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34回国会衆議院1960/02/27

予算委員会第三分科会 第4号

発言数
225
登壇者
13
会派数
2
開催日
1960/02/27

会議録

綱島正興自由民主党

○綱島主査 これより予算委員会第三分科会を開きます。  質疑を続行いたします。足鹿覺君。

足鹿覺日本社会党

○足鹿分科員 わが国の農業政策が大きな曲がりかどにあることは政府もよく認めておられるところであります。根本的な再検討が行なわれておることも存じておりますが、時間の関係もありますので、この間一般質問の際一応提起いたしました若干の問題について、少し掘り下げたお尋ねをしてみたいと思います。  最初に農林金融の問題についてでありますが、一般質問の際に、農林漁業金融公庫の資金内容が、非常に悪化しておるということを指摘いたしました。農林大臣は農林金融全体の問題として今後検討していきたい、こういう御答弁でありました。そこで、今日までいろいろ報道機関を通じて各種各様の構想が示されておるようでありますが、特に農林漁業金融公庫の資金内容が悪化したことにつきまして、大蔵省が農林省に対して公庫の運営方針の再検討を要求しておると伝えられておりますが、特に自作農資金、自作農や非補助土地改良などの低利融資の点について圧迫が加わるのではないか、そういうふうに案ずるのであります。この間も私はごく零細な補助金等を整理されることは、一方に重点的な施策が伴う限り、やむを得ないという旨を申し上げましたが、全般に補助金を整理するというようなことについては、私どもは絶対に承服しがたいのであります。少なくとも昭和二十九年補助金等整理に関する法律が実施されましてから、政府はこれらの零細補助金を整理して、他の融資面においてこれを補うのだ、こういう構想を示しておきながら、事実上においては、制度金融としては、非常に重要な地位を占めておる農林漁業金融公庫の資金内容等が著しく悪化してきておるということは、つまり融資条件が困難になり、また融資を受けんとするものがその結果しわを受けることに結果としてなると思うのであります。これらの点について、先ほど述ベましたように、農林省に対して公庫の運営方針の再検討を要求しておるという事実があるのか、どういう立場で現在検討しておられるのか、この間具体的な御答弁を聞かなかったので、きょうは一つ大臣からその御構想を承りたいと思います。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 私は農業を政府が助成するという場合において、これは段階的にその方法を考えなければならぬというふうに考えておるのです。非常に粗笨な農業をこれから近代化しようという第一次の段階におきましては、どうしても国の財政援助ということが、直接必要になってくるというふうに考えるわけです。しかし農業を企業的なところまで持っていこうということが、終局の目的でなければならぬわけであります。そういう段階に踏み込む、また踏み込んだという段階になりますと、政府の直接財政援助という形から、融資による援助という方法が、第二次的な考え方としてとられていいというふうに私は考えるわけです。それからさらに進みまして、第二期に与えるところの融資的な援助、これは過渡的なものであるから、低利また長期の性格の融資でなければならぬわけでございますが、農業の進展に伴いまして、その低利という点もだんだんと是正されて、そうしてこれがむしろ豊富な資金を自由に、潤達に、調達供給できるという段階にまで進むことが理想的なものであるというふうに考えておるわけであります。今日の段階ではちょうどその中間の時期におるのではあるまいか、一方におきましては国の財政金融も直接に行なうが、同時に低利の融資ということもあわせ考えていかなければならぬ。そういう時期に差し当たっておるという認識のもとに、農業一般に対する援助の方式というものを考えておるわけであります。特にその融資の体系でございますが、これは農林漁業公庫が一方においてあり、一方においては農林中央金庫という仕組みがあるわけであります。これは一体としてものを考えていかなければならぬというふうに考えております。近時農林資金の状況を見ますと、農林中央金庫に相当多額のものが農村から還流されてきております。戦前におきましては、政府に相当依存しなければならぬような状態の農林中央金庫も、今日では資金的な面におきましては、自立できるというところまできておるというような状態になっておるわけであります。そういうことから考えまして、農林中金のあり方というものを検討する必要がある。すなわち民主化というような言葉でも言われておりますが、そういうものも含めまして、農林中金のあり方を検討するという一つの問題があるわけであります。それからもう一つは多額の資金が中金に還流してきますが、なおその過程におきまして三段階制といわれるごとく、途中でその資金が滞留する機構にもなっておるわけでありますが、その滞留した資金が、あるいは農業外の用途にも相当大幅に使われるというような状態は、私はこれは必ずしも当を得た状態ではないという考え方を持っておるわけでありまして、農村から還元された資金が、農村にまたさらに再還元されてくるというところの仕組みというものを、この辺で考えていくベきではないか、こういうふうに考えるわけです。すなわち、一方におきましては、農林中央金庫を頂点とする系統金融の内部の機構という問題、それからその資金の状態をどういうふうに調整していくかという問題、この二つの問題を中心にして農林中央金庫の系統の金融関係を調整していくという考え方を持っておるわけです。それから同時に、農林中央金庫の自主的な体制には至らないけれども、しかし金融べースにおいて農家を維持しようという機構の中心となるものは農林漁業金融公庫でございますが、この公庫と農林中央金庫との間の業務の調整ということも、ただいま申し上げますような私の考え方から言いますと、当然問題になる。すなわち私は、国の財政援助、金融援助という色彩を引っ込めていってもいいというような段階にまで伸びた産業に対しましては、これを農林漁業金融公庫の分野からはずして、さらに農林中央金庫の豊富なる資金を供給するという方面に移していっていいのではあるまいかというふうな考え方を持っておるわけです。そして、よって浮いたところの公庫の財源、また公庫に対しましては、新たなる資金の供給も考えなければならぬ、その供給の方途といたしましては、農林中央金庫に集まる資金を公庫に活用するという方法を一つ別途に考えなければならぬ、こういうふうな考え方を持っておるわけです。今回の予算の編成にあたりましても、そういう筋のことをいろいろ検討したわけでございますが、これはただいま申し上げましたような農林中金自体の問題とも多々関係がありますので、そういうものと一体として一年検討いたした上で、次の機会に実現するがよかろうというような結論になりまして、農林中央金庫の資金を農林漁業金融公庫に活用するという特別な方途は講じなかったわけですが、概略申し上げますれば、そういう方向で今後しばらく検討したい、かように考えているわけです。

足鹿覺日本社会党

○足鹿分科員 具体的に伺いますが、御構想についてはまた別な機会によく検討して——まだ固まってもおらぬようでありますが、昭和三十六年をめどとして農林金融を再編成して体制を固めるという御構想は、その内容によっていいか悪いかを判断しなければなりませんので、御構想自体について批判することは控えたいと思いますが、たとえば農林漁業金融公庫法の一部改正が考えられているようでありますが、土地改良の据置期間を延長することが考えられておる。ところが、今政府が考えておられる程度では、ほんとうにこの経済効果を発揮するのには期間が短いのではないか、もうちょっと延長する必要があるのではないか、私どもは実情からそう思うのです。その点御検討願えるかどうか。  それから中金法の改正を今国会に提出されるというふうに聞いておりますが、今のお話では少し明確を欠いておるのですが、われわれの聞いておるところでは、役員人事を民選にして適当な機会に政府出資を打ち切る、こういった構想のように聞いておりますが、もしそういうことになりますと、むしろ政府出資を打ち切れば、ますます困難な資金源その他で、現在の農協の三段階制からいきますと、さなきだにコスト高ということがいわれておりますが、より以上困難になりはしないかということを杞憂するわけですが、農林漁業金融公庫法の一部改正の構想、それから中金法の改正を今国会に出されるとするならば、その構想なり重点は何か、この二つをまずお伺いしたいと思います。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 農林中央金庫につきましては、ただいま申し上げましたような二つの内容について改正したい、こういうふうに考えておったわけです。ところが、先ほど申し上げました第二の点、農林中央金庫に集まる資金を農業に再還元するという点につきまして、まだ私といたしましては成案を得ない。これは金融全体の問題としてその一環でありますので、金融制度調査会等にもいろいろ御意見もありましょうし、さようなことで成案を得ない。従って、第一の点の、農林中金が自主的な機能というものを相当持ってきたから、それに即応するように農林中金の機構を改正するという点だけについて、この際立法しようかという考え方を持っておるわけです。今これにつきましても、意見の調整中でございます。その調整ができたならば、その点に集約をいたしまして御審議を願おう、かように考えております。もっとも今お話の政府出資を打ち切るかというようなお話でありますが、もとより、政府出資は、もとはあったのですが、だんだんと返済いたしまして、もうすでに全額返済になっておりまして、さようなことを問題にいたしているわけではありませんので、むしろ役員の任免をもっと実質性のあるものにしよう、そういうような方向を中心にいたしたものでございます。  それから農林漁業金融公庫の特定土地改良事業に対する融資の年限が今五年になっておるわけです。それは私ども、特定土地改良事業を七年で完成をするということを考えておることは、御承知の通りでございます。そうすると、この七年の完成主義と見合いで考えますと、五年というのはまだ完成しない間に償還が始まる、こういうことになりますので、その完成年次と見合いをとりまして七年、こういうふうにしようというわけでございまして、ただいまその七年をさらにまた修正しようという考えを持っておりません。

足鹿覺日本社会党

○足鹿分科員 私は七年では短いと思うのですが、そういう考えを持っておられないということでありますので、これは十分今後御検討の必要があろうかと思います。あとで触れますが、実際におきまして開墾にしても干拓にしてもあるいは土地改良にしましても、なかなか政府の財政上の理由によって、年度内完成はとてもほど遠い現状であります。これはこの間一般質問の際に私が指摘した通りでありまして、だんだん完工が延び、早期完工を希望しても、実際上はそれが実現できないというのが現状であります。従って、経済効果をやかましく言う大蔵省あたりの言っておることは、事実上逆に経済効果を発揮できないような現状になって、不経済もはなはだしいのが現状であります。従って、私はもっとこの期間をこの際延ばせれば延ばして、そうしてスムーズに問題を解決されることが妥当だと思いますが、これは議論になりますので、これ以上申しません。また中金法の改正は人事の問題だけだと言うが、大きな問題でありますからやむを得ないといたしましても、たとえば先般出発した農林年金、これは現在余裕金が三十億前後私はあるのではないかと思うのです。これは十年または十数年後には現在の勢いでいきますと、三千億前後の余裕金が出てくる形が想定されるわけです。ところが御存じのようにこの掛金は加入者が半分あるいは協同組合とか森林組合とかその他の団体が半分出しておるわけです。ところが個人に対する融資ということは現行制度でも考えられておるようでありますが、団体融資ということについては現在の年金法には認められておらない。しかもその貸出利率を見ますと、現在の利回りは七分から最高七分六、七厘くらいではないか。ところが一般森林組合だとか漁業協同組合、農業協同組合等が短期融資を受けます場合は、もっと高い利息のものを借りておる。半分掛金をかけて加入しておる現在の年金構成団体に融資の道を講じない、しかも利回りのよくないところで運用するということは、不経済もはなはだしいと思うのです。現行法においてはそれができない。これは私は一つの問題だと思うのです。だんだん余裕金はふえていきます。少なくともこの問題に対して検討を加えられる必要がありはしないか。特に私が遺憾千万に思いますのは、農林省が主管省であるにかかわず、この年金に対する大蔵省の干渉といいますか、あなたが大蔵大臣に協議するということに法律はなっておりますが、それに名をかりて予算上の制約を非常に加えてくる。あれには農業協同組合その他から流れ込んだ役職員がほとんどでありますが、実際には公務員べースに押えられておる。農協の中央機関などに比べますと、べースその他の点についても非常に不利な立場を受けておる。そういう矛盾をたくさん持っておる。いわゆる年金の運営の自主性というものが著しく圧迫を受けておるのが現状ではないか。まだ出発早々でありますから、法の不備から来る余裕金の運用等について、もっと加入母体である系統加入団体にその資金を利用せしめていく道を開く必要があるのではないか。これは中金法も問題でありますが、将来の資金源としては非常に大きな問題を私は含んでおると思うのです。すでにお気づきであろうと思いますが現在でももう三十億くらいの余裕金があるはずであります。平均資金の運用が非常に低い。もっと有利に系統加入団体に融資の道を開き、そして運用の自主性を回復せしめていくような御構想はないのでありますか。これは農林漁業金融公庫の問題、中金法の問題、この年金の余裕金の問題と、将来の農林金融の資金源の面から言いましても大きな問題だと思うのでありますが、その点御所見いががでありますか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 ただいまの資金の問題につきましては、私もあなたのおっしゃられるようなことを考えていかなければならぬと思うのです。ただおっしゃられることは、まだ発足して一年の問題でございますので、具体的にそのあり方というものは検討しておりませんが、抽象的、方針的に申し上げますと、私は農業共済の資金にいたしましても、これを公庫の資金として活用するという方向を考うべきではあるまいか。そういうことにおいてもっと資金に対しましては確実にこれを運用するという道が開けるのではないか。また同時に農村資金というものが農林漁業公庫を通じて農村に還元するという目的を到達し得るのではあるまいか、そういうふうに考えておるわけです。一体の問題として検討したいと思います。

足鹿覺日本社会党

○足鹿分科員 それから共済関係の資金の運用についてもお触れになりましたが、ぜひそれは総合的にもっと御検討になって、早急に一つの案をまとめらるべきものだと思う。現在の組合金融、系統金融の内容を見ますと、中金の運用状況にしましても、三十四年の七月末現在によりますと、所属団体への貸付というものがわずかに三一・一%、非所属団体に対して六八・九という数字になっております。事実農民の金融機関であるはずのものがこういう状態ではまことに困ります。そこに検討されて手をつけようとされておるのだろうと思いますが、少なくとも農家がこれは申し込みをしていないのかというと、申し込みは相当ある。結局一般銀行やその他の面からの高い金融を受けておる、こういう状態でありまして、基本的には大きな問題を含んでおると思うのです。やはり現在の系統金融、組合金融の面には幾多改善をしなければならぬ点はありますが、それには三段階制の問題もコスト高の大きな原因でありましょう。いろいろな原因がありますことは指摘されておりますが、基本的にはやはり利子補給の道等もっと真剣にお考えになってしかるべきものではないかと思う。たとえば千億の金を出す場合に、現在八分としまして八十億、その半分の四十億を政府または地方団体その他がこれをカバーするということになりますと、四分程度できわめて低利な融資ができます。一方補助金はどんどん削っていく傾向にある。そうしてそれにかわるベき金融は事実上において利用、活用の道が閉ざされておる。これでは農業の近代化を幾ら言ってみても、資金面から行き詰まってしまわざるを得ない。私は利子補給の面をもう少し考えられたら、各都道府県がいろいろな措置を自発的に現在それぞれもよりもよりの名称をつけまして、振興基金であるとか、いろいろな名前をつけてやっております。これらをもう少し御検討になって、利子補給制度の問題と真剣に取り組まれる必要がありはしないかと思うのです。これは私の意見ですが、反対ですか賛成ですか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 これは今の農林漁業金融全体の問題として、当然利子補給をその中にどういうふうに織り込むかということは、検討の重大題目となるわけであります。

足鹿覺日本社会党

○足鹿分科員 農林金融問題だけで時間をとってもしようがありませんから、一番問題になっております開拓営農の問題を続いてお尋ねをしてみたいと思います。今回政府は開拓営農振興臨時措置法の改正をお考えになっておるようであります。まことにけっこうでありますが、その内容については私どもはどうも納得しがたい。現在の開拓政策が完全に行き詰まっておることは大臣もお認めになっておると思いますが、今回のような全くの一部改正では問題の処理はできない段階がきておると思います。積極的な対策を要望する関係者の声はもう十分お耳に入っておると思いますが、振興法が実施されましてから四カ年になりますが、予算の合計は、七十七億円の事業量に対しましてわずか六億六千万、八・五%にすぎないのであります。このようなことで既入植者、いわゆる戦時緊急開拓、戦後の食糧増産緊急開拓で入った諸君たちは、もう全く路頭に迷う寸前になっておる。この問題を解決していくためには、現在の振興法の対象になる農家の基準があまりにも低過ぎて実効を期待することができないのでありますが、この対象農家の基準をもっと根本的に引き上げていくということが、まず当面の問題ではないかと思うのです。特に災害融資との関係で、この問題は非常に複雑な問題を起こしておりますが、その点運用の面でこれが解決できる点もあると思うのです。とにかく、今回の一部改正ではとても期待に沿い得ないと思うのでありますが、具体的に今後どういうふうに運用してその足らざる点を補っていかれるお考えでありますか。  それから今度の振興法の改正で開拓審議会を作って、そこでやるんだ、こういう考え方のようであります。それも決して悪いことではありません。根本的な検討を必要とするのでありますが、その審議会で現在の振興法を抜本的に改正をして——新しい開拓政策を打ち出すための審議会なのでありますが、現在の開拓政策では既存のものはだんだんしりつぼみになってきております。ところが一方パイロット・ファームができまして、それは非常にうまくいっておる。特にこの間もちょっと触れましたが、機械開墾の問題、これは上北地区なり北海道の根釧等で行なわれて相当の成果を上げておりますが、この事業も北海道の第一地区はもうあとわずかででき上がる、上北はもう終わって岩手山ろくの方へ移動するという話でありますが、いずれにしましても、いろいろな資料をたくさん持っておりますけれども、それを申し上げることは省略いたしますが、とにかく機械稼働率は能率が上がっておらぬ。一方愛知用水は、あなた方も完工を期して、今回また資金その他の手当もされておるようでありますが、そうしますとこれの所有しておるいろいろな機械、特に農業方面に利用し得る機械というものも遠からず遊んでくる。しかも世銀その他から借りたものの償還が始まってくる。こういう状態で、すでにもう末期にきておると思うのです。これらのいろいろな諸設備をどういうふうに開拓に取り入れて処置をされるか。前々から私はこの点を指摘しておるのでありますが、この際具体的な案を立てられない限り、非常に困った事態が起きるのではないか。しかも各地の未開発地域におきましては、機械力の導入ということについては熱心な要望がたくさんあるのであります。ところがそれらの点については手が伸びない。しかも一方には、法律に基づいた各種の公団が事業の末期を迎えて、施設が遊休するような事態に直面しておる。これらと新しい開拓政策を結び合わせてどういうふうに持っていかれるつもりでありますか。わずかに六百戸の入植を間引きをして、そうして十五万円程度を、都道府県とあなた方が半分ずつ金をやって下山をさせるということでありまして、事実上現在の開拓政策の行き詰まりをお気づきになって、若干の手を打たれようとしておりますが、その程度のことではほんとうにこの開拓政策を転換させていくという実効は期待できないと思うのです。審議会は、抜本改正、根本改正して新しい開拓政策を打ち出していくその構想は一体何なのか。また愛知用水機械開発公団等所属の施設を今後どう開拓と結んで活用されるのか、その点を、これは大きな問題だと思いますので、一つ御構想があったら示していただきたいと思います。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 開拓につきましては、戦後いわゆる緊急開拓というようなことがありまして、その成績等を見ますと、まことに思わしくないものがあるわけであります。ただいまの開拓政策は、その善後措置を講ずるという点が一つあるわけです。しかし私は、開拓政策の基本問題というのはそういう問題ももちろんかかえておりますが、同時に新しい農民のための天地を開拓して、そうしてそこに白紙にものを描くというようなことで、新時代の営農というものをそこに打ち出していくという点に、非常に大きな国家的使命と意味とがある、かように今考えておるわけです。ただいま、戦後の処理の問題とまた新しいさような気がまえを持ちましたものを両々あわせ行なわんとしておるということが、私どもの考えの骨子でございます。それで今度の国会に対しましては、あるいは戦後処理的な考え方の開拓農家の負債処理の問題とか、あるいは間引き政策というような観点の予算措置でございますとか、いろいろなものを御提案を申し上げておる次第でございます。同時に審議会を設置いたしまして、さような過渡的な問題の処理運営、すなわち振興計画というようなものをどうするかということの御審議に当たってもらうとともに、ただいまお話のような基本的な今後の開拓政策をどういうふうに推進すべきかという根本的な問題にまで御審議をわずらわしていきたい、こういうふうに考えるわけです。  お話にありました愛知用水公団でありますが、これは来年の六月に大体工事が終了いたしまして、そこで保有されておる機械でありますとかあるいは技術、こういうものが一応使命を終了するわけです。そのあとの問題につきましては、せっかく一団として経験を積みました高度の技術、機械というものが、そこで散漫になってしまうということは、私どもといたしましてはこれはとるべからざるところである、さように考えております。一方、機械開発公団というものがありまして、いろいろ開発等の仕事に当たっておるということも御承知の通りである。そういうものとの統合というようなことも、一つの考え方ではあるまいかというようなことで、その善後措置、さような機械の効力をどういうふうに生かしていくかということは、開拓政策をどうするかという問題ともにらみ合わせながら、大体この五、六月ごろまでには成案を得たいと、こういうふうなことで今準備を進めております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿分科員 振興法の対象農家の基準の問題ですが、これは運営で、ある程度解決がつくのではないですか。これはどうです。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 かわりまして私からお答えを申し上げます。開拓営農振興臨時措置法の改正の問題、あるいはその関連しました振興計画の問題でございますが、今度御提案いたしまして御審議願います案には、実は災害資金が国の特別会計からも貸し得ることと、もう一つ、今大臣から御答弁がありました審議会を設けまして、そこで振興計画の問題、そのほか開拓の重要問題について御審議願うという内容の法律を御審議願うことにして、提案をいたしております。今、先生がおっしゃいました振興計画は法律を待たぬでもいいではないかということでございますが、この点につきましては実はいろいろ議論のあるところでございまして、私どもとしては今、三十二年の法律をやりまして立てました振興計画実績というものを実は見ておるのでございます。この実績を見ておりますと、おくれております建設工事でありますとか、あるいは金融の点等で大体まだ半分くらいしか、実は実績は計画に対して進んでおりません。こういう状態で計画自身をまた大きく作ってみても、それだけで非常に手間も取る問題でありますし、むしろ今の計画をまず実行することが大切でなかろうかというような考え方からいたしまして、今の振興計画は一応あのままにしておきまして、まずその計画の達成に努めるということにしまして、今後の目標なり計画なりをどうするかというようなことは、一つ審議会で十分議論していただいたらいいのではないかというような考え方を持っております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿分科員 どうもその辺もう少し言い足りないから具体的に申し上げますと、二つの場合があると思うのです。振興法が制定をされた当時、入植年次が非常に浅い農家があるのです。従ってその人々は法の適用から除外されておる。この新しい営農類型の恩恵も受けておらぬ、いわゆるこれを開拓者は谷間々々と言っておりますが、その者に対しましても今回の災害政府資金が出るような運営はつきませんか。あなた方が運営面で最大限度の解決をしてやられることが私は焦眉の急務ではないかと思うのです。審議会に諮ってと言われますが、それではとても間に合わぬと思うのです。私は抽象論ではなしに、具体的に運営面であなたたちがあたたかい気持で、この窮乏のどん底にある開拓者に対して力をかしてやるということは、私はある程度できると思うのです。法の改正はやらないで、運用の面も考慮しない、審議会を待ってというのでは、私は実情が困っており過ぎるために非常に心配をいたすのであります。その点で今谷間といわれておる入植年次の浅い人々に対する対策を具体的にどうされるかということが一点。それからおかしいことは新営農類型では粗収入を五十万以上でないといかぬといっておきながら、一方におきましては振興法では粗収入二十五万以下でも十分償還ができるのだというふうに基準で定められておる点も私は矛盾をしておると思うのです。もっとこの点については、大臣はそういうこまかいことはおわかりにくいと思いますが、もう少し農地局担当局としては十分御検討になって処置される必要があると思うのです。その点特に大臣として考慮をし、そして運営面において最大限の善処をこの機会に御言明を願いたいと思うのです。一々言えば切りがありませんから、その点を……。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 十分検討いたします。

足鹿覺日本社会党

○足鹿分科員 その点は特に御検討願いたいと思います。それから今度は畑地農業の振興対策についてはいろいろ御検討になっておるようでありますが、貿易自由化の問題と関係をいたしまして、特に深刻な打撃を予想されるのは、畑地農業地帯並びにその生産物であろうと思うのです。そこでその総合対策の樹立、具体的な施策を進めることは緊急の必要な問題でありますが、それらを触れておりますと時間がありませんので、一点だけお尋ねをしておきたい。  北海道におけるビート問題、この生産工場問題で非常に問題が起きておることは大臣も御存じの通りでありまして、なるベく多数工場設置を認めたいということを言っておられますが、これと同じ事態が内地にも私はもう出てきておると思うのです。たとえば熊本には何々製糖会社、岡山には何々製糖会社の支店、香川にはどうというふうに、もうみなそれぞれの製糖会社が暖地ビート問題に着目をして非常に先ばしったといいますか、暖地ビートの問題とタイ・アップして将来の工場建設を予定してもう具体的に進んでおります。これを考えてみた場合に、北海道の事態が内地においても再現される可能性が私は強いと思います。ところが現在のてん菜生産臨時措置法は昭和二十九年でありますか、実施になった。寒地に限定をされておる。運賃の補助の問題にしましても、いろいろな点の恩恵は寒地のテンサイ糖生産に限定をされておる。このテンサイ糖の振興法の検討はされないのでありますか。いわゆる寒地にのみ限定せずして、もうすでに暖地方面に限らず、内地におけるテンサイ糖の栽培熱が非常に高くなって、工場問題と関連して全く無方針といいますか、乱雑な形態になろうとしておるのです。これは少なくとも当面対処していかなければならぬ問題だと思います。貿易自由化の問題でカンショ糖の輸入がどうなるか、この問題とも関連してこれは重大な問題にぶつかることは言うまでもありませんが、それはそれとして、現在内地における畑地農業の振興の立場から、あるいは畜産との関連において、酪農との関連において、暖地ビートの栽培が急速に進みつつあります。県々によっていろいろ力こぶを入れておる県もありますし、そうでない県もありますが、概して非常な勢いで進んでおります。これに対して少なくとも日本国中を一本のてん菜糖振興法の対象にするように私はすべきではないかと思うのです。もちろん財源は関連して出てきますが、もうすでにそういう情勢にあるのでありますから、これについて検討ができておると思いますので、この際対処される御方針を承っておきたいと思います。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 最近内地におきましてもビート熱というか、そういう傾向が出てきておるのはお話の通りでございます。そこでそれに対しましては、てん菜振興会が発足いたしましたが、その支所というか、これを内地方面にも作りたい、こういうふうに考えておるわけです。そういう、まだほんとうの企業化という段階まできておるという判断でなく、ほんとうにこれは内地におきましても積極的に大いにやるべきかというところを、さような技術的な研究とも相待って見当をつけてみなければならぬ。でありますから、内地のそういう実際の畑地におけるビートの栽培状況、そういうものとも関連いたしまして、内地におけるテンサイ糖を大いに積極的にやるのだという方針になりますれば、もとよりこれは北海道にてん菜振興法が限定されるべきものではない、これは全国的にやるべきものだ、かように考えております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿分科員 お認めになっておるようでありますが、これは必要があれば議員立法でもと寄り寄り話が出ておるのです。大体趣旨には反対でないようでありますから、われわれも検討して、内地における甘味資源の確保対策の一環として、十分この適用の対象になるような措置を考えてもらいたいと思いますが、これは一つの問題として残しておきましょう。  次に木炭問題でありますが、農政の一番弱い面だけをきょう僕は具体的にただしたいのですが、このごろ燃料が近代科学の影響を受けまして、電熱、あるいは一般のガスはもちろんですが、プロパンガス、いろいろな点から木炭業は非常な圧迫を受けて、瀕死の状態にあります。この生産地等も先般見て参りましたが、一番肝心なことは、国の責任において共済制度を検討されることが必要な段階がきておるのではないかと思うのです。いわゆる新しい電熱やその他の熱資源の問題に対して、石炭を初め大きな問題を提起しておりますが、やはり安く簡単な一般家庭用の燃料としての木炭の地位というものは、あの自動車と人力車のような関係、直ちに人力車が消えたような形に私はならぬと思うのです。やはり確保していくべきものだと思うのです。今後における森林政策の一環としても大事だと思うのですが、この木炭製造業者の生活状態というものは全く動物的な状態です。目をおおうような現状です。そしてだんだんパルプ資源に食い荒らされて、原木代は高い、一般の消費はふえない。また新しい製炭技術なり販売方法をやろうにも資金はない。全く取り残された状態であります。ところが農山村においては、これは他にかわるべき対策がないわけです。現在県々が自分たちの責任において一俵二円ですか、あるいは三円の掛金をとって、そして県が援助をして共済制度をしいておるところもありますし、しいておらぬところもありますが、これは少なくとも国の中央に共済関係のものを作って、製炭夫の、災害によるかまを築く資金の供給であるとか、あるいは災害が相当ありますから、災害に対しての生命あるいは負傷等に対する救済制とか、もっと強い政策を打ち出すべきではないかと思うのです。ただ若干の三千万円程度の金を出して、貯炭施設をやるという程度では、この問題は解決されない。もっと本気で基本的に対策を講じられる必要があると思います。あまりこまかいことは申し上げませんが、大づかみに言って、この山村における大事な産業であり、これに従事しておる非常に低い生活に甘んじておる人々に対して、どのような積極的な施策を講じられようとしておりますか。特に共済問題を中心に御答弁をいただきたいと思います。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 木炭はお話の通り農林業の谷間としてまことに私ども寒心にたえないことなんです。これはやはり基本的には大きな経済の流れとマッチしたものでなければならない。さようなことからいいますと、木炭は需要期、不需要期がある、そういうようなことで価格的に非常に苦しいのではないかというふうに思うのです。そういう木炭の特殊性を克服いたすためには、やはり貯炭というか、そういうような施設でありますとか、あるいは共同出荷の態勢でありますとか、基本的な問題としてはそういう方面に助成を今いたしておるわけであります。それからもう一つは、やはりコストの引き下げが問題になるだろう、こういうふうに考えるわけであります。そのためには、最近は原木が非常に奥地に行ってしまったので、運搬費にコスト高の要因が出てくる。さようなことから運搬費を軽減するためにケーブルを作ることも考えなければならぬ、それの助成もしなければならぬということで、そういう政策もとっております。すなわち経済的に見て木炭が存立し得る状態を現出せしめることが、基本的な対策の考え方であるべきであるというふうに私は考えております。なおしかしながらそれにいたしましても弱い産業でありますから、お話のような共済的な考え方も検討しなければならぬと存じますが、その検討の状況につきましては、林野庁長官がおりますからその方からお答えいたします。

山崎齊林野庁長官

○山崎政府委員 共済制度の問題につきましては、業界関係方面からも相当強い要望がありますし、また、一、二の県におきましてすでに実施に入っているところもあるわけであります。林野庁といたしましても、この実態を十分に調査をいたしまして、全国的にこれをやっていこうとする場合のいろいろな問題について、現在鋭意検討を進めておる段階にあります。

足鹿覺日本社会党

○足鹿分科員 各都道府県で自主的にやっていることは林野庁もよく御存じの通りですが、やはり全国的な機関を作って、共済金額の額を引き上げるとか、中央でプールして強力なものにしていかなければ、今各都道府県でやっている程度のものでは全くお話になりません。これに対しては緊急かつ強力に進めてもらいたいと思うのです。その声が強いのです。林野庁は民有林対策やそういう面については従来非常におくれておって、官有林のための林野庁という感を深くするわけです。これはいつもあなたに言っているのです。林野行政は官有林に限定される筋合いのものではない。国の年間予算にも見合うような大きな会計を持っておられます。そして林野の火災保険等ももっと再検討していかなければならぬ問題も出てきていると思いますが、もう少しこの際官有林に偏重されない、木炭問題を含む林野行政を大きく展開していかなければならぬということを指摘しておきまして、検討するということでありますから、早急に一つ御検討願い、方針を立てて実施してもらいたいと思います。  与えられた時間が大体きましたし、他の同僚議員の関係もございますので、最後に食管と、朝鮮米ですか、外米輸入の問題を伺いたいのですが、この間一般質問の際に、大臣は抑留邦人の帰還の問題については、帰られないから朝鮮米は入れたいということで検討を命じておるということでありましたが、その後新聞その他の報道するところによりますと、玄米輸入を日本側は希望しておるが、向こうは白米輸入を主張しておる、こういうことで少し長引くのではないかという報道が伝わっておりますが、その後の情勢はどういうふうになりましたか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 これは予算委員会の方でも申し上げましたが、私どもは無条件で入れようというのではないのです。第一の条件は、こういう買い入れは今回限りだ。第二の条件は価格は公正な価格でなければならぬ。第三の条件といたしましては、ただいまお話のように、玄米だ。第四の条件といたしましては、漁夫の送還が保証されたという形でなければならない、こういうことであります。そういうことでありますれば、この米の輸入をきっかけといたしまして、漁夫問題も片づく。それからさらに貿易再開を相談しよう。それから引き続いて日韓国交全面の調整に入ろう、こういうのでありますから、私は米の輸入につきましては、その数量の検討をいたしましょう、こういうふうに申し上げたわけであります。ところが当初は大体私の提案いたしました条件でよさそうな空気でございましたが、その後玄米、白米の問題につきまして、向こうでなかなかまだ意見がまとまらぬ、こういうふうに聞いておるのです。そういう状況で現在推移しております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿分科員 いや、それは報道機関で大体承知しておるのですが、白米でも認めようというのか。何か聞けば、産地によっては相当混入物等の関係等で問題もあるように聞いておるのです。砂等が産地によっては含まれるという話も聞いておるのですが、向こうの言い分でも暫定的に聞いて、ああいう御答弁では、抑留家族等は、その成り行きを非常に心配しておると思うのです。私ども好んで買いたいとは思いません。もう数年後には、あなた方の計算によると、米が余るというのでありますから、現時点においては、われわれも人命なり、日本人の早期抑留解放の問題にからんで、これはやむを得ざるものとして対処しようと考えておるわけなのですが、結局のところ玄米、白米の問題にからんで話がつかぬということになると、これは停頓してしまうということになるのですね。その点を具体的に、食糧長官もおいでになっておるようですが、どうしようというのですか。何かその話の進め方について別な方法で自信があるのでありますか。価格の問題もありましょうし、将来の問題もありましょうが、現在問題になっておる向こうの言い分はもうはっきりしておるのですから、それにどう対処しようとしておられるのか。藤山さんはこの間の予算委員会で言明をされて、あなたも実現すべく善処するのだ、検討を命じておるのだということになっておるわけですが、この際御言明あってしかるべきだと思います。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 これは日韓会談全体の問題としてまだ停滞をいたしております。玄米だけの問題ということでもないわけです。そこで私どもといたしましては、米は買う用意がある、その数量を検討しましょう、こう言っておるわけです。これは私はそうせざるを得ない、こういうふうに考えておるのですが、しかし、私どもが主張しておる玄米の問題は、韓国側において十分聞き入れていい問題である、いろいろな角度から考えて、そう考えております。これで押そう、こういうふうな考えです。

足鹿覺日本社会党

○足鹿分科員 押して話は成立する見込みがありますか。大体いつごろの見当でおやりになるのですか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 日韓会談というのは、いつもできそうでできないというので、私もこれを予言しがたいのです。しかしながら今相当の動きをしておりますから、どうかその辺で御了承を願いたいと存じます。話は必ずつく、こういうふうに私は見ております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿分科員 一たん問題になって言明があった事情もありますし、抑留家族は一日も早からんことを希望しておるでしょうし、また交渉そのものからいけば、なかなか簡単にいかない問題もあるだろうと思うのですが、これ以上は申し上げませんが、早急に御善処になってしかるべきだと思います。  この間新聞を見ますと、通産大臣はライス・バンクの構想を発表しておられるようです。けさの新聞では、そうでないと否定もしておられるようでありますが、米が何年か後には余るという話の先に、東南アジアその他から次次と、食管の需給の事情からきたものではなくて、他の事情によって、あるいは政治的なあるいは他の貿易上の必要によって、いろいろ朝鮮米の問題も起き、あるいはライス・バンクの問題で他の閣僚が発言をするというふうになりますと、それでなくても、この食管制度はだいぶんえらいところにきていると思うのですが、これについては東南アジアの池田通産大臣の構想等については何か打ち合わせをされましたか。また今後農林省としてはどういうふうに対処されようとしておりますか。この点いかがでありますか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 私は新聞に出ておりますライス・バンクということにつきまして、池田通産大臣から何ら話を聞いておりません。しかしながら、ああいう考え方は前からあるわけです。これは日本の食管会計とは全然関係のない話であります。東南アジア諸国で、たとえば米が余る地帯がある。それから米を買いたい地帯もある。逆に今度はトウモロコシが余って、トウモロコシを使いたいという地域もある。そういう農産物を一つ一つの仕組みで東南アジア地帯において彼此交流するという仕組みはどんなものだろうかという考え方なんです。私はその考え方自体につきましては、これは非常にけっこうな考え方であるというふうに考えるわけであります。しかしこれを米だけにとって考えてみますと、その中央機構となるべきものが高い米を買い込んで、安くこれを売らなければならぬというので、そこに赤字が出てくるわけですから、そういうものが成立するということは、相当の資金的な裏づけを持たなければ実現ができないのではあるまいかというような感じがするのです。しかし米ばかりでなくして、いろいろなものを彼此プール的に勘案してやるのだということになって、その見通しがつくということになれば、これは私は一つの考え方で、東南アジア相互の発展のために役立つと思うのであります。岸総理大臣が昭和三十二年にアメリカに国賓として参りました、あのときも、こういう考え方はどうだろうというような話題も実は用意をしておったような次第であります。そういう一連の考え方というものはあるのですが、現実の問題となると、なかなかむずかしい点もありますので、今日まで実現しなかったわけであります。しかし昨今新聞に出ておるようなことにつきましては、まだ何らの話を伺っておりませんでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿分科員 無統制もはなはだしいと思うのです。食管問題の非常に重大な段階にきておる際に、とにかくまちまちに勝手ほうだいなことを、かりにほかに何か理由があったとしても、もっと慎重になさるべきものだと私は思うのですが、これ以上申し上げません。  最後に伺っておきたいのは、この間、増配問題を私、外米輸入の問題にからんで伺ったのですが、困難なようなお話であります。大体昭和三十四年産米の買い入れ見込み数量はぎりぎりどの程度をお見込みになっており、需要度の問題等いろいろな点で、配給辞退等もところによっては相当激化をしておるのですが、増配が困難だということは、来年度の持ち越し米の関係もありまして、そう簡単には私は断ずることはできないと思いますが、最近、これはきわめて遺憾千万なことですが、卸売業者から米屋さんが政府の配給を受けないで、産地と直通して配給米のごとく装って配給をしておるというような遺憾な事態が次々と現われてきておる。また近く行なわれようとしておる登録がえの問題をめぐって、商店筋、米屋さん側は銀行と組んで、いかにも食糧庁の了解を得たもののごとき文書を作って、そして農家個々に呼びかけている。サービスのいい商店、これと相関連した銀行との取引をいたしましょうというわけで、地帯によっては登録がえをめぐる激しい問題が起きている。これはただ単に登録がえの問題ではなくして、食管制度自体につながる重大な問題だと私は思うのです。それに対して先般も非公式に御注意を申し上げたと思いますが、どう対処されておりますか。  それから、実際に昭和三十四年産米のぎりぎりの買い入れ数量と合わせて、外米等の関係で、全く増配は不可能なのかどうか、その点を伺っておきたいと思います。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 三十四年産米の最終買い入れ見込み数量は、最近食糧事務所を通じまして調べましたところ、大体三千七百五十万石程度と考えられるわけでございます。一時の予想では、三千七百五十万石をなおある程度上回るのではないかという予想もあったのでございますが、ごく最近とりましたところでは、大体三千七百五十一、二万石で、現在私どもが把握いたしております数量は大体三千七百二十五万石でございます。あと二十五万石程度が今後集荷されまして、ちょうど三千七百五十万石ということになるのではないかと思います。私どもが現在立てております需給計画では、先般の食管会計補正の際にもお願いいたしましたように、三十四年産米の集荷量は三千七百五十万石と押えております。それに対しまして、本年度、三十五米穀年度から三十六米穀年度にがけましての配給計画は、三十四年産米の集荷を三千七百五十万石、それから三十五年産米は、現在食管会計の予算の中で御審議をいただいておりますように、七千八百五十万石の平年作を前提におきまして、三千四百万石の集荷を予定しておるわけでございますので、三十四年産米の三千七百五十万石、三十五年産米の三千四百万石の集荷を前提といたしまして、現在立てております配給計画は、三十六年一月まで現在の六キロ配給、三十五年産米が三千四百万石の集荷であります場合には、三十六年二月から五・五キロの配給という建前で現在配給計画を組んでおるわけであります。なおその前提には受配率は大体八五%と押えておるわけでございます。受配率の動きがこの一月になりまして多少下がっておるのでございますが、これは毎年一月という月は異例の月でございます。なお二月、三月等の状況を見ませんと、実際の受配率の推移は十分つかめないのであります。大体の傾向といたしましては、三千七百八十万石も米が集まりますと、受配率は逆にある程度上がって参らなければならぬのでございますが、まだそういう段階にまで実際の様相としては現われておらないのであります。従いまして、私どもは大体去年の豊作を前提とし、現在の集荷状況を織り込みまして、実際の受配率がどういうことになっていくかということは、四月ごろになりませんとほんとうの実勢としての姿というものは出てこないのではないか。従いまして、四月ごろから先の動向を十分見きわめまして、増配可能であれば、実際問題としては大消費都市を中心といたしまして、なお若干の増配計画を検討する余地はあると考えております。  なお集荷の問題と関連いたしまして、いろいろ末端でトラブル等もあるやに聞いておるわけであります。これは三年に一回消費者の意思によって全面登録がえをやるわけでございますが、企業間におきますある程度の競争の行なわれますことはやむを得ないわけでございます。それが過度にわたりますればまたいろいろな弊害も出ますので、現地の状況等をよく見まして、過度にわたらないように私どもの方といたしましても指導なり手配をいたしたいと考えております。

綱島正興自由民主党

○綱島主査 井手君。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 農林関係でいろいろ承りたいことがありますが、本日は、ただいまも足鹿委員からお触れになりました食管会計、特に外米の需給関係と開拓問題の二点についてお伺いをいたしたいのであります。最初に数字を承りますので、これは長官でなくてもけっこうですが、数字だけお答えをいただきたいと思います。最近の外米の消費状況でありますが、一月であればなおけっこうですが、なければ十二月までの外米の消費状況をお聞かせ願います。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 外米の消費状況は去年の十一月を境にいたしまして若干様子が変わっておるわけでございます。と申しますのは、十一月ごろから六キロに増配をいたしましたので、それとの関連におきまして外米の売れ行きが多少変わっております。十一月以降の数字を申し上げますと、準内地米、具体的に申し上げると台湾米でありますが、これが十一月は一万五千六百十一トン、そのうち工業用が千五百二十三トンございます。十二月は一万四千五百五トン、そのうち工業用が二千二百二十二トン。それから普通外米は、十一月が九千二百六トン、そのうち工業用が四千三百八十四トン、十二月が九千五百一トン、そのうち工業用が四千五百八十三トンでございます。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 そうしますと、最近食用としては一万七千トン程度で足りるわけですね。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 私ども昭和三十五米穀年度の需要のベースとしましては、準内地米につきましては食用で大よそ一万三千トン見当、普通外米で四千トン見当と見ております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 食用では一万七千トン、そのほかに工業用と砕米があるというのです。砕米も外米輸入の数量のうちに入っておると思うのですが、その消費の最近の数量は幾らですか。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 工業用の外米につきましては、大体その用途が最近ほぼ固定をしてきておりますので、三十五米穀年度におきます工業用の見込みは、普通外米につきましては約三万一千トン、砕米につきましては五万六千トン程度を見ております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 そうしますと、今後内地米の増配は別にいたしまして、現在の時点から考えた外米の需給は、食用年間二十万トン、工業用七、八万トンというふうに理解してよろしゅうございますか。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 これは準内地米も全部入れますと、私どもが三十五米穀年度で立てております需給計画は、主食用につきましては準内地米、外米を合わせまして二十一万六千トン、それから工業用につきましては準内地米、外米、砕米を全部合わせまして九万二千七百トン、これに若干のロスがございますから、合わせまして三十万九千六百トンというふうに予定をいたしております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 その数字は予算説明と符合いたしておりますか。予算説明によりますと二十八万一千トンだと私は承知いたしております。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 予算の方は会計年度で出しております。私のただいま申し上げましたのは米穀年度で申しております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 私はこの際特に食糧庁に申し上げておきたいと思いますが、米穀年度と会計年度と混同されては困りますので、私は予算を審議いたしておりますから、予算年度でお答えをいただきたい。予算年度における来年の見込みを承りたい。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 御指摘の点、その通りでございますが、現業的に申し上げますと、会計年度は米穀年度の途中から二つつなぎますので、われわれの現業操作としてはなかなかやりにくい面があるのでございます。それで私ども米穀年度で申し上げておるわけでございますが、会計年度に引き直しましたものは二十八万二千トンでございます。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 最近準内地米、普通外米のうちに工業用に向けられるものが非常にふえて参っておりますが、売れ行きが悪いから工業用に回っておるのですか。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 外米の工業用は従来からほぼその用途がきまっておりまして、用途、価格その他とのからみ合いによりまして一定の需要があるわけでございます。私どもの方では別に余るから外米をよけい使わせるというような売り方はいたしておらないつもりでございます。大体外米を工業用として売っておりますおもな売り先は酒、みそ、しょうゆ、菓子、穀粉、のりといったようなものでありまして、品質、価格その他から外米で十分間に合うという面に消化しているわけであります。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 三十四会計年度期首における外米の持ち越し、三十四年度中における外米の買い入れ持越高、それから売り払いの持越高、差引四月に持ち越される見込みの残高をお願いいたします。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 会計年度の方ですか。——三十四会計年度の実際の実行見込みを申し上げます。期首の持ち越しは三十万二千五百トン、これに対しまして買い入れ数量が二十七万二百トン、合計いたしまして供給の側が五十七万二千七百トンでございます。これに対しまして売却が三十一万六千三百トン、持越高が二十五万六千四百トンということになっております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 期首の持ち越しは最近どんな状況ですか。三十二年度からでもけっこうです。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 期首の持ち越しは順次減らして参ってきておるわけでありまして……。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 よろしゅうございます、時間がかかりますから。毎年ずっと減ってはおるけれども、三十四年度期首の外米持ち越しは、三十万二千五百トン、本年の四月に繰り越されるものは二十五万六千四百トン、しかし今後の需給見通しから申しますと、一年分は残っていくということになるわけであります。  そこで、お尋ねいたしますが、三十四年度の上半期の外米輸入の外貨割当並びに下期の外貨割当は何トンになっておりますか。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 三十四会計年度の外貨予算は、上期は外米輸入の予算は計上しておりません。これは大体上期は毎年買いませんので、下期だけに二十万トン計上しております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 下期の準内地米、普通外米別に、各国別の予定と現在の買い入れ実績あるいは先方の希望量見込み、その点をお伺いいたします。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 下期につきまして、現段階で現実に買い付けておりますものは、台湾米の五万トンだけでございます。あとはこれから全部買い付ける予定になるわけでございますが、現在買い付けまする大体の予定は、台湾米が十五万トン、これは先日調印をいたしまして十五万トンにきめたわけでございます。そのうち五万トンはすでに去年の秋買ったわけであります。この五万トンが今までの下期の外貨予算ですでに買ったものに相当するわけでございます。それから韓国は今問題でありますが、これが何万トンかあるわけでございます。準内地米につきましては、台湾米の十五万トンと韓国の何万トンのうち、現実に買ったのは五万トン、台湾米が十万トン残っております。それからタイが目下のところ六万五千トン、ビルマが四万五千トン、ベトナム、カンボジアが、去年程度買うとすれば八千トン程度のものがある。そういたしますと、これは数字でございますから韓国をかりに三万トンとして申し上げますが、韓国を三万トンといたしますれば、全部合わせますと二十九万八千トン、そのうち五万トンはもうすでに買ってあるわけです。そうして台湾米のあと買います十万トンのうち三万トン程度はことしの一期作を買う。ことしの秋、八月ないし九月に買うという契約になっておりますので、大体三十五年度の外貨予算二十万トンとおおむね見合う程度——若干はみ出すかもしれませんが、それは予備費も組んでありますので、外貨予算の面では現在の買付計画で支障なく実行できると思っております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 ちょっと聞き落しましたが、ことしの秋買うのはどの分ですか。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 これは台湾米の残り十万トンのうち七万トンは三十四年の二期作を買いまして、あとの三万トンはことしの一期作、ことしの秋の買付にするという交渉をいたしたわけでございます。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 もう一ぺん重ねて聞きすが、台湾米は十五万トンのうちすでに五万トン買って、三十五年の、上期か下期かわかりませんが、外貨で買うのは三万トンですか。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 三十五年下期の外貨で買いますのは台湾米の残りのうち七万トンでございます。あとの三万トンは来年度の外貨予算で買うことになっております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 ただいま買い入れ見込みのものが、ことしの秋の分を加えて二十九万八千トンというお答えがございました。外貨の点からいけば、わずかな点で別にそれについては触れませんが、東南アジアあるいは地中海方面で、二十九万八千トンをこすような心配はございませんか。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 残っております問題は、タイの問題がまだ最終的に決定しておらないのでございますが、地中海方面につきましては、本年の米の需給事情から考えまして、通商政策上の問題があるといたしましても、これは米の問題以外の方法で処理してもらいたいということを、私の方では強く申し入れをいたしておるわけであります。従いましておおむねその見当に本年の外米の輸入は落着するものと考えております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 大臣もお聞きのように、今買い入れ契約の見込みがことしの秋の分を加え三十五年度下期外貨予算をも含めて二十九万八千トン、そうなりますと、予算は三十六年度のことになりますが、台湾の七万トンというのが残って参りますから、三十六年度の場合はずっと外米の買い入れは減ってくることになると思いますが、そのように大臣もお考えですか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 三十六年度は、今話した関係からは別段の影響はございません。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 三十五年度です。私が間違えました。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 三十五年度につきましては、会計年度の話のようでございますが、それは二十五万何がしの輸入を予定する、こういうことに相なります。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 この三十五年の四月に持ち越される外米が、今の予定では二十六万トン近くでございます。一年分は残るわけであります。一年分くらいはもう買わぬでも済むことになるわけです。  途中ですが、一つ聞いておきますが、外米の一万トン当たり保管料金利は、私の聞いたところでは、五千数百万から六千万と聞いておりますが、その通りですか。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 外米を一万トン一年間持ちました場合の金利倉敷はおおむね五千万円でございます。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 大臣、お聞きのように、一年分持ち越すということは、たとい食糧問題でも、すでに内地米が増産されておりますときた、これは大きな問題だと思う。ことしはすでに買い入れの交渉が行なわれておりますから、これはやむを得ないといたしましても、一年分の外米をかかえて、また三十数万トンを来年も買わなければならぬということは、私は大へんだと思うのです。手控えなさるお考えはございませんか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 考え方といたしましては、私は年度末の持ち越しを漸次減らしていかなければならぬというふうに考えております。そういうふうに努力をいたしておりましたところ、今回突発的に韓国米問題が起きてきたわけでございまして、さようなことにならないのがまことに遺憾でございますが、これにつきましても、今回限りだというようなことを特に条件といたしておりますのも、ただいま申し上げたような意味合いからなのです。今後これは極力手持ち量を減らすという方向で努力をいたします。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 長官にお聞きしますが、台湾米の買付は、当初十万トンの予定ではありませんでしたか。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 台湾米は、去年の春から夏にかけまして日台協定をいたしました際に二千三百万ドル協定ワクに計上いたしたわけであります。協定ワクでは二千三百万ドルというのはちょうど十五万トンに相当する。私ども十万トンを外貨予算で組んだわけでございます。これはいろいろやはり私どもの方の作戦もありまして、その辺は協定とのにらみ合わせで十五万トンにきまれば大体当初予定の範囲内におさめたというふうに私どもは考えております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 予定を多くしておることは作戦上お困りになることは私もわかりますから、その点は追及いたしません。しかし一年分も持ち越すようであれば、今後数年間、少なくとも五万トンくらいずつは一カ年の消費量よりも少なく買うという方針が必要であると私は考えますが、いかがでございますか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 私どもは、交渉中の経過におきまして、だんだん東南アジア諸国に、日本の米の需給から見ると、そう米を買うことが困難であるということを浸透させ得たと思うのです。さようなことでございますから、さような努力をさらに続けまして、米の輸入というものはだんだんと減らしていく。そして手持ち量を少なくするというふうにしなければならぬと考えております。ただこれは一挙にできませんのは、やはり東南アジア政策というか、これは日本としても非常に重大な問題でございます。この一事をもってまたそういう政策に支障があるということでも困ることは、これは御了解いただけると思うのです。両々の考え方を持ちまして、ただいま申し上げましたような目標を実現したい、こういうことです。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 私は韓国の三万トンについては、本日は触れませんが、大臣は岸総理が何と言っておるか十分御記憶であろうと思うのです。政治と経済は別だ、政治、経済可分論をおっしゃることはあなたも御存じであろうと思う。これは食管会計にも触れて参りますが、国民の税金で東南アジアの要らない米を買ってこなくちゃならぬ義理は私はないと思う。東南アジアとの関係は、やはり日本が東南アジアの諸国に信頼される政治をとっていきますならば、もっと別の面で信頼される友好関係の政治をとっていきますならば、その面で私は解決できると思うのです。これは岸総理が可分論をおっしゃっておるのですから、国民の税金で米を買って仲よくしようという行き方は、私は感心しないと思うのです。なおこの問題については農林省の問題ばかりではありません。大蔵省、通産省の関係もございますが、これはあらためて予算委員会の総括でも聞いていきたいと思いますが、その点は一つ大臣、農林省の大臣ですから、食糧政策の点で韓国の問題は別にいたしましても、たとい台湾がどう言おうと、ほかの国がどう言おうと、食管会計ということを念頭に置いてやってもらいたい。これを特にお願いいたしておきます。これはお願いですから答弁を求めません。  次に、これは簡単ですが、内地米の来年度の計画は三千三百八十万石ですか、そういうふうに予定されておる。ただいま足鹿委員に対する答弁によりますと、本年度の買い入れ見込みは三千七百五十万石、農林大臣は生産基盤の強化を旗じるしにして農政に立ち向かっておられるようでありますが、食糧がことし三千七百五十万石見込まれるのに、来年は四百万石も少なく組むというのはどうしたことですか。これは食管会計の赤字がよけいに出てくるから少なく見込んであるのですか。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 本年三千七百五十万石も集荷があるにかかわらず、来年産米が三千四百万石しか見ないということはおかしいではないかということですが、三千七百五十万石と井手先生がおっしゃいましたが、これは三千四百万石で、三十五会計年度に入りますものと三十六会計年度に入りますものと両方振り分けられます。三千四百万石の集荷のうち、三十五会計年度で買うものが三千七百五十万石になるわけです。全体の集荷量は三千四百万石と見ておるわけであります。三千四百万石と見ましたのは、平年数量を七千八百五十万石と見まして、この平年数量の見方は統計調査部ともこまかく打ち合わせまして、最近の生産数量の増加等も十分織り込みまして、七千八百五十万石と見たわけであります。七千八百五十万石を基礎にいたしまして、それから農家の基準保有量を引きますと、幾らの米が販売可能であるという数字が出て参ります。それから農家の売却可能量というものが出て参るわけでございます。この売却可能量に関しまして、昭和三十四年産米の売却比率、いわゆる売却可能量は実際には政府に売られますものと、政府以外のルートに流すものと二つの道があるわけでございますが、漸次政府に売り込まれる率がふえておるわけであります。ことしの見込みでは三千七百五十万石が集まりました場合には、農家の売却可能量の八一・一%が政府に売られるということになる見込みでございます。それで来年は七千八百五十万石の生産をベースにいたしまして、それから引き出しました売却可能量に八一・一をかけまして三千四百万石というものを出したわけであります。七千八百五十万石ベースを基礎にいたしまして、大体ことし程度の政府に対する売り込みの度合いであれば三千四百万石というものが出てくる、そういう計算をいたしたわけであります。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 会計年度と米穀年度とよくごっちゃにしておっしゃいますが、私は予算で説明された数字でお聞きしておるわけです。三千三百八十万石という数字は予算に載っておる数字です。三十五年と三十六年のものとを含めた数字がこれだと思う。大臣はいつも農村の所得倍増——特に幹事長時代から所得倍増をおっしゃっておられる。その所得倍増に——きょうは倍増論ではありませんからなんでありますが、農村から都会に人口が吸収されるから、所得もかなり上がっていくのだということを非常に強調されておりますが、私はその点からいろいろ考えますと、その三千三百八十何万石というのはどうもおかしいと思う。しかしこれはこの程度にとどめておきます。  次にお伺いしたいのは開拓の問題でありまして、足鹿さんから今回提案されました開拓営農振興臨時措置法につきましてはもう省略いたします。私はもう予算委員会の分科会があるたびごとに、入植者を重圧しております既往の借金、これを何とかする方法がないのか、できれば十カ年、できない場合でも少なくとも五カ年はこれをたな上げして、楽な姿勢で営農ができるようなことが、一番入植者にとって大事な問題だと思っておるのであります。十五万の開拓者、この人々はこの一カ年間、あるいはもっと言えば数カ年になりますが、特に最近一カ年間はこの旧債のたな上げということで営農振興法の改正と申しますか、その一本に運動を集中して当局にもお願いして参っておると思うのであります。ところが今回の予算を見て参りますと、その熱烈な、また深刻な要求に対して、希望に対して報いられるものがきわめて少ないと思う。私の計算では歳入見積もりを、開拓者資金でありますか、前年度よりも一億何千万円か少なく見てあるようでありますが、その程度しか見込まれないということでは、開拓者の落胆というものはもう想像にかたくないのであります。この点についてどういうふうにお考えになっておりますか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 私からお答えいたします。今先生の御質問のありました開拓者の負債の償還の問題でございますが、まだ法案の方は提案をいたしておりません。不日提案をいたしまして御審議を願いたいと思うのでございますが、その中に一つ、開拓者の負債の条件を緩和します内容を盛った特別法を、実は提案いたす考えでおります。内容は振興農家——今先生は十五万と言われましたが、そのうち約三分の二の十万近くが振興農家になっております。そのうちある一定の条件に該当する、これはまだはっきりきめておりませんが、そのほかに振興農家以外でも三十四年、三十五年に災害を受けて、振興農家と同じような人になっておるというような人を対象にしまして、国の債権の条件緩和をしようではないかという内容が主たる点でございまして、そういう人々には過去の三十四年度までの国の負債につきまして借りかえといいますか、条件を緩和しまして五年据置、償還十五年というようにいたそうということで法案の御審議をお願いすることになっております。今先生の御指摘になりました点は、去年の予算で償還が十億、今年が八億、約二億くらいの減少でございます。     〔主査退席、八木(一郎)主査代理着席〕 これは実は金利につきましては、条件を緩和しまして五年据置、二十年としましても、据置期間中の金利を払っていただくという形で、金利はそのままになっておりますが、元金につきましては開拓者十五万全体が対象でありますが、約二割程度は入ってくるのではなかろうかと実は試算をしまして、八億という一応の予定を立てたような次第でございます。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 借りかえの金額として予定されておるものはどのくらいですか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 今申し上げましたように、振興農家のうちの大部分のものになろうかと思います。それから振興農家以外でもこれから災害等のために振興農家並みになって入ってくるという人々がいるわけであります。まだこれらにつきましてどの程度という最終的な基準の詰めをいたしておりませんので、今幾らくらいということを申し上げかねますが、大体国の債権は三十四年度末になりますと、おそらく二百億くらいになると思います。振興農家は大体三分の二くらいと思います。二百億の三分の二でございますと、百三十億くらいになりますか、これは大ざっぱな計算でございますが、その中からある程度の人を選んでいこうということになっておりまして、まだその百三十億のうちのどのくらいということまではきめておりませんが、振興農家の相当部分が当然借りかえの対象になるだろうというふうに考えます。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 あるいはお話があったかもしれませんが、ただいまの借りかえの利率と、それから相当の部分とおっしゃいますが、法律用語からいえば、相当というと大体七割から八割という見当になろうかと思う。そうすると百億ということになると思いますが、大体その辺に見当をつけてよろしゅうございますか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 金利は過去に国が融資しました三分六厘五毛と五分五厘の両方でございます。これを一本にいたしまして三分六厘五毛口、五分五厘一口というように金利ごとに口をきめまして、そして五年据置、十五年というような償還延期をしたらどうかというように実は考えております。もう一つつけ加えますと、将来貸しますものも実は三分六厘五毛、三年間にわたって貸すようになっておりますが、これは償還期限は最後は一本にするように開拓者資金融通法の改正もお願いいたすことにしておりまして、なるべく手数がかかりませんように、同じ金利のものは一口にまとめたい、かように考えております。  それから算術計算をしたのでありますが、どのくらいか、七、八割かというお話でありましたが、農林省としましてはなるべくそのくらいまではいきたいというふうに考えておりますが、今財政当局と交渉中でございますので、最終的にはまだきまっておりません。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 その点は大体見当がつきますが、従来貸しておった金の回収、三十四年度は九億八千万円であったのが三十五年度は八億。しかし今までの開拓者の償還実績から申しますと、能力から申しますと五億が限度であろうと考えておるのであります。昨年も申し上げましたが、そういたしますと相当の人は借りかえはできるけれども金利は払わなくてはならぬ。この差額はどうなるのですか、五億ぐらいしか払う能力がない、あなたの方では八億を予定している。それではあまり開きがあり過ぎやしませんか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 償還金額でございますが、これは先生御指摘になりましたように最近落ちてきておりますが、その通りでございます。従来は七、八億あったのでございますが、六億に落ち、五億に落ちというような現状になっております。われわれ予定いたしましたのは、来年度は——今までは実は組合貸しというような形になっておりまして、個人が組合に返しましたものが金利であるか元金であるか、実は組合が都合のいいように——と言っては語弊がありますが、そういうような返し方をしておりますが、今後は借りかえをいたします際にははっきりと国が個人に貸しておる。転貸という形よりは直接貸しの形にして債権債務をはっきりしようというような形を考えております。  それからもう一つ組合一本でやりますと、実はおれは返してもいいのだが、あの人は返さぬから返さぬというようなことが大きな開拓地に間々現実の問題としてありました。こういうことも個人貸しに結びついていけばなくなってきて、返せる人は返せるというように責任体制がはっきりするのではなかろうかということが、また借りかえの一つの効果でもあるのではなかろうかと思っております。そういうような関係で一応の積算の基礎として八億を組んだのでございますが、今申し上げましたように、元金については大体二割ぐらいの程度でございます。差額があるのではないかというお話でございますが、われわれ年度途中でもしも八億というものが返らぬ場合にはどうするかということは、またそのときの問題として考えたいというふうに思っております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 今度百億近く、できればそのくらい貸したいという資金融通は、今お話のように個人単位、従来振興農家に貸すのには、一組合二十戸以上でございますか、なくてはならぬようになっておりますが、そういう制限は全然ないのですか、その点が一つと、そういう場合は履行延期のものも同様に個人になるのですか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 これから新規に貸して参りますものは、これははっきり個人貸しということになりまして、組合に貸して転貸という形はとりません。  それから過去のものにつきましては、今内部で法制局と相談をいたしておりますが、ほとんど転貸でありましたものを実質上個人貸しというように引き直す、直接貸しのような形に現実にはできるような形をとりたい。法律上まっすぐにいきますか、あるいは転貸の形で残しておきましても、それがはっきり個人に幾ら、そしてその人は幾ら返したということがはっきりするようにするか、法律技術的の問題として若干残っておりますが、過去のものにつきましては、はっきりと個人と国との間が直接につながるというような方法を考えたいと思っております。でありますので転貸ができますとき延期を認めるという場合には、個人々々がはっきりどういうふうに自分の債務はあったのだ、五年据置十五年になった、そのうち五分五厘は何ぼで、三分六厘五毛は何ぼだということをはっきりわかるようにしたいと考えております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 それは三十五年度当初から実行ができますか、これが第一点。  次に二十九年度以降入植された開拓者は今一万六千戸ぐらいあると思いますが、これは振興法に該当しないようであります。しかし入植しましても非常に苦しい人もある。そういう人をどうお考えになっているのか、予算の面からお伺いいたしたいと思います。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 条件緩和は三十五年度、三十六年度二カ年にわたりましてやりたいというふうに考えております。  それから二十九年度以降のいわゆる谷間の人々の問題ですが、振興法を三十二年度に作りましたときの目的が、終戦直後の緊急開拓で入った人々——計画もあまり立たぬ時代に入った人、あるいは融資もわずかであったというような人を対象にいたしまして振興計画を作って考えていこうというような建前をとっておりますので、現在の考え方につきましても、今度の振興法の改正その他では、振興計画を立てた人について考えていこうというような考え方を持っております。ただ今申しましたように、条件緩和その他の場合につきまして、災害で非常に痛手をこうむったような人をどうするかということは、二十九年度以降に入った人につきましても考えたらどうかと考えております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 二十九年度以降入植した一万六千戸のうち、九千戸以上の人がまだ経営不安定で、相当助成をする必要があるとお考えになっておると私は承っておるのであります。それはそのままでありますか。三十五年度予算折衝において、何かそういうことが実現しなかったのですか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 御質問でございますが、三十五年度の予算折衝いたします場合には、そういう人々につきましても振興資金的なものを部融資したらどうかというような考えを持ったことはございますが、最終的にはそういう予算は計上してございません。このいわゆる谷間の人の問題、それから振興計画を立てられた人の計画の内容の問題、そういう問題につきましては、大臣からも答弁がありましたように、審議会その他で一つ議論していただきまして、三十五年度以降どうするかということを考えたいと思っております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 実現しない場合には審議会で検討してもらう、あまりいい手ではないと思っております。  そこで次にお伺いしたいのは、入植者のいろいろな施設について手直しが相当必要である。ずっと以前に入植した人は、道路であるとか水路であるとか、その他いわゆる建設工事が非常に不備である。私はよく開拓地を地下たびをはいて回るのですが、非常に気の毒な状態であります。いわゆる開拓地の改良工事、これは三十五年度予算にどのくらい計上されておりますか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 開拓地改良は四億が計上されております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 四億全部工事費でございますか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 開拓地改良のこれは全部工事費として使うつもりでございます。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 聞くところによると、何か調査費というものが計上されているように承っていますが、それはどうなっていますか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 調査費は四億と別でございまして、五百万円調査費をとっております。開拓地改良につきましては、実は入植者は非常に希望が多うございまして、飲料水とか道路を一応工事が終わった地区についてやるわけでございますが、実は八十数億という希望が出ております。この八十数億につきまして、その内容をわれわれとしましてはまだ全部検討しておりませんので、県その他と一緒になりまして、五百万円という調査費をもちまして、内容の検討をしてみたいということで別にとっております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 調査は私はでき上がっておると考えております。その内容を私詳しくは存じませんが、各府県知事の認定によって、今おっしゃった八十数億というものがあなたの方に積み重なってきておると承っております。知事が必要だというものを査定して、そして認定して積み重ねられたものが八十数億、それをさらにどうして調査しようとなさるのですか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 これは開拓地改良だけでございませんで、たとえば振興資金でありますと百二十七億というようなのが最初出ておりますが、現在は百四十二億というような数字にふえております。その計画内容が若干そのつど変わってきておるものもございます。われわれの八十数億という数字につきましては、これは地区の調査をしまして、どういう地区からまずやったらいいかという緊急の順序も当然あろうと思います。それから三十四年が二億、三十五年が四億と倍ふえていったのでありますが、八十億というものを考えてみますと、まだ相当残事業がございますので、調査をいたしました上に、緊急順位といいますか、順位を考えて、どういうところから先にやるかということを当然調査をしていきたいという考えであります。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 それでは八十数億のものについては大体その必要を認めておる、しかし財政の都合その他もあるので、順位その他を考えねばならぬので調査をする、かように理解してよろしゅうございますか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 これは八十数億、それから建設工事その他もだいぶございます。これは実は何年でやるかということがまた一つの問題でございます。われわれとしましては五カ年計画で一応振興計画をやろうということで進んできたのでございますが、建設工事の面でいきますと、かなりその点には難点が出ております。それで先ほど申し上げましたように緊急順位というものを主体に考えまして調査をしていくというつもりでおります。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 緊急順位を主体にして調査をする、局長の良心的な見解では、これは急いでおることは申すまでもありませんが、何年くらいで八十数億やりたいとお考えになっておりますか。これがそのままとは申しませんけれども……。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 建設工事の残事業量も実はだいぶございます。それで三十五年度の予算要求いたします際には、大体内地が今後五カ年くらいで残った事業を完成したいというようなことで、予算要求を実はいたしました。開拓地改良につきましても調査の結果出て参りますれば、建設工事と大体同じような歩調をもって完成したいというつもりでおります。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 建設工事はどのくらいの予定でございますか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 建設工事は、たしか三百四、五十億内地だけでまだ残っております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 もう時間もございませんので、最後に大臣にお伺いをいたしたいのでありますが、戦後入植した開拓者のいわゆる開拓地改良工事、これが急を要することは申すまでもありませんが、ただいま局長の御答弁によりますと、財政の都合もあるので、緊急の順位を中心として調査の必要がある、八十数億はすでに知事の認定でわかってきておるけれども、順位その他をきめるために再調査をする、その費用が五百万円とか六百万円とか計上されているということであります。三十五年度予算においては、改良工事費は四億円でありまして、かりに八十億円の総改良工事といたしましても、四億円ずつでは二十カ年かかる。その改良工事のほかに建設工事費が三百四十五億円残っておるというお話であります。そこで私は総括的に大臣にお聞きしたいのは、予算委員会における説明においても、またこの三十五年度予算の説明においても、既入植地区の振興対策に重点を置いておるということを、農林大臣を初め当局は強調されておるのであります。既入植地区の振興対策であるということでありますならば、私は、負債の問題もありますけれども、積極的にはこの改良工事が中心にならなくてはならぬと存するのであります。これが農林大臣の声明であり、公約であると信じておるのであります。この八十数億における改良工事、局長は五カ年くらいでなし遂げたいという熱意でございます。あなたはこの公約に従ってこの改良工事を五カ年くらいでなし遂げるだけの熱意を持って当たられるかどうか、あなたは非常に大蔵当局とは関係が深いようでありますし、あなたの政治力をもってするならば、私は既入植者に対する振興対策は格段の発展があると思いたいのでありますが、私どもの期待を裏切らないように、これに対するあなたの所信を承りたいのであります。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 入植者の問題は二つあるわけでございまして、既入植者の対策の問題、今はその問題でございますが、もう一つは新規の者を非常に理想的な形でやっていきたい、こういうことです。そこで問題になっております既入植者につきましては、とにかく負債整理、これはぜひやりたいと思います。それから今お話のような事業費の問題の調査もいたしておりますし、また機会あるごとにというので、災害の際にも救農土木というものをこの地帯にできる限り取り入れるという考え方をとったのは御承知の通りであります。お話のような計画の方向を何とか実現したい、かように思っております。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 重ねて、三十五年度予算には農林省関係は相当ゆっくりととられておると新聞は報道いたしております。そのとられておるという三十五年度の予算に改良工事費はわずかに四億円、これは私は福田農政の第一歩につますきがあると思う。まあ済んだことは私はここで繰り返しませんが、五カ年くらいでなし遂げるという熱意、もう少しあなたの熱意のあるところを述べてもらいたい。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 何にせよ三十五年度は災害の年でございまして、この負担が非常な重圧になるわけです。しかし三十六年度になりますと、この負担がおおむね半減をする、半分以下の負担になってくる。それから三十七年度になりますれば、さような災害負担は新規の災害がなければゼロになるということで、農林省の予算の規模が今日の状況で推移するということになりますと、非常に楽になってくるわけです。さようなことで、開拓者に対する事業費、これも大幅に増額ができる、こういうふうに考えております。ぜひ実現したいと思います。

井手以誠日本社会党

○井手分科員 これで終わりますが、三十五年度は災害の関係で若干実現し得ない向きもあったが、三十六年度はやる、そうおっしゃいますが、三十六年度の予算の見通し、ここは本委員会ではありませんから多く申し上げる必要はありませんけれども、国債の償還その他はずっとふえます。義務的経費はどんどんふえて参ります。ロッキードの費用も予算に計上されて参ります。そういうことを考えて参りますと、ことし腹一ぱい吐き出した予算歳出、そこで来年度はことしよりもうんと苦しくなりますよ。これは本委員会で申し上げます。そういう状態ですから、よほどふんどしを締めてかかってもらわぬと、なかなか意気込み通りいくものでないことをこの際一言警告申し上げておく次第でございます。  いずれにいたしましても、開拓者というものは戦後のあの緊急の事態、引揚者その他政治的に解決した向きはありますが、それを遇するに政策はなお足りないと思っておりますので、開拓者に対しましては、非常に悲惨な状態であることをさらにお考えいただいて、格段の御努力をお願いいたしまして質問を終わる次第であります。

八木一郎自由民主党

○八木(一郎)主査代理 午前中はこの程度にしまして、午後一時三十分まで休憩いたします。     午後零時四十六分休憩      ————◇—————     午後一時四十二分開議

八木一郎自由民主党

○八木(一郎)主査代理 休憩前に引き続き会議を再開いたします。  質疑を続行いたします。淡谷悠藏君。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 農林大臣にまず最初お伺いしておきたいのですが、農政が大きな曲がりかどにきているということを、さっき足鹿委員も言っておりましたが、一体今度作られました農林予算というのはこの農政の曲がりかどを曲がった予算ですか、曲がりかけている予算ですか、どっちなんですか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 曲がりかどに立って、今度はこの方向でいけば、農村はりっぱに他の産業と肩を並べて所得倍増も何もできる、こういう予算でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 所得の倍増はできますか、何年ごろできますか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 これは、ただいま政府の方でも、所得倍増計画というのを作案中でございまして、この秋ごろその計画ができるのです。できるが、その内容として、各産業とも所得を倍増するということでございまして、農業も、もとよりその際には倍増だ、しかし、その年度をどういうふうに考えていくかということは、結論はまだ出しておりません。おおむね十年で倍増ということでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 これは少し大胆じゃないですか。私、きょうは所得倍増論には触れまいと思いましたが、大臣が十年で農民の所得を倍増するというなら、これはまた予算の検討の仕方がございます。一体、この所得倍増ということは、国民所得全体から見た所得倍増ならできるでしょう。階層別に、それぞれの階層が平均されて個人所得倍増まではいかないのではないですか。産業全体としては農業もひっくるめて倍増しましょうけれども、農業の面だけで、やはり十年で倍増しますか。さらに、農家の一戸々々が所得倍増できますか。これは非常に大きな農林大臣の手腕だと思いますけれども、十年でできるという一つ御答弁願いたいと思います。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 倍増というのは、淡谷委員に申し上げるまでもないことですが、これは国民総所得の倍増なのです。ですから、国民総所得というのはどういうことかといえば、これは各めいめいの、国民一人々々の所得ということではないのです。国の生産が倍になる、こういうことであります。従って、これに人口的な要素を考えて、一人一人の増加ということは考えなければならぬわけです。それからさらに、その一人々々というのは、労働人口、これが問題になるわけです。労働人口一人々々の所得の増加ということで理解をさるべき問題なのです。そういう角度からいきますと、大体所得倍増というのは、一人々々をとってみますと、十年後に平均六割増しということなんです。年率でいいますと、総所得の倍の場合には七・二%の年率を必要とするわけでございます。ところが、一人々々の年率の所得の増加というのは五・三%です。一体農家が五・三%の、家としての、人としての所得の達成ができるかできないか、これが問題なんですね。ところが、私は、これは必ず実現できる、この方法でやれば、必ずこれでよろしい、かように考えているのです。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 大へんな福田農政です。楽しみになりますが、ただ、今までの農林統計など見ましても、十年後には二割七分しか増すまいという説が高いようです。これはやはり私は曲がりかどにきておるほんとうの原因だと思いますが、これは農林大臣の資本主義政府の特質と、私どもの主張の社会主義の違いだと思いますが、国民所得がいかに多くなりましても、その平均の形がでこぼこが多くございますと、非常に多くの人たちが依然として貧乏である。ごく少数の者がふんだんに永うけるということが考えられる。私河岸を変えまして予算委員会で防衛予算などを昨日まで扱っておりましたが、予算の出し方が農林とは大へん違っておるらしい。向こうは飛行機の単価をきめるのに一千ドル以下は四捨五入という。一千ドル以下は四捨五入という予算の盛り方をしたら農林予算は全費目がなくなります。非常に零細なものであります。そこに日本の農業の特殊性があると思う。大臣は所得倍増をいきまいておられて、意気は壮としますが、もう少し現実に即した農政を立てていただかないと、国民所得が倍増されましても、農民は依然として変わらざる貧困状態にあるということを憂えざるを得ない。  そこで第一点にお聞きしたいのは、さらに自由化が目の前に迫っておる。曲がりかどに立ってどっちの方向に行こうかと迷っている。あるいはこの方向がいいと思っている間に、自由化の方はどんどん進むだろうと思う。すでに大豆なども、もう大豆を原料とする工業会からは激しく輸入大豆を入れるようにという要望もあるようであります。百四十万トン消費されます大豆のうち、日本の農家が出しているのが大体四十万トンといわれております。そのうちの十五万トンだけしか市場に回らない。百万トンの大豆を入れたいという要求が出ております。あるいは入っておるかもしれません。どうも貿易自由化のテンポと農政の曲がりかどにきておる場合の行き方が合わぬというような心配も多分にございますが、一体所得の問題でも、農産物の増加をはかれば、それで農家所得がふえるのか、あるいはこの農産物を販売して現金収入がふえて初めて農家所得がふえるのか、今度の予算は、どっちの方向を重点に置いて組まれておりますか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 農家の収入がふえなければならぬ。それでしかも収入がふえただけではこれはいかないのであって、それに要するコスト、これが低減されなければならぬ。そのためには、農家の生産性の向上するということがどうしても必要になってくるわけですが、その生産性の向上ということは、単位当たりの農地等におきまして、できるだけ多くの生産をすると同時に、その流通面、価格面等において、ただいま申し上げました収入の増加ということが実現されるということでなければならぬ、かように考えております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 生産を増加するという方面では、今日までもかなり日本の農政は苦労してきたようであります。しかるに流通場面に立ちますと、まことに施策がなかった。今度もないと思います。大体酪農、果樹等が現金化される農業の先端に立っておりますが、酪農面で流通部門を配慮した予算というのは、一体どこに出ておりますか、具体的に一つ予算項目に従って御説明を願いたいと思います。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 お許しを得まして、かわりましてまず申し上げます。  酪農総合対策の酪農関係の予算は、昨年度二十一億八千万円が、来年度二十二億九千万円余を計上いたしておりますが、御指摘の酪農品の流通過程における合理化対策関係の予算といたしましては……。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 発言中ですが、実は私この予算書で質問しておりますので、昭和三十五年度農林省所管一般会計歳出予算各日明細書に基づきまして、何ページのどの項目に盛ってあるかを具体的に御説明願いたいと思います。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 四十二ページの項で畜産振興費というのがございますが、間接に関係があるものを除きまして、その項目のずっと終わりの方でございますが、次のページの四十三ページ二行目、牛乳乳製品消費普及拡大事務費、その次の学校給食用牛乳乳製品供給事業実態調査事務費、それからずっと下がりまして、十四号でございますが、牛乳乳製品流通調査委託費、その内訳が牛乳乳製品流通調査委託費、牛乳小売実態調査委託費、学校給食用牛乳乳製品供給事業実態調査委託費、十四号で牛乳乳製品価格調査委託費、次のページに行きまして、十六号の生乳品質改善事業費補助金、四十五ページの牛乳乳製品学校給食費補助金、十六号の牛乳乳製品消費普及拡大事業費補助金、その内訳でございますが、牛乳乳製品消費普及拡大事業費補助金、牛乳消費普及会議事務費補助金、牛乳集団消費促進事務費補助金、農村牛乳乳製品消費啓蒙事業費補助金、農山村牛乳簡易処理施設設置費補助金、十六号の、四十五ページの一番下でございますが、生乳共販模範地区設定事業費補助金等でございますが、このほかに酪農振興及び安定に関する事務費というのがございまして、ページはあとで申し上げますが、生乳の取引改善、乳価の紛争調停に要する経費、以上がそうであります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 これは大へん項目がたくさん並んでおりますけれども、内容を見ますと、まことにたくさんの予算なんであります。  まず引かれました牛乳乳製品消費普及拡大事務費というのは大体百四十六万円程度、それから学校給食用牛乳乳製品供給事業実態調査事務費というのは二十万五千円、これは名前よりもちょっと短いくらいですが、一番大きいのは、くどくは申し上げませんが、牛乳乳製品学校給食費補助金十六億円、これはやや大きい。一体学校給食のために牛乳一合が幾らに農家から買われておりますか。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 飲用牛乳の方につきましては、一合当たり三円七十銭であります。補助金がそうであります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 福田農林大臣は東京で牛乳をお飲みになったことはありますか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 飲みましたことはありますかといって、しょっちゅう飲んでおります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 そこで、一合幾らでお飲みになっておりますか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 値段のことはよく存じませんが、いろいろあるようです。十円牛乳から十五、六円までのものがあります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 どうも福田農林大臣は牛乳の値段なんかに関心を持たなくてもいいような……。やぼなことは言いませんが、私が飲んでおりますのは、十八円の牛乳を飲んでおります。そして、私も酪農をやっておりますが、手を放しますときには一合が三円八十銭であります。中には処理費も要るでしょう。この三円八十銭の牛乳を売って、飲む方は十八円ないし十五、六円、十円を限度として飲んでいるという形の中に、今日酪農の大きな所得減収の問題があると思うのですが、大臣その点はどうですか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 これは大いに改善しなければならぬ点と思います。私はつとに牛乳を大いに国民に飲んでもらいたいという論者でございまして、十円牛乳というのがありますが、私なんか数年前何とかしてそれをやりたい、こういうので、石川島の土光社長に頼んであれをやってもらったわけなんです。やはり中間経費が非常に多い、特に小売段階で相当のロスがあるというふうに思うのですが、一挙にというわけにはなかなかいきません。しかし逐次そういう努力をしたい、こういう考えであります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 そこで、一番補助金を多く出しております牛乳乳製品学校給食費補助金ですが、これもおそらくは、学童の飲んでおります生乳というものは、生産者が出しております四円足らずの牛乳ではないと思うのです。そこに今の牛乳処理段階で考えてやらなければならぬ点がある、だろうと思う。農村でしぼった牛乳が、一たん町の牛乳屋の手に入りまして、あるいは大きな乳業会社の手に入って、独占禁止法云々の騒ぎを起こして、それをもう一ぺん農村に還元されて、農村の学童が飲むという形がある。従って、農村でとれる牛乳を農村における学校に給食するために、農村に牛乳処理場あるいは配給設備等を作ってやるような構想はございませんか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 これは大いにあるわけなんです。さようなことで、高温殺菌でいこうとか、あるいは三十五年度の予算では、クーラー・ステーションまで作って、さようなことをやろうとか、いろいろ気のついたことで、政府がこれを助成した方がよかろうというような施策は、できる限りやっておる、そういうような状況であります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 これは深追いいたしませんが、大体そういう方向に大胆に曲がっていただきたい。  もう一つは飼料の問題です。今日の農家の経済というものは、生産する段階ではどんどん能率を上げておりますけれども、販売あるいは購買の段階でおそろしく搾取されていることは御承知の通りでありますが、一つお聞きしたいと思いますのは、食管特別会計の中にありますふすまの問題であります。一体ふすまは——これは私この間から見ているのですが、ちょっと昭和三十五年度農林省所管特別会計歳入歳出予算予定額各目明細書をごらん願いたいと思うのですが、この九ページに農産物等安定勘定の中の歳入に農産物売払代という項目があります。ここにふすまの単価として一万八千七百二十四円と出しております。このトンというのは、農家が使っておりますふすまの飼料が何ぼできるという勘定でございましょうか。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 国産小麦のふすまは普通で二三%前後となっております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 私の聞いておるのは、小麦からふすまがとれるのではないのです。おそらくこれは一トンの値段だろうと思うのです。農家が使っておりますふすまは一トンなんか買う人はありません。一袋、二袋零細に分けてもらってきているのです。この値段が非常に高いから聞いておるのです。そこで一トンのふすまというのは何袋になりますかと聞いておる。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 ふすまは三十キロ包装と称しておりますので一トンで大体三十三袋くらいになります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 そうなりますと売り払い代金が幾らになりますか、ちょっと計算してみればわかるのですが、何かやったものはありませんか。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 概算で六百二十円くらいになります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 農家が会社などから配給を受けております小売の価格は幾らとおつかみになっておるのですか。これは流通過程を御心配になるのはわかっておりますが……。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 最近は三十キロで農家の入手する価格は七百二十円前後でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 もう少し高いのですが、あなたのおっしゃる七百二十円と押えておきましょう。ふすま一袋で百円違う。しかもちょっとお聞きしたいのは、輸入小麦の売り払い先は大体どこでございましょうか。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 輸入小麦の売り払い先は大部分が製粉用として加工されますので、ほとんど全部製粉工場でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 前には飼料として入ってきました小麦が製粉業者に渡って、そこで製粉は製粉として普通に売られながら、ふすまが非常に高く売られて問題を起こしたことがあります。  今度は畜産局長の方にお聞きしたいのですが、ふすまの歩どまり並びに価格構成は一体どういうふうになっておりますか。小麦の場合はどれだけでふすまはどれだけか。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 小麦が飼料用にいく場合でございますが、食糧庁長官からお答えになりましたが、食管会計の制度に伴いまして、国産の小麦、輸入の小麦が一般製粉用として流れるのが一つと、もう一つ、御承知の通りでありますが、小麦の低質なものを飼料用として輸入しまして、飼料需給安定法の指定物資にいたしまして、これを飼料用として全国に流すものとございます。あとのものについて食糧庁長官が申し上げませんでしたが、あとのものは二種類ございまして、マニトバ五号、六号を入れましてふすま増産用にする場合と、三十四年度からは豪州産のオフ・グレード、下級小麦を入れまして、一般製粉業者のうちの一定の定めましたものの方へふすま増産用に売りまして、ふすまを増産するものとございます。前者は専管ふすま工場といっておりますが、比較的小さいのですが、経営工場全部をふすま増産に充てております。後者は一般製粉の中で特別の監督制度を置きまして、ふすまを特別増産をする。この歩どまりはふすまを六割ひいて粉を四割ひくのであります。従いましてこの販売経路は全購連でありますとか飼料製造業者の工業会でありますとか全酪連でありますとか全鶏連、そういう農林省の定めました団体に、農林省の定めました指示価格すなわちこれは裸で三十キロで五百八十円程度のベースであります。包装容器に入れますと六百二十円くらいになりますが、それで販売させることにいたしております。食糧庁長官が申されました一般製粉は歩どまりは二二%くらいかと存じます。正確にはまた調べて申し上げます。その原価は食管の方できめております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 外国産の小麦と日本産の小麦で滋養その他非常な開きがございますか。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 家畜の栄養としましては大差はございません。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 食管特別会計を見てみますと、外国産の輸入小麦の売り払い代金がトン当たり三万六千六百三円、内地の小麦が二万五千六百六十五円、この開きはどこからきているのですか。六ページに輸入食糧管理勘定、九ページに農産物等安定勘定がありまして、そこに小麦の項がございますから御比較願いたい。

安田善一郎農林事務官(畜産局長)

○安田政府委員 先生の御質問を聞き間違えておるかもしれませんが、農産物勘定は小麦としては飼料が入っております。買い入れ価格の単価がトン当り二万五千二百二十三円、売り渡しが二万五千十三円、その差だけえさを安くすることになります。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 小麦で申し上げますと、外麦の売り払い代はこの六ページにありますように、トン当たり三万六千六百三円。それから内麦の売り払い代は四ページにありますが、三万三千六百二十円。この差はそれぞれ小麦の性状その他からきておるわけでありますが、詳しい資料は手元に持っておりませんけれども、大体の見当といたしましては、製品歩どまりそれから蛋白の含有量等によりまして、品質差に基いてこれだけの差が出てきておるのではないかと考えます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 この農産物等安定勘定はちょっと今局長から説明がありましたが、この九ページの二万五千六百六十五円というのは、これはどういう理由でこう安くしておりますか。

須賀賢二食糧庁長官

○須賀政府委員 この農産物等安定勘定に入っておりますえさ用小麦は、先ほど畜産局長からも申し上げておりますように、マニトバの五号、六号でありますとか、あるいは豪州のオフ・グレードの小麦でありますとか、低品質の小麦でありましたのでそういう価格になっております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 長官に一つお聞きしたいのは、さっき僕はそれであらためて畜産局長にお聞きしたのですが、外国の小麦と日本の小麦との栄養価が違うか違わないか聞いたのです。局長は違わない、あなたは違うという答弁で価格の差を御説明になったのがちょっと納得できないのですがね。しかしこれは一応のみましょう。のみますけれども、結局農林大臣今お聞きの通り、この飼料の価格というものも、一般市価は七百二十円、協同組合でやっているのが六百二十円、われわれ実際使っておるのが八百円こします。中には肥料の豆かすをえさにして売って牛が腹を病んだような例もあります。そうしますとやはり販売だけでなくて購買の面でも、もう少し流通過程に力を入れていただきませんと、売って損をし買って損をする段階に農家が置かれておる。流通過程に取り入れるならば、そこまでやはり徹底した施策をし、すみやかに曲がりかどを曲がられるように私は希望したい。なお続いて果樹の問題に触れますか、この間農林省の方から来て説明していただきまして、果樹農業振興特別措置法案を御説明いただきました。あれを見ておりますと、大体が果樹園芸に対する融資措置法であって、生産の基礎にもあるいは流通の問題にもほとんど触れていない。これはまあ措置法としてはやむを得ないだろうと思います。そこで聞きますけれども、果樹の産地価格と消費地価格との開きが、現実の段階においてどれくらいあると御認識になっておりますか。これは農林大臣に一つお伺いしたい。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 これは物によってずいぶん違うのですね。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 リンゴについて御説明願います。——それでは伺いますが、農林大臣はリンゴをお上がりになっておると思いますが、ふだんはどういう種類のリンゴをお上がりになっておりますか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 まあ国内でできるあらゆるリンゴをいただいております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 国光種というリンゴ、今一番出ておるのですが、これは一個どれくらいでお上がりになっておりますか。これも牛乳と同じようにおわかりになりませんか。——私の質問は無理でしょう。私の方から一つ説明を申し上げたいのですが、今店で売っておりますリンゴというのは、一個二十五円、二十円、安いので十五円くらい。われわれが手放しておるのが、現地で三円です。荷作りを入れ、運賃を入れまして、神田の市場まできまして六百円から六百五十円ですから、一個六円か六円五十銭、それが都内の小売屋の店先に並ぶときには、二十円か二十五円、安いので十五円くらいになります。小売店で非常にもうけているように見えますけれどもこれはむしろ生産者の零細性と小売商の零細性とがともに関係しまして、生活費に食われて、むだな流通費になっておる。これが大体果樹園芸等の今日の値上がりの状況の悩みなのであります。買う方は値下がりをしない、売る方は値下がりで困っておる。もうきのうあたりの市場の状態を見ましても、玉ネギを初め野菜などは大暴落の状態です。これはいかに生産を上げましても流通過程が合理化されなければ、農家の所得は大臣おっしゃるように十年後に十割とは申しませんが、せめて五割まで上がるとも絶対に思いません。何をおいても曲りかどにきました農政は、ただ生産をすればよいのだという観念から、流通過程における狂いを直して、抜本的な対策を立ててもらわぬとどうにもならぬということをまず申し上げておきたい。  次に御質問申し上げたいのは、共済制度の問題であります。これは大臣も確たる御覚悟をきめておられますことは同僚議員からも伺っておりますから、その点は触れませんが、共済組合が今日全国にわたって解散の要求が非常に高まっておりますが、私どもとしましてはこの共済制度そのものは持っていかなければならぬと考えて、むしろ共済制度の抜本的な改革に踏み切って参っております。しかし現実の姿を見ますと、これは農家の気持にも無理がない。共済制度そのものを理解しております農家というのはあまりないし、させなかったのはわれわれの罪でもございますが、理解しないまま非常に誤った運営の前にさまざまな悲劇を繰り返しておる。私から申しますと、これはあまりに政治的な発言となりましょうから、ついこの間もらった手紙があるのです。東京都千代田区国会議事堂内淡谷代議士様。この代議士の「代」が大小の「大」になっております。からだが大きいから、この大を使ったのかもしれません。本人は私は知りませんが、私と同じ青森県で、青森県南津軽郡浪岡町大字本郷鎌田金太郎という男であります。会ったことはありません。この人が今の共済組合の実態というものをそのまま訴えてきた手紙があります。これは方言で書いておりますから、ところどころ通訳いたします。かなづかいその他も一切原文のままでみな農林大臣のお耳に入れておきまして、現在の共済組合が地方末端ではどのようなことをやっておるか、一つ御認識を願いたいと思う。  拝啓御失礼ながらお聞きいたしたいことからお手紙差し上げることでございますということは、今回の共済組合のことでありますが、当浪岡町の共済組合では、去る一月十三日に差し押え執行通知書を滞納者全員に渡し、来たる二十三日までに滞納金を納めなければ貴殿の所有財産に差し押えするので、何しろ何も知らぬ農民たちは、差し押えだとすればぶるぶるしるようなものでございます。そこであわでで金納めるに行ったところが、これに対する百円につき日歩三銭の利子がつき、それは納め期日一カ月後より納め入りの期日まで計算されるということであります。これも昭和二十九年度よりの利子だので、多大なるものでありまし。そこでどうして昭和二十九年度から掛金を納めないかといえば、二十九年前に、稲の病害、水害、冷害とかで組合に見て来て下さいと申告をしても、全然来てくれない。これでは共済組合というものは何にもならないというので、掛金をだれも納めない。また話を聞いてみれば、稲がそんなに悪くなくても補助金をもらっておる人もあるらしい。これでは何が何だかさっぱりわかりません。そこで、これに対して政府は何とか定められておりませんでしょうか。まず水田一反歩につき幾らの掛金を徴収しろとか、またはどのような稲の災害に補助しろとか、こういうことが定められているものではないか、ちょっとお聞きいたしたいのでございます。これはまあよけいなことではありますが、もしこれが政府に定められておらないとしたら、まずかりに組合から反当一千円を割り当てられたとして、これを納められないとしたら差し押え、または百円につき日歩三銭の利子をつけられたとしたら、ほんとうにこの共済組合のためにしっかり食いちぶされると思いまし。今現在では反当組合では三百円というけれども、大体四百円ぐらい、これは三十一年、三十二年度現在。三十三、三十四年度はもっと安いようでしたが、これでありましから、大体一万円以上二万円、これに日歩三銭の利子、多大なる金でございまし。納めなければ差し押え、村の人が大騒ぎしておりまし。何しろ政府と農家の道の遠いので、途中で姿をきやし——これは消すということです。きやしこともあるのではないかと思いまし。  次にこれは共済組合の職員の話。  あるとき大釈のある農家に差し押えをしるにいった。トラックや馬そりで差し押えをしたものをちんできようと思って行ったと、——積んでこようと思ってという意味です。そこでその家に行って、何差し押えをしたらよいかと家内を見たら、家中にミシンがあったと。そのミシンに差し押えをしようと思ったら、娘がそのミシンたむつかって泣いて——たむつかってというのはすがりついてという意味です。離れない。このミシンを買うときは主人の金でばかり買ったでない、私の金も出したんであると言うて、泣いてそのミシンから離れない。そこで母が裏から走ってきて、おどがあれほどこれを納めろ、納めろと言うても、納めないでこんなありさまだと言うて、隣に行き、金を借りていって納めたということでし。それから北中野に行って、豚に差し押えした。本郷の人も納めないとこういうように差し押えされるありさまでありましから、共済組合に対しる政府の内容お聞きしたいと思いまし。何ぞお願いいたしまし。  これはおそらく共済組合の解散を願う農民の真相だろうと思う一体掛金がどうなるのやら、負担金がどうなるのやら、どれだけの災害に対して幾らくるやら、全然説明もしないままに、しかも運営が非常に乱れて、それで掛金を納めなければ、片っ端からミシンでも豚でも差し押えしてしまうというこの強制的な行き方が、今日非常に全国に共済組合の解散を要求する声となって現われているという一点だけをお耳に入れておきたいと思うのであります。  なおこれに関しましては土地改良事業の問題があります。土地改良の負担金あるいはかかりを強制徴収する法律はできておりましょうが、この制度そのものにも、運営の面にも多分に狂いがございますので、これはしばしば不正が起こっております。土地改良組合の組合長の汚職事件なども出ております。しかもそうした運営の狂いから、この共済組合と同じように無理な負担金が強制されまして、一方で運営の悪さを追及している間に、一方では、その悪い運営をした組合長なり責任者が同じ調子で差し押えなんかの手段に出まして、一村こぞってこのために悩んでおるような例が、もう一通あるのですが、きょうは土曜日ですから、長くなりますのでやめますが、こういう例はたくさんあると思う。一方的に制度を作り、これを上から押しつけましても、この実態をよく教えて、運営の狂いをたださないと、ほとんど全国にこういう例がたくさん出ると思いますので、この点も、まず御注意にとどめておきたいと思うのであります。  なお、あらためてお聞きいたしたいのは開拓行政であります。さっき足鹿先生、井手先生からいろいろお話があったので、私は簡単に言っておきますが、二十一年度、二十二年度、二十三年度あたりまでの開拓者というのは、条件が非常に悪いので、何とか抜本的な措置を講じなければ離散するだけであるということを、私は毎年、委員会のあるたびごとに申し上げておきましたが、具体的には今度の予算でどういうふうな処置をおとりになっておりますか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 先生のおっしゃいました二十一年、二十二年、二十三年に入りました緊急開拓者は、大部分不振開拓者ということになっております。約二十万入りまして、五万くらいは離農したのでありますが、十五、六万残っておりまして、大部分はそのころ入った人々であります。今度の予算でそういう人々にどういうことを考えておるかというお話でございますが、まず私ども、不振対策の一番大きいものといたしましては、午前中にも御質問ありましたように、建設工事のおくれを取り戻すことが一つではないかということで、開拓の予算がふえました中でも、特に不振地区にはそういう建設工事を重くやりたいというようなことを一つ考えております。それには午前中に御質問ありましたように、開拓地改良というようなものも当然含めて考えております。それから積極面の融資の面でございますが、これも振興農家に対しましては、振興資金を来年度約二十五億くらい融資するということも考えております。そのほかに、そのころ入りました人が国その他の債務の重圧にあえいでおるということがございますので、この不振地区の大部分に該当するように、過去の借金でたまっておりますものを五年据置十五年——これから二十年のうちに条件の緩和をしようというようなことも、実は考えております。そのほかに、不振地区の対策といたしまして、間引きといっておるのでありますが、予算で約七千万円を計上いたしまして、過剰入植のようなところは新規入植——新しいところに移ってもらう。そうして残った人に土地の再配分をして、その面積をふやしていくということで、二戸当たり十五万、移民する人には二十万でございますが、その三分の二を国が補助しまして、間引き対策もやってみようということで、諸般の対策を三十五年度は考えてみたい、こういうことで今予算の要求をいたしておる次第でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 大へんこまかく配慮されているようでありますが、農林大臣は、この辺で早期入植しました開拓者に対してはかなり抜本的な措置をとる必要があるのではないかと思うのです。御承知の通り、終戦当時は外地から帰ってくる人がたくさんあり、また軍隊が解散しましたので、一度にどっと農村に帰ってきた。その人口は、どうにもしようがないので、帰農開拓というような名前で早急に山にぶち込んだ形になっているのが開拓の実態であります。帰農開拓をやりましたところが、だんだん貧乏になってくる。考えてみたら、これは役所のお達しの字が間違っていたのではないかとよく言うのですが、帰農の「帰」という字が、「帰る」という字ではなくて、「棄てる」という字ではなかったか、「帰農」が「棄農」になって、さらに一転して「飢農」になったのではないか。その三転しました帰農開拓者が不振開拓地区という名前で呼ばれるのはとんでもない話で、むしろこれこそは、条件が悪いために、借金の重圧でやはり無理やり離れていった例が非常に多い。私は、この条件の悪いのは、小細工ではなくて、根本的にもう一ぺん開拓のし直しをさせなければ、この脱落はいつまでも続くと思うのです。特にさっきも手紙で読みましたけれども、開拓者に対する融資の窓口があまりに多い。私すっかり勘定しませんけれども、十二か十三あるのじゃないですか。私よく数は知りません。その十二か十三あります窓口からかわりばんこに請求が来るのです。償還期に入ると、その窓口に行ってあいさつをするだけで大体半月はつぶれるだろうとよくいわれるのです。これを一本化にする方法が二、三年前からとられておりますけれども、やはり不振地区と称される気の毒な条件下にある開拓者に対しては、抜本的にもう一ぺんやり直しをする必要がある。現在機械開発公団でやっております北部上北あるいは根釧地区の開拓は、現状では非常によくいっております。昨年の夏決算委員会で回りまして、おそらく農林省でやっている大きな仕事のうちで一番いいだろうと言っておりましたが、補助金や融資がつぎ込まれている間はどこの開拓もよくいくのです。それが償還段階に入るととたんに不振地区になる。この辺、基本的に、開拓営農の形、開拓そのものの形に思い切った処置が要るだろうと思いますが、これは予算には出てきておりませんから、農林大臣に今後の覚悟のほどをお示し願いたいと思います。無理な注文はしませんけれども、そういう新しい方向で開拓を進めるようなお覚悟があるかどうか、お聞きしておきたいと思う。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 開拓政策としては、お話のように、戦後の緊急開拓者をいかにして安定させるかという対策と新規の入植をやっておるわけでございますが、新規の入植につきましては、私は、日本のこれからの農家のいくべき姿を開拓者が切り開いて、パイオニアであるというような施策をしていきたいと思います。それから既存の緊急開拓につきましては、負債の整理、さらに事業施設の建設、改良、また、間引ということを今局長も申しましたが、さような脅え方、それらを中核といたしまして抜本的な解決をはかりたい、かように考えております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 抜本的な対策の一つとして土地の問題がある。この開拓地の経営を圧迫しておるのに地代の返還があるのです。この自作農の借りなんというものは、長い伝統ですからあまり圧迫を受けないようでありますが、やはりそれにしましても、地代の負担というものは直接収入には関係がないわけです。十万円の土地を耕しましても、一万円の土地を耕しましても、ただの土地を耕しましても直接収穫には関係がないわけです。あまりに早く自作農化をやらせるために、地代の圧迫がかなりの影響を及ぼしておるのが、今日の停滞した農家経済に見られる現象であります。ですから、農地を売り渡すのは、営農がうまくいってからでいいのではないかと思うのです。経常費の方にどんどん融資をしまして、地代などに対しては国費をあまり回さぬでも経営する分にはかまわないと思う。ただし、長い間土地を持たなかった農民の悲願として、一日も早く自分の土地を持ちたいという悲願がある。あったが最後、その地代の重圧にたえかね、農産物を売るよりは土地を売った方が早道だというので、今の地代の値上がりに乗じて、開拓地を売って——売ることはできまいから、転換していって、若干の金を持って離散しておるのが実態です。これは、やはり自作農を作るにしましても、もう少し経営が安定してからやられた方が、開拓者の営農のためには貢献するのではないかと思いますが、その点のお考えはどうでしょうか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 これは農地法で支払い期間三十年、年五分五厘ということになっております。そのほか一時払いの方法とか、そういう規定もございますが、その辺のところは先生と若干意見を異にしておるのであります。そう地代自身の重圧はないのではなかろうかというふうに、考えております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 六分五厘の金利は具体的には幾らになりますか、償還期間は三十年、それに六分五厘という金利がついております。それは毎月幾らになりますか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 法律では五分五厘という割合低い金利になっております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 五分五厘は総額は幾らになりますか、三町歩を耕したら幾ら払わなければなりませんか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 今ちょっと計算してから申し上げます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 名前は五分五厘ですけれども、全体の地代に対する五分五厘ないし六分というものは、開拓者の営農には非常な重圧です。それを、土地を持たせるのだからいいじゃないかという考え方自体が間違っておる。あの人たちの一日の生活を見てごらんなさい。病気をした場合を考えてごらんなさい。時間がむだですから、あとでゆっくり重圧になるかならないか、私と考えが違うならば、あなたのお考えを聞かせていただいて、あらためて何かの機会に質問いたしますけれども、そういう点は十分お考えを願いたい。  特に最近の法人化の問題、新しい機械を入れ、動力を入れ、近代的な科学的な農業を営むためには、現在の零細農ではだめなことは見えすいておる。それに対して税金が重過ぎるということから法人化もやったでしょうが、やつてみると共同農場まで持っていかなければ、どうにもならない段階まで来ておると思う。私どもの方で申しますと、リンゴの噴霧器などの発達から、家では持ち切れなくなって、農林省に大へん御努力願いまして、二十町歩単位で共同薬剤散布の施設をいたしましたところが、大へんに好評を博しまして、御承知の通りどんどん伸びておる。法人化の問題も税金のがれのためではなくて、農業経営の新しい形として大いに奨励する必要があると思うのでありますが、これは、御承知の通り、税務署とあなた方の方でぶつかっている。これは法律もございましょう。法律ございましょうが、法律は改廃できるものであるし、経済の原則は変えられないのです。やはり農業はこの道でなければ、生産協同組合を中心とした法人に、少なくとも経営する権利を与えなければ、近代的な農業にはたえられないと思うのですが、どうですか。具体的な問題ですから、大臣御答弁がしにくいかもしれませんが、一体どう解決をつけていくつもりでありますか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 農業法人問題というものは、ただいま最終的な検討段階に入っておるのです。農家の人も会社なりあるいは農業協同組合というような形で農業経営をしてみたいという意欲がありますので、それにこたえてその道を法制化するということをやっております。生産組合というお話でございますが、これは同じようなことなんですね。形が変わるというだけの話でありまして、私どもは新しいそういう形を作っていく段階であるかどうか、これはなお農家のそういう意欲の盛り上がりがとういうふうになるかということを見てきめたいと思いますが、ともかく法人化ということにつきましては最終段階の検討に入っております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 おそらくきょうの農林大臣の答弁で一番いい答弁だったと私は思うのです。これはやはり法人化なり、この協同組合を生産段階まで進めませんと、普通の商人や何かとのあつれきが生ずるばかりで、農業協同組合の名前に値しない。その点は一つ大臣、首をかけて大いにがんばっていただきたいと思う。これだけはきょう一番いい答弁だったと私喜んでおります。  そこでもう一つお聞きしたいのですが、流通過程からちょっと違った形で行なわれておりますのは米の問題です。これはまた米価の問題で栗原委員につるし上げられる時期が近づいて参りましたので大臣頭が痛いと思うのですが、毎年ああいうように米価の問題でトラブルを起こすというのは、これはやはり農政としては利口な道ではないと思うのです。方ではまた食管特別会計は赤字を重ねる。外米が入れば入るほど赤字がなくなる。国内の米を売ったのでは赤字がふえる。こんな不合理はないと思うんですね。やはり外米よりも高いという内地米の生産構造に対して、思い切ってこれは農業のやり方についてもメスを加える必要があるのではないかと思う。米は大へんこわがるんですね。栗原さんも、私よりは憶病なんです、その点は。しかし農家が水田の今のような形でやっている農業方法というものは、私はそのうちには行き詰まってくると思う。近代的な米生産の構造を考えなければならないと思う。これはいろいろあるでしょう。関連栽培をやって、もっと大きな価格をしたたんぼをやって機械を入れるという手もあるでしょう。この点に対する、従来の米作の改良でなくて新しい機軸を出し、新しい科学的な農業に立脚するような水田耕作なり稲の管理なりの構想は何かできておりますか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 米の増産ばかりでというわけに私はいかぬと思います。しかし当面の米の需給の状況を見ますと、まだ増産の必要があるというので、増産政策も推進をいたしますが、同時にあなたがおっしゃるように新しい角度の考え方を取り入れていかなければならぬというので、食糧増産費というようなものを今度やめて、名称でございますが、生産基盤の強化費だというようにいたしておるわけなのです。なおこまかいことがありましたら振興局の方からお答えをいたします。

増田盛農林事務官(振興局長)

○増田(盛)政府委員 水田経営の近代化の問題に関しましては、実はこの問題は畑作振興対策との関連でもやはりいろいろ考えられなければならぬと思うのでございますが、私どもの方に関しましては、表作である水田経営に関しましては特別従来の考え方と変わった抜本的な経営の方向というものは御承知のようにまだ打ち出しておらないわけであります。ただ、従来畑作振興対策という名目で、大型のトラクターを、深耕あるいは土層改良、こういう名目で昭和三十二年より実施してき、北海道に関しましては特に土層改良は昭和二十六年から実施してきたわけであり、また特に深耕部面におきましては三十二年より大型トラクターの導入をいたしております。しかも水田地帯におきまして今まで実験ないし試験をやってきた結果におきまして、深耕部面に関する水田に対するトラクターの耕法というものがやはり相当な増収効果があり、しかもこれはやがて経営の問題について考えます場合には、近代化の道を切り開く端緒になるのではないかということで、昭和三十五年度におきまして、畑地に限定しておりました大型トラクターの深耕という部面を水田にまで拡張するという措置をとったわけであります。それからさらにこれは大型トラクターの面に関連して申し上げますと、今まで実験して参りましたのは多分にパイロット的、あるいは啓蒙的導入という点を考えまして、経営規模という点から見て、共同経営等、共同化の進んだ段階として、経営の問題として考えるという段階では大型トラクターは考えておらなかったわけでありまして、深耕に重点を置きまして、しかも若干の作業機をつけて、深耕の時期に適合しない場合に、他の管理部面あるいは運搬部面にも使ってみるということでやったのでありますが、やはり日本の現実の農家経営を前提にいたしますと、この大型トラクターの四十馬力程度のものは、なかなか簡単に農村の経営そのものには入っていかないわけでありまして、作業時間を見ましても九割程度のものは耕起砕土の部面に限定されておるわけであります。しかしこの中でもやはり共同化の進んだ開拓農協、あるいは受け入れ態勢の進んで、共同耕作組合の組織のしっかりしたところでは、管理部面等につきましても相当使っております。やはり管理部面を詳細にながめますと、畑作のいろいろな作付体系から制約を受けまして、牧草等の刈り取り等に限定されておる状況であります。従って三十五年度の予算におきましては、日本の農業機械化の発展方向であります一つは小型高性能の機械が出、一方では土壌改良並びに深耕を中心にして大型化する、こういう機能を明確にしまして、むしろこの際共同作業用の部面におきまして中型トラクターの導入を考えたらどうか、これは農村の共同経営化と密着させて考えなければいかぬということで今回は大型トラクターの方は国有有償貸付から補助金に切りかえまして、これは主として深耕を任務とし、例外はございますけれども、中心任務は深耕である。そして将来の農業における共同化のにない手といたしましては十馬力から二十五馬力程度の中型トラクターを農村に入れる。これはまだ国産の段階もまことに未熟でございますけれども、国産化し得る可能性もあるわけでございまして、これに対して無償の国有トラクターを購入いたしまして、全国で大規模な実験をやりたいということで、三十五年度予算に二千数百万円を要求いたしております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 実はこれは私ども前から言っておることなんです。トラクターになったら、乗れないような小さいトラクターはだめなんです。ところが最近東北地方に入りましたのはほとんどハンド・トラクターです。一面ガーデン・トラクターというやつですね。あれをもって農業改良をしようというような方向が一時あったのです。ガーデン・トラクターというのは、アイゼンハワー君だとかチャーチル君だとかいうのが週末に自分の農場に帰って、ガーデンでいじくり回しているおもちゃがこのトラクターなんです。それを農業改良の線でとられたのでは、日本の農民のような勤勉な農民では、馬を使う一倍半疲れるんですね、あれは。機械のよさというのは疲労を知らないところにあるのですけれども、機械が疲労する前に人間が疲労しますから能力というのは非常に落ちるのです。ところがこれを作った農機具屋さんが、そろそろ九州、四国などでは、乗らなければトラクターはだめなものだということに気がついたとたんに、売り余りのハンド・トラクターを非常に進歩がおくれております東北へ持ち込んで売りつけたという例があり、農林省が若干太鼓をたたいた形もあるのでありますが、やはりハンド・トラクターから大型トラクターに転換するにおきましても、農機具屋さんあたりの太鼓にはならぬように十分一つ御注意願いたい。私は特に水田の問題を取り上げておりますが、水田の作業で最も人手を要するのは耕起砕土ではないのです。田植と稲刈りですよ。泥に一本々々苗を植えるなんという超原始的な農作業があるから馬も必要になってくるし、人手も要るのです。またあのどろどろになったたんぼに機械は入ることができないので、稲刈りはやはり人手で刈る。ある場所におきましては、この机くらいの一尺五寸に二尺からあるような大きなげたと称する板をはいてぬかるみに入って稲を刈っておる実情もある。そこで思い切ってやってもらいたいのは、乾田栽培というようなものを畑作として扱うかどうかという問題です。いつまでもやはり今のような水田の形を持っていくのかどうか。開拓田地などには新しい農法をやる新しい認識がないものかどうかという問題です。水の中に浸すというのは、稲の生理ではなくて指先で苗を植えるという作業上の必要から、ふんだんに水を入れてかき回すので、これは学者が一致して言っております。苗しろなどもかつては水の中にもみをまいたのに、今では陸地の苗しろの方が効果を上げている。吉岡金市さんの乾田栽培などもあまり学閥などは気にしない。調査費をたくさん持っておりまして、調査々々で半年暮らし、あとの半年は何して暮らすかというくらいに調査をやっておりますが、水田から乾田などへの転換を考えてもいいと思いますが、そういう考えはまだございませんか。

増田盛農林事務官(振興局長)

○増田(盛)政府委員 御趣旨にぴったり沿うような事例としてはまだ十分には考えていないわけでありますけれども、おそらくただいまの問題の中には水利のコントロールの問題が最も大きな問題になってくると思います。この問題が解決し、しかも作付の集団化なりが前提とされますならば、私は技術的にはお話の出ましたような水田をできるだけ乾田化して栽培していく方法がとられると思います。ただこの問題は農地局でおやりになっております田畑の転換問題にも関連するだろうと思うのであります。技術的には可能でありますけれども、個々の分散、零細、経営のままでこれを実行するということは、きわめて経営上制約があるわけでございまして、やはり先ほど申し上げましたような大きな意味で、こういう点は将来の方向といたしましては共同化——いろいろな段階がございますけれども、この方向で解決すべく努力いたしたいと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 まさにその通りなんです。やはり古い農家はちょっとたんぼへ入ってかき回さなければ気が済まないというのがありますから、これにはむしろ手をつけないで、国宝的な存在として保存してかまいません。好きでやるならやってもかまいませんけれども、少なくとも新しく開拓した開拓田地などではこの農法を大胆に取り入れたらいいと思う。そこまで参りませんでも、湛水と冠水とが稲の生育や結実にどんな影響を持つかというような研究テーマを考えられたことがありますか。簡単に申しますと、旱魃などの場合、四寸あるいは三寸の水をかける場合と、五分やるあるいは一寸の水を冠水する程度で栽培した場合と、生育過程でもって、冠水、湛水、すなわち水の深さがどの程度まで稲の生育や結実に影響するかというような研究テーマをお考えになったことはありますか。

増田盛農林事務官(振興局長)

○増田(盛)政府委員 きわめて専門的な御質問で私では十分には答弁できないのでありますが、水稲に対する、特に節水栽培と称される問題、それから各水稲の生育過程における水の所要量等に関しましては、試験場におきましては相当程度研究も行ない、これに対する資料の収集も行なわれているようであります。しかし根本的には、たとえば水稲の全灌漑時期における所要水量の問題につきましては、実用的な面についてはやはり結論を得ていないようであります。その点もし必要がございましたら専門家の意見を聞いて十分にお答えいたしたいと思っております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 この間予算委員会で埼玉のたしか秦教授が農業及び貿易為替の自由化について意見を述べられましたけれども、この中には大へん注目すべきことがあったと思うのです。百キログラム当たりの投入労働時間から見ますと、小麦で、大体日本は五十四時間、アメリカは一時間、牛乳の場合はアメリカが五三時間、日本は十七・一時間、所要労働量が非常に少ないのです。これに対する収入はどうかというと、小麦の場合に日本は口当たりの労働報酬が五十八円、牛乳が二百十二円。とにかく日本では逆なんです。十七・一時間の労働量を入れた牛乳と五十四時間の労働投入量の小麦の場合、本来ならば麦の方がずっと所得が少なくなっていなければならないはずですが、逆になりまして、労働量がたくさん入っていない、つまり生産性の高い牛乳農家の所得の方が、現在では米麦農家より落ちているという話なんです。これはやはり流通過程における問題と同時に、米は相当保護政策を——これは十分ではございません。十分だと言うと栗原さんに怒られますからそうは言いませんけれども、十分ではないけれども、ある程度価格の面でも保護を受けております米の方が、今日では非常に他の農業に比べるとむしろ安定した生産になっている。これはやはり基本的に生産段階にまで手を入れてやらないと、これこそ流通過程ではどうにもならないところに到達していると思いますので、技術の面から経営の面まで大胆に一つ改良を進めていただきたいということを申し上げておきたいと思います。  最後に私農村人口の点で若干お伺いしまして、栗原さんとかわりたいと思いますが、農村人口の問題で最近起こってきておりますのは、零細農が順次農村労働に変わっていくという事態であります。これは林野庁長官あたりに去年から私はだだをこねているわけですけれども、林野庁の末端の仕事、あるいは食糧庁あたりの検査の仕事などに、農家の余ってきました労働力が、零細農業形態を離れて純労働者として非常に入ってきている。林野庁では非常勤の労働者、山子と呼ばれております労働者として入ってきておりますが、この非常勤労働者は何とかして一本化しなければ、非常に不安定でもあり、また争いのもとにもなっていると思うのです。昨年もこのことは注文しましたが、具体的にはことしはどうですか。非常勤は減少しておりますか。

山崎齊林野庁長官

○山崎政府委員 林野庁におきます国有林関係の労務の状況について申し上げますと、現在の雇用区分からいきまして、常用、常勤、月雇いというような形に分かれておるのでありますが、常用あるいは定期というふうな長期固定した形の雇用数が、数字は現在はっきりわかりませんが、漸次増加しつつあるというような形態にはあるわけでありまして、われわれといたしましても、今後この労務に対して、年間を通じ安定した雇用形態にできるだけ進めていくという方向を考えていきたいと思っております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 その方針でしたら、私別に言うこともありませんけれども、林野庁あたりの職員の形を見ますと、本庁あたりの職員の諸君と、山の中におります非常勤の労務者の諸君とでは、同じ全林野の組織内では消化しきれないと見えまして、このごろ第二組合ができましたが、これなども、私やっぱり非常勤を常勤化する方向に根本的な対策を立てられませんと、また組合内部のごたごたができますし、特に管理者が第二組合を育成、助長するような動きも若干見えたのですが、あれは長官の方針ではなかったのでしょうな。末端では、ずいぶん管理者が積極的に職員のホワイト・カラーの第二組合を作って従来の全林野に対抗させようという動きも見えているのですが、私は賢明なる長官の方針ではなかったと思うのですが、その点をここで確言いただきたいと思います。

山崎齊林野庁長官

○山崎政府委員 お説の通り、林野庁の組合につきましては、昨年の十一月ごろでありましたか、新しい組合が一部分離して誕生するという問題があったのであります。これに対処いたしまして、いわゆる管理者の側としまして、新しい組合の成立、あるいはそれをまた阻止するとか、いろいろなことにつきまして、絶対関与すべき問題でないということを、機会あるたびに、私から常に話しておるという状態でありまして、これに管理者が応援するとかいうようなことは、絶対私はやらないのだという考え方で進んでおる次第であります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷分科員 その確言を得ておきまして、私は別段これ以上追及はいたしません。  農林大臣にもう一つ、これは農業労働者の問題とも関連して申し上げたいのですが、特に農林省関係の職員では、農村地帯に非常に多くの人が入っている。この人たちから実は陳情を受けたのですが、寒冷地手当の問題です。これは寒い方の労働者というものは——労働者に限りませんけれども、薪炭手当が非常に影響しまして、想像のつかないほど、まきや炭なんかの費用がかかっているのですが、北海道は石炭手当がありますが、青森を基準にして、あの一帯がスライドを受けていない形も若干見えるのですが、これはまあすぐ御即答はいただけませんでしょうけれども、予算委員会もそろそろ終わりに近づきますので、陳情等ありました場合には、これをつけ加えて御考慮下さいますように、これは私のこの委員会をかりての陳情として申し上げておきます。  それから、結びとしてお伺いしたいのは、大臣が、ことしの予算が曲がりかどを曲がったのだという御答弁であれば、私は別にもっと聞いたのですけれども、正直に、曲がりかどに立ってそろそろ方向をきめようかという段階だというから、私もその程度だと思ってあきらめます。仕方がないです。これはロッキードの十機ぐらいつぶしたいのですけれども、そうもいきません。なかなかつぶれませんから、これは仕方がありませんけれども、大胆に曲がるためには、もう少し予算を多くとって、大胆に新しい農業の方にお進み願いたいと思うのですが、生産構造を基本的に変えるということも、お考えおき願いたいと思うのです。生産構造に手をつけない——特に経営規模などは、土地問題に触れるので、おっかないものに触れるような気持で、びくびくしながら、薬剤の改良をするとか、あるいは種の改良をするとか、肥料の改良をするとか、全然経営反別、経営規模には手をつけない段階で、日本の農業を回復しようといったようなこれまでの行き方では、とうてい耐え得ないような曲がりかどに来ておるわけでありますから、ことに水田等はおそろしくやりにくいだろうと思うのです。農民自体の抵抗もあるだろうと思います。これを乗り切りませんと、農民が自分の手で自分の首を締めるような自己撞着に陥ることがたくさんあるのです。これはこの前の三浦農政時代から、この費目を見ていますと、ずらっと調査委託あるいは調査補助がごちゃごちゃと零細農家みたいな費目でたくさん並んでおります。これではやっぱりまだ福田農政というものも、三浦農政と同じように調査農政というものを踏み切る段階まできておらないと思うのですが、もうこの段階を踏み切らないと、時代的なテンポにも合わなくなりますので、さっきも申し上げましたが、調査々々で半年暮らさないで、一つ大胆に曲がりかどを曲がるように特にお願い申し上げまして、きょうの私の質問を終わっておきます。失礼申し上げました。

八木一郎自由民主党

○八木(一郎)主査代理 次は栗原分科員にお願いいたします。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 時間も大へんおそくなりましたので、きわめて簡単に、数点についてお尋ねしたいと思います。  まず最初に大臣にお尋ねしたいのですが、ただいま淡谷委員からもいろいろお話があって、日本の農業も曲がりかどに来た、今その曲がりかどに立って、どっちへ曲がっていくかを大臣は考えておる、まあこういうことでありますが、その中で、十年たてば所得は倍増するのだ、こういうかたい抱負のもとに、曲がっていくわけでありますが、曲がっていく中の大きな柱として、やはり農業の生産性の向上というものは、何としてもまっ先に立てられなければならない柱であろうと思います。生産性向上の柱として、水田についていろいろこれまたただいま論議がありましたが、単に水田といわず、天然のいわゆるひでりを克服するための水の利用、こういうことで土地改良というものが大きな柱にならなければならぬと思うのですが、これらについての大臣の所見をお伺いいたしたいと思います。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 今後の農政上、お話のように、どうしても生産性向上という問題をやらなければならぬ。これは真剣に取り組まなければならぬと思うのです。そこでこれをするにはどういうことかというと、やっぱり農業を営むその基盤を政府の力で助成してやる、こういうことだろうと思うのです。さようなことで、今度食糧増産費というのも、生産基盤増加費だというふうに観念をいたしまして、まあその増大をはかるというような施策をとったわけです。生産性の向上の中では、そういう基盤を作るということが第一の要件であり、さらにできた品物が能率よくはけて、しかも価格が維持されるというための流通対策、価格対策、これが重要な問題である、かように考えておるわけであります。今後さような見地に立ちまして、生産基盤の強化、これは金の要る仕事でございます。予算の充実等には特段の努力をいたしていきたい、こういう考えでございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 土地改良を、今後生産基盤の拡充発展という展望の中でやって参られる。今日ただいまのあり方からいうと、その土地改良の中でも、国営の規模のもの、あるいは都道府県段階で行なう規模のもの、さらにその下に団体営で行なう規模のもの、大体三種、さらに府県によっては独自の予算によって小規模の土地改良というようなものもやっておるわけですが、こうしてこれから福田農政の中で、推し進めていこうとしておる土地改良の中に、せっかくのそうした政府の施策に対して、恩恵に浴しながらもなおかついろいろな事情で問題が起こっておる。必ずしも思うように進まない。率直にいえばデッド・ロックに乗り上がってにっちもさっちもいかないというようなものが所々に起こっておるやに聞いております。具体的にどこでどうなっておるということはしいてお聞きしたくはありませんけれども、大体事業量にして何。パーセントくらいそんなものが起こっておるか、国営のもの、あるいは都道府県営段階のものでもしわかっておれば一つ御説明願いたい。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 かわってお答えいたします。事業量でどのくらいというお話でございますが、そういうことでなくて、たとえば国営でございますと、全国で六十八区、継続で六十八くらいございます。その中でいろいろ問題になっておりますのは名前をあげてお答えいたしますれば、国営では滋賀県の愛知川のダムの問題でございます。受益者はだいぶ賛成しておりますが、水没地帯の反対があってまだ手がつかぬというような段階であります。それから同じく国営で鹿児島に笠の原というのがございます。これにつきましては全部畑灌でございますが、畑灌の効果の問題についていろいろ意見がございまして、まだ難航いたしておるのがございます。それから最近北海道の大野地区というのがございます。これも受益者の中でいろいろ意見がありましてもめておる。典型的なものを国営地区で申し上げればさようなところでございます。  都道府県営につきましても、数は今ちょっと私失念いたしましたが、数カ所、やはりそういう受益地の中の問題、あるいは水没地帯の問題等で仕事が進まぬところが若干はございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 どこの農民も、もちろん土地改良をして水利によって天然の災害である旱魃を防ぐ、このことについてはもう異論はないと思うのです。従って率直にいえば、ただやってくれるならもろ手を上げて賛成、これが偽らざる心持であると思うのです。しかしただというわけにいかぬので、そこにこの分担金の問題が起こってくる。現在の制度で、国営では国が五八%持ちですか、県営では国が五〇の県が二五、受益者四分の一、こういうことになっておるやに聞いておりますが、率直にいって国営だけで自分のたんぼあるいは畑に直接水が入るような形にはならぬ。もちろん国営の下に県営がつき、県営の下にさらに団体営がつく、こういう形で最末端の受益者が土地改良の恩恵に浴するという段階になろうと思うのです。まあ一般にここで受益者負担の割合がきめられるわけでありますが、これなら農民もしんぼうできるんだ、こういう建前に立っておるのだと思うのですけれども、それはどこまでもパーセンテージの問題で、絶対額の問題でございませんから、ここにやはり問題があると思うのです。こういう点について一つ大臣の御所見を伺っておきたいと思うのです。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 もとより農民の負担が軽い方がいいのです。しかしながら国の財政また国全体における他の国民との均衡というようなことを考えますと、そういうわけにもいかない。そこで土地改良事業が行ないますその受益の限度を標準といたしまして比較的軽微な負担をお願いしておる、こういうことであります。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 ただいまの大臣のお答えは、そのことに関する限りは間違いないのですが、わかったようで実際問題に当たるとまことにこれがわからぬのです。たとえて申しますと、パーセンテージできめられておるということは、その農民の負担が動くということです。これからは横ばいというようなことになりましょうが、特にインフレの過程においてはなかなか問題がありました。わずか数千円でできるというのが、でき上がる段階になると事業規模が五倍にもなるというようなことであったわけです。今日でもいろいろ問題がございまして、あとから手続等の関連においてよく説明をしてもらいたいと思うのです。ある国営の地区になる、あるいは県営の地区になる、しかし実際に開田するあるいは水の利用をするというものが地区そのものとマッチしない、こうなると、実際に水を使う人たちのみによって負担するという場面が、これは局長御存じないかもしれぬけれども出てくるのです。従って全部が使用する場合にはこれだけだ、こういうことで出発したけれども、実際に負担する者で割ってみるとまるでお話にならない金額になるというようなことなどが起こっておるわけです。こういうことで、私の考え方では、今後べらぼうな貨幣価値の変化があるならば別として、農民として負担でき得る限度という金額による絶対額というものを、農民負担のワクとして作っていく、それ以上かかる分は国あるいは県が負担する、負担でき得ない地域は手をつけるべからざる地域なんだ、こういう判断の上に立ってやるべきではないか。そういうことになりませんと、現にどこでもそんなつもりではあったとかないとかいう問題で問題が起こっておるのですが、こういう点に対するお考え方はいかがでありましょうか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 大体問題が起こりますのは、農家の方で初めの計画を拡大する希望傾向というものがあるわけなんです。初めの計画よりはまたあそこをやりたい、ここをやりたい、こういうようなことで、勢い事業費がかさむことが事例として非常に多いわけでございます。そういうようにいたしますと、それに伴うところの受益効果というものも上がってきますものですから、勢い当初の受益負担金というものが若干かさむということがあるわけです。それから、そういう大きな影響はありませんけれども、場所によりましては私はあそこには参加しないというような方が出てきまして、その割りかけというか、そういうことで負担がかさむということも出てくるわけです。しかしながらお話のように農家の負担能力ということも考えていかなければいかぬ。さようなことで国、県等で補助金を出して、ごく常識的に農家の方においてもその利益というようなことを考えて、これを負担し得る額というのを現在きめておるのでございますが、この問題は今後の農政上重要な問題でありますから、なおよく検討に検討を重ねていきたいと思います。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 次の質問はちょっと大臣では無理かと思いますので、一つ局長からお話し願いたいのですが、福田農政でこれから農村の所得も倍増する、そういう柱として土地改良をやる、こういうことなんです。そういう展望に立って農民が土地改良をするのに投入でき得る能力の当面の限界、七万円出しても、八万円出してもいいと考えられるのか、ますます反歩の土地改良については三万円が天であるというような工合に考えられるのか、一体どの辺が農民の現段階における負担能力——しかももちろん今後十年の展望の上に立って倍増されるという心組みがあるのですから、そういうものも加味した中で、この土地改良というものは農家として一反歩についてどのくらいまで負担させてもいいのだ、こういう御認識を持っておられるか、一つこの点をお伺いしたいと思います。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 今法律で一反歩の最高をきめておりますのは、家は干拓の場合の五万五千円というのがございます。これは三十二年に法律を改正いたします際に、それまでは干拓は全然農民に負担させなかったのでありますが、事業費の五割まで負担させるということに変わりました。その場合に従来から手をつけていた地区につきましては、反当最高五万五千円まではその人に負担してもらう、それ以上は国が負担するということに干拓の場合なっております。それが法令的にあるだけでございまして、実はそのほかには法令でそういう反当の負担限度を書いたものはございません。それでわれわれ土地改良をやりますときには、土地改良をやりまして上がってくる利益がどういうふうになるか、あるいはまた土地改良をして新しい施設ができるために、逆にどれだけ管理費がよけいかかってくるか、あるいは今までの古い施設だったものの維持補修費がだいぶかかったが、今度は新規にすればそれがかからぬで、プラスどれくらいになるというようなことをはじきまして、それが妥当投資をはじきますときに一以上になるという計算方式を使いまして、そういう地区だけをとってやっていこうということで事業の採択はいたしております。その場合に、事業効果が一体幾らになるかということがやはり問題でございまして、旧田補水をする問題、あるいは畑地を開田して水田にしますとか、ところどころによっていろいろ違いはあろうかと思います。それで今農民の負担は何万円まではやらせるかというやり方ではなくて、効果が幾ら上がるから、幾らまで事業費をかけたらペイするかというやり方で今やっておりますので、今、先生が御質問になりましたように何万円まではいけるだろうというぴしゃっとしたお答えにはなりませんが、現在やっておりますのでは、たとえば国営の灌漑排水でありますと、全国平均いたしますと反当六千円くらいの農民負担になる。畑地改良等につきましては若干高くなっておりますが、そのほかにつきましては大体平均六千円くらい。県営事業が大体一万四、五千円くらいの反当事業費になっておりまして、農民負担は四千円くらいになっております。団体営はいろいろございまして、灌排とか畑灌とかありますが、それで一番高いのは畑灌でございます。畑灌を除きますと反当農民の負担がやはり五、六千円、全部で国営、県営、団体営を通算してみますと、反当農民負担は現在やっている仕事で大ざっぱに申し上げますと二万円くらいになります。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 事務所で帳面で計算しておるとそういうことになる。しかし実際はどこでもそうではないですよ。そういう中から問題が起こってくるわけなんです。その問題について手続から少しお話を聞いてみたいのですが、土地改良法で国営、県営等を志す者は、その地区の十五人以上の者が集まって、三分の二以上の署名捺印をとって計画をつけて云々、こう書いてありますね。そこでいろいろな手続を経て、しかるべきものは採択される、こういうわけでありますが、その場合に三分の二以外の者が賛成であればけっこうですが、たまたま反対であったという場合、この法の精神は、その人たちの義務関係はどんな工合になるのですか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 手続の問題でございますが、今先生がおっしゃいましたように、国、県営の事業をやる場合には、十五人以上が集まりまして三分の二以上の同意をもってやる場合に初めて申請できることになっております。あとの残りの人の問題でございますが、これは残った人に二つあると思います。一つは、たとえばこういう例があるのでございます。仕事をやるけれども自分のところには全然恩恵はないのだ、むしろ間違って地域として土地改良区の中に入っているというような例が一つあります。それからもう一つは、利益はあるのだが、その効果の判定について意見があってなかなか賛成できないという、二つの種類があると思います。それで全然効果のないという人については、今の規定でも土地改良区から脱退もできるようになっております。それから土地改良をやりまして現実に水がかかるというような人につきましては、やはり三分の二の同意があって仕事を始めるということになりますれば、利益があるということで負担金は出してもらうというような今までやり方をやっております。ただその場合、先ほど第一点に述べました全然効果のない人は別でありますが、それ以外の人につきましては、事業の効果をよく説明いたしまして、事業に入ってもらって負担金を出してもらいたいということをよく話し合っております。ただ、負担の問題でよくありますのは、計画の中に負担金の取り方の問題もありますが、全然平等割にしてしまって、効果が薄くても厚くても同じ負担金を払うというようなことをやっているところがたまたま見受けられます。そういうようなことで、実はおれは反対だといってこられる方も反対の中にはかなりあります。これにつきましては、たとえば地目を変えて畑を水田にする効果あるいは従来水田であったところに少し水がよけいかかる、補給の効果、これは明らかに違うこともあります。組合の中で組合費の負担に濃淡があってもいいのでありまして、なるべくそういうことにして支払いをしてもらいたいというようなことで、土地改良区なり県等を通じていろいろ話し合っているのが実情でございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 そこが非常に重大なところで、話し合って払ってもらうというのか、払う義務を法律的に発生する、すなわち、法的拘束が三分の二以外の人たちにもあるのか、この点を一つ明確にしてもらいたい。話し合って出すというのはこれは話し合いで、話し合いがつかなくても三分の二以上で地域が設定された場合には取り得るのだ、逆に言えば、払わなければならない義務があるのだ、こういうことなのか。たとい効果については疑義を持ち、あるいは反対の気分であっても、その地域が三分の二以上の賛成によって設定された場合には、その地域にあるがゆえに法的な拘束を受けるのかどうか、ここのところが大事な点なのでここを一つ明確にしてもらいたい。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 今先生のおっしゃいましたように、三分の二以上の同意があればやれるということになっておりますので、そういう義務があることになります。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 そうすると、その地域の土地が全部そういうことになるのですか。その地域一枚々々の畑についてだけではなくて、一定の区画の家屋敷あるいはそういう土地改良によって、たとえば水利の土地改良であるならば、竹やぶとかそういうものはむろん除外されますが、その他の水田、畑、果樹、いわゆる農耕地なるものは全部その負担の法的拘束を受ける対象になるのですか、この点はどうです。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 一定の地域の中にありましても、先ほど申し上げましたように効果につきまして、たとえば水をかける問題にしても、水が全然かからぬところ、あるいは十かかるところ、三かかるところというように厚薄があると思います。それでその場合の賦課の方法でございますが、これは水をかけることが土地改良の事業の目的といたしますれば、その場合に、ちゃんとかかる場合はどういう地籍という地籍も公表計画のときにいたしますので、それにかかるものにつきましては当然払ってもらうということになるわけでございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 そうしますと、ある一定の地域が区域として三分の二以上の賛成によって設定されれば、少なくとも水利で土地改良をやるというものである限り、特殊な除外条件がない土地については、一切法的な拘束を受ける、こう解釈していいわけですか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 その通りでございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 そこでそういうことは一つの仮定になるということになるわけですが、それではそういう中に、たとえばとてもそういう負担にたえないような経済的な立場にあった場合には、どういう取り扱いをすることになりますか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 先ほど申し上げましたように、われわれ事業採択をいたしますときには、まず経済効果をはじきまして、これは負担能力といいますか、土地改良をやることによりまして、これだけの増産なら増産量がある、それを経済的に換算したら幾らになる、それで負担はどうだということでやりまして、その利益の限度内で土地改良をやろうということでございますので、理論的には、当然土地改良によって得ました増収の中から負担金を払ってもらうという形になるわけでございます。ただ先生のおっしゃいましたその地域内で私はいろいろ濃薄があろうと思います。効果につきましても、あるいは十の効果の出るところと一の効果のところといろいろな地域の中でも違います。その場合の負担金の賦課方法につきましては、これは反当割とかそういうことではなくて、その効果の濃薄に従いまして、負担金に軽重を課すというやり方でやってもらうべきでございまして、先生のおっしゃいましたそういう効果が一しかないのに、負担金が十きたというようなことにはならぬようにということを、土地改良区その他を通じて指導しているわけでございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 少しく具体的になりますが、特に福田大臣と私同じ選挙区ですが、この地区に、局長御承知の鏡川用水というのがあるわけです。これが二年間の輪換作をやろうということが一つの大きな目標です。ところが、ここは養蚕地帯なんです。桑畑です。桑畑は、これはとても輪換作はできない。そこで非常に養蚕家が目をつるし上げている場面があるわけです。輪換作でもってやられたのでは、蚕は飼えない。こういうことです。それはその通りなんです。二年ごとにはとても桑がものになるはずはないのですから、こういうような場合などは、要するに桑畑へ水がかかるからということで、その効果の濃厚度によって負担すべきである、こういうようなお考えなんですか、どうですか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 私具体的にまだ係争になっている問題をよく存じませんが、鏑川の中で、そういうお話だとすれば、おそらく養蚕桑畑をあるいは水田に開田しようとか、何かおそらくそういう計画があるのではなかろうかと思います。その場合に、これはあるいは問題をよく存じませんので違うかもしれませんが、あるいは水田というものもいやだ、桑畑のままでいたいという人がありますか、そういうことになってきますと、また経済効果の算定も違ってきますし、場合によっては計画変更もしなければならぬという問題になるかもしれません。しかし今日計画をやります場合には、田畑輪換という場合には、桑畑の田畑輪換をやるというようなこと自体、これは無理だと思います。今言われておりますよく行なわれております田畑輪換は、水田に飼料作物を入れまして、そうして酪農をやっていくというのが、石川県でありますとかあるいは茨城県に行なわれている田畑輪換でございます。桑というのは計画の中にも入れてなかったと思います。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 そこでさらに手続のお話を伺うわけですが、やはり国営という段階は、国営だけではだめなので、下に県営がつき、さらに団体営がつく、こういうことでなければ最末端へ届かないということになろうと思うのですが、率直に言って、これはたまたま群馬にもそういう例があるということですが、どこでもなかなかこういうことが最末端にわからないうちに印判の徴集というものが行なわれるわけです。水利をやる、そのことにだれも異議がないわけです。問題は最後にどこへいって起こるかいえば、負担金が幾らになるかということ、そんなに払えるかということで問題が起こるわけですが、国営の下に県営がつく、そうして県営の下に団体営がつく、もちろんその利用の度によって厚薄はあるけれども、普通行なわれておる国営、県営、団体営というものの費用の分担については、国営と県営がプールになるようなものの取り扱い方をしているのですか、あるいは団体営までプールでもって扱うような関係になりますか、その辺の慣例についてはどんなことでございましょう。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 負担金の徴収の問題でございますか。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 分担割ですね。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 分担割といいますと、国営の事業につきましては、一般会計でやっております国営と、特別会計でやっております国営とは若干違います。一般会計でやっております国営につきましては、国は六割の負担をいたします。特別会計でやっております国営は、国は五八%、二%低うございます。残りのものを県と受益者が負担する。大体多い場合は半々負担しております。ただし、国営の場合は、五分五厘でございましたかの金利で完了後十年間の償還ということになっております。県営につきましては、国が五割を持ちまして、あとの五割について、これも若干国によって支払うことがございますが、大体の場合は県が二分の一、受益者が二分の一で、これは市町村が持つ場合もございますが、これは例外でございます。そういう形になっております。団体営につきましては、国が三割なり、四割なり、五割という補助を出しまして、あとは県側は持たぬで、大体の場合は受益者が負担するということになっております。支払いにつきましては、県営は実は毎年支払っております。団体営もそういう形になっております。ただ農民の負担につきましては、県営、団体営とも、公庫が農民負担のうちの八割までは金融をすることができるという形になっております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 そこで、こうした水利では上から水を取り入れて、まず国営が流れてくる。それで途中に貯水池もできる。さらに県営の段階がある。県営の段階に団体営がつくという形になるわけですが、国営の全体的な地域を設定するのに、今もおっしゃる通り一反六千円くらいでできる。こういうような形で印判の徴集ができるわけであります。その徴集が即県営も団体営も受けるというような取り扱いがとかく行なわれるわけです。従って、なるほど一反六千円でできるなら、なるほどありがたいと農民はだれしも思うわけなんです。ところがそれに県営が加算されて団体営が加算されると、あなたのお話では二万円くらいでできるということになるんだが、実際はなかなか二万円ではできないのです。ということは、法の建前は、先ほど聞きました。地域がきまれば、その地域の中の者はみな負担義務がある、こういう建前で、全面積で割り振っていくと、その間に一部濃淡をつけても相当低い負担金になるのだが、実際にそれでは水を利用する者によって集約して負担しなければならぬということになると、これの分担割がぐっと上がってくる。それが国営段階、県営段階、団体営が加算されると、六千円でできると思っておったのが、あにはからんや、四万をこえるというようなことになってきて、そこでもってとんでもない話だということで、理事者の突き上げというような形で、そんな金は納められない、こういうような姿になってくる。これはどこにもある姿なんですが、はたして六千円の県営の段階で印判を求めた、その印判で県営も受ける、団体営も受けるという法律効果がありますか。私はないと思うのだが、これはどうですか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 同意は、これは国営、県営、団体営みな別でございます。一緒の一枚紙でありましても別々に書いてあるはずでございます。たとえば国営一枚に判を押したということではやはりいけません。今度県営をやる、団体営をやるというときは、それぞれまた判をとるわけであります。一枚紙でとっても内容は別であるはずでございます。今先生のおっしゃいましたように、私は全国の平均で国営をとるということを申し上げましたので、それだけで終わると思っていたという農民の方には、これはわれわれ関係者の啓蒙宣伝が足らぬので、国営だけで効果を達成するわけにはなかなかいきません。大体の場合県営段階がついて、そして全部ワン・セットになってそういうものが効果を発生することになる、大体そういうことで、やはり県営、国営を始めます場合に、みんなに了解をしてもらって、そうしてやるべきが当然というふうに考えております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 まことに局長のおっしゃる通りで、私はこういう質問をしておって、土地改良にブレーキをかけるとか水をかけるとかいうことではなくて、ぜひ進めてもらいたいが、進めるにあたっては、やはり最終的には農民から金をとらなければならぬのですから、ただやってくれるならそれでいいと思うけれども、金をとらなければならぬという段階があるだけに、やはり十分理解を求めた上での仕事の推進をやってもらいたいと思う。  いま一つ、これは地元に起こっておる問題で、すでに局長の方にも相談も来ておると思うのですが、例の碓氷用水の問題です。一億九千七百五十万円でみんな調印をした。ところが県営の段階で、県へ行って、何か県で四億五千万円ばかりの設計をして農林省へ諮った、ところが、五億三千万円ばかりになった、県の方ではそういう姿で採択になったので、これを公示すると同時に、啓蒙宣伝の印刷物を配って、それぞれ個々に周知徹底せしめた、だからこれでいいんだ、こういうものの言い方をしているのですが、私が改良法を読んだ中では、これは費用概算に大変更があるから、これはあらためてこれでもいいのかという三分の二の印判をとらぬ限り、法律効果が生まれてこないのだと私は解釈しているのですが、この点はいかがですか。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 碓氷用水につきましては地元の負担の問題がありまして、先ほど先生が例をあげてみろといわれた県営の中の一つだと思います。ことしも予算がなかなか使いにくいというので、返上してきた地区でございます。どの程度まで計画が変わったならば計画変更の手続をするかということが問題になりまして、私どもといたしましては、最初は三分の二の同意を得てできておりました計画が、今度は県知事あたりが最終的に計画を作りましてやる場合に、かなり大きな違いがあったというものについては、法の手続をとって始めるというのは当然のことだと思っております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 今の話は数字を言っておられるので、具体的に碓氷の問題は一億九千七百五十万ですか、これが五億三千万円になったのは、これは初めの承認を受けた事業費概算を大きく変更した場合とわれわれは考えるので、これはやはり手続が必要なものだ、こう思うのですが、抽象的でなくて、この点いかがですか。あとで問題が起こることを心配してなかなか答えにくいのだろうと思うけれども、私はでき上がらせるために努力はするということで質問しているのですから、一つ腹を据えて御回答願います。

伊東正義農林省農地局長

○伊東政府委員 先生の御趣旨もよくわかりましたが、これはいろいろ問題がございますので、われわれとしましても検討さしていただきたいと思います。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 それは先ほどお話し申し上げました通り、今後の農村の生産性を向上するために、土地改良はぜひとも必要だ、少なくとも農民がいろいろおくれておるという中に、天然のいわゆるひでり、旱害くらいはぜひとも征服していかなければならぬ。その一つの大きな方法として、水利を用いる土地改良があるので、これは大いに進めていただきたいと思いますが、しかしそのときにやはりこういうような負担の問題がございますから、ただ単に指導部の人たちが、方向がいいからということで、いいことはわからなくても強引に進めていいのだということでなくて、最終的にはやはり負担の問題があるだけに、負担分担についても十分やはり周知徹底せしめた中から、一つ、ぜひやりたいという盛り上がりの上に事業計画を立てて進めていただきたい、こういうことを強く要望いたします。  いま一つはこれは問題ではございましょうが、なかなか具体的な効果の中からは反当たりの負担分というものは打ち出しにくいと思いますけれども、たとえば効率一というような表示でいっているが、こんなことを言ったって百姓には何にもわかりませんよ。効果は一で、〇・八ではだめなんだ、一になれば採択になるというようなことをずいぶん鏑川用水のときも言われたが、〇・八が、どんなことか一がどんなことかちっともわからぬ。問題は一反幾らかかるのだということで、農民は勘で感ずるわけです。従って効果が一とか〇・九とかいうようなことで作業をすることはけっこうですけれども、農民に知らしめるときには、君のところは団体営でやって一反幾らかかるのだということを言ってあげなければならぬと思う。そうして農民の負担能力とにらみ合わせてこれで負担できるのだということがきまったら、これから先は大臣に要望したいのだが、あと規格が変わったからふえたんだよというようなことのない方向を何か政策的にやってもらいたい。あとふえるものは県あるいは国でもってめんどうを見る。もしどうしても農民に負担してもらう場合には、やはり了解の上で負担させるということで、制度的には大きな変更があったときにはあらためて三分の二の同意が必要だと書いてあるが、どうも先ほどの局長のお話によると、その変更が大きいか小さいかということはどうもかなり適当に判断されそうな危険もありますから、これでやるのだということで増すような場合には、やはり農民の了解を得、また農民の了解を得られないような事業については、やはりこれでやるのだということを農民に約束して立ち上がらせた以上は、変化は国あるいは県が受けて立つというような方向が、財政多端の折ではあってもぜひ打ち立ててもらいたい方向である、こんな工合に考えます。  それから時間もございませんから、あと地元の問題でまことに申しわけありませんが、養蚕関係について一点お伺いして、さらに希望を申し上げたいのですが、昨年の臨時国会で政府の保管生糸を随時入札方式によって払い下げるということになり、その入札の行なわれる条件として、清算市場が六日間をこえて平均一俵換算十九万五千円以上になった場合に入札が行なわれる、こういうことがきまって今日まで三回行なわれたわけでありますが、初めの報道はそれぞれ入札、落札値段の平均が十九万円をこえておったわけですが、第三回の落札値段の平均が十八万四千円と報道されておったわけです。このことは間違いないでしょうか。

大澤融農林事務官(蚕糸局長)

○大澤(融)政府委員 御承知のように、昨年の暮れの十九万五千円の価格をこえましたときに入札をする、こういうことでやっているわけですが、その予定価格につきましては、時価を基準にいたしまして、例の予決令の八十六条ですか、それに基づいてきめておりますので、時価が動きますれば、高ければ高くなりますし、時価が安くなればその価格は低くなる、こういうことでございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 局長の説明は一応筋が通っておるわけですけれども、当時あの法案審議にあたって、私たちは率直に反対したわけですが、与党の諸君があえてあの法律を通すときに附帯決議をつけ、その附帯決議を受けて価格安定審議会が入札払い下げを行なう条件として、一週間にわたって平均十九万五千円以上のときには大体一回五千俵見当を一つの限度として入札払い下げができる。こういうことになって三回行なわれておるわけです。このことは何も幾らでもいいから売れということではなくて、二十三万円でなければ売れないという政府保管生糸を特例を設けて売り出すには、十九万五千円を下回らないようにという大きな一つのサゼストがこの中に含まれておると私は思うのです。もちろんこれは文字の上には出ておりません。あるいは言語の上にも出ておらぬではありましょうけれども、幾らでもいいから売っていい、こういうことではないと思うのです。そこにおのずから予定価格というものを設定するにあたっての配慮があってしかるべきだと思うのです。もちろん、ただいまの局長の話によれば、十八万何がしというのは時価がそうであったから、こういうようなお話であります。なお一方においては、入札払い下げを行なう条件が整ったから、入札払い下げを行なうということをやったからこれはもうやめるわけにはいかぬ、こういうことなんでございましょうけれども、その予定価格というものはやはり十九万五千円を一週間続けたならば入札払い下げをやってもよろしいという、その心持ちをはたして受けておるのかどうか、私はきわめて不満でございます。特に十八万円を最後までかっちりがんばった局長の本性がいよいよこのあたりに出てきたという感じさえするのですが、この辺いかがでございますか。

大澤融農林事務官(蚕糸局長)

○大澤(融)政府委員 いろいろ国会の附帯決議がございまして、この趣旨にのっとって価格安定審議会でも答申を得たわけであります。そこで価格安定審議会の答申は、昨年の暮れの値段を上回ったようなときに入札して、一時に五千俵程度のものを出したらどうだという答申でございまして、これに基づきまして一日でも昨年の暮れの価格を上れるというようなときにすぐ出すということもいかがかと思いますので、私どもとしては、大体一週間くらい高値が続いたならば初めて売り出しをしようというルールをきめまして、このルールに基づいて過去三回の入札を実施しております。先生おっしゃるように、この価格を下回った場合にやったではないかというようなことはないのでありまして、第三回目も一週間近くそういう高値が続いて初めて実施したわけであります。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 それは高値が出ないのにやったのではないかという言い方ではないのです。その払い下げの条件はできたことはわかるけれども、その予定価格について、とにかく十八万四千円仲値で落札するような予定価格を作ったことが、はたして国会でつけた附帯決議、これを受けてきめた払い下げ条件としての価格安定審議会の払い下げ条件とにらみ合わせていかがかと思う、これに対するお考えはどうか、こういう私の質問です。

大澤融農林事務官(蚕糸局長)

○大澤(融)政府委員 前後三回やりました場合の予定価格の定め方は変わってないのであります。そこで最初やりましたときは、むしろ時価が高かった、そのために予定価格が少し高過ぎるではないかというような御意見も出たわけでございますが、価格の変動に従って入札をする場合の予定価格というものも変わってくる、こういうきめに予決令その他でなっておるわけであります。最後に第三回目にやりました場合に不当に予定価格が低かったということは絶対にないと確信しております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 これは普通の経済の動きというものの中からは、そんなばかげたことはありませんけれども、こういう工合になってくれば、これで再び払い下げ条件というものができ上がることはなかなかむずかしいと思います。少し悪意に考えると、条件を作るような特殊操作をやる、払い下げの条件は整った、今度はいよいよ払い下げを入札で行なう、そのときの一般の情勢というものを作る。これはあまりにうがった、えげつないものの言い方ですけれども、そういうこともことによればやり得るかもしれぬというフィクションでありますが、今後また払い下げの条件が来る、安くなる、こういうことは二十三万でなければ売れないものを、特殊立法をしてやったそのときの政府の考え方はわれわれにわかる。わかったのだが、それではいかぬというのでああいう附帯決議がつき、それを受けて審議会でもあのような払い下げ条件をつける、こういうことでありますから、あの生糸は幾らででもいいから売らなければならぬというものではなくて、払い下げ条件を構成するような状態ならば、これをやはり具体的に市場に放出することによってむやみにはね上がらないようにということが多分にあろうかと思うんですよ。従って、時価が十八万円でも、あるいは十八万円を割っても、とにかく時価がそうなんだから予定価格をそういう価格に置いて売らなければならぬものだとは私は考えない。この辺はどうですか。そしてしかも、三月の来たるべき蚕糸年度の最高最低の問題等についても、やはりこのことのあり方が相当大きな一つの影響力を持つということを考えるときに、これに関心を持って目を光らしておる農民などは、やはり安らかなおおらかな気持でこの成り行きを見ておらぬのですよ。実際はまたまたやっているというような受け取り方をしているのです。そこで、今後かりにまた第四回目の条件が出た、ところが条件ができたあとまた下がってきた、下がってきたのだから時価に応じて予定価格を仕組んだ、こういうようなことでまた続けてやっていくつもりですか。この辺どうです。

大澤融農林事務官(蚕糸局長)

○大澤(融)政府委員 価格安定審議会その他でできましたルールに従って今までもやっておりますし、今後もそのルールに従ってやるということには変わりはないはずでございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 それは私も実はそのルールの内容を詳しく知りません。特に予定価格の作成のルールについては全く知りませんが、払い下げ条件が整うということについてはわかりましたが、払い下げ入札を実施するときの予定価格の作成は、そのときの清算市場あるいは現物市場のあり方を中心にして作るということになっているのですか。

大澤融農林事務官(蚕糸局長)

○大澤(融)政府委員 財政法規に従えば、そのようになっております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 財政法規に従えばそのようになっておるということで、これはどうもそれではけしからぬというような筋合いではないらしいですけれども、少なくともああいう大論争をやって、もちろん当局としてはまことにお気に召さなかったかもしれないけれども、とにかく品物は一応出せるようになったことであるし、一つこの点については、でき得る限り御配慮を願う。特に三月の、今後の蚕糸年度の一応の安定帯を決定するやさきでもありますから、十分な御配慮をお願いいたしたいと存じます。  最後にいま一点。これは特にまた地域的な問題でありますが、自由化とコンニャクの問題でございます。これは大臣に一つ、ずばりと安心する言葉を聞いて、私の質問を終わりたいと思うのですが、御承知の通りコンニャクが非常に苦労をしておるわけです。しかもそういうときに海外コンニャクが安いということで、かつては輸入コンニャクの防止に大わらわになったコンニャク生産農民が、また自由化とともに、今度は防ぎようのないコンニャク輸入がされるのではないかというような心配も、自由化の影響が農村にいかにあるかということの論議の中からちらほらあるようでございます。もちろん、コンニャク生産地帯をまともに控えた大臣でありますから、そんなばかなことを許すはずは万が一にもないと思いますけれども、これについての御所見を一つ承りたい。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○福田国務大臣 別に私はコンニャク地帯出身だからというわけでもございませんが、コンニャクのごとき性格のものにつきまして自由化をする考えは毛頭ありません。

八木一郎自由民主党

○八木(一郎)主査代理 他に御質疑はございませんか。——なければ、これにて本分科会所管の予算両案に対する質疑は全部終了いたしました。     —————————————

八木一郎自由民主党

○八木(一郎)主査代理 この際お諮りいたします。本分科会所管の予算両案に対する討論採決は、前例によりまして予算委員会に譲ることにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

八木一郎自由民主党

○八木(一郎)主査代理 御異議なしと認め、さよう決定いたします。  これにて本分科会の議事は全部終了いたしました。  分科員各位の御協力によりまして、円満に議事を進行することができましたことを感謝いたしますとともに、厚く御礼を申し上げます。  これにて散会をいたします。     午後四時二分散会

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