決算委員会国有財産の増減及び現況に関する調査小委員会 第3号
- 発言数
- 66 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1960/04/28
会議録
○鈴木(正)小委員長代理 これより小委員会を開会いたします。 本日、田中小委員長は都合により…席できませんので、私がその指名に上り小委員長の職務を行ないます。 国有財産の増減及び現況に関する問題について、調査を進めます。 質疑に入ります。質疑の通告がありますので、これを許します。山田長司君。
○山田(長)小委員 国有財産の処理に対して当委員会でいろいろ調査をしている過程において、処理に当を得ていないものが今日まで数限りなくあるわけですが、今また新聞等の報道によりますと、市ケ谷の防衛庁の庁舎わきにある六千六百平方メートルの国有地の払い下げ運動が、旧軍人団体の手で進められていることを聞くわけです。名目は、遺児など戦争犠牲者の福祉をはかることを目的として会館を建設するということだそうですが、実際は軍人団体が払い下げを受けて、これを東急不動産等に権利の譲り渡しを行なってしまう。社会事業に名をかりて、営利事業のために会館が建設されるのじゃないかという疑義が、一部にあるようであります。この会館は、でき上がったならば、さらに営利会社あるいは営利を目的とする団体のために転売をされてしまうのじゃないかという疑義があるように見受けられるのであります。 そこで、この問題を進める前に主税局長にちょっと伺いたいのですが、法人税法の施行規則第八条の適用を受ける場合は、どんな形で適用を受けるぴ現況に関する調査小のか、法人税法施行規則についての御説明を一応願いたいと思うのです。
○村山政府委員 ただいま法人税法施行規則第八条の適用についてのお尋ねでございますが、この規定は、実は終戦前の昭和十七年から実施になっておりまして、その後多少の変遷はありましたが、現在の規定が入りましたのは、昭和二十五年からでございます。 この趣旨といたしますところは、普通の会社がいろいろ寄付をやります場合に、そのうち、会社として通常損金性を持つという限度をきめまして、ここに書いてありますように、その法人の所得の百分の二・五と資本金の千分の二・五の合計額の二分の一までは、通常やはり会社が事業活動をする上に必要な寄付であろう、それをこえるようなものにつきましては、一般的に損金は認めない。この原則を打ち立てまして、ただし特定のものにつきましては、その使途のいかんによって特に損金に入れるという趣旨で、この第八条が入っておるわけであります。それはいかなるものをもって損金にするかということにつきましては、大蔵大臣が指定いたします。 その第二項におきまして指定の基準が書いてあるわけでございまして、その内容を審査するにあたっては、「その者が民法第三十四条の規定により設立された法人その他公益を目的とする事業を営む法人又は団体」である、これが一つの要件になっております。寄付を受ける側の者が公益を目的とする法人ないし団体であり、「かつ、当該寄附金が広く一般に募集され、」それが二つ目に書いてあります。その内容といたしまして、「教育又は科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に寄与するための支出で緊急を要するものに充てられるものと認め」られるものに限って指定をいたします。 なお、この指定をいたしました場合には、その第三項におきまして、大蔵大臣はこれを告示する、こういうことに相なっておるわけでございます。 この規定に基づきまして、従来われわれは、寄付金の損金指定の申請がありますと、一件々々についてできるだけ綿密に調査をいたしているわけであります。一々その内容をとりまして、まずその法人がどれくらい確実性を持っておるか、それから、案の内容からいいまして、それが具体的にどの程度これらの条・件に該当しておるものであるか、こういう点を十分審査いたしまして、その上で指定をいたしておる。なお、最近と申しますか、漸次これをやって参りましてから、この運用につきましても改善を加えまして、その実績もその後徴しておる、こういうようにいたしまして、自後のこの規定の運用の関係についても、遺憾なきを期しておるような次第でございます。
○山田(長)小委員 ただいまのお答えによりますと、免税という措置が講ぜられることから、大蔵当局においても、これが設立され、しかも寄付行為を仰いでいるものについては、かなり取り締まり等がなされているもののようですが、実は昭和三十年十一月二十八日付官報、ページ数にして四四七ページ、それから昭和三十二年八月十七日付官報、三〇七ページで、社団法人の全国戦争犠牲者援護会という団体が、学生寮、職業補導所、あるいはそのほか相談所の開設という形で、寄付募集がなされているわけです。これについて、昭和三十年度にどのくらいな寄付金が集められたか、その金額及び寄付した会社の名前——こういうようなものは大蔵当局でおわかりだろうと思うのですが、最初に三十年度の方を読み上げていただきたいと思うのです。
○村山政府委員 ただいまのお尋ねでございますが、お話のように三十年十一月と三十二年八月にそれぞれ告示になってございます。 第一回目の募金目標は、四百五十万円であります。内容といたしましては、戦没者の遺児のための学生寮を開設する、それから戦争未亡人、戦傷病者の職業補導所の設置等のことがうたってあったわけでございます。ところが、その実績は、非常に思わしくなくて、四百五十万円の募金目標に対しまして三百九十万円程度のものしか集まらなかった。 そこで、引き続きこの事業を継続するために、三十二年にさらに三百二十万円の募金目標を立てまして、第二回の募金をいたしたのでございますが、 その実績は、はっきりした数字はわかりませんが、非常に僅少でありまして、推定いたしまするに、おそらく三十万程度のものであったかと思われるわけでございます。 使途につきましては、第二回の指定申請があったときに、第一回目の募金したものにつきまして、いかなる使途に充てたかということをわれわれが報告をとったわけでございますが、それによりますと、募金の目標金額に達することが非常に少なかったためと思いますが、学生寮の設置とかあるいは職業補導所というような施設の設置というところまでは金額の関係上及ぱずに、英霊奉斎費とか、白衣募金者対策費、職業補導相談、あるいは遺族の調査等のいわゆる運営費の方に大部分充当せざるを得なかった、かような状況になってございます。第二回目の募金でございますが、これは第一回目の残額と合わせまして千鳥ケ渕に無名戦士の墓を寄贈してございます。 なお、ただいまお話の寄付をしたおもな会社のお話でございますが、あまり大口のものはございませんで、約二、三十ございますが、金額はいずれも五万円とか、大きいので五十万円程度になってございます。会社もございますが、中には団体といいますか会社の連結機関のような団体、信託協会とか、生命保険協会とか、損害保険協会とか、こういったようなものでございますが、いずれも金額として特につで大口を持っているものはないようでございます。
○山田(長)小委員 五十万円程度の、たとえば日本鋼管とか、八幡とか、私の方で調べた範囲のものは幾つかあるわけですが、五十万円程度のものは何社あります。
○村山政府委員 私の方の調査によりますと、五十万円以上のものが二社でございます。
○山田(長)小委員 それはどこですか。
○村山政府委員 電気事業連合会、これは九社合わせての連合会で五十万、それから第百生命六十万円、この二口になっております。
○山田(長)小委員 ただいまの軍人援護団体の四者のうちの戦災援護会の寄付も、要するに学生寮とか職業補導所だとか作ろうとする意図で集められた金で、しかもそれができなかったという点ですが、今度は四者でなくて、日本傷痍軍人会で市ケ谷を候補地として申請中であるということで、大日本傷痍軍人会が金を現在集めていると思いますが、これについて集められた金というのは、もうすでに各府県別会館建設資金として新聞に全部金額を集められたものが出ておりますが、これはどういう名目でこの規則のどれに当てはまって募集されているのですか。
○村山政府委員 ただいまお話しになっておられます市ヶ谷会館の募金についてこの法人税法の規定による指定寄付金の申請は、まだ当局には参っておりません。
○山田(長)小委員 あなたの方へ申請が出ていないかもしれないが、すでに法人税法の施行規則第八条にこれは該当する形でおそらく集められているものと思いますが、これも相当な金額になっているのです。しかも、これは前者の四団体とは別に、市ケ谷を払い下げられるという見通しのもとに新聞等にまで内定していると発表しているわけです。当局で知らぬということになれば、これは今あらためて伺うことができないと思いますが、もしあなたの方で知らぬという場合があれば、それではこの団体を詐欺行為としてわれわれが訴えた場合、大蔵当局としては、これには全然関知しないという点で御答弁されますか。
○村山政府委員 どうもその方は専門でないものですから、はたして事実がどういうことになっておるかつまびらかにいたしませんが、厚生省について調べてみますと、四団体の名前で市ケ谷会館の建設に関する財団法人——社団法人だと思いますが、目下申請中である、かように聞いているわけでありまして、おそらくその許可がありまして、財団法人なり社団法人ができてこなければ、指定寄付の申請はあり得ないわけでございます。法人とか団体に限って認められるものでありますので、その母体である法人がまだできない状態でございますので、われわれの方べ来ない。それができて、あるいは申請があるかもしれませんが、その場合には、つぶさにその内容を検討いたしまして措置するつもりでおります。
○山田(長)小委員 先ほどの昭和三十年の十一月の募集のとき、募集金額に達しなかった。あとで達したようなことになっておるようですが、このときすでに学生寮及び職業補導所、こういうふうなものを建てる計画であったものが、大蔵当局はどういうふうにこの金の使途というものを調べたか知らぬけれども、三十二年の八月にまた許可を与えているということについては、かなり疑問があるのではないかと私は思うのです。最初に学生寮ができるはずだったのに、それができなかったのに、どうして二度までその許可を与えたのか。この点、詳細に御説明願いたいと思うのです。
○村山政府委員 先ほど読み上げました法文にありますように、社会福祉に貢献するという立場でございますと、それがひとり施設の建設のみならず、運営もまたこれに含まれるわけでございます。従いまして第一回の募金のときには、建設をとりあえずは計画しておりましたが、同時に職業補導とか戦火未亡人の身の上相談をもあわせてやはり計画の中に入っているわけであります。ただ募金成績が非常に思わしくなかったために、その経費は建設の方に充てるに至らなかったということは、やむを得なかったことかと思うわけでございますが、募金の成績が悪いために、引き続き第二回の募金をしたい、かようなことでございましたので、われわれの方といたしましては、特に第一回の成績が不良であるということから、断わるほどの理由はないということで、許可をいたした次第でございます。
○山田(長)小委員 今度の市ケ谷を作る四つの団体の責任者、今厚生省へ払い下げ申請をしている責任者というものは、この集められた金を、ほとんどこのとき個人の生活に費やしてしまった。それがために、何か作らぬと世間的にうそを言ったことになってしまうというので、今これが国有財産の払い下げ申請をやるのにあたって、もう一ぺん繰り返して新しい機構をこしらえて、それで金集めをやろう、こういうことのように見受けられるのです。聞くところによると、額田という全国戦争犠牲者援護会の事務局長は、当時戦争はなやかなりしころの陸軍の中将であったということで、各官公署に顔がきいておるので、この人が出向いていって話を進めればいやとも言えぬ立場に置かれているので、この人を表面に出し、なおこの人が中心になって、今度の市ケ谷会館の土地払い下げについても表面に立っているという話ですが、大蔵省では旧偕行社、旧水交社あるいは郷友会、それからこれと、この四つの団体が一緒になってくれば許可をすると言っているという話です。この点どうなんです。今度は管財局長に伺いたいと思います。
○武樋政府委員 四団体が一緒になってほしいと言ったのは、必ずしも正式な形で言ったのではないのでございまして、要するに四団体が個別にそれぞれこの地区をほしがっているという動きがありましたので、それをばらばらに処分するのもどうであろう。それから、事業内容につきましても、大体同じことを考えているようでございますから、できれば一緒になった方がいいんじゃないかという程度の、軽い意味の話が一度ばかりあったようでございますが、われわれといたしましては、正式に四団体でまとまって来いと言ったことはないわけであります。
○山田(長)小委員 正式でなくても、非公式に、四つの団体が一本になってまとまってくれば話に応ずるということを言っているのではないのですか。
○武樋政府委員 正式にというのは、これはいろいろの形があるかと思いますが、要するに、先ほど申し上げましたように、事業内容が全く同一のようでございますから、そういうのがばらばらに国有財産を、しかも同じ地区におきましてほしがっているというような格好につきましては、われわれ事務当局といたしましては、必ずしも好ましくない形でございます。なおまた事業内容がどういうことであるかということにつきましては、今東京都を通じまして厚生省が検討いたしておるわけでございますが、それにつきましては、またわれわれは別個な立場に立ちまして検討いたしてみたい、こういうふうに考えておるわけであります。
○山田(長)小委員 今私がざっと伺っただけでも、この四つの団体の一つの全国戦争犠牲者援護会なるものが、集められた金をほとんど私生活に使ってしまったのではないかというふうに一般の人から見られているのです。そういうものが調べた範囲で一つわかったわけですが、それが四つ一緒になったからといって、しかも、その全国犠牲者援護会の額田という人がやはり今度の仕事の中心になっている。厚生省でまだ認可をおろしていないという話ですが、一体、前に学生寮だとかあるいは職業補導所のようなものを作るといっておきながら、それができなかった。今度はできるという目算がどうも私には理解できないのです。この団体がこの間厚生省へ出しているものを調べてみると、この三つの団体の会員の数なんというのは、国の予算書の書類を見てもわかりますように、まるで私はでたらめだと思うのです。こういう点で、今までの関係で主税局でお調べになった範囲でおわかりだと思いますが、援護会の数とか、あるいは郷友会とか、旧水交社とか、旧借行在とか、こういうものの会員の数というものを、あなた方に申請された書類に従ったもので正当に評価できますが、その点どうです。
○村山政府委員 今までわれわれの方に申請のあった分は、この四つの団体のうち、援護会だけでございますが、援護会の会員につきましては、その実数はなかなかむずかしい問題だと思います。会の方が公に言っております数字が、今度の厚生省等に出したものを見ますと、約一万人程度になっておりますが、その会のほんとうに会員らしい活動をしている者というものが、一体どれくらいか。つまり会費を納めている、あるいは常時連絡のあるものにしぼって、どのくらいかということをだんだん聞いて参りますと、千四、五百名じゃなかろうか。ですから、会員の資格というものをどう考えるかによりましょうが、そういう意味で、常時会に緊密な連絡をとっている者は千二、三百名程度ではなかろうか、かように推定しておるわけでございます。
○山田(長)小委員 これはどちらの局長に話してもらってもけっこうですが、郷友会の設立趣旨というものは、どんなところにあるとあなた方は思われますか。
○武樋政府委員 はなはだ恐縮でございますが、郷友会そのものにつきまして、どういう事業をやって、どういう構成員であるかということは、実は私らも承知いたしておりません。厚生省あたりが援護局という機構を持っておりますから、そこらへんで専門的に研究あるいは調査をしておられるかと思いますが、遺憾ながら私たちは承知いたしておりません。
○山田(長)小委員 何か昔の在郷軍人の集まりのような印象で、おそらく親睦団体ではなかったかと私は思っておったのですが、この間二十一日に、日比谷の新音楽堂で安保促進大会をやっておった。私は、これは実に意外に思ったのです。もちろん、その当時はこの質問をしようと思っておった、興味を持って、郷友会というのは何だろうと思って見ておったのですが、これがやはり昔の在郷軍人の集まりだった。私は、こういうことを考えてみると、大蔵省をばかにしておるのじゃないかと思うのだ。安保促進大会をやっておる郷友会が、これが四つの団体で、しかも戦争犠牲者のためだとか、学生寮を作ってやるのだとかいうことを言っているけれども、こんなことをやっておったのでは、これは政治団体ではないですか。この書類が出てくる以上は、——まだ大蔵省にはその書類が出ていないというかもしれないけれども、大蔵当局としても、四つの団体が払い下げ申請を出すということについて、もうおそらく耳にするか、あるいは申請書を持ってくる前の下話しをしたものか、そして話が進められたとするならば、一つになってこいという話をしたくらいなんですから、その団体の性格が私はわかっていないはずはないと思う。それで、この四つの団体が一つになってこいというふうなことを言っているので、よしその四団体が一つになってくるならば、われわれもその続き隣りを一つ借りてやろうというので、実は傷痍軍人の団体はもう借りられることにして、有償払い下げ申請中として、間違いなく借りられるような記事を、払い下げ場所をこういうふうに写真入りで、新聞に出しているのです。しかも、全国から集められた金は、各府県のうちでほとんどの府県が十万以上の金を出してきています。大きなところになりますと、二十三万とか二十六万、二十七万とかいうふうな金が出てきています。しかも、恩給をもらいにいった傷痍軍人は泣いている。傷疾者恩給をもらって出てくるそばに机を並べていて給料袋から差し引いてしまうというのです。こんなことができるのですかということを、私は傷痍軍人に質問されて、さっぱり私はわからぬ、こう言ったら、新聞にまで発表されているから間違いないと思うので、金を出しました。今伺うと、四つの団体には、一つになってこいという下話しはしたけれども、この日本傷痍軍人会の人たちからは、管財局にも何の話も受けていませんか。どうです。
○武樋政府委員 私、最近賀屋氏のあとを受けてやっておるわけでございますが、先ほどお述べになりましたような幹部のお名前でありますとか、あるいは四団体の幹部の方々が私のところに参ったことはございませんし、またわれわれといたしましても、この団体は、具体的にどういう事業をやって、どういう構成で、どういう資金を集めるのか、この大きな問題は、やはり厚生省でしっかり検討していただく必要があるかと思っております。ただ、われわれとしては、こういう事業、一応私たちの耳に入っています事業そのものについては、反対すべき理由は何もないわけでございますので、具体的に話がありますれば、これはわれわれの立場におきまして、十分検討いたしたいと思っております。従いましてこの市ケ谷の土地を必ずお前たちにやるのだというような確約はいたしておらないわけでございます。
○山田(長)小委員 あなたはまだ局長になったばかりですから、あなたのところには来ていないかもしれないが、引き継ぎその他には全然ないかということです。
○武樋政府委員 一応、市ケ谷の問題につきましてこういう話が出ているということは、引き継ぎを受けましたし、また先般決算委員会がございまして、私、ここに速記録を持って参ったのでございますが、これを見ましたので、問題は承知いたしておりますけれども、先ほど申し上げましたように、幹部がその後しげしげと参って、われわれ当局に話を進めるというような段一階は全然ないのでございます。
○山田(長)小委員 そういう場合に、これはむろん過去の実績等も勘案した形で、大蔵当局としては申請書類の検討をされるものと思われるのですが、もうすでに私生活に充てられてしまつておる。こういうことについて事務費などと大蔵省で言っているけれども、私はこれを質問する前に、ちむ、んと関係者にもいろいろ下調査をしてきているから、あなたに伺うのですけれども、ほとんど私生活に使っているということだけははっきりしているのですよ。そういう団体の役員の人たちが、また旧軍人のたまりのようなものを市ケ谷へ作るということについては、これは何とも理解ができないから、私は伺っているわけなんで、過去においての調査というものは、主税局ではこまかに、集められた金の使途というものについて調べたのですか。
○村山政府委員 これは、従来は指定寄付金の制度は、最初申請して参ったときに、実はこの申請のときの計画そのものを調査いたしまして、そしてその確実性を大体考え、それから使途の内容がどの程度公共性を持っておるか、いわば予測によりまして許可せざるを得ない方式になっておったわけでございますが、その後二回、三回と申請するものがふえて参りましてわれわれの方でも、税法の方には何ら規定はありませんが、実行問題として、これは当然報告を徴する必要がある、かように考えまして、比較的最近になりましてから、かなり厳重にやっているわけでございます。指定いたしましたものの結果については、必ず報告をとっております。しかし、その当時におきましては、遺憾ながら、率直に申しましてその辺の監督というものは十分ではなかったということは、認めざるを得ないと思います。しかし、それにいたしましても、会からの報告を正式にとるとともに、呼び出しましていろいろ事情は聞いております。ただし、今の法制のもとでは、かりに当初の意図と違って募金成績は悪かった、あるいは多少いかがわしいことがありましても、取り消すという規定がないわけです。そういう制度の欠陥をも考えまして、われわれは今後これを運用する面におきましては、なお一そう厳重なる審査を必要とする、かように考えておるわけであります。おっしゃるような点は、われわれの方は、会から報告のあったもの、並びにわれわれが聞き取り調査をした事情でございまして、それが現実に個々の費目にわたって、どういう点に使われておるかというところまでは、残念ながら、本件については調査するに至っておりません。
○山田(長)小委員 あなたは率直に認められているから、これ以上責めるのはやめますけれども、三十年の十一月にとにかく大蔵省で免税措置を講じて、さらにそれから三年たって三十二年の八月に、また寄付金募集をした。そのつど聞き取りだけで、さらに経理面に至っての取り調べ等をしなかったということを認められておるようですが、とにかく、会社側がこれによって納めるべき税金をのがれているというようなことなんですから、国民と非常に関係のあることですよ。免税措置が講じられているということ、しかも、集められた金が個人の私生活に使われてしまった——認められたのですから、何も私はこれ以上追及しませんけれども、はっきり言えば、これは戦争犠牲者を食いものにした団体ですよ。私は、これは許せないことだと思う。今またこれが学生寮をこしらえ、さらに職業指導所をこしらえる、こういうことで四つが一つになり、今度は寄付を集めないのだ。集めないかわりに会員になるのだ。借行社には十万人、水交社に三万二千人、郷友会に三十万人、援護会に一万人。あなたの数字でいくと、どういうようなものを会員にするか知らぬけれども、千四、五百人はいるだろうということで、これだって違っているわけです。国の予算書をきょうは持ってこなかったけれども、調べてみると、全然数字がなっていないのです。厚生省で出した会員の数字と、国が借行社や水交社に属すると目される旧軍人の数とが……。そうすると、会費及び寄付でこの市ケ谷会館の財団申請をするといっているけれども、この数字にでたらめがある。もちろんこんな数字を大蔵当局は許すまいと思うが、四つが一つになってこい、それなら話に乗るということになると、一応言質を与えていると思う。あなた方、あそこを車で通ってみるとわかるけれども、あそこはラッシュのときは困ると思う。東京都が道路にすべき筋だと思う。あそこをもし道路にしないで、永久建築でも建てられたら、乗りものに乗ってあそこを通る人たちの迷惑この上なしだと思う。四つが一つになってこいということについては、四つが一つになってくれば話に乗るという言質を与えたものか——うるさいから、四つより一つの窓口の方が同じ断わるにも話がしやすいからなんということじゃないと思うのです。この四つの団体は、いずれも旧軍人の大将クラスの人が介入しておるわけです。その点、一つになってきて書類が完備したといっても、今の会員数からいってみても、これは全く会員の数自体がでたらめですよ。この点について、ただ懇談的に話を持ちかけられたのではなくて、一応書類等も管財局には持ってきて、こういうものを都なり厚生省なりに出したいのだがというようなこと一で、一本になった姿の書類等も見せられているかと思うのですけれども、管財局長は知らないにしても、だれか管財局でそういうことの相談に乗った人はいないのですか。これは私は言質をとられていると思う。
○武樋政府委員 書類等を私はもちろん見ておりませんし、話を聞いただけ でございますが、先ほどお話がございました道路の関係につきましては、私もあそこを毎日通っておりますので、よく気がついておるのでございますが、これは国有財産審議会で一応の結論が出ておるのでございます。ただ保留になっております二千坪の敷地をどうするかという問題がちょうどありました際に、こういう話がぼつぼつあった。ぼつぼつありたのを、ばらばらに処理するのはどうであろうかというような軽い意味でお話があったものと承知いたしておるわけでございますが、今おっしゃいましたような正式な書類を拝見いたしたことはないわけでございます。
○山田(長)小委員 もう一ぺん別な角度から管財局に伺うのですが、寄付金を大蔵省で認可した場合、今の法律であれ以上取り締まる規則がないと言われておりますが、一体これは放置しておく筋合いのものではないという気がするのです。大蔵省をだまして、個人生活に使ってしまったことになるのですから、しかも、戦争の犠牲者を援護するという名目で集められている金が、個人的に使われたというものまでも、なおかつほうっておくということであっては——私はこの戦災援護の中には、学徒動員で動員された家族の救援まで含めていると思うのです。旧軍人の場合はみんな恩給をもらっているけれども、一人息子でもう来年学校を卒業するのだというような子供を持った、しかも未亡人で子供の教育に当たった人、こういう気の毒な新聞や雑誌の物語りに出た者までも引き合いにして、寄付金集めの道具にしたと思うのですよ。それが、この援護会から何らかの措置が講ぜられるかと思って指折り数えて待ったけれども、通年動員や学徒動員に出られた人に対して全然手が差し伸べられなかった。旧軍人が食いものにしたのはけしからぬと言って怒っている人がいて、私はこれを取り上げる気になったわけなのですけれども、こういうものが私生活に使われていても、なおかつほうっておかれたということについては、私は許せないと思うのですよ。これこそ大蔵当局が告発してでも何でもしてこれを明らかにしてやらないと、全く気の毒な人たちがたくさんいるのに、これがそのままにほうってあるというような状態だと思うのですよ。私は、卒業期を前にしながら工場でなくなった大学の学生の人たちのことなどを考えたときに、食いものにしていた人たちは断罪に処してもいいくらいの感じがするのです。全然これについて何らの措置がとられなかったということについては、何とも当局がずさん過ぎた。軍人であるから悪いことをしないだろうと思っていたのだろうが、それがだんだんわかってきたものだから、募集金額にも達しないで、そのままうやむやになってしまったと思うのです。今また市ケ谷会館を建設しようという四つの団体の人たちが、会員制度の中からの会費でこれが維持できないということから、東急から五千万円の金を融資してもらったという話を聞いている。もし営利会社である東急不動産が出したとするならば、これはやはり将来何らかの形で利権を譲り渡す時代が来るのじゃないかと思うのです。何となれば、戦災関係者の学生の人たちの学生寮というものは、十年くらいの歳月で全然終わってしまうと思うのですよ。あとは戦災関係者の学生寮の必要はなくなってくると思うのですが、私は、そのときに不動産会社に売り渡すのではないかと思うのです。あるいは今度の会館建設の申請を出すにあたっては、この権利をとったらこれをあとで売り渡すからというふうな名目ででも話し合いがついていて進められるのじゃないかという気がするのです。大蔵当局は、そういうことについての危惧はちっとも感じませんか。これは一つ管財局長に伺いたいです。
○武樋政府委員 新しい団体ができ上がる以前の問題でございまして、これは監督官庁の厚生省がいろいろ検討しているところであろうと思いますが、私どもといたしましては、この売り払いの問題に関連いたしまして、先ほど申し上げましたように保留地域でございますので、もしかりにこの団体に払い下げをするというふうな事態が起きますれば、これは当然国有財産審議会にかけるつもりでございますし、また実際上の手続をいたします際においても、有償で払い下げます際は、今のところ用途指定というものをやっておらないのでございますが、事柄と性格いかんによりましては、五年なり何年なり期限を切りまして、必ずその用途に向かって使用するようにというような条件を場合によってはっけなければならぬというふうに考えておりますが、これはまだ具体的な問題になっておりませんので、将来検討いたしたいと思います。
○山田(長)小委員 とても用途指定なんてものはできるものじゃないと、私は思うのです。大きな建物が建設されれば、そのあとの政治工作あるいは契約変更等で、きめられた期日なんかは完全に無視されてしまうのではないかと思うのです。それが証拠に見てごらんなさい。虎の門のニューエンバイヤは、依然として私たちに理解のできない坪五円十銭でとにかく貸し与えられて、裁判がいまだに結論が出ずに、そのまま国有地が使用されている。今どき五円十銭という金額で処理されているなんということは、だれだって想像しないことですけれども、とにかくあれはあの当時八年間の契約だったと思うのです。昭和二十八年ですかにとうに期限が切れていると思いますが、とにかく私は最初が大事だと思うのです。幾ら大蔵省があの建物を返せと言ってみたところで、山口喜久一郎という人がニューエンバイヤの相談役になっておるという話を聞きますけれども、これはなかなかそう簡単に結論が出ないと思うのですよ。大蔵当局だって私はそれは認めるだろうと思うのです。だから、最初に用途指定の書類を作れば、これで大丈夫だなんて考えたら、えらいことだと思うのです。 それから、前後しますけれども、こうやって元陸軍省跡に会館の候補地だといって新聞等に出していて、しかも寄付金集めをしてから二年も三年もたつのに、主税局で知らずにいるというのも、ずいぶんずさんな話だと思うのです。どういう名目でこういう寄付金を集めておるのか。これは、私はあとで傷痍軍人の団体を調べる必要があると思います。それから管財局としても、やはり主税局と打ち合わせてこんな詐欺行為をやっているものがあるのに、知らずにいるということは許されないと思うのです。何年も寄付を募集してやっているのですから。土地の用途については、やはりもっと明確な線が打ち出されないうちにやたらに貸し与えてしまうということは、あとで取り返しのつかないことになると私は思うので、管財局としても、これは至急に方針を打ち出さなければならぬと思うのです。規定に合っていかにこれが社会福祉だとかなんとか言ったって、名目だけで、あとになったらこれをどこにでも売り渡すことができるような形になる危険が、今度の場合は非常に強いと思うのです。しかも、そういう目安がなければ、営利会社が五千万もの金を団体に融資をするなんということは考えられないと思うのです。どうかそういう点で管財局においては、厚生省からこの書類が回ってさましたら、徹底的にお取り調べ願いたいと思うのです。 なお委員長に、これはあとでこの団体をどういうふうに扱っているのか、厚生省の方にも出てもらって、厚生省の認可の方針、出ている書類等を一応提出願いたいと思うのですが、その点も一つお取り計らい願いたいと思います。
○鈴木(正)小委員長代理 さよう取り計らいます。
○村山政府委員 ただいま、寄付金が当市ケ谷会館の建設に関連して行なわれておって、それを主税局が知らないのは怠慢じゃないか、どんな状況かというお話でございますが、御案内のように、寄付金の損金算入の指定と申しますのは、法人が寄付をする場合に限っております。しかも、実際問題といたしまして、法人が寄付をするかしないかということは、指定があってから初めてそ、の法人は寄付をするかどうかということをきめるのが実情でございます。と申しますのは、現在法人税が全部入れますと、約五〇%くらいの税率になっております。従いましてかりに百万円を寄付するといたしましても、税引きで考えますと、約五十万円の寄付と同じ結果になるわけでございます。従いまして寄付金の指定を求めてくる方も、あらかじめ指定をとっておいて、それから会社にいくわけなんです。われわれの方はそういうことでございますので、すでに現在指定とは無関係に、世の中に寄付金を仰ぐということは広く行なわれているわけでございますが、そういう既存の事実に対して、われわれは追加して指定するというようなことをいたしたことはございません。ですから、世の中でいろんな寄付行為を法人あるいは個人に求めておるということがありましても、そういうことにつきましては、指定寄付の問題とは関係ございません。指定後における寄付金が、税法的に関連してくる。これにつきましては、われわれは、おっしゃるように通常ならば課税になるべきもの、これを免税するという特別な恩典が与えられるわけでございましてこれは一般の納税者と広い意味ではまさに関連する問題でございますので、今後とも厳重に監督して参りたい、かように思っておるわけでございます。
○山田(長)小委員 今の御答弁ですが、この市ケ谷を候補地として、旧陸軍省の跡ですね。国有地払い下げ申請、こういうことで、恩給の増額分の一割拠金運動というものを起こしておるわけです。そうすると、当てにしていた傷痍軍人の人たちも、もらって帰るうちにみんな一割ずつ引かれちゃったわけですよ。各府県の金額というものは、こんなふうにしてもう集められた。集めて出した各店県別の名前が出ているわけです。それが二、三年もたっていて、大蔵省へ申請をしないからといっても、大蔵省に関係のあるそこの土地を候補地にして金集めをしておるのですから、私はこれは完全に詐欺だと思うのですよ。傷痍軍人の人たちにしてみると、恩給をもらいに行ったときに、にらまれちゃいやだし、ばかばかしいと思うから、じかにその場所では文句を言っていないけれども、それがわれわれのところにきているわけですよ。何か会館ができるのかできないのかわらないのに、金を取られるということをよく大蔵省でだまっている、こういう声が出ているわけなんです。それで、このことについては、書類が出てこないからほっておくというのでなくて、やはり傷痍軍人の団体に向けても、ちょうど今の戦災援護会と理屈は同じですよ。書類は出ていないで、金だけ集めちゃっている。金がきたのを、まさかこれは食っていないと思うのです。食っていないと思うけれども、これらの人たちを救済するために、九段の旧軍人会館というものは無償で貸し与えていると思うのだ。あの九段の旧軍人会館というものは、宿泊費とか、会場を貸している費用とか、あるいは結婚式の費用等で相当私は金が上がっていると思う。これについては、大蔵省はどういう監督しているのですか。全く私たちには理解もできないことが次々と生まれてきているのですが、あれはどうしています。
○武樋政府委員 九段の軍人会館につきましては、御承知の通り無償で貸付しておりますが、その事業の内容につきましては、一々報告をとりまして、これは本省ではございませんが、関東財務局の方の報告に基づきまして検討いたしておるわけでございます。
○山田(長)小委員 どんな報告がきています。
○細川説明員 今お話のございました九段の軍人会館の問題は、あれは厚生省が監督官庁になっておりまして、私の方は、あの法律に基づきまして、無償貸付をやるという場合の有益費用をいろいろ投じて維持管理に当たっておるのですが、その内容の報告が財務局の方に参りまして、それを逐一審査しておる、こういうように覚えております。
○山田(長)小委員 どういう報告がきているか、私は報告の内容をあとで聞くつもりでありますけれども、一体あの団体が職業補導あるいはそのほかの厚生施設、福祉施設をやるのに、あれだけの建物を与えておくならば、必ず利益があってできるのではないか、こういう見地であれだけの大きな建物を無償で貸し与えていると思うのですよ。今どきあんな大きな建物を無償で貸し与えられておる団体が、まさか赤字になっているということはどうしても考えられないのです。いつからこれは無償で貸し与えてその収支はいっといつ調べていますか。
○細川説明員 あの九段の軍人会館の貸付は、特に特別法をこしらえていただきまして、それに基づきまして無償貸付をしておるのであります。昭和三十二年ごろかと思っておりますが、詳しい資料は合持ち合わせておりません。
○山田(長)小委員 それは何という特別法で貸したのですか。——おかしいじゃないですか。あれだけの財産を貸しておって、なかなかわからぬというのは。
○細川説明員 そのときの特別法の名前は、日本遺族会に対する国有財産の無償貸付に関する法律だったと記憶いたしておりますが、正確な名前はわかりかねます。
○山田(長)小委員 これは正確なことをお取り調べ願いたいと思うのです。
○武樋政府委員 ただいまの法律の名前を、ここに印刷したのがありますから、申し上げたいと思いますが、財団法人日本遺族会に対する国有財産の無償貸付に関する法律、昭和二十八年八月十二日、法律番号は二百号でございます。
○山田(長)小委員 遺家族に対して無償で貸し与えるということのようですが、大蔵当局はどんな経営の仕方をしているか、私は知らないのじゃないかと思うのですよ。かなり団体の人たちが来て、あそこに世話になって帰られているようですが、全部安い旅館並みの金をとられていると私は聞いているのです。これは遺族の中から出ている声ですが、ただだと思ったらただじゃなかった、こういう声を聞いているわけです。今度の場合も、遺家族救援のためにこの四つの団体がいろいろなことを考えているわけなんですが、あらためて建物など作らなくても、あれを有効に、今使っているように——私は使い方を幾つか関心を持って見ていますけれども、決して安いものじゃない。結婚式場だって、普通の町の結婚式場と変わりない料金のとり方をしております。これが赤字になるなんということは考えられないので、大蔵当局はそのくらいの注意をして、この四つの団体の人たちに——新たに遺族を救済するための会館なんかを作ることよりも、現在あるものを有効に使うことを考えることの方が先だと思うのです。そういう点で、収支の状態というものは、あなた方は、経営についての報告を聞いた範囲で、どんなことを聞いているのですか。
○武樋政府委員 軍人会館の経営内容でございますが、はなはだ遺憾でございますけれども、これは関東財務局の方に一々書類が出て参っておりまして、私らの方には参っておりません。従いまして、ここに資料を持ち合わせておらないのでございますが、今おっしゃいましたように、この問題とも関連しまして十分に検討いたしてみたいと思います。
○山田(長)小委員 この四つの団体の今度の申請と、こういう既存の大きな建物のあることも大蔵当局は一つお考、え下すって、むやみに建物を建てるために国有地を使用されないように、幾らでも有効に土地は使用することが私はできると思いますので、今の局長の答弁のように、これらのことを勘案した形でどうか御計画を進めていただきたいと思うのです。いろいろまだ伺いたいことがあるのですけれども、私の質問はこれで終わりますが、どうか関東財務局の方もお調べ願って、あの会館がどんなふうに今日使用されており、それから計画を持たれているか。ただりっぱな建物ができているから、これで来るお客を待っているというだけではなくて、遺家族援護の一助として私は無料で貸し与えたものと思われるので、遺家族の人たちのためにより一そう有効に使用されるようにしてもらいたいと思うのです。 ついでに私は資料を出してもらいたいと思うのですが、あの軍人会館を無償で貸し与えておられるが、あそこに関連のある人たちにどんな給料の支払いをしているか。あそこはかなり黒字になっているはずです。第三者から聞いた話ですから、私はここで数字を申し上げることを差し控えますけれども、あれだけの建物が無償で貸し与えられているのだから、年間には莫大な収入があって、それでこれは援護会の方にも出ているのだろうというふうなことをいわれているけれども、そのことの実際を知らずにいるわけです。はたして黒字になっている額というものがどんなふうな方途に使われているのか、もしおわかりなら、ここでお答え願いたいし、わからなかったら、資料として出してもらいたいと思うのです。
○武樋政府委員 ただいまお求めになりました資料につきましては、実は先ほど第二課長から申し上げましたように、私どもの関東財務局の方に出ますのは、維持管理に伴います有益費部分でございます。従いまして、今おっしゃいましたような資料につきましては、多分これは厚生省が持っておると思いますので、厚生省に連絡いたしまして、厚生省と協議して、もし必要でございますれば、私どもの方から出したいと思います。
○山田(長)小委員 それでは厚生省の方にやはり今度の問題と関連して伺いたいと思いますから、資料を出していただきたい。書類が出たら質問を続けることにして、私はこれで終わります。
○鈴木(正)委員長代理 神近市子君。
○神近小委員 二、三の点を私も伺っておきたいと思いますが、今伺っていると、四団体が一本になってという内示を与えていらっしゃる。それは公のものでなくて、私的なものだとおっしゃったのですけれども、私も、自分の地元で、関財ですが、保育所が非常に困っていて、その保育所の土地の払い下げをしてもらったことがあるのです。それはちゃんと保育所もできて、おかげでそのかいわいが非常に助かっているわけなんですけれども、そのときの払い下げの状態を考えてみましても、あなた方が四団体が一本になってきたらばというようなことも内々指示していらっしゃると、これは、もし厚生省が法人組織を許した場合に、あなた方はのっぴきならない立場に追い込まれていらっしゃるのじゃないのですか。それはいかがでしょうか。
○武樋政府委員 新団体ができるかどうか、これは厚生省で東京都を通じて検討いたしておるわけでございますが、われわれの方としては、この新団体ができるかできないかにつきましては、大いに関連があるわけでございますから、今後も十分注意して参りたいと思いますが、かりにできまして、われわれの方に正式の手続がございますれば、これはまた大蔵省当局といたしまして別個の立場から、財産の管即、処分というような問題につきまして十分に検討いたしたいというふうに考えておるわけでございます。
○神近小委員 その場合、今いろいろ疑惑が出てきている。厚生省にこれを申請するときに、大体の予測として市ケ谷会館建設というふうなものが出ているだろうと思うのです。そうしなければ、この申請が、何をする団体なのか、どういう目途を持っているかということで厚生省としても疑問がある。そういう場合、厚生省からあなた方の方に連絡があるということなんですか。それはまるで管轄違いだから、厚生省は厚生省で勝手に自分たちの考えでこれを許可を出す、あなた方にそれがくる、こういうことになるわけでしょうか、どうなんでしょうか。
○武樋政府委員 新団体ができ上がるかどうかという問題に関連しましては、これは厚生省と大蔵省とは全然立場が違いますので、若干重複する面もあるかと思いますが、その範囲は、必ずしも同一ではないと思います。先ほど申し上げましたように、私たちは、普通財産の管理、処分が適正に行なわれるようにということでございますので、ただいま耳にいたしております事業の内容そのものにつきましては、表面的には反対する理由は何もないのでございます。ただ、われわれとしては、財産をもらうために、こういう形式的な団体を作るとか、あるいは形式的な事業内容を紙に書くとか、こういうことのないように警戒をいたしておるわけでございます。
○神近小委員 どうも一番日本の今の状態で私どもが不満に思うのは、管轄外のことは知らぬ——こういう事実はつながっているわけなんでしょう。それを厚生省は厚生省でおやりになる、大蔵省は大蔵省でおやりになるというところに、いろいろなものが生まれてくるわけなんです。厳正にやりたい。それは大蔵省の所管に関する限りは、確かに厳正におやりになるでしょう。ですけれども、ほかからくずされてくるというようなことを考えれば、もうちょっと厚生省なら厚生省の許可を囲んで意見を申し送るというふうなことをなさった方が、いいんじゃないですか。それはよその管轄を自分たちが侵すということで、侵さず、侵されずというふうな原則を持っていらして、そして国政が、あるいは行政が、こういうような変なところに落ち込むということは考えられないのですか。それは絶対にできないということなんですか。
○武樋政府委員 正式に書面をもちましてわれわれの方と厚生省の方でいろいろ照会をやっているというようなことはないのでございますが、電話等によりまして、従来も連絡はとっておったわけでございます。しかも、このたびまたいろいろお話がございましたので、国会等におきまして、こういう話があったということなども十分向こうに連絡いたしまして、連絡関係を密にいたしたいと思っております。
○神近小委員 厚生省にも伺いますから、それでけっこうでございます。 もう一つ、先ほど小委員長からお話がありましたように、小委員長がこの小委員会を発議されましたときには、どうも国有財産の処理が適正を欠いている。たとえば今ニューエンパイアのお話も出ましたし、それから高速道路の埋立地のときにも、あれは国有の水面だったんですが、それを自治体が管理するという関係上、大蔵省からはこれに口を出すことができないという変な状態、そして今日ごらんの通りの大きな利権としてあそこが目の前に存在する。都民からも、国会からも、いろいろ疑惑を持たれているものが、あそこへで人と腰をおろしている。そういうことから、国有財産をもっと適正にやってもらわなくてはならぬというのが、この小委員会の設立されたもともとの目標だったのです。ですから、きょう田中小委員長が来られたならば、こういうことについて相当の意見と、あるいは罵倒という言葉を使っては悪いかもしれませんが、その程度のことはあの小委員長だったら、非常に国有財産の処理について不満を持っておられましたから、あり得ることじゃないかと私は想像するのです。 それで、この市ケ谷の土地について考えられることは、御存じのように、今土地が非常な投機と投資の目標になっております。これを何とかしなければならないということは、だれでも考えておりまして言論機関だのを見ますと、投書や何かに盛んに都民あるいは国民一般の関心が向いている。そのことについて、せっかく都内のいいところに国有地をあそこにもここにもたくさんかかえておいでになる。これを善用すれば、少なくも今目前にある東京都内外の土地問題を、あなた方が間で工作する余地はないか。せっかくの手持ちの国有地をもって土地の投資その他を押えることができないかということをお考えになるならば、私は、手を打つ方法は幾らでもあるのではないかと考えるのです。なぜ私がこういうことを考えるかというと、しろうとが土地をどんどん買っている。私の知人のしろうとも買っているので、私は家を建てるつもりだとばかり考えていつごろ家をどういうふうに建てられますかという話をしたことがあります。それが動機になりまして、いや土地を買っておきさえすれば、銀行の利回りや公債なんかよりずっといいのです。二、三年黙って持っておれば倍近くの価格になるのですというようなことを聞かされて、びっくりしたのです。それから気をつけていると、いろいろな人がやっている。ずぶのしろうとですよ。業者でなくて、ずぶのしろうとが、ただ金が余っているから土地を買っておく。これがずいぶん投機的な性格を持ってきて、土地の値上がりをとめどもなく促進している。これに何かブレーキをかける方法はないかということを、ずいぶん広い国有財産をあそこ、ここに持っておいでになる大蔵省も、何か一つ考えていらっしゃることがあるように、この間東京新聞で私は見ていますよ。東京新聞の三月十五日に、大蔵大臣の指示で何かぼつぼつ考えていらっしゃるというようなことが書いてあったのですけれども、この中に手持ちの国有財産の土地をそういう利権あさりの材料にしないで、そして今住宅を建てたいというような人たちのために土地を安く開放するようなこと、その場合も公団のような大きなところにこれを一手に払い下げるというようなことをしないで、個人に渡すというような方法は一体考えられないものか。あなた方は、別に土地を高価に払い下げることによって利得する必要はないわけでしょう。ほんとうに公共の、全体の人たちの利益をはかることができるならば、多少は時価より安くてもがまんをなさるのがあたりまえであり、眠っている財産でありますから、それを高価に売って、そして国益をはかるというふうな立場には置かれていらっしゃらないと思うのです。そういうことは一体考えられないのか。私は、都心に近い、比較的閑静なああいうところにいい住宅地ができたならば、これはとても便利であるし、同時に、ほかの国有財産で残っている土地をどこでも国が安く払い下げてやるというような態度をおとりになったなら、私は今日のこの土地投機というものを抑制することができるのじゃないかと思うのですけれど、その点のお考えはいかがでしょうか。
○武樋政府委員 土地の値上がりを抑制する問題、これは国有財産だけではございませんので、民間の土地、都有その他地方公共団体の持りております土地全般の問題だと思うのでございます。その際に、国有財産を処分する値段でございますが、これは私たちといたしましては、あくまで時価という立場をとっておるわけでございます。こういう人には高く、こういう人には低くというような、あるいはこういう目的のものに対しては高い、安いというような考え方はとりませんので、あくまでも払い下げ時におきます時価をもって適正にやって参るという考え方をとっておるわけでございます。ただ用途いかんによりましては、法律によりまして半額とかあるいは無償というような規定がございますから、その法律の規定に基づきまして処分をいたしておりますが、そうでない一般の場合の払い下げ評価につきましては、あくまでも払い下げ時の時価を適正に見て参るということでやっておるわけでございます。 それから国有財産を住宅地にいろいろ利用させたらどうかというお話でございますが、これは東京都におきまする都市計画等もいろいろございまして、その委員会があるようでございます。私どもも、係官が行きまして、しょっちゅう連絡をいたしておるわけでございますが、これとの連絡も今後も十分とりまして、遺憾のないようにやって参りたいと思います。
○神近小委員 民間と国有というふうなことをおっしゃるのですけれど、法人その他に払い下げるときには、半額以下というふうに今おっしゃられましたね。あなたのお話は、こちらにははっきりわからないので、聞きそこなっているかもしれませんが、法人その他には半額以下——これは今ちょうど市ケ谷会館の問題もからんでおりますけれど、その用途が不明確な、あるいは不明瞭なものに、あなた方が半額以下くらいの値段でお払い下げになるから、こういう変なことが起こるんですよ。それで私たちは、そういう国有財産の払い下げは困る。ほんとうにこれが公共の福祉になるものならば、半額でも無償でもいいと私たちは考えますよ。ですけれど、これは個人の住宅だから、時価——時価といったってどうしても、安くはなりますけれど、ともかくこの手持ちの——今さしあたって大蔵大臣も皆さんに指示なさっておるように、何とか土地の値上がりを、これは正常じゃないんですから、この値上がりというものは作られた値上がりという感じがしますから、これを抑制しなければならないというのだったら、せっかくいい土地がたくさん——今私はこの都内その他の調査を持ってきておりませんが、相当ある。狭かったり、広かったりはいたしますけれども、せっかく相当な手持ちの土地を持っていらっしゃるなら、それを利用できないかと私どもは申し上げているわけです。
○武樋政府委員 土地の値上がりを抑制する問題は、非常に大きな問題でございますが、先ほどお述べになりましたような、一般の営利法人等に対しましては、これは半額とか無償とかいうような払い下げはいたしておりません。大体地方公共団体が公用あるいは公共性の強い事業をやります場合、あるいはあの法律でそれぞれきめておられます社会福祉法人とか、あるいは学校法人でございますとか、そういった非常に公共性あるいは公益性の強いものにつきましては、半額というふうなことも法律で規定されているわけでございますけれども、その他の一般の場合には、あくまでも時価でございます。ただ、その時価をどういうふうに見るかという問題につきましては、先ほど申し上げましたように、やはりこれは客観的に正しい時価を評価すべきが妥当であろうということで考えておるわけでございますが、ただいまお述べになりましたような値上がり抑制の問題に対しましては、われわれの方で払い下げました土地が転売される場合に、一体どういうことになるかということで御心配があるのではないかと思うのでございますが、払い下げの方針といたしましては、明らかにこれは転売されるおそれがあるというようなものにつきましては、絶対に払い下げをいたしておりません。またそういう危険のあるものにつきましては、先ほどもちょっと申し上げたかと思うのでございますが、用途指定等にもかぶせまして、できるだけそういった点について弊害の現われないように考慮いたしておるわけでございます。ただ住宅問題につきましては、すでに東京都内には国有財産と申しますか、払い下げ得る国有財産はあまりないわけでございまして、郊外には若干ございますけれども、環状線の中においては、あまりないわけでございます。しかし、これとても、先ほど申し上げましたように、都市計画等の関連におきまして必要性がございますれば、よく連絡をとりまして、善処いたしたいというふうに考えておる次第でございます。
○神近小委員 環状線の中には土地はあまりないとおっしゃるものの、市ケ谷というようなものは、その最も広い、よい土地なので、それできょうの山田委員の質問というものは、その適正を求めた小委員会を作られた目的の第一発でございます。このほかにもまだいろいろ問題をかかえておりますけれども、今おっしゃったように、福祉法人あるいはその他については半額、無償、私はその点はけっこうだと思います。私の関係しておりました保育園も、今保証金を納めたお金が返していただけないというので、騒いでいるのですけれど、私もほんとうのあずかり園長でして、よくわからないんですけれど、無償で払い下げていただいたようで、十分町民の福利をはかっているわけで、非常に喜ばれているわけなんですけれど、この市ヶ谷ということを考えると、変な払い下げのようなことをしてもらいたくない。また転売のおそれがあるという場合は別途に考える。今、山田委員の出しました材料によれば、転売されるおそれが非常に濃厚だということで問題にしたということも、あらためてよく御認識いただきたい。 またこの問題についても、そのほかの問題についても、おそらくこの小委員会で続いていろいろ御迷惑をかけたり、また御意見を伺ったりすることがあると思いますけれども、一つどうかそれをお含みいただいて、この小委員会が目的とするところは、国有財産を適正に使っていただきたいことにあるのだということを御認識いただきたいと思います。
○武樋政府委員 国有財産の管理処分につきまして適正を期するということにつきましては、私たちも十分常日ごろ注意しているつもりでございます。また重ねて今お話がございましたし、決算委員会の趣旨等につきましてもお触れになったようでございますが、今後十分注意してやって参りたいと思います。
○山田(長)小委員 今の問題とちょっと違うのですが、この委員会で扱いたいと思いますので、実は資料をお願いするわけです。戦争中に国民から買い上げたダイヤ、貴金属等の処理について、昨年法律が通過して、その処理法の規定によりますと、この法律の施行の日から起算して七ヵ月以内に限って返還の請求をすることができるという規定があるわけですが、もうこの期日が実は過ぎております。最近過ぎたのですけれども、いずれにしましても、ちまたでかなりいろいろなうわさが、ダイヤの処理について出ているということです。そこでこのダイヤの帰属、処理状況について、実はいろいろ伺いたいのです。 資料は、こういうことをお願いしたいのでする進駐軍から接収解除された当時、大蔵省において調査した十六万二千五百カラットのダイヤの処理方法、それから品質、数量別の表。二番目、当時調査に当たった鑑定人の住所、氏名、職業、立ち会った大蔵省の職員の氏名及び現在の状況、その鑑定人が生きておるか死んでおるか、そういうことです。三番目、当時の調査分類の実施状況、調査の年月日と場所、調査の方法、それから当時の警戒の状況、どんなふうに警戒をしていたという警戒の状況。四番目、交易営団の清算団体、中央物資活用協会の清算団体に国費を支出した金額とその概況、いろいろ国費が出されておると思うのですが、その概況。それから白金の処理状況。これらを伺いたいわけです。通産省で毎年十億からのダイヤを購入していると聞きますが、国にも日銀の地下室にダイヤがたくさん眠っているわけなんで、聞くところによると、このダイヤを国内で処理すると、国内のダイヤの価格の下落を生ずるので、一手にまとめて外国に売り渡すという話があります。これらについていろいろ伺いたいので、ただいま申し上げた資料の請求をいたすわけです。どうぞよろしくお願いします。
○鈴木(正)小委員長代理 本日は、この程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後零時三十五分散会