P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
35回国会衆議院1960/09/01

建設委員会 第3号

発言数
45
登壇者
10
会派数
2
開催日
1960/09/01

会議録

大倉三郎自由民主党

○大倉委員長 これより会議を開きます。  災害対策並びに河川、道路及び住宅に関する件につきまして調査を進めます。  昨日に引き続き質疑を行ないます。山中吾郎君。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 出席をされておる局長、官房長に、関連して先に質問いたしたいと思います。  官房長にお尋ねいたしたいと思います一点は、公共土木事業が毎年飛躍的に増大をしておるところから、建設業者に対する監督指導というふうなことが非常に重要な性格を帯びてきたと思うのでありまして、やはりここまで参りますと、建設業に対する公共性を相当強調すべきものであろうと思うのです。おそらく日本の土木事業の各企業は、税金によって行なわれる公共事業を対象にしておる率が相当高いのじゃないか。そういうことを考えまして、当然公共的な性格を規定すべきだと思うので、この点について官房長の基本的な今後の考え方について、まずお聞きいたしたいと思います。

鬼丸勝之建設事務官(大臣官房長)

○鬼丸説明員 建設工事が年々非常に伸びてきておりまして、特にその中でも公共工事が大きな部分を占めておることは、ただいま山中先生の御指摘の通りでございますが、これをいわゆる請負の形で担当します建設業者、これは現在七万五千軒近くの業者がございます。そのうち大臣の登録を受けておりますのが約三千軒ありますが、この七万五千近くの建設業者が、全国で建設省初め各省が予算化いたしました建設工事を大部分請け負ってやっておる。こういう実情でございますので、私どもといたしましては、これの指導監督につきまして今後一そう意を用いていかなければならぬと考えております。  ただ、御案内のように、この業者の監督の面につきましては二つの立場があるわけで、一つは発注者の立場で行なう監督、いわゆる工事監督でございます。もう一つは、行政上建設業そのものに対する指導監督の面でございます。建設省といたしましては、建設行政を所掌いたしておりますが、行政上の指導監督が今まで必ずしも十分でなかった点がございますから、まずこれを一つ充実いたして参りたい。具体的な内容はいろいろ検討いたしておりますので、この際十分申し上げかねますけれども、一つは登録制度を合理化するという問題。それから、現在の登録状況につきましても十分実態を把握して指導監督していくという点が足りませんので、現在の登録状況につきましてもこれを調査するなり、さらに登録の要件にかなうかどうかを、もっと厳格にこれを指導監督いたして参りたい。  なお、業者の監督と申しますけれども、一面業者が適正に工事をやれるような指導の面も大事でございますので、これにつきましては業者の機械化施工をもっと容易にするように、特にこれは中小業者の問題でございますが、そういう方面の資金の融通のあっせん、あるいは直轄工事用として建設省が購入しました機械を合理的に貸与するということを一そう進めて参りたいというふうに考えております。また、そのためには役所の中の組織網も、もっと整備する必要があると考えております。  次には、発注者の立場としての監督の面でございますが、これは御承知のように、直轄工事におきましては地方建設局、補助工事につきましては都道府県あるいは市町村の職員が現場において工事を監督してやっておるわけでございますけれども、この監督の問題につきましては、実は直轄工事においては監督者の要員の充実ということが大きな問題になっておりますので、今後請負工事がますます増大することから考えまして、監督要員を増強する。これには単に新規に雇い入れる定員の増加ということだけでは実際問題として十分まかなえませんので、現在の職員の再教育を大々的にいたしまして、これらの監督要員を確保するように考えていきたいと思っております。  それから、地方の補助事業等につきましても、工事監督の要領等につきまして、一そうこれを合理化するように指導徹底いたしたいと考えております。  なお、監督の実際の要領につきまして、私どもも従来いろいろ検討いたして合理化すべき点は合理化しておりますが、大蔵省等におきましても、工事監督あるいは検査等につきまして、国の公共工事全体についての一つの統一的な基準等も今検討いたしておりまして、これは私どもといたしましても十分関心を持って大蔵省に意見も申し入れております。  こういうふうにいたしまして、発注者の立場での監督のやり方を全般的に合理化して参りたいと考えておる次第であります。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 この点について今後いろいろ私も考えたいことがあるので、現在の建設業の実態に関する資料を、公共土木事業・民間事業の比率、あるいは最近の事業量の増加率、あるいは事業、企業の規模別の実態、あるいは不正工事の実例、あるいは種別の最近数カ年のそういうものが明らかならば、そういう資料を出していただいて、それに基づいてまた御質問したいと思います。委員長から建設省に、建設業の実態についての資料の提出を一つ命じていただきたい。お願いします。

鬼丸勝之建設事務官(大臣官房長)

○鬼丸説明員 ただいまお話しの資料の件につきましては、私どもの手でまとまっておるものは、できるだけ詳細なものを提出さしていただきたいと思います。ただ、建設工事全体の不正工事等の集計は、ちょっと私どもの手ではとれないかもしれません。どうぞ一つ、この点は別の機関からお聞き取りいただくようにお願いいたしたいと思います。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 官房長に対する質問はその次に譲ることにして、住宅局長にお尋ねいたします。  昨日、大臣に農村住宅政策について質問をしたのですが、法改正をして農漁村住宅の政策は実現するという明快な答弁があったのですが、事務的にどこまで進んでおるか。局長から、事務の進捗程度と内容をお聞きしたい。

稗田治建設省住宅局長

○稗田説明員 お答え申し上げます。今日の住宅難の事情におきまして、農村の住宅難というのは非常に緩和されて参っております。都市部の方が、いわゆる住宅難というのは熾烈になってきておるわけでございますけれども、これを住宅の質の面から考えますると、曲がりなりにも都市住宅はかなり文化的な施設が付与されておるわけでございますが、農村の方におきましては旧態依然としてそのまま放置されておるのが現状でございます。従いまして、農漁村におきまして最も必要といたしますのは、居住水準を改善するという施策が一番大切ではないかというように考えておるわけでございます。  そこで、来年度におきまして私たちといたしましては、改修資金の融資の制度を開きたい、かように考えておるわけでございます。この場合、農漁村の住宅は大部分が併用住宅でございますので、建物の保全あるいは改善上、どうしても併用部分を改修いたさなければならない場合も出て参ります。従いまして、そういうような併用住宅の併用部分も含めまして改修融資が使えるようにいたしたい、かように考えておるわけでございます。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 その併用住宅であることは農漁村においては実態なので、併用部分といわゆる純住宅部分を、融資する場合には差別すべきでないと思うのですが、その点どういう方針なのか。それから、融資の利息及び期間はどういうふうに考えておるか。それをお聞きしたい。

稗田治建設省住宅局長

○稗田説明員 お答え申し上げます。住宅金融公庫におきまして扱います融資でございますので、もちろん住宅部分というのが主なる目的になるわけでございますが、たとえば極端な例を申し上げますと、一階が納屋、作業場、二階が住宅部分というような建て方のものも輪中地区等にはございます。そういうような場合、二階の居住部分を保全するためには当然併用部分である下の作業場等も改修いたさなければならないわけでございます。そういうふうに建物として一体となっておる場合、併用部分でございましても、そこを改修しなければ住宅全体としての目的を果たせないというような部分につきましては、同じようにこれを一体の建築物といたしまして融資をいたそう、かように考えておるわけでございます。  なお、金利等でございますが、ただいま考えておりますのは、災害復興住宅の改修資金等におきましても五分五厘という金利でございますので、その均衡も考えまして、金利は五分五厘というように考えておるわけでございます。ただ、償還の時期でありますけれども、農漁村等におきましては、その経済状態に合うように、年二回でございますとか、そういう運用をして参りたい、かように考えておるわけでございます。また、年限でございますけれども、年限は大体災害の場合の改修融資の制度等とにらみ合わしまして確定いたしたい、かように考えておるわけでございます。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 大体わかりましたが、併用住宅について、考え方について私、希望を申し上げて質問を終わりたいと思うのであります。  御承知のように農家は家族労働で、農業と住宅なんというのは一体なんですから、その労働形態そのものからいって、農機具の置き場にしても何にしても、これは全体として差別してはいけないのじゃないか。そういう今のような理屈をこまかく考えておると、また農村住宅の改善にはならないのであって、農村住宅に対して国が融資を考える場合には、農村住宅全体の構造の改善を含んで、そういう生活改善を含んだ政策なのであって、二階が部屋で下が農機具置場だというときだけは差別しないで見るという、そういう考え方からいえばほとんど意味がないのだ。農家の住宅と称するものは一体として融資の対象にすべきだ。こういうふうに考えていかないと、この農村住宅政策はおそらく価値が半減すると私は考えております。この点をさらに吟味してもらわなければ困る。

稗田治建設省住宅局長

○稗田説明員 ただいま申し上げましたのは、住宅金融公庫がなぜ併用部分に貸せるかという、極端な理由を例にしまして、わかりやすく申し上げたわけでございます。従いまして、一階と二階というような形でなしに、片方に土間があってそこが作業場になっておるという場合でございましても、その一むねの建て方としては一体の併用住宅でございますので、併用部分のところもお貸しします、こういうわけでございます。ただ、営農の施設としまして、全然別な、畜舎でございますとか、そういうような点になって参りますと、これはまた農林関係の方で金融の道が開かれておりますので、そこまでは建設省としては手を出すこともどうかというように考えておるわけでございます。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 それをもう一歩進めて、農村住宅の場合には新しく考え方を統一して、全部に適用されるようにすべきだと思うのです。たとえば岩手には南部の曲がり屋というものがあるのです。一方に牛、馬の小屋がある。そうして、こちらに住宅があるわけですが、一むねになっておる。これは昔、南部の殿様が一むねの場合には税金を少なくして、二むねにすると倍にするというので、結局むねを一つにして人間と牛、馬が住むような変な住宅が出てきておる。こういう農村住宅の場合にも、一むねならば営農用のものも住宅用のものも適用するというふうな政策を持っていけば、またそういう非衛生的な建築構造を農民がやっていく。もっと生活様式を改善させていくような展望的な行政というものを考えるならば、別むねだからこうだ、一むねだから対象にするというふうなことをやっておりますと、やはり住宅政策としては非常に進歩性がなくなってくる。これは答弁は今けっこうですが、そういう実態、それから住宅の構造は、国の政治の仕方によって、また住民が融資を受けるために設計を非常にまずくしていくという逆な効果が出るのでありますから、ぜひ検討してもらいたい。この次にはまた、私も資料を持ってお聞きいたしますけれども、決してそれは正しい思想でないと思っております。一応住宅局長への質問を終わって、あと河川局長にお聞きしたいと思います。

石川次夫日本社会党

○石川委員 関連して。住宅局長にちょっと質問したいのですが、「『今一世帯一住宅』の実現へ」という資料をいただいたばかりで、詳しいことは検討してありませんので、ほんの思いつきで質問をし、かれがた要望をしたいと思っております。  ただいま農村住宅についてお話がありました。実は私は茨城県の日立におりますので、非常に特殊な地帯であるということが前提になりますけれども、実は日立に日立製作所、日立鉱山というのがありまして、日立製作所のごときは設備投資を一年間で二百七十億もやるというような状態で、非常に生産が拡充強化されておりまして、地方から相当人を集めて、払底してしまっておる。従って、どうしても遠い農漁村の方から人を吸収しなければならぬというときに、住宅がきわめて払底をしているということが隘路になっておるわけです。ところが、これは大企業それ自体の考え方にも相当大きな疑問があるわけであります。たとえば中共のように、工場を作るとなれば、まず住宅を先に作り、福利施設を作ってから工場を作るというような徹底したところまでいかなくとも、住宅というものは並行していかなければならぬというふうに考えるのですが、現実はそういうふうになっておらない。私はそういう現実を土台として質問をし、要望を申し上げるわけでありますけれども、このパンフレットには二百万戸の住宅が不足とあるが、私はいつも思うのでございますけれども、最近は戦後ではないという言葉がはやっております。なるほど衣と食は戦後ではないという状態になっておりますけれども、住宅だけは少なくとも戦前には戻っておらないし、はるかに遠いという現実であろうと思います。それは借家が非常に作りにくくなったというような諸種の事情がからみ合っておることは言うまでもありません。  そこで、諸外国では政府の投資による住宅が五割以上を占めておるというのが実態であります。日本では政府の施策による住宅というものはまだまだそこまでは、はるかに及んでおらないということも考えられますので、来年度の施策として橋本建設大臣が積極的に住宅建設に重点を置くということを発表されたことは、きわめて時宜に適したことであるというふうに考えております。なるほど、生活のレベルは上がって参りました。二寝室のものは三寝室に拡大していかなければならぬという考え方も、こういう生活状態の実態を基本として考えますと、必ずしも間違っておらないと考えますけれども、それ以前に考えなければならぬ面がたくさんあるのではないか。ということは、今申し上げたような、工場における生産の隘路が住宅であるということは、これはただ日立だけではなくて、たとえば住宅公団あるいは住宅金融公庫のいわゆる予定のワクに対しまして、現在大体三倍程度の申し込みがあるということを私も確認いたしておるわけであります。従って、これは絶対にわれわれの地方だけの状態ではなくて、都市全体にまたがるところのきわめて緊急な課題になっておるというふうに考えますし、また現実の問題として、個人の自力建設というものがどうしても戦前並みにいっておらないということを考えますと、政府がよほど積極的に考えていかなければならぬ。  特に自民党では、一町五反の農家を適正規模にし、それ以下のものは離農を促進するという政策をとるやに聞いております。この点は問題がありますけれども、これはここで論ずべき場合じゃありませんが、ともかくそういうことになれば、離農された人々、今のところ月三十万人といわれておりますが、離農された人は結局工場、都市に吸収されるということ以外にない。しかも自力建設はできないし、借家は戦前ほどふえてこないということになればどうしても政府自体がこれを解決するほかないというのが当然の結論になってくるだろうと思う。  ところで、この資料を見ますと、私が先ほど申し上げたように、三寝室のものを作るということもいいと思いますけれども、それ以前に考えなければならぬのは、やはり公営住宅の第二種、これの増強を相当積極的にやる。われわれの方では非常にうちが足りないものですから、三畳に二人ぐらい詰め込んで工場に通わせておるという実態ですが、これではとても生産意欲が出ません。ただ、今のところは住宅が解決しているという統計にはなっておるでしょうけれども、現実の問題としては、そういう狭隘な、過密住宅以上のひどい住宅状況になっておるということを考える場合に、やはり最低の結論としても、住宅がない、しかも低賃金であるという人のための住宅として、公営住宅の第二種というものを積極的に増加拡大することを考えてもらいたいということと、あと一つは、先ほどの工場関係の問題になりますけれども、産労住宅の増強をよほど積極的にはからなければいかぬのではないか。  そういうことを前提として、この五カ年計画戸数というのを見ますと、大体において私どもが考えているような数字がここに出ているというふうに考えるわけであります。問題は、これがはたして単なるアドバルーンなのかどうかということに、われわれとしては非常な不安を感じておるわけであります。従って、この住宅の増強ということについては、少なくとも第二種、それから産労というものだけは、この計画通りに推進することをぜひ実現させてもらいたいということをお願いしたいと思うのですが、その点についての所感を伺いたいと思います。

稗田治建設省住宅局長

○稗田説明員 お答え申し上げます。お手元にお配りしました新しい五カ年計画の案でございますが、それにつきましての重点の問題でございますが、ただいまお述べになりました御意見の通り、われわれといたしましても、公営住宅のうちでも特に第二種公営住宅に重点を置いていきたいと思っておるわけでございます。  なお、今後の経済長期計画に基づきまして、いろいろ産業が伸展して参るわけでございますが、そういった産業の基盤の育成という点も非常に重大でございますので、住宅金融公庫の産業労働者用の住宅並びに公団の分譲住宅というのがございますが、これも実際の用途は、特定分譲といたしまして産業労働者を収容する住宅なるものでございますが、そういった産業労働者関係に、公団の分譲と公庫のと合わせまして、五カ年間に三十万二千戸の建設をいたしたい、かように考えて特に重点を置いておるわけであります。もちろんわれわれといたしましては、経済の長期計画を達成いたしますためにはこれは必要欠くべからざる戸数である、かように考えて、決してただ一応のアドバルーンというような意味で書いたわけではないわけでございます。五カ年間にぜひこれだけの戸数は確保いたしたいと考えておるわけでございます。

石川次夫日本社会党

○石川委員 私、先ほど公団住宅の方を忘れましたけれども、分譲住宅はお話がありましたけれども、その重点の中にぜひ一つ加えていただきたいと考えます。きょうは大臣がおりませんので、単なる要望に終わってしまう格好になっておりますけれども、大臣の出された新住宅建設五カ年計画というものに対する期待は非常に大きいということも考えられますので、ぜひ大臣にも私の言った趣旨を十分伝えてもらいたい。住宅の解決なくしては生産の発展もないし、離農対策、農村対策の間接的な関係においても、そういうものが打開できないというのが実態でありますので、先ほどはアドバルーンという言葉を使いましたけれども、是が非でもその点だけの打開はぜひお願いしたい。これは住宅全般に言えることでありますけれども、特にこの点を重点的に申し上げておきたいというふうに考えます。  それからあと一つ。実はこれも私の方の地方の特殊形態であるけれども、同時に全国的にまたがる共通の課題であろうと思いますが、大企業のあるところには中小企業が必ずあります。下請企業というものが存在いたします。下請企業は、たとえば私の方で申しますと従業員が一万人ほどおります。しかしながら、下請企業それ自体は、これまたやはり人が払底して、方々から求人をするわけでございますけれども、これまた住宅の問題で非常に悩んでおります。これは各個人企業ごとに下宿的に宿舎を作るという方法で打開をはかっておりますけれども、きわめて不十分であります。もともと中小企業というものは資金がありません。従って、この面に対する対策というものは、単に産労住宅とか第二種公営住宅ということだけではなかなか打開が困難であるというふうに考えるわけでございますけれども、たまたま私中小企業庁の方へいろいろな用件で参りますと、中小企業庁の方では、中小企業の協同組合を作ったところに対しては、中小企業関係だけのための人を募集する困難を打開するための住宅に融資をするということを考えておるようであります。私はこの際、建設省でやるのがいいかあるいは中小企業庁がやるのがいいかということは論議の対象にはいたしません。しかしながら、中小企業庁の考えている考え方が絶対正しいとは思わない。大企業だけは何とかかんとかそういうことで最低限の住宅を作って、家の払底というものの打開をはかっておりますけれども、中小企業だけはほんとうに四苦八苦という状態が現実の姿でありますので、この中小企業の状態に対して、協同組合があればそこに対して融資をするなり、政府が積極的に施策を施すことによって打開をするということがなければ、日本の二重構造はますます肥大していく一つの要素になるというふうに考えざるを得ないわけであります。これはまだ通産省の方と交渉しておるかどうかわかりませんけれどもどちらの方でやるかは政府の方できめるべきことでありますが、私個人の考え方といたしましては、中小企業庁単独でやらない方がすっきりして思い切ってやれるのではないかという気持がするわけであります。しかしながら、これは建設省がほんとうにその重要性というものを考えて、特に中小企業の人を集めることの困難な住宅事情の緩和のために、一はだ脱いでやろうという積極的な意思があるのであれば、建設省でやっても差しつかえないというふうに考えるわけでありますけれども、その点について何か交渉というものがあったかどうか。あるいはまた、それに対して積極的な方法を考えておるかどうか。中小企業だけはやはり通り一ぺん——と言うと語弊がありますけれども、今までのようなやり方では打開ができないという面をよくお考えをいただいて、そういうものに対してだけの特別な住宅の施策を考えてほしい、ということについての御意見を一つ伺いたい。

稗田治建設省住宅局長

○稗田説明員 住宅金融公庫の産業労働者の住宅に対する融資制度でございますが、これにつきましては中小企業にあまり貸付されてないじゃないかというような御意向でありますが、実績を申しますと、貸付件数では四〇%、戸数におきまして三〇%が三百人以下の使用人を使っておる事業場に貸し付けられておるのであります。同様に、住宅公団の特定分譲におきましても、戸数におきまして三〇%が中小企業向きに建設されておるわけでございます。もちろん中小企業と申しましても、小企業といったような部類のものもございますので、そういうものが一々給与住宅を持つということもむずかしい点もあるかと思いまして、そういう点の補足といたしまして公営住宅を大量に供給しようというように考えておるわけでございます。なお、これ以上に中小企業にこの制度が活用されるようにというので、来年度のわれわれが要求している考えの中には、中小企業向きに融資率を引き上げる、そうして中小企業がこの貸付制度を利用できやすくする、こういうつもりの要求があるわけでございます。  なお、各事業体が共同で一つの給与住宅を作る。そこにめいめいの事業場の部屋を持つということでございますが、これにつきましては、現に勤労者住宅協会というようなものが、ある地方においては設立されておりまして、そういった公益法人がそれぞれの会社と特約をいたしまして、勤労者用の住宅供給に寄与いたしておるわけでございます。こういった公益法人の活躍等を今後助成いたしまして、めいめいの会社が給与住宅を持ちにくい場合に、共同でそういった給与住宅を作り得るような制度も大いに育成して参りたい、かように考えておるわけでございます。

石川次夫日本社会党

○石川委員 今、御答弁がありましたけれども、中小企業に対する融資率というのはかなり多いというふうなことでございますけれども、実は私もそういうこまかい資料を持ち合わしておらないし、そういう資料が私の手元にありませんと具体的な質問ができないわけでございますので、あとでこの点についてはあらためてお話ししたいと思いますけれども、中小企業というものは非常に住宅に恵まれておらないというふうな気持を持つのが事実であります。これは別に私どもの方だけの特殊の事情ではないと考えます。また中小企業庁それ自体も、自分の手で何とか中小企業の住宅に対する対策を立てようと考えておることも事実であります。従って、そういう事実がある以上は、この今までの住宅のやり方を多少緩和するということではなくて、やはり中小企業に対する特別な考え方を持ってやるのだという政府の施策があれば、政府の親心というものを感ずることもあるだろうと考えますので、私は具体的な資料がありませんから、これ以上質問いたしませんけれども、通産省あたりでも、向こうの意向をよく連絡していただいて、お聞き取りいただいて、向こうは向こうなりに専門的に考えているから、そういう点をよく勘案して、それは建設省でおやりになってもけっこうですから、よく中小企業の窮状を正確に把握し、御認識になって対策を立てていただきたいと要望して、私の関連質問を終わります。

砂原格自由民主党

○砂原委員 関連してお尋ねするのですが、公団、公庫は、貸付については、どうも先ほどの御質問のように資本の大きい会社、大企業に対しての貸付は楽にいく。小企業に対する貸付は非常に事がやかましくなっておるという面が私は多分にあると思う。特に公団の金ですから、出した以上は回収ということが目的であるということは、それはわかっておる。けれども、回収を前提の大条件として貸付をするのか、公益のためにこの建設をするのか。この建前をもっとはっきりしてもらわぬと困る。あなた方が答弁なさるときと、実質に貸付をするときの取り扱いは多く変わっている。局長が考えられる、あるいは建設省が考え、国が考えた住宅政策というものは、公益を第一優先とするであろうが、いよいよその実行に当たって事務を取り扱う方は、回収を第一条件と考えておって、公益というものがあとになるという感がある。実質的にそういう壁にぶつかったことがある。こういうものをもっと内容を再検討されて、公益優先主義的な考え方でやっていただきたいということを、具体的な話は別として、私はこの場合、局の方ではよくお考えになる必要があるのではないか、検討される必要があるのではないかと思いますので、一応申し上げておきます。

稗田治建設省住宅局長

○稗田説明員 ただいま考えておりますのは、住宅金融公庫の産業労働者用の住宅につきましては、別ワクを設けまして、融資率を、従来六割でございますが、これを七割に引き上げて、中小企業向きに利用しやすいような形にしよう、別ワクを設けてその中で運営していただこう、こういうふうに考えておるわけでございます。  公益が優先か、あるいは金融機関としての健全財政が優先かというむずかしい問題でございますが、私たちといたしましては、健全な財政を守りつつ時宜に適した措置をとっていただきたい、かように金融公庫に申しておるわけでございます。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 引き続いて、河川局長、道路局長に一問ずつお伺いいたしますから、簡明に考えを述べていただけばけっこうです。  河川局長にまずお伺いいたします。岩手の四十四田ダム、これがすでに着工の時期に達しておるのでありますが、これについて、北上川のあの付近は、松尾鉱山の鉱毒によって、酸性が入って、汚水になっておるわけです。その水をもしためるとすれば、酸性が多いので、そのダムが酸性のために腐食をして、普通以上に、予想外に、早くこわれはしないかという懸念があると思うのです。そこで、松尾鉱山に対して汚水処理を同時に要求するとか、あるいは酸性に対するセメントその他の腐食の研究をして、そういうものに腐食をしないような何か新しい研究をして、進めないと、建設を始めたあとで間違いを起こすのじゃないかということを、私は非常に心配をしておる。その点について、建設省で十分検討されておるのかどうか。もしされていなければ、十分に科学的に調査をされて、新しい技術、あるいは資材の酸性に強いものを何か混入するとかいうことをされないと、国の予算のロスが相当出るのじゃないか。その点について局長から、今までに大体そういうことをお気づきになっておるのか、お気づきになっておれば今までの処置、もしそうでなければ、今後検討をする必要があるので、その辺のところを御答弁願いたいと思います。

山内一郎建設技官(河川局長)

○山内(一)説明員 北上川水系全般の治水対策の一つといたしまして、今おっしゃいました四十四田ダムの調査を、現在実施中でございます。ただいま御指摘の、酸性の水がそこに入ってくるという点につきましては、私まだ存じませんで、もしそういうことがございましたら、一つ十分に調査をいたしまして、せっかく作りましたダムが早く腐食するとか、せっかくためました水が利水の面には使えない、そういうことがないように、十分調査いたしまして、成算を得た上、実施の段階に移していきたい、こういうふうに考えている次第であります。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 局長はまだそいつを御存じないとすれば、これは重大な問題ですから、よく検討して、酸性に対する耐久カのある——その位置は変えられないし、これは大いに進めていただかなければならぬと思います。その資材についての検討ですね、こういうことは、おそらく今後ダム構築あるいは河川関係のいろいろの仕事の中に、科学的な研究をすべきものが、やはりたくさんあると思うので、そういう科学研究ということを、建設行政の中でもっと重要視して、間違いのない行政執行というものを希望いたしておきます。なお、その後またいろいろ研究されたあと、御答弁を求めます。  それから、道路局長に最後にお尋ねをいたしたいのでありますが、道路整備五カ年計画の今度新しく修正される場合の方針について、開発道路ですね。地下資源の調査に基づくこれからの交通需要に相応するところの道路、現在の交通量に即応する道路でなくて、未来の交通量に即応するいわゆる開発道路という点については、新しく考えられる道路計画の方針の中にどの程度に考慮をされておるかどうか、その点をお聞きいたしたい。

高野務建設技官(道路局長)

○高野説明員 お答えをいたします。建設省といたしましては、昨日大臣から御説明申し上げましたように、道路整備五カ年計画を三十六年度から新たな計画に基づいて改定をするということを申し上げたわけでございますが、新しい計画につきましては、現行の道路計画では、一級国道を七カ年完成という点に重点を置いたわけでございますが、二級国道、主要地方道、その他の自動車の交通量の増大、あるいは今後の開発に対応できないという点から改定をしたいということが、計画改定の大きな一つの柱でございます。従いまして、新しい計画には、差し上げました資料にございますが、「地方幹線道路の整備を図るとともに、その他の道路についても資源の開発、産業の振興並びに国際観光等の見地から、緊急に整備を要する路線の整備を促進する。」という言い方をしておるわけでございまして、私といたしましては、開発道路に対しまして先行的投資をいたしまして、開発の効果をあげたいと思っております。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 大体、開発道路についての方針を織り込んであるので、われわれの希望も、新しく出ている計画の中に織り込まれると思いますが、例の国土縦貫自動車道ですね。こういうふうなものが十カ年計画の中に織り込められて、それに伴う肋骨型の道路というものも含んで、いわゆる開発道路の完成図というか、日本の国土のそういうものを一つ持ってもらいたいと思いますね。そうでないと、東北のような、資源的に言ったら、将来、経済効率その他からいっても、十分に有効に道路を開設をして、しかも産業開発になるということが明らかであっても、私はこういう年次計画の場合の方針が、今のような未来に対する交通量増勢という思想を織り込まない限りについては片手落ちになると思う。その点、今後事務当局も検討されるときに、十分に、未来に向かった道路行政というものを強調していただきたい。その後だんだんと計画が具体化するにつれて、私も御質問申し上げたり、意見を申し上げたいと思うのであります。  次に一点だけでありますが、積雪寒冷地帯における道路について、特別の道路行政の措置というものが非常に手薄じゃないか。東北のように雪解けのときなどは泥沼になって、ほとんど道路の用を足さないというようなことが毎年繰り返されておるので、それで全国画一的な道路行政でなしに、積雪寒冷地帯に対しては、雪解けどきの特別の道路の保存についての予算の裏づけを持った行政というふうなものを特に織り込まなければ、たとえば東北六県あたりになりますと、年間二、三カ月はほとんど自動車も通ることができぬ。通ってもえんこをする。普通三十分で通るところなら三時間もかかるというふうな状態が年々繰り返されておるので、道路行政の地域に即した措置をもっと考慮してもらわなければいかぬのではないか。この点について御意見をお聞かせいただきたいと思います。

高野務建設技官(道路局長)

○高野説明員 積雪寒冷地の道路につきましては、積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する法律が通りまして、三十二年から五カ年計画でやっておるわけであります。三十三年からの道路整備五カ年計画には積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する五カ年計画を取り入れまして、同時にやっておるわけでありまして、防雪、除雪その他諸施設をやっております。この予算によってやりましたところはずいぶん成績がよろしいようでございます。従いまして、新しい五カ年計画につきましても、雪寒地域道路事業というものを拡充して参りたいと思います。また、特別な措置をするほかに、一般の道路費でも、積雪寒冷地の道路の築造につきましては、ただいま御指摘のような欠陥が現われないような方法をとるように近年はいたしておるつもりでございます。

山中吾郎日本社会党

○山中(吾)委員 実際、道路利用者の側からいいますと、現在の特別措置では十分な効果が出てないように私らは実感を持っているわけです。ことに岩手の場合は、われわれの経験を語りますと、三、四月の雪解けの選挙斯などは、道路が泥沼で、自動車が行き詰まって、立会演説会に間に合わぬような状況なんです。これは日本の国政上重大な影響がある。その点、われわれ実感を持って見ておりまして、積雪寒冷地帯に対する特別道路行政というのは不十分だと痛感をしておるわけです。もう少し実態を調査して、特にそういう地域に即した行政を希望しておきます。  本日の私の質問はこれで打ち切ります。

大倉三郎自由民主党

○大倉委員長 堀内一雄君。

堀内一雄自由民主党

○堀内委員 私は、災害復旧関係について建設省並びに大蔵省の当局に若干の質問を申し上げたいと思います。  昭和三十四年の災害の際に、岸内閣が減税をやめて、その復旧に最重点を向けてやったということは、私はまことに機宜に適した処置だと思うのでございますが、同時に、地方の府県がまた災害を繰り返すことをおそれて非常な熱意で努力しておることも御承知の通りで、われわれも敬意を表しておるのでございます。  そこで、第一点として、建設省当局にお伺いいたしたいのは三・五・二の比率で復旧工事をやるというふうに考えまして、現在その復旧工事がどの程度に進んでおるか。また三・五・二の比率に対して、本年度内にこれが完成できるか。その見通しをお伺いしたいと思います。

山内一郎建設技官(河川局長)

○山内(一)説明員 災害復旧につきましては、できるだけ早い機会に復旧を完成したい、こういうことを絶えず考えておりまして、昭和三十年の災害からかと思いますが、緊要事業は三・五・二、それから緊要外も含めまして少なくとも四カ年で完了する、こういう方針のもとで、この点につきましては国庫負担法の中にその趣旨を織り込みまして、現在実施をいたしております。昨年度の災害につきましても、昨年は非常に災害が激甚でございまして、総国費で建設省の関係が七百四十五億、こういう巨額な復旧費を要することになったわけでございますが、従来の方針通りやはり緊要事業は三・五・二、緊要外を含めまして四カ年復旧、こういう建前で現在進捗をいたしております。従って、昨年の災害につきましては、本年度末におきまして緊要事業は八割完成をする、緊要外を含めまして約六五%の進捗のもとに計画を作りまして、現在実施をいたしておる段階でございます。

堀内一雄自由民主党

○堀内委員 私は一つの例として、山梨県の実情を取り上げて質問いたしたいのであります。実は災害の復旧工事を非常に急いでおるのだが、予算の指示の際に、成立予算から一六%だけ減額して令達しておるというようなことから、県当局等においては、労力なり技術なりは十分あるのだが、金がなくて困るということで、いろいろ言っておるのであります。もちろんこの一六%ということについては、入札差金であるとか廃工であるとかいうようなことを考えた、過去の統計によってやられておることと考えておるのでありますが、二十八年度災ごろと違って、このごろはそうしたような問題もほとんどなし、一方、機械を利用するといったようなことから、工事量も非常に進んでおるということでございます。この一六%減額というようなことは適当でないと私は考えておるのでありますが、大蔵当局の御意見をお伺いしたい。

宮崎仁大蔵事務官(主計官)

○宮崎説明員 お答え申し上げます。ただいま御指摘の予算の計上の方式でありますが、これは災害復旧事業の特質といたしまして、全体の計画について一応査定いたしました。それを、ただいま河川局長からもお話がございましたように、大体四カ年で実施をいたすわけであります。当然これはそういったやり方をいたしますので、工事の途中においていろいろ状況の変化を来たすということがあるわけであります。従って、戦前におきましてもそういう廃工中止というようなことは相当な額に上っておるわけでありまして、統計的にただいま御指摘のようにつかんでおるわけであります。戦後の事情につきましてもこれは大体同じでありまして、そういうものが出ることが、査定が不正確であるとかなんとかいったようなことでなくて、災害の特性であろうと考えております。従来予算の計上方式も、こういったものを織り込みました実行見込額に対しまして、ただいま河川局長がお話しになったような進捗率をかけて計上する、こういう方針を一貫してとっておるわけであります。今回の三十四年災の問題につきましては非常な大災害であります。従いまして査定事務等も非常に大へんであったわけでございます。そういうことでございますので、予算の計上の時期までに災害査定額の確定を見るようにいかなかったわけでございます。従いまして、三十五年度予算も大体査定済みではございましたけれども、一応推計に基づいてやる、こういう形でございますので、ただいまの入札差額というような問題以外にも若干の相違は来たしております。いずれにいたしましても、私どもといたしましては、こういう災害の計上方式としましては従来こういった入札差額とか廃工中止率というようなものを織り込んだ実行見込額に対して初年度幾らということで、いわゆる三・五・二方式で計上しておる、こういうことで大体円滑に進んでおりますので、これはこれとして、これでいいのではないか、こういうふうに考えております。  ただ問題は、若干農地災害復旧などについては、最近非常にいろいろ議論が出てきております。といいますのは、農地は御承知のようなことでありますので、なるべく早く植付をいたしたいということでやっておりまして、従いまして、従来でも仕越し工事といいまして、地元の負担において仕事を早めてしまう。その分をどこかから金融を受けておるという形が相当あるようでございます。従いまして、補助金の交付の方式をもっと早くしてもらえぬかという議論が、最近また農林省あたりからも出ております。私どもも、災害復旧といいますと一律に三・五・二方式でやっておるわけでありますが、農地のようなものは若干実情も見なければならないかというような気もいたしておりまして、この辺は今後よく検討いたしたい、こういうふうに考えております。

堀内一雄自由民主党

○堀内委員 むしろ私は農地の方の問題については、廃工とか請負の差額とかいうような問題が、いろいろ起こっておるように聞いておるのですが、いわゆる河川の方の災害復旧については非常に進捗しておる。  そこでいま一度お伺いしたいのは、統計によってそういうふうにおやりになった、また事前にそういうふうな御検討でやられたということは適当でありましょうが、その後、御承知のように再び災害を未完成な間に受けては困るというので、非常な熱意でやっておるのですが、そういうような場合に、現状に即して支給額を是正するといったようなことがあり得るかどうかその辺をいま一度お伺いいたしたい。

宮崎仁大蔵事務官(主計官)

○宮崎説明員 ただいま申しましたように、従来の方式とほぼ同じようなことでやっておりますので、特に原則を本年度の実行段階で変える必要があるとは私ども考えておりません。ただ、ただいまも申しましたように、農地などにつきましては実情がだいぶん進んでいる場合もあるようであります。特に農地につきましては、入札差額そのものの統計のとり方が、いろいろ農林省との間に議論もございまして、この分はとにかく実際の実績において把握できることであるから調査をして、その上で必要があれば、それはそれ相当の措置をしようということで、現在調査を実施いたしております。そういうことでありますので、現在調査は一応終わっておりまして、今集計整理をやっております。近く結論が出ると思いますので、その結果を見まして、非常に差異が大きいようであれば、これはやはり何か措置をしなければなるまいかと考えております。もちろん、それをいたすということになりますと、当然補正予算というような問題にもなりますので、この取り扱いをどういたしますかは、上の方とも十分御相談した上で処置をいたしたい、こういうふうに考えております。

堀内一雄自由民主党

○堀内委員 次に、災害復旧の三・五・二の割合は、緊要な工事についてということにきまっておるのですが、そこで、内容を見ると大体七割くらいが緊要な工事という取り扱いになっておるように思うのです。それがために費用が足りないというようなことで、昨年度の災害の復旧が今年五〇%くらいしかできないのではないかということを非常に心配しておるのですが、全体として八〇%くらいまでにするのが適当ではないかということを考えておるのでありますが、その点について御意見をお伺いしたい。

宮崎仁大蔵事務官(主計官)

○宮崎説明員 災害復旧の進捗率を早めて、なるべく早くこれを片づけるということは、私ども原則としては賛成でございます。ただ、先ほども申しましたように、現在の財政状況というようなこともありまして、国庫負担法上も緊要なものが三カ年、その他は別に規定はございませんが四カ年くらいでやる、こういうことで運用がいたされております。昨年度のように非常に大きな災害になりますと、これはなかなか規定の進捗率分を計上いたすだけでも非常な苦労があったわけでありますし、今後の財政状況なり、あるいは災害発生の状況によって、そういう問題も将来は考えなければならぬようなことになるかもしれませんけれども、当面としてはこの原則でやっていくということでやむを得ないのじゃなかろうか、こういうふうに考えております。

堀内一雄自由民主党

○堀内委員 大体わかりましたが、御承知のように、最近は復旧工事についても機械の利用ということが非常に進んでおりますので、早くいえば、金さえあれは工事はどんどん進むというような状況のように思うのでございます。とにかく災害が毎年々々繰り返される関係から、できるだけ早くこれを解決しなければならぬというようなことは、私がここで申すまでもないのでございますが、そういう意味から、ぜひ資金の点については、今後とも特別の御考慮を願いたいと存じます。  次に、建設省の方にお伺いするのですが、河川の床下げの工事です。河川が上昇するために水害の原因になっておるということは申すまでもない。それを掘ることが非常に有利だということになっておるが、これが府県の担任でやっておるように思っておるのでございますが、これに対してやはりブルドーザーというものも十分整備させるということは、非常に治水上いいことではないかと思うのですが、そういうことについて建設省当局はどんなふうに考えておりますか。

山内一郎建設技官(河川局長)

○山内(一)説明員 治水事業の一環といたしまして川底を下げる、これは治水方式の非常に重要な部分でございますが、山間の方に参りますと、床の材料といいますか、非常に大きい石があるとか、そういう点で人力ではなかなかいかないと思います。従って機械を必要とする。現在もそれにちょうど適するような機械はたくさんあるわけでありますが、その機械の整備の点につきまして、直轄の関係は直轄の方で機械を買ってやるのは当然であります。府県の方に対しましては事業費で、事業費の中からある程度機械を買うという費用も組めないことはございません。しかし、それを組むとまたほかの改良や、ほかの事業に出す金が少なくなってくる。極端にいうと、機械を買ってほとんど仕事ができないという状況でありまして、できるだけ治水事業の費用をよくさんふやしていきまして、その中で機械を買って、そういうような困難な事業は機械化していきたい、こういうように考えておる次第であります。

堀内一雄自由民主党

○堀内委員 ただいま建設省当局から答弁のありましたような事情で、川の底を下げることが非常に治水上有利であり、またそれのできる状態が相当あるにかかわらず、ブルドーザーそのほかの機械を買うというようなことができないから府県においてはこれが実行できないとういのが実情でありますので、私は将来この補助金といったようなものにつきましても、大蔵省当局におきましてもぜひ特別の考慮を払っていただきたいということを御要望申し上げておきます。  その次に、道路局長に対しまして、いわゆる中央道の問題について一、二お伺いしたいと存じます。中央道の問題は、去る国会で通過路線法が通過いたしまして、従ってこの次の段階は、いわゆる基本計画を作り、そして建設省が決定するというような問題になってくると思うのでございますが、現在基本計画を作るための、いわゆる第十条でいうところの調査といったようなことがどの程度進捗しておられますか。その点をお伺いしたい。

高野務建設技官(道路局長)

○高野説明員 中央自動車道の予定路線の法律が通過いたしまして、縦貫自動車道法に基づきまして、基本計画作成のたの基礎調査を今やっているわけでございますが、三十五年度におきましては三千万円調査費を出しまして、従来の調査に引き続いて、計画線の補足調査、地質、気象調査あるいは経済調査を行なっております。私どもといたしましては、全体的でなくとも、一部でも早くこの計画を作って着手の準備をしたいと考えております。

堀内一雄自由民主党

○堀内委員 国土開発縦貫自動車道建設法によりますれば、すみやかに建設線の基本計画の立案のために必要な基礎調査を行なわなければならないということになっており、また同時に今度の新五カ年計画というのを見ましても、緊要の分はできるだけ早くこれが実行できるようにするということも見えておるので、それぞれ非常に急いで下さっておることは存じますけれども、とにかくオリンピックというようなものが目標にあります状態から考えて、私は緊要地域の部分というものは、少なくともオリンピックに間に合わせるというようなことが国民の要望であると考えておるのでございまして、そういう意味から、今の全般的に調査するということは、いろいろなかかり合いからそういうふうにお答えになっておるのでしょうが、新五カ年計画等においてどんなふうに考えておるか。今まできまっておるところを、もし出席の当局からお答えできないのでありますれば、それはまた別の機会にお伺いすることにいたしますが、今わかっておる程度のことを一つ重ねて伺いたい。

高野務建設技官(道路局長)

○高野説明員 お答えいたします。差し上げました資料に、「国土開発縦貫自動車道中央自動車道及び東海道幹線自動車国道については、緊急を要する区間の供用開始を目途に建設に着手する。」ということが書いてあるのでございますが、この五カ年計画の決定に至りますまでには、関係方面と十分協議して今後の研究に待たなければならぬものと思います。私ども建設省の案を作りました積み上げの資料といたしましては、中央道の最も緊急を要するであろう東京——富士吉田を有料道路として考えております。その他の個所につきましては、有料道路としての採算性等をさらに検討いたしております。

堀内一雄自由民主党

○堀内委員 私は産業開発、ことに観光といったような見地から重ねて申し上げたいのですが、先ほど申しましたように、オリンピックといったような関係もありますのでどうせ作るならオリンピックに間に合うようにということはだれしも考えておることと思います。そこで、オリンピックに間に合うようにということは、昭和三十六年度から着工しなければできないというふうに考えておるのですが、今ここでこれ以上のことをお伺いするのは適当でないかもしれませんが、ぜひ明年度の予算の上に頭を出して、オリンピック開催の前、すなわち三十八年までにはこれが共用できるようにすることを御要望申し上げておく次第でございます。  その次に、先ほどの答弁並びに新五カ年計画の中にもあるようでございますが、これもまた私は観光という見地から申し上げるのですが、富士山の周辺、あれをぐるぐると回って自動車が通れるようになることは、私は国際観光といったような意味からも非常に重要だと考えておるのでございますが、この富士山をぐるぐると回るいわゆる二級国道が今どんな状態にありますか。またどんな考えでやっておられるか。お伺いしたい。

高野務建設技官(道路局長)

○高野説明員 富士山麓の周辺の道路は観光上非常に重要でございます。またその他産業開発上重要な道路でありますが、この道路は二級国道、小田原—富士吉田、富士吉田—甲府線、吉原—大月線等、二級国道を整備することがまず第一であろうかと思うわけでございます。これらの二級国道は、かねてから私ども整備に努力していたわけでございますが、次のオリンピックまでには、いずれの方法をとりましてもぜひ整備を完了したいと考えております。

堀内一雄自由民主党

○堀内委員 道路政策につきましては、私がここで申し上げるまでもなく、各地方長官の考えによって、県委託なり、また県の負担のある道路については、非常に完成の遅速が起こっておるのでございまして、それがゆえに一級国道は、先般建設省におきましても、全部建設省の直営工事というようなことになったのでありますが、その裏には、沿線の都道府県が、その県としての利用価値から、その通過しておる道路または東京と反対の方に行くところの道路といったようなものをなおざりにするというようなことは、よく言われることなんでございまして、そういう意味からいって、先ほど申しました富士山の周回道路におきましても、この利用という点において、必ずしも沿線の県で同等に見ておるとは判断されないような節もありますので、私は国際観光ルートといったような意味から、やはり大所高所から、国の施策としてこれを実行するように今後とも努力していただきたいということを御要望申し上げて、私の質問を終わります。

大倉三郎自由民主党

○大倉委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。     午後二時四十八分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗