内閣委員会 第2号
- 発言数
- 200 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1959/11/12
会議録
○委員長(中野文門君) これより内閣委員会を開会いたします。 まず、国の防衛に関する調査を議題として議事を進めます。政府側御出席の方々は、赤城防衛庁長官、小幡防衛庁政務次官、門叶防衛庁長官官房長、山下防衛庁経理局長、それから広岡国防会議事務局長、以上の方々でございます。御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
○矢嶋三義君 私は、この次期主力戦闘機械の問題については、わが国の今後の国防政策とあわせ従来重大関心を持って参ったわけでありますが、最近岸内閣においてはロッキード採用に決定したということが伝えられております。従って、決定しました六日の翌日、偶然にも決算委員会で防衛庁関係の審議が行われましたので若干ただしました。しかし、この問題は、終局的には岸内閣総理大臣並びに岸国防会議議長が責任を持ってわれわれに誓うべきことです。しかし、私は決算委員会においてはちょっとおくれて、総理並びに国防会議議長としての岸さんに対する質問は保留した。本会議において緊急質問をすべく党を通じて要求しました。ところが、本会議における緊急質問は、押さえられたのであります。従って私はこれに対しては非常に不満である。本委員会において徹底的にこの問題は調査して参るつもりであります。で、本日は時間の許す限りにただしたいと思うのでありますが、その要点はグラマンからロッキードに変わった理由、それから現在の階段において主力戦闘機種としてはどれが最も優秀なのかという、この私の若干調査研究した角度から性能の問題、それから第二点としては、はたして今の科学技術兵器の進歩の段階において、伝えられるようなロッキード二百機をこれから五年間に生産するというような、そういうこの方針というものがはたして適正であるのかどうか。有人ジェット戦闘機の無用論ということが相当根拠をもって主張されているのでありますから、そういう角度、それから日本の財政経済に及ぼす立場から価格の問題、大まかに分けてそういう重要な。ポイントがあるわけでありまして、そういう角度からただして参りたいと思うわけであります。 まず伺いますが、広岡国防会議事務局長出席されておりますか。それから加藤防衛局長は委員長出席されているでしょうか。(「加藤君はなぜ出ないのかと」呼ぶ者あり)
○政府委員(門叶宗雄君) 加藤防衛局長は、十一月の九日からかぜで今休暇をとっております。(「辞表を出したのでしょう」と呼ぶ者あり)
○矢嶋三義君 その点は後刻伺います。まず、広岡国防会議事務局長に伺いますが、六月十五日グラマン内定が白紙還元されたときには、何ら資料が提出されることなく白紙還元されたということを先般の委員会で答弁しております。このたびの国防会議においては資料は提出されたかどうか、その点を簡単にお答え願います。
○政府委員(広岡謙二君) 六月十五日の国防会議におきましては、最初国防会議を開会いたしましてすぐ懇談会に切りかえまして、そして源田調査団長から詳細なる調査の結果につきまして報告がございました。それでもって一応質疑応答が二、三あったのでありまするが、それを終わりまして国防会議にまた切りかえをいたしまして、その席上、私からその前に行なわれましたる幹事会の模様、幹事会において各省から出ましたいろんな意見につきまして私からそれを披露いたしました。そういう事情でございます。
○矢嶋三義君 あなたは、国防会議に提出される資料は、専門的な面は防衛庁の内局から提出されて参る資料を検討されて出されるということになっているわけでありますが、その国防会議事務局として、会議に出された資料については、局長としては責任を持ちますか、持ちませんか。
○政府委員(広岡謙二君) 当日の国防会議に出ました資料と申しますのは、先ほど申しましたように、機種の決定にあたって参考となる調査団の報告というものは、源田空将から直接みずから説明があったわけであります。それと、価格等の問題につきましては、幹事会におきましても防衛局側から説明がございましたので、資料に基づいて私から一応話をしたわけであります。
○矢嶋三義君 一般論として明確にお答え願いたいと思う。国防会議事務局の局長として、国防会議に提出した資料については、あなたは局長として責任を持つか持たないか、お伺いしたい。
○政府委員(広岡謙二君) 事務局から提出いたしました資料につきましては、私が責任を持ちます。
○矢嶋三義君 しからば、本年六月十五日グラマンが白元化される以前に、国防会議にF—104Cのデータを事務当局として提出したことがあるかないか。かつて国防会議においてF—104Cロッキードの検討をしたことがあるかどうか、お答え願います。
○政府委員(広岡謙二君) 昨年の四月十二日、いわゆる内定を見ましたときにおきましては、当時104Cのデザインとしての数値を報告提出したことが。ございます。
○矢嶋三義君 資料は戦闘機種の性能等を審査するに資料として不十分なものであったか、十分なものであったか、いかようにあなたは判断されておりますか。
○政府委員(広岡謙二君) 防衛庁から提出いたされましたその資料は、その時点におきましては、可能の範囲において調べ上げた資料であったと私は考えております。
○矢嶋三義君 しからば、その時点において可能であったとならば、その時点とこのたび源田さんがお帰りになって提出されたF—104Cの資料との相違点を明確に示してもらいたい。
○政府委員(広岡謙二君) その資料につきましては、公表をいたしておりませんので、私からこれを申し上げるということは、私自身の判断において申し上げるということはできないと考えます。
○矢嶋三義君 だから私は議長の出席を願っておるわけですが、岸総理、岸議長の答弁を後日求めることに保留しますがね。どういうわけで発表できないのか。従来コンベアにしても、あるいはノースロップにしても、グラマンにしても、ロッキードにしても、全部資料を出しておるじゃないですか。どういうわけでこの段階になって資料が出せないと言うのですか。だれからそういうことをあなたは言われたのですか。今までロッキードF—104Cに資料を出されて私は今持っておるその出された資料を。この資料が今度の源田報告によって著しく変わってきた。その点をお答えしなさい。それが答えられないようだったら、その今までいけないと言っておったF—104Cが急にべストだという、そういう結論が出るはずがないじゃありませんか。事務局長がそれを知らないはずはない。お答え願います。
○政府委員(広岡謙二君) 防衛庁側からそういう資料を参考資料として出されておるのか私は承知いたしませんけれども、事務局としてこういうものを私から持ち出すという自由を持っていないのであります。
○矢嶋三義君 防衛庁長官、伺います。では、今度の源田報告によって航続距離、それから滑走路、こういうものは非常に改善された、こういうふうに判断されたのでありますか、どうですか。時間の関係がありますから、要点をしぼって簡単にお答え願います。
○国務大臣(赤城宗徳君) 前に、行動半径等については日本の事情から充足しない、しておらぬということでありましたが、今度の報告によりまするというと、行動半径につきましては、二百ノーチカル・マルイ以上である、こういうことで、行動半径等については、従来の報告と違った報告がありました。 それから滑走路については、滑走路の長さについてはどうか。従来は滑走路が日本の現在の飛行場においてはちょっと無理だ、こういうことでありましたが、今度実際に操縦いたしてみた結果におきましては、滑走路も十分とは言えないが、八千フィートあれば、これは十分とは言えないけれども離着陸ができる、こういうことで前のと違った報告があったのです。
○矢嶋三義君 それでは源田さんが出発する前は、滑走路は何フィートということになっておったのですか。また航続距離は幾らとなっておったのですか、お答え願います。
○国務大臣(赤城宗徳君) 行動半径等については、二百ノーチカル・マイル以下であるというふうに考えておったわけであります。調査の結果、行動半径等は二百マイル以上であったら非常によろしい。それから滑走距離については一万フィート程度が必要である、こういうふうに考えておったわけであります。四人のパイロットが操縦してそれぞれやってみて八千フィートで間に合った、性能等が非常に出て行く前と実地に操縦してみたら違っておった、こういう報告です。
○矢嶋三義君 あなたはだれから聞いてそういううそをいうのですか。事務当局並びにあなたをすべて含めて全責任をとりなさい。どこからそういう数字が出てくるのですか。ちゃんともうすでに私がいただいている資料に、今あなたが冒頭に述べた通りの数字が出ているのですよ。行動半径は二百以上、それから滑走距離は約八千フィート弱、こういう資料がちゃんと出ておる。この資料を示しながら当時の防衛庁長官、装備局長、防衛局長、それから国防会議の事務局長は口をそろえてロッキードはだめだ、だめだといっておったのですが、何も源田さんが帰ったからわかったのじゃない。源田さんがおいでになる前あなた方がグラマンを支持し、ロッキードを排撃している時代に、あなた方が冒頭に言われた数字はちゃんと全部われわれに資料として出されております。それからあなたは衆議院の委員会、私傍聴しましたところが、八千フィートであったならば、日本の飛行場は大がいみな使えるということを衆議院議員の諸君に答弁しておりますが、佐薙空幕長は本委員会において何と答弁したかというと、自分は三十三年の一月出かける前は、ロッキードは滑走距離六、七千フィートでいいと思って行ってみた、ところが大体八千フィート近く要るようだ、それでは困る。八千フィートになると日本の飛行場で使えるのは浜松だけだ、速記録に残しておる。浜松だけであとは使えない。だからロッキードはこの滑走距離からいっても困るのだということを速記録に残しておる。いつ、何んですか、この日本の各飛行場の滑走路をそんなに拡張したのですか、お答え願います。
○国務大臣(赤城宗徳君) 行動半径でうそをついたなんていうことはありません。前の左藤防衛庁長官がこの会議で申し上げております。二百ノーチカル・マイル以上の行動半径が望ましいが、増槽なしの状態でこれを満足するのはF11F—1Fのみであります。ですからロッキードは、これは満足していなかったわけです。ところが今度の調査団の結果は、二百ノーチカル・マイル以上だと、こういうふうになっております。うそでも何でもありません。前の報告と現地に行って違ったということはありません。
○矢嶋三義君 それならこの資料は何ですか。防衛庁が出しておる滑走距離一万フィートと書いてありますが……。
○国務大臣(赤城宗徳君) それから滑走距離につきましては、一万フィート以上必要だということはたびたび言われておると思います。(矢嶋三義君「言われておりません」と述ぶ)しかしながら、現地において八千フィートあれば差しつかえない、こういう現地において操縦した結果がそういうふうに現われてきておりまするし、日本の飛行場においても、衆議院において大がいとか全部とは言いません。日本の飛行場においてそれで使えるものがある、こういうことを申し上げたのです。
○矢嶋三義君 問題は赤城さん、問題は、あなたは衆議院の予算委員会あるいは内閣委員会あたりを傍聴しておりますと、昨年の国防会議で内定し当時の時点においては、F—104Aとグラマンの98J—11、これを比べたのであるが、その後F—104Cという飛行機ができたので、だから変わってきたのだ、だから責任もない、この一点であなたは逃げ込んでいるわけですね。逃げ込んでいる。その一つとして、あるいは安全性の問題とか、あるいは航続距離の問題とか、あるいは滑走距離の問題とか、あるいは全天候性の問題とか、ファイア・コントロール・システムの問題とか出している。これを一つ一つ追及していけばごまかしていることははっきりしています。滑走距離なんか現に約八千フィートあればいいということを答弁している。佐薙空僚長は証言に立っている。六、七千フィートでいいと思ったが、八千フィートでけっこうだが、八千フィートとなると、浜松飛行場以外は使えない、だから困るのだということを佐薙さんはちゃんと本委員会に来て証言している。防衛庁から出されたこれを私は持っている。この資料にちゃんとそう書いてある。そういうごまかしをしなさんなよ。よろしいですか。広岡さんに質問返りますよ。 それからまたあなたに返ります。広岡局長は、三十三年九月二日、衆議院の決算委員会において、新しく性能比較表としての資料を提出しております。この機種については前回と同様でございます。つまりこのときには、F—104AにつきましてはF—104AとF—104Cというものをはっきりとそういう呼称のもとにその比較表の中に整備をいたして入れてあります、こういうふうにあなたは答弁している。今さらF—104の資料を出さなかったとは言えない。なぜかと言えば、河野一郎さんがF—104の検討が足らぬのじゃないか、だからハル社長も来ているんですから、ロッキードの説明を聞くべきだと言って、あなたと今井事務次官に圧力を加えた。それに会議の持ち方が悪いとあなた方叱られたでしょう。その速記録が残っているじゃないですか。そうして八月の七日と八日とホテル・テートにおいて、これもあなたがちゃんと資料を出している。防衛庁の全幹部がそろってロッキードの104Cの説明を十分聞いているじゃないですか。そうして、左藤防衛庁長官、小山装備局長、加藤防衛局長、口をそろえて、河野一郎さん、川島幹事長さんの要望もあったから、二日間F—104Cの十分説明を聞いたが、やはりいけないんだということをちゃんと速記録に残しているじゃないですか。だから、昨年のあの時点において、F—104Cの検討は不十分であったというようなことは絶対に言えないわけです。広岡事務局長は、出した資料に責任を持つというならば、あなたは責任をとって引責辞職すべきである。(「そんなことを言う必要はない」と呼ぶ者あり)あなたはいかがお考えになっておりますか。答弁を求めます。(「うそを言うな、はっきり言えよ。」と呼ぶ者あり)
○政府委員(広岡謙二君) ただいまの御質疑のごとく、昨年の四月十二日には104Aと、当時まだデザインとしてしかございませんでした104C、この両方のその当時わかっておりましたる資料を国防会議に供したということは事実であります。その後、河野さん等から十分に、その後だいぶはっきりとわかっているようだから、防衛庁側でもう少し詳しく聞いたらどうだというような、これは決して圧力ではなかったと私は解しておりますけれども、そういう御注意もありましたので、ただいまお話しのようなことで、防衛庁側が、ロッキード側からその後の資料について説明を求め、説明があったという経過になっておるのでありまして、その当時もまだF—104というものがアメリカにおいてやっとできて納入を始めたという前後であったのでありまして日本の防衛庁が求めておりまするのは、その型自体ではございませんで、それから日本に向けて必要とするようなデザインを要求いたしておりましたときでございましたので、それについてもなお検討を要するものがあったというふうに私は聞いておるのであります。若干ただいま矢嶋議員からお話しになりましたことと事情が違っておるように思いましたので、この点申し上げておきます。
○矢嶋三義君 F—104AからF—104Cになつたのは、エンジンを3型から7型に変えただけですよ。そして少しどこか機体でもいじったようです。しかし、この以前に出された資料と、このたび決定されてから発表されているこの性能に関する数字は、一つも変っていない、何ら変っていません。従って否定しておったロッキードがベストとならねばならぬという理由は何もないわけです。そこを私は問いただしているわけです。特に河野一郎さんは、三十三年九月九日の衆議院決算委員会で、こういうことを述べておりますよ。自分はF—104Cの検討が、防衛庁で不十分だと思っておりましたが、これは私の全く不注意でございまして、F—104Cというものを防衛庁では十分研究しておったそうであります、こういうふうに問題を投げかけた河野一郎氏自身、防衛庁においてF—104Cを十分検討しておった、それに基づいての資料が国防会議に出されておった、こういうふうに述べられているわけです。従ってこの点も防衛庁長官は、はっきりわれわれが了解できるように答弁して下さい。 それから広岡事務局長は、当然私は責任があると思う。あなたは官房長官に対して辞意を表明したように伝えられておるが、私はごもっともだと思う。その点はあなたは相違がないのかどうか。それもお答え願いたい。
○国務大臣(赤城宗徳君) 先ほどから申し上げましたように、三十三年の四月十二日にグラマンに内定いたしましたときには、F—104Cというものが開発されるものとしての前提で比較する……。その後御承知のように、今お話しのように、F—104Cが開発されて出てきたということ、従って四月十二日の資料が、だんだんと明らかになった資料が出てきたわけであります。そういうことでありますから、その資料を次々と検討しておりましたことは当然です。検討の過程におきまして、いろいろ比較の点において問題も出てきておりましたし、あるいはまた御承知のように、その途中において、西独でもF—104Cを採用したと、こういうような事情もあります。西独と日本とはもちろん事情は違うのであります。しかしそういうような事情もありましたので、これはまた国会等の論議もありまして、そういう点で、これはやはり慎重に機種を決定することが、国会に対しましても、国民に対しましてもわれわれの責任であると、こういうふうに考えましたので、本年の六月になりまして、一応これは白紙に返しまして、そうして権威ある調査団を派遣して、その調査団の調査の結果を待って、それを尊重して決定しよう、こういうことに相なったのでありまするから、資料の点においては、中途においてそれぞれつけ加わったものもあると思います。それから、現地でほんとうに操縦してみなければ、それが確認できないというようなものもあったろうと思います。ところが、現地の調査団が現地において操縦し、確認し、技術の調査もいたしまして、そうして白紙に返ったところから、新たに出発いたしまして機種を決定した、こういう段階になって決定された、こういうことでございます。
○政府委員(広岡謙二君) 私に対する御質問でございましたけれども、私の問題につきましては、私みずからが決定するつもりでございまして、今の段階においてそういうことを申す時期ではございません。私こう考えます。
○矢嶋三義君 あなたも男ですから、十分心静かに速記録を調べて、お考えになっていただきたいと思います。私はあなたが責任をとるまで追及しますよ。本国会中速記録をたてに、あなたの行政的責任を追及いたします。 それから赤城防衛長官に伺いますが、従来私はあなたには、非常に人となりに敬服して敬意を表しておったのであります。たんぼの中にいる食用ガエルのような格好で、雨よ降れ降れ、実れ実れというような、非常に誠実なお方のように思っておりましたところが、このたび君子豹変して、全く古ダヌキのような様相になって参ったことに私は義憤を感じているのですが、この古ダヌキが元の誠実な食用ガエルの様相に返るまで、徹底的に追及するつもりです。あなたが、ごまかそうとしている点が、私は気に食わないのですよ。たとえばロッキードが開発されたといいましても、今までにわれわれに答弁した資料から、そういう数字が出てきていない、同じなんです。ロッキードの脱出口が下にあるのは危険だから上というのは、とっくにそのときからわかっているのです。その条件で審議しているのです。このたびアメリカでは、上部からの脱出に改良するのは、その方針をやめて、その開発費は日本に持たせる方針だということも、私はニュースとして持っているわけであります。何も安定性を高めるために脱出口を上にするというのは、最近きまったことじゃないのですよ。またグラマンを内定した防衛庁が、こぞってグラマンを支持している時代に、そういうものははっきりとわかっておったことなんです。何も最近そういう開発が行なわれたわけじゃない、そういう点を、しろうとをごまかすようなことを私は、いる点が気に食わない、要するところ私の判断では、ロッキードの採用というのは、六月十五日の国防会議で方針をきめたと思うのだ、岸さん、それから岸さんのブレインは、そこに当時の伊能長官おるが、ふんまんやる方なかった、顔色を見ればわかる、ふんまんやる方なかった、そうしてこの伊能長官を防衛庁の内局は支持した、それでこのグラマンをやめてロッキードとするために源田さんを派遣した、だから源田さんは、ロッキードという結論を出すための国民の目をごまかすかくれみのにすぎない、それが証拠には、最近のあなたの答弁は、最もハイ・レベルの源田調査団を出したのだから、その源田調査団が調べて乗ってみた、これを信用する以外にない、具体的な経過を知らない国民を、ごもっともだというような立場で答弁してごまかしているのです。これは許すことはできないと思う。だから私はこの問題から言っているのだ、自信があるならば、次善の策として、あの源田調査団の四人のパイロットの採点表を公表しなさい、まず公表しなさい。あの報告を見るとずっと書いてある。付記に書いてある。コンベア106Aと、それからロッキード104Cが最後に残った。しかし判断としてF—104Cがいいとした、こういうような付記がありますが、きょうの朝日新聞にも源田調査団長はコンベア106Aも非常にいい飛行機だということを記者団に話したということは出ております。従ってグラマンにしても、あるいはコンベアにしても、ロッキードにしても、その四人のパイロットの採点したその表というものを発表しなさい、発表して下さい。それ、発表できぬということはないと思う。いかがですか。
○国務大臣(赤城宗徳君) たんぼの中の食用ガエルが古ダヌキになったというような御発言は、御自由でございましょうけれども、私がごまかしたということだけは一つお取り消し願いたい。私はごまかして答弁したり何かした覚えはありません。今の脱出口の問題につきましても、脱出装置をやっとるということはわかっておったでしょう。わかっておりましたが、現実にそういうことになっておるということは、これは現地に行って調査した結果、確認したのです。確認したのですから、これは前からそういうことを言われておって今度初めて発見したのではないとしても、向うへ行って確認したことは事実でございます。それから調査団が出る前からロッキードにきめていたのではないか、こういうことは、大間違いです。私はこの委員会におきましても、調査団の調査の結果を尊重する、こういうことを言っていました。伊能前長官もおりますけれども、国防会議その他におきましても、権威ある調査団を派遣してやるということが、これはやはり公正なやり方だ、それ以上にこのことをきめる方法はないじゃないか、こういうことに相なっておったのでありまするから、決して新聞あるいは情報等に伝えられるような、初めからロッキードにきめるようなつもりだということではありません。グラマンがいいという調査の報告がありますならば、私はそれで国防会議を推すつもりでおったのであります。コンベアということであるならばコンベアで推す、こういうつもりで私はおったのでありますから、そのことは、私がごまかして報告したとかそういうことはないのでありますから、御了承を願いたいと思います。 それから今度の調査団のパイロットの乗った結果を、数字的にいろいろな点数表を報告したらどうか、こういうことでありますが、これにつきましては、米軍の機密に関する問題もありまするから、数字的には申し上げかねます。しかし、私の報告を聞きましたのによりますれば、パイロット全部がF—104Cが日本にとって最も適当だ、一、二やはり議論はあったということを聞いています。聞いていますが、これは機種決定を左右するような議論では全然ない、こういうことでパイロットも全部一致して採用するのにはF—104Cを推薦する、こういう結論でございます。
○伊能繁次郎君 関連。私の名前も矢嶋委員から出たようでありますし、私もこの事態を解明するについて、お尋ねかたがた希望を申し上げたいと思いますことは、さいぜん矢嶋委員、本年六月十五日、最終のあの国防会議の決定につきましてお話がありましたが、その点はただいま防衛庁長官がお答えになった通りで、私ども当時の責任者の一人としては、当時の資料の上においてはグラマンを変更すべき資料が現われておらない。しかしながら、当時すでに西ドイツにおいては104Cを採用決定しておる。またカナダにおいてもグラマンとロッキード、104Cとの間においていずれを採用すべきかという実際の研究がなされておったのでありますが、104Cに決定しそうだというような、いわゆる外国における新たな事情等もあり、かたがた与えられた資料だけでは現実に乗っておらないという点から、104Cも開発せられたのであるから白紙に返して調査団を送るという決定を見たことは、防衛庁長官のお話しの通りで、ただいま御答弁がありましたように、おそらく源田調査団報告というものを全部公表するということは、いろいろアメリカあるいはそれに関係した軍事上の機密等で長官のお話しのごとくできないということも、われわれもこれはもちろん了承しなければならぬと思いますが、矢嶋氏のお尋ねに対する事態をできるだけ解明する上において、矢嶋氏のお尋ねに対する問題、また防衛庁、国防会議等において提出せられた資料等を一ぺん整理せられて、私は系統的に、新しい事情、まあ脱出口の上下の問題等もありますが、エンジン・ストップをやった滑空の問題、これは現実に乗って資料が出たのだろうと思います。われわれ当時乗らないで図上で調査をしておった際においては、グラマンとF—104Cではエンジン・ストップをした際における滑空の問題等については、ずいぶん危険ではないかというような感じを持っておった。しかしその他いろいろな現実の滑走あるいは離着陸の問題等について、現実に乗った結果こういう資料であるということについては、私はいずれの機械もしくは航空機のようなものであっても、設計せられた当時の性能、それはやはり技術的には当然ある程度の安全度といいますか、アローアンスといいますか、そういうものはかなり十分にとってあろう。ところが現実に乗った結果は、そのアローアンスをはるかに下回った程度で安今度が保たれておる。そういうようないろいろな事情もあったんだろうと思いますので、それらの事情等について整理をせられて私は御答弁を願った方が、矢嶋委員の質問に対する解明の点においても適当であり、また今回ロッキードにきめられたことは、私は関係のあるアメリカ関係の人から伺ったのでありまするが、源田調査団の実際に乗ってテストした結果は、アメリカにおいて非常に賞讃せらるべきものであったというようなことも伺っておりますので、あの資料についてはわれわれは全幅の信頼を置く、ただ、その全幅の信頼を置く資料が、全部今現在の時点において公表せられないということは、これは軍事機密その他もあってやむを得ない点もあろうかと思いますので、それらを防衛庁内におかれても、昨年の四月の十二日以後のもろもろの資料等を、全部整理をせられた上で、今回の新しい事情と対照して御回答せられるならば、おそらく国民も納得するし、また同時に国会においても納得せられる面が多いのではないか、かように私は考えるわけであります。 それからさいぜん責任問題云々の点がありましたが、これは私の申し上げる限りではございませんが、少なくともあの六月十五日において白紙に返して云々といった際においては、国防会議が全責任を持って、あの問題を最高首脳部の国防会議のメンバーにおいて決定したことであってこれについては私は広岡事務局長がどうとかこうとかいうことは追及すべき筋合いのものではない、かように考えますが、これは個人の意見で、私がどうこうするという筋合いのものではありませんが、私自身はそう思っておりますので、でき得べくんば四月十二日以後の資料を全部整理をして、新しい事情と対照して、十分精細な御答弁があれば、この問題は天下に明らかにされ得るものであるし、また今回の決定も公明であったと私は確信しますので、その辺の御配慮をわずらわしたい、かように考えます。
○国務大臣(赤城宗徳君) ごもっともでございます。実際に操縦いたしました結果が従来言われておりました点と違っておる点が数点あります。でありますので前の左藤防衛庁長官もその当時議会において説明したこともございます。でありますので、従来の報告をしておりました点と、実地に操縦あるいは検討した結果において違って出てきた問題がございます。一例を申し上げまするならば、速度とか上昇力、こういうのは従来考えておりました性能その通りであります。こういうことが明らかになっておりますが、操縦性等につきましては、自動制御措置の機能が非常に良好であるので、何ら不安がないというようなことも判明しております。あるいは飛行安定、あるいは座席内の諸装置の計器は整備されておって、飛行前及び飛行中の点検が容易である。こういうことなどが判明しております。滑走路の長さ等においては、依然これは長いことが必要でありますが、八千フィートの滑走路で足りるというような結論になっております。こういういろいろな点がございますので、ただいま御発言の御趣旨はもっともであると私は考えます。今そういう点を整理いたしております。なるべく近い機会に整理の上に、前と違った点などに重点を置きまして御報告申し上げたいとこう考えております。
○辻政信君 ただいまの伊能委員の質問並びに赤城長官の答弁に関連をいたしまして、大へん失礼ですが、赤城さんにしても、広岡さんにしても、ロッキードを見たこともない方です。源田さんの報告をあなたの口を通じて聞かされても、国民は何かそこに政治的な含みがあるんじゃないか、こういう疑惑を持つのは当然であります。従いまして、この疑惑を解くためには、当委員会に源田調査団長を呼び出して、そうしてほんとうの彼の信念を、機密にわたらない範囲でわれわれは聞かしてもらいたい。そのことを、長官にお願いし、委員長にお願いをして、できるならば、なるべく近い機会、会にその団長をここへ出してもらいたい。それを申し上げておきます。
○国務大臣(赤城宗徳君) 今までの慣例としては、なるべく制服の者は出さないということになっておりますが、調査団長という資格において、機会を見て私は御説明申し上げることにいたしたい。こういうふうに考えております。
○矢嶋三義君 その点は源田さんがお帰りになるときから、本委員会としては要求しておるわけで、しかるべき機会にぜひとも一つ出席するようにお取り計らいを要望しておきます。 さっきの質問を続けますが、長官何ですか。本委員会を秘密会にすれば、四人のパイロットの採点表全部公表しますかどうですか。私は今の日本の法律では、国会議員が秘密会まで開いて、そうして公表してほしいというものを、一切行政府は公表しないことのできる法的根拠はないと思うのです。そういう秘密法はないと思う。だから委員会公開のままで、源田報告の詳細は要求する通りのものが、提示できないとするならば、もし本委員会が将来秘密会というのに変えたならば、当然こちらが要求するとこるの全部の資料、報告資料を提示するところの義務が行政府にあると私は思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(赤城宗徳君) 秘密会にすれば、大ていのものは報告しても差しつかえないと思いますけれども、この問題はアメリカの軍の機密に関するものが相当入っています。でありまするから、日本の国内で秘密会でもそういうものを発表することは、アメリカの法律にも、法律というか、アメリカの信義にも反しまするし、これは全部御報告するということは、秘密会であってもできかねます。
○矢嶋三義君 では国会議員がその秘密会まで開いて要求した場合に、答弁しなくてよろしいという法的根拠はどこにありますか。第一そういうような、国会議員が秘密会を開いてまでお答えすることのできないような、かような兵器を行政府が外国から買い入れるというそのこと事態許されますか。憲法上、あるいは法律上できないでしょう。そういうことは。買った以上は、今の国会議員が持っているところの審議権と、調査権、それから当然公表すべきです。答えるべきです。公開では言えないとするならば、秘密会をやるべきです。秘密会をしてもなおかつ議員の質問に対して、要求に対して答えられないという、かような兵器の取引を、外国とするということは、法律上も憲法上も許されません。いかがですか。
○国務大臣(赤城宗徳君) 全部が秘密だというわけではございません。その部分によっては、アメリカの方において秘密を解除してないものもあります。そういうものはほんとうは調査団に対しても、これは知らせることができないのでありましょうが、たまたま操縦中においてそういうことを発見した点もありまするから、これは調査はしましたが、調査を許さないものまで、たまたま訓査ができたということでありまするから、そういう兵器の機密に関することを知り得たといたしましても、こちらでそれを申し上げることはできません。
○矢嶋三義君 それは憲法問題、法律問題に関連するので、ちょっととそれをまたあとで聞くことにして伺って参りますが、失礼ですが、これは何という飛行機ですか。(国務大臣赤城宗徳君「コンベア……」と述ぶ)大きい声で答えて下さい。
○委員長(中野文門君) 速記とめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(中野文門君) 速記起して。
○矢嶋三義君 ここに四つの飛行機の模型があるが、防衛庁長官、これ何という飛行機ですか。
○国務大臣(赤城宗徳君) それはロッキードの型だと思います。
○矢嶋三義君 もう一つ。これは。
○国務大臣(赤城宗徳君) それはグラマンの型だと思います。
○矢嶋三義君 これ最後ですが、この方は。
○国務大臣(赤城宗徳君) コンベアの型だと思います。
○矢嶋三義君 四分の三点であります。一つだけ間違いました。四分の三ですが、まあそれはともかく追及しますまい。伺いますが、これは採用されたロッキードですね。これは従来各防衛庁長官並びに装備局長、防衛局長はこれを問題にしておったのです。これを、この翼を問題にしておったのです。これは最初のグラマンですね。この翼が非常に狭い。だからスピードは、上昇力はつくのだ。エンジン・ストップした場合に、それだけに沈下率がものすごい。かかるがゆえにこの海の中に四つの島が直線上に位置づけられている日本の国情に合わない、これが大きな理由だったのです。まあそういう専門的なことは、いずれ源田さんがお見えになったときに伺いたいと思うのです、その点は。これはコンベアなんですね。コンベア106A、従来資料によっても、コンベア106Aという飛行機は相当にいい飛行機と判断しておりました。はたせるかな、今度の源田さんの報告によると、付記のところにコンベア106Aというものが出てきている。それから本日の朝日ですか、の記事にも出ている。源田報告には、これは並立してあったのじゃないですか。政治的配慮を加えてロッキードと、こう持っていったのじゃないですか。いかがですか。
○国務大臣(赤城宗徳君) そういうことはありません、F—106Aもお話しのようにきわめて優秀な航空機であります。特に武装、全天候性においてはすぐれておる。しかしF—102は、速度とか上昇力において相当劣っておって、二、三年後の戦闘機としては性能上不十分であろう。またF—106は、F—104Cに比較してやはり若干速度、上昇力等において劣っておる。今度発見した一番の問題は、私はしろうとですから詳しいことはわかりませんが余剰推力といいますか、余剰推力の点においてF—104Cが非常にすぐれている。これは多用途性におきましても、またその他の点においても重大な要素だ、こういうことでありまして、この余剰推力もF—104Cには劣っておる。また、操縦してみて若干不利な点も認められる。また価格の点では非常に高い。こういうことでありますので、りっぱな飛行機です。こればかりではありません。ほかの飛行機もそれぞれ特質がありまして、りっぱなんだ、しかしだんだん比較検討していった結果は、F—104Cが日本において最も適当なんだ、こういう結論でございますので、二つを並べて、F—104CとF—106とを比較して、それを政治的な判断からF—104Cにきめたということではございません。調査団の報告そのままを採用することに相なったのであります。
○矢嶋三義君 だから、それは直接源田さんにも聞きましょうし、問題は、四人のパイロットが乗っているのですから、それが離陸するときはどう、着陸するときはどう、余剰推力はどう、上昇力はどうと、各項目にわたって四人が個人々々で点をつけて密封してお帰りになったということをあなたはこの前御答弁されている。だからそれを秘密会で公表することは何ら差しつかえないですよ。また要求したら、せざるを得ないですよ。憲法上からいっても法律上からいっても。私はそれをすべきだと思う。よその国ではほかの飛行機をとるかもしらぬが、日本の国情、地形上から考えれば、この飛行機が一番いいという結論を出した以上は、その表は出せると思うのです。加藤防衛局長が来てないのは、その点がこわいから来てないのでしょう。加藤防衛局長は、従来速記録で、私から問われたならば答えられないほど明確な答弁をしている。だから当然加藤防衛局長、今、中小企業庁長官に転出した小山装備局長等は行政的責任があると思う。私はそう考える。加藤局長は、衆議院の予算委員会にも出席しておられない。内閣委員会にも出席しておられない。あの人はさすがりっぱな人です。私はお気の毒だと同情していたのですが、けさの読売新聞には、加藤防衛局長は辞意を表明したと四段抜きで写真入りで出ておる。加藤防衛局長の心境としては、そうだろうと思う。これは、防衛庁の内局が、政治家であるあなた方、岸さんを頂点とするあなた方に一つのレジスタンスをやっておるのだと思う。りっぱな行動だと思う。さらに国民の疑惑は深まるわけです。加藤防衛局長はあなたに辞意を表明しているでしょう。いかがですか。
○国務大臣(赤城宗徳君) その時点において、そのときの資料によって検討することは、これは責任上当然のことであります。その時点においていろいろ集まった資料によってこれがいいというようなことは、これは当然やらなければならない責任だと思います。しかし、繰り返すようでありますが、私に飛行機の種類を聞かれても、点数はあまりよくはなかったようでありますが、実際に見て乗ったという者はないので、やっぱり開発されたものを見て、乗って調査をして、そうしてその結果を尊重しょうということで運んできたのでありますから、その結果が、今まで御説明申し上げたときと違っておる、こういうようなことは、これは当然あると思います。それだから調査団をやっぱり派遣しただけの効果があったと思います。そういう意味におきまして、前と今度のときで、答弁等においても、資料において違っておる点もあると思います。そういうようなことで、私は責任……。これはいろいろ騒がしたことについては、われわれまた考えて遺憾だと思っていますが、しかし、このことだけで責任をとるということは私は必要ないと、こういうふうに考えております。辞意は私のところへはまだ表明しておりません。
○委員長(中野文門君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(中野文門君) 速記を起こして。
○矢嶋三義君 防衛庁長官に伺います。ノース・アメリカン会社で開発中であった三マッハのF—108の戦闘機の発注をアメリカの国防総省はとりやめた、この事実を知っておりますか、知っておりませんか。
○国務大臣(赤城宗徳君) F—108の発注をアメリカがとりやめたかどうか知っているかということでありますが、承知しておりません。
○矢嶋三義君 それではゼネラル・ダイナミックス会社とゼネラル・エレクトリック会社で試作を命ぜられてやっておりました原子力飛行機、これは、アメリカとしてはすでに約九億ドルを投入して開発を会社に依頼しておったわけですが、これを中止したということを知っておりますか、知っておりませんか。
○国務大臣(赤城宗徳君) 承知しておりません。知りません。知っておりません。
○矢嶋三義君 しからば、午後の質疑をするまでに、米軍の顧問団に照会して本委員会に出席していただきたい。ということは、もうすでに、ミサイル体制下に入って有人戦闘機はこれから開発してもむだだというので、アメリカ側は開発をやめちゃった。そうして今からロッキードを日本は大きな金でその権利を買って、そして技術を習得していって、そうして日本の大きな財政を投入してそして開発をしても、これは発展性がない。死に金ですよ。だからこれから五年後にロッキードが二百機できたとき、すでにこれは兵器としてはもうむだなものになっている。役に立たぬものになっているわけです。それは今のアメリカの国防総省が三マッハ程度の有人戦闘機の開発に数億の金を投入しておりながらその開発をやめたという、これからはっきりすることなんです。だから非常にむだなことなんですね。そういう立場から言えば、そこに主力戦闘機無用論というものが出てくるわけです。これはあとでまた価格の問題ともあわせ考えるときに、非常にむだだということが出てくるわけなんです。従ってF—108新戦闘機は、これは三マッハ級だというのですが、この開発を国防総省はノースアメリカンに依頼しておったのに中止をした、こういう事実を知らなくちゃいけませんよ。また、その原子力飛行機にしても、約九億ドルも開発を依頼しておいて、その途中でやめた、その事実から今後の有人戦闘機というものはどうなっていくかという見通しは立つわけで、そういうことを知らないで、私はロッキード、グラマンかコンベアかということで争って、これから何年もおくれてから千億以上の金を投入して生産をするということは、そういう立場からも、非常に世界情勢に私は沿っていないと思うのです。従って午後質疑する関係がありますから、これらの点を軍事顧問団に問い合わしてお答え願いたいと思います。よろしゅうございますか。
○国務大臣(赤城宗徳君) そういうことを軍事顧問団が話していいかどうかこれはわかりませんが、とにかく聞いてみます。ただ世界情勢の問題ですが、アメリカはいずれといたしましても、世界情勢の中に、アメリカばかりじゃありませんで、西独もこの間生産が始まる段階であります。カナダもそうであります。スイスもそうであります。でありまするから、世界情勢についてもいろいろな観点からこれは御議議があろうと思いますが、私はやはり有人戦闘機がだんだん減らす方向にありますけれども、やはり必要だという見解を持っております。また、調査団の報告ですが、請け売りみたいになりますが、今の戦闘機といたしましては三マッハなんというものは人が乗れない限度だ、今の開発されたのが人が乗るとしては限度である、こういうふうに聞いております。いずれ午後……。
○委員長(中野文門君) これにて暫時休憩いたします。 午後零時十四分休憩 —————・————— 午後一時四十三分開会
○委員長(中野文門君) 内閣委員会を開会いたします。 まず、去る十月三十一日、予備審査のため本委員会に付託されました、郵政省設置法の一部を改正する法律案につきまして、政府から提案理由の説明を聴取いたします。
○国務大臣(植竹春彦君) 郵政省設置法の一部を改正する法律案の提案理由の説明を申し上げます。 この法律案は、大臣官房に「官房長」を置くことを内容とするものであります。 郵政省の大臣官房は、二十六万余の職員を有する行政官庁の官房として、省の発足以来、人事部等三部を含む大きな機構であったのでありますが、電波ないし電気通信行政をも行なうようになり、その事務が質的及び量的にも発展して参ったのであります。それに伴ないまして、省外との接触、総合調整その他内外にわたる官房の事務を一そう適切確実に行なう必要度が増大して参りましたので官房長を設置しようとするものであります。 以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願いいたします。
○横川正市君 提案の説明だけを聞いてきょうは審議をいたさないという決定でありますので、私は要望を二、三申し上げまして、次回からの審議に郵政当局として準備していただきたいと思います。ことに郵政省設置法の法律案は、今回で、もう四度国会に提起されて、前三回ともそれぞれ成立を見なかったという、いわば相当因果を含んだ法律案であると思います。それ自体の内容からいきますと、すでに各省全部設置されておりまして、法務省だけが必要でないとしてこれを置いておらないという事情で、それに付随して、私は第一に郵政当局の持っております現在の行政上の運営について、単に官房長だけが置かれることによって完全だというふうには簡単に考えられない幾つかの問題があると思います。それは郵政省当局の収支の問題でも、相当現在は苦慮されて予算編成をされておるという問題も一つありましょう。もう一つは、郵便物の増加に伴う定員の増強をはかることができなくて定員法上の問題からこれまた難渋をしている、こういう点もあろうかと思うのでございます。そういう点で、私は次には郵政の行政上の運営については行政管理庁から責任のある答弁をいただくことにいたしたいとは思いまするけれども、郵政当局としては当面いたしております困難な問題を、単にこういうような問題だけで糊塗しないように、これに付随して予算とか定員とかいう問題について私の方で質問をいたしますから、この点については十分一つ資料を整えて御説明のいくように準備をしておいていただきたい、そういうことを要望いたしまして質疑は自後にいたしたいと思います。
○委員長(中野文門君) 本案の自後の審査は、後日に譲ります。 —————————————
○委員長(中野文門君) 次に、休憩前に引き続き、国の防衛に関する調査を議題として議事を進めます。ただいま政府側から丸山調達庁長官及び真子次長が出席いたしております。なお、防衛庁長官らは二時過ぎに出席の予定でございます。それでは御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
○横川正市君 私は次に政府で決定をいたしております東海村の原子炉の発電炉の設置問題をめぐって二、三地域の状況から御質問を申し上げたいと思うのであります。ちょうど東海村のあの周辺の地図をお示ししますと一番よくおわかりになるかと思いますが、最近の新聞あるいは週刊誌等の報道によりまして、東海村周辺の各村落あるいは海上等に相当多数のアメリカ軍の投下する爆弾が誤って落され、あるいは飛行機がその周辺に墜落をするという事故が相次いで起っておるのでありますが、この起こっておる数字について、実際上は発表をしておるところがそれぞれ違うようであります。たとえば総評の方では、調達庁において補償した件数として二十七年から三十三年六月までの間に二百三十三件、それから終戦直後より三十二年五月までに国会陳情として扱われたものが二百七十六件こういうふうに発表されておりますし、それから朝日新聞の報道によりますと墜落が十、不時着が二、それから誤って投下されたものが二百七十というふうな報道にもなっております。先般調達庁に調べていただきましたところが、模擬爆弾の誤投下がこれが二十七年から三十四年までに三十六、米機の墜落が八、その他四、計四十八、これは申請のあったもので権利を放棄して申請をしなかったものを入れますと、模擬爆弾の誤投下が百二十、米機墜落が四、その他が八、合計が百三十二で、この申請のあったものと権利放棄したものとの合計が百八十、こういうふうになっておるのでありますが、まず、この数字の信憑性について長官から御答弁いただきたいと思います。
○政府委員(丸山佶君) ただいまのお話しの演習場関係の事故の件数でございますが、二十七年から今日に至るまで約八年間の調達庁の記録によります数字といたしまして、総計百八十件でございます。それを内訳して見ますというと、模擬弾の誤投下に関するものが百五十七、飛行機の事故が十一、その他十二、その他と申しますのは、機関銃、薬莢、吹き流し、補助タンク等が落下した件のこれが件数でございます。なお、お話しの中にありましたこの申請による補償措置ということの取り扱いのものが総計でお話しの通り四十八件でございます。そのうち爆弾の誤投下によるものが三十六件となっております。
○横川正市君 これは調達庁の水戸調達事務所で発表された数字と、それからこれはまあ調達庁で実際上に取り扱った件数とで、先般私の方から要求して作られた資料、この三つがそれぞれ数字の上で違っておるわけなんです。いずれもこれは調達庁の取り扱いで発表された内容だと思うのです。この新聞発表のものによりますと、これは三十一日現在で先ほど言ったような事故が起っております。それから調達庁で調査した、総評で発表した内容からいきますと、先ほど言ったような数字、昨日私が資料を要請して調達庁からいただいた資料というのは、これは現在長官の説明になった内容、こういうふうになっておるわけでありますが、この数字が三者三様にまちまちに報道され間違って発表されている原因は、一体どこにあるのか。
○政府委員(丸山佶君) 調達庁の関係しない方面からの数字はどのように出たか、私は存じておりませんが、ただいま申し上げました数字は、もちろん現場の私どもの事務所の記録を基礎といたしましてそこから集計したもので、今申し上げた数字が私どもの記録としては最も正確なものであると私は存じております。
○横川正市君 私はこれは数字の間違いをとやかく言ってしつこくこれを云々するというのは、その数字だけの間違いではなくて、大体あなたの方で出された資料の末尾にこういうあれが出ているのです。昭和三十四年の五月二十一日に誤投下防止の目的のために、陸上から海上沖合五千フィートのところへ移動してしまってからは、事故は起こっておらないという非常に安易なものの見方をしておるわけなんです。今まで起こった事故についての数字さえこういうふうに幾つかの視野から違った発表が行われ、それからまた、このような防止目的のために陸上から海上へ移動したということで、もうあとは起こらないんだというような、そういう安易感について、私はもっと担当者として責任を持っていただかなきゃならぬと思うのであります。一発たまが落ちてもそれがどういう大きな重大事故になるかは、これは御案内の通りでありまして、ことに米軍関係の演習では、たとえば田畑とか山林に対してジェット機が落ちて、相当大きな事故が起こっております。この爆撃地に向って目標をもって落とすためにくるのであるから、それ以外には現在の完成された機器によってそういう事故が起きない、こういうふうに思われておるにもかかわらず、あの周辺に落ちた実情というものを見てみますと、東海村の爆撃地のおおよそ三倍から四倍の広範な地域に、今のような模擬爆弾の誤投下、米機の墜落、こういったことが相次いで起こって、補償問題が起きておるわけです。ですから長官としては数字の間違いは、いや、今発表したのが一番正しいのだというようなことで、実際上起こっておる事実について、私はこれは説明するのには、なかなか納得のいかないものがあるし、それから同時に、演習場の移動によって、将来何か安全に保障されているんだというような言い方も、事実上私はこれは答弁を受ける側からすれば、納得がいかない問題である。この二つの点から実はお聞きをいたしておるわけです。ですから数字の間違いについても、もう少し的確に、なぜ新聞で発表された数字、これは調達庁ではどなたが発表されましたか知りませんが、総評の調べによって調査をいたしました数字、さらにきのうあなたの方から提示された表によるところの数字、この違いがなぜ起こったのか、もう少し明確にして実際に被害として起こった件数について明らかにしていただきたい。これはもう非常に重要な問題だと思います。
○政府委員(丸山佶君) ただいま申し上げました数字の前に、調達庁筋から出たものがありまして、それが違うという点、この点は私も今直ちに実情、状況をつまびらかにしておりませんので、調査の上その事情はただして御報告申し上げようと思います。ただ、統計的な数字は先生もお持ちのもの、私の申し上げましたものが私どもの記録としては最も正確なものと考えております。なお、実は遺憾ながらこれに加うることの、今日現在で申しますというと、この月曜日に二つたまが落ちております。これが追加されることになります。この誤投下、誤って投下される、つまり演習場の区域外に落ちるという問題、そのために付近の人家、工場等いろいろの被害があること、またさもなくても危険感を増大する、この問題は、実は非常な重大関心を持っておりまして、過去のこのような事故のそのつど米軍に抗議して、その原因を調べさせ、改善方法をとらせるということを、そのつどそのつどやって参ったのでございます。特に昨年からは、何か抜本的な方法ということでいろいろな提案をいたしまして、協議を重ねて参りました。問題は、やはり飛行機の進入方向等のこと及び米軍の訓練規定にどうあるかというようなこと、いろいろのことも関連あるのでございますが、それらを改めるという問題とともに、やはり今までの事故の原因の最も重要な点としては、標的の位置という問題が中心になりまして、そのことから今年当初以来、いろいろ協議を重ね、合同委員会の四月の末の会議かと思いますが、これを現在のところから海上に移すという処置が事故防止上最も適切であるという結論に達しまして、五月に標的を移動したのでございます。その以後の状況においては、幸いにして今までの事故件数が四件、一つは海上に飛行機が墜落したということ、もう一つのあとの三件は薬莢が区域外に落ちたということでありまして、それに加えまして、実は先ほど申しましたような月曜日のものがあった。こういうことで、今日の合同委員会でもこれに対してなお原因を究明し、このことの再発することを防止する処置についての、米軍の、重大なる調査並びに検討を求めておるような次第でございます。
○横川正市君 どうも私はこういうような演習による事故といったものを、何かその非常に安易な物の見方で、起こってしまったらそれに対処をする、そうしてまあ次に起るかもしれないというような問題については、どうも不可抗力のようなあいまいな態度で事を処しておる。これはもうこの問題ばかりでなしに、全体の問題としてそういうような気風があるやに私どもには見受けられる。きわめてこれは残念なことであると思うのです。ことしのちょうど一月に、私どもはあの東海村を視察いたしまして、現地の責任者から、この近接するあの爆撃地については、再三調達庁とも話をして、この危険性というものを強く訴えて、この移転の意思というものを、これを表示しておるのだという話を、これは私どもも聞いて参っておったのです。しかし、それが調査の内容とはならないで、事実上こういう格好で大々的に問題となるまで私どもは取り上げられなかったということは、これは私どももきわめてそのことについては反省をしなければいかぬと思うわけですが、しかし、事実上そういうことが毎回、しかもこれは二十七年から三十四年までの間にあなたの話でも百八十、それからその他の調べによれば二百幾つというような、そういう大きな事故が起こっておるのに、それに対して今もって何らの処置も行われておらない。処置として行なったとすれば、五千フィート場所を移動した、こういうことだ。これでは私は危険性というものがこれを払拭されたことにはならぬだろう、そういうふうに考えるわけでありますが、今この演習場の返還について、実際上これはもう使用いたしましてからは、あまり日にちもたっておらないようでありますが、調達庁としてはこれの返還について積極的な私は折衝が行われておるだろうと思うのですが、もしそれが他に適地が設けられないとか、あるいは返還の現実的な解決ができない場合には、演習を一時中断をしてもらうというような処置こそ、当面私は必要なのではないかと思うのでありますが、その演習場の返還問題についての交渉と、それからこの危険な状況が繰り返えされているこの現実についてどう対処されておるのか、その点を一つ明快に答弁をしてもらって、もしこれをおろそかにするようなことがあれば、私どもとしては、これは重大関心を持たなければならないものであると、かように思っておりますので、その点を御答弁いただきたいと思います。
○政府委員(丸山佶君) この飛行場の返還の問題に関しましては、実は、先般来、地元及び県庁の方からの、要請もありまして、調達庁も米軍側と話し合いをいたしております。その結果の現状と申しましては、この種の演習場といたしまして、ここが地理的条件あるいは気候の条件等から、米軍としては最重要視するところの演習場であるということで、遺憾ながら現在のところこの返還の見通しはついておりません。なお先ほども申しましたように、しかしながらこの演習場の区域、これをはずして弾が落ちるということは許すべからざることでございますので、この対応措置ということは最も強くこちらも検討し、向うにも検討させ、この処置を改善する最大の努力を払っておるわけでございまして、単に標的を移動するということのみならず、飛行機のルート、あるいは飛行機の中の弾の入っているところのとびらを開けるのは、どの時期にするか、いろいろ訓練上の規定もありますが、それらのものの規定を改めるというように最大の努力を払い、なお先ほども申しましたようにそれでも防止できないのに対して、どんな措置が考えられるか、これも目下引き続き検討をしておるような状況でございます。特に東海村に関する関係で、今お話がございましたが、飛行機のルートに関しまして、演習場のそばに原子力研究所が設置された。そのことの配慮からいたしまして、飛行機のルートを変更して東海村の方には飛ばないという事実上の処置を講じておりますので、三十一年以降は東海村の方面には、この誤投下問題の実例がなくなってきておると私どもは考えております。
○横川正市君 長官の答弁は、ただ事実を並べ立てただけで、それで、私の方では危険性の除去についてこれを重点に質問をしているわけですから、その危険性の除去が方法としてとれておらないということを、これを私は指摘をしているわけです。それを除去しなくてもいいというような考え方はないようでありますが、ただどういう方法、こういう方法ということは考えておるのだけれども、それをとってみたけれども、やはり月曜日にまた二つ落ちましたと、これはどうも少し事態というものを甘く見ているのじゃないですか。この災害というものが起こらないための方法というものは、最も適時適切に先々と手を打っていく。こういうことで、もっと大きな事故が起こって責任のなすり合いをするというようなこういう結果で事が終ってしまう、こんなことでは私は非常にそれぞれの省の皆さんに対する不信感というものが、きわめて大きなものになってくると思うのですよ。そうでなしに、もうすでに実例としては最近発表されたように、原研のあの周辺に落ちたいわゆる弾の跡とか、あるいは飛行機の墜落の跡とかそういったものをずっと拾ってみますと、ほとんど半径にひとしい地域に落ちて、そうしてよくまあ原研の中に飛び込まないものだと思うくらいな広範な地域に事故が起こっているわけです。今処置をとって、落ちた二百の弾は東海村の力には落ちないようにしているのだというふうに言っても、それはいつまで保障できるのですか。事故が起きるまで保障できる、事故が起きてしまったらこれは方法がなかったというようなことで、結局今のあなたの言っておる答弁は、事故が起きるまでの保障で、起きないという保障には私はならないと思うのです。危険性というものをあなたが認められておって、そしてその危険性をなくするんだと、こういうことになるなら、もっと適切なしかも強硬な処置というものが必要なんで、研究だとか検討だとかいう問題では私はないと思う。そのためには、あそこの演習場は、米軍にとっては気候だとか何とかで一番いいかもわからないが、われわれとしては最も危険な場所だということを主張して、これの返還を求めることは当然だろうと思うし、それができない場合には、その危険性が完全にぬぐい去られるまで演習を中止してくれということぐらいは、私は当然出すべきだろうと思うのです。それがなされないまま放置されているような格好だということについては、どうも私は答弁としては納得いかないのですが、もう少しこれからのあの演習場をめぐっての日米合同委員会で、日本側の主張としては最終ぎりぎりこれを主張して絶対これを貫くのだと、こういうものはないのですか、持っておるのですかないのですか。その点を一つ明らかにしていただきたいと思います。
○政府委員(丸山佶君) 演習場の提供を米軍に同意いたしておりましてその演習目的あるいは使用の態様といたしましてその区域内に標的を設けてそこを撃つということは当然でありまして、その外に出るということは、容認のできないことであります。従いましてこの防止ということを先般来鋭意続けてしてきております。いろいろやった施策で、その事故の減少が実例としてあがってきておると存じますけれども、確かにお話しの通り、現在においてもなお最近二発のものが落ちておる。こういうものでありますので、これを防ぐにはなお一そうの改善策をはからなければならない。これを目下米軍とも折衝してその対応策を検討し続けておるのであります。ただ、返還問題に関しましては、現在までのところは、先ほども申しましたような事情で、直ちにいつごろ返還になるという見通しが立っておらないのが事実でございます。この問題につきましては、なお今後折衝を続けていく考えでございます。
○横川正市君 長官はこれから折衝中に、あの地域に最も憂慮すべき事態が発生しないと、こういう確信をもって保障し得る何かがありますか。
○政府委員(丸山佶君) 従来の実例、最近の事情等非常にむずかしい問題でございまして、やはり飛行機からの演習でございますから、万全の策、万全のこまかい規定によりましても、人間の行動に関することでございますから、私自身といえども、絶対にその区域外に今後は事故が起きることはないとこういう保障を申し上げることはできません。でき得る範囲内において、これをとどめるにわれわれは最善の努力を払っておる、こういうのが現状であります。
○横川正市君 交通事故で人が死ぬのに、そこへ行って死ぬだろうというふうに思って交通事故にかかって死ぬ人はいないのです。やはり不時の出来事でそういう災難にあうわけであります。ところが、東海村周辺のこの地域では、この爆撃が続く限り、どこかでこの危険性が爆発をして、人命ないしは財産等に被害を与えるという可能性がある。地域的に言えばこれはそういう最も危険な区域だということが言えるわけであります。交通事故ならば、これは標識その他で防止できても、あそこは演習場を移転するかどうかしない限り、あるいは、もう百発百中目標に命中するのであって、どういう危険な飛行をやっても事故が起こらないという保障のない限り、あの地域は危険地区と目することは私はこれは当然だと思うのです。今あなたの言うように、いや、どうも保障できない、保障できないならば、その対策は一体どうするのだ、保障のできるまで中断をしてもらって鋭意研究するくらいは、危険性という問題から起こる重大事故を予知して、対処するのは当然だと思うのです。その点であなたの腹のきめ方は一体どこにあるのですか。危険が起こっても仕方がない……、一つ米軍と話し合って、なるべく危険のないように、危険性を除去しよう、こういうような腹があるのですか、どちらなんですか。
○政府委員(丸山佶君) これは人生全般のことで、いかなる問題におきましても、人知の及ぶ限り万全の対策措置を講じたとしても、不慮の事故というものは避けがたい。特に演習場のような飛行場の関係においてこの事故発生を防ぐことは非常にむずかしい問題でありますが、この方に万般の措置を講じて、その事故発生を防ぐために最善の努力を尽くさなければならない、このことを十分に銘記していまして、米軍とともに対策を講じたのでございます。さればと申しまして、この演習場が日本国、アメリカ合衆国との間のそのような使用目的、そのもとに協定を結んでおります。しかも、その重要性が最も高い地域であるというようなことから、直ちに返還措置という事態にも至らぬ、と申しましても、なおこのような状況であるから、満習を中止させるということも直ちにはできかねる問題である、やはり私といたしましては、この演習場の使用目的通り、その区域内にとどめて区域外の事故ということに万全の策を講ずるのが当然であろう、かように考えております。
○横川正市君 調達庁長官の考え方は、私は、非常に根本問題題で私どもと違っているのか、あるいはそのことが平気で行なわれて、あえてそのことにあまり責任を感ずるような、そういう状態でないと私の感ずることが、これはどうも状況が現実に合っておらないのか、この点はそれぞれの判断にまかせるより仕方がないわけですが、私は今の長官の意見を聞いておりますと、たとえばここでもって非常に大きな不詳事が起こって、そうして農家一家が全部ふつ飛んでしまったという事故が起こった。これは万に一つの事故で、死んだ人には気の毒だけれども、何とか補償を取ってやろう、しかし万に一つの爆弾をよけるためにあの飛行場をよそに持っていくということは、これはどうも自分でも困難だ、こういう考え方と、もう一つは、日本の国の中で生活をしている人たちが、安心をしてその生活ができないような危険な状態にあることは、これは仕方がないのだ、アメリカの演習の都合にいいためには、がまんしてもらうのだ、この二つが答弁の中でかみ合って聞こえてくるのです。私はそういうことではなしに、ことにここは英型原子炉の敷地決定されたという日本政府のそういう意思もはっきりしているわけです。中曽根技術庁長官の意見によりますと、全然危険性がないのだというようなことを言っておりますが、危険性があるかないかというのは、これは事故の起こるまでのことであって、事故が起こったときに、あああそこは危険なんだと言ってみたところで、これはおそきに失する、重大な問題がそこにあるのだということを指摘されて、この問題については、なお安全性その他の点について検討するということになっているわけです。そういうことと合わせて考えてみますと、現在あそこに爆撃地に起こっておる問題というのは、単に補償がまあまあながら行なわれたというだけでは、これは当然私たちとしては納得いかない。きわめて商い危険度というものがあそに存在しているのだ、こういうふうに私は指摘をして、この危険度というものを万に一つの危険もなくなったというくらいに、あらゆる面から検討されて、目標に的確に当たり得る可能性があるならば、その方法をとるべきであるし、それがないならば、その危険性を除去するための研究のできるまで、ないしは換地のできるまであの地域の演習は注意をしてもらう、こういう考え方があって初めて、アメリカとの間の日米合同同委員会で地域を守るものの立場としての折衝の態度というものがきまるのじゃないか。それが非常に不明確だと私は思うわけでありますが、私の判断が間違っておるのか、あなたの言っておることが、また言葉が足らなかったので言い足りないのか、その点を一つまず明確にしていただきたいと思います。
○政府委員(丸山佶君) 基本的な考え方といたしまして、事故が起っても補償があればよろしいというようなことは毛頭考えておりません。繰り返すようでありますが、演習場の区域内で済むようにしたい、区域外のところに落ちるというようなことは、容認できがたいことでありますので、これを絶対に防ぐところの措置、いろいろの使用状況というものの現状を検討して、その改善策をはかって、それならば演習区域の外に迷惑を及ぼすことがない、こういう事態にいたしたいということで先般来鋭意努力を続けておるのであります。ただ、先ほど申しましたように、そのようにしてもなおかつ絶対にないということの保障ができるかということになりますというと、人間の処置がそこまでのことを……私、調達庁長官としてもそれまでに断言することができない。しかしながら、何か演習場の外に落ちるものは防ぎ得るところの方法、あるいはやり方というものがあるであろう。今までの実例の原因等をつぶさに調べてその結果の改善をはかっていく、これによって最善の使用状況にいたしたいと鋭意努力をいたしておる次第でございます。
○横川正市君 私は、あの地域における安全性を確保するための方策というものが、今長官の言われたようなことでは、完全だと納得をして、そしてこの問題がおそらく将来再燃して責任を問われるような事態が起きないだろうというふうには、どうしても判断することはできないわけであります。少なくとも私はあそこに発電炉が設置されるのだと、こういうことが決定をされて、なおかつたとえば答申案の大体の方向として出されております三つのこの条件というものを見てみましても、これも決してその危険が全然ないのだ、こういうことで安全度百パーセントと決定したようには、私は文章上もとれないわけであります。そういう点から考えてみて私は必要最上の要件としてあそこへ発電炉を置くということになれば、必要最上の要件としてあそこから爆撃地の方を除去すべきである、この要件が満たされるということが私はやはり最大の要件だろうというふうに考えるわけであります。そういう点から今の答弁では納得はしませんが、将来私は最も不幸な事態が起こることをこれは懸念せざるを得ませんけれども、当面としては、それをあなた方の方で何もできないということであるから、また別の、それぞれの関係者に関連をして質問をする、こういうことで私は一応この問題については、質問を他日に留保して終りたいと思います。
○委員長(中野文門君) ちょっと速記をとめて。 午後二時二十七分速記中止 —————・————— 午後二時四十二分速記開始
○委員長(中野文門君) 速記を起して。
○矢嶋三義君 防衛庁長官、午前中に引き続いて少しこまかに聞いて参りますからお答え願います。時間の関係上、私も簡単に伺いますが、あなたの答弁も簡単にお願いしたいと思います。 まず伺いたい点は、左藤防衛庁長官、伊能防衛庁長官、あなたの前任者ですが、そういう方々が防衛庁長官であった当時の防衛政策をあなた踏襲されておられますか、おられませんか。
○国務大臣(赤城宗徳君) もちろん踏襲いたしておりますが、国際的、国内的事情によって変わるものであります。政策としては、大綱はずっと踏襲いたしております。
○矢嶋三義君 岸内閣として政策が変わった場合別ですが、そうでない場合における情勢下における前長官の発言については、あなたはそれを引き続いて責任を持ちますか持ちませんか。
○国務大臣(赤城宗徳君) もちろん、前長官の発言に対しても、私が責任を持つというのは、私がそれよりも上の人でないのですが、防衛庁としては責任を持ちます。
○矢嶋三義君 もう一つ伺いますが、あなたの部下の防衛庁内局その他あなたの部下の発言に対しては、長官として責任を持ちますか持ちませんか。
○国務大臣(赤城宗徳君) もちろん責任は持つわけであります。
○矢嶋三義君 次に伺いますが、衆議院の質疑応答を傍聴しますというと、八千フィート程度の滑走距離でよろしいのならば、今直ちに日本のすべての飛行場は使える、こういう答弁をしていますが、八千フィートの滑走路を持っている飛行場は幾つありますか。
○国務大臣(赤城宗徳君) お尋ねが間違っていると思います。衆議院ですべての飛行場が使えるということは私、申し上げておりません。日本の飛行場で使える飛行場がある、そして八千フィート以上で使える飛行場は千歳、松島、小牧であります。
○矢嶋三義君 三十三年十月二十三日本委員会における佐薙空幕長の答弁では、八千フィートの飛行場を持っておりますのは、浜松航空隊一つでございまして、その他の飛行場につきましては拡張しなければ非常に困難でございます。かように答弁して、ロッキードを否定いたしておりますが、この答弁に対しては、どういう責任をとりますか。
○国務大臣(赤城宗徳君) 浜松の飛行場は七千八百フィートであります。八千フィート以上だと佐薙前空幕長が言ったのは間違いであります。
○矢嶋三義君 そこで伺うのです。佐薙空幕長は八千フィートの飛行場でロッキードの使える飛行場は日本では浜松だけだと、だからロッキードは適しなくて、グラマンでなければならんのだと、かように本委員会において証人として証言し、われわれを説得している。このことに対して防衛庁長官としてはどういう責任をとりますか。
○国務大臣(赤城宗徳君) その速記録を私見ておりませんが、その通りだとすれば……。
○矢嶋三義君 その通り読んでいる。
○国務大臣(赤城宗徳君) 間違って報告したということになります。
○矢嶋三義君 いや、いやしくも航空幕僚長とも申すべき人がですね、委員会に出席して速記をつけてこういう間違いの説明をして、そうしてわれわれに対処するということについては、長官として責任をとらなくちゃならぬ。いかがですか。
○国務大臣(赤城宗徳君) 今私は速記録を持っておりませんが、浜松は七千八百フィートですから、大体八千フィートで使えるだろうということではなかったかとは思いますが、正確にそれだけだと、従ってロッキードはだめだという結論を、そのことだけで出したとは思いません。大体使えるという答弁でなかったかと思います。なお調べてみます。
○矢嶋三義君 門叶官房長は同席しておったはずだ。浜松以外は使えない。浜松ただ一つだという答弁。そういう、何ですか、あなた方は国会に来て虚言を吐くのですか。その時と場合で、国会議員を説得するのに都合がいいように、そのつどつどあなた方は都合のいい答弁をするのですか。許されないことです。浜松ただ一つだけでございまして、あとは拡張しなければ非常に困難でありますと、かように答弁しておる。門叶官房長は同席しておったはずだ。事務次官にかわってお答え願います。
○政府委員(門叶宗雄君) 現在八千フィート以上の飛行場は先ほど長官がお答えになりました通り、千歳、松島、小牧、さらに浜松におきましては大体七千八百フィートでございますので、まあそこら辺の飛行場は八千フィート程度と見るのが適当ではなかろうかと思います。なお、佐薙空幕長が八千フィート以上の飛行場は浜松一つということを申した点につきましては、私ただいまのところはっきり記憶いたしておりません。
○矢嶋三義君 記憶も何もないですよ。十月二十三日参議院内閣委員会の第五号、その四ページにはっきりと速記録に残っておる。まあ、あと質問があるから渡すわけにはいかない。これは事実だったならば、あとで長官何かお答えいたしますね。速記録を見せますから。
○国務大臣(赤城宗徳君) お答えはします。
○矢嶋三義君 これはあとで見せますから。佐薙空幕長、これはこの防衛庁長官の部下であり、しかも、航空関係については最高責任者ですが、ちょっと速記録を読んでみますから防衛庁長官聞いておって下さい。「操縦者にいろいろ研究させますと、この104の操縦性、運動性というものは、グラマンの戦闘機と比べますと、どうしても落ちる。われわれ操縦者が飛ぶならば、やはりこのグラマンを飛ぶということを、航空自衛隊の現在のパイロットが、そういういろいろの技術的要素を検討いたしまして、検討した結果においてそう申しております。アメリカにおきましては、機種は非常にたくさんございますし、パイロットも五万数千人というパイロットを擁しております。その中からF—104というような飛行機に乗れますパイロットは、選抜しました優秀な戦闘機パイロットをこれに充てることができますが、日本におきましては、ほとんど大部分のパイロットが、主力の戦闘機としての飛行機に乗れなきゃなりません。すなわち、ごく平均のパイロットが次期戦闘機に乗るということになりますと、われわれといたしましては、安心して信頼のできる飛行機、操縦者が、これならば安心して乗れますという飛行機を選ばなければならない。こういうように言って、ロッキードを否定している。さらに「ロッキードの104が本年一月米空軍に採用されましてから、なおかつ重大な事故が起きております。」「米空軍におきまして、テスト・パイロットあるいはきわめて優秀な第一人者といわれる。パイロットですら、免れ得ない事故というものが、正式に採用されましてから後において起っております。」こういうふうにずっと書いてある。そうして「われわれは次期戦闘機として、日本の国情に合う飛行機としてグラマンの方がよろしい。」と結論を出したのだと自信を持って述べている。これは昨年の十月二十三日ですよ。衆議院の決算委員会の昨年の九月二十六日の速記録では、佐薙証人は「それで私はエドワードの飛行場におきまして実際にこの飛行機のよく飛ぶ状況を見て飛行機の性能、その他を十分確認をしております。」こういうふうに証言している。これはどうですか。何らデータが変わることなく変わった理由を納得できるように説明しなくてはならない。私は午前中あなたが衆議院の予算委員会で数字をあげて、開発されたという数字は、もうすでに前もって資料でいただいていると申しましたが、日付をいいますならば防衛庁の三十三年十月四日の資料、それに開発されたとしてあなたが述べている数字は、全部これに出ています。滑走距離から航続距離から全部出ている。そしてこの佐薙空幕長が証言をしたのは十月二十三日、この資料の出たあとです。どういうふうに一体これを説明するのですか。お答え願いたい。
○国務大臣(赤城宗徳君) お断りしておきますが、今の報告は十月だということでありますが、調査団が帰ってきましたのが十月の二十六日であります。(「冗談じゃない、一年違いますよ。」と呼ぶ者あり)一年も違いますから、一年たったときとそのときとはよほど違います。資料はたとえ同じものもありましょう。資料が同じものがあるとすれば、それは現地で乗った者が確認したものです。また資料以外のものも発見したと、こういうことであります。たとえば今操縦性等についても、現実に乗ってみまするというとゆれが少ない、すなわち飛行の安定も良好である。座席内の装置の計器がよく整備されておって、飛行前、及び飛行中の点検が容易であるというようなことも判明した。それからまた、自動防御装置の機能が非常に良好であって不安がない。あるいは資料の通りでしょうけれども、ほかの機種と比較してそれほど困難を感じない。こういうことが調査の結果判明したのであります。でありますから、去年の十月の報告よりも、一年後の現地で調査した報告の方がこれはより信頼してよろしい、こういう観点に立っているものでございます。
○矢嶋三義君 ロッキードを否定する理由として出された数字が変わっていないということなんです、私は。ところが、あなたは鬼の首でも取ったように航続距離はこうなったのだ、それから滑走距離がこういうふうに短くなったのだと鬼の首を取ったように他院で答弁をしている。その数字というものは、新たに出たのではなくて、もう一年前からここに出された資料であったわけです。エンジンにしても104Cになったのは、7型のエンジンをつけたわけです、3型を7型に。それはもう三十三年十月二十八日高山技術課長が本院でちゃんと述べてある。「エンジンがとまりました危急の場合、飛行場へ無事に戻ってこれるというそういう点とか、エンジンのとまったときの着陸の問題とか、いろいろそういう保安上の問題は、やはり飛行機本体が変わっておりませんので、依然としてそういう点が変わらないという結論が出ておりますので、従来の別に結論に対して修正を加えるような点は発見しておりません。」F—104Cは依然としていけないのだということを高山という技術課長ですが、これはちゃんと述べてある。その当時からこれの脱出装置のボタンを押しますと、ぼーんと操縦者が放り出されるわけですが、下では危険だというので上につけるということを言っているわけです。ところが上につければ、私はスピードその他に変化がくると思う。これはまだわからぬ、未知数でしょう。飛行機の母体が変わらないのですから、速度とか危険度は変わりませんよ。ただそのときに飛び出るといえば助かるかもしれない。しかし一機四億数千万円する飛行機がぽろりぽろり落ちるということには、それには変わりがないわけです。そういうことを本院でも防衛庁のあなたの部下から述べているのですよ。財政的に落ちては困る、パイロットの人命も大事だ、だから安全度から云々と言って証言している。だからその安全度がどのくらい変わったかということは、去る六日の国防会議で決定して以来、何ら納得するような説明がなされていない。従ってデータによるのでなくて政治的にこのロッキードをきめたと断定せざるを得ない。ロッキードにすれば、河野一郎さん、川島さんは満足なさるでしょう。そうでしょう。岸さんは新三菱さんにいけばいいのでしょう。あなたは岸さんのそういう大きな使命をおびて防衛庁長官になられた。これは世論でそういうふうに認めている。だから私が予言した通り、ロッキードになれば、川崎航空にいくはずのが、それが岸さんの関係でロッキードになって、河野さんの顔を立ててしかも製作の方は新三菱にいくであろう。ここにクロスにいくであろう、そういう政治的決定がなされるであろう、これを私は予言しておったわけです。はたせるかな、その通りになったのじゃないですか、こういうことは私は許されないと思う。お答え願いまいす。
○国務大臣(赤城宗徳君) せっかくの御議論ですが、それは矢嶋さんの独断です。私の方は再々申し上げて参りましたように、調査団を出して、その調査団の調査報告を聞く以外には、公正なる判断はできない。これ以上にこれをくつがえすべき資料は、私はないと思います。ですから私はこれはグラマンに出るか、あるいはコンベアに出るか、あるいはロッキードに出るか、これは私は予想はできなかったわけであります。また、予想する必要もない、こういうことできめたの、でありまして、政治的に今名前をあげられましたが、そういう方がどういう動きをしたか、私は承知していません。また、いろいろうわさ等も聞いております。聞いてはおりますが、今度の機種決定だけは断じてそういうような要請や何かによったわけではありません。岸総理からも、私はそういう指示は受けておりません。この点はいろいろうわさはありましょうけれども、私は今お話しのようなことで、今度の機種を決定したのではないということをはっきり申し上げておきます。
○矢嶋三義君 しからば、防衛庁の責任が生じて参りますよ。昨年、衆議院の決算委員会で証人として出席した河野一郎氏並びに川島幹事長、この二人はこういうことを証言していますよ。グラマンになったのについては、防衛庁に疑惑が持たれている、だから疑惑を一掃するために防衛庁以外の人で検討する必要がある。これを肯定することになりゃしませんか。ものすごいことを証言していますよ、川島さんは。川島並びに河野一郎両氏は、日付を申し上げておきますが、昭和三十三年九月九日衆議院の決算委員会で次の要旨のことを証言している。この防衛庁にはまかされない、疑惑がある、だからこの防衛庁を除いた会で検討する必要がある。それで参考人を入れて検討するように今井事務次官、それから国防会議の広岡事務局長に指示したが、どうもメンバーが適当でないから、メンバーをかえてもう一ぺんやれと注意をしたのだ。そういうことを私が今表現した以上に、もう少し辛らつな言葉をもって証言していますよ。たとえば一つ申し上げますと、防衛庁は疑惑を持たれたのでありますから、防衛庁の影響力のない委員会を作ってもらいたいということでありますと、川島幹事長は言っている。そして今度これを見ますと、ロッキードがよろしい、グラマンはだめだったということになれば、河野一郎、川島証人が衆議院で証言したことを裏づけることになりますよ。これに対して一体防衛庁の内局はいかなる反論をしようとするのか。いかなる責任をとろうとするのか。源田報告は六日の夕刻なされて、防衛庁の内局に対して約二、三時間説明がされたということを伝えられている。承わっただけではないか。それに対して質疑応答は何十分間程度しかやっていない。三、四年にわたったこの問題で、国家でこれだけ問題になって、国会議員としてこれだけ質疑応答した問題を、グラマンがロッキードになるにあたってま、防衛局区、装備局これら内局を中心にして微に入り細にわたって少くとも数日間にわたる検討をして防衛庁が結論を出すならばわかるけれども、単に調査団長の源田君の説明を二、三時間聞いて若干の質疑をして、直ちにその晩防衛庁の庁議をきめるという態度はどうしても了解できない。この点については、何らかの防衛庁長官の上司としての圧力か何か加わるか、あるいは内局のだらしなさ、無責任さ、いずれかだと思う。きょうは今井事務次官はお母さんが御不幸でおいでになれなかった。加藤防衛局長は深いゆえあってお見えになっていない。従ってこの点については、まず門叶官房長に一つ一お答えをいただきます。門叶官房長にいただいて、それから大臣の答弁を求めます。
○国務大臣(赤城宗徳君) 門叶官房長が答える前に、私の方からお答えいたします。源田報告を聞いてから三時間近い時間で庁議をきめたことは事実であります。事実でありますが、源田調査団は七十八日検討したのです。七十数日検討いたしました。三時間できめた、二時間できめたということだけではございません。調査団が現地において操縦したのが七十数日です。非常に熱心にこれは検討して、七十数日検討してきた結果であります。その前におきましても、防衛庁の内局におきましては、白紙還元もされましたし、それから、その前にも国会等でいろいろ御論議がありました。この点につきましては、いろいろ検討してきました、そういう検討を重ねた結果の三時間でございます。質問も出ました。そういうことでありまするから、たった三時間だけできめたのではありませんで、七十数日も乗りこなしたそういう意見が、非常に重要な要素でもあったということをお含みの上に御了承願いたいと思います。
○矢嶋三義君 ちょっと官房長が答弁する前に……。その点はわかっていますよ。それは私はわかっている。しかし、あれだけ責任と自信を持って国防会議に具申をし、内定をし、その後国会においても対処して参った内局が、グラマンからロッキードになるにあたっては、数字的な膨大な資料があると思う。それらを質疑応答するのに少くとも数日間は要すると思う。何がゆえにそういうことを要求しないかということですよ。そういう要求をしないで、源田さんの報告があって、アメリカへ行って何十時間か乗った。それで報告があった。そうして、その晩わずかな質疑応答で庁議を決定する。それは無責任じゃないか。いろいろデータがあるはずだ。それらの検討がしさいに行わるべきです。どういうわけでやらなかったかということを聞いているのです。高山技術課長がおったら出しなさい。高山技術課長は、この前重大な速記録を残している。私はあなたがそれほど自信があるならば、あなたの速記録を五カ年間とっておくから覚えていらっしゃいと言って別れた。ところが、五カ年どころか、半年でくるっと変っている。それならば、源田調査団からロッキードと出たら、たとえば、高山、あるいは加藤防衛局長にしても、この数字はどうなのか、価格はどうなんだと検討していけば、一時間か二時間でできる問題ではないですよ。防衛庁長官、失礼ですけれども、あなたはそれを抑制したのでしょう。それがいけない。
○国務大臣(赤城宗徳君) 再々私は申し上げておるのですが、どうも御了解がないのは残念です。抑制いたしません。源田報告の中に、問題になった点なども、相当詳細に報告がありました。それから内局からも質問があったのです。その質問に対して明確なる回答を与えられるということになれば、乗ったことないのですから、操縦したことないのですから、その回答を信頼するよりほかに手はない。時間が長かった、短かかったという問題ではないと思います。はっきり要点については説明もあり、質問もしたのであります。それから重ねて申しますが、私抑制いたしませんから、それは内局に、列席した人にお聞きになってもわかりますが、決して抑制いたしません。
○政府委員(門叶宗雄君) ただいま大臣からの御答弁の通りでございまして、われわれといたしましても、次期航空機の問題が一たん白紙になり、権威ある調査団が詳細なる調査をいたして参ったのでありまして、その調査の結果を信頼し、庁議を終った次第であります。なお、その間においては、今まで大臣からたびたび御答弁がありました通り、数個の点につきましては、それぞれの担当責任者から質疑応答等が取りかわされましたが、いずれも源田調査団の報告に満足いたした次第でございます。
○矢嶋三義君 官房長は何のかんばせあってこの委員会に出席してそういうことを言われるのですか。重ねて私は伺いましょう。さっき私が指摘しましたこの衆議院の決算委員会の速記録第九号、これで河野、川島両証人が防衛庁を徹底的に疑惑に包む証言をしているのです。あなた方を排除して検討する委員会を作れということまで言っている。いよいよグラマンがだめになったということになると、それを立証することになると思う。これに対して内局は何と反論をするのですか。それからまた、従来本委員会でわれわれの質疑に答えたそれらの点は、非常な矛盾がありますよ。だから良心的な加藤防衛局長は出席しておられないのだと思う。僕は常々言っているように、あの加藤という人はりっぱな人ですよ。これはおせじを言っているのではない。それは、自分が今まで衆参の委員会で述べたことを振り返ってみれば、出席できないと思う。僕は加藤さんがどういう顔をして出席しておられるかと思って衆議院の予算委員会に行ってみると、加藤さんはお見えになっておらぬ。小松委員が質問していましたが、長官は数字に困っていた。門叶官房長がかわってメモしておったが、的確なメモはできなかった。それからさらに衆議院の内閣委員会に今度は加藤さんがお見えになっているかと思って行ってみたところが、加藤さんは出席していない。そこで、私は若干アンテナを張ってみたところが、加藤さんは非常な責任を感じ、苦慮しているのだということがアンテナにかかってくる。はたせるかな、けさの読売の朝刊に、ほかの新聞にも出ているかもしれませんけれども、私は読売を見ると、加藤防衛局長は辞意を表明した、しかしきょうはかぜを引いたということで出席していないというようなことを言っておりますけれども、これは真相だと思う。防衛庁の内局あたりの責任ある地位において働かれる人だったならば、すべからく加藤局長のような態度でなくちゃならぬわけです。申し上げにくいことをあえて申し上げますが、何のかんばせあって門叶官房長はそういうことを言われますか。さらに、これに関連して広岡事務局長に伺いましょう。このグラマンがよろしいという資料を作成するための、それだけの代償として天川勇なる人物に十万円を渡しているでしょう。これはあなたがかつて国会において証言したところです。それ以外に、天川勇氏から何回も講演を聞いて、それに対して数十万円の謝金を支出している。そうして、週間誌でも報ぜられたように、天川勘定で、大蔵省の吉村主計官以下関係の公務員諸君が、紅馬車その他銀座から赤坂、新橋の料亭で、あるいはキャバレーで飲んで歩いたということも、国会の審議において明確になってきている。その天川氏に出した十万円なんというのは、全くでたらめだったということになるじゃないですか。これに対して、国防会議の事務局長にも私は責任があると思うのです。どういう現在心境でおられるのか。あなた方は行政責任を負わされているのですよ。これは赤城さんにあとで伺いますが、従来は国防会議が全責任を持ってきめておったのです。ところが、このたびは防衛庁で決定したことを国防会議で承認するのだといって、全責任を防衛庁側に持っていっている。従って、内局の責任というものは倍加して参りましたよ。従って、行政責任はその角度から言えばあると言っておる。この点は、今の答弁があってからさらに防衛庁長官に伺いますがね。少し、防衛庁の内局としては責任を感じないのか、あるいはだらしないのか、いずれかであると思って、私は遺憾に思っておるわけです。責任あるお答えを願います。
○政府委員(門叶宗雄君) 事務当局といたしましては、その時点々々におきまして、あとう限りの資料を整えて検討を加えて参ったつもりであります。なお、これらの点につきましては、さらに十分考慮をいたしてみたいと考えております。なお、加藤防衛局長欠席の点につきましては、先ほど申し上げました通り、九日からかぜで休暇をとっておる次第でございます。
○政府委員(広岡謙二君) 機械の問題につきましては、事務局といたしましては、防衛庁が慎重に検討された結果の資料を私どもの方へ送られて参りましてから、事務局の機能とその仕事の範囲におきましては、私ども防衛庁からも直接何かと意見を聴取し、また説明を聞きまして、またできるだけ勉強をしてその判断の資料に聞違いなからしめるということが、私どもの重大なる仕事であるという認識に立ちまして、その中の一人といたしまして、先ほどお話のありました天川勇氏が飛行機の問題について、しかも、精密なるエレクトロンクスでありますとか、そういう点についてかなり詳しい資料を持っておるというようなことでございましたので、何らかの参考として、その性能を検討いたします際の方法論としてどういうようにこれを考えていった方がいいかという点について意見を徴したのであります。その程度でございまして、これをもって直ちにこの機種を事務局がきめるというようなことはございませんで、また、御承知のように、今の事務局は関係各省も事務局に参画をいたしております。その組織の上から見ましても、単なる一個人の意見がその機種選定に重大なる影響を与えるようなことは絶対にあり得ないのであります。従ってその報酬として、先ほど来申し上げましたように、十万円は支出をいたしましたけれども、それがただいまのお尋ねの中核をなしておることと思われまする機種選考決定に重大なる影響を来たしたというようなことはなかったということを、この機会に重ねてはっきりと申し上げておきたいと思います。 なお、私の責任についてどうかというようなお話につきましては、先ほど申し上げた通りでございます。
○国務大臣(赤城宗徳君) 今度の機種決定につきましては、防衛庁の決定したものを国防会議が承認するという形に変えたのはどうかと、こういうお尋ねでございます。この点につきましては、この委員会におきましても、矢嶋委員自身もそうおっしゃられた、機種決定を国防会議できめるのはおかしいじゃないか、こういうようなことを言われたように思います。
○矢嶋三義君 そんなことは言わぬぞ。いつ言いましたか。冗談じゃない。速記録で示しなさい。
○国務大臣(赤城宗徳君) それでは心得違いかもしれませんが、どなたか知りませんが、そういう議論があったのです。それで、ともかくも、国防会議は国防計画の大綱を付議することになっております。国防会議の付議事項になっております。そこで、国防会議に第一次国防計画というものをかけたときに、たまたまこの次期戦闘機の三百機というような問題が入っておりましたから、それでどの機種をきめるかというようなことで、これは国防会議の本来の権限ではないと思うのです。どういう戦艦を作るとか、どういうタンクを作るかというようなことまで国防会議で決定すべきものじゃない、こういう議論は、もし矢嶋委員でなかったならば、ほかの委員からしばしば議論があった。
○辻政信君 私が言いましたよ。
○国務大臣(赤城宗徳君) それに私は賛成したのです、筋が通っていますから。そうでないということだと、将来も悪い影響を及ぼします。でありますので、この際決定します場合に筋をもとへ戻した方がいいのではないか、こういう意見で、防衛庁は機種は決定する、数等は国防会議で財政上の都合がありますから決定するのが適当である。機種がどれがいいかということは、これは防衛庁の責任において防衛庁が決定する。筋を通した方がいいだろう、こういうことで、今度の決定においては、防衛庁の決定したものを国防会議で承認する、こういう形をとったわけでございます。
○矢嶋三義君 それでは国民はどうなるのですか。防衛庁は今までああいう資料を出してやっておいて、今度は防衛庁がきめたから、そこに行政責任というものが大きく出てくる。国防会議で承認した。国防会議は責任をとろうとしない。卑怯だと思う。確かにこの主力戦闘機の問題をいずれを採用するかということは、国防会議にかけなくてもいいじゃないかということは、本院では今は議席を持たないが、八木幸吉君が質問しました。個人的には木村篤太郎君がそういうことを言っています。しかし、その質疑に対して左藤防衛庁長官以下何と答えたかというと、主力戦闘機の採用というものは、これは一つの大きな国防政策だ。しかもこれは価格の問題がある。国家財政に影響があるのだから、防衛庁だけできめるのは不適当だ。ただ飛行機がよければ値段はどうでもいいというものじゃない。価格というものもあわせ考えなければならぬ。機数も考えなければならぬ。従って大きな政策的な問題であるから、国防会議にかけるのが妥当だ。しからばその根拠を示せ、こういう工合に八木幸吉君が質問しました。ところが、当時の防衛庁長官は防衛庁設置法第四十二条第二項の五号、「その他内閣総理大臣が必要と認める国防に関する重要事項」、この五号を適用してそして国防会議できめなければならぬ。かように防衛庁長官は答弁して参ったのです。何がゆえにあなたはここで急に変えたのか。だから今度の国防会議は、価格のことはあとで辻君が聞きたいというから深く聞きませんが、価格をきめないでやっておる。この今までの記録を見ますと、変転として価格が変ってきていますよ。雲をつかむようだ。そういうことで一体国防会議は責任が果たせるのですか。それでは卑怯だと思うのだ。国防会議は責任回避のような形で、防衛庁できめたのだから、それを承認したのだ。過去の経緯からいっても、男のとるべき態度でない。この戦闘機械の問題はあげて国防会議の責任問題ですよ。別してその議長であるところの岸内閣総理大臣、岸国防会議議長の責任はきわめて重大ですよ。これは徹底的に追及するつもりです。これは事務当局の責任の何倍も大きいものですよ。それを今までの防衛庁長官の本院におけるところの答弁をくつがえしてただ防衛庁がやったのだ。承認しただけだ。価格もきめないで決定する、無責任じゃないですか。そうなると国民の側から見ますと、国防会議に政治的責任もなければ、これだけ混乱さしたデータを出したところの防衛庁内局についても行政責任はない。そして飛行機は河野一郎さんが非常に希望し、またこれをバック・アップしている川島幹事長さんの希望するロッキードになった。製作会社は岸さんが最も縁があって希望しているところの新三菱にいった。みんながいい顔になっていいことをしている。国民の立場になったらたまらないですよ。ということは、過去の速記録を通覧するというとそういう結論が出てくる。何人もこれを否定することはできない。いかがですか、防衛庁長官。
○国務大臣(赤城宗徳君) 先ほどから申し上げておりますように、機種をどういう種類を選ぶかということを決定するのは、これは防衛庁で決定すべきことが筋だ。しかし、その価格あるいは機数という点は、国防計画の中にも入る問題でありますから、これはやはり国防会議の議題になってしかるべきじゃないか、こう思います。ですから前の防衛庁長官がお答えしたことも、その両方を含めています。しかし、私は機種だけはこれはやはり辻委員が言われました通りに、もとに戻すべきものだという主張だものですから、今度は防衛庁の責任においてきめた、こういうことであります。でありますから、機数であるとか、価格の点については、これは国防会議で論議されました。決して論議されないわけではございません。しかし、ほんとうの価格というものはこれは契約してみなければ数字は出ません。これはこの間も申し上げた通りであります。大体の予想の価格につきましては、幹事会におきましても、あるいはまた国防会議におきましても検討いたしました。検討いたしましたが、価格においても実際まだ契約いたしませんから、見方によって違っておる点があります。それからまた公表いたしまするというと、いろいろこれからの契約上に差しさわりもないわけではありません。というのは、この間も矢嶋委員からお話がありましたが、多額の金をかけるのは、やはり税金ですから、私ども非常に安くしたいと思います。しかし、これはアメリカも負担する金でございます。アメリカの国民でもやはり負担することは、なるたけ少ない方がいいと思います。そういう点によりまして価格等についての折衝のまだ余地があります。近くそれは決定いたしたいと思いますが、その価格の公表は差し控えさしてもらいたいということ、こういうことをこの間の委員会で申し上げました。そういう論議はもちろん国防会議でもってされたわけであります。
○矢嶋三義君 価格のことはちょっとあまり深く触れませんが、国防会議で十分やらなかったということは、私は非常に不満であり、疑惑を持つ。昨年八月ロッキードが出した、これは間違いなく尊重させるでしょうね。グラマンはだめだ。ロッキードを川島さん、河野さんを通じて売り込むときどきに、ホテル・テートで八月七日と九日防衛片側の今井さん、加藤さん、高橋防衛第一課長とロッキード側のハル社長、ハモンド副社長以下防衛庁の十数人の幹部よ二日間にわたって会っている。これは私の要求に基づいて防衛庁が出した資料です。この売り込むときに、ロッキード社はこういう資料を出したわけです。安くできると言っている、これは当然私はロッキード社は責任を持たなければならぬ。これを逸脱した契約とか価格というものはあり得ない、この中には約七十五万六千ドルという言葉も書いてある。それから日本航空機工業界の現有設備でできるというふうなことを書いてある。いつまでに納入できるということも書いてある。それからさっき問題になりました脱出口についてもこう書いてある。超音速飛行機から無事にパイロットが脱出できるように、上部射出ロケット索動の座席が準備されているとちゃんと書いてある。これは昨年七月から八月にロッキード社が防衛庁に出した資料です。そこで衆議院の決算委員会でも、河野さんの子分格である方々がこういう資料をもってロッキードがいいのではないか、ロッキードがいいのではないか、こういう質問を展開したときに、防衛庁長官以下防衛局長、装備局長は口をそろえていけないのだということを主張し続けたわけです。何も源田さんが行って初めて出たのではない、価格の問題についてちゃんと書いてある。脱出口のことについてもちゃんと書いてある。これを通じて織り込んでいるわけですよ。従ってかりにロッキードとなった場合には、ロッキード社はこのプリントについては責任を持つべきだと思う。持たすべきだと思う。それでなかったら、あなた方はわれわれ国会にこういうものを資料として出すべきでない。責任を持ってこれをロッキード社に履行させますか。しかるに、あなたは百万ドル以上あるいはナサールをつければ百三十万ドル程度になる、予備部品を若干つければ百五十万ドルぐらいになるだろうということが伝えられている。ゆゆしき問題です。機種がロッキードになりさえすれば、あるいは新三菱さんに契約が行きさえすれば、値段はどうでもよろしいのではないかというような邪推を国民はしますよ。お答えを願いましょう。
○国務大臣(赤城宗徳君) 昨年資料を出したときにそうなっているようであります。今私の聞いていることは、昨年の八月ロッキード社が防衛庁に提出したものによれば三百機の場合は七十五万六千ドル、二百機の場合は七十九万、こうなっておりますが、これはロッキード社が独自の見解で、日本で国産した際の諸条件について防衛庁あるいは国内製造業者等に意見を求めることがなくて算定したものである、こういうことになっております。それでそれには全天候性ということになっていない、こういうことでございます。しかし、そればかりではありませんで、実は私は六日の国防会議にも参加しておりました。そのときに価格の点も問題になりました。そのときの価格は百七万四千ドル、こういうふうになっておるように記憶いたしております。ですから今年の六月には相当変わっておりまして……。
○矢嶋三義君 それはそれでいいです。その問題はあとで辻委員がありますから深入りしません。先ほどの話に戻しまして、防衛庁長官が前防衛庁長官の発言について責任を持つというならば私は伺いますが、左藤前防衛庁長官は、昨年の九月十六日衆議院決算委員会に出席してこういう証言をしている。よく聞いておって下さい、あなたの最近の答弁と非常な食い違いがあるから。「党の幹部から104Cについて、これは非常にいいものだからして、もう一度十分話を聞くように、どうも前のときには104Aの方は聞いているが、Cについてはあまり詳しく聞いてないようだから、少しでも悔いを残さないように念を入れて、一応ロッキードも日本に来て説明をしたいと熱心に言っているんだから聞いたらどうだ、ということがございましたので、念を入れる意味におきまして八月の七日、九日でございましたか、私は出席いたしませんでしたが、私どもの幹部の者が二回にわたりましてロッキード社から説明を聞いたのでございます。」しかしなおいげないということが出たと言っているのです。さらにその重要な左藤前防衛庁長官の発言としては、昨年の九月二十九日本委員会においてロッキードを排撃しグラマンを支持する立場から、約三ページにわたって述べている。冒頭にこう書いておる。「少し長くなりますけれども、この機会に詳細に一つ申し上げたいと思います。」というところから書いて、そしてあなたにぜひ聞いてお答え願わなければならぬところは、こう書いてある。「防衛庁としては、安全性等の点からF—104は望ましくないと考えたのであります。なお、F—104につきましては、性能向上型としてのF—104Cについて十分な検討を行い、さらに八月には、日本向のF—104Cについても会社から説明を受けていろいろ検討いたしましたが、われわれとしては内定当時と同様の見解持っておるのであります。」こういう答弁をしてその裏づけとしてさっきから言っているこういう資料を出してきております。そうしてこの数字と、あなたがこの二、三日国会で答弁している数字は変わっていない。ところが、あなたは源田さんが乗って見たのだから乗って見たのだからと、それではパイロットのつけた採点表を公表しろと言うと、秘密事項とおっしゃる、だからこの点は私はいずれ源田さんにも直接聞きましょうし、かつ国会議員が持っている国政調査権と審議権に基づいて憲法と法律の定めるところによって、あくまでもその資料をたとえ秘密会になろうとも、私は要求するわけなんです。この前防衛庁長官の発言に対しては、防衛庁としては責任を持つべきですよ、長官以下口自民党が責任を持つべきだ、政治的並びに行政的責任を感ずべきですよ。これは国防会議の議長の責任とは別個にあなた方が責任をとるべきものだと思います。赤城長官の答弁を求めます。
○国務大臣(赤城宗徳君) 何回も繰り返して申し上げるのですが、左藤防衛庁長官が御答弁申し上げたときには、そのときに集まった最大限のできるだけの資料を中心として検討した結果、それがよろしいだろう、こういうような結論が出たのでありますから、その通り良心的に御報告することは、これは何もとがめる必要もありませんし、これは当然であると思います。しかし何回も繰り返して言いますが、いろいろ問題もあったり、疑問もありましたから、調査団が出まして疑問のあるような点を、あるいは問題になりましたような点を特に注意して操縦し、検討いたしました結果、前の実際に操縦しないで検討したときと現実には違っている、そういう点から最終の結論を出したのでありますから、そのときにおいて集め得る資料によって検討したことも、それはそれ以上の検討の方法はなかったから当然だと思います。それから今度は一番欠けているのは、操縦したためしがないということであります。そうして操縦いたしまして、そのほかの問題になりました点などさらに再検討いたしまして、再検討の結果、自信を持って推薦できるというF—104Cを決定することに相なったのでありますから、その点は御了解願えると思うのですが、どうも御了解願えなければしょうがないが、私ははっきりしていると思います。
○矢嶋三義君 時間がないから、午前中軍事顧問団に問い合わせて答えるように要請した点にお答え願います。すなわち、米国防総省が有人戦闘機の開発を中途においてやめてミサイル体制に切りかえつつあるという点についてお答え願いたいと思います。
○国務大臣(赤城宗徳君) 顧問団に照会いたしましたところ、F—108は目下調査中であるということであります。原子力飛行機は開発続行中であるが、詳細については不明である、こう言っております。なお念のために私、源田空幕長に聞きましたら、F—108は発注を一時中止しているように聞いております。しかし106あるいは105、これはどんどん開発している、これはよけいなことでありますが、そういうことを源田空幕長から聞きました。顧問団に対しての照会の結果は、前段申し上げた通りでございます。
○矢嶋三義君 この点はやや専門的になって時間がかかるから、次回に譲ります。この今から日本がジェット有人戦闘機を開発するということは非常にペースが合わないんです。むだ金になります。この点は時間がかかりますから、きょう割愛します。それからコンベアーとグラマンとロッキードの性能の問題、これが相当時間がかかるわけですが、これも本日は保留いたします。で、これから辻委員から質疑があるといいますので、最後にさっきお見せすると約束しました速記録をお見せしましょう。これははっきりこういうふうに書いてある。
○委員長(中野文門君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(中野文門君) 速記を起して。
○国務大臣(赤城宗徳君) 八千フィートの飛行場を持っておりますのは浜松航空隊一つだけでございまして、言うのが少し足らなかったと思います。(矢嶋三義君「足らなかったって、はっきりそう書いてある。」と呼ぶ)言葉が足らなかったと思います。浜松は先ほど申し上げましたように七千八百フィートであります。それからさっき私が申し上げましたように、千歳、松島、小松がありますが、これはまだアメリカから解除にならないものもあります。そういうことであります。
○矢嶋三義君 だから八千フィートというのは資料も出て、その当時からわかっておったんですね。あなたの衆議院の答弁を聞いていると、八千フィートで済むんだと鬼の首でも取ったように滑走距離が短くなった、だから狭い日本の国における飛行場でも使えるんだということを答弁されているが、そのことは何も源田さんの行かれる前、一年も一年半も前からわかっておったということを私は言っているわけです。そうでしょう。
○国務大臣(赤城宗徳君) 私が申し上げているのは、滑走路が八千フィートで実際操縦してみると間に合ったと、大丈夫だったと、こういうことだという意味であります。
○辻政信君 戦闘機をめぐる政治的な最高唯一の責任は岸総理にあります。従いましてこの委員会に岸総理を呼んだわけでありますが、この前も忌避をされ、きょうも忌避をされておる。こういう状態でありますから、私はきょうは赤城さんをいじめるつもりで質問するんじゃない。別の機会に岸総理の政治責任を問いますが、赤城長官は昔から信頼をしておったうそを言わない政治家であり、また、この調査団長の源田君は、私も最も仲のいい友人でありますから、かかる決定をした専門的な結論には私自身も疑いを差し挾みません。ただ、この際赤城さんにお伺いすることは、日本の防衛の専門的な最高の地位にあるのがあなたでありますから、その意味できょうは軍事上の観点に限定をして若干お伺いをしてみたいと思います。 まず最初に、三年越しの激しい議論と、それをめぐりまして政界にいろいろの疑惑を投じたこの問題が、なお幾多の疑いを残しながらF—104に電光石火決定をされた長官としては、現在のF—86では防衛の責任を果せない、どうしても104が要るというその根拠をまず、承りたいのであります。
○国務大臣(赤城宗徳君) 日本の防衛体制から見まして、かりに爆撃機が入ってくるということを予想した場合に、爆撃機の速力というものが非常に早くなってきております。そういう点でF—86だけではこの防衛に十分でないと、従ってニマッハ級の戦闘機をある程度備えておこうと、しかし、それだけでは、先にいくかもしれませんが、防衛ができるということでありませんけれども、そういうような事情から、戦闘機といたしましてはより性能のいいものを備える必要がある、こういう観点から選んだものであります。
○辻政信君 どこの国の爆撃機ですか。
○国務大臣(赤城宗徳君) どこの国という仮想敵国を持っているわけじゃありませんが、爆撃の性能が非常にこれも発達してきているこういうことに対処して考えられたことであります。
○辻政信君 それは正直な赤城さんにしては、不正直な答えで、防衛というものは相対的であり、具体的、であります。抽象論で、理論で決定するものじゃない。日本を中心として侵略の可能性ある国のどの爆撃機、どの機種だ、それに対してF—86ではいけないから104が要るんだというのが、責任ある防衛当局の見解でなければいけません。同時にあなたは、いろいろな点があるからソ連とは言えぬでしょう、その点はお察しいたします。ただ問題は、ことしの九月十四日、午前六時二分二十四秒、こういう時刻です。この時刻はわれわれの防衛に関する規制概念を根本的に革命する事件が起こっているのであります。いわゆる月にソ連のロケットが正確に命中した。今までの防衛の観念で、将来の防衛結果を言うことはできない革命的な一つの変化であります。それを考えるときに、今あなたが国産を決定せられても、その第一機が出るのはいつか、三十七年の末ですよ。そうして百八十機が出そろうのは昭和四十年の末です。今から五年先にこの問題の飛行機がようやく実用に供される。百八十機、その際に月のロケットが命中したというような科学の進歩が、この五年間に一体どういう変化をもたらすか、こういうことをなぜ見通しなさらないのか。現にフルシチョフは言っておりましょう、もはや戦闘機や爆撃機は要らない、博物館に並べるのだと言っている。ただいま現在そう言っている。この状況で進んだ場合に、F—104が出そろって実用に供する時期が五年後である。五年後の世界の軍事力がどう変わるか、これを見通すことが、いわゆる自衛隊の政治優位という点であります。しかるに、今度の決定はどうでしょう。源田君の報告は間違いない、間違いないが、その報告にそういう見通しの検討を加えずに、いきなり待っていましたと、ばかり飛びついて、値段もきめずに、五年先の買いものをする、その政治的態度でいいかどうか、いかがでありましようか。
○国務大臣(赤城宗徳君) 月ロケットへ打ち出したソ連のその日、そのこと、あるいはまたフルシチョフ・アイク会談で軍縮の問題、こういうことも提案されておりますが、これはもちろん承知しています。ただ私は雪解けと言いますけれども、雪解けをしようということで、現在の状態は、辻委員も私よりずっと専門家だから御承知のように、ICBM、IRBMとか、原子力問題で当然東西両陣営は凍結状態で、その凍結を雪解けにして解いていこう、こういうことであると私は解しております。しかし、その雪解けがもう直ちに始まったと、今、フルシチョフが言いましたように戦闘機も何も博物館へ今並べるということには、まだなっておらぬと思います。私はやはり四十年度末に二百機ができ上ることになりますが、私はそれまでに全部博物館行きのようなことになろうということには、私は見通しを持っておりません。 それから、源田報告を待ってましたとばかりに飛びついたんじゃないかということでありますが、私は源田調査団の調査報告は尊重するということは、もうかねてから腹にきめておったことでございます。決して政治的に見てそのままではございません。まだ申し上げなかったかもしれませんが、実は、源田調査団は、今の日本の防空上、からいいますと、次期戦闘機を三百機ほしいと言ったのですが、まあだんだん減らして二百機はどうしてもほしい、それに訓練用の二十一機ほしい、こういうことでありました。しかし、私は政治的にも見まして、災害等も考えまして、それはやはり数は減らせというふうに言って、その数は、百八十機及び訓練用二十機ということにいたしたのであります。まあそういうことは、小さいことかもしれませんが、漫然とただ飛びついていったということだけではないという点を、少しくつけ加えさせていただいたわけであります。
○辻政信君 今、あなたは、月ロケットが雪解けしようという機運を持っておると、こうおっしゃったですね、ソ連とアメリカが。それは間違いなんだ。雪解けせざるを得なくなったんだ。科学の進歩というものが米ソの核戦争を不可能にした。不可能にしようという意思じゃない。不可能にしたという事実から、そういう現象が現われておる。でありますから、その科学の進歩の前に、今まで考えておったような核による全面戦争は不可能になった。これは理論です。現実なんです。そうしようという努力をやっているのじゃない。そうじゃないですか。
○国務大臣(赤城宗徳君) その通りであります。全面戦争というものは不可能になった。全面戦争はできない、これは両方で考えておる。しかし、全面戦争ができなくたると同時に、今度、軍備縮小をしていこう、全部なくしていこうということは、これは手段としては雪解けをしていこうということの意図だと、こういうふうに私は申し上げたのです。
○辻政信君 それでは伺いますが、全面戦争は不可能にたったが、局部戦争はあるとお考えになりますか。
○国務大臣(赤城宗徳君) あるという断言はできませんが、ないという保障もないと、こういうふうに私は考えております。
○辻政信君 抽象論としては認めます。問題は、あなたは日本の防衛長官です。日本の防衛計画を立てる。日本を中心として局部戦争が起こり得る可能性があると思いますか。
○国務大臣(赤城宗徳君) 可能性は薄いと思いますけれども、しかし、日本を中心として局部戦が起こらないという保障は私は全然ないと、保障はないと、日本の立場に立ってもそういうふうに考えております。
○辻政信君 それでは、今まで防衛庁が考えておった局部戦争の一つの構想は、北海道に数個師団上がってくるかもしれない、それに対してアメリカの増援まで約ニヵ月かかるから、そのニヵ月というものは、北海道の局部侵略に対して持久をしようということが、今までの防衛庁の基本的な考えのように思います。その考えを基礎にして、陸上自衛隊は戦略単位を十個にしておる。その十個のうちの三個を北海道に常駐さしておるのだが、あなたはまだそういう考えを持っておりますか。
○国務大臣(赤城宗徳君) 間接侵略がないという保障はないと思います。まだ、北海道におきましても九州におきましても、それぞれ用意をすべきものは用意をしておくということが、私は自衛隊として間接侵略その他騒擾も免れ得ることだと思う。ですから、自衛隊の目的が、戦争ではなくして、やはり局地戦争もこれはなくしたい、そういう態勢を整えておきたい。また、もしもそういうことがありますならば、大きくならないうちにこれを消しとめるというような、まあ通俗的な言葉になりますが、そういうような態勢を整えるのが自衛隊としての責任と、こういうふうに考えております。
○辻政信君 今、ラオスであるとか、あるいは朝鮮であるとか、金門島では起こり得るかもしれませんが、しかし、金門島の場合でも、アメリカの責任ある当局は言明しておる、最近。もし中共が武力をもって台湾を解放するなら、その結果は全面戦争になるということを警告しております。そういう時勢において、北海道なり九州なりに、中共なりソ連の正規軍がかりに上がった場合に、それが局地戦争でおさまるとお考えになるか。おそらく全面戦争になるでしょう。その全面戦争ができないとすれば、全面戦争を誘発する必然性を持った局地戦争もできないことになる。論理の当然でありましょう。全面戦争は起こり得ないのだ。日本に局地戦争が起こったら、全面戦争に発展するんだ。そうすれば、全面戦争がないという前提において局地戦争が起こるということはどうして訴えるか。私が言おうとすることは、科学の進歩によって防衛当局の頭を切りかえてほしい。いわゆる武力をもってやる戦争の手段というものは、もはやなくなっておる。そうじゃなしに、ソ連が世界を共産主義で統一しようというこの野心が、武力以外の手段、それは心理戦争、外交経済戦、これによって新しい角度の変わった戦争方式が日本に対して展開されてくる。この幅の広い目に見えない巧妙な新しい戦争手段に対して、日本をどういうふうに守るか。その守る根本は、民生の安定、政治の清潔、生活が安定して国民が政治に信頼しておれば、共産主義はどんなに心理戦争をかけてきても微動もしない。そういう方向に新しい観念をもって防衛全般の政治というものをやらなければならない。F—86とか104とかいうものに目に角を立てて争うことはナンセンスだ。そうお考えになりませんか。
○国務大臣(赤城宗徳君) これは、御説ごもっともですが、最近の御説じゃないと思います。やっぱりこれは、民生の安定といいますか、国土が豊かで生活が豊かであると、こういうことは、何といってもこれは共産主義の侵入路がなくなることでありますから、政治の一番の要諦は、そこにあろうということは、これは辻委員のおっしゃる通りで、特にそれが強化されたろうということにつきましての御説と思いますが、その点もごもっともでございます。でありますので、私どもといたしましても、そういう点に力を入れるのが至当であると。また、自衛隊といたしましても、そういう心理戦やその他についても、よほどこれから考えなくちゃならんということで検討をいたしております。戦闘機に目がしらを立てておるというけれども、戦闘機の選定で目がしらを立てておるような、私としてはそんなに騒いでおるというようなことではございません。
○辻政信君 あなたは、戦闘機104が要るという理由として、まだ局地戦争があるだろう、爆撃機が来るだろう、だから要るとおっしゃったんでしょう。そうじゃないですか。私は言うんですよ。どこの国かわからんが爆撃機がやってきて日本に爆弾を落としたら、局地戦争になるかならないか。必ず全面戦争になる、その全面戦争は両方とも不可能になった。そうすれば、爆撃機が飛んでくる事態ということも起こり得ないじゃないか。だから、F—104を使う場合は、実際に起こり得ない。現在においてもそう言われる。いわんや、将来これができ上がった五年後においては、それがぴしゃりと出てきますよ。かつての軍が負けた原因は、大和、武蔵というあの大鑑巨砲主義によって航空機を忘れておった。その結果が出た。今や世界をあげてGMに向かおうとしておるとき、日本だけが戦闘機に夢中になっておるということは、過去において大鑑巨砲が負けたと同じ失敗を繰り返す。しかも、その金は一千億だ。一体おかしいですよ。昨年の四月の国防会議の決定において、防衛庁当局はグラマンに決定してほしかった。それを岸総理は内定にした。なぜ内定にしたかと意見を聞いたら、正確な値段がわからんから内定にしたと言う。しかるに、今度はどうでしょう。値段がわからないやつを決定にして、しかも百八十機、練習機二十機、その生産会社まできめておるじゃないか。値段がわからないから決定できない、内定だとしておった岸総理が、何がゆえに値段がわからないのにかかわらず、これを決定し、製作会社までもわずかに数時間で決定したか。そこに国民が疑惑をいだくのはほんとうでしょう。いだかないほうが間違っておりませんか、どうですか。
○国務大臣(赤城宗徳君) 第一に、価格の点につきましては、相当検討いたしましたが、確定の価格については、これは先ほどから矢嶋委員の御質問にも答弁いたしておりますように、契約をしてみなければ価格ははっきりしたことは申し上げられない、これは差し控えさせていただきたい、こう申し上げているわけであります。機数の点につきましては、第一次防衛計画の中にも入っているわけでございます。しかもだいぶ長くかかった問題でありますから、早く決定して価格も正式に決定して、そして分担の率等も、アメリカ当局と相談いたしまして決定して、そしてできるならば、三十五年度の予算に頭を出したい、こういうことでありますから、そこで機数は決定いたしたわけであります。それから生産会社を指定いたしたのでありますが、これは生産会社の指定は、国防会議できめたことではございません。岸総理が関知することではございません。通産大臣が生産会社を指定する、こういうふうに法律に載っておりますので、池田通産大臣が私に相談を持ちかけましたから、私もその権限において通産大臣がきめられたことが適当であると、こういうことで、いろいろ条件等を検討いたしましてこれはきめたので、国防会議の議題ではございません。
○辻政信君 価格の問題が出ましたから申しますが、昨年の四月、グラマン社は、グラマンに内定したとき、ロッキードがある政治家を通じて申し込んできた価格が七十五万六千ドル、そこで河野さんが、グラマンより安いじゃないか、なぜこれを買わぬかという横槍を入れた一つの原因になっているわけであります。それが、グラマンを白紙に還元した今年の六月………。そうしてロッキードが望みがあるという、その時期につり上げてきている。特に源田調査団が行っている最中、九月十五日、これはあなたの方でもわかっているでしょう。源田調査団がアメリカに行っているその最中に、各社が出した予定価格、これは私の調査では、グラマンが九十万ドルと申し出ている、ロッキードが九十五万ドルと申し出ている、ノースロップは八十万ドル、コンベアが百三十万ドル、十五日、競争入札の価格はこうなっている。それが数日前です、一週間ほど前、多分それはロッキードにきまってからでしょう、ロッキード社は九十五万ドルと申し込んでおったやつを一挙に百三十万ドルに値上げをしている。それに修理部品を加えますというと、その価格の二五%増になりますから、約百六十万ドルになるはずであります。一機五億七千六百万円。申込価格、最初の予定価格が三億二千四百万円、それが五億七千六百万円に数日のうちにはね上った。一機当たりが二億五千二百万円値上げをしておりますよ。しかもその結果が、アメリカにおいてロッキード社の株が急速に上がっている、株が上がっている。西ドイツも同じようなことを経験しております。一ぱい食わされているロッキードに……。西ドイツの最初の契約は八十五万ドル、こう言いながら、最後の価格は百三十七万ドルにはね上っている、ロッキードというのはこういう会社なんです。こういう会社であります。国防会議できまった直後に、こういう現象が起こっている。血の出るような国民の税金、これを一体二百機作ったら一千億を突破する。かりにアメリカが二五%援助するとしても、八百億以上になります。こういう貴重な税金で五年先の買いものを今するんです。買いものをあなたと岸さんが国民にかわってやるんですよ。岸さんがシンガポールで宝石を買ったのと違う。そうじゃなしに、国民の血の出るような八百億をもって五年先の戦闘機を買う。しかも価格はこの通りです。このロッキードに一ぱい食わされたときに、だれが責任を負うか。ロッキードをもうけさせ、新三菱をもうけさせることが、政治の責任であってはなりません。もしあなたは最初のロッキードの申し入れ価格が、いよいよこれから交渉してつり上がった場合に、契約破棄として注文を取り消す気持があるかどうか、国民にはっきり答えてもらいたい。
○国務大臣(赤城宗徳君) 昨年八月に七十五万六千ドルだというのは、三百機の場合であって、二百機では七十九万ドル、こういうふうに出したということを私も聞いておりますが、これはロッキードが独自の見解に基づいて出した価格で、防衛庁あるいは国内製造業者等の意見を求めることなくして算定したものであるということは、先ほど御答弁申し上げた通りであります。この中には全天候性ということは含まれておらなかったということは申し上げた通りであります。それから、ことしの六月に白紙還元するころの価格もいろいろ比較いたしました。それは白紙還元をしてからでなくて、する前にいろいろ調査いたしたのであります。これは白紙還元にするという前提じゃ、ありません。そのときの調査では百万ドル以上でございました。 それから、アメリカで九月十五日に九十五万ドルだったというようなことは、私は全然承知していません。これはあまり私としては根拠のある提案ではなかったのじゃないかと思います。九十五万ドルということは聞いておりません。ともかくも百万ドルをこすことは確実であると思います。そこで、それが何かもうけさせる意味でやるのかというのですが、そういうことじゃ全然ありませんから、それは御了承願います。そこで契約をするときには、利益制限条項といいますか、あとになって増したりなんかすることは、これは厳にやらせない、こういう条項を入れたいと思います。 それから、岸総理と私が買いものをするわけじゃございません。これはよく国会に諮りまして、予算を出しまして皆さんの御同意を得てやるのでありまして、岸総理と私がそういう大きい買いものをするなんて気持は持っておりません。よく御審議を願った上で決定するわけであります。
○辻政信君 たとえば少し飛躍したかもしれませんが、あなたはその責任者だということを申し上げている。あなた以外に、岸総理以外にだれが決定するか。私はこの問題の解決にただ一つの逃げ道があると思う。逃げ道と言っちゃおかしいが、ロッキードというのは、最初は、安く言っておいてきまったらどんどんつり上げていくやつです。代表的な世界の悪徳商人です、おそらく……。ほんとうにそうです。ドイツが一ぱいやられているのですよ、もうきれいに出ております、今までの動きから見て……。しかもあの月にロケットが当たるような時代に、これは使い物にならなくなる、五年間に……。そういうことの見通しがむずかしくない状況ならば、この問題解決は、これからあなた方がロッキードと折衝されて、そうして前の約束を破ったときに、けしからぬ、破約せい、この道が残されております。これは商売の道でありましょう。最初の約束が違ったら、破約することは、国際間においても成り立つのじゃないですか。それをずるずると向こうに引きずり回されて、どんどん値段を上げられる。あなたの答弁で気に食わぬのは、百万ドル以上と言うのが気に食わない。百万ドル以上と習えば、二百万ドルもそうなんです。百万ドル以下と言うならわかるでしょう。そういうルーズな言い方で、百万ドル以上と言うところに、百五十、百七十、二百までいくのです。ロッキードというのはそういうやつなんです。私は知りません、実績が示している。だから、この際、国民の声をほんとうに聞いて、もしロッキードが最初の値段を破った場合には、これは国際的な破約行為である、はっきり今までの契約というものを白紙に返して、そのときこそ開き直って、もう一度科学の進歩を頭に入れて防衛計画を練り直して、そうして、これよりもGMの開発に頭を切りかえていきなさい。それよりももっと大事なことは、名古魔の災害、東京湾の対策、これに一千億の金をぶち込んで、ほんとうに民生の安定をする。そうすれば、どんなに手をかえ品をかえてのソ連の攻勢などもおそれるものではない。政界には、どこをつついても汚職がない、そのにおいさえないというところに、岸政権は安泰なんです。今のような岸政権では、絶対に続かない。きょうは私は岸さんを呼んできてやろうと思ったが、亭主が出ないから女房がかわりにしかられているような格好で、あなたに同情をするが、岸さんの信任の厚いあなたです。もう一度私の言うことを感情にとらわれないで、あなたは旧軍人じゃないのですから、旧軍人のような狭い考えでこの防衛を指導されてはいけません。政治優位というのは、あなたのようなまじめな、あなたのようなセンスの新しい、とらわれない人が旧軍人の間違いをたたき直していくところに、ほんとうに政治優位の原則が生かされていく。私は今度のこの問題について突き詰めていくと、ユニホームに責任があると思う、極端に言えば。狭いそういう軍人の観点のみで、世界の動きを見ない。国の政治を考えない。そのあるいは内局の連中が加藤君を除いて、へっぴり腰で、何とか首を伸ばそうというそのいくじのない態度だ。これで国の運命を誤っちゃいけませんよ。 あなたは最近二つのことをやっておられる。赤城さんに似合わぬ二つのことをやっておられる。その一つはサイドワィンダーの持ち込みです。なぜ堂々とやれませんか、反対を押し切って。正しいと思うなら。それを人の目をごまかして、裏をかくようにアメリカの基地へこっそり運んできた。あざやかに一ぱい食わした。第二には、わずかに五時間でこの一千億もの買いものを決定した。内定じゃない。この二つは、だれにもできなかった芸当です。赤城さんがやられて、私はあっとしたのですよ、ほんとうに。あなたのような人がこんなばかなことをするはずがない。正々堂々と、くだらぬ手段は用いずにやるだろう、こう思っておったのです。それができておらない。こういうことをして、ペテンにかけることはできます、小手先で。しかしそれでペテンにかけられた国民が怒った場合に、日本の防衛はどうなりますか。ほんとうに国民が納得をして国民の心とつながる防衛でなければ、まさかのときに何の防衛になる。鉄砲の砲がどこに向くと思っておるか。それを考えてもらいたい。正々堂々と、反対者があったならば納得させて、疑問があったならばそれを説いて、なぜこの重大な問題にあなたのほんとうの人格を遺憾なく発揮なさろうとしないか。実は少々がっかりした次第です。極端に言えば裏切られた。こういう感じを抱いたんだが、うそつきの天才の岸さん、その岸さんと机を並べておると赤城さんまでもの狂いになったか。こういう感じを抱いたんだ。これはあなたを信頼しておった辻個人のみではないですよ。(矢嶋三義君「矢嶋もだ」と呼ぶ)国民の大多数が赤城さんに期待をしておった。その赤城さんが岸さんと同じように泥沼に入ったかという感じを国民に与えた。これが惜しい。答弁は求めません、時間がありませんから。総理に対する質問は他日に譲ってきょうはこれで終わっておきます。
○国務大臣(赤城宗徳君) ちょっと誤解があるようです。サイドワインダーの持ち込みについて国民の目をごまかしていかぬじゃないか、こういうことであります。御承知のように、私は新聞記者会見におきましても、国会におきましても、サイドワインダーは十月末か十一月初めに入るはずだ、入ることがはっきりいたしますならばこれは知らせる、こういうことは再々申し上げておったのであります。ペテンだとか、人をごまかしたわけではありません。御承知のように、運ぶのは、向こうで運ぶのであります。そうして受け取ってから所有権が移る。こういうことでありますので、私どもは催促はしていましたが、いつ運ぶというようなことは、私近いうちに入るということだけでいるうちに、入ってきたということはあとで聞きました。これは当然運ぼうとするならば、やはり日本の基地に運ぶということだろうとは私は思っておりました。これは決して国民をペテンにかける、そういうことで扱かったわけではありません。これはできるだけはっきりして、もうサイドワインダーの機能等につきましても、私は詳しいわけじゃありませんが、いろいろそのときどき、その場合によって説明をいたしまして、国民に納得をしてもらいたい、こう思ったのでありますが、納得をしない人があります。これはしようはないです、立場の相違で。そういう人はどうも私としても納得させる方法はありません。そういう点については、決して私はペテンにかけたと、こういうようなことではありません。 それから戦闘機の問題につきましては、これは先ほど百五十万ドルというような話がありましたが、幾ら百万ドル以上なんだと言ったってそんなばかなことは私は考えておりません。まだ値段はきまりませんが、はっきりきましましたら、それをつり上げるとか、あとでとやかく言わせないように私は厳重にそれをいたしたいと、こう考えております。
○委員長(中野文門君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(中野文門君) 速記を起こして。
○辻政信君 赤城さんと論争しようと思うのじゃないですよ。あなたの性格とあなたに対する敬意から言うのです。今の行き方はいけない。これは社会党は反対するでしょう。サイドワインダーに反対するでしょう。社会党も日本人の血を持っておりますよ。アメリカ人よりもその方に信頼を置かなければいけません。社会党が反対するからといって、アメリカと組んで、そうして日本人の目玉をくらましてやるという手段、方法です。この前もそうです、エリコンを運んだときも、まるでぺテンにかけている。正しいと思うならば、自衛隊をもって人垣を作って運べばいい。ペテンにかけてそれで成功したと思っている気持を私は言うのです。日本人です、お互いに。なぜそれを説得されぬか。アメリカ人のその袖の下に隠れて基地の中へもぐり込めば歯がたたない、こういう気持で防衛をやったならば間違いです。
○国務大臣(赤城宗徳君) アメリカ人の袖に隠れて運んだわけじゃないのです。アメリカが運んでくるのが当然なんです。買ったものはこっちで引き渡しを受けなければ、こっちのものにはならないのです。だから何も向こうと相談して、共謀のもとに向こうに運ばせるとか、何とかいうことでなくて向こうが当然運んできて、引き渡しを受けてからは、こっちがこそこそやっちゃいかぬですよ、それは。こそこそやったわけじゃございません。ですから今のあれで非常に前提といいますか、前の話が違っているように感じます。
○辻政信君 売り言葉に買い言葉は慎みたいなあ。いいですか、この委員会の一席上で、反対党が、サイドワインダーはいつ入るんだ、こういうことを聞いていますよ。あなたはそのときにアメリカが飛行機で持ってくるとは知らなかったとおっしゃるが、それならばなぜ事務当局が調べて、どういう方法で輸送するかということを聞いて、反対党の質問に対しては、船で持ってくるとめんどうくさいので、飛行機で持ってくることがわかっている、それをわかっておらぬようにごまかそうというところに、赤城さんらしくないところが見えるのです。それを私は言っているんです。
○国務大臣(赤城宗徳君) どういうもので運ぶかということを私は承知していないのです。そうしてまた、時期も十月の末から十一月の初めだということを私は申し上げていますが、何日に向こうが発送してくるかという連絡がない以上、それは申し上げられません。
○辻政信君 もうやめておきましょう。惜しいことだ。あなたには。
○矢嶋三義君 一つ資料。その価格の問題については、またあらためてやりますが、私は資料を要求しておきたい。で、辻委員から指摘せられたように、値段が動いているわけですが、これは結局どういう装備をするかによって変わってくると思うんです。従って源田調査団が四機種の価格を持って帰ったはずです。これを幹事会並びに国防会議で議論されたというわけですから、どういうこの装備のFCAを使って価格は幾らだという、源田調査団が持って帰った資料を本委員会に出していただきたい。それからあわせて先ほどロッキード社が出した資料と言いましたが、三十三年の十月本委員会に出した価格の資料、これではF—104C三億一千三百万円、八十七万ドルという資料を三十三年十月に本委員会に出しているが、これはどういう試算をしてこういう推定価格を出したのか。きょう答えられれば、これは答えてもらいたい。聞きましょう。きょう答えることができなかったら、源田調査団の価格表の資料を出すときに一緒に資料として出していただいて、その後においてあらためてやりたい。サイドワインダーの問題については他日やる約束でありますから、本日はこれ以上触れないで、この点に関する質疑は、私の方も終わることにいたします。
○国務大臣(赤城宗徳君) 源田調査団は向こうで価格等もある程度調べて来ましたが、これは口頭でこの程度のことを向こうでは言っているということで、資料として価格は持って来ません。こちらでいろいろ検討したものがありますが、ロッキードの価格だけは今契約しようとしているときでありますから、それは一つ差し控えたいと思うんですが、いかがでございましょう。それからまた、八月、九月、前に提出したものこついての資料は出したいと思います。
○矢嶋三義君 それならね、これから売買するわけですから、今デリケートなところはあるだろうが、今まで本委員会でずうっと答弁した数字がありますからね。それからロッキード社から資料として出されたものがあるから、その年月日と、その価格と、それはどういう装備をするのか。それから、今度決定したロッキードは、今のところは百万ドル以上という、数字は言わないわけですが、ただ装備だけは、FCSはどういうものを使ってどうするんだという、それだけは書いといてもらいたい。それでないと、あとで値段は幾らでも動きますからね、装備次第なんだから。
○国務大臣(赤城宗徳君) 装備の点は了承いたしました。出したいと思います。装備の点は。
○委員長(中野文門君) 他に発御言もなければ、本件はこの程度にとどめます。 —————————————
○委員長(中野文門君) 次に、国家公務員共済組合法の施行に関連する公務員の給与に関する件を議題といたして、調査を進めます。政府側御出席の方々は、瀧本人事院給与局長、船後大蔵省主計局給与課長、山本防衛庁人事局長、以上であります。 御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。御質疑のおありの方は、御発言を願います。
○鶴園哲夫君 共済組合の掛金の問題につきまして、その問題が……。
○委員長(中野文門君) お静かに願います。
○鶴園哲夫君 この間から問題になって、話し合いによって円満に交渉しようというようなことになっておったわけですが、事態はあの当時と全然変わらないだけでなくて、ますます悪くなっておるような形勢にあると思っております。そういうところに参りまして、防衛庁で一号ほど一斉に昇給したというような話が公務員の問に流布されておるわけであります。従いまして、掛金の問題をめぐってまず防衛庁に伺いたいわけでありますが、この一号一斉昇給したということが事実と違うならば、これはこの席で明らかにいたしたいと思います。事実であるとすれば、またそれに伴なっていろいろ問題も出て参ると思いますが、その立場に立って、まず、防衛庁では個々の職員が受け取る給与の中から、従来恩給の国庫納付金二%を差し引いておったのかどうか。どうも、聞きますと、一般の国家公務員とは全く違った形で国庫納付金が納まっておるようでありますが、その点をまずお伺いしたいと思います。
○説明員(山本幸雄君) ただいまのお尋ねの、職員全員に対し一斉昇給をしたということでございますが、これは全くそういう事実はございません。もちろん防衛庁の職員も、特別昇給の基準につきましては、一般公務員と同じでありましてその条件にかないまする者だけが特別昇給をするということであって全員に対して一斉昇給するということはできないことは明らかでありまして、さようなことが、常識的に考えましても行なえるはずもないと考えます。どうもそういううわさが、私ども最近二、三、耳に入りまして、よその方から、よその省庁からも、そういうお問い合わせがあり、現に大蔵省の方からもお調べがあったのですが、全くそういう一斉昇給した事実は全然ありません。そういううわさがありましたので、私も念のために部内を調べたのでございますが、ただいままでの現在におきましては、わずかに百人前後の者が、たとえば死亡の場合とか、あるいは表彰を受けた場合とか、そういった場合に特別昇給をいたしておるという程度でございます。 それから第二点のお尋ねの、恩給納金のことでございますが、これは御案内の通り、防衛庁職員、特に自衛官の給与におきましては、自衛官の職務上の特殊性に基づきまして、恩給納金を従来から、給与の中から差し引いたもので勘定をいたしております。それをことしの四月に給与改訂をいたしました際に、それを外にはじき出しまして、別にこれを徴収すると、こういう方式に改めたわけであります。ただいまのところはそういうことになっております。
○鶴園哲夫君 そうしますと、従来は給与の額の中には二%の国庫納付金の分は入っていなかった、こういうことでございますか。
○説明員(山本幸雄君) 一たん支給して、改めて納金させるという方式ではなくて、あらかじめ給与の額を出しまするときに、二%を先に差し引いてしまってある、そしてその給与の額が表示されておる、こういうことになっておったわけであります。
○鶴園哲夫君 くどいようでありますが、俸給額の中には入っていなかったわけでありますか。個々の人が受け取る俸給額の中には入ってなかったわけですか。
○説明員(山本幸雄君) 従来の、つまりこの四月一日に改正をいたしまする前の俸給表示の中では、つまり恩給法に基づくところの二%の天引きをすでにしておった、したものが表示されておった、こういうことなんであります。
○鶴園哲夫君 そうしますと、その二%を繰り入れたというのは、俸給表を変えたわけですか。
○説明員(山本幸雄君) つまり従来の俸給額は二%をすでに引いて、その額で俸給額がきまっておったわけでありますが、四月一日以降は、それを引かないで、俸給額を表示し、その俸給額から今度は改めて引くと、こういう格好に直したわけでございます。それが、今までの一般公務員と同じような方式に改めた、こういうわけでございます。
○鶴園哲夫君 何か防衛庁の今度の共済組合の負担金、掛金は四・七%になるわけですね。二%では一号俸にならない。しかし四・七%だと、どうも一号になる。で、一号上がったというようなうわさがだいぶ流布されている。四・七%がちょうど一号俸に当たる。従来も、今お話しのように、形としては、受け取れる金の中から二%を払っていくということではなくて、別に差っ引かれたというような形になっておるものですからして、今度、どうもこういうことで一号上がったのじゃないかといううわさがあるのですが、それは間違いだということでありますか。
○説明員(山本幸雄君) それは全然間違いでございます。これはどうして私誤解を生んだのかと思って、不思議でたまらないのでございますが、まあいろいろ、どうしてそういう誤解を生んだか、考えてみまするに、実は私の方の定期昇給の発令をいたしまする場合に、個人別に実は辞令を自衛官については出さないで、個別命令ということで、各自衛隊の公報にずっと名前が出るわけでございます。どうもその定期昇給の分、十月一日付の定期昇給の分が誤解を受けたのではなかろうかと、こういうように想像をいたしておるわけでございますが、いずれにいたしましても、そういう全員一号昇給ということは絶対にいたしておりません。ただいま申し上げたように、百人程度の者が四月以降、ずっと全部拾いましても、その程度の者がそれぞれの事由に該当して特別昇給したという程度でございます。
○横川正市君 給与局長にちょっとお尋ねいたしますが、俸給表のうちの自衛官の俸給表は、その定めるところに従って本俸、地域給、家族手当というようなものでそれぞれ俸給表というものがきめられていると思うわけですが、自衛官の場合だけはそのきめられた俸給から恩給納金をかけるということでなしに、それだけは別にして総体のものから二%を引き去ったもので給与体系を作り、その総額を頭にかけて恩給局にこれを納付する、こういうような方式で給与の支給を行なっているように、言うわけでありますが、その点は人事院としてそういうことで俸給が支給されているとお考えになっていますか。
○政府委員(瀧本忠男君) 防衛庁は特別職でございまして、人事院の所管外なんでございます。従いまして、この問題は、むしろ防衛庁当局と大蔵省給与課の方でいろいろ御相談になって事務的にお話しになっている。最後は国会の御審議を経て御決定になるわけでございますが、そういう経過を経ておるのでありまして、むしろ、そちらの方にお聞きになっていただく方がよろしいかと思うのでありますが、ただ参考までに申し上げますならば、人事院がかつていたしましたいわゆる恩給の勧告というのがあるのでございますが、この前段といたしましてマイヤース勧告というのがございます。そのときには給与の中から恩給の掛金をさっ引いてそれを納付するというのでは、非常に手間がかかることであるから、あらかじめその部分を給与からさっ引いておく、そしてそれを恩給の掛金の財源に充てる、いわゆる無拠出制という方法がとられたわけでありますが、そういう方法も方法としてはわれわれあり得ると思っております。
○横川正市君 大蔵省の給与課長に今と同じ問題について質問いたします。
○説明員(船後正道君) ただいま人事院の給与局長から御説明ございましたように、自衛官は特別職といたしまして、一般職の国家公務員の給与法とはやはり別体系の防衛庁の職員給与法の規律を受けております。この防衛庁の職員給与法のうちで、自衛官につきましては、全員がいわゆる恩給公務員でございます。従いましてこの俸給表を作成いたします場合に、全員が恩給公務員であり、国庫納金を出すならば、個人に渡してから取るよりは、俸給表の作成過程におきましてその部分を差し引いた俸給表を作るという方針のもとに、従来自衛官の俸給表が作られておった次第でございます。それにつきましては、他の給与法体系とは相当にやり方が違いますので、まあとかく誤解もございました、批判もございました。そこでことしの四月一日の防衛庁の職員給与法改正の際に、一般公務員と同様のやり方でもって俸給表の中には一般公務員と同様の計算をやって職員に俸給を渡してからあらためて国庫納金を納めるというシステムに改めた次第でございます。
○鶴園哲夫君 給与課長にお伺いしたいんですが、掛金の問題について事態は改善されていないというふうに思っておりますが、定款の変更も大部分のところはできておりませんし、大部分のところは天引きされておりますけれども、しかし天引きされたからといって、それで何ともないということじゃなくて、それに対しますところの不満は非常に強いものがある。その意味で、事態はこの間よりもさらに遺憾な状態になっておると思いますけれども、これについて大蔵省として何らかの手を打って円滑に進めようというお考えがあるかどうか、お伺いしたいと思います。
○説明員(船後正道君) 非現業の国家公務員の連合会加入組合にかかわる分でございますが、そこの長期の掛金につきましては、御指摘のように紛糾いたした事態になっております。大蔵省といたしましても、この事態をすみやかに解決いたしたいと、かような希望は持っておりまして、その旨努力いたして参った次第でございまして、十月の末には、大臣が国公共闘の幹部の方々と会見いたしましてその際にも種々問題はあるが、ともかく掛金率につきましては適法に決定いたしました千分の四十四でやっていくと、しかしながら事実問題といたしまして、労組の方々に千分の四十四の掛金率の算定根拠その他につきましての説明が中断された状態になっておって、御納得いただきかねる節もあるというのが、確かに事実問題として存する次第でございますので、従いましてその中断された説明会等をこの際続行いたしたい、そうして十分御納得いくまでわれわれの説明を続け、その席上でもって質疑を交していくということにいたしまして、実は本月の六日に第一回の説明会も開いたのでございますが、その後第二回目を一昨日催す予定でおりましたが、遺憾ながらまだ国公共闘の方々の御出席が得られなかったので、目下これまた中断の状態にある、こういう事態になっております。私どもといたしましては、ともかくこの千分の四十四は客観的に算出されました保険数理に基づく数字でありますので、それらの点につきましては、十分基礎データを御説明申し上げるという態度でおりますので、その点御了承いただきたいと思うのであります。
○鶴園哲夫君 紛糾の問題点を明らかにしなければ、なかなか遺憾な状態というものは解決していかないのじゃないかと思う。で、御承知のように掛金の四・四%というのは、従来の二・二倍になり非常に高過ぎる、高くなっておる、こういうことから一つは問題が起きておるし、もう一つは、単位共済できめるべきだというような意見もありましたし、いろいろ掛金のきめ方、定款の変更については問題がありましたけれども、ともかく強引に引かれたという感じを非常に強く持っておるわけですね、そういうようなところが今日まできわめて遺憾な状態、しかも、これが改善する見通しがないというような事態に陥っておるのじゃないかと思うのです。ですから今課長のお話しのように、四十四というものに基いて説明をしていけば解決するんだというようなことにはなりがたいのじゃ、ないかというふうに思っておるんですが、それだけでいいというふうなお話しですが、もう少し何かお考えがあっていいのじゃないかと思うのです。
○説明員(船後正道君) 千分の四十四につきましては、もちろん恩給当時の千分の二十という国庫納金に比較いたしまして約二・二倍に増徴しておるわけでございます。しかしながらこの点につきましては、これは現在の共済組合法の給付を前提といたします限り、これは保険数理に基づきまして算出された数字でございます。従いましてこれにもし問題があるといたしますれば、どこまでも問題は技術的な問題として解決していく必要がある、かように存じます。なおまた四・四%もすでに発足いたしております。他の現業組合の掛金率に比較いたしました場合、非常にかけ離れた数字であるというようにわれわれは了承いたしかねるのであります。それで従いまして、私どもとしましてはこの四・四%の算出に至りました基礎が、まだ皆様方に御納得いただけないんじゃないか。従いまして基礎からじっくりとお話し申し上げればこの点は御納得いただける、もちろん、保険数理の問題でございますから、統計処理の問題でありますとか、いろいろな点につきまして御意見はあろうと存じます。そういった御意見は、その説明の中で十分に話し合っていきたい、かように考えて事務を進めておる次第でございます。
○鶴園哲夫君 四・四%というのは絶対不動のものじゃないと思うのです。今お話しのように公企五現業との関係からいって高過ぎるというようなことはないというようなお話しですが、これは五年ごとに再計算するということになっております。またその途中においても、特に大きな問題が起これば計算するということもあり得るわけですし、また、今までの大蔵省と国家公務員共済組合の話し合いの中で、四十四にならない、四十三とか四十一とかいうことになるならば、それを掛金としてすることもやぶさかでないというようなことも言っておられるわけであって、従って四・四というのは絶対に動かすべからざるものだというふうには考えられない。従って今公務員の側でいろいろ不満に思っておりますのは、ともかく四・四というのは高いし、もっと内容について突っ込んでいろいろお聞きしたいということもありますが、何しろ高いということなんですからして、もし今私が申し上げたように、四・四というのが動かすべからざるものじゃ、ないというふうにするならば動かしてもいいんだ、ある程度暫定的なものだということであれば、ここで四十ぐらいの暫定の掛金にして、そしてじっくり話をして掛金をきめても差しつかえないんじゃないか、こういうふうに思います。それについてはどうですか。
○説明員(船後正道君) お言葉を返すようでありますが、千分の四十四につきましては、これは法令の定める方法で算出いたしました数字でございまして、これは動かしてもいいということと、動き得る可能性があるということとはちょっと違うのじゃないかと思います。この算出方法は、これはまあ非常に技術的に複雑なことでございますので、ここで私、詳細に述べるわけに参らぬと思いますが、やはり組合員に関しまする過去の退職、死亡その他の種々の統計数字を用いまして、これを統計的に処理した上でもって算出いたしていくわけでございますから、従いましてその過程におきましては、そういった統計処理の問題等につきまして種々の意見はあろうと存じます。しかし、私どもといたしましては、事務的に最もこれが正しい、合理的であるという方法に基づきまして算出した次第でございまして、現段階におきましてはこの四十四が非現業の連合会加入組合につきましては正しい数字である、かように信じております。しかしながら、これは計算上の問題でございますから、意見はたくさんあるであろう、またその意見の結果によって、この四十四からあるいは四十五になるかもしれない、四十三になるかもしれないということもあり得るだろう、かように私は申しております。そういった四十五になる、四十三になるということよりは、むしろそうなることがより合理的であるというならば、それをとるべきであろうかと存じます。かような観点から、私ども皆様方にも説明会をよく聞いていただきまして、そうして問題点を煮詰まるまで論議しようじゃないか、かように申している次第であります。
○鶴園哲夫君 私、最初から申しているのは、そういう考え方では、今のきわめて遺憾な状態というのが解決されていかないのじゃないか、大部分の単位共済の定款が改訂されていない、引かれる側の職員にとってみれば、非常に不満を持っている、こういうことで、十月の当初よりもさらに事態は遺憾な状態になっていると思うのです。それを今給与課長のお話しのような形では、解決していかないのじゃないか。従って私が申し上げているように高いという感じを持っている。ともかく高いという感じを持っている。従ってともかく暫定的に四十くらいにして、そうして話し合いを進めていってその中できまった場合には、それを実行するというふうにやられて差しつかえないのじゃないか。また五現業の中でもそういうふうなことをやられたところもある。それができないということは、どうも解せない、こういうふうに思います。
○説明員(船後正道君) 先ほども申し上げましたように、千分の四十四は、現段階におきましては、法の規定によって算出された数字でございますし、これを連合会の定款で記載いたしまして決定いたしました手続につきましては適法である、かように考えておりますので、今当局としましては、これをたな上げして、ほかの算定率でもって取るというような考えは持っておりません。
○鶴園哲夫君 そういう考え方では、先ほど来私が申し上げているように、今の状態ということは解決できないのじゃないか、このことを最後に申し上げておきたいと思います。
○横川正市君 一点だけですが、法の定めるところによってきめられたから、適法であるというふうに考えているというその考え方には、なるほどあなたの方でとった内容ですから、私の方では違法だといっておそらくやらなかったであろうと思います。取扱い方については相当疑義を持っている問題だと思う。ですからそういう点からいって、私は今鶴園君の質問に対しての答弁を、あなたの方ではこれでもってあくまでも押し通してしまうのだ、こういうような気持があるならば、これはまあそういう適法一点張りで押せるかもわかりませんが、適法一点張りで押せない幾多の問題があるから、次善の策としては、あなたの方で話し合いをとことんまでしようじゃないか、こういうふうになっているのだろうと思うので、その点はやはりこれから話し合う場合に、一番大切な問題として、私ははっきりしておかなければならないと思うので、さらにこの問題は派生的に裁判沙汰まで起っているようですし、また取り扱いのそれぞれの段階で、相当大きな問題もあって、内臓し発展するかもわからないわけですから、そういう点で次回以降に、この問題についての質疑を私どもは続行したいと思っている。そういうことで、私はきょうは関連でありますけれども、次回にその質問を保留するということにしておきたい、かように思います。
○委員長(中野文門君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(中野文門君) 速記を始めて。 別に御発言もなければ、本日はこれをもって散会いたします。 午後四時四十八分散会