決算委員会国有財産の増減及び現況に関する調査小委員会 第4号
- 発言数
- 89 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1960/05/12
会議録
○鈴木(正)小委員長代理 これより小委員会を開会いたします。 本日、田中小委員長は都合により出席できませんので、私がその指名により小委員長の職務を行ないます。国有財産の増減及び現況に関する問題について、調査を進めます。質疑に入ります。質疑の通告がありますので、これを許します。山田長司君。
○山田(長)小委員 最初に厚生省の引揚援護局長に伺いたいのです。新聞等ですでに御承知だと思いますが、市ケ合の防衛庁の庁舎わきにある六千六百十方メートルの国有地に、四つの旧軍八団体が一緒になって、財団法人市ケ分会館というものを作りたいというので、払い下げの申請が昨年あなたの方へ出ておるそうでありますが、許可がわくれておる理由はどういうところにのるのですか。
○河野政府委員 お尋ねのように、昨年押し詰まってから申請が出たわけでございます。本年に入ってから、内容一を検討いたしておるわけであります。刑政計画を含めまして計画全般につごまして、不明確な点がいろいろございます。その点をまた明らかにしてもついたいというふうに、団体の方にも申し入れておるわけであります。現在ふだずっと御検討しておられると思いますが、回答が出ておらない部分もございますので、ただいままでどういうゆうに処置するというふうな態度をきりておらない次第でございます。
○山田(長)小委員 ただいまのお答えで、不明確な点があってこれが認可をぴ現況に関する調査小しないでおられるというお話でありますが、この設立発起人団体の中に、借行会、水交会、あるいは全国戦争犠牲者援護会、あるいは郷友会――厚生省の所管はこのうちで郷友会は除かれていると思いますが、毎年これらの団体から会計決算報告書等が出ているはずだと思います。その会計報告等による会費の収入の状態というのは、大体何人くらいになっておりますか。
○河野政府委員 水交会、借行会、これは財団法人でございます。会員というあれではありません。社団法人でございます全国戦争犠牲者援護会、これも実は会員は相当あったのだと思いますが、最近会費を納める者が非常に少なくなっているような状況で、的確な数字をただいま持っておりませんが、現在のところ数百名程度ではないか、こういうふうに考えております。
○山田(長)小委員 借行会、水交会、これは旧陸海軍の軍人の会ですが、その中から少尉、大尉までの若手の人たちというのは、ほとんどまぼろしのような状態でしか入っていない。政府で発表している国の予算という書物を見ますと、陸海軍合わせて一万五千人くらいいることになっております。従って、その会費の点ですが、あなたの方べ出ている認可申請の書類には、これらの会員の数というものが明確に出ているはずだと思うのです。そういう点、どれだけの会員がいるということが出ておるか、おわかりでしたら、その書類に従って一つ明確にお答え願いたいと思います。
○河野政府委員 会員の数それ自身は、認可申請の条件に別になっておらないわけでございますが、今の援護会の認可当時の計画書によりますと、約五千くらいの会員を考えておったようでございます。ただ援護会の会員は、ただいまおっしゃいましたが、必ずしも軍人に限られておらないわけであります。軍人以外の方も、たとえば財界の方がお入りになるとか、あるいは国表方面からも相当先生方が役員でお入りになっておるようで、必ずしも軍人には限られておらないようであります。
○山田(長)小委員 国会の方から役員で入られておるということを言われましたが、国会の方からこの役員に入っておる方は、何人くらいおりますか。右前がわかったら、名前も一つ言って下さい。
○河野政府委員 ちょっと正確な数字を持っておりませんが、相当多数の月々がお入りになっておるように承知いたしております。衆参両院、与野党、四方からお入りになっておるように承知いたしております。
○山田(長)小委員 会長初め事務局又、あるいは常務理事、理事、監事というような役員の名前を一応おっしゃって下さい。
○河野政府委員 今ちょっと手元にございませんので、あとでまた申し上げたいと思います。
○山田(長)小委員 こういう書類を持ってきてもらわないことには、私伺うのにちょっと伺いにくいのです。至急これを持ってきてもらえませんか。どうですか。
○鈴木(正)小委員長代理 それは取り寄せられるでしょう。すぐ取り寄せて下さい。それでは答えの出るまでほかの問題を……
○山田(長)小委員 厚生省では、今度の団体がこうした国有地の払い下げを受けようとして、四つの団体を一つにしてこいというようなことを大蔵省で言ったというようなことから、四つの団体が一本になって国有地の払い下げを申請しているわけなんですが、この団体の、たとえば全国戦争犠牲者援護会の会計帳簿というものを、監督の衝にあるあなたの方では検査したことがありますか。
○河野政府委員 報告を取っているだけでございまして積極的にこちらかり出向いて検査したということはございません。
○山田(長)小委員 それはずいぶんずさんだと思うのです。幾ら旧軍人の人たちがやるよい仕事であるからといって、過去においてこれが集められた金の使途等についても、ただ通り一ぺん託の報告くらいで監督しなかったということであれば、これは大へんだと思うリです。ここに管財局長がいますが、この間管財局長に伺っても、この点については徹底的に認べていなかったということを言われているわけです。官刊で学生寮や職業補導所及び相談所等を作るのだといって、社団法人の全国戦争犠牲者援護会では寄付を募集する免税措置を官報に載せて講じられているわけです。しかるに、あなたの方では、これがどんなふうな金の集め方をされたのか、帳簿の検査等をせずにいたということであれば、その団体がまた国有地の払い下げの申請をするというのですから、われわれとしてもどうも納得できないし、ずいぶん無責任た形でこの社団法人の全国戦争犠牲者擁護会というものを放任しておったと周うのです。それはどういうわけで会計帳簿等の検査をやらなかったものか、やらなかった理由を一つ聞きたいのです。
○河野政府委員 最近非常なささやかな団体になっておるわけでございますし、大体従来の慣行といたしましては、報告は取っておりますが、団体に華り込んで帳簿の検査までやるという例は、何か特別のことがない限り行なもないのが、大体従来の例ではないだろうかと考えておる次第でございます。
○山田(長)小委員 昭和三十五年八月十七日の官報に大蔵省の告示三百七十九号、それから二度目には昭和三十年十一月二十八日の官報に大蔵省の告示四百四十六号としてこういう形で免税処置が講じられていて、それでその団体が学生寮も、それから補導所も、あろいは指導所も建てられずに金だけ集められておるという事態が――これは三十年なんですから、その間に監督の立場の厚生省として、三十年からですと五年もたっているわけです、こういへ長い歳月がたっているのに、この団体が金を集めていながら、この結論を翔べずにおくということはないだろうと思うのですけれども、その団体が、またあなたの方へ今度の市ケ谷の国有化の払い下げを申請してきているというわけですね。結論が十二月からいまゲに出ずにいるというが、この四つの冊体が一つにまとまってあなたの方に事類を出すにあたっては、大蔵省で一太にまとまってくれば土地の払い下げをするということでも、この団体の人たちは言われているのですか。ただまとまって書類を出してきたというだけたのですか。
○河野政府委員 大蔵省の方にも伺っておりますが、まだはっきり方針がきまったというふうには、私は承知いたしておりません。内容を御検討の上で御決定になることだと思っておるわけでございます。私ども認可するまでには、その辺のある程度の見通しをつけなければならぬ。そうしませんと、計画が実際行なわれるかどうかというふうなこともはっきりいたしませんので、その点を確かめる必要があると思いますが、現在のところでは、かりにそういう前提が満たされるといたしましても、一体計画ができるかできないか、あるいは収入が予定通り入る見込みがはっきり心証を得られるかどうか、そういう点について、もう少し慎重に検討してみたいということを考えておる次第であります。
○山田(長)小委員 その四つの団体が一つになって、これからやろうとする事業の内容は、どんなことがその書粗にうたってありますか。
○河野政府委員 事業の内容としてけいろいろ列挙してございますが、かいつまんで申し上げますと、たとえば母子寮、あるいは養老施設、授産施設、仕活相談所、簡易宿泊所、あるいは学生寮、その他育英事業、それから就業、就職に関する事業、大体こんな種類の仕事を掲げておるようでございます。
○山田(長)小委員 そういう事業が社団法人なり社団法人なりででき上がるという形で申請しているが、国民が疑惑に思っているのは、その資金を五千万円融資している団体があるわけなのです。その五千万円をどうして営利会社からの金を借りてやろうとしているのか。私はもしこの団体が了解できるものであるならば、何も理解に苦しれ営利会社などから金を借りて始めなくてもいいのじゃないかという疑念があるわけです。この点については、厚生省ではどういうことをただしてみましたか。
○河野政府委員 その点についてはまだ詳細に検討いたしておりませんが、ただ借入金に関しては、全部自前でできればこれは一番望ましいことでありますが、借入金をしてやるというふうなことでも、別に支障はないのではないか。ただ今御質問にございました上に、何か借入金にからんで好ましくない事情でもあればこれはおのずから別でございますが、現在までそういう、ふうな懸念も実は持っておらないわけであります。
○山田(長)小委員 借り入れしょうということで承諾を与えているという五千万円の東急の金は、それだけで片づかないで、次々また金が貸し与えられていくだろう。それで事業が必ずしもうまくいかず、返済できなかったというような場合には、資産を御本人に渡してしまう、そういうことに順序が立っているのだという話が出ているくらいなのです。そういうことが一般のわれわれの耳に入るくらいなのですから、当然そこに何か不明朗なものが嵐るのだろうと思うのです。そういう百で、これは会員の拠出に査よるのだというようなことが申請に出ているという話ですが、この会員数自体が私は明確なものじわ、ないだろうと思うのです。そうすると、最初に出している書類自体からやはり厚生省をぺてんにかけているという感じがするのですけれども、この点どんなふうにお考えですか。
○河野政府委員 今の借入金の問題につきましても、実は現在申請書が出ております五千万円でございますが、一体それだけで済むのかどうかというふうな点も、十分検討してみなければならない。また会社の目的とそういうふうな支出がどういうふうな関係にあるかということも、検討してみなければならないと思います。それから会員の数でございますが、かなりの会員数があるように申請書に書いてあります。悪意があって、別にぺてんにかけるという趣旨で申請書を出されておるものとは考えておりませんが、はたしてそれだけの収入が上がる見込みがあるかどうか、具体的に集める計画というもをはっきり立てていただきませんと、私どもの方の検討に非常に支障を来たしますので、その辺をはっきりさせてもらうようにということを、実は先方にも申し入れいたしておるわけであります。
○神近小委員 関連して。今大蔵委員会で御配付になった書類の中に、この問題と非常に関係の深い法律があったのです。それを私は不注意で今秘書に持たして帰しましたので、はっきり第何条の何項ということを覚えていないのですけれども、こういう国有財産ル貸与したりあるいは譲渡したりという場合に、今使用目的の問題になっているのですけれども、使用目的がはっ寺りわかって納得のいく条項でお貸しすることがありますね。たとえばここけ学校にいたします、ここは公共建造物で、ここは公園にいたします、あるいは工場にいたします、これを納得してお貸しになる。その場合、今のような資金を借入金に大部分をまかなってもらって建てた場合、その返却ができないからこれが他人のものになるとか、あるいは遺族のための施設がまたほかの公共に名をかりたものになるというときに、監督官庁はこれを取り消すことができるという条項がございますね。――ありました。私は今持たして帰したので、どの法律の第何条ということがはっきりいたしませんが、厚生省だったらおわかりになっているはずです。その場合に、たとえていえば、そういう用途を指定されてもらった。そしてそれが資金か何かの関係で指定外の用途に用いられているという場合に、監督官庁はそれを取り消すことができるという条文があるのです。そのことについてお伺いしたいのですけれども、そういう場合に、たとえば例をあげると悪いかもしれませんが、とえばでんと建物ができてしまつて、ある程度そこに運営の道がきまつていた場合、監督官庁がこれを簡単に取り上げることができますか。この問題は、重要な問題ですから、一つ伺わしていただきたい。たとえば九段会館のようなところがキャバレーになるとかあるいはダンスホールになるというふうな場合、用途が変わったからこれを監督官庁が取り上げることができるということの規定は、実際に実行できますか。
○武樋政府委員 九段会蝕みたいな、国で無償で財産を貸し付けているという場合には、当然にわれわれの方といたしましては、先ほど先生がおりしゃいましたように、その用途に向かって使用していただくということを期待しているわけでございますから、用途指定を当然いたすわけでございます。また、今お話がありました用途指定がありました際に、その用途の指定通りに使っていない場合に直ちに契約を解除するかという問題でございますが、実例としては、私自身はあまり聞いたことはございませんが、これは今お聞きになりましたような、軍人会館がキャバレーになるとかなんとかいうことになりますれば、当然一応の手段といたしましては、勧告なり注意をしまして、さらに聞かなければ解除をいたすということもあり得るかとも思います。
○神近小委員 そういう事業がすでに歩き出した実態において、これを取り返すとか、用途が違うから取り消すとか、それを出て行けということは、あなた方はもうようなさらぬ、できない例が幾らもあるのです。今ちょっと例を思いつかないのだけれども、特に悪意の人たちにこれを渡したら、そういう転用をされることは明白なんです。ですから、山田委員がこの許可にいろいろ不安と疑惑を持たれるのは、そういうことでもう歩き出したものをとめることができないというところから、この許可については将来まで考えて、良質の処理をなさらなければいけないというところに、今日の質問の要点があると私は思うのです。その点で、今そのことを十分考慮なされるかどうかということを御返答できませんか。
○武樋政府委員 今、先生がおっしゃいましたように、用途に従わないで使っ、ている場合に、簡単に契約解除ができないのではないかということでございますが、私たち先ほど申し上げましたように、そういう実例に実はぶつかっておらないのでございます。ただ動産等におきまして機械関係でございますが、そういった場合につきまして、若干契約解除の例もございますけれども、不動産関係につきましては、私自身、まだそういう経験がございません。しかし、今先生がおっしゃいましたように、一たんそういった無償貸付をしていけば、どうしてもその実績というものが残っていくではないかという御懸念は、もっともであろうかと思います。従いまして、先ほどからいろいろ御心配になった点につきましても、十分大蔵省側として慎重に検討を重ねて参りたいというつもりでございます。
○山田(長)小委員 管財局長に今の神近委員の質問で一つ知ってもらいたいのは、おそらく御存じだと思うのですが、あの虎ノ門にニューエンバイヤという自動車の会社がありますが、あそこは貸した期限は八年間の契約で、大蔵省から移管されていた東京都がニューエンパイヤ会社に貸した。坪五円十銭で貸したのが、もう三年も前に期限が切れているけれども、東京のまん中に坪五円十銭というのはだれも想像もできないことですが、とうとうそのまま居すわっている。それで永久的な建築であの建物が建てられて自動車会社のために虎ノ門のあの小公園は影も形もなくなってしまっている。これは国有地です。そういう場合、東京都はあのニューエンバイヤ会社に貸し与えるときに、大蔵省に当然相談があってしかるべきだ。その当然相談があってしかるべきものが、大蔵省には相談をしなかった。あれをこの決算委員会で取り扱ったときに――それが今もなおかつニューエンバイヤが使用している。こういう事例がある。あそこは用途も指定し、それから永久的な建築物も作ってはならない、そういうことで東京都は契約していたにかかわらず、半永久建築をして、しかも、期日が来ても立ちのかない。こういうことで今処理されている。ですから、こういうことから勘案してみて、今市ケ谷の土地が払い下げを四つの団体にされるということについて、これは払い下げられてしまったら、期間中に用途の変更とか、あるいは出している申請の建築一物の変更とか、それは平気でやられるものと思うのです。ですから、最初が大事であるから、私たちは危惧の念を品持ってこうして伺っておるのです。 次に伺いたいのは、遺族会です。これは厚生省の管轄になると思うのですが、九段のあれだけの建物が無償で貸し与えられている。無償で貸し与えられておるが、しかもこれは商売をしておる。商売をしてもけっこうだろうが、これが遺族の援護にどんな役割を果たしておるように厚生省はお思いですか。遺家族の援護のために、特別な法律まで設けられて無償で国有財産が貸し与えられているわけですが、これについての厚生省の監督の実際の姿、援護に対してどう差し伸べられているかを一つここで御説明願いたいと思うのです。
○高田(正)政府委員 お答えいたします。御指摘のように、三十二年からでございましたか、単独法によりまして、日本遺族会に九段会館を無償貸付をいたしておるわけでございます。この結果、遺族の援護にどういうふうなプラスになっておるか、こういうふうな御質問でございます。あそこの事業は、いろいろな事業がございますが、ます一番端的に申しますと、たとえば宿泊というふうな利用料につきまして、遺族につきましては低額な料金でこれを利用さしておるわけでございます。宿泊だけではございません。一般的にさようなことを行なっております。それからなお、ここから上がりました、この経営から上がりました剰余金で、遺族の遺児の育英関係の仕事をいたしております。端的に申しますと、そういうふうなことが遺族の方々のためにプラスになっておると、私ども考えております七
○山田(長)小委員 遺族会の資料によりますと、どうも私たちに理解のできないことがあるのですが、たとえば貸方、借方に美容とか理髪とか、こういうものがございます。今でも利益が上がってないわけじゃない。今言われるように、育英関係に使われている金額が出ているようでありますけれども、一私はもっともっと上がっておるのではないかという気がするのです。たとえばこの衣装室経費だとか美容室経費、これが貸方にも借方にも出ております。これは具体的にどういう点でどう出たり入ったりしておるのですか。
○高田(正)政府委員 御質問の御趣旨了解いたしかねておるのでありますが、お手元にたしか資料がお配りしてあると思います。第二期営業報告書関係で申しますと、損益計算書に、左側の方には経費といたしまして、各事業に伴う経費が書き上げてございます。右側の方の貸方の方には、これは売り上げがそれぞれ出ておると私読みとるわけでございます。
○山田(長)小委員 ちょっと御説明中ですが、第二期営業報告書というものがございますが、第二期営業報告書に損益計算書というものがあります。ページは九段会館という中の五ページ目に、一つの例として私は伺うのですけれども、衣装室経費というものがありますが、この衣装室経費が借方の方と貸方の方との数字がここに出ておりますが、この数字は具体的にどういう点が出たり入ったりしておるのか。これがよくわからないのです。
○高田(正)政府委員 左側の方の借方の方は、これは経費でございまして、衣装室の事業に伴う経費がこれだけ、四百九十万円ほどかかっておる。右側の方は衣装室売り上げになっておりまして、この衣装室の設備を利用して衣装を貸して、それの利用料が七百万円ほど入った、こういうふうな事情であろうかと思います。
○山田(長)小委員 そうすると、九段会館では、たとえば美容室の経費にしましても、あるいは衣装室の経費にしても、たくさんの衣装を毎年作っておるということになるわけですね。それからパーマネントの設備などについても、毎年たくさんのそういう設備をしておるということになるわけですね。こういうものを見ますと、何かしら、この収益金の金額から見てもまだはるかにもうかっておるのではないかという気がするのです。
○高田(正)政府委員 今御指摘のようなことではないのでありまして、衣装室の経費というところの左側の方の数字の中には、衣装室を運営する人件費その他一般の経費が入っておるわけでございます。それで、なおあるいは御指摘のように若干補充をいたすようなもの、あるいは修理をいたすようなものも入っておるかもしれませんけれども、万般の経費が入っておって、これだけ新たに投資をしていくという意味ではないと思います。
○山田(長)小委員 この美容理髪は個人営業ですか。それとも遺族会の職員でやられているものかどうか。それから保健所の届け出、あるいは失業保険の加入手続、及び身分上の問題、これはどうなっておりますか。
○高田(正)政府委員 会館の経営は、遺族会の直営の形になっておるはずでございます。たとえばそれぞれ旅館あるいは飲食業、理髪、美容、洗濯、興業所、たばこ、郵券類の販売、医薬品販売というふうなものをやっておりまして、これらはそれぞれ行政庁の許認可にかかっておるようなものもございますので、それぞれその法律に基づいて、許認可を得て営業をいたしておるわけでございます。
○山田(長)小委員 局長は、実際内容を知っていて答えているのですか。聞くところによると、たくさんの権利金を取って各個人にやらせておるという話ですけれども、間違いないですか。
○高田(正)政府委員 全体の職員が二百五十名余りおりまして、それらの人数等から見ましても、私の承知いたしておりますのは、今申し上げたように直営の形態をとっておるのでございます。
○山田(長)小委員 この点はやはり局長、もう一ぺんお調べになられたらいいと思います。私もじかに行って調べたわけじゃないのですけれども、権利金を取られて入っておるという話を耳にしているわけです。これが事実とすれば、事業団体を名目にして、権利金を取って貸し与えているということになれば、これはちょうどニューエンバイヤの中に、国から土地を借りておりながら、亜細亜通信社というのがその建物の中に巣をくっておったというような事例があるのですから、なかなかややこしい問題になるのじゃないかと私は思います。これはお調べを願いたいと思います。 それから各地に職業補導所ができて、新宿の戸山ケ原なんかにも国立の身体障害者のセンターができ上がったりして、かなり各地でこれが利用されているようでありますけれども、この事業計画が、やはり国で監督している以上、どんな計画が進められているかというようなことについては、当然厚生省としては知っておられるはずだと思うのですけれども、名目が国有財産を払い下げられるだけの名目で次々と各地が払い下げをされているというようなことを耳にし、今度の市ケ谷の問題について、れもうすでに日本傷痍軍人会の人たちは、あなた方は知っているかどうかわかりませんけれども、市ヶ谷の今の四つの団体とまた別個に日本傷痍軍人会、これは財団法人ですが、それが新聞を発行して、全国各地から市ケ谷の土地へ会館を作るのだということで、寄付金募集がされておるわけです。これはもちろん厚生省としても私は知らないはずはないと思うのですけれども、しかも、この金は、東京の場合を調べてみますと、区役所から金をもらって出てくるところに、机を両側べ備えておいて、そこでいやおうなしに、こういうものを作るのだから金を出してくれと言ってとっているそうです。ほんとうに了解をして、それは必要だと思って出す人もいるだろうけれども、了解も何もしないけれども、まあしょうがない、もらったばかりだからということで納めている人もいるのじゃないかと思うのです。これらの、今の市ケ谷会館の隣に日本傷痍軍人会がこういう建物を作るということで金を集めていることについて厚生省は知っているのですか。
○高田(正)政府委員 傷痍軍人会が市ケ谷の国有地を払い下げてもらいたいという希望を持っておるということは、承知をいたしております。ただ、これは四団体の例のごとく、新たに財団法人を作るとかなんとかいうことではございませんので、その団体から直接大蔵省の方にいろいろお願いを申し上げておるのでございます。私の方の書類的な関係はございません。たださような計画、希望があるということを承知いたしております。 それから、さらにその資金に充てるために、傷痍軍人の方々から拠出金を集めておるということも聞いております。ただし、その集め方の具体的の方法等につきましては、実は十分に承知をいたしておりません。さようなことをやっておるというふうなことは、今初めてお伺いをいたしました。ただそ の金額等につきましては、私の耳に入っておりますところでは、七、八百万円程度のものが目下集まっておるというふうに実は承知いたしております。
○山田(長)小委員 傷痍軍人の人たちが唯一のたよりとして当てにしておられる恩給から幾らかずつ引かれており、おまけに八百万円も金が集められておる。これは私は、やはり援護会の二の舞にならなければいいがという危惧の念を実は持っておるわけであります。これについてのただいまの局長の御答弁を伺いますと、知っておるという話ですが、これはやはりあなたの方の管轄に属しておると思うのですが、これについての監督はどんなふうにしておりますか。
○高田(正)政府委員 傷痍軍人会に対しましては、財団法人といたしまして、私の方で認可をいたしました法人でございますので、一般の財団法人に対する監督をいたしておるわけでございます。従って、定期に報告を聞きますとか、あるいは規約の変更等の場合にはそれぞれ認可を要する、さような 一般の法人に対する監督を実施いたしておるわけでございます。
○山田(長)小委員 ただ一般の法人並みの監督を今されておるということですが、その前に、もう援護会に経理上に理解のできない事態が発生しているときなんですから、ただ報告書だけでなく、やはり厳重に監督をしておく必要があるのじゃないかと私は思うのです。いずれ、市ヶ谷に建築物を建てる、建てないにかかわらず、これは厚生省として法人の認可の衝に当たった立場上、やはり当然やってもらわなければならないのじゃないかと思います。しかも、集めた当初から今日に至るまでを見ますと、もう三、四年を経過しておるけれども、まだ建物が建つどころの騒ぎでなくて、金を集めているだけの仕事しかやってないようにわれわれも見受けるわけです。そこで、大蔵当局に対して、この傷痍軍人の団体というものから、やはり市ケ谷を払い下げる目当てで書類が出ておるもの ですか。
○武樋政府委員 傷痍軍人の団体といたしましてただいま先生から言われました国有財産の払い下げの申請書は、関東財務局に出ております。
○山田(長)小委員 これは私は大へんだと思うのですね。 さらに伺いますが、千鳥ケ淵で、今戦没者の奉仕会という名前であの千鳥ケ淵一帯の払い下げ申請を出そうといっている人がいるというが、これは書類が出ていますか。
○武樋政府委員 ただいま先生のおっしゃいました、千鳥ケ淵付近の国有財産について払い下げ申請をしておるという話は、聞いておりません。
○山田(長)小委員 申請は出ていないかもしれないが、それでは財団法人千鳥ケ淵戦没者墓苑奉仕会ということで、あそこへとにかく何かできることはできると思うのです。これは知っておるだろうと思うのですが、どうです。
○河野政府委員 ただいま私の所管ではございませんが、私もかつて関係をしたことがございますので、便宜お答えをいたしたいと思います。 千鳥ケ淵墓苑は、国立のものでございまして、国の直営でございます。あの中に奉仕会の事務所がございますが、これは奉仕会が金を集めまして建てまして、国にむしろ逆に寄付をして、国有財産になったものを借りて事務所を開いておる、こういうふうな関係になっております。あそこの地区に奉仕会が土地の払い下げを受けるというふうなことは、全然ないことだと思いますし、おそらくそういう計画もないと存じております。
○山田(長)小委員 局長も理事になっており、国立公園部長も理事になっておる。それからさらにまだそのほか、厚生省の人たちがだいふ入っているというのですが、今まだ書類が出ていなくても、あなた方はみなこれの理事になっているわけだ。今は出ていないし、書類も作ってないというけれども、寄付を集められた人たちは、どういう人が集められたか知らぬけれども、金を集められた人たちの中に、金を元気よく出している人たちは、もう千鳥ケ淵の一角に自分の建物でも建てるつもりで金を出している人がいるという話です。これは今次々と話を聞いてみると、ちょうど虎ノ門のニューエンパイヤどころの騒ぎではないですよ。市ヶ谷の旧士官学校の周辺を東急が手を出し、今またそれに匹敵するような形の人たちが、あの千鳥ケ淵のまわりに寄付募集されれば、その財団に金を出しているという形であるというのですから。しかもこれは厚生省の人たちが理事にだいぶ大ぜいなられておる。局長は申請を出すことは知らぬ、こう言っておるかもしれぬけれども、まわりじゆうに休むところができたり、建物ができるような形が、だんだんにできてくるのじゃないか。ただ石碑だけを建てるとは私は思いません。そうなると、これはあまり文句のつきそうもない、文句の言われそうもないところを次々と払い下げ申請を大蔵省に出してきて名目が立ちさえすれば大蔵省でもこれを払い下げをするというような形になるとするならば一しかも、何かしら限られた人たちの何人かで、これが私腹を肥やす仕事をされるような印象をわれわれは持つわけです。大蔵省の方に向けても、この千鳥ケ淵の戦没者の墓苑の問題についての土地の払い下げは、全然出ていませんか、何か話はありませんか。
○武樋政府委員 先ほどお答え申し上げましたように、申請書も出ておりませんし、話も今のところ聞いておりません。
○河野政府委員 私の先ほどの話し方がまずくて、あるいは誤解を招いた点があるかと思います。全然、奉仕会としては、土地の払い下げを受ける計画はございませんし、将来もそういうことは考えられません。現在寄付を集めて作ったものを、逆に国に寄付をしておるわけです。国有財産といいますか、国立の施設でございます。やはり全部国のものとして管理することが適当でございますので、私の建物があるということは望ましくないので、建てたものを国が寄付を受けて、そこに借りて事務所を設けるということになっておるわけであります。今後も奉仕会が土地を払い下げることを希望することはあり得ないと、私は確信をいたしております。
○神近小委員 関連して。今あなた方は、あそこで無名戦没者の碑を逆に国家に寄付してもらったということを、国民が非常に感謝すべきだというようなことをおっしゃっておりますが、これはほんとうに子供をなくした人、夫をなくした人の感情は、あなたのおっしゃるように、その通りでございます。だけれども、これを世話した人たち、あるいはそれを寄付をしてああいうものを考案して建てようと言った人たちが、必ずしもほんとうに夫を失い、子供を失った人たちと同じ気持であれを寄付したかどうかということは、やはり疑ってみるべきです。あまり人がよすぎると思います。私はそれに関連して伺いたいことは、厚生省は監督官庁でいらっしゃるからよく御存じだろうと思いますけれども、この九段会館に今従業員が二百数十名とおっしゃったので、一般管理費を一人当たりどのくらいになるかと思いまして、私、ちょっと算術をしてみたのです。そうすると、一人当たりになると、大体四万四千四百円くらいになるのです。これは大多数の人たちは、それほど高給をもらっていないと思う。様子を見ておると、どこにもおる人たちですから、どうせ一万円か、あるいはそれ以下の人たちが大部分です。食堂、廊下なんかをなにする人が見える。そうすると、一体手当とか管理費というものは、どういうことになるだろうかということの疑惑を持つ。一千万円以上の経費が支払われておる。そうすると、ここへ総裁というのですか、館長というのですか、そういう人たちに、国会議員の名前がだいぶ出てくる。国会議員であった人、それから今国会議員である人も、この中に出てきますが、ああいう人たちには給与を出しているのでありますか、どうでございますか。おそらくこの運営委員とか評議員とか、こういうものにはお金は出ていないのだろうと思うのですけれども、この国会議員の名前が出ているところは、会長というか、副会長というか、そういうふうな名前のようですけれども、これには手当とか給料とかいうものが出ているかどうか。そうしてこれは館の払い下げのときにいろいろ御尽力下さったという意味で、国会議員でありながら国有財産を払い下げた施設の中べ名前を連ねていらっしゃるのか。これは名誉職であるのか。経営体の中の職務としてお名前が出ているのか。それをちょっと伺わしていただきたい。
○高田(正)政府委員 四万何がしという計算の基礎は、ちょっと私どもわかりかねるのでございますが……。
○神近小委員 二百数十人とおっしゃったから、二百五十人と想定して割ってみたら、一人当たりの割当が四万四千幾らになるようです。
○高田(正)政府委員 給料、手当という千六百万円をお割りになったのですか。
○神近小委員 ええ。
○高田(正)政府委員 御質問の要点にお答えいたしますが、まず日本潰族会の会長、副会長とか、理事、常務理事、評議員というふうな役職員でございますが、これには別に報酬は出ておりません。報酬を出しておりますのは、事務局長以下の方々でございます。それで私の申し上げましたのは、その事務局長以下の職員の数が、一月一日現在でございますが、全体で二百五十三人、その他アルバイトなんかも数名使っておるようであります。それでその二百五十三人の男女別は、男がやや多うございまして、百四十六人が男で、女が百七人。それからその給与をとってみますと、事務局長以下の職員全体でいきますと、いわゆる普通の基準内の給与というものが、約一万三千五百円程度になっております。男が約一万六千円近くなっております。女が一万円ばかりでございます。なおこれらの職員の方は、私が聞いておりますのでは、八五%くらいはみな遺族の方々にお働きを願っておるというふうに聞いております。大体そういうふうな状況でございます。 それで先ほど御指摘の損益計算書の中の千六百万円を二百五十で割っていただきますと――これはいろいろな各事業部、事業部に属してやっておられます方は、先ほど山田先生の御質問にお答えしましたように、そちらの経費の中に入っております。この給与というのは、おそらくその他の事務局長以下の幹部級、その他さような各事業部に属さない方々の給与と私は想像するわけでございます。
○神近小委員 そうすると、国会議員のお名前がこの中に出ていたりするのは、日本遺族会の関係から選出されたのであってほかの方ではないということになりそうですけれども、どうも国有財産を払い下げたところに、国会に現役でおいでになる方、あるいはその当時現役でいらした方、こういう方々が会長とか副会長とかでこういうものの運営に当たられるということは、どういうものだろうと、私どもは冷厳な第三者として感ずるわけです。今日の市ケ谷会館の問題にも、ちらちらとですけれども、現役の方々の名前が出る。そうなると、非常に不明朗で、せっかく厚生省なり大蔵省で善意をもってお考えになる場合でも、私どもそういうものに一切関係のない者がはたから見ると、どこかにひもがついてそういうことになるのだというふうな疑いを持ちやすいので、私は、こういうふうな国有財産の払い下げとか何とかいうことには、こういうように麗々しく会長とか副会長とかに政治家がつくべきでないと思うのですけれども、それは皆様方はやむを得ないことだとお考えになっておるのか。これからもあることだし、伺わせていただきたい。
○高田(正)政府委員 九段会館は、九段会館という無償貸付を受けて経営する特別な法人があるわけではございませんので、日本遺族会に対して、法律によりまして無償貸付をいたしておるわけでございます。日本遺族会の役職員の中には、今御指摘のように、なるほど議席を持っておいでになる方もおいでになるわけでございます。ただ、これも法律の御審議のときにいろいろ御意見もあったところでございますが、それらの御意見に従いまして、運営委員というふうなものを置きまして、九段会館の運営の基本的な問題については、審議をいたしておるようなわけでございます。 御質問の、いやしくも国有財産を借りたり払い下げを受けたりする団体の役職員に、現役の国会議員がおることは不適当ではないか、その点についてはどう思うかということでございますが、九段会館を経営することだけが日本遺族会の目的ではございません。日本遺族会は、遺族会としての一つの目的を持っておるわけでございますので、その面からこのようなことになっておるのだろうと私は考えております。この際はやむを得ないものではあるまいか、かように考えておる次第でございます。
○神近小委員 なるほど、日本遺族会には、いろいろほかにも仕事があるでしょう。だけれども、今日九段会館は、日本遺族会にとっては――どの程度のことをどの地方でやっていらっしゃるかわからないけれども、仕事の中のパーセンテージは相当高いと思うから私は申し上げておるので、あなたのおっしゃるように一律に、多角的な仕事の中の一つだからということではちょっとあれで、これは特殊なものじゃないかということが、私の今御質問申し上げた理由でございます。それは今の御返答で、大がいそういうふうにおっしゃるだろうとは思っていたわけなんで、おそらくそういうふうな地位上から、そういうような御批評は、私どものようにあけすけにはできないだろうとは思っておりますが、この運営委員というのは、やはりいろいろあとのことを考えて、これは附帯決議か何かでできたもののようですけれども、運営委員というものは、実際に一年に何回ぐらいお会いになって、そうして会計監査とかあるいは運営監査、そういうふうなものをやっていらっしゃるのですか。ただ、これは名前ばかりで、こういうこともいたしております、というふうな見本のようなものなんですか。それは実際に御関係になっているようですから、はっきりとおわかりだろうと思いますが……。
○高田(正)政府委員 実は、厚生省の社会局長も運営委員の一人になっておるわけでございますが、私、まだ比較的新米で、私が就任をいたしましてから、運営委員会が開かれたあれはございません。しかし、運営委員会の過去の実績を見ますると、これは御指摘のように、全然飾りものだというわけではございませんで、開いております。そうして、いやしくも会館の運営につきましての、これは一々細部にわたってのことは、私ども実情を知りませんけれども、基本的な問題につきましては、この運営委員会の議を経ておるようでございます。
○山田(長)小委員 ただいま会館の話が出たから、会館の話を伺うのですが、このこと自体にもかなり問題があるのです。あなたが局長に就任されて以来、運営委員会が持たれないと言っているけれども、このこと自体についても、かなり問題があるのです。ホール自体はもうほとんど連日使用されている。それで、使用料を見ますと、団体の宿泊の料金等について、ヘンで記入された、印刷以外のものが出てきています。これらについても、今とやかく私は申し上げるのじゃなくて、監督の衝に当たっているあなた方に特に注意をしてもらいたいから申し上げるのですが、この会館の使用料等についても、この使用料の午前、午後、夜間という形以外に、いろいろな名目でたくさんの経費がかかっているのです。その事例をちゃんと持っているから、私は聞いているのですよ。やはり大ぜいの人に公的に使用ができるようにするためには、今までのように運営委員会できめられているからといって、それだけじゃなくて、もっと監督を厳重にしていただきたいから、私は申し上げるのです。今ここでこまかく、どこの団体が幾らで泊まったというようなことを 一々言うことを避けますけれども、そういう点は、監督の衝に当たっているあなた方で、これから今まで以上に一つ御注意をなすって、これが取り締まりをやってもらいたいと思うのです。 先ほど日本傷痍軍人会のことにつきまして申し上げましたが、傷痍軍人会がかつて、これが運営のために、チョコレートの輸入のワクをもらって問題を起こしたことを、あなた方よく御存じだと思うのです。そのときも、千何百万かの金を代償として得ているわけですが、こういうことを今研究しますと、厚生省の外郭であるところのこれらの団体は、いずれもかなり問題を残しているのですよ。ですから、今度の土地の払い下げについても、われわれが危惧の念を持って、大蔵当局にもおいでを願い、さらにこれが監督の衝にあられる厚生省の人たちにもお越しを願っているわけなんですが、どうか今度のこの払い下げの問題をめぐっては、国有地の処理が、たとえば自動車を通すと言うていて、なかなか自動車を通さずにいるような――まあようやく通るようになってはいるけれども、最初の計画と相反するような数寄屋橋のフードセンター上における自動車道の状獲、あるいはニユーエンパイヤの問題、日比谷の問題等、ちょっと数え上げただけでも、これは枚挙にいとまないほどあるわけですが、今度の場合は、当委員会の国有財産の小委員会としては、これと同じような事態が必ず起こるという危惧の念があるわけなんです。大蔵当局としても、これはまだ四つの団体が一つになって来いと言っているだけで、別に確たる言質を与えているような、この間うちからの御答弁は伺っておりませんし、それから厚生省としても、まだこれが結論を出しているようではありませんので、どうかそういう点で、このことについては、一つ思い切って何か別な方途を講ぜられるように、私はお取り計らい願いたいと思うのです。この点について、管財局長に最初に伺い、さらに厚生省の当局からも伺っておきたいのですが、国有地の払い下げが、どうも政略的な形でこれが書類を作っていったりすると、簡単に払い下げられてしまう危険があるように感ぜられるのですが、大蔵当局が、これら過去における払い下げの轍を踏まないように、一つ今度は胆に銘じて、これが処理についての検討等をなさっていただきたいと思うのですが、どうぞ一つ管財局長から、さらに厚生省からも、御答弁願いたいと思うのです。
○武樋政府委員 市ケ谷会館の問題については、決算委員会においても、これで三度目、いろいろ御注意その他御指摘を受けておるのでございますが、その内容につきましては、われわれといたしましても、慎重に検討してみたいと思うのでございます。また事柄が事柄でございますから、厚生省等とも十分連絡をとり、かつまた、われわれの方に設置しております国有財産審議会というものがございますので、第三者もまじえまして、鋭意慎重に検討して参りたいと思います。
○河野政府委員 まあ団体の認可問題につきましては、計画等をさらに十分慎重に検討いたしました上、大蔵省ともまた十分打ち合わせをいたしまして、過誤のないように、また疑惑が生じないように、善処いたしたい、かように思っております。
○小川(豊)小委員 ちょっと聞いておきますが、この払い下げの四団体というのは、偕行会、水交会、日本郷友連盟、全国戦争犠牲者援護会の四団体、こうなっておるが、全国戦争犠牲者援護会というのは、これは名前で大体性格はわかるのですが、僕ら通念的には、借行会は陸軍、水交会は海軍、こういうふうに思っておるのだが、一体この借行会、水交会、それから日本郷友連盟というのは、どういうことをやっておる団体なんですか。
○河野政府委員 郷友連盟の方は、実は、私ども詳しく存じませんので、借行会、水交会のことについて、お答え申し上げたいと思います。大体旧陸海軍系統に分かれておりまして、両者とも事業内容は大体似かよった仕事を掲げておるわけでございますが、具体的に申しますと、授産、育英事業、就職就業に関する援助、宿泊施設、集会設備、機関紙の発行、こういうようなことを定款に掲げておるわけであります。
○小川(豊)小委員 機関紙の発行というと、そこにこれらの団体の目的というものがはっきりしてくるでしょう。だから、機関紙が出せるわけなんですが、どういう目的なんです。これは今あなたがあげた事業なんだが、郷友連盟はわからないにしても、借行会、水交会の設立の目的はわかるのでしよう。
○河野政府委員 水交会の目的として掲げておりますのは、旧海軍の勤務に関連する戦傷病者戦没者遺族等に対しましてこれらの者が自立することができるようにこれを援助し、あわせて会員相互の親日をはかり、もって国の福祉に寄与することを目的とする、こういう趣旨で、両者とも大体同じような目的を掲げております。
○小川(豊)小委員 それは一つの福祉団体ですね。郷友連盟はわからないと言っているが、この四団体が出願し、その四団体を一つにまとめてほしいという大蔵省の要求で、これは新聞だからわからぬが、そういう意見であった。それならば、四団体の性格というものについては、これはあなたの方で調査すべきです。ところが、あなたの方では、この二つはわかっているけれども、郷友連盟はわからないという御答弁です。これはなぜ調査しないか。そこで私が言いたいことは、この郷友連盟は、ことしの三月に大会か何か開いて、その大会の決議は、道徳教育の振興、日本歴史の授業時間の強化、それから当面の運動方針としては、新安保条約の成立に総力をあげる、こういうことが大会の決議なんです。こういうことを決議するならば、これは、郷友連盟というのは政治団体であろうと思うのだ。あなたが今言ったように、郷友連盟は、ほかの水交会や借行会とは違う。こういう政治団体を加えて国有財産を払い下げるというのは、どういうことです。
○河野政府委員 郷友連盟は、たしか防衛庁で許可した団体かと思うのでありますが、すでに関係の所管のところで正式に許可した団体でございますので、その性格等を実は具体的に掘り下げて検討いたしてはいないわけでございます。
○小川(豊)小委員 海軍であろうと陸軍であろうと、戦争の犠牲者に対して援護の手を差し伸べるということは、いいことだと僕は思うのです。だから、その点では、水交会、偕行会は一応わかる。ところが、郷友連盟というのは、今言ったように、三月に大会を開いて、こういうことを大会で決議している。それならば、これはそういう福祉団体でも何でもなくて政治団体でしょう。政治団体も加えてこういうものを払い下げようとするところに、私は疑問がある。厚生省が中心になって大蔵省に払い下げ申請をするというなら、あなたの方では個々の四団体の性格、そういうものは当然十分に調査すべきで、調査もしないで払い下げ申請を出したのですか。これは申請を出したのでしょう。出したら、なぜ調査しないか。
○河野政府委員 その点についてはさらに検討いたしますが、私ども思いますのは、団体としての申請というよりは、団体が世話役になっておると思うのですが、新しい法人を作るということで、団体がそのメンバーになるという筋ではないだろう、かように考えておるわけであります。新しくできた団体が健全なものであれば、団体として認可することが適当でないだろうか、こういう観点から検討いたしておるわけであります。
○小川(豊)小委員 あなた、それはおかしいですよ。四団体が中心になって、払い下げ申請を最初は出したのでしょう。それを大蔵省の意向で一本にまとめていこうということから、あなたの方では一本にまとめるように骨を折って一本にしてできたのだから、そこには、四団体のそれぞれの性格を織り込む必要があるわけなんだ。それぞれの性格を織り込んだものを、一本にまとめて出してきたわけでしょう。だから、その主体になっている四団体の性格というものを、あなたの方で十分に調査するのはあたりまえじゃないか。それをあなたは、さっき、郷友会というのはどういうものか知らないと言っている。そういうことでは、非常にうかつな、疎漏な払い下げの申請をしているということになりはしませんか。少なくともあれがどうだ、こうだではなくて、そういう政治団体的な色彩のあるものに、こういうものを払い下げるべきではない。社会福祉とか何とか、そういう点で福祉団体なら、払い下げることはいいだろうと思う。そういう性格を持っているなら、そこを拠点として、またそういうものが盛り上がってくるという心配さえ出てくるのではないか。その点の調査をなぜしなかったか。
○河野政府委員 四団体が一本になるということでございますが、私どもは、新しい団体を作るという点に実は重点を置いて考えておったのでございます。郷友会を政治団体と考えるかどうかというふうな点、私どもどういうふうに考えていいのか今直ちにお答えいたしかねるのでございますが、さらに、この点も今後十分検討してみたいと思います。
○小川(豊)小委員 郷友会というものは、われわれの政治的立場から、こういうものを掲げたから悪いと僕は言っているのではない。少なくとも、それは政治的な色彩を持っている政治団体的なものだ。そうすると、政治団体のようなものには、少なくとも大蔵省は国有財産を払い下げることはあり得ないだろうと思う。ならば、この四団体が一本になったらこれは差しつかえないのだというけれども、大蔵省で払い下げる場合に、その構成員の中にとうてい払い下げすべきでないものを含めて今度の団体は差しつかえない団体だからその中に含めてもいいということにはならぬ。そういう対象にならないものが含まれていたとするならば、大蔵省だって十分に考えなければならぬわけでしょう。これはたと身が悪いけれども、前科のある人たちでもって今度社会事業をやるからといっても、警察だって裁判所だってどこだって――警察何とか協力会とかなんとかいって、前科のある人が警察協力会をこしらえても、それに協力してもらっていろいろすることはできないでしょう。これはたとえが悪いけれども、少なくとも政治団体であったものが入ってそういうものをやっていくことに対して、もう少し慎重に検討すべきじゃないか、こう思うのです。管財局長どうなんです。
○武樋政府委員 大蔵省といたしましては、先般第一回、第二回の市ケ谷会館に関します決算委員会におきましても御説明申し上げたと思うのでございますが、この四団体のほかに、先ほども問題になりました財団法人日本傷痍軍人会というものがあるわけでございます。これらの五団体が、同じ場所で大体同じ事業をやるために、市ケ谷地区の国有財産を払い下げてほしいということを言ってきておるわけでございます。あまりばらばらに来るのもどうであろうか、みんな同じ場所で同じ事業をおやりになるならば、できるならば一本になって来ていただいたらどうであろうかというような意味で、話があったことは申し上げた通りでございます。しかしながら、一本と申しましても、現に日本傷痍軍人会は参加しておりませんし、この四団体ががっちりまとまっておるのか、二団体あるいは三団体だけで新しい団体を組織するのか、そこら辺までは大蔵省としてはタッチしておらないわけでありますが、郷友連盟がはたして政治団体であるかどうか、これは私も非常に疑問でございますけれども、よく考えまして、その公益事業が、客観的にだれが見ても認められ、将来運営もまた正確にいくものであるというようなことがほんとうに確証されるならば、検討の材料にすることは一向差しつかえないのではないかと考えておるわけでございます。
○森本小委員 関連して。郷友会というのは、会員が大体どのくらいあるようにお認めですか。
○武樋政府委員 これは先ほどお話が出たのでありますが、私たちは全然わからないのでございます。これは防衛庁が許可事項としてやっておるのであります。
○森本小委員 昔の在郷軍人会ならばいざ知らず、今日の郷友会というのは、昔の在郷軍人会とは全く趣を異にしているわけですよ。その点を国としては考えてみなければならぬと思うのです。われわれも七年も兵隊に行って苦労させられたけれども、そんなことは一つも言うてきてない。また、われわれと同じように戦場におったところの兵隊にも、そういうことの会員の要請は全然ないのです。特にそれが社会主義団体とか、あるいはまた革新系統の者に対しては、そういうなには一つもない。その郷友会というのは、在郷軍人が構成しているといっても、非常に片寄ったところの構成の仕方をしておると思うのです。それを昔の在郷軍人会と同じような考え方をもって国が処するということは、最も大きな間違いである。その辺のことは、もしかりに、それが昔の在郷軍人会というような考え方において国の財産の払い下げをするという考え方に立つならば、もっともっと詳しく慎重に検討して、その会の構成員がどうなっておるのか、昔の在郷軍人というのは一体全国に何万おるのか、その在郷軍人のうちの一体どの程度がその中に入っておるのかということまで詳細に検討して、その会の性格を明確にしてからでないと、これは払い下げの対象としての検討にはならぬ。その点をよく大蔵省あたりは考えてもらいたいと私は思うのです。郷友会は、単に遺族会とか傷痍軍人会とはだいぶ趣を異にするわけです。たとえば遺族会なんかの場合は、御遺族の方はほとんど入っておると思うのです。そういう遺族会、傷痍軍人会、それと郷友会を同一視するということ自体、私はすでに間違いじゃないか、こう思うのです。その点、私の今の見解について、ちょっと局長の見解を聞いておきたい。
○武樋政府委員 郷友連盟が、政治団体であるかどうかということは、先ほどもちょっと申し上げましたように、私自身まだ検討いたしておりませんので、現在のところ疑問でございます。従いまして、こういうものにつきまして、必ず国有財産を払い下げるとか、あるいは必ず払い下げないということは、今検討もしておりませんので、確答申し上げかねるのであります。
○森本小委員 私ははっきり確答せよということよりも、その構成団体というものの名称が、郷友会というなら、おそらく昔の在郷軍人会という意味だろうと思うのです。だから、昔の在郷軍人会というものは、あなたも御承知の通り、すべての在郷軍人が入会しておった。アメリカの在郷軍人会でも、おそらくすべての在郷軍人が入会している。おそらく世界各国の在郷軍人会の制度というものも、そうなっていると思う。日本でも、昔は徴兵検査一があって、戦前の在郷軍人会というものは、そういうことになっておった。ところが今日は、平和憲法下でそういうものは一切なくなった。実際問題として、旧軍人が在郷軍人として全部入るならば、それはまた変わった形になるが、われわれはそういう組織は望みませんけれども、今日の郷友連盟とか郷友会とかいうものは、昔の軍人の中の一部分の人が入っている組織にすぎない。それを対象として、国有の財産を払い下げるという形にはならない。私はこういう解釈を持っているわけであって、もしそれが払い下げの対象ということになるならば、そういう点についてもう少し慎重な考慮を要する。これを、単に遺族会とか傷痩軍人会とかいうものと同じに並べて、同じように検討するということではいかない、もっともっと奥深く検討する必要があるのじゃないか、こういうことを言っておるわけであります。その点は、私はおそらく局長も同感だろう、こう思うわけですが、どうですか。
○武樋政府委員 先生の御指摘のように、郷友連盟というものにつきまして、私たち今にわかに結論は出しがたいのでございますが、これまた防衛庁との関係もあるようでございますから、防衛庁と十分打ち合わせをいたしまして、かたがたまた厚生省で、こういう一本になった新しい団体について検討いたしておるようでございますから、十分に三者とも連絡をいたしまして、検討いたしたいと思います。
○鈴木(正)小委員長代理 先ほど山田小委員から、会の役員の氏名について調査を要求したわけですが、わかりましたか。
○河野政府委員 戦争犠牲者援護会設立当時は、宇垣さんを中心にしてできたようでございます。その後砂田さんが、おなくなりになるまで中心になってやっておられたようでございます。現在のリストは、少し古いので間違いがあるといけませんので、後刻確かめて御報告させていただきたいと思います。
○山田(長)小委員 そういう点が、監督の衝に当たっている人たちとしてずいぶんずさんだと思うのです。それから、今度の場合、四つの団体が申請したと言うけれども、聞くところによると、会員なんかほとんどなくて、有名無実の役員団体で、その役員団体が市ケ谷の払い下げを申請しているようなものだということです。そこに問題があるのです。それで大蔵省は、一本になってこいと言うけれども、みな一城のあるじの、四つの団体の役員だけが話し合って、一応一緒になっているが、会員に何一つ諮っているわけじゃない。会員は十人や二十人はおるけれども、それはみな一族郎党だ。局長が知らずにおるならば申し上げるけれども、援護会というものは、全部岡山の閥ですよ。役員は岡山の人ばかりという形の団体なんです。だから、こんな形で国有地の払い下げをさせるということ自体が、大へんな問題だと思うので、私はこの問題を取り上げたわけです。今局長に伺うと、古い名簿で、今の役員の名前はわからないと言うけれども、それは一緒に来ているどなたかは、これは岡山の人ばかりの団体ということはよくわかっていると思うのです。帰られたら、よくお調べになって下さい。こういう点が不明朗なんで、この問うちから伺っているわけです。現在の役員は、局長がきょうは持ってこないと言うのですから、あらためてあとで出してもらいますけれども、委員長、そういう事情です。どうぞ管財局長も肝に銘じて、払い下げ問題については真剣に当たっていただきたいと思います。
○鈴木(正)小委員長代理 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十九分散会