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34回国会参議院1960/04/05

建設委員会 第19号

発言数
132
登壇者
9
会派数
3
開催日
1960/04/05

会議録

岩沢忠恭自由民主党

○委員長(岩沢忠恭君) ただいまから建設委員会を開会いたします。  先刻の委員長及び理事打合会におきまして当面の委員会日程について申し合わせ事項がございますが、後ほど印刷してお手元にお配りいたしますが、本日は、四国地方開発促進法案、公共工事の前払金保証事業に関する法律の一部を改正する法律案、日本道路公団法の一部を改正する法律案、以上三案の説明聴取、及び住宅地区改良法案、公営住宅法の一部を改正する法律案、両案の質疑を行ないます。  それでは本日の議事に入ります。まず初めに四国地方開発促進法案(衆議院提出)を議題といたします。まず発議者の提案理由の説明を願います。

前尾繁三郎自由民主党

○衆議院議員(前尾繁三郎君) ただいま上程せられました四国地方開発促進法案について私は提案者を代表して、そでの提案理由を御説明申し上げます。  四国地方の開発促進につきましては、去る昭和三十四年第三十一国会におきまして四国地方総合開発促進に関する決議が満場一致をもって可決されたのでありますが、この決議の趣旨等からも明らかでありますように、今日、この地方は国土総合開発の重要な一環として、地域的開発を必要とする多くの問題をかかえているのであります。  すなわち、この地方住民の生活程度はきわめて低く、地方財政は弱体であり、台風等の災害も加わり、ために交通運輸の諸施設の整備改善、治山治水等公共諸事業も進まず、相当の包蔵量を有するといわれる各種資源の開発も思うにまかせず、住民の所得は伸び悩みを来たし、後進地域特有の経済の悪循環を繰り返しているのであります。例を地方財政にとりましても、昭和三十四年度の基準財政需要に対する基準財政収入の比率は二九%で、東北地方とほぼ同じく、全国平均の約半分にすぎず、他のいかなる地域よりも低い数字を示し、本地方の財政の貧弱さを如実に物語っておるのでありますが、その反面、公共諸施設の整備状況はきわめて悪く、例を国県道の改良率に見ましても、約一〇%にすぎず、全国平均の二五%は申すに及ばず、中国地方の一九%、東北地方の一七%よりもなお相当低い数字を示しております。災害の多いことも本地方の特徴でありまして、面積当たり、または人口当たり災上事業費は他のいかなる地方よりのも大きく、全国平均の二倍を上同っております。  このような現状に対しまして、何らかの特別な国家的施策を行ない、この悪循環を断ち切らない限り、本地方の後進性は一そう顕著となり、地域間の格差はますます増大し、経済社会の不安定を招来することは必定でありまして、わが国長期経済安定政策の上からも、これが抜本的対策を必要とすると思うのであります。  しかも、この地方は、吉野川、渡川を初めとする莫大な水資源はもとより、森林資源、地下資源、農水産資源等相当豊富に包蔵しながら、これらの開発は遅々として進まないのでありまして、国家的見地から、重要資源の積極的開発、産業基盤の整備強化等の事業を促進して国民経済の発展に寄与いたしますことは、きわめて緊要であろうと思うのであります。  このような観点から本地方の総合開発を促進するためには、国が開発促進計画を作成し、これに基づく事業を円滑かつ強力に実施し得るような基本法の制定が、ぜひとも必要であると存ずる次第であります。  これがこの法律案を提出する理由であります。  次に、法案の要旨について御説明いたします。  第一は、内閣総理大臣は四国地方開発審議会の審議を経て、四国地方開発促進計画を作成することといたしております。この開発促進計画は、四国地方における土地、水、山林、鉱物、電力その他の資源の総合的開発の促進に関する計画でありますが、資源の開発と一体の関係にある産業基盤の整備事業並びに国土の保全に関する事業等は、開発計画の前提として、当然含まれることは申すまでもありません。  第二は、四国地方開発審議会に関し、その設置、所掌事務、組織その他必要な事項について規定しておりますが、特定の五要事項を審議検討するための部会の設置その他審議会の具体的運用については、政令をもって定めることとしております。なお審議会設置に要する昭和三十五年度の予算は百万円が計上されております。  第三は、開発促進計画に基づく事業の実施及び調整についてでありますが、開発促進計画に基づく事業は、この法律に定めるもののほか、当該事業に関する法令の規定に従って、国、地方公共団体その他のものが実施するものとし、それぞれの事業の総合、効率的実施推進を期するため、経済企画庁長官が、毎年度、事業計画及び資金計画の調整を行なうことといたしたのであります。  第四は、開発促進計画の実施を促進するための財政上の措置に関してでありますが、政府は開発促進計画を実施するために必要な資金の確保をはかり、かつ財政の許す範囲において、その実施の促進に努めなければならないと規定いたしております。なお、これについては、一般会計予算の増額を期するほか、地方産業育成のための財政資金の確保についても、特段の考慮を払わるるべきことは論を待たないところであります。  また、開発促進計画に基づく事業の実施促進に伴う、地方財政再建促進特別措置法との関係については、財政再建団体及び財政再建法準用団体である県が、開発促進計画に基づく事業を円滑に実施できるように、自治庁長官が、財政再建計画の変更の承認にあたって、特別の配慮を行なわねばならないと規定いたしております。  次に、これらの事業の実施にあたっての国の特別の助成措置についてでありますが、本地方の開発促進計画が作成された場合、すみやかに所要の改正を行なうことにいたしまして、附則第二項にその規定を設けたのであります。すなわち、本地方開発の緊要性にかんがみ、本法成立後、直ちに開発促進計画が作成されることを強く期待し、かつこの場合において、重要事業に対する国の通常の負担または補助の割合について特別の引き上げ措置を講じもって開発促進計画の画期的実施促進を期している次第であります。  以上のほか、この法律の制定に伴い必要な関係法律の一部改正を行なうことといたしております。  以上が、この法律案の要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同あらんことをお願いする次第であります。

岩沢忠恭自由民主党

○委員長(岩沢忠恭君) 本案についての質疑は次回に譲ります。   —————————————

岩沢忠恭自由民主党

○委員長(岩沢忠恭君) 次に、住宅地区改良法案、公営住宅法の一部を改正する法律案(いずれも衆議院送付)、両案を一括して議題といたします。  住宅地区改良法案に関しては、要求資料が提出されておりますので、まずこの資料について当局から御説明をお願いいたします。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) お手元にお配りしてございます住宅地区改良事業実績、住宅地区改良計画実例というプリントがございますが、これについて御説明申し上げます。  ガリ版で一覧表がございますが、これは二十七年から三十四年度まで、法律に基づかないで、公営住宅の一部をさきまして不良住宅地区改良を実施いたしてきました地区の面積、不良住宅の総戸数、これに対しまして改良住宅を建設してきました年度別の実績等でございます。大部分は事業が継続になっておりまして、完了しておる地区というのは全体から申しますとわずかな比率でございます。その一覧表の次に改良計画の実例というのがございまして、西暦の芦原地区と東京都荒川区の三河舟町の不良住宅地区と、京都市三条、この三つの実例が掲げてございます。このうち改良計画が実施されておりますのは、京都市の三条の分が一部実施になっておるわけでございます。二東京都の三河島町の分と西宮市の芦原地区の分は、これからこのような計画に基づいて実施をしたいという計画案でございます。  なおその現況と改良事業を実施した後の地区の形態というものがブルー・プリントでつけてございます。  次に住宅地区改良事業施行順序の図解説明という青写真の資料がございますが、これはこの法律を施行して事業を実施いたします場合の施行の順序を項目別に書き上げまして、それに参考としましてどういうような調査をするとか、あるいは計画を立てるというのが一応の図解として付けてあるものでございます。  簡単でございますけれども資料説明を終わります。   —————————————

岩沢忠恭自由民主党

○委員長(岩沢忠恭君) それでは、公共工事の前払金保証事業に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題といたします。  まず提案理由の説明を求めます。

村上勇自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(村上勇君) ただいま議題となりました公共工事の前払金保証事業に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。  昭和二十七年、公共工事の前払金保証事業に関する法律が制定されて以来、公共工事に関する前金払いは、前払金保証制度の運用によって適正かつ円滑に実施され、公共工事の適正な施行に顕著な効果をおさめているのでありますが、現在の前払金保証事業の運営の実情にかんがみまして、前払金保証事業の一そうの充実をはかる必要がありますので、公共工事の前払金保証事業に関する法律の一部を改正して、保証宇業会社は、発注者の請求に応じ、工事を完成して、保証債務を履行した工事完成保証人に対し、保証金の額に相当する額の範囲内で所定の金額を支払い得るようにすることによって、工事完成保証人の債務履行を容易ならしめ、もって公共工事の適正な施行を確保するよう所要の整備をはかることといたしました。  以上がこの法律案を提出した理由でありますが、その要旨について御説明申し上げます。  現在、公共工事の発注者が前金払いを行なうことは、前金払いの部分について、保証事業会社の保証を条件としておりまして、この場合、万一請負者が債務を履行しないときは、発注者は青負契約を解除して保証事業会社から保証金を受け取ることができることとなっております。  しかしながら、現在の前金払いのなされている公共工事の請負契約の実情を見ますと、保証事業会社の前払い金の保証がなされていることのほかに、請負者がその債務を履行しないときに請負者にかわってみずからその工事を完成することを約する工事完成保証人が立てられる場合があるのであります。この場合、もとより発注者は請負者が債券の履行をしないときは、請負契約を解除して保証事業会社から保証金の支払を受けることができるのでありますが、また契約を解除しないで工事完成保証人に履行の請求をすることもできるのであります。もし、工事完成保証人が発注者の履行の請求に応じて工事を完成しますと、その結果として、保証事業会社は、工事完成保証人の負担において発注者に対する保証金の支払いを免れることとなるのであります。  よって、この場合、保証事業会社は、支払いを免れた保証金相当額を限度として、工事完成保証人が請負者に対して求償することができる金額を、工事完成保証人に対して支払うことができるものと致しました。  なお、この場合の支払いの額については、なるべく早期に予定しておく実際上の必要が予想されますので、保証事業会社及び工事完成保証人は、協議により、発注者の意見を聞いて、その額をあらかじめ定めることができるものとしております。  以上が、公共工事の前払金保証事業に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。

岩沢忠恭自由民主党

○委員長(岩沢忠恭君) 本案についての質疑は次回に譲ります。   —————————————

岩沢忠恭自由民主党

○委員長(岩沢忠恭君) 次に、日本道路公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず提案理由の説明をお願いいたします。

村上勇自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(村上勇君) ただいま議題となりました日本道路公団法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。  日本道路公団は、昭和三十一年に設立されて以来有料道路の整備に努めて参っており、名神高速道路の建設にあたりましても、現地における事務の処理能力を強化し、用地取得の交渉、工手実施の指導等現地における事務を円滑に行なわせるため、従来から六名の理事のうち二名ないし三名を本社から派遣している状況でありました。  しかしながら、最近における名神高速道路の建設工事の本格化その他事業の拡大に伴い、理事二名ないし三名を所要の現場に常駐させる必要が生じて参りましたので、新たに二名の理事を増加して公団の業務遂行に万全を期したいと考えるのであります。  このため、日本道路公団法の一部を改正して理事の定数を六人以内から八人以内に改めようとするものであります。  以上がこの法律案を提案いたしました理由でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。

岩沢忠恭自由民主党

○委員長(岩沢忠恭君) 本案についての質疑は次回に譲ります。   —————————————

岩沢忠恭自由民主党

○委員長(岩沢忠恭君) 次に住宅地区改良法案並びに公営住宅法の一部を改正する法律案の質疑に入ります。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。

田中一日本社会党

○田中一君 住宅地区改良法によらないで施行、実施ができるという今までの根拠ですね、それから今までやっているところの方法は、今審議しているこの法律が一種の命令になりますからね。規制といいますか、その規制とどう違っているか。今までは法律によらないで施行しておったんです。現在の公営住宅法並びに他の住宅関連の法律で実施されている根拠ですね。それらのものを明らかにしていただきたい。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) まず、現在まで公営住宅の第二種を割り当てて実施して参ったわけでございますが、公暫住宅法の十六条に、「事業主体は、災害、不良住宅の撤去その他政令で定める特別の事由がある場合において特定の者を公営住宅に入店させる場合を除く外、公営住宅の入居者を公募しなければならない。」となっておりまして、不良住宅の撤去の場合には、特定の定まった世帯を入居者に入れても差しつかえないことになっておるわけでございます。それによって実施して参ったわけでございます。今日までこういうような方法を用いて実施して参ったのでございますが、これは話し合いのつく、施行に容易な所を実施して参ったというわけでございます。今後これらの不良住宅改良事業を全面的に施行していくという建前から申しますと、まず現行の法律におきましては、補助率は公営住宅と同様に三分の二でございますが、改良地区が指定されました場合に、大体入居させる者の数というものが、そこで確定できるわけでございます。なお施行地区が指定されまして、事業計画が定められますと、それ以後の建築行為等が許可制になるというような点があるわけでございます。なお一部の反対の方がございました場合に、法律によりまして収用ができるわけでございますが、これらの収用使用の範囲が、従来の不良住宅地区改良法によりますと、その範囲が明確でなかったわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そこで、今提出されたこの資料、「住宅地区改良事業住宅地区改良計画実例」というのを見ますと、たとえば秋田県の秋田市の駅前ですね、不良住宅総戸数のうち、三十四年度は十八戸行なって十八戸で完了したということが出ておりますが、これなんか図面の事例でもありますか。ということは、四十戸あったものが十八戸になってそれが完了したということになると、あとは広場になるとか公共用の道路か何かになったということに認めていいのか、それがいわゆる住宅地区改良なのか、実例として示されたもののうち、これはどういうことなんです、これは何ですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) これは建設されます改良住宅の入居者の入居の希望が、十八戸あったというわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 それでは、秋田市の駅前の事例を図面でお示し願いたいです。従来どうなっておったか、それがどうなったかということです、こういう資料では不十分です。われわれは住宅地区の法律を審議しているのであって、公園になったか、あるいは入居者が多かろうと少なかろうが、戸数がふえたかふえないか、広場にこの敷地のうちのどのくらいとったのかという点が明確にならぬと、これは住宅地区の改良じゃないのです。住宅地区の問題じゃないのです。であるから、対象となったところの面積が千八百五十四平米、それから不良住宅の総戸数四十戸、これが四十戸のうち十八戸だけが入ったというなら入ったという説明をなさい。そうでなくして、これだけの面積の地域にこの四十戸の不良住宅があったと、それが改良でどうなったかということの説明が出てない。これは事例としてお出し願いたい。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) ただいま資料をここに持ち合わせてございませんので、後ほど実例につきまして御説明申し上げたいと思います。  なお法律に基づかないで施行しておりましたので、ここにあげてございます地区改良事業のうちで、今後住宅地区改良法の施行による場合には、該当しないものも若干入っているわけでございます。しかしその比率は全体を見ましてごくわずかでございますので、地区の面積であるとか戸数というようなことも、これらの実績の上に基づきまして整理いたしたいと、かように考えているわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 私どもはこの法律案は住宅地区の改良を考えている、むろん住宅地区は道路がなくていいというわけじゃない、広場がなくていいというわけじゃない、それも含めながら、少なくとも住宅地区の改良によって、入居者の戸数がふえるということを想定しなければならないのです。ただその土地が私有地であろうと公有地であろうと、平面的に使用されているということでは、住宅地区改良にならないのです。しかしこれは見解の相違であって、政府は何であろうとその地区さへ整備されればそれでいいのだということならば、何も住宅地区改良法を使う必要はないのです。土地区画整理法で、土地そのものに対する整理をすればいいのです。従って事例としてあげられておるものが妥当でないと言うのです。それが説明できるようなものならいい。たとえば今言っているような秋田市の駅前の面積千八百五十四平米というものに四十戸の不良住宅があった。それが「完了」という備考をつけて十八戸というものが建設されたのだ、こういう報告になっております。これは実際は何かということです。妥当であるか、妥当でないかの問題は、あなたがこまかい事例で、図面なり質料でお出しにならなければわからぬ、住宅局長がわからなければわれわれもっとわからないのです。従って考えられているものの内容というものは、土地の整備をしようとするのか、住宅地区のうちの、住宅を置くに適当な環境の地区の改良をしようとするのか、住宅というものを建てようとするのか、どちらかと言うのです。むろん今度の住宅地区改良法では、少なくとも住宅を建てるということが原則にならなければならぬのです。それは平面的な、たとえば住宅の適地であるという地域が百平米あった、それに対して従前と同じように、一階を建てるとか二階を建てるとかという程度のものでは、住宅地区改良にならないのです。私が常に言っているのは、たとえば耐火建築促進法なり住宅地区改良法なり、あるいは計画局から出そうとするところの、公共施設の整備改善に関連する市街地改造に関する法律案等が準備されておるように聞いておりますけれども、それらのものを含めて、対象というのは何かということです。この予定されている都市改造の法律案にいたしましても、これはやはり宅地造成であり、公共用地の整備である。加えて住宅の建設ということが主眼になっておるのです。今の秋田県の駅前の事例、駅前だからおそらく広場はここだけではなかろうかと私、推定するのですけれども、実態はどうなっておるのか、何を目標に考えておったのか。もしもかりに駅前の広場を造成する、整備するだけならば、これが住宅地区改良法の精神でこの仕事をしたということにならないのですよ。この一つ一つの月例がだいぶ六十か七十かありますから、これ一つ一つ伺っていきたいのです。これはどうなっておるのか、どうなのか、今までのかつての不良地といわれておるものはどうなっておるか、それが整備されて、まあ継続事業の場合にはまだ質問しませんが——、完了したというのはどういう形で完了したのか伺いたいのですよ。この資料では不十分ですし、これは一つ内容を一つ一つ詳しく資料としてお出し願いたいと思うのです。  それから事例として示されたところの西宮市の芦原地区並びに荒川の三河島地区、京都の三条ができたといいますが、どうできたのか、どういう形になったのか、もとの悪いという環境がどうなったのかということを一つ事例でお示し願いたいと思うのです。それからそれを説明するのに、この資料のうちの青写真で作ったものがありますから、これに対する説明も一つしていただきたいと思うのです。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 二十七年から今日まで実施いたしてきました事業につきましては、公営住宅の、先ほど申し上げました十六条によりまして、不良住宅の撤去に伴う特定の撤去された建物に居住していた人を入居させる、というその条項に基づいて事業を実施して参ったものでございます。従いまして今回御審議にあずかっております住宅地区改良法と、必ずしもぴったりどの事例も一致するというわけではないわけでございます。そこでうしろの方に、実施中の事例とこれから計画される事例をつけてあるわけでございますが、これが住宅地区改良法の実施によりまして、こういうような形で施行されるであろうというティピカルな事例をここに提出してあるわけでございます。で、まず一番最後の所に京都市の三条の事例がございますが、これは三十四年度におきまして一部実施中のものでございます。現況は最後の二枚目の所にございますが、そこで破線をもって囲んである所が改良住宅地区の指定をいたそうかという地区でございます。これが全体計画が完了した暁におきましては、最後の図面のようなことになるわけでございます。改良前の容積率を申し上げますと六一・九%になっておるわけでございますが、これをその図面にございますように、宅地の高度利用もはかり、なお居住環境を良好ならしめるために相当の空地をとりまして、こういった計画を立てるわけでございますが、なお容積率は八七・一%というように、従来の雑然たる小住宅の集合の場合よりも、空地も十分とれ、かつ高度利用もできて居住環境もよくなるというわけでございます。で、この一部を三十四年度において実施中でございます。  次は東京の三河島の、これは今後実施いたそうという計画で……。

田中一日本社会党

○田中一君 どれですか、番号を言って下さい、何ページか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 八ページでございます。なお概要につきましては五ページの上の所にございますが、八ページは現況でございまして、木造の平家建のむね割長屋が立て込んで老朽した状態で建っておるわけでございます。これを住宅地区改良法によって、その次の九ページに改良後の姿が一応計画案としてできておりますが、そのような形に建てかえるわけでございます。容積率を申しますというと、改良前の容積率は六七・四%でございますが、改良後は九二%というように宅地の高度利用になるわけでございます。  その次に西宮の芦原地区の事例がございます。六ページでございます。現況は六ページのように木造建物の集団になっておりまして、これを七ページのような形に改良しようというわけでございます。保育所、公園等の敷地も予定されるわけでございます。この場合は保育所、公園等の用地が入って参りますので、改良前の容積率は三九・三%でございますが、改良後の容積率は若干引き上がりまして、四六・四%というような形に計画を進めておるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 今の事例のうち、たとえば西宮の芦原地区ですね、これは保育所並びに公園をとるから、戸数としては六戸しか伸びておらぬわけですね、これを見ると。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 改良住宅の建設は六戸ふえておるわけでございます。で、なお現況における戸数は、これは建物の外郭線で書いてございますが、それぞれカッコに分割されております中に、同居世帯が入っておるというわけでございます。従いまして、六戸ふやさなければならない世帯の数を収容するということになるわけであります。

田中一日本社会党

○田中一君 それじゃ京都、今やっているというから、京都をちょっと伺いますが、改良前の現況が五百九戸、そのうち転出しようというものが二十五戸ということになりますね。そうするとでき上がるのは七百四十八戸ということの計画でありますけれども、そこで第一に伺いたいのは、この土地は所有者がだれのものかという点です。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 民有地でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 土地所有権者と、借地権者とはどのくらいの比率になっているか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) この地区の中に、お寺とかそういうものがございますので、そういうような施設は別といたしまして、住宅は大部分借家でございまして、家主は地主と一緒でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そういう抽象的なことでなくて、ちょっとそれをだれか説明して下さいよ。これは全部民有地だということはわかりました。それから土地の所有者が貸家を建てているんだ、貸家または自分の家を持っているんだということなんですか、今の第二段の説明は。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 自分の家というのでなしに、大部分居住者は借家人であります。

田中一日本社会党

○田中一君 私が言っておるのは、土地を持っておる人が自分で家を持っているならば、これは自分の家なんですね。それかあるいは貸家かと聞いておるんです。土地を持っておって、そこへ住んでおれば土地を持っている人の家なんですよ、自分の住んでいる家だから。あるいは自分の土地に、自分が家を建てて貸しているのか伺っているんです。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 借家が大部分でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 借家というのはわかりました、全部が自分の持ち家じゃないということは。土地の所有者と家の所有者というものは同じだという説明をしようとしているんですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 建物と土地の所有の関係は分離されておるのもございます。

田中一日本社会党

○田中一君 私の伺っておるのはそれを伺っているんですよ。土地の所有者、土地の地上権者、地上権ということになりますか、借地権ということになりますか、それからその家というものを、住んでおる者から見て自分の家なのか、あるいは借家なのかということを伺っているんですよ。どうなっているんですか、調べてあるでしょう、これは当然。そういうところはこういう資料をお出しになる以上、そういう質問が当然避けられないんですから、それに対する準備があると思うんですが、何か局長が説明できなかったら、だれか調べているものに説明さして下さいよ。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 土地の所有権者、借地権者、それから賃借人といった比率につきましては、ただいまここに資料を持ち合わせておりませんので後ほど調べまして御報告いたします。

田中一日本社会党

○田中一君 こうしてくれませんか。土地の所有者、登記上の所有者、それからまた借地、権利と見てよいでしょうね、借地権者、どのくらい含まれているか。それから家が土地の所有者の家か、あるいは借地権者の家か、それからあるいは借地権辛から土地の貸借を受けて自分の持ち家として住んでいる者がどのくらいあるか。いいですか。従って土地の所有権をはっきりさせたいということ、それから借地権をはっきりさせたいということ、それから家の所有者というものをはっきりさせたい。住んでいる者は現在の者が住んでいるのでしょうからね、これはいいと思いますが、その中でどのくらいの間借り人といいますか、借室権者がいるか。それを一つやっているのですから、やっている事例としてもう資料あるでしょうからね、資料出してもらいたい。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 後ほど資料に基づきまして御報告申し上げます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 関連して。田中さんからさっき指摘されました、西宮市芦原地区の実績について、そしてその完子の分については、逐一あとで聞くからというお話があったわけです。おのずからこれをこまかにやっていくとわかることですけれども、その前提として一つ御説明をいただいておきたいと思うのですが、私どもの考えからいうと、まあ不良作宅の総戸数がこれだけ、そうしてその中で完了を見ているものがこれだけ、従って完了とは、不良住宅の総戸数が四十戸なら四十戸というものか、完了したという工合にこれは受けとれないと、どうも納得いかないのですが。ところがこの中で、田中さんがさっき言われた事例と同じように、非常に大きな完了戸数についての食い違いが出てくるわけです。東京の大井林町の場合六十戸あるのに三十五戸作って、これで完了とこうされる。ひどい例を一、二言いますると、長野県の長野市の場合三十八戸の分に対して、十八戸で完了になっており、さらには和歌山県のこれは御坊というのですか、この場合は五十三戸についてこれは逆の……あとから申し上げますが。鹿児島県の場合、鹿児島栄町、百九十七戸の不良住宅があるのに対して、これは両方合わして百二十戸で完了となっている。大へんなまだ残りがあるだろうと思う。そうかと思うと、逆に今度は小さな数字ですけれども、横浜の場合鶴ケ峯、これは八十五戸あったのが八十八戸作られているということになっていたり、あるいは京都の場合、これはあれですが、二十七戸に対して二十八戸が作られているということが記されていたり、さっき言った、訂正しました和歌山県の御坊、この場合は五十三戸だったのが六十戸できているという状態になったりするわけですよ。これは、どういう工合にこれがなるのか、そのあれを総括的に御説明いただいておきたいと思うのです。どうもこの食い違いというものが納得できないのですがね。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 戸数が改良前の不良住宅の戸数よりもふえてございますのは、同居世帯がふえておりますので、不良住宅に収容いたしますのには、単独に一世帯に二戸という与え方をいたしますのでふえておるわけでございます。戸数が減っておりますのは、これは特別に改良事業を実施いたします場合に、割り当てました公営住宅の戸数がこの表に載っておるわけでございます。従いまして、他の別な敷地の公営住宅に移ることを希望しておったものとか、そういうものは改良住宅の建設戸数には入ってこないわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 もう少しなにかな、われわれがああそうかというような明快な答弁ができないかな。これだけの資料、膨大な資料ですよ、一つ一つ質問すれば。それをお出しになる以上、それに対して条件が明らかなんです。第一に、第二種でやったというから、むろん木造でしょうね、この戸数というのは。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 従来も、不良住宅の撤去に伴いまして建設いたしておりますのは、この提出いたしました資料の最後の所にございますけれども、まるじるしのものは簡易耐火構造の二階建、それから四角じるしがついておりますのは簡易耐火構造の平屋建、それ以外は三階建以上の中層耐火構造の建物でございまして、木造の戸数は、この地区の改良に特別に割り当てたものはございません。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、やはり、もう一ぺん聞きますが、秋田市の駅前などは、あとの敷地はどうなっているのですか。これで十八戸、第二種公営住宅を載っけた敷地は何坪ございますか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 秋田県の場合は、撤去されましたあとは、道路、公園等の予定地でございまして、なお建設戸数が減っておりますのは、他の地区の方へ転出したので、戸数が減っておるわけなのであります。

田中一日本社会党

○田中一君 そういうことを伺っているのではないのですよ。十八戸というものを建てた部分の坪数は何坪ですかと聞いているのです。大体でいいですよ。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 十八戸建設しておりますので、一戸当たり約二十坪という計算になるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、そのあとが道路、公園、広場になったと、こう言うのですね。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) そうでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 その土地はだれの所有の土地ですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) ただいま手元に詳細な資料を持ち合わしておりませんので、後刻報告申し上げます。

田中一日本社会党

○田中一君 こんなに膨大な数というものを、新しい法律でなくて行なったということを言うから質問するのであって、こんなものを抜いてしまって、戸数も何も要らない。こういう形でやりましたということでいいですよ。あとの事例、三つの、三河品と京都と西宮の事例ぐらいあればいいですよ、しいて言うならば。そこで、今のような駅前の不良住宅地区改良なんというものは、不良住宅地区改良じゃないですよ。これはおそらく戦後のどさくさの、何というか、少有地に対する不法占拠とか何とかの形のものがそうなったというように見られるのですよ。私がこういうことをくどく聞くのは、一体政府並びに地方公共団体が事業を行なう場合には、不良住宅地区とは何かという定義が問題になってくるわけですよ。不良住宅地区とはどういうものをさしているのかということなんですね。それでまたこういう事例を一つ一つ調べなければならぬ。今後この法律が成立すれば、お預けするわけですよ。これが単に政治的な配慮で行なわれちゃならぬということを考えておるのです。単なる認定でものができるという幅広いものならば、これは危険ですよ。今のような駅前の土地がだれの土地かわからぬ。聞いてみると、道路と公園にした。それから他のものは、一戸当たり二十坪平均の宅地として十八戸の建築をした、住宅を作った、ということをちょっとわれわれが目をつぶって頭に浮べてみると、大体見当がつくんですよ。そういうものが、不良住宅地区というこの法律でやたらに行なわれるのは、法をまあ悪用とまでは言わぬでも、もっと他にそういう対象物があるのではないかということを考えるわけですよ。もっと必要で、もっと早くしなければならぬ問題があるのではないか。この法律をいたずらに使って、今言う通り、土地の所有者がだれかもわからぬ駅前というもの、これは、駅前で商売するよりも、裏側でやる方が経済的にはプラスにならぬのはあたりまえですよ。それをあっちへ追っ払う、公有土地を占拠しておる者を追っ払うためにこの法律を利用するのだというようなことは、これは危険です。おのずからそういうものにはそういうものの法があるわけですよ。ここに示されたこの事例というものを一つ一つ聞きたいのですよ。これはどうなったのか、目的は何なのか、場合によれば区画整理法でやったらいいじゃないかというものもあるだろうし、不法占拠の場合には撤去すればいいですよ。しかしながら、今日のような場合には、いろいろな諸権利が生まれていますから、それに対してはどういう措置をとったか。追っ払えばいいのだということじゃないのですよ、やはり。そこにいろいろな問題があるから、ここまでの事例を出されると、一つ一つ聞きたいですよ。そういう資料が持ち合わせがないならばないと言ってかまいませんよ。あるいはそういう資料をさっそく取り寄せて、今の秋田駅前のことなんか三十四年度の事業だから、おのずからすぐわかるのではないかと思うのですよ。そういうものを一つ出して下さい。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 御疑念の点、秋田の験前につきましては、資料を別途作成して提出いたしたいと思います。  先ほど申し上げましたように、全部今日まで事業を実施して参りましたもので、住宅地区改良法の適用に必ずしもぴったり合わないものもございますけれども、従来公営住宅の十六条を使ってやっておった。従って改良地区の定義等も法律には何にもなかったわけでございます。で、こういうようなことで実施して参りましたので、これでは公営住宅の十六条だけでは不備であると、やはり住宅地区改良法の趣旨、目的等を明確にするために法の制限が必要だというように考えたわけでございます。従いまして今後、ここに網羅してございますけれども、これが全部住宅地区改良法が施行になれば、全部似たような地区が該当するというように考えてここに提出いたしたわけではないのでございます。二十七年から三十四年度まで四千五百戸程度の不良住宅の改良事業をやっておったという実績を提出しろということでございましたので、それを提出したわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 不良住宅の改良ですか。これは全部目的はどこまでも不良住宅の改良ということになっているわけですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 法律の根拠といたしましては、公営住宅の十六条を使っておりましたので、不良住宅の改良という点で進めておったわけでございます。

武藤常介自由民主党

○武藤常介君 たとえば、今お話し中ですが、宇都宮の雀宮が二百二十四戸が、これは何戸くらいになる予定なんです。栃木県の宇都宮の雀宮ですね。継続事業になってるわけでしょうな、これは。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 宇都宮の雀宮につきましては、ただいま事業主体の方で全体計画を作成中でございます。

武藤常介自由民主党

○武藤常介君 模範的なよい環境を作るためにやるんでしょうが、居住者が非常な犠牲に遭遇するようなことがないのですか、これで。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 居住者は、十分家賃等につきましては、それぞれの事業主体で減額措置を講ずる等の適切な措置を講じてございますので、非常に喜んで入居しておる状況でございます。

武藤常介自由民主党

○武藤常介君 これは大体あれですか、新しくできた住宅は耐火性でしょう。耐火性で何階作りになっておるのですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 地区改良に用います改良住宅といたしましては、今後は三階ないし四階建の鉄筋のアパート形式のものと、外壁が耐火構造である二階建の形式のものと使うわけでございます。

武藤常介自由民主党

○武藤常介君 大体なんですね、市内の住宅あたり見ますと、四階建あたりが相当多いようですが、これらには現在はエレベーターをつけないのですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) エレベーターの施設をどうしても必要と考えられますのは、六、七階から以上であるというようにわれわれは考えておるわけでございます。

武藤常介自由民主党

○武藤常介君 わかりましたが……。

田中一日本社会党

○田中一君 六、七階なんて言わないで、五階なら五階、六階なら六階と言えばいいのです。六階と七階はだいぶ違う。どっちですか、六階と七階と。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 建物の、アパートの形式によりまして、二階建が三つ重なったというような形式のメゾネットという形式のものもございます。これは階数からいえば六階でございますけれども、自分の家の玄関口に到着するときは五階でございます。従って六階でも徒歩でさほど苦痛を感じないわけであります。そういうものは最高限度としてエレベーターは要らないのではないか、かように考えております。

武藤常介自由民主党

○武藤常介君 実際住宅をかまえておる人の話を聞いてみると、四階とか五階とかいうところでエレベーターのないところでは非常に不安を感じ、不便で困っておるのですが、将来こういうものをどんどんやはり作る計画ですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) エレベーターは、現在公団で六七に注文して作らしておるのも一基五百万円程度かかるわけでございます。従いまして、国民の住居費負担能力等と勘案いたしまして、今後善処いたしたいと考えております。

武藤常介自由民主党

○武藤常介君 わかりました。

田中一日本社会党

○田中一君 いま一つのこれも例ですよ。松戸の天神山、これは二千七百三十二平米というのは約九百坪ですね。これに三十五戸あった。それが三十一年に二十四戸完成しておる。これは大体一戸当たり二十坪の用地を取っておるから四百八十坪、あとの残ったこの半分はどこへ行つちまったのですか。何をしたのです。一戸当たり二十坪といいましたね。それはこの建蔽率等を含んだものなんですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 御指摘の天神山につきましては、マルで囲んでございますので、これは簡易耐火構造の二階建でございます。一戸当たりこれは四、五十坪必要かと思っております。なお申し上げました坪数は、建蔽率等も考えました坪数でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 二階建ならば戸数はもっとふえるのじゃないですか。二千七百三十二平米というのだから大体九百坪ですね。九百坪のところへ二十四戸というから、二階であろうと何階であろうと、四百八十坪使って、あとの半分くらいのものは何になっておるのですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) いろいろ資料の中に、たとえば完了と書いてございますのも、法律に基づかない完了でございましたので、いろいろそういう住宅地区改良法を制定すれば、もちろん出てこないものも含まれておるわけでございます。この天神山につきましても、資料を調査いたしまして、御報告申し上げます。

田中一日本社会党

○田中一君 私ども、とにかく住宅地区改良法というものを、不良住宅地区改良法という旧法ですね、これが今まで死文化しておる、利用されておらぬ。それで、公営住宅法の第十何条ですかで、多少動いておる、動いておるのは、これだという現わし方をしておるわけです。結局私どもがねらっておるのは、今日の地価の高騰というものを考えてみますならば、おそらく不良住宅地区というものは、経済的にも相当利用面の高い土地であろうと思うのです、今、これから事業をしようとする地区は。あるいはそういう人間が住んでおるけれども、相当多く、たとえばいろいろな何と言いますか、この前もあなたが言ったような階層の特殊的な地域だということになると思うんですが。そこで、やはり土地の高度利用ということが主眼にならなければならないと思うんです。そうすれば従来あった百戸の住宅というものを改良して、そうして高層化して二百戸ないし三百戸にするということをねらった方が一番いいのじゃないかと思う。入居者が云々とか環境とかということをねらっているのではない、エレベーターを作るとかいう問題ではなくして、土地利用という問題について、十分効率のあるような方法をとらなければならないのじゃないかと思うんです。  そこで今までは、今の説明のように公営住宅なり何なりを乗っけたものの数が、これだということを言っておるんですね、今までのお話は。公営住宅なり、公団なりのものを乗っけたものがこれだ、従って、あとはどういう形で、この地区が利用されるかわからぬということですね、あなたの説明というのは。それならそうと言ってくれればいい、もう多弁を要しないことで、明快に一問一答でいいんです。私どもは、あなたの言っておることを理解しようとして努力しているんですが、言葉が多いので、ますます波乱をしてしまう。  現在、松戸なら松戸の天神山では、どういう工合いに、あとの土地利用をしているかはおわかりにならぬわけですね。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) ただいま、私は存じていないわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 今のそういうような説明は、全部に対して、そういうように理解していいのですか、今のこの三ぺージに載っておるのを。そうすると、もう質問しませんから。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 法に基づいて実施しておりませんので、この一々のこれ以上の質問は、できればごかんべん願いたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 そんなことを言わぬでもいいんですよ。わからないなら、地方にまかせてあるからわかりません、そういう答弁でいいんですよ、実際を言うと、それでいいんです。わからないものは、僕ら追及しないから。  それで、それじゃ僕ら質問しませんが、今までの事例というものを二、三出して下さい、どうなっておるか、まだそれがわからないんですよ。つっ突けば、あなたは答弁できないし、こっちもますますわからなくなってくるから。そういうのは、さっそく近間のところで、連結のすぐつくところは、全部出して下さい、そしてどうなっておるか。ことに秋田市なんという所は、松野委員の地元なんです。その松野氏が、何かちょっともわからぬ、どこの地区かわからぬということで、そういうことでは、なおさらこっちはわからない。

松野孝一自由民主党

○松野孝一君 ちょっとお尋ねしますが、秋田県の例の場合ですが、ここにある不良住宅総戸数四十戸のうち、十八戸建設して完了となっておる。先ほど田中委員その他からお話がありましたが、あとの残りの二十二戸でございますか、二十三戸というものは、この地区に入るのを希望しないで、他の方に転出したのだろうと思いますが、それは大体、自分で建設して入ったのもありましょうけれども、大ていは公営住宅とか、そういうような政府の建設した住宅に入ったものと見ていいのですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) これは他の地区に転出したわけでございまして、その行先が公営住宅であるか、そこまでは判明いたしておりません。

松野孝一自由民主党

○松野孝一君 これは、田中委員からお話がありましたか、実は私は、秋田にはしじゅう降りるのだけれども、どうも三十四年度に、こういうところがどこかちょっと気がつかないのですが、これは資料を出してもらいたいと思うのですが。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 二、三の地区につきまして、資料はそろえまして提出いたします。

松野孝一自由民主党

○松野孝一君 秋田県の場合は、それじゃ資料を見せてもらってから、また質問があれば質問をしますが、このずっと並んでいる資料がありますが、ほかの委員からもお話がありましたけれども、全体を見ますと、この継続の地区はまだわからないにしても、大体この改良住宅地区に入る人よりも、外に出るのが多いのですかね、その点どういう見込みですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 入居者は、特別の場合を除きまして、大部分は改良住宅に入居を希望しているわけでございます。

松野孝一自由民主党

○松野孝一君 そうですかね。ちょっと今、完了したところで、まあ秋田の場合なんかは、この改良地区に残る人は少ないですね。それから松戸もそうですね。天神山、先ほどお話がありましたが。  それから、大体似守ったところもありますけれども、私のお聞きしたいのは、この改良した地区に残らないもの、要するに転出を余儀なくせられるもの、それは喜んで行ったか喜んで行かなかったかわからないにしても、そういう戸数というものは、最初の、住宅不足戸数というものを、何かで見ましたが、密集地帯のものとか、あるいは危険建築物とか、そういうものを幾つか事例に分けて予定しておりますね、百万戸とか、二百万戸とか、そういうものに、最初から入っているのですか、計画に。それをお聞きしたい。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 全体の戸数の中には入ってございます。

田中一日本社会党

○田中一君 今、ちょっと調査員に聞いてみると、天神山は九百坪、それに二十四戸建てると、これが簡耐の二階建というと、一戸に対する用地が、さっきあなたは二十坪と言っておりましたね。それは何坪ぐらい見ておるのですか、建蔽率から見て、あるいは環境として、今まで慣例でやっている用地としては。かりにそれが二十四戸で、二戸四十坪と見ると、四十坪なら一ぱい一ぱいになってしまうのですよ。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 簡易耐火構造の二階建の場合は、大体四十坪を必要といたします。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、何も調べないでも出てきてしまう。約九百六十坪かかるのだから、今まで三十五戸居住者があったところを取っ払って、不良住宅地区として改良したところが二十四戸しか建たないということなんですよ、簡易耐火の二階建にすれば、それしか建たないということなんですね。それじゃ逆に、ますます宅地というものを少なくするということになるのです。三階建にした場合どうなんです、宅地との比率は。二階ということは十二戸ならば三十六戸だ。三十六戸にした場合には、どうなりますか、敷地の比率は。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 建設基準といたしましては、一品につきまして十六坪程度で、できるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 よく見て下さいよ。天神山の場合には、今までは不良住宅として三十五戸あったのです。それを改良して二十四戸しか建たないということになると、これでは、ますます宅地の取得が困難になるんじゃないですかというのです。当然、三十五戸を入れるという計画ではなくて、そのうちの十一戸は追い出すという計画になるわけですよ。これでは十一戸を追い出す計画になってやしないかということ、かりに四十坪というものを必要とするならば、なるほど住む人はいいかもしらぬけれども、これは足らない人は、はなはだ迷惑しますよ。  そういう精神でもって住宅地区改良をやるというならば、これは絶対に認められない、松戸の天神山の事例を、一つ出して下さい。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 提出いたします。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 この地区面積ですね、これは根本的な問題ですが、何戸建てようとも、余った土地は全部使えるということなんですか、余ったのは返すということなんですか、どうなんですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) お答えいたします。  住宅地区改良法の法案におきましては、余った用地は、地区施設、あるいは公共施設等に使われるものもございますが、なおかつ、住宅用地として余裕地がございますれば、それは、普通の公営住宅でございますとか、あるいは公団住宅、あるいは一団地の住宅経営をかぶせました金融公庫の融資による協会住宅といったような、住宅の用地として、それぞれの事業主体に、これを譲渡するということになっておるわけであります。  ただ、これは地区改良法が制定された後におきまして、そういった余裕地ができましたときに、土地利用の基本計画に基づいて、そういう処分が可能になるわけでございます。現在まで実施いたしておりますのは、そういった法の裏づけに基づいて実施しておりませんので、余裕地につきまして、どうするこうするというふうな規制は、ないわけでございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 逆に、足りない場合は、どうなんです。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 住宅地区改良法を施行しました場合に、宅地の高度利用を十分はかるわけでございまして、改良地区内の居住者で、住宅困窮者は、一応その地区に収容するということを原則に建築計画を立てるわけでございます。  しかしながら、宅地の高度利用を十分はかっても、どうしても地区外に、若干出なければならないというような場合も、あるいは想像されるかもわからないわけでございますが、さようなときには、地区外に改良住宅を建設して、そこへ入居させるということになるわけでございます。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 それじゃ、具体的にお伺いしますがね。さっき問題になっておった天神山の場合、これは二千七百三十二平米あるわけです。それで現実に建ったのは二十四戸です。ちょうどこれと同じ問題を考えても、富山市の有沢です。この場合、できたのは十四戸です。あの天神山と同じです。しかも土地の関係でいうと、富山が、二千七百三十二に対して、これは千五百四十四しかないのですよ。これは足りているのですか、足りていないのですか、どうなんです。前の例から考えると、足りないはずだと考えるのだが。  もう一つ指摘しておきます。非常に余るのじゃないかと考えられる問題は京都府の深草ですか、この場合はたった二十八戸、これで完了になっておるわけです。土地は、実は六千七百五十五平米という莫大なものですよ。これは大へんなものが余っておるのじゃないかと、こう考えられる。逆にいいますると、今度は和歌山県御坊市の場合、今の京都のと比較しましてやや半分にしかならないところの、三千二百四十平米に対して、実は六十戸が建てられておるということです、これは。非常な差が出てくるのです。こういう場合も、土地が余った場合と足りない場合との問題を、さっきからしてみますと、指摘するならば、そこについては、資料を出しますと、こう言われておるので、そうなってくると、こういう納得できないところについて全部出してもらわないと、どうも話が合わないのです。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 先ほどから申し上げましたように、これは法に基づかないで実施してきた実績でございますので、いろいろそういう法律に基づいて実施する場合の基準とは、若干食い違った面もございます。ただ、宅地の利用の仕方でございますが、四面に道路があるとか、あるいは用があるとか、そういうようなことで、いろいろ一律に宅地の利用度というものを決定できない面もございます。従いまして、地区々々によって、宅地の高度利用は十分はかるわけでございますが、非常に周囲に有利な条件があって、宅地の高度利用ができる場合と、周囲に、非常に日照等に悪影響を与えて、若干宅地の高度利用という点を、他の地区への影響を考えて、遠慮しなければならないという地区もあります。

田中一日本社会党

○田中一君 そこで、京都の三条の場合、これは全部指定は、住宅地区の指定になっているんですか、全部これは。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) まだ法律が制定しておりませんので、地区は、指定してございません。

田中一日本社会党

○田中一君 都市計画法で、工業地域とか住宅地域とかきまっているでしょう、その指定は、どうなっているんですかと聞いているんですよ。不良住宅地区という意味じゃないのですよ、僕の言っているのは。用途指定があるでしょう、どうなっているかということを聞いているんですよ。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 京都市は、地域の指定はございます。御指摘の三条地区につきましては、住居地域と商業地域に相なっております。

田中一日本社会党

○田中一君 そうなんでしょう。そうすると、この法律のねらいとするところは、単なる住宅地区として指定したもの以外の、あるいは工業地域も入るだろうし、あるいは商業地域も入るだろうし、それらを全部今度は不良住宅の改良地区という指定をすれば、工業地区でも商業地区でも、それは入るわけですね、そう指定すれば。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) その地域の現況に基づきまして、地域制限の別なく適用できるわけでございますが、ただ工業専用地区等は、住宅を建設することができない。従いまして、その場合は、改良住宅の建設は、地区外に行なわれるということになるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、地区指定というものが、今度の法律が優先するのか、優先しないのかということですね。これは土地の利用という面ですね。それから、従って土地の経済的な価値という面に、非常に大きな問題があるのですよ。たとえば、商業地域ならば、建蔽率は住宅地区とおのずから違ってきます、建蔽率がですね、その点の関係はどうなるのです。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 都市計画区域内におきましては、改良地区の指定の際に、「都市計画審議会ノ議ヲ経テ」という手続を経まして、都市計画との調整をとるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 従ってですね、むろん審議会が、住宅改良地区という指定をする、審議会が、それに対してイエスかノーかをきめる、こういうのですね。意思の表示は、やっぱりその事業主体が、それを申し出するのでしょう。そうするとね、非常におもしろい問題が起きてくるのですよ。たとえば建蔽率等でもって、非常に制限されているところを、逆に今度は商業地域に変更することもできるのですよ。中高層を作って、そこに店舗を設けるから、これは住宅地域であったけれども、これだけは商業地域に繰り込んでくれということも可能なはずです、都市計画審議会でもって、これを認めれば。そういうことは、どうですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 御承知のように、現在、都市計画の施設として決定されます地域指定の制限がございますが、日本の地域制は、純粋の地域制をとっていないわけでございます。たとえば商業地域でございましても、いろいろ産業の利便に反しない限りは、他の用途のものも入ってくるわけでございます。従いまして、商業地域内に、実際の場合、住宅地区が形成されている例はたくさんございます。そういうような場合に、改良地区を指定して施行いたします場合に、空地費等につきましては、十分居住環境の改善ということとあわせて、その用地にふさわしい宅地の高度利用をはかっていきたい、かように考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 もう少しね、ぼくなんかの理解しにくいような言葉じゃなくて、簡単に言ってほしいのですよ。それは、不良住宅地区として指定した場合ね、これは、土地の高度利用のために中高居で、一階を店舗にしたい、しかしながら土地の所有権というものは、都市計画法に基づく制限というものがおのずからあるわけなんですね。商業地域にしたら、なるほど用地に対する建蔽率が九割ぐらいは建てられるけれども、ところが住宅地域では、あるいは六割だあるいは四割だ五割だというようなことになるわけなんですね。そうでしょう。これは自分の持っておる土地——土地を持っておるけれども、利用ができないというのはこれは愚の骨頂なんですよ。そうするには、逆に商業地域の中に、住宅が含まれているという場合もある。この場合には、今言う通り、同じ住宅でも、一ぱい一ぱい建てられるわけですね。しかしながら逆に今度は、建蔽率が非常に高い住宅指定地、それに、中高層の、高度利用のために中高層の店舗でも持とうという場合には、それを直ちに商業地域に指定がえすることは都市計画審議会の方でもってきめることもあり得るということですね。ないのですか、あるのですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) この住宅地区改良事業としては関係がございませんけれども、都市計画の立場として、そこが商業地域に指定するのが一番適当であるというような場合には、そういうような地域の変更も行なわれるかと存じます。

田中一日本社会党

○田中一君 しかしですね、今言う通り、この法律は、単に環境の悪い住宅地区、不良生宅地区というものを改良するのだという前提ならば、道路もよくなるだろうし、環境がよくなるでしょう。今までは、どうにもならぬスラム街が、あるいは商業地域になることも可能なんだ。その場合には、その意思を発動するのは、やっぱり不良住宅改良法なんですよ。その意思を発動するのは、計画を立てるのは、やっぱり住宅地区改良法が発動されて、そういう計画になるわけなんですよ。初めから都市計画審議会と都市計画法と、全然逆なコースでいくと、あるいはそれをきめられている地区として、決定されているもの通りにいくというものじゃないと思うのですよ。どこまでも、土地の利用度を高めるところに、われわれは賛成する主眼があるのですよ。ただ、それを直して住民を建てさせりゃいいんだというものじゃないのです。従ってですよ、都市計画審議会が、そう認めた場合には、やるでございましょうなんということよりも、そうしてもらいたいという計画は、この住宅地区改良法によって発動するわけなんですよ。意思づけられるわけなんですよ。  そうすると、この法律の発動というものは、意思というものは、環境を整備して、今までの住宅地区を、住宅地区指定というものを、商業地区指定にはしないという前提に立つのか。適当な場合にはさせるという前提に立つのか、どっちなんですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 用途地域の変更の問題につきましては、都市全体として、都市計画上の観点から決定されるべきものと考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、この住宅地区改良法では、何らそういう意思は持たぬということですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 住宅地区改良法で、地域の変更をいたしていこうという考えはございません。

田中一日本社会党

○田中一君 それじゃ京都の場合見まし、よう。京都の三条の場合ですね。これ今、計画しているのですから。これはでき上がった場合には、どういうことになるのでしょうね。ここには商業地域も含まれているという場合ですね。商業地域をも、これを今度は住宅地域に編入して、商業地域としての機能は、そのままで温存してやらすということなのか。それも停止して、住宅地区というものに指定させようとするのか。どっちなのか。現行の指定のままに動いていこうと計画を立てようというのですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 京都の場合におきましては、路線商業地域でございますので、地区全体に影響はございません。

田中一日本社会党

○田中一君 あった場合は、どうしますか。あった地区は、どうしますか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) ありました場合におきましても、商業地域の指定に抵触するものではございません。

田中一日本社会党

○田中一君 そうするとね、今度のこの住宅地区改良法によって、その地区の環境をよくすればいいんだという、この目的に合うようなことだけでもって、事足れりという態度に立っているのですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 住宅地区改良法の目的でございますけれども、不良住宅が密集しておりまして、それが災害であるとか、あるいは衛生等に有害な状況にある。これを除去するというのが、まず第一義であります。除去したあと、良好な住宅団地として、住宅の建設もあわせまして、将来への不良住宅化を防止するというのがねらいでございますので、一応、対象として取り上げております面が、不良住宅の密策した地域でございますので、都市改造という、結果におきまして都市改造の一端をになうわけでございますけれども、この法律だけで、都市改進を全部行ない得るというようには考えていないわけでございます。対象として取り上げました不良住宅地区の改良といたしましては、この体系で十分であると考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 今度出ようとする都市改造の法律案、これと、いかにこれを分けようかとあなたは考えている——住宅局の持っているところの権限、これと、今度道路整備を主眼とするところの都市改造というものと、いかに競合しないように分けて、自分のセクトを作っていくかということの印象しか受けないわけですよ。  私は、大体都市改造の草案は持っておりますが、何とかして分けよう——おれの分はこれだ、おれの分はこれだ——実体というものは、ちっとも変わらないのですよ。たとえば京都三条の地区をやろうという場合、商業地域にも入っているという場合、これは都市改造と何も変わらないのです。計画局が考えている法律案とおそらく地区の指定によっては、同じものです。こうなるような面が、多々あると思うのです。方法と目的は、おのずから違っていながら、実体としては、同じようなものを対象とするということにならざるを得ないと思うのです。  そこのところ、私は、何というか、そういう工合に、あなた方が考えるであろうというところに、追い込んでいるわけなんですがね、どう考えても。だから、先ほども理事の打合会でも、どうしても、この中旬に出すというこの都市改造の法律案が出なければ、審議をいたしませんと社会党の態度は明確にいたしているわけです。この法律案の審議はしたくないということも、委員長にも申し入れしてあるのです、実に競合する面があるのです。思想としては、ことさらに分けよう分けようという考え方が、同じ建設省の中で行なわれているということの印象を受けるのです。  従って、委員長は、私は、まだ質疑はございますけれども、これは次の計画局が出そうと予定されているところの都市改造の法律案が出てから審議をいたしますから、この辺で、きょうはあとの質疑を留保しておきます。  そうして現在までの、各同僚委員からも出ております資料を、それを十分お出し願いたい。  それから京都三条の面につきましても、今申し上げた資料を言おうと思ったところが、よそへ発言を取られてしまったから、今落としておりますけれども、これによるところの、それらのものを、どういう認め方をしようとするのか。それからそれに対しては、土地の買収、あるいはそれに対する裏づけの問題等は、具体的に三条でやろうとしておるのですから、この実体というものを、事こまかに、この計画が立っているはずです、現在やっておるという説明ですから。計画が立っておるはずですから、どういう方法でやろうとしているか。それも全部明らかにしていただきたい。京都から、場合によったらば、間接的じゃ不十分だとおっしゃるなら、これは京都から、市長なりあるいは担当の建設局長なり呼んでいただきたいと思うのです。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 三条の場合におきましても、改良地区の指定、また土地利用の基本計画、あるいは事業計画、具体的なものにつきましては、法制定後には、そういうものは、きちんと具体的にきまるわけでございます。  従いまして、ただいまわれわれの方で提出いたすことができますのは、現存京都市におきまして、考えておる段階のものを出でないわけでございます。それは、提出いたします。

田中一日本社会党

○田中一君 では、京都で計画しておる当面の責任者を、この次、この法律を審議する場合に、理事会でお諮り願ってお呼び願いたい。

稲浦鹿藏自由民主党

○稲浦鹿藏君 この膨大な資料をもらったのだが、これは、公営住宅法の十六条に関係のあるものだけロック・アップしたものですね。  この不良住宅改良法というものがあるはずなんだが、それを適用してやったやつが、このたくさんの中で、どれかあるのですか。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) ございません。

稲浦鹿藏自由民主党

○稲浦鹿藏君 そうすると、この資料はけっこうですが、提出された資料が、ピントをはずれてしまうのではないかね。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 現在残っております不良住宅地区改良法は、補助率あるいは事業の進め方におきまして、現在の状態に適していないものですから、これを使っていないわけでございます。  従いまして住宅地区改良法の形で行なわれた実績というものは、この差し上げた中には、ないわけでございます。

稲浦鹿藏自由民主党

○稲浦鹿藏君 不良住宅としてここにたくさんあげてあるのですが、どんな基準で、これを出したのか、不良住宅という基準を。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) これは、建物の構造、間取りあるいはその集合の仕方等におきまして、老朽の度合い、あるいは設備等の不完全、そういうものを評点をとりまして、大体この程度の住宅が、不良住宅であるという調査を行ないまして、拾い上げてあるわけでございます。

岩沢忠恭自由民主党

○委員長(岩沢忠恭君) ほかに質疑はありませんか。

田上松衞民主社会党

○田上松衞君 資料を出していただきたい問題ですが、さっき指摘しておきました京都の深草の場合、これと和歌山の志摩、これの場合とか、いかにも差が大き過ぎますので、これについて、説明のできるように一つ出していただきたいと思います。

稗田治建設省住宅局長

○政府委員(稗田治君) 提出いたします。

岩沢忠恭自由民主党

○委員長(岩沢忠恭君) それでは、本日は、これをもって散会いたします。    午後零時四十八分散会

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