日米安全保障条約等特別委員会 第1号
- 発言数
- 24 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1960/03/16
会議録
○仮委員長(野村吉三郎君) ただいまから日米安全保障条約等特別委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について報告いたします。 去る三月十一日、石黒忠篤君の補欠として杉山昌作君が選任されました。昨十五日、亀田得治君が委員を辞任され、その補欠として久保等君が選任されました。本日、曾祢益君、石田次男君及び加藤シヅエ君がそれぞれ委員を辞任され、その補欠として向井長年君、千田正君、高田なほ子君がそれぞれ選任されました。 —————————————
○仮委員長(野村吉三郎君) 本院規則第八十条により、年長のゆえをもちまして私が選挙管理者となり、委員長の互選を行ないます。 〔栗山良夫君「議事進行」と述ぶ〕
○仮委員長(野村吉三郎君) 栗山君。
○栗山良夫君 私は、こういう特別委員会の委員長以下理事を選任いたしまする委員会におきまして、恒例でありまするならば、冒頭に議事進行の発言を求めるというようなことは、おそらく例がなかったと思います。にもかかわりませず、あえて議事進行の発言をいたしまして、発言のお許しをお願いいたしましたゆえんのものは、当委員会の重要性にかんがみまして、われわれは誠心誠意、熱心に、国民の期待にこたえて審議をいたしたいと考えておりますので、その重要なる委員会を司会されるところの委員長の問題につきまして、何としても看過し得ない重要なできごとが昨晩起きたからであります。皆様の中には、おそらくすでに、かく私が申しますれば、お気づきの方もあろうかと思いますが、昨晩十時三十分から日本放送は、ラジオ放送を通じまして、参議院の安全保障条約特別委員会の委員長なる人と日本放送の放送記者とが、委員会の運営その他につきまして、約三十分間にわたって全国放送を行なったのであります。皆様御承知のように、この委員会は、ただいまこれから委員長及び理事を選任するのであります。われわれは、すべて本会議において選任せられました安全保障条約の委員でしかないのです。その委員でしかない者が、どういう資格で委員長としてのインタビューを行ない、そしてラジオ放送を行なったのでありましょうか。私は、その人が委員長の候補者に擬せられていない人でありますならば問題にいたしません。本日の選挙によってどういうことになるか知りませんが、自民党から一名、社会党かり一名、委員長の候補者が立候補せられる由に承っております。その自民党の方の委員長候補に擬せられておる人がそういうことを行なわれたのでありまするから、何としても看過することができないのであります。しかも、その内容につきましては、昨晩私は、幸いおおむね初めから全部聞いて、ここに筆記をいたしておりまするが、重要なる問題点が数点あります。この委員会の運営につきまして、われわれが看過することのできない重要なる所信表明が数点あるのであります。従ってわれわれといたしましては、こういう委員会を軽視するような態度をとられた委員長候補者がもし委員長になられるということでありますならば、この安金保障条約の審議の上におきまして、心安らかにして誠心誠意審議を尽くすというようなことができないのではないかと、非常に心配をいたすものであります。 たとえて申しますならば、その内容の第一は、これは放送記者の質問であります。「あなたは、かつて国会対策委員長を勤め、また先ほどのベトナム条約のときにもいろいろと努力をされて、いわば国会の議事運営に対するベテランである。そのベテランが重要なる安全保障条約の委員長になられたのであるからして、どういう状態でおやりになるか。」こういう工合に申しましたときに——これはまあ私が十時三十分からの放送ということを申しましたから、昨日のラジオの放送番組をごらんになれば、名前はひとりでにわかります。草葉隆圓君であります。その草葉陸圏君が、「今まで私は、野党と議事進行については腹を割って話し合いをしてきた。ある限度までは協調して、これから先はけんかをしようじゃないかと、こういうことで、工合よくやってきた。」と、こういうことであります。私どもはこの安全保障条約の委員会において、けんかをしようなんということはいささかも考えていない。委員長がそういう工合に、けんかをしようじゃないかというようなことをラジオを通じて国民に広く訴えるなんということは、全くもってけしからぬことであります。それから第二の問題としては、「参議院へ安全保障条約が正規に送られてくるのは一体いつごろであるか。」、こういうことにつきましては、「四月の中旬ごろにぜひとも得たい。」と、これは委員長としての発言であります。さらに、「単独審議は一体するのか、しないのか。」、こういう放送記者の質問に対しましては、単独審議を行なうとは言われませんでしたが、きわめて重要な発言があります。それは、「審議は熱心に行なう。しかし、最後になるというと、同じような質問が出て、その辺で一応もう質問はないものと見る。そのときに最後に残るのは採決だけである。採決だけならば、野党が出なくても、もう審議は済んだのだから一向かまわない。」という意味の、あたかも単独審議をにおわすがごとき発言があったのであります。その他重要な問題がさらに政局の問題等でありましたが、とにかくこういう不穏当な言辞を弄せられた草葉隆圓君——私はただいま住所も同じでありまして、個人的にはいささかもそういうことをとやかく申し上げる間柄ではないのでありまするが、少なくとも参議院議員として、安全保障条約の本会議において選ばれた委員といたしましては、看過することができないのであります。こういう軽率なる言辞をとられる委員、それが委員長候補に選ばれたということにつきましては、何としても私、了解し得ないので、ただいま私個人の希望といたしましては、わが党においても、この問題は、本日午前中の役員会におきまして、重要なる問題として処置することに決定をいたしておりまするから、委員長の選挙を行なわれる前に、暫時休憩をせられまして、そしてこの問題をどうするかということについて御善処を願いたいと思うわけであります。
○井上清一君 私は、本委員会の委員長の互選の方法に関しましては、参議院規則によりまして、投票によることの動議を提出いたします。(「賛成」「休憩の動議が出ているのですよ」と呼ぶ者あり)
○小林孝平君 ただいま栗山君から休憩の動議が出ましたけれども、こういうことを直ちに採決でどうこうするということは、本委員会の運営上穏当を欠きますので、ちょっと速記をとめていただきまして、懇談をやりたいと思いますから……。
○仮委員長(野村吉三郎君) 速記をとめて下さい。 午前十時五十九分速記中止 —————・————— 午前十一時二十二分速記開始
○仮委員長(野村吉三郎君) 速記を始めて下さい。 ただいまの栗山君の議事進行に関する発言の内容につきましては、草葉君において善処されることを望みます。
○草葉隆圓君 私の対談のことにつきまして、大へんいろいろ皆さん方に御心配をかけたと申しまするか、疑義を生ずるようなことがありまして、まことに恐縮に存じます。実は、数日前の対談のときに、決して委員長というつもりじゃなしに、今後の運営というのはどうだということで話したのであります。このことを悪しからず御了承いただきたいと思います。
○栗山良夫君 私は、ただいまの草葉君の昨晩の放送に対する御釈明は、釈然といたしません。委員長としての立場でないとおっしゃいましたが、これは昨晩の放送の録音を一ぺんここへ取り寄せてお聞きになった方がはっきりいたします。また、そういうことであるからこそ、「時の人」ということで十時三十分から三十分間対談をやったのだから、そういう言いのがれの言辞はいささかもこれを許すわけにはいきません。しかし、きょうは重要な安全保障条約の特別委員会の発足の日でありまするから、私は不満足でありますが、もし万が一にも草葉隆圓君が委員長に選挙をせられて御当選になるというようなことがありました場合には、あらためて本件を問題にいたしたいということを保留をいたしまして、発言を終わります。
○仮委員長(野村吉三郎君) 本院規則第八十条により、年長のゆえをもちまして私が選挙管理者となり、委員長の互選を行ないます。 つきましては、互選の方法はいかがいたしましょうか。
○井上清一君 本委員会の委員長の互選の方法に関しましては、参議院規則によりまして無名投票によることの動議を提出いたします。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○仮委員長(野村吉三郎君) ただいまの井上君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○仮委員長(野村吉三郎君) 御異議ないと認めます。 それではこれより投票を行なうことにいたします。投票用紙を配付させます。 〔事務局員投票用紙を配付〕
○仮委員長(野村吉三郎君) これより投票をお願いいたします。念のため申し上げますが、投票は無名投票でございます。ただいま配付いたさせました投票用紙に、被選挙人の氏名を御記入願います。 〔投票執行〕
○仮委員長(野村吉三郎君) 投票漏れございませんか。——投票漏れはないと認めます。事務局員をして投票を計算いたさせます。 〔事務局員投票を計算〕
○仮委員長(野村吉三郎君) 開票の結果を御報告いたします。 投票総数 三十五票 草葉 隆圓君 十九票 佐多 忠隆君 十三票 木内 四郎君 二票 佐藤 尚武君 一票 よって草葉隆圓君が最多数を得られましたので委員長に当選されました。 —————————————
○仮委員長(野村吉三郎君) ただいま草葉隆圓君にこの席を譲ります。 ありがとうございました。 〔草葉隆圓君委員長席に着く〕
○委員長(草葉隆圓君) この際、一言ごあいさつを申し上げたいと存じます。 このたび、はからずも、今期国会におきまして最も重要案件といわれております新安全保障条約関係の特別委員会の委員長に就任することに相なりまして、職責のまことに重大なことを痛感いたしておる次第でございます。この上は、ひとえに委員の皆さま方の絶大な御協力をいただきまして、ひたすら職責を全ういたしたいと存じておる次第でございます。何分よろしくお願いを申し上げます。(拍手) —————————————
○委員長(草葉隆圓君) これより理事の互選をいたしたいと存じます。 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(草葉隆圓君) 速記を始めて。 ただいま委員の異動がございました。久保等君が委員を辞任され、その補欠として亀田得治君が選任されました。 —————————————
○委員長(草葉隆圓君) これより理事の互選を行ないます。本委員会の理事の数につきましては、これを九名とし、互選の方法は、成規の手続を省略して、その指名を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(草葉隆圓君) 御異議ないと認めます。 それでは理事に井上清一君、剱木亨弘君、増原恵吉君、吉武恵市君、小林孝平君、亀田得治君、田畑金光君、辻政信君及び佐藤尚武君を指名いたします。 —————————————
○委員長(草葉隆圓君) 別に御発言もございませんければ、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三十八分散会