P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
34回国会参議院1960/05/10

地方行政委員会 第23号

発言数
24
登壇者
4
会派数
2
開催日
1960/05/10

会議録

新谷寅三郎自由民主党

○委員長(新谷寅三郎君) ただいまから委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  四月二十七日付をもって委員野村吉三郎君、近藤鶴代君、藤原道子君が辞任され、その補欠として館哲二君、小林武治君、松永忠二君が委員に選任せられました。   —————————————

新谷寅三郎自由民主党

○委員長(新谷寅三郎君) 本日は、地方行政の改革に関する調査を議題として質疑を行ないます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 ずっと前に松永さんが触れた問題ですけれども、地方財政計画の中にも関連はあるのですが、例の学校給食従業員の問題です。松永委員は先月この問題で触れたわけですけれども、その後文部省から、四月二十五日付だと思いましたが、「学校給食調理員の身分の安定と待遇改善について」という体育局長名の通達が出たわけです。この通達の内容について、もちろん、われわれの考えとしては、この問題は本委員会でもここ数年来ずっとやっておる問題であり、特に昨年の秋の臨時国会では、一昨年に引き続いて三十五年度も改善をすると、こういうようなお話のあった問題ですから、内容的に見ますと一歩前進した形で、まあわれわれの方としてはありがたいと考えておるのですが、ただ、二、三疑問の点がございますので、その点だけ一つ明確にしてもらいたいと思うわけです。  それは、第一に、この通達を見ると、名前は学校給食調理員の身分の安定と待遇改善ということになっておりますけれども、二項あって、最初の項は、結局税外負担の軽減とこれにからむ問題としての扱いを強調しており、それから第二に、今回の人数及び月額の費用の引き上げ等にからまる単位費用の引き上げの内容について明確に通達をしてあると、こういう形になっておるわけです。そこで、市町村の現場では、この通達を見ると、私は、いろいろな点で文部省のせっかくの通達の趣旨が曲げられるような結果が現在起こってくるのじゃないかということを心配するわけです。というのは、第一に、税外負担の軽減ということにからんでこれがされておるということから、あとで伺いたいのですが、二、三問題点が出てくるのじゃないかというふうに感じるわけです。そこで、どういうわけで給食調理員の身分の安定と待遇の改善の問題について、税外負担の問題を通達の中に入れて通達したのか、こういう点を第一にお伺いいたしたい。  それから第二には、私の考えとしては、税外負担の軽減の問題と学校給食従業員の待遇改善の問題とは、本質的にこれは違う問題であって税外負担の軽減があろうがなかろうが、そういう問題とは一切関係なしに、この給食婦の方々の待遇改善の問題については取り扱われるのが本筋であって、本質的に違う問題であると思うのですが、この点も念を入れておきたいのですが、その点についての明確な一つ御説明を願いたい。こういうふうに考えるわけです。

杉江清文部省体育局長

○政府委員(杉江清君) まず、四月二十五日付の通達を出しました趣旨につきましては、このたびの地方財政法及び地方財政再建促進特別措置法の一部改正が審議されております。それによりますと、調理員の経費をPTAで負担することが禁止されることになる可能性が多いわけでございます。成立すればそうなるわけでございますから、そのことを前もって地方公共団体に通知してやってそのかまえをしておくことが大切だ、こういうふうに考えたわけでございます。なお、単位費用の積算について変更がなされております。その人数につきましても、その給与費につきましても、そういうこともなるべく早目に通知してやる、これに対する措置も講ずることが必要であるので、このような通達を出したわけでございます。  それで、先ほどの、税外負担の問題と待遇改善の問題とは本質的には別だ、こういうふうな御意見については、その通りだと思います。しかし、実際には相当の関連を持っておりますので、やはり今回の措置が待遇改善という点から見ましても前進にはなっています。そういう意味におきまして、私ども、この今回の措置を正しくその趣旨が生かされるように実施していただくことを希望し、またそのように指導したいと考えておるのでございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 最初の点は、それはそれなりとしてわかるわけですが、その次の問題で、本質的に違う点は、これはまあ明瞭であるということですが、なぜ私がこういうことを言うかというと、本質的に違うもの、つまり税外負担の軽減の問題、これは財源的な問題になるわけですね。それをごっちゃにすることで、ごっちゃと言っちゃ悪いけれども、二本立てで、しかも、それを最初にぼっと持ってくることで、市の現場ではどういうことが起こるかということは、御存じのように、局長は私が言うまでもなく知っての通り、給食婦の身分というものは、市の雇の場合と、それから臨時職員の場合と、それからまた、失対によるところの日々雇用の場合と、純粋にPTAの会費の中から、会費というか何というか、中からまかなわられておるという場合と、いろいろあるわけですね。そこで、通達の第一項にもあるように、父兄費で調理員の経費を負担することは禁止されることになるので念のためという形でやられてしまうと、そうすると、実際に金の問題で相当窮屈であるというような所では、特に中小都市のような場合には、せっかく三人になったというな問題を無視されて、PTAならPTA雇用の問題はここで整理しようとか、いろいろな問題が私は起こってくる心配があるのじゃないかと思うのです。結局財源的な問題で、もちろんわれわれは税外負担の軽減というものについては賛成なんです。賛成ではあるけれども、実際に市なら市の現場に金が窮屈であるいうことから、それにひっかけて、PTA負担ならPTA負担のものについて整理されるというような結果が私は起こらないとは限らないと思う。現在の中小都市の実態から見て、なかなか御存じのような状態なんですから、従って、そういうようなことがあるようになると、これは逆に、給食者の給与あるいは身分の改善ということがいわば一種の首切り的な形が出てくる。こういうことは、私はおそらく文部省の行政指導で万々ないとは思うのですけれども、私の心配するところはそういうところにあるわけです。従って、行政指導の場合には、財源的な措置、財源の出し方の問題についてはいろいろあるとしても、今度の文部省で行なわれ、自治庁の財政計画に載せた積算の単位費用の引き上げに伴うところの改善の問題が本筋であって、財源問題は従なんだという形をはっきりと一つ出してもらわんと困る。こういうことから私は今の点をお尋ねしたわけですがね。そういう点について具体的に何か、これはまあ公務員課長が来られると一番いいとは思うけれども、やはりお話し合いの中で知った点でもあったら御答弁願いたいと思う。

杉江清文部省体育局長

○政府委員(杉江清君) おっしゃるような心配はないとは言えないと思います。で、根本的には、この交付税の算定の基礎の問題は、それが直ちにその通り各市町村でそのまま実施しなければならないことにはならない性質のものだと思います。それより以上に、自費をもってやるということは当然許されるし、また、それはそれとして場合によっては望ましい場合もあるわけでございます。しかし、一般的にこのような措置がされるということは、私はまあ学校給食のためにおいても改善になると思いますが、個々具体的な場合においては、その趣旨をはき違えて、何とか今まで苦労してやってきたものを引き下げるというようなことになることは心配されるわけでございます。その点は、私どももこの機会においてその趣旨は言っておりますけれども、なお今後ともそういうことのないように、できるだけ自力をもってその方の充実をはかるように指導して参りたいと考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 これはしつこいようですが、念のためなんですが、今度の通達が、第二項の学校給食員は、なるべく常勤の職員として待遇することと、それから単位費用はこういうふうに上がっておって、九百人に一人になって、人数もふえておる。給与の単位は月額八千幾らになりましたね。とにかくこういうふうにふえておるのだから、これに伴って一つ待遇を改善してもらいたいという通達だけなら、私たちは、これはもうそのまま受け取って心配しないのですよ。ところが、その通達の方が縦になって、PTA負担の税外負担の軽減が行なわれる、そういうこと自体の内容の中にはこれがあるのだという形で通達が出されておる。どうしても、苦しい市長なんかの場合では、上の方を先に見ちゃうわけですね。上の方を先に見てみて、いつもはこういうものはついていないのですから、この前の通達のときにも、この前単価を上げましたが、あのときにも見ましたけれども、こういうものはついていなかったのですから、ところが、今度の通達じゃついていると、どうしても財源関係にウエートが置かれるというので、これはどうしても、一つ文部省として、自治庁と相談をして、誤解が各市なら市の方で起こらないように、何らかの注意事項なり何なりを出してもらうように、あるいは文部省としてかりに通達は出したのだから、できなければ、自治庁の方の扱い方の何か注意事項の中で、そういう形の中でもけっこうですから、一つ出してもらうようにしてもらいたいと思うのですがね。これは、局長お考えになっている以上に必ずそうなってくると、これは、私の長い十数年の体験から申し上げるのですけれども、必ずこれでトラブルが起こってくると私は思っておるのです。だから、そういうことのないように、一つ何らかの形の処置をしてもらいたいと思う。

杉江清文部省体育局長

○政府委員(杉江清君) その点につきましては、つい先日給食関係の全国所管課長会議をやりまして、今のような御心配の起こらないように十分注意してございます。なおしかし、今後ともその点について指導して参りたいと考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 それはいつごろやりましたですか。

杉江清文部省体育局長

○政府委員(杉江清君) 六日、七日です。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 くどいようですが、その注意の内容は、どういうふうな注意の仕方をされましたか。

杉江清文部省体育局長

○政府委員(杉江清君) それについては、給食課長が直接発言しておりますから、私、そのときちょっと席をはずしておりましたから、給食課長から説明させます。

臼井亨一文部省体育局学校給食課長

○説明員(臼井亨一君) 給食課長の臼井でございます。  ただいま御懸念のありましたような点につきまして、従前学校給食調理員の身分安定の待遇改善につきましては、委員のお話もありましたように、例年これは強調して参っているところであります。今回は、たまたま地方交付税の配分の算定基礎の人員とそれから経費が増額されたということ自体が新しく起こったわけでございますので、従前の方針をまずよく了承するということが第一点、それから、たまたま今度はそういうふうに新しい事態が起こりましたから、この機会においてこれを安定化して、何といいますか、そのチャンスを十分に活用して、この年度内にPTAを切りかえるように市町村を督励してよく努力してほしい、そういうふうに申した次第であります。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 なおこの点については、一つ今後もそういうような問題の起こるような場合は、自治庁の方と文部省の方と御相談されて、今度の通達の本来の趣旨にもとらないように、一つ個々の場合にも指導していただきたい。特に地方の課を通じての指導をしていただきたいと思うのです。  もう一つの点は、今度のやつは、まあ九百人に二人が九百人に三人になったと、そこで、この点については非常に私は前進であると思うのですが、給与の月額単価の問題ですね。この問題はどうも、この間の通達では八千百三十円ですか、そういうことになっておるのですが、国の小学校における従業員ですかの給与単価とどうも差があるように考えられるのですが、その点はいかがなものですか。

杉江清文部省体育局長

○政府委員(杉江清君) 他の従業員の給与と比較するという場合の、他の従業員とどういう比較をお考えになっておられるか、その点疑問でございますが、国立学校については、一校一人一万円の予算措置がなされておるわけでございます。しかし、地方公共団体におきまする小中学校におきまする実際の従事員の俸給月額は、六千三百八十一円になっておるわけでございます。だから、これらから見ると、今回の措置は改善されておりますが、御質問の趣旨に十分お答えしたかどうか疑問でございますけれども……。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 そうすると、国立の方は稼働数だとか、それからそういうふうな工合からあれですか、地方の方と、実際に一日単価で考えると差がないという工合になっておるのですか。たとえば月額の場合と日給の場合とありますね、そうすると、月額の場合、俸給の中に月額でもらう場合と日給でもらう場合とあると、二十五日なら二十五日稼働するやつを、その二十五日なら二十五日の稼働を平均にならしていくような場合だとか、手当があるわけですね。そういう場合だとか、そういうもの全体として含んだのが一人一万円、国の形で、そうじゃない、ほんとうの稼働したところの日数についての平均給与ですか、実額が。給与実額だけが地方の方は六千幾ら、こういうことですか。

杉江清文部省体育局長

○政府委員(杉江清君) いろんなものを含めまして、月額にして計算して国の方が一万円、地方がそれより下回っておると……。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 六千三百八十一円、それを今度は八千百三十円に引き上げたということですか。

杉江清文部省体育局長

○政府委員(杉江清君) そうです。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 そこで、この前の臨時国会のときにも実は要望したんですが、少なくとも公務員関係は、地方の方は国に準じてという形で、どこでも国家公務員ベースと、今ごく町村の谷間のところもありますけれども、一般に中都市以上、県の場合もちろんそうですが、国家公務員に準じてという形で、ほとんど同じなんですね。どうも給食婦だけが違った待遇を受けるということはおもしろくないことであって、この点については何かもっと改善をしていただく、今回すぐにとはいかなくても、改善していただく余地はないですか。それとも、そういう点について何かお考えがあったら……。

杉江清文部省体育局長

○政府委員(杉江清君) 私は、漸次そのように改善すべきだと考えております。そういう努力をしたいと考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 委員長、きょうはこれで……。

新谷寅三郎自由民主党

○委員長(新谷寅三郎君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

新谷寅三郎自由民主党

○委員長(新谷寅三郎君) 速記を始めて下さい。  本日はこの程度にいたしまして、これにて散会いたします。    午前十一時九分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗