運輸委員会 第2号
- 発言数
- 85 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1961/02/07
会議録
○三池委員長 これより会議を開きます。 先般の委員会におきまして、都市交通に関する小委員及び小委員長の選任につきましては委員長に御一任になっておりますので、この際小委員に 有田 喜一君 生田 宏一君 川野 芳滿君 鈴木 仙八君 關谷 勝利君 高橋清一郎君 井岡 大治君 島上善五郎君 肥田 次郎君 内海 清君を、小委員長に川野芳滿君を指名いたします。 ————◇—————
○三池委員長 陸運に関する件、特に都市交通に関する問題について調査を行ないます。 この際、關谷勝利君より発言の申し出がありますので、これを許します。關谷勝利君。
○關谷委員 都市交通問題に関しまして、過般の理事会の決定に従い、この際、昨年の第三十四国会において、本問題のために設置せられました都市交通に関する小委員会の調査経過につきまして申し上げ、今後の当委員会の審議の御参考に資したいと存じます。 この小委員会は、昨年の二月三日設置せられ、同月十一日の第一回小委員会より五月六日の小委員会まで、七回にわたって、都市交通の現状並びにその対策の樹立等につきまして熱心に調査いたしました。 その間政府関係者として、運輸省よりは、山内鉄監局長、国友自動車局長、石井民鉄部長、平出都市交通課長、坂本自動車局参事官、堀民鉄財務課長、大蔵省よりは、奥村大蔵政務次官、吉田理財局次長、高柳地方資金課長、塩崎税制第一課長、自治庁よりは、奥野財政局長、佐々木理財課長、建設省よりは、青木道路総務課長、吉兼都市計画課長、青木路政課長、警察庁よりは、内海交通課長の都市交通関係者を出席せしめ、説明の聴取、活発なる質疑を行ない、また、数度にわたる参考人招致によって、三大都市の当局者として、東京都よりは、太田都副知事、人見都交通局長、林都主計部長、鈴木帝都高速度交通営団総裁、高井、水谷両理事、大阪市よりは、中井市長、下村交通局長、高津計画局長、田中高速鉄道建設部長、土井経理課長、名古屋市よりは、斎藤助役、石田交通局長の方々を招致、都市当局としての貴重なる参考意見を聴取いたしました。 小委員会の調査経過は、第一回より第三回までに、東京、大阪、名古屋の三都市の都市交通の現状並びに問題点、都市交通審議会の審議経過等につきまして、政府関係者、都市当局者より説明を聴取し、第四回以降の小委員会におきましては、これらの諸問題打開のためには、まず地下高速鉄道の建設促進が、都心部における路面交通難解決のためにも、また通勤輸送のいわゆる市郊交通難緩和のためにも、喫緊の課題であるという観点に立ちまして、審議を続けたのでありまして、政府財政当局、都市関係者より意見を聴取し、その具体化についての質疑を行ない、主として地下高速鉄道建設促進のための助成策について検討を重ねたのであります。 かかる私ども都市交通小委員会の半歳にわたる審議は、その後の御承知のような政局におきましてやむなく中断されたのでありますが、運輸省においては、引き続き私ども小委員会の熱意、要望にこたえまして検討を急ぎ、都市交通審議会より三十五年八月十六日、東京における路面交通に関する答申が行なわれ、その内容は、皆様御承知のごとく、路面電車は撤去し、地下鉄に代替せしめるべく地下高速鉄道既計画路線の早期建設、新線の追加建設の必要等が強調せられたのでありますが、さらに九月十日、運輸大臣は、同審議会に対し、諮問第二号を発し、東京の高速鉄道整備に関する既計画の再検討を求め、同審議会は目下本件に関して熱心なる審議を行なっている実情であります。なお、同審議会の名古屋部会では、三十五年四月二十二日、名古屋市における高速鉄道整備に関する中間結論を決定し、昭和六十年を目標として、新設高速鉄道五路線及び既設鉄道路線の改良等について総額二千八百億円の工事を行なう必要を指摘しており、同部会は引き続いて名古屋地区の路面交通問題を審議しておる現状であります。 また、政府においても、去年の暮れに総理府に交通対策本部を設け、都市交通の安全と円滑化を期するため、関係行政機関相互間の密接なる連絡のもとに総合的な対策を樹立し、今後強力に実施せんといたしております。 さらに運輸省当局では、昭和三十六年度運輸省重要施策の一環として、地下高速鉄道の整備をはかるため、財政資金二百六十五億円をもって四百六十八億円の工事を行なう一方、三十六年度新規借入金の利子のうち、六分五厘をこえる差額を補助するため、補助金の交付として約二億円を計画し、また郊外私鉄の都心乗り入れに対しては、開銀融資分として四十一億円を計画、乗り入れ工事百五億円の工事の推進を策定いたしましたが、昭和三十六年度予算書において皆様御承知のごとく、地下高速鉄道建設分として、財政投融資計画に基づく資金二百二十四億円をもって、三百四十億円の工事を決定いたしましたが、これは前年度の資金百三十八億円、工事量二百二十五億円に比較いたしますと、激増いたしておりますが、他面補助金の交付が実現いたさなかったことはまことに遺憾であります。 また、東京都においては、私ども小委員会の熱心なる審議にこたえまして、三十五年七月、都条例をもって、東京都における総合的交通対策を樹立するため、首都交通対策審議会を設置し、あらゆる角度より都市交通の諸問題を審議中でありますが、まず路面交通難打開問題を取り上げて、交通規制に関する答申を十二月六日都知事に行ない、その後引き続き審議中であり、その論議の中心は、地下鉄建設等に対する財政面よりの検討、主要交差点の立体交差化、道路の拡幅等の道路整備の具体化並びに各種都内交通機関の経営の大統合問題等であります。都としては、この審議会の答申を待って逐次強力なる交通対策の実施を行なう決意を披瀝しております。 また、大阪市においても、現下の都市交通難打開のため、真剣なる検討を重ねておりまして、私ども小委員会の慫慂にこたえて、三十五年十月、高速鉄道建設促進について計画を樹立いたしております。その内容を簡単に申し上げますと、将来の人口増加、自動車輸送の発達等を勘案して、昭和五十年度における市営交通機関に対する輸送需要を三十四年度の一日二百四十万人の一・八倍の四百二十三万人と想定し、その増加分一日百八十三万人を、地下鉄で百十六万人、路面交通機関で六十七万人分担することと想定いたしました。次に、これに対する輸送力の供給としては、五十年度には三十四年度の輸送力一日平均二千五十六万一千人キロの倍の四千百十二万二千人キロの輸送力が必要と想定し、その約半分の輸送力、千九百六十二万二千人キロは地下鉄が分担することとなり、その結果、昭和五十年度までに、高速鉄道五路線七十六・九キロメートルの建設が必要となったわけでありますが、最近の路面交通が四十五年ごろまでに市内主要交差点の大半が限界点に達し、行き詰まりとなることが想定され、この完成目標年次を四十五年といたし、高速鉄道建設十カ年計画を樹立いたしました。これが完成いたしますと、一日平均現在六十万人の輸送に対して、二百二十万人の輸送が可能となり、大阪市内の路面電車の半分を撤去できることになるのであります。しかしながら、総工事費として十カ年一千七十一億円を要し、その建設資金の調達はきわめて悲観的でありまして、市財政の現状から、自己資金からの捻出は不可能であり、従って全額起債となりますが、年百億円以上の起債はこれまた市財政にとって不可能であり、政府の抜本的な対策の樹立を要望いたしております。また、財源確保ができ、工事完成後の経営を現在の利子条件で想定いたしますと、運賃収入面で昭和三十九年より二十五円、四十年より三十円に値上げして、三十五年より、経営の一応安定すると考えられる昭和五十七年までの総収益三千十七億円、それに対して総費用三千五百七十一億円で、五百五十四億円の損失となり、その総費用中建設利子の合計は千百四十五億円で三二%の割合の負担となり、工事をすればするほど赤字がふえるという結果になり、市当局は建設に対する低利、長期の資金援助、あるいは企業債に対する利子補給等による政府の強力なる助成措置の必要性を要望しております。 また、名古屋市におきましても、私ども小委員会の慫慂にこたえて、前述のごとく、さきに都市交通審議会名古屋部会の中間結論として決定を見た名古屋市高速鉄道建設計画の五路線七十五キロ、完成目標昭和六十年度、所要資金八百億円の整備計画に基づきました具体的な建設年次計画の検討を熱心にやっておる現状でありますが、現在までのところでは、諸情勢を勘案の結果、都市交通審議会の決定の年割額よりも早期に、多くの資金を投入することを希望しております。 以上、昨年の第三十四回国会に設置されました都市交通小委員会の調査の経過の大要並びに関係各当局の最近の動向の大略を申し上げましたが、これを要するに、皆様すでに御承知の通りの大都市における山積せる都市交通の諸問題を解決するためには、単なる問題点の羅列や、その対策の樹立を作文にいたしましても、今日の事態にはまさに絵にかいたもち、まことに寄与するところが少ないのでありまして、私どもといたしましては、恒久対策の検討はさておきまして、まず最も有効的な地下高速鉄道の建設促進の具体化に焦点を合わせ、審議努力を重ねた次第でありますが、その成果を十二分に満足し得るところまであげ得なかったことをまことに遺憾に思っており、今後さらに努力いたしたいと存ずる次第であります。
○三池委員長 質疑の通告がありますので、この際これを許します。井岡大治君。
○井岡委員 三十四国会で私たちが検討いたしました都市交通の混雑緩和の件について、今、関谷さんから報告されましたが、その後の都市交通事情は、この報告書を作成した当時よりさらに困難になってきていると思うのですが、政府はことしになってこれらの問題に対してどのように取り組んでおられるのか。まず運輸省の民鉄部からお伺いをいたしたいと思います。
○石井説明員 ただいま関谷先生からお話のありましたことに関連しまして、三十六年度の地下鉄関係の資金計画が一応決定いたしておりますが、これにつきまして私どもの考えを一応申し述べたいと思います。 ただいまお話に相なりましたように、政府資金二百二十四億ということで、総工事量が三百四十億、こういうことが三大都市の内容でありますが、そのうち工事量だけを取り上げて参りますと、交通営団が百八十億の工事量、東京都が百三億の工事量、名古屋市が十七億の工事量、大阪市が四十億の工事量であります。 これでできますことは、交通営団は来年の三月までに——あしたから新宿から中野まで開通いたしますが、その残りの荻窪線全部を開通できます。また三月の末に南千住から仲御徒町まで、二号線と申しておりますが、これが開通いたします。この二号線に関しましては、来年の三月までに北の方は北千住まで延ばしまして、南は人形町まで開通できます。 次に、東京都につきましては、去年の十二月に押上駅から浅草橋駅まで開通いたしましたが、これを人形町駅まで延長いたしまして、営団の人形町駅と大体同時に開通いたしまして、あそこで相互連絡ができるようになります。 名古屋市につきましては、現在駅前から栄町を通って池下まで去年開通いたしましたが、来年度は、これはまだはっきりしたことはわかりませんけれども、東山まで開通できるのじゃないかと考えております。 大阪市につきましては、現在大阪港から都心部に向かって工事中でございまして、これが弁天町まで、ことしの夏ごろ開通できる。そしてさらに現在既設線であります梅田から天王寺の方へ行く線、あの線の残りの車庫の施設、それから梅田から北に延ばす線、これは開通の駅名は申し上げられませんが、将来開通のための準備工事が続けていける、こういう格好でございまして、総計いたしまして、東京都につきまして申し上げますと、営団と東京都で二百八十億の資金でございますから、大体キロ当たり二十億といたしまして、一年十四キロ程度の工事ができる。十四キロ程度の工事ができますと、現在五路線で百八キロでございまして、そのうち営団がやっております銀座線と丸ノ内線が三十一キロございます。それから今度開通する分を入れまして大体四十キロでございますが、残りの六十八キロ程度を今申し上げました二百八十億でやれば大体五年間でできるんじゃないか、こう思っております。 なお一方、大阪市につきましては四十億でございますが、大阪市は東京都のキロ当たり建設費よりも幾らか安くなるはずでございますけれども、それにしても四十億では三キロ足らずの工事促進量じゃないかと存じますので、結局大阪市が希望しております七十六キロから、現在やっております十六キロ、これを引きました六十キロを建設するとしますと、少なくともこの資金上に現われました建設速度では今後二十年かかるということになりますので、大阪市につきましては、本年度は四十億ということになりましたが、今後もう一そう努力を重ねて大阪市の建設速度を早めたい、こう考えております。 なお名古屋市につきましては、さらに大阪市よりもキロ当たり建設費が安くなっております。おそらく一キロ当たり十億程度じゃないかと存じますが、これで見ますと、名古屋市は年二キロ程度、そしてなお名古屋市の計画は昭和六十年が完成目標で、それが三十五キロでございますので、大体現在の資金よりもあと三、四割つけ加えると大体六十年に完成できるような状態になるんじゃないか、われわれとしてはこう考えておりまして、一応大阪と名古屋市についてはもっと資金的に努力すべきじゃないか、こういうふうに考えております。
○井岡委員 数字に現われた計算はそういうことになるわけですが、これによってどれだけの緩和ができるのか、それを一つ具体的に説明していただきたい。
○石井説明員 どれだけ緩和されるかという計算は、私の方もまだ詳しくやっておりませんが、私どもとしまして、今申し上げました線は、緩和するということじゃなくて、現在増加している輸送需要を、少なくとも現在のままの状態でやっていくだけの、最小のつもりで計画しております。
○井岡委員 警察庁の交通課長がお見えになっておりますから、ちょっとお伺いしたいのですが、現在のままをこのままで定着をさすというのですけれども、このままで定着をさしていわゆる交通行政、いわゆる取り締まり行政ができるのかどうか、私は現実にできないと思う。この間などは、火事が起こって六時間自動車がとまって、全部家が燃えてしまうまでじっと消防車が見ておらなければならぬという状態なんです。これでは私は交通緩和の対策としては聞こえないわけなんですが、あなたの方ではどうお考えになっておられますか、ちょっと聞かしていただきたい。
○内海説明員 現在の都市交通の実情については御存じの通りでございます。しかし道路の条件その他、急にこれがよくなる——よくなる努力は政府の方でも大いにやっておられるわけでありますけれども、それが日の目を見るということは相当時日を要する。さればといって、そのままほうっておくわけにも参りません。私どもとしましては、私どもの能力の限界までは、取り締まりというふうなきびしい言葉の表現ではなく、いわゆる交通を円滑化する、事故を防止していくという措置についてはやっていきたい。またこれを、私どもはできないということで手をあげるという形にはいたしたくない、こういう考えでございます。
○井岡委員 これは東京でも大阪でも一緒ですが、少し雨が降ると全く動かないのです。そのために——私は今火事の例を申し上げましたが、もう一つの例は急患があるわけです。そして救急車が走っておるわけなんですが、動かないのです。結局それによって気の毒なことをしちゃったという事実が最近出てきているわけです。だから、今の民鉄部長のお話だと、現状のままで据え置かれたんでは、火事があっても見ておらなければならないし、病人が出てもこれを病院に運ぶことができない状態です。この点をどういうようにお考えになるか。それがうそだと思うなら、私は今からあなたを連れて、そうして見舞に行きますよ。毎年自動車がふえている量というものは、東京では毎月一万くらいふえているでしょう。大阪では七、八千ぐらいふえているでしょう。名古屋では三千ぐらいふえていっているでしょう。停止しないで、どんどんふえていくわけです。そうして道路がよくなれば、やはり回転率がよくなってくるわけです。そうすると、今のままで据え置こうとしても置けないじゃないですか。なぜ解消への努力をなさらないのですか。東京の場合五年間であとの計画が完成するということですが、これを完成した後において東京の交通はどうなるんだ、そういう説明でないと、これは幾らやってみたってだめです。
○石井説明員 先ほど井岡先生の御質問、私どもとしましては、通勤輸送が楽になるかどうかという御質問だと思っておりましたので、ああいうように申し上げましたが、東京都につきましては、先ほど申し上げました五路線だけをやったんでは改善はされ得ない、現状を続けるだけだということで、五路線の追加を含めて都市交通審議会にも御審議をお願いいたしまして、おそらく五路線の——百八キロでございますが、それの何割増しかの新しい地下鉄網を検討するようになると思います。その場合の検討の一つの方法としまして、路面の交通を極力地下に振りかえる——と申しますのは、自家用車を使って入ってくるという希望を、できるだけ地下鉄を便利なものにしまして、自家用車を使用している人も地下鉄に乗り得るような路線を考えていきたい、こう考えておりますし、なおまた大阪市の交通局で立てました計画におきましても、路面が詰まってくるから、路面の利用者を地下鉄に代替したいという計画で考えておるようなわけでございまして、そういう方面でやっておるのでございますが、それじゃはたして路面がどれだけ助かるかという検討は、まだはっきりした数字を持っておらないということを申し上げておるのでございます。
○井岡委員 この間、私たち同僚議員と一緒に阿佐ケ谷の方面を見せていただきました。そこで言われたことは、かりにこの方面に地下鉄がついても、料金の格差のために、必ずしも地下鉄の方に吸収されて国電が楽になるとは考えられない、こういうお話を聞きました。同時に乗客の方々に聞いても、現実に路面との運賃格差が非常にあるので、特に通勤なり通学の方々にしてみれば大きな違いがあるので、われわれとしては苦しくともこちらに乗らなければならない、こういうように言っておられたわけなんです。従って今後の都市交通というものをこうした分散的なもので考えていいのかどうか、この点に私たちは疑問を持って参りました。もっと総合的に系統的に統一したものにしなければならないじゃないか、こういうように考えるのですが、運輸省でそういうお考えを持っておるのかどうか、一つお伺いしておきたいと思います。
○石井説明員 地下鉄を掘っても、運賃格差のために希望通りのあれができぬじゃないかというお話だと思いますが、われわれ今考えておりますのは、現在の中野から東陽町までの五号線につきまして、これには国電の中央線がそのまま直接乗り入れをするという一応の計画でございますが、それの前提としましてはある程度の運賃調整が必要であろうということは私どもも承知しておりまして、完成の暁までには少なくとも中央線と五号線に関しましてはある程度の運賃調整の上、中央線の緩和になり得るように努力していきたい、こう考えております。ただ、今すぐそういうことができるかということになりますと、御承知の通り地下鉄は相当多額の費用を要しますので、少なくとも利子と減価償却だけはさせたいという考えがありますので、今すぐ地下鉄に転化するような運賃制度にせよとおっしゃられましても、今すぐはちょっといたしかねるのじゃないかと思います。ただ将来につきましては、中央線が五号線に入ってくる場合につきましては、非常に違いのある運賃では意味がございませんので、できるだけ近いものにいたしたい、こう考えております。
○井岡委員 近いものにする方法は上へ上げるということですよ。そうでなければ——下げるということはできないでしょう。それじゃ結局国民が希望しているものじゃないのです。格差があるからこれを調整するというのは、上へ上げなければ、上の方を下に下げるわけにいかないでしょう、今のあなたのお話では。私の申し上げているのは、こういう問題を各社々々で適当にやるのでなくて、総合的に、たとえば都市交通のための別途な措置が講じられないのかどうか、こういうことを聞いているのです。そういうことを考えておらないかどうか、こう言っておるのです。もっと具体的に言うと、営団なら営団、あるいは都なら都、こういうものを一本にしてまとめて考えなければ、国電とか私鉄とか都電とか言っておったのでは、もう至るところで格差が出てきますよ。そのために調整に名をかって運賃の値上げがやられるということです。その点考えているのかどうかということです。
○石井説明員 御質問の趣旨、都市交通の総合的な機関をという御質問だと存じますが、これにつきましては、都市交通審議会の答申の中にも、時期は別としまして、将来統合の方向に持っていくべきだということが繰り返し申されておりますので、われわれとしましても何度も申し上げますが、時期は別として将来そういう方向に持っていくべきだ、研究は続けたいと思っております。
○井岡委員 僕はその将来では交通緩和ができない、こう言うのです。今からぼつぼつそのきざしを見せてやっておかないと、格差があるところでは同じ並行線なら、やはり安いところに流れるのは当然のことなんです。そうしたら、片方の方は依然として混雑をしている、片方の方はすいている、こういうことではだめじゃないか。だから今からその点を早く規整をしてやっていくようにしなければいかぬじゃないか。そうしなければ緩和にならないじゃないか。それは、今は別として将来そういう考えだと言っておったのでは、五年後にこしらえてみて、まだできなかったらどうするのですか。せっかくこしらえたけれども、ものの役に立たぬ、こういうことでは何にもならないじゃないか、一つこの点をまず聞きたいと思う。
○石井説明員 将来に限らず、運賃に関しましては常に対抗機関との運賃がどうかということを検討の上認可をしておりますので、今後とも御趣旨のような方向で認可に当たりたいと考えております。
○井岡委員 これ以上聞いても、どうも答弁できないようですから、このことは小委員会が作られましたから、あとでまた私の具体的な案を御説明いたしたいと思うのです。 それから、今の話に関連して、先ほど、いわゆる建設資金が非常に高いから、現在の事情から運賃調整は困難だ、こういうお話です。この建設資金が高いのを何とか安くするような、見合う方法というものがあるのかないのか、われわれとしてはこの委員会で再三にわたって、何とかもっと建設資金が安くなるような方法、将来の低利の資金を融資してやるとかなんとかしてやらなければいかぬじゃないか、こういうことで言ったわけです。ところが依然としてこれに対しては何にもお考えになっておらない。だからあなたの方で何か考え方があるかどうか、これをお伺いすると同時に、大蔵省がお見えになっておるようですから、大蔵省の方から、これらについての大蔵省の考え方を一つ聞かしていただきたい。
○石井説明員 私の方としましては、建設資金そのものを下げるということは、結局工事の程度を落とすということで、それは避けねばいかぬことだと考えておりますし、ただ建設資金が多くて困るという直接の現われは、結局利子負担が重くなるということでございまして、利子負担が軽いような低利の資金が入るように努力したいと思います。それから低利が不可能であれば、利子負担にたえ得る限度以上のものについては、極力何らかの処置をお願いしたい、こういうふうなことで研究を続けております。
○堀込説明員 私、大蔵省の地方資金課長でありまして、営団その他の全般の方は別の課でやっておりますので、全体的なことは多少確信を持って言えない点もありますけれども、大蔵省といたしましては、こういう公共的なものに回ります資金が全般に低利であるという必要は大いに認めておるわけでありますが、これは結局基本的には日本の資金情勢全体に、金利水準が漸次低下していくような環境が導入されることによって、国全体の資金ができる限り安くなっていくという方向が基本的な方向であろうかというふうに思っております。ただしかしながら現実の財政投融資といたしまして、何分にも安い資金をお貸ししたいという気持ではありますけれども、御承知のようにわれわれとしましては、資金運用部でございますと郵便貯金あるいは厚生年金、そういったようなところからお金をお預かりしてお貸ししておるわけでございまして、こういうふうな郵便貯金などの方は、御承知のように現在赤字ということで、これ以上金利を引き下げるということはなかなかむずかしいような情勢にあります。また一方貸付金以外の出資をしてはどうかというような点もございますが、これも御承知のように、本年度も補正でやっと出資財源を入れていただいたような状況でございまして、非常に出資財源というものが苦しいような状況になっておるわけでございます。従いまして、われわれとしましては、全体の経済における金利水準が低い線に漸次実施されるという期待の中において、できる限り低金利の資金をお貸しし、また無利子の出資をお借りするという努力をしておるつもりでありまして、現在のところは、これが限度一ぱいというふうな状況になっておる次第であります。
○井岡委員 結局何もしていないということじゃないですか。何かやったのですか。努力したというけれども、どれだけ努力したのですか。少しも変わってないじゃないですか。どれだけ努力したか、その努力だけ言って下さい。
○堀込説明員 ただいま申し上げましたように、たとえば市中で調達します債券の金利等は、漸次何年かの間に金利水準が下がってくるというふうな、金融政策の指導をやっておるというようなことでありますし、また、地下高速鉄道は別でございますけれども、全般的にどうしても資金コストのより緊急な部門に対しましては出資をふやしますとか、そういうふうな精一ぱいの努力はやってきておるというふうに御了承願いたいと思います。
○井岡委員 あなたは一般資金の金利が下がってきたら下がるのだ、これは当たりまえのことなんです。いわゆる公共施設あるいは公共の目的を持った事業に対して特別に金利を下げたのかどうかと聞いておるのです。努力したというけれども、何も努力していないじゃないですか。どれだけ努力したか言って下さい。
○堀込説明員 本年度といたしましては、先ほど申し上げましたように、郵便貯金が赤字でございまして、厚生年金、国民年金、そういったようなところからお預かりしている金は、どうしても運用利回りが低いということで、もっと利子をほしいという要望がありますし、それをカバーするためにはどうしてもこれ以上の引き下げはできないという情勢でございまして、ことしはそういうようなステップはとり得なかったわけでございますけれども、過去何年かの間におきましては、政府資金におきましても、若干の金利引き下げをやった部門もあるわけでございます。
○井岡委員 この地下鉄を建設するために特に金利を下げたことがありますかと聞いておる。ないでしょう。そんな言いのがれを言ってもだめですよ。ないならないとはっきり言いなさいよ。
○堀込説明員 最近においては特にございません。ただ地下鉄事業のうち、地方団体でやります公営の地下鉄につきましては、ことしの運用では、最終的には確定をいたしておりませんけれども、昨年に比べまして、若干市場公募の調達よりは政府資金の融資の方がウエートが高まるのじゃないかというふうに考えております。そうしますと、実効金利としましては、若干の低下を見るのじゃないかというふうな予想もしております。
○井岡委員 それは、いわゆる地方起債を認めておったのを、できるだけこちらにするというだけで、特別の処置じゃないわけです。元来そうやるべき性質のものなんです。やらないのだったら、なぜ地方の公営企業法の附則の第二条をはずさないのですか。あなたの方は、国の財政計画からこれをはずすことがいかぬのだということではずさないのか。なぜはずさないのですか。はずす意思があるのですか。これは自治省に責任をなにしてもだめですよ。自治省ははずしたいのですよ。あなたの方がはずさせないのじゃないですか。
○堀込説明員 公営企業法の問題は私どもの所管ではございませんので、自治省から……。
○井岡委員 もう一ぺん聞きます。所管じゃないというならば、あれを規定した経緯を両方から話をして下さい。附則第二条を設けたその経緯、理由を両方から話して下さい。そんな所管の問題じゃないですよ。家が焼けておったって消防が通れないような状態の中で、何を言っているのですか。
○佐々木説明員 現在地方公営企業法の地方債の許可に関します規定は、地方自治法の規定を、同様の趣旨をもって地方公営企業法の場合にも適用するという考え方で規定をしておるわけでございまして、その内容は、地方自治法の規定と同じ内容を持っておるわけでございます。それで起債の問題につきまして、地方債について許可を要するものとしておりますのは、一面において、財政全般の運用について、現在は地方財政計画その他の措置を通じまして、国が地方財政の最終的な保障をしなければならないというような問題と、さらに公営企業関係の場合におきましては、そうした許可制度を通じまして、できるだけ公営企業関係におきましても低利な資金を供給することによって、同時に国にもそうした責任を持たしたい、かような考え方のもとに現在許可制度が行なわれておると私どもは了承しております。
○井岡委員 低利な金を貸すために、こういうことですが、先ほど運輸省から話がありましたように、五年ないし二十年、二十五年くらいでものが完成するわけです。こういうような格好でもって完成をしておったのでは、低利な金も何も言っておられないじゃないですか。全く麻痺してしまうのですよ。現に麻痺しているのです。そのために、日本経済にどれだけの大きな影響を与えているのですか。今は冬だから少々押されてもいいですが、夏であの押された状態を考えたらどうなるのです。会社に行って仕事なんてできやしませんよ。低利な金を貸すといって、現実には貸しておらないのですよ。それよりは、もっと早く現在の交通難というものを緩和することの方が先決なんです。そう考えないのですか、どうですか。一ぺん聞きたいと思う。
○佐々木説明員 私どもの地下鉄事業に対する考え方は、お説のように現在の都市交通の現況にかんがみまして、将来経営上の問題はありますけれども、できるだけ事業の進捗を促進したいという考え方のもとにおきまして、地方団体の計画する事業の執行には支障を生ぜしめないように、現在地方債計画上におきまして一応の計画額というものは策定いたしておりますけれども、もしも地方団体におきましてそれ以上の資金の需要が生じました場合には、できるだけその資金需要に応じ得る考え方をもって運営をして参りたいと思うのであります。
○井岡委員 わかったような、わからぬような答弁ですね。予算の中でかりにたとえば大阪の場合四十億、こう規定しておる。これはほかのところで消化ができなかった分を入れて五億とかそこらは伸びるでしょう。かりに伸びたとしても資金需要に迷惑をかけないと言っておるけれども、現実にはだいぶ計画は違っておる。だから向こうから出してきた計画はこうですか、違うでしょう。東京でも違うでしょう。これをどうカバーするのですか、具体的に言って下さい。
○佐々木説明員 東京都及び大阪市等の現在計画をしております数字は、最終的にはまだ確定はしておらないようでありますけれども、少々の違いはございます。ございますけれども、たとえば今年度の実施の状況を見て参りましても、私どもが従来計画しておりました数字とほぼ変わらない程度の実施見込みしかないというような現況にございます。従いまして、一応本年度の地方債計画上百四十億の計画を策定いたしておりますが、もしも東京都並びに大阪等におきまして、それ以上の事業の実施が可能であるというような事態になりました場合には、私どもも追加してその事業の執行に支障のないように措置したいという考え方であります。
○井岡委員 今年はほぼあなた方が考えたということですが、今年の彼らの計画をしたお金をあなた方先にお出しになったんですか。最終的にはまだお出しになっておらないでしょう。そうすると工事をする場合、一時どっからか借りてこなければならぬ。借りてくると高い利子を払わなければならぬ。だからあなた方の方が先に金を出してくれるならば、もっと仕事をしておるはずですよ。まだ昭和三十五年度の全額支出してないじゃないですか。していますか、お尋ねしたい。三月の二十五日ころに本年度の最終の金を出すのではないですか。これでは仕事ができないのが当たりまえではないですか。ほかから借りてきたらうんと高い金になりますよ。大蔵省は安い利子で貸すといいながら金を出さぬから、結局借入金で高い利子を払っているじゃないですか。知っているのか知らないのかどうなんですか、努力しているのかしてないのかどうなんですか、二人とも答弁して下さい。
○佐々木説明員 三十五年度の地方債におきましては、当初計画上八十三億のワクを設定いたしまして、各都市の事業計画に従いまして配分の事務を進めたのでございますが、東京都及び大阪市におきましては若干資金の不足を生ずるというような見通しがございましたので、それぞれの都市の事業の執行をにらみ合わせながら最終の地方債許可予定額というものを今年度の実施見込みに合わせるために、許可の通知は最終の数字はまだ保留をしてございます。しかしながらその資金の調達につきましては、市中で公募いたします分、あるいは政府資金は従来から予定額についての起債前貸し制度をとっておりますから、それぞれの区分において資金需要につきましては差しつかえないように措置しておるつもりであります。
○堀込説明員 ただいま自治省理財課長から答弁いたしました通りでございます。公募資金についてもその通りでございますし、低利資金につきましても短期の資金をお貸ししたり、そのほかの方法によって現実の資金繰りには差しつかえないように努力しております。
○井岡委員 現実の資金繰りには大した支障を来たしておらないと言うけれども、現実にその資金繰りを市中銀行から借りておるために、あなた方が初め申されたようにいわゆる政府資金を多く貸して、そうして彼らの利子負担あるいは財政負担というものを軽からしめるということは相反しておるのではないかというのです。だから結局何もやってないじゃないかということです。やったやったと大きなことを言っておるが、何もやってないじゃないですか、それでもやったとお言いになるか、もう一ぺん聞きたい。
○堀込説明員 先ほどの繰り返しになって非常に恐縮でありますけれども、政府としましては、各政府資金も、これは国民の皆さんからお預かりしている金であるわけであります。郵便貯金のような零細なもの、そういうものをお預かりしまして、なるべく有利な運用をいたしますためにできるだけ切り詰めまして、安いコストの六分五厘という、現在の国民経済の金利水準からいいますればかなり低い金利というもので相当多量にお貸し付けするというふうな形で精一ぱいの努力はしておるつもりでございます。
○井岡委員 小学校の生徒に言うように、政府は国民の税金を預かっておるのだ——ここは国会ですよ。そんなことを言ってもらわなくてもわかっておるのです。あなた方が現在の都市交通に対してどれだけ熱意を示しておるのかと聞いておるのです。そうしたら何かやったようなお話を聞いたけれども、現実には何もやってないということなんであります。わずかにあなた方の言いわけのできるのは、若干政府の資金を貸すことの幅を広げた、それだけではないですか。ほかに特典が何かあるのですか。それは当然やるべき性質のものではないですか。地方公営企業法の附則の二条で規定している限りにおいては、当然やるべきことではないですか。当然やるべきことを捨て置きながら、あたかもやったような答弁はやめておきなさいと言うんです。やってないならやってないと言いなさいと言うんです。
○堀込説明員 繰り返して恐縮でございますが、私どもとしてはそういうことで努力しておる。また量的に言いましても、財政投融資昨年度五千九百四十一億、本年度七千二百九十二億でありますけれども、そういうバランスがありますと、非常に量的にもこういう都市の交通ということに対しましては力を入れて、最重点策の一つとして取り上げておるというつもりでございまして、私どもとしては、現在のところ資金情勢その他一切のワクの中におきましても最大限の努力をしておるつもりでおるわけでございます。
○井岡委員 昨年度に比較をして、都市交通の問題について、政府は、最重点に置いた、こうおっしゃるのですね。間違いありませんね。
○堀込説明員 私は地方資金課長でございまして、財政投融資全般は、別に資金課長もおりますので……。国全体としての最重点は若干不正確かもわかりません。もう一度繰り返して申し上げますが、少なくとも私の担当しております地方資金関係、地方債関係でございますが、この関係におきましては最重点を置いたつもりでおるわけでございます。
○井岡委員 あなた、先ほど、昨年五千何百億に対してことしは七千なんぼの財政投融資になった、そこで最重点だ、こう言ったのじゃないですか。言いのがれはやめなさいと言うのですよ。間違いだったら間違いだったと言いなさい、こう言うのです。本年度の地方費に対してこういうふうに最重点だというならそれはいいです。あなたはそう言ったのじゃないですか。昨年の五千何百億の財政投融資に対してことしは七千幾らになったから、都市交通の問題は非常に重要だから最重点に置いた、こう言ったんじゃないですか。速記録をとりましょうか。
○堀込説明員 繰り返して申し上げますと、全体の問題は、私の所管でございませんので、あるいは撤回さしていただいた方がいいと思います。隣の課として多少関係しておりますので、知っておる範囲で申し上げたわけでございますけれども、五千九百四十一億を七千二百九十二億円にしましたが、その中で、たとえば帝都高速度交通営団の関係は五十八億から八十五億という、伸び率としては非常に高いわけでございます。また地方債関係の都市の交通の地下鉄につきましては、先ほどのように八十三億から百四十億ということで、伸び率としては非常に高い数字になっておるというふうに考えております。
○井岡委員 伸び率が高いというのと最重点に置いたというのとは違うということなんです。そういうものの考えだから、依然としてこの混乱した状態が続いているのです。どう解決するかということについてあなたお考えになっているなら、どういうようにしたら解決になるということを言いなさいよ。そうでない限り、そんな伸び率の話なんて、昨年に比較して全体が伸びているのですから……。昨年の予算規模とことしの予算規模というのはものすごく違うじゃないですか。そういう言いのがれはやめなさいと言うのです。御答弁願いたい。
○堀込説明員 伸び率におきましても、伸び率がかなり高くなっておるというお話を申し上げたのでございます。その程度で十分かどうかは別でございますけれども……。
○井岡委員 これ以上聞いてもだめですから、次会に大蔵省の責任者を呼んでいただきたい。そうでない限り、幾ら言ったって、国全体の予算規模の分析と現在の都市交通需要との関係がわからない人なんですから、そうして法律を制定した当時のいきさつというのは一番知りながら、これと正面から取り組もうとしないのですから、こういう人に幾ら尋ねてみてもだめですから、私はきょうはこれで、一応保留します。
○久保委員 関連して。政府は総理府に交通対策本部を設けて、特に都市交通の問題をやり出した、こういうのですが、政府委員でおいでになっておる局長あるいは官房長は、そういうメンバーでありますか。
○國友政府委員 総理府に交通対策本部を昨年の暮れに設置いたしましたが、その本部長は、総理府の総務長官でありますが、委員としては、関係各省の事務次官が入っております。運輸省からは鉄道監督局長と自動車局長が幹事で参加しております。
○久保委員 それじゃ国友局長にお尋ねしますが、これは今までにどういう観点からどういう仕事をやっておられたか、その点御説明願いたい。
○國友政府委員 従来、交通事故防止対策本部という機構を設置しておりまして、交通の事故防止を主眼点にして総理府で検討いたしておりましたが、単なる交通の事故防止だけではなくて、最近の輻湊して参っております交通を解決する方途を見出したいという考え方のもとに交通対策本部を設置することをきめたわけでございます。
○久保委員 そうしますと、現在までにこの対策本部はどういう仕事をなされたですか、あるいは三十六年度の施策の中にどういう点を対策本部は要求したのか、あるいはとったのか、こういう点、一つ概要でけっこうですからお話を願いたい。
○國友政府委員 交通対策本部は、昨年の暮れに結成いたしまして、一回会議を開催いたしました状況でございまして、その第一回の会議におきましては、通勤対策の問題及びダンプカーの踏み切り事故等の問題をいかにして取り上げるかということが主眼点になりまして、そのほか恒久的な対策についても検討しようということで今後会議を進めていくことになっておりますが、交通対策本部の予算等につきましては、私は詳細を存じておらないのでございます。
○久保委員 結局あわてふためいて、ダンプカーの問題やら中央線を中心にした通勤の問題があったので、まあまあ何とか看板だけ上げようということでやっておるんではなかろうかと思うのでありますが、少なくとも交通対策本部というのを政府自体に設けたとするなら、もう少し都市交通そのものの抜本的な、総合的な対策を樹立することが先決だと思う。ただ時差通勤をどうするとか、あるいはダンプカーの積載量を監視するとかいうことは、各省庁において、これはそれぞれやり得ることであって、何も総理府に対策本部を設けて時差通勤をやったらどうかとか、ダンプカーの規制をしたらどうかとか、こんな必要はないと思うのですが、国友局長どうですか、幹事ではなかなか答弁できないですか。
○國友政府委員 私もその通りであると考えております。
○久保委員 私も次会に総理府の総務長官を一つお呼びいただいて、どうもやっておることが片手間にやっておるようですからお尋ねしたいと思います。保留しておきます。 次に、最近モノレールの問題が持ち上がっておるわけですが、モノレールの問題について、運輸省あるいはその他で、これを実際化していくような方向で最近検討しておりますか。
○石井説明員 モノレールにつきましては、世界的にいいましてもモノレールをほんとうに交通機関として利用しているところはそうないのでありまして、実験線として相当優秀だという名前があるのは、アルベーグというまたがる方式とフランスのぶら下がる方式、この二つが実験装置として非常に優秀だという話がありますので、私どもといたしましても私鉄関係の経営者協会、公営企業関係の公営交通事業協会に勧めまして、連合でモノレールの技術的な調査団を派遣してやらして、その技術的調査団の結論を待ってわれわれとしてどう取り扱うか考えたいと思っております。その調査団は近いうちに編成して出したいと考えております。
○久保委員 そうしますと、その調査団はことし参りますが、そういうものも三十六年度予算の中に運輸省として入れておりますか。
○石井説明員 調査団は各協会が主宰して出しますので、予算の中には入れておりません。
○久保委員 それはそうなんだけれども、それを受け入れる態勢が運輸省の予算の中に盛り込んであるのか。調査団が行くのは各協会が自費でおいでになるのでしょうが、少なくともそれを受け入れる態勢があるのかどうか。
○石井説明員 受け入れ態勢といいますと、これは結局事業者が事業者としての資金でやるということでございますから、政府の予算とは関係ない問題ではないかと思います。
○久保委員 それはそうでしょうが、モノレールというのは新しい交通機関として脚光を浴びるわけですから、それはそれなりにやはり運輸省としても、これが実際に交通機関として経済性があるのかないのか、あるいは技術的な問題は、技術研究所がありますから、そこで研究しましょうが、特に前者については運輸省自体も御研究をなさらぬといかぬと思うのですが、そういう心がまえはないというのですか、民間にみんなおまかせするということに解釈してよろしいのでしょうか、その点は。
○石井説明員 結局モノレールを取り入れるということになりますと、フランスなりドイツとの技術提携の問題になりますが、その提携した技術の内容につきましては、われわれも運輸技術研究所その他と検討の上、許可するなり、許可しないなり決定しなければいかぬと思いますが、それ以上のことは私どもとして現在考えておりません。 —————————————
○三池委員長 次に踏み切り問題について調査を行ないます。 質疑の通告がありますので、これを許します。肥田次郎君。
○肥田委員 質問いたします。 政府の方では鉄道と道路との交差に関する法律案というのを用意しているというように前回の委員会で御説明がありました。これはともかくとして、この法律ができてもすぐ実施ということには時日を要するし、また、これがそのまま通らない場合もある。しかしそれとは関係なしに、最近踏み切り事故というものが非常にたくさんふえて参りました。御承知のように本年に入ってだけでも国鉄の戸塚の事故、あるいは小田急のように、ダンプカーに突き当たられて、川の中に飛び込んでいくといったような事故、こういうものがあるのです。当面ダンプカーの事故に対して、これの防止について何か特別な考え方を持っておられるかどうか、このことを一つ質問したいのであります。
○國友政府委員 最近におきまするダンプカーの事故、ことに踏み切りにおきまする事故が頻発しておりますことはまことに遺憾でございますが、この対策といたしましては、先ほどお話の出ました今回改組されました交通対策本部でもこれを取り上げて、交通安全部会というものを設置しておりますが、この交通安全部会で検討することにいたしております。ダンプカーは主として自家用車が大部分でございまして、東京都の鮫洲の車検場の受け持ち車について見ますと、ダンプカー二千百三両のうち九〇%に当たる二千八百十両が自家用車でございます。自家用車のダンプカーにつきましては、これらにつきましての行政的に関連する官公庁が非常に多いのでありまして、その車両構造に関する保安につきましては運輸省が担当しておりまするし、道路上の交通の安全につきましては警察庁が担当しておりますし、運転者の労務管理につきましては労働省が担当しておる。それから商品としての砂利の売買に関する指導、監督の面では通産省が担当しておる。それから砂利を河川から採取することについては建設省、及びその委任を受けた都道府県が担当しておるというような状況でありまして、非常に関係するところが多いわけであります。また、そのダンプカーは主として砂利を運送しておりますが、砂利業者の特色といたしまして零細業者がきわめて多いのでありまして、東京都内及び神奈川県下の砂利販売業者四百一につきまして調べたところ、三両以下の保有の業者が全体の九二%を占めておる。一両だけ持っておる業者が二百七十六、こういうような状況でございます。こういう状況でありますので、非常に取り締まりその他がむずかしい状況でございますが、運輸省といたしましては、トラックの業者に対します監督は、運輸省として当然道路運送法あるいは自動車運送事業等運輸規則によりまして規制をいたしておりますので、これらの面につきましては監督を厳にしていくつもりでおるのでございます。私どもといたしましては踏み切り事故防止上、最近このダンプカーに起因しまして頻発しておりますので、本年一月二十七日に陸運局長及び関係の自動車使用団体の会長あてに、運行管理の適正化、労務管理の適正化、車両の完全整備というような点につきましての注意すべき事項を通達いたしまして、この防止の徹底を期しておる状況でございます。
○肥田委員 本日私が質問したいのは、主としてダンプカーの問題についてです。それは一般の交通事故と違いましてダンプカーというのは必ず大きな事故を起こしておるでしょう。御承知のようにトラックがつぶれたとか、あるいはいわゆるぶち当たったというか、ぶち当てられたというか、自動車の損害よりも、当たられた電車、列車、こういうものの損害が多い。だからそういう面でダンプカー対策というものについて、特に何か考えておられるかということが一つでございますが、わかってもらえますか。
○國友政府委員 ダンプカーにつきましては、確かに車両の重量は、一般の普通のトラックに比べまして重いのでございます。これらの点につきましては、現在許容される限度内でダンプカーが製造されておりますので、たとえばダンプカーをこれ以上に軽くするということも、輸送量の点その他からいっていろいろと問題があろうかと思いますし、現在のダンプカーの重さで、われわれとしては最高限度は押えておりますが、現在の状況においては、現在のダンプカーは許されるべきものであると考えております。これらは運転の問題とかそういう点にも大きな考え方を払わなければいけないと思っておりますが、この際ダンプカーを小型にするとかいうようなことについては、私ども考えておらないのでございます。
○肥田委員 私は、そういう技術的な取り締まりということも必要になる場合があろうと思いますが、もっと何か考えておられるかということを聞きたいわけですが、これはまたあとにします。 今全国で踏み切りの個数について、何カ所あるか、それから有番踏み切りは、国、私鉄を通じて何カ所あるか。それから警報機、こういう種類に分けて、今おわかりでしたら一つ聞かしてもらいたいと思います。
○石井説明員 踏み切りの全体の数でございますが、国鉄が四万四千四百五十二でございます。私鉄が二万八千七百八十七でございまして、合わせまして七万三千二百三十九ございます。なおこれにつきまして、国鉄の方はいわゆる農業用の作業道といいますか、山に木を切りに行ったりする細い道路は踏み切りとしておりませんが、私鉄の方は、ほとんどどんな小さいものでも踏み切りとして帳簿に載せているような状態でございまして、もう少し詳しく申し上げますと、国鉄の四万四千四言云々というのは、細い道路まで入れればもっとふえるのじゃないか、こう考えます。それから第一種、第二種に分けて申し上げますと、第一種と申しますのは一日じゅう踏切番がいて遮断機を上げ下げする踏み切りでございます。これが全部で四千三百七十九、第二種と申しますのが、時間を限って遮断機を上下するものでございまして、これが五百六、第三種と申しますのが警報機のついておるものでございまして、これが四千百十、第四種と申しますのが、何もついていないいわゆる無人踏み切りといわれるものでございます。これが六万四千二百四十四、こういうことになっております。
○肥田委員 踏切数の人に対する事故の数というものはあまり比べものにならぬと思うのです。そこで私は最近の事故の続出状況をちょっと見てみたのですが、国鉄の事故の中の比率を占めておるもので自動車の事故が二一%、トラックが一六%、オート三輪が一六%、バス、乗用車が七%、こういう種類になっておるようです。それから事故の種類を分類してみますと、遮断機を突破する、こういういわゆる一たん停止どころでない、遮断機がおりておっても突っ走っていくというのがその事故の中の二%を占めておる。直前横断という、いわゆる一たん停車を怠ったというものが八二%を占めておるということが大体出ております。それから私鉄の中でも関東だけを大体調べてみましたら、昨年度九百八十件の事故の中で、直前横断というのがトラックが百十八件、それから乗用車が五十八件、こういう数字になっております。バスについてはたった二件、これは誘導をしている関係もあるし、非常に少ない。遮断機突破というのはトラックで七件、乗用車で五件、こういう数字が出ております。 これについて実は先ほど一番最初に答弁しようとせられた警察の方に一つ聞きたいのですが、事故の種類がこういうようになってくると、トラックというものと乗用車というものに対する事故が非常に多いという実績が出ておりますが、これに対して特に指導的な処置を何かやられたかどうかということを一つ聞きたいのです。それからこういうものに将来どういう指導を具体的にしなければならぬというふうに考えておられるか、こういうことを聞きたいと思います。
○内海説明員 踏み切り事故の実情につきましては、今お話のありました通りでありますが、しかも年々増加をして参っておりますので、私どもも関係各省と話し合いをしまして、その対策をいろいろ考えておるわけであります。今御質問の車の種別による指導対策という点につきましては、在来からやはりトラックあるいは自家用の乗用車というようなものが踏み切りにおける事故が非常に多いわけでありますので、屡次これらにつきましてはその指導をしてきておるわけでありますけれども、たとえば個別的にこの場合はこうというふうな技術的な面における指導というものは困難でありますので、いずれも一般的な指導をいたしておるわけであります。しかしながら、こういうふうな具体的なダンプカー等の事故を見ておりますと、原因はいろいろ考えられるのでありまして、一つは端的に申しまして、やはり運転をしている人が踏み切りにさしかかった場合における安全確認というものがかなり行なわれておらない。極端な例を言いますと、踏み切りの警手がおってもこれを無視して飛んでいく、あるいは遮断機がおりておりましても遮断機の合間を縫っていく、さらに警報機の場合におきましては、そういう場合にも警報機の明滅あるいは音を無視して飛んでいく、こういうふうな状態がありまするので、少なくともダンプカーにつきましては、まず運転者自身の積極的なこういう場合における安全確認の指導が必要であり、自覚が必要であると思います。 それから第二の問題は、各事故のみならず、一般的に調査いたしてみますと、先ほど運輸省の自動車局長からも説明のございましたように、砂利運搬というふうなものが、道路工事あるいは建築ブームというふうなことで、ここ数年来急激に稼働いたしておるわけでありますが、それらの業態がどちらもいずれかといえば零細な中小企業である、そういうことからいゆわる土砂運搬というものに対してかなり無理な運転が行なわれておるのではないかということが察せられるのであります。その察せられる理由は、たとえば厚木街道を通っております自動車等について調べますと、東京まで持ってくるその回数におきましても、少なくとも労働基準として考えられる条件をオーバーしておるものが相当多数になっておりまするし、また積載しておりますものにつきましても、厳密に見るならば六〇%ないし七〇%の車両が積載をオーバーしておる。特にひどいものは、非常に大きなオーバーをしておる、こういうふうな状態がありまして、自然踏み切り等における一時停止、しかる後の安全確認というふうなことを無視しがちな傾向を示しておる。従ってこの場合におきましては、この運転者を雇用しておる雇用者側においても大きな自覚を必要とする。 第三の問題は、いわゆる踏み切りそのものの問題であります。踏み切りの施設につきましては、運輸省の指導で、各国鉄及び私鉄の方も努力をされておることは、私どもも十分認めるところでありますけれども、にもかかわらず、先ほど発表がありましたように、ほとんど八割ないし九割近いものがいわゆる無人踏み切りになっておる。またそうでなくても、設備がされておりましても、運転者の心理的な観点から、どうかするとこの踏み切りというものの存在を忘れがちである、こういうふうな点から、やはり私どもとしましては、あらゆる観点から踏み切りそのものに対する何らかの対策というものを持って臨まなければならないのではないか。 以上のような運転者、それを雇用する人、さらに踏み切りそのものの条件というふうなものについて、それぞれ理由があるわけでありますので、それらを総合的に解決していくことがこの問題の解決になろうと思います。しかし私どもとしましては、当面の問題といたしましては、そういうふうな条件を勘案しまして、雇用者に対しまして忠告、また運転者一般に対する警告、または踏み切りの状況等を調査しまして、この踏み切りにおける諸般の実情というものを、そこを通過することの多い運転者等にはできるだけ示し得るようにいたしたいということで、今努力をいたしておるところであります。
○肥田委員 一般的指導というのは問題だと思うのですがね。一般的指導というのは、事実上は何もやっていないということですか。一般的指導というのはどういうことなんですか。
○内海説明員 一般的指導と言います意味は、結局ダンプカーであれば、ダンプカーの業態、組合がある場合にはその組合を通じ、あるいはその他のトラックであればそういう組合を通じ、さらに事業体そのものに、あるいは私どもの組織的な面からいいますれば警察署単位というふうなことで指導をいたしておる。これを一応われわれは一般的な指導と言っております。従いまして個々の一軒々々の砂利業者に対して、そこに至って特別にこういうふうな方法で、こういうふうな指導をするということはまだいたしておらない、こういうことを言っておるのであります。
○肥田委員 そうすると、まだ具体的にはやってないのですね。それから交通課長は実際に指導についてどういうことをやっているかということを見られましたか。
○内海説明員 私自身は実際の指導状況というものは見ておりません。
○肥田委員 私は、やはり問題は一番その点が肝心だと思うのです。せっかくこの委員会に出席してもらったんだから、ほんとうにどういう指導をするのかということを、われわれは聞きたいわけです。これについて私の方の注文もあります。 〔委員長退席、高橋(清)委員長代理着席〕 そこで私が先ほどから言っておるように、ダンプカーを中心にしておるというのは、ダンプカーについては特に問題が多い。これは先ほど言ったように、ダンプカーに関する限りは、ほとんどの場合に事故の被害というものはぶち当たられた方にある。列車が転覆する、電車が川に飛び込む、こういうことになる。ほかの場合にはこういう事故はほとんどない。三年ほど前に名鉄がオート三輪にぶつかってまる焼けになったりしたことがありますが、これ以外にはあまりそういう悲惨な事故はないのです。そこでダンプカーという問題を研究してみますと、こういうことが出てきておるのです。たとえば、堺の港湾埋め立てをやっておる。ここでは、先ほど自動車局長の方で言われたように、自動車の台数というものとそれからそれが目的地に稼働する数とは、台数では計算できないのですね。一日に二千回ぐらいダンプカーは動いている。これは堺市を中心に行ったり来たりしている。朝から晩までです。それで同じ個所で三回も衝突している。たとえば五十メートル道路の堺市の中心の宿院の阪堺線の横断するところ、ここでは大体まともにぶつかったやつはない。けつがぶち当たっているか、頭がぶち当たっているか、つい最近では電車の横腹にぶち当てている。こういう性質の事故があります。助松のところ、これは南海線のところですが、ここでは同じところで二回事故がありました。この事故の性質を分析してもらわないと、こういう被害の対策は立てられない。ですからダンプカーに関する限りは、特殊な指導が必要ではないかということを私は考えております。そういうことについて何か考えておられるかということを実は質問したわけなんです。御承知のようにダンプカーの運転手というものをわれわれもいろいろと研究してみました。これは車両の問題もあります。建設省あたりでこういうものについてたとえばどういう制限を考えておられるかということも一つ聞きたいのですが、大体弱ければ電車にぶち当たるはずがない。自分の方が強いから電車にぶち当たっていく。労働が過重になっていることは間違いないでしょう。ぶち当たって自分の方が被害を受けそうなときは、人間だれでも用心をする。ぶち当たっても幾らでも同じことを繰り返すというのは、ダンプカーが電車よりも強い、列車よりも強い、当たってもおれは負けないぞという気持があるから、これは何回でもこういう事故を起こす。これが取り締まりの重要なポイントではないだろうか、こういう点についての分析をする必要があるのではないかということを私は考えている。いわゆるダンプカーの運転手の心理的研究という問題を一つ提起しておきたいと思います。こういうことについて実際に交通取り締まり上何か考えられたことがあるのですか。都市においてはだんだんひどくなってきている。目抜きの通りをどんどんダンプカーがわがもの顔に通る。自動車がよける。よけるから大いばりで通る。交通巡査もこういう現状を知らぬ顔して見ている。
○内海説明員 先ほどの私の答弁やや不十分であったと思いますが、踏み切りにおきます問題については、取り締まりという方法を通じてのそれぞれの場所における指導は相当やってきているわけです。たとえば神奈川県等におきましても、かなりの期間にわたりまして、多くの踏み切りについて警察官を配置してそれぞれの車に対して警告を発する、あるいは積荷の状況も調べるというふうな点での取り締まりを通じての指導も実施しているわけです。 それから先ほどのお話の中で、汽車なり電車よりも強いから突き当たるという問題、私一がいに否定はできないのでありますけれども、やはりその場合は自分の命もまたきわめて危険にさらされるわけでありますから、汽車にぶつかっても安心だということよりも、やはり先ほど言いましたようないろいろな諸条件が総合されてそういう事故になっておるものと思っておりまするので、もとより運転者がなぜそういう踏み切りで事故を起こすような状態になるかという心理的な研究というものはきわめて重要な意義を持っておりまするし、私どももそういう観点から検討を加え、その検討に基づく対策も立てなければならないし、現に立てたときからそれを各府県にも通知いたしまして対策をとらしております。たとえばわれわれの調べましたところでも、四十秒くらいとめられると非常にじれた感じになってくるのが趨勢のようであります。たとえば町の信号機の場合におきましても、サイクル四十秒をこしますとかなりじれた感じが出てくるということは、多くの運転者が言っておるわけでありまするので、そういう点も問題にしなければなりません。また、実情を見ておりますと、たとえばこの前の小田急であったと思いますが、あそこの事故について調べてみますと、その踏み切りの手前に一定間隔に電柱が三本ありまして、その三本目のところで電車が見えなければ、たとい警報機等が合図をしておっても実際には間に合うというふうな、運転者が一応慣例といいますか習慣による判断をしておるというふうなことがわかって参りました。従いましてそういう常日ごろ感じておる速度感覚と異なった状態が出てきますと、ああいうふうな事故になってくる場合がありまするので、やはり踏み切り事故における運転者の心理的要因というものは、お説のようにきわめて重視して考え、かつそのための対策をとらなければならない、こういうふうに考えております。
○肥田委員 ここで私が心理的と言ったのは、少し誤解があったようですが、私が言ったところの意味は、今言われたような運転者自身が信号で待っていらいらしてくる、こういう点に重点を置いておるのではないのです。もっと単純な未熟な運転者だとか、免許証をもらって未熟だというようないつまでたっても未熟な運転者あるいは免許証をもらったばかりの運転者、非常に若年の運転者、こういう者が犯すところの問題点を私は提起したわけなのです。だから、私が言うところの心理的研究というのは、ダンプカーの運転手あるいは重量トラックの運転をしておる、長距離運転をやっておる、こういう人の、言葉の上ではちょっと適切ではないかと思いますが、まだまだ昔の変な根性が残っておる、こういう人々の心理的研究、対策を考えてもらいたいというのが、私の意味なのです。だから繰り返しますけれども、自分の車が強いということは、ダンプカーの運転者に関する限りはみんな自信を持っている。まるで戦車に乗っているようなつもりです。だから、これが走り出したらみんな道をよけてくれる。この間私はこういう話を聞きました。電車にぶつかった。電車がひっくり返った。どうだ、おれの方が強いだろう、こう言っていた。死ぬことはめったにない。ダンプカーの運転者は、これは車両にも影響します。だから車両どうこうという制限はともかくとして、たとえばトラックの積載部分、これに対する配慮か何かされるならば、あれが鋼鉄のがんじょうなものでなしに、これを積み得る程度のもの、土砂を運搬し得る範囲の木製にするとかという問題を考えてみると、これは非常にもろくなってくるから、そうやたらに電車や汽車がこわくないというような気持にはならない、どういう問題も実際には起きてくる。これは取り締まりが完全にできていない以前の対策としてそういうことも考えないと、あまりにもダンプカーに対する被害が大き過ぎる、こういうことが私はやはり問題点だろうと思います。それからこわいとかこわくないということは別にして、現実に当たっても自分の方が比較的損害が少ないということになってくると、やはりそういう傾向に陥りがちのものである。 それからもう一つは、たまたま話がそういうものに触れてくると、労働条件の問題になってきます。ところがこれは労働省あたりの肝心な所管に言いますと、取り締まりの警察の方に触れてくる。警察の方に尋ねると、これはどうもいろいろ労務管理上問題がありまして、と言って半分は労働省関係の方へ触れてしまう。これではやはり私はだめだろうと思う。実際に取り締まる場にある人は、取り締り対策を真剣に考え、労務管理上に欠陥があるとするならば、労務管理の取り締まりを真剣に考える。これは労働省でやっていく、こういうことが必要だろうと思います。たとえば、全国的にどういうふうにやられたか知らぬけれども、新道路交通法ができて、いわゆる一たん停車、こういう実施をやられたところが全国的にありますか。大阪ではありますね。
○内海説明員 新しい道路交通法も以前の道路交通法も、踏み切りにおける一たん停車あるいは安全確認というものは、それぞれ規定しておったわけでありますが、踏み切り事故の現状から考えまして、新道交法の場合はややそういう条件をきびしくいたしました。これは各県ともにそういう指導をいたしておるわけでありますし、またそういう違反に対しましては積極的に措置をしておる状況であります。県によりましてそういう措置の差はあるべきではないと考えております。
○肥田委員 これは無理だと思いますが、やっているだろうということを聞きたいわけではないのです、どういうふうにやったという報告を聞きたいわけなんです。ですから、今そういう実績がわからないのなら、これは一つ各地域で各警察がどういう処置を講じておるかということを報告をしてもらいたいのです。 時間の関係もあるようですから、この質問は一応私は保留いたしまして、次会に継続して質問さしてもらいます。 ————◇—————
○高橋(清)委員長代理 なお、この際お諮りいたします。 昨年度末及び今年度初頭における大雪による国鉄関係の被害などその実情を調査するため、委員を派遣いたす必要が生じました場合においては、派遣地、派遣人員、派遣の期間など、すべてその承認申請の手続を委員長に御一任いただきたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高橋(清)委員長代理 それではそのように取り扱います。 次会は来たる十日金曜日午前十時三十分より開会することとし、本日はこれをもって散会いたします。 午後零時二十八分散会