逓信委員会 第2号
- 発言数
- 57 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1960/12/16
会議録
○山手委員長 これより会議を開きます。 まず日本放送協会昭和三十三年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書を議題とし、審査を進めます。 ―――――――――――――
○山手委員長 まず小金郵政大臣より概要説明を聴取することといたします。小金郵政大臣。
○小金国務大臣 ただいま議題になりました日本放送協会昭和三十三年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書等の国会提出の件につきまして御説明申し上げます。 日本放送協会のこれらの書類は、放送法第四十条の規定に基づきまして国会に提出いたすものであります。協会から提出されました昭和三十三年度の貸借対照表等の詳細は、お手元の書類の通りでございますが、その概要について御説明申し上げます。 昭和三十四年三月三十一日現在における資本総額は五十七億五千二百余万円で、前年度末に比して八億八千九百余万円の増加となっております。また、これに照応する資産総額は百五十三億七千余万円で、前年度末に比して五十一億六千三百余万円の増加であります。負債総額は九十六億一千七百余万円で、前年度末に比して四十二億七千三百余万円の増加となっております。 資産の内容を見ますと、流動資産二十三億五千八百余万円、固定資産百二十三億一千九百余万円、特定資産五億八千四百余万円、繰り延べ勘定一億六百余万円となっております。また、負債の内容は、流動負債十一億六千三百余万円、固定負債八十四億五千三百余万円でありまして、固定負債の内訳は、放送債券二十七億一千万円、長期借入金八十四億五千三百余万円となっております。 次に損益につきましては、事業収入は、ラジオ関係百十六億八百余万円で、前年度に比し二億八千百余万円の増加であり、テレビジョン関係は五十億二千百余万円で、前年度に比して二十六億二千九百余万円の増加となっております。事業支出は、ラジオ関係百十五億四千九百余万円で、前年度に比して六億七千七百余万円の増加であり、テレビジョン関係は四十二億一千四百余万円で、前年度に比して二十億六千余万円の増加となっております。従いまして、ラジオ関係においては五十八百余万円の当期剰余金を計上しており、また、テレビジョン関係においては八億七百余万円の当期剰余金を計上しておりますが、これはテレビジョン交信者の予想以上の増加によるものでありまして、昭和三十三年度の収支予算において放送債券及び長期借入金の返還等に充当するため予定した額二億四千百万円を大幅に上回っております。 以上をもちまして、昭和三十三年度日本放送協会の決算提出についての説明でございます。 ―――――――――――――
○山手委員長 この際、本件に関し、日本放送協会副会長溝上銈君を参考人とし、補足説明を聴取することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山手委員長 御異議ないものと認め、さよう決します。溝上参考人。
○溝上参考人 ただいま郵政大臣から日本放送協会の昭和三十三年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書の概要につきまして御説明がございましたが、委員長の御指名によりまして、これについての補足説明を私から申し上げさしていただきたいと思います。 まず財産目録と貸借対照表についてでありますが、資産の部において最も大きな比重を占めております固定資産について申しますと、当年度末百二十三億千九百九十三万円で、前年度末に比べまして四十億二千九百四十三万円の増になっておりますが、これらは主として東京、福岡、札幌の各放送会館の建設、東京、大阪両教育テレビジョン局及び新潟外十九カ所のテレビジョン放送局の建設、静岡外二十一カ所のラジオ関係放送所の増力工事及びスタジオ設備、中継設備、フィルム設備等の放送設備の整備その他に、入るものであります。 また、負債の部における固定負債について申し上げますれば、前年度末四十七億四千九百六十五万円に対しまして当年度の増は四十五億三千万円で、これは放送債券を十億三千万円発行し、他方、郵政省の簡易保険局から長期借入金として三十五億円を借り入れたためでございます。この借り入れ条件は年七分五厘、償還期間は十五カ年となっております。 同じく固定負債の当年度減は八億二千六百二十五万円で、これは放送債券において四億一千六百万円を償還し、長期借入金において銀行借入金等を四億一千二十五万円返済したためであります。以上増減の結果、当年度末残高は八十四億五千三百四十万円となったのであります。 次に損益計算書に関しましては、まずラジオについて申し上げますと、事業収入のうち、受信料が百十三億三千七百三十七万円で、前年度決算に比べまして二億六千六百七十二万円の増を示しておりますが、有料受信者数について見ますと、当年度末千三百九十九万で、前年度末に比べまして三万の減となっております。これは受信契約者の維持、開発に努めたにもかかわらず、年度末近くなりまして廃止者が増加したためと考えられます。 また、事業支出におきましては、事業費が百六億八千八百九万円で、前年度決算に比較すれば七億九千七百六十万円の増でありますが、これによりまして、第一、第二の両放送網を通じ、全国放送とローカル放送のそれぞれの特色を最高度に発揮するとともに、総体的に調和のとれた放送とすることに一段の努力を払い、教育教養放送等の拡充と質的向上に努めた次第であります。さらにまた国際放送の内容充実、FM実験放送及びカラーテレビジョン実用化の研究等を実施するとともに、後に述べますテレビジョン関係についても同様でございますが、増収及び経費の節減により、職員の待遇改善も行なったのであります。 ラジオの減価償却費は四億四千七百九十三万円で、前年度決算に比べますと二億百八十四万円の減となっておりますが、これは当年度は、財政収支の均衡をはかるための当年度限りの非常措置として、特に減価償却を所定の七五%にとどめ、これによる償却不足額につきましては、次年度以降に繰り延べることとしたためでございます。 次にテレビジョンについて申しますと、事業収入において、受信料は四十九億八千九百五十四万円で、前年度決算に比べまして二十六億一千三百十七万円の増を示しておりますが、これは多くのテレビジョン局開設によるサービス・エリアの拡大に伴いまして、有料受信者数において当年度内百七万の増をあげ、当年度末には百九十八万に達したことによるものであります。 他方、事業支出におきましては、事業費は三十二億六千九百七十六万円で、前年度決算に比し十六億八千百五十六万円の増となったのでありますが、これにより総合テレビジョン放送の番組内容充実並びにその拡充を行なうことができ、また教育テレビジョン放送の開始と各地のテレビジョン局開設に伴う維持経費の増加をまかない、受信契約者数及び放送時間の増加等による現業要員の増員等も行なった次第でございます。 以上収支の結果、当期剰余金は、ラジオにおきましては五千八百七十二万円、テレビジョンにおきましては八億七百三万円となったわけでありますが、今後の事業運営にあたりましては、ラジオ受信者数の減少傾向と受信料制度の合理化等なお財政上解決しなければならぬ問題点もございますので、国民の皆様に直結する公共放送としての使命を達成いたしますためにこれら問題点の合理的な解決をはかり、NHKの事業運営に一段の熱意と努力をいたして参りたいと考えておる次第でございます。 何とぞ私どもの意のあるところをおくみ取りいただきまして、よろしく御審議のほどをお願い申し上げる次第でございます。 ―――――――――――――
○山手委員長 次に会計検査院当局より検査報告について説明を求めます。会計検査院第五局長平松説明員。
○平松会計検査院説明員 日本放送協会の検査につきましては、書面検査を常時実施いたしておりますほか、実地検査の方法によって検査を実行いたしております。 三十三年度分につきましては、協会の本部並びに七中央放送局のうち、松山、熊本両中央放送局並びに福岡、長崎両放送局の実地検査を実施いたした次第でございます。実地検査の施行率は、協会の収入面につきましては、ラジオにおきまして三〇・三%、テレビにおきまして五四・八%、支出面につきましては、ラジオにおきまして六〇・八%、テレビにおきましては八三・三%という状況になっております。 検査の結果につきましては、特に不当と認めて検査報告に掲記いたしました事項はございませんでした。そのほか注意をいたしまして事項もございませんでした。 以上でございます。
○山手委員長 本件に関する質疑は後日行なうことといたします。 ―――――――――――――
○山手委員長 次に郵政事業、郵政監察、電気通信並びに電波監理及び放送に関する件について調査を進めることといたします。 まず小金郵政大臣より所管事項について説明を聴取することといたします。小金郵政大臣。
○小金国務大臣 私から事業の概況について要点を御説明申し上げます。 先般の全逓の年末闘争によりまして、一、二の郵政局管内におきまして、若干の郵便物の滞留が発生しておりましたが、去る十日の夜明けに交渉が円満に妥結いたしましたので、近いうちにこれらの滞貨は一掃されるものと存じます。国民各位にいろいろと御迷惑をかけましたことを深くおわびを申し上げます。 なお、右のような次第でございますので、年賀郵便を初めとする年末年首の郵便業務も円滑に運行できるものと考えております。それから、闘争のためになされた皆様方の御配慮に対しましては、ここにこの席をかりまして厚くお礼申し上げたいと存じます。 次に郵便料金調整の問題でございますが、郵便料金は、昭和二十六年以降改定されることがなくて今日に至っておりますので、その間の人件費、物件費の増高、その他原価的に採算のとれない第三種以下の郵便物の激増等のために、予算財政は逼迫を告げ、明年度以降は相当程度の赤字を予見されております。従いまして、この際事業収支の均衡を得るため郵便料金の調整を行なう必要があると考えまして、先般郵政審議会に対して諮問をしておきましたが、近くその答申が行なわれることと存じております。その答申を受けましてこれを基礎として次の通常国会に料金改定の法案を提出の予定でございますので、何とぞよろしくお取り計らいのほどをお額い申し上げます。 なお、郵便為替及び郵便振替貯金の料金につきましても、これは郵便の場合に比較しますと問題はずっと小さくなるのでございますが、ほぼ同様の理由によりまして改定を考え、同じく郵政審議会に諮問いたしまして、次の国会に法案提出の予定でございます。 次に明年度予算でございますが、現在概算要求中の郵政事業特別会計の歳出総額は二千百三十九億円でありまして前年度に比べまして一三%の増加となっております。この概算予算は、先般来しばしば問題となりました増員と非常勤職員の定員化などの人的施設の増強を初めとして、郵便集配施設の増強、窓口機関の増置、局舎の改善、国民貯蓄の増強等に重点を置いて編成し、目下大蔵省と折衝いたしております。 なお一般会計におきましても、有線放送電話の普及整備に対する助成金を初めとして、いろいろの施策のための経費が要求されております。この予算の確保はさきに述べました料金調整と相待って事業の正常化の死命を制するものでありますので、これらの点につきましては特に御支援のほどをお願い申し上げます。 最後に、本国会に提案中の案件で当省に関係のありますものにつきまして御説明申し上げます。 まず補正予算の件でございますが、人事院勧告に基づく一般職員の給与改定及び郵政事業職員の給与に関する仲裁裁定実施による経費等の不足額を補うため、郵政事業特別会計においては四十二億円、郵便貯金特別会計においては二十四億円、簡易生命保険及び郵便年金特別会計では九億円、一般会計におきましては八千万円をそれぞれ提出いたしております。 次に定員法の改正につきましては、郵便取扱業務量の増加、電気通信施設の拡充、特定郵便局の増置等に伴う要員計四千五百六十四人の増員を行なうよう改正案を提出いたしております。 以上簡単でございますが、目下の重要事項を申し上げて皆様の御了解を得たいと存じます。 ―――――――――――――
○山手委員長 次に、日本電信電話公社の事業概況について総裁より説明を聴取することといたします。大橋総裁。
○大橋説明員 電信電話事業につきましては、平素格別の御配意と御支援を賜わっておりまして、まことにありがたく厚くお礼を申し上げます。 電信電話事業につきまして概況を御報告させていただきます。 まず本年度の経営状況でありますが、予算におきましては本年度の事業収入を二千二百九億円と見込んでおりましたが、十月末現在におきます実績は一千二百四十六億円でありまして、順調な歩みを続けております。 次に建設勘定工事につきましては、成立予算額は一千二百八十六億円でございますが、これに前年度からの繰越額七十二億円を加えた建設工事総額一千三百五十八億円に対し、十月末現在におきます支出額は七百二十九億円でありまして、五四・四%(昨年は四五・五%)の進捗率となっております。また加入電話の増設計画も、予算の三十七万加入に対し、十月末までに二十四万加入の架設を了し、年間予定の五九%を消化いたしておりまして、いずれも順調に進んでおります。 次に、前国会において御審議をわずらわしました外債の発行につきましては、その後郵政省、大蔵省等と協議しつつ、アメリカ側と折衝して参りましたが、九月に至りアメリカ引受幹事銀行が決定いたしまして、その代表団が来日し、債券の発行に関する登録届出書案等の作成方について打ち合わせを行なって参りましたが、公社といたしましては、今後引き続き関係方面の御協力のもとに発行の準備を進めて参りたいと存じております。 次に、電信電話料金体系の合理化につきましては、しばしば本委員会におきましても御質疑のあったところでありますが、公社としましても、通信技術の革新及び社会生活圏の著しい拡大等に対処するため、料金体系を合理化する必要性を痛感いたしまして、検討を進めて参りましたが、本年六月よりは部外有識者からなる電信電話料金調査会において、十数回にわたり審議を願っておる次第であります。調査会の結論は今月中には出されるものと考えられますので、その結論に沿い、必要な手続を経て、料金改定案を作成いたしまして、いずれも御審議をわずらわしたいと考えております。 最後に最近の労働情勢でありますが、公社は全電通労組との間に仲裁裁定の実施、年末手当の支給等の諸問題を中心として、十月中旬以降次にわたり団体交渉を続けて参りましたが、十二月九日に至り、仲裁裁定実施のうち、新基本給表を除き、おおむね了解が成立いたしました。なお新基本給表につきましても、昨十五日話し合いがまとまりました。 以上簡単でございますが、事業概況の御報告をさせていただきました。
○山手委員長 これにて説明聴取を終わります。 ―――――――――――――
○山手委員長 本件に関して質疑の通告がありますので、これを許します。森本靖君。
○森本委員 先ほど日本放送協会の昭和三十三年度の決算については、きょうは質問をやらないということに委員長の方から言われましたので、次会に譲りますが、ただこの件で一言私の方から協会当局に申し上げておきたいと思います。 今度の特別国会において郵政省から提案をされておりまする案件というものは、日本放送協会の昭和三十三年度の決算のものだけでございまして、ほかにこの特別国会において郵政省から提案されておるものはございません。にもかかわりませず、この特別国会の開会中に、聞くところによりますると、放送協会の会長が、何か広島の方の落成式へ行かれておるということで本日出席がなく、副会長から説明がありましたが、これは大体今までの慣例としても、こういうふうな議案が提案になりました場合には、どうしても緊急やむを得ざる事情がある場合におきましては、一応委員長のところにも連絡をし、そうして了解を得て行くというのが普通今までの慣例であったのでございます。今回阿部会長が会長に就任をいたしまして、おそらく国会で衆議院におきましてこれが最初の委員会であろうと思うわけでありますが、そういう点については協会側としても、これは会長自身の責任というよりも、少なくともそれを補佐する人々のそういう点についての連絡不十分というふうに考えるわけでありますが、これは新しい会長でもございまするし、今後もこういうことがあっては困りますので、この点についての説明を求めたいと思うわけであります。
○溝上参考人 ただいま森本委員から御注意がありました点につきましては、まことに不行き届きでございまして、事情としましては、広島の会館は多年地元の要望が高かったもので、今回やっと竣工いたしまして、非常に喜んでもらっておる関係で、会長みずから地元にもいろいろ御厄介になっておりますので、お礼を兼ねて出かけたということでございますけれども、事情はともかくといたしまして、今、森本委員からの御注意はまことにわれわれといたしましても十分今後気をつけたいと思いますので、どうぞ今回は御了承を賜わりたいと思います。
○森本委員 これは今後も、協会だけでなくて郵政省、それから公社等においても一つこの点については十分に御注意を願いたいと思うわけであります。特にわれわれが議員立法で提案をいたしましたときには、その当該委員会の委員長と十分連絡をして、いつこれが提案理由の説明をさせてくれますか、いつ質問がありますかということまで気を使って、われわれ議員が立法提案をいたしましてもそのくらいやるわけでありますから、政府当局、公社当局、協会当局についても、今後こういうふうな案件の提案がありました場合には十分御注意を願いたい、こう思うわけであります。 それではこの大臣の所信表明に対する一応の質問を行ないたいと思いますけれども、大臣もなられたばかりでありまして、おそらく事務当局からまだ詳細聞いておられないと思いますので、詳しいことは私はきょうはやめたいと思いますが、いずれにいたしましても今重要な案件についての説明がございましたが、これ以外に、次の通常国会において政府が郵政省関係として上程しようとしておるところの法案はどういう法案があるか、その御説明を願いたいと思うわけであります。
○荒巻政府委員 件数といたしまして、ただいま予定いたしておりまする案件といたしましては九件ほどでございまして、その第一は公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案でございます。第二は有線放送電話に関する法律の一部を改正する法律案でございます。第三は公衆電気通信法の一部を改正する法律案、これは料金関係でございます。第四は郵便法の一部を改正する法律案、これは郵便料金のみならず、郵便の取り扱いに関しまする実際に合わせました内容を目途といたしておる法律案でございます。第五は郵便貯金法の一部を改正する法律案、これは総額引き上げ等を内容といたすものでございます。第六は郵便為替法の一部を改正する法律案、これは為替料金の改正問題並びに新しい小為替制度、低額小為替制度の創設を考えておるものでございます。それから第七は郵便振替貯金法の一部を改正する法律案、これは振替貯金の料金の改正を内容といたしております。第八は簡易生命保険法の一部を改正する法律案であります。これは現在の最高額の引き上げを考慮しておるのでございます。第九は簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部を改正する。これは積立金の運用範囲の拡張、拡充を内容としているものでございます。ただいまのところ、おおむねその程度のところが大体予定されておるわけでございます。
○森本委員 その中にこの間新聞に載っておりましたお年玉はがきの問題が入っておりませんが、これはどうなのですか。
○荒巻政府委員 ただいままでのところお年玉はがきの問題に関しましての改正は特に考えていないわけでございます。
○森本委員 そうすると四円の分をなくしてしまうというのは、これは郵便法だけでいくわけですか。
○加藤説明員 そうでございます。
○森本委員 そうするとこの九件の中で大体その見通しがわからぬのが、この五番目に言われました貯金の総額と八番目の簡易生命保険法の問題でございますが、五番目の貯金の総額を大体どの程度に考えているのか。それから簡易生命保険の最高額をどの程度に改正をし提案しようとしておるのか、それをお聞きしたいと思います。
○大塚説明員 郵便貯金の総額制限といたしましては、私どもの希望といたしましては現在の三十万円を五十万円程度に上げたいという希望を持っております。
○西村説明員 簡易生命保険関係につきましては、昨年の暮れから引き上げ方を大蔵省に交渉しておるわけでございますが、金額といたしましては現行の最高制限額二十五万円を初年度三十万、通算五十万ということで昨年十一月に向こうに案としては申し込んでおります。引き続き交渉を続けておるわけでございますけれども、まだ残念ながらここで申し上げるような結論に達しておりません。引き続きましてやって参りたいと思います。
○森本委員 そうすると貯金の方ははっきりいたして、希望としてははっきりいたしておりますが、郵政省としての簡易生命保険の最高額についての今の貯金局長みたいに郵政省としての希望というのは何ぼですか、数字的に。
○西村説明員 希望といたしましては当初申し込みました案の通りに考えておるわけでありますけれども、御承知のようにいろいろこれには問題が多いものでありますから、なかなか事務的な段階におきましても話し合いが成立するところまでいかないので……。
○森本委員 そうすると、希望というのは初年度三十万円、次年度から五十万円というのは、その法律改正にあたっての初年度が一年だけ三十万円で、あとはずっと五十万円としてもらいたい、こういうことですか。
○西村説明員 さようでございます。――あるいは私の早合点だったかもしれませんが、最初契約をとりました初年度は三十万、それで状況を見ましてあと追加して二十万までは同一保険者についてとれる。それをいわゆる通算五十万というふうに……。おわかりになりましたでしょうか、そういう意味でございます。
○森本委員 そんなややこしいことをせずに、最高額一応五十万円なら五十万円というふうにやればどうですか。
○西村説明員 それは願わしいことだと思うのでありまするけれども、一応民間保険の簡易無審査月掛保険ですね、それが現在、先ほど申し上げましたようなことに相なっておりまするので、それより以上のというのも無理であろうかというような事情でそういうふうに持ち込んでおるわけでございます。
○森本委員 この簡易生命保険について、ついででありますので、次のそういう折衝の過程において、私の意見をちょっと大臣に聞いておいてもらいたいと思いますが、簡易生命保険の最高額が現在二十五万円で、今保険局長が言っておるように、これを三十万円、五十万円に引き上げるということについては、若干の、その進み方になるけれども、現在の段階においてはこれを三十万に引き上げようが、五十万に引き上げようが、七十万に引き上げようが、私としてはそう大して影響がない、いっそのことこれをそんなに引き上げることを考えるよりも、簡易生命保険の最高額は三十万円なら三十万円でよろしい。そのかわり昔やっておったように、少なくとも最高額を三十万円に引き上げるならば、三十万円までの小額生命保険については簡易生命保険に限る、それ以上が民間生命保険だ、こういうふうにして簡易生命保険の従来の特色を明らかに出す方が簡易生命保険の立っていく大きな道であるというふうにわれわれとしては前から、考え、またそういうことを指摘をしてきておるわけでありますが、これは大蔵省関係あるいは民間生命保険等の庁対があってできないと思いますけれども、そういうことをもう根本的に簡易生命保険については考えるべきではないか。そういう時期にきておるのではないかというようにわれわれとしては考えるわけでありまして、この点はおそらく大臣が政治折衝する際に非常に重要な点になろうと思いますが、これをただ二十五万円を三十万円なり五十万円に引き上げるということのみに専念をせずして、そういう具体的な根本的な内容についても特に次の通常国会に提案をするまでは、一つ大臣が十分にそういう政治折衝をやってもらいたい、こう思うわけでありますが、おそらくこれは事務当局に聞かれるならば、事務当局としても、私が言っておる今のようなことについては反対はないと思うわけであります。反対はないけれども、今言った筋からの反対でできない。こういう格好になっておるわけでありますので、そういう点について、大臣としても一つ積極的にやってもらいたい、こう思うわけでありますが、どうですか。
○小金国務大臣 民間保険事業との関連性でありますから、一ぺん民間に無審査の保険を許したというのを、それをやめさすということはなかなか困難じゃないかというようなことも考えられますから、今の御趣旨はよくわかりますので、いろいろな観点を研究いたしましてこの問題の解決に当たっていきたい、こう考えています。
○森本委員 これは確かにそういう民間生命保険のかね合いも考えていかなければならぬということはよくわかりますが、もともと小額生命保険というものは簡易生命保険が独占をしておったわけでありまして、終戦後のいわゆる独占禁止法の関係でこういう形になったわけでありますが、しかし独占禁止法の形からいきましても、元来簡易生命保険というものは国営で国民の福利のために行なうというのが簡易生命保険法の第一条にうたわれておるわけであります。ところが、そういうことで民間の生命保険と非常に競合してきた形でありますので、今や簡易生命保険というものは、第一条にうたわれておりますところの簡易生命保険の趣旨を越えてしまって、もう民間の生命保険と競争するのにきゅうきゅうである。今や全く簡易生命保険法の法の趣旨から離れたような格好になっておる。そうしてその簡易生命保険の資金を国家財政の、いわゆる財政投融資として使うのに便利だ、こういうことになっておって、肝心な加入者に対する問題が忘れられておる。こういう観点からいって、そうしてこれをもう一回もとの国民の、ほんとうの国民のための簡易生命保険にするためには、今言ったようなことも考えなければならぬし、あるいはまた簡易生命保険の、このあとであなたの方から出されると言われておりましたその内容については、まだわれわれとしても相当異議のあるところもありますけれども、いずれにしても簡易生命の積立金の運用の利回りをよくするということについては考えなければならぬわけであります。そして加入者に対する還付金を増額し、ほんとうに国民が喜んで簡易生命保険に加入できる、こういう形にしなければならぬわけです。そこへもって参りまして、国民年金というものが出てきた今日においては、ああいう━━━━国民年金でありましても、やはり零細な問題でありまするから、この簡易生命保険とは非常に関係がうらはらのことになってくるわけであります。そうなってくると、今までのように安易な考え方において簡易生命保険を運用していこうということになると、民間生命保険の従業員と同じように、半分くらいうそを言わなければ募集ができないというふうな今のやり方では、一番困るのは従業員だということにもなる。また国としての国民に対する信用という点からいっても、簡易生命保険というものについては、私はもはや今日の段階においては根本的にかなり検討し、それからこの運営については考えていかなければならぬ段階にきておる、こういうように思いますので、十分にそういう点については、次の通常国会に提案をせられる場合には、大臣として政治折衝を事こまかく報告ができるようにお願いをしておきたいということを、今から注文しておきたいと思うわけであります。 それから、貯金の問題についてはあまり問題がございませんけれども、特に次の通常国会に提案をされる予定だという郵便料金と電信電話料金の改正については、かなり大きな問題でございまするので、郵政当局としては非常に慎重な態度をもって臨んでもらいたい、こう私は思うわけであります。この内容等についても、いずれあなたの方から詳細に説明があったあとに私どもから質問をしたいと思いますが、きょう特に私が緊急的に質問をしておきたいと思いますることは、池田総理がこの間の衆議院の本会議においても、いわゆる中立外交その他についていろいろ答弁をせられておりましたが、その中に中共、ソ連に対するところの国交の問題等についても、順次積み重ね的なやり方をできる範囲内においてはやっていきたいということがありました。その中で私が特に大臣にお聞きしたいのは、これはしろうとでも答弁ができる問題でありますが、日本と中共との間におきまして前から懸案になっておりまするところの、実は郵便協定の問題であります。この問題についてはすでに中共の方からも日本の方に対しまして、事務当局の諸君が来られて、郵政省とも折衝を重ねたことが数回あるやにこの委員会で聞いておるわけであります。問題は政治的にもう日中の郵便協定をやってよろしいということになれば、今でも直ちにできるのじゃないかというふうに考えるわけであります。この郵便協定というものは、郵便は万国共通でありまして、いわゆる政治色にとらわれない問題であるわけでありますから、今度は一つ日中の郵便協定について、郵政省としてはぜひ早急にすべての政治問題の理念を離れましてやってもらいたい、こう私は考えておるわけでありますが、これは大臣どうお考えですか。
○小金国務大臣 日中関係は法的にはまだできていないのでありますが、実際はかつて相当程度の貿易もできております。しかし三年ばかり前のあの事件以来、非常に行き詰まってしまった。この打開策をどうしたらいいかということについては、総理が申し上げたことだと思いますが積み重ね方式といわれるようなことでやっていきたい。郵便関係は、実は私も向こうに身内がおりますので、一番不自由を感じておる一人であります。何とかしたいと思って個人としての希望はありますけれども、何分にも中共の国内事情がよくわかりません。そうして郵便の取り扱いについて日にちが非常によけいかかるとか、また郵便協定ができない限りは普通の郵便物も交換できないような状態でありまして、これも原則としては貿易と同じように実際上の必要の限度といいますか、必要が生み出していく道をたどっていくよりほかない。これは今おっしゃったように、できるだけ早く、少なくとも郵便協定等ができれば大へんしあわせだと思って、根本的にはこの問題は私は努力する考え方を持っております。
○森本委員 これは郵務局長あたりからまだ詳細にそれに対する報告が、今の御答弁では、ないと思いますけれども、すでに当委員会において郵務局長の方から数回にわたって答弁があったのです。しかも中共の郵政当局のいわゆる郵務局長の次ぐらいになるような人がこちらの方に来て、話もしていろいろやっておるけれども、まあ時の政府の方針においてこれの協定ができない、こういう答弁を今までしておるわけであります。現在郵便物が全然交換をされておらないわけではなくして、香港経由等において郵便物の交換はなされておるわけでありますけれども、それが実際の日中郵便協定を行なえば早くなるということは事実です。だから、こういう点については、貿易問題なんかと比べてもっと政治色が抜きになるのではないか。郵便物だけの交換でありますから、郵便は万国共通ということを最初に私が言ったように、政治色というものは全然ないといっても過言ではございませんから、この点については一つ積極的に、もう一度事務当局の説明をよく聞いてみて、最高の政治的な判断を大臣が下して、早急にこの協定ができ得るような――しかもこれが将来の積み重ねの国交回復の一つの突破口にでもなればわれわれとしては幸いだ。特にそういう非常にやさしいところからやっていった方がよいのではないか、こういう考え方を持っておるわけでありますから、大臣としてもせっかくこの問題については研究せられて――あまり長いこと研究せられておっても何にもならないのであって、すでに事務当局の方においてはだいぶ話も前に進んでおったこともありまするから、早急によい結論を出すように希望しておきたいと思います。一つ大臣積極的にやってもらいたいと思いますが、その積極的な意思をもう一回表明しておいてもらいたいと思います。
○小金国務大臣 積極的にやります。
○森本委員 それからもう一つ、次の通常国会でこれは問題になると思いますが、今農業関係の新聞、それから全国の農山村の新農村建設何とか全国大会というような内容を見てみると、郵政省の考え方については反対だということを明確に出しておるわけであります。それは例の、先ほど官房長が説明をせられました、二番目に提案をせられると言っておりました有線放送電話の改正についての問題でありますが、この法律改正の問題はともかくといたしまして、これはわれわれも意見が相当ありまするから、その法案が提案をされたときにはそれに対するいろいろな質問を行ないたいと思いますけれども、ここで特に大臣に聞いておきたいと思いますることは――郵政省としては、今まで有線放送電話というものが農村の文化の発達に非常に寄与してきたということは、これは世間周知の通りであります。ただこの許可権が郵政省にあって、そうして日常のこれに対するところのいわば監督権というものも郵政省にある。ところがそれに対するところの補助金というものは、自治省なり農林省で別個の行政の形において今までやられておった。これが幸いにこの前の鈴木郵政大臣が、選挙の前の政策かどうか知りませんけれども、選挙の前の公約として発表したところによりますと、この有線放送電話については郵政省が補助金も監督行政も一元的に運営をしていきたい、こういうことを新聞に発表しておったわけであります。私はこの有線放送電話の将来の発達その他から見た場合には、監督指導、それからそれを設立する際の補助金、そういう問題についてやはりこれは郵政省が一元的にやるべきものである。これは郵政省のなわ張りとか農林省のなわ張りとか、そういう観点から考えることでなくして、いわゆる電気通信関係、特にこういう有線放送電話、これは、昭和三十二年にできた法律でありまするが、そういう観点からいくならば、われわれとしては郵政省が一元的にやるべきであるという考え方を前から持っておるわけでありますが、この問題については大臣もおそらく前鈴木郵政大臣等の考え方と変わりがないと思うわけでありますけれども、もし変わりがないとするならば、これを積極的に一元的にしていくように推し進めてもらいたい、こう私は考えておるわけでありますが、この点について、大臣の知っておる範囲内における御答弁でけっこうですから、お答え願いたいと思います。
○小金国務大臣 お説の通り自然発生的にはそういうような経過をとっておりますが、有線放送の本質から見まして、統一された方がいいと私も考えておりますので、これについては農林大臣また内閣としてその意思を決定すべく相談を進めたいと思っております。
○森本委員 相談を進めたいと思っておることは確かによくわかりました。相談をして向こうの言い分に巻き込まれてはかないませんので、私が言っておりますのは、前鈴木郵政大臣と同じ方針に基づいて新郵政大臣は農林当局と強硬に交渉せられるというおつもりなのか。そういう考え方でなくして、単に農林省関係と協議する、こういう考え方であるかということを聞きたかったわけであります。
○小金国務大臣 目的は前に申し上げた通りでありまして、相手方のあることですから、相談をする、話し合いをする、こういうことで、目的は前の通りであります。
○森本委員 それから、先ほど大臣が所信表明演説で説明されましたところの来年度の予算関係でございまするが、特にこの予算関係で私が要望しておきたいことは、毎年逓信委員会、予算委員会で指摘をせられて、その通りやりたいと思います。という答弁を毎年郵政大臣が繰り返しておりましてどうしてもそれが予定の通りとれないというのが、この定員関係と、一般会計の電波関係の要員、それから国際放送、こういうところの予算というものが毎年頭を下げて済ましてしまう、こういう慣例になっておるわけでありますが、一つ来年度予算を上程する際には、今年はこれだけ十分にわれわれの意のあるところが通りましたというような政治力を、ぜひ大臣に発揮してもらいたい、こう思って、次の通常国会を楽しみにして、きょうは一つ大臣にそういうことを宿題的に申し上げておきたい、こう思って私は質問をするわけであります。今申しましたように、郵政事業特別会計の定員問題、これはもういつも問題になっておりまして、郵便物の物数その他の増に比較いたしまして、定員の増が比較的まずい。こういう点で、この定員の問題、それから一般会計の電波関係の定員が、ほとんど郵政省の意がいれられてない。それから国際放送の拡充強化ということがいわれておりますけれども、実際は郵政省から出るNHK当局に対するところの補助金は非常に少ない。放送法をじゅうりんするとまでは言いませんけれども、それを無視したような形において放送協会の予算を出して実際はやっておるというふうな現状。この三つの点について、特に私は今大臣に要望申し上げておきたいと思いますが、大臣どうですか、この問題は。
○小金国務大臣 これも相手方のあることでありまして、そう私たちががんばって、がむしゃらにやったから何もかも通るというわけでもありません。特に森本さんのおっしゃったように、長い間そうやっていたということ、その長い間の慣習というものは、なかなか一がいに打破できないのではないかという心配さえ出てくるわけであります。しかし私は一つでも、二つでも、三つでもいいから、順次できるものから突破していきたい、こういう考え方でなるべくすみやかに御趣旨に沿いたい。またこれは国民に対する一つのサービスでございますから、きまりよく統一されたものにしたい。そして定員等につきましては、これは私まだなりたてで研究が足りませんけれども、一体一人の要員が何通配達できるのか、また建物の構造とか番地の整理とかができておりませんので、一人当たりの能率等も考えなければ、ただ今のままで定員だけふやせということは私はちょっと無理があるのじゃないか。番地の整理とかあるいは高層の建物については特別の配達受けを作ってもらうとかというようないろいろな制度を合わせて、一人当たりの能率の向上等を考えまして、定員の問題は、私はともかく今のままでは非常な不足のようでありますから、これを何とか解決していく道を考えたい、こういうふうに今考えております。十分研究いたします。
○森本委員 今の大臣の答弁はだいぶ不満でありまして、本来ならば何回でも質問をするのが普通でありますが、きょうは最初でありますので、私はその点は深追いいたしませんが、能率の問題等についてもそれならそれで当局がそれだけのことを今まで準備をすればいいわけであって、そういう準備も全然せずしておいて、郵便が遅配すればそれをすべて従業員にかぶせていくというような今までのやり方、そういうものについても非常に私は意見がありますけれども、それはそれとしておいておきまして、最後に私は一つだけ重要なことを聞いておきたいと思います。 それは今度の人事院勧告を実施するところの給与法の改正において、一般公務員の場合賃金が上がるわけでありまするが、この郵政事業の特別会計におきまするところの人間についてはあの人事院勧告は法律的には全然当てはまらぬことになるわけであります。そういう観点からいきますると、これについて一体どうやるだろうということをわれわれは心配しておるわけでありますが、これについてはどうお考えですか。
○小金国務大臣 三公社五現業の問題は、根本的にいろいろな御議論もあるようでありますが、この間のべース・アップは五現業との間の格差を少なくするという意味もあったように、これは私は聞き間違いかもしれませんが、そういうふうに当時記憶しておった。その公務員の人事院勧告に該当するものがこちらにはございませんから、公労法ですか、これによって一般の慣行に従って交渉いたしたりあるいは仲裁等によって今まできめておったようであります。そこで人事院の勧告であのようなべース・アップができましたから、こちらの方もその振り合いを考えまして善処したい、こういうふうに考えております。
○森本委員 これは大事なことでありますから、事務当局にも聞いておきたいと思いますが、振り合いを見て考慮していきたい、こういう考え方を大臣は言われましたが、その内容は具体的にどういうことですか。
○長田政府委員 御承知のように郵政職員の大部分の給与については、給与特例法によりますと、一般公務員の給与と民間賃金を考慮してきめるという原則になっておりまして、その一つの要素であります一般公務員の給与が、先生御承知のようなかなり大幅のべース・アップを見たわけであります。その意味ではかなり事情が変更したといえるわけであります。ただ人事院の勧告の理由の中にも、従来三公社五現業などと比べてかなり低かったから、一般公務員を上げるんだというようなことも申しておりますし、それらの関係がどのようになっておりますか、という面などにつきましてもさらに検討を続けて参る必要があるわけであります。そういうような努力を続けたいと思っております。
○森本委員 検討を続けたいといっても、この人事院勧告はすでにもうだいぶ前に出されて、給与法が出されるということは、次官会議でもきまって、閣議でもきまって、すでにあの内容についてもわかっておるわけであります。だからあれだけ一般公務員の給与が上がれば、こういう郵政の特別会計の人間についてはどういうふうにしなければならぬ、こういう考え方は、それが閣議まで出なくても郵政省自体としてはやはり考えていかなければならぬと思う。それがすなわち昭和三十六年度の予算編成に影響してくるわけであります。しかもそれがほかの省庁のように人数が少ないところとなれば別でありますけれども、三公社五現業の中において、実際に予算のワク内において操作ができないというのは、おそらく私は郵政省ぐらいのものじゃないかと思う。あとのいわゆる三公社四現業というものについては、場合によってはできるのじゃないか。郵政省だけはきちんと予算に組んでおかなければどうにもならぬ、こういうのが今の郵政省の内容であろうと思いますが、三十六年度の予算編成を控えて、今人事部長が検討をしておりますなんというが、今ごろ検討しておるというのは実際おかしな話であって、人事院勧告がこう出た、それで一般公務員のベースこれだけ上がる、今まで郵政事業特別会計の職員の給与はこうであった、だからこれくらい上げなければならぬ、こういう確固たる方針というものを持たなければならぬ。なるほどそれは公労法に基づいていわゆる仲裁なり調停が出なければ、あなたの方はそんな差し出がましいことはできないというふうに言われるかもしらぬけれども、そういつまでも仲裁裁定なり調停ばかり待たなくても、たまには政府側の方から、これだけ上げなければとても私らとしても管理能力は持てないという意見を出してもいいわけです。そういう意見については事務当局としても十分に――検討をいたしておりますと言っておりますけれども、検討はもう済んでおると思いますから、大臣なり政務次官にそういう意見を言って、大臣なり政務次官がその意見がよろしいということになれば、今度は政治的に反映する、こういう格好になるわけでありますから、その点もっと事務当局もぴしっと筋が入った答ができるようにしっかりしてもらいたいと思うのですが、どうですか。
○長田政府委員 ただいまの御趣旨の意味をくみまして、さらに一そう努力、勉強したいと思います。
○森本委員 今ごろもう勉強する必要はないわけであって、職務怠慢といわなければならぬ。これは将来の対労働関係にとっても非常に大事な問題であるわけであります。確かにいわゆる特別会計の者と一般会計の者とは差があった。それを大臣が今言ったようにある程度縮めるという意味も今回の人事院勧告のベース改定にはあるけれども、もともと一般公務員と三公社の五現業の者が違っておったことは、それが現業職員であるという特別の考え方において違っておったわけだから、それがそのまま持続するということについては――またこれは見解の相違があるかもしれないけれども、ある程度従来の開きが残っていくということはやむを得ないという考え方に立つとするならば、現業職員としての特殊性を考えるならば、少なくとも今回の人事院勧告と給与の改正については考えていかなければならぬ問題である。これは郵政特別会計の問題だけでなくして、この郵政大臣の所管の中には電通の職員も入っているわけです。だから電通並びに郵政の職員の賃金については考えていかなければならぬ問題だと私は思うわけでありますが、ここから先は事務当局に聞いても無理でありますから、この点はどうかということを大臣でも政務次官でもお答え願いたい。
○森山政府委員 今、森本委員の言われたことはまことにごもっともでございます。その線に沿って少なくとも郵政内部に関する限りは進めるつもりでございます。また全体の調整も要することがあろうと思いますから、その点はこちらだけでやるわけに参りません。また関係のいろいろな方面とよく連絡をいたしまして目下進行をさせる過程にあるわけであります。
○森本委員 その問題は郵政だけではなくして、この委員会は電電公社の職員にも関係があるわけでありまして、電電公社の監督権も郵政大臣が持っているわけでありますから、そういう点もかね合わせて、郵政職員ばかりでなく公社職員についても十分お考え願いたい。特に仄聞するところによると、政務次官は自民党の労働関係のベテランだということをちらっと耳にしたことがありますが、それは冗談ではなくて、そういう労働関係のベテランであるということはまことにけっこうでありますが、あまり押えつけることばかりやらずに、上げてやる方についてもやってやるということが実は労働のベテランになるわけでありますから、今の政務次官の答弁をすなおに私は受け取りましてぜひそういう点については老婆心ながら一つ十分に御努力願いたい、こう思うわけであります。 給与の問題が出ましたので、そのついでにもう一つ。この逓信委員会関係で給与で問題になっておりますのは、郵政省の一般会計の職員の問題であります。これは郵政省の一般会計の職員でも、局長以上とか、ああいう特別職の方の問題ではございませんで、電波監理局の一般職員であります。同じように郵政省の中に住んでおって、そうして同じような職場環境の中におってしかも各出先におきましては、郵政局、電気通信局、電波局というように分かれておりますけれども、大体同じような仕事をしておって今まで給与の差があった。一方は一般会計のいわゆる一般職の俸給表が適用されておる。これを何とかして郵政の特別会計と同じような給与の体系にしていかなければ、その労働条件の向上にも非常に影響がある、こういうことで今日までやって参りましたが、一般会計、特別会計の関係上なかなかこれがむずかしい。できれば、最低のやり方でありますけれども、今回の人事院勧告で俸給表の是正をする場合に、電波監理職について特別俸給表というふうなものを出したらどうか、こういうような意見も出しておったわけでありますが、それも何か電波監理当局の運動が足らぬのかどうか知りませんが、人事院は全然相手にしない。こういうことで今回も同じような行政職の俸給表に含まれる。こういう勧告が出て俸給表の是正の法案も出ておるわけであります。私はこの問題については大臣以下一丸となって運動しなければ、今までの運動経過から見るとなかなか困難じゃないか、こういう気がするわけでありますので、この問題については電波監理局長だけにまかせずに、人事部長あるいは経理局長、電波監理局長、こういう諸君の事務的な御意見も聞いていただいて、そうして大臣が担当して政治力をこれ以上発揮するよりほかに方法はない、こう思っておるわけでありますので、この点も特に私はこの際要望しておきたいと思うのですが、この点についてはどうですか。
○森山政府委員 御趣旨の線をよく検討いたしたいと思います。
○森本委員 今の答弁は前の答弁とちょっと違う。趣旨を検討してということになると、これはまるきり話が違うわけでありますが、今言ったように、これはおそらくもう事務当局から説明してなければならぬはずであります。もし説明がないとすれば、それは政務次官、大臣に聞くのはどうかと思いますが、まだ説明がなかったのですか。なければそれは無理でありますが、今言ったようなことでありますので、これは説明を聞くとおそらく私の趣旨がそのまま了解されると思う。もしそういう趣旨が了解されるとするならば、これは一つ十分に努力をしてもらいたい、こう思うわけであります。それからなお、もし今のようなことでありますと、これは人事部長なり電波監理局長なり経理局長なりが何をしておったかということを私は言いたいのでありますが、これは何年も前から問題になっておって、そうして電波監理局の従業員も前から言っておって今まで予算委員会においても、逓信委員会においても、私だけじゃない、与党の諸君も全部発言をしている問題です。たしかこの委員会において決議もしたはずです。そういう国会の方の趣旨にもこたえて、補正予算ではどうにもならぬにしても、次にはぜひこれをやってもらわなければならぬ。こういうことは一つ十分に手を尽くしておいてもらわぬと困る、こう思うわけでありますから、以上いろいろ申しましたが、次の通常国会あたりで十分に説明を願っていろいろ質問をしたいと思いますが、いずれにいたしましても、この逓信関係については国民に直接関係のある事項が非常に多いわけでありますので、大臣あたりは案外重要でないと思ったかもしれぬけれども、案外重要な事業を持っておる逓信委員会でありますので、一つ大臣、政務次官におかれましても十分勉強せられて、国民のために、事業のために推進をせられることを私は要望いたしまして、きょうの最初の質問を終わります。
○上林山委員 議事進行。森本君の勉強ぶりにはわれわれかねてから立場こそ違え敬意を表しておる一人ですが、公開の席上で速記録が残るので、一言注意を申し上げて、もし善処願えれば幸いですが、善処願えないとするならば委員長にしかるべく取り計らっていただきたい点がございます。それは、われわれは国民年金制度というものはりっぱな制度で、さらにこれを肉をつけ血を通わせてもっとりっぱなものにしていかなければならぬ、こういう考えを持っておるものでありますが、ただいま森本君の発言の中に、あんな━━━━国民年金制度であっても云々という言葉がありました。立場が違ってこれを批判されることは自由といえば自由でありますが、もっと言葉の言い方がないだろうか、前段非常にりっぱな御議論があったのに、こういうことがあると玉にきずのように聞こえて、森本君の名誉のためにならぬような気がしたので、老婆心ながら善処願えればという前提のもとに私は注意を喚起しておきたい、こういう意味で議事進行を申し上げました。
○山手委員長 上林山君にお答え申し上げます。委員長におきまして後刻速記録を調査の上、善処いたしたいと存じますので、御了承願います。 本日はこの程度にとどめ、次会は二十一日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開くこととし、本日はこれにて散会をいたします。 午後零時三分散会