建設委員会 閉会後第2号
- 発言数
- 135 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1960/12/01
会議録
○委員長(稲浦鹿藏君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 昨日に引き続いて住宅対策に関する諸問題について調査を行ないます。 所管局長のほかに、参考人として住宅金融公庫副総裁師岡健四郎君、日本住宅公団総裁挾間茂君、同じく副総裁渡辺喜久造君が見えております。建設大臣は、都合で、若干出席がおくれます。 それでは、御質疑の方は順次御発言をお願いいたします。
○田中一君 住宅公団の方から伺いますが、三十五年度の住宅建設の予定というか、計画ですね、その計画は、大体年度末に——年度末というか、年度末でできなければ、会計法上関連して認められておる時期までに完成できるかどうか、余るものがあるのかどうか、そういう点の見込みをお話していただきたい。そしてその見込みと同時に、かりに余るものがあるとすれば余ったものはどうするか、余るというのは完成しないもの、いわゆる繰り越しになるようなものがあるかどうか。
○参考人(渡辺喜久造君) 田中さん御承知のように、今われわれのところで建設するのは、着手から竣工まで、まあ非常に急がせてはおりますが、団地によって違いますし、市街地によって違いますが、大体十カ月ぐらいということを頭に置いております。 従いまして、予算のつけ方におきましても、その年度において発注したものが、その年度において完成するというのは、これはあらかじめ予定されておりません。資金のつけ方の問題は、七二・六ということになっております。従いまして、われわれの方としましては、その年度における計画戸数というのは、年度のうちに全部発注は終わると、これを頭に置いております。もちろんその場合におきましても、現在の住宅事情からいたしまして、できるだけ早く発注したものを完成するということは、これは計画しております。 従いまして、今の御質問が完遂ということになりますと、これは遺憾ながら、たとえば三十五年度における三万戸の予定を三十五年度中に全部完成するということには、これはいきません。従いまして、もし御質問が、発注はどんなふうな進行状況になっておるか、それと同時に、それが三十六年度まで一部は繰り越しますが、それがどういうような完成予定になるかという御質問でありますれば、それに応じての参考資料は提出いたします。
○田中一君 ですから発注したもので、一応自分の手を離れたから、それ一はいずれ三カ月なり四カ月の後には完成する、予算上繰り越しになるようなものがあればあると、予算上ですよ。 かつて、これは副総裁が就任する前ですが、大幅に公団、公社等が繰り延べした事実がある。百億以上というものを、そっくり繰り延べして、それを次年度の計画の一つに含まれた新計画として予算を編成されておるという事実が過去にあったのです。従って、たとえ二万戸なら二万戸という計画のうち全部が年度をまたがる、越える場合もあり得ると思う。しかし、それはどこまでも、年度内の予算上の住宅建設として見られるものと……、これは、あなたの方が詳しい、その操作の問題は。
○参考人(渡辺喜久造君) わかりました。住宅公団ができました一番最初の年から二年か三年ぐらいでしたか、結局二万戸の計画でございますと、その予算上二万戸が全部完成するまでの資金を裏づけしてもらうと、こういうふうな予算の組み方をしたことは私も記憶しております。しかし先ほどお話しましたような関係がございまして、どうしてもやはり発注した分は、年度中に完成するというわけにいきませんものですから、従いましてそれを見込みまして、そしてそれでは年度内に全部資金は要らないのだから、従って何割でよかろうという話がずっときたわけであります。 それで私の方の関係でもって、予算として組みますのは、一つは債務負担の関係、これは発注の関係でございます。この発注の関係は、年度内に、債務負担の方は、年度内に全部完了すると思っております。しかし資金の方の率ですが、これは多少大事をとって資金をつけて見ておりますために、これは考えようによりましては、事業がおくれたということも入っておると思いますが、その資金の方は現在の見込みとしましては、当初われわれの方でもって支払いを予定しまして、手当をしておりました資金に比べまして四十億ないし五十億は、次年度におくれるのではなかろうか。昨年も同じようなことがありまして、昨年もやはり繰り越しがその程度あったと思っております。そういう関係でございます。
○田中一君 そうすると四、五十億程度のものは、たとえば現在の場合ならば、三十六年度の予算に繰り込まれてくるということですか。
○参考人(渡辺喜久造君) 私どもの方の予算は、一年ですと繰り越しがききますから、別に繰り越しのままでもって来年度使うことになりますから、従って三十六年度に予算要求をいたしますときにおいては、その分は三十六年度の別ワクだというふうに考えまして、そして三十六年度の要求あるいはそれにつけてもらう資金の割合、そうしたものが三十六年度において債務負担をするといいますか、普通の言葉でいえば、発注する分ということだけを頭におきまして、今の資金の関係が、多少発注のズレとか工事のズレもありますが、四、五十億繰り越される分は、全部別ワクだ、これは本年も同じようなことで処理して参りましたので、繰り越しが一応許されております。 その程度の繰り越しができるのではないか。三十六年度の予算には、別にそれが特別な経費にならないでできる、かように考えております。
○田中一君 むろんこれは、仕事が公団の事業としては流動して動いているから、それはあり得ると思うのです。しかし年度内に完全に完成させようという意欲はもっているわけですね。公団の持っている意欲ですね、できないわけはない。かりに三十五年度の仕事ならば、十二月中にでも全部発注するようになれば、これは三月ないし四月には完成することは可能ですからね。地域によります、寒いところと、あったかいところの違いはありましょうけれども、その意欲はもっているでしょうね。 ただ予算上の今までの操作でもって、そういう関連といいますか、そういうしきたりがきているから、初年度というか、創設早々のころのしわ寄せといいますか、用地なりその他のそうした理由でもって、そういう繰り越しになることがあるけれども、実際、その年度内完成という考え方はもっているわけですね。
○参考人(渡辺喜久造君) 現在、われわれの方でもって計画しておりますのは、これは予算が、大体その裏づけになっておりますが、四・四・二とわれわれ言っておりますが、第一四半期に四割、第二四半期に四割、第三四半期に残りの二割を発注する、大体十二月までに発注を終わる、これを一応の目途にしております。ただ市街地建設の、いわゆる足なし住宅でございますね。これは遺憾ながらまだ話が思うように進みませんものですから、なかなかその計画も、思うようにいっておりませんが、しかし年度内には、もちろん発注の完了はする。それから四・四・二という考え方につきましては、四月に全部発注を終ってしまえば、それは年度内に完成ということも考えられますが、用地の都合も一つございますが、同時にまた監督とか設計とか、そういうやはり、あまり季節的に波を打たせるのも、これも非常に不経済な管理になりますし、それから利用者の方の面から見ましても、やはりちょうど今新規完成の切れている時期でございます。少しそんなこともございますので、一応四・四・二……、できるだけ早いということを目途にしながら、同時に自分の方の手、あるいは業者の手も考え、同時に利用者のことも考えながら——まあ利用者のことを考えるのは多少おかしくなりますけれども、一応四・四・二ということを考えまして、現在まで発注を進めてきております。
○田中一君 そこで、最近入札の状態がどうですか。 むろん年度当初にきめた予算があなたの方の単価の基準になっておる。ところが現在では、入札の状態どうですか。
○参考人(渡辺喜久造君) 二つ問題がありますね。一つは、現在の予算単価の問題であります。これは、なかなか現在の予算単価がそのままでもって、実際に発注できるということは無理だと思っております。しかしわれわれの方としまして、一応積算をしました単価、これにつきましては、いろんな話をわれわれも耳にしまして、最近非常に注意しております。 名古屋地区などが、これは伊勢湾台風の関係もあったと思いますが、やはり大工とか労賃とか、そういったものの値上がりが、労賃の値上がりが非常に大きいので、なかなか発注がしにくいということが一番、目につきます。それから最近、大阪でもって三カ所ほど、これは大きな団地でありませんで、団地に付属する施設でございますが、なかなか入札、落札がうまくいかないということで苦労しているという話を聞きました。これに対する対策は別途考えております。 東京地区におきましては多少そういう傾向が見えておりますが、まだ入札で、簡単にはいきませんが、よく話し合っていきまして、まあなんとか落ちていきますが、ただいろんな面におきまして、労賃の値上がりが中心でございますが、木材は、私の方は割合に使用量が少ないせいもありますが、値上がり単価では、そう従来のように簡単に落札できないという事情にあるように見ておりますし、これが対策については、われわれもいろいろ検討して見なければならないというふうに考えております。
○永岡光治君 関連して。 住宅の建設について、今発注と実際の負担行為との問題を説明になりましたが第一四半期で四割、第二四半期で四割、第三四半期で二割、こういうことが、大体例年のおそらく例じゃないかと私も思うのですね、しろうとでわかりませんが。そうしますと、いつの会計年度を見ても、支出の負担行為は、過年度に当然あるのじゃないですか。
○参考人(渡辺喜久造君) 負担行為といいますのは、結局——こんなことを申し上げると失礼かもしれませんが、契約をしたときに負担行為が始まるわけです。従いまして、発注を終りますと、いわゆる負担行為というやつは終るわけでございます。同時に、発注いたしましても、前渡金は払いますが、あとは工事の進捗状況に応じまして支払いを進めていきます。 従いまして、発注自体は、もちろんその年度に完了いたしますが、完成が翌年度へどうしても延びますものですから、完成しなければ全額は払いませんのですから、従いまして完成と見合いながらの金の支出ということになりますから、今言ったようなことになると思っております。 それから四・四・二の問題でございますが、正直に言いまして、公団ができました当初におきましては、主として土地の取得難の問題が大きかったと思いますが、なかなかそういうふうな計画に参りませんで、どちらかと言えば、年度ぎりぎりに予定戸数のやっと発注を終って、責任を果たし得たというような姿でございましが、五年たちまして、土地の方の手当も大分進んでおりますものですから、たしか一昨年かと思いました、加納前総裁のときに、まあとにかく第二四半期までに、全部一応発注をおしまいにしなさいというふうなことをしまして、非常に馬力をかけたことがありました。それで大体、一つのケースができたものですから、それで、そうした性急なあり方もどうかと思いまして、公団の方の経営の方と両々にらみ合わせまして、一応四・四・二という計画を立てましたのは昨年、それから本年も、一応四・四・二ということで軌道に乗せていこう。こういうふうなことになったわけでございます。
○永岡光治君 ですから、まあ契約は年度内にするんですけれども、実際その完了するには、大体その年度をこえるのは、これは毎年繰り返しておるんじゃないかと私は思うのですね。結局工事が完了してから、全部決済されるわけですから、年度内に工事が完了するということは、ほとんど考えられないですからね。ほとんどそうだろうと思うのですね。 そういう関係で考えられることは、結局おくれるということは、用地の問題が一番大きな問題じゃないかと思うのですね。そうしますと用地の予算の取り方なんというものは、たとえば三年分、五年分というものをつけておいて、もう先に用地を作っておいて、一年なり二年先のものを用地を作り予算を作っておいて、そうして次年度の建設のあれですね、建物の予算は、もう一年か二年おくれてどんどんいくという、そうすれば、そう私はむずかしい問題じゃないんじゃないかという気がするのですが、もちろんそういう方法で、今やっておるんだろうと思いますが、そういう点を一つお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(渡辺喜久造君) おっしゃる通りでございまして、それは創業の当初におきましては、そういうことがございませんものでしたから、いわば用地の先買いといいます、これが非常にむずかしかったわけでございます。 それで正式に大蔵省と交渉しまして、次年度用地費というものをつけていく。それが三十四年度には、金額が割合に少なかったんですが、本年に入りまして、さらにつけてございまして、現在十三億くらいの要するに今の次年度用地費の金を、一応認めておりますわけでざいます。 それから最近、さらにそれを広げていく意味におきまして、今大蔵省と折衝しておりまして、とりあえず十六億くらいの、さらにそれの増額というものを話し合っております。それがいわば一つのリボルビング・ファンドと考えていいと思いますが、買っておいた用地に建物を建てますのに、建物を建てるときは建物を建てる用地費が別につきますから、前にリボルビング・ファンドで買っておいた用地費を振りかえますと、そうすると一応、さらにそこに金が浮くわけでございます。そういうふうにいたしまして、次年度用地費というもので、最近におきましては、いわば将来の建設というものを頭に置きました用地費というものの確保ということには努力をいたしております。これがまあいろいろの意味におきまして、発注の促進はしていると思います。 ただ、まあ用地を取得しましても、今度は排水の問題でありますとか、道路の問題でありますとか、だいぶ市町村に御迷惑をかけなければならん点がございまして、それの分担の問題とか、いろいろございますものですから、よほど大きな場所でございますので、かなり早く手を打っておきませんと、どうもすぐ使いものにならん。手に入れましても、排水関係でまだ施設ができないというと、それだけでもって、その用地がまだ建設に使えない。こういうような事情もありますので、われわれの方といたしましては、やはり今永岡委員おっしゃいましたように、できるだけ早目に用地の支度をしていくということ。大体その点は軌道に乗りかけておると申し上げていいかと思います。
○田中一君 住宅局長ね、今の全面的に労銀の高騰というか、値上りが見られておりますけれども、補助工事とか、補助住宅あるいは公団等には、どういうように指示しているのですか。住宅金融公庫の場合には、きまったものしか貸しませんよといって済んじゃうんだから、あとは自分の負担でもってせざるを得ないけれども、公団とか公営住宅の場合ですね、公営住宅の場合も、これは国は補助だから、あとは君の勝手にやりたまえで済むかもしれないけれども、公団は、どういう指導をしていくのですか。指導か指示か。
○説明員(稗田治君) 施設住宅は、いろいろ水準を維持する意味で設計基準等もきまっておるわけでありますが、なおその設計基準を維持しながらも、改良工夫を加える余地もまだあるわけでございます。できれば、たとえば内部造作等におきまして使用する資材を、できるだけ単一化する、そういったような改良を加えながら、全体のほんとうの意味の施設化を考えていくということは、こういった急激な単価の上昇の場合だけでなしに、通常考えなくちゃならぬことでございますので、そういった質を維持しながらコスト・ダウンするという工夫をしていこうということを考えておるわけであります。
○田中一君 そんな、まああなたの方にすれば、その程度しか言えないのかもしらぬけれども、結局三十五年度の当初の予算単価というものが、そのまま押えていきますということなんですね、結論は。そうですね。
○説明員(稗田治君) ただいま、本年度の単価を改訂しようというつもりはございません。
○田中一君 ございませんね。どうしているのですか、公団は。 たとえば私の手元にもどった資料を見ても、造作大工が京浜地区の標準賃金としては六百四十円、それが現在実質支払っている賃金は千二百円、一八八%になっている。ひどいのは人夫などは標準賃金三百三十五円のやつが八百円になっている。二四九%になっている。これは実際に支払っている賃金です。私自身でもって、まあ一応いじくり回してみると、ニコヨンから来る人夫は八百円で、大体実働六時間半くらいでしょうね。六時間半くらい働いて八百円とってるんですよ。これでは実際人が来ないですよ。十時間働いてくれれば一番いい。ニコヨンの人たちは来ません。 それを今住宅局長が言うように当初の単価というものは補正しないという態度でいる以上、どういう魔術を使って完成しているのか。
○参考人(渡辺喜久造君) 私の方では、結局直接のまあ大工、左官の雇用というような問題じゃなくて、いわばジェネラル・コントラクターに当たる請負業者と話し合っているわけでありまして、従いまして請負業者が、これではとてもやっていけないというようなところでは、今のような問題が出てくるのじゃないかと思っております。 それで先ほどもちょっと触れましたが、地区によって、やはりその出方がいろいろ非常に強く出ているところと弱く出ているところとあるように見えます。で、まあ比較的早くそれが、話題になりましたのが名古屋地区でございます。それから最近、大阪地区で問題になってきております。大阪地区、名古屋地区。大阪地区につきまして、結局まあ予算単価が、やはりそういうふうにきめられておりますから、従ってわれわれの方として、一戸当たり幾らという一応の予算を持っておりますが、どうしてもやはりそれじゃやれないという問題が出てきますれば、まあ出てくる場合がありますが、そうしますとやはりまあやむを得ませんから、いわばあとでもって環境整備とかなんとかででき得る。これはまあもちろん応急の策ですよ。根本的には予算単価の問題を再検討してもらう問題がありますが、差し当たって今住宅局長の言われたように、今年度においては、もう単価はかえる意思がないというふうな監督官庁の御意向でもありますから、まあ応急策としては、いわば戸外設備とか、そういうものについての金のたて方を住宅本来の方に向けるとかの、そういうふうなところでまじくっていますが、現在のところでは、大体その辺のまじくり、工夫で何とかやっていける程度で一応済んできた。 ただ、これが来年度になって、どうなるかという問題につきましては、さらにわれわれの方としては、根本的に検討していく必要があるのじゃないかというふうに考えております。
○田中一君 僕はどうしても、そういう御答弁では満足できないのですが、入札した場合に、不調になったことは、最近の事例としてありますか。
○参考人(渡辺喜久造君) それを先ほど来、何回か繰り返しているわけであります。きのうもそれが役員会で話題になりまして、そうして聞いてみましたが、東京地区、関東地区では一応入札したものは、われわれの方の積算単価に比べまして高いのですが、それ自体としては、すぐに落札になりませんでしたけれども、しかし一応その業者の人と支所長などが懇談して出していくと、いろいろの積算において、そう大きく違わない。ところによっては一般掛り費、——一般管理費といいますか、総掛り費ですね、これが多少食い違っている。総掛り費の食い違いぐらいは、どうだ少し勉強しないかといったような話し合いで、今までの発注は関東、東京は、大体済んでいる。大阪においても、団地発注につきましては、そういう話は、大体関東、東京ぐらいまで話が進んだと思いますが、施設の関係で、団地内施設の、これはあまり大きなものではなかろうが、それがなかなか落ちないで弱っている、どうしたらよいかと相談があった。こういうような程度であります。
○田中一君 そうすると、請負人にかぶしている。同時に自分の方としては、公団としては、質を落としている。それから請負人の損は三十六年度は、少し単価を、本省の方にも要求しているから、来年は一つ、君の方に優先的に仕事をやるから、今度はがまんしてくれとこう言って肩をたたいているわけですね。
○参考人(渡辺喜久造君) どうも、私自身が請負人と交渉しておりませんから、肩をたたいているか、たたいていないか私は知りませんが、話としては、結局請負人の人に勉強してもらっているという面と、それから質を落とすという面につきましては、それは一口に言えば、質を落とすということになると思いますが、ただ同じ質の落とし方にしても、それがたとえば樹木の植え方とか、そういう問題であれば、あとから相当われわれとしては、それを補充できますから、そういったような面で、総体的に見れば質が落ちますが、建物そのものの質を落とすというようなことは、これはできるだけ避けるような方向で、実害のないところで、これをまかなっていく、こういうような工夫をしているわけであります。 とにかく単価が一応きまっておりますから、その中でもって、その片方では、そうした事実がありますから、それを、どういうふうに工夫してやっていくかといえば、大体今申し上げたようなことになるというように、われわれは考えております。
○田中一君 今までは、あなたは実害のない程度でもって質を落とすと言うが、むだなことを、そうすると今まで、たくさんしたということですね。今までむだなことも入っておったというのですか。
○参考人(渡辺喜久造君) 私は、必ずしもむだとは思いません。
○田中一君 むだというのは……。
○参考人(渡辺喜久造君) 団地を、要するに道路を砂利道にするか、簡易舗装にするかという問題もありますし、それからやはり団地に相当の芝生を植える、あるいは樹木を植えるといったような問題は、団地環境そのものをよくするわけですから、従いまして、やはり入居者としては、いろいろ希望しておりますから、われわれの方としては、雨露をしのぐだけのものからいえば、それはむだだと、こういう考えを持っている人があるかもしれませんが、しかしそこは、必ずしも一つの団地というものの環境を作るのですから、これを一がいにむだだというわけには私はいかないと思います。しかし、今のようなことになりますと、やはりそういうものを、ある程度カットしていく。しかし、それは将来の環境整備費とか、そういうような関係で、これは補充していく、こういうふうになるべきことと思います。
○田中一君 そうすると、環境整備費その他建物、建築物以外の予算を流用しているんだということなんですか。 たとえば、道路を舗装するのも、砂利道にして、そのまま置いておくとか何とかという場合には、道路の舗装費というものを建築物の方に入れているということなんですか。どういうことなんですか。単価の更正もしないと、そうして、道路の舗装はしないで砂利道にしておくのだ、砂利道の舗装費というものを建築物の方に入れているのだということになるのですか。
○参考人(渡辺喜久造君) 私の方の予算は、結局坪当たり幾ら……
○田中一君 私の質問に答弁して下さいよ。
○参考人(渡辺喜久造君) だから、それで申し上げて——答弁しているのです。要するに坪当たり、平均十五坪。それで、坪当たり幾らというふうな要素が和算の基礎になっております。 従いまして、その中には、やはりかきねの経費も入っているわけでしょうし、それから芝生なんかを作るやつも入っている、あるいは道をつける、その砂利のやつも、その単価十五坪の一坪当たり幾らという中には、そうしたものが入っていると私は理解しております。 従いまして、そのいわゆる環境整備といいますか、かきねとか砂利道とか何とかというものの金が、別に一戸当たり幾らというような外にあるわけじゃありません。その中の内訳として、そういうものが入っている、そういうふうな考え方でもって、従来からやってきております。
○田中一君 そうすると、かきねの分とか舗装費というものは、主体構造物に入れているのだということなんですか。
○参考人(渡辺喜久造君) 単価としては、主体構造物とかきねや舗装道路の一分とが合わさった分がその坪当たりの単価になっている、こういうふうに解釈しております。
○田中一君 あなたの方では、一枚の紙の入札でもって、内訳明細を取らないのですか。入札の場合には、内訳明細を取っているのですか。副総裁だから、そこらは知らぬというならば、わかっている人を呼んで下さい。
○参考人(渡辺喜久造君) 私の申し上げているのは……
○田中一君 内訳明細を取っているのですか、取らないのですか。
○参考人(渡辺喜久造君) 取っております。
○田中一君 取っているならば、その中からかきねの分は除去するということになるのか。今まで当然舗装するということになっているやつは、その場合には舗装しないでよろしい、砂利を敷けということにならざるを得ないでしょう。そうすればやはり、そうした舗装費なり、かきね費というものを流用していることになるのですね。建築物の単価を正常なものにしようとする努力は、やはりその部分の予算を流用していることになるのですね。
○参考人(渡辺喜久造君) 私の方の予算は、先ほど来繰り返して言いますように、坪当たり全体としてきまっておりまして、そして、その中には主体構造物の金も入っておりますし、かきねの金も入っておりますし、それから道路の金も入っております。 従いまして、これをもって流用と言うか言わないかは私、よくわかりませんが、しかし率直に、それを流用という言葉を使うならば、構造物の方の金の方へ今までは九〇向けていたやつが九五になりますから、従って構造物以外のものに従来振り向けられていたやつが五になる、こういうふうな結末になる。それを流用とおっしゃるならば流用でございます。
○田中一君 流用という言葉がいいか悪いか知りませんよ。しかしながら、あなたの方は、ものを生産しているのですよ。今までのあなたのように、実態を知らないけれども、金のめんどうを見ていればいいというのじゃないですよ。一枚の紙でもって入札する場合、頭金で入札する場合には、内訳明細を取っているはずなんです。その中には、今まで道路も舗装するのだということになっている。かきねも作らなければならぬということになっておる。 ところが、そういうものが要らないとなれば、その分の金は主体構造物に入っているのだということにならざるを得ないでしょう、総額の単価で押えているというなら。
○参考人(渡辺喜久造君) それを流用とおっしゃるならば、流用でございます。
○田中一君 流用という言葉は、使っても使わなくてもよろしい。少くとも、そういう費用を使って、今低い単価を高めているのだということになるのですか、建造物に対しては。
○参考人(渡辺喜久造君) 先ほど来繰り返しておりますように、現在までのところでは、そこまでいかないで、大体話が済んでおりますが、しかし大阪などから話がきておるところは、いわば施設のものでもって、従来の単価ではとても落札できないからというので、これを工夫しております。しかしこういう状態が続きながら、しかも要するに単価が従来通りであるとすれば、お話のようなことになると思います。
○田中一君 まあ一応基準になるPWは、昨年度では七%か上げました。予算の編成は、当然それを基準としてなされたと思うのです。職種別賃金というものは、それはもう伊勢湾台風以後というものは中京地区、大阪地区は、相当高騰しているんですよ。これが三十五年度の予算で、たしか七%か値上がりになっております。二十八円くらい値上がりになっておりますがね。 そうすると、ことしの春あたりから労賃の値上がりというものは著しいものがある。これは、あなたの手元にもあるはずですよ。何とかして政府の方では——監督官庁の方では、単価の補正はしないということでおっつけようとしている。おっつけようとする住宅局長の側に立つ必要はないのですよ、あなたは。あなたは、少くとも国民の側に立つのですよ。政府に向かって、これでは質も落ちる、将来また舗装もしなければならぬ、かきねも作らなければならぬ、あれもしなければならぬということになれば、家賃も上がるし、どうしても低家賃にしたいと思うから、何とか補正して下さい。どっちみち単価が上がれば、それに比例して家賃が上がるでしょうけれども、せめていい質のものを作るということの方が、一番いいのです。同じ家賃を払うなら、不十分なものより十分のものの方がいいのです。政府に向かって言えばいいじゃないですか、単価の更正をして下さいと。それをしないで、向こうが言うからこうだといって、唯々諾諾として、質が低下するのも見のがす。不十分な環境でもって満足してもらうということであっちゃならぬのですよ。あなたは政府の機関じゃないのです。国民に対するサービス機関なんです。住宅公団なんというのは。そうでなければおかしいですよ。そういう点は強弁しないで、率直に、このような傾向が続くならば、とうてい受注者の肩をたたいても——肩をたたくか、おしりをたたくか知らぬけれども、なかなか受注者がなくなってくる。これでは、政府としても責任があるから、何とか妥当なる予算の更正をしてくれというくらいの要求は、おそらくしていると思うのですよ。していると思うけれども、われわれは国民の側に立っているんですから、われわれに向かって、そういう答弁をする必要はないのです。 こういう努力をしておるけれども、今回はどうにもならぬとか、何とかということでなくてはならぬ。あなた方は、建てる責任者じゃないですか。
○参考人(渡辺喜久造君) 私が今申しましたのは、一応監督官庁と、さんざん交渉した上の一つの結論が出ておりましたから、その結論のことで申し上げております。 従って、その結論に達するまでのプロセスにおいて、監督官庁とどういう話し合いをしたかということにつきましては、今は申し上げませんが、しかし一応御指摘のように、こういう単価であってはだめだということについての話はしております。
○田中一君 われわれが納得するのはあなたの方で、かくかくの行動を示しているから、政府に対して、こういう要求とこういう要求とこういう努力をしているのだ。ところが政府はきかないから、やむを得ずこういう事態の収拾をやっているのだという説明をするのがあなたの義務なんですよ。われわれはそれを聞きたいのです。私はあなたをいじめているのじゃないのです。公団をいじめてもしょうがない。あなたの上には監督官庁があるのだから。あなた方のほんとうの言葉を聞いて、政府を追及する以外にないのです。 それを、まるで政府の代弁者のような気持でもって答弁している。強弁する。これは、副総裁いけません。そういう態度じゃいけません。もっとわれわれの前に、国民の支持を受けて、政府に向かって、正しい単価でもってよいものを作るという努力が、住宅公団に課せられたる責任です。向こうが減らせば減ったでもって、だれかにしわ寄せをして結果を残すような仕事は、あなた方の役目じゃないのですよ。今の段階は中京、大阪方面で、ぽつぽつそういうことが出ております、ほかではございません、と言うけれども、これからますますふえると思うのですよ、今の調子でいきますと。セメントなんかは、多少、日本セメントと小野田セメントがけんかしているから安くなっております。五千円台に落ちるかもわからぬけれども、ほかの資材は上がっておりますよ。材木は手当てをしているから心配ないと云うのですが、やはり木材だって上がっております。鋼材でも上がっております。そういうものを目の前に見て、だれかにしわ寄せされる。請負人だって、国民の一人です。請負人にしわ寄せさしてまあまあうんともうけている会社が多いだろうけれども、今の建築ブームでですね。しかし、やっぱりどこかにしわ寄せされるのです。そういうことは、あなた方の正しい仕事じゃないですよ。ですから、あなたの向くのは、やっぱり住宅局長の方を向いて、こっちに説明して下さいよ。われわれに強弁する必要はないのですよ、そんなことを。 だから、実態というものを、もっと明らかにしてほしい、あなたの言葉でもって。それを、つじつまは合うと言っておるけれども、そんなものじゃないのですよ。私は、もっと、今までの入札の、大阪方面、名古屋方面、東京方面の入札、これに対する、第一回の入札、二回、三回、四回と、あるいは不調になった、不調になった場合に、どういう話合いをしたというデータを出して下さい。そして内訳明細を全部出して下さい、一回、二回、三回、全部の。十分検討してみます。
○参考人(渡辺喜久造君) 今、そうした意味の資料を持っておりませんので、資料としての御要求があれば提出いたします。
○田中清一君 関連。これは重大な問題ですから、住宅局長にちょっとお伺いしておきたいのですがね。ずいぶん日本には木造建築が、何十パーセントといいますか、大部分であるから、重大なことであるが、春切りのものと秋切りのものと、耐久力は何倍、何十倍ほど違うのですが、そういうことについて、住宅公団ないしは、そういった政府が指導しておるところに対しての購入に対しての考え方をやっておりますか、どうですか。
○説明員(稗田治君) 建設省といたしましては、もちろん現実の問題として、木造の住宅がわが国の住宅の大部分を占めておる、また、今後なかなかそれが不燃構造に急激にはかわらないという実際の姿を否定するわけではございませんけれども、できるだけ不燃構造に今後方向を、そちらの方向へ持っていきたいというように考えておるわけでございます。 それで、住宅公団の方におきましては、御承知のように、木造住宅は建てておらないわけでございます。内部には、若干の造作には木材は当然使うわけでございます。それから住宅公団の方で、ほかの木材の伐採の時期でございますが、これは木材を購入して、それを現物支給するというような形では工事を施工していないわけでございます。業者の方で、造作材等につきましては、請負金額の中に一体として入っているわけでございます。従いまして、伐採時期等につきまして、仕様書等に書いてある場合もあるかと思いますけれども、特に秋に伐採したもので材料を支給するというようなことはやっていないのじゃないかと思うわけでございます。 まあ腐食しないように耐久性の強い木材を使わなければならないのは当然でございますので、全般としまして、われわれの方も、農林省ともよく打ち合わせをして、木材の伐採時期等につきましても検討いたしたいと思っております。
○田中一君 それじゃね、最近の大阪、名古屋それから東京で入札した予算、あなたの持っている予算ですね、それに付随するところの内訳明細、それから入札の内訳明細、入札金額と内訳明細、それが第一回、第二回……あなたは何回やったかしらぬが、不調になったら不調になったあとの今度は、随意契約をやったものの同じような内訳明細等を、全部資料としてお出し願います。全委員に配付していただきたい。
○参考人(渡辺喜久造君) かしこまりました。
○田中一君 いつまでに出してくれますか。
○参考人(渡辺喜久造君) 内訳明細というのが、どういう程度まで内訳明細かというので、非常に問題があると思いますが、一応やはり——今のお話ですと、東京地区以外にも入っておりますから、やはり一週間ぐらいは御猶予をいただきたいと思います。
○田中一君 内訳明細というのは、あなたの方で指示しておるか、かくかくの明細を出せといっておるのでいいのだと思う。 そこで、総裁も副総裁も聞いていただきたいのは、こういうことを私が申し上げるのは、究極、総合請負人というものは、たくさんの仕事をしておる中の——清水建設なんか、五百億だそうです、この過去一年間で——中の、多少の赤字は、国民へのサービスというか、住宅公団へのサービスとして出てもやむを得ないという気持でやっておる場合、これでも、そう損しているのじゃないのですよ。やはり御承知のように請負人は、親方を使い、下請けを使っております。そうしてその下請けは、また切りなげとか小回りとかいう小請負方式でもって施工しているのは御存じの通りですよ。 その場合には、これはたとえば一般工場労働者と違いまして、野丁場の人たちは、主として自分の労働力というものを余分に動かして収入を得ておる。巧妙な施工方式をとっておるのです。本人は十時間なら十時間で幾らという賃金はきまっております。大体そうです。私は違うのです。あなた方も、勤務時間で月給を取っているのでしょう。工場でもそうです。一つの勤務時間あるいは能率給でもって、生産された量によっての考え方はあるでしょうけれども、大体そうなんですよ。十時間のものを十二時間、十五時間働いて、その日の、その日だけの収入を増しておるのが職人の現状なんですよ、建築職人の。たとえば単価は九百五十円でも、その日一日十分働けば、千五百円の手取りになるというのは、切りなげとか小回りとか、部分請負の形式でもって職人に渡しておるわけです。これは正常な賃金じゃないのです。余分に働けば、余分に賃金をもらうのは、当然なんです。かりに時間給にしても能率給にしても、労働強化して賃金を取って生きていくということなんです。それも親方に抱かれ、親方はまた大きな総合請負人に抱かれて、そうして、あしたを期待して、唯々諾々として労働強化に甘んじ、しいて言えば、裏返して言えば、低賃金に甘んじているのが現状なんです。これが美風かよい慣行かどうか知らないけれども、それが現状なんです。そこで、私がこういうことを申し上げるのは、そうした労働者の実態というものを考えながら、あなたの方に十分なる予算をとって差し上げたいという努力を今しようとしている。何も決してあなた方をいじめてとやかくいうのじゃない。あなた方は率直に私の方を向いてものをおっしゃい。うしろを振りかるえ必要がないというのです。どうも住宅公団は、政府機関の一部として政府と一緒になって国民に向かっているような古い官僚意識を持っている、副総裁などは……。率直におっしゃい。これは末端の労働者は苦しんでおります。これはよくない。今の限度ではどうやら実害はないという程度になっておりますけれども、これは正しいものではありません。もう少し予算を増してくれなければ、国民に約束したものではございませんというぐらいな真剣な気持でもって、当委員会に、あるいは質問をしている私なら私に答弁するのが正しいのです。どこに持ってくるのかということです。むろん政府の責任ですよ。国民の代弁者であるわれわれがあなた方の代弁者となって政府に向かって追及しようという心かまえでいる。それを一々強弁する。そんなことはあり得ません。態度を改めて下さい。いけませんよ、そんなことは。
○参考人(渡辺喜久造君) 私は事実を事実として率直に申し上げているつもりでございます。同時に現在の単価におきましてはいろいろ無理があるということで、少なくとも来年度の予算においては単価を改訂してもらうことでなければ、さらに弊害が大きく出てくるということにつきましては、建設省及び大蔵省にも十分話をしております。
○田中一君 そこで今のような趨勢と申しますか、上っていくような勢いで進んでいくと、三十六年度の予算はどの程度押えるならいいのであろうか、という推定はあなた方の内部で話し合っていると思うのです。どう考えておられるか、この値上がりの気配がややおさまれば、これは当然あなた方が出す準備するところの予定価格というものを低めればいいんですから、その点は少なくとも十分な予算をとらなければならぬと思う。その点何パーセントぐらい合計して考えておるか、現在の段階で。それはね、かつて住宅局長が明年度の考え方はこうであると答弁しているのです。こういう心づもりでおるという答弁をしたことがあったね。そこであなた方はどういう気持を持っているか、そういうことで満足できるのかどうか。
○参考人(渡辺喜久造君) まあ明年度の問題になりますと、実は正直いって非常にわれわれも見通しはむずかしいと思っております。しかし現在において推定できる限りにおきましては、昨日住宅局長が答弁したと思いますが、九%の単価値上がりという問題につきましては、われわれも一応それで何とかやっていけるのではなかろうかというような頭でおります。
○田中一君 九%の値上がりでやっていける自信があるというのですね。
○参考人(渡辺喜久造君) 現在われわれが見通しできる限りにおいてはやっていけるというふうに考えております。
○田中一君 PWは本年度一ぱいでこれは廃案になるように私は開いております。そうすると新しい単価というものをあなた方が作らなければならぬ。そうすると新しい単価を考えるには、あなた方の方でやっぱり今までの経験から一応の基準は持っていると思う。持たなければならぬと思うのです。そこで住宅公団は実施される機関ですから、住宅局長の方では一体どういう労銀に対する対策を考えているかお伺いしておきます。
○説明員(稗田治君) 今の公団の団地のアパートにつきましては、建築費といたしまして九%の値上がりを……。
○田中一君 団地……。
○説明員(稗田治君) 団地でございます。市街地のげたばきの住宅になりますと、これまた非常に単価が高くなって参ります。九%考えておるわけでございますが、大体三階以上のアパート建の構造でございますと……。
○田中一君 もし資料があればその資料出してほしいのだ。
○説明員(稗田治君) 前に提出した資料でお話しておるわけでございます。労務費は、大体中層耐火構造のものでございますと、二〇%程度でございます。それから二階建のもので二五%ほどがその単価の上に占める労務費でございます。従いまして、かなりの労務費の値上がりを見込みましても、全体として計算いたしますと坪当たりの単価の値上がりは九%程度におさまるわけでございます。ただ、来年度の労務費がさらにずっと上昇カーヴをとっていくというようなことでございますと、また別途の考え方が必要でございますけれども、現状から推定いたしました労務費という面から考えますと、全体として九%程度でおさまるのじゃないかというように考えておるわけでございます。
○田中一君 そうすると私は今住宅局長の言っている数字は不十分だと見ております。で、こういうものを一方的にあなた自身で——これはどっから来た資料だったかな、経済調査会の刊行物から引き抜いたのを元にしておりますけれども、これはいつのものだかちょっと日は書いてないけれども、こういう程度のものじゃないのですよ。現在だからそういう古い、人がまとめた資料で判断するのは僕は間違いだと思う。だから対策としては賃金なり建築資材を調査する機関を部内にお持ちになって、そうしてまだ時間が間に合いますからね、予算の編成までに間に合いますよ、十分に。どっちみち来年にならなければまとまらんでしょうからね。こいつはさっそくお持ちなさい。ここで今るるとして住宅公団の副総裁が説明するように、どっかにしわ寄せをさせなければならぬというような悪い政治はおやめなさい。非常に低姿勢な池田さんですから聞いてくれると思うのだ。これは真剣にあなた方が技術的な良心からそういう点に対する正しい新しいデータで三十六年度の事業の内容を、賃金というものを推定してお出しなさい。私は今九%というものは正しいと見ていない。改訂したというのはたしか二十八年だと思いました。PWの一般単純労務費の値上がりが七%ちょっとだと思いますけれどもね、そういうような程度のものじゃないのです。それは地域的な差はあるかと思いますけれども、三十五年度では七%、今度だから九%となるというようなものじゃないのです。実態からそういう積算をしていただきたいと思うのです。その準備があるかどうか伺っておきます。しなければならぬと思います。しないようなら信用できません。
○説明員(稗田治君) なお、このわれわれの方で作りました単価の改訂の案につきましては、十分あらゆる角度から検討いたしたいと思います。
○永岡光治君 関連。その労務費の値上がり、これはまあ九%になるわけだろうと思うのですが、今答弁できなければ予算単価の決定の際に考慮していただきたいし、そしてまたそれは考慮したかどうかは次の適当な機会にお尋ねいたしたいと思うのですが、政府の言うところの所得倍増計画における賃金の引き上げをどの程度考慮して——当然これは賃金が上がらなければ倍増にならぬわけですから、そういうものも一つこれは考慮の中に入れておいてもらわないと困るのだが、そういう用意を持っているかどうか。
○説明員(稗田治君) なお誤解がございますとなんでございますので、一応重複いたしますが、先ほど私九%と申しましたのは、全体の建築の坪当たりの単価の値上がり率を申したわけでございます。従って労務の値上がりということになりますと、最近の情勢を加味してございますので九%というような数字ではなくもっと大きくなっておるわけでございます。 それから所得倍増計画の、労務費が上がっていくのがどういうように織り込まれておるかどうかということでございますが、所得倍増計画は御承知のように十年で国民の総所得を二倍にしようというので、十年間の平均の伸び率にしますと年間七・二%ではなかったかと思っておるわけでございます。なお、この国民の総所得をふやしていくということは、要するに生産能率を高めるということがあわせて行なわれるのじゃないか。従いまして建築の生産等におきましても、さらに近代化した機械なり設備を使って同じ人間の数でもっと能率を上げるというようなことで、労務もそういう意味で所得がふえてくるのじゃないか、かように考えているわけでございます。当然そういうものも労務費の値上がりにつきましては織り込んでいかなければならないと、かように考えております。
○永岡光治君 物価の値上がりに伴うその労賃の値上がりは、これは当然でありますが、私、民間の企業ならこれは問わないのです。いやしくもこれは政府の住宅を作るわけですから、政府の事業になるわけですから、そういう場合には、一体労賃を所得倍増という観点から考えて幾らにすべきか。それはプロダクションを一つふやすという方法もあるでありましょうが、そういう要素を含めつつ一体どのくらいにするかということを明確に出さなければならない。だから普通の民間企業とは違うのですから、請負に出すわけですから、一応そういうものを頭に入れて労務費というものを考えてもらわないと、今までの政府の所得倍増は、賃金は物価が値上がりするから幾らにするというのではなくて、あなたのおっしゃるように、国民の全体の所得を倍増する、これももちろん必要でございますが、池田総理の言うように、同時に個人のふところ工合が倍になるのだ、こういう説明をしておるわけですから、その請負会社が今まで一年間十作っておったものが十五作ってその収入がふえた。それで労賃が幾ら、その雇っておる労務者は幾ら上がるということもそれはあり得るでしょう。そういうことはもちろん考えなければなりませんが、同時にそれには相当のしかしまた投資が必要でありますから、労賃をどうするか問題です。しかし、政府は考える以上は当然そういうこともあるし、私は単純に考えて、こういう建物を請負に出す以上は、その中に構成する労賃というものはあるわけですから、だから、それについて労賃はこうだという一つの所得倍増に基づく労賃の決定の仕方があってしかるべきだと思う。そういうことを私は、それは九%になるか六%になるか、あるいは一二%になるかそれは知りませんが、そういうものを一つ用意しておいて下さいと、当然またそれを要求しなければおかしいですよ。こういうことを一つ念を押す意味で申し上げておるのです。
○田上松衞君 関連。途中から入りましたので、私の聞き間違いもあったかと思うのですけれども、お尋ねしておきます。 当初に田中委員と住宅局長との間における質疑応答の中で、私が聞いておった問題は今後における労賃、資材等を含む建設単価について、特に住宅局長は変更を加える意思は今のところはないと、さっきそう答弁されたと私は感じておったわけなんです。そうすると、今度は、あとの田中委員と渡辺副総裁との間における質疑応答の中で、また聞いたのは田中委員が、冗談言うな、実際にこうやって上がっておるではないかと、いかにも例を出されたところが、結局それに対して今までの間は請負業者ですから、あるいは落札者ですから、これとの間にマジックという言葉を使われて、何とかそういうことでこねまぜてやってきたのだと、だけれども今後はとうていこれではやっていけないと思うのだ。そこで根本的に何かこれに検討を加えて、これを改正するということが必要だと考えておるのだ。従って、そういう意思をもって政府との間の交渉を続けているけれども、ただし、その交渉の内容についてはただいまはここで公開することは避けたい。こういう意味のお話だった。前段においては私はそう承ったのですが、間違っておるかどうかはしらぬが。ところが、だんだんやってきますると、今度は、しまいになってきますると、住宅局長の言葉も、渡辺副総裁の言葉も、不思議にもここに来年度建設単価が九%の値上がりと見ておる。そういうことでやっていくならば、従って、それで措置されるであろうから、渡辺副総裁として、まあやつていけるのだと思う。こういう工合に取ったのですがね。もし、そう私が聞いたことがその通りとしまするならばどうなんです、一つの問題は、渡辺副総裁は政府との間においていろいろ交渉に、非常に努力をしておるのだけれども、努力した結果は九%というあれを出されて、それだけのものは考えようじゃないかということで、それで承知したことになるのですか、どうなんです、そこがなかなかはっきりしないのですが。
○参考人(渡辺喜久造君) 私の発言に関連がありますので、私の分だけ申し上げますが、当初一応すでにきまっておる予算単価で何とかこの際の分は片づけていく、いかざるを得ないと申し上げましたのは、これは三十五年度予算の分でございます。それで、しかし、三十六年度予算の分になりますと、なかなかそうした程度の、いわば小手先の仕事では問題が片づかんのじゃないだろうか。三十五年度の関係につきましては、幸いにしましてか、大体もうかなり発注も済んでおりまして、業者も泣いてくれたと思いますけれども、一応まあ泣き得る程度でまあ終ったのですが、三十六年度になると、もう泣くも泣かないもない。そんなのは相手にせぬといったような問題にもなりかねないと思います。従いまして、三十六年度予算について一応単価引き上げをお願いしていきたい。これは別途話を進めております。従いまして、三十五年度予算の分と三十六年度予算の分との間に、そこに多少の違いがある。この点を申し上げておきたいと思います。
○田上松衞君 お話の点、そこまではよくわかっておるのですよ。さっきのお話もその通りわかっておるのですが、あとで結論として出た、来年度九%値上がりと見る、この言葉は住宅局長もそのように言われた。それであるならば、来年度は九%増で認めていくならば、それでやっていけるという結論が出たわけなんですか、どうですか、そこをお聞きしておるわけです。
○参考人(渡辺喜久造君) その点につきましては、これは正直言いまして来年度における全体の経済といいますか、あるいは物価といいますか、労賃といいますか、そういうものの動きにつきまして、われわれとしてはそう確信のある予想はむずかしいのでございますが、現在の見通しとしては、その程度の値上がりといいますか、単価引き上げをお願いできればやっていけるんじゃないだろうか、かように考えております。
○田上松衞君 くどいようですが、そうすると九%の値上がりというものは、まだ認められたわけでも何でもないので、あなたの方から、九%値上がりを認めてくれるならばやっていけるという、確信といいますか、それに立った希望のパーセンテージ、その意味ですか。
○参考人(渡辺喜久造君) 現在出してあります単価引き上げ九%は、一応私の方の希望でもあり、住宅局においては一応認めてもらった数字でございます。ただ予算査定のもう一つの関門である大蔵省においては、それがいい、悪いというまだ発言をしておりませんから、それがきまりましてから予算として出るまでには、まだ多少の経緯があろうと、かように考えております。
○田上松衞君 むしろ疑惑が深くなってしまうのですがね。前段でお話しになった政府との間における交渉内容というものは、今のところでは公開したくないというお言葉があったわけです。それじゃ私の方で伺いたいのは、当然上げなきゃならぬことはわかっておるのですから、たまたま出ている九%、あなたの方の希望案でもあり、政府の方からでも大体承認し得るという値上がり額であるといたしますならば、交渉の内容、結論的な問題を公開したくないとかなんとかということは……、どうも落ち着くところはこの問題だけだろうと思うのですよ。別にあるのですか。
○参考人(渡辺喜久造君) 私は別に公開したくないと申し上げたつもりは実はなかったのですが、田中委員が、現在の単価でもってやっていけないのじゃないか——これは三十五年度の分です——従って君の方は、政府の方に黙っていて、ただ現在単価そのままを唯々諾々としてのんでいるかというふうなお話でございましたので、いや政府の内部ではいろいろ話をしましたと、しかしその経緯を一々ここで申し上げるというのもいかがかと思いますということを申し上げたわけでございます。それから九%の問題は、これは来年度予算の問題としまして、今後の問題でございます。従いまして一応住宅局の方の御了承は得ましたが、これは予算というものが、御承知のような次第で、大蔵省の方の関係もございますから、今後の問題がまだ残されているのじゃないかというふうに私は考えております。
○田上松衞君 それじゃこう理解しておけばいいんですね。政府との間における折衝の問題は、三十五年度予算に関することであり、今後の問題になっているのは、さっきの九%が認められればやっていけるという確信を持つ、こういう御意向だと了解しておいていいんですね。
○参考人(渡辺喜久造君) さようでございます。
○田中清一君 先ほど住宅局長の説明では、住宅公団には木造は全然やらさないことになっているのですか。
○説明員(稗田治君) そうでございます。
○田中清一君 それなら、住宅公団に対してのあれはないので、参考に私は言いますのですが、秋に切った木、すなわち木材に水が上がっていたのが、水が下がってから切った木、たとえば年月からいえば、八月から末に切った木と、その次の年の二月ごろまでに切った木は、非常に耐久力が強いことは皆さん御承知の通りです。それが、水が上がる三月から末の木は非常に弱いのです。私、恥かき話を御参考にするのですが、これは皆さんが知っているような顔をして実は知らぬ人が多い。私は昭和三年に清水港で工場を建てたときに、百二十坪のものを二棟建てて、一棟はある材木屋から、一棟はほかの材木屋から材木を買ってやらせた。ところが昭和二十年になって疎開を命ぜられて、工場を岐阜県に持ち込むときに、その一棟の方は、なんと五寸角の土台も柱も根もほとんど腐っておるのです。一棟はちっとも腐らないのです。わずかに昭和三年からして二十年までの間に、片一方はほとんど腐ってしまって、片一方はちっとも腐っていない。こういう珍現象……、これは珍現象じゃない、御承知のように奈良の法隆寺なんか千何百年もたっているが、あれはふき出しが長いから雨露がかからないということだけじゃない。ほんとうにそういう木材の切りどきを研究してやってあると思うのです。それで私は、建物を移転したとき、試みに片方のやつは全部捨ててしまって、あとの腐らなかった木材をいろいろなものに、今度岐阜県の方へ持っていってそれを使って建てましてまた十五年たったのです。それがちっとも腐らないのです。それで聞くとその材木屋は、秋切りの木しか売らないということで、それはまだ何十年、何百年もつかわからないのですね。それらのことを考えたときに、日本における木造の建築というのはどうしてもパーセンテージが多いから、住宅局で各県へ指導されるときにこういったことをしていただくと、国民の税金がむだに使われぬようになりまして非常に国が富むことになりますから、一つこれを申し上げるために考は発言したのです。質問じゃございません。皆さんが一代に一度は家を建てる、そのときに、それを知っていて建てるのと知っていないで建てるのとでは、大へんな違いがあるのです。各方面に聞いてみたのですが、知っていて建てる人はほとんどないといっていいと思います。はあそんな違いがあるのですかと言う。ヒノキはヒノキ、杉は杉というような程度でそれで済むのだろうと思っている。そういうことなんです。これは余分なことですが、貴重な時間をお借りして言ったわけです。
○田中一君 総裁に伺いますが、今度の特別国会で、国家公務員、地方公務員の給与改訂が行なわれるということは、もう事実としてわれわれの目の前に出ております。そこで今まで三公社五現業を初めとする政府出資の機関というもの——むろん住宅公団も含まれます——この機関の職員に対するベースアップの問題が、どういう経緯で今まで動いてきたか、一応これを説明してほしいのです。
○参考人(挾間茂君) 人事院の勧告に基づきまして国家公務員の給与のベースアップが行なわれることになりまして、特別国会に提案されてこれは議決になると思いますが、住宅公団としましても政府機関の一つとして職員の給与のベースアップを考慮いたしまして、私の方でも検討を加えまして、公団職員のベースアップの案を作成したわけでございます。私の方には御存じの通り労働組合がございまして、労働組合の方からもベースアップの要求が出ております。公団の管理者側の案とそれとを対比しまして、いろいろ折衝いたしまして、公団といたしましての案は大体の基準としては、国家公務員の人事院勧告に基づくベースアップを大体の目安としまして、必ずしも国家公務員と同じとは申しません、その基準に従ってベースアップをいたしまして改善をしたい、こういうふうに考えて案を作って、これは御存じの通り、政府の承認を得るわけですが、承認を得ました上で実行をいたしたいと思います。
○田中一君 住宅金融公庫はどうですか。
○参考人(師岡健四郎君) ただいま公団の挾間総裁がお話になりましたのと大体同様でございます。私どもの方におきましても、公務員のベースアップに準じまして今回また引き上げをやるつもりで目下案を練りつつあるところでございます。
○田中一君 住宅局長に伺いますが、御承知のように、われわれ今まで建設省を中心とする付属機関というか、外郭団体的な実施機関、現業機関の新設に際しては、こういうような説明を常に聞いておるのです。たとえば国家公務員よりも、大体において一五%程度賃金を高く支給するつもりだ。これはむろん今は共済年金法になっておりますから恩給等はありませんけれども、国家公務員であるという特権的なある条件というものがあった時期にはそういう答弁をしているのです。最近の国家公務員の賃金は非常に低い。昭和二十八年以来ちっとも値上げされない。今度いよいよ踏み切って人事院からの勧告でべースアップをしようということになっております。しかし、今までは住宅公団の例をとると五年、住宅金融公庫はもう十年たっている。給与の実体というものはどうなっているかと見ると、公団、公庫ができてから後に採用した職員等の賃金というものは、創設当初一五%くらいは高い支給をするのだといった。これは国家公務員から地方公務員に転出する場合の標準だと思うのです。しかしこれは地方公務員は国家公務員より給与が高かった。ですから一五%というのは、国家公務員の基準をみたところのものだと思いますが、直接採用の諸君は相当賃金が低いわけです。今、挾間総裁、師岡副総裁から伺ってそういう折衝はしていると言うけれども、そのような段階だけではこれは労働組合を持っている労働組合自身も非常な不安心な気持を持つのは当然です。一五%程度高いから見のがされるのだということじゃないでしょうね。何というか、理事者側の案に対して国が承認をしないというわけじゃないでしょうね、これは。監理官いるか。監理官いたら、監理官が詳しく相談していると思うから、監理官と相談して住宅局長答弁して下さい。
○説明員(稗田治君) 公団、公庫の給与改訂につきましては、建設大臣と大蔵大臣と協議することになっておりますので、よく協議いたしまして承認をするつもりでございます。
○田中一君 もう一ぺん大きい声でお願いします。
○説明員(稗田治君) 大蔵省と協議をすることになっておりますので、まだ協議の段階にきておりませんので、いずれそういう時期になりましたらよく検討いたします。
○田中一君 住宅公団、住宅金融公庫から案を提示しているというのに、どうして協議しないのですか。
○参考人(渡辺喜久造君) まだ私の方では案を提示しておりません。従いまして、案を提案しているというふうにおとりになりましたら、それは私の方の言い間違いかどうかしりませんが、まだ案を提示しておりません。
○田中一君 どうして案を提示しないのです。
○参考人(渡辺喜久造君) 現在私の方に関する限りにおきましては、組合の方の主張と私の方の考え方とがまだ一本に固まっておりませんし、従いまして、それを一本に固むべく団体交渉を続けている最中でございます。現在はまだ提示する時期ではないと思っております。
○田中一君 そうすると、団体交渉の結論が出なければ提示をしないということなんですね。
○参考人(渡辺喜久造君) やはり組合の方には組合の主張がございますから、組合の主張をやはり私の方でよく聞いて、同時に私の方の主張もよく話し、結局そこに一つの納得がいった上でないと、ちょっと提示するだけでは、当然組合の案を無視し、われわれの方の案とまだ開きがございますから、従いまして、その開きがあるままで、たとえば組合の方の案を提示するわけにはいきませんし、公団の案を提示するには組合の方もまだ不満の意を表示しておりますから、その段階において、私の方が組合のそうした意向を無視して提示するのもいかがか、かように考えております。
○田中一君 そうすると、組合との話し合いがつかなければ提示しないというのですね。
○参考人(渡辺喜久造君) 私の方としましては、組合の方とまず話をつけまして、その上で提示したいと思っております。
○田中一君 組合の方との話し合いがつかなければ提示はしないのですね。はっきり言って下さいよ。
○参考人(渡辺喜久造君) さようでございます。
○田中一君 そこで、どういう話し合いになっているのです。もう御承知のように、あなたの方は、人事院から一定の政府に対して勧告をするような立場にないものですから、相互の団体交渉によって決定をするのが正しいでしょう。しかし、一面、そういう経過は監理官がおるのでしょう。監理官は立ち会っているのですか。それとも報告しているのですか。
○参考人(渡辺喜久造君) 監理官には組合の方の主張、われわれの方の考えているところ、ないしその交渉の過程において組合が言っていること、われわれが述べていること、そうした点については逐一報告はしてございます。
○田中一君 監理官いますか。住宅公団や住宅金融公庫の問題があるときには、監理官は当然こなくちゃだめだよ、君。うしろの方に引っ込んでいてもいいから。 じゃ、住宅局長に、今おそらく住宅金融公庫も同じだと思うのですが、組合との話し合いがつかなければ、監理官の方から早く妥結をしないと間に合わぬぞというような助言はしたこともありませんか。また、しようとも考えておらぬですか。
○説明員(稗田治君) 先ほど公団から申しましたように、まだ正式の内容としては何らこっちは提示は受けていないものでございますから、いろいろ組合との交渉の経過等は監理官から報告も聞いております。
○田中一君 おらない……。
○説明員(稗田治君) 聞いております。 われわれとすれば早く案が固まるのを待っておるわけでございます。
○田中一君 先月公団がストライキをやるというようなことが新聞にもちょっと出ました。まあ組合からも聞きましたけれども、それが誠意ある公団側の方の考え方によって話し合いが妥結するであろうという考え方を、団交を行なっている執行委員会の方できめたらしいのです。私はここで個人攻撃をするのじゃないのです。いいですか。それを渡辺さんに申し上げますが、あなたはやはり公団側なんですよ。公団の職員と同じような立場の役員なんですよ。どうも渡辺さんは国税庁長官の時分にあの一番先鋭だと言われている国税労組と一戦も二戦も交えたという経験、これを非常に自分で高く評価している。押えられるのだというような気持で非常な高々々姿勢ぐらいでもってぶつかっているというような印象をわれわれはそばにおって見受けられるのです。私これは相当反省をしてもらわなければならぬと思うのです。何といっても単なる行政職にあるというような公団の性格でなくして、やはり生産意欲というものが相当高揚しないと、公団全部に対するところの仕事の事業の面においてやはり障害があるのです。むろん全国税と大いに戦いを交えた長官時代の渡辺さんにすれば、その気持でもって押しつぶしてやれなんていうような気持は持たないと思うのです。これはもう少し職員側の身になって相談に乗ってやることが必要だと思うのです。先ほども言っているように、あなたの立場というもの、公団の役員というものはむろん一つの規制されている権限があります。その権限内において公団そのものの企業形態の中の人間であって、政府の代弁者でもなければ、それから政府そのものでもないわけなんですよ。私はこういう点はなはだ言いにくいけれども、そういう点は一つ今までそういう団交が続いているということすらはなはだ遺憾だと思うのです。聞くところによると、これはわれわれの同僚の永岡委員などの関係がある全逓、国鉄等がまだ態度を明らかにしないために大蔵省はそれに対して逡巡していると——逡巡しているというのは、一つもサゼッションをしていないのではないかということのように僕は仄聞しているのですが、むろん団交はできたら正式に話はするけれども、団交にならない前においても、むろん大蔵省の方とも話し合いは——話し合いというか、話はしていると思うのです。大蔵省の方の意向が強いから渡辺さんもやむを得ず組合に対する態度が強硬になるということだと思うのです。そういう点は実際の真相はどうなっているのですか。これはまあ団交がきまらぬのにものは言えぬというのじゃなくて、われわれが参議院における国会議員としての調査権を発動して伺っておるのですから率直に述べていただきたいのですよ。大蔵省等の今までの交渉の経緯はどうなっているか。
○参考人(渡辺喜久造君) どうも私高高々姿勢だとか、自分ではそのつもりではございませんが、そういったようなことが外から見えるようですと、まだ不徳のいたすところでございます、自後大いに気をつけますからよろしく御指導を願いたいと思います。これは余分でございます。 それから、建設省にも一応、時々連絡をとり、それから最終的には大蔵省の方と建設省と協議なさるわけですから、しかしそうした形式張ったことは別といたしまして、私も大蔵省には相当の知人もございますので一応の話し合いは続けております。しかし私も決してただお役所の方でもって言うことをそのまま易々諾々として承ってそれに従うのがわれわれの仕事とも思っておりませんし、われわれとしましては理事者としての責任を持っておりますから、従って公団の企業はかくあるべきだという線を出します。それは組合の方にはまだ低過ぎるという不満があるかもしれません。しかし監督官庁の方から見ますと、逆にこれは少し高過ぎるというふうな目で見られているような節もあるやに見受けられます。しかしわれわれとしましては、一応組合の方と話し合う、同時に組合の方でもって主張しているとその主張の論理の裏づけと、それからわれわれの方でこういう経緯で一応こういう案を出したのだというのといろいろ話し合っております。そして組合の方で確かになるほどもっともだということがあれば、実はこれはそのまま大蔵省の方へ持っていける、われわれの方の主張は……。ですから従って大いにそれを聞こうと努力はしておりますが、現在のところそこまで強い動きはなさそうに思っております。しかし公団の案を出しましたものにつきましては、これはできるだけ早く実現に移すようにということでわれわれは努力をしていきたい。それにいたしましてもまず組合と話し合いませんと、どうも正式な実行ということになると、まだお前の方で正式な書類が出ておらぬじゃないかと、こういうようなことになりますので、従って正式に案を出すということになれば、組合の方と話し合いがつかない間に何か、われわれの方の主張よりも少ないような案を出すのはおかしいじゃないか、こういうふうなことになりますので至急これらのところを早く片づけていきたい、こういうふうに思っています。
○田中一君 公団の線というものは、大蔵省、建設省が承認する線を線といっているのですか。それとも全然建設省、大蔵省がいっている線でない線を独自の線といっているのですか。
○参考人(渡辺喜久造君) かつて建設省、大蔵省と話し合いを済ませまして、そして案を提示したようなこともあるやに聞いておりますが、今度の案は別に大蔵省、建設省の方の御意向をあらかじめ伺ってそして出した線というよりも、これは本来そうあるべきだと思いますが、われわれ理事者として、公団としてはかくあるべきであるというふうに考えて出した線でございます。従いましてこの線につきましてはまだ建設省、大蔵省ともその内諾といいますか、そういったようなものが全然出ていません。むしろ逆にこれは大蔵省の部の人だと思いますが、少しそれは公団の管理者側そのものも行き過ぎじゃないかというふうな口吻を漏らしているやに聞いておりますが、そういったところで組合の方と話し合うのもなかなかむずかしい問題ですが、同時に、じゃ管理者案でいいといった場合につきましても、今度は監督官庁を説得するとついては相当努力を必要とするのじゃないか、こういったことであるやに、これは私個人の観測でございますが、見ております。
○田中一君 住宅金融公庫の方どうですか。
○参考人(師岡健四郎君) 先ほど申し上げましたように、私の方におきましても、公務員のベースアップに準じまして案を練りつつありまして、まだ折衝の段階には入っておりません。
○田中一君 住宅金融公庫は労働組合がないのですね、……あるのですか、できましたか。
○参考人(師岡健四郎君) 在来私どもの方には組合がございませんので、公庫職員連絡協議会というもので話し合いの場を求めておったわけでございまするが、最近先月におきまして組合を作るという段階になりまして、着々準備を進めておるようでございます。
○田中一君 実際これは大臣がいれば大臣に伺いたいのですが、政府関係特殊法人がどうもまま子のような存在で、現在五十幾つ団体があるわけです。力の強い理事者側はやはりいい回答を今まで持ってきたらしいですね、一率にしているわけじゃないでしょう。むろん親玉である三公社五現業という大きな職員をかかえている機関は、それはそれなりの動きをしておりますし、また力の弱い、場合によっては百人か二百人程度の職員しかおらぬというような特殊法人は、それはそれなりの弱さで要求が圧殺されているということが多い。そこで最近政府関係特殊法人労働組合協議会というのが結成されたのですけれども、まあ五十幾つのこのような企業の話し合いで労働組合が統一した行動をとろう、自衛上ですね、当然なる権利を獲得しようというので立ち上がると同時に、どうなんですか、理事者側の方でもそういう話し合いは多少とも進めていっているのですか、いこうとする気運にあるのですか、それともそういうものには関係しない、おれのところはおれの独自でやるのだという考え方で立っているのですか。またせめて建設省関係の、四つか五つありますね、そういう機関がそれらのものは統一した対策を立てるということになっているのか。その点はそれぞれ一つ政府、公団、公庫、私の質問に対しまして御答弁を願います。
○参考人(渡辺喜久造君) 建設省全体としての話し合いはまだ聞いておりません。それから同じ建設省の監督を受けているものにおきましては、公庫はこれは師岡副総裁から御答弁があるのでしょうが、私の伺っているところでは他の公庫の問題が一つまたあるようでございます。私の方としましてはそんな意味からいたしまして、道路公団、首都高速度道路公団とわれわれのこの三公団の間では給与の問題についてはこれは話し合いをしております。私が知っているのはその点です。
○参考人(師岡健四郎君) 私どもの方におきましては在来四公庫、中小企業、国民、農林と私どもの四公庫で連携をとりまして、いろいろと相談し運んでいるわけであります。住宅公団ともある程度連絡がつきましてやっております。
○説明員(稗田治君) 私から全部申し上げるのは職権の関係で工合が悪いのでございますけれども、いろいろ建設省関係の公団あるいは公庫関係等につきまして、仕事の内容等も若干違うわけでございますけれども、やはりあまり各外郭団体と申しますか、そういうところで不均衡を生ずるのはうまくないじゃないか、できるだけ似たような線できまるということが望ましいというふうに思っております。
○田中一君 住宅局長、大臣が来ないから大臣によく話して、次の機会に一つ建設省関係だけでもせめて態度を明らかにするように答弁を願いたいと思います。 そこでいつごろこの話し合いがきまるという見込みですか。とにかく今度の特別国会は御承知のように論議されるのはその問題が主ですから、当然国家公務員のベースアップの問題について、予算委員会にしてもどこにしても論議が交わされると思うのです。従って、私としても参議院の建設委員会としては、建設省関係の機関の同じような問題に対する調査をしていきたいと思うのです。見通しとしては五日から始まる特別国会の十五日までにとにかくしなければ、たとえば大体十五日に年末手当が出ることになっていますから、その前にきめないと困ると思いますから、それだけあなたの方としても急がなければならんと思うのです。それが本元なんですから、それによって期末手当がきまるわけですから。見通しとしてはどうなんです。
○参考人(渡辺喜久造君) まあ先さんもありますことですから、先さんと申しますのは労働組合のことでございますが、労働組合の関係もありますから、私が大体いつ頃話がつくということは何とも言えませんが、だいぶ話も詰まってきているようでございますから、そう時日はかからないのじゃないだろうかというふうに私は見ておりますが、どうも少しこれが結論的に甘い見通しかどうかということは、もう少し時日をもって見なければわかりませんが、われわれとしてはできるだけ早く問題を取りまとめたい、かようには考えております。
○田中一君 どうも特殊法人の先頭に立っているのは、気の毒なことに住宅公団の労働組合なんです。これはほかが眠っているような動きをしているからやはりそうせざるを得ない、旗振りが旗を振らなければならなくなってくるわけです。住宅金融公庫では労働組合を作ろうとしても一生懸命組合をつぶそうとする。やはり法律で保護されている労働組合を作らせないというふうな考え方を持つのは間違いであって、こういう組合ができたのはけっこうだと思うのです。従って一つあなた方は職員の側に立って、自分の企業自体の特殊性というものを考慮されて、なるべく早く解決してほしい、こういう要望をしておきます。 それから吉田理事にちょっと伺っておきたいのですが、最近の傾向としてきのうも委員会で住宅局長に聞いたのですが、たとえば一つの例ですが、公営住宅の持っております戸山ハイツの団地等は、一体高層化した場合にどれくらいの収容戸数を持てるかということを質問して、今それを各地区で調査させていると言っております。そうして高層建築というものを促進しなければ日本の領土には限界があるのですから、五年間で三百五十万もふえるという、きょうの新聞に国勢調査の報告が出ておりましたが、従って高層化する場合にはエレベーターの問題がある。最近聞いたのですが、百世帯くらいのアパートのエレベーターは十二、三人程度の大型のエレベーターを設置しているというように聞いているのです。私はそれは十二、三人というようなものは、たとえ十階にしてもそれが一ぱいになって動くというようなことは出勤時にあるくらいであって、あとはそういう大きなエレベーターは必要ないのではないかというような気がするのです。むろん台数は大型のアパートになれば大きいエレベーター一基置くより小さいのを二基がいいのです。それから出勤時になりますとこれは二階から降りるのに若い人は歩いて降りた方が早いのです、こんなものを待っているよりも、それでどういう基準からそういう十二、三人乗りの大型のものにしたのかちょっと伺っておきたいと思います。そうして今後どういう方向でこれをやっていくのか。それから大型の方が経済的に居住者の負担が軽くなるのか、高くなるのか。それから実態として調査したデータがあると思うが、それは常時何人くらい乗って上下しているのかそういうデータを一つお出し願いたいと思うのですが。
○参考人(吉田安三郎君) 公団のエレベーターにつきましては、当初大阪の長堀のアパートに三十二年か三年だったと思います。それから晴海に一つ、その当時は一番ありふれた型のエレベーターを考えてそれで急場をしのいだと申しますか、やったわけでございます。そういたしましたときの大きさといいますよりは価格の方から先に申しますと、八百万円くらい一基あたりいたしておるように記憶いたしております。それは従来使っておりましたのは、私の承知しております範囲をざっくばらんに申し上げますと、交流二段式というものを使っておるわけであります。そういうものでは電力をたくさん食います。従来は一基々々エレベーターを各々エレベーター会社に注文をして作らしておるような状態でございます。その状態に応じてやったわけでございます。その後お説のように公団といたしましては用地難ではございますし、かたがた今お話になりましたようなこともございますので、公団といたしましても市街地住宅用のアパートを逐年増加して参ったわけでございます。そこでできるだけ安くやれるような観点に立ちまして、内部でも協議をし、まず去年おととし四基ばかり同じ型のものを作ってみたわけでございます。その場合には価格の方が安くなりまして、三〇%あまり安くなったように思っておりますが、それの考え方はいろいろ検討いたしまして、まず一番の問題はエレベーターの速度を落す方が、交流二段式を一段式に切りかえられますし、かたがたアパートの居住者には老人も子供もおりますし、自分で運転するような装置でもございます。普通のものはたしか四十五メートルから五十メートル一分間の速度、公団の方では専門家の意見をいろいろ聞いて三十メートルくらいの速度に落とすことも考えております。そうしますと使うモーターも、晴海あたりはそれが普通十馬力のところ七・五馬力を使うようにいたしております。そういうことをいたしましてその次の年は四台のものを二十台にし、今年度は二十四台にいたしております。それで現在は先ほど申しました晴海その他が七百万から八百万いたしておりましたものが今では四百万をちょっと切れるような価格でできるようでございます。大きさ等につきましても、できるだけワクその他のものを軽微なものにするように考えまして、現在のところはたしかこまかい数字は抜きまして、一メーター二十と一メーター六十くらいを標準にしたものを作ったわけであります。そのときの論議をちょっと私覚えておりますが、やはり公団とすれば普通の家財道具と申しますか、日本のたんすとか、あるいはときによれば自転車のことも論議しておりましたが、自転車ははすかいにして入る、そういうようなところはたんすなんかのことを考えて一応ぎりぎりの百二十と百六十センチの大きさにきめたわけでございます。なお、それが最上のものとは思っておりませんので、その後は四団地のアパートでどういうように利用されておるか、ピーク時にはどういうように使っているかということを調査研究課の方で取調べておりまして、一応の結論は出ておりますが、まだそれも短期間でわずか四団地だけでやったわけでございますので、参考にはいたしておりますが、一番ピーク時には八人くらい乗って降ります。四、五人から八人というのが適当ではないかという結論が出ておりますが、なお小さいのを考えた方がよいというので、調査研究課の方でも引き続いて調査をするようにはいたしております。 もう一つこの機会に、御承知かと思いますが、前のエレベーターの定員の取り方と現在のエレベーターの取り方が少し変わってきているように聞いております。きょうもここのエレベーターを利用さしていただいたわけでありますが、これが十二人乗りと書いてありました。私たちの今公団でやっておりますものは七百五十キロでございます。目方の方でいくと六十五キロ、ちょうど私が六十五キロでございます。これは私を標準にしたわけではございませんが、六十五キロを標準にして割った数字で定員を掲げるということになっておりますので、公団のアパートには一応十一人というように定員は書いてございますが、エレベーターのいろいろの大きさと乗せる重さの方との関係でどうも十一人、ここの数とほぼ同じで、数字をごらんになりますと、非常に大きいようにお考えかもしれませんが、そういうので十一人になっているわけでございます。 それから、今後も、もう少し費用を節約するために、かごは小さくならないかどうか検討しております。これはかごを小さくするよりも費用は、馬力を小さくする方がモーターが電力を食いませんので、七・五馬力のものも五馬力くらいにしたいと思っております。そういうことも検討をいたしております。どちらかというと、エレベーターでは公団の方もそういうことを検討いたしまして、その後公営住宅の方や協会の方の方やいろいろな方と御相談をして、一応現在のエレベーターを住宅の高層化に使っていったら四百万円を切れたものでできるのではないかということになっております。 実はエレベーターのことについては、これはおほめをいただくであろうと思っておったわけでございますが、なおまた、できるだけ小型のもので間に合うものをわざわざ大きなものを作る必要はございません。そういう方向には進んでおりませんので、その点は御了承願えればと思っております。
○田中一君 住宅金融公庫は協会住宅に対してどういう程度のものを認めているのですか。今の価格の点、許容人員の点などは、基準としては……。
○参考人(師岡健四郎君) たしか、よく承知いたしておりませんが、最近公団と比べましてそう価格の違いはございません。最近におきましては公団におきまして相当御研究も進んでおりますので、それに大体ならってやっておるようでございます。なお詳しいことは……。
○参考人(村井進君) 補足いたしますが、私の方では公団さんほどたくさんの需要がございませんので、もっぱら住居の方の研究の方は公団の方にお願いいたしまして、その成果の一応あがりましたものにつきまして協会等で使用いたします場合には、こういうものがあるからこれを使えばこのくらいの値段でできるということを伝えております。それと同時に協会、公社の人たちに対しましては、公団が設置されましたものを実験いたしまして、もし悪い点があれば私の方から公団の方にまた研究を重ねていただく、こういったようなことで、技術面は公団の方がスタッフもございます関係上、大体公団の方で研究していただきまして、私どもは協力するという立場でやっております。
○田中一君 運転手つきで十二名になるのですか。
○参考人(吉田安三郎君) 定員は運転手も入っておるようであります。
○田中一君 六人乗り程度のものと比較した単価の問題、計画生産の問題、その他も入れて、一つデータを出して下さい。居住者の負担がどうなるか。たとえば、うんと重量物の荷物を持っておる人もあれば、カバン三つ四つ持って家を持つ人もあれば、いろいろとあると思うのです。しかし、家財道具をみな入れるために重いものを作るのだということはやはりどうかと思うのだな。聞くところによると、ピアノが入るような容積になっているということを聞いているのだが、ピアノは特殊な人が持つのであって、所得倍増になればピアノくらい持つかもしらぬけれども、まあ今の段階ではそこまでいっていないと思うのですよ。だから、家財道具のために大きな容積のものが必要なんだということとエレベーターの関係というものは——負担の問題は、特別にピアノを入れるたんびに起重機でつり上げるよりも安いのだから、だから料金を取るぞということになれば、これは別ですよ。その方に相当な使用料を取ってやるならそれは別ですよ。これは輸送料ですよ。そうじゃなくて、みんなが居住してみんなが使うなら、やはり使用者の負担の軽くなるような方法が正しいのであって、ピアノを持っている人は屋上からでも窓からでも起重機で上げるということがいいのじゃないかと思うのですよ。むだのない形にして、結局公団住宅は高い高いと言われているのですから、少しでも値段の安くなるような方向に向かって進むべきで、ピアノなんかを持ってちゃかちゃかやっているような特殊な者は公団なんかに入ってもらわなくてもいいので、そういう点は一つ、あなたのお人柄からくる気持と、住む人の気持は違うかもしらぬけれども、ほめる点はほめますけれども、行き過ぎのないように、居住者の負担のかからないように、十分調べてあると思いますから、一つデータを出して下さいよ。
○参考人(吉田安三郎君) 現在使っております標準型のやつは一応データがございますので、その方のやつはいつでも差し上げられると思いますが、新しいやつは今研究いたしておりますので、逐次どのくらいになったらどうかという研究の成果が上がりますれば、委員会もたびたびございますようでありますから、そのつどまた御報告いたすようにいたしたいと思います。
○田中一君 比較をしたいのだから、今の十一人乗りのやっとかりに六人乗りにした場合にはどうなるかという比較をしたいのだから、成果の問題よりも、私の言っておるのは、性能はむろんのことですよ、途中でとまったり落ちたりするのでは困るのだから、性能はもう条件付、あと負担の問題ですよ、六人乗りと十一人乗りとどう違うかということを資料で出してほしいのですよ。
○参考人(吉田安三郎君) そういう意味の資料ならすぐ出せます。
○委員長(稲浦鹿藏君) ほかに御質疑のある方はございませんか——。それでは住宅対策に関する本日の調査は一応この程度にとどめたいと思います。 次国会における委員会の開会は、決定次第御通知申し上げます。本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十五分散会