建設委員会 第17号
- 発言数
- 9 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1960/05/11
会議録
○羽田委員長 これより会議を開きます。 去る四月十六日付託になりました日本住宅公団法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。 村上建設大臣。 —————————————
○村上国務大臣 ただいま議題となりました日本住宅公団法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。 第一に、日本住宅公団が市街地の不燃高層化をはかるため市街地の住宅建設を行なう場合に、その建設用地の取得がますます困難となっている状況にかんがみまして、これらの用地の取得を容易にするため、住宅の建設と一体として商店、事務所等の用に供する施設を建設し、これらを当該用地の所有者等に賃貸または譲渡する方法によることがますます必要となって参りましたので、これらの業務を日本住宅公団に行なわせることを法律上明らかにいたしました。 次に、日本住宅公団の住宅は、耐火性能を有する集団住宅で、団地を形成している点にその特色を有するのでありますが、団地生活の利便を増進し、住宅管理を合理的に行なうための方法として、日本住宅公団は、団地の居住者の利便に供する施設の建設もしくは管理または団地の居住環境の維持、改善に関する業務を行なう事業に対して、建設大臣の認可を受けて、投資または融資をすることができるものとし、建設大臣がこの認可をしようとする場合においては、あらかじめ、大蔵大臣と協議しなければならないことといたしました。 次に、日本住宅公団は、従来、建築基準法及び宅地建物取引業法の適用にあたり、国とみなされておりましたが、同様の趣旨において、不動産登記法等の法令につきましても、その必要が認められますので、これらの法令につきましても、公団を国または国の行政機関とみなして、これらの法令を準用することといたしました。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願い申し上げます。
○羽田委員長 続いて補足説明を聴取いたします。 稗田住宅局長。
○稗田政府委員 日本住宅公団法の一部を改正する法律案について、逐条的に御説明申し上げます。 最初に、第三十条の改正について御説明申し上げます。第三十一条は、公団が行なう業務の範囲を規定しておりますが、今回新たに第三号を加えました。 日本住宅公団は、従来より、都市の不燃化高層化の趣旨に沿い、市街地において公団住宅の建設を行なっておりますが、その建設用地の取得がますます困難となっている状況にかんがみまして、これらの用地の取得を容易にするため、住宅の建設と一体として商店、事務所等の用に供する施設を建設し、これらを当該土地の所有者等に賃貸または譲渡する方法によることがますます必要となって参りましたので、従来付帯業務として行なって参りましたこれらの業務を、公団の業務として法律上明定したのであります。 この第三号の追加によりまして、第三十一条の第三号以下を一号ずつ繰り下げ、所要の字句の整理を行なったものであります。 次に、第三十一条の二を新たに加えました点について御説明申し上げます。 日本住宅公団の住宅は、耐火性の集団住宅で、団地を形成している点に、その特色を有するのでありますが、数百戸ないし千戸をこえる団地が、短時日のうちに、出現いたしますので、団地居住者の利便に供する施設が必ずしも十分整わず、また、その環境の維持、改善の業務を合理的、能率的に運営する上において、種々の問題が生ずることもあります。 すなわち、団地生活上必要な施設のうち、公道、学校、役場の出張所、郵便局等の公共施設は、市町村等において設置運営する建前であり、また、団地内道路、浄化槽、給水塔、集会所、管理事務所、子供の遊び場、店舗等団地生活に不可欠な施設は、公団において予算的措置を講じ、みずから建設、管理しております。 しかしながら、託児所、集団住宅電話施設、自転車預かり所、倉庫等は、団地居住者の利便のために必要な施設であり、また入居者の要望も相当強いのでありますが、団地生活上からの必要性は、現在公団で実施しております団地内道路、給排水施設等の諸施設が優先するものであり、また、これらは居住者全員が利用関係を持つものでもありませんので、今日まで、これらについては、予算措置を講ぜられず、ほとんど設置されていない現状であります。これらの施設は、公団がみずから建設し、管理するとすれば、公団の限られた予算をさくこととなり、公団本来の業務を不十分なものとするおそれもあり、他方、これらの施設の建設、管理の業務は、採算性の点から一般民間企業の進出を期待することは困難であり、また、地方公共団体等に期待することも困難な現状であります。 このような状況におきまして、入居者の不便を解消し、同時に団地の財産管理の適正を期するためには、公団が、これらの業務を行なう事業に投資し、その事業体に資金的援助を行なうとともに、十分な指導監督を行ない、民間資本とあわせて、これら事業の効率的な運営をはかることが、最も適切であると考えられます。 また、団地内の清掃、除草、塵芥処理等の団地内の環境の維持、改善に関する業務につきましては、市町村が実施している場合、または適当な業者がある場合を除き、前述の公団が投資した事業体に委託して、その能率的な実施をはかることが適当と考えられます。 なお、公団が、これらの業務を行なう事業体に投資する場合は、前述の通り、民間企業及び市町村等と競合しないときであること、投資が適正な効果を持つこと及び公団の監督が十分行なえる保証のあること等の必要がありますので、主務大臣として、十分監督するため、建設大臣の認可を受けさせることといたしました。 次に、第三十二条の改正について御説明申し上げます。 第三十二条は、住宅、宅地または施設の建設、造成、管理及び譲渡について建設省令で定める基準に従って行なわなければならない旨を定めたものでありますが、第三十一条第三号に加えました施設の建設、管理及び譲渡につきましても、同様に規定する必要がありますので、これを加えたものであります。 次に、第五十八条の改正について御説明申し上げます。 第五十八条は、従来建築基準法及び宅地建物取引業法の適用について、公団は、国とみなす旨を規定しておりましたが、今回同様の趣旨によりまして、不動産登記法、土地収用法及び登記手数料令につきましても、公団を国または国の行政機関とみなす必要がありますので、最近の立法例にならって、公団を国または国の行政機関とみなして、これらの法令を準用することといたしたものであります。 次に、第六十条の改正について御説明申し上げます。 第六十条第一項第一号は、建設大臣が、公団の資本金の増加等について認可の処分をするにあたり、あらかじめ、大蔵大臣と協議しなければならない旨を規定したものでありますが、今回新たに加えました第三十一条の二の規定による投資の認可につきましても、大蔵大臣と協議する必要がありますので、このことを規定したものであります。 以上をもちまして、日本住宅公団法の一部を改正する法律案についての逐条的説明を終わります。 ————◇—————
○羽田委員長 次に、去る五月二日付託となりました地代家賃統制令の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。 村上建設大臣。 —————————————
○村上国務大臣 ただいま議題となりました地代家賃統制令の一部を改正する法律案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。 現行の地代家賃統制令は、終戦後における異常な住宅難による地代家賃の急騰を防止するため制定されたものであります。 現在におきましては、一般物価がおおむね安定し、ほとんどの統制が廃止され、また、住宅事情も終戦当時の窮迫した状態に比べれば相当緩和されつつあります。 また、現在行なわれております地代家賃の統制は、全部の借地借家についての統制ではなく、昭和二十五年七月十日以前に建築に着手した住宅で、延べ面積が三十坪以下であるもの及びその敷地に限られておりますので、一部の借地借家についてのみ地代家賃の統制が行なわれているのであります。 以上に申し述べましたこと、その他最近における社会経済の実情にかんがみまして、今後なおこの統制を継続することは適当でないと考えられますので、統制令を失効させるべきであると考えるのであります。しかしながら、その失効の時期につきましては、賃借人が失効後に備えて必要な準備を行なうことができるよう考慮する必要がありますので、一年程度の猶予期間を置いて昭和三十六年六月三十日限り失効させることといたした次第であります。 なお、統制令失効前にした行為に対する罰則の適用については、失効後も統制令の効力を有することといたしております。 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願い申し上、げます。
○羽田委員長 続いて補足説明を聴取いたします。 稗田住宅局長。
○稗田政府委員 ただいまの大臣の御説明に補足して説明申し上げます。 まず、地代家賃統制令の立法の経過について申し上げます。 地代家賃統制令は、当初は国家総動員法に基づく勅令として昭和十四年に公布施行され、戦争遂行のための物価安定策の一環として実施されてきたのでありますが、終戦後におきましても、異常な住宅難による地代家賃の急騰を防止するために継続されてきたものであります。すなわち、終戦後、国家総動員法の廃止に伴い、ポツダム勅令として昭和二十一年九月に公布、十月から施行されまして、現在に至っております。この間、昭和二十七年四月に平和条約が発効いたしまして、ポツダム勅令の根拠法でありますポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件という緊急勅令が廃止されまして、これに伴い、ポツダム勅令は六カ月限りで効力を失うこととされましたが、地代家賃統制令につきましては、物価統制令とともに、特別の法律措置によりまして、平和条約の効力発生の日以後も、なお法律としての効力を有することとされまして、失効の時期については規定されていないのであります。 次に、地代家賃統制令の統制対象について申し上げます。 地代家賃の統制は、当初におきましては、一般物価の統制と関連してあらゆる地代及び家賃が統制されておりましたが、昭和二十五年七月の改正で統制対象は著しく縮小されまして、一時使用の土地建物及び昭和二十五年七月十日以降新築の建物とその敷地並びに住宅以外の建物とその敷地が統制対象から除外されました。さらに、昭和三十年四月の改正で、三十坪をこえる規模の住宅とその敷地が統制対象から除外されました。従いまして、現在では昭和二十五年七月十日以前に建築された延べ三十坪以下の住宅とその敷地についてのみ統制が行なわれているのであります。 昭和二十五年七月に、同月以降に新築される建物とその敷地が統制対象から除外されまして以来約十年になりますが、この間、年数の経過とともに新築戸数がふえて参り、また借家が朽廃等により滅失し、あるいはまた借家が持ち家になる等のこともありまして、現在におきましては、全体の借地、借家のうち統制対象となっておりますものは、借地にあっては約半数、借家にあってはおおむね四割程度であります。さらに、これらの統制対象となっておる借地借家のうち統制額を積極的に守っているものは、借地にあっては五%、借家にあっては一一%程度にすぎないのであります。 以上補足して説明申し上げましたが、何とぞよろしく御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願い申し上げます。
○羽田委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三十六分散会