運輸委員会 閉会後第2号
- 発言数
- 90 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1960/08/31
会議録
○委員長(三木與吉郎君) ただいまより委員会を開会いたします。 これより運輸事情等に関する調査を議題といたします。 まず、先般委員派遣を行ない、各般にわたり調査を行ないましたので、この際、派遣委員より順次報告を願います。
○天埜良吉君 北陸・東海班の派遣報告をいたします。 派遣委員は、小酒井委員と私との二人でありまして、七月三十日から四日間にわたって北陸及び東海地方における運輸事情を調査して参りました。 まず、日程について申し上げますと、第一日は、東京を出発し、第二日は、金沢に参りまして、金沢鉄道監理局及び石川県陸運事務所からそれぞれ所管事項の説明聴取をした後、敦賀——今庄間北陸隧道の建設状況を視察し、また国鉄岐阜工事局長より所管工事概況の説明を受けました。第三日に、福井—越前朝日間に建設中の越美北線及び国鉄自動車線大野線を視察した後、越美南線に入り、担当管理長から同線の経営状況について、また名古屋鉄道監理局長から管内概況についてそれぞれ説明を聴取いたしました。第四日は、名古屋におきまして、名古屋陸運局、東海海運局、第四管区海上保安本部、名古屋地方気象台、名古屋航空保安事務所、名古屋港工事事務所及び国鉄中部支社並びに国鉄幹線局からそれぞれ所管事項の説明聴取後、名古屋港及び名古屋地方気象台を視察して参ったのであります。 以下八項目に分けまして、重点的に調査の結果を御報告いたします。 第一は、北陸線の輸送力増強計画の促進についてであります。金沢鉄道監理局長の説明によりますと、国鉄五カ年計画の重要な一環をなす北陸線の増強については、今日までに米原—敦賀間の交流電化と勾配改良、富山操車場の整備、二十数駅の有効長延伸、信号場の新設、倶利加羅隧道の新設による勾配改良、米原—木ノ本間及び小杉—富山間の複線化、米原—富山間の自動信号化、重軌条交換等を完了したほか、北陸線最大の隘路となっておりますとろの敦賀—今庄間に北陸隧道を建設中の趣であります。しかしながら、北陸線の輸送力増強計画は、なお、投下資金不十分のため、当初計画に比し相当のおくれを来たしている現状にあります。 国鉄中部支社長よりも、貨物輸送の隘路を解消し、また関西と北陸温泉地とを直結するため、金沢までの輸送力増強を最優先的に推進したいとの説明がありましたが、裏縦貫主要幹線として重大な使命をになう北陸線が輸送力不足のため、三十四年度におきまして、北陸線経由を正常ルートとする貨車が二万両余も他線区へ迂回輸送され、また操車場能力の不足等のため、運転中の列車三百十数本が中間駅抑留を余儀なくされている実情にかんがみまして、北陸線の輸送力増強計画をさらに促進することの緊要性を認めざるを得ないのであります。 第二は、赤字路線の経営合理化についてであります。国鉄中部支社長の説明によりますと、支社全体としての経営成績は本年も前年もともに八十二の営業係数を示しておりますが、これは東海道線の収益によるところまことに大なるものがありまして、他の線区はほとんど赤字路線となっております。ここでは中部支社管内のうち、金沢鉄道監理局について申し上げますが、同局は管内に十の赤字路線をかかえておりまして、このうち三国線、柳ヶ瀬線、大糸繰は直接費をカバーし得ないもの、全国合計約五十線区のうちに数えられる代表的な赤字路線であります。特に柳ヶ瀬線の三十四年営業係数は、実に一一〇〇を上回る驚異的数値を示しておりますが、金沢鉄道監理局の説明によりますと、白河—棚倉間自動車線のように、これを自動車専用道路に改築の上、国鉄バスで輸送する方式を採用すれば、営業係数を三〇〇ぐらいに向上させ得る趣であります。同局では、赤字路線の経営合理化のため、運輸区一つ、管理所二つを設けたほか、今後も線区により管理長を置き、また気動車化、無人駅化等を計画中でありまして、経営合理化を積極的に推進しておるように見受けられました。また、本年四月開業の能登線につきましては、採算性を保持するため、貨物運賃は五倍、旅客運賃は一・六倍の特別運賃を設定したほか、無人駅を設置する等特別な営業政策を実施しております。 国鉄当局が赤字路線の経営合理化について、今後もその推進に努められることを望んでやみませんが、赤字路線のうちには、国家的見地から見て、鉄道としては、その地区の輸送機関として不経済となっていることに由来するものもあると思われますので、このような路線につきましては、諸般の事情を十分検討の上、基本方針を確立し、これに対処することも必要であると思われます。 第三は、北陸隧道建設工事の推進についてであります。北陸隧道建設工事は、北陸線の輸送力増強並びに経営合理化計画の一環として、工事費八十五億円をもって三十二年九月より四カ年で完成を目標とする緊急工事でありまして、中間二カ所に斜坑、縦坑を設け、最新強力な機械による全断面掘さく工法を採用し、建設工事が進められております。隧道の延長は約十四キロで、完成後は日本最長の隧道となり、また世界におきましても第五番目のものとなる趣きであります。 私どもは作業服、長ぐつ、ヘルメットに身を固め、国鉄岐阜工事局長の案内により、エレベーターで縦坑を百七十メートル降下し、さらにトロッコで千メートル敦賀寄りに前進し、隧道工事最前線におけるさく岩作業の状況をつぶさに視察して参りました。隧道の貫通は三十六年一月、完成は同年三月、営業開始は同年十月と予定されておりまして、現在のところ、ほぼ当初の計画工程に乗った進捗を見ている趣であります。 北陸極道は複線型で、在来線の単線を複線とするものであり、また隧道の建設により、新線の延長は、在来線に比し七キロ短縮されるほか、勾配も著しく緩和されることになります。すなわち在来線の最急勾配は二十五もありまして、このため列車は三両の機関車をもってこれを索引するを要し、北陸線最大のネックとなっておるのでありますが、新線の最急勾配は十二に緩和されるのであります。このように、北陸隧道の完成には、北陸線の輸送力増強に、また国鉄経営の合理化にきわめて大きな経済効果を期待し得るものがありますので、私どもは、この隧道工事が万難を排して既定計画通り推進されるよう強く要望する次第であります。 第四は、国内資源開発等のためにする新線建設に対する国庫助成の必要性についてであります。東海地方と福井とは越美南線、国鉄自動車線である大野線及び社線京福線によって結ばれておりますが、現在福井—越前朝日間に越美北線を建設工事中であります。越美南線は、農村、山村をバックにした閑散線区でありまして、国鉄当局におきましては、経営合理化のため気動車を投入し、特に三十三年十二月以降は、新管理方式として管理長制度を実施し、相当な効果をあげている趣でありますが、なおかつ採算性の確保には容易ならぬものがあると思われます。ところで建設工事中の越美北線は、東海地方と福井を中心とした北陸地方の経済的交流をはかるほか、沿線の森林、地下資源を開発し、あるいは九頭龍川水系の発電計画に寄与することを目的としたものでありまして、福井—勝原間四十五キロが、本年秋完成の予定となっておりますが、現在の経済事情等から見まして、越美南線と同様閑散線区となるおそれが多分に認められるのであります。もとより国内資源を開発し、地方産業の振興をはかり、もって民生の安定をはかるためには、鉄道網の整備拡充が重要であることは言うまでもありません。しかしながら、近時特に識者の批判の対象となっておりますように、このような新線は、その大部分が僻陬の地に建設されるため、採算性を失なった閑散線区となり、国鉄財政を圧迫するに至っている事実もまた看過し得ないところであります。私どもは、このような新線建設が、国家的見地から必要である以上は、建設工事費の財源について政府出資を行なう等、国庫助成の方途を講じ、もってこの間の調整をはかることが望ましいと存じた次第であります。 第五は、陸運局における要員確保についてであります。陸運局における要員の不足につきましては、従来しばしば本委員会においてその改善方が指摘されておりますが、名古屋陸運局におきましても、管内の自動車数は激増し、三十四年度では四十八万両をこえ、二十七年度に比し四倍となっておりますが、同局の定員数はほとんど変わらず、職員一人当たりの自動車数は四百二十両から実に千七百両をこえるに至っております。このため車検、登録、免許、許認可等在来の業務の処理に忙殺され、最近における自動車行政上の重要課題たる事故防止、輸送秩序確立のため必要な監査、資料の収集、行政指導等にはほとんど余力をさく余裕のない実情にある趣であります。本年度予算におきましては、全国の陸運局で七十八名の増員が認められましたので、若干の改善が行なわれるものと思われますが、今後におきましても、近時ますます重要性を加えつつある自動車行政の円滑な推進をはかるため、要員の確保に努める必要があると存じます。 第六は、気象業務の整備強化についてであります。伊勢湾台風後、三十四年度補正予算で高潮災害対策として、東京、名古屋、大阪の三カ所に検潮ロボットの設置が認められましたが、名古屋には三十四年度末に取りつけられ、本年五月におけるチリ地震津波の際には実用に供し得た趣であります。名古屋地方気象台におきまして、検潮ロボットにより、気象台内に設けられました受信機に、潮位が自動的に記入されていくのを視察して参りましたが、これにより、観測員はいながらにして潮位の推移を知り、的確な措置を講ずることが可能となるのでありまして、台風季節を迎え、大いにその効用を期待し得るものと思います。このほか本年度予算では、名古屋に気象用レーダーの新設が認められておりますが、すでにその発注を終わりまして、本年度中に設置し得る見込みであり、また、かねてその改善が要望されておりましたところの、名古屋地方気象台の老朽庁舎のうち、現業部門の改築が、本年度着工に決定した趣であります。気象業務が漸次整備強化を見つつあることはまことに喜ばしいところと存ずる次第でありますが、わが国が宿命的な気象災害国であることにかんがみまして、今後もさらにその推進に努められることを要望するものであります。 なお、名古屋地方気象台長は、防災気象官制度の早期実現を強く要望しておりました。防災気象官制度は、防災気象業務の指導を強化しようとするものでありまして、従来からその必要性が認められておりましたが、特に伊勢湾台風の経験にかんがみ、本年度予算におきまして、防災気象官二十七名設置の経費が認められたものであります。従いまして、すみやかに定員について立法措置を講じ、これを実施することが必要と認められたのであります。 第七は、名古屋東臨港地帯の発展に伴う臨港鉄道の建設計画についてであります。国鉄中部支社長及び岐阜工事局長の説明によりますと、現在東臨港地帯の輸送の大半は、名古屋鉄道会社の社線を利用して熱田駅に中継されておりますが、同駅の能力はほぼ限界に達しており、さらに臨港地帯の発展を考えますと、早晩行き詰まることは明らかなので、これを笠寺駅にシフトするとともに、同駅を起点とする臨港鉄道を建設する必要があるということでありました。なおこの臨港鉄道は名古屋東臨港線と称されております。この臨港鉄道の建設計画は、近時めざましい躍進を遂げつつある名古屋を中心とした臨海工業地帯の発展に対応するものでありまして、その経済効果にはきわめて大なるものを期待し得るものがあると存ぜられました。 第八として、貯木場施設並びに港湾労務者の福利厚生施設に対する国庫助成の要望について申し上げます。これらの要望は、いずれも東海海運局及び港運業界より出されたものでありまして、貯木場施設に関する要望について申し上げますと、伊勢湾台風の際、名古屋港の貯木場より木材が流失し、住民に多大の損害を与えた経験にかんがみ、貯木場施設を根本的に再検討し、防災的見地からその整備強化をはかる必要があるが、港湾管理組合、または民間企業の力だけでは実施し得ない状況にあるので、国庫助成の方途を講ぜられたいとの要望であります。 次に、港湾労務者の福利厚生施設に関する要望について申し上げます。これは港湾労務者確保のため、港運業界においても賃金の改善等に努めているか、住宅、その他福利厚生施設の充実については政府においても助成措置を講ぜられたいとの要望であります。これらの要望は、いずれも政府において十分考慮の上善処する必要があると存せられましたので、御報告申し上げる次第であります。 以上で北陸・東海班の派遣報告を終わります。
○委員長(三木與吉郎君) 次に九州班、平島君にお願いいたします。
○平島敏夫君 九州班の調査の結果を御報告いたします。 派遣委員は江藤委員、中村委員と私の三名でありまして、八月九日から五日間にわたり、福岡県及び宮崎県における国鉄経営の現状並びに運輸事情を調査して参りました。まず福岡では国鉄西部支社、門司鉄道監理局、下関工事局、福岡陸運局、九州海運局、第七管区海上保安本部、福岡管区気象台、福岡航空保安事務所、第四港湾建設局及び門司海員学校を、また宮崎では航空大学校、嵐崎地方気象台及び宮崎交通の当局者よりそれぞれ説明を聴取するとともに、各業務を視察して参ったのであります。 以下事項別に主要点について調査の結果を御報告いたします。 第一に、海上保安業務について申し上げますと、まず当管内の行政区域は、山口県の一部及び九州全域並びにその沿岸水域の広範囲にわたっておりまして、その業務に従事する海上保安官は千九百二十名で、船艇百二十二隻及び航空機一機をもって有機的に複雑な業務に従事しておるのであります。 御承知の通り、当管内は韓国を控えていることにより、不法入出国、密貿場、密航及び公海における漁船保護等、一連の海上治安のほとんどが対韓国に限られておるのであります。まず、不法入出国は、検挙人員の九〇%が韓国人によって占められております。韓国政府政変前後の政情不安と生活困窮のため、不法入出国が増大しているもので、最近の密航ルートは釜山、統営及び済州島から九州、山口県及び瀬戸内海沿岸への潜入が顕著となっているとのことでした。また密貿易についても、不法入出国と密接不可分の関係にあるとみなされるものでありますが、これまた対韓国が八〇%を占め、主要密輸基地としては釜山、麗水及び木浦等、本邦側は対馬厳原、九州北部及び山陰沿岸に至る広範囲にわたっているとのことでした。 次にわが国漁船の朝鮮海峡、いわゆる李ライン及び東シナ海方面の公海における出漁は、特に李ライン周辺で、通常約千二百隻程度のあぐり漁業及び底引漁業を行なっておりますが、これら漁船の外国官憲による不当拿捕に対処するため、巡視船を派遣して特別哨戒に当たり、拿捕未然防止に努めた結果、ここ数年来減少しておるとのことでありました。なお参考までに申し上げますと、三十四年度において、韓国による漁船の被拿捕は十隻、百人であり、一方、帰還は二隻、二十一人で、これら被拿捕事件の大部分は済州島東方海面で発生したものであり、また拿捕及び襲撃事件の発生は、昼間十二に対し夜間十五件となっていることが注目すべき点であると思われます。 次に、当面の問題として要望のあった点について申しますと、まず李ラインにおける漁船保護と密航、密輸取り締まり強化のため、大型巡視船四隻及び小型巡視船六隻の増強をはかること、海難救助等に当たるために出先機関を増強すること、さらに海難防止等に資するために関門航路標識の近代化並びに灯台増設をはかること、また日韓航路を急速に復活し、交通の正常化をはかりたいということでありました。 第二は、海運関係について申し上げます。 まず管内における汽船による内航貨物の輸送状況は、御承知の通り石炭輸送が大半を占めておりますが、三十四年中で三百十七万トン、対前年二〇%増であり、これは経済の一般的上昇と、従来機帆船の輸送にかかる分野へも経済的な汽船が著しく進出した結果であると考えられるのであります。一方、運賃市況は、汽船及び機帆船とも下押しの横ばい傾向にあり、いずれも石炭界の不況並びに内航の船腹の過剰が原因となっておるとのことであります。 また旅客船について見ますと、離島航路にあっては赤字経営を余儀なくされているものがありますが、特にこれら定期航路は中小業者が多数を占めており、適正規模の経営形態に是正するため合同を奨励しているとのことであります。ちなみに離島航路のうち、三十四年度国庫補助金交付のものは十五航路、約一千五百六十万円となっております。 なお管内における造船難業は、昨年から受注状態が悪化しており、大手筋である三菱造船所のみが三年程度の工事量を保有しているにすぎず、他はいずれも現在の工事を残すのみで、特に内航船を主とする中小造船所が困難な経営にあえいでいるとのことでありまして、中小造船所に対する振興政策の必要性を感じたのであります。 次に、当管内においても現在港湾運送事業の料率値上げが問題となっておるのであります。それによりますと、本年八月上旬から新料率で実施が予定されておりましたところ、石炭業者等から反対があり、近く公聴会開催の予定とのことでありました。 さらに、当面の問題として要望のあった点について申し上げます。 まず関門墜道と最近における関門国道トンネルの開通により、管内定期航路事業者である関門海峡汽船並びに関門汽船両社は、二〇%ないし二五%の収入減を来たしており、将来性も懸念されているから、国鉄関門航路の譲渡を申し入れているとのことであり、また近年バスの進出によって一部の旅客定期航路事業者の経営が著しく困難となっているため、これら事業者は、単独もしくは合同の形態によるバス事業経営に進出しようと考えている趣であり、しかも転業能力のない事業者には資金融資等の救済策を講ぜられたいとの要望がありました。その他、中小海運業並びに造船業界育成のため、海運中小金融公庫を早急に設立されたいとのことでありました。 第三に陸運関係について申し上げます。 まず地方鉄道、軌道及び索道事業は、御承知の通り、九州は非常に多くの観光地域を控えて、いんしんをきわめておりますが、近年自動車輸送の発達に伴う営業不振と、一部台風被害による復興がおくれているものを除き、おおむね良好な成績をおさめておるとのことであります。なおこの際、参考までに申しますと、管内自動車数の趨勢は、昨年度約二十六万四千五百台であり、最近十年間に約六・六倍増加しております。 次に、特に当管内において著しく派生している白タク問題について申しますと、現在、佐賀、大分両県を除き、共済組合組織のもの約四百三十両、未組織のもの約千百両で、合計千五百両を数えるのでありまして、これが既存業者に対する影響としては、全体で約三〇ないし四〇%の運賃減収見込みであり、シーズン・オフを含むと、平均一〇ないし二〇%の減収を示しておるのであります。 なお、白タク取り締まりにつき一言加えますと、次の通りであります。すなわち、取り締まりを困難にする要因として、運賃収受、現認の困難、運転者及び旅客の黙否、自動車の所有または使用者の識別の困難、自動車の使用禁止の措置に服従しない者があり、さらにこれが取り締まりに要する人員及び予算の不足があげられるのであります。ちなみに三十四年度における取り締まり状況を申しますと、取り締まり回数三十二回、うち熊本地区のみ十五回であり、車両の使用禁止及び領置命令処分を講じたもの百四十六両であります。 第四に、国鉄経営については、特に輸送力増強及び貨物集約輸送を重点に調査して参りました。逐次御説明申し上げますが、最初に西部支社管内における運輸概況について述べますと、本年度の旅客取び貨物輸送は、年度初めから非常に好調な出足を示しておるのであります。またこの地方の特殊事情として三池争議、安保闘争及び水害の影響による減送減収が二十六万トン、約一億五千万円に達しているとのことでした。 次に、輸送力増強について申しますと、国鉄第二次五カ年計画に基づく線路増設、主要地区改良、幹線電化、軌道強化取び車両増備がそれぞれ本計画の大宗を占むるもので、いずれも三十六年度以降実施にかかるものでありまして、約四百四十八億円に達するものであります。すなわち線路増設として、現在線路容量の限界に達している区間について、鹿児島、日豊、長崎本線の一部六区間に約八十六億円、主要地区改良として、操車能力の強化並びに貨客輸送設備面の増強をはかるため、門操、小倉貨物駅及び博多地区等七カ所で、約七十四億円、軌道強化として、列車回数及び通過トン数増加に対処するため、門司—八代間を含む四区間で約三十三億円、また幹線電化として門司港—久留米及び久留米—熊本の二区間で約七十二億円、さらに車両増備として、電気機関車六十五両を含む車両等の増備で約百七十八億円であります。 次に、貨物取り扱い駅の集約について申しますと、本年六月のダイヤ改正を契機として、小口集約の全面実施を計画したのでありますが、六月現在実施済みのものが、計画三百九十三駅に対して二百六十八駅、約七〇%に達したのであります。従って小口集約の実施効果として、小口列車到達時間の短縮及び停車回数の削減をもたらした結果、機関車及び乗務員の節減をはかることが可能となり、小口積み車の積載効率と運用効率向上による輸送力増強並びに貨車に余裕が生じる等の成果をあげることができたわけであります。さらに車扱い集約の三十五年度実施予定計画につきつけ加えますと、まず地方団体もしくは荷主との事前協議を行ない、集約駅設備改良を必要に応じて施行するという前提のもとに、車扱い貨物取り扱い駅五百五十八のうち三百五十七、六四%を実施する予定とのことでありました。 第五は、港湾関係につきまして、第四港湾建設局よりその業務内容を聴取いたしたのでありますが、特に当面の問題として要望のあった点について申し上げます。 まず、特別会計港湾整備事業に対する管理者分担金は、三十五年度から現金納付制度となったが、直轄事業債のワクは負担額の約八〇%にすぎず、残額二〇%は再建団体である地方公共団体にとって調達が非常に困難であるから、従前通り全額直轄事業債による納付を認めてほしいということであります。 次に、九州地方総合開発計画の一環たる離島振興計画による港湾工事は予算が少なく、非能率的と考えられるから、その予算規模を増大するとともに、三十七年度末までの時限法である離島振興法を延伸し、もって政府の企図する三十六年度より始まる新経済計画の一環としてこれを強化されたいということであります。 このほか港湾工事に対する国庫助成率を道路建設事業並みに引き上げること、また港湾区域内の漁業権が港湾開発の推進にとって隘路となっているからこれを制限すること、臨海工業地帯造成並びに港湾改修工事のための起債ワクの増大、及び高潮対策事業予算の増額と補助率引き上げについての要望がありました。 第六は、航空保安業務について申し上げます。まず当管内は行政区域がきわめて細分化されているため、最近の航空機、なかんずくジェット機によるスピード化と、飛行便増加により、しばしば保安業務の円滑を欠くうらみがあるにもかかわらず、航空交通管制がすべて入間川の管制本部において処理されている実情であります。従って理想的な管制機構としては、日本全土を二ないし三分割して、一地方の地域的な飛行については地域的に処理し得るよう是正する必要があるとのことでした。 次に空港整備五カ年計画による九州地区における空港整備はすでに完了し、佐賀県を除く各県にそれぞれ第二種空港の設置を見ることとなり、現在小倉寄港整備を残すだけとなっております。 なお、宮崎においては航空大学校を視察したのでありますが、設備その他きわめて不十分であると感じました。その際、本来航空教育が特殊教育であるから、教官の待遇適正化、練習用飛行機及び格納庫等について予算増加の措置を要望されたのであります。 第七は、気象業務について福岡管区気象台において総括的にその業務内容を聴取いたしたのでありますが、当面の問題として要望のあった点につき申し上げますと、まず、火山観測態勢強化として、桜島及び阿蘇火山観測所の整備強化、離島官署運営対策として遠隔地手当増加及び厚生施設等の増設を、また宮崎地方気象台からは、雨量観測綱及び小型レーダーの整備、農業気象観測所、津波発生対策としての検潮所及び霧島火山観測所の整備についてそれぞれ要望がありました。 第八は、宮崎交通について申し上げます。御承知の通り、宮崎交通は、九州におけるバス部門については、西鉄及び九州産交に次ぐ経営規模を有する私鉄でありますが、鉄道部門では、現在南宮崎—内海間二十・三キロを運行しているのであります。以下宮交と略称して説明を進めていきます。 なお、当局の問題として、国鉄建設線の内海線、すなわち北郷—内海間十九・九キロの工事進捗に伴い、この際、宮交としては、国鉄に対して同社鉄道線の全線買収方を要望しているのであります。参考までに国鉄側の説明を申しますと、当建設線は、総工事費約二十一億円で、二十八年十一月着工、三十六年三月を竣工予定とする工事でありまして、現在までのところ北郷—青島間十八キロの路盤工事及び北郷—伊比井間九・二キロの軌道工事を完了しており、引き続き三十五年度において伊比井—青島間のうち、一・七キロの残工事並びに伊比井—青島間八・九キロの軌道工事を完成する予定のものであります。私どもは宮交の現地を視察したのでありますが、地元及び宮交が希望しているように、国鉄がこれを買収し一貫輸送を行なうことは南九州と連絡上必要であり、かつ交通の系絡上有効であると存じたのであります。 最後に、宮崎において受け取りました陳情書は次の通りであります。すなわち、宮崎県知事からの運輸交通施設全般に対する改善で、第一は、細島、油津両港の岸壁早期完成方推進、第二は、国鉄三重延岡線の鉄道建設促進、第三は国鉄建設線、内海線の宮崎までの延長方促進、第四は、日の影—高森間外、県内鉄道網の整備、第五は、航空大学校及び宮崎空港の整備拡充並びに霧島火山測候所の早急設置についてであります。 次は、県議会から、日豊本線特急運行及び寝台車を宮崎まで運行してほしいという趣旨のものであります。なお、陳情書は委員長のお手元まで提出しておきましたので御了承いただきます。以上九州班の視察報告を終わります。
○委員長(三木與吉郎君) 次に近畿班、お願いいたします。
○相澤重明君 ただいまから近畿班の視察報告を申し上げます。 派遣委員は三木委員長、松浦委員と私の三名でありまして、派遣期間は八月十日から十四日までの五日間にわたり、大阪市、和歌山県を視察して参りました。今回の視察の目的は、国鉄の経営の合理化及び建設線、都市交通、海上保安庁業務並びに港湾等運輸事情等の調査であります。 これを日程の順序により申し上げますと、まず大阪に参りまして、近畿海運局、大阪管区気象台、大阪航空保安事務所、第三港湾建設局、第五管区海上保安本部、大阪陸運局及び国鉄関西支社よりそれぞれ所管事項の説明と要望事項を聴取した後、梅田駅において貨物輸送の現状を視察し、次いで目下建設中の大阪市都市計画高速鉄道と大阪環状線との交差点であり、将来大阪市における交通の中心地となるべき弁天町にて、大阪市当局及び国鉄より高速鉄道網について説明を聴取いたしました。次いで大阪市のランチに乗船、大阪港における港湾工事計画、臨海工業地域造成計画に関する説明を聴取しつつ、港内を視察いたしたのであります。翌十二日は、和歌山県下津に参りまして、下津港の現状について説明を受け、巡視艇に乗船、港湾の現状について説明を聴取しつつ港内を視察した後、丸善石油下津製油所を視察したのであります。次いで串本に参りまして、潮岬測候町及び灯台を視察したのであります。翌日は、台風十二号の影響により、予定の行動はとれませんでしたが、勝浦港を視察いたしました。 以上が今回視察いたしましたところでありますが、以下事項別に御報告申し上げます。詳細な資料は委員長の手元に提出してありますので、特に重要な点及び要望事項を中心にお伝えいたしたいと思います。 第一に、海連関係について申し上げます。 大阪港緊急整備計画に伴う関係事業者対策についてであります。特定港湾施設整備特別措置法に基づく大阪港緊急整備計画は、総事業費約五十八億円のうち、国費は三十三億八千万円で、内港その他の整備、臨海工業地域の造成、鉄鋼石炭・雑貨各埠頭の建設等の工事が行なわれつつありますが、これが完成の暁には、荷役施設の近代化、合理化を樹立し、諸経費の大幅の節減と船舶運航率の向上が期待されております。しかしながら、本工事による各施設の完成に伴い、従来これら貨物を取り扱ってきた港運倉庫業者は今後の営業継続に多大の影響をこうむることとなりますので、目下関係事業者及び協会等においてその対策を検討中でありますが、その一方策として、それぞれの事業者団体に運営を委託するよう当局及び港湾管理者に強力に陳情を行なっている現状であります。本問題は、大阪港における市有サイロ、東京港における鉄鋼埠頭に関する紛議と同様の性格を持つものでありまして、港湾の近代化に伴う必然的な事業と考えられる面もあるし、また、大阪港においては、市当局が直接経営に乗り出すために生ずる問題でもあるので、慎重な取り扱いを要するものと考えられるとのことでした。 次に観光航路についであります。近年、全国的な観光ブームにより、観光航路の整備充実が著しく、陸上交通機関との連係資本導入等により、資本力の強化、経営の合理化がはかられつつある現状であります。昨年新たに許可を受けた観光航路は十二社・十七航路と相なっております。特に昨年紀勢線の全通を契機として、紀南方面は旅客が殺到し、勝浦港の港内周遊航路においては、この影響を受けて、増船の必要に迫られております。さらに琵琶湖水城においても観光航路の免許申請が十件提出されておりますが、いずれも観光ブームに基づいた企画でありますので、調整が必要とする問題と思われます。 次に、小型船専用バースの設置の問題であります。内航海運界は、産業経済の進展につれて活況を呈し、阪神を中心とした京浜・北海道への定期航路網拡充並びに瀬戸内海を舞台とする小型鋼船、機帆船の稼働も好調であり、大阪港の入出港船舶数も増加の一途をたどっております。大阪港は内航海運の基地としての充実が叫ばれておりますが、この中で、小型船業者は小型船専用バースと荷役埠頭設置を強く要望しているとのことでありました。海運当局においても、昭和三十四年上半期の大阪港入港の内航小型船舶数は三万五千隻、七百万総トンに達しているこれら小型船舶の航行の安全性と輸送能率増進のため、その必要性を認めてしかるべきものとして、その実現のため協力しておる現状であります。 次に、港湾連送事業対策についてであります。港湾運送事業法改正を機に、従来より大阪港における港湾運送の秩序を乱してきた無登録業者の一掃及び発生を根絶するため、このほど関係官庁、各種団体と打ち合せの上、無登録業者に対し免許制度を採用するに至った経緯等に説明を加え、適法に事業を行なえる業態に改めるよう指導に当たっておるとのことでありました。また、一方、既存業者であっても、その業務を的確に遂行するに足る施設、労務者等の欠格業者には、今後の事業継続不可能とみなされるものについては、その業務の廃止を要請し、適格事業者の育成に当たっておるとのことでありました。従来港湾業者の間には所定の港湾荷役料金を順守しない者があり、港湾運送事業の健全な発展と業界の秩序維持の上好ましくない現象があるので、これが順守の自主的にはかる体制を大阪港運協会が中心になって進めており、当局においてもその実効を上げるよう指導協力しておるとのことでした。 次に堺、和歌山下津港の港湾計画に伴う諸問題について申し上げます。堺港港湾計画による三百六万坪に及ぶ臨海工業用地の造成のうち五十八万坪の完成完了地には、八幡製鉄、久保田鉄工、セントラル硝子、小野田セメント、ノボパン工業の工場が誘致され、すでに操業を開始しておる工場もあり、八幡製鉄のごときは、一社においても昭和四十年には年間約百七十万トンの生産見込みとのことで、これら諸工場の建設と操業に伴って船舶出入数、港湾作業の需要が従来より著しく増加することは必至であります。和歌山港においては住友金属が約三百億円の資金を投じて第一期工事、昭和三十六年四月完成を目標として、約百万坪の敷地に高炉、大型分塊圧延機、港湾等を持つ鉄鋼一貫工場の建設を進めており、これに伴って北港建設が着々と進捗しており、昭和三十六年には年間約五十万トンの生産が見込まれるとのことであります。この情勢の進展に伴って、海運局関係事務は著しく増加することになるので、定員の増加によって行政力を高めたいとの要望がなされました。 次に大阪港と堺港の一本化についてであります。御承知のように大阪港と堺港は埋め立てによる工業地帯の造成が急速に進んでおり、年々港湾が整備拡充されつつありますので、大和川を境界とする隣接港湾でありますので、港則法上の港長事務及び税関諸手続等よりして、一つの港にすべきであるとの声があることをお伝えいたします。 海運関係の最後に、戦時標準船の検査と、補修及び船舶検査官の増員について申し上げます。戦時標準船の所有者はそのほとんどが中小海運会社であり、かつ現在阪神の各海運会社が所有するものは約八十隻に及ぶものと思われるので、基準による検査に合格しようとする補修工事を施行することは所有者にとってはかなりの負担となり、その検査遂行は容易でないものがあると予測されます。そこでスクラップ・アンド・ビルドの助成等、何らかの海運対策の確立が強く望まれるわけであります。しかし船舶の安全を確保するためには、校査事務が今後一段と繁忙となるものと思われ、管内における船舶検査の件数は、昭和三十一年度を一〇〇とすると、昭和三十二年度一八八、昭和三十三年度二〇七、三十四年度二五七となり、年々増加の傾向をたどっており、半面検査官の人員は昭和三十年七月以来増員が認められず、過重な業務をしいることは健康管理上にもゆゆしき問題となることも考えられるので、早急に増員を認められ、円滑なる検査業務の実現を希望するとの要望が述べられました。 第二に、気象業務について申し上げます。気象業務の充実強化に関する問題でありまして、大阪管区気象台長より、庁舎の改善、宿舎の不足等による環境の改憲、防災気象完遂のための通信設備の強化について要望を聴取いたしました。気象業務は申し上げるまでもなく、気象災害の防止、交通安全の確保等準礎的資料を提供する重大な業務でありますので、その充実強化につきましては十分考慮すべきものと思われました。なお台風、高潮対策として、昨年の伊勢湾台風後の臨時国会において九千万円の予算をもって室戸岬測候所に台風観測用の気象レーダーの設備及び大阪にロボット遠隔検潮儀が設置されることになっておりましたが、ロボット検潮儀はすでに設置を完成、室戸岬のレーダーは、レーダー塔、観測室の建設を終わり、本年八月末を目途に、目下レーダー機器の輸送、組み立て、発動発電機の据付、無線通信機の設置等を進めておるとのことでありました。また本年度予算で防災気象官七名及び室戸のレーダー要員として四名の増が認められたが、定員法の改正がなされず、職員を配置することができず困っておるとの陳情を受けたのでありますが、この点十分な考慮が払われるよう要望いたしておきます。 第三に、大阪国際空港の整備拡張計画であります。大阪国際空港の敷地面積は約六十六万坪、保有する施設数は数十種類に及び、この空港をして万全の機能を発揮せしめるには、大型航空機の乗り入れを可能ならしめ、そのためには約二十四万坪の拡張が予定され、すでに物件補償、用地買収等の計画が実現されつつある現状であるとのことでありまして、昭和三十五年度の計画として、大阪府豊中市の一部九十三世帯、兵庫県伊丹市の一部七十世帯の立ち退きを目下交渉中で、予算措置として大阪府七億五千万円、兵庫県及び豊中市よりそれぞれ一億、伊丹市より一億五千万円の支出を決定しておるとのことでありました。なおジェット機の発達あるいは四年後の東京オリンピック開催を控え、可及的すみやかに整備拡充するよう関係当局に要望する次第であります。 第四に、港湾建設について申し上げます。建設局長の説明によりますと、当面の問題として所得倍増計画に伴う港湾改善策として、第一に神戸港、大阪港、堺港、尼崎港、西宮港、芦屋港を計画、建設、経営、運営の面において一体として考えざるを得ないような段階になってきておること、すなわち阪神防波堤の建設であります。第二に、瀬戸内海沿洋地域の開発のきっかけとして、工場地方適地分散の施策を前提とすることが必要となってきたことであります。つまり地域経済開発であります。第三に瀬戸内海沿岸輸送力の増強の必要のあること、第四として瀬戸内海航路を国際航路として復活することの四点でありましたが、特に阪神防波堤の問題を取り上げ、近畿経済の一本化、あるいは阪神都市圏というものを総合的に作らなければならない。阪神の港を一体化して考えなければならないという構想に基づき、神戸港から堺港に至る防波堤を五年間で二百五十億の予算を要求しようという考えが明らかにされたのであります。従って今後阪神港の港湾計画の持たねばならぬ要件として、第一に、少なくとも昭和四十二年から四十五年の間に年間一億トンの港湾貨物を取り扱い得る規模を持つものであること、第二に生産ないし商業活動の場として、少なくとも二千万坪の臨海地域を持つものであること、第三に、輸出を主とする商業地区、輸入を主とする商港地区、工業港地区を連結する臨港道路、高速度道路、鉄道を総合的に計画することが必要となってくることであり、かりに国の予算として認められたとしても、この狭い地域に分断された行政区画の一般財政の中で、府県市の貧困な地方財政の中で、この地方分担をまかない得るとは考えられない。従って民間の投資、ペイするものは民間の金、あるいは外資を借りて、これを収支償うという企業的な考え方で解決する以外はないということでありました。この阪神防波堤の問題につきましては、慎重な検討を加える必要があるものと認められました。 なお、和歌山県下津港に関し次の三点について要望を受けたのであります。第一に、下津港を特定重要港湾に昇格さしていただきたい。すなわち下津地区の原油、本港地区の木材、さらに将来北港における住友金属株式会社の鉄鋼一貫工場が完成あるいは海南地区における臨海工業用地造成等を考えれば、昭和三十四年現在約五百万トンの外国貿易量は約二倍になるものと思われるとのものであります。第二は、本港地区に昭三十六年度より木材取扱港を整備していただきたい。すなわち昭和三十四年における木材の輸移入量は内外合わせて二十五万トンに達しているが、安全なる投下泊地がなく、貯木場も狭隘であるとのことであります。第三として、鉄鉱石運搬船の大型化に備えるため、北港航路を百二十五メートルに増深していただきたいという内容のものでありました。 第五に、当面の海上保安体制について申し上げますと、第五管区の受け持ち区域は、大阪、滋賀、奈良、兵庫の一部、和歌山、徳島及び高知の区域並びにその沿岸水域でありまして、船艇配属としては四十一隻、三千三百四トンでありますが、港湾工事の進捗に伴なう運航船舶の激増と遠距離遭難の増加等に対処するための巡視艇、大型巡視船の増強、航空機及び基地の整備、治安警備確立のための通信施設の整備、出先機関の整備拡充、または大阪港にショーダービジョン局の設置の必要があるとのことでありました。また、土佐沖ノ島は宿毛から二十四海里の離れ島にあるため、連絡船が順調に運航されることはきわめてまれであり、同事務所の管理標識の大部分は宿毛の周辺にあるので、管理上事務所を宿毛に移すことが望ましい。また、市江崎は交通の便悪く、灯火の保守上困難をきわめており、同事務所を田辺に移すことが望ましいことであり、生活改善の見地から集約管理の実現方を希望しておりました。なお、職員宿舎の充足率は三七%で、一部役付職員を除いては不十分であり、警備関係職員及び船舶乗組員は警備救難業務遂行のため緊急出動せねばならないので、船舶係留地点の近くに宿舎を設置されるよう要望がなされました。 第六に、白ナンバー・タクシーの取締まりについて申し上げます。現在大阪陸運局において稼動している白タクの数は、およそ大阪千五百、京都五百、神戸六百五十、その他五十となっており、その中にいわゆる共済組合等の組織をもって稼働しているものが相当数に達している状況であり、特に京都市においては最盛期には千両以上のうち五〇%、五百両が十数組合に分かれ活動しておりましたが、去る六月二十四日以降の取り締まりの結果、相当減少し、組織も一部解散しておるとのことでありました。大阪における白タク取り締まりについては、七月十一日より引き続き実施され、着々その効果をあげておりますが、取り締まりに際しては白タク側の抗議デモ等種々抵抗が頻発し、取り締まりの困難性を倍加しておるのが現状でありまして、絶滅を期するまでには至っていないようであります。参考までに昭和三十五年七月末総計による大阪における白タク取り締まり件数は、摘発件数三百六十一、使用禁止命令、領置命令二百二十一となっております。白タク取り締まりとして聴聞手続き、行政処分の実効性の確保、取り締まりの体制としての人員、予算等、種々問題点が残されております。なお、人員不足の問題は本委員会においても同僚委員よりしばしば指摘されているにもかかわらず、今なお十分なる解決を見ていないことはまことに遺憾と言わなければなりません。なお、比叡山ドライブ・ウェイにおける貸切りバス転落事故について中間説明があり、死者二十九名、重傷者十四名、軽傷者七名とのことであり、まだ調査中であり、結論に至っていない旨の報告がありました。 第七に、国鉄について申し上げます。最初に新幹線の経過地及びターミナルについてであります。御承知のようにわが国産業経済の発展に伴って現在の東海道線の設備もこれ以上の輸送に応じ切れず、今後の輸送需要を考えると、早急に東海道全線の輸送力増強について根本的対策をはかることが必要であり、東京—大阪間に広軌新幹線を建設することに決定し、昭和三十九年に完成の予定であります。大阪ターミナルの位置決定は、東京駅と同様最も重要であって、かつ困難な問題でありますが、現在の宮原操車場の東部に決定を見ております。大阪環状線及び西成線高架につきましては、昭和三十年六月大阪市長より、環状線新設工事実施の促進方の申し出があり、国鉄側の条件を大阪市が承認したので、昭和三十年末より着工することになったものであります。すなわち現存の西成、城東、関西本線(天王寺—今宮間)及び大阪臨港線を約二・五キロの新建設線によって結び、一問二十一・七キロ、所要町問四十二分の環状線を形成し、電車運転を行なうものであるとのことでした。 山陽線の電化につきましては、すでに大阪—姫路間の旅客輸送は昭和三十三年四月から、貨物輸送は同年十月から電化いたしましたが、引ぎ続き姫路以西の電化を進め、姫路—岡山間の工事は昭和三十二年から着工し、昭和三十五年十月営業開始予定で施行中であります。また、岡山—宇野間の宇野線の電化工事も姫路—岡山間電化工事とあわせて昭和三十四年から着工し、昭和三十五年十月営業開始予定で施工中であります。なお、岡山—糸崎間の電化につきましては昭和三十四年より着工し、昭和三十六年十月ころ完成の予定であります。 次に、線区別経営取び非採算線区の経営についてであります。国鉄全線区二百二十五線中二百十線が赤字線であり、その赤字総額は四百十七億円となっておるそうであります。従って国鉄の経営改善を推進するには、これら赤字線区の経営合理化をはかり、赤字額を縮小させることが必要であります。関西支社管内四十三線中、東海道本線、山陽本線、城東線の三線のみが黒字で、他の四十線はすべて赤字の状態であります。これら赤字線区に対する経営改善については対策を進めておりますが、主要幹線に対しては支社に線別経営委員会を設置し、経営改善計画の策定取びその実施の推進をはかるとともに、管内の主要線区を対象として経世成績の向上を期し、将来の輸送需要に即応する輸送力増強及び近代化施策を総合的に審議し、長期経営改善総合計画を策定推進するため、多線別経営委員会を昭和三十四年十月から設置し、主要線区の経営改善計画を策定したのであります。非採算線区に対する経営管理の実情状況は現在までに大阪、天王寺、福地山、米子、岡山と線別経営管理組織を設置し、それぞれ専任の管理者の努力と監理局の協力によって輸送サービスの向上をはかるとともに、経営合理化を積極的に推准し、別に若干の線区を対象としてこの制度を拡充すべく検討中であるとのことでした。 次に、関西本線の経営改善についてでありますが、関西本線は名古屋から奈良を経て湊町に至る百七十五・一キロの線で名古屋—大阪間を結ぶ最短路線であります。沿線は輸送資源が豊富で、特に奈良—湊町間は大阪市の衛星都市として民度も高く、大阪市都市交通網上の重要路線でありながら、その経営成績は年々低下の傾向にあって、近年では年間約十六億円に近い巨額の赤字を出すに至っているが、そのおもな原因は、輸送方式が旧式であり、対抗運輸機関が積極的に運輸方式を改善したことであり、近年バスの著しい発達等により国鉄がきわめて劣勢な立場に追い込まれたからであります。また、貨物輸送の面から見ても、昭和二十七年以降貨車の関西線経由輸送を廃して、東海道経由に切りかえたので、国鉄全体の輸送コストの低下には貢献してはいるが、関西線としては輸送量が逐年減少して、原価が割高となり、欠損額がますます大きくなったからであります。この対策としては、輸送方式の合理化、すなわち動力の近代化、要員の配置、運用の合理化、輸送設備及び業務機関の整理統合等について真剣な検討が必要であります。また、サービスを向上し、収入の増加をはかるための長期にわたる計画を検討しなければならないと思われます。 次に、大阪ステーション・ビル及び天王寺民衆駅の建設計画についてであります。昭和三十三年三月大阪市長及びほかから大阪ステーション・ビル建設に関する申請がありましたが、東海道新幹線の進展とともに、新大阪駅の位置も内定したので、現大阪駅の情勢が出願当時とは情勢の変化により相当大幅に変ってきたので、将来は別として、これまでの出願は白紙に戻し、あらためて考慮しようという方針に基づき、申請は一応出願者に戻したところ、本年五月十八日付にてあらためて大阪市長より、新構想に基づく同ビル設立の申請がなされたのであります。現在の天王子駅は仮駅舎のまま現在に至っていますが、最近大阪の発展に伴い、関西、阪和、環状線及び南海線を結ぶ当駅の利用人員は一日約四十六万人を数え、狭隘はなはだしく、改築の要に迫られておったところ、昭和三十二年十二月、民衆駅建設につき申請があり、国鉄本社の承認を得て、工事費二十一億四千万円をもって三十五年三月着工し、三十七年九月竣工の予定とのことでした。 次に紀勢線全通後の現状と輸送改善について申し上げます。紀勢本線は紀勢東・西線として大正九年和歌山及び現多気駅から起こしたもので、その後戦争その他の事由から再三工事は中断されましたが、二百六十五億円の工事費を投じて三十四年七月十五日全通したことは御承知の通りであります。本線の全通によって定期外旅客、すなわち観光客が、観光地、温泉地帯を持つ駅において激増しております。これは運賃の軽減と所要時間の短縮によるものが大きな原因であると思われますが、伊勢、志摩方面及び南紀温泉地帯を結ぶ周遊観光ルートが形成されたことが旅客を誘発したと見るべきであります。輸送改善として三十五年度にディーゼルカー三十九両を投入して、旅客サービスの向上と、無煙化とディーゼル準急列車の増発を計画しております。 国鉄の貨物輸送が国鉄経済の発展とともに伸長を続けることは当然でありますが、運輸機関別の輸送量の推移を見ると、昭和十一年を一〇〇とした場合、昭和三十二年において国鉄は一八二にとどまるのに対し、自動車は三一一となっております。これより判断するならば、国鉄の貨物輸送の斜陽化は始まっておると判断しても誤りではありません。斜陽化を防止するための努力を近代化というならば、近代化の施策、輸送方式の体質改善等を慎重に検討すべきでありまして、たとえば、梅田—汐留間にコンテナ専用列車の新設のごとき、荷役機械化の促進あるいは貨物運賃制度の合理化等、貨物輸送と貨物常業体制の強化をはからねばならぬ段階と思われます。またこれに関連して、大阪市内及びその周辺における貨物取り扱い駅の整理統合の問題があります。貨車の発駅から着駅までの輸送速度は時速平均八キロ程度というおそさでありまして、動力を電化やディーゼル化することによって列車の運転速度を幾ら向上させても、おおむね四キロごとに貨物取り扱い駅があるという現状では、貨物の速度は望めないのであります。従ってトラック運送の急激に発達した現在では、在来通りの貨物取り扱い駅の配置については再検討をすべき段階になっております。大阪市付近にある貨物取り扱い駅は二十駅に及び、昭和三十三年度の取り扱い量は八百九十万トンをこえ、また今後大阪市の発展に伴い、各駅の貨物取り扱い量はますます増加することが考えられるが、各駅ともほとんど拡張の余地はなく、設備を近代化に改善して取り扱い能力をふやす以外に道はないとのことであります。 以上申し述べましたように、大阪市内及びその周辺について、貨物輸送の近代化、都市計画等の見地から、貨物駅のあり方について十分検討を加え、一貫性のある改善方策として、梅田を北の中心駅として淀川、東部地区の中心駅として放出、南の中心地として百済の新設を計画、取り扱い量も少なく、設備能力に余裕なく、拡張もできない駅は廃止し、十四駅を五駅と専用線の二駅に統合集約することによって、市内のいずれの地区もおよそ六キロないし七キロ以内に近代的設備を有する取り扱い駅が配置されることになるから、都市の輸送網として十分でありました。 第八に、都市交通について申し上げます。衛星都市の発展速度がきわめて急であるため、都市中心への通勤、通学等によるラッシュ時の流入人口は年年著しい増加をしておるにもかかわらず、輸送施設の拡充が間に合わず、混雑を激化しておる現状であります。しかも原価計算によりコスト割れとなる定期客が増加客の大部分を占めるに至ったことが、各交通機関の経理内容を著しく悪化せしめる主因になっているので、公共投融資の大幅なる増資が緊急課題でありますが、所要資金の低利、長期、かつ継続的な確保及び経営の維持に関し、企業債のワクの拡張、融資のあっせん、諸税の減免、特に固定資産税、事業税の免除等、適切な措置を考慮してほしいとの説明がなされました。 大阪市高速鉄道網の拡充計画としては、既設線のほかに、第一号線より第五号線までの五路線を予定して特許を得ておりますが、そのうち三路線、約二十四・六キロを昭和四十一年度に至る十カ年計画として早急に建設する計画を立てており、その所要経費は約三百二十八億円であります。 次に、私鉄の都心乗り入れ評画としては、大阪市内各ターミナルにおける混雑緩和と通勤旅客の都心への直接高速輸送を目標とし、都市交通審議会答申の線に沿って免許された京阪電鉄の天満橋—淀屋橋間、阪神電鉄の千鳥橋—難波間及び近畿日本鉄道の上六—難波間の三路線があり、総計約八十二キロ、工事費約百五十億円でありまして、すでに一部工事を施工しております。なお、第四号線は、現在弁天町—大防港間二・五キロを、現在工事中の国鉄環状線開通と同時常業を目標として鋭意工事中でありますが、西大阪付近の地質は淀川より流出した泥土の堆積層であるため非常に不確実な地盤であり、現在もある程度の地盤沈下があるので、将来路面かさ上げに対応できる構造の高架橋を築造しておるとのことでありました。また第四号線停車場の下に国鉄環状線と並行して高速道路を一部建設中でありまして、将来の都市高速度交通網の一環として期待されるものであります。 第九に、大阪港について申し上げます。まず大阪港における臨海工業地域造成計画でありますが、最近の内外貿易事情や、産業構造の変化によって、地盤沈下を起こしておるといわれる大阪経済を、わが国経済の近代化と拡大に即応させるため、その産業構造に本質的変革を与え、大阪産業に一つの活路を開くものとして、昭和三十二年より調査工事が始められ、昭和三十三年から本格的工事に着手し、目下第一期の埋め立て工事が続けられております。この計画によりますと、南港水域約百七十四万坪が埋め立てられるが、この地域は比較的地盤沈下が少なく、埋め立てが容易であるので、本地域には臨海性の強い重化学工業や輸出産業として発展し得る業種が有利であり、一次金属、金属製品、機械、造船、石油精製及び化学、火力発電等が誘致産業として想定されるとのことでありました。これによって本地域年間生産額は約千百四十億と推定されるが、これは昭和三十二年度の大阪府下工業生産額の約一割に当たり、三万五千人の労働力、これに伴う商業人口五千六百人、家族を含めて十二万五千人の人口を養い得るとのことでありまして、この事業の及ぼす直接間接の効果はきわめて大きいものと思われました。 次に、大阪港整備事業でありますが、大阪港の整備は、内港化工事を中心として鋭意工事を進めておりますが、近年の急速な経済発展に呼応して、本年度は昨年度の倍に近い約五十三億円を投じて着々完成を期しており、港湾事業が国の新長期経済計画の重点の一つとして、その拡充のため種種の施策が実施され、次第にその効果を表わしつつありますが、港湾整備の緊要性にかんがみ、大阪港においても工事規模を天幅に拡大し、産業港への飛躍を目ざしており、本年度の具体的な工事内容として安治川突堤、大正内港第二突堤、桟橋及びドルフィン、平林貯木場、防潮堤と盛土工事、安治川輸出埠頭、大正内港鉄鋼埠頭等の工事に着手しておるとの説明がなされました。 最後に、今般の視察におきまして受け取りました陳情は次の通りであります。すなわち、下津港視察のとき、下津町助役からでありまして、現在下津港も着々港湾整備の実を上げておるものの、昭和三十六年度要望として、観音崎と対岸を結ぶ線に、北方に五百五十メートル、南方に三百五十メートル、その中央部に幅二百メートルの水路を設ける防波堤の建設を予定しておるが、この予算措置を国において考慮されたいとのものであります。なお、その他については港湾建設関係において申し上げた通りであります。 以上をもちまして近畿班の視察報告を終わります。
○委員長(三木與吉郎君) 御質疑のある方は順次御発言を願います。
○中村順造君 北陸地方の調査に行かれました報告の中で、柳ヶ瀬線の存置の問題が強く請願をされたと開いておりますが、その内容についてもう少し詳しく承りたいと思います。
○天埜良吉君 柳ヶ瀬線の存置についての陳情は別段ありませんでした。
○中村順造君 私の聞き間違いか知りませんが、現地では非常にそういう強い要望があったと私も聞いておりますし、あとでまたそういう陳情なり請願の形で行なわれると、これは私は別な所用であの方面に参ったのでありますが、調査団の行かれたあとであったためですか、ちょうど、まあいずれにいたしましても、この問題はおそかれ早かれ表面化する問題だと思いますから、国鉄の方から滝山理事が出ておられるようでありますから、この際、柳ヶ瀬線の将来の見通し、展望等について一つお答えをいただきたいと思います。
○説明員(滝山養君) 柳ヶ瀬線につきましては、今地方の閑散線区の中で一番成績が悪いという代表になっております。営業収入よりも、地方の固定資産税の納付金の方が多いというような、収入金は全部地方の収入に入ってしまいまして、あと直接費はもちろんまかなえませんし、今のままの経営では、いけない。何とか自動車というものを考えまして経営の合理化をやったらどうかということを支社としては鋭意検討中であります。 ところが実は長期の計画といたしまして、今北隆線の将来をどうするかという場合に、御承知と思いますけれども、木ノ本までは米原から複線になっております。それから先の方の敦賀と福井の間は、北陸隧道は最初から複線隧道を掘っておるのであります。問題の柳ヶ瀬トンネルのある木ノ本—敦賀閥は、新線深坂トンネルが単線で、別に旧線柳ヶ瀬トンネルがローカル線として残置されておりますが、将来この区間の北陸線をもう一本どうしても線路をふやさなければならないので、柳ヶ瀬線を使えるかどうかということも検討する必要がございますので、今支社におきまして、将来の見通し並びに今後どういう工合に処置するかということを検討しておりますので、いずれ本社においても措置しなければならぬと思いますが、調査の段階でございます。どちらにしましても今のままで長く置くことはできないだろう。当然国鉄といたしましても地元のいろいろな利便を考えた措置は考えなければいかぬと考えて、支社に検討を命じておるわけであります。
○中村順造君 調査中で、将来の問題は検討するということでございますので。これはまた将来の問題として残ってくると思いますが、今お話しの中で地方税の問題がありましたが、現地の要望としては、ぜひこれを現在のままで存置をしていただきたい。それから地方税の問題はいろいろ問題があろうけれども、これは折衝する余地があるというような話を聞いておりますが、ただ非常に現地で心配されておるのは、もし自動車に置きかえられた場合に、積雪地帯が非常に中間にあるわけでありまして、多いときには二メートル近く雪が降る、こういう場合に、国鉄がただ赤字線区であるからという考え方で一律にそれを判断をされて自動車と置きかえる、こういうことになるこ、この沿線の住民の人はその点を非常に心配しておる。それから今の滝山理事のお話の中にもありました、将来この線をそのままで使った場合の有効度でありますが、これについてもまあ現地の地方におきましてはしろうとなりに判断をいたしまして、必ずしもそのことが全部むだにはならないのではなかろうか、こういう声もあるわけでありまして、これは私が現地に参りまして、ちようど調査団が来られたあとだと思いますが、来られたときに調査団によく陳情しておけばよかったのですが、そういう点がしてなかったから私にかわってそういう声を聞かしたのかもしれませんけれども、これらの点を含めて将来、先ほどお話しのあった、調査し検討するというこなら、現地のそういう声を一つ十分配慮されて検討していただきたい。
○松浦清一君 いつの場合にだれがどこへ行ってもよく言われることは、自動車、それから船舶の検査官の定員不足、仕事量が倍にも三倍にもなっているのに、左来の定員が固定化されて、一つも増員が認められない。だから、まあ今定員法で縛られているところの現状ではあるかもしれないが、内部的に全体の定員の中で配置転換を行なうとか何とか、そういう方法で検査業務をやる方に人をふやすということはできないものですかね。どこへ行っても言われるのだね、だれが行っても。
○説明員(辻章男君) お答え申し上げます。これはいろいろ検査以外にも仕事がふえて参っておりまして、実は年年検査以外の方にも人の要求などをいたしておるのでございますけれども、なかなか人間の増員ということは困難でございまして、まあ一番一般の人にも影響のありますような、また交通の安全にも至大な影響のありまする検査官等が一番同情を呼ぶと申しますか、認められやすいような状態であるのでありますけれども、それすらまあ今お説のように満足にできない。いわんや、その方もなかなかできぬものでございますので、実際の、ほかから人間を減らして持っていくということも非常に困難でございますし、また御承知のように、検査官は特殊な技術的な知識も要しますので、何と申しますか、定員内で配置転換するということは、私どもも考えてはおるのでございますけれども、実際問題といたしましては、なかなか困難な事情にあるわけでございます。
○松浦清一君 その全体の定員の中で配置転換するということは、これは技術関係だから無理でしょうね。だからといって、事務関係の方がひまがあるというわけじゃないのですよ。そう言いたいわけじゃないのだけれども、何とかしかしその役所の中で調整をとる方法がないかどうかというような気がするのでずよ。だから、今すぐに配置転換をしたって、技術を要する検査官など、だれでもできるわけじゃないでしょうが、まあもしほかにすき間があれば、新しく人を入れるときに、自然退職があって人を入れるときに、差し控えて、そうして技術関係の方を充足していくと、こういう方法なら扱い方によって講ぜられないことはないわけだ。ところが、まあ役所の機構の中も、一緒にうまいことはないけれども何課に何人おるのが一人減らされた、二人減らされたというので、やはりその課や局の問題が起こって、人員だけはややこしいことだけれども、しかし、自動車や船舶の検査がこのままの状態で放置されるということは、やっぱり人命、財産に関係のあることでゆゆしい問題だと思うのですよ。これはだれがどこに行っても言われる。だから、事務の仕事量もふえたことはふえたでしょうけれどもね、それほど急増しているかどうかということだな。現在の自動車や船舶の検査と、その点を一つよく考えてほしいのだね。
○説明員(辻章男君) お説ごもっともでございまして、私ども部内におきましても、でまるだけ御趣旨に沿うように人員の配置を考えたいと思います。
○松浦清一君 それから今のことでなしに、自動車局のあれでだね、白タクね。これもずいぶんやかましゅう言うてきているんだけれども、何とかならぬものですか。いけないということがはっきりわかっておるのにどうにもならないという行政なんというのはないと思うけれどもな。
○説明員(国友弘康君) 白タクの取り締まりに関しましては、実は昨年四月ごろからは非常にしようけつをきわめて参った問題でございます。その出ました白タクが神戸に発生しましてから、警察庁と打ち合わせて取り締まりに乗り出しておったのでございますが、まあ、たとえば名古屋あたりで申しますと、ちょうど災害にぶつかりまして、あのとき取り締まりができなかったというようなことで蔓延したというような例もございますが、まあわれわれとしては何とか措置をしたいということで、さきの通常国会でも道路運送法の改正法律案を出して、最終日に御審議を願いまして通過させていただきましたので、これは九月一日、すなわち、あしたから施行することになっておりますので、これはこれを機会にまた警察庁の方とも打ち合わせ、また私の方からは陸運局長の方へさらに徹底して取り締まるようにということを申しておるのであります。警察庁の方でも連絡をとって、府県の警察本部としても取り締まりをさらに積極化してもらうと同時に、特にしようけつをきわめております名古屋地区とか京阪神地区とか、九州地区とか等につきましては、特に個々に指導をしてもらって、この絶滅を期していきたいと思っております。最近、相澤委員からの御報告にもございましたが、京都あたりもだいぶ取り締まりを続けましたので、組織等におきましても廃止した組織もございますし、両数もだんだん減ってきております。道路運送法の改正法術が施行になりましたのを機会に、また徹底的にやっていきたいと思っております。人の面につきましても、その取り締まり等の要員が少ないのでございますが、しかしこれは警察当局の方とも連絡をとりながら、少ない人員で効果をあげていきたいと考えて、スケジュール等も組んでおります。これには陸運事務所と陸運局等の関係等もあるわけでございますが、これらの解決策の問題、また先ほど検査の要員等につきましてもお話がございましたが、自動車の検査に関しましては、今度の予算要求で別の機構を作って検査を進めていくというような方途も考えまして、予算要求にも入れておるような状況でございまして、何とかこの際、定員面及び仕事のやり方について解決の、あるいは改善の方向に持っていきたいと考えております。
○松浦清一君 白タクがやっぱり生きておられるということは、タクシーの絶対数が不足しておるということですね。駅の周辺あたりでタクシーを拾おうと思ってもない、立っていると白タクがすっと寄ってくる、ついそれに乗る、そういうことなんだから、一面において取り締まりを強化して、それを絶滅するということも必要でしようけれども、もう少し思い切って台数をふやしたらどうですか、それは何か障害があるんですか。やつぱり白タクの台数が動いているだけ道をじゃましているのは間違いないのですから、ですからタクシーがおりさえすれば白タクを利用する度合いが少なくなってくる。一方において取り締まりを強化する、一方においてタクシーが、そう不自由のないような増車を考えてみる、そういうようなことをどうなんですか、ちびちび少しずつ出して、たくさん免許申請があって、競争が非常に激しいですね。その辺、両面の方法をやってみたらいいんじゃないかという気がするのですが……。
○説明員(国友弘康君) タクシーの台数増加に関しましては、松浦委員のおっしゃる通りでございまして、これらは現在、われわれがたとえば東京について見ましてもまだ不足であるという観念を持っておるわけでございますが、それで東京につきましては、この七月十三日に最終的な決定をしましたのですが、二千八百両の増車をいたしまして、さらに東京陸運局の自動車運送協議会に、今後の需給調整については、台数調整についてはどうするかというような諮問をいたしておる状況でございますが、大阪、京都神戸等についても、これは三月の八日に答申がございまして、三都市で二千五十両ほどの増車の答申がありまして、これの審査を今急いでいるわけでありまして、近い、まあ近いと申しましても、もう九月になりますが、九月一ぱいぐらいかかるかと思っておりますが、大阪千二百両、その他を入れまして、京阪神地区で二千五十両の増車をいたすことになっておりますが、まあ、これで状況を見まして、実は東京あたりも二千八百両の増車をしても足りないと思って、現在東京陸運局の自動車運送協議会に諮問しておる状況でございますが、大体全国的に申しまして、やはりタクシーは不足しているとわれわれ判断しておりますので、陸運局におきまして十分各地区ごとの輸送状況を考えまして、まあ一年ないし一年半に一回はこれらの台数について、適正台数を考えるというような措置をいたしていきたいと思いますので、東京あたりはすでに六年間増車をストップしたというようなことは、これははなはだわれわれも遺憾だったのでございますし、まあ今後は一年ないし一年半ぐらいの期間を置いて、台数等についても十分考えていきたいと思っておりますので、毎回そういう方向で、足りなければ増車をしていくという形になると思います。それでおっしゃいますように、黄ナンバーの営業車の増車と、それから白ナンバータクシーの取り締まりと、両々に並行して措置を進めていきたいと思っております。
○松浦清一君 それから海岸線に沿ったバスの進出で、旅客船の経営が非常に困難になっているところがたくさんあるので島根県、九州方面から四つか五つ、つまり船会社がバスの免許をしてもらいたい、こういうのが出てきておるはずだと思うのです。それはやっぱり時代の要求に、要請に応じて船よりもバスを利用するという傾伺かもしれぬけれども、優勝劣敗でそのまま放っておくのだったら政治も行政もないわけで、これはやつはり一貫した運輸行政として、自動車局、海運局等が話し合ってもらいたい、こういうことを申し入れたことがあるのですよ。前の楢橋大臣のときも、そういうときには、船の方もやっていけなくなったというような状況があれば、それを勘案して、願いが出ておれば、そっちの方を一つよく考慮してもらいたい、こういう要望をしたときに、考えるということであったわけなんです。それはどうですか。そんなことについて相談してもらっているのですかね。
○説明員(国友弘康君) 内航海連を経営しております会社がバス申請をしております事例は、松浦委員のおっしゃいますように数件出ておりますのですが、これに関しましては、従来その地域を担当しておりますバス会社がありますが、まあ、道路が開通したり等の理由によってだんだんに伸びていく。で、海運を経営しております会社がだんだん旅客を取られて衰徴していくという状況が見られるわけでありますが、私どもとしましては、新しい申請に関しましても、道路運送法の免許基準の見地から審査をいたしておるのでございますが、ことにまた、そういう海運会社、今まで輸送を担当してきた会社に対しましても、今までの状況、いきさつ、その地今後の経営の問題等についても、われわれとしても考えなければいけない点が多々あると思うのですが、そういう観点から、海運局とも打ち合わせはいたしておるのでございますけれども、なかなかむずかしい問題でございまして、従来のその地域を経由しておったバス会社の措置及び、やはり経営の面から申しますと、新しく自動車を購入し、車庫を建て、修理工場を建てるという状況よりは、割合短かい路線でありましたら、従来のバス路線を延ばす方が経常的にも有利であるような場合もございますので、それらの点を勘案しなければなりませんので、個々の具体的な事案事業に応じまして海運局と相談をしようと、こういうふうに考えております状況であります。現在懸案になっておりますものに関しましても相談はいたしておりますが、まだ措置をするまでには至っておらないという状況でございます。
○松浦清一君 自動車局としては、バスの申請なり増車のあれがあれば、じゃんじゃん許可していく、海運局は船がつぶれていくようなやつをあれよあれよと見ておるというようなことでは、運輸行政の一貫性がないと思うが相談しているとあなたはおっしゃるけれども、相談した業績があまり見られないのです。しっかりよく打ち合わせをして、運輸省の屋台の中に一緒におるのだから、一貫した運輸行政の一つの考え方としてやってもらいたいのですよ。海運局はつぶれるのはしようがないと言ってあれよあれよと見ているという、そんなことじゃ困ると言うのです。それでお願いしますよ。この次会うたときに、あれはまだやっていないということでは困るのですから。
○大倉精一君 これは自動車事故に関連してお伺いしたいと思っておったのですが、たまたまタクシーの問題が出ましたので関連してお尋ねするのですが、今の答弁でいくと、大阪、京都は大へん減ったというお話があるのですが、これは減ったかもしらぬ。ところが減った部分はどっかへ流れているのです。これは最近の名古屋の例が出ましたから申上げしますけれども、そういうような減ったタクシーは名事屋へどんどん白タクが流れていく、こういり傾向にあると思うのですが、こういう点について局長は認識を持っておられるかどうか、答弁してもらいたいと思います。
○説明員(国友弘康君) 名古屋に関しましては、先ほどちょっと触れましたけれども、ちょうど白タクが発生しましたとき、取り締まりを進めようと警察当局と連絡をとっておりますときに昨年の大災害が起こりまして、輸送力につけるためにはネコの手もほしいというような状況でありまして、ことにああいう際に取り締まり等はとても手が及ぶところではございませんので、取り締まりをむしろ積極的にはいたしませんで、時日を経過してきたわけでございます。それでだんだんふえて参りまして、ことにことしになりましてからまた増加をした傾向がございます。それもよく存じておりますが、ただ先月あたりから今月にかけまして、名古屋陸運局と警察当局とまた打ち合わせをいたしまして、そういう取り締まりに乗り出しておりますので、名古屋地区といたしましても、共済タクシーの取り締まりその他を進め、組織等におきましても減りつつある状態だと私は考えております。ことにあの京都あたり、近畿あたりのタクシーが、つい先般は広島あたりにも進出しようとした形跡があったのでありますが、これも実は発生をした最初に措置をしなければいけないということをこちらから申しまして、取り締まりを積極的にやるように陸運局にもいたし、警察当局とも連絡をとったのでありますが、近畿地方から広島に参りました白タクは現在はまた近畿に戻っておるという状況でありまして、最初にこういう白タクを発生させないことがこれは第一に必要なので、今後はそういうものが起こりそうになったらすぐに取り締まっていくという方向をまずとりたい。それから名古屋のごとき非常に蔓延いたしましたところにつきましては、これはスケジュールをきめまして、どんどん取り締まりを進めていきたい。ことに先ほど申し上げましたように道路運送法も改正公布になりましたので、これを機会にまた警察庁の方からも積極的に取り締まりを進めるような指示をしてもらう打ち合わせをいたしまして、もうきょうあたり出たと思います。きょうあたりはもう出ておって地方に行っておると思います。それに基づきまして陸運局からも警察当局とよく打ち合わせて進めていきたい。ことに名古屋の場合等につきましては、すでにそういうように実行に移しておりますので、今後は、ことに名古屋につきましては、増車等につきましても実は取り締まりを進めますために、特に無理して促進して増車を完了したというような状況もございまして、警察当局でも乗り出しておる状況でございます。
○大倉精一君 きょうは長い質問はやめますけれども、この問題は、これはもっと抜本的な根本的な認識を持ってこれを対処しないというと、一片の通牒なり何なりによって取り締まりがでざるような問題ではないと思う。言うならば、私はタクシーはこれはパンパンガールと同じようなもので、ハンドルを握って町の中をぶらぶら歩いておれば向こうから乗ってくる。こういう商売ですから、普通の商売と取り締まりは違うと思う。しかも法をくぐろうと思えば、これは簡単なもので、お前たばこでも買えと言って何かお礼をもらえば、これは料金というわけではない。非常に危険な商売だと思う。ですから、これは最近の名古屋における傾向は、料金の問題でもって殴傷ざたが起こって人殺しまで起こった。それで私は夜の十時ごろに栄町の交差点に三十分ぐらい立って見ておった。ところがほとんどが白タクで、営業車はほとんどない。十台に一台あればいい。そこに営業車が来ると白タクが寄っていって、接触すると暴力ざたになる。危険で商売ができないという状況です。しかもそういう状態でもって営業車がこれに対抗するために七十円の料金を六十円に下げる、こういう状態も起こっておる。安いことはけっこうなんですけれども、その安い料金でもって運転手が非常に無理な条件を押しつけられる。従って運転も非常に危険になる。事故が起こる。こういう悪循環になる。私はタクシーの料金は安かろう悪かろうではいかぬと思う。ですから、こういう状態をほうっておくと、ひいてはタクシーがはたして免許制度の対象になるのかどうかということが私は問題になってくると思う。非常に危険だと思う。ですから、この状態をほうっておけばこれは大きな社会問題でもあり、さらにタクシーに関する限りは、あるいはトラックもそうでありますが、無政府状態、そう言っても差しつかえないと思う。しかも私はときどき交差点に立って三十分ぐらい見ておりますと、ほとんど信号を守っておる車はない。そういう状態はあなた方最高幹部の方々は街頭に進出をして十分その実態を見きわめて、ほんとうに掘り下げた認識のもとに対策を講じないというと、百年河清を待つほかはないと思う。その点について特に一つ考慮をお願いいたしておきたいと思います。
○説明員(国友弘康君) その点私どもも街頭におきまする事情を、私を初めといたしまして、時おり見まして、取り締まり方策等も考えておるのでございますが、名古屋の例は殴傷ざたということだけ、今お話が出ましたので、一応御認識を得ますために、概要だけちょっと申し上げたいと思うのですが、これはやはり白タクの取り締まりを陸運局及び警察が乗り出しまして、そうして今取り締まりを進めておりますので、共済組合の幹部その他の連中が料金の授受に関しまして、これはたしか百五十円か二百円のところを五十円しか払わなかったという例だと思うのですが、これは何か飯場の労務者が三名くらいで共済タクシーに乗りまして、飯場まで行って五十円しか払わなかった。それで、それを取るために共済タクシーの連中が大挙して自力救済を行なったという形なんですが、これは警察当局に、そういう違法でないものなら当然行って、そういう不都合なことがあるということが言える立場のはずなんですけれども、白タクは現在取り締まられておる立場にありますので、警察の方にいっていけない。そこにおいて自分らは自分らで取り立てを行なうという形になったわけですが、労務者の方の考え方から申しましても、これにはそんなに多く料金を払う必要はないじゃないかという考え方、酔っぱらってもおったと思うのですが、半分踏み倒してやれという考え方があったのだと思いますが、そういうことで刄傷ざたが起こったことで、一人はたしか死亡したのだと思いますが、これに関しましては、しかし、こういうことが起こりますのは、われわれとしては全くもって不本意なんでありまして、これは何とか白タクを取り締まりまして、こういうことが起こらないようにいたしたいと思うので、警察の方とも連絡をとり、むしろこれは警察の方か、あるいは陸運局の方が取り締まりを進めておりますので、まあだんだん追い詰められてきた、共済組合のタクシー経営をやっておる人たちが追い詰められてきた感じが出ておるのじゃないかと思うのでありますが、今後こういう、彼らはこれで生活をしておるとは申しますが、違法のものを許しておくわけにはいきませんので、われわれとしては全国的に進めますと同時に、重点的にこういう状況のひどいところは特別に指導いたしまして、取り締まりを十分進めていきたいと考えておるのでございます。
○大倉精一君 そういうことは、今の暴力の内容についてはいろいろ見解があるだろうと思うが、とにかく白タクというものが暴力化してきつつあるということは事実なんです。しかも、そういう今の飯場のお話がありましたが、いずれにしても、あとから集団でもって刃物を持って取りに行ってけんかをするなんていうことは、これはもってのほかなんです。それにもまして非常に遺憾なことは、不安なことは営業所の運転手は正常な営業がこわくてできない。しかも暑い盛りは白タクはみんな寝ておるのだからして、そうして夜になって涼しくなって一番かせぎのいいときを目がけて出てくるわけですから、そのときに正規な運転手が身体の危険を感じて営業ができない、これは非常なものだと思うのです。 それからもう一つ私は非常に心配になることは、今御承知のようにどんどん自動車がふえる一方において、運転手は足りないのです。ですから、普通の営業車の運転手になろうと思ってもなれないから、きのう免許をもらった者がそのまま白タクを運転して町に出てくる、あるいはまた無免許でもって町へ出てくる、これがぶつかって交通事故を起こす、社会不安を起こす、こういう悪循環が非常に激しくなってくる。こういうところに非常に大きな私は問題があると思うのです。もう一つは、今日名古屋市内においては、千何百か二千か知りませんけれども、非常にたくさんの白タクがふえた。その原因の一端は、何といっても、いろいろな陸運行政の責任にも私はあると思う。これは、もっと的確に取り締まって、的確な行政指導をやっておれば、白タクが進出する余地はなかった。それを放漫な政策の結果ということから、ますます野放図にふえている。でありますから、今度は、白タクの撲滅もやってもらわなければならぬが、同時に現在これほどおびただしい数になった人間の生活をどうするかこいう救済問題も起こってくる。それもあわせて考える必要がやはりあるんじゃないかと思うんです。そういう点についてはどうなんですか。そういうような不安が激増する今日、これを撲滅するについては、あくまで行政面の一端の責任を負った救済策といいますか、あわせて考えていく、こういうことが私は現在の段階ではぜひ必要だと思うんですけれどもね。
○説明員(国友弘康君) 最近白タクの暴力化ということがいわれ、各所にそういう現象も起こっております。たとえば料金を不当に請求されたとか、あるいは若い婦女子に関しましては暴行も起こるというようなこともいわれているのでありますが、これらの点に関しましては、絶滅を期してやらなければいけないのでありますが、ことに利用者の方でも、実は白タクというものは安い、安いだけでいいというような考え方ではなしに、信用のおける営業車に乗らるべきだと思うんですが、ただ営業車が足りないではないかというようなお話も、先ほどのお話のように出るわけですけれども、これは需給に見合うような形をわれわれとしては考えていかなければいけないと思っております。それで、その白タクにはまずお客様は乗らないようにしていただきたいというのがわれわれの感じですが、しかし、抜本的にそのもとをなくすことは、これはぜひやらなければいけませんので、名古屋の例等に関しましては、これは陸運局、あるいは運輸省の放漫の政策の結果であるというふうにも申せませんので、これはやはり昨年のあの名古屋地区におきます大災害のときに、白タクの取り締まりを積極的に進めるということはちょっとできかねまして、むしろやはり名古屋地域の復興ということがまず第一でありましたので、その間に白タクが蔓延してしまったという特殊な事情がございますので、それを巻き返すために現在非常に熱心にやっております。組織のつぶれて参ったものもございますわけであります。それじゃ白タク行為をしておった者を今後どう処置するかという問題に関しましては、今後増車ということもございますし、それらの運転手に吸収するという方法は、これは十分あると思います。ですから、それらに関しましては、京都等でもそういう方策を進めまして、既存業者へ吸収するということをまずやっております。それから個人タクシーというようなことが、流しタクシーが実施されておりますようなところにおきましては、だんだんに出てきておりますのですが、この個人タクシーの免許に関しましても、現在不法行為をやっているようなものについては、これはとても免許することはわれわれとしてはできませんけれども、白タク行為をやめて、将来順法精神をもって、そうして法を守っていくような能力と覚悟というようなものがあります人たちに関しましては、個人タクシーの審査の対象にもなるわけでございまして、それらのことも勘案しながら、白タクの取り締まりということを実行してきたいということを考えているわけであります。
○大倉精一君 最後にもう一つ関連してですがね。台数の不足について、たとえば個人タクシーの場合、これからも個人タクシーが免許になるかどうかわかりませんけれども、これは少し矛盾が私はあると思う、たとえばこの前、個人タクシー、何両でしたかね。
○説明員(国友弘康君) 東京におきまする増車は、二千八百両の増車をいたしましたが、個人は九百八十四両でございます。
○大倉精一君 そこで九百八十四両だけですと、実際町の中に出てくる車は二千八百両にならぬわけです。なぜかというと、個人タクシーというのは走行キロが営業タクシーの半分です。百八十キロですか、ですから、車庫の中に入っているタクシーなんというのは、これは問題にならぬ。町の中に出てくるタクシーが何両かということが問題なんです。ですから、私は九百何両かであれば、千八百両個人免許しても……。そうすれば、町の中に出てくるのは二千八百両になる。そういう矛盾もあると思うのです。それから将来個人タクシーに関して、自動車局長から企業組合を作らしてというお話がありましたけれども、これはなかなか、一国一城のあるじばかり集まって組合を作らせるということは容易な仕事ではないと思うのですけれども、それにもまして大事なことは、なぜ個人タクシーができるか、なぜ白タクができるか、いろいろな原因はあると思いますけれども、先ほどその一端は言いましたけれども、もう一つの原因は、正規の運転手の生活の安定ないし将来の保障ということが何にもないということです。ですから、これは監督指専に当たられる当局としては、タクシー業界あるいはトラック業界に対して、そういう面に対する適切な指導をする必要があるのじゃないかと思うのです。たとえば退職慰労金なり、あるいは退職年金なり、そういうものを個々の会社別に処理をする、あるいは協約を締結するということになりますると、これは不可能ですよね。十台、二十台持っておる会社に退職慰労金や年金を出せと言ったって、これは無理なんです。ですからして、自動車の業界ですか、そういうものに対して、共同をして自動車の運転手に対する生活の保障あるいは向上、あるいは退職後の保障、こういうものをしてやって、自動車を運転する技術を持った労働者に対して適切なる希望を与える、こういうことをやっていかないというと、私は白タクも、あるいは個人タクシーの将来の問題も解消しないのじゃないか。そういう御指導をされる御意向がおありでございますか。
○説明員(国友弘康君) 台数の点に関しましては、個人タクシーの場合と一般営業車との場合の勤務時間の差というものは確かにございますわけで、それらの状況を十分考えなければいけないと考えております。東京都の特別区におきます二千八百両の増車をいたします場合には、さしあたり二千八百両で措置をいたしたわけであります。これは、今後個人タクシーの場合にはどういうふうに考えるかということは、また次の機会なりに当然考えるべき問題だと思っております。 それから個人タクシーに関しまする指導、企業組合の結成に関しましても、現在これも陸運局と警察の方と打ち合せをして考え方を進めておりますが、警察署単位、あるいは区単位で現在組合の結成というものがだんだん進みつつございます。で、これらの組合をいい方向に育て上げていきたいと考えておるのでございます。で、営業会社の運転者総体に関しまする退職金の問題等に関しましては、神風タクシーの問題が起こりましてから、これら労務管理の点、それから退職手当等の点に関しましても指導をいたしまして、現在八〇%から九〇%は、会社におきまして退職手当も制定をいたしまして、現在その方向に進みつつございますのですが、まあ私どもといたしましては、まず第一に、会社ごとに、退職金制度とかというようなものを確立させるという方向でやはり指導していきたいと思って、現在はその方向に力をそそいでいるわけでございまして、着着とその制定等もいたしておるわけでありますが、全体的に、共同して運転者が生活保障を受けるというような問題に関しましては、今後検討していくべき問題であろうと思いますし、今後も検討していきたいと考えております。
○金丸冨夫君 関連して。今取り締まりの問題が非常に議論されておりましたが、特に大阪、京都の白タクの取り締まりの問題ですね、あれについて、これは白タク自体の、違法なものはどこまでも取り締まらなければならぬでしょうけれども、一方社会事情として現われた、そういうものに対する措置として、根本的な問題として、普通二つの思想があると思うのですね。それは需給がアンバランスであるという問題と、それからもう一つは、個人タクシーに対する問題、これがあると思うのですが、今個人タクシーはどういう工合になっておりますか、東京都は伺いましたが、大阪、京都、それから名古屋その他のところにもやはり現われているわけですが、そういうものに対しては免許その他の方針、実情等を、簡単でよろしゅうございますから、ちょっとお伺いしておきたいと思います。
○説明員(国友弘康君) 個人タクシーに関しましては、先ほどちょっと触れて申し上げましたように、流し営業が認められております都市等で、やはり営業が成り立っていくと考えておりますが、そういう方向で、現在個人タクシーが免許されております。概要を申し上げますと、東京都の特別区は九百八十四両認められております。それから名古屋で百七両、百七人認められております。それから福岡は少なくて十四人、十四両でございます。それから大阪、京都、神戸地区に関しましては、これは先ほど申しました最終的な決定、二千五十両の増車はまだ済んでおりませんが、個人タクシーについてだけは、優秀な者、これはもう完全に免許になるというような者に関しましては、さきに第一次といたしまして、免許をこの七月の十五日にいたしましたわけでありますが、それは大阪で百一人、百一両、京都で五十人、五十両、神戸で三十一人、三十一両免許いたしております。今後、大阪、京都、神戸におきましては、さらに個人タクシーは第二次の免許があろうと考えております。
○金丸冨夫君 取り締まりを厳重にするという反面、やはりやり得ることはよく調べてそれをやるということでなければ、なかなか納得しないだろうと思うので、そういう点、あるいは既存業者、特に一般の増車等とにらみ合わせて、遺憾のないようにやって、そうして取り締まりを厳重にするという方針には変わりはないように伺うのでございますが、そういうことだったら、一つそれを徹底してやっていただきたいと希望いたします。
○説明員(国友弘康君) わかりました。そのように進めていきたいと思っております。
○江藤智君 私二、三質問したいのでございますが、まず航空大学校についてお尋ねいたします。 実は、この航空機の乗員養成という問題は、航空輸送の一つの柱になるくらい重要なものでございます。ことに日本では、宮崎にたった一つ航空大学があるわけですから、私としても相当期待を持って行ったのでございますが、残念ながら先ほどの報告書にもありましたように、非常にお粗末な感じを受けたわけです。もちろん飛行場のそばに航空大学校というものがあると思いましたので、宮崎の空港につく前に、防衛大学とまではいかぬだろうと思ったけれども、まあとにかく大学らしい建物があると思って、私は飛行場の上からなんぼ見てもない、何もない。付属建物のようなものはありますけれども、あれがまさか航空大学校とは思わなかった。で、ついて聞いてみますと、またその飛行場にやはり航空大学校があるというので、私ちょっとおくれて行きましたので、翌日航空大学校に行きましたところが、なるほど一番りっぱなのは看板です。航空大学校という看板だけはりっぱでございますけれども、遺憾ながら、これがわが国唯一の航空大学校であるとは考えられない。まあ設備や外観がそういう程度ならなおいいのですけれども、内容的にいいましても非常に狭隘です。これは初め一クラス十人から三十人、そういう関係もあると思いますけれども、非常に教室も貧弱でありますが、それよりもいわゆる教材であるとか参考書類というようなものについて、もうこれは気のきいた小学校にも及ばないような程度でございます。それからどうしても必要な、飛行服に着かえる更衣所もなければ、ふろ場もはなはだ貧弱だ。こういう格好で大事な乗員を養成するということは、これはほとんど不可能じゃないかというような印象を受けたのでありますが、そこで私がまあお尋ねしたいのは、航空局としては、この乗員養成というものについてほんとうに従来真剣に考えておられたのかどうか、非常に失礼な質問でございますけれども、まずその点からお伺いいたしたいと思います。
○説明員(福永正美君) 航空大学は、できましたのはちょうど今から六年前の昭和二十九年でございまして、その当初、航空大学を作ったときもなかなか困難でございまして、防衛庁と一緒にやったらどうか、俸給も独立してやるということは経済的にもむずかしいじゃないかということで、いろいろ議論もございまして、当初から非常に難産でございました結果、一番最初のスタートが非常に小規模で、今先生がおっしゃいましたように、資材、機材その他につきましても、いろいろ不十分なものがあるような実情でございまして、その後一番重要な航空機材に重点を置きまして、一番力を入れて参ったわけでございまして、従って現在、当初から六年たちました現在では約十機になったわけでございます。ここへ一番予算を集中したような結果、従って航空機が一番ほかの施設に比べましては充実した。それに関連しまして、ほかの施設がそれに伴わずに参った点はまことに遺憾でございますが、しかしわれわれとしましては努力はしたつもりでございますけれども、遺憾ながら先生御指摘のように非常に不十分な形であるということは事実だと思います。
○江藤智君 航空局としては非常に努力をされたようでございます。しかし実際は今御説明になった、一番力を入れられた練習機の問題につきましても、最低限、いろいろ話を聞いてみますと、三人に一機くらいがいい。四人に一機ですか、四人に一機でもまあまあがまんができるが、現状は五人くらいですな。そこでまあ夏休みもないのです。そういう、機材をフルに動かすために、夏休みもなしでとにかくやっておるというような状態が、一番あなた力を入れられた練習機の面でしょう。ですからほかの面は推して知るべしです。で、私はこういう航空機のような、時代の先端を行くものですから、せめて参考書ぐらいは教授に対して十分与えなければいかぬと思う。ところがもう、これが図書室ですといって見ましても、とにかく本だななんていうものは、もうりょうりょうたるものですね。これがとにかく日本の唯一のとにかく航空大学校とは、これはとても思えない。これは航空局だけの問題じゃなくて、わが国全体のこれは問題だという感じがいたしました。 それから乗員養成に必要なシミュレーターですが、これも二台あるけれども、もう戦前のもので、それから一台は借り物だそうです。それで一台は全然使えないんですよ、故障を起こして。こういう点見ますと、日航あたりの設備は非常に最近よくなってきておりますけれども、日航というのはこれはもちろん国の資金なり融資をしてやっておる会社でありますし、十分そういう方面に力を入れてもらいたいんだけれども、その前に国でやっておる乗員養成というものが、あまりにも差がはなはだしいということに実は私も驚いたわけなんですが、それでまあいろいろ資料もいただきたいけれども、どうせ来年度の予算には一つそういう点を十分検討して、しっかり一つこれを改革してやっていただきたい。 それからいま一点は、その教官の給与が非常に悪いという陳情を受けたんです。これについてはもちろん他の教育職との比較もありますし、それから運輸省の中でも航空訓練所もあれば海上保安大学もありますから、そういう運輸省の中のそういう機関との振り合いを十分に考えて、一つ是正するようにやっていただきたい。それについては一つ資料をこの次に出していただきたいと思います。で、この方は非常に早急に改善をせなければいかぬ。と申しますことは、みな大学教授の資格のあるような方が来ておりますのですが、それから訓練でも、まあ普通の訓練と違って、とにかく空を飛び回るような、教官でも訓練をしておるわけですから、とにかく給与的にあまりにもほかよりも悪いというようなことでは士気にも関係しますから、早急に改善する必要があると思いますので、一つそういう教官、他の同種の教授の人々の比較表を一つ出していただきたい。それでぜひこれを早急に是正する必要がある、かように考えますから、よろしく一つ御協力を願いたいと思います。
○説明員(福永正美君) ただいま江藤先生から御指摘がありましたように、資材並びに教官の給与その他の待遇につきましては、前々から問題になっておりましたのですが、なかなか困難でございましたし、今年度はあらためて検討いたしまして、機材、それからいろいろの教育をする場合に必要な施設その他につきましても、前年度に比べましてさらに加えてよくしていこうと思います。それから航空大学の職員の給与につきましては、現在行政職の(一)という、普通のわれわれ公務員の俸給表を使っておりますが、それを別に文部省におけるところの大学の先生の教育職の一号の俸給表を使うように改めて予算要求しておりまして、この点につきましては最後までがんばってみたいと思います。
○中村順造君 関連して。今江藤委員のお話しになった航空大学の件ですが、私はちょうど一緒に行きましたのですが、いろいろ見て驚いたのは、私も江藤委員も同じですが、結局作られて、私も非常に大きな期待を持ってあそこには行ったわけですが、見て驚いたんですが、私は別な考え方をしたんですが、もちろん予算とか、いろいろ本省の考え方だとかというものの制約を受けると思いますが、その他の教官の人に私は直接会わなかったのですが、やはり大学といえば、人を教育するところですから、設備が足らなければ足らない、それからどういうところにやっぱり困難性があるんだということは、長い間の年月ですから、わかっているはずなんですから、それを打開していくだけのやはり気魄がなければならぬ。それから、こと教育ですから、やはり人間が人間を教育するといったら、人一倍の努力もしなければならぬし、また人間の改造という気魄もなければならぬと思う。 私の会った校長先生は、非常に温厚な、きわめて優秀な教育家かもしれませんが、私の印象では、そういう気魄の面においては、まことに消極的なような私は印象を受けたのです。この点は認識されておるかどうかしりませんけれども——それは私の見た目が違っておるかどうかわかりませんけれども、一応そういう点も考慮の中に入れて、今日あのような状態で五年も六年も放置されておる、それは、校長先生だけの力量、手腕だけにもよらないと思いますけれども、少なくとも何らかやはり努力をされた跡が、私にはみられないわけなんです。この点は、今江藤委員が指摘をされましたが、つけ加えて、将来の問題としては、私は考慮の中に入れてもらいたい。
○説明員(福永正美君) 航空大学の教育の仕方につきましては、やはり先生方の特に給与というものが影響を与えると思いますが、この点につきましては、今江藤先生からお話がありましたように、過去数年間行政職(一)という、われわれと同じ俸給表を適用しておりました関係上、なかなか優秀な先生を集めにくく、またせっかく来ていただいた先生も、十分研究できないという点があったわけですが、その点われわれも、今まで努力を続けておったのでございますが、なかなか教育職の(一)に切りかえるということが困難だったんですが、今年度は、それをあらためて要求いたしまして、この際抜本的に、そういう待遇を改めて、十分教育のできるような措置をしていきたいと思います。
○江藤智君 次に国鉄と運輸省に伺いたいんですが、内海線につきまして、近く青島まで工事ができると思うんですが、その際現地の非常に強い要望は、できれば青島まで開通のときに宮崎交通の線も直して、南宮崎まで一貫輸送をぜひやってもらいたい、こういう要望があったわけです。これについてはいろいろ技術的な問題もありますが、現在どういうふうに考えておられますか。もしある程度の方針がきまっておれば話していただきたいし、また研究中なら研究中でもけっこうです。
○説明員(滝山養君) 今のお話につきまして、従来はまず青島まで部分開業し、途中宮崎交通の支障個所を撤去し、それからあと内海線を南宮崎まで一貫輸送をするように準備しておったのですが、先般の御視察のときに、そういうお話があったということを承りまして、今両案を比較検討中でございます。
○江藤智君 もちろんどっちが得か、十分一つ比較検討して、そうして早急にこれはきめていただきたい、要望いたしておきます。それから時間もございませんから、これは要望でございますが、この報告書の中にもございますように、一つは日韓航路の再開の問題です。これは根本的には韓国との国交の正常化というのが根本の問題になるのでありますが、この問題もだんだんといい方に展開しつつあるようでございますが、現地の事情は、この第七管区の保安本部長の非常に強い要望もございましたけれども、今は不正常な状態で、とにかく非常に密入国をやって、そこでこれは、まあ第一に日韓の国交が正常化されるときには、やはり正常な航路、交通路というものを開く必要があるのではないか、そのときに、まあわれわれは長い歴史もあることですから、やはり最初は国鉄がやるのがいいのじゃないかという気は持っているのです。しかしこれは、一つ運輸省と国鉄の方で、日韓国交の正常化に併行するくらいに研究を進めていただく必要があるのではないか。現地では、非常にもうこういう問題が進んでおります。 ですから、いよいよ正常化になった、さてどういうように日韓の航路を再開しようか、そのときになって、あわてるのじゃなくて、内々でけっこうですから、一つ研究を進めておいていただきたいということを要望いたします。 それからもう一つ。先ほどの報告の中にございましたように、前々から、いろいろと要望があるのですが、国鉄の関門航路を譲渡してもらいたい。これは実際現地に行って国鉄の方の人にも聞き、あるいは民間の方の人からも聞いて見ましても、結果としては、これは譲渡した方がどっちも得じゃないかと思うのですけれども、まあいろいろ関連することもあると思いますから、これもあわせて一つ運輸省の方とよく打ち合わせをして、御研究になっていただきたい。要望いたしておきます。
○大倉精一君 せっかくのあれですから、国鉄の当局に、そう高邁な政策じゃなくて、いろいろ陳情も受け、また声も聞いておりますので、この際一つお伝えを申し上げて善処してもらいたいと思うのですが、第一番は、最近国鉄は非常に特急とか、りっぱな汽車を作っているが、しかし特急以外の急行、このサービスが非常に悪くなったという声を方々で聞くのです。私も特急以外の汽車に乗りますと、なるほど昔は特二でもって、非常に洗面所もきれいであったが、洗面所は水が出なかったり、あるいはまっ黒けな洗面器で、さっぱり掃除してない。あるいはまあきたない話だがトイレへ入っても、まことにどうも不潔感があって、という声があるのですが、実際そう思うのです。 そうしますと、外人客というものは特急ばかり乗るものじゃない。やはり普通急行にも乗りますから、そういう点について、一つ最高幹部の方でも特に御注意願いたい。これは運賃ばかり取ってしまって、特急ばかり作って、特急なんか日本人で乗るのは、幾らもないのじゃないかという声もあるのです。そういう率直な一般利用者の声も十分に聞いて、実態調査の上処置してもらいたい。 もう一つは、名古屋へ行くと、しょっちゅう陳情を受けるのですが、名古屋の駅へおりますと、降車口の所へポン引きがずっと並んでいる。これをどうして先生、あれを取り締まらぬのですかと再三言われる。私は運輸委員だから黙ってちゃいかぬじゃないかといって、陳情を受けるのです。私は実際そう思う。バッチをつけていっても、ちょっとあんたどちらですかきまっているんですかといって、集まってくる気味が悪い。しかもオリンピックを控えて、大名古屋あたりの玄関口が、ああいうポン引きで埋まっているというなんかは工合が悪いです。ですから実態調査をやり、国鉄当局と御相談になって、名古屋の駅長さんにも配慮をしてもらうようにしていただかなければ、陳情を受けるこっちが困っちゃう。そういう二点について一つよろしくお願いいたします。
○説明員(広瀬真一君) 今二点につきまして、主として国鉄のサービスの問題について御指摘を受けましたが、まず特急以外の急行列車のサービスで、特にこれは設備の問題もあると思いますが、扱いの問題を御指摘を受けたわけでございますが、この点につきましては、まあ特急のサービスだけを重点に置いているわけでは決してございませんので、たまたまそういうことがあったと思います。特に夏の多客期等で、特に洗面所、あるいは便所、こういったところは、特に気をつけなければいかぬところでございます。給水等につきましては十分やるようにいたしておりましたが、今後そういうことのないように、十分注意いたさせたいと思います。 第二点の名古屋の問題でございますが、これは私も現地で聞いたことでございますして、かなり目にあまるものがございます。現地の鉄道監理局あるいは駅長というもの、公安室長あるいは警察署とも十分連絡をとりながら重点的にやっておりますが、なかなかハエを追っ払うようなものでうまく参らないということを私も聞いております。 これはさらに、先生御指摘もございましたので、はっきりと現地の各部に伝え、御期待に沿うようにいたしたいと思います。
○大倉精一君 けっこうなんですけれども、どうも特急以外のものに、たまたまそういうことがあったかと思うがというお話でありますが、たまたまでないですよ。べたべただよ。しかもですよ、普通列車に至っては、とても三等車……、一等、二等になりましたがほんとうは、一等、二等、三等、四等くらいまであってもいいのです。一ぺんそういうところへ乗ってごらんになって、これは体験されないとわからない。昔の三等、今の二等に乗ってごらんなさい。臭気ふんぷんたるものがありますよ。そういう原因は何か。掃除する人が、国鉄から分離して請負入札かしりませんけれども、たまたまじゃない。べたべたにあるから、ぜひとも一つ早急に処置してもらいたい。 それから名古屋ですけれども、ハエを追っ払うようでなかなかだとおっしゃったけれども、そのくらいのものを公安官をもってやれないようでは、とても白タクの取締まりはできませんよ。あのくらいのものは簡単にできると思うのです。ぜひしておきます。
○相澤重明君 港湾関係来ていますか。大阪、堺港の一体化という問題が、強い現地の要望があったのですが、運輸省としては、どういう考えを持っておるか。
○説明員(比田正君) 大阪港と堺港は、先ほどお話がありましたように、大和川と隔てまして相接しております。当初は大阪港が非常に繁栄しておりまして、最近いろいろなことが進んで参りましたけれども、先ほどお話にありましたように、八幡製鉄が参ることに決定いたしまして、関連いたしまして、商港あわせて工業港としての重要性が非常に大きくなっております。過般運輸省にございますところの大臣の諮問機関である港湾審議会で、大阪港の計画が審議いたされました際にも、各学識経験者よりもあわせて考えた方がよかろうという御指摘がございましたので、ただいま両港につきまして調整するように現地で準備させております。 これは、港湾法に基づきますと、大阪の港は大阪市長が港湾管理者でございます。堺港の方は県知事が管理者でございますので、知事と市長の間で、管理者として、まず自主的に調整案を出しまして、運輸省の方は、それをさらに検討いたしまして、御質疑がありましたように、できるだけ一体総合的な方にみていきたい、かように考えております。
○相澤重明君 次に、下津港の防波堤の希望が出ているのですが、運輸省としては、その現地の要望について、どういうふうに考えておりますか。
○説明員(比田正君) 下津港につきましては、両方から防波堤を出すという、先ほどの現地からの強い陳情があったようでございますが、この計画につきましては、私どもも、ただいま港湾計画を立て直しております。これはいろいろ所得倍増計画等もございますので、それとにらみ合わせまして、五カ年計画をただいま練っておりますので、その際、考慮していきたいというように考えております。
○相澤重明君 次に、気象庁長官にお尋ねしますが、現地へ行って参りますと、室戸の現地の人たちから、すでに防災気象官が七名、レーダー要員が四名増員をされておるというが、正員沖の改正がなされないために、職員の配置ができない。こういうことが言われておったが、一体どういうふうに本省としては指示をしておったのか。またなぜそういうようなことが起きたのか。その点を一つ御答弁いただきたい。
○説明員(和達清夫君) 防災気象官あるいはレーダーの要員が、おっしゃるように定員法が通りませんので、実際に人を増すことができませんので、今は定員法が通るまでやりくりでやっておるわけでございます。 それで、室戸岬のレーダーも、御承知のように動いておりますけれども、台風期でありますので、職員をやりくりしてやっておるので、早くこういう人を実際に配置できればいいと考えております。
○相澤重明君 それから大阪管区気象台長から、いろいろ管内の説明を受けたのですが、一体、何といっても非常に重要な業務であるにもかかわらず、やはり定員が少ないという陳情を受けておるのですが、本省としては、該当地区に対する定員の査定といいますか、業務についての、そういう点をお調べになっておると思うのですが、定員増をする考えがあるのかないのか。その点を一つお伺いしておきます。
○説明員(和達清夫君) 私ども現在の気象業務では、人員が不足しておりますので、毎年予算にも相当の人員を計上いたしておりますが、十分努力がいきませんか、私どもの必要とする定員が、なかなか予算が通らないというのが現状でございます。
○相澤重明君 その次に、航空局の方で、大阪国際空港の整備拡充計画について、どういう考えを持っておりますか。
○説明員(福永正美君) 大阪空港は、東京と並びまして国際空港でございまして、最近は、東南アジア方面から国際線が入っておりますので、早急に整備をする必要がございますので、二年ほど前から予算をいただいて、用地の買収その他準備を進めておりまするが、なかなか用地の問題につきましては、現地でいろいろ問題がございまして、先ほど相澤委員から御説明がございましたような段階でございますが、早急にやって参りたいと思っております。
○相澤重明君 早急にといったところで、手がつけられないでは、早急にはならぬのですが、せめて用地だけでも買収をしておくというような根本的な考え方というものは持っておるのですか、おらぬのですか。
○説明員(福永正美君) もちろん一番手初めに用地を買収することが大事でございますので、現在買収される予定の土地につきまして、評価委員会その他によります評価をいたしましたり、あるいは買い取りの打ち合わせをいたしておる段階でございます。
○相澤重明君 次に、自動車局長にお尋ねしておきたいと思うのですが、先ほど同僚委員からも、すでに白タクの取り締まりの問題が出ましたが、やはり何といっても、大阪近畿班の状況を調べると、非常に多い、二千両にもなろうとする白タクがあるということで、単に取り締まりだけではいけないので、先ほどの答申に基づく二千五十両ですか、これの割り当てを近いうちに行なうというようですが、先ほども大倉委員が言ったように、少なくとも町に用が走るという基本的態度というものを本省としては持って、そして地方に十分そのことを考慮してもらうというような考え方があるのか、それとも答申の内容は、技術的な問題としてこれを処理しようとするのか、その点はいかがですか。
○説明員(国友弘康君) ちょっと私、御質問の趣旨が解しかねるのでありますが、自動車運送協議会の答申というものは、単に技術的なものではございませんで、その都市におきまするタクシーの需給の状況を十分に勘案しまして答申を受けるわけでございますが、基本的に申しまして、運輸省として、現在全国的にタクシー事情がどうかということを申し上げますと、先ほどちょっと触れましたように、総体的にまだ不足の状態である。むしろタクシーに関しましては、今後も増車を進めていくべきである、全体的には進めていくべきであるという考え方を持っております。
○相澤重明君 ですから、増車を進めていくという基本態度は、これはもう非常にけっこうであるし、それが国民の要望だと私は思う。 ところが、先ほどの御答弁を聞いておると、たとえば京阪神における答申二千五十両ですね。そのうち第一次に個人タクシーを免許したのが百八十二両、従って七月十五日に免許したものは、もうほんとうの一部であって、あとの、とにかく千八百台からの両数をどう配分するかということは、既設の会社あるいは個人タクシー、あるいは新免というものもあるだろうと思うのです。そういう点で、先ほど大倉委員の言うのは、たとえば東京都特別区の場合の二千八百両についても、いわゆる個人タクシーの配分が決して多くはない。九百八十四両では、実際に町へ出るのは、稼動時間は半分じゃないか、こういうことからいけばもっと二千八百両の中の、とにかく千五百にしても二千にしても、そういうふうに個人タクシーをふやしていくのが、ほんとうのやみタクをなくするということになりはしないかということを質問しているわけです。 ですから私の理解するところは、京阪神においても、もっと個人タクシーをやはり認可をする。百八十二両ばかりでなくて、もっと量においてもふやさなければならぬだろう。そしてまた、駐留軍のような企業組合のものが申請があれば、それはやっぱり全面的にこれを認可をしていく。その上に、既設会社の功罪を調べて、既存会社については、とにかくみずから事業閉鎖をするような悪徳業者も中にはあるんだから、そういうものは厳重な検査をして、そしてただ単に業界が、いわゆる増車の申請をしたからといって、それをうのみにするというようなことがあってはならない。だからたとえば五十両の配分については、十分そういうことを考えてしかるべきではないか、こういう点を私としては実はお尋ねをしておったわけです。 そういう点については、一体運輸省としては、どう考えておるのか。
○説明員(国友弘康君) 大阪、京都、神戸地区におきまして、個人タクシーを七月十五日に百八十二両ほど免許いたしました点に関しましては、これは準備ができ、審査が一応終ったものの中で、これはもうあとの場合に考慮しても確実に免許されるものであるというようなものを、一刻でも早く動かしたいという気持から、百八十二両免許したのでございまして、今後、さらに個人タクシー等に関して、条件に合う適格なものがあります場合には、これを許していく。その場合に、個人タクシーの稼働時間その他が、一般営業車と相違があるではないかというような点に関しましては、東京の場合には非常に時間はかかりましたが、最終的には実は急いで措置をすべきでありましたので、二千八百両で一応措置をいたしましたが、京阪神の場合には、それらの時間等の点も考慮して措置することにいたしております。 それから駐留軍労務者の申請その他に関しましては、これはやはりその全面的認可という御発言ございましたが、これもやはり閣議決定の線に沿って十分内容を審査して、適格なものは許すという方向で、もちろん従来の方針を踏襲してやっていくつもりでおります。 既存業者に関しましては、これはおっしゃいましたように、厳重な監査をいたしまして、不都合な点のあるものについては、もちろんとるべきではないのでありまして、それらの内容に関して、単に業界が増車申請をしたから、それをそのまま受けるということではなしに、十分事業の経営内容及び順法状況とか、そういういろいろな、各般の点を考慮して増車をすべきだと思っておりますが、これらに関しましては、実は個人タクシーの問題もできるだけ早く措置をしたいということで、いたしたわけでありまするし、全体的な二千五十輌の増車に関しましても、たまたま審査の途中におきまして、陸運局長が役所の都合で更迭になることもございましたが、できるだけ早く措置を進めるようにいたしておるのでございます。
○委員長(三木與吉郎君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(三木與吉郎君) 速記を始めて。
○相澤重明君 それから自動車局長に、先ほどお話のあった、たとえば個人タクシーの場合に組合を作る、それが警察署単位とか、あるいは区単位、そういうようなものでやるという意向もあるように伺っておりますが、それは大体において、人数において三十人とか五十人とか百人とか、そういうようなものを指導しておるのですか。それとも、それは自主的なものである、こういうことなのか、その点は一つおわかりになったら、御答弁いただきたいのです。
○説明員(国友弘康君) この個人タクシーに関します個人タクシーの免許者につきまして、組合を作る問題に関しましては、陸運局と警視庁当局とも打ち合せをしておるのでありますが、まあ私どもとしては、やはり適正ないい組合が成立し発展していくように指導していく方向で措置をしておるのですが、現在できつつありますものの中には、自主的に作っておるものもございます。 しかしまあ将来、やはり個人タクシーの健全な発展をはかっていきます上においては、陸運局なり警察当局なりが、相当指導すべきだと思っておりますので、その方向の線を出して、強く指導していきたいと思っております。
○相澤重明君 そうしますと、ここに問題になってくるのは、そういう警察署単位、あるいは区単位で組合を作って、まあ補償能力とか、あるいは間違いのないように、できるだけ住民の期待にこたえるような方向というものを指導されると思うのですが、まあそういう場合に、車庫の問題が、大きな問題になってくるのじゃないかと思うのです。 そうすると、いわゆる自動車一台に対して坪数はどのぐらい必要なのかというようなことが、現実の問題として資金面や、あるいは土地の取得の問題が私は起きてくるのじゃないかと、こう思いますので、今の車庫については自動車一台、どのくらいの坪数というのもをお考えになっておるのですか。
○説明員(国友弘康君) タクシー営業をいたしますわけでありますから、車庫に関しましては、その自動車が収容でき、それからそこで、まあある程度の出庫の場合の整備とかというようなことができる程度の広さを持ってもらいたいと思うのでございますが、現在どれだけの坪数が最小限必要であるというような基準はきわめておらないのでございますが、今申し上げましたように、その自動車が収容できて、そして出庫の場合の点検とかというようなことができる程度の車庫の広さがほしいと、こういうふうに考えております。
○相澤重明君 それでは、最後に一つだけお尋ねして、局長の答弁を私は得たいと思うのですが、東京、それから京阪神のことはわかりましたが、神奈川の個人タクシーの問題は、いつごろ認可を出せる見通しであるのか、その点一つお尋ねしておきたい。
○説明員(国友弘康君) 神奈川の個人タクシー等の点に関しましては、スケジュールを作りまして進めておったのでありますが、この東京陸運局に関しましても、陸運局長、自動車部長等、幹部が更迭いたしましたので、そのスケジュールがちょっと狂いまして、現在いついつということは、まあ申し上げかねるのでありますが、これも東京か一応片がつきましたので、この次は仲奈川の問題を取り上げるべきでありますので、できるだけ早く東京陸運局の態勢が整い次第、手をつけて措置いたしたいと考えております。
○相澤重明君 次に、国鉄にお尋ねいたしますが、現地調査の中では、関西支社の中で、やはり関西線が非採算で赤字が非常に多くなっている、こういうことを言われているのでありますが、これの解決策というものは、どういうふうにお考えになっておりましょうか。
○説明員(滝山養君) 関西線は、先ほど調査報告にもございましたような事情でございますけれども、実は関西線は三つに分かれまして、東の方の四日市の付近というものは、一つの臨海工業地帯として発展する、それから大阪、奈良付近までというのは、大阪の外郭としての通勤地帯である、あとの区間は、実は奈良名古屋を結びましてこれは一つの遠距離の観光地区であります。性格が非常に違いますので、それに応じた作業をしながら、先ほども御指摘のございましたようにディーゼルカーを入れながら輸送方式を近代化していく、従来蒸気機関車で非常に非能率な現場がたくさんございましたので、これをある程度合理化して、職員の御協力も得まして、冗費もなくし、お客さんの御希望に適するような近代化をいたしたい、このように考えます。
○相澤重明君 その次に、大阪のコンテナ輸送の実情を見せていただいたのですが、非常にわれわれとしても感銘を深くしたのですが、こういういわゆる合理化、あるいは輸送の増強というようなことを、今後はどういう地点にやるお考えがあるのか、この際、一つ承っておきたいのですが。
○説明員(滝山養君) 最初に東京—大阪間が、一番こういった小口のまとまった貨物がございますので実施したわけでありますが、この結果は、実は最近のいろいろな事情から、若干輸送が減ってきていると思います。この点は、実は運賃制度の問題が若干ございまして、もう少し運賃の制度を変えまして、コンテナ利用度を高めたいということを考えておりますけれども、それから別途に利用の多い大阪対九州、北九州とか、あるいはその他今実情を調査いたしまして、地方の主要都市間にコンテナを普及していきたいと考えております。それに関しましては東京—大阪間の実績をあげることが大事でございますので、現在運賃を若干下げております。
○相澤重明君 最後に、東海道新幹線の問題と第一次五カ年計画の推進状況というものについて、いずれこまかくは後日の委員会でお尋ねしたいと思うのですが、せっかく大阪のステーションの位置もきまり、東京ステーションの位置もきまったようでありますが、現在用地買収については、どのくらい進んでいるのか、またいつごろまでに全部完了するのか。それから第一次五カ年計画については、現在の進捗率というものの概略を御発表いただいて、そうして来年度は修正五カ年計画というものを策定するのか。それとも第一次五カ年計画の五年度というもので、そのままいくのか、この際、国鉄当局の意向を明らかにしておいてもらいたいと思います。
○説明員(滝山養君) 新幹線の用地の点につきましては、私今、直接の担当でございませんので、ちょっとここに正確な数字を御発表できませんが、二割ぐらいは戦争前に確保した土地がございます。あと隧道、河川その他で、三割は比較的問題がない。あとのところにつきましては、今あらゆる努力をいたしまして鋭意折衝を続けておりますので、順調にいっているように私は承っております。 なお、今御指摘のございました第一次五カ年計画の進捗は、実は当初計画に対しまして、予定収入よりも収入が若干減っております。一方経費の方もベースアップその他がございまして、ふえて約千億ぐらいの工事経費の財源に穴があいておりますので、最初六千億というのが、今のままでは五千億になりはしないかということで、現在までの進捗率は、大体六十七%になっております。 そこで所得倍増計画もございまして、国民経済が非常に伸びて、国民所得が上って参りますと、従来の五カ年計画のテンポでは、とうてい国民経済の伸びに追いつけないということがございます。当初の五カ年計画には、東海道新幹線が入っておりませんので、新幹線を含めまして、来年度を初年度とする第二五カ年計画を今策定中でございます。
○相澤重明君 今の新幹線の問題について、全体の三〇%ぐらいまで大体用地確保の見通しであるというお話でございますが、この間の新聞で気になることは、天然記念物とか、あるいは国立のいわゆる関係のものとか、まあいろいろな問題で、どうも国鉄の新幹線は、計画を変更しなければならないじゃないかというような新聞記事が載っておった、これは非常に与えた影響というものは大きいと思います。そういうものについて、一体いつごろまでに用地買収というものは完了するのか、そういう基本的態度というものがなければ、何かやはり新幹線というものは、事実上東京と大阪だけは駅舎を作るところがきまつたけれども、中間は宙に浮いているという印象を受けるのじゃないかと思うのですが、その点はいかがですか。
○説明員(広瀬真一君) 先ほど国鉄から説明がございましたが、大体戦前に確保いたしました用地と、それからあと橋梁、隧道、この辺は、大体用地の問題が一応解決したということで、おおむね三〇%らぐいは、はっきり確保した、こまかく言えば、この辺にも農地の離作の問題とかいうことがございますが、おおむねは確保した。それから今お尋ねの用地確保のめどでございますが、国鉄当局といたしましては、今年度一ぱいに大体八〇%程度の用地を確保したいということで鋭意努力を続けております。各地方によって違いますが、非常に進捗しているところもございます。今お話のございましたような具体的な問題で折衝を続けているところもございますが、最近の大ざっぱな話でございますが、かなり好転をして参っている、非常に今後問題はあると思いますが、何とかして今年度中に用地のめどをつけたい、こういうことでございます。
○相澤重明君 いまの新聞で発表されたことによって、今まで協力しようというような人たちでさえ意思がぐらついてきたと私は思うのです。今のような御答弁であれば、むしろ非常に作業が進んでいるということが明らかになれば、一般のものも、なお協力するのじゃないかということが思われるわけですね。それからやはり国鉄のPRの問題にもなろうと思うのですが、そういう点は的確な資料を出して、そうして国民の方々にも協力を求めるなら求めるという立場でいかないと、やはり史跡保存の問題であるとか、あるいは天然記念物の問題であるとかいうことで支障を来たして、事実上は、なかなか計画通りにいかない、あるいはどうせいかないならば、この際やめちゃえというような問題に転化してきやせぬかというふうに思うので、次の委員会等には、その進捗状況、それから資金の状況等も、一つ委員の皆さんにわかるように、説明できるようなものを提出していただきたい、こう思うわけです。 それから第二次修正五カ年計画の策定を進められておるようでありますが、これは地方的なもので非常に恐縮ですが、横浜線の複線化ということは、十数年来の県会なり市会の決議として要望されておったことですが、第二次修正五カ年計画の中に、その横浜線の複線化について取り入れるつもりがあるかないか、もし今おわかりになればお答えいただきたいし、おわかりにならなければ、後刻そういう点については、一つ資料をもって私はお答えをいただきたい、こう思うわけです。
○説明員(滝山養君) 今、第二次五カ年計画の話が出たのでございますが、実は第二次というのは、三十六年から四十年の四年と切っておるわけでございますが、それだけでは終わるものでないわけでございますし、長期計画といったようなもの、長期計画として考える場合に、当然御指摘のございました横浜線につきましては全線複線のここを考えております。しかし第二次をきめましたときに、国鉄といたしましては、収支の見通しをつける、あるいは予算の規模というような点もございまして、まだ最終的な結論が出ておりませんので、順序としましては、とりあえずは、自動信号を今までやっておりますが、地元の御協力で一カ所信号所を作っておりますが、引き続いて信号所を作る、あるいは変電所を増加いたしまして、今七両連結のものを八両にするとか、あるいは時隔がラッシュ・アワー十二分半あいております、これを十分に詰めるというような措置から始めていきたい、こう考えておるわけです。
○大倉精一君 ちょっと、さっき相沢君の発言の中で、誤解があるといけないので一言しておきたいのですが、私の先ほどの個人免許に対する発言は、こういう意味なんです。つまり、二千八百両の増車方針に対して、個人免許がかりに九百両あるとすれば、これは走行キロが半分でありますから、町へ出る車は二千三百五十両ということになるわけですね。ですからして、実際町へ出る車が二千八百両にするには、個人の走行キロを半分、許可を九百と仮定すれば三千二百五十両という台数を許可しないというと二千八百両という、町に稼動する車にならぬのじゃないか、こういうことを申し上げたのです。 であるから、個人免許を倍にせい、こういう意味ではないので、言ったとすればそれは一つの例でありまして、そういう意味じゃないから、一つ誤解のないように一言だけ申し上げておきます。
○松浦清一君 ちょっと官房長に資料の御提出を願いたいのですがね。運輸省の各局別の予算要求の内容が、大体決定をした模様ですが、決定した部分を局別に御提出を願いたい。 それから戦標船に関する資料、これは一つ、まことに御迷惑ですが、あした大臣が御出席すれば御質問申し上げたいので、きょうじゅうにできている分はお届けを願いたい。きょう間に合いませんものは、あすの開会までに御提出を願います。これは、海運関係ばかりじゃないのですよ、国鉄関係も、自動車局も、運輸省全体の局別の予算要求の内容です。
○大倉精一君 気象庁も……。
○説明員(滝山養君) はい。 —————————————
○委員長(三木與吉郎君) 次に、最近の台風による被害状況について、御報告を願います。
○説明員(辻章男君) お手元に、台風第十六号に関する被害状況という一枚刷りがございますが、簡単に読み上げまして御説明させていただきます。 第一は、国鉄関係でございまして、これは、昨日の午後四時現在の状況でございますが、山陰線で二カ所、福知山線で一カ所、紀勢線で一カ所、合計三線区四カ所の不通箇所があったのでございますが、この表にございますように、紀勢線の徳和—多気間は、ほぼ予定通り開通いたしましたので、現在の時点では、山陰線二カ所、福知山線一カ所がなお不通の状況でございます。私鉄関係では、神戸電鉄、北丹鉄道、京阪神急行—京阪神急行は、京都線の方でございますが、これらがおのおの、なお運休の状態でございます。 船舶関係では、沈没、乗り揚げ、破損、流失等合わせまして四十五隻で約五百トンの被害がございます。 それから海上保安庁の航路標識関係では、灯浮標の流失が二基、移動が二基、霧信号の一基が休止、これら合わせまして、現在十六基が消灯中でございまして、鋭意回復工事を急いでおります。 港湾関係では、石川県、広島県、徳島県、香川県、高知県、大分県、これらの六県につきまして被害がございまして、大よその被害のトータルは、昨日現在では一億三千万円程度でございますが、ここにございますように、大部分が高知県が多うございます。 以上、簡単でございますが御報告を申し上げます。
○委員長(三木與吉郎君) ただいまの報告について御質疑等のある方がございましたなれば、これは次回に行なっていただくことにいたしたいと思います。 本日は、これにて散会いたします。 午後一時二十六分散会