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33回国会参議院1959/11/26

内閣委員会 第5号

発言数
249
登壇者
11
会派数
3
開催日
1959/11/26

会議録

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) ただいまより内閣委員会を開会いたします。  航空自衛隊の次期主力戦闘機の機種選定の件を議題として調査を進めます。本日は防衛庁長官及び関係政府委員のほか、特に先般機種選定のため、米国に派遣されました調査団の団長、源田航空幕僚長に説明員として出席を求めております。質疑に入るに先立ちまして、防衛庁長官及び国際会議事務局長から発言を求められておりますので、順次これを許します。赤城防衛庁長官。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) この間の委員会におきまして、矢嶋委員から調査をした結果を報告してくれと、こういうこと、あるいは打ち合わせをした結果はどうなったかというようなことにつきまして申し上げたいと存じます。  一つは、新しい戦闘機の機種決定等の国防会議が開かれて、機種その他が決定したのでありますが、この決定を取り消して、内定の線にまで戻して、そしてなお慎重に検討したらどうかと、こういうことで、国防会議の議長である岸総理大臣と打ち合わせした結果を報告してくれと、こういうことであります。この点につきましては、岸総理大臣とよく打ち合わせをしましたが、これは決定であって、今内定に戻す意思はないと、こういうことであります。  それから航空機の事故につきまして、ことにF104の事故につきまして、この間統計表について御質問があったのでございますが、私どもといたしましては、ああいう事故が公表されておるということにつきましては疑念を持ったのでありますが、ともかく調査をするということを申し上げておりましたので、調査をいたしました。すなわちノートン基地発表の件につきましては、在日米空軍の担当官に問い合わせましたところ、新機種の事故率については、一般に公表するはずはない、こういうことでありますが、御指摘になりましたカルデラ少将、こういう人がノートン基地から他に転任しておりますので、カルデラ少将に対して問い合わせ中であります。こういうものにつきましては、前回の委員会で申し述べました通り、米空軍に採用されて以来のF104の実績に基づく事故率は、十万時間当たり六十五件と、こういうふうに承知しております。なおF104Cにつきましては、オペレーション開始以来五件である、こういうことに承知している次第であります。  もう一つ御質問のありました命中比較試験についてであります。すなわちチンドール基地のミサイル命中比較試験につきましては、在日米軍に問い合わせいたしましたが、命中率の発表をすることはあり得ない、こういう回答であります。しかし当方としても、なお詳細調査をいたしております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 ちょっと委員長、あとの質疑の関係があるから、一問だけ今の問題について……。

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) あとでどうでしょう。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 ちょっと計算するから一つだけ……。

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) ではどうぞ。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 私三番目で質問しますので、そのときに今の点伺いますが、伺っておきたいのは、日本のジェット機は一カ月に何時間現在訓練しているか、今後訓練する予定か。それからアメリカのジェット機は一カ月に何時間飛んでいるか、あとの質問の関係がありますから、その数字を教えていただきたいと思います。

広岡謙二国防会議事務局長

○政府委員(広岡謙二君) この前の委員会で矢嶋議員から、国防会議の源田調査報告のメモを出すようにというような御請求があったのでございますが、私のメモいたしましたのは、当日源田空幕長がたくさんのチャートに基づいて説明いたしましたもののうち、おもだったものを控えたのでありますけれども、非常に数字にわたっているものが多くて、かつそれが外部に発表できない秘密にわたる数値であるようでありますので、まことに遺憾でありますが、発表をいたすわけには参らぬというように考えるのであります。(だれが考えるのか」と呼ぶ者あり)その点について岸総理に申し上げまして、その指示を仰いだのでありますが、総理としましても、そういう数値は発表はできまいというようなことでございましたので、この点はさように御了解を願っておきたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 さっきの数字ちょっと教えておいて下さい、私計算しなければなりませんから……

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 事務当局から答弁します。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 源田さんの方がいいかもしれぬ。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) ただいまの数字は、ただいまその詳細な数字について申し上げることは、ここに数字の手持ちがございませんので申し上げかねます。しかしおおむね新しい飛行機については十二、三時間見当、それからこれになれまして二十時間見当、これがさらに進みますと、もっと上がるかと考えます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 アメリカは。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) アメリカのことは、私の方に今の資料はございません。

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) それでは御質疑のおありの方は、順次ご発言を願います。

横川正市日本社会党

○横川正市君 ちょっと質問に移る前に……

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) あとでどうでしょう……それではちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) 速記を起こして。それでは御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

増原恵吉自由民主党

○増原恵吉君 私は主として防衛庁長官及び源田調査団長に、いわゆるFXの機種選定について若干の質疑をいたしたいと思います。  ずいぶん今まで当委員会においても、また当委員会以外の衆参の委員会においてすでに次期戦闘機の機種選定についての質疑が行なわれたのでございまするが、従来の機種選定の経過を見まして、一つ大きい問題としてわれわれが説明をしたいことは、一度グラマンに内定をしたものが、いわゆる白紙に還元をされて、そうして最近の機会にF104Cというものに決定をみたというその移りかわりのところを、一つはっきりしたいという点にあるわけでございます。そこで、私は質疑をいたしまする前提に、非常にわかりきったことではございまするが、まず防衛庁長官にお伺いをいたしておきたいことは、日本の防衛の問題で、今の日本の自衛隊、こういう自衛力というものは無用であるという大体の御意見が、社会党ではあるようでございます。最近は国土建設隊という形に転換をしてしまったらどうかという構想が新聞紙に載っておるわけでございます。内容を伺いますと、基本的な方向は、現在政府が考え、整備をしようとしておる自衛隊という方向は、これを抹殺してよろしいという方向のようでございます。私は政府が現在とっておりまする自衛力を漸増し整備をしていく、それは国力、国情に応じてこれをやっていく、世界の現実の段階に処してそういう態度がよろしいという考え方を支持する立場でございます。その点についてきょうは特に論議をいたそうとは考えませんが、最近のそうした問題に関連しての話では、論議の立て方は、いわゆるフルシチョフ首相がアメリカに行きましてアイゼンハワーと懇談した等々、いろいろな世界の基本的な動きからみて、従来の自衛力が必要であるかないかという問題の次の段階として、現在のいわゆる言いならされた言葉としての世界の雪解けの方向において日本の自衛力の整備、適当な政府の言葉で言うならば必要最小限度の自衛力の整備が必要であるということも無用であるという意味の論議がされ、これがあるいは直接明確にあるいは陰に結論として導びき出されて機種選定の問題に響いてくると申しますか、いろいろとまぎれが生じてくるように私は質疑応答を伺って感ずるわけでございます。  そこで第一番に、赤城防衛庁長官にお伺いをしたいことは、現在の世界の情勢に処して、ことにいわゆる雪解けと称せられる方向の実態についての政府の見解、そうしてその見解に基づいて国防会議で決定されておる日本の自衛、防衛のあり方、従来のあり方、国力、国情に即して最小限の自衛力はこれを整備していくのだ、国連という形において戦争を防止するのであるが、当面の問題として国連が十分に機能を発揮するに至るまでは日米安全保障の形をもって日本の防衛を保持していくという考え方に変化はないかという点を、まず念のためお伺いをいたしたいと思います。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) お話しのようにフルシチョフ、アイゼンハワー両氏の話し合い及び国連における提案等から見まして、世界の両陣営が雪解けの傾向にもっていきたいという意欲が強まっていることは、私どももそう感じております。ただ、現在の東西両陣営が、世界戦争あるいはその他に発展しないというのは、やはり原水爆とか、あるいは大陸間弾道弾というような兵器の非常な発達に伴いまして、この兵器を使うことはこれは大へんなことになる、こういうことで凍結している。凍結しているのを軍縮という形で雪解けに持っていこう、こういう情勢だと私ども考えます。しかしこれにつきましては、やはり査察、監察制度などといういろいろ手続上の問題もあります。こういうことでその実現がどういうふうになるかということは、まだ見通しは持てないと思います。しかし、私どもはそういう方向べいくことを非常に希望し、期待するわけなんでございますけれども、見通しが持てるという段階じゃないと思います。  一方、日本の自衛隊は、この東西両陣営の話し合いにおける軍備という範疇にまでまだ入っておらぬじゃないか、そこまでいっているようなものではない、私どもはこういうふうに考えております。そういうことでありまするから、私どもといたしましては、やはりこの自衛力を整備していくということが、日本の現状から見て大切なことでありまた必要である、こういうふうに考えております。もちろん、その整備充実していく点におきまして、災害対策の方にまで侵していっていろいろな費用をこちらへ持ってくるとか、あるいは民生関係を阻害するとか、こういうところまで無理押しをしてやっていくというふうには考えられません。しかし、今日本の防衛費の国民所得に対する比率からいいましても一・七%程度でありますから、その程度を基礎として国力国情に応じて漸増していくということは、これは当然なさなければならない問題だと思います。  それに関連いたしまして、それではこういう機種等を装備する必要があるかどうかということだと思います。私は日本の自衛隊の状況からして、この間ここでも話が出ましたが、戦争前に大艦建造主義に反対したという源田空幕長に対する御質問もありましたが、私どもも現在の日本の自衛隊がICBM、IRBMというような、あるいは原水爆というような、こういう大それたといいますか、そういう考えを持つのは、これは大いに間違っていると思いますけれども、やはり戦闘機、しかも有人機としては非常に優秀で、そうしてまた有人機が、その他のものとの調和といいますか、連繋のもとに、これが全然不必要になるという見通しが持てない現在におきましては、この戦闘機を持つということは必要だと思います。ことに、日本の防衛ということから考えまするならば、御承知のように整備の順序が、陸海空というふうに、空の方が一番おくれています。しかし、現実にはやはり制空権を確保するということが第一であり、その姿は制海であり、また地上というものが最後に必要になる、こういうことから考えましても、現在防衛力を整備していく上におきまして、次期戦闘機を持つということは必要だと思います。  財政の点につきましては、これは一年度にそういう財政支出を要求しているわけではございませんし、また一年一度でそういうものを作り上げるというわけにも参りませんので、数年にわたってこれを整備していくということによって、財政面も、急激に圧迫するというような考えを持たずに整備ができると、こういうふうに考えております。

増原恵吉自由民主党

○増原恵吉君 質疑を区切って政府の見解を明確にしたいと思いますので、お伺いをした点に大体限定をしてお答えをいただいて、次々と一つお伺いをしてみたいと思います。  第一番にお伺いをしましたのは、やはり現在の国防の基本方針というものは、いわゆる雪解けの方向というものが打ち出されておっても、政府としては変更がないかということをお伺いをいたしたのであります。これに対しては、変更はないというお答えをいただいたわけでございます。  そこで、今お答えの中にはすでにいろいろのことをお述べになったのでございまするが、そうした自衛力を整備していくのに、もとより政府は国力、国情に応じてという厳格な言葉をくっつけておるわけであります。当面の災害復旧なり、あるいは科学的な徹底をした国土保全の問題等を、政府が行なうべきことは当然であろうと思い、そうしたものと、適切な配慮によって量、質の最小限度の、いわゆる国力国情に応じた自衛力を整備をしていくという方向であることも、ただいま御答弁がありまして、明確になったのであります。そうして、防衛力の問題といたしますならば、もとよりこれを空に考えるわけには参りません。日本が国連の大きいワクの中で、ワクの上で、あるいは当面は日米安全保障という体制で、日本の安全を保持していく。それには、日本の周囲にある情勢、ことにこの防衛ということに関係のある、主として武力的な情勢というものが念頭にくることは当然であろうと思うわけであります。そこで、今までの日本の戦後におけるいわゆる自衛隊、自衛力の整備の問題は、いろいろ経過的な問題なりその他いろいろありましたでしょうが、ただいま長官の言われた通り、陸海空というふうな形で、今だんだんと整備をされている。最近は、これは言葉としては正確ではなく、語弊があるかわかりませんが、常識的に言って、空海陸という形で整備をするのだというただいまの御見解も、従来のものと同じことで、十分に拝承をいたしたのであります。そうした意味のこれからの自衛力の整備をする場合に、時間の関係もあり、他の問題に触れることは避けまして、空の自衛力を整備をしていく、空の自衛力を整備をしていく場合に、大体基本的な考えとして、どういう考え方で防衛庁としては空の整備をしていかれるか。わが国の自衛力は、憲法の建前もございまして、いわゆる厳格な意味において自衛の建前をとるべきことは申すまでもございません。従って、たとえできるとしましても、ICBMやIRBMを備えるべきでなく、さような意思のないことも、政府がたびたび言明しておるところであります。長距離爆撃機、数百マイルを飛ぶ長距離爆撃機というようなものも備えるべきものではないと存ずるわけでございます。空の自衛力の整備の大体の考え方、方向というものをお示しを願いたいと思うのであります。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 空といたしましては、今お話しのように、攻撃的に外まで出て行くということはこれは考えてもおりませんし、憲法上も許されておらないところであります。もっぱら防衛の立場に立っての整備あるいは訓練をいたしておるわけでございます。そういう点におきまして、戦闘機におきましても、爆撃ということは考えておりませんで、地上に協力とか、あるいは偵察とか、あるいは戦闘、入ってくるものに対しての戦闘、こういう多用途的な戦闘機を備えて訓練をしていく、こういうことが一つであります。  それから、まだこれは予算も、あるいは国防会議等におきましても確定いたしたものではありませんけれども、有人機からミサイルに移行しておるのが、世界の傾向でもありまするし、日本といたしましても、有人機、戦闘機のみで空を十分に守り得ると、こういうわけには参りませんので、空対空、あるいは地対空のミサイルを用意したいと、こういうことによって空を守っていく方途をとりたい、こう考えております。

増原恵吉自由民主党

○増原恵吉君 お答えによりまして、空の自衛という問題は、戦闘機を中心として考えておるというお答えを了承をいたしました。さらにミサイル、空対空なり、地対空なりのミサイルを同時に併用をすべきものであるという御発言があったわけでございます。この点は当委員会でも、あるいは他の委員会でも論じられておるきわめて重要な点でございまするので、その点について重ねて明確な長官の御見解を伺っておきたいと思うのであります。この委員会でも、もう現在はいわゆるミサイルの時代で、有人機の時代ではないのではないかという御意見が盛んでありまして、政府側からの答弁を承っておるのであります。しかし、政府側の答弁は、ミサイルだけで空の防衛を全うするまだ時代には到達をしておらない。有人機のカバーすべきエリアというものがまだ十分にあるのだという意味の御答弁であるわけであります。私どもがしろうととしてだんだんお話を承っておりますると、有人機はマッハ二程度がまあ最後のものではないかという御意見が当委員会で出ておりまするが、これは私は、まあしろうとの個人としては、マッハ二以上のものが、まだ有人機として十分活用されるという推定を持っておりまするけれども、しかし、マッハ二を著しくこえて有人機が活用されるということは、まず想定をされないわけであります。そうすると、現在の有人機というものが活用をされるほぼ限界に近いところに来ておる。武器の進歩はきわめて迅速に、いわゆる日進月歩以上の進歩をいたしておるときに、戦闘機としての有人機が、人が乗って操縦をし射撃をするには、ほぼ限界に来ておるということでは、もう長い将来に対して大きい開発の余地がないと一応考えられることも私は無理はないと思うのでございまするが、この点について、日本の厳格に自衛という立場に立った防衛、空の防衛でこの有人戦闘機、今度採用しようというF104C等の有人戦闘機の使用できる戦術的な一応の期間の見通し、これはまああまりはっきりしたことはわかりにくいものであろうと思いまするけれども、一応F104Cのでき上がる期間、二百機ができ上がるための期間等を想定して、あまりに短かく有人戦闘機の期間の限界が来るようでは論議をかもすことは当然であろうと思います。どの程度は一応の見通しとして、戦術的に有人戦闘機F104Cというものが日本の防衛戦闘機として活用できる見通しであるかどうかということを一つ伺い、同時に、それだけではすでに武器の発達とかみ合った防衛としては十分でない。もとより日本の地理的な地位、付近の武力の状況、あるいは財政上の問題及び科学技術の進歩の問題等とにらみ合いまして、どの程度に、あるいはどのような方法でミサイル、特に地対空のミサイルを防衛のために有人戦闘機と併用しようとするか、もとより大体の見通しでけっこうでございまするが、その点をお答えを願いたいと思います。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 採用決定いたしましたF104Cの耐用年数といいますか、どれくらい戦術的にこれが有効に働けるかということにつきましては、源田空幕長からお答え申し上げます。  なお、有人戦闘機をミサイルと併用するというような方法をどういう方法でやるかということでございます。これにつきましては、ミサイルを導入するにつきましては、訓練を必要といたしております。世界の十数カ国も、アメリカの方へ訓練の部隊を出しまして、その訓練を済ましたあとで必要なミサイルを各自分の国へ備えつける、こういうようなことになっておるようであります。そういうことでありまするので、地対空の私の方で予定しておりますのは、ナイキ・アジャックスでありますけれども、アジャックスにつきまして訓練部隊を二百人くらいは必要とするのでありますが、それ以下でも間に合うには間に合うと思います。そういうものを出して訓練をしてからでないと導入ができない、こういうことになっております。ただ、空対空のサイドワインダーにつきましては、御承知のようにすでに十四発所有しております。これは今のF104CでもあるいはF86でもつけられます。そういうことによってミサイルヘの移行を考えております。しかし、このことはまだ国防会議あるいは予算等の点について確定したものではございません。私の方ではそういう方法でもって装備をしていきたい、こう考えております。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) F104Cが今後何年間使えるであろうかという御質問に対しましては、私は過去のジェット戦闘機の生命から考えまして、この飛行機の全般作戦上受け持ちまするその任務といいますか、範囲というもので、変わって参りますが、これが日本の防空の上にそのある部分を担当しまして、その任務を遂行するということは、少なくも十年以上と考えております。

増原恵吉自由民主党

○増原恵吉君 私の質問もなかなかばく然としたようなところがありましてお答えにくかったと思いますが、一応常識的にF104Cというものが十年程度は、使用といいまするか、作戦的な効用ある任務を果たせるというお答えをいただいたのであります。そこで、この戦闘機とナイキ・アジャックス等の地対空のいわゆる防空をいたしまするミサイルとの、それぞれのこれは分担分野があるというようなお答えを今までもいただいておるのであります。時間の関係で私が意見めいたことを言うことを差し控えて、有人飛行機の防衛防空上に持つべき利点、そうして地対空のミサイルの受け持つべき利点、従ってどういうふうに組み合わせることが、日本の防衛防空上よろしいかという点について、時間の関係で一つお答、えだけをお願いをしたいと思います。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) なお源田空幕長からその点についての補充をすることにいたしますが、大体におきまして地対空のミサイルは地点の防空になる率が非常に多いわけで、有人戦闘機は自由に各方面にわたるので非常に幅がある防衛ができる、こういうふうに考えております。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) ただいまの件に関しましては、ただいま長官の申されました通りでございまするが、そのほかに目標の確認、あるいは平時悪天候その他で機位を失墜した飛行機の誘導、またこの飛行機は、有人機は単に防空のみならず、地上戦闘に対する協力、こういうような多方面な用途に供することができると思います。

増原恵吉自由民主党

○増原恵吉君 前提的なことを伺って、お伺いしたいことはまだあるのですけれども、時間がございませんので、機種選定の具体的なところについてお伺いを申してみたいと思います。  機種選定でお伺いしたい点の要点は、何といっても冒頭に申しましたように、最初いわゆるグラマンに内定をしておったものが白紙還元、F104Cに決定をしたというふうな移り変わりでございます。コンベアとの比較という問題ももとよりございますが、何といってもその移り変わりを一つ明確にお答えを願うことが、一般国民に対してこの間の事情を明瞭ならしめて疑惑を払拭する大事な問題だと思いまするので、私のお伺いをしますることは、その前提が、グラマンからロッキードに変わったという、その理由を明らかにしていただくという前提があるということを心にとめていただいてお答えを願いたいのであります。  また、場合によりましては、コンベアとの比較ということももちろんお伺いをいたしたいと思うのでございます。この点についてもいろいろお伺いをしたいことがありまするが、時間を限られておりまするので、比較的重要と思われる点についてお伺いをしたいと思うのであります。  私もF104Aという飛行機を現実に見てみたことがございます。防衛庁の関係官が答弁に申されたように、非常に何というか、鋭敏な飛行機であるということを、しろうとでも痛感をいたしたのであります。最初に、次期戦闘機として問題になりました中から選択をされましたF100とF104を比べまして、F104というものが非常に鋭敏な、当時米国の人たちも、非常に天才的な設計の結果でき上がった機種であるというようなことを私も聞いたことがありますが、現物を見て、さような感を私も深くしたことがあるわけです。この飛行機を、日本が置かれた地位で、すなわち純粋に防衛上の見地でいわゆる防空をやるという見地で、それも戦闘機を主体としてだんだんと地対空のミサイル等を併用して、日本の国土防衛をやっていこうという形において考えまするときには、次期戦闘機を選ぶ要点というものがいろいろあるわけであろうと思います。それで、これは一つ一つお伺いをしていきたい。これが要点をはっきりさせる上にいいと思いまするので一つ一つお伺いしまするから、一つ一つお答えを願いたいと思います。  まず第一は、グラマンとロッキード、場合によってはコンベアとの比較を出していただきたいのでございますけれども、速力、上昇能力、上昇能力というのは上昇限度とその時間とあるわけでございますが、速力と上昇能力の点で、速力なり上昇能力において、104Cの方がグラマンに比べていいということは、グラマンに内定した当時明確であったわけでございます。今度源田調査団長が行かれて、実地に乗って調べてみて、示された能力としての、紙の上でははっきりできなかったことがわかったという、非常に重要な点がございます。これはあらためてお伺いをいたしまするので、まず今お伺いします場合は、その点は除外をしてお答えをしていただいてもいいと思います。便宜上一緒にお答えになってもようございますが、その点はあらためてお伺いしたいと思います。速力と上昇能力の点について、グラマンとロッキードというものを、最初内定の当時においてどういうふうに考え、内定後において、その問題についてどういう調査その他による変化があったかということを、これは源田調査団長にお伺いをしておきたいと思います。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 内定当時におきましては、104とスーパー・タイガーとは、速力においてはほぼマッハ二クラスであって、若干104の方が早いという程度でございました。上昇力においても、若干104の方が早いということであったように了承しております。実際に今度行ってみまして、この数字的なものには大きな差はございません。ただ速力において、グラマンの飛行機はマッハ二よりちょっと落ちる、また104はある点の改修によりましては、マッハ二よりさらに相当な速力を出すことができるということが判明しました。上昇力、これは予想通りであります。しかしながら、それは三万五千フィート付近まででありまして、それ以後の上昇力においてこれは超音速の上昇をやることになります。超音速の上昇をやることになりますと、上昇力に非常に大きな差が出てくるということがわかりました。

増原恵吉自由民主党

○増原恵吉君 上昇力については、内定当時は大差がない、若干ロッキードの方が上であったということであって、今度行ってみても、数字の上では大差はないが、特に三万五千フィート以上の高度、いわゆる高々度といわれておるのでありますが、三万五千フィートであれば、それから高々度に行く上昇力においては、非常に104Cに優秀な点があるということを了解をいたしました。  次は、行動半径の問題でございます。多用途性の問題をあとでお伺いするつもりでありますが、行動半径については内定当時二百ノーティカル・マイルという線が、一応グラマンについても、あるいはロッキードについても出ておったようでございます。この行動半径について、いわゆる内定以後、今度行ってみられた経過において、どういう新しい数字が出たか、発見があったか、この点の説明を願いたい。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 行動半径においては、この両者ともに二百ノーティカルマイル以上ということは、われわれが出発以前からわかっておりました。向こうに行きまして、この二百ノーティカルマイル以上あるということは、われわれは事実搭乗によって確かめております。しかし、その二百ノーティカルマイル以上出るその内容におきまして差があった。と申しますのは、二百ノーティカルマイル以上あるところまで出るのに、その速力においてF104の方がグラマンより若干早い速力で到達します。また同時に、その二百ノーティカルマイル以上で向こうで戦闘する場合に、いわゆる加速時間が非常に短かいので、その間の燃料消費量が非常に少なくて済む、また加速時間が少ないということは、地上からの管制がきわめて容易であります。こういうところに新しい点を発見いたしました。

増原恵吉自由民主党

○増原恵吉君 その点もう少し伺いたい点がありまするが、時間の関係で次に移ります。  次は、離着陸の際の性能と申しますか、いわゆる飛行場の滑走距離に関する問題であります。これはグラマンかロッキードかをきめる場合に、相当に垂要な要素をなした問題であると思います。あの羽のついているかついていないかのような104が、相当長い滑走距離を要するであろうということは、しろうとにも想察をされると思うのでありますが、私などは現物を見て、アメリカで離着陸距離を聞いてみたとき、大隊七千フィート程度で離着陸ができるという話を聞いて、何度も念を押したことがあるんですが、間違いなく七千フィートということを聞かされた経験があるわけであります。これは積載の都合いかん、いろいろありまするので、場合によって七千という数字がもとより出たかと思いまするが、これが内定のときと、今回の大体八千フィートというものを一つの境の数字として、離着陸の性能がグラマンとロッキードで、内定のときの数字はどうであって、その後たとえば104Cの改造その他によって、どういうようにその性能が向上したか、現実に今度操縦をしてみて、その結果がどうであったかという点を明らかにしていただきたいと思います。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 滑走距離におきましては、今度の搭乗によりましても、内定当時の滑走距離と大差はございません。まず同じと考えていただいてけっこうだと思います。ただ、それが所要の滑走距離を幾らにすべきかという点になりますと、今度の搭上によって新しい点を発見いたしました。と申しますのは、滑走距離というのは、飛行機の車輪が地面に着きましてから、とまるまでの間を滑走距離と言います。従いまして飛行機が滑走路の上のどこに着くかということは、これは滑走距離の中に入っていないわけであります。従いまして若干長い滑走距離でありましても、飛行機が滑走路の所望の点に着けば、ある一定の滑走路で十分間に合うわけであります。ところが、このF104は、ああいう薄いまた非常に小さい翼をしておりますので、その点に非常な危惧を持っておりました。ところが実際やってみまして、この飛行機の着陸前にやる操作にいろいろな操作があります。これは各種の飛行機ともあります。その中のある一つの操作が、どこに着くかという点をきわめて正確にやり得るような操作がございます。その操作をやることによって、飛行機を所望の点に容易に着けることができるとすれば、若干長い滑走距離といえども、所望の点に飛行機を着けることによって、十分、一定の滑走路内におさめることができる、こういうことであります。

増原恵吉自由民主党

○増原恵吉君 所望のところにまず車輪を落とすということについて、非常にすべれた性能を持っておるということはよくわかりました。  次に、やはり内定の際に問題になりました安全性の問題、同時にこれは操縦性の問題ともからむわけでございまするが、安全性の問題がグラマンとロッキードを比較する場合に、グラマンの方が安全性が高く、ロッキードは安全性が低いということが、内定の際にあげられた相当大きい点であったようであります。同時に、操縦性で非常に神経のぴりぴりしたというか、ロッキードは操縦がしにくい。これは安全性がそういう意味において、若干欠けるのであるという話も内定の際にはこれを承ったのであります。この安全性と操縦性の問題について、内定の当時とその後と今度の現実に操縦をした上でのロッキードの利点を伺いたいと思います。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) F104の安全性につきましては、私も従来大きな危惧を持っておりました。この安全性の中の第一は、この飛行機が大迎角で飛行したり、あるいは非常にこの縦の軸の変換が激しい場合に、危険状態に入るということであります。ところが、ああいう非常に高いところに水平安定板を持っている飛行機には一般であります。しかしこれに対しては、すでに内定当時においてもわかっておりましたが、自動制御装置をつけておりまして、今度行ってその自動制御装置の信頼性がほとんど百パーセントであるということが新しく確認した事項であります。またその自動制御装置というものが、目に見るインディケーターのほかに、こまかく分ければなお三段になっております。従って飛行機自体に出てくるある現象を合わせますと、全体で五段の経過を、全部パイロットが無視した場合に、初めてこの危険にぶつかるわけであります。ところがその最後の場合は、普通の操縦者で、なおかつそれを無理押ししてやることはできないほどの強い力を持ってこの安全を確保するようになっておりますから、非常に強い人、たとえば朝汐みたいな者が無理やりに気違いみたいになって、飛行機を引っ張ればあるいはできるかもしれませんが、少なくとも操縦者として適性を持っているような人物、また普通の操縦者が持っているような力では、その自動制御装置を無視して、飛行機を危険状態に陥れることは、これはできないものと思われます。従いまして、この点の危険性については、これは解消したものと認めました。  次に危険性の中で、この飛行機は非常に悍馬なようで、操縦性が悪いということを聞いておったのでありますが、これは実際飛んでみまして、この飛行機は一度いわゆるツリムアップという言葉を使いますが、飛行機を水平飛行をやる状態に釣り合いをとります。これは操縦者が自分でやります。やったあとは今まで私が飛んだ中では、七十種類か、八十種類くらい飛んでおりますが、その飛行機の中で、この飛行機が一番安定いたします。また、旋回その他におきましても、この飛行機が思ったよりはるかに安定したものであるということ、は操縦において確認いたしました。  その次、いわゆるエンジンがとまった場合の不時着、これは最も私は問題に考えておりました。ところが、この飛行機の構造上、エンジンがとまった場合に、飛行場に帰れるか帰れないかという判断は、最も容易にできます。あらゆる飛行機の中で最も容易にできます。この飛行機の欠点として、エンジンがとまってから、ある一定速力でずっと飛行場に帰ってくる場合の滑空距離があります。これは一番短いのでございます。他の飛行機に比べて一番短いのでございます。しかしながら、長い飛行機といえども、その判定を誤った場合は飛行場近辺において危険状態に入ります。それはかえってパイロット自身が危険に陥るのみならず飛行機もこわすし、また運が悪ければ地上にも被害を与えることになります。従って飛行場に帰れるか帰れないかという判断は、最も早くやる必要がございます。それが早くできれば飛行機を安全な方向に向けて、下も安全であり、自分も落下傘でおりれば安全であるというような地点を早目に選ぶことが可能であります。また、こういう高性能の飛行機のエンジンがとまったあとのその飛行場に帰る操作というものは、これは各飛行機とも大同小異であります。あまりやさしいものではございません。次に、エンジンがとまった場合に最も大事なことは、とまったエンジンを空中でもう一ぺん始動しましてそうしてエンジンを回して帰るということであります。これはその操作がきわめて簡単でまた確実であるということが必要であります。その点におきましてはこのF104は、その装置は他の飛行機に比べてきわめて簡単であり、さらにいいことは、地上においてエンジンを始動する場合と操作が同様であります。同様のスイッチを使って同様の操作をやればいい、他の飛行機はいずれも変わっております。また、空中で始動する場合のスイッチが、普通の場合は地上のものと空中のものと別々になっておりますが、これは地上のものと空中のものと同じで、しかも二つあります。従って空中始動の公算はこの飛行機が最大のものと考えます。また、着陸安全性のうちの着陸操作そのものが、これはもとより飛んでみて初めてわかったことであります。その着陸操作そのものは、きわめて容易であります。従いまして全般の操縦を通じてこういう高性能の飛行機にかかわらず、操縦がきわめて、容易である。私の容易であるという意味は、いわゆる非常におそい練習機とか何とかいうものとの範疇に類するものではありません、こういう高性能ジェット機における意味において、容易である、こう申し上げたいと思います。

増原恵吉自由民主党

○増原恵吉君 だんだん時間がたちまして恐縮でありますが、説明の方がきわめて適切な説明で時間がかかりますので、私どもの方もこれを省略してもらうわけにいかぬのですが、時間の関係で私も今御注意がありましたりしたので、またの機会に譲ることにいたしまして、実は全天候性の問題についてお伺いをしたいと思いましたが、この点は省略をいたします。将来性の問題、開発をして将来これは全天候性などについては特に重要性があると思いますが、将来開発をしてさらに有効な方法、これは多用途性、内定したときにはグラマンとロッキードは多用途性においてグラマンの方が優れておるという線が出ておったと思うのでありますが、将来性、多用途性という点について内定以後の変化、開発等があったのかどうか、今度行ってみてどういうことになったか、及び時間の節約上もう一つ一緒に伺いますが、この整備、補給、大へんに重要な点で、ことに経済的な面で重要な問題でありますが、整備、補給が、これもグラマンとロッキードの比較でけっこうと思いますけれども、どちらが比較的容易であり経済性に富むか、この問題のお答えを願いたいと思います。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) この両者の将来性でありますが、将来性につきましては、その性能におきましてグラマンの飛行機は、現在のエンジンの出力をもって現在の飛行機を飛ばす限り、あれ以上の速力は出ないかと思います。しかしながら、このF104は現在のエンジンのパワーをそのままで、飛行機もあの形をそのままにしましてエンジンの中のある一部、また状況によっては飛行機のこの上に風防というものがありますが、これに対する材質的な改良を加えることによって、この飛行機はマッハ二・〇をさらに相当こえることが可能ということがわかりました。従いまして性能に関しては将来性はF104にうんとあると考えております。  同じく性能におきまして全天候性でありますが、この飛行機に積みまするナサールのファイヤー・コントロール・システム、これは最も軽量で小型なものであります。しかしながら、このナサールはオールウエザーでありますが、まだレーダー・ミサイルを発射する装置はついておりません。しかしこれをつけることは、大した開発費用もかからないで容易にこれが可能であります。また、あの中のスペースは将来地上の管制装置が発達した場合に、これに連結するための機上装備品を積むに十分な余積を持っております。従いまして戦闘性能そのものにおきまして、ことにレーダーの性能におきましてこの飛行機が将来性を持っているということには疑いありません。この点はグラマンにおいてもまず同様かと思いまするが、ナサールそのものの性能がエアロ13と比べて将来性を若干よけいに持っている、こういう工合に考えます。  次に整備、補給につきましては、これは申すまでもなくすでに米空軍においてこの飛行機を採用しております。また西独及びカナダが採用に決定して現在生産にかかりつつあります。ところが、グラマンの飛行機はあのスーパー・タイガーというのは、現在一機しかございませんし、これの生産の予定は今のところではございません。この前身であるタイガーは現在米海軍においてわずかばかり使っておりますが、これはエンジンが違います。機体は数十パーセントは共通部品があるかと思います。しかしながら、他にたくさん使っている部隊があるのとしからざるものにおいては、この飛行機の整備、補給の面において、ことに補給の面においては、F104がはるかにすぐれていると考えられます。また整備につきまして、これは整備そのものにおいては似たり寄ったりと思いますが、日本の航空自衛隊は、米空軍によってこの教育を当初受けまして、現在もいろいろな援助を受けております。ところが、海軍方式と空軍方式にはその中に相当違ったところがございます。従いまして米空軍の飛行機をこちらで採用することは、その整備そのものがはなはだしく容易になってくるものと考えられます。

増原恵吉自由民主党

○増原恵吉君 今の問題なお伺いたいところがありますが、他の機会に譲りたいと思うし、いま一点だけ伺いまして私の質問を終わりたいと思うのでありまするが、(「時間が超過している」「まだ三人もいるんだよ」と呼ぶ者あり)余剰推力の問題が、今度行って操縦をしてみて発見をされたということで、相当重要な点であることが今まで他の委員会等で明らかになっておるようであります。余剰推力が、今度行ってみてどういうふうにグラマンとロッキードで違うか。そういう余剰推力に余力があることが、高空戦闘にどういうふうに重要な利用価値があるかということについてのお答えを願いたいのであります。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 余剰推力におきましては、グラマンの飛行機はその最高速度において余剰推力はゼロになります。104は、今出し得る最高速度、ここにおいてなお相当の余剰推力を持っております。この余剰推力というのは、最高速度とともに、高空において戦闘に移る場合にきわめて重要なものでございまして、これによって高度をとり、あるいは旋回をやり、いろいろな戦闘操作にこれを転用いたします。その点は、今度行って新しい戦闘方法を知りまして、きわめて有用なものであるということを発見したのであります。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 私は源田空幕長に二、三お伺いいたしますが、まずグラマンが非常に問題化したとき、あなたはこういう意味のことをおっしゃっておる。自家用としてならばロッキードを選ぶけれども、パイロットの安全ということを考えると、そうとも言えない、まあこういう意味の重大な発言をされておるわけです。このことに対してあなたは現在どのように責任を感じておられるか。まずこの点からお伺いしたい。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 当時私が申しましたのは、自家用機という言葉ではございませんが、私が自分で飛ぶと、一パイロットとして飛行機で飛ぶというので、一機だれかくれるとしたら、あるいは自分で金があって買うとしたならば、これはF104をとる、しかしながら、航空自衛隊全般として考えた場合には、これは話は別であるということを申したのであります。これは単に安全性のみならず、他の、航続力とか、あるいは操縦性というものを、これを考えた上であります。ところが、実際に飛んでみまして私が思っておったことと事案は若干相違しておるということを発見いたしました。従いまして、私はこのことに関しましては、今度の調査において、前に私が言ったこと、私が考えたことは全部これを払拭します。私が不明であると言われれば、もとよりそうであります。しかしながら、最も正しいものは現実にはこのF104であるというので、これを私は最も適当なる飛行機として長官に上申したのであります。また、その影響が、もし現在の航空自衛隊の各パイロットに悪影響が現在残っていたとしますれば、これを各パイロットに説明して、そうしてこのF104の方がまさしく日本に適する飛行機であるということを納得させることは可能であると考えております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 グラマンが前に内定した。その後ですね、岸総理とか与党首脳の間に、みずからきめたグラマンの内定に反対して、ロッキードを今度は推してきた。そういうことで、当然防衛庁との間で対立が続いたわけで、そういう中で、あなたはその当時ロッキード派と目されておった関係か、空幕長に起用されておる。それで、今次の調査団長を拝命したわけです。そういうことで、私どもここで考えられるのは、もうそのとき、行く前にもうすでにロッキードに内定しておったんではないか。そのときすでに予約されておったように考えられる。ただ団長としての使命は、ロッキードの優秀性を裏づけるための資料集めだ、こういうふうに世間でも見ておる人が相当ありますし、私どももどうにもそうにしか考えられない。この点を納得いくように御説明いただきたい。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 私は、もともと作戦部隊の指揮官でございまして、私がほしいと思う飛行機は、作戦に最も有効な飛行機であります。その見地からものを見ておるのでありまして初めからいわゆるロッキード派とかグラマン派とかということはございません。また私は、国防会議において、グラマンの方がロッキードよりいい、あるいはロッキードの方がグラマンよりいいと、私はこれを推すということは申し述べたことはございません。ただ私は、私的の会合その他において、当時防衛庁で決定された、内定されたグラマンこれは適当であると私は考えますということを述べたことはございます。しかし、今度調査に参りますときに、政府及び防衛庁の方針が、白紙に還元するという工合になりました。従いまして、私はすでに出発前から、一切をすべて白紙で臨むと、これは自分自身にも言い聞かせ、また団員にも言い聞かせ、また事実そのようにやりました。今度の調査においては、日本の全政府機関、防衛庁を含みまして一切から、何らの制肘は受けておりません、飛行機の選定に関しまする限り。また米国に参りましても、米空軍からは、いろいろな飛行機に対するインフォメーションはもらいましたが、どの飛行機がいいというようなサゼスチョンは一切受けておりませんし、また米空軍から、どの飛行機がいいと思うかというような質問も受けておりません。この決定は、純粋に調査団として決定しまして、そうしてこれを長官に上申したものであります。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 今まであなたは紙上の資料しかなかったので、紙上で検討して、私もグラマンの方がいいというそういう意見であったわけです。ところが、今度実際に操縦してみてロッキードの優秀性を確認したと、やはり飛行機というのは乗ってみなくちゃわからない。いやしくも空幕長ともあろう責任あるあなたが、アメリカヘわざわざ行って初めて、飛行機に乗らないとわからないものだということを、アメリカへ行って初めて発見したというようなことは、まことに無責任きわまることではなかろうかと思う。そういうことでは、そういうアメリカへ行って初めてわかったというようなことでは、とうてい空幕長としての重任を全うすることはできないのではないですか。そういう点が私どもには納得できないわけです。その点をまずお聞きいたします。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 私は今度空幕長に就任いたしますまでは、この選定に関しましてはこれは責任ある仕事はやっておりません。ただ時たま意見を求められましたときに、私の意見を申し述べたのであります。しかし、私はあらゆる機会を通じて、何とか向こうに数名のパイロットを出して、そうして調査していただきたいということの意見は申し述べております。従いまして私が今度調査に行って、初めていろんなものを発見して、なるほど行ってみなきやわからないものだということを、アメリカにおいて私が知り得たという意味のものではございませんで、長い間の航空生活を通じまして、飛行機は数字の上で相当程度までその性能はわかりますが、どうしても乗ってみなければわからないものがあるということは、前から存じております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 あなたは実際に操縦してみてロッキードの優秀性がわかった、そこでロッキードにきめた、こうおっしゃっておるわけですが、このロッキードの優秀性については、グラマン内定のときですらすでにロッキードは、先ほどから出ている速度とか上昇能力、こういう点で高性能であるということは、あなた方も確認しておったわけです。ただロッキードについては、安定性の問題と、滑走路が長くなけりゃだめだ、こういうような点で、グラマンを一応内定した、そういうふうに私どもは承知しておるわけなんです。この点と矛盾すると思いますが、どうです。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) この104において最も懸念されたのは、今の安全性の問題であります。これが今度行ってやってみまして、安全性において心配することはないということが判明したのであります。従って私は矛盾はないと考えております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 パイロットの養成に関連して二、三お伺いしますが、現在のF104F、マッハ〇・九でもなかなかパイロットの養成が意にまかせない。先般も乗り手がないなら返してもらうということで、貴重な四十五機をアメリカに返しておる。その一方に、新三菱重工業では、月産八機の割合でどんどん生産しておる。こういう中でマッハ二というような超音速のジェット機のパイロットを、どのようにしてあなたは養成しようとしておるのか、それに確信が持てるのかどうか、こういう点がまことに疑わしいと思うのです。この点いかがですか。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) このF104Fは非常な名人でなければ乗れないというような飛行機ではございません。これは普通の平均のパイロットならば、十分乗りこなし得る飛行機であります。従いまして現在航空自衛隊のジェット教育におきまして、一応浜松及び小牧の教程を終わった者が、部隊に行きまして約半年間このF86FないしはF86Dを飛びましたならば、自後三週間ぐらいの地上教育と、また約二ヵ月のこれはトランジッションといいますが、二座の飛行機によって教育するのが数回、その後一人で飛び出しまして、これが約二カ月程度において、これは作戦に充当し得るパイロットに、比較的容易になり得るものだと考えております。その点については私は自信を持っております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 あなたは今月の十一日の記者会見で、ロッキードは安全性がないと言われているが、ロッキードばかりでなく、このような超音速機になると、F868FとかF86D、こういうものと比較にならないほどの危険が伴う、こういう意味のことをおっしゃっているわけですね。たとえばちょっと油断すると、離陸後すぐ脚が上がらなくなってしまう、そういう一つの例をも入れて、どうにも比較にならないほどの危険が伴うという意味のことを、あなたが強調しておられるわけです。そうだとすると、このロッキードの。パイロットについても、F86やF86Dよりも、はるかに高度な技術が必要とされるのじゃないか。あなたは何とおっしゃろうとも、当然そういうふうに考えられるのですが、この点いかがですか。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 近代の飛行機におきましては、新しい飛行機に移る場合におきましては、その前にこの飛行機の構造、操縦、航法というものについては、十分な地上教育をやらなければ、飛行機に乗せることはやっておりません。問題はこの地上教育にあると思います。この地上教育において、十分な教育をやりますれば、今申し上げたような離陸直後、ちょっと油断すれば、速力がふえ過ぎて、脚が上がらなくなるというようなことをやらなくて済みます。また、それが地上教育においてもできないようなパイロットは、すでにもっと初期の段階に、パイロットとしての資格を失っているはずであります。従いまして、現在の航空自衛隊のジェット・パイロットの平均技量のものは、この地上教育を受けることによって、容易に地上教育及びこの二座の飛行機があります、というのは二座になっている飛行機でありますが、これに数回同乗することによりまして、このことは容易に切り抜け得るものと思います。ただ非常に高速でありますので、空中であらゆる判断を敏活にやっていくということは、こういう飛行機では当然かかって参ります。しかし、それに対しましては、そういう敏活性を欠くものは、こういう飛行機には回し得ないと考えます。これはアベレージ以下のパイロットに若干出るかと思います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 特にロッキードは翼が小さいので、離着陸時のようにスピードを落とすと、非常に操縦が困難である、そういうようなことから三十六件の墜落事故のうちで、結局離着陸時の事故が十三件ある。アメリカの有名なキンチェルという大尉ですか、こういう名うての名手もこれでついに死んでしまった、こういうことから押すと、ロッキードの訓練の過程において、今後相当のパイロットの犠牲が遺憾ながら予想されるわけなんです。こういう点、心配はないかどうか。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) ほとんどすべての飛行機を通じまして、その事故の大部分は、離着陸の間に起きております。このF104の事故も、もとより離着陸の間に起きておりますものが多いのであります。しかしながら、その離着陸の間に起きた事故をさらに分析いたしますと、これはエンジンのトラブルによるものが多分にございます。その原因も、米空軍においてすでにその大部分は解明せられまして、その対策もとられたものが相当あり、またとられつつあるものもあります。従いましてこの飛行機のみがその離着陸の間において、こういう困難に将来ぶつかるということは私はないと考えます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 あなたはFXによる部隊編成を一応一九六一年ごろからと見て、そのころ敵爆撃機がやってくるその速度は大体マッハ一・五くらいであろうと過小評価しておったけれども、今度アメリカへ実際行ってみて、実際ははるかに進んでおって、一・六ないし一・七、しかも将来さらに開発されるであろうということがわかった、そういう意味のことを言われておりますが、はたしてそれで間違いがないのかどうか、まずお伺いします。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 今度アメリカに行きまして知ったことは、最近の爆撃機の速力は非常に高いということではなくて、最近の爆撃機は非常に商い速力で、予想より高い時間飛ぶことができる、こういうことであります。また、私が予想します爆撃機の速度というものは、これは最高速度が一・五とか一・六とかというものでありまして、戦闘速度であります。全部の飛行機が一・五とか一・六というものではありません。いろいろな目標のうちでは、その最高のものはこういうマッハ一・五とか一・六で、われわれが予想したより長い時間飛ぶことができる、こういうことであります。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 この爆撃機の早さということを考えると、結局これは防空体制を編成する上についての非常に重要な要素であろうと思うのです。それを大体今私が申し上げたようなことで過小評価しておったとして、アメリカへ行って、実際に調査した結果わかったとすると、今までその点に誤算があった、その点についての責任は免れぬと思いますが、その点どういうように考えられますか。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) そういう点に誤算があったということは、事実アメリカへ行って私はそれを知ったのでありましてこれは誤算があったと思います。この責任については、私はそういうものについての責任については、これは上司において私がそれに適しないものとなれば、いつでも私をやめさせられることもできるので、私はただ命のままに動くものであります。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 今私は誤算と申しましたけれども、実際にはあなたほどすぐれた方が、そういう誤算をするはずがないと思う。ただロッキードの優秀性を裏づけるために、合目的にするためにあなたがそういう面で責任を負うて、そうしてただそういう誤算ということであなたが責任を一応負う、そういうことではないですか。実際にはまたそういうことはあなたの立場でわからないはずはないと思う、そういう点については、ただロッキードの優秀性を裏づけるためにそういう立場からあなたはそういう面で責任を負うて、結局裏づけのための資料を作った、先ほど申し上げたようなことに結びつくのではなかろうかと考えられますが、いかがですか。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 近代の飛行機というものの進歩を数年先まで完全に見通すことは、非常に優秀な人でもきわめて困難でございます。私はまたそれほど優秀な人間でもございませんで、時たまあやまちを犯すことはあると思います。またただいま申されました、あらかじめロッキードをきめるために、そういう工合に持っていったんであろうというお話でありますが、この点はさっき申し上げましたように、私は全然制肘を受けておりませんし、自分自身でも、どこの飛行機を採用するというような意図をあらかじめ持ったことは絶対にございません。この点は純粋に行動したものでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 先ほど申し上げたように、敵爆撃機の速度を過小評価して、そういう言葉の中で、敵爆撃機の、敵というのは一体どこを指しているのか、その点を伺いたい。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 私は敵という言葉は使わなかったと思いますが、要するに私は目標といたしまする爆撃機は、特定の国、そういうことで考えてはいませんで、われわれ航空自衛隊の自衛官として、全世界のおもな国々の、ことに第一流の国家の爆撃機がどの辺を進んでおるであろうかということには、常に大きな関心を持っております。従いまして、その世界の水準を考えまして、われわれの計画を立てるのでありまして特定のものは目標にしておりません。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 私はしろうとでよくわかりませんが、大体防空体制の編成にあたっては、仮想敵国ということを考えない場合、編成できないのではなかろうか、こういうふうに思うのですが、仮想敵国を考えないでも、いわゆる防空体制の編成はできますか。この点をお伺いしたい。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 日本のこの地理的情勢から考えまして、日本は海に囲まれております。従いまして、これはどこの国から来るか、そういうことは全然度外視して、そうして日本の海岸線を第一線として、すべてものを考えてやっております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 今世界は平和の方向へ進んでおるわけですが、またICBMとか、人工衛星、こういう軍事情勢から推して最近国内にも戦闘機無用論を唱える方が相当多くなってきておる、これは事実そうだと思う。自民党の皆さんの中にも、そういう説の方がおるわけです。こういう中で、局地戦争を前提として、敵機要撃という意味で、今回戦闘機購入ということになったわけですが、やはり局地戦でなければということ、これが前提になっているわけですが、これは全面戦争にならぬという保証がどこから言われるのか、その点私どもには了解できないわけです。その点を明らかにしていただきたい。この戦闘機購入については、局地戦を前提にして、そうして敵機要撃、こういう意味で戦闘機購入になったと思うのですが、その点いかがですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 今のところ、全面戦争というものは予想されないと思います。局地戦があるかどうかという問題は、非常にむずかしい問題だと思います。しかし、ないという保証はないというよりほかないと思います。で、私どもはこういう問題を起こさないために、局地戦が起きないために、あるいはもしも起きたならば広がらないように、こういう態勢を整えておくこと、すなわち今の自衛隊は日本の平和と独立のために行動すべく規定づけられております。戦争するためということよりもそういうことが主要であります。でありますから、こういう準備をしておくことが、日本の独立と平和を守るのだ、こういう観点から私どもはいろいろな装備充実をいたしております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 次に、ICBMやIRBMで、もしかりに日本が攻撃されたような場合、戦闘機ロッキードでこれを防ぐことができるかどうか、空幕長どうお考えでしょうか。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) ICBMとかIRBMというようなパリスティック・ミサイルに対しましては、この戦闘機で防ぐことはできないと思います。これはまた別個の方策を講じなければこの防御策は立たないものと考えます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 敵機を要撃するのにもマッハ二くらいの超戦闘機を使わなければならないほど、さように敵の足が早くなっておるのに、戦闘機だけを用意して見張るとかあるいは警報あるいはまた出動、こういう一体の防衛体制は、日本はまだそれまで進んでいないんじゃないか。ただ戦闘機、戦闘機で戦闘機だけ先にいってこういう一般の防衛体制がそこまでまだいっていないように見受けられる。こういう心配はないかどうか。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) こういう防衛兵力の整備におきましては、各部門がその歩調をそろえて進むことがきわめて必要なことであります。従いましてこのFXというものに移るに応じまして、この地上のレーダーその他も同じようにこれを整備していかなければならないと考えます。しかし、現在のサイトで現在の方法をもってしましても、このFXを活用することは可能であります。さらにそれをいい方向に持っていくということは研究中であります。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 防備しなければならない都市や工場、これは日本の地形上横にずらりと並んでおって縦深がない。こういう点でロッキードでどのように防衛するのか、その点一つ伺いたい。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) これはこの飛行機を所望の点にこれを配備しましてそうして主要な目標を守るためには、大体それからどういうところに配備すればいいかということは、一応これは計算上出て参ります。従いまして、各主要な目標というものを中心にして、そうしてなおかつそのほかに日本全体をカバーできるような配備をとることが必要であると思います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 あの大国のアメリカでさえも、哨戒線を前進させることに懸命になっておるわけです。御承知のような日本の縦深のないこういう地形上、こういう点でこれはよほど考えないと、ただ単にロッキード、足の早いロッキードを置いただけでは片手落ちになるんじゃないか、そういう点どういうふうにお考えになりますか。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) この点はこのF104を私が長官に上申した一つの理由になるわけであります。というのは、この飛行機の持っております非常に高い性能が日本の地形に対し重要な要素となる、こういうことでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 私は三十分時間を当てがわれておりますが、時間を尊重して、ちょうど三十分になりましたので、これを最後にして質問を終わりますが、先ほど申し上げたように、世界の国情、また世界の軍事情勢の中で一つこの際よくこの点を考えていただいて、国防、国策について根本的に考え直していただいて、ロッキードについて矢嶋さんは、先般内定の線まで下げたらどうかというお話があったわけですが、私はこの際白紙に還元していく意思があるかどうか。特にあなたは前に戦艦無用論まで唱えた勇気を持った方なので、国防会議でロッキードを白紙還元にするのはあなた以外においてないと思う。いま一度、戦艦無用論を唱えたそのときの勇気をいま一度出していただいて、そういうことを強調してもらいたいと思うが、こういう点をお伺いして私の質問を終わります。

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) 速記を起こして。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) この問題は、防衛庁長官においてあるいは国防会議において決定せられる問題であります。私はその命ぜられるところに従って行動するのみであります。しかしながら、私は航空自衛隊の幹部としまして、今これを白紙に還元してそうしてここに新しい防衛兵力を築くことが中絶することは望んではおりません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 議事進行について。きょうは本会議の都合もありまして、開会がおくれたわけですが、開会してから増原さんと伊藤さんから質疑があり、ずいぶん長い答弁が行なわれてこの時刻になったわけですが、私の番になったわけですが、事は非常に重大であり、特に本日の航空幕僚長の発言には、僕は防衛庁の航空幕僚幹部そのものに重大なる問題があることを感知したのです。従って航空幕僚幹部に対して徹底した僕は質疑と追及をしなければならない、かように思っております。事は非常に重大であり、私は国民の期待もありますので、この問題は源田空幕長、それから調査団長それから赤城防衛庁長官と津国防会議議長と総理大臣はどこまでも私はレーダー・ホーミングみたいな形になったようなつもりで追尾して参るつもりです。(笑声)事が重大でありますので、時間にもなりましたので、次の質問者の辻委員と協議したのですが、願わくは、きょうここで打ち切って、あす十時から、事が重大だから、委員会を開いていただきたい、かように二人で相談したのですが、委員長においてそういうふうに取り運んでいただきたいと思います。議事進行について提案いたします。

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) ちょっと速記をやめて下さい。    〔速記中止〕

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) 速記を起こして。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 委員長の御要望がありますので、本日は一部を質疑いたします。残った点については、いずれ次の機会にまた源田空幕長に質疑させていただきます。あとで辻委員の質疑もありますから、きょうは限定された範囲内でやります。  まず第一番に価格の問題、源田調査団長には現地で各メーカーから価格の提示があったはずです。どういう数字を持ってお帰りになったかお答えいただきたい。なお申し上げますが、私は源田さんが衆議院においてどういうことを答弁されたかということは、全部聞いているのです。それで私の聞くことだけ、時間の関係上ごく簡単に一つお答え願いたいと思います。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 私は調査団長としては価格について調査することは命ぜられておりません。しかしながら、現地において各業者からあるプロポーザルが参りました。しかしながら、その内容についてはまだ価格折衝というようなものが今後に残っておりますので、この点については今申し上げることを差し控えたいと考えます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 あなたは、そのいただいた数字を報告したでしょう。で、すでに去る二十一日に新三菱重工から見積もり書が正式に防衛庁に手交されているこの段階において、どうして言えないのですか。もしロッキードが言えなかったなら、他の機種について言って下さい。何が、それは秘密ですか。何も秘密でないでしょう。(「価格をきめなくて決定はできない、常識だ」と呼ぶ者あり)

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 私は、現地においてそういう申し出は受けましたが、私のやりました評価は、純作戦的見地からやったのでありまして、その、たとえ価格がどうありましても、この純作戦的見地からした私の進言は、何ら価格その他によって影響された何ものもないことを申し上げておきます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 私は純作戦的云々の立場から今承っているのではないのです。それはあとで伺います。あなたは国民の税金を旅費として海外出張を命ぜられておいでになったのです。あなたに各社のメーカーは提示しているということは、私は情報を入手している。持って帰ったそれを今お示しいただきたい。昨年グラマンが内定した当時、新三菱の見積もり書までここにちゃんと出しておるのです。どうしてあなたが調査団長として向こうに行って提示された数字をここで報告できないのですか。お教え願います。あなたがお聞きになった数字だけお教えをいただけばいいです。戦術上のことなんか、用兵上のことなんか聞いているのじゃない。(「価格の決定は国防会議の責任で、源田さんの責任じゃないが」と呼ぶ者あり)源田さんの持って帰ったのを教えていただきたい。お答えいただきたい。どうしてそういうことを隠さなければならぬのですか。源田さんに示された通りに買うわけではないでしょうから、だから源田さんに示されたその数字をお答え願いたいと思うのです。答えられなければ、きょう休んで明日にして下さい、今晩研究して。(「赤城さん、答えなさい」と呼ぶ者あり)全国民が知りたがっているのです。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 私答えましょうか。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 いやいや、源田調査団長から……。(「旅費を使って行っているのだから」と呼ぶ者あり)

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) お静かに願います。答弁どうですか。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) この会社側から提示されたその価格というものは、これはいろいろな積算の元が違っているところがございます、各会社によって。そうしてまた、そこの積算の基礎も違っております。従いましてこの数字を、今、私はここにその数字を覚えておりませんけれども、数字をここで申し述べることは適当でないと考えます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 あなた、よく知っているじゃないですか、積算の基礎が云々ということまで。相当やはりあなたは検討された。さすがだ。それを覚えていないはすはないですよ。源田さん、グラマンだったのをロッキードと変えて防衛庁長官に報告するに当たって、向こうで幾らの数字を提示されたかということを覚えてないというのですか。あなた、国会議員の調査権、審議権を無視するもはなはだしいですよ。私は、あなたをパイロット、また自衛隊員として尊敬していますよ。しかし、われわれの質疑権を何と思っているのですか。全国民がそれを知りたがっているのですよ。安かったグラマンをロッキードと変えて答申する以上、かの地においてあなたに示された数字というものを忘れるほど、あなたは無能な人じゃない。優秀な頭脳の持ち主です。お答え願います。

一松定吉自由民主党

○一松定吉君 議事進行について。  私、この委員会へ来て聞いておりますると、いかにも矢嶋君は人を脅迫するような言辞を弄する。これはよくないです。あなたは議員として職責を全うするのに、事実を鮮明にするならば何も脅迫したり威嚇したりするような態度をもってする必要はない。(「議事進行じゃない」と呼ぶ者あり)議事進行だ。君に発言は許していない。黙っておれ。やはり穏やかに質問をするように(「越権行為だ」と呼ぶ者あり)委員長、僕の発言中に発言するのを注意して下さい。——静かに、やはり議員の体面を害さないように、静かに穏健に質問をするように一つ委員長から矢嶋君に命じて下さい。ああいうような態度でやることは、われわれの品位にも関することですから、ことに矢嶋君は私と同県ですけれども、あまりやり方がひどいですから、やはり穏やかにやる方がよろしい。(「何がひどいのだ」と呼ぶ者あり)

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 一松先輩も委員長も、同じ大分県生れですが、先輩としての御注意は私は拝聴いたします。私もあまりなんだから声が大きくなりましたけれども、しかし、委員会で委員の質疑内容とか態度について、直接速記をつけて注意をしていただくのは、僕は初めてです。他の委員会でも少ないと思うのです。先輩だから一応敬意を表しますが、しかし向こうさんがそういう数字をなかなか答えない。もたもたして、そうして知らないようなことを言われて、積算の基礎が違っているからなかなか比較しずらい、そういうことまで知っておられて、しかも、その数字を述べられないというので、僕のあとの質疑の展開に支障を来たすから、私ちょっと大きい声が出たのですが、大きい声が出たのは注意しますが、お答え願います。答えていただけばいいのです。

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) 右か左か返事をしなさいよ。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) これはさっき申し上げましたように、積算の基礎が違っておりますので、この点については、帰りまして防衛庁の首脳部に伺った上で御返答したいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 長官がそこにおられます、首脳部はね。ロッキードのF104C—Jについて大まかに、どういう数字が示されたか、それをお答え願いましょう。積算の基礎云々というのは、私は計算に入れて伺いますから、承知しますから、お答え願いたいと思います。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 数字につきまして申し上げることは差しひかえたいというのは、先ほどの通りでありますが、私が受け取りました各会社のプロポーザルの順序は、一番安いのがノースロップ、その次がロッキード、それからグラマン、それからコンベアの1—2、それから1—6であります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 そんな答えじゃいかぬ。そんなのは知っていますよ。そんなのはちょっとこの問題に関心を持っている人は知っていますよ。問題は数字なんです。国民は納税者ですからね、国の財政規模に影響しますからね。去年グラマンの内定時代に、別の見積もり書に詳細出ております。今度決定するにあたって、あなただって幾ら高くても、飛行機がよければいいということで選ばれることはないと思う。だからあなたが承ってきたロッキードの数字というのは、幾らだったのかというのです。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 価格の点につきましては、この間も矢嶋委員から御質問がありまして、源田調査団に対して価格の点については調査の目的には入れておりません。入れておりませんから、源田調査団が聞いてきた価格の点を申し上げるというのは、これは不適当だと思います。しからば、ほかの価格について防衛庁としては調べたか調べないかと、こういうことであります。源田調査団にもある程度は聞きましたが、これは調査の目標ではありませんから、それでなくほかの方法によって、各機種の価格につきましては調査をいたしておったと、それで国防会議におきましてもそれを基礎として検討いたしました。しかし、そのときには何もロッキードにきめるという前提で価格を調査しておったということではないということも、先ほど申し上げた通りであります。そこで今価格の点につきましては、ナサール等に変えることを前提として今折衝中であります、話しておる最中であります。幾分私ども初め考えていたよりだんだん安く押えられるようでございます。しかし、できるだけ私どもも国民の税金ですから、安くしたいということを目下折衝中であります。近くはっきりすると思います。そのときまで実はお待ち願いたいと、この間から申し上げておるのであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 そういう答弁をするから質疑が長くなるのですよ。赤城さん、これだけの飛行機を二百機も買おうということが決定したのですよ。国民の立場に立ってお考えなさいよ。幾らの単価で二百機買おうというなら国民は賛成、反対するのはわかるでしょう。しかし、調査団が行って数字を聞いておって、国会で幾らの数字を聞いて帰ったのですかと、それを尋ねてもそれは言えない、ましてや、国防会議は単価幾らの見通しを持って幾らで二百機をきめたのかということはもちろんわからないとなったら、国民の立場で納得されるでしょうか。私は納税者の立場に立ってこれを聞いているわけなんです。それはラジオの朝の声にしても、あるいは新聞のいろいろ投書欄でも、一体幾らかかるのだろうかと国民は重大関心を持っておる、暗中模索です。しかも、あなた方が行政権を通じて二百機ときめておるその段階に、それを源田さんが持って帰られたのを私が伺うのに答えられない、まだ待って下さいと。これは僕らの持っている国政調査権を、行政府が立法府の議員の国政調査権を非常に制約しているということになると思う。あなたは奥さんかお嬢さんに話してごらんなさい、矢嶋が無理か、私が無理か、ということを。おわかりになりませんか、それを答えて下さい。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 先ほどから申し上げておりますように、源田調査団が価格を持ってきてはいません。一応聞いていますその価格とほかの方面で調べた価格と違っておるのです。それでそういうことですから、私どもはこれをなるべく安くしたい、やはり国民の、納税者の立場で考え、これを折衝をしていく上において、今のところ折衝過程でお話し申し上げたくない。しかし、この間もあなたから質問があって、百何十万、二十万ドルから五十万ドルまでこすかこさないかということは、大体そういうようなところにあるのでございますけれども、もう少し折衝の余地がありますから、一つそこは少し待っていて下さい、こういうことです。私どもは決して国民の目をごまかすとか、あるいは高く買おうとかいう気持はなく、安くしたいという意図でそういうことを申し上げております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 私はなぜ聞くかというと、私はあとで時間があれば無用論をやりますが、かりにわれわれの無用論が負けて、あなた方の強力なる行政権で勝つとしても、できるだけあなた方のロッキードの交渉がうまくいくように、少しでも国民の負担が軽くなるような、その角度から最悪の事態を予想して聞く必要があると思って聞いている。それ以上答えなければ、私から聞きましょう。源田さんに伺いますが、これは百二十万ドルを持って帰ってきた、これは何ですか、どういう装備をするのですか。それから予備部品としては二〇%、二三%の予備部品がこの中に入っているのですか、入っていないのですか、お答え願います。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 百二十万ドルという数字を持って帰ったというお話しでございますが、私はそういう数字は持って帰っておりません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 あなたがお聞きになった数字は、予備部品を何パーセントか入れた数字を聞いたのですか、それを入れない数字を聞いたのですか、どちらですか。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) さっき申し上げました、いろいろな基礎になるものが違う……。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 今ロッキードを聞いている。ロッキードしか聞いていません。あなたがロッキードで聞いた数字ですね。それは予備部品なんか含んだ数字なのか、含まない数字なのかということを御説明願いたい。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 含んでおりません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それは百二十万でないと言えば、私のアンテナには、百二十の数字を持って帰ったというのが引っかかっておる。百二十より上ですか、下ですか、お答え願います。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) この問題は積算の基礎が違いますので、もう一ぺん検討してみなければその点はわかりません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 私は現在、積算の基礎を論じているのじゃない。あなたが付属部品を含まない数字というものを聞いて帰った、これを源田さんにお聞きしているのです。それは百二十だというのは私は聞いている、その百二十より違うといえば、私は幾らと、確定数字はあなたは答えないから聞きません。百二十より多いのですか、少ないのですかと聞いている。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 百二十より下であります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 その下の幅は五の数字よりでかい数字ですか。(笑声)笑いなさんな、このくらいは聞いておかなければ……。お答え願います。国民の一番関心事です。お答え願います。それは百二十より少ないとなると、等差級数により公差はマイナスになりますね。そのマイナスの絶対数は五より大なりや小なりやということです。お願いします。答弁をお願いします。源田さんがそういうことを答えられぬはすはない。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) これはさっき申し上げたような理由がありますので、前回に私がお答えしたことで御了承願いたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 その次は私は聞かぬですから、その公差の絶対数は五より大か小かということを答えて下さい、その次はもう聞かんですから。空幕長、天下の大勢に影響はないですよ、そのくらいは。これはお願いします。答弁を願います。それだけは答えられますよ。幾らということを言わないでも……。その振幅を聞いているのですから、そこまでは答えてもらいたいと思うな。委員長、催促して下さい。

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) 答弁ありますか。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) ありません。

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) 答弁はないようだ。その点は、ないならないという答弁をしなければいかぬ。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) さっき申し上げた通りでありまして、これ以上のところは、あと検討の上でお答えしたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それでは付属部品を含まない数字を聞いて帰ったと、そうすると、付属品というものは大体なんですか、二〇%とか二五%とか言われておりますが、専門家のあなたの立場に立てば、何%程度の付属品を見積もる必要がありますか。

塚本敏夫防衛庁装備局長

○政府委員(塚本敏夫君) 装備部品としましては、T33、F86、P2V等の実績及びアメリカ等の実績を参酌いたしまして、大体二割見当が適当である、こう考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 源田さん、実戦部隊としてそれでけっこうですか。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 実戦部隊としましては、こういう予備部品というものはそのパーセンテージが多い方がいいわけであります。しかしながら、これはやはり財政上の、予算上の問題等に関連しますので、今われわれが適当と考えているのは、ただいま装備局長がお答えした通りであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それじゃ空幕長としては二割の部品を要求しますね。それ以上は要求しませんね。お答え願います。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 現在二割と考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それではかりに百二十万ドルとすると、一機の単価は百二十万プラス十分の二、これが一機のコストになるわけですね。

塚本敏夫防衛庁装備局長

○政府委員(塚本敏夫君) かりに百二十万といたしますと、そういうことになります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 防衛庁長官、伺います。先般、一案によると百二十万より少ない、他の案では百二十万ドルをこえているということを私に答えました。で、源田さんが持って帰られたのは百二十万ドルよりも少ないと。あなたが国内で得られた数字は百二十より多いわけです。これは軍事顧問団から入った数字ですね。お答え願います。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 二つの案だというわけではありませんで、二つの調査を申し上げたのであります。どこから入手したかは申し上げられません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 防衛庁庁内あるいは日本人から入ったのですか、これは。そうじゃないでしょうが。そんなこと、言っても大丈夫ですよ。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 適当な信用あるところからとったものであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 ひどいな。それは信用あるところというと、ははあ、これは川崎航空さんですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) そうじゃありません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 新三菱さんですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) そうでもありません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それじゃ軍事顧問団でしょう。どうですか。ほかにどこがありますか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 御想像にまかせます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 その数字は百二十万より多いというのですが、今度はその等差級数の公差はプラスになるわけですね。五よりも大ですか、小ですか。いかがですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) その点は目下折衝中でございますから御判断にまかしておくよりほかない。私の方からはちょっと申し上げるのを差し控えさしていただきます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それでは、百三十より多くないでしょう。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) まあ大体多くないようです。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 ちょうどなんですよ、百三十万ドルという数字を受け取っております。これね、国民が、こんな質疑応答をやっているとなったら、国会何しているか、お前ら選挙して国政調査権与えているのだ、しっかりしろと僕らたたかれますよ。二百機も買うとということがわかっていてこんな質疑応答をするということは、国民に対して申しわけないと思う。あなたが軍事顧問団から受け取ったのは、百三十万ドルという数字、それは部分品はやっぱり含まないということですね。防衛庁長官、伺います。並びに源田空幕長、伺います。どういうわけで十万ドルという数字の差がつくのでしょう。お答え願います。委員長、答弁を促して下さい。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) それは御勝手に十万ドルの差を矢嶋委員がつけられたので、私は矢嶋委員の御想像にまかせるということで、数字をはっきり申し上げておりません。大体ということの御見当はその見当でございましょうけれども、私ははっきりした数字は申し上げておりません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 あなたは大学は日本の最高学府を卒業されて、微分積分までやった人ですよ。百三十、大体その程度だというのでしょう。百二十をこえているといえば公差は五より大きいか少ないかといえば、それは答えられぬ。それじゃ百三十、その辺かといえば、大体その辺だ。私のアンテナには百三十となってかかっている。源田さんは百二十より少ないと言う。とすればその幅はすなわち約十ですよ、これは計算で出てくる。約十ですよ。だからその十の差というものは、あなたが国内で受け取った数字と源田さんが持って帰った数字とは、約十万ドル違う。これはどうしてですかと、私は疑問を持っているから伺っている。どちらを信用すればいいのですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 機種が決定してからそういう価格を調査したのではございません。それは念のために申し上げます。機種決定前に、各機種についての価格の調査をいたしたことと、源田調査団が聞いてきたことはあります。しかし、その点につきましては、どういう点かということにつきまして、調査団は調査団として使命を持って行きませんでしたから、調査団については、どういう基礎でそういう数字が出たかということは、私は聴取いたしません。しかし、別の方からとったものについては、基礎はずっとこまかく出ております。ですから、それを比較しろといっても、今、比較の対象になりません。ちょっと無理な仕事です。調査団として基礎を持って来ないで、これは調査の目的でありませんから、調査団の話だけを聞いたのです。片方は聞いておるわけです。ですから、今調査して、それを対照が十万ドル違っておるがどうだと言っても、その基礎が片方は見ていませんから、それは比較するのは無理だと思います。ただ、決定してから上がったんだ、こういうことではないことだけは申し上げておきます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 じゃコンベアのなにを——ロッキードははずしましょう。そして源田さんが数字をもらって聞いて帰った、あなたは、機種決定する前に、国内の信用あるところから数字を確かめた、こういうわけですから、大体ロッキードは問題になっておるからちょっとはずします。そこで、グラマンとコンベアの数字は、これは一切御迷惑がかからないと思う。あなた方は、コンベアの価格の数字は、源田さんが聞いて帰った数字は幾らか、防衛庁長官が国内で信用あるところから聞いた数字は幾らか、これを聞いておきたい。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 調査団長は、価格の調査をする使命を持っておりませんから、これは別に…

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 数字を聞いて、文書で受け取って帰って来ているのですよ。それを教えていただきたいということをお願いしている。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 教えるのは不適当だと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 どうしてですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 調査の目的でない。やはり、調査の正式の報告があったものにつきましては、私は秘密にわたらないものは、できるだけ御報告を申し上げたいと思いますが、調査目的外のものについて聞いたことまで、一々それを私の方が聞いて、それを御報告しなくちゃならぬということは、これは差し控えた方が適当だと、こう考えております。それから、私の方で調べたものにつきましては、大体のことでありますが、装備局長から。

塚本敏夫防衛庁装備局長

○政府委員(塚本敏夫君) これは、この前、ロッキード、グラマンにつきまして、国会に価格を提出しました場合におきましても、業者の了解を得て出してあります。今度のロッキード以外の価格につきまして、これは特に、また採用にならなかったのは、簡単に言いますと、こちら側が断わったものでありまして、この点、やはり各社の了解を得て、できれば発表さしていただきたい、かように考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 非常にあなた方は秘密主義になったね。去年までは、全部プリントまでされて価格を出しておったのに、この段階になって、われわれが価格を聞くことはさまっているじゃないですか。どうして、そういう答弁ができるように準備して来ないのですか。非常に遺憾です。

塚本敏夫防衛庁装備局長

○政府委員(塚本敏夫君) 資料は持っておりますが、ただいま申しましたような次第でございますので、御了承願います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それでは、この次に装備局長に答えていただきます。  源田さんに伺いますが、あなたには書面で数字が示されたわけですよ。だから、ロッキードが工合悪ければ、グラマンとコンベアのあなたが持って帰った数字を教えていただきたいと思います。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) この問題も、ただいま長官及び装備局長が申しましたような趣旨におきましてこの場では差し控えたいと存じます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 じゃ、しょうがないから、時間がないから急ぎます。十一月二十一日、新三菱から見積もり書が出ましたね。幾らと出たか、お答え願います。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) それを基礎として目下折衝中であります。あと数日のうちにはさまってきますので、折衝中に見積もり書を出すことは少し控えさしていただきたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 去年の内定段階にマル秘として、新三菱さんとグラマンさんと合作したこういう資料を出しておる。決定してさかさまだが今積み重ねておるでしょう。そうしたら、それは大よその数字は教えていただけるものと思うのですが、いかがですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 大よその数字を言えば、先ほども申し上げましたように、御想像にまかせるという程度のものでございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 ということは、新三菱さんの出した見積もり書には、付属品を含まないで百三十万という数字が出ておった。そうでしょう。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) それとは違います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 もう一つ聞きましょう、あまりくどいものですから。多いですか、少ないですか、百三十万より。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 少くないです。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 これは示されないのは、非常に遺憾です。国民も不満足だと思う。  次に伺いましょう。それでは、示されたのを防衛庁で検討して、そうして国防会議の事務当局でさらにその数字を慎重に検討しますか、しませんか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 国防会議の事務当局では検討しないと思いますが、手順といたしましては、私の方で折衝する、大蔵省の方でも折衝する、それから国内生産の率、これをどの程度にするかということによって、これも違ってきます。そういうことになれば、通産関係の為替の関係があります。そういうもろもろのところで折衝を続けてなるべく安くする、その結果は、国防会議の懇談会か、あるいは関係閣僚懇談会に、はっきりきまったところを知らせまして協議をしたい、こういう手順を持っております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 国防会議事務局長に伺います。防衛庁で検討したその見積もり書の数字を、国防会議の事務当局で詳細に検討しなくてよろしいのですか。どうですか。

広岡謙二国防会議事務局長

○政府委員(広岡謙二君) 今、防衛庁長官から御答弁ありましたように、その手順といたしましては、関係各省でもって打ち合わせをやるということは、おそらくやられると思いますので、もし、その間において、国防会議事務局幹事会等においてさらに調整しなければならぬというようなことを必要といたしますれば、われわれのところでさらにやるということも考えられますけれども、一応は防衛庁と各関係省との間の打ち合わせということになっておると考えております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 どうしてそういう方針を変えたのですか。去年、グラマンが内定したときに、三菱さんから見積もり書が出た、その場合に、当時の左藤長官は、その見積もり書を防衛庁で詳細に検討して、それを国防会議の事務局へ送り込んで、そこで詳細に検討して最終決定を行なうことになるのであります、こういう答弁をしておる。国防会議の事務局には関係各省、通産省はもちろんのこと、そういうところの次官級やあるいは課長という、そういう専門家で参事会や幹事会を構成しているわけです。だから当然そこに持っていかなければならない。何か防衛庁はあるいは通産省あるいは大蔵省、防衛庁がイニシアチブをとって個々に交渉して、そうして結論を出すべきものじゃないですよ。左藤長官はこの前そういうふうに答弁している。防衛庁内部で十分検討して、その結論を国防会議の事務局に持っていって、そこの幹事会、参事会で慎重に検討して最終決定するということを言っている。これは防衛庁の今までの方針だったから、今の赤城防衛庁長官の答弁から言うと変わっている。これは改めてもらいたい。当然そうすべきである。いかがですか重ねて伺います。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 国防会議の懇談会にしますか、正式の会議にしますか別にいたしまして、そこに持っていく段階としては、当然防衛庁としては各省と折衝して案を作っていくということが必要だと思います。そういうことは、これは前の左藤防衛庁長官も同じ手続をとったでしょうし、とるはずだと思いますし、私もそういう当然各省と協議を続けて連絡を持っていく。これは当然のことで別に変更しません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 だから国防会議の幹事会にかけて検討して、それを国防会議にかけて価格がきまる、こういうことになるわけですね。左藤長官はそういうふうに言っている。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 幹事会にかけないでも、各省との間の話でもうはっきりわかっていれば、かけないかもしれませんし、また、形式的にかけるかもしれません。あるいは実質的にかけるかもしれません。それはそのときの事情によります。別に一つの鉄則があるわけじゃございません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 どうしてそうなんですか。鉄則があるわけじゃない、ケース・バイ・ケースに持っていかれるのですか。何のために幹事会というものがあるのですか。そういう専門機関があるのですか。そういう場合のために、幹事会というものを国防会議に設けてある。これは私国防会議の構成に関する法律案を当委員会で審議したものの一人です。そういうために各省の事務局のエキスパートをもって幹事会というものを構成している。だから、ある場合はかけるだろう、あるいはかけない場合もある、そのときの情勢によります、そんなものではないのです。原則は、あなたの方から出たところを検討すべきです。左藤防衛庁長官はそういうことで貫いて参ってきている。かようにすべきものと思いますが、お答え願います。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 先ほどから申し上げましたように、形式的にかけるか、実質的にかけるかという問題はありましょうけれども、それはそのときどきによって、大体幹事会をやらないでも、各省との間に話し合いがきまっていれば形式的になるかもしれません。あるいは実質的になるかもしれません。そういうのは、その場合によってでございますということを申し上げているわけでございます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 次に、私の要請によって出されましたこの価格の表を一つ聞きます。この2、F104C、昭和三十三年八月、当時ロッキードで出したのがここにありますが、ロッキードが浮かび上がったのは、繰り返しませんが、河野一郎さんが、ロッキードが安い安い。三百機で七十五万六千ドルで買えるのだ。二百機だったら七十九万ドルで買えるのだ。グラマンなら九十八万ドル。だから安いから安いのを買え買えという、この河野一郎さんの声が、多く反映していったわけです。それ以外に裏はありますけれども、その鉱脈はきょうは掘りません。それでそのときにロッキード社が出したのがここにそのまま資料があるわけですが、その要点がここに出ておりますが、このロッキード社が出されたのはこういうことが書いてありますぬ。まあいろいろ書いてあるのですが、この中に、「射出座席」、「上方射出ロケット作動の座席が準備されている。」それから「半自動式のレーダーミサイルが発射可能のように改造されている。」それから「レーダーミサイルを取付ける二個の取付装置がある。」そうして二百機で七十九万ドルで、言うことには、「他の如何なる同様機種より低価格にて日本に世界最優秀の作戦迎撃機製作の機会を与えるものである。」こういうふうにロッキード社からプリントが出ているわけです。この内容と、きょう資料として出された2項はちょっと違っていますよ。これは私は守らしてもらわなければ困る。守らしてもらわなければ。これはおそらく部分品も入らないこの七十九万ドルというのが百三十万近くになったのは、ナサールのFCSを若干改良するにしても、なかなか納得できない。三十三年の八月に七十九万、ドル、しかもなんですよ、セミ・レーダーフォミング、そして上方射出も改良する。それからレーダー・ミサイルを積むところのスペースも二個準備している。それだけ改造して二百機で七十九万ドルと一年前に言ったのが、このたび百三十万前後というのは約倍近くなりますから、どうしても理解ができないわけです。まあそれはさらに搭載兵器について追及して参らなければならんから、きょうは時間がないからそこら辺でとめますが、しかし私が要求した資料としては、2表はこれと違っているという点は私は遺憾です。これはやはり守らしてもらわなければいかん。しかもこれは七十九万ドルというのは、これは七十九万ドルもしている以上は、この七十九万ドルの示すこの内容と、それからここの七十九の示すこの備考その他の内容と一致していなければ絶対に承服しません。これはどういうわけで、こういうふうに三十三年八月ロッキードを出したときと若干変えたのですか。お答え願います。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) この二百機に七十九万ドル、これは主要装備としてはJ—79—GE—3、FCSとしてはASG—14、こういうもので、これはロッキード社独自の見積もり価格で日本側メーカーは協力していない価格であります。この資料を基礎として他機との比較のためにFCSを全天候のエアロー—13に改めてそして価格を算定した。その価格を今年の六月十五日の国防会議に出しております。その価格は単価百七万四千ドル、こういうことになっております。なお詳しいことは装備局長から答弁いたします。

塚本敏夫防衛庁装備局長

○政府委員(塚本敏夫君) ロッキードが昨年の八月に出しました二百機で七十九万ドル、これは今、長官からお答えいたしましたように、あくまでロッキード社が独自に見積もった価格でありまして、ご存じかと思いますが大体ロッキード礼は自分で作って自分で出しますものは、全体の価格のおおよそ三分の一であります。三分の二はほかの会社のものになります。ほかの会社及び国産する場合の経費になるわけであります。これを見積もりを相当低めにしておるということと、それから装備品が相当加わるということで、その詳細につきましては、今度新しいものにつきまして発表いたしますときにあわせて御説明申し上げたいと思いますが、そういう大体のところであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 あのね、私はこの価格がだんだん変わってきたところに非常に疑惑を持っておるし、不満な点があるわけです。あなた方の検討は不十分ですよ。それできょう出された資料と前にロッキードがここに出したのをよく比べて、この次までに出てきてもらいたい。少なくとも今聞いたところでは、一機五億円こえますよ。一機五億円高い買いものですよ。私参考に調べてみたら、川越市の一年間の財政規模が四億七千万円です。熊谷市は四億八千万円、東京都の三鷹市で一年間の財政規模は五億円です。それらよりも一機の金額が上回るほどの買いものなんですよ。価格については、あまりにも私はずさんだと思う。で非常に委員長からも要求されていますから、きょう出た資料についてさっき数字を計算したから伺いますが、しかも、この一機が落ちれば五億円以上損害があるんですからね。そして優秀なパイロットの生命が失われるわけですからね。  それで私は源田さんに伺います。この資料だけ伺っておきます。F104の事故率は、米空軍採用以来十万時間当たり六十五であります。これはきょう要求によって出た数字、日本のジェット戦闘機は、大体月に二十時間飛ぶそうです、今お答え願いましたようにね。それで、これを計算して参りますと、私が計算しますと、みんなにわかりやすく計算しますと、二百機のF104CーJができた場合に、一年間に三十一機事故になる。この、私がこの前ここで披露した資料は、非常に確かなものです。それはもうきょうは時間がないから触れん、この次討論やりますがね、まあ、防衛庁長官もこれから調査するということですから、その上でやりますが、あなた方から出たこの資料を信用しても、一年間に三十一機、故障が起こる。と、大体一年間に消耗は、デストロイ、全壊にならない分を計算しても、少なくとも百三十億から百四十億くらいの償却になるんです。そうしますと、百八十機の実戦機と二十一機の練習機を買うことにしたっていうんですが、それはあなた方の一つの戦略目標があると思う、用兵戦術の上から出ていると思うのです。と、日本の気象状況が悪いのと、パイロット操作が不十分だという、こういう点から安定性の問題が非常に強く論ぜられたわけですね、御承知の通り。あなたが言ったように、これは非常に軽い物を使っているわけです。だから着陸するのにバウンドがひどいわけですね。それから翼も小さいものですね。だから、若干操縦機械が整備しておっても、むつかしい点があるわけです。現にアメリカの優秀なパイロット・ソースからいっても、それを換算した場合、同じ条件下にしても、私が計算しますと、一年間に約三十一機の犠牲、この中には。パラシュートで飛び出して命が助かる人もあるかもわからんが、五割としても約十五人のパイロットが犠牲になる。そういうことと、百八十機の採用計画ですね、これはどういうふうにあなたはお考えになったのか。源田空幕長、次に赤城防衛庁長官の答弁を求めます。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 十万時間当たり六十五という数字は、米空軍に104が、これはAが大部分でありますが、入りまして、ことしの、期日ははっきり覚えておりませんが、大体ことしの六月ごろまでであります。その間に飛んだ総飛行時数、それと、その間に起きた事故を十万時間に換算した数字が六十五になります。そうすると、現在の事故率というものは、それよりは相当下回ったものになります。従って、ただいまの二百機が一年間飛んで三十一機になるという御計算は、六十五という数字をそのまますと維持すれば、そういうことになりますが、現実に、現在そのものの事故率というものは、これよりはるかに下回っております。また飛行機は、初めは御承知のように相当高い事故率を示します。しかしながら、その事故率は大体二年間で相当低いところまで下がり、さらに逐年下がるのが普通であります。従いましてこれは日本でこれを採用しますとき、採用でなくて、使用いたしますのが第一期が約二年後に飛び出します。そうすると、その時期の事故率というものは、さらに下がったものになって参ると思います。  また、日本における天候が悪いという点、また滑走路が短いという点、これは事故率を若干増加する一つの因子となります。これはお説の通りであります。しかしながら、この天候が悪い場合に飛ぶことを十分考慮しまして、そしてこの悪い天候でも事故率を日本において上げるということを避けるために、複座機を私が要求したのは、その一つの理由であります。従いましてこの事故率の六十五という数字をそのまま日本の二百機に当てはめるということは適当でないと考えます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 これはね、この次に論じます。あの増原さんとあなたの質疑応答の中にも、ずいぶん問題点がある、私の考えでは。昭和三十二年の防衛庁の発表ですよ、一マッハのF86採用直後そのときには、十万時間百十二という数字を発表しているのですよ。その。パイロットの再教育について、あなたが衆議院でこの前答弁していたのを私は聞いている。数字を持っている。それからも類推しているのですが、答弁されたようなそういう甘い考え方をしておられたら、大へんなことが起こってきますよ。二マッハになっても、パイロットが上手になるから軽くて済むんだという考え方は、大へんなことを招来しますよ。私はこの次に数字をもって応待したいと思います。  この次の質疑の関係がありますから、最後に一問発しておきます。宿題になりますから伺います。  今の防衛庁から出た資料に対しては、私はこの前言ったノートン空軍基地の米空軍飛行安全調査センター、これは向こうの現地で話し合って受け取った人から、直接僕は受け取ったのだ、この資料は。だから防衛庁長官が調査すると言うから、もう一ぺん調査してもらいたい。  それからもう一つ伺って宿題を出しておきたい点は、確かに増原さんとあなたの質疑応答ではスピードがある、上昇性能がある、三万五千フィート以上の高空におけるところの、余剰推力によるところの、戦闘におけるところの操縦性が非常によろしいとか、着陸のときの機械装置がいいとか、いろいろいい点を述べられました。しかし、要は飛行機は万一のことがあった場合に、敵をどのくらい捕捉することができるか、どのくらい命中ができるのか、どのくらい撃墜できるかということがなくちゃいかぬ。そのことについては一つも言ってない、この報告書は。この前赤城長官が読んだのが一つも書いてない、たださわやかに飛び立って、さわやかに降りるということなんで、(笑声)これではあるいは源田サーカスになるかもしれない、要は撃墜率、命中率というものがなければならぬです。それについては何ら述べてないですが、それはどういうことですか。この次述べていただけるかどうか、いろいろあるのですが、それに関して一言承っておきたいことは、この前、僕はデータを出して伺ったところが、調査中と言うんだが、チンドールのエア・ベースでは、毎年アメリカでは実験をやっているでしょう。源田さん。その結果というものは公表しているでしょう。あなた方は、どうしてエドワードからチンドールに行かなかったのですか、十月中旬から十月二十三日まで、あなたが出発されるまで、チンドールで世界各国が、二十カ国以上の軍人さんが集まり、あらゆる飛行機を使って、この次言いますが、正確なる実験をしている。どうしてわざわざエドワードまで行って乗ってみたのに、それを参観に行かなかったのですか、私は行ったとするならば、あなた方の結論は違ったと思う。先般私はここに紙を張って質疑したのに対しきょう答えないのですが、あの数字は正しいのか正しくないのか、問い合わせてもらいたい、わからなかったら言っときますが、チンドールのエアベースのパブリック・リレーション・デパートメントの内線二四四六番に電話して下さい。ここをコールすれば、ちゃんと返事があるはずです。防衛庁は予算も持っているから、よろしいですか、チンドール・エアベースのパブリック・リレーション・デパートメント、ここの内線の二四四六番、ここに電話して打ち合わせますとね、去る十月中旬から十月の二十四日まで行なった結果がちゃんとわかっています。それをどうして参観しないでお帰りになったのか、私はそれは疑問を持っている。そして長官の報告にも源田さんのにも、一体どのくらいの索敵率があるか、どのくらいの命中率がある、撃墜率がある、そういう言葉は一言もないので、単にアクセサリーとして持っているのには、あまりにも高価だと思う。一機五億円以上もするのですから。いざというときには、全然役に立たないものでは困ってしまうのですから、この調査を重ねて防衛庁長官に要望します。そのお答えと、それから源田空幕長のお答えをいただいておきたい。それからもし私がこの前ここに掲示したあの数字が正しかったとするならば、ロッキード104C—J、ナサール、サイドワインダー、このシステムの閣議決定を白紙に還元すべきである、私の数字が正しかったならば。それを約束できるか。それをもあわせて防衛庁長官の答弁を求めて、委員長、理事の要請がありますから、きょうは一応私はこれでやめたいと思います。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 命中率につきましては、報告がないのじゃないかと思います。別に報告する題目になっていなかったもので報告しませんが、現地におきます源田調査団一行のパイロットは、仮想敵機を設けて戦闘行為をやってその結果非常に戦闘において優秀だ、こういう結論を持ってきたことを申し上げます。それからチンドール基地の発表が正しかったか正しくないか、それによって機種決定の内定あるいは決定をひるがえすというようなことはあり得ません。私どもはしっかりした根拠において決定したのでありますから、そのことによって変更することはあり得ないということをはっきり申し上げます。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 ちょっと空幕長の答弁の前に重ねて伺いますが、私の出した資料は、このチンドールのエアベース基地における実験の公式発表は、最も天気がよくてIRホーミングで赤外線ホーミングで命中率が一一%です。ちょっと天候が悪かったら五・五%という、そんなものを五億円以上も出して買ってどうしますか。だからその数字が事実だったならば、再検討されなくちゃならぬでしょう。それを私は赤城さんに聞いている。そんな命中率の、それが事実でも買いますか。しかも、公式発表なんですよ、チンドールのエア・ベースの。いかがですか。お答え願いたいと思う。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) かりにそこだけの発表が正確だと言っても、それだけに頼ってくつがえす理由にはならぬと思います。先ほど申し上げましたように、調査団は実地について命中率の試験も、試験といいますか、実戦ではありませんが、演習はやってきております。そのことだけで、新機種を決定したのではありませんから、今の先ほどの矢嶋さんの統計が正しいとしても、この機種決定を変更するということは考えません。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 あの防衛庁長官、あなたは違って認識していますよ。源田さんは命中試験なんかやっていませんよ。F194C—Jなんかもちろんできていないから、乗っちゃおらぬです。上方脱出装置のそういう飛行機にも乗っていないのですよ。それから、FCSというのは、非常に大事だということは御承知の通り。そのF104C、今ある飛行機にナサールというFCSをつけたそれにも乗っていないのですよ。まして、F104C、ナサール、サイドワインダー、こういうコンビのはまだできていない。幽霊機なんです。もちろん乗っていない。ただ、源田さんは、この次に聞きますが、ナサールを何かの飛行機につけて乗っておる。これはこの次に伺いますが、しかし、射撃試験とか、捕捉率が幾らだとか、命中率が幾らだとか、こういうチノドール・エアー・べース等でやるような実験は、一切やらんでお帰りになっておる。これは衆議院でも答弁している。私の情報にも入っている。ところが、あなたは、果敢な戦闘訓練をやって云々というのは、前提が違っておるでしょう。だから、繰り返して言いますが、これはアメリカじゃ公表している。一体、チンドール・エアー・べースのテストなんかというのは、どの程度に評価されているものか。一つ調査してみて下さい、電話かけて。私の知っているところでは、二十カ国ぐらいの人が参加していますよ。各飛行機メーカーが全部集まって毎年秋にやっておる。その結果というものは公表されておる。どうしてこういう所に源田さん、あなた方調査団として行かれないで、あのエドワードからワシントンに飛んでお帰りになったのか。従って索敵率とか、命中率とか、撃中率とかいうのは、今まで一言も文書でもなければ口頭でもないでしょう。それがやっぱり税金を出して買う以上は、国民としては一番関心事なんじゃないですか。これは、まあこの次、戦闘機無用論というものを徹底的に討論してみたいと思いますけれども、かりに賛成で買うとしても、価格の問題とか、万一の場合にこれがどの程度役に立つというテストがなされておるのだろうか。自転車を買うときだって、ちょっと乗ってスピードを出してみるでしょう。とめてみて走らしたりするでしょう。赤城さん、もう一ぺんお答えを願ってあの数字がもし正確ならば、機種、FCS、ミサイル、これらについて軍事科学的に検討する。私の資料が間違っておったならば別だ。それをお答え願いたい。その後に源田さんの答弁を伺います。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 調査団は、現にある飛行機以外に、調査はできないことは当然であります。でありまするから、F104Cをみずから操縦し、試験し、武器体系の中で検討いたしたわけであります。お話にありましたように、ナサールをつけた飛行機は別に試乗して検討いたしてきております。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 乗ったですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 乗ったということを聞いています。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 いや、乗らんと衆議院で答弁しておる。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) それからもう一つ、上方脱出機ですか、これは現実に脱出してみるわけには参りません、命があぶないですから。やっぱりそれは模擬的に試験する……

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 それは私聞いていない。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) これは当然だと思います。  それからチンドール基地の命中率ですが、私どもは調べたのです、さっそく。米空軍に問い合わせましたところ、命中率を発表するということはあり得ないと、こういうことなんです。ですけれども、あなたがなおおっしゃるから、なお調査するということなんですけれども、それが正しいからといったところで、私どもは次期FXは必要と認め、現在あるFXの中で最も日本に適したものとして十二分な検討を続けてきたのでありますから、このことだけで変更する、あるいはとりやめるということは考えておらないことを、再々申し上げておるわけであります。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 じゃ、その点はまたこの次にやりますが、それじゃ源田さん伺いますが、F104Cにナサールをつけたのに乗った……

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) いや、ほかの飛行機と言った。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 F104Cにナサールをつけたのには乗っておらんのでしょう。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) そう言ったわけじゃないのです。ナサールのついた飛行機に乗った。F104Cということじゃないのです。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 そうなんでしょう。その飛行機は違うんでしょう。どうしてチンドールに行かれなかったか。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) チンドールの射撃大会と申しますか、ロケット、ミート、米軍で言っておりますのはウイポンス・ミート、これは私は途中で聞きましたので、参りたいとは思いましたが、すでに米軍と打ち合わせて、これは十月の十五日であります。すでにエドワードを発って私はもうワシントンに着くときであります。また、これに行くのには、あらかじめ米空軍に対して了解を求めて、相当期間がたってそれに対する許可が出てくるのでありまして、期目的には、私が知った時期には間に合いません。それからまた、私が参りましたのは、それからエドワードを出て参りまして、そうしてグラマンのタイガー、この基地、それからハミルトンのF101の基地、それからコロラド・スプリングスのいわゆるノーランドの司令部、それからワシントン・マックガイアのF106が今最後のテストをやっております——オペレーション・テスト。こういう所を回っておりましたので、行く余裕は、ございませんでした。  またウイリアムズ・テル、これは今申されましたチンドールの……、これは私が了解をしている限りでは、こういう趣旨のものでございまして、世界各国のあれが参観にはあるいは来ておったかもしれません。しかしやった部隊は、全世界に散布している米空軍が各地方々々ごとに、師団なら師団の中で競技をやります。そうしてその中の最優秀の者が地方で選ばれます。その師団で選ばれたのが地方においてまた、太平洋地域なら太平洋地域において各師団の中の第一級の者がそこに集まってまたやります。その勝者が、世界各国に行っている米空軍から集まりまして、そこでおのおの部類に分かれてウイポンス・ミートをやるわけであります。私はそれだと了解しております。そうしてまた、これに参加した部隊は、三つのカテゴリーに分かれております。というのはF89、これで、これに持つMBIという兵器、これが第一のカテゴリーであります。これに参加しているのはそれらのうちおのおの飛行隊の選手であります。それからその次のカテゴリー2というのがF102でありまして、これがファルコンのミサイルを二種類持つわけでございます。これは六個中隊これに参加しております。そうしてカテゴリーの3というのは、これがF104とF100とありまして、これにF104が二チーム、それからF100は一チーム参加しております。そうしてこのおのおのがやるのはおのおの違った状況で、この三つの各カテゴリー1、カテゴリー2、カテゴリー3、おのおののカテゴリーの中では同一条件のもとにこの競技を行ないます。従いましてカテゴリー2にあるF102でファルコンを射ったのとカテゴリー3でF104がサイドワインダーを射つのとは、条件が違うわけであります。従いまして同一の条件のもとにこれを比較するということは、これは適当でないと考えます。さらにまた、米軍におきましては、何発撃って何発当たったということを正式に発表するということは、これは軍隊の常識としてこのものは発表しないのが当然だと思います。これは何発当たったというようなことが、正式には私は出ていないのだ。ただ米軍でやっておりますのは……、もう一つ申し上げます。直接当たったダイレクト・ヒット、これは例のヒューズの新聞とそれからアビエーション・ウイークに出ておりますが、ダイレクト・ヒットというものとまた有効弾というものとは違うのであります。というのは、この標的はたしかファイヤー・ビーという標的を使っておりますが、これは実機よりは相当小さいものであります。従いまして、実機を射つ場合には命中するたまもこの標的には命中しない。その付近を通るやつは、別個な観測方法によって、有効弾としからざるものとに分けております。従いまして、このダイレクト・ヒットの数、これは私の得ておるところでは、もとより条件が違うから同一に論ずることはできませんが、ファルコンが六ミッション出まして、六ミッションのうちでファイブ・ヒット。ところが射っておるたまは十七発打っております。サイドワインダーは三十二発射ちましてたしか二つ直撃があったはずであります。ところが、これはまだオフィシャルに発表あったレコードではありません。さらに精細なレコードがこれから作られるのだと思います。米軍でやっておりますのは、これは点数でやっております。その点数でやっておるのを計算いたしますと、ファルコンの得た点数、ミッションの数とその得た総点数、また104がやっておる総ミッションとその総点数、その総ミッションで総点数を割った数はほぼ同じ数字に出て参ります。従いまして、大体オール・ウエザーで、雲の中で射ってるというものと、雲のない、いわゆる青空で射つものとを同一の基準のもとに比較することは、もともとこれは適当でないと考えますが、この場合、104が一発のダイレクト・ヒット、いわゆる直撃弾を得たというのは全天雲で、いわゆるオール・ウエザーかあるいはオール・ウエザーに近い状況において、今までは無効であった、役に立たないと思われたサイドワインダーが、なおかつその状況において二発の直撃弾を出したのだということのように私は了解しております。それでまたさっき申されましたいわゆるレーダーがどれだけの能力があって、そうしてサイドワインダーはどれだけの命中率があって、ファルコンはどれだけの命中率があるか、こういうことはわれわれは航空自衛隊の幹部として今度の評価に当たりまして、そういうことをやらないで帰るというようなことは考えられないのでありまして、これは長い間軍人生活をやりました私たちが、行って飛行機だけ見て、その飛行機がどれだけ相手を落とせるだろうかということを見ないで帰るということはとうてい考えられない。事実われわれはそれを調査して帰りました。事実これはやりたかったのでありますが、一発相当高い値段のサイドワインダーをどんどんアメリカのものを射つわけにもこれも参りません。また射場の関係もございます。目標機も向こうで出してもらわなければならない、事実そういうことはできません。従ってアメリカ空軍がやりました長い間の実験成果、このチンドールでは、申し上げますが、年に一回そういう部隊が集まってきてやるのでありまして、そのときの運、不運で非常な射撃の名手といえども、失敗するときがあります。しかしながら、私たちの得たこの資料は、あそこにエグリンという基地があります。その基地とそれからまた海軍の基地をも含めまして、その両者において、長い間にわたってやった実験の積み重ねの成果を持って帰っております。これは幾らだということを、私がここで申し上げるわけにはこれは参りません。米軍の方の非常な機密でございまして、これを私が今ここで申し上げることはできませんが、これはそのサイドトワインダーのいわゆる効力といいますか、命中率といいますか、これは非常に高いものであります。範囲は相当高い高度まで参ります。またファルコンも、これももとより優秀であります。私は決してファルコンが悪いとは申しません。非常に優秀でございます。しかしながら、われわれがそこで得た資料においては、これはファルコンには二つあります。IRとレーダー・ホーミング、そのおのおの比べる場合には、IRだけを比べなければならない。その場合はサイドワインダーの方が上位でございます。従いまして、その兵器の効率といいますか、こういうものについては十分な調査をいたしまして、実際さらに十分と言えば、これを自分で打つのでありますが、これは、事実日本のものでもないし、人のものでありまして、相当な金もかかりますし、いろいろな都合で、これは実際はできませんでした。従って向こうの資料をもらったので判定しているわけでありますが、それによりますと、これは信頼上得る精度を持っている、こういう工合に申し上げたいと思います。

矢嶋三義日本社会党

○矢嶋三義君 資料を一つ要求しておきます。いろいろ御説明いただきましたが、私は納得できないのです。であなた方がチンドールにもお行きにならなかった、そのこと自体も納得しかねるものがある。私も数字をもらっているんです。今あなたが数字を述べられましたが、今数字を述べられたそれを比較してプリントにして、表として出していただきたい。僕のと著しく違っておりますから、速記が約十日くらいかかりますから、数字ですから正確を期する意味で、あなたの今述べられた数字を、この次プリントとして、資料として出していただきたい。きょうはこれで終わります。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 私に与えられた時間は、約束が約三十分です。きわめて簡単に要点だけを聞きますから、簡単にお答えを願いたい。私は、源田さんは過去においてよく知っております。また、非常に信頼をしておりますから、その源田さんが、五十五の年で命をかけてみずから操縦梓をお握りになったという点には、無条件に敬意を表し、四つの飛行機の中で、軍事専門的に見て、104Cがいいという結論をお出しになったということについては、異論を差しはさみません。ただ、問題は政治家の立場に立ってこれを日本が装備するかいなかという点について若干お伺いしたい。まず最初に、源田さんに聞きたいことは、あなたが出発前に防衛庁長官から任務をお受けになったと思う。その任務は口頭で受けられたか、あるいは印刷したもので受けられたか、いずれにしてもその内容を御説明願いたい。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) これは書類で受けました。その内容は、詳しい数字的な問題は全部を申し述べることができないかもしれません。しかしながら、その内容といたしましては、最高速度というもの、それから上昇力、戦闘上昇限度、その次が全天候性であります。それから、いわゆる戦闘機として敵の戦闘機とわたり合うというような意味の制空能力、こういうものが入っております。また、その次が、多用途性というものが入っております。またさらに、整備、補給という面のことも見て来いというような面が入っておりました。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 そうすると、結論としては、四つの候補の飛行機の中でどれが一番いいかということですね。  それじゃ赤城さんに聞きますが、少し話が違う。私は、あなたが出発する前に、八月一日のこの委員会で、速記録に残っておる。源田さんというのはすばらしい人だから、単に四つの機種のどっちかを選定するという狭い任務じゃいけない、日本の立場から、科学技術の進歩を考えて、GMと戦闘機の関係も調べさせるか、こういう私の質問に対して、赤城長官は、速記録に残っております。それは主目的でないが、副目的としてそれも調べるであろうということをあなたはお述べになったが、源田さんは、GMと戦闘機とのアメリカにおける比重、また、それが日本の将来にどういう影響を及ぼすかということについては、着意をしてお調べになったか。そういう任務はなかったかどうか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 源田空幕長を団長とする調査団をアメリカに派遣するにつきましては、コンベア社のF102またはF106、ノースロップ社のN156F、グラマン社の98J—11、及びロッキード社のF104Cの各機種を対象として、航空自衛隊の次期戦闘機としての運用上及び性能上の見地からその適否を検討する。さらに、そのために、米軍の協力を得てみずから操縦し、試験し、その武器体系上の適合性等も実地について調査されたい。こういう命令であります。その結果を防衛庁長官に報告すること、こういうことであります。そういうことでありますから、ミサイルとの関係は、調査の主目的でありませんが、戦闘機を武器体系上検討するにつきましては、やはりミサイルとの関係等も、これは副目的的に調査することを私は期待しておりましたし、そういう点についても検討はしてきたということであります。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 今、源田君の報告では、ミサイルの問題は任務の中から抜いてある。四つの戦闘機について各種の観点から見ると、ここではっきりあなたは言っていますよ。GMと戦闘機の関係を副目的として調査させると言いながら、源田さんはその任務を帯びていらっしやったか。帯びていらっしゃったならば、そのことをここで御報告願いたい。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 先ほど申し上げましたように、主目的でありませんが、武器体系上の適合性ということなら、当然このミサイルとの関係を検討する、こういうことも含まれておったと私は承知していますので、その点を申し上げただけであります。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 人に任務を命ずるときには、的確におやりにならなければならない。命を賭けての調査ですから。源田さんは、どうもGMとの関係は、的確に任務を受けておられぬのじゃないか。あとでその受けた任務を印刷して渡して下さい。  それじゃあもう一つ聞きます。F86F、これはもうすでに手に入った飛行機です。しかも、今からまだ百機ぐらい作ろうとする。だから私は、あまり金をかけずに防衛するには、その手に入った飛行機の性能を改善して下さい、スピードと装備を、そして、グラマン、ロッキードをやめて、五年後に出るであろうGM、F86F改良からすぐにそれに飛び乗って、中間目標を間引きする、こういうことをたびたび申し上げている。それにもかかわらず、世論の反対を押し切ってグラマンとロッキードの問題で世間を騒がしたのは、F86Fじゃあ役に立たない、こういう判断からでありますか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) F86FはF86Fとして、十分役立つわけではございますが、まだ性能のいい、そしてまた、役立たせるべきFXが出現しておりますので、それを取り入れることが適当だ、こういうことでFXの次期戦闘機をきめたわけでございます。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 貧乏な日本が、アメリカと違うんですから、F86が十分役に立つならば、なぜそれでがまんしないんです。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) アメリカと違いますから、次期戦闘機を採用するにつきましても、爆撃機とか、戦闘機とか、偵察機とか、別々に選定いたしておるわけでありませんで、それを全天候性にして、多用途のためにこれを取り入れる、こういうことでありますので、もちろんアメリカと違うので、日本といたしまして、そう金をかけるという考え方ではなくて、むしろ、金を省こう、こういう観点でございます。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 金を省くならば、あなたは先ほどF86が役に立つとおっしゃったのだから、新しいのをやめて、それでやっておいて、五年後にGMになるから、その方に回わした方がいいんじゃないですか、どうですか。  源田さんに伺いますが、あなたが手に入れておるF86Fで捕捉できないマッハ一・五以上の爆撃機が現われる、だから、どうしてもそれに役立たんのだから、新しいマッハ二というものがほしいんじゃないですか、どうですか。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 爆撃機の、あるいは戦闘機の性能が非常に高いものに対しましては、今の86Fでは困難だと思います。それに対しては、このF104みたいなもので対処しなければならないと思います。しかしながら、全部の目標がそういう高いものではないと考えられます。従って、おのおのそのレベルに応じて対応するものがありますので、F86Fは、そのレベルにおいてこれが役に立つという工合に考えております。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 それじゃ、あなたにお伺いしますが、F86は専門的に見て、今後何年間ぐらい、極東情勢というものを考えて、日本の防空に役に立つとお考えになりますか。さっきのF104は今後十年間でしたね。86は今後、実用機としてどのくらい寿命があるとお考えになりますか。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) 86が担当する部門は、逐次、いわゆる非常に低高度であるとか、あるいは地上に対するサポートであるとか、海上に対するサポートであるとか、こういう方面に逐次、その分量はふえていくと考えます。その年数は今的確には申し上げかねますが、その任務に応じていけば、この飛行機は、やはりまだ、任務を下げることによりまして、相当期間使えると考えております。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 それじゃ、この十年間にマッハ三の戦闘機は大体出ないという予想ですか。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) マッハ三の戦闘機が出ないということは申し上げかねます。しかしながら、マッハの三というような飛行機が当然出ると思いますが、それが、いわゆる在来の戦闘機という形において出るか、あるいは戦闘機と爆撃機の中間みたいな格好において出るか、この点は非常に疑問がございます。今、私は、感じとしましては、いわゆる爆撃機と戦闘機の中間というような格好で出てくるのじゃないかと考えます。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 そのときには、マッハ二の最新税の104というものは、もはや時代おくれになりますね。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) この点は兵器の進歩に応じまして古い兵器はいつの時代でも時代おくれになります。従いましてこのF104がこれだけ例外であるということは申し上げかねます。しかしちょっと補足したいことは、たださっきも申し上げましたように、この飛行機が現在の最高速力よりさらに若干の改造、これは機体ではありませんが、さっき申し上げた点でありますが、に能力がある、その性能を増す能力があるということは、これはいわゆるマッハ三に対してはだめかもしれませんが、その中間のものに対しては、今後現われる飛行機に対してなおかつある程度対処し得るということだと考えます。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 だから私が言うておる。今は最新鋭に違いないが、昭和四十年の末にようやく百八十機できる、そうしてそれを手に入れて、飛ばすのが四十一年になる。そのときにはおそらくマッハ二をこえた戦闘爆撃機というものは出る。そうすると、今日のF86と同じように、少なくとも第一流の戦闘機ではあり得ない。こういうような非常な早いスピードで発展をしておりますから、貧乏な日本が、おくれた日本が一流の水準に達するには、中間目標を間引きしなさい。F86の改造でどうにか役に立つというのだから、それで五年間がまんをしておいてそうしてこの戦闘機に使う金は、五年後に現われるであろうGMに思い切ってぶち込みなさい、こういうことを言っておる。赤城さん、どうですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) それも一つの……。(辻政信君「一つじゃない、それは」と述ぶ)卓見だと思いますけれども、私どもは五年間休んでいるというわけには参りませんから、その間はやっぱり86よりもいいもので補っていく、こういう考え方に立っておるわけであります。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 それはソ連とかアメリカのように、一流の国が言うことでしょう。日本のような落後したやつが追いつくのには、ウサギが眠ってくれなければ追いつけない、カメは。だから中間目標を間引きしなさい。F86が全然役に立たぬならいいですよ。四、五年役に立つと言っておるのだからがまんできる。そうして、その次に現われるやつに今から準備して追いつけば、五年後には世界水準にいけるのではないか。これほどはっきりしたことはないでしょう。貧乏な国なんですよ。どうですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 貧乏な国は承知しています。ですから、まあそう大げさなICBMとかIRBMは考えていない。今の次期戦闘機等については、私は貧乏ながら多用途性を持つということならば、やはり備えておいて、そうしてミサイルとの併用という方向に持っていくのが適当ではないか、かように考えております。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 アメリカは使うかもしれないが、フルシチョフはもう現在の段階において言っているのです。爆撃機や戦闘機は博物館に並べると、そう言っているんですよ。アメリカを相手にしてあなた防備をやるならば、アメリカが104を使っている間は、こっちも対抗できるが、まさかアメリカに対して防衛するのじゃないでしょう。あなたは仮想敵国と言っても答えんから、それはあえて申しませんよ。フルシチョフは明らかに、今の段階において、月にロケットを命中したこの段階において、もはや戦闘機、爆撃機の任務は終わったと言っているんです。それに一体どうしてこれに一千億かけなければならぬというところに疑惑を持つ、どうですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 世界情勢の判断については、いろいろ見解があると思います。もう戦闘機や爆撃機は必要はないと言ったから、もうなくなったとも考えられません。やはり大国は大国、小国は小国なりに、それに適応したやはり防備体制、自衛体制というものは持たなければならぬと考えております。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 きょうは時間が制限されているから、ほかの問題に移りますが、源田さんにお伺いします。あなたは調査なさった結果、104が断然いいという結論出たんですが、調査する前はグラマンでもいいということをお考えになっておった。そうすると今度の決定というものは、直接操縦桿を握って決定になる。紙の上の決定ではない。そうするとあなたのこの操縦は、昨年の四月から今日まで欠陥のあった104を開発された結果よくなったのか、四月以前においてもいいという結論を持っておったのか、こういうことなんです。昨年の四月以前においても、乗ってみれば昨年の四月でもロッキードになったか、その点をお伺いしたい。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) この点はその両者であろうと思います。というのは、昨年の四月以降においても104に相当な改造が加えられております。ところが、着陸の場合の安全性云々というような問題につきましては、これは操縦してみたならば、あの当時でもこれはこれならやれるという感じが持てたかもしれないと思います。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 赤城さん、よく聞いて下さい、今の御意見を。あなたはこの委員会で政治責任問題を追及したときに、昨年の四月の時点においてはグラマンがどんな観点からいってもよかったんだ、それがこの一年間の開発で茨第をしたのだということをはっきり言っている、政治責任はないと言っている。私はこれも今聞いたのですが、源田さんの発言はそうじゃないですよ、去年の決定に誤りがあったのだ。いわゆる操縦士を乗せてみなかった、紙の上で決定したことに重大な誤りがあった。それを自分が乗ってみて発見をした。こういうことになると、昨年の国防会議で内定した時点において、あれが最良であったというあなたの意見はくずれるのです。そうなってくるというと、今日まで世間を騒がしてきた政治責任は、だれがとるのだ。そこにおる連中みんな……、加藤君だけはとっておるがどうですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 内定時代におきましては、内定するに必要な十分な資料を集めて内定したから、内定そのものは私は間違いでない。しかしその後に104も開発されておる。ですからこの委員会等におきましても次々と新しい資料が出たようなわけでございます。そういうことでございますから、私は内定の時点及びその後の時点時点において、十分責任をもって資料を提供いたしましたり、検討してきた、こう思うのであります。源田空幕長が乗ってみないのと乗ってみてからの相違、これは乗ってみたから前のが誤りだということじゃなくて、乗ってみた方が、これは慎重に決定するに必要なことだと思います。ですから内定当時乗らなかったということは、それは慎重を欠いたと思います。乗った方がこれははっきりいたすのでございます。ですからそれが誤りだということでなくて、やはり乗った方が乗らないよりは、これは決定をするのに非常に重要な決定のかぎを握ると、こういうことだと思います。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 赤城さんのいいところは、正直なんですからね。去年内定したときは、もっとはっきり言えば、あのときに源田さんをやるべきだったのです。だから悪かったら悪かったとはっきり認めなさいよ。あなたはやめなさいとは言いませんよ。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 私はやめるやめないにしても、乗らなかったということは、少し足らなかったと思うのですよ。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 少しじゃない、決定的ですよ。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) ですからそれは乗らなかったという点については、慎重を欠くといいますか、それできめるということはまずかったと思います。しかし、その後そういうことでいろいろ問題が起きたので、これはやはりことしの六月に、これは乗ってみなければいかぬということになったのですから、だからどうも私はその点であまり責任呼ばわりをされるのは、少しふに落ちないのです。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 あなたが悪いとはっきりおっしゃれば追及しないですよ。ここで何回も昨年の四月はどの点から見ても、あの時点においては最優秀であったと大みえを切っておる。そうではない、あの内定のときに乗せてみようというこの手続をとらなかった、そのことに重大な責任があると言っておるのですよ、いいですか、これ以上はやりません。(「そこが大事だ」と呼ぶ者あり)あなたは正直な人ですから、あまり妙なことをおっしゃらない方がいいのです。私はほんとうに好きなんです。(笑声)  もう一つ源田さんに、アメリカは持てる国ですから、一機種一目的、迎撃、地上戦闘協力、偵察機、大体こうなっておりますね。ところが日本は貧乏国だから一機で多目的をやらなければならん。その点で迎撃機として最上の104というものが偵察、地上協力、こういういろいろの多目的のために行動半径とか、あるいは滑走距離というものがあるのですね。その点についてもやはり御異存はありませんか、104で。

源田実防衛庁航空幕僚監部幕僚長

○説明員(源田実君) ただいまの初めの方の御質問でありますが、米軍はここ一年の間に一つの機種で二ないし三の任務を遂行するというような工合に、逐次戦闘機の用法が変ってきております。従いまして、前ごろ私が申しましたように、アメリカは金があって一機種一目的でやっているからこういう工合になるというような論は、今では通用しないと考えます。しかしながら、この日本においてやる場合においては、その104が非常な高性能を持って、最高の性能を今度の評価の中では持っております。従いまして、日本の地形においてこれが要撃機としては最高である。それでまた同時にこれが多用途性を持っております。従ってこの点においても日本に適する。こういうことでございます。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 それでは最後に時間がないので、督促を受けましたから、広岡事務局長、あなたの先ほどの答弁は、はなはだふに落ちない。アメリカの軍事機密の数字は出せないとおっしゃいましたこと、それは了解いたします。しかしながら、国防会議の任務というものは、機種の選定については源田君にまかしておけばいい、かれこれ言わずに。そんなことはわからない、しろうとが聞いても。そうでなしに、国防会議というものは、日本の財政から見て、この戦闘機は源田君がほしいのを、何機買うのだ、こういうことを検討しなければならぬのだから、あの決定においては、おそらく国防会議の本来の使命である議論がなされたと思う。そのメモをおとりでしょう。それがないならば、国防会議なんかやめたらいい。政治優位の原則をやめたらいい。源田君の選んだものをしろうとがぐずぐず言うのは間違いです。われわれはより高い見地から国の財政、科学の進歩、日本の置かれている戦略態勢、こういうものから専門家のほしいものを買うとか買わぬとかという議論をしなければいけないにもかかわらず、価格の決定をせずに二百機も耳をそろえて買うということは、大蔵大臣おったかどうか知らぬが、無責任きわまる。災害対策の予算をどうするのか、第二次防衛計画をどうするのか、こういうものをきめなければ、決定にもっていけない、常識から考えて。それをやっておらんとすれば、これは岸首相以下やめた方がいい。国防会議は要らない。源田君の意見がいいということは認める。政治国家の国防会議の使命ということを忘れている。あなたの答弁は、だからここで委員長にお願いするのは、おそらく真剣な検討がなされたものと信ずる、財政的な見地から。そのメモがあるはずだ。反対した大臣もあるだろうし、丸のみにした大臣なら、でくの坊でやめさせなさい。ほんとうですよ。まじめに言っているのだ、僕は。だからアメリカの機密の数字をあえて公開せよというようなやぼなことは言わぬから、あの国防会議で真剣な議論がなされたと思う。財政的見地から見た。そのメモをお出しになりますか。それも出さぬとは言わせませんよ、国会の審議権から見て。お出しになるか、ならないか。あるのかないのか。

広岡謙二国防会議事務局長

○政府委員(広岡謙二君) この間の国防会議においてただいま御指摘になりました価格の問題、これが国家財政の全般的な問題からどういうことになるという点につきましては、十分審議をされました。これを価格の問題から、特に大蔵大臣から一般財政ワク、それから防衛費の総ワクにおけるFXの位置、それに要する経費はどうなるかという高い立場からして、大蔵大臣のたびたびの意見が開陳されたわけです。それで今度の価格の問題につきましては、今度初めて取り組んだということでなくて、従来から価格の算定について、見積もりにつきましては、その要点なるものがわかっております。たとえば国産化する場合におきまして、この国産化率をどうするとか、値上率をどうするとか、あるいは日本の会社における経営の能率をどうする、工費をどう見るかというような、全般の要点というものがわかっておりまするからして防衛庁から出されました、その価格の各機種における見積もり表は、そういう点について各大臣もすでに了承されたところであります。従って、そういう問題を基礎にしまして、これが二百機を生産すれば、どのくらいの、これを国家財政の上から見たらどうなるかということは、ただいま申しましたように、大蔵大臣から、非常な、防衛庁長官の間、あるいは総理の間、その他各大臣から真剣な討議が行なわれたこと、これは事実でございます。で、そのメモを、私が要点はメモいたしておりまするけれども、大体その内容は、ただいま申しましたようなことであったわけであります。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 アメリカの軍事上の秘密を公開しろとは言いませんよ。しかし、国家財政に関係したその検討のメモは、当然出すべきです、国民に対して。それが一点。もう一つは、真剣な検討をなされたというなら聞くが、大体幾らと、値段をどのくらいと見積もって真剣な研究をやられたか。今度は値段をXとして真剣な研究はできない。そのとき出された価格表を出しなさい。これは出せるでしょう。

広岡謙二国防会議事務局長

○政府委員(広岡謙二君) 価格の問題につきましては、この委員会においても、再々各委員からも御質疑がありまして、これに対してこれからの折衝の都合もあるし、この際、今の段階において発表を差し控えたいというような御答弁があった通りでありまして、これを私のメモの中において提出するということは、その趣旨から申しましても、差し控えさしていただきたい、こう考えております。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 もう一つ、私の言うのは、国民がそこに疑惑を持っているのだ。ロッキードは札つきなんです。これは西ドイツは困り抜いていますよ。最初の契約とあとからの価格が違っている。現にP2Vがそうでしょう。今お作りになっているP2Vが、あれが違っていますよ、最初の契約と最後の値段というのは、そこに国民が疑惑を持っているのだから……。国際的な商道徳を守らないというレッテルを張られたロッキードなんです。飛行機はいいけれども、これはギャングなんです、国際的な。極端に言えばね。そういうものを相手に国民の税金を使って、買いものの約束をしなきゃならない。ですから私の言うのは、今あなた方が秘密にしておると、向こうは最初出した資料までも知らん顔をして、こっちがきめてから、思う存分つり上げてくるというのですから、それを国民が疑惑を持っておるのだから、国防会議で議論された、ロッキードが正式に責任を持って出した価格の見積もりはお示しになることが、ロッキードをして値上げをさせない一つの大きなポイントになるのですよ。そうじゃないですか。そういう意味から、国民にかわって、国防会議で真剣な検討をなされたなら、その一番大事なものは、一機当たりのコストだ。これをうやむやにして、折衝中だから出せない、まんまとロッキードにもうけられておるのです。そういう印象を国民に与えておる。これはよくないというのですよ。お出しなさい。出したことによってロッキードを縛るがいい。お前はこうやったじゃないか、なぜ今ごろつり上げてくるのだ、ロッキードに対して、この国民の利益を守るためにわれわれはその資料の公開を求めている。あなた方に不正があったと言うのじゃない。なぜ出さないか。それでも出せませんか。出せませんか、赤城さん。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 御心配の点はもっともだと思います。幸いといいますか、今折衝していますというと、その当時の価格より低い線で折衝がだんだん進んできているようなわけでございます。ですから(「最初は七十九万ドルだったのですよ」と呼ぶ者あり)ですからこれは別にロッキードからとった価格を出したわけじゃございません。先ほど矢嶋委員からも御質疑がありましたから、ほかのしかるべき方面から全部の価格を取りそろえて検討の資料にいたしたわけでございますから、それ以上に上がることはないと思ます。しかし、下がることもないようにされては困るので、私も国民のためを思って、下げさせるためには、もう少し差し控えさせていただきたい。そのうちには、これはもう出してもいいことだと思います。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 さすがは赤城さんです。それじゃ言うが、昨年グラマンと競争したときに、向こうの見積もりは装備を除いて、裸の機械で一百機のときには七十九万ドルと出した。あなたここで御答弁になっていますね。それよりも上回ることは絶対ありませんな。それは約束がいけますか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 今申し上げたのは、この間の国防会議で出した値段より、折衝がだんだん下げさしております。それから念のために申し上げますが、去年の、三十三年の八月に、二百機で七十九万ドル、こういうのは、これはロッキード社独自の見積もりの価格でありまして、日本側メーカーは協力していない価格でありますので、この資料を基礎として、ことしの六月十五日です。六月十五日に白紙還元をする前にいろいろ価格討議しました。そのときに、FCSを全天候のエアローの13に改め、国産化条件を他機種と同一条件で整備した単価というのが百七万四千ドル、こうなっております。その後、この間の国防会議ではもっとこれよりちょっと、ちょっとより少し上の方に出たのですが、それよりも下げさせるということで、今非常に折衝をしております。別に、私どもは、それを隠して、ロッキードにもうけさせようという気持では全然ございません。実は、やっぱり、辻さんのおっしゃるように、少しでもせっかく買うのには安くしたい。そこで、発表すればそれ以上高くならぬというお説でありますが、私どもはそれより低くするためにも、ちょっと発表を差し控えて折衝している、こういうことであります。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 最後に一点、川崎、ロッキードというのが技術提携していましたね。川崎がやりますと、作業工程、新しい設備要りませんから、われわれ常識から見れば、川崎の方が安あがりになると思うのだが、それを押えて、新三菱にいったのは、新三菱にいきますというと、今までの設備と変えなければならぬ。国産のための、そうなってくると川崎に主契約をやらすよりも、経験のない、技術提携のなかった新しいものに主契約をやらすというと、コストが高くなるという心配を国民は持っておるのです。その点は大丈夫ですね。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) なお詳しくは、装備局長から御答弁いたしますが、川崎とロッキードの間に技術提携はいたしておりません。ほかのものについてであります。それで、このF104Cを契約するのには、両方とも技術提携を新たにしなければならないようになっています。でありますので、この両者の関係もよく勘案してぜひ安くするようにということを申し渡してはおるのでありますが、そういうことを一応申し上げておきます。

辻政信無所属クラブ

○辻政信君 最後に、赤城さんは値段を下げるために公表しないという問題が一点、断じて約束の値段を釣り上げない、それが第一点ですね。それから、新三菱がやることによって川崎よりも高くならない、これが第二点ですね。その点は念を押してよろしゅうございますね。そうしてあとの質問はずいぶんありますが、時間がありませんから他の機会に譲りましてきょうは一応これでやめておきます。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) この間の国防会議に出した資料は、ロッキード社から直接取ったものじゃありませんけれども、それより下げると、必ず下げると、こういうことは確信を持って申し上げられます。  それから新三菱を主契約にし、川崎をサブ・コントラクターにしたから、価格は上がるじゃないかと、これはそういう心配は私はないと思っております。決して上げさせないようにいたします。

横川正市日本社会党

○横川正市君 関連質問で、今のような経緯をたどって大体その価格の最終的な決定ができ、国民に公表できる時期というのはいつごろですか。

赤城宗徳自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(赤城宗徳君) 先ほども申し上げたのでありますが、大体見積もりについて私どもは、これはこういうのでは高いとか、直せというふうに命令をしています。これをまた大蔵省の予算の立場から、また大蔵省としてもこれに対して検討を加える、それから国産率を、向こうから買うものとの比率があります。向こうから買うものが多ければ、これは安くなります。そこで、国産化率の問題もあります。そういうことになると、為替の関係がありますので、これは通産当局とも相談しなければなりません。それぞれの相談をいたしまして、それぞれがまとまったときに、国防会議の懇談会にしますか、あるいは国防会議閣僚懇談会にしますか、そういうところへ最終的には持っていきたいと思います。その前に幹事会をやるかどうかということは、これは形式的になるか、実質的になるか、先ほど御答弁した通りであります。その手順をふみますというと、あと一週間か十日くらいのうちには発表したいと思います。

横川正市日本社会党

○横川正市君 その国防会議の方にですね、前回矢嶋さんからだと思うのですが、前国会ですね、その会議の内容について公表するとかしないとかということは別問題として、国防会議の議事については記録を取るべきであると、正式に、あなたのメモでなくてですね。それについては善処すると言われれておったわけですが、今回もその点についてはほとんど無視されたような格好になったわけですが、国防会議の議事について記録を取るという点については、今回はお約束できますか。

広岡謙二国防会議事務局長

○政府委員(広岡謙二君) 国防会議で議事録を取らないということは、前回申し上げました通り、第一回の国防会議の議事運営規則の定められました中で、そういうことにきめられたわけであります。まあ要するに、こういう国防会議というふうなものは、閣議と同じような格好で扱うべきだというようなことからして、議事録をやめるというようなことになって、今までのようなことで決定されたわけでありまするが、まあ要点のメモ、これは閣議でもメモとして控えとして存置しておる。取っておるわけでありまするからして、その会議の内容について、後に残すべきようなおもだったものについては、記録をちょくちょく取るということに扱って参ったわけであります。これをどうするかということについては、たしか総理から、その御質疑に対して、どこかの委員会で答弁がなされておったようでありまするけれども、これをまだどうするかというところまで私は聞いておらないのでありまして、総理の御意見を重ねて伺ってみた上で、善処して参りたいと思いまするけれども、今日までの取扱いは従前通りでやって参っております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 私はやはり国防会議の内容は速記をして記録にとどめておくべきである。こういうように思いますので、この点強く、要望いたしておいて、きょうは関連ですからこれでやめます。

中野文門自由民主党

○委員長(中野文門君) 本日の委員会は、これをもって散会いたします。    午後六時五十三分散会

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