内閣委員会 第37号
- 発言数
- 87 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1960/05/10
会議録
○福田委員長 これより会議を開きます。 自治庁設置法の一部を改正する法律案を議題とし、前会に引き続き質疑を許します。石山權作君。
○石山委員 官房長官にお尋ねしますが、官房長官の御答弁がいつもやわらかで幅の広いものだから、私の方で理解するに苦しむものだからつい長くなるという格好で、そのものずばり言っていただけば早く問題が済むだろうと思います。 お聞きしたい点は、これは本会議でも討論の課題になった問題ですが、国家公安委員長と今度の大臣との関係について兼任をさすという構想でいるのか、その点を一つ承りたい。
○椎名政府委員 自治庁長官と公安委員長を必ず兼務するという慣例も方針も何もないのです。そのときの人員のやりくりと申しますか、配置と申しますか、そのときの総理大臣の方針によってきまる問題でありまして、自治庁が省になって新しい大臣が任命される場合に、必ず公安委員長を兼務させるという方針はもちろんございません。
○石山委員 そうすると、現在のところは組織的にも法律的にもそれが定まっておるものだ、定めるようにする、こういう考え方はないということですね。
○椎名政府委員 そういう方針は全然ないのでございます。
○石山委員 私は官房長官に前々から申し上げた点の一つとして、庁を省に昇格さすには機構が小さいということを申し上げた。世間では旧内務省の復活になるのではないかと非常に懸念しておるわけです。その懸念の一つとして、いわゆる治安関係、警察関係をも手のうちにおさめる、あるいは国土総合開発等の問題も手のうちにおさめる、あるいは地方財政等からからんで認可権というようなものをかなり大幅に手のうちにおさめる、こういうふうな大きな構想があるのだ、そのうちの第一歩として差しさわりのない、最も抵抗の少ない国家消防庁をつける、これが旧内務官僚の出発だ、こういうふうに批評もしているし、心配をしている向きもあるわけなんですが、今度ほんとうに省に昇格なさった場合の構想というものがまだあまり披瀝されておりません。今考えている庁が、たとえばきょう多数決で皆さんの方で押し切るような格好も見せておりますが、庁が省に昇格した場合、一つのうたい文句ということをきのうからあそこの委員会でやっているようですが、庁が省に昇格した場合にまず第一に何をやってみせるか。これは提案の趣旨の中にもあるようですけれども、まず第一に手がけてみせるのは何か、これを一つ聞かしていただいた方が、省に昇格する場合の門出のはなむけになるのではないか。何をおやりになるか、二つか三つでいいですからお知らせ願いたい。
○椎名政府委員 憲法にも明記してある通り、地方公共団体の育成と申しますか、財政の強化あるいは民主主義的な運営、そういうものを憲法の条章の趣旨に従ってこれを育成する、お世話を十分行き届くようにするというのが、今度の自治庁を省に昇格させる方針なんでありますから、あくまでその方向をはずさないようにいくのでございまして、決してその他の、過去における内務省のようないろいろな権限をかき集めるというようなことは、全然考えておらないのであります。
○石山委員 やはり何かいいことがないかと思って聞いたけれども、さっぱりいいことがないようでございまして、非常に残念に思います。 これは長官にお聞きするということになりますか、新聞などを見ますと、もう委員会も通ることだし、庁が省に昇格するのだ、そうするとさつそく人事院ビルを、何々ビルといいましたか、何とかビルに改める。大へん意気揚々としているというふうなことが新聞などで出始めております。これは私、言葉を悪く言うわけじゃないが、内務官僚の何とかというはしりだというふうなことを陰に新聞社の記者諸君がにおわしておる証左だとすれば、笑いごとでは済まされないのではないか。これはやはり社会、民社両二大野党が反対をしても通そうとするというのでございますから、たとい通ったにしても、やはり謙虚な気持で、反対のあったことを忘れないで推進してもらうということは、私らの一つの願いだと思うのです。ですから、新聞等にあることは、おそらく省内でそんなうわさはないだろうと思うけれども、あなたのお心がまえを一つ承っておきたい。
○石原国務大臣 昨日の新聞にあったようでございますが、うしろの方に書かれた人もおられるようでございますが、これは庁内のどこかの課で雑談といいますか、そういううわさ話程度に言っておったことではないかと思います。つまり自治庁は今人事院ビルにおりますけれども、一隅の方で小さく長くおりますので 省にでもなれば少しは部屋も広げてもらえるかなというような気持で言っておったのだろうと思います。石山委員が申されるまでもなく、今の自治庁はどちらかというと低姿勢過ぎるくらい低姿勢でやっておりますので、今後も毛頭そういう大それた考えは持っておりません。御了承願います。
○福田委員長 ほかに御質疑はありませんか。——御質疑がなければ、これにて本案についての質疑は終了いたしました。 —————————————
○福田委員長 本案に対し、高橋等君外十七名より修正案が提出されております。 ————————————— 自治庁設置法の一部を改正する 法律案に対する修正案 自治庁設置法の一部を改正する法 律案の一部を次のように修正する。 附則第二十八条に次の一号を加え る。 二十 四国地方開発促進法(昭和 三十五年法律第六十三号) 附則第三十五条に次の一号を加え る。 七 行政書士法の一部を改正する 法律(昭和三十五年法律第 号) —————————————
○福田委員長 本修正案について提出者よりその趣旨の説明を求めます。高橋等君。
○高橋(等)委員 ただいま議題となっております自治庁設置法の一部を改正する法律案に対する修正案の趣旨を説明いたします。 案文はすでにお手元にお配りしてございますので、朗読は省略させていただきます。 本修正案の要旨は、本法案における自治庁の省昇格に伴いまして、関係法律を整理しようとするものでありまして、四月二十八日公布施行せられました四国地方開発促進法の「自治庁長官」とあるのを「自治大臣」に改め、また四月五日本院において議決された行政書士法の一部を改正する法律案の「自治庁長官」とあるのを「自治大臣」に、「総理府令」とあるのを「自治省令」に改めるため、本法案附則第二十八条及び第三十五条にそれぞれ所要の修正を行なおうとするものであります。 何とぞ御賛成あらんことをお願いいたします。
○福田委員長 本修正案について御質疑はありませんか。——御質疑もないようでありますので、これより原案及び修正案を一括して討論に入ります。 —————————————
○福田委員長 討論の通告がありますので、これを許します。石山權作君。
○石山委員 私、社会党を代表いたしまして、今回政府が提案されました自治庁を自治省に昇格する案に反対意見を申し上げます。 第一に指摘したい点は、機構をいじる場合には、かなりの目途を持って機構いじりをしないと、いたずらに機構いじりに終わってしまうということでございます。われわれ内閣委員としまして毎年十数件の設置法を見るわけでございますけれども、それはそれぞれ各省の目的があって、それぞれを見れば有意義な点もかなりあるのでございますけれども、国家の行政機構という観点から見ればむだな場合もあるわけでございます。これを当委員会はチェックしておるわけですが、今回政府が御提案になった自治庁を自治省にするというのは、国家の機構上から見ればかなりに大きな姿の機構改革でございます。この大きな姿の機構改革でなければならぬ自治省の設置でありながらも、その内容は大へんにさびしいということ、空疎だということです。もっと強い言葉で言えば、けしからぬやり方だと申し上げてもいいのではないか。もしかりに内容を充実するとするならば、やはりある時期を待って、自治省としての姿ができるまで時期を見なければならないというふうにわれわれは判断をするのでございますが、今回の提案は、その点から見ますと非常に拙速主義である。機構というものは拙速主義であってはならないということもこの場合指摘されてよろしいのではないか。今回私たちが反対するのは、そういう要素があるということ、また世間一般にいわれている風評等も、これもまた心しなければならない要点なのではないか。旧内務官僚のいわゆる復活、夢よもう一度というふうなところへいくのではないかという懸念を持つ者がたくさんあるということを、われわれは心しなければならない。こういう声のあるうち、懸念の気持がそれぞれの批判者の中にあるとするうちは、やはり一省に昇格さすというのは、私たちは無理だということです。この声がなくなれば、当然一省としての資格を備える。今のように、国家消防庁だけをつけてみたという、ほんとうにつけてみたという格好でなく、それぞれの理由を持って、各省も何ら他意なく、それぞれの持っている権限をば自治庁に与える。そういう年限が熟さないというところにも、私は今回の反対の理由があるわけでございます。 先ほども申し上げましたように、私たちが反対をいたしましても、本日は採決の格好で、多数横暴という言葉は用いませんけれども、いずれにしても自治庁をば自治省に昇格さす。野党が申し上げている反対の理由は、それぞれに根拠がある理由でございますから、自治省は、将来のためにも、われわれの考え方をば十分消化させるように成長ができれば、まず一つの不幸中の幸いと申し上げてもよろしいのではないか。いずれにしましても、わが社会党といたしましては、反対を申し上げる次第でございます。
○福田委員長 次に門司亮君。
○門司委員 民主社会党を代表しまして、自治省の設置に対しましては、反対の意見を申し述べたいと思います。 質問の過程でも申し上げましたように、日本のほんとうの民主政治を行なおうとするものは、地方の自治体の健全なる発達と、さらに民主的行政の行なわれることであることは、論を待たないのであります。ただ問題になりますのは、民主政治を基盤といたします日本の政治の機構の中におきましては、できるだけ地方の自治体がおのおのの住民の自覚と責任において、その行政を執行していくということが、憲法の趣旨であることは間違いがないのであります。同時に、国はこうした趣旨に沿って、町村の行政機能を十分に発揮することのできることを中心とした町村合併を行なったことも、これもまた事実であります。こういう積み上げられてきた今日の行政機構の中で最も私ども遺憾に考えておりますることは、政府の今日までとってきた処置であります。一方においては、行政能力を持つ自治体の町村合併を行ないながら、この能力を十分に発揮することのできない財政処置は、一体だれが行なってきたかということであります。もし政府にしてほんとうに憲法の趣旨に沿った自治行政を行なっていこう、あるいは民主行政を行なっていこうという誠意があるならば、自治庁が省にならなければならないという理由はどこにもないはずである。機構のいかんにかかわらず、政府の誠意によって、地方の自治体の発展というものは十分処置ができるはずである。こういう実際の問題を怠っておいて、そうしてただ名目だけを従来の庁を省にしようというものの考え方は、明らかに官僚行政への逆戻りである。私どもが、先ほど石山君からも申し上げましたように、かつての官僚行政になりはしないかということが、われわれの杞憂であるということを、よく政府の当局からもときどき聞くことがありますが、われわれがかつての官僚行政への復活をするものであるという杞憂を持つならば、政府当局は、かつての官僚行政の郷愁が非常に多く動いておる、この勢いが非常に強いのだということが、私どもには言えると思う。いずれにいたしましてもこういう実体を伴わない、しかも政府が誠意を持ってやろうとすれば、十分に地方の自治体の発展は期すべきものがあるにもかかわらず、これを怠っておいて、そうしてただ名前だけを変えることによって、権力だけを強くしようとうものの考え方に立っては、とうてい私たちは民主政治の建前から、これに賛成するわけには参りません。 かつて政府は、自治体の警察であったものを、名前だけは府県警察として、その指導力を政府に握ってしまっておる。教育行政においても、民主教育を徹底させることのために教育委員会制度があった。しかも住民の公選によって教育委員を選ぶ制度をやめて、府県の教育長は文部大臣の任命という、事実上の文教の政府に掌握された事実を、私どもは忘れるわけには参りません。こうしたもの等の一連の政府の持つ、官僚行政への大きな道を今歩みつつあるということであって、私どもはこの官僚行政の最後のとりでとして、政府が自治庁を自治省ということにしようというこの考え方については、考え方自身について賛成はできがたいのであります。 きわめて簡単ではございましたが、私どもの考え方を申し上げて、反対の意思を明示したいと思います。(拍手)
○福田委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○福田委員長 これより採決に入ります。 まず高橋等君外十七名提出の修正案について採決いたします。本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○福田委員長 起立多数。よって、本修正案は可決いたしました。 次に、ただいまの修正部分を除く原案について採決いたします。これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○福田委員長 起立多数。よって、修正部分を除く原案は可決いたしました。 これにて自治庁設置法の一部を改正する法律案は修正議決いたしました。(拍手) なお、本案に関する本委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○福田委員長 次に、国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を許します。石山權作君。
○石山委員 ただいま議題になりました法案の中身は、端的に申し上げますと、北海道の石炭が平均して〇・五トン増額になったことと、それから問題の所管の、調査研究の権限をば人事院に委託する、この二つが中心になっているようでございます。 第一にお伺い申したい点は、増額になった北海道の石炭の趣旨をば、一つこの際御説明いただきたい。
○佐藤(朝)政府委員 お答えいたします。今回の法律案におきましては、ただいまお尋ねの通り北海道におきます石炭手当の量を増額いたしましたのと、新たに寒冷地の諸手当につきまして、人事院に調査研究並びに勧告権を付与した趣旨でございますが、北海道におきます石炭手当を増額いたしましたのは、従来からいろいろと石炭手当増額につきましても、各方面からの御要望がございますし、また先国会におきまして、参議院におきまして議員提出され、実質審議を終了しておりましたこの法律の改正案におきまして、大体同趣旨の石炭手当の増額を内容とした法案がございます。また三公社五現業におきましても、国家公務員よりも増額された石炭手当が支給されております。このいろいろな事情を勘案いたしまして、今回のような石炭手当の増額案を提出いたした次第であります。
○石山委員 それから増額された石炭手当の内容を見ますると、甲、乙、丙というふうに区分をされました。これはいわゆる薪炭手当をもらっている東北地方等にも、こういう考え方が影響されるのかどうか。まず北海道に甲、乙、丙というふうに設けた理由を御答弁願いたい。
○佐藤(朝)政府委員 ただいまのお尋ねでございますが、御承知の通り北海道におきます寒冷の度が非常に違いますし、それで寒冷の度によりまして、石炭を使う量につきましても差異があるかと存じまして、今回の提案のように甲地、乙地、丙地というふうに、地域を分けて支給するようにいたした次第でございます。 ただいま薪炭手当についてもお話がございましたが、薪炭手当につきましては、今度の法律案によって人事院に勧告権が付与され、人事院でいろいろと研究していただくことになると思うのでありますが、現在におきましても、薪炭手当については、度合いが二段階だけ設けてありまして、五級地と四級地との段階を設けて薪炭手当を支給するような建前になっておりますが、将来におきまして、人事院においてこの点についても、またいろいろと御研究を願うことであろうと思っております。
○石山委員 人事院の給与局長にお伺いいたします。薪炭手当について、あるいは石炭手当について、今までは人事院に何ら権限がなかったわけですか。
○瀧本政府委員 人事院は、従来寒冷地等の手当に関する法律によりまして、たとえば石炭のトン当たりの価格でありますとか、そういうものについては、総理府に対して法律の範囲内で勧告する権限があった次第であります。
○石山委員 そうすると、在来はこの特殊手当については、研究調査をされていたということでございますか。
○瀧本政府委員 もとより人事院といたしましては、その範囲内における研究は絶えずやっておる次第であります。しかしこれは実際問題といたしまして、人員の関係あるいは予算の関係等におきまして、おのずから制約される範囲はあると思いますけれども、その範囲におきましては、人事院は従来研究を続けているわけであります。
○石山委員 このごろ範囲という言葉が盛んにはやっているけれども、人事院が給与の問題について、範囲というような言葉を使うのはおかしいのです。人事院は公務員の給与あるいは権限というふうなものを守る機関でございますから、たとえば今のように、総理府に勧告するかどうか知りませんけれども、その範囲というふうな言葉は、私はあまり妥当ではないと思う。今までは、範囲という言葉を使っているところを見ますと、よそのものだというふうな考え方で、御研究なさったというように私は考えられるのですが、そうじゃないですか。
○瀧本政府委員 たとえば石炭のトン当たりの価格でございますとか、こういうものについては毎年検討いたしておる次第であります。また気象資料等も、気象庁から発表されているものがあるのでありまして、そういうもの、あるいは地形、そのほか風速でありますとか、日照でありますとか、そういう条件について、入手し得る資料を用いて研究を続けておる次第であります。
○石山委員 問題になるのは、人事院に最近積極性がなくなったということが、人事院の批判の中心だと思うのです。ですからこれは私の方の範囲だとか、これは公務員制度調査室の権限だとかいうふうなのがもしあれば、私は人事院の本来の気持から少し後退しているのじゃないかと思う。そういう点は今回のいろいろな機構改革等とからみ合わせながら、私は人事院の方々からもっと勉強していただくことが必要ではなかろうかというふうに痛切に感じているのです。われわれ社会党は、かつては人事院に対してほんとうに万全の力で努力、協力してきたというふうに信じているのですが、そのわれわれの中からやはりそれぞれの声があるとすれば、一体どこが中心か。それは私は人事院の本来の目的であった、性格であった公務員に対するいろいろな問題に積極性を欠いてきたということが、一つの中心になるのじゃないかと思う。ですから私に言わせれば、今新しく問題を提出するのじゃないのだけれども、この諸手当の問題の事にある暫定手当の処理の問題なども進んでいかない一つの要素が、そこら辺に私はあるのじゃないかと思う。これはあなたに言わせれば、それはちょっと筋違いだというふうな形になるかと思うのだが、しかし事公務員の給与に関する限りは、担当の官庁のうちの大要求でございますから、私はもっと積極性を持っていただきたいと思うのだが、その積極性にからんで、あなたに批判せよと言ってもなかなか出ないと思うのだが、今度の石炭手当が北海道だけについたことによって、どういう現象が起きたか。いい悪いは別にして、その起きた現象に対して私は御説明ができるのではないかと思う。
○瀧本政府委員 先ほど副長官から御説明がございましたように、この北海道におきまして非常に地域が広いのでありまするから、そこの気象条件が非常に違う。かねてからその寒さ、気象条件等に応じまして、石炭手当の額を違えてしかるべきであろうというふうな議論はあったわけです。そういうことがいち早くと申しますか、三公社五現業の方では取り上げられたという状況でございまして、それに応じまして先ほど副長官からも御説明がございましたように、議員提出法律案の形で先国会あたりに出す、こういう状況があるわけでございます。従いましてこの北海道に関しまして、地域に応じて石炭手当の額を変えたということは実情に即したことであろう、このように考えます。
○石山委員 では増子さん、あなたに伺いますが、人事院は実情に即したと言って答弁しておりまするが、甲、乙、丙と分けられましたが、丙地区、北海道の石炭ですよ、丙地区がそのままになっているのは、やはり気象そのものから見た判定でございましょうか、どういう理由で据え置かれたか御説明願いたい。
○増子政府委員 この地域区分につきましては、もちろん原則的な考え方は、御指摘のように気象条件等をもとにしたわけでございます。ただこれは地域の区分について申し上げたわけでございまして、なおそれに対応して必要なトン数を何トンにするかという点につきましては、現在の基準になっておりますトン数を、いわゆる一番南の地域についてはこれを変更する必要は認められないということで、これを基準といたしまして、さらにその北の方の調整を行なったということでございます。
○石山委員 そうすると、動かさないのを基準にして寒い方へ持っていった、そういうのですか。必要度に応じてついておったと私は思うのですが、動かさないと最初からきめてしまった、そういう意味ですね。動かさないと最初からきめてしまったということは、あなたの作業の中に東北その他は据え置かしてやるのだという目的意識が最初からあったのじゃないですか。実情に沿わないやり方じゃないか。そういうことはないのでございますか。一体基準は何ですか。あなたは何を基準にして、この北海道の何地区でしたか、わずかのところでしたが、これだけを青森の向かいだから押えたという理由はどういうわけですか。
○増子政府委員 従来の三トン基準というこの数量につきましては、北海道全部が同じ基準で支給されておるというところに、実情に沿わない点があったわけでございます。その意味におきましてこれを地域差を設けまして、それに応じたトン数といいますか、基準量を定めるという考え方で行なったわけでございます。三トンがそれでは一体どこから出てきたかという御質問になるかと思いますけれども、これは実はいわゆる最初の出発におきまして、議員各位の御研究によりまして三トンが適当であるというふうに定められたものと私ども承知いたしておるわけでございます。
○石山委員 それでは公務員制度調査室長、ちょっとうまくないのですね。給与は政治的情勢によって動かしてはいかぬというのが、私は一つの鉄則だろうと思う。どうしてもそれはつらいときもあるだろうけれども、事務当局としてはやはり守っていただかなければならぬ場合があろうと思うのです。私も議員だから、議員の修正というものは何ぼか承知しておるわけです。その議員が三トンでよろしかろうということは、全くよろしかろうです。それを基準にされて問題を伏せておかれるとすれば、私はかなりそこに計数的に見ても、地理的に見ても、何か合理的でないものが浮かんでくるだろうと思う。 あなたにお尋ねしたい点は、正しかろう。——だれだって初めから正しくないものでやろうという意図はない。特に事務当局としてはそういう意図はないはずです。一応基準として今回半トンを増加してみた。そうして全般を見てみた。あっちこっちから意見もあっただろうと思う。そういうのを照らし合わせてみた結果、あなたが考えている一つの姿からは、どこか矛盾と不合理がなかったのかどうか、その点を一つ……。
○増子政府委員 このトン数がどの程度であれば非常に合理的であるかという問題につきましては、御指摘のように非常にむずかしい問題がございます。従いまして厳密な意味の科学的根拠ということを求めることは困難でございまして、結局従来の消費の実績あるいは類似の公社等における基準量、そういったものをいろいろと勘案いたしまして、いわば総合的な立場からこの辺が適当であろうというようなことで落ちついたわけでございます。ただ今後の問題につきましては、御指摘のような点もございますので、人事院におきましてこれを今後できるだけ合理的な観点から調査研究をいただきまして、その結論によって政府としては是正の措置をとっていきたいというふうに考えておるわけでございます。
○石山委員 こう山があるわけでしょう。石炭、薪炭というふうにね。こっちは三トン、こっちは五級、四級ですね。片方が高くなればこれは自然の姿でなだれていかなければいかぬ。たとえば石炭が半トンで金額にして三千幾らというふうに上がれば、これはやはりすそ広がりにくるのが自然の姿です。上だけでっかければ当然くずれるわけです。それがどのくらいの姿になるか知りませんけれども、やはりこれは平らなきれいな姿にしなければならぬだろうと思う。その場合に、あなたの想定されたものの中に、こういう点があったかどうか。たとえば上が上がった。それが自然の形で流れてくれば、薪炭もいじらなければならないのではないか、こういう見解が出るわけです。その場合に、今までは五級と四級だけであったが、そのすそのは三級あたりにもいくというふうなことが一応考えられた場合があったかどうか。いわゆる傾斜配分というような言葉があれば、そういうふうな熟語でもよろしいのです。
○増子政府委員 石炭手当のほかに、薪炭手当あるいは寒冷地手当等をどうするかという問題は、御指摘のように私ども一応検討の対象にいたしたわけでございます。ただ最初に副長官から申し上げましたように、従来この問題の取り上げられました経緯を尊重いたしまして、またまず何よりも急ぐべきものは石炭手当の合理化であろうというふうに考えたわけでございますが、その他の問題につきましては、何ら考慮の必要がないというふうに考えたわけではございませんので、この点につきましては、単に基準額の問題ばかりでなく、地域の指定の問題もございます。そういう点を総合的に調査研究していただきまして、それに基づいて今後調整の措置をとりたいというふうに考えておるわけでございます。
○石山委員 石炭手当の上がった一つの理由として、五現業等が上がったというふうな例証を引いております。最近全逓と林野で、薪炭が幾らか上昇したというふうに聞いておりますが、その実績がわかっておりましたらお知らせ願いたいと思うのです。
○増子政府委員 いわゆる五現業関係の全逓、林野関係におきまして、最近薪炭手当の額が改定されましたことは御指摘の通りでございます。私どもの承知しておりますところでは、全逓につきましては、最高の額が世帯主について八千円、それから林野につきましては七千円というふうに決定になったことを承知しております。
○石山委員 人事院の給与局長も総裁もおいでですから、今のことを一つ心にとめていただいて調査研究をしていただきたい。 それから寒冷地の問題でございます。寒冷地の問題につきまして、人事院の今までの調査の立場を一つ御説明していただきたいと思います。
○瀧本政府委員 寒冷地につきましては、これは問題が二つあろうかと思うのであります。たとえば現在各級地に支給されておりまする支給率と申しますか、それがそのままでいいかどうかという問題と、それから現に各地域にありまする官署、その官署に勤務いたしておりまする者に支給されまする支給額、従ってその官署が、たとえば現在は三級地にあるがそれを四級地に格上げした方がいいのではないか、そういう問題が相当あるのではないか、この二点あろうかと思います。 まずわれわれはいろいろな観点から研究いたしております。こういう問題を研究いたしますときには、寒冷地の法律といってもやはり給与の一部でございまして、—公務員は全国的におるわけでございますから、そういう給与は寒冷地だけに着目いたしませんで、全国的に見ましてそういう支給率というものが適当であるかどうかということを判断する、そういう一つの立場があろうかと思うのであります。そういう立場からいろいろ研究してみますと、まあこれはなかなか決断はむずかしいのでありますけれども、現在の支給率というものは必ずしも低くないというように現在研究の途上におきまして考えております。 また各地域にあります官署が適正に格づけされておるかどうかという問題につきましては、この寒冷地手当というものは気象条件というようなものが最終的に判断の基準になるわけであります。その気象条件の資料というものが、あらゆる地域について精密にわかっておるかと申しますと、これはなかなかそうはいかない。しかも一年こっきりのような数字をとりまして、それを基準に考えるということはなかなかできません。従いまして相当年数を重ねまして、その平均的な気象条件がどうなっておるかということで判断せざるを得ぬのであります。そのときに、われわれはやはり気象庁から出ております資料というようなものを中心に考えていくわけであります。これは先ほども申しましたように、各地域至るところの資料があるというわけではございません。従いましてそのあとは別な資料から推察をいたしまして、大体気象条件というようなものは、隣接地域におきましてそう急激に変わるようなものでないということもございますので、そういうことでいろいろな研究を重ねまして、現在格づけをいたしておる。それでわれわれは現在の格づけがそれほど誤っておるとは思えないのであります。いろいろ現在各地域から陳情があるという事実もございますけれども、現在のところ、われわれはさらにこの格づけを変更したければならぬであろうというふうには思っておらないのであります。しかしこれはやはり今後気象条件等のしっかりしたものが出て参りまするならば、それはまた考えなければならぬ事態があるかもわかりませんが、現在のところそれほど大きな変更を必要とするとは思っておりません。
○石山委員 要約しますと、率の設定は昭和二十七年にしか動かしておらぬわけでしょう。
○瀧本政府委員 率はその通りであります。
○石山委員 地域を最終的に動かしたのはいつです。
○瀧本政府委員 三十三年の七月でございます。
○石山委員 三十三年の七月といえば、町村合併等が十分に考慮されて地域の設定を行ないましたか。
○瀧本政府委員 町村合併というものは、いろいろな要素から判断されて町村が合併されておると思うのであります。寒冷地の地域区分の設定をいたします場合には気象条件が主でございますので、必ずしも町村合併にこだわる必要はないのでございます。無理に同じ町村内で変えるというような必要はございません。これはやはり人事交流等の場合の便宜の問題もございますのでできればそういう考慮もしたいのでありますけれども、同一市町村内においても相当気象条件が違うという場合に、必ずしもこれを一緒にする必要はなかろうというふうに思っております。三十三年のときにおきましても町村合併は相当進んでおりましたので、ただいま申しましたような考慮のもとにこれを行なったわけであります。
○石山委員 気象の把握の仕方だろうと思うのですが、把握の仕方が今のような国立の気象測候所を利用しているわけでしょう。そうしますとたとえばこういうことがあるのではないかと思うのです。山一つあれば風をさえぎる、そういうふうなことは、たとえば山形のような場合、海岸に近い酒田と山の中の山形というのは大へん違うのじゃないか。私の申し上げたい点は、皆さんの方でかなり正確に問題を把握なさっているだろうとは思っておりますけれども、いわゆるエア・ポケットというものが日本国じゅうの寒い土地にはたくさんあるだろう。そのエア・ポケットを探し出すのにかなりな努力が要るだろうと思うのです。たとえば今中学校などでは気象観測等をやらせているわけなんですが、こういうものもいわゆるエア・ポケットを探す一つの補助になるのではないか。いずれにしても正確にやられたと思っているかもしれないけれども、われわれは山の陰に隠れている場合がかなりあるのではないかという見解ですが、そういう点はどういうふうにお考えになっておりますか。
○瀧本政府委員 山の陰に隠れておるところというお話でございますが、先ほども申しましたように、気象庁の資料は点々として、点というようなところの気象条件が調べてあるわけでございます。しかしそれに基づきまして気象図というものが作られてあるわけでございます。その気象図は、たとえば等温度線でありまするとか、あるいは積雪のひとしい線を結ぶとか、いろいろな形で資料ができております。従いましてそういう資料を作成するにあたっては、おそらくはただいまお述べになりましたような考慮がいろいろ入っておるとわれわれは信じておるわけでございますが、そういうものを用いましてやっておる。しかしながらこれもそれほど細部にわたって正確が期してあるかどうかということになりますと、やはり限界があると思うのです。従いましてそういう場合に、たとえば中学校等におきまして観測いたしました結果等も、これが相当年数を重ねて使い得るものであるという場合には、もちろんそういうものも参考にしてわれわれは検討いたしたい、このように思います。
○石山委員 それから気象庁の信頼度ということになると思いますが、最近気象庁の長期予報等はかなりよく当たっているのでありますが、百パーセントというふうな点数はつけられないわけでしょう。長年かかって年数の経過があるからかなり正確だといえば正確ですが、思いもかけない大水が来たりするというのもこれは事実ですし、予期しない降雨量があるというのも事実だ、そういう点を考えますと、そこに全部のウエートが置かれて、地域設定はわれわれとしては間違っていないのだ、これは動かすべきでないのだということは、合理的でもないし、科学的でもない。それは信念でしょう。そういう信念では困るのです。
○瀧本政府委員 気象庁で出しておりますものにいろいろなものがあるわけです。ただいま私が申し上げておりますのは、毎年観測いたしました結果を累積してその平均を出す、これは最近十年間の平均ということになっておりますので、やはり最高の権威あるものとせざるを得ない。それを権威がなくして、中学校で観測する方が権威があるのだとはわれわれの方の立場からは言いがたいと思います。気象庁がやっております毎日の天気予報のようなものは、これはおっしゃる通り資料等も十分でなかったりしますから、一回ぽっきりのものは信頼度もそれほど高くはないかもしれませんけれども、やはり最近十年気象条件を観測して、年々の不慮はあるかもしらぬが、それを平均いたしてみるということになりますれば、これは一番確実といいますか、信頼し得る資料ということで採用せざるを得ない。しかしそのほかの資料におきましても、われわれが同等に信頼し得るという場合にはこれを排除するものではございません。
○石山委員 私は、人事院に石炭、薪炭その他の権限が付与されるのですから、この機会にもう一ぺん全体を見直す必要があるのではないかという意見の一端を申し上げているわけでございます。 それから率の問題について若干質問申し上げたいと思うのですが、各県の人事委員会でそれぞれ資料を持って私などのところへも来ますが、もちろん担当であるところの人事院などにはしょっちゅうそういう資料が持ち込まれて陳情を受けるのではないかと思う。そうした場合に、各県の人事委員会で作っている資料の正しいか正しくないかというふうなことは、やはり見られるわけだろうと思うのですが、そういう点の甲、乙、丙はどうなんですか。
○瀧本政府委員 各府県におきまして、それぞれ人事委員会でこういう問題を研究しておるということはございます。その際におおむね各県が依存しておりますのは、国の基準がどうなっておるかということでございまして、さらにそれに県独自の資料等を用いまして補正を試みておるという事実もございます。ただ県あたりでおやりになります場合には、気象条件というようなことよりいろいろな要素が加味されておる場合もなきにしもあらずでありまして、そういう場合にはわれわれが判断いたしまして、必ずしもそれを尊重するわけにも参らないという場合もあるわけであります。
○石山委員 必ずしも尊重することができない場合もあり得る。まあこれは陳情の一つの文書の姿にそういう場合もあり得ると思うのだが、数字というものは、人事委員会というふうな中立機関として各県が信頼している場合には、そう私は参考にならぬものではないと思う。文章ならばあやがあるからということになるけれども、計数は測候所のものをあなたの方が照合すればすぐわかるから、寒冷度でも風速でもそう簡単にでたらめなことは書けないと私は思う。ある意味ではかなり数字は尊重していただいているだろうと思う。私の手元にある数字とあなたの方にある数字と、どのくらい合っておるか合わないかわからぬけれども、一つ参考までに申し上げてみますと、二十七年のときから引き比べてみまして、五級地においては大体三八%程度動いている、こういう計数を私は持っているわけなんです。それから四級地が約一二くらい、三級地がこれも二〇くらいというふうに、各計数から見ますと二〇から三〇動いているわけなんです。こういうのを見ますと、やはりこの機会に寒冷地の率も、年数がたっているのですから、先ほど検討するというふうにおっしゃっていますが、早急に研究して、各県から出ている陳情にこたえるという態度がそろそろ出る必要があるだろうと思うのですが、そういう作業は進めているかどうか。
○瀧本政府委員 先ほども申し上げましたように、県の人事委員会でいろいろ御検討になっておりまするものは、われわれの方で一応それについて検討は加えております。現在すでに加えております。これは気象条件であります。たとえば物価が上がってくるとか、あるいは賃金水準が上がってくるとかいう問題とは別な話でありまして、気象条件というのはまあ全体的に気温が上がっているということはあるにしろ、これは変わらない性質のものであります。ところがその後どんどん上の級地に格づけされるものがふえてくるということは、これはどうもやはり多少おかしい点もあるのではなかろうか。むしろ資料を精密に調べたならば下がるところもあってしかるべきなのに、そういうものが出ぬで、上がるところばかりが出て参るというようなことは、多少おかしい点があろうかというようにも思うのであります。しかしながらそれは一つの感じでございまするので、さらに御趣旨に沿いまして、われわれは十分その資料等につきまして冷静に検討を加えたいと思います。
○石山委員 私今気がついたのですが、人事院特に事務当局の冷静なものの考え方というものは尊重さるべきだと思うが、あまり冷静になろうとして、あたたかみが数字設定の場合なくなりつつあるという欠点があるのではないか。これは数字設定になるとあなた方なんか迷うだろうと思うのです。二二・三にすればいいのか二二・五にすればいいのかと、あなた方は迷う場合があるだろうと思う。その場合あなたは正確を期するために、二二・五になればいいのを二二・一か二二・二くらいにしてしまうというようなこともあり得るのではないかと私は思うのです。ですから確かに全体から見れば、衣料みたいなもの、あるいは食糧品のある部分、主食のようなものはこれは合点がいく。しかしわれわれの得ている指数というものからすれば、やはり自然の姿で上がっていっている。この大まかなことは否定できないわけなんでしょう。ですから数字の多寡を私は今言うのじゃないのだけれども、大まかに言って二十七年から見るとかなり上がっている。これは否定できないだろうと思う。それはやはり十分やってもらいたいし、私の言うことはおわかりでしょう。二二・三のことをあなたは正確を期すために二二・一くらいにするかもしれぬ。そういう正確の期し方はこの場合ある意味では正しくないのではないか、全体から見ると正しくないのではないか。ほんとうの数字は神様しか知らないのだから、むしろたまには二二・五という数字をとることが、より現実に合った正しい方法かもしれぬ、私はこういうふうに思うのです。ですから数字設定の場合には、十分にそういう点を一つ御勘案していただきたい。今数字をおあげ願えれば大へんいいのですが、私の言っている、二十七年から見ますといわゆる生活指数というものは寒冷地の場合でも上がっているのだ、こういう表現はできるわけでしょう。
○瀧本政府委員 この寒冷地手当というものは率できまっておるわけでございます。それは本俸に対する率であります。本俸というものは一方において人事院が適当と考えて、これは物価とか賃金の事情とかいうものを勘案しまして漸次上げてきておるわけでありまするけれども、そういうふうにきまっております。それに対して率できまっておりまするから、額で決定されておるというわけではないわけであります。しかしその点につきましても今後十分研究いたしたいと思います。
○石山委員 あなたは懸念される点が一つあるだろうと思う。それは寒冷地の方へあまりつけてしまうと、暖かい方の人が困るじゃないか、こういう気持があるだろうと思う。ただ私が言うのは、たしかこれは今の場合百分の二十かける四カ月でしょう。級が上がっていくということですね。級が上がっていくということは、その人の年功、その人の技術であって、寒いところにいるから給料が上がったのじゃないのですね。しかし寒いところに生活をして、寒いところの物価指数というものが上がったということは確かなんですね。ですからそれはやはりその中で見あげるという工夫がこの場合大切だろうと思う。その工夫は、私に言わせれば現実的に率の引き上げしか方法がないのではないか。率の引き上げをしない場合も数字は動いていっている。基本給、扶養家族手当は動いていっている。といってもそれは本人の事情であって、特殊な気候風土に住んでいるための値上げじゃないということは事実なんです。それはやはり別個に見てあげることがこの場合正しいだろうと思う。ただ私は、あなたの言わんとしているところは理解できますよ。寒いところも暖かいところも、全般的な給与の一つの流れから見て、この問題は研究しなければならぬだろうということは了解はできる。了解はできるけれども、私の言ったことも了解していただかなければならない正しい要素があるということも、やはり認めていただきたいと思うのです。
○瀧本政府委員 ただいまいろいろ御指摘になりました点につきましても、われわれ今後十分研究をして参りたいと思います。
○石山委員 益谷副総理にお伺いします。副総理が先ほどからお聞きのように、今回政府がお出しになりました国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案、これらの法律を基準として見た場合に、寒冷地帯に住む方々の給与は、率は二十七年からそのままでございます。地域が三十二年に一部変更になりました。ですから私先ほど申し上げたように、石炭手当がつけられたのでございますから、しかもこの機会に人事院に問題が移さるわけでございます。ですから先ほど皆さんの言われるように、かなりの不均衡も見える、是正しなければならないというふうな答弁も承っておりますので、給与担当の大臣としましては、今回のこれは政府提案でございますから、政府提案をなさったのをきっかけにいろいろな話し合いができるようになったのでございますから、政府としましては人事院を一段と督励なさって、この問題をば解決されるように御努力をいただきたいと思いますが、大臣の御答弁をいたたきたいのでございます。
○益谷国務大臣 寒冷地手当、薪炭手当の件は先ほど総務長官の答弁がありました通り不合理な点もあるそうでありまして、この際人事院に十分に調査研究してもらって、その勧告を待って三十六年から実施いたしたいと存じて、改正法律案を提出いたしておる次第であります。人事院の勧告がありますれば、直ちに三十六年に実行いたしたいという所存であります。
○石山委員 これは人事院にも聞いておいていただきたいと思いますが、今回この法案の件につきまして、これは議員立法という前の経緯もございますので、与野党で十分話し合いをして、附帯決議をつける予定でございます。この附帯決議の趣旨は後ほど説明いたしますけれども、人事院も政府当局の答弁等をお聞きになっているだろうと思いますが、権限があなたの方に付与されるのでございますから、この機会にほんとうにすみやかに、そして誠意を込めて早く解決をはかるように努力をしていただきたいというふうに私は申し上げたいのでございますが、御答弁をいただきたいと思います。
○淺井政府委員 御趣旨に従ってやるつもりでございます。ただ先ほどあまり科学的になってあたたかみを失ってはいかぬという仰せでございますけれども、これは燃料費でございますので、公務員を暖かにするという法案でございます。
○福田委員長 ほかに御質疑はありませんか。——御質疑がなければ、これにて本案についての質疑は終了いたしました。 —————————————
○福田委員長 本案に対し、岡崎英城君外二十七名より修正案が提出されております。 ————————————— 国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。 附則中「昭和三十五年四月一日」を「公布の日」に改める。 —————————————
○福田委員長 本修正案について、提出者よりその趣旨の説明を求めます。岡崎英城君。
○岡崎委員 ただいま議題となっております国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案に対し、修正案を提出いたします。 案文はお手元にお配りいたしてございますので、朗読は省略させていただきます。 その内容は、政府原案の施行期日である「昭和三十五年四月一日」をすでに経過いたしておりますので、これを「公布の日」に改めようとするものでございます。御賛成をお願い申し上げます。
○福田委員長 本修正案について質疑はありませんか。 —————————————
○福田委員長 別に質疑もないようでありますので、これより原案及び修正案を一括して討論に入ります。 別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。 まず岡崎英城君外二十七名提出の修正案について採決いたします。本修正案を可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福田委員長 御異議なしと認めます。よって本修正案は可決いたしました。 次に、ただいまの修正部分を除く原案について採決いたします。これを可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福田委員長 御異議なしと認めます。よって修正部分を除く原案は可決いたしました。 これにて国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案は修正議決いたしました。 —————————————
○福田委員長 本案に対し、岡崎英城君外二十七名より附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。この際本動議について、提出者よりその趣旨の説明を求めます。
○岡崎委員 日本社会党、民主社会党、自由民主党各党共同提案によります附帯決議に対しまして、御審議をいただきたいと思います。その附帯決議の案文を朗読いたします。 現行の寒冷地手当、薪炭手当には種々不合理不均衡が生じている実情にかんがみ、政府は、速やかに人事院をして調査研究せしめ、昭和三十六年度より改正するよう措置するものとする。 右決議する。 以上でありますが、すでに質疑においても明らかにされましたように、現行の寒冷地手当、薪炭手当には、いろいろと不合理、不均衡がございますので、人事院においてすみやかにその実情を調査研究していただき、昭和三十六年度から、実はできますことならば本年度からでもやっていただきたいのですが、すでに本年度予算も成立しておりますので、おそくも昭和三十六年度にはその是正措置を講じていただきたいと存ずるのでございます。よろしく御賛成をお願いいたします。
○福田委員長 本動議について採決いたします。本動議を可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福田委員長 御異議なしと認めます。よって本動議は可決いたしました。 この際、益谷国務大臣及び淺井人事院総裁の発言を許します。益谷国務大臣。
○益谷国務大臣 ただいまの法律案が成立いたしますれば、御趣旨によりまして、人事院はすみやかに調査研究の上、勧告せられることと存じます。政府におきましても、その勧告の趣旨に沿うように善処いたしたいと存じます。
○福田委員長 淺井人事院総裁。
○淺井政府委員 人事院といたしましても、御決議の趣旨を尊重いたしまして、すみやかに調査研究することといたしたいと存じます。
○福田委員長 なお、本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福田委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決しました。 次会は明後十二日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十四分散会 ————◇—————