P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
35回国会参議院1960/08/01

決算委員会 閉会後第2号

発言数
224
登壇者
12
会派数
2
開催日
1960/08/01

会議録

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) これより決算委員会を開会いたします。  まず予備費の警察庁関係の使用に関する件を議題といたします。御質疑のある方は順次御発言を願います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 公安委員長に質問いたします。  先般来、国会周辺の警察官の警備並びに三池争議における警察官の警備などで警備が膨大になったために、予備費の支出を閣議で決定されているが、その内容について詳しく御説明願いたいと思います。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) ただいま小柳委員からの御質問でございまするが、数字にわたる点が大へん多いようでございまするから、政府委員から数字の説明をさしたいと思いますが、お許し願いたいと思います。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 警備関係の出動いたしました人員が、まず予備費について問題になるわけですが、これは延べで九十二万七千人ほどの出動延べ人員になっております。これに対しまする日当、宿泊料、交通費というものを含めて総括して旅費といたしまして、予備金から六月三十日までの分といたしまして三池関係で一億四百万、安保関係におきまして一億四千三百万円ほどの予備金支出をお願いいたしたわけであります。なおこのほかに若干の通信費その他におきまして、総額におきまして三億七千万の予備金の支出をお願いいたしました。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 資料ができておれば資料配付を願いたいと思いますが……。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) できております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 今、官房長が概略を説明されましたが、この資料によっていま一度細部の点も御説明願いたいと思います。そのあとで問題の点を質問いたします。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) ただいまの資料でございますが、ここにございます出動人員は、ただいま申し上げました通り全体で九十二万七千何がし、三池関係で四十九万七千人、それから安保関係で四十二万九千人でございます。これに対します日当、宿泊料、交通費、これがいわゆる旅費ということになるわけでございますが、これの総額がここにありまする通り、それぞれの延べ人員に対しまして六月三十日までとして三池関係で二億四百万、安保関係におきまして一億四千三百万、こういうことになっております。  なおこのほかに諸手当ということが問題になるわけで、諸手当と申しましてもこれは超過勤務のみでございますが、これは警察法の三十七条によりまして都道府県の負担とされておるわけでございます。従いましてこれより先におきまして都道府県の方からいわゆる自治庁に対しまして要求が出て参る。それを超過勤務手当に対する裏づけといたしまして、特別交付税によってそれの財源をまかなうということになるかと思います。これに対しましては警察庁といたしましても自治庁に側面的に大いにお願いをいたしておきたいと考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうするとさっき言われたその他三億七千万というのは説明はどこなのですか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) その他若干とございますのは一つは装備費でございまして、これはたとえば軍手でございますとか若干の毛布でございますとか、あるいはヘルメットというようなものを若干補充いたしておりまして、これがあわせて千六百万、それから通信関係のいろいろな配線を借りましたり、いろいろいたしました経費といたしまして六百万ばかりになりまして、総計におきまして三億七千万、こういうことに相なります。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 三億七千万というのは前の三池、安保、その他を含んで三億七千万ということですか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) さようでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 わかりました。  それで次には前の方をもう少し詳しく聞きたいのですが、あとの自治庁から要求してくるであろう特別交付税の問題ですが、概算どのくらいの見込みになりますか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) これはちょっと目下まだ集計中でございまして、具体的な確たる数字はどうもよくつかんでおらないので申し上げにくいと思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 警察官が働いたのは把握しておられるのですから、それに対して概算どのくらいのものが各県から上がる見込みであるか、概算でいいので……。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) まだ関係府県の集計をいたしておりませんので、概数はここでははっきり申し上げる段階でないと思います。  ただ最近、小柳委員の御出身地であります、私もそうでありますが、福岡県会の代表者が見えまして、福岡県においてだけで約八千万から一億近い経費がかかっておる。これはぜひ何かの措置をとってもらいたい、こういうことを申し出て参っております。もとよりこれは自治庁の特別交付税でまかなう問題でございますので、特別交付税の決定はこれまた小柳委員の御承知の通り、いつも来年の二月前後に相なります。そこでそれまでは県の何らかの方法で立てかえて置いてもらいたい、必ず特別交付税において処理をいたします。こういうお約束をいたしているようなわけでございまして、その他の府県についてはまだ何ら申し出がございませんので、全体の総額は今日まだここではっきり申し上げるわけには参りませんけれども、おそらく一億数千万円に上るというふうに予想いたしております。それは全部特別交付税で処理をいたす、かように考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうしますと、こういうことですか、福岡県だけで一億近くの金がかかっている。それを県費で負担はしがたいので、それに準じた各県の今回の警察官出動についても一切国が特別交付税で処理をする、県費負担はさせない、こういうことですか。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) その趣旨でぜひやりたい、かように考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 その概数についても今公安委員長は一億数千万円といわれましたけれども、さらに念を押して置きまするが、ここに書類がありますだけで、たとえば福岡県が約七千万円に近いのですね。熊本県が二千七百万円、約三千万円の要求をしている。熊本県当局はこの支出を拒否している。福岡県会においては九月の県会で取り扱いを論議することになろうが、なかなかこれは困難であるという報告が出ております。こういうことで各県とも非常に困難な事情がある。そういうものは一切県費負担をさせないで国がめんどうをみる、重ねて念を押して置きますが、そうでございましょうか。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) 従来の例もあることでありますし、国で持てるものにつきましては全部国が責任を持つ、かように考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 今回の出動した警察官には国会及びその周辺のものも含んででありますが、国会周辺、それから三池関係で都道府県で何県くらい関係しているか、警察庁から聞いておきたい。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) ただいまここで数を計算してみますけれども、一番多いのは福岡、熊本、警視庁でございます。なお警視庁に応援を出しましたものが関東近県で相当数に上っておりますのと、九州の福岡に応援いたしました大阪方面あるいは中国筋、九州各県のものがこれに該当いたします。その他の府県は事件の警備に出ておりまするが、ここで申しまする大きく国に対して要求するという筋じゃありません。今件数はここで計算させてお答えします。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 公安委員長にちょっと関連してお尋ねしておきたいと思いますか、福岡、熊本等の一億数千万円に上る警官の出動費は当面そういう自治体の立てかえを要求する。そして国として特別交付税として二月ごろまでには何とかしてやる、こういう話ですね。そうすると地方自治体は臨時県会を持つなりあるいは特別支出の承認を求めるということにもなるし、かなり自治体のやりくりが私は必要だと思うのですが、そういう場合には国は全額を来年の二月に支払うから、一時やりくっておいてもらいたいということを、公安委員長は地方の自治体に通知を出すということですか、その点はいかがですか。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) 大体御質問の通りに考えておりまするが、県の財政の状況によりましてどうしても急を要するという場合には、さらに別途の方法を講ずる必要があるかと思います。しかしできますれば、特別交付税の決定は例年二月でありまするから、それまで何とか県の方の融通によってまかなっていただく、かように考えておりまするが、それもどうしても県の財政でできないということであれば、特殊の事情として御相談をして方法を考究する、かように考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると、公安委員長のそういう地方自治体に対する指示を、自治省の大臣としてあるいは公安委員長としてそういうことを地方に出す、国が責任を持つ、こういうことになると、おそらく現在の地方自治体の資産状況あるいは予算状況から見て、どこの自治体でも非常に苦悩をしておると思うのでありまするが、たとえば国がどうしても支出条件として現在では困難であるから、とにかく何とかやりくりをしてくれ、こういうことで自治体は泣かざるを得ないと思うのですが、その場合に銀行等の融資があったらそれをも自治省としては認める、こういう考えですか。再度一つお答えいただきたい。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) 先ほど申し上げましたように、県の財政でまかないができない、一時借り入れでも必要があるという場合には、自治省としてはそれを認めていく、こういうことになると思います。これは財政の非常にやりくりのつかない県に限りたいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると、借り入れをすれば当然利子がつく。従って一億数千万に及ぶ与算上の特別執行としての支出を都道府県が認めた場合には、当然それに対するところの自治省としては利子を補給をする、こういうことを確認しておいてよろしゅうございますね。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) 利子補給の点までまだ考究はいたしておりません。その実際の問題が起こりました場合に、よく地方自治体と御相談をいたしまして善処して参りたい、かように考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 善処ということは大臣一体どうなんです。つまり国が必然支払うべきものを、国が支出の条件というものがととのわないために、あるいはそういう時期にかんがみて、地方自治体に何とか立てかえてもらいたいという今のあなたの答弁でしょう。地方自治体も非常に困難な予算の中でやりくりをして、そうしてこれはどうしても借り入れをしなければならぬ、こういう場合にはその自治体が借りたものに対しては利子がつくのは当然の話です。その場合に自治体が持つ責任でなくして、国の責任のものを自治体に無理にやらせるのであるから、当然あなたの国会の答弁としては全額は国が持つのですから、こういうことになるから全額持たなければならぬ。それを善処するということは何なんです。いま一度答弁をいただきたい。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) 今も申し上げましたように、まだ各府県の財政状況もよく調べてありませんし、また各府県でどれだけ金がかかっておるか数学も出ておりません。従いまして、できますれば、原則としては先ほど申し上げたように、各府県でまかないをしてもらいたいというのが私どもの希望であります。ただ県の財政状況でどうしても来年の二月まで待てないという場合には、いろいろの私は方法もあると思います。あるいは特別交付税の繰り上げというようなことも考えられましょうし、あるいはまた今お話のような銀行の借り入れとかその他の融資ということもありましょう。そういう点はこれから具体的に研究をするわけでありますから、利子補給の点までここで利子補給をやりますというわけには参らぬと思います。しかし県に迷惑をかけないようにするということは当然でございます。私はその点において責任をもってやりたい、かように考えているわけであります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると私の言うのとあなたの言うのと、言葉の使い方があるいは違ったかもしれぬけれども、とにかく国が責任を持つ、この点については一致していますね。そこで国としては、あらゆる形で地方自治体にとにかく何とかやりくりをしてもらいたい、そうすればとにかく最終的には国が来年二月ごろには特別交付税として責任を持つのだから、その間にどうしても地方自治体がやりくれない、こういう場合には御相談する段階もあります、こういうあなたのお話ですから私と意見は違わないと思うのです。そこで私が確認したいのは、国が最終的に責任を持つということをあなたは確認された、こう了承してよろしうございますか。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) よろしうございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 今の点、もう一つ重ねて質問しておきますが、福岡県、大分県、熊本県、佐賀県など、各県とも今回の警官の出動によってその種の費用を使い果たして、県会にさらに要求するし、国としてもそういう措置をとっています。大臣が言われるのは、来年の二月に特別交付税があるから、万やむを得ぬときには繰り上げも考えなければならんと言われるが、たとえば九州の災害などで多数の警官の出動が要請される場合もあるかもしれぬ。そういう場合には県会では支出を拒否する、あと来年の二月でないと見当つかんということでは、警官の行動に的確な動きができなくなるのではないか、金がなければ動けませんから。その点についてはどうですか、何か保証がありますか。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) 先ほども御答弁申し上げましたように、例年の例では二月が普通でございますけれども、どうしても急を要する場合には特段の措置を考える、かような考えで私は進んで参りたい、かように考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 それではそれは重ねて念を押しません。県などの県費で出すようなものを国にめんどうみてもらうということで、次に進んで参りますが、各県の動きについて、私の方では概数ではありますけれども、大体とっているわけです。それを警察庁の方では、正確を要することでもありましょう、また私のこの委員会におけるこの問題の要求が土曜であったので、詳細な資料もないかと思いますが、十日ごろまでに各県の出動した人員とこれに要した経費、それから県会などでどういう措置になっているか、その点について十日ごろまでに具体的に調査して資料を出してもらいたいと思いますが、その点いかがですか。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) 来月の十日までに、今御要求の点はぜひ調べ上げましてお手元に差し上げたいと思います。ただ県によりますとまだそこまではっきりした資料が出ぬ県もあるかと思いますが、その点あらかじめ御了承おき願いたいと思います。県におきまして、今度の措置に要する財源の関係がはっきりしております点につきましては、取りまとめて皆さんのお手元に差し上げたいと思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 次の質問に入りますが、次は、今回のあれで三億七千万の費用についてはわかりましたが、もう少し、官房長でなければ担当の課長でもかまいませんが、具体的にたとえば日当とか旅費などの単価についても、具体的にもう少し説明してもらいたいと思います。そのわけは、私どもがこの一年ばかりにつきまして警察官諸君といろいろ話をいたしますと、非常に処遇について劣悪であって不満が非常にあった。警察官の中にも不満が相当ある、人間扱いにしてないような宿舎の設備もあった。従ってそういうこともぜひ聞きたいので、もう少しわかる程度で具体的に御説明願いたいと思うのです。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 三池関係のものはほとんど全部と申してもいいくらい活動旅費でございまして、活動旅費が大部分を占め、あと若干の装備費と通信費がある、こういうことでございます。また安保関係のものにつきましてもやはり同じことでありまして、ほとんどが活動旅費でございまして、活動旅費の内容について単価のお尋ねがありましたが、これは警察庁には旅費細則というのがきめられておりまして、その旅費細則によりまして実費を支給するということに相なっております。従って、この旅費細則にのっとって、今回も三池の分も安保の分も支給をいたした次第であります。その単価というお尋ねでございましたが、日当は二百三十円、宿泊は若干の差はございますが、三百五十円程度のもの、そういう単価に相なっております。なお遠方に汽車輸送をいたしましたものは、汽車賃は実費で、これ以外でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 それから超過勤務手当、あるいはその他の宿舎の借り上げなどについても若干の費用を使っておられるようですけれども、その点いかがですか。何か基準はございませんか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 宿舎の借り上げにつきましては、格別の予算は実はないのでありまして、これらの活動旅費の中からやはり泊るということになるわけで、そういった経費もこの中から差し引いて出さなければならぬというのが実情でございます。ただ借り上げておりまする施設は、あまり高くございませんし、なるべく予算も少ないので安くお借りをしたいということでまかなっているようなわけであります。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうすると、泊りました場合の食費などについてはどういうような措置をとっておりますか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 食費もやはりこれは日当旅費の中に、目当宿泊の中に当然いわゆる役人といいますか、公務員の旅費の観念といたしましては含まるべき性質のものだと思いますので、この日当の中から食費を差し引くということに相なっております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうしますと、その三億七千万という金は、超過勤務手当については国庫は一切補助していないようだけれども、あと連絡旅費は折半、それから燃料費や電話の使用料――備品費はほとんど県が持っている、国の方としては折半か、あるいはほとんど県にまかしてあるが、この三億七千万というふうなのはどういうふうな処分をするわけですか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) ただいま申し上げました通り、この額のほとんど大半はここに上がっております三億七千万のうち三億四千七百万までは、いわゆる広い意味の旅費、日当、宿泊、交通費を含めた旅費ということになっているわけでございまして、その他は先ほど申し上げましたように、若干の装備費、若干の通信費、こういうことになっているわけであります。ただいまお尋ねの点は要するにほとんど全部がそういう活動旅費になっている、こういうことであります。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 この日当二百三十円及び宿泊旅費の三百五十円、これはいつごろからの規定でしょうか。いつごろからきまって、これに対する当局の見解、そういうものを承っておきたいと思います。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 旅費細則そのものは三十年にきまっております。その後逐次改正すべきものは改正をいたしておりますが、ただいまの点に触れたところでは改正はいたしておらぬようでございます。昭和三十年ごろのものだと思います。

北村暢日本社会党

○北村暢君 関連して。今いただいた資料でちょっと計算してみますと、日当二百三十円、宿泊三百五十円ということですけれども、これだと五百八十円になりますがね。ところがこの三池の出動人員と、それから使用されている六月三十日までの一億四百万、これとはちょっと計算してみますと五百六十円何がしにしかならないのですよ。そうすると、これは日当、宿泊旅費とこういうことになっておりますが、交通費ということでございますがね、交通費なんか払う余地がないんじゃないかと思う。そうするとこの実費というのは規則にはこういうふうにあるけれども、これよりも低い額で支給することがあるのか、それとも活動旅費の中で何か公共の施設に宿泊するといったような場合には、この宿泊の使用料というか何かそういうようなものについて、これは払わないで、何と言いますかね、宿泊として本人に三百五十円を支給すると、こういうことになるのか。どうも資料で計算してみますと合わないのですよ、これは、ですからこれは後ほど小柳委員から資料要求されておりますから、具体的にやっていただきたいと思いますが、そこら辺のところ私ちょっと計算すると合いませんからね、支給しないことがあるのかどうなのか、ここら辺のところを一つ説明していただきたい。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) それじゃちょっと補足して申し上げておきますが、ただいま二百三十円ということを申し上げましたが、実はこの二百三十円ということはさまっておりますですが、ただ地元の部隊が出動した場合は、いわゆる半日当と称しまして半額の日当を支給するという規定があるわけであります。そういう規定によりまして半日当というものになっております。  それからただいま三百五十円という額を申し上げたわけなんですが、これは最高でありまして若干これよりも下回る場合もあるわけであります。こういうものをいろいろ総計いたしましてこういう額になっておる関係上、若干御計算――今のお掛けになった数字よりも少し金額の方が安く済んでおる、こういうことになっておるだろうと思います。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 関連して。今食費は日当の中から差し引くという話でしたが、食費の額はもちろん国会周辺の場合、あるいは三池の場合いろいろ違うと思いますけれども、実情はどうなっておりますか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) これはいろいろその場合によりまして実際にかかる食費もまちまちであり、その時に渡したものによっていろいろ違うと思いますが、やはり一つ一つやるのは大へん事務的にも煩瑣であります関係上一食五十円を差し引くと、こういう関係になっております。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 そうしたらこれはまたあとでも若干これに関連して伺いますが、たとえば国会周辺の警備に出動した警官隊の人たち、相当朝早くから徹夜で次の日まで勤務があるわけです。そうした場合に一食五十円で百五十円引く、地元は半日当だということになってきたら手取りが何もかもなくなってしまう、またそういうことを防ぐためにやっておれば結局食事がおむすびだかパンだか、栄養にも何にもならない。朝から夜中まで、すきっ腹を抱えてじっと立っておれば、これは腹が減れば人間だんだんと興奮してきますよ。結局、腹いせのために人の頭でも叩いてけがをさせる。そういうふうにだんだんと、人間というのは腹がはっていれば落ち着いた気持になって冷静な判断ができる。あなたの方でこんな一食五十円の変な安物を食わしておいて、そうして興奮さしておいてそうして警備をさせるということは重大な手落ちだと思う。一食五十円とした根拠はどういうところにありますか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) まあそのときどきでいろいろ実際に食べさせるものは違っておったと思いますが、こうした部隊出動をします場合には相当大量に出るので、一々買わなくても相当違うし、それからまたよそから買い入れるということはあまりせずに、自分のところでそういう弁当を持っていくということをやりまして、なるべく実際の食事としてはできるだけいいものを食べさしたい。金額をよけいに出していただければそれにこしたことはないわけでございますけれども、そうも予算上できませんから……。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 公安委員長、今ちょっと席を外されましたが、今、質問はこういうことです。出動しました警官は日当が二百三十円で、宿泊料が三百五十円、これが食糧費の実費が引かれる。汽車賃は実費支給するというのですがほかは何にもない。そして朝から晩までずっと使っておる。そうして宿泊設備なども非常にお粗末で仮寝の宿だ。しかもこの旅費規程というものは三十年に決定されている。そういうものをあなたはお聞きになって、そのたくさんの警官の生活を守らなければならぬあなたの一つ、決意のほどを御意見を聞いておきたい。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) 警察官に対します非常に皆さんから御同情ある御質問をいただきまして、まことにありがたいことと存じております。今までのあるいは三池なりあるいは安保関係で出動しました警察官の待遇については、私ども就任前から、かねがね非常に稀薄にすぎはせぬかという感じを持っておったのであります。今政府委員からの説明で事情はお聞き及びの通りでありますが、今後の問題としてはぜひできるだけ警察官が、先ほど御質問にありましたように、おなかをすかしていらいらしないように、そういう待遇の点においても考慮して参りたい、かように存じております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうすると具体的に、規定は三十年に決定をしてもう五年ですね。普通の公務員にいたしましても、やっぱり警官のそういうことで、旅費の規程についても検討するものは検討して具体的に職務についても、公安委員長の責任において改善していただく。私はこういう問題もやっぱり国の治安として一番大事な点じゃないかと思いますから、要請しながら次に入って参ります。  それからもう一つ、具体的な問題は諸手当の単価ですね。これは何かいろいろのものがありましょうが、二、三でもいいから諸手当の単価について説明してもらいたい。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 諸手当と申しましても超過勤務手当のみと今回の場合は考えておりますが、これは御承知の通り一時間当たり幾ら、それに対しまして超過勤務をした時間を掛けてそれを支給する、こういうのが今の建前だと思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 超過勤務手当ですか、おかしいじゃありませんか。それ、ちょっとはっきりしておいて下さい。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 超過勤務手当でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 国庫負担を、超過勤務手当については全額県費負担としておるじゃないですか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 警察法の規定あるいは政令の規定によりまして、給与といたしましては地方費負担、こういうことになっておるわけであります。先ほどからお話がありましたように、その地方費で負担いたしましたものをその年度内のいわゆる清算費的なものとして地方交付税によって、そうした地方の地方出動の財源をまかなっていく、そういう制度の建前になっておるのであります。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうすると、今言っておるのは、建前上は国庫負担ではないけれども、そういう一括して三億七千万のうちで超過勤務手当もちゃんと払うのだ、こういうことですか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) その点は違うのでありまして、要するに先ほど来申し上げますように宿泊、交通費、日当を含めた旅費というものと、それから若干の装備費、通信費、それが三億七千万になっておるということであって、超過勤務等の手当につきましてはそれ以外であります。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうすると、これに書いてある諸手当というのは超過勤務手当は入っているのですか、入ってないのですか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) ここのこの資料に書いてありますのは、諸手当というのは3と、こうして書いてあります。実はこれは超過勤務手当のみだと思いましたけれども、お尋ねの、資料要求の方で諸手当と、こう書いてございましたので、その名前をそのままとったわけであります。この資料としてはこれにつきましては金額は書いてないわけであります。この資料といたしましてはごらんの通りであります。

北村暢日本社会党

○北村暢君 ちょっとお伺いしますが、日当、宿泊料、いわゆる旅費ですね、旅費を支給をして、そうして超過勤務手当も支給することになりますか。たとえば日曜日に出勤をした、これは勤務時間じゃないということになれば、出張期間中であるけれども活動旅費ということで支給されるが、それと超過勤務手当とは、出張期間中の勤務が八時間以上、規定の勤務時間以上になる場合は、旅費と超過勤務と重複して支給されるかどうか。そういうことになっておるのかどうか、ちょっとお伺いします。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) ただいまお尋ねの点につきましては超過勤務手当も支給できると、こういう解釈でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 警備出動関係の質疑が行なわれておりますが、聞いておってちょっと私わからぬ点がありますので私も二、三点聞きたい。  まず三十五年度の予算案の警察庁の中に、活動旅費として十五億七千何がしかの予算がありますね。これは全然使わないのですか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) それは大体四半期ごとに分けて、それぞれの活動に使うことになっておりまして、それらのものも第一・四半期、第二・四半期分につきましては一応なくなったという観点から、この予備金の支出をお願いした。つまり今度こうした警察の警備出動といたしましてはまったく予想しなかった非常に大規模な、また非常に広地域にわたる出動をいたしましたために、やむを得ずこういう予備金の支出をお願いせざるを得なかった、こういうことであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 昨年の十五号台風の場合は予算補正をやりましたか、こういう形で予備金支出をやりましたか。いずれでありましたか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 去年の場合は若干時間的な関係もありましたが、補正予算のチャンスがありまして補正予算でその点お願いをいたしたようであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 今度は補正予算ということは考えられなかったのですか。少しあなた方の経理にはやすきに流れている傾向はないですか。そういう話はありませんか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 補正予算の場合は時期的な時間的な問題もございますし、緊急にお願いしなければならないという金額的な問題もあるかと思いますが、今回の場合はただいま申しましたように、非常に広くて金額も張る関係上、すみやかにお願いしたいということで、かような予備金支出となったのであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 関連質問でありますからもう二、三問で一応終わりたいと思いますが、七月一日から三十日まで三池関係で十三万四千八百四十七人動いていますがね、これは三億七千万円の中に入っていないということですから、あと一億プラスになる、かように推計してよろしいですね。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 六月三十日までの分が予備金の額に具体的に上ったものでございまして、ただいまお尋ねの通り、七月一日以降の分につきましてはまとめてお願いをいたしたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 約一億入りますね。IIの車両の焼失破損関係は他の人がやられるようでこれは触れませんが、次の質問を発するためにもう一問聞きたい点は、警察官はかなり負傷されたようですが、入院等されましたが、これの治療費は三億七千万円に入っていないと思いますが、これらの点はどの程度に見積もっていますか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) これは例の公務災害補償の関係で国費で治療するということでございますが、これは全然費用のワクが別でございまして、それらにつきましてはまた既定予算の中でさしあたり金額も小さいからやっていきたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 公務災害補償にしても、全部これは税金の支出です。そこで国家公安委員長にお伺いします。国務大臣としてのあなたの答弁を聞きます。また法務大臣の見解も聞いておきたいと思います。それから、これで一応関連質問は終わるのですが、警察庁の事務当局の答弁も必要だと思うのです。私はこれは責任重大だと思う。内閣はかわったけれどもこういう予算の使途というものは重大です。警察官に対する待遇が低過ぎるということが他の委員から指摘されました。それも問題。しかしそれ以前に七月一日から三十日の分を追加して、それから治療費等の国庫支出を合わせると概算して六億くらいになりますよ。車両関係を除いて六億円くらいになりますよ。当初予算の中で活動旅費というのは約十五億七千万円ですよ。それに対して六億ですよ。刑事警察に関する年間予算は幾らと自治大臣は承知ですか。刑事警察の年間予算は七億七千万円、大事な保安警察の年間予算は二億六千万円、この数字と車両関係等を除いた約六億円のこの国費の支出、これを比べるときに政府の責任は内閣がかわったとはいえ、これは同じ自民党に支えられた保守政権で、責任重大だと思う。こういう国費の支出の仕方というのは、たとえば三井関係においては、三井資本は警察を利用しよう利用しようと、おんぶばかりして必要以上に要請する。そうすると、警察は必要されると易々諾々として出ていく、過剰な出動をしている、このきらいはあるんです。最近の石田労相生まれて以来の調停なんかを見てもわかる。警察におんぶしてやっていこうというんです。あの下筌の問題にしてもそうですよ。建設省は警察におんぶして警察庁を背景にしてやっていこうというのです。それからこの国会関係にしてもこれは事務当局の見解を求めるんですが、一体警察の事務当局としては上司にどういう進言をしておったのか。ああいう段階に内閣は責任をとれということは国民の世論だったのです。そうすることによって樺事件も起こらずに済んだでしょうし、こういう支出もなくて済んだでしょう。だれが考えたって常識的に明々白々だったわけですね。ところが警察庁当局者が上司の進言も不十分だったでしょう。また政権担当者の国務大臣の情勢分析の判断も適正でなかったでしょう。だからゆえにハガチー事件も起こった。ひいてはアイクさんが玄関口まで来て日本に入れなかったという国際的問題が起こった。これはあげて私は警察行政をやられている事務当局並びに上司たちの国務大臣の政治責任だと思うのです。そういう大きな政治責任というものが私はこの数字の背景にあると思う。六億という金ですよ。そうしていろいろの事態を起こさして、これは率直に国務大臣として私は前内閣のことなら反省されてしかるべきで、今後再びこういうことがあってはならぬという決議があってしかるべきだと思うのです。この数字を見、説明を聞いて納税者として遺憾きわまりないですよ。またこういう事態になってこれだけの国庫支出をやむを得ざるものとならしめた警察庁の事務当局は、私は国務大臣の補佐が十分でなかった、適正でなかったとかように責任を追及せざるを得ません。まあ一部新聞にはその警備に自信がないからアイクの来日は断わった方がいいと進言をしたが、それを上司が取り入れなかったということが報道されたのですが、そういうことが事実であるかどうか、それが事実ならば私はそう責任を追及しません。しかしそれが事実でなくて、ああいう事件における警察の出動その他が、当時の国家公安委員長をたな上げして、その内閣のバック・ボーンともいうべき外務大臣あるいは当時の大蔵大臣、そういうことによって推し進められ、そうして世情を不安にし、人の生命が奪われるというような事件が起こり、国民の税金によってこれだけの、当初案と比べた場合びっくりするような、これだけの国費支出がなされたということは、私はその政治責任と行政責任を国民の名において追及せざるを得ません。この点においては私は何人も反論の余地がないと思うのです。ですからあえてその点を国務大臣とそれから事務当局の答弁を求めておきます。  他の点については追って他の委員の質問のあとでお聞きします。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) 本件の予備金支出につきましては、御承知の通り私の就任前のできごとでございまして、そのいきさつ等についてはまだ十分承知をいたしておりません。おそらく想像いたしますのに、従来の慣例等もあり、また財政当局とよく相談の上に緊急を要するという事態であるからこの予備金支出に相なったことと考えるわけであります。  そこでいろいろの問題について政治的の責任の問題でありますが、もとよりこれは国家公安委員長が、今後は全責任を負ってやりたいと思っております。国家公安委員長を補佐する者はむろん事務当局でありますけれども、事務当局がまっ先に立って今の世情についてこういう手を打たなければならぬということを、私は直接政府に申し入れることは適当でないと思います。今後は事務当局の意見を十分に聞きますけれども、全責任を私が今後は持つ、かような態度で進んで参りたいと思っております。  三池の問題につきまして警察の態度にいろいろ御批判がございましたが、これも私の就任の前のことではありまするが、私は警察は労使双方に片寄らず厳正な態度をもってああいう事態には臨むべきものであると確信をいたしております。その点についていろいろ御批判があると思いまするが、全体として見まして、今度の三池の事件あるいは国会周辺のデモ事件につきまして、警察官のとった態度がその中には不適正なものもあったかもしれませんが、全体として見まして非常に不適正である、かようには考えておりません。今後は私があらゆる問題につきまして全責任を持つことをここではっきり申し上げておきたいと思います。

小島徹三自由民主党法務大臣

○国務大臣(小島徹三君) 私小島でございます。今後よろしく御指導を願います。  ただいまの御質問でございますが、全くおっしゃる通りに、私はこのようなことのために莫大な予備費が使われるということはまことに遺憾千万であります。しかし私は、その当時の警察当局に対しまして、おそらくこれだけのものを心要とする事態になっておったということの考えのもとに、これだけのものを必要としたのだと、かように私は考えておりますので、これについて私はまことにこういうふうになったことは遺憾でありますけれども、今かれこれそれについて批判することは、私は遠慮さしていただきたい、かように思う次第でございます。  なお三池の問題につきましても、私は警察当局としては至公至平で、労使どちらにも片寄らず行動したものと考えております。ただ、三池の争議につきましては、御承知の通り、裁判所の仮処分命令を執行しなければならぬという状態でございまして、私は法秩序を維持するためには、何と申しましても裁判というものを尊重しなければならない。裁判の命令、仮処分命令、あるいは判決というようなものが執行できない状態になりますならば、これはもう法秩序を維持することはできないのでございまして、私はそういう点におきまして、おそらくそういうことを必要とするために警察力を要求するというようなことがあったのではないか、かように考えております。詳しいことは私は存じませんけれども、そういう点におきまして矢嶋委員の言われます通り、このような状態になったことはまことに遺憾でありますけれども、私は警察があれだけの所要経費を要求した、これが支出されたということは万やむを得なかったのではないか、かように考えておる次第でございますので、御了承を願います。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) 事務当局からもお答えをということでございますから。  私自身といたしましては、ただいまの警備局長に参ります前のことでございますけれども、ただいまの御発言の中で警察事務当局がよく情勢を判断正し、上司の補佐を誤らないような重大責任があるというような御指摘に対しては、まことにその通りだと存じます。  アイゼンハワー大統領の訪日に際しまして、政府に対して警察がこれを取りやめるように進言したかどうかということでございます。いろいろ当時の情勢から、政府に対しては必要な進言をしたということを伺っておりますけれども、決定は政府がなさることでございまして、ここでだれがどういうことを申し上げたけれども、御採択にならなかったというようなことを申し上げることは、警察として控えた方が適当かと存じます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 結論的な質問が二、三ありましたが、さっきの質問について、諸手当の中で、新聞の報道によりますと、警察官が安保問題並びに三池問題で苦労したので、別途特別報償的なものを支出するということが新聞で報道されておったが、そういうものがこの諸手当の中に含まれておるのかどうか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) そういうものはございません。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そういうものは支給されてないということですか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 予算に載っておりませんから、支給はいたしておらぬわけでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 その問題についてはまた別途他の委員から質問がありますから、私はただいま矢嶋委員並びに坂本委員が言われました、警官の冷遇によって非常に感情的なことにまで発展して、国民から暴力団視された点もあったのではないかという点。それから動員の数が多過ぎてそれが国民の相当の不満を招いておるという点についても、ただいま矢嶋委員から質問がありましたが、それに類似した問題として、さっきから言っております地方自治体の予算と国家警察のあり方について非常に矛盾が発生しておる。たとえば警察の出動については警察庁長官からの命令があり、そしてこれが動きますと、あと予算は県会にかけなければならない。その場合には一体県知事にはどういうような報告がなされておるのか。これは国家公安委員長の指示によって動いておるのであり、県知事の事前承認かあるいは事後承認でよろしいかもしれない。しかし、そういうことで警官が動いて、あとで超過勤務手当が足りないから、費用が足りないからといって、県会ですったもんだやっておる。こういうようなあり方について、国家公安委員長はどういうような見解を持っておるか聞いておきたいのです。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) 現在の警察の制度についてもいろいろ御批判もあり、御意見もあることは御承知の通りであります。しかし私はあの警察法の改正以来、府県警察ということに現在の制度は相なっておりまして、今の制度が適当であると考えております。ただ御指摘のように、地方団体と警察との関係でありまするが、これは今後は実際問題として緊密な連絡をとって参り、かりに府県に万一負担をかけるような事件が起こった場合に、あらかじめ府県本部長から県へ、あとで府県が困るようなことをやらせない、こういう方針で参ることが適当ではなかろうか、かように考えておるわけであります。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 じゃ今の大臣の発言によって、非常にこれは大事なことですが、県知事と県警本部長との関係、そういうものについて具体的にどういう策を立てようとされておるか、具体的にお聞きしておきたいと思います。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) 御承知のように、府県警察を主管いたしておりまする府県の公安委員会は、委員は県会の同意を得て府県知事が任命するという建前であります。この点では府県との間の関係は非常に緊密に相なると思います。府県の公安委員を初めといたしまして、警察の職員も常に府県と連絡を怠らないということの方針で進むことが、今日の段階では最も適当ではなかろうか、かように考えておるわけでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 大臣も地元ですから十分御承知の通り、この間の三池の一番最終的なトラブルは、全学連と警察官との衝突であったのでありますが、あのときの警察官の動き、全学連わずか二百五十名の者を千名近くの警官が包囲して、そうしてこれを一人の学生に対して五人なり十人が列外に拉致してやっているという事件が起こった。この問題については別途法務委員会でお伺いすることですが、そういうときに具体的には、公安委員長は、この事件に対する責任はだれかというと私ですと言っている。そういうものと公安委員会に対する報告、あるいは県知事は自分の県民でありましょうね、そういうものについて一生懸命心痛している、そういう県のいわゆる地方行政と、それから警察の具体的な動きついては全然もう無関係に動いているわけです。具体的な警察の動きについては直接警察庁からいろいろ相談してやっているものと思っている、そういうことでありますから、今言われたような県の公安委員会との密接な連絡は当然これはやらなければなりませんが、私は別途県議会でも論議していると思うが、今のこの各地元の警察の当局者と地方自治体の首長に対する連絡は、そういう点については具体的に警察庁で検討してもらいたいと思うのです。  それを一応要請いたしまして、次の問題に入りますが、公安調査庁から見えておりますか。

関之公安調査庁次長

○説明員(関之君) 見えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 公安調査庁で、今回三池闘争並びに安保問題についてどのような活動がされたか。たとえば現場にどういうものが動員され、どういうふうな活動をしたか、具体的に御説明願いたい。

関之公安調査庁次長

○説明員(関之君) お答えいたします。  まず安保問題でありまするが、御承知のごとく、この闘争の中には共産党が入り、また矯激な行動に対して学生団体が若干参加したわけであります。これらの中には、破防法の観点から私たちは調べざるを得ない段階になっておりまして、その観点から調査しておるわけであります。本問題についての具体的な責任は、関東公安調査局の責任でありまして、そこにおきまして調査官が、今申し上げたような団体においてどういうような行動に出るかという点を調査いたしているわけであります。  次に、三池の方でございますが、ここにも御承知のごとくに、かなり強い共産党のオルグ活動ないしは細胞活動というものが働いているものと私は判断いたしておりまするが、そこらの活動がどういうふうにこれに現われているかという点は、どうしてもわれわれとして関心を持たざるを得ない問題なのであります。そこでこれは九州公安調査局――福岡にございますが、の局長が責任を持って調査官を指揮して調査にあたっている、こういうことであります。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 関東の方を具体的に例をとって御説明願いたいと思います。たとえば六月十五日の晩など、公安調査庁関係で調査官というものは一体何人くらい動員されておりましたか。

関之公安調査庁次長

○説明員(関之君) 六月十五日のときにはおそらく五十名前後と私は思っているわけであります。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 警察庁にお尋ねしますけれども、今の問題に関連して六月十五日の晩、私服の警官は一体何人くらい動員されておったか。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) 当日私服員は四百三十三名でございまして、これは警視庁の公安部、防犯部の部員でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 この私服が国会の中に活動しておったと思いますがその点、そうであるかどうかという点。その場合国会の衛士長など、いわゆるこの治安を確保する責任者との関係において制服警官については、これは当然明らかにわかるわけですね。たとえば衆議院議長なり参議院議長なりから要請されたから入りましたという言いわけが立ちます。ところが一般の者とまがうようにバッチもない私服が四百三十三名と言われましたが、もちろん中にはマークがありましょうけれども外からはわからない、そういうことには衛士長など相当な意見を持っていたようである、いうなれば不満を持っておったようでありますが、その点についてはどのような連絡があって活動されたか、聞いておきたいと思います。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) ただいま御指摘の衛士長に不満があったという話は私は伺っておりませんので、その点はなお確かめてみたいと思います。  私服隊は御指摘の通り、そういうような困難な場所にあって、識別ができない不利さはございますけれども、ああいう中で責任者の検挙ということになりますと、そういうことに常時当たっております私服員が必要でございますので、そういう者を制服部隊にあわせて派遣をするのが常態でございます。この場合に何人が中に入っておったかどうかということにつきましては、そのそれぞれのときどきで異なると思います。あの周囲で活動いたしました者が四百三十三名とお答えいたすほかはないのであります。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 中に入っておったかどうかですね、その点については入っておったということでしたね。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) 構内に入っておった者もあったのでございますけれども、このどの部分がそれであるかということについては明確にお答えできかねます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 当日六月十五日に衆、参両院議長が内閣に要請した、警備に要請をした数は当初衆、参両院各二千名であり、六月十五日午後七時十分にさらに両院千五百名づつ、合計衆、参両院あわせて七時十分以降には七千名の数になっている。その七千名というものは当然制服、私服を問わず含めての数であるはずであります。これは衆、参両院議長が正式に要請したのであるから、当然それだけの数を満たさなければこれは両院議長の要請に沿わないということになる、当然だからこの七千名の中に今の私服も入っているはずです。それ以外に入ってくるとするならばこれはもってのほかです。あなたの言う今の御答弁ははなはだ不確かである。もっと正確に答えていただきたい。  さらに私は、今の私服は全部警視庁公安部と言われるが、当日の中には各警察署から派遣されておった者も確かにいる。だからあなたのように今あいまいなことを言われるならば、この際私服の構内に、今の衆、参両院議長の要請によって入った者の数が何名。その何名の全部の名簿を出してもらいたい。それからそれがどこの所属になるかという点、全部が警視庁の保安の者だとは思わないが、他の警察から来ている者もあるはずです。全部その所属と名前とを明らかにして本日今出すことができなければ、次回までに出していただきたい。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) 先ほど私のお答えが思い違いになってお答えしたかと思いますが、構内の中に入ったかどうかというお尋ねのように伺いましたので、そうお答えしたのであります。要請がありました七千人のうちに入っておったかどうかということでありますれば、これは私はうちだと思うのであります。  なお私の受けております報告では防犯部員、公安部員ということでありますのでお答えいたしましたのでございますが、一人々々の所属、氏名を出すかどうかにつきましてはこれは警視庁のことでもありますので、よく警視庁当局とも御連絡の上検討してみたいと思います。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 だから今の四百三十三名というのは、どこの範囲を含めた数かまだ明らかになっていない、私は今の七千名の中に入った数であるかどうか、入った数であるとすれば、はっきりと私は所属も名前もわかるはずだと思うのです。そんないいかげんなことで、私服の警官ならば国会のどこでも入れるということになっておればはなはだ迷惑であります。だからこの際明確にしてもらいたい。警視庁のことだから私は知らないとは私は言わせません。明確に名簿を出していただきたい。これはこれこれの議長の要請に従って入った人間であるというならば、私たちもこれはもちろん承服いたします。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 関連して。言葉の意義を明確に承っておきたいと思います。構内々々という言葉は使われておりますが、これは院内を含む構内なのか、それから院内を含まないところの構内という意味でお使いになっていらっしゃるのか、念のためそれもあわせて明確にしていただきたい。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) ここでは国会構内ということでございまして、この趣旨は院内という建物の中を含んでいるかどうかということを明確にいたしませんので、後ほどお答えさせていただきたいと思います。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 そんな答弁を今されたら大へんなことになりますよ。大体両院議長が警備を頼むときにも院内のことまで頼むのじゃありませんよ、院内の場合には別途に要請をするのですよ。それは五月十八日の晩のときでも同じことですよ、だからあなたが、そういうような警備の責任者の人が、構内といえば院内も構内もごちゃごちゃに考えるというようなことをあなたが考えておったら、今度は警察官もみんなそう思います。まさか制服の人はそう考えないかもしれませんけれども、私服は、おれは私服だから廊下の中でも入れるということになりますから、これはあらためて法務委員会で徹底的に究明しますが、あなたちょっと不勉強ですから一つ気をつけていただきたい。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) 参りましたばかりで不なれで申しわけありません。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 もう一、二問私に与えられた時間だけ質問いたしますが、次は三池の場合に、警官が宿泊する施設が警察にはないので、三池の会社から借り上げて宿舎にしたものが大きく分けて三十三カ所あります。小さく分けると五十くらいありますが、野添社宅に六十八棟ありますからこれを合わせると百ぐらいになりますが、大きく分けて三十三カ所になります。しかも月の借上料が二十三万四千円で借りております。警察官がそういう所に行って会社側の施設を三十三カ所も借りて、数カ月の間、そういうふうな争議に関与するということにつきまして、公安委員長並びに警備局長はどういう御見解を持っているかお聞きしておきたい。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) 小柳委員の御指摘の通りの事実があったかとも考えます。ただ大牟田は御承知のように、非常に宿舎のない所でありまして、おそらく急場にバラックを建てるわけにもいきますまいし、またバラックを金をかけて建てるのがいいか悪いかという問題もございましょうし、やむを得ずあいておった会社の建物を使ったことになるのじゃないかと実は考えます。原則論として、お話のことは、私どもよくわかるのでありまして、できるだけそういうことは今後避けて参りたいと思いますが、今度の場合はやむを得なかった、こういうふうに御了承をいただきたいと思います。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) 今の大臣のお答えにつけ加えることはないのでございますが、今後私どもの装備といたしまして、どうしても現地で、そういう宿舎の手に入りませんような場合に使いますようなごく簡易な建物、簡易組立建物というようなものを今検討いたしておる次第でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 わかりました。そういうことで、たとえば組合員やおかみさんたちが会社の犬だと言われる根底に、そういうものがあるわけです。そうすると、そういう言葉を聞くと、若い警官はかっとする。さっき坂本委員が言われたように、すき腹をかかえて生活は不安でいらいらして、そうして感情的に対立する。そういうものを、今度の争議の中で見るわけです。  そういう根本的なものを考えなければ、いたずらに末梢的に出たものをとらえて、それは不都合だといって刑事事件でやっても、あとの祭りになってくる、そういうものをまだ追及したいけれども、時間がないから追及いたしませんが、最後に法務大臣に質問しておきたいのですが、私ども社会党といたしましても、国会周辺の事件にしても、三池の問題にしても、非常に重大視して、警察官の行き過ぎについては、告発するなり、あるいは攻撃して参りましたので、その事件について、いろいろ調査困難な面もあろうけれども、聞くところによると、たとえば労働組合や、あるいは全学連などの動きについては、徹底的に検察庁は、あるいは関係機関が調査し、これに刑事罰を加える方向にあるけれども、警察官の警棒使用の行き過ぎとか、職権乱用については、調査不十分で、どうにもしようがありませんということを聞くわけです、言葉の中に……。出先機関やあなたの直属の部下の方で、そういうことでは国民から信頼される警察官ということはできぬじゃないか、従って、そういうような事件については、法務省担当大臣としては、それはそれ、これはこれとして、厳正公平に職権乱用については究明されるべきだと思う。そういう問題について、片手落ちのないようにやられたいと思うのだが、法務大臣も就任早々であるけれども、一応決意のほどを承っておきたいと思います。

小島徹三自由民主党法務大臣

○国務大臣(小島徹三君) 私は、警察官に行き過ぎがあってはならないということを心から願っておりますし、そうあってはいけないと常々考えておりますが、しかし、現実の問題として、そういうことがあったかなかったかということは、私ふびんにしてよく知りませんが、そういう問題につきまして、告訴、告発等がありましたものにつきましては、厳正公平に取り締まるつもりでございます。  人権じゅうりんということにつきましては、私は非常な熱意を持っておりますから、私はそういう点について、十分に捜査するつもりでございます。詳しい点につきまして、もし御質問ございますれば、事務当局からお答えいたさせます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 最後でございますが、あとは要請ですが、私の方でも、写真なりその他資料も相当そろえて次の法務委員会や地方行政委員会でも、もう一回この問題についてはお尋ねしたいと思っています。従って早い機会に下部機関に伝達されて、資料を十分お集め願って、十分な答弁ができますように、質疑応答ができるように、十分態勢を整えてもらうように要請して、私の質問を終わります。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 速記を始めて。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 法務省関係に、私は質問いたします。  まず、先ほど公安調査庁の職員は出動されたということなのですが、これは当然だと思う。相当出られたと思うのですが、この公安調査庁、法務省関係としては、予備金の要求はなされなかったのですか、する必要がなかったのですか、どうなんですか。

小島徹三自由民主党法務大臣

○国務大臣(小島徹三君) 法務省としては、予備金の請求をいたしておりません。今までの予算に基づきまして、配賦金をもってまかなっております。総額大体千六百万円程度のものでまかなっております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 次長、それでけっこうですね。

関之公安調査庁次長

○説明員(関之君) よろしゅうございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それは当然だと思うのです。ああいう世上騒然たる情勢になれば、私は、公安調査庁という役所はあまり好きじゃないのです、そんなに必要じゃないと思いますが、しかし、ある以上は、職務上一番活躍の場だと思う。そういう場合でも、これは破壊活動調査に必要な経費というのは約六億円計上されている。これは警察庁の刑事警察、保安警察の七億並びに二億の予算と比べれば大した金です。また警察庁関係の活動旅費十五億七千万円に比べれば、お宅の破壊活動の調査に必要な経費六億というものは、多額な金です。御承知の通の会計検査院の十分手の伸びない、その使途について決算委員会に資料として提出していただくことを要求しても、提出されないお金なのです。大体、六億というのは、あまっているのじゃないですか。これは事件でもないと、使いように困っているのじゃないかと私は思うのですが、幾ら決算委員会で御要請申し上げても、使途についてお示しいただけないので、わからないのですよ。私は、それでこの前、最近の世情からいって、あるいは予算が少し窮屈だといわれるのじゃないかなと思ったけれども、この使い道に六億あるから……まさかと思っていましたが、やはりそうでした。これは相当幅のある金だと思うのですが、どうですか、これは、こういう質問が出ないように、もう少し公安調査庁の破壊活動調査に必要な経費というのは、当決算委員会においても、私のような質問が出ないように、もうちょっと今後使途が、われわれにもわかるようにしていただくことができないものでしょうか。あわせて一つこの点、承っておきたいと思う。

関之公安調査庁次長

○説明員(関之君) 活動費につきましては、公安委員会ないしは各種の委員会で、いろいろ御質問をいただいておりまして、私どももその使途、そのいろいろな問題については、きわめて厳重な監督のもとで行なっておるわけでございます。  この六億近くの金に相なったのも、要するに私どもの私利私欲に使うというわけじゃありません。客観的に、私どもの役所の特にこの活動を強化することが必要である、こういうことでありまして、この金は、このような増額を得ているわけであります。  なお、使途の内容につきましては、これは、もうすでに各種委員会におきまして、だいぶ論議を尽されまして、私ども、できるだけのことは御説明申し上げておるわけでありまして、これは、今まで申し上げた程度においてならば申し上げられますが、しかし、それ以上の問題につきましては、どうも事柄の内容上、詳細に申し上げかねる場合がある、こういうことを申し上げざるを得ないのであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 もう一問ですが、各委員会で質疑を受けている――その通りです。衆参両院を通じて、予算委員会初め法務委員会、決算委員会で質問を受けてできるだけの答弁をしているというけれども、それは人を食っているのです。例年資料を要求しているけれども、あなた方は紙だけで、その中に、ちょっと書いてあって、それを見てどんな烱眼をもって見ても、それは内容は。人を食ったような資料を出してくるわけです。だから、もうちょっとわかるような資料を出して、われわれの審議権の行使を容易にしていただけんかということを伺ったわけです。あなたに何べん伺っても同じようなわけですが、私の気持はそうだ。あなたの発言を私は了承しないということなんですね。  それから、私利私欲でやられておるとは毛頭考えておりません。これは法務大臣の答弁を求めるところなんですが、最近やはり思想警察の傾向が強くなったのですよ。大体この六億なんという金は、それに非常につながっておる。最近わが日本社会党も申し入れましたが、公安警察関係に――これは公安委員長も聞いておいてもらいたいと思うのですが、重点が回わっておって、刑事警察方面がやはりおろそかになっておる。だから一般国民が最も要望しておる生命財産の保持、社会の秩序の維持というものが、比較的そういう方面のものが軽んじられて、公安警察、司法警察の傾向が強くなってきておる。だんだんそれは強くなってきておると思うのです。  ここは決算委員会だから申し述べませんが、安保体制を押し広げて参れば参るほど、幾何級数的に、そういう傾向を帯びてきておる。幾ら心しておっても、心し過ぎるということはない。幾ら心しておっても、そういう傾向をたどらざるを得ないのじゃないか。そういう傾向が出てくるんじゃないかと懸念するわけです。  そこで六億という金と関連して、法務大臣とお目にかかる機会がないから、質問したいのですが、最後の一点ですが、あなたは優秀な法律家として、ある意味では畏敬もし、ある意味では矢嶋は恐怖感を持っておる。それで伺いたいのですが、六億の金の使い方とも関係するのですが、先ほどの警備支出とも関係するのですが、破防法の改正なんか考えておらんでしょうね。それから防諜法の制定などはお考えになっていないように、先般来のあなたの記者会見、あるいはラジオ、テレビの対談等で私は了承して、幾らか私は胸を穏かにしておるのですが、そういうふうに了承しておって差しつかえないものと私は思うのですが、念のために、矢嶋を安心さしていただくために伺っておきたいと思います。

小島徹三自由民主党法務大臣

○国務大臣(小島徹三君) 私は治安対策として、ただ法律を強化するということだけをやることは下の下だと、かように考えております。  従いまして、今日の段階におきまして、私は防諜法であるとか、あるいは破防法を修正して強化するというようなことは毛頭考えておりません。もちろんどんどん情勢が変って参りますからして、そういう時代になれば、また皆さんの御了解を得なければならぬこともあるかと思いますけれども、私ども今の段階では、そういうことはおそらく必要ないのじゃないか、こういうふうに考えております。  それから、先ほどちょっと私の言葉の足りないところを補足さしていただきますが、先ほど経費の問題でございますが、確かに検察庁におきましての経費は、今までまかなってきておりますけれども、御承知のように相当多数の事件が今後起きてくる様子も見えますので、場合によったらば、予備費をお願いしなければならぬことがあるかもしれませんけれども、現在のところでは、まだ既定経費でまかなっております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 これはどうしても、政府できめなければならぬことですから、緊急のことだけ、御相談があったと思うので、お尋ねしておきたいのは、北朝鮮に帰還する問題について、協定を延長する方針を政府は確定をしたのかどうか、この点、いかがですか。

小島徹三自由民主党法務大臣

○国務大臣(小島徹三君) 私、まだその点を十分承知しておりませんからして、ただいま御返答申し上げることはできません。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると、法務省の入国管理局関係は、これは公安調査庁と同じように、とにかく外国人の出入並びに日本人の国外入出国の問題についても、重要な問題があるわけですが、法務大臣は特に在日朝鮮人の問題について、そういう閣議でもって、池田総理から相談されたことはないんですか。

小島徹三自由民主党法務大臣

○国務大臣(小島徹三君) ただいままでのところ、まだ御相談を受けておりません。私はこの問題が、ただ純然たる事務的の手続によって解決すべきものではございませんので、いろいろな面において解決すべき問題が多数あると思いますから、いずれそういう点は、閣議においてきまることになると思いますけれども、ただいまのところ、私は何らの相談も受けておりません。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 この在日朝鮮人の帰国問題は、今月、八月の十二日までに日本政府が解決しなければならぬ問題なんです。特に法務省は入出国の問題については、重要な役目を持っておるわけです。  そこで今、日韓会談の再開にも関係があるんですが、少なくとも人道問題として、前の岸内閣のときではあったけれども、藤山外交として、特に岸内閣して人道問題として協定をして、この協定を今後持続するのか、ここで修正するのか、破棄するのか、重要な段階に来ておるわけです。しかもきょうは八月一日だから、十二日というと、目腱に迫っておる。それが閣議で相談をされないということは、所管大臣として、あなたの方の行政を担当されるあなたの責任者としての立場は、私はちょっと変に思うんですが、相談も何も受けていないというのは、ほんとにそうなんですか、今一度聞いておきたい。

小島徹三自由民主党法務大臣

○国務大臣(小島徹三君) 確かに出入国管理につきましては、私どもの方が主管でございますからして、事務的に問題を解決することは簡単でございます。しかしながらこの問題は御承知の通り、いろいろの問題を含んでおりますから、必ずしも私のところだけで独断に決するわけに参りません。私どもの方で、それぞれ研究はいたしておりますけれども、まだ総合的に、全面的に相談し合という段階にはなっておらぬということを申し上げておきます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 少しくどいようですが、それではいずれ、総理大臣や外務大臣を呼ぶ機会もあろうと思いますが、私はこの機会に要望しておきたいんですが、やはり事務的に、もちろん遊んでいけばいいことではありますけれども、対社会的には、非常に大きな問題であるし、しかも国際的な問題でもある。従って、やはり所管大臣としての立場もあるし、閣議では、そういう関係の国務大臣は相談をされなければならぬはずなんですね。従って、ぜひ人道問題として、協定を延長することについては十二日までにきめなければならぬ、イエスかノーか。従って、早急にそれらの問題について明確にしていただきたい。  私どもとしては少なくとも昨年とった態度というものは、今日の時点においても、変える必要はなかろう、むしろ多くの希望があるならば、それは当然延長して、池田内閣としても措置すべきであろう。そうして日韓会談の問題については、別個の問題として、新しる時点に立って韓国の新しい内閣のもとに交渉される、こういうことで多くの、いわゆる国内の入出国についての所管省としての立場で、法務大臣としては、はっきりとした態度をやはり進めておいてもらいたい、こう私は要望しておきます。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) 法務大臣は、定刻からおいで下さったのでありますから、どうもありがとうございました。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 六月十五日に七千名の警官隊が動員されたことは、先ほどの話にも出ましたが、この輸送については、私は非常な困難があったと思われる。何台の車両がこれに使われたか、またそのうち、ここに報告も出ておりますが、何台が大破、中破、小破になったか、それについて御説明をいただきたい。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) その日に損害を受けました自動車につきましては、私手元に持っておりまして、全焼したものが十六台、半焼したものが二台、破損をいたしましたものが六台、合計二十四台でございますけれども、当日、部隊輸送に使いました全車両につきましては、ただいま手元に資料がございませんので、これは先ほど御指摘ありましたもの同様、あとで出すことをお許しいただきたいと思います。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 当日の実情を見ますというと、たとえば南門あたりには、一般の車両――一般の何と言いますか、町で使われておりますトラック、はっきり名前の付されたようなトラックが使われています。これはよほど車両が足りないために、こういったものを、あなたの方で借り上げてお使いになったのかどうか。その点の御説明をいただきたい。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) 警察には、それぞれ輸送車両というものを持っておりますけれども、現在持っております車両の数ではとうてい、もちろん全部は輸送できませんのみならず、せんだってのような大規模の輸送をいたします際には、足りないのでございます。従いましてそれぞれの部署において必要な台数は、会社のものをお借りするというのが常例でございます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 そうしますと、そういう借り上げは、今度の予備費の中に含まれておるのですか、含まれていないのですか。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) その借料は、装備費の中に入っておるのでございます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 なお、今回はよほど足りなかったと見えて、京都のバックナンバーをつけた車両が、多数東京都内を輸送に従事しておった。これは一体、当日六月十五日、何台使用されておったか、御説明いただきたい。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) 当日、京都の車を借り上げたということはなかろうと思いますけれども、御指摘がございますので、後ほどこれも調べまして報告いたします。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 それでは、この際お尋ねいたしますが、警察庁の三十五年度になってからの車両購入、また用途廃止の実情を、これは一昨日から要求してありますから、文書があればそれを出していただいて、御説明いただきたい。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 実は資料の御要求の中で、安保関係のみと、こう承ったものですから、この二の車両ということが書いてございますが、本年度分につきましては、追って調べまして御報告を申し上げたいと思います。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 それは、はなはだおかしいね。私の方では、大へんあなたの方は車両に御不足のように思うのです。そしてこのごろの新しい警備というものは、機動力を必要とする。  ところが、どうもたくさんの車両がこわされたり、焼かれたりしているし、さらにずいぶん民間からも借り上げられておられるようだし、さらに京都のバックナンバーのついた車両が数十台使われているし、そういう点で、一体あなたの方では、車両の購入をどの程度しておられるか、その点を伺って、当委員会としてはあなたたちに、場合によれば、御支援をいたしたい。そう思って、一昨日お尋ねしている。それに対して資料を出さぬということは、支援しなくてもよろしいということですか。警察庁の新規購入、それからまた大破、中破すれば、用途廃止をすると思うのです。その実情を伺っているのです。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) ただいま申し上げましたように、大へんいろいろ車両については、御配慮をいただくわけですが、私も、就任間もないことでありまして、差しあたりこの安保関係のみの破損の関係の資料の御要求があったと承ったものですから、かようなことになったのですが、ただいまの御指摘でありますから、さっそく調べまして御報告いたします。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 それでは次回までに、今の昭和三十五年度、昭和三十四年度の分も、全部提出していただきたい。  それから、なお、今私は京都のバックナンバーをつけた車両と申しましても、何かそれを御承知にならないようですが、実はこれは、たくさん見ている人がいるのです。京都のバックナンバーがついて、そうしてそういう車が多数に、この輸送に従事している。これはどこからお借りになったのか。あるいは皆さんとしては、こういうトラック輸送車というものは、もちろん員数としてちゃんと、これは消耗品でありませんから、台帳に載っているはずです。だから台帳に載った載せ方は、どういう扱いをしているか。あるいは今月になってから、あるいは七月になってから、どういう扱いをしておられるか。よほどお困りならば、私たちとしても考えにゃいかんということで、そこをお尋ねしているところなんです。  全然京都のバックナンバーについては、御承知ないのですか。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) 私もうかつでございましたが、自衛隊から一部お借りした車が、京都のナンバーをつけていたそうであります。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 それでは、自衛隊から何台、どういう形で借りたのですか。どういう規則の上にのっとってお借りになりましたか。

木村秀弘防衛庁経理局長

○説明員(木村秀弘君) 私からお答え申し上げます。  六月十五日から一カ月間の期限つきで、宇治の補給処から六十両警察庁の方へお貸ししております。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 その法的な根拠、つまり自衛隊の車両を警察庁に貸してもよろしいという、そういう根拠、何かありますか。

木村秀弘防衛庁経理局長

○説明員(木村秀弘君) 法的な根拠といたしましては、物品管理法の第十六条の規定によりまして、それと施行令の十九条の規定によりまして、一カ月以内の期限を限ってお貸しする場合には、防衛庁長官限りで貸してもよろしいということになっておりますので、そういう御要請に応じたわけでございます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 そうするとそれは、その要請は、警察庁長官から防衛庁長官に対して要請があったのですか。

木村秀弘防衛庁経理局長

○説明員(木村秀弘君) さようでございます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 そういう大事なことを警備局長が知らぬというのは、これは職務怠慢もはなはだしい。私が京都のナンバーがある車両がたくさん動いておったという、実は、その点なんです。今の点について、物品管理法の十六条では、防衛庁長官に対して、そういう要求があった場合には、一カ月以内ならばよろしいと明確に書いてあるのですね。

木村秀弘防衛庁経理局長

○説明員(木村秀弘君) 物品管理法の十六条によりますと、「物品管理官は、」「各省各庁の長の承認を経て、」その物品の所管を移す場合がある。移してもよろしいということが書いてございまして、それが一定の条件に該当する場合におきましては、この管理官の責任においてやってよろしい、その条件を満たさない場合には、各省各庁の長の承認を経なくちゃならない。また一定の、ある場合には、各省各庁の長は大蔵大臣の承認を経なくちゃならぬ、こういうことになっておりまして、ただいまの場合、すなわち一カ月を限度とししお貸しする場合には、各省各庁の長限り責任をもってできるということに相なっております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 ちょっと関連して、その管理法というのは、各省庁共通に適用される法律ですね。

木村秀弘防衛庁経理局長

○説明員(木村秀弘君) さようでございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 その物品とは何ですか。物品の定義。

木村秀弘防衛庁経理局長

○説明員(木村秀弘君) 物品の定義は、第二条にございまして、国が所有する動産の中で、現金とか、あるいは有価証券、それから国有財産法の適用を受けるすなわち土地・建物、そういうものを除きましたものが、ここにいう物品でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それでは、ヘリコプターを貸してくれといったらどうなります。

木村秀弘防衛庁経理局長

○説明員(木村秀弘君) それは物品に入ります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 ピストルは。

木村秀弘防衛庁経理局長

○説明員(木村秀弘君) ピストルも、もちろん物品ではございますけれども、武器、弾薬等につきましては特別の法律がございまして、その規定の規制を受けることに相なっております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 これはそう簡単にいかぬですよ。自衛隊の治安出動、それから災害出動というものは、ちゃんと規定があるのだからね。自衛隊の車両とかヘリコプターとか、ピストルとか、そういうものは、三十日云々というのでは簡単に動かせないですよ。これは私も十分研究していないから、責任のある発言はここでは言いませんが、たとえばピストルが物品の中に入って、三十日の限度内では云々というのなんかは、自衛隊の国内出動をあれだけ厳重に規定してあるわけですからね。物品管理法には優先しますよ。自衛隊法はあとからできた法律ですからね。

木村秀弘防衛庁経理局長

○説明員(木村秀弘君) ただいまヘリコプターにつきましてはちょっと説明が足りませんでしたが、飛行機類といたしまして国有財産法の適用を受けますので、それは除外されます。車両につきましては、一般の物品として扱われておることは、先ほど申し上げました通りであります。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 今の宇治の自衛隊と警察庁との車両の貸し借り問題は、これは物品管理法十六条による貸与という形ですか、それとも一応用途廃止して、払い下げして、警察庁がそれを新規購入という形ですか、それを明らかにしていただきたい。自衛隊の方と警察庁の方、両方から一つ説明していただきたい。

木村秀弘防衛庁経理局長

○説明員(木村秀弘君) これは管理がえでございますけれども、貸与でございまして、貸付でございまして、それは、普通財産を用途廃止をして払い下げるという形のものではございません。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) 管理がえでございます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 念のためにお尋ねしておきます。一カ月ということで、もう一カ月の期限が切れておりますが、約束通りまた返還いたしておりますか。

木村秀弘防衛庁経理局長

○説明員(木村秀弘君) 六月十五日から七月十四日までのお約束になっておりましたが、現実に返還を受けましたのは七月の四日でございます。もうすでに受領済みでございます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 それは警察庁としては、相当多数の車両の全焼、大破を来たして、まことにこれはお気の毒に思いますが、なおそのほかの車両、たとえば救急車――警察庁には救急車もあると思いますが、警察庁の救急車の台数、それから六月十五日に一体何台使用されたか、破壊されなかったか、その点お伺いしたい。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 救急車は警察にはございません。これは消防が持っておるものだと思います。従って、六月十五日には警察の救急車というものは出ておりませんので、損傷も受けておりません。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 警視庁の中にはあるでしょう、救急車というものが。これはよく調べて明確にお答えいただきたい。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 警視庁にもそういう救急車はないはずであります。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 はずじゃない。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) いや、ないはずでございます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 それでは救急活動をする車というのは、警察関係には全然一台も持っていないということですか。たとえば、警備のために出動すれば、警官の負傷する場合もあり得る、そうした場合に、当然救急車の一、二台は備えておるということもあっていいと思うのです。そういう意味での救急車というものが全然ないのか。名前は消防庁の救急車と違うかもしれない。しかし、皆さん方で、つまり衛生材料を持って、警備に出動する場合に、随行をする車というものがあるのではないか。そのことを聞いているのです。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) いわゆる救急車という整備された車というものはもちろん持っておらぬということは今申し上げた通りでございますが、ああいった場合には、応急的にそれぞれの車両を人命救助、その他負傷者の運搬の目的に若干使うということは具体的にあり得る。その場合に、若干の救急薬はその車にあるというようなものもあると思います。しかし、いわゆる整備された意味での救急車と名づける車は警察には持っておらないわけでございます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 少し詳しくお尋ねしますが、そういういわゆる救急の役に立てた車が当日何台あったか。そうしてそれは破壊されたかどうかということを聞いておる。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 具体的どれくらいそういう活動をいたしましたか、あるいはそれが被害を受けたかということについては、ただいまつまびらかでございませんので、また、これも後ほど調査してお答えいたします。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 それでは一つつまびらかに調査をしていただきたい。やはりその責任者がおったはずです。その責任者の名前をあげてお答えいただきたい。  それから次に、先ほど来問題になりましたが、出動警官の手当の問題ですが、紙上には、確かに警官の非常に困難な警備出動に対して士気を鼓舞するために特別手当をつけるというような話が出ておった。私たちは、先ほど来、旅費並びに手当の中にあるのではないかといってお尋ねしたのだが、そんなものは全然組まれていないと言う。そうすると、新聞に報道されたのは、ただ単に警察官の士気を鼓舞するための報道であったかどうか。もう一ぺん念のために確かめておきたい。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 私ども会計経理関係の者といたしましては、予備金関係以外のものについては、具体的の経理上わからない面も若干あるかと思いますが、しかし、今回の場合につきましては、おそらくそうしたものはこの予備金からは出ておりませんし、出しておらぬものだと私は考えております。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 先ほど来二百三十円の手当を中心として、食費の、つまりイライラ食五十円という、非常に警官を冷遇した食事の内容も出て参りましたが、私は、当日の機動隊などの活動を、活動そのものから見ますと、相当朝早い時間から徹夜をしての活動であったから、相当なカロリーを必要としていると思う。それに対してあの程度でははなはだ不十分であったということは、これは率直に言わざるを得ないと思う。そこで一体機動隊の場合、ふだんは一体食費はどの程度でまかなっておられるのですか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 具体的にその金額は、都道府県の機動隊によって、たとえば副食物の入手状況とか、それの安い高い、いろいろございますから、一がいに言うことはできないかと思いますが、何しろ相当多数のものを自分のところで炊さんをして食べるという状況が大部分だと思いますので、比較的安くて、そうしてまた栄養のあるものをなるべく考えていくという見地で、比較的安く済んでいるのじゃなかろうか。具体的に幾らぐらいということも申しかねますけれども、まあ、ただいま申し上げたような、一食五十円という以内でおそらくできておるものだろうと考えます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 これは、自衛隊の方では、相当私は綿密なカロリー計算のもとにできていると思うのですが、やはりこの機動隊は同じような機動力を発揮して警備の任に当たるのであるから、それらについてもっと明確に当局は資料を持っておられなければ、私は、それは警官あるいは機動隊の任務を十分に果たせるゆえんのものではないと思うのです。この点を次回もう少しこまかい資料を出していただきたい。  それから、なお、あまり広範囲になりますから、全般的なことはお尋ねしませんが、第四機動隊は何名いるか、特に六月の十五日の、これは猪俣浩三代議士からいろいろ質問をして、それに対する岸総理の当時の答弁書が出ております。それを見ますと、参議院の第二通用門には五時ごろ百名、七時ごろ衆議院の南門には二百三十五名というふうな数が出ております。で、第四機動隊の当日の全員の数は何名であるか、今お答えが出なければ、これも次の資料として出していただきたい。ただ特にここで伺っておきたいのは、参議院に議長の要請で配置されたもの、衆議院に配置されたもの、それらが国会構内で移動する場合のこの移動の権限は一体だれが持っているか、その点だけは一つこの際御説明いただきたい。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) 四機動隊でございますが、私の手元にございます報告書では四百六十三になっております。それから今回の出動につきましては、参議院と衆議院とおのおのから二千名の事前に要求が出たわけでございますが、その配置については、事態に応じて両院と連絡の上、適宜行なうこととするという、これは参議院、衆議院の議長の旨を受けましての、警備部長とお取りきめをした文にございまするので、具体的に構内のこちらからこちらに移動するということにつきましては、通常の場合あらかじめそういう事態について御相談をしておけば、警視庁の判断でできるものというふうに考えておるのでございます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 従って、私は、この警備隊が参議院から衆議院へ走ったり、衆議院から参議院へ走ったり、非常にいわば酷使された実情が私は生まれ得る、そう思っているのです。そういう点でお伺いいたしたのですが、さらに、この七月十五日に、岸内閣総理大臣から衆議院議長に提出された猪俣代議士の質問に対する答弁書を見ますと、この六ページから七ページに、午後七時以降七時四十分に至る間の衆議院通用門付近に配置されていた警察部隊は次の通りであるといって一から七まであげられています。ところがこれの質問は、実は末端の指揮者に至るまであげてもらいたいという質問になっているにかかわらず、これはあがっていないのです。私は参考までに、末端の指揮者まで、少なくとも大隊長、中隊長、小隊長、分隊長ですね、ずっとあげらるべきだと思うのです。これはまたあとでいろいろ関連がありますので、私はこの際伺っておくのですが、この名前をあげてこの答弁書を補っていただきたい、これをお約束できますか。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) そのように努力をいたします。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 消防庁の救急車の問題は、これは公安委員長の所管に属すると思いますが、救急車の要員が出動した場合の手当がどの程度であるかということを御存じでございますか。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) 実は就任中早早でございますので、その点まで調査をいたしておりませんが、これは先ほどの資料と一緒に詳細に調べまして提出することにいたします。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 実は警官の手当の問題が出ました、三百三十円という日当の問題が出ましたのですね。夜半に救急車で出動する人たちの手当というものは一回二十円です。たったの二十円です。これはもう驚くべき低劣な手当なんです。で、六月十五日の例をとると、四回から、多い場合には六回出動しています。六回といいますと、夕方から次の朝まで出動している。そしてその一回が二十円、若干それについてプラス・アルファはされるようですが、大体これの基準になるものは一体二十円とは何かというと、洗たく代らしいですね。たとえば、患者さんのどろだとか血がつくかもしれない、それをあとで洗い落とすのに洗たく代として二十円ついている。ここでもう一ぺんさきの問題になりますが、一体手当の場合に、制服と私服と――先ほど来も小柳委員から私服の問題が出ましたが、私服は――これはもちろん制服警官の場合にはこの洗たく代も官給で出ると思います。ただ私服警官の場合には、これは私の服であります。であるから手当も制服と私服とでは違ってくるのではないか、その点について、かなりこまかいことですけれども、若干問題点があるのでお尋ねしておきます。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 洗たく代ということは、警察官としては当然のこととなっているわけでございます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 私服は。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 手当は同じことでございます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 そうすると、私服はおそらく自分で作るのですからね、私服はこれは同じような手当だというと、これは少しおかしいと思いますが、それは一応事実なら事実で次にお尋ねいたしますが、たとえば食事の場合ですね。食費は先ほど機動隊の場合、一食五十円平均、私服の場合の食事はどういうふうに支給されますか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 同じことで、これも自弁でございまして、場合によれば、それぞれ自分で任意に食べるということも起こるかと思います。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 当日、六月十五日の晩は、衆議院の議面の下にある食堂はあいておったのです。徹夜で作業をしておりまして、あの中には制服はおそらく入れなかったと思う。私服の人は中に入って十分に食べることができたと思います。あなたのお話だと、制服も私服も手当は全く同じだというけれども、手当が全く同じでは、私服の十分な活動はなかなかできないと思うのですよ。だからそれはもう一度十分調査をしていただいて、正確なお答えを願った方がよろしいのではないかと思います。いかがですか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 制服と私服は同じだと思っておりますが、なおよく実態を調べてみます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 で、さらにお尋ねしたいのは、先ほど私服の数について、公安調査庁の方は、当時五十名くらい出動しておった、さらに警察庁の方では、四百二十三名ということの説明がありました。これについて、所属をあとで、これは名簿を作って出していただけると思いますが、もう一ぺん念を押しておきます。いかがですか。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) 各人の所属名簿につきましては、今後の仕事の問題もありますと思います。実際にやっておりますのは警視庁でございますので、警視庁とよく打ち合わせまして、御趣旨はお伝えいたしますけれども、ここで全員の名簿を提出いたしますと私が約束するのは、いささかちょっと無理でございますので、そういうふうなお申し出をよく伝えまして協議をいたしたいと思います。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 それでは、大へんくどいようですけれども、おとといの日に私が資料としてお願いしたのは、制服、私服別々に分けて、つまり先ほど来問題になっているのは、この私服というものについて、いろいろな面で、たとえば私服警官の活動の経費についても問題もある。また私服警官の治安維持のための活動という面についても問題もある。そういう点で明確な数、明確な所属、明確な人間、それを知る必要があるので私の方から要求しているのであって、その点について、あなたの方で十分に努力をして、もちろんあなたのところで直接作ることができないとするならば、警視庁に命じてこれを提出させる、そういうお取り計らいをいただきたい。その点は特にお願いしておきます。で、従って、そのことは、この内閣総理大臣の答弁書の六ないし七ページにわたる南門のここに当たっている、一番目から七番目までのこれについて、制服と私服の別で出していただきたい。また所属を明らかにして出していただきたい。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) 先ほど内閣総理大臣の資料の提出について補足というのは、各級指揮官というお話であったように存じまするけれども、そういう意味で警視庁に私お伝えしようと思いますが。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 二通り意味があるわけです。各級指揮官の、これはこの質問書に対して十分な答弁になっていない点での問題が一点と、それからもう一つは、私があらためて、制服、私服の別をあげて各所属を明らかにして名簿を出していただきたい。この二つの点です。各級指揮官の名前と、それからもう一つは制服、私服を明らかにして、所属を明らかにして出していただきたい。この二つの点ですから、間違いないようにしていただきたい。

三輪良雄警察庁警備局長

○説明員(三輪良雄君) 各級指揮官につきましては、私として出してもらえるものと思いますけれども、各員の所属、氏名、名簿につきましては、前段申し上げましたように、私としては、御趣旨をよく伝えまして、出せるような努力をいたしたいと思います。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 次に、先ほど来車両の問題が出ましたが、警棒とか警杖あるいは特殊警棒、これは備品か消耗品であるか、一つ御説明いただきたい。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 備品であります。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 車両はわれわれが十分見る機会がありますが、この現物を、これは簡単に取り寄せることができると思いますから、当委員会に一応その三つのものを、簡単なものですから、ちょっと取ってきて現物を見せていただきたい。なお、警棒、警杖、特殊警棒の製造所、どこで作るか、そして価格はどの程度するものか、あるいは警棒の材質というものは、これは材料として何を使っておられるか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) それはさっそく取り調べます。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 取り調べるのじゃなくて、現物を持ってきて下さい、一応ね。今簡単にできるのじゃないですか。電話かけて、まだあと十分ぐらいたったら取り寄せられると思いますから、参考のために、備品であるところの大事な警棒、警杖、特殊警棒を一ぺん見せていただきたい。ですから、取り寄せてもらいたいことと、今の価格とか製造所とかについては、これは取り調べていただいて報告していただいてけっこうですが。  それでは、今の製造所や価格、それから警棒の材質は何かということは、資料としてあとで出していただくとして、現在その数は幾らあるかということも付記して出していただきたい。  それからまた補充ですね。たとえば先般来の三池あるいは安保関係では若干折れたりしているのじゃないかと思う。まあ警棒が折れるよりも人間の頭の方が折れたかもしれませんが、そういう破損もあるかもしれませんので、その補充や新規購入はどういうふうにやっているか、ことしは幾ら補充をしたか、これも一つ資料として出していただきたい。よろしいですか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) 承知しました。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 それではもう一つ。これも資料として、催涙弾、催涙弾も、これは一体価格は幾らするものか、どこで作るものか。それから六・一六のとき、六月十六日の朝一時ごろにあれは何発使用したか、従来今までに使用した記録がどのくらいあるか。現存在庫は幾らあるか、これも一つ御調査の上次回の委員会までに資料として出していただきたい。できますか。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) できるだけ努力いたします。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 できるだけ努力というて、こんな備品になっておるもの、催涙弾だってそんな消耗品じゃないと思うのですよ。できるだけじゃなくて、こういうのは正確に決算委員会に出して下さい。私はできると思う。できるでしょう。

山本幸雄警察庁長官官房長

○説明員(山本幸雄君) できると思うので、できるだけ努力をしたいと思います。

坂本昭日本社会党

○坂本昭君 それでは以上の点は法務委員会その他でまたあらためて御質問いたします。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 私三点伺います。一時までに終わりますから、大臣しばらくお答えいただきたいと思います。  第一問は、私さっきも関連のときにちょっと触れましたが、きょう提示されましたこの金額を予備金より支出すると、そのことについては私は納得しないものです。政治責任と行政責任を追及するつもりはいささかも変わりません。その理由は、三池の問題にしても、労使それぞれの言い分はあるでしょうけれども、労働大臣を中心に時の政府が善処すればこれほどの支出はなくて済んだはずです。またこの安保関係にいたしましても、これは時の政権担当者である岸内閣総理大臣並びに国家公安委員長等の善処があれば、これだけの事態にもならない。これだけの予算支出はなくて済んだものと私は判断します。これは人によって違うかもしれません。私はそういう確信を持っておる。そういう立場において、これだけの経費支出をしたことについては、政治責任と行政責任を私は追及するものです。しかし、警察官にしてみれば、命令の通りに出動される。で、その出動された警察官に私はちょっちょっと会ったのですが、われわれとこんな話はしません、規律は厳正にしておりました。しかしまあ、岸さんが早くやめるというとあなた方もこんなに来なくて済むのにねと言うと、いかにもにっこりしてうなづいておる。これはほんとうなんですよ。だから、あんな人はだれも好んで来ているのじゃない。口には出して言わぬけれども、早く岸内閣が何とかしてくれれば、われわれこんなところに来なくて済むのにという気持をほとんどの警察官が持っておると思う。しかし職務上、場合によれば警棒を振り上げて、やあと言って突っ込まねばならぬ。だからデモ隊から税金どろぼうと言われたり、人殺しと言われたりする。これは個人的には何ですよ、下僚の警察官はかわいそうだと私は思う。私の教え子も警視庁におりますがね。個人的にはそういうような気持を持っておる。ところが、この手当を見ると、さっきから問題になったように、まあ日当、宿泊料なんかひどいものですね。そこでこの問題点ですがね。これを機会に警察の出動等誤りないように、適正な出動をするように、まあ私は国家公安委員長も心がけなければならないと思うのです。命じた以上は、やっぱり若い警察官に適正なる給与というものはされることは当然と思うのです。そういう点において、これを機会にこれらを是正されなければならない。必要にして十分なだけの出動をし、そうして適正なる給与を与える、こういう私は行政がなされてしかるべきだと思うのです。だからこの機会にこれを検討する用意があるかどうかということと、それからこの新内閣に課せられた問題、幾つもありますが、当面緊急な問題としては、やはり警察官を含む全公務員の給与の適正化、改善ということは、私は当面一番大きな政治課題になっていると思う。これはやがては八月中旬に人事院から勧告されて、さっそく臨時国会を目途に第一の池田内閣の大きな課題になると思うのですが、ここに具体的な問題が出たわけですが、これらの警察官を含む公務員の給与の改善について、閣議の構成メンバーの一人として努力されてしかるべきだと思うのですが、それに対する御見解を承っておきたいと思います。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) 先ほど来警察官の待遇につきまして、種々御同情のある御意見を拝聴いたしまして、私としては心から感謝をいたしております。私自身も従来から警察官の待遇が非常に稀薄であり、ことに今回の事件をめぐります出動に対する待遇に対しましても改善の必要があると痛感いたしております。これにつきましては、もとより今後できるだけ努力をいたしたいと存じます。また、私はできますならばああいう事件が起こらないように、今後は政治全体の問題として考えなければならぬということをかねがね考えておるわけでございます。同時に、警察官につきましては、私は何をおきましても個々の警察官の素養を高めるということが非常に重要だと思います。これにつきましても、来年度予算等にもまた皆さんの御協力を仰ぎたいと思っておりますが、さしあたり、ただいま御指摘の、今月の中旬でありますが、人事院の公務員に対します給与の勧告がおそらく出ることに相なると思います。もとより現在は勧告も出ておりませんので、政府全体として協議をする段階ではございませんけれども、私自身といたしましては、ぜひ公務員については全般に給与の改善をはかってもらいたい。なお、ことに警察官につきましては、今まで他の公務員よりも、初任給は御承知のように幾らか上回っておりますけれども、少なくとも警察官が教養を終えまして、実際の活動に入ります。かりに一年期間を置きますれば、一年後の待遇につきましては、他の公務員よりもより優先的にお願いしたい、こういう心持で今考えておるようなわけでございまして、今申し上げましたように、政府全体がまだ協議の段階ではございませんから、いわば私みたいなようなものでございますけれども、私は、ただいま申しましたような線になりまして、できるだけ努力を払いまして、ただいま矢嶋委員の仰せのような方向に進んで参りたい、かように考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 第二問ですが、先のことについて一つ公安委員長に御注意を勧告しておきたいと思うのですが、機会がありましたら、あなたの部下にお伝え願いたい。それは全学連の行動を全面的に肯定しませんけれども、全学連に向かうときの警察官の目の色が違う。同じ年令ということと、いろいろな要素があると思うのですけれども、学生諸君に向かうときの警察官は異常ですよ。だからこの点は給与とか年令とか教養とか、いろいろ関係があると思いますけれども、同じ生来の日本人ですから、職務執行については特に適正なる指導をしていただくことを要望しておきます。  第二問としては、これだけの経費を使いながら、うちの河上先輩が刃傷ざたを起こしておる。それから時の政権担当者が、しかも総理官邸において傷つけられる。こういう事態が行政府並びに立法府のトップレベルのところで起こっておるわけなんですね。で、ここで伺いたいのですが、国家公安委員長は自由民主党に所属されているのですが、どうしてもあなたの方は右翼とのつながりがあり過ぎる。右翼の資金源はどうも日本の保守党から出ているというもっぱらのうわさです。それで三池にあれだけありましたけれども、左翼というのは組織されておりますから刃傷とか何とか起こらない。ところが日本の今の右翼というのは、放置しておいたならばゆゆしき事態が起こると思うのですね。これに対してどういう見解を持たれておられるのか。特に警視庁の方もおいで願っていると思うので、お答え願いたい。あの自民党の総会には、第一日も第二日も、警備の警官がびっくりするほど右翼の人が入っておったというのですね。ことに日比谷公会堂の場合、大会の運営委員に、右翼が入っているからと注意をしたところ、大会運営委員の人は、いや、あれはわれわれの同志だから大丈夫だと、こう言った。だから警察官諸君は警備を解いたというのです。そうして岸さんを刺した犯人は自民党の大会の入場章をつけておった。かかるがゆえに大会にも入った、総理官邸にも入った。そうして総理に近づくことができた。しかもその記章は、自由民主党の同志会のある幹部から受けた。その幹部は佐賀県出身であるということまで伝えられているのですね。こういう点は、私ははっきり明確にする必要があると思う。警察当局としては、そういう状況では、幾ら予備費まで支出して警備予算を使っても、警察官はよく警備を全うし得るところじゃないと思う、そういう一面に要素があれば。だからこれらは一体実情はどうであったのか、また、国務大臣としてはどういう所見を持たれているのか、その点お答え願いたい。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) ただいま御指摘の点は私も全然同感でございます。全学連に対しまする取り締まり、行き過ぎがあった場合には厳正に取り締まることは当然でありまするけれども、今御指摘のように、全学連といえども同じ日本人でございますから、これによって全学連であるから特に取り締まりを左右するというようなことは絶対に避けなければならない、かように考えます。  また、河上先生並びに岸前首相の傷害事件につきましては、これまた、まことに私どもはその当時から遺憾千万に考えております。今矢嶋委員から御指摘のように、自民党は従来右翼とのつながりが非常に深いのじゃないか、こういう御指摘がございまして、そういうことは私も新聞等でもおぼろげながら承知をいたしております。これは私は法規の問題とか、そういうことじゃなくて、各自民党の所属議員の良識の問題であると思います。良識に訴えて、暴力団的な右翼とつながりを持つというようなことは、党の刷新の上からも今後私は絶対に避けなければならぬ、かように考えております。河上先生並びに岸前首相の傷害事件につきましては、すでに御承知のように、警視庁におきましてあくまで追及を今続けております。現在の段階を今ここで申し上げるわけには参りませんけれども、これは今後引き続いてできるだけ一つ厳重な措置を講じて参りたい、かように考えております。  なお暴力団、右翼と申しましても、実際はまあいわば暴力団に類するものが多いわけでございまするから、これらの取り締まりにつきましては、今後きわめて厳正な態度をもって臨んで参りたい。これは法規の問題もあるかもしれませんけれども、ただ法規を変えるというだけでは、私はなかなか簡単に参らないと思います。こういう点につきましては、警察の方針として厳重な取り締まりを今後はなお一そうきびしくやっていきたい、かような方向で向かいたいと考えておる次第でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 第三間、最後の質問ですがね、その質問をする前に、第二問に関してですが、私は時の総理大臣が総理官邸で暴漢のために傷つけられる、そうして国政の執行ができない、そういう事態が起こった場合は、原則論としては国家公安委員長なり警察庁長官なり、警視総監なり、いずれかが私は責任を明確にしなければならぬ問題だと思う。一般論としてそうだと思う。しかし今度の経過を見ますと、一がいにその責任を追及していいのかどうか疑問を持っておるわけです。それは自民党の総会にマークをつけてそうして総会にも入り、それから祝賀パーティにも入って総理に近づけるようになっておった。これだけのあれがありますと、形式的に警視庁、警察庁長官の責任を追及していいかどうかということが疑問です。一体責任はだれにあるかというと、岸総理その人の責任がまず第一じゃないか。形式的に警視庁、警察庁の責任を追及してもどうかという疑点を持っておるわけです。そういう点が明確にされるべきであるし、明確になった上に責任の所在を明確にしなければならぬ、こういうふうに私は考えるのですが、これはそういうふうに要求しておきます。  第三のなには、緊急の件ですが、簡単にお答え願いたいと思います。要望も含めますが、それは田中代議士に警視庁は出頭を求めている。それで田中代議士としては、何かいろいろななにがあるから、出頭を求められたならば五日には出頭しましょう。こういうように電報なり文書なりではっきり回答されているということを私は承知しているわけです。それにわざわざ二人か三人、人を旅費まで使って派遣するという必要があるのかどうか。それほどこのハガチー事件に伴う田中さんの取り調べというものは緊急を要するのかどうか。ちょっとわれわれ第三者としては理解に苦しむところなんですが、大体参考人として招致されているのか、容疑者として招致されているのか、多忙の際に、五日にははっきり出頭されるというなら、何も警備活動の旅費まで使って何人かを現地に派遣し、さらに事と次第によっては逮捕するというような、そういう必要はないのではないかというふうに理解に苦しんでいるわけなんですが、そこでこの点、山崎国務大臣の御所見を伺っておきたい。五日にはっきり出頭されるというならば、何も私は旅費まで使って派遣しなくてもいいし、逮捕云々の言葉を使わなくても、五日にお取り調べになったらけっこうじゃないかと思いますが、いかがですか。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) 矢嶋委員の御指摘でございまするけれども、田中代議士以外の、事件に関連したいわば容疑者と申しますか、そういう方の取り調べは相当現在進んでおるようでございます。従いまして、一刻も早く田中代議士の御出頭を求めまして、早目に一つ調査を進めて参りたい、こういうことで警視庁から特に人を派遣したようでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 このハガチー事件が起こりましたのは、御存じのようにもうすでに一カ月半前なんです。それでずっと調べが進んでおるが、そういうときに、しかも国会議員が、いろいろまあ約束があって、五日には必ず出ますということをわざわざ電報を打っておるのにかかわらず、しかも電話をかければ福岡県警もありますし、それにわざわざ警視庁から人を派遣するということは若干行き過ぎじゃないかと思います。けさの朝日新聞の漫画じゃありませんが、機動力増強というようなことで漫画がかいてありましたけれども、そういうことで、ひまがあればそういうことをやるのじゃないかという印象があるわけでありますが、今大臣の御答弁がありましたが、大臣だってやはり国会議員です。いろいろ公用がありますし、五日には必ず出るし、私どもとしても必ず責任を持つということを言っておるのだから、私は、もし出なければ逮捕するというような、そういうようなことで誇大な宣伝をするというようにわれわれは感ずるわけなんです。こういうことでは、正当であるべき警察権力の行き過ぎではないかと思います。そういうことでもう一回伺っておきます。

山崎巖自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(山崎巖君) 田中代議士につきましては、御存じかと思いますが、二十七日から数回にわたって御出頭を願っておりました。ところが、東京におきましても、どうしてももう一回御出頭を願う、その出頭の要請があるにかかわらず九州に行った。こういういきさつがあるようでございます。そこで警視庁としましては、二十七日以来のことでございますから、一日も早く他の容疑者との関係もあり、御出頭を願いたい、こういうようなことで今進めておるような次第でありまして、できることならば皆さんの御協力を得まして、一日も早くわれわれとしては御出頭を願いたいと考えます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 大臣は詳しく事件の内容についても御存じないからそういうような発言をされますが、端的に言いますと、あの直後新聞で騒がれまして、私ども事情を聞いておりましたが、田中さんとしては極力事件を拡大しないように全学連などの動きを制止しておった。たまたま、田中が問題を解決するために話し合うからと言って、レポを車の中に入れて、ハガチー氏までその名前が届いたために、新聞に名前が出て、あたかも田中稔男が扇動したというようなことで、これはハガチー氏からもそういうような発言もあったようでございますけれども、そういうようなことが国際的な問題だというので気がねをしておるような気がするのです。事件の内容は、これは運動委員長として、行なって話をする、事件が起こらないように努めて、制止するために行なったものを、容疑者として逮捕することもおかしいし、国会議員が公務のかたわら出ると言っておるのに、それを出なければ逮捕します、こういうことである。一つ十分にその点についても御配慮が願いたいと思います。

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) ほかに御発言もないようでありますから、予備費の警察関係の使用に関する件並びにこれに連関したる質疑は、これをもって終了いたしたいと思います。御了承願います。  なお、審査方針に関する件は、次回に一応御協議をわずらわしたいと思います。   ―――――――――――――

佐藤芳男自由民主党

○委員長(佐藤芳男君) なお、この際委員の変更について御報告をいたします。  本日、久保等君が委員を辞任され、その補欠として戸叶武君が選任されました。  本日は、これをもって散会いたします。    午後一時八分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗