内閣委員会 第11号
- 発言数
- 63 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1959/12/17
会議録
○委員長(中野文門君) これより内閣委員会を開会いたします。 郵政省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。本案につきましては、すでに提案理由の説明を聴取いたしておりますので、これより本案の質疑に入ります。 政府側出席の方々は、植竹郵政大臣、畠山郵政大臣官房文書課長、山口行政管理庁行政監理局長等の方々でございます。御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
○伊藤顕道君 郵政大臣に若干お伺いしますが、第二十八国会の衆議院の内閣委員会小委員会で、官房長の新設については、以後これを認めない、そういう意味の決定がなされておりますが、このことを大臣は御承知かどうか、まず、この点をお伺いしたいと思います。
○委員長(中野文門君) 速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(中野文門君) 速記を始めて下さい。
○国務大臣(植竹春彦君) 存じません。
○伊藤顕道君 これは、あとでお調べいただけばよくわかると思いますが、たしか二十八国会の衆議院の内閣委員会の小委員会です。官房長の新設については認めない、こういう意味の決定がなされておるわけです。今度の法案は、官房長の新設を主体にした法案であるので、非常に関係が深いわけです。そういう意味で、まず、お伺いしたわけですが、御存じないとなると、こういう非常に直結した大事な問題だと思うのですがね。これはどなたか関係の方でご存じの方があるかと思いますが……。
○委員長(中野文門君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(中野文門君) 速記を起こして。
○国務大臣(植竹春彦君) 二十八国会でありましたか、その国会の回数は記憶いたしませんが、行政機構を国会で御審議になりました際に、郵政省と、もう一つ、どこの省でありましたか、その際に官房長が置かれないように結末はなったということは承知いたしております。ただいま御質問のように、決議でございましたか、何ですか、その形は記憶いたしておりませんが、置かないことになったということを承知いたしております。
○伊藤顕道君 これは大事なことだからはっきりさしておきますがね、二十八国会で衆議院の内閣委員会それ自体じゃない、内閣委員会の小委員会で審議の結果、官房長の新設については認めない、こういう決定がなされているのです。これを御承知かどうかということをお伺いしたわけなんです。だからそれにお答えいただけばいいと思うのです。
○国務大臣(植竹春彦君) ただいま申し上げましたように、その国会の回数、それからまた、小委員会であったか、全体の委員会でありましたかは、ただいま承知いたしておりませんが、ただいま申し上げましたように、その当時はまだ郵政省は規模が小さくて、官房長を置く必要がないというふうな結末になったということを承知しております。
○伊藤顕道君 私がお伺いしているのは、郵政省の官房長はどうのこうのということでなくして、内閣委員会の小委員会で審議の結果なされた決定は、官房長の新設については認めない、そういう意味なんです。郵政省の官房長を認めない、そういう意味じゃない。官房長についてはその新設を認めない、そういう意味なんです。そういう意味の決定がなされておるわけなんです。
○政府委員(山口酉君) 当時の機構新設の案が相当たくさんございまして、それらを全面的に認めるわけにいかない。で、郵政省につきましては、この際修正をして、官房長は認めないことにするというような方針をきめられたように聞いておりますが、実はその当時は私がおりませんでしたので、詳細のことは存じません。
○委員長(中野文門君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(中野文門君) 速記を起こして。
○伊藤顕道君 今お伺いしている点は、今、中断しましたから重ねて申し上げますが、第二十八国会の衆議院の内閣委員会小委員会で十分審議の結果、これはまあ先ほど申し上げたように、郵政省とか文部省、そういう省限ってのことでなくて官房長機構簡素化の意味から、こういう申し合わせ決定をなされたと思うのですが、そのことをただお伺いしたので、それについて今度この法案は官房長を新設する、そういう法案であるから、非常に関係もあるし、院の意思を大臣はどのようにお考えになり、どういうふうに解釈されているか、そういうことをお聞きしたかったのでお伺いしたわけで、どうも御答弁の内容から見ると、あまり詳しくないようなんですが、それは、そういう点ではまことに遺憾であると申し上げざるを得ないわけです。こんな大事な関係の深いことを御存じなかったということは、主管大臣として非常に遺憾であろうと思うのです。そのことについてお考えをお伺いして次に進みたい。
○国務大臣(植竹春彦君) まことにお話の通り、第何国会の小委員会でどうであったという、詳細にわたって知悉しているべきところをお答えができませんで、はなはだ遺憾の意を表する次第であります。その内容につきましては、まだその当時は、ただいま御指摘の通りでございまして、まだそのころの郵政省には官房長を置くほどの業務量も、また仕事の種類もなかったので、そのときには置かないということにきまり、郵政省も国会の御方針を尊重いたしまして、鋭意その官房長を置かないままでもって仕事を進めて参ったのでございますが、最近になりまして、郵政省の官房は実に膨大な業務量もございますし、業務量のみならず、仕事の種類におきましても、電波の仕事も入って忙しくなって参りました。電気通信の仕事も忙しくなって参りましたし、人事にいたしましても、各般の忙しい問題が起きて参りました。また局舎の建設とか、その他建築方面におきましても、非常に仕事が忙しくなって参りましたので、それはどうしても各局間の総合調査をつかさどる者が、官房にぜひなくてはならないということになり、かつまた、電波関係や国際の電気通信関係がめざましく、国際間におきましてもひんぱんに交渉が行なわれるようになり、国際会議等もしばしば開かれ、それにも出席しなければならないといったように、仕事の種類がふえましたことと、仕事の分量がふえましたので、かくてはこの渉外的なその仕事も責任を持ってつかさどる者が官房の中に必要になり、そうしてまた、渉外と申しましても、国際間の渉外ばかりではなく、国内的の渉外と申しますか、他の省との間、他の官庁との間の渉外的な問題から各般の渉外事務がふえて参りました。そのために、最近では何としても官房に官房長を置きまして、省内の総合調整並びに渉外の仕事を大臣の命によって掌理する者が必要となって参りましたので、設置を計画いたしまして、前々国会以来お願いを申し上げているような次第でございます。何とぞ御審議の上御承認賜わりたいと存じます。
○伊藤顕道君 同じ政府の機関である行政審議会が、御承知のようにこういうふうに答申しておるわけです。行政機構の簡素化とか、あるいは責任体制の明確化、極力新設を排して、改組、活用すべきである、こういう意味の趣旨を強調しておられるわけです。これとも相反することに明確になるわけですね。こういう点、大臣としてどうお考えですか。
○国務大臣(植竹春彦君) その趣旨は、郵政省といたしましても、もう十分尊重し、また、その御趣旨に従って行政を進めて参る所存でございます。ただ、ただいま申し上げましたように、今回の提案なるものは、詳細今申し上げましたような理由をもちまして、官房長を置かなければ、事務上も非常に支障も来たしますので、お願い申し上げたような次第でございます。
○伊藤顕道君 郵政省としては、官房長新設の理由として、連絡調整と、こういうことをあげておられるようですが、現在すでに政務次官がありますし、事務次官もあるわけですね。そういう中で、官房各課長と事務次官との間にさらに官房長を新設することは、屋上屋を重ねることになって、かえって責任の明確化という点を欠くうらみがあるし、また、事務一般を混乱に陥れるおそれがあろう、そういうふうに考えられるわけです。この点はどう措置しようとするのか、この点を明確にお伺いしておきたい。
○国務大臣(植竹春彦君) 政務次官は、前々からの設置の趣旨に従いまして、国会との関係を主として、また、政務に関しますることを主としてつかさどっております。事務次官は、また事務上のことにつきまして、本省の間ばかりではございません。全国にまたがりました非常な膨大な組織を持っております役所といたしましての事務が非常に多端にわたりますので、省内の各局部間の連絡調整にあたりましては、どうしてもここに、さらに事務次官の下になります官房長を置きまして、そしてその官房長によって連絡調整をいたしまするならば、事務次官も、全国にわたりました複雑な、非常に多岐な仕事も、事務次官として完全に果たしていくことができると、さように考えまして、設置をお願いしているわけでございます。
○伊藤顕道君 御説明ではございますが、大体事務次官そのものの主たる仕事は、連絡調整ということが主体としてあげられるんじゃないですか。連絡調整の必要があって事務次官が設けられた、そういうふうに解せられるし、現在の状況を見ても、事務次官は連絡調整の任にあたっておる。現在ただいまですよ。そういうことで、さらにその間に官房長を新設するのは、いたずらに複雑化する、そういうふうに考えられるわけです。この点はどうですか。
○国務大臣(植竹春彦君) 他の省におきましても、事務次官と政務次官、さらに官房長がございます。また、省によりましては、政務次官を二名も置きまして、政務の方の連絡調整にあたり、事務次官をして事務の連絡調整、また、大臣の命を受けまして事務次官がさらに指令をいたして参りますような役所もあるわけで、それに比較いたしまして、郵政省もまた、政務次官は二名まではただいまのところ必要と考えておりませんけれども、事務の方におきましては、とても、事務次官が官房長の仕事を兼務いたして参りますことは、事務次官の業務の分量またはその性質から考えまして、とても煩瑣で、ただいまの事務次官の勤務ぶりを見ましても、実にこれじゃ肉体的にも参っちゃうじゃないかと、こう思うほど事務次官は忙しくやっておりまして、これはどうしても官房長を置いていただきまして、省内の連絡調整は、大臣の命を受けまして官房長がその任にあたらなければ完全にやっていかれない。ことにまた、この連絡調整のみならず、渉外的の仕事にも次官が一々出て参りますことは、ますますもって仕事の上に差しさわりが出て参りますので、この点、ぜひとも御理解御協力賜わりたいと存じます。
○伊藤顕道君 その新設しようとする官房長の待遇についてお伺いしますが、これは部長と局長の中間ぐらいの待遇をもってするのか、それとも、局長と同等待遇であるのか、どういう関係になるのか、お伺いしておきます。
○国務大臣(植竹春彦君) 組織、待遇につきましては、やはり他の局長と同じ二等級でございます。
○伊藤顕道君 それはまことに不思議なことで、郵政大臣はかつて国会の答弁で、この待遇については、部長と局長の中間程度の待遇をすると、そういうことを答弁されておるわけです。同志の鈴木委員からそういう質問があって、鈴木委員にそういう答弁をあなたなさっておるわけです、議事録を見ればはっきり出ておる。ところがその後予算が通ってしまってからの答弁は、がらりと今までの、前言を翻して、今度は今おっしゃっておられるように、局長と同等待遇というような答弁をなさっておる。これはまことに不可解千万だと思うのです。どうして大臣ともあろう方が、一度前に答弁されたことを翻してしまったのか、何か意味があるのじゃないですか。非常に不可解なんです、その点は。
○国務大臣(植竹春彦君) 待遇につきましては、前々から同じお答えを申し上げておるつもりでございますが、私が御指摘を受けましたのは、待遇についてじゃなくて、組織上の上下のお話で、前国会のときに、その当時の政務次官が答えられましたことについてさらに一歩前進しておりましたので、それについての御指摘をいただいたのでございまして、それにつきましては、その後よく思想統一してくるようにという御指摘に対しまして、その後よく研究をいたして今日出席いたしましたような次第でございます。待遇については。
○伊藤顕道君 お言葉ではございますが、私は逓信委員の鈴木君から直接二度も伺っておるわけです。同氏も非常に憤慨しておるわけですよ。大臣ともあろう方が前に言われた、前言を翻して、最初は部長と局長の中間程度の待遇だ、その後これを翻して今言っておるように、局長程度の待遇だと、やはり最終的にはそういうことであろうと思うが、なぜ前言を翻さなければならなかったか、そこをお伺いしておるわけです。
○国務大臣(植竹春彦君) 待遇につきましては、前々からも二等級と、両方とも二等級でありますということを申し上げて、つまり局長と同等であるということを申し上げました。ところが前の前の国会で、当時の廣瀬政務次官がお答え申し上げましたことは、待遇の問題についちゃ私と同じ答弁でございました。ところがしかし一方において官房の長という立場もあるから云々という答弁がございます。ちょっと私それを明確に申し上げますと、「仕事は同列の立場で、連絡調整をやってもらうというわけですが、それであって、なおかつ、一面においては、官房の長であるという性格を持っているわけでございます。官房の長だからといって、三部の部長より高く位しているというのではなくて、実質の仕事の分掌の上から申しましても、官房長は三部の部長並びに監理官と同列の立場にあって、連絡調整の仕事をやる、しかしながら、一面においては、官房の長でありますから、」この点です。「長でありますから、長という立場もとるということになるわけでございまして、なかなかその辺の図表は書きにくいと思います。」こういう答弁をしておるにかかわらず私が、組織上は部長よりも上でございますというお答えを申し上げましたものですから、前の国会とは違うではないかという御指摘を受けましたので、その点を率直にこの席で答弁さしていただきますと、待遇につきましては、前の答弁も、それから私がこの前委員会で御答弁申し上げましたときも、待遇は両方とも二等級という、速記録にも載っているかと思いますが、お答え申し上げたのでございますが、さて片方の答弁の食い違いと申しますか、御指摘を受けました点につきましては、これはその後私たちもよく検討いたしたのでございますが、これは非常に前々国会の答弁、一面においては官房の長であるから、長という立場もとるというわけであると、この点はつまり局長と同列である。しかし、二面において長という立場もとるのだといって、それでははなはだ明確を欠いておりましたので、私がはっきりと割り切りまして、これは待遇上は同列であるけれども、しかし、同じ二等級であっても、組織上は官房の長、部長よりも上である、待遇上は同じであるけれども、組織上は立場が上であるということをはっきり割り切って申し上げましたのは、その後郵政省の部内におきまして研究を重ねました結果、それはやはり一つ前の答弁はなかなか図表が書きにくいという答弁を申し上げているけれども、この際は明確な図表を書きましてそれで、官房長の方が部長よりも上である。その点答弁が食い違うようになりましたことは、まことに政府といたしまして、郵政省といたしましてはなはだ遺憾でございますが、その後研究の結果、さように割り切って御答弁申し上げ、割り切った考えに基づきまして御審議を賜わりたいと思いますので、その辺、諸般の事情を何とぞ御了察、御理解を賜わりまして、何分よろしく御審議お願い申し上げたいと存じます。
○伊藤顕道君 第三十一国会では、御承知のように、文部省と郵政省が官房長の新設を要求してこられたわけです。ところが、文部省はそのまま法案が通りまして目的を達したわけでありますが、郵政省は同法案が廃案となったわけで、今回また再び出してきたわけですが、ところが、不思議なことに、文部省との比較で官房の大きさが三倍もある法務省が機構の簡素化ということをも考えまして、現在のところ官房長の新設を認めておりません。法務省はそうおっしゃっておるわけです。同じ政府の機関であるこういう省が、こんなにも開きがあるかと私びっくりしたのですが、法務省は明確にそういうことをおっしゃっておるわけです。一方当時の文部省、現在の郵政省はそれに食い違った、しかも法務省と食い違うのみならず、行政審議会の答申の趣旨、先ほど申し上げたその趣旨にも食い違っておる。で、同じ政府の機関である法務省は、行政審議会の答申の趣旨をよく尊重して、機構簡素化という点から今必要を認めておりませんということなんですが、これはずいぶんおかしなことなんだと思うのですがね。同じ政府の機関であってこんなに開きがある、この点をどういうふうに解釈されておるか。
○国務大臣(植竹春彦君) 簡素化という点につきましては、先ほども答弁申し上げましたように、ほんとうに私たちは国会の御審議を尊重いたしまして簡素化を旨としてやっておるのでございますが、実は郵政省といたしましては、定員につきましても、ただいまのような取りきめ、受け継ぎではとうてい実は仕事がやって参れませんで、精神は簡素化の精神でやっておりますけれども、数字的には非常に簡素化とほど遠いと申しますか、一万一千名の実は定員の概算要求さえもいたしておるような郵政省は非常に業務量がふえております。従ってその管理監督いたして参ります各部局長あるいは官房長の立場になりますと、何しろ郵便物の数が非常にふえても参りましたし、郵便物ばかりではございませんし、電気通信方面とかいろいろな種類の仕事が、新しい仕事がふえて参ります。そうすると下部組織が大きくなりますと、従ってそれを管理、監督して参りますものの業務量も非常にふえて参りますような次第でございまして、法務省のことははなはだ、これは法務省の内情は実は存じないのでございますが、郵政省におきましては、右申し上げましたような分量からいっても、仕事の種類からいってもなんでございますから、ぜひこの際御協力賜わりたいとお願いいたします。
○伊藤顕道君 次に、こういう点をお伺いしますが、郵政省は省名変更については、ほんとうにあきらめておるのか、イエスかノーか、それだけお伺いいたします。
○国務大臣(植竹春彦君) 役所といたしましては、この問題はさらに検討を続けてからでなくては、国会の御審議に付する考えは、ただいまのところ持っておらないのでございます。
○伊藤顕道君 もしほんとうにあきらめたとするならば、天下の法律に逓信省とか逓信大臣、逓信省令という字句が使われておるということは、まことに不可解だと思うのですが、なぜそういうことをなさる。それは私どもは一応その経過を存じていますから、一応了解するとしても、九千万の国民のうちで、この関係法令を見た場合、現在逓信大臣、逓信告令、こういう字句が使われているのは、まことに不可解なんですが、どうしてそういうまぎらわしいことをしておくのか、その点を明確にしていただきたい。
○国務大臣(植竹春彦君) まことにごもっともな御指摘を受けましたのでございまして郵政といい、逓信といい、文字が両方使われておりますことは、すみやかにこれを直さなければならないと存じます。よしんば、将来逓信という字句に改められるといたしましても、現にもう郵政省ということでやっております以上は、御指摘の通りすみやかな機会に、これは調整して読みかえなり何なりのことを御提案申し上げまして、はっきりした明確な字句を使うことに努めなければならないと存じます。ごもっともであることは、役所の内部でも、すみやかな機会をとらえて御審議願うという議がただいまでも起こっておりますのですが、すみやかに御趣旨に従ったような態度をとりたいと思っております。
○伊藤顕道君 すみやかに改めるということであるならば、これはまあ了解できますが、御承知のように郵便為替法、これにも逓信大臣という言葉があるわけです。それから日本電信電話公社法にも逓信大臣、郵便為替法の一部を改正する法律、これにも、それから電波法九条初め数カ条にわたって逓信大臣、あるいは逓信省令、こういう字句が使われておるわけですね。それから電波法の一部を改正する法律、公衆電気通信法、それから公衆電気通信法の一部を改正する法律、電話加入権質に関する臨時特例法、こういう逓信省令、逓信大臣、逓信省、まことに不可解千万なんですが、これは即刻改めるべきだと思うのです。これは理の当然でしょう。こういうことを今まで糊塗しておったことは、怠慢のそしりを免れぬと思う。どうでしょう。これは国民はこういう事情を存じませんよ。私どもは経過を知っておるから了解━━それでも了解できないわけです。なおかつ、こういうことは重ねて決意を伺いたいのですが。
○国務大臣(植竹春彦君) 全く御指摘の通りでございます。その御趣旨に従って、できるだけすみやかに直すことにいたしたいと存じます。
○伊藤顕道君 ただ、以上申し上げた八つにわたる法律については、暫定の経過規定があるのですね。詳しく申し上げると、経過規定があって、郵政省としては運用上あまり問題ないと、私どもはそういう事情を知っておるから、そういうことが言えるわけですが、一般の国民はそういうことを存じない。特に、これについては、まことに捨ておきがたい内容のものなんですがね。国家公務員共済組合法とか、国家公務員共済組合の長期給付に関する施行法、郵便貯金の旧預金等に関する云々の法律、それから国民年金法、これには経過規定がないのですね。全然経過規定がない。しかも、天下の法律に、全然設置を認められていない逓信省、逓信大臣、逓信、そういう字句が使われておる。先ほど申し上げた点については、経過規定があるから、専門的に言えば、まあまあ運営上支障がない。今申し上げた四つの法律については、これはりっぱな天下の法律で、国民に非常に親しみがある、関係のある法律なんです。それに、経過規定もなくして、しかもこういう全然架空の字句を使っておるということは、許しがたいと思う。まことに怠慢ということでは言葉が足りないと思うのです。その点いかがですか。
○国務大臣(植竹春彦君) この問題につきましては、読みかえるということだけで済みますものにつきましては、さような措置をとります。また、その単行法を改正しなければならないというものにつきましては、一々改正の措置をとるといったような方法をもちまして、できることならば、概括的に一つの法律を作りまして、全部読みかえでもってこの問題を解決できれば一番よろしいかと存じますが、以上述べましたような方法をもちまして、できるだけすみやかに具体化して参る所存でございます。
○伊藤顕道君 時間の関係で、最後に一点お伺いしますが、先ほど申し上げた行政審議会の答申を調べてみますと、審議会等の整理の項の中で、委員に公務員が多過ぎるために、行政部内でこれを処理するか、あるいは委員を再検討することを適当と認めると、こういう意味の行政審議会の答申があるわけなんです。その例として、簡易生命保険とか郵便年金、こういう審議会がこれに当たるわけですね。もし、同じ政府の機関である行政審議会の答申であるから、郵政省はこの趣旨を尊重するということであるならば、この答申に対して、何らか措置をしなければならぬはずですね。もう相当日もたっておるわけです。行政審議会の答申は、たしか本年一月だったと記憶しておるわけです。それからもう一年もたとうとしておる今日 善処されたなら問題ないのですが、その後どのように善処されたか、この点をお伺いしたい。
○国務大臣(植竹春彦君) この点につきまして経過につきましては、事務当局から一つお答えさせていただきたいと思います。
○政府委員(畠山一郎君) 御指摘の簡易保険及び郵便年金審査会につきましては、一種の裁定機関でございまして、純粋の法律的措置をする必要があるものでありますから、一般的な諮問機関であるところの審議会とは性格を異にしていると私たちは考えております。従って、そういった観点から申しますと、若干公務員が多くなるのもやむを得ないかと存じておりますが、やはり御指摘のような行政審議会の答申の次第もございますので、たしか一名公務員を減少いたしました。今年になりましてから、そういう措置をとっております。
○伊藤顕道君 これは大事なことで、しかも行政審議会の答申の趣旨を大臣が御存じないというのは、はなはだ遺憾なんですがね。こんな関係の深いことを大臣が存じなかったということについては、遺憾の意を表さざるを得ないわけです。それから、一名公務員を減らしましたと、これはほんとうの言いわけのための言いわけとしか考えられないわけですね。公務員の数が多過ぎるから何とか善処せよと、こういうふうな行政審議会の答申の趣意であったと思うのです。これはもう明確に出ておりますから、大臣もよくあとでごらんいただきたいと思う。しかも、この行政審議会の答申は、本年一月だったわけですね。それから約一年たとうとしておる今日、ただ単に一名だけを、これは両方について一名ずつ減らしたと、こういうことですか。
○政府委員(畠山一郎君) 御指摘の審査会は、簡易保険及び郵便年金審査会という一つの審査会でございます。両方についてということではございません。
○伊藤顕道君 もちろん、そうい意味ですがね。あなた方の意見としては、一名減らせばよいと、そういう意味であったかどうかということですね。行政審議会は数を限ったわけではないでしょう。多過ぎるという、そういう答申の趣意であったわけですね。多過ぎるというからには、これはまあ一名減らせばその趣意に沿うのかどうかということは、郵政省で善処されればいいわけですけれども、とにかく一名減らされてそれにこたえたと、そういうふうに了解してよいかどうかということを伺っておるわけです。
○政府委員(畠山一郎君) 一応今のところはそれでよいと考えております。と申しますのは、先ほど申し上げましたように、審査会の性質上、やはり法律的な裁定を主たる任務といたしておりまするために、その専門の者が主として必要であると、従って単に委員の中の公務員の割合だけをもって一般の審議会のように律するわけにはいかないと私たちは考えております。
○横川正市君 委員長にちょっと申し上げておきたいのですが、きょうはこの法律案は一応終了いたしたいという理事会の申し合わせであったのでありまして、ただ、先ほど逓信委員会から大臣を要請されておりますので、審議の結了するかしないかについては、委員会が終わったあとで一つもう一回お話し合いいただきたいと思うのです。それを要望いたしたいと思います。それで私は、そういう関係でできるだけきょうは審議を尽くして結了したいと思っておりましたが、逓信委員会との関係もございますので、一、二お伺いいたしまして、あともし許されれば次回に譲りたいと思いますし、そうでなければ、衆議院の逓信委員会、参議院の逓信委員会、また今同僚の伊藤委員から質問がありましたので、それを了として一応結了にするかどうか、さらにまた検討いたしたいと、かように思っておるわけです。そこで、この官房長の性格については、いろいろ説明されるような事情を私は了解するわけですが、ことに、もうすでに、法務省だけが官房長を設置しないで、他の各省がほとんど官房長を持っておるという点については、郵政省の官房長設置については、これはいわば同情すべき状態にあることもわかるわけです。しかし、官房長設置について、四たびにわたってこの問題が本委員会にかけられ、そのつど事情によって今日まで遷延されておったという点については、これは郵政省としても一言あってしかるべきだと思う。この点は十分審議に協力できなかった点について、当局としては、委員会に、私は釈明すべきだと、かように思うわけです。ただこれと関連をいたしますが、私は各ポジションの持っている責任態勢というようなものは、これは国会の審議の過程で、少なくとも大臣その他関係の方々が答弁をしたそのことを実際に運用する場合に、まげて運用してもらいたくない、これは厳に官房長設置について、私から注文を申し上げておきたいわけです。 それから関連してでありますが、最近の郵政省の業務の実態を見ておりますと、この、今度新設される官房長に対してなぜ注文をつけるかというと、現在のそれぞれ持っておりますポジションの責任態勢が、行政上きわめて乱脈を来たしているのではないか、この点を私は強く指摘申し上げたいと思うのであります。たとえば郵便は東京を起点といたしまして、北海道ないしは九州まで一番長時間かかるもので三日とされているわけですね。しかし、戦前これは一日半ないし二日でもって配達をするという能力を持っておったわけです。そういう能力があったにもかかわらず、現在はこの能力を喪失している。これは郵政省と、それから組合との紛争だけか、紛争だけならば紛争が終了すればこれはもとに、軌道に戻るべきはずなのに、それが軌道に戻らない。その戻らない大きな原因というものは何かというと、やはり、私は業務量に見合う定員の問題、それからもう一つはその業務量に見合う定員が完配されないために、きわめて無理な定員事情というものを作ってきている。その無理な定員事情が、一番末端の一集配人の郵便物に対する観念、これがきわめて私は遺憾な状態になっているのではないか、その身分をただしてみますと、これはパートタイムとか、非常勤だとか、あるいは全く官制上そういう雇用があっていいかどうかと思われるような、きわめて不可解な雇用条件というものを持っている。ことに最近は、私は郵政大臣の何回かの答弁の中に出ております、町内会長を介して店員やらおかみさんを動員して郵便配達を行っているというような点に至っては、私はこれは行政上の問題として、きわめて遺憾な問題だと思うのであります。少なくともこれは官房長一人の責任が、郵便一通完全に配達できるというものではなくて、流れ作業というものは、ポストに入ってから自宅配達までの個々の取扱い者の責任態勢が明確でなければ、郵便の持っている重要さというものは確立できないわけです。それをどこかで、きわめてあいまいな態度をとり、きわめてあいまいな行政上の組織の上にのっけてしまって、そうして郵便というものが、単に何日かかっても窓口に行けばいいというような、非常にルーズな行政措置をとっておられる。そこに私は問題があると思う。そういう点からいって、私は大臣から、この点は一つ明確に、それぞれのポジションの責任態勢というものは、これは厳に一つ規定をして、あいまいな雇用条件その他をとらないと、これは一つ明確に答弁をしていただきたい。 もう一つは、定員事情が来たす根本的な原因については、すみやかにこれを除去すると、こういうことを本日はここで明言をしてもらいたい。そうでなければ、私は郵便の信用を回復することはおそらく不可能なんじゃないだろうか。今日ほど私は郵便に対する国民の不信が高まっている時代はないと思うのです。以下原因その他の究明については、社会労働委員会とか、あるいは逓信委員会にまかせるといたしましても、私は機構上の問題として審議をする責任を持っている委員会としては、この点について厳格な郵政大臣の答弁をいただいておきたい、かように思うわけですが、その所信表明によっては本日結了するかしないかをきめたいと思うのです。まず大臣の答弁を聞きたい。
○国務大臣(植竹春彦君) お話の趣旨はよく、私もさように考えておるのでございます。つまり郵便物は確かに今私たちの見ております。また考えておりますことは、労働力からいけばそれは確かに不足してはいない、それで郵便を配達している。しかし、この行政というものは、ことにまた郵便物の配達というものは、配達すべき役目の人、配達することになれた者が配達することによりまして、完全な業務の遂行が行なわれ、また、監督の立場にある者も通常な、普通の状態で監督ができる、円滑に迅速に業務の遂行ができる、監督もまたなだらかに行なわれていくのだ、かように考えておりますので、そのために今日のように非常勤をたくさん雇っているから、労働力においては欠けるところがない、だから業務は一応遂行しているというだけでもって、私の責任が完全になったとは考えないことは横川委員と同じ考えでございます。そこで私といたしましては、毎回定員の増員を概算要求いたしまして、大いにがんばっておりますのですが、国家財政の都合でもって、いつも定員がなかなか思うように予算上認められないことは、私たちの業務の遂行上まことに支障を来たしますので、実は今回なども、予算等の了解獲得に一生懸命になってやっているようなわけでございます。何とかしてこの問題は、私たちの考えておりますることと横川委員、また逓信に関して御経験の、また御造詣の深い皆さん方の御協力によりまして、何とかこれを達成いたしまして配達することができるりっぱな能力を持っている者に配達させたい、端的に言えば、定員を増員いたしまして、この問題を解決していきたいという熱意に燃えておるわけでございますから、この点一つ御理解賜わりますと同時に、今後もこの問題解決のために、何分御協力を賜わりたいと存じます。
○鶴園哲夫君 さっき伊藤委員の質問に関連いたしまして、官房長というものは役所の、官庁の中であいまいな存在だと思うのですがね。かつて総務局長というのがおりまして、局長をどうしても減らすということになりましたときに、それじゃ局長という名のついている総務局長を廃止しよう、こういうことで総務局長というものは大体各省なくなったわけですね。ところが、大臣官房というのがあるわけですから、頭のいい人が出てきて一つ官房長というものを新しく置こう、こういうことで官房長という形で新しく局長に該当する者が各省にまた置かれてきた、こういう経緯だと思うのですがね。そこで、参考までに伺っておきたいのですが、大臣が割り切ったというふうにおっしゃるのですが、民間から一番問題になるのは、役所の中よりも民間が招待する場合に、局長には全部招待状を出したが、官房長は一体局長であろうかということで問い合わせがしょっちゅう来るわけです。これは局長と同じだということで、官房長にも招待状を出す、こういうことのようですがね。割り切ったとおっしゃるのですが、行政組織上は部長と同じだ、立場は部長と局長の間だ、待遇は局長と同じだ、こういうようなふうに承ったのですが、それをどういうふうに割り切られるのか。行政組織上、立場上、待遇上という三つのふうに承ったのですけれども、そこの割り切り方を参考までに伺っておきたい。なお、待遇は、言うまでもなく、地位、責任の重さ、仕事の困難さというものによってきまっておるわけであって、地位なりあるいは立場というものが、局長と同じなら局長と同じだというふうにお答えを願わないと困るのじゃないだろうか。その意味では、今の官庁の中では非常にあいまいな存在になっておると思いますので、参考までに承っておきたい。
○国務大臣(植竹春彦君) 私が先ほど来申し上げましたことと、ただいまのお話とは、ちょっと食い違いがございます。その点は、私が申し上げておりますことは、組織上の官房長の立場を割り切ったと申し上げましたので、もし私の表現の仕方がそれと違いますような場合には、一つさように御理解を賜わりたいと思います。もう一ぺん明確に申し上げますと、官房長は、組織上は、官房の中におきます部長よりも上でございます。待遇は、これはかつて委員会で山口監理局長が答えられましたと同じことでございます。すなわち、待遇の方は、立場が上の者でも俸給が安い場合もあると、こう答えられておりますことは、全く私もその通りに考えております。そこで、待遇はそういうわけでございますが、組織上は各部長よりも官房長の方が上でございます。この点を、実は前の委員会で委員から御指摘をいただきまして、ここにその経緯を明確に先ほど御答弁申し上げたようなわけでございます。そこで、ただいまのところ、待遇が二等級であるということは、本省内の各局長のこれと同じ等級でございます。また、官房長の下にございます部長とも同じ等級でございます。この点が同じ等級でありながら、組織上は官房長の方が上であるという点を明確にいたした次第でございます。
○辻政信君 この問題はロッキード問題よりも小さい問題ですけれども、(笑声)筋が通らぬから一言申し上げておく。実は、伊藤委員が先ほどおっしゃったように、二十八国会で官房長をやめるといったときに、私も実は衆議院の内閣委員会でこの審議をした。この修正は、野党から出た修正じゃない。与党の良心からきた修正です、当時行政簡素化という点から。それを逐次一省ずつ小刻みに平衡運動をやって盛り込んできた。良心的なのは法務省だけなんだ。そこで、おそらくこの案が出たのは、大臣の本旨でなくて、隣におる人たちの平衡運動で大臣がなめられた。必要がない。ほんとうは必要はない。この予算が六十一万二千円になっておる。たぶん、これは基本給でありましょう。今の郵便業務の遅滞するのは、官房長がおらぬから遅滞しておるんじゃない。十五万の年俸のを四人雇った方がよっぽどいい、極端に言えば。下のほうの手不足からああいう問題が起こっておる。年賀郵便をボイコットするような事態が一体どこにあるか。大臣として責任問題ですよ、これは。恥ずかしい話ですよ。そういうことの打開に法案をいじられるなら文句を言わぬが、何ら関係のないことだ、官房長は。六十一万二千円。今これをここに審議しておったら、世の中はどう思いますか、世間は。郵便物のボイコットまでしておる連中が、高級官吏のためにポストをふやして予算を取るということが恥ずかしくて出せますか、この国会に。これは与党議員も同じだと思う。われわれは修正したのは、与党議員から修正した。これはいさぎよく撤回されたほうがいい。そうして正月の郵便物ができるかできんか、それを見て再審議したいと思う。いかがでありますか。
○国務大臣(植竹春彦君) 簡素化の趣旨は、ほんとうに一生懸命に簡素化に努めて参る所存でございます。ただ、業務の種類があの御審議、さきほど伊藤委員の御指摘の二十八国会でございますか、その八の字は実は忘れたのでございますが、その国会の当時簡素化がきまりました後に、その簡素化を旨として郵政省は業務を担当していったけれども、その後に電気通信関係の仕事、電波の仕事が入って参りました。ことに、電波がこのように非常な人間の数も必要となり、電波に関する業務の種類とその業務の分量とが非常にふえてきた。また、郵便方面におきましても、年々郵便物の数がふえておると、いろいろな忙しい仕事がふえて参りましたので、私は、先ほど実はなめられているというお言葉でございますが、郵政省へ入りましてから見ておりますと、ここにおります官房の文書課長などは、どうもだんだんやせ細って非常に寝不足で、それから事務次官にいたしましても、夜中でもしょっちゅう私の所へ電話が参ります。また、ほかの部局長からも電話が参りますが、郵政省は実に忙しい。こんなじゃ、もう事務次官も文書課長もからだが参っちゃうんじゃないか。それはほんとうに私はもう打ち明け話を申しますと、そういったような状態でございます。これは実は私は官房長一人だけでもどうかとさえ思うのでございます。たとえば官房に何か次長というものが必要じゃないかとさえ思うのでございますが、簡素化の御趣旨を十分尊重いたしまして、少なくとも官房長だけはこれは何としても一つ御理解いただいて御協力を賜わりたいと、さような趣旨でございますので、どうぞ辻委員におかれましても、この実情を御理解賜わりまして御協力をお願い申し上げる次第でございます。
○辻政信君 年賀郵便のお手並みを拝見してから再審議しましょう。だめだ、これは出したら。
○委員長(中野文門君) ちょっと速記をやめて。 〔速記中止〕
○委員長(中野文門君) それじゃ速記を起こして。
○横川正市君 先般私の方から行管へ質問をいたしましたときに、行管としては定員法を撤廃をしたいという趣旨に従ってできるだけ意見をまとめたいというこういう答弁であったのでありますが、その後いろいろ聞くところによりますと、行管の意思とそれから与党といいますか、政府側の意思とがいまだ一致点に立っておらないようだというそういう情報も流れているやに聞くわけであります。これは、先ほど郵政大臣に質問をいたしましたように、行政管理庁として郵政の行政を監査した結果、個人の責任態勢というものがきわめてあいまいになっておって、そのあいまいさが、おそらく監査の結果というのはきわめて悪い結論に私はなっておるんではないだろうか、こういうふうに思うわけであります。そういう点からいっても、今のような雇用関係をあいまいにして、あるいは非常に短期のパート・タイム、臨時職員等によって郵便を配送するということの可否については、私は厳重にこれは行管として結論を出すべきもの、その解決策としては定員問題をこれを解決して、最も熟練したそれぞれ定員を確保する、こういうことが非常に急がなければならない状態に至っているんではないか、かように実情を私は把握するわけであります。私の大体把握するところでは、紛争があるときにはこれは特別な事情ですから、あえてこれは指摘をするまでもないのでありますが、紛争がないときの事情というものを見てみますと、たとえば郵便定員については、これは実際上のきめられた、たとえば勤務時間それから徹夜であるとか、あるいはその他の時間変更、あるいは断続勤務の廃止、あるいは集配区の復元、集配回数の復元というような正常業務を行なおうとすると、郵便だけで約二万八千人くらいの定数が必要なんじゃないか、それに対して郵政当局では六千人くらいしか事実上要求しておらない。それが今大臣の答弁しました一万一千名程度の全体的な増員を行なうといううちの郵便定員、こういうことになっておるようです。それから貯金の実態を見てみますと、これまた八千億からの国家資金を生み出しておる業務なんでありますが、この運営については年々赤字を累積をいたしております。しかも、この業務を全体的に基準年を二十七年くらいにおいてみましても、定数は六千七、八百人必要だというのに、これは現在まだ決定を見ない。郵政当局の要求は千名程度。それから保険の場合においては、同じような物増に伴って集金定員とか、募集者定員、内勤者定員等を入れると約一万人必要だというのに、これまた千名程度の要求しかしておらない。それから各共通部門については、同じようにこれらの物の増強に伴って当然共通部門が必要なんですが、これはおそらく比率からいきますと、四千人程度の要求に対して郵政当局としてはゼロ、この共通用員を今回の場合でもゼロとして要求をしている。こういうような実態から、私はおそらく現行の郵便に対する不信を払拭するための根本的な定員問題というのは、これは除去することができない結果にならないか、こういう点をきわめてまあ憂慮いたしておるわけなんであります。私もまあ部内におりまして、ことに一番末端からその各業務を全部経験をいたしておりますので、そういう点からいきますと、たとえば私どもは集配員が郵便物を持って出るのは、郵便物だけでなくて内容証明だとか、書留だとか現金だとか、いろいろなものを持って出ますし、また、そういうものを扱ってくるわけです。ですからいわば小さな郵便局が移動しておるというくらいに考えて、その業務上の責任というものは、きわめて高く評価をいたしておったのであります。ところが、最近の郵政省はこの人たちをどういうふうに解釈しておるかというと、最近起こった事件では、ある商店に雇われている店員を、この商店の何か紹介状みたいなものを持ってきたということで雇いあげて、そしてその人が郵便物を配達するのに家へ持って帰って電話のある家は電話でもって呼び出しをしておる。それから来た人に、途中の家はそれぞれ委託配達をしておる。さらに、その郵便物を配達中に店へ全部それをたばねておいて自分の店の仕事をし始めておるというような、これはきわめて遺憾な配送事務を請負わせておるという格好があるわけです。こんなことで郵便の信用が私は挽回できるというようなことはとうてい考えられないわけでありますし、さらには臨時関係の人たちによって、郵便物に対する損傷その他は単に郵便事故としてあげられる金銭上の問題とか、あるいはその業務上のサボとかいうことではなしに、まあ全然われわれが考えられないような非常識なことをやってのける、こういう臨時職員が非常に多量に雇われておることによって起こるこの種の事故というものが激増しておるわけであります。こういうふうに見ますと、行政上の、郵政行政上のあり方というものを監査した結果からするならば、私はこの定員問題というものは、喫緊な問題として解決しなければならぬ。しかも、それを解決するためには、あなたの方で出しました定員法を撤廃をして、業務の固定化に見合うところの定員というものを当然これを雇うべきであって、そしてこの人たちの熟練によって現在の郵便業務に対する不信を払拭すべきだと、こういうふうに私どもは考えておるわけです。単に公務員がふえるから反対だというようななまやさしい私は一方論では片づけられない状態だと把握いたしておるわけでありますが、この点一つ行管の意見を明確にお願いをいたしたいと思います。
○政府委員(山口酉君) 定員法のうちから、五現業の定員をはずせという問題に関しましては、かつて国会で検討すべき旨を長官からお話がございまして、その後私どもの方に検討を命ぜられたのでございます。しかし、現在の建前は、定員内の職員と定員外の職員とで経営をするという建前になっておりまして、そういう経営の仕方が非常に望ましいのか、そうでない方が業務の経営上いいのかという問題につきましては、長年こういう形式でやっておりますので、これを改めるということになりますと、経営の実際に当たられます各責任省のお考えを十分聞かなければならないのでございますので、一応定員法から五現業をはずすというような考え方のもとに経営に当たられます各省の御意見を承るということをいたしておるのでございますが、郵政省におきましては、ほぼ同意であるというような御意見もございますけれども、ほかの方面がまだ不明確でございまして、それぞれ利害得失について検討をされておるという段階でございます。郵政省におきましてもまだ、一応の結論のもとにおきましても、さらにいろいろこまい検討も並行的にやっておるようでございますので、私どもとしましては、できるだけ早く結論を得たいと存じておりますが、そういう状況を無視して進めましても、政府の決定案にはなってきませんので、非常に苦慮している実情でございます。
○横川正市君 私はその各省の意見はもちろん聞かなければいけないと思うのでありますけれども、行管が郵政省の行政を監査した結果、少なくとも郵便取り扱い、貯金取り扱い、保険取り扱い等おそらく実際に手を入れてみて、一般世論とそれから行政上の運行とをにらみ合わせながら、少なくとも常識的な判断でこれを見ておるので、この点がいいか悪いかについて結論が出されるだろうと思うし、そしてその結論が出たならば、その結論に従ってあなたの方では対策というものがあり得ると思うので、私は具体的には政治問題でありますから、定員法撤廃の問題を政治的にあるいは行政的にまとめて、そして無理のないときに出して、するつとそれが通ってくれればいいというあなたの方の考え方そのものは当然あると思うのです。しかし私の言っているのは、今の郵政の実態から見て、このままでは絶対だめだという結論に立つならば、私はそれを曲げてなお現行でやれという意見というものは、おのずとこれは消えていくものだとかように考えておるわけなんですから、そういう点からいうと、行管の決意というものは、この問題についてきわめて大切だということになるわけです。その点をただしているわけです。あなたでだめならば、私はやはり益谷さんにきていただいて、そして実際上の責任者としての御意見を聞かざるを得ないということになるわけですから、あなたが答弁できなければこれは答弁しなくてもいいと思うのです。次回にこの問題は譲りたいと思います。もちろん、これは郵政省の設置法の問題と関連をして、この成立にどうこうという問題でなしに、非常に重要問題でありますから、他の機会に十分審議をしてその当否を明らかにしていく、これは当然私の望むところでありますので、なお次回に譲っても私はけっこうだとこう思っているわけであります。
○政府委員(山口酉君) この問題につきましては、行管だけで決定するという問題でございませんので、事務当局が今、各省と連絡をして協議しておる状況でございます。その結果を報告しまして、まあ行管の態度を決定していただくわけでございますが、なおその事務段階における調整に手間取っておるわけでございます。しかし、現在の段階におきましても、行政管理庁といたしましては、そういう一つの改革をやる案をもって各省と折衝しておるわけでございます。もちろん、実現することを強く希望してやっておるわけでございます。
○横川正市君 私はおそらく同僚の委員の皆さんも経験をしていることだろうと思うのでありますが、普通郵便の配送されていく信用度合というものは、確実に、しかも迅速に届いて初めて郵便の効能というのがあるわけですね。ところが、最近の状態を見ていると、必ずその番地にいる人の郵便物が返送されてくる場合が非常に多いわけです。これは熟練そのものに関係をしてくるわけですから、ことにそういう業務を私どもよく知っている観点から見ても、単にこれは紛争だけが郵便をおくらしているのじゃなくて、こういう定員上その他から、もっと信書として迅速に配達されなければならない郵便物の配送が、日時がおくれたり、あるいは何回か付せんがつけられたり、しかも、その上で必ず番地にいるものが返送になったり、こういうような取り扱いをされているということを私ども非常に遺憾だと思うわけであります。ですからそういう点からもこれを解決する唯一のものは、何といっても熟練者をこの満配ということまでいかなくても、ある程度の定員を確保しておくということ、このことがこの郵便の信用を挽回する唯一の私は解決策だと、こう考えておりますので、さらに一つこれは機会をあらためていろいろな点から当局にも、それから行管にも御質問申し上げる、こういうことできょうは一応保留いたしておきます。
○委員長(中野文門君) 速記をとめて。 〔速記記中止〕
○委員長(中野文門君) それじゃ速記を起こして。 他に御発言もなければ、これにて本案の質疑を終局することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中野文門君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十七分散会 —————・—————