綱紀粛正をやるということでありますが、それならば具体的にその方策をこの席でお示しをいただきたい。もちろん、きのうのきようでありますから、これからいろいろ御検討の時間も必要かと思うのでありますが、この会期中には少なくともやるべきだと思う。これを一つお示しをいただきたいのであります。  それからさらにお尋ねしたいのは、今日まで東海道新幹線の調査、設計あるいは工事等に関係した会社は、ランクがあるそうでありますが、ランク別にして、およそ何社ぐらいですか、おわかりになりましたら御答弁願いたい。

大石重成日本国有鉄道常務理事(新幹線総局長)

○大石説明員 最後の御質問の、ただいま幹線工事に関係しております請負業者はどのくらいあるか、またその請負業者のランクがあるけれどもどういうふうになっておるかということついてお答え申し上げます。  これは幹線工事のみではございませんで、鉄道の工事全体の問題でございますけれども、鉄道工事を施行いたしますのに請負者をA、B、Cという三つの段階に分けております。それでAというランクの業者は金額に制限がない。次に三千万円という数字が出ますけれども、どれだけ大きい工事でもできる。Bという業者は三千万円までの工事しかできない。Cという業者は百五十万までの工事しか施行ができない。こういうような百五十万、三千万というところに一つの境をつけましてA、B、Cという三つの資格を認定をしております。  またこの資格を認定いたしますのには、請負資格審査委員会というものがございまして、これは外部の方と国鉄の者が入っておりますが、ここで非常にこまかい資料をとって審議をいたしまして、今のA、B、Cの三段階に分けておるのでございます。それからAの中で、三千万円以上幾らでも大きくなりますと非常に範囲が大きいものでございますから、特にその行動範囲と申しますか、業者の施工に適しておる範囲をきめまして、全国的にどこでもその実力が現わされるという判定のありましたものを全国Aという名前で呼んでおります。それからまた、国鉄の支社の管内が最も施工が適当であるというふうに認定されましたものを支社A、管理局範囲の程度で、その他にはあまり機動力がないというような判定のございましたものを局Aというふうに分けております。全国A、支社A、局Aの下をB、Cというふうに分けて資格をつけております。  そして幹線の工事をどういうふうにやっておるかということにつきましては、もちろん幹線も国鉄の一般の工事と同じでございますので、この資格審査委員会の御決定に基づきまして、三千万円以上の工事はAの中から適当に五名推選をいたしましてこの五名で競争さして落札させる。三千万円以下のものはB、Cというそれぞれの業者を選んで仕事をさしております。  ただいまどのくらいの数が関係したかというお話でございますが、今申し上げましたように、百五十万円以下というような非常に小さい工事になりますとちょっと私ただいま資料を持っていませんが、いわゆるA業者、三千万円以上の業者につきましては約二十五社ほどがただいま直接工事に関係をしております。

久保三郎日本社会党

○久保委員 ただいまお話がありましたが、こういう会社がだんだん多くなる見込みでございましょうか、いかがでございましょう。

大石重成日本国有鉄道常務理事(新幹線総局長)

○大石説明員 ただいま申し上げましたAの間におきましても将来仕事をやる範囲がだんだと広くなって参りますのと、それからただいままで大きな仕事、期間の長くかかる仕事を主にしてやっておりましたので割合に大きな業者で、数が少なかったのでありますが、逐次仕事の範囲が広まって参りますので、ただいまお話のありましたように、私の想像でございますけれども、業者の数はふえていくのではないかと考えております。

久保三郎日本社会党

○久保委員 それから、世間の風評でありますが、大体国鉄関係の工事は一般に比較して割高である、こういう評判があります。もちろん中身についてはいろいろありましょうが、少なくとも風評としてはそうです。しかも集中して仕事ができるということになりますと、東海道新幹線が一番いいところではないかというふうに思うわけです。そこで業者間の競争が当然激しくなってくると思うのであります。激しくなってくれば、彼らは仕事を取るか取らぬかでありますからこれは大へんなことでありまして、ある程度の危険を冒してまでやる。そこに巻き込まれるものも出てくると思うのです。これを抑制していくという何らかの方法がなければ、これは単にきのうだけの事件ではなくてあとを断たないものではなかろうかと私は考えます。なるほど請負資格審査委員会というものができたというのですが、それだけでは残念ながら完全なそういう機能は発揮できないだろうと私は思うのです。でありますからこれを抑制する方法は、相手のある仕事でありますから実際にほかにはございません。出すならば、やはり国鉄内部におけるところの問題を確立する以外にないと私は思うのです。これに対してどうやったらいいかということをここでお尋ねするのもどうかと思うのでありますが、少なくともこれがまず先決である、こういうふうに私は思うし、さらに工事の風評を率直にそのままとることもこの際は必要ではないかと私は思うのであります。割高というのは非常に有利であるということであります。だから目の色を変えて殺到する。殺到してくれば当然それに巻き添えを食っていく。その結果が今日の事態ではなかろうかと思う。これは最近起きただけが問題ではなくて、過去においてもいろいろありました。たとえば鉄道会館の問題もあった。東海道新幹線だけにしぼっても、単に土木工事だけではなくて、これから車両の問題が出てくる。車両メーカーというものは大体限定されている。そうなれば車両についてもこのままでいくと問題が出てくる可能性がありはしないか。私は大へん心配しております。  それからもう一つには、なるほど警視庁は、正しいと言っては変ですが、うまいところに目をつけたと思う。大体機構の中で、今までの汚職事件の発端はどこから出るかというと、みな課長補佐という役から出ている。これが大体今までの調べたところではそうです。これが非常に多い。この辺のところはいわゆる人事管理の面からも考えなければならぬと私は思う。私はこの委員会でも何回か申し上げましたが、なるほど国鉄の幹部にしても大体資格試験をとった者、いわゆる一高、東大を出た者、こういうものは課長になっても早いのは一年か半年でどんどんいくということでありまして、定着しません。大へん言葉は悪いが、そういう者に限って一年か半年だからいいあんばいにやっていこうということで、先はちゃんとコースはきまっている。ところかたたき上がりの課長補佐——これは五十二才でありますから、これでその先はあまり出られない形がありましょう。こういうところに一つのコンプレックスが出てきて、これに対してやはり息抜きをつけなければ、こういう課長補佐をねらわれる時期は今後もあるだろう、私はこう思うのです。またねらわれる要素が出てくると思うのです。今までの人事管理をいろいろ監査委員会等からも指摘されていますが、そういうところは実際あまり指摘していない。こういう人事管理の問題についてやはり私は再考を促したい。三十年も四十年もやって、最後は課長補佐でとまりだ、これはまだいい方なんです。そこに問題があります。もうこれ以上伸びない、伸びなければ、いいあんばいに課長も一年か半年でいってしまう、そう言っては悪いが仕事はあまり目を通さぬということになれば、実権は課長補佐が握るということになります。そこでせめてコンプレックスをここで解消しようということになるわけです。こういう根源をつかない限りは制度を改善してもだめだろう。これに対して総裁いかがでしょう。

十河信二日本国有鉄道総裁

○十河説明員 今お話のありましたような点、いずれもごもっともな点でありまして、われわれもそういう点を今日まで相当考慮して参ったのであります。どういうふうにして工事請負金額をできるだけ低くするかということにつきましては、なるべくみな競争させて、こちらでも積算委員会等の議を経まして十分検討いたしますが、さらにその上に業者間ででき得る限り競争をさせて安くするということが必要じゃないか、こう考えましてでき得る限りそういうふうにしむけておるのであります。  ところで競争となりますと、さっきお話のありましたようにまたいろいろな不正の手段で何か特別の考慮を払ってもらおうというふうな手段に出る者があります。そこでそれを何とかして防ごうということが考究せられました結果、一つの仕事をするに一人でものをきめるということでなくて、いろいろな関門があって、その関門を経なければきまらないということにしておくことがいいという見地から、さっき説明のありましたように契約審査役というふうなものを設けまして、工事をする、見積もりをするというふうなところと違った人が、違った目で、その契約を審査するというふうなことも始めたのであります。また今お話のありましたように課長がのべつにかわる、そうするとその部下の補佐が実権を握る、これはごもっとであります。そこでなるべく課長というようなものもある程度長く勤務させて動かせないようにするということで、その点も最近考慮していろいろやっておるのでありますが、これまたあまり定着してはまたいろいろな弊害が起こってくるのであります。そういう点をいろいろ考究いたしましたが、要は職員の精神状態、職員が国家、国民に忠誠な公僕であるかどうかというところが根本でありまして、その点に最も力を入れて指導し、教育をしていきたい、こう考えておる次第であります。

久保三郎日本社会党

○久保委員 国家、国民に忠誠というと大へん古い話でぴんときませんが、少なくとも国民大衆に奉仕するという考えはこれは当然だと思うのであります。しかしその精神だけではいけないところにいろいろな問題がある。まじめに三十年も四十年もやっても、しかも仕事は新しく大学を出てきた自分の子供のような人よりは十分知っている。ところがどうもその人に判こをもらわなければ仕事にならぬ、その判こをやる若い課長、あるいは部長というか、そういう人は仕事の実態はそう大して研究や熱意を込めなくても、大体ところてん式に上に上がれるというシステムが問題だと私は思う。半年や一年でかわることもけっこうですよ。半年なら半年間少なくともその仕事に熱意と誠実さを持って、下の者だけでなくて、上の者自体がやはり国民大衆なりに奉仕するのだという考えがなければこれは一切片づかぬという面も私は言いたいのです。  とにかく資料の提出をお願いしたいことは、今まで東海道新幹線の工事に関係した会社、そういうもののリストを出してほしい。さらに今後予想される請負工事の分はどれとどれであるか、どういうスケールであるか、そういうものも出してほしい。さらに出していただきたいのは、これは検察当局で調べておることでありますが、できる範囲において、先ほどから質問したものも含めて、この幹線調査所時代からの上級幹部の経歴というか、そういうものを出してほしい。  それから最後にこの問題で申し上げたいのは、いずれにしても冒頭に総裁から御答弁がありましたが、とにかく国民はこの事件は拡大するであろうという——拡大するかしないかは別問題として、少なくともこの際国民大衆としてはせめてもの健全な国鉄になってもらいたいという希望でありますから、うみがあるならば徹底的に出すということが今日の国民の希望ではないかと思う。だからあなた方自身もそのつもりでこれに対処していただくのが当然ではなかろうかと思うのであります。大したことはないというような考えでいるとこれは大ごとだと私は思います。大へんなことになる。いずれにしても国民大衆に根を正すということを実証をもって示してほしいということを要望しておきます。  以上です。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 関連して。私は今の久保委員の質問の中でもう一、二点聞いておきたいことがあります。それは、今言われたように、契約の審査を委員会を作ってやっておる、こういうお答えでありました。ところがこの契約の審査という委員会を作っておったとして、現実に人が足りないでやっておった場合には、その機関にいくまでに実際には現場ではどんどん進んでおるという状態が現われてくるのではないかと思う。ここにも新聞に書いてありますよ。「当局によると、」——これはだれか話したに違いない。「当局によると、牧原は課長欠員中、補佐として事実上課長の立場にあり、指名業者の資格選定、工事契約などいっさいの権限をもち三十余にのぼる出入り業者とすべて直接接触していたという。」 こう書いてある。ですから一切の権限を課長代理に持たしてある。上にどんな機関を作ってあっても、審査機関あるいはこれを監督する機関を作ってあっても、現実にはこの人間がすべて裁量してやっておる、こういう事実と、それから一つの機構を作っておるという——頭の中なんですか、実際に何か作っておるのですか、ほんとうにいわれるように先ほどの審査委員会というものが活動しているのですか、これをお聞きしたいのであります。

大石重成日本国有鉄道常務理事(新幹線総局長)

○大石説明員 ただいま一切の業務を課長補佐である牧原がやっておったというような記事が新聞か何かに出ておったというお話でございますけれども、そういう点は私たち実際にやっておりました者によく聞いてみましたが、さようなことはございません。所長がそこに指名委員会というものを作りまして、調査所におります技師——当時は、技術の面につきましては、課長制度をしかないで、所長の下におのおのその責任を持った技師がおりまして、事務の方には庶務の課長がおったのでありますけれども、そういうような組織のもとに指名をいたします。原案を作りますのは、所長のもとに主として四名の技師が集まりまして、相談をして指名の業者を選定しておるのであります。またその当時のことを聞いてみましてもそういうことをしておった。しかし牧原が直接業者に接触しておったというふうな誤解といいますか、そういうふうに考えられましたことは、あるいは決定いたしましたものを業者に通知を出す、これは郵送するのでありますけれども、その通知を出すのは庶務の仕事でございますので、牧原の手によって封筒が書かれ、あるいは急ぎの場合には電話をもって連絡するというようなことは庶務の仕事でございますので、いわゆる接触をしておったという意味がよく解釈できないのでありますが、そういう意味の接触はあったと思いますけれども、だれだれを指名に入れるかというようなことにつきましては、さような庶務関係の者は接触をしておりませんのが普通であります。また予算につきましても、担当技師がみずからそろばんを持って集計をしまして、所長なり局長なりの認可を得て、その決裁がありますと局長室なり所長室の金庫に入れてしまいまして、入札当日までは一切封印を切らないというしかけになっておりますので、これも当時の様子を聞いてみますと、特に変わったことはなく、今私が申し上げました一般にやっております通りのことをやっておったのであります。さような入札当時札を読み上げる、というような事務は事務屋がやります。各請負人から出て参りました見積もり価額を、封を切りまして何々工事会社が幾らということを読み上げますのは事務屋がやりますが、予算書はあくまで所長なり局長なり責任者が持っておりまして、ただいまのものが落札したとかなんとかしたというような決裁は局長がやっておりまして、接触という意味は、そういう事務的なつながりはあったと思いますけれども、決定権を持ったような接触はなかったものと聞いて繁ります。

肥田次郎日本社会党

○肥田委員 そういうお答えですが、しかしこれは当局というところから出ている話だというふうに書いていますね。だから今言われたようなことが真実であろうとどうであろうと、いずれこれは警察の取り調べではっきりしてくるだろうと思いますので、私は深くは追及いたしません。ただ、実際に上の方で考えておる機構がその通り活動しておらないのではないか、どこかで機構がとまっておるのではないかということを私は言っておるわけです。  それから業者に競争さすというような計画でやられておるようですけれども、これもこういうことを書いていますね。大体それぞれその関係者に渡りをつけて、どういう予算でどういう内容ですかということを聞き出していって、ちゃんとそれにマッチするような入札をやっておる、そういう便宜をはかっておる、こういうことが書かれておる。どこの汚職でもありがちな、局長やその周囲の人は知らないだろうけれども、下の方ではツーツーでちゃんと連絡を取り合っておって、お手盛りの入札が実際にはやられておる。こうなると競争さしても何も意味はないのですよ。単価を安くしょうと思っても、単価は安くならない。競争入札さしても、指定業者がちゃんとそれだけの予算の範囲内で入札してくるから安くならない。そうして高い入札をとって、今度は作業の内容はどうかというと、ちゃんと現場の監督者にそれぞれつけ届けがされて、作業の質が落とされてくる。これはどこにもあることで、国鉄だけにないとは考えらない。私は、局長を責めるわけではないけれども、局長は、私はゴルフもやめて、この工事がりっぱに完成するために一生懸命努力しておる、こういうふうに言われておりますけれども、ゴルフをやめられても、実際ほんとうに、いわゆるその組み立て、監督の機構、実際の作業の内容、こういうものに局長自身が目をつけるつもりでおられなかったら、何の効果もない。むしろゴルフはしっかりおやりなさい。ゴルフはしっかりやりながら、その中で実際に業務の形態というものを見ていくことが肝心なのではないかと思う。おそらく局長はこういうことが起こるということは予測されておらなかったと思う。しかし、現実に今の社会情勢の中では、久保委員も言ったように、いろいろな原因がある。こういういろいろな原因をかかえておる中で、実際には至るところで人の欠員があるということが起こってくる。そういう状態の中で行なわれておるのであって、こういうことは起こり得ることなんです。起こり得ることを起こらないだろうというふうに考えられて一生懸命やっておるというなら、これは総裁と同じだ。頭の中で私は一生懸命やらなければならぬと考えておられても結果はそうではない。どんどん至るところに穴があいてくる。特にこういう膨大な予算をもって、国民が待望しておる工事を起こすような場合には、こういう点は細心の注意を払って、そうして局長の座でにらんでおってもらう、このことが必要ではないかと私は思うのであります。ですから、久保委員も最後に言っておりましたが、将来の問題については、われわれは今までの問題よりもさらに大きな期待をかけているのであります。将来こういうことが起こらないだろうということは、私はむしろそれを言うことの方が冒険だと思う。必ず起こるに違いない。ただそれが表に出てくるか出ないかの問題なんです。国民が知るか知らないかの問題です。あなた方が知らないでも、警察はもうやっておるに違いない。その警察がまず押えた図星がこれなんです。この次は、久保委員も言われたように、車両関係とかいろいろな関係を押えれば出てくる。出ても、それを中で押えておれば表へ出てくることはない、いいかげんでおさまってしまう、こういうことになったのでは、局長が幾らまじめにやられても効果はない。私はその点は特に注意してもらいたいと思います。それからこれの監督という立場では、運輸省そのものもやはり厳重な体制をしいて監督してもらわなければならぬ。運賃の値上げ計画一切をこうした機関できめて、そうして国鉄の方へはお前ら勝手にうまくやれよというような形でほっておいたとすれば、やはり監督業務の怠慢であろうと私は思う。この点については一つ今後の問題として、監督の体制、監査の体制というものを十分整えてもらいたいと思うのです。

木暮武太夫自由民主党運輸大臣

○木暮国務大臣 お答え申し上げます。昨日新聞に出ておりました国鉄職員の不正容疑に関しまする事件につきましては、国鉄を監督指導する立場にある運輸省といたしましては、国民に対してまことに申しわけないことである。非常に遺憾のことであると考えておる次第でございます。国鉄の方と連絡をとっておりますけれども、まだ十分詳細なる真相の報告を受けておりませんものですから、私どもといたしましては、事案の詳細な真相の報告を受けまして、ただいま久保先生、肥田先生から御指摘になりましたような国鉄の組織とか機構とかいうようなものがこういうことをやりやすいようにでもなっておるというような点がございますれば、こういう点からまず十分に改めていかなくてはならぬ。だれがどんな悪いことをするかということは、今は読心術を持っている者はございませんからわからないのですが、しかし不正なことをする者はその機構とか組織とか環境が不正をやりやすいような場所に置かれましたときに、その人間はえてして不正をしやすい傾向に流れるのでございます。こういう点につきましても国鉄当局から報告を受けまして、運輸省といたしましてはこういう問題につきまして慎重に検討いたし、再びこういうことの起こらないように今後はいたしたいものであると考えておる次第でございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 ただいまの問題で、関連をして一つだけお尋ねと要望をしておきたいと思います。  私も東海道新幹線工事を今やっております静岡でありますから、ときどき管理局なり工事局なりあるいは各市町村で工事関係の人と出会うときがあるわけです。一番感ずることは、こういう大きな工事をやるについて、あまりにもその体制が不十分ではないだろうか、だからこういう事件がいつか起きるのではないだろうかという懸念を実は持っておりました。国鉄の機構の中では割と機構がしっかりし、内部牽制制度もできておるわけでありますけれども、新しい仕事を始めるには、その機構では人員を十分にゆとりをとってやることが不可能だ。たとえば新線の建設をしている状態を見てみましても、寄せ集めが集まってだんだんふくれていく、その過程で必ず一つの問題点が起きると思うのです。あれだけ膨大な金を使いながら、人員は徐々にしかふえていかない。そしてふえていくのは寄せ集めの人たちばかりなんですから、その過程の中では私は大へん危険だと思うのです。しかし国鉄が一つの定員のワクで締められておれば、そのワクの中でかりにこのような事業をやろうとすれば、必ずこのようなロスが出てくる。今大臣が指摘されたような環境に置かれればそういうのが出てくるのは当然だと思う。従って今の工事を進めていく上に、その体制といいますか、人員といいますか、こういうものをもう少し考えたやり方をしなければいけないと思う。五カ年に建設しなければならないのだから、そんなむだな人を入れてはまたいろいろ困るということはよくわかるのだけれども、これだけの大きな工事をやるのだから体制をしかっりさせて、機構の中でむだのないやり方をしていかなければならぬと思うのです。用地の人たちがみんな市町村に行き、住民たちと接触をして交渉をやっていく、大へんな労苦だと思うのです。しかしそういう労苦が重なっておればおるほどいろいろ問題点は出てくると思うのです。ですからたとえば管理局に入ったときに私たちの受ける感じと、幹線工事局に入ったときの官庁の方の感じというものが全然違う。ですからこれはやはり機構をもう少し充実をして、こういう不祥事件というものが起こらないように整備をしなければならないと思います。起きてから精神訓話を幾ら言ったって無理なことだ。むしろ私は精神訓話をする人をこそ責めるべきだと思う。不正や不当なことをできないようにするためには、やはり機構の中で十分内部牽制をするようにしなければならぬと思う。私は決算委員会で建設省の問題や電電公社の問題や、各省の問題をいろいろやっておりますが、やはりその中に幾つかの欠陥がある。ですからその欠陥を十分充実すればするほど人がふえて、極端な話をすると、どうも大臣官房ばかりふえちゃってしょうがない。もう少し事務系統というより、実際の仕事をする系統にその人を分けてもらわなければ困るという問題が出てくる。会計検査院は人を減らせと言うばかりが能じゃない。刑務所もなくなった方がいいでしょう。警察官も少ない方がいいという理屈はよくわかる。しかし国鉄はあれだけの機構を持っているのですから、幹線工事局というそんなちっぽけなところで、あれだけ膨大な予算を使うよりは、もっと予算に適合した人員の配置、この人員の配置が不可能ならば、今の管理局という機構の中で、幹線工事局というものをもう少しカバーした中で、全体的な調整ができるように、これは国鉄内部のことですから、お互いにセクショナリズムというものは必要ないです。そういう点についてもやはり検討すべき段階にきておるのではないだろうかというふうに思うのです。今度の事件を契機に、もう一回私は人の面を十分見て、機構の面を見て、精神訓話でこういう問題が解決できるのだという淡いことだけはどうか一つお考えにならないようにしていただきたいと思う。そして明朗な国鉄の運営の中で新幹線ができ上がるように、一つ積極的な努力というものをしていただきたいことを私は特に申し上げます。総裁はもうわかり切っているのです。精神訓話を言う以外にない。新線建設に一体どれだけの人が要るのか、どれだけの仕事量があるのか、それを今の国鉄でやっていけるのかやっていけないのか、あるいは十月からダイヤの改正をするけれども、その場合人がふえるのかふえないのか。ふやさないでやろうとするとどこかに問題が出てくる。これはやはり職員を納得させ、世間を納得さしていかなければ、またそのうち事故が起きてきた場合に結局責任はだれかというと、下の方の精神訓話を受けておる人、こういうことでは困る。やはり運輸大臣に基本的なものだけは明確にしておいていただきたい。これは大臣に一つ要望をしておきます。この次にこういう事件があったらまた精神訓話をやったり、また当人が悪いんだというようなことでは解決をしないし、また私としても承知できませんので、その点に対処するように一つ十分な体制をお考え願いますように特に要望いたしたいと思います。

木暮武太夫自由民主党運輸大臣

○木暮国務大臣 いろいろ御注意をいただきまして感銘をいたしておる次第でございます。国鉄といたしましても、今回の東海道新線建設の計画は非常に大きな、約千九百七十二億円というような膨大な予算になりますので、従いましてこれに要する人員につきましても、国鉄としても千七百五十人を予定いたしておりまして、三十六年度におきましては、三百人を増加するというようなことも御承知の通りでございまして、決して無理なことをやるという気持はもちろんないことと思うのでございます。私どもといたしましても、先ほど来申し上げました通り、組織や機構までもよく検討いたしまして、そういう不正行為の起こらないように十分これからは気をつけまして、ただいま非常に有益な御注意をいただきましたことを胸に体しまして、今後は一そう綱紀の粛正に努力をするように国鉄を指導監督していきたいと考える次第でございます。

久保三郎日本社会党

○久保委員 大臣に一つだけお尋ねをしておきたい。というのは、御案内の通り踏切道の改善についてでございますが、これについては政府も三年越しの懸案事項でございます。当然この国会にはその対策の一環として、これの改善に対応する法律案が出るだろうという、これは非公式ではありますが、政府筋からもお話がありました。それから先般木暮運輸大臣は旅先で談話を発表されまして、幾つか発表された項目の中で、世間一般、国民も大へん待望しておる踏切道の改善については今国会中に法案を出す予定だ、こういう言明をされたのでありますが、法案はいまだに提出になっておりません。会期はきのうから延長で、来月の八日までございます。いつお出しになるのか、この点を一つお伺いしたいと思います。

木暮武太夫自由民主党運輸大臣

○木暮国務大臣 御指摘の通りに、踏み切りの改善ということは今日朝野ともに要望されております重大な問題でございますので、私といたしましても、国鉄運賃の改定をいたしましたときにも踏み切りの整備改善ということに全力を尽くしたい、こう考えておりましたので、法律をこの国会に提出して御審議を願いたいものだという熱望を持っておりましたわけで、それがあるいは委員会における私の談話となり、あるいは地方の新聞記者諸君との会見のおりの話ともなりました次第でございます。今日におきましても、ぜひ踏み切り整備改善のために踏切法案というものを出したいという意思は変わりはないのでございまして、ただいま建設省、大蔵省、自治省というような関係各省と絶えず緊密な連絡をとっておりますので、ほぼ話し合いがまとまる方向に曙光を見出したように報告を聞いておるのでございまして、これが、今の曙光がほんとうに明るくなりますれば、すぐその法案を出して、ぜひ御審議をお願いして——これはもう与党の方も野党の方も、ぜひ必要なことであるということについては、もう久保さんが再三にわたって——野党の方の側からもなぜ出さぬかといって御促進下さるようなわけでございますので、出さえすれば必ず皆さん方の御審議を経て、国会の御承認を得べきことを確信いたしておるわけでございまして、今できるだけの努力をしておるわけでございます。ただいま、もう見込がないから出さぬということを言明をいたしますときにはなっておりませんので、まことに喜ばしい次第であります。

久保三郎日本社会党

○久保委員 大臣、この前あなたのおいでにならぬ席で、わが党の山口君からも、鉄監局長に政府代表としてお尋ねをいたしました。実は今会期中——というのは、延長ができない、まだはっきりしないときです。会期中に結末をつけるという御言明もありました。福家政務次官も、これは私がちょっと中座した席で言明がありまして、今会期中には出す、こういうような御言明があったそうであります。大臣は、旅先での談話は、何か軽い気持でそうありたいものだというような希望を言ったような話ですが、それはそうはとっておりません。今までの御言明を総合しましても、これは当然世論にこたえて、踏切道の改善は一日も猶予ならぬ——もちろん法律が出たからそれだけですべてではございませんで、その他の方策も当然やらなければなりませんが、何といいましても促進できないのは、今日までそういう基本的なものがないということなんですね。だから運輸省と建設省の間あるいは自治省の間、あるいは大蔵省の間すべてが、どうもひっかかりが多くて思うようにはまかせないというのが実情であります。そういう点から考えますれば、当然運輸大臣としても、この国会中にこの法案を出して成立させたいというのは、当初からお考えになったことだと思うのです。ところが今お話を聞いていると、どうもはっきりしていないのであります。これは政治的責任をとやかく申し上げることではございませんが、せめて道義的責任は——もしも今国会中にこういう法案が出なかったということになりますれば、木暮運輸大臣も長年の政治家でございまして、実力もおありでありますが、どうもこの一点だけでも、道義的責任からいってもまずいのではなかろうかという考えをわれわれは持っております。でありますから、これは大体各省間の調整がついたならば、国務大臣として当然出すべきだと思う。しかもこれは会期中——会期はまだございます。しかしながらこれは重要な法案でございまして、中途半端なこぶだらけの法案をそのまま、希望しているから通してくれるだろうということにはいかない。そういうこぶだらけのものが出てくれば、われわれはそのこぶをなくして、完全なものにして国会を通すというわけでございます。この焦点は——言うまでもなく与野党あるいは政府も、踏切道改善は異論はございません。しかしながら今までの経緯から見れば、今日ただいま出てこないということには、こぶだらけになっているだろうと想像している。そういうものを一日や二日の審議で通すわけにはいかない。むしろこの際法律案は法律案として促進して出して、そうして国会の審議を十分してもらうという態度でやってもらわなければならぬと思う。これはあなたに何べん聞いても同じだと思いますが、あなたに最後にお尋ねしたい。今会期中に出す自信を持っておりますか。

福家俊一自由民主党運輸政務次官

○福家政府委員 政務次官が大臣にかわってお答えいたします。まことに至らぬ政務次官でありますが、大臣に道義的責任を負わせない自信がございます。最も近い委員会に政務次官が責任を持って提出し、皆さんの御協賛を得たいと考えております。

久保三郎日本社会党

○久保委員 運輸大臣にかわって、政務次官からはっきり御答弁をいただきましたので、大へん実力のある政務次官も控えておりますから、もしもこれができないというならば食言でございますから、直ちにその処置をとってもらわなければならぬと思います。いずれにしても、今会期中にそれを出すということでございますから、それを待っていましょう。

木暮武太夫自由民主党運輸大臣

○木暮国務大臣 ただいま久保さんから非常に御親切なお話がございましたが、私も、今ちょうど政務次官が見えていたものですから——政務次官、鉄監局長などがただいま私が申し上げました大蔵省、自治省、建設省等と緊密な連絡をとっていろいろ折衝をやってくれておりましたので、その報告を先ほど伺いましたものですから、私が、おわかり下さる程度に曙光を認めるようになったことは御同慶の至りであると、こう申しましたようなわけでございまして、今政務次官の申し上げましたことは、私と——私の方では、政務次官と大臣は一心同体でございまして、私も責任を負いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

三池信自由民主党

○三池委員長 次会は来たる三十日午前十時より理事会、午前十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十九分散会

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