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36回国会参議院1960/12/01

商工委員会 閉会後第1号

発言数
10
登壇者
3
会派数
2
開催日
1960/12/01

会議録

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) これより商工委員会を開会いたします。  去る十一月五日、本委員会の委員として片岡文重君が選任されましたので、報告いたしておきます。   —————————————

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) それでは経済の自立と発展に関する調査を議題といたします。質疑の通告がありますので、これを許します。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 私この際、岐阜県の大野郡白川村、ちょうど電源開発株式会社が御母衣発電所を工事中でございますが、この発電所工事に関連をする一、二の問題につきましてお尋ねをいたしたいと思います。  実は私が承知しておりますところでは、御母衣発電所の工事については、公共補償あるいは個人補償等ずいぶん金額にいたしましても件数にいたしましても膨大なものがありましたことは、皆さん御承知の通りであります。ところがその中で、金額は非常に小さいものでありますが、その地区の住民の保健衛生と申しますか、生活上非常に重要な問題が解決を根本的にされないで、今日もなおかつ村当局とその一部の住民との間に紛争が継続中の事件があります。で、この事件がどうしてこういうように紛争の状態のまま解決されないで放置されておるか、この点をつまびらかにしたいというのが私の趣旨であります。  簡単に一言で申しますと、御母衣発電所の建設に関連いたしまして、岐阜県大野郡白川村の平瀬の飲料水組合というのができまして、この飲料水組合は、実は従来川から水を取りまして、飲料水、防火用水その他に充てていたわけであります。ところが発電所の工事によりまして、河水が汚濁するとか、あるいは将来枯渇するとか、いろいろな心配、懸念をされたので、ずいぶん前のことでありますが、それらの飲料水組合の諸君から、ぜひこれを水道にしてもらいたい、こういう強い要望があった。そしていろいろやりとりがあった結果、これが未解決のまま今日に至っておるわけです。その辺の経過がどうなっておるか、おわかりであれば、お知らせいただきたいと思います。

大堀弘通商産業省公益事業局長

○説明員(大堀弘君) 実は私ども白川村に関する補償は一応は解決しておるものと思っておりましたが、栗山先生から御指摘がございましたので調査をいたして参りましたが、簡単に要点だけを申し上げますが、もし間違っておる点があれば御指摘を願いたいと思います。岐阜県の白川村の平瀬部落は、先ほどお話がありましたように、従来大白川の川の水を引用して飲料水及び灌漑用水に充てておりましたのですが、御母衣発電所の建設に伴いまする大白川上流工事のために、この川の水が汚濁、枯渇するおそれがあるということで、その補償といたしまして、簡易上水道を設置するということの要望がございまして、電源開発会社では、村に対する補償の一環といたしましてこの例題を処理して、岐阜県知事の裁定に基づきまして、平瀬部落の施設いたします上水道の事業費の一部を電源開発会社が負担することを約束いたしております。これが三十二年の六月四日でございますか。そこで事業費の内訳としまして、電発の負担分は次のようにきまっておるわけであります。事業費の総額は千六百万円で、そのうち県が負担しますのが四百万円、残り千二百万円のうちの五分の四、つまり九百六十万円を電源開発会社が負担をいたしまして、補償としての上水道の工事の事業費の負担をするという約束をいたしたわけでございます。その後村は工事に着工すべくただいま申し上げました上水道に関して知事の事業認可をとりまして、電発もきまりました事業費の内金として、九百六十万円のうち四百六十万円だけを支払っております。残額は工事が五〇%完成したときに支払うということにいたしておるわけでございますが、これに対して地元の白川村民の一部の、ただいまお話ございました平瀬地区の飲料水組合から、村が実施いたします簡易上水道の設置だけでは不満足だと、上水道の工事の全部の施工を村が担当してしかも水道料金を無料にするのでなければ用地交渉に応ずることができないということを飲料水組合の方で要望いたしまして、問題が懸案になって今日に至っておるわけでございますが、会社側といたしましては、一応知事の裁定で補償としてこういうふうに決定になっておりますので、あるいはこの村の内部の問題と考えまして、目下のところ成り行きを静観しているような形になっておるというのが現状だと思います。私の聞いておりますところでは大体以上のようであります。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 それは私前に電源開発会社について直接お聞きをしたことがございまして、簡易水道の施設については、あくまでも対村公共補償ではない、簡易水道を必要とするためのいろいろな事由があるので、あくまでも実害補償である、そういうことを電源開発会社でははっきり言明せられておるのですがね。実害補償であるということであれば、今の住民の一部の人が言っておる主張というものが正しいのではないかと思う。県当局の方の考え方、あるいは村当局の考え方と、電源開発会社の考え方との間に少し行き違いがありゃしないか、そういうことを私は考えるのですが、その点はどうなんでしょうか。

大堀弘通商産業省公益事業局長

○説明員(大堀弘君) 実は私も詳細な点まで立ち入ってまだ調査は進んでおりませんが、私どもが伺っておりますところでは、これは実害に対する補償で、単なる寄付ではないということを途中の段階で会社が言明したということを、記録にもございますものですから、そういうふうに一応了解しておるわけでございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 そこでごく最近になりまして、村の数人でもって共用している土地ですね、その数人のうちの一人に、土地立ち入りに反対をしておる人があるのですが、この反対者の承認を得ないで、村当局が水源地の工事に着手をした。ところがそれに対して、村当局は立ち入りをいたしましたので、地元の諸君が何か穴を埋めたとかなんとか、そういうようなことがあったというので、機器破損か何かの名前で告発をしたというのですね。相手の了承を得てない土地で無断に工事をやって、しかも、それに対して抵抗をしたからというので告発をするということは、きわめて不穏当なことだと思うのですが、そういうことが事実あったのです。それの対抗手段としておそらく飲料水組合の連中がやったと思うのですが、こういうことでは、やはり大切な飲料水をもとにして根本的な解決をされないで、強硬手段でやるということは、私はよろしくないと思う。それで、おそらく今、局長がお話のように、県なり村なりの考え方、電源開発の考え方、あるいは飲料水組合の諸君の考え方、それが十分に把握されていない点があろうかと思いますので、緊急に一つ関係個所を取り調べられて、こういう紛争が一刻も早く円満に解決するように努力せられたいと思う。  特に私は非常に不可解に思っておりますのは、こういう紛争が起きたものですから、これはずいふん長い間の懸案のようですが、ことしの十月十七日の日に、岐阜県庁において白川村の村長の東馬武雄君と、それから飲料水組合の代表者の小田倉保君、この二人の間に、県の土木部長佐藤康治君が入って、覚書なるものが示されて、それで、これに両者とも賛成をして帰っておるわけです。その覚書の内容を見ますと、私が今ここに持っておるもので、「昭和三十二年六月四日付白川村の公共補償に関する岐阜県知事の調停とは切離し電源開発株式会社が計画中の大白川発電工事に基因して生ずる乙の実害については、企業者」、この「企業者」というのは電源開発会社でしょうが、「実害については、企業者が考慮する確約を得たので今後の交渉に付いては乙は、甲の協力を得て努力するものとする。」、こうなっておるのです。そうすると、これは電源開発会社にやはり若干の義務が入るような格好になっておりますが、これも電源開発会社が知っておるかどうか。  それから、知事の調停というのは、私はよく知りませんけれども、電源開発会社では実害補償だと言っておるのに、土木部長のあっせんのなには「公共補償に関する」と、こう書いてある。その辺が非常に不明確なんですね。しかも、和解の覚書は、村長と飲料水組合の代表者が岐阜県庁で、よろしいというので一応内諾をして村へ帰ったにかかわらず、村長は村へ帰ると、これを拒否して今日までまだ調印しないでおる、そういう実情のようですね。ですから、これでは、非常にあれだけの大きな工事をやり、しかも、非常に大切な飲料水を扱う、金額としてはそろ大きな金額ではないのですが、その問題でいつまでも紛争を継続さしておくということは非常に好ましくないと思ろのです。ですから、緊急に一つ、特別国会でも開かれましたならば、私、さらに調査の結果を伺いたいと思いますので、努力して善処されたいと思います。いろいろな感情等も、長い間の紛争の中で、あるようですから、村長、村議会、飲料水組合との間だ、そういう感情を土台にしていまつでも遷延するということはよろしくないと私は思いますので、善処願いたい。

大堀弘通商産業省公益事業局長

○説明員(大堀弘君) ただいまの件につきましては、私どもとして十分現地の事情について詳細調査をいたしまして、円満に解決しますように努力いたしたいと思います。

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 速記をとめて。   [速記中止〕

剱木亨弘自由民主党

○委員長(剱木亨弘君) 速記をお願いします。  他に御質疑はございませんか。——他に御発言がなければ、本件の調査は、本日はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午前十時四十九分散会

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