風水害対策特別委員会厚生、労働小委員会 第1号
- 発言数
- 238 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1959/11/28
会議録
○委員長(藤田藤太郎君) それでは、ただいまから厚生、労働小委員会を開会いたします。 労働省関係の法案、閣法第十四号及び閣法第十五号を議題といたします。 まず、閣法第十五号、昭和三十四年七月及び八月の水害並びに同年八月及び九月の風水害に関する失業保険特例法案の衆議院における修正について、政府当局から説明を聴収いたします。御説明を願います。
○政府委員(百田正弘君) 衆議院における修正事項を御説明申し上げます。失業保険におきましては、給付につきまして待期の制度を設けておりまして、失業の最初の七日間に対しては保険金を支給せず、第八日目以後の失業の日を給付の対象といたしておるものでございまして、この待期は今回の特例法案が対象といたしております休業についても、失業保険の趣旨からこれが適用があるということにされておるのでありますが、衆議院におきましては、三十日以上にわたり休業するものについては待期を撤廃する旨の修正がなされたものでございます。 修正事項の内容を御説明いたしますと、第六条第二項におきまして、三十日以上にわたる休業者及び災害による事業の休廃止に基づき離職した者であって失業の日が引き続き三十日以上のものについて待期撤廃の措置を講じたものでございます。 以上であります。
○委員長(藤田藤太郎君) それでは閣法十四月及び十五号の二法案について御質疑を願います。
○向井長年君 ただいまの保険の待期の問題ですが、一週間ですね、一応待期期間を設けてあるという、これは精神はどこにあるのですか。
○政府委員(百田正弘君) 失業保険に待期を設けてございますのは、第一には、これによりまして失業の確認を的確にするとともに、短期の失業については、そこまでは保障をしないという建前のもとに、世界各国の立法例においても、こういう、通常認められておる制度でございます。従いまして、この待期期間の一週間ということを前提といたしまして、現在の保険数理ができ上っておるわけでございます。そういうことからいたしまして、われわれが出したこの本案におきましても、従って当然失業保険のベースに乗せる、休業を失業と見なすだけで、あとは失業保険のベースに乗せようということで、待期についてはこれは撤廃ということは適当でないと考えたのでございます。
○向井長年君 とにかく待期期間の七日というのは、一応失業してその間次の職業を探す、こういう一つの理由ということに考えられるか、あるいは失業して一週間程度は十分生活に余力がある、こういう考え方で見ていくのか、この点について明確じゃないと思いますが、どういう趣旨から一週間の待期期間を設けたのか、設けた趣旨ですね。
○国務大臣(松野頼三君) これは御承知のように失業保険の受給資格が六カ月間の雇用という長期なものが前提になっております。そうすれば、それから退職をするとなれば、やはり次の職業を探すにしても一週間ぐらいの切り替え時期が要るのじゃないか、それができなかったときは、やはり一週間後からは失業という事情が発生するだろう、一週間というのは、右から左の会社にかわるにしても二日、三日というものは、日本の常識ではある程度の休暇というものはあるわけであります。また、六ヵ月雇用後一日も退職金をやらないというところもあまりあると思いません。これはもう法律で河日間の退職金というものを、一応やはり概念がきまっておりますから、その意味で、生活としては退職金の何らかの手当があるだろう、また次の会社に雇用されるときは、一週間程度の休暇は、日本の常識として、異動するにしても、普通当然だろう。同時に、失業の確認をその期間にする。これは日本のみならず、世界中この一週間という程度のものがちょうど基礎になって、その上で今度失業保険が千分の十六という料率をはじき出しているわけであります。これは失業者となる境の確認と同町に、それが一つの保険の境を確認する期間にもなる。そのほかにもっと短いのは、日雇いというのがございます。これはほんとうに一日か二日という方ですから、これは日雇いになるわけです。それから六ヵ月という雇用の前提の上に失業保険というものがあるんですから、そう一日だからすぐというのは少し妥当を欠くのじゃなかろうかというので、失業保険法は今日までずっとこうやって参りまして、災害になりまして、非常に一週間の待期が議論になりました。災害は特殊な場合でございますから、議論になるのは当然でございますけれども、失業保険総体からいくと、これをはずすということは、問題にならないほど非常に苦労の多い事柄だと、こう考えるわけであります。
○向井長年君 今、大臣の言われた通りだと思うんです、普通の場合においては。しかし災害という特別なこういう事態の中においては、いわゆる工場があるいは会社が流失しておる、あるいは職場がない、こういう立場を考えるならば、それに対する、失業しているか失業していないかの調査の問題、あるいは次の職業を探すとか、こういう問題は、この場合においては除外されてしまうと思うんです。実際において困難な状態になると思う。こういう中から、一週間の期間は起算しなくてもいいのじゃないか。直ちに認定して、失業保険の方途をとるべきじゃないか、こういう考え方を私は、きのう実は総括質問のときに、大蔵大臣に言おうと思ったところが、時間がなくて言えなかったんですが、従って、衆議院の災害特別委員会でいろいろただいまそういう点も問題になって、三十日以上失業ということで、変えられておるわけです。しからば三十日以上失業するということじゃなくて、二十五日であっても、これは支給できないという形になっていると思いますけれども、これは当然起算日は、二十六日から認定できれば認定して、すぐそれから起算する、こういうことを前提としてやっていけないかどうかということですね。三十口をそこに求めた、これはどういうわけですか。
○国務大臣(松野頼三君) 向井委員おっしゃるように、それは非常に微妙なところです。衆議院の修正案を是なりとすれば、非常に微妙なところだと思うのです。おっしゃるように、一ヵ月確認をしたら、さかのぼって七日を払う。三十日目から今度は七日分をもらう。三十七日になる。そうすると、向井委員のおっしゃるのは、二十四日にして三十日分払えばいいじゃないか、こういう御趣旨のようですが、これはおっしゃるように、衆議院の案を政府は是としておりませんので、私が答えるのはおかしいんですが、衆議院の審議のときには、そういう議論も出たと思います。しかし、それはやはり一ヵ月というのは何だというと、一ヵ月というのが、三十日というのが、保険の支払いとしては最低のものであります。これは一ヵ月の保険というのは、ほんとうをいえば三カ月になりますけれども、一カ月というのは、保険の単位とすれば最低の期限なんです。それじゃその上に立って、七日の待期の撤廃をしようじゃないか、こういうわけで、二十三日とか四日とか議論はありましたけれども、これはやはり日雇いじゃないんだから、失業保険の期間というのは、一ヵ月三十日というのがいわゆる最低の期間だから、それをとって、今度はその上において待期の撤廃をしようじゃないかという理事会の御相談があったそうでございます。従って、それは、おっしゃるように二十九日でいいじゃないか。それは、いい悪いは別ですけれども、保険というのは、一カ月単位でやっておる。三十日単位で、今日三十日から百八十日とか二百十日とか、みな三十日を単位で失業保険というものが成り立っておるものですから、三十日というのをおとりになったことも、これも一つの常識じゃないか、こういう御意見ですが、政府はこれを是認したわけじゃないので、私がここでいいとか悪いとか答弁するのはおかしいのですが、そういう経過だったということは聞いております。
○向井長年君 そうすると、政府は、衆議院でこう修正された点については、いいと思ってないわけですね。
○国務大臣(松野頼三君) いいと思っておりません。そのときには、これは通ればもちろん法律ですから、政府は従う。この意向を尊重して、この方向に事務を運営いたします。しかし、今は、政府は非常に困りますという実は意見を付して、満場一致で実は修正をされたけれども、政府は今でもいいとは思っておりません。いいと思っていない理由は、やはり長期的なものだから、それを基礎に置いていく、しかも、これは特例ですから、一番保険経理の基本になるところまで特例で触れられたのならば、今度は特例で基本料率まで触れるという結果になりはせぬか、今日は、失業保険は、幸いこの程度は負担できるから、これでやっておりますけれども、それが逆な場合には、こういう触れ方をされるならば、災害のために保険のすべてのものが影響される、これはとても私たちはがまんできないという意見なんです。本年はこの七日を撤廃したから、あるいは特例をやったから、一般会計から補給しなければ、保険が赤字になるから、こういう議論も出ましたけれども、ことしは私たちはこの程度はできますという意見の上に立って、委員の方がおやりになっておる。政府は、今でもやはり七日の撤廃をすることは、これは大へんなことなんです。これは、事務上も、経理上もむずかしいと同時に、会計総体に及ぼす影響は甚大なものです。もしも七日の撤廃をやられたら、保険料率は相当これを上げなければ、一般の場合はできません。しかし、災害の場合ですから、こういう特例を私どもはやったわけです。従って、その辺が、衆議院の委員会ではいろいろ議論が出たわけで、私の頭では七日だけはごかんべん願いたい。私どもは休業、離職とみなしてやっているのですから、七日の撤廃、これは基本に触れるということです。その点で極力反対というとおかしいのですが、困るという意見をつけましたけれども、与野党満場一致でおやりになったことですから、もちろん今でも私どもほんとうに困ると思っておりますが、通った以上は、法律ですから、それに従って運営するつもりでおります。意見を言えば、そういうようないきさつですから、私がこれをあまり説明するのは必ずしも妥当ではないかもしれません。政府と委員会のいきさつは、そんないきさつでございます。
○向井長年君 そうすると、一応労働省の方で、今修正されたような形において、これによって給付を受ける人と、それから労働省が考えておる普通の場合において給付を受ける該当者、これがどのくらいか、大体調査されておりますか。
○国務大臣(松野頼三君) 大体調査しております。
○向井長年君 資料は出ておりますか。
○国務大臣(松野頼三君) 資料は正確には言えませんが、大体十五万人を予想されまして、この一ヵ月の対象になる方は、おそらく十万人くらいはおられるだろう、十万人くらいは一ヵ月の対象になられるだろう。こういう計算をしております。この法律が通りまして、初めてこの問題が出て参りますので、正確に今から……。
○向井長年君 いや、差がどれくらいなんですか。普通の場合と、いわゆるこの修正の場合においての……。
○国務大臣(松野頼三君) 金額ですか。
○向井長年君 いや、金額じゃなくて、大体給付を受ける人の差ですね。
○国務大臣(松野頼三君) それは七日分ふえます。ヒ日分の失業保険料がふえます。
○向井長年君 だから、それに対する金額です。
○国務大臣(松野頼三君) 十七億が大体予定されておりまして、従って、これによりますと、約四分の一前後が上限になるわけです。だから、十七億の四分の一といったら、四億前後じゃなかろうか、こういうふうな予想を一応立てております。まだこの法律の対象として調査をしておりませんので、常識的に大体この辺じゃなかろうか、こういう計算を腹ごしらえをしておるわけです。
○向井長年君 そうすると、労働省は、一応、この修正案に対しては、今なお是認していないのですか。承認してないというか、是認してない、こういうことなんですが、その是認してないという趣旨は、あくまでもこの立法精神から考えているものなのか、あるいは、予算というか、金の問題、こういう両面からですか。どちらからですか。
○国務大臣(松野頼三君) もちろん両面からであります。しかし、一番問題は、やはり組立て方の問題、七日の待期の撤廃という保険上の組み立て方で非常に困る。まあ特例だからいいじゃないか、それはありましょうが、昭和二十八年の特例のときには、これはやらなかった、待期はその際はやっておったのです。今回に限ってその待期を撤廃するということは、おそらく私はそのときもそういう議論があったと思うのです。しかし、それは非常に保険の基本に触れますからということでお断わりし続けてきたので、昭和二十八年はやっておりません。そういういきさつも私はあるのじゃないか、こう考えまして、予算ももちろん四億ということは今日失業保険会計の予備金で私の方は運営するつもりでありますから、二十一億絶対できないか、これははじいてみないとわかりませんが、一応十七億なら予備金で可能だという立案で十七億を出した手前、二十一億というと、私の方は今から計算をし直さなければならぬ、同時に、ただいま向井さんのおっしゃるように絶対今でも承服しないのか、いやそういう意味ではありません。意見を聞かれればそういう意見を付して発言しました。しかし衆議院で満場一致通りましたから、いまだに抵抗しているとかそういうことでなしに、意見を聞かれれば、私どもはやはり基本的な問題だからお考えいただきたいと申し上げる以外に、政府としてはないのですから、抵抗するとか、そういう意味ではございません。私の方はあくまでこれは理論的にいってこういうものです。その上で御判断をいただかなければなりませんと言う以外はないわけでして、今でも変わっておりません。
○近藤信一君 長期にわたる湛水ということが予想されまして、その事業所がなかなか事業再開の見通しがない、そうした場合に、これはやはり水没した所から機械の移動などをして、一時他に工場を借りて、そうして事業を再開するわけなんです。そういう事実もあるわけなんですが、そうした場合に、いわゆる事業所が違ってくるわけです。ここに水没地域の事業所としてあるわけだ、しかし、一時臨時に他の水没していない所に工場を借りて、そこで事業を再開する、その間一ヵ月やそこらきてしまうと思う、そういう場合に、今度の失業保険が適用されるかどうか、その点いかがですか。事業所の所在地が変わる場合ですね。
○国務大臣(松野頼三君) 失業保険は、同一事業所でしたら、場所が変わってもそれは少しも差しつかえございません。同一事業所という趣旨のものであれば、場所がどこへ移動されても、今の失業保険法でも影響はございません。それはかまいません。
○近藤信一君 その場合、やはりそこに働く人たちはやはりその間は休まなければならぬ、こういう期間ですね、その期間やはり失業保険を適用される、こういうことになるのですね。
○国務大臣(松野頼三君) 今回は適用いたすように特例を出しました。その間休業になりましても、休業という在職のままでありましても、今回は失業とみなしますから、失業保険を支給いたします。
○近藤信一君 それから今度のこの特例法を見ますと、特に今度ば大臣も御承知のように広範囲な災害だ、特に工業地帯における災害はひどかった、しかのみならず国の経営する国鉄ですら一ヵ月も不通になってしまっておる、もちろん私鉄その他はほとんど途絶してしまった、これが長期にわたって途絶しておる、その間働く労働の意欲はあっても、とても通勤ができない、そういう場合に、一体どういう処置が講ぜられておりますか、これは講ぜられていないと思うのですが、その点いかがですか。
○国務大臣(松野頼三君) 交通途絶のために、工場は健全だが通勤できないという場合を、近藤委員はおっしゃったと思います。これは義務としてはございませんけれども、大体雇用契約というものは、緊急な場合にはどうするという雇用契約とか、大きなものは団体協約とか、労働協約とかいうものが一応ございますので、大体雇用契約とか、そういうもので大体規程がございます。しかし、現実にどうなっているのだという話がございましたから、基準局と職安を通じまして、そういう場所を全部調べましたところが、やはり一応六割の休業補償を支給されております。事業主の責任において、その通勤できなかった労務者の方に大体六割――六割というのはちようど休業補償の金額です――というものを、長期の方は支給を受けているという実情の報告を受けました。やはり大体雇用契約とか、そういうもので、そういう場合に規程があるものですから、それをみなお使いになっていらっしゃる。大体私どもの調査では、休業補償が六割、失業補償も六割ですから、その金額を、私どもの基準局及び職安を通じて、ほとんど報告をとりましたが、その中では一銭も支給しなかったというのは非常に少ない。ないとは言いません。たまたまありましたから……。その理由はどこにあるのか、雇用契約が悪いのか、経営者に経営能力がないのか。あるいは何か特別な意味があるのか、調べますということで、一、二の問題を今調べておりますけれども、そういうところで、大体私どもの統計は、ほとんど私の予想以上に、六割支給を受けております。一、二ございましたが、それは理由を付してくれということで、いずれこれは報告が参りましょうけれども、ほとんど大体雇用契約で、その天災地変とか、病気とかいう場合にはこうするというのが、大体きまっているようであります。その趣旨で今日調べております。今のところは六割ぐらいの休業補償の支給はほとんど受けております。受けてないものが一件もないとは言えませんので、さらに今調査しております。
○近藤信一君 雇用契約で六割補償するということは、これは健全な事業主はその六割補償ができますけれども、中小企業になると、もし雇用契約に六割とうたってあっても、この六割の支給のできない場合が相当あると思うのです。そういう場合、何かの処置がありますか。
○国務大臣(松野頼三君) そういう易合、労働金庫の貸し出しというのが一方にあります。その補償を、本人が最後のときにするか、雇用者が最後の補償をするか、それは個々の契約によりましょう。一応さしあたりは労働金庫を御利用いただきたい。また労働金庫にはそういう目的があるわけです。そのとき事業主が、今はないけれどもあとで、将来払うのだ、その労働金庫の返済のときに……。それは個々によって事情は違いましょう。しかし政府としては、そのために労働金庫に政府が出資し、県も相当な金を融資いたしております。また中央連合会も労働金庫には相当の金額がございますので、その労働金庫の利用が労働者から、その場合出てくる思います。
○近藤信一君 労働金庫から借り入れをして、一時の処置をとるということでありますけれども、それはそこの業所に働く労働者が、その労働金庫に加入している場合は、そういう処置がとれますけれども、加入をしていない、非加入の労働者の場合、労働金庫からの貸し出しの処置というものは、私はできないと思うのですが、その点どうですか
○国務大臣(松野頼三君) おっしゃる通り、労働金庫は組合員でなければ貸しません。ただし組合員になることは、雇用条件を付して、千円出資すると組合員になれる。従って、労働金庫の組合員でなければ金を貸しませんけれども、その日、組合員になろうと思えば、労働条件と雇用先を書いて、千円の出資金を出せば、組合に加入できるわけですから、特に今回になって入れないということはございません。今回でも、未加入者が入ろうと思えば、その条件に合えば入れるわけです。雇用者ですから、雇用者ということは、当然五人未満であろうと百人以上であろうと、雇用名の証明はつくのですから、その人でも組合費を納められれば入れるわけです。
○近藤信一君 入れることは入れますけれども、入るには一つの条件が要ると思うのです。私は労働金庫を設立した発起人になっているのですが、やはり労働金庫に出費をして、初めてその労働金庫への加入の資格というものができるわけですところが、突然今まで労働組合もなかった十人ぐらいの事業所においては、私は労働組合のないところがほとんどだと思うのですよ。そこが罹災した場合に、労働組合もない、労働金庫にも今まで加入もしていない。今度入ろうとしても皆罹災してその出資金もない。こういう場合が私は相当あると思うのですよ。そういう場合、やはりどこからも借りる道がない。こうした場合、やはり事業主はどこかからこれを借りなきゃならぬ。その場合に、何か国の方で補助をするとかめんどうを見るというふうな、何かありませんか。
○国務大臣(松野頼三君) 労働金庫の運営は、比較的今回の災害の場合には、県の方からも相当そういう意味で計画を立てておられますが、愛知県の場合、大体そういう緊急な場合の融資というものを対象に十億という貸出計画を立てられました。このうち手持金が約二億くらいあります。連合会から五億借りられました。県から約三億、政府が五千万の実は預金部資金からすでにこれは融資があり、従って大体計画通りいっておるわけです。そういう緊急な労務者の新規加入というものが、向うの計画の中に入っておる。従って、やはりそういう方もあるので、今までの既存の組合員以外に、そういう緊急なものも労働金庫はしょわなければならないという趣旨でこの計画をお立てになったと、私どもは報告を受けております。労働金庫は独立機関ですから、政府は干渉はしませんけれども、融資計画のそういう計画をお立てになっておられるようであります。従って、もちろん労働金庫の経営からいくと、ふだんはなかなかそういう緊急のは困ると思うのですけれども、こういう場合には、政府の資金あるいは県の資金を対象に、緊急な計画を立てられる場合には、これをそういう緊急の場合には出し得るのじゃないかと思います。これは労働金庫の運営にかかるものでありますから私は言えませんが、私は労働金庫でそういうふうにきつく、お前は組合員でないから貸せないとか、そういうようなことでなく、災害の場合には同じように今回も裁量をお願いしておるわけであります。それからもう一つ、そのほかにはどうかというと、復興事業が進んで参りますと、相当公共業が進んで参ります。そのために、今回はその一つとして、緊急にこの三分の一を五分の四で失業対策事業というものを始めますけれども、やはり復興業になると、どっちかというと労務者が足らないので、ある場合には労務費が高騰して困るという逆の意味の陳情も受けておるわけであります。従って、私どもは全然そういう方が日雇いになられることはよいことではありませんけれども、雇用期間の失業保険を差し上げるのですから、その雇用期間のない場合には、私は公共業でおそらく吸収ができる。また最近は人手が足らなくて困っておるというような職種も出て参ります、従って、いろいろ考えてみれば、災害ですから不幸な場合がいろいろありますけれども、私どもは何とかしてすべての易合を想定してやって参りたい、こういうふうな対策を立てておるわけであります。労働金庫は、今度御承知のように非常に労働者があるものはなるべく広く入れたいという御趣旨で、組合がある場合には、どっちかというと組合員を募集までされておる。こういう場合にはお前はだめだ、そんなことは私はなかろうと思う。今まで入っていないからだめだ、そういうことは、私はおそらく今後労働金庫もおとりにならないだろうと思う。
○近藤信一君 愛知の場合は労働金庫も、大臣もいろいろ陳情を受けて知っておられるだろうが、ほぼ底を突いておるのであって、県当局もあれをいろいろとお願いしてやっておるのだが、なかなか進んでいかぬというようなことで困っておるということを、この前言っておられましたが、労働金庫のことは、そういうことで政府からも出資の問題、いろいろと問題があると思うのですけれども、先ほど私が申しましたように、やはり愛知県の通勤者は、御承知のように桑名、四日市から相当たくさん米ているのですね。この場合関西線は一ヵ月も凍結してしまい、近畿日本鉄道もほとんどこれもだめだというふうなことで、通勤者が自分の意欲があっても通勤は途絶してだめだ。そこで会社側が雇用契約の中でその処置をとるんだと、こう言われるけれども、やはりそれは今度は天災で、これは会社側の責任じゃないのですね、実際は。会社側の責任でない場合でも会社側がその雇用条件によって六割補償をする。これはちょっと私は矛盾するように思うのです、が、この点どうですか。これは政府の責任で解決しなければならぬと思うのですが。
○国務大臣(松野頼三君) 災害を受けた工場と受けなかった工場とは、これは雲泥の差があると思いますし災害を受けた工場は、御承知の通り物資が沸騰して、木材も値上がりして困る、衣料品も足らないというように、すべての物が不足している。茶わんからはしから実は非常に不足して、通産省が全国から集めて補給しております。従って工場が――工場でも商店でも同じですが、災害を受けなかった工場と、非常に大きな災害を受けた工場との差は、おそらく雲泥なものだろうと思います。そこにおいて支払い能力がないとは、常識的に言えませんが、ただ払うか払わぬか――おれのところは雇用契約は七日間だ、二十日は払わぬぞというような場合があるかどうかということは、はっきりとは言えないと思いますが、これが払わないということはあると思います。これはただ払うか払わぬかということであります。その実情を雇用契約は勤続によって二十日休業補償を払うという場合もあれば、十四日しか払わないというところもあるでしょう。そういうところを心配して基準局に調査させたわけであります。そして今のところは一ヵ月たって、それで六割の支払いを受けておられるという話を聞いて、これはある程度休業補償の弁済のかりに一週間という期限があっても、一ヵ月野放しに払っておられるならということで、私ども安心をしたのですけれども、この場合の権利と義務ということから言うならば、払えなかったというところもあるかもしれません。それは私も非常に心配しておるのであります。ところが幸い六割の支給を受けておられるようでありまして、近藤委員のおっしゃる御心配は私も非常に心配して、これはどうしようかと思って、実は失態を調査した上で議論をしたいと思っておりますが、また厳重に調査いたします。それからなお名古屋の方の記者会見のときでも、それは当然休業補償の限度は業者が払ってもらえるだろう、また払えるように指導いたしますということの発表を私はしておりますが、非常にこの点は私も心配をいたしております。
○近藤信一君 まあ払うか払わぬかの問題は、そこの業の義務があるかないかできまるわけなんですけれども、私の知っているあるところでは、災害は直接受けておらぬけれども、いわゆる売掛金が皆災害地域にある。その場合に売掛金の回収ができない。そこで手形を切ったわけですけれども、手形が不渡りになってしまった。それで、これはもう十一月、十二月と待ってもらえば十一月に何とかなるから十二月まで待ってもらいたいということを盛んに懇願したけれども、それを聞き入れずに遂に不渡りにして差し押えてしまった。こういうところもあるわけです。そういうところは、これは自分は払いたいという気持はあっても、事実上これを払えない事実が出てくるわけです。そうした場合には一体どこが責任を持つか。こういう結果が私はここに出てくるのじゃないかと思うのです。自分は払いたくても現実の問題としては払えない。まあ自分のところの従業員はそこで六別なら六割補償をしていかなければならないが、それも補償できない。こういうことになると、その責任は持てないということになるのですが、こういう場合に、何かあなたの方ではお考えになっておりませんか。
○国務大臣(松野頼三君) 賃金は何と言っても債権の中では最優先にということで、一応民法の規定もきまっております。それから今のような場合にもどうするのだということは、これは実はそのために中小企業金融公庫とか、政府機関の取引先には、つい先般も通産大臣は百億以上出すのだ――もちろん復興資金という中には労務費も入っているわけですが、機械だけ買うときしか貸さないというわけではありません。その機械の中には労務費も入れて、復興資金の融資の対象になるのですから、やはりそのためには金融措置、あるいは中小企業対策というものにさしあたり政府が出した百億という決済が一つはここに出てくる。こういうことが私どもの想定されます今日の道であろうと私は考えております。
○近藤信一君 やはり中小企業金融公庫とか国民金融公庫、それはありますよ。ところが実際に差し押えられてしまって、そこの信用もほとんどなくなって、それからもう売りかけのしてある所は全部、差し押えの所は全部通知してしまって、信用は落ちてしまった。こうなると銀行も金を貸してくれない。今まで取引しておった銀行も金はだめだ。国民金融公庫も中小企業金融公庫も、そういう状態になれば、これは見通しがないからだめですよ。そういう場合に、実際そこは解散するより道がない。そうするとやはり従業員に対しても、やはり払う責任も持ってない。こういう結果になると思うのですが、それでもほかから金を借りて払え。こういうことになれば、これはもう金融の道は断たれてしまう。こういうときには、やはり政府の責任で何とかしなければならぬと私は思うのですが……。
○国務大臣(松野頼三君) そういうときは、やはりこれは解雇ということになりましょう。あるいは離職ということになりましょう。それは当然失業保険の対象として離職によって失業保険を受けられる。しかし労働省は、やはりなるべく離職させたくないのです。やはり雇用というものの安定を私はやるのですから、最悪の場合は離職すればこれは失業保険は獲得される。しかし失業保険というものは、失業保険を一回受けると、次の就職が非常にむずかしいのです。失業保険の支給期間が長いほど次の雇用条件が悪いのです、統計を見ますと。一ヵ月の失業保険を受けた方の雇用条件と、六カ月受けた方の雇用条件はうんと違ってくる、どうしても今の統計が……。心配なことは、なるべく失業保険は短期間にして次の再就職ということをあっせんしませんと、失業保険を延ばすとますます雇用条件が悪い。そういうことで、何とか私は離職ということをさせずに、転業という道をなるべくそのときにさせてもらいたい。また私ども職業安定局の指導で、なるべく転業をやる。なるべくそういう意味において私は失業という言葉は使いたくない。同時に、失業保険というものをすべての活保障にするということは、非常な最悪の場合は仕方ありませんが、できれば再就職という方向に私たちは努力している。その意味でありまして、災害によって非常なお気の毒な方があるならば、なるべく私は転業を大いに進めたい、と何心に、公共事業という臨時的なものはいいのですが、公共事業に永遠に就職させるということは、これはまた考えものであります。やはり暫時その場合は公共事業に働いて、しかし雇用関係だけは何とか結んでおきたいという指導を今進めております。
○近藤信一君 いずれにしましても今度の特例で、通勤が途絶したそうした人たちに対する政府の措置が講ぜられていない、こういう点はいけない。やはり当然天災による交通の途絶であるから、政府が責任を持つべきじゃないか、私はこう思うのですが、その点はよく考えていただきたいと思います。
○国務大臣(松野頼三君) それで、今のところはそうやって順調に休業補償が支給されております。近藤委員のおっしゃるような工場ばかりではないのです。かりに言うたらば、何のことはない、丸もうけじゃないか。こういう、悪いと言うとおかしいのですが、失業保険会計から見ると、らち外のものを失業保険に入れるとなるとこれは非常に大きな問題になってくる。今まで順調に六割払って、事業者がその計算で今日やっておられるのに、もらえるものはみなもらえ、全事業者が六割の失業保険を取られるというならば、失業保険の本旨からいうと、それは少し行き過ぎだ。近藤委員のおっしゃるほんとうに困っている工場、おっしゃるような趣旨が私どもわからぬわけじゃありませんが、全部の工場がそうではありません。そうすると、失業保険の会がいたずらに、不当な事業の援助基金になってしまう。これはまた失業保険の木旨からいって、非常に気の毒な方に上げる失業保険の積立金が、そういう事業者にやれと全部に払って参ったら、将来これはまた逆な意味で大へんな問題が起きやしませんか。近藤さんのおっしゃるその工場について、私もわからぬわけじゃありません。しかし、失業保険を全部すべての工場にやれというのは、工場主はどちらかというと思わぬ失業保険からの補助金がきたようなものでして、これは私は忍びがたいことじゃなかろうか思います。
○近藤信一君 最後に一つ今度この場合はどうなりますか、特例法が適用されますか。たとえば失業保険に加入しておって、事業主がいろいろと事業の都合で保険金を納めていなかったというあれがしばしばあるわけですね、その場合に、もう何ヵ月も滞っておって災害があった。この場合に失業保険は適用されますか、そういう事業主に対して。
○国務大臣(松野頼三君) この六ヵ月間の延納はもちろん延帯金なしで認めます。三月三十一日までは無条件で認めます。しかし災害前のこの滞納金というのは、これは災害によって起こったんじゃないですから、この責任はあくまで私ども残したい。三月までは災害ですから、これはかりにそういう工場でも三月までは延納を私ども認めるつもりです。しかし、三月過ぎたらもう前のは帳消しかというと、そうはいきません。前のは問題は別ですから。この六ヵ月間はすべての債務というものを延納して、凍結すると申しますか、一時それは見送ること、これはいたします。しかし三月過ぎてからは、やはり災害前のその債務というのは、これは引き継いでもらわなければいけない。それも全部帳消しというわけには、これはいきません。
○委員長(藤田藤太郎君) 関連して。労働省にお尋ねしますけれども、今の失業保険金の積立金というのは幾らかということが一つ。 それから今十七億と四億――二十一億予備金からお出しになるというのだが、さっきから失業保険の会計云々という言葉がよく出てくるんだけれども、本来災害は突発的に起こった問題だから、一般会計から注入して補てんをするというような御措置にはならないのかどうか。そういう点のお考えを一つ。
○政府委員(百田正弘君) 三十三年度末、つまり本年度三月三十一日現在におきまして積立金は六百億でございます。 それから第二のお話でございますが、本来これは社会保障制度審議会でも御議論がありまして、災害だから、失業保険に金があるからといって、これから失業保険を適用してやっていくというのは妥当ではないのではないかというようなお話もございました。従ってわれわれといたしましては、今回の特例法は、現在の失業保険の体系において、またこれがいろいろな基礎に立ってでき上がっておりまする現在の件数というものの上に立ちまして、保険の制度を運用していっておるわけでございます。この根底を先ほど大臣もお話がありましたように、これをくずすということでは、特に失業保険という金を利用して失業保険の形をとるだけのものであって、正当ではないと考える。ただ今回の場合におきまする災害による休業というものは、これは現実においては職場もそれで失われる。今もそれで外国の場合等におきますればこれはいわゆるレイ・オフという格好で失業保険の対象になるわけであります。そういったものが日本の場合には慣行化されておりません。これを、こういう際に特に休業というけれども、実質的には失業でございます。失業ということで失業保険のべースに乗せていったわけでございます。そういう意味合いにおきまして、今度の政府の法案ができ上がっておるわけであります。従って、今、藤田委員長からお話のありました一般会計から繰り入れろという問題につきましては、私はこの休業を失業と認めるということでやる場合におきましては、これは現在の失業保険の基礎の上に乗せたものだと考えております。乗せ得るものと考えておりますので、これは特に一般会計からその分を別に補てんするという必要はなかろうかと思います。
○委員長(藤田藤太郎君) もう一つ。問題はそこのところあたりがポイントだと思うのですよ。だから失業保険の全計から、適法として出すというところに今のような問題がある。通勤者云々という問題が出てくるので、一般会計から災害を救助するという建前で補助をするというところに踏み切れば、別にその議論をしなくても、あまり問題がないのではないかと私は思う。それから、もう一つほとんどの人が休業補償、休業補償というのは大体六割ですけれども、大体数にして監督署でつかまれて、受けた人が何パーセント、休業補償が何パーセント、これはわからぬですか。
○政府委員(百田正弘君) 大体基準局の調べでございますが、愛知、三重、岐阜三県におきましては、七割以上のものが受けているということでございます。
○近藤信一君 今、大臣が罹災した工場は六ヵ月ですか、今猶予がある。しかし、それ以前の保険金の滞納、これが、私は今までの例からいうと、だいぶあると思うのですね。従業員からは毎月取っているけれども、会社の方がそれを事業の運転資金に使ったりなんかして滞納している。これはもう今までいろいろと労働争議の紛糾の場合にも、そういう点がよく指摘されていると思うのですが、そういう場合に、従業員は毎月納めているのですから、従業員は当然権利があるのだけれども、事業所の不振によってそういう滞納が起こつて、それが今度適用されないということになると、これは従業員自身は責任がないわけになるのだが、その点いかがですか。
○政府委員(百田正弘君) 大臣から先ほどお話がございましたのは、徴収の面につきまして、特に今度の災害の面におきましてば、失業保険金は大体その月分を翌月末までに納めることになっておりまして、それを過ぎますと若干の追徴金がつき、あとは延滞金がつくという形になる。今回の場合には失業保険金の納期の延長を認める。納期の到来しているものにつきましては、事故のやむまで延滞金が進行しないことにしております。そういう徴収の方面からお話がございました。今、近藤先生の御心配の点は、そういう滞納のあった事業所が休業をした。それで休業をした場合に、滞納しているから失業保険金がもらえないのじゃないか、こういう御心配じゃないかと思います。失業保険金につきましては、この点、われわれとしては、できるだけ徴収しなければいけませんが、徴収と給付ということは直接にリンクいたしておりません。従って徴収の方は徴収の方で事情の許す限り取りますけれども、給付の万はちゃんといたしますから、その点の御心配はないと思います。
○近藤信一君 もう一つ。これは特別の例だと思うのですが、工場を始めて一ヵ月もたたないうちに今度罹災して再起不能に陥ったような場合は、一ヵ月ぐらいで、従業員もまだ失業保険金の資格もない、こういう場合に、会後六ヵ月問納入猶予があるとしても、それは再起不能に陥ってしまえばだめだということになるのですが、その場合どうですか。
○政府委員(百田正弘君) ただいまの場合ですと、従業員につきましては初めてその事業所に入って被保険者になったというだけで、これは今度の場合休業いたしましても、失業保険の給付の対象にはなり得ないわけでございます。ただし、その以前一年間におきましてほかの事業所その他において受給資格がありますれば、この者は失業保険金の受給対象になり得るわけでございます。またそれが再起不能に陥って工場がつぶれたということになりますと、工場に対しましてはその後はもちろん失業をして賃金も支払われませんので、それまでの滞納金というものが今後の徴収の対象になっていくわけでございます。ですから最悪の場合は差し押えとか何とかいうことまでいたしていくわけでございます。従業員につきましては、再起不能でございますので、再び復帰するということはないことになりますので、これは通常の離職ということになって参りますから、前にその事業所で離職前一年間において資格がありますれば、通常の失業保険金がその者については受けられる、こういうことになります。
○委員長(藤田藤太郎君) ありませんか。――それじゃ私から一つ失業対策事業の一四号の点ですけれども、この労力費の五分の四、資材費の二分の一、事務費の五分の四ということになっておるのですけれども、大体何人くらい対象となりますか。県の財源が枯渇しておると私は思うのですけれども、財源はどのくらい予想されているのかということが一つ。 そういう意味からいって、地方財源は自治庁で考慮される点があると思うのですけれども、そういう回り回って補助施策をするよりは、むしろずばっと失業対策事業については全額国庫負担でやってやるという気持になぜなれなかったか、ここらあたりを一つ聞きたい。
○政府委員(百田正弘君) 今度の失業対策事業の特別措置法の対象になるところにつきまして、われわれが一応予算要求のときに予想いたしました数字は、従来失業対策事業をやっておりまして災害のこの指定を受ける地域、これにつきましては大体一億円程度と考えております。さらに新しく今回の災害において失業対策事業――失業者が出たために一時的でも起こさなければならぬ、それから従来のワクをさらに増加しなければならないというような点、これは大体一億円程度になっております。先般大体の災害地の政令の指定基準がきまりまして、具体的には今各県とも連絡しておりますので、この数字は今後異同があると思います。なぜこれを八割じゃなくて十割にしなかったかということでございますが、実は失業対策事業だけの観点から申し上げますと、他の災害復旧事業といったようなものと著しくこれは性質を異にいたしておるわけでございます。御承知の通り一般的に申し上げますと、失業対策事業につきましては、その県の負担分については年度当初におきましてその地方負担分の九割程度は普通交付税で見てやる計算になっております。なお失業対策事業が一定のワク以上にその地域で行なわれるという場合には、一方において高率補助制度、これは現在六割、一定の基準をこえるものについては八割という高率補助制度を持っているわけでございますが、しかしながら前回の事例もございましたし、今回特にこれにつきまして八割というような高率の補助をいたした次第でございます。全額補助をするということにつきましては、今申し上げたような全般的な観点から申しまして、普通交付税の財源を一応見てあるというような関係もございまして、八割ということでは相当高率ではないかというふうに考える次第であります。
○向井長年君 最後に一つだけ労働大臣に要望したいのですが、特に先ほど冒頭に申しましたように、一つの例でございますが、三十日以上という失業保険のことですが、こういうことに対して労働省としては全然弁解をする気持はないけれども、反発はしない、こういうようなことを言われておりますが、善通の場合でなく、災害である関係上、少なくとも救済するという精神に立って考えるならば、これは当然その通りに労働省みずからやるべきであろう、こういうように私たちは思うのですよ。従ってこの問題を今云々と言うわけではありませんが、今後失業の認定あるいは給付にあたっては、そういう精神を牛かして一つ救済に当たっていただきたいということを要望しておきたいと思います。
○委員長(藤田藤太郎君) ほかに質疑ありませんか。――それでは御質疑がないようですから、労働省関係の法案に対する質疑はこの程度で終了いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田藤太郎君) 御異議ないものと認めます。 それでは休憩をいたします。 午前十一時三十二分休憩 ―――――・――――― 午後零時四十六分開会
○委員長(藤田藤太郎君) それでは休憩前に引き続き、小委委員会を再開いたします。 厚生省関係の法案、閣法第八号、第九号、第十号、第十一号、第二十五号、第三十号及び第三十三号を、議題といたします。 まず閣法第八号、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた地域における公衆衛生の保持に関する特別措置法案の衆議院における修正点について政府当局から説明を聴取いたします。御説明を願います。
○政府委員(尾村偉久君) 衆議院におきまして原案の第一条の伝法病、第二条の水道関係に加えまして第三条が設けられまして、これによりまして災害を受けた清掃施設並びに糞尿、ごみの処理並びに火葬場の復旧、こういうような点が停止になったわけでございます。条文の内容を申し上げますと、第三条といたしまして、表題は(汚物処理等に関する補助)、こういう見出しで、 国は、第一条第一項に規定する災害を受けた政令で定める市町村が、当該災害により次の名言号の一に掲げる費用を支出したときは、政令の定めるところにより、予算の範囲内において、その費用の三分の二を補助することができる。この場合には、清掃法(昭和二十九年法律第七十二号)第十八条の規定の適用はないものとする。 一 ふん尿の処理その他政令で定める情婦に要する費用 二 公衆便所又はし尿貯りゆうそう、し尿積換所その他政令で定めるごみ若しくはふん尿を処するために必要な施設の設置に要する 費用 三 当該災害による被害を受けた前号に規定する施設、し尿消化そう、ごみ焼却場又は火葬場の復旧に要する費用 以上が修正で添加されたわけでございます。
○委員長(藤田藤太郎君) それでは閣法第八号について質疑を願います。
○近藤信一君 この修正案による第三条の最後の「ごみ焼却場又は火葬場の復旧」とありますが、この火葬場は公立の火葬場だけの問題ですか、たとえば町村における小さな火葬場、これがこの中に含まれるかどうか。
○政府委員(尾村偉久君) これは公立てございまして、町村の小さい、と申しましても、公立以外の施設になるわけであります。お寺の付属とか、これは入りませんで、あくまでこれは公立のものということになっておるわけであります。
○近藤信一君 町営の火葬場はもちろんのことですが、部落にあるところがあるんですがね、町営でなくして部落で火葬場を持っている所が。こういうのは含まれるかどうか。
○政府委員(尾村偉久君) いわゆるそこの住人の単なる寄り集まりの都落有というものは、これは公共有でありませんので、これは含んでおりません。
○近藤信一君 だけど私有物ではないでしょうね。自分で火葬場を持っているなんていうことはないのだから、やはり都落の公営を、たとえば区なら区ですか、町営と区区とかいうことがあるんですが、区の経営による火葬場……。
○政府委員(尾村偉久君) いわゆる区のというのは、結局公にはあれは村有ということになっておるものが相当ありまして、村有であればこれはいたすわけであります。
○近藤信一君 それともう一つは、有限会社ですかでやっているところがあるんですがね。たとえばそれは市営、県営でなく、有限会社で、今度の場合にたとえば名古屋で私の近所にある火葬場は、これは必要以上の量が毎日何百体とこう来るんですね。それでもう必要以上にどんどんと焼いたり何かして、非常に設備なんかもだいぶこわれておる、損傷しておる、こういう場合ですね。災害によって直接被害をこうむったわけじゃないけれども、災害後における処理によって損傷を受けた場合に、そういう火葬場に対してこれが適用されるか。
○政府委員(尾村偉久君) これは今の内容の対象でございますと、ちょっと適用されないわけでございます。
○近藤信一君 しかしそれは普通有料でやっているんですね。ところがそういう場合ですから、応急処置で市なり県なりがそこへ必要以上に持ってくる。それで料金も普通だと焼却一体に対して、死骸一体に対して幾らと公定の値段があるんですね。ところがそれをうんと安くやるわけですね。ああいう場合に、その場合のたとえば損害なんか出てくるわけですが、それに対して何か方法はありますか。
○政府委員(尾村偉久君) これは今の火葬場の場合に限定いたしますと、今度の災害救助法の方で災害時の死体の処理に関する費用が講じられているわけであります。ですからそれの支払いの単価と現実に合わせて割り引きしたとかいう差との埋め合わせの問題かと思いますが、この方でよく検討することになりまして、今度のこの火葬場の復旧は、あくまで公共立のものの復旧ということに限定してございますので、その中にはどうしても対象にならぬわけでございます。
○近藤信一君 それから、たとえば下水なんかですね、現実には使っておるけれども、たくさんの土砂が入って今、半分の機能しかない。こういう場合、これから相当日数をかけて、相当費用をかけて修理しなきゃならぬ、その場合でもやはりここに適用されておる三分の二の補助が適用されるかどうか。
○政府委員(尾村偉久君) 今回のこの公衆衛生の保持の方では、これはあくまで糞尿の処理それからその他清掃されたごみでございますが、今の下水道については終末処理がこれは公衆衛生の所管になっておりますので、その部分でございますが、今のお話のは多分土中のパイプの問題であろうかと思います。これは下水道法の方の関係で、実は建設省の災害復旧の所管になっております。そちらで考慮されていると、こういうふうに開いております。
○近藤信一君 その糞尿も下水道を通っていくやつがあるのですね、その分もやはり建設省ですか。
○政府委員(尾村偉久君) パイプの中の問題は、これは糞尿とその他を分けませんで、これは一貫して下水道のパでプの中の物体ということで、これは建設省で所管することになっております。
○勝俣稔君 この「ふん尿の処理その他政令で定める清掃」ということはどういうことを考えておられますか。
○政府委員(尾村偉久君) これはごみでございます。
○勝俣稔君 土砂なんか道路へ出てきたのは、糞尿もまじってきているのだが、そのときは一体どういうようにするつもりですか。
○政府委員(尾村偉久君) これは一応たとえばごみと申しましたが、汚泥、それからへい獣、これを今度含んでいるわけでございますが、今の糞尿単独でございますと、これは糞尿処理に当たりますが、今の土砂等と適当にまざっている場合には、これは大部分がきたない土砂ということで、これは土砂の方の扱いでございます。
○勝俣稔君 土砂等が道路にまで出てきたのは、これはこちらの方で処理するのですか、建設省の方ですか。どちらですか。
○政府委員(尾村偉久君) これは道路の上でも、いわゆる大掃除の時なんか道路に並べますけれども、これはまあ清掃であり、それから今度のような災害で道路そのものに、何といいますか、土砂を家から排出したりあるいは流れてきて、多数残るわけであります。これは建設省、道路の保持、維持ということで、今度は分けているわけでございます。
○勝俣稔君 道路のはいいですが、家の中へ入ってきている泥はどうなんですか。
○政府委員(尾村偉久君) これは厚生省所管である災害救助法の分担と、それからそれの持ち出しということで、これは清掃の対象、こういうことになります。
○勝俣稔君 家の中へ普通ならば入るべきやつなんですが、道路へきたやつはそこで区別する。だから家の中のやつを道路に持ち出してしまうと、道路の方が始末するのですか
○政府委員(尾村偉久君) ただいまのように、家の中にあの災害で自然的に流れ込んだやつ、これはもう畳等と一緒に外に運び出すと、これは清掃の対象でやります。道路に置いたわけであります。それからそうでなく、今度の状況もそうであります、二十八年度もそうでございましたが、道路そのものも何尺も川があふれてきて、いわゆる川の泥が全部そこを満たしたと、あるいはこれは道路維持の方の建設省、こういうふうに実は理屈よりも分け合っていると、こういう形になっております。
○勝俣稔君 理屈はいいけれども、実際はなかなかむずかしいと私は思うのです。うまくやって下さい。 それから水道のことについてちょっとお聞きいたしたいのでございますが、今度の伊勢湾台風なんかで、おそらくみんな井戸が埋まつちゃったろうと思う。そういう所は、またその井戸を掘るということはまた大へんなことじゃなかろうかと思う。それよりも、その関係の連中が簡易水道をやろうじゃないかという方が、正しい順序じゃなかろうかと私は思うのでございますけれども、こういうことは復旧になるかならないか。今回のこれに、何とかうまい方法でやってもらえないかというように私は考えるのでございますけれども、そういう点はどういうふうになっておりましょうか。
○説明員(聖成稔君) ただいまの勝俣さんの御質問でございますが、御指摘のように海水が長期にわたって井戸の中に浸入したというようなことで、事実上井戸が使用にたえないといったような場合、あるいは土砂で埋まったような場日、こういう場合には、先生おっしゃいましたように簡易水道を新設した方が、新たに井戸を掘るより合理的であると、こういうふうに私ども考えておるわけであります。その点は、すでに現在御審議になっております特別措置法の第二条で、そういう場合の新設ということはうたってございませんけれども、予算執行上、そういう措置をとるということについて、すでに大蔵省の方と了解済みでございます。
○勝俣稔君 範易水道の補助が二分の一である。これは非常に四分の一を二分の一にして、特別に取り扱ってもらったから非常にけっこうなんでございますけれども、今度のような災害は、山間僻地の方にだいぶ簡易水道が引かれておる。そこが非常にやられておる、まあ損害が広い範間じゃないけれども、やられた所はほとんど根こそぎにやられたような調子になっておる所が山梨県等にも長野県等にも相当あるんじゃなかろうかと私は思うのでございますけれども、こういう所では、私はこういう二分の一というのでは少ないのじゃないか、三分の二ぐらいは少なくともやっていただかなければ困るんじゃなかろうか、こういうように思うのでございますが、法律でこういうように原案で出てきておる、今さら云々というのじゃないのですが、何か特別な方法でめんどうを見てもらえるようなことができるかどうか、行政的に何らかの方法が講ぜられるかどうかということをお聞きいたしたいと思います。
○説明員(聖成稔君) 確かに二分の一では低率ではないかという御意見は、いろいろ私ども承知いたしておるわけでございますが、一面水道事業は、簡易水道もさようでございますが、収益事業であるというような点から参りまして、これ以上の高率補助が非常にむずかしい、かように考えておるのであります。従いまして、残りの自己負担分につきましては、極力起債のあっせんをいたしまして、そうして復旧を促進いたしたいと、かように考えておるわけであります。また、従来も年々簡易水道の災害復旧につきましては、さような方針でおおむね復旧に支障なくやっておるような状況でございます。
○勝俣稔君 従来のとはちょっと違いまして、今度の災害は、ほとんどふだん水の出ないような所が川になって、泥土が流れてきて、家ごとみんな持っていってしまうというようなのが山間におけるところの避害である。この損害は非常に大きな損害である、営利事業で、特別会計で料金取れるからというのは、これは普通の水道の方のような平地の方であるならばあれでありますけれども、取るといっても貧乏になってしもうて、いかにもどうもにっちもさっちもいかぬというような調子のところは、何かほかの方法でまたそれを補えるものであるかどうか。
○国務大臣(渡邊良夫君) これはこのたび四十二億の特別交付税を被災地域に回しておりまして、この水道について二分の一とすべきではないか、こういうことから話し合いをいたしまして、自治庁の方も大蔵省もその点認めまして何らか県において交付税の中から幾らか補助しよう、こういうことになっております。
○近藤信一君 今の問題に関連するのですが、やはり勝俣委員が言っておられますように、今度の場合には簡易水道が壊滅状態に陥っている。特に町村において二ヵ月も水につかっているというふうな所は、その地方財政自体がもう再び維持できるかどうかわからぬ点があるわけなんです。そこに対して二分の一の補助ということになれば、あとの二分の一を負担しなければならぬ、その負担能力もない、今、厚生大臣のあれでは、地方交付税によって云々という話がありますけれども、私はやはり当面の問題としては、この人たちが考えることは、あとの水道どうするのだということで、相当悩んでおられると思うのです。そういう点から考えると、この原案の二分の一というのは非常に私は問題があるのじゃないか、かように思うのですが、大臣その点どうですか。
○国務大臣(渡邊良夫君) この点、多分相当問題になりはせぬかと思いまして、私も相当心配したわけでございます。自治庁の長官ともよく相談いたしまして、自治庁から強い指導をしていただく、簡易水道なんか壊滅状態に陥った所については、特別に四十二億の、特別の特別というような交付税で性格を持っているものでございますから、それを県で相当見てもらおう、うっかりしているというと、知らないでいる地方があるだろうと思いますので、この点は強く自治庁に要望してあります。自治庁長官もそれを快く引き受けているわけでございますから、この点を地方に徹底さしていただきたいと、かように思っております。確かに二分の一では不足するということは、私どもも考えております。
○近藤信一君 交付税でいろいろめんどう見られるということになるけれども、やはりそれが地方自治体でいろいろとやられるわけなんです。ところが範囲が広い場合に、今、厚生大臣も言われたように、範囲が広いとあっちもこっちもということになると、忘れがちになるような所もなきにしもあらず、こういう点も考えられるので、やはり法律措置として二分の一でなく三分の二ということで、負担は少なくしてやる、これが私はあたたかい厚生省としての気持じゃないかと思うのですが、その点いかがでございましょう。
○向井長年君 関連。大臣は大体二分の一じゃ不足だということを認めておられるわけですね。そうして交付金等で一つ自治庁も十分考えるように措置してもらうということを言われているのですが、当然不足だということを認識されておって二分の二になぜできないか、この点ですね、認識されているなら、これはもう強く今までの委員会でもたびたび要望されている問題なんですが、それを二分の一だということでいかなければならぬという理由はどういうところにあるのですか。
○国務大臣(渡邊良夫君) やはり先ほど事務当高からも申しましたように、収益事業であるということと、それから自治庁で認めてもらえることと、まあまあというところでいけるのじゃないか、確かに、単に二分の一の補助ということになりますと、不足という感じはいたしますけれども、ほかの万でこれが償いができるという点からいたしまして、私どもこれを了承したわけでございます。
○近藤信一君 屎尿処理の方においてはこれは三分の二が適用になる。ところが簡易水道の万においては二分の一、こういうことになると、これは全く片手落ちな処理じゃないかと私は思うのですが、その点はどうですか。
○政府委員(尾村偉久君) この点は同じような衛生施設なので、いずれも大事なことでございますが、ただ水道は先ほど御説明いたしましたように、いわゆる収益事業、料金を取ってこれをやる、一万の方はほとんど不可能なことでありまして、市町村それ自体の出しつぱなしというのがほとんどでございます。その差で、起債とかあるいはその他の方法で埋め合わせれば、長期に回収ができる、その差で補助率、いわゆる国の負担額の差額、これはふだんのものについても同様でございまして、平素もその差がついているわけでございます。四分の一が簡易水道の補助であり、それからたとえば先ほど出ました下水等の始末処理は三分の一である。それから大水道は全然ゼロで、これは起債でもっぱら処理する、かような区別がついておりますので、この場合にもこういう色がついたわけであります。
○近藤信一君 同じ公衆衛生関係で、水道の方は料金を取るのだと言われるけれども、屎尿の方もやはり料金とって処理されておるのだから、たとえばくみ取り料なら一たる幾らとか、それから水洗の方ならば料金は下ってきますけれども、その理屈は私は同じじゃないか、料金を取るという点になると。その点どうですか。
○政府委員(尾村偉久君) 屎尿やごみの方は、ただでなくて確かに収集料というのを取っておりますが、これの終末までの料金は取りませんで、全国的に見ますと、大体実際に運営の場合に三分の一が最直の料金収集額でございますが、これに対しまして水道は、何年かの計算で資本投下も償却される。それから実際に売っておる処理の水もすべて回収できる、こういういわゆる収益率の差ということでございます。
○近藤信一君 私はその考えはちょっと違うのじゃないかと思う。片方は腐ったものを処理する方だ、片方はこれから生きている人間が飲まなくちゃならぬ、ここに私は大きな問題があるのじゃないかと思うのです。今当面腐ったものの処理はどんどん今やっておるが、飲むということになると、これの壊滅状態である所は、これは一日も早くこれを回復しなければならぬ、復旧しなければならぬ、それがなかなか二分の一の補助では、当面あとの負担分ができないだろうというにとで、これがだんだんとおそくなるというふうな結果になれば、これを非常に疫病関係にも関連してくるのじゃないか、こうなれば、簡易水道の万がやはり重要な点でなかろうか、こういうふうに私は考えるのですが、どうですか。
○政府委員(尾村偉久君) この点は、確かに先ほど勝俣委員からも御発言ございましたように、全国の今度の五百数十ヵ所の簡易水道全体ではございませんが、確かにもう村の何もかも、自治体、個人としては別といたしましても、村の何もかも引っくり返されているような例外的にひどい村がそのうちの何パーセントもある。それにつきましては、ほんとうを言いますと、二分の一はおろか、三分の二でさえということもあるかと思います。こういう例外的の問題でございますので、実は一般の簡易水道につきましては、二十八年のときの災害も二分の一という実積があるわけでございますが、大部分はこれでむしろかなり早く完全にいく。ふだんの倍の率でございますから、二分の一ですから、起債の世話ないしは交付税の埋め合わせということで、これは大体目的は十分達せられておる。例外的の部分だろうと思います。これにつきまして、できるだけ運営の中で、たとえば補助金の対象の何と何を取り上げるかというようなことで、できるだけそれはそういうところについてはうまくいくように運営したい、かように存じております。
○近藤信一君 今言われましたように、例外的に何パーセントかと言われるけれども、たとえば愛知県の海部郡の十四山とか、あの辺になりますと二ヵ月以上も冠水しておって、そうして村の場合、ほとんど財政というものは行き話まつちゃって、いつ再建ができるかどうか、事態が今むずかしいという状態なんですね。実際の財源を失ってしまって……。また、そこの町村民、山村民も生計を全部絶たれてしまった。こういうことになると、ことに私は二分の一ということになるとこれはなかなかは問題だと思うのですね。そういう生計も失い、村財政もほとんど壊滅してしまった。そういう所は一体何を基礎にして簡易水道を今後やっていくか、こういうことをまず考えなければならぬと私は思うのですがね、その点どうですか、
○政府委員(尾村偉久君) ただいまのような、特定の村財政が非常に困難な所、幾つか例外的な問題は非常に同情せねばいかぬと思いまして、従いまして前半はこの法律で、二分の一で大部分は済みますが、そういう例外的のものは、実際の補助の運営の中で対象になる、いわゆる復旧対象になる。補助を与えるものがこれは水道施設ということで、何もかもでなくて、これはもう限定されるわけでございますが、この場合の取り上げ方の運営で十分めんどうを見ていきたい。こういうことによってこの例外措置をとりたい、こう存じます。
○勝俣稔君 私が言い出しっぺなものですから、何とか一つ私も心配していただきたいと思うし、またいつまでも議論しておってもしようがありませんが、簡易水道といっても、それは平らの所で簡易水道をやって――愛知あたりの万は違うでございましょうが、ほかの方でも簡易水道施設だけはやられたというような、あるいは衛生問題の方ではやられたというような所は、今の二分の一でやっていけるかもしれない。しかし、もう根本的に村がやられたような所なんかは、もうとてもやっていけないから、こういう而については、今も大臣は交付税等で十分見てやろう、こういうような意味合いで、私は少なくとも三分の二以上のものを何とかしてもらいたいというように考えるのでございまするが、なお今までのそういうような所なんかは、査定の場合に引き込み線なんかの分もやはり少し何とか見てもらえるようなことになれば、よほどその点は緩和してくるのじゃないか。簡易水道の大体は、本管だけ、木線だけの簡易水道の補助対象になっているというのですが、今度はもう自分の方からまた出さなくちゃ自分の家に引き込みができないという状態になっておる。こういうよらなところをやはり行政的に十分見てもらえるということになれば、相当その部落民も助かるのじゃなかろうか、こういうように思いますが、これも今までの厚生省の原則からは少しはずれるかもしれませんけれども、しかしこういうときでございますから、そういったような線も十分お考え下さったならば、私は今の四分の一のときのあれとは、よほどそういう点が変わってくるから、二分の一でもよほど楽になるのじゃなかろうか。しかしどうしてもそれではいけないというような所は、一つぜひ交付金で……。われわれの県なんかにしてもそうでございます、二分の一で十分いける所もあるし、またどうしてもこれではてんでだめだという所もございますから、そういう所、県から見てどうしてもいけないというような所は、交付金を少しくこちらの方で、大臣の先ほどのお話しのような御趣旨の指令を出していただきまして、そうして十分やっていただくというようなことに……。要は、簡易水道を直していただいて、そうして十分に補助もいただいて、そうしてやっていけるというのが目的でございまするから、その辺のところは一つ厚生大臣に私はおまかせしまして、一つお願いいたしたい。こういうように思っております。
○国務大臣(渡邊良夫君) さよう決定するように取り計らわせていただきます。
○近藤信一君 しかし実際厚生省としては、二分の一はもう無理だということは言っておられる所もあるのですが、実際予算措置の問題でできなかったと思うのだが、何かほかの方法で考えられる点、あるいは勝俣委員が言われましたように、行政の面で何か考えるとか、何とかそういうことでできますか。
○国務大臣(渡邊良夫君) 自治庁と関係省とよく話し合いまして、また地方庁ともよく話し合いまして、それで運用の面で十分考慮いたします。
○委員長(藤田藤太郎君) ちょっと私から……。 今の特別地域については運営でやりたいという考え方が一つ。それからもう一つは、四十二億の交付税の中から地方庁がこの問題について補助をするという二つが出ておるわけですが、そうすると被害の大きい所は、今厚生省も言われているのだが、ここの委員の方々が言われているように、三分二もしくはもっと困難な所はそれ以上の処置は、大体運用の面と交付税の地方庁の補助でできると理解していいのですか。
○国務大臣(渡邊良夫君) そのように解釈してけっこうでございます。
○近藤信一君 それじゃ簡易水道の点は、今小委員長も言われましたように、今、大臣から御答弁があったように、まあできるだけのことをやるという答弁で、運用の問題で処置するということでございますが、もう一つ私は屎尿の問題で、たとえば屎尿処理をする場合に、都市でいうと船を使ってやっておるのですがね、これは、その船は屎尿のその貯留槽ということでこれは考えてもいいのですか。
○政府委員(尾村偉久君) これは具体的には、名古屋で東京から船舶を回してもらいまして、湾内投棄を災害のためにやったわけでございますが、これに要しました経費は、今度の対象になる。すなわち、その他糞尿の処理の中に入るようにいたしております。ただし、船を買い込む、建造する費用、これを今度は見ておりません、これは無理なことで……。船による投棄に要した費用は見ることになっております。
○近藤信一君 従来手持ちの船があったのですね。それが今度の台風によってこわれたりなんかして、それを今度新しく作るという場合、改造、また修繕とか、修繕がきかないやつはどうしても作らなければならぬ、こういう場合はどうですか。
○説明員(聖成稔君) 平常時におきましても糞尿の処理につきましては、極力陸上処理施設を作っていく。従いまして、下水道の終末処理場さらに屎尿浄化槽等の陸上用諸施設をやって、極力海洋投棄をなくしていきたいというのを基本的な方針にいたしておるわけでございます。従いまして、従来からも屎尿投棄船につきましては、特に補助金等平常の場合においては出しておらないわけでございます。今回の名古屋の場合には、先ほど局長がおっしゃいましたように、ああいう特別の場合で困りましたので、東京湾で使用しております大型の海洋投棄船を名古屋に使ったわけでございます。それ以外に近藤先生御指摘のように、小さな投棄船を使ったかもしりませんけれども、その屎尿投棄等に要した費用は、これは清掃の経費として補助の対象にいたしております。その船がいたんだからそれを復旧するというところまでは、現在考えておりません。
○近藤信一君 その復旧というところまで考えていないということですが、現実の問題として、やはり屎尿貯留槽が破壊されてそれを修繕しなければならぬ、それまではこれは実際使えないのですね。そういう場合は、やはり今の手持ちの船、今借りておりますけれども、借りたやつをそういつまでも借りているわけにもいくまいから、こわれたのを復旧しなければいけない。それは急ぐ問題ですね。そういうときに、それが含まれないということは、ちょっと片手落ちじゃないかと私は思うのですが、どうですか。その点。
○説明員(聖成稔君) その先生のお話は、愛知県方面のお話だろうと思うのですが、実は従来からあまり名古屋では海洋投棄をやっておらなかったように私承知いたしておりますけれども、今回そういう災害に関連して特にそういう海洋投棄を大型船でやりました以外に、まだ必要があった、なお当分貯留槽の復旧までそれを継続しなければならぬというような事態にあるかどうか、さらになお詳細に調査いたしまして、この法律にもございますように、三条の二に、「貯りゆうそう、し尿積換所その他政令で定めるごみ若しくはふん尿を処理ずるために必要な施設」ということでございますので、もし実情を尚べましてぜひ必要であるということになりますれば、政令の段階で当務的に検討いたしたい、かように考えております。
○委員長(藤田藤太郎君) それでは私一つ先ほどの質疑のあった中で確認の意味でお聞きしたいのですが、一つは、下水道は建設の所管になっております。だから建設省がやるのであるということでなしに、終末処川場は厚生省ですから、その間の関連作業はむしろ厚生省が積極的に建設省に申し出られて処理をされる気持があるかどうか。やっておられるかどうか。 二番目は、勝俣委員のおっしゃった井戸がくずれて、簡易水道の場合には大蔵省の了解を得ているということでありましたが、そういうときには今度の災害の補助率を適用しておやりになるのかどうか。二点を一つ確認しておきたい
○説明員(聖成稔君) 第一点の問題につきましては、建設省とも話をいたしておりまして、管渠の復旧は私どもの下水の終末処即場と同じ率の三分の二で復旧するというふうに承知いたしております。それから管渠の中にございます土砂でございます。先ほど問題になりましたけれども、これを排除する点につきましては、私どもが事務的に建設省と話しました段階では、まだ補助率の適用がはっきりきまっていない。三分の一でいくか、地上の土砂の排除の場合の十分の九のあれを適用するか、まだはっきりきまっていないということを聞いておりますが、いずれにいたしましても、建設省関係で下水道の管渠の中の土砂の排除はやるということははっきりいたしております。 それから第二点の問題でございますが、先ほど勝俣先生の御質問にお答えいたしました通りでございますが、その場合に、災害復旧の特別措置である二分の一の補助率を適用するかいなかという委員長の御質問でございますが、もちろんその場合には二分の一を適用するというように考えております。ただ問題は、えてこういう場合に便乗と申しますか、特に災実地であるけれども災害を受けていない所がやるのまで二分の一でやるというわけには参らないと思います。その場合には通常の場合の四分の一を適用して補助をしていきたいと思います。ある程度のところで線を引くという措置はやむを得ないと、かように考えております。
○上林忠次君 私も、こまかいことは知りませんけれども、たとえば大阪の都市の近くでは相当糞尿船が動いておるはずですが、こういう糞尿処理の問題とあわせまして、ああいうような都市地域の、名古屋には例が少ないらしいけれども、ああいうような被害地域で専門の糞尿船が相当あると思う。こういうような糞尿船が流された、またこわれてしまったというときに、これに対する処置というものばあるのですか。先ほどからちょっと話を聞いておりますけれども、私もそういうような例があるのじゃないか。今回の災害地域におきまして糞尿専門の船が相当あるのじゃないか。この糞尿専門の船の破損に対してどういうふうな処置がとられておるか。
○説明員(聖成稔君) 先ほどお答え申しましたように、今回の伊勢湾台風を中心とする中部地帯の災害地におきましては、平素からあまり東京や大阪の場合のような大規模な糞尿の海洋投棄ということをやっておらなかったと私は承知いたしております。従いましてまた先ほど近藤先生の御質問にお答えいたしましたように、あまり糞尿投棄船が災害のために破損されたという例を聞いておらないのであります。先ほどお答えいたしましたように、調査いたしまして、そういう事例が非常に多い、そうしてまた実態からいって急速に災害を復旧する必要があるということになりますれば、作正になっております三条の二号を適用いたしまして政令の段階でよく検計いたしてみたい、かように考えております。
○委員長(藤田藤太郎君) ほかに御質疑ございませんか。――御質疑もないようですから、本件に関する質疑はこの程度で終了いたしまして、次に移りたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田藤太郎君) 御異議ないと認めます。 ―――――――――――――
○委員長(藤田藤太郎君) それでは次に、ほかの省の方も見えておりますので、三十号について御質疑を願いたいと思います。昭和三十四年八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた医療機関の復旧に関する特別措置
○勝俣稔君 これは非常にけっこうな、画期的な法律で、私ども非常に喜んでおる法案でございますけれども、実は中小企業公庫の方に六十三億、国民公庫の万に四十二億というものを融資されて、こちらの万から融資してもらうようなことに今部でなっておるようでございまするが、これはこのお金はもう地方の方へはすでに行っておるのでございましょうか、どういうものでございましょう、そのある部分、第三・四半期分は行っているだろうと思いますが、第四・四半期分はどうなっておるかということを伺いたいのでございまするが、これにつきましては、実は地方の方ではこの法律が出ないというと、私的医療機関の方はお全を借りるということができないので、待っておるような状態で、ちょっと話をしてみますると、もうお前の方へ出すような金はないのだというような声を諸方で聞くのでございます。せっかくこういういい法律が出ても、借りられる金がなくなってきたでは、どうも始末に負えないじゃないか、たとえてみれば三重県の津の第百銀行には一億五千万円ばかりのものが中小企業の方から行ったそうでございまするけれども、ほとんどこれはこのごろある団体が参りまして、いろいろお話をしたら、もうこれはないというので非常にがっかりした、また愛知の方面でもそういうような声を聞いたような次第でございまするが、どういうような状態でございますか。私どもの聞いた話は、十一月十五日までに六十三億のうち三十二億が名点屋関係の方へ参りまして、名古屋が十五億、岐阜が一億、三重が三億、十九億という数字が大体もう使われてしまった、三十二億行ったうちの。でございますから今月あたりは月末、今現在ではこの金も非常に少なくなってきたんじゃなかろうか、ところでこの法律はまだ施行されないものですから、残りの十三億というようなものは合なくなってきておって、なかなかむずかしく、借りられないのではなかろうかというような心配があるのでございます。こういう点は、一つ厚生省側としても十分に融資のできるように御心配を願いたいと思う次第でございます。それでなければ皆保険なんかの問題も非常に困る問題でございます。 なお、大蔵省関係の方ではどういうようにお考えであるか、こういうことも一つ本りたいと思うのでござこいます。ことに国民金融公庫の方は百万円までというような調子なものでございますから、医者の力では、なかなかこれではいけないものでございますから、中小企業公庫の方へ殺到するというような格好になってきておりはしないか。中小企業の方が――今申し上げた数字は、中小企業の方の公庫の数字でございまして、国民金融公庫の方は、割合に農富に残っておるような状態のように承っておるのでございます。こういうような点を十分考慮していただかなければ困る、こういうように考えておるのでございますが、これに対する厚生省、大蔵省、それから通産省の方の万々の御意見を承りたいと思う次第であります。
○説明員(黒木利克君) 先生の御心配のように、私たちといたしましても非常に懸念心しておるのでございますが、実は中小企業の一般災害融資は、本年十月三十日の閣議決定に基づきまして、すでに発動いたしておるのでございます。医療機関の災害融資につきましては、まだ法律案が通過いたしませんので、発動できないのでありますが、通産省に対しましても、医療機関に対してもできるだけ他の一般中小企業と差別をしないで、一つ公平にやってもらいたいということをお願いしておる状況でございまして、ただいま御懸念の点、全く同感でございます。今後関係各省と連絡をして、遺憾のないようにいたしたいと思っております。
○政府委員(石野信一君) 御質問の点でございますが、今日まで、と申しますと、二十日現在ですが、貸付の決定をいたしましたのは、国民公庫が二十一億、中小公庫が二十四億程度、それで、御承知のように計画として国民に四十二億、中小に六十三億ついているわけでございまして、四半期別の関係で、第三・四半期、国民に二十八億、従って第四・四半期は十四億、中小の方は半分々々という考え方で、一応第三・四半期三十二億、それから第四・四半期に三十一億というふうに予定いたしておるのでございますが、そういう意味で総額として金が足りなくなるという心配は、まあないというふうに考えておりますが、御指摘のように第三・四半期の金が、この計画からいくと少し出足が早いので、足りなくなるのではないか、こういう問題があると思うのであります。従ってそういう点につきましては、全体としても景気がいいというような関係もありまして出足が早いということで、第三・四半期の方がふえて、第四・四半期のものが繰り上がると申しますか、いく出てくる可能性もございますので、実情に応じて第四・四半期の分を第三・四半期に繰り上げるということを考えております。それと、法律案が適らなければ出せないかという点でございますが、この点につきましては、一応とにかく貸しておいて、例の三年間百五十万日まで六分五厘というような基準が、この法律案が通りましたら、あとでその契約を変えるというようなことをいたすことで、これは一般の中小企業の場合も、百万円のがきまるまでは一応日歩三厘で貸しておきまして、あとで契約を変えるというふうにいたしたのでございます。従いまして、この法律案が通りますまでは全然貸さないということはございませんけれども、なるべく早く法律案を通していただきまして、そして軌道に乗りました方が処理もしいいかと思いますが、そういう意味で、法律案が通るまで貸さないということもございません。資金の方は第三・四半期と第四・四半期との割り振りの問題につきましては、実情を見ながら、ゆとりを持った考え方をいたしたいと思います。
○政府委員(小山雄二君) 先ほどのお話、特に中小公庫にたくさん申し込みがいくというようなお話もございましたので、その点特に申し上げます。 中小公庫でやっております仕事の今の進行の工合は、銀行局長から答弁された通りでありますが、中小公庫は御存じのように相当金融機関を使いまして代理貸しをやっております。この関係で、個々の代理店によってある程度ワク的な、さっきの数字のうちでソク的な取り扱いをいたしておりますために、ある代理店に行きますと、そこのワクがないというようなことが、あるいはあるのかと思います。これも今度の災害の実情にかんがみまして、そこをあまりきちっときめてしまわないで、ゆとりのある運用をするようにということを、公庫にやかましく言っております。また、あるいはそういう向きがありましたら、直接公庫の万にお話し願って、資金のワクはまだ十分余裕がございますから、できるだけ災害の実情にかんがみまして使宜の取り扱いをするように指示いたしております。
○勝俣稔君 銀行局長さんにお願いいたしたいのでございまするが、大体この線で、これは六億でございますか、六、七億の金だろうと思いまするけれども、これが今中小企業のほかの方へじゃんじゃん流れてしまったり、いろいろしてなくなってしまったというようなことがあった場合には、また御考慮願えるわけでございましょうか、どういう関係でしょうか。
○政府委員(石野信一君) そういう点になりまして全体の問題になりますと、やはり財政、政府資金のワクの問題もございます。財源の問題もございまして、ここでなくなった場合に追加するかというようなことにつきましては、追加するというふうにも申しあげかねる現状でございますが、いずれにいたしましても、今まで国民公庫につきましては四十二億のうちで二十日まででは、実際に実行いたしましたのがまだ十五億でございます。貸付決定いたしましたのが二十二億であります。それから中小公庫の万も、六十三億の中で実際に金を貸付実行いたしましたのが二十一億でございます。貸付の決定が約二十四億でございますから、そういう意味において金がなくなってしまうということはございません。できるだけ早く軌道に乗せまして、中小公庫、国民公庫の指導をいたしまして御期待に沿うようにいたしたいと思っております。
○勝俣稔君 国民公庫の方でございますが、この方はあまり借り手が少ないように、残っているように思えるのですが、そういうわけでもないのでございましょうか。あるいはこういうのを、これは公庫同士の関係があるから、なかなかこちらのやつをあちらに回すということは、閣議決定のこともあるが、なかなかむずかしいのでございましょうけれども、一面、片っ方の方は大へん足りなくなって、片っ方は非常に余ってきて、そして医療機関の方がうまくいかないということがあると、私は困ると考えておるのですが、なお医者というものはこういう事務が下手でございまして、法律がきちんと出てからでなければ借りられないのだと、下手に借りれば損してしまうのだ、利点やら、いろいろ今、銀行局長の言われるように、あとから直してもらえるというようなことがなかなかわからないものでございますので、割合に出発がおそくなりはしないかというように考えて心配しておる、それが一つ。 それからいま一つは、これは貸して下さる方からの保証の問題でございますが、この前の二十八年災のときは保証が非常にむずかしいもので、この金をほとんど借りられなかった話があるのでございますが、担保の問題でございますが、これは私は今度は今国皆保健のような調子になって参りまするから、そういう線で一つ何とかそういうところも担保の一つになりはしないかというように考えておるのでございますが、どうしても担保形式が非常にやかましいと、なかなか借りられなくなってくる、ああいう医者なんという商売は、御承知のように個人々々の患者を対象にしておりますから、大きな取引関係というものは割合少ないものでございますから、担保といってもなかなかむずかしい、こういうところがありますが、その点を十分御考慮いただくようにお願いいたしたいと思うのでございますが……。
○政府委員(石野信一君) 最初の方は国民金融公庫と中小金融公庫との金の出方の比較でございますが、必ずしも国民金融公庫の方が金が余っておるということではございませんで、先ほどのは割合から申しますと、件数で比較いたしますと、国民金融公庫の方は零細な非常に数多くの申し込みがある関係がございまして、最初のうち少し出足がといいますか、貸付の決定がおくれた関係で、先ほど申しました数字を適用します件数で申しますと五五%ちょっと――これは二十日現在でございますが――程度でございます。中小公庫の方は七三%程度出ているということでございますが、今まあ出ている金額で比較いたしますと、国民公庫の方が余っているような印象を持つかもしれませんけれども、これは貸付の申し込みとの今の比率から申しましても、国民公庫の方も大体同じような需給関係になるのではないかというふうに考えております。それから確かに百五十万円まで三年間六分五厘というような、特に有利な条件で借りられるのだから、今借りてしまうと損するのではないかということは、通常考えるのは無理ないと思います。そういう点につきましては、私どもといたしましても大体この法律案が、私ども厚生省とお話し合いしているようなことで通りますめどでもつきましたら、それによって公庫や金融公庫の方にも指導いたしまして、大体あとで契約改正をする前提で、そういう方が来られたときにあらかじめお貸しするようなことを断わったりしないというふうに、よく指導いたしたいと思います。 それから担保の問題でございますが、これはまあ金融機関でございますから、全然担保なしにというわけにも参りませんで、災害の場合にそういう条件についてどの程度の担保で満足するかというような実際の運用の問題等につきましても、ある程度、何と申しますか、楽にやっておるかと思いますが、そういう点について、一般中小企業の金融の考えと同じような考え方で、全然担保を取らないでというわけにもいきませんけれども、できるだけ御趣旨に沿うようなことをいたしたいと思います。
○勝俣稔君 御承知の健康保険は、毎月二ヵ月おくれて金をもらっておりますですね、基金の方から。あるいは今度国保は、全部やっていくような資金は、これは保険者の方から払ってもらうわけです、半額は。こういったようなところは非常な正確な担保じゃなかろうかと私は思う。よく地方でもみんなよそから借りるときには診療費を健康保険から毎月もらいますから、そのうちの何割というようなものを頭からはねてもらって、銀行の方ではそういうようなことまでしてずいぶんやっていて下さる、ふだんのがそうなんです。ですから、こういうようなことも今度は十分そういうような面も考慮していただくようにすれば非常にいいんじゃなかろうか。まあおそらくこの措置は特別の措置で、私は銀行局長には非常な敬意を表して、これだけ思い切ってやってくれたものだから、せっかくやってくれたのだから一つうまくやって喜ばれて、国民大衆のためになってほしいと私は思うのでございますが、一つそういう意味合いを十分お考えの上で、ここまでやったが、どうも金がなくなっちゃったというような調子になったんじゃこれまた困りますし、今のところではそんな心配はないというお話を承りまして、私も安心しておるのでございますが、ぜひそういうようにしていただきたいことと、またこういう私どもとしてはえらい思い切ったとは思わないけれども、まあ私があなたの立場になってみれば、相当思い切ったことをなさって下さった。せっかくなさって下さった以上は、一つ恩典に浴させて、そうして国民医療のために尽くさせたい、こういうように私ども思うておる次第でございますから、その点を十分お含みおき下さいまして、一つお願いいたしたいと私は思う次第でございます。
○近藤信一君 私的医療機関の復旧資金について、法案には、「通常の条件よりも有利な条件で貸し付けることができる。」とこうなって、政令では利率は一定の金額まで三年間六分五厘とこうなっているのですが、この一定の金額とはどれだけの金額で押えておられるのですか。
○説明員(黒木利克君) 百五十万円でございます。一般の中小企業は百万円が限度でございます。医療機関に対しましては百五十万円になっております。
○近藤信一君 そうすると、百五十万円がこれは個人としては最高でしょう。
○説明員(黒木利克君) 個人としては最高でございます。医療法人につきましては、一千万円が限度になっております。
○近藤信一君 個人で百五十万円までは六分五厘で三年間、あとの三年間は……。
○説明員(黒木利克君) 七年です。
○近藤信一君 償還期限は七年ですが、三年間だけ六分五厘、こういうことですね。
○説明員(黒木利克君) そうです。
○近藤信一君 三年間六分五厘で、あとの四年はどれだけになっておりますか。
○政府委員(石野信一君) 先ほどの御質疑の中にございました最高限度は、これは中小企業金融公庫の万は、個人につきましても一千万円までは貸付の同慶になっております。ですから国民金融公庫の万がもっと小さいのですが、かりに三百万円借りたいという場合には百五十万円までが三年間六分五厘でありまして、そして百五十万円をこえるものは九分三厘で、一般の中小企業金融公庫の貸し出しの金利が適用される。三年間だけ百五十万円で六分五厘が適用になる、こういうことです。
○近藤信一君 三年間を通過すれば……。
○政府委員(石野信一君) 九分三厘。
○近藤信一君 九分三厘ということになるんですね。
○政府委員(石野信一君) はあ、そうです。
○近藤信一君 私は今までたくさん借りるのをあっせんしたことがあるのですが、最高はなかなか出ないのですね。ただ個人は最高は幾らと、こう押えておりますけれども、最高を借りるように手続をしても、全壊や何かひどいところでも最高は出ない。これは一体どういうところに欠陥があるのですか。
○政府委員(石野信一君) 何と申しましても中小企業金融公庫及び国民金融公庫につきましては、中小企業を対象にいたしておりまして、特に国民金融公庫の方は非常に零細な小企業を対象といたしております。そういう関係でございまして、従ってまあそういう多額の金を一つに集中するというようなことになりますと、やはり潤おう数も減るというようなことで、そうどなたにも取高限度まで貸すというわけにはいきませんが、そういう意味で多額の、額の大きいものが全然ないかというとそういうことでもございません。結局実情に応じての問題に相なるかと思います。
○近藤信一君 まあ、現地でもいろいろと今度はやっていただいておるんですが、借りる人はやはり新聞なんかで個人は幾らと発表するものだから、だれでも最高を出せば最高借りられるものと思って、そうして申請されるわけです。ところがまあ百万円要るところを三十万円しか貸してもらえぬと、ここに七十万円という大きな聞きがあるわけです。そうするとなかなか復旧に対してもはかばかしくいかぬという点があるんですね。そういう点はやはり私はなるべく出先きでもできるだけ調査を十分にして、そうして最高要るんだから最高を申請しておるんだから、まあ、なるべくたくさん貸し出すように一つ努力をしていただきたいと思います。
○政府委員(石野信一君) 先ほど来近藤委員からもお話がございましたように、率直に申しますと、中小企業金融一般と私的医療機関というのは区別をつけるというようなことについていろいろな考え方がございまして、そういう意味において特に優遇するという点は、また逆の立場からいいますと、非常に問題があるというようなことでございまして、そういう点は結局政治的にもいろいろ話し合いの結果そういうことになっておるわけでございます。御趣旨の点はよくわかりましたが、必ず千万円というようなことになりましてもそういうわけには参りません。まあ、実情に応じて処理をさしていただくということで御了承いただきたいと思います。
○近藤信一君 助産婦は含まれますか、この私的医療機関というところへ。
○説明員(黒木利克君) これは病院と診療所に限ります。
○委員長(藤田藤太郎君) 薬局は入らないのですか。
○説明員(黒木利克君) 入りません。
○委員長(藤田藤太郎君) 薬局は医療機関と言わぬのですか。
○説明員(黒木利克君) 実は薬局というのは調剤をする場所でございますので、薬店といいますか、そのほか化粧品を販売いたしましたりいろいろあるものですから、かえって薬店の中の調剤をする場所だけがこの対象になるということになりますと、いい点と悪い点が、不利な点もありますから一応はずしたのでございます。
○近藤信一君 今の答弁によると、病院、療養所ですか、個人の経営している医院ですね、あそこは除外されるのですか。
○説明員(黒木利克君) それは入ります。
○勝俣稔君 ちょっと関連して。今三ヵ年問だけが六分五厘だというようなお話を銀行局長からお聞きしたのですが、これはそういうわけですか。間違っておるのじゃないですか。私どもは五ヵ年間とか七ヵ年間でどうとか、その点のところ厚生省はどういうふうに、私は何か一ヵ年は据え置きで、あと七ヵ年間とか何やらは六分五厘というような話を聞いておったのですが。
○説明員(黒木利克君) 貸付金額のうち百五十万円までは三年を限り年六分五厘、他は通常の利率、償還期限は七年ということでございます。閣議決定で一般の中小企業に対しましては貸付金額のうち百万円までは三年を限り年六分五厘、他は通常の金利ということになっておりますが、それが百五十万円に医療機関は限度を引き上げたということでございます。
○勝俣稔君 それでは特別の云々というのはどれだけいいのかな。
○説明員(黒木利克君) 先ほど申しましたように、一般の中小企業に対しては貸付金額のうち百万円までは三年を限り年六分五厘、医療機関に対しましては、この貸付金額のうち百五十万円までが三年を限り年六分五厘、それから償還期限が医療機関につきましては七年、一般につきましては五年以内と、以内という言葉が入っております。それから据置期間が国民金融公庫とか中小企業金融公庫につきましては一年以内という言葉が入っておりますが、それが一年というふうに、一般の中小企業とこの三点が違うわけでございます。
○勝俣稔君 そうするといいのは五十万円だけ、それと年限が二年だけ多い。これは七年だし片方は五年だから……。
○説明員(黒木利克君) 五年以内です。
○勝俣稔君 それだけですか。今つ加え置きが一年、これはありがたいですが、私が初め聞いたときには何かひどく喜んでみたけれども、ちょっとまだ物足らぬところがあるのですが、まあしかしきまったことですから、この範囲内において先ほど来申し上げたように、さあ借りると合ったら金がない、えらいやかましい担保のことを言ってもらっちゃ困るし、僕はあのくらい確かな担保はないと思うのでございますがね。基金の方から、毎月向こうから医療費をよこしてくれるのですから、そこから何とかやってもらうというような式にいけばあれは間違いないと思いますがね。これだけ確かなものは私はないと思いますけれども、なるべくその点を、割合にこれでも金にしてみるというと相当なことになるから、各銀行の万ではもっと有利な方に貸したいというのは金融業者としてあたりまえのことだと思うのでございますが、そこの点を十分納得がいくようにさしていただきたいと思います。
○政府委員(石野信一君) ただいま勝俣委員からお話がございましたが、先ほど来申しますように、一般の中小企業との区別のことにつきましては、いろいろの立場がございまして、いろいろ議論を戦わした結果決定をいたしましたので、御了承を願いたいと思います。決定いたしました以上、その線に沿って、法律の趣旨に沿って私どもいろいろと努力をいたしたいというふうに考えております。ただ担保の点につきましては、おっしゃるように将来の収入を担保にするというのはちょっと金融のいわゆる損保としては疑問があるかとも思いますが、しかし担保の点等についてもあまりやかましくて実際に借りられないようにならぬようにという御趣旨のように伺いましたので、そういう点は実際の運営において実情に即してやらしていただきたい、こういうふうに思います。
○勝俣稔君 今の将来の云々ということを言いまするが、毎月入ってくるのですから。地方の医師会あたりで医師会館を建るときなどは地方銀行は貸しますよ。私は長野県だけれど、長野県などでは八十二銀行がそういう意味で、医師会館を建てる場合の資金としてこのくらい王難なものはないと言って喜んで貸しております。基金の方の関係も無論御承知でござましょうけれども、お医者はあの医療費をもらわなければこれからは食っていけないのです。だからそういうところの担保というものは、最も私は正確なものの一つじゃなかろうかと思いますけれども、まあどういうものを持って本人が来るかわかりませんけれども、なるべくそういった点もお考え置き願いたいということを重ねてお願いいたしておきます。
○委員長(藤田藤太郎君) 私からも一言銀行局長にお尋ねしておきたいのですけれども、私もこれは一年据え置きで六分五厘ということで、この法律の一番あとを見ると、「通常の条件より有利な条件で貸し付けることができる。」と書いてあって、据置期間が一年で、三年だけ六分五厘、あとは九分三厘となっている。これは勝俣さんも言われたように、私もちょっとやはり医療機関というのは普通の営業と違うから何とか者慮する、たとえば医療金融機関というものを独立させてめんどうをみるというようなことが、一つの次善の策として考えられるのですが、そのあとの四年間の利子も六分五厘にするというようなことはできないのですか。
○政府委員(石野信一君) 全般的に医療機関につきましては、公益的な面その他いろいろの面から金融についても特別の考え方をしたらどうかというような問題が提起されておりますことは、承知いたしておりますけれども、何分この災害に際して一般の中小企業金融につきまして、中小企業金融公庫なり国民金融公権より貸す九分三厘のこの金利自体が、非常にほかの一般の金融機関から憤りる場合より有利なわけでございます。そこで従来災害の場合におけるこの限度についてはいろいろ検討しまして、ごくひどい場合には三十万円まで、三年間だけ六分五厘を適用いたしておったのであります。今度一般中小企業についてもいろいろ議論もございましたが、結局百万円まで三年間は六分五厘を適用するということになりました。これに対して医療機関について特別の例外を作るということにつきましては、医療機関の立場からすればまた当然ということかもしれませんが、また逆に一般の中小企業と区別するということは批判もありまして、いろいろ議論の末、百五十万円までということになりました。それから期限の七年というのも、これは普通平均でいきますと、中小企業金融公庫は三年六ヵ月、国民金融公庫の方は一年八ヵ月くらいの平均でございます。それで限度にしましても、普通大体中小企業金融公庫は五年、国民金融公庫は三年というようなことであって、償還期限が延びますと、償還金額もそれだけ軽くなる、年賦は軽くなるわけです。それから据え置きの方も、通常の場合は国民金融公庫が三ヵ月、中小公庫の方は六ヵ月というようなことで、これは一年というようなことになっております。まあ一般の中小企業とどこまで区別するかというような問題につきましていろいろ議論のありましたところ、こういうことで厚生省と通産省とも話し合ってきめていただいたのでございます。その点御了承いただきたいと思います。
○委員長(藤田藤太郎君) 私は中小企業長官があっちに行かれたから聞きたかったのですけれども、その小企業金融公庫の金は、九割までが市中金融機関を通じて八割の損害保証、今度は六制の損害保証を市中銀行に課しておる。それで中小企業金融公庫の金を市中銀行にあっせんというのですか、業務をさせるために三分何厘という手数料を出しているというのですね。だから私はそういう面から見てみると、こういうことでいいのかという感じを持つのですよ。だから、そういうことについては大蔵省は将来どう考えられているか、ちょっと意見をこの議会だから聞いておきたいと思います。
○政府委員(石野信一君) ただいまの手数料の問題は、代理居の手数料の問題はこれは公庫が払いますので、借り手の方の負担になるわけではございません。それで一般的に代理店を使っていることがいいかどうかという問題は、問題としては提起されておるわけです。もっと直接貸しをやった方がいいじゃないか、これは将来の問題でございますが、そういう点については問題は確かにありまして、一ぺんにどうするということもなかなかむずかしいと思いますけれども、直接貸しをもう少し考えたらどうかというようなことも検討する必要はあると思います。ただ代理貸しであることによって、実際上支所とか、そういったものを持ってたくさん人員を使用しなくても、非常に早く便利に貸せるというような面もございますので、一長一短、両面のいいところと悪いところとありますが、研究をさせていただきたいと思います。
○向井長年君 公的医療機関に対する補助率の問題ですが、国保はその限りでないということで除外されておりますが、国保に対しても同一の補助をやるべきであると思うのですが、これは特に平素補助をされておるとう立場から抜かれているというように開いておりますが、災害の被害に対する復旧、この立場から当然これは同じ補助率の扱いをすべきだと思うのですが、この点についてどうしてできないのか、その点をお開きしたいと思います。
○説明員(山本浅太郎君) お話のように、国保の直診施設も概念的には公的医療機関に含まれることは当然でありますが、現医療法のほかに国民健康保険法、御承知のように国民健康保険事業に要する経費について補助金を交付することができるという規定がございまして、本来予算上はこの規定に基づきまして、従前からも補助の取り扱いを別にしておるのでございます。今回の災害特別立法におきましては、公的医療機関に対しまする対策は、診療棟、病棟のみについて二分の一を補助することになっておるわけでございますが、国保の直診につきましては、これは従前もそうでございますが、今回も診療棟、病棟といったもののほかに給食棟、あるいは医師住宅、あるいは看護婦宿舎、あるいは医療機械等一切の設備につきまして、補助の対策といたしまして、その三分の一を補助することといたしておるのでございまして、国保の直診の性格といいますか、市町村財政等に対する関係におきまして、このような本来医療法でやっておりまする診療棟、病棟のほかに、市町村としてはどうしても付属の給食棟、あるいは医師住宅、看護婦宿舎、医療機械もやはり補助の対象にしなければならぬという切実な事情がございますので、場所によって多少違うかと思いますが、こういう補助対象を広く取り上げる、従前と同じようなやり方で二分の一、三分の一といった方が場合によりますと有利なようなところもあるかと思われる。そういう従前の予算の立て方を踏襲いたしまして、特に異なった措置をとるということになった次第でございます。
○向井長年君 そうすると何ですか、引き上げを認めているが、他のいわゆる公的な医療の二分の一、その範囲を多くするためにこれは認めないのだ、こういうふうな解釈ですか。
○説明員(山本浅太郎君) 大体そういうことでございますが、いろいろ地方の実情を聞きますと、もちろんこうしたもの、つまり病棟、診療棟のほかに施設についても、あるいは機械、器具についてもめんどうをみてもらわなければ困るという切実な要望もございますし、そういう次第で立て方を異にしております。
○向井長年君 いわゆる予算で押えられているから、金の面でこれは厚生省としては引き上げをしたいけれどもできない、もしそれが許されるならばしてもいい、こういう考え方ですか。
○説明員(山本浅太郎君) いい方がいいという見地からは仰せの通りでございますが、なお二十八年災の当時におきましては、この直診につきましては何ら特別の措置をしなかったというような歴史的事情もございまして、今回予備費支出ではございますけれども、特に財政当局とそのような話をしましたことは、二十八年災当時に比べますと大きな進歩である、こういうふうに考えております。
○向井長年君 私わからないのは、結局一般の食費ですか、こういうものの給付もあわせて直診の場合はやっている。そういうことから考えて現在の三分の一が当然であって、公平から考えて、従って二分の一に引き上げる必要はない、こういう考え方であるのか、それとも引き上げたいけれども、いわゆる予算の面でやはり一つのワクがある、こういう立場からできないのか、どちらなんですか。
○説明員(山本浅太郎君) 援護を厚くする意味におきましては、もちろん多い方がいいということは考えるのでございますが、この医療法の建前と、大体実際的な均衡をとるというようなことからは、この程度でやむを得ないのではないかと、こういうふうに考える次第でございます。
○向井長年君 他の均衡から考えて……。
○説明員(山本浅太郎君) はあ。
○向井長年君 予算がないからというのではなくて……。
○説明員(山本浅太郎君) ええ。
○向井長年君 もう一つ、これは災害対策委員会でも質問があった問題ですが、病棟なり施設に対する復旧の補助ですが、これについて予算の範囲内で二分の一の補助をする、こういう形になっておりますが、これは各地域において問題になったのですが、いわゆる復旧だけではなくて今後改良を加えていく、こういう立場においてそういう多額の予算も必要である、こういう場合においてはあくまでも二分の一を出すということははっきりしておるわけですね。いわゆる具体的に言うならば、現在までの施設が一千万円だった、これが五千万円必要である。改良を加えて堅固なものにするためには、そういうためには二千五百万円を出す、こういう結果に明確になるわけですね。
○説明員(山本浅太郎君) このたびの公的医療機関に対する国庫補助は診療棟と病棟の原形復旧の二分の一の額を補助額として支出する。ただし改良復旧を認めないわけではない。その資金の手当は起債において二億円、農業協同組合の病院に関しましては一億七千万円の融資によりまして改良復旧の実の上がるように協力をする、こういうような決定をしておる次第でございます。
○向井長年君 ちょっと……。災害対策委員会でこれは森委員の質問に対して、改良復旧を加えたものでやるということを政府当局から答弁されておると思うのですがね。
○説明員(黒木利克君) 当日申しましたのは、補助の対象施設としては改良復旧をする施設も含む、しかし補助の額は診療棟、病棟の二原形復旧の二分の一である、しかし改良復旧に要する資金等について融資とか、起債とか、そういうことで援助をする、こういうふうな答弁をしたのでございます。
○委員長(藤田藤太郎君) よろしゅうございますか――それでは御質疑もないようですから、本案に対する質疑はこの程度で終了したいと存じます。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田藤太郎君) 御異議ないものと認め、次に移りたいと存じます。 ―――――――――――――
○委員長(藤田藤太郎君) 次は、法律第九号の質疑を願います。第九号は昭和三十四年八月及び九月の風水害を受けた社会福祉事業施皮の災害復旧費に関する特別措置と法案でございます。質疑を願います。 特にございませんか――それでは特に質疑もないように思いますので、次に移りたいと存じます。 ―――――――――――――
○委員長(藤田藤太郎君) 次の第十号の質疑をお願いしたいと思います。十号は、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた都道府県の災害救助費に関する特別措置法案。 私一つ聞いておきたいのですが、災害救助法の関係によりますと、きのうも質問したのですけれども、いろいろ問題がたくさん出てきていると思うのです。政府は災害基本法というのを作るというような構想で、今度の通常国会には云々という話がありました。それから水防であるとか、その他関係のものが一つの強力な組織で災害救助をやろうという、そこまでは仰せられなかったと思いますけれども、そういう構想だろうと思うのです。で、そういう構想がおくれるとしたら、今度の仮設住宅にしても、食費の問題にしましても、たとえば一週間、六日間というが、何ヵ月も延ばさざるを得ないというような状態になっているわけです。ですからそういう改正ですね、当面の災害地にはいつ間に合うかわからないものですから、その基本法というものは、いずれはやろうという構想があると思いますけれども、今日そういう目当てというものをやはり厚生省は研究をされる必要があるのじゃないかと私は思うのですが、災害救助法自身について。たとえばきのうの自治庁の長官のお話を聞くと、市町村において見舞金を出したものについては交付税で見るのだと、こういう発言をしております。そうなってくると、私たちが何とか見舞金をあげる、市町村が財源の甲乙によって一万円とか五千円とか出してやる、交付税でみるのだ。これは当然見てもらいたいけれども、しかしそういうことでいいかどうか。これはやはり災害救助法でまとめてそういう見舞金であるとか立ち上り資金、あの救助法でいくと一万二千円ですね、そういういろいろのものがあるから、詳しいことは言いませんけれども、そういう点はどう考えておられるか。厚生省もよりより相談をされていると思いますから、この際一つ大臣から御意見をお聞きしておきたいと思います。
○国務大臣(渡邊良夫君) 昨日の災害委員会におきましても、岸総理からも災害基本法は通常国会あたりにできれば出したいと、こういう考えを持っておられました。それでありまするから、私どもも災害救助法の、もちろん内容につきましてもこれは検討いたすべき点が多々ございまするが、こういう基本法ともにらみ合わせまして、関係各省と早急に連絡をとりましてそうして政府自体がどういうふうにこれを取りまとめていくかということにつきまして、なるべく早く関係連絡機関というようなものを有機的に持つことによりまして、政府の方針と同一方向で処理していきたいと、かように考えております。
○委員長(藤田藤太郎君) だから、地元で問題が起きてきたら修正せざるを得ぬから修正するということでなしに、やはりある程度構想をきめて今後の改正をしていくということにすればよろしいと思います。 ほかに御質疑はございませんか。
○近藤信一君 これは今までにいろいろと質問がされたことだと思うのですが、たとえば災害救助法によってまあいろいろと救助の方法をとり、たとえば災害救助法でいくと、領収書を取ってこなければならぬということになっているのですがね。それが取れない場合がたくさんあると思うのです。今度の場合そういうのはどうですか。市電もですか。
○政府委員(高田正巳君) 今までの災害の場合におきましては、もちろんたき出しのむすびを一々領収書を取るというふうなことは、これは事柄の性質としてございませんけれども、たとえば寝具、毛布等を配りましたような場合に、実際に罹災者に配ったのがどこに配ったのかわからないというふうでは困りますので、取ることにいたしておりますし、現実に取っております。従ってこれは府県の負担になる、県費の支出ということになるのでありますが、府県にもやはりそういう会計上の規則があるはずでございますから、府県当局としてもそういうふうな方向でこれを取り扱うと思います。ただ今度の災害のように、非常に特殊な場合に、現実にだれが考えても取れない、従来取っておったものでもだれが考えても取れないようなものがあった、しかもいろいろな側面の調査からこれは確実にそういうように支出しておるということが認定できるようなものにつきましては、私どもといたしましても、十分実情に即した取り扱いをして、国庫補助の対象にも算人して参りたい。これは抽象的に領収書を取らぬでもいいということになりますと、これはなかなかそういうふうには言い切れないのであります。具体的なケースをよく調べまして、十分に確信の持てるものにつきましては実情に応じた措置をとりたい、かように考えております。
○近藤信一君 それから名古屋市の場合なんか、罹災者がほとんど流されてしまって金も持っていないと、こういう場合には市電を無料で乗せたのですね。水道なんかも無料給水したのですが、こういうような場合どうですか、対象になりますか。
○政府委員(高田正巳君) 災害救助法は、こういう救助をやるという救助の種類が実は法律で九つきまっております。そうしてさらに政令で二つほどきまっております。今の市電に乗せるというのは、これは罹災者をたとえばある一定の避難所に救助の必要のためにその人たちを運ぶために市電に乗せたというふうな場合には、これは移送とかなんとかということの経費で災害救助法の対象に当然なります。ただ罹災者にはお気の毒だから市電を負けたんだということになりますと、その罹災者が方々歩き回るのに市電を負けたのだということになりますと、これは救助法の経費としては無理であろう。それから今の水道のお話がございましたが、罹災者には給水をいたす、必要に応じて飲料水の供給というのが救助の重要な種類としてございます。従って、たとえば今回の冠水地帯等に、先生も御存じだと思いますが、石油カンとか一升ビンに詰めて舟に積んで冠水地帝の各戸に配っております。非常にこれには実は現地では苦労をいたしたことですが、こういうふうなものに関する費用というものは、これは当然飲料水の供給に関係する費用としてわれわれは災害救助法で見て参るべきものと考えております。ただ一般的に災害地において水道料を負けたというふうなものにつきまして、これが救助法の対象になるかどうかということは、ちょっとやはり若干疑問があるように思います。
○近藤信一君 集団的に避難する場合には、やはり当然対象になりますけれども、たとえば集団でなくて自分の住む家がみな冠没、冠水しておる、そこで自分の知人なり親戚なりをたよって行く場合に、金がない、その場合にやはり交通機関は金を出せというようなことでだいぶトラブルがあって、やはりわれわれは罹災者から、金のない者から取るなんて無理じゃないかということで、市なり私鉄なり、国鉄もやりますけれども、そういうような便法で罹災者から取らないということにしてどんどん避難さしたんですからね、そういう場合もですか。
○政府委員(高田正巳君) 災害救助費ということになりますと、県の負担になるわけでございます。今名古屋市の問題を御指摘のようでございますが、どうも私は、そういうのは災害救助費として県に負担させることは無理だと思います。やはり名山屋市というものが、これは地方公共団体の一つの基本的な使命といたしまして、住民の何と申しますか、そういうような福祉としてめんどうを見るということは本来の任務でございます。そういうような経費につきましてはやはり名古屋市の負担すべきものであって、これを愛知県の負担にするというようなことは少し無理ではないか、かように一応先生の御出題については判断いたしますけれども、なお実際にどういうふうに行なわれたかということをよく調べまして、その上で一つお答えいたしたいと思います。
○近藤信一君 給水の問題でも、冠水をしておる所でも消防自動車か何か持っていって給水をやったところが一方冠水地区でもほとんど破壊されてしまつて、たまたまあっちこっちで道路がくずれて、その中に水道管がぽんとあって、その水道が利用できるという場合には、その付近の人たちはその水道を利用して使うわけでございますが、その場合、それに個人の水道料を支払えといっても、その人たちは支払い能力がないわけです。そういう場合当然支出が市にかかってくるので、そういうのはあっちこっちにたくさんあると思うのです。従って市では冠水地区に対しては水道料金を一ヵ月かこれを徴収しなかった、こういう場合もですか。
○政府委員(高田正巳君) 今御指摘のように、幸いに名点屋市は今回のあれで水道が助かっておりまして、御指摘のような例がたくさんあることは私も承知いたしております。同時にまた名古屋市としても給水車を使って給水をいたしたのもございます。それで給水車なんかを使ってやりましたそれに要した費用というものは、先ほど申し上げましたように救助法の対象の費用といたしまして府県の負担、これに対して国が補助するということは問題なく入り得る。しかし、公営施設の、いわゆる市が経営しておる水道の使用料をある地域についてはその期間一時負けてやった、免除してやった、これの損害について災害救助費でカバーをするかどうかということになりますと、これは結局市と県の負担区分の問題になるわけであります。よほどこれは検討してみませんと、私今直ちにこの席で救助費の対象としてやっていただけるものであるということをちょっと言い切れないような気がいたします。研究いたしたいと思います。
○委員長(藤田藤太郎君) ほかに御質疑はございませんですか。――御質疑がないようですから、本案に対する質疑はこの程度で終了いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田藤太郎君) それでは御異議ないと認め、次に移りたいと思います。 ―――――――――――――
○委員長(藤田藤太郎君) 次は第十一号でございます。第十一号は、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた者に対する母子福祉資金の貸付に関する特別措置法案でございます。質疑を願います。 それでは、これは衆議院で修正しておりますので、その説明を政府の方から簡単に……。
○政府委員(大山正君) 据置期間の点が修正になっております。この法案の第二条の中にあります生業資金の据置期間が政府原案で二年間、事業継続資金が一年六ヵ月間、住宅補修資金が一年間、こういう据置期間であったのでございますが、いずれも二年間とするという修正でございます。
○委員長(藤田藤太郎君) 御質疑はございませんか。――御質疑はないようですから、本件に対する質疑はこの程度で終了いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田藤太郎君) 御異議ないと認め、次に移りたいと思います。 ―――――――――――――
○委員長(藤田藤太郎君) 次は法律第二十五号、昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害に際し災害救助法が適用された地域における国民健康保険事業に対する補助に関する特別措置法案でございます。 御質疑を願います。――ございませんか。――それでは私が一つ聞いておきたいのですが、この前もちょっと触れたいと思いますけれども、特別健康保険組合の政府の補助の問題ですが、これに関連してですけれども、二割の補助金が実際は一割二、三分しか行っていない。まあ診療内容がいいから一般の国保の基準によってそれを査定してやっている、こういうお話でございますが、問題は、同業者やそういう方がおやりになるのだから、一般のあらゆる階層を含んだ国保とは内容が違う、出発のときから違う、そういうものが予想されて国保は二割五分の調整金、特別国保には二割ということがあるのですから、単に国保の水準で切ってしまつて、その平均が補助金でできると書いてあるからといって、そういうところで押えるというのは、私はやはり問題があると思う。ですから、今が三十三年度の決算ですか、まあじき三十四年度の決算に引き移るということになろうと思うのですが、これはやはり相当手心を加えるといいますか、やはり法律に示されたような格好で、単に国保の水準だということだけでは問題があろうと思いますので、来年度の予算をどういう工合にお組みになっていくか、今後どういうお考えでやっておいきになるか、その点だけ一つ聞いておきたいと思います。
○説明員(山本浅太郎君) この問題につきましては、先生方からもいろいろ御意見の御開陳がございますし、それから関係団体からの強い要望もございますので、私どもといたしましては、必ずしも過去のやり方そのままということでなくて、各方面の御意見を十分検討いたしまして考えてみたいというふうに考えております。なお御案内のように、特別国保の内容、給付内容を見ますと、これもまたピンからキリまであるというような状況でございますので、そういう現に行なっております給付の実態というものも十分見ました上で、公平の原則といったようなものと実情との調整を考えていきたいと思います。なおこまかい数字をちょっときょう持って参りませんでしたので、国民健康保険課長が出ておりますので、必要でございましたら説明いたさせます。
○委員長(藤田藤太郎君) ではちょっと説明を。
○説明員(小池欣一君) ただいま次長から御説明を申し上げました通りの状態でございますが、市町村の場合と国民健康保険組合の場合は制度並びに考え方を異にいたしておりますので、昨年度は御承知のように二千九百六十三円で頭打ちをいたしたわけでございますが、しかし、このやり方自体につきまして、実態から申しますと、まだ内容に再検討の余地があるものと考えます。従いまして、昨年は市町村の一番高いところを基準といたしまして二千九百六十三円という数字を出したわけでございますが、本年度は、昨年の実績を現在いろいろ計算をいたしておりますので、それが出ました暁におきまして、さらにただいま次長が申し上げましたよらな線で検討をいたしてみたいと、かように考えております。
○委員長(藤田藤太郎君) ほかに御質疑ございませんか。――御質疑がないようですから、本案に対する質疑はこの程度で終了いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田藤太郎君) 御異議ないものと認め、次に移りたいと存じます。 ―――――――――――――
○委員長(藤田藤太郎君) 次は法律第三十三号でございます。昭和三十四年七月及び八月の水害又は同年八月及び九月の風水害を受けた者等に対する福祉年金の支給に関する特別措置法案でございます。御質疑を願います。
○近藤信一君 第二条の、十三万円に規定した基準というのは、一体何人家族でどうというあれはあるのですか。
○説明員(小山進次郎君) 十三万円というのは、国民年金法にある規定によるものでございますが、国民年金法で十三万円ときめております場合、これは家族は関係なく、当人の収入が十三万円以上であれば翌年度において支給停止を受ける、かようになっております。もっともカッコに書いてありますように、その人が義務教育年令までの子供を扶養しておりますれば、一人について一万五千円の割合で十三万円をさらにふやしていって、それを基準にして次年度の支給停止をきめる、かような仕組みになっておるのでございます。
○近藤信一君 これはたとえばそういう応当する子供が四人あれば、四人ですから六万円これに加算されると、こういうわけですか。
○説明員(小山進次郎君) さようでございます。
○近藤信一君 これに対していろいろな条件がついているのじゃないですかね、家財道具や何かの。
○説明員(小山進次郎君) ただいま先生がお話になっているのがいわゆる条件になっておるわけです。本来ならば、七十以上になれば、あるいは一級該当の身体障害者であれば当然にもらえるはずのものを、特に所得が十三万円以上であれば次年度御遠慮願う、こういうことで支給停止をしているわけであります。そのこと自体がいろいろな意味で批判されている、こういう事情でございます。
○近藤信一君 政令で、田畑、宅地、家屋その他の資産と、こうなっているのですが、これはどういう点ですか。
○説明員(小山進次郎君) 政令では、田畑、宅地、家屋、その他の財産とは少なくとも生業の維持に必要な資産、一般に商売道具といわれておるものでございます。あの種のものは一つ網羅するように規定いたしたい、かような考えでございます。
○委員長(藤田藤太郎君) これはやはり田畑、宅地、家屋、その他の資産というのは、収益の概算ですかね、収益を……。今度は特例なんでしょう。
○説明員(小山進次郎君) この規定の趣旨は、とにかく少し手痛い被害を受けた人は何とか救済したいと、そういう趣旨の規定でございます。従って住宅か家財か田畑か宅地か、あるいは先ほども申し上げた商売道具か、どれかに一つ手痛い打撃を受けたらなるべく一つ支給制度を解除したいと、こういう趣旨の規定でございます。
○近藤信一君 今の御説明によりますと、田畑、宅地、家屋、その他の資産ですか、それはいずれか一つがかかればこれはいいということですね。
○説明員(小山進次郎君) さようでございます。
○近藤信一君 全部そろわなくてもいいということですね。
○説明員(小山進次郎君) さようでございます。
○委員長(藤田藤太郎君) ほかに御質疑ございませんか。
○勝俣稔君 ことしあれで免除された人は、来年も結局は免除されることになるわけですか。
○説明員(小山進次郎君) さようでございます。
○委員長(藤田藤太郎君) もう一つ聞きますが、これはこういう工合に災害対策の法案がほかの方もあったらいいと思いますが、ほかの方はなかなかきびしいようですが……、これと離れて局長か大臣か、どちらかに附きたいのですが、雇用者の年金が――国民年金ができて、それでその厚生年金との関係、そうして三十六年度から一般の国民年金が入りますね、ああいう構想はいつ時分まとまりますか。
○説明員(小山進次郎君) 国民年金が実施されることになりましたのを機会に、ただいま先生がおっしゃったように、従来は国家公務員なら国家公務員の退職年金だけ、あるいは一般の勤労者であるなら勤労者の年金として厚生年金を出すというような工合に、やや別々に考えられる傾向があったわけでございますが、この機会にやはり国民の所得保障という観点からもう一回統一的に眺めて見直す必要があるのじゃないか、こういうような考え方が、特に先生方が強く御主張になり、与党の方でもその趣旨に同感であり、政府当局もそういう考え方であるので、その方の準備を進めて参りましたが、まず最初に手始めといたしまして、現在各種の年金制度の適用を受けております者で、実際上年金を受けないままでもうその制度の適用からはずれていくという人が意外に多い、たとえば厚生年金で申しますならば、女子については大体最後まで残って老齢年金が受けられる人は一割ぐらいしかない、男子でさえもせいぜい六割五分ぐらい、ことに困ったことには、最後まで残っておれないという人がどちらかというと気の毒な方で、最後まで残っておって年金を受けられるという方が一般に恵まれた人だという実態でもありますので、これは何とか解決しなくちゃいけないということで、まず通算の問題をぜひ解決しよう、国民年金が実施されますというと、少なくとも日本国民は生産年齢にあります間はどれかの年金制度の適用を受けておるわけでございますから、制度がそれぞれ違っておるというのは、それぞれの事情がありまして、これは制度の立て方の方がそうなっておるだけでありまして、一生の間にいろいろな職場を変えるということは、むしろ当然あり得ることでございます。そういうことで不利を与えないようにというので、通算をやるという基本的な方針は、すでに国会でも、政府の考え方を岸総理以下関係の大臣が約束をしておられるわけでありますが、そういうことを実施いたしますために、ことしの六月から、次官会他の決定に基づきまして、関係各省によりまして、通算問題に関する連絡協議会を設けまして、そこで通算問題を解決するための具体的な実施案について検討しております。今日までの状況では、大体基礎的な検討を終わりまして、特に、何と申しますか、一番大口でありますところの厚生省と大蔵省と、それから運輸省と、これに自治庁、この四省が幹事になりまして、細目の具体案を作っておるということでございます。十二月の上旬くらいに、一応関係四省による非常に荒い粗案を作ったものを持ち寄って、それをお互いにたたき合ってまとめていく。大体のめどといたしましては、来年の四月ぐらいまでには、この関係四省による具体案をまとめまして、それをもとにして、先ほど申し上げました関係省による正式な協議会で、さらに二ヵ月程度練り上げる、まとまったら、それに応じた予算的な措置なり、あるいは次の年度の法制的な措置をする、こういうような段取りで進んでおります。 それから二番目の問題は、各年金においてあまり金額が違い過ぎるというような問題があるわけでございますが、これは一応現在の段階では、にわかに解決できないといたしましても、少なくとも、その制度によって、在職中に死亡した場合に、ある制度は一年たてば遺族年金がもらえる、ところが、ある制度になりますと、最もはなはだしいのは十七年たたないと遺族年金がもらえないというような、非常なアンバランスがございます。傷害年金にもややこれに類似した傾向が現われておりますが、こういうような問題は、何とか関係省で考え合って、努めて国民の福祉を守る上から見て穴のないようにしようじゃないか、これを第二段の仕事として残しておるわけでございます。 それ以上に進みましたいろいろな調整措置につきましては、ちょうど、これを含めまして、社会保障全体についての総合調整方策をやろうということで、内閣の社会保障制度審議会に内閣総理大臣から九月に諮問を発しましたので、この諮問に対する答申案ができますころを見計らって進めよう、大体そういったような進め方で準備が進んでおります。
○委員長(藤田藤太郎君) ありがとうございました。 ほかに御質疑はございませんか。――御質疑がないようでございますから、本案に対する質疑は、この程度で終了いたしたいと存じますが、御異議ございませんか、 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田藤太郎君) 御異議ないものと認めます。 以上をもって、本小委員会の審査は終了いたしました。 なお、委員会に対する報告の内容等につきましては、小委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○勝俣稔君 ちょっとこれは速記がなくてもいいんですが……。
○委員長(藤田藤太郎君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(藤田藤太郎君) 速記を始めて。 それじゃ、御異議ないものと認めて、委員会は散会をいたします。 午後三時九分散会