農林水産委員会 第10号
- 発言数
- 183 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1959/12/01
会議録
○委員長(堀本宜実君) ただいまから農林水産委員会を開きます。 農林畜水産関係物資の国鉄貨物運賃に関する件を議題にいたします。 かねて問題になっております公共政策割引については、去る八月十一日の委員会においてこれが存続について政府の善処を求める決議がなされ、楢橋運輸大臣がその趣旨を体して善処する旨言明されておるのでありまして、公共政策割引の期限は一応十二月末までとなっておりますが、その期限が参りますので、ここで重ねてこの問題を議題にして、当局からその後の事情を聞き、従来当委員会において主張されて参りましたところに従って、あらためて当局の善処を求めることといたした次第であります。まず、その後の事情について政府から説明を求めます。 なお、本件について当局からの御出席は、経済企画庁調整局長大堀君、運輸省鉄道監督局国有鉄道部長広瀬君、農林省農林経済局長坂村君、日本国有鉄道官業局長磯崎君、以上でございます。鉄道監督局国有鉄道部長広瀬君。
○説明員(広瀬真一君) 農林水産物資の暫定割引につきましては、去る八月の十一日、参議院の農林水産委員会において御審議をいただきましてその際、運輸大臣といたしましては、関係閣僚懇談会に諮りましてこの問題を善処するということを申し上げたのでございます。八月の二十五日の大蔵、通産、農林、経済企画庁、それに運輸の関係閣僚懇談会におきまして、この割引措置は引き続いて十二月三十一日まで行なう、この期日満了までの間に、この問題も含めまして、国鉄の運賃の公共負担の問題全般につきまして関係閣僚で再検討を加えるという一応結論に達しましてその後この決定に従いまして、主として経済企画庁が中心になりまして、資料の整理等を行ないまして検討を加えているわけでございます。運輸省といたしましては、この検討に基づきまして、関係閣僚懇農会の決定をいただきまして、その線に沿いまして善処をいたすというふうに考えているわけであります。
○委員長(堀本宜実君) もう少し内容を、どういうところまで検討しているか、内容はわかりませんか。
○政府委員(大堀弘君) ただいま運輸省の方から御説明ございましたように、閣僚懇談会のお話がございましたので、私ども事務当局といたしましては、国鉄の経理状況から見まして、この問題をどう見るべきかということ、それから物資の関係でいいますと、農林水産物関係と商工物資関係と両方ございますので、農林省、通産省お集まりいただきまして、かりにこの割引に変更が加えられた場合にどういう影響が出るだろうかという点を、双方からいろいろまあ検討いたしたいと思って、各省集まって資料をお出しいただいて検討いたしておるわけでありまして、現在のところ、まだ十分問題を詰め切らないものでありますから、今のところまだ結論は出ておりません。目下まだ検討中なわけでございます。
○森八三一君 企画庁にお伺いしますがね、今その御発言には、国鉄の運営の上における経理の問題を主軸としてこの問題を考えるべきだというような方向で検討しておるというお話があって第二段に農林水産物資等にもし値上がりがあった場合に、それが一般国民生活にどういう影響を与えるかということをあわせて検討するという、二つの内容の御発表があったのです。 私は、八月十一日に決議になりました際にも、企画庁の長官に申し上げて、企画庁の長官も同感の意を表せられたのであって、そのことは速記録にも明確に出ておるりと思いますが、私は、その後さらに空前の災害というまことに残念な事態が発生した、これが復興は一日の遷延も許せないということで、昨日二十七の法律が両院を通過して、近く実施を見るという運びになった。もちろん、八月十一日にはそういうような残念な事態が発生するとは思っていなかったのでありまするが、そういう情勢下においても、そういうことを予測しなかったときにおいても、パーマネントの代金の値上がりとかそんなものだったら、いいことじゃありませんけれども、自分で髪結って済ませば、これはもう問題はないのですね、ちっとも。けれども、国鉄のこの生活に密着しておる物資の値上がりというものは、これはもう必然にその結果というものは受けなければならぬ。強制ですね。それを免れるということはできない。そういう立場の運賃改訂というものは、国の経済の上に非常な影響を及ぼす。今、一番心配されることは、何といっても、多年の努力によって安定しておる経済の自主性というものを変な方に追いやるということは避けることが、今日本の一番大切な問題なんです。そのためには、私の意見としては、結論的にそういうことに多少でも影響を持ち来たす運賃や通運料金の値上げというようなものは、これはもう理屈抜きで回遊するのだ、もし国鉄の運営がそれではもういけぬということであれば、これは他に考える方法が幾らでもあるんじゃないか、そういう方向で御検討をいただきたいということを申し上げたのであります。大臣は、大体そういう趣旨においては同感のような趣旨の答弁をなすっておるのです。はっきりそうとは断言いたしません。いたしませんが、そういうような趣旨の答弁をなすっておる。 そういうことからいたしますれば、むしろ、国全体の経済問題について総合的に検討なさる立場におる企画庁としては、検討の方向が、私、違っておるんじゃないかと思うのです。そういうことはやってもいいのですよ。やっても悪いとは申し上げませんが、何か今の大堀さんの答弁によれば、非常に狭い範囲のことを考えてこの問題を処理しようという、便宜主義的な考えがありやしないかと思う。企画庁としては、もっと高い立場に立って、各省のそれぞれセクト的とは申しませんけれども、その担当する部分々々の運営というものを上手にやっていきたい、そのために国全体の経済なり民生の上にどういうような影響が来るかということを、ともすると忘れがちになる、そういうことがいかぬのだから、そういう点を総合化していくのがあなた方の立場であり任務である。そういうことができぬなら、企画庁なんというものは持ち出したくない。そういうばらばらになっていく、その結果生ずる不利益な点を矯正して、総合的な運営の指針を与えていくということが、私は大堀さんたちの役所の責務だと思う。今のお話では、そういうことは忘れてしまって、当面する非常に狭い範囲のことを検討なすっておる。それでは非常に方向が違ったものになると思うんですが、それはどうなんですか。
○政府委員(大堀弘君) 企画庁といたしまして、先ほど御指摘がございましたように、全般の物価情勢から見て、避けられればできるだけ物価を上げないで、物価の安定を期していく、これは基本的な考え方でございます。従いまして、公益事業料金につきましても、これはできるだけ、特に経済情勢の機微な段階でもございますから、できるだけこれは慎重にやって参りたいということは、閣議でも大臣が発言をせられまして、そういう根本方針には変わりはございません。 ただ、問題は、閣僚懇談会で御検討になりまして、事務当局で再検討しろという命令がございまして、先ほど御指摘のような事情もあったことは了解いたしておりますが、私どもとしましては、やはり検討する場合に、国鉄の経理だけの問題でやるんでしたら、実は企画庁が中へ入る価値のない、運輸省だけで御決定になったらいい問題だと思う。私どもは、やはり全体として検討いたします場合は、その点で一体耐えられない問題かどうか。あるいは、影響といいました場合にも、かりにこれが上がった場合は、消費者に直ちに転嫁される場合と、消費者には転嫁されないが生産者の負抽になってくる、あるいは中間業者の負担になると、いろいろあるものでございますから、その辺をやはり影響を見て、全体として結論を出すべきじゃないかというふうに考えたわけでございます。 そういう意味で、私どもが入って検討いたします場合は、そういった総合的な角度で、かりに公益事業料金を上げないと、上げないでいくという場合は、結局赤字が出れば財政で負担するということになるかもしれません。そういう場合に、それでは、財政で負担するということは結局国民の税金で負担するということになりますので、そういう考え方をとるべきか、あるいは料金で使った人が払った方が影響が少ないというふうに考えるべきか、それらもやはり検討の対象になるわけでございます。そういう意味で、実はいろいろな角度からデータを出していただいて検討したいと思って、やっておるわけでございます。非常にむずかしい問題でございますので、まだデータも十分集まりませんし、結論は出ておりません。そういう考えで検討いたしたいと思います。
○森八三一君 今度の残念な、空前ともいうべき災害にあって、これがまだ本格的な復興の段階には入っておりませんが、法律、予算が通過いたしましたので、この年末あたりから本格的な復旧の作業に入っていくと思うんです。それが日本の経済にどういうような作用を持ち出すとお考えになっておるのか、どういうふうに見込んでいらっしゃるか。 それは当然、三十五年度の予算を編成する重要な段階に来ておるのですから、これは企画庁としては、全体の経済動向としてそれぞれ頭に描いていらっしゃると思います。そういうことが、次に私の質問する運賃の問題に関連してくるので、そういう見通しについて大体の構想がきまっておらなければ、三十五年度の予算の編成はできぬと思う。それはどうなんですか。
○政府委員(大堀弘君) 御質問の御趣意にお答えすることになるかどうかわかりませんが、私どもは、台風災害に対する対策は、あらゆる努力を集中してやらなければならぬと考えております。その場合に、全体の経済にどういう影響を与えるかということを、われわれの立場で分析いたしております。中央地方を通じて財政支出がございますが、これで、われわれが当初考えておった財政の経済に対する影響に比べて、七百五十億から八百億くらいの影響が加わる、かように考えております。これ以外に、民間の災害復旧建設、それと、在庫がかなり喪失しております。三百億くらい喪失しておりますので、この在庫補てん、あるいは住宅建設で約五十億くらいふえると思います。それらを総合いたしまして、約千億以上の追加需要になると考えております。従いまして、経済に対しては約一%程度の影響になるかと思っております。これが半年の間に出るわけでありますから、相当大きな影響があると考えております。全体の経済はかなり機微な段階でございますから、中部地区の対策については、これは重点的にやらなければいけないので、万一影響がある場合には、その他の面で調整をしてでもこれをやっていかなければならぬ、かように考えております。
○森八三一君 今お話しのように、約半歳のうちに国の予算の一割になんなんとするような散布が行なわれるということになりますことは、これは経済の上に非常な影響の来ることを私は覚悟しなければならぬと思う。その場合に、それに拍車をかけるような運賃の改訂をすることが、国全体の経済の正常な安定、発展を期そうとする方向に、プラスになるのかマイナスになるのか、それはどうなんですか。 あなたのおっしゃったのは、税金で負担をするか、その需要者に負担してもらうか、どっちがいいかということを検討しておるとおっしゃいますが、こんなことはしろらとでもわかることなんで、国全体の経済にどういうようなはね返りを持ち来たすかということを想定する場合に、結論ははっきりしていると私は思う。その額が財政負担を不可能ならしめるような膨大なものである場合には、これはまた別の考えを持たなければならぬと思うけれども、今国鉄で御説明になっておるのは、せいぜい二十億くらいのものだ。そのうちの十億くらいは云々ということなんでしょう。だとすれば、一兆五千億の予算の中に十億というものがどう響くかということは、そう大した問題ではないのじゃないか。だから、結論は、大体その方向は総合的に経済の将来の安定をはかろうとすることであるとすれば、出ておると思うのです。そういうふうに理解することは無理なんですか。 あなたが事務当局の立場で、今ここであんまりきっぱり言ってしまうと、そこにずっと並んでいるので、あとで困ってしまうということで、なかなかこの質問には答えにくいと思うのです。答えにくいと思うが、今の段階では、そこまで追い込んで話を聞くのは、聞く方がやぼかもしれませんが、企画庁のあなたの立場からすれば、多少のにくまれがあろうと、抵抗があろうと、そういう純粋な立場において物事を勇敢におっしゃるということでなければいかぬと思うのですね。まあお答えができなければ、大体あなたの目つきを見ておると見当がつきますから、これ以上聞きません。
○政府委員(大堀弘君) まだ結論のほどは、実は何とも申し上げかねるわけでございます。御了承を得たいと思います。
○森八三一君 私の聞いているのは、結論を聞いているのではないですよ。あなたの所管しておる立場、これは非常に重要な立場です。そういう立場に立って、日本の国を誤らしめないために、あなた個人としては一体どうお考えになるかということを聞いておるのですが、無理です、それはちょっと勘弁しろ、というような目つきですから、これ以上聞きません。
○清澤俊英君 大体、今のところだと、五里霧中なようなお話になっているのですが、だが、期限は十二月末日までになっている。そこで、大体の調査の過程がどれくらい行っているかということが、きょうお伺いする要点な委員会だと思っておる。それがお伺いできないとするならば、大ざっぱに見て、年末までに大体片づくか片づかぬかの見通しです。これが一つと、もし間に合わぬ場合には、申し合わせとして、当然十二月末日の延期は継続せられるものと、こう考えておりますが、その点はどういうふうになっておりますか。
○政府委員(大堀弘君) 非常にむずかしい問題でございますから、最終的に十二月末までに結論を求めることは、あるいはむずかしいかもしれないと思いますが、いずれにいたしましても、十二月末に閣僚問でどう処置するかという決定がされるに必要な材料だけは、われわれとして提出いたすつもりでおります。
○清澤俊英君 このあと、そうすると、局長さんじゃだめだね。一応大臣から聞いて、そのあと、結末を委員長に対処してもらわなければならぬ。そういうことにいたしまして、お諮りしていただいて、この質問は打ち切ります。 そこで、次にお伺いするのは、国鉄の経理を中心にしてという題目が一つと、先ほど言われた産業に影響する、値上げが産業に影響する問題と、あわせて調査している、こう言われますが、新聞などを見ますと、また十一線新しい線がきまったというようなこと、同時に、その線が非常に政策的というよりは、むしろ党略的ですか、地方的な権力者によって無理な線路などができて、必ずそこには赤字経営などが初めから見込まれる。従って、国鉄としてはあまりかんばしく考えておらない。そういう経理面の赤字は全部また経世の中に織り込まれて、そうしてそれが運賃値上げ等の原因になるだろうというような新聞などをちょいちょい見ているのですが、そういう点に対しては、どうなっているのですか、一つ端的に詳しくお知らせしていただきたいと思う。それは、実例はわしらも知っております。たった一線か二線ですけれども、自分の身近なもので、あるのです、そういうものが。だから、そういう点を中心にして、一つわけのわかるようにお知らせ願いたい。
○説明員(広瀬真一君) ただいま御質問のございました、国鉄の新線建設が国鉄の財政に悪い影響を与える、それによって国鉄の将来の財政がどうなるかというような御質問だと思います。確かに、着工線に編入されました個々の線をとってみますと、必ずしも収支状態がよくない、営業係数が非常に悪い、収入に比較いたしまして支出が非常に大きいということは、大体概括的に言えるわけでございます。 国鉄全体の現在の常業を考えましても、黒字になっておる線区はごくわずかでございまして、大部分の既設線というものはごく一部の黒字線によってまかなわれておるという現状でございますが、しかし、これは国有鉄道の公共的な使命ということを考えまして、国の経済全般から考えて必要な線は、これは建設をして参らなければならない。鉄道建設審議会におきましては、そういった点を非常に綿密に御審議になりまして、今回の答申が出たわけでございます。これは国有鉄道の使命といたしまして、やはり必要なことかというふうに考えております。ある程度国鉄の財政には負担になりますが、しかし、今回の審議会では特に新線建設に対する政府からの利子補給ということを非常に強く御建議をいただいておりますので、そういったことによりまして若干なりともそういった点はカバーされる。個々の線が営業計数が悪い、収支が悪い、赤字ということもわからぬわけではございませんが、国鉄全体の性格からいたしまして、国全体の開発という点から考えまして必要な線は、これは建設して参るというのが国鉄の性格ではないかというふうに考えております。
○清澤俊英君 いや、言われるのはよくわかっているのです。私のお伺いしておるのは、初めからこれがどうしても日本の交通産業上損がいってもかけなければならない、こういう建前で新線をきめていかれるのだろうと思う。その場合、赤字経営というものが相当の期間続くというふうなことがわかっておるのですね、建設の際に。いろいろの利子補給なり何なりしていくということはわかっておる。あるいは国が全部持ってかけるのがほんとうかもしれません。こういうようなことはわかっておりますが、同時に、永続したる赤字線が出ておる。これがやはり経営の中に入るのだ。そうして経営が困難であるからといって運賃だけを上げられては、これは他の産業に非常に影響する面が出てくる。一部はそれをもって開発されてよくなる部面が出てくるであろうが、また半面には、総体的に見ました場合に、それがために運賃の値上げ等の問題が出てくるのではないか。そちいたしますと、先ほど経済企画庁の局長が害われるように、それを運賃値上げの形で持たせるのが正当か、あるいは国の税金でまかなっていくのがほんとうか、こういう叢論が出てくる。さっきも言われたのですが、これは当然そういう赤字線というものがあらかじめ予定せられるものがあるなら、これを回復するのは国の財政で補給すべきだと思う。国全体の力で補給して、全体の均衡ある産業開発をしていく、こういうことが正しいではないか。私はそう思う。 現に私の知っている線でも、初めからこの線を経営していけば年に三千何百万円の赤字であるのに、ずっと継続しております。継続して、利用度というものも非常に少ないというものが、かけられておる。これはかけてもらうことは地方民として私らは喜んでおる。だから、そういうように初めからわかっておるものを継続して経営して、赤字が国鉄に出ておる。経営上赤字が出ておるというので、運賃を上げなければならないといち理論にはならないと思う。これはやはり国民全体の力で持っていかなければならないと思う。従って、そういう線が、実際その地方から見て、国全体から見て、それほど重要であるかどうかということが、もっと真剣に討議される時代が来ると思う。今のようなあやふやなことでやっておりますと、一部の政治的権力者によって、あなたの言われるような重大な国鉄の使命というものが曲げられる危険性が出てくる。こういう点に対して、企画庁では、経営の実態の中に新線赤字経営等の考慮はどのくらいまで払って考えておられますか、どうも先ほどの御説明では、それを払っておらぬように見えますが。
○政府委員(大堀弘君) 御指摘の通り、新線建設についてはいろいろ問題点があるととは、私ども了解しているつもりでございますが、まあ国鉄の経営としては、やはり全体の車両整備とか、各般の増強対策によって、資本負担が増加するというデータが出ております。その中に一部新線の負担というものが出ているわけでございますが、それこれ勘案してやはり考えていかなければいかぬと思います。いずれにいたしましても、私どもとしては、個々の線の問題は、ちょっと私ども料金の段階で検討する問題以外の問題ではないかと思いますので、全体としての経営の増強という点を特に注意して、検討いたしているわけでございます。
○清澤俊英君 どうもそこがおかしいと思うのだな。経営の実態を調べて、国鉄経併を中心にするとするならば、そういう初めから、この線がローカル線であって、しかもすぐ経済経営にならないということはわかり切っている。実態はもら知っておられる。知っておられるものを、かけることも、これはまた一つの重大な使命だと思うのですから、大いにやってもらわなければならぬ。やってもらったが、その赤字を国鉄一般の運賃値上げでもってカバーしようというような考え方は、これは大きな間違いじゃないか。これは国鉄の方ではどう考えておられますか。そういうものは率直に出して、そうして経済企画庁と協力して、もっと合理的に、やはり赤字の線をはっきりさしていかれることが、この際私はあなた方の立場を強化することだと思いますが、どうお考えになりますか。
○説明員(広瀬真一君) まあ新線建設は確かに、先ほども申し上げましたように、建設自体が非常に、何といいますか、採算に合わない。それから建設後も当分の間は、今御指摘がございましたように、収支は決してよくないという線が大部分でございますが、これについていろいろ考え方がございまして、建設に対しましても、これは国家から新たに出資をして建設をやったらいいじゃないか。あるいは、さっき私もちょっと申し上げましたが、建設費の利子を補給する、その二つの考え方があるわけでございます。それぞれ利害得失はございますが、運輸省といたしましては、従来、建設審議会で御建議をいただいております建設に対する政府の出資あるいは利子補給、このいずれかをやはり政府でも真剣に考えなければいかぬ。今回の建議で利子補給という点をかなり強く建議をいただいておりますので、政府の関係の方とも今後十分に折衝いたしまして、この利子補給の実現に努めて参りたい。次には、建設線が開業いたします場合の経営上と申しますか、運営上のかなりの財政的な負担ということは、確かにあるのでございます。これも、この限度が、どこまでこれがいけばかなり大きな影響を与えるかということはございますが、今のところでは、やはり国鉄の公共的な使命から全体の経理の中でこれを何とかまかなっていくというのが、現在の段階としては妥当ではないか。十分既設線の経営合理化にも努めて参りますし、あるいはその開業いたします線の経費をすべて切り詰めるということによりまして、国鉄全体としての公共的な使命を果たしていく。 なお、経営上の、開業後の経営の問題につきましては、今回、同じく審議会の建議で、幾分でも赤字を切り詰めるという意味から、暫定的にその線区について、若干の、何と申しますか、特別な運賃を設けたらどうかというような御建議もございます。これは、考え方は、建設線と申しますのは国鉄の公共的の使命からやるわけでございますが、何といいましても、新線が開業されたその限られた地方の方も、かなり、何といいますか、便宜を受けられるわけで、そういった意味から、この赤字といいますか、経営上の負担というものを、国鉄も一部引き受ける、あるいは地元の方も一部を御負担願ってはいかがかと、こういった建議が出ておるわけでございます。 そういったことも十分検討いたしまして、建設の面の負担というものは利子補給でカバーをして参り、経営上の面は、合理的な経営をいたすと同時に、今申しましたような、一部は国鉄が負担し、一部は地元の方に若干御負担を願うというようなことで、少しでも軽くして参るということを今後考えて参りたいというふうに思っております。
○清澤俊英君 今の問題ね、まだお伺いしたいことはたくさんあるが、おそらくは同じコンニャク問答になると思うから、次の機会に譲って、いま一度やりたいと思うが、企画庁の大堀局長はね、これはその点は十分一つ勘案してもらいたいと思うのです。重大問題だと思う。 まあそれを一つ要求しまして、その次に、これはちょっと議題からはずれるかもしれませんが、新線建設の際、鉄道審議会ですかが答申するのですか。あれは審議会の答申だけで新線というものはきまるのですか。この点だけ、一つお伺いしておきたい。
○説明員(広瀬真一君) 審議会は答印を運輸大臣に対して出すわけでございます。実際新線を着工するかどうかということは、国有鉄道の方から運輸大臣に建設線の認可申請を出しまして、これに対して大臣が認可を出す、こういうことになっております。この認可を出す際に、審議会の答申を従来十分に尊重して参っておるというのが実情でございます。
○清澤俊英君 そうすると、新線をかけたいというときは、大体国鉄が中心になるのですな。
○説明員(広瀬真一君) 今御質問のございましたように、手続といたしましては、国有鉄道が建設線を工事をしたい、着工したいという申請を出して参ります。これに対しまして運輸大臣が認可を出す、こういう手続になっております。発動は国有鉄道の方からいたして参ります。
○清澤俊英君 それで、その認可になる前に、今度は運輸大臣は審議会にかけて一応意見を聞いて、それからあなたの方へ認可を出すのですな。そういう手続になるのですか、手続は。お伺いしたいことは、初めあらかじめ許可を、国鉄の方から、これこれこれこれの線を一つかけたい、こういう御希望があって、これを運輸大臣に申請すると、その申請を受けて立って、運輸大臣は鉄道審議会にこれを諮って、それの意見を徴して、そこで判断してあなたの方へ申請を許す、こういへ形になるのですか。
○説明員(広瀬真一君) 今回十一線を着工線に編入いたしましたが、その経緯を申し上げますと、運輸大臣から建設審議会に対しまして、調査線——着工線のその下と申しますか、その前に調査線というのがございます。その調査線のまたもら一つ下のランクに、いわゆる敷設法の別表にございます予定線というのがございます。この三つのランクがあるわけでございますが、今回、大臣から審議会に対しまして、調査線のうちから、国鉄の財政規模その他を考慮してどの程度着工線に編入したらよかろうかという諮問を出します。調査線というのは、話が前後いたしますが、現在十六線ございまして、そのうちから、国鉄の財政規模その他を考慮いたしましてどの程度建設線に編入するのが妥当であるか、こういった諮問を出したわけでございます。これに対しまして、過日十六線のうちから十一線を差工線に編入したらどうか、編入するのが適当であると、これは線名をあげまして具体的に答申をいただいたということでございます。 さて、それで、今度現実に建設する場合にはどうなるかと申しますと、先ほど申し上げましたように、国有鉄道の方から、これこれの線を着工したいという申請が出て参りまして、これに対しまして運輸大臣は、答申を十分に尊重いたしまして、これに対して認可を与えると、こういう段階になっております。
○清澤俊英君 ちょっとその点がよくわかりませんがね。その調査線をきめる場合にも、やはり審議会にかけるのでしょう。
○説明員(広瀬真一君) 予定線のうちから調査線に編入するというのも、これは審議会にかけます。これはまだ大臣から諮問を出しておりません。
○清澤俊英君 その予定線をきめますものは、国鉄がきめるのですな。国鉄が予定線というものを一応きめて、それを一応調査線に旧して、そうしてこれを調査線にするかしないかということを審議会にかけて一応決定してもらうと、こういう形になるのですね。その次に、まあ調査線のうちから着工線をまたさらにきめると。その段階ごとにあれができるのですな。審議会を経て、そうして運輸大臣はこれに許可を与えると、こういう順序になるのですな。私は順、序を聞いておるのです。
○説明員(広瀬真一君) 予定線というのは、先ほども申し上げましたように、法律の別表にございまして、予定線に入れるか入れないかというのは、これは法律の改正を要しますので、審議会だけでは参らないのであります。
○中田吉雄君 調整局長にお尋ねしますが、最初にあいさつされた際に、まあ国鉄の経理の状況、それから商工、農林等の物資の両面から総合的に検討したい、こういうことでしたが、このまあ二十億ばかし赤字があるということだけで、それがちょうど農林水産物の公共政策割引と大体見合うというようなことで、表面的に、森議員が言われたが、ともすれば安切な方法でやられるようなことがないか。そういう印象を、まあこれまで国鉄当局からのお話でも、旅省の方では黒になる、貨物で赤になる、それでちょうどそれが二十億、それが公共政策割引とほぼまあひとしいと。だから、その例外措置をはずしてしまおうというふうな感じを受ける。今も局長からそういう感じがしたのですが、その点はどうですか。
○政府委員(大堀弘君) 私ども伺っているところでは、割引もいろいろ御承知のようにございますし、この問題は、たまたま八月にああいう形で閣僚懇談会で取り上げられまして年末まで延長されておりますので、これに対する一応回答を出さなければならぬということになっておるわけですが、国鉄の問題としては、むしろ経理全体としてどうこう……。方法もいろいろあるわけですから、それはやはり総合的にある程度考慮に入れておるわけでございますが、当面はやはり問題になっておる点は結論を出さなければならぬと思います。
○中田吉雄君 国鉄も大きな使命を持っているのですから、健全経営をやってもらわなければいかぬと思いますが、その際に、やはり今、清澤委員が言われたように、非常な、もうほとんど永久的な不採算路線だということ、当分、新線を建設した当時赤字で、将来地方産業が培養せられて黒字になるという見通しがあればいいんですが、最初から十年たっても、清澤委員の例も私聞いておりますが、そういうれっきとしたものもあり、ですから、まあアメリカ等ではもう斜陽産業といわれるくらい重大な危機になってきておる、ヨーロッパでもどこでも。まず欧米では新線の建設というようなことはほとんどない。そういう際に、日本の特殊事情から新線を余儀なくせざるを得ない。どうしても赤字は必至だ。しかも、先般も申し上げましたが、赤字の出るのは、貨物の方では近距離の輸送は日通にとられてしまう、主として日通にとられる。人の輸送で最もいい大都市の近郊は、私鉄大手筋によって、国鉄なんかの労働者よりか比較にならぬ高賃金を得ておる。こういうことが非常に大きな赤字の原因になっております。 それともう一つ、私はすべてのものに例外のない措置はないと思う。憲法であろうが、民法であろうが、十ぱ一からげの率を適用するというようなことはない。それを、農林水産物という特殊なものに対しても例外措置を全部はずしてしまわないと赤字が埋まらぬというようなことは、もっと私は赤字のできる背景というものが……。きょうは十二月一日ですから、とても間に合わぬことです。調整局長が夜の目も寝ずにやられても、これはとても解決しないほど、赤字のよって来たる原因は私は大きいのじゃないか。それはどうしても、この動きつつある交通革命の際に、何とか立て直ってもらわなければならぬのですが、むしろ私は、この公共政策割引をはずしてしまって当面を糊塗することは、国鉄の含んでいる根本問題の解決を遷延するむしろ一つの、まあ事態を糊塗するようなことになりはしないか。ですから、国鉄の経理をやられるという際には、新線の問題、私鉄、日通あるいは飛行機。北海道なんかではもうほとんどいいお客は飛行機に乗っちゃって、処置ない。こういう多角的な考慮のもとに、赤字経理を取り上げなければいかぬと思うのですが、どうですか。 とにかく、私は、農林水産物という特殊なものに対する例外をはずさぬと国鉄経営が成り立たぬというところに、それは民法だろうが、憲法であろうが、何だろうが、「但しこの限りにあらず」で、例外のないものはないのに、例外を全部はずさねば経営が成り立たぬということは、もっと深いところに私は原因があると思う。いかがでしょうか。
○政府委員(大堀弘君) 御指摘の点まことにごもっともで、私ども基本的には非常にむずかしい問題を含んでいると考えております。御指摘の通りでございますが、当面の問題としては、われわれ行政官庁といたしまして、事務当局はやはり当面の問題についての回答も、一応今日の段階で判断できる限りにおいて出さざるを得ないと思います。そういう意味で、どういう結論を出し得るか、実は今検討中でございますが、十二月末日までに大目方で御判断になるに必要な、できるだけの材料を集めていきでたいと思います。
○中田吉雄君 この前にこの問題が議題になりました際に、十河総裁、国鉄等からも出ておられたのですが、運賃の賃率を上げても輸送量は変わらないのじゃないかという前提に立っておられるような気がしたのですが、その関係は、特に農産物のような、全体の価格で運賃のコストの占める割合の大きいものは、輸送のベースに乗ってこないものが出てくれば、仕方がない、上げて同じ率にはずしてしまえば当然二十億が埋まるということは、輸送量には変わりがないという前提に立っておられるのではないか。私はもっとこの関係は深い相関関係にあると思うのですが、どうですか。
○政府委員(大堀弘君) これは非常に専門的なことで、国鉄の方からお答え願ったらよろしいかと思いますが、私どもの伺っておる範囲では、料率と輸送量とやはり関係があると思います。国鉄で、たとえば営業割引というような方法で、営業政策的に料金を考えておる場合もあるようでございます。その辺は、対策の方向としては、一つの問題点がその辺にあるのではないかと思っております。
○説明員(磯崎叡君) ただいまの御質問でございますが、もちろん、暫定割引をいたしております貨物全体から申しますれば、昭和三十二年度と三十三年度とでは、輸送量が三十三年度が減っております。しかし、昭和三十四年度にはまたふえておりまして、もちろん、全体の輸送母はそのときどきの全般の社会情勢、あるいは物価、景気等によって変動されております。しかしながら、たまたま現在暫定割引をいたしておりますの、大部分のものは低等級の貨物でございまして、足の非常に長い貨物でございます。割引の内容はほとんど、距離割引と申しまして、非常に遠距離のものは二千キロ以上のものもあるというような割引になっております。従いまして、割引額そのものによりまして輸送量に直接影響するというのは、むしろ、自動車への転移よりも、船舶への転移がお説のように考えられております。トラックへの転移が非常に、現在のトラック運賃から申しますると、二百キロをこしました際には、いかにトラック運賃を安くいたしましても、鉄道運賃には今の状況では及ばないという状況でございます。しかも、農産物のように割合に遠距離が多い貨物になりますと、長距離トラック輸送は非党に無理だということになっております。 ただ、お説のように、船舶への転移、特に北海道関係の船舶への転移は若干考えられております。しかしながら、これは一番大きなものは木材でございますが、現在むしろ木材の問題は、どうして船舶へ行かないで鉄道に来ておるかと申しますと、私の方だけの狭い調査でございますが、戦前に比較いたしまして、何と申しますか、取引の単位が非常的に小さくなっております。私の方で見て参りますと、大体一業者が一日に一車あるいは二日ないし三日に一車というような程度の非常に小さい業者でありまして、まとめて戦前のように船一ぱい二百トン、三百トンという、まとめた取引がほとんど現在なされていないというようにも見えております。従いまして、木材に限定いたしまして検計いたしまると、多少の割引の増減ということよりも、むしろ取引の実態から申しまして、今の輸送はどうしても鉄道による小口輸送をせざるを得ない。小口と申しますとおかしいですが、大体十五トンないし二十トン単位の輸送をして市場に毎日毎日少しずつ入る、こういうような取引をしておるように思いまる。そういう見地から申しますと、軍費額の変動によって船舶へ転化するということは、よほど大きな運賃額の変化のない限りは、なかなか転化がないのではないかというふうにも考えます。 私どもから申しますれば、率直に申し上げさしていただきますが、私どもは、非常に遠距離の木材なんかにつきましては、むしろ、交通全般の見地から申しましても、船舶で輸送していただいた方がけっこうだと思いますが、むしろ、そういう状態をもう一つ前提といたしましても、やはり船舶に転移しないような根本的な実態があるのじゃないかというふうにも考えられます。これはいろいろ検討いたしてみませんとりわかりませんが、今までのやりました過去のいろいろな運賃政策から見ますと、物資の移動を見ますと、遠距離物資には今申し上げましたようなことが言えるというふうに考えております。
○中田吉雄君 木材等についてはそういう特徴があるでしょうが、しかし、これも限度によるのですが、やはり北海道とか遠方から持ってくると、軍資の負担割合が多くなるというようなことで、むしろ里山を乱伐するとか、これは森林政策上重要な問題になってくると思いますが、そういうことはあると思います。それは別として、船やドラックに農産物の特殊性から転化がなかなか困難である、代替することが困難である。私は、むしろ野菜、生鮮食料品なんかは、全然輸送のべースに乗らずしてしまって、経済円から脱落するようなことにならないか。全然もうトラック輸送、船はもちろんというようなことで、お宅なんか言われたように、そう率を上げても輸送量には影響ないということがはたして言い得るだろうか。私も正確な数字を持っていませんが、その関係はどうですか。
○説明員(磯崎叡君) その点につきましては、確かにお説の通り、大部分はいわゆる輸送流通の面から、遠距離流通面から脱落するものもあると思います。しかし、逆に今度は、私の方から申しますと、低等級の貨物、遠距離輸送と中りしますのは、非常にコストを割った輸送をやっております。大体現在七級の運賃でもって収支償う形になっておりまして、昭和三十三年度の実績で申しますと、貨物輸送全体に約八十五億の赤字を出しております。旅客輸送で多少もうけておりますので、実際は大体二十億ばかりプラスになっておりますが、貨物輸送は大体八十五億ばかり赤。この八十五億の赤の大部分は、距離的あるいは物資的に申しますれば、遠距離低等級物資でございますし、また地域的に申しますれば、非常に九州とか北海道とかいうものの物資の遠距離輸送によって赤子が出ております。従いまして、もしそういった若干流通面から脱落するようになりますれば、それだけ輸送のコストが減ってくるわけでございます。その貨車を近距離あるいは中距離の高等級物資に回しますれば、逆にそれがいわゆる貨車の稼働の点から申しますと、低運賃のものよりも高運賃のものを運べるという形になる。この間の数字的なこまかい点はちょっと手元に持っておりませんが、もし流通面から落ちるものがございましても、その余剰貨車によりまして、あるいはプラスの面が考えられるというような計算をいたしまして、その辺は、差し引き、私どもの方からいえば、多少プラスになる格好になりますが、それをプラスに入れないといたしましても、大体流通面から脱落しない場合と同じ程度の運賃のかせぎは上がってくるというような計算になっておるのでございます。
○中田吉雄君 この八十五億というのは、九州の方も入れたのですか、主として北海道の木材ですか。
○説明員(磯崎叡君) それはちょっと、一がいには……。先ほど例として申し上げたのでございまして、大体、品目別に申しますれば、八級以下の貨物は全部原価を割って輸送いたしております。それから、距離から申しますれば、大体八級以下の貨物でも近距離のものは、近距離と申しますのは大体百五十キロから二百キロ程度のものは、八級以下の貨物でも原価を償っております。しかし、八級以下の貨物では、二百キロ以上のものになりますと、これは北海道のものでございましても、九州のものでございましても、原価を割っているということになると思いますが、原価を割ったもの全体が八十五億でございますが、これは全体は今数字を持っておりませんので、原価割れのものは約二十七、八ということになると思います。その辺は六級以上の高等級の貨物の運賃が運賃負担しているわけでございまして、従いまして、運賃負担のできない八十億が、貨物運賃の赤字に出ている、こういう形になっております。
○中田吉雄君 調整局長、そう年末差し迫らぬ間に、調整をされねばならぬわけですが、この農林畜水産物関係の物資の公共割引を存続さした原因といいますか、理由というものは、一つも解消されていない。そういうものはただ赤字だからというだけで、なぜ公共政策割引を存続しなくちゃならなかったかという理由は、農産物の特殊性とかいろいろあって、そういう原因といいますか、理由は一つも解消していない。ただ二十億ぐらいな赤字があるというだけから問題になっているのですが、私はむしろ、農林畜水産物の公共割引政策を存続しなくちゃならぬ理由というものは、いささかも解消していない。だから、別個の方法で調整をされるような心がまえがむしろ必要じゃないか、こういうふうに思うのでございますが、どうでしょう。
○政府委員(大堀弘君) これはいろいろ理由がありましてこういうことになっているということは、私どももちろんさように思うのでありますが、当面やはり非常に運賃改訂の際に影響が大きいということで、こういった制度ができておるのが一般的な原因だと思っておりますが、かなりそれから時間が経過しておりまして経済条件も相当に変わって参っておりますから、私どもは、それだからというわけじゃございませんが、その点も多少検討してみてもよろしいのじゃないかと、こう思っております。
○中田吉雄君 そうすると、農林畜水産物の公共政策割引というものは、そういうものも一緒に含んでやると抵抗がきびしいから、各個撃破で、ほかの方をやつていて、逐次なしくずすというようにとれるのですが、どうなんでしょうか。
○政府委員(大堀弘君) 私ども、まだ結論を先に出しているわけじゃございません。検討は各面からいたしまいして、影響がいかにも大きくなれば、やはりこれはやめるわけにいかぬということになると思います。そうすると、これはやはり閣議で詰めてみて結論を出したいと思って、今のところ今後の結論を出しているわけではございません。
○中田吉雄君 そうすると、公共政策割引を存続さした理由のうちで、解消されたというように思われる経済条件は何ですか。
○政府委員(大堀弘君) やはりこの前の運賃改訂以降の経済情勢と、相当に全般的に経済が成長いたしておりますので、負担力というか、影響という面も多少その当時の条件と違っている面もあるかと思いますので、その辺を少し検討してみまして、全体として新論を出してみたいと思っております。
○中田吉雄君 私は、ただいまの局長のお話のようなことでは、この割引制度を存続した理由は、そう説得力のある条件でないと思うのですよ。ですから、これはやはり存続さした理由わっていないが、別途に私は考慮するという立場に立たれぬと、もうこれはやはり火を見るよりも明らかに、とうていこれをやられるということはまあ不可能だと私は思う。 そこで、国鉄の方にお聞きしますが、不採算路線の建設の際に、利子補給を強く要請しておるように思っておるんですが、私は、不採算路線の建設にその程度では、非常に国鉄の経営が無理になると思うのです、利子ぐらいでは。元本までやはり何らかの措置をしなくちゃ、全部ということはいかぬでしょうが、私は利子だけの補給じゃあまり要求がささやか過ぎる思うんです。
○説明員(広瀬真一君) 先ほどもちつと申し上げましたように、考え方といたしましては、政府から新たに出資といいますか、投資をしてもって、でき上がつたものを経営するという考え方もございますし、それから利子を補給するという考え方と、二つあるわけでございますが、今までいろいろ議論もございまして諸般の情勢から比較的実現の可能のありそうな利子補給ということを、強く押して参りたいというふうに考えておるわけでございます。
○中田吉雄君 もう私はやめますが、これから急いで調整をされると思いますが、とにかく私は、公共政策割引を存続せざるを得なかった理由というものは、いささかも解消していない。しかし、国鉄の赤字も何らか措置をされねばならぬので、私は、別途な相当広い多角的な考慮のもとにやられぬと、また年の暮れも迫って全国の関係業者が非常に関心を持っておるので、大きな問題になると思って、そういうことを申し上げて私の質問を終わります。
○櫻井志郎君 今までの国鉄側の御説明では、この運賃改訂の問題と貨物駅の集約化の問題は別問題だ、こういう御説明をしていらっしゃったように記憶しておりますが、そこで、貨物での三十三年度の赤字が約八十億だ、ところが、国鉄の方では今計画をしておられる貨物取扱駅の集約化、これが国鉄の理想通り、つまり現在約四千ある貨物取扱駅を千八百くらいに集約できるならば、結果として二百億ないし二百五十億の節約ができる、こういう御説明がありました。貨物集約化の問題は、これは意見は差し控えるといたしまして、現実には、国鉄側は荷主側と協議が成立したものについてはすでに整理を妬めておられる、それは間違いありませんか。
○説明員(磯崎叡君) 今のお話の中で、私は前回に当委員会で申し上げた御説明が不十分だったかと存じますが、大体私は、現在の四千の貨物駅のあるべき姿から申しますれば、四分の一の千くらいにいたしたい、こういうふうに申しております。そうして千くらいにいたしますれば、ほんとうに二百億ないし二百五十億の効果が出る、こういうふうに申し上げましたので、その点、さしあたり現在千八百の場合に、すぐそれが二百億出るというようにお聞きになったといたしますれば、私の御説明が不十分であったかと思います。現在では一応中間段階として、千八百というふうに検討いたしておりますが、千八百駅になりました際でも、これが完全に実行いたすことができませんと、なかなか効果が上がらないという点は、御質問にもございました。それから、あとの方の点でございますが、私どもといたしましても、荷主の十分ないる御理解と御協力によって、これを実施して承りたいという前回申し上げた点に間違いはございません。
○櫻井志郎君 重大な問題ですが、私の記憶違いなら、これは私が取り消しますが、これは一度あとで議事録を調べてみなければいかぬと思うのですが、私の記憶では、四千を千八百くらいに集約したいのが国鉄の理想だ。その結果、私は、どういうふうに貨車のスピード・アップができるか、あるいはそれが客車にどういう影響を及ぼすか、つまり客車のスピード・アップもあるだろう、回転率が非常に各くなる、あるいは人員の再配置、整理、いろいろな問題からして、結果として国鉄の節約はどのくらいになりますか、こう言ったのに対して、あなたの御答弁は、二百億ないし二百五十億と、私はこう記憶しているのですが、いずれ議事録を調べて、また御質問いたします。 そこで、問題は、農林水産物の公共政策割引、これは国鉄側が約二十億とおっしゃっているし、農林省は二十二億程度。まあいずれにしても、二十億強という程度の数字になるわけでありますが、現実に荷主側との話し合いができつつあるものは整理している。こういう状態から見ましても、少なくとも国鉄側としては、三十三年度にあげた、貨物だけで八十億の赤字というものについては、この方法で相当程度解消できるはずだ、こういうことがいえるわけでありますが、あなた方の見込みでは、三十四年度中に少なくとも荷主側と協議ができて、集約化できる駅がどのくらいあるか。また、それによって受け得る国鉄側の節約といいましょうか、利益といいましょうか、それはどのくらいになりますか、お見込みをお答え願いたい。
○説明員(磯崎叡君) ただいまの御質問の中で、暫定割引の問題につきましては、荷主側と話し合いでこれをやめたという例は、件もございません。
○櫻井志郎君 暫定割引のことを聞いているのではありません。集約化の問題……。
○説明員(磯崎叡君) 集約化の方は、ちょっと今資料を持っておりませんですが、今まで実施いたしましたのは約八十五駅だけでございます。従いまして、八十五駅程度になりますと、その駅のプロパーの計算上の人件費が出るだけでございます。そのために全線の旅客輸送なり、あるいは全線の貨物輸送にすぐそれがいい影響を出すということは期待できない状況でございます。従いまして、過般も、どなたか先生から御意見を拝聴いたしましたが、どこか線を集中してやったらいいだろう、こういう御意見もあったかと思います。もちろん、そういたしたいのでございますが、やはり集中いたして参りますにも、各線々々の荷主の納得が得られなければ、集中してやるわけにもいかないというところで、一応今全国的に手をつけているというわけでございますが、従いましていずれにいたしましても、百駅足らずの集約しかまだ運んでおらないという実情では、ほとんど申し上げるような計算上の利益は出ておらないというふうに申し上げていいと思っております。
○櫻井志郎君 年度末までの……。
○説明員(磯崎叡君) 三十四年度末でございます。三十四年度末まで八十五駅か、せいぜい三十か四十。今まだ正確に全国的に、年度も終わっておりませんのであれでございますが、せいぜいふえましても三十か四十。今までのテンポを早急に速めるということもできませんので、大体一年間に三、四十しか集約できておりませんです。そういう状況から申しますれば、今のような程度ではないかというふうに考えております。
○櫻井志郎君 少し私のこの前聞いた数字と、あなたの今の何と違いますから、あらためて質問いたします。
○石谷憲男君 ただいま経済企画庁で、鋭意検討中だ、関係閣僚懇談会の要請を受けて再検討中だというお話ですが、すでに御存じの通り、本委員会においても本問題はきわめて重要である、こういうことで、数次の機会にわたり真剣な論義がされ、その結果に基づきまして、三回にわたり議院の決議がされたということは御承知の通りであります。そこで、一体、検討される態度の問題なんですが、その審議の経過を御承知だと思いまするから、あらためて申し上げませんが、運輸大臣は一つ善処をしょう、検討をしようと、こういうふうな御答弁をなさっております。さらに、農林大臣は、この関係閣僚懇談会の中で出た議論としてあくまでもこれは国鉄の運賃体系を再検討する過程において、さらに国鉄の経理全般にわたる問題としてこの問題の是非を検討するんだと、こういうことをはっきり本委員会でおっしゃっておる。そこで、一体そういうふうな委員会で明らかにおっしゃった考え方というものは、あくまでやっぱり検討される場合の基本的な態度としてそのまま受け継がれなければ相ならぬものじゃないかと、われわれはかように考えるわけです。ところが、ただいま調整局長のお話を承っておりまするというと、必ずしもそうでもないような、その辺一つはっきりともう一ぺんお答えを願いたいと思うのです。
○政府委員(大堀弘君) ただいま御指摘になりました点、私ども十分伺ってわかるのでございます。われわれの検討の際にも、大臣からの御発言の点は十分心得まして検討いたしておるわけでございます。ただ、企画庁としてこの問題を事務的に検討しろと言われました場合に、やはり先はど申し上げましたように、本件に関係した各般の問題を一応事務的にきめまして、その面からいいますと、国鉄経理の間話だけではなく、やはり物資面の影響なり、どういう影響の姿が出るかという点も、われわれといたしましては検討いたしまして、上司の御決裁を願う材料を整備いたしたいと、かように考えまして、協議いたしておるわけでございます。
○石谷憲男君 おそらく、経済企画庁でこの問題を受け、て検討されるということになりますと、ただいまの答弁のごとく、いわゆる国鉄の内部の問題としてこの事柄を考える以外の、広範な要素というものを取り入れて御検討になるということは当然だと思う。そこで、なるほどこれは当面問題として確かに取り上げている問題ではありますが、それだけにいたずらに焦点を合わせ過ぎて、何とかこの段階で黒白をつけなきゃならぬなどというようなお気時があるいはあるんじゃないかというふうに思われるのですが、私は、やはりそういうものじゃなくて、今おっしゃるごとく、非常に広く高い角度からこの問題の結論をおつけになるということが当然である。ところが、そういうふうにおっしゃりながらも、どうも聞いておりますというと、やはりここだけに焦点が合って、しかも何とか早いところを結論をつけなきゃならぬというようなお気持もあるんじゃないかというような感じもするのですが、そこはどうなんですか。
○政府委員(大堀弘君) 私ども、説明の言葉が足りませんので、御了解いただけない点もあるかと思いますが、私どもとしましては、今のところ別に結論を出してはおらないわけでございますし、無理に結論を求めるということではなく、やはり現状をできるだけ正確に分析をしまして、大臣の御判断の材料を整えていきたいと、かように考えておるわけであります。問題は非常にむずかしい問題で、先ほど来御指摘いただきまして、非常にむずかしい問題がございますので、十分整え得るかどうかまだ自信もございませんが、われわれのできる限りそういうことで参りたいと存じまる。
○石谷憲男君 私どもは、ただいま中田委員の御発言の中にもありましたように、公共政策割引というものが設けられた意味といいますか、というものが、今日までなおはっきりと存続しているんだという前提に立って、議員会の審議をして参る。そこで、おそらく御検討の結論においては、こういうものを一挙にやめるんだ、こういうものを相当程度に減額するんだとかいうような、私は結論は出ないものだということを確信を持っておるのですがね。しかし、広く関係者が見まするというと、とにかく六月、八月、十二月という点、この問題に対して何か暫定的な性格があるかのごとき印象を与えるだけに、非常に不安があるという問題が私はあると思う。そこで、非常にむずかしい問題だとおっしゃるのですけれども、当面の一応の目標というのは十二月末までにということに御配意になっておるわけだが、一体十二月末までにそんなことをやれそうな見当があるのですか、非常にむずかしい問題だけに。
○政府委員(大堀弘君) 政府といたしましては、一応十二月まで延長という措置がきまっておるわけでありますから、いずれにいたしましても、それ以後の措置を御決定になるわけで、私どもは、十分な資料は整い得ないといたしましても、その御決定をなさるに必要なだけの用意はいたしたいと考えております。
○石谷憲男君 八月の時点におきまして、実は私、国鉄当局とそれぞれの関係者の間に、一品品目についていろいろと話し合いがされるような状況があったのですよ。そのときに、ひとまず十二月の末までに暫定延期ということになっておる。そこではっきりと御答弁があっておりますが、これをお読みいただければ明らかになるのだが、私は、国鉄の経理全般の中においてということになると、そうしごく簡単に結論が出そうに思えない。そこで、一体十二月末という目標はあくまでも暫定目標なりや、とにかく何とかそれまでに、何でもかんでもやっつけるんだということが目標なりやということをお伺いした。それに対しまして、時たまたま予算期にもなるし、一応のめどとしてやるのだということなんです。しからば、そういった処理の大方針というものが確定を見るまでの問、一品品目等に対する双方の意見調整のごときものはあり得ないと考えてよろしいかと言ったのに対しまして、これは明らかにあり得ないと考えてよろしいという答弁だった。とにかく関係閣僚もはっきりそういうことを言っておるのですから、企画庁としては、十二月末だなんというふうなちゃちな目標にとらわれないで、徹底的に資料を集められて、その上に立って誤らない判断をすそというところに、私は事柄をお取りきめいただかなければならぬ、かように思うのですが、一つ局長の御決心をお聞きしたいと思います。
○政府委員(大堀弘君) 私ども十分時間をいただきますれば、よく検討できるわけであります。一応十二月末までに事務当局としては勉強しると言われておりますが、われわれの力の許す限り勉強して、できるだけの材料をそろえたいと、かように考えておるわけでありまして、御趣旨の点十分上司にもお伝え申し上げたいと思っております。
○石谷憲男君 運輸当局にちょっとお伺いしたいのですが、先ほどあなたの御説明を聞いておりましても、それから国鉄の営業局長の御説明を聞いておりましても、暫定割引、暫定割引ということをしょっちゅうおっしゃっておるのだが、暫定割引というのは、いつからそういう新語ができたのですか。
○説明員(磯崎叡君) 暫定割引と申しますのは、私の方で言う公共政策割引にはたくさん種類がございます。たとえば、この間の伊勢湾台風に基づく割引とか、あるいは法律にきまっております博物館法に基づく割引とか、いろいろのいわゆる公共政策に基づく割引がたくさんございます。その中の一つが暫定割引でございます。この暫定割引と申しますのは、昭和三十二年にこれを全部洗い直しました際に、一年間の期間がついておるという場合におきまして、暫定割引と言っておりましたが、私の方で公共割引と申しますのは、暫定割引を含めまして、災害割引あるいはそのほかのいろいろな多少のこまかい公共割引を含めまして広い意味で公共政策割引と、こういうふうに言ております。
○石谷憲男君 そこで、これはおそらく運輸省当日が経済企画庁の要請にこたえて言うとか、あるいは経済企画庁との話し合いのあった場合にお出しになった文書じゃないかと思うのだが、「国鉄運賃における公共負担について」という文書がございますね。こういうものをずっと見ておりますと、今あなたが率直に、ただ名前がそういうことだというふうにおっしゃったのだけれども、気持はあくまでもこれは暫定なんだからはずしていいのだ、早く取りのけることが正常化なんだというような意図が多分にあって、意識的に、私は公共の暫定割引、暫定割引というふうにおっしゃっておるような印象が非常に強いのですが、そこはどうですか。
○説明員(磯崎叡君) 私の方といたしましては、公共政策割引と申しますのは、広い意味の割引でございますので、たとえば運賃制度調査会におきましても、その点ははっきり使い分けております。と申しますことは、公共割引一本にしますと、ほかの割引が入って参るのであります。従いまして、ほかの割引と、ほかの公共政策に基づく割引と肩を並べていう場合には、暫定割引と申しますし、これを全部含めて申しますならば、公共割引、あるいは公共負担、こういうふうに申しております。
○石谷憲男君 いや、それはよくわかったのです。よくわかりましたけれども、私のお伺いしましたのは、要するに、暫定的な処置としてやったのだから、当時。従って、これを一刻も早くはずすことがいわゆる運賃体系の正常化に役に立つのだという考え方を持っておられるのじゃないのですか、どうなんですか。
○説明員(磯崎叡君) その点につきましては、私の方で八月にああいう案を出しましたのは、もちろん、この暫定割引というものは私どもの財政状態上非常につらいから、ぜひやめていただきたい、こういう意味で出したのでございまして、一刻も早くやめたいという問題は別といたしまして、私どもといたしましては、運賃体系からはずれたものでございますし、今の財政の現状から申しましても、とてもそこまで負担のできない現状であるという意味におきまして、八月にこの一部の調整をお願いしたいのでございます。
○石谷憲男君 そこで、一つお伺いしますがね。暫定であったろうと何であろうと、今日の段階においては、かくも真剣に審議がされる状況をごらんになれば、少なくともその血となり肉となって、そこでそれをやめるとか、あるいは一部でもどうこうするとかいもことは、骨を削ったり肉を削ったりすることになるのだという御認識は、これだけの審議をお聞きになりましたら、おわかりになったと思うのですが、どうなんですか。
○説明員(磯崎叡君) その点につきましては、私は、この問題は、昨年、昭和三十三年の期限の切れたときから、この問題につきまして、衆参両方の農林水産委員会に出席いたしまして、たびたびこの問題について先生方の御意見も拝聴いたし、また私の意見も申し上げておりまして、事柄の重要性その他につきましては、十分認識いたしておるつもりでございますが、ただ、同時に、私ども自体の財政状態も、私どもといたしましては十分考えなければならないという点でございまして、私といたしましては、この問題を決して軽視している、そういう意味ではございませんので、十分、二年間にわたって非常にこの問題はよく、私たちとしては、問題としては知っておるつもりでございます。
○石谷憲男君 何年、二年間にわたろうと五年間にわたろうと、何べんおっしゃっても、現在生きた経済の実態の中にはまり込んでおる問題について、期限が切れたらどうだと、人為的に適当な期限をきめて、期限が切れたから事柄を律しようというところに問題があるのです。そこで、もら一ぺんお伺いしたいのだが、今お話のありましたように、国鉄の運賃の中には、他のいわゆる公共負担というものがあるのですがね。そういうふうなものをどうこうするということの意味合いにおいて、一体公共政策割引の問題をお取り上げになっているのですか、どうなんですか。そのために、いわゆる公共負担についてはどういうお考えなんですか。
○説明員(磯崎叡君) その他の公共負担全般で約五百億ございます。それらの中には、一部を他の利用者に転嫁しているのもございます。従って、私どもといたしましては、国鉄の公共負担と申します場合には、約五百二十億くらいになりますが、全般をさして申しておりますし、今企画庁でいろいろやっておられます作業の中に、私の方から提出いたしました資料は、この暫定割引の資料だけでなしに、公共割引、公共負担全般についての資料をお出しして御検討を願っております。
○石谷憲男君 そこで、かれこれ政府側のお答えを聞いておりますと、確かに問題は非常に複雑であり、しかも重要であるという認識は、われわれと同じようにお持ちになっているようなんです。幸いに、企画庁が中心になられて、資料を十分に集めて今後検討するということは、非常にけっこうだと思いますけれども、まあ目下の状況では、早々と年内どうこうするということは全く不可能じゃないか、かように考えるのが私は妥当だと思うのですが、従って、この問題は、さらにいっときの必要な時間をかすという意味において、延期するということにお互いに考えて善処するということが一番望ましいと思うのですが、まあきょうおいでになっております企画庁、国鉄、それから浬輸省、それぞれから、その問題に対してはっきりした一つ御答弁をいただきたいと思います。
○政府委員(大堀弘君) 閣僚懇談会におきまして、十二月まで一応延期されております。それ以後のことは、まだ御決定になっていない段階でございまして、十二月までに事務当局で検討しろと言われておりますので、私どもとしましては、ここで事務局限りで延ばすとかいうお答えは申し上げられない次第でございます。
○説明員(広瀬真一君) 今企画庁から御答弁がございましたが、運輸省といたしましては、この問題は関係閣僚懇談会に取り上げられて、そこで議論をされておるということでございますので、十二月一ぱいで企画庁が中心で資料をおまとめいただきまして、関係閣僚懇談会でまた御議論を願って、そこできまる、こういうふうに解釈いたしております。
○石谷憲男君 それはそうおっしゃるだろうと思うけれども、要するに、事務当局としてどうお考えになるかということですよ、お伺いしているのは。やはり当然延期してくれ、十分に検討して、そうして妥当な結論をつけるべきだということを申し上げておるわけなんです。それに対して、全体が、事務局としては当然そうあるべきだというふうにお答えになるのが私はあたりまえだと思う。そういうことをお伺いしている。最終的には関係閣僚懇談会できまることは、承らなくても承知しております。
○政府委員(大堀弘君) まあ私どもとして、十分な資料ができないか、あるいは大臣方の御判断によるわけですが、これでは不十分だから、さらに検討してといって御延期になる、そういう場合も考えられると思うのですし、大体この程度で結論を出すという御判断になるかもしれませんから、そういう意味において資料を整備いたしたいと考えております。
○森八三一君 先刻御答弁がなかったので、またむずかしいから、途中でやめたのですが、大堀さんにもら一点お伺いしておきたいのは、今検討していらっしゃる方向が、私どもも国鉄の赤字経営というものがよろしいという前提に立っておるわけではないのです。これは国鉄の運営が黒字経営になって、正常化されていかなければならぬということは、もちこれは前提にあるのです。何かこう議論いたしますと、国鉄は赤字でもいいんだといった印象を受けられるかもしれませんが、そうではない。どこまでの国鉄の運営は正常化されるというと前提にしております。そういうことを考えるから、なおかつ、いわゆるここにいう政策割引というものは存続すべきものであるということを決定しておるわけです。そこで、検討の方向として、国鉄の経理状況というものを知らなければならぬ。もう一つは、この対象になっておる物資の中に含めるかどうか、運賃値上げをですね。それが経済にどういう影響を与えるかという二点おっしやいましたがね、それではわれわれが決議をして要求しておる線と、非常にとは申しませんが、相当に隔たった御検討であると言わざるを得ない。と申し上げまするのは、委員会としては、一つの結論を出して、その結論を満たすためにどうしたらいいかということを検討すべきである、こう言っておるりですね。だから、経理状況を検討して、国鉄の黒字経営が保持されておる、その内部に吸収されるという御検討はこれはいいと思います。もら一つの方法は、国家財政が負担をするという検討もなされなければならぬ、それはあなたおっしゃっておられませんがね。そういう検討はやっておられぬのですか。
○政府委員(大堀弘君) まあ理論的に問題を詰めますと、国鉄が、いわゆる公共割引負担を企業がかぶるのは不適当である、これは財政で行くべきだという議論になると、まあ補助金ということになってくると思いますけれども、その場合には、やはり当然それをするだけの十分の理由があるか、あるいはどの程度の必要があるかということは、やはり物資別に検討をいたしませんとちょっと問題として扱いにくいものでございますから、そういう意味で、影響面もやはり並行して一応調べてみませんといけないのじゃないか、かように考えておるわけであります。
○森八三一君 今、私の最後に申し上げました一般財政で負担をする場合にはどうなるという検討はないのですか、あるのっですかどっちですか。
○政府委員(大堀弘君) 一般会計で負担すべきかどうかということも検討の材料にいたしております。
○森八三一君 そうしますとね、そういう御検討がなされておるとすれば、その作業の現段階において、十億ないし二十億程度のものを国家財政の上に持ち込むということがむずかしいのかむずかしくないのか、その御検討の現段階における状況はどうなんですか。
○政府委員(大堀弘君) まだその問題については、先ほど申し上げましたように、全体として結論を得ておりませんので、検討の段階でございますので、恐縮でございますが、まだ申し上げられないのでございます。
○森八三一君 そういたしますとね、先刻石谷委員からもおっしゃいましたように、もしこれが現状の通りに据え置かれるというわれわれの希望が達成される場合には、これは問題はないわけだ。が、もし不幸にして運賃値上げというような方向になるということになりますると、多数の荷主には非常な問題が起きるわけですね。ですから、相当前広にそういうことは示してやらなければこれは不親切だということになると思いますが、どうでしょうか。十二月三十一日にきめればいいのだといった形式論ではない。経済問題ですからね、前広に、いつからそういう措置が講ぜられるということは言ってやらなければ、非常にこれは国民に対して不親切な措置になると思いますが、そうはお考えになりませんか。
○政府委員(大堀弘君) まだ結論は出ておりませんので申し上げられませんが、かりにそういう場合に、やはりあしたからというわけではなく、予告期間というものはある程度通常の場合あると思いますが、その辺は実施上の問題になるかと思いますけれども、私どもまだその結論は右も左も出ておらないわけでございまして、今の段階としては申し上げにくいわけであります。
○森八三一君 そうすれば、どうですか、今、石谷委員もおっしゃいましたように、まだ調査が完了しないので、十二月末という、実施というかその一つの区切りの時を、あなた方事務当局としては、とても十二月末日に結論を出すような段階に至りませんから、あと一年は延期をして、じっくり研究をさしてもらいたいということをおっしゃ、らなければおかしいですよ、それは。それくらい時間かかるでしょう。私の申し上げたように、経済にどういう影響を来たすかということをずっとやっていって、国鉄の経理がどうなるか、さらに新線を建設した場合の赤字負担がやれるか、どうすべきか、ずっと積み上げていって、それを運賃に持っていった方がいいのか、一般財政で負担をした方がいいのか、一般財政にいたしましても、所得倍増論が実行されようとするのですから、将来の税収入というものは相当に伸びていくということが考えられますね、税法を改正しないとすれば。そういうことなどもずっと研究をしてやってみていると、これはいかに明敏な大堀局長でも、それは一カ月や二カ月に結論が出ようというような簡単なものじゃないと思う。だとすれば、この際事務当局としては、忠実に自己の責任を達成するためには十分な検討をいたさなければなりませんので、あと一ヵ年間は少なくとも延期すべきであるという意見を出さなければ不忠実ですよ。どうですか。
○政府委員(大堀弘君) 大臣に御審議いただきますまでまだ時間もございますので、われわれとしましては、ただいま御指摘の点を十分頭に置きまして、われわれ事務当切でできる限りのところで大臣に御報告するようにいたしたいと思います。
○森八三一君 もうあまりくどく言いませんがね、九、十、十一と三カ月ですよ、三カ月検討に経過をして、残された時間が一カ月と、そうして今なおわれわれがこういう質問をしている点について、アウト・ラインすらもお話ができないというような状況のもとに、いかに努力をなすってもあと一カ月に結論が出るなんという離れわざは私は不可能だと思う。もし、あと一カ月で何とか結論を出したいということであるならば、われわれの質問に対してもう少し進んだ御答弁がなければならぬ。もし、その程度に進行し得るということであれば、具体的にもう少し私は掘り込んだ質問を申し上げてもいい。こういう点はどう調査なさっておりますか、こういう点はどう調査なさっておりますかということを具体的にお話を申し上げ、御質問申し上げてもいいですが、今、包括的に御質問申し上げましても何もおっしゃいませんわね、具体的には。それは私はおっしゃいませんことが正しいと思うのです。とても簡単に結論が出ようはずはないし、調査の段階をまとめて、中間でも報告し得るような状態にはなっておらぬ、こう想像する。そういうことであれば、あと一カ月間に結論が出ようはずはないという私は判定をする。それが正しいと思うのです。そういうことじゃないですか。そうだとすれば、私の申し上げたように、もういいかげんに長官に対して、大臣に対して、御付託のあの案件は、とても五天な問題でございますから、十二月末までにというわけには参りませんので、一年くらい一つ延期をして、じっくり取りまとめさしてもらいたいと言わなければ、善良な局長ではないということになりますよ、それは。どうですかそれは。おっしゃいよ、それ、あなたね。
○政府委員(大堀弘君) 御指摘の点、十分勘案いたしまして結論を出したいと思います。
○田中啓一君 私は、実は少し内容に入るのですが、企画庁というものに移されたとか、あるいは企画庁というものが相当資料作成に主役を演ずるということは、私、非常にけっこうだと思う。そうなきゃならぬと私はもう前から思っておった。これは非常に一大進歩ですよ。これは鉄道側にも企画庁側にもおほめ申し上げていいことだと思う。そこで、私はこの調査で結論を、やっぱり準備当局といえどもある程度結論の方向に出すということは当然のことですよ。何にもなしに、ただ、済みません、なるべくよしく御判断下さい、そんなあほなことはない。そんなつもりもないだろうと思う。そこで、今度のいわゆる所得倍増とか、あるいは十ヵ年計画というものの正番の難問は、所得の、農業と非農業をどうして縮めるか、また、あるいは地方と中央との差をどうして縮めるかというような問題がこれは主眼なんでしょう。そういうような一体見地に立ってそれが一体、この運輸というものはどういう使命を果たしておるのかと、現在は逆にいろいろ差をつけるようなことをやっておりやせぬのかどうなのか、こういうような観点に立って、そして資料を集めていますか、そういうようなことは一切取り上げないのだというお気持なのか、そこを一つだけ伺っておきたいのです。
○政府委員(大堀弘君) ちょっと御質問の御趣旨の点が私の頭によくわからなかったのですが……。
○田中啓一君 それじゃ、ちょっうと説明いたします。これはこういうことですよ。この公共割引の遠距離の割引というやつは、そこの遠距離のところに産業を興していこうということなんですよ。これをやめられれば、先ほどもたぶん物資は脱落するだろうという例が出ておった、私もそういうことだろうと思うのです。脱落すればその産業は萎靡沈滞していってしまう、こういうことになるのですよ。これは地方開発をやっていくという見地からやれば、もっと大きくしなければいけないのですよ。そうでなからねば、私は鉄道だけとは限らぬと思いますが、まあ、とにかく鉄道以外は自由にならないから、これは膨大な運賃のきめ方にまかしていくようなものなのです。私は、運輸省というものがあるけれども、そういったようなものはあまりどうも今日まで御配慮になっておらないというのは、やっぱり背の鉄道の、自分が営業しておったときの頭がなかなか抜け切れぬものだと私は思うのでナよ、見ておりますと。ですから、それではいけないので、やはり国民経済全体の立場に立っていただきたい。商売するものは商売するもので国鉄まかせで、運輸省というものは国民経済の上に立っていただきたい、これはわれわれの念願なのです。そういちことを大堀さん、意味しているわけなんです。これなら意味がわかると思う。いかがでございますか。
○政府委員(大堀弘君) 私ども地域別の所得格差、そういった問題は相当今後の問題として重要な問題として考えておりますから、国の産業政策の上で、そういう点に考慮を加えていくということは当然のことだと思います。ただ、これを公共企業体として国鉄が負担していくのがいいか、あるいはまた交通政策としても、場合によっては海上運送等を使う政策を進めていく方がいいか、その辺は相当検討しなければならぬ問題があると思っております。御趣旨の点は、私ども同様、やはり産業政策なり開発政策として地域的な考慮をするということは国として必要なことだろうと思います。
○田中啓一君 もう一つ。そこで私は、公共企業体だから、やはり原価主義でいかなければならぬというふうに思われるのは、これはもっともだと思います。ところが、その公共企業体という意味は何かと言うと、これは日本じゅう独占しているということなのですが、これはもし地方的なものが集まっておるなら、これは自分が引っかかりますから、北海道で漁業が興きて、そして振興して、その魚、海産物がどんどん中央に送られないようなことなら自分が滅亡してしまうから、これはその原価を割っても何でも一つやるということは私は考えると思う。そうしてまた、それを継いでいくやつもあるいは協力するかもしれない。ところが、公共企業体というゆえんのものは、全国をとにかく一つの網にしておる、こういうことなんですから、これはやっぱりそれはそれとして私は考えないと、企業体だからと言って、何でも原価主義でいくと、こういうものではないのであろう、こう思うのです。そうして私はどうせやはり経済の立っていくようにしたいということも、これは大堀きんの言うように考えなければならぬのですから、取れるところから取ったらいいじゃないか、人間の方ではもっと取ってももらかるだろうと私は思いますね。今日のとにかく修学旅行から、団体旅行から、それはおびただしいものだと私は思う。取れるところから取ればけっこうカバーできるじゃないか。運賃というものは、私はそういうものであろうと、こう思うのです。だから原価主義というようなものはある程度はむろん考えなければならぬことではありましょうけれども、一体、運賃をそれだけできめるなどということは、そもそも独占企業体たる鉄道としては方向を間違っていることだと思う。それだからいつまでたっても議論は尽きないし、国会側はとうてい承認しそうもない、こういうことに実はなる。しかも、個々の運賃は、そういちようなことは鉄道自身がきめることだから、制度の不備に乗じて押し切ろうなどということは、これは全然私は聞違った方向で、これはぜひ一つ企画庁外御解決を撒いたい、国民経済全般の立場に立って御解決を願いたいということを要望いたしまして、私の質問をやめます。
○千田正君 一言だけ経済企画庁お見えになっておりますからお伺いしますが、これは今、生産者の立場で農林委員会等でもお尋ねしているのですが、同時に、消費者の立場を考えた場合、そうした農林水産物の輸送の運賃の値上げにより物価に及ぼす影響という問題、これはどういうふうに考えておりますか。
○政府委員(大堀弘君) 品物の個別で事情は違うと思いますが、割合に、最近私ども伺っている感じでは、消費者には転嫁される面が割合少ないのじゃないかと思います。それでむしろ生産者なり中間段階の負担になってくる影響の方が大きいのじゃないかと実は思うわけでございます。これは、食料品とかそういったものは市場価格がかなり変動しておりまして、運賃の割引率以上の価格変動があるわけであります。そういう意味において、どうも消費者に対する影響度は、むろん品物によってあるわけでございますが、一般的にいうと、それよりも、その以前の段階に対する影響という点を検討して参りたいと考えております。
○千田正君 これは非常に、きょうばかりでなく、ここで何回となく堂々めぐりなわけなんです。たとえば国鉄の方は赤字財政を補らだめにはどうしても上げなければならない。それから生産者の立場からいえば、そういう生産物を上げられると困る。ただ、今のお話のように、大して影響はないものも、運賃が値上がったということに対して、それに籍口しまして賃金の値上げ、あるいは給料の、俸給の値上げというものが必ず起きてくる、起きてきますよ、これは。それは単なる、運んで持ってくるだけの問題ではない。中間におるところの業者が相当いますからね、そういうところにあれして、実際最終の、いわゆる庶民階級の生活には相当影響しますよ。もしそれを影響しないなどというなら、あなたの方が勉強が足りないわけだ。そうなると今度は国鉄の従業員は、国鉄は赤字だといってそういうことをやるということによって、今度は物価の指数が上がってきて、物価に影響を及ぼしてきたということになると、結局、俸給の値上げというものを当然国鉄の従業員としては要求せざるを得なくなってくる。同じことを、何回も悪循環を繰り返していなくちゃならないのであって、この際、こういう機会に、政府は抜本的な対策を考えない限りは、かりに一年ペンディングしても、一年たてばまた問題が起きてくる。そして何かそうした問題に対して、底をえぐったほんとうの基本的な政策に対する計画を立てる意思はないですか。あなたの方としてはそれだけのことをやはり考えなければうそじゃないかと私は思うのですが、どうですか。
○政府委員(大堀弘君) 非常に根本的な御質問で、私どもも、物価が上がって参りますと、これは生計費に影響して賃金が上がり悪循環を起こすということは、私どもも好ましくないことと考えておりますが、一般的に見まして、やはり経済の安定、物価の安定ということは非常に重要なことだと考えて、企画庁としてほそれに非常に重点を置いて考えておりますが、幸いにして、最近消費者物価動向についても検討いたしておりますが、三十年の六月を基準にいたしまして、消費者物価というものは全都市で三・八%くらい上昇になっております。まあアメリカ、イギリス、ドイツあたりに比べますと非常に低いわけであります。これらの国は大体一〇%前後上がっておるわけです。その意味ではかなりそういった趣旨が政策的にまあ効果を上げていると考えておるわけでございまするけれども、だから、今後の問題としても、やはりわれわれとしても物価をできるだけ安定するという基本的な考え方でいかなければいかぬと思いますが、ただ当初に申し上げましたように、公益事業でもやはり採算という問題も考えていかないと今後の開発その他に問題を生じますので、合理的な程度においてはやはり考えていかなければならないのじゃないか、こういう気持でわれわれとしては本件はきわめて部分的な問題を当面取り扱っておりますが、そういった面についても十分検討していきたいと考えております。
○委員長(堀本宜実君) 本日の当局の説明によりますと、経済企画庁を中心とする政府内部の検討は、公共政策割引を縮小または廃止しようとする意図をもって行なわれるように伺われるのでありますが、はたしてそうであるといたしますれば、それは去る八月十一日の当委員会の決議とは全く相反するものでありますので、当局においては、この際考えを改めて、当委員会の決議に従って善処されるよう当局の注意を促し、あわせて要望をいたしたいと存じます。 本件は本日はこの程度にいたします。 ここでしばらく休憩をし、午後は二時から再開をいたします。 午後零時三十三分休憩 —————・————— 午後二時二十七分開会
○委員長(堀本宜実君) 委員会を再開いたします。 通運事業運賃料金の件を議題といたします。 この件については、かねて委員会の問題になり、当局の善処を求められ、当局においてはその線に沿って措置されることと存じますが、この際、その後の事情について当局から説明を聞き、かねて当委員会において委員から要望され、あるいは主張されておりまするところに従って、あらためて当局の善処を求めろことにいたします。 なお、本件について当局からの御出席は、運輸省自動車局長国友君、農林省農林経済局企業市場課長鈴木君でございます。
○説明員(国友弘康君) 当委員会におきまして、先般来、二回にわたりまして、御審議をいただきましたのですが、通運事実の運賃料金変更認可申請が、日本通運その他関係会社から提出されておりまして、この概括的な申請内容等については、先般御説明申し上げたわけでございますが、これは昭和三十三年の六月十三日に申請がございまして、これをほぼ一年ほど、私の方ではまだ時期でないという考え方で、検討を保留しておったのでありますが、本年の八月二十四日に運輸審議会に諮問いたしましたのであります。この諮問いたしました理由と申しますかは、そもそも申請がありますれば、それを処理するためには運輸審議会に諮問しなければならないのでございますが、ただ私どもとしましても、物価の状況あるいは労務賃金の状態、その他の各種の公仕事業料金あるいは関連事業運賃料金等との関係を比較してみますと、もう今の状況では合理化等をやりましてもやり切れなくなってきたのではないかという考え方のもとに、運輸審議会に諮問いたしたわけでありまして、そうして本年の九月二十九日と十月の八日に公聴会を開催いたしまして、その公聴会の席におきましても、各種の荷主団体等から諸般の意見、希望が出ましたわけでありまして、これらの意見につきましては、私どもとしても十分参酌すべき点は考慮いたしまして、目下その申請の内容について検討をいたしておりまして、私どもがこの通運の運賃料金を審査していきます上においては、この申請通りには認可することはできないのではないかというふうに考えておりますが、その申請の内容を検討を加えておりまして、現在参議院及び衆議院の農林水産委員会からの資料要求もございまして、それらについての準備もいたして御提出もし、今後御提出申し上げるものもあるわけでありまするが、それらの関係を準備し、及び申請の内容について審査をいたしておるというのが現在の段階でございまして、今後にわたりまして内容を十分に検討して妥当な線を考えていきたいと、こう思っておる次第でございます。
○委員長(堀本宜実君) ただいまの説明に対し御質疑の向きは御質疑を願います。
○森八三一君 この前の委員会のときに御提出を願ってある資料ですね、日通に関する資料が出ておりますね。これによりますると、三十二年度には一割四分の配当をなさいましたが、経理上別段問題がなかったと、三十三年度に至って配当率を二分引き下げて一割二分にして、しかも、退職給与引当金不足額が十億九千二百万円、上期、下期が四億一千七百万円というように、相当の経理上適当でない措置がされておる。ところが、昭和三十二年度と昭和三十三年度とを比べまして、物価等にも大した変更はない。当局の御説明によりますると、事業分量においても変化はないということから考えますると、三十一年度に突如としてこういうような赤字的な存在が出たことは、どうしても納得がいたしかねる。どういうわけでこういうような結果になったのか、邪推をいたしますれば、申請してある通運料金の引き上げをしてもらうためには、黒字計算で上げてくれということは筋が通りませんので、赤字計算になるような仕組みをなすったのではないかという御質問を申し上げましたことに対して明確な御回答はなかった。ただ回答としては、その間に五十億近い出資の増加をいたしましたということでありましたが、事業分量に大した変更がなければ、出資を増加したということは、反面に借入金が、他船資金がそれだけ減ってきておるということであろうと思いますので、こういうような結果になるということは、どうも想像いたしかねるということであります。それからその点が一体どうなるのか、どういう御説明をきれるのか、もう少し、先般の質疑では具体的に御答弁がなかったのですが、まずお答えをいただきたいと思います。
○説明員(国友弘康君) 昭和三十三年に退職給与引当金についての不足額を計上し、固定資産の処分をしまして、収入の増をはかったわけでございますが、まあこれにつきましては、日本通運としましては、合理化を推進しておりまして、相当数の退職者を毎年出してきたわけでございますが、それらにつきましては、退職金を支払って参り、さらに配当につきましても、先刻先生がおっしゃいましたように、一割四分を配当して参ったのでありますが、しかし、これは各年度相当経理操作の上で利益を出しますために、無理をしたような点もございますが、しかし、昭和三十三年度におきまする収支の関係を見ますと、収入面におきましては、年間約十六億円の減収になりまして、これはやはり現実に減収になっておるのでございますが、ただこれに対しましては、相当経営の合理化をして参っております。ただこの経営の合理化という点から申しますと、実は日本通運は以前から経営の合理化をやって相当効果を上げて参りましたが、それは中央の割合効果の上がるところから、そうして荷扱い量の多いところから手をつけて参りましたので、割合顕著な効果を上げたのでございますが、最近すでにその中央の割合効果の上がるところは大体合理化が済みまして、今後合理化をするとすれば、地方の資本を相当使っても効果が割合に少ないということろに合理化を及ぼしていかなければならない段階になって参りまして、経営の合理化による経費の捻出とか、効果ということがだんだんに困難になってきた状況があるのでございますが、まあそういう諸般の問題がからみまして、昭和三十三年には一割四分の配当は、これは日本通運としましては、自分の会社に対する融資の関係とか、資金の関係で、やはり配当率の維持ということに努力したわけであると思いますが、まあそういう関係で退職給与引当金についての不足を計上し、固定資産を売却して、その収支を償わしたということでございまして、従来いろいろ対策を講じてきたが、昭和三十三年になってもう対策も講じ切れなくなって、一挙にこういう措置が出て参ったというわけでございまして、これは決して三十三年に値上げのために、こういう措置をしたのだとかなんとかというようなことではないのでございまして、経営が苦しくなってきたことは、私どもとしては認めざるを得ない、こう思っておる次第でございます。
○森八三一君 今のお話では、どうも私納得できないのです。三十年度なり三十一年度の経営の合理化をやってきたのでしょう。そうして、おおむね三十三年度あたりのところで、まず経営の合理化が一段階は画されたのですね、この間、あなたに聞きますると、三十二年度と三十三年度は事業分量には変化がなかったということです。これははっきり御答弁になっておる。その間に、通運料金の引き上げはなかったのですよ。事実分量に変化がなしに、物価にもそう大きな変動がなしに、経営合理化が多少でも進行しておって、それで三十二年度と三十三年度との間に十五億に近い赤字が一ぺんに出る。それはあなたのお話の中に収入が十五億減ったということでそうなったとおっしゃいますが、収入が十五億減るということがおかしいじゃないですか。経営の合理化をやって事業分量に変わりがなくて、通運料金の引き下げはなくて、物価にも大して差がなくて、十五億も一ヵ年問に赤字が出るということは、これは常識じゃわかりませんよ。どう検査というか、監査していらっしゃいますか。何か前提に狂っている点でもあれば御修正を願いたい。
○説明員(国友弘康君) 昭和二十二年度と昭和三十三年度について申し上げますと、たとえば日本通運におきまする取り扱いの実トン数でございますが、これは昭和三十一年が一億三千百六十九万ドンで、昭和三十二年が一億三千二百四十三万トンで、昭和三十三年は一億二千三百四十七万トンで、一千万トンほど減っております。これらの関係もございまして、収入面において、先ほど申し上げました年間十六億円の減収になっておるわけでございます。そのほか支出の増といたしましては、べース・アップ等もございましたが、収入の面では扱いトン数等減っておる状態でございます。
○森八三一君 そうしますと、この前の御答弁になっております昭和三十二年度と昭和三十三年度に日通の取り扱い数量に大した異同はなかったとおっしゃいましたことを、ただいま数字をあげて変更の御説明がありましたが、この前の答弁は誤りであったと了解してよろしいですか。
○説明員(国友弘康君) 今申し上げました数字が実数でございまして、もしそうお答えをいたしましたならば誤りでございます。
○森八三一君 数字のことはあとにいたしまして、今ここで通運料金の引き上げがなされようということについては、将来の経済動向等も見通さなければいかぬと思います。お話のように昭和三十一年度と昭和三十二年度とは大して扱い数量に変化はなかったのですね、今の数字によって。三十三年度にずっと減った。どういうわけで減ったのか、なぜそういうように減ったのか、その理由はどう見きわめをつけていらっしゃるのか。
○説明員(国友弘康君) これは、実は確たる理由ということを申し上げるのに、今ちょっと的確な理由を申し上げかねますが、と申しますのは、神武景気がありまして、それ以後扱い数量が減った時期があるわけでありますが、この昭和三十三年に扱いトン数が減ったということについては、ちょっとやはり荷物の動きがそれだけ少なかったのじゃないか、そのためにそういう結果が現われたのじゃないかと思いますが、あるいは、これが今までの現象といたしまして、輸送部面におきましては景気の上昇から半年あるいはそれ以上おくれることもあるのでございまして、そういう関係かとも思いますけれども、実は今、扱いドン数の減ったことについて、的確にこういう原因で減ったのだということを私ちょっと申し上げるあれを持っておらないのでありますが、現実には一千万トンほど減っているという状況を示しているのでございます。
○森八三一君 少なくとも、こういうように民生に直接つながってくる全物資の通運料金を改訂するというようなことをお考えになる場合には、そういう点も相当慎重に考えてもらわなければいかぬと思うのですよ。確かに昭和三十二年の初期におきましては、いわゆる神武景気、ところが、六月ごろになると緊急総合経済施策ですか、というものを立てて極端なデフレ政策をやらざるを得ないという全くその当時の政府としては見通しを誤っておられたようなことであったと思いますが、幸いにして緊急経済政策というものが効を奏しまして、昭和三十二年の暮れから昭和三十三年にかけて一般に落ちつきをみせてきたということは経済企画庁の報告によっても明らかなんです。そのしわ寄せが三十三年度に及んだであろうということは、常識論として抽象的に言えると思うのです。がしかし、もう少し詳しくそういう而を御検討になる必要がある。もし、そういうことでありとすれば、昭和三十三年の暮れから今年にかけて鉱工業生産の伸びというものは相当に大幅に来ているのですね。年間経済成長率をはるかに上回るというような状況が出てくるのです。だから三十四年度の決算をやってみれば、今度は逆の現象が出てくるとも思えるのですね。そういう突如として起きた、わずかに短期間の現象をとらえて将来に及ぶ非常に重大な問題を考えるということは、これは私は適当でないと思うのです。そういうことについては一体どういう御検討をなさっているのさすか、将来の日本経済の動向というものをどう把握して立てておられるのか。あなたはよく設備の近代化をやらなければならぬとかおっしゃいますが、こんなことはあたりまえのことなんで、近代化の資金というものを通運料金に求めるべきものじゃないですよ。近代化をすれば、それだけ諸係りその他の経費が減るのですから、企業家としては当然近代化をしてコストを安くしていくのですから、近代化に要する設備資金はコストの低下によって非常にまかないがつく。そんな見通しなしに事業家が設備の改善をやろうというようなことは、これは夢想だにもできないことです。そんなことを通運料金の値上げに求めることは邪道ですよ。そういう点、どうお考えになりますか。
○説明員(国友弘康君) 本年の扱いトン数の傾向につきましては、まだここに数字を持って参りませんでしたのですが、経済状況は好転してきておりますので、出荷の状況等も好転してくると考えております。この点については、今申し上げましたように数字を持ち合わせないのですが、そういうたとえば出荷状況が好転して参ります場合には、収入等が増加して参ることは事実だと思いますが、現在、先ほど申し上げましたように日本通運は相当経営の合理化をやりまして、施設等についても合理化をやり、それから人員等についても合理化をやりまして、現在余剰能力というのがほとんどないような状況にありますので、まあそれらをこれに対応していきますためには、また、相当出荷の状況が旺盛になって参りますれば、それに対応する支出というものもふえてくることになると思いますので、これらの点については、単に収入が増加したためにそれだけネットでその収入がふえるということはちょっと考えられないので、やはりそれに対応する程度の利益増加、あるいは著しい利益増加というものは期待できないんじゃないかと考えておるのでありまして、この昭和三十三年におきまする状況というのは、これはまあ一つの、日本通運なり通運業界における経営の合理化もやり、いろいろなことをやって参りましてここに到達した結果であると考えておりますので、一応三十二年、三十三年の事態を考えましてわれわれとしては今検討を進めておるわけでありますが、昭和三十四年の状況というものは実はまだ出ておりませんので、まあ昭和三十三年の資料に共づかざるを得ないと考えますと同時に、さらに、通運事業は鉄道輸送力との関連もありますので、その鉄道輸送を離れては独自の増加ということも認められませんので、ここにも大幅な実務量増加ということは望めないのではないかというふうにも考えますので、私どもとしては昭和三十三年、こういうものを考慮の中心点にして今考えておる次第でござでいます。
○森八三一君 どうも私納得できないですがね、昭和二十八年、二十九年、三十、三十一年、三十二年と、これは経営の合理化がいまだ行なわれなかったとき、もしくは、行なわれたといたしましてもそれは緒についた段階のときなんですね、そのときには、あなた方のお出しになった表によると、一割何分の配当をしながら何ら経理上不足の点はなかったんですね、そうでしょう、政府からちょうだいした書類にそう出ておるんです。経営の合理化が進んで、それで突如として三十三年に赤字が出たんですよ。そこで、今あなたの御説明は、三十二年度と三十三年度と比べると取り扱い数量においてかなりの減少を来たしましたとおっしゃいましたから、私もその点については了解いたします。事業分量が減ったというなら、これはある程度わかる。が、しかし、その事業分量の減ったということは那辺にその原因があるのかということをきわめなきゃならぬ。国全体の経済活動というものはそんなに急激にぽこんと穴があくようなことはなかったんですよ。ただ、神武景気からデフレ政策に移ったという断層が一つありますから、そのしわ寄せが三十三年に及んだのではないかということは、常識論として一応私は考える。だとすれば、三十三年の末から三十四年にかけて景気はまた非常な上昇の傾向をたどっておるんですから、それの穴埋めができるんじゃないかということを常識的には私は見るんです。その上に、経営の合理化が完成するんでしょう。経営の合理化が行なわれなかったときか、緒についたときですらペイしておったものが、経営の合理化が進んで、経済状態が自然の状態に復してペイしないということは、これは常識じゃ考えられない。われわれが習った数学では、一に一を足せば二が出てくるということを教わったんです。新しい運輸省の数学は、一に一を足して〇・五という数字が出てくると、こういうそろばんであれば別ですよ。原子力時代ですからそういうそろばんがありますか。——そういうことはどうしても私には考えられない。もしも、その三十三年だけをこびりついたように考えられておるとすれば、それは非常に誤りであるということを私は言わざるを得ない。さらに十四年度以降、政府は一生懸命に所得倍増論を具現しようとして努力をされておる。所得の倍増論ということは、経済活動が旺盛にならなければ結論されるものではないのですよ。そういうことを考えますれば、物の動きというものはさらに活発化していくであろうということは想像されるのです。そういう将来の見通しを考えると、今、ここで三十三年度の偶発的な事象というものをとらえて軽々な処置をするということは、これは厳に慎むべきことである。もし、そうだとすれば、分量がふえてきたから今度これを下げるということは、これは実際上不可能ですよ。これは一たん上がったものは下がるものじゃないのです。これはあらゆるものについてそういうことがいえる。そうすると、あなた方は今度は、そういう余分なものは、さらに設備の近代化、設備の合理化に投資させますから、もうしばらくなんとおっしゃると思う、そのときになると。が、事業屋というものは設備の近代化、合理化をそういう資源に求めて行なうべきものじゃないのです。近代化、合理化によってコストが下がる、そういうところに企業の意欲を考えるというのでなければならない。どうしてもあなたのおっしゃことは私はわからないのです。別に通達をいじめるとか、そういう意味じゃありません。理論的にどうしても納得ができない。国友ざんの御説明を聞いておるというと、七ヵ年間動かさなかったから、この辺で何とかしてやらなければならぬという概念的な同情、それから二十三年の現象を見てびっくりしてしまつて、これは始末をしてやらなければ監督官庁としてはあまりにむごい仕打ちになるのじゃないかという同情論、その二つがずっと頭にこびりついてしまっておるので、頭の中で上げてやるということが前提で議論されておる。私に対する説明も言いわけばかりですよ。上げるためには、ということが前提に入って言いわけをなすっておるということで、どうもちょっと政府の説明としてはもう少し純粋な立場に立って議論をしていただきたいと思います。
○説明員(国友弘康君) 今、先生のおっしゃいましたことはごもっともでありまして、私どもとしても、単に昭和三十三年度の現象のみを基準にして考えるべきではありませんし、将来の動向についても当然考えなければいけないと思っております。御説明をいたします上において、この日本通運の経理状態の御説明をするわけでありますから、これに何というか、とらわれた議論をしておる形になるかと思いますが、ただ私の申しあげたいと思いますことは、相当長年月無理をして参ったのがだんだんと現われてきて、昭和三十三年には確かにこういうふうに顕著に現われて参りましたのですが、また昭和三十三年のことのみを申し上げてはなはだ恐縮なんですけれども、たとえばこういう場合に、やはりベース・アップというようなこともございまして、経営の合理化によりまして人作費は十八億七千万円、三十三年に節約しましたが、これを今度はベース・アップによります人件費の増加というのがやはりございまして、これが十六億八千万円、こういう状態で、人件費面から申しますと、人件費の合理化による節約をベース・アップで食ってしまっておるというような形になるわけでありますが、そういうことの現象もございますのと、それから実は合理化につきまして、人の合理化という点でもほぼ限界に来たと申し上げましたのは、昭和二十八年の上期を一〇〇といたしますと、昭和三十二年のこれは一人一日当たりの作業トン数の比率を見たものでありますが、それが一人一日当たりの作業トン数の比率を昭和二十八年の上期を一〇〇といたしますと、その扱いトン数の比率はだんだんに上昇して参りまして、昭和三十二年の上期には一五になっておるのでございます。ところが、それから横ばい、あるいは下がる状態を示しまして、昭和三十二年の上期には一五三、昭和三十二年の下期には一五四、昭和三十三年上期には一五八、昭和三十三年の下期には一六四、ちょっと上がりましたが、昭和三十四年の上期、これは八月末まででございますが、一六一と上がっておるという状態で、これは大体横ばい状態になって参りまして、これは先ほどちょっと御説明申し上げましたように、経営の合理化というものが大体効果の上がるところは経営の合理化ができたけれども、今後経営の合理化としていきます上においては、地方の経費の割合に効果の上がらないところを経営の合理化をしていかなければならないということにもなりまして、そういう面でも、もう経営合理化もある程度の底まで来たというような考え方にも立ちますので、そういう諸般の点を考慮いたしますと、この近年の経理状態の推移状況というのを勘案いたしまして、先ほどおっしゃいました七年なりなんなりというものを値上げにはならなかった、これも私ども確かに頭にございます。と申しますことは、大体従来国有鉄道の運賃が改訂になりますと、それに伴いまして運送事業の運賃料金というのは、半年あるいは十ヵ月くらいの間に改訂されて参ったのが通例なのでありますが、昭和三十二年の国鉄の運賃改訂のときには、国鉄の運賃改訂はいたしましたが、その他の運送事業に対する運賃改訂というのは一応政策的にストップいたしました。その後値上げしておりませんので、その間経営の合理化というものをわれわれとしてはやれやれということを指導して参りましたので、そういう点から考えますと、この際、もうやり切れなくなったという感を深くしておるので、御説明に対しましてもそういうお感じを持たれることだと思うのでありますが、そういう状況でありますので、経営合理化はほぼもう底をついたというか、上に来た、大体おら横ばいの状態になってきたということは申し得るんじゃないかと思いますし、この状況につきましては、昭和三十四年においてもどうも傾向としては同じような頓向をたどっておりますので、私どもとしては、日本通運に対して配当率を現在よりも引き下げよということも社長以下に申しておりますような状況でありまして、この際、われわれとしてはこういう改訂の案を取り上げて現在審査しておるという状況でございますが、しかし、先ほども申し上げましたように、申請をそのままのもうとかいうような考え方は今持っておらないので、十分に検討しておる状況でございます。
○森八三一君 どうもまだ、私のことがわかったとおっしゃっているが、わかつてないのです。というのは、経営の合理化というものは、三十年、三十一年あたりから行なわれているでしょう。もちろん事業を行なう者としては、いつだつて不合理な状態をかかえ込んでやっておるというばかな経営者はございませんから、いつでも経営の合理化ということは常時事業をやる者は頭にある。が、特にそういうことを表面へ出して勇敢にお進めになったのは三十年あたりからだと思うのです。その前の二十八年、二十七年、その当時は赤字じゃないのですね、経営の合理化をした方が赤字になるのですか。経営の合理化をしなかったときの方が黒字、経営の合理化をやったら赤字になった、こういち経営の合理化はないでしょう。あなたはしわ寄せが来たとおっしゃるが、しわ寄せが昭和二十七年から八年、九年、三十年、三十一年、三十二年と、何年もしわ寄せをかかえ込んでおるなんということは、これはおそらく事業を行なら者としては考えられないことなんです。ただ事業分量が、取り扱い分量が減ったということは私は重大な要素であることは認めます。これは認める。が、そのことは必ずしも恒常的な損害ではなくて、お話しになったような、神武景気のあとに行なわれた緊縮政策から生ずる物の動きというものが一時非常に緩慢になっておった、その現象がこういう三十三年度に経理の上では及んで来ておる、そういうふうに私は了解するのです。それは回復するんだ、どうしてもあなたのおっしゃることは私の常識的なそろばんでは納得ができません。それならもう一ぺん経世合理化をもとに戻してもらってやった方がいいということになるのです。
○説明員(国友弘康君) これは経営の合理化を——大体経営の合理化は昭和二十八年ごろからやったと思いますが、これは経営の合理化をしなければもっと赤字が出ておるのでありまして、その経営の合理化をしないもとに戻したらいいというわけには私はいかないと思うのですが、その間にさっき人件費で例をとりましたが、人件費についてはベース・アップもございましたし、そのほか物価の高騰というものもやはりあって、支出増という原因があるわけでありますが、これを経営の合理化をしませんければもっと苦しさが早く来ておるということは申し上げられるのではないかと思いますので、そういう点はむしろ経世の合理化をわれわれがやれやれと言ってき、日本通運としても経営の合理化に努力してきたことが経営の改善になってきたと思っておる、この点はそう思っております。今申し上げましたように、物価なり人件費なりの値上がりに対処して、その方に相当な額が食われていくということがこの経理に響いておると思うのでありまして、先生のおっしゃるように、経営の合理化をしない芦の方がよかったというわけには参りませんと思いますのでその点御了承願います。
○森八三一君 私もそのことはわかりますが、表で見るとそうなるのではないですか、表で見ると。これは私が作った表ではない、あなたからもらった表です。二十八年、二十九年、三十年、三十一年、三十二年は退職給与引当金等は満足に計上しながら一応配当ができたんです。三十三年にそういう引当金等が落とせなかったという事態がここに数字で示されておるのです。だから経営の合理化が進行の途上においては黒字であった、完成したときに赤字だ、こういうことではないですか、何も理屈じゃないのです。私は表を見て言っている。この説明をしてもらいたい。これはだれが説明したってそういうことでしょう。そこであなたは、経営の合理化の結果人員は減ったが、それはベース・アップに行った、それは当然でしょう。それでいいですよ。二億円ほど節約になりました、金額で。それでいいですよ。何もそれをとやかく言うのではない。そのかおりベース・アップをしてしっかり働いてもらうようになったから、昭和二十八年一人当たり取り扱いトン数を一〇〇とすると、昭和三十四年上期には一六一、六〇%も一人当たり取り扱い量がふえているのでしょう。それは経営合理化の私はまさにいいところが出ていると思う。それでいいです。そういうことは何も関係はないのです。どう関係がありますか、何も関係がないでしょう。人員を減らしてそのかわり一人当たりの給与を満足に引き上げて一生懸命に働いてもらう、だから一人当たりの取り扱いトン数がふえた、まさに合理化のいい面が出ておるのです。そのことは経営に何も関係ないのです。ただトン数が三十二年、三十三年と減ったということが重大なファクターですよ。けれども、そのことはこのときの時間的な現象であって、それを将来もそう行くのだというふうな考え方について私は異議がある。その見通しをどう思っていらっしゃるかという問題。それからあなたは物価が漸次上がってきているとおっしゃるが、それは経済企画庁の指標の物価指数を、昭和二十八年でもいい、二十七年でもいい、それを基礎にしてどういうふうに変動してきているのか、卸売物価指数等がどうなっているのか、そういうことは十分御研究でございましょうね、ただ抽象的におっしゃっていては困るのです。
○説明員(国友弘康君) 昭和三十三年の業績の点からまず御説明申し上げますが、これは先ほども申し上げましたが、収入面におきまして、昭和三十三年度には、先ほども申し上げましたように年間約十六億円の減収になっておりますが、この減収に対しまして人件費十八億七千万円、それから諸係費一億一千万円を経営合理化によって捻出して、計十九億八千万円の削減をはかりまして、この収入減に対応する措置を講じたわけでありますが、一方におきまして、ベース・アップによる人件費増が十六億八千万円となりましたために、昭和三十三年度の計算といたしましては、結局、総利益においては十三億円の減少となったわけであります。で、さらに荷役の近代化に即応するための増資を行ないましたので、この配当所要資金として約八億円の増加を必要としましたので、利益滅の十三億円を合わせて二十一億円の不足を生ずるという形になりました。このためにここに書いてございますような退職引当金の不足未計上あるいは固定資産売却利益の捻出というようなことで対処したわけでありまして、昭和三十三年におきましてはこういうことは申し上げられるのでありますが、将来におきましてどうなるかということについては、私どもとしましても、先生のおっしゃるように、将来の動向ということを十分に考えて措置をしなければならないと、それは確かに考えております。 物価の点につきましては、総理府の統計によりますCPIの全国統計で申しますと、昭和二十七年を一〇〇といたしまして、漸次上がって参りまして、昭和三十三年には一一五・六という数字をわれわれとしては持っております。
○森八三一君 清澤委員も質問があるそうですから、私はこの辺で納得をせぬままに終わりたいと思いますが、物価指数についてはもら少し詳細に御検討いただきたい。それから設備近代化のために八億円を投資した、それを赤字に見るなんというのは、それはもってのほかですよ。そんなものは赤字じゃないです。それによって、八億円投資することによって、むしろプラス何がしかのものが期待されなければならぬはずです。そんな投資なんというものは存在しない。役所の仕事はそうかもしらぬが、民間の経済活動というものは、資本を入れて、その資本が損になるようなことはこれはやるものじゃありませんよ。そういう点は差し引いて考えなければいけません。そういうことを考えて参りますと、今あなたのおっしゃったように、昭和三十三年の減少というものは突如とした減少であって、ここを土台に論議なさるところに問題がある。それはもう少しほんとうに取り組んでお考えにならぬといけない。日通を矢面に立てて論議しているのは、日通さんが憎くてやっておるのじゃない。日通の取り扱い分量が全体の半数以上を占めておるので、それを例示して議論をしておるのです。その辺を誤解のないようにしていただきたい。
○清澤俊英君 今、森さんのいろいろな質問の中で大体一千トンくらいの輸送量が減ってきておるということである。ところが、大体日本の国の生産は高まっておる。その中で先般来鉄道運賃の値上げの問題でいろいろお伺いしておると、至要な要素として近距離輸送がだんだん自動車に移っている、こう言われている。そうしてみますと、ふえるのが当然であって、減るのがおかしい、こういうことになる、数字からいえば。そうなりますね。おかしい。生産は増大しておるが、鉄道の輸送は近距離のものは逐次減っておる。そうしてその分までが自動車運送ということになりますれば、従って、ふえるのがほんとらではないか、こういうことは一応考えられる、数字の上から。それが減るというのは何か原因はないですか、こういうことをわれわれはまず考えてみたいのです。それが減っているというところに私は問題があると思う。
○説明員(国友弘康君) この点に関しましては、経済の伸びに応じまして輸送量がふえる、生産量がふえるに連れて輸送量がふえることは、これはもう当然だと思うのでありますが、ですから、そういう面において輸送量がふえるべきである、ふえるはずであるということは当然私どもとしても考えるわけでありますが、ただ先生のおっしゃいましたように、鉄道の近距離が小口等について減ってきておる、これは現実の減少でございまして、先ほどちょっと申し上げましたように、この通運事業というのは、国鉄に密着しておる事業であります。ですから国鉄の扱い量が減りますればそれだけ通運の扱い量も減ってくるわけでございます。ことに、その通運の方では発と着とありますから、むしろ、いわば二倍に減ってくるのでして、これはたとえば自動車の輸送トン数などにしても、通運の方は国鉄よりも扱いトン数からいいますと、二倍になる、発と着とあるので二倍になるのですが、鉄道と離れない状態になっておりますので、むしろ鉄道の荷物が減ってくれば通運の荷物が減るというので、そういう現象が起こるのではないかと考えますのですが、昭和三十三年には確かに減りましたし、これは森先生が先ほどおっしゃったように、緊縮政策による影響もあると思うのでありますが、今後といえどもその鉄道との離れない関係から鉄道荷物がふえなければ通運荷物というものはふえないわけでございまして、こういう点において全く密接な関係があるということを申し上げたい。
○清澤俊英君 私が先ほどお伺いしたことは、その点に触れようと思ったわけです。結局、通運というものは国鉄と密接な関係の上に立って独占的な経世を行なっておる。従って、あなたがこの間指摘せられたように、非常に閑散駅ができてきて、非常に欠損の多いところも整備していかなければならぬから、従って、こういう問題も出ておるのであります。そうすると問題は、大体国鉄と結びついた独占体の中に、私は、重大な運賃値上げの基本的なものが存在するのではないか。従いまして、いろいろ森さんが言われる矛盾した、どうも数字では割り切れ、い御答弁をしておられることは、そこらに存在するのではないか。そうしますれば、私はその点をいま一歩踏み込んで考えてみましたならば、当然できるのではないかということと同時に、だんだんと運賃だけを上げていって、将来において果して国鉄、丸通が完全経営ができるかといえば、他の方では道路は整備してくる、自動車はだんだん発達してくる、他の方ではだんだんと競争力が強まっているときに、片方では逆に上がってくるということであったら、これは逆に困ってきて、運賃を上げていくほかはないと思うのです。そういう悪い点は切り捨てて独占態勢をある程度是正しなければ直らないのではないかと思います。これは一つの点でありますが、かりに丸通が荷受けをいたしますというと、距離できめてあります、距離で。だから、私の知っている工場というのは、わら工場です、始終大量のわら縄を駅に出すのです。出荷するのです。その際、わずか私らが足で歩いて五分とかからぬ場所です、すぐ眼の前に見えるのです。それでもやはり何キロだけの運賃は取るのです、この距離の中だというので。ちょうどタクシーのメーターと同じに。それを他の運送屋に頼みますと、それは非常に勉強してやってくれる。そのあとは国鉄に頼めばいいのだ、こういう状態であるならばだんだん経営ができなくなると思います。そういう結局、時代に即しないやり方をして独占に馬乗りしないでいま少し考えていくならば私は何も値上げをしないでも、かえって値下げをしつつ利益を上げるととができる組織ではないかと思います。ことに、閑散駅においてどうしてもそろばんの合わぬような荷物しか持たないところで、国鉄に密接な関係がありますからというので、この前はどなたかそれを指摘せられていましたが、そういう駅においていやでも丸通というものが独占的な経営をしていかなければならぬ。こういうことは一つ考えなければならぬ事態が私は出てきていると思うのです。どうしても国鉄と丸通は離れざるものである。そしてだんだんと国鉄の予備軍が丸通の中にずんずんと入っていく。この間はわずかの数字しか出ておりませんでしたが、そういう傾向がある。これは国民は納得しませんよ、そんなことをしたら。だから、ここうで私は大体そういう病をほんとうに断ち切って、そうして他の自動車屋がやっているものと競争できる態勢に整のえ、どうしても欠損ができるときは、一定の委託会社なりなんなりにして、わずかの人でやっていけるような方法も、いろいろ考えられると思う。それで十分目的を達せられる指導態勢がとれると思うのすす。それをやらないで旧来だけのことをやって、これは丸通なんだということで一社独占の態勢を強化だけしておっても問題にならないと思う。その点はどういう考えで当たっておられるのでありますか、そこに私は重大な欠陥があると思う。
○説明員(国友弘康君) お答え申し上げますが、今、日本通運のお話がございましたのでありますが、今の通運事業の行き方といたしましては、戦争中は日本通運一社で、これは全面的に通運事業——小運送事業と申しておりますが、小運送事業を扱っておりましたが、通運事業法が昭和二十四年に制定されましてからもうすでに十年になりますが、この通運事業法の制定されました趣旨は、これは公正な競争を確保して通運事業の健全な発達云々ということで、こういう公正競争の確保、競争態勢ということを通運事業法はねらっているのでありまして、先ほどお話もございまして、日本通運が現在は全取り扱い数量の六二%ほどを扱っております。その他におきまして、この十年間に新規免許という、新らしい通運事業者を許すという方策で数次にわたりまして実行して参りまして、現在——実は現在は申請が割合停滞して少ないのでございます。といいますのは、私どもの考え方といたしましては、この十年間に大体扱いトン数の比較的多い約千駅につきましては、複数化がもうなされまして、日本通運と、さらにそのほかに新規免許業者とが業務をやっておりまして、競争態勢になっております。現在単独駅でありますところのものは、もう複数化してもあまり両者が立ち行くという計算が出ないところが多くなってきた、そのことが最近通運事業の免許申請が停滞している原因であると、実は私ども思っておりますので、今、先生のおっしゃいましたような独占体であるということにつきましては、通運事業法は競争態勢をしいておりますので、むしろ公益事業ではあるが、競争事業で現在経営しているという状況でありますので、それがまたある程度日本通運の経営合理化なんかもきせる原因になったと思いますので、そういう点は今御説明申し上げましたようなことになっている次第でございます。
○清澤俊英君 そこで、今言われるような方法で行っているといいますが、実際は運賃をあなたの方で許可するとかしないとかいういろいろな問題をつかんでおられるのだ。荷受けするといっても、その心持ちでやるとやらないじゃ、なかなか商売できないと思うのです。従いまして、今、丸通以外の通運会社が全国組織として——昔の丸しめとか丸運というような全国組織というのはほとんど見られないと思うのです。結局は到着駅においては丸通との関連においてやっているのじゃないかと思う。結局個々のものができたといっても、今の場合まだ丸通の独占の体系になっていると思う。それは直接の丸通の取り扱いが六二%か知りませんが、あとの分でもそういう点においては基盤の中に入っていると思う。昔はそうじゃなかったでしょう。日本通運なんていうのはなかったのだから、これはないのですから。従いまして、全国的な組織としては丸運とか、丸しめとか、まだそのほかに有力なものが二、三あったと思うのです。そうやって盛んに荷の勧誘をして飛び回ったものだ。非常に親切にやってくれたものだ。今そんなことはありませんよ。小口の荷主なんていうのは頭を下げてやらなければどうにもできぬ状態なんです。だから私はそういう点を十分考えて経営面を整備していかれますならば、私はだんだんと、かえって値なんか上げなくても荷がふえてきて、そうして作業能力等もずっと倍加してきて、少しくらい運賃値上げをしても差しつかえないような態勢がぐんぐんでき上がるだろうと思うんですね。そうして寒村の駅の荷のないところについても一つずつはちゃんとつけている。ある用意はちゃんと持っておられる、こういうやり方をしておったらそろばんなんて合いっこない。そういうものはそういうものでやれるような丸通の支配下における一つの制度を確立するとかなんとかして整備しなければならぬ。だから数字的にいえば、不合理で矛盾だらけで、納得でさないものが私は出てくると思うんだ。森ざんのお話を聞いておってもそうなんです。私自身が今言うた数字だってふえるのがおかしい。だんだんよそに食われるといったって、何で食われるのか、こういうことはすぐわかるでしょう。人に食われていくことはわかっている。国の生産は増大していく、鉄道輸送は減っていく、自動車に回っていく、しかるに、一番輸送能力を持つ丸通が一千トンも減ってるんだから、こんな矛盾はありませんですよ。だから、そこに私はいま少しメスを入れて考えていかなければ、納得される者はだれもないと思う。これは国民全体の感情じゃないかと思うんだ。
○説明員(国友弘康君) お答えするまでもないことかと思いますが、実はさっき申し上げましたように、現実に扱いトン数が、扱いの実数が減りましたことは、昭和三十三年に事実として現われたわけでございますが、通運の態勢から申しますと、確かに先生のおっしゃいますように、地方の寒村の駅等におきましては一駅一店でありますので、たとえば新免店のありますところからそういう駅に到着しますものについては、やはり日通あての送りということになるわけでありますが、ただ現在新免店も、先ほど申し上げましたように、千程度は駅を持っておりますので、現在その新免店から新免店あてのものについては、大体そのルートで荷物が輸送されておりますし、さらに日本通運はこれは一社でありますが、去年全国通運株式会社という新免店の統合体のような会社ができまして、これは新免店のいろいろな扱いのものについての考慮をするような会社でありまして、現在交互計算事業の認可申請を運輸省の方に出す段取りになっております。日通にいわば対抗します一つの組織というものが全国通運株式会社としてでき上がりつつある状態であります。まあそういう面におきましては、むしろ日通に対抗するような会社が去年またでき上がってきておるという状況を示しておる状態であります。さらに経営の合理化という点でも、ある程度地方の寒村におきまする扱いについての簡易化ということも当然考えるべきでありまして、それが許容される限度においては、管理の受委託ということでなし得ると思っておりますのですが、やはり通運事業は輸送に関係します公益事業でありまして、ある程度の公益性というものは持っていかなければなりませんので、そういうことをあまり考慮しない運営というようなことはできませんので、やはり駅があります以上は、小さい駅であっても現在においては一駅に一店は必ず通運事業者を置くということになっておりますので、そういう面でも経費の支出の多い点があるのだということを先般も申し上げたわけでありますが、そういう状況で現在運営しておりますので、先生のおっしゃいますように、日本通運の行き方、あるいは通運事業全体の行き方ということについて十分われわれとしてもメスを入れ検討しなければならぬ点は感じており、それについては監査等もいたして資料も集めておるわけでありますが、まあ現在の状況は今申し上げたような状況でございます。
○清澤俊英君 それでそのことは先般もここで問題になったんですが、今度集約駅かなにかできるんですね、トン数による集約駅が。ところが、だんだんその傾向が強くなるときに一駅一店主義というようなことを言ってみましても、だんだん無理なものを配置しておいて、そうしてそこに無用な、無用なという言葉を使うことはまことに言い過ぎでありますが、まあ経営の状態から見るならば不経済的なものをそこに置いて、そしてそれがあるからということでまた運賃を上げなければならぬ、それでは委託者が因るというような話になりますけれども、公益が不公益になる結果をもたらすんですから、だから一応そういう点も十分考えてやることが私は至当じゃないか、こういうことを申し上げておるんです。ただ、その体系をそのままにしておいてかれこれを言うてみたところで、これはなかなか理屈の合わないものができてくると、こう思いますで、それらの点を十分考えて一つやってもらいたい。
○石谷憲男君 ただいま森委員の御質問に対しまして、われわれ聞いておりましてもずいぶんどうもつじつまの合わない、納得できない御説明があったように思うのです。考えてみますというと、こういった通運料金改訂の扱いそのものに問題があるからああいったようなことをしなければならぬということにも相なるのじゃないかと、かように思うわけであります。まあ日通を含めまして五百数社のものに対して、とにかく一律に賃率を引き上げる、こういうことがそもそも無理なんだと前回の審議の際に御質問申し上げたところが、大体中庸規模のものについて通運原価の計算をして、そういうものをよりどころにしてやっている、こういうお話でありましたけれども、また、お示しいただきました他の資料を見ますというと、前回も申し上げましたように、とにかくもうかっておるところもある、赤字のところもある、とんとんのところもある、こういう状況が出ておる。これは当然なことなんです。とにかく営業する地域が第一違う。もちろん営業者が違うということによりまして、やはり五百数社というものは千差万態だということが実態である、千差万態であるものに対して一体一律な通運料金の引き上げというようなことで当面の問題を糊塗するような考え方そのものが非常に間違っておる。千差万態に違っておるものであるなら、それぞれに対してやはり適切な指導なり援助なんかが行なわれるということによって足並みをそろえさせるというふうにお考えにならなければならぬのが私は当然だと、こういうふうに思うわけであります。かりに今のような方式がやられるとして、そうすると与えなくてもいい利益をよけいに与えなければならぬ会社が出ると同時に、上げてみたって間に合わぬという会社が依然としてある、そういったような矛盾がそのまま残る。そこで、こういった計算に基づいて、そうして賃率を引き上げて検討するんだというような考え方ははっきりこの際おやめになったらいいんじゃないですか、そういう考え方はないですか、一つはっきりと御答弁いただきます。
○説明員(国友弘康君) 通運の運賃に関しましては申請内容で御説明いたしましたような一号級から四号級地につきまして、駅のはめ込みはございますが、全国的に賃率をきめまして認可をするというのが現在の建前になっておりますが、これは実は通運事業におきましてはこういう方法をとらざるを得ないと私は考えておりますのですが、その点で申しますと、たとえばトラックの区域の運賃等につきましては、その地域だけで稼働いたしますので、その地域の実情に合うような運賃、それからその地域の業者に見合うような運賃を設定すれば、それで私は十分であると思うのでありますが、ところが、この通運事業におきましては発地と着地とございまして、これらの運賃を一どきに算定することになりますので、発の方でいえば着の運賃、着の方でいえば発の運賃が直ちに一覧してわかるような形になっていなければならないわけでございまして、先ほど申し上げましたように、たとえば日本通運はこういう欠損なり、利益を上げておる、それからさらに新免店のうちの、あるものは十分な利益を上げておる。あるものは上げておらない。それがたとえば同じ地域に併存いたすとしますと、それは同じ地域といいますか、同じ駅でありますが、同じ駅に二社なり三社なりがございますと、その運賃をその会社ごとに立てるということはとてもできないのでありまして、やはり統一額を認可しなければ、これはもら不当競争にもなりますし、一方がますます立ち行かなくなってしまう。高く設定された方は立ち行かなくなってしまうということでありまして、この点は、話は飛びますけれども、たとえばバス運賃等につきましても、同一の路線を二社が走っております場合には、その二祉の間におきましては別々に原価の計算をいたしますが、結果的には、運賃を認可いたします場合には、そのいずれか一方に調整をして、同一額の通宝を認可するという方法をとっておりますので、そのことは通運の場合には最も必要な部面でありますので、やはり総体的な運賃を算定いたしまして、そういう中庸を——先ほど先比は中庸を得たところでと申されましたが、あまりにも利益の多いところは除いて、また、あまりに欠損であるところは除いて、中間的なものについて見ました、算定されました運賃について査定をしましたものを全国的に表にして配って運賃の計算をするということになっておりまして、非常に利益を上げておるところがますます利益を上げることもあるいはあるかもしれません。これは非常に例は少ないのでありますが、そういう場合には、もっともっといわゆる施設の改善なり経営の合理化なりをすべきであるし、それから、どうしても欠損でやり切れないものはこれは何とかしなければなりませんので、複数化されているようなところは現に、表でもお配りをしておりますように、廃止をしておる駅もございますので、廃止という方向に行かなければならないかもしれませんし、あるいはまた経営の合理化を十分にさせて、何とか収支償らように持っていくというようにしなければならないというように考えておりますが、現在隔地取引であるところの通運事業の性質から申しまして、現在の運賃体系としてはこのような体系以外にはないのではないか、ことに通運についてはないのではないかと、私は考えておる次第でございます。
○石谷憲男君 要するに、その五百何社の一店一社について考えてみますとそれぞれ違うのでしょう。そういう実態は十分に御承知だろうし、お認めになるだろうと思う。そこで、一体、お伺いしますがね、赤字が出ているという経営は、その赤字の原因は一体何であるか。それから非常に好調子に経営しておるという店は、一体その原因は何であるか。とんとんだというのは一体その原因は何だというようなことを各社について分析なんかなさったごとあるのですか。
○説明員(国友弘康君) 私どもといたしましては、年次計画によりまして各社について監査をいたしておりまして、その会社ごとの経営分析というような点までいたしておるのでありますが、今回のこの計算の、今度の改訂認可申請の基礎になっておりますものについては、一定時日に一斉に一月分を調査したわけでございますが、今申しましたように、年次計画で監査をいたしておりまして、この際に非常に利益を上げておるということもございますが、これはやはり何と申しますか、通運事業が、ある程度地区で統合いたしました通運会社とか、あるいは早期に設立されました通運会社等ではむしろある程度前時代的な運営をしておりまして、資本金が非常に過少であるというようなところもございます。ですから、これらについては妥当なる資本金にさせなければいけないと思っておりますが、そういう意味において少ない資本金で、ある場合に配当率がたとえば二割とか、そういうものが出ますけれども、これは資本金が少ないので二割配当をしておるというような形の出ておるところもございますので、配当率だけではこれは論ぜられない点もあるのでありますが、それに私どもとしましては欠損と同時に、やはりこの事業も公益事業ではありますが、ある程度の利潤というものを確保しなければならない、これは通運事業法の二十条に、「能率的な経営の下における適正な原価を償い、且つ、適正な利潤を含むものであること。」というその基準が一つございますが、これらについていわば私どもとしては、これは二つの考え方があるわけですが、運輸省としては大体資本に対しましては一割配当可能額を与える程度が適正利潤ではないかというふうに考えておりますが、通運事業等におきましては、資本の回転が一年に四回ほど回転いたしますので、通運の場合にはその一割配当可能額というのが支出の五%という計算をしております。大体一年間に四回転いたしますから、支出の五%を計上することによりまして一割配当可能額が捻出されるというような格好で考えておりますが、そういう運営をいたしておりまして、それらの点について個々の会社に年次計画で監査をし、監督をし、経理の計算もいたしておりますので、その点はそういう状況でございますということを申し上げたいと思います。
○石谷憲男君 そのように年次計画に基いて監査をなさっておれば、個々の会社の状態というものは非常につまびらかだと思うのですね。そうすると、そういう経営が現在行われておるということが一体どこに問題があり、どこに原因があるのだろうということはおそらく究明されておる。しかも、そのこと自体も一店一社ごとに相当私は量質の面で違っているだろうと思う。それならばそういう経営実態に相応して、一店一社ごとに興なる実情に応じてそれぞれ適切な指導なり、あるいは援助なりというものがまず十分に講ぜられる、少なくとも現在認可されておる店舗を脱落させないといち前提に立っておやりになるというような努力が余すところなくされておるかどうかですね。そういうことも何もしないでおいて、どうもうまくない、すぐさま賃律を引き上げなければならないというような考え方自体が私は、非常に問題がある。しかも、おたくは運輸省なんだから、行政をする立場の方ですから、従って、もうあなた方がおっしゃっておるように、これはかりにそのまま実現するとすれば、五十数億に及ぶ要するに賃率の引き上げになるわけでしょう。そういうことが当面の経済の上にどういう影響を及ぼすかというようなことは、重々御承知の前でこういう問題は取り上げなければならない。どうなんですか、そういう点は。
○説明員(国友弘康君) 監査をいたしておりますが、この監査につきましては、全国の通運会社全部について監査をすることは、予算の関係もあり、なかなかむずかしいので、その中からやはり年次計画で監査をいたしておりますので、まあ全部を全都監査しておるというわけではないので、この点は訂正と申しますか、申し上げておきたいと思うのですが、それでまあ運輸省としまして、こういう状況は、今も申し上げましたように、五百数社に対しまして一カ月の標準的な月の計算をいたしまして、これはまあ中間的なと申し上げたわけですが、中席を得ているところについて計算をいたしまして、これがわれわれとしては調査の結果出た数字として信憑性を持ち得るものと考えておりますが、実は運輸省がこの申請について、改訂の増収を五十億計上されるようになって申請が出ておりますが、この点につきましては、先ほどから諸先生方からお話もございましたように、検討を加えておりますし、さらに運輸審議会の公聴会におきましても、出た意見を考慮してこの改訂増収額五十億についてそのまま運輸省がうのみにするという形ではなくて、現在これに対して検討を加えておる状況でございますので、われわれとしては、妥当な線が出るだろう、出ればその限度において認可をするということを考えておるわけでございます。
○石谷憲男君 それはそういういわば計算の方使としてそういうことをやつているだけで、そこで出る結論がそれぞれの一店一社ごとに異なるものについて妥当であるということはあり得ないということでしょう。今おっしゃるように、出ておるものを五十数億そのままをまるまる承知するというわけではないけれども、少なくとも何とかして引き上げなければならぬというお考えの上に立って検討されておることもまぎれもない事実だと思う。そこで、そういうふうな考え方を根本的にこの機会に再検討して、そういう機械的な計算で生きた経済の息の根をとめるような、あえて言うならば、暴挙をやめてもらいたい。実際正しい方法というのは、一店一社ごとに異なる実情に応じてどこに問題があるかということを具体的に解決するということの中から、個々のやはり企業努力を通じて、賃率の改訂などということをしないで済むような状態をこそ導き出すのが、現在の行政当局の私は当然の賢明なる措置ではないか、こう思うんですよ。間に合わぬからすぐに賃率を上げるということは、だれでもやるんです。そんなばかな行政というものはありませんよ。もう少し広い角度からものを考えて、そうして事柄の実態を究明して、それに対して適切な指導援助を講ずべきだ。そういう努力を怠って、出てくるものを検討して、そうして妥当にきめるんだと、そういうばかな考え方は、私は行政をやるものとしては当然改めてもらいたいと思う。あなたが改つめられぬ限りにおいては、あくまで反対しなければならない、これは申し上げておきます。
○中田吉雄君 最初に国友局長が申され、また、それぞれ答弁の片鱗でもお伺いされたんですが、申請通りにはしないと、申請の内容を検討する、まあ妥当な線に落ちつけるということで、もう上げてやるという前提に立っておられると思うんです。しかし、これは各議員が質問され、幸い臨時国会があり、通常国会が引き続いてあって、ここ六カ月というものは、これは審議の対象になって、なかなか自動車局としては荷の重い問題で、私は容易でないということを前提にして申し上げたいのですが、先に説明されて、しかも、通運料金の変更申請の概要等を見ましても、経営の合理化等ではもう限界に来ておるということですが、この説明では、自動車局からいただいたこの三十八年から三十三年までのこれは、森議員が言われたように、どうしても私は、かりに局長の言われるように、妥当な線にきめて実施するにしても、来年度からだと思う。そうすれば三十二年の一番問題な時を時点にしての説明では非常に不十分だと思うのです。もう三十四年度の上期の決算が出ているのですね、それなんかを示していただくことも、少し長期的な展望に立ってどうかということを判断する資料になると思うのですが、どうですか。
○説明員(国友弘康君) 日本通運の三十四年度の上期の決算が出ておるわけでございますが、この日本通運の決算画で現われておりますものは、当期最終利益は二十二億円となっております。それで、しかし、この期におきまして退職給与引当金の未計上十一億円がございますので、実質利益は十一億円でございます。従いまして、これは前年同期に比較しまして一億円の利益増、前期に比較しまして二億円の利益減、こういう結果を示しておりますが、これは実は日本通運全体の利益金の計上でありまして、この中には通運事業と、それからトラック事業あるいは港湾荷役業、倉庫業、旅行あっせん業、航空の代替業とか、そのほか全部が入っておりまして、これだけの利益を上げておりまして、われわれの計算から申しますと、むしろ現在兼業事業における利益が多いという結果が出ておるわけでございます。
○中田吉雄君 どうも日通のやっている各兼業事業の内容を示していただかぬとわからぬですがね、どうも三十四年度の上期が日本の経済の動向から見て、たとえば経済全両庁から出して、毎月国会議員にもいただけるこれなんかの生産指数、産業の総合指教なんかを見ても、昭和二十七年を七一とすれば、神武景気だといわれたときさは一四三、その手直しと称せられる三十三年、それが一四四、三十四年度からは、最近は一七六、一八〇というような、非常に生産が上昇しております。これは当然物の動きに関連してきて三十三年度は景気の調整等があって、それが動かずに、在庫として保有されたということもありましょうが、どうもただいまのような経済の生産の総合指数なんかから見ても、もっと出やせぬかという感じがするのです。むしろ私たちは、関連事業の方が赤字じゃないかというふうに思われるのです。日本通運が始めた航空その他、むしろそういうものこそ赤になって、この主要物資の輸送される方面はそういうことがあるだろうかという、数字の基礎に立っていないのですが、どうですか。
○説明員(国友弘康君) この点は、われわれとしても通運事業の運賃改訂を考えます上においては重要なことでありますので、実はこれは精査しましたのですが、ところが、関連事業におきまするものが、通運事業におきますものよりも利益率が高いのであります。これはわれわれとしても、もちろん疑問を持ち、十分調べましたのですが、日本通運から大蔵省等に報告をしております数字等から申しましても、兼営事業の方が多いのでありまして、この点は、やはり通運事業の伸びというものが割合少なくて、そして先ほどから申し上げております経営の合理化についても、ある程度底をついてきたというような状況から考えて、どうも通運事業における利益の伸びというものは上がってきていない。むしろ、ほかの部門における利益が伸びてきて、配当の維持はほかのものでなされておるというような形になっておるのは、これは、私の方に単に値上げをするための提出資料として出したものではなくて、他の官庁に出しておりますものについてもそういうことになっておりますので、われわれとしてもその点は信用せざるを得ない、こういう形になっておるのであります。
○中田吉雄君 どうも常識的に見て納得できませんが、資料がありませんのでその点はそれといたしまして、料金変更の申請理由の中にあります諸物価の高騰、賃金の高騰というようなことで、もう経営の合理化では消化できない、こういうのが最初に書いてあるわけですがね。ところが、さきに国友局長が言われたのには、昭和二十八年の上期ですか、一人当たりの取り扱いトン数を一〇〇とすると、三十四年の上期には一六一で、六割一分、ですから、そうしますと、貸金のベース・アップというものは少なくともこの障害にはなっていないはずなんだ。そうすると、日通経営の、最も料金を変更ぜざるを得ない経費の増高を来たしているものは一体何か、こういうことがせんじ詰めれば問題になると思う。少なくとも、一〇〇であったものが一六一で、労働の生産性が六割も上昇しておる。だから、退職給与の引当金とかいろいろ言われましたが、それでもなお、生産性の向上に比べれば、経営の大きな負担ではないというふうにもとれるのですが、何でしょう、一体。
○説明員(国友弘康君) これはやはり経営の合理化をいたしましたが、べース・アップというものが影響しております。と申しますのは、通運事業の本質的な性質としまして、やはり人力による点が非常に多いのですね。今、経営の合理化をして、機械力を利用はしておりますけれども、地方の各駅に参りますと、人力によってやっておるというようなことで、人件費に対しまする増加というものは、この一〇〇対一六一以上にやはり人員を要しておりますから、その影響が大きい。そのほか、物価等につきましても、先ほどいろいろ御議論はございましたけれども、これは漸増の傾向にありますので、その影響といたしましては、やはり人件費の増加及び一般物価の増高ということにあるのだと私は考えております。
○中田吉雄君 どうもその辺が、六割一分も上昇しているのに、どの程度賃金がその間にベース・アップされているかということを見ぬとわかりませんがね、それはそれとして、とにかく六割一分も取り扱いトン数が増大しておる。大ていわれわれの調査では、合理化投資をやる資本家の最大利潤追求からいっても、生産性の向上に見合わない賃金のベース・アップをやるというところはどこにもない。それからいろいろ物価指数の問題も言われましたが、一一七というあれはどこのです、東京ですか。
○説明員(国友弘康君) 全国でございます。
○中田吉雄君 一一五。
○説明員(国友弘康君) 総理府総計局調べの全国CPIが、昭和二十七年を一〇〇といたしまして、一一五・六という数字を示しております。
○中田吉雄君 それはどっちをとるべきか。卸か小売かという点ですが、そういう点では、卸売物価指数なんかではほとんどコンスタントであるということで、どうも六制一分も生産性が向上しているのに、なお料金の変更をしなくてはもう限界に来たという説得が……。大体日通の合理化というのは、日通の本店や支店を直すという、全国回ってみても、私はあの投資は相当大きいと思っているのです。これはかなりな額で、まああれがどれくらいの荷役の能率的ななにになっているかしりませんが、どこへ行っても黄色なんですからすぐわかります。至るところ——名古屋から、私の郷里の鳥取から、最近の投資はなかなか大きい。私は、日通の投じている、合理化に含まれるかしりませんが、大きな投資は支店の整備じゃないかと思う。一体どこを合理化するというのか。われわれは日通なんかに行って見るのですが、どこも合理化しておるように見えない。できたのは、テレビがあり、近代的な支点網を確立しようというところのようですが……。港湾等ではあるかもしれない。
○説明員(国友弘康君) 人員の整理は、これは人員面における合理化をいたしたわけであります。それから機械設備の面では、先生のおっしゃるのは建物だと思いますが、建物につきましても、建築はいたしておりますが、それよりはむしろ汐留とか、そのほかの大駅におきまする荷役設備、それから国鉄の運送に関連しまして、貨車の積みおろし、その他についての機械設備とか、そういうようなものを、むしろ機械化を現在進めておるわけでありまして、そういう面の投資は相当な額に上がっておるものと考えております。
○中田吉雄君 今、資料があればいただきたいんですが、なければあとから……。実際、日通の経費の増を一体どの面でということを、やっぱり労賃負担から来るものか、そういうものは非常に重要な問題で、どうもわれわれ社会党としてすぐベース・アップに引っかけられてくると思うのですが、しかし、そういう点はいずれにしても、もう日本の全産業を見て、生産性の向上に見合うだけの賃金を出したということは、これは生産性本部から出している白書を見ましても、あり得ないことなんです。それから私、若干バス運賃等にも関係してみて、やはり森さんが言われたように、長い間据え置いたからというようなことがあると思うのですが、私は経費の増なんかよりか、最近のバスでもトラック輸送でも、取り扱い量の増加の方が、これはもう経費の増を補って余りあるものじゃないかという、そういう感じがしてならぬのですがね。ですからどこのバス会社でも、これは私なんかが聞いても、中田君、バスはもうかるんだよということは、よく専門家から聞きまして……、ですから関連事業も次々にやる。私は経費の増よりかも、輸送人員なり輸送物資の増の方が経済の発展との関連で大きいんじゃないかと思うのですがね。そのトレンドですね、趨勢というようなものは一体どうか。
○説明員(国友弘康君) この取り扱い量なり旅客数なりの問題でありますが、たとえばバスにおきましては、乗車定員四十名とか、あるいは六十名とかいうような定員がございますが、そして通常の乗車効率が、乗車密度と申しておりますか、平均二十五人なら二十五人乗っておるとしますと、その二十五人乗っておりますのに対しまして、五十人の定員のところへ十人ふえてもこれはその一車で運べるわけでありまして、そういう旅客がふえますことは、ガソリン代の支出も運転手、車掌の人件費の経費増もありませんので、運行回数を増加しない限りはそれだけ収入が増加になるわけでございます。確かにそういう傾向はあると思うのでありますが、それからトラックあたりにいたしましても、だんだんとトラックの積載トン数がふえて参りまして、現在、たとえば昔の計算では四トンなり五トンなりのトラックであったものが、ただいま平均七トンになっておる。あるいは八トン車ができておる。そうしますと、それはやはり夜間を通していきますものは二人乗務をいたしますが、一人の運転手なら一人の運転手で運転いたしまして、取り扱い量は多く運べるから、そういう意味において、確かにその取り扱い量の増加によって収入の面をカバーいたしまして、それが経理の上においていい影響を与えておるという現象が確かに見られるのでございます。そういう点は、今申し上げましたのは、ある一定の限度においてそういうことがあると申し上げるのでありまして、たとえば五十人の定員のバスのところへ、今、これは大いにもうかるかと思いますが、平均四十人乗っておる、ところが、お客さんが二十人ふえたら、それはどうしても乗り切らないので——それは単なる数字計算ですが——乗り切らないので、一両バスをよけい増便しなければならないということになりますと、そのバスの購入代とかそういうものがかさみますし、運転手、車掌の経費もそれだけふえるということで、ある限度までは伸ばし得ますが、それをこえると相当な支出増をしなければ、それに見合う収入が上がってこないという状況があるわけでありまして、それが通運の点におきましては、先ほど申し上げておりますように機械化はされまして、大きな駅においては相当の機械化がなされておるのでありますが、地方の小駅におきましては、やはり人力によっておる、そうするとその扱いトン数の増加は、すなわち、人手をふやさなければいけないということが端的に現われて参りましたが、と申しますのは、相当の経営の合理化をやっておったので、人員整理とか、そのほか経営の合理化をいたしまして、今、その機械設備につきましても、あるいはその人の面におきましても、余剰能力というのが少なくなっておるのは私どもは認めておるのでありまして、そういう面において扱いトン数がふえれば、先ほどバスやトラックにおいて申し上げたような増加というものの傾向ではなくて、通運におきましては、扱いトン数はふえるに従ってそれに伴う支出増ということはどうも僕はあるのじゃないかというふうに考えますので、確かにそういうめんが、通運の扱い方のある程度の原始性の残っておるようなところにおいては、そういうことは言えるのじゃないかと、こう思っておりますので、ちょっとバス、トラックの問題とは傾向が違っておる、確かに違っておるということを申し上げたいのです。
○中田吉雄君 このいただいた日本通運の事業成績の推移表では問題の所在がなかなかわからぬのですが、もしバランス・シートを出してもらえば、そうすれば私はまあ大体しろうとでも問題の所在ははっきりすると思うのですが、私はやはりあまりにも大きなマンモス経営が、実際巨大経営というものが、合理化といいますか、いろいろな問題を含んでいる一番大きな原因じゃないかというふうに思うのですが、むしろ大規模経営の妙味が出ない、あちこちのロスが多いのじゃなかろうかというふうに思うのですが、これは一つ将来近いうちにぜひ日本通運のバランス・シートを見せていただきたいと思います。それとその国の輸送の七割をやるというような事実上の独占ということは諸外国はどうなんでしょうか、欧米各国はどういうふうになっておるのでしょうか。
○説明員(国友弘康君) 今の扱いにつきましては、日本通運としては、先ほど申し上げました兼営事業等をやっておりますが、先ほど申し上げたのは、通運事業において六二%ということを申し上げたのですが、そのほか、トラック事業その他等々についても扱いをしておりまして、相当大きい経営をいたしておりますのですが、これで能率が上がらないのじゃないかということは実は私考えておらないのでありますが、ことに諸外国の例につきましては、今あまり私的確な状況を把握しておりませんので、これはまあ調べまして、また調べられましたらお答えしたいと思うのです。 それからバランス・シートにつきましては、これは何年のバランス・シートですか、昭和三十三年……。
○中田吉雄君 対比的にでいいですよ。 それからさっき、鉄道の方がふえれば日通の方が云々という相関関係のようなことを言われたが、むしろ私は競争関係じゃないかと思うのですが、これはどうなんでしょうか。私はむしろ国鉄経営は、だんだん道路もよくなり、近距離から中距離、遠距離と相当程度まで国鉄はこの部面で侵食されて、むしろ唇歯輔車の関係にならないというふうにみているがこれはいかがですか。そういう意味で国鉄も運賃を上げるのだからこの運賃もというようにからんだ説明かと思いますが、その点、どうなんですか。
○説明員(国友弘康君) これは今端的に申し上げまして、通運事業は国鉄と唇歯輔車の関係でこれは離れない存在であります。と申しますのは、国鉄に、その通運事業として扱いますものは全部国鉄によって輸送されるということになりますから、これはもう離れない関係になるのであります。ただ、先生のおっしゃいますのは、路線トラック事業とか小口の貨物輸送便につきましては、これはもう自動車だけで輸送する場合、こういう場合、トラック便の路線トラック便は確かに国鉄との競争関係に立ちますので、そういう意味におきまして日本通運も路線トラックは相当長距離の路線トラック免許キロを持っております。そういう関係においては国鉄と競争関係に立っておるということはそれに言い得ると思いますが、通運の関係においてはこれはあくまでも国鉄と離れない、国鉄に依存しておる業態、こう考えておるわけであります。
○中田吉雄君 これはその点国鉄で貨車で運ぶ場合、日通が持ってきて駅でおろして積む、あるいは国鉄で運んできたものを受けておる、そういう関係で唇歯輔車、そういうものを乗り越えて路線バスとかなんとかそれらを大体国鉄はとらえておって、そうしてだんだん長距離の方を路線トラックで侵食されれば国鉄の貨物はこれは成り立たないので、これは日通が路線トラックをやると同様に、自分も配達をやるようにせぬと国鉄の斜陽化は私は防げぬ、こういう考えを持っておるのですが、どうですか。
○説明員(国友弘康君) これは非常に大きな国の政策問題でありまして、それうの点につきましては、今後十分検討しなければならない点だと思っております。現在におきましては、実は国鉄自身、通運事業は、こういう通運事業法にいう通運事業は問題がありまして、そう容易にこれは経営できるものじゃないと思いますけれども、先生のおっしゃることは、今後国の輸送をどういうふうにしていくかということについての根本問題で、これは十分に私どもとしても検討しなければならない問題だと考えております。
○中田吉雄君 この通運料金の変更申請、これが三十三年六月十三日ですが、大体一年後に運輸審議会にかかった、こういうことなんですが、われわれがトラック、バス、その他でいろいろ運輸審議会に申請しても、これほど早いスピードでスピーディに、思いやりのある審議というものは、寡聞にして私体験しないわけです。少なくともバス、トラックを個人で、あるいは会社でやれば、やはり三、四年はかかるものも決して例外でないというふうに思っておる。その辺も国友さんの前の前の前ぐらいですか、中村局長が日通に行かれたからということでもございませんが、なかなか思いやりがある。私はやはりそれと同じように、東京なんか夕方、国会の帰りに自動車がないからといって拾おうとしてもなかなか拾えない。申請をしてももう何年越しだ。というのは、この運輸審議会の取り上げ方が、少しく日通さんというものに、大株主だからとは申しませんが、非常にスピーディ、思いやりのある取り上げ方じゃないか、こういうふうに思うのですがね。
○説明員(国友弘康君) この点につきましては、全部事業にはおのおのの性質がございますし、いろいろな検討を要する要素もございますし、あるいはわれわれが大したものでないと思いましても、非常にむずかしい問題になる場合もございまして、おのおの事案ごとに違いますので、総体的には申し上げかれるのでありますが、しかし、申請——まあこの日通の場合はそんなことが非常にスピーディな扱い方と中田先生、おっしゃるのですが、昭和三十三年六月に申請がなされましてから三十四年の八月まで、一年二カ月ほど私の手元に押ておりまして、実はこれは本来から申しますれば、申請がありますれば運輸審議会に諮問すべきなんですが、どうももっと検討を要すると思いまして、一年二カ月ほど諮問をいたさずに押えておりましたので、この点は決して非常にスピーディにやったということはないと考えておりますのですが、その後、最近の傾向としまして、運輸審議会に諮問がありますと、公聴会の開催申請があるならば、こういうどうしても公聴会を開かなければならない通運事業の運賃料金の改訂のようなものにつきましては、公聴会をできるだけ促進してやろうという運輸審議会の方針もございまして、公聴会を九月と十月の二回開催したわけでありまして、実はその点におきましては非常にスピーディに扱ったということにはなりませんし、目下検討中でありますので、よそと比べましてもそんなに早いというわけではないと私は思っているのです。
○中田吉雄君 まあ一つ、その点は他意はないのですが、できるだけそれはスピーディに、これは通運料金だけでなしにやっていただきたいという希望を申し上げておきます。局長は、申請通りにやらない、内容を検討して妥当な線を出したいということですが、かりにこの申請通りに上げられたら約五千億七千万、一体日通の値上げによる料金増は幾らになりますか。ただの算術計算よりももっと多くなるという、これを聞いてみたい。
○説明員(国友弘康君) この五十億の利益の中で日通は三十二億の増になります。
○中田吉雄君 どうもそれはもう少し、農産物の中の米とか、タバコとか、いろいろ日通で特に独占しているようなものもありますし、もっと上がるパーセントは多いのじゃないかと思うのですけれども、三十二億ぐらいですか。
○説明員(国友弘康君) この点につきましては全扱い量について推算をいたしたわけでありまして、特に工作をして計算したというわけではございませんので、申請によります増収額五十億につきまして、日本通運には三十二億の増収額があるという計算が出ておりますので、もちろん、先生が今おっしゃいました農産物その他タバコとか、そういうものについての考慮も入っておるわけでございます。
○中田吉雄君 われわれあちこちから散見します資料では、日通が七割取り扱っているということなんですが、どうしてでしょう。そういう独占的なものもあり、もっとパーセントは高くなるのじゃないかと思うわけであります。
○説明員(国友弘康君) 先ほど申し上げましたように、日通の扱う数量は六二%でございまして、こういうこと及び全体的な計算からいたしまして、三十二億の増収になるという計算がわれわれとしては出ましたのです、申請を計算してみたところがということでございます。
○中田吉雄君 かりにこの申請通り、諸物価、労賃の高騰等で合理化では吸収できない、何がしか上げてやらねばならぬというふうになれば、一体五百何社の中でどこまでを——米でいいますと、パルク・ラインですね、全国の農家の中で八割なら八割の農家の生産費を補償してやるというような問題が出るのですが、一体これは非常に大きな各経世別の収支の内容があって、どこまでを一体補償するということが国友さんの言われる適当な線ということになるのですか、一体どうなんです。現在のものを、肥料会社のように、生産費のコストを見せないといっても、限界生産で一番低い生産費のものを補償するようにして、いいところは超過利潤を得るというようなことにもなるし、一体どの線です。
○説明員(国友弘康君) 今その点につきましては、せんだってお配りいたしました資料に、損益別事業者数等の資料もございますが、これらの点について、総体的な考え方と、その調査をしました店所について検討を加えておりますので、今の何パーセントになりますかはちょっと、運賃の改訂額とも関係をもちますので、今、何%くらいということは申し上げかねると思っております。
○中田吉雄君 じゃ、五百四団体ですか、その中で日通より利益を上げているものはどれくらいありますか。
○説明員(国友弘康君) それはちょっと……、配当率から申しますと、二割あるいはそれ以上の配当をいたしておる会社もございます。しかし、それはそう多い数ではございません。
○中田吉雄君 やはりその配当の率なり、資本金に対する利益率なら利益率で度数分布を出してみて、どの辺くらいまでを将来、今、過当競争にならぬ点にはどの程度まで行けるのか、そういう指標を出すためにも、やはり一つの基準が出てこなければならぬと思うのです。そういうことはやはり国友局長の言われる妥当な線に落ちつけるまでの作業としては私は必要な作業じゃないかと思うのですが、いかがですか。
○説明員(国友弘康君) その点につきましては、実は先ほど読み上げました通運事業法二十条によりまして、二十条の基準に「適正な原価を償い、且つ、適正な利潤を含むものであること。」という規定がございますので、これがこの基準に該当するかどうか、それがどの程度まで該当きせるかどうかということについて、今検討しておるところでございまして、ある程度の原価と利潤とを考慮して、今、先生のおっしゃる比率と申しますか、考え方をまとめると申しますか、それを目下検討中でございます。
○中田吉雄君 やはり公正な競争という面からいっても、どの程度に落ちつかせられるか、あるいは据え置きになるか、いずれにしても、もし改訂になるとすれば、公正な競争という面からいっても、日通が持っている独占的な、取り扱い物資の独占的な価値というようなものとの関係も、そういうものを許しておいてやっても、やはり料金の改訂というものは、一部の会社に利益が偏在するようなことになる。やはり取り扱い物資を競争させるというような面からいっても、これは特に食糧庁と関係があるのですが、そういうことなしにやる運賃改訂というものは、やはり利益が偏在していくのじゃないかというふうに思うのですが、いかがでしょうか。
○説明員(国友弘康君) 今、先生の おっしゃいましたのは、日本通運の元諸等についての扱い方の点をお触れになっているんだろうと思うのでございますが、これらの点につきましては、これらは食糧庁なり、あるいはそのほかの関係の、元請をする契約によりますので、これらの点につきましては、先ほど申し上げました全国通運株式会社というような新免店の集合体の会社も出て参りましたことでありますし、そのほか元請に関する考え方というのも、またいろいろと考慮し得る問題でもあると思いますが、私どもとしましては、今その運賃につきしまして、定額の運賃を設定し、その定額が収受できるものとしての計算を現在試算をいたしておるわけでありまして、元請でありましょうとも、その他のものでありましても、収入可能性についての計算を私どもとしてはしておるわけでありますから、もちろんその計算の中には、元請の数量も入っておりますが、賃率直に出ておりますもので計算をしてこういう結果を出しておるということになるわけであります。
○中田吉雄君 きょうはこの程度にしますが、一つ、対比できるような形の貸借対照表を、一年では比較できませんから……、それを一つ出していただきたいこと。それから物資の動きなんかについて、どうも総合生産指数なんかを見て、もう少しまあ三十四年度は伸びるのじゃないかと思ったりするのですが、どうもそう伸びていないので、そういう点、統計的な資料を整備できましたら、一つお願いをいたして私の質問を終わります。
○清澤俊英君 僕も資料を一つもらいたいが、経営のできない、一駅一店主義で経営の困難を来たしているいわゆる赤字経営である小駅の丸通、そういう支店ですかなにかあるだろう、それがどれぐらいあるか、その数を。
○説明員(国友弘康君) 今の点では、個々の店所の原価計算をしなければならないので、これはちょっと出せないのじゃないかと思いますので、傾向的なことは申し上げられると思いますけれども、数字的な資料としてはちょっと無理じゃないかと思いますので……。
○清澤俊英君 これは重大問題だと思うわけだ。僕はやっぱりいろいろなことをこうやってやってみているというと、そこらにやはり先ほども言う通り、重大な疑義を持っている。マンモス経営というか独占経営というかしらぬけれども、これはやり方によっては合理化することはできると思うのです。
○仲原善一君 直接この通運料金に関係のある問題ではありませんけれども、まあ時間があまりありませんので簡単にお伺いいたしたいのですが、それは、この通運事業の免許の問題にからんで、農業協同組合が各県の連合会等で通運事業をやりたい、特に自分たちの生産する米麦を初め農産物を取り扱いたいという意向で、相当申請があるのじゃないかと思いますが、そういう実態があれば、一つその点をまず第一にお伺いいたしたいと思います。
○説明員(国友弘康君) この通運事業の免許申請につきましては、先ほど申し上げましたような、昭和二十四年からの経過がございますわけで、まあ複数化というものをなしてきまして、現在はほぼ均衡状態と申しますか、申請があまりないという状態に来ておりますが、農協の申請は現在鹿児島で出ておりますだけだと今記憶しております。
○仲原善一君 これは、そういう意味で、農協で申請した場合には、やはり取り上げていろいろ審議をされて免許される、あるいは却下される、そういう取り扱いは普通のあれと同じようにやっていただけるのかどうか、この辺をお伺いいたしたいと思います。
○説明員(国友弘康君) 農業協同組合に関しましても、通運事業法に基づきます免許基準によりまして審査をいたすわけでありまして、それは他と相違ございません。まあそういう関係で、滋賀県その他数県におきまして、農業協同組合に通運事業を免許されたところがございます。で、成績のいいところもございますが、あまり成績の上がっておらないところもあるという状況でありまして、それらの点と申しますか、輸送の需給等の点につきましては、他と同じように審査をし、その駅の扱うトン数、またその事業者の、すなわち農業協同組合の扱うトン数がどれくらいあるかというようなこともよく検討をいたしまして決定するわけでございます。
○仲原善一君 これは全国の連合会の段階もございまして、従来ちょっと話を聞いたところによりますと、非常に局部的な荷動き等の関係もあって免許がなかなかむずかしいというような話も聞いておりますけれども、これは農業協同組合は全国団体もございまして、お互いに連絡し合ってやる場合には、日通に劣らぬ一つの組織網を持っておりますので、まあ今後こういう問題がおそらく各方面から要求されてくると思いますので、まあ従来もそういうふうにお取り扱い願っていると思いますけれども、特にこの組織が弱いとかということで却下されることのないように、特に慎重に御考慮をいただきたい。この点だけをお願い申し上げておきます。きょうはこれでおしまいにします。
○委員長(堀本宜実君) 本件につきましては、これまでの委員会また今日の委員会における審査の概要等を見ますると、現在の経済界——物価、労賃等、経済界の状況において、経営がしくなったという確固たる理由がどうも私は明瞭でないような気がするのであります。ことに人件費がかさむというようなお話もありましたが、節約によって十八億、ベース・アップで十六億というような対比の数字も出ておりまするし、また設備改善投資の八億というものが赤字に見られるのかどうかという問題もありましょうし、何か他にもっと重大な要素があるのではないか。それを、通運料金を上げるということだけでこの問題を解決しようということに矛盾があるのではないかと思われるのであります。とれが取り扱いについては今後十分に慎重を期せられて、重ねて当局の善処を要望しておきたいと思います。 本日は本件はこの程度にいたしておきたいと思います。 残余の議案は後日に譲り、本日はこれをもって散会いたします。 午後四時四十四分散会