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36回国会参議院1960/12/01

内閣委員会 閉会後第2号

発言数
282
登壇者
26
会派数
2
開催日
1960/12/01

会議録

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) これより内閣委員会を開会いたします。  公務員の給与に関する件の調査を進めます。政府側及び関係当局の出席の方々は、高橋国務大臣、入江人事官、滝本人事院給与局長、増子公務員制度調査長、吉田自治政務次官、河野参議院事務総長の方々でございます。御質疑のおありの方は順次御発言願います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 私は、人事院勧告を中心に、前回に引き続いて、人事院総裁病欠のようですから、入江人事官、それと給与担当の高橋国務大臣に主としてお伺いしたい。  大体の前からのいきさつではっきりしていることは、人事院の勧告としては、国家公務員の給与を民間給与に合わせる、こういう観点から勧告している、そういうふうに説明されているわけですが、しさいに検討してみますと、どうもそういう点疑わざるを得ない点が多分にある。ほんとうに国家公務員の給与を民間給与に合わせるねらいで勧告しておるのかどうか、ほんとうにそうなのか、この点をお伺いしたいと思います。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) お答え申し上げますが、ただいまの御質問の御趣旨につきましては、もちろん非常に詳細な従来の先例によりまする民間職種別給与調査によりまして、各職種あるいは職務に基づく調査をいたしまして、それを対照して結論を出すことになっております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 そこで、実際の例をあげてお伺いしたいと思うのですが、この表によって行政職第一表の場合をまずとってみて二等級を見ますと、民間より二九・四%低いということがはっきりしておる。それなのに実際の場合は三一・六%のアップをしておるわけ一です。そうすることによって二・二%余分にアップしておるように見える。ところが、このことは扶養手当と暫定手当のはね返りが含まれておると思うので、この点についてはあまり問題はないと思う、二等級については。そこで級を下げてみて四等級、これは課長補佐だと思いますが、四等級の場合には、民間の二七・九%より低いということがはっきりしておるわけです。それなのに、二七・九%低いというのに一七・五%しか実際にはアップしていない。しかもこの一七・五%の中には暫定手当、扶養手当のはね返りも含まれておる。これは一体どういうわけですか。二等級と四等級についてはこういうふうに実際の措置が非常に不公平である。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) これは職種それぞれに比較してみますと、確かに御指摘の通り、そういう問題が起こってくると思いますが、公務員の給与といたしましては、民間の職種あるいは職務に即応して比較対照いたしますけれども、しかし、やはり民間の職種あるいは職務と、公務員内の職務あるいは職種というものとは、必ずしもその通り合致しない点もございまするし、それからまた公務員の中の給与を見ますと、公務員の中の一つの均衡問題、公務員の中の給与の体系というものがございますので、結局、さらに多少詳細に申し上げますると、民間と公務員との給与を比較対照いたし、それからその全体の較差を基準にいたしまして公務員の初任給を民間の初任給に合わし、それからまた公務員の最高等級を民間の等級に合わし、そうしてその公務員のワク内におきまして、それぞれ職種あるいは等級に基づく合理的な俸給体系を作りますので、今御指摘のように、たとえば行政職なら行政職について、二等級あるいは四等級について比較いたしますとそういう問題は起こると思いますけれども、これは公務員の俸給体系全体として一つ比較していただきますと、そこに若干高いところもあり、若干低いところもあり、それでまあ公務員の給与体系としては合理的な体系を立てることになるのだ、そういうことになっております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 個々の問題については多少そういう点はあるけれども、全体として見てほしい、若干そういう個々の問題についてはそういうことがある。若干でなくて大きな問題が実際の問題についてあるわけです。さらに例をあげてお伺いいたしますが、五等級ですね、五等級を見ますと、二三・六%民間より低い、それなのに一四・七%しかアップしていないわけです。この中には、むろん暫定手当、扶養手当のはね返りがあるから、さらに低くなる。さらにだんだん下にいくほどそういう点が極端になる。七等級の場合を見ますと、民間より二〇%低いということがはっきりしておる。それなのに、その約二分の一の一〇・七%しかアップしていない。二〇%低いというのに一〇・七%、これは下級公務員についてはこういうことがはっきり言えるわけなんですね。二等級の場合については、むしろ民間との較差より少し上回っておる。いわゆる下級公務員である四等、五等、七等、こういう例を見ますと、実際の例をあげてみたわけですが、結局これを通じて言えることは、上級公務員については有利に扱っておるけれども、下級公務員については、少しぐらいの差でなくて、今いったのは最も明確だと思う。二〇%民間より低いというのに一〇・七%しかアップしていない。こういう事実、これはこのままでいいのかどうか、多少のという程度じゃないと思う。現実に二〇%低いのです、民間より。それなのに、実際のアップは一〇・七%、約二分の一ですね。はたしてこういうことが妥当であるかどうかということは、これは常識的にもすぐうかがわれると思う。これは非常に問題だと思う。こういう点をどういうふうに人事院としては見詰められて、どういうふうに措置されたのか。ただ個々の問題についていささかそういう点があるけれども、全体として見てほしい、そういうことは当たらないと思うのですがね。あまりにもひど過ぎる。この点をはっきりしていただきたいと思う。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) そういう御疑問もございますこともごもっともと思いますが、ただいま御指摘の、たとえば五等級の二三%が一四%、六、七、八等級辺の二七%が一七%という、いずれも大体行政職俸給表をごらんになってのあるいは御疑問だと思います。一つの職種の俸給表をごらんになりますと、確かにそういう御疑問が起こるのでございますが、誤解をとっていただくために、若干具体的に説明さしていただきますと、最下位の等級と申しますか、六、七、八辺の等級につきましては、たとえば行政職俸給表だけをごらんになっていただきますとそういう結果が起こりますけれども、これを各職種の俸給表を全体として、平均といいますか、ごらんいただきますと、大体二%前後になるわけでございます。そこでいわゆる下位等級につきましては、やはり民間におきますと、公務員におきますと同様に、いわゆる採用ということは、一つの需給関係ということが問題になりますので、民間の方々の初任級に合わせまして、ことしの公務員初任級を、各職種を通じ、民間の初任給と見合うようにきめましたわけでございます。それから最高のところにつきましては、たとえばことしは科学技術を尊重するということでございますので、研究職でございますとか医療職、これらは非常に民間給与との差が大きいのでございますが、これを適当に三〇%前後に考えまして、これに大学の教授は、たぶん民間の方が低いのでございまするけれどもこれと合わせ、そうしてそれに関連して行政職方面ともそれに合わせまして最高等級の号俸をきめましたわけでございます。そこで、ただいま申し上げました下位等級は、大体の民間の初任給に合わし、上位等級は、研究職、医療職あるいは大学の教授というものを中心にして上位の等級をきめましてその下位と上位とを結びまして、公務員内部の実情に即しまするように号俸をつけましたわけでございまして、決してただいま御指摘のように、特に下位等級のものを低くし、上位等級を厚くしたということは毛頭ございませんので、これは民間の大体の趨勢及び公務員内部の俸給を合理化するという趣旨からいたしましたわけでございますから、どうぞ御了承を……。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 そういうお言葉をうっかり聞いて参おると、いかにもそういうふうに見えるんですが、今申し上げたように、四等級、五等級、七等級の三つの場合を今申し上げたのですが、これは大部分の公務員がそれに当たるわけですね。二〇%民間より低いというのに、一〇・七%しか現実に上がっていないですね。しかもその該当の公務員が大部分を占めておる。そこで、以上三つの場合を申し上げましたが、これを要約して言えることは、今度の人事院のいわゆるアップの率については区区まちまちであって、何ら一貫性がない。これははっきり言えると思うんです。アップの率が等級によって区々まちまちになっておる。ただ一貫性があるというのは、上には非常に有利に扱って、下級の公務員については、非常に不当に不利に扱っておる。こういう点はなるほど一貫しておる。上級には有利であるという点、四等級以下各面については、非常に不当に不利である、こういう点が一貫しておると思う。一貫性があるというのは、そういう点で、他のアップ率については非常に不当である。これは現実にそういうことが言えると思うんです、この表からですね。これはどういうわけですか。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) 実は、そういう御疑問がございまして非常に残念に思うのでございますが、実は、人事院といたしましては、今回は俸給表全体についての合理的な改訂を加えるという趣旨で参りましたので、むしろ一貫して合理的に改訂いたしましたわけでございます。ただいま申しました通り、下位等級が低いというお話でございますけれども、これは特殊な俸給表につきましてはそういう御指摘の点があると思いまするけれども、また、ある俸給表につきましては、民間給与の方が公務員給与よりも低いという俸給の種類もございます。しかしながら、低いからといって、公務員の方の高いものを下げるということは、また公務員内部の権衡がございますので、やはりそういう点につきましては、民間の初任給の状況に合わすということが、一番下位等級としては合理的であるということになるのじゃないかと思います。それから上下の較差と申しますか、いわゆる上下の倍率が非常に今回増加したというふうな御疑問があると思いまするけれども、これも何度か申しましたように、今年だけの増加額でごらんいただきますと、確かに上の方が非常に増加しておりますけれども、最近初任給の手直しでありますとか、中だるみの是正をいたしましたので、いろいろ資料でごらんになっていただいたと思いますけれども、たとえば三十二年を基点としてお考えになっていただきますると、それほど上位等級の増加額と下位等級の増加額とは変わっておりません。また二十七年のベースを基礎にしていただきますると、大体大学卒を基準にいたしまして上位等級が九倍というふうな較差率になっておりまして全体といたしまして、決して公務員の給与が、いわゆる御指摘のように、下の方が特に低くなり、上の方が特に高くなっているということはないわけでございまして、その点どうぞ御了承願いたいと思います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 そういうお答えではどうも了解しかねるのですがね。現実に行政職の第一表を見ても、各方面が非常に不当に不利益を受けておるということは、この数字の上でもはっきりしておるわけですね。さらに人事院においては、職務給の強化ということで、このことが、さらに下級公務員に対して非常に不当に不利になっておると思うのです。こういうことを総括して、今日の給与体系は、いわゆる上厚下薄という点が非常に強く指摘されておると思うのですが、この点は人事院としても認めると思うのです。上に厚く、下にきわめて薄いという点。ここで職務給がいかに強化されておるかという一つの実例をあげてお伺いしたいと思うのですが、たとえば行政職一表で言いましたから、それについて五等級、四等級を比較してみますと、五等級、四等級でも、従来の場合は、五カ年間は同額で公平に上がっておる。ところが、六年目には三カ月、八年目には六カ月、そういう差がついてきたわけです、これは従来の場合です、ところが、今回の勧告によると、五等級六号俸、四等級一号俸は、同額でありますけれども、これは最初は同額であっても、翌年にはもう二百円の差が出てくる。二年目には四百円の差が、三年目には五百円ないし六百円の差が、八年目には二千四百円ないし二千七百円という膨大な差が出てくる。こういうふうにしてみますと、職務給が極端に強化されているという例は、このことからしてもはっきり言えると思うのです。これは最初から人事院は、こういう職務給強化というねらいでやったと思うのですが、それにしては、従来のそれに比較して、ずいぶん不公平になっておるわけですね。この点はどうですか。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) 確かに職務給と生活給の問題は、これは非常にむずかしい問題でございますが、今回の勧告におきまして、御指摘のように、等級ごとに昇給額を変えまして、上位等級に至るに従いまして若干有利になっておることは事実でございます。この点は御指摘の通りでございます。しかしながら、この点につきましては、やはり国家公務員法でも、御存じの通り、公務員の給与は職務と責任によって決定すべきものという規定がございまして、民間の給与も、戦後の生活給本位の給与体系から、経済の安定に従いまして、漸次やはり職務給的趨勢にございまして、公務員の給与につきましても、もちろん職務給だけで、生活給を考えないということは、これはまた実情に即しませんけれども、ある程度職務と責任に応ずる給与体系を加味するということは、その方が正しくないかという見解を持っております。そこで今御指摘の、上位等級の昇給額が多くなっておりますことは、決してただいま御指摘の、極端に職務給の方向を強化しようという気は毛頭ございませんので、やはり公務員といたしましては、昇格の魅力と申しますか、昇格する場合に、やはり昇格しない場合と同じような昇給曲線では、そこに魅力がございませんので、若干職務給の点を加味いたしたわけでございます。どうかその点を……。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記を始めて。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 大平官房長官御多忙のようで、時間を限定しておいでになったようですから、先に伺います。  まず、定員と給与関係で三、四点伺いたいのですが、第一番に伺いたい点は定員の問題ですが、二十九日の閣議で、特別国会に提出すると予想される法律案の件名を新聞で了承したわけですが、十五法案を内定したということなんですが、この中に、通常国会で内閣から提出されました定員法の一部改正法律案は入れられてないわけですね。ところが、その通常国会では、いろいろの事情があって、この定員法の一部改正法律案は流れましたけれども、この予算は予算案に盛り込まれて、あなた方の提案理由を了として国会はこれを議決して、すでに成立しているわけです。従って私は、国会が開かれたならば、当時の立法府に対する内閣の態度からいって、当然定員法の一部改正法律案は、国会に出さるべきものだと思うのです。そうでないと、つじつまが合わないと思うのです。ところが、二十九日の閣議決定を見ますと出ていないんですが、出さないのかどうするのか。特にこの定員法の一部改正法律案は、私は文部省、それから郵政省、運輸省、ここらの省庁には、特に行政運営上に重大な支障があると認められるわけです。従って、当然私は出さるべきものだと思うのですが、新聞に伝えられるところによると、予定法案に出ていないようですが、いかようになされるのか。もちろん後刻これは所管大臣に伺いますが、定員法の全廃等が議せられたようですが、それはそれとして後刻伺います。それは別個にして、昭和三十五年度の予算を審議した当時の経過、その予算が成立している。それから国会の事情で定員法の一部改正法律案が流された。これは各省庁の行政運営上に及ぼす影響、特に文部省、運輸省、郵政省への影響というものは甚大だと思います。当然立法府からつっつかれるまでもなく、当然内閣はまっ先にこの法案を出してくるべきだと、私はかように考えるのですが、いかがですか。お答え願います。

大平正芳自由民主党内閣官房長官

○説明員(大平正芳君) 矢嶋委員がおっしゃる通り、定員法が審議未了になりましたためにこうむっておる各省庁の行政運営上の支障につきましては、私ども同様な見解を持っております。先般閣議で内定したと発表されましたが、実は閣議で、これこれの法案十五件については準備を急ぐようにということを申し上げたわけでございまして、定員法の改正案を来たるべき国会に提案するかしないか、きめたわけじゃないのであります。御案内のように、定員法改正案は、前国会におきましての御審議の状況を考えまして、十分各方面とお打ち合わせをとげた上で政府で決意いたしたいと存じまして、今せっかく折衡中でございまして、これがまとまりますれば早急に提案いたしたいと考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 伺いたい点は、内閣は早急にまとめて提案する義務があると思うのです、立法府に。私はこの法案は双手をあげて賛成だとか言っているのじゃない。これはいい点もあれば、欠陥もありますよ。それは私は抜きにして伺っている。定員法を三十六年度から云々とか是非というものは別にしている。通常国会のときの政府の立法府に対する態度からいって、当然私は出してくるべきものだと思います、義務だと思います、立法府に対して。特にあなたのところの科学技術庁の方では、特に次官会議で、官房長官に代表者から、ともかく提案して成立するように努力してほしいという要望も政府部内から出ているわけです。事務当局は御承知だと思うのです。だから私はここであなたの答弁としては、早急に調整をはかって、来たるべき通常国会に提案します、この言明をいただきたいわけです。お答え願います。

大平正芳自由民主党内閣官房長官

○説明員(大平正芳君) そういう方向で努力中でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 おそらく内閣が改造されましても、あなたは官房長官に残られると思います。出てこなかったら責任を追及しますよ。それだけ念のために申し上げて、強く御要請申し上げておきます。(「脅迫だ」と呼ぶ者あり)脅迫じゃございません。  次の第二点ですがね、第二点は給与の問題ですが、承っておきたい点は、前国会並びに閉会中の、あなた方の本委員会における言明を再確認しておきたいと思うのです。その一つは、一般職の国家公務員に対する給与改善に対する予算措置と法的措置を特別国会でやる。それと同時に、特別職に対しても、それに準じてこれを処理する。この言明はそのまま了承してよろしゅうございますね。お答え願います。

大平正芳自由民主党内閣官房長官

○説明員(大平正芳君) その通り心得ております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 次は、これも言明の再確認です。地方公務員に対する給与改善も、国家公務員に準じてこれを行なう。それを実施するに際しては、四十六都道府県の中には財政的に不如意の自治体もあるが、それに対しては財政的、財源的措置を講じて――ということは、具体的には国税の自然増収も相当見込まれる。三税に対する地方交付税交付金の増額も補正で予想されるので、それらを財源として、地方公務員も国家公務員と同じようにその給与改善ができるように善処する、昭和三十六年度については、三十六年の予算編成に当たって、新たな角度から対処する、いずれにしても三十五年度中に給与改善をはかるが、三十五年度においても三十六年度においても、その改善に要する財源については政府は善処する、こういう速記録を本委員会に残しているが、確認してよろしゅうございますね。

大平正芳自由民主党内閣官房長官

○説明員(大平正芳君) 大体そのように心得ておりますが、国税の自然増収、三税の増収にからまる交付税交付金の交付という、財政手段といたしましてはそれだけでなくて、地方税の自然増収も同様に財政計画上の考慮のアイテムになっているということは、もう矢嶋委員も御案内になっていると思いますが、そういう考え方で、いずれにいたしましても、今度の特別国会で一般職、特別職等の給与の改善をやりますが、その趣旨に即して、地方職員につきましても同様な措置をするということにつきましては、今お説の通り心得ておるわけでございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 あなたの答弁を私は決して反駁しません。認めますが、ただ私のお伺いしているポイントですね、ピントを一緒に合わしてもらわなければ困ると思う。それは地方税の増収もありますね。地方税の増収でやれる自治体もありましょう。しかし、地方税の増収があるからといって、その四十六都道府県の中には非常に差があると思うのですがね。全国的な地方税の増収もあるかもしらぬが、そんな地方税の増収をあてにしていては切りかえができないという都道府県が相当あるわけです。それに対する手当をどうするかという、この点ヘピントを合わしての質疑に対しては、そういうところに対しては、同様にできるように交付税、交付金によって措置する、ここを明確にする必要がある、それでよろしゅうございますね。

大平正芳自由民主党内閣官房長官

○説明員(大平正芳君) その通り心得ております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 もう一、二点。次は、あなたここに長くおっていただくと、他の委員並びに私の質疑を聞いていただくと非常に都合がいいし、またお考えがはっきりしてくると思うのですが、御多忙でこの委員会に出席願えませんのでお伺いしますが、それは、給与法の一部改正案というものが国会に出される。それから、その予算的措置を講ずる補正予算も出されるということですがね、今伊藤委員がちょうど質疑を展開しているわけですが、あとでわれわれもやりますが、どうしても一番大きな問題点は、若い層のところが不当に安いということですね。これはあとで人事院とも数字をもって質疑応答をやるつもりですがね、それらを若干考慮した形でこの法律案を国会に出さるべき作業を続け、努力されるということを私はあなたに期待申したいのですが、この点いかがでしようか。これはあとのわれわれの質疑をずっと聞いていただくと、やはりそうしなければならないという結論になられると思うのですが、あなたにここでお聞きいただけないので、質疑前にそういう意見もあるならば事務当局をして検討さしてみようというような御答弁がいただけるか。どうしても、まあいろいろ問題があるけれども、最小限ぎりぎりのところ、この若い層のところ、ここの体系というものは若干検討是正されなければ、さなきだに総選挙で論じられました較差の拡大、これが非常に問題として残ると思うのです。だから内容的にはこの一点にしぼって、あなたから事務当局に再検討さしていただきたい。どういうものが出てくるか、それは出てきた後にあらためて何しますが、その点要望も含めてあなたに伺っておきたいのです。

大平正芳自由民主党内閣官房長官

○説明員(大平正芳君) 人事院勧告を受けましてから、今御指摘の上厚下薄の点ばかりでなく、各省庁からもいろいろな御注文を受けたのであります。そこで私どもそれを精細に検討いたしましたが、人事院勧告自体は、御案内のように、一つの全一体としての体系を持っておるわけでございまして、これはいわば非常に堅牢な建物になっておるわけなのでございまして、これを部分的に修正するというのは非常に至難でございます。従いまして、そういう御意見は取りまとめまして人事院等に申し上げて、次回の勧告の材料にしていただくというように処置したい。  それからもう一つ申し上げたいことは、今回の人事院勧告というものだけを取り出して考えますと、上厚下薄というような点は相当顕著に出ておることは事実でございますが、しかし、歴史的に人事院がたびたび勧告をされておりますが、これはやはり従来の勧告との関連におきまして、全体として今までの数次の勧告を通じて見ましして、上厚下薄と言い切れるかどうかという点については、私どもにわかに賛成できないように思われるわけでございます。そういう点もお含みいただきまして、今回の人事院勧告を法制化して参るというに当たりましての措置は、前段に申し上げますように、いろいろな御意見がございますが、それはできるだけ忠実に取りまとめまして、今後人事院側が御検討いただく材料に提供するということが、私どもいろいろ考えました結果、精一ぱいではなかろうか、そう考えておるのでございます。はなはだ残念でございますが、矢嶋委員のおっしゃるようなことを、私どもは今度国会に提案するまでの段階で取り入れまして御提案申し上げるということはむずかしいと申し上げるよりほか仕方がありません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 最後の質問ですが、ただいまの答弁は私は不満ですけれども、これは担当国務大臣と後刻質疑いたします。最後の質問というのは、内閣は法律案を国会に出した場合に、どの委員会で審議してほしいというような意思表示、要望をするということは僕はこれは間違いだと思うのです。法律案をどの委員会に付託するかということは、議長が責任と権限でやるべきで、その過程で議長は諮問機関の議運の意向を聞くということはけっこうです。あげてこれは議長の責任と権限の問題だと思うのです。ややもすると、最近内閣提出の法律案であるにかかわらず、行政府側からどの委員会で審議してほしいというような動きをする傾向がある。これは厳に僕はやめてもらいたい。これが一つと、なぜそういうことを言うかというと、これは議長がお見えになっていないから、あとで事務総長にお伺いしようと思いますが、給与の問題に関しても、国家公務員の一般職は内閣、特別職の防衛庁の職員の給与に関するのは、防衛庁は本委員会が所管しているから本委員会にかかる。ところが、判事並びに検事の処遇に関する関係法案は法務委員会にかける。それから在外公館の職員に対する処遇の関係のは外務委員会にかけている。それから国会議員並びに国会の職員――国会職員は特別職ですが、この処遇に関するものは、議院運営委員会にかかっている、こういう形になっているわけですね。すると、内閣委員長を補佐する調査室では、国家公務員の一般職等の研究は、それはめざましいほどずいぶんやっております。ところが、やはり検事並びに判事、こういう方々の給与関係は、常に法務委員会の方へいくわけです。横の研究連絡は十分でないわけですね。後刻僕は質疑したいと思うのですが、今次給与改善に当たり、法律案の作成作業並びに補正予算の編成作業に当たって一番問題になっているのは、国家公務員の一般職、特別職のバランスをどうするかというのが一番問題になっている。ところが、国会で審議する場合には、バラバラになっている。これは結局議長がどの委員会に付託をするかという点できまることで、その点は議長がお見えになっていないから、あとで事務総長の見解を聞こうと思うのですが、行政府部内において、たとえば法務省等において検事、判事の報酬に関する法律案は、内閣委員会よりも、やっぱり法務委員会で審議してもらいたい、こういう意向があってずっときていることは、僕は間違いだと思う。あなたは官房長官であられながら、衆議院に議席を持っておられ、いわゆる給与とか定員については、官房長官に就任される前に、専門にあなたは勉強されている方で、ここで私があなたにどの委員会に付託云々ということは伺いません。あなたの権限外ですから伺いませんが、少なくとも行政府で院にそういうような意思表示をされる、それから陰で動かれるということはいけない。それからまた国の給与制度並びに給与の実態がいかにあるべきかという、そういう点で国会があなた方の期待に沿って法案を審議する、またそういう国政を調査して、立法府は行政府のあなた方の期待に沿うためには、あなた方としても責任ある委員会で、総括的に統一して審議してもらった方が都合がいいのじゃないか、かように立法府にいる私としてはそう思うわけです。その点のところを承っておきたいと思います。

大平正芳自由民主党内閣官房長官

○説明員(大平正芳君) 内閣の責任者として、この法律案は何々委員会へ付託をしていただきたいというようなことを私は今まで一切申し上げたことはございません。もし行政府部内でそういう動きがあれば、厳に慎ませたいと思います、問題は、国会の管轄権でございますから、政府から申し上げる筋じゃないと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 要望しておきますが、旧憲法時代のように、読会方式をとっているときはそういう弊害がなかったわけです。ところが、新憲法下に、新国会法で国会が運営されるようになってから常任委員会中心主義になってきて、やはり行政府の省庁からそれらの当該委員会にいろいろの要望等が出てくると、それが正しいものならいいんですけれども、場合によると国会の常任委員会と行政府とが過分に結びつく傾向がなきにしもあらずだと思う。これは旧憲法下における国会の第一読会、第二読会方式をやっておったときと比べると、これは注意する点があると思うのです。もちろん私はそういう点気づいておりますから、あなたが云云されたというわけじゃないんですよ。あなたの部下がそういう傾向があるから、そういう点については次官会議等を通じて注意していただきたいことを御要望申し上げておきます。  それからもう一つの御要望は、おそらく第一次池田内閣の官房長官としてあなたにお目にかかるのは最後だと思うんですが、いずれまた大臣としてお目にかかると思うのですが、これはちょっとはずれますけれども、委員長、ちょっと速記とめて下さい。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記とめて。   〔速記中止〕

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 速記始めて。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 官房長官大へんお急ぎのようですから、一点にしぼって今の矢嶋委員の質問に関連してお伺いしますが、結論的には、政府としては人事院の勧告については尊重して実施する、上厚下薄が今回の勧告には認められるけれども、結論的に歴史的な事情もあるので、早急にしぼって、そこで人事院の勧告の内容について尊重する。それから人事院が勧告しておるのは内容だけでなくて、実施の時期についても明確に本年五月一日にさかのぼって実施すべき旨を勧告しておるわけですね。従って、内容についてその通りやるなら、実施の時期についても、当然これは尊重すべき筋合いだと思う。従って、筋を通すということであるならば、当然五月一日にさかのぼらなければいかぬと思う。ただし、五月一日というのはおかしいので、人事院が四月に民間給与との比較をしてみたら一二・四%、二千六百八十円低かった、これは四月にそういう現実は出ておるわけです。だから人事院自体が五月というようなのは非常におかしいので、四月一日にさかのぼって実施すべき旨の勧告をしなければいかぬ。これはさておいて、人事院の勧告は五月一日だ、この筋を通すのであるならば、実施の時期についても、当然これは尊重すると言っているんだから、尊重するということはその通り守るんだ、この点非常にあいまいもことして、今まで政府委員が、人事院の勧告は尊重しますと、口を開けば尊重します尊重しますと言い続けてきた。その手前からも、これは当然遺憾ながら五月一日にさかのぼって 本来ならこれは四月一日にさかのぼってやる、当然こうあってしかるべきだと思う。この点まだ今から考えを変えるのも決しておそくないんですから、一つぜひ五月一日にさかのぼって実施するよう、さらに努力願いたいと思います。その点いかがですか。一点だけ。

大平正芳自由民主党内閣官房長官

○説明員(大平正芳君) お説は論理的にごもっともでございますが、ただ政府として考えなければならぬことは、給与改善に要する財源ばかりでなく、災害復旧その他緊急を要する財源の手当も考えなければなりませんので、財源全体を見まして、精一ぱい人事院勧告の線に近づけるべく努力をいたしているわけでございまして、それが五月一日まで参り得なかったことは、御指摘の通り、非常に遺憾でございますけれども、行政各般の事情、財政、財源の事情等を考えまして、政府といたしましては精一ぱい考えたつもりでございますので、その辺は一つ御了解いただきたいと思う次第であります。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 今の実施時期の問題ですが、これは経過がありまして、前の給与担当大臣は、人事院が実施の時期を明らかにするならば、実施の時期からやりたいということを、この国会でもはっきり言っておられる。さらにまた人事院の勧告を待たないで、直ちに給与を上げたい、それは今からだというようなお話をなさったのは五月の本委員会です。勧告が出ましたあと、高橋給与担当大臣も、ぜひ一つ五月一日に実施するように努力したい、こう言っておられる。それをどうも五カ月サバを読まれるわけですが、前回の勧告のときに、一年放っておいて、これについて益谷担当大臣は、これは伊勢湾台風という大へんな事件があったので、どうしても財源の都合がつかない。だが一つ今回は一年おくれだけれども、ことしの四月一日から実施する、こういうお話だったのです。今度はまあ伊勢湾台風みたいなものがないわけです。また別な理屈をつけて財源だというお話をなさる。これじゃあ政府と国家公務員との関係はどうなるんですか。約束をして、やるといっている。それを伊勢湾台風だと、こう言われる。実施の時期については非常に大きな問題があるのです。それをまた財源の関係というようなお話で五カ月サバを読まれる。公務員と政府との関係については、非常な大きな問題が残ると思いますけれども、これは一つ官房長官としましても、給与担当大臣としましても、これはいいかげんな話じゃないんですよ。政府の言うことをきけとおっしやるけれども、盛んに政府はやるやると言っておられて、今になって五カ月サバを読まれるということは承知できないことですよ。ちょっと答弁を聞きたいのですが……。

大平正芳自由民主党内閣官房長官

○説明員(大平正芳君) 前の給与担当大臣がそう言われたということを私も伺いました。私どもも前給与担当大臣に劣らない、そういう願望をもっているわけでございますが、しかし、現実の問題として、ただいま申し上げましたように、各般の事情を考えまして、ぎりぎり一ぱい考えたところがこういうところであるということで御了解いただきたいと思うわけです。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 官房長官、どうもありがとうございます、

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 参議院議長が旅行中だそうですから、議長を補佐する事務総長に補佐役として、また事務総長の立場からお答え願いたいと思うのです。ちょうど大平官房長官にお伺いしたときと事項が変わらないのでお答え願いたいと思う。  その前に、吉江委員長に御所見を承りたいと思うのですが、委員長は、内閣委員会の最高職の委員長で、国会議員です。先ほど法律案の付託の件について若干僕は意見を添えて官房長官に望んだわけですが、委員長としてはどういう御見解をもたれていますか、伺いたい。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 矢嶋君の御質問に対しましては、大体私も同意見でおります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 質問の内容については、先ほど申し上げましたから、時間の関係上、繰り返しません。事務総長、十分私は御承知だと思いますから、議長を補佐する事務総長として御所見を承りたいと思います。

河野義克参議院事務総長

○事務総長(河野義克君) 矢嶋委員の官房長官に対する御質疑は拝聴しておりました。私に対するその点の御趣旨も、給与関係の基本である一般職職員に対する給与の法案は内閣委員会に付託せらるるにかかわらず、裁判官の報酬等に関する法律案とか、検察官の俸給等に関する法律案とか、あるいは外務公務員関係において他の委員会に付託されるものがあるのはどういうわけか、こういう御趣旨であったと存じます。  御指摘の通り、議案が提出または発議されますと、国会法に基づいて、議長は適当の委員会にこれを付託いたします。これは、国会法にも参議院規則にも重複して同じことが規定してございます。それで、適当の委員会とはどういうことかといいますと、参議院規則の七十四条に、各常任委員会はこれこれの事項を所管するとして、所管事項が列挙されております。その所管事項にかんがみて、議長において適当と考える委員会に付託する、こういう趣旨でございます。それで、御承知の通り、内閣委員会におきましては、「国家公務員に関する事項」を所管しております。一般職の給与に関する法律案等が内閣委員会に付託されるのは、まさにそこに基づくわけでございます。それでは、裁判官の報酬等に関する法律案あるいは検察官の俸給等に関する法律案が、何ゆえに内閣委員会に付託されないかということになるわけでありますが、法務委員会におきましては、その所管事項の一つとして、「裁判官及び検察官に関する事項」ということがございます。つまり国家公務員の一般的な問題は内閣委員会に、その中の特殊的なものとしての裁判官及び検察官に関することは法務委員会が所管するということが、参議院規則の解釈上しかるべきことと考えておるわけであります。一般法的な規定としては、国家公務員が内閣委員会の所管事項、それの特殊法的な規定として、裁判官及び検察官の問題は法務委員会の所管になっておるわけでありまして、これは、それぞれ裁判官及び検察官の職務の特殊性等からきておると存じます。  なお、申し上げますと、かりに、法務委員会におきまして裁判官及び検察官の事柄がその所管事項となっておるにかかわらず、その給与に関する法律案を他の委員会に付託します場合に、「裁判官及び検察官に関する事項」として他にどういうことが残されているかと申しますと、おそらく分限法あたりを除いては、所管すべきものがなくなると思います。そういうことからいきましても、その特殊的な立場から、裁判官及び検察官の給与の点は法務委員会に付託されるべきものと思いますが、さらに広い立場に立ちましても、憲法において、裁判官は定期に相当額の報酬を受ける、在任中これを減ずることはできないという趣旨の規定がございまして、これは、通常司法権の独立を担保するもろもろの保障の中の一つとされております。つまり、裁判官の報酬がどうあるべきかということは、司法権の独立の問題と関連して、憲法上の司法制度の一環をなすものであると、こういうふうに言われておりますが、そういう意味からいたしましても、裁判官の報酬等に関する法律は、司法制度の一環として、司法制度全般を所管する法務委員会の審査に付するのがふさわしいと、こういう精神から参議院規則もできており、それをそう解釈して議長も付託しておるというのが事実であり、かつ、従来の先例でもございます。  それから、なお、外務公務員その他についても、その特殊性にかんがみて外務委員会に付託しておるわけでありますが、長くなりますので略しますが、その点のこまかい御論議があれば、重ねて申し上げます。大体は、議長としてはさようなつもりでそれぞれ法案を委員会に付託しておる次第でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 一回だけ要望してまたお答えを願いたいと思うんですが、あなたの述べられたことはわかる面もありますけれども、現行のこの慣行にとらわれ過ぎている。非を改めていこうという角度からのあなたの明敏な言明がなかったのを私は遺憾とします。あなたは事務総長という立場から、議院運営委員会でつるし上げられては困るというので、慎重に発言していると想像して聞いているのですが、確かに参議院規則、衆議院規則があるが、御承知のごとく、衆議院は各常任委員会と各省庁とが、参議院以上に機械的に結びついて付託している。たとえば国家公務員共済組合法だったら、大蔵省所管だから衆議院は大蔵委員会にかけている。参議院は給与に関するのでということで内閣委員会にかけている。参議院規則を作った当時の経緯からいって、参議院は各省庁と、十六の常任委員会もそうですが、それ以上に内容的に付託する態度をとってきているわけです。これは衆議院の付託の方針と違っているわけですね。それで、給与という立場から考えた場合、私は委員長と私と意見が合っているようですが、当然この内閣委員会で、全般の給与という立場で、その中で一般と特別を考慮されればいいので、それからまた法務なり外務なり、必要ならば連合審査を法に基づいてやればいいので、それが私はあるべき姿だと思う。今のような特殊性を区別して、しかも特別職だというので俸給が違うということになれば、ややもすれば独走していってしまって調整がつかなくなる。そういうことで国の公務員、一般職なり特別職を含む公務員に対する給与の実態の調査並びに制度内容について、従前の審議が国会でできるかという点については私は疑問を持つし、過去において不便を感じています。だから、こういう意見があったということをあなたの方から議長並びに議運の委員長理事懇談会等に披露していただいて、検討していただきたいと思います。ちょうど今度の給与改正について一番最大の、一つの政治問題化そうとしているわけですから、この根源というものは、やっぱりそこに私はあると思うのですよ。だから今までは今までで、僕は百パーセント悪かったとは思わない。それはあなたの言うように、特殊性という根拠も理由もあったと思う。しかし、そのままで立法府が審議を続けていいかどうかということが私は疑問でならない。それで私は伺ったわけで、この点御要望申し上げておきたいと思います。どうですか、お答えおき願います。

河野義克参議院事務総長

○事務総長(河野義克君) 国会法の「常任委員会は、左の通りとし、その部門に属する」云々という言葉を受けまして、衆議院規則の場合におきましては各省の所管に応じて各委員会の所管ができております。参議院規則の場合には事項別でいきまして、それぞれの実体的事項を、どういう委員会はどういう事項を所管するという事項を分けておることは、御指摘の通りでございます。そこで私どもは各省の所管に応じているのではなくて、事項に応じて先ほど申し上げた見解を持っておるわけでありますが、ただいま矢嶋委員から重ねてお話があり、それから先ほど矢嶋委員の内閣委員長に対する意見を聞かれた点も私伺っておりまして、内閣委員長においてもそういうお気持であり、議院運営委員会においてその点をあらためて検討してほしいという御要望でありますならば、もちろん私から議運の理事会等にその旨を報告いたしまして、十分検討をしていただくことにやぶさかではないつもりでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 それでは、ちょっと中断しましたが、もとに戻して、職務給の強化という点で御質疑を続けて参りましたので、さらに二、三お伺いしたいと思うのですが、実際の例で申し上げますと、三等級と四等級については、従来四年間は全く同じ金額で決定されておる。ところが、今回の改訂によると、全然三等級、四等級はダブる個所はないわけですね。三等級から上級公務員といわれておるようですが、三等級に格づけされた瞬間に大きな開きができてしまうことがはっきりしているわけです。これも極端ないわゆる職務給の強化ということが考えられるわけです。   〔委員長退席、理事村上道雄君着席〕 さらにこういうこともいわれておるわけです。四等級のいわゆる滞留年数を二カ年今度延長しております。これはどうも不当でならないわけですが、いかなる理由に基づいてこれを二カ年延長したのか。これは察するにこの二カ年延長したということは、そこに人事院のねらいとするところは、下級公務員を上に上げないで、いわゆる寄せだまりを作っておいて、そうして上に上げないでプールの中に入れておく、こういうねらいからいわゆる滞留年数を二カ年延長したということが当然考えられる、こういう事実からも、下級公務員を不当に虐待という言葉があえて当てはまる、非常に不当に不利益をあえて与えておる、こういう点が、今いったのは現実をもって申し上げておるので、これは人事院といえども、内容については肯定せざるを得ないわけです。いかなる理由に基づくものであるか、先ほど来この委員会で職務給の強化ということも、一応はそういうような御意向もありましたけれども、あまりにも不当過ぎる、程度問題だと思うのですね。従来と今回の改訂で格段の開きが出てきた、そういう点を明らかにしていただきたい。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) 第一点の三等級と四等級の関係でございますが、これは先ほど来お示しいたしましたように、上位等級になりますに従って昇給の魅力をつけたいという、と同様に、若干の、国家公務員法の趣旨に従いまして職務に応じた俸給表を作りたいという点から、二等級以下を総合的に考えましてそういたしたのでございまして、特別な意図はございませんですが、第二点の四等級の滞留年数を延ばしました問題ですが、これはむしろ私らの考えましたのは、ただいまの御指摘とは逆でございまして、やはり御存じの通り、官庁組織も一つの組織体でございますから、おのずからポストには限りがございまして、万人がみんな三等級になり、二等級になるというわけにはいきません。どうしても三等級以上は数も少なうございまして、四等級どまりになることは組織体として避けがたい情勢でございますので、そこでこの今回の勧告におきましては、かりに四等級でポストとしてはとどまりましても、俸給額はやはり相当上位に金額が進むといいますか、俸給的な待遇におきましては、むしろ待遇を厚くしたいという特別な意図のもとに、具体的な金額は覚えておりませんけれども、四等級の最高号俸を増額いたしましたのでございます。その結果、むしろただいま御指摘のような結果になったので、たとえば寄せだまりを作るような意図でないかどうか、むしろそれとは全然逆の考え方でございまして、最高号俸を増額した点をよくごらんになっていただきますれば、その点は御了解が得られるのではないかと思います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 まだ実際この表を見ますと、今と同じような個所が各所に見られるわけです。時間の関係もございますから、一々については申し上げませんけれども、以上だけの事実から見ても、大体下級公務員は民間より相当低い。先ほど言ったように、七等級については二〇%も低い、それが現実には一〇・七%しかアップしていない、しかもその中には暫定手当も扶養手当も、はね返りも含まれている。それよりもさらに下回るわけです。こういう現実ですね、これは。そういうことと、今申し上げた職務給の強化ということによって、下級公務員は下当に非常な不利益を受けておる。にもかかわらず、これは全部が同じ待遇であるならまた別ですが、上級公務員については相当いわゆる上厚下薄が強いということは政府自体も認めておるわけですが、そういう点については相当不当なというまでの不利益を受けておる。こういうことはよく考えてみますと、いわゆる不当な不利益を受けている下級公務員の大部分を占めている中堅公務員の働く意欲を非常にそぐ結果になりはしないか。もしそうだとすれば、国家行政上非常にゆゆしい問題ではないか、こういう点が憂慮されるのではないか。というのは、こういう不当な不利益を受けている公務員が大部分を占めているという現実は、見直さなければいけないと思うのです。そういう公務員が大部分を占めておる。これはそういう点で非常に問題があろうと思うのです。こういう点を一つはっきりと納得のいくように御説明いただきたい。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) 私どもの御説明が足りませんために、いろいろそこに御理解を願えませんで、まことに申しわけないのでございますが、ただ一点特に御注意を願いたいと存じまするのは、御承知の通り、国家公務員の給与体系につきましては、数年前まではいわゆる一般俸給表と特別俸給表とに分かれておりまして、行政職その他一般の公務員は、一般俸給表になっておりました。その他のものと特別なものが、教育職でございますとか、特別俸給表になっておりましたので、その当時は一般俸給表を基準にして民間給与と比較し、他の特別俸給表に属するものは一般俸給表の特殊な事情で俸給金額をきめておりました。そこでどうしてもいろいろ本委員会のみならず、御指摘がございますように、今度の勧告におきましても、行政職俸給表というものは、実は一般職俸給表とは違いますので、行政職という特別な、しかも行政職につきましても行政職俸給表の(一)という特別な一つの俸給表がございますが、そこで先ほど来たびたび御指摘がありましたように、その行政職俸給表だけでお考えいただきますと、非常に何か不自然な点があるようにお考えになっていただくのも当然じゃないかと思いますけれども、この数年来の例の八等級制度にいたしまして職種を分けまして以来、職種ごとに適当な俸給体系を作るという線で参っておりますので、行政職俸給表だけをごらんになりますと、そういうふうに下位の方が低いという結果がございまするけれども、先ほど申し上げたように、他の職種の俸給表をごらんになっていただきますと、そこに全体としては一つの体系ができておりますわけで、決して先ほど官房長官がちょっとお話になりましたが、本年の勧告による増加だけをごらんになっていただきますと、上厚下薄という御見解もあり得ると思いまするけれども、昭和二十七年あるいは三十二年を基準としてお考えになっていただき、そうしてその公務員全体の給与体系がいかにあるべきかということを、この際総合的に初任給において民間と比較し、上位等級において民間と比較し、そこにおのずから適当な線を出しましたわけでございまして、決していわゆる上厚下薄と申しまするか、上の方を特に多くし、下位等級を特に低くするという意図は毛頭ございませんので、重ねてその点は御理解願いたいと存じます。   〔理事村山道雄君退席、委員長着席〕

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 今の上厚下薄に関連しまして伺いたいのですが、この委員会で行(一)の例をとって言いますと、非常に上の方を上げてしまって、下の方はどうも上がりが悪い、この点については、おそらく人事院といたしましてもお考えになっておられるところだろうと思うし、政府としても始終お考えになっておられるところだろうと思うのです。で、上の方を非常に上げて下の方を上げなかったということについては、これは民間の行(一)なり、民間の行(一)に相当するものと比較してああいうふうに上げなければならぬ理由はない。さらに、今後三等級なら三等級、二等級なら二等級、一等級なら一等級というその人たちの職務の複雑さなり責任の重さが急激にふえるという、こういうようなことは考えておらぬということなんでありますね。そういたしますと、あれだけの上厚下薄の差をつけるということは理由がはっきりしないわけです。ただ人事院がその理由として出しておられますのは、行(一)と医療職と研究職それに教育職の(一)、この四者の、民間の二等級なら二等級に該当するものの方の平均と、公務員のこの四者の平均との間に三一%くらいの差がある。そこで局長のところは三〇%くらい上げて、次官のところは三三%ほど上げた。それであと六等級、七等級、八等級というのは、これは共通職種として、全体の俸給表、それの平均で大体一一%くらいだった。そこで、それを中心として率をきめたと、こうおっしゃるわけであります。一体こういうようなやり方を去年やられたのかどうなのか。去年の勧告の場合に、行(一)と研究職と医療職と、それから教育職の(一)、この四者の平均――公務員の四者の平均とそういうのの比べ方をやっておられないのじゃないか。そういうことをやられて、来年はどうなさるおつもりなのか、今まではそういうようなことはやったことがないのですよ。ですから私はああいうふうな非常に上厚下薄の理由というものはないと見ておるわけです。しかもこの点については、人事院すら、もう少し下の方を上げればより好ましいものになったと、こういうお話なんでありますね。一体こういうことを政府はどういうふうに考えておられるのか。給与担当大臣ですね、先ほど官房長官は、まあ変えれば変えたいのだけれども、体系がりっぱにできておるので困難だと、そこでそういうものを含めて、次の勧告に人事院でもって検討してもらうように、忠実に取りまとめて人事院に提出するというふうな言い方があったと思うのです。これは政府の見解だと思うのですが、そういうことを認められておるなら、非常に今不満がある今日直されたらどうか。さらに、体系をいじることは非常に困難だとこうおっしゃるけれども、これはどうもへ理屈だと私は思う。昨年はあの体系の中で中だるみ是正というわけで、中だけを上げておる。その前は初任給是正というので、七等級、八等級のところを上げておられる。ですから今の俸給は、人事院が勧告したものを四等級以下をいじるということは不可能だということは、これはないはずだと思う。そういうものを含めて、人事院に対して次の勧告で検討してもらうように資料を出されるという話なんですが、そんなら今非常に不満があるのだから、今日直されたらどうかと私は思う。また人事院としてもその点で雅量があってしかるべきだと思う。上厚下薄の理由というものはないのです。のみならず、人事院も四等級以下を上げたらもっといい体系になるだろうというお話なんでありますから、政府、人事院も、もっと真剣にこの問題を考えるべきだと思う。人事院並びに給与担当大臣の回答をいただきたい。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) お答えいたしますが、まず第一点で、昨年なり一昨年については、何らそういうふうな全体的な四職種の平均とか、そういうことは見なかったじゃないか、特に今年ああいうふうにするのはどうしたことかという御指摘がございましたが、これは御存じの通り、やはり俸給表というものは、なるべく逐次合理的に改訂していくということは当然でございまして、昨年なり一昨年なりにおきましては、御存じの通り、民間給与との比較におきましても、ことしほど非常な較差はございませんで、たとえば二%とか五・何%とかいう程度でございましたので、こういうふうな状況において、そう全般的に合理的な改訂を加える、これはなかなか御存じの通り、俸給表というものは複雑でございますから、やはり相当な大幅な改訂のときでございませんと全般的な改訂ができませんので、昨年は最も緊急を要することで、昨年は中だるみ、一昨年は初任給ということで、いわゆる糊塗と申すと悪うございますが、一部の改訂をいたして参ったわけでございます。そこで今年は先ほど来申し上げましたように、相当大幅な給与改訂の勧告をすることになりましたので、この機会に最近の社会の実情なり、民間の実情に、あるいは要望に沿いますように、全体的な改訂を加えましたところが、先ほどるる申しますように、決して下を特に低くする、上を高くするということであったのではございませんのでああいうふうな結果の俸給体系ができておるわけです。従いまして、国会なり政府でどういうふうにお考えになるか、これはまた別問題として、人事院といたしましては、この勧告が最も正当なものと確信いたしておりますので、これについてまあ是正と申しまするか、そういう意図は現在のところ持っておりませんのです。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 給与担当大臣の御答弁はあとでお伺いしまして、今の入江人事官のお話、民間の実情、あるいは最近の実情、給与の実情だと思うのですが、それを考えてということです。それは私が先ほど申し上げましたように、行(一)の民間に相当する給与の関係を見ましても、あのような極端な開きになっておらないのです。人事院が資料を出しておられる通りなんです。こんな大きな差はないのです。どこをさしておられるのかわからないのです。しかも先ほど入江人事官は、前の前の伊藤委員の質問に対する御答弁の中でも、職務の複雑さと責任の重さということを言われて、職務の重さなり責任の複雑さをこれから以降急速に高めるという意思はない。これを人事院はっきり明言しておられるのです。理由はないのですよ。ただ一点言えることは、先ほど私が申したように、最も民間との比較で上げなければならぬ研究職、医療職ですね、これと行(一)の二等級を比較しておられるから二等級をぐんと上げなければならぬことになっているのです。そういうことは今までやったこともないし、かつてとられたことはない。そういうことをやられるからあそこを上げなければならぬということになっている。理由私ははっきりしないと思うのですがね。ですから、先ほど私申し上げているように、人事院としても、この本委員会において四等級以下をもう少し上げたらよりいい体系になったろうという発言をしておられる。あたりまえの話です、それは。ですから入江人事官の発言で私は承知できない、納得できないということを申し上げておきたいと思います。政府の御答弁をいただきたい。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) ただいま御質問の職務の、これは前回から御指摘ございましたようでございますが、その点お答えさせていただきますが、職務の増加はしないといいますか、職務の増加の意味においての職務の複雑さ、責任の重大さは増加しない、それにかかわらず給与を上げるということとの関係でございますが、これは私どもとしてはこういうふうに考えておりますのでございますが、もちろん、たとえば課長なら課長、係長なら係長そのものの職務が、たとえばことし低くなったり高くなったりと、そういうことは現実にはございませんと思いますけれども、これは民間におきましても同様でございまして、民間の特別の場合は別として、大体職務というものは変わらないのが普通でございましょうが、これはやはり経済状況その他におきまして、同じ職務でございましても、職務に与えるべきいわゆる給与と申しますか、これはやはりそのときの状況によって変わりますが、自然に職務そのものの評価が変わりませんでも、職務に当たるべき給与額というものは若干変わることはあり得ると思います。その他の問題につきましては、やはり行(一)だけの関係で参りますと、今お話もございましたような結果になりますけれども、やはりことしの特殊な状況としては、やはり科学技術の尊重でございますとか、あるいは非常に民間給与の急激な開きということもございましたので、研究職、医療職あるいは大学教師というようなものとの給与をまずきめ、それから均衡をはかるという方法をとりましたわけでございます。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) 鶴園委員にお答えいたします。  今回の人事院の勧告に関する取り扱いにつきましては、先ほど官房長官から申し上げた通りでございます。従って、われわれといたしましては、人事院の勧告を尊重する建前及びいろいろお考え等についてはございますけれども、人事院の考え方というものを基礎にいたしまして法律案をまとめていきたい、こういうふうに考えておるのであります。なお、中だるみ是正及び初任給調整等の問題をやったのではないか、こういうお話でございますが、これらも、いずれも人事院の勧告を待って政府といたしましては手をつけたような次第でございますので、その点は政府が独自にこれをやりました理由はないわけであります。  なお、いわゆる上厚下薄の問題について、先ほど官房長官のお話がございましたが、これは先般来、十月十四日に、公務員の給与改訂に関する取り扱いについて閣議決定をする際にも、かねて各省等からもこれらの問題についての意見もあり、それを受けて二、三の閣僚からもそういうようなお話がございました。従って、おそらく給与改訂に関する法律案を最終的に取りまとめる場合には、そういうような問題も、あるいはそういうような発言も閣議等であるだろうという想定のもとにおそらく官房長官としては先ほどのような御発言があったと思うのでございます。それは最終的に法律をまとめる際にそういうような発言がございまして、そうしてそれの取り扱いをどうするかというようなことは今きめておりません。従って、私といたしましては、先ほど人事院からお話もございました通り、人事院の考え方を基礎にした法律案で一応まとめていきたい、こういうふうに考えておるような次第でございますので、御了承願いたいと思います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 時間がございませんで、最後に高橋担当大臣に一点だけお伺いしますが、先ほどからお聞きのように、公務員の下級の面については、非常に不当な不利益を受けておる。民間より相当低いところにある。それがたとえば二分の一の程度にしかアップしてない。こういう事実もお聞きであったと思うのです。その上、職務給の強化によって、非常に不当な不利益を受けておる結果、上厚下薄という傾向が濃厚に出ておる。そこで、具体的には人事院の勧告を尊重する、あくまでも人事院の勧告を骨子としてということを今でもおっしゃっておるわけです。そこで、下級公務員でも一律三千円のアップになるように、さらに人事院の勧告の内容を基礎にして、今からでも決しておそくないと思う、ぜひ一つ一般公務員が一律三千円のアップになるように、十分さらに検討を加えて、特別国会にそういう法案を一つぜひ出すように努力してもらいたいと思う。  それから、人事院の勧告を尊重々々ということを今でもおっしゃっておるわけですが、そこで政府としては、勧告のうち、都合のいい点は尊重するけれども、都合の悪い点は尊重しない。そういう建前では、先ほども官房長官にお伺いしたのでは、特に給与担当大臣としては大いに責任があろうと思うのですが、高橋給与担当大臣としても、最初から人事院の勧告は尊重すると言い続けてきておりますし、先ほど御指摘のあったように、益谷前担当大臣も、人事院が実施の時期を明確にすればそれを尊重する、その通り実施すると、そういう意味の答弁があるわけですね、経過的に見ても。そういう経過もあるので、この際、さらに実施の時期についても実行すべきであろうと思う。この点一つただ尊重々々ということでなく、具体的に一つ実のある御答弁をいただきたいと思います。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) 伊藤委員のお尋ねでございますが、先ほども官房長官あるいはその他の方から申し上げました通り、今回の人事院の勧告についてのいろいろな、たとえば上厚下薄であるとか、そういう初任給があまりにも生活の実態と比較して低過ぎやせないかという、いろいろな問題のあることはよく承知しております。しかし、先ほど来から申し上げている通り、人事院の今回の給与改訂には、給与改訂なりの一つの一貫した考え方を貫いておられるわけでございまして、従って、政府といたしましては、先ほど申し上げました通り、人事院の考え方を基礎にして法律案をまとめたい。従ってこの際、人事院の勧告と離れて、一律に三千円を上げる、こういう措置はなかなか困難であり、またとる考えはむずかしいと、こう申し上げざるを得ないと思うのです。  それから第二に実施の時期でございますが、益谷前大臣がお話のありましたことはよく承知しております。また十分その当時の事情も聞きましたが、一つには、あの当時申し上げました想定では、実はこれほど大幅の改訂があり、従って平年度千二百億円以上の給与改訂に伴う予算があるということは、あまり想像もしておらなかったということもあり、かつまた、実は今回問題になりましたのは、なるほど国家公務員については、あるいは財源的にも、五月にさかのぼって実現が可能であるということも考えられるのでありますが、何せ年間六百億に及ぶ地方財政、特に期の途中において、地方財政の観点から申しますと、八月に勧告があり、それ以前にさかのぼるということは、ほとんど地方財政の実情からみまして、留保財源もないわけでございまして、従って、そういうような観点から、なかなか実施が困難である。それからまた自然増収に対する納税者の希望等からみますれば、やはり納税時期も、できるならば五月にさかのぼってこれを減税すべきであるというような各般の意見等もございましたので、これを総合いたしまして、政府としてはなるべく人事院の勧告に近づけたいというので、各般の事情をしんしゃくいたしまして、官房長官が申し上げました通り、精一ぱい努力いたしましてきめたのが今回の十月の一日でございます。従って、その結果につきましては、私もできるだけこれは人事院の勧告に沿うて、実施月も合わせたいというので、各般の努力をいたしたのでございますが、いろいろな事情及び財政等もそういうようなことからみまして、実施月だけにつきましては、どうもはなはだその点については人事院の勧告通りいかなかったことについては、私自身遺憾に存ずることでございますが、事情はそのような状況でございますので、御了承願いたいと思います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 今の御説明を承りますと、その大きな理由の一つに、今度あまりにも大幅であったからということの御説明があったわけです。これは政府自体に責任があろうと思う。人事院が二十三年発足してから二十八年までの六年間に、六回続けて勧告をしている。そのうち、政府は忠実にこれを実施に移したのは、二千六百八十円ベースただ一回、六回のうち、ただ一回しか政府は実施してない、こういう現実。しかも政府は、そのときでさえも、人事院の勧告は尊重すると、こういう表現できているわけです。今度は二十九年から昨年までの六年は、人事院は一回だに、べースアップを勧告してないわけです。今度は人事院が非常に怠慢になってきた。一回も勧告してない。こういうことが経過的にあったので、当然もっと大幅になるべきだ、当然大幅になるのは政府にも責任があった。人事院並びに政府に大いに責任があったわけです。従って、今までのこういう怠慢、不誠実をこの際清算すべき時期だと思う。従って、大幅になったからというようなことは当たらないと思うんですがね。この点はいかがですか。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) 私の言葉が足りなくて、あるいはそうとれたかと思いまするが、これは大幅であるか小幅であるか、この勧告についての見方によって違うわけでございますが、私の申し上げましたのは、五月の一日から実施いたしますると、各般の地方財政あるいはその他とに与える影響等からみまして、相当の財源的にという意味でございまするから、さよう御了承願いたい。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 同僚委員から質疑が展開されて参ったわけでございますが、私も同感であり、ずいぶんいろいろと伺いたい点があるんですが、時間が参っておりますから、法律案作成、補正予算編成現段階に際して、その点にピントを合わせて数点伺いますから、答弁される方は明快に、奥歯に物がはさまらないように明快に答弁していただきたいと思います。  文部大臣だけがお見えになっていないようですから、事務当局で早急に出席させて下さい。二十分以内で終わる予定ですから。  まず、自治省の政務次官に伺います。池田内開の方針は官房長官の言明で明確になりました。そこで、担当省庁の責任者としてのあなたの答弁を求めます。それは、今度の補正予算編成に際して、地方交付税交付金を自治省は三百七十四億円要求した。ところが、大蔵省はこれを査定するにあたって、三税の増収分を千二百五十三億円と見て、その二八・八%をはじいて三百六十一億円の地方交付税交付金を補正予算に計上しようとしている。この千二百五十三億円の国税三税の自然増収というのは、これは過小に見ていると思う。私はまだあと出てくると思います。しかし、それにしても三百六十一億が計上されるとなれば、実施官庁として、地方自治団体の地方公務員に対するベース改訂については、地方税の増収が十分でなくて財政的に不如意な都道府県に対しては特別な配慮をして、そして国家公務員に準じて、なめらかに地方公務員の給与改善が行なわれるように行政措置をすると、こういうことが官房長官の、内閣の方針から出てくると思うんです。明確にお答え願います。

吉田重延自由民主党自治政務次官

○説明員(吉田重延君) 自治省といたしましては、国家公務員に準じまして、御意見の通り、行政指導を目下いたしておるわけでございます。年内に実施ができるようにということで進めておる次第でございます。最初の方針と変わりはないわけであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 念のためにもう一ぺん伺っておきます。たとえば東京都なんかは、あなた方がめんどうをみなくてほっといてもできるわけですね。ところが、あなた方がめんどうをみなければできない都道府県がありますね。そこのめんどうはみるわけですね。これは大平官房長官の答弁、内閣の方針がそうなんですから、めんどうみますと答弁していたから、御答弁願います。だれですか、そこで何か言ってるのは。内閣の方針がきまっているんですから、ただ責任官庁としてお答えおきを願います。

吉田重延自由民主党自治政務次官

○説明員(吉田重延君) 実は、そういう場合には、特例法を制定いたしまして、地方交付税の算定の基礎の改善、増額と申しますかをいたしまして、そうした財源の不足するところに対しては十分な財源を与えるようにいたしたいと考えておるわけであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 次に、池田内閣の国務大臣として、それから給与担当大臣としての高橋さんに伺います。判事と検事の待遇、俸給表には差があってしかるべきだと思いますが、いかがですか。現在でもあります。ありますが、これは差があってしかるべきだ。どうですか。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) 矢嶋委員の御質問の内容がよくわからないんですが……。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 はっきりしている。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) 現在でも若干差があるわけですね。従って、これはわれわれのところでも、今の差をそれなら同一にするとか、あるいはこれを改訂するとかという考え方はないように承知しております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 ややもすると、判事と検事の給与差というのは縮まる傾向があるわけです。で、私は私見を述べてお答え願っているわけです。これは縮めるよりは、若干開いても差はあるべきだ、こういう私は見解なんです。同意見でしょうか、お答え願います。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) 御承知の通り、法務委員会……法務委員会と申しますか、今、特別職の給与につきましては、これは大蔵大臣が専管していっておりますので……。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 国務大臣としてのあなたに伺っている。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) 今抽象的に判事と検事の差をそれならどの程度においてどうというようなことの矢嶋さんの質問の趣旨がよくわからないんですがね、

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 基本方針を私は伺っている。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) 現在もこれは差があるわけですから、従って、それは現行の制度からいえば、当然その間において差があると、こういうこと以外にちょっとお答えできないんですが。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 時間がないから、詳しいことを言うひまがないわけですよ、重大だけれども。だから私見をまじえて簡単に聞いているわけですがね,今度の給与切りかえにあたって、私は詳細に調べてきているのですが、それは判事という特別職と一般職との間に今差があるですよ。しかし、文字通り準じて判事の給与切りかえはやるべきであるという矢嶋の私見です。しかし、あなた方の内部に問題があれば、その準じ方を、判事と検事の場合、準じ方は若干差をつけるようなことがあっても、そういう場合があっても、判事は完全に準じてやるべきであると、こういう僕は見解を持っている。その考え方についてはどういう見解を持っておられますか、内部で大もめしています。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) 先ほど申し上げました通り、どうも判事と検事との間にとの程度の差を設けることが適当かどうか、こういう問題についての意見につきましては、まだ閣内でもそういう問題を問題としておりませんので、私自身としても、所管大臣と離れて、単独にお答えするということはいかがかと思いますので、遠慮さしていただきたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 だから、内閣委員会に付託しなければ十分な審議はできないというんですよ。私は、だから冒頭に池田内閣の国務大臣として伺っている。一般職の国家公務員の給与担当大臣としてというふうに限定して伺っていないわけです。見解をしっかり持っていなくちゃいかんですよ。  じゃ、次の防衛庁職員について伺いますが、自衛官の処遇ですがね。これは原則としては警察官、公安職、これと同じ線に持っていって、災害出動の場合とか治安出動とか、ともかく自衛隊のそういう非常に特殊な、特異な任務の行動を起こした場合に、それに値するようなたっぷりした手当を出す、こういう形態が給与制度として適当ではないか。もう時間がないから内容は言いませんが、非常に複雑で、そうして確かに比べてみると相当差があります。従って、今度は自衛官の給与切りかえを一般職に文字通り準ずるか準じないのかという問題が起こったのは当然だと私は思うのです。で、これはさっき言ったように、災害出動とか治安出動とか、そういう特殊な任務を持った行動に出た場合ですね。それは危険性もあるでしょう、厚く遇しなければならぬ、しっかりして。そうでなければ、平時においてはこの自衛官は一般職と同じ手当を受けておるわけです。だから自衛官は公安職と警察官と類似したものでよろしい。時間がないから詳しいことは申し上げませんが、たとえば防衛大学をとりますと、これは普通の大学と格段の差ですよ。ことに学生時代に月に四千二百円もらって、期末手当まで出ているというのは私は問題だと思うのです。そうして防衛大学を出て一年たてば三尉になって一万七千七百円になるわけですよ、本俸だけで。それ以外に給与があるわけですからね。それも何かたまがくる場合とか、災害出動とか治安出動とか何とかいうときには何だけれども、平時において……われわれ絶対に戦争を起こさせないと思うのです。起こってはならない。だから自衛隊の諸君の生命が危険にさらされるようなことは、極力政治力で防いでいかなければならぬと思うのですが、こういうこの俸給の根本的あり方というものは、ずいぶん問題だと思うのです。この点については国務大臣としてはどういう見解を持たれているか、承っておきたいと思います。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) なかなか矢嶋委員の質問はむずかしいのですが、自衛官を今のように警察官なりあるいは公安職と同じような俸給表の、あるいは職務上の待遇にした方がいいかどうかというふうなことにつきましての矢嶋君のお考えも、一つの理屈ではあると思いますけれども、あるいはまた自衛隊そのものの本質上、やはり警察官なり公安職と本質的な違いがあり、従って、そういう行動や何かにおいての一つの危険手当のようなもので済むかどうかということにつきましては、なおこれは相当問題があると思うのであります。従って、それらにつきましても、今度の改訂をめぐって、相当自衛隊側と大蔵省側と、あるいはその他関係のところといまだ統一的な見解を一致しておりませんので、私もこれに対して、今私は大蔵大臣と打ち合わせをしない段階においてお答えを申し上げるということは差し控えたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 これだけの人事院勧告が出て、これを基礎に国会に一般職並びに特別職の給与法改正の法律案を出そうというわけです。これは内閣の方針だと大平さんさっき答弁されたわけですね。そういうときに閣僚の諸君が、あなた程度の研究で立法府に法案を出されてくるということは不謹慎だと私は思うのです。こういう発言が立法府であったことを閣議で言って下さい。僕はそう思うのです。そうでなければ、十七人の閣僚諸君が法律案を国会に出す資格ないと思うのです。もう少し突っ込んだ意見を持っていなければ、これは海上自衛隊と海上保安庁あたり比べた場合に一番出て来ますがね。平素の業務その他からいって、有事の場合に非常に優遇するということは当然やるべきだと思うのです。しかし、平時において海上保安庁の諸君と海上自衛隊の諸君とそれだけ差をつけねばならぬかという点については、ずいぶん問題があるのですよ。これは共済組合の年限も影響してくるわけですからね。だから僕は伺っているのですが、防衛庁の次官おられますから承りますが、あまり複雑過ぎるのではないですか。防衛庁の処遇内容は、本俸からいろいろ手当等があって、複雑過ぎるのではないですか。もう少し国民の立場から、納税者の立場から見た場合、一般職はこういう待遇だ、それから防衛庁職員はこういう待遇だ、それがどのくらい優遇されているというのがもう少し納税者にわかるように給与体系というものを国として作るべきだと思う。どういう所見を持たれておるか、お答え願います。

塩見俊二自由民主党防衛政務次官

○説明員(塩見俊二君) 防衛庁関係の給与につきましては、これは矢嶋委員からお話しの通り、従来からいろいろな経過で今日まできておるわけでありまして、私どもも、やはり適当な機会にこの問題を少し掘り下げて対策を講じなければならぬと思っております。ただ先ほど警察官と自衛隊員、あるいは海上自衛隊と海上保安庁、これは全く同一ではないかという御見解につきましては……。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 私は全く同一とは言いません。

塩見俊二自由民主党防衛政務次官

○説明員(塩見俊二君) そういう点については、やはり私どもは自衛隊の特殊性があるものだという見解を持っておるわけであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 そこはあなたの答弁の限度だと思いますから。  次に伺いますが、今度は事務総長に伺います。あなたは特別職ですが、国会職員は特別職になっているのですね。国会職員の職務内容というものは、ずいぶん特異性があると思うのです。まあ私ども、ときどきしかり飛ばしたりするときもあるし、他の省庁の職員に比べると、ずいぶん特異性があると思う。ない点があると思う。ところが、国会職員の処遇が一般職の国家公務員と同じように扱われておるという点については、私は問題があると思うのだ。この点は勉強してみなければ……。そんな感じがしますよ。防衛庁関係あるいは外務省関係、あるいは法務省関係、こういう特別職を考えた場合、国会職員の処遇が一般職並みに扱われている。職階は割に少ないわけですから、優秀な大学を出た人物なんか、部長、次長、事務総長等になれば、それは希望も持てるでしょうが、若くて優秀な国会職員の人は、あまり希望は持てないのではないかと思うのです。これは私見を申し述べますが、たとえば防衛庁の参事官等の俸給表というものがありますね。これは超過勤務なんか入れて、特別の俸給表を作ってあります。ずいぶんこれは――ずいぶんというと語弊がありますが、かなりいい俸給表です。私は、国会職員の処遇というものは、これに準じたような体系というものが考慮されてしかるべきではないか、場合によると、ずいぶん超勤等があるわけですが、そういう超勤を入れた国会職員の俸給表というものが、すっきりしたものがあってしかるべきではないか。今では少し他の特別職の職員に比べて、やや冷遇され、気の毒ではないかと、私は数字を持っているのですが、時間がないから省くのですが、結論的なことを申し上げてあなたの所見を承りたいのですが、お答え願います。

河野義克参議院事務総長

○事務総長(河野義克君) 国会職員の職務の遂行が相当心労の多いものがあることは、お察しの通りでございます。それにつきまして御同情あるお言葉をいただきまして、感謝しておりますが、その俸給の点につきましては、国会職員全体として特別職でございまして、国会職員法に根拠を持っております国会職員の給与等に関する規程によりまして、それぞれの俸給表ができております。国会職員の職務の中で、他の行政官庁その他に類例を見ない最も顕著なものは、速記の仕事だろうと思います。速記の仕事につきましては、国会独自の俸給表がありまして、それによってやっております。その他の職員につきましては、警務部の衛視等につきましては、公安職の俸給表に準じたものでやっておりますし、他の一般職員につきましては、一般事務に従事している者は、行政職の(一)、技能労務の職に従事している者は、行政職の(二)と、一般の公務員に準じた俸給表を採用しておりますが、これは職務の内容が同一ないし著しく類似しておりますので、国家的に、こういう職務内容はこういう俸給表でいくのがいいという国家意思が法律の形において決定しておるわけでありますから、それを尊重してやっておる次第であります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 国務大臣の方は三人お見えになっておりますが、国会に法律案を出す場合に、閣議決定があると思うのです。その場合に、いろいろ議論されると思うのですが、そのときの資料を私は提供する意味で、二、三お伺いしているわけですが、質問されなくても、よく聞いて覚えておいていただきたい。  それで、もう一つ事務総長にしますが、事務総長、率直に伺いますが、あなたの今の立場ではその程度しか答弁できぬかと思うけれども、あなたは、私の尊敬する優秀な公務員の一人です。しかし、あなたは、部長並びに事務総長に、大体自分は優秀でよくやっているから、部長、事務総長のコースが開けていると予測したから、希望を持ってここまできているけれども、部長になれぬというなにがつけば、もっと若くして国会職員を去っておったのじゃないですか。私はそうだと思うのです。これは一般の大学新卒で優秀な国会職員だったら、自分はこれでいったら、部長、事務総長のコースに大体乗れると思ったらがまんしているが、そうでなかったら、これは現在、各省庁の課長補佐なり課長の方がよっぽどおもしろくて、移っていきますよ。だから僕は、今のままのこれでは、国会議員にサービスが十分できる優秀な――今の職員が優秀じゃないというわけじゃないけれども、優秀な職員は確保できない。希望を持たせることができない。従って、僕は、国会職員を掌握していくにあたっては、事務総長はずいぶんと心を砕いておられると思うのです。そうじゃないですか。どうですか。

河野義克参議院事務総長

○事務総長(河野義克君) 先ほども申し上げました通り、国会職員は、非常に職務の遂行上心労が多いということは、私はその通りに身をもって痛感しておるわけであります。それで、そのために常に国会職員の、何といいますか、士気を振作し、みんながうまないで仕事をやる、大事な国会の仕事に奉仕をしていく。そのためにどうしたらいいかということは、私は、国会に職を奉ずるに至ってから、常に考えてきております。それで、俸給表自体については、先ほど申し上げましたように、大体職種内容が類似しておれば、同じような俸給表の適用を受けることはやむを得ないと思いますが、今、矢嶋さんがいろいろ例にあげられたようなことで、他の行政官庁に奉職する方がなかなかやりがいがあると一般的に考えられがちないろいろな点は、事実として私は考えざるを得ないと思います。それで、そういう点について、私も、職員を統率していく上に、実はいろいろの苫慮があるわけでありますが、それらの点も勘案して、法律あるいは予算等の許す範囲におきまして、私どもとしては、できるだけの職員の処遇に関して配慮をいたして参りたいと思っておりますので、議員各位の特段の御高配もわずらわしたいと存じておるわけであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それは問題を提起しておきます。  次に、人事官に伺いますが、科学技術振興に伴う調整手当というものを設けましたね。あれはどういう俸給表のどの職種に適用するか、人事院規則できめるということを、かつて滝本給与局長は答弁しておりましたが、きめましたか、きめませんか。きめていなければ、どういうふうにきめる予定ですか。今や法案が国会に出ようとしているのです。人事院の態度がきまるということは、今後法案審議にも重要な関係がありますので、お答え願います。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) 初任給調整額につきましては、今お話しのように、科学技術の振興の趣旨に沿いましてああいう給与を設けていただきたいということになりましたわけで、近く御審議を願います法律案に、特別調整額の次に、初任給調整手当の項目を設けまして、その項目におきましては、大体科学技術振興の趣旨に沿って、高度の専門的知識を有する官職について初任給調整手当をつける。そのいわゆる範囲でございますとか、あるいは支給の点を人事院規則できめる、そういう法案の御審議を願う予定になっております。  そこで、大体の人事院規則と申しまするか、具体的な内容がどうかという御質問だろうと思いますが、今回は科学技術振興の趣旨と、それから高度の専門的知識を有する官職と、それから特に今回は科学技術振興の趣旨から、民間へ流れるいわゆる大学卒業者をこちらに引きつけるための趣旨でございますから、厳選をいたしまして、大体具体的に申しますると、上級職試験につきましては、物理、化学方面の物理とか、電気通信、機械、応用化学、造船、冶金など、それから上級職試験に準ずる選考の方面におきまして、大学助手それから航空、計測、医学、そういう方面に予定いたしております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 俸給表はどの表でも適用するのですか。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) 俸給表は、これは手当でございますから、ただいま申し上げましたような職種は、大体行政職俸給表(一)、それから医療職俸給表(一)、それから教育職俸給表の(一)だと思いますが、その俸給表のうちの、ただいま申し上げましたような職種について手当をつけていただくつもりでございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 給与局長に伺いますが、その三つだけですか。

滝本忠男人事院事務総局給与局長

○説明員(滝本忠男君) ただいま入江人事官が御答弁になりましたが、概略はそういうことでございます。これは現在さらに詳細に研究をいたしておりますが、たとえば応用化学というようなものは、あるいはこの際のけられるようなことになるかもしれませんので、大体人事院として考えておりますことは、ただいま入江人事官が申されましたように、行政(一)、研究、医療(一)、それから教育(一)、こういうものを考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 ちょっと文部大臣に伺いますが、非常に文部大臣の重要な問題があります。それは数字をメモしておいて下さいよ。歴史を申し上げますが、私は、かつて教組の委員長をやったものです。私が教組の委員長をやっておる時代に、教職員は超過勤務というものはない。勤務時間が把握できないからというので、平均二号俸一般の公務員よりも高く格づけしたわけです。そういう歴史があるのです。勤務時間が把握できない。従って、超過勤務というものはないわけですね。そこで、現行では教職員の新卒が一万一千五百円、それから行政職が一万八百円。ところが、来年の四月から、この行政職を甲、乙に分け、現行俸給表で甲は一万一千六百円。そこでこのたびの人事院勧告によりますと、教職員の初任給が一万二千八百円、行政職の乙が一万二千円、行政職の甲は一万二千九百円、教職員より百円上にいくわけです。その上行政職は超勤もあるわけですよ。しかも行政職甲乙をどういうふうに採用したかを見ますと、甲が非常に多いのです。たとえば法律科は、行政職甲は二百六十二人、乙はわずかに五十五人しか取っていない。こういうふうに甲と乙に分けて、大部分甲になっちゃったわけです。そして初任給は一万一千九百円となったわけで、しかも超勤がある。教育職の方は超勤がなくて一万一千八百円。かつて教職員の勤務時間が把握できないから、超勤にかわるべきものとして二号俸つけてやった、この既得権が剥奪されて――今度の改正で完全に剥奪されようとしておる。これで一体教職員の処遇がよろしいのかどうか。それで教職員の超勤の時間は文部省で調査してある。文部省の調査によると、一週間に超勤が十一時間。日教組でも調査したものがありますが、文部省の調査によると十一時間。この十一時間を計算しますと、三〇%の調整手当は出さなければならんことになります、計算しますと。だから、よろしいですか、既得権を剥奪されている。だから教職員の俸給表は変えるべきである。これは超勤を出すか、それを出すのがいやならば、その超勤に相当する三〇%の調整手当を入れた俸給を作らなければならない。これは数字的にはっきりしてきます。これは文部大臣として非常に責任あるところだと思うのです。これは教育界の人材の確保とも関係がありますから、この点と、それから先ほど調整手当の人事院の答弁がありましたが、これに対しては、文部大臣としてはどういう見解を持たれて、いかように対処されようとしておられるのか。この二点についてお答え願いたい。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣・科学技術庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) ただいま御指摘のことは、既得権と申しまするか、二号俸だけ上回っておった趣旨が、超勤手当を考えることが困難な職種だからということに起因しておるということは一応聞いておりますが、そのことを尊重しながら、今の甲乙の御指摘のような俸給表との関連を検討すべきことも、御指摘の通りに私も考えます。まだしかし、最終的なことでもなさそうなお話でございますから、人事院で御検討中と承っておりますので、なお十分人事院の意向等も聞きまして、何とか善処せねばならない課題だと心得ます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 人事院は、勧告は最良だと思って出したと言っているのですね。だから、私は人事院の意見を今は聞かない、あなた方が最良と思ったかしらぬけれども、これは狂っています。だからこの勧告を受けた政府は、どういうふうにこれを取り扱って法案を国会に出すかということ、特に所管大臣としての荒木さんは責任もあるわけですが、どういう見解を持ち、閣内においてもいかに善処するかということ、これだったら、教職員は、普通の公務員よりは質の悪いのでいいということを数字で示しているようなものだ。だれが好んで教育界に優秀な者がいきますか。調整手当についても、これだけ民間景気がいい。そうやって官界にいけば、一万一千九百円で調整手当もつくといった場合、だれが好んで教育界に、その理数科系統の人が入りますか。だから、理数科系統の人に出せというのじゃない。それよりか、超勤も出ていないのだから、超勤は大体十一時間で三〇%に相当するのだから、この三〇%の調整手当を加味した教職員の俸給表をすらっとしたものを作れば、それで適正なる処遇であるし、教育界に人材も確保できる、これはきわめて自信のある名案だと思って私見を申し述べているわけです。これは大臣として検討していただきたいし、法律案が最終決定するまでに、閣議において、文部大臣として、私は十分善処していただきたいと思うのですが、重ねて御答弁を求めます。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣・科学技術庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) ただいま申し上げたような気持でおるわけでございますが、さらに給与担当大臣及び人事院とも十分相談をしまして、できるだけ調整できるものならばやっていきたい、その努力をしたいと思います。なお、初任給の調整手当は高等学校にも及ぼしてほしい、また、支給の範囲も拡大してほしいと考えておりまして、これにつきましても、人事院の方と十分御相談もしたいと思っておりますことを申し添えます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 ではあなたの質問は、これは要望して終わりますが、要するに、勤務時間が把握できないといいながらも、調査してみれば十一時間から十四時間一週の超過勤務時間があるのだから、それに相当する調整手当を加えた俸給手当を作るべきである。これは防衛庁においてしかり、防衛庁も参事官の俸給表等においてしかり、そういう俸給表というものは幾らもあるわけですから、これを意見として要望しておきます。  最後に伺いたい点は、人事院に伺います。数字をお答え願います。二等級の民間との差は何パーセントだったのですか、聞いていきますから、数字をずっと答えて下さい。二等級の民間との差は何パーセントですか、七等級まで聞いて参りますから、すぐお答え願います。それで私の質問終わりますから、今回引き上げたのは何パーセントで、民間との差が何パーセントと数字をはじいたか、それをお答え願いたい。二等級の場合民間との差が……。

滝本忠男人事院事務総局給与局長

○説明員(滝本忠男君) どの俸給表の二等級かということでございますが、御質問の御趣旨は。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 行政職でいきましょう。

滝本忠男人事院事務総局給与局長

○説明員(滝本忠男君) 行政職だろうと思いますので、行政職だけ申し上げます。なお、簡潔にというお話でありますが、念のためにちょっと補足させていただきますが、先ほど入江人事官からお答えがございましたように、今回人事院が俸給表の作成をいたしました際には、各俸給表別にそれぞれ民間と合わたということよりも、全体として民間と合わせたということをやった次第でございます。  ただいまから行政職の二等級の差を申し上げますと、二等級は二九・四%。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 幾ら引き上げましたか。勧告では幾ら引き上げましたか。

滝本忠男人事院事務総局給与局長

○説明員(滝本忠男君) 勧告ではおおむね三〇%程度になっております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 三等級は。

滝本忠男人事院事務総局給与局長

○説明員(滝本忠男君) 三等級が二二・九%。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 引き上げは幾らですか。七等級まで聞いていくから、補佐する人早く探して下さい。幾らですか。

滝本忠男人事院事務総局給与局長

○説明員(滝本忠男君) 基準内給与で申し上げますと、二等級の引き上げが先ほど三〇%と大まかなことを申し上げましたが、二九・四でございます。基準内給与で三等級が二二・九%。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 四等級は、民間との差は四等級は二七・九%、引き上げは幾ら引き上げましたか。

滝本忠男人事院事務総局給与局長

○説明員(滝本忠男君) ちょっと数字を間違えて申し上げましたので、今のは。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 引き上げは違っていますよ。民間との差は合っているけれども、引き上げの方は二等級も違うのでしょう。もうちょっと引き上げているでしょう。それは時間がかかるから資料として出していただきましょう。  結論として申し上げたい点は、民間との差と今回の引き上げの等級別の違いは、さっき同僚委員が言っておったが、七等級あたりずいぶんひどいことをしているのですね。七等級は民間との差は二〇%というのに、引き上げは一〇・七%しかしてないじゃないか。一〇・七%しか引き上げていない。ところが、上の二等級、三等級は、民間との差以上に引き上げた勧告を出しているのじゃないか、ここに問題があるというのです。人事官何と答弁するのですか。もう一ぺん言いますよ。上の等級は、あなたのところのデータによる民間との差以上に引き上げた勧告をしているわけです。ところが、七等級のごときは、民間との差が二〇%であるとデータで出しておきながら、その半分の一〇・七%か引き上げない勧告しかしていないわけです。なぜそんなひどい勧告をするのですか。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) この問題につきましては、先ほど申し上げました通り、行政職俸給表(一)につきまして、民間給与と今回の引き上げとを御比較になりますとそういう結果が出ると思いますが、これは今回におきましては、各職種の俸給表を総合して官民給与を勘案しながら俸給体系を作りましたので、そういう点から申しますと、たとえば七、八等級を、下位等級を総合いたしまして、平均約一一%になりますので、行政職俸給表(一)だけの数字でなく、全体の資料としてもごらんになっていただきたいと思いまするから、総合的にごらんになっていただきまして、御了承を得たいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 そういうことをいっても、それでは聞くが、それなら七等級の民間との差が二〇%であるのに、七等級の人は一七%か一八%の引き上げをするならがまんするだろうけれども、全般的な調整だとか何とかいって、二〇%民間との差があるのに、一〇・七%しか上げてないというと、七等級に今いる人は納得できぬじゃないですか。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) この問題は、公務員の中におきましては、むしろ、たとえば行政職俸給表だけで見ますとそういう結果になりまするけれども、また民間よりも高い職種も相当ございますので……。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 そこは僕は問題にしてないのだ、今問題にしているところを答えて下さい。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) しかし、その高いところを低くして、たとえば教育職俸給表におきまして、だいぶ公務員は高い、あるいは医療職俸給表の(三)につきましても同様である、あるいは海事職……。そういうふうに民間よりも高いところは低めないで、低いところだけを高めるということでは、これはやはり全体の常識として支持を得ないのではないか。やはりこの公務員の給与というものが一般の納税者の負担になっております以上は、公務員を総合して民間との比較をいたしませんと、一部だけを高くし、高いところはほうっておくというのでは、やはり一般の国民に納得していただけないんじゃないかという見地のもとに、総合して結果を出しましたわけでございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 またやりましょう。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 もう給与の問題については、私どもはきょうは触れません。  ただ一点、矢嶋委員に対して自治省の政務次官が答えられた中で、ちょっと地方行政委員会における理解の仕方と違いますので、この点だけはっきりしていただきたい。  先ほど、今度の国家公務員の給与の改訂に従って、地方公務員もそれに準じてやる。その財源措置について、いわゆる政府は、今の政務次官の答弁では、地方交付税の特例についてこれを考えたい こういうことを言われたんですが、それは一体どういうことであるか、少し説明していただきたいと思います。

吉田重延自由民主党自治政務次官

○説明員(吉田重延君) 実は地方交付税の算定の基礎を増額いたしまして、増額する場合に、まあ特例法を制定するという意味でございます。それによってアップした俸給に対する算定が地方交付税でできるわけでございまして、それだけ地方交付税で増額して配付をいたすという意味でございます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 それでは実際問題、現実の問題として、おそらく五百五十四の、まあ都道府県は一応別といたしましても、市町村は、三千以上あるのでございまするが、この場合に、八割ぐらいは今度のこの給与の改善については財源難で困っておるということをいわれておるのですが、それに対しての措置は、この法律によってすべてやる、こういう意味ですか。特例法によって……。

松島五郎自治省財政局財政課長

○説明員(松島五郎君) 財政課長でございます。  地方交付税の特例法を制定いたしまして、御承知の通り、地方交付税ではいろいろな経費をそれぞれの経費の種目別に分けまして、その積算内容の中には人件費についても入っておりますし、その他の経費も入っておりますが、その人件費部分につきまして、今回の給与改訂が行なわれるということを前提といたしまして積算内容を改訂いたしました。そういたしますと、御承知の通り、単位費用が変わってくるわけでございます。その単位費用の特例法と申しますのは、今回は十月から実施いたしますと半年分になりますので、その特例法を制定いたしまして交付税の再計算をいたすという意味でございます。それによって増差額をそれぞれ関係地方団体に交付する手続をとりたい、こういうことを申し上げたわけでございます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 大体わかりました。そうすると、不交付団体もこの中に入ってくるということになりますね。その点は確認できますね。

松島五郎自治省財政局財政課長

○説明員(松島五郎君) 交付団体と不交付団体を通じまして再算定を行ないますが、御存じの通り、交付税の場合は、基準財政需要額の再算定をいたしますと同時に、財政需要額の再算定をいたしますので、その結果、不交付団体になりますところは、依然として交付税は交付されませんが、その結果、従来不交付団体で交付団体になるところも出て参りましょうし、また現在交付団体であるところにつきましては、またさらに交付税の増額が行なわれる、そういうことになるであろうと考えております。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 ちょっと今の改定が、今言われました給与に関する算定をやり直しますね、今度の法律、特例法によって……。そうすると、いかなる都市でも、給与が上がるということは事実ですね。そうすると今言われた点がちょっと理解しにくいのですが、もう一回はっきりしていただきたいのですが、その給与費の上がった分については、大体何割程度補償するということを明らかにされておるようでございますが、そういう理解をしておるのですが、それが間違いであるかどうか。

松島五郎自治省財政局財政課長

○説明員(松島五郎君) 御承知の通り、交付税は、その団体の需要額を単位費用にそれぞれ数値を乗じまして、幾ら金が要るかということを出すわけでございます。一方において、その団体が標準的な状態において徴収し得る税収入を算定いたしまして、その差額を交付税として交付いたすわけでございます。今回私どもが検討しております法律案は、給与費に関する部分を改定いたしまして基準財政需要額の再計算をいたします。そういたしますと給与費相当分がそれぞれの団体ごとに幾ら要るかということが出てくるわけでございます。それから収入の再算定を行ないますので、差引して差額の出ますところには交付税が交付されるということになるわけでございます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 大体理解できるのだが、僕の理解はこういうことなのだ、地方行政委で聞いたところでは。今度の場合、特例を作るというのは、特に大幅な財政措置をしなければいけないので、従って給与費の積算したものが上がってくるから、それに対して今度の補正予算で三百六十一億ですか、それに含めてやっているのだ、こういう理解ですから、交付団体を問わず、給与の上がったものについては、ある程度均一ではないけれども、すべていくのだ、こういう理解であるのですが、それは間違っておるかどうか。

松島五郎自治省財政局財政課長

○説明員(松島五郎君) 税収入の大小がそれぞれ違いますので、全部の団体に同じような割合でいくということにいたしますと、これは公平の問題もございます。それで収入の多寡に応じてそれぞれ交付税が参るように従来の方式によって措置をいたしたいと考えております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 第一点は、人事院の調査の中で、三公社五現業と、それから一般職の給与との差をどの程度に見積っておられましたか、数字だけ明らかにしていただきたい。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) 大体の数字でございますが、この資料は、私どもの方の調査なり、公務員制度調査室の方面の総合した点、大体九%ないし一〇%程度じゃないかと思います。

横川正市日本社会党

○横川正市君 大蔵政務次官来ておりますね。大蔵政務次官にお伺いいたしますが、人事院の勧告が五月一日から実施された場合は、大体初年度において一千億と財源を見積られておると思いますが、その中で三公社五現業、それから地方公務員等にかかる費用としてはどの程度お見積りになっておりますか。

簡牛凡夫自由民主党大蔵政務次官

○説明員(簡牛凡夫君) 給与課長からお答えいたします。

船後正道大蔵省主計局給与課長

○説明員(船後正道君) 人事院勧告が実施されました際の所要見込額につきましては、前回まで、たとえば十月実施の場合には、一般会計で約二百四十億円といったような数字を申し上げて参ったわけであります。これを平年度額に直しますと、一般会計で約四百四十億円程度になろうかと思います。地方公共団体の負担分を含めますれば千億をこえるであろう、かような計数を説明したことがあるのでございますが、このような場合には、御承知の通り、三公社五現業につきましては、人事院勧告とは別個のルールで給与改訂が行なわれております。三公社五現業関係については、一切含まれておりません。

横川正市日本社会党

○横川正市君 郵政大臣に代表して聞くような形になりますが、従来は、今言ったように一般職との差九%を上回っておるというわけですね。今度は一二・四%ですから三・四%下回る。同時に、また従来の差の九%という問題等も考慮して、この問題についてどのように御処置をされるつもりでありますか、その点をお伺いしたい。

鈴木善幸自由民主党郵政大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 郵政職員の給与につきましては、御承知の通り、給与特例法におきまして、給与の原則といたしまして、一般公務員の給与並びに民間の賃金、そういうものを比較勘案をしてこれをきめる、こういうことに相なっておるわけであります。しかるところ、今般政府が実施しようとしておりまする人事院勧告に基づく一般公務員の給与改訂一二・四%を実施するということに相なりますると、この特例法がしんしゃくすべき一つの条件が変わって参りますわけであります。また他面、人事院勧告におきましては、この勧告をいたします場合に、三公社五現業あるいは民間の関係を考慮してこういう改訂をするのだ、こういうことも今回の勧告の改訂の趣旨としてうたっておりますわけなんでありまして、私どもはこの両方の関係を十分考慮いたしまして今後検討を加えていきたい、こう考えております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 人事院にお伺いいたしますが、先般の委員会で人事院総裁から、法律二百号に関係して薪炭手当の問題については、これは法律事項として国会が制定したので、人事院としては直接の関係は持っておりませんという答弁があったわけでありますが、私どもの方から、給与としてすでに支給をされている薪炭の問題については、当然人事院はその調査を行なった結果をわれわれが聞いた場合に、知れるようにしておくべきじゃないか、これが第一点。  第二点は、すでに給与としての支給がきまっておる内容であるから、人事院としての見解を出すべきじゃないか。これについては、人事院として、すみやかに調査をいたしまして勧告をするか、あるいは政府に対して要望をするか、その態度を明らかにいたしたい、こういうことでありました。その後この調査は一体どうなっておるのか。それから、もし勧告を出されるとすれば、いつごろ出されるのか。  それからもう一つは、さきに石炭手当の増額の勧告が実施されましたときに、寒冷地手当に対して、当然これも改訂さるべき時期にきているのじゃないかということで要望申し上げておきましたが、これはおそらく財源その他の問題で切り離されたと私ども承知いたしております。人事院としては、寒冷地手当の総合した調査の結果に基づいて、これまた改訂をすべき時期にきているのじゃないかと思いますが、その見解をお伺いしたいと思います。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) 薪炭手当につきましては、国会方面の御要望、あるいは衆議院の付帯決議の御趣旨に従いまして研究いたしますと同時に、かねて総裁から申し上げましたように、来年の予算、来年の四月から実施ができますようなそういう希望のもとに、近く――まだ最終的な結論は得ませんけれども、若干の手直し、石炭手当の今回の補正との均衡も考えまして、若干の額について勧告をさしていただきたいと存じます。寒冷地手当につきましては、これも国会方面の御要望並びに各地の各方面から御要望がございまするけれども、この今回の給与勧告によりまして給与の改訂が御承認願えますると、四級地なり五級地につきましては、平均二千円――千円あまりの、これは自然増ではございますが、増額をいたすわけで、地域区分の是正が問題になりますのでございますが、地域区分の是正は、御承知の通り、非常に基準その他について困難な問題がございまして、いろいろ検討いたしまして、最終的な結論はまだ得ませんけれども、薪炭手当ほど簡単にと申しまするか、きわめて近い期間に勧告いたすことは困難じゃないかと思います。なお十分検討いたします。

横川正市日本社会党

○横川正市君 さきに地域給の暫定手当への切りかえが行なわれまして、その後の人事院としての地域給に対する考え方をただしましたところ、近くこれについても人事院の態度を明らかにしたい、こういう趣旨でありました。ですから、私はこの点の解決がまず一つ早急にやっていただかなければならぬと思いますし、それから、これとあわせて僻地、それから寒冷地手当の問題等も当然私は関係してくる問題として考慮すべきものだと思うのです。ですから、これはきょうは時間がないですから、この点について強く要望だけいたしておきたいと思います。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) 一言お答えを申し上げておきますが、暫定手当につきましても御要望がございますので、ただいま申し上げました通り、薪炭手当とあわせて、なるべく近い機会に結論を出しまして、若干の手直しについて考えさしていただきたいと存じます。ただ僻地手当とか寒冷地手当につきましては、なかなか簡単に結論が得られませんので、その点御了承をお願いいたしたいと思います。

横川正市日本社会党

○横川正市君 この薪炭、寒冷地手当の問題に関係して、政府の方では、さきの国会でほぼその成案を得る段階までいっておったわけですが、その成案を得る段階で切り離して、次の通常国会でという解決の方針を明らかにしたようなんですが、担当大臣として、この問題についてどう処置をされようとされるか、その点をお聞きしたい。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) 薪炭手当につきましては、ただいま人事院の方から御答弁があったようでございますが、われわれの方も、そのほかの手当等も含めまして、早急にこの間題を解決したいというので、人事院とも再三交渉しておるような次第でございます。できるだけ早い機会にこれの改訂の勧告をいただきまして成案を得るようにしたい、こういうふうに考えております。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 今の入江人事官の言われた寒冷地手当については、どうもあいまいで、これは僕らとしては納得できないのです。さきの三十四通常国会でこれは相当問題になりまして、石炭手当だけは切り離してああいうふうになりましたが、これは三十六年度から寒冷地手当はどうしても合理的なものにしてやってもらいたいという付帯条件をつけておると思うのです。これは衆議院ですね。それを今聞きますと、寒冷地手当については、四級地、五級地は自然増で千円ないし二千円上がるから、これはもうそれでいいんだ。あと級地の変更についてはなかなかむずかしいということであったが、これではわれわれおさまらないと思うのです。私国会であなたと顔を合わすのが初めてなんです。いつも浅井総裁が来られますから顔なじみなのですが、非常にあなたは誠意のある方だということを漏れ承っておるのですがね。どうもそれでは、これはわれわれとして納得できない。関係筋では、すでに十二月には勧告が人事院から寒冷地手当について出るものだという、現地でもそういうきわめて希望を持っておるのですよ。それを今聞きますと、全くまたあとに返ったような答弁ですが、それじゃわれわれ納得できないのですが、そういうことがほんとうにあなたの腹から出ておるのか。それではわれわれ国会としては……。付帯条件をつけた当時のごたごたは御存じないと思うのですが、その点答弁してもらいたい。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) この問題は、決して私個人の意見ではございませんので、寒冷地手当につきまして、暫定手当なり薪炭手当同様に、国会できわめて強い御要望のあることも十分拝承しておるわけでございます。ただこれはまあ決して二千円――千円増額したから、それはもう手をつけぬのだということを申しておるのではございませんので、ただ支給額についてそういう問題があるということを申し上げましたのでございますが、支給区分につきましては、御要望はごもっともなのでございまするけれども、大体御存じの通り、寒さというものは、年限がたつに従って、大体において寒冷の度が増高するわけではございませんので、本来申せば、寒冷地手当というものは始終変更すべき性質でございませんのでございますが、なかなか支給区分について、ちょうど御存じの地域給と同じように、これはまあ非常に公務員各位に隣接の方面との均衡問題で御納得のしにくい問題でございまして、そこで、やはり結局寒冷地給与といいますものは、御存じのごとく、薪炭手当、寒冷地手当あるいは北海道の石炭手当と総合して、寒冷地帯における暖房の超過増高費と申しますか、普通の一般の土地に比べて、暖房費その他の寒冷地に伴う諸給与の増高費を補填するという経費だと思います。そこで、この大体の最高の額というのは、やはり薪炭手当とか石炭手当、寒冷地手当と関連して考える必要がございまして、それから地域区分につきましては、なかなかこれは御要望ごもっともでございまするけれども、結局まあ支給基準の問題でございますので、現在率直に申しまして、いろいろ御要望の地点が、現在人事院でやっております支給基準によりますと、必ずしも適合しないという地域も多々ございまして、そこで支給基準を変更するか変更しないか。これを変更するといたしますと、非常に及ぶ範囲が広くなりまして、自然にまた寒冷地手当を支給してない地域とのバランスの問題が起こって参ります。そういうわけで非常に困難な事情がございまして、もちろん御要望の趣旨がございますので、いろいろ事務当局でも検討いたしておるのでございますが、まだ間に合いませんような状況でございます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 それでは給与担当大臣にお聞きしますが、この前の通常国会で、これは相当難航したのですよ。その場合、これは衆議院の方でやったのですが、自民党と実はいろいろ取りつけして、そしてあの付帯決議をつけたのですね。それを人事院に戻してから、なんか問題が変ってきたような印衆を受けるのですよ。われわれとしては、三十六年度、来年度には、何らかこれは合理的な措置をとられるという考え方で今もおるし、今の話であると、白紙に返って、人事院はこういうものは考えておらないのだというような印象を受けるのですね。われわれとしては、十二月には勧告は出るものと、こういう考え方であの法律の改正をわれわれ賛成したのですよ、参議院の方はそうはいかなかったのですが。それを入江人事官の話を聞くと、この問題は、全然前のいきさつは全部ないのだというような考え方で答弁されておるのですが、われわれは十ニ月に勧告が出るものだというふうに考えておったのですが、その点どうなんですか。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) いろいろ前国会で問題になりましたことは十分承知しております。その際の付帯決議の中にも、至急人事院の調査研究を待って、その勧告に従って政府でも手続する、こういうような趣旨の付帯条件があったことを承知しておりまして、われわれの方としても、再三人事院の方にお願いをいたしまして、早くその成案を得、そういうような国会の付帯決議に沿うような形において成案の得ることを望んで交渉しておりますので、おそらく人事院の方でも、ただ問題が簡単でないという御説明であって、何もこれで非常におくれる、こういう意味ではないと私は思っております。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) ただいま給与担当大臣からそういう話がございましたが、決して白紙に返しまするとか、そういう意図は毛頭ございません。従来の経緯なり国会の御要望の趣旨は十分存じておりますので、尊重しながら研究しておりますので、ただ薪炭手当とか暫定手当ほど、現在の段階におきまして結論が出ておりませんので、慎重に検討いたしたいと申しておりますので、御要望の趣旨も伺いまして、さらに熱意をもって検討するようにいたします。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 これはそういう誠意ある趣旨であればけっこうですが、そういうものでなければ、特別国会が始まったら、これはちょっと問題になりますから、おどすわけじゃございませんが、それだけ言っておきます。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 確かめておきたいのですが、暫定手当について、人事院としては、三十六年度の予算に間に合うように、従ってこの十二月中ぐらいに勧告したい、これは間違いないわけですね。

入江誠一郎人事官

○説明員(入江誠一郎君) その点の意図は、ただいま御指摘の通り御了解願ってけっこうです。ただ範囲その他につきましては、まだ結論を得ておりませんから。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 そこで給与担当大臣に確かめておきたいのですが、この委員会で、暫定手当について給与担当大臣はこういう御答弁をなさっておられるわけです。この暫定手当は、都市地域と農村部、郡、市、こういう所得均衡の建前からいって、暫定手当は本俸に繰り入れるということが正しいと思っている。従って、私はそういう考え方で人事院ともこの点相談をしたいという御答弁がございましたが、間違いない、よろしゅうございますね。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) この前申し上げました通り、われわれの方といたしましては、そういう方向において人事院とも折衝いたしておるような次第でございます。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 もう一つ伺っておきたいのですが、これは大蔵省に伺いたいのですが、自衛官の今度のべース改訂、これは本俸に、大体公務員に準じた率をかけて金額をおきめになりますんですか、その点をちょっとお伺いしたい。

船後正道大蔵省主計局給与課長

○説明員(船後正道君) 自衛官の給与改訂につきましては、一般公務員につきまして人事院勧告の内容通り給与改訂を行ないますので、その趣旨に沿いまして成案を得るよう、目下検討中でございます。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 自衛官の本俸は、御存じのように、本俸の中に大体二十時間分に相当する超過勤務手当が入っておる。それから暫定手当が本俸の中にならして繰り入れてある、それが本俸になっている、そういたしますと、公務員の本俸に率をかけたあの率に大体準じて自衛官の本俸にかけるということになりますと、公務員と相当大きな違いが出るのじゃないかと思いますがね。要するに超勤二十時間分にも率をかけなければならぬし、繰り入れてある暫定手当の分についても率をかけなければならない、こういうことになると思うのですが、ほぼそういうことになるのですか。

船後正道大蔵省主計局給与課長

○説明員(船後正道君) 御承知の通り、自衛官の給与は、その勤務が特殊でございますので、一般職の公安官とは異なる給与体系をとっておるわけでございますが、基本的には、発足当時から警察官の俸給を基準としまして、それに種々の特殊性を加味して構成しておるわけでございます。今回人事院勧告に基づきまして公安官の俸給が変わりますので、従って、自衛官につきましても俸給の改訂をほぼ同一割合でいたすわけでございますが、ただいま鶴園先生御指摘の通りに、自衛官は超過勤務手当制度をとらない、それがゆえに特殊の割増率をいたしております。それらの点につきましては、目下関係方面とも折衝中でございまして、まだ成案を得るに至っておりません。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 それでもう一つ伺っておきますが、この間この委員会で問題にいたしましたが、自衛官の本俸には、今大蔵省の答弁のように、超過勤務手当大体二十時間近く入っておる。従って、管理職手当については率を下げておる。管理職手当を一般公務員の管理職手当と同じ率をかけては、さらに自衛官の方が高くなるからということで、御承知のように、一般の公務員の場合は二割五分、二五%、一八%、一二%、七%という、この四段階に分けて本俸に率をかけて管理職手当を出しておるわけです。自衛官は同じ率をかけると非常に高くなるというので、八%、六%、二%、一%というふうに、率を下げてかけておるわけですね。そういう配慮がさらに行なわれなければならぬのじゃないかと私ども思っておるわけなのですが、そういう意味で、そういう趣旨に立って御努力をなされておるかどうか、もう一度船後課長に伺いたいと思います。

船後正道大蔵省主計局給与課長

○説明員(船後正道君) 超過勤務手当制度をとっておりませんので、その関係で一般公務員とのバランスをどうするか、一つの問題点でございますが、それらの点をも含めまして、目下検討中でございます。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 他に御発言もなければ、本件に関する質疑はこの程度にとどめます。    ───────────

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 国家行政組織に関する調査を議題として、公務員の定員に関する件の調査を進めます。  政府側の出席の方々は、高橋国務大臣、鈴木郵政大臣、荒木文部大臣、藤枝総務長官、山口行政管理局長、荒巻郵政大臣官房長、内藤初中局長の方方でございます。御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

横川正市日本社会党

○横川正市君 さきの官房長官と矢嶋委員との質問の中で明らかにされたわけでありまして、その第一点として確認しておきたいと思いますのは、定員法の問題については、次の通常国会でこれを撤廃をする、こういう点が明らかにされていると思いますのて、これについては行管長官からまず確認をいたしていただきたいと思います。  それから第二の問題は、これは五月の十一日の日に、衆参の内閣委員長と、それから理事とが会合いたしまして、さきの政府の提案にかかっております七千三十名の増員に伴う定員改定、これをさらに各省の事情に適合させて、増員の数の引き上げをいたしたいという懇談会をいたしたわけでありますが、そのときの両院の一致としては、私どもの各省庁の事情に合わせて定員を増強しようじゃないか、こういう意見の一致を見ておったわけでありますが、具体的には数の上でどの省を幾らにするかという問題については、まだ未検討であったわけです。その後、これについては具体的な話し合いをしないまま、法案は今日に持ち越されてきておるわけでありまして、私どもとしては、まず第一点にお伺いしたいのは、郵政省の場合には、当面業務運行上、省側の意向としても増員を希望いたしておるようでありますし、また身分その他の問題と関連いたしまして、大幅な定員改定をもこれは組合との間でいろいろ紛争の問題として出てきておるようであります。またそのほかの農林省その他においても、この定員改定には不満であるからというので、強く増員要求が出ておるようであります。そこで質問の第二は、先ほどの官房長官の趣旨によりますと、定員改定の先般国会に提出された法案を出す準備はしておるというふうにいわれておりますが、その準備をしておる法案の内容は、七千三十名に限定されておるのか、それともその後の事情や、五月十一日の衆参内閣委員長理事打合会のときに出ておりましたような内容を盛り込んで、ある程度の増員をされたもので改定しようとされておるのか、この点を第二としてお伺いいたしたいと思います。  それから第三の問題としては、今回この改定に伴って、当然起こって参ります予算のすでに通過した後のことでありますが、これらの予算上の処置についてどういうふうにお考えになっているか、三点お伺いしたい。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) 私から一応お答えいたします。かねて申し上げました通り、現在公務員の体系が、各省設置法と定員法と両立になっておりますが、御案内のように、定員法自体の人数のきめ方が、非常に末端まで一切がっさい規制する、こういうような形になっておりますので、これでは実際問題としていろいろ動かない部分があり、特に現業をつかさどり、かつ、また任免、業務内容等において定員が非常に増員するときにおきましては、これを法律事項にするということは問題がありますので、われわれといたしましては、この際、定員法をその意味では廃止いたしまして、そうしてもう少し各官庁の定員に機動牲を与える、業務内容の実態に合うようにしたい、こういうのがわれわれのねらいでございます、従って、現在各省と話し合っておりまするのは、それならば廃止後においてどの程度までいわゆる予算定員と申しますか、定員定額で、予算総額によって規制いたしまして、そうしてそれが機動性に合うような、仕事の実態に合うような、そういうような形で規制する、あるいは固定した部分につきましては、言いかえれば行政のそういう固定した部分については、あるいは政令等をもってこれを規制いたしまして一応の定員のめどをつける、こういうようなので、それをそれぞれどの程度にこれを線を引くかということの今作業を行なっておるような次第でございます。しかし、いずれにいたしましても、これは来年度予算編成の問題であり、来年度以降の問題に相なるわけでございます。従って、その間、先ほどの官房長官からもお話ございました現在すでに予算の成立しておる定員法の取り扱いについての御質問でございますが、そういうような観点から、現在もし今国会に出すといたしまするならば、すでに予算の成立しておりまする七千三十人分についての問題でございまして、これが増員その他につきまして、各党間において、前国会において話し合いのございましたのも承知しておりまするけれども、これは今のところ、そこまでは及んでいない、こういうことでございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 郵政大臣にお伺いしますが、今行政管理庁長官は、七千三十名を増員をした当時の内容でこの特別国会に出したいという趣旨のようでありますが、私は郵政省の場合には、定員問題で相当業務に大きな支障を来たしておって、ことに私どもは新聞でしか、実情は知りませんが、大臣個人として、しかも業務を実際に運営する責任大臣としての立場から、定員については、しばしば新聞等で発言している内容を私どもは見ておるわけでして、その内容は二段がまえにして、定員法の撒廃について努力をせられるということと、それからこの特別国会で、先の提出された法案について、できれば郵政の場合には四千五百三十三名ですか、これを七千名ないしは七千五百名ということで、この年末対策等もあわせて実施していきたいというような趣旨も漏れておったようでありますが、実際上私は定員改定は、法律がどう通るかとか何とか、技術の問題ではなくして、実際上はこれは全部各省のあれは業務量の増加に伴うものやら、機構の改正に伴うものやらで、この臨時国会に通したいと思っておりました法案の内容というのは、必要に迫られた内容なわけですね。そこで、それにとらわれ過ぎて、さらに当面起こってきている困難な事情に対して、さらにこれをあとに解決を延ばすということは、ほんとうはこれは妥当じゃないというふうに私どもは思うわけなんで、行管の方でも七千三十名の改定を出したいという腹がきまっておるようでありますから、さらに実情に応じたものをプラスして出させる、こういうことが必要なんではないかと私は考えるわけですけれども、郵政大臣としてどのようにお考えですか。

鈴木善幸自由民主党郵政大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 郵政事業の面からいたしまして定員を適正に確保する、最近物数もだいぶふえて参っておりますし、定員との間に不均衡が生じておりますことも御指摘の通りであり、それが今日遅配の一つの大きな要因にもなっておるわけでありまして、この定員の確保につきましては、私が最も頭を悩まし、また努力をいたしておる点でございます。そういう考えからいたしまして、根本的にはただいま高橋長官からお話がございましたように、現在の定員制度は、現業官庁の事業推進の上からは、特に適当でない、これをもう少し機動的に、また弾力的に事業の実態、進展に即応するようにしたい、こういう観点で、閣議におきましてもこの点を機会あるごとに強調いたしまして、大体今高橋長官からお話がございましたような方向で閣議でも考えてもらう、こういうことに方針が決定を見ておるわけでございます。ただ当面の問題でございますが、当面はできるだけこの際確保したいとは考えておりますけれども、予算に組まれておりまする定員は、御承知のように、七千四百名、そのうち郵政関係が四千名前後でございますが、予算との関連もございますので、とりあえず私としてはこの予算措置の講ぜられておりまする定員を早く確保いたしまして、そして二段がまえとして足らざる部分を今後において事業の実体に即するように確保していきたい、こういう工合に考えております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 まあいろいろあるのですが、私は最後に高橋長官に、一人でも多い方がいいという現業官庁の趣旨もあるわけですから、できればこの点について考慮いただきたい。  それから、もちろん今度の特別国会では、この法律案について、先に私は内閣で決定した提出法律案の十一件かを見たときに入っておりませんので、だいぶ心配しておったわけです。これは出す出さないということをきめたわけじゃないそうですが、次の国会に出してもらう、この点を一つきょうはっきり御指摘いただきたいと思います。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) 御趣旨の点につきましては、先ほど官房長官からお話のような状態になっておりますので、関係省ともよく相談いたしまして、御希望に沿いたいと、こう考えております。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 定員法に関して行政管理庁、それから総理府に一つお尋ねしたいのですが、大体行政管理庁としては定員法を廃止したい、こういう趣旨だと今の答弁でも聞いておるのですが、現業関係はわれわれとしてはそういう事情のあるということも十分わかるのですが、一般行政職においては、簡単にそうはいかないのです。公務員制度との関係も関連してくると私は思うのです、過去の経験から。従って、簡単に一般行政職については、政令ないし省令によってそれを規制するということでは簡単にいかないと患うのですが、その点について御検討されておるかどうか。行政管理庁の御意見と総理府にお尋ねしたい。一緒に聞いておきますが、公務員制度について何らかの関係がないかどうか、この点一つ総理府の方からお答えいただきたいと思います。

山口酉行政管理庁行政管理局長

○説明員(山口酉君) ただいまの点につきましては、本年の三月の二十五日に、閣議で、三十六年度から定員法は廃止するということを目途としまして、そのために必要な各種の問題を検討する政府部内の協議会を作られたようでございます。その中で、ただいまお話のございましたような点をいろいろ協議検討いたしております。そこで、公務員制度に触れていくということも、もちろんいろいろ論議されましたのでございますが、最終的にはまだ結論を得ておりませんけれども、現在のおおよそ固まりつつある方向では、公務員制度の基本的な問題は一応そのままにいたしまして、定員管理の制度だけについて何らかの改革をいたしたい、こういうことで、ほぼ先ほど長官が御説明になりましたような方向に進んでおります。

藤枝泉介自由民主党総理府総務長官

○説明員(藤枝泉介君) ただいまのお言葉にもありましたように、前には、法的に規制する定員の職種と、それから公務員法にいうところの職員と一致させたらどうかというような考え方もございましたけれども、その後の検討によりまして、大体定員法廃止に伴って公務員法を改正する必要はないのじゃないかという方に固まっておる次第でございます。もちろんその任用等について、人事院規則その他で考慮しなければならない面は、あるいは出てくるかと存じます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 具体的に聞きますが、その場合に、現在国家公務員にはいわゆる臨時職員といわれる定員外の職員が相当おられますが、そういう場合には、一体現実の問題としてどうなんですか。定員法が廃止された場合には、もう全然政令ないし省令で規定するのですが、その場合には、法律にあったり、あるいはあるべきものをそのまま政令、省令で定めるという考え方であるのか、別にまた区分するのか、この点を私は追及していきたいと思いますが、その点はどうなんですか。

山口酉行政管理庁行政管理局長

○説明員(山口酉君) 定員管理をいたします上において、政令等でいたしましても、実は現実に行政組織が運営されていく上におきましては、定員というようなものは、あらかじめきめておいてはどうしてもいけない、動き得ないという部面もございます。これは現在でもあつて、それらは定員法からはずれておるわけでございますが、そういうふうなもの、ごく一時的に雇うものであるとか、いろいろな種類のものがございますが、そういうふうなものは、やはり定員規制の制度からははずれることにならざるを得ないと思っております。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 そこが実は問題の焦点なんですよ、それは今後は任意に政令ないし省令で規定される場合もあると思うのですが、その場合、法律であれば国会においていろいろわれわれ意見をはさむ余地が出てくるのですが、政令の場合にはそうはいかない。法律の委任事項になってしまうわけです。そうなってくると、今言われた政令からはずれるかどうかという限界をきめるのは各省がやると思うのです。その場合に、今までわれわれが定員法の増員を要求しておるのは、そういうものを一緒に入れてもらいたいという希望があって言うておるのですが、そういうものは省令からはずされるという気配があるのかどうか、その点を局長からはっきり伺っておきたい。

山口酉行政管理庁行政管理局長

○説明員(山口酉君) まだ最終的にどういう範囲にするかということがきまっておるわけではございませんけれども、今度改正をするという考え方は、従来のような制度でございますと、どうしても議会開会中でないと必要な定員ができないわけでございます。そのために、そういう場合でも定員制度をある程度認めておかなければならないということで、このニカ月以内の雇用という形式をとればいいという制度にしております。一方、非常に厳重なような門戸をかまえておりますけれども、この門戸があつて開かない場合があるものですから、従って、わきの方に入り口を少しあけておるわけであります。そうすると、そこから自由に出入りすることができるということになりますと、何のためのさくかわからないようになって参ったのが現在の状況でございますが、必要な場合はいつでも門戸をあけ得るようにしたい、こういう趣旨でございます。従って、中へ入れるべきものにつきましては、これは大体国の行政機関が業務として当然行なわなければならない仕事について、常勤の職員でその仕事をやっていくという必要があるその職については、その数を全部新しい制度の中に入れるという趣旨で考えております。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 非常に善意にいわれておるのですが、私はそうとりたいのですが、実際はそうはいかないと思うんです。実は国会が開かれておらない場合には定員の増ができにくい、こういう趣旨でいわれておりますが、実際問題で、今国家公務員法なりその他の公務員法では、そう簡単に採用できない措置がとられておる。先ほど総理府にちょっと聞いたのは、その点が関連あると思うんです。自由に勝手に雇い得るという実情がないと思うんです。その場合には、政令に定める場合は、ほんとうにその意味で局限されたものだけが公務員としての何といいますか、範囲内に入れる。あとのものは全部そのワクのらち外において、いわゆる今の臨時職員のような劣悪な条件で採用されるというきらい――きらいじゃない、そういう結果が出てくると思う。そういうことはないといって確言できるかどうか。その点の保証があれば別ですよ。おそらくできないと思うんですが、その点どうなんですか。

山口酉行政管理庁行政管理局長

○説明員(山口酉君) ただいまもちょっと申し上げましたのですけれども、実は政令等で規制をいたしまする際には、これは必要が起これば臨時に予備費等を経費では求めることができるわけです。しかしながら、そういう場合でも、法律の場合には、予算はとれても定員はできないという場合がございますので、そういう場合に対処するために、臨時に二カ月以内の雇用ならばよろしいという制度になっておるわけです。現実にもそういう事例がたくさんございまして、当然定員に入れるべきようなものでも臨時職員にして扱っている例がございます。経費の方は予備費を支出しておりますけれども、定員の方はないので、臨時職員でやったというようなことをやっておりますが、これはそういう制度がないと、どうしても行政運営困るわけです。そこで今の制度ですと、そういう穴を別にあけてありますけれども、ただいまの定員外職員が問題になって参りましたのは、そこにその穴が非常にルーズに運用されたというような点がございまして、そこで定員規制というものが何の意味をなすのかわからないように、定員内と定員外に同じような職員が住むようになってしまった。まあそういう点から見まして、定員内に入れるべきものは、これはどうしても先ほど申し上げましたような性格のものは入れる必要がある。そこで、それは臨時に起こって、国会閉会中であっても入れる必要がある。そういう制度ができれば、非常に門戸を厳重なものを立てる必要はないんで、またかりに特別のそういう何か逃げ道のようなものも作る必要もない。で、今のように逃げ道が問題になってきたのですけれども、逃げ道は作りませんので、従って、一々それをその場合に、たとえば予算を流用するとか、あるいは予備費を支出するような際には、それを定員内に組んでいく、こういう考え方をいたしております。ですから、その定員内に入れる必要がないのは現在でも相当あるわけです。ただいま問題になっているのは、いわゆる臨時的な職員というのは三十数万ございます。しかし、ほんとうに定員内の扱いと同じようになっておるから入れなければならぬということで問題になっているのは数万でございまして、一般的にこういうものは定員で規制をする必要はないんだというのがあるわけでございます。そういうふうなものについては定員規制をはずすつもりでございますけれども、従来の扱いと同じような、定員内の職員と同じような勤務をしているようなものは、そういう性格の業務については、これを定数管理をしていくというつもりで、そういう方針のもとに、それができるような制度にしたい、こういう考え方でございます。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) 今管理局長からお話がございましたが、先ほど山本委員から、善意にこれを解釈すればというのですが、われわれこの問題は、全く文字通り善意な気持で考えている。要するに、現在のやり方では、行政の実態なり機動性なり、そういうものに合わぬ。それを改善するという点に主点を置いてしているわけでございますから、従って、それによって、たとえば勤務を過重にするとか、あるいはそれによって人をほすとか、そういうほかの意図はないということだけは、これは一つ十分御了解いただいて、善意に一つお願いしたいと思います。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 これは総理府に最後に聞いておきますが、私は定員法の廃止に伴って、公務員制度の改革の問題が当然出てくると見ておる、私の経験から、今の高橋行政管理庁長官は、きわめていい希望を持たす答弁でございますが、実際の問題としては出てくると思う。その場合に、先ほど山口局長がちょっと触れられましたが、はみ出る者がある、臨時的な者がある。これは単に期間的な問題だけでは私どもないと思う。一年以内で事業は廃止なんという、そんな当然わかっておるような臨時については私ら論議しておらない。過去の実績から見て、五年も十年も、長い者は十何年臨時の形で置かれている者がたくさんあるんです。その場合に、いわゆる公務員制度の問題も出てくると思うのですが、四、五年前だと思いますが、公務員制度の改革が公務員制度調査室から出されましたが、現在そういう公務員制度改革について案があるのかどうか。これは定年制の問題もちらほらいわれておりましたが、そういうものを引っくるめたものがあるんじゃないか、その点をはっきり一つ御答弁願いたい。

藤枝泉介自由民主党総理府総務長官

○説明員(藤枝泉介君) 定員法等に関連をいたしまして、公務員法等の改正をする意図は現在持っておりません。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 公務員制度の、今現在そういうものがあるのかどうかというこの質問に対して……。

藤枝泉介自由民主党総理府総務長官

○説明員(藤枝泉介君) ただいま申しましたように、定員法の廃止その他に関連をいたしまして公務員制度を改正する意図は持っておりません。公務員制度全体の問題につきましては、審議会の答申もございますし、検討はいたしております。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 今現在検討しておるが、次の通常国会に出すというような、そういう緊急した作業をやっておるのか、ただ検討だけではわれわれ納得できない。検討するといって、十年でも検討できるんだから、どういう状態にあるかということを具体的に教えてもらいたい、こういう質問なんです。

藤枝泉介自由民主党総理府総務長官

○説明員(藤枝泉介君) 先般の通常国会に提出いたしまして、これは全然日の目を見ずにそのまま廃案になりましたけれども、ああいういきさつもございますので、それらを勘案いたしまして、通常国会においてどういうふうにいたしますか、それを今検討いたしておる次第でございます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 そういう何というか、ごまかすというわけじゃないんだが、おそらく通常国会に出すならば、もう案がまとまって、固まっておらなくちゃいかぬですよ。こういう問題は、国会へ法律案を出して、これをお前ら審議しろという問題じゃなく、日本の行政法の改正も伴うような大きい問題も伴ってくると思うので、総理府でそういうものを準備しておるのかどうかということで、それが私の質問の焦点なんです。この通常国会にそういうもの、まだそこまでは出さないんだというならばはっきりしておるんですが、出すなら相当固まっておるだろうから、そういう点はどうかということを聞いておるんです。

藤枝泉介自由民主党総理府総務長官

○説明員(藤枝泉介君) ただいまお答え申しましたように、前の通常国会に、ILOに関連いたしまして、人事管理の問題で公務員法の改正の提案をいたしました、これはそのまま廃案になりました。そういう先般の問題がございますので、準備はいたしておりまするし、方向といたしましては、先般提出いたしました方向ではございますけれども、それを通常国会に出すような事態になりますかどうか、この辺はもう少し検討させていただきたい、こう考えております。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 ILO条約に関連した国内法の整備の問題に私は今触れておるのじゃないのですよ。ここに室長はおられないのですか。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) おられます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 もう数年前にそういう公務員制度の改革案について、試案というか、流れたことがあるんですよ。定年制も考えておる。現在そういうものはあるのかないのか、私はそれを聞いておるのですよ、どうなんです。

増子正宏内閣総理大臣官房公務員制度調査室長

○説明員(増子正宏君) 公務員制度の改正につきましては、御指摘になった公務員制度調査室の試案というようなものは、現在まで出したことはございません。お話の点は、おそらく公務員制度調査会の答申のことであろうかと思います。私どもはもちろんこの答申につきましては、盛られた内容の立法化につきまして、あらゆる角度から検討はいたして参っております。で、その一部につきましては、今日までのあるいは給与法の改正とか、あるいは共済組合法等の改正等によりまして、実質的に実現を見た部分もございます。その他の分につきましては、私どもの今日までの検討におきましては、必ずしも調査会の答申にのっとった改正をすることは適当でない、そういう結論を得ているものもございます。従いまして、今日の段階におきまして、積極的にこの点はこう改正すべきだというような案は、先ほど総務長官から申し上げましたILO関係に伴いますもののほかには、現在ございません。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 しつこいようですが、大体その答弁で満足したいと思うのですが、ずばり申しますが、この前調査会の案であったかどうか、それは別として、管理者グループと一般公務員のグループと、それから労務職と、こういう三つに分けてしまおう、私の心配したのは、定員法との関係が出てくるのは、この労務職に類する人は定員外に置こうという考え方があるのじゃないかということが、私の回りくどい問い方だったのですが、そういうものはないのだということに今の答弁を解釈していいですね。

増子正宏内閣総理大臣官房公務員制度調査室長

○説明員(増子正宏君) ただいま御指摘の案というものも、実は公務員制度調査会のもっと前の委員会等では、そういう意見もございました。で、公務員制度調査会の意見も、若干それを取り入れておるわけでございますが、実は先ほど申し上げましたところで、公務員制度調査会の答申のような改革案は、必ずしも適当でないと申し上げました点は、実はこの問題に触れておるわけでございます。従いまして、先ほど定員法の廃止に関連しまして、いろいろと問題の質疑応答がございましたが、これと関連しまして公務員法の改正というのは、おそらく山本委員は、国家公務員の範囲の問題を御想像になっておられたと思うのですが、その点は先ほど総務長官も申し上げましたように、定員法の廃止に伴う措置として、公務員の範囲について何らかの改正案を出すという用意は現在いたしていないということでございます。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 今の問題に関連をいたしまして御質問申し上げたいのですが、山口局長が、三十数万、三十六万ですか、おる。その中の大体六万というのは、定員内の職員とほぼ同じような職務に従事しているものだというようなお話をなさったのですが、そうしますと、あと残る三十万という人たちはどういうふうになるのですか。予算で統制しようというお考えですか。政令ではなくて、予算で統制されようというお考えですか。

山口酉行政管理庁行政管理局長

○説明員(山口酉君) それは大部分が臨時に雇われる人が多いのです。で、それはただいま申し上げました三十数万というのは、ある時点で押えますと、国家公務員というのは、一日でも政府に雇われれば、人夫でもなんでもすべて国家公務員なんです。従って、そういう人がその残る三十万近いものの大部分なんです。そういうものにつきましては、予算の規制は、むろん延べ人員かなんかでございまして、年間を通じて何人の人間ということのきめ方はしておりません。そういうものは数の規制をするということはできないことになりますので、予算の延べ人員的な規制だけになっておる、こういうことであります。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 そこで伺いたいのですが、そういたしますと、その予算の延べ人員といいますか、予算で規制をする員数というのは、これは公務員じゃなくなるわけですか。特別職となるわけですか。国家公務員法第二条の十八号というのがありますね、ここへ持ち込む予定ですか、それとも新しく一項目設けられるのですか。

山口酉行政管理庁行政管理局長

○説明員(山口酉君) それは、一日でも雇われます者につきましては国家公務員でございまして、公務員法が改正になりません限りにおきましては、一般職の国家公務員として取り扱われるわけです。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 一般職の国家公務員……。

山口酉行政管理庁行政管理局長

○説明員(山口酉君) 一般職の国家公務員です。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 そういたしますと、予算で統制される面と、政令できめられる面と二つできるというわけですね、一般職公務員の中に。

山口酉行政管理庁行政管理局長

○説明員(山口酉君) 一般職の国家公務員の中に、数の確定し得るものと、数の確定し得ないものとが分かれますので、二つにならざるを得ないと存じます。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 そこで、政令できめられるという分ですね、これはどこまで入るのですか。数でおきめになりにくい、数でなかなか把握しにくいということをおっしゃるのですが、どこまで入るわけですか。

山口酉行政管理庁行政管理局長

○説明員(山口酉君) これは最終的にどういうふうにするか、今きまったと申し上げるわけにはいきませんが、考え方の筋といたしましては、国の機関の当然行なうべき仕事について、常勤の職員でやらなければならないというポストがあるわけでございますが、そういうものの数は全部拾う、そういう考え方でございます。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 常勤的非常勤は。

山口酉行政管理庁行政管理局長

○説明員(山口酉君) 現在は常勤的非常勤というような制度でないと定員外に置けないことになっておりまするので、そういう制度で運用しておりますけれども、それはその制度自体に問題があるので、そういうものにつきましては、大部分のものにつきましては、これは当然常勤であるべきものであると認定できるわけです。そういう認定のできますものにつきましては、政令等の数の規制の中に組み入れたいと、かような考え方でございます。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 室長に伺いたいのですが、七月二十六日に公務員制度調査室で、公務員を特別職と一般職に分ける考え方を出されましたですね。あれはもう消えてなくなっているということになるわけですね。

増子正宏内閣総理大臣官房公務員制度調査室長

○説明員(増子正宏君) 私先ほど申し上げておりましたのは、そういう経過を申し上げたつもりでございます。総務長官からも申し上げましたように、公務員法の改正として範囲の問題を取り上げましたのは、それが定員法の合理化のために役立つならばということで実は考えたことでございます。従いまして、そういう手段によらずに、定員制度それ自体が合埋化されるならば、あえて公務員法を改正する必要はないというのが私どもの現在の考え方でございます。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 もう一つ伺っておきたいのですが、今度のこの定員法撤廃につきまして、若干変わった意見を出しているところが林野庁ですね。変わった意見を出しておったと思うのですが、林野庁の場合においては、特別職というものを設けてもらいたい、三十六条適用以外のものは特別職にしてもらいたいという意見が強くあったと思うんですが、これもなくなっておるわけですね、

山口酉行政管理庁行政管理局長

○説明員(山口酉君) 五現業の取り扱いについては、一般の行政機関と別な扱いをすることについて、先ほど長官から申し上げましたように考えております。その中で、やはり経営上給与総額というような予算費目は立てられることになっております。そういう段階で一つのワクを作ることになりますと、その外に出る者の扱いについて、林野庁では特別職という形にした方がいいという御意見がございました。しかし、現業機関の取り扱い全体について、できるだけ統一的に扱う必要があるように考えておりますので、今のところ決定には至っておりませんけれども、大体他の機関の方の御希望もございますので、特別職の制度を作るようには考えておりません。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 そうしますと、政令できめる中に、今の言葉でいいますと、定員内におる人と、それから常勤職員と、それから今の言葉でいえば常勤的非常勤の大部分ですね、五、六万になりましょうか、四万くらいになりましょうか、そういう人たちが入るわけですね。そうしますと、これは政令できめるのだけれども、処遇は三者とも違うわけですね。処遇は三者とも違うことになりますか。元来定員法を撤廃しようという動きの大きな原因の中には、仕事の量、行政の量によって数をきめることはできにくくなっている。定員内と同じような仕事をしているものが常勤職員といわれ、非常勤職員といわれておる。従って、これは定員内に入れていこう、そして処遇改善をしていこうという趣旨だったと思いますね。それが根本になって定員法撤廃ということになっておるのですが、現実に定員法がなくなった場合に政令できめる。政令の中には、現在的言葉でいえば、定員内職員と常勤職員、常勤的非常勤という、これはやはり三つの区分がある。処遇はやはり三つに区分されるのですか。

山口酉行政管理庁行政管理局長

○説明員(山口酉君) 定員外問題につきましては、これは御指摘の通り、処遇問題が中心になっておりましたのでございますが、今度問題になって参りましたのは、結局定員外でも定員内と同じような職種の人がたくさんおる、これらを同一に公平に扱えという趣旨だと思います。そういう意味で、しかし、従来の制度ですと、これはよほど厳重にしておきませんと、片方の方が自由に扱われると、定員規制というものは無効になってしまうというので、非常に定員自体を厳重にしなければならないという考え方でございます。しかし、実情に合わせて運用できるということになれば、それは同じ取り扱いにできることにしたいというので、政令のような形でしたいという趣旨でございますから、それに入りますと、従来のように、片方は給与法の適用、片方はPW、そういうふうなことにせずに、すべて給与法を適用する職員の中に、その規制内に入ったものについてはできるということになると存じます。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 そうですか。そうなりますというと、それは山口局長、ほんとうにそうなるのですか。そういう趣旨だけれども、三十六年度からそうなりますか。

山口酉行政管理庁行政管理局長

○説明員(山口酉君) まだ三十六年度を目標として作業しておる段階でございますから、ただいま協議会で論議をしておりますことを中心にして、およその見当を申し上げていることになりますが、その意味でお聞きいただきたいと存じますけれども、定員規制の中に、実態が従来の定員内職員と同じような性格のものを入れて今度は政令でやっていこうということにした場合に、さらにその給与の方法をその中で変えていくという考えは今のところ起こっておりません。私どもはそういうつもりで、もともとこの定員外職員の問題というのは、実態的にはそういう取り扱いは問題があるのだ、そういうことを公平に取り扱いたいという趣旨で協議いたしておりますので、その中に入れても、さらにまた区別して別の体系にするのだということは、今のところそういう議論は起こっておりません。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 公平の趣旨で、政令できめる分については給与法の適用をやりたいという御趣旨だけれども、しかし、それによって協議会の意見が取りまとまっているというわけではないということですか、そうですね。  最後に高橋長官に伺いたいのですけれども、高橋長官が、九月だったと思いますが、内閣委員会で、定員法撤廃で努力をいたしている、しかし、当面して四月一日からできるのは五現業ということになるだろう、非現業の公務員につきましてはあとに残るというような趣旨の発言をこの内閣委員会でなさったわけですが、今でもそうでございますか。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) 先ほど来から管理局長から申し上げております通り、この問題につきましては、行政の運営に合うような、そうして行政の軌道に合うように一つ進めていきたい。そこでわれわれといたしましては、それは速急に全般的に改正ということが望ましいわけですけれども、かりにそれがほかの理由でいろいろ問題がありまして、速急にまとまらなくても、そういう軌道に、あるいは業務分量に応じて、どうしてもそれの実態に合うような定員と申しますか、そういうような人数を確保するような職種、あるいは特に現業官庁につきましては、 一つできるだけ早くこれはやりたい、こういうような趣旨から申し上げたわけであります。その後、管理局長から今お話の通り、だいぶ各省との話も進みましたので、われわれとしては、できるだけ四月一日から全面実施を目途にいたしまして、各省間のそういう調整を行なって一つ結論を得たいと、こういうふうに考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 だいぶおそくなって恐縮でありますが、一言だけいたします。まあ三大臣の置かれている立場から、おそくなって大へん恐縮ですけれども、しかし、責任ある大臣の方からお答えおき願いたい。第一番は、意思表示だけしておきますが、この定員法の問題については、最終的には綿密な、私の党の党議もきまっておりません。それで皆様方の意向を承わっている段階ですが、ただ私意思表示をしておきたい点は、今の内閣で廃止という方針をきめて、そうして作業を進めている。それを野党であるわが日本社会党は、全面的にそれでよろしいというような気持でいるのではないので、問題点があるということはきょうの質疑でわかったと思うのです。この点は今の内閣においても胸にとめておいていただきたいし、将来大臣は、まあ私は留任すると思いますが、改造があって、引き継がれるような場合には引き継いでもらいたい、私個人としては、現業官庁はともかくも、一般官庁で全面的に廃止するという点については、公務員の立場を守る立場から、あるいは納税者の立場からにわかに賛成しがたいという私見を私持っております。これは意思表示であります。  それから伺いたい点の(イ)は、高橋国務大臣は担当大臣だし、鈴木国務大臣は郵政大臣で、四千五百六十四人の関係がある。荒木文部大臣は九百二十九人、特にその中には国立学校の学年進行学部の増設に伴う増というのが九百十七人ある。三大臣とも、かつて通常国会に流れた法案については、重大な関係のある大臣ばかりですが、この法案を今度の特別国会に出すか出さないかということは、現池田内閣の出すべき事柄だと思うのですが、三大臣は、少なくとも廃案になった一部改正法律案、これを中心とする法案を特別国会でわれわれに審議を願うような手はずを整えるべく閣内において努力するかどうか、していただきたいと思うのですが、その点のお答えを三大臣からいただくこと。  それから質疑の(ロ)は、具体的で恐縮ですが、いい機会ですから承っておきますが、この文部省の中に、オリンピック開催準備に伴う増というのが三室あるわけですね。これは詳しいことを申し上げる必要がないと思いますが、これはオリンピック準備室というようなものでなくて、オリンピック課あるいは部という程度のものを機構として設けて充足して、そうして四年後に備えるべきである。これは私、見解を持っておりますが、この点については行管長官と文部大臣のお答えをいただきたいと思います。  最後の質疑の(ハ)は、この前この問題を論じた際に、私は希望を付して再検討をお願いしておいたのですが、その返事を承りたい。それは文部省の回答を求めるわけですが、定員関係、この一部ですが、小学校児童五十六人について一人、中学校生徒五十四人について一人、こういう昭和三十五年度と同じ方針で昭和三十六年度の予算編成に臨む事務当局間の作業をしておるということについて、これでは前進をしない。だから五十六と五十四について、ぜひとも再検討してほしいという要望を付してお願いをしておきました。この結果はどうなっておるか、このお答えを伺っておきたい。以上で私は終わります。

高橋進太郎自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(高橋進太郎君) 第一点の、すでに予算の成立している部分につきましての定員法の改正につきましては、先ほど官房長官からもお話ございました通り、われわれとしても御希望の線に沿うて一つ努力いたしたいと考えております。  次にオリンピックの課の問題は、これは所管大臣と十分御相談を申し上げて善処いたしたいと、こう考えております。

鈴木善幸自由民主党郵政大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 郵政省といたしましては、できるだけ早く定員を確保したいという立場に立っておりますので、予算措置の講じられておりまする分につきましては、ぜひこの成立をお願いしたいと、こう考えております。

荒木萬壽夫自由民主党文部大臣・科学技術庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 第一点につきましては、御指摘の通り、教育上具体的に困りますので、一日も早くという考え方で、閣議におきましても発言をしておるような次第でございます。  第二点は、なんとかお説のような方向に持っていきたいと考えておることを申し上げきせていただきます。  第三点につきましては、むろんもっと一人当たりの受持人員を少なくする、できれば四十名以内くらいにしたいという考えは持っておりますけれども、その意味においては矢嶋委員のお気持と同感でございますが、実際問題としましては、生徒急増対策を今大わらわになってやっておりますので、いきなりお説のような線にまでは事実問題としていきかねる、できるだけ早くお説の線に近ずけたいものだと思っておるということを。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 お説の線ということは、線は私は言っておりませんですよ。五十六と五十四ということを再検討してほしいということを申し上げておるんです。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) これにて暫時休憩いたします。  午後は二時五十分より再開いたします。    午後二時六分休憩    ―――◇――――    午後二時五十八分開会

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) これより内閣委員会を再会いたします。  国の防衛に関する調査を議題とし、国の防衛に関する件の調査を進めます。  政府側出席の方々は、江崎防衛庁長官、丸山調達庁長官、門叶防衛庁長官官房長、加藤防衛庁防衛局長、小幡教育局長、小野人事局長の方々でございます。  御質疑のおありの方は御発言を願います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 太田、大泉飛行場返還問題に関連して、前回に引き統き二、三お伺いしますが、この問題は昨年以来、当内閣委員会でも十回に近い質疑を重ねているわけですが、いまだに問題が解決していないわけです。特に昨年の十二月、当内閣委員会での私の質問に対して、前にも繰り返し申し上げましたが、赤城防衛庁長官も、現丸山調達庁長官も、口をそろえておそくも三月までには返還するよう努力する、こういうふうに約束されておるわけです。それからすでに八カ月も経過しておって、このことがいまだに実現していない。大体国会の場で約束されたことがいまだに実現されていない、しかも、八カ月も経過して、さらにまだ目鼻がついていない、こういうことでは、せっかく国会の場でこういう質疑を重ねても全然意味がない。そういうふうにしか考えられない。これは大きな責任問題だと思う。この点についてどういうふうにお考えなのか、また今後の措置について明確に一つお伺いいたしたい。まず防衛庁長官にお伺いいたしたい。調達庁長官には後ほどまたお伺いいたします。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) 伊藤委員のお説の通りでございまして、これはすでに私の前任者赤城君からもお約束を申し上げた事項でありますし、また、私が就任をいたしましてからも八月の当委員会であったと思いまするが、できるだけすみやかに、しからば、そのすみやかにというのはどの程度かということで、まあ二、三カ月のうちには、という期限を切ってお答えを申し上げた経緯もございます。これは御指摘のように、われわれとしても誠意を尽くしてお答えをしたわけでありまするが、すでに期間は過ぎておる。いかにもこの点申しわけないと思っております。そこで、調達庁長官を督励いたしまして目下鋭意交渉に当たっておるわけでございます。まあ相手仕事でありまして、というと申しわけがましくなるわけでございますが、だんだん結論が延びておることは私どもも残念にたえません。そこで、何としてもこれは既定の方針でもありますし、確約申し上げた事項でもございまするので、何とか御期待に沿えるようにということで、この上とも努力を積み重ねて参りたいと思います。どうぞ御了承願います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 ここに議事録がございますが、今一部御指摘のあった八月十日の当内閣委員会で、現在の防衛庁長官である江崎さんもこういうふうにおっしゃっておるわけです、おそくも二カ月、三カ月のうちには必ず片づけてしまわなければならぬ問題だと調達庁長官も痛感しておると言っておりますので、御期待に沿うように全力をあげて努力いたします、こう約束されておる。それからすでに三カ月有半たっております。こういうことになると、先ほども申し上げたように、国会の場で約束されたことが実施されないということは、結局行政府が立法府を軽視しておる、そういうそしりも免れないと思うのですが、こういう点については、ただ、できるだけすみやかにとか、できるだけ早くとか、こういう表現でなく、もう相当八カ月もたっておるのですから、その間には相当手が打ててしかるべきだと思うのですがね。同じような質問を毎回々々繰り返して今日に至っておる、こういうことでは非常に承服できないと思うのですがね。もう少し実のある、誠意のある御答弁をいただきたいと思います。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) これはごもっともなお話でございます。ただ私どもの方も伊藤委員が非常に御熱心でありますので、いいかげんな、おざなりの答弁のつもりでなく、調達庁長官とも相談をしまして、大体二カ月ないし三カ月たてばと日を切ったわけでございます。日を切るということについては、われわれの方もこれは議事録にも残っておりまするし、公のこの場で申し上げるからには、責任を持って実は申し上げたわけでございます。これがじんぜん日が延びるということは残念にたえません。恐縮に存じておるわけです。従って、どうぞこれはわれわれの方でもそういうふうに具体的に日を切って申し上げたということは誠意を持っておるのだというふうに御了解を賜わりまして、これが日が経過してじんぜん延びておることは残念にたえませんが、一時も早くこの上は片づけたい、こういった熱意を持っておる、誠意を持っておるということで御了解を賜わりたいと思います。  なおまた、交渉の次第等につきましては、調達庁長官から説明をいたします。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 今御指摘申し上げたように、前赤城防衛庁長官も現防衛庁長官である江崎さんもそういうふうにして国会の場での約束が守られぬ、こういうことで無責任きわまると思うのですが、ただ問題はそれだけじゃ済まない。この約束が守られていないということから、現地でははかり知れないいろいろな損害を現に受けておる、また受けつつあるわけで、と申しますのは、御承知のように首都圏整備法に基づくいわゆる衛星都市としての面目を保つために、各工場に働きかけて工場誘致に相当努めてきたわけです。ところが、来年三月まで――昨年十二月の言葉で来年三月までというので、そういうことはいち早く伝わってさっそく準備を進めてきておる大工場等についても、相当数は殺到する情勢にあったわけです。ところが、待てど暮らせどさっぱり音さたはない。そういうようなことで大工場は次々にそれを断念して他府県に計画を変えたという工場も相当数あるわけです。従ってまた今後の計画も立たず準備も進まない。現地でははかり知れないいろいろな損害を過去において受けてきたし、現在また受けつつあるわけです。そこで、こういうことではただ遺憾であるというだけでは済まされない実質的な問題が多分に残されておる、こういう点からも一つこれは県民あげての大きな要望でもあるので、一つこの辺で大体もう実現のめどをつけてもらいたい、そういうふうに熱望するわけです。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) 御趣意の存するところは十分わかりまするので、話は現在も熱意を持って継統いたしておりますから、もうしばらくお待ちをいただきたいと思います。どうぞ御了承を願います、

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 次に、丸山調達庁長官にお伺いいたしますが、問題は、米軍は適当な代替地があればいつでも返還すると、こういうことを明言しているわけです。かつて群馬県の神田知事が米軍を訪問した際にもそういう意思表示をしている。こういうことは、当内閣委員会でも私指摘申し上げておるわけです。従って、代替地が決定すればこの問題は自然に解決するものとそういうふうに考えておる。そこで、米軍は今言うように代替地があれば返還する、今までの御説明によると、調達庁長官は、代替地については幾つか候補地があったものをしぼってきてはいるけれども、まだきまらない。いまだ米軍が使用している、そういう状態の中でなかなかきまらない、こういうことであろうと思うのです。従って、問題は一にかかって代替地を米軍が承諾するかしないか、こういう問題にかかってきていると思う。この点について、過去の経過については聞いておりますが、現状はどうなっているか、この点をまず伺いたい。

丸山佶調達庁長官

○説明員(丸山佶君) この問題は、お話の通り代替地に関して日米間の意見を一応聞きまして、それによってあの飛行場の返還を最終的に確定するということになっておるわけで、その代替地問題に関しまして、これまで長いこと鋭意米軍側と折衝して参ったのでございます。その代替地の決定を前提として、ある時期ある期間においてめどをつけるということを私もしばしば申し上げてきておりながら、今日に至るもなお確定を見ないということは、まことに私も遺憾に存じております。この代替地に関しましていろいろの角度からの検討の結果、相当の縮小された範囲にも限られてきておりますので、この線をできるだけ進めて、できるだけすみやかに返還のめどをつけたいと考えております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 大体その方面の専門家を擁しておる調達庁が懸命に代替地を物色してこれを米軍に示した、それがそういう状態の中でなかなかきまらぬというのは、米軍が満足しないから、こういうことに尽きると思うのですが、そうだとすると、もうこの狭い日本の国土内には適当な米軍の満足するであろう代替地はないのではないか、こういうふうにさえ私ども考えざるを得ないわけです。そういうことになると、結局、専門の調達庁が物色しても、いまだに米軍が満足しないということであれば、もう米軍としても考えを一擲して広々したアメリカの本土で一つ代替地を選定する以外にない、そういうふうにさえ私ども考えざるを得ないわけです。従って、これは専門家が集まってこの場所が飛行場として、あるいはあれは特殊な投下訓練をやるという関係もありますから、飛行場としてあるいは投下訓練場として適当であるかないかというようなことは、そう八カ月も一年もかからぬでも当然判定を下されるものと思うのですがね。そこのところがどうも怠慢ではないかとすら考えざるを得ないわけです。イエスかノーかにそう日数がかかるはずないと思うのですが、この点は一体どうなんですか。その点が一番どうも納得しかねるわけです。米軍は代替地があれば返還すると言い切っておる。調達庁としては、専門家を擁して幾つかの候補の中から特に自信のあるものを選んで代替地とした。それが飛行場とか投下訓練場として適切であるかないかという判定は、そう時間かからぬと思うのですが、そんなに専門的に当たって時日を要するものか、この点が私どもには納得しかねるわけです。この点いかがなんですか。

丸山佶調達庁長官

○説明員(丸山佶君) 飛行機からの投下訓練場としての滑走路の問題につきまして、その飛行技術あるいは滑走路の形、状況、これらの各種の技術的問題について、もちろん日米ともに相当専門家が研究を加えておるわけであります。それにも相当な時日を要することはもちろんでございますが、また一方、その代替地に関してその周辺等において無理がないかどうかという角度からも検討の余地がある問題でございまして、繰り返してまことに恐縮ですが、いまだに決定をみない、これが実情でございますが、なお各種の角度からこの辺でもって満足すべきであるというところをすみやかに決定いたしたい、その上で返還を実規するというふうになお一そうの努力をいたしたいと考えております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 調達庁長官は前回十月十一日の当内閣委員会で、議事録にもございますが、こういうふうに私の質問にお答えになっておる。最近一カ所ほぼ候補地の見当がついております、それが双方のために支障がないかどうかという集中的な検討の段階に至っております、従いまして遠からぬ機会にこの問題のめどがつくと、このように考えて最大の努力を払っております、こういうふうなお答えになっておるわけです。それから起算してもすでに五十日もたっておるという事態。どうも私どもとしては、調達庁長官は日米合同委員会施設委員会で相当発言されておると思うのですが、結果的に見ると、米軍にほんろうされているのじゃないか、いいようにあしらわれているのじゃないかと、そういうふうにしか考えざるを得ないわけです。こういう点をもう少しはっきりしていただきたいのですが、この前の答弁から推して、すでにもう五十日たっていますから、大体こういう点ももう解決の段階に来てよろしいと、また、そうでなくちゃならぬと思うのですが、この点を一つ。

丸山佶調達庁長官

○説明員(丸山佶君) ただいま議事録お読みの通り、当時から私どももできるだけ短期に結論に達すべきものであるというつもりで努力して参りましたが、結論には達しておりません。また最終目的が代替地の決定によりまして返還をさせることにありますので、その目的に達し得るような結論に達しなければいかぬというような事情もありまして結論が延びているということは、まことに遺憾に存じます。ぜひとも今後もこれを続けまして目的の達成上に一そう努力いたしたいと考えております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 この日米合同委員会施設委員会は隔週の火曜に持たれる、そういう取りきめになって、その通り実施が進められていると、そういうように解釈いたしますが、そういうことになりますと、九月以降調べてみますと、九月六日と二十日、十月は四日と十八日、十一月は一日、十五日と二十九日と、十一月にもう三回持たれておりますが、過去のことは別として、この十一月に三回施設委員会が持たれているわけですが、丸山長官としては、まずこれに三回とも出席したかどうか、出席したとすればどのような発言をされているのか、そうして米軍側としてはどのような答弁をされているのか、この要点だけをお聞かせいただきたいと思います。

丸山佶調達庁長官

○説明員(丸山佶君) この返還問題に関する交渉は、単に施設委員会の席上のみでなくて、直接に司令部に出張り、あるいは向こうの担当官を呼び寄せても折衝して最大の努力を払っているわけでございます。施設委員会にはもちろんほとんど大部分の席に私は出席していると思います。ただその問題の解決にあたりまして、いかなる議論がなされ、いかなるアメリカ側の態度であり、議論であるかの内容に関しましては、このことによって、また申し上げることによりましても、今後この目的達成上にもあるいは好ましき結果がないようにも考える面もございまして、詳細な交捗の内容については、この席上では控えさしていただきたいと思います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 そこで、前回から繰り返しているように、前赤城防衛庁長官、現江崎長官、そして丸山調達庁長官がロをそろえて、まず三月が約束されている、それがだめで、今度は防衛庁長官の約束からすると十一月十日が、大体二、三カ月の――三カ月の多い方をとっても、そういう計算になるわけです。それももうすでに過ぎているということで、余すところは今月一カ月ということになるわけです。そこで、最終的にお伺いするわけですが、一回はだめ、二回もだめで今回は三回目、一つぜひこの十二月中に、ということは本年中ということになりますね、十二月中にいわゆる返還の大方針が最終的決定をするというお約束ができるかどうか、また、この辺でお約束できなければ誠意ある答弁とは解しがたいのですが、ぜひ本年中には必ず解決するという大方針を打ち立てて、これは三回目です。二回は、防衛庁長官の地位に免じてこれは大譲歩するとして、もうすでに過ぎてしまった過去の問題ですから、一つ年内に、十二月中に必ず返還の大方針を最終的に決定いたします、そういうふうにお約束いただきたいと思う。それなくしては防衛庁長官も調達庁長官も、今まで誠意をもって努力してきたとは解しがたい。そういうふうに受け取れぬ。これを最後に一つお約束をいただきたい。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) お説はまことにごもっともでございます。そこで、大体今調達庁長官から申し上げましたように、代替地を具体的にどうするかという段階にまで話が進んでおるわけでございまして、話としては相当進捗を見ておるわけでございます。そこで今お示しの、年内に必ず片づくかどうか、これはもうお尋ねになる側から言うならば当然過ぎる御質問だと思います。ただ、私どもの方で申しまするというと、前長官が三月とお約束をし、また、私も別に独断で勝手に二、三カ月ということを申し上げたのではなくて、まあ大ていそのあたりにはめどがつくであろうという調達庁側の意向もあってそういうお答えをした。それが今日一生懸命にやっておるにかかわらず、じんぜん延びておる、だんだんまた日がたっておるという実情からしますというと、また今ここで十二月一ぱいには必ずと申し上げておいて、それが間違うということは、はなはだ私どもとしても遺憾でございます。従いまして、今お示しの範囲を限度として最大の努力をする、また御期待に沿えるように努力をする、こういうことで一つ御了承賜わりたいと思います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 どうも、今さらその程度のことでは了承できないのですがね。ずいぶん日数をかけておるわけでしょう。それから代替地もしぼってきておる。イエスかノーかの判定だけだ。それに何カ月もかかっておる。こういう情勢の中で、さらにあいまいに逃げ道を作っておこうというような答弁は、まことに不可解だ。この際、いわゆる捨て身の戦法で、背水の陣で十二月に必ず解決するという信念があれば、解決すると思う。ここまで来れば腹の問題だと思う。専門家を擁した調達庁が、確信をもって選んだ代替地を、アメリカ側がどうしてもだめだということであれば、もう日本にはないはずでしょう、その代替地は。そういう場合には、アメリカに引き取ってもらう以外にないと思う。そういう問題が起きてくると思う。従って、お互いに一歩ずつ譲らなければこれは解決しないわけですから、そういう段階に来ておる。ぜひ十二月中には解決するよう最大の努力をするということであったら、まあここで無理言っても、ここで必ず解決をしますと言い切ることはいささか無理であろうと思う。従って、本年中には必ず解決をするように 最大の努力をする、そういうことでけっこうですけれども、必ず一つ――三回目ですからね、権威ある国会の場で三回もお約束をして実行できぬようでは、これはもはや立法府に対する権威もなくなってしまうと思う。そういうような意味もありますから、相当責任があることだと思うわけです。一つそういう点については十分誠実さを示していただきたいと思う。  そこで、最後に一点それに関連してお伺いしますが、この太田市並びに大泉周辺の市並びに町村としては、工場誘致のために計画も破れ、準備も進まぬで困っておるわけですが、また一方、いよいよ返還の日が近いということになりますると、測量したり、工場を誘致する区画をきめたりする、そういう工事のために相当準備日数を要するわけです。もうすでにおくれておるところへ、返還になってからではなかなか計画が進まない、そういう事情もあり、要は、現在の情勢の中で返還にならないわけですが、そういう中でも防衛庁としても調達庁としても、米軍側によく交渉していただいて、一つ測量くらいは、まあ、訓練やっておるさなかは別として、訓練やってないときには測量くらいできるわけですから、そういうことを太田市当局としても非常に熱望しておるわけです。相当期間を要するわけです、そういう測量等の工事に。従って、そういう作業に便宜をはかるよう一つ極力交渉してもらいたいと思うのですが、主として測量が主体であろうと思うのですがね、そうでないと工場誘致のための区画整備ができない。ようやく返還になったけれども、それから区画整備のために測量等やったんでは非常に時間がかかり過ぎる、そういうことで、これは一つ事務的なことであるし、訓練に支障のない限り、測量等の作業については現在の情勢の中でもできるように、これは、このくらいのことは問題ないと思うのですが、一つ最大限に努めてもらいたい。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) 今、調達庁長官と、隣におりますので打ち合わせたわけですが、これはだんだん実はわれわれの方も期日を示しながら延びておりまするし、伊藤議員のお説ごもっともですから、これも相手仕事ですから、一応交渉はしてみなければなりません。そこで、至急交渉をしまして、今の御趣意に沿い得るように話を至急取りまとめまして、これは委員会でなくても、調達庁の長官が伊藤議員に、そういった結論が出ましたらば、出ましたということでさっそく御連絡ができるように、誠意をもって話し合いをしてみたいと思います。これはごもっともなお説だと思いますので、十分一つわれわれの方でも努力いたします。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 まあ、せめてそのくらいのことはね。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 質問に入る前に、私は防衛庁長官に敬意を表し、要望したいと思うのです。あなたが内閣改造を前にしての本委員会に張り切っておいでになって答弁しておることに対して敬意を表します。率直に言って、午前中十時から二時まで、三大臣においで願って質疑したけれども、どうも気もそぞろであって、こっちが気の毒なほどであって、あれではいけないと思う。あなたがその心がけなら留任確実だと思う、これは冗談でなくて。それで、当面重要な案件について、若干お耳にさわるような点も出てくるかもしれませんが、その張り切った姿で、自信と責任をもって答弁願いたいことをまず要望申し上げておきます。  まず第一番に伺いたい点は、大きいところから伺いますが、アメリカがドル不足が非常に緊迫してぎた。この角度から軍事支出の削減、特に海外軍事支出の削減という問題が起こり、財務長官が現に西独に飛んで、防衛分担金等の交渉をしましたが、これは失敗に帰したようです。さらには海外からの在外米駐留軍の引き揚げ等が問題として出てきておりますが、この軍事支出の削減並びに海外にある米駐留軍の引き揚げ、西独に見られた防衛分担金の交渉、こういう動きが日本の防衛庁、自衛隊にどういう影響があるという見通しを持たれておるか。すでにその徴候は出ているか出ていないか。出ていないとするならば、あなたはどういう見通しを持っておられるか。それと、もう一つの角度からは、ケネディが大統領に就任されることになった。で、大統領選挙当時から、あの方の政策、特に対日政策というものについては、少なくともアイク氏とはかなリニュアンスの違う面が、確かに弾力性が相当出てくると思う。具体的にあなたの所管であり、本日質疑の対象となる基地の問題ですがね、基地の問題についても、ケネディ氏の考え方は少なくともアイクのその線とはかなり違うと思うのですね。日本政府の腹づもりとその出方次第では、日本にある基地というものは、台湾、フィリピン、あるいは近くは沖縄、グアム、こういう線へ下がる可能性も私はあると、かように見ております。これは一面には科学兵器の進歩とともに基地に対する考え方、世界戦略、極東におけるところのアメリカの戦略の若干の転換からも来ていると思うのですがね。アイク政権当時と比べて、選挙中にケネディ氏が述べられたその内容というものは、非常にわれわれとして傾聴すべき内容を持っておったと思うのです。それはすでに軍事顧問団、あるいは在日米高官等を通じて何らかの徴候として現われておるかどうか。もし現われておるとすれば、その内容、現われていないとするならば、今後どういう影響を及ぼしてくるかという点について、所管大臣としてはどういう見通しを持っておられるか。これは来年度の予算編成なり、さらには業務計画の設定に至大な関係がありますので、まずそれを伺っておきたいと思います。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) これはごもっともな御質問でございまするが、第一のドル防衛がわれわれ防衛庁所管の対日援助に大きく響くのではないか、そういう徴候ありやなしやというふうに承りましたが、私どもは今そういう事態は何ら感得いたしておりません。同時にまた、この日米安全保障条約下の、しかも、自由主義諸国家群への今までの継統した援助の建前が、今度のドル防衛によって大きな変更をもたらすであろうという想像も、これは私どもといたしましては持ちません。それで少なくともドル防衛のまず第一は、冗費の節約でありましょうし、第二は、比較的緩慢な制限のできるものをまず押えていく、こういうところからだんだん始まってくると思います。もし対日援助がこのドル防衛によって大きな影響を受けるという場合には、これはアメリカの一つの国策が、あとからもお示しになったように、いわゆるアメリカの防衛線なり、戦略線なりというものが変わったとき、あるいはまた、日米安全保障条約のあり方について解釈が変わったとき、そういった大きな国策の問題にも影響すると思いまするので、これがこの問題によって大きな変化がもたらされるとは思わない。まあそういう理由で私は今考えているのでございます。  それからケネディ新大統領の当選によって対日政策、特に軍事関係において変わるのではないか、これについては私どもも大きな関心は持っておりまするが、現在どう変更があったということについては、具体的に何もございません。のみならず、また将来にかけましては、外務大臣等も申しておりまするように、これが極端な大変化があるとは思いませんが、今後の成り行きについては当然十分注意をし、また配慮をしていきたいと考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 その見解、一応承っておきますが、私は失礼ですけれども、注意を喚起しておきたいと思うのですよ。そういう動きを見誤りますと、これからのあなた方の計画が不能率になったり、むだになったり、また税金の不効率な使用がなされたり、極端にいえばむだ使いが生ずるおそれがあると思うのです。そういう意味で注意を喚起する意味においてこういう意見を一応承りましても、そういうふうに含んでおいていただきたいと思うのです。  そこで、具体的な問題に入りますが、基地の問題については、先ほども返還要求の話が出ておりましたが、あなた方がほんとうに、はまってデータを持って強力に交渉すれば、現在接収されている基地の相当量の解除は私は可能だと思うのですけれども、その点では調達庁の事務当局は努力はしていただいておりますけれども、それは事務的努力であって、外交センスを持った政治的な努力というものが不足しているのじゃないか。この点を私は調達庁行政の最高責任者である江崎国務大臣がその使命を果たさなくちゃならぬと思うのですが、そういう点については反省するところございませんか。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) これは調達庁長官が中心になりまして鋭意努力をいたしております。事務的には私は非常に円滑に進んでおると思いまするし、御指摘の政治考慮が足りないのではないか、これは私どももしばしばおりあるごとに政治的にはやはり外務大臣等とも十分連絡をいたしまして、たとえば北富士演習場の返還問題等ですね、努力をしておるわけでございます。ただ御承知の通り、これは施設特別委員会の中に北富士演習場の返還に関する特別委員会を設けて、もうすでに数次、正確に言うと四回でございますが、これを行なっております。四回、少ないとおっしゃるかもしれませんが、話し合いをしたあとは具体的な調査をしたり、具体的に双方が内輪の意見をまとめ合うというような期間を置かなければなりませんので、回数は四回でありまするが、相当実質的な話し合いも進んでおるわけであります。ただ、ここで矢嶋議員に御了解をぜひ願っておきたいと思いますのは、話をまとめる性質上、実はこうなったのだ、ああなったのだ、わが方はこう言ったら向こうはこう言ったのだ、そこでこういうふうのことをかまえておるのだというようなふうに具体的に触れて参りますると、せっかくまとめようという話に妙な誤解や感情のもつれが出てきては、まことに残念ですから、そこで、私ども十分調達庁の長官及び幹部とは、おりに触れ時に触れ協議をしながら進めておると、こういう説明でまあ了解を願いたいと思うのですが、相当具体的な話し合いにまで突き進んでおることは、これはもう事実でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 じゃ具体的に北富士演習場の問題に質問を合わせて参りましょう。調達庁長官に伺いますが、アメリカ軍に対する補償の獲得、これについて調達庁の職員の全部とは言いませんが、一部の方に自分からの努力によって米軍から補償金を取ってやるのだ、恵みをたれるのだと、こういうような気持で、意識するとしないとにかかわらず、こういう気持で業務に携わっている人が一部あると私は認定するものですが、これは非常に遺憾なことだと思うのですが、調達庁長官はどうお考えになりますか。

丸山佶調達庁長官

○説明員(丸山佶君) 基地に関連する、特に演習場等に関する補償の問題は、これは米軍から取ってやるということの性質のものではなしに、日本政府が防衛支出金の一部から行なうものでございますが、これに関しましては、適正なる補償をすべきである、このもとに補償の要領を詳細細密に基準を示しまして、これに基づきまして補償をいたしておるのでございまして、特別にある一部の職員等々が自分のなにによって補償をどうとかしてやる、こういうような性質のものでないことはもちろん、そのような者は私はないと信じて指導をいたしております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 あなたの、長官の心がけはそれでけっこうです。それでやっていただきたい。そこで、国務大臣に伺いますが、補償金がきまった、ところが、その補償金が当事者に渡っていないというような場合には、長官、責任をとりますか。たとえば具体例をあげますと、補償金がきまっているのに、その補償金が、当事者に百数十万円というものが渡らないで宙ぶらりんこになっているという事実がある。調達庁長官のそういう答弁ならば、適正に算出された補償金ならば、一日も早く当事者に私は手交すべきものだと思うのですが、原則論を承りましょう。いかがですか。いや、大臣。原則論をお答え願います。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) これは決定して、それが妥当であるならば、その当事者に渡すのは当然だと思います。しかし、おそらくそういうものがありとするならば、何かそこにやはり理由があるものと考えますが、いかがでございましょう。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 では具体的に提示して御答弁を願いましょう。北富士演習場新屋部落で新屋入会組合というものが結成されて、この新屋入会組合は草等の補償というものが認められて、そうして百八十九万円の補償額が確定をした。ところが、驚くべきことは、この富士吉田市の新屋部落以外に私の調査では上吉田、さらに北富士という部落があるわけですが、そういう部落に従来補償金を配分しておったらしいですね。で、新屋部落には一七%程度しか、新屋部落の百五十五戸には配分にならない。そこで、当然でありますが、新屋入会組合としては、自分らは補償を受ける資格があって補償金が出ているのであるから、だから、富士吉田市長に委任してあるのはそれは解除して、そうして直接自分らで交渉し、また自分らが補償を受ける資格があるのであるから、その補償金を受領いたしたいというので、成規の手続をとって、富士吉田市長への委任は解除手統が完了しておる。そこで問題は二つある。三十一年以前に新屋部落に補償金として渡されたものは、一七%しか新屋部落の当事者には渡らないで、あとの八十三%はよその方に回されている。この一つの問題。それからもう一つは、昭和三十二年の補償金として百八十九万円、これは確定している。百八十九万円。それがいまだに新屋部落の当事者に補償金として渡されないということは、これは行政の怠慢であって、責任を追及せざるを得ない。かつて問題になって、あとで質問しますが、あなたの努力によって紛争をある程度のところで処理できた忍草入会組合、あの組合のごときは、三十四年度の補償金まですでに受領済みです。ところが、新屋部落というのは、三十二年の百八十九万円確定しているのに、まだ渡していただけない。それで三十三年、三十四年は全く金額もきまっていない。これはかわいそうじゃありませんか。これではあなた方は公僕としてその責任を果たしているとは言えない。お答えいただきたい。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) その問題は私も大体聞いておりますが、御承知の通り、富士吉田市の、今入会権希薄と思われる御指摘のあった下吉田、上吉田、北富士地区と申しますか、そういった所が、まだほんの昨日まで、すわり込みをするのだ、実力行使をするというようなことで紛争があったわけでございます。従いまして、新屋部落の問題というよりも、われわれの方としては、この富士吉田市長が調達庁と直接話し合いをする窓口になるわけでございまして、新屋部落も富士吉田市長を信任して、この人を組合長に立てておられる以上は、この人と話し合いをしてきたというわけです。ところが、今度の紛争をめぐって、新屋部落とこの下吉田その他とが分かれることになって、しかも、かねて供託してあった百八十九万円については、新屋部落が直ちにこの供託を解いてもらいたいと、こういう要求が調達庁になされたわけでございますね。このことも私はよく承知いたしておりますが、一方ではすわり込みをすると言い、一方ではまた今まで富士吉田市の組合長のもとに管理されておったその補償金を直ちに解除しろと、とかく話というものは、紛争の最中に、あちらの言い分を聞き、こちらの言い分を押えるとか、こちらの顔が立ってあちらが工合悪いということでもどうかと思いますので、とにかくこの局面が落ちついたところでよく調達庁としては妥当な線で円満解決をいたしましょうと、こう言って地元側に要請をしておるわけでございます。その間のこまかい経緯につきましては、調達庁長官から一つ答弁をさせたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 こまかい経緯は要らないです、それで明確です。それで国務大臣に伺いますが、その入会部落の住民の意思で解除の申請をして、その手続が完了したと、そうなれば法的にも百八十九万円というのは当然入会部落の諸君が補償金として受け取る権限がありますよ。行政府としては渡す義務がありますよ。紛争はともかくとしても、法的にもはっきりしていますがね。そこで、この百八十九万円というものは今年中に入会部落に支給していただきたい。こういうところに調達庁の出先機関の職員など、私は問題があると思うのですよ。ああいうものはぴたっと出さなければならない。だから、よけいな複雑なことになって紛争が次々起こって参るわけですが、調達庁行政の最高貢任者の江崎国務大臣、十二月中に――あと一カ月ありますが、この百八十九万円を補償金として入会部落の関係者に支給することをお約束いただきたい。お答え願います。大臣が答弁すればいいですよ、はっきりしている問題だ。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) これはお答えいたしましょう。要するに、やはり紛争がまだようやくきのう話し合いに応じようというところでおさまったわけですから、そこで、まあ年内に渡す渡さぬというような問題もあわせまして、十分これは誠意をもってやると、それから今の矢嶋君御指摘の、いろいろな御懸念については、私も十分承りましてそういう心配、懸念のないような姿で調達庁の方を督励しまして、そして解決の道に持っていきたい、こう考えておりますからどうぞ一つ御了承を願います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 了承しないです。私はかなり詳しく調査しているのですよ。あなたの答弁次第ではとんでもないことが出てきますよ、そういう態度で答弁しておったら。だから、私は重ねて国務大臣に確認を求めますが、この百八十九万円というのは入会部落の百五十五戸の方々が受領する権利があるでしょう、いかがですか。お答えを願いましょう。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) この新屋部落の百五十五戸というものが百八十九万円のうちの大部分という解釈を調達庁で持っておることは、これはもう私ども聞いております。しかし、比較的その入会慣行というか、その対象にならない下吉田、上吉田、北富士地区といったような所が今度同じ富士吉田市長のもとに、この人を組合長と仰いでおったものがああいう事態を起こした、私どもはそういう紛争の中に、やはり、今、新屋の方だけ、こいつだけは解決してしまおうというわけにもいきませんので、この局面の落ちつきを待って、十分両者の言い分を聞いて、納得のいく線で解決をすると、こういう腹はしっかり固めておりまするから、御安心願いたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 今のあなたの答弁の中に、私の調査と食い違う重要な点が一つあります。それは百八十九万円という数字を算定するときは、補償の対象となるのは新屋入会組合だけであるという認定のもとに百八十九万円という数字をはじいているんじゃないですか。他の部落も補償の対象になるという認定のもとにはじきましたか。そんなあいまいな行政というものはあり得ますか。

丸山佶調達庁長官

○説明員(丸山佶君) ちょっとこまかい話ですが、こまかい事情がありますようですから、私から内容を説明しましてから大臣に……。この百八十九万円の補償金の算定の基礎となったものは、御指摘の通り、新屋部落の実情の調査が主となっております。しかしながら、新屋部落はほかの吉田とともに、富士吉田入会組合というものの中にございまして、市長がその補償金の受領代理者になっておる。調達庁としまして、これに関しまして百八十九万円の補償を提示しましたのに対しまして、受領代理者の市長より、この金額には不服があるということで、補償額の双方の意見が一致を見ないという段階にありまして、従って、それが供託にされておる。でありますので、この状況において、その算定基礎が新屋部落のみであるから、新屋部落の人がこれで異議ないと言えば、そのまますぐ払うべきである、直接に払うべきである、委任も解いておる、こういう法律的の見解もごもっともでございますが、これに関しまして、なお異議を申し述べられたことで、こちら側がこの異議には応ぜられないということで、その額そのものについて最終的に双方の意見が決定してないという実情のもとにきたこれまでの状況が、直ちにそういうことにやり得るか。なお私どもは法律的にも検討の余地がある、かように考えまして、直ちに御要望に応ずるという処置はまだとっておりませんし、かたがた、ただいま大臣のお述べになりましたように、あの問題の全体解決をはかるために、市を中心とする処置、これらを待ってこれも処置を尽くすことが、行政上最も適正であろう、まあこのように考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 では違う角度から聞きます。国務大臣に伺いますが、忍草部落に問題が起こった場合に、あなたが乗り出して行かれて問題をおさめられた。で、その入会組合と国とは直接交渉やりましたわけですね。補償等その他についてはずっとやってこられた。あの紛争の場合もそうでした。だから、原則論を承りますが、入会組合は、その補償を受ける地域の組合は、部落は、そこで単独で補償その他について国と直接交渉を今までもやってきたのですが、それを認めますね。認めるべきだと思う。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) それは大へん大事なことですから、はっきりお答えしたいと思いますが、実は忍野村忍草部落のあの紛争のときに私が出ましたというのは、地元の山梨県知事から、本来なら自分の方で解決をする話であるけれども、何ともならない、ついては一つ、そちらの方の担当する仕事でもあるし、ぜひ一つ調整をしてもらいたいという要請があって私は動き出したわけでございます、従いまして、われわれの方の考え方の基礎としては、やはり県庁を中心に話し合いをする。同時にまた、その県庁の末端である富士吉田市なり、あるいは忍野村なり、中野村なりという、そういう単位に話し合いをしていくということが、これはもう原則でございます。しかし、一々の事情等については、これは当然役所の責任としても、直接身近な実情というものは聞く。また、それには十分考慮もする、こういうことでございまして、この間の場合には、個個折衝であるということの例にはこれはなりません。今度のこの新屋の問題も、私も、まあ事情は同じ北富士演習場内の問題でございますから、相当突っ込んで聞いたり、また自分の心回しとして調べておるつもりでございますが、新屋部落の言い分というものももっともな点が多いと私ども考えております。しかし、今までの組合長、いわゆるこっちの対象である責任者が富士吉田市の市長でありまして、それに異議申請が出たからといって直ちに個別折衝に入るということでは、事を紛糾さしてしまいます。従って、富士吉田の市長に、これは一つ、なろうことならまとめてもらいたい、富士吉田の市長が当事者で、異議申請を受けた対象者だから話がまとまらぬということならば、これは県が責任を持って片づけるくらいのことはしてもらわないと、将来にかけても、なかなか問題が複雑で、これは困ったことになるというわけで、私どもとしては、県庁に重点を置きまして、話の取りまとめを依頼しておる、こういうわけでございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 あなたの申される中にわかる面もありますよ。しかし、僕は、僕の調査した範囲内では、新屋部落に対して非常に過酷な内容を含んでおる。これは私、いずれ時期が来たならば、内閣委員会で調査に行くに値する事件だと僕は思っておりますが、市当局に問題がある、県当局に問題がある、そうして、一番痛めつけられようとしておるのは、新屋部落である、こういうことです。新屋部落民の意向というものをあまり聞かないでいろいろなことを進められようとしておる。その点が私も疑問を感ずる。その北富士問題が起こった場合に、あなたに原則論として承った場合に、当事者の意向を十分聞いて、そうして全面解除なり、あるいは自衛隊の演習地として使うようにするということを原則論として私に約束しておる。そういう線からいえば、これは非常に問題点があると思います。だから、私は重ねて大臣に要望しますが、新屋部落の意向を調達庁側としては直接聞く、そういう話し合いを持つということは当然私はなさるべきことだと思う。その点はお約束できますか。お答え願います。長官、あなた、近ごろおかしいぞ、今度の事件では。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) これはもし新屋部落に非常に不当な処遇がなされたり、あるいは不当な処置があるというようなことであるなら、それは私は重大な問題だと思います。従って、新屋部落の言い分というものは、富士吉田の今度の紛争と直接関連があるわけですから、だから、局面が落ちついて、そうして、その場面で一つ話し合いをしていこう、落ちついた場面ならば、私どもはだれとでも公平に話すのはあたりまえですし、また、そういうへんぱな状況が調達庁の中にあるならば、私が許しません。これは御安心下さい。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それでは、具体的にさらに承ります。百八十九万円の宙ぶらりんになっておる金の処分はいつまでにやられるか。それから三十三年、三十四年の補償金については、いつまでに認定していつごろ支給するか、お約束していただきたい。

丸山佶調達庁長官

○説明員(丸山佶君) 新屋部落とそれから上吉田、下吉田等の関係におきまして、先ほど申しましたように一つ、富士吉田市に関していろいろな組合がございます。これらの関係で今回も紛争が起きたわけでございますが、これをやはり調達庁としましては、県を通じ、行政体であるところの市当局を通じまして措置をつける、これが最も妥当な線であると考えております。従いまして、きのう地元の話がつきましたときにも、県のあっせんによって、これから市と政府の間に協議会を設ける、この協議会のメンバーとしては、市役所、市議会等のみならず、今の関係の各組合の代表者、上吉田、それから北富士のみならず、新屋の組合の代表者も入っていただく、このことによって、今月の三日から、つまり明後日から第一回の会合を持って、すべてこの問題に関連する補償問題の措置を円満に進める、このような約束ができておりますので、その筋に沿いまして、現在地元から異議申し立てがあって、そのために供託になっておるこれらの金額の処置も進めていきたい。従いまして、この協議会等の実行、それから審議を急ぎますので、これの中において今の問題も早急に措置をつけたい、このように思っております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 この点、私は見守っていきますけれども、きのう現地で話し合った云々というのは、これは新屋部落の意向は聞かないで、結果論から言うならば、新屋部落をある方向に押える意図をもってまとめられている。従って、先般この北富士にすわり込みがあったが、そのすわり込みと、江崎長官が長官就任当時、あなたが出られたときのすわり込みとは質的に違う。その点僕は、きのうの取り込み自体、僕は新屋部落の人がこれは納得するとは思わない。私そう思う。従って、私はここで重ねて伺って今後見守りたい点は、この新屋部落の意向というものを十分聞いて、尊重して、そして処理するという点ははっきりお約束できますね。長官お答え願います。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) これは局面が落ちつけば当然聞くべきだと思っております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 で、具体的な問答したわけですが、本論に戻して長官に伺いますが、こういう具体的な問題が起こっているが、これは結局、北富士演習場並びに東富士演習場の返還に対する、あなたが大臣になった当時にここで確約されましたね。それを実行しないところに問題が起こっていると思う。あの当時あなたは非常に男を上げたわけです。私も敬意を表しました。これは、北富士と東富士を同時に処理したい。しかも、これは全面返還に努力するということだったわけですね。ところが、近ごろそれが後退したような印象を私は受けるんですが、あのときのお約束通りに、入会慣行を尊重し、農民の意見も聞く、そして米側とも、日本の国民感情も訴えて、そして北富士並びに東富士の演習場を全面返還ができるように努力をすると、この決意と見通しをさらに確認できますかどうか、お答え願います。ここに問題がある。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) これは何ら後退はいたしておりません。もう、そのときの私ども約束をした線に沿って、あらゆる機関を通じて全力をあげておるわけです。また私自身も、これは当然返還を願って、そして自衛隊がこれを使い、そして自衛隊が米軍に貸すという、かねてここで申し上げた通りの線を押し貫くことが一番正しいことだという確信を持っております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それでは具体的に承りますが、今までの質疑の経過から言うと、大体昭和三十六年の三月ごろには返還の交渉を終わりたい、そういうところを大体目途にしている意味の答弁を今までしてこられたわけですが、それに狂いはないですね。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) まあ年度内にという一つの御質問があって、できるだけそういう線に沿って努力をする、これは相手仕事でございまするから、いつ幾日ということに区切るわけにも参りませんし、大問題ですからその辺は御了承願いたいと、こういうふうに答えたと私思っております。そこで、それは、私は別にだからといってじんぜん日を延ばそうというつもりでそう言っておるものじゃないので、これはそれくらいをめどにして、やはり何にでも努力目標というものはなけりゃならんのですから、ただじんぜん交渉して誠意を尽くしておりゃいいというものじゃありませんので、それくらいを目途として十分努力していきたい、今でもさように考えております。しかし、話し合いとしては、なかなかこれは相当骨の折れる問題であることは、だんだん話し合いをしておりますというと、これも事実のようでございますし、しかし、私どもは従来持っておりました熱意は強くなりこそすれ、それによって方針を変えるとか、あるいは考え方が変わるというようなことはこれはございません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 冒頭に僕はケネディ氏の大統領就任等も引き出して申しましたように、防衛庁長官、調達庁長官、さらに外務大臣が誠意を持って努力すれば、この東、北富士演習場の全面返還というものはそうむずかしい問題でないという私は見通しを持っている。で、現地の人々は非常にあなた方に期待しているわけです。そこで、あなた方の方も調査に行かれるわけですよ、調査に。その現地調査については格別の期待と関心を現地の人々は持っている。そこで、ここで私調達庁長官に一言だけ承っておきますが、私は昭和三十五年十二月一日調達庁付でここに資料として出されました私の要求に基づく資料ですが、「東、北富士演習場の現地調査について」、これは十月二十五日になされたようですが、私はここでとやかく申しません。あなたの現地調査については現地の人々は非常な期待をしておるわけですよ。あなたはその期待に沿うために調査もされるのでしょうが、かつての調査に十分配慮の足らない面があったことは、今後は十分配慮して、目的達成のためにさらに現地の人々の期待に十分沿うように善処する、こういうお気持でいらっしゃることと思いますが、念のために伺います。違う答弁があればまたあらためて伺いますが、お答えいただきます。

丸山佶調達庁長官

○説明員(丸山佶君) この十月二十五日、六日、七日の調査に関しまして、御承知のような新聞記事もございました。この内容につきましてただいま資料としてお配りしておきましたようなわけで、これはただいま大臣も申された全面返還、地位の変更、このことを特別委員会の委員となっておる者がなお全体の把握をする、あるいは格別問題になっておる個所を現地に見ておく、そうしてその委員会の協議の進行をはかるという目的でございまして、この目的は果たした。その余った時間の問題でございますが、お話の通り非常に重要な、また現地各市町村の関心の的になっている時期におきまして、これらの点に対する人々の思惑、見る目というものに十分な配慮が調査員において足らなかったということは、私も遺憾に思い十分な注意を与えました。また該当者もそれを痛感し、自粛自戒を誓っている次第でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 この北富士並びに東富士の返還については、大臣が誠意をもってやるということでありますから、本会計年度中あなたの努力と結果を見守ることにします。  で、先般この資料要求したわけですが、ここで演習の件についての資料、出てきていますので、これについて質疑したいと思うのですが、委員長、よろしうございますか。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) よろしいです。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 防衛庁長官に伺いますが、資料出て参りましたが、「十周年記念行事所要経費」と資料出していただいた。ところが、ここで「創立十周年記念行事に要した経費は、下記のとおりである。」、二千四百五十七万九千円が出ております。これ総額ですか。たとえば大分の日出生台、それから神戸の沖等で相当大がかりな演習をされましたですね、記念行事として。ああいう費用は、これ入っていないんじゃないですか。それも含めた総予算の支出を私は求めたわけです。

門叶宗雄防衛庁長官官房長

○説明員(門叶宗雄君) 矢嶋委員の御質問でございますが、今度の十周年行事にあたりまして、主として中央において行ないました行事に要した費用を掲げてございます。ただ、最後にございます糧食費というのは、これは中央だけじゃなくて全国的に一人大体百円程度の特別な補給をしておる費用を掲げております。地方におきましてそれぞれの部隊は特に経費を計上するほど大きい費用を使わないで大体行事を済ましておるようでございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 時間がなくなって恐縮ですからはしょって大臣に大事な点だけ聞きますがね、私はこの記念行事は少しはですぎたような惑じがします。   〔委員長退席、理事村山道雄君着席〕 ちょうど選挙中でありましたから僕はつぶさに見ることできませんでしたがね、今後配慮してもらいたい。たとえば例をあげますとね、今度この行事を選挙運動に利用したんですね。あなた以外に各大臣がこの記念行事に行って盛んに与党の自民党的な立場から大演説をぶっているのであって、僕らには案内状来ない。僕らには案内状来ないで、自民党さんだけ盛んに選挙運動に利用して、その式典を持たれたという点は非常に遺憾に思うのですがね。これ、あなたどういう反省をされますか、お答えいただきたい。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) これは、私はぜひ一つ各大臣には中央の記念式典に参加してもらいたいという積極的要請を私からいたしたわけであります。これはもう選挙運動といいますと、これはいかにもどうもそういう疑惑を持たれては残念でございます。で、御承知の通り、この記念式典には現役の大臣は総理を初め全員が出席してくれることを理想としておるわけでございまして、私としてもそういう理由で要請をしたわけでございます。ところが、たまたま選挙に入ったときでございますかのために、地方にもし帰っておるというのであるならば、それは選挙区といなとにかかわらず、できるだけ一つもよりの一番大きい部隊へ行って祝辞を述べるなり、あるいは簡閲をしてくれないかということで要請をしたわけであります。数大臣が各地へ行っておりますが、必ずしもこれは自分の選挙区ばかりという例でもないわけでございまして、私はこれを契機に、なろうことならば中央へ全員が参加してくれることもよい、あるいはまた、関係の閣僚が政府のやはり代表者という資格において、これを受けて地方にいるときには参加してくれることが将来とも好ましいことだと考えるわけでございます。当日は矢嶋議員にはむろん招待状は出しておると私ども承知いたしておりますが、これはもし行っておらないとすれば大へんな手落ちだったと思いまするが、国務大臣を初め、衆参両院の議員、わけても内閣委員の皆様方を落とすことは、これはもうあり得ぬことでございまして……

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 そういうことはささいなことですよ。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) 御招待は間違いなくしているわけでございます。どうぞその点御了承願います。

矢嶋三義日本社会党

○矢島三義君 もう間もなく終わりますが、私はあまりお祭り騒ぎ的になったり、それからある一党の宣伝の具に供されるようなことで行事は行なわれてはならない、そういう感じを持ったから注意を喚起しながら承っているわけです。その一つに、根本的な問題としてはまたお話ししますが、この前もあなた天皇陛下の簡閲について言われたわけですね。自衛隊があの調子で、国民感情というものもあるのですから、あまり僕は今の天皇の憲法上の地位からいって、自衛隊と結びつけることに、あまり勇み足では僕はかえっていけないという感じを持っているのですよ。ところが、十周年記念に際して、自衛隊の最高幹部の人が二十五人おそろいで天皇陛下にお会いになっていますが、これはあなたのあせりから出ていると思うのですけれども、この点なんかも、これは相当本質的な問題ですけれども、長い目で見たときには、あまりあせらない方がいいのじゃないかという見解を持っております。一方では大臣とか与党の方々が、ちょうど選挙まっ最中ですから、このときとばかり、一票でもほしいからでしょうが、非常に利用しようとされる。それでどのくらい僕は予算が使われたかというのを資料として求めたわけなんです。これは一つ、あなた胸にとどめておいていただきたいと思います。  あと下村委員の質疑があるそうですから、下村さん質疑されたあと時間があったら、私は自衛隊諸君の停年制、定員と給与の関係で一、二点聞きたいと思っていますが、一応質疑を中断します。

下村定自由民主党

○下村定君 質問を用意しておりましたが、きょうは時間も迫っておりまするから、そのうちの二、三だけ簡単にお伺いしたいと思います。  第一は、この前の十月十日と思いますが、私は欠席いたしましたが、そのときに矢嶋委員から安保協議委員会下部機構、防衛に関する小委員会、そのことについて質問があったと思います。その後あれはどういうふうに進捗しておりますか。私は実はあれを非常に重視しているものでありますので、その点をお伺いしたいと思います。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) 御質問の点につきましては、第一回の安保協議委員会を開きまして、その下部機構はどうするかというような議論は本題では出ませんでしたが、あと懇談時に、お茶を飲みながらの話のときに、大体今この協議会が発足したばかりであるし、この下部機構をどういうふうに持っていくかということについては双方よく一つ話し合ってみようじゃないか、そうしてまた緊急の問題が出るようであるならば、今両者が随時に会うこともできるのだし、この問題は懸案として双方考えてみよう、こういうことで持ち分かれたわけでございます。

下村定自由民主党

○下村定君 私はこの委員会がほかにも経済問題についても小委員会というものができるでございましょうが、従来の経過から見まして、この防衛に関する小委員会の設置は、私は非常に重要であって、四条にある随時協議でなく、常時協議ぐらいのところでいかなければほんとうではないと思う。と申しますのは、防衛力の整備の点から申しましても、それから有事の場合の日米両軍の共同から申しましても、これが平時からちゃんと意思が疎通してお互いの立場を理解しておりませんと、なかなかうまくいかない。それから事前協議ということもございますけれども、これもふだんから随時協議でもってちゃんと意思が疎通しておれば核兵器を持ち込むとか、あるいは急場に臨んでどうするというようなことは大部分避けられるんじゃないか。ぜひともこれは一つ推進していただきたいと考えております。これは私の要望でございます。  続いて第二点、それは先ほど矢嶋委員からも質問がございましたが、ドル防衛について、それが日本の防衛整備にどういう影響を及ぼすか、また、ケネディの政策がもし変わったならばどうなるかという点、私は心配しておる一つの点です。ただいまの長官の御答弁で私の解釈しましたところでは、ドル防衛の点について、今直接に日本の防衛力整備ないし日米共同に影響を及ぼす徴候はない、いま一つ、ケネディになってもそう政策の変化はない、そういうふうに見ているのですが、それでよろしゅうございますか。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) 私は現在ではさように考えております。ただし、事は重要な政治の間題でございますから、十分あらゆる情報をキャッチしまして、他の省などとも連絡をとりまして、その推移については留意して対処にあやまちなきように持っていきたいと考えております。

下村定自由民主党

○下村定君 今、長官のお言葉の通り、今後の情勢をよく把握していただきまして、むしろこちらから機先を制するくらいに機を失せずに防衛力の整備ということに響かないようにやっていただきたいと考えております。これは簡単にお尋ねいたしますが、次期防衛計画のお示しはまだ当分期待できないと思っておりますが、その中に当然織り込まるべきで、また織り込んでいただきたい、それらの二つの例をあげまして、どういうことを現在お考えになっているかということをお尋ねしたい。  第一は、これは前から防衛計画にも載っておりますが、科学技術の振興ということ、これは日本の現在では残念ながら自衛隊というものが、部内にほとんど弧立したような形で科学技術の開発につきましても、ほかの方面の協力を十分に得られないというふうな状況じゃないかと私は見ております。これははなはだ残念なことで何も軍国主義の台頭とか、それからむちゃくちゃに軍備を拡張するとか、そういうことでなしにそれは全般の合理性、また能率というような点から見ましても、ばらばらに研究したり、開発したりするということは、はなはだ不経済だという点について長官はどういうふうにお考えになっておりますか。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) これはやはり国防生産、それから国防の科学、こういったものが直ちに国防だけでなしに、この国全体の科学水準を高めることにもなり、また生産水準を高める一番最先端をいくことになり、また非常な力にもなるというような建前から、ぜひ一つ国防科学の推進については努力を傾けて参りたいと思っております。また御指摘のように、ばらばらで、ややもすれば思いつきで予算措置もないといったような傾向を少なしといたしません。こういった点につきましても十分留意いたしまして、まとまった姿で大きく貢献する成果の期待できる形態というものを推進したいと考えております。

下村定自由民主党

○下村定君 防衛産業の育成ということでございますが、これは兵器、装備の近代化という点から申しましても、現在また非常に欠陥とされております武器弾薬の消耗、備蓄の少ないという点からいいましても、ぜひ開発を要することと思うのです。それについてどういう御構想がございましょうか。簡単に一つお答え願いたい。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) どうでしょうか。これは具体的に一つ防衛局長から簡単に説明させることにいたします。

加藤陽三防衛庁防衛局長

○説明員(加藤陽三君) お答え申し上げます。御承知の通り、現在自衛隊では主として米軍からの供与品をもって装備をしているわけでございます。これらのものがだんだんと耐用年数も来て参りますので、防衛力整備計画におきましては、これらの武器をいかにリプレースするかということが非常に重要な問題でございます。私どもといたしましては、極力長期の見通しをもちまして、あまり大きな規模になることはこれは考えものでございますし、また経済といたしましても、あまり起伏があってもいけないと思いますので一定のレベルで、ある程度の、そう長期というわけにも参りませんが、ある程度の見通しを持って、産業が維持培養できるようにということを考えております。しかしながら、中にはやはり日本では技術的にも生産の不可能のものもございます。これは依然として米軍に貸供与を依頼しなければならないと思います。そのほかのものは予算のワクをどのくらい認められまするか、とにかく次期の防衛力整備計画におきましては、この問題を一つの重点事項としては考えているつもりでございます。

下村定自由民主党

○下村定君 これらのことが今度の計画では具体的に現われますようにお願いしたいと思います。まあ言い方が悪いかもしれませんけれども、単なる抽象的な作文でなしに、実のあるものを一つ願いたいと思っております。  これで質問終わります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 五、六分間。せっかく資料出していただいたから。防衛庁長官、きょう午前中給与の問題やったのですが、これは時間が迫っていますから、給与のことはあまり具体的に入りませんが、きょう出された資料によると、三十五年九月末で自衛官の欠員は二万二百七十四名と出ておりますね。この欠員充足というのは容易でないと思うのです。今の経済界の状況からいって、ますますこの傾向は強くなって参ると思うのです。だから自衛隊としては、無理をして、若干質を下げても充足するというような態度はとられない方がいいのではないか、私はかように思っていますが、これに対する見解。   〔理事村山道雄君退席、委員長着席〕 またあわせて、今一般職の国家公務員と自衛官の給与の問題が、補正予算の編成の最終段階におきますところの問題になっておりますが、「自衛官階級別停年一覧表」というのを出していただいたのですが、たとえば一尉は四十八才ということですがね、この将から三曹に至る間の停年の年令ですね。これは私はかなり再検討要するのではないか。それとあわせて、この自衛官の昇任に要する在職期間一覧表ですね。これは二年、三年で次の階級にどんどんと上がっていって、これも再検討を要するのではないか。それであなたに私見の一部を申し上げて、意見を伺いたいことは、自衛官の給与というものを、できるだけもう少し簡単なものにする。複雑過ぎる。わからない。簡単なものにする。そうして一般職とのつり合いでいろいろ問題が起こっていますが、この昇任する在職期間、これをもう少し延ばしたらどうかと思う。延ばす。そうして停年も――わが日本社会党では自衛隊反対だけれども、今法律である自衛隊を見た場合、この停年というものをもうちょっと延ばしたらどうか。これを延ばす。それから階級が上がるのも延ばす。そうして給与体系をもう少し簡単なものに、つり合うものに持っていくという形が根本的な解決として必要ではないか。ここで欠員が二万二百七十四人ある。なお、これからふえると思うのですが、これを若干給与をよくして充足しようとか、そういう弥縫的な態度をとらるべきでないと私は思うのですがね。たとえとられても今の経済界の状況からしてこの傾向は私は一そう強まってくると思うのです。だから、この充足できない点については、あなた方の立場としては、再編するなり、人員が少なくてもその成果を上げ得るようなことを考えるべきでしょう。それからこの給与の点については、きょう午前中私も申し上げたのですが、平時においては自衛官なんかあまり違った給与体系は作らないで、公安官あるいは警察官と似合ったようなものをこしらえておいて、そして災害出動とか、あるいは治安出動とか、いわゆる重要な特殊任務にもし出動され、参加される場合、これは手厚く遇するというような考え方で僕は処遇すべきじゃないかと思う。今の災害出動中なんかの自衛官諸君の処遇というものは不十分ですよ。気の毒ですよ、あれだけ働いているのに。そういう点僕は再検討さるべきじゃないか、こう思っておるのですが、資料を出していただきましたから、それだけ伺いたいと思います。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) 欠員の問題につきましては、これは現在のこの表にある通りの欠員があるわけですが、しかし、現在の採用基準は絶対変えない、それを望む、こういうお話ですが、私も同感に思っております。やはり応募者は本年度でも第一次には四・七、第二次には五・三といった倍率で応募者はあるわけです。だから、採ろうと思えば幾らでも採れるわけですが、知識、健康、思想傾向とか、あるいは身元とか、そういった各種の条件にかなった者を採るという基準については、これをくずさないようにいたしておるわけでございます。従って、世の中が好況になれば民間の待遇のいいところへ、また大いに将来が期待せられるところへという若い諸君の考え方というものはこれは否定すべくもないと思っていますが、しかし、幸いにして倍率だけは相当なものがあるわけでございまして、これは一つ将来創意工夫によってまだまだ募集業務というものはいろいろ開拓の余地があるものだ、こう確信しております。  それからもう一つは、募集そのものにつきましても、何といっても自衛隊の真価というものが国民に十分理解をせられて、国民的支持を圧倒的に受ける、これがまあ根本だと思います。従いまして、このこと自体もだんだん自衛隊そのものが国民的な信頼を受けておるわけでありまして、まだまだ募集難というような事態には立ち至らないと思っております。  それから二番目の詳細につきましては、これは必ずしも二万全体が欠員というものではございませんので、その詳細は人事局長から申し上げたいと思います。  それから自衛官の給与の問題につきましては、お説でございまするが、やはり自衛官の任務の特殊性と申しまするか、これが一般公安職よりは給与が高いということは、私はもうこれは当然だと思っております。それから災害等については十分手当をするようにと非常に御好意のあるお言葉でありがたく思うわけでございますが、少なくとも自衛官たるものの心がまえは、それが災害地の出動であろうと、平時の勤務であろうと、それに区別をつけない、少なくとも日々訓練そのものがみずからの任務達成であるといった考え方でその本来の任務に邁進することが必要だと考えております。従って、よく問題になっております調整率と称する一三・八の問題がいろいろ大蔵省等でも議論の対象になるようでございますが、私どもはこういったどこまでが超過勤務でどこまでが平生勤務であるという区別のつかない、しかも、合宿体制下に大部分がおる自衛官というものは、当然調整率は保っていくべきものだというふうな考え方で今大蔵省と折衝をいたしておる次第でございます。詳細は人事局長から申し上げます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 いいです。それでは最後に――また第二次池田内閣でお目にかかるでしょうから、そのときなにしますが、最後に、今自衛隊の真価云々という言葉が出ましたけれども、自衛隊の精神教育面というものが表面に出てくると思う。この点については、今国民は非常に重大関心を持っているということを長官ぜひ一つ胸にとどめておいていただきたい。この前十周年記念の日出生台で演習があった場合に、陸幕長が大分で精神教育面についての談話を発表いたしましたが、やはり非常に反響がありました。それで私は過去のことはとやかく言いませんけれども、ずいぶん自衛隊で自衛隊の火薬とか兵器を持ち出して犯罪を起こした人がいるわけですから、かつては大津カービン銃事件があった、昨年でも函館線の急行「いしかり」を火薬で爆破したあの人は、八月まではあなたの部下一曹であった。そういうふうにピストルとか、短剣とか、火薬なんかを持ち出していって、それで事件を起こしたというようなことはかなりありますし、特に最近、追い打ちをかけたくないが、十月十二日のあの事件以来、あの方の隊内における担当業務から、自衛隊の精神教育という面については、国民は非常な関心を持っておりますので、誤りないようにぜひ一つ十分配慮していただくことを御要望申し上げますが、御所見を承っておきます。

江崎真澄自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) 精神教育の方向の問題につきましては、私どももきわめて重要に思っております。重要に思うだけに、これはぜひ自衛官には必要だと考えているわけでございまして、十分なる各界の意見また部内の十分なる検討のもとに方向を打ち出していきたいと考えております。

吉江勝保自由民主党

○委員長(吉江勝保君) 他に御発言もなければ、本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。    午後四時三十八分散会

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