農林水産委員会甘味資源に関する小委員会 第2号
- 発言数
- 105 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1960/03/31
会議録
○丹羽小委員長 これより農林水産小委員会甘味資源に関する調査小委員会を開会いたします。 甘味資源に関する件について政府当局より説明を求めます。食糧庁長官。
○須賀政府委員 甘味資源総合対策を樹立いたしまして、漸次国内自給度を引き上げますとともに、外糖の輸入はそれに見合いまして減らして参るという政策を昨年以来推進をいたしておるわけでございます。三十四年度の実績を顧みてみますと、三十四年度は、当初計画におきまして需要量は百二十九万トンと見込んだのでございますが、実績は百三十一万トン程度になるものと見られるのでございます。この総需要量に対します供給、いわゆる物の裏づけといたしまして、国内糖につきましては、テンサイ糖が、十四万トンを計画いたしましたのに対しまして、実績も十四万トンということに相なっております。カンシャ糖は、内地と沖繩があるわけでございますが、九万九千トンを計画いたしましたのに対しまして、実績は六万四千トンということになり、約三万トン程度減っておるのでございます。この国内産カンシャ糖の当初計画より下がりましたおもなる原因は、昨年の秋の台風によりまして奄美大島、沖繩が相当の被害を受け、そのために当初計画に達しなかったのでこういう実績に相なっておるわけであります。結晶ブドウ糖は、当初計画では一万七千トンでございますが、実績は一万トンになっておりまして、当初計画の目標数量まで到達いたしておりません。これは、企業化をいたしました各社とも、操業間もないものもございまするし、また、操業が当初の計画よりある程度時間的にずれたもの等もございまして、こういう結果に相なっておるわけでございます。それで、国内供給の総合計は、当初計画は、テンサイ糖が十四万トン、カンシャ糖が九万九千トン、結晶ブドウ糖が一万七千トン、合計いたしまして二十五万六千トン、それに対しまして、実績は、テンサイ糖が十四万トン、カンシャ糖が六万四千トン、納品ブドウ糖が一万トンということになりまして、国内供給の実績は二十一万四千トンでございます。輸入量は、当初の計画が百三万四千トンというのに対しまして、実績の見込みは百十万トンということになっております。この百十万トンについては、外貨予算では百万トンが計上されておったわけでございますが、この百十万トンのうち七万トンは、前年度からのズレでございまして、前年度の買付によりまするものでございます。あとの三万トンは年度内の外割によりまして買い付けられたものがございます。その結果、輸入量の実績見込みは百十万トンということになっておるわけであります。 〔小委員長退席、本名小委員長代理着席〕 三十五年度につきましては、目下それぞれにつきまして検討いたしておりますが、極力三十五年度の当初計画に沿いますように推進して参りたい、かように考えておる次第であります。
○本名小委員長代理 ただいまの説明に対して質疑の通告があります。これを許します。芳賀貢君。
○芳賀小委員 ただいま食糧庁長官から三十四年度の甘味資源の計画並びに実績の推移等の説明がありましたが、当委員会においてしばしば要求しておる甘味資源十カ年計画の線に沿った長期計画の具体的な策定というものはすでに終わったのか、まだ作業中であるのか、作業中であるとすればいつごろそれが整うか、そういう点が今まで全然不明確になっていますから、この機会に明らかにしていただきたい。
○須賀政府委員 甘味資源十カ年計画の長期的な見通しなり、また当初きめました計画のその後の情勢による調整等につきましては、われわれの手元におきましていろいろな角度から検討はいたしておりますが、現段階におきましては、計数的に当初きめました十カ年計画を調整ないし修正をするという作業の段階にまでまだ立ち至っておりません。いろいろ農産物につきましても自由化の問題等も討議をされておるわけでございますが、砂糖につきましては、今後の国内需給に関します実際の見通しの問題、それから、かねてとっております国内テンサイ糖の保護政策とのかね合い等につきましてもさらに十分検討いたす必要がございますので、目下の段階におきましては、砂糖につきましては、自由化等の問題につきましても、具体的に私どもの手元である程度の時間的な見通し等を織り込んで検討するという段階にまでは至っておらないのでございます。従いまして、ただいまの段階では、計数作業といたしまして甘味資源十カ年計画を調整等をいたします段階にまだ立ち至っておりません。
○芳賀小委員 そこで、問題を分けて、たとえばテンサイ糖の場合は、十カ年計画では四十万トンで、そのうち三十万トンが北海道ということになっておりますが、最近は本州地域においても暖地ビートを初めといたしまして十数社が、規模は北海道に比べて小さいようでありますが、工場建設の動きが非常に進んでおるわけであります。それから、精製結晶ブドウ糖の問題等につきましても、昨年、政府の方針によりますと、政府の買い上げ手持ちの澱粉についてはその全量を結晶ブドウ糖の原料に用いるということが方針として明らかになっておりますし、国内においても相当結晶ブドウ糖の酵素糖化法による企業化というものは進んで、相当の量産も期待できるというところまで来ておりますし、また、一方には、アメリカのコーンプロ社等が日本に資本を持って結晶ブドウ糖企業に参加したいというような動きもある。これに対しましては、農林省においても、いわゆる四原則をきめて、これが実行されるような場合においては外資導入の形の結晶ブドウ糖の企業化も認めてもいいというような基本的態度を持っておることもわれわれは承知しておるわけです。ですから、問題をテンサイ糖あるいは結晶ブドウ糖、カンシャ糖というふうに区分して、作業上にどういう問題点があるかということはもうおおよそ出ておると思いますが、この際三つの区分の中で問題になるような点を述べてもらいたい。
○須賀政府委員 テンサイ糖につきましては、北海道の問題と内地の問題があるわけでございまして、これは、十カ年計画といたしましては、この基本の問題といたしまして、まず生産計画がどういうことになって参るかという点がその前提になるわけであります。この点につきましては振興局長から説明いたしたいと思いますが、ただいま御質問のありました結晶ブドウ糖の問題につきましては、ただいまお話がありましたように、大まかに申し上げまして現在三つの業態が考えられておるわけでございます。その一つは、昨年来甘味資源十カ年計画の一環といたしましていろいろ考えられております、澱粉を原料といたしまする酸糖化法による結晶ブドウ糖の工業でございます。これは政府で融資の面あるいは原料の払い下げ価格等につきまして特別の保護育成の措置をとって参っております。現在その対象になっておりますものが約十一社ばかりあるわけでございます。そのほかに、昨年の秋以来国内におきまして酵素法によってブドウ糖を作る技術が工業化をいたしまして、かなり大きな規模で現実に生産に着手するということになっておるわけであります。それから、もう一つの型といたしまして、外国の技術及び資本を導入いたしまして、国内澱粉を原料としてブドウ糖を作るというもくろみがあるわけです。これは現実に外資導入の申請計画としてその申請が出ております。それで、この三つの業態を今後どのように調整して参るかということが当面の問題でございまして、私ども目下その調整につきまして極力検討いたしておるわけでございます。既存十一社はすでにそれぞれ設備を持ちまして生産を開始いたしておるわけでございます。それで先ほど申し上げました三十四年度の生産量一万トンの製品が現実に出ておるわけであります。これはいずれも酸糖化法によりまして製造を開始いたしたものでございます。その後国内で酵素糖化法が技術的にも完成し、一面、外国の技術を導入して酵素糖化で企業化するというような動きもございますので、すでに生産を開始いたしております糖化法によりまするものと、今後新たに企業化されますものとの調整が現実に具体的な問題になって参るわけであります。それから、われわれといたしましては、外国技術の導入の点につきましても、これは技術的に相当優秀なものであるというふうにはいわれておりますが、これが現実に入りまして既存業界といろいろトラブルを起こしますようでも業界を混乱させますので、それらの関連につきまして、目下の段階では、当事者間におきまして話し合いのできまするところは極力当事者間で話し合いをしてもらうということで、当事者間でも十分相談してもらっておるわけでございます。いずれ、それらの模様等を見まして、ある段階におきましては政府においてもその調整措置につきまして具体的に何らかの措置をとって参りたい、かように考えております。
○芳賀小委員 その中で、特に政府の膨大な手持ち澱粉があるわけですが、これと結晶ブドウ糖の企業化の促進というものとの関連は、これは非常に政策的に見ても大事な点でありますが、それでは具体的に現在の政府の手持ち澱粉を計画的に結晶ブドウ糖の方へどういうふうに転化していくか、そういう計画というものはやはり政府としても明らかにしておいた方がいいのじゃないかと思うのです。特に昨年はカンショ地帯等におきましては近年にないような豊作です。そうすると、必然的に、今の農産物価格安定法から見ても価格支持のためにまた相当量の買い上げをしなければならぬ時代も来ると思うので、この点は、政府の手持ち澱粉というものを計画的にたとえば何カ年間でどういう形でこれをブドウ糖化するとか、そういう点は早く発表するということが、やはりこの甘味資源の長期計画を具体的に軌道に乗せるためにも非常に有効だと思うわけで、その点について承っておきたい。
○須賀政府委員 政府手持ち澱粉は、三十三年産までで、毎回申し上げておりまするように、カンショ、バレイショを合わせて約五千八百万貫政府で手持ちいたしております。三十四年産のものにつきましては、三十四年中度にとりあえず五百万貫の買い入れをいたすことにいたしまして、これは過日その買い入れ手続をとったわけであります。あとは、今後の生産者団体の自主調整の結果によりまして、価格支持に必要なものは買い入れるという考え方でおるわけでございます。 それで、この五千八百万貫、さらに本年産の買い入れを入れますとそれがなお相当量ふえるわけでございますが、これをどのように政府として処理して参る方針であるか。このことにつきましては、かねて私どもも、この澱粉はいわゆる一般市場、澱粉の一般的な用途に放出するという考え方はとっておりません。と申しますのは、そういたしますと、澱粉の価格をさらに軟調にさせる要素になりますので、一般市場、一般の用途に放出するという考え方はとっておりません。ブドウ糖原料としてこれを使用するという考え方は現在においても変わっておらないわけであります。ただ、昨年の出来秋以来の澱粉の価格が、政府でカンショ澱粉につきまして千五百五十円見合いの価格支持体制をとっておりますにかかわらず、去年のイモが非常に豊作であった、従って澱粉に作られました数量も前年度から見ますると相当上回っておりまするような関係で、澱粉の市価がかなり軟調でございます。それで、現在では、政府手持ちの澱粉は、結晶ブドウ糖に対しましては、政府買い入れ価格よりも百円下げまして、千四百五十円で売ることになっておるのでございますが、目下の澱粉の市価との見合いにおきまして、政府澱粉を買い入れるという申し込みはないわけであります。と申しますのは、これは申し上げるまでもないことでございますが、澱粉市価が千三百円、最近は千三百円をちょっと上回っているくらいかと思いますが、そういうことで、政府澱粉を買いたいという希望は当然出てこない。従って、現在はブドウ糖業者も市中から澱粉を買い入れましてそれで操業いたしておるというのが実態でございます。それで、私どもの方も、さらに現在の手持ち澱粉を、精製ブドウ糖正原料の価格に見合いまするように、ある程度引き下げて売りますことも、去年の秋以来検討いたしておるわけでありますが、澱粉市価の方がただいま申し上げまするような実勢で動いておりまして、今の段階で政府澱粉を幾らで売るのが政府澱粉の放出価格体制として適当であるかという目安が非常につきにくい段階に今立ち至っておるわけであります。 それで、先ほど私が申し上げましたように、今後は酵素糖化法と酸糖化法との両方が実際企業化されて参りますので、酵素糖化法の方の原価計算もいずれははっきりとしたものが出て参ると思いますし、また、酸糖化法の方の原価計算ももう少ししっかりしたものも出て参ると思うわけであります。それで、酵素糖化法、酸糖化法各別に十分原価計算等を検討いたしまして、それに見合いました政府払い下げ価格というものをさらに検討するような態勢で現在おるわけであります。今は、先ほど申し上げましたように、市価がそういう実勢にございまするので、ただいま直ちに政府澱粉を放出をするという態勢になっておりません。だんだんブドウ糖工業が先ほど申し上げましたような三業態いずれもそれがそれぞれの部門において、稼働いたすような事態になりますれば、澱粉の需給関係もまた現在の状況とはある程度変わって参るということも考えられるわけであります。それらの具体に対応いたしまして政府澱粉の払い下げ措置をもう一度十分に検討いたしたい。今の段階では、あまり売り急ぎのような態勢をとらない方が、全体の体制には好影響ではないかという考えでおるわけであります。
○芳賀小委員 とにかく、カンショ澱粉だけで十五万トン以上手持ちしておるという説明ですが、それが買い入れの希望がないというような状態になると、これはまた三十五年のイモ類の原料価格維持にも重大な影響が来ると思うのです。従って、この際、これは食糧庁長官一存ではできないかもしれぬが、政府としても速急に具体的な計画を立てて、このような膨大な政府手持ち澱粉が有効処理されるような方針を速急に決定する必要があると思うのですが、そういう点はまだ見通しというのは今年然ないわけですね。
○須賀政府委員 先ほど申し上げましたように、現段階におきましては、澱粉の需給関係が、政府手持ちのものまである程度放出をいたしませんと現在の需給がうまく見合わないという態勢ではないわけでございます。従いまして、私どもも、もちろん、これだけの大量のものを持っておりますことは政府経費等の面から考えましてもこれは相当の負担でございまするので、できるだけ早く放出をいたしたいという気持ではおりますが、今の段階では先ほど申し上げておりますような需給事情にあるわけでございます。従いまして、特にこれはブドウ糖でありますとかあるいは最近さらに増加のきざしが見えておりますグルタミン酸ソーダの原料でありますとか、そういう方面に需要が伸びて参りまする見通しが立ちました段階では、ただいま御指摘のような点も織り込みまして政府澱粉の処理計画をさらに積極的に進めて参りたい、かように考えております。
○芳賀小委員 それでは、次に、テンサイ糖の問題ですが、これは、昨年の十二月の当小委員会においても、生産計画等の発表を要求したのですが、まだ全然資料が出ていないのです。この点についてばどうなっておるのですか。あのときは、第一の点は、昭和三十四年度の政府がてん菜振興法に基づいて承認された、三十四年の販売計画並びに製造業者から出された購入計画に対する承認したものの内容、それに対してさらに操業実績ですね、それについても工場、地域別の内容を資料として提出してもらいたいということを再度要求しておるのですが、これはまだ全然提出されていないのです。現在においてもまだそういうものはできておらぬということじゃないと思うのですが、そういう資料はもう全部でき上がっておるのですか。
○増田(盛)政府委員 北海道おきますビートの長期生産計画に関して申し上げます。これは、本委員会でも関係者から今までお答え申し上げておったのでありますが、順序といたしまして、北海道庁の案が私どもの方に提出をされて、しかる後に私どもがそれを検討するという段取りになっておるわけでございますが、ただいまのところ北海道庁からいまだ計画案が出て参っていないわけでありまして、御説明する段階になっていないわけでございます。
○芳賀小委員 この前に小委員会で要求しておいた昭和三十四年度のビートの生産振興計画、それから、それに伴う販売計画、購入計画、それに見合う実績、工場別、地域別、町村別、それから作付面積とか反当生産数量、これは当然糖価決定の場合はこういうものがそろっていなければ糖価の決定はできないのですが、これが非常におくれておるのです。
○須賀政府委員 この前の委員会で、テンサイ糖の生産実績の資料要求がございまして、私どもの方でそれは用意をいたしたのでございますが、お配りをいたす機会を失しましたので、今手元にございますからお配りをいたします。
○芳賀小委員 では、今配付された資料に基づいて一応の御説明を願います。
○黒河内説明員 それでは、私から御説明申し上げます。 三十四年産のテンサイ並びにテンサイ糖の生産実績は、日甜が一番おくれまして、日甜、芝浦等が二月末まで操業をしておりました関係で御提出がおくれましたのですが、一応各社の報告をとりましてお手元に差し上げたのでございます。 作付面積におきましては、ここに書いてございますように、日甜関係が二万二千ヘクタール、以下各社がこういうような状態になっておりまして、合計いたしますと三万九千三百八十七ヘクタール、こういうことになっております。 それから、十アール当たりの各社の工場別収量はここに記載した通りでございまして、従いまして、各社が集めました原料の生産量はここに記載した通りでございますが、この中で、日甜と芝浦につきましては、昨年度三ヵ町村の調整がございまして、それを入れまして、芝浦から日甜の方へ一万五千三百五十三トンを譲りましたので、その結果、日甜につきましては五十八万八千トン程度になっております。それから、芝浦につきましては、十九万一千トンの集荷でございますが、一万五千トンを日甜にやりました関係で、十七万五千八百トン見当になっております。なお、北連以下はここに記載してある通りでございまして、合計いたしまして約百五万トン、こういうことになっております。 それから、ロスは、各社だいぶ違いますけれども、各社の工場別のロスがこういうような状態で、全道平均いたしまして二・四四%くらいであります。従いまして、そのロスを考えまして、処理数量が百三万トン見当であります。 それから、今度は、現実に工場の歩どまりの問題でございますが、それが一三%あるいは一四%内外になっておりまして、産糖量といたしましては十三万九千五百三十五、約十四万トン、こういうことに相なっております。 あとは、操業開始の日、終了の日、それから裁断日数、一日当たりの平均截断数量といったものを一応私の方で計算して出しておりますが、ごらん下さればおわかりになると思います。
○芳賀小委員 昨年、いろいろ問題になりました販売計画の改定の問題等があって、それに基づいて、たとえば、北見の一部地区における原料の配分等についてもこれは農林省が仲裁して決定した経緯はここで言う必要はありませんが、その改定された当時の計画とこの実績を比較した場合においてはどういうことになっておりますか。
○黒河内説明員 当時私どもが販売計画で予定しておりましたのは、たとえば日甜については約五十五万トン見当であるというふうに考えておったのでありますが、現実に実績を見ますと五十七万トン、これは日甜の三ヵ町村を除いたものだけでもこのくらいになっております。それから、芝浦につきましても、各社、予想よりは相当増収になっております。そういうことで、台糖は初年度の関係で作柄もよくないということから多少落ちておると思いますけれども、そのほか大体各社予定していた以上の成績をあげておると考えております。
○芳賀小委員 この点は三十五年度の計画を策定する場合にも重要な資料となると思うのです。昨年あれだけ紛争を起こした結果は、この実績によって見た場合に、これは相当批判される余地があると思うたとえば、この表に一例をとってみても、昨年の春道庁が立てた生産計画については、これは工場の名前をあげれば、芝浦地域については反対収量の予測を四千八百八十斤ということにしてあったのを、今度は改定して反収四千四百斤というふうに激減改定を行なったわけです。それが、この実績を見ますと、今度は芝浦の地域は四千九百十七斤の実績をあげておる。そういうことになると、昨年度の第一次計画というものが、芝浦の地域においては反当四千八百八十斤であったのが、実績を見るとそれが四千九百斤をこえておるということになれば、何を苦しんでそれを途中で芝浦の地域だけについて四千四百斤、反収四百八十斤も収量の引き下げを計画の中で改訂する必要があったかということが当然反省されなければならぬと思うのです。こういう点は、当委員会の昨年の北海道の調査等においても、そういう計画というものはみだりに変更すべきでないじゃないかというような指摘も行なったのでありますが、結果的にはこれはそういうことになっておるわけです。この点については、今後道庁が責任を持って生産計画を出してくる場合においても、あるいは農林省が指導的な立場でそれを判断し、また承認する場合においても、昨年のやり方というのは重大な過誤があったでのはないかとわれわれは考えるのですが、この点についてはどういうお考えですか。 〔本名小委員長代理退席、小委員長着席〕
○黒河内説明員 たとえば、芝浦の問題につきましては、計画と実績の対比によりますと、結果的には確かに先生のおっしゃった通りになっております。ただ、私どもといたしまして、生産計画を立てる場合には、こういうような点から見まして、今度のたとえば長期計画等の場合におきましても、各町村から積み上げをして、十分一つ道庁において慎重に、なるべく大きなそごがないような計画を作るように厳重に道庁の方に申し上げておるわけです。しかし、こういう農産物でございますから、必ずしも作付面積、それから反収等については、工業製品と違いましてぴったりと計画と実績が一致するということは、厳密には非常にむずかしいことでございますけれども、ただ、私どもが長期計画を立てる場合におきましては、過去の実績、それから将来の地元の意向というような点を十分勘案して、道庁あたりも相当慎重に作業をしておる、また、私どももこの計画につきましては今後においても十分慎重に検討いたしたい、かように考えております。
○芳賀小委員 その点は、特に当面の責任者の長官からも明らかにしてもらいたい。結局われわれ委員会の指摘が正しかった。それを、農林省において、道庁の、特に芝浦の地域だけの反収を引き下げなければならぬというような主張を認めるような形で、すでに決定された生産計画を異例にも途中で改定した。その結果が、今度見ると、第一次の計画の反収の四千八百八十斤よりも上回って、四千九百斤以上の実績をあげておるわけです。会社の報告によってもこうなっておるわけです。ですから、そういうことを繰り返し繰り返しやるということになれば、道庁の立てる計画とか方針というものに対しても信頼をおくことができないし、それを安易に容認する農林省の態度にも信をおけないということに当然なるわけです。ですから、この事態の検討、反省の上に立ってことしから特に今度は長期計画を立てなければならぬということになると、これは非常に大事な点だと思うのです。ですから、計画の策定あるいはてん菜振興法に基づいた計画に対する農林省の承認等については、もう少し確固たる責任のある方針で臨むことができるかどうか、その点はいかがです。
○須賀政府委員 昨年の三地区調整につきましては、種々の経過によりまして、当時農林省といたしましても種々検討いたしました結果、最も妥当だと考える処置をとったわけでございますが、その実績等は私どもでも十分検討いたしまして、今後の処理につきましては十分注意をいたして参りたい、ただいま御指摘のような点も十分留意をいたしまして処理して参りたいと考えております。
○芳賀小委員 なお、これに付随して、昨年の九月十六日に農林省が北見地区の調整を行なった場合、一応佐呂間、湧別、上湧別の三町村についてはこれを日甜、芝浦で折半する、——大体一万五千三百トン程度ですが、それは、原料の実際の受け入れ実績を見、計画と相当の食い違いがあって調整を要する場合においてはさらに最終的な調整をこれで行なうということがそれに附帯されておったわけです。これによると、今度は実収面において各地域で相当増収されておるわけです。台糖の地域においては計画よりやや下回ったが、しかし、原料の調整というものはこれは当然行なわれたと思うわけでありますけれども、この点については農林省としてはどういうような指導を行なったのですか。
○須賀政府委員 三地区調整によりまして、三地区の原料をほぼ二分いたして調整いたしたわけでございますが、その当初計画によってそれぞれ処理いたしたわけでございまして、その後においては特別に処理をいたしておりません。
○芳賀小委員 これは今後行政的な問題として処理されると思うのですが、その次にお伺いしたい点は、三十四年の政府の買い上げ糖価は新聞等には出ておりますが、この機会に委員会においてその内容の報告を願いたい。
○須賀政府委員 買い上げ糖価は、過般決定いたしてそれぞれ会社に対して指示をいたしたわけでございますが、ただいまその資料を持って参りませんでしたので、できれば次の機会に説明するようにさしていただきたいと思います。
○芳賀小委員 これはもう発表したのだから、次の機会というのはおかしいじゃないですか。長官でおわかりにならなければ黒河内さんから……。
○須賀政府委員 これは企画課長が担当しておりますので、担当課長からよく御説明いたしませんと、疎漏があっては困りますから、次の機会に御説明申し上げることを一つ御了承願います。
○芳賀小委員 それはけしからぬですよ。企画課長はあなたの部下でしょう。だから、ちゃんと連れてくればいいじゃないですか。
○須賀政府委員 その点、実は私どもの方の準備が不十分でございました。もしその点までお尋ねがありますれば、もちろん用意をいたす筋合いであったわけでございます。
○芳賀小委員 一つずつお尋ねしますが、工場別の買い上げ価格、最初は暫定価格を示したのですが、結果的には暫定価格よりやや下回った糖価というものが発表になっている。これは黒河内さんからでもいいが、もう発表した数字ですから、それくらいいいでしょう。
○須賀政府委員 当初食糧庁で考えた原案に基づきまして、大蔵省当局ともいろいろ相談をいたしました結果決定をして、過般工場側に指示いたしましたのは、芝浦につきましては五十三円、北連は五十三円八十銭、台糖が五十九円十五銭であります。
○芳賀小委員 昨年標準糖価というものを設定されて、それは斤当たり五十三円十四銭というのが標準糖価で、芝浦の工場に適用するということになったのですが、今度発表されたこの五十三円というのは、これは、標準糖価という意味じゃなくて、芝浦の算定された結果の糖価が五十三円というようなことになったのですか。
○須賀政府委員 五十三円十四銭は昨年の関税消費税の振りかえ等によります際の標準糖価として農林省で出しております数字でございます。現在におきましても五十三円十四銭の標準糖価はこれを変更したという考え方はとっておりません。芝浦の方につきまして種々検討いたしました結果、五十三円で買い入れるということにいたしたのであります。
○芳賀小委員 これは、ビート糖の買い入れ価格の政府告示を見ると、従来とちょっと形が変わっておる。それは一斤当たり五十三円というものを告示しておるわけなのです。そして、あとは、北連あるいは台糖の糖価については、この五十三円というものを基準にして、北連については何円増しとか、台糖については何円増しという告示が行なわれておる。ですから、これは従来に比べてちょっと変わった発表になっておるわけです。そうなると、この五十三円というものは、いわゆる標準糖価と見て、これを基準にして、北連、台糖等の工場からの買い入れ価格というものをきめたということにもなるのです。その辺の事情はどうなっていますか。
○須賀政府委員 告示の表現の方法等につきまして、従来となぜ変えましたかは、これは担当課長を呼びまして御説明させますが、先ほど申し上げましたように、標準糖価そのものを変えたという考え方はとっておらないのでございます。
○芳賀小委員 標準糖価は五十三円十四銭という基準になっております。それが今度は五十三円というものがこの買い入れ価格の基準になって、それに対して北通は五十三円八十銭、台糖は五十九円十五銭、それぞれ五十三円に対して八十銭増しとかあるいは六円十五銭増しという告示の内容になっておる。そうなると、これは当然最初の標準糖価というものを改定して今度は五十三円というものを標準糖価にしたというふうに解釈できるわけです。標準を下げるということは非常にいいのですよ。会社の適正企業運営の中においてコストが適正に引き下げられて基準価格が下がるという状態が当然好ましいのでありまして、いけないということではないのですが、去年の春の方針は五十三円十四銭を標準糖価にするということをきめて、それに基づいていろいろな行政施策が講ぜられたのですが、その変更の事情をお尋ねしているのです。どう考えるのですか。
○須賀政府委員 本年の芝浦の買い入れ価格につきましては、五十三円というものをそれぞれの原価計算によって計算いたしたわけでありまして、標準糖価五十三円十四銭を五十三円に変えるという考え方で五十三円というものをきめてはおらないわけであります。その点は先ほど御説明申し上げた通りであります。
○芳賀小委員 標準糖価というのは、必ずしも政府が買い入れるというのではなくて、標準糖価をきめて、たとえば芝浦なら芝浦がこの標準の糖価で製品が製造されたというような場合にはこの買い入れをすることもできる、しかし、五十三円十四銭が五十三円とかそれ以下になった場合には、これは政府としては買い上げする必要はないんだ、こういう方針だったのですが、これによると、今度は十四銭下げて五十三円に基準を置くということは、場合によっては五十三円で芝浦から申し入れがあれば政府として買い入れ対象にすることもできるというふうにみなされるわけです。その辺が非常に微妙な点です。率直にお答え願いたい。
○須賀政府委員 ちょっと、方針に関する問題でございますので、私ただいますぐお答えを申し上げる用意をして参りませんでしたので、その点検討してからお答えさしていただきたいと思います。
○芳賀小委員 では、その点はあとでいいですが、ここで確かめておきたいのは、五十三円で芝浦から買い上げの申し入れがあった場合には買い上げすることができるのですか。これは絶対にしないということでいくわけですか。
○須賀政府委員 その点も、昨年の買い入れ方針をきめましたときとのつながりの問題でございますので、先ほどの問題とあわせまして検討いたしました結果お答えいたします。
○芳賀小委員 これは大事な点ですから、次回に責任のある答弁をしてもらえばいいのです。 それから、これも十二月の当小委員会で要求した資料に関係があるのですが、結局、昭和三十五年度の工場別の集荷区域あるいは原料の数量等を決定する場合は、当然三十五年の生産計画として出てくるわけでありますが、この計画をきめる場合に一番大事なことは、たとえば、今後の各工場の適正な企業を進めていく場合には、その一工場当たりの所要原料、それを、たとえば操業日数は百二十日なら百二十日が基準であったとすれば、一日の処理能力は従来は一日一千二百トンを処理基準として政府は計画を立ててきたのです。今配付された実績表によっても、最近建設された芝浦にしてもあるいは北通工場等にしても、すべてこれらの工場は、建設計画は一日一千二百トン処理工場でありましたが、実際の能力は千五百トンあるいは千六百トンを持続して操業ができるということが証明されておるわけです。そういうことになりますと、今度は当然その工場の能力に見合った原料の処置ということもこれは実績の上に立って考えなければならぬ点であると思うわけです。特にこの点は今後のテンサイ糖のコストの引き下げという点から見ると非常に大事な点です。特に、将来、現在自民党や政府がとろうとする自由化政策等による影響というものが国内の糖業に当然襲いかかってくることはこれは不可避的なものだと思う。そういう場合には、テンサイ糖企業の体質の改善というよりも、最初から強化された体質というもので企業を形成させていく必要が当然あるわけです。ですから、一番大事な点は、常に指摘しておるように、三十五年度における工場の操業度をどの程度に基準を置くかということを、当然これは政府の責任において最初に明確にしておく必要があると思う。この点は、長官も十二月の委員会等において、大事な点であるので十分慎重に検討してできるだけ早い機会に方針をお示ししたいという答弁があったわけです。われわれはそれに期待しておったわけですが、その点はどういうような方針を立てましたか。
○須賀政府委員 この点は昨年末の当委員会におきましてもいろいろ御指摘のあった点でございます。なお、これは、今後のテンサイ糖振興計画、糖価対策、また、今後どのような規模において工場を新設していくかというような、それぞれテンサイ糖対策に対するきわめて重要な問題とからみ合っておる問題であります。私どもも、かねがね、本年の実績等も現実に出て参っておりまするので、これらを勘案いたしまして検討いたしておりますが、きわめて基本的な問題でございますから、いずれ、三十五年度の生産計画、また今後の北海道のテンサイ糖工場に対する方針等を固めて参りまする意味におきまして、政府としてもこの点に対する方針を具体的にきめ、またやって参りたいと思います。まだ現段階では具体的にその考え方を申し上げる段階まで立ち至っておりません。
○芳賀小委員 これは、長官、今北海道でやかましく言っている新工場の建設問題にもからんでくるので、われわれとしては、順序としては既存の七工場というものはやはりできるだけ適正な企業が行なわれるということを認めてやらなければならぬ。しかし、それはあくまでも、利潤追求の民間会社の利益を擁護してやるということではなくて、もう少し大きな国の糖業政策の上から見た企業の適正化という点から考えた場合にそのことが必要であるというふうに考える。ですから、まず既存の工場に対して、昭和三十五年あるいは当年以降の方針としては、たとえば新設工場については、原料の処理基準というものをどの工場はどのくらいに置くというようなやはりめどというものを示せば、その工場を中心とした地域の原料に対する要求額あるいはそれを確保する面積が大体どのくらい必要だということが出てくるわけです。それと、三十五年あるいはそれ以降の生産計画というものをにらんで、それでは将来たとえば昭和三十六年度とか七年度にさらに一工場必要であるとか、その度合いで発展していけばその二年後とかまた三年後にはさらにまた工場の増設が必要であるという、そういう長期的な生産計画に見合った工場の建設計画というものは当然出てくると思うのです。それを立てるためにもこの問題は非常に大事な点です。ですから、ここではっきりしておいてもらいたい点は、そういう大事な基準とか方針というものが持たれないままにこの新しい工場の建設に対して政府の方針とか決定を行なうということは、非常に危険なことだと思う。このかみ合わせをどうお考えになっておるか。
○須賀政府委員 工場の操業能力をどういうふうに見るかという点が今後のテンサイ糖振興計画の要素の中で非常に大きな問題であることは十分承知をいたしておるわけでございます。その点は十分留意しながら目下検討いたしております。
○芳賀小委員 その確固たる方針が立たないままに新設工場の問題を処理するということはしないわけですね。
○須賀政府委員 その点に対しまする方針は、もちろん今後の振興計画を立てます際にどうしてもはっきりさせなければいけないと考えております。
○芳賀小委員 そこで、これは政府としての考え方を明らかにしてもらいたいのですが、今北海道において工場誘致運動が非常に盛んに行なわれておりますが、これを大別すると、民間会社によるところの建設の方針と、もう一つは協同組合方式による工場建設と、二つの流れがあるわけです。それで、この点については、昭和三十一年の国会においても、当時河野さんが農林大臣でありましたが、あの当時も、たとえば芝浦の工場建設、一方においてはまだ経済連といっておりましたが北通の工場建設という、そういう二つの大きな計画があって、その当時としてもわれわれは委員会を通じていろいろ慎重に検討を加えた。やはり、協同組合方式の場合においては、これは協同組合全体の経営の中においてそのような大規模な新しい農村の工業化を進めるということについては非常に不安とか危惧が持たれたが、その当時河野農林大臣は、やはり実力の整った北海道経済連のような場合においては糖業の工場を建設する可能性があると認めるというような、そういう判断を下して、当時第一工場の建設というものが行なわれた。その後操業が二カ年間続いたわけですが、これに対しては農林省としては特に農業団体の農村工業に対する努力とかその成果等については関心を持っておられると思うのですが、この際、協同組合が行なった、全くしろうとが行なった製糖工場の成績と、それから民間会社の成績というものを比較してみる必要も、今後これらの問題を解決するためには大きな材料になるのではいなかと思うのです。たとえば、すぐ同じ管内で近接しておる芝浦と北通の工場というものは、芝浦が一年先に操業を行なって去年で三年たっておる。北連は二カ年たっておるわけですが、これはすべて政府が毎年工場の糖価というものを決定して今日まで買い上げを行なっておるわけです。従って、質的に違った会社と協同組合の工場というものの事業の成果はどういう点に長短が現われておるか、また、好ましい方向というものは今後どうあったらいいかということも大体把握できるのではないかと思うのです。その点に対する検討を参考までに聞かせてもらいたいと思います。
○須賀政府委員 私ども、実は、ものを現業的に処理するようなくせがございますので、協同組合の場合と会社の場合とどういうところにどういう明瞭な違いがあるかというような、そういう比較は特にやっておりません。今後の検討のいろんな資料としまして、どっか適当な角度でものを十分把握し得る立場のところで要すれば検討してもらいたいと考えております。
○芳賀小委員 振興局長はどういう考えを持っておりますか。
○増田(盛)政府委員 協同組合の組織によりまして自己の組合員の生産物を加工するために企業を持つということは、これは好ましいことであって、私は、こういう形態というものは、やはり一般的に農産物の加工並びに企業化について相当考慮を払わなければならないと考えるわけでありまして、これは一般に単にビートだけではないのでありますが、ただ、この場合におきまして、農民資本が企業を行なう場合には、本質的に、いろいろな必要な注意もあるだろうし、いろいろ慎重に行なう必要もあるかと思います。いろいろなそういう配慮の必要な点はありますけれども、やはり、それはそれなりに、農民が自分で企業をやる場合に積極的により大きな企業資本に参加していく、こういう形に対しては、私どもとしては、これを抑えるという気持はもちろんございませんし、あるいは積極的により伸ばしていく面も考慮していく必要があるのではないかとも考えております。
○芳賀小委員 それでは、事実をあげて食糧庁長官に検討してもらいたいのですが、芝浦と北連工場、台糖、それぞれの第一年度における糖価の決定というものをまず比較してみる必要がある。芝浦の第一年目は一斤当たり六十円十銭、それから北連の場合には第一年目の買い上げ価格が五十七円三十銭です。それから台糖の分は今御説明がありました通り一斤について五十九円十五銭、この三工場を比較した場合、芝浦の第一年目の糖価が非常に高いわけです。一斤について北通と芝浦の分については第一年目において実に二円八十銭の差がある。それから台糖と北通の場合は約二円の差がある。ですから、結局、政府に対して負担をかけなかった工場ということになると、北連が第一年目から政府には迷惑をかけていない。芝浦が政府に非常に負担をかけさせておるという結果が現われておるわけです。第二年目の場合には、芝浦の糖価が五十四円三十五銭、北通が、これはことしの決定でありまして、五十三円八十銭、こういうことで、ここでも一斤に対して二年目には北連の方が芝浦の二年度よりも五十五銭安いという結果が出ておるわけです。ですから、これは、現実の上に照らした場合において、一番不安を持たれた北連の糖業の経営というものは比較的順調にまた安定した経営が持たれておるということは、これは判断になると思うのです。 その次のもう一つの点は、ことしから、政府は、全面的買い上げ方針じゃなくて、一部買い上げ、一部は自由ということになってしまうわけです。それで、ここで今度は、今後の変化というものは、おそらく来年度以降は北連の砂糖も政府が買い上げする必要はないという事態になるわけです。いわゆる自由になるわけです。自由ということは、適正利潤を認めた標準糖価以下に砂糖が生産され、それが現在のような価格で消化できるということになれば、そのコストが下がった分だけは北連あるいは会社自身の利益というものは増大していくわけです。これは全く放任することはできないと思うのですが、日甜の場合には納付金制度で毎年三億三千万ずつこれを五年間吸収するという方針がきまっておる。ですから、この標準糖価以下にコストが下がった場合に、たとえば芝浦と北連を比べた場合に、営利会社の場合には、利潤が増大すればそれは会社の留保分として一部蓄積されて一部は株主に利益配当がふえるが、協同組合方式でいった場合には、それらによって増大した利益というものはやはり協同組合の連合会の傘下にある農協あるいはそれを形成しておる生産農民に均霑するという、そういう結果が現われてくるわけです。ですから、今後の利潤増大分の配分という方式については、これは利潤追求の民間会社と協同組合方式の工場経営とはそこに当然質的な違いが出てくると思うわけです。そういう場合にどちらの形というものを助長育成する必要があるかという点は、これはもちろん合理的にいろいろな面から農林省としてもこれを検討して、安定性があればやはり一つの方向としては生産者団体によるところの糖業の発展育成という点についても取り上げて相当強力に助長する必要もあるのじゃないかというふうにわれわれは考えておるわけです。これらの点もやはり今年の新設工場決定等については重要な判断の資料になると思うし、あるいは政府の政策の基本が一体どこにあるかということもこれによって大よそうかがわれることになると思うのですが、こういう点が農林省内部においても農林大臣を中心として検討されておるのですか、どうなのですか。
○須賀政府委員 まだそこまで具体的問題に入っておりませんが、ただいま御指摘の点もあわせまして十分検討してみたいと思います。
○芳賀小委員 これは大事な点ですから、いずれ最も近い機会に農林大臣にこれらの点は明確にしてもらいたいと思うので、委員長においても心得ていただきたいと思います。 もう一つ、当面した問題として、政府が不用意に農産物の自由化というような問題を安易に打ち出したわけですが、たとえば、大豆については、十月から自由化をやる、完全AA制にするというようなことを言っただけで、国産の大豆価格というのは大暴落しちゃったですね。そういう点、今度は北海道を中心としたテンサイの問題というものも非常な関連があると思うのです。ですから、今後豆類等はすべて自由化の不安に押されて非常に悲観した状態に置かれておるということにもなり、それから、テンサイの場合にもやはりそういうことは言われると思うわけなのです。そういうことになると、長期的な甘味資源の対策というものは、たとえばテンサイの問題等についても、農業の分野における甘味資源の長期政策は、どういうふうにしたならば結局生産農民に利益を与え、そして恒久的な安定を確保することができるかという点についても十分検討してもらわなければならぬと思うのです。とにかく希望があるのだから工場をたくさん建てさせればこれは競争の中において成果をあげるのじゃないかというような実利的な考えも一部にはあるようですが、しかし、何としても国際的な市場において、場合によってはこれに対抗できるような体質をテンサイ糖の企業の中においても強化しなければならぬということが必要であるとすれば、やはり新工場の建設等の問題についてはことさらに慎重を期する必要があると思います。こういう点については、政治的にだけものをきめるということでなくて、特に農林省の事務官僚の良識によって処理しなければならぬ問題ではないかと思います。農林大臣とか政務次官なんというものは、この国会が終わればすぐかわるかもしれぬが、長官以下皆さん方は、そう政府のかわったごとに首になったりまたどうするということはないのですから、農林省内部におけるこの問題に対する一貫した方針というものは十分固めておいてもらわなければならぬと思うのですが、そういう気魄というか、信念というものはあるのですか。
○須賀政府委員 これは、御鞭撻を受けるまでもなく、私どももさように考えているわけでございまして、特に砂糖の自由化の問題につきましては、ただいま御指摘もありましたように、国内糖業の保護育成について具体的にどのような措置が考えられ、また現実にとり得るかということをまず前提にきめませんと、自由化の問題は具体的に考えられないと私ども考えております。従いまして、目下の段階では、先ほど申し上げましたように、砂糖の自由化の問題を具体的に日程に上ぼせるというようなことにはもちろんなっておりませんが、今後そういうふうな方向でものを考えます場合におきましても、国内糖業の保護育成について具体的にどういうような措置をとり得るかということをまず前提にきめまして、それに応じて本問題を考えるということで臨んで参りたいと考えております。
○芳賀小委員 同僚の質問時間も必要ですので、きょうはこの程度にしておきますが、最後にお伺いしておきたい点は、道庁が当然提出しなければならぬ生産計画、これは、甘味資源の長期計画に見合った生産計画と、もう一つは、てんさい振興法に基づくたとえば昭和三十五年度の生産計画というものを、もうあすから四月ですから、出してこなければならぬ時期に当面しておると思うのです。この両計画に対してはいつごろまでに提出するというような連絡とか見通しというものはまだ全然ないのですか。
○増田(盛)政府委員 長期計画はきわめて大事な基本的なものでございますので、これに即応する三十五年度限りの計画も作られることになるだろうと思うわけでありますが、これの提出時期に関しましては、いろいろ北海道の方におきましても事情があるようでございまして、私どもは来月早々くらいに期待しておったわけでございますが、ただいまのところまだ具体的にはっきりした連絡はないわけでございます。
○芳賀小委員 それはどういうために提出がおくれているのですか。ありのままの計画ということになれば、たとえば生産計画で一番大事な点は、耕作する農民の意思によって、昭和三十五年度は何反歩耕作するとか、三十六年度はどうしたいとか、生産者の意欲というものが基礎になった計画というものしかやはり作れないと思うのです。そういうものを度外視して、それに政治的な要素を加味した計画をもし農林省が出せなんということになると、なかなか出てこないと思うのです。そういう無理な要求をしておるわけでもないのですか。
○増田(盛)政府委員 これは、しばしば申し上げました通り、長期計画は末端の市町村におきます計画を十分に道庁の出先であります支庁等が中心になりましてそこで練って積み重ねていく。従いまして、単に年度別の生産計画のみならず、いろいろそれに随伴する農業経営上の裏づけあるいは諸関連、こういうものまで含めて提出することになっておるわけでございます。従って、私の方でいろいろな別個の視角から作為的に道庁に対してこうしろああしろというような指示はとうていできないわけでございます。最近におきまして道庁から担当者が全然出て参りませんので、ここで確かなことは言えないのでございますが、目下開催しております道議会等の関係もございまして幹部の上京が延び延びになっておるような向きも出ておるようでございまして、いずれ近いうちに提出があることだろうと考えるわけでございます。
○芳賀小委員 最後に長官にお尋ねしておきますが、昭和三十五年のテンサイの原料価格の決定、これは法律に基づくと四月末に告示しなければならぬということになっておりますが、昨年からの行政的な措置の変更によって、今度買い入れしない工場の地域というものも当然出てくるわけです。その場合、三十五年に告示される原料価格というものは、買い上げ対象になる工場地域の原料に対しても、買い上げ対象にならない工場地域に対しても、これはやはり法的な根拠をもって必ず工場はこの価格で買い入れしなければならぬということに当然なるべきだと思うのですが、それらの解釈に対してもやはり微妙な点はあると思うのです。それに対するはっきりした解釈が一点。それかも、もう一点は、政府が買い入れをする場合には、政府の告示した原料価格以下で買い入れした場合にはこれは買い入れ対象にならぬということが明記されておりますが、最初から買い入れ対象にならない工場地域の場合は、これは、会社の企業努力とかあるいは前年度の予期しなかった利潤とか、その範囲内において、政府が告示した原料価格を上回った価格でたとえば原料買付をするということ、これは可能だと思うわけです。この二点に対して、現在農林省としてはどういう態度で臨んでおりますか。
○須賀政府委員 現在のテンサイ糖のテンサイそのものの価格支持は、現行法の建前では、やはりそれを原料とした製品を政府が一定の価格で買い上げるということが最終的な価格支持のきめ手になっておるわけでございます。従いまして、買い入れの対象にならない工場については、その地帯の原料につきましては最終的に保証が必ずしも確立してないという点は、確かに法制的には問題ではあり得るかと考えます。ただ、その建前といたしまして、現在北海道にわれわれが育成をいたしておりますテンサイ糖業につきましては、工場において支持価格を下らない価格で農家から買い入れるという前提においてこれを育成いたしておるわけでありますので、法制上の問題はさらに検討をいたして参りますが、実行上の問題として、さような問題が出ませんように十分留意をして参りたい。また、かりに支持価格以上で買い入れる場合がある場合、そういうふうに買わしたらどうかという問題でありますが、この点につきましては、私ども、糖価対策全般の見地から考えまして、テンサイ糖価格の安定というところに最も重点を置きたいと考えておるわけでございます。当面の採算の見合いから高く買い入れる場合は買うというような方針がはたして適当であるかどうかということにつきましては、なお検討を要する問題であると考えております。
○芳賀小委員 その点は大事なんですよ。これは、買い上げ対象にならない工場地域内においても、政府の告示する原料価格以下で買い入れするという事態は絶対にないと思うのですよ。そういう心配は絶対ないわけですね。ただ、その買い入れ対象にならない工場地域の場合は余力があるわけですね。政府に買い上げてもらわなくてもおそらく経営ができるわけです。たとえば標準糖価以下で製品が確保されるというような事態が今後だんだん出てくるわけです。それを今度は耕作者にもその利益というものは当然配分すべきなんですよ。その形というものは、政府が告示した原料価格にそれだけプラス・アルファーの形でやはり原料価格の支払いが行なわれるという形というものは当然出てこなければならぬ。そういうことができないということになれば、ただ会社だけがふところをこやすということに終わってしまうわけですね。これは社会的に何も貢献しないのですよ。だから、そういう点は、むずかしい点もあると思うが、告示した価格以上で買い入れしてはいけないというような、そういう規制とか指導というものは、これは政府としてもできないと思うのですが、いかがですか。
○須賀政府委員 その点は、今後のテンサイそのものの振興計画から考えまして、農林省内部にもかなり議論のある問題であります。たとえば、その場合に、それを直ちに農家に買い増し価格として還元をすべきもの、あるいは糖価そのものを考え直すべきもの、あるいは工場の利潤の調整なり配分の方法について研究をしていくべきもの、いろいろ議論がある問題であります。なお今後とも十分検討していきたいと思います。
○芳賀小委員 やり方はいろいろあるのです。会社が支持価格以上に買い入れしないというようなことにするつもりであるか、そうじゃなくて原料価格というものをもっと適正に引き上げて妥当なものにするということも企業全体と見合って必要だと思うのです。会社の利潤がもう相当確保されており、自主的に原料を買い増しをする意思がないならば、むしろ原料価格の引き上げということをやれば当然その引き上げられた価格の中で農家の所得がふえるという結果が生まれるわけです。どっちかでなければいかぬじゃないですか。いつまでも三千百五十円で据え置きということになれば、ビート耕作者の利益というのは現在よりもふえないですからね。会社の利益だけがふえていくということになると、農林省の糖業に対する考え方というものはやはり会社擁護じゃないかという批判を当然受けるわけです。ですから、ことしの原料価格をおきめになる場合は、今私が言った諸点も十分考慮の中に入れて作業を進めたらいいのじゃないかと考えるのですが、どうですか。
○須賀政府委員 十分検討いたします。
○赤路小委員 関連して……。 数字の面で一点だけちょっとお尋ねしておきますが、三十四年度の国内供給のカンシャ糖、その当初計画は九万九千トン、実績は六万四千トンなんだが、そのカンシャ糖の実績六万四千トンの生産県の名前と量をちょっとお示しいただきたい。
○須賀政府委員 カンシャ糖六万四千トンのうち四万二千トンは沖繩でございます。それから、残りの二万二千トンが内地でございまして、これは大部分奄美大島でございます。
○丹羽小委員長 中村時雄君。
○中村(時)小委員 私は糖業政策全般の問題についてこれから質疑に入りたいと思うのですが、テンサイ糖の問題として、澱粉の問題は澱粉の問題として、ブドウ糖の問題はブドウ糖の問題として、現在輸入されておるところの原糖は原糖というふうに、きっちりと物事を分けて、そしてこの問題を最後に総合的に締めくくってみたい、このように考えて質疑に入っていきたいと思います。もちろん、工場建設の問題とかいろいろな問題も具体的にはありますが、そういうことは皆様方行政機関の権限においてやられることなので、その問題には触れずに、今言った基本的の問題に入っていきたい、このように考えております。 そこで、まず第一に原糖の問題から入っていきたいと考えているわけなんですが、原糖の第一点といたしまして、政府は輸入量の削減などによって国内の糖価を安定させる処置を講じているのでありますが、斤当たり七十三円という基礎は、ニューヨークが三セント四五のときに基準としてそれをとっておる。このことは、以前渡部さんが食糧庁の長官をしたときに、六月の十五日でしたかに私との質疑応答の中ではっきりと打ち出されておる。それに基づいて、御存じの通りに、砂糖に対するところの税制の問題、あるいは外国から買い取るところの砂糖に対する関税の問題、そういうようないろいろな問題を含んで一応の質疑応答があったわけなんでございますが、そういうふうに、ニューヨークCIF相場三セント四五を基準としておる。ところが、その後のニューヨーク相場というものがだんだん値下がりの結果、国内の糖価は高値に維持されておりますが、この値下がり分はそっくり製糖会社の利益に帰しているものかどうか、そのことをまず第一点にお聞きしておきたい。
○須賀政府委員 標準糖価七十三円をきめました場合は、ただいま御指摘がありましたように、ニューヨークCIF相場三セント四五、それに国内におきまして精製糖にいたします諸経費等を考えまして七十三円というものが出ておるわけでございます。従いまして、海外の原糖価格が変動いたしますれば、それに見合いまして工場の採算価格も変わって参りますことは、これは筋合いとして当然でございまして、当初昨年標準糖価を策定いたしました当時と現在とで原糖の価格が若干変わっております点で、やはり現実の工場の採算価格等も変わっておると考えます。
○中村(時)小委員 そこで、ちょっとはっきりわからないのですが、その当時、私が、質疑応答の中で、この分は現在の世界の糖業政策の問題から言って必ず値下がりをする、そこでそれに伴うところの利潤が必ず出て参るのだが、それに対して政府はどう考えるかと言ったときに、これ以上は下がりませんということを言っている。一時革命の余波を受けてこの問題がこういうことになっているのであって、将来安定をしてくればこれ以上下がることはありませんということは、各委員もみんなお聞きになっておる。ところが、実際の問題といたしましては、私が指摘した通り、ニューヨークCIF相場が非常に下がってきておる。そこで、下がったところの価格が会社の中に全部利益となって、ただ会社だけに利益が帰されておるものかどうかということをお聞きしておるわけなんであります。
○須賀政府委員 それは、末端の販売価格、操業度その他いろいろな要素がからみ合いまして現実の工場の採算価格がきまって参るわけでありますが、原糖相場が下がりました部分がそのまま会社の利益になっておりますかどうかということは、私どもとしては的確な資料を持っておりません。
○中村(時)小委員 あなた方は外貨を割り当てる権利を持っておる。ところが、その結果においてはどうなったかということがさっぱりわかりませんということで責任がとれるかどうか、あなた自身はどう考えますか。
○須賀政府委員 工場の採算そのものを見まして外貨割当をいたしておるわけではございません。外貨は全体の数量ないし糖価水準と見合いまして割当をいたしておるわけでございまして、工場の採算とはまた別の問題に相なるものと考えております。
○中村(時)小委員 そうすると、下がったものが工場だけの利益になるということは、国民がそれだけ高いものをなめておるということなんです。あなたもその犠牲者になっておる一人でしょうが、あなたは砂糖をなめぬというのかもしれませんけれども、そういうふうに考えてみたならば、あなた方がそれだけの外貨を割り当てて、その内容におけるところの問題を検討するのは当然の責任だと私は思う。あなたは責任がないとおっしゃるかどうか、その点はっきりしておいていただきたい。
○須賀政府委員 もちろん、糖価水準が適正な位置にありますことは、われわれ、糖価に対する対策として最も重要な前提でございますので、糖価が妥当な水準より大幅に上がるような事態に対しましては、常に外貨の割当等によりまして調整いたしておるわけであります。糖価の安定に対しましては私どもも十分注意をしておるわけであります。
○中村(時)小委員 糖価の安定に対して十分注意をしておきながら、実際にはそれがさっぱりわかりませんでは困る。それは無責任というものです。まあそのことはあなたに追及はいたしませんが、いずれ追及する場面は別にあらためてはっきりとさせていただきます。 そこで、時間の関係もありますので、次に、この差益はしからば具体的にはどのくらいあったのか、これははっきり出てくるわけなんです。また、今後の差益の見通しはどういうふうに考えておるのか、それを一つ具体的に数字をもって説明をしていただきたい。
○須賀政府委員 その点につきましては、数字的な検討は私どもでいたしておりません。
○中村(時)小委員 いたしておりませんといったって、それでは困るじゃないですか。あなたは自分の良心に訴えてはっきりと言ってごらんなさい。それでは、数字の検討を私の方では要求いたします。それはできますか。
○須賀政府委員 個々の企業の実態にまで入りまして私の方で経営内容を把握するということは非常に困難でございまして、的確なる数字の検討資料を私どもで用意するということは事実上困難じゃないかと思います。
○中村(時)小委員 長官、あなたは農林省では最も頭がいいと言われておるのですよ。一体原糖が幾ら入ってきて、CIF価格が幾らで、その数量の較差をはかってみたら、時間があればだれだってできますよ。それすらできぬというのはおかしいじゃないですか。それでは会社の経営内容は別に、算術平均でもいいから出したらいいじゃありませんか。それでもできないとおっしゃいますか。できないなら、膨大な利益の会社があると推定しているけれどもそれをつつくことは自分の立場が困るからというふうに曲解されても仕方がないという状態になってくる。そういうことをなくする意味でも、はっきりさしておいた方がよろしかろうと私は思う。
○須賀政府委員 私どもの糖価対策として十分常に心がけておりますことは、糖価が現在政府のとっております対策から考えまして妥当な位置にありますように輸入量その他を繰作するというところに重点を置いておるわけでございます。
○中村(時)小委員 あなたの言っていることはわからぬということがわかるだけです。それでは、それほど言うならば、私はもっとはっきりしてあげましょうか。あなたの方からちゃんと利潤をあげておる数学が出ておる。あなたがそれほどおっしゃるならば、私が読み上げましょうか。あなたは、出てない、知りませんとおっしゃるけれども、ちゃんとしたものを持っておりますよ。それはあなたのところから出ているのです。にもかかわらず、それを表面的に知らさないということになれば、これは一体どういうことになる。これにはこういうことが書いてある。砂糖差益の計算として、三十五年の三月の十五日、——しかし、その内容に入る前に食品課長に一つお尋ねしておきたい。おそらく、私は、食品課長が手落ちの結果長官にあるいはまだその資料を出してないのかと思うが、その点を一点お聞きしておきます。
○須賀政府委員 どのような刷りものであるか存じませんが、責任のある者が渡しましたものでございませんのでございますれば、私の方でその資料につきまして特に意見を申し上げる筋合いではないと考えます。
○中村(時)小委員 砂糖差益の計算をしてないとあなたはおっしゃるが、しかし、現実にはこう出ている。たとえば、読んでみましょう。砂糖差益の計算、差益額、キロ当たり、そして総額約十八億円になっております。その算出の基礎は、日銀卸売価格キロ当たり百二十一円三十銭、それから、輸入価格、CIFから推算した採算価格百十七円七十一銭、それから、今の一と二を引いたものが三円五十九銭、四番が差益の打消要因、これが、(ア)が繰業度の低下によるコスト増しが一円五十一銭、(イ)が結晶ブドウ糖育成のためのコスト増しが五銭、それから(ウ)が、(ア)と(イ)とを足したものが一円五十六銭。五、すなわち差益となるものが、今言ったうちの三から四を引きまして二円三銭、この中でもまた内容の問題がありますが、これをおっしゃれば内容の問題を言おうと思ったのですが、トン当たりにいたしますと二千三十円になる。そこで、この差益金額に溶糖量をかけますと、今言った十八億円ほどになっておる。これはしろうとでもできる。頭のいいあなたにそんなことができぬということは私にはどうしても解せない。こういうふうに出ているのです。ただ、私は、これがいつどうということはあなたの責任もあることでしょうから申しません。しかし、そういうふうなごまかしはいけません。やはり、はっきりしたものははっきりと言って、わからないものはわからない、これから操作するものは操作する、そのようにすっきりした態度でやっていただきたい。そのこと自身があなたの立場であろう、このように思うのですが、その点に関してあなたはどうお考えですか。
○須賀政府委員 現在の砂糖会社がどの程度利潤があるかという計算を、いろいろな仮定を置きまして行ないます場合には、いかような試算も出て参ろうと思います。従いまして、お手元の資料はどこで作成いたしましたものか、私は存じませんが、いろいろ前提を置きまして計算をいたしますれば、さような計算も出て参るかもしれません。しかし、私が食糧庁の責任者といたしまして砂糖会社に現在どの程度の利潤があるかということを申し上げる程度の詰めた検討は、私ども当局はいたしておらないのでございます。従いまして、ただいま数字をあげて御指摘のありましたような問題につきまして、私の方から特に意見を申し上げるということは差し控えたいと思います。
○中村(時)小委員 長官に一つ言っておきたい。あなたの苦しい答弁ということは私にはよくわかる。わかるけれども、あなたはそういうことをおっしゃるが、これは食品課から出ておる。あなたの実際の管轄下です。そうでしょう。しかも、私の言っているのは公式論で言っている。会社の経営の中において利潤がどれだけあるかということは将来において私はお話しいたします。そうでなくして、今言っているのは、原糖が幾ら入って、ニューヨークCIF相場が三セント四五のときに七十三円を原価にいたしまして安定するということをあなた方はおっしゃっている。ところが、実際は今言ったように、CIF相場がうんと下がっておる。それだけの利潤が浮いてくる。その浮いてくるのは、会社の利益の中にその利潤があがってくるということです。それをあなた方が何も知りませんということは、あなた方が何もしてないということです。してないということは、それだけ会社の利益の中にその利潤が入っていっている、こういうふうに考えていいものだと私は思う。従って、今言ったのは、公式論的に、幾らの原糖が入って、CIF価格月別のものをかけ合わしてみますと幾らの利潤が浮いてくるということがはっきり出るものだろうと思う。その問題すらも、あなた方は、私たちは関知いたしませんということになれば、これは大へんな問題が起こってくる。そこで、あなた方は、その問題に関してこれだけのものがありますというならば、ありますでよろしい。あるいは計算をいたしますというならば計算をいたしますでよろしい。そういう角度で私はあなた方に好意的に聞いておったが、あなた方は、全然何も知りません、タッチをいたしませんということであれば、行政指導の責任として、私は責任を追及せざるを得ないという立場になってくる。そういうことでありますから、明確にその点は答弁をしていただきたい。
○須賀政府委員 いろいろな計算によりまして砂糖会社に対し現在利潤がどのようになっておるかというような計算が出て参るということにつきましては、先ほど私が申し上げた通りでございます。ただ、原糖価格そのものも相当変動いたすものでもございますし、また、砂糖の国内末端価格等もある程度相場は変動をいたしておるわけであります。それらに伴いまして砂糖会社の利潤がある程度の幅で変動するということは当然あり得るわけであります。従いまして、今、私どもといたしましては、当面砂糖会社の利潤につきまして何らかの対策なり措置をとるというふうには現在考えておりません。
○中村(時)小委員 あなたの今言ったように、変動するのです。変動するということはその通りですよ、CIF価格が実際に三ドル四十五セントできめたものが三ドル十セント内外になっておる。ひどいときにはもっと下がっておる。そうすると、その変動ということは当然国内価格に及ぼされてくる。国内価格に及ぼされて変動してくるということはあたりまえのことです。そこで、その変動は、高くなっていくのではなく、安くなっていくものです。ところが、今言ったように七十三円という線で引いているものでありますから、それだけのものがぽっくり浮いてくるのはあたりまえのことなのです。 そういうような状態の中でそれが実際に利潤になっておるか利潤になっていないかといえば、あなた方は、割当のことは考えておるが、それから先は考えないと言う。考えないと言っておきながら、実際はあなた方はどうかというと、溶糖制限をやらしておる。あるいはテンサイ糖の問題でも、芝浦、日甜、北通、そういうような問題にまで口出しをしておる。行政権限というものをはっきりと打ち出しておる。ところが、事これだけに関しましては、私は知りませんでは、その責任は免れないのではないか、私はこう思う。ところが、一方から言えば、あなたのことだから十分そのことは百も承知していらっしゃる。していらっしゃるけれども、しかし、そのことが言えないということになれば、これは少し私たちはおかしなという疑義を持たざるを得ないのではないか、こういうことを言っておる。だから、あがってくるものはあがってくるでいいです。算術的にでもいいです。今言った原糖が入ってきたものと、今申しましたように、それに伴うところの価格の変動をはっきり打ち出していって、そうして、一体幾らくらいのものが入ってきたのか、差益の見通しはどうなっておるのか、あるいは具体的なそういう数字をこの次までにあげておいていただきたい。こういうことを要望だけいたしておきます。その点、お答えだけしていだたきたい。
○須賀政府委員 数字的な資料ができますかどうか、さらによく検討いたしてみたいと考えております。
○中村(時)小委員 だんだん、そういうようなことを言っても最後には出てくると思いますが、次に、ニューヨーク相場が今言ったように三セント十の場合と、それから三セント十でなしに三セントとちょうどのときの運賃が七十五シリングとした場合、差益金額はどうなっておるかということもついでに計算をしておいていただきたいと思います。それもおそらくわかっておるはずですけれども、一応計算をしておいていただきたいと思います。
○須賀政府委員 そういう仮定の計算でありますれば、いかようにも計算はできるわけであります。
○中村(時)小委員 それでは、あなたは仮定とおっしゃるけれども、けっこうでしょう。それ以上あなたを追及するということはやめますが、仮定でもけっこうです。そこで、その点は、今言ったように、三セント十ではなしに三セントのとき——確かに三セントのときもあるのです。また三セント十のときもあるのです。そういうことは現実にあることなんですから。あなたが現実にあってもそれは仮定だ夢だとおっしゃるのはけっこうです。しかし、それははっきり出てくると思います。そこで、そういうふうな差益金をはっきり出してきていただきたい。 次に、ニューヨーク相場は三セント、運賃が七十五シリングとして、却価格が百二十五円の場合、この場合にもはっきりとその計算をしておいていただきたい。これは仮定と見ようと実体と見ようとどちらでもけっこうです。これも計算だけしておいていただきたい。
○須賀政府委員 計算はいたします。
○中村(時)小委員 それから、同じく、百二十五円と七十三円といたしました場合の百二十一円六十七銭の中間の場合も計算をしておいていただきたい。
○須賀政府委員 計算はいたします。
○中村(時)小委員 次に、実は時間がもうないので、この次の質問に入るわけでありますが、それまでに資料の要求をいたしておきます。これはよく聞いておっていただきたい。 まず第一に、納付金法、これは日甜に伴ったものであります。それから、てんさい振興会法、特定物資輸入臨時措置法、これは特にバナナ、パイカン等の差益金の徴収方法、計算方法等を具体的な例をあげてきちっと出していただきたい。これらはいずれも要旨でけっこうであります。 次に、ブドウ糖、砂糖割当の具体的な方法、それから、暖地ビート、ブドウ糖の工場設立計画、現在までの実績の一覧表、沖繩及び奄美方面の分みつ糖工場の現状及び計画、それから、澱粉の生産需給、これは、耕地面積別、耕作者入口、政府買い上げ及び手持ち状況及び国内相場、それから、土地改良予算及び実施の概況。 次には、寒冷地テンサイの買い上げ価格、暖地テンサイの買い上げ価格、カンショの買い上げ価格。 以上のものを資料要求する次第であります。 それから、もう一つ、私はこれに伴って次の機会に御質疑をいたして参りますが、この質疑が終わりましたならば、当局の意向を聞くと同時に、委員長に一つお願いをしておきたいのは、業者間におけるところの工業会の会長である藤山勝彦氏を参考人としてお呼びいただいて意見を聞きたいと思いますので、そのようなお取り計らい方をはっきりとしておいていただきたい。このことを御依頼しておきます。 お約束の通り、この次に時間を回すことにいたします。
○須賀政府委員 資料につきましては、それぞれ整えるようにいたします。
○赤路小委員 今のに関連するのですが、三十四年度の計画、需要量が百二十九万トン、実績が百三十一万トン、従って、輸入量は国内供給の実績二十一万四千トンを引いて大体百千万トン程度の輸入になる。この輸の仕入れ先とトン数を……。
○須賀政府委員 これはあとでこまかいものを出しますが、概略申し上げますと、台湾が四十万トン、あと残りは大部分キューバでございます。
○芳賀小委員 資料要求をいたします。これは前からも出ておりますが、昭和三十四年度のテンサイ及びテンサイ糖の工場別、市町村別の生産計画と生産実績の一覧表、もう一つは、三十四年度の工場別の糖価決定の算定の資料、これを出していただきたい。
○須賀政府委員 よろしゅうございます。
○丹羽小委員長 次会は公報をもってお知らせすることにし、本日はこれにて散会いたします。 午後一時十六分散会