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33回国会参議院1959/11/11

風水害対策特別委員会 第8号

発言数
155
登壇者
18
会派数
4
開催日
1959/11/11

会議録

郡祐一自由民主党

○委員長(郡祐一君) ただいまから風水害対策特別委員会を開会いたします。  委員の異動について報告いたします。  本日付をもって羽生三七君が辞任し、その補欠として松永忠二君が選任されました。また向井長年君が辞任し、その補欠として田上松衞君が選任されました。   ―――――――――――――

郡祐一自由民主党

○委員長(郡祐一君) なお向井委員が辞任されました結果、理事に欠員を生じました。これより理事の互選を行いたいと存じます。  互選の方法は、成規の手続を省略して、委員長が指名することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし工と呼ぶ者あり〕

郡祐一自由民主党

○委員長(郡祐一君) 御異議ないと認めます。田上上松衛君を理事に指名いたします。   ―――――――――――――

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 私は議事進行について発言いたしたいと思いますが、官房長官に少しただしたいことがあるのでありますが、官房長官は……。

郡祐一自由民主党

○委員長(郡祐一君) 出席を求めておきました。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 官房長官御承知のように、この災害対策が重要な問題としての臨時国会が召集されまして、きょうですでに十七日になるわけですが、この間、私はずっと、政府の考え方を見て参りますと、先回召集をされます際の議院運営委員会で官房長官に私はお尋ねをしたことがあるのですが、あのときは大体二百億ぐらいの予算で、この災害の補正を組んでいこうと、その考え方がありましたから、提出する法律案に対しても予定をしておる法律案が減るかもわからないし、これ以上ふえるかもわからぬ。補助の率等も計算をしてからでないとわからないというような、きわめて熱意のない考え方を、私どもは持っておられるように受け取ったのです。そういうことでは現実に現地で災害を受けておる自治体なりあるいは一般の個人についても今度の災害は非常に大きな災害であるということで現地に対策本部が設けられ、あるいは総理大臣以下各関係大臣が出席されて十分な対策をやると言って相当な期待をかけさせておるにもかかわらず、きわめて熱意がないではないかと、そういうことでは罹災者、罹災地は納得しませんから、政府の考え方はこれは反省をしていただかにゃならぬということを、私はその際もちょっと申し上げておいたはずなんです。その後法律案が出されましたが、やはり二十八年度の災害に準じたようなものであって、大蔵省の提案の説明などを聞いてみますと、二十八年災害に次ぐ災害である、こういう説明をしておりますし、法律案の出てきたものもほとんど同じようなものが出ておりまして、政府の熱意というものを私はうかがうことができない。それからずっと法律案の審議、予備審査を続けておるわけでありますが、予備審査を続けておる過程で、私はこういう疑問を持つようになった。いろいろな形式的に出された前と同じような法律案を審議をしておるんだが、一体その内容がどうなるのだ、たとえば激甚地の指定であるとか、政令の内容というものが全然わからない形でこういう審査をしておっても、実のないことをやっておるんじゃないかという、こういう印象を受けたんです。こういう形でしたら、政令が出されてから審議を始めてもいいんじゃないかという私はそういう気がしておるのですが、政府として地域指定なりあるいは政令の提出をいつされるのか、その点をまず私は承っておきたい。

椎名悦三郎自由民主党内閣官房長官

○政府委員(椎名悦三郎君) 政令につきましては、その大部分が激甚地指定の問題にいずれも関連するのでございまして、まだ出ておらないことは御指摘の通りでありますが、これも大体関係省との折衝が進みまして、ごく早い機会、一両日の間に、これらの問題が解決する見通しがついております。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 一両日ということですが、きょうは十一日でございますね。そうすると十三日には責任をもって政令がここへ出せるというそういう約束ができますか。

椎名悦三郎自由民主党内閣官房長官

○政府委員(椎名悦三郎君) 文案をまとめまして、きちんとした形にならないまでも、その根幹なり骨子なりというものが明瞭になると存じます。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 いつそれは……。十三日に法案を審議する上において、われわれが判断できるだけの明確なものが出していただけるかどうか。

椎名悦三郎自由民主党内閣官房長官

○政府委員(椎名悦三郎君) 法案の御審議を願う上において判断の材料になるものが、一両日のうちに明瞭になると考えております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 小酒井君の質問に関連するわけですが、問題は、激甚地の問題が一つと、そうでない政令関係のものがあるわけです。で、小酒井君の趣旨も、二十八災のときは議員立法でやった、だから政令はいろんな点を政令に委譲した。今度は政府提案であって、政令でなくて、実際は法律案に出てくるぐらいの処置をとられてしかるべきじゃないか、政府が災害に対して熱意がないじゃないか、怠慢じゃないか、こういうことが私たちは言いたいわけなんです。従って、政令をお出しになる場合は、いわゆる激甚地も含めてお出しになるといろのか、それとも、たとえば農林関係だけの政令に委譲してあるようなところだけ、地域指定は別だ、他のものはこらだというような形で政令を出されようとするのか、もら少しその点を明確に一つ親切にやっていただきたいと思います。

椎名悦三郎自由民主党内閣官房長官

○政府委員(椎名悦三郎君) 激甚地が大部分でございますけれども、その他の点につきましても、御指摘の通り農林関係におきまして、小型漁船の被害の程度の問題であるとか、あるいはまた堆積土砂の程度等も特例の重要な基準になるのでございまして、これらの問題ももちろん含めまして、一両日の間に十分御審議に支障のない経度にいたしたいと考えております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 努力されている点についてはあれですが、一両日ということは、きょうを含めての一両日なのか、あすからの一両日なのか、その辺のところも一つ明確にして、一両日と言わず幾日ごろと日にちを一つ切って下さい。そうでなければおかしいことになる。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 成瀬君の幾日ごろというようなことじゃなしに、幾日ということをはっきりしてもらわなければ困るのです、われわれは。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 そういうふうに一つ御答弁願います。

椎名悦三郎自由民主党内閣官房長官

○政府委員(椎名悦三郎君) 大体十四日には予算委員会が審議を上げまして、本会議提出というような予定になっているのでございまして、それの前に、間に合うように、十三日のうちには明瞭にしまして、そうして御審議願うということにする目標のもとに、  一生懸命努力しております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 そうしますと、十四日に予算を上げることになっていると、そこで十三日に出して、十四日の日に予算委員会で上げてもらうと、こういうつもりで十三日に政令が出るのか、十四日になるのか、そこのところをもう少し明確にしてもらいたい。

椎名悦三郎自由民主党内閣官房長官

○政府委員(椎名悦三郎君) 政令のその骨子を、十三日の御審議に間に合わせるようにしたいというのでやっております。たいていできると考えております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 それは政令の要綱なのか、それとも普通に出てくる政令形式でお出しになるのか、それはどうですか。

椎名悦三郎自由民主党内閣官房長官

○政府委員(椎名悦三郎君) 骨子としてお示しすることになると存じます。ただし、それがちゃとした成文になりませんでも、明瞭に内容がわかり、従って、当日の審議に支障を来たさないという程度のものが明瞭になると思います。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 今、官房長官のお話を聞いておりますと、十三日には審議できるというこういう形で、政令の提出の問題も一応の結論を出す、こういうお話でございます。私たちはこの予備審査をずっとやっているのですけれども、今の問題がきまらないと、法律案自身の政令にゆだねるというその政令の内容というものがわからないのですね。そういうことでは、私はなかなか審議の、問題の核心をつかむことが困難だと思う。ですから、この十三日から具体的にそういうものが出てきて、それが各法律案との関連において、具体的に核心に触れた審議ができるということでございまして、その間の議事運営について、委員長理事間で一つ考えてもらいたい。きよらやりましても、昨日も労働関係をやりましたけれども、地域指定、失業対策申達について、政令でどの範囲か、要綱だけでもいいけれども、それが出てこないと、なかなかこの法律を生かすためにも非常にむずかしい、たとえば大まかな予算のものがぽっとあって、具体的な問題を追及、審議して参りますと、その予算でいいのか悪いのかもわからない。これがわからぬ状態で、この法律案の審議をしていくということは、われわれとして非常に困る。だからぜひそういう御配慮願いたい。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 私、ちょっと途中から来て聞き漏らしたのですが、全法律案について政令の骨子を十三日までこ全部そろえるわけですか。一括してそろえていただくことができるわけですか。

椎名悦三郎自由民主党内閣官房長官

○政府委員(椎名悦三郎君) 最もむずかしいといいますと語弊がありますが、問題なのは、激甚地及び小型漁船の問題であるとか、堆積土砂の程度の問題等の決定でございまして、これが片づきますれば、ほとんど全部の政令の骨子がはっきりいたしまして、御審議に差しつかえないものができ上ると存じます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 私は、その激甚地の指定の問題はもとより一番工要な問題でありますが、そのほかに、各法律案ごとに政令の内容というものは相当複雑なものがありますので、今おっしゃったよろな工合に簡単に取り扱われないようにしていただきたいと思います。法案審議の推進の方法からいえば、私、実はここで調べてもらいまして、各法案ごとに政令の内容になるものは全部書き出してもらったのですけれども、ずいぶん膨大なものです。これは全部個々に性格が違うわけですから、今一口におっしゃったような工合では、われわれが十三日まで待っておれば法案の審議が軌道に乗せられると思っているのに、実際ふたをあけて見たら乗せられなかったと、こういうことになる危険性が多分にあると思います。例をあげますと、堆積土砂及び湛水の排除に関する特別措置法案、これですと、適用地域、対象となる堆積土砂及び湛水の程度、堆積土砂排除事業の実施期間、湛水排除事業の実施期間、補助金所管区分、補助の対象となる堆積土砂または湛水の排除事業費の範囲、こういうようなものが全部政令できめられることになっております。それから風水害に伴う公営住宅法の特例等に関する法律案、これですと、適用地域というものがはっきりしなければいかぬ。それから公共土木施設等の災害復旧等に関する特別措置法案、これは適用地域、災害関連事業の対象事業、補助の対象となる主要水防資材の費用、それから災害を受けた伊勢湾等に面する地域における高潮対策事業に関する特別措置法案、これですと、適用地域、災害防止施設、国の負担の対象となる事業に要する費用、こういうものがなければ審議できないということになります。それから農林省の関係で申しますといろと、暴風雨又は降ひょうによる被害農家に対する米穀の売渡の特例に関する法律案、これは適用地域の指定が要ります。それから漁業者の共同利用に供する小型の漁船の建造に関する特別措覆法案、これは適用都道府県の指定、小型漁船の種類、被害の程度、建造数、そういうものが要ります。それから塩害を受けた農地の除塩事業の助成に関する特別措置法案、これは適用地域の指定が要ります。それから被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案、これは適用都道府県の指定が要る、適用漁船の種類が要る。それから農林水産業施設の災害復旧事業等に関する特別措置法案、これは適用地域の指定、施設の種類。今農林関係と建設関係のおもなものをあげましたが、こういう工合に、内容はただ激甚の指定というだけでないのです。法律ごとに全部の性格が違いますから、そういうものを十三日までにそろえて出していただくということでなければ、ほんとうの意味の審議はできないと考えるのです。そのほか通帝、文部、自治庁、厚生省全部同じような内容のものがありますが、それほ読み上げることは省略いたしますが、ぜひ所期の目的を達するように、政令案をお願いしたいと思います。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 今、栗山委員からいろいろこまかい点をあげてそれでいいかという確認の意味がなされたのですが、官房長官、そういうことを含めてよろしゅうございますか。

椎名悦三郎自由民主党内閣官房長官

○政府委員(椎名悦三郎君) もちろん法案の全体系を判断するのに必要な事項でございますから、それらの問題につきましても十分間に合わせるようにいたしたいと考えております。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 それから十三日ということを今言われたのですが、これもよろしいですね。

椎名悦三郎自由民主党内閣官房長官

○政府委員(椎名悦三郎君) はっきり日にちを言えとおっしゃるものですから、少くとも御審議に間に合わせるようにするためには、十三日の御審議に間に合わせるようにしなければいけない、そう考えて努力目標として申し上げたわけです。もちろん確信を持っておるわけでございます。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 期日の点ですがね、先ほどから努力目標だとか何とか言っておられると、何ですか、十三日にだめだったら、さらに十四日に出すとか何とか、はっきりと十三日に出すとか、何か明確にできませんか。

椎名悦三郎自由民主党内閣官房長官

○政府委員(椎名悦三郎君) 大体十三日中には御審議に間に合わせるようにいたしたいと思いはます。

田中一日本社会党

○田中一君 われわれは審議を促進しようというつもりでもって申し上げているのです。御承知のように、被災民は一体どらなるかということを見寺っておるわけです。あなたの方で、政府と与党との間に話し合いがつかないというように新聞等で見ておりますけれども、そういうことのないように、一日も早く解決するように、ここでむろん被災者のためにも、あなた方のためにも、これは援軍を送っていかなければならぬのですよ。従って、官房長官、ここでもってはっきりと出しますと、いついっか何時何分出しますと言えば、それに強制されるわけなんですよ。そうするとあなた方の方はやっぱり被災者に対しては顔向けができるわけなんですよ。われわれは審議を阻害するつもりで言っているわけじゃないのですよ。勇気を持って答えたらいいと思うのです。そうすると十二日中には政令案の骨子といろものを、要綱でもまあいいでしょう、予算委員会の審議に間に合せるように資料として提出されると、従って、当風水害対策特別委員会の方にも同じようなものが出ると、こういうように理解してよろしゅうございますか。  それからもら一つ一緒に伺いたいのは、たとえば海岸堤防の高さの問題、これなどは該当の地区では非常に注目しているのです。仄聞するところによりますと、大蔵省の主張と建設省の主張が食い違っている等のことを聞いております。こういうものは改良部分だから、これは来年の予算でやればいいんだということがあっちゃならないのです。むろんこの現在やっておる補正予算ではそれがないからいいんだということにならないのです。やはり高さの問題は基礎工事からの関係が出てくるわけなんですよ。従って、そういう点も政令でもってやるまでもない、行政措置でできるものだというものも、やはり明確に政府は答弁できるようなものにならなければ、これは全く今日われわれが審議するのもむだになるわけなんですよ。われわれは当然法律が通ればおまかせするのです。しかしながら、被災者が納付する形の方法、工法、規模等でやってほしいということは、念願なわけですから、今、小酒井委員に対してはっきりと御答弁になったから、それを信用いたしまして、十二日中、十三日の午前十噂に委員会が開かれますから、それまでには提案される、と同時に、今まで被災害が心配しております諸問題というようなものは、行政措置におまかせするのでありますから、明確な御答弁ができると、こういうふうに了解してよろしゅうございますね。

椎名悦三郎自由民主党内閣官房長官

○政府委員(椎名悦三郎君) さよう御了承願います。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 私、今事務当局に法案別に政令で指定すべき内容と関係条章を一覧表にした原稿を整えてもらいました。これを委員長の手元でプリントにして全委員に配付していただくのが便利かと思いますので、さように一つお手配願いたい。

郡祐一自由民主党

○委員長(郡祐一君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

郡祐一自由民主党

○委員長(郡祐一君) 速記を始めて。  ただいま政令案の提出の見通しにつきましては、官房長官に委員各位よりそれぞれ質疑によりただしたところでありまするが、椎名官房長官から、十三日の委員会の審議には支障なさよう政令案の内容について、これを提出し得る旨の言明がありましたので、この問題についてはこの程度にいたしておきます。   ―――――――――――――

郡祐一自由民主党

○委員長(郡祐一君) 次に、昨日申し述べました通り、文部省関係の法律案の審議に移ります。まず、公立学校等の建物等の災害復旧に関する特別措置法案を議題といたします。補足説明を求めます。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 公立学校等の建物等の特別措置法の概要について、簡単に御説明を申し上げます。  本特別法は、大体二十八災のときの特別法に準じてその内容を規定いたしておりまして、第一条は定義を規定いたしております。公立学校の定義、第二項は公立社会教育施設の定義、それから第三項は災害の定義でございます。  第二条は、災害復旧に対する国の負担について規定をいたしておりまして、災害を受けた政令で定める特別の地域の災害復旧に本法を適用するということを規定いたしております。そして国の負担率は四分の三でございます。御承知のように公立学校の災害復旧につきましては、一般法と申しますか、公立学校施設災害復旧費国庫負担法がございますが、その負担法では、復旧費の負担率が三分の二でございますが、本法ではこれを四分の三にするということにいたしております。  第三条は、経費の種目でございまして、経費の種目は本工事費、附帯工事費、設備費並びに事務費ということにいたしております。  第四条は経費の算定基準でございますが、第一項は原形復旧を原則とする、ただし、原形復旧が不可能な場合、あるいは困難な場合、不適な場合においては、代替復旧もできるということにいたしております。なお、設備費の算定につきましては、別に基準を定めることにいたしております。第二項は、改良復旧についての規定でございまして、従来木造の建物であったものが被害を受けました場合、全壊あるいは半壊で、改築を要するようなときには、必要な地域においては特に鉄筋コンクリート造または鉄骨造に改造することが適当であるというような場合におきましては、そういうものもやはり原形復旧と見なすということにいたしているわけでございます。第三項は、工事事務費の規定でございます。  それから第五条は、公立の社会教育施設の建物等の災害復旧に対する国の補助の規定でございまして、政令で定めるところにより、その三分の二を補助するということにいたしております。この社会教育施設につきましては、学校と違いまして一般法はございません。この特別法だけで補助をすることになるわけでございます。それから第二項は、第三条の規定の読みかえ規定でございます。  第六条は、都道府県への事務費の交付でございまして、この仕事をいたします場合に、国の事務を都道府県に委任するわけでございますので、その事務執行に必要な経費を国から都道府県に交付するということでございます。  それから第七条は、他の法律との関係でございまして、その内容は、御承知のように一般法であるところの公立学校施設災害復旧費国庫負担法に基づいて費用負担が行なわれました場合には、この特別法の費用負担は行なわないということを規定いたしておるわけでございます。  以上が、この法案の概要でございます。

郡祐一自由民主党

○委員長(郡祐一君) 本件に関する質疑は、次に私立学校施設の災害復旧に関する特別措置法案の補足説明を聴取した上、あわせて御質疑を願うことにいたしたいと思います。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 昭和三十四年八月及び九月の風水害を受けた私立学校施設の災害復旧に関する特別措置法案の概要について、逐条的に御説明を申し上げます。  第一条は定義でございます。第一項は私立学校施設、それから第二項は災害の定義をいたしております。  それから第二条は、国の補助についての規定でございまして、第一項は、政令で定める地域における私立学校施設の復旧について、予算の箱囲内でその二分の一を補助する。補助率は二分の一であるということでございます。政令で定める地域と申しますのは、いわゆる被害激甚地域でございます。「政令で定めるところにより」二分の一を補助する」というのは、いわゆる適用除外の関係でございます。それから第二項は、第一項によりまして補助をする場合に、私立学校法五十九条第三項から六項までの助成を受けた学校法人に対する所轄庁のいろいろの権限がございます。その規定をこの場合に準用するということでございます。ただし、役員を解職する勧告をする場合におきまして、学校法人以外の私立の学校、すなわち個人立の学校につきましては、役員というものがございませんので、これを職員と読みかえるという規定をいたしております。  それから第三条は経費の種目でございまして、これは先ほど申しました公立学校の場合と大体同様でございます。経費の種目は、本工事費、附帯工事費、設備費並びに事務費であるということにいたしております。  それから第四条は、経費の算定基準でございますが、工事費は学校施設を原形復旧することが原則である。ただし、原形に復旧することが不可能な場合あるいは著しく困難であるか不適当である場合には、代替復旧をすることもできるということにいたしております。なお、設備費につきましては、特別の基準を定めることにいたしております。それから工事費に伴う事務費につきまして、第二項で規定をいたしております。  それから第五条は、私立学校振興会の業務の特例でございまして、この特別措置法で国から災害復旧費の補助金をもらいまするものにつきましては、残りの分につきまして私立学校振興会から融資を受けさせるという規定にいたしておりますが、従来私立学校振興会では、学校法人に限つて特別の融資をいたしております。今回は個人立の幼稚園にもとの災害復旧費の補助を行ないたいということにいたしておりますので、学校法人以外の私立の学校の設置者に対する災害復旧に必要な資金の貸付についても行なうことができるという規定をいたしたわけでございます。振興会法の二十五条並びに二十八条の規定と申しますのは、二十五条は貸付または助成にかかわる審査の規定でございます。二十八条は貸付業務の代理の規定でございますが、これらの規定は、個人立の学校の設置者に対する補助につきましても、その規定を準用するということにいたしておるわけでございます。  第六条は、都道府県への事務衣の交付でございまして、これらの補助金の事務を処理いたしまするにつきまして、都道府県が事務処理上必要な経費については、国から都道府県に事務費を交付するということにいたしておるわけでございます。  以上が、この法律案の概要でございます。

郡祐一自由民主党

○委員長(郡祐一君) 以上、両案について御質疑のある方は順次御発言願います。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 文部省として、たとえば公立学校の災害復旧に関して、政令で定めるところの、一条の第二項の政令のようなものは、もらすでにできておるのじゃないかと思うわけですが、もしもうここで発表してういいということになれば、その政令がございましたら、政令を一つ要綱めいたものを一つ御発表願いたい。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 第二条にございます「政令で定める地域」、いわゆる被害激甚地につきましては、二十八災のときは、公共土木と同じ規定を市町村並びに府県についていたしたわけでございますが、今回は、文教施設だけを取り上げまして、被害の激甚地域を指定したいということを考えております。そうして大体の見込みといたしましては、被害額とそれからその地域の財政力、その地方公共団体の財政力との比率をもって、激甚地を指定するようにいたしたいと考えて、ただいま検討中でございます。  なお、それ以外の、たとえば第二条にあります「政令で定めるところにより、その四分の三を負担する。」これは適用除外に関する規定でございますが、大体公立学校施設災害復旧費国庫負担法に準じて政令を定めたいというふうに考えております。  なお第四条の設備費の基準でございますが、これもただいま申しました一般法の規定の基準をとりたいというふうに考えております。  それから四条の三項の事務費の割合、これも予算で定められておる一般の場合と大体同様でございます。  それから社会教育の建物の災害復旧に対する国の補助、これにつきましては、社会教育施設の多少の特殊性がございますので、その適用除外の範囲について、ただいまどの程度にするかということについては検討をいたしております。  それから、第六条の政令で定めるところ、これも従来の一般の場合と同様に定めたい。こういうふうにいたしております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 だから非常にむずかしい。たとえば地域指定というのは非常にむずかしいと思いますが、そうでない政令というものは、二十八災のときの大体基準もあるわけですから、私は、やはりそういう問題についてはもら少し審議に協力する、災害関係法が早くしていくということに一つ御協力願つて、私は出せるものは早く出して下さるという方が非常にいいのじゃないか、おそきに失しておるということを非常に実は遺憾に思っております。そこで、激甚地の問題について、今度は文教関係は文教関係だけで切り離していこうじゃないか、文教関係は一つ文教関係として切り離した地域指というものを大体大筋として文部省は考えておる。それは一つは被害額というものが基準になる、もう一つの基準は財政力が基準だ、こういうお話でございますが、これは、たとえば被害額が一市町村単位において何億円以上あった場合にはそれでやっていくということを意味しておるのか、被害額も計算をし、財政力ともにらみ合わせて結論を出していくというのか、そこのところが少し私らとして全然……。私は別のものだと、こういうふうに了承しておるわけですが、それでよろしゅうございましょうか。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 先ほど申しました被害額と申しますものは、その地方公共団体内の文教施設の被害額と、その地方公共団体の財政力との比率という考えで、ただいま検討いたしております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 そうすると、その財政力ということは、結局標準税収額ということになると思うのです。そろすると、大体今までしばしばわれわれが不満に実は思って聞いておつた大蔵省の案を大体押しつけられたような格好になっておるわけですが、標準――これは激甚地の問題が出てから聞けばいい問題ですけれども、また、そのときに議論をしなくちゃならぬと思いますが、ただ、激甚地としての標準は、比率だけでおきめになるのか、たとえば湛水を長くやっておったと、あるいはどこを見ても平均水位よりも低い、いわゆるデルタ地帯に学校があるのじゃないか、だからもう一ぺん切れたら大へんになるのじゃないかということを勘案しておきめになるのか、ただ一つの条件として、激甚地の問題はこの被害額と財政力の比率だけだ、こういうふうにしばっておいでになるのか、その辺を一つ伺いたい。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 被害額とその地方公共団体の財政力との比率ということを考えておるわけでありますが、もし万一それで非常な非常識的な指定地域になるような場合には、さらにそれ以外の要素も加えて被害の激甚地を指定しなければならぬことも考えまして、それらの点をあわせてただいま検討中でございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 そうしてその割合は大体六〇%というようなことが、この前の質疑でわかったわけですが、六〇%で押さえてしまうという逆算で参ると、あなたはその他の要素は考えるがと、こうおっしゃるけれども、実際はなかなか考えられないことになりはしないかということを心配しておるので、これは激甚地指定ができたときに、先ほど申しましたように議論しなくちゃならぬと思いますが、その要素の中には、私は今度のようなときには、平均水位よりも低いような所の校舎というものは、当然避難の役割りを果せるとかいう点は非常に大切である。あるいは名古屋の一つの例をとりましても、水に入っておったために非常に物を配給するときに船でも行けない、そこでヘリコプターが実は着いたのは私立の学校しかなかったというような点は、非常に残念なことだと思います。ですから、そういう点は一つ要素の中に織り込んでやってもらいたいということを希望として申し述べる以外にないと思うのです。今の段階として一つ考えていただきたい。  それで、まあいろいろな問題をこれからただしていかなければならぬと思うのですが、自由党の方もあわせて質問があるというような話ですから、大ざっぱにお尋ねしたい。今一番困っている点は、この前も申し上げたのですが、二部授業ないし三部授業を実はやっている学校があるわけなんです。その理由はどういうことかというと、教室がこわれてしまってやれないということと、もら一つは避難者がそういう所に入っておられる。しかもこの避難者が言われるには、応急仮設住宅にはどうも自分たちは住みたくなくて、公営住宅の建つのを待つ、あるいは自分で住宅資金を借りて、そうして家を建てていきたい。しかし家を建てるには大工、左官もおらなくて、なかなかそういうことができないというような点で、大体二部授業、三部授業というものがずっと続いていくことがあるわけです。そこで父兄が心配する点は、この前も大臣にお尋ねしましたが、大臣として一っ考慮しようじゃないかということを言っておられますが、やはり入学試験の問題は、親が非常に心配しているわけです。そこで、親の気持として、何とか、あるいは就職の問題もありますが、学力差というものがどうしても生まれてしまうから、それを何かカバーしていくようなやり方というものが、この際とられることが非常に大切じゃないか、また必要じゃないか。しかも親が非常に不安に思っておりますから、何かこの際大臣として、こらやった方がいいじゃないかという御意見がありましたら、一つお聞かせ願いたいと思うのです。特にその学力差が似たようなものというのは、愛知県は小学区制というのをやっていたわけです。そこで全部県の教育委員会がきめることですから、小学区制をやった方が文部省としては適当じゃないかというような勧告をしてもらっただけでも、私は、できるできないは別として、父兄というものは非常にありがたがるだろうし、また県もそういうことになれば非常に考えると思うのですが、そういう点について、いやそうではなくて、学力差の問題にっいては、就職の問題、あるいは就職といえば、優先的に何か考慮できないかとか、入学試験にっいても何かカバーする方途を具体的にお考えになっていることがあるなら、一つお聞かせ願いたい。いや、これはまだ入学試験の問題は来年の三月だから、まだ時間も三ヵ月、四ヵ月あるのだからいくというようなお考えなのか。やはり地元の父兄というものはそうではなくて、今ほんとうにこの点を考えておりますという、一つ私はもらぼつぼつと明確な方針というものをお示し願うことがありはしないか。この前のときは、一つ指導する、こういうことで、お預けになっておったのですが、この際、一っ明確に御答弁をお願いしたい。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) 学校が、現に教室を避難のため、もしくはその他に取られているという実情は、まことに困ったことでありまして、しかし事、今度の災害に対する救助のために用いられておるのである。そこに、だからまことに難儀なことであると思いながら、御酌をしていかなければならない面もあるのである。しかし二部教育、三部教育となるということになりますと、私もそれが相当長期にわたるであろうことを考えるときには、いよいよ心配が多くなるのでありまして、この点については、引き続いてのお尋ねの試験の問題、父兄の心配の問題というようなこととあわせて、何らかの適切な方法を考えたいと思っております。たとえば試験のようなことについては、一年のときの成績によってやるというようなことも考えられるわけでありまするが、今のところ、まだ決定するところに至っておりませんが、これらのこともあわせて県の当局ともよく一つ相談して考えたいと思っております。  さらに、官房長見えておりまするから、官店長の方に具体的にお答えできる点がございましたらお答えするようにいたしたいと思います。

齋藤正文部大臣官房長

○政府委員(齋藤正君) お話の避難所になった所が愛知県で九十二校、三重県で七校ございます。ただ、計画的に避難所になった所は、これは体育館その他の施設を利用しておりますから、割合に授業にしわ寄せが出ることは少ないのでございますけれども、計画的な避難所にならないで、事実上避難所になった所につきましては、御指摘のありましたようないろいろな不便を生じております。先般もお尋ねがございましたので、ただいま大臣からお答えいたしましたように、県当局と寄り寄り相談をいたしております。それで、方法等について、これは来年のこともございますけれども、県といたしましても具体的な検討を始めておりますけれども、その内容等はまだ結論に達しておりませんし、また、それはいろいろ発表の時期、方法等にも工夫があろうかと思いますので、まだ結論を申し上げる段階に至っておりません。お話の点は、よく県と相談をして、適切な処理をいたすように進みたいと思います。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 端的に、学力差が同じグループは同じ所で一つ競争し合った方がいいというのは、大体地元の声なんです。ですから、小学区制というものが、この際とらるべき私は一番いい方法じゃないかと思うのですが、そういう点についての御見解はどらなっているのですか。

齋藤正文部大臣官房長

○政府委員(齋藤正君) 御質問の意味が、なるべく早く具体的なことを示した方がいいというお考えでございますか。またそれにつきましてはいろいろ影響もございまして、また、かりに出題の傾向なり何なりについて工夫をこらすということになりますれば、これはなかなか結論を出すのに工夫を要することだと思いますので、各校の実態ともにらみ合わして、現在県当局では検討中でございますので、県当局が発表の時期あるいは方法について適切だという結論が出ましたならば、これは父兄に明らかにされると思いますけれども、現在の段階では、まだその結論に至ってないということでございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 そらじゃなくて、小学区制というのを御存じですね。小学区制を地元は非常に希望しておるわけです。ですから、これは非常に迷惑な話かもしれませんが、私はこの際、小学区制をとるのが非常に妥当ではないかという見解を持っておるが、それに対して文部省としてはどういうお考えであるかという点が承わりたい、こういうことです。これは大臣から実は承わりたいけれども、官房長の方から御答弁願ってもけっこうでございます。

齋藤正文部大臣官房長

○政府委員(齋藤正君) 高等学校の学区制の問題につきましては、現行法に規定がございまして、それをどう運用するかにつきましては、御承知のようにいろいろな考え方がございます。大学区制をよしとする考え方、あるいは厳密の意味の小学区制を実施すべきだという考え方、あるいはその中間をとって、いわゆる中学区制をとるという考え方、いろいろございますけれども、これはまあ文部省といたしまして画一的にどれでなきゃならぬということを考えておりませんので、これはそれぞれ県教育委員会がその実情を判断いたしまして、適当な学区を設定いたしておるわけでございますので、文部省としてどれでなければならぬという考えを現在持っておりません。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 これは今の災害地の人たちの希望として小学区制がいいと、こう言っておる、希望しておる、私もいいと思う、だから文部省はそのことがいいのか悪いのか、県でやってもらうというのではなくて、文部省がいいか悪いかという点をここで一つ御答弁を願いたい、こう言っておるのですが、あまり言うと差しさわりができて大へんなことになるからというので、ごまかして過ごそうじゃないかというお気持でございましょうが、また、私の方からも申し上げるのも酷な点かと思いますので、一つ希望意見、というのは、そういう意見だという点を一つ御尊重願って、一つ県当局にもいろいろ相談される場合に参考にして、そういうような方向に御指導願えれば非常に幸いではないかと思いますが……。これは御答弁願わなくてもけっこうです。  次に、工業学校というか実業学校の点で、今度非常に災害を受けた学校が私立学校で名古屋に一つあるわけです。あるいは県下にもそういう学校があると思います。ただ単に二分の一だと、二分の一は私学振興会の方から見るから一〇〇%見るような格好になっておるのですが、内審をいろいろ聞いてみると、たとえば水増ししておるだろうからというので七〇%に切られる、査定は七五%に落とされておる、だから大体は二分の一くらいになっているのが実情のようでございますが、特にこういう実業学校等、特に機械を扱う実験設備をたくさんかけておるような所に対しまして、これは公立学校にもあると思いますが、特に私のお尋ねしたいのは、私学に対してそういう問題について、たとえば産業教育振興法の方から何とかするとか、何か対策というものがあるのか、特別な御配慮を願っておるものがあるのか、何かそういうことをしなければならないものだと思いますが、どういうふうにお考えですか。

齋藤正文部大臣官房長

○政府委員(齋藤正君) 今回の提案いたしました私立学校の災害復旧に関する法律の中におきまして、これは建物のみならず設備等につきましても補助の対象になるわけでございますから、この法律の運用によりまして、適切な被害額の認定によりまして、お話の点の実験器具等の復旧は見られることと存じます。なお、今後の問題といたしましては、産業教育振興法に基づく補助金の運用に当たって、お話の点は、またそれぞれ私立学校あるいは他の学校との関連で十分運用に注意をして参りたいと存じます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 それから私学振興会にどのくらい金が回るかという点で、ちょっと私査定のとき前に申しましたが、非常に、何というのですか、査定がきびしくて、あなたの方が、今ぼつぼつ査定をしておられる所も実際あるようです。聞くところによると、法律の関係では二分の一補助する、二分の一は振興会で見ることになっているが、実情を聞いてみると四分の一になってしまうのです。査定で水増ししておるから七〇%、大蔵省の査定は大体内規で七五%に落とすのだということがあって、落としてお見になるのですが、こういう点はどうなっているのか、ほんとうに査定で、そういうしゃくし定木で落とされてしまっては、せっかく法律としては二分一やるんだということがきめてございますけれども、受ける側でいうと、どうもごまかしがある、国はいつもごまかして、何かいいことをやるようなことを言うけれども、実質は悪いものだ、政治に対する信用というものに関しても私は問題だと思う。ですから、この問題はそういう基準があるなら、こういうときは七〇%に落とす、大蔵省の査定は七五%になるという基準を示してもらいたいと思います。そういうものはないのだ、あくまでも必要度におけるところの適正な査定というものをやっての二分の一であるとおっしゃるのか、その点をあわせてお示し願います。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 被害復旧額の査定の問題でございますが、これは公立学校にいたしましても私立学校にいたしましても、特に一定の基準があって過酷に査定をするというようなことはございません。適正に、公平に、実情を見まして、適正な復旧計画額を出すわけでございます。特に一つの予算のワクにはめるために峻烈な査定をするということはいたさないつもりでございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 私学振興会は幾ら金を回すのですか。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 私学振興会におきましては、例年剰余金を災害復旧の貸付準備金に積み立てておりまして、本年度は大体二億九千万程度の積み立てがございましたが、そのらち約一億五千万円程度は一般の施設費の貸付の方へ回しておりまして、なお本年度の従前の災害に二千万円程度すでに貸付を終わっておりますので、現在貸付準備金としては一億三千万程度のものが残っておりますので、本年度の補助金に見合う復旧費の融資の金額といたしましては十分であると考えております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 そうすると、一億三千万が大体二分の一の融資に相当すると、だからこれでやっていくと、こういうことなんですか。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 本年度の私学関係の復旧予算は大体五千万でございますので、一応この振興会の方の融資もこの補助金に見合う分としては大体五千万程度、あればよろしいということになるわけでございますが、この補助金を適用除外の関係等からはずれるものも出てくることが想像されますので、そういうものも含めまして、現在の貸付準備金の残一億三千万程度でまかなうことができると思っております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 それから、この私学の法律を見て、私立学校の人はみな、私たちは今度の災害にあって、二分の一みんなもらえると、こら思っておったが、共は被害激甚地の指定を受けなければ全然関係がないということになりますと、今あなたがおっしゃるように、非常に少ない金で済むということになるのですが、一体その激甚地指定でなければ全然これはもう問題にならぬものか、「政令で定める地域」というのは、そのことをさしておるのかどうか。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 先ほど申しましたように、激甚地の指定の基準については、いろいろ検討いたしておりますが、大体二十人災の前例がございますので、私ども事務当局といたしましては、大体それによるのがいいのじゃないかというふうに現在考えております。お尋ねの激甚地をはずれましたものにつきましては、ただいまお話のございましたように、補助金は受けられないことになるわけでございますが、先ほどのお尋ねにも関連いたしまして、振興会の方でそういうものは融資の対象にしたいというふうに考えております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 私は、私学に対して、激甚地に入る範囲がどうもどのくらいになるのかわかりませんけれども、私学の人たちが新聞等を見て、二分の一の補助があるということを聞いて、今度の災害に対して政府は非常によくめんどうを見てくれたと感謝しておられたと思う。ところが、激甚地指定にはずれてしまって、何ら補助がないというのでがっかりされたのが非常に多いのじゃないかという点を非常に心配しておるわけです。従って、この地域指定の問題につきましては、文部省として、公立学校の分をも含めまして、とにかく十分一つ御勘案願って、いろいろな条件から、一つなるたけ必要欠くべからざる所に対して、便乗ということはなるほど許されませんかもしれませんけれども、とにかくあれだけ関係者がやれやれと安心したのを、その期待を裏切らないような一つ措置を要望して、それから続いて、今度の災害で生徒が非常にたくさんなくなっております。そこで、学校安全会法というようなものが、衆議院で与野党の間で意見がマッチせずに実はお預けになっておって、残念だといえばそれまでですが、こういうなくなった生徒、あるいは先生は、これは地方公務員だから、そちらの方でいくのだというようなことで済まされるものか、何らかこういう生徒、学生、教職員、そういうような、なくなられた方に対する何か見舞金とか何とかいうようなことを考えておられるのか、何も考えておいでにならないのか、その辺はどうでしょう。

齋藤正文部大臣官房長

○政府委員(齋藤正君) 今回の災害におきまして、児童、生徒合わせて九百五十四人の死亡者を出しており、二百三十八名に上る行方不明者を出したわけでありますが、なお教職員につきましては、八名の死亡、それから三名の行方不明でございます。教職員につきましては、死亡その他負傷等につきましては、それぞれ公立学校共済組合の関係で見舞金等の措置をいたすわけでございますけれども、御指摘の児童、生徒に対する見舞金等につきましては、文部省としては現在考えておりません。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 最後に、今までは、学校が災害にあいまして復旧したような場合には、いろいろな被害がございましたけれども、特に学校の備品関係ですね、たとえばピアノであるとか、あるいはオルガンというようなもの、あるいは放送施設というようなものは、文部省がめんどうを見たものでなければ、地方公共団体がめんどうを見たものでなくて、PTAが大体めんどうを見ておったのが実情なんです。ところが、激甚地指定になるような所になりますと、今度はPTAが大体被害者であって、ほとんどこういうものが行われないというのが大体実情ではないかと思う。従って、ここに法律に書いてあるようないろいろな事務費までめんどうを見ようじゃないかということは非常によいことだと思いますが、しかし片一方では、学校の運営というようなことが非常にPTAの負担で実は行われてきたということも、また事実であります。ところが、今度はそういう柱が取れてしまって、ほんとうにいわゆる義務教育として、地方自治体あるいは文部省筆からいくお金によっていろいろなことがなされることになりますから、私は一つ格段の努力をしていただかなければならないと思います。ところが、たとえば今度の災害で例をとってみますと、半壊の生徒に対しては学用品はこれだげだ、全壊、流失に対しては、お前の方が三十銭商いのだというような、ああいう基礎算定のやり方で特交が排除されるというようなことになったり、あるいは災害救助法の算定基準になるというようなことは、まことに私はけしからぬことだと思っております。同じ避難所に入ってきておって、お前は半壊だからノートは二冊しかやらぬ、お前は流出だから三冊やるなんというようには、先生でも私は分けることができぬと思うのです。こういうような問題に対しても、文部省としては実情を勘案してめんどうを見られるというふうに、たとえば自治庁とも折衝し、あるいは厚生省とも折衝しなければならぬと思います。従って、今後PTAというものがはずされると、それに関連して、自治庁等とらんと折衝していただいて、教育費というものが相当確保されて、早く正常な授業に戻るような環境というものを作り出さなければならないと思っておりますけれども、そういうことに対してすでに折衝を始めておいでになると思いますが、どんなものか、一つ大臣の決意というものを聞いて、ただ単に決意だけ言っておいて済んでしまって、あと何もなかったということでなくて、私はやはり実のある話を取りつけてもらわなければならぬと思いますが、その点について御所見を承っておきたいと思います。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) 成瀬委員のだんだんと御心配下きる点は、私どもも同じように心配しておる点でございます。従いまして、今度のような異常事態に対しましては、特別に数字の上ではっきりところするのだということは申し上げられませんけれども、すべて地方のそれぞれの人々の意向も参酌し、お話しになりましたような事柄、また地方の実情を十分に取り入れまして、それに、できる限り災害の必要なつぼにものがはまっていかなければ目的を達することができないのでありまするから、それらの点も十分注意をいたしまして、また査定に当たりましても、あくまでも公正に、辛きに過ぎるというようなととは絶対にないように指導していきたいとかように考えておるような次第でありまして、お話のようにできる限り教育のことを一日も早く正常な姿に返したい。そのためには今申し上げるように注意をし、またできる限り早期にその実現を見るように努力したい、かように考えておる次第であります。

草葉隆圓自由民主党

○草葉隆圓君 予備審査でありますから、そのつもりで二、三の点についてお尋ねをしたいと思います。従って一つ文部省も率直にお答えをいただきたいこ思います。  この公立学校の建物等の災害復旧に関しまする国の負机の第二条の場合、「国は、災害を受けた地域のうち政令で定める地域」、この「政令で定める地域」というのは国全体、つまり各省に共通する考え方で「政令で定める地域」と文部省はお考えになってやっておいでになるのか、それとも学校関係は特殊的なものであるから、文部省のいわゆる激甚地というのは一般の公共七木とは違った意味でやるとうお考えであるか、この点をまず伺いたい。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 二十八年度の災害におきましては、これは公共土木の方で激甚地指定がありまして、それを各省、たとえば文部省も農林省も同じものを採用したのでありますが、今回は必ずしもそういろ態度ではないのでありまして、各省それぞれの見地からそれぞれの特別措置法に独自の激甚地を定めてもいいというような考えでただいま検討されておるわけでございます。従って文部省といたしましても、学校施設、それから社会教育施設等につきましては、文部省独自の考え方から激甚地の指定をしたいと思ってただいま検討しているわけでございます。

草葉隆圓自由民主党

○草葉隆圓君 そらしますると、今の考え方では、先にも御説明がありましたが、二十八年の災害と今回の災害とのいわゆる文部省の激甚地の指定は違っておるように思いまするが、その違った理由とその違った点とを一つ具体的に。今の考え方でけっこうです。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 現在この公立学校等の特別措置法の場合の激甚地につきましては、大体その市町村における学校等の被害額とその地方公共団体の財政力との比率をとるという考えで検討をいたしております。ただその比率だけでは非常に不公平なような事態が生ずるような場合には、それ以外にも何らかの基準を設けて、非常に不公平なようなもの、非常に気の毒のようなものはこういう基準で拾わなければならぬのじゃなかろうかということで検討いたしておるわけでございます。

草葉隆圓自由民主党

○草葉隆圓君 そうしますると、いわゆる標準比率だけの問題、また場合によっては――というお話でありますが、しかし政令で定めても一たんこの政令を公布した以上は、それではどうも工合が悪いからというわけにもいかないと思います。そこで二十八災の場合を考えられると、現実的な問題としてはずいぶんしぼられるような結果になりはしないか。そういう点については御検討になったかどうか。また比較してどういうふうになるおつもりであるか。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) ただいま衆議院の予算委員会等で御審議願っている予算等によれば、必ずしも二十八災のときよりしぼられるというような結果にはならないと思います。むしろ多少従来よりは広くなるんじゃなかろうかというふうに考えておるわけでございます。

草葉隆圓自由民主党

○草葉隆圓君 これは、予算はさらに予備費もありまするし、あるいは次年度の関係もありまするから必ずしも予算に束縛される必要もない。それで現実にそろばんでやってみて、大体もらおわかりになっておると思いますが、二十八災と今度とを基本において違わせたという根本的な理由、これは災害地では必ずしもただ漫然とやったというだけでは了承しかねる点があるから、二十八災との比較というものがだいぶせられています。この点をやはり明瞭に、いや、二十八災はああいう状態であったが、今度の方が実際はこうだ、具体的にこらだというその論拠を示さないと、どらも予算の上でも多いから従ってこうだといわれて、さてやってみて必ずしもそうではないという場合も起こり得るので、この点を申し上げておる次第であります。と申しまするのは、もら一つは、私はやはり文教の復興、復旧あるいは改良という点については相当文部省は大所高所から大きい立場においてお考えをいただいて、財政当局に御折衝いただく方がいいじゃないか。私どもが存じておる範囲においては必ずしもそうじゃない点がありまするから、いわゆる予備審査の範囲において文部省を強力にプッシュする意味において実は御質問申し上げておるわけであります。その点を一つどうぞお含みになってお考えをお漏らしをいただきたい。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 今回の災害が二十八災、またあるいはその後の平常の災害と違いますのは、単に風水害といった場合の、非常に強い風あるいは一回の浸水で引いたというようなものとは違いまして、高潮による大きな災害があった。しかもその後海岸地域等におきまして長期浸水、冠水をしておるというような、今までにあまり例のないような事例が出ておるわけでございますので、そういったものに対しましては、従来の基準だけでは必ずしも十分援護が、公平な援護がいくというわけにはいかぬのじゃなかろうかというようなことも考えまして、そういった点を検討いたしておるわけでございます。

草葉隆圓自由民主党

○草葉隆圓君 この点は一つ十分そういう点が実施の上に現われまするよう、今後においても御折衝いただきたいと存じます。  次に社会教育施設の場合には、「政令で定める地域」、これは前の公立学校と同じだと存じまするが、その中でさらに、「政令で定めるところにより、予算の範内において、その三分の二」、この「予算の範囲内」というのが頭にかぶさっているのが二カ所あります。三分の二は三分の二、しかしその三分の二は予算の範囲内だ、こういう意味の予算の範囲内であるという意味だと、三分の二というのがぼけてきまするが、この点はどういうふうになりますか。

福田繁文部省社会教育局長

○政府委員(福田繁君) ただいまのお尋ねでございますが、社会教育施設の被害の復旧につきましても、大体公立学校の復旧に準じて考えておるわけでございます。ただ違います点は、公立学校におきましては、これは負担ということに建前がなっております。従っ  て予算の範囲内ということではないのでありますが、第五条の方の社会教育施設につきましては、これは補助でございます。負担ではございません。従ってこの「政令で定めるところにより、予算の範囲内において、三分の二を補助することができる。」、こういうような関係になって参るのであります。これは予算に定められた範囲内で、実際の被害を調査いたしました結果に基いて三分の二を補助する、こういうようなことになろうかと思います。

草葉隆圓自由民主党

○草葉隆圓君 これは私立学校の第二条にも同様な文句がありまして、第二条にも、「予算の範囲内において、その二分の一を補助する」、この社会教育の方にも、この予算の範囲内とある。ただいまの御説明によると、予算がなかったら三分の二あるいは二分の一が補助されない。しかしこう書いてあるから補助しないというわけにはいかないから、査定してその程度にするということに持ってこられるおそれがありますが、これは一つはっきりとこの点をいたしておきませんと、事実三分の二と書いてあり、二分の一と書いでありましても、予算がない場合はだめだ、こういうことになるので、この点はどういうふうに……。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 先ほど社会教育局長からお答えがありましたように、公立学校の方は復出費の負担でございますので、社会教育施設とそれから私立学校の補助の場合と書き方が違っておるわけでございますが、補助の場合は、政府の立法といたしましては、すべて予算の範囲内でということを入れるのが例文になっておりますので、その例に従ったまでのことでございまして、その補助率をそのために低めるというようなことは全然考えておりません。

草葉隆圓自由民主党

○草葉隆圓君 それで明瞭でけっこうだと存じます。  そこで、この私立学校の場合において、今申し上げたような政令で定むる地域で、さらに政令で定むる範囲においてその二分の一の補助をする、この「政令で定めるところにより、予算の範囲内において、その二分の一」、この政令に定むるところによりというのが相当問題があるようですので、この政令はどういうふうな内外をお考えになっておりますか。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 現在のところ、たとえば公立学校の一般法としての災害復旧費国庫負担法で適用除外を定めておりますが、そういったような形式のものにいたしたい。その内容を申しますと、たとえば明らかに設計の不備、または工事施行の粗漏に起因して生じたというような災害、あるいは著しく維持管理の義務を怠ったことに基いて生じた災害、それからいわゆる微小の災害の場合はこの法律を適用しない、というような適用除外の規定を設けるつもりでございます。いわゆる微小の災害とはどの程度のものを言うかということになりますと、私立学校と一概に申しましても、幼稚園から大学までいろいろあるわけでございますので、学校の種別によって規模等も非常に違って参ります。また学校の経能力等も違って参りますので、学校の種類と申しますか段階別にそれぞれ適用除外の額を丸めるのが妥当ではないかということを考えまして、現在その点を検討しておるわけでございます。

草葉隆圓自由民主党

○草葉隆圓君 そうしますと、もう一つお尋ねしたいのは、公立学校の第二条の「政令で定める地域」と、私立学校の第二条の「政令で定める地域」とは同一の地域と、こう考えてよろしゅうございますか。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 私立学校の場合は、御承知のように自主独立で経営をいたしておりますので、その所在地である市町村の財政力というようなことは関係がないわけでございますので、それとは全然別個の基準で激甚地を指定したい。二十八災のときには、その市町村内にありますところの私立学校の平均被害額、一定の平均被害額を超えるようなものと、それからその市町村内の学校数の一定割合以上の学校が被害を受けたというような二つの条件を番いて指定しておりますので、そういったものを考えるのが適当じゃなかろうか。従がって公立学校の場合の激甚地の指定基準と全然別個に私学の方は考えておる次第でございます。

草葉隆圓自由民主党

○草葉隆圓君 それで私立学校の場合は二十八災のこの範囲と今年度とほ大体同様と考えてよろしゅうございますか。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 大体同様でございまして、実際の状況を申しますと、今回の被害府県の中で愛知県、ことに名古屋市に非常に多くの私立学校があるわけでございますが、そういうような所は当然拾われていくのじゃなかろうか。なお三重県等にもございますが、当然そういったものも指定を受けていくのではなかろうかというふうに考えます。

草葉隆圓自由民主党

○草葉隆圓君 そこで、私この前、各種学校の被害並びに宗教法人の被害を御要求申し上げておきましたところが、ただいま手元にいただいたのであります。私立各種学校――法人と個人と違いますが、その被害の総額が七千八百万円、宗教法人が十一億一千万円、こういうものに対しまする文部省の対策、こういう点について文部省はどういうふうになさっているか、またなさろうとしているか、今まで一度もこういう点は触れておらないことでありますから、お伺いしたい。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 私立の各種学校に関する点につきまして私からお答え申し上げます。お配り申し上げました表に明らかでございますが、大体今回の各種学校の被害は、三百十校で九千九百万円というような数字でございます。愛知県におきましては二百十四校で七千八百万円、岐阜県におきましては九校で八十六が七千円、それから三重県におきましては七十五校で千九百五十一万二千円、山梨県では十二校で百十五万円、こういうようなことでございます。他の私立学校の被害に比べますと、比較的大破以下の程度のものが多いわけでございます。被害の程度も、これは比較の問題でございますが、低い状況でございますし、かたがた二十八年度のときにも、各種学校につきましては特別措置法の対象としてなかった実情もございますので、今回は、復旧費については特別措置法の対象といたしておりません。ただやはり復旧につきましては、融資等も必要と考えまして、国民金融公庫等ともいろいろ折衝いたしまして、一般の場合の貸付の条件とある程度緩和してもらいまして、低利長期の融資を受けるという道を開いた次第でございます。

草葉隆圓自由民主党

○草葉隆圓君 その額、それから今各種学校はお話が出ましたが、宗教法人に関して一つ。

齋藤正文部大臣官房長

○政府委員(齋藤正君) 宗教法人につきましては、御承知の通り公の補助金、あるいは宗教法人のみ特別の融資ということはこれは困難でございますが、文化財保護法によって指定されております文化財の復旧でありますれば、こういうものはもちろん文化財の保護法に基づく補助が出るわけでございます。しかしながら、先ほど資料でお示しいたしましたように、愛知県のみでも三千近い宗教法人、被害額にいたしましても十一億もの被害が報告されておりますので、文部省といたしましては、とりあえず宗教関係の方々の住居である庫裡あるいは教職者の宿舎等の復旧について、その家族が居住している建物の復旧につきまして、住宅金融公庫からの融資の道が開かれるようにということは公庫の方にも連絡をいたしたのでございます。なお愛知、岐阜、三重の各県の当局に対しまして、文部省といたしまして、住宅金融公庫あるいは国民金融公庫からの借り入れを希望する場合に、単に個人名義ではなく、あるいは宗教法人の名義でも差しつかえない。それから一般にこういう金融機関が宗教法人なるがゆえに低位に取り扱うということがないように注意を出しております。これによりまして資金の融通等でできるだけ宗教法人の復旧の役に立つようにいたしたい、かような指導をいたしているわけでございます。

草葉隆圓自由民主党

○草葉隆圓君 各種学校の国民金融公庫の利率の引き下げというお話ですが、どのくらいの金額でどのくらいの利率ですか。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 貸付金額につきましては、法人立の場合は五十万、それから個人立の場合は二十万という限度でございます。それから貸付期間は、普通の場合は三年でございますのを五年以内とする。それから貸付利率も、普通の場合は九万三厘でございますのを年六分五厘にするということでございます。

小山邦太郎自由民主党

○小山邦太郎君 関連して……。草葉委員からの御質問に答えられましたこの災害激岳地の指定に対する標準決定の態度が、二十八年度の際には公共土木の被害を基準として激甚地を決定され、これに準じた。しかるに今度は文部省独自の立場から、学校の被害及びその自治体すなわち公共団体の負担能力、これを勘案してなされたとのこと。まことにこれはけっこうなことだと思うのです。ただ問題は、その標準については今なお検討中とのことであって、検討中のことを今かれこれ批判してもいたし方ないが、検討に先立ち、鉄則としてお考えを灯わしたいのは、どのような場合であっても、二十八年度を下らざることを標準としなければならない。そうでなければ、今までしばしば現地においても、また議会においても声明された責任者の声明がうそになってしまう。政治家の言葉に信頼を失う結果となることは断じて避ければなりません。されば御検討の結果が、不幸にしてこの期待に沿おない場合は、願わざることであるが、解義の混乱、遅延となり、被害地に対してもまことに和済まないと思うので、くれぐれも鉄則としてその標準決定の基礎にとれを貫いておいていただきたい。だんだん伺うと、二十八年度よりもむしろ有利な状態にある場合もあるように聞き及んで喜んでおりますが、さればといって、二十八年度よりも説明のつかないようなことになってはいけない。標準はどうしても二十八年度を下らざるものということに十分に意を用いられて遺憾なきを期せられたい。  こんなくだらぬことを申し上げるのも、なぜかと言えば、予算がすでにできておる。そうして予算に照らしく合わせてその標準をこれから研究する。どうもこれでは予算が超過する等の心配から標準を庄縮するようなことになっては大へんだということを思うので、あらかじめ御注文を申し上げた次第でございます。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 関連して……。先出ほど成瀬委員の質問の際に私は質問したかったのであります。なおまた草葉委員の質問に4関連いたしたことであります。草葉委員の質問にお答えがありましたので大体私も了承できたのでありまするが、それは公立学校の方の第五条、それから私立学校の方の第二条、「政令で定めるところにより、予算の範囲内において」というようなこの文句の書き方でありまして、こういう善き方によって二つにしぼられておる。二分の一、あるいは三分の二というものがあるいは削られるのではないか、それ以下に落ちるのではないか、こういう心配を持っておったのでありまするが、先ほどその点につきましては三分の二を下らない、あるいは二分の一を補助する、こういうように明白にお答えがあったのであります。その内容につきましてはさように受け取ったのでありまするが、個々の法文のもう一つ書き方を見てみますというと、まあ「できる」と、こういうように両方とも書かれておりまして、二十八年災のときの法律を見ますというと、これは「補助する」というふうにはっきり書いておるのであります。今度はその最後が「補助することができる」というように弱くなっておって、そうしてその上に「政令で定めるところにより、予算の範囲内」、こういうように二つにしぼられておって、しかもその最後が「補助することができる」と、こういうような法律では、今回のこの文教の法律が通りましても、これを見ました者は、前のときの補助の法律よりも非常に弱くなっておる、従って内容もあるいは弱まるのじゃないか、こういうふうに受け取りまするのがこれはもう通常であろうと思うのでありまして、もう一度私は、法文をなぜかように弱く書かれたかということにつきまして御答弁をいただきたいと思います。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) たしかに二十八年災のときとお尋ねの点は違っておると思います。政令で定めるところにより、予算の範囲内において社会教育施設のこれは三分の二を補助することができる。それから私学の方はその二介の一を補助することができるというふうになっておりますが、その印象から申しますと、態度が弱いというような印象を受けるわけでございますが、ただ二十八年度災害のときの法律は御承知のように国会の方で議員提案でお作りになったものでございまして、今回のものは政府提案でございまして、政府提案のものは補助金につきましては、すべてこういう一つの形で全部を統一するということになっておりますので、それに従いましたので、その点は御了解いただきたいと思います。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 どうも了承いたしかねるのでありまするが、まあ今のような説明を一応お聞きをいたしておきまして、次にそれでは進んでいきます。  成瀬委員が改良復旧について質問をされまして、全壊のものについては六〇%、半壊のものについては三〇%の改良復旧をされる、こういうように御説明があったのでありまして、その点はだいぶ進歩したと思うのでありますが、この基本になりまする全壊あるいは半壊というもののとり方なんですが、こういうようなとり方が少なくなっておると、たとえ六〇%と申しましても、これは少なくなってくるのであります。で、文部省のとっておりまする全壊というものの解釈と、あるいは他の省、建設省でありますとか警察庁などは被害の報告をいたすのでありますが、そういう被害のときに全壊何戸とかいうような報告をいたしまするが、そういう場合にとっておりまする全壊というものの解釈と、文部省のとっておりまする全壊の解釈とは違っておるように見ておるのでありまして、従って全壊を非常に厳重にとっておられるので、全壊に入れればよいようなものまでむずかしく半壊というような名前をつけて、そうして改築しなければ使えないようなものまで半壊といって全壊から区別をしておる。文部省ではさらにその次には大破、いろいろ言葉をたくさん使っておられまするが、こういうような段階をむずかしく作って、全壊をかえって狭めておられるような感じがいたすのでありまして、そういう点につきまして、ほかの各省が全壊として解釈しておりまする定義と申しますか解釈と、文部省の全壊という解釈とはどういうようになっておるか、それは統一されておるのかどうか、私はそうは思っておらぬのでありまするが、その点につきましてお尋ねをいたしておきたいと思います。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 他省の関係の言葉の定義は私案は詳しいところまで存じませんけれども、たとえば警察庁の報告の場合には、要するに住宅について、価格で全壊、半壊というのをきめているというふうに承っております。たとえばその住宅の五〇先程度の被害を受けた場合には、これを全壊とするというようなふうにしておるというように聞いておりまして、また公併住宅の関係等におきましては、新しい住宅を建てるという見地から何戸やられたら何戸建てるというような考え方で全壊というようなことを定めておるというふうに、これは必ずしも明瞭でございませんけれども、そういうふうに承っております。ただ学校の建物につきましては、そういったものと多少違いまして、一棟にいたしましても相当大きな坪数のものがあるわけでございまして、その一部分がこわれたからそれを全部全壊というふうには必ずしもいかないのではなかろうかというふうに思っております。およそ災害復旧の場合に全壊はすべて各省共通の解釈、半壊はすべて各省共通の解釈というものができれば取り扱い上は容易になるかとも思いますが、学校の校舎の特別の特徴というようなものもございますので、現在は必ずしもそういっておらない実情でございます。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 どらも今の説明では納得がいきかねるので、改築をしなければもう使えないという程度のものであれば、これは文部省の解釈しておりますように天井が地べたにつかなければ全壊に見ないというような厳重な解釈をされずに、他の省でもとっておりまするように、もうそのままの建物では使えないのだ、改築をしなければ使えないのだというような程度のものは全部全壊に入れてしまって、そうしてその全壊坪数の六〇%というようになれば相当の校舎が改良復旧になるのではないか、そういうような技術的な点でありまするが、内部で改正されれば、改められれば相当予算も取れるというような面につきましては、遊んでお改めをいただきたいと思うのであります。  次に、草葉委員がお尋ねになっておりました公立学校の第二条の補助の関係でありまするが、こういうような補助災害につきまして、公立の文教施設の被害額とその市町村の標準税収入との比較で特別な激甚地を指定する、こういうような説明があったのでありまするが、これを少し突っ込みまして、こういうような補助災害から漏れましたところの公立文教施設というようなものに対しまして、今回の災害の特色としてそういう小災害を相当に今夜は救っていこう、こういうので非常に陳情を多く受けておるのでありますが、公立文教施設でこの標準から落ちましたもの、いわゆる小災害というものにつきましての救済をする場合のその激甚地の指定につきましても、文教施設だけの被害とその市町村の標準税収入でその土地を激甚地といいますか、として救済されますのか、その場合におきましては、他の公共土木あるいは農地災害等の災害と一緒にあわせて救われるのか、小災害の場合におきます公立文教施設の救われまする場合の取り方、それはどういうようになるのでありましょうか。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 今回の特別措置法で指定されない地域のものにつきましては、御承知のように公立学校施設災害復費国庫負担法という一般法で見られるわけでありますが、これにつきましてもやはり適用除外がございまして、一学校ごとに建物、建物以外の工作物あるいは土地、設備、そういうような一件のものがそれぞれ十万円をこえなければそちらの方でも補助の対象にならぬという制度になっておるわけであります。それではいわゆる小災害が救われないというわけで、今回の自治庁から提案されました文教施設等の小災害についての特別の起債の法律があるわけでございます。この場合の激甚地というようなことにつきましては、私ども今のところまだ十分検討いたしておりません。自治庁とこれから話し合うことになると思いますが、そういった点を含めまして十分慎重に考慮をいたしたいと思います。

吉江勝保自由民主党

○吉江勝保君 その場合の小災害につきまして、公立文教施設というときにはもちろん公立学校以外の社会教育施設というものも小災害のときには一緒にあわせて小災害で救われますかどうか。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 現存自治庁から提案されておりますものの内容といたしましては、公立学校だけでございまして、その他の社会教育施設等はそれには含まれないように思っております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 最初に大臣にお聞きしたいのでありますが、文部省は、十月の十四日現在に出した十五号台風の文教関係災害が五十五億三千二百四十万円という額が出ているわけであります。それからなお八月十二、十三の豪雨及び台風七号の文教関係の被害として四億一千二百三十七万という被害が出ておりますが、この総計したものに、今度の十億という公立文教施設の関係、なおこの一億には足らない私学の関係の補助、助成というようなことで一体この復旧が完全にできるのかどうなのか、こういう点についてどういう根拠に立ってこういう十億という金が考えられたのか、こういうことについて大臣としてはどういうふうなお考えを持ち、検討をされておるのか、それをお聞きしたいわけであります。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) ただいまお尋ねのございました十月十四日付の五十五億という数字は、文教関係災害の報告のすべての合計の数字でございまして、この中には国立文教あるいは体育保健施設、学校給食の関係、文化財というようなものまですべて含まれておるのであります。その中で公立学校の施設といたしましては四十三億九千万という数字が上がっているわけでありますが、これが十億という予算にどうしてなるのかというお尋ねでございますが、大体従来の状況から御説明申し上げますと、学校施設につきましては、一応被害の報告が出て参りますが、これは必ずしも確定されたと申しますか、一応の各府県の被害報告の集計でございまして、不動のものではございません。その後新たにそれぞれの学校につきまして、これこれの復旧をしたいから国としてこれこれの負担金を出してもらいたいという国庫負担申請書というものが出て参ります。そうしますと、ある程度この数字が滅ってくるわけであります。なおいずれの災害でありましても、大蔵省と文部省の専門の係官が現地に参りまして調査をいたします。そうすると非常に被害報告額の正確なところもございますけれども、中にはかなりまあ査定額に比較いたしまして膨大な報告額というものも出て参りますので、そういった関係からこの数字が相当減ってくるのが実情であります。現在の十億という予算にいたしますれば、これは二年間に復旧するわけでありますから、大体二十二、三億の数字になると思いますが、各府県から出て参っております国庫負担の申請の状況と比べまして、決して、従来の実績から申しまして、私ども過酷な数字とは考えておりません。これで十分まあまかない得るのじゃないかというふうに考えております。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) 松永さんの御懸念も私も同じように当初持ったのであります。すなわち、地方各府県から報告して参ります被害の総額とそれから査定額と、こう対照して考えたときに、そこにあまりにその懸隔の大きいのに私も初め驚きました。これでは実際にやれるかどうかということをいろいろ事務当局とも話し合ってみたのでありまするが、何分にもわれわれとしては、正直に言って査定側に立って物を考えるチャンスが、経験がないわけであります。ところが、今管理局長から説明がありましたように、従来のたびたびの災害の何と申しますか、経験と申しますか、実績と申しますか、それらのことを十分に勘案いたしますると、特別の場合もありましょうけれども、総合して考えますときには、やはりだいぶんこれは減額されるものである。われわれは地方から出てくるものをすなおに受け取っておるのでありますけれども、決して水増しであるの、云々のというようなことを考えておるわけではないのでありますが、事実においてはそういう実績が出てきておる。そういうことを勘案して考え、さらに今回はこれに対して四分の三という増率した補助率をもってし、さらに起債をもってし、さらにその起債に対する利子補給ということも見ていきますならば、大体これによってほぼ目的を達成できるのではないかというふうに考えております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 私は、やはり今のような局長のお考え方ではなくて、相当被害の額は多いのだけれども、国の予算の関係でこの被害を国としてめんどうみることができないために、たとえば、今問題になっている激甚地の地域指定の問題であるとか、あるいは補助の、今小災害の問題も出てきておるのでありますけれども、それらについてもわれわれとしては不満な結果を政令できめざるを得ない状況に追い込まれているのだというのが真実のところであろうと思うわけです。私が聞いたのを反発する、言いわけをするということではなくて、やはり不十分だけれどもというような点については率直にお考えをお出しいただく方がいいのではないか。そして事実上査定についても、出してきておるものについてまた実地査定の結果、査定額をまた何割ときめ、またその後大蔵省との間に何割ときめて、またまたそこで地域の指定等によって落としていくために、いわゆるこの額にだんだんまとまっていくのだというのが実情だと思うので、そういう意味でやはり相当被害に比べてみてこの予算では非常に不十分な点が多いし、おそらくあなた方は予備費で今後まかなってもらいたいというように考えておられるものがあると私は思うわけです。そこで、たとえばここで社会教育関係の予算は別にここに出ておらないわけであります、要求としては。それからまた学校給食の問題等については要保護児童、準要保護児童等の学校給食費の助成補助というような問題、あるいは学校保健法に基づく医療の補助のような問題、そういうような準要保護児童に対する補助の問題、特に学校給食費のごときは明らかにもう増額しなければできないものだと思うわけです。こういうことはあなた方は予備費でこれを今後解決をしていくというお考えだと私は思うわけでありますが、大体どのくらいのものを文部省の関係としては――そのほか文化財の問題もそうであります。これらはどういうふうに考えておられるのか、予備費の中で文部省が今後解決をしていこうと考えておるおよその金額というのはどのくらいなものであるのか、こういう点を一つお答えを願いたいと思うわけです。

齋藤正文部大臣官房長

○政府委員(齋藤正君) 第一点、お話の点でございますが、公立社会教育施設等、すなわち公立の社会教育施設とそれから公立の体育施設でございますが、これは補正予算に公立文教施設災害復旧に必要な経費の増加ということで入っておるわけでございます。なお予備費の関係では国立文教施設、それから文化財の関係、それから学校給食の関係で、災害によります困窮児童に対する給食費の補助の問題、これらは予備費で支出するということに話がなっております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 大体の全額を……。

齋藤正文部大臣官房長

○政府委員(齋藤正君) 金額につきましては、まだ財務当局と折衝中でございますので、額を申し上げる段階には至っておりません。  それからなお災害によります困窮学生、生徒の育英の問題、これは育英会の手持資金等でまかなえますので、予算の関係では計上されておりません。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 そこで、この地域指定の問題も実はあるのでありますが、これは後ほどまた具体的なものが出てくるわけでありますが、文教関係では地域指定の問題と同時に、先ほど話に出ておりました小災害の問題があるわけであります。同時にこれと関連をして、この復旧をする場合に、新築をするというような場合に、基準坪数の制限というものが出てきているわけであります、これについても、やはり災害を受けた地域では相当その地域としてその地域の努力をして学校の建設をやって、事宅災害を受けて全壊をしてしまったという場合において、これを新たに復旧をしていくという場合に、やはりその基準坪数の制限というものが出てきているわけであります。極端なことをいえば、努力をして一生懸命に基準坪数以上の学校をふやして充実をしていたところが、災害を受けても何ら災害の補助の対象にはならないというような結果が出てきて、非常にその地域の父兄あるいは当局等も矛盾をこういう問題について感じているわけです。こういうような問題については一体どういうふうに具体的に解決をしていこうとするのか。二つのことについてはっきり御答弁をいただきたいと思うのは、先ほど話に出てきております小災害については、地方公共団体の起債の特例に関する法律というのがすでに用意をされているようでありますが、これは明らかにやはり地域指定をしていると考えているわけであります。そうなってくると、先ほど何か有望なお話があったのでありますけれども、もうすでにこれは明確になっているのではないかというふうに考えているわけです。こういう問題についてすでに文教委員会等でも大臣や局長に質問をした際にも、こういう小災害の問題はすべてこれによって、起債によって片づくという、対策ができるというお話で一応了解をしていたのでありますけれども、現段階においてはこれはほとんど見通しがないという、極端な言い方をすれば状況であるので、これはどうなっておるのか。今後大臣はどうしてこれを解決されていこうとするのか、この問題が一つ。もう一つは、先ほど申しました基準坪数に対する制限というような問題について、どういう方法でこれを解決されていこうとするのか、この点を大臣かあるいは局長から一つ御答弁を願いたいと思うわけです。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 第一点の基準坪数の制限の問題でございますが、一般の小中学校の整備の場合におきましては、ただいまお話のございましたように、基準坪数というものを設けておりまして、小学校は一般の場合には児童一人当たり〇・九坪、中学校は生徒一人当たり一・。八坪という基準でこれを計算いたしておりますが、今回の災害の場合におきましては、ただいまお話のございましたように、基準坪数を超過いたしておりましても、大体それはその地方公共団体なりあるいはその学校の父兄なりが非常に努力をして作っておるものでございますので、そういったものにつきましては、やはり基準を超過いたしておりましても、原形で復旧するというのを原則といたしております。ですから、基準坪数で頭打ちをするということはいたさないつもりでございます。  それから、第二点の起債の特例法に関連いたしまして、地域指定のことでございますが、先ほどお答え申し上げましたように、この小災害の地域指定につきましては、現在のところまだ私ども自治庁の方と十分連絡をとっておりませんので、お尋ねがございました点も十分考えまして、地域指定につきましては異論のないようにいたしたいと思っております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 その点は大臣も同じ意見だというふうに考えるわけでありますが、この問題については相当やはり的確にやっていただかんと、事実上はまたその起債については、被害の総額がどのくらいであるかというそういう問題も出てくるわけであります。そういうような点から、結果的にはちょうどそれは制限を受けたと同様な結果が出てくるということが考えられるわけです。また今お話しの特別申請というか、原形復旧をして基準坪数については関係がないというお話でありますが、これも結局査定の結果によってはそういうものが制限を受けたと同様なことが実は行なわれるわけなんです。こういろ点については今話をされた原形復旧ということで貫いていくということ、なお小災害については起債において制限を受けていかないようなふらにするということについて、今後またその努力の結果を一つお伺いをするし、具体的に一つ解決を願いたいということを申し添えておきたいと思うわけです。  それから、先ほど二十八年災と同様な措置というような点がいろいろ問題にされておるのでありますが、こういう点についてやはり問題になってくるものが実はあると思うわけです。これは共済組合の給付の特例に関する法律といろものが前回は出ているわけであります。今回はこれが全然考えられておらないようでありますが、こういうふうな問題について、たとえばこの法律が出ないとしても、行政措置の面において同様な措置が行なわれるのかどうなのか。それからなお私学の共済組合の関係についても、これらの措置が特別に考えておられるのか、この点を一つお答えを願いたいと思うのです。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 二十八年災のときには共済組合給付の特例に関する法律が出まして、通常の場合の災害見舞金にニカ月を加えるということが行なわれたわけでございますが、今回は御承知のように、国家公務員の共済組合法におきまして、付加給付をすることができるというふうになっております。従ってその規定を活用いたしまして、大体各省前例に準じましてニカ月の付加給付をするという考え方で現在その処理を検討しているわけでございます。なお、これは私どもの方の所管ではございませんけれども、市町村職員共済組合法におきましては、これは付加給付の制度がございませんので、新たにこの国会に市町村職員共済組合の特例という法律の御審議をお願いしておるように聞いております。なお、私学共済につきましても、国家公務員共済等がそういう措置をとります以上は、できるだけ財源の許す範囲内で、それに準じた措置をとりたいと思っております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 それから、先ほど他の委員から話のありました、集団的な避難をした児童生徒の問題であります。これらのものについての措置についてはお話があったのでありますが、集団避難をしたために相当たくさんの教育費というものが支出をされているわけです。こういうものの支出についてはやはり非常に負担の多い各市町村では、特別交付金等でめんどうをみてほしいという要望が強く出ているわけです。相当長い期間集団避難して児童生徒が世話を受けたのでありますから、災害救助法で実施できる限度をこえた予算支出が相当行なわれているわけなんです。こういう点についてはすでに文部省は大蔵省との間にこの打ち合わせをして、こういう措置について考えて、一応の一つの見通しを持っておられるのか、こういう点についての答弁を願いたいと思います。

齋藤正文部大臣官房長

○政府委員(齋藤正君) 今回の災害によりまして児童聖徒の集団疎開が行なわれました。その状態が出ましてから、私どもは現地の対策本部とも連絡いたしまして、そこに起こりますところのいろいろな経費の必要なものにつきまして、どのような方法で分配していくかということを各省ともいろいろ連絡したのでございます。今回は災害救助法の関係におきまして、集団的に疎開をして、そこで授業を受けた者につきましては、その衣食の点につきましては災害救助法の関係において見るようになっております。それから学用品等におきましても、その支給につきましては従来よりは改善されまして、一カ月をこえる場合にはさらに第二次の学用品の支給も救助法の関係で行なわれるようになりました。それから、集団疎開に伴う教職員の宿日直あるいは旅費とか、そういうものが通常の場合よりも増加いたしますが、その分につきましては、義務教育費国庫負担法の適用で措置するからということを関係の府県には連絡いたしますとともに、それ以外のいろいろな需要品につきましては、特別交付金等でできるだけ措置していただくように、私どもといたしましては自治庁に再度お願いをしているような状況でございます。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 だいぶ努力をされているようでありますけれども、その努力が結果的に実にならなければ何にもならないので、特に特別交付金の問題等については、今後一つその状況等をお知らせいただきたいと思うわけです。  そこでもう一点、特に公立関係でありますが、授業料免除並びに育英資金の貸付等については、今お話があったのでありますけれども、これは従来からもいろいろ問題になるわけでありますが、今きめられているような育英資金の貸付を受けたのでは、事実上大学等の学習を続けていくということは全く不可能になってくるわけなんです。こういう点についてやはり育英資金の額というものを一時変更して、それで生活資金的な貸与ということを考えてもらわないと、現実には育英資金のワクを拡大した程度のことや、授業料免除をした程度のことでは実は解決がつかないわけであります。私たちの党でいわゆる躍災者援護法というものを作って、罹災者子弟の学資援助ということについて別個にこういう場合は法律を作るべきだということの主張をしているわけでありますけれども、やはりこういう措置がなされない限り、現実にはこういうこそくの手段をもってしては事実上学校に引き続いて就学するということは非常に困難になるわけなんであります。こういう点については、まあ現在の考えられる限度というようなもの、今後まあ努力していこうというようなことについては、文部省は再々災害のたびにこういう問題について各面から要請もあるわけでありますので、こういう問題の解決について今直もにできる措置と、今後やろうという措置というものについて一応一つお聞かせいただきたいと思うわけであります。

齋藤正文部大臣官房長

○政府委員(齋藤正君) 育英資金につきましては、先ほども申し上げましたように、育英会の手持ち資金等の活用によりまして、高等学校、大学、それぞれ三千ないし一千名以上の特別のワクを設定いたしまして、そして育英資金を新たに支給するという方法をとったのでございます。なおもう一つ、今度の特別災害によって特別に被害を受けた地域は、相当教育学科関係の学士が多うございますので、これは平常の場合におきましても相当の数の学生が育英資金を受けておりますので、その点は今回の特別のワクと合わせまして実際に被害を受けた学生のかなりの数の方が育英資金を受けるようになっております。今お話しの点でございますけれども、育英資金の性質ではなくして、あるいは災害のために起こりました学生の救援的な資金が要るのではないかという御質問だったと思いますけれども、今回の災害を契機にいたしまして、私どもも災害の実態にかんがみまして、ひとり学生のみならず児童の集団疎開その他災害によって当面起こります事態を救済するのに、現在のいろいろな予算あるいは制度のワクでいいかどうかということについて検討をはかっておりますので、お話しの点につきましても今後文部省としては十分検討して参りたいと、かように考えております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 最後に一つ私学の関係のことについてお尋ねするわけでありますが、この私学について、やはり私学がそれぞれ今言う育英の資金の関係についても関係があることであります。で、こういうふうな問題、それからまた私学が県から私学の助成金というものを相当得ているわけであります。授業料免除は、まあ公立の学校については免除された授業料をその後どういう形で、あるいはそれが非常に多くなった場合にはどういうふうな国家的なめんどうを見るかというような問題も出てくるわけでありますけれども、私学についてはそういうことは全然考えられないわけなんであります。そういうようなことから特にその私学の育英資金貸付というような問題について、従来の私学と公立の学校との比率というものを全然度外視をして、この私学の貸付について大幅にやはり必要に応じて貸付金のワクを広げていくというような考え方を持っているのか、あるいは災害を受けた各県とも非常に財政的に困難をしておるわけでありますけれども、特に県が従来支給していた私学の助成金というような問題等についてこれを増加していくというようなことについて、何らかの措置を政府として考えていくというようなことを考えておられるのか。まあ現在の状態では、今お話のあったこういう法律を作り、なお私学振興会の方からの貸付金をもってこれの実施をしていくということであるわけでありますけれども、なお積極的な面、いわゆる私学における行政的な方面としてできる限度というもの、これに努力をしていこうというような方面についてお尋ねをして、私質問を終わりたいと思うわけであります。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) なるほどお話の通り私学につきましても、学生並びにその父兄が罹災をして就学因雑になってくる者があるわけでございますが、今回の災害につきましては、育英資金の採用にあたりましては、国公私立ともその設置音別で段階をつける、差別をするというようなことは全然いたしておりません。採用につきましては、やはりすべてを平等に扱っておるのでございます。ただそれぞれ学生の父兄の家庭の基盤から申しまして、やはり私立の学生の家庭の方が比較的いいというようなものが多いのが実情でございますが、しかし採用にあたりましては、国公私立の差別は全然いたしておりません。  なお、府県からの助成金ということでございますが、これにつきましては、私ども特にこれを大幅に出せというようなことは言うておりません。実際に授業料の減免等を行なうということによりまして、学校の経営に支障をきたすというようなものにつきましては、私立学校振興会の経営費の融資、経営費の貸付金というようなことでまかなって参りたいと思っております。

森八三一緑風会

○森八三一君 一般的な災害と文教政策の問題は、ただいま議題になっておりませんので、そのことは他日にいたしまして、今議題になっている二つの法律を中心にしてお伺いをいたします。  私文教のことはつまびらかでありませんが、災害に関連いたしまして各種の特別立法が関係省ごとにいろいろ提案されております。そういうものを総合的に眺めていきまするときに、大臣がしょっちゆらおっしゃっている文教のことはほんとうに大切だということと、ここに出ている施策とは非常に違った結果が出てきているように思うのです。と申し上げまするのは、極端に申し上げますれば、大臣は非常に文教関係のことを軽視しているのじゃないかというように私は受けとれる。と申し上げまするのは、各種の特例によって被害激甚地に対しましてはおおむね国の助成は十分の九という対策をとっている。ところが今回のこの法律では負担法の三分の二を四分の三に上げたということは一歩前進ではあります。でありますが、他の関係省のとっている法律はいずれも十分の九になっている。四分の三ということはこれはどういうことであるのか。同じ政府のもとに行なわれる災害対策について、ここに非常にへんぱな扱い方があるというように私は考えるのでありますが、これは大臣一体どうお考えになるのか。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) 他省と比べて、他者は十分の九までいっているのに、文部省はそこまでいっておらぬではないかと言われるようでありまするが、従来の災害の場合の文部省としてのいろいろの予算の立て方等について多少違うところがございまするけれども、実質的には災害復旧に対して何ら文部省だけが特に少たきに失する、予算のとり方が少なきに失するというようなことはないと私は承知いたしているのでありまするが、全部をいろいろのことを勘案いたしまして、総体的に、究極のところはほぼ他省と少しも遜色のない形になると考えておる次第であります。

森八三一緑風会

○森八三一君 そういうふうに抽象的におっしゃっても、具体的に四分の三と十分の九は違うんでしょう。私が学校で習った算術では違うんです。総合的に四分の三と十分の九が一緒になりますか。これはならぬでしょう。文教のことがほんとうに次の世代を背負っておる次代の日本国民を養成するために大切なんだ、こうおっしゃっておるときに、あらゆる特別対策というものは、災害地における市町村なり都道府県というものは財政的に窮迫をしておる。それを国の力でカバーしてやろうというときにある。その場合に、文教のことと、農業関係のことと、それから一般公共土木のことと、こういうように差等のあるということは、これは文教に対して政府の情熱が足らぬというのか、大臣の努力が足りぬというのか。これは具体的な数字に出ておるんですから、どうおっしゃったって、これは総合的な解決はできませんよ。これはどうですか。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 御指摘の通り、公共木等につきましては但久法がございまして、それで十分の九という最高限の補助金を出しておるものもございます。文教施設につきましては、一般の場合が三分の二、今回の場合は特にそれを高めまして四分の三にいたしておるわけでございます。その間にもちろん差等のあることは私どもも承知いたしておりますが、これは従来からの沿革に基づくものでございまして、そのために特にまあ政府として文教関係の災事復旧に力を入れてないということはないと思っております。

森八三一緑風会

○森八三一君 従来からの関係があるとかとおっしゃいましても、他の関係省のものでは、基本法では二分の一になっておるのを十分の九に上げておる例もあるんですよ。大切な文教のことについて三分の二を四分の三にしたからということでいいんだとおっしゃるのは、どうしても私にはわからぬ。例がないというなら別ですよ。二分の一を十分の九にまで上げておる例が他にはあるのですよ。そのときに、三分の二を四分の三でいいんだおっしゃることは、どうしても私には了解しかねる。こういう法律が出ておるのですから、今ここでこれをどらしろと言ったって非常にむずかしいと思いますが、まだ法律は結論にいっておるわけじゃない。これから審査の過程にあるのですから、大臣、どうですか、これは十分の九にすることに賛成でございますか。どうしてもそれはいかぬとおっしゃるのか。いいとおっしゃるなら、どうしていいかという理由を一つあげてもらいたい。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) 文部省だけが他行に比較して、他省は十分の九になっておるのに、それ以下でそれでよいかというと、私どもは決してよいとは考えておらない。これは文部省の従来からのやり方によってそれに基づいて今度の予算の要求をいたしておりまするけれども。しかし、それによってわれわれといたしましては、災害がほぼ完全に復旧できるという確信を持っておりまするから、ある場合には九割以上にいく場合もありはせぬかと、かように感じられるわけでございます。これは四分の三の補助率、並びに残余はすなわち起債により、さらにその起債に対する元利締結ということをもっていたしまするならば、ほぼそういうことになってくると確信しておるわけでございます。

森八三一緑風会

○森八三一君 それは、ほかの方も十分の九を出して、残りの十分の一は全部公共的なものについては起債を認めておるわけです。しかも、その認めた十分の一についても、元利は国が補給するという建前になっておるんですよ。今、その残額について国が責任を持つ、起債を認めるんだから百分の百の復旧はできるのだから、それで文教のことはようしいと、こうおっしゃる。形式はまさにそうなんです。ですが、その残りの四分の一というものを都道府県なり市町村が食初をするということは、後年度におけるその市町村、都道府県の一般財政のやりくりの場合に非常に問題が残ってくるのです。今、激甚地に指定をしてほしい、補助率を上げてほしいということが都道府県、市町村の関係の諸君から盛んに言われておるゆえんのものは、そこはあるのです。補助金なり何かで措置をされておくのと特例的な起債でまかなってもらうのと、この二点においては同一の結果が生まれます。完全に百分の百の復旧はできます。できまするが、地方の負担に残る部分が国の責任で補完されるという建前であったといたしましても、後年度におけるその市町村の財政の上に非常な圧迫があって、これは地方自治庁でいろいろ交付金や特交や査定される場合に、条件としてそういうことが出てくるんですよ。委員長も地方自治庁長官をやられたのだから、委員長に聞くというと、そういうからくりがちゃんとわかると思いますが、聞くわけにいきませんけれども、そういう点を考えられるというと、やつぱり並びをとらなければ、同じ公共的なことについて一方では十分の九、一方では四分の三というこの姿は、どうしても受け取る側から見るというと、へんぱだということはこれは免れないへんぱだということは、文教に対して情熱を傾けておらぬということに言われましても、これはどうも抗弁の余地がないと思う。これはまだ結論へ行っておらんですから、結論が出るまでにもう一ぺん一つ十分御再考を願いたいと思います。私どもも十分にそういう点は今後努力をしていきたいと思います。  その次にお伺いするのは、同じような意味において、公立学校については、これは不満足でありますが四分の三、それから五条の方の社会教育施設に対しては三分の二。同じ公立の学校とそれから社会教育施設、目的が多少、違います。違いまするが、大きく申しますれば、ひとしく文教の施設であることは間違いない。これについても同じ文部省の中で、学校は四分の三だが社会教育施設の方は三分の二、こういうように区別をされましたのは、何か理由があるのですか。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) 公立学校の方は、主として義務教育という建前で必然的に四分の三という少し高い率になる。それに比して社会教育施設、これとてもお話のように文教に関係がある重要なる社会施設でありまするけれども、これは建前としてはやや違うと思います。たとえば、公民館にしても体育館にいたしましても、ひとしくわが国の地方における自治体として、ある所もあればない所もあるというような実情でありまするから、そこに全く同一の形はとり得なかった事情もあるわけであります。

森八三一緑風会

○森八三一君 学校は、確かに義務教育の生徒児童を収容する場所であります。社会教育施設は、一条の第二項にあげておるように、体育館、運動場、水泳プールというようなもので、直接学業を教える所ではありませんが、その学業を十分受けてりっぱな国民として巣立っていきまするためには、これは学校の教室と性格的に私はちっとも変わらんものだと思う。からだがふにゃふにやしてりっぱな人ができょうはずはございません。体育館とか運動場というものは、児童生徒を収容する教室と同じ形において必要なものだけは考えていかなければならぬと思う。それが違うという考え方に立っておるところに私は非常に考えが間違っておるような気持がするんですが、これは予算の関係とかそういうことでやむを得ず退却されたのか、あくまで大臣が児童生徒を入れる学校と、その児童生徒の本格的な体育を完成させるために要るような運動場だとか体育館というものとは違っていいんだという共本的なそういう感覚にお立ちになっておるのかどうか、もら一ぺん承っておきたい。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 学校施設は御承知のように教育の一番基本になるものでございまして、確かに学童にとりましても、この社会教育施設または体育施設等も補ないにはなるわけでございますけれども、必ずしもその岡に評価上差等が全然ない、同等のものであるというふうには言い切れないと思います。従って、率が同じであってはならぬというふうにも考えませんけれども、その間におのずから差等があってもまたやむを得ないのじゃないかというふうに思います。

森八三一緑風会

○森八三一君 やむを得ないという考えが、災害を復旧する場合に私にはどうしても理解がいたしかねるのです。これは、私は全く児童生徒の教養のためには、学科を教える教室と、その体育を完成していくために重要な運動場だとか、体育館というものは同じ内容を持っていると思います。一つ家について例を取りましても、座敷はきれいにしなければならぬが、台所はきたなくていいという筋合いのものではないと思います。ややともするとそういう観念がないとは言えぬと思います。日本人に。そのことが非常にあやまっているんです。むしろお勝手なんかはきれいにして、衛生的にもりっぱなものを、りっぱと言うと語弊がありますが、完全なものということの方が、非常に生活の上には大切だと思う。ところが、どうしても教室の方だけはりっぱにしたいが、それ以上に非常に重要な使命を持っているであろうと思われるこういうものは、今申しましたようなあやまった考え方から、第二義的なものに追いやられているという感覚が、この予算、法律の上にも出ているような気がしてならぬ。こういう点は十分再考を願いたいと思います。これも意見の相違でございますので、他日に譲ります。  その次に、この法律の適用について、施行令の第七条を基準としてやられるのかどうかということでありまするが、この点につきましても、他の省の関係では、たとえて申しますると農業災害等によりますると、普通の場合には十万円以下のものは国の補助対象にはしないということになっておりまするが、今回は農林省から出ている案によると、三万円までそれを切り下げて国の補助対象にするというように、災害という特別の事態に即応して補助対象の金額というものを切り下げている。この場合に負担の適用の範囲を三万円とか五万円まですくい上げていくように御考慮になりますかどうか、現在の施行令そのものをそのまま当てはめていこうということなのかどうか、もし施行令の原則をそのままに当てはめようという感覚であるならば、これはまた文教施設の復旧について、他の同じ政府内部における省との関連において、文部省は不当な扱いをしているというように言わざるを得ないと思うのでありまするが、その関係はいかがなものでありましょう。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 適用除外につきましては、一般法である国庫負担法施行令の適用除外をそのまま津川して参るつもりでおります。ただ、それにひっかからない、いわゆる微少の災害につきましては、先ほどもお尋ねがございましたように、特別の起伏の特例法ができますので、それで救済することにいたしたいと思います。

森八三一緑風会

○森八三一君 結局は、最初申し上げたと同じことになるのですが、基準を引き下げて補助対象にすくい上げてやるということと、原則の施行令の範囲をそのまま適用をして、その足らざる部分は起債で補うということとは、今の現時点においては同一の効果が出ます。出ますが、後年度における町村の財政負担等との関係において非常な違いが出てくるということも御考慮にならなければいけませんよ。結局、その市町村民が、今、現時点において復旧したことによって、他日に民政の圧迫を非常にこうむるんです、これは。その法の負担のために、新しい施設をしようとしても、もうそれは自治庁の方の査定で削られてしまう。そんなことをやるなら勝手になさい、そのために国の交付金の対象にその分はいたしません、あるいは市町村の吏員の俸給を他の町村と同じように引き上げようとしても、君の町村はストップだというように、他日にその被害というものは町村に及ぶのです。文部省としては、今ここでこの程度の特例で十分やれるとお考えになっておりますることが、そういう町村に対しましては、他日に非常に困難をしいていくという結果になるということを十分一つお考えなさらぬと、これは思わざる問題が起きると思いますので、十分一つ御注意を願いたい。施行令のそのことにつきましても、今なお考究中でありまして、考えていただく余地はあると思いますので、それは他の省との関連を十分お調べになって、適用範囲を拡大していくということを、政令その他で御考慮をいただきたいと思う。いずれ本法の本格的な審査をするときに、そういう点についてどういうように御考慮相なつたかを、さらに私はお尋ねをする機会を持ちたいと思うのです。  それから、この国庫負担の対象ですね。対象は学校ということになるわけでありまするが、その学校とほ一つの単位をとられるのか、学校という名称の中に包括せられる分校、分教場というものも含めて施行令の単位に当てはまりますれば、それを単位として採用されるのかどうか。表現がまずいかもしれませんが、何々学校というもののもとに分教場、あるいは何か含まれれば、そういうものを含めて被害額が一定の額に達すればすくい上げるということなのか、分教場は分教場、本校は本校というふうに分解をしてお考えになるのかどうかお尋ねをします。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 従来の災害復旧につきましては、この分校は独立校として一校として取り扱っておりますので、今回もその例にならって参ります。

森八三一緑風会

○森八三一君 そういう点についても、今の公共土木の場合にも、一カ所の災害十万円とか二十万円の限度がありますが、それが五十メートルとか百メートルの範囲に含まれるものであれば、必ずその一カ所に、あるいはニカ所、三カ所に総介して国の単位に含まれるという措置がとられておるのですよ。ところが、あなたの方は、本校、分校なんかと一つ一つ区別するというところにもこれはへんぱがある、不公平があるというように指摘せざるを得ないのです。これをずっと伺っていますと、大臣は、口では文教政策は非常に大切で、他のものに優先をして一生懸命やるとおっしゃっていますけれども、災害復旧に関しましては、今ここに出ている二十数種の法律に出てくる他の省との関連においても、ほとんど大部分のものがおっしゃる通りには措置されておらぬ。しかも国民の目から見ますと、非常にへんぱな行過になっているというようにしか受け取れない。それは四分の三と十分の九という比較においても、あるいは施行令の限度の関係においても、あるいは今言った本校と分校との関係においても、いずれも他の省では、必ずしも一カ所という解釈が一カ所ではなくて、一定距離内に存在する数個のものを総合して、政府の補助対象限度に達すればそれを対象にするという措置が行われている。それから単位にいたしましても、基本法では十万円を三万円に引き下げている、それから二分の一を十分の九の補助率に引き上げているという例等が存在しているのです。こんなことは同じ政府の部内ですから、これを文部省の諸君が御承知にならぬはずがないでしょう。そういうことを御承知になっておりながら、こういうへんぱな待遇をされておるということを遺憾と申し上げざるを得ない。そういうことを一つ総合的に再考を求めるのであります。  それから最後に一つ何っておきます。第四条で、一項の方では原則として復旧ということをいっている。二項の方では改良復旧を目的とするといっているのですが、一体文部省はどちらをおやりになるのですか。原形復旧――四条の一項の方を原則的に採用されるのか、四条の二項を原則的に推進されようとするのか。文部省がそんなことはどっちでもいい、その関係の市町村なり都道府県が希望する方をとっていくのだという程度なのか、どっちを一体文部省としては指導方針として推進をされようとするのか。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 制度の建前といたしましては、ここにございますように、原形復旧ということが原則でございます。これは大体まあ災害復旧の場合の各省共通のいき方でございますが、ただ、公立学校等につきましては、御承知のように、まあ従来非常にこれを改良して、鉄筋コンクリート造にしたいといろ要望も非常に強く出ておりますし、また今回の事例におきましても、この鉄筋コンクリート造の校舎が避難所として非常に効果を発揮したというような事例もございますので、そういった面も考えまして、もちろん百度災害が起こるというようなことは望ましいことではありませんけれども、そういった懸念がありますような所等に対しましては、この際、予算の範囲内でできるだけ改良復旧をして参りたいというふうに考えて第二項を入れておるわけであります。

森八三一緑風会

○森八三一君 将来再び災害が起きないようにとだれしも望んでおるのですが、現実に災害が起きたのですから、そういう地点というものは、他の地域に比べれば、また再災害の起こる可能性の存在する地点と見なければならぬと思うのですわ、常識的には。だからそういう地点の復旧については、改良復旧と申しますか、四条二項の方を重点的に私は推進さるべきである。そうすると、予算の方にまあ影響がくるから、そこでまたもとに戻ってきて、従来の木造でやらせようということになってしまう。それでは私は非常に不満足な結果が生まれると思う。また国費を乱費するという欠陥も、予測したくはございませんが、起きる可能性があるということですから、四条第二項を中心に、これを基点に復旧の推進をはかるべきであると思います。大臣、そういうように措置されますかどらですか。まあやっぱり予算が取られるから木造でやっておるけれどもと、こういうことなんですか、どうなんですか、一体。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) 今回の公立学校の災害の場合、至るところで、これを改良復旧にした方がようしいという意見は、ほとんど一致した意見でありまして、今日では改良復旧でなければ学校はいかぬということが合い言葉のようになっておることもよく承知いたしております。従って、これまでの従来の例にはないほど、改良復旧の点については、その六〇彩まではそういうことにぜひ激甚地においてはやる。また従来なかったあれは、半壊の場合、半壊の場合には従来例がなかったのでありまするけれども、これも三〇%までは改良復旧へ持っていく、こういう考えでありまして、大体の方針としては改良復旧をできるだけ多くやりたいという考えでおります。  なお、原形復旧の場合は、いろいろな観点から有利である、またその地方の設置者の立場から考えても、その方がようしいといったような場合もあり得ると考えるのであります。そういう所はむろん原形復旧ということになりまするけれども、大体の方針としては改良復旧へ持っていきたい、かように考えておる次第であります。

森八三一緑風会

○森八三一君 最後に、私の申し上げました具体的な今質疑を通して、文教政策の災害復旧の施策が、同じ政府の中で他の省でとられている対策とは異なりまして、非常に退却をしているという現実を、今、大臣も御承知になったと思うのであります。こういう事態を改めようという点について、今ここで確言をちょうだいしようとは思いません。御考究を願えるのであるか、もうきまったからこれはやむを得ないという程度にお考えですか。その辺いかがでございましょうか。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) 文教の問題に非常に熱心に御心配して下さることに対しては、まことに感謝にたえません。お話のように、他者と比較してもら一つ文部省の文教に対する主張が鈍いのではないかというおしかりでございますが、この点は、先ほど申し上げました通りのような形で参っているのでありまして、しかし、お話まことに熱心な私どもの担当している仕事に対する御理解の深きに傾聴をいたしまして、できる限り御趣意に沿うようにいたして参りたいと考えます。しかし、私は文教の問題は、やはり義務教育費国庫補助の問題にしても、地方と国と半々で持っているというこの建前から申しましても、やはり地方も地方としてある程度直接にこれが復旧に負担されることはいいのではないかというような考えも持っているわけであります。それは文教のことに対してすべて国家におんぶされるという考え方は、必ずしも最適な考え方であるかどうか。むろん地方の負担がふえていけば、すでにこれまでもありましたように、やはりその災害に対するこれが利子補給なり、あるいはたな上げ制度というものをやった例を見ましても、やはりこれは国と地方とがまあ健全な財政をやらなければいかぬ。あるいは国家だけが健全財政で、地方だけが赤字財政でいくというような姿はこれはよろしくない。これはやがて税制の根本的な改革でもやるようなことをやって、まあ健全な財政の持ち方をやっていかなければならぬ、かように考えるものでありますが、しかし、今の現段階におきましては、地方の困難に対しては、あるいは交付金なり、交付税なりをもって適半に措置していくといろ形をとっていくより、現在においては、ほかにないのではないか、かように考えている次第でございます。

斎藤昇自由民主党

○斎藤昇君 一点だけお伺いいたしますが、ただいま森委員が最後に質問されました改良復旧に関する件であります。この四条二項は災害国庫負担法にはないと思うのですが、三分の二の国庫補助をする場合においても、この改良復旧を認めることが適当じゃないか。地方でも非常に要望しているし、また実際に即して適当ではないかと思うのでありますが、文部省、この際に、災害国庫負担も同時にこの四条二項をつけ加えて改正案を出すという御意向はお持ちでございませんか。

小林行雄文部省管理局長

○政府委員(小林行雄君) 御指摘のございました点、確かに四条の第二項は一般法にはない規定でございますが、これは昭和二十八年災のときには出ておった規定でございまして、そういった前例もあり、また最近におきましては、御承知のようにできるだけ一般整備の場合におきましても、鉄筋コンクリート造または鉄骨造を奨励するという意味から、予算の積算等も徐々ではございますが、できるだけふやして参っておりますので、この際、二十入牢災のときにありました条文をそのまま残して、やはり鉄筋造または鉄骨造を強調するということが妥当であろうと考えて、この規定を入れたわけでございます。もちろん一般法の場合にもこれがなくても、ものによっては改良復旧ということを認めておりますが、現在のところ、特に予算の点から申しましても、一般法の場合にはこの主張を入れるほどにはなっておりませんので、一般法の一部改正を出すという考えは、現在のところ持っておりません。

斎藤昇自由民主党

○斎藤昇君 二十八年災害のときには、これは議員立法でありましたから、従って一般法にまで考えが及ばなかったのじゃなかろうかと考えます。この特別措置法は、激甚地といいますけれども、先ほど御説明がありましたように、当該市町村の負担能力を勘案をして補助率を高めようというだけのことでありますから、四分の三の補助はもらえなくても四分の二の補助でこの災害復旧をやる所はたくさんあるわけです。ことに、いつも台風にさらされている所は、この際に鉄筋に直すというように私は奨励的立場をとられることが必要であると思います。この法案を出されるときにお気づきがなかったならば、一つ御両考をいただきたい。かように思うのでありますが、まあ予算も伴いますけれども、予算は来年度の点もありまするし、予備費の点ありましょうから、大臣におかれましてもこの点は一つ深甚なお考えをいただきたいと、かように思います。  それからあとは希望でありますが、第一項の原形復旧を査定をいたします場合に、全壊、半壊の議論も先ほども出ておりましたが、今までの査定基準は酷であると一般に感じておりますが、今度の災等は長期にわたって湛水をいたしておる地域が相当多いのであります。この長期湛水をしておる学校というものが、おそらく今までの査定基準からいえば、これは半壊にもならぬというように外形的に見られる所もありましょう。しかしながら、実質は相当違っておる。今までの形式的な査定基準と違った何ものかを入れてもらわなければならぬのじゃないかと思われる節も多々あります。ことに湛水地帯は海面より低い所でありますから、学校の位置を変えよう、あるいはその敷地をかさ上げをしようというようなことで、これは全壊――形の上では全壊ではありませんけれども、全壊と同じように取り扱ってもらわなければならぬ所が多々あるのじゃないかと考えまするので、その点、一つ大臣並びに局長におかれても深甚の御考慮をお払いいただきたいと御要望申し上げておきます。

小平芳平無所属クラブ

○小平芳平君 だいぶ先ほどの質問の蒸し返しで恐縮でございますけれども、宗教法人の被害状況についてというこの資料が提出されまして、それに対する草葉委員の質問に対してのお答えが、宗教法人を、被害額が十一億にもなるのだから、少しめんどうを見てやるかのようなお答えがあったのでございますが、このことについて、大臣からはっきりお答え願いたいと思うのでございますが、宗教が国家で保護されてはならないとか、宗教が国家に保護されて堕落したというようなことはもちろん常識でございますし、また災害があった、裸になって民衆を救うべき宗教が、国教から保護してもらいたいというようなことも、常識で考えてもまことにおかしなことだと思うのでございます。また憲法でもいかなる宗教団体も、国から特権を受けるものではないというふうにはっきりしているはずでございます。そのことについて一つお答え願いたいのであります。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) 実は先ほどどういう答弁であったか、私は聞き漏らしたのでありますが、私も大体あなたのお考えと同じような考え方でいる次第であります。

齋藤正文部大臣官房長

○政府委員(齋藤正君) 先ほどのお寺えいたした点を宗教団体と憲法との関係から見まして、公の補助今を国家が与えるとか、あるいは完教法人のみに特定の融資が行われるということは、これは困難であるということを申し上げたのでございます。ただ、彼杵が実際に及びまして、これが一般の中小企業その他に及ぶような金融の措置、あるいは一般の個人に及ぶような住宅復旧の金融の措置というようなものまでも、これは宗教法人なるがゆえにややもすれば閑却される、こういうことでは宗教に従事されている教職の方が、宗教活動をなされる建前からも非常にお困りであろう、こういうことでございますので、その意味の連絡を各府県にいたしたということでございますので、大臣がお答えいたしたことと全く同様でございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 大へんおそくなりましたので、簡単に先ほどの質問の中で私が十分に理解し得なかった点が一点ありますから、その点をただしたいと思います。それは、公立学校の方の法律の第五条、社会教育施設の補助、それから私立学校の第二条の補助の問題でありますが、これは草葉委員から質問があったのであります。そのときに、政令に定めるところによって個々の個所を調べ上げて、二分の一の補助をする、あるいは五条によりましては三分の二の補助をする、こういうことになるのでありますが、そうしてそれをずっと積算していった結果、予算の限度まできたときには、それからあとの部分については打ち切りとなるのか、あるいはその部分は通常予算の方へ移行をするのか、そこのところがちょっと明確に私聞き取れなかったものですから、伺っておきたいと思います。

福田繁文部省社会教育局長

○政府委員(福田繁君) 第五条の社会教育施設の方についてお答え申し上げます。社会教育施設につきましては、個々の具体的な施設の被害状況といろものがまだ精査されていないという現状であります。従って、この法律によりまして、「政令の定めるところにより」と申しますのは、これは一定の公立学校と同じように、除外例をある程度設ける予定になっておりますが、それを除外例を作りまして、それ以外のものにつきましては、やはり個々の具体的な施設を個々に調査いたしまして、そうして予算の範囲内におきまして三分の二を補助するという建前をとつているわけであります。ただし、これは一応予算の問題になって参りますけれども、来年度の予算の問題もございますし、またこれは金額の問題になるかと思いますけれども、ある程度のことでありますれば予備金の問題でもこれは多少処理できると私も考えておりますので、そういった意味で具体的に個々の施設の被害を精査いたす、そうして三分の二の補助をする、こういう考え方であります。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 私、端的に伺いますが、こういうことなんですよ。政令に定めるところによって除外規定がきめられる。それを除いた部分については、罹災者の方からいえば三分の二なり二分の一なりの補助を受ける権利を持つわけです、法律的に。その権利を持っているものに対して、予算の限度まできたからその権利を放棄しろ、こういう格好が出やしないか。予算の総額が足りないからそういうことがありはしないかということを念を押しておるのでありまして、ほかのことはいいのです。これは大臣から一つ何っておきたいと思います。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) ただいまの御心配はないと確信いたします。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 それでは具体的にどろされるわけです。もし実際の権利を主張する人の額が予算額より超えたときはどうします。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) それはことしは半額、明年度は半紙といういき方をやっております。もちろん一年を通じて……。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 通常予算の方にやられるのですかと聞いたのですがね。それをはっきり言わぬものだから。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) そういうことです。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 それは了承しました。  それからもら一つは、今、森委員、斎藤委員から熱心に公立学校の問題について、第四条の二項で、要するに学校校舎のコンクリート化、鉄筋化の主張がありましたが、私も全面的に両氏の意見に賛成なのです。ところが文部省の方はどうも割り切った返事をされないので、もう一度文部省の方の思想を統一して割り切っていただくために、私からもその点は強く要請をしておきたいと思うのでありまして、特に考え方が大体いけないのじゃないかと思いますのは、「原形に復旧するものとみなす。」というのも二十八年災の慣例に従ってやられたというのですが、二十八年から以後今日までの間に、文部行政がだんだん変わって、木造建築から普通の所でも恒久建築にしたいという思想が発達してきているわけでしょう。ですから、こういうあくまでも旧態を維持するような表現でなくて、今度の場合に特定のものについてはコンクリート作り、鉄骨作りに改める改良復旧を認める、そういう私は積極的な指導方針の打ち出し方を法文ですべきだと思う。ここにものの考え方が全然違う。「原形復旧とみなす。」というのと、そうでない改良復旧を認めるというのと、改良復旧とすべきであるというのと全然これは考え方の雇いがある。特に私は斎藤委員も力説せられましたが、現に今度の災害の中でセロ・メートル地滞というのがあるわけです。これははっきりあるわけです。ゼロ・メートル地帯においては、今後もし不幸なことが起これば同じようなことが再現する。しかもそういう所には一般市民の避難個所もないので、そういう避難個所の対象にもしなければならぬということう、先ほど御答弁があった通りであります。そういう意味でありまするから、少くともゼロ・メートル地帯においてはこういうものを積極的に文部省が推奨して、木造建築は鉄筋作りなり、鉄筋コンクリート作りに改良復旧をしてい、そういうやはり基本方針を打ち出して、地方公共団体もともに指呼していかれるということが必要ではないか、私はそういう工合に思います。なぜそういうことを申しますかと申しますと、こういう非常に漠然たる規定でやっておりますと、地方公共団体の財政いかんによっては、ゼロ・メートル地帯でコンクリート作りにぜひともしなきゃならぬと思う所を木造でやってしまうのですよ。これをとめる方法はこの法案ではありませんからね。やってしまう、そうすると同じことをもう一度繰り返すことになる。費用がないから海岸堤防をもう少し高くしておけばいいのに、原状復旧をやって、もら一ぺん高潮で決壊をさせると同じような現象を起こすわけです。この点は文部省としては、私を交えて三人の委員が力説をしたわけであります、従って考え方を一つ変えていただきたい。この点要望しておきます。

松田竹千代自由民主党文部大臣

○国務大臣(松田竹千代君) 今度の災害の深刻な経験に徴しても、先刻申し上げました通りに、地方民の改良復旧に対する要望の熾烈なものがあることをよく承知いたしております。従って、特定の場所あるいは周囲の環境、また災害を受ける可能性が強いと思われるような個所等につきましては、特別に改良復旧に指定してやっていきたい。こういうふうに考えております。

郡祐一自由民主党

○委員長(郡祐一君) 文部省関係法律案に関しましては、なお質疑もあろうかと存じますが、これを復旧に譲ることといたします。  次回は明十二日午前十時より開会いたし、農林省関係法律案について御審議を願うことにいたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時五十六分散会

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