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34回国会参議院1960/03/28

予算委員会 第20号

発言数
11
登壇者
5
会派数
3
開催日
1960/03/28

会議録

小林英三自由民主党

○委員長(小林英三君) これより予算委員会を開会いたします。  この際、一昨二十六日開きました委員長及び理事打合会の経過につきまして御報告申し上げます。締めくくりの総括質疑及び討論採決の日程につきましては、去る二十二日の本委員会におきまして決定いたしておるところでございますが、内閣から、来たる三十日に岸総理が、目下来日中のアデナウアー首相と会見のため、同日午後総理の本委員会出席に関し支障ある旨の申し出がございました。よって、本件に関し協議いたしました結果、すでに決定を見ました日程の一部を次の通り変更することに意見の一致を見ました。  一、締めくくりの総括質疑は、これを一日延長し、明二十九日より三十一日まで行ない、このうち三十日の審議は午前中にとどめ、残りの質疑は三十一日に行なうこと。  二、討論採決は、三十一日総括質疑終了後引き続きこれを行なうこと。  以上報告いたしました通り運営することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小林英三自由民主党

○委員長(小林英三君) 御異議ないものと認めます。   —————————————

小林英三自由民主党

○委員長(小林英三君) 昭和三十五年度一般会計予算、昭和三十五年度特別会計予算、昭和三十五年度政府関係機関予算、以上三件を一括して議題といたします。  これより各分科会における審査の結果について、各主査の報告を行ないます。第一分科会主査松澤兼人君。(拍手)

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 第一分科会における審査の経過を御報告申し上げます。  第一分科会の担当は、昭和三十五年度予算三案中、皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣、総理府(防衛庁、調達庁、経済企画庁、科学技術庁を除く)及び法務省所管並びに他分科会所管外事項であります。  本分科会は、三月二十三日、二十五日、二十六日、二十八日の四日間にわたりまして、各所管予算につき順次説明を聴取し、質疑を行ない、慎重に審議を重ねて参りました。  以下質疑のうち、おもなるものにつきまして、その要旨を簡単に御報告申し上げます。  まず、皇室費、宮内庁関係予算に関連いたしまして、皇太子並びに同妃両殿下の米国その他御訪問の問題につき、その時期及び予算措置はどうなっているか、また、なぜ米国を先にし、その他の国の御訪問をあとにしたのか等の質疑がありましたが、これに対しましては宮内庁次長から、まだ正式にきまったことではないが、御訪米は秋の予定であり、その他の御訪問の予定はあるが、まだきまっていない、それに必要な予算は本ぎまりとなれば予備費等から支出してもらうことになっている。米国御訪問につきましては、本年は日米修好百年祭もあり、大統領も訪日するので、皇太子及び同妃を招待したいと昨年夏から話があったもので、他国より時期を先にした特別の理由はない旨の答弁がありました。このほか、皇室に対する寄付の問題、皇居造営の問題、その他皇室費、宮内庁関係予算の細部について熱心な質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録により御承知を願いたいと存じます。  次に、国会所管予算に関連いたしまして、国会図書館の外郭団体春秋会の問題の事後処理はどうなっているかとの質疑がありましたが、これに対しましては、副館長から、春秋会は一昨年十二月に解散届を出し、昨年八月清算を結了、残余財産約二百万円を国会図書館に寄付してもらってある旨の答弁がありました。このほか、国会所管におきましては、調査及び立法考査局の機能向上の問題、列国議会同盟会議東京開催準備の進行状況等について熱心な質疑がありましたが、その詳細は会議録により御承知を願いたいと存じます。  次に、会計検査院所管におきましては、三十五年度は外国旅費が減額になっているが、在外公館の検査はどうなっているか、また、報償費等は書面検査しか行なっていないが、財政法上、会計法上支障が起こらないのか等の質疑がありましたが、これらに対しましては、検査院事務総長から、在外公館の分は今まで実地検査をしたことはなかったが、今回認められたものである。また報償費については書面検査しか行なっていなかったが、その内容の詳細は外務省に報告されるので、それに基づき検査をしていた旨の答弁がありました。また、目の流用の問題について具体的な例をあげつつ、検査院として精密な検査の必要を感じないのかと繰り返し質疑がなされたのに対しまして、検査院事務総長から、目の流用は大蔵省の承認がありさえすれば、予備費の使用決定の場合と同じく、予算執行以前の問題となり、検査院の権限外のことと思うので、答弁を差し控えたい旨の答弁がありました。このほか支出委任の問題に対する検査院の態度、補助金の指摘件数の最近の状況等につきまして熱心な質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録により御承知を願いたいと存じます。  次に、内閣所管におきましては、内閣調査室の予算について熱心な質疑が行なわれましたが、特に、内閣調査室の仕事の内容について、各省で行なう調査のほかに内閣調査室で行なわなければならない理由は何か、調査を委託している団体と委託事項の内容はどうなっているかとの質疑に対しまして、副長官から、国政運用上総合的、かつ、すみやかな情報把握が必要で、その重点は海外の動き、国内の社会的な動き等に重点をおいている。委託団体は日本放送協会、内外情勢調査会等十二団体で、委託事項は、たとえば日本放送協会には海外放送の聴取及び記録の作成を、また、内外情勢調査会には海外放送の聴取記録の翻訳、整理等をお願いしている旨の答弁がありました。  また、行政管理庁の関係におきまして、行政管理庁の勧告とその事後処理の状況はどうなっているか。定員法廃止の問題の勧告の状況はどうか等の質疑がありましたのに対し、関係政府委員から、勧告した事項は、時日を要する問題は別として、大体六、七〇%は改善されている。また、定員法廃止の問題は、現在のような形のものは必要でないという大体結論に達し、三十六年度から廃止することに三月二十五日の閣議で了解された旨の答弁がありました。  このほか、内閣総理府所管においては、未開発地域に対する国庫負担率引き上げ、交付公債廃止等、地方財政の諸問題を初め、各般にわたる事項について質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録により御承知を願いたいと存じます。  最後に、裁判所及び法務省所管におきましては、帝銀事件、下山事件等のその後の処理状況、裁判所書記官等の俸給調整の問題、少年院の状況、公安調査庁の調査活動に要する経費の内容等につき質疑が行なわれましたが、なかんずく少年院の状況及び出所後の状況はどうなっているか、また、公安調査庁の破壊活動防止のための調査活動に要する経費六億一千余万円という費目があるが、このような国費を使って共産党員でない人が調査庁のいいかげんな資料で共産党員というレッテルをはられ、非常な迷惑をしている例がある。この経費の内訳はどうなっているかなどの質疑に対しましては、法務大臣並びに同省政府委員から、少年院に入る人の数は毎年約一万人ぐらいで、設備に対して約一〇%程度の人員超過である。少年院内部では、最近外部の暴力事犯の影響を受けて、同僚間の殺傷事件の数はふえているが、逃走の数は減ってきている。出所後の再犯率は三六%で、各国とも大体同じ状況である。また、公安調査庁の調査活動に要する経費の内容は、経費の性質上言えないが、間違った方向に使われていることが事実であればただすこともできるし、また、今後も間違いのないように慎重を期したい旨の答弁がありました。  また、裁判所書記官等の俸給の調整を現行八%から一六%に増額のための経費が計上されたことにつきまして、書記官の権限の拡張とともに、勤務時間を四十四時間から五十二時間に延長されているが、一般職でも四十八時間というワクがあるのに、勤務時間の延長は時代逆行ではないか、それを取りやめる考えはないかとの質疑に対しましては、最高裁事務総長から、公務員等の勤務時間を短縮していくことは一般的な傾向であるので、時期は明言できないとしても、将来その方向に向かって努力をしたい旨の答弁がありました。このほかの質疑の詳細は会議録により御承知を願いたいと存じます。  以上をもちまして第一分科会の担当予算全部の審査を終了いたしました次第でございます。右御報告申し上げます。   —————————————

小林英三自由民主党

○委員長(小林英三君) 第二分科会主査佐藤芳男君。(拍手)

佐藤芳男自由民主党

○佐藤芳男君 第二分科会に付託されました案件は、昭和三十五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算のうち、総理府中防衛庁、調達庁、経済企画庁、科学技術庁、外務省及び通産省所管の予算でございます。  本分科会は、三月二十三日に防衛庁及び通商産業省、二十五日に経済企画庁及び調達庁、二十六日に外務省、二十八日は科学技術庁の各所管予算につき担当各省大臣の出席を求め、慎重かつ熱心に質疑が行なわれたのでございます。これらのうち、若干のものを報告申し上げます。  まず、防衛庁予算に関し、三十五年度に建造に着手する甲型警備艦に装備するターターについて、日本側の負担はどれくらいであるか、これを米国に契約するため、三十四年度予算の国庫債務負担行為の器材整備費のうちから四億円余り振りかえることとしているが、これは財政法第三十三条の移流用の規定が、歳出予算又は継続費となっており、国庫債務負担行為はその性質上除外されている。従って、振りかえを行なうことは、財政法に違反するのではないかとの質疑に対し、赤城防衛庁長官から、同じ器材整備費の中で、よりいい性能の高い器材を採用したのであり、財政法に違反するものではない。日本側の負担は全体として約半分になる見込みで、三十四年度の歳出予算に計上した七億四千六百万円と、国庫債務負担行為の十四億九千二百万円の範囲内で交渉をまとめたい旨の答弁がありました。また、次期戦闘機として防衛庁が決定したロッキードに関する質疑では、ロッキードを国産する際の米側の七千五百万ドルの負担分について米側は広い意味で現物を日本側に供与するものである。また、時代おくれといわれるF86Fジェット戦闘機を来年度も追加購入することになっているが、ロッキードが本格的にわが国の防衛に当たれる四十年度までの空白をどうする考えか、F86F四十数機を解約して生産会社に補償を行なうとともに、米国より完成したジェット機を買う意思はないかとただしたのに対し、赤城防衛庁長官は、コスト・シェアリングに二種類あるが、ロッキードの国産の場合は現金でよこすのではなく、七千五百万ドルの負担分は、米国政府が調達して現物給与の形となるので、日本の予算に計上する必要はない。F86Fについてはロケット・エンジンをつけ、上昇限度を現在の四万フィートから六万フィートに高め、スピードを一・ニマッハにするよう改装を予定している。この改装によってF86Fの性能が相当向上する見込みで、さしあたりロッキードの国産化が行なわれるまでの防衛に当てる考えである。従って、F86Fの解約は考えていない。なお、米国からF104Jの購入は困難とみられるほか、明後年にはロッキードの国産第一号機ができ、引き続いて三十七年度には四十四機が生産される計画となっているので、米国から買う意思がない等の答弁がありました。  さらに調達庁関係について、労務基本契約は安保改定に伴い変更するのか、また、調達している職種に軍事情報研究分析職等があり、スパイ行為を行なっているのではないかとの質疑があり、これに対して丸山調達庁長官より、労務基本契約は行政協定の改定によって労務に変更がある面、あるいは給与等についての変更等を検討しているが、その他の部分は従来と同様である。また軍事情報研究分析職は、いわゆるスパイではなく、国内外の雑誌論文等による情報を収集しているのであるとの答弁がありました。  次に、通商産業省に対しては、貿易自由化はアメリカの要請によるものではないか、また、自由化に伴い中小企業に及ぼす影響は大きいと考えられるが、金融面を見ても、政府資金は資金需要の一割を満たすに過ぎない。財政投融資を初めとして、もっと中小企業への配慮が必要ではないか、また、来年四月からの原綿の自由化により、従来行なっていた外貨割り当てによる行政指導が行なえなくなるが、繊維業界に過当競争の起こるおそれはないか等の質疑がありました。これに対して池田通産大臣より、貿易の自由化は世界の大勢であり、貿易を一そう促進するためにもぜひ必要である。しかし、国際競争力のないものまで自由化を直ちに行なう考えはない。中小企業に対しては政策費も前年度比六割増の二十五億円を計上しており、資金面でもできるだけ見ていきたい。繊維業に対する行政指導は、今後織機の面から行ない、違反に対しては一定の期間の操業を停止するとか、問屋が自主的に買い取りを制限するような方法を講ずるとかで対処し、混乱の起こらぬようにする考えである旨の答弁がありました。  経済企画庁関係の質疑として、エネルギー源としての石油の確保について、石油資源の貧弱なわが国としては、今後海外の石油開発のための資本投下を行なうべきか、それともタンカーを増強して、世界的に供給過剰ぎみの原油を安く輸入する方針であるとの質疑に対し、菅野経済企画庁長官から、今後の経済発展に見合って石油がエネルギー源としてますます重要になってくるが、日本としては結局外国の石油に待たねばならない。しかし、その確保の方向は、目下同庁のエネルギー対策審議会で、石炭産業との関連、国際収支への影響、石油の安定的確保、さらに所得倍増計画とも関連して検討中で、その結論を待って、政府としての長期的かつ総合的な基本方針を決定したい旨の答弁がありました。外務省所管の予算については、在外公館の賃借料に毎年多額の費用を計上しているが、むしろ銀行融資を受けてでも建築した万が効果的ではないか、また在外公館に在職する職員の宿舎、給与及び子供の教育などに、もっと配慮し、予算措置を講ずる必要があるのではないかとの質疑があり、藤山外務大臣より、在外公館の建築は外務省も多年の念願でありますが、建築には相当多額の費用を必要とするため、いまだ実現の運びに至らなかったことは遺憾でありますが、今後財政当局とも折衝して、できるだけ早く借り上げ公館をやめる方針で進みたい、また外国駐在職員の宿舎及び子供の教育については、すでに昨年度から若干手をつけておりますが、まだ不十分な点も多いので、今後一そう努力する旨答弁がございました。  さらに、外務省にアジア協会、通商産業省にアジア経済研究所と、所管別にそれぞれアジアを対象とした機構があるが、人的に、あるいは予算の効率的使用の点からも再検討し、統合すべきではないかとの質疑があり、これに対し、両者は同じアジアを対象としているので協力できる面もあるが、現在アジア協会はコロンボ計画に対する協力機関であり、アジア経済研究所が行なう海外事情の調査研究とは実質的に異なった仕事をしている旨の答弁がございました。  科学技術庁関係については、科学技術関係の予算は増額されてはいるが、その重要性に比較するとまだまだ少ない。科学技術の振興にはどのような方策を考えているのか、また原子力発電計画は商業ベースで行なうことは困難ではないか、国内のウラン鉱の開発にはコストの面から再検討の余地はないか等の質疑があり、これに対して、中曽根科学技術庁長官より、科学技術振興の当面の対策としては、まず財政当局の一そうの支持を得ることと、有能なリーダーを中心に科学者が協力することが必要であり、長期的には科学者の待遇を社会的に経済的に高くし、優秀な人物が科学の方面に向かうようにすること、及び子供のときからの理科教育を充実することが必要である。また原子力発電については、現在のコールダーホール型は一キロワット当たり四円三十銭程度であり、研究のためにも必要である。ウランは世界的に余ってきており、コストの面では輸入の方が安いが、国産で高品位のものを探すことが大切である旨の答弁がありました。  その他、現下の重大な政治問題であります安保条約改定、竹島問題等がただされたほか、わが国防衛体制の整備の方針、石炭の水圧採掘、新潟の地盤沈下対策、その他幾多の質疑が熱心に行われたのでありますが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。  以上の通りでありまして、本分科会に付託されました案件全部の審査を終了した次第であります。  右御報告申し上げます。(拍手)   —————————————

小林英三自由民主党

○委員長(小林英三君) 第三分科会主査白井勇君。(拍手)

白井勇自由民主党

○白井勇君 第三分科会担当予算の審査の経過について御報告申し上げます。  本分科会は、昭和三十五平度予算三案中、農林、運輸、郵政及び建設の各省所管に属する予算についての審査でありまして、去る二十三日建設省、二十五日農林省、二十六日運輸省、二十八日郵政省の順に関係各省所管大臣から、それぞれ所管予算の説明を聴取し、慎重に審査をいたしました。以下おもな事項についてその要旨を報告申し上げます。  まず建設省所管の予算でありますが、各委員の質疑に対する政府答弁を要約いたしますと、道路整備五ヵ年計画については、ただいまのところ予定通り進んでおり、今後も計画の事業を実施することは十分可能である。なおオリンピックの開催、観光施設等に対処するために、現行計画を相当大規模の構想に変えねばならないから、本予算の通過後、道路計画を再検討するとのことであり、また東京都など主要都市の道路対策については、用地の買収等の困難はあるが、首都高速道路公団の事業も進捗し、東京都の八路線も決定したので、緊急度の高いものから着工し、駐車場を整備する等、総合的計画のもとに御期待に沿いたいということであり、また中央縦貫自動車道路については、明二十九日の閣議において、関係法案提出の運びにいたしたいとのことであり、また住宅対策については、今年三月末現在不足戸数、大体百六十五万戸に対し、政府機関と民間とで年々六十万戸を建設し、昭和三十九年度中には住宅問題を解消し得るとのことでありました。  そのほか事業費中に含まれる人件費の地方負担について、常勤的非常勤職員の定員化について九州、東北、等辺陬地方の道路計画について、地盤沈下対策について、等を中心に質疑がかわされ、審査されました。  次に、農林省所管の予算でありますが、各委員の質疑に対しまする政府の答弁を要約いたしますと、農業対策については、諸般の施策を講じていくのであるが、零細農であっても、農業者としての熱意と情熱とを有する者には、農家として残存できる道を開きたいとのことであり、また、農業共同化については、三十五年度予算にも新規にいろいろ取り上げたが、農業法人の制度化は、農協との調整のもとに、さしあたり法改正等必要な措置を講じたいとのことであり、また食糧管理制度は、需給事情がよくなっても、生産者、消費者のため、広く国民経済安定のためにも、これを堅持するとのことであり、また、貿易、為替の自由化に関連しては、自由化は、主として通産省関係のもので、農林省関係では、米麦、酪農製品、砂糖については自由化はしないし、国内の農業に悪影響を与えるようなことは断じて行なわないとのことでありました。しかし、現実にペルー・ミールの輸入は、北海道並びに三陸沿岸のサンマ漁に不安を与えるのではないか、また、ブドウ酒の輸入等も同様懸念されるのではないかとの批判がありました。また農業共済制度の改正については、四月一日から、権威者による協議会を発足して、すみやかに改正成案を得るよう進めて参りたいとのことであり、また、酪農製品の生産施設に対する低利の融資については、善処したいとのことでありました。  そのほか、日ソ漁業交渉の見通しについて、農山漁村の環境整備について、農業委員の活用、農協の指導体制について、農業改良普及制度の整備について、輸出入取引法の改正と農業政策との関係について、食糧の鼠害対策について、また国民の食生活改善施策の推進について等を中心に質議がかわされ審査されました。  次に、運輸省所管の予算でありますが、各委員の質疑に対しまする政府の答弁を要約しますと、国鉄の運営は、公共性にその重点をおき、一方独立採算制も取り入れていかねばならないが、経済の発展に伴う輸送量の増加とも関連し、国鉄の現状をどう打開するかについて、単に国鉄、運輸省だけではなしに、内閣において十分検討し、根本対策を樹立せねばならぬ段階にあるが、さしあたり、昭和三十五年度の予算については、弾力条項もあり、支障のない見込みであるとのことであり、また、東京都を中心とし、激増する自動車、輸送量の対策については、建設省、自治庁等関係大臣と総合的にその根本対策を樹立するよう措置するとともに、内閣にある自動車事故防止対策本部も拡充して、四月には交通事故防止対策本部として新たな発足をするとのことであり、また、今回の名古屋飛行場の事故にかんがみ、現在の飛行場は、将来自衛隊との併用を避け、民間航空を主にしたい方針であり、さしあたりは併用のほかないとしても、危険の伴わぬよう施設の整備等万全の措置を講ずる。なお、今回の罹災者に対しては、その事故責任の所在の確定を待たず、すみやかに弔慰、見舞の措置をとるとのことであり、また、輸出造船の金利安による海運業に与える悪影響のおそれについては、関係各大臣と十分協議の上、日本海運業が立っていけるような基本的対策を至急きめるということであります。  その他、地下鉄運賃の値上げについて、踏み切り事故の防止対策について、日本航空の今後の国際航路計画、ジェット機時代を迎えての日本航空の国際競争力について、国鉄電化の現況と計画、後進地方における輸送線対策について、また、海上運航の安全対策について等を中心に質疑がかわされ審議されました。  最後に、郵政省所管の予算でありますが、各委員の質疑に対しまする政府の答弁を要約しますと、郵政事業要員については、事業量と所要の人員の確保のため、本予算案にも相当の増員が確保されておるとのことであり、また、郵便料金については、郵便事業の経営の実態から、すみやかにこれを検討する段階に達しておるとのことであり、また、貯金事業特別会計赤字については、預託利率等を根本的に検討する必要があるとのことでありました。  また、電信電話の画期的拡充については、さらに積極的に財政資金等の確保をはかって、国民の要望にこたえたいし、さらに電信電話サービスの積極的改善をはかるとのことでありました。  その他郵便業務の機械化、スピード化について、町名番地の整理について、郵便局舎改善八ヵ年計画の推進について、郵便関係業務の長期計画について、放送料金の確保対策について、カラー・テレビについて、定量郵便料金に対する一般会計よりの繰り入れについて等を中心に質疑がかわされ審議されました。  以上、各省所管の予算についての各委員の御熱心な御質疑、御審査の状況の細部につきましては、それぞれ会議録によって、御承知願いたいと存じます。  本日、午後一時四十三分第三分科会の担当予算全部の審査を終了いたしました。  以上、御報告申し上げます。   —————————————

小林英三自由民主党

○委員長(小林英三君) 第四分科会主査東隆君。(拍手)

東隆民主社会党

○東隆君 第四分科会の審査の経過を御報告申し上げます。  本分科会に付託されました案件は、昭和三十五年度予算三案のうち、大蔵省、文部省、労働省及び厚生省に関するものであります。  分科会におきましては、去る二十三日に大蔵省、次いで二十五日文部省、二十六日労働省、そして本日は厚生省と四日間にわたり、それぞれ政府当局より所管予算の説明を聴取するとともに質疑を行ない、慎重に審査を進めて参りました。  以下、質疑応答のうちおもなるものにつきその概要を御報告いたします。  まず、大蔵省所管でありますが、予備費について、元来、予備費は予算総額の一%程度というのがこれまでの通念であるのに、今回は八十億と大蔵省原案の百億をさらに二十億円も削減しているのは納得できない。のみならず、造船利子補給や、医療金融公庫等の出資などを新たに組み入れたことによって、当初の予算構想がひどくくずれたことになっているが、大蔵大臣としてはあくまで予算の筋を通すべきではなかったか、また、租税収入に対する政府の見積もりは先般の当委員会の公聴会における高木、下村両博士の公述に徴しても過少に過ぎないかとの質疑がありました。  これに対し、佐藤大蔵大臣は、予備費と予算総額の比率の関係は、十分考えるべきだが、近年のように予算規模が膨大になる傾向のもとでは、一%の定率ということは、必ずしも妥当ではない。予備費の八十億円は実績から見てやや少ないきらいはあるが、一応前年度並みということで押えた。造船利子の補給は、諸外国でも海運助成策をとっていることでもあり、かたがた、貿易、為替の自由化を控え、わが国の金利高及び国際競争力等の面から考えて妥当と思うし、医療機関に対する特殊な措置も、公庫の数がふえるということは好ましくはないが、この際はやむを得ないと認めた。この点で、大蔵原案が予算折衝の過程で若干変更を余儀なくされたことは事実だが、収入の面など、大蔵省として譲れない一線は固く守ったわけで、要はでき上がった予算に対して御批判を願いたいとの答弁があり、また、税収見積もりについては、政府委員から朝鮮ブーム以来、景気の波動がはなはだしく、税収の弾力性も顕著だから、単に限界租税函数などの数値によるのでなく、国内経済の伸びや、国民消費の状況等を、各税の実際について一々検討しないと予測を誤まることになる。高木、下村両氏の見方は、確かに一つの方法論ではあるが、国の租税収入を見積もるには適当でない旨の答弁がありました。  このほか、印刷局職員の残業手当と、日銀券の発券能力の問題、地方開発のための開銀貸付の問題、未開発地域に対する財源調整の問題及びたばこ民営と専売納付金の問題、その他フィリピンのマリヤナ・ダム建設にからむ輸銀融資の問題等について、質疑応答が行なわれたのでありますが、省略をいたします。  次に、文部省所管について申し上げますと、まず、戦後のベビー・ブームの関係で、今年四月の中学入学生がにわかに激増し、これらが三年後には高等学校へ入学する結果、中学から高校への進学率を現在通りの五六%に押えてみても、三十八年から四十年に至る三ヵ年間に高校生が七十万程度ふえろことになるが、政府においてこれが対策に十分な用意があるか、さらに、高校教員の定数確保のためには、義務教育の場合と同様、法律の制定が必要がが、それを今国会に提出する考えがあるかとの質疑がありました。  これに対し政府からは、今のベビー・ブームの影響は四十三年まで続くと思うが、これが対策としては、三十八年から四十年までの三カ年間に高等学校を増設して、十五万人から二十万人を収容するとともに、三十八年から四十三年の六年間に、大体現在の定員の二割を臨時増募の形でふやし、これにより四、五十万人程度を収容し、前述の恒久策と合わせておおむね七十万人程度の収容力を得る見込みである。さらにこのほか、通信教育だけで高校卒業の単位が取れるようにするとともに、現在の定時制高校を拡充して、できるだけ卒業生が出るように、また大企業でやっている技能者養成施設の課程をおさめた者に、高校卒業の単位を与えるなどの措置を講ずることによって、三十八年以降に予想される高校生の急増対策に遺憾なきを期したい。なお、高校教員の定数基準をきめる法律については、高校生急増対策と別途に考えているが、関係方面からの強い要望もあるので、できるだけ今国会中に提案するよう、目下自治庁とも協議しているとの答弁がありました。  さらに、教育費の税外負担増加の問題に関し、特に義務教育費については、憲法第二十六条の趣旨から見て、授業料だけでなく、給食、教科書、修学旅行などの費用についても無償とすべきなのに、現実は寄付等の形でPTAに負担が転嫁されているのは、教育の機会均等にも反する。また、奨学金は、外国のそれに比べ低すぎるから拡充すべきだと思うがいかん、との質疑がありましたが、これに対する政府の答弁は、できるだけ国庫負担をふやして、父兄の税外負担を漸減する方針のもとに、来年度は教材費及び理科教育の設備費補助等で国の負担を若干ふやしたほか、給食従事員等の人件費で約十七億円、学校の光熱水費その他、修繕費等で約十六億円、計三十三億円程度を交付税に織り込んでいる。なお現在、父兄の寄付で大きいのは、学校の施設費であるが、これについては政令をもって禁止するよう、自治庁と相談中である。また奨学金については、前年度に比し、二億円程度増額したが、さらに採用率の引き上げと、貸与単価をふやすことについても研究しておるとのことでありました。  その他、義務教育終了後の教育をどうするかの問題、特に勤労青年のための働きながら学ぶ半日制学校の問題、国立大学の施設整備、私学振興と大学教育の将来及び留学生の待遇問題のほか、アルバイト学生の現状や教官研究費、科学研究費等、文教各般の問題について熱心かつ活発な審議が行なわれました。  次に、労働省所管におきましては、日雇労務者賃金の地域差及び期末手当の問題、炭鉱離職者の緊急就労対策と公共事業の関係、一般失対の労働能率の問題等、失対事業に関する問題が中心でありました。  すなわち、現行の日雇労務者の賃金は、平均三百六円であるが、実際には各都道府県あるいは各都市によってまちまちで、手取り賃金にかなりの較差を生じている。これは、政府が所得倍増計画でうたっているところの所得の地域差をなくするという方向にも反するわけだが、新年度から平均二十八円を増額する機会に、この日雇いの賃金較差を是正する考えがあるかどうか、また、日雇労務者の期末手当についても、規定はあるが、市町村の実情によって支給額にも幾分の差異があることから、毎年きまって紛争の種になっているが、この問題につき、政府の見解を聞きたいとの質疑がありました。  これに対し松野労働大臣は、日雇いの賃金は緊急失業対策法に基づき、いわゆるPW方式によって算定しているため、現在東京都の三百六十二円を最高に、最低は南九州や東北などの農村における二百二十七円というように、地域によって相当の較差が見られることは事実だ。今回の増額分二十八円については、これを平均に割り振ることをせず、最高四十三円から最低十五円の幅をつけて配分し、これによって現在二十四階級にわたる地域格差を十五階級に縮める方針で臨んでいる。また、期末手当については、局長通達をもって公平を期するよう指示しているが、市町村によって失対事業量に相違があるなど問題もあるから、雇用審議会で対策を検討してもらうつもりだとの答弁がありました。  このほか、炭鉱離職者緊急就労対策をめぐる問題、一般失対事業の労働能率に関する問題、労働金庫の運営上の問題その他貿易、為替の自由化に伴う雇用の問題等について活発な質疑応答が行われたのであります。  最後に、厚生省所管でありますが、ここでは生活保護の問題を初め、結核対策、国立病院療養所、医療金融公庫及び健康保険における監査制度の問題等々、社会保障の各般にわたる問題が熱心に取り上げられたのでありますが、詳細は会議録によってごらん願いたいと存じます。  以上をもちまして、第四分科会に付託されました案件全部の審査を終了いたした次第であります。  右御報告申し上げます。(拍手)

小林英三自由民主党

○委員長(小林英三君) 以上をもちまして分科会の報告は終了いたしました。  明日は午前十時より委員会を開会いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時六分散会

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