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34回国会衆議院1960/07/12

外務委員会 第7号

発言数
18
登壇者
6
会派数
1
開催日
1960/07/12

会議録

小泉純也自由民主党

○小泉委員長 これより外務委員会を開会いたします。  国際法定計量機関を設立する条約の締結について承認を求めるの件、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とアメリカ合衆国との間の条約を修正補足する議定書の締結について承認を求めるの件、及び通商に関する日本国とマラヤ連邦との間の協定の締結について承認を求めるの件、以上三件を一括議題とし、まず政府当局より提案理由の説明を求めます。小林外務政務次官。     —————————————

小林絹治自由民主党外務政務次官

○小林(絹)政府委員 ただいま議題となりました国際法定計量機関を設立する条約の締結について承認を求めるの件につきまして提案理由を御説明いたします。  計量に関する国際条約といたしましては、すでに明治八年のメートル条約があり、わが国も明治十八年以来その加盟国として活動しておりますが、このメートル条約は、メートル単位の国際的標準の設定、計量単位に関する研究等を目的とする学術的性格を有している反面、計量器の実際上の使用に伴って生ずる技術上、行政上の諸問題を取り扱ってはおりませんので、これらの問題を国際間で統一的に解決するための国際機関を設立しようとする動きは、つとに第一次大戦後から見られたのでありますが、昭和三十年十月に至り、パリにおいて二十二カ国の代表によってこの国際法定計量機関を設立する条約が署名されたのであります。  この条約は、昭和三十三年五月に発効いたしておりますが、前述の通り、計量器の使用から生ずる技術上、行政上の諸問題の国際的解決と、そのための国際協力とを目的とする国際法定計量機関の設立、同機関の任務、事業等につき全文四十ヵ条にわたって規定しているものであり、現在までに独、仏、インド、ソ連等二十五ヵ国がこれに加盟しております。  わが国といたしましても、この条約に加入し、国際法定計量機関の加盟国となることによりまして、メートル条約加入以来のわが国の計量の分野における国際的地位をさらに向上せしめ、かつ、この分野における国際協力に積極的に寄与することができますとともに、わが国自身の計量技術、計量制度の発展に資することができると期待される次第であります。  よって、ここにこの条約の締結について御承認を求める次第であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御承認あらんことを希望いたします。  次に議題となっております所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とアメリカ合衆国との間の条約を修正補足する議定書の締結について承認を求めるの件につきまして提案理由を御説明いたします。  御承知のようにわが国は昭和二十九年四月十六日に所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とアメリカ合衆国との間の条約に署名いたしました。その後この条約は昭和三十二年三月に補足議定書によって補足されていますが、日米両国間の二重課税の排除に大きな役割を果たし、両国間の経済交流の促進に寄与しております。しかしながら、この条約の発効後すでに五年の年月を経まして、その間にいろいろと新しい事態も生じ、これに応じて条約を修正補足する必要が感ぜられましたので、政府は、本年二月初めからワシントンにおいて、現行条約を修正補足するための交渉を行ないました。その結果、三月二十二日に両政府代表団の間で案文の仮調印を了し、五月七日に東京でこの議定書に正式署名を行なった次第であります。  この修正補足議定書の主たる内容は、日本銀行及び米国連邦準備銀行の受取利子の相互免除を認めたこと、及び企業の利子の発生源泉の規定が不十分なため二亜課税を生ずるおそれもあったので、この点を修正して利子の発生源泉を明確にしたことでありまして、そのほかに現行条約締結後に生じた事態に応じるために若干の修正を行なっております。  この議定書により日米両国間の経済的交流は一層促進され、かつ現行条約の運用は一層適切になるものと期待されます。  よって、以上申し上げました利益を考慮し、この議定書の効力発生のために必要な手続をとりたいと存じ、ここにこの議定書の締結について御承認を求める次第であります。何とぞ慎重御審議の上、本件につきすみやかに御承認あらんことを希望いたす次第であります。  次に議題となっております。通商に関する日本国とマラヤ連邦との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして提案理由を御説明いたします。御承知のようにわが国はアジア諸国との間の通商航海条約の締結促進に努力しておりまして、さきにインドとの間に通商協定を締結いたしましたが、英本国から独立して間もないマラヤ連邦に対しましても、昨年七月に通商に関する協定の草案を提示し、本年二月八日からクアラ・ランプールで本格的交渉を行ないました結果、最終的に妥結いたしまして、去る五月十日にクアラ・ランプールで通商に関する日本国とマラヤ連邦との間の協定に正式署名を行なった次第であります。この協定の内容は、基本的には、さきにわが国が締結したインドとの間の通商協定にならうものでありまして、関税、輸出入、居住、事業活動等について最恵国待遇並びに海運について内国民及び最恵国待遇を規定しており、さらに、この協定の発効と同時にマラヤ連邦はわが国に対するガット三十五条の援用撤回を約束しております。従って、この協定の発効により、わが国のマラヤ連邦への輸出は促進され、両国の通商及び経済協力関係は大きく増進されるものと期待されます。よって、以上申し上げました利益を考慮し、また、マラヤ連邦側においても、近く協定批准の措置をとる予定でありますので、この協定の効力発生のため、わが国も必要な手続をできるだけ早急にとりたいと存じ、ここにこの協定の締結について御承認を求める次第であります。何とぞ慎重御審議の上、本件につきすみやかに御承認あらんことを希望いたす次第であります。      ————◇—————

小泉純也自由民主党

○小泉委員長 次に原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とカナダ政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、国際開発協会協定の締結について承認を求めるの件、日本国とチェッコスロヴァキア共和国との間の通商に関する条約の締結について承認を求めるの件、南極条約の締結について承認を求めるの件及び通商に関する日本国とマラヤ連邦との間の協定の締結について承認を求めるの件、右各件を議題といたします。質疑をお願いいたします。床次徳二君。

床次徳二自由民主党

○床次委員 ただいま議題になっております諸案件、条約締結、議定書等につきまして成立、承認をすみやかにしなければならぬ、こう思うのでありますが、しかしそれぞれのものにつきましても緩急の事情があるのではないか、特にすみやかに承認を必要とする緊急な理由が、国際信用の維持その他において、あるいは先方との都合におきましてもぜひ必要とするものがあるのではないかと思うのでありますが、その間の経緯につきまして政府当局の意見がありますならば、一つ御説明いただきたいと思います。

内田藤雄外務事務官(大臣官房長)

○内田(藤)政府委員 便宜私から日加原子力協定と南極条約の両件につきまして御説明申し上げまして、あとの開発協定の方は白幡参事官、マラヤ連邦との通商協定の方は牛場局長から御説明申し上げます。第一に日加原子力協定でありますが、先ほど来の審議で明らかになった通りでございますが、原子力の面におきまして日加両国の非常に広い協力関係が本協定で規定されておりますが、特に日本といたしましてさしあたり非常な関心を持っております問題は、カナダで生産されております良質の天然ウランをなるべく多量にと申しますか、日本が欲するように入手いたしたいということが一番問題の点でございます。ところがカナダ側におきましては、こういう協定が発効しない限り、そういうウランを売ります量につきまして国内的に制限を加えておりまして、二千五百ポンドまではこういう協定なしでも売れるけれども、それをこえる量につきましては協定がなければならないというふうに規定いたしております。実は現に日本はすでにカナダからこの量をこえるものは輸入しておりまして、その際問題になったのでございますが、やがて日本側においても近くこの協定が発効するであろうということを前提といたしまして、カナダ側は非常に便宜的な措置をとってとりあえず今日までのところは過ごして参っておるわけでございます。しかしながらただいま申し上げましたように、現にすでにカナダ側がきめております量を越しておる状況でございますので、今後円滑にカナダの天然ウランを入手いたしますためには、ぜひともこの協定の発効が必要であるという状況でございます。そうしてカナダ側におきましては、すでにこの協定につきましての批准の手続を完了いたしまして、また交渉の過程におきまして日本側においてもこの通常国会、従いまして四、五月ごろには大体発効できるであろうということを相手国に申しておるいきさつもございますので、事情やむを得ず今日までおくれておりますけれども、できるだけすみやかにこの協定の発効を希望いたす次第でございます。それから引き続きまして南極条約の御説明をいたします。南極条約は南極の軍事的利用の禁止、及び科学的調査の自由と、そのための国際協力を確保するという目的で作られた条約でございます。この条約の締結に当たりましては、ソ連、アメリカを初め東西の両陣営の国が締約国になっておりますが、かなりいろいろな意見の食い違いがありました際に、日本の代表であります在ワシントンの下田公使が非常に尽力されまして、実際上調停役のような形でこの協定の締結ができたというようないきさつもございます。最近におきましてソ連、米国が加入いたしました東西を含むこの種の条約というのは、きわめて珍しい例でございまして、その意味からも非常に重視される価値のある条約だと思っております。そしてその条約は、現締約国であります十二万国が全部批准の手続を終了した際に、発効いたすということになっておりますが、大体他の国はこの夏ごろまでには本条約の批准を終わる予定でございまして、この条約の成立に非常に貢献いたしました日本がおくれたために、この条約の効力の発効を見ないということは、まことに遺憾でございますし、できますことならば現署名国としてなるべくすみやかに本条約の御承認を得たいという考えでございます。

白幡友敬外務事務官(経済局外務参事官)

○白幡説明員 私から国際開発協会協定に関する御説明を申し上げたいと思います。この協定は、御承知のように国際開発協会、つまりいわゆる世銀と称せられております国際復興開発銀行の補完的機関として出てきたものでございまして、世界銀行に加盟しております六十数万国の国がおそらくこれに全部参加することになるわけでありますが、このうち特に工業的に進んでおります先進工業国というものが、大体十七ヵ国ございます。その中に日本も入っております。従いましてこの先進工業国十七ヵ国の加入ということが、この協会発足には非常に重要な要素になっております。そこでこの加盟は本年の夏までに署名して、その受諾書を寄託することになっておりまして、かたがた国内の予算措置も一応本年度の予算の中に繰り込んでございます。かように国際的な観点から申しましても、なるべく早くこの御審議、御採択を得まして、必要な手続をとりまして急速にこの協会の発足ということに日本として協力いたしたいという考えを持っておりますので、よろしく御審議、御承認のほどをお願いしたいと思っております。

牛場信彦外務事務官(経済局長)

○牛場政府委員 日本とチェッコスロバキア国との間の通商条約につきましては、この条約は先年の十二月十五日にすでに署名されまして、チェッコ側におきましては、本年の五月二十五日に国内手続を終わりました。つまり国民議会というものを通過いたしまして、大統領がいつでも批准できる態勢になっております。先般わが方に対しましても、日本側の手続はどうなっておるかということを催促かたがた問い合わせがあった次第でございます。チェッコは御承知の通り、共産圏の間では一番工業的に発達いたしておりまして、従来は、日本からの貿易は非常に少なかったのでありますが、この条約ができますれば、相当な発展が期待できるのではないかと思います。先方からのいろいろな引き合いなんかも、最近は活発になってきておりますので、相手方の手続が済んでおることでもありますし、できるだけ私どもの方といたしましても、早くこれを批准するので適当ではないかと考えております。その意味におきまして御審議をお願いいたしたいと思います。  それから日本国とマラヤ国との間の通商協定につきましては、これは締結は五月の十日でございまして、比較的最近でございますが、実質的な意義は相当大きな協定であると思っております。第一、ただいま日本とマラヤとの間の貿易関係は、わが方は相当巨額な入超になっております。しかしながら額としましては、毎年増加しつつありまして、非常に前途有望な様相を呈しております。またマラヤ自体も国際収支の点から見ましても、東南アジアの低開発国の中では一番よろしい、むしろ低開発国の域を脱しつつあるような状況であります。これに対してわが国が従来最恵国待遇を受けておらなかったということは非常に遺憾なことでありまして、一日も早くこの状況を直さなければならないと思ってこの協定の交渉を急いだ次第でございます。現在先方の輸入手続におきましてわが国が差別待遇を受けております程度はそれほど大きくはないのであります。しかし条約の基礎がありませんと、先方といたしましては、いつでも必要に応じて差別待遇をとれるということになっております。この点が相当大きな障害と見られます。  それからまたわが国の国民の先方におきまする入国、居住、滞在、それからさらに進みましては、事業活動等につきましても従来何ら条約の基礎がありません。それにもかかわらず相当程度の仕事が日本側とマラヤ側との合弁で起こりつつありますけれども、これもはなはだ不安定な状況にあるわけであります。これに対して一日も早く条約上の基礎を与えて、安心してわが国国民が先方に行って仕事をできるようにしたいと思う次第であります。  それからもう一つ大きなことは先ほど御説明申し上げましたように、この協定ができますと、マラヤはガットの三十五条の援用を撤回すると確約をいたしております。わが方といたしましては、もちろんマラヤとの間にガット関係を作ることも大事でありますけれども、同時にこれを先例といたしまして、今なおわが国に対しましてガット三十五条の援用をいたしております諸国と一そう交渉を促進いたしたいと思っております。この協定の批准が済みますれば、いつでも向こうは撤回すると言っております。この点は一日も早く実現をしたいと思う次第でございます。先方の国内手続といたしましては、マラヤ連邦はイギリス流の議会制度をとっておりますので、条約につきましては、国会の承認を要するという事態ではございません。しかしながら条約を国会に提出いたしまして、そうして討議されるということになっております。この手続は、先方は毎週二回ずつ国会を開いておりますので、いつでもとれるようなことになっております。従いましてわが方の批准手続が済みますれば、先方としても批准手続をすぐとってくれまして、先方の国王の裁可ということになるわけであります。これはいつでもわが方の手続とにらみ合わせて進めてくれることになっておりますので、その意味におきまして、ぜひ一つこの協定の御審議の促進をお願いいたしたいと思う次第であります。

小泉純也自由民主党

○小泉委員長 ほかに御質疑はありませんか。——質疑がなければこれにて各件についての質疑は終局いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小泉純也自由民主党

○小泉委員長 御異議なしと認めます。よって各件に対する質疑は終局いたしました。  五件については別に討論の通告もありませんので、これより採決に入ります。  原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とカナダ政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、国際開発協会協定の締結について承認を求めるの件、日本国とチェッコスロヴァキア共和国との間の通商に関する条約の締結について承認を求めるの件、南極条約の締結について承認を求めるの件、通商に関する日本国とマラヤ連邦との間の協定の締結について承認を求めるの件、以上五件を一括して採決いたします。  各件に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

小泉純也自由民主党

○小泉委員長 起立総員。よって各件は承認すべきものと決しました。  なお、ただいま議決いたしました五件に関する委員会報告書の作成につきまては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小泉純也自由民主党

○小泉委員長 御異議なければ、さよう取り計らいます。      ————◇—————

小泉純也自由民主党

○小泉委員長 次に、請願の審査を行ないます。  本委員会に付託されました請願は、本日の請願日程に掲載いたしました通り百七件であります。  本日の請願日程第一より第一〇七までの全部を一括議題といたします。  これらの請願の趣旨については文書表によってすでに御承知のことと思いますので、趣旨の説明及び政府の所見等は省略し、直ちに採否の決定を行ないたいと存じます。  ただいま議題といたしました請願日程中、第四ないし第三六、第三八ないし第六六、第七〇及び第九〇ないし第九二の各請願は、その趣旨が妥当だと認められますので、いずれも議院の会議に付して採択の上内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小泉純也自由民主党

○小泉委員長 御異議ないようでありますから、さよう決定いたします。  なお、ただいま審査いたしました各請願の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小泉純也自由民主党

○小泉委員長 御異議がなければさよう決定いたします。     —————————————

小泉純也自由民主党

○小泉委員長 なお、本日までに本委員会に参考送付されました陳情書は四十九件でございます。右御報告をいたします。      ————◇—————

小泉純也自由民主党

○小泉委員長 閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会といたしましては、今国会が閉会になりましても、国際法定計量機関を設立する条約の締結について承認を求めるの件、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とアメリカ合衆国との間の条約を修正補足する議定書の締結について承認を求めるの件及び国際情勢に関する件についての審査をいたしたいと存じますので、この旨議長に申し入れたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小泉純也自由民主党

○小泉委員長 御異議がないようでありますから、さよう決定いたしました。  なお、閉会中審査が決定いたしましたならば、閉会中委員を派遣し実情を調査する必要が生じました場合におきましては、その人選、派遣地、日数につきましては、委員長に御一任いただきたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小泉純也自由民主党

○小泉委員長 御異議なければ、さよう取り計らいます。  本日はこれにて散会いたします。     午前十一時三十四分散会

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