決算委員会 第8号
- 発言数
- 191 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1960/02/26
会議録
○鈴木委員長 これより会議を開きます。 昭和三十二年度決算外三件中、日本電信電話公社関係を議題とし、審議を進めます。 まず、会計検査院当局より説明を求めます。平松第五局長。
○平松会計検査院説明員 日本電信電話公社の三十二年度の決算の結果について、御説明いたします。 個別事項として記載しておりますものは、工事関係三件、不正行為三件、計六件でございます。 四九五号は、近畿電気通信局大阪管理部ほか二カ所で、自動交換機H二号一次プレセレクターのワイパーの故障を防止するため、従来接点の取りつけ穴のない取りつけ金具を使っていたのを撤去しまして、接点の取りつけ穴のある取りつけ金具と取りかえ、これに接点を取りつける工事を請け負わせたものでありますが、接点の取りつけ穴のある取りつけ金具はこれを支給することとして、新品を五万四千六百個、単価七十四円九十銭、価額四百八万九千余円で購入したのであります。しかし、撤去するものと購入したものとは、形、大きさ、材質は同一でございまして、既設のものに接点を取りつけるためのネジ穴二個をあければ十分再使用できるものでありますから、新品の取りつけ金具を多量に購入する要はなかったものでございまして、約二百五十万円が不経済となっているというものでございます。 四九六号は、近畿電気通信局ほか二カ所で、三十二年三月から十一月までの間に、加入電話回線または公衆電話回線を増設する工事を請け負わせ、支給品として旧仕様のH二一号コンネクター撤去品百九十八個、新品三百五十個を支給したのでありますが、当時H四一号コンネクターが仕様化しており、この方が一個当たり約五千円低廉でありまして、同じ近畿電気通信局でも、本社の設計によりH四一号コンネクターを採用して局内工事を実施しているものもありますので、本件工事も、これを採用したならば、新品の材料費だけで約二百八万円を節減できたというものであります。 四九七号は、北海道電気通信局で、函館局自動改式工事を工事費四千八百三十九万円で請け負わせたものでありますが、この工事でマンホール、ハンドホールの外壁は、当初設計ではモルタル仕上げで施行することとなっておりましたのに、工事の監督員がこれを不要といたしまして業者に指示し、モルタル仕上げをしないで工事を施行したものでありますのに、減額更改をしなかったので、七十六万五千二百六十三円が過大な支払いとなったほか、予定価格四千八百四十四万二千余円の積算にあたりまして、マンホール築造、管路防護用等に使う砂利、砂の価格を、札幌地区の価格により積算しているのでありますが、函館地区では札幌地区より一般に割安であり、相当と認められる函館地区の価格で算出いたしますと、本件工事は、約百七十万円が過大な計算となっているというものでございます。 四九八号から五〇〇号までは、職員の不正行為により公社に損害を与えたものであります。 なお、一九〇ページから一九三ページまでの概説の項におきまして、完成した工事の資産計上の事務を促進する要があること、及び技術進歩により陳腐化した資産などのすみやかな整理を要望いたしております。 以上で説明を終わります。
○鈴木委員長 次に、日本電信電話公社当局より発言を求められておりす。これを許します。大橋総裁。
○大橋説明員 昭和三十二年度決算検査報告につきまして、日本電信電話公社として御説明を申し上げたいと存じます。 昭和三十二年度は、一般的経済情勢に影響されまして、電信電話事業におきましても、事業収入の伸びは鈍化の傾向を見せ始めましたが、拡張工事を早めて設備の早期稼働をはかったり、また経費の節減に努めるなど、不況に対する経営の合理化に努めました結果、そ後のデフレの影響を最小限度にとどめることができました。昭和二十八年より実施いたしました 電信電話設備拡充第一次五カ年計画は、おかげをもちまして所期の成果をおさめ、三十三年三月末をもって終了いたしました。これによりまして、加入電話は五カ年間を通じて、約百九万加入を増設するなど、わが国電信電話事業始まって以来、初めての急速な設備拡張と、サービスの向上を行なうことができました。 しかしながら、電話の新規申し込み数は年々増加の一途をたどりまして、三十二年度におきましては、二十四万加入の新電話の架設に対し、新規申し込みと積滞申し込みとを合わせますと、需要は八十二万五千でありまして、結局申し込みを受け付けても、架設できないで翌年度へ繰り越されたる、いわゆる積滞申し込み数が五十八万余に達しました。しかも、この傾向は年を追って増大することが予想せられておるのであります。このため、第一次五カ年計画に引き続きまして、それを大幅に上回る第二次五カ年計画を立てまして、加入電話の増設を初め、公衆電話、農山漁村に対する電話の普及増設、町村合併に伴う電話対策等の、実施をはかっております。これが計画完遂のため、なお一そうの御協力をお願いいたす次第でございます。 三十二年度検査報告で御指摘を受けました事項は、不当事項三件、不正行為三件でございました。 三十二年度建設工事は、順調に進捗いたしまして、おおむね当初の計画を遂行することができましたが、今回検査報告で御指摘を受けました不当事項は、撤去物品の利活用、新仕様物品の採用について注意の足らなかったもの、及び工事の契約、積算にあたって、関係者間の連絡や調査が十分でなかったものでありまして、このような事態を生じたことは、まことに遺憾に存じている次第であります。今後はこのような事例を繰り返すことのないよう、一そうの改善をはかりたき所存でございます。 最後に不正行為につきまして、このような事故が職員の中から起きましたことは、まことに申しわけなき次第と存じております。本人につきましては、懲戒免職、監督者につきましては、厳重に処分をいたしました。なお、損害額につきましては、鋭意回収に努めている次第でございます。これらの事故は、すべて内部監査または監督者の点検によって発見したものでありますが、今後もますます綱紀の粛正に努め、事故の事前防止をはかりますとともに、内部の牽制の強化をはかりまして、この種事故の絶滅を期する所存であります。 以上はなはだ簡単でございますが、概略を御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほどをお願いいたします。
○鈴木委員長 続いて質疑に入ります。質疑の通告がありますので、順次これを許します。久保三郎君。
○久保委員 ちょっとお尋ねしますが、指摘事項の中で四九五号、これは事後措置についてということでありますが、このフレームを取りかえたものに比べて差は認められなかったので、二十四年度計画において二千個旧式のフレームの改造を行なった、こういうことでありますが、こういうことが事前におわかりにならなかったのか。それともう一つは、そういう弁明に書いておるような試験をなぜ早く行なわなかったのだろうか。指摘事項があってから初めて気がついたというのでは、専門家としてあまりにもだらしがないと私は思うのですが、これはいかがでしよう。
○黒川説明員 お答えいたします。まことに申しわけないのでございますが、こういう機械の部品の中の改造の点になりますと、われわれ工作その他につきましてあまり経験がございませんので、その接点をつける工作を部品ごとかえて、その部品が採用できるかどうかの検討が、御指摘の通りおくれ、ております。そのために不経済になりましたので、その後、御指摘のような試験を三十三年度にいたしております。十分その性能を達するということがわかりましたので、御指摘のような方法に変えておる次第でございます。
○久保委員 それは事後措置のことでありまして、私が聞きたいのは、これはどこですか、近畿電気通信局あるいは大阪管理部、こういうところの当面の技術の責任者が、そういうことがわからぬということは、少し怠慢じゃないかと思うのです。しろうとならいざ知らず、これは古いものを使っていて、ネジ穴を二つあけて、そこへ何か取り付けるというんでしょう、わかりませんが。そういう簡単なものがわからぬようでは、とても仕事をまかせておけないように思うのですが、こういうものについては、内部の行政措置として、行政処罰か何かあるんですか。これははっきり言うと、少し怠慢ですよ。
○久保説明員 ただいまの事件に関しまして、処分の点についてお尋ねでございましたけれども、これにつきましては、先ほど保全局長からお話し申し上げましたように、新技術のことでございますので、いろいろ検討の余地もあり、議論の余地もあったものであろうと思います。従いまして、これに対しましては、それぞれ関係のありました者、またその監督者に対しまして、厳重に注意をいたしております。
○久保委員 注意をしているというような話ですが、先ほど言った通り、どうもわれわれには解しかねる。極端に言うならば、そういうことがわかっていながら、新しいものが便利だろうということで発注し、発注を受けた方も、いわゆる要求された方も、これにオーケーを与えるというようなことであって、これは内部監査をもう少し徹底してやってもらいたいと思います。 続いて四九七号であります。これは、モルタル仕上げをやらぬでもいいということで、そのために七十六万五千二百六十三円を過大に支払ったというのですが、払ったものは全部返してもらうのですか。これはどういうことになっておるんですか。契約だから、やらぬものまでこれは払ったのですか。
○久保説明員 この件につきましては、設計通りの工事をいたしませんでしたので、その分につきましての不用となります金額を、業者から返還いたさせました。
○久保委員 これは、会計検査院からの指摘があってから返還させたんですね。そうですね。
○久保説明員 ちょうどこのお話がございましたときに、さっそくそういう措置をとりました。
○久保委員 これは工事を監督する者だけが検収をして、それでやったのですか。検収をする者も、あるいは監督する者も、実際にやらぬものを、指摘があってから初めてわかったというのでは、少しどうかと思うのです。少したるんでるんじゃないですか。それとも何か特殊な理由があってこういうことになったのか。会計検査院の指摘が不当なら不当のように、はっきり言って下さい。別に会計検査院のこれが絶対であって、ゆるがぬものであるというふうには、われわれはとってない。
○久保説明員 まことに御指摘の通りでございまして、実はこの点は北海道の実情といたしまして、建設が従来よりも非常にふえまして、そのために、責任者であった当該課長が、その処理をするのをつい失念しておったというような事情がございましたので、こういう結果が生まれたわけでありまして、まことに遺憾に存じております。これに対しましては、厳重一に関係者を戒告の処分にいたして、今後の注意を促しております。
○久保委員 このモルタル仕上げという設計に対して、モルタルはやらぬでいいというのは、技術的によかったのですか。
○税所説明員 ただいまの御質問に対しまして、お答えいたします。モルタル仕上げをやりますことにつきましては、その土質の関係で非常に水が多いというような場合について、モルタル仕上げをやるというようなことで従来やってきておったのでございますが、その判定、そういう考え方につきましても、当時若干技術的にまだ検討の余地が残っておったのであります。それで一応工事をやりますときには、モルタル仕上げをやることにいたしまして契約をいたしたのでございますが、工事の実施過程におきまして、モルタル仕上げをやらなくてもいいということの判定に基づきまして、モルタル仕上げをやらなかったわけであります。ただいま検査の問題もございましたが、検査院は、当然モルタル仕上げをやつてないことに対するあとの設計、契約の変更というようなことを前提といたしまして、検査の合格を判定いたしておるようなわけであります。そこで問題は、そういうふうになっておりましたのを、先ほど監査局長が御説明申し上げましたように、事務の処理を失念いたしまして、契約変更の手続がとられていなかった、それをおくればせながらやりまして、返納さしたというような事情でございます。
○神近委員 ちょっと関連して。同じ事項の中でございますが、これは会計検査院と両方にお伺いするのです。砂利だの砂だの買い入れるときに、いつでも高い方を買っているんですね。それでずいぶん国費を乱費しているということになるんです。これはこの場合だけでなく、高く買うということが始終出てきているんですけれども、たまに安く買うということもあって、会計検査院で、その安く買っているということについては、そういう例がございますか。そうして安く買ったときには、やはりここでほめてあげるということもあり得ることじゃないかと思いますが、安く買った、安上がりしたときには、どういう方法をとっていらっしゃいますか。その両方伺います。
○平松会計検査院説明員 工事なり物件の購入にいたしましても、普通の時価よりも安く買った、あるいは工事をうまくやったというようなものも、検査いたしておりますと、中にはございます。そういった場合におきましては、検査に参りまして、よくできたという点はほめておるような状況でございます。ただ、この検査報告にあがってきておりますものを見ますと、砂利などは高いものばかりを買っておるようにお感じになるかと思いますが、それはあがっておるものはそうでございますけれども、そういったものは少数でございまして、全体といたしますれば、大体適正な価格でもって購入しておるということは申し上げられると思います。
○神近委員 それはごくまれなんでしょう。たまには、十のうちの一とか二とかは、そういう場合に出つくわすのでしょう。それで私、決算報告ですから、うまくやったなら、うまくやってあったということも、たまには御報告になった方がいいと思うのです。というのは、ここに出てくるのは、全部過払いの例はかりなんで、こういうようなことで罪種多くの不在が行なわれている、不正ばかりじゃないかというふうな印象を与えられるので、一体うまくやったという事実がどのくらいの例なのか。ごく簡単に、概念的でけっこうですから、百のうちの一か二なのか、それとももう少し多くあるのか、あなた方の御調査で適正にやっているということがございますなら、それをちょっと参考のために言ってもらいたい。というのは、ここへ出てくるのは全部不正、不当ばかりなんで、これは日本の行政というものが、これだけでなく、ほかも腐り切っているというような感じがいたしますので、それを念のために伺いたい。行政というものに対するわれわれの判断の基礎を与えていただきたいと思います。
○平松会計検査院説明員 まずいものが全体のどのくらいかということでありますが、ごく大ざっぱになるかもしれませんが、百分の一にも達しないものではないかというふうに見当をつけております。なお、ほめるものはほめて検査報告に載せたらどうかという点につきましては、御意見を承りまして、検討いたしたいと考えております。
○久保委員 それでは、その他の問題で一つお尋ねします。先ほどもお話がございましたが、町村合併後の電話の統合というか、こういうことは、どの辺まで進捗しておりますか。それから今後の御計画はどういうものですか。
○平山説明員 お答え申し上げます。ただいま先生から御質問の町村合併と申されますのは、行政区域が統合した場合に、電話局がこの中に幾つもあったものを統合するというようなことについてのお尋ねだと存じます。私どもといたしましては、これにつきましては、非常に近い距離にありますものは、一つの電話局に統合いたしますし、行政区域の非常に広い場合には、これを統合することが困難でございますので、その場合には、その電話局相互間に市外の電話回線を増強いたしまして、その間の電話が、今まで相当待たなければ通じなかったものを、理想といたしましては、市内通話と同じように、申し込めばすぐ出るようにするということを目標にして計画を立てております。これにつきましては、第一次五カ年計画以来順次やっておりますので、相当程度進歩しておると思いますけれども、まだ幾分残っておりますので、これにつきましては、現在第二次五カ年計画においても、引き続き実施いたしております。
○久保委員 それで、町村合併後の局舎の統合ということよりは、利用者の方からいけば、町村合併ができても、料金は市外通話ということで、あまり恩恵がないという面があります。局長おっしゃるように、市外線をふやして即時通話ができるようにするということは、一つの進歩だと思うのですが、町村合併ができて市外通話の料金をとられるということになると、大へんな問題だと思うのです。こういう問題は、どういうふうに考えておられますか。
○平山説明員 お答え申し上げます。できれば一つの行政区域の中の電話を、料金の面においても市内通話と同様にという御要望は、ある意味においてはごもっともだと思いますけれども、一方において、最近行政区画の統合されたものが、非常に大きな地域のものも出てきておりますので、私どもといたしましては、これを全部市内電話料金としてやるということは困難でございますので、先ほど申しましたように、電話局間が約六キロ以内くらいのものにつきましては、統合すると同時に、料金も一つの市内料金でやれるように考えて参っておりますけれども、もっと長遠なものにつきましては、必ずしも全部市内料金とすることは困難でございますので、先ほど申しましたように、料金の点では市内と格差がございますけれども、電話のかかるスピードにおきまして、なるべく市内と差異がないようにいたしたい、さようなことでやっておる次第でございます。
○久保委員 第一次五カ年計画は終わったのですが、そのあとの第二次五カ年計画は終わったのですか。まだ残っておって仕事をやっておるのですか。
○大橋説明員 お答え申し上げます。第一次五カ年計画は、昭和二十八年から三十二年度までの五カ年計画であります。ちょうどただいま議題になっております三十二年度の予算で、第一次計画が終わったわけであります。第二次五カ年計画は、昭和三十三年から三十七年までの五カ年計画でありまして、今の昭和三十四年度は、ちょうど第二年目に当たるわけであります。
○久保委員 私は持っていないから、第二次五カ年計画の計画と、これまでの実績、この資料を出してほしい。 それから、監査局長がおられますが、内部監査は、監査局が主体となってやっておられるのか。それとも国鉄に見られるような、監査委員会があってやるのですか。どっちですか。
○久保説明員 お答えいたします。電電公社におきましては、内部監査を担当するのは、内部機関であります監査局でございます。地方の通信局にも監査部と申します、監査を担当する部署がございます。国鉄のような監査委員会という、理事者側に対するような機関はございません。ただ、経営委員会の任命による監事という制度がございまして、その監事が内部監査をいたす建前になっております。
○久保委員 局長がおやりになっております監査局は、業務執行全体の監査ですか。業務執行全体というのは、労働問題等もあなたの方で御介入になるのですか。そうじゃないですか。
○久保説明員 建前といたしまして、業務全般についてで、いわゆる業務監査、会計監査はもちろんでございますが、さらには内部監査として、経営監査といったこともやる建前になっております。ただいまお話の労務関係のこととおっしゃることは、これはお話の点を推察して申し上げるので、間違っておりましたら取り消しますが、郵政省には監察局というのがございますが、あの監察局は、犯罪者の逮捕とかその他、司法警察員としての資格を持ったような仕事をいたしておりますが、そういう面は一切いたしません。単なる内部監査をやるということが任務になっております。
○久保委員 そこで、これも私は持っておりませんので、各年次の監査報告がございましょうから、それがありましたら、提出していただきたい。
○鈴木委員長 それは何年と何年の…。
○久保委員 三十二年と三十三年。
○久保説明員 私ども内部監査いたします場合には、各通信局あるいは本社の部局、そういうところを監査いたしまして、そのときに個々の監査報告をまとめて、総裁に提出いたしておるのでございます。ただこれは、そういったものを時々刻々できるだけすみやかに事業の上に反映して仕事を是正していく、こういった形になっておりますので、特に国鉄などで出しておりますような、監査委員会によります決算報酬告、監査報告書と申しますようなものは、実は別に作っておりません。
○大橋説明員 ただいまの御質問に対して、ちょっと補足してお答えしておきたいと思います。ただいま監査局長から申し上げましたことは、その通りでございます。先ほどもちょっと監査局長が申し上げましたが、これは三十三年度から置かれたのでありますが、監査局のほかに、経営委員会に所属する監事というものを置かれたのであります。三十三年度から置かれましたこの監事の報告書というものは、毎年一度出すごとになっております。これは三十三年度からでありますから、三十二年度にはまだありません。これは毎年監事が、会計並びにその業務に関する監事の意見を報告として提出いたします。郵政大臣にそれを提出することになっております。
○久保委員 それでは、今の監事の監査報告をお願いしたいと思います。 最後に一つお尋ねしたいのは、最近聞くところによれば、電電公社の下請工場というか、下請会社が新しく生まれた。その下請会社は、おもに電電公社の幹部がそのままお入りになっておるのだ、こういうお話を聞きましたがございますか。
○大橋説明員 これは最近できたものでございませんので、だいぶ長く前からのことであります。いつできたか、私年次は記憶いたしませんが、おそらくもとの電気通信省時代からであったかと記憶いたしております。要するに、工事の全部を直営でやるということが、だんだん工事の幅が大きくなりますので、よほど困難になって参りますので、民間建設業者の方の工事の能力をも利用した方が進捗上よろしいということで、直営工事と請負工事を両方併用いたしております。従いまして、民間に相当数多くの建設工事会社ができておることは、事実でございます。また、その建設工事の会社に、もと電気通信省または公社等で経験を持っておる者が入っておるところも、相当あると思います。
○久保委員 これは古いことであるというのですが、最近私が聞いた範囲では、古い会社もあるのですが、それが広がっていくのかわかりませんが、どんどんできていく。今の総裁のお話だと、どうも今までの業者だけでは間に合わぬ、こういうお話でありますが、どういう点で間に合わなかったのか、そういう実例はたくさんございますか。
○大橋説明員 ただいま申し上げましたのは、公社が直営でやる工事と、それから民間の請負業者の工事能力を利用する請負工事と、この二本建で行なっておるということを申し上げたのでございます。御承知の通り、戦後電信電話の需要が非常に拡大いたしましたので、戦前に比べますと、工事の幅が非常に増加いたしました。従いまして、これを全部直営でやりますことは、公社の人員も相当増さなければならぬ関係も生じますので、両方相待ってこれを行なっていくことが工事の進捗上よかろうということで、この制度がとられておるわけであります。数がどの程度ありますか、あるいは局長からさらに御報告申し上げてもよろしゅうございますが、とにかく相当数が多いことと心得ております。ただ、御承知の通り、電信電話の工事は、普通の建築とか、土木工事等とは違いまして、これは特殊の工事でありまして、線路の工事あるいは局内の機械の設備、いろいろこまかい特殊の電気技術、相当高度の電気技術を要するような工事が多いのであります。従って、普通の土木会社とか、あるいは建築業者には、これが工事ができない関係上、自然特殊な会社が現われてきたようなわけでございます。一方電気通信事業というものは、御承知の通り、現在電電公社の独占事業になっている関係上、これが堪能な技術者とかいうものは、他に求めることができないのでございますが、従って、かつて経験のある電気通信省とか、あるいは電電公社当時勤めておった人を自然会社の方で求めるということがありますので、それらの人が会社に雇われて従事する、あるいはその重役になるということが、行なわれておるわけでございます。
○久保委員 特殊な工事とおっしゃいますが、これは早くいえば、通信設備などは、あなたの方でその機械を製作されるわけじゃないでしょう。その会社は別にあって、それをお買いになって取りつける工事を、特殊な工事とは私は考えられない。そういう技術者は、電電公社に多い、従って、優秀な技術者はたくさんおられましょう。おれましょうが、その業界というか、一般にそういう者がおられないということは、ちょっと私はどうかと思う。 時間の関係で続けて申しますが、えてしてトンネル会社のような格好になります、外郭団体は。そこに問題が一つあると思う。もう一つ、監査報告等を見ておりませんから私はわかりませんが、経営の合理化ということで、また問題が出てきておるのではないか。合理化の名のもとに、今までの直営工事は切っていこうという、これは大へんいいように見えますが、直営工事をだんだん減らしていくということはどういうことかというと、なるほど収支決算からいえば、その辺の人件費その他は減ってくる。ところが、電気通信の事業全体から見れば、甲のものを乙にやっただけの話で、同じです。しかも、その中にさっき言ったようなトンネル会社のようなものがあれば、変なことになる。もっとふくれる。不経済になる。結局これは、直営工事の方は、人間は足らぬ、やらぬ、どんどん下請に出してくる、こういうことだと思う。まごまごすると、公社は食いものになる。新しくできた会社が食いものにするかどうかわかりませんけれども、そういう心配が今までの例から見ればたくさんあるのです。これは時間がありませんから、今詳細はわからないでしょうから、資料として提出してほしいと思う。新しくできた会社がほんとうにないのかどうか。あるいはないとすれば、今まではどういう会社があって、どういう公社の人間がそこに入っておるか。それを資料として出していただきたい。 あと関連して御質問なさる方がありますから、私の質問はこれだけにしておきます。
○大橋説明員 ただいまトンネル会社というお話がありましたけれども、工事会社に関する限りにおきましては、トンネル会社というものはないように承知しております。 なお、どういう工事の内容かは、技術に関することが多いのでありますから、局長が参っておりますので、もう少し詳しいことを局長から御説明いたさせてもいいと思います。 いま一つ、最近できた会社とおっしゃいますのは、今年とか去年あたりできた会社という意味でございましょうか。
○久保委員 最近というのは、常識的に、二年も三年も前の話じゃないでしょう。私もそう追っかけ回して調べておるわけじゃありませんが、聞いた話では、最近ですから、最近はいっかというと、去年の後半からことしにかけてくらいのことでしょうね。 それからトンネル会社という字句がまずかったら、誤解を生むと困りますから、取り消します。ただ、トンネル会社は何もやらない会社ですから、ただ甲のものを乙に持っていったというだけです。そうでなくて、広範にトンネル会社という意味を解釈すれば、こういう意味があると思う。たとえば、百万円のものをこっちへ持ってきて二百万にする。一つのトンネルですよ。同じことだ。こういうものも解釈できる。しかし、いずれにしてもこれは工事量が多くなった。そして公社としてはどこも手一ぱいでできない、だから下請に出すんだ、こういう美名に隠れて、何か問題が起きそうだというふうにわれわれは考えている。総裁はそうでないという御答弁でしょうが、そうでなければけっこうな話だが、私は、前もって御注意申し上げておく。こういうことのないようにお願いしたい。えてして特殊関係が結ばれ、指摘事項がまたたくさんふえてきやしないか、こう思うので、これはやめてほしい。会社、工場を作ること、請負にまかすということは、自由でありますから、ここに問題を差しはさむ余地はないのであります。ただ問題は、運営の問題であります。それからくどいようでありますが、直営を切るんだ、切るんだということは、合理化の美名に隠れて、人件費だけを減らしていこうということだと思うのですが、優秀な技術者が電電公社にいなくなって下請会社に出ていくという格好が出るということになれば、大へんなことになりますので、その辺も考えて合理化に進むべきだと私は思うのですが、いかがでしょうか。
○大橋説明員 私の承知いたしておりますところでは、特に大きな会社で、昨年一年間あたりに新しく会社が発生したということをまだ聞いておりませんが、当局の局長に聞きますと、あるいはあるかもしれません。それは局長からお答えいたさせます。 それから大体今日の実情を申し上げますと、やっておる工事の工事幅から見ますと、請負に出しておるものが約半分、直営分が大体半分という程度に現在なっておるかと思います。事柄としては、多く直接加入者の宅の中へ入って仕事をするような、直接公衆に接触するような仕事は、直営工事でやっておりまして、外部の道路にケーブルを埋めるとか、あるいは電話工事のまとまった建設をやるとかいう方の仕事には、外部の請負業者を使うというような方向で進んでおるように聞いております。ただいま御注意の点は、私どもも非常に注意いたしておりまして、そういう弊害が起こらないように、万全の注意は今までも払っているつもりであります。今後も引き続いてその心持で十分注意いたすつもりであります。
○小川(豊)委員 関連して。今トンネル会社はないと言ったが、トンネル会社がないことはけっこうだ。私は委員会ではこの点はお聞きしまいと思っておったが、あなたがないと言ったので……。前回私がお尋ねした中で、私今でもふに落ちないのは、公共建物株式会社というのがありますね。そしてこの下で仕事をやっておりますが、あの公共建物株式会社というのは、電信電話公社以外の仕事はやってないでしょう。そして自分では一つも仕事をしないで、みな人に渡しているでしょう。私は現に去年見てきた。この落札者は、指名を受けたのは公共建物株式会社だが、工事をやっているのはほかの会社です。あれはトンネル会社じゃないですか。僕はトンネル会社だと思うが、トンネル会社じゃないですか。
○大橋説明員 ただいまお話しの公共建物会社の問題は、建築会社の問題でありまして、先ほどから御質問の問題は、建築の方にあらずして、電信電話設備の工事の方の会社であります。従いまして、問題は違うのでございます。ただいまの御質問は、公共建物会社の問題と思いますが、その方は、ここへ建築局長が参っておりますから、実情をよくお聞き取り願いたいと思います。
○小川(豊)委員 今の施設がどうだというように限定せずに、久保委員はトンネル会社はないのか、そういうものがあってはいけないというのに対して、あなたは確信を持ってそういうものはない、こう答えられているのですよ。私は、さっき言ったように、この問題は疑問はあるけれども、もう始めてしまっていることだから、この委員会では質問はすまいと思ったが、あなたがないと言うならば、あの公共建物株式会社というものは、あれはトンネル会社ではないか。トンネル会社というのは、人に安くやろうと高くやろうと、金額の問題ではない。自分が施工しない会社に請け負わせる。しかも、あの会社はあなたのところの仕事以外にやっていない会社だから、完全にトンネル会社じゃないかと思うので、お聞きしたのです。
○大橋説明員 私は、あの公共建物会社のやっている仕事はトンネル会社とは承知しておりませんが、なお詳細の内容につきまして、トンネル会社でないということの説明を、建築局長からいたさせますから、御了承願います。
○中田説明員 ただいま先生からお尋ねの公共建物株式会社でありますが、この会社は、不動産会社でありまして、三菱地所株式会社あるいは三井不動産株式会社、東急不動産株式会社というような会社と同様の会社でありまして、自分で金を集めて建物を建てて、それを賃貸するというのをおもなる業務としている会社でありまして、三井不動産あるいは三菱地所が直接自分で仕事をするということがありませんと同様に、公共建物も自分ではやっておりません状態であります。従って、私たちは、公共建物株式会社は、今御質問のありましたように、トンネル会社というふうには考えておらない次第であります。
○久保委員 ちょっと資料を要求いたしますが、指摘事項の四九五から四九七の三件について、指名競争入札の経緯、これはあまりにも簡単でわかりません。会計検査院の報告は結果だけを言っておりますから、その経緯について報告してもらいましょう。たとえば何社、何という会社が指名競争入札に加わった、入札の価格は幾らであった、どういう者が代表者である、予定価格は幾らであった、こういう詳細について、これだけではわからぬから、資料として出していただきたいと思います。
○鈴木委員長 出せますか。
○大橋説明員 承知いたしました。
○山田(長)委員 久保君のただいまの質問について不明な点がありますので、私はあらためて総裁でなくてもいいのですが、今電信電話公社では下請会社を何社持っておりますか、大きなところをあげて御説明願いたいと思います。
○税所説明員 ただいまの御質問について、お返事を申し上げます。現在電気通信設備関係の請負業者は、全国で百四社になっております。そのうち、工事の大きさに応じまして、会社の工事の能力などを勘案いたしまして、一般に申します対応の原則によりまして契約をやっておるわけでございますが、私の方では、それを四つの種類に分けてやっております。一級というのが一番大きなグループでございまして、これが九社ございます。二級が二十二社、三級が二十四社、四級が三十九社、かようになっております。
○山田(長)委員 一級の会社の中に入っている九社をあげていただきたい。
○税所説明員 これは、東京の業者といたしまして、東洋電機という会社、それから大明という会社、それから協和電設、それから日本通信建設、それから電気興業、それから東北に東北通建という会社がございます。名古屋に日本電設という会社がございます。それから広島に広島建設というのがございます。九州の西部電気工業、これだけの九社であります。
○山田(長)委員 そのうちで、特に大きな社はどことどこです。
○税所説明員 特に大きいと申しますと、資本金で申しますと、一億以上のものが二社ございます。これは協和電設と日本通建でございます。
○山田(長)委員 そこで、これはあなた方は知らないはずはないと思いますが、協和電設の社長と日本通建の社長とは、共同倉庫の社長と取締役という立場にある人です。これはおわかりになると思いますが、これはだれが考えてみても、一億以上の二大会社のうちの協和電設の社長が共同倉庫の社長、それから日本通信建設の社長がここの取締役をしている。それでこういう形で、その中に入っておるメンバーを全部見ますと、公社の理事をしておった人とか、関東通信局長をしておった人とか、公社の監事をしておった人とか、あるいは公社の経理局の課長をしておった人とかがある。これは今言った通信機の会社の方です。それから協和の方にも、やはり公社の理事をしておった人、公社の経営調査役をしておった人あるいは近畿の通信局の副局長をしておった人、公社の技師長をしておった人、こういう人たちが参画しているわけです。しかも、この二大会社が、何億という仕事をほとんど手分けしているような形で仕事をしておる。批難事項に上がっているのは、随契による協和電設とそれからもう一つの昭和電気でありますが、この点、やはり批難事項があったからこれを取り上げて、随契の問題を言うのじゃないんですけれども、とにかくこの二社が一級の公社の仕事を担当して、それで下請機関に次々と仕事を請け負わせてやらせておる。これはあなた方がやらせてないといっても、私は実際下請をやっている人を知っているんですから、このことをはっきり言い切れるわけですけれども、一体こういう形でこの会社の内部に公社の人たちがたくさん入っているということは、入札等の場合において、それが大体どのくらいの単価であるのかということは、役所におった者同士、しかも上司であるということになれば、大体価格がわかるのじゃないかと思うのです。そういう心配がないわけじゃないと思うんですけれども、こういう会社に公社としては仕事をやらせなければどうしても仕事が進行しないのかもしらぬけれども、第三者のわれわれが見た場合には、何かしら不明朗なものを感ずるのです。その点、総裁はどうお考えになります。
○大橋説明員 とかくそういう目で世間から見られがちであることを、私ども常に注意をいたしておるのであります。従いまして、万さようなことのないように、万全の注意を払って仕事をやらせておるつもりであります。
○山田(長)委員 総裁はそう言われるけれども、それでは尋ねたいんですが、聞くところによると、今日比谷の前に、あなたの方は大きな建物を建築中である。その建物の上に東芝が入ってくるという話です。一営利会社が、しかも、電信電話公社という半官半民の組織の中に、東芝のような営利会社が入るということは、どういう関係から入るのか知らぬけれども、この仕事と同じですよ。やはり不明朗なものを感ずると思うんだ。もし世の中にあすこに東芝が入ったというようなことが明確になれば、この電信電話以外の仕事をやっておるものにしても、あるいはこれと同じようなものを作っておるナショナルにしても、日本電気にしても、三菱電機にしても、そのほか電気関係の会社があると思うのですが、こういう場合に、やはり公平を期しているというような感じはしないんです。総裁は知らないはずはないと思うが、一体そういうことが進められているのか。私が聞いた範囲ではそんなことはないのだと言うかもしれないが、この点はどうですか。あるんですか、ないんですか。
○大橋説明員 今日比谷に建てている建物は、先ほど御質問がありました公共建物会社の建物であります。あの所有権は、公共建物が自分の金であれを建てておるわけでありまして、その一部を公社が今後借用する契約になっておる。東芝も、やはり同じ建物の一部を借用するということになっておるわけであります。公社の建物を公社が東芝に貸すというわけではないのであります。
○山田(長)委員 表面上のことはそれで一応理解されるような感じがするんですけれども、第三者が見れば、やはり公社の建物の中に東芝が入っておるというような印象を受けると思うのですが、こういう点については、建物会社があなたと折衝している期間中に、東芝が入ってくるごとについては何の話もなかったんですか、それとも話はあったけれども、東芝と一緒になることはしようがないという観念のもとに進められたものですか。
○大橋説明員 最初の契約をした当時のことは、私はまだ就任前で存じませんので、当時の事情を御説明するということになりますれば、建築局長から当時の事情を説明させます。
○中田説明員 当時あすこの土地を利用しますのに、今土地が非常に払底しておりますので、建築基準法できめられました最高限の建物を建てようということで、公共建物がああいう案を持って参りました。私たち電電公社の本社が使う面積からいいますと、一階から六階までで大体全部入るわけでありますので、その上をどこかほかへ貸したいという計画を持って参りました。われわれといたしましても、その当時の総裁、副総裁、その他皆さんと御相談いたしまして、信用の置ける会社でなければいけないということを言いまして、それには東芝を入れたいからということを向こうから言って参りましたので、それならば、東芝は信用の置ける会社であるということで、これを認めたわけであります。
○小川(豊)委員 関連。今の公共建物会社というのは、不動産会社のようなもので、そこで建てた建物を公社が借りるんだ、こういう御答弁でしたが、公共建物会社に対して、神戸の場合、三宮ですか、公社で保証していますね。しているでしょう。どうなんですか。
○中田説明員 お答え申し上げます。三宮の場合は……。
○小川(豊)委員 しているか、していないかを聞けばいいのです。
○中田説明員 しています。
○小川(豊)委員 そうすると、公社は、純然たる民間会社に対して保証できるのですか。公社は保証をする能力があるのですか。
○中田説明員 当時におきましては、その当時の経理局長が、現在の副総裁でありますけれども、いろいろ研究をいたされまして、公社法の建前から、あの当時におきましては、保証をしても差しつかえないという見解のもとに保証したわけでありますが、そのあとで検査院の方からの御指摘もありましたので、三宮の場合に限り保一証いたしましたけれども、そのあとの場合には保証はしておりません。
○小川(豊)委員 公社という機関が、人の債務に対して保証できるはずはないと思うのですよ。ところが、あなたの方でそれを保証できるという見解を持ったというのですが、それはどういう根拠でその見解を持ったのですか。会計検査院は、これを保証できないと言っているのでしょう。それならば、あなたの方ではどういう見解でこれに対して保証をしたのか。それを今度は、会計検査院の指示に基づいたのか、意見に基づいたのか、あなたの方では保証をやめている。やめている以上、保証をしたのはよくなかったということになる。それを逸脱したというのは、どういう根拠でやったのか。
○中田説明員 当時経理局その他でよく審議をいたしましたときに、私、その当時の担当ではありませんけれども、日本電信電話公社法の中には、保証をしてもいいとも悪いとも書いてないから、これで一応やってみようということになったように聞いております。
○小川(豊)委員 そうすると、あなたの方では、公社法なら公社法にないことは、よくても悪くてもみなやってもいい、こういうことでいろいろなことをどんどんやっていくということに解釈されるわけですか。規定がないなら、一応筋を立てて、規定にないからそういうことはやらないというのが建前だろう。ところが、規定にないからやってもいい。そういう解釈を一体だれがどの席で下されたのか。さっき総裁は、そういうものはないと言われているが、保証までして、しかも、あなたの方のこの前の答弁では、こういう措置をとったのは、公社に資金がないので、仕方がないからとったのだ。もう一つの理由は、そういう公社のあるところは市街地であるから、いわゆる商店を下に入れることによって町が衰微しないで済む。この点では、大へん考え深い措置をとったように聞こえるのです。この報告を見ると、あなたの方の業績はほめていいと思うのです。非常に業績は上がっております。しかし、金がないというのは理由にならないと思うのです。かりに金がないとしても、公社のような建物を建てるのに、そういう措置をとっていいか悪いかということは、十分考えなければならぬ。そういうことは何ら規定にないからやったのだ、そういう考え方をあなたは正しいと思いますか。
○大橋説明員 ただいまの法律論云々について、当時そういう法律論について意見の交換があったかどうか、私は存じません。今から想像するだけでございますが、おそらく先ほど局長の申した通りのいきさつだったと思います。ただし、ただいま御指摘のように、書いてないことは何でもいいということを言ったものではむろんなかろうと思います。おそらく公社のためになることであって、しかも弊害のないことならやってもよかろうということでやったものと思います。しかも、これは何ら公社に関係のないことを保証したのではなくて、公社がそこで建物を使う、その建物の建設について、保証することが庁舎を建てることを促進する上において有効だ、必要だ、こういうことでおそらく当時保証をしたのだろうと思います。しかし、それは法律解釈として、さような解釈は穏当を欠くのじゃないか、こういう会計検査院の御指摘があったと考えますので、その御指摘に従ってその後はやめておる、こういういきさつだと思います。
○小川(豊)委員 僕は、そのいきさつはわかるのです。いきさつはわかるが、あなたの方では、そういうような解釈をしてやったごとを、その後やめているのでしょう。やめているということは、当時やったことがよくなかったということだと思うのです。それならば、なぜそういうような解釈をあなたの方でやったか、こういう議論が出てくるのです。それはもうやってしまったことだけれども、今後そういう措置に対して、あなたはどういう見解を持つかということです。いいことなら、今後もやったがいい、よくなかったら、やめたがいい。
○大橋説明員 私の個人の意見としては、やらない方がよかろうと思います。特に、検査院からもそういう御指摘がありましたから、それが今日の法律解釈としては常識にかなった法律解釈であろうと思います。
○鈴木委員長 森本靖君。
○森本委員 今建設の問題がありましたが、私の方は資材問題についてお聞きしたいと思います。昭和三十二年度の電電公社の資材購入量は何ぼですか。——ここは決算委員会ですから、大体そういう点については、すぐ答弁ができるようにやっていないとだめですよ。三十二年度の決算について、資材購入量は何ぼあるかと聞かれた場合には、すぐ回答ができるくらいに用意しておかなければだめですよ。私の方の調べたところによりますと、大体三百三十六億程度、こうなっておりますが、これは間違いございませんか。
○久保説明員 三十二年度の資材購入量は、三百三十六億でございます。
○森本委員 その三百三十六億円の中で、私の方の調べによりますと、日本電気が九十八億円、それから沖電気が三十七億円、富士通信機が三十七億円、大体その半分がたった三つの会社に全部発注せられておるわけでありますが、これは間違いございませんか。
○久保説明員 その通りでございます。
○森本委員 それからあとの残りは、大体どういうふうな会社になっておるわけですか。
○久保説明員 ただいま御指摘の会社は、機材関係の会社でございますが、機材関係といたしましては、そのほかに——一々申し上げるのは大へんでございますから……。日立とか安立とか大興、その他岩崎通信機といったような会社がございます。
○森本委員 それではちょっとお聞きさしますが、九十八億円ということになりますと、一つの県くらいの予算になるわけでありますが、一つの会社がそれだけ電電公社の資材を引き受けてやっておるということになりますと、おそらくそれだけでこの会社は立っていくという形になるだろうと思いますが、しかし、日本電気なんというのは相当大きな会社でありますが、この日本電気の九十八億円の公社が発注した内訳は、大体どういう資材になっていますか。これは日本電気でなければ作れぬものですか。
○久保説明員 もちろんその中を分析いたしますと、日本電気あるいは富士通信機といったようなものが特許を持っておる、あるいは専売のもの、そこでなくては作れないもの、こういったものが相当部分を占めております。
○森本委員 だから、日本電気の九十八億円というものは、日本電気でなければ作れない資材である、こういうことなら、その資材というものは大体どういうものか。
○平山説明員 お答え申し上げます。機材として今電電公社で多く買っております代表的なものを申し上げますと、電線関係の線材を抜きまして——今、日本電気のお話でございますから、機材関係について申し上げますと、一番大きいものは自動交換機でございます。自動交換機につきましては、日本電気のほかに、富士通信機、沖電気、日立、ここがやっております。それからその次に大きいものは電話器でございますが、電話器については、日本電気も含めまして八社が、これを製造いたしております。それからその次に主要な品目としましては、搬送用の機械でございますが、これは日本電気と富士通信機が主要な搬送機を作っております。それからマイクロ・ウェーブの機械でございますが、これは長距離のマイクロ・ウェーブにつきましては、ただいまのところは日本電気だけが作っております。そういうものが主要品目でございますので、おそらくこの九十八億円の大部分は、そういう品目からなっておると思いますが、ただいま、その一つ一つが幾らであったかという数字は、持ち合わせてございません。
○森本委員 そういう答弁では、私の方でこれを比較検討するというわけにはいかぬわけであります。たとえば、日本電気の九十八億円の主要な内訳というものは、大体どういうものになっておるか、あるいはまた、沖電気の三十七億円については、どういう内訳になっておるか。そうすると、その内訳によっては、場合によっては日立あるいはその他のところでもできるものもあるのじゃないかということになりますと、個々に比べることができるわけでありますが、あなたの方は、今資材局長がおらぬから、なかなか答弁がむずかしいようでありますので、一応私は三十二年度の公社の三百三十六億円というところの資材の発注の内容、機材のおもなものと、それからそれを納入したところの会社の名前、それを一つ詳細に資料としてお出しを願いたい。それからついでに、その各会社に電信電話公社の関係の人が重役もしくは課長とかいう形で入っておるという場合には、その人名を一つ資料でお出しを願いたい。その資料によって、私は特に公社の場合は、後日日を改めて決算委員会において質問をしたい、こう思っておるわけでありますが、その詳細な資料は出ますか。
○鈴木委員長 出してもらいます。
○森本委員 その詳細な資料が出ましたならば、その資料によってさらにこの問題の質問を続けたいと思いますが、ただ、私はこの表面上見ても、一社が九十八億、大体百億も一社に片寄るというようなやり方については、私はこれは非常な疑問を一般から持たれるのじゃないかというふうな感じもするわけでありますが、しかし、そういう場合には、今申しました資料がなければわからぬということになりますけれども、具体的に言って、今度の第二次五カ年計画においても、二千億円以上の金を使って、しかも、国民に十五万円という公債を買わせるところの法律の案件を今の国会に上程する、そういうことにおいて、実際に一体もうけておる者はだれかということになりますと、この資材発注のような点を見ましても、あるいはまた先ほど山田委員が質問をいたしました通信建設の、建設の内容におきましても、あるいはまた、これは総裁がもうこれから先はやらないということを言いましたので、公共建物会社の問題については、一応これから先の問題については終わったような形になっておりますけれども、とにかく国民の膨大な金を投じて通信建設をしていくという裏では、かなりこれにより巨額の利益を得る者が出てくるということが、はっきりとこういう決算を通じていえるのじゃないかという点が、非常にある。もう少しこういうふうなやり方については、公社としても考えてみる必要があるのじゃないか。さらにまた、先ほど同僚久保委員からも質問がありましたように、工事がだんだん増大してくるものでありますから、公社の直営工事がだんだんなくなってしまって、最終的には、建築の設計までこれを部外発注しなければならぬというような形になる。一体公社の運営というものは今後どうなっていくかということについても、われわれは非常に心配をする点でありまするが、そういう点についても、総裁としては、とにかく工事量が多く、ため込んでおりまするから、そういう形になってくるということも、執行当局としてはある程度そういう考え方になるということもうなづけますけれども、そのことによって、貴重な資金が莫大な利潤を生むような形で一方の業者に流れていくというこの一つの形については、どうしてももう少し、この工事の進め方、資材の発注、あるいはまた建設の進め方という点について考えてみる必要があるのじゃないかということを私は痛感するわけでありまして、一つそういう点についての総裁の総合的な意見をお聞きしたい、こう思うわけです。
○大橋説明員 ただいま建設工事あるいは資材の発注等について、いろいろ御意見を拝聴いたしましたが、御心配の点きわめてごもっともで、私どもも、その点については万全の注意を払って、さようなことのないように努めていかなければならぬので、その点特に注意をいたします。
○山本(猛)委員 関連質問。委員長にちょっとお尋ねしますが、今のは三十二年度のやつでしょう。これを上げる委員長の御方針は、まだ相当時間があるのですか。
○鈴木委員長 きょうのこの委員会は、大体一時までで打ち切りたいと思います。
○山本(猛)委員 一時までで打ち切りでしょう。それを社会党さんにばかり委員長は独占さすお考えですが。われわれの方でも一つ……。
○鈴木委員長 通告順によって許しております。
○山本(猛)委員 通告順……。しかし、通告順で行ったら、委員長の御方針通りに一時に上がりますか。そこで、委員長に自民党として注文をしておきたい。社会党さんの御質問は、いずれも権威のある御質問でありますことはわれわれお認めできますけれども、一時までに委員長がこの三十二年度の電電公社の決算をお上げになろうという御方針でございましたら、いかに権威ある社会党さんの御質問でありましても、抽象的なものはお許しにならないように、また、抽象的なものは社会党さんとしても御遠慮いただいて、具体的にどういう批難事項があるか、どういう不正事項があるか、これはほむべきだというような具体的なことだけにおとどめになっていただいて、自民党の方でも、これから三時間くらいお尋ねしようとすることがございますけれども、委員長の方の御方針を今承りますと、一時で終わりだといいますから、ちょうど十二時でございますから、社会党さんはきりのいいところでもうおやめになったらいかがでしょう。委員長、どうぞ御方針通りおやりになるのでしたら、自民党の方から委員長に申し入れをしておきます。
○森本委員 今山本委員からああいう発言がありましたが、これは一応の意味でやったことであっても、実際に質疑の途中においていろいろ不審な点が出て参ったならば、これはやはり続けてやっていってもかまわぬわけでありますから、そういう点は一つ十分に質疑を許していただきたいと思うのであります。
○田中(彰)委員 この問題を聞いていると、社会党の質問もけっこうですが、しかし、どこから品物を幾ら買ったとか、どこから買い方が多いとかいうことは——決算委員会では、いろいろな不正があったときに見つけるけれども、品物をどこから少なく買った、多く買ったというような質問で時間を要することは、ちょっと考えなければいかぬ。これは委員長から御忠告なさった方がいいと思う。それから不正があったならば、不正については幾らお突きになってもいいと思うが、品物をどこから買ったとか、それが多過ぎるとか少ないとかいうことは、決算委員会が品物を買うことに関与しているようで、誤解を招くと思いますから、そういう点委員長から注意されて………。
○鈴木委員長 質疑は、お互いにそうですけれども、いきなりすぐ急所に突っ込めるものではないだろうと思う。急所に突っ込むまでには、多少の道程は必要だろうと思います。もし質問の範囲を逸脱したというときには、私が注意をいたします。この審議は、時間内に必ずしも上げなければならぬということはないので、もし質疑の内容が充実して長引く必要があれば、きょうの審議を一時で打ち切って、次会まで引き続いても差しつかえない、こう思っております。
○山本(猛)委員 私の申し上げているのは、昨年度の電電公社の決算を上げる上げないに対する委員長の方針を承ると、委員長の御方針は、まず一時で上げたいという明確な御方針、これは了承できた、けれども、一時までに上げるものだとするならば——今の委員長のお話は大へんけっこうで、われわれも十分了解ができます。けれども、社会党さんのおやりになっているのは、大方抽象的な尋ね方、従って、一時までにお上げになろうとする委員長の御方針がくずれてきやしないかという、これは老婆心ではございません、事実上それを聞いてもいいのだというのだったら、委員長の一時までに上げたいという今の御方針はくずれるのですが、それともどうなんでございますか、どうしても一時までに上げるのですか。
○鈴木委員長 質問が上がらなければ、大体社会党さんの方で……。
○山本(猛)委員 けれども、抽象的にばかり積み重ねているのだったら、一時にはとうてい上がりません。従って、自民党の方にも尋ねたいことがあるけれども、自民党の方では、委員長の御方針に従って、一時までに上げたい。一時までに上げようといったって、もうあと五十五分しかありません。社会党さんの方に具体的なことがあるかないかお尋ねになって、ないとすれば、自民党の方へお譲りを願いたい。
○森本委員 この電信電話公社の最初の会計検査院から出されております事業損益、この中で、前年度に比べると七十五億一千三百余万円の増加ということになっておるというふうに出ておりますが、その中でも、特に電話事業というものはかなりの増収になっておるわけでありますけれども、逆に電信の場合は、これを見ましても、電信の収入がふえておりながら、実際に損失が増加になるという具体的な問題が出ておるわけでありますが、電信事業の損失というものを電話事業の利潤によってカバーするというやり方については、決算に歴然とこの数字が出てくるわけでありますが、こういう点については、一体公社は、将来の問題についてどうお考えでありますか。
○大橋説明員 経営の一般的理論から申しますれば、電信事業においても、でき得べくんば赤字を出さないようにということが理想であろうと思います。しかし、これは森本さんすでに御承知の通りだと思いますが、電信事業の創業以来今日まで九十年の間、毎年電信事業というものは赤字を出さない年はない状態で今日まで参っております。これを赤字をなくしようと思えば、うんと値上げをするか、あるいはサービスをうんと落とすか、どちらかするにあらざれば、今日の状態では、赤字を解消するということはよほど困難だろうと思います。ところが、うんと値上げをするということも、これは電信事業のような仕事でそう高い料金をとるということも、国民全体のためにいかがかと考えられますし、またサービスを落とすということも、たとえば農村とか山村というようなところの電信の配達等をやめてしまうということにすれば、よほど経費が節約になるかもしれませんけれども、さようなことも、国民のために、ことに公社の事業としては、さようなことは慎むべきことであろと思いますので、まず今日の状態では、特別の破格なことをやるにあらざれば、赤字を消すということは当分の間は困難だろうと思います。従いまして、電信と電話を兼業することによって、電話の純益によって電信をカバーしていくという状態を続けることは、やむを得ないことと現存のところでは考えております。
○森本委員 その問題はまた後日に譲りまして、この一九一ページにあります「三十二年度末における固定資産のうち、技術進歩による陳腐化等のため現に使用または稼働しておらず、かつ、将来もその見込みが立たないと認められるのに一般稼働資産と同様に減価償却費を計上しているものが相当見受けられる」という文章がありますが、ここに指摘をせられておる資産というものは、大体どういうものですか。
○久保説明員 ただいまお尋ねのございました未稼働になっております資産と申しますのは、大体旧式になりました搬送関係のもの、搬送関係の技術が進歩いたしまして、従来古い施設によっておりました搬送関係の機械でございまして、監視台とか、レピーター、セレクターというようなセットになりました機械の部品であります。
○森本委員 それは価格にしてどのくらいですか、全部、使ってないのは。
○久保説明員 価格にいたしまして五千百万円ほどのものになっております。
○森本委員 ここで「これらについてはすみやかに整理するなどの配意が望ましい。」とありますが、それは大体こういう方向に従ってやる、こういうことですか。
○久保説明員 さようでございます。ただ現実に取り払いますものも、これは何か採用する場合がないかというので、実はそのままはずさないでおいた方が、そこなうおそれもない、こういったようなことで、現場にそのまま置いたような機械がだいぶあったものでございますから、それで御指摘を受けた結果になったわけでございます。
○森本委員 だから、将来これをこの指摘の通り整理するということになれば、売却するとか撤去するという形になると思うんですが、具体的にどういうようにやるわけですか。かりにその機械を売却しようにも、おそらくこれは売れぬだろうと思う。それから整理するにも、そういうあなたが今指摘したような機械であったら、これを買い入れるところもあまりないんじゃないか。そういう場合にそれをどういうふうに整理をするのか、こういうことです。
○久保説明員 これはくずとして処分いたします。
○森本委員 くずとして処分した場合に、今のような値段になりますか。
○久保説明員 もちろんくずの値でございますから、そういう前の値段通りには参りません。実は、これはもちろん減価償却してありますので、その通りの値段ではございません。
○森本委員 その辺の問題については、会計検査院はどう考えておるわけですか。これは品物そのものとしてはかなり高額に見向けられるものもあるけれども、しかし、実際にその品物の価格通り売却あるいは不用処理ということは、なかなかむずかしい機械類がほとんど残ってくるんじゃないかと私は思う。そういう場合の処理というものは、その時価に換算した場合の価格というものと、今言ったようにくずとしてやった場合とは、相当の価格の開きが出てくるわけです。これを無理に整理をしようということになった場合には、今私が言ったように、くず式に整理をしなければ、ほかに使いどこるがないんじゃないか。たとえば搬送果とか、裸線搬送器でも、実際に要らかくなったという場合に、それをどっかに持っていって取りかえるというわけにはなかなかならぬのじゃないか。こういうふうな具体的な機材の整理というものについては、会計検査院としてどう考えておるわけですか。
○平松会計検査院説明員 ここで申しております陳腐化したもの、これは無稼動資産といたしまして、先ほどの金額と少し違いますが、三十二年度末におきましては、一応二十億八千九百万円のものがあるわけでございます。それを分けますと、ただいまお話のありましたような市内、市外ケーブルで地下埋めになっておったものというようなものでありますとか、それから超短波無線中継所が、極超短波、マイクロ・ウエーブの施設がだんだん完備して参りましたために、超短波の中継所の土地、建物というものがもう要らなくなる、こういったようなもの、それから電報電話局の土地、建物が、自動改式になって、従来のものは要らなくなつたといったようなものに分けられると思いますが、これらのここで検査院として申しております整理の要があるということにつきましては、整理のやり方につきましては、一応それをほかの方に転用するという方法、それから撤去するものは撤去する、撤去するに経費がかかって、実際回収したものより撤去費の方がよけいかかるというようなものは、廃棄処分をする、廃棄処分すべきような価値のないものについてまで、減価償却を——ほかの稼動資産と同じような減価償却をやっていくことは、おかしいじゃないか。それから売却なり、あるいは交換した方が妥当であるというようなものについては、交換の処理をする、こういうことを申し上げておるのでありまして、検査院でも、こういったことを申し上げました結果、その後電電公社におかれましては、この整理は非常に進んでおるように感じております。
○森本委員 私も今の会計検査院の答弁で、この処理についてはけっこうだ、こういうように考えますが、監査局長、二十億と五千万ではだいぶ違うので、言い直していただきたい。
○久保説明員 先ほど私具体的のお尋ねだと思いましたので、具体例を申し上げておりましたので、これについては、私一部のものだけを具体的に申し上げたということでございまして、足らなかった点はまことに遺憾に存じます。
○森本委員 それからほかに同僚委員がおりますので、私の質問はやめますが、最後に、先ほどの資料が出てから私はもう一回質問をするということを、一つ委員長は御記憶を願っておきたいのです。 最後に不正行為の件ですが、不正行為の回収の未収額がまだかなりあるわけでありますが、一人は、「本人は現在行方不明で探索中」「回収方促進中」「本人定職なく、回収は困難をきわめている」こういうことでありますが、まず、この四九八号の、本人は現在行方不明で探索中というこの人間について、保証人は一体どうなっておりますか。
○久保説明員 ただいま具体的なこまかなものは持ち合わせておりませんですけれども、これはもちろん原則として本人から債務証書をとってやるわけでございます。ある一部においては回収はできましたが、ここにあります通りに、本人がおりませんために、追及はできませんものもございます。
○森本委員 僕の言っておるのは、保証人制度というものがあるわけです。本人が行方不明であっても、保証人からとるいう方法はないのか。それがための保証人でなければ、ふだんから保証人というものをこしらえたって、何にもならぬ。その保証人制度は一体どうなっておるか、こういうことですよ。
○久保説明員 個々の実情によりまして保証人というもの一この場合も内容はやはり月別の分割払いということになっておったように記憶いたします。従いまして、これをとります場合に、保証人を立てます場合と、あるいはそうでなくて、物質的のあれによって債務保証をする、あるいは人的信用といいますか、その者に対して月々幾らという契約、債務証書をとっておりますので、本件のような場合におきましては、債務を他の者によって履行するということができないことになります。
○森本委員 僕のは、そんなくどくどした答弁でないのです。この四九八号については、保証人から取るようになっておるのか、取れぬのか。その保証人は、一体だれが保証人になっておるのか。おそらくこれは部内者で保証人になっておる者がおると思うのだ。
○久保説明員 今お話のありましたのは、身元保証人の制度についての御質問でございましょうか。もしそうでございますならば、公社におきましては、新しく入りましてから三年間は、身元保証人というものを置きます。しかし、三年間を過ぎましてからは、一応りっぱな公社の社員ということで、別に身元保証人という制度はとっておりません。
○森本委員 それでは勤続年数四年以上たった者は、もう保証人というのはないんですか。
○久保説明員 そういう建前になっております。
○森本委員 それは間違いないですか。
○久保説明員 そのようになっております。
○森本委員 それは電電公社だけですか。
○久保説明員 公社についてでございます。
○森本委員 だから、電電公社だけですか。
○久保説明員 電電公社の身元保証人制度でございます。
○森本委員 他の公社とか公務員なんかは、保証人が三年勤続してもあるんじゃないですか。
○久保説明員 他の例は私存じません。
○森本委員 この木津地区の野崎某というのは、一体いつ入った男ですか。
○久保説明員 この木津地区の電話局の野崎某の場合は、正確な履歴を私持ち合わせませんのではっきりいたしませんが、三年以上勤続している者でございます。
○森本委員 いや、これは、三十二年になった場合は、それでも三年以上ですか、いつ入ったんですか。
○久保説明員 詳細な履歴のあります資料を持ち合わせませんので、正確に申し上げられませんが、この事件が起こりましたときには、すでに三年以上勤続した者ということで処理しております。
○森本委員 私は、三年以上たったら保証人制度をやる必要はないということを初めて聞いたわけであります。それで総裁、今後もずっとそういうふうに続けていくわけでありますか。こういうふうに事故が四年、五年、六年の人にできるということになると、これはかなり私は考えてみなければならぬのじゃないかと思うんですが、どうですか。
○大橋説明員 この身元保証制度というのは、私どもの記憶によりますと、昔からなかなかむずかしい問題でございます。もとは、身元保証制度というのは、ずいぶん厳重に行なわれていたように私は思います。ごとに森本先生御承知の当時の三等局長、あの身元保証人というのは、非常に大きな責任を背負っておりまして、大きな三等局長の負った債務は、全部かわってこれを支払うということになっておりました。ところが、だんだん世の中が変わって参りまして、身元保証という制度は少し苛酷じゃないかという議論がだんだん強くなりまして、その後承るところによりますと、現在の特定局になる前かもしれませんが、今までの身元保証制度というものがなくなって、そういう金銭上の保証というものがなくなったように私承っております。また一般の身元保証に関する法律というものも、だんだん変ってきたのではないかと思うのです。あまり正確な知識はありませんけれども、何か一種の制限を設けられたように私記憶いたしております。
○田中(幾)委員 私は、身元保証契約は、身元保証に関する法律によってやっておると思うんですが、どうなんですか。総裁はあいまいなことをおっしゃったが、身元保証に関する法律は生きておるんじゃないですか。
○久保政府委員 たしかその法律によってやっていると記憶いたしております。
○田中(幾)委員 これは期間の定めがなければ、五年になっている。五年以上の長い期間に関する保証は、今総裁のおっしゃった通り、長く保証人を拘束するから、五年以上の期間の保一証は無効です。ですから、これはこれによってやればいいのです。非常にこういうことの起こりやすい身元保証ですから、法律の許す限り、三年にしないで五年にしておいた方がいいんじゃないかと思うのですが、どうですか。
○大橋説明員 私、実は最近の法律をよく存じませんので、はなはだ申しわけありませんが、先ほど申し上げましたように、ばく然たる自分の記憶で、たしかもとは非常に厳重な身元保証の法律があったのが、何でも非常に緩和されたということだけ記憶しておりましたので、おそらく……。
○田中(幾)委員 これはこの法律があるのですから、政府の使用人、公社の事務に従事する者の保証ですから、これは最長五年にしたらいいんじゃないかと思うのですが、これは研究なさったらよろしいと思います。 これに関連しまして、これは会計検査院にお願いするのがいいのかどうかわかりませんが、この不正行為によって政府の金を使い込んだ場合には、刑事責任で、御承知のように責任を負うわけです。損害賠償については、これはよほど考慮しなければならぬと思う。政府の公務員が政府の金を使い込んだ責任に関することが重大だと思うから、関連して申し上げておるのですが、あなたの方だけでない、全部の政府の公務員に対しての問題でありますが、これはたとえば農林省の多久島事件のごとき、ああいう巨額の金を使っても、本人が刑事問題にひっかかって、刑期を勤めれば済んでしまう、個人としての責任は。身元保証人はあるでしょうけれども、本人と身元保証人の責任の限度だけでやる。しかし、問題は、いかに会計検査院が調べたからといっても、跡の始末だけですから、私は問題の起こったときに、刑事責任以外に、監督者としての民事責任をどこにおくかという限界が必要だと思うのです。ですから、委員長を通じて資料の要求をいたしたいのですが、公社といわず、農林省といわず、これは全部の公務員について、はっきり使い込みとか刑事事件になるような不在行為によって国家に損害を与えた金額を、省別あるいは個人別にできておるわけですから、集約して出していただきたい。もう一つは、三十一年ごろから三十二年、三十三年というように年度別に、不正行為によって損害を生じた事件の金額、これは調べればすぐわかると思いますので、出していただきたい。もう一つは、ここもありますが、契約の更新を怠ったがために損害を与えたという場合、政府に弁償しておるから済んではおりますけれども、こういうのもあるだろうと思う。一体こういう場合の民事責任はだれにあるのか。完全に注意をしてやれば損害を与えないものを、事務を怠ったがために契約の不履行をしたりなんかすることによって、民事上の損害を生じた場合、ここに書いてある例を言えば、四九七号「契約の更改を怠ったなどのため工事費が過払及び高価となっているもの」これは更改を怠らなければ損害を生じなかった。そうでしょう。ですから、そういう怠慢もしくは過失によって政府に民事的な損害をかけた場合があるだろうと思う。これは済んでおるからいいですが、弁償をしなければ、これは政府に損害を与えたわけでしょう。事務のやり方が悪いために、損害を与えた。更改すればよかったものを、更改しなかったがために、これだけの過払いを政府にさせて損害を与えた。こういうあなた方の不当行為ですね。使い込んだなら、これは普通の損害です。これはわかりますよ。不注意のために政府に損害を与えたというもの、これもあるだろうと思うのです。こういうことをただ戒告くらいのことで済ましたのでは、政府の会計の監督というものはできませんよ。ですから、これを一つ調べて表にして、一体多久島のように使い込んで直接に損害を与えた事件が幾つあって、その総額は幾らである。ただいまのように、あとでこれは保証人を責めておるけれども、逃げておってわからぬというようなことでは、こんなことをしたって、実際は役に立たぬと思う。もちろん事件を起こしたときに、使い込んだ多久島にも責任はあるけれども、政府に与えた民事上の損害を多久島だけで負って、その直接の監督者が負わなくてもいいのかどうかという問題は、私は別個に研究したいと思うが、そうでしょう、使用人が人に損害を与えた場合には、雇い人が責任を負わなければならぬ。自動車の運転手が人を殺した場合には、会社の社長が責任を負わなければならない。政府のある事務官なり課長なりが不正をやった場合に、一体その上の者が責任を負わなくてもいいのかどうかということを研究しなければ、私はほんとうの効果が上がらぬと思うのです。公務員が国家に損害を与えた場合に、その民事的責任の限界はどこにあるのかということを確立しなければ、これは防止することはできません。刑事の問題は監獄に行けばいいのですが、それだけで済まないのですからね。ですから、今後、公務員の国家に対する不正行為もしくは不当行為、これの民事的責任の限界をどこに置くかということを研究するために、これは資料として、今のように直接の損害を与えた場合、それから不当なる行為によって国家に損害を与えた場合、これはこの調査の資料を調べればすぐ出ると思いますから、会計検査院の方ではわかるのじゃないかと思うのです。集約して出していただきたいと思います。
○鈴木委員長 今の御要求の資料をどういうふうにして提出させるかということは、調査室の方で十分研究した上で手続をとることにいたします。
○田中(幾)委員 これではもう葬式して墓参りするようなものですからね。その前に、多久島の問題に例をとって言えば一番わかるけれども、多久島に損害賠償をしろといったところで、自分のめかけのうちを競売してとったところで、これは知れたものです。ですから、それだけでいいのか、その民事上の限界をもう少し上の者に負わしていいのかという問題を、私は、この国会で、この決算委員会の仕事かどうかは知りませんけれども、これは国家の政治として研究する必要があると思いますから、その資料はやはり決算委員会へ出していただけばいいと思うのです。
○鈴木委員長 山田君。
○山田(長)委員 先ほど関連で伺っておりましたので、意を尽くさないで終わっておるので、続けて伺うわけですが、おそらく総裁は御存じないと思うのですけれども、電気関係の仕事をやっている人たちは。日本通信建設会社と協和電設株式会社、この二大会社に対しては、兄弟会社と称している。この兄弟会社でうまいことをやっているのだというふうに言っているわけです。ですから、当然大きな金額については、表面は入札に両社相争っているかのごとく見えるけれども、この二社が請負っておりますその仕事については、こういうことを世間で言っております。どうか聞いておいていただきたいのです。この二社が、何億という仕事は、かわり番に、交互に仕事をやっている。たとえば、福島の工事のごときものに至りましては、半年前に機材の購入がなされておった。うそだと思ったら、福島に行ってごらんなさい。こういうことをわざわざ私に御注意をした人がいるのですが、はたせるかな、福島の場合は、予定しておったようにその会社に落ちました。ですから、自動式にするために公社が一生懸命やられておることはわかりますけれども、そのことによって非常に高い金を払っているのではないかという節が、われわれはたで見て見受けられるわけなんですが、工事を交互にやっているという実情、工事の担当者、契約者、この二社が交互に大きな仕事をやっているということについて、世間で言われているが、この点どういうふうになっておるか、ちょっと御説明願いたいと思うのです。
○税所説明員 ただいまの御質問に対して、お答えいたします。私の方の契約につきましては、会社の方の工事能力の程度に応じまして、工事の規模とにらみ合せまして契約をいたすようにいたしております。現在二社が、先ほどお答えいたしましたように、一億以上の会社になっております。しかし、ほかのそれに続く会社にいたしましても、逐次増強、整備の経過をたどっておりますので、そういう会社に対しましても、その程度に応じまして、指名の方をいたしてやっておる、こういう方針でやっておる次第でございます。
○山田(長)委員 この二大会社について、指名であなた方が仕事の請負をさせているというようなことで、やはり漏れているところからの不平であるかもしれないのですけれども、とにかく、二社は話し合った形で交互に仕事を請け負っておる。この二社の中には、公社の局・部長、理事、こういう人が入っているので、みんな話し合いがついてしまう。だから、これらのことがもし除去されるならば、非常に安い金額になる、こういうことを世間で言っておるわけです。この二社が請け負っておった一億以上の仕事、それから工事の年月日、こういうふうなことが今わかるのでしたら、ここで御説明願いたいのですが、おわかりになりますか。順次地域的に、どこの地域をどういうふうにやっておるか。
○税所説明員 ただいまの御要求の資料につきましては、ここに資料がございませんので、後ほど……。
○山田(長)委員 それでは批難事項にあげられている個所のような小さな——これは国民の血税ですから、金額的には決して小さな金額ではございませんけれども、そうじゃなくて、いわゆる二大会社が中心になって請け負ったところの一億以上の工事の個所、それから年月日、さらにその工場の場所、順次この次はどこ、この次はどこというふうに、これは話し合いをしておるならわかるはずなんですが、一応この点を出していただきたいと思います。 それからもう一つは、自動式の予定、これは将来の予定が、一年も二年も先のことがちゃんとわかっているはずですが、この予定計画、この場所を明らかにしてもらいたいと思います。
○鈴木委員長 資料要求ですね。
○山田(長)委員 資料要求です。
○税所説明員 ただいま御要求の資料、別途お届けいたします。
○鈴木委員長 小川君。
○小川(豊)委員 一時にしまうそうですから、私もできる限り簡単に聞きますから、皆さんの方でも簡単でけっこうです。 そこで第一に、今同僚の質問と重複した点を省いて、固定資産の経理についてお尋ねしますが、固定資産の減価登記して、その翌月から開始する方法をとっているわけですが、昭和三十二年度中に取得した八十六億百余万円もの資産が、工事完成後三カ月も放棄されておる、登記されなかった。会計検査院は、ただ横の連絡が悪いということを指摘しているわけです。電電公社では、この点、連絡方法をどうとっていたのか、この点については、機構内部に欠陥があるのではないか、こういうように考えられるので、この点の御説明を願いたい。
○久保説明員 これは固定資産の経理の制度、整理区分ということをちょうど改正いたしまして、その過渡期にありましたために、こういう御指摘を受けたような事例が起こったのでございますが、その後は新しく改正いたしました線に沿いまして、十分に処理を正しくするように軌道に乗った事務処理をいたしております。
○鈴木委員長 それから野崎某の履歴について……。
○久保説明員 ここで、はなはだ失礼でございますが、先ほど森本先生からのお話のございました点についての補足の説明をさせていただきとうございます。と申しますのは、野崎某がいつ入ったのか、何年勤続者か、こういった点についてお答え申し上げますが、それは二十三年の九月に入社いたしております。ちょうど三十二年度のこのときまでには約八年以上たっている、こういったことになっております。
○小川(豊)委員 次に建設工事についてお尋ねしますが、昭和三十二年度をもって電信電話の拡充五カ年計画という計画が終わっているわけです。とこ常に多くて、二十八年度では当初三十九万であったものが、三十二年度末では五十八万と逆に増加しておりますね。今度公社は第二次の五カ年計画を立てているようですけれども、現在のこうした積滞数と申しますか、これは七十三万と聞いております。これに毎一年増加するのを考えるときに、第二次五カ年計画というものに対して、あなたの方は確信を持てますか。この点をお聞きしたい。
○大橋説明員 第一次五カ年計画で、ただいま御指摘のように積滞数が増加いたしました。そこで、第二次五カ年計画として引き続いて三十三年から三十七年までの計画を立てたのでありますが、そのときの計画といたしましては、毎年の新規申し込みを大体二十四万と当時想定いたしました。そしてそれに対して二十七万ずつ架設していく。そういたしますと、まずその予定通りにいきますれば、年々三万ずつ——これははなはだ少数の数でありますけれども、とにかく少しずつ減していける、こういう計画でもって、第二次五カ年計画が組み立てられたのであります。ところが、最近の電話の需要というものは非常に強くありまして、二十四万はおろか、二十八万、三十何万、大体昭和三十二年、三年ごろは三十七、八万という新規の加入申し込みが参ったのでございます。そういたしますと、第二次五カ年計画をせっかく拡大いたしましても、依然としてむしろ積滞がふえるという状態であることは、もう明らかになりました。そこで私どもは、このままこの状態を続けていきますと、ほとんど百年河清を待つがごときものではないから。ちょうど今第二次五カ年計画の第二年目に当たるので、まだ三年残っておるわけでありまして、途中ではありますけれども、このまま打ち捨てておくことはできないというので、昨年第二次五カ年計画の改定案を実は考えたのであります。それによりまして、あとの残った三年間に、一年平均四十三万の電話の新規架設をやろうじゃないか、三年間に百二十九万の増設をやろう。三十五年度には四十万、三十六年度には四十三万、三十七年度には四十六万、こういうふうに順次よけいに増すという計画を目下立てまして、来年度の予算はその四十万を目途として、実は予算を提出いたしておるわけであります。
○小川(豊)委員 この点についてお尋ねしたいが、時間がありませんから、どんどん進みます。ところで今度公社では、電話を一本引く建設資金は、機械や工事費等で一件大体平均三十万円かかる、こういうふうに計算された。そこで公社は、この資金確保の方法として、加入の希望者から金を一時借りるわけで、電話債券を買わせておるわけですが、今度の改正で、大幅にこの債券の引き上げを行なおうとしておる。この改正案は、金額では現行より六万六千多くなって、債券としては十五万円になる。公社は、これを、高率の利子がつくから、むしろマネービルの一方法としても歓迎されるはずだ、こういっておるわけですが、この考え方は、公共事業の性格からいうと、少し逸脱している考え方ではないか、こういうふうに思われるわけですが、これ以外にやりようがなかったわけですか。これに対するお考えはどうなんですか。
○大橋説明員 この第二次五カ年計画を立案いたします際に、一番根本の問題は、結局建設費をいかにして調達するかという問題に帰着いたすのであります。そこで私どもといたしましては、まず第一に自己資金をこれに充当する、これがまず第一であります。自己資金の内容といたしましては、減価償却積立金をこれに充当する。また、その年度の収支の利益金といいますか、その差額を建設費の方に回わす。これらのものを自己資金としてまず第一に充当いたします。しかしながら、それだけではむろん足りませんので、そのあとのものは、でき得べくんば財投融資をもってこれに充てるということが、最も望ましいのであります。財政投融資だけでも困難であろうか、さらに一般公募の金をそれに充てる。これらで全部を支弁することがでれば、これは最も望ましいのであります。ところが、御承知の通り、財政投融資並びに公募の原資というものは、毎年予算の編成期になりますと、大体大蔵省で統制いたしまして、一定のワクを作ります。来年度の財政投融資の中に、大口の公募はこれだけのワクの中で来年度はやろう、こういうワクを作りまして、そのワクの中で一般の官営の仕事に貸し付ける。あるいは公共事業、公益事業等の財源なり貸し付けというものを、全部そのワクの中で支弁するという方針であります。従いまして、この電話の拡張に伴います不足分、残りの分を全部財政投融資及び公募からまかなうということは、従来の経緯から見ましても、また最近の財政状態なり金融状態から考えましても、これだけで全部をまかなうということは、とうてい困難であろうと考えます。この点につきまして、やむを得ませんから、加入者の方々にも協力を願いたい、こういう建前で実は法律を立案いたしたわけであります。この加入者の協力を求める点につきましては、従来からもすでに御承知の通り、設備費負担の臨時立法というものがありまして、今日も存在しておるのであります。これによりますと、これは土地によってだいぶいろいろ差があるのでありますが、一番多額の場合を申し上げますと、東京、大阪等におきましては、加入者が一人について設備費負担金三万円、これはいただききりの金であります。そのほかに六万円の社債の引き受けをやっていただく、合わせて九万円負担していただくということになります。そのほかに、装置料四千円の手数料がありますけれども、これは別といたしまして、大体合わせて九万円提供していただく、こういうことになります。ところが、この法律につきましては、これは時限立法でありまして、来年度一ぱいでなくなる法律であります。これがこの前一ぺんちょうど期限がきまして、四年間か五年間これを延ばしたのでありますが、そのときもいろいろ議論がありまして、こういう制度ははなはだおもしろくない、でき得べくんば将来この次の時限がきたときには、これはむろんやめてもらいたい、その以前といえども、できるならばこれを軽減するようにしなければいけない、こういう附帯決議等がついておりまして、このたび私どもは、これをいかにすべきかということで実は苦慮いたしたのでありますが、しかし、いかに考えてみましても、ほかにとるべき方法がありませんので、必ずしもこれは好ましい方法とは思いませんけれども、引き続いて加入者の方に協力を願うということの手段をとらざるを得なかったのであります。そこで同じ協力を願うことにいたしましても、今までとは考え方を変えなければいかぬのじゃないか。電話の架設費について、これは明治時代からでありますけれども、実費の一部を負担していただくという考え方が、今日までずっと続いております。時にいろいろこれは変遷がありますけれども、はなはだしいときには実費全部を、建設費全部を負担していただいた時代もあるのであります。それが終戦後になりまして、実費のごく一部を——東京で約三万円負担していただく。そのほかにいろいろな——取りきりのものではありませんけれども、借用する債券の形ではありますけれども、六万円引き受けていただく、こういうことであります。しかしながら、そこにやはり幾らか負担の考え方が残っておるわけでありまして、引き受けていただく社債の利息は、一般公募の場合よりも利息が悪いのであります。一般公募は七分の利息がつく場合に、引き受けていただく債券は、六分五厘というような債券であります。比較してみますと、そこに五厘の差があるということは、これは債券ではありますけれども、やはり負担していただくという思想が根本に横たわっているのではなかろうか、かように考えまして、この考え方は、私どもとしてはこの際やめたらよかろう。従いまして、今度の新しい立法におきましては、負担という観念は払拭する。従って、いただききりの負担金は全然いただかない。引き受けていただく債券につきましても、そういう歩の悪い社債でなくて、一般公募の場合の社債と同じ利付の社債を引き受けていただく、こういう考え方で実は債券を引き受けていただく。しかしながら、これは金額が少なくなったのでは私どもの方の仕事はできませんので、やむを得ず金額の方はよけい引き受けていただく、こういうことになっております。しかしながら、これは負担金とは違いまして、もちろん元金はすべて返るわけであります。利息も一般の金利によっていただきますから、その点で、従来とはよほど観念が違ったもの、かように御了承を願いたいと思います。
○小川(豊)委員 それに対する私の意見というのは三十三年度の決算の方で申し上げることにして、きょうはこの程度にします。 その次に、それと関連してくるのでありますが、電話の加入権の問題なんです。たとえば明治、大正時代から申し込んであって、これは供託金とでもいいますか、十五円取っております。それからまた電話を引いておった者、現に持っておった者が、戦時特例による強制疎開で疎開をさせられた。それで電話がなくなった。それから戦災でなくなった。こういうものに対して、加入権の問題として、昨年いわゆる焼け電話事件というものが起こっているわけです。焼け電話、疎開電話、こういう加入権だけが残って、まだつけられていない特殊事情を利用して、電話のいわゆる詐欺事件というものが、東京赤羽の電話局を発端に次々に出てきております。この事件で、一つの電話加入権から、もとの持ち主、それから転売先と二つの電話が生まれてくる、こういう複雑なものができてきておりますね。しかも、この事件には、赤羽電話局を初め、九段の電話局では、公社の職員がこれに関係しておる。会計検査院の指摘にはこういうことはないのですが、公社として責任ある処置をとっておるのかどうか。この点をお聞きしたい。 さらに電話詐欺事件は、警視庁とか東京地検等の調べでは、東京電気通信局の管内だけで七十五件もあった、こういうことを聞いているが、その後さらにこれは増加するのではないか、こう思っておりますが、増加しているのか、いないのか。それからこれについて公社の職員が関係しておるかどうか、こういう点を調べてあるのかどうか。この事件は、電話加入権を持っている所有者は、未架設のまま全く知らないうちに、ブローカーの手にかかって名義変更されておる。そうして見ず知らずの第三者に転売されておるわけです。こういう事件があるわけですが、こういう経過を見ると、いわゆる焼け電話とか疎開電話、こういうものを復活するごとなんですが、この加入権を持つ所有者がどこのだれであるかということは、公社の文書なり帳簿なりを見なければわからない、だれがどこで焼け電話の権利を持っておるのか、あるいは強制疎開された電話の権利を持っておるか、これは公社の文書でなければわからないはずであるにもかかわらず、そういうことが盛んに行なわれておる。警視庁に検挙された公社関係者はまだ少ないわけですけれども、発生件数から見ると、公社内部にも、相当業者と内通している者がなければ、これはできないことが想像されるわけです。もしそういうことがなくて、業者にわかるとするならば、これはあなたの方の内部機構が非常にずさんだ、こういうことも言えるわけです。この点はどうか。 問題は、さらに名の通った業者から、詐欺電話ということを知らずに買った第三者は、これに対して一体どうなるか。電話局から正式に譲渡承認書が転売先に出されているわけですけれども、第三者の権利というものは、 一体保障できるのかできないのか、法律上どうなっておるのか、善意の買い取りと見るのか、あるいはこれは無効と見るのが当然なのか、新規申し込みのような扱いをするのか、どういう便宜をはかっていくのか、この点をお尋ねしたいわけです。
○久保説明員 ただいま戦災電話の加入権の問題につきましてお話がございました事柄は、新聞にも出まして、この事件に、公社の職員が四名ほど関係いたしておりましたことは事実でございまして、まことに遺憾に存じております。これは先ほど来お話がございましたように、滅失電話、戦災電話と申しますものは、結局全然今どこに加入者がおるのかわからないといったものが、かなりあるわけでございます。結局そういうものを利用いたしまして、一電話業者の中でも三流と申しますか、信用もあまり置けないような業者がこれに目をつけまして、そういったものの証明書類の偽造をいたしまして、そうして名義変更の手続をいたした、それがだんだん転売された、こういったことでございまして、まことに遺憾なことでございます。これは先ほど先生もお話のように、やはりどういうものが滅失電話、戦災電話であるかということは、電話局でなければわかりません。結局これに関連いたしまして、四名ほどの者が警察の取調べを受けるということになったわけでございますが、その内容は、業者から一応の供応を受けまして、便宜をはかって、こういうものがあるということを頼まれて漏らしたと申しますか、そういった帳簿を見せた、こういったことでありまして、公社の職員としてはまことに申しわけのない悪いことでございまして、これらにつきましては、さっそく——実はこういった経緯がわかるに至ったことをちょっと申し上げますと、真正の名義人が、自分の電話がどうも他へつけられているようだがどうしたのかといって調べに参りましたのがきっかけになりまして、いろいろ調べましたところが、出ております書類が偽造だった、こういうようなところから、私どもの方では、どんな事情がございましても、一応このような悪いことをやる業者がおりましては、譲渡とかいうような正しい加入事務の円滑な業務ができませんので、これは断固真相をはっきりしてもらいたいということで、公社から電話業者を相手取りまして告発をいたしました。そうして警察においてこれを調べております過程におきまして、公社の職員が、大体四人ほどでございますが、先ほど申し上げましたような帳簿を見せたといった事実があったということになりましたので、事件は、結局四人程度のところで一応昨年末で終結したように漏れ聞いております。大体業者が、先ほど申しましたような経過で、はっきり住所もわからないといったような名義上の電話を転売の届をいたしまして、それによって利益を得たということになっておるわけでございます。なお、これらの職員四名につきましては、中には二、三万程度の供応を受けて、それで漏らしたというようなことになりました。決してこれについては共犯でやったという事実はない、こういうことで、二人は起訴になりまして、二人は起訴猶予になりました。公社といたしましては、これらの者につきまして、起訴になりました者は、終審判決のありますまで、さっそく休職処分にいたしております。起訴猶予になりました者につきましては、停職にして免職といった状態になっておるわけでございます。一応この事件並びにそれに関連をいたしました公社職員の処置につきまして申し上げます。
○小川(豊)委員 公社職員が四人関係て、それが鶴になったとか不起訴になったとか、これは処分の問題であります。私が聞きたいのは、こういう焼け電話は、あなたの方の内部の人でなければわからない。それを漏らしたからこういう問題が出てきたので、これは内部の綱紀の非常な弛緩というか、そういう点があなたの方にあるのじゃないか、こういう点が一つと、それから、あなたの方では、いずれにしても、それに対して譲渡の承認書を出しているのだから、その間譲渡を受けた者は、善意の第三者だ。善意の第三者で電話を架設された者は、権利を喪失するのか。こっちのものは残っている、前の人は持っているわけでしょう、これをあなたの方ではどう処理するのか、この点について伺いたい。
○大泉説明員 問題は、公社の譲渡承認というものがどこまで効力があるかということなのでございますが、これは最高裁の判決等によりましても、これによって特に権利を生ずるものではないという解釈があるようであります。ただいま私どもが考えておりますのは、こういう詐欺行為によって行為が行なわれましても、もとの権利がなくなるものではない。しかしながら、おっしゃいましたような善意の第三者をどうして救うかということが問題になったのでございますが、私たちの考えておりますのは、実はこの電話は転々売買されておりまして、その間に幾つもの業者が入っております。それでいわば焼け電話があると思って公社が触れたのであるけれども、実はその焼け電話は何もない架空のものであった。それでその人は、善意な人で、それとは知らなかったのだから、それを正当なものとして補てんし直すならばよろしいのではないか。私の今まで聞いております範囲では、その間に立っている電話業者の中には、これは正当に補てんすべきものであるというので、正規のものと差しかえておるという話も聞いております。そうしましたならば、善意の第三者は、電話がついたまま、そのまま継続できるということで、こういう工合にどんどん運べばよいと存じておりますが、もし万一そういうような点が足りない場合はどろするかという点についても、いろいろ研究を進めておるのでございますが、まず第一、法律的に申しますれば、そのような形で行なわるべきだということでございます。
○小川(豊)委員 たとえば、自転車なら自転車を盗まれたとすれば、犯人が出た場合には、その人に返りますね。この場合は、あなたの方から譲渡承認書が出ているのだから、この盗まれた人には、当然権利があるわけです。それから買った人も、別に盗んだわけではない、詐欺等の不正行為によって電話の権利を買ったとは思えない。従って、この人にも損害を与えるべきではないのではないか。そうすると、この件数は、何件あるか知らぬが、相当の件数だと思う。これに対する処理は、あなたの方でどうつけるか。これは法律上の問題にもなりましょうが、善意の買い取りと見るのか、それとも無効と見るのか、あるいは新規申し込みのような取り扱いをするのか、あなたの方ではどういうふうな取り扱いをするのか。これは業者の方ではなくて……。
○大泉説明員 その譲渡が無効であるといたしますれば、現についているものは無効なのでございますが、ただその間におきまして、その前に売った人と現に電話を譲り受けておる人との関係はどうなのかと申しますと、これは瑕疵ある売買でありますから、補てんする義務があるのではないか。その補てんする義務がありさえすれば、公社といたしましては、正当なものということになるのでありますから、問題はない。今申されましたように、いろいろケースを考えますと、問題があるのでございますが、まず最初に考えられますことは、公社の承認行為というのは、ある要件がそろうと承認せざるを得ない建前に現になっておるわけでございますから、立法論といたしましては別といたしまして、現在の形におきましては、それがあったからといって譲渡が有効になるわけではない。ですから、もとの権利はそのままである。ですから、新しい方は、従ってない。ないけれども、この問題につきましては、私たちの方は、これが本人のその、元から持っている電話ではなくて、どこからか焼け電話を買っておいでになった焼け電話ですから、それを復旧しろとおっしゃったのであるが、それが無効であったのであるから、どこからかさらに有効な焼け電話を持ってきてつけろとおっしゃるならば、それはよくなるのであります。また、現にそのようにさしておる部分が大部分のように報告を受けております。
○小川(豊)委員 これは戦災電話、強制疎開電話というのは、あなたの方では特に優先権を認めてやっているわけでしょう。ところがこの電話——家が焼かれてどこかに行ってわからない。あるいは強制疎開されていってしまっている。そこでブローカーというか、電話業者が、それらをあなたのところに行って、あなたの方の帳簿を見せてもらって、ここのところはだれが持っている、ここのところはだれが持っているということがわかったから、そういうものを偽造して——本人の了解を得て譲渡を受けたのではなくて、偽造していった。偽造して出して、その人の権利はあるんだというなら、この人は戦災者でも何でもないにもかかわらず、あるいは強制疎開でも何でもないにかかわらず、非常な特典を受けていることになりますね。優先的に特典を受けているのだから。一方なくなった人も、権利を持っている。これにも特典を与えなければならぬ。そうでしょう。私のお聞きしたいのは、法律上、そういうことが一体認められるのかどうなのか。そういうことを認めておれば、悪質業者の保護にもなってきやしないか。こういうことを心配してお聞きしておる。
○大泉説明員 先生のおっしゃいました通りのことを非常に考えたのでございまして、私の今申しました形がそのまま行なわれますならば、善意の第三者、善意の電話をつけておる方が、それを売った人に焼け電話が無効であるから、ほんとうのもっと別の——五万何千もあるのですから——焼け電話と取りかえてくれということを要求するわけでございますが、信用ある電話業者なら、全部その取りかえに応じております。その電話業者は、また売ったもとの方に請求して取りかえる。だんだんといきますと、一番最初に作業した人が、損害をこうむって、損害賠償をしなければならない。それが普通の形になると考えております。
○小川(豊)委員 一時を越えたので、委員長の立場を守らなければならぬと思うから、僕はこれはまだ議論はうんとしたいところなんだが、その次にもう一つ聞くが、最近東京都内でいわゆる住宅公団、こういうものができたわけですが、この住宅公団を対象にして、日本公営住宅文化協会、こういう団体ができて、ホーム・テレフォンと名づけて格安で引ける電話の架設の募集をしているわけですね。これは御存じだと思う。この協会の事業は、この協会のやっている仕事は、公社の建前からいうと、私は違反ではないか、こう思うんだが、あなたの方ではどう考えますか。
○大泉説明員 この問題につきましては、御承知でもございましょうが、電電公社におきまして、昨年集団住宅電話の施行を始めておるわけでございます。これに基づきまして、団地の加入希望者の方々が、加入組合を作りまして、その建設なり交換なりをだれかに委託して委託契約を結んで、その契約を公社に承認を求めるという形になったのでございますが、たまたま出て参りましたケースの中に、今申された協会がこの受託者になってきたわけでございまして、その内容を審査しました結果、よろしいということで承諾いたした次第でございます。従いまして、この問題に関しましては、公社の制度に沿った扱いをされておるものと承知いたしております。
○小川(豊)委員 そうすると、公社は、去年の十月、この協会に対して厳重警告を発したということを聞いているのですが、警告を発しておりませんか。これはけっこうだということになっておるのですか。
○大泉説明員 この経緯につきましては、一時新聞に出ましたことなんですが、あのときにおきましては、確かにあの内容は間違っておりましたので、厳重警告を発しました。それは、公社の制度にないことをやろうというような印象を与えましたので、これは私たちとしてはできないことでございますが、その後郵政大臣の認可を得まして、集団住宅電話制度というものも一緒に始まりまして、それで前のを御破算にいたしまして、あらためて団地において加入者組合の結成が行なわれまして、その際におきまして、住宅公団におかれまして、公社の担当者も直接呼ばれまして、ほかのものを入れずに、団地の住民の方だけと私たちの方の制度の説明をお聞きになりまして、そうして十分納得されました結果、あらためて加入組合の加入契約を結んだ。さらに委託の契約を整えられまして、その委託の契約につきましても、私たちの方では厳重な制限条項がありますので、それに照らして十分注意しました結果、適正なものとしまして、承諾を与えたものでございまして、前に行なわれたものにつきましては、その後のものとは、考え方においても、相当変わっておるというように考えております。
○小川(豊)委員 それはあとの経過でしょう。あなたの方は、厳重に警告を発しておる。ところが、一方この協会の会長は、こう言っておる。新聞の記事には、公社にも公団にも内々話はすでにつけてある。これは新聞に出ておる。協会は、営利会社ではない。役所仕事のスローモーなのに対して拍車をかける意図があってやったのだ。こういうことが新聞に出ておる。そうすると、あなたの方で、その後いけないというので警告を発せざるを得なくなって発したのであって、その前には、この問題に対してあなたのところに内々話し合いをして、こういうことをやらしたのではないですか。問題が出たから、あなたの方であわてて警告を発したんじゃないですか。
○大泉説明員 この問題に関しましては、実はこのような制度に対して方々から要望がございましたし、外部におきましても、電話の需要の非常に強い現状にかんがみまして、何らか対策が必要だと思って考えておったわけであります。そのうちの一つとしまして、このような計画についてはお申し出があったことは事実でございますが、私たちは、それは、あの当時の法律においては公衆電気通信法違反である、従いまして、そういうことは許されないということであったのでございますが、その後、あのような起こりました経緯について聞いてみますと、何かの行き違いがあったわけでございまして、需要調査をするということで、住宅公団とお話し合いがあった。ところが、何かの間違いで書類がくっついていった。その書類を見ますと、これは非常に困った現象であったので、私たちは厳重注意をいたしたのでございます。あとで釈明を聞いてみますと、完全な事務的な誤りだったということで、おわびがあったのでございますが、一番困りましたことは、たとえば、それによって一部の方がすでにお金を払い込まれた、これは制度がないのに非常に困るということで、厳重に警告を発したのでございますが、はっきり制度としてできました以上は、この集団住宅電話制度にのっとってやる分には、これはかまわないわけでございまして、従いまして、前の分につきましては非常な誤りでございますが、その後さようなことで承認いたしたわけであります。
○小川(豊)委員 それではもう一問で終わりますが、こういう計画というものは、だれが見たってわかるように、通信事業法の違反でしょう。それをあなたの方で内々了解を得てやったと、会の方では言っている。あなたの方では、これが表面化したから、急いで警告を発したということで、内々了解を得ているということは、あなた方これに対して関係をし、了解を与えているから、こういうことになったので、そうでなかったら、できるはずはありません。法律違反でしょう。
○大泉説明員 おっしゃられる通りのことでございまして、法律違反でございます。私たちは、あのような発表のされ方に対しては、承諾を与えた覚えはございません。ただこういう制度は必要であり、近く制度ができるまではだめだということについては、十分お話しをいたしました。
○小川(豊)委員 もう約束の時間が過ぎたけれども、この問題はまだ了解していない。焼け電話の問題といえども、了解していないが、そういう約束ですから、私は、きょうは質問を打ち切ります。
○田中(彰)委員 ちょっと一言あなたに聞きますが、先ほどの処分の問題で、起訴された者は休職にしておる、それから起訴猶予になった者は処分した、こう言われたのが事実とすると、起訴猶予は起訴よりも軽い。軽い者をやめさせてしまって、起訴されたのは、たとい無罪になったとしても、起訴猶予と同じようなものだ。それを休職にして、幾らかずつの金をやるというのは、おかしいと思うのですが、どうですか。
○久保説明員 それは現在の建前で、結局起訴されましてあれになりますと、判決が下りました上でなければ行政処分はできないということになっておりますので、結局判決がありまして、有罪ということになりましたら、これは徴戒免という処分ができるわけでございます。
○田中(彰)委員 おかしいですね。起訴猶予になったなら、起訴されたよりは軽いのでしょう。だから、免官はできるわけでしょう。起訴されたことによって、もしこれが無罪になれば、国家賠償法があって、国家が補償するのだから、軽い者が首になって、重いのが休職になって金をもらっているのは、おかしい。休職というのは金が出るのでしょう。それはどういうわけですか。
○久保説明員 これは結局、従来から係争中のものは、まだはっきりと有罪ということが明確になりませんものですから、その間は休職処分にいたしまして、はっきりした判決のあり次第処置をとる、こういうことになっております。起訴猶予ということになりますと、もう一応これで刑事上の処置はついたわけでございます。それによってしかるべき処置をとる、こういったことが現在のやり方でございます。
○田中(彰)委員 それは法律できめてあるのですか、慣例でやっているのですか。どうなんです。
○久保説明員 これは、公社法によりまして処置いたしております。
○田中(彰)委員 私も研究するが、あなたの方も研究してもらいたい。今後のいい例になると思う。起訴猶予は、起訴するに足らない、許してやろうというのだから、あなたの方で職場をかえるとか、懲戒してしまうということになれば、これは一応助けたのだから、要は人を殺すのでなく助けるのだから、これはいい。ところが、これが免官になって、起訴された——起訴というのは、犯罪があると認めたから起訴した。ところが、これが事実と相違していれば、国家賠償法というものがあって、賠償する。だから、起訴された者が免官になって、起訴猶予になった者が、あるいはどこかに職場をかえられたとか、あるいは休職で、かわいそうだから給料を一年ぐらい見てやるとかいうならいいけれども、その裁判が、二年も三年もかかって——その間一審から控訴していくでしょう。それで何年間も給料をくれるというのは、おかしいのではないですか。これが慣例でなく、法律であれば、改正しなければならぬ大へんな問題だと思うのです。
○鈴木委員長 日本電電公社関係は、この程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。 午後一時二十五分散会