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36回国会参議院1960/10/19

建設委員会 第2号

発言数
144
登壇者
8
会派数
3
開催日
1960/10/19

会議録

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) ただいまから建設委員会を開会いたします。  初めに理事補欠選挙についてお諮りいたします。  一昨日の委員の異動に伴いまして理事に欠員が生じましたので、この際補欠互選をいたしたいと存じます。前例によりまして互選の方法を省略して、委員長の指名に御一任願いとう存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 御異議ないと認めます。  それでは委員長から田中清一君を理事に指名いたします。   —————————————

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 次に建設事業並びに建設諸計画に関する調査といたしまして、住宅対策に関する調査を行ないたいと存じます。つきましては、本件調査について住宅金融公庫副総裁師岡健四郎君、日本住宅公団総裁挾間茂君、同じく副総裁渡辺喜久造君、以上二君を参考人として出席要求することにいたしたいと存じますが、さよう決定することに御異議ございませんですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 御異議ないと認めます。  ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 速記を始めて下さい。  それではまず政府当局から住宅建設計画に関する資料が提出されておりますので、これについて御説明を願います。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) お手元にお配りしてございます。昭和三十六年度住宅対策要綱という資料につきまして御説明申し上げます。  三十六年度の予算を要求する態度といたしまして、主要な事項を書き上げたものでございます。  まず基本的事項、住宅需要の新しい動向にかんがみ、昭和三十六年度を初年度とする住宅建設五カ年計画を策定し、これに基づき住宅建設を推進する。  2 住宅建設計画、昭和三十六年度においては、民間自力建設を含めて約七十万戸の建設を目途とし、そのうち政府施策住宅は、次の表(1)のとおり二十八万戸の建設を行なうものとし、これに必要な経費は表(2)のとおりである。  で、そこに表がございますが、公営住宅第一種、第二種合計しまして六万五千戸、改良住宅八千戸、住宅金融公庫の住宅が十三万二千戸、公団住宅が賃貸、分譲を合わせまして四万戸、合計いたしまして二十四万五千戸、それにその他厚生年金住宅等がございますので、これに三万五千戸を加えまして二十八万戸というのが政府施策住宅の要求戸数でございます。  三十五年度と比較増減は左の表に書いてございます通りです。特に重点を入れてございますのは、公営住宅の戸数を低額所得者の住宅供給に重点をおいてふやしてございます。  また改良住宅は、今年度は法律が制定されて初めて施行されたのでございまして、二千戸というような頭出しをした戸数でござましたけれども、来年度からは本格的に改良住宅事業を軌道に乗せて進めていこう、というので八千戸にしておるわけでございます。  公庫住宅におきましては、産業労働者関係の住宅でございますが、これも今後の経済長期計画等に即応するために三万というように、一万八千ほど増加して要求してございます。なお中高層の耐火建築物に対する融資も都市の近代化、立体化というような観点からそれも相当ふやしてございます。  公団住宅におきましても、分譲住宅におきましては、公庫の産業労働者住宅と同様の意味におきまして特に重点を置いてふやしてございます。  所要資金でございますが、表(2)にございますように、公営住宅におきましては補助金二百六十三億。改良住宅が六十九億。公庫住宅におきましては出資金、政府低利資金合計いたしまして七百五十六億。公団住宅につきましては出資金、政府低利資金、民間資金合計いたしまして六百九十八億でございます。なお建築防火帯の補助金といたしましては十四億要求してございます。合計いたしまして補助金におきまして三百四十六億、出資金四百十三億政府低利資金六百六十九億、民間資金三百七十二億、合計千八百億という金額に上るわけでございます。  次は重点事項でございますが、まず低家賃住宅の大量供給でございます。  公営住宅とくに第二種公営住宅の戸数を大幅に増加し、また不良住宅地区の改良事業を拡充して、低額所得者に対する住宅を大量に供給する。  (2) 勤労者向け住宅の供給の推進  イ、都市勤労者の住宅需要の増加、産業構造の変化に伴う勤労者の移動に即応して賃貸住宅及び給与住宅の大量供給を行なう。なお、公庫賃貸住宅の家賃を適切なものとするため貸付金利を四分五厘とする。  ロ、中小企業従業員のための給与住宅の増加策として、公庫融資による産業労働者住宅の中小企業向けの戸数を増加するとともに、その建設を容易にするため融資割合を七割に引き上げる。  (3)政府施策住宅の質の改善  政府施策住宅について、その平均規模を前年度に比し約一・五坪引上げるとともに不燃堅ろう高層化を強力に推進する。  (4)不良住宅地区の改良の推進  不良住宅地区の改良事業を積極的に推進するものとし、事業量を大幅に拡充するとともに、改良住宅の家賃の低廉化を図るため、その建設費の補助率(現行三分の二)を四分の三に引上げる。  (5)住宅改修資金融資の新設  災害による住宅の被害を防除し、住宅の維持保全を図るため、及び農漁村における住生活を改善し、居住水準の向上を計るため、あらたに公庫による住宅改修資金の貸付を行なう。  (6)住宅用地の大量供給  宅地難に対処して良好な住宅用地を大量に供給するため、公庫、公団による宅地造成事業を大幅に増加するとともに、住宅建設用地をあらかじめ確保する措置を強化する。  (7)市街地の不燃高層化の推進  イ、防火建築帯造成事業を積極的に推進するため、国庫補助を拡充強化するとともに、あらたに、公庫の防災建築融資の制度を設ける。  口、住宅地区改良事業を積極的に推進するとともに、公庫の中高層耐火建築物融資及び公団の市街地施設併存住宅を増加する。  以上が重点事項でございます。これで最後のページでございますが、三十六年度の予算要求の公営、改良、公庫、公団住宅の平均規模、不燃率、中高層率がその最後のページに表として掲げてございます。  次は、昭和三十六年度予算要求関連法律案要旨というつづりがございますが、先ほど申し上げましたような予算要求につれまして改正を要する要旨を書き上げたものでございます。  「1 住宅金融公庫法、産業労働者住宅資金融通法等の一部改正  (1)住宅の改築、修繕、模様がえを行なう者に対して、その改修資金の一部を貸し付けることができるものとすること。(2)賃貸住宅の貸付金の利率五分五厘を四分五厘とすること。(3)産業労働者住宅資金融通法を一部改正して、中小企業向産業労働者住宅の融資率六割を七割とすること。(4)上記の改正に伴い、北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正すること。  2 耐火建築促進法の一部改正  1防火建築帯を改め、防災建築区域とすること。(2)事業施行者として防災建築組合を制度化すること。(3)防災建築区域内の防災建築物の建設について、清掃費、一時施設費の一部について補助することができるものとすること。防災建築区域内において防災建築物を建設しようとする者に対して、その建設資金の一部を貸し付けることができるものとすること。上記の資金の貸付は、住宅金融公庫が行なうこととすること。  3 住宅地区改良法の一部改正  (1)改良住宅建設費の補助率三分の二を四分の三に改めること。(2)次年度以降の用地費の一部について補助することができるものとすること。  次は、宅地対策関係の法案の要旨でございます。  「宅地開発法(仮称)の制定について  宅地の取得難及び地価の高騰に対処し、これを解決するためには、適当な価格及び良好な宅地を計画的かつ積極的に供給する必要がある。このため宅地開発法(仮称)を制定することとし、目下検討中である。  (4)建設大臣は、市街地として発展させることを適当とする区域を宅地用開発区域に指定するものとし、そのさい同時に土地利用に関する基本計画を都市計画として定めるものとする。  (ロ)地方公共団体、日本住宅公団又は建設大臣の認可を受けた者は、宅地開発事業を施行することができるものとする。  (ハ)宅地開発事業を施行するため必要な土地は、これを収用することができるものとするとともに、その他の土地取得方法についても考慮するものとする。  (ニ) 宅地開発区域内の宅地の利用については、土地利用に関する基本計画に従って行なわれるようにするなどの適切な規制措置を考慮するものとする。」  「宅地造成基準法(仮称)の制定について。最近不良な宅地造成が多く種々の弊害を生じているので、造成宅地の質を向上して、国民の生命財産の安全と保護を図るため宅地造成の最低基準を定める必要がある。このため、宅地造成基準法(仮称)を制定することとし、目下検討中である。  (イ)都道府県知事が一定の規模以上の宅地造成を行なおうとする者について指導することができるような措置(例えば、事前設計審査、法令違反の宅地造成に対する是正措置など)を考慮するものとする。  (ロ)安全かつ良好な宅地を造成するために、整地、地盤の改良、法面の保護並びに擁壁、道路、給排水設備の設置等について、適切な基準を定めるものとする。」  以上が住宅対策全般に対する法令上の措置の考え方でございます。  次に単価についてでございますが、一枚めくりまして、最後のところに、住宅主要資材及び労務費単価推移のグラフがございますが、そのグラフでごらんになればおわかりと思いますが、最近の状態におきましては、大体資材関係は、一部の木材等を除きましてだいぶ安定した状態になっております。亜鉛引鉄板でございますとか、鉄筋等は若干下がりぎみになってきておるわけでございます。ただ大工等の労務関係におきましては、三十五年の三月から六月程度におきまして、相当値上がりを示しておる状況でございます。  それからそれに基づきましてその一枚前の、中層耐火及び簡易耐火構造二階建主体工事費の構成というのがございますが、これは若干ミスプリントがございましたので、ただいまお配りしておる表の方とお取りかえを願いたいのでございます。今お配りしました一枚刷りのプリントでございますが、これにおきましてもちょっと誤字がございまして、はなはだ申しわけございませんが、最後のDという欄がございますが、そこに三十五年度構成費というのがございますが、これは、三十六年度要求単価の構成費というように御訂正を願いたいと思います。先ほどグラフで御承知の通り、このような物価関係並びに労務関係の時価の推移がございますので、こういうものを織り込みまして、新しく三十六年度の要求単価を作りかえたわけでございます。その構成費が今お手元にお配りしましたDの欄に書いてあるような比率でございます。  以上簡単でございますけれども、資料につきましての説明を終わらせていただきます。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 次に、日本住宅公団とそれから住宅金融公庫の資料が出ておりますので、それの御説明を願います。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) お手元にお配りいたしました昭和三十六年度の住宅金融公庫の事業計画案につきまして、ただいま住宅局長から概略御説明ありましたが、それを少しく詳細に申し上げたいと思います。  全体では先ほどお話がありましたように十三万二千戸の事業計画と相なっております。その内訳は一般住宅におきまして六万九千戸、個人住宅に対するものが六万二千、賃貸住宅分が七千戸でございます。この分は前年度におきましては、一般個人——分譲住宅を含めまして、五万三千戸でありましたものを六万二千戸にいたしております。それから賃貸住宅は五千六百戸でございましたものを七千戸にいたしております。金額はそれぞれ個人、分譲分が三百五十九億六千七百六十万円、それから賃貸住宅分が七十二億七百万円と相なっております。  それから次は産労住宅でございます。三万戸要求いたしております。三十五年度におきましては一万二千戸でございました。三万戸の金額としまして百七十七億六千百九十万円でございます。  それから中高層並びに新規の貸付になります防災建築に対する貸付でございまするが、これは住宅分が一万三千戸分、それから店舗分が三十万坪、前年度におきましては住宅関係が七千四百戸、それから店舗分が五万五千五百坪でございます。金額はそれぞれ住宅分が九十六億四千万円、それから店舗分が百四十四億九千三百五十万円と相なっております。合わせまして住宅戸数が十一万二千戸と相なっております。  その次に増築関係でございましてそれが二万戸分、坪数にいたしまして十四万坪分でございます。前年度におきまするものと坪数が大体大差はありません、十四万四千坪、戸数におきまして三万二千戸と相なっております。それは一戸当たり大体四・五坪平均で貸し付けておったのでありますが、三十六年度におきましては七坪平均で貸す予定に相なっております。増築合わせまして貸付戸数は十三万二千戸と相なるわけでございます。  このほかに宅造でございますが、これは取得におきまして三百六十三万坪、全額が八十八億二千万円、それから宅地造成におきまして二百二十八万坪、金額におきまして三十億七千八百万円。前年度におきましては取得、造成合わせまして五十六万六千坪でございましたから、相当大幅に事業を拡張いたしたいと思っております。  災害復興関係では前年度通り一応予定しております。そのほかに、新規の貸付としまして住宅の改築等に対する貸付を新たに行ないますので、この分としまして二十億予定いたしております。  総計におきまして十三万二千戸、宅造を含めまして総貸付計画が一千三十四億八千九百七十万円と相なっております。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) 私の方から出ております資料は二つございます。一つが昭和三十六事業年度日本住宅公団事業計画、いま一つが昭和三十五年度住宅建設計画、この二つでございます。昭和三十六事業年度事業計画、これから簡単に御説明申し上げます。  住宅建設における戸数四万、賃貸二万三千、分譲一万七千、一戸当り坪数が十六坪、この辺は先ほど住宅局長の説明にあった通りであります。  次に、併存施設の経費でございますが、これは御承知だと思いますが、いわゆる足貸しといいますか、足貸し住宅の方の施設の分でございます。本年は二万七千四百坪、十七億予算に計上されております。これによりまして本年この足貸し住宅の上に乗る戸数は賃貸で三千、分譲で六百五十、三千六百五十を予定しておりますが、明年は五十一億要求しております。これによりまして賃貸で五千、分譲で千二百の戸数が乗り得るという計算になります。  それから団地施設の関係は、大体本年と同じような要求を出しております。店舗の関係、学校の関係——学校はちょっとつけ加えますと、大体四千坪で新しく作るとしまして七校ないし八校の分でございます。  それから宅地造成の関係としまして、次年度以降用地という数字がございます。これは一種のリボルビング・ファンドといいますか、昭和三十四年度から計上された資金でありまして、これを一応もらっておきまして買います。それから、これを建設の方に使いますと、建設の方の勘定に載りますから、一種の基金になって残るわけでございます。本年三億いただきまして、過去にいただいた金が全体で十五億六千万円一応あるわけでございますが、それに対してさらに八十億の次年度以降用地というものを考えております。一種のリボルビング・ファンドで、一ぺんいただきますと次年度以降ずっと回っていく金でございます。  それから宅地造成の関係につきましては、その次に詳しい資料がありますが、一応事業費としては百二十億要求いたしております。それは注にございますように、総事業費は百四十七億でございますが、宅地の方の収入から二十七億円入りますので、その差引の百二十億円を出資とか、借り入れでするという考え方であります。  宅地の事業計画は二ページ目にございます。住宅用宅地の造成につきましては、継続関係が四百五十万坪、新規が三百万坪、合計七百五十万坪で四十四億円。それから工業用地の造成が、継続が百九十万坪、新規が百五十万坪、合計三百四十万坪でございます。なお、最近における宅地需要にかんがみまして、次年度以降の用地買収というものを考えていきたいということで、買収関係で三百万坪を一応考えております。なお、御参考までに申し上げますと、現在の住宅用地の宅地造成の三百万坪というのは、これは施行面積でございまして、従って、現在のやり方ですと、買収が四〇尾、すなわち買収分は百二十万坪でございます。工業用地の百五十万坪は、買収分が八五%、他は私有地のままで区画整理するわけでございます。最後の買収の三百万坪というのは、いわゆる買収の方のネットを三百万坪と考えておるわけでございますが、施行面積は従来のやり方によりますと、これよりもはるかに大きなものになるということに計画されておるわけでございます。  それから次のページには三十五年度の宅地造成計画がございます。今まで一期事業、二期事業、三期事業とやって参りまして、施行面積で七百五十万坪、買収面積が三百五十四万一千坪ということになっております。三十五年度の計画としましては、買収面積が二期事業の分が六十二万坪、三期事業の分が二十九万坪、合計九十一万坪でございます。これは住宅用地の方でございまして、工業用地の方の関係はその次の欄にございます。全事業計画で昭和三十二年から三十五年までには内陸関係で百九十万坪、埋め立てが三十万坪で合計二百二十万坪、三十五年度の計画だけで埋め立ての方はほぼ済んでおりますので、内陸関係だけで買収関係が五十六万三千坪ということに相なります。  その次にあります三十六年度住宅建設計画の分は、これは住宅局長の御説明に入っておりました分と同じでございますので、重複いたしますので説明は省略さしていただきます。  それから、もう一つの資料であります三十五年度の住宅建設計画、これは支所別に一応並べてございます。賃貸住宅としては団地の関係が五支所の分で一万七千戸、市街地関係で三千戸計二万戸、それから分譲住宅は一万戸、合計三万戸。支所別にはそこに書いてございますように東京九千八百、関東六千九百、大阪八千百、名古屋三千百、福岡二千百、こういう配分になっております。  それから宅地造成の関係でございますが、次のページにございます。一期事業から三期事業まで全体で計画面積としまして七百五十万坪、そのうち東京支所分が三百三十七万坪、関東支所分が百二十八万坪、大阪支所分が百七十六万坪、名古屋支所分が五十四万坪、福岡支所分が五十五万坪、こういう関係になっております。なお、工業用地の造成関係は全部首都圏の範囲内で現在はやっておりますから、支所別では東京支所、関東支所だけがやっております。それから埋立地の関係の三十万坪は千葉の五井の埋め立てで、千葉県がイニシアチブをとってやっておる分でございます。  以上で資料の説明を終わらせていただきます。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) それでは質疑に入ります。御質疑のある方は順次御発言を願います。

田中一日本社会党

○田中一君 住宅局長に伺いますが、民間自力建設の戸数というものはどういう基礎から見ているのか、戸数の算定ですね。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 国全体の住宅建設戸数でございますが、建築物の動態統計をとっておりますので、その中から民間自力建設の戸数というものの実績は出て参るわけでございます。なお、この動態統計等の確実であるかどうかということにつきましては、これまた国勢調査等におきまして全国の住宅戸数というのが把握できますので、その間の増加戸数の年次の伸び工合というようなものから動態統計の資料を補正する等の作業をいたしまして、大体確実にそれだけ伸びるであろうという現在の段階から推定できる数字を上げてあるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 あなたは住宅局長に就任してから三年目の国会ですね。三回目の予算編成になりますね。そうすると、過去二回の民間自力建設というものが、予想されたものと実態とがそれぞれ推定通りの実績があったかどうかということについては、何か資料があったら資料で説明していただくといいのだな。というのは、観念的ではなくて、あなたの手元にある具体的な資料で説明してほしいのです。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 民間自力建設戸数の実績につきましては、たびたび資料も出したことがございますが、今手元にございませんので、要約して御提出申し上げます。

田中一日本社会党

○田中一君 資料は資料として、今のあなたの過去二年間の実績、三十四年度の実績でもいいですが、どうなっておりますか。過大な推定をしておったか、あるいは過小な推定をしておったか。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) ほぼ推定通りの実績を示しておりました。

田中一日本社会党

○田中一君 たとえばここにある住宅金融公庫の増築部分の融資、今までは五坪か四坪程度だったですね。それは住宅の建設が木造なら届け出ると、これは一戸というみなし方をしておるのですか。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 御承知のように狭小過密居住というのが不足戸数にかぞえてございますので、その増築によって狭小過密が解消されるという戸数は一戸ということに考えられるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 玄関を三坪広げてもそれは一戸ですね。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) これは居住条件のよくなる増築、つまり居室がふえるというのにしか貸していないわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 住宅金融公庫の融資はそうであろうけれども、民間自力建設というものは自分でもってやる建築なんですよ。自分の家で玄関の三畳間を四畳半に延ばしても、改造しても、届け出がある以上は一戸という計算で推定しておるのですね。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) それにつきましては、もちろん増築の全戸数が居住水準の改善に役立ったとも考えられないと思いますので、これは抽出の調査等によりまして、歩留りの数字をかけて一戸の建設とみなしておるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 ちょっと、もう少しわかるようにしてくれませんか。結論として、ずばりと一戸に計算しているのだということなんですか。それとも歩留りをかけるとかなんとか言うならば、その方式はどういうことか説明して下さい。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 増築の戸数の、私、確かな数字は後ほどまた資料でお届けしますけれども、三割程度を一戸の建設とみておるように記憶しております。

田中一日本社会党

○田中一君 子供部屋を四畳半増築したと、それはやはり一戸ですか。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 全国の戸数計画でございますので、一戸々々の場合に、四畳半を一戸とみるのかということですと、その居住の状態等と比較して判断しなくちゃならぬわけでございますが、家族数が多ければ、その場合でもだめな場合もございましょうが、まあ、達観といたしましては、抽出の調査等によりまして、三割程度の増築の戸数が居住水準の改善に役立ったというようにとらえておるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 もう少し具体的に、あなたの方で推定戸数に対する実績というものがほぼ同数だというのだが、その同数というものを選んだ基礎というものを明らかにしてほしいということなんです。それが木造なら区役所へ届出をする、一件届出をすれば一戸という推定でもって推定の実績の基礎になっているのか、どういう調べ方をして推定に対する裏づけといいますか、実績と見合っているのですか、ほぼ同数だというなら同数というものを拾い上げるのにはどういう形で拾い上げているかということ。そうしてまたその一戸というのはどういうふうな単位のものか、三十坪の住宅でも一戸でしょう、五十坪でも一戸でしょう。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 御承知のように、現在までの不足戸数につきましての過密居住のとらえ方でございますが、今までは九畳未満で、かつ、一人当たり二・五畳未満というものが狭小過密というふうにして不足戸数にかぞえてくるわけでございます。従いまして、増築によって九畳以上になった、あるいは二・五畳以上に一人当たりの面積がなったと考えられる戸数を一戸の建設、というように考えているわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、国民はそのような理解をしておらぬのが実情だと思うのです。だから、居住の面で一人当たり何坪というものが一戸であるということを明確にしないと、これはもう私が今言うように、五十坪でも一戸だし、四十坪でも一戸、十五坪でも一戸、極端な例は十坪でも一戸というようなことになるわけですね。そうすると、ここでずばり出しているところの民間自力建設を含めて七十万戸というのは、説明がなくちゃならぬのです。国民はわからないのです。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 先ほど九畳未満、一人当たり二・五畳未満と申しましたのは、三十五年度までの住宅対策の建設計画がそういうような水準でとられておったということを申し上げたわけでございます。それで、三十六年度からの新しい住宅対策の考え方といたしましては、あまりに、九畳未満というような低い居住水準で、十年後の長期経済計画に合わした計画を立てるというのが、非常に不合理でございますので、これは引き上げて計算してあるわけでございます。平たく申しますと、四人以上の家族は十二畳以上に住む、それから二人以上の家族は九畳以上に住むということで、民間自力建設が行なわれましても、その水準以下の戸数はかぞえないということで推定いたした戸数でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そういうあなたの方の基準があっての一戸というものに対する見方ならば、これは居住部分一人当たり何坪という坪数で表わした方が正確になるわけです。国民が誤解しないで住むわけです。かつて四、五年前であったと思いますけれども、建設白書で住宅事情について一ぺんに一年度で百万戸ぐらいさっと切り下げたことがあったのです。三百七、八十万戸と不足数をいいながら、一年でぽっと二百七、八十万戸に飛んでしまった。これはあなたの方で計算の基礎が違ってきたからそうなったと思うのですが、これは国民は非常に迷惑なんです。今のように九畳というのを十二畳にすれば、今度は戸数というものが減るわけです。そういうわけですね。そういうことを勝手気ままに自分の方の基準でもって一戸々々という、国民の一戸という通念が変革される、あなたの方では基準を変えても国民は一戸は一戸の通念しか持たないのです。これは何かの機会にはっきりしなくちゃいかぬと思うのです。われわれ建設委員会の同僚の委員諸君でも、私でもこれはわからぬですよ。どういう基準でもって一戸というかというと、むずかしくなってくる。これは少し資料で歴史的に何年ごろにはどういう基準で一戸であったとか、不足戸数にしてもその通りです。不足戸数というのは、たとえば任意建設でもって五十坪の住宅を持っている者も一戸なんです。間貸ししようがしまいが一戸なんです。不足戸数一戸というものを、それは五人住んでいれば五戸というみなし方をするのかどうか、今の基準ではそうなるわけですね。そういうのが歴史的にどういうふうに変わってきたか、それを資料に出していただきたいと思います。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 九畳未満、一人当たり二・五畳未満の住宅については過密居住として不足戸数に数えるというこの方針は、戦後ずっと今日まで引き継がれていた水準でございます。それがあまりに低いものでございますから、今後大いに所得倍増計画を推進し、居住水準、生活全体を引き上げようということでございますので、われわれといたしましては、現実の段階から、考えられるとすれば、一応四人以上住んでいる家族は十二畳以上の家に住む、そういう程度の水準に引き上げてもいいんじゃないかということで考えたわけでございます。従いまして、また十年後になれば、あるいは四人以上であれば十八畳くらいに住まなくちゃならぬといったような目標を立てなくちゃならぬ時期も参るかと思うのでございますけれども、一応昭和四十五年度を目標にいたしておりますので、四人以上は十二畳以上、二人以上は九畳以上というように水準を引き上げて考えたわけでございます。なお、これらのことにつきましては資料としてまとめまして提出いたします。

田中一日本社会党

○田中一君 少なくとも住宅金融公庫にしても住宅公団にしても、十五坪を十六坪にするということをしているのでしょう。住宅金融公庫も今最低は何坪くらいですか、最低の融資の基準は。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 九坪以上になっております。

田中一日本社会党

○田中一君 九坪ですね。そこにずいぶん妙なものがあるわけですね。国が融資をするのは九坪以上、国が融資をする九坪以上というものは、十二坪に伸ばすべきなんです。住宅金融公庫が融資するものも当然。そういう国が九坪というものを融資で一戸とみなしながら、今度は所得倍増として絵にかいたもちみたいなものだけれども、今度は住宅局の方でも一戸を十二坪に引き上げるなんというのはこれは全く空論ですよ。所得倍増と同じような空論です。もし、それが実際ならば住宅金融公庫の坪数も十二坪以上にしなければならぬ。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 今私、引き上げる水準を申し上げましたのは、三十六年度からそういった住水準を引き上げた形で、今後の政策を進めていこうという考え方でございます。なお、その場合に住宅金融公庫の方で十二畳以下のものは貸付をやめたらどうかというようなお尋ねかと思うのでございますけれども、先ほど申し上げましたように、二人以上の家族は九畳以上というので、二段階に引き上げてあるわけでございます。で、もちろんそういうわけでございますが、全部二人以上の家族に合格という住宅ばかり作るわけにもいきませんから、九畳以上あるいは十二畳以上といったものの比率は、ある程度適当な比率を守って今後の融資をやっていかなければならないと、かように考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 住宅金融公庫では、九坪程度のものと九坪以上のものとの実際の建設の比率はどれくらいになっておりますか。三十五年度を見た場合には、住宅金融公庫の方から九坪何千戸だという押さえ方をしているのか、九坪では困るから十三坪ほしいけれども、九坪以上のワクがないからやむを得ず九坪でがまんしますというのがあるのか、実際の傾向としてはどうなんですか。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 三十五年度までの予算要求関係は、一般個人の方が十三坪になっております。その中を分けまして、九坪ないし十五坪ないし二十坪以下に分けてやっておるわけでございます。今ちょっと九坪の分とどういう比率か、手元に数字の資料がございませんので申し上げかねますが、三十六年度以降におきましては、ただいままで十三坪でありましたのを十五坪要求いたしておりますので、その点は住宅局のおっしゃるように、九坪のものをもっと大きくしていくということが可能になるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 実績としては、国民の要求としては、九坪が多いのですか、九坪が少ないのですか、傾向としては、九坪より十二坪、十五坪というのが多いのですか。どっちですか。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 九坪のものは在来非常に少ないのでありまして、平均しますと大体十五、六坪になっているかと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 それならば、この所得倍増けっこうです。生活水準も向上するのでしょうからけっこうです。それに見合う融資をしなければならぬと思うのです。一応九坪なら九坪という最低のワクを持っていれば、これが少ないとなれば……実際に九坪という基準が伸びているなら十二坪でやればいい。十二坪になれば、間貸しをすれば、低収入層でも収入源になるでしょう。それならばはっきりと十五坪なら十五坪として、あれは貸付基準というものがあるのでしょう。建設省が了承すればいいわけですから同じことです。そうすれば収入が少ない人でも、六畳一間三、四千円で貸せるのですから、そうすると六畳一間貸すために十二坪作った家の掛金が全部払える。自分はただで住める、こうなる。だからそれならば九坪なんていうことをやめて、経済の伸び率も七・二から九にはね上がったのだから、それならばはっきりと住宅金融公庫の融資なんていうものは十五坪にぽっと伸ばす、あるいは十二坪半なら十二坪半に伸ばしたらいい。そうしなければ実施されないです。余ったらまた貸せばいいのです。借り手はたくさんありますよ。六畳三千円ぐらいで貸せば喜んで借ります。そうすれば、月に元利とも四千五百円か五千円程度のものを払えばいい。十八年間払えばいい。払う金が間借人からもらえてしまう。そうして居住難というものが多少でも緩和される。一挙両得です。そういう考えを持たなければ、あなたの説明というものは実際に、単なる言葉の上の説明であって何にもならぬ。どうです、それは。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 昭和四十五年度を目標とする所得倍増計画でありますが、十年後に達成できる居住水準を目標にして、十年後の姿におきまして、そのとき、立てた目標を達成しよう、こういうわけでございます。従いまして所得倍増がまだ現実の問題として出ているわけではないわけでございます。そういうような観点から、住水準におきましても、先ほど申し上げましたような二段階の引き上げということを考えておるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 一面住宅金融公庫はしょせん住宅の金貸しだから、金融機関にすぎない。九坪ぐらいの家を申し込む人は、どうも金を払うことができるような収入がないから、これは貸すまいというようなことも、よく金融機関というのはやるのです。住宅金融公庫も金融機関ですから、そういう考えを持っている。それならば十二坪、十五坪にして、これは間貸ししなさい。そうすると払えますからということを言った方がいいと思うのです。現実問題として十年後というけれども、現に九坪という申し込みは少ないというのでしょう。その点は一つ考えて下さい。金を借りて間貸ししてはいかぬという規則はないでしょう。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 公庫の建前としましては自分の住宅として必要な建設資金を貸すということになっておりますので、表面から申しますと貸家、貸間のためのお金は貸さない建前になっております。

田中一日本社会党

○田中一君 貸間にしたいというような層も非常にたくさんいるわけなんですよ。それは特別なワクを持って認めればいいじゃないですか、もうその段階がきていますよ。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 住宅難と申しますか、不足戸数の考え方の問題でございますが、御承知のように現在不足戸数という把握の仕方が住宅でない非住宅に住んでおる世帯、また同居しておる世帯、それから狭小過密の住い方をしておる世帯、それと老朽危険家屋に住んでおる世帯、こういうように四つに分類して、それを解消しようというのが目標でございますので、同居世帯というのを肯定して将来の計画を立てるというのはちょっと筋が通らぬのじゃないかというように考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 返すからいいじゃないですか。それじゃアパートなら貸すのだな。住宅金融公庫が今度、個人の集団というものに集団的に融資するということ、これはやっておるのですか、木造ですよ、これはただし。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 木造の場合は一軒々々の方に貸しておるわけです。法律十七条に「自ら居住するため住宅を必要とする者」に貸すと、こういうことになっておりますから、今のお話のような貸間にも貸せということになりますると、これは法律改正が要るのじゃないかと私、一応思いますけれども。

田中一日本社会党

○田中一君 これは場所によれば耐火建築にしちゃとても負担し切れない階層を入れなければならぬという場合、私は不良住宅地区改良法の住宅にしてもそれだけの補助があるから、既得権があるから安く入れると思う。場合によれば木造だっていいということにできませんか。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) たびたび民間の木造アパートで火災等で人が死んだりしておる実例もございます。できれば今後生活水準が高まり、民度が高まってくるに従って、むしろ木造のアパートというものは建築基準法の関係からもさらに強化して制限すべきではないか、かように考えておるわけであります。

田中一日本社会党

○田中一君 わかりました。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 三十六年度の住宅対策要綱の資料の説明についてちょっとただしておきたいと思うのですが、三十六年度の政府施策住宅は二十八万戸だ、そうしてこれに要するすべての費用は千八百億だと、こう理解すればいいのですね。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 三十六年度の総計の前に合計二十四万五千戸という欄がございます。それに対応する政府の出資金あるいは低利資金、また政府が保証するところの民間資金、それらの合計が千八百億というわけでございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 そこでその中で公営住宅の補助金が二百六十三億、それから改良住宅の分が六十九億、それから防火帯、すなわち防災建築のためのものが十四億、合計三百四十六億の補助をする、こういう工合ですね、その通りでいいんですね。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) さようでございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 そこで今の経費のこの資料の二ページなんですが、一番右のところ摘要欄に書いてあります「左記の補助金のほかに過年災害分として一億円(昭和三十五年度八億円)の補助金がある。」こう書いてあるのですが、そうするとこれは今申し上げた三百四十六億のほかに別にこれがあると、こういう意味なんですか。それとも三十五年度の分は何かこれを使い切れないので、三十六年度にこいつを持ち越していこうという意図なんですか、この点についてもう少し。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 災害公営住宅の過年度災害に対する補助金でございますが、つまり前年度に起きました災害について翌年建てる災害公営住宅の補助金の問題でございますが、これはこの計画の分類から申しますと、二十四万五千戸の外の、その他(厚生年金住宅等)のところで三万五千というところがございますが、その中に入る内数でございます。と申しますのは、災害の公営住宅につきましては、これは計画を立てる場合に大体どのくらいの災害があるということを、公営住宅としてどの程度建てなければならぬかということを、不足戸数の解消というような観点からその計画の中に織り込むのが不適当でございますので、その他住宅の欄の中に加えてあるわけでございます。従いまして千八百億の外という品わけでございます。三十五年度八億円というのがございますのは、御承知の伊勢湾台風の翌年度に持ち越しました災害公営住宅の建設に対する補助金でございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 そうするとプラス九億になるのですか、それともプラス一億ですか、どちらでしたか。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) プラス一億というわけでございます。八億は三十五年度と対比してカッコ書きで書いてあるわけでございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 わかりました。

内村清次日本社会党

○内村清次君 この三十六年度からの住宅建設五カ年計画、これは策定されて各議員には配ってありますか。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) この住宅建設五カ年計画でございますが、三十二年度を起点といたしました従来の五カ年計画というのも、毎年その年次ごとの建設計画を定める場合に、一つの長期の目標を置かなければならぬという意味で、住宅建設五カ年計画をわれわれとしては考えて、その基礎のもとに三十六年度の建設計画を立てたわけでございます。従いましてまだこういった考え方でやっていきたいということでございますので、オーソライズされたという形にはまだなっていないわけでございます。

内村清次日本社会党

○内村清次君 そこでこの住宅建設で政府構想として発表されておるのは十カ年計画で一千万戸の住宅建設をやるのだ、これはそういう方針ですか、どうですか。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 建設省といたしましては十カ年間の住宅需要戸数というものを、所得倍増計画を達成させるのであれば、ぜひとも必要であるというふうに考えております。

内村清次日本社会党

○内村清次君 私が質問しておるのは、十カ年間で一千万戸は一つ建てていくのだということは政府の方針として発表されておるが、将来一つの方針としてやれるかどうかということです。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 十カ年という長期の計画でございますので、その建設需要戸数等につきましてもかなりの推定は入ってくるわけであります。それでわれわれといたしまして、建設省といたしまして固めておりますのは、十カ年間で一千万戸の建設は、民間自力、政府施策とあわせて必要ではあるけれども、十カ年ということになりますと、かなりその住宅なり世帯の実際の所得階層分布なり、また利用層も変わってくるわけでございますので、三十六年度として具体的な数字を考えるとすればその前期五カ年で一千万戸のうち四百万戸を昭和四十年度までに建設を達成しよう。その四割、百六十万戸を政府施策住宅として建設していこうというので、その百六十万戸の三十六年度分というのがここに提出いたしました予算要求の概数でございます。それでこういった考え方で予算折衝に現在入っておるわけでございます。政府の意見としてどうかと言われましても、われわれは予算要求の態度が、こういう考え方で進んでおると申し上げるだけでございます。

内村清次日本社会党

○内村清次君 そこで私が先ほど言ったように、政府の方で、これは選挙対策としての宣伝か知らぬが、十カ年間で一千万戸という住宅計画を持っておるのだ、こういうような数字が出ておるのですから、その数字というものは確定した、たとえば所得倍増計画を政府が企図しておる、これと密接な関連を持った数字として出されておるのかどうかという点を、これは大臣に聞かなくちゃならなかったかもしれませんけれども、専門家の局長に聞いたわけですけれども、その点が一つと、それから、先ほど局長が言われましたような、所得倍増計画とこれはやはりにらみ合わせていくのだというような思想があるようですね、と、私はうかがえるのです。  そこでお尋ねいたしますると、所得倍増の計画と、池田新政策の中にこうやった数字的なものが出ておるのです。というのは、この毎年生まれていくところの新規労働者の吸収の問題、この雇用対策の問題の中に、約十カ年間に四百万人の脱農者のいわゆる就職という問題が計画の中に入っておる。いわゆる農村人口の六割を吸収していくそうです。そうしてくると、この吸収ということは、いわゆる第二次の産業計画の中に入れていかなくちゃならぬ、こうやったことになってくると、そうするとやはりここには産業労働者の住宅という問題が必然的に起こってくる。ところがこの数字を一つ拾ってみましても、三十六年度には公庫住宅で産業労働者の住宅が三万戸でしょう。これで一体十年間に四百万人という脱農人口を吸収することができるかどうか、こうやった具体的な計画はどういうふうに立てておられますか。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) われわれの方で十カ年間に考えておりますのは世帯増でございます。世帯増が十カ年間に三百三十万世帯ふえると、それから建物の改築でございますが、これは災害による改築も入っておりますが、百八十万戸のそういった改築の需要がある。そのほかに住宅の水準を引き上げるということによりまして、過密住宅等を解消いたしますために、現在までは合格であったけれども、不足戸数に数えなくぬゃならぬ戸数も出てくる、そういうものが三百七十万考えられるわけです。それになお今後の産業構造がいろいろ変わりますので、労働力の稼動性ということも考えなければならぬわけでございます。それも全体の昭和四十五年度における世帯の数の一〇五%というふうに考えまして、百二十万戸のつまり調整用の戸数というものを考えておるわけでございます。世帯増等もこれを実際の産業の移動の形から見ますれば、農村人口の工業都市への流入という形になって出てくるのかと考えておるわけでございます。また全体の十カ年間の戸数計画におきまして、それぞれの産業がある一定の所得倍増計画に対応するところの比率で伸びていくと考えますれば、それに就労するところの人口の増加ということも客観的には推定できるわけでございます。そういうようなことから全体の戸数計画を立てたわけでございます。農業人口そのもの、農村対策として住宅をどうするかということではなかったわけでございますが、同じようなことを別の側から考えまして、吸収した形で案を立てておるわけでございます。なお農村人口につきましても、今日地域の格差をなくすというようなことも言われておりますので、必ずしも東京、大阪といったような大都市だけに人口を集中するというのでなしに、かなり現在までは農村と考えられた地帯にも工業力が発展していくのではないか、そういうような場合には自分の住宅から通えるというような場合もあるかと思うのでございます。そういうわけで一応所得倍増に対応する産業構造の変化というものも織り込んで考えたわけでございます。

内村清次日本社会党

○内村清次君 大臣も一つ聞いておいて下さい。大体住宅対策の要点としては、現在の不足住宅戸数をどうやって充当するか、たとえば二百七十万戸の不足住宅があるとするならば、その不足住宅の充当、それから今後の人口増加に対するところの住宅対策、それからまた人口の移動に対するところの住宅対策、それから世帯分離のための住宅対策、それから住宅局長が先ほど言ったように、住宅を改造するというようなこと、それから水害やその他の災害に対するところの住宅対策の問題、不足戸数に対する住宅対策の問題、こういう問題で、これは先ほど言われた住宅水準を上げるのだとか、改造をするのだというようなことでしょうが、大約してこれに対する住宅戸数というものが必要でしょう。その戸数というものが十年間に一千万戸という今政府が出しておるこの数字に基づいて年度計画というものがなされているのかどうか。と同時に、それは先ほどから言われたように、所得倍増と最も密接的な、また基礎計算の上に立ったところの、年次計画は今後違うとしても、基礎計算の上に立った密接不離の住宅対策であるかどうかということですね。  それから第三には、私が先ほど言ったような産業労働者の住宅というものは、初年度からこれは不足しておりはしないか、四百万の脱農の住宅対策というものは、これはどう考えておられるかという点を集約して質問しておるわけです。これに対して、建設大臣もおいでたことですから、一千万戸あるいは三百六十万戸の住宅計画に対してどういう五カ年、十カ年の計画はしでおられるか、一つ大綱を説明していただきたいと思うのです。

橋本登美三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(橋本登美三郎君) 年次計画といいますか、需要に対応する計画は住宅局長から答えてもらいますが、基本的な考え方ですが、今内村さんがおっしゃったように、最近の産業構造の変化及び都市人口の集中あるいは世帯の分離、こういうような状況からして、かなり現在の現実の問題としては、住宅不足の数が、多く需要が要求せられております。従って建設省側として、いわゆる所得倍増における環境の整備、こういう面から十カ年で一千万戸という対応策を持っておるわけですが、ただ問題として、国の財政上の点あるいはその他の制約がありますからして、年次計画として出す場合において、それが需要を必ずしも十分に満たし得ることは困難であろうかと思います。しかし、これに対してはできるだけ民間の住宅増設等につきましても、従来のネックを改善して、できるだけ民間においてもこれが需要に応じ得るような態勢を一方においては整える。政府としましても、もちろん需要十分にまかない得ないにしても、最善の措置を講じて、これらに対する措置を講じたいというのが建設省のいう十カ年計画であり、また同時に年次計画を持っておるわけでございます。その年次計画の中で、あるいは十カ年計画の中で住宅の質的向上を目ざしておる、この点は一つの方針として、私はこれを堅持いたしたいと考えておりますが、今、内村委員からおっしゃったように、戸数の絶対数というものは何とかしてこれは確保しなくちゃならぬ、こういうことからして、われわれの希望するような質的改善が全面的に行なわれるかどうかという点は、予算との関係上から相当困難がありはしないだろうか。しかし一貫した方針としては、これを実現するような努力はいたしたい、かように考えておるわけであります。

内村清次日本社会党

○内村清次君 どうも私はあまり熱が入らないのは、選挙前に出しておりまして、先ほどは住宅局長から初年度——三十六年度の予算計画の上に折衝をやっておるのだ、これの計画でやっておる。この点に対しては十分私たちとしても熱意をもってただしておるのだけれども、やはり政府がいう一千万戸、十カ年に一千万戸計画だとかいうようなことを、あなたの品からはそれは当然でしょう。財政の問題がどうなっているかわからない。道路の問題もやはり二兆三千億の予算で五カ年間でやる。財政の問題はどうやって措置を具体的にとっていかれるという問題もまだわからない。だからどうも私たち熱が、選挙をやってみて、そうしてそのうちに橋本建設大臣という人が出てくれば、これは本式になって議論もしていいでしょうが、どうも政府の方では、ぱっと選挙宣伝で出しておるので、真実こうやって討論してみると、財政の問題がこれはわからない。それはわからないでしょう。所得倍増の計画自体も私たち疑問を持っておりますから、わからないでしょう。が、しかし、どうしても、たとえば新政策の中にいわれておる農村人口の吸収策にいたしましても、その一事をとっても、総理の言われるような四百万人の脱農者を吸収するのだ、第二次産業に吸収するのだというようなことも、これは地域的にどういった人口移動が、工場移動がなされるかもわからないのですね。と同時に、それを収容するところの住宅対策というものは、現に熱を入れて聞こうとするところの来年度の予算計画の中には、わずか三万戸しか書いてないのですね。これでは十カ年間で、これは総合すると三十万戸でしょう。三十万戸にいたしましても、四百万人の脱農者の収容自体を一体どう考えておられるかということにも疑問を持たざるを得ない。具体的に聞いていけば、そういう点でどうも宣伝が少し大き過ぎはしないか。ほんとうにやはり着実に、住宅対策は皆国民が望んでおるところですからして、もう少し筋の通った具体的な計画の上に立った確信のあることで発表もし、あるいは論争もしていくというような態度が私たちはほしいと思うのですけれども、この点はどうお考えですか。

橋本登美三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(橋本登美三郎君) 今のお話のいわゆる労働人口の増加に対処する労働住宅が三万戸では少ないのじゃないか。はたして所得倍増あるいは生産増強に対する措置として、その点についても食い違いがありはせぬかというお話ですが、今住宅局長から御説明申し上げましたのは、公団で取り扱ういわゆる産労住宅が三五戸こういう意味であって、もちろんこれは労働人口を公団の産労住宅で全部拾えるという考えは持っておりません。その一部分を負担するわけでありますからして、当然各会社なり、あるいはまた民間住宅の開発、こういうことである程度のものは三万戸をこえるものが出てくるわけです。もちろんそれにいたしましても、最近の生産増強の伸びから見て、労働人口の増加面から見ましても決して十分だと考えておりません。十分だとは考えておりませんが、少なくとも建設省として行なうべきものをこれだけやって参るんだと、もちろんそれ以上やれればいいのですが、今申しましたように、財政規模の点から考えて、政府のやり得る限度はこの辺であろうというところが産労住宅の三万戸であって、それ以外に、もちろん企業者なり、あるいは一般民間住宅なりによっての吸収も考えることができると思いますからして十分でありまするが、一部をそういう傾向に対処して建設省としてやっていきたい、こういう熱意を一つおくみ取り願えればけっこうです。

内村清次日本社会党

○内村清次君 私も四百万の脱農者を全部産業住宅の中に入れてやるんだというような考え方は持っておりません。これはそういった現実の新政策にも発表されておるし、これを何とか工場に収容するんだということははっきりされておりますからして、現在の産業住宅の、労働者住宅の問題でも、一千万人も二千万人もおりまするところのやはり人たちの厚生施設も住宅対策でやっていかなきゃならぬ。これはもちろんこの三万戸の中には含まっておるわけです。政府として当然考えなくちゃならぬ問題もあるわけです。その上現実農村から離れていくところの人口というのがあるのですから、それも含めての私の質問です。それと同時に、ここには民間自力と申しまするか、民間自力建設は約七十万戸だとこういっておられる。この中にもやはり企業者が建てる住宅というものも含まっておるということを私たちはやっぱり考えておる。あるいは民間個人の住宅の自力建設もそれは考えております。そういった総合的の中から、現実政府として就労させるところの、いわゆる労働の定義、産業労働者の定義の問題からくる住宅対策の増加という問題をどういうふうにお考えであるか。もう現在ここには三万戸ですから、これくらいではたして一カ年間で可能な戸数であるかどうかということを質問しておるわけですよ。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 住宅金融公庫の扱っております産業労働者住宅は三万戸でございますが、なお公団の分譲住宅一万七千戸というのも使用目的はほとんど給与住宅でございます。そのほかにその他のところに厚生年金の見返り融資等の住宅、これもほとんど給与住宅の形で融資されて建設が行なわれておるものでございます。従いまして、そういった給与住宅を持ち得る事業会社に対しましては、できるだけ給与住宅を多く建設するようにということで案を立てたわけでございます。なお、いろいろ第二次産業と申しましても、御承知のように中小企業も非常に多いものでございますから、給与住宅を持ち得ない会社等もたくさんございます。そういうような事業会社の就労者に対しまして、公営住宅でございますとか、あるいは公団の賃貸住宅、公庫の融資による協会の賃貸住宅というようなものも、そういう給与住宅を持ち得ない産業に対する就労者の住宅対策というふうに考えて立ててあるわけでございます。なお、この公庫の産業労働者住宅につきましても、三十六年度に三万戸であるから十年間に三十万戸だというような考え方ではなしに、国の所得の伸びも今後あることでございますので、だんだんと、前年度にある比率をかけまして、相当しり上がりにふえていくというように十年間を考えておるわけです。

内村清次日本社会党

○内村清次君 そういうことはわかっておるのです。これは今までの、たとえば治山治水対策にいたしましても、道路対策にいたしましても、初年度からしり上がりの計画を立てて、結局はその年次計画というものが途中で打ち切れて、そうして予算が足りませんと言ってここに御報告になったような経緯もよく知っております。またしり上がりの戸数増加という問題があるということをよく知っております。知っておりますけれども、私が聞こうとするところは、たとえば十カ年間に一千万戸の住宅建設計画を立てておるのだ、こうお出しになっておる、外に対して。そうすると、たとえばこれを十カ年ですから、一カ年に平均してみましても百万戸建てなければならぬ。そうすると百万戸で、三十六年度は七十何万戸ですか、これは。約七十万戸の自力建設と、それから政府施策住宅が二十八万戸でしょう。こういった数字というものが、はたして所得倍増計画とも密接な関連を持った、先ほど私が言いましたような住宅対策としては、こういった不足住宅の充足だとか、人口移動に対するところの住宅対策だとか、世帯分離に対するところの住宅対策、あるいはまた災害その他によるところの住宅対策、それからまた、あなたたちが付け加えられましたこの改造や、それから住宅水準を上げるというようなための住宅対策というようなことを含ませて、そうして、しかもその上に新政策に盛られたはっきりした、すなわち農村人口をこちらの方に、工場の方に振り向けるというような、そういうことも具体的に数字を合わせて一千万戸という数字というものが出ておりますかどうか。そこまでお考えになっての住宅対策でございますかということを私たちは聞いておるわけですよ。どうですか。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 農村人口の工業都市への移動でございまするけれども、そういうものも実際数字としてとらえます場合には、都市の世帯増という形で出てくるわけでございます。十年間にわれわれは世帯増を三百三十万というように推定いたしておるわけです。なお、そのほかに産業構造の移動に伴いまして労働力の移動がございますから、産業調整用として百二十万を考えておるわけでございます。それで農村人口の移動という形で、農業人口の減少という形では計算はできないわけでございますけれども、同じように世帯増なり労働力移動という形でとらえておるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 二、三点伺いますがね。第一の問題は、公営住宅三カ年計画をどうするかという問題です。どうもあまり五カ年計画ばかり言っておると、これは法律違反である、ちゃんと書いてあるのだから法律に。三カ年計画というものをどういう工合に考えているの。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 三十六年度を基準といたします第四次の公営住宅建設三カ年計画につきましては、住宅対策審議会の方に諮問をいたしておるところでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 諮問しておる戸数を明らかにしてもらえませんか。そこで八月に出した新しい住宅対策というあなたの方の建設省の宣伝文書があるけれども、これじゃどこまでも、新住宅建設五カ年計画というのをいっているのだから、五カ年計画を打ち出すならば、住宅局長、この八月にあなたの方で出している宣伝文書のうちの、新しい住宅対策というものを打ち出しておりますが、これには新住宅建設五カ年計画というものを説明しているから、この法律改正をして、三カ年計画を五カ年計画に直したらどうです。私はその方が望ましいと思うのです。ところが、今あなたの出している資料の中には入っていない。どうもわれわれが、われわれというのは国民ですよ。国民が見てぴたっとすぐわかるようにして出すことが望ましいのですよ。従ってこの法律改正、三カ年を五カ年にしたらどうなんです。その方がいいと思うんですが、また、三カ年計画でもっていつまでもこだわっているという理由を伺っておきますがね。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 五カ年計画は、今後の長期展望に合わして五カ年のめどを立てまして、その全体の計画をどう立てようかということで考えたわけでございます。で、その中に、公営住宅の三カ年計画というものも、現行の法律では規定されておりますので、三カ年計画というものが別にございましても差しつかえないんじゃないかというふうに考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 資料の昭和三十六年度予算要求関連法律案要旨の中には、三カ年計画というものの予算関連の法律案なんですよ。これは全然ここに出ていない。だから三カ年計画というものを国会の承認を求める意図がないのかということです。ないと誤解するのです。ということは、ここに書いてないし、そして五カ年計画というものを別に出している。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 三カ年計画につきましては、現在考えておりますのは、三カ年計画を御承認願うようにその案は提出いたすつもりでございますけれども、法律の改正の必要はないというふうに考えまして、お手元に提出しました資料には書きあげてないわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 三カ年計画にこだわる理由は、法律にあるからですと、こういう答弁ですか。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 現行の規定に従っておるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 現行の規定も、最善の道を選ぶならば変えても一向差しつかえないんです。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) お説のようなお考え方によれば、むしろ住宅供給法と申しますか、そういった全体の住宅計画を法律的に規定いたしまして、五カ年計画というものを法律によって裏づけるというような御趣旨ではないかと思うのでございます。御承知のように年次計画として法律上設定されて権威づけられるものは公営住宅だけでございますので、公営住宅だけの三カ年計画を五カ年計画にいたしましても、そう大した変革にはならないんじゃないかというように考えておるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 現行三カ年計画で国会の承認を得るということと、五カ年計画で国会の承認を得ることとは、仕事をする上の建設省の事務的な問題として、どこに困る問題があるんですか。どこまでも現行法が三カ年計画だから、それで出すんだということなんですか。

橋本登美三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(橋本登美三郎君) その点について、私の方からお答え申し上げますが、こういうことだろうと思うのです。一つは御承知のように、総体的な見当としては五年、十年ということは言えるんですが、ただオーソライズするということになると、そう長い期間を、フィックスといいますか、ある程度確定するということが困難な場合が、最近のような非常に変化の多い時代においては起こり得るわけですね。御承知のように政府が所得倍増につきましても、去年、ことしの経済成長率というものから見て、一つの見通しとしては十カ年に七%二という比率にしようということなんですが、しかし去年、ことしの情勢から見て、今後三カ年間、三十六年から三カ年間は九%の成長が少なくとも見られるんじゃないか、だから私は実質的な見通しとしてある程度財政的な裏づけをするという建前になると、やはり三カ年程度を見ることが比較的に正確に近いというようなことから、いやしくも国会の承認を得るような計画はなるべく将来のそごを来たしてはいかぬということで一応三カ年にした。こういう考え方ですから、その点一つ御了承願いたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 そういう変動があると予想されるならば、単年度にすればいいんですよ、何も国会の承認を得なくても。これは当時の事情からいえばGHQがおって、GHQがうちなんか建てるなといっておる。当時はうちなんかどうだっていいというようなことを日本の政府に指導しておったんですよ。その時分のことだから、こういうせめて三カ年という、国会の承認をもって長期計画にしたのがもとのそもそもです。今事情が違う。政府自身も、また国民の生活も多少伸びておる。従って財政上の余裕もできておる。そうなればもう少し幅広くやったっていい。国民の要望は、住宅公団とか住宅金融公庫を要求していない、じゃなくて、やっぱり公営住宅の要求をしておる。公営住宅の低所得者層に対する住宅対策が一番重要です。この公営住宅法が作られた当時の事情というものは、御承知のように占領下にあって、住宅なんかどうでもいい、第二だ、食うことを心配しろというような指導をされたものですよ。これは渡辺君なんかよく知っておるはずだ、安本におって。それはだからこういう計画性あるものでもって出されてきた。今の事情は、国民の要求というものは公団住宅や住宅金融公庫なんかよりも、公営住宅の問題です。そうなれば、違った面から役人だけが便法なんていかぬですよ。国民の要求というものをそのまま反映させるのが一番正しいんです。公団住宅とか住宅金融公庫住宅  にいまだにたよっておるならば、ここにはっきりと五カ年計画でもって五十万戸ぐらい、年十万戸。非常によろしい政治になる。三カ年間、三十万、それならば認められるけれども、これはとても……。三年でもってしばっておいて、一体何戸ぐらい考えておるんです。住宅審議会の方で審議したという戸数、これは案ぐらいは参議院の建設委員会へ提示したって何もこわいことないじゃありませんか。一番最初から持っていらっしゃいよ、そういうことは。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 住宅対策審議会の方に三カ年計画をどのように定めるべきかという諮問の仕方でございますけれども、参考資料としまして事務局案といたしましては、総戸数二十一万戸、第一種が八万一千戸、第二種が十二万九千戸というので参考の意見として事務局から出してございます。

田中一日本社会党

○田中一君 出している事務局のやつを資料としてこっちに下さい。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 後刻提出いたします。

田中一日本社会党

○田中一君 私は稗田君に言いたいのは、そういうものがあるのに、なぜ早くこれをここにお出しにならないか、建設委員会に。建設委員会を開いて、住宅問題を調査しているのは、あなたの方の仕事の伸びというよりも、住宅建設に対する熱意を、治山治水、道路に続いて、同じような熱意を建設大臣が持っておるらしいから、われわれがおしりをたたいて、国民の求めている予算をとるようにしようじゃないかという考え方に出ておるのですよ。そんな、まるでこっそりと住宅審議会に諮問するようなことを——おかしな話ですよ。来たらすぐに出さなければならない。こういう資料を出しておるけれども、案を出しておるのだがと言うべきだと思うのです。黙って聞いておるとそれに何も触れない。こんなことはいかぬですよ。  それから、住宅公団、住宅金融公庫等の三十四年度の決算で、住宅金融公庫の場合には返還金、それから住宅公団の場合には家賃あるいは分譲の場合は分譲の売上金が幾らあがってきたか、そうしてその金はどういう工合に分配されたか。住宅公団ではそれを民間に幾ら返したか、まだ返す段階にきていないと思うが、返したものがあったなら幾ら返したか、現在持っているのは三十四年度は幾らになったか、その金をどういうように流用しているかという点ですね。住宅金融公庫も、三十六年度の国から支出してもらう金のほかに、自分の方の何というか、返還金というか、月賦の収入があるはずです。その収入の金はどういう工合に使われておるか、それはこの計画に入っておるのかどうか、それを聞いておきたいのです。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) ちょっと今資料を持っておりませんので、正確な数字は言いかねますが、資料は後刻お出ししてけっこうです。たしか家賃収入はもう百億をこえておると思っております。それから分譲資金といいますか、返還金も相当な額になっております。それで、三十四年度には、借金の返済の方は期限がきている分はまだきわめてわずかな数です。ただ三十五年度に多少それがふえまして、まだしかしこれも少ないのですが、三十六年度になりますと、民間資金の金は期限が相当参る金があります。それで、予算の組み方といたしましては、私の方といたしましては、もちろんその入った金のかなりの分が利子になるわけでございますが、しかし、元金分として家賃の方からは入ってくる、しかし期限はきていない、こういうようなものが相当ございます。それからそのほかに、いろいろな引当金などでまだ使われない金が相当ございます。そういった金は、予算を作ります際に、一応全部見積りまして、去年はたしか年度末において三十五億くらいだと記憶しておりますが、それくらいの手持ちの資金がある。その部分の中に、先ほど言いましたように、元金で、返済すべきであるが期限が来ないからそのままになっておる。これは利子がつくものです。それから利子がつかない金があります。その利子がつくものと利子がつかないものと両方合わして計算しまして、大体全体の金利は幾らになるかということを頭に置きますが、同時に財源として幾ら残るかということはわかりますから、これを政府の方の出資といいますか、貸付といいますか、そういったようないろいろな政府の方からいただく金から差し引きまして、残った金だけを政府からいただく。すなわちその意味からしますと、三十五年度の例で言えば、三十五年度における建設の方へそのままその金が財源的に使われる、こういうふうな繰り回しをしております。ただ金額の正確な点につきましては、これは後刻数字を取り寄せましてお答えするなり、資料で差し上げたいと思っております。

田中一日本社会党

○田中一君 たとえば公団住宅に三十六年度新たに二百五十億というように出資されるのだけれども、この金は利子のかからない金でしょう、出資金というやつは。政府低利資金、これは利子のかかるやつですね。出資金というやつは民間出資金ですか、これは。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) 公団住宅で申しますと、そこに二枚目にありますように、出資金が百六十三億、政府低利資金百六十三億、民間資金三百七十二億という要求をしております。この中で出資金というのは、これは政府の出資であります。過去におきましては地方団体から出資をお願いした例がありますが、なかなか地方団体の方からの出資はいろいろ支障があるようでございます。従いまして、現在といいますか、最近はずっと政府だけの出資でございます。これは利子がかかりません。それから政府の低利資金というのは、これは運用部あるいは簡易保険から借りておりますが、これは利率が六分五厘、民間資金というのは、現在生命保険を中心としまして、特に公団債で調達している金、こういうわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 それじゃその収入というか、それらのものをどういう工合に使っているか。使っているというか、引き当てているか。新規の計画の中にはこのまま入っていないわけですね。今の政府の説明の中には入っていない。しかし当然これは戸数を伸ばせば入るべきだと思うんだ。財源としては入っていないでしょう。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) この計算におきましては、たとえば宅地の分譲代金などでもって入ってくる金、そういうやつは一応抜かしております。それから住宅の関係はちょっと今秋はっきり記憶しておりません。ただ三十六年度になりますと、先ほどもちょっと触れましたが、その元金の返還資金が相当実は顔を出してくるのです。それで御承知のように家賃計算は七十年の元利均等償還になっております。しかし民間資金の方は七年ぐらいの期限になっております。元金の償還がだいぶ参っておりますので、これを借りかえれば、あるいは一応手持ち資金なんかにおいてはそれでもって返済に充てるといったような問題が、これは政策問題としていろいろ考えられるわけでありますが、いずれにしましても、宅地の方は相当の金額になりますが、住宅の方の関係は今の返還金の方の期限のきたやつを借りかえないという前提に立ちますと、大体手持ち資金としてはきわめてわずかに、五億くらいの数字じゃなかったかと思いますが、その程度の金しか一応余裕金がない、こういうことになりまして、この出資あるいは新しい借り入れの金額をそう大きく動かす金額にはならぬようであります。

田中一日本社会党

○田中一君 建設白書ですか、これを見ると、今あなたのおっしゃったように三十四年度には三十五億の自己資金というものがある、こういうことになっておりますね。そうすると三十五年度にはもっと伸びるわけですね。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) 今わかりましたから、ちょっと申し上げますが、三十五年度は三十五億ほどであったのです。しかし、これは先ほどもちょっと触れましたように据置期間が一応最初にありまして……。

田中一日本社会党

○田中一君 ちょっと待って下さい。三十五年度の初めに三十五億あったというのですか。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) 三十五年度の年度末において三十五億、そういう金が予定して……。

田中一日本社会党

○田中一君 三十五年度の年度末じゃないでしょう、そうすると三十四年度の年度末だね。三十五年度、まだ済まないでしょう。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) われわれの方で予算を組むときの話を申し上げておるわけであります。三十五年度の年度末においては、手持ち資金が三十五億出るだろうということを予想して、その分は出資なり、あるいは民間資金で調達する必要がない、それはその分を充てておこう、そういう計算でやっておるのであります。三十六年度になりますと、先ほどもちょっと触れましたように、民間資金の元金返済の分が相当出て参るのでありますから、従って借りかえれば、従来と同じようなあれが出ますけれども、一応ゆとり金もあって、ゆとり金でもって大体やれますから、これは利子のつく金でもありますから、一応現在の計算で返すということになりますと、三十五億のゆとり金というものが出ていたやつは、今度は元金返済がだいぶんふえてきますから、従って利子も入ってくる。元金分より返済分がふえてきますから、従って三十六年度の末においては、その金はたしか五、六億の予定になっていると思いますが、その程度の金になっているというわけであります。

田中一日本社会党

○田中一君 この建設白書を見ると三十四年として、三十五億の自己資金というものになっておりますよ。三十四年度で自己資金三十五億となっておりますが、これが今言っておるものですか。三十五年度末の三十五億ですか。三十四年度末でもって三十五億……。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) 三十四年度末にも、その程度の金がありまして、三十五年度末にも、その程度の金があった。  で、資金の傾向からいいますと、引当金のようなものは、だんだん実はふえていくのです。それから借金の関係が、これは家賃収入から入ってくる元金分ですね。これはどちらかといいますと、七十年の長期な、しかも元利均等で計算してありますから、初期に入った分は、利子分が多くて元金分が少ない、そういう関係が両方ともありまして、返済の時期が回ってきますと、返済の方の金の方が大きくなってくるわけであります。それがだんだん三十五年度になりますと、かなり返済の、一番初めの時期からの返済の分が相当出て参ります。六年度分からは、同じような傾向になって、むしろ返済の分が多くなる、こういうような傾向にあります。

田中一日本社会党

○田中一君 同じような問題ですが、住宅金融公庫の方は、どうなっておりますか。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 三十五年度分につきまして申し上げますと、私どもの方の建前としましては、いわゆる自己資金といいますのは、貸した方から返ってきた回収金、そうしまして、公庫としまして、預金部、簡保等から借り入れております借入金の返済、その回収金から返済金を引きまして、その分が再び貸し付けし得る金でございます。それが三十五年度におきましては七十億大体予定しております。従いまして、三十五年度の資金必要量としましては四百三十億でございまするが、この自己資金つまり回収金の残がございまするから、七十億でございまするから、その残りと政府出資と、それから簡保、資金運用部等の借入金からまかなう予定でおります。出資金が五十億、それから借入金が三百十億、回収金、つまり自己資金が七十億というふうに相なっております。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、あなたの方の融資事業、その予算はないわけですね。それから政府から出る予算の中には、自己資金というものはないでしょう。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 公庫の予算の建前は、公団と違いまして、予算は事務費だけが予算に相なっております。それから政府関係機関におきまして、この出資の関係だけ、それから借り入れの金額の限度額が、予算総則できめられているという形になっています。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると七十億三十五年度末で残るだろうというけれども、これは十年——八年か九年かたっているのだから、相当月賦で吸い上げて払い込んでくる金があるわけなんですがね。それが各年度々々、どういう形でもって使われているのですかね。どうにも、これは返す必要ないでしょう。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 先ほどから申し上げましたように、政府出資のほかは、借入金でもって払っています。その分を返さなければならぬ。そこで公庫に返ってきました金のうち、政府等に返します金を差し引きまして、残りがありますれば再投資、再貸付できるということになるという形になっています。それが漸次増加しまして、三十五年度におきましては七十億という数字になっているわけであります。三十四年度までは、そういうふうにしまして、再投資されました額のトータルは五百三十三億というふうに相なっております。

田中一日本社会党

○田中一君 産住に対する融資、この利率と融資率、まあだいぶ楽に、五分五厘が四分五厘になり、六割が七割になるということ、これは厚生年金等でやっている、厚生省がやっている厚生年金の住宅、あれと同じですか。あれもそうなるのですか。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 厚生年金の見返り融資を別に建設省として考えましたのは、産業労働者住宅の建設が中小企業の賃貸住宅にも十分に利用されるようにしたいというので、融資率を六割から七割にしようということを考えたわけでございます。金利については従来通り六分五厘という考え方でございます。  それから賃貸住宅と申しますのは、各地方公共団体が出資いたしまして、住宅公社とか協会とかいうのがございまして、公団住宅と似たような住宅供給を行なっておりますが、それに対する金利を四分五厘に引き下げようという考え方でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 住宅金融公庫は五分五厘でしたね、融資住宅は。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 五分五厘でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そこで建設大臣に伺いますがね、この利率を四分五厘にこの分だけしたというのは、特別に中小企業とか、それから低収入層に向ける特別な政策としての一つだというような理解の仕方をわれわれは政治的にするのか、その点はどうなんですか。一般のやつは五分五厘ですね。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 公庫の融資による協会、公社等の賃貸住宅でございますが、現在二割五分の頭金を地方公共団体が負担しておるわけでございます。それで無利子五十年というので据置になっているわけでございます。従いまして、この公営住宅第一種よりもさらに所得の上の階層に対しましての住宅供給も大切なのでございますけれども、なかなかそういった二割五分の負担金が、そのまま無利子で五十年も据え置かれるということでございますので伸び悩んでおる状況でございます。  そこで、これを融資率を引き上げますとともに金利を下げる、家賃の水準は従来と同じように、それで地方公共団体の出資にかかわる賃貸住宅をさらに大量に供給していく下地を作ろうという考え方でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 これは、おかしいじゃないですか。地方財政、地方の自主的な性格として二割五分の頭金を無利子でもって貸すという、たとえば東京都——東京都は幾らであったか知らぬけれども、協会住宅のようなものを指していると思いますけれどもね。地方々々の特別な政治的な配慮によって、そういう制度を設けているのである。全国的にそういうものとするならば、これはもう地方交付金でまかなったっていいと思うのですよ。しいて言うならば、何も特別にそれだけが安い金利でもってするということはいらぬと思うのです。それならば住宅金融公庫の金利を四分にしたらよい。頭金を持つとか、持たぬとかいう問題は、持つところも持たぬところもあるのです。都道府県がやっている公社とか、協会とかいうものは、全部頭金を地方が持つんだという原則の上に立って住宅金融公庫が融資しているわけではないでしょう。これは師岡君に聞きますがね、住宅金融公庫は、賃貸住宅としての融資は全部一律にやっておるのでしょう。しかし東京都のように無利子でもってやるというところと、取っておるところもあるのじゃないですか。また取っちゃいけないということにして融資しておるのですか、その点は、住宅金融公庫に伺っておきます。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) 大体各県に今の協会、公社等がございまするが、そこで行なっておりまする賃貸事業におきましては、今御説明ありましたように二割五分を無利子の据え置きで貸しておるわけでございます。大体、それで東京都の住宅協会は千五百戸くらいやっておりますが、今住宅局長お話がありましたように、だんだんと地方の財政が苦しいものですから、そういう金が出ない。そこで戸数を伸ばすためには、頭金の二割五分を減して、そして戸数の伸びをやってゆこう、こういうことでありますが、そうすると、金をよけい貸しますから、それだけ家賃が上がる。そこで利子を下げなきゃならぬ。四分五厘にしたい、こういう御趣旨だと伺いますが。

田中一日本社会党

○田中一君 協会住宅でやる分が、家賃が、それじゃうんと安くなる。利率だけ安くなる。しかし地方公共団体の財政上の云々ということは、住宅金融公庫並びに政府が住宅資金だけを取り上げて、とやかくすべきものじゃないのですよ。  私が言っておるのは、何もそれを安くしちゃいかぬというのじゃないんです。もちろん安いのはけっこうだが、住宅金融公庫が国民に対して直接やっておるものですら、本人は二割五分という頭金を持っているのですから、それは軽減するのは当然です。地方公共団体というのは、いろいろな意味でむだづかいもしておる。個人の生活というのはぎりぎりでやっておる人が多いのですよ。それは活動写真くらい見にいく人はあるかもしれないけれども、地方公共団体の財政上の負担云々ということは、おこがましいですよ。住宅の面で言うのは。それを補助しようなんというのは。一般国民の負担を軽くしなさいよ。東京都の例をとっても、それはもう金の使い方というのは、東京都がほんとうに妥当な金を使っておるか、こういうところに問題があるのですよ。たくさん例があるじゃないですか。たとえば先だっても埼玉県の市長会が、どこかへ行って芸者を総上げしたというようなことをしているところもあるのですよ。むだづかいがあるんじゃないか。それをこの面でもって、財政困難を少しでも軽減しようという考えを持つのは、これはおこがましいですよ。これは地方財政全体の問題です。そこまで踏み切るならば、国民の金利を安くしなさい。四分五厘に。住宅金融公庫の金利を全部四分五厘、そうしなきゃいけないですよ。たまたま全国協会、公社、協会なんというのもできたために、それにまあ一つの手柄を与えようなんという考えで、こんなことをしてはいけないのですよ。それなら国民全部のやつを四分五厘にしなさいよ。これは師岡君おかしいぞ、少し。おこがましいですよ。地方財政の窮屈を救うためにといって、ここで一分の金利を下げるならば、反対したくないけれども、これは他の面から見た場合は、これは賛成できないですよ。住宅の面だけでもって、これは一分下げたから地方財政というものが豊かになるか、豊かになるものではないですよ。もっと大きな穴があるのですよ。そのくらいならば、国民の住宅金融公庫を全部下げなければならぬ、五分五厘を四分五厘に。これはどこから出た案か知らぬけれども、こういう考え方は、正しい政治の面においては、これはえこひいきがあり過ぎていかぬです。それで地方財政の困難を救おうというようなおこがましさはいかぬですよ。師岡君、どう考えますか。

師岡健四郎住宅金融公庫副総裁

○参考人(師岡健四郎君) これは、住宅局と打ち合わせして出しているわけでございますが、公営住宅の方は、御承知のように高額所得者になりました者が、強制ではありませんが、出て行く。そういたしますと、そういう者を収容する必要がある。協会、公社の賃貸住宅等に収容する必要がある。そこであまり高い家賃ではいかぬ、また戸数も、そういう必要から見て伸ばさなければならない。こういう見地から、こういう対策を講じないと、こういうことで今やっているわけであります。

田中一日本社会党

○田中一君 それならば、別の方法があります。やはり国民全部に均霑したような施策が一番大事なことなんであって、それならばまだ方法がたくさんあります。これはこんなことは通りませんよ。もっと土地の問題にしても国が土地をどんどん取得して無償で貸した方がいいですよ、取れるものなら。五分五厘でも国民としてはつらいと言っているにかかわらず、それを特別に、そういう地方公共団体に一分の金利を軽減して戸数をふやすということは、全く資本主義社会の一番悪いところですよ。別な方法がありますよ、教えましょう、ゆっくり相談して教えましょう。これはいかぬよ、こんなことは。これは稗田君、君の方で相談してやったと言うが、こういうことが通ると思っているのか。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 私たちの考え方といたしましては、御承知のように所得階層あてに住宅対策を立てているわけであります。  そこで今の公営の第一種、第二種等は、それぞれ上限の所得の制限がございます。公団住宅におきましても協会住宅におきましても、所得の上限の制限はしていないわけであります。  そこで協会住宅と公団住宅における資金の構成でございますが、公団住宅につきましては、四分一厘という低金利で中堅階層に対する住宅供給をやっているのでございますが、これは一種の地方行政の欠陥を補うというので、補完行政の立場から、四大地域に限って、公団の賃貸住宅を供給しているわけであります。そうしますると、四大地域以外におきまして、前に公営住宅法を改正いたしたわけでございますが、三万二千円をこえて参りますと、他の適当な賃貸住宅へ、あるいは自分の持ち家でもけっこうでありますけれども、それぞれ転居する、そういう努力の義務を課せられるわけでございます。地方都市において、そういった他の適当な賃貸住宅へ入居する場合の受け入れ体制ということは考えなければならぬわけであります。  そこで公団住宅におきましてもそういった中堅階層に対し四分一厘という金利で住宅供給をやっておりますので、同じように協会といたしましてもイコールいたしますれば四分一厘でございますけれども、地方公共団体のなお出資も考えまして、それで四分五厘で四分一厘程度の住宅供給ができるように、こういうように考えたわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 住宅金融公庫がね、金融機関であって実施機関じゃない。実施機関じゃないものだから、協会、公社とかいうもの、建設する実施機関がね、都道府県に生まれてきたわけなんですよ。私はそれがいかぬと言うのじゃないのですよ。そうならば住宅金融公庫が銀行になって住宅公団に貸せばいいのですよ。公団は、あなたの方では、まだまだ十分に消化し得る能力は持っているでしょう、しいて言うならば。仕事の方はどっちみち請負に頼むならば。しかし特定な、ある層に対して決して、前国会の、昨年の国会か、この公営住宅の改正というものは、私はほんとうの精神は改悪じゃない。しかしながら安い家賃が高いところへいくのだということに対しては、これは政治の貧困さが、国民にそういう印象を与えるわけなんですよ。一万五千円とっておる者が六千円もの家賃を払う人もいるのですよ。五万円とって安い家賃でいる人がいるわけですよ。そういう住宅政策、家賃政策そのものが間違いであるのであって、何もそのために一部の金利を安くすることによって解決すべきものじゃないんです。解決すべきものは……、当面目先の問題を、一分軽減されるというので飛びついてくるであろうなんという、これは全く資本主義のよくないところなんですよ。もっと根本的な受け入れ体制というものは、公営住宅の改正によるところの受け入れ体制というものを考えるべきなんですよ。一般の国民には今言う通り五分五厘で、その者だけが……、法律の改正というものは、特別な者にじゃないのですよ、国民全体に対する改正なんですよ。たまたま公営住宅について、収入がうんとふえたという人に供給するに過ぎないのですよ。従ってこれは家賃の問題だ。それに見合って家賃が下げられないものだから、そうなってくるのですよ。これはもう補助の問題、利率の問題じゃなくて、家賃の問題なんですよ。家賃の問題を根本的に検討するということをしないで、ただ技術的にこういうものを一分下げたら飛びついてくるであろうなんというのは、これはいかぬと言うのですよ。私は、こんなものが法律で通るなんということは考えられません、実際。この案を、法律案を出した場合に、根本的に家賃の問題を検討しないで、目先の問題でもってだまそうなんという考えはいかぬのですよ。そして一般国民よりも特別な措置がされるということはいかぬです。そうならば住宅金融公庫の個人融資というやつも全部四分五厘になさい。それが筋が通るのです。建設大臣、どう考えます。それはね、あなたのところにいる局長やその他がいろいろうまいことを言いますよ。

橋本登美三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(橋本登美三郎君) まあ田中委員が、そのうち名案を教えてくれるそうですから、大いに期待しておりますが、ただ、こういうことだろうと思うのです。  先ほど来から、住宅局長その他師岡副総裁からお話がありましたように、四大都市においては、公団が賃貸住宅というものをやっている。これは今おっしゃったように、それならば各府県に公団が進出をしたらいいじゃないか、こういうお話ですが、相当数量を消化し得る状態でなければ、公団が各府県に進出するということは、結局は経費倒れになって高いものを作らなくちゃならぬということになりますからして、そこまでまあ、あいのこ弁当のようなものですが、住宅金融公庫から、これを各県なり、住宅協会なり、あるいはそうしたこれも地方公共団体の関連……、一種の公社のようなものでありますからして、ある意味においては地方公共団体と性格を同じゅうする団体であるから、そういうものにいわゆる四分五厘で提供するということは、先ほど説明のありましたように、公団で家を作って貸しているものは政府出資金等を、これを総合的に利子計算しますというと四分一厘強程度よりほかならない、従ってそれに見合うものでなければ、国民一般に対して不公平じゃないか、五分五厘というのは、これはもう個人の所有になるものに対して金を貸すのであって、今度の場合は、賃貸住宅にいわゆる公団が扱っている程度のものにまで引き下げてやらなければ、一面においては不公平になる、こういう見解で、一つには先ほど申したように住宅公団が手広くやればいいかもしれませんが、今いったような能率及びコスト高になる危険もある。従って各県に、そうした地方公共団体の連合体としての公社、協会があるのであるからしてそれをしてやらしめる、しかもそれに対しては、公共団体は二割五分の無利子の出資をしているのであるからして、それに見合いまして四分五厘ということであれば大体四分一厘強ぐらいに相なる、こういうことで賃貸住宅としての、しかもまあそういうような協会で建てる建物は家賃に制限がある、無理に高いものを作るものでなくして、大体低所得者に貸すものが原則であるから、そういう見解で、できればそういう人たちに方策を講じたい、これはこれから大蔵省その他と折衝しますからして、はたしてこれを了承するかどうかは別問題ですが、建設省は、低所得者層に対する全国民的な公平を期する、同時にまたそれによって住宅の拡充を期する、こういう二つの方針のもとに考えているものである、こう御了承願いたいと思います。  なお、名案がありますれば、いずれ名案をお聞きしまして、その名案について検討いたします。

田中一日本社会党

○田中一君 従って、昨年の公営住宅の一部改正の法律案というものは、悪い法律であったということになるのですよ。なぜあの法律案の改正のときに、こういう措置をとるということを明言しないのですか、住宅局長おったね、あのときに。こういう措置をとるとなぜ言わないのですか。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 御承知のように、あのときの法律改正に、そういった努力の義務が課せられる時期は、三年間の猶予期間をつけたわけでございます。その三年間の間に受け入れ体制についても、われわれは十分検討し、努力をするということも委員会で申し上げてあったわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 努力するという形が、こういう一般の国民よりも利率を下げるなんということは言ってないよ、そういうことは、やっぱり不公平ですよ。家賃の問題は、別に検討したらどうです。  家賃の問題は、こういう考えもあるのですよ、もう公団住宅であろうと何であろうと、家賃というものを中心に、それから生活費と見合う家賃ですね、全部プールしちゃって、そこでもって、だれもかれも全部、どこででも生活の能力に応じて、また職場の位置に応じて、全部入り乱れて一番都合のいいところへ安い家賃でいくというような方法をとったらどうです、そういう考え方もあるのですよ。実際職階の入らない集団住宅——住宅の団地だ、これはもうこのままでいけば、だんだん特別な特別なでもって、一つの抵抗があると、何らかの形でもって、それをかぶせていこうということになるのですよ。これはしかし、そういう形であるならば、おそらく大蔵省も承知せぬだろうなあ、ちょっと。師岡君、これはよほど慎重にしないと、おそらく一部の層のために、特別な低金利でもっていくということは考えられないと思うね。まだお聞きしたいことはあるのだよ、まだね。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) 先ほどちょっと資料を持ち合わせませんでしたので、答弁が不十分な点だけを補足さしていただきたいと思います。  三十四年度の家賃収入でございますが、これは三十八億五千四百万円であります。それから分譲代金の方の収入、分譲収入が六十四億四千百万円でございます。それから施設の賃貸住宅、これは店舗とかそういうものです。これが七千万円。それから施設の分譲収入、これが六億一千万円、合計いたしまして三十四年度のそうした収入が全体で百九億七千五百万円。なお、これは住宅関係でございまして、三十四年度に入りました土地収入が別に二十六億円あります。それから借入金の償還関係でございますが、先ほども述べたような事情にありますので、三十四年度に借入金を償還しましたのは、三十七億八千四百万円、政府借入金、民間資金、住宅債券全部合わせた数字を申し上げました。それから利息が五十一億四千二百万円、合計八十九億二千六百万円、こういったような金と、ほかに引当金の分でたまっている分などが集まりまして、手持ちとして三十五億円年度末に一応あったと、こういう状況でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 もう一つ。厚生年金住宅、あれは同じような率で、六割、七割というやつですか、同じようになるのですか。こんな話、出ているのですか、大臣。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 私承知しておりますのは、厚生年金の方は、融資率は八割でございます。金利は六分五厘。

田中一日本社会党

○田中一君 住宅政策というものは、窓口が二つも三つもないということが正しいので建設大臣と厚生大臣と話し合って、基準を一つにしてほしい。

橋本登美三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(橋本登美三郎君) お話のように、一貫した政策の方がよろしいのですが、なお今後、その方針で努力いたしますが、いろいろの事情があるものでありますからして、そうむげにも強制できないようなわけでございます。  なお、先ほど田中委員からお話がありました審議会等に出した書類ですが、これはできるだけ同時と言いましても、皆さんの方の文書函の方に入れるのも、どうかと思いますから、最も早い機会の委員会に、自動的にそういう参考書類として提出するように指令を出します。私の方でうっかりしておりましたので。

田中一日本社会党

○田中一君 あと、資材と労務賃金の値上げの問題なんですが、この資料見ていますけれども、いつも一番安いところを押さえたのじゃないか、君、これは。経済調査会というのが、どういう権威があるのか僕は知らぬのだけれども、これはだいぶ実態と違いますよ。そうして予算上、三十四年度の九月から見て、ブロックにすれば相当高くなっている。横ばいのものも多少ありますが、あとは、うんと上がっています。上がっている場合に、予算上、予算面の単価というものは、相当上がらなければならないのです。  これは、上げておりますか、要求する原案には。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 要求の予算単価につきましては、それぞれ前年度に対比しまして、値上がりを見込みまして、建築費にいたしますというと、公営住宅では坪当たり前年度を一〇〇としますと、一〇七から一一四、改良住宅は一〇八、公庫住宅は一一〇ないし一一八、公団住宅は一〇九というように、いろいろの上昇傾向、下降傾向を織り込んで要求してございます。

田中一日本社会党

○田中一君 一番上がっているのは一一三……。

稗田治日本住宅公団総裁

○説明員(稗田治君) 公庫住宅の一一八でございます。これは建築の坪当たり単価の指数でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 渡辺君、今の説明、わかりますね。あなたの方の予算にも、そういうものは織り込んであるのですね。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) 予算要求書には、織り込んでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 それがほんとうに、十分実態を調べてやっているのか、この今のグラフを見ても、これだけじゃ、どうも納得しないのです。あなたの方の住宅公団の仕事は、いい仕事もあれば悪い仕事もあるのですよ。結局時価というもの——これは国の財産ですから、時価というものに、あまり違って低い予算を組むと、いい仕事ができないわけなんですよ。そういう点は、僕は公団住宅というものは、ずいぶん非難される面もあると思うので——いいものはいいと言いますよ——それは単価の問題だと思います。  これは今の、現在のような建築ブームといいますか、もうこういう時代には、僕は営繕関係の仕事は、建設大臣、あなたに言うのだ、営繕関係の仕事なんかおやめになるのが一番いいのですよ。こういうときはやらないのです。営繕関係の仕事は、不景気なときにやるのです。これぐらいの勇気が必要だと思うのです、僕は。  私も調べてみますが、実際の単価の値上がりといいますか、単価の構成というものは、平均どのくらいまでに織り込んでありますか。

渡辺喜久造日本住宅公団副総裁

○参考人(渡辺喜久造君) 今の単価の問題になりますと、実は二つの要素があると思います。  一つは、現在といいますか、三十五年度までに組まれた単価が、われわれのように仕事をやってみて、それで、はたして適切であったかどうか、その点、実は単価増を毎年持ち出しまして、そうしていつも断わられ、あるいはなだめられる。非常に今の単価が、必ずしも適切であったかどうかという点については、われわれも、いろいろ疑問を持っております。  それから同時に、今度は三十六年度になった場合、お話のように、いろいろな単価の値上がりの問題があるのでございます。現在のところとしましては、大体この程度の単価ならやれるのじゃないかという要求書で出しております。その点、非常に妙な結果になりますと、私も田中委員の御心配のような点が出ます。結局戸数は建てても、平均坪数が十五坪とか十六坪とかいっても、どこかでもって、戸数はまあ減らないとしても、坪数の方で、少しそれが零点何坪という程度ですけれども、そこにしわが寄ってくるとかいう問題になりますので、やはり単価は単価として、適正な単価をみてもらうということが、われわれとしても、ほんとうにいい仕事をやっていく上にはぜひ必要だ。これは、今後も建設省にお願いをし、大蔵省にも話してみたいと、私はこう思っております。

田中一日本社会党

○田中一君 こういう日本の現在、これはもう有史以来といっていいと思う。こんな建築ブームといいますか、こういう時代には、もう営繕関係の仕事は、全部ストップする。どうしても必要なものだけやるけれども、あとはもうやめておく。公共工事というものは、住宅の場合は、特別のものもありますけれども、やめておいて、不景気になったときに、国は営繕工事を出すというぐらいのことにならぬと、これでもってまた命令的に権力で仕事をさせようなんという考えを持つとすれば、職人も請負人も、そっぽを向いちゃう。そうして、どうしても一人の職人が引っぱりだこになると、賃金が上がってくる。上がっているのです、実際。今あなたの言っている一一八なんというものじゃないのです。一二七・八に上がっていますよ。職種によっては。  これは、相当建設大臣もお考えにならないといかぬと思うのですよ。公共事業を出す面から言うと、予算の面で、どうもそうしなかったら、おれのところの営繕局の人間養っていけないから、守るだけでも、そうしなければいけないのだという考え方でなくて、こういう際には、営繕的なものはやめる。一ぺん縮減する。そのかわり景気の下降状態になったときに、どかっと出すというような政治が望ましい。今ここでもって一緒になって、営繕関係とか、あるいは不急な施設——まあ不急というものはないでしょうけれども、そういうものを出せば出すほど、賃金も上がるし、資材も上がってくるのです。そういうところに問題があるのですよ。  僕はこれは相当三十六年度の予算の面には、公共事業というものの必要なもの以外は、建築関係ですよ、これはもう抑制すべきだと思うのです。そうして労務、資材等のバランスを破らないようにしないと、これは選挙に負けますよ。

稲浦鹿藏自由民主党

○委員長(稲浦鹿藏君) 本日は、これにて散会いたします。    午後一時一分散会

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