P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
36回国会参議院1960/11/30

文教委員会 閉会後第1号

発言数
68
登壇者
9
会派数
3
開催日
1960/11/30

会議録

清澤俊英日本社会党

○委員長(清澤俊英君) ただいまより文教委員会を開会いたします。  まず、委員長及び理事打合会の経過について御報告いたします。理事会におきまして協議いたしました結果、本日は、去る十月十五日本委員会において行なわれました派遣委員の報告に関しまして、かねて文部当局に、報告中にありました問題点につきましてその措置の検討を本委員会として要望いたしておいたのでございますが、本日まとめて一つ当局よりその点につき報告願い、次いで質疑を行なうことに決定いたしました。  以上理事会決定通り進めて参りたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

清澤俊英日本社会党

○委員長(清澤俊英君) 御異議ないと認め、さよう進めて参ります。  それでは、まず文部省関係から御報告願います。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) 去る十月十五日の当委員会で先生方の御視察の報告がございまして、その際現地の要望や先生方の御意見から文部省の意見を求められておる問題がございましたので、所管が各局にまたがっておりますが、私が便宜一括御返事いたすことにいたしたいと思います。事項が非常に多岐にわたっておりますことと、それから問題が特定県の特定の事項に関するもの、あるいは問題によっては全国共通の問題等もございますので、あるいは十分にお答えできかねるかもしれませんけれども、一応私たちまとめる関係で所管の局の事項ごとにいたしましたので、そういう順序で一つお答えさしていただきたいと思います。  最初に、この三班の視察地における事項の中で初中局の関係の事項がかなり多くございますし、これは共通問題が多いのでございますので、最初にこれをまとめて申し上げたいと思っております。  第一は、すし詰め学級の解消の予算措置の問題の御要望が出ておりましたが、これにつきましては御案内の通り五カ年計画も進行中でございまして、私たちとしましては三十八年度までに当初計画通りの小中学校とも五十人にするという計画を実施いたしたいと思っております。ただ、各年度の割り振りにつきましては児童の増減によりまして同じベースではなかなかできないのでございますが、特に明年は中学校の生徒の急増のピーク、百万増が見込まれますので、学級編制基準につきましては明年は若干足踏みをして参りたいと思っております。しかし、三十八年度までには予定通り進めていくこう考えております。  それから教員の旅費につきまして、一般旅費あるいはその他研修関係を含めて旅費の増額御要望がだいぶ出ておりますが、これは御承知のように現在四千円の積算基礎になっておりますが、明年度は義務教育国庫負担金においてこれを増額したいと思って大蔵省に増額の要求をいたしております。  それから父兄負担の軽減問題があちらこちらに出ておりましたけれども、これもごもっともな御要望でございますし、今私たちの方でやっておりますこと、考えておりますことは、これも本年の地方財政法の一部改正によりまして市町村の職員の給与費とか、あるいは建物の維持修繕費等のいわゆる税外負担の禁止措置を実施することにいたしまして、本年度は財政計画で約六十四億ほどの措置をいたしております。一方私たちとしましては文部省の所管に入ります教材費とか、あるいは設備関係、施設関係の補助金の増額をはかって、少しでも財源の充当をする、なお自治省その他との関連、関係官庁とも諮りまして、国庫補助の改善をはかる等、いろいろな面からこの改善を進めていきたい、こう思っております。それから教員の給与関係の中で、通勤費の増額という問題が出ておりましたけれども、一応人事院の勧告の線で現在やっておりますので、教員についてだけ特別な措置ということもむずかしいと思っておりますけれども、これはもちろん他の公務員との関連がありますけれども、全体の問題として考えてみたい、こう思っております。それから僻地関係の御要望もいろいろございまして、この中に僻地の教員宿舎あるいは電灯、教材のテレビの問題、それから僻地の地帯の子供たちの育英制度の改善の問題、それから医療施設でございますが、これは私たちの方面もございましょうし、無医村解消の問題も入っておるかと存じますが、こういう方面の御要望がございました。僻地の教育の振興のために私たちやっております仕事は、これは御案内の通り集会室の建設あるいは教員住宅の建設、無電灯地帯における自家発電施設の補助金とか、あるいはバス、ボートそれから学校給食の施設関係、あるいはテレビの補助金とか教員の僻地手当、いろいろ種類がございますが、結論的には金額が不十分だということになるわけでございまして、現在これらの関係は約三億円ほどの予算でございますが、一そうの増額をはかっていきたいと考えて、明年度の予算で、大蔵省と現在交渉中でございます。それから育英制度の問題につきましても、僻地の子弟のために特に制度がございませんが、育英制度のワクが広がって参りますれば、当然全体に潤うということになろうかと思いまして、教育の機会均等を保障するという意味から、育英制度の拡充も考えて、僻地に及ぼしたいと思っております。それから僻地の人事交流の円滑化という問題がやはりあちらこちらでございますが、これ、一つは給与関係からくる問題だと思います。これに関して僻地学校の指定基準を定めて、僻地手当の増額をいたしておりますので、一面これによって給与面の少しでも障害を除きたいと考えてやって参りました。と同時に、県の教育委員会とも十分連絡をとって、僻地に先生方が行かれるように、また行った先生方がいつまでも固着しないように、人事の交流をはかるように、十分連絡も指導も県の教育委員会に対していたしたいと思っております。これに関連して僻地勤続年数を恩給に加算したらという御意見が出ております。これは前からも出ておった意見でございますけれども、われわれもかつてこういう考え方をもって、恩給制度についての連絡をしたこともございましたけれども、率直に申してなかなか現在の状況では困難でございまして、特に現在の恩給制度が全部年金制度に切りかわる段階でございますので、僻地の在勤年数をすぐ恩給に特別に加算するということは今のところ困難ではないかと考えます。しかし、僻地勤務を少しでも容易にするという面で、さらに検討すべき問題として考えていきたいと思っております。  それから僻地の教員定数の問題がやはりございましたが、これは今申し上げたように五カ年計画で五十人までの適正規模の学級を作るということを前提にいたしておりますので、われわれの考え方といたしましては、これは全体の五十人のところまで参りましたら、次の措置としていろいろなものを進めていく。その中に僻地の基準の再改訂ということも考えていきたいと、こう思っております。そのほか、僻地関係でいろいろございますけれども、大体おもなところは以上のようなことだと思っております。  それから理科教育あるいは科学技術教育という面からの御要望もあっちこっち出ておりますが、小中高等学校を通じまして、科学技術教育の基礎をなす理科教育の振興ということは前々から御議論のあるところでございます。特に予算面におきまして理科設備の補助金がございますが、これは二十八年以来進めて参りましたので、三十五年度末において基準の四二、三%という実態が出ておりますので、これを少しでも早く充実しなければならぬということはわれわれも焦燥を感ずるくらいに痛切に思っておりますが、予算の関係などの問題もございますので、明年度以降、これをもう一ぺん再検討いたしまして、今三年であと埋めようという案を作って、明年度からの実施を大蔵省と交渉いたしております。同時に理科教育担当の教員の質の向上と申しますか、教員関係でございますけれども、これにつきましては、理科の実験、実習の講座を中心とした研修を進めておりますし、それから一方、御要望の中に理科教員の待遇改善を特別にしろというお話がございましたけれども、教科別の中で理科だけに特別な待遇ということもなかなかむずかしいかと思っております。ただ、問題は非常に重大であることはわかっておりますし、特に本年、理科教育審議会から理科教育振興のための、もろもろの施策の充実ということについてわれわれの方に答申もございましたので、これを基礎に十分研究していこうと考えております。  それからこの一連の中で、産業教育関係がやはり意見に出ております。産振関係で特に設備の更新費の御要望が出ておりますが、これは本年度の予算で初めて五千万という、金額は非常に些少でございますけれども、設備更新費の補助を出すという出発ができましたものですから、これは予算化に対しまして、今後予算的にその増額に努力いたしたいと考えております。  それから技術家庭科の問題につきましても、これは実施年度に備えまして緊急必要な設備をいたすという考え方で、これも明年度の予算措置に盛り込んで考えております。それから特にこの中で、技術家庭科の教員の再教育と、免許状の取得問題が出ておりますけれども、昨年、免許法施行規則の一部改正をいたしまして、教員の免許状の取得要件を改めまして、一方、国立大学の教員養成面におきます技術家庭科の組織とか、あるいは施設設備の整備をもはかっております。それから中学校の免許状の教科に技術科を新設するとともに、職業科などで、技術科に関係ある教科についての免許状をお持ちの方々が技術家庭科の授業が担当できるように考えることと、それから上級免許状を取得するような方途、これらの問題も実施いたしたいと目下検討中でございます。  それから特殊教育関係で、盲ろう学校校舎の建築費を、高等部まで拡充しろということ、それから、就学奨励費についても高等部に、小中学部と同じように拡充しろという御意見が出ております。これはこの盲ろう教育の特殊な事情から考えまして、小中高等部を一貫して取り扱うというかねての希望もございますし、建物の面につきましても、就学奨励につきましてもそのつもりで努力いたしますし、明年度の予算においてもそういう線で要求は進めております。それから幼稚部につきまして、就学奨励を完全に、という御意見も出ておりますけれども、幼稚部につきましては、趣旨もわかりますので、御希望に沿えるように努力をいたしたい、こう考えております。  それから勤労青少年教育の関係で、御趣旨は必ずしもはっきりいたしませんが、教育制度勤労青少年教育振興拡充のために、教育の立法措置を、という御意見が出ておりますが、学校教育の面から申しますと、通信教育、あるいは定時制教育の充実ということは、われわれも当然のことと思って努力をいたしておりますが、立法的な措置といたしましては、一つ現在考えておりますのは、高等学校の定時制教育と、通信教育と、職業訓練施設の技能教育との連係という問題を立法的に措置したいと考えておりまするのが現在の一つの考え方でございます。  なお、将来に向かいましては、広い意味での社会教育の問題を含めまして、勤労青少年教育の体制を何らかの形で考えて参りたいということで、いろいろな角度から検討しまして、ことしいわゆる教育白書で、青少年教育の課題を取り上げたのも実はそういう気持があってのことでございます。要望の趣旨に沿いまして研究を進めたいと考えております。大体初中局関係で御返事申し上げるのはこの程度だったと思っております。  それからその次は、施設関係の御要望がかなりございます。特に中学校生徒の急増対策の問題があちらこちら出ておりますが、これにつきましては、基本的には公立文教施設整備の五カ年計画に基づきまして、現在、中学校の施設を整備しておりますが、三十六年度、三十七年度というのは、非常に生徒が急増して参りまして、いわばピークを三十七年度に迎えるわけでございます。このときに備えて、最小限度の授業ができるような形にしなければ、ということで苦心して参りましたが、特にこの三十五年度の補正予算で、三十六年度にやるべきものを一部繰り上げで実施いたしたい。それから三十六年度の予算においては、三十七年度にやるべきものを繰り上げて実施いたしたい、こういう前向き予算を今考えて、当面補正予算で一部措置することを相談いたしております。数字的には最終にはまだまとまりませんで、目下ちょうど折衝のまつ最中でございますが、ある程度前向きの方法ができる見込みがついて参りました。  それから同時に、高等学校の急増の対策につきましても校舎整備の御要望が出ております。中学校の、このベビー・ブームの波が三十八年度から高等学校の段階に入って参りますので、これに備えて相当数の学校の新設あるいは施設の増築の御要望も出ておりますし、われわれもその必要を感じておりますが、これにつきましては、今まで高等学校のこういう面での予算措置がございませんでしたけれども、明年度から手をつけたいと考えて、国庫補助の道を大蔵省と交渉いたしております。  それから、そのほか中学校の特別教育あるいは統合、校舎の整備あるいは屋内運動場、僻地の学校の集会室、危険建物の改築等について現地からいろいろ御要望が出ておりますが、それも五カ年計画の実施という形でそれぞれ措置いたしたい。同時に、当初の五カ年計画の実施過程におきましていろいろの事情が出て参っております点は、できるだけ改訂をして新しい五カ年計画の形で織り込んでいきたい、こう考えております。その中には構造比率の改訂、引き上げの問題や、新しい時代に応じた学校統合の必要等も出ておるかと思いますので、十分考慮していかなければならないとわれわれも考えております。  それから大学関係の問題でございますが、これは特定の大学を御視察になっておりまして特定の問題も出ておりますと同時に共通の問題もございますので、これをあわせて御返事申し上げたいと思いますが、第一班の御視察になった鹿児島大学あるいは宮崎大学関係の問題の中に、熱帯医学研究所の設置についてのお話が出ております。これは三十五年度の予算で鹿児島大学の医学部の付属としまして、熱帯地域における環境医学とか風土病あるいは有害動物に関する基礎研究あるいは臨床的な研究を目的とする研究施設を設置することにいたしまして、具体的には建物は奄美大島の名瀬の県立病院の一部を使用して、現地の臨床関係とあわせてやったらということで出ておりましたけれども、あらためて別の建物の御要望も出ておるようでございますが、これは初めの話はそういうことでございましたけれども、事情が変わったようでございまして、これは三十六年度にあらためて国費でもって建設するように今話を進めております。  それから医学部の学生を増員せよというお話が出ております。特に沖縄留学生の学力の関係で特別なワクでやったらというお話が出ておりますが、医学部の学生定員の問題は国の全体の医師の養成計画という点から大体基準をつけておりますので、特に鹿児島の分だけ二十名増募することもそう簡単には参らないかと思っておりますけれども、沖縄の留学生の受け入れという問題としては十分考えていきたいと思っております。  それから宮崎大学では電気工学科の新設の御要望が出ておりますが、工学部といたしまして機械あるいは工業化学と並んで電気というものは三本柱の一つでございまして、当然電気工学科の御要望があることはわかるわけでございますが、これもできれば明年度において実現いたしたいと考えて今予算的にも準備をいたしておりまして、大蔵省と交渉中でございます。  そのほか科学技術教育の振興のために人文系に圧迫がきては困るからその点を配慮するように、あるいは学生経費を増額するように、あるいは地方大学育成のために施設設備その他予算的な措置を十分にするように、あるいは教官の待遇をよくするようにという御要望が出ておりますが、これは宮崎大学だけの問題ではございませんで、あちこちに共通する問題と思っております。施設あるいは教員、教官待遇等につきましては全体の問題といたしまして十分努力いたしたいと思っております。近く待遇改善の問題につきましては、給与改訂が日程に上っておりますが、その中で大学教官についても十分御要望の点を考慮していきたい、かように考えております。  それから第二班でお取り上げになりました新潟大学、山形大学の関係でございますが、新潟大学では特殊な問題といたしましては、脳外科の研究施設の研究所への昇格という問題もございます。これは新潟大学の脳外科の研究施設は非常に研究の進んだ研究分野であることはわれわれも知っておりますが、現在の研究部門の増設や研究体制の整備ということに十分努力して参りたいと思いますし、研究所の昇格という問題は、これはまた他との関係もございますので、ほかの考慮も必要かと思っておりますが、研究が十分できますような充実はできるだけ努力いたしたい、こう考えております。  それから教育学部の長岡分校の土地の交換を早急に実現するように、という話が出ております。これは確かに長岡分校の土地は狭くて大学の施設としては不適当だということは前からわかっておりまして、長岡市との施設交換の計画に基づきまして、これを充実したいということが起こって参りまして、三十四年度までに大学の分校の方と付属中学校につきましては移転を完了したわけでございますが、今後小学校と幼稚園あるいは寄宿舎がまだ残っておりますが、これは同じ線で徐々に進めておりまして、小学校につきましては、明年度にこれを解決いたしたいと考えております。  それから御案内の通り、新潟の教育学部でございますが、これは場所が三カ所に分かれておりますが、新潟の教育学部の改築の問題、これは二十七年には新発田分校を統合いたしまして、そのときに建物を三百五十坪ほど増築したわけでございますが、あすこは敷地が狭いし、学校からの要望もございまして、付属学校をあすこからほかに移したらということで、だいぶ敷地を新潟市内で物色したのでありますけれども、適当な所が手に入れられませんで、結局現在地において改築という形に方向をあらためまして、三十三年度、三十四年度にかけて小中学校の改築は実施いたしたわけでございます。  学部の問題につきましては、同じ考え方で進めるつもりでおりますけれども、新潟大学病院の実は病棟の問題がございましたり、それから長岡の今申しました付属小学校の問題がございましたり、工学部の校舎の方があったりしまして、予算の関係でまだ手が及んでおりませんが、できるだけ努力いたしたいと考えております。同じような問題は山形大学にも一つございまして、山形大学の施設の統合整備の問題が出ております。これは山形の教育学部を文理学部地区に統合するということは、大学の設置当時からの懸案でございましたけれども、非常に膨大な金がかかるので未解決でございましたけれども、これも県との交換という形で、これは県立の高等学校の敷地の要望もございましたので、やっと目鼻がつきまして、今具体的な方向について県と大学との間で話し合いを進めております。  それから学科の問題につきましては、工学部に精密工学科の設置の要望が山形から出ております。機械関係、特に技術者の不足がはなはだしいときでございますし、私たちとしましても、山形大学の要望もありますので、明年度実現するように予算的に今考えております。そのほか山形大学では研究費の問題でありますとか、それから教員組織の問題でありますとか、学生の厚生補導の関係で学生会館の設置等の問題が出ておりますが、これも共通の問題といたしまして、逐次取り上げていきたい、こう考えております。  それから第三班の御視察になりました地域の大学で、富山大学とそれから乗鞍の観測所関係の問題がございました。富山大学で、特に薬学部に大学院の研究科設置の御要望が出ております。これは富山大学の御要望でありますと同時に、現在薬学部をお持ちの大学から、それぞれ大学院、特にこれは修士課程の設置の要望が出ておりますが、現在大学院の研究科というのは、大体その基礎となります学部の講座とか教員組織とか、あるいは設備あるいは研究の状況が十分整備されていることを前提といたして考えておりますので、一律にどこの大学にも大学院を置くということはなかなかむずかしいかと思っております。特に富山大学の薬学部は現在整備充実の途上にございまして他の五学部との関連もございまして、すぐ私たちも富山大学の薬学部に大学院を置くということは、もう少し検討しなければならぬ問題じゃないかと考えております。  学科の要望といたしまして製薬学科ですか、富山大学から出ております。これも薬学部自身の充実という問題を十分考えなければ、いたずらに拡充することもかえって弱体化いたしますので、その薬学部自身の施設設備、教員組織の充実等の問題と合わせて検討していきたい、こう考えております。  それから同じ薬学部で薬用資源の研究施設の設置の御要望がございます。この研究施設とか研究所とかいうのは、学部の教育研究との関連、特に講座あるいは学科目との関連から十分考えられるべき問題でございまして、一方地方産業との関連ということもこういう場合に出て参りますので、十分それらの条件の熟したところから研究施設を置いていきたいと、こう考えております。富山大学の薬学部は大きな薬草園を持っております。土地柄薬業の中心地でございますので、重要なる使命を持っている学校でございますので、十分研究の充実ということについては、われわれも努力していきたいと、こう考えております。  それから第三班の御視察の中で岐阜の県立医科大学の国立移管の御要望が出ております。これもここに問題がありますと同時に、一般論としては公立大学の国立移管という広い問題にも関連いたしますが、われわれといたしましては、とにかく既設の国立大学の整備、充実が必ずしも十分でございませんので、これをやるということを第一段階に考えております。それから公立の移管につきましても、その移管によって大学自身が学術あるいは教育上ほんとうに充実するという前提で問題を考えているわけでありますが、岐阜の問題につきましては前々からお話も承っておりまして、三十五年度においてこの問題についての調査費も計上されておりますので、目下いろいろな角度から調査を十分進めております。  それから乗鞍で天文台のコロナの観測所、それから宇宙線観測所がございます。ここを御視察いただいた結果の具体的なこまかい御意見が出ておりますが、たとえば建物の改築とか、あるいは専用道路の問題とか、研究施設、設備の増強の問題、あるいは貯水槽とか無線通信機の整備とかいろいろ具体的に出ております。一々ごもっともなことでございまして、われわれも研究所の方からも承っておりまして、本年度も不十分ながら、また完全とは申しませんが、これらの点についてそれぞれ措置をいたしてきております。特にここで前々からの問題でもございましたが、冬季の観測についての交代要員の編成上の問題がございまして、増員の御要望が出ております。三班八人編成という現在の状況をもっと充実増員してくれという御要望がございますか、これについては明年度予算において実現方に努力いたしたいと思っております。それからここで一つ観光道路の問題がございまして、この二つの観測所の観測環境を害さないようにということが要望の中心かと思っております。このことにつきましては、厚生大臣の方からも国立公園の計画といたしまして乗鞍に車道を新設することについて御相談がございましたが、私たちの方も東京大学と十分打ち合わせをいたしまして、現在のところ観測所の観測に悪い影響を及ぼさないようにするためには、少なくとも半径一キロ以内の新設道路については、可能な範囲において距離を離してもらいたいということ、それから道路を作った場合にも排水溝とか土留の擁壁に十分注意していただいて土砂の崩壊などということがないようにしてもらいたい、それから新設道路の完全舗装の問題とか、それから観光上の問題もございますので駐車場などを作る場合には観測に支障のないようにしてもらいたいという具体的な問題について大学側の要望を示しまして、厚生省と相談をいたしております。厚生省の方でもこれらの点については御考慮いただけるようでありますが、こういった条件の整うことを前提といたしましてこの話を進めております。  大体この中から問題点を拾ってみたわけでございますが、以上の点で大体御要望の点がお答えできたのじゃないかと思っておりますが、なお、細部につきましては漏れているところがあったかと思いますが、一応全般といたしましてお答えしておきます。なお、この中に文化財関係のことも非常に具体的なお話が出ておりますが、これにつきましては文化財の局長の方から別途お答えいたしたいと思っております。

清澤俊英日本社会党

○委員長(清澤俊英君) 次に、文化財保護委員会関係につきまして御報告願います。

清水康平文化財保護委員会事務局長

○説明員(清水康平君) 先般の御報告の順によりまして御説明申し上げたいと思います。  第三班といたしまして、文化財関係についてお取り上げ下さいましたのは、まず最初に高山陣屋跡、その次は高山祭りの屋台のことかと思います。  高山の陣屋跡の問題でございますが、これは御承知のごとく徳川幕府の直轄地に設けられました奉行所の遺跡としてきわめて著名なものでございます。これにつきましては、すでに文化財保護委員会といたしまして、米倉の屋根、それから奉行所の建物、玄関前の敷石などの修理のために六カ年にわたって補助して参ったのでございます。奉行所といたしましては、現在これしかございません。もと佐渡に奉行所というのがございましたけれども、年代は忘れましたが、火事で焼けてしまいまして、指定が解除になっておるわけでございます。それから米倉の屋根の破損については、この前に修理をいたしたのでございますけれども、もう破損の時期に参りましたので、また修理してもらいたいという申請が来ております。文化財保護委員会といたしましては、概算要求いたしておる次第でございます。普通の屋根でございますというと、三十年、四十年もつのでございますが、この屋根は割板でふいてございまして、飛騨地方に古くから行なわれておるふき方でございます。このふき方でありますと、十年前に修理したのでございますが、もうそろそろ十年近くなりましたので、どうしてもふきかえの時期にきておるということを私どもも認めておるような次第でございます。それから県の支庁舎として使用いたしているのでございますが、郷土館として保存するという意見については、私どもとしてはまことにけっこうなことと思っておるような次第でございます。  その次には、高山祭りの屋台でございますが、これは御承知のごとく二十五台の屋台がございます。そのうち二十三台が指定されておりまして、二台は指定されておりません。これは問題の二台は、他の二十三台に比べまして、弘化、嘉永のころでございまして、他の二十三台に比べますと、創建時代が新しいのでございますが、新しいばかりでなく、その形式も純粋の屋台ではないのでございますので、指定から除外をいたしたような次第でございます。なお、収蔵庫についてもお話がございましたが、これはすでにそれぞれの屋台ごとに整備されておるように承知いたしておりまするので、ただいまのところはそのための新築の必要はないのではないかと、かように考えておる次第でございます。  次に、第一班でお取り上げになりましたものから逐次申し上げたいと思います。  最初に、いわゆる異人館すなわち史跡鹿児島紡績所技師館の問題でございますが、これは私どもといたしては、来年度少なくともこれについての保存施設、たとえば標識板、説明板でございますとか、境界標の設置ということをしなければならぬと思って今概算を要求中でございます。  その次に、名勝の仙巌園と史跡の旧集成館の問題でございますが、これもやはり保存施設でありまするとか、防災施設については私どもの年次計画の中に入っておりまして、できるだけ早い機会に処置いたさねばならぬと思っておる次第でございます。  なお、そのほかに屋久島の杉原始林の問題あるいは仙巌園のロープ・ウエーの問題、それから天然記念物でありますところのノカイドウの自生地の道路の建設につきましては、御承知かと思いますが、それぞれ処置済みになっておるわけでございます。次に、第二班につきましては、特にトキについて非常に詳しく、また実情をるるお話しがございました。御承知のごとく非常にトキは数が少なくなっておりまして、御報告によりますと、新潟の佐渡に大体八羽くらいでございますか、それから石川県の方は五羽くらいというふうなお話でございましたか、私どもの調査によりますというと、佐渡にはせいぜい七羽—六羽くらいしかおらぬ。それから石川県には羽咋と輪島の奥にございますが、四羽くらいしかおりません。いずれにいたしましても、世界の珍鳥であり、日本独得の鳥がまさに絶滅衰亡に瀕しておるという実情でございます。これをどういうふうに保存していくかということは緊急中の急務であると思います。その対策はどうするか、いろいろございましょうが、私どもといたしましては、実は三十四年度からこの方面の特別調査をいたしておる次第でございます。その間専門家の人を向こうに派遣いたしまして実情を調査するとか、あるいはその土地にトキ保護会というのがございましたりして、また地元の人も非常にこの保護については協力を賜わっておるのでありまして、その熱意に対しては感謝と敬意を表しておる次第でございますが、地元の児童の人たちにも協力を願い、調査表を一万も配りましていろいろ調査いたしておるわけでございます。それで、何と申しましてもこの対策としてはいろいろ苦労いたしておるわけでございますが、生息地、特に巣を営むところ、営巣地と申しますか、営巣地の環境、すなわち山林をどういうふうにして保護していくかというところに、まあ尽きるのではないかと思うのでございます。この山林は、佐渡におきましては、御承知のごとく、これは雑木林がおもでございます。能登では赤松林でございますが、この佐渡の営巣地のありまする新穂村では、先般のお話がございました通り、小学校建設等に伴いまして、新穂村の大字でありまするところの生椿の村有林を立木として生椿の部落民、御承知のように五世帯の人に売却いたしたのでございます。その五世帯のその人たちは農業協同組合から、私どもの調査によりますというと、約三十万円を借り受けましてこれを買った。そうして薪炭林として向こう七カ年間にわたって伐採するということになっております。そうなりますというと、トキの生息地としてまことにかけがえのないことになりまするので、昨年来この立木の伐採を一時見合わせようというようにしていただいたわけでございます。そうなるというと、そのために補償措置をどうするかということが問題になったわけでございます。文化財保護委員会といたしましては、昨年末とりあえず管理団体でありまするところの新潟県に対しまして五万円を補助いたしました。この総額十万円で地元に対する補償的な意味といたしまして、この餌料としてという名前で実施いたして参ったのでございます。本年はさらにこれを大幅に増額いたしたいと思いまして、ただいま実施予算につきまして大蔵省とも折衝をいたしているという実情でございます。私どもの調査によりますと、この生椿の村有林がそういう巣を営むところだと思っておったのでありますが、もちろんそこも巣を営むところでありますが、別に新穂村の黒滝というところがございますが、その雑木林もトキの営巣地であることがわかったのでございます。ところが、しかもことしの六月の五日ごろでございますが、雑木林の中に二百年くらいのケヤキの木がございまして、それを静かに観察いたしましたところが、三羽くらいのひなが巣立ったことがわかったのでございます。トキの保護の上から非常にまあ明るい希望を持ったような次第でございますけれども、しかしながら、この林もこの村といたしましては、財政上わきに売却いたしたいというような予定のようでございます。このように、トキの営巣地の山林を確保するにはどうしたらよいかということを苦慮いたしているわけでありますが、何といいましても、これは国有林にするのが一番いいのではないかと思うのでございまして、この間の事情も農林省とも折衝いたしまして、何とかこれを買い取ってもらえないだろうか。この前御指摘の通り、本年の東京において開かれました国際鳥類保護会議におきまして、トキは国際保護鳥と指定されているような次第でございます。何としてもこれを守っていかなければならぬと思っておりまして、農林省とも折衝をいたしているような状況でございます。なお、これは御指摘の通り、昭和九年に天然記念物として指定され、二十七年に特別天然記念物としてまたきまったのでございますが、指定当時は百羽くらいおったのでございますが、それが今日数羽になってしまったということは、いろいろの原因がございましょうが、何と申しましてもこれは営巣地の森林を確保することが第一でございまするけれども、そのほか私ども考えなければならぬことは、トキの外敵を駆除することが必要である。承りますと、冬になりまするというと、トキもそうでございますが、いろいろな鳥、ウサギその他の動物が沢の辺に寄ってくるのだそうでございまして、それに対しまして村民その他がウサギその他をわなでとるのでございます。それにトキが一緒に巻き込まれないようにもしなければならぬ。それからほかの動物がねらっておる。ことに百羽が数羽になったということは、よくわかりませんが、より一そう今後もなかったと思いますが、密猟ということのないようにしなければならない。あそこは禁猟地区に指定されてはおります。密猟でありまするとか、他の動物の侵害、わなにひっかからないようにしなければならない。その他天敵—天敵という言葉があるか知りませんが、天の敵もあるわけであります。タカがこれをねらっておるようでございます。タカをどんと鉄砲で殺すといいのですが、鉄砲を撃つというと、今度せっかくのトキがわきに逃げてしまうというようなことがございまして、非常にまあ困っております。その他そういう繁殖地に立ち入りを禁止しなければいかぬというようなことを考えておるわけでございますが、その点も関係官庁とも連絡いたして、今後とも万全の措置をとりたいと、かように思っておる次第でございます。以上でございます。

清澤俊英日本社会党

○委員長(清澤俊英君) 御質疑の方は順次御発言を願います。

安部清美自由民主党

○安部清美君 二点ちょっとお伺いしたいと思うのですが、一つは施設関係ですが、施設の構造、規模といいますか、この前報告いたしましたように、宮崎県では特に台風関係も関連し、シロアリ関係も大いに関連して、鉄筋、鉄骨のワクの拡大ということを非常に要望しておるのです。この問題について文部省ではどういう態度でおられるのか。おわかりであればお答え願いたい。同時にシロアリ問題ですが、これもずいぶん大きな被害を与えておる。これは幾らああした補助をして建築をやらせましても、シロアリは御承知のように日夜やっておるのですから、相当な被害額になる。これについて文部省の施設関係の方でシロアリの研究というものについての何といいますか、まあ嘱託でもして——あちらで聞いてみますと、適確な防止策はないように言っているのですね。ですから、こういう点も御研究になっておるかどうか。それの二点、施設関係でお伺いしたい。  それからもう一点は、大学の問題ですが、地方大学の育成ということについての今の御答弁ではまだはっきりしない点があります。大学問題はこれはまあ大きな問題ですが、都市中心といいますか、東京中心の大学というような今のやり方を、地方に優秀な大学を作って、そういうことをだんだん除去していくというような方針からいたしますと、地方大半を育成するということは非常に大きな問題じゃないかと思うのですが、実際の状態は、地方大学では特に理工科関係の教師を得ることは非常に困難で、宮崎の話を聞いておりましても、いわゆる九州における親大学であります九大あたりから教授を求めようとしてもやってこない。そうしますと、大学の内容が非常に劣ってくるということは、これはやはり国として育成の完全な方向といいますか、方法を講じないというとできないのじゃないか。たとえば地域給の問題のごときにいたしましても、他の給与関係が完全に同率になったとしても、地域給関係で非常に悪くなるというようなことも関係しておると思うのです。こういう点についての文部省の方針といいますか、そういうものをもう少し的確にお示しを願いたい。  こういう二点についてお伺いしたいと思います。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) 安部先生の御指摘の点でございますが、私のわかります範囲でお答え申し上げたいと思います。  いわゆる施設建設の場合の構造比率といっております鉄筋、鉄骨と木造との割合でございますが、一般に新しく建てるのだったらいわゆる半永久的な耐火構造の鉄筋、鉄骨でやりたいという要望は全面的にございまして、私たちも逐次この比率を上げることに努力して参りました。御存じの通り、一般の建物について現在五〇%、五〇%の割合まで参ったわけであります。特に台風のいわゆる常襲地帯、あるいはいわゆる被害地域につきましては別の面での保護の仕方、あるいは予防の仕方もあるかもしれませんが、構造としましては、やはり鉄筋、鉄骨でやることが一番いいということについては私どもも同じ考え方で、予算の上でこの構造比率の引き上げということを中心に考えております。五カ年計画の改訂と申します中に構造比率の引き上げが一番大きな問題になっておりまして、明年度計画も途中ではございますけれども、改訂に努力いたしたいと思って関係省と目下交渉中でございます。特に台風常襲地帯におきましては、このことについては最大の注意を払っていきたい、こう考えております。  蟻害の問題でございますけれども、シロアリの害でございますけれども、私も詳しいことは存じませんけれども、現象的には九州一般に非常に多いのでございまして、また紀伊半島あたりでも蟻害のケースがたくさん出ております。特に宮崎大学では、大学自身としても農学部で蟻害というか、シロアリの研究もされておりますし、その博物館に蟻害のいろいろな標本もたくさんございまして、大学自身も研究しておりますが、まあシロアリにも幾つも種類があるということを私聞いておりますけれども、文部省で蟻害そのものにどういうふうに対処しているかという今の御質問につきましては、的確な私設備の内容、よくそれに対してどういうふうにしておりますか、つまびらかにいたしておりませんが、御要望の点を伝えて、あらためてお答えさせていただきたいと思います。  それから地方大学の育成という問題は御指摘の通りでございまして、幾つかの点からこの問題を改めなければならぬと思っております。特に建物の問題、老朽設備の問題等いろいろございますけれども、やはり御指摘の通り、よい先生が集まりませんと大学としては充実いたさないわけでございまして、これは全般的に最大の問題だと思っております。ただでさえも、まあ民間の需要という関係から、研究者の数が非常に減ってきております。それに言葉は悪いのですけれども、いろいろな評条件が必ずしもよくないということで大学に先生方を送っていただくということが非常に困難なことになってきておりますが、これにつきましては、今お話もございましたので、できるだけ地方の大きな親大学というものに御協力を願ってやっていくことが一つと、それから何といたしましても研究のできる条件を作らないと先生方に行っていただけませんものですから、研究設備、図書、それから宿舎というような条件の整備に一つは苦心いたしております。  地域給の問題につきましては、この程度で逐次解消という方向でございまして、やがて本俸にも取り上げられていくという形に方向はなっておりますが、給与の問題につきましては、全般として教員の待遇改善をはかるということを考えております。  それからもう一つ最大の問題でございますけれども、今人事権が大学の教授会中心にお考えになって、実際にこれが中心になって動いておりますので、私どものところから執行を命ずるというような形でできませんので、穴があいているとか、あるいは弱いところに増強するということを外部から意識的にできない状況でございますが、できるだけ有力な大学が、若い教官を地方大学育成という面で、御協力していただくと、割愛していただく。また一面では研究の過程において、ほかの大学にも十分移れるように、大学自身の間の人事交流をもう少し活発にしなければならぬじゃないかという話もいたしております。最近も北見に工業短期大学を設置いたしたわけでございますが、場所的には北海道の東北のはずれの方でございまして、先生の確保は非常に普通の状況では困難でございますが、北海道大学、室蘭大学、帯広大学、これら北海道の大学の方で非常に関心をお持ち下さいまして、最大の御協力をいただいてこれら三大学から中堅の教授を出していただいて北見の人員を構成した、こういうような形をとったわけでございます。行政的になかなかすぽっといきませんけれども、お話を続けて、そういう方向の努力を重ねて参りたいと、こう考えております。

北畠教真自由民主党

○北畠教真君 ただいま当局からお話がありました。私第二班に加わって新潟に参ったのですが、当局の答弁の中ではっきりしない点があるのです。御承知の通り、新潟大学の教育学部は三つに分かれて存在いたしておるわけであります。その統合問題が解決しない以上、そこに危険校舎の改築ということが非常におくれているのじゃないか。ついては現状の改築を一刻も早く促進するためには、三カ所に分かれている分校の統合問題ということが一番大きな問題になってくるのじゃないか、こう思いましたときに、統合問題に対する当局のおとりになるお気持をもう少し突っ込んではっきりお示し願いたい、こう思うのであります。  それからトキの問題ですが、ただいま清水さんのお話では、農林当局と密接な関係をもって今折衝中だというお話でございますが、その内容がはっきりしない。われわれ調査に参りました者としましては、なるべく早く、時間がたてばたつほど数羽のトキがまた減っていくという危険がありますので、一刻も早く、できれば本年度、できなければ来年度の春からでも即刻その措置をとるということをしなければならぬと思うのでありますが、農林省と文化財保護委員会の方とのもう少し具体的な、突っ込んだ話の模様を聞かしていただきたいと思うのであります。

清澤俊英日本社会党

○委員長(清澤俊英君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

清澤俊英日本社会党

○委員長(清澤俊英君) 速記を始めて。

清水康平文化財保護委員会事務局長

○説明員(清水康平君) ごもっともでございます。農林省と折衝いたしてまだ結論は出ておりませんが、非常に農林省として、何とかしなければならぬじゃなかろうかという気持になっておられると私は拝察しておるわけでございます。それで保安林で救えないだろうかどうだろうか。一番いいのは国有林でありますが、それには財源との関係がございますのでもう少し検討してもらいたいということになっております。農林省の方が見えておりますのでちょっと。

大野文夫林野庁指導部長

○説明員(大野文夫君) 林野庁の指導部長であります。ただいま北畠先生から御質問のありましたのにお答え申し上げます。  私どもといたしましても、このトキの生息を維持すると申しますか、さらにこれを増殖して参るということにつきましては、私どもの方から見ましてもこれは必要と思います。先ほど文部省の方から一応お答えになりましたように、禁猟区をあそこの佐渡地区に六千五百町歩にわたりまして設定はいたしておるわけであります。先ほどお答えになりました、これを国有林にしたらどうかという問題でございます。現在、国有林につきましては、森林の買い上げということにつきましては、御承知と存じますが、昭和二十九年に制定されました保安林整備臨時措置法によりまして、向こう十カ年間の間に保安林にしてこれを買い上げて参る、あるいは交換して参るという方法しか今、現在にはございません。従いまして、その交換でございますが、これは近傍の国有林と交換するということになるわけでございますが、遺憾ながら、佐渡におきましては国有林は現在全然ございません。これを新たに保安林として指定いたしまして買い上げるという方法しかないかと存じます。ところで、まあ保安林は、森林法によりまして、いろいろの効果目的というものによりまして保安林に指定されるわけでございます。まだ私の方といたしましても現地について十分、従来の整備計画には入っておりませんので、さらにこれを現地を調査いたしまして、何とかこれが保安林に指定できるかどうかということを早急に調査いたしまして、なるべくこの報告書に沿うような処置を講じて参りたいと、研究して参りたいと、かように考えております。

北畠教真自由民主党

○北畠教真君 御意向非常によく了解できますが、先ほど申しましたように、時がおくれれば、それだけ減っていくということですので、調査といっても半年、一年かかりますので、通常国会中にも、もう一ぺん皆さん方の御意見を総合して、皆さん方の具体的な気持を発表していただきたい、こう思うのですが、よろしゅうございますか。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) もう一つの北畠先生の新潟大学の教育学部の問題でございますが、これは御案内のように、新潟に昔の第一師範、それから高田に第二師範、長岡に第一師範女子部、こういうのが昔ございましたのを、そのまま現在三分校で運営いたしております。これにつきまして、この教育学部あるいは学芸学部の分校の問題、全般の問題が一つございまして、三十二年でございましたが、国会でこの問題を処理するようにという御決議がございましたので、以後、私たちも予算的にも調査費を計上いたして、全般的に教育学部の分校問題の検討を進めて参っております。教育学部の、あるいは学芸学部の発足につきましては、各県の中には師範が一つでなくて、二つあるいは女子師範ないしは女子部、男子部に分かれているというようないろいろな姿がございましたのを、逐次統合するという方針で来たことは御存じの通りでございますが、それから、教育学部の実をあげるという意味で、二年課程を逐次四年課程に切りかえるという措置を進めて参っております。ところが、この中で幾つかの大学については、非常に特殊な事情がございまして、主として分校所在地の事情から分校を存置してもらいたいという要望、あるいは主として分校は二年課程でございますけれども、四年課程も置きたいという要望も強くなって参りまして、この御決議がございました当時、幾つかの大学についてそういう問題が現に存在しておったわけでございます。これをどうするかということで、いろいろな専門家の御意見も聞きながら調査を進めて参りましたけれども、私たちといたしましては、基本線においては、教育学部の充実をはかる、できるだけ四年課程にするという基本線を守りながら、それぞれの大学の分校を持っております大学の事情と、それから関係の地元の事情をやはり考慮しながら、実際に即した解決をしていこうという、かなり慎重な態度で進んで参ったわけでございます。従って、その後、今日までに分校を廃止したところもございますし、逆に、北海道の函館のように、分校に四年課程を地域の事情から積極的に置いたところもあるのでございまして、一律の方向は必ずしもとっておらない、実情に即した解決の仕方をいたしてきております。新潟の三学部につきましては、それぞれ、伝統もそれぞれの学校にございまして、地域の事情も違いまして、また、新潟県というかなり大きな事情もございまして、三分校を一がいに統一するとか廃止するということはなかなか困難な状態にございまして、それぞれ、地元、学校当局と事情を考えながら、合理的な解決法を研究中のところでございます。  御指摘の新潟の教育学部の改築問題とこれとの関連が御指摘の中にあったのじゃないかと思いますけれども、これは私たち、今申し上げましたような形で分校問題をいろいろ持っております学校でこれが最終的に解決しなければ、施設の面について手をつけないという方針はとっておりませんので、老朽であるとか、あるいは手狭であるというものにつきましては、それぞれ事情に応じて、施設の拡充ないし政策は現に進めてきております。新潟につきましても長岡についてもいたしたこともございますし、新潟についてもいたしたこともございますし、現に付属の問題等も出ております。従いまして、現実と必ずしもこれは同じ歩調で考えてはおりません。ただ、新潟につきまして新潟につきましてと申しますよりも、文教施設の予算が十分でございませんので、新潟の各学校の御要望が出てきて、学校の順位というようなこともございまして、新潟の教育学部の改築がおくれておることは事実でございます。分校のあり方の問題と結びつけてこれを延ばしているというわけではございません。

北畠教真自由民主党

○北畠教真君 慎重に取り運んでいただいたことは非常にけっこうですが、分校問題と改築問題は別問題だと、こうおっしゃるのでありますが、改築の危険度ですね、これが非常にひどい。これが、たとえば掘立小屋といいますか、それと同様な新潟の校舎を見て、ほっておけぬのじゃないかという気持がいたします。波打っておると申しますか、屋根は落ちている、壁は落ちてしまっている、風でも吹けば人命にかかわるという、非常な危険校舎です。これはいろいろ順位がありましょうが、あのままほっておくということは、教育の伸展上もいけない。また、人命の危険というものを考えると、一刻も早く手をつけなければならぬ。もちろん、ただいまおっしゃたように総合問題、いろいろ複雑な問題があるでしょうが、それとは別個に離して、一刻も早くああいう危険校舎は復旧しなければいかぬ。これは他の府県にもあるかと思っておりますが、私、不幸にして全部を見てはおりませんのでわかりませんが、新潟の教育学部は非常にひどいものなのです。これは人道問題である、こういうふうに私は考えております。つきましては、分校問題と切り離して考えてもいいとおっしゃるのでありますから、この点、こういう校舎は一刻も早く改築していただき、全国にたくさんあろうかと思っておりますが、何とかこれは十分手を講じて、大蔵省に折衝も盛んにやっていただき、また大蔵省の連中にも見ていただいて、そうして一刻も早くこれを復旧しなくちゃ、非常な危険な状態になっておる。教育の振興にもよくない、こう思うんですが、この点十分文部省の方として、腰を落ちつけてああいう危険校舎の復旧に当たっていただきたい、こう思うんです。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 関連して。今の北畠委員の質問された事項、官房長にお尋ねしますが、まあ配慮はよくわかるんですが、態度がやや不明確な気がするんです。そこではっきりお尋ねするんですが、今北畠委員の御指摘のように、もう校舎としては使用禁止というのが実情ですね。私どもが通っておっても、廊下を通行するのに危険を感じるような状況です。そこで、分校と切り離しても考えると、こうおっしゃっておるし、また分校統合問題も複雑だと、こうおっしゃっているんですが、そうすると、現在の方針としては、新潟大学の教育学部の校舎建築はいつ手がけられる予定ですか。作るなら作るということをきめられる時期がいつかということです。もしきまっておるなら、それはいつから建築にかかられるか。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) 御指摘のように、使用禁止のバッテンを付したいようなところもございますし、そしてもうこれはみんなほかの問題を抜きにしても、人道上の問題とおっしゃるような、非常に老朽校舎がございます。特に新潟の今の具体的の問題でございますけれども、これは今予算要求いたしておりまして予算がきまりませんと、具体的にいつからということが、監理局の方で個々のプランを作っておりますので、私、個々の大学をいつどういうふうにやるかということを記憶いたしておりませんけれども、御要望の筋はよくわかりますので、あらためて監理局にもよく申し伝えておきたいと思います。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 予算要求中というのは、教育学部の校舎改築に対する予算要求という意味に解しましたが、どの程度要求してありますか、次年度予算に。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) 今、私ちょっと、個々の大学の改築の来年度の概算要求の中身を記憶いたしておりませんので、新潟大学の分校の改築問題がどういう形で明年度は概算要求が出ておるか、今ちょっと記憶いたしておりませんので、あらためて御答弁いたしたいと思います。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 先ほどの御答弁の際に、逐次統合の方針であるが、ある特別の場合を除いては必ずしも地域の実情からそうは参らぬというようなお話でしたが、現在における文部省の方針としては、全国に幾つか分校が設置されておるところがあるんですが、その全体を含めて、基本方針としては、充実をはかっていくために逐次統合していく方針だと、このように解釈していいですか。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) これは最初に申し上げましたように、新しい大学編成に際して同一県内に旧師範学校が幾つか分散しておった。それは分散施設を極力一カ所に整理統合をはかるという方針で進んで参りましたけれども、その後いろんな事情から、分校の存置、あるいは分校に四年制の課程を設置という、要望が出て参りましたので、それについては実情を調査して、慎重に具体的な問題として考えたいと、こういう考え方でございます。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 何県か分離された学校があるんですが、そのいずれの県をとりましても、私がここで数字を上げなくても、設備あるいは教官、こういったあらゆる面について、分校がたくさんあるところは、内容において一県一校の場合よりも劣っていることは御承知の通りですね。これを何年も放置されておるということは、地元の事情からするといろいろお困りになっておる点もわかるんですけれども、教員養成機関の低下という意味において重大なる問題だと思うんです。  そこでお尋ねしたいのですがね。たしか三十四年度に四十万ですか、三十五年度にはその倍近くの予算がいわゆる教育関係の調査費に組まれているんですが、今年度すでに半分くらい済んでいると思うんですが、あるいは前年度の分でもいいのですが、そういう関係県の統合についてどういう調査をされたか。ごく簡単でいいですから御報告願えませんか。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) これは私の方で教員養成関係の方あるいは県の教育長その他いわゆる学識経験者の方にお集まり願いまして、委員会を組織いたしまして、一般にこの状況を検討していただくと同時に、班に分かれてこれらの幾つかの大学の実情を御調査願っているわけでございます。地元の大学側の要望あるいは地元の方々の要望等をつぶさに聴取いたしまして、その結果を中心にいたしましてどういう手を考えるかというようなことを検討いたしているのがこの調査のやり方でございます。三十二年の決議に基づいて三十三年からこういうことをやっておりますが、その結果なかなかデリケートな問題が、率直に申して含んでおりまして、三十四年度には弘前大学野辺地分校については弘前の学部に統合するということにいたしてこれを進めて参りましたし、北海道の多くの分校の中で、函館についてはこれを二年課程でございましたのを四年課程を設置するということに参ってきております。その他の分校についても同じような方法で検討を進めている次第でございます。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 大体地元の要望も御承知のように、分校存置のされている地域においてはもう率直のところ設置してくれ、そうして四年制を置いてくれ、こういう要望が強いと思うのですね。ところが、それを認めていくという方針であれば、どうしても現状の中で施設の充実なり、予算の増大ということは考えられてくると思うんです。で、地域の実情を勘案して決定をされるのはそれはけっこうですが、まだこの統合あるいは四年制に切りかえていくかどうか、この未決定のところが何県かございますね。その点について今日までの調査の実態と次年度に対する方針ですね。これを本日はけっこうですから、新潟大学の先ほどの予算の問題なども含めて全般の学芸大学の統合、あるいは昇格といえば言葉は悪いのですが、分校存置を認めて四年制に切りかえていくか、あるいは現行のままでしていくか。分校を認めていくとすれば、予算としてはどの程度計上していかれるか。新潟大学だけでなくて全般についての今後の方針を明らかにしていただきたいと思います。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) かしこまりました。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 それから安部委員の質問に関連するのですが、第一問であったと思いますが、施設関係でですね、宮崎県の台風とシロアリの問題出たのですが、全般的には五〇%、六〇%の鉄筋鉄骨化がなっている。今後もふやしていきたい。非常にけっこうなことですが、いわゆる台風常襲地帯に対して一般的な鉄筋化の方向をたどっていくということでなくて、現在の法規がどうだとかいうことでなくして何か別個の措置で今風常襲地帯、あるいはシロアリの特別多い地域に対しては鉄筋化が早く進められるような何らかの措置ということについての配慮ございませんか。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) 私たちのやっております具体的な方法としては鉄筋鉄骨作りを作るという形で対処いたしておりますが、全国的にと申しますか、予算上五〇%を確保する、鉄筋、鉄骨にするという積算ではございますけれども、具体的にこの予算の配分につきましてはそれぞれの地域の実情を考えて必ずしも同じ比率でいくというのではございませんで、その中で台風常襲地帯あるいは蟻害地帯については鉄筋鉄骨作りを多く配分するという基本方針をとって参っております。そのほか先ほどの御質問にもありました蟻害そのものへの対処の仕方、それはまあ建設省の方でも広い意味での建造物についてこの蟻害問題を検討中でございますので、先ほど申しましたようにあらためて原局とどういうことになっておりますか相談いたしまして次の機会に御返事をいたしたいと考えております。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 その地元がいわゆる設置者と申しますか、これが一応予算を持って、それから補助をもらいたいと、こういう形でないと出てこないと思うのです。それでは宮崎県、鹿児島県のような台風常襲地帯は、ただでさえ御承知のように、鹿児島県は四十何番日かの貧乏県ですから、自身でやることはできないと思うのですね。従って別個の、台風常襲地帯に対しては予算が必要だと思うのです。地元が予算を用意して補助をいただきたいと、その際にワクをよそよりもよけいやる、とこういう形では、その点については恩典だと思うのですけれども、それではかゆいところに手の届く施策にならないと思うのです。だから別個の、現在の法律の中ではできないところでもあるいはこの法律を変えればこういうふうにできると、そこまで研究していただいて特別の措置をしていただかない限りは台風常襲地帯というのは被害だけでもそれをまかなうだけでもずいぶん金がかかっているのですから、そういう地域がよそよりも多くの予算を用意して、しかもワクをよけいいただくように要請してくるというのはどうしても困難な実情だと思うのです。この点についてももう少し検討を加えておいていただきたいと思うのです。  それから林野庁の方にお尋ねしたいのですが、あそこの生椿村の十一町歩の森林を買い上げるとするとどのくらいの費用になるのですか。

大野文夫林野庁指導部長

○説明員(大野文夫君) まだ実質的には検討しておりませんのでわかりませんが、大体買い上げるといたしますと買い上げる方法といたしましては、その土地の一般の価格、それに地上の立木の価格を足した、現在の立木の価格を足したもので買い上げるというふうなことになります。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 そういうむずかしいことを申されても僕、計算できないのですが、これは北畠先生も質問なさったから、次回に、それまで調べておいていただいて出しておいていただきたいと思う。  僻地の問題ですね、これは非常に詳細な官房長からまとめの報告がありました。全般的にまとめ方としては非常にいいと思うのですけれども、大体何ができるのか、聞いておりまして一向にはっきりしないのです。これは次回でもっとこまかいことをお聞きしたいと思うのですが、特に僻地の問題ではどの視察班も僻地を視察されて、なるほど大へんですなと、文教委員の皆さんが行ってねぎらいの言葉を述べて帰って来て報告をする。そうすると当局としても大へんなことです、努力しますと、こういう報告に終わったのでは僻地の実態は解決できないと思う。それではっきりお聞きしたいのは、一つは施設の面と一つにはそこに通勤しておる教員の面、この二つの面があると思うのですが、どの地域においても、たとえば雪国地帯では冬季長い所、半年あるいはそれ以上の所もあるでしょうが、かなり長い間は通勤できないという条件がありますね。従って寄宿舎の設備とかそういうものが必要になってきていると思う。その他テレビとか、特別に僻地に必要な施設というものがあると思うのですが、こういう施設の面では僻地振興法ではまだ十分でないところがあると思います。それから教員の場合でも、昨年に僻地の手当をふやしていただきましたから、  いろいろ従前よりもよくなっていると思うのですけれども、実際に僻地に二年も三年も勤務している人たちにとっては現在の措置というものはまだまだ端的に申し上げましてきわめて不十分ですね。こういう点につきまして、施設の問題でやはり国の僻地に対する特別の補助が必要だと思うのです。これは一つは教職員の通勤手当も先ほど安部委員からでしたか、恩給加算の問題等も出ていましたし、この両面につきましてもう少し、大へんだから、苦労はわかっているから努力をしてやるということではなくして、特に僻地におきましては当該町村も大体において貧困だと見ていいと思うのですね。従って、先ほど宮崎の場合にも言いましたように、予算を用意しておいて国の補助を求めてくるという形をとっておったのでは僻地の施設の問題は片づかない。従って僻地振興法の中でも、いろいろそこに加えていくとすれば、施設の問題についても国が別個の措置をしてやるという方法が考えられないものか、もしそれができるとすれば、振興法で扱うということでだめだとすれば、別個の立法措置が必要とすれば、どういう点が隘路なのか、また教員の現在の処遇を解決していくにはどうしたらいいか、こういう問題につきまして、もう少し突っ込んだところを御検討いただいてこれも次回の委員会に出していただきたいと思います。これも第二班の私どもの報告の中にありました県ですが、長岡にあります県立第二の高等学校の問題ですね。これにつきましては官房長はたしか言及されなかったように記憶するのですが、この学校の校舎改築対策委員会の人々にお会いしていますと、非常に地元としては熱心にやっていますし、また国の予算措置というものを渇望しているわけです。この県について現在の進行状況と、あるいは次年度に対する計画ですね、構想と申しますか、これをもう少し詳しくお聞かせ願いたいと思います。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) 僻地対策の問題は御趣旨ごもっともでございます。よく検討いたしまして次回の委員会に御報告さしていただきたいと思います。  それから長岡の県立第二高等学校の問題でございましたが、これは私たちの今現在の措置といたしましては、高等学校の建物の老朽校舎の改築についての補助金の制度がございます。これは必ずしも十分ではございませんで、各県の要望に応じかねておりますが、こういう老朽改築の問題についてはその補助金によって対処することになっておりますが、本年度の長岡の第二高等学校の措置についてどういうふうになっておりますか、恐縮ですが、私今覚えておりませんので、これも次回に御報告さしていただきたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 一つだけお聞きしたいのですが、非常に文部行政というものはどういうふうに進んでいるのか参考になると思うのでお聞きしたい。幾らかは進んでいるようですが、シロアリの問題です、台風常襲地帯の。これは八年前にたしか矢嶋君と私が参りまして、この問題を当委員会に提起した。それで今聞きますと、五〇%、六〇%鉄筋鉄骨化されている。全国のこれは鉄筋鉄骨化はどれくらいになっているか、それとの関連であの台風地帯においてはどう進んでいるのか、これを八年間、あれが八年前の話です。だから文部省のスピードをちょっと測定するには非常にいい材料なのでお聞きしたい。ちょっとはっきりお聞きしたい。ちょっとはっきりお答え願いたい、どなたか。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) どういうふうにお答え申し上げたらいいのですか、ちょっと私今的確にわかりませんけれども、たとえば、鉄筋鉄骨作りが予算の上で現在五〇%ごございますけれども、過去からどの程度に延びてきたかというそういうことでございましょうか。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 よく聞いて下さい。つまり全国でやっているわけでしょう。積雪寒冷地帯も要望しているでしょう。しかし、シロアリ地帯では非常に切実な要望があっつたわけです、この間行ったときに。だから特に意を用いてやったのです。そういう答弁だから、当時八年前も。そうすると、何か特殊な手段を、法案はできなかったと思うのですが、しかし、予算のやりくりでそれをやったかどうか、それが全国に平均、全国がどれだけ進んでいるか、そして特に台風地帯ではどういうふうになっているかということを明確にしていただきたいと思います。それはしかし、あなたおつかみになっていらっしゃるでしょう。大体全国でどのくらいいっておりますか。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) 要するに、過去の先生御指摘の八年前からの新築の鉄筋鉄骨作りの上昇率といいますか、木造との比率のことで一つのあれになると思います。それは今個々の資料は持っておりませんけれども、予算的には当時たしか一〇七、二〇%という形から徐々に上がって参っております。現在五〇%まできておりますので、全体的に見れば構造比率、鉄筋鉄骨作りが多くなっているということは事実でございますが、地域的に寺に台風常費地帯等でどうなっているかという問題につきましては、一ぺん実績を検討さしていただきたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 ちょっと問題をおつかみのようでないのですが、全国で鉄筋、鉄骨が全体の校舎の中でどれだけ進んだかというのを見ると、そういう統計はとれるでしょう、それから台風地帯の個々のところがどういうことかということを見ればはっきりするでしょう。文部省が特に意を用いてやったのか、やらないのか、どれだけの努力の跡ができているのか、それをお聞きしたいのです。それを聞くことはこれからのことについても非常に重要です。また八年で解消していないということは事実ですね。どのくらいできているのです。たとえばシロアリ地帯で大体何%くらいに鉄筋鉄骨化ができているのか、現状で。これはおつかみになっているでしょう。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) 次回までに御返事いたしたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 あすまでにですか、確かめておきたい。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) 事務局に連絡いたしまして、あすまでに間に合えば御返事いたします。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 間に合えばでなくて、間に合うようにしなさい。

千葉千代世日本社会党

○千葉千代世君 三点質問いたします。  その第一は、岐阜の県立医科大学の国立移管の件でございますが、今御答弁の中に既設大学の充実を主としてやる、それから公立の移管の問題については一般的に考えているというような、こういうふうな御答弁でございましたけれども、そうすると結論的にはこれはまだ移管する意思がないというわけでございますか。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) 現在、たとえば明年度すぐ岐阜の県立大を岐阜大学に吸収するという考え方はまだとっておりません。

千葉千代世日本社会党

○千葉千代世君 報告書にもございます通り、非常に岐阜県としても財政的に支えていくにも限界点にきているということと、それから施設、設備にしても当然これは負担し切れない。それから教授の人事交流なんかも行き詰まっている、いろいろ問題が山積しておって、私どもが陳情を受けましたときには、それでは自分たちが黙っているからなかなか取り上げてもらえないのかしら、こういうふうな非常に不安に思っていて、ちょうど文教委員の視察を唯一の自分たちの手がかりとしてこれを訴える、こういうふうに長い長い内容の陳情を受けたわけでして、実際私は見て参りまして、発足した当時の大学の必要性と現在では大へん事情も違ってきている。そういうふうな意味で早急に移管ということは考えていたわけですけれども、今度は考えていないとおっしゃるのですけれども、やはりこれは早い機会に実現していただきとたい。  それからもう一つは、文部省でも調査においで下さったでしょうか。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) 本年も調査に参っております。

千葉千代世日本社会党

○千葉千代世君 その結論は。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) 現在のところまだまとまっておりません。と申しますのは、これも前々から御議論もございましたし、予算の計上も調査費についてお願いしておりますのは、岐阜大学だけではございませんで、公立大学、特に医学部につきましては、大へん御要望の強いところも出ておりまして、あわせて調査いたし、あわせて検討いたしておりますので、まだ現在のところ結論が出ておりません。近く何らかの結論が出ると思います。

千葉千代世日本社会党

○千葉千代世君 一般の公立の移管と同じように考えているということをおっしゃったのですが、やはりあすこには特殊的なものが幾つかあげられているはずなんでございますが、そういう点はやはり重点的に調査なさって、早急にこれは実現の方向に御努力いただきたいということが一つと、それから第二番目には乗鞍のコロナ観測所の交代要員の増員の件でございますが、御答弁の中に早急にしたいということをおっしゃったのですが、これは差し迫っておって、非常に空気の薄い所で、数の少ない方々が相当世界的な役目を果たしているように私見受けて参りましたので、もう極度の過労に陥っているわけなんですが、これは早急にというのは、予算措置をどのようになさって、早急にという御答弁なんでしょうか。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) これは具体的には明年度の予算要求の中に人員増の形で百要求いたしておりますので、それが実現ができますれば交代要員ができるかと思いまして、概算要求を出しております。

千葉千代世日本社会党

○千葉千代世君 第三番目は高山祭りの屋台の件ですが、御答弁の中には二十五台のうち二十三台だけ指定して、あとの二台除外したのは年代が違うことと、それから作った形式が違うから除外したと、こうおっしゃったのですが、私どもが調べて参りましたときには、私しろうとでわかりませんで、全く同じに見てきたのですが、どこの形式が違って、年代が何年違ったために除外したかということと、それから指定した基準というもの、何年までが基準ということがあるのか、ないのか、その辺を、しろうとですけれども御答弁いただきたい。

清水康平文化財保護委員会事務局長

○説明員(清水康平君) 二十三台の方は享保のころのものだそうでございます。それから指定になっておりません二台の方は、弘化、嘉永のころのものでございます。それでそのほかに、たとえ弘化、嘉永でも、この形式がそのまま残っているといいのでございますが、それが弘化、嘉永から今日に至るまで相当手を加えてございまして、弘化、嘉永の様式が変わっているというのが実情でございます。従いまして、二十三台のものと同じように、一緒に含めて指定はできないということでございます。様式のどこがどういうふうに変わっているかということにつきましては、まことに申しわけございませんが、私そこまで調べてございません。大体ただいま申し上げましたような事情でございます。

千葉千代世日本社会党

○千葉千代世君 もしまあそうだとしましても、追加して指定するというようなことはできませんですか。

清水康平文化財保護委員会事務局長

○説明員(清水康平君) 享保、文化の年代も違いますし、様式もだいぶくずれてきておりますので、一緒に指定するということは困難と思います。それだけ取り離してできるかできないかという問題が残るだろうと思いますが、ただいまの私ども考えておりますところは、弘化、嘉永だけのものがそのまま残っているならいいのですけれども、ずっとその後手が加えておりますので、ただいまのところそれだけ分離して指定するのも困難ではなかろうかとただいま考えております。

千葉千代世日本社会党

○千葉千代世君 私ども見せていただきましたときには、二十三台も、二十五台も同じように、家を一軒ずつ作って、下を上げまして、地元の負担でもって非常なお金をかけて、そうして管理しているわけなんです。それで、町のだんな衆が来まして、こことここと、こういうあれだということを言っていましたが、あれだけのものをやはり文化財として持っているということは、今から先も考えられるほど非常に御苦労しているのです。そういう意味で申し上げたので、やはりこれは追加指定なり、あるいは部分的にどういうところが適格性に合っていないかどうかということもお調べいただいて、地元の要望をやはり尊重していただきたいと思います。

清水康平文化財保護委員会事務局長

○説明員(清水康平君) この指定されていない二台も文化財であることについては間違いございません。ただ、国でもって指定する価値があるかないかという問題でございまして、非常にけっこうなことでございますので、県指定の文化財になっているだろうと思います。具体的の問題につきましては、地元が納得いたしますように、どこがどういうふうに変わっているかということは説明を申し上げてみたいと思っております、

千葉千代世日本社会党

○千葉千代世君 もう一つだけ。私、今度初めて文教委員として視察したわけなんです。それで、これは年中行事のように各委員会が夏休みだから調査に行くというふうに受け取られている、何かそういう感じがしたわけなんです。というのは、やはり自分たちが行って調査して、地元では真剣に考えているのですが、一体、政府としてはどのように文教委員会が視察したものを真剣に政策の中に織り込んでいるかということなんです。今、答弁を聞いておりましても、あんなに皆本気になって視察を、暑いのに寝かせられないで朝から晩までやって、そうして報告書を御苦労して書いていただいて、そうして今御答弁をいただきましたが、その中で一つも、これはこういたしますという……、何か、ごもっともでございます、早急にいします、努力いたしますということでこれは毎年終わっているのでございますか、今までずっと。これは非常に問題だと思うのです。そういう意味において、やはりこれは視察の要項をきめて、皆さんが真剣に取り組んでいくという私どもの至誠をしっかりとその中に組み入れていただかなければ、これから毎年、夏になったらどことどこと順番だということは非常に不見識であって、視察しても、地元の方で信用がなくなって、通り一ぺんに、視察にきた、ああそうか、というようなことでは問題だと思う。たくさんな税金をかけて行ったのですから、そういうふうな意味で一つ特に御配慮いただきたいと思います。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) 御視察いただいて御指摘いただきました点は、われわれもこれは真剣に検討いたします、努力いたします、研究しますという御答弁が多いというお話でございますけれども、個々の具体的な事情ですから、すぐ手をつけるということにもいかないものもございますし、それから全般の問題に関連をいたすものもございますから、あるいはそういう御印象を受けるような答弁になったかもしれませんけれども、具体的な問題で措置いたしておりまする問題はあるわけでございますし、ただいま私御答弁申し上げました中にも、個々のものについては明年度予算か、そういう形で概算要求で組んで要求しているものもございますので、誠意は認めていただきたいと思います。  なお、基本的には、御発言の要旨を十分体して処置をいたしたいと思います。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 それでけっこうですが、いろいろ各委員からも要求されておりますし、それから官房長がいろいろ見解なり、今後の対策なりについて述べられた点ですね。次回の委員会前にその後の進捗と、こちらから要求しました資料といいますか、内容につきましては文書で出して下さい。  もう一つ官房長にお尋ねしますが、十月十五日の委員会で私の方から軍事基地の周辺における防音工事の問題で五点にわたって質問しておりまして、大体大臣初め調達庁、大蔵省からも誠意ある御回答をいただいて、次回の委員会ではそれぞれの問題に対する進捗状況あるいは見解を出していただくようにしていただいたのですが、いつごろ出る予定ですか。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) ただいまの点につきまして、関係の省庁と協議を進めておりまして、なお、現地調査を加えるという形で進捗中でございますが、今最終的に調達庁との話が、調査が進行中だそうでございまして、十二月十五日ということで調達庁の方から言っておるわけでございますので、それまでに関係当局の意見をまとめて御報告いたしたいと思いますので、恐縮でございますが、十二月十五日まで時間をいただきたいと思います。

豊瀬禎一日本社会党

○豊瀬禎一君 大体大多数の問題は、昨年の九月に私が質問し、宮澤次官——当時の調達庁の次官だったと思います。調達庁かどこか忘れましたが。大蔵省は主計局の次長が見えておりました。それぞれ早急に検討を加えて努力しますという回答があっておったのですが、来年度の予算の中には盛られたものもあるし、こぼれた問題もあると思う。従いまして昨年からの経緯を見ていただいて大体いつも資料の提出が、文部省は委員会の質問をする直前に配付されますので、どうしてもこちらとしてはそれから質問という形になって不便を感じますので、取り上げる時期につきましては、私どもの方から事前に御通知いたしますので、その委員会前にそれぞれ委員に資料が配付できるように、先ほどの出張報告の件に関する回答も、それから私の基地周辺の問題に関しましても、同時に同様に委員会前にぜひとも早く願いたいと思います。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) かしこまりました。

清澤俊英日本社会党

○委員長(清澤俊英君) それでは少しばかり伺いますがね、林野庁の指導部長、これはどうですか。生椿、黒龍両地区の保安林問題ですが、これは、ちょうどあすこの新穂にはダムがあるですな。ため池を作ったんですがね、非常な金をかけて。それの水資源の擁護というような形で国で買い上げていただくわけにはいきませんですか。そういうようなことを一つ何とか文部省と考えて、そういう形の保安林に、国へ移管をするような考え方を進めてもらいたいと思うが、どうなんです。

大野文夫林野庁指導部長

○説明員(大野文夫君) 先ほども申し上げましたように、現地をよく調査いたしまして、保安林と指定しなくてはなかなか買い得ないと思いますので、買い得るような目的を作ってもらうと申しますか、今委員長のお話しになりましたようなものは私まだ存じておりませんが、あるといたしますと、そういうものに関連をいたしまして研究して参りたい、かように考えております。

清澤俊英日本社会党

○委員長(清澤俊英君) それは十二月中に行ってもらえますか、どなたか。

大野文夫林野庁指導部長

○説明員(大野文夫君) はい。

清澤俊英日本社会党

○委員長(清澤俊英君) その次に官房長、あなたにもう一回聞きますが、だいぶ鉄筋の問題が問題になっていますが、何か聞きますと、これはあなたの方と縁が薄いようですがね。ちょうど林野庁でも見えていますがね、最近木造建築に対する木材が適当な木材というものが非常に高くなっているそうです。そういう関係上、加工賃等とも関係して、軽鉄筋というものがあるそうですね。これでやりますと大体坪五、万三千円くらいでできるようで、それで木造建築より安いというのですが、そういうものを御研究になっているのでしょうか、どうでしょうか。

天城勲文部大臣官房長

○説明員(天城勲君) 軽量鉄骨の問題あるいは軽量鉄筋作りの問題につきましては、私の方で監理局でもって検討いたしております。そして若干なものをモデル的にこれを実施いたしてはおりますが、御指摘のように単価等については木材と同じくらいでできるものもあるようでございまして、関係の建設省の専門家あるいは大学の建築専門家等の御意見を伺いながら検討はいたしております。

清澤俊英日本社会党

○委員長(清澤俊英君) 官房長、これは長岡の市長が言っておったが、実際安上がりだと、二千円も安く上がっている。こういうことを言っている。それで小学校の方は全部木材予算でやるよりは安く上がっている。軽鉄筋というのだそうですね。鉄骨でやるのだそうですが、それでやると、かえって安くできる、こういうことを言うのです。材木ですると、加工賃が非常にかかる、その上最近相当の重量のかかる松材とかそういうようなものではりなどすると、べらぼうに金がかかり、またなかなか見つからないで、金がかかって、かえって鉄筋の方がいいということであるが、それは至急専門家と調べてやっていただいた方がいいのじゃないかと思うが………。  それでは、ほかに御質問はございませんか——他に御質問がございませんければ、本日はこれで散会いたします。    午後零時二十三分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗