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37回国会参議院1960/12/19

決算委員会 第3号

発言数
100
登壇者
12
会派数
2
開催日
1960/12/19

会議録

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) これより決算委員会を開会いたします。  国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査を議題といたします。  まず警察庁及び公安調査庁の調査費等の使途に関する件について質疑の通告がございますので発言を許します。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 お伺いいたします。  まず会計検査院長にお伺いいたしますが、ただいま昭和三十三会計年度の検査報告を中心に本委員会で調査いたしているところでありますが、三十四年度の決算検査報告はいつ内閣に送付される予定で作業を進められておられるかお答えいただきたい。

山田義見会計検査院長

○会計検査院長(山田義見君) 十二月五日に内閣に送付いたしまして今印刷中でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 次にお伺いいたしますが、書面検査にあたって計算証明規則というものがあって、特殊な事情にあるものに対しては証拠書類の様式並びに内容の規定に特例を設けているようです。かつて本院に出された会計検査院の資料を見ますと、指定件数二十三件、承認件数十五件、これは三十四年度についてという条件付きの資料でありますが、指定件数二十三件、承認件数十五件について特殊な事情に基づく取り扱い方をしている、こういう資料が出されているわけですが、現在指定件数並びに承認件数というのはどの程度あるのか。そしてこれらの特殊な事情にあるからという立場において書面検査にあたって若干の配慮をしているようでありますが、どの程度検査院としては検査されておられるのか、その点お答えいただきたいと思う。

山田義見会計検査院長

○会計検査院長(山田義見君) 各省にあります報償費、昔の機密費にあたるようなものでありますが、今、機密費というものがございませんで、その報償費の一部それから検察庁等の捜査費の一部、こういうものは普通ならば最終債主の受領書を徴するわけでありますが、そういうことまでいたしまするのは予算の完全な執行に差しさわりがあると思いまして、そういうものはいわゆる支出官の支出証明というもので代用いたしております。いわゆる簡易証明というものでございます。しかし事実調査の際には現場にのぞみまして十分質問をいたしまして、保存されております証拠書類に全部目を通しまして検査をいたしております。そして心証を得まして初めて確認という決定をいたしております。  そのほかにこれは軽微の事項がありますが、たとえば俸給でありますとか、ほとんど問題ないような事項で簡易証明をいたしております。今、二十三件というようなお話でありましたが、私、件数をよく存じませんが、詳しいことはもし御必要でありますれば次長から説明いたします。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 次長さん、わかっておられたらお答えいただきたいと思います。

上村照昌会計検査院事務総局次長

○説明員(上村照昌君) 前にお出しいたしましたのは私の手元にありますものだと思いますが、件数としてはお出ししておりませんと実は考えておりますが、事項といたしまして歳入でどういうもの、支出でどういうもの、それからそのほか交際関係、物品関係というもので事項を分けて提出しておるように思います。今お話の分はおそらく報償費の関係だといたしますと、報償費といたしまして内閣、外務省、大蔵省、法務省というように、各省別に一応報償費とか捜査費とかいうものがございますのですが、これが十六、七件くらいになっておりますが、これの点ではなかろうかと思いますが、去年と今年はこの点は動いておりません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 あなたの答弁の前半の分ですね。それに即応するのはプリントに出ています。「国の決算と検査」昭和三十五年三月会計検査院、この印刷物のどこかにこの数字が出ておる。私はページは記憶しておりませんが、二十三件と十五件と出ておるわけです。この数字は間違いありません、これはあなたのところから出された印刷物の中から拾った数字ですから。本年も現在においてこの数字は変わっていないということですが、簡易証明の手続による検査対象というものはできるだけ私は少なくする必要がある、それが区原則でなくちゃならぬと思うのですが、院長はどういうふうにお考えになっておりますか。

山田義見会計検査院長

○会計検査院長(山田義見君) その点はお説の通りだと思います。それで一昨年でありましたか、三十三年度でありますか、従来、割に広いと思いましたからこの点を相当縮めることに努力いたしまして、三十三年度から相当その範囲を狭くいたしまして、先ほど申しましたように、もうこの点はやむを得ないとわれわれも考えるもの、それに限ったのでございます。三十二年度までは、その当時も御指摘受けたと思いますが、従来の惰性と申しますか、やや乱に流れた感がないでもなかったと思います。しかし三十三年度からは十分この点縮小いたしまして、万やむを得ないものだけに限ったつもりでございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 万やむを得ないものに限ったということですが、その言葉は一応承って質問を続けます。  先ほど実地検査の場合には綿密に照合等をやっておられる、こういう御答弁でございました。ところがあなたのところの報告に基づくと、要実地検査個所総数の約八%の実地検査をしている云々、こういうことが記載されております。今後も要実地検査個所数の八%の検査率というこの方針、内容で今後も会計検査院は検査を続けていかれるつもりかどうか。それで十分検査院の使命が果たされるとお考えになっていらっしゃるのか、その点伺っておきたいと思います。

山田義見会計検査院長

○会計検査院長(山田義見君) ただいまの要検査と申しますのは、検査院が職権としてまた職務として検査を必要とするという意味だと思いますが、その全体の中には、たとえば郵便局でありますとかあるいは林野庁の出張所でありますとか、そういうものも含めての数の八%でありますからして、われわれといたしましては今の程度でまあ実施する。どこまで行ったら十分、その十分という限界もありませんが、大体今の程度でよろしかろう、そう考えております。必要な所、たとえば本省でありますとか、ごく重要な所はただいま毎年実地検査をいたしております。しかし郵便局等は、特に特定郵便局等は点々と見る程度、まあ検査と申しますよりは見る程度、そういうところで、実際の検査というようなものは内部検査、郵政省の方におまかせして、それを点検するような態度をとっております。そういう点からしまして、全体を見ますと八%になりますけれども、重要な面は一〇〇%、あるいはその点に近いような検査をいたしておりますからして、今の状態をもちまして、もちろん完全ということはできませんけれども、大体憲法なり法律なりの所期している目的に達しておるものであるとわれわれは考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 そこで私伺うのでありますが、あなた方をわれわれは信頼をしております。検査院は十分検査をなさっているものとしてその労を多といたします。しかしこの国会、内閣に対して独立の地位を持っている会計検査院が国の収入、支出の決算の検査をして、そうして報告書を作られる、それをわれわれが見るたびに、どうしてもわれわれの手の届かないのは、公安調査庁の調査活動旅費、内閣官房を初めとする多額の報償費、それから警察の捜査費、特に警備警察の使途、これはわれわれの質疑を通じてもまだ皆さん方の出された検査院の書類を通じてもわかりません。それからまたこれらの法務省関係あるいは公安委員会、警察庁関係、それから内閣官房を初めとする各省庁に対するこれらの項目の中で資料提出を求めても出してこない。で私は国会に議席を持って今十一年目ですけれども、十一年間この疑問をずっと持ち続けているわけです。で過去十年の分とは申しませんが、過去五カ年間における報償費の予算計上の動き、この増加のカーブを見ると驚くべきものがあるわけです。それから公安調査庁が発足して以来の破壊活動調査に必要な経費、並びに公安調査官調査活動費、これらも年々ふえつつある。それから警察費関係でも、途中警察法の改正等もありましたが、警備警察に必要な経費というものが飛躍的に増額されている。時間がないから、私は全部資料を整えておるわけですけれども、過去数カ年間のこれをにここでは申し上げることはいたしませんけれども、ただ三十五年度を見ますと、警備警察に必要な経費だけで十九億四千万円、これが警察庁予算に計上される。それから公安調査庁で破壊活動調査に必要な経費として約六億円。それから最も問題でよくわからない、いかように使われているのか不明確である公安調査官調査活動費というものが約五億三千万円。それから報償費でも、省庁によって若干使途が違うようですが、内閣官房だけでも約一億八千万円という報償費が、二年前に比べると三倍近くの金額が計上される、これは各省庁にも若干の金額があるが、これらはどうしても使途がわからないのですが、あなた方を信頼はいたしますけれども、会計検査院の検査の突っ込み方は不十分ではないか、この点を私は指摘したい気持で一ぱいなんです。もう少しこの簡易証明の処置をとるにしても、あるいは実地検査をするにあたっても国民の疑惑を解く意味において、検査院はその使命達成のために今一段二段突っ込んだ検査をする必要があるのではないか、こういうふうに思うのですが、これに対する所見を伺います。

山田義見会計検査院長

○会計検査院長(山田義見君) 矢嶋委員の御疑問なり御意向なりは私もその通りだと思うのであります。しかし、いわゆる機密費にあたる報償費あるいは捜査費というようなものは、事実上最終的にだれに支払われたかというところまでも書面で実地検査をするということは、事実上むずかしい。と申しますのは、そうやりますれば、かえって予算でその目的といたしておりますそういう目的を阻害することになりやしないかということをわれわれは考えるのであります。検査が実際予算の執行に少しでも害があってはならないというような気がいたすものですから、そういう点では遠慮いたしておるのでありまするが、しかし、矢嶋委員等がその点不十分であるとお考えになるのもごもっともであると思いますが、しかし、かといって、これ以上書面をもって、今度証拠書類によって調べる、その提出を求めるということはやはり無理ではないかと私考えます。金額が非常に増大いたしましたのは、これは予算として必要であるということで、国会が同意なすったのでありますからして、予算がふえたからやり方を変えるということもむずかしゅうございますからして、これはやはり今までと同じようなやり方にする。しかし報償費という名前でもって、ほんとうに機密費的なもの、またほんとうに捜査に必要でないようなものまでもそれに含まれるようなことがありましては、われわれとしても不本意でありまするから、その点は十分注意いたしましても、そういう本質的なものでないものは、もっと突っ込んだ調査もいたすつもりであります。先ほども申しました通り、調査を全然やっていないわけでありません。書面としての提出を省略しているだけでありまして、実地の場合は現にその書面を調べております。書面も、もちろん普通の費目と違いまして、だれにやったかということは全部が全部わかるわけでございません。しかし、できる限りの資料は保存してもらいまして、それを目を通しております。これをまたその結果を書面にいたしまして報告を求めることもいたしておりませんで、われわれといたしましても、実地調査に参りまする調査官を信頼いたしまして、その報告として不当はなかったという報告を受けますれば、それを是認いたしております。そういうわけでありまして、矢嶋委員と同じように、われわれとしましても、その内容は調査官以上には——調査官の知っていることでもわれわれとしては知らない場合があるのでありますが、この点は信頼の問題でありまして、われわれは部下を信頼いたしまして、その報告がそうでありますれば、その通り是認いたしておるような次第であります。  もちろん、われわれはそういう調査をいたしておりまするが、国会が、権限といたされまして、われわれ以上に強く調査をなさることは、これはきわめてしかるべきことであると存じまして、われわれとしては、国会がわれわれの足らぬところまでもおやり下されば、この点はむしろありがたいと思うわけでございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 院長に重ねて伺いますがね。予算の使用の目的に反するような結果になっては適当でないので云々というお言葉がありますが、私は全面的にそれを否定するというわけでありません。しかし、問題は私は限度だと思うのですね。お宅は内閣に対して独立の地位を持っているわけですから、それと公務員はその業務に関しては秘密を守る義務もあるわけですからね。検査院というのは独立の地位を持っているわけなんですから、だから雪面を通じて立法府に、支出経理の決算調査にあたって明確にされない面について、少なくとも調査官並びに検査官としては突っ込んだ調査をして、どの程度発表するかしないかは別として、そういう調査をしていなければ、私はその使命を果たしたということにならぬと思う。そのために、必要ならば、調査官並びに検査官——はともかくとして、調査官は増員することもやるべきだ、私はこういう見解を持っているわけです。  あわして伺いますが、支出経理の検査にあたって、二重帳簿を作って対処されているというような感じを持ったことがありますか、ありませんか。もしそういう二重帳簿というものを作って、会計検査院の検査に、ある省庁、政府機関が応じておったとするならば、会計検査院としてはどういう見解を持ち、どういう対処の仕方をなされますか、伺いたい。

山田義見会計検査院長

○会計検査院長(山田義見君) 先ほど、そういう調査をするために、必要ならば人を増してもいいというお話でありまするが、人のあるなしの問題ではありませんで、調査の方法の問題であります。たびたび申し上げます通り、調査官は、実地につきましては十分の調査をいたしております。ただ、それを国会に報告できないというだけでありまするから、この点はどうか御了解願いたいと思います。  それから二重帳簿の問題でありまするが、これは、私報告を受けておりますところでは、そういう点疑問を持ったことはないと申しております。ただ、これは不正行為として数年前に国会にも経理紊乱として報告したと思いまするが、二、三問違いがないでもありませんでした。これはほんの出先の方の小さい問題でありまして、この点は出納官の責任追及、賠償問題等につきましてもそれぞれの決定をいたしております。そうしてもちろん報告済みでございますが、大きいところで二重帳簿で検査院をごまかしているというようなところは、われわれ神ならぬ身でありまするからして、ごまかされているかもしれません。しかし、そういう印象は受けたことはないと申しております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 例年これらの問題について調査追及するのですが、なかなか明確にならなかったのです。ところが最近具体的な案件が幾つか出てきて、私も若干調査していますので、具体的な例をあげてここで御答弁を求めたいと思う。  まず、検査院長に伺いますが、あなたが検査官時代の問題です。先般、島根県警察本部の秘密書類紛失事件が報道され、衆議院でも一度取りあげられたようですが、新聞もごらんになり、また検査をかつてやられた会計検査院としてもそれに何らかの対処をされたと思うのですが、現在会計検査院長は、どういう照会なりあるいは再検討なりされ、現在どういう所感を持っておられるか、伺います。何も話はしていないですか。

山田義見会計検査院長

○会計検査院長(山田義見君) だいぶん古い問題でありますし、もうこちらといたしましては、いわゆる確認済みでありまして、われわれの手を離れておりますために、ほんとうに内容が紊乱しておるとか何とかということでありますれば、その書類は今でもあるわけでありまするから、今後実地調査をなす場合におきまして、そこまで調べが及ぶかもしれませんが、現在のところ確認済みでありますから、別にこちらから新しい行動はとっておりません。当然実地調査として参りまするから、その際現年度の調査と関連いたしまして、どういうことになっておるかということは十分調査することだろうと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 今後再検査はしてみるということなんですが、非常に……。

山田義見会計検査院長

○会計検査院長(山田義見君) 委員長。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 ちょっと待って下さい。確認済みだから云々ということは非常に形式論じゃないでしょうか。あなたのところで、過去において検査した事項について、あれだけ国民にショックを与える報道があれば、その真否はどうなのか、どういう事情なのかということを、あなたが直接やらなくても、事務当局ぐらいは当該官庁に照会ぐらいして、そしてあなた方の検査官の話し合いでも若干の協議くらいはされることがなければ、ただ確認済みのことであるからということでわれ関せずということでよろしいでしょうかね。これは私非常に心外な答弁だと思うのですがいかがでしょう。

山田義見会計検査院長

○会計検査院長(山田義見君) 検査院の従来のやり方は、確認したものは一事不再理と申しますか、これはやむを得ないことであると思います。法律的にはそうでありまするが、実際的には矢嶋委員の申されました通り、事重大でありますから実地にそちらに参りまするからして、その後どういうふうな経過をとっておるか、今日においてはどうなっておるかということは当然調べることだと存じます。私新聞紙上で見ただけでありまするが、そういう書類が出たということは承知いたしておりまするが、私の見たところでは、経理が不当であったとか何とかいうことではなくて、従ってわれわれの調査漏れであったとか、調査が間違っておったとか、確認したのが間違いであったのだという印象を受けていないのであります。まあ社会的、国家的に見ますればきわめて重大な問題でありまするけれども、検査院の検査という点から見ますれば、今すぐ行動を起こさなければならぬとわれわれ考えなかったわけであります。今でも今すぐ実地について調べてみなければならぬとは考えておりません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それでは経理支出に不当不正があったということになった場合、これは法律的に責任はどこにいく。それからその国民、形式的には国家への補償ですね、賠償ですね、そういうものはいかようになるとお考えになりますか。

山田義見会計検査院長

○会計検査院長(山田義見君) いわゆる出納管理等の責任に関する規定がございまして、それに触れるものでありますれば、確認済みのものでありましてもこれを取り上げまして、賠償責任の判定をいたして賠償を課することになると思います。ただ私ども申しましたのは、普通の検査報告といたしまして、不正不当という決定、これはもう確認済みのものはいたし方ない。もし確認済みのものでありましてそういう経理の間違いがありました場合は、われわれといたしまして調査不十分でありまするということでありますから、一般国民からもまた議会からも糾弾を受け、非難されましても、これはまことに申しわけないことでありますが、またそういうことは報告は聞いておりません。今度実地調査に参りました場合はある程度調べまして、もしわれわれの検査の漏れで間違いがあったとすればおわびしなければならぬと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 だれでもそれは完璧ということはないわけですから、見落したということもありましょう。誤りもあるということがあると思うのですよ。大事なことは、私は過去の反省に基づいて、そして将来をいかによくするかということでなければならぬわけですからね。だから、あなた方がとかく関与された過去の経理支出岸に関して、国民が重大関心を持つようなことが起こった、報ぜられたならば、一応確認済みの問題にいたしましても、将来をよりよくするという立場から、会計検査院当局におかれては、もう少し意欲的な積極的な動きがなければ、私はあまり形式的であり、法律論的に寄り過ぎておって、十分の使命を果たしたことにならない。旧法時代における宮仕え的な考え方が少し濃過ぎるのじゃないか。そういう私は批判をあえていたし、今後強くそれは要望いたしておきます。  次に公安委員長お見えになりましたか。——お伺いいたしますが、冒頭からの質問の経過をお聞きになっておると思うのですが、私はなかなか先ほどから申しました案件、経理支出については、国会だけで明らかにすることはできないわけですね。ところが最近、一、二の具体的な例が出て、そういうこともあるのか、国民はずいぶんと疑惑を持ち、一部には憤慨もしておる国民すらあるわけですね。だからこういう時点に立っては、私は事柄を明確にするということが大切だと思うのです。よかれあしかれいたずらに誤解を招くようなことでもいけませんし、ものが曲がって伝えられてもいけませんし、だから明確にして、将来をよりよくするという立場にあなた方の方から積極的に立たれなくちゃならぬ。これが僕は基本的態度でなければならぬと思う。これに対する公安委員長のお考えと、まあ、きょう決算委員会においで願ったのは、報償費並びに公安調査官の調査活動旅費、それから警察費の中の特に最近急増しつつある経費、警察に必要な経費、この使途についてただし、今後要望いたしたい考えで御出席を願い、今具体的な一つの問題として、島根県警察本部の問題が提起されておるわけです。で、今公安委員長に伺いたいことは、島根県警察本部でああいう事件が起こったわけですが、その事件後どういう処置をとられたのか、また本委員会に出席された公安委員長としては、現在どういう御心境にあられるのか、それを承って、私の今後の質問構成を決定いたしたい、かように思います。

安井謙自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安井謙君) 島根県の問題を中心にいたしまして、特に警察の綱紀の粛正と申しますか、そういった問題の解決についてどういう考え方をしておるか、という矢嶋委員のお問いにお答えいたしたいと思います。当然この警察だけじゃございませんが、綱紀の粛正といったような問題は大事なことは申すまでもございませんし、また特にいろいろな犯罪を取り締まる面の当面の責任者である警察職員が、そういった問題で特に厳粛であらなきゃならぬことは申すまでもないと思います。島根の事件につきましては、先般問題になりまして以来、本庁におきましても鋭意捜査中でございますが、何分資料が手元にございませんために、まだ十分な資料が行き届きかねております。その調査の結果によりまして、それぞれ適当な処置を考えたいと思っておる次第でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 そういう答弁は了承いたしませんよ。警備警察に必要な経費だけで十九億四千万円です。あなた方の定員は約十三万人ですよ。これに警察の所要額としては、地方自治体が別途給与費等を中心として持っておる。莫大な国民の税金を使ってあなた方はその任務につかれておる。あれほど国民に衝撃を与える事件が起こって二ヵ月になんなんとして、なおこの程度しか御答弁ができないという、こういう不誠意なことでよろしいのですか。  それでは私は具体的に承って参りましょう。私は島根に行った場合に、島根県警本部は最近作った鉄筋コンクリートの建物で毎晩徹夜で盛んに事件の究明に当っておりました。あなた方の部下も島根の松江においでになっておりましたよ、事件直後に。そうして部内の問題を調査して、なお結論に到達していない、従って答弁ができない、そういう不誠意なことで、一体、国家公安委員会は国民に対して十分に責任を尽くすことができるのですか、一体。で、抽象的なことを伺ってもしようがございませんから、私は伺いません。共産党から指摘されている、秘密書類が紛失したというのは事実かどうか。それからどういう書類が、何年度の書類が紛失したということは確認できたかできなかったか。紛失したのはどういう経路で紛失したということが判明したのか、お答え願います。

安井謙自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安井謙君) 島根の事件につきましては、もし一部報道されているようなことでありますならばまことに遺憾であると思いますし、これが鋭意ただいま申し上げましたように調査中であることは間違いございません。あの書類が、どこからどこまでのものがどれだけ全体として紛失をしているかということになりますと、まだなかなか完全な調査まで参っておらないような実情でございます。ただこちらで考えられますことは、実はことしの一月中旬でございましたか、古い倉庫から新しい倉庫に移しまして、中の重要書類を全部そちらへ移転をいたします際に、まあ不要なものと思われるような書類も整理をしたような過程もあります。また運搬の途中で、あるいはどういうそごが起こったかというようなことも考えられるのでございますが、その際にあるいは一部の資料が紛失をした、あるいは整理をすべからざるものが、焼却すべきものが、そのまままぎれ込んで地方民の手に渡ったといったようなことも、あるいはあるのではなかろうかといったようなことを考えて、目下鋭意調査中でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それは何が紛失したかということはまだわかっていないというのですね。あるいはあるのではないか。紛失したという秘密書類ですね、外部に漏れてはならないとあなた方が認定される書類が紛失したという事実は認定されたのですか、されないのですか。それともあるいは紛失したかもしれないという程度なんですか、はっきりそこをお答え願います。

安井謙自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安井謙君) 相当重要な書類が紛失をいたしているという事実ははっきりいたしておりますが、それがどういうようなものか、系統的にまだ整理がつく段階まで至っていないわけであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 簡単に明確にお答え願いますよ。  で、次に伺いますが、私が松江に行ったときに、この紛失の点について秘書課と文書課で責任のなすり合いをしておったようです。この責任の所在は、いずれが紛失という事態が起こった責任課であるという認定がなされておりますか。それさえまだなされておりませんか。お答え願います。

安井謙自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安井謙君) この点が、今の一部焼却すべき書類であったものがあるいは他へ流れたのではなかろうかというような推定も行なわれているわけでありまして、今その経路がはっきりいたしませんために、そのどちらが責任者だと一方的にきめることがまだいたしかねている次第でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 安井大臣、あなたを私はよく知っているから大きい声は出したくないのですがね、ふんまんにたえませんよ。菅生事件みたいに、八年半かかったのですが、この問題は私はずいぶん問題があると思うのですけれども、ああいう問題、複雑なだけに、八年半かかって、真犯人が最終的に国民の前に認定できなかったということについて非常に遺憾に思うけれども、まあそれら等はまあいろいろな見方もあると思うけれども、島根で起こったこの事件で、しかも部内から出たので、どの書類がなくなって、そうして何課の扱い方が、警察側に立った場合に不適当であったから、この書類が紛失したのだというくらいなことが、二カ月たってもわからぬというぐらいなことで、一体警察は能力を持っているのですか。あなた、遺憾に思いませんか。いかがですか。責任を追及しますよ、私は。

安井謙自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安井謙君) その書類の紛失の経過について想定されますことは、今お答え申し上げたような事情でございますが、今、調査をどういうふうにやっているか、どういう点についてわかっておるかにつきましては、一つ警察庁長官から少し詳しく御説明をさしていただきます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 答弁する前に申し上げておきますよ。あなた方が犯人をつかまえた場合に、被疑者をつかまえて、いろいろ調査していくわけでしょう。ましてやお宅の内部で書類はどうなった、だれが扱った、何年度は課長がだれで課長補佐がだれで、課員はだれだということがわかっているわけでしょう。仕事の分担はちゃんとわかっているでしょう。そんな人を全部調査したら、どういうあれでということは、一週間もたったらわかっているはずですよ。私はそのよしあしを言う前に、そのなにを伺っているのに、二ヵ月たってまだ調査段階でわかりません、そんなことを部内の問題にして、それでは部外の問題に対して多額の国費を使っておって、警察はその使命を果たせますか。その点も含めてお答え願います、

柏村信雄警察庁長官

○政府委員(柏村信雄君) お答え申し上げます。  先般発表されました島根県警察本部におきまする文書紛失事件につきまして、私ども関係者としまして非常に遺憾に思っておるわけでございます。ただいま大臣からお答え申し上げましたように、その後鋭意調査をいたしておるわけでございまして、重要文書の相当数のものが外部に出ておるということは事実でございますが、確実にどの文書どの文書というところまで、正確に未だ把握し得ない状況でございます。  大体この文書が外に流れ出ました経路につきまして、ただいままで調査いたしました結果を申し上げてみますと、島根県の警察本部におきましては、本年の一月十六日から二十八日までの間に、古い倉庫の取りこわしのために、新しい倉庫に書類を移したのでございますが、その間に混雑にまぎれて、焼却すべき古い書類が誤って売却されたものの中に入り込んだものと考えられるのであります。すなわち一月十六日にまず警備課の分が移転されたのでございますが、その際に旧倉庫に一部の書類が置き忘れられておったのではないかというふうに考えられるのであります。その後一月二十六日に防犯課の書類が移転をされたのでございますが、旧倉庫におきまして、防犯課員から不要な新聞、年鑑類等を買い受けておりましたくず屋がございます。これが付近に散乱しておりました残存文書などを売ってくれということを、作業をしておった者に声をかけたという事実があったようでございますが、その作業員が自分の作業にまあ気をとられておったために、明確な返事をしなかった。しかし、くず屋としては、これを買い受けることができるものというふうに承知をして、これを持ち帰ってくず屋問屋にこれを売り渡たし、その中にあったものが共産党の手に渡ったのではなかろうか。それが警備課関係の秘文書であるというふうに推定されておるわけでございます。ただいま御注意のございましたように、警察が犯罪捜査に当たる職責を有しておるにかかわらず、このような失態を起こし、またこれの調査が二カ月たって十分でないということは、確かに私も残念に思っておる次第でございますが、何分にも相当古い文書でございますので、その文書全体がどういうふうになっておったかということが明瞭でない面がございますので、そういう意味におきまして、文書全体がどれとどれであったかということを確認するに至っておりません。これは非常に私も残念に思っておる次第でございまして、実情を申し上げておるわけであります。警察といたしましては、今後こういうことの絶対起こらないように十分注意いたしますとともに、さらにこのことについての調査を完璧に進めて参りたい、こう考えておる次第でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 会計検査院長にお伺いしますが、これは島根県のある機関でこの紛失した書類の一部、重要な部分を青写真にとってあります。それを見ますと、警備費の捜査費からみやげ出代とか芸者の花代とか、こういう部類のものが支出されたやに記載されているわけです。一体この警備警察の必要経費というのは、先ほど私が申し上げましたが、これは予算編成の款項目の設定としては、三十四年からこの制度が始まっているわけです。で、三十四年度に刑事警察、保安警察、警備警察の三本を立てまして、そうして刑事警察の約七億七千万円、保安警察の約二億六千万円に対して、警備警察が約十八億四千万円と三十四年なっておるわけです。で、この年から始まっておるわけです。三十五年に至っては、先ほど申し上げましたように、警備警察の予算というものは約十九億四千万円になっておるわけです。三十六年度はいかように予算を組まれようとしておるかについては、まだ私は承っておりませんけれども、この捜査費の中から、今後のこともあるわけですが、こういう種類の支出というものが許されるものかどうかですね、会計検査院当局の御見解と、もしこういう支出がされているとするならば、是正的措置としてはどういうことが考えられるか、承りたい。

山田義見会計検査院長

○会計検査院長(山田義見君) 御質問の点の花代とかみやげ品代、それを支出するということははなはだ許されぬことと思いますけれども、まあそういう経費がどういう全体の中に含まれておったかということを考えてみませんと、悪いことはわかっておりますけれども、よく調べなければ、それだけを聞かれますと、これは当然いいとは申せませんし、悪いのですけれども、しかし捜査費等を調べます場合に、そこまで書面について実地調査ができるかどうかということについてはできなかったということです。(矢嶋三義君「調査するしないでなくて、いいか悪いかということを聞いているのです」と述ぶ)いいか悪いかということになれば、それは私はいけないと思います。もし、しかしそういうことがほんとうにその捜査のために必、要であったかどうかということの判断は、われわれとしては下すわけにもいきませんから、警察祭当局がそういう花代を支出するということ、それからまたみやげ品というか、飲食に使うというようなことが捜査のために必要であったと言われれば、そういう行政の問題について、われわれとしては、必ずしも最終的に善悪の判断を下せない場合が多いかと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 会計検査院長は、驚くべき答弁をしておる。  私は大蔵省の主計局の次長、あるいは警察担当の主計官、いずれかに出席するよう要請しておりますが、御出席になっておりますか。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 主計官が来ております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 主計官の方にお伺いいたします。一体あなた方は予算を査定する場合に、捜査費の中にはそういうみやげ品代とか花代なんかというものが積算されておるのかどうか、お答えいただきます。

瀬戸山孝一大蔵省主計局主計官

○説明員(瀬戸山孝一君) お答え申し上げます。ただいま御質問のようなこまかい点までも一々大蔵省として査定いたしておるわけではございません。捜査費の査定につきましては、警察当局のお話をば承りまして、前年度に対しましてどういう情勢の変化があるか、あるいはたとえば捜査の活動が非常に困難な状況になりつつあるとか、そういったような全体の趨勢をばお伺いして、事業費全体としてこれくらいでよかろうというような査定をいたしておりまして、こまかいそういうふうなことはわれわれとしては具体的に査定云云の問題には入っておりません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 じゃ警察庁長官にもう一つ伺って、関係者にお答えいただきますけれども、新聞に報じられておりますが、山口少年の国民葬に警備の方が参列されるときに、捜査費から香典を出されたということが伝えられているのですが、これは事実かどうかお答え願います。

柏村信雄警察庁長官

○政府委員(柏村信雄君) 先般行なわれました山口二矢の慰霊祭におきまして、警備の係官が情勢を見るため、また右翼の有力者の顔等を知るという意味におきまして、自然に会場に入る目的をもちまして、名前をあかさずに香典を若干包んで出して会場に入ったという事実はあるようでございます。ただ今まで聞いておりますところでは一応百分の手持ちの金を包んで出したということでございますが、これは当然警備活動のためにいたした行為と認められますので、要求があれば捜査費から支出してしかるべきものというふうに考えておるわけでございます。  それから先ほどちょっと芸者の花代ということがございましたが、実は非常に古いことで、当時の事情につきまして、先ほども弁解がましくお聞き取りだったかもしれませんが、一々詳細に事実を確認することは非常に困難な事情でございますが、おそらく先般志賀委員の指摘されました書類の中に書かれてあります事柄というのは、課員が手控えにいわゆる大福帳式に書きしるしたものの中に書かれておったものではないかというふうに思うのでありまして、私どもの調査によりますると、正式の捜査費のほかに、課員が出張等をいたしました際にその出張旅費の一部を出し合って、そうして共通の目的に使うというようなことにも充てており、これは経理上そういう書類を作ることは私は不適当だと思いまするけれども、そういうものは大福帳式に書かれておったものの中の一部ではないかと思うのでございます。しかし志賀委員の指摘されました、何と申しましたか、八勝園というかどっかで何月何日に会をやってそこで芸者の花代が出ていると、これは私どもも確認をいたしました。その事情を聞きますると、これはある協力者と飲食をいたしました際に、情報を得るために食事をともにしました際に、女中の歩不足等のために二人のお酌が参りまして、これが二時間で千二百円ということだそうでございます。その点は、私どもも調べた結果わかったのでございますが、ただいま申し上げましたように、経理の方法等に非常に誤解を招く面もあったのではないか、今後大いに反省しなければならぬ問題もあると思いまするし、その金がいろいろな種類のものがごっちゃになって、それを整理してほんとうの帳簿を作るということに、捜査費は捜査費として整理するというようなことになっておったように、現在のところの調査では了解をいたしておる次第であります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 官房副長官御出席ですね。伺います。報償費が各省庁に計上されております。交際費が計上されている。これを全部そろばんしますと約三十億円近くになります。そういう予算費目がある。それを御承知の上でお答えいただきたいのですがね。一体、警備警察の捜査費からお役人に対するみやげ品代を出したり、あるいはその接待をしたときの花代を支出したり、あるいはその捜査費から山口少年のお葬式のような場合には香典を出すという、こういう経費の支出の仕方は適当とお考えになられますか、どうですか。どういうお考えを持たれますか、お答え願います。

保岡武久自由民主党内閣官房副長官

○政府委員(保岡武久君) 個々について検討すべきものでありますが、一般的に考えまして、一般的には、公務員として、そういうものを支出することはあまり適当じゃないと考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 大蔵省の主計官はどういう見解を持たれますか。

瀬戸山孝一大蔵省主計局主計官

○説明員(瀬戸山孝一君) お答えいたします。ただいまの捜査費は、いわゆる捜査の必要上全体としてどのくらいというような形で予算を計上いたしておるわけでございます。ただいま具体的に問題になりましたような支出につきましては、ただいま副長官御答弁のように、あまり適当ではないんじゃなかろうか、まあそういうことです。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 会計検査院長いかがでしょう。

山田義見会計検査院長

○会計検査院長(山田義見君) 私としましては、行政庁の方が捜査のために必要であると判断されたのに対しまして、検査院といたしまして進んでこれが必要であるかどうかということの判断までは、私はいたす筋合いではないように思うのですが、そう思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それで、会計検査院に私は検査をもう少し突っ込んでやる必要があるのじゃないかということを申し上げているわけです。公務員を信頼はいたしますけれども、たとえば公安調査庁調査活動費というのは五億三千万円ありますよ。これは情報提供を買うわけですよ、その氏名は出さないわけですよ。そうして、あなた方にはほんとうの書類は見せない。それでは、捜査に必要があったって、具体的には赤坂の料亭で仲間同士で飲み食いして、そうして、これは捜査活動に必要だったという書類を作って出したからといって、そういう現にここに何々があったということは言いませんよ。そういうことの起こり得る可能性というのは、プロバビリティというのは相当ある。この五億三千万円の金があって、会計検査院だって調査してないのだ。国会で資料を出せと言っても、法務省当局は資料を出してこない。数多い公務員の中には、そういうようなことはきわめて簡単に行なわれる。警備警察に必要な経費は十九億四千万円、これはかなり幅が広く、内容が豊富のものですが、それは全部が全部、理由のある金に使われてない。公安調査庁の調査活動費というものを、金額も内容もかなり違いますが、しかし、こういう点ルーズにしたら、そこらあたりで協力者と一ぱい飲んで、これは捜査に必要な費用だと言ってやれば、理由として通っていくわけです。その具体的な例が島根県に出てきているわけです。だから国家の公僕として働いているあなた方をしめざるを得ない。さらに私はあと続けていきますけれども、さらに問題の点が出て参ります。具体的に言いますよ。伺いますが、その伺う前に一つ聞きますが、一体何ですか、警察庁長官に伺いますが、協力者というのは、全国で何名ぐらいいらっしゃるのですか、概数でよろしゅうございます。

柏村信雄警察庁長官

○政府委員(柏村信雄君) 協力者と申しましても、個々の事件について、そのつど、いろいろ情報を提供してくれる人と、それから、われわれが調査対象としておりまする団体……。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 どのくらいおられるか、概数を。

柏村信雄警察庁長官

○政府委員(柏村信雄君) そういうことで非常に浮動なんであります。従いまして、ちょっと数は明確にわれわれも把握いたしておりませんし、ここで何万何千と申し上げるのは、ちょっと差し控えさしていただきたいと思うのであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 大よその数はつかんでいらっしゃるでしょう。

柏村信雄警察庁長官

○政府委員(柏村信雄君) およその数と申せば、万をこえるということを申し上げておきます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それは一万ですか、十万ですか。

柏村信雄警察庁長官

○政府委員(柏村信雄君) 一万でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 一万をこえるその協力者は、左翼と右翼と、あなた方の警備体制もそうなっておるわけですか。左翼と右翼との関係の比率はどういうことになっておりますか。

柏村信雄警察庁長官

○政府委員(柏村信雄君) 私も、これは地域によって非常に違いますし、全国的の比率がどのくらいになっているものか存じませんが、やはり現在のところ、左翼関係の方が多いと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 大よその比率はどのくらいになっておりますか。直観でわかりますでしょう。それは警備感覚というものですよ。警備感覚というもので大よそ、何十両パーセントということは言いませんが、大よその数を持っていなければ、警察庁長官は勤まりませんよ。今度もベース・アップになっているでしょう。大よそどのくらい、あなたの警備感覚から、警察官としての感覚からどうお考えになりますか。

柏村信雄警察庁長官

○政府委員(柏村信雄君) どうも警備感覚が鈍いのかもしれませんが、よくわかりかねますが、まあ一〇%ぐらいのものじゃないかと思います。右翼が。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 右翼ですね。それと関連してですが、警察庁長官並びに公安調査庁長官に伺いますが、公安調査庁の定員は千六百五十人ですね。警察は約十二万八千程度になっておりますが、この警察の十二万八千、公安調査庁の千六百五十人、これで右翼、左翼という方面に分けてお仕事をなさっていらっしゃる分担は、大体にして何対何人ぐらいになっておりますか、警察庁長官並びに公安調査庁長官にお答え願います。

関之公安調査庁次長

○説明員(関之君) お答えいたします。職員の千六百五十名でありますが、およそのところは、その中には千三百名の調査官がおりますが、その千三百名の一割、すなわち一〇%ぐらいが右翼関係に当たり、あとは左翼関係に当たっているわけであります。かように御了承をいただきたいと思います。

柏村信雄警察庁長官

○政府委員(柏村信雄君) 警備担当としましても、専従員と兼務的にやっておるものとございますが、警視庁だけについて申し上げますと、警視庁の本庁で、左翼関係が百七十人、右翼関係が五十四人ということに相なっております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 私が承りたいことは、はたして、こういうバランスが適当かどうかということ、それから、むだな使い方があるということですね。たとえば松江の書類を見ますと、私は、青写真で見ると、この松江の組合というのはそんな過激な組合じゃないですよ。ところが教員組合の幹部までに働きかけているんですね、協力者になるように要請している。そしてやっぱりちょっちょっと会食をやるわけですね。そういう費用に向けている。そして、この人物は働きかけてみたが見込みがないというような報告を書いている。こんなものむだな使い方ですよ、こんなもの。十九億四千万円というのにはそんなのが入っている。三回働きかけてみたけれども、これはものにならぬとか、それが主として労働組合言に集中されておるわけですね。こういう点はあなた方の御指導でやっておられるのかどうか知りませんけれども、あとでちょっと伺いますが、憲法上も若干問題あると思う。と同時に、この決算委員会としては、予算の支出がむだですよ、そんなもの。そういう反省は持っておられませんか、どうですか。第一点のバランスの問題と、第二点の支出がそれは適正であるかどうか、お答え願います。

柏村信雄警察庁長官

○政府委員(柏村信雄君) バランスの問題につきましては、これは各都道府県に私の方としてはまかせておりますので、地方の実情に応じてそういう配置をいたしておるものと考えておるわけでございます。ただいま御指摘の金の使い方にむだがあるというお話、これは私も御指摘のような、むだな——むだといいますか、非常に効力の薄い使い方というものが行なわれているということを否定はいたしません。先ほど来、会計検査院の方からもお話のありましたように、この捜査費等の使途につきましては相当にまかせられておる面がある。これは警察等の活動について御信頼をいただくという前提のもとに初めてそういう制度が成り立つべきものであろうと思うのでありまして、私どもそういう金をお預かりする警察といたしましては、御指摘のようなむだのできるだけないように、これはこういう金でございますので、結果的にむだだったというものが全くないというようなわけには参らない性質のものとは思いまするけれども、できるだけ有効にこれを使用して、国民の負託にこたえるということがなければならぬ。これは平素から戒めておるところでございますが、ただいま御指摘のような点も、われわれ肝に銘じまして、十分に今後注意をして参りたいというふうに考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 次に伺いますが、この十九億四千万円という警備警察に必要な経費が相当部分そちらに使われ、特に革新団体の役員について、具体的に表に、資料を整備されておるんですね。そこで、その調査対象になる人の基準があると思うんですが、それを私は承りたいと思う。それは今後私を含めて国民の平素の行動規制にも非常に重要なことなんですからね。あなた方が、共産党あるいはそのシンハ、個人調書を作成しなければならない人物と、こう認定、推定する場合に、ある基準があってそれを示していると思うんですが、その基準はどういうものですか。

三輪良雄警察庁警備局長

○政府委員(三輪良雄君) 警察庁で資料として整えておりますのは、従来事件関係で警察の方で取り調べ事件となりました人々の資料はもちろんでございますが、それ以外に、共産党につきましては、暴力革命を企図いたしておりますという点から、私どもでは注目をいたしております。また、極端なる超国家主義の団体に属しておるいわゆる行動右翼の人たちにつきましても、資料を整備いたしております。いかなる人がそれぞれの党に属するというふうに認定いたしますかということは、これは部内で一つの基準というものを設けていることは事実でございます。たとえばその党の資料に党員であることが明記されております者、あるいは選挙等の際にその党員であるということを明らかにして運動された者、あるいは裁判というような場合に、党員であるということを明らかにしてそれに関係した者というような幾つかの基準を設けているのでございます。共産党に例をとりますというと、共産党のあらゆる活動に、党員と思われる方と全く同じよつうな活動をしておられるけれども、ただそういうことで、先ほど言いましたようなはっきりした基準というものがありません者につきましては、一応シンパとしてこれを見ているということでございます。  右翼につきましても同様でございますけれども、これはたとえばある団体が破防法の適用によりましてその団体が解散処分になるという——これは私どもの仕事はございませんけれども、そういうふうになりました際に、この結果としては、御承知のように、その構成員はいかなる名義を問わず、その団体を再建をすると思われるような活動をいたしましたときに処罰の対象になるわけでございます。従いまして、ある方がそういう団体に属しておったということを証明することは、これは必要でございまして、そういう意味で整備をいたしているわけでございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 具体的に伺いますが、共産党の機関紙のアカハタを常に読んでいる人は対象になるようですね、どうですか。

三輪良雄警察庁警備局長

○政府委員(三輪良雄君) アカハタを読んでいるだけで対象といたしておりません。アカハタを読むというのは、いろいろな意味で読む方があるわけでございまして、よけいなことでございますけれども、(矢嶋三義君「あなた方も読む」と述ぶ)私どもも読んでいるわけでございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 そういう意味でなくて、これはあなた方が読むのは知っていますよ。しかし、革新的団体の指導者等がアカハタを読む、購読料を払って購読している、共産党が講習会等を開く、そういう場合に講演会等に常時出席するというような人は対象となっているわけでしょう。歯切れのいい答弁をして下さい。

三輪良雄警察庁警備局長

○政府委員(三輪良雄君) 基準でございますから、単にアカハタを読んでいるということ一つをもってそれに入るというふうには見ておりません。幾つかの基準に合いまして、先ほど申しましたように、党員と全く同じである行動をしておられるけれども、しかしながら、裁判上これを立証する材料がないというような者につきましては、そういうふうに扱っているということを申し上げたわけでございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 法務省の人権擁護局長さん、お見えになっていますね、お伺いします。相当の経費と時間をかけて、警察庁の担当者は相当数の、まあ長官によると万以上というのですが、調書をとられるわけですね。大へんな御苦労なことだと思うのですよ。それにはずいぶん尾行がなされる。それから血液型をとるし、家屋の写真、それから家屋内の見取り図までとってある、こういうことが言われているんですが、もしそういう事実がありとすれば、私は人権問題と無関係ではないと思うんです。私見を申し上げますが、憲法上がらいっても、またこの警察法の一条、二条、三条、それから破壊活動防止法の活動規制の事項があります。そういうところからいって法に抵触する、人権侵犯のおそれがある、過剰でオーバーである、かような見解を私は持つのですが、人権擁護局長としてはどういう見解を持ち、こういう業務に携わる公務員に対して、人権擁護という立場からどういう気持でおっていただかなければならぬというような御見解を持たれるか、人権擁護同長の立場から御答弁いただきたい。

鈴木才蔵法務省人権擁護局長

○説明員(鈴木才蔵君) 非常にむずかしい御質問だと思います。ただいま矢嶋委員からおっしゃいましたような国家公務員の活動の中に人権上問題となり得るような危険な場合もあり得ると私は考えますが、やはりそれは具体的な問題をとらえてわれわれは的確なお答えを出す以外にはないと私は考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 警察庁長官に伺いますが、ちょっとした労働組合の幹部というのは全部調書をとっておりますね。これなんかはむだではないですか、時間的にも経費的にも、いかがですか。

三輪良雄警察庁警備局長

○政府委員(三輪良雄君) お許しを得まして、私からお答えいたします。矢嶋委員のお話を二つ結びつけまして、家屋の見取り図その他というものを調査をしておるということと、ちょっとした労働組合の幹部まで調査しておるということを一緒にお尋ねをいただきますと非常に困るのでございますが、その前段、これは人権擁護局長にお尋ねになりましたことを、私よけいなことをまた申すようでございますけれども、これは、私どもといたしましては、事件関係その他で資料が得られまする限り、個人を特定いたしまする資料をとるということをやったのでございます。それは当時二十七年、八年、まあ八年になりましてから少のうございますけれども、非常に激しい軍事闘争等が全国に繰り広げられまして、そういう際にこれはいろんな事件関係者に対して直ちに逮捕するというような必要性が非常にあったのでございます。そういう際に私どもとしては、でき得る限り普通の手段で入手されました資料というものを整備したのでございます。たとえば先ほど血液型というようなお話がございましたが、これなども当時脅迫状というのが非常にたくさん飛びまして、そういう際にそれだけでは特定できませんけれども、封筒ののりづけのところというようなところから、これは血液型がとれないものでもございませんので、そういうような資料に当時基礎資料をそろえたことがあるわけでございます。しかし今日のような状態でございますので、これが直ちに今必要であるというような考え方を持っておりませんので、今日は特に事件に関係した特定の者について入手したものを整備しておるということにいたしておるわけでございます。また、労働組合のちょっとした幹部についての資料ということでございますけれども、これはある組合等で争議その他がありまして必要なときには、どなたが指導をし、どういうお考えでこの争議が指導されるかというようなことについて関心を持ちますけれども、労働組合に属しておる、もしくはちょっとした幹部という言葉でございますけれども、そういう種類の方の調査をいたしておるということではございません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 国家公安委員長が御退席されるという御要望があっておりますので、私一問伺いたい。それから他の委員で公安委員長に質疑の点がありましたらそれを済ましてから……。  公安委員長に伺いますが、警察職員が約十三万人、そしてこれが警察本庁の予算だけで約百四十億円で、防衛庁は定員約二十六万人、それでその予算は約千六百億、これにまあ公安調査庁もある。そしてなおかつ、あの日比谷の公会堂で数平方メートルの演壇を守ることができずに、淺沼社会党委員長は生命を落としたわけですね。これらの厳粛なる、また遺憾な事実等から見る場合ですね、あなた方の予算の執行等については若干へんぱな点があって、適正正ではないのではないか。予算の使い方から、人員の配置からいってですね。こういう点についてあなたはどういう見解を持たれるか。革新団体の指導者等に無用な経費と無用な時間をかけて、調書を取り、精神的にもこれに抑圧、弾圧を加えるようなことはやめたらいいと私は思う。こういう点については、ことに今の警察の警備警察としては反省があって私はしかるべきだと思う。しかも、調査の段階には人権擁護局長、きょうはきわめて慎重な答弁をしておりますけれども、人権侵犯のおそれさえあるオーバーな調査が最近行なわれつつあるという点について、今後部下職員をいかに指導されて参ろうとするのか、これが一点。それから今、経理支出に関する質問であるから、私は深くは追及して参りませんが、参考に一点ここで承りたいことは、さっきの警察庁長官の答弁から、山口少年の国民葬に行った場合の香典の事実は一つのまたおとり捜査の一種だと思います。まあ、その是非は論じません、決算委員会だから。しかし、国家公安委員長としてぜひ承っておきたい点は、あの問題はおとり捜査の問題、私が最も今印象づけられている重大な問題はさっきちょっと出ました例の八年半かかった菅生事件、これは私の郷里なんです。菅生というのは竹田市、よく私は知っています。それからあの付近のことはよく知っている、地理等。だからあの事件が起こって以来八年半、私は個人として重大関心を持って見て参りました。最近、先般の最高裁判決としては、遂にこれは駐在所爆破は無罪になったわけですね。これは極端なおとり捜査をやったわけですね。あの戸高さんという人は私の隣りの町の人です。直接私話したことはないけれども、あの家族については私はよく知っておる。そうして警察当局から戸高さんが相当かばわれた過去の事実も私は知っています。そうして遂にあの犯人がわからないのですね、あの爆破。極端なおとり捜査がやられている。そうして戸高さんは今あなたの部下として働いておる。あの判決があって、国家公安委員長としてはどういう御心境におられるのか、今後の警察官の行動並びに警察の警察予算の使途とも重大関係があるわけであって、私は公安委員長のあなたにその見解を伺いたい。きょうのところ、あなた御多忙のようですから、その二点だけ承っておきたい。

安井謙自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(安井謙君) 警察の警備費その他を合理的に使わなければいかぬじゃないか、非常にむだもあるし、むしろ有害な点もあるようじゃないかという矢嶋委員の御指摘でございます。これにつきまして、今の島根事件その他につきまして、そういった御指摘あるいは御疑問を受けるような事件が起こったことは、まことに私ども遺憾だと思っております。しかし、これは捜査上非常に合理的に使えない面も中には起こってくる場合もあろうと思います。また、そのときそのときの事件の状況におきましては、あるいは今のようなおとり捜査といわれるような状況も必要であった場合もあるのじゃなかろうかと思っておりますが、しかし、全般から見まして、警察費用も国民の血税でございます。これは当然合理的に十分今後戒心をして使っていかなければならないと思っております。  なお、最近でもこれは右翼とか左翼といったようなことに限りませんで、凶悪な犯罪が非常にふえておる世相というものもございまして、今後ともこの防止の面につきましては、まだまだ相当費用もかけ、あるいは人員も整備をして、こういったものを防いでいかなければならないというふうに思っておる次第でございます。  なお、もう一つの山口の慰霊祭におきましての香典の問題といったようなものもあるいはおとり捜査じゃないかというふうな御疑念もあるいは考え方じゃ出たかもしれませんけれども、これはおとり捜査というところまでいく問題でもなかろう。単に情報を最もなまな形で聞きやすい状態でいくための便法としてとられた手段のように私どもは承知しております。しかしそういった手段にいたしましても、これが今後いろいろと有識者や世間の誤解を招くことのないように、今後もそういう方法については十分の戒心をしていく性質のものであろうと考えておるものでございまして、でき得る限りこの革新勢力に片寄ってどうするとか、あるいは必要以上に警察費を乱費するとかいうようなことにつきましては、今後も十分に戒心をして参るつもりでございます。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 安井公安委員長に対しまして他の委員の方から御質疑がございましたら、質疑を願いたいと思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 この問題についてはもっと根本的に追及しなければならぬ点がありますので、明日の法務委員会で別途の形で追及いたしますので、委員としてここにおりますけれども、今委員長の答弁を了承したという意味でなくて、私は質問をいたしません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 次に伺いますが、公安調査庁の長官に伺いますが、現在なんですか、公安調査庁の調査活動費というこの五億三千万、それから破壊活動調査に必要な経費約六億円、こういうものを使って、破壊活動防止法の適用団体として調査している団体は総数で幾らあり、その中で左と右に分けておよそ何団体になっているか、お答え願いたい。

関之公安調査庁次長

○説明員(関之君) 全体として十団体を破防法の調査対象団体として調査しております。右と左に分けたら左が五、右が五と、こういうことに相なるのであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 念のために承っておきますが、その左の五の中に日本社会党と日本共産党が入っていますか、入っていませんか。

関之公安調査庁次長

○説明員(関之君) 日本共政党は入っておりまするが、もちろん日本社会党などは入っておりません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 この点問題がありますが、これは時間がないからそれだけ確かめておきます。  次に伺いたい点は、捜査に必要な機械等は警察庁の予算でまかなって都道府県にこれを支出するようになっておりますね、長官に念のために伺いますが。

柏村信雄警察庁長官

○政府委員(柏村信雄君) 原則として警備に要する経費は国費でまかなっております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 そこで国有財産という立場から数字的に承っておきますが、いわゆる盗聴器ですね、それから潜望鏡、こういう種類は、大よそ現在国有財産の装備品の台帳にはどの程度載っておりますか。

三輪良雄警察庁警備局長

○政府委員(三輪良雄君) いずれも非常に古く配当いたしましたので、現在それがこわれたものが廃棄処分にされておりまして、現状が幾つかということは承知いたしておりません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 現状においてどの程度あるということは、全く数字を持っておられませんか。それとも、大体どの程度保有しているという御答弁できませんか。これはもう過去二回委員会流れたわけですが、その前に初回の委員会のときに、これは答弁できるようにして下さいと通告済みであったのですが、調査できないわけですか。

三輪良雄警察庁警備局長

○政府委員(三輪良雄君) 大体の数ということでございますると、全国でこちらから分けましたもので、残っているものが二百前後と思われます。しかし、そのほかにこれは各地で市販をされておりますものでございますから、現地で買ったものが若干あるかと思いまするが、先ほど長官が答弁いたしました、国費で配当いたしましたものはその前後と考えます。  それから潜望鏡は、これは各県で一、二あると思いますけれども、何と申しますか、現在ほとんど使っておらないと思いますので、数はそう多いものではないと思っております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 会計検査院長に、あなたへの質問の結びとして伺いますが、毎国会、毎年要望して、なおかつ満足できないのですがね。警備警察に要する経費、報償費、それから公安調査庁調査官の調査活動費、これらの点について特に検査院は特別に検査をして、その使途が適正であるかどうかというようなことをやられるお考えはないか。私は発表する、しないは別として、そういうことを検査院当局としてやられる必要があるのではないかと、かように思うのですが、御見解いかがですか。

山田義見会計検査院長

○会計検査院長(山田義見君) 先ほども申したのでありますが、調査の方法といたしまして、簡易証明という方法をとっているだけでありまして、と申しまするのは、普通ならばほんとうの最終的の債主、債権者に支払った領収書を全部提出を求めておりまするが、その領収書の提出をしないでいいことにしているだけでありまして、できる限りの領収書類は向こうに保存しておきまして、事実調査の場合にはそれを点検しております。それからまた疑問の点を十分調べておりまして、そして間違いがないという心証を得て、初めて検了いたしているようなわけでありまして、経費の性質といたしまして、これ以上一般の経費と同じように、最終的の領収書までもこちらに徴収いたしまして調べますことは、先ほど申しました通り、そういう経費の性質上いかがかと存じまして、今のやり方を続けていきたいと思っております。しかし、先ほども申しましたが、これは数年前なるべくこの範囲を縮小したいと思いまして、現にだいぶ縮小いたしております。その後こういう経費の額も相当ふえておりまするから、もし今までのやり方で、少しルーズ過ぎるというような点がありますれば、それは申しわけないわけでありますので、今後もよく実情を調べまして、その範囲をもっと縮小したらいいということになりますれば、そういうことにいたしたいと思います。常時そういう方面の考究と申しますか、調査と申しますか、そういうことは注意はいたしております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 この点について官房副長官に伺っておきますがね。もう少し立法府が納得できる程度に、さっき言った報償費、それから調査活動旅費、それから警備警察の特にべールをかぶっている捜査費ですね。これ、全部が全部とは言いませんが、もう少しその使途の概要がわれわれにわかる程度の資料を、立法府の要請に基づいて提出するということを、政府部内で協議して、われわれの要請にこたえられるようにしていただきたいと思うのですが、その用意があられるかどうか、お答えいただきたいと思います。

保岡武久自由民主党内閣官房副長官

○政府委員(保岡武久君) 矢嶋委員の御心配あるいは御質問の御要旨は、よくわれわれもごもっともだと考えておりまするが、先ほどから質疑応答にも現われておりまするように、実際的に外部にその使途等について明白にすることのできないような性質のものも相当ありまするので、御希望通りにすべての資料を提出するということは、従来の慣例等にかんがみましてもできないと思うのでありますが、できるだけそういう点考えてみたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 その点は特に要望いたしておきます。  最後にお伺いいたしますが、警察庁長官に伺いますがね。この機会でなければ伺えないからこの機会に伺っておきますが、今、当院で給与法の審議をしているわけですがね。それで時間が非常になくて、あなた方に御出席いただいて検討をする機会がないから、おいでになった機会に一回だけお聞きいたしたいと思うのですが、一般職の公務員、それから特別職の公務員の比較検討、それから同じ国家公務員でも、その仕事の内容の似ている特別職の防衛庁の自衛官、それから海上保安官なり、それから一般職の適用を受けていますあなたの部下の警察官ですね。それらと比較検討しているわけですが、御承知のごとく、防衛庁の自衛官の給与というものは、お宅の警察官のそれぞれの階級と比較して給与体系を作っていっているわけですが、その内容については私意見を持っていますが、きょうは決算委員会だから申しません。で、警察庁長官としては、防衛庁の自衛官と比べた場合に、出願者並びに採用者、その応募率ですね。それから採用した後の自衛官並びに警察官の質の問題ですね。それから業務内容に対しての今の給与差というものについて、警察官の最高位にある警察庁長官としては、どういう見解を持たれているか。  これだけでわからなければ、ちょっと具体的に申し上げますがね。私の意見の一部を申し上げますと、たとえば、自衛官は、治安出動とか災害出動とか、そういう何か緊急な事態があった場合には、職務内容、困難性、危険性というものが非常に変わって参ると思うのです。平素においては訓練だけですからね。ところが、それに比して、あなたの部下の警察官というものは、しょっちゅう警察手帳を持っていますし、私服と制服とにかかわらず、いつどこでどういう事件にぶつかるかわからないし、精神的には常に緊張した状況下に置かれると思うのです。そういうポイントから見ますと、自衛官よりはむしろ私は警察官の方が報酬という点については、そういう角度から考慮されなければならぬのではないかとさえ私は思っているわけなんです。ところが、警部補と自衛官の何を比べてみますと、学歴、年令も違うわけですがね。職階で比べていますが、総合して比べてみますと、矢嶋の私見をもってすればかなり問題点があると考えるのですけれども、政府部内でそれらが論じられたということはあまり聞いていませんし、今ちょうど本院で審議ちゅうでございますので、ちょっと場が違うけれども、またあなたに御出席を願うということは、この短期国会ではできませんので、この際所見を参考に承っておきたい。

柏村信雄警察庁長官

○政府委員(柏村信雄君) 警察官の給与について大へん御同情ある御発言をいただきまして、感謝をいたします次第でございますが、まず、警察官と自衛官の募集の比率等につきましては、警察官は、原則として高等学校卒業者から厳正な試験をいたしまして採用いたしておるわけでございますが、大体最近におきましても、応募率は五、六倍、昨年度あたりは大体十倍ということに相なっております。そういう点からいきまして、自衛官よりは応募率は高いのではないかと思います。ただ自衛官について、私は、ああいう特殊な性質のものでございますので、これとの比較において警察官をどうしてもらいたいという主張を今までいたしたことはございませんが、一般職の職員と比較して、さらに格差を高めていだきたいということは、人事院等に対しても常にお願いを申し上げておるところでございます。現在も危険性とか勤務の過重というような点を加味して若干の有利な面もございまするけれども、地方に参りますると、国家公務員並みにすべきだというようなことで、地方公務員と比較しては必ずしも警察官が有利でないという状況でございますので、しかも法律上の建前といたしましては、国家公務員の給与に準じて支給するという建前をとっております関係上、府県において、必ずしも警察官が一般職よりも優遇されるということに相なっていない実情でございますので、やはりその基本でございます国家公務員たる警察官の、特に下級職員と申しますか、第一線で苦労しているような者についての給与の建前を高めるようにお願いしたいということを常に申しておるわけでございます。私もそういう点についてその方面にお願いいたしておるわけでございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 採用者の質についてどういう見解を持っていますか。

柏村信雄警察庁長官

○政府委員(柏村信雄君) 自衛官について私はどのくらいの質のものであるかということを詳細存じません。しかし、ただいま警察官について申し上げましたように、応募率がそうであり、特に最近は、体格においても、頭脳においても優秀な者をとるように指導いたしております結果、ここ数年来採用されている警察官というものは相当に質が高まっておるというふうに考えます。いわんや、私ども若い時代生活して参りました第一線の警察官等と比べれば、非常な向上ではないかというふうに考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 長官、私きょう伺ったわけは、警察の角度だけからの何については私も見解を持っておるわけですよ。少なくとも、警察庁長官として、最高責任者ですね、警察の。政府委員でもありますし、給与の問題を考える場合に、もちろんそれは、自衛官と警察官というのは、職務内容も違いますけれども、その人的構成なり、また給与なりについて、どの程度の比較検討をかつてされ、現在どういう見解を持っておられるかということを参考に聞きたいと思ったのですけれども、私の聞きたいことは全く御答弁いただけなかったので、その点については御検討されているけれども、ここでは述べられないのかと思っていますけれども、やはり十分検討を常々されて、そして意見がありましたならば、委員会等で質問されたならば、自分らの検討の結果はこうだという発言をしていただく用意を常々していただきたいということを御要望申し上げておきます。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 他に御発言もないようでございますから、本件についての質疑はこれにて終了いたします。  なお、基地の用地買収費の支出に関する件、災害復旧費の支出に関する件等に対する質疑は次回に譲ります。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十一分散会

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