逓信委員会 第15号
- 発言数
- 49 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1960/03/29
会議録
○進藤委員長代理 これより会議を開きます。 委員長所用のため、私が委員長の職務を行います。 郵政事業、郵政監察、電気通信、電波監理及び放送に関する件について調査を進めます。質疑の通告があります。これを許します。淺香忠雄君。
○淺香委員 地域給の問題について質問をしたいのですが、皆さん方御承知の通り、地域給の問題でその給与に差がありますことは、私よりもあなた方の方が非常にお詳しいと思うのです。これがために現場におきましては、いろいろな面に支障を来たしていることも御承知の通りであります。そこで皆さん方としては、この問題はひとり郵政省の問題ではない、また電電公社の問題ではない、各省の関連した問題だから、こういったものはおしなべて政府としての一つの考え方をせなければならぬと多分おっしゃると思うのです。しかしながら、現実に直面して、たとえば郵政省においては、一つの例をあげましたら、市町村が合併をした、ところが合併があった区域の中で、ごくわずか、ほんの隣に行くような地域で、一方は都市並みに扱われておる。ところか隣接している特定郵便局は、給与が低い。しかもだれがなかめても、そこに住居費にしてもあるいは食料費にしても、また客観情勢がちっとも変わらないというような事態にあなた方は直面しておられるのですが、それについてはどういう処置を今後しようとしておられるのか。また電電公社におかれても、その地域の級の低いところへは人が行きたがらない。従って人事交流の際には、第一線に働いておられる責任者である局長とか次長の方などが、これで非常に悩み続けておられる。その相談を本社に持ち込んだら、本社としてはこれは一般問題だからというように軽くいなされている傾向もないとも限らぬと私は思う。ですから、今後の政府の一つの施策でありましても、その当面している問題を扱っておられる郵政省なり電電公社においてはどう考えるか、しかもどういう方法で今後この問題を打開しようとしておられるか、忌憚ない意見をまず郵政省の方から伺いたいと思います。
○佐方説明員 地域給の問題につきましては、生活の実態に即しまして差がついておったのでございますが、同時にまた非常に隣接したところにおきまして、先生御指摘のような紛争が絶えないということから、逐次地域給を本俸に繰り入れていくということに最近はなってきております。かつての五段階でありますのが、最近におきましては三段階に整理されるという状況になっております。そしてまた、それでもなおある線において区分がございますと、いろいろの問題があることも先生のおっしゃった通りでございますが、どうも先生のおっしゃいましたように、郵政事業特殊の問題でございますと郵政部内で片づけて参りますけれども、すべての給与につきまして国家公務員全体に関連するものにつきましては、郵政省限りで片づけることも、外の影響もございますので、今のところはやっていないというのが実情でございます。非常に問題があることにつきましてわれわれはこの要望を取り上げまして、あるいは関係のところに話を一緒に持ち込むということはいたしてもいいのでございますが、郵政省みずから片づけることは、郵政事業も特別の会計でございませんので、今のところは考えてないというのが率直な実情であります。
○井上説明員 ただいま郵政省の方からお答えがありました通り、電電公社におきましても、公務員と別個の扱いをするということか公社としてできませんので、いろいろ問題がありまして、われわれの方もできる限り地域給を本俸に繰り入れていくということで努力いたしております。最近では、今まで無級地でありましたところをこの一月から全部五%本俸に繰り入れるという処置もいたしております。なお昨年の春、組合との了解事項も結びまして、地域給の格差については今後できる限り本俸へ繰り入れていくということで了解も済んでおりまして、どの地域を上げろというような問題については議論しないことになっておりますので、できる限りそういった方向で進みたい、かように考えております。
○淺香委員 今の答弁を伺いますと、率直に申して物足らぬ、あるいは誠意がおありにならぬとは申し上げませんけれども、少なくともこれを解決するのには熱意が足らぬといいますか、関心が薄いという気持が私はするのです。今、人事部長がおっしゃったように、五段階が三段階になったということも承知しておりますけれども、しかし五段階から三段階になりましたのは相当以前のことで、私、年数は記憶しておりませんけれども、四、五年前のことだったと記憶しておるのです。かりに私の言うことが間違いなかったら、五段階のものが三段階になったというそういう古いことをおっしゃられるのは私ちょっと遺憾に思うのです。また逐次本俸に繰り入れているとかいう言葉もありますけれども、そうではなくして、現実に直面している同じ市の中に、あるいは町の中に隣合わせをしておる一方の方で給与が高く、一方は低い。ここに起こる摩擦を一つ解決するか、いろいろな能率を上げる意味においても何というても問題はこの解決だ。そうすると具体的に全国で幾つどの区域にこの問題がある、それをどう積極的に解決していくかということについては、私が今お聞きする限りの答弁では満足できませんが、もう一歩突き進んで私にお答えを願いたいと思います。それから公社の方も、えらい失礼ですけれども、今のお言葉ではどうも満足ができぬのですが、もっと突き進んで熱意のある解決方を考えておられ、またきょうまで努力なさったならば、もうちょっと具体的に私にお話をしていただけませんか。
○佐方説明員 三段階にするという方針はだいぶ前にきまっておるのでありますが、現実に三段階にいたしたのはごく最近、三十四年度中でございます。しかも、これは全逓との団交ができておりませんけれども、予算の裏づけがそうなっておりましたので、一方的にこれを実施したということで、相当全逓から文句も食ったことでございまして、三段階の裏づけをしたのはほんとにごく最近のことでございます。 それから御承知のように、給与関係につきましては一般公務員の例を準用してやってきておるわけでございますが、現実問題としましてこれを問題にいたしますときには組合と団体交渉によってそのことをきめていくことになっておるわけであります。ところか全逓自身におきましてもいまだその問題を何ら具体的に取り上げてきておりませんし、やはり公務員全体と違った基準を組合みずから作るということも非常にむずかしい問題であろうかと思いますので、一応今のところ私たちとしましては、ほんとうに困ったところにつきましては、関係官庁で一般公務員についての地域給の基準をきめてそれを準用してやっていくという態度を——おっしゃいますようにいささか受け身のようでありますけれども、そういたしませんとなかなか話が固まらないということでそういうやり方をやってきたのであります。組合との間におきましても今のところ地域給をいじるという問題は全然出ておらないのが実情でございます。
○淺香委員 それでは五段階から三段階になりましたのは、どの程度の局とか方々がなったのか、ちょっとお示しを願いたいと思います。
○土生説明員 先生も御承知だと思いますが、五段階のときは無級地があったのであります。これは郵政の場合において約四三%、郡部の主として特定局方面では大半が無級地であった。これと一級地というのがありますが、これは大きな町あるいは市の小さなところで郵政の場合一四%。それで無級地に対しても五%の地域給に相当するものをつけました。それの作業に着手いたしましたのは昭和三十二年からで、完成いたしましたのは三十四年度であります。そうして無級地の職員は実質上五%のベース・アップになりまして、一級地と完全に同じ給与水準になったわけであります。合計約五七%、郵政職員の過半数が実質上一級地となったわけであります。現在三段階と申しましたのは、実質的には給与の段階としましてはやはり四段階と言った方が正確だと思います。と申しますのは東京のようなところ、これは四級地であります。その次には三級地というのがあります。四級地というのは約一五%、それから三級地というのは一〇%、二級地というのは五%、現在でも現行べースからいいますと少し下回っておりますが、おおむねそれだけ地域給が支給されております。先ほど申しました地方の主として郡部の五七%の郵政職員は、全部本俸にその五%に相当するものを昨年の十月一日から繰り入れまして、地域給としてはありません。もちろん無級地、一級地だけ本俸に入れたのではなくして、地域給の今までありました東京のようなところは二〇%のうち五%を一律に本俸に繰り入れたということでありまして、結果といたしまして給与の水準といたしましてやはり四段階というのが正確な表現だろうと思います。
○淺香委員 それではこれをどう解決していく意図ですか。今、人事部長の話では、組合とも話し合って、組合がこれをのんでおられるかのようなお話しぶりでありましたが、私が思うのには、組合としてはこの地域給に関してはこれだけを要求すべき筋合いのものではなく、全体の役所に関連した問題だから、その解決策を役所に信頼しているといいますか、ゆだねておるようなお気持ではないかと思うのです。私の質問している気持は、現実に差があって、それがために非常に能率に支障を来たし、また、たとえば大阪に例をとりましたら、御承知の通り市内も郡部も今変わらぬ状態で、そこで生活の条件というものはむしろ郡部の方が高いという現状なんです。たまたま郡部に住まいをして同じ仕事をしておるのに、給与に差がつくということは個々の従業員にとってはこれ以上のゆゆしき問題はないと思う。その気持がやはり仕事に影響して参りましょうし、釈然とできぬだろう。従ってそういう区域の方へは行きたがらない。行きたがらないということは、いわば仕事にも支障を来たしていることであり、それをただ全体の役所関係なんだからというような安易な気持でこれの解決に熱意を持っていただけぬと——私は働いている人の立場で真剣に政府としても考えなければならぬ問題だと思いますけれども、あなた方に解決する熱意、具体的にどうやっていくのか聞きたいのです。次官からでもけっこうですから、もう一度私の質問している要旨をはき違えないように御答弁を願いたいと思います。
○加藤説明員 ただいまの淺香先生の御質問についてお答えいたしたいと思いますが、私どもも地方に勤めておりました経験もございまして、確かにいなかの方におきましては、地域給の差ということは、その従業員を初めといたしまして、全般の地域給をもらっておる人たちの中におきましては、従来から相当問題でございまして、また例を仙台にとって申し上げますと、私ども仙台におりましたときに、各官庁の長をもちまして会を作っておりまして、地域給の級地を上げることにつきましては、どの官庁という差別なく一体となりまして中央へ陳情するということをやった経験もございます。そういうことで、先生のおっしゃいます御意見も十分われわれ身にしみてわかっておるのでございますが、何分にもたくさんな予算のことでございますので、級地の改訂ということにつきましては、先ほど人事部長の申し上げましたのは、決してそういう問題を簡単に考えておるということではなくて、十分努力しておることと思うのでございますが、何分にも政府全体の大きな問題でございますので、その解決方がなかなかはかばかしく参らぬといったような事情ではないかと考えるわけでございます。先生のお話にもございますように、今度はそういう地域給の是正といった問題につきましては十分考慮いたしまして、努力いたしたいと考える次第でございます。
○淺香委員 皆さんを責めるだけが能じゃなく、私どもも政府与党の一員として、基本的にはやはり政府が解決をせなければならぬことを了承しておりますし、わわれれも微力ながらその方向に努力をいたしますけれども、くどいようですが、郵政省におきましても、また電電公社におきましても、ちょっと口が過ぎるかわかりませんが、現実にそういう面をもっと把握してもらいたい。どんな気持で従業員がこの問題で悩み、またそういう格差のついておるところは能率が上がらず、一線に立っておる局長、部長が苦労しているかということを、一つその人たちの立場になって、真剣に考えていただきたいと思うのであります。今、次官の答弁では、今後この問題に熱心に郵政省として取り組んでいきたいという御誠意のある答弁のように聞きましたから、この上ともこれが解決に最善の努力をしていただきますことを特にお願いをいたしまして、質問を終わることといたします。
○進藤委員長代理 森本靖君。
○森本委員 ちょっと電電公社に聞いておきますが、電電公社の方の現在の地域給についてはどうなっておりますか。
○井上説明員 電電公社は、ただいま、一月に今までの無級地であったところは全部五%本俸へ繰り入れておりますので、四段階になっております。 それから先ほど淺香先生からもお話がありましたように、級地の低い方へ配置転換をする場合は、大体一年間級地の差額だけを補償してやっております。
○森本委員 その四段階というのは、郵政と同じように一五%、一〇%、五%、それから無級地と、この四段階ですか。
○井上説明員 無級地の場合は本俸へ繰り入れておりますので、地域給としては何も入っておりません。
○森本委員 郵政の場合の四段階というのは一五%、一〇%、五%、それから無級地、無級地は本俸に入っておるからパーセンテージはない、この郵政のやり方と公社のやり方とは同じことになっておるかどうか、こういうことです。
○井上説明員 私の方は二〇%、一五%、一〇%、五%というふうに、二〇%から五%ずつの差で五%までいくのが従来のあれでしたが、そのほかに無級地というのが昨年まであったわけでございます。その無級地の分だけは五%を本俸の方へ繰り入れております。地域給として出しております。
○森本委員 そうすると公社の方は、二〇%、一五%、一〇%、五%、無級地と、この五段階になっておるわけですか。
○井上説明員 その無級地がこの一月からなくなっております。全部五%の方へ入っております。
○森本委員 そうすると、公社の方は二〇%、一五%、一〇%、五%の四段階ということですね。
○井上説明員 そうです。
○森本委員 これ以外に無級地というのは全然ないわけですね。
○井上説明員 そうです。
○森本委員 それでまず郵政の方にお聞きいたしますが、一五%、一〇%、五%、無級地という地域をきめるのは、国家公務員と同じきめ方をしておりますか。
○佐方説明員 同じきめ方でやっております。
○森本委員 それは法的にはやはり同じきめ方をやらなくても、団体交渉によって変更することはでき得るわけですね。
○佐方説明員 団体交渉で変更できるわけです。そのものさしは一般公務員の例をそのままやっておるということです。
○森本委員 ただそれを変更する場合には、おのずから組合内部でも相当紛糾するだろうし、また郵政省の内部でも紛糾をするから、国家公務員のものをそのまま持ってきておるというのがおそらく現実であろうと考えるわけですが、ただ淺香生先生がおっしゃっておったのは、級地を早くなくしろということも一つの目的であるけれども、たとえば大阪なんかは、私も大阪に五年くらい郵便局におったことがありますが、実際郡部の方から市内に通っておる者と、市内から郡部に通う者と、その勤務場所によって地域給がつくつかないということがありますが、その人の生活実態というものと逆になっておる場合が非常に多いわけです。それから、このごろの市町村合併に応じて現実に合うような形になかなか国家公務員の地域給のきめ方がなっておらない。特に人事院の場合は、いつでしたか、あれ以来改正をほとんどやらない。やると非常にもめるということでほとんどやっていないということで、現実に相当実情に即さないようなことが出てきておるのじゃないか、こういうことが想像されるわけでありますが、そういう具体的の例はありますか。これは人事部長でなくとも土生審議官の方でもけっこうでありますが、たとえば大都市の周辺などで具体的な例が出るようなことはありませんか。大阪なら大阪の近郊でもけっこうですが……。
○土生説明員 陳情といいますか要望といいますか、それの一番多いのはやはり町村合併でありまして、同一市内になったのに、地域給は昔と同じように依然として村扱いされておる。御承知と思いますが、地域給をきめたときに使った町村の区画というものは、昭和二十七年の十月一日現在で押えてあるわけであります。一般職公務員もそうであります。私らもそれを受け継いででおるわけであります。従いまして、昭和二十七年十月二十日以降において町村合併等がありました場合は、地域給には何らの影響がないということになっております。その結果、これは具体的には一々覚えておりませんが、郵政省部内においても、いわゆる昭和二十七年十月二日以降新市内になった地域に存在する局の職員は不満を持っておりまして、いろいろと要望があるわけであります。ただこれは私らの方といたしましても、先ほど先生がおっしゃいましたように、内部でいろいろむずかしい問題があるわけであります。同時に、やはり組合の方でもそうであると思われますので、組合の方からはそういった問題を拾い上げて取り上げてもらいたいというような要求も今まで全然受けておりません。どちらかというと、さわらないで一般職公務員に準じてその通りやっておくということの方が、先ほど淺香先生がおっしゃいましたように、イージーなことかもしれませんが、無難であるというような気持が両者ともにあるということになるのかもしれませんけれども、現在組合との間において、団体交渉によりまして地域給については一般職公務員と同じようにやろうという、そういう意味の取りきめがある、それによってやっているということになるわけであります。
○森本委員 公社の方はその点が郵政の場合とだいぶ違うと思うのですが、公社の場合の二割、一割五分、一割、五分というこの地域給のきめ方は、どういうきめ方の基準をとっておるわけですか。
○井上説明員 基準というのは、大体郵政と同じように人事院のやり方に準じてやっておりますが……。
○森本委員 それはそういうことにはならぬと思うのですよ。たとえばこの一五、一〇、五というのが一つのやり方であって、それに要するに電電公社の場合は最高が二割でありまして、それから二割、一割五分、一割、五分、それで無級地がないわけでありますから、これは人事院と国家公務員のものをそのままとっておるということをあなたの方で言っても、現実に片一方の方は無級地と五%と一〇%と一五%の地域段階になっておるわけですから、あなたの方はあなたの方で一つの基準をきめて、やっておるわけでしょう。そうでなければ合わぬわけでしょう。
○井上説明員 二〇%、一五%、一〇%、五%という率の問題は別でございますが、級地区分は人事院と同じでございます。
○片島委員 関連して。電電公社の場合は何か直轄局だけでしょう。
○井上説明員 そうです。
○片島委員 それで、最低のところが五%ぐらいになっても、よく調査してみなければわからぬけれども、あるいは郵政の場合のいわゆる三段階目の五%と同じくらいのところになっておるかもしれないと思う。下を合わせるのはそれでいいかもしれないが、しかしその上はやっぱり東京中央郵便局と中央電信局の場合二〇%、あなたの方はただ自然とこう上がったのではなくて、下の方は納得ができるのですよ、直轄局ですから。しかしそれから上の刻み方は何か基準をもって作らないと、ちょっと説明ができないのではないか。ただ自動的にこう上がるというのではない。
○森本委員 ちょっとこちらから逆に言いますが、公社の方は、郵政の方の一五%というのが二〇%で、それから郵政の一〇%が一五%で、郵政の五%が一〇%で、それから郵政の無級地というのがあなたの方の五%にしておる、こういうことですか。そういうことならば一応わかりますが……。
○井上説明員 そういうことです。
○片島委員 それはおかしいのですよ。あなたの方は一番下が直轄局ですから、ずっと山間の方にはないわけだから、少なくとも新しい市になったか、相当な加入者のおる町が一番下でしょう。だから、必ずしも郵政がゼロだからあなたの方が五%引き上げておるというのではなくて、地域々々でそういうことになっておる。あなたの方は、一番下が五%くらいにいくのは納得ができるが、郵政省はゼロ、それをずっとそのまま五%ずつ上げたというのじゃ説明がつかぬじゃないですか。
○井上説明員 直轄局でも無級地のところがあったわけです。それをこの一月から五%上げた。昨年まではやはり二〇%、一五%、一〇%、五%、ゼロの五段階になっておったわけです。
○森本委員 そうするとこれは公社も郵政も同じになるわけでありますか、先ほど土生審議官の方から説明がありましたように、この基準は昭和二十七年のものを基準にしてきめておる。昭和二十七年以降もはや八年になるわけでありまして、その間町村合併促進法に基づいての市町村の合併が非常に行なわれておるわけでありまして、当時の市町村の区域というものと、現行の市町村の区域というものは、全く一変をしておるといっても過言ではないわけでありますが、そういう点でさわらぬ神にたたりなし、なるべくそっとしておこうということの意味はよくわかりますけれども、しかし現実に昭和二十七年の市町村の現状を今日当てはめてやるということは、非常に不合理な点があるわけであります。もっともその点については、国家公務員全体の問題でありますから、たとえば内閣委員会の方で人事院総裁等に対する質問にもなるわけでありますが、たまたまここの委員会で取り扱っております電電公社並びに郵政の場合は、これが独自でできることに法律的にはなっておるわけであります。そういう点で、郵政省の人事部長にしても、あるいは公社の職員局長にしても、まれに見るそういう方面の行政に詳しい人物でありますから、できれば一つこういう問題についても、ただいま井上次長が言ったように、さわらぬ神にたたりなしで、そっとしておけということよりも、やはりこれは現状に即した改革を一応やるべきじゃないかということを考えるのが妥当でないかと思うのですが、私は組合なんかでもおそらくそういう考え方を持っておると思うのです。持っておるけれども、現実に二〇%ないし一五%のところから五%削って片方に持っていくということになると、相当問題が出てくるわけであります。そこで現実の問題としては、ベース・アップの際あるいは別途に原資を持ってきてこれにくっつける、そしてこの地域給の幅をだんだん狭めていくというやり方しか現実にはないわけでありますが、一つその面については、先ほど淺香先生も言われたように、そういう方向にぜひとも一つ努力をしていただきたい。地域給が完全に一つなくなるような方向と同時に、現実の地域給の区分けについては不合理な面が多々出ておる。特に、何と申しましても郵政省の場合は、他の官公庁と違って全国至るところに所在地があるわけでありますから、そういう不合理がよけい他の官庁から比べると出てくるわけであります。そこで郵政省自体としても、そういうふうな要求なり検討が出てこなければならぬはずであります。それが公社にいたしましても、おそらく郵政省にいたしましても、なるべくこういうめんどうくさいことはそっとしておこう、組合も迷っておるようだから、こっちから何も進んでそんな問題になるようなことを出さぬでもいいじゃないかというのがあなた方の考え方だろうと思うのですが、そういう消極的なことでなく、たまたま本委員会においても一致してこういう問題について野党からの質問があっておるわけでありますから、郵政当局においても、公社当局においても、十分この問題については一つ検討を始めてもらいたい、こう思うわけでありますが、一つ最後の御回答を願っておきたいと思うわけであります。
○佐方説明員 諸先生からのお話十分体しまして、よく資料を整理してみたいと思います。ただ私たちといたしましては、でき得るならばそういう資料をもちまして権威ある官庁に話を持ち込んで、そこの基準を使っていくのが一番いいと思います。と申しますのは、やはりお互いの話し合いということになると、なかなか両方ともまとめにくいのと、予算の裏づけがほんとうに一、二局で済みますならば簡単でありますけれども、大きくなって参りますと、省限りでやったことについて、予算の裏づけというものができないわけでありますので、一応そういう資料をもちまして鋭意努力して、権威あるところと相談をしていくということを第一段にやってみたいと思います。そこを進めました上でまたいろいろ資料を整備して、具体的な案を考えていきたい、こういうふうに思っております。
○井上説明員 森本先生のおっしゃる通り、われわれの公社としましても組合と話し合いをつけまして、今後べース・アップなんかを利用しまして、でき得る限り本俸へ繰り入れて格差をなくしていこうということは考えております。またそのように努力するつもりでございます。
○淺香委員 一言伺いたいのですが、どうも合点のいかぬ答弁があるのです。それは各管理官からの答弁のうちで、組合からこの問題を何もおっしゃらない。私としては、そのことが合点いかぬ。組合がなぜこの問題に対して無関心なのであろうか。また、きょうまでこの問題の解決にこそ——ほかの給与問題、手当問題その他の点に対する要求はかなり熾烈であるのに、なぜこの地域差の問題にそんなに無関心に近い態度をとられるのであろうかということが合点がいかぬのです。本来同じ組合員として勤めておって、たまたま勤務地が——大阪に例をとりますと、市内に勤めているために満額の給与をもらう。ところが、市内に住まいをしておって郡部の局へ異動されたために、とたんに給与額が低くなってくる。これは言いかえれば、基本的な人権問題でもあるように私は感じるのです。従って、組合としては、同僚間でこの苦しみというものを間近に感じ、しかも同僚がその苦しみをしておることをいつも聞き知っておられる方々が集まっておる組合が、給与その他の手当問題で、あれだけ運動なさるのに、なぜこの問題に対してそんなお気持であろうか、これは私は合点がいかぬのです。そこで、あなた方の方としても、これが解決に対しては、先ほどから各委員の質問に答えられたように、熱意を持って解決に邁進していただけると思うのですが、もし、かりに組合がそういう態度であるならば、あなた方の方も組合に対して、この問題こそ一つ熱心にやってもらわなければならぬのじゃないかというようなことぐらいは積極的に話しかけ、渡りかけてもらわなければならぬと私は思うのですが、これはどうなんでしょうか。もう一ぺん、土生審議官からでも次官からでもけっこうですけれども、あるいは私が聞き誤まっておって、うがち過ぎた質問をしているかもわかりませんのですが、その点はいかがなものでしょうか、それだけをお伺いしておきたい。
○土生説明員 大へんごもっともな御意見と思います。やはり私どもといたしましては、たとい組合から何とも言ってこなくても、私どもの方から見まして、これは何とかしなければならないと思えば、組合を積極的に説得してわれわれの案をのんでもらうというようなことも、時によっては私どもの態度として必要ではなかろうかと思うのでありますけれども、ただこの地域給の問題につきましては、特にどの職場が何級地に値するか、地域給の格づけといいますか、それにつきましては、いろいろ土地の事情というものを精密に調査をするわけでありますが、やはり最近のように行政区画が非常に変動がありまして、市内といいましても山の中のようなところもあるような市がたくさん出て参りましたわけでありますから、昔と違いまして、行政区画上の名称だけをきめ手にするわけにもいかない。いろいろなデータを必要とするわけでありまして、その場合に、やはり一定の基準といいますか、こういう条件に該当する職場は何級地になるんだという客観的なものさしというものはなかなかむずかしいのでありまして、私どもかつて地域給の決定をやっておりました際に、常にその問題に悩まされておるのであります。結局そういうことで、私どもも自信を持って組合に説得するというだけの案もなかなか一般的にはできかねるというような事情もありまして、大へんおしかりを受けました次第でありますが消極的な態度であったわけであります。なお今後につきましては、先ほど人事部長からも御説明がありました通りのようにいたして、十分この問題につきましては関心を強くしてやりたいと思っております。
○加藤説明員 淺香先生の御質問にお答えいたしたいと思います。組合からもどうして地域給問題について強い要求が出ないのだろうかという御質問でありましたが、これは私個人の考えで申しわけないのでございますが、確かに地方の各郵便局へ出張いたしてみますと、その局自体では非常に強い要望が、組合からも出ますし、また官側からも出るのでございます。地域給を上げてくれ、隣の村に比較して非常に生活条件、その他物価も同じであるにもかかわらず、こちらは低いということで困る。もちろん先生のおっしゃいました合併になったような場合のごときは、ますます熾烈な要求があると思うのでございますが、それが中央のいわゆる本部の要求とか、あるいはそういった辺になりますと、結局予算の出どころがあって、先ほど森本先生のお話もあったようでありますが、そういった別にふやせるような見込みがつく場合はもちろんいいのでございますが、結局どこかを減らしてどこかへつけるということになれば、非常に問題が混乱しますので、そういうむずかしいという感じで、あるいは全逓の中央本部あたりでそういうことを要求しないのか、私はそういう想像をしておるのでございますが、確かに地方へ出張いたしまして、その郵便局郵便局を視察いたしたりしますと、地域給を是正してくれという陳情なり要求は、官と組合とを問わず非常に強いものがあるということは、私は身をもって経験いたしておる次第でございます。
○森本委員 これは大臣、政務次官がおるときに尋ねた方がいいかもしれませんが、一言だけ郵政なり電電公社に、一つ質問というよりも御忠告を申し上げておきたいと思います。それは、ちょうど今、年度末の時期でありまして、これは全部の官公庁の因習でありまするから、あながち郵政、電電公社だけをどうこうというわけじゃございませんけれども、この年度末になりますと、特に出張関係が非常に多いわけでありまして、この出張も、非常に有用な役目柄における出張ならやむを得ぬ、またそれはけっこうでございますけれども、これが、はたから見た場合に非常に慰労的なような格好に見られる出張は、年度末であっても乱発をせられぬように、そういう出張なら年次計画を立てて、あらかじめこの出張を一月に何名、二月に何名という形のものをぜひこしらえていただきたい。そうしないと、三月の末になって、非常に出張が殺到する。どこがどうこうというわけではございませんけれども、名所旧跡の郵便局あるいは電電公社になりますと、ほとんど連日のごとく、その応接にいとまがない。私がこれは冗談に、一ぺんその名所旧跡の電電公社なりあるいは郵政当局に、本社なり、あるいは本省なり、通信局なり郵政局から来る出張者の名簿を毎日つけてみろということでつけさしてみたところが、ひどい結果になったという例もあるわけでありまして、そういうところが、どこそこがどうということは私は申しません。申しませんが、そういう出張等については、せっかくそういう予算がありますならば、有効に使うために、一つ年次計画というものを立てて、そうしてこれからこういうような因襲というものを破っていただきたいということを、特にこれは今非常に目についておりますから、卸忠告というよりか意見を申し上げておきたいと思います。答弁は要りませんから、一つ善処方をお願い申し上げたい、こう思っておるわけであります。
○進藤委員長代理 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時十一分散会