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33回国会参議院1959/12/15

内閣委員会 第10号

発言数
57
登壇者
10
会派数
2
開催日
1959/12/15

会議録

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) これより内閣委員会を開会いたします。  まず、国家公務員共済組合の運営並びに国家公務員の給与に関する件を議題として調査を進めます。  政府側出席の方々は、佐藤大蔵大臣、石原主計局長、船後主計局給与課長等の方であります。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 佐藤大蔵大臣に給与に関連して二、三お伺いしたいと思いますが、私が申し上げるまでもなく、人事院は公務員の利益を守る、そういう立場に立たされて、政府の機関から独立しておるわけです。にもかかわらず、最近特に人事院が公務員の利益を守ろうとしない。たとえば、民間給与の調査にあたっても、特に小さな事業体を対象としたり、あるいはまた、民間給与の一番低い三月という特定の月を特に選んだり、あるいはまた、できるだけすみやかにとか、なるべく早く、こういうあいまい模糊な言葉を使って、実施の時期をことさらにずらしたり、あるいはまた、二十八年以降公務員が非常に熱望しておるいわゆるベース・アップ、こういうものをただの一回も実施していない。こういう実態であるわけです。一方政府におかれては、この人事院の勧告については尊重すると、どなたもそう口ではおっしゃる。ところが、特に佐藤大蔵大臣におかれては、このつつましやかな人事院の勧告をすら無視して実施されようとはいたされてない。いろいろ漏れ承ると、閣議でも大蔵大臣だけが反対しておるかのごとく私どもの耳に入っておるわけであります。これはまことに遺憾のきわみで、一つこの際何とか特別に考慮してもらいたい。十分いろいろな観点から、最近では大蔵大臣もそういう御意図もあろうかと思いますが、一つ年末も差し迫って参りまして、公務員の非常に熱望しておる年末手当については、特に格段の努力、御配慮をいただきたい。まず、この点お伺いいたします。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) お答えいたします。ただいまお話のありましたごとく、人事院制度は、申すまでもなく公務員の給与の適正であるかどうか、そういう意味におきまして公務員の利益を守るという観点に立って、そこで御指摘になりますように、政府とは独立した機関であり、従いまして政府に遠慮することもなく、また、公務員に遠慮することもなく、まことに公正な立場においてそれぞれの判断を下しておる。そうしてその結果を政府に勧告するということになっております。で、ことしの勧告も御承知のような勧告が出ておりまして、この時期についてはなるべく早くと、かように申しておりますのは、政府の財政上の都合もあるだろうということを考えて、そう無理なことは言えない。政府の機関ではないという意味において、また政府とは別個の立場においてということでございますから、その点はなるべく早くという表現は、おそらく財政的な都合もあるだろうということだと思います。  ところで、政府がこの人事院勧告に対してとって参りました態度は、ただいま御指摘になりましたように尊重する、これはもうはっきり申しております。また、尊重して処理をつけることをいたして参っております。ところで、最近は尊重というよりも完全実施というような気持の方向に順次動いてきておる。それはおわかりだと思います。  ところで、ことしの人事院の勧告は、いわゆる中だるみ是正が一つと、また夏季手当については〇・一を増加しろ、こういうことでございます。これを本年内に実施すべきだという御主張、これを伺うのでございますが、政府自身は財政的な都合から、この実施につきましても十分検討いたしまして、そうしてこれを取り扱う。最近のここ数年三十二年以降の実例を見ますと、実施はするが、大体翌年度に実施しておるというのが、大体の通例でございます。その以前におきましては、あるいは翌年度においても、年度当初から実施することなく、あるいは半年後実施したこういうようなこともございますが、これなどは純然たる財政上の都合から、さようなやむを得ざる処置に出たことだろうと思います。ことしの勧告につきましても、人事院はできるだけ早くしていく。その意味では、過般も本会議におきまして人事院総裁も政府がことしこれを実行しないことは、まことに遺憾だこういう手厳しい批判もいただいております。しかし、私どもが国の財政を扱っております立場から見まして、ことしはどうもこれはできない。来年の四月以降におきまして、来年度から中だるみ是正を実施したいということで、ただいま予算編成にもとりかかっておるような次第でございます。  ところで、夏季手当を〇・一増加しろ、こういう人事院勧告があるから、この〇・一を年内に実施しろというお話が出ております。御承知のように人事院勧告は夏季手当支給後において行われましたので、ことしは支給済みだということで来年度夏季手当について〇・一を考えていきたい、かように私どもは考えております。  ところで人事院の勧告は本俸あるいは各種手当それぞれについて適正なりやいなやを判断をいたしまして、人事院が申しておりますのは、今回はいわゆる全部を通じてのベース・アップではなく給与体系において中だるみを是正するこういう点が一点。もう一つは夏季手当並びに年末手当この二つを見ると、この夏季手当が不足しておるというので、夏季手当についての勧告があるわけであります。で、ことし実施しないことは、まことに遺憾でございますが、来年の夏につきましては、この人事院勧告を実施するように私どもは当然配意していかなきゃならない、かように実は考えておる次第であります。  ところで、この夏季にもらうべきものをもらわなかったから、冬ぜひふやしてくれ、こういうお話が出ておりますが、手当の性質から申しまして、人事院勧告が言っておる夏季手当が足りない、これを歳末にふやしますことは、これは歳末手当が不適当だ、こういうことと一緒になりがちでありますので、私どもはその考え方には賛成はいたしておりません。夏季手当は夏季手当、歳末手当は歳末手当、区分をいたしまして処理する。ことに、予算等も冬の問題、歳末手当につきまして普通公務員は一・九また現業官庁等におきましては一・七五というものを基準の手当の率にしておりますが、業績手当等でこれを一・九まで上げることはよろしいという基本的な通知を出して、全部一・九でそろえて参っておるのであります。ところで、最近の事情から申しましてこれを増加してくれという意見が一人伊藤さんだけではなく、各方面からそういう意見が出ております。閣議におきましても最初問題が決定を見まして、一・九で歳末手当を出すということをきめたのでございますが、その後さらに次の閣議、またその次の閣議と三回にもわたって、この問題をめぐっての話が出ております。しかし、政府といたしましては、この際この一・九を変更するということは、地方公務員に対する関係なり、あるいはまた過般も申しましたように、日雇い労務者に対する関係なり、その他全部を勘案しなければなりませんし、一般公務員と現業官庁との関係についても考慮しなければならない。そういうことでこれを増加する考えはこの際はございませんということをはっきり申し上げて、また、その態度でただいま対処し、おそらくきょう支給するということに相なっておると思います。で、ただいまお話がございました事情等につきまして、各方面からいろいろお話は伺っておりますが、ただいま申し上げるように、三回も引き続いての閣議で十分検討を加えた末でございます。今回は規格通りの一・九で御了承を願いたい、かように考える次第であります。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 大臣のお話を承っておりますと、人事院の勧告について、いわゆる項目については夏季手当は夏季手当で、歳末手当は別なんだから、夏季手当に加えるんだ、そういうことは人事院の勧告をそのまま尊重して、時期については、まことに都合のいいように財政上できない、そういうようなことを言っておられる。これはまことにおかしいと思うのです。大体人事院が民間給与の実態を調査するのは三月現在、この三月というのは、先ほども申し上げたように、一年十二カ月のうちで、民間給与の一番低い月だ、そういう三月を特に選んだ。これはまあ別な問題としてまた別途お尋ねしたいと思いますが、この三月に民間給与の実態を調査して、これを公務員の給与と比較して、この人事院ですら五・七%公務員の方が低いと言っておるわけです。そこで、人事院としては例の先ほど御指摘のあったように、中だるみの是正と夏季手当〇・一、これをできるだけすみやかに、そういうふうに勧告しておるわけです。そこで三月の実態で比較したところが、公務員は五・七%低い。この五・七%も実際に、私どもがやるとまだまだ差があるわけです。この人事院のつつましやかな差によっても、五・七なおかつある。しかも、三月の実態で比較して公務員が低いというのですから、ほんとうなら三月にもう実施すべきところ、四月に押えて、四月に実施すべきが当然であります。夏期手当は夏期手当、期末手当は期末手当、そういう論法から言われるならば。なぜ人事院の言うように、当然四月にさかのぼって実施してしかるべきではないか。期末手当は期末手当、夏期手当は夏期手当、これは人事院の言葉そのままを尊重をしてやろうとすれば、それは流用ができないという意味であろうと思う。ところが、実施の時期について人事院はできるだけすみやかにというようなあいまい模糊な言葉を使っているのをいいことにして、財政上できない。これは人事院のあるものは、都合のいい点はこれを活用して、都合の悪い点はこれを取り入れない、そういうふうに解さざるを得ない、そういう点まことに遺憾だと思うのですが。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) ただいま伊藤さんの言われるように、人事院の勧告そのものは、おそらく今年の四月から実施しろということだろうと私も思います。従いまして、過般本会議場において、浅井人事院総裁も四月から実施しないことは遺憾だということを申しているのであります。政府はこういう勧告を受けますれば、尊重をするという立場でございますから、予算その他の処置ができますならば、これは当然さかのぼってやるべきでございます。しかし、その点ができないので、私どもは財政上の都合で今年は実施いたしませんということを申し上げているわけであります。これで私どもも大いばりをしているわけでは毛頭ございません。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 大蔵大臣は、人事院の勧告は尊重しますと、口を開けばいつどこでもおっしゃっているのですが、ところが実施の時期になると、財政上これが許さない、そういうふうにおっしゃるわけです。ところが、たとえば夏期手当の〇・一は、国家公務員にとっては大体八億で足りるわけです。これは先日来問題になっている戦闘機ロッキードの一機半の値段なんですね。これは音に聞こえた名大蔵大臣としての佐藤さんが、この程度のやりくりができないとは、天下の大蔵大臣とも考えられないわけです。これは大蔵大臣の誠意の問題だと思う。やる気があるなら、どうでもなる問題を、先ほど来の理由を述べて、そうして逃げておられる、ほんとうにやる気があるなら、私はできると思うのです。一つこの際さらに考えていただいて、何とかもういろいろのことは申し上げません。中だるみの是正を今すぐやれとか、四月にさかのぼってやれとか、夏期手当を四月にさかのぼって行なえということは申し上げません。ただ年末手当一点にしぼって、これをぜひ、もう先ほども言ったように本日実施です。本日実施の年末手当〇・一を何とかして一つしぼり出していただきたいと思います。これは誠意があればできる、誠意があるかないかの問題にかかっていると思うわけです。この誠意がおありかどうかをお伺いしたい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) これを作り出せば誠意がある、作り出さなければ誠意がないという御批判のようですが、その点は別といたしまして、ただいま七億と仰せられましたが、それはどういう計算をなさいましたか、私どもの計算では、〇・一は一般会計で十七億、特別会計で七億、政府関係機関で十四億、また地方の公務員関係で二十五億、計六十三億という金になっております。その金はすでに御承知のことだと思いますが、これは申すまでもないことですが、予算を御審議いただきまして、こういうような多額のものが流用できるような状況ではございません。従いまして、この点を考えますと、これだけの措置をいたしますためには、やはりいろいろ補正を必要とするだろうと私考えますが、その点では、御承知のように今年は非常に災害を受けまして、災害対策費にあらゆる財源を動員したような関係がございますので、今年はこの種の措置がとれないという事情でございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 時間の関係もありまして、最後に一点だけお伺いしますが、先ほど来申し上げておるように、人事院の勧告をそのままやっていくことになれば、精神通り、人事院の勧告のその趣旨通り政府がこれを忠実に実施するとなると、繰り返し申し上げたように本年四月にさかのぼって中だるみの是正なり、夏期手当〇・一支給ということになるでしょう。しかし、そういうことを今申し上げているわけではないのです。そのうちのほんの氷山の一角である年未手当〇・一にしぼって、ほかは犠牲にして、その一点にしぼって何とかこの際しぼり出していただきたい。なるほど先ほど風水害の対策、これは国民あげての大事業であろう、これは私ども進んで協力しておるわけであって、それとは別個の、それはいい口実にはなろうと思いますけれども、その分野を侵すことなくして、いかようにもできると思うわけです。こういう点については、ここで時間をかけて数字をあげてやるのが一番いいと思いますが、時間の関係で、ただもう大蔵大臣の胸三寸にあるというふうに私どもは考えておりますので、一つこの際、公務員の期待に沿って、さらに一つ御配慮いただきたいということを特にお願い申し上げて時間の関係上終わりたいと思います。

横川正市日本社会党

○横川正市君 先ほど大臣の答弁の中で、基準の問題でちょっとこれは大臣の考え方が違うんじゃないかと思いますがね。それは先ほど言ったように特別会計七億、政府関係機関十四億のうち、すでに郵政を除いた全部は解決をいたしております。基準は一・七五を基準としてその処置によって一・九にし、さらにこれに対してプラス・アルファというものをつけられる格好で問題の解決をはかられておるわけですね。ですから、これは三公社五現業の持っております業績手当というものを抜いたものが一・七五、業績手当を入れたものが一・九と、こういうふうに大臣は御答弁になっておりますが、私は基準からいえば、一般職の一・九と、それから三公社五現業の一・七五というものはこれが基準になる。そこで、あなたの方が業績手当その他でみた少くとも一五くらいのものは、みる場合にはその半分であっても一般職にみてやるということ、このことが私は実際上の運用だと思うのです。ところが、それではなくて、いまさらに三公社五現業の場合には一・九を上回って支給を受けるという実情にあるのだから、それならば一般職の場合もこの際考慮すべきではないか、この考慮すべきではないかというのは、単に比較論や人情論でなしに、現状の勧告の問題があるわけだから、それを適用してはどうかと、こういうふうにいくのが、当面の年末手当の審議の最も妥当な私は大臣の意見だと思うのです。そういう点からいっても、この点はやはり当面私は〇・一を増額支給するというための努力を、大蔵大臣としてもしてもらう、それは〇・一が財政上できないというならばこれは問題でありましょう。特に先ほど大臣が言ったように、災害関係だと言われれば、私もこれは災害に相当金のかかったことはわかっておりますし、各省の予算財源のしぼり出しをやったことも十分承知しておりますから、いまさら各省の大臣は大蔵大臣に〇・一を出せる財源を持っているとは、これはなかなか言いずらい立場にあるんじゃないかと思う。しかし出せといえば出されるんだということは、これは先ほど言いましたように〇・〇一か、〇・〇三か、〇・〇五か、〇・〇七か、いずれにしても出せるということについては、私はこれは各省大臣の胸中にあるのであって、それを幾ら出すかは大蔵大臣のかけ声にあるのだ、こう見るのが一般的な物の見方だと思うのです。そういう点から、災害でしぼり出したから予算はないという理由もありましょうし、災害で出させたので、あとはありませんと言わざるを得なくなったという理由も、各省に私はあるのだと思うのです。そういう点から、この際、大蔵大臣としては、先ほど言った理由に基づいて公務員に対する増額を払ってやるべきじゃなかろうかと、こう思うわけですが、もう一度その点考慮いただけるかどうかをお尋ねいたします。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 横川君にお答えいたします。私も現業官庁を扱ったことがございますし、また、団交等をいたした経験から申すわけでもございませんが、横川君もおそらくそういう意味ではいろいろ交渉を持たれたことがあると思います。ところで、年末手当についての政府の基本的な考え方は、ただいまお話しになりますように、一般公務員は一・九、また現業官庁は一・七五、これは平素の給与体系等が違うから、これだけの差があっていいだろうというので、現業官庁は一・七五、それから一般公務員は一・九、この原則があるわけであります。ところで、いろいろ団交をいたした結果では、いわゆる期末手当というか、年度末に支給される業績手当を、この冬の間に先渡ししてくれと、こうまではっきり申しませんが、当然もらう業績手当があるのだから、一般公務員が一・九もらう、その場合においては現業官庁もその業績手当を先に支給してくれ、こういうことがいつも言われておるのであります。そこで、私どもは、現業官庁に対して一・七五を堅持することは実際においてむずかしいだろう、その点は団体交渉をやっておることだから、その点は団交の結果に待つべきだ、それかと申しまして、現業官庁の業績手当の支給が全部一律ではないから、ある程度の基準を示さないと、現業官庁相互の間に非常な問題を起こすだろう。そこで私どもが考えますのは、一般公務員が一・九だから、業績手当の年末支給の場合も一・九を基準にして下さいということを実は申しておるわけであります。ところが実際は、ただいまお話しになりましたように、団体交渉をやりました結果、この一・九プラス・アルファというものを支給しているというのが実情のようであります。そこで、この一・九プラス・アルファ、今度はその方を基準にして一般職の一・九を上げるといたしましたら、せっかくの団体交渉を、一般が一・九だからというので団体交渉をしてきめたのだ、それをまた基礎を狂わすということでありますから、せっかくきまったものがまた非常な不満を持つということになるのです。で、給与の建前から見まして、やはり一般公務員と現業職員との間には、相当のバランスをいつも考えておるわけです。そうしてそのバランスを各団体は団体交渉によって結果をちゃんとそこへ生み出される。ところが、電電、あるいは専売、あるいは鉄道、こういうようなところになりますと、業績手当の支給は必ずしも一様ではない。こういうことを考えて参りますと、この業績手当だけにまかせれば、ただいま申すような一・九を非常に上回るものができたり、あるいは場合によったら一・九にも達しないというような場合もある。これでは、各団体の独自性から見て当然ではあると言いながらも、これは御満足にならない。そこで、やはり基準は厳正にしなければならないという建前でございます。ただいま申し上げますように、一・九プラス・アルファで団交が妥結したということは、一般公務員が一・九だということをやはりにらみ合わせて、この団交はきまっておるわけです。そういうことを考えますと、今度は現業官庁の方を基準にして一・九を変えるということでは、そのバランスが狂ってくる、そういう点で実際に私はこれを採用することはできないのでありますが、同時にまた、今のお話にもありましたが、〇・一くらいならば既配賦予算のうちで何とかなるのじゃないかと、こういうような考え方があるようでございますが、各省の人事関係予算は、私ども厳正に査定をいたしております。査定はいたしておりますが、各省によりまして、定員に欠員を持ったり、あるいは臨時職員の数が非常に少なかったり、また非常に多かったりするような相違もございますし、また超勤手当を持っておられる役所もあるし、あるいはそういうものがないところもある。いろいろでございますので、やはりその基準を明確にしておかないと、既配賦予算で一つそれをまかなってごらんなさいということでも申そうものなら、とんでもない結果を招来する。ことに、地方公務員等におきましては、富裕団体においてはまかなうことができるでしょうが、いわゆる交付団体その他貧弱団体等については、当然手当をしてあげないとそれらの処置はできないだろう。そういうことを考えて参りますと、いわゆる既配賦予算の中で何とか処置しろ、そういうことを許さないのが大蔵大臣だから、これはそのひもさえ解けば各省はきっとやるから、それでいいじゃないかというこの考え方には私ども賛成しない。給与の適正化をはかり、また各省間に公平にそれが守られるということが、今日最も必要なことでありますから、そういう意味では楽な扱いはしないという立場をとっておるわけであります。この点は御了承いただきたいと思います。

横川正市日本社会党

○横川正市君 これは労働の質が三公社五現とそれから一般職と違うから、だから給与の基準が違ってもいいのだということで給与の決定がされているのであれば、私はこれはそれぞれ納得している者が職員の中にあると思うのです。ところが、今の公社とそれから公務員との給与の差というのは、大臣の言われるように、ある高い基準を一般職が持っておって、それに見合って三公社五現業がそのやや低目の基準を持っているという給与体系ではないのです。今のは、団体交渉のできる三公社五現の方が、団体交渉があるために給与の面ではある程度高くなっています。これは五%程度高くなっていると思う。それから団体交渉がない、すなわち人事院の勧告を唯一の頼りにする一般職は、本来ならば、人事院の性格は罷業権にも匹敵すべきものなのに、事実上はそうではなしに、第三者としての公平な性格をいささか喪失しているきらいがあって、一般職の給与の基準が三公社と比べると低くなってきている。しからば、実際上の生活の状態はどうかということになると、これは私は差があるというふうには見れないのが現況じゃないかと思うのです。そういう点からいっても、期末手当を一・九にきめて、そしてあとから業績手当でカバーをする三公社と同列ですという期末手当を支給しようとする思想というのは、実際上の実態から見ると、これはいささか違うというのが私どもの見方なんです。もちろん、団体交渉というものがあるから、その中に財源上の問題等も十分検討して出せる範囲内でやっているのだから、これはもう妙味を生かして平和な交渉というものも当然あり得ると思うのです。しかし一方、一般職の方にはそういったものが一切ないのだから、政府はもっと親心を示すべきではないかという点も私は形としては出てくると思う。そういう点から、今大臣の言われているように、給与差からくるプラスの場合の期末、勤勉手当等のあり方については、一考も二考もしなければならない要素が当面の給与体系の中にある、こういうふうに私どもは考えている。この点で人事院に質問をいたしますと、できるだけ三公社五現業と同じような給与体系にしたいのだ、だが実際上は、いろいろ支障があってできませんということを、ここの席上でも何回か総裁は答弁をいたしております。その支障そのものは、私はまあわからない問題ばかしではないと思うのですが、せめて給与が直せないならば、期末だけぐらいは、この程度の増額を支給してやるということが政府としての親心じゃないか、こういうふうに思うわけです。  それからもう一つは、既定経費の問題は、確かにこれは大臣の言われるように相当窮屈ですよ。私はまあ各省その点では同情すべきものがあるというふうに思うわけです。さらにまあ、私どもとしては災害のときの既定経費の削減については反対したという立場にありますから、これはまあ事情は十分了とすることができると思うんです。ただ、政府が政治的に人事院の勧告はのみますよ決定したときは、それじゃあその予算を与えるかというと、これまた既定経費でまかなわすわけです。それからまあ今回のような場合には、今度は逆に既定経費が非常に少ないからやれないんだという言いわけになるわけなんです。その使い分けがきわめて微妙なものが私はあるんじゃないかと思う。これは単に既定経費の中の計算上の問題ではなしに、多分にこれは政治的な取り扱いの分野に相当大きく足を入れている問題じゃないか、だから既定経費云々ということは、いわばそれは理屈であって、実際上は政治的に解決することのできる問題だと、私はまあそういうふうに理解しているわけです。これは私はまあ当面、自由民主党という党と社会党という党の中で何らかの話がされているようなことも耳にするわけですから、ここであまりがっちり大臣からだめですという答えをもらうというと、かえってその方に支障にならないとも限りませんので、まあこの点一つ考慮をされて、もう一考を願えるものかどうか、そんな点で、一つ大臣の政治的発言をお願いしたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) まあ、とにかく団交をやられた経験もあるから、私は経過はあまり申しません。ただ、今言われますように第一段としては団交をやっている現業官庁の給与は、大体高いという意味で、期末手当は一・七五と一・九と、そういうことで大体権衡はとれたと、そういうふうに考えておりますが、現業官庁というものは、さらに業績手当というものが出て参りますので、そこでその業績手当で非常に一般給与も高いし、その上さらに期末手当もたくさん出るということでは、一そうつり合がとれない。まあこういう意味合いから今申すような一・九という一つの基準を私どもは示しておるわけです。これで私どもは権衡がとれている、かように実は考えております。従って、これはやはり守っていただかないと困る。先ほどちょっと申しましたように、各省の人件費の使い方、いろいろございまして、また、役所によりましては、非常に出張の多いところだとか、超勤のあるところだとか、そうでないところだとか、場所によりましてはそういうものをできるだけ平素使わないようにして、あるいは暮れにそういう旅費や何かもできるだけ使うような使い方をするところもありますので、いわゆる一・九というものが、これは厳正に守られるが、その他の諸給与等を勘案してみますと、必ずしも一律にはなってない、こういううらみはあります。うらみはありますが、大筋のものだけは守っていくということが必要のように思います。で、まあこの際でございますが、先ほど申すように、三回にもわたって私ども閣議を開き、慎重に討議した結果、今回は一・九、これを守っていただくということを、各省大臣に強くお願いをしておる次第であります。  ところで、ただいま最後にお話しになりました党同士の間で何か話があるというお話も一こと伺いましたが、私これは非常にむずかしい問題じゃないかと、私も昨日か廊下で自民党のある人から、ある程度話を進めたものがあるんだ、で、この際にそういうことをやめられちゃ困る、何とか格好のつけるようにしてくれという非常に突き進んだ話をしておられます。これは非常に打ち割った話でございますから、その通りお聞き取りを願いたいと思いますが、しかし、この事柄は行政府の事柄でありますし、私、国会において何か立法なさるということなら、これは別でございますが、政府自身も一般職についてははっきりしたことを申しておりますから、立法されるにしても、私どもは政府の考えを聞かれれば、反対でございますとはっきり申し上げる。この点はあまり行政府と、それから立法府の間で紛淆を来たさないようにやはり守っていただきたいと、私は心からお願いをするわけでございます。ただいま申し上げたようなことが具体的にあるかどうか、それもはっきりしたわけじゃございませんが、何かぼやっとした意味で、ただいま横川さんが触れられたようなお話を小耳にいたしました、この点私はまことに遺憾に思います。どうかそういうことのないようにお願いしたいと思います。

鶴園哲夫日本社会党

○鶴園哲夫君 大臣たびたび恐縮ですが、どうも御配意の足りないような面があるような気がしてならないわけです。それは今横川さんのお話もありましたように、公務員は一・九、今郵政省を除きまして全部解決したわけですが、一・九プラス・アルファというふうに解決をいたしているわけですね。これが人事院が発足いたしましてからずっとこういう形態なんですね。年末手当が国家公務員の場合には一・九と、そうして同じ公務員である現業の場合においては一・九プラス・アルファ、このアルファが千円の場合もありますし、千五百円の場合もある。この形が毎年暮れになりますと、同じ公務員同士で非現業の国家公務員は一・九しかない。現業は一・九プラス・アルファだと、これはこういうことが数年続いているということは公務員の場合、非現業の公務員の場合に非常に影響があると思うのでございますが、業務の遂行の上においても、政府に対する信頼感の上におきましても問題があると、こういうふうに思っているわけですが、さらに人事院勧告の内容はまあともかくといたしまして、過去、御承知のように一月に実施したことが過去ずっとあったのですね。これはここ四、五年四月になっているわけですね。今度もまあ四月と、ここ数年の経験の中から来年の四月というふうにおっしゃっておられる。しかし、その前は一月一日から実施されている。そういう点等から言いましても、非常に公務員の側においては、政府に対する考え方に問題がやはり出てくるのです。災害の問題をおっしゃいましたけれども、災害の問題で、やはり非現業の公務員は非常な苦労を重ねているわけですね。その場合災害だからということで、また一つ公務員の場合はオミットされる、こういうことでは困るんじゃないだろうか。さらに今年は特殊なことがございまして、御承知のように前々から問題になっておりますあの長期掛金の問題ですね、これが今度二・四上がるわけでございますね。今までは二%だったわけですが、今度四・四になりまして、二・四%上がるわけであります。この十月一日から、これは公務員が初めて五、六百円ずつみな給与が減るわけです、手取りが……。これはやはり考えていただかなければならぬ特殊な実情じゃないだろうか、こういうふうに考えているわけですが、今度人事院が勧告いたしまして、来年の四月から実施されるというふうにおっしゃいます。これで二・三%程度上がると思います。しかし、この十月一日から二・四%もすでに掛金が上がりまして減っているわけでありますから、来年の四月一日から実施なさいましても、これは同じだというような実情にもなるわけでありまして、こういった諸点を一つ御配慮いただきまして、年末手当について格段の御配意をいただきたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 鶴園さん、今の期末手当の一・九の問題ですが、これは私、各現業官庁が業務成績がいい場合にはこれを増加することができますが、成績が悪いと一・九にならないということができるわけです。今一・九プラス・アルファそれがずっと続いておるのが現実だというようなお話ですが、私の記憶では、過去におきまして成績が悪かった国鉄では、ようやく一般公務員なみに一・九まで上げた、こういうことがございます。プラス・アルファが出ていない、こういう状態なんです。これはやはり現業官庁の特異性から参ります業務の成績が上がったという、そういう意味の特殊手当でございますから、この点は特別に考えざるを得ないんじゃないだろうか、ただ、それがプラス・アルファになりますことは、これは政府の通牒から見れば、私ども非常に遺憾に思います。やはり上は一・九でずうっと押えていただきたい。しかし、これはやはり団交をやっておりますと、必ずしもびしっとそうはいかないというところがあるようですし、組合が非常に強いというか、経営者が非常に弱いというか、ことにまた、年度を通じて年末に支給することを考えると、それをただ時期的に少し早目に出したというような意味で、経営者側でも団体交渉に応じている。こういう事情がございますので、あえてとがめるというわけにはいかぬだろう、かように思います。ただ、これを本則に考えられて、そうして一般公務員との均衡がとれない、こういうふうに言われることは、私どもは給与体系を守る上から申しまして賛成いたしかねます。ただいま鶴園さんの御指摘になりましたように、ことしは共済組合の掛金も相当ふえているからそういうことも考慮に入れたということは、これは私ども理屈から申せば全然別個の事柄だ、かように思いますけれども、そういう点は考慮には値することだろうと思います。その点はしかし今回も閣議におきましても十分論議をいたしまして、それらの点も考慮した結果、そういうこともあるが、今回は一・九で支給をしよう、こういうことに結論を出した次第でございます。  まことに冷たい感じのお話をするようで何とも申しわけございませんが、大体給与は一カ所だけではきめられないし、その一つをいじることによりまして、地方公務員についても、また現業官庁についても、あるいは日雇い労務者についても、全部に思いをいたさなければならない。これは非常な重要な問題でございます。従いましてこれはイージー・ゴーイングで一局部だけ見て、これはこういうふうにしたらということだけで結論を出せない、かように一つ御了承いただきたい。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 委員長、速記をとめて下さい。

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) 速記を起こして。   —————————————

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 年末手当で大蔵大臣に社会党からいろいろ要請しておるのですが、先ほどから非常にかたいようでございますが、過去三回の閣議では、大蔵大臣一人ががんばったというような風評が飛んでおるのですが、そういうことは大蔵大臣の今後の御誠意にゆだねるといたしまして、私は本日はもう時間がございませんので、国家公務員の共済組合に関する質問を大蔵大臣のおられたときに一つだけ重要な問題を残しておりますので、それだけ一つお聞きを願いたいと思います。  この前の、三日だと思いますが、大蔵大臣が御出席になって私が御質問申し上げましたときに、基本的な問題として、いわゆる給与的な性格から保険的な性格に切りかえた。これは大蔵省の主張ということを私は早く聞きまして、これはいいことだと思っております。そこで、まず聞いておきますが、この給与的な性格、いわゆる恩給というものから保険的な性格へ、いわゆる共済組合法の相互扶助の精神にかえられたということになると、国の負担分のいわゆる百分の五十五、これはいつも政府がこれだけ負担しておるんだという声を聞くのですが、一般国民もそう思っておるのですが、私の考え方といいますか、いわゆるこの切りかえられた保険的なシステムによるところの考え方と申しますのは、その五十五の大部分はいわゆる統治権を有する政府の支出ではなくて、国家公務員を雇っておるという事業主の立場で支出されている分が相当あると思う。それがわれわれといたしましては折半主義ならば、四十五の分がいわゆる事業主の立場によって政府が支出されておると私は見ておるのですが、その点の考え方について、大蔵大臣からちょっとお聞きしておきたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) これはまあ両方の資格というのが筋かと思いますが、両方の資格ならば五十五はどういう割合になるか、こういうようなお尋ねがあろうかと思いますが、そこまでの区分はしておらぬだろうと思います。これはやはり両方の資格という立場で五十五というものをきめておる、かように私どもは了承しております。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 五十五については、これは仕方がないが、その考え方ですね、いわゆる国家の統治権を有している政府が負担しているのではなくして、いわゆる保険的な性格からいうと、この国家公務員を雇っておる事業主という立場の支出というものが相当あると思いますが、その考え方についてはどうですか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 考え方はただいまの二つの資格だろうと思います。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 その点が今後質問に発展してくると思うのですが、まあ、それの結論は別といたしまして、今度の国家公務員の共済組合法について、もう一つわれわれが不審に思っておるのは、保険数理で、保険経済でやって運用しようというのが今度の切りかえられた制度の根本的な性格であると思う。そうすると、一つ問題になるのは、自衛官と警察官の特例の扱いなんです。大蔵省が七月ころに出されたと思いますが、九月でございますかの説明書によりますと、今度の場合は先ほど申し上げましたように、給与的な性格は全部給与の方でみるんだということにされております。そうすると、特例の場合を見ますると、警察官と自衛官、私はこれが優遇しておる、よくしておるという意味じゃない。これはわれわれは当然だと思うのですが、一般公務員との差の問題です。特例の問題でありますが、警察官の場合は十五年で百分の三十五というものが、これが年金としてつくことになっておるのです。一般の場合は二十年で百分の四十です。そうすると、そこに保険数理からいっても支出が相当増大する。ところが反対に、しからば掛金の率を見ますると、千分の四十四と千分の四十七。千分の三だけしか違わない、これは警察官の場合。そういう千分の三程度の保険料の掛金の差によって、それだけの優遇できる保険数理がどこから出てきたかということが、私はちょっと疑問だと思う。そういう点についてちょっと御説明願いたいと思うのです。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) まあ在来からの経緯がございますから、いろいろの問題があるだろうと思いますが、詳細は主計局長から説明いたさせます。

石原周夫大蔵省主計局長

○政府委員(石原周夫君) 御承知のように警察職員等につきましては、従来恩給の時代から一般の職員に比べまして短期に恩給がつくというそういうような経緯もあるものでございますから、今回はただいま山本委員から仰せのございましたように、期間を短くいたしまして、それぞれ給付をされる、こういうような建前にいたしております。この国の負担あるいは組合員の負担につきましては、これは各警察職員あるいは自衛隊員、自衛隊員なら任期制と非任期制とございますが、それぞれのグループにつきまして、おのおの在職年限の見込み、あるいは死亡の率、あるいは死亡におきまする扶助料の率、そういうようなものを一般職公務員の場合と同様に、現在ありまする資料に基づきまして算定をいたし、ただいま御指摘がございましたように、警察職員それから非任期制の自衛官につきましては、おのおの千分の四十七、四十六、こういうきめ方をいたしているわけでございます。これは今申し上げましたように、各グループにおきまする勤続期間の見込み等あるいは平均年令というようなものにつきまして、おのおの違いがございますから、おのおのの具体的なデータによりまして計算をいたしまして、今申し上げましたような給付水準の関係これが低いということ、期間が短いということ、その他を調整をいたしまして掛金率を定めたという次第でございます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 それじゃ答弁は主計局長でいいですから、大蔵大臣よく聞いておいて下さい。今主計局長がいろいろと指数をあけて言われましたけれども、保険システムでやる場合には、いわゆる勤続年数が長いほどこれが有利になる、保険者から有利になる。従っていわゆる五現業の逓信関係の場合は、非常に勤務年数が長いということで保険料が低くなっている。警察とそれから一般職のこのいわゆる脱退、残存表を見ますと、警察の方が勤続年数はこれは低いのであります。短いのです。従ってそうすると、どうしてもそのいわゆる何と申しますか、支出が年々これは早くふえてくる、そういう点から見ると、警察と一般職とが、警察の方がそういう保険給付が、共済給付をよくするというような理由は出てこない。そこで見ますと、わずか十五年で百分の三十五ですか、これは一般公務員のように二十年にしますと、警察の場合は百分の四十二・五、要するに二・五上回ってくる。同じ年数二十年勤めて警察官がやめた場合には百分の四十二・五なんです。そういうふうになると、給与が給付は上回って、掛金はわずか千分の三、しかもその保険システムにおきまして、単に勤続年数とか、そういう脱退数、残存数とかそういう表以外に保険集団ということが、これは大きい要素となるのであります。というのは、この組合員の数の大小によってこれは非常に保険経済が変わってくる、共済経済が変わってくる、一般公務員は四十何万、警察官はおそらくそれほどおらぬと思います。こういうことから見まして、どういう要素を見ましても、警察官に対して保険数理から考えた場合、むしろこのような、恩給のように、特に軍人とか、警察官に対しては優遇するという措置をとる場合はこれは別です。こういう場合であれば、私は別に言わない。保険数理から今後経営していこうという場合には、われわれ警察官だけこれだけ優遇するという数字は、どこからも出てこない。私が最後に言いたいことは、もし警察官においてそういう保険数理で運営できるならば、一般公務員にも千分の四十四の保険料率はこれはいいと言っておりませんが、今日のものを是認するとしても、千分の三程度の違うことによってそれが経営できるならば理屈は抜きなんです。一般公務員にも十五年で百分の三十五の給付をやる。それから年々一・五ずつ上げていって、二十五年から三十年までは百分の一に落としております。これはうまいことできております。最後は同じようになる、四十年たって同じように百分の七十ということで合わしている。で、警察の方が悪い時期は一つもないし、十五年から四十年までずっと比較しましたけれども、一般公務員よりも下回っているところは一つもない。こういううまいシステムができるならば、説明は要らないのですが、もしそれで保険数理で経理をやるならば、一般公務員にやってやるならば非常に喜ぶと思うのです。この点どうです。

石原周夫大蔵省主計局長

○政府委員(石原周夫君) ただいまのお尋ねの点でございまするが、先ほど申し上げましたように警察官あるいは自衛官等につきまして、おのおの在職の見込み、あるいは死亡の見込み、扶助料の期間というような計算をいたしておるのでございまするが、ただいま山本委員が御指摘に相なりました在職期間の点でございまするが、在職期間の点につきましては、その長い短いということと保険数理上に与える影響とは二様ございまして、年金がつきまする分につきましては、山本委員のお尋ねの傾向があることと思います。それから問題は、年金のつきません以前におきましては逆の傾向が働くのでございまして、一時命をやめる者がございますれば、今山本委員のおっしゃるのと逆の傾向になる。ここにその数字がちょっとございまするから、その数字だけ申し上げておきますと、警察官の場合におきましては十万人当たりにつきまして十五年目に残存いたしております者は二万三千百九十四名です。それに対しまして一般職員の場合におきましては、二十年の場合に残存しておりますのが三万八千三百六十七人、従いまして一時金の時代にやめてしまう者の数がはるかに多いのでございまするから、そういうファクター、それから、それから以後におきまする在職年限の長さ、そういったところのプラス・マイナスのファクターが重なりまして、先ほど申し上げましたような全体の計算といたしまして掛金の率を算定いたしているわけでございます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 そういうものは大体私も調べたあとなんですが、この一時金でやる場合にも期間が三年ももうかるのです。あなたの方が出さないのだから。全部ただ取りだ。三年以上になると七十日になると相当大きな上回った一時金を出さなければならない。しかし期間が短いからその金は利子がつかない。預金以上の金を出すのですよ。これをあなたの方は五分五厘で回しておられますけれども、三年で、要するに七十日出してずっと分けておりますから、一時金で支出するという金は相当大きい、膨大だ。こういう数理からいくと、今主計局長言われたようなものは結論的に出ない。しかも、あなたの方の今度の年金をとった場合の資料としてきわめて自信のない表現をされておる。長い実績がないから、国鉄の指数をとってきた。国鉄もわずかに四、五年しかなっておらない。こういうことからいくと、こういう説明だけでは納得できない。全逓信、郵政省関係は非常に勤続年数が長いということで、国鉄よりも専売よりも要するに少しは低くしておる。これは当然だ。しかも、もう一つの要素を言っておきますけれども、今までは恩給のときは四十五才まで若年停止ですけれども、ずっと五割、三割ということでだんだん出しておるのですよ。今度の場合は五十五才までは全額若年停止だ。五十五才まではこれは一文も出さんでいい。ところが反対に勤めておる以上は、五十五才、六十才になっても掛金だけしなければならんようになっておる。この保険数理からいくと、おそらく大蔵省は今の私のざっとした計算ですが、十年後は七百億から千億近い金が余ってくると、こういう実態が明らかになってきておるので、この間お話したようにこの保険料率も四十四ではわれわれはどうしても納得できない。こういうことになっておるのですが、この点もう一ぺん答弁願いたい。

石原周夫大蔵省主計局長

○政府委員(石原周夫君) 山本委員のお尋ねの前段の年金の期間に満たずして退職した場合ですが、おっしゃいますように三年までのところにおきましては、これは問題なく保険経理の数字から申しまするとプラス、マイナスでございまするが、三年をこしまして年金がつきますまでの期間は、本人の掛金に国の負担金の半分を計算いたしまして、それに五分五厘の率をもって乗じましたる金額が一時金の額に相なるわけでございます。従いまして保険経理の上から申し上げれば、今申し上げましたように国の負担金は半分と計算いたしております。私今申し上げておりますように、年金に至りませんものが多ければ、それだけ保険数理は将来は楽に相なっていくということでございます。  それから若年停止の問題でございまするが、これにつきましては恩給ではございません、年金の期間がつきますると、五十五才まで達するまで減額年金の制度をとっておりまして、期間が満ちましたときにおきましては、そのときに応じまする額を減じました年金を支給いたしまするが、この計算によりまして保険の計算をいたしておりますので、五十五才に至りますまでの間は年金を支給しないということでございます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 減額支給の例も出されましたけれども、これはおそらく、私、減額支給を受ける人間は、もうすでに先の見えた人は別として、五年間先でもらおうと思ったら、半分しかならんのです。百分の二十しか支給されない。百分の四ずつ一年ずつ引いてしまうんでしょう。そういうものを減額支給をやっておるからそれでいいんじゃないかというようなことは、われわれは聞かれないですよ。相当立法のときにも問題があったと思うのですが、もうすでに法律ができておるから、この問題に触れません。しかもこの法律によりますと、聞いていて下さいよ、大蔵大臣も主計局長もわかっておりますか。しかも今度の減額支給の場合、今までであればいわゆる何割引きでも五十五才なり六十才になればもとの通りの全額をくれた。今度の法律では減額支給を受けたならば、最後まで、死ぬまでそれでいかなければならん法律になっておるんですよ。いわゆる百分の二十という減額を四十五才から受けるとそれをもうずっとあと五十五才、六十才になってもその分でしかもらえないのだから、これはうまいからくりにできておるんですよ。全然損しないようになっておる。減額支給の道がありますからそれでよろしいという主計局長の考え方であれば、少しは私は考え方があまいんじゃないかと思う。この点私は質問の主要点じゃありませんから触れませんけれども、そういう法律になっておるんですよ。そういうことで、今言われましたが、政府は半額を出して、五分五厘つけておると言われましたけれども、一般の年金をもらう場合には二十年勤めてやめて後に、五十五才になるまで待って、おあずけで、しかも五十五才になって初めてもらう。今日この表を見ると、九十五才の人が相当生きておるという国鉄の人の数字ですけれども、私は聞いたけれどもそういう事実は見当たらない。国鉄の人のうち九十五才の人が十万のうち二百何人生きておるというが、これは私は九十五才といったら相当これは表彰組です。国の。こういうものを統計に出しておられますが、おそらく私これは常識的に判断をいたしますと、まあ七十。平均七十まで生きたら、それで私は大体没になるんじゃないかと思う。これは常識ですよ。ここにはまあ一松さんおられませんが、(笑声)そういう常識的な数字から判断しても、まず十五年を受ける人が私は最高とは言いませんけれども、十五年くらいが平均じゃないかと思う。十五年として、十五年くらいは受けるとして、遺族の方に来るというのはもうあとは本人が長く生きると、遺族は短い。これは相関関係がありますから。そうするとこれは私の計算でこれは六月までに大蔵省もはっきりした数字を出すと言われておりますけれども、私の方からも出したいと思いますけれども、少なくとも二十年間、これからずっと掛金を集めまして、政府の掛金を出しますと、少なくとも千三百億の金がこの資金として残ります。これは二十年の後になると、内閣委員のここにおられる方々でおそらくその当時内閣委員をやっておられる方々はおそらくないと思いますが、その時代の内閣委員の方々がそのとき私の発言を会議録で見たら、なるほど山本の言うたことは正しい、大蔵省の主計局長の言われたことは、そのときばかりの逃げておる答弁だということをそのとき言われると思うのですが、実際そのくらい金が集まる。国鉄が四年間にどのくらいの金を持っておるかということをご存じないと思う。この点十分調べておられると思いますが、国鉄はすでに四年間に約六十億の金がたまっておるということになるのですよ。こういうこのしかもそれが国の持つ恩給的ないわゆる既得権のものまでも、いわゆる払って、その上でそれだけの金を残しておるというのです。この前の委員会の答弁では、主計局長が、前の恩給的な性格のものは、全部国が持つということは、はっきり言われたのです。これは議事録に出ておりますから。そういうものを国が持って、別に掛金だけためられたら相当な金が集まる、この点は私は追及いたしませんから、できるだけ早い機会に、年度ごとの支出と収入の金額を一つ調べておいてもらいたい。こういうグローブル方式ですか、何かいろいろと載っておりますけれども、これでは一般国民にはわかりませんけれども、わかりませんし、また、その取り方の単位によっては、計数によっては非常に変わるのです。こういうことで、内閣委員会で、これでよろしいという説明ではいけませんから、今後あまり長くなりますと、大蔵省も予算編成で忙しいから手が足らないと思いますから、思いやりを私は持っておりますから、十年間ぐらいのいわゆる掛金と支出額の総額を一つ出しておいてもらいたい。その上で、一ぺん大蔵大臣を中に入れて、討論したいと思います。そういう意味においてはどうですか。

石原周夫大蔵省主計局長

○政府委員(石原周夫君) 先ほどの減額年金のお話でございまするが、一年ごとに四%減額をいたすわけであります。従いまして山本委員のお話の、五年おれば半分になるということではございませんで、五年おりますると、五年短かければ八〇%、四〇%の八〇%で三二%になる、こういうふうになるわけでありますから、それはその四%の数字を四〇%から引くのではございませんで、年金の額から引くわけでございますから、その点をちょっと申し上げておきます。それからなお減額年金の支給を受けましたものは、そのままその率でいくことに相なります点は、御承知の通りであります。そういうような計算で、保険計算をいたしておるものでありますから、それは保険計算のいたしようでございまして、今のような減額年金を計算いたしますると、やはりそのまま一生と申しまするか、その人の年金を受ける期間、その率でいくということに相なるわけであります。  それから国鉄の残存命数のお話がございましたが、ちょっとここに国鉄のものは手元にございませんので、国民全体の資料によりますと、第九回生命表の男子で、十万人のうち九十五才まで生きる人は、三百二人ということに相なっておるわけであります。やはり九十五才という計算は相当多いといいますか、少ないと申しまするか、十万人に対して三百二人という数字でございますから、御指摘の国鉄の数字はチェックをいたしておりませんが、相当数あるというのは、日本人全体の生命の中で、ある程度明らかな数字が出ると思います。  それから十年間の収支の点につきましては、これから私ども調整をいたしまして、できました上で、またごらんに入れるということにいたしたいと思います。

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) 速記をつけて。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 大蔵大臣にたっぷりお話を聞いてもらおうと思うのですが、僕のときには必ず十五分か二十分になって、非常に不満ですが、お忙しいのだから私は無理を言いませんが、一つだけ、今の減額支給の点は、私の数字の誤まりです。これは私も認めておきます。しかしそれだけの額を引かれるということは、相当いわゆるもとに復さないのだから、相当減額支給を受けるという人は私はもうないんじゃないかと思う。話は変わるけれども、国民年金でも政府が予定したほどの適格者がないということは、新聞で報道されておりますが、とにかく大蔵省はかたいかたい石橋よりも、鉄よりも、鉄より石がかたいかどうかはわかりませんが、かたいかたい石橋を渡りますから、そういう数字が出ると思うのです。十年間のやつはぜひ一つ出してもらいたい。  それから最後に大蔵大臣に言っておきますが、この前の御答弁では六カ月以内に再検討する、こういうお話であった。これでわれわれは一応了解をしておるんです。ただ問題は、先ほど鶴園君も言いましたように、毎月五百円ずつ出すということは、相当本人にとっては痛手なんです。この点については、早急に一つその点を再検討していただきたいということと、今度のシステムはわれわれいいと言ったのは、運用資金が相当たまるのです。これは地方公務員の年金共済もできますから、そのたまった金はもちろん政府も半分出しておられるから、政府が発言権を持つことは当然だと思うのですが、それを福利厚生とか、あるいはそういう方面に十分使い得るような道を、これを考えてもらわにやいかぬと思う。それは一般の郵便貯金とかあるいは簡易保険なんかの金を、政府は財政投融資で相当の金を使っておられます。これにもわれわれ言い分があるのですけれども、今度の場合は、いわゆる公務員の金を月給袋から取るのですから、その運用については、大蔵省が勝手にしてもらっては困る。これだけは私、はっきり大蔵当局に要望すると同時に、大蔵大臣の一つ答弁だけ承っておきたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) いろいろこの厚生年金その他厚生省関係、あるいは労働省関係等で、その資金の集まっているものはございます。いろいろこの運用方針を、それぞれきめておりますので、大蔵省が勝手にどうこうというわけではございません。この点はもちろん十分御趣旨のあるように、慎重に運用方針をきめなければならない、かように考えておりますが、ただいままだ結論を出しておりませんので、強い御要望だけ、私、十分承っておくことにさしていただきたいと思います。  それからもう一つ、もとの問題で、できるだけ早い機会に再調査したいということを申しております。過日組合の諸君がみえたそうですが、そのときの形は、あまり好ましい形ではなかったということがあるようです。と申しまするのは、当方でも非常に忙しい際でございますので、やはり事前に十分連絡をとっておかれて、そうして会見を持つようにしていただきたいし、また、それが団交の形などで、これなどはきまる筋のものではないので、十分話し合うということをしていただきたい。どうも過日おみえになりました際は、事前の連絡なしに突然組合の諸君がみえた、こういうようなことで、予定等もあり、話をすることができなかったということでございますから、幸いにして山本さんなど大へん御熱心にあっせんなども願っておりますので、今後話が十分円満に、そうして平穏なうちに続けていき得るように、一つ御協力を願いたいと、一言お願いを申し上げておきます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 年度末が迫って参りましたので、人事行政の新陳代謝という角度からも、また当事者にとっては給与の問題として、大事であり緊急でありますから、当面の問題約三問質問を発したいと思いますから、お答え願いたいと思います。  その第一問は、市町村立高等学校の教職員は、市町村から他の市町村へ、あるいは市町村から都道府県へ移る場合に、退職年金は先般の法改正で勤続年数が通算されるが、退職手当が勤続年数として通算されない。従って市町村立高等学校の教育振興の立場から、人事交流に非常に支障を来たす、従って今後退職手当を計算する場合に、その勤続年数は年金計算の場合と同様に、お互いの市町村間、さらに都道府県と市町村の間を通算すべきである。これに対する文部省の見解と、それから自治庁はその改正の用意があるのかどうか、お答え願います。簡単に願います。

安嶋弥文部省初等中等教育局財務課長

○説明員(安嶋弥君) 御承知の通り、公立学校の教員の退職手当につきましては、これは各地方公共団体の給与条例で規定がなされているわけでございますが、矢嶋先生の御指摘の点につきましては、おっしゃいましたように、通算することが適当と考えられますので、自治庁等ともよく相談をいたしまして、さような方向に向かって、指導を加えて参りたいというふうに考えております。で、ただいま申し上げましたように、問題は地方公共団体の給与条例の問題でございますので、その現行制度を前提にいたしまして、そういう指導を加えたいということでございますが、それ以上にただいまの制度を改正するということにつきましては、さらに研究を要する点かと思います。

今枝信雄自治庁行政局公務員課長

○説明員(今枝信雄君) 矢嶋委員の御質問にお答え申し上げます。市町村立高等学校教職員の退職手当の基礎になる在職期間の通算の問題でございます。御案内の通り、地方公務員全体の退職手当の制度は、現在それぞれの地方公共団体が条例をもって定める建前になっておるわけでございます。そこで、地方公共団体で定める条例は、国家公務員の退職手当制度に準じたものとして定めてほしいということを、かつて昭和二十八年に、国家公務員等退職手当暫定措置法が制定公布になった際に、自治庁からいわゆるモデル条例を示しまして指導した経過があったわけであります。ところが、比較的国と地方公共団体、あるいは地方公共団体相互間において人事交流の多い府県の職員については、大体、各府県ともそれぞれ国との間、あるいは府県相互間の在職期間の通算を条例上定めておるのでありますが、市町村の職員につきましては、比較的人事交流の実績が少なかったために、退職手当の条例についても通算の規定がほとんど見当たらないというのが現状でございます。そのような事情は、年金制度についても同じようなことでございましたので、先般退職年金制度について自治法の一部改正を行ないまして、その通算の道を設けたのでございます。私どもといたしましては、退職手当についても国と地方の間についての通算の措置が講ぜられておる事情もございます。そういう一般原則からいって、市町村の職員についても、それぞれ通算の措置を講ずることが適当な方法だと考えております。特に市町村立高等学校の教職員については、一般の職員よりも人事異動の必要性もあり、また、現実にも人事異動が行なわれておる事情がございますので、一つこれを強力に指導して参りたい。ただ、法律をもって実は定めることについては、現在の地方自治法の建前からいって、退職手当を法律そのもので定めることについては、私どもとしてはいかがかと思っております。一方、退職年金制度全般についての改正を検討いたしておりますので、それとあわせて退職手当制度の整備についてあらためて強力に指導いたしたい、かように考えておる次第でございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 自治庁としては、それはいつからやる予定ですか、簡単に。

今枝信雄自治庁行政局公務員課長

○説明員(今枝信雄君) できるだけ早い機会でございますが、退職年金制度と退職手当制度とあわせて新しい退職給与制度を実施したい、かように考えておりますので、新しい退職年金制度ができる際に、あらためて新しい退職手当制度を実施させたい、かように考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 大蔵省に伺いますが、これは国立の高等学校も当然、大学附属高等学校というのがありますから、それらと関連があるわけですが、今の文部省並びに自治庁の見解について、大蔵省事務当局としてはそれは異議ありませんか。念のために伺っておきます。

石原周夫大蔵省主計局長

○政府委員(石原周夫君) 先ほど文部省からお答えがございましたように、地方公務員法によりまして、市町村の条例できめることに相なっているわけでございますから、私どもとしても、両省でさような指導をされることにつきましては、特に異議はございません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 次の第二問。これは外地引揚者の退職時において支給する退職手当を算出する勤続年数の通算の問題でありますが、これは御承知のごとく、当初は引き揚げてから九十日以内に再就職をしなければ、外地在勤年数を算出基礎として通算しないという措置であったが、これがあまり適当でないというので、佐藤大蔵大臣の配慮によって、若干是正がされたのは御承知の通りであります。ところが、実際に運用してみますと、これは終戦処理の一つだと思うのですが、当時外地から引き揚げた人は、向こうにおける財産、あるいは地位とか名誉も一切犠牲にして、リュック一つで内地に引き揚げ、当時の内地の情勢というものは、あらゆる面においてきわめて混乱状態であって、生活は不如意であった。そこでいろいろなことが起こっているわけですが、当時引き揚げて退職され、そして退職年金をその当時受け取った人は、今のやり方では、外地における在勤年数がゼロになるわけなんです。ところが、退職をしないでおって、そうして先般の配慮によって通算される措置になった人は、当時退職金を受け取っていないがゆえに、外地の在勤十何年あるいは二十年の在職、在勤年数が終戦後の在勤年数と通算される、こういうようになったわけで、非常に当時退職してささやかな退職金いただいた人は、不合理になっているわけです。そういう年配の人が大体退職年次になって、各都道府県に一人あるいは二、三名ずつ退職該当者になっているわけですが、人数が多いことではない、一県二、三人です。だから当時退職して退職金を受け取った人は、それを返還する形にして、その金額を返還する形にして、外地の在勤年数と内地の在勤年数を通算をするというのが合理的である、正しい、ぜひそういうふうな運用を、年度末も迫ったことですが、やられる必要がある、かように考えますが、これは落ちておった点だと思いますので、この際大臣からその点御言明をいただきたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) お話を伺いますと、なかなかむずかしいというか、無理な問題のように思います。今お話が、非常に特殊な例と申すと語弊があるかと思いますが、退職をして退職金をもらった、それはいろいろな事情がありまして、一応処理される、処理されて数年たった後に、あの退職金を返せば前のと連続勤務だ、こういうことになるのだというお話のようですが、やめるということについては、いろいろな事情がありまして、一がいに実はいかない。そこで、これを特別に、もう過去のことでありますし、相当前のことでありますから、もう一ぺん再調査するというわけにも実はいかない、ここらに幸不幸が生じておりますが、この点はなかなか直しかねるのじゃないか、かように私思います。私は外地引揚者ではございませんが、過去におきまして、ある大学の先生でそういう問題を持ち込まれたことがありました。私も一応退職金を返して通算ができなしかということでいろいろ検討したことがございます。ございますが、結局実現しない。それらを考えてみますと、今のお話一応同情すべき点があるやにも見受けますが、処理としてはまずできないことではないかと思いますが、事務的にどういうふうに処理しておりますか、文部省などの意見も一つ徴していただきたいと思います。

安嶋弥文部省初等中等教育局財務課長

○説明員(安嶋弥君) 私どもといたしましては、矢嶋先生のお気持は、これは十分了解できるのでございますが、ただいま大蔵大臣からお話がございましたような点に、基本的に相当大きい問題があるように考えております。御趣旨もございますので、引き続き研究をさせていただきたいというふうに考えます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 この点は、大臣、あなたは場合によると非常に強情だが、場合によると非常にものわかりがいいのですが、私は無理なことを言ってないのですから、御研究を一つ願いたい。  主計局長と文部省にもう一問発しますから、私は大臣はけっこうです。もう一問主計局長と文部省に伺います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) どういう御質問か伺って帰ります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 となると、もう一問ですが、今の点はあなたは基本的な問題があると言うが、ないですよ、検討してごらんなさい。退職した人が、波乱時だから、生活が苦しくて退職して、退職金をもらった人もあるでしょう。それから自然退職みたいに、自分が必ずしも退職したのではなくても、そのお役所がなくなったために、退職辞令をもらって、そしてわずかな退職金を送ってこられた人もある。中には受け取っていない人もある。だからかなりケース・バイ・ケースの場合もあるわけで、それがゆえに泣いている人もある、一概に無理だなんていって、ぴしゃっとやるわけにいかぬと思うのです。これは検討してもらわなければならぬ。  それともう一点は、あのときは、教職員は学年三月でなければ人事異動がないからということで、ああいう取り扱いをひとまずしたわけですが、その当時からお願いしておったのは、混乱時のことですから、一般公務員に対しても、その程度の配慮をぜひ、終戦処理の一環としてやる必要があるということも要望申し上げておいたわけです。だから、その程度のことは、ぜひ一つ事務当局として検討してやっていただきたい。私は言質を追及はしないが、もとの主計局次長の通称わんちゃん、村上さんは、引き揚げた翌年と、こういうように答弁をしたし、それからさかのぼってということも答弁して、速記に残っているわけですよ。あなた方が実際やるにあたっては、翌学年とも入れたし、また三十三年の四月一日以降と、こういうふうにしたわけです。速記録からいえば、今大蔵省から経済企画庁に行かれたけれども、村上主計局次長の首の根を押えられるわけだが、僕はそういう意地の悪いことは言わない、だから、そういう取り扱い方をしたために、ここをちょっとあなたに聞いてもらうわけだ。たとえば三月三十日ごろ引き揚げた人は、大蔵省の通知でもあるように、外地在勤が、十年から十五年にして六十日プラスにしても、九月一日になればだめになってしまう、外地で十年から十五年勤続であっても、六十日アルファがついても、九月一日になればだめになるわけで、十年未満の人だと、もう五、六、七、七月三十一日でだめで、八月以後はだめだ、こうなるわけです。だからあの当時、あたたかい佐藤大蔵大臣のお気持で処理されたそれは生きていないわけだ、だから主計局長にここを聞いてもらいたいと思う。だから十年から十五年の間、十五年以上と二段階に分けてある、それにアルファを六十日、九十日加えるようになっている、課長が詳しいわけだ、あれを十年未満にも適用して下さい。それでないと、どうも実際になると二日、三日のことで、十何年間外地で勤めた勤続年数はゼロになってしまう、非常に気の毒ですよ、外地に勤めた人は。ただ二日か三日くらいで、十何年間かの外地における努力が水泡に帰すようなケースが出てくるわけです。だから十年から十五年、十五年以上というのと二段階を、十年未満についても、それ以上のことはあまり僕は欲を言わないが、それを撤廃するということ、それから大臣が去りながら聞いていただきたい点は、一般公務員にもその程度の検討したのを適用する、この二つを一つお答え願いたい。

石原周夫大蔵省主計局長

○政府委員(石原周夫君) 矢嶋委員、当然御承知のことでいらっしゃるわけでありますが、この十年以上十五年未満の者に、六十日を加算いたしまする根元には、百二十日という期間があるわけでありまして、十年未満が百二十日、十年から十五年が、六十日加えまして百八十日、十五年以上が、二百四十日を加えまして三百六十日というふうに相なるわけでございます。従いまして、御指摘のような境目のところになりますと、三月三十日に上がった人はどうするという問題があるわけでございますが、これはこういったきざみをいたしまする場合に、必ず付随をいたします問題でございます。第一段のところで百二十日、それが百八十日、三百六十日といくわけですから、階段としては、ある比較的自然な階段ができているわけなので、これを根元から百八十日にするということになりますと、これは、勤続年数に応じまして、その猶予期間にあんばいを加えようという本来の趣旨から見まして、やはりそこは三段階ぐらいに分けるのが適当ではないかという趣旨で、これはできている。矢嶋先生のお話もございますけれども、これで運用していただいてそう支障がないのではないかと考えます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 一般公務員は……。

石原周夫大蔵省主計局長

○政府委員(石原周夫君) 今申し上げたのは、一般職公務員です。それから教員の場合におきましては、ここにございますように二十一年五月三十一日、すでに退職した者に対しましては、二十二年五月三十一日までの間というふうに、翌学年の五月三十一日までいくということに相なっているわけなんで、それだけ教員の場合にはゆるんでいるということに相成る。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 主計局長の頭は鋭いから、そういうことを言われる。その点限りでは認められますけれども、しかし、僕は十年以上というのを取りなさいと言うことは、当時外地へ行った人というものは、終戦の末期ごろは、なかば強制的に、国策に沿ってやらされたのですよ、大陸雄飛、大陸雄飛というて……。だから十年をこえた人は、任期が八年、七年の人と違った扱い方をするなんてしないで、それは取りなさいというのです。個人の意思に基づかずに、ちょっと派遣というような形で、一つの国策に沿って、大陸雄飛ということで派遣された人なんだから、そこはあたたかいなにで、十年から十五年、十五年以上というようなのを、十五年までなら、十年未満を取って、同じような扱い方になさい、こういうあたたかいなにを要望しているわけです。だから翌学年云々という点も、僕は今、リミットのケースをあげたけれども、三月三十日なり三十一日ごろ引き揚げてきた人は、四月一日が翌学年ですから、だから、そうでしょう安嶋さん、非常にそこに矛盾があるわけです。その者は、大蔵大臣のあのあたたかい措置が生きていないわけです。だから前の主計局次長の村上さんは、翌年と、答弁したわけです。それが速記録に残っている。速記録の通りやらなければけしからぬと、詰め寄れば詰め寄れるけれども、そういうことを言わんで、あなた方に、大蔵大臣の趣旨を生かして運用するようにしなさい、こういうふうに言っているわけなんで、一つ文部省とも話し合って——警戒をするようなことを僕は伺っているわけじゃないのだから、フランクに聞いていただいて、文部省の意向も聞いて、一つ検討してみていただきたい。よろしゅうございますね。

石原周夫大蔵省主計局長

○政府委員(石原周夫君) 相談してみましょう。

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) 暫時休憩いたします。    午後零時三十九分休憩    —————・—————    午後二時十八分開会

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) 内閣委員会を再開いたします。  まず、今期国会において本日までに本委員会に付託されました請願第六号軍人恩給の加算制復元に関する請願ほか二百九十二件の請願を一括して議題といたします。  速記をとめて。    午後二時十九分速記中止    —————・—————    午後三時四十二分速記開始

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) それでは速記を起こして。  ただいまの御協議に基づき、第五百五十一号及び第八百八号、金し勲章年金等復活に関する請願は、本日のところその決定を保留することとし、その他の請願、恩給関係百四十四件、公務員の給与関係五十七件、共済関係三件、定員関係八十六件、及びその他の請願一件、以上合計二百九十一件の請願は、いずれも願意妥当なものと認めて採択、すなわち、議院の会議に付し内閣に送付するを要するものと決定して御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。  なお、議長に提出する報告書の作成につきましては、慣例により、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  本日の委員会はこれにて散会いたします。    午後三時四十三分散会    —————・—————

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