逓信委員会 第6号
- 発言数
- 281 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1959/12/02
会議録
○委員長(柴田栄君) ただいまから開会いたします。 日本放送協会昭和三十二年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書を議題といたします。 前回に引き続きましてこれより質疑に入ります。御質疑のある方は順次御発言を願います。(「質疑なし」と呼ぶ者あり) ほかに御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柴田栄君) 御異議ないものと認めます。 これより討論に入ります。――別に御発言もなければ、これより採決に入ります。 日本放送協会昭和三十二年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書につきましては異議がないと議決することに御賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(柴田栄君) 全会一致と認めます。よって本件は異議ないことを議決されました。 なお、議長に提出する報告書につきましては、委員長に御一任願いたいと存じます。 ―――――――――――――
○委員長(柴田栄君) 次に、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。 御質疑のある方は順次御発言を願います。
○須藤五郎君 私はきょう少し放送並びにテレビのプログラム編成について質問いたしたいと思います。 まず最初に伺いたいのは、このラジオ、テレビのプログラムの編成という問題は、社会に与える影響が非常に大きいと思います。最近その点でいろいろな意見も出てきておりますと思いますので、この際、放送協会のプログラム編成に対する基本的なものの考え方について一つ伺つておきたいと思うのです。
○参考人(島浦精二君) お答え申し上げます。 ただいま須藤先生から仰せの通り、近来マスコミとしてのラジオ、テレビが、他のマスコミに比較いたしまして、特に、たとえば雑誌を買つて読むとか、書物を買つて読むとか、あるいは劇場に足を運んで映画を見るとか、芝居を見るとかいうようなものと違いまして、家庭の中に電波として入っていきますものでありますだけに、その影響するところが非常に大きいということは、各方面で話題になっておるところであります。私どもといたしましては、その点特に重大に考えまして番組の編成上は、各種部内の機関を通じまして、きわめて慎重に編成をしておるつもりでございます。
○須藤五郎君 最近NHKを初め、各商業テレビなどに現われておりますあのプログラムをごらんになりまして、どういうふうにお考えになるか、一つ率直にお答え願いたいと思うのです。というのは、私はNHKを攻撃するとか、そういう意図をもって質問しておるのではなく、日本の将来を考えましたときに、今日のような状態を放置しておいてよいのか、どうしたらこれを是正することができるかという、そういう見解に立って私は質問をいたしておりますから、どうかそういう立場に立ってお答えを願いたいと思います。
○参考人(島浦精二君) 御質問の中には、特にテレビの放送が始まりまして以来のいわゆる白痴化というような問題も含んでおられるものと解釈いたしますので、その点につきましても私どもの考えの一端を申し上げたいと思います。これはラジオなりテレビが、私ども番組を編成します上に、大ざつぱに申しまして、そのマス・コミとして持つ特性の上から、報道の面あるいは教養の画、さらに娯楽の面というものが、日本放送協会の放送が始まりましたラジオ当時から、私どもの番組の三つの大きな柱として考えられておりました。この三つを円満に調和をとつて番組を編成いたしますことが、私どもの仕事と心得ております。ただ、そうでございましても、私どもの方で実施しております聴取率調査あるいは国民一般の嗜好調査をいたしましても、これが娯楽の機関として見られる面が非常に高いわけでございます。特に、戦後商業放送が始まりまして、その商業放送の本質から申しましても、やはり聴取率の高いものが要求せられますために、新しくできました民間放送各社の番組を見ましてもおわかりの通り、特に娯楽の面に相当力が入れられているのは、これは放送局の性質上しごく当然のことだと考えられます。そういうことで、特にテレビが始まりました後に、一億総白痴化というような問題が起こりまして、世の中のきつい御批判も受けたわけでございますが、私どもといたしましては、娯楽というものも当然あすの労働のために必要なものであり、また健全な明るい家庭生活を営みます上にも、健全な娯楽ということは絶対に欠くことのできないものという考えを持っておりますので、その観点に立ちまして娯楽の面にも相当力を入れております。ただその場合っに、私どもとして考えなければならないことは、あまりにも聴取率を競うのあまり、われわれとして許されたワクを踏みはずす危険がしばしばございますので、その点につきましては、あらゆる機会を通じまして反省をし、常に注意しながら、娯楽の番組を組んでいるわけでございます。
○須藤五郎君 最近のテレビで一番問題になっていることは、テレビの殺人の場面が非常に多いということが一般にいわれているわけです。で、きょう私はプログラムの提出をいただいたのですが、今これをすぐ検討するという時間がありませんから、それはできませんが、NHKで十一月一カ月聞にテレビの番組の中で、もしも殺人の場面がどれだけ現われ、そうして幾人殺人がなされたかということがわかっていたら教えていただきたいと思います。
○参考人(島浦精二君) はなはだ申しわけないのですが、具体的に何人殺されたかということは、私も数としては承知いたしておりません。まあ私ども仲間の一つの笑い話といたしましては、東京で各社のテレビを見ておりますと、一日に何人かは必ず殺されるのだというようなことをいいますがNHKといたしましても、多少スリラーであるとか、御承知の「事件記者」というような番組が非常に人気がございまして、犯罪を扱った場面もごく少数ではございますがございます。しかし、その場合に私どもといたしましては、殺人の場面であるとか、犯罪のそういう場面を描きますことは極力避けまして、つまり、話として殺人があったという、犯罪があったということは、筋として暗示いたしましても、その現場をなまなましく抽くというようなことは、特にテレビの場合に注意いたしまして避けております。
○須藤五郎君 NHKの場合はそういうふうに配慮していらっしゃるだろうと思いますが、ほかの商業テレビの場合は、全然そういうことがないように思うのです。そうして、私は先ほどお尋ねしたのは、放送の最高の立場にある皆さんの意見として、一般商業テレビも含めて、今日のテレビのあり方が正しいあり方であるかどうかということについてあなたの意見を私は求めたわけなんです。その点一つ。
○参考人(島浦精二君) 日本の商業放送を含めまして、特に私の立場から商業放送各社の番組に対して責任のっある批判をこういう席でしていいかどうか、ちょっとわかりませんが、従来アメリカの商業放送の例をとりますと、テレビジョンが始まりましてしばらくの間、非常に犯界なり、あるいは探偵物と申しますか、例の映画で御承知の西部劇に類するような、切ったはったという芝居が非常に多うございまして、数年前の統計でございますが、ニューヨークのテレビジョン局の全体を調査しましたときに、三分の一あるいはもう少し高かったかと思うのでございますが、そのくらい犯罪物なりスリラー物なり、そういう番組があったそうでございます。特にカラーの放送が始まりますころに、アメリカでも心配されましたことは、今度は血を流すのが、真赤な血が流れてきて、いかにもなまなましくてというので、そういうものがふえるであろうという声と、現実に私見ておりませんからわかりませんが、雑誌その他で読んだことでありますが、そういうことになっては困るので、これを何とか規制しなければならぬという教育界その他からの世論と、そういうものがだいぶにぎやかに論じ合われたようでございます。商業放送と出しますものは、先ほどもちょっと申し上げましたが、当然聴取率というものが、広告の建前から聴取率が高くなければ広告の価値がないのでございますので、そういう意味で、ともすれば大衆的な、番組聴取者が無批判に喜ぶ番組にいく傾向を持っておりますことは、これは日本の民間放送各社の番組担当の方々も十分御承知だ。そういう意味でNHKの私どもが、そういう健全な意味の娯楽を続けることによりまして各民間放送各社の番組担当者も、これに何といいますか、あまりかけ離れず、あまりひどいものはできないという一つのチェックする機関で私どもはありたいと念願をしておる次第でございます。
○須藤五郎君 私は、今年の二月二十七日の大阪朝日新聞、それから二十八日の朝日新聞に出ております記事を見まして、特にそういう気持を強くいたしたわけですが、二月二十七日の天声人語を読みますと、東京の小松川女高生に十九才になる少年が暴行殺人を働いた。そうしてその罪に対しまして死刑の判決が下りた。普通ならば青少年でしたら死刑ということはほとんどないことなんですが、特に残忍だというので死刑の判決を下されたわけですが、その判決をした関谷という裁判長が、判決理由書に書いている一部分が載っております。「小説、映画などの影響で女性に対して欲情をいだくようになり、この欲相のため二人の女性に対して婦女暴行、殺人の罪を犯したのだ」、こういうふうに指摘している。なお関谷裁判長は、「被告の残忍性は映面、テレビの影響が多いと思われ、文学の邪悪な要素だけを片寄って吸収したようだ」、こういうふうに関谷裁判長は語っております。それからなおこういう記事が出ておったのです。先日の週刊朝日によると、東京の三つのテレビで土曜と日曜の二日間に七十二人の殺人があった。これは全くひどい話で、若い世代に対して悪影響がないはずはないというふうに天声人語も書いておりました。私も全く同感したわけでありますが、それに続き費して、二十八日の朝日に、これは天声人語じゃなしに、記事として出ておったのですが、最近アメリカのCBSテレビのマローという記者が商業主義と戦って辞職したという記事です。そのときマロ一が辞職に際して言った言葉として、現在ニューヨークの三大ネット・ワークが放送をしているテレビの画面の録画を百年の後の歴史家に見せたならばどんなにびっくりするだろう。そこにはデカダンス、逃避主義、そうして現実からの絶縁しか見えないからである。こういうふうに語って。マローは辞職をしたわけです。このマローがやめたことについて全米からいろいろ投書が舞い込んだようです。ニューヨーク・ポストの一つの投書によると、こういう投書が来ておるのです。「マローこそは人種差別撤廃、中共の工業化といった重要な問題を明らかにし、論じてくれた数少ない人である。テレビの番組は第一義的に大衆を本当に重大な問題からそらすように構成されているようだ。大人向きの西部劇などこの完全な例といえよう。マローがいなくなって、CBSはもう余りいらいらすることもなくなるだろう。しかしわれわれが関心をもつのは、われわれの生活がこれによって危機にひんすることである、こういう投書が舞い込んだということが朝日に出ておったわけです。ここで私が一番問題にしなければならぬことは、テレビの影響によって、まだ思想の固まらない青少年が受ける非常な悪影響、それによっていろいろなおもしろくない犯罪がたくさん犯されるという点、それからもう一つは、両部劇が代表するごとく、また西部劇のみならず、非常に最近のテレビなどはナンセンスものが多いと思います。ばかげたふざけたものが非常に多いと思うんです。これは単に娯楽といってしまってよいかどうか。やはりこういうナンセンスものや、いわゆる西部劇など、これはここで指摘されているように、最も重大なる現実から目をそらすために、いわゆる逃避主義とデカダンスと、そういう目的をもってこういうことがされておる。こういうところに私は一番重大な問題があると思うんですが、日本のNHKの番組を見ましても、私は毎日テレビを見る時間もありませんし、ラジオを聞く時間もありませんが、町に見て、やはりそういう感を深くするような場面にぶつかる場合があるわけです。一体こういうことに対して、NHKは非常に注意をしてやっておるのか、それとも無意識にそういう結果に陥っておるのか、ある意図を持ってやられておるか、そういう点についてお伺いしたい。
○参考人(島浦精二君) アメリカの例をおあげになりましたのでありますが、元来アメリカの放送というのは、御承知の通り、全くコマーシャリズムの上に成り立った放送でございまして日本の放送事業とは、あるいはヨーロッパ各国における放送事業とは全然趣を異にしております。大きな放送局はすべて商業放送によって経営しているのでございます。しかし、そのアメリカにおきまして教育放送者の団体がございまして、放送の形の上に現われます。たとえば放送局の数でございますとか、そこで放送しております番組の時間であるとか、それにかけている予算であるとか、そういう面で見ますと、はなはだしく貧弱で劣るものではございますが、しかしこれはいわゆる商業放送の本質からくる、何といいますか、番組に対する批判から生まれたものでありまして、各州の地方自治体でございますとか、市であるとか、あるいは教育委員会であるとか、大学であるとか教会であるとか、そういうところが主としてやっておりますいわゆる教育放送というものが、数は少のうございますし、規模も小さいものではございますが、しかし非常な熱意をもって行なわれております。ただ歴史的にアメリカの放送がそうでございますために、一般の国民がラジオ、テレビに対して考えておりますことが、要するにこれは娯楽機関だと、ラジオによってものを教えてもらおうとか、何かを学ぼうとかいう考え方が、そもそもラジオが生まれましたときから私はアメリカにはなかったのではないかと思うのであります。あるいはアメリカという国の国柄もあるかもしれません。ただ日本の場合には、これはもう先生方の前で私が長々と申し上げるまでもございませんが、NHKが始まりますときには、イギリスのBBCを模範として日本放送協会が生まれたわけでございます。それが戦後アメリカを研究しております問に、商業放送ができまして、日本の放送協会としては非常に、何といいますか、多彩で各種の放送番組が聞かれて、聴取者の方々が選択聴取ができると、そういう意味では非常に豊富な、つまり放送界の発展を見たと一言にしていえばいえると思うのでありますが、それまでの私どもが知っております範囲の放送というものは、単なる娯楽機関でなくて、ラジオによって何か国民に知識を得てもらおう。ラジオを聞くことによって、あるいはテレビを見ることによって、少しでもプラスの面をつかんでいただきたいというのが、日本で放送を始めたときの当局の方々の考え方でもあり、またそれを受け継いで私どもはやってきておるつもりでございます。従って今、須藤先生のお話のような傾向が確かに現在の日本のテレビに全くないとは申せません。あるいは先生方の目からごらんになれば、かなり目に余る実情があるかもしれないと思うのでありますが、ただそれはテレビそのものが持つ、そんなテレビならやめてしまえという、テレビというものはそういうものだという考え方は、私どもはしておりませんで、今の番組に対しましては十分私どもとしましても批判もありますし、何とかしなければならぬという考え方もないわけではございませんが、これを善用することによってあるいはもう少し何といいますか、番組の思想を変えると申しますか、考え方を変えることによって、テレビというものは非常にプラスの面になるのではないかというふうに私どもは考えております。 それともう一つは、しばしば話題になります――これは弁解ではございませんが、話題になりますことが、そういう番組でございまして、私ども番組を編成をしております者の立場からいいますと、そうでない番組の力が一日の番組の中でははるかに多いのだということを実は申し上げたい気持が十介するわけでございます。ごらんになっていただく番組の性質上、ごらんになっていらっしゃる数は、おそらく私どもの調査によりましても少数ではございますが、しかし非常に熱心にお聞きになっておられてたとえば先年、私が知ったのでありますが、NHKのラジオの放送だけを聞いて英語、フランス語、ドイツ語、三カ国の新聞くらいは読めると、会話はそうはできなくても、本は読めるという実績をおあげになった方も実は長い間の聴取者の中にはいるのでございまして、そういう面でいい方の影響も、まあ数は少のうございますけれども、あるのだということも一つお考えを願いたいという気持を持っております。
○須藤五郎君 その点は私たちもよく認めておるんですけれども、ラジオやテレビはむだとは、必要ないんだということは決して申しませんし、非常に重要なものだと思っております。それだけに私は実はそういうことの意見を述べておるわけですが、NHKが商業放送の模範になるような立場でやっていって下さるという御意見に対して私は非常に敬意を表しますが、しかし今日の実情から見まして、あなたの認められておるごとくまだ不十分な、不満足なものがたくさんあるということは、これは事実だろうと思うのです。それをどうしてそれではなくしていくことができるかということなんですね。どうしたらそういう商業テレビなどからああいう磯虐な人殺しの場面とか、あるいは青少年に悪影響を与えるような場面をなくすことができるでしょうか、何か考えていらっしゃいますか。
○参考人(島浦精二君) 簡単に申しますと、えいとやめさせれば一番簡単だと思いますが、これは事業そのものにも影響することだと思うので、どうも放送局の番組を組んでおります者だけの考え方では済まない面があるのではないかという気がいたします。ことにNHKの場合には、これは私ども十分気をつげまして、そういう犯罪というものをなるべく場面に出さないでというふうにはしておりますが、逆に世の中にそういう犯罪が絶えない。これはどちらが卵か鶏かという論になるかもしれませんが、こういう実情を全然無視するわけにもいかないというふうにも考えられる。ことに聴視率を競うという建前からいきますと、やはり広告主なりスポンサーなりが、相当番組に対して発言権をお持ちのようで、これが正しいかどうか、私は存じませんけれども、そういうような感じからいたしますと、非常に大ざっぱな見方で、返事にはならないかもしれませんが、やはり世の中もよくなってもらわなければという気持が多少いたします。
○須藤五郎君 世の中がよくなるということは、具体的にどういうことでしょうか。
○参考人(島浦精二君) これはごく簡単な意味でございまして、そういう犯罪も減っていくような世の中になってもらわなければ困る、こういう意味でございます。
○須藤五郎君 それではそれ以上はあれでしょうが、私は、テレビやラジオを初め、一般の出版界なとにおいて何と申しますか、検閲制度という問題ですね。これの復活に対しては私は反対するのです。これはすべきことじゃないですから、極力反対いたします。それでは検閲制度をなくして、今日の商業テレビなどに現われているああいういかがわしい場面をなくすにはどうしたらいいだろう。それで実は私もいろいろ考えておるわけですが、なかなかいい考えというものが浮かんでこないわけですね。できないのですが、やはりこれをやるためには、放送局などが先頭に立って、もっと良識ある運動を起こすような方向にもっと積極的に放送局が乗り出さなければいけないのではないかと思うのです。おれのところはこれでいい、商業主義は知らぬというような、そういう態度でなしに、放送局が中心になって、各商業テレビの編成者などに呼びかけるなり、また社会的な有識者の団体を作るなりして、そういうことをもっと世論に訴え、世論を喚起することによって、そういう状態を積極的に作り出していかなければいけないのではないかと思うのですが、放送局としてはそういうことに対してどういうお考えを持っていらっしゃいますか。
○参考人(島浦精二君) 今の須藤先生のお話のような、企画といたしまして、民間放送連盟の傘下にございます有力な各社と、これは実は民放全部でございますけれども、全部出て参るわけにはいきませんので、民間放送の中の代表者と私どもの方との話し合う揚を持っております。それは技術的な問題についての話し合う揚と、それから番組編成上の問題で話し合う場を持っております。明年のローマ・オリンピックの放送に関しましても、その場で話し合いをいたしまして、両者提携してやろうという話になっておりますが、そういうところで、実は今おっしゃったようなことも話し合うような空気に、もう少しだんだんしていきますとなっていくのではないかというふうに私は希望を持っております。と申しますのは、これは放送連合というものをこしらえまして、そこで民放とNHKとがいろいろな問題で話し合おう。ことごとに角突き合わせているのが能ではない。そういう話し合いの場がございませんと、お互いに誤解に基づく反感といいますか、感情問題もございますので、そういうところで話し合いをしたいというので、実はそういう揚を持ったのであります。しかし私が出席いたしました数回のこれまでの経験から申しますと、まだ何か一枚幕を隔てて話し合っているというような感じが多少ないでもございません。しかしこれはいろいろの問題がありますたびごとに、相当言いたいことを言うようになってきつつありますので、こういう場で私はもう少しお互いの番組まで直接批判し合って反省し合うというような場にこれを発展させていきたいというふうに、私は個人として考えております。
○須藤五郎君 商業放送のスポンサーですね。商業放送に対してスポンサーの意見というものは絶対的なんですか、スポンサーの意思というものはどういうような強さを持っておるのでしょうか。
○参考人(島浦精二君) 実は日本の民間放送各社の内部のことをよく存じませんが、十年ばかり前に私アメリカで、日本にまだ商業放送が始まる前でございますけれども、そういうものを勉強する機会がございましたときに、各放送会社を回ってスタジオの現場などを見て拝見しておりますと、実際に番組を作るのは放送局であるのか、スポンサーであるのかという実は質問もしたのでありますが、放送局側の答えは、いや、それは常に放送局が番組を作ることにきまっているというふうな返答でございましたが、しかし、どうも私の印象では、フィフティ・フィフティではないかというような感じを受けました。これはアメリカでごくわずかな経験をしたときの一つの感じでございまして、それが正しいかどうか、ことに日本の商業放送の場合に、それはどの力があるかないか、私は詳しくは存じません。
○須藤五郎君 私はテレビの作者などからよく聞くのですが、なぜお前たちあんなつまらぬものを作るのだと、私が言うと、実は僕らもおもしろくないのだ、ああいうものを作っておって。しかし、ああいうものを作らざるを得ない立場に自分たちは置かれている。こういうふうに非常に若い人たちは嘆いております。こういう状態ならば、私は日本の将来から考えても、スポンサーの意思が露骨に画面に現われるようなこういう制度は、私は変えなければならぬのじゃないかと思うのです。同時にテレビで働いておる芸術家たちの良心を守るためにも、一つの何というか、法的措置でも、スポンサーがそんな商業主義に堕して、つまらないものを押しつけるというようなことができないようなことを一応考えていく必要があるのじゃないかというふうに思うのですが、どうですか。
○参考人(島浦精二君) 話が商業放送会社のことになりまして、私がちょっと申しにくい点がたくさんあるのでございますが、しかし、ここ数年の、日本の商業放送が始まりましてからもうすでに長年たっておりますが、その間のスポンサーのつまり何といいますか、広告放送の仕方というものは、やはり私は徐々にではありますが進歩いたしていると思うのであります。テレビが始まりましたころには、これは相当高い広告料を払わされる関係もございまして、スポンサーという人たちは、たとえばお正月の番組は必ず社長が出てあいさつをするという番組がたくさんございました。これはテレビのごく初期でございます。そういうことは、せっかく金を出して広告をしてむしろ聴視者に対して反感を起こしこそすれ、決して広告としてプラスにならぬという反省がようやく出てきたと思うのであります。それには放送会社の指導といいますか、そういう面もむろんあったと思うのでありますが、だんだんそういう面が改善されて参りまして、今でも例外はございましょうが、全体として申しますと、日本のテレビの広告、いわゆるコマーシャルというものもだんだん、何といいますか、あくどくなく、放送の上りではきれいになってきつつあると思うのであります。そういうことが、今度は放送をいたします番組の中身にも加わってきて、現実にあのスポンサーはああいう番組のスポンサーであるということは、会社の品位にも関するという、実際にそういう例もあったかのつように聞いておりますが、そういう面でも私は多少時間をかせば変え得る見込みがあると思います。
○須藤五郎君 ちょっと私は検閲の問題に戻りたいと思うのですが、今、日本には検閲制度がないということは事実です。ところが実際にないかというと、ないではないと思うのです。りっぱにやられておると思うのです。というのは、若い新聞記者の方に私は質問することがあるのですが、要するに労働組合の問題なり、社会運動の問題なりについてもう少し正しく、もう少し積極的な記事を新聞社に送れないかというと、自分たちはそういう意欲をもって記事も書くきたい、そして書く。しかし書いてデスクへ送れば、デスクで没になってしまう。紙くず箱にほうり込まれてしまう運命を持っておる。これはりっぱに検閲制度がなくても、従来の検閲制度というようなものはなくても、会社の代表といいますか、資本の代表、いわゆる資本家の代表によって、自分たちに不利益な記事は没にされるというような、そういう検閲を受けておるわけです。放送局でもそういうことが私はあるのではないかと思うのです。事実あると思うのです。記事の扱い方を見てるとそういう感じを受ける点がたくさんあるわけです。ニュース解説などには、私たち二ュース解説もときどき聞きますが、非常に立場が片寄った立場でニュース解説がされておると思うのです。こういう点から見れば、やはり放送局自体も姿なき検閲制度によって検閲を受けておるというようなことが私は言えると思うのですが、どうですか。
○参考人(島浦精二君) 戦争前に、私が放送協会に入りましたころには、厳重なラジオに対する検閲制度というのがございました。戦争になりまして車という大きな検閲機関がございました。戦後進駐車による検閲制度がございました。これがなくなりましたときに、これは私個人の感じでありますが、私が放送協会に入って初めて検閲制度がなくなったのでございます。どうも自分自身を反省してみますと、検閲制度があると、それに寄りかかって事実であるかないかということは、何か責任はそっちにあるような感じがして、割合に責任転嫁の気持もないではなかったのでありますが、今後、検閲制度がなくなった今こそ、われわれにとって一審重大な時期だ。ここで変なあやまちを犯せば、さらにまた検閲制度復活ということも起こるので、われわれとしてはこの際、少なくとも番組を担当する者は十分に自粛してという感じを持ちまして、同僚なり部員なりともそういう話をしておったのでありますが、そこで、ただそういう感じだけではいたし方がございませんので、その後、放送準則というものを自主的にNHKの中でこしらえまして、これはNHKの中の各機関を通じてできた放送準則でございますが、そういうものがこれは民間の各社にもできましてそれによってわれわれの番組を編成いたします一つの基準にしていたわけでございます。それが本年三月に放送法の一部改正によりまして、法によってこれをしなければならないということになって、国内放送番組の基準というものができまして、私どもは、これがNHKの番組を編成するものにとってのよりどころであると考えまして、これにのっとってやっているということでございまして、それ以外に、何といいますか、そういう先生のおっしゃる意味での片寄った立場といいますか、そういうことでこの番組はいかぬとか、こういう表現はいかぬとかいうことは、そういう立場でものを言ってるつもりはございませんので、このわれわれが制定いたしましたNHKの番組基準に照らして、番組のそういう場合の規制をしていると私は考えます。
○須藤五郎君 言葉の上ではそういう御返答だろうと思いますけれども、実際にラジオ放送を開いておって、やはり放送局の時事解説なり政治の解説などになると、やはり片寄った、足をこちらの方に重心を置いたような放送をたびたび私たちは聞くわけです。これは放送局の責任でない、放送する記者の責任だといってしまえぼそれきりですけれども、それならば、そういう放送をする記者ばかり放送局が選んでおるということになるだろうと思うわけですね。そうなると、どうしても私は日本の放送自体が厳正な立場に立たない。ある意図を持って現在の放送が利用されている、こういうことが言えるだろうと思うのです。 ここに、私が一つ明きたいのは、御存じかと思いますが、一九五二年十一月に、アメリカにおいて結ばれた池田さんとロバートソンの会談の覚書の中の第一条に、この目的は、日本が現在及び将来に担当する任務にかんがみ、日本政府は日本の青少年をして軍国主義的自衛精神を養成する――これがおもなる目的ですが、その目的を達成するために、日本の教育をいろいろ変えていかなければならない。教育政策を変えていかなければならない。憲法改正もしなければならない、いろいろなことをこれからずっとやるように書いてあるわけですが、その第三条には、他方政府の方針及び国家目的に協力し得るよう報道機関を管理することが望ましい、という覚書があるわけですね。やはり放送局なり新聞報道関係も、この池田・ロバートソンの会談の覚書の第三条によって、私は監理を受けているのではないかと思うのです。それが直接の意思でこなくても、無形の形でそういう管理を受けている。こういうように私たちは考えるわけです。そういうことからいろいろな問題が起ってきているのではないか、こういうように考えます。 そこで、私は一つ最近起りました芸術祭参加の北条秀司君の作の「氷河」、あれが突然中止になったいきさつについて、一つ編成局長から詳しく伺いたいと思います。
○参考人(島浦精二君) お話しを申し上げればわかっていただけると思うのでありますが、実然中止になったということが、あのときにも、新聞にもそういうふうに書かれました。やめたのが、中止ということにしましたのが前日でございましたので、芸術祭参加というような、特に夏ごろから全体としての準備を進めております番組としましては、いかにもまぎわになって突然という印象を与えたことは事実だと思います。しかし、実情を申し上げますと、北条先生のあの作ができましたのが十三日という金曜日でございますが、そのすぐ前の土曜日に大体原稿ができ上りました。名古屋の担当者が東京まで出ておりまして、先生に原稿を急いでいただくように話をしておりまして、それが持って帰りましたのが土曜日でございます。日曜日に台本の形に作成しまして、先生も名古屋に行きまして、これに筆を加えて、大体でき上りましたのが月曜の朝でございます。これを名古屋の、これは名古屋で放送をする予定のものでございましたので、名古屋の局長初め番組の担当者が読みましたところ、最初に作者とお話をしておりました意図と全然作品が違ったものができ上っているということで、これはこのままでは困るので、書き直していただきたいということを北条先生に申し入れまして、北条先生も快く書き直してみようというので、書き直しにかかりまして、その書き直しました台本が東京へ参りましたのが、十一日に名古屋の係の者が持ってかけつけて参りました。すでにそういうことを私どもは聞いておりましたので、すぐに関係の芸能番組担当の芸能局長初め番組考査をしております考査室長、それから編成局関係の者も参加いたしまして、その台本を拝見しましたが、やはり依然として私どもの番組基準に触れるということで、それから名古屋と電話をし、作者と電話をいたしまして、いろいろ折衝を重ねまして、作者はそれではもう一ぺん書き直そうというところまで御協力を願いまして、十二日の朝、まあ大体これが最後じゃないか、これ以上は書き直すことは、ドラマそのものの、何といいますか、価値を下げるといいますか、ドラマにならぬということで、これがぎりぎりの線だということで出てきたのが十二日であります。私どもは最後まで、作者もそうでございます。NHKといたしましても、名古屋の局初め東京関係各局も最後まで、芸術祭参加という重大なものでございますので、これをやめるというような最悪の事態に持っていきたくないという努力をいたしました結果、ついにあそこまで引き延ばしまして、前日になりまして中止ということになったのでございます。
○須藤五郎君 これは北条さん自身が新聞にも発表しておりますね。ごらんになったろうと思うのですが、私が見ましたのは十一月十三日の報知新聞です。要するに、北条さんが松川事件をどう書くかについて、NHK新聞の十一月八日号にも発表しておる。企画があったときにわかっているはずである。それにもかかわらず、NHKがああいうあわて方をして、そのどたんばになって放送を中止したということについては、何か裏からの、背後からの庄力があってNHKが屈服したのじゃないか、ということを北条さん自身言っておる。私たちもNHKのあのいきさつ、あわて方から見れば、何かNHKに背後から圧力がかかったのじゃないか、こういうことを私ども感ずるわけです。
○参考人(島浦精二君) お話しのように、題材が松川事件であるということは、私どももこれは最初はそうじやなかった。八月ごろに芸術祭参加番組をきめますときに、作者は北条先生で、作は「女狐」という、嵯峨三智子さんという映画女優を主役にしたドラマの予定でございました。変わりましたのは、嵯峨三智子さんが映画の撮影の予定だと思いますが、十一月のそのころ映画に入っているので、テレビ出演ができないという事情がありまして、それで十月になりまして、北条先生から変更したいという申し山がございました。当時は、先ほど先生がおっしゃったNHK新聞にも書いてございます通り、松川事件そのものを書くのではない。被告の妻の立場というものを、ヒューマニズムを強調する立場からこれを描くのであるというふうに、担当の名古屋局でも承知しておりました。私どもでも変更を聞きましたときにはそういうふうに承知をしておったわけでございます。それが書き上がりました台本そのものは決してそうではなくて、もうまともにドキュメンタリの形で松川事件そのものでございました。事件そのものと申しますか、裁判、被告の立場、被告の家族は、同情はいたしますが、言っておりますことはすべて事件そのものからきたドキュメンタリの形でありました。最初私どもが了解いたしました作の意図とは全然違ったものでございました。従って初めからわかっていたのではないかということに対しましては、私どもは、先生の作ができますまではそういうふうに理解をしておりましたので、そこに多少の行き違いがあったと、私は思います。それからあとで先生がおっしゃいました、突然変わったのにはNHKの外からの何らかの圧力があったのではないかという御心配でございますが、先ほど申し上げましたように、十一日、十二日ぎりぎりになって、そこまで相談をしてやったことでございますので、その台本が外部のどなたかがごらんになるというような時間的な余裕もございませんでした。現に私どもに対して、あれはやめた方がいいとか、やめるべきであるというようなことを、外部からは全然全くそういうことはございません。
○須藤五郎君 あの放送を取りやめた法的な根拠はどこからですか。
○参考人(島浦精二君) 法的と申しますか、私どもの、先ほど申し上げました番組基準の中にございますが、論争、裁判という項がございまして、その二項の裁判の項でございます。現在裁判にかかっている事件については正しい法的措置を妨げるような取り扱いをしない、というその項に抵触するものと私どもは解釈しております。
○須藤五郎君 正しい法的措置というのはどういうことですか。
○参考人(島浦精二君) 実は非常によくわかった言葉のつもりで、私どもそれをきめるときにはろいろ議論をいたしたのでありますが、そうおっしゃられると私どもの考え方も正しいかどうか、はなはだ何ですが、正しい法的措置というものは、もうこれは裁判所の裁判の当事者、といいますか、裁判官なり司法官なりそういう方々がなさることだと思うのです。ただ現在われわれとしてここで考えておりますことは、それが白であるというような印象を、あるいは黒であるというような印象を聴視者に与えるということは、やはり正しい法的措置を妨げる一つのことになるのではないかというふうに私どもは考えております。
○須藤五郎君 松川の問題はもうすでに長い期間いろいろ論争され、そうして最高裁から差し戻しまでも受けている問題であり、もうそういう点については私は何ら問題のない問題だと思っている、松川の事件については。だから、ことさら松川問題について拒否する、いわゆる放送を中止するというような必要はないものだと、こういうふうに私は考えておるのですが、何か松川問題を扱った、あの北条さんの立場は、松川は白だという立場をとっていらっしゃる、そういうことが放送された場合、今後の裁判に大きな影響を与えるというふうにお考えになったわけなんですか。正しい法的措置を妨げるということは、そういうようなお考え、のもととにですか。
○参考人(島浦精二君) おっしゃる通り、いろいろなところで議論をされている問題でございますので、あのドラマ一つがどれだけの影響を与えるかについては、私どもも大きな影響を与えるであろう。あるいは大した影響はなかろうということを、私としてはちょっと判断いたしかねるのでありますが、少なくとも現在まだ、差し戻しになりましたが、そういう裁判が進行中のものであるという私どもの考えからすれば、それが一方的に白である、一方的に黒であるとかというようなことは、特にそれがドキュメンタリ・ドラマの形で、事実の記録をもとにした形で出て参りますことは、やはり避けなければならないものだと私は考えます。
○須藤五郎君 私は、あれをもし放送したならば裁判に大きな重大な影響を与えるというような考え方であったら、私は日本の裁判に対する侮辱だと思うのです。日本の裁判が一テレビやラジオの放送によって左右されるというようなことはあってはならないし、また、ないものだと考えております。だから、もしもそういうような配慮によってあの放送を取りやつめたというならば、僕はこれは裁判に対する侮辱だと思うのですが。
○参考人(島浦精二君) そういう意味で裁判に大きな影響を与える心配はないとおっしゃられれば、そうかもしれませんが、しかし、先ほど申し上げたように、この解釈の中には、あらかじめ、あるいは白である、あるいは黒であるというような、一般の聴取者の力、国民にそういう予断を持たせることも、私どもとしては避けたいという考え方が入っております。
○須藤五郎君 あなたが御心配になるよりも、もうこれまで何年間もの間それは論議されたことで、国民の世論になっていることなんです。国民は大多数、全部といってもいいほど白だという確信を持っているわけなんです。それを北条さんが、長年のあの松川闘争の中でみずから体験されたことを書き、それを家族の生活を通じて白なるゆえんをもしも力説されたとしても、私はもうこれは世間一般から見れば普通のことであって、何らそんな心配をする必要はないものであると思っておるのです。だから、むしろそういう白の立場に立って書かれたものを放送を拒否するということは、放送局は黒の立場をとっておるのか、むしろそちらの方に放送局が足を踏み入れて、放送局の立場はそちらの方の立場に立っておるというふうに誤解を受けると思うのですよ。そういうことは、放送局としては私はすべきことじゃないと思う。天下の世論ならば、何も遠慮せずに、そういうことは堂々とやってよいと思うのです。それが、そういうことによって日本の裁判が曲げられる心配がある、裁判官の考え方を曲げるような結果が起こるというふうに考えてやられたとすれば、私はこれは日本の裁判に対する侮辱であると思うし、そうでなければ、何もこれを放送を中止する必要のない性質の問題だと、私はこういうふうに考える。
○参考人(島浦精二君) NHKが黒であると考えていることは絶対にございません。そういう豆場でやめたのではございません。番組編成者の立場といたしまして、その前に「論争上という項がございますが、意見が対立している公共の問題については公平に扱うという一つの原則を私どもは堅持しておるつもりでございます。従って、黒であるか白であるかという問題に対して、まあそういう立場を具体的にというとむずかしいかもしれませんが、われわれは白でもない黒でもない、無色の立場であると申し上げるより仕方がない。
○須藤五郎君 その放送基準に触れるかどうかという認定は、一体どなたがなさるのですか。
○参考人(島浦精二君) 最終的には編成局長がいたします。そこに至りますまでに、むろん芸能番組の場合には芸能局、それから今度の場合は名古屋中央放送局の担当でございましたが、現場の局長でございます名古屋中央放送局長、それから局内でいろいろな問題に対しまして事前の、何といいますか、考査をしております。考査室というものがありますが、それらの関係の各局長が集まりまして相談をいたしましたが、最後の決定は編成局長がいたしました。
○須藤五郎君 放送基準の法的根拠をお聞かせ願いたい。
○参考人(島浦精二君) これができましたのは、先ほどもちょっと申し上げましたが、この三月に一部改正されました放送法が施行されまして、その四十四条の二に番組基準というものをこしらえて、これを公表して、それによって番組編成の何といいますか、よりどころにしなければならないというようにきめられております。それによってNHKが作成したものでございます。
○須藤五郎君 放送基準の法的根拠というのは、放送法の第三条、それによるわけじゃないのですか。
○参考人(島浦精二君) この第三条に書いてございますことは、この通りのことでございまして、これから生まれたものでなくて、基準を作りましたのは四十四条の二でございます。それによって作りましたこの基準によって番組を編成し、それを実施いたします。それにつきましては、この第三条の態度がわれわれに要求されているのだと解釈いたしております。
○須藤五郎君 この放送法の第三条と申しますると、「放送番組編集の自由」という条項がありますね、「放送番組は、法律に定める権限に基く場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。」、こういうことになっておる。そうすると、あなたのいう放送基準というものとこの放送法の精神とは非常に違ったものになりゃしないか。それから放送番組の編成に対する第四十四条の一項と二項ですね、それから第三項ですね、協合放送番組の編集に当っては、左の各号の定めるところによらなければならない。一公安及び善良な風俗を害りしないこと。二 政治的に公平であること。三報道は事実をまげないですること。四意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」、これが放送番組の編集態度です。今度あなたのやられた、要するにあの放送をとりやめたということは、この条項に反するように私は思うわけです。放送法第三条の精神にも反しているのじゃないですか。
○参考人(島浦精二君) 私はそうは考えません。放送が取り上げますときに、むろん外部の作者なり出演者なりにいろいろ御注文も申し上げて、作を書いたり、あるいは何といいますか、出演をしていただきます場合は、これはしばしばございます。しかしその書かれたものを実際に放送いたしますかどうかということは、この編成の自由によって、私どもが決定する問題でございます。
○須藤五郎君 そうすると、放送法にある、「放送番組は、法律に定める権限に基く場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。」というこの精神は、無視されることになりゃしませんか。
○参考人(島浦精二君) いや、今私が申し上げた態度の方が、この精神に従っていると私は解釈をいたします。
○委員長(柴田栄君) 須藤委員に申し上げますが、この辺はまあ大体おわかりをいただいたと思っておるわけですが、これは何度やりましても、大体今NHK側から仰せられる筋が妥当じゃないかというふうにわれわれも判断いたします。ですから、一応この点はこの辺でおとどめいただいたらどうかと思います。
○須藤五郎君 もう一つ私聞いておくことがありますが、これまでにこういう問題で中止になったとか何とか、そういうことがあったでしょうか、どうですか。
○参考人(島浦精二君) 実際にはお願いをいたしまして、放送をしなかったという例は割合にたくさんございます。それは意図がこちらからお願いした意図に沿わなかったり、それから、これは放送するのは少し風俗上おもしろくないというものであったり、それから子供の時間にお願いしたもので必ずしも適当でないから、次の機会にもう一ぺん書き直してもらおうという意味で、いわゆる没にしたというものは御想像に――どのぐらい御想像になっているかわかりませんけれども、案外あるものでございます。
○須藤五郎君 私はこの質問はこの程度でやめますが、しかし、先ほどからも申しますごとく、日本には検閲制度がないといいながら、やはり編成局長の考え方によってその放送が中止をされたり何かするということ、それも私は姿のない検閲制度だと思うのです。特に松川事件などは、もう今は天下の世論になっておる問題であって、何もそれが大した影響も何も与えるような性質のものでないものに対しましてまでもこういう無理な中止をくらわす、こういうことが起こってくるのは、やはり放送局内に何かのプログラム編成に対する考え方といいますか、そこに少し問題があるんじゃないだろうか、そういうふうに私は考えるわけです。だから、そういうことをこれから排除するように改めていっていただきたいと思うのです。と同時に、今野放しになっておるところの日本の、NHKとは申しませんけれども、日本のいわゆるエログロ・ナンセンスなあの放送に対しましては、これを正しくしていくために、もっと積極的な一つ方針を立てて、日本の青少年に被害を与えないようにやっていっていただきたい。その先頭に一つNHKが立っていく義務があると私は考えますので、この点、NHK当局に要望しまして、私の質問を終わります。
○委員長(柴田栄君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(柴田栄君) それじゃ速記を起こして。
○森中守義君 この前、甘利局長にお尋ねしたときに、正確に御理解なかったようですが、幸い溝上副会長がおいでになりますから、放送関係及び電波関係について二、三お尋ねしておきたい。 〔委員長退席、理事松平勇雄君着席〕 先年来開会されているアジア放送会議は、協会が主催されてやっておるのですが、これには韓国は入っておりますか。
○参考人(溝上銈君) 入っておりません。
○森中守義君 そうすると、このアジア放送会本議というのは、いつからできて、どういう国をどういう立場で集めておるのですか。
○参考人(溝上銈君) たしかこの次で三回目になると思います。 それから、参加いたします国は、当時、最初のときですか、日本と国交を持っておる国で、たしか数は二十カ国ぐらいだったと思いますけれども、一つ一つもし必要ならば資料を差し上げます。
○森中守義君 これは、次回に資料で、第一回の開合されたとき、しかもこれはわが国から招請状を出したのですから、その点もはっきりさしておいて下さい。
○参考人(溝上銈君) それでは、今の御質問も含めまして、後ほど資料を提出いたします。
○森中守義君 そこで、これは多少意見になりますが、今副会長のお活からいけば、国交の回復している国だけだと、こういうことですけれども、やはり協会がおやりになるので、国交が回復している、あるいはいまいと関係はないと思う。ことに、韓国の場合には、いつも委員会で問題になるように、電波があまりにも競合しておる。ことに、九州あるいは山陰地方においては、ことさらに難聴に対して一段と混信がある。こういう状態だと、むしろ今聞かれているITUとは別個に、アジアの各国が一丸となって放送事業をどうするかという、こういう建前からアジア放送会議は発足を関したと私は思う。そこへ持ってきて、韓国とかこういうところが、中共もその通りです。呼ばれていないというのは、どうも理解ができないんですけれどもね。まあおそらく来年の夏だと思うんですが、これから先そういう国々に対しては、国家が招請するわけでない。協会がおやりになるわけですから、何も国交の回復した川というように限定する必要はないと思うんですが、韓国あたりをお呼びになる意思がありますか、あるいは中共等を含めまして……。
○参考人(溝上銈君) 国交回復の問題を申し上げましたのは、一番最初に選定しますときに、そういう基準で一応選定いたしましたですが、その後その線は、どういうところは入れるとか人れないとかいう問題は、やはりNHKだけでなくて、参加しておる国々同士の相談にもなると思いますので、その点はさらにまた検討いたしたいと思います。
○森中守義君 今私が突然こういう質問をしているのは、あなた方にも直接関係のあるITUで韓国がチャンネルの増加の要求を出しておりますね。実はこの辺に問題がある。だから、昨年あるいは一昨年、ことしあたりアジア放送会議に韓国等が入っておれば、この種の問題はアジア放送会議の案件として韓国から出されたかもわからないし、また、事前にそういう動きのあるということをわが国としても察知できたかもわからない。というようなことで考えていけば、アジア放送会議の性格そのものと、その目的について大へん疑問を持たざるを得ない。同時に今回のジュネーブのこの混乱を未然に防止することができなかったというようなことを非常に残念に思う。従って今副会長の方では、よく調べてということですが、むしろこれは調べる調べないにかかわらず、韓国が入っていないということは事実だという御答弁だから、来年の招集にあたっては、これから先どういう問題が飛び出してくるかわかりません。非常に接近をしている韓国、中共、こういう国家間の問題は、もう少し、わが国の放送権益を守っていくと同時に、国際的にコントロールしていくということで、お呼びになる必要があると思う。この点どうですか、協会は主催者として……。
○参考人(溝上銈君) 実は今までの経緯を見ますと、アジア放送会議の、これは技術関係も呼んでおりますけれども、大体が番組の話が多いのでございます。それでまた周波数のこの折衝のような、国際間のああいう一種の問題は、もちろん具体的な議題もありますけれども、寄って、半ば友好的な点もありますので、そういうところで正式に取り上げて、議題に供することがいいかどうかということは、かなり問題はあると思います。そういう意味においてよく研究いたしまして、方法を講じたいと考えております。
○森中守義君 それから、韓国に協会は特派員を出していますか。
○参考人(溝上銈君) 出しておりません。
○森中守義君 そうすると協会は韓国問題についていろいろ電波に乗せられる取材というものは、これは外国通信と契約をして入ってきたニュースを出しているのですか。たとえばロイターとかAPとかUPとか、そういうところが、韓国の中に発生した問題を取材をする、そういうものを協会としては受けられるのですか。直接に韓国に発生した問題を取材しないと、こういうことなのかどうかと聞いているのですがね。
○参考人(溝上銈君) 今お話しのありましたような方法並びにそういうところから共同を通して参ります材料をもとにして放送しております。
○森中守義君 これは、協会にこういう尋ね方は必ずしも当を得ないのですが、関係の一つにおありになりますから承っておきますが、ジュネーブのその周波数の要求をするような問題は、事前に協会の方ではおわかりにならなかったですか。
○参考人(溝上銈君) 現在行なわれております国際会議には、実は私の方からも数名、中には技術者もおりますが、政府顧問として参加いたしております。向こうでそういう者が加わって現地で折衝しておるようであります。同時に、そういう情報は郵政省の方にはもちろん刻々にきておると思いますが、われわれの方も、郵政省を通しまして、実は私、どこまでこまかく具体的な話があったか知りませんけれども、若干そういう問題が出ているということは聞いております。これにつきましては、NHKとしても大へん関心が深いものですから、何とか公共放送が大きく影響をされないように、政府の方で御尽力願いたいようにお願いしている次第でございます。
○森中守義君 電波局長、今のお答えで、大体協会としての経緯が明らかになりえましたが、訓令を出されたと思う。そういう際に、協会あるいは民放、その他国係があるとするならば、関係のあるようなところにジュネーブの状態は御説明になりましたか、と同時に、協会は協会としての意見を聴取されましたか。
○説明員(甘利省吾君) 私の方には国際会議に対する対策委員会というのがございまして、会議の始まる前から、二年間にわたってその準備をしております。会議が始まってからは、その訓令その他を審議するために運営しておるわけでありまして、メンバーとしては、監理局の人間もありますし、その他の関係の機関の専門家もそれに加わっております。従ってそういう意見は、国のいろいろの機関関の要望なり、監理局の考えなりというものは、大体その会議で議論されるわけですが、それはあくまで格機関の利益代表というような意味で集まっているわけではありませんので、特に先ほどNHKの方からお話しのあったジュネーブにおりす顧問、 〔理事松平勇雄君退席、委員長着席〕 民間団体から出た顧問、こういう方もやはり外務省から正式に発令された政府の全権団として行動をしているわけでございますから、そういった情報は郵政省の方に正式に一本で参っております。もちろん関係機関の利益というものを考慮に入れた上で交渉に対する訓令を出しておるわけでございます。
○森中守義君 それはまあ結果がどういうことになるか、もとより相手のあることであり、しかもジュネーブのことですから、非常にむずかしいことで、まあにわかに予測はできない。だから私がお尋ねするのも、そういう意味からすれば多少冒険であり、当局あるいは協会にとっても御迷惑でしょう。その限りにおいて私も了承しますから、答弁が困るなら困るでいい。しかし、できる範囲のことを聞いておきたいと思うのですが、基本的には現有の放送権益はあくまでもわが国は守っていかなければいけない。まあこれが訓令のおそらく最後の締めくくりであろうと思うのです。しかし将来韓国側が意外に強くて、最もわれわれが憂慮せざるを得ないような事態の到来もこれは考えられる。そういうときに電波あるいは協会、さらに民放等も含めていかなる事態に対応してもわが国の放送事業は混乱をしない。わが国の電波は従来通り国民に電波の提供ができる。こういう措置がとり得るかどうか、また何段がまえかの検討が現在加えられておるかどうか、それらの点を協会も電波の方も、おのおの御答弁が可能な範囲で答えてもらいたい。できなければ、その通り私は現在としては了承いたします。
○説明員(甘利省吾君) ただいまのような最悪の場合というものをわれわれももちろん予想して、いろいろと考えてはおりますが、少なくも今の段階におきましては、そういうことに対する方策を、かくかくであるからこれは成り行き次第でよろしいのであるというようなことは申し上げられません。ただ、われわれが、日本として電波の既得権益をすでに持っておって、運営をしている電波のことでございますから、これは話し合いということももちろんありますが、その話し合いの焦点といいますものは、要するにそういう既得権益を守るという線で現在のところは進んでおるわけでございます。
○参考人(溝上銈君) これは直接この韓国の問題に対する対策ではございませんけれども、国内放送自体の体制から申しましても、現在の百キロ放送ではまだ物足りない点がございますので、われわれの方では、かねて五ヵ年計画に一部出してございますが、五百キロないしもう少し大きな電力の超大電力放送というものを今後考えていかなければならぬと思います。これは、今後郵政省の方の御了承も願わなければなりませんし、国際会議の登録の問題も出てくると思いますが、これらはわれわれの自主的に必要となっておることでございます。あるいは、しかしながら、結果的には、こういうものが完成すれば、若干いざというときのお役に立つのではないかということを考えております。
○森中守義君 まあ、今の問題はその程度にしておきますが、さっきの須藤委員の質問に若干関連しますが、なるほど、改正された放送法を中心にして、表現の自由を基礎にして協会は電波を出しておる。ところが、一人の聴取者として、ことに社会問題、時事問題、政治問題等が電波に乗ってくるのを聞くんです。その際に、特別にこれは意識的にこうだというような印象を受ける場合がやはりあります。そこで、たとえばニュース解説のように、固有の協会の職員であるこういった人たちがおやりになる場合は別ですが、たとえば新聞社の論説手員あるいは大学の教按、あるいはしかるべき地位の人たちが社会、時事、政治というような、こういう問題を扱うために、対談、鼎談等の場合に、選定はどういうことになっておるのでしょうか。それと、事前に、たとえば何かの一つのテーマが出ていて、これについてはこの程度までは、表現の自由とはいいながら、非常に片寄っておる、偏向化しておる、あるいはしていないという、そういう下打ち合わせでも行なわれて電波に乗せられるものか。あるいは、ぶっつけ本番で、どこそこの教授、どこそこの論説委員という人たちが出て思い思いにしゃべるんですか。だから、選定の方法と選定の目標というのですか、それと、事前にマイクに立つ前の打ち合わせ、また、アナウンサーが一つのテーマを出して聞き出しておりますが、そういう際における協会の職員である放送員の問題のとらえ方、その辺のことは、編成局長なり副会長の方でどらいったように指示されておりますか。やっぱり何かことさらに――聞いている私なら私もある種の主観を持っておる。それぞれ聞いておる人は皆主観によって、一体これはいい、悪いという判断をつけるので、その辺のことは非常にむずかしい、実際問題として。だけれども、少なくとも公共放送の使命に合致するような運営であるかどうかというのは、個々の問題をとらえていけば、かなりいろいろ意見が出てくると思う。従って、そういう手順がどういうようになっておるか、一つ聞かしておいていただきたいと思います。
○参考人(島浦精二君) 今御指摘の通り非常にむずかしい問題でございまして、結果的に申しますと、私どもも常にある程度の後悔、ある程度の反省を繰り返しながら運営をしていくのが実情と申し上げていいくらいだと私は考えております。私どもの原則的な態度といたしましては、いろんな議論が、あるいは意見が分かれておりますものについては、できるだけ多くの人に、それぞれの立場からの意見を公平に述べる機会を持っていただくというのが大原則でございます。そして、編集いたしますときの態度、放送いたしますときの態度は、これは私どものところのニュース解説なども、大体その線に沿っていっていると思いますが、問題を提起する、それから、それに対するこういう意見があるという意見を国民に紹介する。それによって、今先生のおっしゃる通り、一人々々主観があり、立場もある聴取者のことでございますので、その判断は聴取者の方におまかせする。おれはこちらに賛成だ、おれはこちらに賛成だということは、聴取者の一人々々の判断にまかせるというのが、私どもの根本的な、基本的な態度でございます。そういう考え方で番組を編成いたしております。
○森中守義君 かなり旧聞に属しますが、今しゃべりながら思い出したのは、渋谷か新宿で、回街頭録音がありました。そのテーマは、副会長も局長も、お帰りになって見られるとわかると思いますが、おそらく、テープがとってあるかどうかわかりませんが、そのときに相対する二つの問題があった。それで、話をリードしているアナウンサーの表現を借りるならば、一、二という複数があって相対しておる。そのいずれかにことさら、何か利益提供というのか、あるいは利益誘導というのか、そういう問題が一回、私は今でも記憶に残っておる。従って、ああいう街頭録音なんかに出る放送員という皆さんには、局長の方で一つのテーマを与えて、こういう聞き方、ああいう聞き方というように、事前に話し合いがあるのですか。ただ、現場に出ていった人が、自分のアナウンサーという独得の立場において、自由裁量でおやりになっておるのですか。その辺はどうでしょうか。
○参考人(島浦精二君) 街頭録音について申し上げますと、担当いたしております局で、どういうう問題で、どこで街頭録音をやろうかということを、これは担当者だけできめるのではございませんで、担当局の番組の企画会議というものがございまして、そこで大体決定いたします。決定いたしますと、その問題について、どういうことを、集まってきた方々から、そういう人たちにどういう問を出して答えていただくかというような問題を幾つか担当者の方で用意いたします。できれば、こういう順序で入っていって、こういう問題を何人かの人から聞きたいという問題を、頭の中に一つの筋書をこしらえて出て参ります。その聞きます問題も、むろん、担当者だけが勝手にきめるというと変ですけれども、出ていきますアナウンサーがきめるのではございませんで、それぞれの何といいますか、責任課長なり部長なりというものと相談をいたしまして、こういう聞き方をしていきたいというような、一つの筋書が頭の中にまとまっていきます。ただ、現場に参りますと、こちらの案では、終わりの方へ持っていきたいと思っていた問題がまつ先に飛び出してきたりするようなことがしばしばでございます。そういうところで、アナウンサーの技術の上手、下手もございますが、そうゆうときにすぐ巻き込まれて、それはあとからやるからもう少し待ってくれという進め方もございましょうし、そうでなくて、何の問題が出てきても、そこから入っていって、順序を変えて適当に誘導していくという行き方、これはその場に参りますと、大体担当しております者の技術の巧拙によって、いろいろな場合があろうかと思います。しかし、あらかじめ用意いたします話題なり何なりにいたしましても、今申し上げました通り、出ていきますアナウンサーが勝手に用意していくものではございません。
○森中守義君 テーマの内容にもよりますが、たとえば今の街録をとってきた、あるいは、その他、鼎談をとってきたというようなテープが、そのままマイクに出ることはないと思う。おそらく、カットもありましようし、いろいろあると思うのですが、そういうテープを、悪い表現を使うならば、検閲というか、点検をやるのはどなたですか。どなたというか、どういう立場の人ですか。
○参考人(島浦精二君) 直接は一つ一つの番組の責任者の人がやります。いわゆるプロデューサーと称します者で、具体的な一つの番組の責任者があります。それが、現場に行きましたアナウンサーなり、それから問題が起こりますと、先ほど申し上げましたような考査室にかかることもございますし、それから担当の、街頭録音でいいますと、教育局の局長ないし部長あたりに相談しまして、そうして、そういうところで手を入れることはございます。手を入れますときは、これも一つの原則でございますが、いろいろな意見はなるべくすべて出したい、ただ重複するものは避けよう。これは大体時間的に編集するものが多いものですから、そういう意味で、特に片寄った編集をすることなしに、せっかく伺った意見は、いろいろな出た意見をまあ並べるといいますか、そういう態度で編集していっております。
○森中守義君 さっきお尋ねした中で、特定の人たちに政治、社会、時事、この種問題を依頼をする場合、特別に用意されたリストがあって、この人はどういう系列に属する評論家である、どの系列に入る大学の教授である。そういうことで、やはり中立的な、結果的に一つの問題に賛成もある反対もあるということで行なわれておるようですが、大体そういうあらかじめ予定されたもので、局長の方で、この問題についてはこの人の方がよかろう、あの人の方がよかろう。少なくとも、さっき言われたように、公正に聴取者に判断の材料を提供している、そういう原則は失われていないと思う。で、それはどなたが認定、といえば悪い言葉ですが、最終的に特定の人に放送を依頼される場合には、どなたが御決定になるのか。というのはさっき申し上げたように、原則を誤っていないけれども、実際聴取者が聞く場合には、何かことさらに協会が特別に反対なら反対、賛成なら賛成という強い意見を持った人を出している。そういうところに、さっき須藤委員がお話しになったように、原則を誤っちゃいないけれども、結果的に聴取者に、協会はおかしいぞというような印象を与えるのじゃないかと思う。その点の手続といいますか、取り扱いといいますか、そういうことを少し御説明願っておきたいと思う。
○参考人(島浦精二君) 具体的な番組につきましては、まあ番組を作ります上に、いろいろ番組委員会であるとか、各それぞれ番組を担当いたします教育局なり報道局なり芸能局なりの中に、大体ニカ月くらい先の番組を企画いたします企画委員会なり、それからそれが進んで参りますと、だんだん具体的になっていきます准行の途上におけるいろいろな会合がございますが、そういうところを経まして出て参ります。最後にきまりますものは、大体その縦補者というものは、今先生のおっしゃっているようなまあ種類の問題につきましては、教育局なり報道局なりが、リストとしてはっきり持っているかどうか知りませんけれども、それぞれの担当者の中にまあふだんマークしているといいますか、こういう問題はあの人に頼めばいいというようなことは、いろいろな雑誌にお書きになるとか、他の放送にお出になるとか、新聞にお書きになるとかということで、相当調査はしておりますけれども、そういうものでマークをしている方々がいるわけでございます。そういう方々の中から、問題によって、二、三候補者を出しまして、それぞれの立場の候補者を出しまして、決定いたしますのは、特に重大な問題につきましては、番組委員会という、編成局長が主宰いたしまして、各局の局長あるいは次長が出席いたします、毎週一回やっております委員会で決定いたします。
○森中守義君 それから、これはまああっていけないことですが、たまたま参議院、衆議院で問題になっている黒いジェット機、こういうのが警察官も追っぱらわれている。あるいは調達庁もその通りだ。いわんやここには報道関係の人はまだ時間が間に合わなくて行ってないようですが、もしあそこに取材記者が行った場合、協会の記者が行った場合、同様の措置を私は受けたと思う。要するに米軍が取材を拒否した。あるいはまた防衛庁、これもそういう可能性があるというのは、御承知のように日米秘密保護法という、秘密協定というものがあります。で、そういうのが十万円以下の罰金というように、極刑を持った防衛庁は法律を持っておりますが、協会の記者が、これはどうしても国民に知らせる必要があるというので、基地の中に立ち入っていった。あるいは艦船の中に入ろうとした場合に、取材を拒否された。こういう事例が今までなかったと思うのですが、局長なりあるいは副会長の方に、そういう特殊な問題に限らず、大体拒否されるというような特殊な問題が多いのですが、取材を拒否されたような事例があるかないか。また、今回のジェット機のような問題が、将来もこういったようにいろいろむずかしい世相になってくると起こり得ると思う。そういう際に協会はどうされるか。あくまでも取材はいかなる場合にも拒否されてはいけない、真実を伝える義務がありますが、協会の決意のほどを承っておきたい。
○参考人(島浦精二君) 非常にむずかしい問題で、一言でこうだということを今私としても申し上げかねるのでありますが、ニュースの場合に、私の聞いております範囲では、今おっしゃるようなごく特殊な場合を除きまして、取材を拒否されたというような例は、地方的には一、二、たとえば暴力団の何かのときの取材に行ったらどうかとかといったようなことがあったようでありますが、しかしそれ以外にはあまり私は例は聞いておりません。ただこれも広い意味の取材といえるかどうか、出演者がその問題で出るのはいやだというような意味でお断わりになられた場合は、これはたくさんございます。これはいろいろな御都合もございましょう。ただ、私どもとしては、今、先先のおっしゃる通り、ニュースというものは、私どもはできるだけ報道者の立場として、取材の自由といいますか、そういうものは守っていきたい。できるだけ正しいものを正しい姿で報道する態度は、あらゆる困難を押してもやりたいという決意は持っておるつもりでございます。
○森中守義君 予算のときにこれはお尋ねした方がいいのかわかりませんが、大体国内における問題を取材する記者は、協会の職員で全部やっておりますか、それともその他の報道機関から材料をおもらいになるようなことがありますか。
○参考人(島浦精二君) 国内のニュースにつきましては、まだ完全とは参りませんが、大体NHKの放送記者あるいは通信員による取材が大部分でございます。地方では共同通信からもらいます。これは人手不足の関係もございます。それから現在東京でも共同からのニュースもちょうだいはしておりますが、ただそれがそのままの姿で出るということは最近はほとんどございません。それが取材のきっかけになって、放送記者がもら一ぺんコンファームするとかあるいはうちの取材のものを共同からもらったニュースで確かめるというようなことはやっておりますが、大体において自主的な取材が大部分でございます。
○森中守義君 このアナウンサーあるいは取材記者という人たちが、年々新しく採用されますね。こういう人たちは来てすぐ役に立つかどうか、見方もありますが、少なくとも言論報道の自由を守っていかなければならない義務を持つ協会、非常にむずかしい仕事だと思うのです。そういう人たちに特定の訓練を施しておりますか、その訓練はどのくらいですか。
○参考人(島浦精二君) 放送記者につきましては、これは一般の職員にも多少の訓練は施しますが、これはNHK人としての心得を教えるのと、それからいろいろな事務機構なり仕事の仕方を一般的に教えるのでありますが、そのほかに放送記者の場合には、入社しましたときに、大体東京へ集めて一カ月特別な放送記者としての心がまえなり何なりを教えまして、それを地方にばらまくわけであります。地方局に配属されました者、これは新聞記者にしても同様だと思いますが、初めのらちはなるべく一人で行動させませんで、ごく簡単なもの以外は大体古い者につけて仕事をさせるということをやらせております。アナウンサーの場合は、これはしゃべるという特殊技術がございますので、大体入社しましたときにニカ月あるいは三カ月、そのときの情勢にもよりますが、特殊な訓練を施しまして、それから地方へ出します。出しましてもすぐにはアナウンサーとしての、仕事はいたしますけれども、むろん十分な仕事はできませんで、それから三年ないし五年たって、やっとどうやら一人前になるというような感じでございます。
○森中守義君 それから、たとえば舞台中継とかスポーツ放送の中継とか、まあ態様は多極多様にあるわけですが、これはもう、どうしても中継放送をやった方がいいとか、あるいは録音にとった方がいいというようなことで、そういう主催者に申し出を協会がした、そういう際に拒否された事実があるかどうか。 それからもう一つ、あまり具体的に言うのはかえって都合が悪いと思うんですが、たとえば、民間放送と協会が一緒に中継放送を申し出た。そういう際に、民間放送の場合には、主催者が民間放送と特殊な関係があるというような場合は、NHKはそれは困る、民間放送、ことに自分の会社だけが独占をして放送をするんだ、こういう事例があったかどうか。 それとまた、実際のまあ契約もこれまた多種多様でありましょうが、大体、たとえば野球なりあるいは演舞場なり、明治座等から中継する場合の放送料といいますか、契約金というのは、まあそういうのは大体どのくらいですか。
○参考人(島浦精二君) ちょっとその余類につきましては、私全然、まあうっかり言いますと、大へんな間違いになりますので……。というのは、正確な数字を申し上げないといかぬと思うのであります 拒否されるということは、これはもう全然ないことはございません。やっぱりございます。それはいろんな舞台中継なんかにしましても、小屋の都合もございましょうし、いろいろございまして、かんべんしてくれということが、これはないことはございません。それから相撲は御承知の通り全部やっておりますのであれですが、野球に関しましても、これはまあ、私そういうことを言っていいかどうか知りませんが、NHKがやりますとスポンサーがおりる。それでNHKはやらぬでくれという空気が相当に強いんではないかと思いまして、その点ではわれわれ相当苦労をしていることは事実でございます。
○森中守義君 実は、聞いておきたいのはそれなんですよ。具体的にそういう事実がありますね。大阪にもそういうのがあるようです。従って、これはまたこれで相手のあることだから協会の思うようにもいかないでしょうけれども、放送法の建前からいけば、これは私は当然話になる、こう思うんです。で、それでことさらに、たとえば一時間の契約が五十万というような場合に、どうしてもその主催者の方が、他の特殊な民間放送との関係があって、これを拒んだ、あるいは料金を高くした。まあそういったような事例を、なかなか局長もしゃべりにくいでしょうが、もっと具体的に言えるならば言ってみて下さい。
○参考人(島浦精二君) 具体的なお答えになるかどうかわかりませんが、これはまあ当然のことかもしれませんが、NHKが、御承知の通り、薄謝協会といわれるようになりましたのは、商業放送局ができてからでございます。(「前からだよ、昔からだろう」と呼ぶ者あり)そのごく初期のころですね。私は商業放送が始まりますときに、朝日、毎日の人たちとも話をしまして、そういうことになるにきまっておるから、これはお互いにつまらぬことなんだから、その点十分に協定してやりたいということを申し入れたことも、大阪ではございますが、ありますが、しかし、やってみますと、やはり働きの場所が多くなって、そこへ出演者の数が限定されております。あの当時の事情――まあ今日もあまり変わっておりませんが、事情からいいますと、当然引っはりだこになって、値が上がってくるのはやむを得ないんじゃないかという気がいたします。それが今日になりまして、好球だとか相撲だとか、そういうものにも影響をして参りまして、まあ相当にそういうものに払います金が高くなったことは事実でございますが、先ほどお話しの、東京並びに大阪における独占の関係でNHKが放送できなかったという問題も、その後いろいろ訓べてみましたところによりますと、まあ大阪の方はある程度気持が変わったといいますか、反省したといいますかよほど変わってきているようでございます。で、あの球場は、今度は、来年に関してはそういうことはしないということで、私の方と、それから別の商業放送局でありますが、とが話し合いを今進めている実情のようでございます。東京の方はちょっとそういうわけに参らないだろうと思います。
○森中守義君 まあこれはNHKの放送が拒否されたとか、あるいは中継放送が特殊な事情でむずかしくたったというふうなことになると、放送法の建前からいって、委員会としてもこれは放置できない問題だと、私は思うのです。それで、まあ非常にむずかしい背景のあることも知っております。しかし、やはり事実は事実なりに、私ども認知したいと思いますから、次の機会あたりに、そういう事実を一つ資料としてお出しいただきたい。 それから最後に、副会長にお尋ねしておきますが、先般民放連の足立会長が、郵政大臣にも相談なくて、もちろん大臣御不在のようでしたが、直接総理大臣に放送法の改正を進言されたということが伝えられて、先般郵政大臣もそのことを、あったという事実を確認をされました。しかしよく考えてみますと、昭和二十八年以来もみ続けてきた放送法がようやく今春成立をしたわけです。で、今回ITUの会議で、どういったように放送法改正の必要が生じているかどうか、それはまだにわかに私ども理解しておらない。だけれども、そう抜本的に放送法の改正を必要とするようなITUの会議ではないと私は思っております。こういうときに、いささか協会に先走って聞くのもこれまたどうかと思うのですが、協会側としては、独自の見解として、現行、つまり今春改正を見た放送法に対してさらに改正の必要をお考えになっておるかどうか、これは検討されていられなければそれでけっこうですが、まあ一つ将来の問題であり、郵政省では、必要によっては調査会等も設置しよう、こういう動きもあるように聞いておりますから、協会の意見を一回、まとまっておれば聞かしておいていただきたい。
○参考人(溝上銈君) この問題につきまして、協会の態度を正式に打ち合わしてきめたということではございませんが、放送法の問題は、今のお話にもございました通り、多年の懸案を相当慎重に審議されまして、放送事業全体として考えられ、また、われわれの立場だけから申しましても、かねていろいろ問題のありました点を非常に明瞭に解決していただいておりますので、われわれといたしましては、ぜひあの放送法を直ちに引き続いて改正ということのないように希望をいたしております。
○森中守義君 甘利局長、どうでございますか。その足立へ会長の総理に対する通言によって、先般大臣は、どうも微妙な答弁をされていたようですが、将来に、改正の審議会というのか、あるいは調査会というのか、そういうものをお作りになる御意思がありますか。
○説明員(甘利省吾君) これはこの前大臣の御答弁は、十分そういう問題については省として研究をいたしますが、もしその結果、改正の要ありとすれば、調査会のようなものを設けて審議したいと、こういう線で答えております。現在私どもとしては、外部にそういう動きがありました以上、これは本来のわれわれの業務として、そういう点について改正の要否、ありゃなしやということは十分槙重に研究したいと思っております。
○委員長(柴田栄君) ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(柴田栄君) 速記を起こして。
○野上元君 大臣がお見えにならないので、関係の方、特に郵務局長にお尋ねを申したいと思います。この聞資料として提供していただきました三十四年度の年末首郵便物数等調書ですが、年末対策について二、三お伺いしておきたいと思います。 この三枚口の要員配置の表の中で、「訓練所要人員」、こうなっているのですがね、これをちょっと具体的に説明していただけませんか。
○説明員(板野學君) 大体この表にございますように、訓練の所要人員の算定につきましては、一日の平均の雇用人員が、非常勤を六万九千三百五十六人と、こういたしますと、そのらち大体昨年度から内勤がこうございまして、外勤につきましては六万五千四百三人、このようなものにつきまして大体昨年も雇用しておる、あるいは今年引き続いてきて、今はやめておるという意味のすでに経験者もございまするので、その経験者を差っ引きまして、内勤につきましては六万五千何ぼ、外勤につきましては六万六百幾ら、それからその区分方の簡易化をいたしますると、どうしても事務が少し増高いたしますので、その点につきまして二千百九十三人、これを延べ人員にいたしますと、その右にございますように内勤につきましては三十六万一千、外勤につきましては四十三万二千、区分方の簡易化につきましては一万三千何がし、この総体の人間を、内勤につきましては普通局は六口、それから特定局は四日、外勤につきましては、普通局十日、特定局五日、鉄郵につきましては、乗務は十七日、駐在は四日、これだけ事前に訓練をいたすわけでございます。またそのほかにリーダー非常勤といたしまして、特に十人を一班といたしまして、その班の中心になるようなリーダー非常勤を訓練いたしまして、これが最後の(4)に出ておりますように、この大体全体の非常勤の一割程度を訓練をいたしたい、このような考え方でこの十六万二千四百二十、延べ人員にいたしまして出ているわけでございます。このリーダー非常勤は、内勤が十五日、外勤は二十日間訓練をいたす次第になっておるわけでございます。
○野上元君 そうするとOA欄ですね、所要人員を非常勤の脂率で算定した数がありますね。このOA欄はもう全然訓練の要らない、こういう非常勤ですか。
○説明員(板野學君) 訓練の全然要らないものはOA欄のところでなく、OAとしてございますのは、これはその延べ人員を表わしまして、これを単位人員に表わしますと訓練所要人員がそうなる。この割る〇・六というのは、能奉が大体六〇%、常在負の六〇%しか能率が出ない、こういうわけで、この普通なら内勤につきまして八十三万二千でございますけれども、能率が低いので、これが延べ百三十八万何ぼやらなければいかぬ。これを一旦平均雇用人員にいたしますというと、内勤につましては六万九千幾ら、そのうちでこの勤務の経験者はすでにございますから、その経験者が四千二百二十七名、征ってこの差引要訓練者というのが、リーダー非常勤の者を除きましてはほとんど全部の者がここでは六日ないし十日間ぐらいは事前に訓練を受ける、こういうことでございます。
○野上元君 そうすると一番最後の欄のOAプラスOBというのはどういう意味ですか、これは。これは全然別個のものじゃないですか。今訓練所要人員とあなたの言われたOA欄とは、これは全然別個のものじゃないですか、そうでないと、これは足してあるのはおかしいじゃないですか。
○説明員(板野學君) これは○Aプラス○Bというのは、結局これは訓練人員でございますし、このOAの方は、実際にそこで働く人員でございます。それから訓練人員というのは、実際に働く人員ではございません。事前にそれだけ訓練されるものが再計というか、引き抜いてある、こういうわけでございます。
○野上元君 そうするとOAプラスOBという意味はよくわからないですね。これがいわゆる新聞に出ている三百万の根拠になっておるわけでしよう。
○説明員(板野學君) 実際に働く人員が、このOA欄にございまする延べ二百一万九千人が実際の働く人員でございまして、それで訓練される人間が九十五万九千ということになります。だからちょっと私説明が不十分でございましたけれども、まあ全部が訓練を受けるというよりも、この延べ九十五万九千人だけが訓練を受ける、こういう計算でございます。
○野上元君 そうすると結論的には、このOA欄の二百一万九千九百九十四人の中から訓練を受ける者が別計としてここの右の方に出ておる、こう解釈していいですか。
○説明員(板野學君) この延べの二百一万九千の中には、すでに九十五万九千人の訓練がされておる、こういうことでございます。
○野上元君 そうするとOAプラスOBというのは、これは意味がないじゃないですか。
○説明員(板野學君) これは全体のいわゆるこの非常勤の賃金の総ワクをはじくためにこういう工合にしてあるわけでございます。従いまして、これは実際にこの年末に働く者が二百一万で済みます。しかし事前に訓練をする者が延べ九十五万九千でございまするから、これを合わせまするというと全体の賃金の額が出てくる、こういうことでございます。
○野上元君 そうすると、郵政省の年末対策として、どの新聞にも発表されておる非常勤を三百万人雇用するというあの記事は誤りであるということですか。
○説明員(板野學君) これはこういう意味でございます。すでに延べ九十五万九千の人も、大体この二百一万も、一気に全部それが入るということではございません。大体十二月の二十二、三日ころがそのピークになっておる、それまで相当の仕事はございます。やはり年末の仕事といたしましては、十二月の十口からまあ翌年の一月九日ということになっておりまするから、これらの人が、全然訓練人員が働かぬという趣旨ではございませんで、やはり年賀の関係、それまでにふえまする年賀の関係はこの人たちがやはりやるということになりまするので、これは総計三百万ということは、訓練要員ではございまするが、やはり年賀に従要するものというふうに考えていいんじゃないかというふうに思っております。
○野上元君 郵務局長の言うことがどうしてもわからぬのだが、とにかく働く人員は二百一万なんでしょう。その中から訓練をするのでしょう。それを足し三百万にしたという根拠がどうしても私にはわからぬ。
○委員長(柴田栄君) 野上君、これはこういうことじゃないですか。二百一万という人を働かせる、それは働かせるために選考して訓練しなければならぬ人があるのだと、それと、じかにもう年末の働きをする人のリードをするための訓練をするのも延べに計算するところいうふうになるのだと、それでそれも合計して年末年始の繁忙期を乗り切るための述べ人員であるということじゃないでしょうか。
○説明員(板野學君) ただいま委員長がおっしゃった通りでございます。
○委員長(柴田栄君) ですからこの辺で……。
○野上元君 それならば、あなたもそういうふうに答弁されてくれれば私もこんがらがらないのですが、あなたが二百一万の中からやると言うから、それをまた引き出して足すというのは、どうしても僕は理解できなかった。まあこの点はいいでしょう。あなたの方が国民に安心してもらうために、あるいは全逓をおどかすために三百万という数字を作ったのも一つの戦術でしょうから、その点は一応この辺にしますが、ここで見てみますと、繁忙期というのは十二月十五日から一月十日までの二十五日、こういうことになっているわけですね。
○説明員(板野學君) 十二月十日から、業務の種類によりますけれども、たとえばクリスマス・メールなんか早く出ますから、これは十二月にもなっておりますけれども、大体十日から翌月の一月九日、こういうふうになっております。
○野上元君 種類によっては十二月十日からスタートするものもあるし、十二月十五日からスタートするものがある。それで大体終わるのは一月十日で終わると、こういうふうに解釈してよろしいですな。
○説明員(板野學君) その通りでございます。
○野上元君 そうすると、この訓練はどこでどういうふうにいつやられるのですか。
○説明員(板野學君) リーダーの指導につきましては、日にちの関係もございまするので、すでに各局でも開始いたしております。それから一般の事前訓練でございまするが、これらは大体この繁忙期に応じまして、たとえば小包につきましては十五日ごろすでに相当の物が出ますし、普通の年賀郵便につきましては二十三日ごろからそろそろピークが上りまして、そうして二十五、六日まで続くと、このくらいの毎年の線に応じまして、この訓練のやはり人数がきまってくると、こういう次第でございます。
○野上元君 そうすると、リーダー非常勤以外の非常勤の訓練は、この繁忙、今言った繁忙期間内に訓練される、こういうことですね。
○説明員(板野學君) 大体この繁忙期間内でございますが、その人数は今の差し出しの物数のピークと申しまするか、その期から雇い上げになりますから、たとえて申し上げますると、昨年の例で申しますると、普通の年賀につきましては二十三日がピークでございますから、二十三日には一日単人員にいたしまして幾人雇い上げなければならぬ、それから見まして、その五日ないし十日前ごろからこれを訓練していく、こういうことになるのでございます。
○野上元君 そうすると、大体訓練即実務と、こういうことになるわけですな。
○説明員(板野學君) 大体そういうことになると思います。
○野上元君 そういう状態で年賀郵便はやっていけますか、事前に十分訓練しておかないで。
○説明員(板野學君) 大体例年の例をとりまするというと、昨年もリーダー非常勤につきましてはこのような方法で参りました。また普通一般の非常勤の訓練につきましてはこのような例で参りまして、大体昨年は七〇%の、常在に比べまして七〇%の能率を上げております。しかし、もし今年度全部非常勤でやるということになりますれば、どうしてもやはり人員も多うございまするので、大体六〇%の能率が上がる、このように計算をいたしておる次第でございます。
○野上元君 私も実は都内のある局を視察いたしまして、現実に郵便の運行状況を見て参りましたが、そこで聞いた話ですが、三十二年度においては一月一日に配達さるべき年賀郵便が百四十八万通きたというわけですが、それをさばくのに本務者が五十人、それからアルバイトが百二十人でこの百四十八万通を処理することになったが、当時は全逓との間が円満にいっておったために、超過勤務が行なわれておる状態だった。従って元日の日に百四十八万全部を配達することができた、こういうわけです。ところが昨年はどうしたことか、この局においては、全逓の超過勤務は、全逓に所属する職員の超過勤務は要らない、全部非常勤でやる、こういう態勢を当局はとった。で、一月一日に配達さるべき年賀郵便が百九十万通であった。そして本務者は大体六十三人、アルバイトが三百五十人、前年度から比べて、三十二年度から比べると相当多数のアルバイトを投入したにもかかわらず、実際に一月元旦に持ち出し得た郵便物数、配達し得た郵便物は百九十万通中わずかに六十万通しかなかった。あとはずっと持ち越されていった。こういう実情を見てきたのですが、これから考えていくと、今政府が、郵政当局がとっておられるような対策でことしの年賀が円満に配達ざれる、処理されるとはどうしても私としては考えられないのですが、その点郵務当局の対策あるいは意見を聞きたいと思います。
○説明員(板野學君) 各局いろいろまあこのやり方、方法もまちまちでございまするし、またその成績もただいま先生のおっしゃいましたようなことも確かにあったように思います。私どもといたしましては、全部非常勤でかりにやるといたしましても、もし常在員の従事員がその勤務時間内におきまして平常の能率を上げていただける。ただいまいろいろな規制闘争とか一斉休暇とか、いろいろなことを考えておられるようでございまするが、そういうような職場が平常の能率を上げていただけるということになりますれば、もちろん常在員が超過勤務をしていただくということがベターであり、よいということは、私ども正直に申し上げていいと思いまするが、平常に能率を上げていただけるということになりますれば、大体私は良好にいくのじゃないかというふうに考えておる次第であります。
○野上元君 平常の能率というのは大体どれぐらいなんですか。
○説明員(板野學君) 大体私ども全部突っ込みまして一年間のまあ取扱いの大体能率が百七十五万九千通、これは延べでいきますと百七十五万九千通というのが平均の能率でございます。もちろん郵便局の各局によって非常に客観条件が違いまするので、いろいろその点は変わっております。これが通常でございまするが、これを年賀の関係にいたしますると、大体常在員の方がまあおやりになるのは、一人について私ども点数換算をいたしておるわけでございまするが、一人で百二十点、一点というのは三・〇八分のうちに通常の引き受けが百通できるものといたしまして、大体年賀については百二十点、それから非年賀――年賀以外のものは九十四点をやっていただく、これがまあ大体の私どもの平均の能率だというふうに考えておる次第でございます。
○野上元君 この一年のこめて百七十五万九千通というのは、これは割ればわかるのですが、大体一人当たり一日どれくらいやればいいわけですか。
○説明員(板野學君) 大体先ほど申し上げましたように、まあ百二十点、一点を三・〇八分ということにいたしまして、普通通常の引き受けならば大体百通でございます。この三・〇八分、書留なら三通ということになりますが、大体これが百二十点ぐらい、局の幅によりまして相当違いまするけれども、普通中以上の大きな局で百二十点ぐらいをさばいていただく、これが通常の能率というふうに考えます。
○野上元君 最近東京都内における郵便物の遅滞が著しいということが盛んにいわれておるのですが、特に東京都内における特殊的な事情でありますか。
○説明員(板野學君) 大体昨年から御承知のように練馬区とか牛込、小石川、石神井、中野、足立、まあ昨年は暮れに少し江戸川とか葛飾とかありましたけれども、大体そういうような局で、あるいは京橋、日本橋がときどきここに加わってくることもございます。本年度も加わってきましたが、大体そういう局で物がたまる、大体そういうような傾向でございまして、ほかの局ではあまりそういう状況は例年見られていないというような状況でございます。
○野上元君 全国の郵便物の数と東京部内における。パーセンテージ並びに全国の郵便の総定員と東京都内における定員との比率はどういうふうになっておりますか。
○説明員(板野學君) ただいまここにちょっと詳しい資料を持っておりませんが、直ちに今調査いたします。
○野上元君 大体でいいのです、傾向を知りたいだけですから。私が聞いておるところによると、大体東京都内で三五%の郵便物を取り扱っておる、定員は二〇%しかない、こういうことがよくいわれるのですが、それは事実でしょうか。
○説明員(板野學君) 大体私まだ詳しい資料がわかりませんけれども、物数に正比例した定員ではないということは、一つはいわゆる単位時間内にたくさん郵便物がきまずから、手あき時間が少なくて、能率がいいということが大部分の起因でございます。
○森中守義君 ちょっと関連して。郵務局長、きつき野上委員から練馬の話がちょっと出たようですが、もら少し能率が上がれば郵政省としては非常に好ましい、こういうことのようですけれども、練馬の定員の状況を見てみますと、郵便の内勤が四十五名、正規にいわゆる定員法定員ですね。これに対して臨時補充員あるいは定数非常勤、こういう定員法以外の人たちが三十九名配置された。もちろん練馬は新開地だという特殊な事情もあるようですが、定員法定員四十五名の配置に対して、三十九名といういわゆる定員法外の人が置かれておるというのは、どうしてもこれは正規な定員構成に私はかなり問題がある、こういうふうに思うのですよ。それでそういったような定員構成をしておいて、それで能率を上げるというのは、いささかこれは郵政省は現場の実情を無視されておる、こういうふうに私は考えておる。しかも練馬の場合には物が相当たまった。それでいて問題を、郵政局なりあるいは郵政省の方にどういう話が行なわれたのか知りませんが、原局の方はさらに二十名、三十名といろ大量な人員の要求をしていないようです。そこであと六名なり七名なりの人員配置で事足りるというのに、正規な定員構成をやらないで、いきなり町内会等に郵便物の配達を頼む、こういったように実に変則的な運営が行なわれておるようですが、板野局長、こういう事実を知っておりますか。
○説明員(板野學君) ただいま先生がおっしゃいましたように、確かにこの郵便関係の定員につきましては、区数が四十四、小包の単配が四区ございますが、これは本務者が四十七名、あと臨時の者が三十一名おります。こういう定員の人間の構成比率につきましては、私どもなるべく早く定数的な非常勤というものを定員に組みかえて、そうして一つ安心して業務の能率を上げてもらうようにいたしたいということで、例年私どもも努力いたしておるわけでございますが、本年度におきましても、来年度の予算におきましても、そういう一つ努力はさらに一そう続けていきたいというように考えております。ただ練馬区におきましては、郵便区が四十四区通常はございますけれども、これの一日の平均配達物数が二万七千九百五十八通、これは平均でございますが、一戸当たりが六百三十五通ということに大体の平均がなっております。大体足立あたりが八百少し、戸数の混みますところはもちろん連檐しておりますので、大体千通というような配達を現にいたしておるわけでございまして、この四十四区というのがほかの郵便区に比べましてそう多くの遅配はないのではないか、そのように考えておるわけでございます。もちろん、ただいま先生のおっしゃるような定数的非常勤というものを、なるべくわれわれとしてはぜひ定員に組み入れたいというように私ども今後努力を続けていきたいと考えております。
○森中守義君 これはその定員の総括的な問題にも関係しますけれども、練馬の局の場合には、どう考えていっても全国的に異例なケースだと思うのです。正規な定員が、今局長の話からいっても四十七名、私の数字も多少違つておるようですが、これは後日またはっきり数字を把握すれば、それなりにお話ししたいと思うのですが、それに対して三十一名という臨時者、その内容が定数非常勤でありあるいは臨時補充員であり、正規の定員ではない。今申し上げたように、方々に人が足りないといいながらも、こういう異例なケースはほかに私はないと思う。この点人事部長、どうです。全国的に見まして、いわゆる臨時補充員、定数非常勤、その数が定員法定員にほぼ近いような数字がほかに例としてありますか。
○政府委員(佐方信博君) 個々の局の資料を持っておりませんけれども、今のところ定員に対しまして、郵便が一番非常勤を使つておる次第でございますけれども、郵便におきましては、定数非常勤その他全部入れまして、本定員に対して大体一〇%から十五%くらいが非常勤だと思います。練馬の数字は、私は数字を持っておりませんけれども、ちょっとその通りの数字だといたしますと、非常に違つた数字だと思います。
○森中守義君 郵務局長、今人事部長は、定員法定員の一〇%から一五%程度が大体常識的だ。それもいいというのじゃないのですよ。練馬の場合は、今人事部長が言われた一〇%、一五%という原則ではないにしても、普通郵政の職場にある正員配置の状況、それに対する臨時補充員、定数的非常勤等の配置の状況とはるかに合わない。それで問題は、一体こういう配置状態というものが、いつごろから起こつたのか、その時期も、私は問題があると思う。まさに異例のケースですよ。そういうものを放置しておいて、それで能率が上がらない、さばきが悪いということでは、これは理由になりません。しかもあと二十名、三十名人間が必要だというようなことは、原局では言っていない、六名ないし七名程度で消化できるんだ、こう言っておる。 もちろん事の起こりは、三六協定が結ばれていないとか、そういう理由はわかります。わかるけれども、問題は、定員構成というもの、こういうところに問題があるわけです。おそらく新開地だから物数の把握ができないとか、あるいは急激に郵便物の伸び方がひどかったとか、こういう特殊な事情もわからぬでもないのですが、一〇%、―五%という比率からいってみても、練馬は承服しがたい。しかも現地に行ってみると、郵政局あるいは郵政本省が、この種の問題に積極的に解決の意図を示しておりません。現地の局長は、郵政本省に、あと六名なり七名なりの非常勤の配置なり定員配置を当然、要求すべきであるが、また、それらの報告を受けた郵政局や本省は、正規に定員算出をやつてみて、実態調査をやつてみて、この問題の解決に当たるべきであるのに、意外にも町内会等に郵便物を委託して――委託という言葉が適当であるかどうかはわかりませんが、全く筋違いのところに話を持っていっている。 それで、さっき出された資料の中に、これは年末対策のようですが、こういう特殊な事態に対処して、町内会という話ならば、それなりに、また全体的なワク内における論議のしようがあるのです。しかしそういう特殊な事情でないときに、わずかの定員を出せば、話が解決するのに、ことさらに町内会の方に、郵便物を配達させる、そういう協定を結ぶというのは、明らかにこれは、私は郵政当局の経営上の認識を疑わざるを得ないのです。 だから定員の問題、そういう現地の状態に対して、郵務局長は、いかなる措置をとらんとされるのか、関連質問ですけれども、あと少し、私はこの種の問題に答えをいただきたいと思うのです。
○説明員(板野學君) 先ほど申し上げましたように、大体定員措置は、郵政局でことしの十一月に、さらに全国で二千九十九名、その大体七割か八割程度がいわゆる大都市の不足に向けられるようにという方針で、本省としては流してあるわけでございます。東京におきまして、約千名とはいきませんが、それに近い数字が流れておる。 こういう関係でございまして、東京郵政局は、よく地況、または増加郵便物の物数等を見まして、この定員の配算をいたしておるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、私は、まだ練馬の局に何人かということの詳しい報告を受けておりませんが、東京郵政局といたしましては、ただいま申し上げましたように、ここは通常四十四区で、配達物数も平均二万七千九百五十人通、一区当たり六百三十五通である。この能率――能率と申しますが、仕事量というものは、他の東京都内の局に比べまして、そう重いものではない、たとえて申し上げますと、千歳の局でございまするが、これは、大体配達物数通常で六十二区、小包の単配区は五区でございしまして、一日の配達物数が、大体五万七千から六万でございまして、一区当たりが九百六十六通あるいは多い月には千通というのが、その負担になっております。そういう意味で、何人ここにふやすかということにつきましては、単にその現在の物数の面からだけでは、なかなかきめられない、いろいろなほかの客観的に、たとえば地況が悪いとか、いろいろな面をみにやいかぬじゃないかというわけで、東京郵政局といたしましては、まだ踏み切りかねているというのが実情であります。 そのように、私ども報告を受けている次第であります。
○森中守義君 関連ですから、もうあまりこの際、多く聞きませんけれどもね、やはり事態は、郵政事業にとつてはかなり重要な問題であると思うのです。今局長の方では、正確に報告を受けていないというお話ですが、先般私は山業務課長と一緒になりました。郵務局の業務課長が、わざわざ現地に出向いて、郵政局の郵務部長も一緒に出向いている。もう少し正確に、そういう現地を調査ざれた本省の課長なり、あるいは郵政局の部長からは、おそらく報告があつていると思います。そういう事実に対しては、もち少し整理ざれた御答弁が私は望ましい。しかし残念ながらそういうことが行なわれていないとするならば、次回でも、この種の問題を、もう少し明確にしてもらいたい。 もう一つ、これも十二分に報告をされていないという御答弁になるような気もしますが、われわれが向こうに行ってみたところでは、町内会に推薦をしてもらつて、町内会の人たちと郵政省は雇用契約を結んでいるのです。たしか二百八十円か三百円の賃金も出して、しかも、局長が発令をしております。形の方では、郵政省の臨時職員ということになる。 それで郵政省の臨時職員の勤務の態様は、当然、採用された局に定時に出勤をして、それで作業にかかる。そうして配達に出ていく。終了すれば帰ってくる。こういう建前でなければ、これは臨時職員雇用の体をなさない。 しかるに練馬の場合には、個々の人間に発令をして、採用しておいて、どういう勤務をしているのかということになると、町内会の事務所が、一つなり二つなりありまして、そこへ、こちらから持っていって、全部届けている。それも出店みたいだと、とういえばそれまでですが、全国的に非常勤を発令をして採用した以上、その局に正当な臨時職員として出勤をし、採用の手順によって任務を果たしていくのが、これが、私は採用の最大の条件でなければならぬと思うのです。練馬の場合は、そういうことが行なわれていない。しかも、そういう実にずさんな勤務の状態が、どういう結果を生じたかといえば、二十日間という郵便物の遅配は、私どもが行つたときだけでも、七千通あまりあった。その写真を、私はとつてもらつた。二十日間という遅配になっております。それから、もっと許せないのは、どこの何番地に、だれそれというものは現存する。現存する正当なあて所に、町内会の人たちは配達をしないで、付せんをつけて返してきている、こういう例がたくさんある。 それから、もう一つ大事な問題は、ちり箱がある。ちり箱の上に郵便物を載せて帰ってきている。結局それは、ちり箱の中に放り込まれた、風が持っていったのか、犬があさつてちり箱の中に入れたのか知りませんが、そういう工合にして、郵便物が放棄されている。また、もっと重要な問題は、正当なあて人があるのにあて所に配達をしないで、郵便物を破つて破棄されている、こういう事実があります。さらに信書の秘密を厳然として保障している郵便法九条が、果たしてこういうような態様の中に守られているかどうか、非常に大きな問題だ。だから、大臣も人事部長も、それなりに、この問題について、私はお答えをいただきたい。 要すれば、第一点は、町内会の推薦を受けて、一たん郵政の臨時職員として採用された人たちの勤務は、それでよろしいのかどうか、これを一つ、正確に人事部長から、職員の勤務を監督指揮する立場にある人事部長として、そういうことで郵政の職員は許されるかどうか、それが第一点。 次に、信書の秘密は郵便法九条によって保障されておるにかかわらず、郵政事業の生命は、むしろ郵便法九条にあると思う、その郵政事業の使命である信書の秘密が簡単に侵されたり、正当なあて人があるのに、二十日間も符箋をつけて局内に放留をされたり、まさにこれは前々回も、この種の問題で申し上げたように、許すべからざる事態が練馬にあるのです。その原因を探究すれば、先刻申し上げたように、四十数名の定員法定員に対して、三十数名という臨時職員で、いわばごまかしをやつた、こういうところに問題がある。だから郵政局なり郵政本省が六名、七名の定員措置をすれば、こういう事態が起らないのに、そういう措置をしないで、町内会等に郵便の配達をまかせるという、こういうやり方が果して許されるかどうか、こういう点を一つ大臣、人事部長、郵務局長、さらに監察局長も、この根本的な問題については、へたすると、これは犯罪を構成する要素も多分にある、そういう観点から、事業をどういったように監察されておるのか、そういうことも含めて一つ御答弁をいただきたい。 また経理局長には、二百八十円という賃金を出して、一たん臨時職員として採用されておるわけですから、今のような勤務の態様でよろしいかどうか、人事部長の答弁と似たような答弁 になるかわかりませんが、それも承つておきたいと思います。
○政府委員(佐方信博君) 町内会等の人、町内会等といいますか、町内会のあっせん等を得まして、非常勤者に採用した人の勤務というものは、正規の勤務でないときはどうかということでございますが、採用の仕方に関して、いろいろ問題があると思います。 たとえばフル・タイムで採用しておるか、あるいはいわゆる時間給で採用しておるか、いろいろな採用の仕方があると思いますけれども、いずれにしましても、郵便局長がきめた契約の時間通りに働かないという状況は、決していいことじゃないわけでございまして、当然それに対しましては、当該郵便局長が指揮し、あるいはまた郵政局におきまして、しかるべき措置をいたすべきものだと存じます。 ただ私が思いますのに、練馬の局の場合でも、相当長い間この問題の紛争が起きておりますものですから、町内会のあっせんによって人を採用しておりますけれども、またある意味では、町の人に御協力を願つておる形にも、実はある程度なりますので、一挙にこれは処分という問題になるかどうか、郵政局と、よく事情を聞きまして善処していきたいと存じます。
○説明員(板野學君) ただいま、先生のお話のございましたように、郵便物の誤配あるいは遅配等が、ここに起きまして、そうして内部のやはり授受の関係と申しまするか、常在員と非常勤の間の、いろいろな郵便物の授受関係につきまして、そごがございまして、一たん、一週間ぐらいおくれた郵便物につきまして、どうしても住所がわからないとか、尋ねあたらぬということで、常在員の方に、何とかこれを配達してほしいということで持っていきまするというと、常在員の方も、いや、こんなにおくれた郵便物は、もう自分の手ではやれぬのだということで、いろいろやつておるうちに、まあ管理者側も、その辺にそごを来たして、それが二十日もおくれる、こういう事実があったことは、まことに私ども申しわけない。今後厳重に、この点ほ注意しておる次第でございまするが、そういうことで、大体十一月七千通一時ありました、そういう事故郵使物も、十一月二十七日の現在では、それが四百三十通ぐらいに馬力をかけまして、処理したというような状況でございます。 それからまた、ちり箱等に郵便物が落ちておつた、これも事実でございまして、おそらくなれない非常勤が配達をする際に、それを家の中に入れたのが、その入れ方が悪くて、そういうことが出てきた、これは、まあそういうような事例もあると思いまするが、確かに通信の秘密の保持ということにつきましては、私ども、大へん重大に考えておりまして、非常勤として採用いたします場合には、通信の秘密ということを十分にまた考えてやつてもらいたいということを、くれぐれも注意をいたし、また町内会におきまする郵便物の授受の際におきましても、ちょっと郵便物の、まあ表面を見るとか何とかいうような環境にある人には、なるべくそういう仕事をしてもらわないように、いわゆるこの授受につきましても、厳重に、そういう点を注意をいたしておる次第でございます。 それから今のこの前送配達所と申しますか、町内会に郵便物を一応前送いたしまして、そこから各個々の家に郵便物を配る、このような方法は、私どもも、これは非常に物がたまつて、その町内の人にも、非常に迷惑をかけておるから、できるだけ早く能率的に、一つ滞留物をさばいてやろう、こういうことで、との前送保管、前送配達所というようなやり方をいたした次第でございまして、その際におきましても、局の責任者が保管所まで出向いて、そうして、その授受をはっきりさすと、こういう方法をとつておる次第でございます。
○説明員(荒巻伊勢雄君) 通信の秘密を侵し、郵便物を破棄するということは、非常に国民の期待に反する行為でございますから、本務者といわず、非常勤の者といわず、厳重に、その事態によりましては送致をするというような必要もあると存じます。 監察としましては、非常勤の採用に当たりましては、現場の管理者が十分に、そういう点につきまして適格なる人を選んで採用するようにということを、かねがねいろいろと御忠告申し上げておるわけでございます。 なお練馬の局につきましては、区内の状況等が、非常に事故の発生が著しいという事態もありまして、監察局といたしましては、区内全般を調査いたしまして、その結果といたしまして、所要の増補をする等の勧告をいたし、郵政局において、それに従つた処置を講じておるというふうに伺つております。
○説明員(西村尚治君) 非常勤職員の賃金の単価の点につきましては、私どもの方といたしましては、プル・ダイマー、一日大体二百八十円程度を平均といたしまして、所要額を算出いたしまして、各事業局に配算をいたしております。事業局におきましては、勤務時間、それから勤務の内容等を勘案いたしまして、フル・タイマーで幾ら幾ら、パート・タイマーで幾らと、またそこの地況等をも考えあわせまして、責任を持って経理をしてもらつておるわけでございまして、一々私どもの方で、それはどうだこうだと言う立場にない点を御了承願いたいと思いますが、御指摘のただいまのような例は、私ども、よく内容を実は知悉していないのでありますけれども、今後、これがまあ著しく不経済施設になっておるとか、あるいは不当に安過ぎるとかいうような、もし事例がございますれば、今後の状況に応じて、事業局とも相談をしていかなければならないというふうに考えておる次第でございます。
○森中守義君 今、人事部長と郵務局長がお答えになつた中に、根本的に食い違いがあるのです。人事部長の言われるのは、たとい雇用の形態がパート・タイムであろうと、あるいは何であろうと、やはり所定の位置について、そこで所定の仕事をすべきだ、こういう見解をお持ちになっておる。またそれが、正規の国家公務員でなくても、行政機関に働く人の当然の義務であり、またそういう人事管理が行なわれるのが、これが筋道だ。しかるに郵務局長の答弁からいげば、前送配達とか何とかという、そういう独得の表現が用いられておるようですけれども、要するに届ける、そこで区分をして、道順組み立てをやつて配る。だから郵務局長の答弁は、少なくとも、そういう指導をおやりになつたように、私は受け取るのです。 しかるに今申し上げたように、人事部長は、雇用の形態がどうであろうと、所定の場所に来て仕事をしなければいかぬのだ、こういう答弁をされておる。郵務局長は、これを否定して、向こうの方に出して仕事をやらしておる。一体、連携は取れておるのですか。 それでやはり問題になるのは、根本的な問題は、年末首の対策として、非常に大事な事態であるから、全体的に、全国的に町内会に委託をしよう、これは計画の中に出ている。これはまた、別に論議はいたしますが、そういう、何でもないときに、わずか六名ないし七名の人間を配置すれば事足りるのに、そういう配置をするための作業もしないで、配慮も加えないで、いきなり信書の秘密がたえず侵される危険性があり、あるいは二十日間も郵便物が遅配されるという、そういう現象を生むような、まことに国民にとつては、遺憾この上もないような態勢を、郵政省はどうして指導されるのか、そういう根本的な問題が一つ残されておる。 だから、今の人事管理上の問題に対する人事部長の答弁と、郵務局長が、そのことを否定するような答弁には、明らかに相違点がありますから、一体、人事部長あるいはそういう人事管理の方面に、この種の問題を相談をして、そういう措置をとられたのかどうか。それと、おそらく練馬郵便局長が、こういう重要な社会問題、あるいは時事問題、政治問題、こういうことにも発展し得る要素のある町内会の委託を独断でやつたとは思われない。だれがこれを指導したのか、あるいはこういうことをやつてよろしいという命令を出されたのか、その点も、一つ明らかにしてもらいたい。
○政府委員(佐方信博君) 私がお答え申し上げましたのは、雇用形態のいかんを問わず所定のところでというようなことをお答えしなかったと思うわけでございます。雇用形態がフル・タイマーであろうと、パート・タイマーであろうと、郵便局長がきめた条件に従って、そのきめた時間内をよく働かなければならないというふうに申し上げたつもりでございまして、当該郵便局長が、あなたはどこに出てきて、何時間こういう仕事をなさいということをきめた範囲を守つてほしい、こういうふうに、私はお答えしたつもりであります。
○説明員(板野學君) 大体の町内会に委託してやるというような表現でございますが、実際は町内会に属しておる人たちが非常に地理が明るいものでございますから、そのような人を非常勤として雇用すれば、非常に地理に明るいし能率がいい、こういうわけで、私どもは、町内会にあっせんをしてもらう場合があるかもしれませんけれども、原則としては、考え方といたしましては、その町内会の個人を非常勤として、全国的に、これをなるべくならば、そのような方針でいきたい、こういうような考え方でございます。
○森中守義君 人事部長、今言われたことも一理屈だと思うのです。しかし、それはあくまでも理屈ですよ。われわれが通例考えることは、なるほど命令権者、発令権者が、どこそこに位置に付ける、これはその限りにおいては正しい。だけれども、郵政の場合に、人事部長なり、あるいは郵務局長なり、現場の局長、課長が、いわゆる命令権者として勤務個所を指定する場合に、これはあくまでもその局内の何々係であり、あるいは何々班であり、何々課でなければならない。これが原則であると同時に、一切の人事管理の問題だと思う。局外に出郵政事業の勤務をしていいということは、これはない。その点は今食い違いを、ことさらに言いのがれをされようという意味にも私はとらないけれども、あくまでも、あなたの言われるのは理屈、しかし、その理屈は当らない理屈です。そういうことでしよう。やはりその局内の、班、係、課、そこに配置をして仕事をさせるというのが、これはあくまでも建前でなくちや、局外に勝手に出て行って仕事をおやりなさいというようなことは、建前としてあり得ない。 ところが郵便局長は、そういう建前を破つて、当然ここに、町内会が推薦した人に対して発令をして、賃金を払つておるなら、臨時であつても、郵政の臨時職員ということになるのだから、局に出てきて、勤務するのが当り前です。それをなぜ持ち出していって、郵便物を多量に持っていって区分をさせなければならぬ、そういう勤務の形態があるなら、それは許されない。こう私は、理屈を言っているわけだが、あなたの言う理屈と、大分違ら、私の言う理屈が、あくまでも筋が通つている、どうですか、そう思いませんか。 それと、郵務局長の答弁からはっきりしないのは、わずかな人間を出せば、町内会に依託しなくてもよろしい、信書の秘密も守られていく、二十日も、あるいは十五日も郵便物をおくらさなくてもよろしい。であるのに、特殊な年末という場合なら別だけれども、普通の際に、定員算定の作業もしないで、どうして町内会に委託しなければならぬのか、郵政事業とは、そういうものであつていいのかどうか、しかも、それほど重要な問題を、現業の局長が一存できめたと私は思えない。少くとも郵政局へ、あるいは本省へ、どうしましょうかといち指示、指令を仰いだ結果、そういう措置を現業の局長はとつたと思うのです。 そういうことを承知でおやりになつたのか、もっとやるべきことはほかになかったのか、そういう正確な答弁がありません。それも一つ合せて御答弁をいただきたいと思う。
○説明員(板野學君) 大体、定員の配算につきましては、年に二度やつておるのが通例でございます。大体六月から七月、十月から十一月ということになっておりまして、本年におきましては、七月に練馬におきましては、十一名増員をしております。それから十月には、三名増員をしています。この三名につきまして、いろいろ多いとか少ないとかいうような御意見があると思いまするけれども、東京郵政局の、いろいろな地況その他の条件から、あるいは物の状況からみまして、三名なら十分だ、こういうふうに考えて三名を増員いたしたわけでございます。 それで物がたまりまするというと、これは定員のことが問題になることもございまするし、いろいろな事情から物がたまるということでございまして、これは、私どもといたしましては、物がたまれば、急速にこれはさばかねばいかぬ、五名、六名ということになると、どうしても常在員の超勤だけっでは片付かなつい、日にちがかかるということで、やむを得ず、早く配達するために、非常勤を雇用して、これを片付けるという方法をとっておる次第でございます。
○政府委員(佐方信博君) 一般的な勤務のやり方としましては、先生のおっしゃる通りだと思います。しかし、郵務局長から先にお話がありましたように、定員問題については、練馬については、郵政局としては、ほかの場合よりも、能率があまり上がっていないし、定員としては、相当見たつもりであるという考えであるにもかかわらず、物は、なかなかはけない。しかも相当、これは慢性化してきておるということでございますし、郵務局として業務のサービスをいたしますためには、どうしても、これはさばきたいという気持から、非常に熱心に考えまして、こういう案を作ったことでございまするし、また人を雇いますときにも、そういうことにあわせまして、郵便局長が勤務を指定しておる、こういうふうに、特別の場合でございますので、筋を合わしておるものだと、こういうふうに御了承いただきたいと思います。
○森中守義君 これは、事情を私はよく知っているから、なかなか、つらい答弁だと思う。 それじゃ、今人事部長が言われるようなことであれば、局の申に来て仕事をさせるのと、向こうに持っていくのと、どれだけの手間がかかるか、あるいは作業の手順、さらには信書の秘密、これは持っていく方が、より高く保持されるのか、局内でやらせる方がいいのか、それはどう思うんですか。常識的に考えても、所定の正確な、郵便局の中で作業をしないで、わざわざ向こうまで持っていくという手はないじゃありませんか。そういう手間で、実は郵便物の遅配を招いたり、あるいは誤配達になったり、そういう問題が出てくる。しかも町内会全部あげて、そうしておるんじゃなくて、推薦を受けた何名かの人が仕事を、郵政の臨時職員としてとっているわけですからら、当然これは、局内に持ってきてやるべき筋合いのものですよ。 それを、今人事部長のような、何かむずかしい理屈をこね回して、局内だけで仕事をせぬでもいい、よそへ持ち出していってもいいんだというような理屈は、これは私はあくまでも理屈であって、正常な郵政事業の運行、こういう角度にはまらない。それとものの考え方が、平常の場合に郵便物がたまったなら、それを町内会に委託する、そういうことをやらないで、もう少し現場で、ゆっくりと関係者が話し合って、どうすればいいかという、そういう方法をなぜとらないのですか。私は、その辺が問題だと、こう言っておるのです。 だから、これもよく考えていくならば、あなた方が、団体交渉を拒否される。話し合いができないから、はしなくも、こういうところに問題が発生してくるのだと思います。しかも町内会のやった結果、何回も繰り返すようですが、郵便物の破棄、信書の秘密は侵犯される。著しく郵便物は遅配をする。この前、郵政大臣が、何らか話を持とうという場合でも、話ができないという場合でも、一切の責任は大臣がとります――どういう責任のとり方をしようとするのか。関連質問で、大へん長くなりましたが、もう一度、人事部長、郵務局長、それに大臣からお答えをいただいて、この関連質問を私は終わりたいと思います。
○政府委員(佐方信博君) 郵便物を、よそへ持っていって区分した方がいいか、その局で区分した方がいいか、それは問題なく、そのためにこそ、郵便局はあるべきものでございますから、郵便局舎でやるべきものでございます。 にもかかわらず、そういうように、それからまくいかないというところから、非常な苦労をいたしまして、こういうことを考えておる。何とかしてサービスを維持しなければならぬという管理者の気持を一つ御了察いただきたいと思っておるわけでございます。
○説明員(板野學君) ただいま人事部長から答弁がありましたように、これは特別な、こういう場合とか、あるいは年末の、非常に物が多くなって、短時日のうちに配達しなければならぬ、こういうような特殊の事情のときに、こういう方法をとる次第でございまして、前送の配達所というのは、そこで区分するわけじゃございません。区分したものを、そこへ持っていって、そこで授受をいたして、そこから配達する、こういうやり方であります。これらのやり方につきましては、これは常在員等におきましては、ただいま前送保管符というものを設けまして、物が多いときには、その保管箱に一時置いて、あらためて、そこからまた配達を始めるというような制度をとっておるわけでございますが、いずれにいたしましても、常時これはやられるということじゃなしに、やむにやまれず、そういう方法がとられておるということを御了承願いたいと思います。 それから、練馬の問題でございますが、これは、実は昭和三十年ごろから毎年のように物だめがございまして、これは団体交渉のやれるときには、国体交渉をもやってきたわけでございますが、どうしても、それがうまくいかない、今年は、このような団体交渉もございませんので、私どもといたしましても、できるだけ現地の実情をよく把握しつつ増員もやってきた、今年になりまして、十四人というものが、すでに増員されておる次第でございます。 増員等の数につきましても、いろいろ問題もございまするし、また、実際に、こういう物だめの起らないよう、今後も十分私どもといたしましても、注意して参りたいと考えております。
○国務大臣(植竹春彦君) ただいま責任についての御質問でございますが、これが、たとい非常勤であろうと、また常勤者による事故であろうと、また、それが過失であろうとも、また故意であろうとも、すべて郵政の担当者に責任のあることは自覚しておりますが、その責任の種類につきましては、いろいろあろうかと存じます。 たとえば、自分がその執行、配達、現実に、具体的に配達の立場にある者の場合、あるいは指示、指揮命令を与えます者の立場にある責任等によりまして、直接間接の責任は分れるわけでございましょう。 そこで、最後の指揮監督しの責任は、郵政大臣にあることを自覚いたしておりますが、さて私といたしましては、この郵便物が、どうやって、できるだけ円滑に配達されるかということを、実際起こりました、現に起こりつつある事案に従いまして、この問題を解決していかなければならない、たとえば、これを処罰に重点を置くか、あるいはさらに、訓練に重点を置いて、激励をして配達事務を少しでも、当然あるべき姿に正常化していくべきであるかという点につきましては、やはり、そこに非常勤と常勤の場合も違いまするし、また、平生の場合と、闘争等、平生でない、非常と申しますか、異常な状態にある場合とによりまして、その責任のとり方も違うと考えます。 でき得べくんば、できるだけ処罰によらずに、指導によりまして、理解と指導とによってこの問題を解決して自分の責めを全うしていきたい、さような方針でいたしております。
○野上元君 今の問題は、私もちょっと一、二質問しておきたいのですが、町内会にやらせる場合に、行ってみると、一時間四十円で請け負わしているわけですね、それは、どうなんですか、一時間四十円であって、いつ配達してもよろしい、こういうふうになっているのですか。とにかく一日中の間に、一時間働けば、四十円出すのだ、従って、郵便物を持っていったから、すぐ配達しなければならぬ、そういうことじやなくて、その人の都合のいいときに配達をしてよろしいのだ、こういうふうに現地では言っておつたのですが、その点、どうですか。
○説明員(板野學君) 大体、町内会から出ます非常勤につきましては、フル・タイマーというのが非常に少くて、大体パート・タイマーということでございますので、時間ぎめには一時間なんぼというような大体の条件にしておるわけでございます。 ただこれは、郵便物が、いつやってもいいということじやなくて、やはり所定の時間と申しまするか、たとえば、夕方の六時ごろになって、暗くて、いろんな危険その他があれば、それまでには配達をやめてもらう、またどうしてもいろんな面で配達ができないというものは、それまでには、局から行って、それを全部持ち帰ってくる、こう、いう方法をとっておる次第でございます。
○野上元君 今、森中委員が発言された中に、郵便物をごみための上に置いたために、風に吹き飛ばされて、だいぶなくなった。あるいは犬がくわえておったという事実が、現地を調査した結果わかったのですが、そういう点について、本省にいつごろ報告されましたか。
○説明員(板野學君) 私の方が、それを聞きましたのが、実は過日、二、三日前に、森中先生から電話があったときでございます。
○野上元君 そういう事態が、盛んに新聞にたたかれる状態ですから、郵政当局としては、そういうことが、最も好ましからざる状態のはずなんですね、従って、現場に起こりつつある状態は、現場の月長さんに、つつみ隠さず報告するように、かつ、そうして間髪を入れずに、適正な措置をとっていくというのが、私は郵政省のやり方と思うが、何か現場の局長が、そういう事故を隠してしまう、事故を報告すると、自分の勤務評定が下がると、こういうような心配をされて、隠しておられるということが見られるのですが、そういうことを一掃して、まずいことはまずいということで、早く処置するように、今後やるべきじゃないかと思いますが、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(植竹春彦君) 全く、ほかのことと違いまして、全く野上委員のおっしゃる通りでございます。信吉がゆえなくどこかへ風で飛んでいってしまうとか、あるいは破棄されるということは、これは郵政を扱います者の上から下まで、全部重大関心事でございますので、今後このようなことの絶対に起こらないように、万が一起こりましたときには、ただいま御意見の通り、できるだけすみやかに、ありのままに報告させ、遅滞なくどうやつてそれを、あとの処置を、どうやつていったらいいかという指示をすみやかに与えることにいたします。
○野上元君 質問をもとに戻しますが、それで、先ほど板野郵務局長に、ちょっとお尋ねしておきましたが、パーセンテージ、わかりましたか、郵便物の、東京における全国の取り扱い……、わからなければいいのですが、郵務局長の御答弁では、とにかく郵便物にマツチしておらない定員が配置されておるということだけは認めておる、しかし、東京は能率がいいので、大体やつていけるのだ、こういう御答弁なんですが、実際に、その通りですか。
○説明員(板野學君) 私が申し上げましたのは、郵便物が三〇%増加したから、定員も三〇%増加しなければならぬ、こういうことでなしに、東京都のように、非常に郵便物が多いところでは、手すき時間がだんだん少なくなって能率が上がつていく、こういうことで、その物数に比例しては、定員がふえていくことはないということを申し上げた次第でありまして、また、定員の配算につきましても、郵便物の多い大都市につきましては、ほとんど全国の配算の八〇%近くが、東京初め大都市に増配置しておる、こういうような状況でございます。
○野上元君 それで、私は先ほど郵務局長が、外現業の局の状態について、それぞれ名前を上げられましたが、私繰り返しませんが、そういう状態が、東京に主として起こりつつあるということは、やはり私回ってきて、そういうことが大きな原因になっているような気がするのです。 東京都内における郵便局の状態というものは、非常に何かせっぱ詰まった、定員が足らないというような空気が非常に強いように思うので、その点を早く改善しないと、この問題は、いつまでたっても解決できないのじゃないかというふうに考えるわけですが、それで練馬の問題は、先ほど森中委員が言われましたが、私も現場へ行って調べて見ましたところが、これは、郵便課長でしたか、だれかに聞いたのですが、郵便課の外勤の定員でしたか、本務者が四十六名、非常勤、常勤的非常勤定員というのですか、定数非常勤というのですか、何かむずかしい名前ですが、それが二十八名、それから非常勤が九名、それから残務処理に要する非常勤が七名、合計して九十名になっているわけです。その約半数は、非常勤でやられている、こういうことです。しかも、これはほとんど固定化しているというような状態なんで、これでは、やはりさっき森中委員が言つたような、ちょっと練馬局の場合にはひどいのじゃないか、定員の配置状況がひどいのじゃないか、こういうふうに考えるわけですが、東京部内における各局の状況等も、やはりこれに似たり寄つたりのところが多いのじゃないかというふうに実は考えるわけです。 従って、これらの点についての郵務当局の措置に対して、今後どうやっていくかという点について、御意見を伺っておきたいと思います。
○説明員(板野學君) お話の通り、練馬につきましては、あるいは私ども、またさらに詳しく調査いたしますが、定数的非常勤の割合が、かなり多いようでございますが、御承知かもしれませんが、定員といたしましては、確かに、私どもも足らない、現在六千七百の定数的非常勤を使ってやっているのでございますが、これらにつきましては、できるだけ早く定員化いたしまして、主としてこのような定員と非常勤との比率の率を、できるだけ少なくしていきたいということで、今後努力をしていきたいというふうに考えております。
○野上元君 私と郵務局長との問の質疑応答によって明らかになつたことは、東京都内ばかりでなくて、いわゆる郵便物と定員とのアンバランスといいますか、郵便物にマツチした定員が置いてないところがたくさんあるということがわかったわけです。 従って、これを直さなければならぬと思うが、現実にこれを直すということになると非常にむずかしい。しかしながら、それが最も大きな根本的な原因になっているのは、やはり定員法だろうと思います。従って、この定員法のワクをはずすことによって、相当私は改善される余地が出てくるのじゃないかというふうに考えているわけですが、つい最近、私の得た情報によりますると、行政管理庁はいよいよ思い切って郵政の定員法のワクをはずす、こういう方針を決定したと聞いておりますが、郵政省が、非常にこの問題については積極的に賛成しておらない、私はとういう意見を聞いたのですが、それは事実でしょうかどうか、その点一つ、郵政大臣からお答え願いたいと思います。
○国務大臣(植竹春彦君) この問題については、むろん定員法のワクがはずれたならば、その際に、この点をどうする、あの点をどうするといったような検討すべき点かむろん付随して出ているのではございますけれども、しかし、原則といたしまして、定員法のワクをはずすということに、ただいま別に消極的にもなっておりませんし、特に積極的にもなっているというわけではございませんので、行政管理庁が、そうやって郵政省が企業庁としてやりいいように考えてくれるということに対しまして、役所として、まだ全体の意見を取り集めたわけではございませんけれども、私たちの立場としては、賛意を表しているような次第でございます。
○野上元君 その問題は、これで打ち切ります。それで、その対策の中に、もう一つ聞きたいのですが、一番最後のページに、年末首繁忙手当というのが三億二千六百二十二万円含まれているのですが、昨年郵政省が使用した年末首繁忙手当は幾らになるんでしょうか。
○政府委員(佐方信博君) 郵便として使いましたものは、大体、その程度だと思います。ここにちょっと、資料を持っておりませんけれども。
○野上元君 そうすると、本年度、ここへ組まれておる三億二千六百二十二万円の年末首繁忙手当の対象者は、これは一体だれですか。
○政府委員(佐方信博君) これは御承知のように、一昨年全逓信労働組合と団体協約を結びまして実行いたしました。昨年は、全特逓及び全逓の諸君にも支給をいたしたわけであります。本年といたしましても、これからいろいろ全特逓とも交渉を重ねなければなりませんし、基準等もきめていかなければならない。おおよそのワクといたしましては、大体前年並みのことを考えておる、こういうように御了承を願いたいと思います。
○野上元君 あまり深く追及しませんが、この計画は、本務者の超過勤務というようなものは、全然考慮に入れておりませんか。これとは別個に計画しておりますか。
○政府委員(佐方信博君) 超過勤務手当は別個でございます。
○野上元君 わかりました。以上、私の質問は、きょうはこれで終わります。
○牛田寛君 ちょっと前に返りますが、先ほどいただいております資料の三枚目のページに、年末首要員対策のコンマ六というのは、どういう計算でございますか。
○説明員(板野學君) 大体常在員に比べまして、どうしても非常勤者は能率が落ちる。昨年の例を見まして、いろいろ私どもが、非常勤の能率をはじいてみますというと、昨年は、大体七〇%常在員の七〇%の能率しか上げていない。今年は、特にただいま申し上げましたように、多重の非常勤がこれに加わったといたしますると、どうしてもこの七〇%が六〇%に下る。従いまして、常在員の必要な労働力に対しましては、コンマ六をかけて割り増しをするということでございます。
○牛田寛君 今、常在職員の能率が、非常に下っておるということが言われておりますけれども、その能率とはどういうことですか。
○説明員(板野學君) 先ほど申し上げましたように、大体常在員の能率というものは三・〇八分に処理し得る能力を一点として考えますると、三・〇八分の時間内に、通常郵便物の引受処理が、大体百通できるという換算からいたしますると、年賀につきましては、一人が百二十点分の仕事ができます。大体、この拘束時間が約三百七十分でございます。また非年賀、年賀以外のものにつきましては、九十四点ぐらいの能率を上げてもらわなければならない。これが、大体の平均能率でございます。それよりも下る場合も、もちろんときどきあるために、郵便物がたまるといったことが起こるのでございます。
○牛田寛君 現在、能率が下っている、そういう話をあちこちで聞きますが、そういう事実はないですか。
○説明員(板野學君) ただいま物がたまっておりまする、中野、牛込、小石川等につきましては、全部ということではございませんが、その中のある郵便区につきましては、まあ平常の能率が上がっていないのじゃないかという点が見受けられるわけであります。
○牛田寛君 今、常在員の能率が非常に下っておる。それは、組合の遵法闘争あるいはこれからは三六協定の問題、そういうことが、常在員の能率を非常に下げて、そのために、非常勤職員の多数を必要とする。それが、いろいろの事故のもとになっておるということが言われますが、そういう事実があるか、あるいはそういう事実は全くないか、その点をお伺いをしたいと思います。
○説明員(板野學君) 三六協定が無協定のために、ある程度物がたまるということは、これは事実でございます。これに対しましては無協定の場合には、非常勤を雇用いたしまして、それに充てる。ただ時間内にいわゆる平均的な、その能率を上げるべきものが上げていないために、さらに、それに輪をかけて物がたまる、こういう事実があるわけでございます。
○牛田寛君 いろいろ能率の問題が、委員会でも論議されておるようでございますけれども、結局、その根本原因は、やはり今、全逓の組合と郵政省当局との間の団体交渉がないというというところに、私はその根本原因があると考えておる。その結果、非常に迷惑をこうむるのは郵便を配達してもらう方の国民であるし、また、実際に現場に働いておるところの勤労大衆です。まあ、団体交渉ができないということについては、いろいろと理由を郵政省当局は述べられておりますけれども、これをこの状態のまま枚っておくことは許されないと考えるのであります。それにつきまして郵政大臣は、団体交渉を開いていく道を推進するために、もっと積極的な方法を講じられる意思をお持ちであるかないか、それを承りたいと思います。
○国務大臣(植竹春彦君) この問題を、まず二つに分けて考えております。一つは、公労法によります団体交渉の問題、一つは労働基準法によります年末年始の郵便物配達、収配の問題、二つに分けて考えております。そこで、御指摘の問題のうち年末年始につきましては、労働基準法の問題として、何とかして三六協定を結んでもらいまして、それは、職員と出先の郵便局の局長さんとの間に事業所事業所で結んでくれますれば、いわゆる団体交渉、全逓との間の団体交渉でなくして、これを解決できる筋合いでございますので、もっぱらそれを従業員諸君にお勧めいたしまして、理解を求めて協力を求めて年末年始の問題を解決いたしていきたい、もっぱらさように考えておりますが、どうしても、それでも三六協定を結べないというふうな場合には、仕方がない、もうやむを得ずして仕方がなしに非常勤を臨時に頼みまして、年賀状を運んでいきたい。それから、その次に今一つの問題、公労法の問題であります。全国逓信労働組合の連合会である全逓と政府との団体交渉につきましては、前々から申し上げます通り、なんとかして、このただいま代表者を欠いている、法律上考えますと、全逓は代表者が欠員になっておる、そういうふうに法律解釈でなっておりますので、すみやかにこの法律にのっとった組合をお作りに……、まあ、組合はできておりますですが、組合の代表者を、公的な代表者を早くお作りになって、そうして団体交渉を進めてもらいたい、もし、このまま私たちが団体交渉を再開いたしますと、政府みずから違法状態を認める、法律を守らないでも、力づくでもってやってくれば、もう法律を守らないことを、公けに認めるという姿になりますので、心の中では、一日も早く団体交渉したい、早く二百五十円のベース・アップもしたい、年末繁忙手当も、超勤手当も何もかも早く払いたいとは思いながらも、はなはだ不本意ながらも、団体交渉ができない。そこで、政府がもっぱら全逓の諸君に御期待申しますことは、すみやかに団体交渉ができるように、法律だけは、どうぞお守り願いたい、そういう立場に立って、全逓の諸君にお願いをいたしておるのが実情でございます。
○牛田寛君 三六協定の締結のやり方と、それから公労法の問題と、二つに分けて大臣お考えになっていられますが、結局、三六協定の締結の問題の摩擦も、あるいは公労法の問題も、結局は一つの問題であると私は思うのです。それでまた、一つお伺いしたいのですけれども、結局今の公労法の問題で団体交渉ができないような形になっておるのは、結局公労法の四条三項の違反の問題であると思うのですが、今度ILO条約が締結されますと、公労法四条三項を削除することは、前々から閣議で決定されていると聞いておりますが、公労法四条三項を削除した状態になった方が有利と考えて、労働行政上も有利になると考えられて、そのように決定されたものと私どもは解釈するのでありますが、その点は、いかがでしょう。
○国務大臣(植竹春彦君) これはお話の通り、もう組合員は、解雇されました者でも、解雇されない者でも、これは、将来は組合員にもなり役員になることが、世界の趨勢である。日本におきましてもそのような立法がえ、法律改正をやっていくべきであると考えるのでございますけれども、それではそれを実現いたしますまでの道筋といたしましては、現在の法律によりますれば、役員には、一定の法律の資格があるわけでございまして、その資格のない人が、委員長なり副委員長になり、あるいは他の役員になっておるのは、これは、法律違反である、この佐津違反の姿を改めるために、条約を批准するのではなくて、全国民が、ことに労働組合は、組合員もまた法律を守る、法律を順序する組合であるということを世界に向かって示して、現在の法律に照らせば、とにかく今の全逓のやり方というものは、法律違反であるから、ひとまず日本の国民は、また労働組合は、法律を順守する国民であり、組合であるということを世界に向かって示して、それから批准の取り運びにすべきである、そういうふうに考えております。どうも、私たちは国民に迷惑をかけるような方法で闘争をせられますることを大へん残念に存じます。組合員の幸福、組合員の地位の向上をはかって参りますには、もうストライキ、闘争といったような、生産性を阻害いたしますような方式で闘争することは、もう新しい時代のいき方じゃないのじゃないか、世界の労働界は、今日におきまして、さらに将来におきましては、こういったような方式でもって闘争せ、ずに、話し合いの広場をもちまして、そうして問題を解決していくような時代の趨勢になり始めたのだ、さように考えますので、私たちが全逓に望みますことは、また全労働者諸君に望みますことは、闘争方式を今後改めて、お互いに話し合ってお互いの地位の維持と向上をはかっていきたい。さように考えますので、今回は何としても、まず日本の労働組合は、法律を順守する組合だということをお示し願うのが、事の先決問題である、さように考えております。
○牛田寛君 私が、ただいまお伺いしましたのは、全逓が四条三項に違反した云々の問題ではなくて、それを離れまして、四条三項を削除するということが、日本の労働行政のために、プラスになるかマイナスになるか、この問題をお伺いしたわけなんであります。
○国務大臣(植竹春彦君) 私は、四条三項を廃止して、世界の趨勢に合って、諸外国と相提携してやっていくことが望ましいと考えます。しかしただそれだけをお答え申し上げましたのでは、私たちの意は尽していないわけで、この四条三項は廃止する。しかし廃止しっぱなしだけでは、これだけでは、企業官庁として、十分な運営ができていけないから、やはり企業官庁として秩序を維持し、業務を円満、完全、円滑に遂行していくための秩序維持のための、多少の他の部分の法律、他の労働関係の法律を改正していく必要はある。たとえば、この鉄道営業法も、その一つでございましょう。またそのほかに二、三あるようでありますが、それらを整備いたしまして、それから批准の取り運びになるべきものと、さように考えております。
○牛田寛君 今のお話は、よくわかりましたけれども、結局、今の大臣のお答えから考えますと、現在の四条三項に違反した状態に、今は形にはなっておるわけです。しかしそういう形それ自体は、結局新しい情勢のもとでは、違反とはならない。しかし大きくいえば、日本の労働行政上、それが直接弊害をもたらすということはない、こういうふうに考えるのですけれども、また今度の問題に関係なく、四条三項が削除されれば、いろいろな問題が起こった場合に、同じような事態が起こらないとも限らないと思います。
○国務大臣(植竹春彦君) それを防ぎますために――防ぎますというのは、同じような事態というのは、今回の全逓のとられます行動のような事態という意味ではございません。従って、同じような事態とお答え申し上げることは、どうかと思いますが、四条三項を、このままで現在適用いたしますと、やはり企業官庁としての運営上、そごを来たす事態も起こらないこともないと考えますので、企業官庁の秩序を維持し、業務を円滑にしていく程度の四条三項にかわりまする法律改正は必要かと存じます。
○牛田寛君 この後はどういう法律改正をするか、これは私ども予測できることではありませんけれども、少なくとも四条三項の削除の事態というものは、それほどの大きな弊害をもたらすものではない。むしろ四条三項削除の事態で、労働運動のあり方自体に問題がある。そういうふうに、大臣はお考えになっているというふうに解釈するのでございますが、それでよろしうございましょうか。
○国務大臣(植竹春彦君) 両方でございます。一番の大きな問題といたしましては、ただいまおっしゃった通りでございます。そのほかに、やっぱり法的にも――法律的の問題はあるわけでございます。
○牛田寛君 長くなりますからこの辺でやめたいと思いますが、結局、今お話を伺いますというと、四条三項違反云々の問題は、それほど大きな弊害をもたらすものではなくて、一つの労働運動のあり方に対する政府の反対意見、そこから労働組合との意見の食い違いが起こっている、そう私は考えるのです。そのために、結局団体交渉ができなくて困っているのが一般国民であり、また労働者一般大衆である。今、郵政大臣のお考えのような立場での話し合いの場というものを作ろうと、この間からお話があったはずでありますし、また組合側の方でも、そういう意向を私は聞いております。ですから、この際、今までの行きがかりにとらわれないで、このままいわゆる郵政大臣のおっしゃるような正常状態が回復されれば団体交渉する、それまでは団体交渉しないというふうないき方でなしに、もっと柔軟性を持った方法で団体交渉を開くべき方法は、私はできると思うのであります。そういう方向に一つ郵政省は、この際努力すべきではないか、これが一つ。またもう一つは、当面の問題といたしまして、年末首の問題がございます。これもやはり、当然話し合いが行われなければ、円滑に運営できないという立場になっています。それが今の団体交渉を拒否するという立場で話し合いができないというところから、いろいろな非常勤の問題だとか、あるいは協定の問題だとかに摩擦が出てくる。これは、私の一個の考えではなくて一般の世論も、そういうふうに言っているわけであります。これは新聞紙などで大臣も御承知だと思います。この点について、もう少し柔軟性を持った立場で話し合いの道を開くように努力していただきたい。それについて大臣のお考えを承って、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(植竹春彦君) 年末首の問題は、御意見の通りでありますし、先ほどお答え申し上げた通りであります。 それからあとは、団体交渉の問題につきましては、先ほど申し上げた通り、どうしても法治国でありますと、現在の法律を破ったのを公に認めるということが、どうしても法治国の立場としてできないので、それでこの全逓の方で正常化する、つまり法律をこれから順守することになるのだということが見通しがつきませんと、団体交渉に応じられないことは、ちょうど公労委の勧告によりまして、かつて国鉄労組と国鉄との間に団体交渉が再開されました前例もございますことで、ある程度の柔軟性は、むろん考えてはおりまするけれども、一応法律を守るということがはっきりいたしませんと、法治国の立場で、どうしてもそれはできません。 このことを御理解いただきますためには、かりに、その立場を政府と組合とが立場をかえて考えて分析していただきますと、すぐ御理解いただけるかと思うことは、かりに私たちが、もし組合であり、政府がもし違法行為を認めるようなことがあるならば、政府は、違法行為を認めるのか、政府は、法律違反を堂々と認めているのかと言って、私が野党であれば、非常な追及をいたす考えでございます。立場を逆にいたしまして、今日は、私たちは政府の立場でありますると、どうしても法律違反を堂々としてやる、しかも法律違反をなくされますチャンスは幾たびかあったのにかかわらず、依然として法律を破られたままの現状で全逓側がおりまする以上は、どうしても法治国の立場といたしまして、法に従って行政を執行していくという法治国の政府といたしまして、どうぞこの点だけは、何といたしましても、はなはだ不本意ながら……残念ながら、不木意という言葉は取り消します、政府の容認することはできない立場で、この点は、非常にかたく政府の方針として貫いていく決意でございます。
○野上元君 関連して。 ただいま全逓と郵政当局との紛争の問題について、牛田委員から国民の立場を代表されてきわめて適切な解決策が郵政大臣に勧告されたのにもかかわらず、郵政大臣は、依然として全逓の行為が、公労法四条三項違反であって、これを政府が認めるということは、政府みずからが公労法の法律に違反することになるから、断じてできないのだ、この一本やりで答弁されておりますが、この前の委員会でも、私が郵政当局に要求しておきましたが、今回、十一月に開かれましたILOの結社の自由委員会並びに理事会の結論について、郵政当局はお読みになったと考えますが、しかし、この問題について、きょうは私時間がありませんからやりません。やりませんが、ただ一言聞いておきたいことは、郵政大臣は、しばしば九十八号条約には違反しない、こういう答弁をされておりましたが、今でも、そうでしょうか。
○国務大臣(植竹春彦君) その通りであります。
○野上元君 それでは、八十七号条約には違反するという答弁をされましたが、その点は認められますか。
○国務大臣(植竹春彦君) ちょっとわからないのですが……。
○野上元君 八十七号条約です。結社の自由及び団結権の擁護に関する条約、ILO条約八十七号には違反する、従って、公労法四条三項は削除する、これは、倉石さんもILOの総会で述べられておる。政府もILO八十七号を批准するとともに、公労法四条三項は削除すると、こういうふうにしばしば閣議で決定されておりますから、明らかに公労法四条三項は、ILO八十七号に離反する、こういうふうに、大臣もしばしばこの本委員会で答弁されておりましたが、今でも、そういうふうにお考えになっておりますか。
○国務大臣(植竹春彦君) 四条三項は、八十七号と背反いたしますので、抵触いたしますので、批准するに先立ちまして四条三項を削除いたしてから、批准の運びにいたす、ただし、企業官庁の秩序を維持し、円滑に業務を執行するために、何らかそこに、四条三項をはずしたばかりでなく、さらに今の目的を達する程度においては、批准の前に法律改正を行なって、それから批准の段取りにする、こういうふうな段取りを考えております。
○野上元君 あとの方につけ加えられたやつは、大して問題じゃない。それは、別個の問題だと思うのですね。四条三項を撤回するにあたっての事後措置として、これにかわるべき措置としてやられる立法でしょう、従って、四条三項が、明らかに条約八十七号に抵触するということだけは、これは、認められたのですか。その通りですか。
○国務大臣(植竹春彦君) その通りであります。ただ、さっきのそれにかわる云々ということは、どこまでも付随した、関連した問題であったと思います。批准すれば、それを補ら何らかの法的措置が講ぜられるということは関連いたしております問題で、四条三項の削除だけを政府が承認したというわけではございません。 確かに四条三項は、削除しなければいけないという考えには変わりございません。
○野上元君 私の今お聞きしておるのは、法律解釈です。四条三項が、ILO条約八十七号に抵触するということをあなたが認められたということだけは、確認しておきたいと思うのですね。
○国務大臣(植竹春彦君) その通りです。
○野上元君 そとで、ILO八十七号というのは、どういう条約であるか御承知でしょうか。
○国務大臣(植竹春彦君) 大体存じております。さきほどその通りであると申し上げましたが、それは、むろん批准すれば四条三項が抵触するということを申し上げたのであります。 批准しないで、現在のままでは、四条三項は、――まだ八十七号は批准されておりませんのですから、四条三項は生きておるし、また四条三項の存在理由、レーゾン・ゲートルはある、こういうふうに考えております。
○野上元君 国内的には批准されておらないにしても、国際的な条約として、これが現に国際間においては、すでに効力を発した条約であるということだけはお認めになるでしょう。
○国務大臣(植竹春彦君) まだ効力は発生しておりません。批准によって、初めて効力が発生するわけであります。
○野上元君 いや、私が聞いておるのは、国内においては、そうかもしれませんが、国際的には、確立された条約だと……。
○国務大臣(植竹春彦君) いや、国際的にも、やはりその通りと考えます。まだ効力は発生されておりません、批准を待ちまして、初めて国際的にも発生いたします。
○野上元君 その法律論争はやめまして、いずれにしても、ILO条約八十七号というのは、要するに結社の自由及び団結権の擁護に関する条約、こういうものです。これに抵触する、こういうふうにお考えになっているわけですか、そうですね。
○国務大臣(植竹春彦君) 批准されれば、四条三項が抵触するわけでございます。
○野上元君 そうすると、日本においては、最高の法律である憲法があるわけですが、憲法の二十八条には、労働者の団結権、団体交渉権、団体行動権が保障されておりますが、この法律は、現存日本において有効です。この法律には抵触しませんか、公労法四条三項は。
○国務大臣(植竹春彦君) 憲法の結社の自由も何も、すべて公けの秩序、公共の安寧、それを前提としたものでありまして、従って憲法規定は原則をきめたものでございますので、いろいろな観点から、憲法規定の範囲内で制約が法律によって加わりますことは、これはもう法律常識の当然のことであって、それで確かに、憲法によっても結社の自由が認められ、また公労法の第十条によっても、自主的に役員等が選定されることも認められておりますが、そこにやはり、公労法四条三項によりまして、今日は制約が加わっておりますので、やはり憲法規定に対する一つの憲法の許されたる範囲内の制約規定、そういうふうに考えております。
○野上元君 その憲法規定に許された範囲内の規定である公労法四条三項が、明らかに結社の自由及び団結権の擁護に関する国際条約に抵触するということが明らかになった今日、国際条約には抵触するけれども、憲法には抵触しないという解釈は成り立ちますか。
○国務大臣(植竹春彦君) いえ、国際条約上も、まだ批准されておりませんから、公労法四条三項は抵触しておりません。批准されれば、抵触するということを繰り返し申し上げておるわけでございます。
○野上元君 少なくとも政府の答弁は、抵触する……。それでは、言いかえましょう。抵触するおそれがあるので、批准したら、公労法四条三項は削除しましょう、こういうことになっておるわけですれ。 従って、現実に抵触するおそれがあるということだけは明らかだ、はっきりしておるわけだ、これは、労働問題懇談会においても、はっきりしておるわけだ、そういう解釈が成り立つならば、現存する憲法の二十八条の団結権の保障に抵触しないという考え方はおかしいと思うのです。そういう法律解釈は成り立たぬと思うのです。
○国務大臣(植竹春彦君) それは、私の申し上げておることは、削除してから批准をするということでありますから、抵触問題は、永久に起こらないわけでございます。四条三項を先に削除して、それから批准するのですから、抵触問題は起きない。 仮定をおきまして、もし批准をして、しかも公労法四条三項を削除しなかったというそのときに初めて抵触問題が起こるので、まだ批准しておりませんですから、四条三項は国際条約にも抵触していないし、やはり国際法上にも、憲法にも抵触していない、こういうことを申し上げておるわけであります。
○野上元君 それでは、政府はILO総会において、なぜILO条約八十七号を批准した場合には抵触するおそれがあるので、公労法四条三項は削除いたします、こういう答弁をしたのですか。どうして削除しなければならないのですか。
○国務大臣(植竹春彦君) それは、ILO条約八十七号を批准いたしたいためでございます。
○野上元君 それは、いたしたいためというのは、ILO条約八十七号に抵触するというおそれがあるからという解釈でしょう。
○国務大臣(植竹春彦君) 批准してしまえば、違反するおそれ、ではございません。確かに違反いたします。しかし今はまだ批准してないのだから、ちっとも違反してない、こういう解釈でございます。
○野上元君 そんなばかな解釈は成り立たないよ。まあ、やめましょう、幾ら言ったってきりがないから。 それで、先ほど年末の問題を、年末の繁忙を円滑に実施するために、大臣は、全逓とは話し合わないけれども、各職場において、十分に説得して三六協定を結びたい。そうしてこの年末を切り抜けたいという答弁をざれたのですが、現実に、現場で三六を結んでおる局数を知らしてもらいたい。
○政府委員(佐方信博君) 十一月三十日現在におきましては、普通局におきまして約二割、百六十局ぐらいでございます。それから特定局におきまして約半数でございます。 ところが御承知のように、十一月で期限の切れるのがあるわけでございます。そこで十二月になりましてから、何局になっているかという集計が、まだできておりません。きのうからでございますので、一両日中に、新しい数字がまとまると思います。
○野上元君 そんなことで、年末は切り抜けられると考えますか。
○政府委員(佐方信博君) 切り抜けられようが、られまいが、全力をあげて、われわれとしては努力をしなければならない、こういうふうに考えておるわけでございます。
○野上元君 全力をあげて、できなかった場合には、どうなるのですか。
○政府委員(佐方信博君) そういうことのないように、野上委員の格段の御協力をお願いいたしたいと思います。
○牛田寛君 先ほどの私の最後の質問が、まだ大臣によく御了解できなかったのではないかと思うのです。 私は、全逓の組合に違反がなかったとは申しません。しかし、現実の問題として、現在の状況にこだわって、それでこのまま団体交渉のない状態でもって、遷延させるということの方が、もっと直接的に、国家、国民に与える弊害が大きいと、私は、そう考えるのであります。ですから、そういう立場で、違反行為を認めないという立場で、十分な話し合いの場を作るように、もっと積極的に、柔軟な交渉を開く道を推進していただきたい。それが私の最後の要望でございます。その点を一つ、十分に了解していただいて、努力願いたいと思うのであります。 以上であります。
○森中守義君 私は、ちょっと資料を最初にお願いいたしたい。今、佐方人事部長が言われたのは、前回大臣が答えられたのと、だいぶ違うので、少しただしておきたいと思う。 資料は、監察局長にお願いしたい。昭和三十年から現在まで、そう数多いものではないと思いますから、少し御調査の上、提出をお願いしたい。三十年から現在まで、郵政省で扱った現金、それから有価証券、これが盗難または紛失をした事件の発生の月日、発生の個所、その金額、それから事件の捜査の経過とてんまつ、ことに、その中には、事件の捜査に当たって動員された監察官の数、それに要した経費、それから、てんまつの中には、捜査の打ち切り、それは、どういう形態のもとに打ち切られたのか、捜査打ち切りの時期も、同様にお願いしたいと思う。それと、捜査ないしは調査の過程で、盗難と断定された事件で、犯人が発見されない場合の措置、ことに、それは担当者の処分、その処分は、適用法と、適用法の何条に基づくものか。それから、当務者に金額の補てんを求めたとするならば、その適用法と条文、これだけを、早急に調査の土、御提出をいただきたいと思う。
○説明員(荒巻伊勢雄君) 御要求の資料につきましては、相当――三十年以降のものでございますので、多少膨大なものにわたりますし、若干の時間をお貸しいただきまして、至急に調製いたしたいと思います。
○森中守義君 ちょっと……、相当件数多いですか。――それじゃ、金額を五万円以上ぐらいにしていただきましょうか。そうすると、そう多くないと思うんです。よろしいですか。
○説明員(荒巻伊勢雄君) ちょっと先生のお尋ねの、御要求の資料につきましてでございますが、郵政省の扱いました現今という観念が、いろいろありまして、たとえば現金書留という郵便で扱う場合もありますし、資金として郵政省が扱う場合もありますし、その観念が、やや私ども明確でございませんでしたので、この点、もう少しお尋ね申し上げたいと思います。
○森中守義君 それは固有の資金、それから扱ったもの、それは両方ともしていただきたいと思うのです。――だから、金額を五万円以上ぐらいにしていただくと、かなり少ないでしょう。つまり、書留のような場合には、制限が五万円ですね、そうでしょう。――だから結局まあ固有のものというように制限されてくるかわかりません。固有の資金が盗難にあったとか、紛失したとか……、そうすると、数も比較的少ないんじゃないですか。よろしゅうございますか。
○説明員(荒巻伊勢雄君) 承知いたしました。
○森中守義君 時間もだいぶ差し迫っておりますので、要領よく簡単にお尋ねいたします。 最初に、今回、郵政省が国会に上程された郵政省の設置法の一部改正、この内容からいきますと、官切長だけをやるんだというようなことですが、官房長の資格というのか、どういうような立場の人ですか。大臣の方からお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(植竹春彦君) 本省内の局長と同列でございます。
○森中守義君 そうすると、この改正法律案の内容からいきますと、二十一条の小に官房長を置く、「官房長は、命を受けて大臣官房の事務を掌理する。」と、こういうことですが、現行の大臣官房の権限は、全部これは持つということですか。 つまり、具体的に申し上げると、設置法六条に、相当膨大な内容があります。この全部の権限を、官房長は掌理すると、こういうことになりますか。
○国務大臣(植竹春彦君) その通りでございます。
○森中守義君 そうしますと、現在の人事部長、建築部長、資材部長、これらの人は、どういう資格ですか。――まあ資格というと、多少抽象的ですがね。各局長がおいでになる、こういう人たちと、同格ですか。
○国務大臣(植竹春彦君) 大体、実際上の問題といたしましては、まあ部長は同格になりますけれど、しかし、組織法上は、官房長の下に部長が置かれることになります。実際上同格と申しましたのは、たとえば次官になりますときに、必ず官房長になった者が――まあ官房長は、大体局長と同列ではありますけれど、同列の右翼になるでございましょう。まあ右翼、左翼という言葉が、はなはだ不明確な言葉でありますけれども……。そうすると、官房長であった者が、必ず次には次官になる、そういうものじゃない。部長が、先に次官になることもあれば、他の、省内の局長が、事務次官になることもあるんだ、こういうような意味合いで、わかりやすく同格という言葉を使った――部長と官房長は、実際上は同じような人がなるんだと申しましたのは、その意味で申しましたので、設置法といたしましては、確かに官房長の方が上でございます。
○森中守義君 これは、決してひやかすつもりじゃないのですが、設置法の中には、局長、人事部長、あるいは資材部長、建築部長という、そういう格はないのですよ。どこにもない。だから観念上の問題として、三部長は局長だ、こういう解釈が私は正しいと思うのです。今、大臣の答弁、少し違っておりませんか。法律事項じゃないのです。
○国務大臣(植竹春彦君) 法律事項じゃないのです、観念上の問題であります。御指摘の通りでございます。
○森中守義君 そうしますと、今私が申し上げましたように、設置法の中にいう全部の事項を掌理するということになると、これは、大へんな権限を持つことになりますね、それで局長と同格ですか。
○国務大臣(植竹春彦君) それは業務量につきましては、ずいぶんほかの局長も多いわけでございます。権限につきましても、今のところは、多少官房長の……、今の官房というものはずいぶんいろいろな部まで――元来から申し上げますれば、独立した局になるべきものが、官房の中に、依然として残ってくるわけでございますから、その上に立ちますから、なるほど御指摘の通り、一応相当大きな一つの房と申しますか、官房と申しますか、局ではございませんが、一つの組織体になるわけでございます。それは御指摘の通りでございます。
○森中守義君 実は、その辺がいろいろ問題があるのですよ。しかし今回出されておるこの設置法は、これを読んでいけば、今私が申し上げたように、設置法六条の中にいう一切の権限を掌理するということであれば、人事、資材、建築、三部長を、官房長は掌理して指揮、監督をする、こういうことになるでしょう。
○国務大臣(植竹春彦君) 官房長は大臣の命を受けまして、各局間の調整に当り、それからあと……。大へん申しわけありませんが、実は、設置法は内閣委員会にばかり御質疑があるのかと考えましたので、ここに資料を持っておりません、設置法を持っておりませんのですが、そこで、大へんお答えが雑駁になるかと存じますが、実は今回、もう予算が通ってしまっておりますものでから、多分同じ御意見だろうと思いますが、ほんとうは官房長だけを今度置きまして、あとに全然手をつけないというのは、確かにすっきりしない面はございます。それは、自覚しておりますのですが、何分にも、もう予算は、とうに通ってしまったし、まだ官房長も置いてない、間に合わない、それじゃとりあえず官房長だけを、一つ御理解いただきまして通していただいて、それからあとで、これは郵政省設置法というものは、まだまだ問題点が残っていて、改正していきたい、そういう熱意がございますわけで、その点どうぞ、この辺で御理解いただきまして、何分御審議、公布さしていただきたいと思います。
○森中守義君 これは大臣、私はこの法改正が、前二回出ておりますが、その歴史を知っておるから、あなたの言われんとする意図はよくわかる。だけれども、第一、ILOの問題じゃないけれども、あまりにも事、槙重になる郵政大臣や郵政省の諸君が、法律を提出するに当って、あと、いろいろ考えていけば整理するところがある、しかし予算が通っているから、この法律を出すんだということでは、これは一体、国会に法律条を出してくる認識そのものが問題ですよ。 なるほど、潜左的な気持、あるいは過去の歴史の中にあるこの法案の扱いのことは、これは、あなたより私はよく知っておる。だけれども、従来しばしば郵政省の設置法改正に対する態度が強く攻撃されてきたのは、一貫した方針、あるいはその内枠が整理されていないというところに、この問題があったわけです。よろしゅうございますね。それで、今あなたは、なるほどこの案件が、内閣委員会にかかっているから、説明すべき内容がない、こうおっしゃるけれども、どだいですよ、これは、実は本来ならば、問題の内容次第では、かかっている委員会ととこの委員会が合同審査をすべき筋合いのものだと思う。だけれども、今回はそこまで、まだ国会は残っておるから考えちゃおりませんから、大体予算が通ったから、二回も三回も、三回目ですかね、前二回やって、冷飯ばっかり食っておるから、今度くらい通してもらえるだろうという気持は、何ですか、理論的に成り立たないじゃないですか。もう少し法律案というものは、正確を期して、こうすれば行政機関も整備される、国民にサービスか提供できるという、はっきりしたものがなければ、これは一つ、引っこめてもらいましょう。そういうあいまいな態度なら、はなはだもってよろしくない。
○国務大臣(植竹春彦君) この法律改正と申しますものは、幾らやりましても、それで完全というものは、なかなかむずかしいことであると存じまして、そこで今回も、予算が御審議いただいて、官房長を置くようにという国会の国の最高権威の御意見でございますので、その御決定を尊重いたしまして、それに合わしたように、この法律案を提出いたしましたのでございまするが、そして、そのときには、予算を御審議下さってお通し下さいましたときに、ともかくも、ことし中に、臨時国会でも、また追っかけて出すようなときには、官房長だけで、今回はがまんしてやろう、よろしいということが、暗に含まれての御審議の結果だと存じまして、この官房長だけを出しましたので、国会の御意思を尊重いたしまして出しました点を御理解いただいて、今回は一つこの程度で願いまして、それから法律改正では、先ほど申しましたように、なかなか完全というものもございませんので、私の就任後はどういうふうに、あとの問題、いろいろございます。たとえば電務局の問題とか、たとえば職員局を設置すべきか設置すべからざるかとかいう問題とか、いろいろ設置法に関しまする問題を、ただいまも検討中でございますが検討は、ほほ案ができ上がりましたならば、また御相談も申し上げ、御審議もいただくような段階も来ようかと思いますが、ただいまは、一つその辺で、何とぞ御協力を、御審議をお願 い申し上げます。
○鈴木強君 関連をして、私は大臣に申し上げたいと思います。 大臣の説明が、私は気に食わぬのです。食わぬと言うと、大へん失礼ですけれども、少なくとも今お話のあるように、二度も、あなた方が提案したものが、審議未了になって今日にきている。 なるほど、予算は、私も参画しましたか、その当時から、問題がたくさんあったんだが、最初は、官房長のランクはなかったのです、予算書の中に。どこに入っているかというと、局長の中に入っているということは、ずさんきわまりないです。それで当時、官房長の性格を私たちは委員会で質問しておるのです。どういう性格でどういう仕事をするのかということを説明を聞いたのです、今大臣のおっしゃられたことと全然違います。 官房長というのは、局長と同クラスでもない、人事、建設、資材と、この三部を事務的に何か、統轄でもないのです。とりまとめをするという程度の官房長だったのです。そんなものじゃ、私は置くことはないということで反対をしておったのです。きょう聞いててみると、あなたは、そういう経過を全然報告しない、前委員会において、われわれが皆さんから聞いておる官房長の性格と、まるっきり今の質疑の中で明らかになっているように違ってきている。そういう点が、まあ前は、こうだったが、こういう点は、こうやったらこうですというような、やはり説明があって僕はしかるべきだと思うのです。われわれが聞いていると、非常に国会がばかにされて、前回の官房長の性格を聞いたら、これは議事録を見ればわかりますけれども、ずいぶん追及したのです。前の大臣が、明確に答弁されておるのは、あなたの言っておるのと違っていますよ。 そういう点が、どういうわけで変ってきたのか、そこらへんは、少し親切に委員会に対してやってくれんと、私たちは、前回の委員会でお聞きをしておる線で、今回お出しになっていると思うから、奇異の感を受けるわけですね。そうすると、われわれ自体が、その間の経過が全然抜けていますから、狐につままれたような格好で、今の質疑を私は聞いておったのです。そういう点、非常に不親切です。私は、前の通りだと思っていたのだけれども、今あなたのお答えを聞いていると、まるっきりわれわれの受け取っている解釈と違うのですよ。そういう点、あなた非常におかしいですよ。
○国務大臣(植竹春彦君) これは、全く私といたしましては、予算で御審議願ったことと同じでなければ、これはおかしいという御意見だろうと思いますが、私も、さように考えます。 しかるに、私の本日の答弁が、それと違っておるという御指摘でございますが、実は、先ほども申し上げましたように、きょうは、この御質問ないと思いまして、資料をとりそろえておりません。ただ、ようやく今、法案の案文だけが手に入りました程度でございまするので、これはさっそくに、このきょうの私の表現の仕方につきましては、さらに役所に戻りまして、反省もし、検討もいたしまして、そして速記録も調査いたしまして、その上で、あらためて答弁をいたしたいと思いますが、要は、この前の予算のときに御審議願った御趣旨でもって、今回も提出しているわけであります。
○森中守義君 今、同じようなことを言ってもらったわけですが、官房長というのは、官制上配置としては、局長の一番右翼になるのですか。それと、今あなたが言われた、必ずしも官房長が次官になるのじゃない、こういうのですが、これは、また当然です。本省の局長でなければ、次官になれないということはない。地方の郵政局長だって、監察局長だって、これはなれますよ。そういうことは言いわけにならぬ。 だから、官制上の配置としては、右翼になるのかどうか。それが一つと、それから、さっきからのお話によれば、在来は、慣習的に三部長は局長待遇であった。ところが、今回官房長という、つまり設置法の中に言う全部の事項を処理していくならば、官房に局長ができたわけだから、正確に今、局長と答弁されている、その下に、部長がおるならば、これらの部長は、現在各局に配置されている次長、こういう人たちと同じ格ですね。
○国務大臣(植竹春彦君) 私が、先ほど申し上げました調整の役目、あるいはただいま森中委員がお話になりました掌理という言葉の使い分け、また先ほど、確かに右翼と、これは俗語の意味で申しましたのですが、そういう点について、御答弁申し上げなければならないのでございますが、先ほど、たった今、鈴木委員からも、ああいう御指摘もございましたの、慎重を期する意味におきまして、本日は答弁を留保させていただきまして、よくこの点、役所で調整いたしまして、答弁させていただきたいと思います。
○委員長(柴田栄君) 森中ざん、ちょっと御相談いたしますが、この問題に関しては、ただいま大臣も、少し準備が足らないということをお認めになっているのだが、御趣旨を御説明になりましたが、趣旨自体が、もう少し明確になるということが必要でございまして、もし食い違いがあるということになれば、なかなか重大な問題だと私は思います。 そこで一つ、至急整理をしていただきまして、整理結果を、大臣から御発言をいただいて、しかる後、さらに御審議をいただく、こういうことにさせていただきます。 それでは、ちょっと速記とめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(柴田栄君) 速記を起こして。
○森中守義君 もう一つ、これは、だいぶ差し迫ってきておりますから、はっきりしてもらいたい。例の定員法の撤廃の問題、これは、過日行政管理庁の態度も、ほぼ明らかになりました。同事に、朝日新聞等にも、そういう方針を決定したと書いてある。郵政大臣は、そういう方向に沿って、行管の長官なり、あるいは人事部長や次官は、山口局長あたりに、この話をしましたか。それが第一点。しかも通常国会という、きわめて差し迫った時期を前にしておいて、だから、時間的に急がなきゃならぬ。 それからもう一つは、大蔵省が、そういう気持でおるかどうかしらぬけれども、給与総額は、これはくずせない、そうなっていけば、勢い給与総額のワク内で、人間をふやしてほしいということになると、当然ベースダウン、こういうものも問題になるでしょう。そういうベースダウンとなっちゃ大へんだ。だから、そういう大蔵省の意向等に対して、断固として、これに立ち向かいながら、ベースアップをやっていく、少なくとも現状はくずさない、それで定員はふやしていく、こういうやり方は、大臣としては、当然とられなければいかぬと思うが、どうですか。
○国務大臣(植竹春彦君) この問題は、さっきお答え申しました通りに、御指摘のような問題点がございますし、まだほかにも問題点がございますので、原則としては、山口局長の意見に賛成であるけれども、さらに目下、郵政省におきまして検討中である、いろいろな問題がございますので、検討中であるという答弁をきょう申し上げましたのでありますが、そういったような考えで、今検討中でございます。
○委員長(柴田栄君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(柴田栄君) 速記を起こして。
○鈴木強君 時間がないようですから、簡単に二つだけ質問しますが、一つは、さっきいろいろ野上委員や森中委員の質問に関連して、どうも郵便を、町内会に委託したり、学生アルバイトを使ったり盛んにしているのですが、どうもその取り扱いの過程で、さっきもお話があったように、ごみ箱の中に入って、いたりして、郵便物が届かない、あるいは信書の秘密も、どうなったかわからないと、こういうふうなことで、国民の側より見ると、非常に心配しておるわけですね。 それで、さっきの大臣の御答弁ですと、厳重に、それは法に照らして処罰する。その処罰は、郵便法第九条にもありますように、個人の扱い者が処罰されるわけですね。信書の秘密を浸した場合には、それの監督の衝に当る責任者の責任もあると思いますが、原則としては、取り扱い者個人の責任だと思うのですが、そういう点が非常に守られておらないような気がするのですね、私は。私の郷里なんかに行くと、まだ山の中の小ちゃい部落なんかは、小学校の子供に、帰りがけに、あめ玉の一つ二つやって子供に頼む。子供は、忘れてしまって四日五日カバンの中に入れておいて、出すのが恥しいからといって、帰りに川の中に流すとか、そういうなことがあるでしょう。現にこれはまたあとで具体的な例を言ってもいいが、ここでは私言いませんけれども、そういうこともあるので、どうも信書の秘密確保ということと、安全な送達と、いうことが非常に問題が出てきていると思うのですね。 そこで郵便法を見ると、信書の秘密を侵した人については、罰則規定がちゃんとあるわけですね。これは、もうどのくらい件数があったか。これは、さっきの森中委員の資料とあわせてぜひ一つ、これは監察局長さんですか、やっていただきたいと思うのですが、こういう中野とか練馬の問題でも、あるのですよ。これは、明らかに破棄されたり、信書の秘密が漏れたりすることもなきにしもあらず。こういう場合に、郵便法に照らして、どういう処罰をしているのですか。 そういう点も、われわれの方から見ると、ちょっと郵便法自体がくずれてきちゃって、もうほんとうに例外的に、そういう委託をやる場合は、これは、法律として認められておるのですよ。その例外が、今度原則になって、原則が例外のような格好になっちゃうわけですね。こういう事態を、さっきも森中先生が指摘されるように、年末を控えて、われわれ危惧するわけですね。だからそういう本体がくずれるような格好がきていると、私は思うのです。 だから、そういう処罰の点なんかについては、どういうふうにやっているのですか。たとえば郵便物の信書の秘密を侵したという場合に、法に照らしてやっておりますか。ちゃんと、何万円かの罰金ということを……。
○説明員(荒巻伊勢雄君) いろいろなケースがやはりございまして、そういう組合運動と申しましょうか、中野のような場合の、非常勤職員の例などにつきましては、監察局といたしましても、捜査いたしまして、地検に送致いたしております。 それから年賀郵便の配達過程において、郵便を捨てたというような例は、昨年もありまして、これらも捜査して、それぞれ措置をしておられるわけであります。 従いまして、事件として発覚したものにつきましては、郵政犯罪といたしまして、仔細に調査いたしまして、未成年者の場合には、少年法の規定によりまして、それから一般の従事員の場合には、情状等も見るわけでございますけれども、これをそのままの形で放置するというようなことではないわけです。 具体的な件数等につきましては、なお御要求の趣旨もございますから、調べまして、後ほどお知らせ申し上げます。
○鈴木強君 お知らせすればよろしいじゃなくて、この点は、たとえば中野とか、ずいぶん非難があるのですよ。そういう事件に対して、どういう措置をしているのか、法に照らして厳格にやっていられるのかどうか、その点、僕はわかりませんから、そういうことは、本務者にはほとんどないのです。要するに臨時とか、アルバイトとか、そういう人に、そういう例は多いわけです。そういう人を、厳密に郵政法に照らしてやっていけば、やっていけないでしょう。ああいう未成年者で、いやになれば、そこらにほっぽり出すという、くたびれれば、そういうことをやるのですよ。そういう危険を冒してまでやらなくちゃならぬということが、僕らにはわからぬのですよ。 そういうふうな、郵便法自体がくずれるような、そういうようなばかなことは、即刻やめてもらいたいのです。争議の問題とか、どうとかというより以上に、僕ら、その点を非常に心配していますから、これは一つ、具体的に例を出して下さい。
○説明員(荒巻伊勢雄君) 調べまして、資料として提供させていただきます。
○鈴木強君 それからもう一つ、災害救援切手というのを郵政省で御発行になるような計画をちょっと私新聞で拝見したのですが、いつ発行するのか、種類はどういう種類なのか、それから何枚発行をするのか、それから寄付金の配分については、どういう方針でおられるのか、これも取り扱うということになると、時期がわかりませんから、私言いませんけれども、もしかりに、年末、年始のような繁忙期になるといたしますと、それでなくても憂えられている郵政事業というものが、相当に繁雑になると思う。そういうふうな点も関係がありますから、増員措置等も考えないでやることは、僕は、ちょっとおかしいと思うし、国の救済的な施策として、被災者に対する暖かい思いやりをするということが当然なんですが、なぜ郵政省が、省独自で定員が足りない中で、そういうことをやらなければならぬのか、そこらが納得できませんから、まとめて質問しますから、一括して答えて下さい。
○説明員(板野學君) これは、まだ私ども省として、きめておるというようなことではございません。しかし、いろいろそういう趣旨のお話もございますので、この発行の時期とか、あるいは寄付金が、一体どうなるかというようなことにつきましても、いろいろ検討を要することもあると思いますので、私どもは、この十二月には、郵政審議会の切手審査委員会というようなのも開かれますから、そういう際に、一つ十分に検討をいたして決定を出したい、このように、ただいまのところ考えております。
○鈴木強君 そうすると、あれですか、新聞等には、かなり何月ごろ寄付金が七、八千万円になるというようなことまで発表になっておるのですが、今の郵務局長の話を聞くと、まるきりそんなことはなくて、これからきめるということになりますが、そうじゃないのでしょう、やはりそういう措置について、郵政宅内で検討されて、やろうという判断のなかで具体的な個々の細目まで、おきめになっているとは私は思いませんけれども、大体の構想がなくて、そんなことを対外的に発表できることじゃないかと思うのですよ。
○説明員(板野學君) 実は、あれは新聞で、ただそういうことがあるということが話題になった程度でございまして、実は、私どもの方から、資料も何も出していないわけです。 ただ、これはちょっと、日にちを覚えませんが、衆議院のたしか委員会で、そういうような御質問がございまして、私の方といたしましては、そういう件につきましては、今後郵政審議会等もございまするので、十分に検討いたしてみたい、こういう返事をいたしておるわけでございます。
○鈴木強君 そうすると、新聞記事のは、だれか扱い者か何かが、そういうふうなことを考えているのを聞いて書いたというふうにとっていいんですか。
○説明員(板野學君) これも、全然郵政省内部からは、そういう話は出ておりません。突然、ああいうところへ、新聞に出てきたというのが真相でござ います。
○鈴木強君 それは、ここでやっても水かけ論ですから、私は、これ以上言いませんが、少なくとも、ああいう記事が出ますと、特に関係を持つわれわれは、一番先に、どういうことかということを考えるわけです。私は、もうずっと前から、そのことはやろうと思っていたのですが、時機がなくておくれたのですけれども、やはり、こういう発表の方法だって、それは関知しないと言ったって、郵政省は、そういうことを考えておるから書いたので、やはりその辺の扱い方については、十分配慮をしてもらいたいと思うのです。 それだけ希望を申しあげておきます。
○説明員(板野學君) 十分一つ、注意をいたしますけれども、先ほど申し上げましたように、ほんとうにこれは、われわれの方では、全然寝耳に水と申しますか、そういうのが、ほんとうでございます。
○委員長(柴田栄君) ほかに御発言もなければ、本件に関しては、本日は、この程度にとどめたいと思います。 これにて散会いたします。 午後六時一分散会