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34回国会参議院1960/04/26

運輸委員会 第17号

発言数
60
登壇者
7
会派数
3
開催日
1960/04/26

会議録

平島敏夫自由民主党

○委員長(平島敏夫君) ただいまより委員会を開会いたします。  本日はまず、航空法の一部を改正する法律案を議題といたします。  前回に引き続き質疑を行ないます。御質疑のある方は順次御発言を願います。  ちょっと速記をとめて。    〔速記中止]

平島敏夫自由民主党

○委員長(平島敏夫君) 速記をつけて。  先般、小牧の事故発生現地調査のため本委員会から派遣されて、私も現地をしさいに調査したのでありますが、その際、管制設備と管制官の待遇に関して、他の委員からも先般の質疑の際に御質問があり、また、これに対する対策について当局の意見を聴取したのでありますが、その後私のところにジョンソン・ハイツの管制本部の方が、管制官五名おいでになりまして、いろいろと陳情があったのであります。それによりますと、管制官の現状というものはきわめて環境が悪く、かつ設備不完全のために、非常な苦労をしておられるのであります。そこでわれわれ委員として現地調査しました結果について、待遇改善の問題についても話をいたしたのでありまするが、管制官の方の意見によりますと、われわれは今日給与の改善とか、そういうものよりも、むしろ管制施設の不備な点をすみやかに改善してもらいたい。米軍から引き継がれたそのままを使用しておりますけれども、機械が非常に古くなっておって、以前は紀州の半島あたりまでの飛行機と連絡ができたのが、今では館山付近のさえも、天候の不良の際あるいは台風時においては十分話もできないような状態にある、責任はきわめて重大であって、全力をあげてやっておるけれども、機械の設備の不十分なために責任を遂行することに心配がある、こういうお話であります。二時間にわたっていろいろな問題について話をかわしたのでありまするが、この管制官の三人の方々は実にりつぱなまじめな方で、自分たちの責任を非常に痛感しておられる。現状でさえも非常に心配になるのに、今後ジェット機の大型がどんどん入ってくるようになると、とうてい責任が果たせないような状態になるので心配にたえない。できるだけ早くこういう設備を改善してもらいたい。自分たちの待遇改善はそのあとでけっこうだ、そういう話であります。この詳細は委員長あての請願書となっておりますが、これはこのうちの内容をある程度皆さん方に、委員の各位にも御承知願い、また航空局を初め、運輸省の当局にも十分これに対して関心を持っていただきたいと思いまするので、請願書の内容を御報告申し上げます。  「過日小牧に於て発生した航空機衝突事故に関して私達同種の業務に従事する公務員の一員として誠に慚愧に堪えないものと感じております然しながら私達管制官が同事故を通じて学び得ましたことは今後現在の如き貧弱な管制施設及び悪環境に於て航空交通管制を行ってゆくことは次第に同種の危険を内蔵してゆくものと確信せしめられたのであります一例を申し上げれば過去に於て未だ施設の新しかったときには紀伊半島南端の串本以西を航行する航空機とも交信可能であった無線通信機は老朽の為か或は修理調整の欠陥かははかり知ることは出来ませんが房総半島南端館山沖僅か二十八浬の地点にある大島上空の航空機とも交信不能の状態が日に何度となく起り更には梅雨期及び台風季節を控へて陸上電話線の浸水による回線不通の恐怖を胸に抱きながら日進月歩のジェット機に対し航空交通管制を行っている状態にあります更に航空機によって航空路が飽和状態にあるとき数少ない周波数べの割込み航空機同志の会話に妨害せられ安全な航空機運行に大きな障害となっておりますその他例を挙げれば種々雑多な航空交通安全を阻害する一種の妨害行為にも日々悩まされております我々は今日まで小牧に於ける事故を潜在意識として常に怖れながら過してきましたこのことは唯単に航空交通管制に従事する我々のみでなく航空機の運行に関与するパイロット及び乗客の安全をおびやかすものであります今日までかかる状態を色々な形で上申したにもかかわらず単に予算の不足といふことからかたづけられ何らみるべき対策はつくされませんでした今回の航空事故が単に一人の管制官を罰するといふことで解決されるならば今後航空機運行の安全性は確保出来ぬと思われます事故以後の小牧管制塔に於いては事故により二人の管制官を失つた為に残余の管制官はその重荷を背負つて公務にあたり僅かの休日も削られ次々と疲労それに原因せられる各種の病魔に倒されている現状です依て我々は航空交通管制に従事するものとして早急に斯る事態の改善せられることを要求するとともに現状の儘では再びこの種の事故が起り得るといふことを関係各位の賢察のもとに最善の御努力あらんことを請願するものであります」東京航空交通管制本部二十二名の方からの請願であります。  先般われわれ小牧に参りました際に、病気で休んでおられる方が六人というふうに聞いております。大倉委員からもその点を突つ込まれましたが、航空局長の方では二人だというふうにお話があったように記憶しておりますが、ジョンソン・ハイツの管制本部におきましても病人が出ておる。環境の不備な点、それからこういう不備な機械をもって連格をはかられるために、管制業務を行なっておるために、非常に疲労が多い。三時間も続けて、交通頻繁の際に、何といいまするか、耳に当てておると、顔面半分はしびれてきて働きをなさなくなる、そういうことも言っておられます。これに対して航空局長の概括的な御答弁をお願いしたいと思います。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) ただいまお話がございましたが、名古屋の管制官の病欠の問題でございますが、六名というふうなお話を伺つたのでございますが、私どもの調べでは二名が病欠でございます。それからジョンソンのセンターの方も、非常に仕事が忙がしいということでございますが、この点はある時期——毎日連続してそういうことが続いておるわけではないのでございますが、大体天候の悪いときで、いわゆる計器飛行状態になったような場合には、今おつしやったような状態が起こつておりますので、私どもこの人員の配置におきましても、できるだけ管制本部には多くすぐれた者を配置するというふうなことをいたしておるのでございますが、今委員長からお話もございましたように、御承知の通り非常にセンターの管制施設が地下防空壕のあった所に設置された関係上、労働の環境としてまことにまずいわけでありまして、それらが仕事が忙がしいのと、労働環境の悪いことが重なりまして、非常な負担になっておることは事実でございます。それらに対しまして、私どもとしましては、御承知のように、昨年七月一日に米軍から引き継いだのでございますが、昨年度は引き継ぐことに精一ぱいで、実は予備費で相当額を引き継ぎさしていただきまして、これで引き継ぎに必要ないろいろな施設の増強その他のことに充てまして今日に至つたのでありますが、かねがね、私ども、できるだけ早い機会に管制本部の移転の考えを持っておりまして、何とか来年度におきましては管制本部を地上の羽田かあるいは東京、少なくとも東京近辺に持って参りまして、よい施設でよい労働環境のもとにおいて仕事ができるようにやってゆきたい、かように考えておる次第であります。

平島敏夫自由民主党

○委員長(平島敏夫君) 施設が非常に古くなっておって、機能が非常に落ちておる、この点どうですか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) 関口技術部長から説明をさしていただきます。

関口規矩二運輸省航空局技術部長

○説明員(関口規矩二君) 先ほど館山の二十八海里ぐらいしか聞こえないという問題がございましたが、この問題につきましては、位置通報局というのが昨年度一応でき上がつておりますが、近く運用を開始いたします。そうなりますと、この問題は解決すると思います。  そのほかに、ジェット機のためのといいますか、管制施設をもっと近代化しなければいけないという問題がございまして、そういうのは、たとえばレーダーを置くとか、電子計算機を使うとか、そういったような問題ですが、そういうこともなるべく早く整備したいと考えております。大体そのようなことでございます。

平島敏夫自由民主党

○委員長(平島敏夫君) この間の管制官の話によると、機械そのものも古くなっておるが、ケーブルといいますか、そういうものも少し取りかえればもっとよくなるというふうに開いたのですが、その点はどうなんですか。

関口規矩二運輸省航空局技術部長

○説明員(関口規矩二君) ケーブルがつゆどきに非常に工合が悪くなるというのは、その通りでございまして、この六月のつゆを予想しまして、一番われわれが問題にしておるのは、国分寺とジョンソンの間のケーブルでありまして、それをさつそく改善するように命じております。

松浦清一民主社会党

○松浦清一君 関連して一つ。設備の改善の必要なことは、るる申し上げる必要はないのでありますが、結局、それは予算の裏づけの問題になると思います。予算の用意があるのですか、ことしの。もし、具体的にそういうことで予算を取つていなければ、どうして措置されるのですか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) 本年度予算といたしましては、特に設備更新のための予算は取れていないのでございますが、何と申しますか、一般の維持費としまして、修理予算がもちろんついております。これを重点的に使用いたしまして、さしあたり、応急的に改善しなければならぬものは、それをもってまかなっていきたいと、かように考えております。

松浦清一民主社会党

○松浦清一君 その設備の点について、どういうところがどう不備であるかということは、管制官が、日常あそこに勤めておる管制官諸君が一番よく知っているわけですね。大体その諸君が、この辺が不備だと考えられる点に対して、応急措置が講じられる用意が予算的にはあるのですか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) これは、私ども今考えておりますのは、この請願書にもございましたように、今、技術部長からも申しましたような、特に国分寺と管制本部間のケーブルが年々つゆどきに非常に悪いものでございますから、これの取りかえをやりますとか、それから、実は、位置通報局の位置通報の問題は、今別途これは、実は三十四年度予算で新しい施設を作りつつございまして、この六月、七月——おそくとも七月までには完成する予定でございまして、これが運用になりますと、大島近辺までの交信が困難というような事態は解消すると、かように思っております。

松浦清一民主社会党

○松浦清一君 それからもう一つ。この間、名古屋でわれわれ管制塔に登つてみたのですが、あの勤務する場所の施設の改善ということは、これは考えられないものですか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) これは、たとえば管制塔の問題なんでございますが、私どもも、できるだけそういう点につきましては配意いたしております。たとえば、名古屋の管制塔は、暖房はもとより、冷房装置もつけてあるのでございますが、やはり夏は、ああいうようなガラス張りでございまして、非常に天候のよいときには、なかなか冷房の効果も発揮しない日もあるようでございますが、さしあたり、それ以上の、管制塔の労働環境といたしましては、今のところ、具体的な改善策は目下持っておりません。

天埜良吉自由民主党

○天埜良吉君 今のに関連してお尋ねしたいのですが、施設を、管制本部を移そうというような計画があるというようなお話だったのですが、それと、それから現在の施設を修理するということ、まあ、手つとり早くは、現在の施設を修理あるいは補強しなければならぬ、そのような計画はどんなふうになっておりますか、承りたいと思います。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) 管制本部の移転の問題は、実は三十六年度予算としてこれから要望する段階でございます。これは三十六年度に予算が成立いたしましても、御承知のように、相当の通信関係の施設、その他の施設がございますので、やはり工事の期間としましては相当な期間を要するので、それまでの間は、やはり現在の管制本部の場所におきまして仕事をやらなければなりませんので、その管制本部の移転ができるまでの間は、応急的な処置を施しまして、現在の施設を使っていく、かように考えております。

天埜良吉自由民主党

○天埜良吉君 その移転をする費用予算というものは、大体どのくらいの額になっておりますか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) これはまだ精密にははじいておりませんが、概略、約二億余り要る見込みでございます。

天埜良吉自由民主党

○天埜良吉君 航空管制本部の施設ですが、これには国際的な規約とか、あるいは、どういうものを備えなければならぬというようなものはないので  しようか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻車男君) 国際的な取りきめでは、管制の方式につきましては、一つの基準が示されております。それらの施設その他につきましては、特にこういう施設をすべきであるというふうな基準的なものはございません。

天埜良吉自由民主党

○天埜良吉君 その施設の整備と申しますか、どういう施設を持っておるのかというようなことについて、よその管制本部というようなところとの比較はどんな状況でしょうか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) 私ども、現在でも、これは数年前からでございますが、管制の仕事が新しいものでございますので、生産性本部の仕事の一部といたしまして、年々十名以上の者が、これは管制だけではございませんが、航空一般の研修、視察等に渡米しておるのでございますが、その中で、管制関係が大きな要素を占めておりまして、従って、私ども、そういうメンバーから、アメリカのやり方が一番よくわかつておるのでございますが、今、私ども、それらの結果から見まして、特にアメリカとの間に大きな違いがございますのは、一つの施設の老朽化という問題を除きまして、新しい施設といたしまして、電子計算機、これは、ある飛行機が、あるスピードでもってある風の気象条件のもとに飛ぶ場合に、大体前後の間隔あたりをどういうふうになるだろうかというようなことを、現在は管制官がみな一々自分で計算しておるのであります。これを電子計算機で出しますれば早く、しかも誤りなくできる。その電子計算機が現在私どもの方でまだ使っておりませんので、そういう問題。それから、私ども本年度予算で要望したのでございますが、財政上の理由でいれられなかった問題であるのでありますが、航空路上をレーダーで追つていく、アメリカでも現在全部の空路をレーダー網で、まれには使っていないようですが、主要な航空路というものはレーダーで管制本部で見得るような施設になっております。飛行機と連絡をとりながら、レーダーで見て管制をしていく、その二つの点が大きな施設の問題として一番おくれているのじゃないか、かように考えております。

天埜良吉自由民主党

○天埜良吉君 それはすべて来年度の予算要求ということになろうかと思いますが、今年度で管制本部の手当てをするのはどのくらいできる予定でありますか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) これはまだ、今の天埜先生の御質問は、実行上の問題としてどの程度施設の改善をできるかということでないかと思うのでありますが、これは先ほど申し上げましたような、これは昨年度の実は予算になるのでございますけれども、位置通報局を新設して運用していくという問題と、国分寺——ジョンソン間のケーブルの改善ということであります。なお、これは本年度予算で新規の要求として認められたのでございますけれども、大体非常にジェット機の航行が盛んになりまして、プロペラ機とジェット機とできるだけ何と申しますか、分けてコントロールしていく必要があるというので、ジェットの高々度航空交通管制と申しますか、大体二万四千フィート以上のものをジェットの飛ぶ空間といたしまして、これらをそういうふうに分けてやる予算が成立いたしておりますので、これをできるだけ早く実施していきたい。大体今具体的にきまっておりまする計画といたしましては、以上の点でございます。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 来年度の予算で要求をして、それからやるということになりますと、少なくともまだこれから一年半くらいはかからなければ、そういう整備ができぬわけですね。そうしますと、先ほど委員長の質問に対してお答えの中で、天候の悪い際などにはやはり管制が非常に不完全だ、こうおっしゃっておつたのですが、修理をすれば、天候の悪い場合でもある程度完全な管制ができるようになるのかどうかということをまず聞きたい。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) 今請願書に出ておりますような点につきましては、私どもの計画で、天候の悪いときにも完全な管制ができるようなふうになると思います。ただ、請願書には位置通報の問題と、それから特にケーブルの問題を取り上げておられるのでありますけれども、その他の点について、それでは悪天候の場合におきましても、好天候の場合も全然同一まで、何といいますか、補修改良し得るかという問題につきましては、私どもいろいろ今こまかな問題についても検討しなければならぬと思っているのでございます。これで全部完全とは申し上げかねる次第でございますけれども、今指摘されました点につきましては、位置通報局が新しく運用され、それからそのケーブルを取りかえますれば、大体支障なしに応急的に間に合うと、かように考えております。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 私らのこの前調査をしたり、いろいろ話を聞いた範囲では、非常に不完全な設備を人間が注意力でカバーしているというような点が非常に多いのじゃないかと思うのです。完全なものができるまでは、やはりそういうことにならざるを得ぬということになると、やはり設備を先にしてくれ、待遇の問題はあとでもいいということになっておっても、設備が完全になるまでは、やはり労働条件、勤務状態などに十分な責任を持って管制ができるような、事故が起こつてあとに、それは無理な勤務をやらしておったのだからという、やむを得ないというようなことがあっては私はならぬと思うのです。そういう点で管制官の勤務あるいはいろいろな条件の改善はやはりやっていかなければいかぬのじゃないかと思うのですが、それはどうですか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) これも実は根本的な解決には、やはり相当な予算措置を伴うのでございますが、たとえば管制本部の労働条件の問題なんですが、これはああいうふうな地下で仕事をするという点になると、やはり管制本部を移転いたしませんと解消しないのでございます。現在は実は休息施設と申しますか、そういうところも不備であったのでございますが、やつと最近米軍とも話をいたしまして、その了解のもとに、あの近傍に休息所を完備して、休息中には精力の換回をはかり得るような施設をした次第でございまして、それから施設一般の問題にいたしましても、GCAその他ほとんどが米軍から譲り受けたものでございます。これは一般的にあるいは時代おくれ、それに加えて老朽化しつつあるということはいなめませんので、これを根本的にやりますまでの間は、整備に力を注ぎまして、何とか責任を遂行し得るような体制に持っていきたいと、かように考えております。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 それから今まで天候のいい場合は別として、霧の関係や、あるいは台風等のような、非常に管制困難なというようなときには、管制官がやはり同じような状態で同じような時間の勤務をしておったのか、そういうときにはやはり特別の注意などが必要ですから、休憩時間なども与えるというような扱いをしておられたのか、そういう点はどうなのですか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) こういう場合には、特に中央からこういう方式でやれという具体的な指示はいたしておりませんが、これは各飛行場にいきましては、現地々々の管制関係ごとに全員待機の姿勢に置きますとか、そういう体制をとりまして、万全を期しておった次第でございます。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 それから、先ほど実は委員長からもやはり質問があって、局長お答えになって、欠勤者、休んでいる者が二名だということをおつしやったので、間違いないと思うのですが、私もあのあとで聞いたのですが、やはり六人休んでおられるという話を聞いたのです。それで、そういうことがなければけっこうですが、そういうような休む人が非常に多いような状態で、非常な事態に人員の配置ができ得るような余裕がはたして今の現地に与えてあるかどうかということに疑問を持つのですが、そういう点はどうなんですか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) 名古屋の欠勤者につきましては、私どもも、六名というふうな先生方のお話を伺いまして、実はあわてて係りの者に聞いた次第でございますが、この二名は、誤りございません。  それでは、かりに十二、三名のところ六名欠勤とか、そういうような事態になった場合には、とても管制の仕事が円滑にいかぬではないかというお話は、ごもっともでありまして、そういう際には、すぐに本省の方に連絡をして参りますので、一時的に応援を出しますとか、配置がえをいたしますとかいたしまして、すぐに管制の仕事がやり得るような態勢に持っていくような次第でございます。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 それから、これはまだ先のことですが、たとえば、今年度、また補正というような場合が出てくるときには、緊急を要する施設の改善というようなことは、やはりそういうときにでも出す必要が私はできてくるのじゃないかと思うのですが、そういう点について、これだけのことは、先にどうしてもやらなければならぬというようなものはどこかというようなことの検討はなさつておるのでしょうか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) これは、私ども、順位といたしましては、管制本部の移転を最優先的に考えたいと思っております。それから、全国の主要航空路をレーダーでカバーするということは、相当な金も要しますのでございますが、何と申しましても、国内、国際、それから東京周辺には米軍の基地も相当ございますので、この東京周辺というものが、特に航空交通が輻湊いたしておりますので、東京周辺をまずレーダーでカバーするという、この二つを新しい問題といたしましては、最重点的に考えておる、かように今のところは考えておる次第でございます。

江藤智自由民主党

○江藤智君 私、おくれて参りましたので、もう御質問があったかもしれませんが、管制の環境が、どうも非常に悪いようなんですね。局長は、入間川は何べんもごらんになったですか。私、まだ見ないのですが、お話によると、地下に入っておる。それから、たしか伊丹だったと思いますが、米軍からもらつたGCAを私一度見たのですが、これも野戦のトラックのようなところにあるので、入っていくときに、とにかくまつ暗なところにしやがんで入っていくというような、もう換気も何も全くないような状態なんですね。それが、やはり飛行揚のまん中に置いてあって、最近はそれが動いているかいないかわからないのですけれども、とにかくそういうような格好になっておる。  そこで、米軍から引き継いで、こちらの運輸省で責任を持つことになった場合、そういうものの改良計画ですね、そういうものは、お立てになっているのですか、その点をお伺いいたします。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) 今、江藤先生の方からお尋ねがございましたように、労働環境が悪いということは、特に、管制本部の労働環境が悪いということは、その通りでございまして、私どもも、非常にこの改善方を痛感いたしておりまして、先ほど申し上げましたように、管制本部の移転を第一順位に取り上げていきたいというふうに考えております。  また、GCAの話が出て参りましたが、実はこれは、大阪だけではございませんで、今、日本側で管理いたしておりまするGCAは、宮崎のものは和製で、性能は練習的なものなんでございますけれども、東京、名古屋、大阪、千歳、すべて野戦用のGCAを実は使っておるような次第でありまして、非常に狭苦しく、暑くて、非常に労働環境も悪いわけでございます。  米軍から引き継いだ際に、そういう改善計画を持っておつたかどうかという点でございますが、実は私ども、何とか早く日本側の手に管制を移してもらいたいという心が非常にはやっておりまして、実は、米軍がやっておつたものを日本でやれぬはずはないじゃないかということで、もつぱらそういう折衝的なことに費しまして、実は改善という点につきましては、引き継いでからというようなことで、昨年あたりのことから申しますと、その点につきましては、思い及ばなかった点があるかというふうに反省いたしております。

江藤智自由民主党

○江藤智君 そこで、今年、いろいろ航空関係で予算要求をなすつたのですけれども、そういう管制環境をよくするという面に回る金ですね、これは、どういう程度今年度の予算は回ることになっておりますか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) そういう施設の改善的なものといたしましては、一般の補修関係では、いわゆる施設の維持費だけでございまして、特別の改良費は成立いたしておりません。  ただ、新規の事業といたしまして、高々度管制、これはジェットのための管制でございますが、これは事柄は新規でございますが、これが発足いたしますれば、それだけ新しい施設で高々度管制をやって参るわけでございます。ので、管制全体の改善には役立っておると、かように思っております。

江藤智自由民主党

○江藤智君 そこで、私も反省しておるのだけれども、これまでの予算要求のときは、箱根付近がブランクだとか、あすこがまずいからというような新規の御要求については、盛んに聞かされたし、予算成立に努力しておったのですけれども、いまだかつて、今あるGCAのああいう環境を直したいとか、入間川の管制を直したいとかいう御熱意は、実は私も耳にしておらないし、そういう点から、率直に言って、やはりちょっと欠けておつたのではないかと思うのですね。  新しい管制施設も、もちろん大切だけれども、現在、とにかく日常使っているものをまず第一によくして、その次に、新しい方に行くというのは、これはまあ当然のことなんですから、至急、それに対する計画なり予算を作られて、どうせそう大した金ではないのだから、場合によっては、予備費を大蔵省は持っておりますね、そういう予備費でも一つ出してもらうように、大臣からでも、努力をされるというようなお考えがありますか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) まだ実は、予備費でもってやるというところまではきめかねておるわけでございますが、その点につきましても、大臣ともよく相談いたしまして、検討してみたいと思います。

江藤智自由民主党

○江藤智君 こういう時期に、私は一つ、ああいう悪い環境は徹底的に直していくべきだろうと思います。  ですから、一つ案を作つて、そうしてそれに対する経費なども、このくらい要るのだということをお示し願いたいと思います。それによって、運輸委員会においても、また適当な推進の措置を講ずるということになるかもわからないし、いずれにしても、戦時中の防空壕だとか、戦時中の野戦用のもので、民間航空全体をそれで扱わせるというところに無理があるので、そういうものを直すことについては、そう異論があるはずはないので、問題は、それに対する一番の責任局が、そういうお考えを持って、大いに皆の認識を深めてもらうように、一つ努力していただくことが必要じゃないか。  至急、その点一つ、計画を作つてお進め下さるように希望いたします。

平島敏夫自由民主党

○委員長(平島敏夫君) ちょっと伺いますが、箱根の今の管制施設ですね。これは、どれくらいの予算で、大体いつごろ……。来年度でも、おやりになるつもりで予算をお出しになるつもりなんですか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) これもやはり、二億くらいの金を要しまして、実は今年度、非常に要望したのでございますが、見送りになりまして、来年度は、ぜひ実現したい、かように考えておる次第でございます。

平島敏夫自由民主党

○委員長(平島敏夫君) きのう、航空会社のお話を聞きますと、大島を回って関西の方に行くのと、箱根の上をこえて行くのとでは、時間的に三十分近く違うし、それから年のガソリン経費だけから見ても、数億——二、三億違うだろうと思うのですが、そうすると、二億かけてやっても、一年で取り返すということになる。  こういうものは大蔵省を督促するにも非常にいい材料になると思うのですが、われわれは、大島沖を通るのが順路であって、箱根をこえるのけ危険があっていけないのだ、こういうふうに思っておつたのですけれども、その点も一つ、しろうとわかりのいいようにお話を願います。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) これは実は、一般の航空機が、大島回りをむしろ通例にしているような航空路の設定が、民間の航空会社に対しまして非常に負担になっていることは事実でございます。なぜそういうことになっているかと申しますと、一番大きな原因は、横田から厚木その他の米軍の基地がございまして、これのジェット機があの周辺をしよつちゆう飛行するわけでございまして、これとの危険を避けるために、大島の航路を指定しているわけでございます。  従いまして、非常に天候のいい、いわゆる有視界飛行の状態におきましては、むしろ異例でございますが、箱根の上空を突つ切りまして大阪、名古屋方面に行くということになっておりまして、ただいま申し上げましたレーダーを箱根に置きまして、この周辺をやるといいますことは、そういう現在のルートを前提にしても、非常にトラフィックが多いものでございますので、的確な管制をやっていくという意味でございます。  このレーダーができれば、今の大島のルートを変え得るということではないのでございます。それとは、一応切り離しました問題でございます。その点、御了承を得たいと思います。

平島敏夫自由民主党

○委員長(平島敏夫君) そうすると、やはり米軍のジェット機の通路に当たっておるから、大島をわざわざ回らなければならぬと、そういうことに解釈していいのですか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) さようでございます。

江藤智自由民主党

○江藤智君 今のお話ですがね、米軍のジェット機と、いわゆる通る高さを変えるとか何とかいうことで……。ただ今後、うちの民間機が、どんどんふえるわけですね、東京で。向こうの軍用機というのは、そう極端にふえるべきものじゃなくて、まあ減るかどうか知らないけれども、そういう定期航空を迂回させるというのは、本末転倒じゃないですかね。その点については、何か折衝しておられるのですか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) これは、そのジェット機の航路でございますと、高さ等でやれるのでございますが、すぐに基地がありますので、ここで、基地から上がり、かつ離陸して参るものでございますので、高さの制限というわけにも参りませんので、根本的には、ああいうところに基地を提供したことまでさかのぼらざるを得ない次第でございましてこれは私どもも、機会あるごとに何とかならぬかということを内部的に検討し、また向こうにも話したことがあるのでございますが、実際問題といたしまして、現状では、ちょっと解決のめどが立たないというような実情でございます。

平島敏夫自由民主党

○委員長(平島敏夫君) 速記をとめて。    〔速記中止]

平島敏夫自由民主党

○委員長(平島敏夫君) 速記を始めて下さい。

江藤智自由民主党

○江藤智君 この前お尋ねいたしました、いわゆる管制指示というものを、防衛庁の方は、これは命令だ——命令とまではいかなくても、命令に比すべき非常に強い指示であって、命令がおりたならば、前方注視というものは多少軽く考えても飛び出して行くのだというような説明であり、それから運輸省の方では、これはどこまでも、出発してもよろしいという許可なんだ、こういう御説明で、その間に非常な差異があるわけですね。  だから防衛庁の方は、コントロール・タワーからの命令が出たのだから、突つぱねてぶつかったのは、そういう指示をしたものが悪いのだと言わんばかりのことを言っておる。これは根本的な、そこで相違があると思うのです。  でありますから、一つそういう点の調整を、防衛庁と運輸省の方で、一度統一見解を出してくれ、こういう要望をしておりましたので、それについて結論を得たならば、一つ御説明を願いたいと思います。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) 江藤先生から、この前御質問がございまして、私どもは防衛庁関係官、それから法制局  の関係官との三者で打ち合わせをいたしまして、統一した見解に到達いたしましたので、御披露申し上げます。  航空法九十六条の指示は、これはいわゆる管制の指示でございますが、この指示には、作為または不作為を命ずる命令と、禁止を解除する許可とがございます。それでこの前、名古屋の事故で問題になりました、離陸よろし、英語で申しますと、クリヤー・フォア・テイク・オフという指示は、管制官が、滑走路及び離陸経路が、離陸しようとする航空機の航空のために開放されておって、何ら障害物がないと判断いたしまして、その離陸の要求に対して、離陸することを許可するという解釈でございます。  この指示があった場合には、通常の場合、その航空機が、適当な時間内に離陸することを当然期待しておる次第でございます。従って、もし、許可であるから、いつまでも滑走路にとどまって、発進の地点にとどまっておってもいいのだというふうな解釈をしておるわけではございません。  従いまして滑走路に向かつて、発進の態勢のもとに相当な時間待期しておりますような場合には、再び管制塔から、すみやかにランウェイに発進しろという指示を与えることになっております。もしその際に、この前のように、あるいは管制官の方が誤認しておりまして、何らかの障害物を発見したような場合には、もろちん飛行機から、障害物があるので発進しないのだが、その点はどうか、というようなことをコンフアームするというような措置は当然とる、大体、以上でございます。

江藤智自由民主党

○江藤智君 そうしますと、この前の防衛庁が言うように、これは命令だという解釈は間違いだと、こういうことになったわけですか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) さようでございます。

江藤智自由民主党

○江藤智君 それでは、これは、まあ防衛庁の部内的なことかもしれませんが、防衛庁としては、現場には、まだ命令だと思っている人がたくさんあるのではないかと思うのですが、そういう認識を是正する今の見解というものを正式に出したかどうか、御存じですか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) その点は、防衛庁の方にも、趣旨の徹底方を要望しておるのでございますが、防衛庁として、そういうことを各地に流されたかどうかは、まだ伺っておりません。  ただ、ここで防衛庁の意見をちょっと御披露申し上げておきたいと思いますが、この統一見解のときに、いろいろ話し合つたのでございますが、まあ防衛庁の方も、はっきり命令とは実は考えていないんだが、命令に近いような許可だと考えておる。——という意味は、一般の航空交通の輻湊の点からいって、できるだけ滑走路を早くあける意味においても、また、いろいろ防衛庁の関係におきましては、スクランブルの問題とか、一刻を争うような場合もあるので、安全の限度においては、もうできるだけ早く出なきやならん、許可があれば、支障なき限りすみやかに出ろと、そういうふうなことを徹底さすように、実は今までやっておつたという見解でございました。

江藤智自由民主党

○江藤智君 まあ防衛庁の意見も、これはわからんことはないんです。  そこで、それじや操縦士だ、前方注視の義務を与えるような、とにかく進発命令、命令というか指示が出た場合には、一応前方の支障物を、これは当然のことかもしれないが、確認して出ろというような一項をむしろそこに入れれば、許可だ命令だということに、あまりとらわれなくてもいいのじゃないかと思うんですが、そういうことを入れるというような事柄については、お考えになりませんか。

辻章男運輸省航空局長

○政府委員(辻章男君) 管制のやり方、それからこういうふうな省令、規程等につきましても、今検討いたしておりまして、そういう点も、考慮したいと存じております。

平島敏夫自由民主党

○委員長(平島敏夫君) それじやきようは、よろしゅうございますか。——それでは本日は、質疑をこの程度にとどめまして、散会いたします。    午前十一時五十四分散会

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