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37回国会衆議院1960/12/20

国土総合開発特別委員会 第3号

発言数
36
登壇者
6
会派数
1
開催日
1960/12/20

会議録

辻寛一自由民主党

○辻委員長 これより会議を開きます。  ただいまの理事会の決定の通り、四国地方開発促進法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めることに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

辻寛一自由民主党

○辻委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  本日本委員会に付託になりました四国地方開発促進法の一部を改正する法律案を議題といたします。     —————————————

辻寛一自由民主党

○辻委員長 まず、提案理由の説明を聴取いたします。江藤経済企画政務次官。

江藤智自由民主党経済企画政務次官

○江藤政府委員 ただいま議題となりました四国地方開発促進法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。  御承知のように、四国地方開発促進法は、昭和三十五年四月二十八日から施行となり、同法に基づく四国地方開発促進計画は、本年十月に決定を見たのでありますが、同法附則第二項は、「開発促進計画が作成された場合において、四国地方の県に係る当該開発促進計画に基づく事業のうち重要なものに要する経費に係る国の負担又は補助の割合について、当該事業の実施の促進上特別の措置を必要とするときは、別に法律で定めるものとする。」旨を規定いたしております。従いまして、ここに四国地方開発促進法の一部を改正して、開発促進計画に基づく事業のうち重要なものに要する経費にかかる国の負担または補助の割合を引き上げることにより、今後一そう同地方の開発事業の促進をはかることといたしたのであります。  以上がこの法律案を提出した理由でありますが、次に、その要旨につきまして御説明申し上げます。  まず第一に、東北開発促進法及び九州地方開発促進法に準じまして、四国地方の県のうち、財政再建団体である県につきましては、当該県にかかる開発促進計画に基づく重要な事業について、その経費にかかる国の負担割合を通常の負担割合より二割引き上げることといたしました。そして、この重要な事業の範囲は、自治大臣が経済企画庁長官と協議して定めることといたしたのであります。  次に、四国地方は、九州地方と同様に、財政再建団体ではないが、十分な財政力がないために、未開発のままになっている県がありますので、これらの県のうち、内閣総理大臣が当該県の財政の状況を勘案して指定する県に対しましては、第一において述べた事業につきましては、政令で定めるところにより、その経費にかかる国の負担割合を通常の国の負担割合の二割以内において政令で定める割合だけ引き上げることといたしました。  第三に、以上の措置によりまして国の負担割合が引き上げられた結果、当該県の負担割合が百分の十未満となる場合においては、当該県の負担割合が百分の十となるように国の負担割合を  定めることといたしました。  なお、第十二条第三項及び第十三条の規定の適用につきましては、政令で必要な経過措置を定めることといたしました。  以上が、四国地方開発促進法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。

辻寛一自由民主党

○辻委員長 以上で提案理由の説明を終わりました。     —————————————

辻寛一自由民主党

○辻委員長 これより質疑に入ります。質疑の通告があります。これを許します。毛利松平君。

毛利松平自由民主党

○毛利委員 今の法案説明を聞きまして、大体三点に要約してお聞きしたいと思っております。指定県の問題、補助率の問題、経過規定の問題について、あわせて原稿をまとめておりますから、読み上げて質問いたします。  改正法案第十三条の規定によると、財政再建団体以外の県については、内閣総理大臣がそれぞれ県の財政状況を勘案して指定することになっているが、政府は具体的にこの指定する県をどのように考えているのか。九州法の一部改正の場合においては、改正法案の提出の際、すでにその指定する県を閣議において了解事項としている前例から、今回の四国法の改正の場合においてもすみやかに定めるべきである。  なお、この指定にあたっては、特に四国地方が、立地的かつ経済的悪条件のもとにあって、いまだに循環鉄道すら実現しておらず、加うるに、本土連絡はすべて海上に依存するというきわめて悪い交通条件のもとで、地方行政はもとより、産業、経済、教育などあらゆる分野にわたって明らかに後進している実態にあるのであるから、単にその尺度を財政力指数にのみよることなく、後進地域を開発促進しようとする本法の立法趣旨に即して、あくまで後進性の強い未開発地帯の実態に即応して定めるべきである。この点から見て、四国地方の各県は、いずれもその水準が先進地域に比してきわめて低い現状にあるから、適用県として指定すべきであると信ずるが、政府の考えはどうか、この一点です。

江藤智自由民主党経済企画政務次官

○江藤政府委員 お答えいたします。  ただいまの御質問は、第一点は、第十三条の特例の適用を受ける県あるいはそれに対する国の負担割合というものが、前回の九州地方開発促進の場合にはすでにきまっておったようであるが、今度もそれについてきまっておるかどうか、こういう御質問であると思います。この問題につきましては、ただいま政府部内で慎重に検討いたしておりまして、まだ決定はいたしておりません。しかし、御指摘のように、九州地方の促進法の例もございますので、そういう実例も勘案いたしまして、早急にこれを決定いたしたい、かように考えております。  それからいま一つ、財政的な問題だけでなくて、もっと大きな面で、たとえば四国循環線の建設であるとか、あるいは本土との連絡の問題であるとか、そういう問題について、もっと広く各県にわたって、四国全体にわたって、総合開発を大いに促進する必要があるのではないかという御意見でござ  います。これはまことにごもっともでございまして、本土連絡あるいは循環線の問題、その他あらゆる面におきましていろいろと検討されておりますが、これらにつきましては、ただいま政府におきまして、全国の総合計画を至急立案いたしまして、その推進に当たりたい、かように考えておる次第であります。

毛利松平自由民主党

○毛利委員 関連しての質問ですが、非常に基礎条件が困難なことはよくわかりますが、財政力の指数のみに依存しがちな考え方でなく、もっとかゆいところに手の届くような、後進性の実態の上に立った考え方で、指定県の問題を考慮してもらいたい。

江藤智自由民主党経済企画政務次官

○江藤政府委員 御趣旨はよくわかりました。そういう考えで参りたいと思います。

毛利松平自由民主党

○毛利委員 次に、補助率の問題について御質問いたします。  改正法案第十三条の規定によると、指定県に対する国の負担割合の引き上げ率は、百分の百二十以内において政令で定めることになっておるが、政府は具体的にこの率をどのように考えているか。九州法の一部改正の場合は、前述のように、この率についても、事前に閣議了解されているのであるから、今回の場合においても早急に定めるべきである。  なお、この割合を定めるにあたっては、本法のねらいが、四国地方の開発を総合的に促進することにあるのであるから、これを個々に定めるべきものではなく、九州における前例のごとく、指定県についてはすべて同率とすべきである。また、後進の度合いを財政力指数にのみ求め、これに基づいて引き上げ率を定めようとする考えがあるが、これは、当該県が現に多くの後進地帯を有しておるにもかかわらず、その未開発の実態を無視する結果を招来するおそれがある。たとえば、愛媛県における過去三カ年の平均財政力指数は三八・三%であるのに対し、徳島県は二三・二%であるが、経済企画庁の地域別生活水準の指標によると、徳島県は八〇・五%であるのに対して愛媛県は七九・一%で、その民度は逆に低い実態にある。また、公共投資の状況を道路の改良率で見ると、全国平均に対し徳島県は六二%であるのに対し、愛媛県はわずかに三七%にすぎない。このように財政力指数は必ずしも後進性を的確に表明したものとはいえない。現に九州法にあっては、山口県の財政力指数は実に五三・九%の高位にあるのに対し、鹿児島県は二三・五%の低位にあって、その差がきわめて著しいにもかかわらず、その引上率はこれを同率としている前例がある。さらに、財政再建団体及び準用団体を優位に取り扱う考え方があるが、これは意識的に再建期間を延期し、あるいは赤字を増大するおそれがあるとともに、たとえば愛媛県のごとく財政再建の準用団体でありながら、鋭意その赤字解消に努め、再建期間を短縮して財政を再建した県との均衡において、後進性の点では同等またはそれ以下の実態におかれているにもかかわらず、不利な取り扱いを受ける結果となるのは真に不合理である。このような点から見て、指定県における国の負担割合の引上率はこれを同率とすべきである。いわゆる同率論を、そうしたいために例をあげたのでありますから、誤解なく一つ御了解願いたいと思います。

江藤智自由民主党経済企画政務次官

○江藤政府委員 この開発促進法につきましての負担割合というのは、おもにその県の財政的な面を基準として従来考えられております。しかし、今御指摘のように、その後進性と申しますか、生活水準の面からお話がございました。こういう面も、当然国土の総合開発の面から申しますと考えなければいけない面でございます。そういう点は、先ほど申し上げましたように、わが国の国土総合開発の面におきまして今後十分に研究、検討を加えて参りたい、かように考えておるわけでございます。  なお、四国全体の各県を大体同率にしろという御趣旨のようでございますけれども、これにつきましても、やはり現実の問題としまして、各県それぞれにおいて相当の財政上の負担能力の開きもございまするので、やはりそういう点も勘案いたしまして、一番公平な線に持っていくべきじゃないか、かように考えておるわけであります。

松澤雄藏自由民主党

○松澤委員 関連。ただいま江藤政務次官から、負担割合は地方の財政の状況によって今まできめてきた、こういうお話をしておりましたが、負担割合の率というのは、どういう意味ですか。

江藤智自由民主党経済企画政務次官

○江藤政府委員 私の申し上げましたのは、たとえば九州地方の促進法におきまして、大体補助率を引き上げまするのに、その県の指数と申しますか、標準税収と、それから基準財政需要と申しますか、その比率によりまして引上率を考えておるわけでございます。そういう意味を申し上げたわけであります。

毛利松平自由民主党

○毛利委員 先ほども申し上げましたが、財政力によってこれを基礎条件にするということは、一つの大きな要素であることは当然でありますが、いわゆる税負担能力、それから第一次産業における県全人口の比率並びに所得分配率、公共事業の投資、こうした問題を相当大きな基礎条件として、補助率の問題について検討を願いたい、こういうふうに解釈しておるのでありますが、政務次官、いかがですか。

江藤智自由民主党経済企画政務次官

○江藤政府委員 御趣旨によりまして、十分検討いたしたいと思います。

毛利松平自由民主党

○毛利委員 第三点を御質問します。改正法の附則第二項で、経過措置は政令で定めることになっているが、この内容はどのようなものであり、その適用はいつから実施するのか、政府の考えを聞きたい。

江藤智自由民主党経済企画政務次官

○江藤政府委員 政府といたしましては、大体この法律の施行の日以後に実施される事業につきまして適用することにいたしたいと考えておるわけでございます。技術的な面につきまして、具体的にそれを決定する方法がなかなかむずかしいわけでございます。そこで、今これをどうするかということを検討中でございまして、まだはっきりただいま申し上げるところまでいっておりません。

毛利松平自由民主党

○毛利委員 施行の日以後の作業量ということになりますと、実際にはほとんどゼロに近いということが現われてくる。そうしますと、せっかく皆さんに御苦心願っても、名前を与えられて、実は与えられないという結果になるのではないか。従って、残存作業について、実施日以後の作業も認められるということにお願いできないかということが一点。それには認定がむずかしいということであれば、第四・四半期の全作業に対する四分の一をせめて認めていただくということにお願いしたい。

江藤智自由民主党経済企画政務次官

○江藤政府委員 この問題につきましては、政府部内におきまして、いろいろ技術的な折衝をいたしておるようでございますから、開発局長の方から、その経過についてちょっと御説明いたしたいと思います。

曽田忠総理府事務官(経済企画庁総合開発局長)

○曽田説明員 今の問題に関連いたしまして、補足的に御説明申し上げます。今先生がお話しのように、一つの考え方といたしましては、できるだけといいますか、そういうところでいったらどうかという議論もあるわけでございます。これは実は率直に申し上げまして、物理的に相当困難ではないか、そういうふうな各省の意見もございました。その他の方法といたしまして、負担行為で区切るという問題でございますが、これは直轄の方は相当はっきりした数字が出ると思いますけれども、補助の方につきましては、若干表現におきまして不十分な点があるというようなこともありまして、いろいろ検討を続けておるわけでございますが、いずれにいたしましても、法律施行以後の適用につきましては、あまり法律の趣旨が無視されることのないように、十分検討して正確を期したいと考えております。

毛利松平自由民主党

○毛利委員 趣旨は大体わかりましたけれども、名を与えて実はゼロだという結果をくれぐれも招かないように、せめて四分の一は御考慮願いたい。

江藤智自由民主党経済企画政務次官

○江藤政府委員 御趣旨は十分に考えたいと思います。

辻寛一自由民主党

○辻委員長 ほかに質疑はありませんか。——質疑がなければ、本案に対する質疑は終了いたしました。     —————————————

辻寛一自由民主党

○辻委員長 ただいま委員長の手元に自由民主党、日本社会党及び民主社会党共同提案にかかる修正案が提出されております。     —————————————

辻寛一自由民主党

○辻委員長 その趣旨の説明を求めます。早川崇君。

早川崇自由民主党

○早川委員 まず、修正案の案文を朗読いたします。    四国地方開発促進法の一部を改正する法律案に対する修正案   四国地方開発促進法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。   附則第二項中「第十二条第三項」の下に「(前項において準用する場合を含む。)」を加え、同項を附則第三項とし、附則第一項の次に次の一項を加える。  2 四国地方開発促進計画に基づく事業を実施する県でこの法律の施行の際現に地方財政再建促進特別措置法(昭和三十年法律第百九十五号)第二十二条第二項の規定により財政の再建を行なうものについては、当該県が同法同条同項の規定により財政の再建を行なう間に限り、この法律による改正後の四国地方開発促進法第十三条の規定にかかわらず、地方財政再建促進特別措置法第十七条及びこれに基づく政令、第二十条並びに第二十一条第一項及び第二項並びにこの法律による改正後の四国地方開発促進法第十二条第三項の規定を準用する。  以上の通りでございますが、もともと東北の開発促進法には、再建団体のみならず、準用団体にも国庫負担率のベース・アップの適用を受けておるわけであります。今回の四国開発促進法の一部を改正する法律案の政府原案におきましては、再建団体のみになっておりまするので、和歌山県のごときは準用団体の適用を受けないのであります。この点を改めまして、財政再建の準用団体に対しましてもこの改正案が適用されるように修正いたさんとするものでございます。

辻寛一自由民主党

○辻委員長 以上で趣旨説明は終わりました。  本修正案に対し質疑はありませんか。——質疑がなければ、この際、政府として、本修正案について御意見があれば承ることといたします。江藤経済企画政務次官。

江藤智自由民主党経済企画政務次官

○江藤政府委員 ただいま御提案になりました附則第二項の修正案に対しましては、政府といたしましては、遺憾ながら賛成いたしかねます。     —————————————

辻寛一自由民主党

○辻委員長 これより討論に入る順序でありますが、討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。  自由民主党、日本社会党及び民主社会党共同提出の修正案について採決いたします。これに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

辻寛一自由民主党

○辻委員長 起立総員。よって、本修正案は可決されました。  次に、ただいま修正に決しました部分を除いて、原案について採決いたします。これに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

辻寛一自由民主党

○辻委員長 起立総員。よって、修正部分を除いては原案の通り決しました。  右の結果、四国地方開発促進法の一部を改正する法律案は修正議決せられました。  ただいま議決されました本案についての委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   [「異議なし」と呼ぶ者あり]

辻寛一自由民主党

○辻委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。      ————◇—————

辻寛一自由民主党

○辻委員長 この際、御報告申し上げます。  本委員会に参考送付せられました陳情書は二件でありますので、御了承願います。      ————◇—————

辻寛一自由民主党

○辻委員長 次に、閉会中審査案件の申し出の件についてお諮りいたします。  国土総合開発に関する件につきまして、議長に対し閉会中審査の申し出をすることに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

辻寛一自由民主党

○辻委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  本日は、これにて散会いたします。     午前十一時四分散会

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