建設委員会 第19号
- 発言数
- 53 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1960/05/17
会議録
○羽田委員長 これより会議を開きます。 まず、国土開発縦貫自動車道中央自動車道の予定路線を定める法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。 村上建設大臣。 —————————————
○村上国務大臣 ただいま議題となりました国土開発縦貫自動車道中央自動車道の予定路線を定める法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。 国土開発縦貫自動車道の予定路線につきましては、国土開発縦貫自動車道建設法第三条において、中央自動車道のうち小牧市付近から吹田市までを同法別表の通りとするほか、別に法律で定めることとし、政府は、すみやかに、国土開発縦貫自動車道の予定路線に関する法律案を同法別表に定める路線を基準として作成し、国会に提出しなければならないと規定されております。 中央自動車道のうち小牧市付近から吹田市までの間につきましては、すでに日本道路公団によって、建設工事が開始されておるところであり、また中央自動車道のうち東京都から小牧市付近までの間につきましては、過去三カ年間にわたり調査を実施して参りましたが、昨年十二月その結果の取りまとめを行ない、関係地域の地質、気象の状況、概算建設費の積算、交通量の推定等の主要な項目についてその概況を把握することができた次第であります。そこで、本年三月十八日国土開発縦貫自動車道建設審議会の議を経まして、本法案の内容となるべき予定路線を決定し、これを法律案として今回国会に提出いたしました次第であります。 この法律案は、国土開発縦貫自動車道建設法第三条第一項の規定に基づき、国土開発縦貫自動車道中央自動車道のうち東京都から小牧市付近までの予定路線を定めようとするものでありまして、同法別表に定める路線を基準として作成しており、起点を東京都、主たる経過地を神奈川県津久井郡相模湖町付近、富士吉田市付近、静岡県安倍郡井川村付近、飯田市付近、中津川市付近及び小牧市付近としております。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願いいたします。 ————◇—————
○羽田委員長 次に、東海道幹線自動車国道建設法案を議題とし、提出者より提案理由の説明を聽取いたします。 遠藤三郎君。 —————————————
○遠藤議員 ただいま議題となりました東海道幹線自動車国道建設法案につきまして、私は、自由民主党、日本社会党及び民主社会党を代表して、その提案の理由並びに法案の要旨を御説明申し上げます。 近時、わが国経済の著しい伸長発展に伴いまして、必然に、きわめて過大な交通需要を喚起し、特に自動車交通の飛躍的増大により、今後の輸送対策に即応する道路整備の緊急性は、日とともに重きを加うるに至りました。現に、所得倍増を目途とする長期経済計画の策定にあたっては、発足したばかりの道路整備五カ年計画が、すでにして、抜本的再検討を迫られている実情であります。なかんずく、わが国産業の中核的大動脈たる国道第一号線、いわゆる東海道について見まするに、その交通量は逐年倍増の趨勢にありまして、かくのごとき現状をもって推移せんか、今後五カ年を出ずして、交通の麻痺状態に陥ることは必至であり、まことに憂患にたえない事態に立ち至っているのであります。 また、このような交通の輻輳は、痛ましい交通事故の頻発を招き、他面、自動車走行速度の低下による産業生産機能の鈍化を来たす等、人的物的両面において、民生、経済上の犠牲と損失は、けだしはかり知れないものがあると思わるるのであります。 このような交通の緊迫を緩和するため、現国道の拡幅、バイパスの建設補強等当面の応急対策が、一応考えらるるのでありますが、現実の交通需要は、既定の道路整備計画をはるかに上回り、今後加速度的に増大の一途をたどるものと想定せられ、この種の混合交通方式のみをもってしては、問題の本質的解決は、もはや、いうべくして不可能であると断ぜざるを得ないのでありまして、この際、別途に、新たなる創意構想をもって、これが抜本的打開策を講ずる必要があると切実に痛感するものであります。すなわち、これがため、いわゆる高速自動車国道として、特殊の規格と機能を有する自動車専用の道路を早急に建設して、自動車交通の高速化、輸送効率の強化をはかることが刻下喫緊の根本的命題であると思うのであります。 今や、高速自動車道の普及発達は、世界的趨向であり、欧米先進諸国においては、つとにこれが顕著の度を加えているのでありますが、ひとりわが国においては、旧態依然として、道路交通対策の著しい立ちおくれを余儀なくせられていることは、まことに遺憾にたえないところでありまして、この際、この内外の新事態に即応する画期的施策の一環としてさしあたり、まず、東海道交通需要の緊迫に備えなければならないと存ずるものであります。 なお、東海道高速自動車国道の建設に伴う財源の問題につきましては、前述のような交通量の著増傾向に徴しまして、有料道路として、その採算性がきわめて確実でありますので、もっぱら財政資金等の効率的活用により事業の促進を期することを建前といたしております。従って、公共事業による一般道路投資を圧縮するがごときことは、いささかも懸念の必要はないものと確信し、また、かくのごとき杞憂を生ぜしめざるよう万全の考慮を払うべきことは、もとよりいうを待たないところであります。 翻って、わが国産業の現況と、その発展的将来を観望いたしますとき、重化学工業の振興による経済の体質改善が、最も強く要請せらるるところでありますが、あたかも東海道地域は、わが国産業活動の中枢として、拠点的役割をにない、長大な臨海工業地帯を擁した港湾、用水、工場用地の整備充実等、今後の建設的方策と相待って、きわめて好適な立地条件に恵まれているのでありまして、ここにたんたんたる一大幹線道路が貫通しましたならば、ひとり本地方における産業基盤の拡充強化に資し得るのみならず、広く、わが国経済の発展、国民所得の増大と社会民生の安定向上に寄与するところ、きわめて大なるものがあると確信する次第であります。 以上が、本法案を提案せんとする理由であります。 次に、本法案の要旨について、若干の説明を試みたいと存じます。 まず、第一に、東海道幹線自動車国道の意義と性格を明確にいたしました。すなわち、本国道は、全国的自動車交通網の枢要な一環として、特に政治、経済、文化上重要な地域を連絡することを目的とした高速自動車国道でありまして、道路法上の道路としての取り扱いをすることにいたしております。 第二は、本国道の予定路線を定めるものでありまして、まず起点を東京都、終点を名古屋市付近として、その主たる経過地を、横浜市付近、静岡市付近、浜松市付近及び豊橋市付近と定めております。 第三は、路線の指定についてでありますが、本国道の路線は、前記の予定路線を基準として、政令で具体的にこれを定めることといたしました。すなわち、この政令につきましては、本法の施行後、すみやかに運輸、建設両大臣が共同して、その案を作成し、閣議の決定を経なければならないことといたしております。 第四は、本国道の新設及び改築に関する整備計画の問題でありますが、これについても、運輸、建設両大臣が、政令で定むるところにより、これを共同作成することにいたしました。 第五に、本法の附則において、現行の高速自動車国道法及び道路整備特別措置法の一部改正を行ないまして、前にも述べました通り、本国道を、道路法上の高速自動車国道としたこと、日本道路公団において、整備計画に基づく本国道の新設または改築を行なわしむるようにしたこと等、一連の関連規定を整備いたしまして、本法制定の趣旨、目的に即応し得るよう所要の法制措置を講ずることといたしましたのであります。 以上が本法案の提案理由並びにその要旨でありますが、願わくは慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを切にお願いする次第であります。 —————————————
○羽田委員長 この際、八木一郎君より議事進行について発言を求められております。これを許します。八木一郎君。
○八木(一郎)委員 私はこの際議事進行に関して、主として審議日程について、委員長にお尋ねをしておきたいと思います。 私は自由民主党の総務でありますが、わが党は、去る五月十二日の総務会において、国土開発縦貫自動車道中央自動車道の予定路線を定める法律案並びに東海道幹線自動車国道建設法案の両法案の取り扱い方針を決定しておるのであります。すなわち両法案ともに、これを本第三十四国会において成立を期するというのが基本的態度であります。 そこで、議事進行について委員長にお伺いいたしたいのでありますが、この時点における国会内の情勢に対処して、委員長は両法案の審議日程をどのようにきめて、議事の進行をはかろうとしておられますか。そのスケジュールをお示し願い、本委員会の慎重審議によりすみやかに採決に至ることを期待いたしたいと思うのであります。この際、委員長より、議事進行上、スケジュールを明確にお答え願いたいと思います。
○羽田委員長 ただいま八木一郎君の委員長に対する質問に対してお答えをいたします。 まず第一に、中央自動車道法案については、午後政府委員の補足説明を聴取して、直ちに採決に入りたいと思います。それから、東海道幹線自動車国道建設法案につきましては、明十八日までにこの委員会の審議を終わって採決をいたしておきたい、こういうふうに存ずる次第であります。(「了承」と呼ぶ者あり) それでは、この際、暫時休憩いたします。 午後零時二十三分休憩 ————◇————— 午後二時二十四分開議
○羽田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 国土開発縦貫自動車道中央自動車道の予定路線を定める法律案を議題とし、審査を進めます。 最初に、本案に対する補足説明を聴取いたします。 高野道路局長。
○高野政府委員 国土開発縦貫自動車道中央自動車道の予定路線の案を定めるにあたり基礎となりました調査について御報告いたします。 中央自動車道の調査につきましては、建設省が昭和三十二年から三十四年度までの三カ年間にわたり、一億六千三百三十万円の調査費をもちまして調査を実施いたしました。これについての詳細は、お手元にお配りいたしました報告書に取りまとめてある通りでございます。 調査の内容につきましては、国土開発縦貫自動車道の立法趣旨に従いまして、高速自動車道として東京都から小牧市までの区間について計画線の選定、概算建設費の積算、経済的な諸問題の検討などを行ない、主要な項目につきましては、中央自動車道の概況は把握し得たものと考えております。 なお、この調査の実施にあたりましては、沿線が山岳地帯で必要な基礎資料なども不備でありましたので、全線にわたり空中写真測量により五千分の一の地形図の作成から着手いたしまして、この五千分の一の地形図を使いまして調査を行なったわけでございます。調査の担当につきましても、建設省の担当部門を動員いたしますとともに、建設省以外の学識経験者の協力も求め、地質、トンネル、橋梁などにつきましては専門委員会を設け、気象、自動車の走行調査につきましても外部機関に委員会を設け、さらに長大トンネル、長大橋梁の積算あるいは経済的な調査などにつきましては、それぞれ専門の機関に調査を委託しまして取りまとめをした次第でございます。 なお、ただいままで実施いたしました調査は、中央自動車道の調査のきわめて概略な調査でありまして、ただいま御審議願っております予定路線を定める法律提案の見通しを得る程度の概要と申すべきものでございます。 予定路線の法律案が制定されますと、基礎調査を実施することになるわけでございまして、この基礎調査におきまして、基本計画を定めるに必要な調査を実施することになるわけでございます。三十五年度におきましても、引き続き三千万円の予算をもちまして、今までの調査に引き続き必要な調査を実施することにいたしておるわけでございます。今回取りまとめました建設省の調査報告書は、できるだけ入念に取りまとめたつもりでありますが、今後行ないます調査の精度が高まるにつれて、調査結果の数字については多少の変更が起こることは当然予想されることではございますが、現在入手できる資料並びに方法については十分に活用したつもりでございます。 調査結果の詳細につきましては、お手元にお配りいたしました報告書の通りでございますので、説明を省略させていただきます。 —————————————
○羽田委員長 これより本案の質疑に入るのでありますが、質疑の通告がありませんので、質疑は行なわず、直ちに討論に入りたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○羽田委員長 御異議ないと認め、さよう決します。 これより本案の討論に入るのでありますが、討論の通告がありませんので、討論を行なわず、直ちに採決いたします。 国土開発縦貫自動車道中央自動車道の予定路線を定める法律案に賛成の諸君の御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○羽田委員長 起立総員。よって本案は原案の通り可決すべきものと決しました。(拍手) —————————————
○羽田委員長 この際、附帯決議を付すべしとの動議が木村守江君より提出されております。 この際、趣旨弁明を許します。木村守江君。
○木村(守)委員 まず、決議案文を朗読いたします。 国土開発縦貫自動車道中央自動車道の予定路線を定める法律案(閣法)に対する附帯決議 政府は、近時道路交通輻湊の実情に鑑み、各種交通機関を総合調整すると共に路線規格等につき、従来の計画(中央自動車道を含む)と併せて道路整備五カ年計画を再検討し速やかに之が抜本的対策を樹立すること。 右決議する。 以上でありますが、御承知のように、昭和三十三年度から一兆予算をもちまして道路整備五カ年計画を立てまして、日本の立ちおくれた道路の整備をはかりまして、産業の復興と国土の開発に寄与して参りましたことは今さら申し上げる必要がありません。しかしながら、最近交通の非常な輻湊に伴いまして、特に昭和三十五年度の予算編成の際にも、自動車の激増に伴いましてガソリン税の増徴が非常に多く見込まれた結果、予算を編成するにあたりましても、国よりの出資金がわずかに二十数億円というような状態で一兆予算の今年度の予定計画を決行することができるような状態になったのであります。 かような事態から考えまして、現在ありまするこの道路整備五カ年計画は、現在の状態において、なお、これからますます輻湊せんとする交通の実態から考えまして、すみやかに改変していかなければならないと考えるのであります。特に、ただいま提案理由の説明をされました中央自動車道の予定路線の法律案並びに東海道幹線自動車国道建設法案というような、大きな二つの道路の建設に取りかからなければならない状態に相なっておりますので、すみやかに現在の道路整備五カ年計画を拡大いたしまして、もって、日本の道路の整備をはかることが緊急事であると考えますので、かような決議を付しまして、これらの目的に基づきまして道路整備を拡充して参りたいと考えるわけであります。以上御報告いたします。 —————————————
○羽田委員長 これより採決いたします。 木村守江君提出の附帯決議に賛成の諸君の御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○羽田委員長 起立総員。よって木村守江君提出の動議の通り、本案に附帯決議を付することに決しました。 なお、本案議決に伴う報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○羽田委員長 御異議なしと認め、さよう決します。 ————◇—————
○羽田委員長 次に、東海道幹線自動車国道建設法案を議題とし、審査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。 中島巖君。
○中島(巖)委員 東海道幹線自動車国道法案が本日突如として提案されたわけであります。いまだ内容についても調べる機会がないのでありまして、こまかいことについては、あとで資料の提示を願って質問いたしたいと思います。 最初に質問いたしますのは、衆議院規則の二十八条にこういうことがあるのですが、これを提案者である遠藤三郎君はどうお考えか、御所信を承りたいと思うのです。議案の発議につきまして、「議員が法律案その他の議案を発議するときは、その案を具え理由を附し、成規の賛成者と連署して、これを議長に提出しなければならない。この場合において、予算を伴う法律案については、その法律施行に関し必要とする経費を明らかにした文書を添えなければならない。」こうなっておるのであります。本法案に対しまして、これらの経費を明らかにした文書が添付されておらない。従いまして、私は、法案提出の適格性を欠いておる、本法案は本委員会に提出できないものである、こういうように考えるのでありますが、提案者の御所見を承りたい。
○遠藤議員 ただいまの御質問でありますが、東海道幹線自動車国道法案につきましては、昭和三十五年度においては予算を必要としないのであります。当該年度の予算を必要とする場合においては、必要な予算の計上も必要でありますけれども、この法案が通過の後に調査をし、そして、それぞれこの法案に命じてあるような手続によって、だんだん後年度に予算を必要とするようになって参るのでありますから、本年度の予算をここで一挙に出す必要はない。そういう考えで、三十五年度では必要としないから、その手続は省略しておる次第であります。
○中島(巖)委員 ただいまの遠藤さんの答弁は、はなはだふに落ちないわけでありまして、これは委員長に請求しますが、法制局長官をこの席へ呼んでいただきたい。そしてこれを明らかにしたい。こう思うわけであります。 それから、ただいま提案者たる遠藤君は、本年度は予算をつけないのだ、調査をして、それからだ、こういうお話でしょう。ところが、現在建設省は、東海道の交通対策調査費という名目で、本国会において四千三百万円予算を取ってあるのです。従って、政府といたしましては、この予算によって調査した結果、こういうような、ただいま御提案になったような高速道路法によるところの高速道路を作るか、あるいはその他の方法でするか、こういう措置を政府はとっておる。従って、予算を伴うところのこの法律提案と、政府が今国会において承認を求めた予算とは、これは重複して、相反するわけである。従って、政府のこの四千三百万円の調査結果を待って、そうして、これは議員立法でもいいし、あるいは政府提案でもいいでありましょうが、こういう法律措置を講ずべきである。こういうように私は考えるのでありますが、あなたのお考えはどうであるか。
○遠藤議員 四千三百万円の東海道の交通事情の調査の費用は、確かに取ってあります。これは私、大臣の当時、いろいろ国会でも論議になりまして、交通事情の調査という意味で取っておるわけであります。従って、今回のこの東海道幹線自動車国道法案とは直接の関連はございません。この法案が通って、初めて東海道幹線自動車国道の問題が出ているのでありまして、従来調査をしました東海道の交通事情を参考にすることは、もちろん参考にすると思いますけれども、この法案とは直接には関係がないのでございます。その点を一つ御了承いただきたいと思います。
○中島(巖)委員 関係がないことはないじゃないですか。あなたの提案理由の説明の中に、東海道の交通緩和のため、とあるじゃないですか。東海道の交通対策調査費なんですから、なぜ関係がないのです。あなたのは、交通緩和のため、とある。
○遠藤議員 東海道の交通事情が非常に輻湊しておるから、この輻湊しておる事情は、調査の結果だんだんわかってきます。これは御承知のように、東海道の方には高速道路を作るべく、昭和二十五年、二十六、二十七年の三年にわたって、すでに高速道路のくい打ちまでしてあるわけであります。そこまで調査が進んだのであります。しかし、中央道の問題がありましたために、中央道の法案が成立しました以後においては、高速道路の調査費というものは取ることができなかった。従って、交通事情の調査費用を取って交通事情を調べてきたのであります。その結果、交通はますます輻湊しておる、これはどうしても高速道路を作らなくちゃならぬ、こういう東海道の幹線高速自動車道路法というものをどうしても出さなければならぬという結論が出てきたわけであります。従って、その法律とその調査費とは、直接には関連がございません。もちろん調査の結果は、この法律を制定する非常に有力な材料になっていることは、もちろんであります。
○中島(巖)委員 実に理屈に合わぬ答弁で、あきれざるを得ぬですが、結局建設省は、本年度四千三百万円の予算において東海道の交通事情を調査して、その結果高速道路がいいのであるか、あるいは現在の第一国道を拡幅するとか、バイパス・ウエーでいいのじゃないか。そういう立案ができるわけである。また、あなたのこの説明においても、そういう趣旨である。そこにおいて初めて東海道高速道路というような案が生まれ、あるいは現在の高速国道法によって、行政措置によって行なうとか、あるいは立法措置を行なうとか、こういう結果になるのであって、片方、直ちに予算を伴うところのこの法律を提出し、片方では政府が四千三百万円の調査費を今国会に提出して、国会の承認を経ておる。これは非常に矛盾した話であって、この調査結果を待って、そうしてこういう、ことにあなたの言われるように、本年度、予算を要求するのじゃない、こういうお話なれば、政府の調査結果を待って、その調査結果によって、来年度から予算をつけるにしても、こういう法案を提出すべきである。これが理の当然である。こういうふうに考えるのですが、もう一度御所信を承りたい。
○遠藤議員 あなたのようなお考えも、確かに一つの考えだと思います。しかし、私どもは、政府が調査をしておりましても、事態は容易に進展しておらない。実際の現実の事情は、もう一日もゆるがせにすることができないような事情であるということを、われわれは深く痛感をいたしまして、そうして、どうしてもこれは議員提出の法案として、広く議員の諸君の共鳴を求めて、そうしてこの問題を一挙に解決しようというふうに考えたのが、私どもの考え方であります。これは、念のため申し上げておきますけれども、自民党、社会党、民社党の共同提案でございます。そういう意味で、縦断をいたしまして、各議員がみなこれに共鳴していただいた。その建前についても共鳴していただいた。こういうふうに私は理解しておるわけでございます。
○中島(巖)委員 とにかく、今の御答弁は全く了解できないんです。片方で政府は交通対策の調査費を計上して、そして本国会においてその予算をつけてもらった。そうして、今後東海道の交通はいかなる道路政策によって交通を緩和すべきか。政府は現在、こういう予算によってその調査を進めておるわけです。従って、政府の調査がなまぬるければ、政府を鞭撻して、早急に調査して、調査結果によって、これこれの方法でやるのだ、予算はこれこれ要るんだ、こういう計画を立案すべきであると思う。非常に遺憾です。 そこで、さらに基本的の問題として御質問いたしますが、あなたは、かつて自民党の内政面の大きな看板といたしまして、道路整備五カ年計画一兆億予算、御承知だろうと思うのですが、この道路整備緊急措置法の第二条におきましては、五カ年間にやる事業の量とかというようなものの閣議決定を経まして、これを国会の承認を経まして、そして現在行なっておるわけなんです。道路整備五カ年計画とこの法律案とはどういう関係になっておるか。その点をお伺いしたい。
○遠藤議員 御指摘のように、確かに自民党の道路整備五カ年計画がございます。一兆円の道路投資を五カ年間にやろうという計画を立てた、私は当の責任者であったのであります。その事情は一番詳しく知っておるつもりでありますが、いかんせん、五カ年計画の規模は小さくて、ただいま中央自動車道の指定法案を通すときに附帯決議で満場一致できめていただきましたように、五カ年計画ではだめなのであります。五カ年計画を修正して、もっと大きくして、もう日本全国の道路がもっとよくなる、こういうことを私どもは期待しておるわけであります。
○中島(巖)委員 確かにそのときの建設大臣ですが、少し建設大臣をやめられておったので、だいぶずれておるように思うのです。道路整備緊急措置法第二条によりまして、事業の量その他を閣議決定せねばならぬ、こういうことになっておりまして、有料道路は二千億、一般道路が六千百億、そうして千九百億が各都道府県で行なう道路、こういうようにワクをきめたわけです。そうして、さらにその内容をこまかくそれぞれ計画の中に織り込んでおる。 そこで、はっきりお尋ねいたしますが、この二千億の予算はどうなっておるか。これは建設省で発行した書類なのですが、それによると、道路整備五カ年計画におけるところの有料道路二千億は、先ほど問題になりました中央自動車道に対しまして八百九十三億五千七百万円、つまり、これは小牧と神戸間であります。この予算をつけまして、そうして、ただいま本委員会で可決されました東京—小牧間については、百二億四千万円予算がついておるわけです。さらに首都高速道路公団におきまして五百九十二億三千八百万円となっておる。残りの四百十億八千五百万円に対しましては、現在道路公団がやっておる三十幾つかの路線を持っておるわけであります。従って、あなたの提出された東海道高速道路法案の予算というものは、これにないわけです。従って、どういうところから捻出されるか。新聞なんか見ると、あるいは外資によってやるとか、あるいは財政投融資によってやるということがいわれておる。ところが、この二千億の予算も、三百十二億というものが一般会計から入るだけで、あとの千七百倍近い金は、外資や財政投融資からみな持ってくることになっておる。 従って、道路整備五カ年計画、いわゆる道路整備緊急措置法に違反しておるところの法律提案。従って、この法案は、国会に提出するところの適格に欠けておる。こういうように私は考えておるわけです。従って、道路整備緊急措置法とどういう関連があるか。その点を御説明願いたい。
○遠藤議員 あなたの御質問の趣旨も、よくわかります。わかりますが、道路整備五カ年計画は、何としても規模が小さいのです。なるほど、有料道路として二千億の予算をつけてありますけれども、これは少なくも私は五千億以上の予算に拡大しなきゃならぬと思う。現実に東海道のこの法案が通過いたしまして、いよいよ工事に着手する、金が必要なときには、きちっと五千億の予算に拡大されておる、また、そういうふうにしなければいかぬし、三党の共同提案ですから、国会をあげてこれに賛成するのでありますから、そんなことは易々たるものである。こういうふうに私は考えておるのであります。
○中島(巖)委員 遠藤さんの構想や、なかなかけっこうですよ。それは僕も賛成しますよ。賛成しますが、遠藤さんに内閣の権限を委譲したことも、国会の権限をあなたに委譲したこともないでしょう。あなたが国家の主権者ならそれでいいが、あなた一個の考えだけの話である。従って、道路整備五カ年計画、すなわち道路整備緊急措置法を改定せぬ限りは、この法案は国会へ提案するだけの資格がない、適格がない。だから、道路整備緊急措置法を先に変えてかからなければ、同時にこの法案を提案しなければ、道路整備緊急措置法の法律違反の法律をここで取り上げるわけにいかぬ。そうでしょう。はっきりこれは、わかっておるじゃないですか。
○遠藤議員 これは道路整備緊急措置法が先か、この法案が先かというような意味でありますが、この法案が通れば、それに合うように道路整備緊急措置法を変えなければならぬ。ただいま、お前に一切の権限を与えたつもりはないというお話でありますが、その通りでございます。その通りでございますが、きょう私は、遠藤三郎一個じゃなくて、自由党、日本社会党、民主社会党の代表であるのであります。これは一つ間違いのないようにお願いしたいと思います。
○中島(巖)委員 まあ、実際にこれはごたの話になっちゃって、結局あなたがそう言うなら——とにかく道路整備緊急措置法は、内閣提出でもって、すでに国会で成立したれっきとして動かぬ法律でしょう。今出てきた法律は、これから審議に入ろうという法律でしょう。しかも、道路整備緊急措置法とこれとは、全然中へ入っておらぬものでしょう。それで、あなたの構想は僕も賛成なんですよ。しかし、構想が賛成であっても、国家組織というものが、一つの一定の機関を経て、そして法的手続によってやっていかねばならぬ。従って、この法案を出されるなら、道路整備緊急措置法の改正案と一緒に出すのがあたりまえじゃないですか。この点、いかがでありますか。
○遠藤議員 国会がこの法案を国会の意思として通すということをきめましたならば、当然、内閣としてはこの道路整備緊急措置法の改正も、それに合うようにやっていかなくちゃならぬ。これは御承知のように、議院内閣でありますから、議院がやはりオール・マイティであります。もし内閣がそれをやらぬとかなんとか言ったなら、内閣をやめさせたらいい。これは議院内閣の建前上、当然じゃないか。議院が法律を作った以上、この法律に合うように、それに矛盾するような法律は変えさしていく。こういう建前をとるのは当然である。こういうような考えであります。
○中島(巖)委員 それはいなかの、こたつかなんかで話す話ならいいけれども、いやしくも立法府で、立法と抵触する法律を出して、前の立法を変えずに出して、あなたの言うようなことを言っておったら、これは通らぬですよ。だから、これに対しまして、はっきりしたわれわれの了解ができるような格好にならなければ、この審議を進めるわけにいかぬじゃないですか。これは根本問題ですから、法制局長官でも呼んできて、この話を聞かしてごらんなさい。
○遠藤議員 これは法制局長官を呼ばなくとも、従来国会では、前にある法律と矛盾するような、そいつを修正するような法律を幾らでも作っておるのであります。それは自然にそういうふうに修正されてくるのであります。法律そのものは、修正する場合もありますし、それに合わせてまた改正案を出してくる場合もあるのでありまして、これは国会でも幾つでも、何十でも例があるのであります。全然例のないことを私やっておるのではないのであります。そういう点を一つ御了承いただきたいと思います。
○中島(巖)委員 それなら、現在ある法律と矛盾した法律が通っておる例を言ってごらんなさい。
○遠藤議員 なお、こまかい議論になって参りましたから、社会党の提案代表からも答弁していただきたいと思うのでありますが、現実に申し上げますと、道路整備緊急措置法には矛盾しない。五カ年計画には矛盾がしますけれども、道路整備緊急措置法には矛盾しないのであります。その点は、道路整備緊急措置法の番人である建設省から一つ聞いていただきたい。
○前田説明員 道路整備緊急措置法は、五カ年計画を定めるに際しまして、政府は高速自動車国道、一級国道及び二級国道並びに政令で定める都道府県道その他の道路の新設、改築、維持及び修繕に関する計画の案を作成して閣議の決定を求めなければならぬ、こういう規定がございますので、この現定によりまして五カ年計画を作るということがありますけれども、このために、今問題になっておりますところの新しい法律が出たために、この法律に矛盾する規定はないと思います。
○中島(巖)委員 今、政府委員が法律に矛盾せぬと言ったのは、それは間違いないか。はっきり答弁をせよ。責任をとれ。
○前田説明員 矛盾しないと思います。
○中島(巖)委員 道路整備緊急措置法の第二条を読みましょうか。そうして、さらに第二項において「道路整備五箇年計画には、次の事項を定めなければならない。」「五箇年間に行うべき道路の整備の目標」、「五箇年間に行うべき道路の整備の事業の量」、はっきりこううたってありますよ。これはお認めになりますか、政府委員。
○前田説明員 そのこと自体は、別に矛盾する規定とは考えておりません。
○中島(巖)委員 この法律に基づいて閣議決定をして、国会の承認を経たのが、先ほど私が申し上げました道路整備五カ年計画の一兆億の予算の中の二千億が有料道路である。その有料道路の中の八百九十四億三千七百万円は中央自動車道に使うところの、小牧—神戸間と小牧—東京間に使う予算で、その内訳もできておる。さらに、首都高速道路公団において使う金が五百九十二億三千八百万円になっておる。道路公団その他の今の三十何カ所かやっておる予算に対して四百十億八千五百万円がついておる。こういうように、道路整備五カ年計画、第二条第三項に基づいてこうした計画を立案して、閣議決定を経て、国会に報告して、承認を求めておるじゃないか。
○遠藤議員 道路整備五カ年計画の内容については、緊急措置法では触れていないのであります。内容が一兆億になろうが、一兆二千億になろうが、これは道路整備緊急措置法の改定ではないのであります。その措置法から出てきた五カ年計画を改定するにすぎないのでありますから、法律の問題ではないのでございます。その点をはっきり分けまして私どもは考えておるわけであります。
○中島(巖)委員 一兆億予算において閣議の決定ができておる。これは法律論になって、そういう議論もあると思います。あることはありますけれども、現実にこういうふうに、はっきりきまっておるのだ。従って、閣議決定なりを変更してこぬことには、この法案を通すわけにいかぬでしょう。
○遠藤議員 そこで、私は申し上げたいのでありますが、この東海道法案には幾らの金がかかるかということは、今後の調査の結果に待たなければならぬ。従って、その調査の結果によって、どれだけの金を投じなければならぬということになりましたならば、それに応ずるような道路整備五カ年計画というものを改定して参る。実は道路整備五カ年計画は、あしたでも閣議で改定しようと思えばできることであります。実際問題としては、そういうことは簡単にできませんけれども、あしたでも、やろうと思えばできるのであります。しかし、それはやる目標がはっきりしていない。この東海道の方の道路のためにどれだけの金がかかるかということが、一年なり二年なり先の調査の結果、出て参りましたならば、それまでには五カ年計画というものをそれに応ずるように改定していく。こういう方針がきまらなければ、自由党としても、党議でもってこれを出そうということにはならないわけであります。そういうことまで暗に了承の上、自由党の党議というものはきまってきておるわけであります。そういうふうに了承していただきたい。
○二階堂委員 議事進行について、関連。 ただいま中島委員の方から、提案者代表の遠藤さんに対して、いろいろ御質問がございますが、この問題は、私はこの法案を提出する手続上の問題ではなかろうかと思っております。手続上の問題であるといたしますならば、これは中島君は、あたかも遠藤さん一人の責任みたいなことを言って、責任を追及されるようなことを言われますけれども、これは、もともとこれが提案になるまでには、この責任というものは各党にあるわけなのです。もし、かりに手続上誤りがあるとするならば、この責任は自由民主党だけでなく、あるいは遠藤さん一人だけでなくて、社会党や、あるいは民主社会党にも、これに署名しておるわけですから、あるわけです。現に、この法案が本日本委員会に提案されて、議題になっておるのですから、その前の手続上の問題を、この委員会でいろいろ根掘り葉掘りあなたが質問されるとするならば、議事進行として、もう少し内容に立ち入った問題を質問してもらわなければ、この問題だけで貴重な時間を空費することは、はなはだ意に沿わないと思うのです。手続上の問題は、法案が本委員会に提出される以前の問題ですから、それは自由民主党だけでなく、各党にも責任があるわけですから、その議論はいいかげんにやめてもらって、内容に入って質問してもらいたい。議事進行に関して、一言私は委員長に要望を申し上げます。
○羽田委員長 二階堂君の意見は、もっともだと思います。法案の内容について質問を展開していただきたいと思います。
○中島(巖)委員 どうも、二階堂君も委員長も、変なことを言う。道路整備の基本法の法律違反になるかどうかという問題。それから、議員立法に対する予算の伴う措置、これでもって不適格ならば、幾ら審議しても、この法案はだめなんです。この二つの問題に対して、法制局長官を呼んで、了解のいくような答弁を得ない限りは、法案の内容に入ってもむだです。その以前の問題として至急その手続をとってもらいたい。
○羽田委員長 中島君に申し上げますが、とにかく成規の手続を経て法案が提案されておるのですから、法案の内容について御審議をいただきたいと思います。重ねて申し上げます。
○中島(巖)委員 委員長は、どうかしておる。法案が法律的に、憲法的に、はたして適格であるかないかということは、法案の内容に入る先の一番重大な案件ではありませんか。その言論を封ずるのは、どういうわけですか。とにかく、法制局長官を呼んで下さい。適格であるかないか、それを一つ私は質問したい。
○羽田委員長 手続、内容の問題等で、だいぶ議論が分かれておりますから、しばらく理事会を開きますので、暫時休憩いたします。 午後三時七分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕