議院運営委員会 第5号
- 発言数
- 5 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1960/02/09
会議録
○委員長(高橋進太郎君) これより議院運営委員会を開会いたします。 まず、本会議における議案の趣旨説明聴取及び質疑に関する件を議題といたします。 本日、理事会において協議いたしました結果、先般、内閣から送付されました日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約の締結について承認を求めるの件、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の締結について承認を求めるの件、並びに農地被買収者問題調査設置法案につきましては、最近の本会議において、それぞれその趣旨説明を聴取することとし、なお、次の要領により、趣旨説明の当日質疑を行なうことに意見が一致いたしました。 すなわち、安全保障条約関係につきましては、時間は社会党二十五分、自由民主党、民主社会党、無所属クラブ、参議院同志会おのおの十五分、人数は各派一名。順序は大会派順。また、農地被買収者問題調査会設置法案につきましては、時間は自由民主党、社会党、民主社会党おのおの十五分、一人数は各派一名。順序は大会派順。以上の通りでございますが、右理事会の申し合わせ通りに決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高橋進太郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
○委員長(高橋進太郎君) 次に、前国会において衆議院から提出され、本委員会において継続審査となっておりまする国会の審議権の確保のための秩序保持に関する法律案を議題といたします。 まず発議者から提案理由の説明を求めます。
○衆議院議員(佐々木盛雄君) 国会の審議権の確保のための秩序保持に関する法律案につきまして、私は提案者を代表いたしまして、ここに、国会の審議権の確保のための秩序保持に関する法律案の提案趣旨について説明を行なわんとするものであります。 去る十一月二十七日に日米安全保障条約改定の交渉打ち切りを要求する集団示威運動が行なわれた際、集団陳情に名をかりた一万数千名のデモ隊が国会構内に乱入したわが国憲政空前の不祥事件の発生を契機として、再びかかる不祥事件を繰り返さないために、加藤前衆議院議長は、さきに議院運営委員会理事会において、おおむね本案同様の試案を提示されたのであります。私たちといたしましては、立憲政治擁護のための与党、野党の政争を越えた立場から、議長諮問にこたえた議院運営委員会全員一致の立案といたしたいと、忍耐強い努力を試みたのでありますが、不幸にして野党諸君の同調を見るに至らず、ついに議長試案に若干の補足を加えて、ここに議員提案を行なうのやむなきに至った次第であります。 まず、この法律の目的は、国権の最高機関である国会がその機能を完全に行なうため、国会議事堂周辺の静穏を保つことにより、国会議員の登院と、国会の審議権を確保せんとするものであります。従って、何人も、この目的達成のために、国会議事堂周辺の静穏の保持と、国会議院の登院と、国会の審議権を妨げないようにしなければならないことを規定いたしたのであります。しかしながら、これは憲法に保障されておりまする集会の自由を否定するものでは毛頭ないのでありまして、私たちは国会の審議権の公正なる行使を確保する立法措置を講ずることこそが、最も合憲的にして、議会政治の擁護の根本要件であると信ずるのであります。 従来、国会の周辺に集団示威運動等が行なわれました場合におきましては、国会としては、なるべく摩擦を避けるために、審議を中止するなどの措置をとって参りましたが、今回の不祥事件におきまして、議事堂周辺の道路の状態は、議員の登院を著しく妨げたのみならず、ことに、議員会館と議事堂との間の道路は全くふさがれまして、議員の通行は不能の状態であった事実にかんがみまして、この際、国会として万全の措置を講じ、もって不測の事態の発生を予防することが絶対に必要であると考えるのであります。私たちは、この法律案を作るにあたって、次の二点に特に意を用いたのであります。 第一は、国会周辺と申しましても、なるべくその範囲を最小限にとどめたことでありまして、そのため国会周辺区域としないで、主として国会に至る道路および一部国会用地のみに限って秩序を保持すべき場所といたした次第であります。 第二は、その区域におきましても、集団示威運動等をあらかじめ全面的に禁止することとしないで、必要やむを得ない場合にのみ適当な措置をとり得るようにいたしたのであります。すなわち、国会周辺道路における集団示威運動等のために、国会議員の賞院や、国会の審議権の公正な行使が阻害されるおそれがあると認められる場合には、衆参両院議長は連名で、東京都の公安委員会に対し、集団示威運動の許可の取り消しや条件の変更を要請したり、または警視総監に対して、集団示威運動等の制止のための必要な措置を講じるように要請できることといたした次第であります。従って、この要請がなされましたときは、公安委員会は、これに対応して必要な措置を講ずるようにすることとし、また、警察官は、集団示威運動等の主催者、統括者、責任者または参加者に対して、必要な限度において、警告を発し、またはその行為を制止することができるようにいたしたのであります。 次に請願につきましては、憲法において定められております通り、これを平穏に行なう限りにおいては、国民の基本的権利として認められているのでありまするが、たとえ、請願、陳情等の名目のもとに、集団示威運動等が行なわれる場合におきましても、事実上平穏な請願陳情等と認められないものは、本法にいう集団示威運動等に含まれることを規定いたしたのであります。 また、罰則につきましては、集団示威運動等の参加者等が、議事堂またはその構内に侵入した場合には、一般刑法の規定によるのでありまするが、特に他人を指揮し、または他人に率先して侵入した者につきましては、本法において一般刑法より刑を重くいたしたのであります。けだし、議事堂こそは、国民の代表者が国政を議する神聖な殿堂でありまして、これを率先して侵害することは立憲政治の存立を危うくするからであります。また、集団示威運動等の圧力を用いて議員の登院を妨げた者につきましても、特に罰則を設けましたのは、議員の登院こそは国政審議のための不可欠の条件であるからであります。 以上がこの法律案の概要についての説明であります。どうか、わが国立憲政治擁護のために、政党政派の対立を越えて、満場一致の御賛同あらんことを切にお願い申し上げる次第であります。
○委員長(高橋進太郎君) それでは、本案の自後の審査は次回以後に譲りまして、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四十六分散会