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34回国会衆議院1960/02/10

決算委員会 第3号

発言数
50
登壇者
9
会派数
2
開催日
1960/02/10

会議録

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 これより会議を開きます。昭和三十二年度決算外三件中、通商正業省及び運輸省所管を順次議題とし、審査に入ります。まず、通商産業省所管について、会計検査院当局より説明を求めます。宇ノ沢第四局長。

宇ノ沢智雄会計検査院事務官(第四局長)

○宇ノ沢会計検査院説明員 通商産業甘所管事項について申し上げます。検査報告の百十六ページ、四一六号について御説明申し上げます。本件は、中小企業輸出振興試作奨励貝補助金の経理当を得ないという案件でございますが、この補助金は、中小止業者で輸出向けの新規試作品を試作しようというものに対しまして、都道府県を通じ、補助対象となりまする経貝の五〇%以内を交付するものでございますが、本件は、東京都を通じ交付いたしました補助金が、審査が十分ではかったために、補助対象と認められないものに対し交付された結果を来たしているものでございます。  次に、四一七号から四二〇号について申し上げます。  本件は、中小企業協同組合共同施設等補助金を財源とする道府県の貸付金の運営当を得ないというものでございますが、これは、中小企業振興資金助成法に基づきまして、中小企業の合理化のために、中小企業協同組合の施設及び設備の設置に必要な資金の貸付事業を行ないます道府県に対しまして、国庫補助金を交付しているものでございますが、本院におきまして北海道外三十六府県における貸付状況を調査いたしましたところ、計画通りの設備をしていなかったり、あるいは貸付の対象とならない企業者に貸し付けるなど、資金の使用が当を得ませんで、ひいて国庫補助金が所期の目的に反して使用されたと認められる案件でございます。  以上、簡単でございまするが、説明を終わります。

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 次に、通商産業省当局より発言を求められておりますので、これを許します。原田政務次官。

原田憲自由民主党通商産業政務次官

○原田(憲)政府委員 ただいま会計検査院より御報告のありました、通商産業省関係の昭和三十二年度決算検査報告事項につきまして、その概略を御説明申し上げます。不当事項といたしまして報告せられましたものは五件、二百五十六万三千円であります。当省といたしましては、三十一年度に引き続き、予算の執行にあたりましては、常時格段の配慮をいたしまして、その適正を期して参ったのでありますが、ただいま御指摘のような事項がございましたことは、まことに遺憾に存ずる次第であります。  会計検査院の指摘された事項につきましては、当省におきましても、十分実情の調査、把握に努めまして、是正を要する点につきましては、極力是正の措置を講じて参りました結果、三十二年度五件のうち、返還命令を出しまして、その全額が返還済みとなりましたものは四件、いまだ完済に至らぬもの一件につきましては、現在までに、うち三十三万円を収納し、残額につきましては、近く完納される予定でございます。何とぞよろしく御審議のほど、お願い申し上げます。なお、今後この種の事案の発生を未然に防止するために、事務運営の合理化、関係係官の訓練に努めますとともに内部監査につきましては、考査官制度を一そう活用して徹底を期し、予算昇執行の適正を期する所存でございます。  以上をもって概略の御説明を申し上げました。

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 これより質疑に入るはりでございますけれども、別に質疑もございませんので、本件に関する審議はこれをもって終わります。

原田憲自由民主党通商産業政務次官

○原田(憲)政府委員 一言ごあいさつ申し上げます。今後かかることのないように、御指摘の点に十分留意をいたしまして、事前事後にわたり、実情の調査、把握の徹底を期しまして、予算の執行の適正をはかるために一そう努力する所存でございます。一言皆様方にごあいさつ申し上げます。

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 暫時休憩いたします。     午前十時五十九分休憩      ————◇—————     午前十一時六分開議

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  運輸省所管について、会計検査院当側の説明を求めます。白木第三局長。

白木康道会計検査院事務官(第三局長)

○白木会計検査院説明員 検査報告について、概略御説明申し上げます。運輸省関係の検査は、従来から国が直轄で施行をいたします港湾工事、あるいは地方公共団体に補助金を交付して行なわせる補助港湾の工事、これを中心に検査をいたしておりますが、検査の結果、検査報告に掲げておりますのは、ここに示しております通り、補助港湾の関係だけでございます。補助港湾に対する検査は、本院におきまする他の公共事業の関係よりも現場の検査等が相当に行き届いておりまして、例年七〇%以上の現場を実地検査しておりますが、検査の結果は、運輸省におきまして、昭和三十一年に港湾工事検査官の制度を設けられまして、補助港湾についても、補助工事の査定、あるいは工事の中間検査、あるいは完了検査というようなもので、相当指導・監督を強化されておりますし、事業主体の方におきましても、相当の自覚を持ってこられました関係から、不当事項の指摘は、逐年減少しております。  三十二年度におきましては、ここに掲げております通り、国庫負担金を除外すべきもので、一工事二十万円以上のものは、わずかに四件でございまして、いずれも設計に対して出来高が不足しているという事例であります。なお、この四件のほかに、国庫負担金を除外すべき額が二十万円に満たないものも相当ございます。いずれも手直し工事を完了し、あるいは補助金の返還を了しておる旨の報告を受けております。  次に、災害復旧事業費の査定の関係でございますが、これは御承知の通り、二十八年災以後、毎年補助港湾の工事開始前に、査定の段階で検査をいたして、相当の成果を上げておるわけでございますが、その後災害が比較的少なかった関係もございますが、三十二年度におきましては、査定検査の結果、当局において、本院の注意により是正せられたものが、工事費において四百三十九万余円、国庫負担金相当額で三百十四万余円ということになっております。内容はこの表に示しております通り、改良工事その他災害復旧事業の対象としては適当でないという事例、及び被災の経過等から見まして、設計が過大なものが主であります。  簡単でありますが、以上でございます。

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 運輸省当局より発言を求められておりますので、これを許します。前田政務次官。

前田郁自由民主党運輸政務次官

○前田政府委員 昭和三十二年度決算の不当事項について、御説明いたします。  当運輸省の不当事項は、逐年減少しているとはいえ、なお若干の事例がありましたことは、まことに遺憾とするところであります。地方公共団体が施行いたします港湾工事に関する不当事項の防止対策といたしましては、災害工事についての机上査定を極力排除して実地査定を行ない、さらに中間検査を励行するなど、指導・監督の強化と、また一方事業主体の自覚もありまして、相当改善されたものと考えます。  三十二年度における不当事項は、いずれも施工不良等の出来高不足でありましたが、これにつきましては、直ちに十分に指導・監督いたし、いずれも手直し工事を完了いたしました。今後は、なお十分な注意と監督の徹底をはかり、一そう努力して、これが絶滅を期する所存であります。     —————————————

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 質疑の通告があります。これを許します。小川豊明君。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 運輸省で人手が不足なのか、何か民間から建物を借り上げたり、あるいは民間から人を借りておるのか、運輸省自体の人でない要員を、あるいは建物を使っている、こういうことを聞いているが、そういう事実はありますか。たとえば、もっと具体的にいえば、陸運局というのは運輸省でしょう。そういうところでは、人員、要員が足らないというので、民間から人を借り上げておるのか、あるいは寄付行為によって別に雇っておるのか、そういうことがある。あるいは建物も借りておる等のことがあるということなんだが、そういうことはありますか。

向井重郷運輸事務官(大臣官房会計課長)

○向井政府委員 お答え申し上げます。今御質問のございましたのは、当省の自動車の車両検査の関係の問題と存じます。この問題につきましては、御承知のように、非常に自動車の数がふえておりまして本来ならば、陸運事務所が各県にございますので、陸運事務所の所在地でもって車両検査をすれば事足りるわけでありますが、相当数に各地方に自動車の数がまとまっておりましたり、あるいはまた遠隔の地にありますと、民間の自動車の所有者の方の利便を害するというようなおそれもあります。相当程度まとまっておりますところには、出張車検というようなことをいたしまして、サービスの徹底ということをやっておるわけでございます。それで、国有の車両検査の施設は、原則として陸運事務所所在地にしかございません。東京のようなところは第二、第三というようなものも用意してございますが、地方の県に参りますと、陸運事務所所在地に一カ所しかないのが原則であります。その他の地域で車両検査をやります場合には、やむを得ずに民間の施設を借り上げて使っておる事例がございます。  それからもう一つ、後段の人を借り上げてというお話でございますが、そういう出張車検などの際に、手不足でございますので、若干民間の、たとえば、自動車関係の団体の事務員などが役所の検査事務その他に手伝いをしたというような事例がかつてございましたが、これは非常におもしろくないことでございますので、その後こういうことをやめるようにということを強力に指導いたしまして、現在ではもうほとんどなくなっておるということが申し上げられると存じます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 私は、今の御答弁と違ったことを聞いておるのです。会計検査院等で検査に来る場合には、その人を帰しておるとかいうように、大わらわになってその対策を立てておるというのですが、臨時に何人か頼んでおるのではなくて、常時頼んでおるのではないですか。そこで僕の言いますのは、もしそういうことがあるならば、必要なときに民間から人を借りたり物を借りたりするから不公平なことができるので、必要なら国の施設としてやればいいのであって、なぜそういうように借りてやらなければならないのかというのです。なければいいけれども、僕はあると聞いておる。きょうは持って来ておりませんが、僕の聞いておる事例を持って来てもよろしい。そういうことはありませんか。

向井重郷運輸事務官(大臣官房会計課長)

○向井政府委員 車両検査場の施設を一挙に国有化するためには、不動産を購入しなければなりません。また、そのために、人間の配置も新たにそこにしなければなりません。また、常時配置するだけの両数はございませんから、施設の借り上げは、正規の借上料を払いまして、民間から借りておる場合がございます。それから人間の場合には、確かに以前には御指摘のような事項がございましたが、それが思わしくない結果をいろいろ生むようなことがございましたので、鋭意それを整理いたしまして、ただいまでは、私ども聞いておるところでは全廃しておる。以前には確かに御指摘のような事項があった、協力員というようなことがあったように聞いておりますが、ただいまではないということを申し上げていいのではないかと思います。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 それから次に、バスの料金の許可のことですが、これは運輸省の許可になるのですか。バス料金の値上げは、勝手にやれるのではなく、許可が要ると思うのですが、どこがやるのですか。

前田郁自由民主党運輸政務次官

○前田政府委員 運輸省の認可になっております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 このバス料金を私が見ておると、この県は値上げになっておるが、この県は値上げが許可されていないというように、何か県によって料金の認可が違っておるように見えるのです。この県は値上げを認め、この県は値上げを認めないというのは、どういう基準でそういうことをなさるのですか。

前田郁自由民主党運輸政務次官

○前田政府委員 ただいまのお尋ねの件は、各県のいろいろな経済状態、その他の状況を勘案してやっておることであります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 これは県の経済状態というよりも、バス会社が許可を受けて経営しておるとするならば、それは道路その他の問題はあるかと思うのですが、料金というのは、大体全国一定するのが正しい方法ではないか。それを、何かこの県はまだ許可できない、この県は許可するとかいうことで、差別がある。それから調べてみたら、バス一台について何か何百円かを拠金しておる。これはあなたの方に拠金するのではなくて、何とか協会というのがあって、そこへ会費の形になるのか、とにかくバス一台について幾らというように出しておる。そういう膨大な金を何に使うのかと聞いたら、それはバス会社共通の利益のためにやるのだ。たとえば、ガソリンの料金の値上げを政府で計画されれば、ガソリンを値上げされたのでは困るから、ガソリンの値下げ運動をやらなければならない。ハスの料金の認可等についても、この運動に当たらなければならない。これは個々で当たるべきでない、協会で当たるのがいいから、協会で当たるというので、膨大な金かその協会に入って使われておるわけです。そういうふうに、バス会社が一台について幾らという金を協会に会費として出して、バス会社自体の向上発展をはかるのは、僕は悪いとは思わないが、そういうふうに、運輸省の方では、何かバスの料金に県によって差別をつけて、そうしてそれは運動しなければなかなか実現しないということを聞いているので、そういうことがあるのかないのか、あるとすれば、そういうことはよくないことである、やはり一定の基準を設けて料金は算定してやるべきじゃないか、こう思うわけです。  そこでお尋ねしたいのは、そういう事実があったということは、僕も調べてわかったのですが、どういう形で県によって料金の差別をつけなければならないのか。さらに、そういう運動によってその料金というものは改正されていくものかどうか。もちろん、運動もあるか知らぬ。その運動の主体は、それぞれが組織している協会である。協会は、バス一台について、あるいはトラック一台について、それぞれそのために相当の金額を会費という形かで取って使われている。しかも、その協会には、運輸省からの人たちが盛んに入っている。やはり一つの外郭団体的な感じがするのであって、われわれの考えとしては、なるべくそういうものをなくしていくべきだという建前から、この点をお尋ねしているわけです。

國友弘康運輸事務官(自動車局長)

○國友政府委員 バスの運賃料金の改正についての御質問でございますが、  バスの運賃料金に関しましては、これは原価の計算をまず主体といたしまして措置をしておるわけでありまして、運賃及び料金の改定に関しましては、道路運送法の第八条に、認可をいたします基準がございます。その基準を、五項目ほどございますが、一応読み上げてみますと、第一番目に「能率的な経営の下における適正な原価を償い、且つ、適正な利潤を含むものであること。」という条項が第一項にございまして、これによりまして、能率的な経営ということで、非能率な経営をしておりますものはいけませんのですが、それを能率的な経営に引き直して、われわれとしては算定をしておりますが、「能率的な経営の下における適正な原一価を償い、且つ、適正な利潤を含むものであること。」これが第一点でございます。第二点に、「特定の旅客又は荷主に対し不当な差別的取扱をするものでないこと。」差別的取り扱いをしてはいけない。第三番目に、「旅客又は貨物の運賃及び料金を負担する能力にかんがみ、旅客又は荷主が当該事業を利用することを困難にするおそれがないものであること。」すなわち、あまり高かったりしてはいけない。四番目に、「他の自動車運送事業者との間に不当な競争をひきおこすこととなるおそれがないものであること。」すなわち、差があったりして不当競争を起こすようなことがあってはいけない。五番目に、「運賃及び料金が対距離制による場合であって、運輸大臣がその算定の基礎となる距離を定めたときは、これによるものであること。」これだけの、五項目の認可基準がございまして、この基準にのっとって審査をいたしまして、運輸大臣が認可をする建前になっておるわけでありますが、今お話のございました、運動をしなければ運賃改定等が実現しないのかということは、要するに、バス業者からその必要性を詳細に述べました運賃改定認可申請書を出して参りませんと、われわれとしては、運賃改定を審査もいたしませんし、発動もしないわけであります。そういう意味において、運賃改定認可申請書というものが出て参るわけであります。  それで、現在の体系といたしましては、一人一キロ当たりの運賃の額といたしまして、一キロ当たり三円五十五銭をちょうど中心にいたしまして、二十銭刻みで上下に三段階ずつ、すなわち、全部で七段階の運賃の体系を運輸省としては今きめておるわけであります。大体われわれは、申請がございましたら、その原価等につきまして、十分に精査いたします。それには、賃金等につきましては、大体標準賃金がどれくらいであり、現在のそのバス会社の賃金は、どういう賃金体系で、どういうふうに支払っておるかということ、あるいはガソリン代その他消耗品はどうなっておるかとか、それから償却はどうなっておるかとかいうようなことを全部検討いたしまして、原価をきめていくわけでございます。それにつきまして、県によりまして差のございますのは、ある県におきましては、やはり原価が相当高く出るということもございますし、たとえば、旅客の多いところ等におきましては、比較的低い原価でも償っていけるというようなことで、現在は、大体三円五十五銭というのが一番多いのでありますが、三円七十五銭というようなところもあります。三円九十五銭というようなところもあります。あるいはもう少し安いところでは、三円三十五銭というようなところもございます。そうして最近は複数化されておりますので、同一路線を二業者以上のものが走っておるというような関係がございましてそういう場合には、先ほど読み上げました認可基準にありますように、不当競争になってはいけませんので、やはり運賃を調整して、安い方に一致させるか、高い方に一致させるか、いずれかにするということで、私どもとしては、そのときの情勢によりまして、まあ安い方にならわせる、あるいは一社がどうしても経理的に計算をいたしまして成り立たない場合には、他の会社は経理上幾らか余裕があるという計算ができました場合でもその高い方に運賃をきめる場合もございますが、むしろ、この場合の方が少ない状況でございます。そういう関係から、各社ごとの運賃の改定をいたします場合に、やはり調整ということをやらなければいけませんので、あるいは先生のおっしゃいますように、協会が中に入ってそういう調整をやって申請をしてくるということもあるのではないかと思いますけれども、今お話のありましたように、バス一台について幾ら幾ら会費を出してそういう運賃改定の運動をするのだというようなことは、私どもとしては、絶対に現在はない。ことに私どもはそう  いうことを関知をいたしません。そういうことはないし、私どもの方へそういうことを何か運動がましく言ってくるものもございません。ただ、改定の必要性について本省なりなんなりに説明してくることはございますが、今先生のおっしゃったようなことについて、私は聞いておらないのであります。  外郭団体的なものであるかどうかということについては、確かにバス協会というものがございまして、これら運輸省の外郭団体的なものかございますが、これはあらゆる業界にそういうものがございますし、これはバス業者間のいろいろな施策をやっていきます上についての調査とかそのほかのことをやっておりますので、これらについては、私どもとしては必要なものであろうと考えておる次第でございますが、運動をしなければ運賃が改定されないというようなことは、絶対にございませんので、理由を述べて、これには相当詳細な資料がなければ、われわれとしては運賃の改定をいたしておりませんけれども、詳細な資料を出して、運賃の認可申請書を出してくれば、基準に該当すれば、運輸審議会に諮問をして、必要の場合には公聴会も開いて、改定する、こういう段取りになっておる次第でございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうすると、御説明によると、原価を出してみていくとすれば、これは旅客の数や、あるいは経営が合理化されているかいないかによってきまってくると思う。そうすると、これは県別に料金は認可する、しないではなくて、業者別に認可する、しない、こういうことに当然なると思うのですが、あなたの方では、やはり業者別にこれはやっておるのですか。この県はまだこうだというように、県別にしてありますか。どっちなんです。

國友弘康運輸事務官(自動車局長)

○國友政府委員 運賃の改定に関しまする認可申請書は、業者ごとに審査をいたしまして、業者ごとに認可をすることになっております。ただ、先生に先ほど御説明申し上げましたように、複数化されておる路線等がございますので、それらの点については、一往なり三社なりの運賃の調整もいたさなければなりませんから、そういう意味におきまして、一社だけで改定をするということはできませんので、その地域地域によって調整をしていかなければなりません。その場合、県別になることが多い。これは事実上の情勢としては多いのでありますが、しかし、たとえば、東京都あたりで、東京の都区内のものについては運賃改定をせずして、たとえば、三多摩地区なら三多摩地区だけを改定するというような場合も、今まではございましたわけで、あ、えて県別にやっていくということではございませんで、業者ごとに計算をいたしました上で、その地域ごとの調整をする、そういうことになっております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 御説明でわかりましたが、事実は、大体これは県別にならざるを得なくなるのではないですか。やってみて、この県の中で、この業者は許可して、この業者は許可しないということは、なかなかあなたの方で困難だろう。従って、事実としては、県別に運賃の値上げなりあるいは調整なり、許可される県と許可されない県というものが出てきやしませんか。

國友弘康運輸事務官(自動車局長)

○國友政府委員 さようでございます。大体県別で認可をされておる状況が多いわけでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうすると業者としては、おそらくどの業者も、運賃を値下げしてくれという業者はあまりないだろうと思う。値上げを許可されても、実質上ほかでサービスすればいいことだから、値上げの許可だけはとっておこうというのが、業者の通例になるのではないか。そうすると、各県とも全部一応、われわれの考え方としては、値上げなり何かは申請してくるだろう。その中で、あなたの方が査定していって許可する、しないをきめているのだが、そうすると、今現実に許可申請があった県——なかった県はいいが、許可申請はどの県でもされていると思うが、されている県、それから許可された県とされない県は、どんなふうに分れますか。

國友弘康運輸事務官(自動車局長)

○國友政府委員 大体県別で改定になっておりますが、非常に特殊な例といたしましては、鳥取県におきましては、複数化をされましたところは値上げがなくて、複数化されないところだけ値上げをした例がございますが、これは非常に特殊な例でございまして、大体県別に実施されております。東京都とか大阪市、その他六大都市等においては、運賃の改定をいたしておりませんが、最近運賃の改定の申請が出ておりますのは、非常に小範囲の一業者単位の、それも路線が限られた路線で、小範囲の申請が少々ございますが、全般的な改定の申請というものは、現在バスについては出ておらないと、私は記憶しております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 これはガソリン税が上がっておるわけなんで、従って、当然業者としては改定の要望はそこからも出てくるだろう、一つの理由になるだろう。そういう点から各地で要望してきておるだろうと思うが、それがなかなか県によって違うという不平を聞いておるので、この点をお聞きした。  さらに次にお尋ねしたいのは、日本には、乗合自動車の台数というものは、一体あなたの方で把握しておる総数量は、どのくらいあるのですか。

國友弘康運輸事務官(自動車局長)

○國友政府委員 今、台数については調べましてお答え申し上げますが、県によりまして運賃の違います点は確かにあると思いますのは、この前の改定をいたしましたときに、三年ほどかかって全国の改定をいたしたわけであります。その一番最初に改定をされました県と、それから最後に改定をいたしましたのは昨年の一月でございますが、それまでに三年ほどの経過がございますので、一番最初の県と一番最後の県とでは幾らか情勢が変わっておるので、一番最初の査定方針と最後に認可されましたものについては、原価の計算等の場合のガソリンの代価の問題とか、そのほかについての差はございます。それらの点につきまして、差があると申せばあると申せると考えております。台数の点につきましては、今調査してお答え申し上げます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 台数が別に問題ではなくて、私のさらにお尋ねしたいのは、たとえば、自動車協会なり——これは乗合自動車とか、あるいはトラックの問題もあるでしょう、いろいろあるでしょうが、そういうものの、ことに乗合自動車等については、そう、う協会等も、あなたの方の一応監督・指導の範囲に入るだろうと思うのですが、これは入りますか。何も関係はないですか。一応協会等は、年々あなたの方で総会とか何とかに出ておるようですが、これは指導とか監督とかするわけですか、しませんか。

國友弘康運輸事務官(自動車局長)

○國友政府委員 乗合自動車協会とかトラック協会というものがございまして、これは運輸省で主管しておる法人になっておりますので、これらの点から主管法人としての監督もいたしておりますし、さらに、たとえば道路運送法の施行等につきまして、いろいろと措置すべきことについては、協会を通じてその方面の指導をするというようなことをいたし、私どもも、総会等がありますれば、これに出席して、いろいろな措置すべきことを通達するというようなことをやっておりまして、これらの協会については、私どもとして監督をいたしております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 監督をしておるならおわかりだろうと思いますが、協会費というのは、バスの所有台数によって支払われておるということであるが、それは事実かどうか。支払われておるとするならば、これは一台当たり幾ら協会は徴収しているか。この点を一つお聞かせ願いたい。

國友弘康運輸事務官(自動車局長)

○國友政府委員 先ほどのバスの台数の大略の数字でございますが、バス会社の保有しております車両数は、三万九千両ございます。今、御質問のございました協会費の問題につきましては、私どもはもちろんタッチしておりません。これは協会内部の会費の徴収方法でございますが、私どもが見ておりますところでは、基本的な協会費としてとるものと、あるいはときに台数割でとる協会もあるようでございまして、これらは協会ごとに協会費の徴収方法も違います。私どもはその会費の徴収方法まで監督はいたしておらないのでありますが、各協会によりまして、基本的な協会費と台数割でとっておるところもございますし、そういうのでないところもあるように考えております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 去年でしたか、ガソリン税の値上げの問題があったときに、業者から値上げをしないようにという陳情がさまざまあったのでありますが、あなた方がおそらくそうやって運動をしてきても、これは不可能じゃないか、そういう運動をするだけむだではないのかということをお聞きしたところが、いやそうではない、運動をしなければいけないのだ、こういうことは協会から強く要求されている。それで一台金額は控えたものがあるが、ちょっと忘れましたが、相当の金額をみな別に負担している、負担して運動をやっておる。しかも、大蔵大臣の佐藤さんが会長なんだ。従って、これは運動すれば何とかなるのだ。そんなばかなことがあるはずはない。また、ガソリン税の値上げを主張したのは、案として作ったのは、予算措置をしたのは、大蔵大臣だ。その大蔵大臣が、一方において反対運動の先頭に立つはずはないと思うと言ったら、その後間もなく大蔵大臣は会長をやめたが、今度運輸省から伊能先生——というのは伊能繁次郎さんだと思うが、伊能先生が、会長になった。これは前に会長をやっていたのだが、佐藤大蔵大臣と会長をかわった。今度ガソリンの値上げ問題が起こってきたので、大蔵大臣はこの会長をやめてまた伊能さんにバトンを渡したので、運動はしなければまずいのだ。だから、あなた方の方でもこれに賛成してもらいたいのだと言う。われわれは、ガソリン税は値上げしない方が、建前としてはいい、しないで済むことならしない方がいいと思っておった。ガソリン税の値上げに対する反対はしてもいいけれども、おそらくやっても不可能だと言ったときに、こういう問題が出てきていると聞かせられた。そうすると、この協会というものと運輸省との関係というのは、何か関連があるのか、ないのか。同時に、ないとしても、協会が協会として、その運動をすることは仕方がないと思う。業者の利益を守るための協会だから、運動するのはいいとしても、そういう政府の要路の人がそういうところの会長になっておって、一方においてガソリン税値上げの予算を立てておきながら、一方においてはその反対の方の会長をやっているなどということは、これは矛盾もはなはだしい行幸方じゃないか。そういうことをそのとき感じ、機会があったらこの点をお聞きして、協会というものはそういう形でないようにすべきだ、こう思ってお尋ねしたのだが、そういう事実はありましたか。

國友弘康運輸事務官(自動車局長)

○國友政府委員 会長の件につきましては、佐藤先生は名誉会長でございまして、伊能先生が会長になっておられましたが、大臣になられましたときには、その会長をおやめになりましたけれども、さらに大臣をおやめになってから、現在伊能先生が会長をなさっておりますのが、今のバス協会でございます。  このガソリン税の反対運動ということに関しましては、私ども官庁側の者は、もちろんタッチしておりません。これは協会なり、あるいは協会の構成員が、ガソリン税を値上げされては困るということで運動をしたわけでありまして、この運動につきましては、これは臨時の支出の経費として協会の予算でとりましたのかどうか、私はよく存じませんが、むしろ、いわゆる協会の会費等とは別に、臨時の支出として徴収をしたのであろうと考えておるのでありますが、運輸省としましては、やはりガソリン税を改定するという閣議決定もございまして、運輸省は、この改定に関しては、運送業者の立場も考えて、値上げは望ましくない、それから、値上げをするとしてもむしろ最低限度にとどめてもらいたいということは主張いたしましたが、閣議決定があって国会に提案になりましてからは、政府としての立場でこの点は引っ込めまして、政府の法案の審議にわれわれとしても御答弁をしておったわけでありますが、そういうことで、協会と運輸省とが、このガソリン税の反対について何らかの関係があるかというふうに御質問がありますれば、最初一は、運輸省としては主張しておりましたが、閣議決定がございましてからは、運輸省としては、やはりその閣議決定の線に沿って行動をしておったわ一けでございまして、協会あるいは協会の構成員は、それら自体としてガソリン税の値上げ反対の運動をしておった、こういうふうに私どもは見ているのであります。ガソリン税の改定につきましても、先生のおっしゃいましたように、最終的には、額の点において変更はございましたが、改定されるという状況になったのでありまして、これらの点は、協会なりその協会の構成員なりが、彼らの考え方でガソリン税の値上げ反対の運動をしておった、こう私どもは見ているのであります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 もちろん、運輸省がガソリン税を上げない方が一般の運賃の関係からいっていいという見解をとるのは、これは当然であります。また、運輸省がガソリン税の値上げの反対の運動の先頭に立つはずもない。これはいい。ただ、僕の言いたいのは、閣議決定されたことは、これはみな各省とも了解したことである、了解したのだが、今聞いて、ちょっと僕の考え違いであったと思うのだけれども、伊能さんが会長になるのは差しつか、えないと思うが、ただ、この閣議決定をし、しかも、その当面の所管大臣である大蔵大臣の佐藤榮作氏が、一方において名誉会長であったそうだ。僕は会長と聞いておったが、これは僕の誤謬であるが、会長であるということは、これは、値上げをしてもらいたくないという業者には、幻想を抱かせる。政治的には責任があるわけだ。そういうことをすべきでない。だから、こういう自動車協会その他いろいろな外郭団体的なものもあるだろうが、そういうものに政府の要路の人が参加してはいけない、すべきでない。だから、多額の金を使わして何の効果もないことをやっていることになってしまう。そういうことは、今後運輸省としては、これは指導・監督の権限がある、任務があるならば、そういうことに対しては注意を発するなり、あるいは指導においてそういうことがないようにして、世の中に誤解を生まないようにすべきではないか、こういうことを私は言って、私のこれに対する質問を終わります。

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 私からちょっと自動車局長にお伺いしたいのですが、乗合自動車の認可を与える場合に、バスの大きさと道路の幅員との関係については、何かやっぱり一定の制限か何か加えておるのですか、どうでしょうか。

國友弘康運輸事務官(自動車局長)

○國友政府委員 乗合バスの路線につきまして免許をいたします場合に、私どもといたしましては、十分道路との関係を考慮いたしておりますが、この点に関しましては、道路運送法に基づきまして、道路管理者に対しまして、意見聴取をいたしております。それからさらに、公安委員会に対しまして、道路の関係、交通保安の関係においてどうかということを、やはり意見聴取をいたしておりまして、その道路管理者なり公安委員会なりからの意見の回答というものは、これはほとんど絶対的に私どもとしては採用をして、道が狭いからここはバスが通れないというような回答がありました場合には、免許をしない、こういうふうな方向で措置をいたしております。

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 東京でしばしば出会うことですけれども、狭い道へ大きな自動車が入り込んで、そのために交通上非常な支障を来たしておると思われる点が多々あるのですけれども、バス認可の権利を持っていらっしゃる運輸省として、この道の広さにはこれ以上の大きな車体を通してはならぬということは、認可のときに十分考慮しておいてもらわぬと、今の公安委員会とか都の道路管理者とかいうものの答申を聞いて、自動車が通って差しつかえないというと、小さい道にどんな大きい自動車でも通っていいということになるわけです。何か一つ基準を置いてもらわぬと、非常に困るんじゃないか。現に僕ら困っておると思うのですけれども、その点についての当局の御意見はどうなんですか。

國友弘康運輸事務官(自動車局長)

○國友政府委員 大きなバスが、東京の郊外とまでいきませんが、大正年代から最近発展いたしました地域において、狭い道路を通って支障を来たすということは、われわれとしても、現在検討しなければならないものだと思っておりますが、ただ、現在通っておりますバスを廃止してしまうことは、また、旅客に対しまして非常に不便になるということで、この点に関しましては、今通っておりますものを廃止するわけには参りません。その間の調整方法については、今申し上げましたように、警察とか、あるいは建設関係、道路関係の官庁の意見も聞かなければなりませんので、この点については、関係官庁と十分に打ち合わせをして、適当な措置を案出するようにしていきたいと考えております。

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 これから認可する場合に、何か道路の広さと車体の大きさというものについてのきちっとした制限規定を認けるというような意思はないのですか。ただ、今御相談になっているようなところと相談して、通して差しつかえないと言えば、依然として今まで通りの措置をとられるおつもりですか。

國友弘康運輸事務官(自動車局長)

○國友政府委員 現在は、これからの新しく免許いたします場合には、道路管理者なり公安委員会の意見も聴取いたしまして、これが通れるという認定を得ますれば認可をしていき、通すことが不都合であるという回答が参りますれば通さないということで、大体目的を達するのではないかと考えておりますが、現在、そういう基準的なもの等に関しましても、建設省その他関係官庁と打ち合わせをして、措置を進めていきたいと考えております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 もう一点お尋ねします。漁港は、農林省の関係になるだろうと思う。それから避難港その他の港は、運輸省の関係になるだろうと思う。こういう判断ですね。これは漁港である、従って、農林省の関係、これは避難港である、だから、運輸省の関係であるというのですが、これはどういう基準でそういうことをきめられますか。

中道峰夫運輸技官

○中道政府委員 漁港と港湾との区別につきましては、港湾法と漁港法がございまして、それに規定がございます。それによりまして、漁港、港湾の区別をしておるわけであります。概括的に申しまして、漁港は、漁業の基地となるというものを考えております。その他一般貨物の出入を扱います港は、商港として、運輸省の所管の港湾として扱っております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 自分の県の問題でお聞きするのは非常にどうかと思うのですけれども、昨年の暮れでしたか、銚子の漁港で大へんな遭難があった。あれで、茨城県の漁夫が三十何人か遭難していますね。ところが、その他の漁船は、名洗というところに避難して助かった。ところが、聞くと、銚子の方のどんどん船の入るのは、これは漁港だから農林省、名洗の方は運輸省だ、こう言う。ところが、僕もこの間名洗とか外川というところを歩いてきたのだが、ここは改修するというか、俊深するとすれば、もっと避難ができる。ところが、これは農林省として手がつかない。銚子の市長さんから聞いたのでは、あそこは避難港ですが、埋まるので困っておる、こういうことなんですが、そうすると、農林省と運輸省では、こういうものの改修なり何かについて、連絡をとってやっておられることだろうと思うのです。そういう遭難があるならば、避難港というものを完全なものにしてやることが当然じゃないかと思う。漁船だから、これは運輸省の方ではかまわないということではないだろうと思うんだ、人命の問題だから……。そこで、こういう名洗とか外川——外川は避難港かどうか僕は知らぬけれども、避難港として十分使われておるところなら、そういうところの改修は、今度の遭難にかけて、あなたの方で連絡をとって予算の措置というものを立てられてありますか、どうなんですか。

中道峰夫運輸技官

○中道政府委員 お話の銚子の河口における漁船の遭難事故につきまして、そのときに国会でも問題になりまして、農林省の方からもお話がございましたが、農林省の漁港と運輸省の港湾、またそういった避難港につきましては、しょっちゅう連絡をしてやっております。特に銚子のような近接した関係にありますところは、両者あわせまして、できるだけ避難、あるいは漁港、あるいは商港の機能を発揮するように考えてやっておりますが、今お話の名洗港につきましては、運輸省所管の避難港として、現在工事を続行しておる港でございます。かなり工事も進んでおりますので、この前の場合にも、若干の船が名洗の方へ回ったので助かったというふうなことでございますが、さらに、まだ十分でありませんので、一そう整備を促進するということで、ことしも予算措置をいたしまして、避難港の整備を促進するような措置をとっておるような状況であります。できるだけ早期に完成いたしたいというふうな考えをいたしておるわけでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 隣かすぐ近所にある外川といいますか、避難港みたいなものがあるそうですが、これは補助事業ですか、あなたの方の直接の仕事なんですか。

中道峰夫運輸技官

○中道政府委員 これは農林省の所管の漁港で、名洗と並んで現在修築をやっておるのであります。

鈴木正吾自由民主党

○鈴木委員長 運輸省所管は、この程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。     午後零時三分散会

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