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37回国会参議院1960/12/21

商工委員会 第4号

発言数
131
登壇者
11
会派数
2
開催日
1960/12/21

会議録

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) これより商工委員会を開会いたします。  理事会の申し合わせにより、本日は、まず、海外経済協力基金法案について審議を行ない、次いで、昨日衆議院から送付されました商工組合中央金庫法の一部を改正する法律案の審議を行ないます。  それでは、まず、海外経済協力基金法案を議題とし、質疑を行ないます。  御質疑のある方は順次御発言を願います。

井川伊平自由民主党

○井川伊平君 資金関係につきましてちょっとお伺いいたしますが、法案の第四条の一正項の二、この五十億のうちには未投融資の現金というものは全然含まれていないんですか。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) ちょっとわからないのですが……。

井川伊平自由民主党

○井川伊平君 法案の第四条一項の一号ですね、これに規定してある「資産の金額五十億円」というこのうちには、未投融資の現金というものは全然含まれていないんですか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 現在、日本輸出入銀行に東南アジア開発協力基金といたしまして五十億の金が積んでございまして、これは資金運用部に全部預けて運用しておるわけでございます。だから、全割現金でございます。

井川伊平自由民主党

○井川伊平君 そうすると、第二号の「承継した資産に相当する金額」、これも現金ですか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 十月末現在で運用益が三億七千五百万円ございます。これも全部現金でございます。

井川伊平自由民主党

○井川伊平君 この基金も、将来におきましては、金融機関からの金融を受けまして投融資の方に向けるという計画があるわけですか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 本基金の性格上、全額政府出資でやりたい。と申しますのは、輸出入銀行よりも貸付の期間も長くなりますし、それから、貸付の利率も輸出入銀行より幾分安くしたいと、長期低利の金を貸したいと、こういうことで、ほかから、たとえば資金運用部あたりから資金の融資を受けてまた貸すということになりますと、どうしても利子が高くなるわけであります。そういうことで、さしあたりは今の五十三億七千五百万円程度のもので出発いたしますが、来年度につきましては、さらに予算で少なくとももう五十億ぐらいは追加出資をしてもらうということで、この基金の運用をすべき金は、全額、今後金が足りなくなればまた政府からさらに予算で出資をしてもらう、こういう考え方でございます。

井川伊平自由民主党

○井川伊平君 低利で貸し付けるという意味は、国内の金利に比べての話であるか、あるいは、同じ地方に対する各国の投融資をしておる金利に比べての話でありますか。かっ、どのくらいの率になりますか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) これは、一つには輸出入銀行の貸し出しの金利でございますね、これをまず参考にいたします。また、投資先における競争国でございますね、そういう国の国際的な金利、そういうものを勘案して決定したい。現在のところではまだきめておりませんが、輸出入銀行が大体こういう投資金融等につきましては四分五区画以上という規定になっておりますので、大体四分程度を基準にして考えていきたいと思っております。

井川伊平自由民主党

○井川伊平君 それは、よその第三国が貸しておる金利に比べまして同額、あるいは低利、あるいは高利、そういう関係はいかがですか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 各国の貸し出しのいろいろこれに似たような機関もございますが、それぞれ違っておりますが、今私が申し上げました程度であれば、各国の金利に比べてそう高いということはないのじゃないかと考えております。

井川伊平自由民主党

○井川伊平君 了解しました。

川上為治自由民主党

○川上為治君 私、一点だけ御質問したいと思うのですが、第二十条の第三号に「開発事業の試験的実施のために必要な資金を貸し付ける工ということになっておりますが、(業務の範囲)のところでですね。第二十一条によりますと、その第二号には「その達成が確実であると認める場合」と、こういうことになっておりますが、どうも試験的な段階におきましては、はたしてその事業が達成されるかどうかわからないというような場合が往々にしてあるんですが、この第二十条の二号と第二十一条の二号の関係はどういうことになっておるのでしょうか。どうもこの辺よくわからない点がありますから、その点を一つ御質問したいと思います。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 御指摘のように、開発事業の試験的実施のために必要な金も貸し付けることはできるわけであります。二十一条でそれがさらに貸し付ける場合の条件が書いてございまして、その事業計画の内容が適切でその達成が確実であるということは、試験的実施ということの点だけをとらえまして、その内容がよくて、それが達成が確実であるというふうに考えれば貸し付けができるというふうに解釈しております。

川上為治自由民主党

○川上為治君 そうしますと、二十一条の第二号の「その達成が確実であると認められる場合」というのはこれは試験的な実施の問題については、その試験的な実施が達成が確実であるというふうに解釈するわけですね。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) そういうように解釈しております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 実は私この基金の問題につきまして前の委員会で局長と若干の質疑応答をしたのですが、たまたま、長官が御出席でなかったために、政府としてのいわゆるこの構想に対する御所信を伺うことが実はできなかったものですから、質問を若干保留していたのですが、その点について一、三重複する点があるかもしれませんが、ごく簡単にお尋ねしたいのですが、私がお尋ねいたします点は、一番重要なことは、今国民の中で、この法案がこの春の国会に提出されて流産になっておりますが、アメリカのドル防衛の問題が起きてきてから同じ構想で出されておるわけですが、それについて国内の一部でありますか、その程度はよくわかりませんが、とにかくアメリカが海外経済協力についてだいぶしぼらざるを得ない。従ってその肩がわりを日本がさせられるのではないか。そういう疑惑を持っておる向きもあるのですが、その点について長官に国民の理解し得るようなもしお考えがあれば、伺いたいと思います。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) アメリカのドル防衛の措置の中に、アメリカの海外経済協力を先進国に肩がわりしてもらうというようなことがありますことは事実でありますが、具体的にわが国に対してこういうことを肩がわりしてほしいということを要請された事実はまだございません。それで、昨日も総理大臣が予算委員会で御答弁に相なりましたが、同じような御質問に御答弁に相なりましたが、アメリカから要請してきた場合には、それが日本の国として、そういう後進国を援助することが適当であるかどうか、これがその国のためにもなり、また日本のためにもなる、そういう独自な判断をして経済協力をしていきたい、こう思うということを総理大臣は答弁をしておられますし、私たちもみなそういう考え方でございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 そうすると、現在のところ、まだアメリカから特段の話はないが、将来あり得るかもしれぬということですね。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 将来の問題はわかりませんけれども、あり得るかもしれない、こう思っております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 そういうことがあるものですから、私はこの法案の業務の問題につきまして、資金を投入するのに四つばかりの例が掲げてありますが、その四つのウエートはどの程度のものであろうかということを質問をしたわけです。ところが、まだ明確なものは答える段階にないという御答弁でありましたから、そこで私は次のように重ねて質問をしたのです。この種の法律というものは、現に輸銀が若干の仕事を進めてきて、そしてだんだんと輸銀が輸銀本来の業務では処理し切れない新しい要請がどんどん出てきている。それを始末するためにこの基金法案を作り、基金を設けなければならない、こういう工合に、過去の仕事の実績の積み上げがこういうものを要請してきたのかどうか。そういうことであれば、この業務の内容、その業務の内容に対する資金の予定ですね、そういうものがおのずからはっきりしてくるのではないか、こういう尋ね方をしたのですが、それについてはどうも明確でない。積み上げであるようでもあるし、またある一つの理想を持って海外経済協力に応じよう、こういう構想のようでもある。従ってそこがどうも明確でない。そうするというと、五十億という基金がはたして十分であるかどうか。さらに合、来年度に五十億くらいほしいという話がありましたが、そういう五十億、五十億というような金がはたして適切であるかどうか、こういうことも見当がわからない。それは一体どちらであるかということをお尋ねしたわけです。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 輸出入銀行の当初の構想というものは、要するに銀行でありまして、それは必ずしもそうではないが、大体一般の銀行という名前で呼ばれている機関と同じような経営方針である、こういう考え方だったと思います。ところが実際問題としては、たとえば担保の問題であるとか、あるいはあまりにも長期になる、ことに試験のために出資するというようなことについては、これは金融機関としては対象にならない。こういうようなものが出てきまして、世界的にいいましても、世界銀行ではまかない切れない部分があるというので第二世銀ということが考えられると同じように、雑駁な言い方ですけれども、同じような一つの考え方から、今度の基金というものを設定しようと考えたのであります。きょうお手元に差し上げましたような資料でも明らかでありますように借款が考えられる、こういうようなものが現在ある。しかもそれは輸出入銀行ではどうもまかない切れない、こういうものを一つ対象にして考えてみようじゃないかというのが、この基金の構想だと思います。五十億の金では当初から不足がちである、こう思いましたので、来年度の予算でさらに五十億を要求いたしているのは御承知の通りであります。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 今いただいた表の五十億の資金の対象となっている金というものは主としてどれに当たるのですか。この資料の百六億三千三百万円というのですか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) さようでございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 これが信ずべきものであるよすれば、この前の局長の答弁が少し明確さを欠いたので、私はこれをお尋ねしたわけです。五十億とおっしゃるが、実際に所要の裏づけがあるわけですかという私の質問に対して、一、二の例は質疑応答の中で出てきたが、締めくくりはなかった。そういうことであれば、私もわからぬでもないのです。そこで問題はきのうの外務委員会との連合審査のときに永野委員からいろいろお話がありまして、こういう基金というものは、その運用についてあまり取り扱いが厳格であればやはり効用を失するのではないか、といってあまあらゆるめれば乱脈に流れて、国民の批判の的になりやしないか、その調整をどうするんだというお話がありましたが、私も実はその点について前回質問を保留しておるわけです。日本人の性質からいいまして、ゆるめ過ぎる方の問題は、あまり法律でゆるめておかなくとも、ゆるめ過ぎる方のことは特技として自由に伸びていく。ところが、締める方はなかなかこれはできない。そこで締める方についてのやはり原則というものがなければならないと思う。これはリスクを相当伴うものであるからということ身前置きにして御説明がありましたが、少なくとも国会における答弁としては、国家資金を使うわけでありますから、融資をして後進国の開発をするということについては、だれも異議はないでしょうが、その場合に、その融資をいたしました金がほんとうに有効に利用されるということでなければならない。そこに非常な効率の悪い、あるいは不当批難事項が出るということになれば、これは国民が期待するところではありませんから、その点は、やはりリスクが出るだろうということはあくまでも例外的なことであって、リスクが出ないということを前提条件にして説明がなければならないし、法案の作成も必要である。また、ここにあります業務方法吾等の内容においてもそういうことでなければならないと思う。業務方法書の内容においてもそういうことでなければならない。私はそういう工合に考えるのですが、この点いかがですか、ものの考え方の問題ですが。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) ただいまの御質問はきわめて重要な点だと思います。ただ、私の率直な感じから言いますというと、ゆるめる方は楽にゆるむけれども、締める方はどうもというのではなしに、この基金がやはり銀行らしく、ひどく幼稚になりはしないかという心配の方が私としては実は強いような感じがしておるのですが、結局そのことは、この基金を円満に、ほんとうの目的にかなったように運営するのは、これからの理事者の高等円満なる常識に待つ以外にないのですが、業務の執行方法としては、原則としては担保を結局とらせるようにしていきたい。まあその担保というものが、銀行のいわゆる担保というのではなしに、輸出入銀行に規定しているような担保よりはもう少しゆるいものであるかもしれませんが、とにかく担保というのはとらせるような方法に指導したい、こう思っております。その担保の内容というのは、あるいは先方の中央銀行の保証でありますとか、そういうようなものも考えられると思いますけれども、お話の通りルーズにならないように、何といいますか、一種の利権屋さんのえじきにならないようにするということは最も気をつけなければならないことだと考えております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 今の担保主義で、この融資資金の保全をはかっていくということが原則になるということであれば、私の意見と大体同じでありますからいいわけでありますが、その担保をとっていくというのは、一般の融資資金と、それから社債ですね、この二つについてだろうと思いますがね。実際の投資の場合はどうなりますか

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 投資の場合というのは、従ってこれを実行する場合には、きわめて慎重にやるべきだと思っております。おそらく理事者はそういうことを十分心得てやると思いますが、これは出資をするわけですから、向うの中央銀行なり何なりがこれを保証しろということも無理だと思います。従って、出資したその先の財帳それ自身が担保になるという、当然これは担保といいますか、その財産の待ち分権を持つわけですから、これはだから出資のときと融資のときとでは、理事者が取り扱いをよほどしっかり考えてもらわなければならぬと、こう思っております。結局この基金の理事者というものが、何といいますか、利権的でない、しっかりした人を選ぶということが、非常に高等円満な常識の持ち主を選ぶということが、実はそこがむずかしいと考えている次第です。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 これは将来のことだから、未確定といえば未確定ですが、あなた方がこく常識的に考えられて、ある一つの事業を起こす、それに援助するというような場合には、投資の場合ですね、投資した、全資本金のうちでこの基金で負担する分は過半数に及ぶか、あるいは資本金の一部にとどまるか、その辺の構想はどうでしょうか。おおよその傾向として……。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 実はそういう御質問に対する答弁をいたすだけの用意がない、と言っては語弊がありますが、ちょっと先のことで、具体的な事例にぶつかってみなければわからないので、原則として過半数でなければならぬとも考えておりません。一部である場合も十分あり得る。そこのところ原則として過半数でなければならぬというふうにきめることも今度は非常にぎこちない格好になってくると思うのでありまして、具体的の事例にぶっかったときに、さっきから同じ言葉を繰り返しますが、高等円満な常識で解決するよりほかないと思います。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 私が申し上げました常識的という言葉は、過半数を占めなければ投資をしないとか、そういう方針でなくて、現実に後進国にはドルがないのであります。それを日本円でもってカバーしてやる。そういう場合には、一つの専業を起こすことで日本に頼ってくる。そうすれば自然に過半数になり得るじゃないか。ならざれば事業というものが起きないじゃないか、こういう考え方を私は持つものですから、それについての考え方を伺っているわけです。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) それはきわめてごもっともな御想像と言っては語弊があるけれども、想定だと思います。私もそういう場合の方が多いのじゃないかと思います。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 そこで、この基金の理事者の良識ある誠実な運営を期待する、こうおっしゃったのですが、それはあくまでも基金の理事者の経営手腕の問題でありますが、私はそういうことでなくて、国としてこういう踏み切った基金を導入するということになれば、やはり規定上明確にしておかなければならぬ問題が一つあると思うのです。それはなぜかと申しますと、たとえば最近アメリカから日本国内に対して相当投資が行なわれておりますが、あるいは半分近いところまでいっているのもあります。半分をこえているかどうかは知りませんが、とにかく半分くらいのところまでいっている。そういうことに対しましては、アメリカの資本団は日本の国内に、日米共同経営のものにつきましては必ず経営参加しております、アメリカは。それは経営参加という意味は、私はここでお話し申しませんが、役員をちゃんと送り込んできている。そういうことは善意において行なうということが、やはり積極的に打ち出されていないと困りゃしないかと私は思うのですよ。この点いかがですか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 本基金の対象となりまする開発事業が、どういうふうな形で行なわれるかと一応考えてみますと、向こう側ももちろん希望があるわけでございますが、その場合には、たとえばこちらでその事業に参加する国内の業者の主体というものがあるわけでございます。普通の場合は、この基金は面接にその外地の会社に金を貸すということでなくて、こちらから向こうへ進出して、向こうで経営参加をして、あるいは合弁会社を作って、あるいは資金の貸付というような形で向こうの人と一緒に仕事をする、こういう形になっていくわけでございます。この基金は、大体原則としてやはり本邦の法人、会社に金を貸す、その会社が金を借りたものを向こうに出資するなり、あるいは融資をする、そうして向こうで場合によっては経営に参加する、こういう形じゃないか。従いまして、出資の場合も、普通の場合は国内にできまする、あるいは今までからありまする既存の向こうへ出ていきたいという会社に融資をし、あるいは場合によっては、どうしてもその金が長期に寝るもので、融資じゃ工合が悪いというような場合にはそれに出資をする。その出資をされた国内の会社が向こうへ進出いたしまして、あるいは融資、あるいは向こうの会社に経営参加する、こういうような形になってくるんじゃないかというふうに考えます。それが普通の場合じゃないかと考えております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 そうしますと、今の相手国の政府機関あるいは相手国の民間に対して、この基金の立場からしますると、間接融資であり間接投資になるわけです。日本の民間企業が、相手国なり相手の民間企業と提携して、融資したり、あるいは投資したりすることについて、その資金をこの基金から日本の業者に投資する、こういう間接投資、そうするとかりに向こうで法人ができた。その場合にその法人の株式というか、証券というものは、基金が直接持たないで、日本の融資なり、投資を受けた日本の法へがそれを持つ、こういうことになるんですか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 普通の場合は大体そういう形をとることが多いんじゃないかというふうに考えております。しかし現地の方に、日本人と向こうの人とで一緒に会社を作って、向こうの境地の法人、それに直接貸してくれ、あるいは出資してくれ、あるいは日本人が入らない場合も考えられるわけでありますが、例外としてそういうこともケースとして出て参るんじゃないかというふうに考えております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 経済問題についてはなかなかアメリカ人はシビィアですが、しかし日本人といえども、事経済に関する限りはあまり放漫であってはいかぬと思う、その点だけは。運用の問題は別ですよ。運用は幅があり、誠意があって、向こうと感情的にきわめて円満な状態で進んでいくということは私は必要だと思います。しかし少なくとも運営の基本になる点については、私はシビィアでなければいかぬと思うのです。ところが、今のお話だと、どうもはっきりしないんですが、どうですか。日本の財政資金を役人する場合に、融資の場合はいいですが、今担保物件としてとるとおっしゃったから、これは私は了解しますが、投資の場合には、基金が直接投資する場合には、基金の方から経常参加を求める、それから民間がやるときには、民間が基金をとにかく使うことだけははっきりしているんだから、間接であろうと――だから相手の法人なり、国家企業に対して経営参加を求める、そういうことははっきりしておかなければいけないんじゃないですか。それがいれられなければ、私は先ほど、誤解が生ずるといけませんから、後進国の諸君が、日本の国会の論議を通じて誤解があっちゃいけない。私はそういう意味で申しているのじゃない。運用はきわめて好意的に、後進国の開発が一日も厚く、一日も幅広く進められることに私は異議ない。異議ないが、事金銭に関することだから、その点を厳格にしておかないというと、かえってそれが将来紛争を招くもとになりはしないか。われわれ個人間でも、仲のいいとき金銭の借り貸しをやるが、必ずこれが両者の間の疎遠のもとを作るから、友人間においてなるべく金銭の借り貸しをしない方がいいというのが社会常識です。それと同じような考え方になりはしないかということです。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) ただいま中野調整局長から御返事申し上げました通り、これも想像なんですけれども、大体の場合は、日本の商社あるいは法人等がうちのこの基金の対象になる、いわゆる栗山さんのおっしゃった間接といいますか、出資の場合というものを考えてみるというと、日本の商社に出資をして、さらにそれから間接に出資するという場合はあるかもしれませんが、けれども、どうもやはり直接の場合があり得るのじゃないかと思います。そういうような場合には、当然それを、ただ金を出しつ放しでいるということでなしに、重役を出すとか何とかということは、これはもう考えてくることで、また、そうしなければいけないんじゃないか、そうする方針で一つ指導したいと思うのです。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 そのことはまあ方針が大体明らかにせられたからけっこうですが、少なくともこの基金法案はそのことは人ってない。一番重要な点です。今この法案をどうしても、もう衆議院も通っておりますし、参議院も明日までですから、このままで、本委員会の審議を終わって本会議で可決決定を願うということになる。とすれば、もうあとやること、方法は、長官の責任ある言明として、業務方法書というものがまだできてないのです。業務方法吾の中に明確にその点はしていただくという約束ができるかどうかということです。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 私まだ勉強が少し足りなくて、業務方法書というものがどんな格好のものになるかということも、意見を必ずしも持ちませんけれども、御趣旨の点はきわめてごもっともでございまするから、私は全力をあげて業務方法書の中にそういうものをちゃんと盛り込むように努力をし、御期待に沿いたいと思います。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 答弁は私は満足しますが、委員長にちょっとお諮りを願いたいのですが、この議案の十一ページに、(業務方法書)というのが第二十二条にありまして、そこに、「基金は、業務の開始の際、業務方法書を作成し、経済企画庁長官の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。」、第二項として「前項の業務方法書には、資金の貸付けの方法、利率及び期限、出資の方法、元利金の回収の方法並びに事務の委託の要領等を記載しなければならない。」、こういう工合に書いてあります。ですから、今業務方法書の内容がどういうものか、まだよく検討していないとおっしゃいましたが、これにこういうものが入ることだけははっきりしているんですよ。ですから、私が今業務方法書の中で、そういう点は明確にしてもらいたいと言ったことは、このことなんです。これで十分でき得ると私は思うのです。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 御趣旨の点、きわめてごもっともでありますから、先ほど申し上げましたようにこの業務方法書を認可する場合、十分気をつけて、御期待に沿うようにいたしたいと思います。

岸田幸雄自由民主党

○岸田幸雄君 関連。今長官はこの基金の投資並びに出資の場合の資金の回収の確保を十分固くするために、また一連の利権屋の食いものにならないように、こういう方法を講ずるとおっしゃっておりますが、その出資の場合は、今もお話がありましたように、担保をとるわけにもいかぬということになれば、経営参加の形において、まあ日本側からあるいは基金の方を代表する人を役員に入れる程度の方法で出資をする、こういう意味でございますか。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) まあ具体的の場合が起こってこないとなかなかはっきりした御返事はできないのですけれども、まあ、たとえばそういうこと、少なくともそういう点については考えなければならない。もう少し、もっと担保を、何といいますか、はっきりした確保する方法があり得るならば、その場合はそれを考えることもちろんでありますが、少なくともそういう程度のことは考えるべきではないかということでございます。

岸田幸雄自由民主党

○岸田幸雄君 その相手の国の、それはまあ民間の事業でやる場合には、政府の保証を要求される御用意はないですか。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 当然そういう場合もあり得ると思いますが、政府の保証がなければやらないかというふうに逆に聞かれると、必ずしも絶対にやらないんだとは言えない。先ほどから申しているように、輸出入銀行のいわゆる担保よりももう少し幅広く考える。その可能なる限度においては最大限の担保をとっていく。そういう意味です。

岸田幸雄自由民主党

○岸田幸雄君 現実の問題として、たとえば低開発国の道路を作ったり、鉄道を作るというような場合に、しかも、これが相手国の国の事業としてやるような場合は、これはまあ出資にしても融資にしても、償還の方法などが、相手国が償還することになるわけですね、国営事業でやる場合は。そういう場合はどういうふうになりますか。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) まあ道路の建設のためにこの金を使うかどうかということも、これもよくわかりません。あるいはそういう場合を想定して、そうしたらそれは当然向こうの政府の問題でありましょう。しかし、たとえばビルマ国道路公団というものがかりにあれば、それはそのときは相手は道路公団になるかもしれません。そういうような場合には相当政府的な感じですから、政府の保証をとることも十分考えられるごとだと思います。

岸田幸雄自由民主党

○岸田幸雄君 現実の問題として、これまたいろいろ考えられるのですが、たとえばプラント輸出の場合などですと、日本のプラント・ーカーが相手国の事業のプラントを作って輸出する。そういう場合は、日本のメーカーが、この基金の保証があることを前提として相手国の注文を受けるというようなことを想定されるのですか。つまり日本のメーカーからいうと、相手の事業者が、まあ国営であればその国の政府ですが、あるいは民間の会社あたり、いずれもまあ低開発国で、資金内容も充実していないという場合において、この基金からの融資があるとか、あれば、それはやっていけるが、それでなかったらやらぬというような場合が必ずあるのですね。そういう場合にはどういうことになるのですか。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) プラント輸出の場合になってくると、輸出入銀行の範囲の問題の方が多いのじゃないかと思います。これは。

岸田幸雄自由民主党

○岸田幸雄君 それと事業計画並びに資金計画を作成される、この事業計画書なり資金計画書なんというものはごくばく然としたワクだけの計画書でやるのか、毎年度、たとえば次の年度においてはどういう事業でどういう程度のものを、金額的にどれだけの程度のものを出すということの計画書であるのか、その点どうですか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 事業計画なり資金計画はそんなに、どういう業種にどれだけ貸すというようなこまかいものまではできない、大体のワクの程度ということになっております。

岸田幸雄自由民主党

○岸田幸雄君 了承しました。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) ちょっと今の御質問ですね、大体これは基金の予算を立てろという意味だと思いますから、その範囲はきわめてばく然としたもので、収入金幾ら、支出金幾らということでもないと思うのですね、そこのところを実情に即してやらなければならぬと思います。

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 速記を始めて下さい。   ―――――――――――――

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) この際、請願の取り扱いに関してお諮りいたします。ただいま本委員会に水資源開発関係予算に関する請願外八件の請願が付託されておりますが、その審査の方法について御意見があれば伺いたいと思います。

上原正吉自由民主党

○上原正吉君 本国会は会期も短いし、それから委員諸公もほかの、なとえば予算とか決算とか議院運営委員会とか連日開かれております状況なので、請願の審査につきましては理事会で十分御検討いただいて、その結果に基づいて委員会は採択するかいなかを決するということにお順いしたらどうかと思いますが……。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 理事会会で不審査するのはどうでもいいのですけれども、今、案件はそうたくさんならともかく、わずかですし、ですから理事会の結果を御報告いだだいて、委員会が審議をする権限ばちゃんと残しておいていただくようにお願いいたします。

上原正吉自由民主党

○上原正吉君 私の考えもその通りなんであります。

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) ただいまの上原君並びに吉田君の発言の通り取り扱うこととに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 御異議ないと認めます。  それじゃ暫時休憩いたします。    午前十一時十九分休憩    ―――――・―――――    午後一時三十四分開会

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) これより商工委員会を再会いたします。  休憩前に引き続き海外経済協力基金法案の質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言を願います。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 前回、当委員会で審議されました当時おりませんでしたので、ダブって質問するようなことがあるかもしれませんので、そのときは、前回答弁してありますから速記録によって御承知おき願いたいと言えば、私は了承します。従ってあまりお尋ねすることがないわけですが、この内容の前に特に長官にお尋ねしたいことは、法案ができないうちに、もうこの役員ですね、ここの十一条ですか、あるいはまた九条もこれに関係してくるのですが、もう人事がきまっておるというように世上流布されておるわけです。  ですから、今回のこういう法案のみならずして、まあ公団とかあるいは営団、あるいは何々団体とかいう政府提案のそれらの団体が、国会の承認によってでき上がるときに、必ず人事問題ができ上がっておるということを私は承知しているのです。それを政府当局にお尋ねすると、そういうことは毛頭ございませんという答弁に終わるのですが、さてそれから何カ月かたつと、必ずわれわれが心配しておるようなのが、現実の問題として現われてくる。今回もこれができ上がることによって、よくわかりませんけれども、大阪の某省の某局長が、もう予定されておるというようなうわさが飛んでおるわけです。従ってこの法案ができたのかという質問を受けるわけですが、こういう点、きわめて不明朗なのです。  そういう点を一つ、法案の中身をお尋ねする前にお尋ねします。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 私、阿部さんにほんとうに真心をこめて申し上げますけれども、今回に関する限り、全く人事は今、未定でございます。この理事のうち一人は、輸出入銀行の理事の兼任ということになっておりますから、これはおのずから範囲が限定されるでありましょうけれども、総裁にしろ、専任の理事にしろ、監事にしろ、全く未定であります。今一番私が頭を、悩ましておるのが、先ほど栗山さんの御質問にも御答弁いたしました通り、これは非常に高等、円満な常識を持ってやらなければいけないし、権力に屈するような人でもいけないし、そこの総裁の人選が一番むずかしいと思って考えている最中ですから、某省の局長のごときを総裁にしたりなんかすることは、これはございません。大阪の人という話ですけれども、それは全く事実に反しております。全くきまっておりません。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 長官が真心をもって答弁するということですから、私の質問は、単なるうわさにすぎなかったというようなことになるように希望いたします。それが実は何カ月か後に、これが動き出すというときには、阿部委員の言う通りになったのだということのないように、くどいようですが、お願い申し上げておきます。  その次にこの中身ですが、これを読んでみると、輸出入銀行その他一般の金融機関ができないようなことをやるというような内容ですから、かゆいところへ手が届くということでけっこうでしょうが、しかし輸出入銀行法を見ると、大体こういうことをやらなければならぬようなことになっているように私は理解しておるのです。従って輸出入銀行法に基づいて、金が輸出入銀行の方から回ってくるようになっておるのですし、当然輸出入銀行に関係がある人が、一人理事として出ていかれるのですから、どうして輸出入銀行でできないのかという理由を、これは大臣でなくても担当局長でもけっこうですから、そこらあたり理解のできるように御説明を願いたい。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 輸出入銀行は、法律にもありますように第一の目的は輸出入金融をやるということで、日本の側からいいまして輸出市場の確保、開拓あるいは輸入市場の確保、こういうことに主体がなっております。ただ特別の場合には、本邦からの投資に対する融資ということもできることになっております。  この今度できます基金は、ここに書いてございますように輸出入金融は一切やらない、向こうの産業開発に寄与するような開発事業に融資をする。従って、海外投資金融あるいは海外事業金融というものが主体でございます。なお、その場合、融資だけでは、どうしてもうまくいかないという場合には、出資もできる。この出資の機能というのは、輸出入銀行には全然ございません。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 そのようにしますと、結局われわれが通説で言うところの第二会社、下請機関、こういうことになってくるのではないかと思うのですがね、輸出入銀行の第二会社、子会社あるいは下請会社というようなことで、大きなところでできなかったようなことをやると、こういうことに理解してよろしいですか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 第二会社というより、兄弟会社というような関係になってくるのじゃないか。そういう関係で、理事の一人は輸出人銀行から来てもらうと、それから輸出入銀行とは、御説のように非常に関係が深いものですから、輸出入銀行との関係については、本基金が期整に努めると、これは訓示規定になりますが、そういうふうに、下請ということでたしに、やはり独立した法人でございまして、まあ、兄山会社というふうに観念したらどうかと思います。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 そうしますと、各省の委員会で、どういう法案が上がって、どういう中身か全部わかりませんけれども、私ども商工委員会で、いろいろのこれに似たような問題を論議して結論を出すとき、やはり役員の方等も入るのですね、政府が管掌するのですから、これは当然なことです。そういうときに、どこどこから人を何名求めなければならないというような法案は、私は初めてのような気がするわけですよ。あれば参考までにお聞きしたいのですが、何のために輸出入銀行から理事を一名入れなければならないということを、この法にうたってあるかということ、人物はたくさんあるでしょう。ですから、あらためて、あなたのおっしゃるような理屈であれば、初めから輸出入銀行から一人重役を入れなければならぬというようなことは、今までの長い通産行政あるいは経済企画庁関係の法案にはなかったような気がするのです。今回特に出てきておるその理由を、少し私ども理解のいくようにお示しを願いたい。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) ずいぶん古い話を申し上げて恐縮なんですけれども、昭和九年か十年に、今の商工組合中央金庫というのができたことがありますが、そのときに、商工組合中央金庫というものと興業銀行というものとの間に、ちょうど今回と同じような業務上の関係がありまして、興業銀行にその仕事をやらせればいいんじゃないかという議論もずいぶんあったのですけれども、銀行という看板のもとでは、なかなかできないというようなことから、商工組合中央金庫というものを設置しましたけれども、総裁以外は、重役を全部興銀と兼任にした先例が今から二十何年前かにあるのですが、私はこれを見ましたときに、そういうような考え方だなあというように実は思ったのですが、その一つの大きな理由というのは、要するに経費の節減にあると思うのです。独立の重役を置かないで、あまり大きな仕事をするものではありませんから、これは、もうちょっと基金でもふえてきまして、仕事が忙しくなってくれば、専任の重役を置くけれども、そうでない場合には、経費を節約をするという意味から、こういうような格好にしたのじゃないか。それから窓口的な仕事というものを、これが特に設けなくても、輸出入銀行で海外のことをよく知っている人がいるのだから、それを兼用したらいいじゃないか、こういうようなことから、こういう仕組みになっているのじゃないかと思うのです。きわめて私は、非常に経費の節約その他からいって、適切な措置ではないかという感じがいたします。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 長官から大正初期の例をあげて説明されると……、昭和ですか、大正ですと、私は生まれた当時ですから、反駁できませんので、ああそうですがと承るほかないのですが、そうしますと、結局輸出入銀行から理事を一人設けなければならないという法十一条は、荊任されるということになるわけですね。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) 来任して、それだけ月給が浮くわけです。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 なるほど、りっぱなお心がまえですが、そうすると、輸出入銀行は一人余る人を使っておったということになる、そうでし上う。僕はまた、輸出入銀行理事が足らぬのだというのかと思ったら、余っているわけですね。急に機関がふえたからといって、倍仕事ができるわけではないのですから、能率倍上げるわけにゆかぬのですから、五十億のとにかく法人…体を作るのに、経典が浮くからなんということで、怪はずみな答弁か、真心こめての答弁か知りませんが、経費が浮くから兼任させるなんということは了承しかねるのです。

迫水久常自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(迫水久常君) ごく乱風な計算ですけれども、五十億の基金から出てくる益金というものは、かりに六分とすれば三億、それでもって一切の終曲をまかなっていかなければならないわけですから、しかも、仕事というものは、そう数の多い仕事ではなくて、従って、重役さんをたくさん匿いて、給料の高いのを、今度われわれ給料も上がりますから、それに従ってこの連中の給料も高くなってくるとすれば、そういうものを払っていく必要はないのじゃないか、それほどの仕事は、当面はなかろう、もうちょっと華金なんか大きくなって、本格的に仕事が始まってきたときには、また別の構成でいこう、こういう考え方です。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 それから、東南アジア地域を指定してあるわけですが、これはもちろん日本人にも該当するでしょうが、大体どこあたりが、具体的にはまだおわかりにはならぬでしょうが、動き出さぬうちは、まだ詳細におきめになっておらぬと思いますが、大体、もしやるとすれば、やはり一つの目安がおありになると思うのですが、どういうところに緒川お仕事の対象を求められているか、それを二、三の例でけっこうですから、そういうところは、こうしてやりたいというような、三、三でけっこうですが、例をあげて、こういう仕事をやりますということをお示し願えれば、お伺いしておきたいわけです。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 東南アジアと特に例示をいたしましたのは、東南アジアは、日本と地理的に近いし、今後東南アジアの地域とは、十分お互いに連携をして、経済的にも発展していかなければならぬということで、特に東南アジア地域ということを例示をいたしまして、「等」とございますので、それ以外も、もちろん低開発地域は入るわけでございます。  東南アジアの定義につきましては、大体一般的に、たとえばフィリピン、ベトナム、ラオス、カンボジア、タイ、マラヤ、シンガポール、北ベトナム、インドネシア、ビルマ、インド、セイロン、パキスタン、こういうふうな地域が、一般的な東南アジアに入るというふうに解釈しております。  特にそのうちで、どういうことが案件として出てきそうか、これはまだ、基金が発足してみなければもちろんわかりませんが、一応役所の方で、こんなものが対象になるのじゃないだろうかということを、資料といたしましてお手元にお配りしてございますので、ごらんいただきたいと思いますが、まず第一として考えられるものは、ボルネオあたりの森林開発なんかは、前からいろいろ向こうも希望いたしておりますし、こちらからも協力したいというような話が進んでおりまして、それから水産資源の開発でございます、漁業関係の進出というようなものも相当あるのじゃないか、それらのものは、いずれにしましても開発の主体が、中小企業であるというグルーブに入るのではないか。それからその次のグループといたしまして、最近特にこれは例が多いようでございますが、インド、パキスタン、セイロン等におきまして、肥料の工場を作るとか、あるいは紙の工場を作るとかというような場合に、そのプラントをこちらから延べ払いで輸出するわけでございますが、向こう側では、御承知のように非常に外貨が不足しておりますので、延べ払いじゃなしに、投資に一部してくれと、全体のブラント輸出の代金の一割であるとか二割であるとかというようなものを、投資にしてもらいたいというような案件が相当出ております。

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) ちょっと速記をとめて。    〔速一記中止〕

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 速記を始めて下さい。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) そういう場合には、輸出入銀行の投資でありますというと、輸出入銀行の対象になりにくいというようなことから、基金の対象になる。  第三のグループといたしましては、低開発国の中小企業の開発でありますね、向こう側の中小企業の開発というものが、これもまあ中小企業については、日本が非常に技術的にも経常的にも特徴があるということで、東南アジア方面では、非常に日本で指導してもらって、向こうで中小企業を作りたいという希望があるようであります。そのほかいろいろの石油関係その他のものがございます。  それからその次のグループといたしまして、ここにデモンストレーション・プラントと書いてございますが、非常にわかりにくいと思いますが、これは工事を向こうで延てて見せて、そうして向こうで売る。まあ工場の建て売りと申しますか、これあたりも、インドあたりで、こういうような希望があるようでございまして、こういうようなことが、一応役所の方で考えた、さっとした見積りでございまして、これだけで、基金に対する期待額は正徳くらいになるのではないかというふうに考えております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 今山肝さんの御答弁の中にあったラオス、カンボジア、ああいうところは、きわめて政怖が不安定で、ですから質問があって、質疑応答があったかもしれませんが、民間商社を相手にするわけですね、政府ばかりじゃないでしょう。そうすると、民間商社の場合の、そういう国々の裏付けは、政府保証になるかどうかということと、それに加えて、これは長川貸付ということになるのか、五年なら、五年、あるいは三年なら二年、短期ということになるのか、今お仕事の内容を承ってみますと、短期というわけにはいくまいというふうに考えますし、それからもう一つ重ねてお尋ねしておきたいのは、五十億なら五十億、これに毎年五十億と限定されても、これが八十億になり、百億になり、あるいは白五十時になるというふうに、資金をふやす、こういう計画を政府がお打ちになっているのかどうか、三点をお伺いいたします。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 資金につきましては、さしあたり五十億で発足いたしまして、来年度は、もう五十億これに追加出資をしたいということで、予算折衝をやっておるわけであります。  それから、その前に御質問の、融資する場合は、向こう側の政府の保証なり、あるいは、まあ普通は中央銀行の保証というようなことが、実際問題としてはケースとしては多いのじゃないか。何かそういうような方法で、具体的に債権の確保ということについては十分に考えていきたい。  それから投資なんかの場合は、これも向こうとの間で、たとえば通商航海条約が締結されておりますとか、それから外資の保護の法律が向こうにありますとか、こちらが出かけていって相当長期に金を寝かすわけでございますから、そういうものも権益の保全ということについては、条約なりあるいは向こうの法律というようなものをよく見た上でやるということになると思います。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 次にお尋ねするわけですが、つまり百五十億に決定しましても、結論は、別にお金で貸すわけてなしに、鉄鋼とか肥料とか、あるいは技術提携でやるかもしれませんが、ドルで貸し出すということはないわけですね。五十億のワク内で結局現品貸しですね。ドルに切りかえて、日本の手持ちドルの中からドルで出すというようなことはないわけですね。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 貸し出しする金の性質については、それは特別、法律に書いてございませんが、原則として、日本の金で出すということになっております。ただ、たとえば向こうの現地で仕事をいたします場合に、プラント類とか何とかというものは、こちらから延べ払い等で出ていきますから、その資金がつくわけでございますが、現地でいろいろ工事をやる労務費といいますか、建設の金が要るわけです。現地通賃が要るというような場合には、こちらから消費物資なんかを持っていって、それに必要な金を基金が貸して、それを向こうで売り払って、現地通賃を調達して、それを向こうの建設の費用に充てる、そういう意味の融資というものは、一応この基金の対象になり得るのじゃないかというふうに考えておりますが、原則としては、日本の金で貸すということです。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 中町君がおっしゃった通り、それはここに書いてないのですが、原則として、というお話ですが、それは何で規定するわけですか。  ただ経済企画庁なら企画庁の、ただ思想の一つとして、そういう貸し出しを行なうということですか。それとも何かあらためて規約か法文で、そういうものを作ってやるのか、その点はいかがでしょうか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 二十二条に業務方法井というのがございまして、この業務方法井で、貸付の方法であるとか、利率とか、期限とか、それから元利金の回収方法というようなことを大体詳細に規定することになっております。  これはもちろん基金ができてから、差金の方で、これは輸出入銀行にも、業務方法井というのが相当詳細なのができております。それに準じたものを作ることになっておりますので、そういうところの中で規定をすることになります。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 続いてお尋ねするわけですが、それは、これによると、最後は長官の承認を求めなければならないわけですが、当然これができれば、そういうものを作る、こういうことですね。  あなたの方で今それを作るとか、あるいは立案ができておるということではないのですね。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) その通りでございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 それから、そうなって参りますと、これはそれほど通産省と関係なくなるわけですが、今まで海外協力問題とか何とか、そういういろいろな各種事業について、一切通産省の関係であるわけですね、今まで、これはほかの問題ですが、外貨で金を貸すとか、どうするこうするという問題は。ところが、これだけぽつんと経済企画庁が担当庁として出てきた。ですからこれは僕は不思議なんです。これは今までの慣例でいくと、通商産業省が当然責任を負ってやった仕事なんで、もちろん経済協力という名前ですから、経済企画庁でやるのが当然かと思うけれども、中身を見ると、今までこういう問題は、通産省担当であったのだが、どういうわけで、これが出てきたのですか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 御承知のように、経済協力の問題というのは、非常に関係する省が多うございまして、経済外交というような問題、あるいはいろいろ外国から政府を通じて等話は、みな外務省が窓口になって、在外公館なり、それから外務省の主として経済局、これは経済協力部というのが外務省にございます。そういうところが窓口になって、経済外交の一環として関係してくる。それから輸出入銀行の所管は、これは通前古ではなくて、大蔵省の専管になっておるわけです。  ですから、実際には輸出入銀行を通じてやるいろいろの仕事については、大蔵大臣が監督しておる。通産省の方はむしろ通商貿易、あるいは産業というような関係で、日本のそういう産業関係の人が向こうに進出するとか、投資するとかいうような場合には、通産省が窓口になって、いろいろ世話をいたしております。しかし機桐といたしましては、輸出入銀行は、大蔵大臣の所管になっている、こういうふうなことで、非常に関係が広いものですから、結局経済企画庁がやるのがいいのじゃないかということに話がつきまして、そういうことになった。  従いまして当然これは外務省、大蔵省、通産省には十分連絡をとって、この基金の運用をやらなければなりませんので、特に三十六条に、この規定によって認可する、承認をする場合には、外務大臣と、大蔵大臣、通産大臣に協議をしなければならないという規定を置きまして、そういうところの連絡を十分緊密にすることになっております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 そこで、であるからさいぜん申し上げた通り、私は輸出入銀行の代理会社か、請負会社か、下請会社じゃないかと質問をいたしましたところが、これはあなたは姉妹会社である、こういう御答弁であったわけです。従ってこの種のものは通産省でやってきたのだから、通産省だと思うのですけれども、輸出入銀行と密接不可分なものだから、それは大蔵省管轄になるのが当然であってと、いつのまにかあなたの方で、お役所というものは、仕事の奪い合いをやるものですから、経済企画庁が勢力が強くて取ったのかもしれませんが、どうもそのあたり理解ができない。つまり内閣というものは、名打をどうしなければならぬということを書いてありますね、官制で。あなたのところには、実質省にはなっておらない、経済企画庁というのは内閣の一部分で、どうもそのあたり、僕は理解できない、法律に照らして。  これは大臣にお尋ねするのが当然かと思いますが、その点は中野さん、どうお考えですか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 経済企画庁の所掌事務、経済協力につきましては、経済協力の基本的な政策を企画立案すると同町に、経済協力についての各省問の総合調整をやるということが設置法に権限としてあります。これをもとにいたしまして、決してわれわれはなわ張り争いをやったのではなくて、関係各省の方々で話し合いをされて、どこに持っていっても、これは工合が悪いじゃないか、だから企画庁なら今言った総合調整の権限もあるから、お前のところでやってくれ、そのかわりいすれにしましても、外務、大蔵、通産に経済協力というものは非常に関係が深いし、むしろ今おっしゃったように、実体は通産省あたり相当握っておるわけですから、そこらあたりと十分協議をしてやっていこう、こういう形になったものと了解しております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 私も、今の答弁のように理解しておるわけです。ですから、あなたの庁は開発計画なり、あらゆる調査をして経済の企画立案をするわけです。しかも一つの省を監督して仕事をすることポなる……、あれをなんぼ読んでも、企画をされるのはよいし、調査されるのはよい、いろいろやるのはよろしいてすけれども、しかし何かやるとすれば、内閣法の建前からなっておらぬでしょうということを申し上げておるわけです。  そうすると、あらゆる省でやっておると、結局なかなか仕事がスムーズにいかないわけです。経済外交だといって、外務省からも通産省へ入ってきたり、通産省のお役人が外交官になって海外におりますよ、みんな一つ一つのなわ張りがあって、各省の出光で、あらゆる方から手を回すのもいいですが、結局磯明性がない、てんでんばらばらですから、私はその点を心配するわけです。どこまで通産省、ここからここまで経済企画庁、ここからは外務省だというふうに、外国を回ってみればわかります。その点の心配があるし、官制上のお仕事の中身を読ましていただいても、あなたの方は、ここまで計画されるのはけっこうだし、しかしやる省ではないような気がするということなんですが、これはあなたにお平ねするのが無理であって、大臣にお尋ねするのが当然かもしれませんが、その点は、やはりあなたも企画立案された責任者でしょうから、大臣より中身はよく御存じでしょうから、その点は、いかがなんですか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) もちろん経済企画庁の本来の使命といいますか、これは法律にちゃんと書いてございますが、今言ったように、総合調整、経済企画立案、そういう条項がありまするので、各省で、とこの省で所管しても工合が悪いというので、企画庁に持ってきな。で、持ってきた結果は、費の、仏を正しまして、海外経済協力基金に関することということを附則で追加をいたしまして、企画庁の所掌事務にする、こういうことになっているわけであります。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 その問題はさておくといたしまして、とにかく産業経済基盤強化に関する法案で、基金ですね、そういうものは、一切金利で事警をやることになっているわけです。しかし今度、これを外国まで手を伸ばすわけですから、三億円の予算は、おそらく八〇%も八五%も人件費になってしまつて、実際お仕事される分は、金を貸し、あるいは産業開発に応援することがお仕事ですから、それは三億円全部人件費に使ってもいいと、あるいはお答えになるかもしれませんが、そうすると、三億円全部人件費になってしまうじゃないかという気がしますがね。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 五十億の基金で発足いたしまして、これを資金運用部へ預けて運用する、もちろんこれは貸し出しなり何なりして金が出ていけば、それだけ減るわけであります。年に五、六千万円くらいは運用益は少なくともあるのじゃないか、その範囲で、十分人件費はやっていける、元金を食わなくても、というふうに考えております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 日本貿易振興会――ジェトロですね、ジェトロの仕事の中身は違うのですが、金の操作方法は、これと似ているわけですわ。しかし人件費だけで、もう何も仕事ができない、もちろん額も、これと出煙いますよ。こういうようなことで、あるいは振興協会もこういうようなことで、これも人件費ばかりで、なかなか仕事ができないわけですよ。  ですから、そういう幾つかの現実を私どもは見ておりまするので、今中野さんのおっしゃったように、僕はそう簡単なものでないような気がするわけですよ。あとでできてしまつて、汁案に賛成してしまってできてしまってから、あのとき、こういう答弁をしたじゃないかと言っても、これはあまりけっこうな話じゃないので、そういう幾つかの例をあなたは御存じかどうか知らぬけれども、私どもは現実を見ている。これは賛成してよかろうということでやつて、年に金利は何分で、そうしたら幾ら幾ら、何億何千万円、これが益金で、これでもってやるといっても、全部人件費で何ら仕事ができないということを、目のあたりに見ているわけてす。  ですからその点は、今何千万円とおっしゃったようですが、そこを詳細に一つお示しを願いたいと思います。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 五十億の金で発足いたしますので、これを資金運用部に預けますと、かりに五十億全部資金運用部に預けて運用益が出ると計算いたしますと、一億八千万円くらいになるわけであります。その中で、人件費は大体四千万から五千万くらい、先ほど申し上げましたように、それくらいてございますので、まあこの五十億の中から貸し出しをするわけでございますから、運用益はまるまるは出ないわけでございますね。従いまして、半分くらい出るといたしましても、相当調査費用に充てられるのじゃないかというふうに考えております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 中野さん、理事その他については、さいぜんをあなたと長官から承った通り、金がかかるので輸出入銀行と両方兼任すると、こういうことでしたから、どちらで給料払うかは別として、これは大した問題にならない。しかし外国へ行って一つの実作、たとえば三億か四億の資金援助をやるといった場合に、これは三人も五人も専用家が行って調査するわけですね、カンボジアの山中、ラオスの由申、あるいはボルネオの山中かしりませんけれども。ですから僕はその調査費というものは莫大なものだと思いますね。たとえばここにこういうことを書いてあります。二十条の第三「開発事業の準備のための調査又は開発事業の試験的実施のために必要な資金を貸し付けること。」と。これが工場を建てる場合、とにかく日立から三千万円のモーターを負うのだから金を貸してくれという場合だったら、いとも簡単。しかしこの三の事業というものは、これは特にヨーロッパとかアメリカと違って簡単に調査できないわけですよ。国会図書館で本一冊買うのに百万円かかるというのです。何でインドネシアの本を買うのに百万円かかるかと言ったら、向こうに全然機関がないので、そういうほしいものを買うならば飛行機で行って調査をしてやらなければならぬ。こういうことを国会図書館が言っているわけです。この三の仕事には、皆さん方の方では事務屋も必要だろうし、あるいは技術屋も必要だろうし、ですから僕は膨大なものになりばせぬかと思うのです。あなたは人件費はこれこれという、千万円単位の計画ですが、僕はそうものを総入合して億単位になるような気がするのですよ。もちろんこれはしろうと考えですが、僕はそのような感じがすす。あなたは簡単におっしゃるけれども、それは非常にずさんな計画と言っては大へん失礼ですから、そういう極端なことは言いませんけれども、どうも不安があるのですね。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) まだ精密に計算はいたしておりませんが、先ほど申し上げましたように、人件費が四、五工万円といたしますというと、大体約一億くらいの金ば運用益の方から調査費用に充てられるということで、二十条の回にもございますように、いろいろな貸付に関連して必要な調査は基金みずからもやることになっております。それから実際には、これは輸出入銀行に事務の一部を委託するということになっておりまして、この分け合いもありまして、輸出人銀行の理事のうちから一人兼任の人も来てもらうわけであります。なおそれ以外に貸付に関連いたしまして、利子も入ってくるわけでございまして、そういうものの利益金等を見まして、調査等には十分力を入れて参りたい、かように考えております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 輸出入銀行の方で仕事をやっていただくということですが、輸出入銀行で金を出すのは、こっちの方の赤字にならぬという算術計算でしょうから、そういう言わんとする意味はわかるのですが、ヨーロッパなら電帳一本でも、あるいは電話でも信用できる商社なり調査機関があるから、これは問題ないわけですよ。アメリカも僕はそういうことは言えると思うのですが、東南アジアに関する限りはそういうようにいかぬように私どもは承知しているわけなんです。あなた方は私どもよりなお精通しておられると思うのですから、その点心配ないとおっしゃれば、それを信用しますが、最前申し上げました通り、三の項のこれから開発事業をやるというところに対してまで貸すわけですから、これは僕は言うはやすいけれども、容易なことででき上がらぬしろものだというように考えておるわけですが、そういう点の御懸念はないわけですか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 三の事項は、開発事業の準備のための調査あるいは試験的実施のために必要な金を貸すことができるという規定でございますので、今御指摘がありましたように、こういうものに金を貸す場合には審査なり、調査なりというものは十分やってから慎重にやらなければいかぬと思っております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 そうしますと、これも二十二条の業務方法書というものを作らなければ、大体どのくらいの人員構成でできるということはまだ詳細におわかりにならぬでしょうから、その点は別として、あなた方のお考えで、大体何人ぐらいあればやっていけるというような構想でもおありになるかどうか  それともう一つは、ここに勤める人は国家公務員になるわけですか、どうなんですか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 今のところ、まだ基金の陣容につきましては、先ほど長官からも御説明がありましたように、役員等については一切まだ腹案も何もございませんです。ただ一応われわれ、職員としては大体約四十名ぐらいは人員が要るのじゃないかというふうな見当をつけております。それから役職員につきましては、十九条をごらんいただきたいと思いますが、「刑法その他の罰則の適用については、法今日により公務に従事する職員とみなす」ということで、公務員に準じた扱いになるわけであります。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 準じた扱いですか……。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 準じたというのはちょっと不正確な言い方でございます。「法会により公務に従事する職員とみなす」ということになっております。公務員と同じ扱いになっております

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 それからこれは当然国会の決算委員会等にかかるのだろうと思うのですが、その点と、もう一つですね、益金がまあ出るなどということはないでしょうが、そういう問題についてはやはり国有財産処理法にかかるわけですか、どういうふうになりますか。そこまで、ざっと書いてあるようですが、小さいことは書いておらぬようですがね。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) これは当然全額政府出資の特殊法人でございますので、会計検査院の検査を受けて決算委員会に報告があるわけでございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 あとの方はどうですか。益金その他が出た場合国有財産処理法によるものか。それとも自動的に経済企画庁長官が処理するものか、どうなんですかということです。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 第四章の二十九条にございますように、基金に利益が出た場合は繰り越された損失を埋め、なお利益があれば積立金として整理するということになっておりまして、輸出入銀行としては余裕金が出た場合は国庫へ一定額以上のものは納付するということになっておりますが、この基金につきましては利益金は積み立てておく。そうしてまた損失があればその積立金のうちから損失をくずしていくというような扱いになっております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 従ってこれは独立採算制ですね。ここの問題に独立採算制という表現が当てはまるかどうかわからぬけれども、実質的にはわれわれが通称いっているような独立採算制の仕組みになっているわけですね、どうですか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) いわゆる独立採算制を建前にやっていくということになっております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 赤字が出た場合は国家の損失と、こういうことですね。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 損失が出た場合は、利益金を積み立てたものがあればそれをまず減額して整理して、なお不足があればこれは繰り越し欠損として整理する、こういうことになっております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 中野さん、積立金がある場合、それは損失なんということにならぬわけです。年度によって赤字はあるかもしれませんが、積立金がある限りはそこからとにかく埋めていくとか、それはもうそこで処理するということはわかるが、その場合を除いて赤字が出る場合もあり得るから、そうすると、五十億の基金の中で処理するものか。基金に食い込むのですか。一億円赤字出したから今度は四十九億円でやって、あと一億円は経費の方の負担分に回すお考えか。五十億の基金は厳然と五十億おいて、これは一億の赤字――これは例なんですが、また政府予備金とか、あるいは一般会計から繰り入れるようにするものか。それをお尋ねしているのです。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 法律の規定にもありますように、損失が出ますれば、これは繰り越し損失金として整理する。結局ひらたく言えば、五十億に食い込むという形になっていくわけです。それを国から損失金を別に埋めるとか、そういう規定は法律にはございませんです。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 それからこの赤字ですか、まとめて書いておらぬようですが、融資ですね、結局運営にあたって、いきなり余剰金ができてきて、それで運営するわけでないですから、融資をしなければならぬわけでしょう。最初第一カ月日から五十億の利子で、四十人の人に給料払って運営資金を出してというわけにはいかぬでしょうから、そうすると、その期間は何百万円まで借りてよろしいなどということはないのですか。その点は心配ないわけですか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) この基金は、全額政府の出資によって、その出資金を今おっしゃったように開発事業に貸しつける、原則として。また場合によっては出資をする。こういうことになっておるわけであります。期間はやはり相当長期にわたっていくのじゃないか。輸出入銀行が今のところ大体七年程度が原則になっておるようであります。それよりも先ほど例で御説明いたしましたように、資源開発であるとか、そういうようなものが、相当対象に入ってきますので、相当長期間にわたって回収をするということになると思います。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 それに重ねてお尋ねするわけで、たとえば今のように、それを七年にするか十年にするかわかりませんが、二年や三年では、とうてい不可能でしょうから、当然今中野さんがおっしゃったように、やはり長期でなければ効果が上がらないと思うのです。またそういうことを希望する人が多いと思うのですが、その場合、これは東南アジアの、そこの国の人もあるでしょうし、そこの政府も対象になるかもしれませんし、日本の商社も対象になるかどうかという点で、大体日本と向こうと、どちらが多いのですか。それとも日本でこれに申し込む場合、たとえば八幡製鉄が、向こうから鉄鉱を持ってきて、こちらから鉄を入れるのだというのに借りる必要があるということにも貸すわけですか。これは一例ですがね、たとえば三菱鉱業が、向こうから硫黄の原鉱を持ってきて、そのかわり船をやる、そういう場合に、やはりどうしても操作金が必要だというのが、この対象になるかならぬかですね。その点はいかがですか。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 今、最後に御指摘になりましたような例は、これは輸出人銀行の方で、設備の輸出あるいは原材料の輸入ということに関連した金融ということで、輸出入銀行で大体処理できると思いますので、この基金の対象にはならないというふうに考えております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 ところが中野さん御承知の通り、大きな会社は、輸出入銀行が確かにやってくれるのです。しかし小さい商社は、資格があるとかないとかいって、なかなか時間もかかるし、輸出入銀行でやってくれないわけですね、中小企業は。ですからこれでいくと、輸出入銀行と同じ仕事をやっては悪いということはないのですし、小さい企業にまで、かゆいところにまでが届くような方法でやれるものかどうか。それとも、一切やはり輸出入銀行ということになると、ちょっと僕は残念だと思うのですがね。輸出入銀行でなかなかやってくれぬのです。これはあなた、御承知でしょう。  だから、そういうところで取りこぼしのあったところを捨い上げて、やっていただけるかどうかということを、今お尋ねしているわけです。

中野正一経済企画庁調整局長

○政府委員(中野正一君) 今御指摘がありましたように、たとえば中小企業等が向こうに進出するというような場合は、これは担保力等からいいまして、なかなか非常に輸出入銀行の対象になりにくいというような場合もあるかと思いますが、そういうふうな場合は、本基金の対象になり得るというふうに考えております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 私たちは、御趣旨は、これはけっこうなことで、反対しているわけじゃないのですけれども、ただ、今まで仕事は違うけれども、この種のお仕事を政府が幾つかやられて、そうして最後は、人件費でどうにもこうにもならなくなったということを、まのあたり見ているものですから、心湿しているわけですよ。  これはわれわれ議員ですから、行政府じゃないのですから、ただりっぱなことには賛成してあげればいいということだけじゃなしに、現実に、あまりそういう例を見ているものですから、将来どうなるかということで、心配のあまり、いろいろ尋ねたわけです。また資料も私、今いただいて、見ていない資料で、これから尋ねんとすることも、わかる点もあると思いますので、明日、これを論議して討論、採決するように私ども理事から承っておりますので、きょうは一応私、これで質問を打ち切らしていただきます。

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) ほかにどなたか……。  ちょっと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 速記を始めて下さい。  本案の質疑は、一時中断いたします。

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 次に、商工組合中央金庫法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず事務当局より本案の内応について、説明を聴取いたします。

小山雄二中小企業庁長官

○政府委員(小山雄二君) 商工組合中央金庫法の一部を改正する法律案について補足して御説明を申し上げます。  最近における貿易自由化の趨勢と所得倍増の要請とに対応して、わが国経済は均衡ある高度成長を達成することの必要性がひとしお強い段階にございます。このためには中小企業の体質改善施策を総合的にかつ強力に推進することが緊要であります。その施策の一環といたしまして、中小企業者の金利負担の軽減をはかるため、政府関係金融機関である中小企業金融公庫及び国民金融公庫の現行貸出金利年九分三厘を明年一月から三厘引き下げることといたしておりますが、中小企業者を主とする団体の系統金融機関として、金融の円滑化を通じ中小企業の振興に重要な役割を果たしております。商工組合中央金庫におきましても、これに準じて貸出金利を明年一月から次の通り年平均三厘程度引き下げることといたしております。すなわち、商工組合中央金庫の系統金融機関としての性格にかんがみ、組合貸しの金利引下げに重点を置くこととし、現行の約定最高利率短期日歩二銭六厘を組合貸しについては日歩一厘、構成員に対する直接貸しについては日歩五厘引き下げ、現行の長則一年以上二年未満年九分七厘、二年以上年九分九厘をそれぞれ組合貸しについては年三厘、構成員に対する直接貸しについては年二厘引き下げることといたしました。  中小企業金融公庫及び国民金融公庫は、この程度の引下げは、その経理内容からみて自力によって行ない得るのに対し、商工組合中央金庫の場合は、その引下げについて金庫自身の努力に期待するところでありますが、金庫の現状からみて、その最も有効な引き下げ手段として政府出資二十億円の増額を行なうことといたしたわけであります。  なおこの出資二十億円は金利引き下げに資することとなるほか、商工組合中央金庫に対する旺盛な資金需要に対処するための政府の年末対策の一環ともなっているわけでございます。  これによって商工組合中央金庫の資本金は、政府出資五十七億円、民間出資二十九億円、合計六十六億円となることとなりますが、今年度中にさらに民間出資四億円の増額を予定しておりますので、年度末の資本金の総額は九十億円となる見込みであります。  以上が、この法案の趣旨の補足説明でございます。

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) なお質疑のある方は、御発言を願います。  ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 速記を始めて。  法案の質疑は、都合により次回に譲ります。  本日は、これにて散会いたします。    午後二時三十五分散会

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