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38回国会衆議院1961/02/17

運輸委員会 第5号

発言数
30
登壇者
7
会派数
2
開催日
1961/02/17

会議録

三池信自由民主党

○三池委員長 これより会議を開きます。  港湾整備緊急措置法案を議題とし、前会に引き続き質疑を行ないます。  質疑の通告がありますので、これを許します。山口丈太郎君。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 私は前会に引き続いて、きょうはこの港湾整備緊急措置法案に関連をいたしまして、海運、船舶関係につきましても、一つ総合的にお尋ねをいたしたいと思いますから、御協力をお願いいたしたいと思います。  これはまず海運局の方にお尋ねをいたします前に、ただいま「旧港湾整備五ケ年計画進捗状況」という資料を御配付願ったわけでありますが、これにつきましては、詳細検討して、次会に疑問の点についてお伺いをいたすことにいたしたいと思います。  それで、海運局長にお尋ねをいたしますが、これはむしろ船舶局かもわかりませんけれども、私は現在の貨物船が、国内のみならず、外国におきましてもだんだん大型化してきつつあるというように考えるわけであります。特にその顕著なものは何であるかと申しますと、それはタンカー、油送船を中心にしてだと思うのでありますが、この大型タンカーの自由に出入りのできる港並びにそれを受け入れて荷役の設備の整っているというところはきわめて少ないと考えるのですけれども、現在これはどういうようになっておるかということが一つ。それから日本の海運政策として、今後この外航船、特にタンカーの建造にからんで、今後、その計画とこの港湾の設備というものが完全にマッチした計画になっていないということになりますと、これはいわば片手落ちな施設ということになって、一貫した行政はとり得ないと思うので、そういう点について一つ将来の見通しあるいは行政上の計画がありましたらお示しを願いたいと思います。

水品政雄運輸技官(船舶局長)

○水品政府委員 御指摘のように、世界的に船型が大きくなっていく傾向にございまして、ヨーロッパ等におきましても、十万トン建造施設というような計画が現在相当進められておるような実情でございます。わが国におきましても御承知のように、タンカーにつきましては相当すでに大型のものもできておりますし、現在計画されておるものにつきましても、タンカーでなく、バルク・キャリアでデッド・ウエートで六万七千五百トンというふうなものがございます。そのほかこれに続いて四万六千トン、三万五千トンというようなものが実際に就航いたしておるものもございますが、そういうふうなものは、何と申しましてもまだ数が非常に少のうございますし、そしてまたそういう計画が現在あるものにつきましても、そう大量にずっとできているわけではございません。その用途等もはっきりいたしておりますので、港湾に関してはそれに見合った計画が進められておるのでございますが、その点は私の申し上げることではないと思いますけれども、いずれにいたしましても数は割合少のうございます。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 今の答弁によりますと、ただいまは少ないということでございます。また使用目的としても、案外これは他の用途に自由に使えるというのではなくて、その目的もきわめて限定されたものだ、ただいまのところではそうと思いますけれども、しかし、いずれにいたしましてもこういった大型油送船の入港できる港というものは、今のところきわめて少ないのではないかと思いますが、これの受け入れ態勢が整っている港というものは一体何港ありますか、お答え願いたいと思います。

中道峰夫運輸技官(港湾局長)

○中道政府委員 御指摘のように、海上輸送費の節減、海上輸送能率の向上等のために、船舶が逐次大型化しておりますことは、世界的な趨勢でございます。特に原油輸送用のオイル・タンカーでありますとか、ただいまお話がございました鉱石輸送用のオア・キャリアの大型化というものが、その傾向が著しいわけでございます。なお一般の雑貨用の外国貿易船につきましても、次第に大型化の傾向にあるわけでございます。そこでこのオイル・タンカーにつきましては、すでに平均四万重量トン級のいわゆるスーパー・タンカーというのが今日大体常識というような状態になっております。しかし、さらに八万重量トン以上のマンモス・タンカーも、数は少ないのでございますが、一部は就航しているというのが現状でございます。オア・キャリアにつきましても、鉱石輸入量の増加に伴いまして、大体四万重量トン級のオア・キャリアが現在就航しておるわけでございます。  従いまして港湾の整備計画におきましては、ただいま申し上げましたような情勢に対処いたしまして、とりあえず四万重量トン級の船舶を対象といたしまして、石油並びに鉄鉱の輸送船が出入できる港湾に対しまして、その航路泊地の水深を干潮面下マイナス十二メートルに浚渫する計画をしておるわけでございます。なお一般の外航船の大型化につきましては、やはり一万トン級あるいは若干それを上回る程度の貿易船に対しまして岸壁を計画し、また水深につきましても干潮面下マイナス九メートルないし十メートルに航路泊地を浚渫する計画をいたしているわけでございます。  そこで現在のところ大体四万トンのオイル・タンカーが入港できる港湾と申しますのは、従来からの計画、またただいまお手元に差し上げました資料によりまする旧五カ年計画の線で修築いたしましたところもございまして、現在のところ室蘭あるいは川崎、横浜、四日市、松山、和歌山下津、徳山下松、これらの港が出入可能になっております。しかし、これだけではもちろん将来の出入の増加等に対しまして不十分でございますので、今回新しい計画におきまして、さらにこれに対する施設の増強を考えておるというのが現状でございます。この対象港湾といたしましては、石油の関係につきましては、ただいま申しましたように川崎、横浜、四日市、松山の整備は完了いたしましたが、引き続きましてその水深をさらにマイナス十二メートルを基準として浚渫しよう、それに対しまして千葉港、四日市港、大阪港、水島港というものを現在考えておるわけであります。それから製鉄原料のために、ただいま申しましたオア・キャリアの出入に対応いたしまして整備しようといたしておりますのが、千葉、横浜、川崎、名古屋、衣浦、大阪、堺、神戸、姫路、尼崎、和歌山下津、小倉、洞海、以上のような港湾でございます。なお一般の外貿等につきましては、神戸、横浜、あるいはその他の特定重要港湾、あるいはそれの必要な外貿港湾についても同様な計画をいたしております。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 ただいまの御答弁によって、大体配付された資料に基づいて見ますと、御指摘になった港で旧五カ年計画に基づいて完成または本年度中に完成するところはどうもあまりないようですが、本年度中にそれらの重要港湾について所期の計画を完成される港は何カ所ありますか。

中道峰夫運輸技官(港湾局長)

○中道政府委員 ただいま申し上げましたように、石油に関しまして、川崎、横浜、四日市、松山の整備を完了したわけであります。しかし、三十五年度に完成いたしますものはそれ以外にはございません。三十七年度までには完成いたしたいという計画にいたしておるわけでございます。今年度には計画の中で完成するものはございませんが、ただいま申しましたように、旧五カ年計画で手をつけました川崎、横浜、四日市、松山はすでに完了いたしております。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 そこで私お尋ねをしたいのですが、今度は新しい緊急五カ年計画をお立てになって、そうしてその計画に基づいて港の整備をはかろうとされるわけですけれども、そうなりますと、旧五カ年計画に基づいて施工途中にあるもの、言いかえますと旧五カ年計画の工事の施行とはどういう関係になりますか。旧五カ年計画に基づいてやられているものはその計画に基づいて、この新五カ年計画の年度に繰り入れて完成しようとされるのか、あるいは全然その工事は一応そこで打ち切って、その計画は打ち切って、新しい五カ年計画として引き継いでやられることになるのか、その点について一つ。

中道峰夫運輸技官(港湾局長)

○中道政府委員 旧五カ年計画が完了いたしません部分につきましては、このたびの新しい五カ年計画に繰り入れまして、これの完成をはかっていく、そういうふうに計画いたしております。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 そうすると、新五カ年計画として予算をお出しになりましたけれども、しかしそれは、今の説明によりますと、旧五カ年計画の予算も含めたものである、こういうことになるわけですか。

中道峰夫運輸技官(港湾局長)

○中道政府委員 旧五カ年計画は、御承知のように、三十三年度から三十七年度までの計画にいたしております。新五カ年計画は三十六年度から四十年度まででございます。従って六、七というのが重複するような形になりますので、それは従来の計画をそのままそこに入れまして、そしてさらに四十年までの計画を織り込んで一緒に、一貫としてこれを完成していく、こういう計画にいたしておるわけでございます。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 そういたしますと、今度は、新しい五カ年計画に基づいておる予算というものは、旧五カ年計画の残余の分を含めての予算ということになると、四十年まで新しく五カ年計画を立てられたその五カ年計画の純予算とは、といいますか、見込額とは、相当、当初の分とは減ってくる、こう解釈してよろしいですか。

中道峰夫運輸技官(港湾局長)

○中道政府委員 旧五カ年計画は三十七年まででございますが、国民所得倍増計画というのに対応いたしまして、それらの経済の進展と見合いまして、港湾計画を四十年まで引き延ばしまして、その経済の伸展に見合う港湾計画にいたしたわけでございます。従いまして、今までの旧五カ年計画のつまり残っております三十六年、七年度分は、新しい五カ年計画の初年度であり、次年度であるというふうな形になって参りまして、経済の情勢に合わした計画がそこにさらに延長されて四十年度まで延ばされた、こういうふうな形になっておりますので、旧五カ年計画と新しい計画とは二年ほど重複いたしますが、何らそこに矛盾とかあるいは支障を及ぼすような計画にはなっておらないわけでございます。経済が伸展いたして参りますので、それに合わして計画を立てていく、こういうふうな形になっておるわけでございます。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 今度の港湾整備緊急措置法、私はこの前の委員会でも申し上げたのですが、ことさらにこの緊急という文字をつけて法案を出し、しかも特別会計によって大部分の事業を処理しよう、こういういわば新しい試みによる港湾整備の方法でありますから、従ってある意味においては、従来の港湾行政からいえば画期的なものであるということも言えると思います。しかし私の一番心配しますのは、今質問を申し上げた点でございまして、計画が変わりますごとに、あるいは岸壁の構造等の変更が工事半ばにして行なわれるような事態が起きる。そうなると、これは海運、船舶行政にも非常に大きな影響を及ぼして参りますし、その計画は変更しなければならぬというような事態も生じてくると私は思うので、それでは船舶行政にしても、あるいは従来の海運行政にしても、一貫した行政にならぬと思うのです。それは全体の運輸行政から見ますと非常にまずいことになると思いますから、ことさらに、この旧五カ年計画に基づく事業の内容と新しい五カ年計画に基づきます事業、工事の内容とはマッチしているかどうかという点について御説明を求めたいと思って質問をいたしておるわけでありますが、もしこの新五カ年計画に基づいてやるとすれば、海運行政について変更を加える必要があるかないか、船舶の構造等について変更を加える必要がないかどうか。そういった点について各組当局からそれぞれ一つその構想を御説明願っておきたい、こういうふうに思います。

中道峰夫運輸技官(港湾局長)

○中道政府委員 御指摘の通り、港湾の施設と船舶の構造あるいは海運の問、題とは非常に密接な関係がございますので、従来も運輸省といたしまして、それぞれの各局の間で連絡をとってやっておりますが、さらに十分今後も連絡を密にいたしまして、計画のそごを来たさないようにいたしたいと存じますが、ただいま提案をいたしておりますこの新長期五カ年計画も、実はそういった趣旨を考えておるわけでございまして、従来の旧五カ年計画は、長期的な計画ではございますけれども、法律に基づくものでなく、単年度の予算を実は組んだわけでございます。従って、今後の事態に対処するため、また港湾は御承知のように従来とも他の公共施設に比べまして若干立ちおくれをしておるきらいがございますので、そういった意味も含めてこの際解決していかなければならないと存じまして、今回の計画には特別措置法を設けまして、これによって法律的に目標、目的をきめ、その実施を確保するためしに特別会計法を設置いたしまして、その経理を明確にする、こういうような趣旨でございまして、全く御指摘のような線に沿うてこの計画を進めていきたいというふうに考えている次第でございます。

朝田静夫運輸事務官(海運局長)

○朝田政府委員 ただいま港湾局長からお答えいたしました通りでございますが、私どもの方の立場といたしましても、所得倍増計画に基づきまして、千三百三十五万トンの建造保有を要請されておりますので、こういった観点から、最初に御指摘になりました船舶の大型化というようなものに対処いたしまして、ことに所得倍増計画から考えられますことは、鉱石、石炭あるいは石油というようなバルキーな貨物が非常にふえて参ります。従いまして、産業基盤強化のための港湾の整備とか、あるいは外国貿易港の整備とか、こういった海運の面からの要請を受け入れられまして、五カ年計画の事業の規模として二千五百億ということに決定をいたしたのでございます。個々の具体的な港湾の整備につきましては、今後の動向とも関連いたしまして具体化していっていただきたいというようなことで、港湾局とも緊密な連絡をとって仕事を進めておるようなわけでございます。

水品政雄運輸技官(船舶局長)

○水品政府委員 船舶関係といたしましては、船舶の建造にあたりまして、港湾といろいろの問題が関連があるわけでございますけれども、特に水深の問題、船の長さの問題等ございますので、常にその建造許可にあたりましては、そういう状況について港湾局と十分連絡をとってやっております。たとえば現在一番大きな船の六万七千五百トンの日本鋼管のオア・キャリアというようなものにつきましても、これは扇島で荷役をするのだというようなところまで詳しく調査打ち合わせした上でやっておりますので、今後におきましても、大型化に伴いまして、こういう点は十分に連絡をとってやって参りたいと思っております。

井岡大治日本社会党

○井岡委員 関連して。三十四年に制定をしました特定港湾施設整備特別措置法と今回出された法案との関連を聞かして下さい。

中道峰夫運輸技官(港湾局長)

○中道政府委員 三十四年に制定されました特定港湾施設整備特別措置法との関係でございますが、この法律は国としての港湾整備計画を策定するための法律、すなわち計画法でございます。これに対しまして特定港湾施設整備特別措置法は、この法律の施行令において指定をいたしました特定の施設の工事に要する費用の財源の一部に充当するために、この法律の特別の利用料、または企業合理化促進法の受益者負担金を徴収することといたしましたのに伴いまして、国と港湾管理者の費用分担につきまして港湾法の特例を定めたものでございます。すなわち費用分担についての特例法でございます。この特定港湾施設整備特別措置法にありましては、特定のわが国の重要な貿易港、たとえば横浜なり神戸なり、そういった港湾の外貿施設に重点を置きまして、これを整備することと、石油なり鉄鋼、石炭、そういった産業関係の港湾の立ちおくれを全国的に取り上げまして、この整備をする。特にその点が実は三十四年当時著しく立ちおくれを示しまして、わが国の経済の発展にそぐわないという観点から、この特別措置法が制定されたと考えるわけでございます。その後、一般、特定港湾施設を含めまして、わが国の港湾全体が今日のわが国の経済の伸展に沿うていくことができないというようなことになりますと、わが国の経済の伸展を阻害いたしますので、今回はこの特定港湾施設整備特別措置法によりまして整備いたしましたものも含めまして、さらにその規模を拡大いたしまして、港湾整備の特別措置法とする。同時に特別会計法を設定いたしまして実施を確保するというわけで、いわば従来の特定港湾施設整備特別措置法が今回の措置を生み出す一つの基礎になったようにも考えられるわけでございまして、大体今回のこの措置法も三十四年の特別措置法を拡大をいたしましたという精神でございます。

井岡大治日本社会党

○井岡委員 かなりわからない点がございますが、きょうは時間がないようですから私は問題点だけを聞いておきます。それでは、特別措置法に基づいて指定された港湾と今度の港湾とは違うのか違わないのか、この点を明らかにしていただきたい。

中道峰夫運輸技官(港湾局長)

○中道政府委員 特別措置法で指定されました港湾も今回の措置法の中に含めております。

井岡大治日本社会党

○井岡委員 含めておるということは、もし特別措置法という法律が母体だということになると、追加をしたということですか。

中道峰夫運輸技官(港湾局長)

○中道政府委員 従来の指定された港湾の整備計画は、大体四年ないし五年の計画でございましたので、一部完了いたしたものもございますし、なお計画がまだ残っておるものもあるわけであります。従いまして、それらは三十六年度から始まります今回の五カ年計画に入れまして、その完成をはかっていくということであります。それからなお今回の計画に追加をいたしたものもございます。

井岡大治日本社会党

○井岡委員 どちらも特別会計だということですが、そうすると一方の特別会計と今度の特別会計との関連はどういう関連になるのですか。

中道峰夫運輸技官(港湾局長)

○中道政府委員 管理課長からその点を御説明させたいと思います。

岡田京四郎運輸事務官(港湾局管理課長)

○岡田説明員 従来の特別会計でやっておりましたものを、今度は拡大いたしまして新たな特別会計として、勘定を二つに分けるわけでございます。従来の特別会計でやっておりましたものは特定港湾施設工事勘定ということになっております。それ以外のものは単なる港湾整備勘定ということになっております。

井岡大治日本社会党

○井岡委員 そこのところはちょっと問題点が明確でないから、私はこの次の機会に聞きたいと思いますので、きょうは問題点だけ聞きます。ではこの法律を施行するにあたって現在の特定港湾施設整備特別措置法の一部を改正するということですが、どの項をどのように改正しますか。それを出してありますか。

中道峰夫運輸技官(港湾局長)

○中道政府委員 この次にその点を整備いたしましてお答えいたします。

山口丈太郎日本社会党

○山口(丈)委員 次会には、大臣、または大臣が出られない場合には政務次官でもおいで願って、政府委員席を充実していただきたい。それによって全般的な政策に関連してお伺いしたいと思っておりますから、一つ委員長においてよろしく取り計らっていただきたいと思います。本日は時間の都合もありますから次会にしていただきたいと思います。

三池信自由民主党

○三池委員長 委員長からその旨申し入れておきます。  次会は来たる二十一日午前十時より理事会、午前十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時十八分散会

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