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33回国会参議院1959/11/28

風水害対策特別委員会農林水産小委員会 第1号

発言数
198
登壇者
17
会派数
3
開催日
1959/11/28

会議録

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) ただいまから、風水害対策特別委員会農林水産小委員会を開会いたします。  最初に、小委員の変更について御報告いたします。本日仲原善一君が特別委員を辞任し、藤野繁雄君が選任されました。直ちに小委員に指名いたします。   —————————————

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) 昭和三十四年九月の暴風雨により塩害を受けた農地の除塩事業の助成に関する特別措置法案(閣法第二号)外五法案を議題といたします。  まず、天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定持置法の一部を改正する法律案(閣法第十九号)の衆議院における修正点について、政府当局から説明を求めます。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案を提案いたしまして、審議をお願いしておりましたわけでございますが、これにつきまして、先般衆議院において修正案が提案されまして、これが衆議院において可決されましたわけであります。その内容といたしましては、資金の貸し付け限度を五十万円とする項目で、「真珠又はうなぎの養殖に必要な資金として貸し付けられる場合は五十万円」という法文でございましたが、それにつきまして「真珠又はうなぎその他政令で定める水産動植物の養殖に必要な資金として」というふうに修正をいたしましたわけであります。この内容は、今度の被害の実情にかんがみまして、真珠またはウナギだけではなく、その他金魚であるとかあるいはボラであるとか、それからノリ、カキというようなものについて、政令でそういう種類のものにも貸し付けられるようにというようなことで運用をしてほしい、こういうお話しでございまして、この点は政府といたしましても、できるだけこの修正の趣旨によって、政令の軍用は考えていきたいというふうに考えておるわけでございます。

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) それでは、これより六法案の質疑に入ります。  御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

森八三一緑風会

○森八三一君 ただいまの衆議院で修正部分を経済局長から御報告がございましたが、天災融資法の本法の中に、水産動植物という字が入って、その水産動植物については政令で定める。その政令で定める場合に金魚、カキ、ノリというものを政令で指定するという御説明でしたが、天災融資法の何条がどうなるのか、ちょっとそこを一つ御説明していただきたいのです。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 天災融資法の本法ではございませんで、今度の改正法律案のうちの附則の改正案でございます。従いまして、今度の災害についての特例といたしまして、附則の改正を提案しておりますわけでございますが、附則の改正案の算用数字の2と書きました、いわゆる第二項の中の文章といたしましては、一番最後の方に、「もっぱら家畜又は家きんの飼養を業とする被害農業者は家畜又は家きんの購入又は飼養に必要な資金として貸し付けられる場合及び真珠又はうなぎの養殖に必要な資金として貸し付けられる場合」こういう政府提案の案でございましたが、このところを「真珠又はうなぎその他政令で定める水産動植物の養殖に必要な資金として貸し付けられる場合」というふうに修正されたわけでございます

森八三一緑風会

○森八三一君 そこで「その他政令で定める水産動植物の養殖に必要な」という字句が入りまして、その「政令で定める水産動植物」とは金魚、ボラ、カキ、ノリと、この四種目を政令で指定するということでありまするか。そのほかにさらに、政令で定められる内容の対象種目がございますのか、政令をどうお出しになるのか、そのことを一つ御説明いただきたい。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) ただいまのところ、限度額を五十万円といたしまして、貸し付けられるものといたしましては、この真珠とウナギ、それからあらためてこの修正によって「政令で定める」というようなことで政令で定めようとして考えておりますものは金魚、ボラ、それからカキ、ノリというようなものでございますが、これらもいろいろ実情を調査いたしまして、必要に応じまして一応今のような項目を予定をいたしておりますのでございます。

森八三一緑風会

○森八三一君 そうすると、その点、私の具体的に指摘いたしました四種目が考慮されておるが、そのほかにも災7の実態にかんがみまして考慮を必要とするものがあれば、さらに追加指定をするというふうに了解してよろしいのですか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 一応のところは今の四種目でございますが、これはどうしても五十万円を貸さなければならぬというようなものがほんとうにありますれば、これはまたその実情に応じまして検討いたしたいと思っております。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 水産庁、養鰻養殖にやる場合に、ボラは兼業養殖でやるのじゃないですか、ボラやコイは。大体ボラだけを専業養殖というものはありますか。

高橋泰彦水産庁次長

○説明員(高橋泰彦君) 最近では大体ウナギの方の養殖は専門化しておりまして、それからボラも私どもの今度の被害のある地帯の実情は大体専門にボラをやっているというふうに聞いております。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 聞いていてまだあなた方にわからないのですか、そういうものが現在行なわれているのが。

高橋泰彦水産庁次長

○説明員(高橋泰彦君) ごく少数の魚がボラと一緒に飼われていることはございます。しかしながら、金融的な措置をする対象になるものはボラに限ってあやまりなかろうというふうに私どもは考えております。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 もうちょっとはっきり……。大体ウナギの養殖をするときは、ウナギは一番地下にいるでしょう、水低面に、それで中層面にはコイを飼って、上層価にボラを飼う、これがこの養殖の大体常道じゃないですか。

高橋泰彦水産庁次長

○説明員(高橋泰彦君) かなりそういう事例もないことはありませんが、しかし、最近ではだいぶ専門化して参ったというふうに理解しております。

石谷憲男自由民主党

○石谷憲男君 経済局長にお伺いいたしますがね、この天災融資法の中で被害林業者を定める場合に、「薪炭、木材、林業用種苗その他の林産物の流失等による損失額」と、こういうふうに書き出してあるわけですね。今回の災害におきましては、御承知のように、非常に風によって倒れたり、途中で折れたりしたものが多い。一体こういうものはここでいう損失額の中に入りますかどうか。それをお伺いしたいと思います。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) この天災融資法の第二条におきましては、「天災による薪炭、木材、林業用種苗その他の林産物の流失等による損失額」、こういう言葉になっておるのでございまして、風倒木等の場合におきましては、風倒木そのものは損失にはこれは入りませんけれども、風倒木をいろいろ処理するための労力費であるとか、あるいはそういういわゆる経営資金的なもの、そういうものは一応損失額の中に算入してこれを見てあげたい、こういうふうに考えております。

石谷憲男自由民主党

○石谷憲男君 労力のようなものというような表現をされたわけですが、経営資金として加えて融資の対象になるものをもう少し明確にしていただきたいと思います。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) ここの条文では「流失等」とあるのでございますが、今までそういう問題が起こったことはございませんので、運用の面でこれは今後考えなければならぬと思うのでございますけれども、結局木が倒れたり、あるいは折れたりいたしまして、それがその損失になるというようなものでございますれば、その損失に算入をいたしまして、それで考えていくというような運用が適当ではないかと思います。もちろん木が倒れましても、それはそのまま売れまして、これは損失にもならなかったというときもございましょうし、そういう実情に応じまして損失の計算の場合には、広く被災の林実者ができる限り救済されますようにというようなつもりで運用していきたいというふうに考えております。

石谷憲男自由民主党

○石谷憲男君 この天災融資法にいっております損失と風倒によって確かに受けた損失というものの考え方、観念、これは非常にむずかしいと思うのです。実情は、御承知のように、非常に悲惨なことに相なっておるわけでございますから、できるだけ運用面において有利にお考えをいただくように、これは一つ希望を申し上げておきます。  引き続きまして、ただいまの六法案のほかではないかと思うのですが、これはやはり農林省に関係ありますのでお伺いしたいのですが、堆積土砂及び湛水の排除に関する特別措置法、これに関係をいたしまして一、二点御質問をいたします。  この政令で定める地域におきまして地方公共団体が実施をいたしまする林業用施設の排土事業につきましては、これは特別法の対象になっておるということが明確になっておりますが、実は同じような種類の施設で公共団体以外のものの行なう事業があるわけでございます。まあたとえていいまするというと、この木材協同組合が共同利用施設として貯木場を持っておると、こういう場合があるわけですが、これはどうも法律、政令から見まするというと入らないように思うのですが、その点を一つ明らかにしておいていただきたい。

茅野一男林野庁指導部長

○説明員(茅野一男君) 今回の堆積土砂及び湛水の排除に関する特別措置法におきまして、二十八年の災害と異なりまして、原則といたしましては、他の法令だとか、予算措置によりまして、ほかの復旧事業の一環として行なわれる堆積土砂の排除事業に国の費用の負担だとか補助が定められておりますものは、この法律の適用から除外しておるのでございまして、この法律の適用を受けますという趣旨のものは、その堆積土砂を放置することによりまして公共、公益上に重大な支障がありますものというものを補助の対象として立案されたものでございます。林業用の施設につきまして考えますというと、排土事業を施行するものが、地方公共団体といたしまして、木材業者の組織する協同組合は除外いたしておるのでございます。その意味は、地方公共団体の施設いたしております林業川施設は、地方公共団体が公共的な立場からその地方の木材の流通機構を確立する上に必要性があるので施設をいたしておりますので、これは利用の上から見まして非常に広く門戸が開放されているという施設でございます。ところが、一方協同組合法に基づいて作られます協同組合におきましては、施設をいたしておりますが、木材事業の場合は、その組合員の、事業目的を達成するために限られた人たちの利用の施設でございます。そのために、第三者の利用は多少させておりますけれども、広くはわたっておりませんので、そのようなわけで、地方公共団体の施設とはいささか目的が違いまして、この点がございますので、法律にはこれを入れなかったのでございます。りしかしながら、林業用の施設という特殊性から顧みまして、その地方の木材の流通の面におきましては、公共施設でなくとも、やはり同じような自的を達して流通機構に寄与いたしておりますので、この分につきまして十分検討いたしまして、これらの協同組合の施設につきましても、でき得る限り公共の施設と同様の取り扱いのできますように措置をいたしたいと、かように考えまして、事務的に可能な範囲で大体予算措置をいたしたいと、こういうように思っておりまして、検討いたしております。この点で御要望のような措置ができるかと思っております。

石谷憲男自由民主党

○石谷憲男君 地方公共団体で作ったもの、必ずしも私は公共自的にそのまま合致しておるということに相ならぬじゃないかと思う。現に、今おっしゃるごとく、地方的な木材の需給事情といったようなことを考えて公共団体が施設したには違いないのでありまするが、中にはこれを一たんその土地の協同組合等に貸し付けて、そして運用をしておるというふうなものもあるのであります。そうしまするというと、たとえば協同組合が作ったものとやはり同じような機能を営んでおる、こういうことになるのじゃないか。なるほど、協同組合の施設というものは、まあ比較的特定少数かもしれないですが、地方公共団体の施設したものといえども、これは決して不特定多数の人間がこれを利用するというのではないので、やはり貯木場であれば、木材業者というもの以外は利用はしないのだと、こういうことになるので、ただいま御説明のように、本質的に区分されるようには思わぬわけです。しかも、地方公共団体の施設したものであれば、これが非常に高額な補助の対象になる、そうでないものにつきましては対象にならないということは、いかにも現に営んでおる機能の上から見ましてえらい較差があり過ぎるようにも考えるわけです。そこで、一体その他のいわゆる協伺組合等の施設につきましては、均衡上どういう扱いを今後されるつもりなのか、もう一そう明確にその辺をしていただきたいと思います。

茅野一男林野庁指導部長

○説明員(茅野一男君) 実は、具体的に申しますと、この対象になる施設が、三重、奈良、和歌山三県にわたっておりまして、約七施設でございまして、そのほかこれに類するものを加えて約九施設ということでございます。そうして、今先生のおっしゃったようなものは、ほんの数カ所でございまして、特に高率補助の過用を受ける対象となるだろうと考えられますものは、ほんの一、二ヵ所しかないのでございます。こうして、法律の建前が先ほど申しましたような建前ございますので、林業施設のみをここに入れるということは、非常にむずかしい問題でございまして、今お説のように、それかといって、公共とは非常に近いものでございますから、私どもの方といたしましては、昨日大臣が御答弁申し上げましたように、予算措置で確実に行なうような措置をいたすために努力をいたしておりまして、必ず御希望に沿うようにいたしたいと思っております。

石谷憲男自由民主党

○石谷憲男君 すでに御承知かと思いますが、議員立法で事業協同組合等の施設の災害復旧に関する特別措置法というものが提案をされておるわけでありまするが、あるいはこれによって扱うということになる場合もあり得るのではないかと思うのでありますが、かりにこれによって扱われるということになりますると、四分の三に対して、三分の二国が見ると、こういうことで、結局は二分の一の補助ということになるわけであります。そうしますと、ただいまおっしゃるごとく、予算措置で均衡を失しないように、十分にこれを見ていくように努力していただくということが、あるいはこの法案でやったらいいじゃないかというようにすりかえられていくおそれが多分にあると思うのでありますが、その辺のお見込みはどうですか。

茅野一男林野庁指導部長

○説明員(茅野一男君) 確かに、そういうような御懸念もおありかと思うのでありますが、昨日中小企業の共同施設の災害後首の立法の政令の制定の場合に、向こうの立法といたしましては、排土法に関係しておるようなものは全部除くようにするようになっておりますので、こちらでやれば九割、向こうでやれば最高七割程度しかできないようでありまするから、向こうの法案審議にあたりましても、こちらで取り上げるものは除くようにいたしたいということでありまするので、その辺は事務当局の間でよく話し合いをいたしまして、やはり予算措置で高い方になるべくいたしまして、高率の九割にいたすべく検討中でございます。多分そのようにきまることと思っております。

石谷憲男自由民主党

○石谷憲男君 対象の数が少ないとか、総金額が従って少ないとかいうふうなことでお話がありましたけれども、私はそういうことはおかしいじゃないかと思うわけであります。かりに、対象の数が少ない、金額が少ないにしましても、被災したものは同じように被災したわけでありまするから、その間に不均衡の生じないように、責任をもってこの問題の処理につきまして善処していただきたいと御希望を申し上げておきます。

茅野一男林野庁指導部長

○説明員(茅野一男君) それでは御希望に沿いまして、私どもできる限りその実現をいたしまして、両者の間に不均衡のないように事務的な処置をいたしたいと考えます。

石谷憲男自由民主党

○石谷憲男君 もう一点お伺いしておきたいのですが、この農林省関係の六つの特別措置法の中にもそういう問題が何も見えておらぬわけなのですが、今度の災害で相当炭焼きがまがやられた、あるいは炭焼きの居小屋がやられたというような事実があるのでございますが、これらにつきましてはもう少し手厚いめんどうの見方というものをしていかなければならぬじゃないかということを私は痛感するわけです。農業者でありますと、かりに三反、五反耕作している者でありましても、その人たちの訴え場所がある。ところが、専業の製炭者ということになりますというと、これはもう訴える場所すらないという現状は林野庁当局の方もよく御承知だと思うのですが、製炭者というものに対して今回の風水害を通じてどれだけの措置がなされようとしておるか、これを一つはつりきりお答えを願いたいと思うのです。

茅野一男林野庁指導部長

○説明員(茅野一男君) 今回の災害につきましては、非常に製炭者のかまの被害、その他搬道の被害が非常にはなはだしいわけでございますが、その事情にかんがみまして、まず第一に、天災融資法でもってこれを救えるだけ救いますと同時に、今まで非常にむずかしかったのでございますが、共同利用施設を奨励いたしまして、できるだけ共同のかまにつきましては補助の措置を講ずるということも進めて参りまして、この災害のかまにつきましては、今度ははっきり補助金を出すということに踏み切っておるわけでございます。  それからなお、製炭資材の点につきましても、でき得る限り国有林に近い所は国有林の地元の対策としての措置をいたしますとか、それからまた、いろいろな森林組合を通じての融資その他でこれは救っていくとかということで、非常にまだ十分とは申しかねますけれども、でき得る限り手を尽くして製炭業者の救助と指導はやっていきたい、こう考えている次第でございます。

石谷憲男自由民主党

○石谷憲男君 まあ御承知のように、全国三十万世帯、百五十万人の人間がいわゆる製炭専業で生計をささえておるという事情にあるわけなのです。現在非常に不安定な状態の中であえいでいるという実情にあるわけですから、こういう問題の発生いたしましたことを契機に、私は製炭者の生活を守ってやるということのための措置としてよほど特別な御配慮をやっていただかなければならぬじゃないか、かように考えますので、これも一つ要望として申し上げます。

森八三一緑風会

○森八三一君 二、三お伺いいたしますが、最初に食精庁関係で、米の特例の法律ですね、これは政令で適用地域が指定されますが、その標準は、減収量が平年収量のおおむね一割以上の府県で知事の申請に基づいて指定するということですが、この一割以内の地域におきましても、従来米の生産に努力をし、政府売り渡しに協力をしてきた農家が、ごく少部分であっても存在しているというものがあろうと思いますが、現実には。そういうような従来も米の生産に努力をしてきている、残されている農家を救うということをやはり考えてやるべきではないかと思いますが、そういう点についてお考えになっているかどうか。

岡崎三郎食糧庁総務部長

○説明員(岡崎三郎君) この米の安売りの法律の対象地域といたしましては、ただいまお話しのように、県段階で一割以上の県を指定したいということでやっております。で、このやり方は、実は二十八年以降ずっと引き続いて同じやり方でやっているのでございまして、今回もこれでやりたいということで、各県に大体やる意向であるということでお話ししてございますが、そこで、一割以下の県についてはどうかという御質問でございますが、一割以下の県につきましては、実は災害に対するいわば小災害というべきものでございまして、これに対する対策ということになるかと存じます。でございますから、やはりこの対策といたしましては、その所在市町村あるいはまた、県というようなところでも何らかの対策はあるべきじゃないか。そこで国の施策といたしましては、やはりその市町村なり県なりではとうていしょいきれないというようなところで国が施策をする、その場合にやはり全部を尽くすということもできませんので、何らかの基準を設けて線を引いてやるということになりまして、大体政府部内で一割以上ということで話し合いを進めているのでございまして、なおまた、そのほかの、県から特段の実は御要望も聞いておらないような現状でございます。従いまして、ただいまのお話はまことにごもっともでございますが、今回もやはり従来と同じようなやり方でやって参りたい。なおまた、つけ加えて申し上げますが、この安売りということは、当然延納措置を伴って参るわけでございます。この一割以下の県につきましては、実は安売りということではございませんが、その県の希望によりまして、いわゆる県を通じての延納売却、一年間延納して売却するという制度はこれは適用して実施して参りたい、こういうふうに考えております。

森八三一緑風会

○森八三一君 そうしますと、政令適用地域以外であっても、延納の制度だけはこれは府県知事の要請によって認めてやる、ただ価格が違うだけだということになると思いますが、なお今申し上げましたように、個人災害の救済ということになるわけでありますので、政令について、そういう救われざる連中も、金額としては大したものじゃないと思いますので、十分考慮していただくことをさらに研究していただきますように希望として申し上げておきます。  その次に、すでに再三再四御質問を申し上げましたが、除塩の問題でもう一つ……。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 議事進行について。私は一つずつ上げていった方がいいじゃないかと思う。全部をざっとやっていったら混乱してくるのじゃないかと思うのですが、同じものをまた聞くようになるから、一案ずつ上げていった方が早いのじゃないかと思う。今かかっているのはとにかく天災法の問題がかかっているのだから、これを大体審議終わらせて、ないならないとして片づけて、その次にかかるのが議事進行上整理がつくと思う。そうすれば係りの人でもその分が済んだと思えば帰ってもいかれるし、経済上その方がいいのじゃないかと思う。そういう取り扱いを一つ御相談していただきたい。(「異議なし」と呼ぶ者あり)

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) そうしましょうか……。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 天災法で特にお伺いしておきたいのは、これは農林水産委員会でいろいろ議論になっておりますから経済局長は十分御承知であろうと思うけれども、果樹、家畜等ですね、この法律から見ますと、専業者が中心になって七年と、こうなっている。兼業であれば五年、こういうふうに一応解釈したのではないかと、こう思います。それでいろいろ議論になっているでしょうからこまかしいことは申し上げませんが、そこで農林水産委員会としましては本委員会に向かって、かりに兼業者としても、その金額が場合によって専業者よりも多い果樹や畜産を持っている、こういう場合には専業者と同一の取り扱いをすべきではないか、こういうので、政令案を見ますとそういう点が明らかになっておらないで「経営資金の償還期限」となっておりまして、その(3)には「果樹栽培をおもな業務とする」云々、こうなって、ただその金額が多いもの、こういう政令案になっているようですが、ちょっとわからぬところもありますので、この点を明らかにしていただきたい。私は農林水産委員会で審議せられて要求しているところが正しいのではないかと思います。一つ御見解をお願いしておきたいと思います。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) ただいまの清澤委員の御質問でございますが、この案で考えておりますのは、果樹の栽培をおもな業務とする被害農業者に対して貸し付けられる場合には三十万円と、こういうことになっているのでございまして、いわゆる果樹の専業者といいまするかに、この専業者という言葉を使っているわけではないのでございます。で、あとの方に、「もっぱら家畜又は家きんの飼養を業とする被害農業者に」というようなことで家畜、家きんの方におきましては専業者、こういう観念で、これは今度の災害の地帯から見ましても特に家畜、家きんの専業者が多い、こういうような実態がございますので、特別に特例を考えましたわけでございますが、果樹とそれから一般の農業者が家畜を飼っているというような場合におきまして、その場合には普通の二十万円のほかに十万円をプラスいたしまして三十万円、こういう考え方をしたのでございまして、従いまして、この果樹の場合には専業者とか一般農業者というような区別をしているわけではございません。おもな業務とするという考え方でございまして、だから、そのいろいろ損失あるいは経営資金の算定等におきまして、その経営の内容等においてそれはまあ変わってくると思います。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 そうすると、この貸付金の額が多いというところでカバーしていこうというような、こうおっしゃるわけですが、そこで、かりに兼業者であっても、業態から見れば兼業者ではあっても、非常にその反別が多い。従って、災害の個所も多い、こういう建前をとられたと解釈して、兼業者を見ていこうと、こう言われるのですか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) ここにあるように、普通の農業者で、果樹の栽培が農業経営の中にたくさん入っておるというようなものについて、苗木の購入資金とかそういうようなもので、特に一般の農業者よりもよけいに要るのじゃないかということで十万円をよけいに限度額をプラスしたわけでございます。それと同時に、果樹をおもな業務としておるような場合におきましては、やはり主体が、果樹の方に相当ウエートがかかりますものですから、そういたしました場合には、この償還期限等につきましても、一般の農業者といいますか、果樹や何かのウエートの少ない、いわゆる農作のウエートの多いような農業地帯でも、これは長期に見てやった方がいいのじゃないかという考えで果樹の栽培をしておるものに対して貸し付けられる場合には七年ということで償還期限を延長しましたので、ですから、この点は専業者とかあるいはそうでない者というような、そういう観念で区別しているわけではございません。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 これは議論をしておりましてはなかなか時間もかかりますから、これまででやめますが、なかなか専業だか兼業だか線を引くところで非常なめんどうなものが出てくるだろうと思うのですが、自治体が取り扱う上に。かりに、たんぼを二反作っていて果樹を二反作っている、片一方は田を五反作っていて果樹を三反作っている、こうなった場合どうするかというような問題が出てきて、ちょっとめんどうと思いますけれども、実際問題としての取り扱いの際には、委員会でいろいろ議論せられて、こういう要望を本委員会へ出しておられる点を十分考慮して一つお取り扱いを願いたい。今直せとは言いません、実際問題としてそういう問題が出ると思うのです。表から見ますと、先も例をあげました通り、田は一反か二反しか作っておらない。果樹園も同時に、一、二反作っておる。これは非常に零細である。まあ、かりに果樹が二反あって片一方が一反だとすれば、果樹の方が専業になる。片一方は、田は五反も作っておる。だが果樹は三反作っておる。これは田が主になる。そういう際に、実際果樹を作るという点においては二対三になる。非常にめんどうなものが出て参りますから、実際お取り扱いになるときは一つ考慮願いたい。こういうことです。それを含んで御説明になっておるように聞いておりますから。

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) それでは本案の審査はこの程度で終了することに御異議ございませんか。   [「異議なし」と呼ぶ者あり]

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。   —————————————

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) 次は、昭和三十四年九月の暴風雨により塩害を受けた農地の除塩事業の助成に関する特別措置法案(閣法第二号)を議題にいたします。  質疑のおありの方は順次御発言を願います。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 今議題になっています除塩の特別措置法です。この地帯におきまするいろいろな塩を抜くための排水あるいは揚水、給水等の設備に対する補助がいろいろ出ておりますが、今度の場合、全部わらが倒れてそしてそれに塩を含んで寝ておる。これが残りますと、非常にあとの始末に困るので、また手間も非常にかかると思うのです、個々の上では。だから農林水産委員会としましては、本委員会に向かって、やはり塩をたくさん含んだわらの非常に取り除きに経費がかかるものを一つ考えるべきでないかと、こういうことになっているのですがね、これは考えられるか、考えられないか。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) これはこの前の委員会でもお答えしたのでございますが、農林省としましては、そういうことをせぬでも水をかけまして、水は若干よけいかける必要はあるかと思いますが、水をかけまして除塩をして、そうしてすきこむなり何なりすればいいのじゃないかという技術的な見解に立ってこの法律を作りましたので、そういう刈ってどこかへ持っていくという費用までも、除塩の対象として考えなくてもいいんじゃないかという見解で、実は法律を作ったわけでございます。今でもそういうことはこの対象にはならぬという考え方を持っております。きょうは振興局その他からも技術者の人も来てもらっておりますので、技術的な問題でもございますれば、御質問をいただければお答えいたします。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 これは除塩の方で取り扱うのが非常に困難だとすれば、堆積土砂の排除とか並びに湛水排除の場合にあそこへ持っていったら何とかできるのじゃないか、これは農林省のがんばりようによってはそこにいっていいのじゃないか。かりに風水害によりまして、水によったり風によって他のものが押してきて、そこに個人で取り除くになかなか困難な堆積物ができた。この場合は堆積土砂の排斥並びに泥水の排斥で特例を作って行なっていただいておるのです。だが、現在今作っている田が全面的に稲がここに倒される、自分は家も何も全部災害にかかっている、こういうものが特別の経費をかけてそれを取り除かなければならぬということはそれはおかしい、それを全部やったらいいじゃないかということは、どうもおかしいじゃないかと思う。かりにそれが二町歩、三町歩と耕地を持っていたものだとすると、植え付けよりも取り除きの方がかえって手間がかかるのじゃないか、経費がかかるのじゃないか。これは当然、あなたの方で大蔵省へ談判していただくことか、あるいは振興局でやっていただくことかわかりません。私はそこのところがはっきりわかりませんが、とにかくに、一面に田の中に多分の塩分を含んだ稲が倒れておる、それは何にもならぬ稲です。かまわぬでおけば腐ってしまう、塩の部分をより強く持ったものが残る、こういう状態になっておりますが、ただ除塩の水だけかけただけじゃ、これは問題にならぬと思うのです。これはあなたの方へ要求するのはちょっとおかしいが……、振興局長ですね、委員長、振興局長に来てもらおらか。それとも官房長が見えておりますが、官房長、どらだ、今のこれは農地局長に文句を言ったってこれは問題にならない。除塩の特例法が今ここに出ておりますが、それを今やっているのですが、この前、農林水産委員会で議論があったと思うのだが、わらが水の中へ入って、そうして多分の塩分を含んだ稲がそこへ残ざれる、だからこれを一つ排除の対象にしてもらいたい。だからこれを除塩の、農地局の対象に入れることが無理だとすれば、振興局が中心になって、こういうものは大蔵省と何して、堆積上砂の排除の中へでも入れてもらうか、どっちかで処理してもらわぬければ問題がなかなか解決しないと思う、その点に対してお伺いしているのです。大体振興局長はこういう問題をどう考えておるか聞きたいが、いないから……。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 今の御質問でございますが、今排水、排土で考えられるかというお話でございますが、これは私は無理だと思います。これはそういうお考えは無理だと思います。それで考えられることがあるかもしらぬという場合は、おそらく農地の災害復旧を何かやります場合に、どうしても邪魔で農地の災害復旧ができぬというところがありますれば、そういうものがあって、それはあるいは農地災害復旧ということで一部は考えられるということが出てくるかもしれませんが、排水、排土でこれを考えるということはこれは無理だと思います。私の方としましては、これは先ほど申しましたような除塩の法律の対象にしなくてもいいという考えをとっております。   技術的な根拠等につきましては、一つきょうは振興局からも担当の係の人が見えておりますので、技術的な問題は一つそちらからお答えさしていただきたいと思います。

小西千賀三農林省振興局研究部研究企画管理官

○説明員(小西千賀三君) ただいまの除塩の問題でございますけれども、この稲わらの中に塩が付着しておる、それからまた、ソーダその他も吸収されるということはもちろんあります。従って、それをすきこむ場合にはわらの中に含まれておるものだけは土壌中に加わるわけであります。しかし、一面から考えますと、稲わらの中に付着しているソーダあるいはそれが体内に吸収いたしておりましても、それの除去は、土壌の除去の場合よりも非常に早く行なわれます。水に浸液いたしま  すと、大体三日浸液いたしますと、その水が動く場合にはほとんど九〇%以上は直ちに抜ける、まして、体内においてしかりでありますから、付着して  おるものは非常に簡単であります。従って、普通干拓地を干陸するその場合には、かなり多量の塩分が含まれております。それを除塩する場合に水をかけるわけでありますけれども、その場合に、なまわらをその中へ入れまして、それですきこんで、それを水をかけて除塩するという方法があるわけです。それで今の干拓地の場合でありますけれども、干拓地とそれから耕地と比べまして、どちらが早く除塩されやすいかと申しますと、有機物の入っている耕地の方が除塩されやすいのです。そういう関係から、こういう干拓地へわらをすきこみまして、それで除塩をするというような方法が行なわれております。そういうことからいたしますと、わらの中に入っているものが土壌へ加わるから除塩がされにくいということはないはずであります。ただし、除塩をする場合には、水を動かした方が除塩をされやすいということになりますと、みぞを、排水溝を掘る、そうしてその水をできるだけ切って、また、水を入れるというような方法がよろしいわけでありますから、そういう場合に、じゃまになる、じゃまにならないということになると別でありますけれども、塩を抜くということから申しますと、わらが入った方が除塩されやすい、そういうことが申し得ると思います。

森八三一緑風会

○森八三一君 今の御説明で、一応私はそのことについては了解いたしましたが、農林省の技術研究所の方で、そういうことが技術的にはっきりしておるとすれば、そういう指導方針というものは、改良普及員等を通して流さなければいかぬと思うのです。現実に今回の災害で水没をし、その後、海岸堤防の締め切りもついて排水せられた地域に対して、その地域における改良普及員等が、大へんだから早く一つ稲を刈りとって除去しなさいという指導を現にやっているのですね。そのために被災でこんぱいをしている農民諸君が、非常な努力を払って稲刈りを実施しておるという地点があるのですが、それは一体農林省はそういう指導をなぜおやりにならぬですか。これはどこでそういう指導をなさるのか、試験研究の結果明確であるというなら、そういう指導方針を流さなければ、そしてわれわれも努力して改良普及員というものの予算もとって遺憾のない指導をやってもらいたいということで一生懸命になっておる、その改良普及員が間違った指導をやっているということになると、これは大へんなことになるので、はっきりしているのならはっきりしていることを伝えてもらわなければ困ると思うのですね。これは農地局長の所管じゃないから、振興局の所管になると思いますが……。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 今振興局の方から御答弁がありましたようなふうにわれわれ考えておりますけれども、森先生のおっしゃることももっともでございますので、農林省としまして、統一的に県の方と話し合いして、そういう措置を講じます。

森八三一緑風会

○森八三一君 今局長の講じますということで私は了解いたします。いたしますが、われわれもしろうとながら、今のような説明は初めて聞いたので、やはり稲わらなり稲株というものは除去しなければ、水を流すにしても、多量のものをやらなければならぬとか、石灰を入れるにしても多量のものを入れなければいかぬだろうということを考えておった。今の説明を聞きますると、われわれの認識というものは誤まっておった、逆な結果になると思うのです。これは至急官房長のところでも早く振興局の方を督励されまして、そういう指導方針というものを、試験所を通じますか、どこを通じますか知りませんが、早く徹底するように、そうしてくだらぬことを疲れておる農民にやらせることはやめるように希望しておきます。  その次に、農地局長に、この前十分質問いたしまして大体了解いたしておりますが、この除塩のためにいろいろの施設をするという場合には、その施設に要した費用と残存価格とを勘案いたしまして、施設費マイナス残存価格、その残った部分に対して、特例法の規定するそれぞれの援助を与える、これはわかりましたが、その場合、二ヵ年間で大体除塩の目的を達するであ  ろうからというお話しでございましたが、灌漑、排水の水路その他を新設いたしまする場合に、あるいは修復する場合に、二ヵ年間だけ役立つようなものを作るということは、非常に資金効率からいって不経済になる場合があると思うんです。だから、せっかく既設の用水路、排水路等を利用してやる場合に、将来に備えてしっかりしたものを作っておくということの方が資金の面からいっても、将来の稲作その他の農業作業からいっても適当であるというように私は考えます。そういう場合をお認めになるのかどうか。もっと具体的にいえば、板でちょっと水路を修復すると二ヵ年たてば腐ってしまう、そのかわりにコンクリートでしっかりしたものを作れば、除塩の目的を達し、なおさらに将来の用排水のために非常な裨益をするという場合に、そういう本格的な施設をするということをお認めになるのか、ならぬのか。お認めになるとすれば、私は認めるべきだと思いますが、その場合には残存価格の計算等は一体どうなるのか、その辺を具体的に御説明を願いたい。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 今の御質問の点でございますが、ここで考えておりますのは、原則としてはほとんど臨時的なものを考えております、恒久的な来年に持ち越すとか、そういうことは実は考えておりませんで、ほんの臨時的な施設ということをほとんど原則として、そういうものを考えております。それから先生のおっしゃいましたように、あるいは新しくかなりな規模のことを考えなければならぬ場合があるかどうかという問題でございますが、われわれとしましては、今原則的にそういうことを考えておるだけでございまして、実は地元等からもこの際新しく経営事業的なものを起こしてやってほしいというようなことを言われておることはございます。しかし、私の方としましては、先ほどから申しましたようなこの設備というものは、大体水路、排水路等についてはみぞを掘りますとか、そういうもので、終われば埋めてしまうというようなものをほとんど原則として考えておるというような状態でございます。

森八三一緑風会

○森八三一君 原則としてのお考えはよくわかります。わかりますが、今私が敷衍申し上げましたように、除塩の目的を達したらあとはもう不要ということでなくて、将来にもそれが利用価値を持つという場合には、将来をも考えつつ施策をするということが非常に経済的に考えましても当然ではなかろうか、そういう場合がないとは言えないと思うんです。そういう場合を一体どうお考えになりますか、原則はわかりますが。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) もしもそういうことが出てくれば、やはりあとの残る施設の関係で、ある系統的な除塩  のために必要な部分、あるいは恒久的なものを作りまして、その後に残るものはどういうものだというものは事業費から計算が当然できます。できますので、そういう場合が出るということになりますと、やはりあとに残る部分をやります場合は、これは団体が主と思いますが、そういう補助率ということになってくるというふうに私は考えております。

森八三一緑風会

○森八三一君 そうしますと、もう一ぺん確認をしておきますが、施設に対しては、最初に申し上げたように、施設費と残存価額を差し引いて、その残額に対して所定の補助をする、その原則が今申し上げたような場合にも適用されるのだ、それはもちろん実態を十分きわめられまして、不要なことをやっちゃいけませんから、それが確かに経済的にもしかるべきという判定のついたものについては原則の助成をやる、施設をせしめるというふうに了解してよろしゅうございますか。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 後段の分でございますが、これは機械と同じような考えで、前半と後半と分けまして、除塩の終わったあとの効果も考えて、それについては補助率はこれは変わったものを考えていくというようなことを当然やらなければならないだろうというふうに考えております。

森八三一緑風会

○森八三一君 あと農地局の問題はないと思いますので、ここで一つ除塩直接の問題ではありませんが、まあ発言の機会を得まして、簡単ですから申し上げますが、今回の災害に関連して政府、県、市町村が非常に努力を願ったことはわかりますが、同時に、法律の中にも土地改良区とかいろいろな団体が施策をする対象として取り上げられておる。そういうような民間の団体がいずれも賦課金等をもって経営されておる。それが今度の災害によって賦課金がとれなくなる。市町村の場合はそういうことに対応して税金の減免をする、その場合には特例債を発行して税金の減収額を穴埋めをしてやる措置がとられておる。ある程度公的な性格をもった土地改良区等は、激甚な被害地になりますと、賦課金がとれない、運営がとまってしまう。とまってしまうと、この法律その他によっていろいろな施策をやらなければならぬ場合に、事実半身不随で活動ができないということになると思う。そういう場合に、承りますと、融資をしてその仕事がつつがなくいくように考えておる、こういうことでありまするが、その融資は、政府資金は出ません、農協等の系統金融を通じて出ることになると思いますが、その場合に、金利が特例をいたしましても八分一厘弱ということになるように承っております。そういう金利の高率なものでは、土地改良区等は営利事業をやるわけではございませんので、将来の運営に非常な禍根を残すと思うのでありますが、そういう部分について何かはっきり法律行為によらずして助成の道を考える必要があるのではないか。あるいはそういうことが不可能とすれば、さらにもっと金利を安くして負担を軽減してやるということを考えませんと、政府の施策が決定をして、来年の田植時期までに農地の復旧を完了することに非常に支障を来たすというようにも思われますが、そういう点について何かお考えになっておることはございませんか。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 今の御質問は、被災地の土地改良区の経営費といいますか、人件費その他の、管理費とか、そういうことの問題だと思います。われわれの中で検討しまして出しました結論は、先生が今おっしゃいましたように、政府あるいは公庫から経常費を安い金利で融資するということは困難でございますので、系統金融の方で考えてもらうということで、二銭八厘、八分三毛ぐらいになりますが——という融資をしようというような手続を相談しまして、県の方へ通達を出したわけでございます。先生の御質問は、さらにもっと低金利なものをというお話でございますが、実はわれわれそこまでは考えておりません。ただ一つ考えられますことは、土地改良の方に今年から、いわゆる調査設計費ということで、ことしの予算で約三千万でございますが、三十四年度から新しくとれました、これは一部は土地改良区の人の職員の人件費等にも回していくという経費になっております。これを来年の予算で増額して、なるべく被害激甚地の方にその経費がよけいいくということを私は考えたらいいのじゃないかというような一つの考えを実は持っているような次第であります。

森八三一緑風会

○森八三一君 ただいまのお話で、直接に助成の道を開くということは前例がないし、非常に困難なことである、しかし、資金にいたしましても、対象の機関が機関のことでありますので、直接に政府資金等を融資する道は、現行法のもとではない、ここで一応二銭二厘、八分一厘弱の資金を努力した、しかし、お認めになっておるように、会費団体でありますから、普通の場合においてはそういう金利の負担のない命を使って事業の運行をしておるということでありますので、そういう金利負担というものが出て参りますれば、後年度以降は会費の賦課の率を高めていくというような措置でも講じなければ理論的には収支が整わないということになると思うのです。それでは土地改良区等の仕事の円滑を期するというわけに参りかねる場合も生まれるわけでありますので、そういう点を補完する意味において、昭和三十四年度以降新設されておる設計指導費ですか、そういうものを昭和三十五年度予算にはさらに増額をして、今回の被災地の土地改良区等についてはそういう仕事が当然存在するのですから、そういうところに手厚く助成をして、実質的に活動が機能を停止しないような措置を講ずるというお話ですが、大体金利相当額のものがそういう結果になるような措置ができましょうか。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 金利相当額までどうということまで計算は実はいたしておりませんけれども、今先生がおっしゃいましたように、土地改良の数としましてはそうよけいでございませんから、なるべく御希望に沿うようにその点にはひもをつけるというようなことをしますか、何かすることを考えたいと思います。

森八三一緑風会

○森八三一君 この問題は、ただいまの局長の非常にあたたかくお考えになっておるお気持を私了承いたしますので、その御答弁が具体的に実行されまするように、格別の一つ御努力を希望しておきます。

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) それでは本案の審査はこの程度で終了することについて御異議ございませんか。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 ちょっと待って下さい。  衆議院の方から修正して回ってきているのですが、修正個所がはっきりしていないのですよ、こういう、私らにはちょっとわからぬ、ですから、この修正個所だけを一応説明して下さい。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) お手元にいっております——この前便宜私から御説明したのでございますが、修正は附則でございまして、附則に、最初は1だけ書いてあったのでございます。今見ておられます二枚目の紙でございます。附則が一項だけでございましたが、二項に、「この法律の施行前に行った除塩事業についても適用する。」という項が一つ入っただけでございます。これは一項だけで、われわれはこの九月の暴風雨で塩害を受けたものは皆入るという、法制局の方とも大体そういう打ち合わせで御審議願ったのでございますが、ほかの法律には二項のようなことははっきり明記しているから誤解が起こらぬようにということで、こういう修正になりましたので、実質的にはそう変わっておりません。

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) それでは本案の審査はこの程度で終了することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。   —————————————

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) 次に、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた農林水産業施設の災害復旧事業等に関する特別措置法案(閣法第二六号)を議題といたします。  順次御発言願います。

森八三一緑風会

○森八三一君 これもすでに前回の風水害対策委員会で質問をいたしたことでありますが、大臣も御出席でありますので、もう一ぺん希望を申し上げてお尋ねをいたすのでありますが、開拓地と干拓地の入植者に対しまして、壊滅的な打撃をこうむりました農家諸君で、政府資金、公庫資金等を借りている者につきましては、それぞれ延期の措置をとりまして、将来の営農に支障なからしめるということであります。このことはもう非常にありがたいことで、けっこうだと思います。それから、そういう連中がまた新規の場所に入植する場合、それから今までの場所をもら一ぺん耕作をするという場合にも、それぞれの実態に即して、新規入植者と同じように考えて、新しい融資も考えてやるということでございますので、これも非常にありがたいことで、けっこうと思います。  ところが、そういう開拓者の諸君は、政府資金や公庫資金だけでは営農ができませんので、地方における、主として農協と思いますが、他の金融機関を通して金を借りている、その金は延納とか延期とかというわけには実質上参らないと思うのです。と申し上げますのは、まあ具体的に例をあげるのが一番いいと思いますが、農林省の干拓されました前浜新田のような場所でございますが、そういう場所は旧村と新しい干拓地に入植した諸君とが一つの組合を組織している。そこで旧村の農家の諸君は、新しく他府県から来られた方——近隣の二、三男の方で——来た人をあたたかく迎えてやって、一刻も早くそういう連中がしっかりした基盤をもって立ち上がっていただくようにというわけで、旧村の連中の貯蓄なんかを洗いざらい営農の資金としてつぎ込んでしまった。それがだめになった。ところが、旧村の方もやはり今度の災害で被害を受けているから、旧村の方の組合員の諸君は、自分の貯蓄を払い下げを受けて、自分自身が自力で立ち上がっていかなければならぬ、そこで貯金の払い戻しが要求されてくる。ところが、その貯金は固定してしまった、返済を求めても実質上返済は不可能ということははっきりしている、そこで延期とかというわけには参らないのでございますね。その場合に、その旧村の方の組合に対する貯金等の払い戻しについては、これは系統の金融機関がその立場においてめんどうは見ると思います。また見るべき義務があると思います。思いますが、そのときにはいずれも普通の金融のことでございまするから金利等もかなり高いものにならざるを得ない。それからその組合の信用の状況によっては必ずしも所要とする資金の全額を融資するということも困難な場合もあろうと思うのです。そういうような場合を何か救済してやりませんと、今後農林省の施策等によりまして干拓地や開拓地へ入っていった人をあたたかく迎えて、旧村の連中が援護していくということが鈍っていきやせぬか。そういうことが鈍るというと、これはせっかくの国の施策というものがスムーズに進行しないという危険を感ずる。そういうことをどうお考えになるのか、何かそこに一つ手を打っていただく必要があるんじゃないかという感じを持つのです。この間の質問では、農地局長は、その場合にはそれはもう自主的にやっていただく以外に手がないということですが、自主的にやってやれることならこんなことを申し上げる必要はない。非常にむずかしい問題でありますが、何とか一つ特別な施策を考えていただきたい。と申しますのは、公庫の方から融資をするといっても、公庫にはそれぞれ業務方式なりがございましてそういう融資というものは当てはまらぬようにも思われますし、むずかしいものであると思うのですが、これなんか、大臣、一つ特別に名案を考えてもらいたいと思うのですが、どうでしょうか。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○国務大臣(福田赳夫君) まあ干拓者の対策につきましては、できる限りの法的予算措置はとってあるわけでございまするが、しかし、具体的にこうあらためてみますと、いろいろ問題があろうかと思います。さような際には、実情に応じてできる限り運営上あたたかく考えていかなければならぬ、これは当然のことでございます。さようなことでやっていくつもりであります。

森八三一緑風会

○森八三一君 大臣のお気持はよくわかります。わかりますが、これは金のことですからね、具体的に気持だけでは動いていかないので、農地局長、どうですか、その後お変わりになったと思いますが、何か名案ございませんか。大臣の今の気持を受けての事務当局としてお考えになる名案ですよ。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 実は今御質問の点、この前、私じゃなくて経済局長から御答弁したと思いますが、今度の災害で従来と若干金融方法で変えましたのは、農協から干拓者なり入植者が借りていた金につきましては、自作農資金で肩がわりすることはいかんということはずっと言っております。ただ、これについて例外を一つ作りまして、災害にあいましたときに農協その他からつなぎ資金を借りていたというものに対しましては、当然これは今まではだめだとしていたのですが、それは自作農資金を借りて一応肩がわりしていいという通達は、そこまでは出したのであります。先生のおっしゃいます過去のものまでさかのぼって自作農資金で返していいということまでは、実はまだそこまでいっておりません。先生がおっしゃいます過去の、災害前から続いておるその農協の金の問題でございますが、これにつきましてはまだ十分対策は立てておりませんが、今後開拓者の融資を考えていきます場合に、そういうことも一つ頭に置きまして何か融資の道を考えていくということの検討はいたしております。

森八三一緑風会

○森八三一君 今回の災害に関連して、次の営農をするために政府資金が出る、天災資金が出る、その間のつなぎ資金といたしましては、私の県ではすでに九月の幾日でしたか、あるいは十月の初めでしたか、大臣が現地にお越しになった当時に決議をいたしまして、普通の金利より県信連が二分だけ安い資金で一つ政府の金が出るまではやろうということで、数千万円の負担を信連がするといいますが、そういうことまでやらしているのです。それはつなぎ資金の問題ですが、私が申し上げました——局長も考えようとおっしゃっているその過去の負債を決済してやりませんと、農協全体が麻痺をするというような場合があると思うのです。そういう場合に、もう少しあたたかい気持を拡大願って、開拓者、干拓者等につきましては、自作農維持資金の借り受けの対象として、新しいつなぎだけじゃなしに、もう一歩広げて、過去の負債に対してもそれを充足するということの道を開いていただく。そこで過去の決済がつけば、これまた新しい資金の貸し出しは今までのようにやって上げていいのですから、そういう道を一つお考えになることが必要と思いますが、これは別に法律行為じゃないのです。そう考えてやるとおっしゃっていただけば、それで問題は解決するのですから。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○国務大臣(福田赳夫君) せっかくのお話でもございまするので、十分検討してみることにいたします。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 せっかく開拓者の債務の問題で、この間農水でもいろいろお伺いしてみましたし、特別委員会でもお伺いしているのですから、大体わかっておりますが、私の場合は、開拓地から離農していくという場合、その始末です、跡始末を何とか考えていただかなければならぬ、こういう意味でいろいろお伺いしたところ、政府資金に対しては、開拓振興法によって十年の履行延期をやって、どうしても返す能力がないと認定せられた場合には免除する、だが離農する場合には、これは適用しない。だがしかし、局長は離農する場合にもその法案を適用するようにする。こうすると、これは大臣に聞くんですよ、局長はそういたしますと、こう言うておられるが、まだ法律にはないのですから、これは重大問題ですから、農林大臣から、いたしますという御返答を聞けば、これで解決——解決しませんけれども、一応納得します。そうでないと……。これは政府資金はそれで解決できる。ところが、今問題になりました公庫資金と農協等の融資を受けてきた者、これはなかなか法律でも改正していただかなかったら、棒引きしてくれるというわけにはいかぬだろう。開拓地を引き揚げていくのに、もうけていく人間は一人もいないと思うんです。もう十年くらいおって、とてもこれはだめだというのですから、ほとんどもう借金で行き場がない。現に今新潟県で、このたびの風水害でもう全壊、半壊にあって、とうていこの場所では開拓は継続できないといって、十九名の開拓団が解散してしまいました。行く先はばらばらであり、失業者は出すわけにいかぬというので、町では三人くらい役場の小使に、学校の小使に採用していこう。その零細な者に多額な借財を返せといったって、なせるものではない。一番問題になりましたのは、五人くらいの人が、一つどこかに行きたい、付近にあるのだからどうだという話をしましたところ、これが言うのには、私どもが行くということになると、全部共同で借りている金ばかりだ、公序の金でも農協の金でも協同組合が借りてあれする。そうすると、やめていく人はいいけれども、責任は全部五人にかかってくる。それで私どもはやめたい、やめる決意をしても、あとはどうにもならない。そうなりますと、公庫の金は何とかしてそういう場合には処置をとっていただけばとれると思うのですが、今、森さんが言われたような変なことをしたら、農協はつぶれやせんか。また、その農協の資金の融通が、経営上非常に障害を来たして、そういう状態に持ち込んだという現実がある。農協は金を貸してくる、なかなか返せない、そこで開拓地におります人たちは、ただ開墾だけの収入では、収穫では生活できませんので、付近に幸い国有林がありますので、国有林の払い下げを受けて炭を焼く、炭を焼いて農協に出す、これは借金の方で全部押えられている、これでは幾らかせいでももうやっていけない、こういう実情になる。どこを責めるわけにもいかない。そうして結局は返せないために農協に一つの大きな穴があく場合に、この農協はつぶれてしまう。そういうことがだんだん続けば農協から融資するものがなくなって、だんだん開拓農民自身が窮迫の線に入っていくのではないか。今まで八万人も開拓地を離農した人たちがおるのでありますから、それらの取り扱いがどうなっておるか、詳しくは知りませんが、この二点について、第一点の政府資金は、そういう解散もしくは一部分離農していく場合にはどうするということを、これは政府資金はそれで整理がつくものとして、公庫資金が、かりに今まで二十人の開拓者であって、相当の耕地面積もやっておったが、そのうち十人やめていく、あと十人残っておる、それが離農する人たちの債務まで共同責任で債務が残るのであって、あとに残った者はこれは重大問題です。これをどうしていただくか。これは重大問題だ。あとに残った者はやっていけないことはわかっている。いわんや、公庫の金については、まだ国とのつながりのある金でありますから、何とかかんとか政府の腹次第で考えようがありましょうが、農協の金になったら、これは別なんです。これは全然別なんです。まあこの間は管理部長といろいろこのことでもみ合ったのですが、組合と話し合ってとか何とか言うけれども、そんな話し合いはできっこないのです。かりに変な話し合い等をたやすくやるというふうに農協の取り扱いを考えているのだったら、これは農協の堅実な経営はできませんよ。農協の貸金については、少しぐらい人に悪口言われるくらいかた苦しいくらいでなければ、農協は維持していけませんよ。それには、私は何とか国でもって再建整備法を延期するなり何なりして、ここでめんどうを見てやるということが重大じゃないかと思う。農林大臣は一つこの点、御意見を発表していただきたいと思います。現にこうしたことはたくさんあるのです。今までわれわれは知らぬでおったけれども、八万人も開拓地を引き揚げているというのです。またその数は、最初入植の約三分の一とか半分とかという脱落者があるのです。入植者はみんな同じ方法で入植資金を借りております。この脱落していった開拓地がどうなっておるのか、われわれは検討してみなければならぬ。おそらくは開拓法を新しく作ろうとしておられる政府としては、局長を中心にして十分そういう実情は調べておられると思うけれども、私は開拓農民再建の一番難点はここらにあるのじゃないか、この点に対する大臣の御見解と、善処ある御答弁を一つ願いたいと思います。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○国務大臣(福田赳夫君) まあ政府資金につきましては、延期措置というような断続的な考え方はできますが、個人から借りたものですな、農協から借りたもの、そういうものにつきましては、お話のような事情が起こってくると思うのです。私はそういうようなケースがあり得るのは、戦後の緊急入植の場合に起こってきておるだろうと思うのです。それで、今後の開拓政策をどうするかという問題と大きくからんでくる問題かと思いますが、今後といえども開拓事業、干拓事業、そういうものには力は入れますが、まず私は限られた財政の中でやる仕事といたしますれば、まず既入植者の安定であり、今後たとえば疎開というか、間引きというか、そういうような形も出てくると思うのです。そういうようなことで出ていかれる人の問題というのも、これはまあ検討しなければならぬ問題かというふうに思うわけです。それで、とにかく今開拓者として入っておる人の安定、そういうようなことから考えますると、今後開拓、干拓をふやすという考え方は、従来通りとるにいたしましても、まあ限られた財政の中だとすると、どうもそういうところに第一準備の重点を置くよりは、既入植者の安定というところに重点を置くという考え方をとっていかざるを得まいというふうに考えるわけなんです。さようなことの一環としての問題かというふうに思うわけです。農地局でも、今お話しの個人負債ですね、このケースにつきましては、非常に今頭を悩ましているところなんでありまして、いずれ通常国会には開拓者対策全体にわたって、いろいろ御提案やお話も申し上げなければならないというふうに考えておるわけですが、今の点、頭に入れて検討いたします。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 今大臣から御答弁がありましたので、若干補足さしていただきますと、大体の考え方でございますが、これにつきましては、離農する人、あるいは他の開拓地にさらに再入植する、こういう人に対しまして、一部、過去の負債の償還にも充てられるだろうというような考え方からしまして、移転に要しまする費用の補助金を出そうじゃないかということで、北海道については一戸当たり二十五万円、内地については二十万というような積算をいたしまして、新しい予算として、大蔵省に三十五年度から要求いたしております。これは、もしも承認か通りますれば、今おっしゃるような補助が出ていく、そういうことも助けになるというような考え方を将来の問題としてとっております。現在は、国の金につきましては、債権につきましては、和解をいたしまして続けていくという方法をとっておるところもございますし、あるいは一時償還で特別会計に入っておるところもございます。また、残った人が負担しておるという形で出ていくというような、大体そういうような形で出ていっております。ただ、これは政府の債権についてでございまして、開拓農協あるいは総合農協から借りた金というものにつきましては、お話をして出ていくというようなところでございまして、今国がそれに対してどういう手段を講ずるというところまでは考えておりませんが、来年度以降は、一つぜひ開拓地がうまくいくようにという見地から、今冒頭に申し上げましたような対策をぜひ講じたいというように考えております。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 大体わかりました。今直接和解をして、残る人のために前の人の借財が継続せられないような方法を講じておられる。私は、公庫の金ならば何とかできると思うのですが、最後の方法もあるから。だが、農協によっては、農協がなかなか取れる見込みのないやつは切り捨てますが、あとは働く者だけの分についてこれを移しますが、これは、おそらく農協としてはできないことだと思う。農協に何らかの裏づけをしてやらなければできないことだと思う。その点を一つ十分考えてやっていただきたいと思います。と申しますことは、普通災害という——この大災害というようなことで大騒ぎする場合は、非常に集団的な大きな補償がやられるんです。ところが、散在する現在の開拓地というものは、干拓地は別としまして、大体山の高い所にあるし、それから、歴史的に見ますと、たくさんの人が入ったというような所ほど、歴史的にはあまり開墾に適さぬで、二へんでも三べんでも入ってみたが、失敗して投げちゃったというような所に入ったところが相当にあるらしいんです。だから、ほんとうにいい所は私有地等に払い下げて、もう個人の林になっておるとか何とかいうことになっておりますので、もう相当利用せられているんだ。あのどさくさのときに利用しなかったとは申しませんが、ある部分は、確かに、歴史的に、何べんもやってみたけれども、あそこはだめなんだと、そういう札つきの所に相当入っているのですから、年々歳々の災害をもう数限りなく受けておる。それが営農の不利な条件の—で災害の頻発にかかっておるんです。だから、この際だから、私は、できるならば、開拓地の災害救助という特別法が出てもいいのじゃないか、これくらいに思っておるのですけれども、今さら、そういうことを申し上げても問題になりませんので、無理なことを言いませんが、せっかく、そういう考えがあるならば、そういう点を十分考慮に入れて、一つ、あとに残った者が何とかやっていけるような、徹底的な補助をする政治をやっていけるように一つお願いしたいと思います。

森八三一緑風会

○森八三一君 今度の国庫補助の暫定措置に関する法律の第一条の第一項の第一号の中に、きのう御質問申し上げまして、将来の農林水産業の経営形態としてはどうしても共同化していく方法をとらなければならぬ、大臣もその点は同感だと表明されましたが、そこで、今第一号に「政令で定める地域に発生した水害等に係る被害農地、被害農業用施設又は被害林道の災害復旧事業については、」、こうございますその「被害農業用施設」という中に、現行法では、協同組合等、法人格を持ったものの施設しておる共同利用施設ということになっておると思いますが、部落の任意団体等の所有しておるものをこの中に含めることが、大臣が表明されておる気持なり、われわれが要求しておる主張から申しますれば、当然のことのようにも思いますが、そういう措置がとられないのかどうか。もし、この法律ではそういう措置がとられないとするならば、そういう趣旨をどこで実行されようとするのか、その点を一つお伺いしたいのですが。

齋藤誠農林大臣官房長

○政府委員(齋藤誠君) 今、森先生の御質問になりました一号の「被害農業用施設」というものの中には、実はまだ共同施設を含んではおりませんので、これは農地関係に関連いたしました、たとえば水路であるとか、そういったようなものでございまして、御質問の共同施設の、農協等の所有する共同施設については、暫定法におきましても補助の対象にいたしておりまして、農協以外の部落、あるいはそれ以外の任意組合等で持っております共同施設については、この法律によりましては、一応対象といたしておらないのであります。ただ、御質問の中で、今後、そういった共同作業の方法を促進するような意味において、農協以外の下部組織までのものについて何らかの助成をやるべきではなかろうかという御意見につきましては、われわれとしても検討いたしておる問題の一つではございます。今回の災害におきましても、すでに農林大臣から御説明いたしましたように、特別に被害の激甚な所につきまして、農家の必要な生産手段である農機具が流れてしまう、あるいは脱穀調製の機械も流れてしまう、あるいは家畜の施設も流れてしまうといったような場合に、もちろん、各人の施設復旧に対するいろいろの融資の道も講じておりますけれども、それらをもとの状態に復旧するよりも、むしろ、部落としては、新しい見地から再建をやっていくというような考え方に基づいて共同施設を設けるというような場合におきましては、予算上の措置といたして、別個、この法律とは関係なしに、激甚地の共同施設に対する助成の道を講ずるということに、今回の補正予算でいたしておるわけでございます。災害地におきましては、農地もほとんど流れてしまった、あるいは農家の数も五割以上も流れてしまったというようなことで、そういった機運が一方においてできておる、そういう条件が一方においてできておるというようなことで、この方式をとったわけであります。昨年度の狩野川におきまする流域の十五部落につきましては、期せずしてそういうような機運が部落から出てきて、単純な復旧では困る、いわば再建計画といいますか、復興計画みたいな方式でやってもらいたい、こういう機運が村から出てきたわけであります。今回の場合におきましても、同様な事態のものにつきましては、今申しました予算措置で救っていきたい、対象に考えていきたいということでございます。一般論といたしまして、御質問の中には、災害復旧のみならず、一般論としてそういう方向を考えるべきではなかろうかという御質問につきましては、われわれといたしましても、そういう事態の、あるいは融資の方法あるいは助成の方法、たとえば新農村建設計画における総合言助成の方法といったような方法を通じまして実情に即した共同化の措置を講じて参りたい、また推進して参りたい、かように考えておるわけであります。

森八三一緑風会

○森八三一君 その場合に、今のお話でよくわかりましたが、予算措置でやってやる。被災前には任意団体なり申し合わせ団体で施設をしておったものを、将来は農協等の施設として復興するというような場合には、共同利用施設の補助対象事業として救ってやるのか、今の予算的措置でやるそのランクへ入れて措置をするのか、どっちでもよろしいということになるのか。部落、団体がそのまま復旧しようとする場合には予算的措置によって始末をしてやろう。これは全部ではありません。新しい形態に移行をして生産性を上げていくというようなことがはっきりしたものについてやってやる。まあそれでいいと思いますが、そういう目的は同じであっても、従来の姿のままで復興する場合と、将来は農協の組織の中へそのまま溶け込んで復興する場合と、二つの形態があろうと思うのです。好ましい姿は私は後段の場合と思います。その後段の場合については共同利用施設の復旧という中へ入れて考えてやることも不可能ではないように思うのですが、法律的には多少疑問はあり、それはどうお考えになるのか、それから、もしそれが不可能だとすれば、御説明にあったような場合に、経営主体は変わりますけれども、当てはめて予算的措置の中でそういうようなことをやるということは可能と思うのですが、その二点について一つお伺いしておきます。

齋藤誠農林大臣官房長

○政府委員(齋藤誠君) 第一項についてお答えいたしますと、これはやはり災害時点における復旧を問題にいたしておりますので、従ってその当時におきまする協同組合が現に施設を持っておって、それが災害にかかって新しく復旧をするという場合に対する措置でございます。従って新しく組合にその施設を移譲するといたしましても、すでにその施設は、移譲すべき施設が組合としてはないわけでありますから、従ってこの法律におきましてその措置を対象とするというわけには参らないかと思います。しかし、後段の予算的措置におきましては、いわば施設、被害を受けた施設ではなくて、新しくそこに作ろうといったような場合でありますので、それは任意組合の場合におきましてももちろんよろしいし、協同組合の場合におきましても事業主体によっては予算措置でまかなっていく、こういう考えであります。

森八三一緑風会

○森八三一君 その場合に、前段の場合に、経営主体は確かに変わります。変わりますが、災害前に存在しておった生産共同施設を復旧するということには変わりはないのですね。だから前段の場合もその共同利用施設の復旧という中へ入れることが必ずしも法律解釈として非常にむちゃを言っているのではない。そういう方向というものが新しい営農形態として適当ではないというならばこれは別です。そういう営農形態というものは今後は推進していかなければならぬという政府の奨励方針に準拠し、のっとっていくということであれば、任意団体が復興するものは認めてやるが、経営主体が変わるやつはいかぬということは、奨励の方向とは少し逆コースにいくというようなことになるのではないですか。だから何も新しいものを作るのではなしに、災害前に存在しておった生産の共同利用施設を任意団体ではなくて、確固たる法的根拠を持つ団体がそのものを復興するということについて考えてやらないということはおかしいのではないか。だから、その共同利用施設の中へ入れたっていいのじゃないかという解釈ができるように思うのですが、できませんか。

齋藤誠農林大臣官房長

○政府委員(齋藤誠君) 私のあるいは言葉が足らなかったかと思いますが、要するに第一点の御質問はこういう趣旨だと思います。災害復旧の被害を受けた当時においてのその所有が任意組合のものであった、それを復旧する場合におきましては、今度は協同組合にもう所有権を渡して協同組合の復旧でやる、この場合はこの法律の対象になるか、こういうまあ御質問だと思いますが、この法律におきましては、やはり災害時におきまする施設が農協の所有であって、その場合に被害を受けた復旧に対して助成をする、こういう考え方をとっておりますので、その後におきまする扱いを法律上協同組合に移したから、従って協同組合の施設の災害復旧である、こういう扱いには私どもも研究してみましたのですが、それは無理である、まあこういうことになっております。それから第二点の御質問の中で、かりにそういう任意組合の施設についての災害復旧を行なう場合には、その復旧方法を協同組合に移管して、協同組合で復旧する場合における措置はこの法律以外でも扱っていいのじゃないか、こういう御質問でありますならば、それは部落の共同施設と同様な方法で扱うことは可能であろう、かように考えております。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 先ほどの森委員の農地の復旧の問題に関連して、まだ少しわからないところがありますからお聞きしたいのですけれども、大体来年の作付までに農地を九割復旧しないと作付ができないわけです。従ってまあ市町村なり、土地改良区なりは、県当局があっせんして、その金を出してやって、あるいは九割の復旧できるようにはするけれども、問題は三、五、二の比率になっておりますから、ことしの予算ではその復旧費について三割しか金がいかないわけです。そうすると、あぜ道とかそういうところを残しても、九割復興するとすれば六割が来年残るわけです。県が信連なり、あるいは市中銀行なり、あるいは県でまあ適当にあっせんして貸してやっても、あとへ残るのは、来年度国の予算措置がまだできないうちに、そこは二平度において一年分六割のものについて利子がつくわけなんですよ。その利子が農民の負担になってしまうわけです。この利子が現在いろいろの点で災害を受けている被災民にとっては非常に苦しい立場に立つわけです。こういうようなものについてどういうように考えてやっているのか、先ほどあるいは安い金利のお金を心配してやるというような、公庫なりそういうところから心配してやるというようなことを言っておりますけれども、具体的によくわからないので、その点を一つ御説明願いたいと思います。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 今の御質問の点で、ことしは被害激甚地につきましては三、五の三を三五%というような比率にしようということで、全般的には三八・五%というような進捗率を申し上げております。ただこれは平均でございまして、過去の実績を見ますと、農地と農業用施設の間では復旧の進度が違いまして、農地の方が農業用施設よりも進度は実は高くなっております。これは昨年の例で申し上げますと、昨年は進度率二五%であったのでありますが、農地につきましては三十数%、これは金額は農地は少のうございますので、そういうような復旧率になっております。その上に今、先生のおっしゃいました仕越しといいますか、そういうことをやっております。狩野川等につきましては、実は大部分昨年の被害を受けましたところで、山の中は例外としまして、下流地帯につきましては、ほとんど実は植付が終わっております。その場合の金利の問題でございますが、これにつきましては、先生がおっしゃいましたように、実は公庫から五分という金で融資をするわけでございます。それでわれわれとしましては、災害の場合に五分の融資がございますが、これで一般よりも低くなっております。これで融資をしまして、仕越し等については積極的な手を打っていくというような考え方で今やっているわけでございまして、それ以上の、その五分につきましてさらにまた何か考えるというようなところまでは実は参っておりません。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 実は、災害地に行ってみますと、この問題が農民の間に物議をかもしているわけであります。何とか公庫から借りるにしても、なかなか手続が容易じゃない。特に公庫というところは、中農層以上には割合にいいんだが、貧困な層には親切じゃないわけなんです、実際のことをいいますと。そういう意味からいいまして、特に災害を集団的に受けておりますから、何とかこの利子について、一つ農民の負担にならぬように、また負担になるにしても、これがさらに軽減できるようにしていただきたい。特にせっかく農作をしても、はたして秋になってそれだけの、従前の、流れる前の収穫ほどあるかどうだか皆目見当がつかぬ、こういうようなことで非常に心配しておるわけなんです。さらにそれが来年払えないようなことになると、翌年利子がまた利子を生んでいくというような形も出てくるわけであります。そういうようなことで、特段の御配慮というか、何か方策はないか、こういうことなんです。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 御質問の点でございますが、この金はすぐ来年から払うということじゃございませんで、五年以内の据置期間を実は作っております。その据置期間内に営農をしっかりしていただきまして、そのあとから払ってもらうということになりますので、すぐ来年ということになりませんので、われわれとしては五分という低い金利でありまして、据置期間を五年、これの償還期限十五年ということになっておりますので、今のところはこれでやっていけるのではないかという考えを持っております。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 農林水産施設の災害復旧についていろいろ御心配をしていただいているのはほんとうにありがたいんですが、ただ過去におけるところの体験から考えてみますると、農家は自分の農地を流されてしまったから、何とか金を手に入れなければいけない、そのために、農業に従事している者が工事の労働に出て行くのであります。しかしこの工事の労働に出て行くが、現在の請負制度では、その労働賃金を支払わないところの請負業者があるのであります。だから、働いたところの農家に対しては、必ず労働賃金だけは払うことができるような施策を講じてもらわなければいけないと思っておるのであります。また、農協あたりはガソリンその他重油を持っております。そうすると、請負業者がそのガソリンや何やを立てかえてくれ、自分の農地がよくなるんだから立てかえてやる。そうすると、請負業者はそのガソリン代を支払わずして逃げていく者がいる。また、餌食店その他を見てみますると、たくさんの労働者が入ってきたために、飲食店その他は食い逃げされるようなことが多々あるのであります。こういうふうなことについて、一体どういうふうな対策を講じて、農業者その他の者が働いたところの労働賃金が確実に支払うことができるようにするか、また農協その他が立てかえたところのものを確実に支払われるようにすることができるようにするか、あるいは飲食店その他が非常に迷惑を感じておるが、その対策は一体どういうふうにするか、また今後災害がまた起こったならば、いろいろの者がやってきて非常に風紀が乱れる。晩は女などは歩くことができないような状態になる。警察官は手不足になってどうしようもないというような状態に陥らぬとも限らないのでありますが、こういうような点について農林大臣はいかなる対策をお考えになっておるか、お尋ねをしたいと思うのであります。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○国務大臣(福田赳夫君) ほんとうはそういう工事を請け負う人は、大きな規模の会社で、信用度の高いものというようなものがよかろうと思います。ところが、やはり地方のこまかい工事になりますると、そこまで大きなものが手を出さぬというようなこともあるし、地方の業者を使えというような地方的要請もあるのです。それでお話のような事態もときどき起こるわけでございますが、一そう気をつけまして、これは県が中心になってもらうほかないのです。そこで、県に信用度のほんとうに確実なものに限って請け負わしめるというようにいたしたいと存ずる次第でございます。なお、風紀等につきましては、公安委員会の方にもよく御意見のほどを申し伝えることにいたします。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 関連して。今の問題は、これはひとり農村における請負ばかりではない。いろいろの面に最近それがはやるんです。戦前はこれがあまりにひどくなって、労働者の未払い賃金がありましたり、あるいは買い掛かりの問題が出たり、大体法律で定められたか、内規できめられたか、そういうことは知りませんけれども、契約の際に、そういう責任を負う請負人がきちんとするわけです。同時に、下請に出した際にもそれを履行する、こういう契約になっておりまして農林省もある程度それをやっておられるんではないかと思うのであります。これは六日町の改良区でそういう問題がありまして、そうしてこれらが相当の保証金をとっておられましたが、元請がつぶれてしまってひどい目にあいましたけれども、それでもつぶれるまで出しました。そういう例がありますので、これは県が県条例等を作って、契約者をそういう点でもって徹底的に押えていきますればその弊害はないでしょう。最近は電源開発が非常にひどいことをやるのです。一町村において、あの小さい所で電源開発が行なわれる。そういうところでもって何千万円の買い掛かりをして問題を起こしている。そういうことは始終あります。そういう方法も、一つ請け負い関係等をやっておられる建設、鉄道とよく話して、何とかしていただかないと、いずれ問題になる。最近は労働賃金の未払いは相当ふえております。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 私からお答えしますが、今の点につきましては、国の直轄でございますと、建設省が土木関係にA、B、C、Dというようなランキングを作っております。それから工事の種類によりまして、その中から、大きな仕事になりまとAから指名をするというようなことをやっております。県は県で、大体建設省のランキングと、そのほかに県内の業者のランキングをやっておられます。それで私どもの方でも、災害の場合に、実は藤野先生からお話のありましたように、やる場合には、まず被災農民を雇うようなことを考えてくれという通達を実は出しておるわけであります。今、先生のおっしゃいました信用度の高いものをなるべくやって、契約をする場合に、そういうことのないように一つ考えて、また県に通達を出すようにいたします。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 今のはそういうふうな通達を出されてても、今度は労働基準局が——たとえば市町村が経営の場合には、市町村から出す場合において、たとえば農協が総体的に農民を集めて、そうして労働力を提供する、そういうような場合においては農協を通じてやってくれというようにしてもらったらどうか、こういうふうなことを頼んでも、労働基準局がいけないというて、こちらの要求もいれずして、代金の、労働賃金の支払いをやるから、その労働賃金がどこにか逃げてしまう。これは根本的に労働基準局との連絡をとられて対策を練られなかったならば、農林省だけで対策を練られても、最後の目的を達成することができないのでありますから、労働基準局その他とよく連絡をとって、農家その他の労働者に対しては、労働賃金は必ず払わせるというようなことに御手配をお願いしたいと思います。

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) 御質問ありませんか。それでは本案の審査はこの程度で終  することに御異議ございませんか。    〔「提議なし」と呼ぶ者あり]

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。暫時休憩いたします。    午後零時五十二分休憩    —————・—————    午後一時四十四分開会

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) ただいまから農林水産小委員会を再開いたします。次に、昭和三十四年八月及び九月の風水害による任意共済に係る保険金の支払等にあてるための資金の融通に関する特別措置法案(閣法第二九号)を議題といたします。順次御発言を願います。

森八三一緑風会

○森八三一君 本件につきましては、すでに前回の特別委員会で経済局長に御質問申し上げたのでありますが、本日は大臣もお越し願うことになっておりますので、最後に大臣のはっきりした所信を承っておきたいと思いますが、その前に経済局長にお伺いをいたしますが、先回にも申し上げましたように、すでに問題は発生してしまったんですから、発生してしまった被災者に対しまして契約の保険金を支払ってやるということは、これはもう当然やらなければなりませんので、今回の基金から貸付をしてその責めを果たさせるという措置については、何らの異存もございませんし、まあ適当な措置をとられるということで、感謝をいたしておりますが、そういうような事態が発生した根源にさかのぼって考えますると、この事業そのものに非常に多くの問題点が残っておると思うのです。法律上は任意共済の仕事がやれるという建前になっておりますが、おそらくこういうような問題が発生することを予測しての法律規定ではなかったと私は思うのです。ただ法律にそういう規定があるからやれるのだということで始まってしまったというところに問題があると思うのです。そこで、先回の質疑の際にも、その事態をはっきり確認をされて、今後そういうような問題を巻き起こさないように根本的に検討を加えて、しかるべき措置をとるということでありましたが、災害は一刻も休みなしに襲来する可能性があるわけであります。検討の最中に再びそういうような災害が発生し、こういうような事案が発生をするとすれば、好ましい姿ではなくても、今回と同じような措置をとらざるを得ないということに私はなると思うのです。特例法は今年限りのものであって、将来は全然考慮しておらぬというお話ではありまするが、今回と同じような事態が発生したということになりますれば、前例ということになって、これが今年限りのものでなくなるということは、これはもう予測にかたくないと思うのです。考えとしては今年限りのものだとおっしゃっておっても、事実はそうならぬと思う。そこで、そういうように非常に危険を伴う仕事をやらしめておくということが、私は問題になると思うのです。だから、抜本的な研究が済んで、おそらく法律の改正ということになろうかと思いますが、そういうような手段が講ぜられるまでの間、一体どうなさるのか、その辺を承っておきたいのです。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) ただいまの森委員の御質問でございますが、先般も御答弁申し上げましたように、制度自体にもいろいろ問題がございます。それから米作その他の必須共済の方につきましても、いろいろ根本的に問題が起こっておりますので、そういう点は至急に抜本的な検討をしたいと、こういうふうなことで、いろいろ準備を進めておるわけであります。それまでの間、とりあえずの措置といたしましては、こういうような事態が起こりませんように、一つ事業の運営の面におきましても、できます限り安全度を高め、安全性を高めるというようなことで、たとえば掛金率を上げますとか、あるいは限度額を検討して適当なところに直しますとか、そういうようなことを至急に進めていきたい。特に、今度農業共済組合から融資を受けます五県につきましては、そういう点が深刻な問題であろうと思いますので、これは先般もすでに各県の連合会を農林省に呼びまして、実際の経理内容等も検討いたしましたし、それから現実に共済基金から融資をいたします場合にも、償還計画等も一緒ににらみ合わせまして、そうして安全性を高めていくというような形で指導していく、こういうふうに考えておる次第であります。そういたしまして、とにかくその間におきましても、できる限りこういうような事態が起こりませんように、一つ努力をしていきたいというふうに考えておる次第であります。と同時に、根本的な制度の改正といいますか、そちらの方の問題は、それをできる限りすみやかに一つ進めていきたいというようなことで準備をいたしておるわけであります。

森八三一緑風会

○森八三一君 ただいまのお話で、安全性を高めて、再びこういう異例な措置をとることのないように措置をするというお話でありますが、私はおそらくこういうような天災を目的とする保険の仕事につきましては、外国にもその事例というものはきわめて乏しいのでありまするし、国内においてはどこもやっておらぬ事業でもありますし、安全性を高めると申しましても、極端なことを考えますれば別でありますが、常識で考えられる程度のことでありましては、安全性を確保するというような計算は、これは用いられないのじゃないか。もしそういう計算ができるとすれば、これはすでに、大切なことでございますので、過去においても法的に認められておるそれぞれの機関、会社等が実施をしておったはずだと思うのです。それが行なわれておらぬということは、安全性を確保して、一つの事業として成立せしめるという計算が、実質上むずかしいというところにあると思うのでございます。でございますので、今お話のように、安全性を確保せしめるということを目途として指導をすると申しましても、私は具体的な指導の内容というものは出てこないと思うのです。もしそういうものが出てくるとすれば、その内容を一つ承らなければならぬと思うのですが、おそらくこれは気安な気持で、まあこのくらいにしておけばいいというような、つかみで考えるのなら別ですよ。けれども根拠のある数字を基礎にして、きちんと積み上げて、これならば大丈夫だというような案というものは、そんなに簡単に出てこないと私は思う。経験もないし、海外にもそんなに多くの事例がないことですから、そう簡単にいいかげんな措置ということでは満足されないと思うのですが、それはどうなんですか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) ごもっともなお話でございまして、非常にその点はむずかしい問題であろうと思うのでございます。結局今までの掛金率やその他につきましても、長い間の統計といいますか、危険率、そういうものを基礎にいたしまして、きめられてきておるのでございまするが、こういう今度のような非常に超異常災害に対しまして、どこまでカバーできるかというような問題になってきますと、これは非常に厳密な意味ではなかなかむずかしいと思うのであります。お話の通りでございまして、確実に、これで完全にこういう超異常災害までカバーできるのだ、こういうようなことで考えてみた場合には、掛金率も相当なものになりまして、これは実際の運用が、そこまでなかなか円滑な運用ができないというようなことにならないとも限りませんし、そういう点は、今までの経験を大体基礎にいたしまして、今まで任点共済が発足いたしましてから、実際問題として、こういう超異常災害がありまして支払い不能になったというような事例は、三十八年に二、三県において起こりましたということと、それから今回というようなことでございますので、そういうことで非常に数も少いものですから、なかなかこれを料率に織り込むといいましても、今までもむずかしかったわけでございますが、今度はこの経験を、今度の災害の危険率等も十分織り込んで、そうして適当なところで、とりあえずの問題としては、ある程度掛金率を上げるとか、あるいは最高限度を抑えるとかいうようなところで、できる限り安全性を高めるというような方向で指導していきたい。非常に理論的に完全なものができるということは、これはなかなかむずかしい問題だろうと思います。その点は私たちも十分気をつけまして、できる限り安全性を高めていくということで指導していくようにするつもりでございます。

森八三一緑風会

○森八三一君 国のこの大切な農作物なり、家畜の保険の業務を担当しておる、いわば半公共的な性格を持っておる機関が、今お話のように、安全性の確保ということについて疑問がある仕事を行なうということは私は非常に問題だと思う。一般の農民の受ける感覚としては、一種の国家機関的な存在ですから、そういうものが行なう事業については、ぴんからきりまで国が責任を持っておってくれるのだという感覚を持つと思う。別に今度異例な措置を講ずるということになりますると、これはやってもらわなければなりませんが、そういうことなども、また国がほんとうに責任を持っておるという感覚を強く与える、これは誤解ではありますけれども、そういう印象を受けることは間違いないと思う。そういうことになりますると、次に災害がまた発生した場合には、同様の措置をしてやらなければならないということに追い込まれることは必至の情勢です。本年限りといっても本年限りにいかない、実際問題として。そのときにまた問題が起きるということなんですから、はっきりした見通しが立ち、さらに共済組合の本質、性格というものを十分きわめて、いかにすべきだという基本的な方針が確立するまでは、そういうような業務を遂行せしめるということ自体が監督上おかしいと思うのですが、これはどうですか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) お説の点は非常にごもっともでございまするけれども、一面から申しますると、農家の建物が、こういう大きな風水害の場合に非常に被害を受けるわけでございまして、そういう点の救済措置も現在ほとんどありませんが、そういうような意味から申しますと、農家の方におきましては、非常にこれはありがたい制度である、こういうようなことでもあります。ですからそういう面、いろいろな面を考えまして、こういう制度につきましても、これを簡単にやめてしまうというような考え方もとれないようなところでございまするし、いろいろな農業災害の補償制度の根本問題ともからみまして、こういう制度のあり方等についても、至急に一つ根本的に検討してやっていきたいというようなことで考えておるわけでございます。

森八三一緑風会

○森八三一君 私はこういう仕事は、零細な農家を対象として行なわれるということがいけないと申しておるのではありません。それはこういう制度というものを何らかの方法によって確立していきたいということは考えております。おりますが、今の姿で行なわれるということが非常な危険をはらんでおる。そういう危険をはらんでおることを、半公共的な性格を持っておる機関をして行なわしめておるというところに問題が現実にある。必要だから、そういう不測な損害が起きて問題が巻き起こることがあっても、それはやむを得ないという考え方で、その考え方がいかぬと、こう申し上げておるのです。だから問題がいかぬというのではなしに、しっかりした見通しがついてやっていける、あるいは国営でやるというなら、国営でやるという方針が立てば、それもけっこうだと思う。しかし国営でやるべき性格のものではない。だから民営で行なわせるというなら、その民営で行なわせるにふさわしいもの、機構ができて、そこでやらせるというのならよいが、中途半端なところで、しかもはっきりしないところでやらせておるということは、監督上私はやはり責任を政府に持ってこなければならないと思います。持ち切れないような責任をお持ちになることをやらしておくこと自体が問題だと思います。だから、そういう点をきわめた上で出発すべきじゃないかと思います。きわめるまでは、そういうことは一時中止をする等の措置が講ぜられなければいかぬのじゃないかと思うのです。今年限りだというが、今年限りにならぬのです、これは。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 農業共済組合のような公共的な仕事をやっております組合が、こういう何といいますか、あぶない仕事をさしておくということは、非常に実際あぶないんじゃないかと、こういうようなお話のようでございますけれども、もちろんそういう点はございますと思います。しかし、現実問題といたしましては、農業共済組合がこういう仕事を現に手をつけてやっておる実態でございまするし、また任意共済については、農協系統におきましても、いろいろ事業分野の調整を行ないまして、両方でこれをやっておりますわけでございまして、この現実の姿を今急にどうこうするというようなわけには参らぬと思うのでございます。そういたしまして、今までの経験を見ますると、先ほども申し上げましたように、二十八年災のときにも、和歌山以下一、二の県が問題を起こしました。しかしその間、それから今日までは、大体どこでも一応問題もなくて過ごしてきておりますし、それから今度のこのような超異常災害の場合にも、わずかこの問題を起こしたのは——わずかと申しますのはどうかと思いますが、五県がそういうような問題になって、あるいはその他の県でも相当災害がありましたけれども、一応とにかくやっておるわけでございます。そういう状態で、現実問題といたしましては、そういうことで実態がございますものですから、これを今どうこうするというわけにはなかなかいきませんので、まあ現在の段階といたしましては、暫定的には、とにかくできるだけ安全性を高めるというようなことで、経営方針あるいは経理の内容等についても指導いたしますと同時に、一面におきましては根本的な制度の検討を至急に進めて、そうしてそのあり方等についてもきわめました上で、あとはどういうふうに持っていくかというようなことは、その上で一つきめていきたいという工合に考えておりますわけでございます。

森八三一緑風会

○森八三一君 安全性を持たせるということについて役所が御指導になれば、その結果生ずる不測な損害は、やはりこれは指導したものの責任として始末してやらなければならぬということに私はなると思います。それは任意にやっておるなら別ですが、どういう方法でやつて、どういう掛金で、どういう制限をつけてやればよろしいという指導をした。その指導に基いてやった仕事に不測な損害が起きたという場合には、これはやはりある程度のめんどうを見てやるということにならなければならぬと思うのです。そのために貴重な血税が振り向けられるということになると、そこに私は基本的な問題があると思います。大丈夫だという判定がついたことをおやりになっておるなら、これは予期せざる一つのあれですから、これはまた考えを変えなければなりませんけれども、これならば大丈夫だという一つの計算もできない、経験がないのですから。しかも制度上においても非常に欠陥があるということについて、ほんとうにラフな気持で、つかみの計算で指導すること自体に、私は権威のある役所の指導としては非常にまずいものが存在すると思うのですが、そんな指導をやっておられては困る。その指導の責任というものはやはり政府に帰属してくると思います。今年限りでなく、やはり来年も再来年もそういう問題になって、貴重な基金をそっちの方に振り向けなければならぬという問題が起きます。だから、そこで非常に大切なことでございまするから、永久にやめろと申すのではございませんけれども、役所として指導をされる限りは、しっかりしたものを作るときまで、不安定なことは中止をすべきじゃないかと私は思います。今お話のように、数県についてはそういうような措置をとったようなお話もあったんですけれども、そういうのは全国的になぜそういうことにならぬのか。危険を感じたから、やはりそういう措置がとられておると思うのです。ですから、今契約中のものをやめろ、そんなむちゃなことを申すのではありません。新規に出発するものについては、そういう措置がとられてしかるべきじゃないかと思うのですが、どうなんですか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 掛金率とか、あるいは最高限度の問題とか、こういう問題を含めまして、共済規定につきましては、従来これは農林省が認可しております。ですから、そういうような指導と申しましても、今までもいろいろ一応はその内容を検討いたしまして、そして、まあ連合会の計算等を基礎にいたしまして適当なものについては認可をしておる、こういうようなことでありまして、今度の指導といいますものも、結局、連合会等において今までの連合会の掛金率、そういうようなものを基礎にいたしまして計算をいたした上で、まあある程度従来よりも安全性を高めるというような方向でいろいろ検討し、作成したものにつきまして認可をしていく、形としてはそういうような形をとられると思います。結局そういうようなことで、今回は特に融資を受けなければならないところの五県につきましては、償還計画の関係もございまするので、これは至急に内容を少し再検討しなければいかぬ、こういうようなことで、すでに府県の連合会、県庁等に来ていただいて、いろいろ検討しておるわけでございますが、それにつきましては、料率の改訂、あるいは最高限度の改訂、そういうようなものがきまるまでの間は新規契約を見合わせる、こういうようなことで一応農林省が指導しておるわけでございます。それからその他の県につきましては、もちろん、これはまあ非常に根本的に考えますればいろいろ問題もございましょうけれども、とにかく今度の災害でもどうやら切り抜けまして、支払いも大体済ませて、そして完全に事業をやっておりますわけでございまするが、これは今すぐというようなことではございませんで、これに引き続いて連合会の経理内容等もいろいろ検討いたさせまして、そして必要な場合には料率等も改訂させると、こういうようなことで指導していきたい、こういうことを考えておるわけでございます。

森八三一緑風会

○森八三一君 そうしますと、根本的な問題について検討をして、この指導がどうあるべきかという役所の指導方針というものは、根本的に早く解決されなければならぬと思うのです。それはいつごろまでを目途に今お考えになっておるのか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 前々からの宿題でございまして、この問題はこの前の国会におきまして、参議院におきましても衆議院におきましても、抜本的な改正のために調査会を作れというような決議がございましたのでございます。そういう点でいろいろ準備をして参りましたのでございまするが、今まで農林省の中で、これはほんとうの農林省のうちだけで災害対策の協議会を作りまして検討して参りまして、資料等も整理をして参りましたわけでございまして、今回、外の学識経験者も入れまして、その根本的な方向づけのために災害補償制度の研究会を開く、こういうことで方針を決定いたしまして、近く、あるいは一週間か十日くらいの間にその会合を発足させたい、こういうようなことを考えておりまして、これは非常に根本問題としてはいろいろむずかしい問題がございまするので、そう簡単に結論がつくというようなわけにはいかぬと思いまするけれども、できる限り早く、一つ大きな問題についての方向くらいはつけたいというようなことで考えておりますわけでございます。

森八三一緑風会

○森八三一君 この問題は他にも御質問もありますが、大臣は二時二十分までということでございますから、大臣に一点だけ一つお伺いしておきますが、それは、すでに特別委員会でお尋ねいたしまして、事務当局の方では、そういうような調査研究をして善処をしたいという御答弁をちょうだいしております。申し上げます内容のものは、すでに御案内のように、不振な農林水産関係の協同組合の再建整備法というものが、かつてできまして、現在、法律は現存しておりますが、指定を新たにするとかということは中止をされておる。そこで、今回の災害に関連いたしまして、年前中にも申し上げましたような開拓、干拓地をかかえ込んでおるような農協では、資金の整備が、いろいろお考え願っておりますけれども、それでもなおこれと思うようないい案は立ちにくい。そこで再建整備法を復活せしめて、そういうような場合に対処していくということが一つ。それから壊滅的な打撃をこうむった地域の組合は、どうしてもめんどうを見てやらなければ立ち上がりができませんから、そういうような不振の組合と一括いたしまして、今回の災害によって立ち直りを何らかの方法によって支援をしてやらなければならぬというような組合を対象とする再建整備法の復活というものを、ぜひ次の通常国会には研究を遂げられまして、お出しをいただきたい。おそらく事務当局の御説明は、そういう意図のもとに研究を続けておるということであると私は了解しておりますが、大臣もそういう気持ちで御善処を願う。次の通常国会には始末をしてやるという、一つはっきりした御所信を承りたいのですが、いかがでしょう。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 先般もお答え申し上げましたが、今実情を調べております。その調査の結果を待ちまして、通常国会段階において、できるような対策を打ち出していきたい、かように考えております。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 今度の基金からの貸付について、一、二具体的な問題について大臣にお尋ねしたいと思います。今、政府が出されたところの資料によって見まするというと、五県に対する融資の所要資金が約四億円、それから政府の基金に持っているところの金は二千六百万円、そうするというと、二千六百万円で所要資金が約四億円ということであれば、その不足の金はどこから持ってくるのであるか。また、基金から貸し付けるところの金利は一銭五厘であるなら、どこからか持ってくるところの金の金利の差はどうするのか。また政府の基金の状態を考えてみまするというと、昭和三十四年度の資金計画によれば、借入金は九月には一億六千万円、十一月には十二億四千万円、貸付金は九月には三十五億円、十一月には四十五億円、こういうふうな数字になっておるのでありますが、一体この数子は何を意味しているのであるか。たとえてみましたならば、十億円という金が増加するのでありますが、九月と十一月では、どこから借り入れてどこに融資するのであるか、こういうようなことをまず第一にお伺いしたいと思います。

福田赳夫自由民主党農林大臣

○国務大臣(福田赳夫君) そのお答えは経済局長の方から……。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 基金は、この前も御答弁申し上げましたように、資本金三十億でございまして、半分が政府出資、半分が各県の共済組合連合会の出資、こういうような状態でございます。そのほかに積立金が現在大体四億ほどございまして、大体その金を運用しているわけでございます。もちろん農業共済制度におきましては、共済金の支払いが非常に時期によって大きく出ます場合と出ない場合とございますので、そういう資金繰りといたしましては、一年の間に非常に大きなズレがあるわけでございます。そういうことでございまして、資金の効率から言いますと、一応三十億の資本金を中心としまして、非常に多くの資金需要があります場合には中金からこれは借りております。そうしてその際に、中金から借りまして各県の連合会に貸し付けをしているわけであります。各県の連合会は、いずれ正確に最終的に固まりますと、国の再保険金が出るのでございまして、それで国から再保険金が出ました場合には、それによって基金に返済をする、こういうような形で運営をいたしているわけでございます。従いまして、今の時期は農業共済基金といたしましても資金需要のピークのときでございます。大体自分の手持ちの金というものは少くないときでございます。非常に借り入れが多くなっておりますが、これが時期によってはどんどん返済されまして、普通の状態になるということでございますので、あるいは二千六百万円という数字につきましては、私今のところ正確には存じませんが、全体といたしましては、そういう状態になっておりますわけでございます。それから基金の貸し付けの金利は一銭五厘でございまして、非常に低利の貸し付けをいたしております。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 借り入れ先は中金……。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 借り入れ先は、大体全部が農林中央金庫でございます。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 今私が試算してみますというと、三重県に例をとってみれば、融資額が一億二千五百万円、金利が一銭五厘、償還期限が十ヵ年、こう仮定すれば、一ヵ年の要支払い金額が千六百四十四万円になる、それから通常の共済支払予定額が二百五十五万円になる。これを合わせるというと、千八百九十九万円の金が必要になってくる、こういうふうになってくるわけですね。それであるから、さっき森委員からの質問に対していろいろお答えがあったが、共済掛金率をそのままにするということであったならば、加入率を一〇〇%にしなければいかない。全戸加入にしなければいかない。今度は加入率がそのままであったならば掛金率を上げなければいかないが、掛金率を引き上げるというと、今申し上げたように二・六倍にしなければならない。どっちをするかということが問題になる。全戸を加入させるか、料率を引き上げるか、一体どっちをどうしようというお考えであるかということがまず第一です。しかし、今度の場合において、今、いろいろの資料によって見てみまするというと、この山梨県のある共済では、こういうふうな官伝ビラを出している。「農業共済組合で取り扱っています建物共済は他の火災保険とは違って営利が目的の保険ではなく、農家のために作られた国が行なう保険であります」、こういうふうになっておるし、またその次には、「巨額な国費を支出して災害から受くる農家の損失を補填するのであります。」、こういうふうなことになればこの仕事は国家が行なって、損害があったらばその金は国家が負担をするのだ、であるから加入せよ、こういうふうなことで、それに対しては、町長は賛同の言葉をつけて全組合員にやっている。その中には掛金率が非常に安いのだ、こういうふうなことを言っておる。掛金率が非常に安いのだといっているから、もしも、今回の場合において、今、局長がお話のように、掛金率も上げたいというようなことだったらば、一体掛金率が安いために加入しておったところのものが、掛金率を二・六倍も引き上げて加入者があるかどうか、掛金率が上がったならば加入せないようなことになってきはしないかどうか、そういうふうなことになれば、貸したところの金が取れなくなってくるというようなことになってくるのであります。でありますから、私は一体、掛金率を上げる計画であるかどうか、もし、上げるということであったらば、今度は一年限りの契約であるから、その次には加入者がなくなってしまうのではないか、加入者がなくなってしまうということであったらば、貸し付けたところの金が取れなくなってくるのではないか、こういうふうなことが非常に心配になるのでありますが、一体これについてはどういうふうにお考えであるか。農林水産委員会でも一応お尋ねしたのでありますが、重ねてこの点を確認したいと思います。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) お話の点は非常にむずかしい問題でございまして、今後の共済組合連合会の運営の上から行きましても、非常に困難な問題だろうと思うのです。しかしながら、今度のようなこういう事態になりましたので、これはやはり連合会といたしましても、はっきりした考え方をきめまして、そうして今のような掛金率ではこれはやっぱりこういう事態が起こりました場合に非常に問題があるのでございますから、連合会といたしましても、掛金率を上げようと、こういう考え方を大体とっておるのでございまして、農林省といたしましても、今までのような安い、特に三重県の状況を見ますと非常に安いわけであります。そういう状況では、今後も非常に心配があるのでございまするから、掛金率を上げるという方向で指導していきたいというふうに実は考えておりますわけであります。まあ掛金率が上がりますと加入者が減るかもしらぬということもあるいはこれはあるかもしれませんし、また、しかしながら、風水害を事故の対象にいたしております保険といいまするか、共済といいまするのは、やはりこれしかございませんので、農家といたしましても、今度の経験から見ますれば、少しくらい掛金率は上がったって、これを風水害の共済に入らないということもないのじゃなかろうかというような観測もされておるのでございまして、そういうことでいろいろ各方面から指導をいたしまして、一つ償還の方にも支障のないようにということで考えておりますわけでございます。それから山梨県の宣伝ビラの何か例を御指摘でございまするけれども、これは私たちも実はそれをあとになって見せられて非常にびっくりしたのでございまするが、これはいかにもやはり農業の内部におきまして、共済団体と農協団体とが両方行なう建物共済を中心にいたしましていろいろ事業上の混乱を起こしておるというような実情があるのでございまして、こういうことは同じやはり農家を相手にいたしまする共済事業をやっていきます場合に、非常におもしろくないことではないかというふうに私たちも考えておりまして、今まですでに何回も御答弁申し上げてありますように、同じ農家を対象とするものでございまするから、団体の間でそういう相剋摩擦を起こすようなことはよくないということで、とりあえずは、とにかく県内でできる限り事業の分野の調整をやって、そうしてその線で農林省でも認可をしていく、こういう態度をとってきておるのでございまして、今回のようなこういう事態におきまして、こういう措置を一つの材料にいたしまして、事業の拡張とか、あるいはそういうようなことを道具にすることは、非常によくないことだというふうに私ども考えておるわけでございます。これは農林省からも厳重にその筋にはよく注意をいたしております。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 今お話によって大体農林省のお考えはわかりますが、しかし、掛金率が上がる、現在の掛金率がそのままにしたならば二・六倍にもなるというようなことになってくるというと、加入者が非常に少なくなりはせないかと、これを心配しておるのであります。幸いにして政府の督励によって加入者の率も多くなるし、掛金率も上がるというようなことであれば、今度の融資したところの金も回収ができる、こう考えるのであります。しかし、それは並み大ていではないから、政府においては腹をきめてこの問題にはかかっていかなければいけないのではないか、こう考えておるのであります。それで今度はいよいよ今申し上げたようなことであれば、私の推算するところであれば、十ヵ年間の償還で日歩一銭五厘というようなことになっている。その期間内に完納が困難な事情にありはしないか、こういうふうなことを考えてみまするというと、このお金を基金から融資する場合においては、完全に金が回収ができるという態勢を整えていかなくちゃできない、完全に回収ができるという債権確保のためには、政府はいかなる条件をもって融資して債権の確保を期しておられるか、これも一ぺんお尋ねしたことでありますが、さらに確認の意味でお尋ねしたいと思います。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 御質問の点でございまするが、お説のように、融資をいたしました金がやはり基金に完全に返される、こういう態勢でなければいかぬと思うのでございまして、これにつきましては先ほどから申し述べましたように、資金に対する償還計画ともからめまして、掛金率を検討し、あるいは限度額を検討し、そのほか事業の運営上につきましても十分に検討を加えまして、確実に一つ連合会の事業の運営の上からいって、これが返済されますように指導していきたいというふうに考えておりまするが、一面不測の事態等も考えまして、これはこの前にも一度二十八災のときに、菜種の任意共済につきまして、農業共済基金から融資をした例があるのでございます。そのときにも県の保証を取り付けておるのでございます、基金といたしまして。そういうようなこともございまするので、今回も基金は県の保証を取り付けて、そうして貸していくというような考え方をとっておるのでございまして、農林省といたしましても、できます限り県に対しましてもそういう指導をいたしまして、県がこの債務に対しましては保証をしていくというような態勢をとってもらいたいというふうに考えておりますわけでございます。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 県が保証してくれれば債権は確保できましょう。しかし、この前の例から行けば、県は金利の補給をやったというお話を承っておるのでありますが、今回は五県に対しては、県に対して金利の補給を要求されますか、されませんか。この点はどういうふうな程度まで進んでおりますか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) この前の例で県が金利の補給をやったというのは、おそらく農業共済基金から借りた金のことではなくて、天災法の方針のように、組合系統の金を借りまして、それに対しまして金利の補給を国と県がやった、こういうようなことをおっしゃっておられるのじゃないかと思うのでありますが、共済基金の金利は一銭五厘でございまするから、非常な低利でございまして、これに対しましては、県もそれから国も利子補給をするというようなことは考える必要はないだろうと思っております。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 そうすると、資金の、債権の確保のためには、金利は一銭正厘で安いから金利の補給はしないと、ですから、万一の場合をはかって、債権を確保しなくちゃできないから県に保証を頼むと、県に必ず保証を要求して、県が保証をせなかったならば融資をせないと、こういうふうなことを確認してよろしゅうございますか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 大体においてそういう考え方でございます。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 それから今度の場合において、いろいろと各共済連合会の模様を考えてみまするというと、基金が不足しておった、それで借入金によらなくもやできないと、借入金に仰がなくちゃできないと、基金を多くするようなためには、現在やっているところの風水害で事故が起こらなかった場合には無事戻しの制度をやると、こういうふうなことになっておりますが、将来基礎を強固にするためには、事故がないものに対して無事戻しをやるということも必要であろうが、強固にするということからすれば、こういうふうなことをせすしてこれを積み立てておいて、将来における異常災害のために備えるという長期計画をやられる考えがあるかどうか、お尋ねいたします。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) こういう共済事業をやっていきます場合には、非常にその経理におきましても、十分万全を期していくというようなことで考えていかなくちゃいかぬと思うのでございまして、現在のところ、全体といたしましてはそれほど大きな積立金があるというような状況でもございませんで、今のところ、全国の共済組合連合会のこの任意共済についての積立金、諸準備金は大体二十億程度でございます。従いまして、こういう事業におきましては、やはり経理につきましても十分そういう点を考えまして私立金とか、あるいは準備金とかいうようなものも十分これはやはりとっていくというように指導していかなければならぬと思っております。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 そうすると、将来において法律改正をやられる場合においては、こういうふうなことも考えて、そうして法律改正に当たる、そういうふうなことで了承してよろしゅうございますね。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) もちろん経理の問題につきましても、それから制度のあり方につきましても、一つ根本的に検討していかなければならぬというように考えております。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 それからさっきも森委員からもちょっと話があったのでありますが、民間保険会社ではこれが認可を受けているものが十五社とかあるそうですね。しかし、それがほとんど積極的にやっていなかったから、だれでもやらないから、建物の共済は今度は一方の方ではやらなくてはいけない、こういうようなことになってきますが、一体営利会社がやらないというところの理由はどこにあるのか、これを一応お尋ねしたいと思います。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 民間の会社で風水害を対象とした保険をやっておりますのは、損保協会の調べによりますと、十六社でございます。そういたしまして、その中で総額といたしましては四十五億ほどのものになりますが、その大部分は船とか、あるいは海上貨物というようなものでございまして、住宅物件を保険の対象にしておりますのは非常にわずかでございまして、二、三億程度のようでございます。まあこれも実際問題といたしましては、住宅金融公庫から金を借りて作りました場合に、これは一つの条件になって掛けておるというようなものが大部分のようでございます。結局保険会社といたしまして、この風水害を保険の事故にいたしまする場合には、いろいろ今までの経験からいいましても、危険率というものをどういう工合に考えるのか、それからまあ非常に安全性を見ていきますと、料率が非常に高くなってしまうとか、あるいはまた、これを適当なところに考えていきますると、加入しやすいように考えていきますると、かえってもう逆選択だけが行なわれるというようなことが実情のようでございまして、実際問題として制度はございますけれども、建物を保険していくというようなものはわずかであるというような実情のようでございます。で、一方営利会社としての保険会社ではこういう状況でございまして、従いまして、農家といたしましても、風水害のような場合に何とかやはり救済の措置というものが必要だということも実情でございまするので、そういう点においては非常に不完全かもしれませんけれども、今までの農業の団体の中で何といいまするか、共済、お互いに助け合う、相互扶助というような精神から出発いたしまして、こういう事業が行なわれているのでございまして、一面非常にまあ農家の要望としても強いものでございまするので、押えるという考え方ではなく、できるだけ安全に一つあれを伸ばしていくというようなことで考えるべきじゃないだろうかというふうに考えておるわけでございます。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 それから、農林水産委員会で災害対策関係法案に関する要望として災害対策委員会に出した事項があるのでありますが、そのうちに、本件に関しては、共済事業を行なう農業協同組合及び同連合会が風水害による被害を受けた共済契約者に支出する見舞金等については、その性質上課税の対象としないことと、こういうふうなことを災害対策委員会に申し込んでおるのでありますが、この点については、農林省はいろいろと大蔵省と折衝を重ねておられて、大体目鼻がついたというような話も聞いているのでありますが、その後の模様、また、将来どういうふうにこれを取り扱っていこうというお考えであるか、承りたいと思います。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 農業協同組合が行ないます建物共済におきまして、被害者に見舞金を出そうという計画がございまして、これにつきましては、農協共済連合会の方からの要望もございましたので、できるだけこれを課税の対象にしないように、だから、経費に入れてくれるようにということで大蔵省とも折衝いたしておるわけでございます。まあいろいろ大蔵省の方でも意見がございますが、考え方といたしましてはやはり同情的な方向で、今、まだ検討いたしておる段階でございまして、まだ最終的な結論までには到達いたしておりませんが、今後ともできるだけ一つ折衝を重ねまして、できるだけ早くめどをつけたいというふうに考えております。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 今、お話を聞いてみると、農林省では積極的に大蔵省と交渉中であると、そうして明るい見通しがつきつつあるということでありますから、どうか参議院農林水産委員会で特別委員会に要望したところのこの事項が要望通りに実現するように、この上ながら一段の御高配を仰いで、私の質問を終わります。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 共済については大体論議が尽くされておりますけれども、私の聞きたいのは、各県においてそれぞれ保険料率が違うと思いますが、現在、特に今回融資した五県についてそれぞれの保険料率はどうなっているでしょうか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 保険課長より答弁いたします。

森本修農林省農林経済局農業保険課長

○説明員(森本修君) 数字にわたることでございますので、私から御説明申し上げます。五県でございますが、まず群馬県の方から申し上げますと、群馬県の方は一万円につき三十五円、それから山梨県は同じく四十円、岐阜県は同じく三十五円、愛知県は三十五円、それから三重県は三十円、こういうふうになっております。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 先ほど安全性の問題でもって、その中の要因として、安全性を高めていく、保険料率を引き上げるということを言っておったんだけれども、これはもうすでに指示しておるのですか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 保険料率を引き上げるということにつきましては、別に指導的な指示をいたしておりますが、具体的にどこまで上げるということにつきましては、事業の内容等について詳細な検討をまだいたしておりませんので、具体的なものまでは至っておりません。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 この問題と並行してやはり新規加入の問題が考えられてくるわけですが、その新規加入の問題についてはどういうようにお考えになっておりますか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 先ほども御答弁申し上げましたように、この五県につきましては、保険料率の改訂、限度額の改訂等をするということで考えておりまするので、それまでは新規契約は取りやめるというようなことで指導いたしておりまして、各県の連合会もそれを了承いたしまして新規加入はとっておらないというふうに承知いたしております。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 先ほど山梨県の例が出たんですけれども、農協でやっている共済と農業共済連合会でやっている共済の加入の問題をめぐって確かにトラブルがあるわけなんです。お互いに努力することによって一つの農家を対象にしてああいう問題が出るのだと思いますけれども、これはやっぱりそういう紛争を起こさないように、何か両者の間に一つの限界と申しますか区画を設けるようなことも考えているでしょうか。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 先ほども御答弁申し上げましたように、両方の団体の事業分野の調整という問題はなかなかむずかしい問題でございまして、これをどういう種類によってというようなことで一律にこれを中央できめるというようなことも非常にむずかしい情勢にありますわけであります。ですから、従いまして、数年前から農林省といたしましては、県の段階でとにかく一番身近なところで話し合いをしてそうして調整のとれたその方針に従いまして農林省としては認可をしている、こういう態度をとっているのでございまして、大体におきまして、全国的に見ますというと、一応大部分の県が調整がつきまして、そうしてその調整されたところの事業の分野によって現在仕事をやっているというような状況でございます。しかし、御承知のように、やはり一つの経済事業でございまするから、いろいろ事業を拡張したいというような気持もございまして、ときどき先ほどお話が出ましたように問題を起こすような行為に出るというような場合もあるのでございまして、そういう点はまことに遺憾であると思っておりますわけでございます。全体の傾向といたしましては、農業協同組合のほうの行ないまするところの任意共済事業は、どちらかといいますれば長期のものが大体主体、それから農業共済団体の行ないますものは短期のものが主体というようなことでございますが、いろいろ県によってこまかい条件等によって調整がされておるような状況でございます。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 いろいろ共済の問題でめんどうな問題があると思うんですが、農業共済内の任意共済、あるいは共済農協ですか、何だかよくわからぬようなめんどうな苦労をせられておって、それらをどうするかという問題は将来に残されたいろいろな問題はあろうと思います。きょうここでやったって解決がつかぬと思いますので、そういう点はあとへ残しまして、私のお伺いしたいのは、この任意共済に共済基金の金を、これを否認するわけじゃないですけれども、回される考え方を持たれたことがどうも間違いじゃないか、こう思うんですわ。これがもし十億だとか二十億という金を回してやらなければ、この急場が済まないというような問題ができたら、おそらくはその共済基金の金を回すなんていうことはなかっただろうと思う。また、回されたら大へんであります。ということは、政府資金が半分出ておって、農民資金が半分出ている金が、ただ一片の法律の改正だけでばっと回すだけでは事は済まない。確かに私はそういう点ではある程度間違っているのじゃないかと、こういうふうに思うけれども、今ここでは何も申し上げません。が、将来こういう場合には、他の共済制度に対して、他の産業ではだいぶ多額のものがあって、それは国庫で、政府の方で別な資金を回しておられる例があるわけであります。そういう形をとられるのが正当じゃないか、それをどう思われるかということと、一応回された限りにおいては、農水でもっていろいろ議論がありましたでしょうけれども、返済に対しては一つ特別な、先ほどから議論になっておりますけれども、考慮を払って、払われぬような場合はあり得ないと思いますけれども、あったならば、これだけはあとで国が何とかしてやるような方法をしても共済基金に迷惑はかけない、こういうことをやはり考えなければならぬと思いますが、その点をお伺いして、私はあと質問いたしません。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) 基金から今度の融資の特別の措置を講じましたことは、この前も御説明申し上げましたように、ほんの特例措置でございまして、もちろん清澤委員のおっしゃいまするように、あるいは金額が十億、十五億ということでありますれば、おそらく基金から出すというようなことは考えなかったのじゃないかという感じがいたします。まあとりあえず三億九千万円というようなところの金でございますし、一面からいいますると、共済連合会が半分の積立金を出しているというような点がございまするから、ほんのこれは臨時応急的な措置といたしまして、特別に融資をするということを考えたのでありまして、これは今後の例として、考えるというようなことではございませんので、一つどうぞ御了承得たいと思います。それから返済につきましては、先ほどから申し上げておりますように、できるだけ確実に返済ができまするように、事業計画等につきましても、農林省が積極的に指導していきたいということで、万が一にも共済基金等に穴をあけるとか、あるいは迷惑をかけるというようなことが起こりませんように、一つ万全の指導をしていきたいというように考えます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 今回限りだという措置が、実績としては一応残るわけです。これはあとで補うわけですが、とにかく契約者の実態からいえば、今回の保険料率が非常に低率だというところに魅力を持っているわけなんです。従って、これを保険料率を引き上げるということになると、将来、先ほど論議がありましたように、保険料の収入というものが非常に減るおそれが出てくるわけだ。ですからそこのところは十分研究してやってもらうということを、私としては一応要望しておきますが、どうぞそのようにお願いをしたいと思います。なお、先日私が果樹を農業共済の対象に入れるべく要請したわけですが、現在の段階においてはなかなか困難である、従って、そのかわりに果樹振興法というものを考えている、検討している、こういうことをおっしゃったわけなんですが、来たるべき通常国会には、その振興法というものは用意して提案する段階にあるのですか、その点を一つお伺いしたい。

坂村吉正農林省農林経済局長

○政府委員(坂村吉正君) これは私の直接の所管の問題ではございませんけれども、果樹の振興法ということでいろいろ検討中でございまして、おそらく通常国会の段階までには案も具体的なものができるというような情勢であろうと思っております。

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) それでは本案の審査はこの程度で終了することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。   —————————————

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) 次に、昭和三十四年七月及び八月の豪雨、同年八月及び九月の暴風雨又は同年九月の降ひょうによる被害農家に対する米穀の売渡の特例に関する法律案(閣法第三号)を議題といたします。質疑のおありの方は順次御発言願います。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 午前中にちょっと出ておりましたが、問題は午前とちょっと違いますのは、まあ一〇%——標準収量の一〇%以下の県と、こうなっておりますね、県を単位にして。そういう形になって出ておりますが、そういう県でなくとも、ある一角が相当の被害があった、こういうところへは適用するようにできないのかどうか。何か先ほど、午前中の御答弁では、まあそういうものがばらばらとあるやつに対してまで出る、こういうような質問だったと思うのです。今度私の言うのは、そうでなく、それが一角をなして、一地区をなしている場合には、一群とか、あるいは数群とか、数町歩、こういうように一角をなした場合には、県単位をはずしてその地区でもらってやることは考えられないか、こういうことです。

岡崎三郎食糧庁総務部長

○説明員(岡崎三郎君) これは被害率が県段階で一割以上、こういう基準で従来やって参ったわけでございます。それで、大体この基準で各県とも打ち合わせの結果、ほぼ目的を達し得られるのじゃないかとは思っておりまするが、ただ清潔先生、それから午前中に森先生から御質問がございましたし、また農林委員会の方の御意見もあるようでございますから、私どもといたしましては、一つ今後検討いたしまして、なお大蔵省とも協議して努力してみたい、こういうふうに考えております。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 その場合に、価格の点については、やはり政令指定を受けた地域と同じような価格で扱われるのですか。

岡崎三郎食糧庁総務部長

○説明員(岡崎三郎君) お答え申し上げますが、もし、そういうところも地域として指定になれば当然そうなるわけでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 その政令指定にならない地域の農民も、一応とにかく災害を受けたのでございます。従って、何か聞くところによれば、特別の価格だということで、卸売価格などを適用していくのだということも承ったのですが、その通りでいいですか。

岡崎三郎食糧庁総務部長

○説明員(岡崎三郎君) 私、今申し上げましたのは、もしかりにその地域が政令で指定になれば、もちろんこれはこの法律の適用があるわけでございますが、その政令の指定にならない場合でも、けさ申し上げましたように、県を通しまして、いわゆる政府の卸に売却する値段で県に来る、県から町村、それからその被害の農家ということになります。これは卸価格でございまするから、従って、いわゆる中間経費、つまり卸、小売の中間経費の節約が相当なされれば、農家にはかなり安く行くということになるわけでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 配付された説明書の中に、価格が書いてあるのですよ。その標準価格として、昭和三十四年十一月以降のものについては、六十キログラムについて三千八百八十六円という価格なんですね、これは政令指定を受けた。これよりかどのくらい差額があるのですか、高くなっておるのですか。

岡崎三郎食糧庁総務部長

○説明員(岡崎三郎君) この法律の指定にならないいわゆる地域に対しまして、さっき申し上げました、いわゆる県に対しまして卸に政府が売却する価格でやるという場合と安売りの場合とを比較いたしてみますると、これは玄米そのままで比較いたしますと、その県によって違うわけでございます。御承知のようにその県が、いわゆる私どもの方の配給価格のきめ方で、甲、乙、丙、丁と四つの地域に分かれてございます。甲地の場合では、安売りの場合でございますと、この玄米のトン当たりで六万五千円程度、六十キロ当たりで三千九百円前後になります。この一般の援農の場合でありますると、甲地域ではこれが七万四千五百円、乙地域では七万二千七百円、それから丙地域では七万一千百三十円、丁地域では六万八千五百円、で、これを十キロ当たりに直しますと、その差は十キロ当たりで甲地の場合では約九十二円、乙地の場合では十キロ当たり七十四円、丙地の場合ではこれが六十一円、丁地の場合では十キロ当たり三十五円程度の差があるということになります。しかし、先ほど申し上げましたように、この程度の政府から売り渡します場合に差は出るのでございますが、ただ一般援農の場合にも配給の中間経費、つまり卸、小売の段階に当たります経費、これを極力縮めて売るということになりますると、いわゆる一般配給価格の場合よりもずっと安く農家には届くということになるのじゃなかろうか、こう考えております。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 私は金額の、その差額についてはそう大したことはないと思っている。しかし、国民として同じ台風で同じ時期に災害を受けた、政令に指定されたから、しないからといって違う価格を受けるというところにその法の精神の問題があるかと思います。行政上の取り扱いとして、やはり民主主義国家としてのこれは正しいあり方としては、やはり法の保護は同じように国民が享有していくということが原則です。そういう意味からいってこのような差額を——金額では大したことないと思いますけれども——つけていくという行政措置のあり方について問題があるのじゃないかと、こういうふうに思うわけであります。

岡崎三郎食糧庁総務部長

○説明員(岡崎三郎君) ただいまのお話もございますので、先ほど申し上げましたように、県段階で一割、町村段階で三割という被害率でまあただいままでは進んで参っておりまするが、なお被害激甚な、あるいはかたまった地域というようなものをよく調査もいたしまして、また、その現地の御要望なども聞きまして、そして今後お話の線に沿って検討して、かつ、努力してみたいと、こう存じております。

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) それでは本案の審査はこの程度で終了することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。   —————————————

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) この際小委員外委員の発言についてお諮りいたします。成瀬幡治君より発言を求められておりますが、許可することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。次に、昭和三十四年九月の風水害を受けた漁業者の共同利用に供する小型の漁船の建造に関する特別措置法案(閣法第四号)を議題といたします。質疑のおありの方は順次御発言をお願いいたします。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 これはもう大体お伺いするだけのものは秋山さん等によって大体了解しておりますが、一点疑義を残しておりますので、それをお伺いしたいと思いますが、先般来の審議の経過を見ますると、大体三分の一を目標としてそれを農協等の共同施設としての融資をする、その方向も大体三トンの船がこわれたんだから三トンの船を作るというのではない、私は、できるだけこれを五トン以上十トンくらいのものにして共同の利用にしようと、こういう御意図のことはよくわかります。ところがですね、先般私が非常にその点で心配いたしましてお伺いしたことは、結局、予算措置において三分の一を目標にした共同利用と、こういう考え方であるから、従って、三分の二の経費というものが予算の中にないはずだ、そうすると、三分の二というものはどこまでいっても余るんじゃないか、こういうことが考えられる、三分の二がですね。整理をして参りましても三分の二余るから、あるいはそれがずっと数人の共同利用のできる船等を作ることによって要りましても、ある何かの数ははみ出すと、こういうものが残ると思うのです。そこで、そのはみ出す分はどうするんだと、こうお伺いしたところ、天災法の融資によって三分五厘の融資でそれをまかなうと、こう次長はお話がありました。そういうお話がありました。これは融資法にそういうことがありますからそれもできると思うのです。そこで問題は八割の補助金をもらってこれを共同利用という形にしようとどうしようと、わずかの自己負担をもって復活することができるだろう、ある一部の人は。全部の力が共同せられることができないという場合には、ある一部の人は三分五厘にしろなににしろ自己資金で復活して参らなければならぬ。これはせっかくの災害救済というものを行なう上に、同じ被災者に対する不公平がそこに必然的に生じておる。だが、しかし、その不公平を直す、これを全部国が補助してくれれば何でもないでしょうけれども、なかなかそういう例も、今までなかったやつをここまでようやくこぎつけたんだからそうあまり無理も言えないと、こう秋山さんなどはあきらめておられるが、私もそれはごもっともだと思う。今まで例のなかったのをここまでこぎつけたんだから、ここらでがまんせんければならぬと言われればせんければならぬと思うけれども、実際の取り扱い方で、やり方一つで、私は全体がその補助の利益を受けることができる方法があるんじゃないかと思う。それはどうかというと、個人で作ります残分を、これも協同組合が共同で借り入れて、そして全体が使われる船を作り出します、作り出した船の上で幾らか償還しなければならないものを全体の償還金として、それを使用料とかなんとかの形でこれをなしていくと、こういう方法をとりまするならば、甲の人は八割の補助金をもらって復活し得た、丁の人は何かのはずみでこれにはみ出した、そうして三分五厘にしろなんにしろ自己資金で再建していかなければならないというような不公平のものが残らぬと思う。従いまして、救済を公平なものにもっていくにはこういう方法が私は法律できめられていくべきがしかるべきじゃなかったかと、こう思いますが、今さら法律を解消しようとは思いませんが、これはこういう線に沿うように、御指導と何かの行政的な処置によって、そういうふうなことができるのかできないのか、その点をお伺いしたい。同時に、そういう点に対する水産庁、水産庁というよりは農林省のお考え方を一つはっきりさしていただきたい。

高橋泰彦水産庁次長

○説明員(高橋泰彦君) この法律の趣旨につきましては、ただいまの御質問の通りでございます。それで、この全体の組み立てを念のために申し上げますと、本来は、災害にあった漁船の延造は融資でいくのが原則であるけれども、建造能力その他、実際の激甚な地帯におきましては、被害を受けた全部の方々の船を急速に回復することができませんので、従いまして、一つの応急的な措置といたしまして、その場合には三隻の船に対しまして一隻を漁業協同組合が建造するという場合に八割の補助をしようという趣旨でございます。従いまして、これがまず第一に問題になりますのは、あくまでもこの趣旨は応急的な措置というのが趣旨でございます。従いまして、過日秋山委員からも御質問を受けましたように、このような三隻に一隻というような建造を長い間そのまま押し通すのかという御質問を受けたのでございますが、これはそうではございませんで、やはり漁船の建造の能力からいいましてある時間がたちますれば、本来船を失った三人の方々にそれぞれ漁船を持たすというのが一つの考え方だろうと思います。従いまして、その段階におきましては、共同利用という格好で組合の所有に帰した船も場合によっては組合員個人に売り渡すというようなことも想定せざるを得ないのじゃないかというふうに考えておるということをお答えしたわけでございます。そんならば、あらゆる場合、全部そうなるかという御質問も実はあったわけですが、その御質問に対しましては、そうではなくて、やはり一つの、これは大臣も御説明申し上げましたように、やはり共同化の線に沿うた一つの施策であろうかと思います。従いまして、画一的に考えることはできないにしても、かなり遠い将来にまたがりましても、たとえば集団指導船というような格好で、組合の共同利用施設として、かなりあとあとまでに残っていく場合もあろうかというふうに期待しておるわけでございます。従いまして、お答えがあちこちいたしましたが、要するに三隻に対して一隻だけをというのは、あくまでも組合員個人に対してではなくて、共同利用という趣旨を生かす範囲内においてそのような応急的な措置をとるということと、時間がたつに従いまして、漁船の建造能力その他から組合員個人がそれぞれ船を持つことが望ましいということでございます。それから、先ほど清澤委員からの御質問でございますが、いかにも不公平ではないかという御質問があったわけでございますが、これは今、船を失った三人の組合員に対して、そのうちの特定の個人一人に対してだけ補助金で船を作るということでありますれば、御指摘のように若手不公平の批判は免れ得ないと思いますが、この法案で考えておりますことは、その選ばれた三隻のうちの一隻は組合員にかわって組合が持って、そして三人の組合員のために共同的に利用していただく、こういう趣旨でございまするので、御指摘の不公平というにとは一応まあ個人が持つ場合よりは少ないのではないかというふうに考えるものでございます。それから後半の、それにしてもせっかく八割の補助金の問題がここで可能になってきたのであるから、残りの三隻のうちの二隻に対しても順次八割の補助金でやるようにしたらどうかというような御質問でございましたが、これはやはりあくまでも三隻に対して一隻の共同利用というような建前で考えておりまするので、この法案においてはそのような措置は考え得られないのではないかというふうに思います。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 私が水産業にはあまりにしろうと過ぎてお伺いすることがピントをはずれているのかどうかしりませんが、先般秋山さんが、大体三トンの船というものは三人で使われるのかと、それは大体使われない、三トンの船は一人なんだ、そこで、三トンというものを中心にして三人で、一人のものを漁協が共同利用で作ってみても実際はある一人しか使えない。あと二日休んでおらんけりゃならぬ。これをかりにあなたが言うような共同利用で使うとするならば、三日に一ぺんずつ、その間にしけがあったりいろんなことがしたら、これは非常な混乱が出てくると思うのです。翌日は、しけのあとには漁があるとかいうのですから、そういう場合に当たるとか当たらぬとか、実際運用していく上には、一つの船を三人で日を違わして使うなんていうことはできないと思うのです。こういう場合にはどうしてもあとの二人のものが漁業を続けんとするには船が要るのじゃないか。この場合、一隻船が八割としてみてもどうにもならぬということになれば、あと二隻入り用だ、そうするとその二隻をどうするかというと、これは融資でやるんだと、その融資は天災法によって三分五厘でやるのだと、このあなたのお話なんだ。そこでそういうものを、まあやむを得ないからというて作っていくと、かりにそれを何か個人のあとの二人の人が作れば、一人余るのだ、かりにですよ、これはかりの言葉です、これもなかなかそういう具体的な例は出てこないと思いますが、かりに気の早い、そうしてあまりめんどうくさいことを好まない人間がおって、それじゃおれはもう自分の物を自分の借金で作るのだと、こう二人作れば、一人だけ、その余した一番おとなしく気の弱い人間があるいはもうけるかもしれない。これはもう八割のやつを漁協から借りて使われる、こういう次善の形が出るとすると、それでははなはだ不公平になりゃしないか、だから、そういう場合を想定して一応八割の船というものは漁協へ補助のものはいく、あとの二つのものは同じく漁協で借りてそうして船を作る、そうすると実際なす金というのは二つの船を作ると二割だけなんですよ。これを三人で返済することによってみんなのものを長い間に自分のものにするというような方法を指導していきますれば公平なものになりゃしないか、こういうことを私は申しておるわけです。次長はどうもわしの言うことがはっきりわからぬらしいのですよ。そうして、共同で作る、こういう考え方は、そういう個人の三トンというようなものを三人分けにする対象というのじゃなくて、三人の人が一つの船で共同利用のできるような大きな船を作ることをあなた方は指導しておることを考えられるでありましょうが、これをする場合にも、もともとの予算が三対一の予算なんだ。その間で大きいものを作れば、なおさら少なくなる。だんだんその比重が大きなものになりますから、これを協同組合の中で一応再建をしておいて、公平なそういう方法でもって何かの形をとった方が全体が公平に行なわれるんじゃないかと、こういうことをお伺いしているのです。

高橋泰彦水産庁次長

○説明員(高橋泰彦君) ただいまの御質問ですが、よくわかる次第でございまして、それだけに、一番私どもの苦しんでおりまする点をまさに御質問を受けたわけでございまして、決してそのように軽く見ておるわけてはございません。この点、まず第一点の非常に重要な点でございますが、一体三隻に一隻という船を漁業協同組合が保有するにしても、言うところの共同利用というものは現実に可能かどうかという御質問だと思いますが、これはまさしく、その点が、私どもも相当にこれを真剣に考えてみました。それで、確かにこの御質問の点はそう楽々と、何らの施策もなしに楽々いくとは実は思っておりません。かなりこの点は苦しい施策になろうかとも思いまして、非常に慎重にただいま検討中のことでございますが、ただ、申し上げたい点は、現実に今度の災害地帯におきましては船が相当やられまして、しかも、ただいま申し上げましたように、船がまだ一向できておりません。ところが、一方、これは先生よく御承知だと思いますが、ノリその他の養殖では、もう間もなくノリがとれようかということでございます。従いまして、これはもう先生よく御承知のように、漁業におきましては、農業と違いまして、刻々生産が行なわれる可能性があるのに、現実には船がなかなかできない。船さえできれば即刻にも金がとれるのだが、こういう事情にあるわけでございます。そこで、現実には、それでは漁村ではどうやっているかと申しますと、ここで御提案申し上げましたように、現実に共同利用をしておるわけでございます。これはしかし、こういう苦しい共同利用のやり方がそれほど長続きするかどうかについては、私ども疑問を持っております。しかしながら、現実に船がなくて、しかも、魚がおるし、ノリがとれるということになりますと、現在やはり漁業協同組合である程度組合員の漁船の利用を管理しておりまして、そして多少無理な点がありましても、たとえばかわるがおる使うとか、たとえば動力船で無動力船を引っぱってもらうとかいうようなことを現実にやっております。従いまして、私どもの案も、考え方も、その現実の事態に合わして、とにかく応急的に船を作って組合に持たして、その現実に行なわれております共同利用の形を少しでも円滑にさせていこうと、こういう考え方に基づいたものでございます。その点が一つ御説明申し上げたい点でございます。それから、もう一点考えましたのは、御指摘のように、必ずしも原形復旧主義だけではなくて、無動力船の動力化ということも考えておるわけでございます。この点は、御懸念もありますが、予算の上におきましても、無動力船を動力化する単価も、私ども実は積算の基礎として計上してございます。従いまして、この無動力船を動力化すればするほど、予算のワクがきまっておるから、現実にはできる船の数が非常に少なくなって、やっていけないではないかという御質問だと思いますが、私どもの方は、積算の中ではそのこともすでに取り入れて計算しておりますので、そういうことでできますれば、従来組合員の方々が無動力船だったのを動力化したものを組合が持って、組合員にかわるがわる共同的に利用していただくということにすれば、先ほど先生から非常に現実の面から指摘を受けました共同利用がもうできないのじゃないかという点も、このように無動力船を動力化することによれば、その実際的な解決もできるのではないだろうかという点も考えている次第でございます。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 もう一つ、だいぶ食い違っておりますが、食い違っておって、なかなかそこのところはめんどうなことで問題にならないと思いますが、実際考えておられるようなことが、ことにノリ船の場合などはことさらだと思うのですね。今は手船でやっておるんですね。それを全部機械船にしてみましたところが、大体とれる時期は一定だと思うのです。そうしてある時期にノリに仕上げて、そうしてまたある時期に、大体夕方じゃないかと思うのですが、夕方とか朝早くとかにノリをとりにいくのじゃないかと思います。大体時期は同じじゃないかと思うのです。そういうようなことを考えますと、不足した船はどこまでいっても不足で、そう共同利用というものは長く続かない。あなたがおっしゃる通り長く続かない。ほんの応急です。応急だとすれば、それを補充か何かの形で全部を漁協が共同でもって持つというなら、将来問題はないですけれども、そこへ来て、おれの方は少しノリ場が大きいのだから自分の船を作ろう、共同じゃとてもやっていけない、こういう者が出て、そこで作るような者が出てくるときは自己負担で全部作らなければいかぬ、こういう者があったら非常に不合理なものができやしないかと、こう思いますので、そこで私のさっき言うような方法も一応考えてみてはどうか、こういうことをあなたに御相談してみたのです。だから、できるだけ、私はこの上議論してみても仕方がないですから、いやでも、しろとも言われないししますから、法律を改正するまでの勢いも、元気もありませんので、あなたに申し上げておくわけです。行政措置をする上においては、その点を非常によく考えて、現地と合わして、そうして甲の者が共同利用という船を最後には自分のものにしてしまう、これはどういう形で残るかしれない、片一方は自己資金で仕方がないから作る、こういうようなものが出ないように、そこを上下に処置してもらいたいと、こういうことなんです。これは農業機械に最近はやります。農機具でそういう例がたくさんあります。初めは共同でやっておるけれども、共同などでは早場米には間に合わぬから、手前でみな買うのです。だから、なかなかそういうことは言うべくして行なわれないので、そこのところで不公平が出るから、そういうことは一つよく考えてやり方によったら、指導の仕方によったら公平な一つの救援策が講ぜられるのだ、そういうことを一つ考えてやってもらいたいと思う。

秋山俊一郎自由民主党

○秋山俊一郎君 一点お伺いしたいのですが、先だってもお尋ねしたのですが、かねて当局から説明のありました政令の内容について変化があったはずですが、今もって御報告がございませんが、それを確認しておきたいと思います。というのは、一組合二十五隻の比率というもの、これは動いてはいないようですけれども、七五%が五〇%になり、さらにそれが四〇%になったということを承っておりますが、はたしてそういうふうになったかどうか、この点承っておきたい。

高橋泰彦水産庁次長

○説明員(高橋泰彦君) ただいまの御質問ですが、当初私どもの考えておりました線は、御説明申し上げましたように、一組合二十五隻以上のこれに匹敵する比率が七五%でございましたが、その後いろいろと御審議も受け、ただいま四〇%の線で考えております。

秋山俊一郎自由民主党

○秋山俊一郎君 そうしますと、先だって五〇%の線でどれくらいの組合がこの適用を受けるかということで数字の御説明がありましたが、それにある程度変化があったと思いますが、どういうふうに変化しておるのですか。

高橋泰彦水産庁次長

○説明員(高橋泰彦君) この率を変えることによって実質的に影響のありまするのは、比較的組合員の数の少ない地帯でございますので、ただいまのところ、かりに四〇%にしたらどうかということで、いろいろとただいま算定しておるわけですが、やはり若干当初の対象の組合数その他も増加すると考えております。ただ、一方その後だんだん災害の内容がはっきりして参っておりますので、若干変動がございますけれども、その間の調整をはかって、既定の予算でどうなるかということをただいま検討中でございますが、ただ、御指摘のように、対象となる漁業協同組合の数は若干、十組合前後ふえるような見込みでございます。

成瀬幡治日本社会党

○担当委員外委員(成瀬幡治君) 私は、小型の問題から若干問題がずれると思いますが、最初に小型漁船の問題について、これは農林省全体の問題になるから官房長にもお答え願わなくてはならぬと思いますが、共同化ということを取り入れられたわけなんですが、これは農業全体あるいは漁業全体の問題に当たっておりますが、大体共同化していかなければならないという方向にあることは、思想の問題ということよりも、一つの農業形態全体から見まして必要だと思うのですが、今後一応水産庁なりあるいは農林省というものは大体そういう方向にいくと。この災害に頭を出されたことに関連して、大体そういう方向にいかれることと了承していいか悪いか。

齋藤誠農林大臣官房長

○政府委員(齋藤誠君) 今回の災害におきましても共同化に関連した予算が出ておりますが、共同化の方向について今農林省としてどのような考え方を持っておるかという御質問でございます。これにつきましては、風水害対策特別委員会におきましても御論議がありまして、農林大臣からも御答弁いたした次第でございます。それに付言して申し上げますならば、この共同化の問題は最近は農機具を中心といたしまして相当進展を見ております。だんだんにトラクターが大型化するといったような場合に、各戸の農家におきましては、自分の経営規模については過剰の投資になるというようなことで、農機具の共同利用という形で共同化というような面が見られております。また、畜産の部につきましても、たとえば乳牛を共同畜舎に入れまして共同飼育する、飼料は各農家が持ち寄ってくるといったような形態もございます。また、果実等につきましても、共同出荷、共同選別という面を通じまして、共同化の方向が見られております。農林省といたしましては、一般的な原理原則をもってこれを進めるというのでなしに、やはりそういう実態に即しまして、村の方からそういうふうな方向がだんだんと出てきます場合におきましては、これを推進するという考え方を持っておるのであります。ただ、共同化という言葉の中には、共同施設を作ることも共同化といい、あるいは共同作業を進めることも共同化、あるいはさらに、進んで共同経営といったようなところまでも共同化という言葉でいわれておりますので、最後の共同経営というようなことになりますと、これはなかなか農家の現在の実態から見まして、はたして経営の収支までも共同化するといったようなところまでいくことについては、なおいろいろの問題がそこに出ておるわけです。農林省といたしましては、かような実態に即して農家の方からそういう方向に持ってくるような機運になって、今後の農業経営の合理化あるいは近代化という方向に沿って出てきたものについてはこれを推進し、それに対する障害となるべきものについては、これは除去していくようなことをやっていったらいいのじゃないか、こういうのがわれわれの率直な考え方でございます。今回の災害に対する部落の共同施設に対する助成も、みずからの部落におきまして畜産の共同管理所を設けるといったような具体的な施設の助成を考えておるわけでありますが、その部落におきまして、やはり各戸の農家が飼うのじゃなくて、そういう方向で部落の再建をやってみたいというような、みずからの計画が自主的に出てくるということを前提といたしておりまして、そういうものに対する助成を進めて参りたい、こういう考えに立って対処しているわけでございます。

成瀬幡治日本社会党

○担当委員外委員(成瀬幡治君) 私は、農家の方についてはそういうことがあると思いますが、特に漁業関係でいえば、漁場が大体共有なんですよ。だから、共同化ということが必然的な流れだと思うのです。水産庁次長もお見えになるから、官房長は水産関係については触れなかったわけですけれども、せっかく今度の災害でこういう漁船の共同化ということが頭を出しているのですから、それで何かこういうことをやることが、何か一つの大きな政策転換になるということじゃなくて私は、実態から出てくれば、当然の結論だと思いますから、一つこのいい芽を育てるようなふうに方向としてはやっていただきたい、またやるのが当然ではないか、こういうふうに考えております。これに対する所信を伺いたい。

齋藤誠農林大臣官房長

○政府委員(齋藤誠君) 先ほど共同利用に供する小型漁船の建造についての御論議がございました。これに対する考え方といたしまして、先ほど水産庁次長から申し上げましたように、災害時におきます今回の措置は、応急的な復旧措置の手段としてこのような方法をとったのでありますが、また現実にも、災害時におきましては、漁村等におきましては、こういう持ち寄りの共同利用の形で漁船を利用するという形が、従来とも災害時にはあったのでございます。今後、お話しになりましたように、水産関係におきましては、その性質上特に定置漁業であるとか、そういった漁業権との関連した漁業の形態というものが非常に多いわけでありますので、おのずから、現在の段階におきましても、漁業協同組合の一つである水産組合であるとか、あるいはそれ以下の部落における共同化の形態というものが随所にあるのでございます。これらの問題を今後どういう形において進めていくかというのは、大きな一つの漁業制度上課せられた問題でございまして、現在水産漁業制度調査会というものを設けましたのも、これが一つの大きな課題になっておるわけであります。かかる実質的な共同化をいかなる形においてこれを進めていくか、あるいは制度化していくかといったような問題が、一つの問題になっておるわけであります。水産につきましては、農業以上にそういった面が多々あるわけでございまして、われわれとしてもそういう線に沿った調査会における何らかの結論を早急に得たい、そうしてまたこれによって対策を講じてみたい、かように考えておるわけであります。

成瀬幡治日本社会党

○担当委員外委員(成瀬幡治君) 漁業関係で、今度の堤防が仮設にしろ、あるいは本腰に締め切りをされますと、漁場あるいはノリの場所、そういうものが非常に荒らされまして、これに対する損害——一口でいえば、漁業権の侵害あるいは水利権の侵害と申しますか、そういうようなことが起きておるわけです。ところが、実際問題としては、応急締め切りの問題について、これはおれのところのノリに損害を与えたから、あるいは漁場に損害を与えたからといって、どうこうということは、なかなかああいうときに言うことも困難であろうし、また言うのもおかしいことであろうと思うのですけれども、しかし、そうかといって、何とも言わないからそういうものに対して伏せておくことはいけないわけです。従って、できてしまった応急仮設の問題についても、やはり私は損害を見てもらいたい。本工事の上においては、当然漁場あるいはノリの養殖等を妨げないことをやっていただかなければならぬ。しかし、それには漁場をはずして、そうしてやるなんということも、またたくさんのお金がかかるということになれば、やむを得ないことになるから、そこにおのずから補償の問題が出てくる。あるいはまた、悪水をポンプで吹き上げることによって、ノリの繁殖を妨げることになっておるのですから、工法の上でそういう悪水等が入らない工法というようなものを一つ考えていかなくちゃならぬと思うのです。そこでお尋ねしたいのは、一体、応急仮設、応急で締め切りをやられた工事に対しての損害をどうされるか。もう一つは、本工事を施行されるような場合には、その漁場の人たち、あるいはノリをやっておる団体の人たちと県とを中に入れて話をするなら、非常に円満じゃないかという話も、この前建設省に対してただしたときにお答えがございました。従って、そういうような何らかの形において、本工事の場合に対しても円滑な一つやり方をやりつつ、補償も考えていくとともに、工法等においてもそういうことのないようなやり方と申しますか、悪水等を防くような工法をやっていくというようなことを、建設省なりあるいは関係当局と打ち合わせをされるものかどうか、この点について一つお答えを願いたいと思います。

高橋泰彦水産庁次長

○説明員(高橋泰彦君) 最近、ただいま御指摘の問題が相当現地の漁業者側から私どもの方にも伝わって参っております。それで、本来ならば、この御指摘の漁場は、特に愛知県等におきましては、おおむねノリ養殖の非常にいい漁場でございまするので、この漁場の砂等を多量に取られますと、相当の損害が予想されることは御指摘の通りでございます。それで、お話のように、応急締め切りの際は、これはもちろん地元の漁業行も協力してやりましたものでございまするが、やはり応急締め切りだけではなくて、本格的に多量の砂等を取るということに相なりますと、やはりそこに設定されておりまするノリとの間の調整の問題が起こることは御指摘の通りでございます。で、ことに私どもの方から拝見いたしますと、行政庁及び県も含めまして、いずれもこの問題の調整につきましては御異論がないわけでございまするが、ただ、実際の工事はいろいろその請負等の関係がございまして、請負を受けた業者とこの関係漁民との間の話し合いが必ずしもうまくいっていないことは御指摘の通りでございます。従いまして、この問題につきましては、やはり御指摘のように、農地局、場合によりましては建設省とも十分連絡いたしまして、この両者の調整が円滑にいくように、一段と努力して参りたいというふうに考えておるものでございます。ことに、御指摘のように、何と申しますか、確かに建設工事の工法それ自体も相当研究の余地があるようでございまして、漁業者としても砂を絶対に持っていってもらっては困るというのではなくて、ただ、でたらめに大事な漁場から持っていってもらっては困るというような要望はもっともだと思いますし、それからなお、サンド・ポンプ等による泥を吐き出す場合でも、時期、それから場所等を工夫していただければ、ノリに対する被害を相当程度減退させることも技術的に可能かと思っております。ただ、この点は、ただいま申し上げましたように、必ずしもその下請と業者と関係の地元漁民との間に連絡がとられておらない模様ですし、今後はその点がまた非常に問題だと思いまするので、私どもも関係庁とも十分連絡し、また御指摘のように、この問題については、現地の県御当局がやはり両者間の利害の調整を現実に現場ではかられることが最も妥当だと思いますので、その線に沿うたような通達なり指導なりを今後とも続けて参りたいというふうに考えておる次第でございます。

成瀬幡治日本社会党

○担当委員外委員(成瀬幡治君) 損害補償もやると、こういうことでございますから、けっこうなことでございますが、愛知のノリももちろんですが、三重は、御承知のように、アサリをたくさん入れておったのですね。そうしましたら、そのアサリが今度の応急締め切りのためにみんな吸い上げられてしまったというような点がありますから、これも一つ、知事等がよく知っておると思いますから、一つ中に入って、建設省と、あるいは県が取次をして、そういうものの損害も出されるようにしていただきたいと思いますが、この点はよろしゅうございましょうか。

高橋泰彦水産庁次長

○説明員(高橋泰彦君) これは、何と申しますか、非常に差しった場合の応急的な工事の場合には、はたして法律的に損害賠償の問題になるかどうか、それは検討の余地があると思いますが、しかしながら、現実に桑名等におきましては、貝類が吸い上げられたということも事実のようでございます。従いまして、この点につきましては、その両者の間に調整をはかりますとともに、私どもの方でも実情をなお詳しく調べた上で、善処いたしたいというふうに考えております。

成瀬幡治日本社会党

○担当委員外委員(成瀬幡治君) ちょっと、私、ほかの用で今のを聞きませんでしたが、結局、そういうものに対して損害を見られると、こういうことなんですね。

高橋泰彦水産庁次長

○説明員(高橋泰彦君) 厳密に法律的な意味で損害賠償になるかどうかについては、法制的にはまだ若干、こういう緊急時の場合でございますので、確信を得ておりませんが、しかしながら、現実的に漁業者の確実に得べかりしその漁獲物が、現実の損害を受けたことは事実でございますから、この問題につきましては、あるいはその両者の間に調整をはかりますとともに、さらに詳細に調査いたしました上で、何らかの方法を講じたいというふうに考えております。

成瀬幡治日本社会党

○担当委員外委員(成瀬幡治君) まあ何らかの方法ということは、それは損害賠償ということはおかしいわけですけれども、実際の損失があったのですから、それをとにかく見ると、こういうふうにまあ了解をしたいと思います。もし違っておったら、一つ反駁をしておいていただかなければならぬと思いますけれども……。次にお伺いしたい点は、まあ、とかく河口が漁港に使われておるわけです。それで、切り立てた高い護岸ができてしまうと、船の係留するような所がなくて非常に困るのです。現に、愛知県におきましては、あまり垂直であったために、子供が落ちまして、はい上がるところがないわけです。それがために死亡してしまったというのがあるのです。それで、この点も、建設省に対して、こういうようなところには、一つ船着きができるように、あるいは漁民の人が上り下りができるような階段を取りつける等の設計を工夫していただきたいということをお願いしたところ、建設省も、よろしい、それは一つ地元のことであるから、知事あるいはその関係市町村の方、あるいは組合の方等の意見を聞いて、一つ工法というものを考えてみたい。もちろん、農林省がそういうことについての当面の責任者であるから、一つ打ち合わせをしてやっていきたいというような答弁がございました。従って、農林省、特に水産庁等において、こういう場所がたくさんありますから、前もって、現場のいろいろなことをやるのは、知事が一番よく知っておるのですから、知事と十分連絡をとつて、何ら連絡がなかったから知事の方が知らずに設計等をやってしまったということのないように、仕事をやっていただきたいと思いますが、この点、一つ遺漏なくやっていただきたい。

高橋泰彦水産庁次長

○説明員(高橋泰彦君) 御指摘の堤防の問題については、ただいま御発言のような趣旨でやらせます。それから、前段の、何らかの方法を講ずるというのは、補償であるかどうかという問題でございますが、これはまず、いろいろな私どもの経験によりますと、このような場合には、だれがそういうことをしたかということ、加害者という言葉は悪いのですが、要するに、そういう悪い意味でなくて、アサリなりハマグリなりに被害を与えたものがだれかということがはっきりいたしますると、御案内のように、若干補償の問題が起ころうかと思いますが、しかしながら、おおむね、私どもの経験によりますと、結局わからない場合が相当あろうかと思います。従いまして、その場合には、これは補償という問題に事実上なり得ない場合が相当多いわけでございますが、しかしながら、このような災害とはいいながら、相当の被害を受けたことは事実でございまするので、私の方としては、場合によりますれば、沿岸振興の経費その他で、アサリ、ハマグリの復興に要する経費につきましては、県と打ち合わせの上、補助金という格好で、沿岸振興ということでめんどうを見ていく道もあるというふうにただいま考えておる次第でございます。

成瀬幡治日本社会党

○担当委員外委員(成瀬幡治君) それから、堆積土砂の中で、流木に関係する政令案が出て参りまして、そうして、漁場で「樹木の数が千本以上堆積する地先漁場に係る区域」というような案が出て参りました。これはおかしいじゃないかといったら、これは農林省と十分打ち合わせて済んでおる。しかも、二十八年災のときに済んだから、これはかまわぬというようなことが言われておる。ところが、愛知の実情を申しますと、漁場にラワンのあの重いのが沈んでいまして、それが二、三本沈んでおりましても、お説のように、海水の中ですからぐるぐる回るわけなんです。それがノリを破ったりいろんなことをしているわけです。で、千本という数はおかしい話だと言ったら、農林省の方から私がちょっと調べて承知しておるのは、これは石数に直せば七百二十石くらいに相当する、こういうわけです。七百二十石というと、直径一メートルの木材で二周半ばのものが、三十本くらいなければならぬという勘定になるが、実はそうじゃなくて、五、六本のこんな大きな、二かかえもあるようなラワンが荒らしているというようなことで、どうにもならぬわけです。それを引き上げたらいいじゃないかとおっしゃるけれども、起重機を使ったりして、補償の何倍というような費用がかかるようになる。従って、この基準ということによって、何か作られたから、堆積土砂とみなして作らなければならぬというので作ってみたが、実際上やってみたら、どこも適用範囲はなかったというようなことになる。われわれが要望しておるように、少なくともこういう不可抗力で入ったものに対しては、漁民の費用というものは、五、六本であってもたくさんかかることになるわけです。ですから、それが堆積土砂の形の中で取り除かれるというようなことにしていただかなければ、意味がないじゃないか。ですから、この政令の問題については、農林省はそう遠慮する必要はなくてもう少し、千本という数もさることながら、石数の問題についても引き下げてもらわなければならぬと思うのですが、これはどうですか。

高橋泰彦水産庁次長

○説明員(高橋泰彦君) この漁場に堆積いたしましたいろんなじゃま物によって、漁業の復旧上非常に障害もあるわけでございますが、これは、土が積もりました場合と、木が沈んでいる場合と、二つあるわけです。御指摘のように、樹木が相当漁場に集積しておりますと、漁業操業上非常な障害になるわけでございますので、このたびのような措置を講じたわけでございますが、ただ、実態は、ただいま御指摘のような大きな材木だけではなくて、木の根っこが非常に多いのが従前の例でございます。なお、大きな木につきましては、これを勝手に除くことについても、若干いろいろな問題もございますが、ここで考えておりまするのは主としてそういう大きな根ではなくて、従前のこの種の災害で通常ありまするところの木の根その他のことを想定して、一定の本数以上の場合に対象にしていくというようなことを考えたわけでございまして、この点につきましては、現地からのその後の報告もとっておりますが、大体こういう考え方でよかろうということで、ただいま連絡中でございます。

齋藤誠農林大臣官房長

○政府委員(齋藤誠君) ただいま水産庁次長から御答弁申し上げた通りでございまして、水産庁におきましては、この対象になり得るような漁場につきまして、市町村別に大体の調査をいたしております。その結果、この基準によっておおむね救われるかどうかということを判断いたしました結果、今中しましたような基準にいたしたのであります。御質問のような地域につきましても、今説明がありましたように、もちろん、ラワン等の大きな沈木がありますけれども、この樹木というのをどういうふうに理解するかということでありますけれども、良識で考えていただきまして、今申しましたように、相当の木の根等があるのではないかということで、各地区別に各県の方から、樹木の本数あるいは堆積土砂の土量等の報告がございまして、その基準によりまして今回の処置をきめたわけでありますから、おおむね救われるという前提でありまして、基準は作ったけれども何ら対象になるものはないというようなことは、絶対にございません。

成瀬幡治日本社会党

○担当委員外委員(成瀬幡治君) 僕は、あなたの意見というか、答弁が大体おかしいと思うのです。大体、十八年災のときに木の根っこが多かった、だから、そういうものを対象として、実は二十八年災並みの政令で措置されたということは事実なんです。ところが、今度はそうじゃなくて、いわゆるラワン等の流木の問題も多いわけです。それを二十八年災並みにやられたというのは、私は、実情に合わせてやられたんじゃなくて、前のままおやりになったというふうにしか取れないわけです。実情を先に聞いてやったとおっしゃるなら、もう少し私は表現が違って、いろいろな格好になってくるだろうと思います。だから、そうじゃなくて、ここでいろいろやっておる時間がございませんから、私はやめますけれども、とにかく樹木等というのが、今度は樹木の数という……。何かここらあたりのところに欠点がありゃしないかということを心配しておるわけですが、まあ今お話しのようなことも入っておりますから、いいわけですが、それにいたしましても、石数というのはどのくらいになるか知らないけれども、この際何の価値もないということで、とにかくある程度下回った数字であって、実際は五本、十本というようなラワンが漁場を荒らしていてということは事実でございますから、その実態に即してやっていただくということを要望も申し上げるとともに、一つ水産庁の方も実態に即した取り扱いをするというお答えを願っておきたいと思いますが、どうでしょうか。

高橋泰彦水産庁次長

○説明員(高橋泰彦君) これは、この場合の堆積土砂の関係におきましては、樹木だけではなくて、泥土の問題もございまするので、両方を考え合わして参りたいと、こう思っております。それから、樹木の点でございまするけれども、今回ラワン材その他の流木のあったことは事実でございまするが、しかし、この海底に相当に障害物たる木、木の根その他の障害物があることは、これも従前の災害と違わないのでありまして、これもありまするので、この規定で参りましても、決して、御指摘のように、一つもこれに該当するものはないということはないというふうに確信いたしております。

成瀬幡治日本社会党

○担当委員外委員(成瀬幡治君) まあ、言えば切りのない話であり、やめておきますが、最後に、これは少し問題が別になりますが、青ノリというのを一つやろうじゃないかと、こういう機運が非常にあるわけですが、御承知のように、水産庁の試験というものは一つの研究室だけの試験ではなくて、やはり相当な広範囲にわたっておやりにならなくちゃならぬと思いますが、こういうものについて今後一つ、来年度予算等で研究を助成すると申しますか、強化すると申しますか、そういうようなことについてどういうふうにお考えになるか、この際お伺いしたいと思います。

高橋泰彦水産庁次長

○説明員(高橋泰彦君) このノリその他の研究の問題は、最近非常に急速に研究の内容が進んだことは事実でございます。しかしながら、ただいま御指摘のように、この研究室段階から実際に応用する場合におきましては、相手が非常に広い海でございまするので、なかなか必ずしも研究室で行なったことがそのまま実用に供される場合も、幾多の障害があることも事実でございます。従いまして、この点につきましては、一番問題なのは、漁村におきまする青年層を中心にした研究グループの協力でございまするので、来年度の予算におきましても、その点につきましては従来より一段と、この研究グループの活動につきましては拡充して参りたいつもりでおります。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 官房長官に、あるいはことずけになるかもしれませんが、先般、建設省関係の防水の問題が出た。防水機具の補助の問題。その際に、その補助対象が直接準用河川なり——直轄河川はもちろんだけれども、準用河川等の活動に対しては考えておる、適用できるが、農業用排水に使った場合そのことは考えていない、こういうのであります。ところが、実際問題として、今も甲府の方に聞けば、そういう場所もあるのでして、それから今、森さんから聞けば、現在名古屋地区等にもあるのであります。これは必ずあると思うのです。私は、昨年、御承知の通り、約大体一千万円ばかりのところが二ところ、二千万円ばかりあった。そのうちの七割は農業用水です。こういう実例がありますので、これは農林省としては特段に農地局と相談して建設、大蔵と交渉して、そうしてあの中へこの際は一応入れておいてもらいたい。そうじゃないと、この次にああいう問題が出たとき因りますから、この際は一つ入れておいてもらいたい。全部つかった、関連した水害によって、耕地を防ぐために、一つ河川を、準用河川以外の河川で、現実に町村長等が指揮をして防災に使った機材に対しては、これを補助するということを一つ入れてもらいたいと思うのですけれども、一つ御検討願います。

齋藤誠農林大臣官房長

○政府委員(齋藤誠君) これは昨年来から清澤先生強く主張されているのでありまして、昨年度は農地局、農林省等、大臣の命を受けまして大蔵省と執拗に折衝いたしたわけでありますが、結果においては措置することができなかった。建設省の今回の関係につきましては、御趣旨の点につきまして、なお折衝していきたいと思います。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 参考までに申し上げておきますが、昨年は七百万円もらいました。二十八年ももらっておるのだから、だから、ここで強く解釈して、何かのところへ入れることもできると思うのだが、向こうの方から政令に入れるか、こちらの何かに入れることができると思いますが、そこまで御努力をお願いします。

齋藤誠農林大臣官房長

○政府委員(齋藤誠君) よく一つ研究してみます。

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) それでは、本案の審査はこの程度で終了することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。他に御発言もなければ、本小委員会の審査は終了したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。なお、本委員会に対する報告の内容等につきましては、小委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

重政庸徳自由民主党

○委員長(重政庸徳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。では、これで散会いたします。    午後四時八分散会

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